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2004年11月

2004.11.29

「予防は評価されない」(養老孟司と小池環境相の対談より)

◆記事:「環境問題の重要性がなかなか理解されないのは多分、予防の問題だからです」

 【養老】 環境問題の重要性がなかなか理解されないのは多分、予防の問題だからです。人間は何か起こったことについて助けてもらうとありがたいと思う。ところが、起こらなかったことに対する評価がないんです。

 医療でも、苦しんでいる患者さんを助けると、名医とか言われるが、病気にならないようにしてあげた医者は、実は分からない。戦争が起こった時、これに勝った人はほめられるが、軍縮などで戦争を起こさないようにした人はほめられない。

 環境問題も同じで、それに対する負担を求められると「なんでオレが払わなきゃならないの」と思っちゃう。だけども21世紀は、予防ということを評価する社会に変えていかなければならない。それが、20世紀に公害を起こした最大の反省です。


◆コメント:確かにそうだ。

 

 人間が他の人間を評価・査定する、というのは、随分おこがましい話である。

 全ての人間はそれぞれ、生まれつきの性質、育った環境、全ての場面における経験が違うのから、それらに基づいて形成される価値判断の基準も、当然異なる。

 ある人の価値観が他の人よりも優れているかどうか、判断する客観的な基準は無いのだが、人間のグループでは、便宜上、例えば、会社ならば、「上司」や「人事部」が全知全能の神であるかのごとく、他の人間を評価する。

 この、「人間が人間を評価する場合」上に引用した、養老孟司氏の言うような傾向が確かに、存在する。

 もっと一般化して言うと、「派手な仕事は評価されるが、地味な仕事は評価されない」


 

 最も分かりやすいのが、何か事件や事故が起きた時である。

 先般、新潟中越地震の際、上越新幹線が脱線した事に関して、多くの新聞は「崩れた安全神話」とか「新幹線開業以来初めての脱線事故」と専らマイナス面を強調した。

 私は200kmで走っていた新幹線が脱線したにもかかわらず、一人の使者も出さなかったのは、むしろ評価されるべきではないかと書いた。

 もう一つ強調したいことは、新幹線が開業以来40年間、一度も脱線事故を起こさなかったという実績だ。東海道新幹線が開通したのは1964年である。それから丁度40年だ。その間全く脱線事故を起こさなかった。普通、人間のノウハウは、失敗を元に蓄積される。

 つまり、新幹線開通後、数年後に脱線して大事故が起きて、そのときの状況を詳細に調査・検討し、改善策を練り、その結果、安全性が前よりも高まった、というのが、普通の人間の仕事の歴史である。

 しかし、新幹線は、ただの一回の事故も起こさないまま、改良を重ねて、40年間無事故だった。

 これは、大変な偉業である。

 そして、大地震での脱線を経験したことも無いのに、200kmで走っていて脱線しても、車体が分解することもなく、何よりも驚くのは、転倒しなかったということで、これは、やはり、万が一を想定していた技術者の功績として、評価されるべきだと思うのである。


◆医学だって、本当は予防の方が大切だろう。

 

 無論、予防出来ないことはある。交通事故で運ばれてきた怪我人は治療するしかない。医師に「交通事故を防げ」というのはお門違いだ。

 予防医学という用語は知っていても、予防医学の大家とか、権威とかいう医師の話は伝わってこず、養老孟司さんが仰るとおり、病気になってしまってから、それを治すと「名医だ」と評価される。

 勿論、病気を治すことが重要でない、とは全く思わないが、もしも、病気を防げる医学があれば、より偉大なのではないか?

 何故、予防が評価されないかというと、因果関係の立証が難しいからだろう。予防的な指導をしなかったら、病気が発生したかどうか、分からない。タイムマシンがあって、一人の患者に対して、予防を施した場合と、施さなかった場合の結果を比較することができれば、別だが。

 これに対して、病気や怪我は、治療しなかったら死んでいた、或いは症状が悪化していたであろう事は比較的容易に推測できる。

 つまり因果関係が明らかである場合が多い。病気を治療した医師の方が評価が高いのは、このためである。


◆警官社会では、犯罪を予防した人よりも、犯人を捕まえた人間のほうが、評価される。

 

 現在、奈良の小学生を殺した犯人は捕まっていない。捕まえたら、その警察官は「お手柄」だろう。

 しかし、本来、警察は犯罪を防ぐことに注力するべきだろう。

 人が殺されてから、犯人を見つけた警官を表彰するよりも、まず、人が殺されることを防ぐことの方が重要であることは、議論の余地が無いほど、明らかだ。

 多分、過去にそう言う例は実際にあっただろうと思う。

 不審者が子供に話しかけるのを目撃した警官が、職務質問をしようとしたら、不審者は逃げた。

 実は、その怪しい奴は、子供を誘拐して殺そうとしていた。しかし、警官に声をかけられた時の恐怖感が忘れられず、以後、犯行を計画することはなかった。というような場合である。

 これも、不審者に声をかけた警官は、人ひとりの命を救っているわけだが、実際に何も起こらなかったのだから、誰にも彼の功績は認識されない。

 くどいようだが、人が殺され、その犯人を捕まえた警官の方が、評価される。


◆どのような職場でも同じ事が当てはまるだろう。

 

 以上、わかりやすい例として、医師と警官を挙げたが、普通のサラリーマンや役人の世界でも同じ事が起きている。

 派手な仕事をぶち挙げて、成功して会社に利益をもたらした人間は評価されやすい。

 一方、派手さはないが、地道に仕事をしてきた人間には、皆、特有の勘が備わり、ある書類、手形、契約書、等をみて、なんか変だぞ、と思ってよく調べたら、誤記があったり、数字が改ざんされていたり・・・、例を挙げればキリがないが、それを指摘することによって、会社を損失から守った人は今日も日本のどこかにいるに違いない。

 ところが、彼又は彼女は、大した評価も受けず、淡々と家路についているのだろう。

 不公平だと思うが、残念ながら、これが、人間が人間を評価するときの限界である。

 それでも、この世は、このような無名の「名人」によって支えられている。


◆環境問題にかんしては・・・

 

 何故、理解を得られないかというと、養老孟司氏のご指摘のとおり、予防の問題だから、であるが、つまりそれは、予防しなかったらどうなるのか、ということを、大々的にキャンペーンしないからである。

 国連環境プログラムが、5年も前に、地球環境概況2000で、「地球温暖化を防ぐのは、恐らく既に手遅れ」と断定している、という事実。

 それは、すなわち、人類の滅亡を暗示していることを、多少、社会がパニックになっても良いから、テレビの政府広報などで、毎日、嫌と言うほど知らせるべきだ。

 日本人は呑気だから、「天下国家、環境問題なんかより、何かおいしいもの、食べに行こうよ」というのが大部分だろう。

 そのまま、20年後に水不足になって、全員渇死してもよいというほど、覚悟は出来ていないでしょう?

 何もしないで滅亡するより、防ごうとするのが人間だろう。

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2004.11.28

人を感動させる音を出す楽器を作ることは、人を殺す武器を作るよりも遙かに難しい。

◆「シェエラザード」のコンサートマスター、ソロ。

 

 たまたま、テレビドラマ「海を渡ったヴァイオリン」を見て、音楽、楽器について書きたくなった。

 リムスキー・コルサコフというロシアの作曲家の作品で、アラビアンナイトを素材にした、交響組曲「シェエラザード」というオーケストラ曲がある。

 女性への不信感から、初夜ののち、朝になると毎日女を殺す誓いを立てたシャリアールという乱暴な王がいた。

自分もついに夜を共にすることとなったシェエラザード王妃は、大変な美貌と知性の持ち主で、自らの命と、このままでは今後失われるであろう女性達の命を救うために、千一夜にわたって、シャリアール王に面白い話を聞かせる。

王はついに、心を改め、女性を殺す誓いを捨てる。めでたしめでたし。という話である。

 これを音楽にしようとするのはかなり大胆な発想である。無論音楽は文学的内容そのものを伝えることはできないが、雰囲気は表現できる。この話の文学的価値は、本稿では、とりあえず、どうでも良い。


 

 交響組曲「シェエラザード」は、大変楽しい曲であるが、この曲の演奏が成功するかどうかは、そのオーケストラのコンサートマスターのソロの出来にかかっている。曲の冒頭、ほんの数小節目で、コンサートマスターがソロで、シェエラザード妃のテーマを奏でる。このメロディーが実に、何というか、ヴァイオリンの本質を見事に生かし切っている。絶世の美女、シェエラザードが目に浮かぶような、華やかでいて、妖しい音色を出さなければならぬ。ここで聴衆の心をつかめるかどうかが、その日の「シェエラザード」の演奏を大きく左右する。 


◆管弦楽法=オーケストレーション

 リムスキー・コルサコフは元々ロシア海軍の軍人だったのだが、音楽への夢を捨てきれず、途中から、勉強しなおして、本当に作曲家になってしまった人である

 彼は音楽作品以外に、「管弦楽法」という大著を著した。

 「管弦楽法」は「オーケストレーション」の訳である。オーケストラのための音楽を作曲するためには、当然の前提条件として、楽典、和声、対位法、楽曲分析を完璧に理解していなければならない。

 そして、そればかりでなく、オーケストラを構成する、ピッコロ、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、テューバ、ティンパニ、その他パーカッション一群、ハープ、ピアノ、第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、そして、人の声(バリトン、テノール、アルト、ソプラノ、それぞれソロと合唱では効果が異なる)全ての音域、楽器の特性(それぞれの楽器には、比較的得意とする音型、苦手な音型、演奏不可能な音型がある)、そして、勿論音色(同じ楽器でも高音域と低音域では音色が異なる)を理解して、自分が表現したい音楽を作るために、それぞれの楽器をどのように、用いるか、組み合わせるか、という作曲技術の一分野を、マスターしなければならぬ。これを、オーケストレーションと呼ぶのである。

 リムスキー・コルサコフは20世紀初頭のオーケストレーションの大家といっても差し支えない。昔の日本の作曲家、(既に故人となった、芥川也寸志(龍之介の息子です)、団伊玖磨、まだ、ご健在でゴジラのテーマで有名な伊福部昭、)は皆、コルサコフの「管弦楽法」を教科書にしたのである。


◆弦楽器の表現力の大きさを正しく認識することこそ、管弦楽法の第一歩である(リムスキー・コルサコフ)
 

彼は、自著、「管弦楽法」の中で、そのように書いている。

 この認識が正しいことは、素人の私でも分かる気がする。

 特に第一ヴァイオリンに名手がそろっていることは、一流オーケストラで、ただの一つの例外もない。

 他の楽器が下手でよいという意味ではない。無論、最低音部を支えるコントラバスも、内声部を充実させ、響きに厚みを持たせるヴィオラと第二ヴァイオリンも無くてはならないパートであるが、オーケストラの心臓部はファーストヴァイオリンである。

 ヴァイオリンという弦楽器の音には、理屈では説明出来ない、人の心を惑わす、妖しさ、ぞっとするほどの美しさ、魔力と表現したくなるような、不思議な要素がある。天下の名器、ストラディヴァリウスとかガルネリウスでなくても良い楽器は沢山ある。値段が高ければよいというものではない。


◆弾き手を選ぶ楽器

 

しかしながら、17世紀から18世紀にイタリア、クレモナでアントニオ・ストラディヴァリという人が作った一連の弦楽器、ストラディヴァリウスは、完全に別格である。

 私は、何人ものプロの音楽家の日記を読ませて頂いている。専門家の音楽に対する感性は、当然ながら、私のような知ったかぶりの素人がとうてい及ぶところではなく、大変興味深い。

 オーケストラで長い間ヴァイオリンをひいている人でも、ストラディヴァリウスを持っている人はいない。高すぎる。

 それに、これは、やはりソリストが使うべき楽器なのだ。

 それでも、ヴァイオリンに一生を捧げているからには、一度はストラディヴァリウスを手にして弾いてみたいと思うのがヴァイオリン弾きである。

 自分の楽器の整備などで、行きつけの弦楽器専門店に、あるときたまたま、ストラドがあったので弾かせて貰った、日本で一番上手いオーケストラに所属するヴァイオリニストは、大抵のことには驚かないが、ストラディヴァリウスには、驚嘆したと記している。

 面白いのは、下手な人だと鳴らせない(本来の音色を出せない)、少しでも音程を間違えると、全然音が鳴らない(全く音がしない、ということではない。良い音、遠くまで届くような浸透力のある音がでないという意味)のだが、音程が正しい限りに置いては、音の出しやすさ、弾きやすさが、通常の楽器とは桁違いで、「まるで、楽器が勝手に弾いてくれているようだった」と書かれていたことである。


◆現代科学をもってしても、解析不能

 

これだけ、科学が発達して、ヒトゲノムをとりあえず解読したとか、100億年以上の彼方の銀河の様子を観察出来るようになっても、ストラディヴァリウスが何故、これほど優れているのかは、いまだに解明されていない。 ストラディバリは空前絶後の大天才だったのである。


◆人を感動させる音を出す楽器を作ることは、人を殺す武器を作るよりも遙かに難しい。
 

 ストラディヴァリウスに匹敵する楽器を作ることは現代科学の粋を漏ってしても出来ないが、目標を自ら追いかけて撃墜するミサイルとか、一瞬にして、数十万人を殺すことができる原子爆弾は半世紀以上も前に完成し、ますます性能が向上している。

 人を傷つけ、命を奪う道具を武器といい、人を幸福にする美しい音を奏でる道具を楽器という。

 人を感動させ、幸福にすることは、人に危害を与え、不幸を与えることよりも、遙かに難しい、崇高な技術なのである。

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2004.11.27

イラクへの派遣延長中止を求め、陸自第13旅団に要請書--市民団体 自衛隊に「要請」しても、意味がないことぐらい分からないのか?

イラクへの派遣延長中止を求め、陸自第13旅団に要請書--市民団体が提出 /広島  イラクへの自衛隊の派遣延長が検討される中、市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」は25日、海田町寿町の陸自第13旅団を訪れ、延長や同旅団からの派遣中止を求める要請書を提出した。  同旅団は、来年2月ごろに派遣される第5次隊参加の可能性がある。湯浅一郎世話人は「ヒロシマはイラクでも平和の象徴だ。ヒロシマからの派兵を許せば、今までの平和運動はすべて崩れる」と話した。11月26日朝刊 (毎日新聞) - 11月26日17時31分更新

 私は、アメリカによるイラクへの武力行使にも、日本がアメリカの武力行使を支持することにも、イラク復興支援特別措置法の成立にも、自衛隊をイラクへ派遣することにも、一貫して反対してきた。それは、過去のWeb日記を読んで頂くと、おわかりになるはずである。

 しかし、冒頭のニュース、こういう市民団体のことは過去にも報道されたが、これには、あきれる。
 自衛隊に抗議しても仕方がない。自衛官は文民たる政治家の決定に従うだけである。
 どうして、こんな簡単なことがわからないのか。

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「自衛隊が活動する所が『非戦闘地域』」←ならば、イラク全土に自衛隊を派遣したら、その瞬間にイラクから戦闘地域が無くなるのですね?

◆記事(資料):衆議院議事録(11月10日、党首討論)より、かの有名な小泉発言。

○岡田克也君  そこで、自衛隊のサマワにおける活動について、総理はサマワは非戦闘地域であると、こういうふうに言われました。非戦闘地域であるという、断言されたその根拠は何なんでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 根拠といえば、戦闘が行われていないということ、だからこそ非戦闘地域である。(発言する者あり)

○岡田克也君 じゃ、総理、お尋ねしますが、お尋ねしますが、その議論の前提としてイラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラク特措法に関して言えと、法律上、いうことになればですね、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域なんです。(発言する者あり)

○岡田克也君 私が申し上げたのは、イラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってくれと言ったんです。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは定義は、それは文書を持ってくればすぐ言えますよ。(JIRO注:「非戦闘地域」定義ぐらい、総理たる者、紙など見なくても云えるようにしておくべきだ)党首討論ですから、考え方を言っているんです。私は、特措法というのは、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である、これがイラク特措法の趣旨なんです。(発言する者あり)

○会長(北澤俊美君) 御静粛にお願いします。御静粛にお願いします。

○岡田克也君 総理、この問題は私、いつか官邸で一度総理に申し上げたことあるんですよ。非戦闘地域の定義は、現に戦闘行為が行われておらず、ここまではいいですね、かつそこで実施される活動の期間を通じて、つまり一年間です、戦闘行為が行われることがないと認められる地域なんです。

ですから、私が総理に聞いたのは、これから一年間サマワにおいて戦闘行為が行われないと、そういうふうに言う根拠は何ですかと聞いているわけです。どうですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、将来のことを一〇〇%見通すことはできません。非戦闘地域でなくなった場合には、これは自衛隊は特措法に基づいて撤退しなきゃならない。しかし、特措法についての定義上何かと問われたから、自衛隊の活動している地域は非戦闘地域である。これは法律の趣旨なんです。将来、組織的、計画的、継続的に戦闘が行われるかどうか、これは将来、はっきり一〇〇%、いつどうなるかというのをこの際断言することはできません。しかし、はっきり申し上げますが、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域、これがイラク特措法の趣旨なんです。

○岡田克也君 まあ、まともに議論する気がだんだんなくなっていくんですが、総理、このイラク特措法の中で、非戦闘地域についてあえて、あえて将来戦闘行為が行われることがないと認められる地域と、こういうふうに書き込んだのは非常に重い意味があるんですよ。そして、この定義は政府がお作りになったんですよ、総理がお作りになったんですよ。先ほど総理は、今戦闘行為が行われていないと言われましたが、しかし本当にこれから一年間、新たに自衛隊が十二月十四日以降派遣されて一年間戦闘行為が行われないという説明できなかったじゃないですか。そうであれば、やっぱりこれは非戦闘地域と言えないんです、法律上。言えないんですよ。だから、私たちは自衛隊をサマワに引き続き送ることに対して法律上の問題がある。そして、この法律のここのところは憲法につながる話ですから、憲法上の疑義もある。そのことを申し上げているわけです。


◆コメント:それでは、日本中の自衛隊をイラク全土に派遣したら、戦闘地域はなくなる。名案ですね。総理。

 

毒をもって毒を制すれば、このような揚げ足取りになる。まるで、「一休さん」か「彦一とんち話」である。

 しかし、ふざけている場合ではない。自衛官は、早く引き上げるべきだ。

 自衛隊のサマワの宿営地はなんと東京ドームが16個も入るほどの広さだという。早く片づけはじめないと、撤収作業中に死人がでる。

 サマワから、全員一度に飛行機で避難することはできず、陸路、クウェートへ一旦引き揚げなければならないのだ。

 そして、これは、一般国民には絶対に漏れないようにということで、隠蔽されているが、クウェートからサマワまで、自衛隊の物資を運んだのは日本の民間の運送業者なのだ。彼らは、まだ、現地にいる。引き上げる時にまた、運搬を担当しなければならないからである。こういう重大なことを隠しておくのは言語道断である。


◆小泉首相はMRIの検査を受けてはどうか。

 

 小泉首相というのは、論理的合理的思考ができず、他人の生命の危機を何とも感じない、脳の器質的欠陥があるのではないか、と本気で思えてくる。

 一度、MRIとfMRIを撮ってみた方がいい。常人とは脳の活動部位が異なることが発見されそうな気がする。

 或いは、彼は、日本を滅亡させるためにアメリカから送り込まれたエージェントなのではないか、と、思えてくる(イギリスの諜報機関の高官が、何十年も旧ソ連のスパイで、機密情報を全部漏らしていた、という歴史的事実が実際にある。)

 というのも、またもや、驚くべき決定が閣議でなされたからである。

 ただでさえ、崩壊状態にある義務教育に対する国庫負担金を8500億円削減するという。

 これは国民を馬鹿にして、統治しやすくしようとする超長期的国家的陰謀ではないかとさえ思える。

 公立小中学校の教師に優れた人材が集まらないのは、仕事の重要性に照らし、給料が安すぎるからだ。それをもっと、減らすというのは、正気の沙汰とはおもわれない。

 お前の住んでいるところの学校が特にひどいのだろう、という反論もおありだろうが、つい先日、私の住んでいる市は、日本で一番行政サービスが良い。というアンケートだか、調査結果が出たことを申し添えておく。

 教育が崩壊しているとはは、どんな状態か、キリがないので、一つだけ例をあげる。

 親のしつけもあろうが、学校で授業がまともに行われていない。何しろ授業中に生徒が、先生に何の断りもなく、教室から抜け出して、廊下をふらふら歩いている。トイレに行きたいわけでもない。単に、授業に興味が沸かないのと、それを我慢する忍耐力が無いのである。それを教師も、既に諦めてしまっていて、ロクに注意をしないのである。もう、無茶苦茶。このままだと、間違いなく日本は滅びる。


◆おとなが、社会のルールを守らないのだから、子供に偉そうに云えない。

 

 上に引用した党首討論で、民主党の岡田代表が正確に述べているとおり、イラク復興支援特別措置法において、自衛隊が活動して良い非戦闘地域のは、「現に戦闘行為が行われておらず、かつそこで実施される活動の期間を通じて、つまり一年間です、戦闘行為が行われることがないと認められる地域」なのである。

 これは、国権の最高機関である国会に置いて、多数党である自民党が強行採決して、法律として成立させたものである。

 行政権は内閣に属し(日本国憲法第65条)、行政府たる内閣は法律にのっとって行動しなければならない。

 行政府が、勝手に法律を変えたり、あるいは、曲解したり、過度の拡大解釈をしては、法律を作る意味がない。

 つまり、日本は法治国家ではなくなるのである。

 小泉首相の「非戦闘地域とは、自衛隊が活動する場所だ」という発言は、既に、イラク復興支援特別措置法に違反している。

 首相自身、将来、サマワが安全か予想できるわけがない、と認めている。

 そう。つまりイラク復興支援特別措置法自体が無茶な法律で、現実にイラク全土が今後1年間安全などと云える状況ではなくなっている今、イラク復興支援特別措置法は廃案にして、イラクにいる自衛隊は引き上げるのが、論理的に考えて正しい政策である。

 昨日の日経の紙面では、回答者の61%が「自邸隊は撤退すべきである」と答えたのを読んで、少し安心したが、11月24日号のフライデー(この雑誌、割とまともで、一般紙に載らないような記事を載せている)によれば、小泉首相は自衛官の死者が20人にならない限り撤収しない」、と周囲に漏らしたことがある、という官邸筋の情報を載せている。


◆行政権は内閣に属する

 

 この国の行政権は内閣に属するのであり(日本国憲法第65条)、内閣総理大臣に属するのではない。

 アメリカは大統領個人に属する。小泉首相は自分を大統領と勘違いしているのではないか。

 自分一人の判断でイラク復興支援特別措置法をねじ曲げて解釈することは、憲法の規定に違反しているのである。

 日本国とは、内閣総理大臣が、国権の最高機関で、しかも自ら率いる政党が作った法律をいとも簡単に破る国になってしまったのである。

 首相だけではない。有価証券報告者に虚偽の記載をして、上場取り消しとなった、西武鉄道、カネボウ。

 国土交通省に報告すべき、車の構造上の欠陥を隠して、次々に欠陥車の事故で人を死なせている、三菱自動車。

 みな、法律というルールを破っている。最早、法治国家とは言えない。

 大人が平気で人の命に関わる事柄で、ウソをついたり、ルールを無視したりしているのに、子供にルールを守りなさいといっても、それは、言うことを聞かないだろうさ。

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2004.11.26

「再処理政策継続の中間報告 15日に地元に伝達 」 再処理工場は原発より、危険なのです

◆記事:再処理政策継続の中間報告 15日に地元に伝達

 

 原子力政策の基本となる原子力長期計画を改定中の原子力委員会新計画策定会議(議長・近藤駿介原子力委員長)は12日、原発の使用済み燃料を再処理する現行の核燃料サイクル政策を基本方針とする中間報告を取りまとめた。

 国は15日に関係閣僚からなる核燃料サイクル協議会を開き、青森県の三村申吾知事に政策継続の方針を伝える。同政策の中核施設である同県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場がウランを使った試験開始に向け動きだす。

 ただ、再処理によって大量に抽出されるプルトニウムを、計画が遅れているプルサーマルや高速増殖炉で消費しきれるのかなど、今後の課題も残った。

 中間取りまとめによると、循環型社会の追求やエネルギー安全保障などの観点から総合的に優れる再処理政策を基本方針とする。(共同通信) - 11月12日20時42分更新


◆コメント:核燃料について、勉強しました。核燃料再処理というのは、怖いみたいです。

 

 原子力発電所も火力発電所も、圧力をかけた蒸気をタービン(スクリュー、みたいなものですな。巨大な風車といってもいい)に吹き付けて、それによってタービンが回転して、発電機の動力となり、電気が発生し、そのおかげで、私達は、こうして明かりがついている部屋で、パソコンやインターネットを使うことが出来るわけです。

 まことに有難い。

 電気なんていうものは、点いているのが当たり前になっているから、つい、忘れるけれども、365日、24時間、発電所で施設を管理、保守、点検、整備してくれる人がいることを忘れてはなりません。

 それが彼らの仕事だから当たり前というのは、短慮ですね。かのアインシュタインの言葉にこういうのがあります。

 


「私は、自分の肉体的・精神的存在のほぼ全てが、他人の労働の上に成り立っていることを、1日に100回は自らに、言い聞かせる。」


◆原発のメリット:地球温暖化対策

 

 火力発電は、石油とか石炭などの化石燃料を燃やす過程で、「温室効果ガス」の代表格である、二酸化炭素を大量に発生させるのです。

 私の日記で過去何度も取り上げましたが、地球温暖化が進むと、水面上昇、異常気象の増加(今年なんか、明らかに変でしょう?5月から、台風が来て、上陸した数は過去最高です)、氷河が溶けることによる、内陸部の人の水不足(氷河は真水の塊。貴重な水資源)、氷河の中に、何十万年も前に閉じこめられた、人間がまだ知らないウィルスや最近が存在するので、変な伝染病が流行るかもしれない。と、いろいろあるのです(最近では、11月9日の日記に書きましたから、ご参照下さい。

 原発には、それがない。というのが、確かにメリットなのです。日本の電気の30%ぐらいは、現在、既に、原発から供給されています。これを全部火力に戻そうとすると、京都議定書なんて、とうてい守れません。

 また、石油は日本で取れないので、中東に大きく依存することになり、中東紛争が起きた時に、「日本は参加しなくていいのか!」という人たちを喜ばせますね。あまり化石燃料に依存しない方がいい。ところが残念ながら、原発には放射能の恐怖が常につきまといます。


◆原発のデメリット:使用済み核燃料からも、放射能が出るのです。

 

 木を燃やしたり、石炭を燃やしたりしたら、後にのこるのは、灰だけですよね。水も出るか・・。兎に角危険なものはない。

 ところが原子炉で使うウランというのは、そう言う単純なものではないのですね。原子力発電所では、原子炉でウランの核分裂反応させ、その熱を利用する。ウランが、石炭のように灰になって、放射能を出さないものに変わってくれればよいのですが、そうではない。

 しばしば、原発の中で、大きなプールのようなところに使用済み核燃料が浸かってますが、あれを空気中に出したら大変なのです。人間が即死するぐらいの放射能が出ている。死の灰というのは、この、使用済み核燃料のことなのですね。

 使用済み核燃料は、猛烈に危険な放射能を発しているのですが、その中から、燃え残りのウランや、核分裂によって新たに生じたプルトニウムが混じっているのです。


◆使用済み核燃料から、ウランやプルトニウムを取り出す施設を「再処理工場」というのです

 

 この、燃えかすに混じった使用済み核燃料から、ウランやプルトニウムを取り出して、もう一度使えるようにするプロセスを「再処理」といい、その施設を「再処理工場」というわけですね。取り出しに成功したら、それをもう一度燃料として使う。この一連の流れを核燃料サイクルというわけです。

 引用した記事によれば、国は、この「核燃料サイクル」計画を推進することにしたというのです。

 ところが、「再処理」自体が非常に危険な、作業なのです。

 使用済み核燃料は、まだ、高温を発しているので、3年~4年ぐらい水の中で冷やします。青森県六ヶ所村の再処理工場ですね。具体的には。ここまで運んで、プールで冷やすのです。

 その後、ジルコニウムという金属のカバーに詰められている使用済み核燃料を、そのカバーごと細かく剪断(せんだん)するのです。

 ここが、問題です。この過程においては、どうしても、使用済み核燃料が空気に触れるのです。この、ほんの最初の段階で、すでに危険なわけです。

 そのあと、使用済み核燃料は、溶解漕というステンレスの容器のなかで、硝酸で溶かすのですが、この溶解漕から、死の灰が漏れたり、溶解漕自体がぶっ壊れて、中身が流れ出したという例が東海村でも、フランスでも起きている。

 つまり、核燃料の再処理というのは、事故がなくても、放射能をまき散らすことになってしまうのです。

 完全に放射能を封じ込めたまま、プルトニウムを取り出すという技術を、人間は持っていないのです。

 燃料がむき出しになるわけですから、原発よりも、再処理工場の方がもっと危険なのですね。

 フランスなどはプルトニウムを使用済み核燃料から抽出するのを断念したようです。

 再処理しないなら、捨てるしかないわけで、ガラスで固めて深海に捨てるわけですね。もっとも再処理工場からも、まだ、「高レベル放射性廃棄物」という「死の灰」が出るのです。これらも、ガラスに混ぜて固めて、深海に埋めるというのですが、要するに、たまる一方。ウランの放射能の半減期はU-235が7億年、U-238が45億年です。


◆再処理工場はやめておいた方が良いと思います。

 

 すぐ、核分裂に取って代わるだけのエネルギーを発生させることができる方法がないので、原発自体は仕方がないと思うのです。

 ところが、調べれば、調べるほど、再処理施設は危険なことがわかってきました。実際、イギリスやフランスの再処理工場の周囲では、民家の掃除機の埃を調べたらプルトニウムが混ざっていた(いままで、書き忘れていましたが、プルトニウムで原爆がつくれるのですよ)、とか、子供の白血病が増えているとか言われています。

 統計を見たわけではないので、厳密にいえば、私がここで因果関係を断定することは出来ませんが、可能性はかなり高い。

 CO2による地球温暖化も困るが、再処理工場で事故が起きたら、原爆が落ちたのと同じような影響をもたらすのですから、これも大変怖い。

 今のところ代替エネルギーであまり見所のあるものはない。仕方がない。原発存続、しかし、再処理は不可。使用済み燃料の安全な捨て方を専門家によく考えて頂くしかないのです。


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2004.11.25

「北朝鮮元工作員 安明進氏『横田めぐみさんは生きている』」 マスコミが騒がないのは何故かな?

◆記事:北朝鮮元工作員 安明進氏「横田めぐみさんは生きている」(毎日新聞の取材に答えて)

 

 北朝鮮の元工作員、安明進(アンミョンジン)氏(36)=93年韓国亡命=が、平壌で開かれた日朝実務者協議に関連し、毎日新聞のインタビューに応じた。安氏は北朝鮮から「遺骨」など多くの「証拠」が提供された拉致被害者の横田めぐみさん(行方不明時13歳)について「生きている。夫は日本人」との見方を示した。

 安氏はこれまでに、めぐみさんが88~92年ごろ工作員養成機関の金正日(キムジョンイル)政治軍事大学で日本語教官をしていたと証言。今回提供されためぐみさんの写真のうち1枚は、同大学敷地内で撮影されたと推測している。

 北朝鮮側は、めぐみさんの遺体を2年半後に掘り返し火葬したと説明したが、安氏は「男性社会の北朝鮮で妻の墓を移動するのは考えにくい」と疑問視し、骨が高温で焼かれた点を「個人では高温で焼く施設は使えない。国が別人の骨を施設で焼き、鑑定不能にした」とみている。

 夫とされる人物が特殊機関勤務を理由に写真撮影などを拒んだ点は「国交正常化したい北朝鮮は、一工作員の活動より国の方針を優先するはず。応じなかったのは別人だから」と話し、実際の夫は「元在日朝鮮人や現地の人とは考えにくい。日本人拉致被害者の可能性が高い」と語った。

 また、めぐみさん以外の被害者にかかわる証拠の大部分は「焼却し残っていない」という説明には「工作機関は20年、30年後に再び資料を使うことを考えるので、処分したりしない」と述べた。(毎日新聞) - 11月24日10時39分更新


◆コメント:そもそも、安明進氏が書いた本が、拉致問題を暴いたのだ。

 

 安明進氏は、脱北した元北朝鮮特殊工作員で、日本人拉致をする側にいた、人物である。

 工作員として訓練を受けていくなかで、自由世界の情報を細かく知り、自分のやっていることが恐ろしくなって、韓国に亡命したのである。

 この人物が、「横田めぐみさんを1988年に見た」とはっきり証言したことから、日本は拉致問題に取り組まざるを得なくなった、といって良い。単行本では、1998年に出版された、北朝鮮拉致工作員の中で、著者が実際に彼女を見た時の様子が詳細に述べられている。その他、北朝鮮の特殊工作員がどれほど、無茶苦茶と形容するしかないほどのハードな訓練を受けて、どのようなことを教えられているかを知ることができるこれは、貴重な本である。

 安明進氏は、昨年、横田めぐみは生きているという本をわざわざ書いたぐらいで、読んでみると分かるが、単に小遣い稼ぎの為に書いたのではない。私がそう判断する理由は後述する。

 先日の日朝実務者協議で、北朝鮮は真っ黒に焦げた骨を出してきて、「めぐみさんは死亡した」というので、毎日新聞が、安明進氏に、はっきり言えば、殺された可能性があると思うかどうか、韓国の安明進氏を訪ねた訳であるが、記事にあるとおり、極めて明確に、死んだ可能性を否定している。


 

 北朝鮮拉致工作員を読むとわかるが、横田めぐみさんは、北朝鮮の高官の子弟(一説によれば、高官どころか、金正日の子供たち)に日本語を教える立場にあり、つまり、非常に地位が高い人物なのであり、殺すなど、とんでもない、というのが、安明進氏の主張の根拠となっている。

 多分、彼は、本には書けないけれども、横田めぐみさんが生きていることに関して、もっと確かな証拠を握っているのであろうが、それが、日本の新聞経由で、北に流れるとまずいので、話していないか、或いは、話したが、毎日新聞の判断で、伏せているのだろう。

 「北朝鮮拉致工作員」を読むと、拉致された日本人がどのような仕事をさせられ、どこに住んでいるのか、まで書いてあり、作り話にしては、詳細に過ぎる。

 それにしても、横田めぐみさんが生きていると、元北朝鮮特殊工作員がはっきりと証言した、と毎日新聞が伝えても、政府も、他のマスコミも全然無反応なのは、一体どうしたことか?不思議におもいませんか?


◆拉致問題をうやむやにしようとする、日朝両政府の非人道性

 

 11月21日(日)に書いたが、日本政府と北朝鮮は、「横田、有本、増元の3家族を諦めさせることが出来れば、拉致問題は片づく」と考え、さっさと決着をつけたいのであろう。

 そこに、「横田めぐみさんが生きている」という証言が信憑性が高い筋からもたらされたことを迷惑におもっていて、スクープした毎日新聞以外のマスコミ各社に対して、「この話には触れないように」圧力を掛けていることが容易に想像できる。

 日本政府が、本当に、本気で、どんなことをしても横田めぐみさんを助けよう、と考えているのであれば、「本当か?もっと詳しく教えてくれ!」と今日中にでも外務省の役人が韓国の安明進氏のところへ飛んでいくべきではないだろうか。

 拉致問題についての、政府の誠意のない、わざと問題解決を遅らせているのでは?と疑問を抱かざるを得ない対応をみていると、「やはり、残りの拉致被害者は北の言う通り、亡くなっていた」で、この問題を終わらせようとしているのだと見なされても仕方がない。

 小泉首相も与党の奴らも、外務省の役人も、血も涙もない人非人だ。


 

 それにひきかえ、横田めぐみさんのご両親は、本当に立派だ。安明進氏の本が出版された後、ご夫妻は彼に会いにいった。

 安明進氏は今は、すっかり自由世界の人間となっており、金正日体制の崩壊を望んでいるのだが、かつて、拉致工作員であった、という過去は消えない。

 当然、横田夫妻からも激しい怒りをぶつけられると観念していたのだが、めぐみさんの母君から、

 「貴方(安氏)も、ご家族を北に残して来られて、さぞ、お辛いでしょうね」と、思いがけぬ慈悲深い言葉をかけられ、一瞬、唖然としたあと、号泣したという。

 私が安明進氏の証言が口から出任せではない、と考える理由はそこにある。

 彼はめぐみさんに助かって欲しいとおもっているのだ。

 ところが肝心の日本の政治家、役人には「気合い」が感じられない。情けない話だ。

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2004.11.23

「社説:大義なき戦争の歴史的評価を恐れよ」(毎日新聞) 言い出すのが遅いが、趣旨は概ね正しい

◆記事:「大義なき戦争の歴史的評価を恐れよ」(本日付毎日新聞社説)

イラク・サマワに派遣されている自衛隊の目的はイラクの「復興支援」が建前だが、本音は「同盟国・米国支援」である。

 自衛隊はイラク南部の比較的安全な地帯に閉じこもり、武装勢力の攻撃に神経をぴりぴりさせているのが実態だ。

 アーミテージ米国務副長官の「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」(地上部隊を出せ)などの発言がなければ、そもそも自衛隊派遣はなかったかもしれない。

 つまり、日本政府は「復興支援」とはいいながらも、イラクよりは米国を向いているのが本音だ。

 そして、日本と同様に、イラク戦争参加の多くの政府が対米関係重視から軍派遣を決めている。

 しかも、イラク戦争反対の国内意見が多数で、各国政府は国内世論と対米関係の微妙なバランスをとるのに苦慮している。

 結局、ブッシュ米政権の主張に全面賛成し、イラク戦争に積極参加したのは英豪など少数だった。

 日本はこの「有志連合」に建前では入っていない。日本の参加は「戦闘支援」ではなく、「復興支援」という立場だったからだ。

 「復興支援」ということで、「戦争放棄」を定めた憲法9条の制約も逃れた形となっている。

 しかし、実際には日本は「有志連合」に入り、「米主導のイラク戦争に参加した」と、広く世界では受けとられている。

 だから、日本は武装勢力の攻撃対象となり、すでに犠牲者がでているほか、今後、自衛隊関係者が狙われる可能性もある。

 イラク戦争の現状は厳しい。泥沼化といっていいかもしれない。 そして、最大の問題は、この戦争が歴史的に肯定的に評価される可能性が少ないことにある。

 つまり、のちに、日本は誤った戦争に自衛隊を送ったと総括されかねない状況にある。

 現実に、戦争の理由だった大量破壊兵器は発見されず、フセイン政権と国際テロ組織「アルカイダ」との関係も証明されていない。

 現在米国が主張している独裁政権打倒や中東民主化のための戦争という理論には日本はもともと賛同していない。

 戦略的に重要な国である米国との関係を損ないたくないという小泉政権の自衛隊派遣は短期的には正しい決定かもしれない。

 しかし、歴史的には日本は「大義なき戦争」に参加したとの評価につながる可能性を秘める。

 第一次大戦後、英国はインド・中東の権益を守るため、強引にイラク国家を樹立させたが、反英暴動からアラブ民族主義が吹き荒れ、とどのつまり、フセイン独裁政治へと突き進んだ。イラク近代史は現在の混乱と二重写しとなってよみがえる。

 歴史に残るような誤りに日本は関与すべきではない。誤りを正すのに躊躇(ちゅうちょ)するなかれ。自衛隊の速やかな撤退を考えるべきだ。(毎日新聞 2004年11月23日 東京朝刊)


◆コメント:「『大義なきなき戦争』に参加したとの評価につながる可能性を秘める」は間違い。既に、そう評価されている。

 

 本日付の毎日新聞の社説をまるまる引用した。

 最初にテクニカルなことに触れておく。

 私が毎回、元となる情報を、blogでやるようにリンクしないで、原則として直接引用するのは、新聞記事にリンクしてもせいぜい数ヶ月で、削除されてしまうからである。

 毎日新聞の社説は、現在、9月1日から今日までの社説はバックナンバーとして読むことができるが、それ以前のものは削除されている。

 一般の記事、特にYahoo!Newsなどポータルサイトのニュースサービスの記事はせいぜい1週間で削除される。私が原則として新聞記事にリンクしないのは、そのためである。


 

 さて、本論である。毎日新聞が本日付の社説で述べていることは、概ね正しい。人道復興支援は建前で、本音は米国支援である。と断言している。

 私自身、過去にここで何回そう書いたか分からないし、常識と、普通の知能がある日本人なら、そんなことは誰でも、わかる。

 ところが、大手新聞の社説で、それを言い切った例は、なかなか、無いのである。真っ向から政府を批判するわけであるから、新聞社として取材を規制されるとか、要するに国に睨まれる危険があるということなのだろう。それにもかかわらず、書いたという決断は、評価するといいたいところだが、いささか、遅きに失した。


 

 新聞は、時の政権の政策の誤りを指弾するのが、その重要な任務である。

 国家権力が怖くて、御用新聞、大本営発表の宣伝機関になる新聞なら、ない方がマシだ。

 その意味では、何故もっと早くから、継続的に、自衛隊イラク派遣反対、イラク撤兵のキャンペーンを張る新聞がでないのか、不満だった。今もまだ、手ぬるいと思う。

 新聞は、事実を正確に伝えるとともに、正しい物の考え方を、読者に示す役割をも担っている。
 この社説に、「戦略的に重要な国である米国との関係を損ないたくないという小泉政権の自衛隊派遣は短期的には正しい決定かもしれない。」という一節があるが、それは違う。

 国際社会は、国際法をルールとしている。米国のイラク攻撃はこのルールを破った。違法行為である。

 いくら同盟国であろうが、違法行為を行った国の支援をするために、こともあろうに、日本を防衛するための最小限の実力であるところの自衛隊を、イラクに派遣するという決定は、短期であろうが、長期であろうが、日本政府の間違った判断である。


 

また、「歴史に残るような誤りに日本は関与すべきではない」という一節がある。
 今頃何を言っている。既に、十分、関与しているではないか。少なくともイラク人の多くは、そう考えている。
 ところが、日本政府はなんとか、イラクへの自衛隊派遣延長を正当化する材料を作らなければならない。そこで、つぎのようなプロパガンダ記事が、読売新聞に載っていた。


 

◆自衛隊の支援継続、イラク外相が町村外相に要請(読売新聞) - 11月23日3時8分更新
 【シャルムエルシェイク(エジプト東部)=尾山宏】町村外相は22日昼(日本時間同日夜)、シャルムエルシェイクのホテルで、イラク暫定政府のゼバリ外相と会談した。
 ゼバリ外相は「サマワにいる自衛隊はすばらしい働きをしている。日本がイラク国民とともにあるというシンボルであり、政治プロセスが完了するまで自衛隊にはイラクにとどまってほしい」と述べ、少なくとも来年末の本格政権発足までは、自衛隊による復興支援を継続してほしいと要請した。

 これに対し、町村外相は「国内で論議しているが最終的な結論には至っていない。困難なときに助けるのが真の友であり、今後とも支援を続けていきたい」と述べた。



 

これを文字通り受け止める人はかなり、人がよいか、思慮が足りない人である。

 今のイラク暫定政権は、アメリカのロボット政権である。アメリカの言うことには逆らえない。

 そこで、自衛隊派遣期間の延長に対する国内、与党内の反対論に困っている小泉首相がブッシュに、「イラクの外相に、『自衛隊駐屯の継続を希望する』と言うように、命じてくれ」と頼む。

 アメリカは忠犬ハチ公なみに従順な日本の首相のたっての頼みに、よしよし、いいだろう、というわけで、「マチムラという日本の外務大臣がお前のところに来たら、自衛隊に居続けてくれ、と云え」。

 イラク暫定政府「かしこまりました」となる。あまりにも見え透いている。


◆小泉首相は、自衛官に犠牲者が出ても撤退するつもりはない。

 

 毎日新聞が先週からイラク派遣期間延長を前に特集を組んでいる。

 冒頭に述べた原則に早くも反しているが、全ての文章を引用するとあまりにも長いので、ここは、リンクを貼らせて頂く。

 保存しておきたいと思ったら、紙2001か、WeBoXなどを用いて、ページを保存しておかれると良いだろう。

  迫る「12・14」イラク派遣延長問題/1「もう一つの9条」に首相直面迫る「12・14」イラク派遣延長問題/2「存在」が最大の目的に迫る「12・14」イラク派遣延長問題/3 3種類の「延長幅」という、3本の記事である。

 かなり生々しい、官邸や防衛庁内部から取った情報が載っている。

 これを読むと、如何に、現在の日本政府が、ということはつまり小泉首相には、「アメリカ追従」という目標しか頭にないかが、わかる。涙がでるほど、情けない。

 いくつか、重要な意味を持つ部分を以下に記す。



◆「10月のデータを見てもイラクでは銃器を使った襲撃事件が週に500件以上起きている。これはもはや犯罪というレベルではない。戦闘状態としか表現できない」。首相官邸関係者ですら、そう口にする。

◆陸上自衛隊の幹部は「派遣時に出口を決めておくべきだった。政府内での出口戦略の議論に参加したこともあるが、結局、結論は出なかった」と戦略不足を率直に認める。

任務の終了はいつ訪れるのか。それが見えないまま、第4次派遣隊の約500人が今月中に順次、サマワに入り、第3次隊と交代する。

◆外務省内ではこんな「うわさ」も流れている。「米大統領選の後、首相が森派の幹部に『もしケリー(民主党候補)が勝ったら、自衛隊を引いたかもしれない』と打ち明けたそうだ」。しかし、ブッシュ大統領が再選された今、もはや仮定の話は成り立たない。首相官邸筋は「延長しなかったら、ブッシュは烈火のごとく怒りますよ」と撤退論をはねつける。


 

 特に最後の外務省内の噂は聞き捨てならない。小泉首相はケリーが大統領になったら、自衛隊を撤退させたかも知れないと森派の幹部に打ち明けたそうだ・・・。

 裸の王様の寓話と一緒で、本当は皆、知っている。

 小泉首相にとって、国際社会に貢献することなど、本当はどうでも良く、ブッシュの意向に如何にして沿うか、が至上課題なのだ。

 しかし、ここまでひどいとは・・・・。個人の私欲のために、数百人の自衛官の生命を危険に晒すことが、許される筈がない。

 何せ、アメリカ国民は、ブッシュに対して「イラク戦争は正しかった」というメッセージを送ってしまった(ただし、49%のアメリカ人は、イラク戦争は間違っていることを知っている)。

 ブッシュの次の狙いはイランだろう。そして、小泉君が内閣総理大臣の地位にいるかぎり、どこまでもアメリカに尻尾を振って付いていくだろう。

 それを防ぐのは、世論である。小泉政権は、米国支持を打ち出すと、支持率がどんどん下がるという現象を作ることだ。それは次の選挙では、必ず自民党が負けることを意味する。そうなったら、自民党が放っておかない。

 日頃から、首相官邸に抗議をする人が増えると効果的だ。一回やれば慣れる。


 11月18日の日記で首相官邸ホームページの「ご意見箱」に抗議の投書をした、と書いた。
 昨日、返事が返ってきた。といっても、いつも同じだが・・・。



 

 小泉総理大臣あてにメールをお送りいただきありがとうございました。いただいたご意見等は、今後の政策立案や執務上の参考とさせていただきます。
 皆様から非常にたくさんのメールをいただいておりますが、内閣官房の職員がご意見等を整理し、総理大臣に報告します。あわせて外務省、外務省、内閣官房安全保障危機管理担当、防衛庁へも送付します。

 今後とも、メールを送信される場合は官邸ホームページの「ご意見募集」からお願いします。(内閣官房 官邸メール担当)


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「集団的自衛権の行使容認、自民が憲法改正大綱原案」そんなに戦争がしたいですか?

◆記事:集団的自衛権の行使容認、自民が憲法改正大綱原案(11月17日)

 

 自民党憲法調査会(保岡興治会長)がまとめた憲法改正大綱の原案が16日、明らかになった。

 安全保障では、「自衛軍」を設置し、集団的自衛権の行使や国際貢献活動における武力行使を認めているのが特徴だ。
 主要政党の中で、憲法改正の包括的な案をまとめたのは今回の自民党が初めて。同党はさらに議論を進め、来年11月に憲法改正草案を決定する方針で、与野党の改憲論議は加速しそうだ。

 大綱の原案は、今年1月に始まった同調査会の論議を基に、調査会幹部がまとめた。前文のたたき台となる「基本的考え方」のほか、「総則」から「改正」まで9章からなる。

 現憲法にはない総則では、憲法の3原則として、国民主権と基本的人権の尊重、「積極的に国際平和の実現に寄与する」とした「新たな平和主義」を明記した。さらに「国旗は日章旗、国歌は君が代とする」との内容を盛り込んだ。

 憲法9条に代わり、「平和主義」の章で、戦争放棄と非核3原則を盛り込み、「国家緊急事態及び自衛軍」で、具体的に〈1〉個別的、集団的自衛権を行使するための必要最小限度の戦力を保持する自衛軍を設置する〈2〉自衛軍は、国際貢献のため、武力行使を伴う活動をも任務とする――と定めている。


◆コメント:自民党は、どうしてそんなに日本を戦争が出来る国にしたいのですか?

 

 「主要政党の中で、包括的な改憲案をまとめたのは、今回の自民党が初めて」だそうだが、早ければ良い、というものではありませんね。

 憲法ですよ。日本国の最高法規ですよ。こういう仕事を拙速というのです。

 第一、憲法前文はどうするのか書かれていないではないですか。

 憲法前文には憲法の基本的な思想が要約されているのですから、それを書かずに、いきなり各則をまとめても、「何故、集団的自衛権を認めることに変更するのか」が分かりません。

 今の憲法前文は、立派ですよ。 


 

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。


 一番重要なのは「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」というくだりです。平和を維持するという努力を通じて、国際社会で、名誉ある地位を占めたい、と宣言しているのです。
 そして、第9条では、国際紛争を解決する手段として、戦争、武力による威嚇、武力による行使は永久にこれを放棄する、と言い切っている。

 これをまとめると、日本は、武力を使わないで、世界平和に貢献し、名誉ある地位を占めたいと思う、ということになります。非常に崇高です。世界でこんな憲法持っているところはない。


◆日本の平和憲法は、世界的既成事実

 

 1999年5月、オランダのハーグ(正しくは、デン・ハーグですね)で開催されたされたハーグ平和アピールの最終日に、「公正な世界秩序のための10の基本原則」が発表されました。

 そしてその、第1原則は「各国議会は、日本国憲法第9条のような、政府が戦争をすることを禁止する決議を採択すべきである」と謳っているのです。 

 実際に、日本の憲法9条、戦争放棄は海外でも有名なのです。イラク戦争が始まってから、私は面倒だけれども、色々な国、の英語の記事を読みましたが、BBCも、クウェート国営放送も、Voice of Americaも、The Economistも、その他、皆、「日本は憲法により、武力を行使することを禁じられている」と書いていました。

 日本が武力行使が出来ないと言うことは、最早、既成事実として国際世論に定着しているのです。


◆わざわざ、戦争をする国になることに、意義が認められない。

 

 しかし、集団的自衛権を認めるとか、海外での自衛隊の武力行使を認める、という改憲案は、その対極にある考え方でしょう。

 集団的自衛権というのは、「日本が武力行使を受けていなくても同盟国(要するにアメ公)が攻撃されたら、日本に対する攻撃と見なして、アメリカと一緒に相手に武力で反撃する」ということですね。現行憲法と正反対です。

 私が不思議に思うのは、太平洋戦争後、60年間、平和憲法を維持してきたこの国を、何故、今、「戦争が出来る国」に変える必要があるのか?ということです。その必然性が認められません。自民党改憲案に賛成する人は、この点について、論理的な説明をして下さい。


 

 自分の国をアメリカに守って貰っているようでは、一人前の国家とは言えない?子供の国ですか?良く耳にします。感情的な反応です。幼稚です。

 そういう人たちは、海外で武力行使をするようになって、集団的自衛権を行使することにしたら、アメリカとの同盟関係を破棄せよ、と、いうのですね?在日米軍を追い出すのですね?そうでしょう?アメリカ軍に守られているのが半人前なんだから、一人前になるためには追い出さないとだめでしょう?そして、最早、アメリカは同盟国ではないのですから、「集団的自衛権」そのものの必要性がなくなります(集団的自衛権云々は要するにアメリカの要求です)。論理が自己矛盾に陥りますね。

 しかし、彼らは残りますよ。絶対。そうしたら、結局、実態は変わらないではないですか。

 そもそも、戦争をする国が一人前の国なのでしょうか。海外へわざわざ兵隊を送って、人殺しをする国が「大人の国」「一人前の国」だというなら、半人前の国のままでいいとおもいます。武力が平和に役立つかどうか、これだけ、イラク戦争の惨状を見てもわからないのでしょうか?

 武力行使をしない国、つまり人殺しををしない国が「子供の国」という考え方が根本的におかしいでしょう。武力に頼らず、紛争を解決することこそ、インテリジェンスが必要だ。大人の国です。


 

 また、既に日本は、随分さまざまな場面で「国際貢献」しています。それをアピールするのが下手なのです。

日本の優れた工業製品によって、世界中の人間がどれほどたすかっているか。どれだけ多額のODAを行ってきたか。

 国連加盟国は150国以上もあるというのに、日本1国だけで、国連分担金の、いいですか?20%も払っているのです。

 ウィーンフィルのオーボエやホルンを作っているのはヤマハです。

 ウォークマンで、誰もが音楽を場所を選ばすに聴けるようになった(個人的には、ところ構わず音楽を聴くのは感心しないが、これは、余談です)。日本人が作ったのです。

 ユーロトンネルで、イギリスとフランスがつながったのも、日本のトンネル技術者の支援があったからです。

 どこが半人前なのでしょう?

 あの、馬鹿デカいアメリカに比べたら、日本は、カリフォルニア州一州と同じほどの面積しかなくて、しかも多くは山で、人が住めるところは限られている、この小さな国が世界第二位の経済大国なのですよ。


 

 結論は、日本は、決して戦争をしない、と憲法で決めて、その通りにしてきたことで、一目置かれているのです。それが、イラク戦争ではブッシュの言いなりになって、あっという間に海外に兵隊を出したことで、馬鹿にされている。協力してやっている(するべきではなかったのですが)アメリカとイギリスからも「小泉?ああ、あいつはいい奴だよ」とコケにされている。国際貢献=軍隊を海外に出して戦争すること、という自民党の一部の人々の考え方は間違っている。

 如何にして、武力紛争を食い止めるか、そこに我が優秀な日本人の知恵を投入するべきであると、私は考えます。

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2004.11.22

「北から持ち帰ったコンテナ…実は空っぽだった 」←いい加減にしろよ。

◆記事1:「北から持ち帰ったコンテナ…実は空っぽだった 」(夕刊フジ 2004年11月20日 (土))

 

北朝鮮による日本人拉致事件の解決に向け、先に平壌で行われた第3回日朝実務者協議で、政府代表団が持ち帰った「物証」の乏しさに失望の声が広がっている。一時は、チャーター機から運び出されたコンテナ=写真下=の数々に、「有力物証が数多く入っている」との観測も流れたが、実はコンテナには何1つ、物証は入っていなかったのだ。

 15日夜、政府代表団を乗せた全日空チャーター機が羽田空港に到着した。そこで、カメラのライトを浴び、注目されたのは機内から運び出されるコンテナの数。1つ、2つ、3つ…。計7個のコンテナが確認され、報道陣は色めき立った。

 だが…。「私どもが持って帰ってきた『物証』は全部、機内に手荷物として大事に持って帰ってきております」。18日の参院外交防衛委員会で、民主党の斉藤勁議員の質問にこう答えたのは、実際に平壌入りしていた外務省の斎木昭隆アジア大洋州局審議官。

 代表団が持ち帰ったのは、横田めぐみさん=同(13)=のものとされる「遺骨」のほかは、写真やカルテ、メモなどペーパー類がほとんど。

 ならば、あの大量のコンテナは一体、何だったのか。

  「空(のコンテナ)は、何かあるかもしれぬということで航空会社が手配して持っていったようだ」(斎木氏)

 さらに、「(飛行機に乗る)人数が割合に少なかったので、運航のときに機体のバランスを維持するため」(同)という役目もあったようだ。

 要するに、家族や報道陣が固唾をのんで注目したコンテナには、拉致被害者の手がかりとなる物証は何も入っていなかったのだ。

 「コンテナがテレビの映像で映され、中身が何なのかということでさまざまな推測、憶測があったことを私どもも後で聞いた」と斎木氏。野党議員からは「それなら早く、コンテナの中身を明らかにすべきだった。一瞬でも『期待』を持たせた外務省も罪作りだ」との声も上がっている。


◆記事2:日朝実務者協議の驚くべき実態。(Internet Friday 11月19日更新)

 

 日朝協議が始まったまさにその夜、「めぐみさんが、平壌ピヨンヤンの順安スナン空港経由で2度脱北を試みたが失敗した」という旨のニュースを日本テレビが流し、横田夫妻を激怒させている。

「家族が『めぐみさんの死』を受け入れやすくするため、意図的に悪いニュースを流したのでしょう。リークしたのは官邸筋だと聞いています」(家族会幹部)

 増元さんのもとには、北朝鮮のある高官から信じ難い情報が寄せられていた。

「今回の交渉で、『横田、有本、増元の家族に、墓や遺骨を見せる動きがあるだろう』というんです。なぜなら、『この3家族を片付ければ拉致問題は終結させられる、と北に助言した自民党の代議士がいる』からだと」(増元さん)


◆コメント:拉致問題を何とか、早く「解決」したことにしようとする、首相と政府と外務省。あなた方は、それでも、人間か?

 

それでも、人間か、と言いたくなる。横田さん夫妻をはじめ、拉致被害者のご家族は、四半世紀にもわたって、毎日娘や弟が帰ってくることだけを、願っている。

 横田めぐみさんの母君は、多分、寝ても覚めても、そのことから、意識が離れることはないだろう。それぐらい、人間なら想像できるだろう。

 小泉首相は今、APEC(アジア太平洋経済協力閣僚会議)に出席するために、チリにいる。そこでブッシュと会談している。大方、「自衛隊派遣は続行します」と、ブッシュ閣下への「忠誠を誓っ」ているのだろう。

 小泉首相は、24日にチリから帰国すると、今度はASEAN首脳会議に出席するという。

 何だか、日本にいると後ろめたいので、逃げ回っているように見える。ASEAN首脳会議に出てはいけないとは言わないが、毎回出席するほどの重要議題が話し合われているのだろうか?そうだとすれば、帰国後、何をしてきたのか、国会に報告があって、然るべきである。

 そう。今は国会の会期中なのですよ?イラクの自衛隊派遣期間延長とか、拉致問題という、非常に重い問題を抱えているのに、国会全体の緊張感が足りない。

 百歩譲って、国会会期中に総理大臣が欠席して、今、行かなければならない外国があるとしたら、まず北朝鮮ではないのか。小泉さんの表情を見ていると、何が何でも横田めぐみさんをはじめとする、行方不明の日本人を助けようという、気迫が感じられない。他の国会議員にしてもそうだ。

 記事1をお読み頂きたい。あの、ご大層なコンテナの中身は空っぽだったのだそうだ。

 主な資料は役人の手荷物に納まっていたという。馬鹿にするなよ。なんで、早く言わないのだ。なまじ拉致被害者家族や、国民に期待させといて、「ああ、あれは空ですよ」だと?張り倒すぞ、この野郎。


 

そして、更にひどいのは、記事2。

 「横田、有本、増元の3家族を諦めさせることが出来れば、拉致問題は片づく」と北朝鮮に助言した自民党代議士がいるのだそうだ。こうなると、もう、開いた口が塞がらない。一体、日本政府は、拉致被害者とその家族をどこまで苦しめるつもりなのだ。

 皆さん。私達にも出来ることがあります(念のため申し上げるが、私は如何なる、政党、結社、宗教団体にも属していない。個人としての提案をしている)。今皆さんはパソコンの前に座っていますね? そこから、首相官邸に抗議文を打つことができます。

 私達が、拉致被害者のためにできることは、世論の怒りをノーテンキな小泉首相に示すことだと思います。

 Web日記にただ「金正日の馬鹿野郎」と書いていても何も進展しません。違いますか?

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2004.11.20

マスコミのセンセーショナリズムと、それに影響されやすい世論に関する所見

◆奈良の殺人事件

 

 奈良で起きた、残虐な少女殺人事件は、言語同断であるが、マスコミが伝える情報を読んだり、聴いたり、見たりしていると、果たして、ここまで犯行の詳細を報道することの意義はあるのか、ということに疑問が湧く。

 少女が浴槽に顔を押しつけられた溺死したらしいとか、裸にされた痕跡がある、とか、身体に傷がある、とか歯を抜かれていた、というような事実を一般国民が知っても、騒ぎ、嘆きはするけれども、どうせ、すぐに忘れる。

 別の言い方をすれば、犯行の詳細を一般国民が知る必要があるのか。知ることによるメリットがあるのか。逆に言うと、歯を抜かれたことを知らなかったことにより、国民は何らかのデメリットを被るだろうか?

 国民が知るべきことは、小学生の女の子が、男性に声を掛けられて、自らその車に乗り、結果、殺された。ということで十分ではないか。

 自分に子供がいる人ならば、想像してみるといい。自分の子供が酷い殺され方をしたとして、その詳細をテレビや新聞で、全国に言いふらして欲しいだろうか?私なら、いやだ。子供の死を徒(いたずら)に大衆の好奇心の対象にされるのは、死者への冒涜と感じるだろう。


◆模倣犯を生む危険がある

 

 犯罪の手口を詳細に伝えるのに反対なのは、これに刺激されて、同種犯罪を試みる輩(やから)が出てくることをおそれるからだ。
 この問題は、以前、「集団自殺」と「通り魔」は報道しない方がよいのではないか。という稿を起こしたので、そちらをご参照頂ければ幸いである。


◆マスコミのセンセーショナリズムと人間の記憶

 

 マスコミ、特に民放テレビ局は「視聴率が全て」である。

 殺人事件の犯行の手口などという、如何にも一般大衆が興味を持ちそうな事件ばかりを伝える。すると、つい先日まで採り上げていた、新潟中越地震についての情報量は明らかに減る。これは、今は、「殺人事件」の方が視聴率が取れるからである。

 しかし、新潟では、避難所生活をする人はかなり減ったものの、まだ1万人もいるわけであるし、資金的援助はいくらあっても良いはずだ。このことを多くのひとは、つい忘れてしまう。

 人間の記憶は、何でもかんでも覚えていられない。それはやむを得ないが、奈良で、殺人事件が起きて、テレビが多くの時間を割いたからといって、新潟を忘れてしまう、というのは、好ましいことではない。


◆世の中ではいろいろな出来事が平行して起きている、という意識

 

 日記という文書の効用はここにある。つまり、「記録」としての日記である。

 人間はすぐに何でも忘れてしまうから、文字を発明して、出来事を記録するのである。それが残っているから、歴史学者の仕事が成り立つ。

 人間がその時々の出来事を文字にしていなかったら、歴史を知ることは不可能であり、フランス革命があったことも、いつ、どのようにしてアメリカという国ができたのか、ということも、つい60年前に日本とアメリカは戦争をしていて、日本は原爆を2回も投下され、24万人もの非戦闘員が殺害されたことも、我々は知ることができなかったのだ。


 

 私が時事問題の日記を書くのは、諸々の世の中の問題や矛盾を指摘したり、人の偉業を讃えたりしたいからだが、同時に、自ら様々な社会的事象を自分の頭で言語化することにより、記憶にとどめ、あるいは、いつでも思い出せるようにしておきたいからである。

 犯罪、外交、自衛隊イラク派遣、地球温暖化、デフレ不況、年金問題、憲法改正問題、いずれも平行して存在している、ということを意識するためには、色々な問題に注目して、分からないことは調べて、考えて、自分の所見をまとめて、人に説明できるように文字にすることが極めて有効である。

 単に、ニュース・サイトから、記事をコピーして、エディターか、データベースソフトに貯めておくだけでは、どうも駄目なようである。コピー&ペーストした時点で安心してしまい、記憶には残らない。

 客観的事実を、自分の言葉で再構築することが肝要である。すると、殺人事件が起きたからといって、新潟中越地震や自衛隊がイラクで生命の危機にさらされていることを、頭のどこかにホールドしておくことができる。


◆京都の殺人事件もイラク戦争で子供を殺すのも、その違法性は完全に同一だ。

 

 この度の犯行は、残虐きわまりなく、もう随分前になるが、東京での宮崎勤を思い出させる。

 完全に問答無用で死刑に処すべきであるが、そんなことはあたりまえで、何度も言うべきものではない。

 もう少し、思考を広げるべきだ。日本人は、一人の女児が惨殺されたのに騒ぐのであれば、つい、数日前にイラクのファルージャで米軍に惨殺された子供達のことにも考えを向けるべきだ。

 日本で一人殺されても、これほど、我々はその行為の非倫理性に腹が立つのだ。

 イラクでは、何万人という子供が殺されたし、今も殺されているのだ。戦争中だから仕方がない?馬鹿なことを言ってはいけない。犯罪だろうが、戦争によってだろうが、子供を殺す行為の違法性は、完全に同一である。

 米軍は、「この建物には子供がいる」と分かっている建物に爆撃を加えている。 こう考えると、アメリカが如何に残虐な行為をしているか分かるだろう。

 そして、日本国はその行為を支持しているのである。

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1.「暮らしやすい国」1位はアイルランド…英誌調査 妖精の国 2.フロリダ州の電子投票機に「ブッシュ票が多すぎる」との疑惑

 【ロンドン支局】英エコノミスト誌が世界111か国の1人当たり国内総生産(GDP)や政治の安定、治安、衛生状態、家庭生活などを基準に割り出した「暮らしやすい国」ランキングで、アイルランドが1位に選ばれた。世界第4位の1人当たりGDP、家族や共同体の温かいつながりを維持していることが評価された。同国は19世紀に大飢饉(ききん)を経験するなど、20世紀後半まで移民大国で、今回の調査は同国の大変身を裏付ける。

 2位はスイス、3位はノルウェーで、上位10か国中、6位のオーストラリア以外は欧州の中小国だった。日本は17位で、米(13位)、仏(25位)独(26位)、英(29位)など主要国は中ランクにとどまった。「最悪」111位は、ムガベ独裁政権下のジンバブエ。ロシアは104位、中国は60位。北朝鮮はリストに入っていない。(読売新聞) - 11月19日1時49分更新


◆コメント:漢字で書くと「愛蘭」。ロマンティックなんですよ。

 

 理屈っぽいことを言えば、全てのひとにとって、世界で最も暮らしやすい国、というのは存在しないはずですね。

 例えば、重い病気を患っていて、年中医師と綿密なコミュニケーションを取らなければならないが、英語は話せない、という人にとっては、アイルランドよりも、日本が世界で最も暮らしやすい国でしょう。

 いきなり、こう書いてしまうと興ざめですが、決してアイルランドが悪いと言っているのではありません。逆です。理屈はさておき、確かにアイルランドは良いところだろうな、ということを書こうとしているのです。

 ヨーロッパを旅行したことがある人は、場所によって勿論随分違うけれども、日本と比べて街並みが抜群に美しいことに気が付いたと思うのです。

 しかし、もう一つ、少なくとも英国では、自然の風景の美しさ。緑の多さに感心しました。緑が多い問いのは、いいことですね。明らかに、人間の精神状態に影響を及ぼすとおもいます。


 私が住んでいたのはロンドン南西部のウィンブルドンで、ロンドンの中心部からそれほど離れたところではないのに、自宅の裏はウィンブルドンパークという、広い公園(ただ、芝生が広がっているだけの公園です)があります。

 さらに、ちょっと車に乗ると、リッチモンドパークという、確か、イングランド一、広い公園があって、何百頭という鹿が放し飼いになっている。人間も、鹿もお互いを邪魔しないで、のびのびとしている様子が、何とものどかです。

 ときどき、公園の中で渋滞(とにかくものすごい広さなので、歩いていたら、一周するのに何日もかかってしまうでしょう)に出くわし、何かと思っていると、何と、鹿の群れが道路を横切っている。それが終わるのを、イギリス人はじっと待っているのです。

 今の、日本人だったら、きっとクラクションを鳴らしたり、中には鹿を轢き殺したりする奴が出ることでしょう。人間だってこれほど簡単に殺してしまうのだから。

 ところで、アイルランドは、漢字で「愛蘭」と書くのですね。何とも美しい文字を美味い具合に当てはめたものです。そして、まさに、この表現がぴったりだと思いますね。


◆コメント:"Leprechaun crossing!"(レプリコーンが道を横切るのに注意)という標識

 

 アイルランドの歴史とか、ケルト文化、妖精、神話など、諸々については、司馬遼太郎さんの「街道を行く」シリーズの「愛蘭土紀行」をお読みになることをお薦めします(今は、単行本しか残っていないのでしょうか。以前は「街道を行く」は全て朝日新聞の「朝日文芸文庫」で買えたのです)。

 読み終えると、無性に「愛蘭」に行ってみたくなる。そう思わせるような紀行文が書けるのは、さすが、司馬遼太郎さんです。

 いろいろと興味深い話は尽きないのですが、一つだけあげるとすると、妖精の話。

 ケルト神話で妖精はつきもの。アイルランドには様々な、妖精がいるのです。

 そして、なんと、司馬さんが田舎道を走っていたら、"Leprechaun crossing!"(レプリコーンが道を横切ることがあるから、注意!)という「標識」が立っていた、と書いているのです。

 「レプリコーン」というのは、アイルランドの妖精の一種で、富・財産・成功をもたらしてくれる縁起のいい妖精らしいです。

 私は、残念ながら、この標識を見つけられなかったのですが、取り除いて欲しくないですね。こういうロマンチックなものは。

 これを、下らない、と一蹴するか、微笑ましく思えるかで、大体どんな人か分かってしまいますね。

 私は、標識は見つけられなかったけれども、「レプリコーンはどこに隠れているのかな?」と想像しつつ走るのは愉快でした。南西部アイルランドの美しい風景を私は、生涯、忘れないでしょう。


◆記事:フロリダ州の電子投票機に「ブッシュ票が多すぎる」との疑惑 (Yahoo!ニュース - コンピュータ - WIRED)


 

カリフォルニア大学バークレー校の大学院生と教授が18日(米国時間)に発表した http://ucdata.berkeley.edu/ 統計分析によると、先日実施された米大統領選で、フロリダ州の電子投票機が示したジョージ・W・ブッシュ大統領の得票数が、本来得られるべき得票数よりはるかに多かった可能性があるという。

 調査グループは今回の調査結果を警告として、フロリダ州に、タッチスクリーン式の投票機を使用した郡のデータと投票システムを精査して、予測得票数と実際の得票数が一致しなかった理由を調べるよう求めた。調査グループはオハイオ州でも同様の数値と変動要因を調べたが、このような不一致はみられなかった。

 調査グループによると、この結果を発表したのは、フロリダ州における2004年の大統領選の結果を非難するためではなく――ブッシュ大統領はこの州で30数万の票差で勝利している――、

選挙関係者や一般の人たちに、電子投票システムを見直し、投票結果を紙で残さない機械では票のきちんとした数え直しができないという事実を受け止めてほしかったからだという。

 今回の分析については、公式には専門家による評価は行なわれていないが、7人の大学教授が審査した。
 分析の結果は、タッチスクリーン式の投票機を使用した郡と、他の種類の投票装置を使用した郡とのあいだで、ブッシュ大統領の得票に相違があることを示している。調査グループはまず、選挙結果に影響を及ぼすと思われるさまざまな変動要因を調査した。たとえば有権者の数、平均収入、人種と年齢の構成比率、2000年と2004年の投票率の変化などだ。これらのデータを利用して、1996年、2000年、2004年のフロリダ州における共和党と民主党の大統領候補の選挙結果を調べ、この8年間フロリダ州の67の郡で、これらの候補者や政党への支援がどのように変化したかを確認した。

 この調査によって、ブッシュ大統領が実際に獲得した票数は、タッチスクリーン式の投票機を使用した15の郡では予測得票数――各種変動要因をすべて考慮して算出――よりはるかに多く、いっぽう他の種類の投票装置を使用した郡では、変動要因によって予測された得票数と完全に一致することがわかった。

 調査を行なったのは、カリフォルニア大学バークレー校大学院生による社会学・人口統計学研究グループ。チームを率いたマイケル・ハウト教授(社会学)は、こうした不一致が偶然に起こる確率は1000分の1以下だと述べた。

 「どれほど多くの変動要因を考慮しても、ブッシュ大統領の得票と電子投票機との間の統計的に有意な相関関係は説明できない。本当の差がゼロになるはずの集団で、こうした事実が起こる確率は非常に小さい――1000回に1回以下だ」


◆コメント:まともに選挙が出来ないで、「アメリカンデモクラシーをイラクに植え付ける」とは恐れ入ります。

 

ブッシュの後楯となっている、ネオコンたちは、つねづね、「中東で紛争が絶えないのは、民主主義が根付いていないからであり、アメリカ式デモクラシーをアラブ各国に教えてやるのが、アメリカに課せられた義務だ」という、非常に硬直的な思想の持ち主たちである。

今までは、パウエルがかろうじて常識人だったのだが、ついに辞めてしまった。

 後任のライスという女性補佐官は天才肌で、15歳で大学に入学したとか、ピアノもジュリアード(アメリカ最高の芸術大学)に行ってもおかしくないほどの腕前だとか(そんなことは、関係ないというかも知れないが、それは違う。楽器を若い頃から巧みに演奏出来る人間は、例外なく、頭が良いのである。)いう話は伝わってくるが、どれほど頭が良くても、政治的思想の内容が分からない限り、今のところ評価は下せない。明白なのは、とにかく怖い顔した女性ですな。ということだけだ。


 

話がそれた。 この度の選挙で、投票や開票に様々な手口で不正が行われる可能性は、以前から、指摘されていた。非常に具体的に説明しているのは、田中宇氏で不正が横行するアメリカ大統領選挙という一文を読むと、あきれてものが言えなくなる。
 選挙が民主主義の基礎をなす、極めて重要な、不正など絶対にあってはならない手続きであることは、誰でも知っている。

 それにもかかわらず、多分、ブッシュ陣営は、極めて大胆にイカサマを働いている。
 そして、そのことは、NYタイムズ紙などが指摘していたほどで、米国内でも知れ渡っていることなのに、抜本的な対策を講じないまま、大統領選が行われ、ブッシュが勝ってしまった。これは、アメリカ人の怠慢のそしりを免れない。

 アメリカの大統領に誰がなるかは、国際社会全体に大きな影響を与える。インチキなら、今からでも、選挙をやり直して貰いたい。

 選挙をまともに運営できない国が、他の国に「アメリカ式民主主義を構築する」という。こういうのを、日本語で「笑止千万」という。

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2004.11.18

金正日体制崩壊寸前か?反体制ビラ

◆記事1:北朝鮮で体制批判ビラ 総書記の家庭背景も 高度な内容政権中枢に人脈(本日付産経新聞)

 

【ソウル=久保田るり子】産経新聞は、北朝鮮の反政府グループが先月、平壌など北朝鮮国内の五十カ所でばらまいた「金日成・金正日の十大うそ」と題するビラを入手した。

故金日成主席と金正日総書記の家庭背景や、現体制の思想的な柱である「主体思想」を激しく批判する内容だ。衝撃を受けた北朝鮮当局は、グループを追及する一方、平壌で住民の思想点検に乗り出した。

 ビラは黄長●・朝鮮労働党元書記の亡命を支援し、自らも一九九七年に韓国に逃れた元朝鮮労働党傘下の貿易会社社長、金徳弘氏(65)が第三国経由で得た。北朝鮮製のざら紙にボールペンの手書きで書かれており、平壌、南浦、中朝国境の新義州、北部の清津、北東部の咸興といった都市部を中心に辺境もふくめた約五十カ所で散布された。 一部は中国に持ち出しコピーされたというが、大部分は受け取った人々が筆写して枚数を増やし、地方に波及したという。


◆コメント1:本当なら凄い。クーデター勃発寸前ということだ。

 

 今日の午後、産経新聞のWebサイトで上の記事を見つけて、飛び上がるほど、驚いた。
 金正日による独裁国家、北朝鮮では、「首領様」のバッヂを襟に付けていなかったら勿論、「バッジが汚れていた」というだけで、強制労働収容所送りになり、下手をすれば拷問され、殺されるということは、多くの脱北者の証言で明らかになっている。

 引用したような「ビラを配る」ということは、従って、従来では正気の沙汰ではない。たちまち、憲兵に捕まってしまうだろう。

 もしも、ビラが撒かれるという事実が本当に起きたのであれば、それは、いよいよ金正日の年貢の納め時、北朝鮮の軍関係者によるクーデターが迫っていると考えても、おかしくない。

 このニュースだけが単独で突然、伝えられたら、私も半信半疑だったろう。しかし、ここ10日ほど、北朝鮮に関しては、様子がおかしいというニュースが度々伝えられていた。以下に引用する。


◆記事2:「北朝鮮住民、相次ぎ金正日に反旗」 NYTが報じる(中央日報日本語版11月9日)

 

 米紙ニューヨークタイムズは8日、北朝鮮住民は見た目とは裏腹に温厚ではなく、外部には知られていないが、金正日(キム・ジョンイル)総書記の独裁体制に相次いで反旗を翻していると報じた。

 同紙はこの日、独誌シュピーゲルのアンドレアス・ロレンツ記者が書いた『歓喜の踊り』と題した記事を英語に翻訳して紹介しながら、このように報じた。

 同紙は、「4月22日、龍川(ヨンチョン)駅爆発事故が起きたわずか数時間前、金総書記が乗っていた列車がこの場所を通過したことは単なる偶然なのか」と問い返している。

 そして、「90年代半ば、飢餓で300万人が命を落とした当時は列車や歩道橋、工場の壁面に『金正日打倒』といったスローガンが書かれており、金氏王朝の豪華な生活ぶりを非難するチラシが金日成(キム・イルソン)主席の遺体が安置されている平壌錦?(クムス)山記念宮殿で発見された」と報じた。

 同紙は「北京に住んでいる英国人作家兼記者であるジャスパー・ベッカー(48)氏は、近く出版予定の自分の著書で、工場や部隊、一村全体が現政権に抵抗して立ち上がった事件を紹介している」とし、「98年2月、黄海(ファンヘ)北道・松林(ソンリム)にある製鉄工場で起きた大規模な蜂起は北朝鮮の歴史上、最大の労組蜂起だった」と伝えた。

 このほか、90年代半ばには450人の警護部隊員のうち、一部が金総書記暗殺を企てた上、92年 咸興(ハムフン)に駐留していた陸軍部隊の副司令官と総参謀次長アン・ジョンホらが経済改革を求めクーデターを企画しており、95年には清津(チョンジン)で一部の将校らが港湾やロケット砲基地を占拠し、部隊員に平壌進撃を呼びかけたという。

 同紙は「金総書記はこのような抵抗のため、あちこちを移りながら生活しており、平壌市内にある金総書記の自宅はトンネルで連結されている」とし、「抵抗の陰謀を粉砕する部隊員だけで10万人に上る」とした。

 また、「北朝鮮が貧困に直面した時も、金総書記はゴルフコースと馬小屋、映画館などを整えた10個の宮殿を建設しており、車庫は最高級の乗用車で溢れていた」とし、「米中央情報局(CIA)は金総書記一家の財産が約40億ドル(約4兆4400億ウォン)相当で、このうちの一部がスイス銀行に隠匿されていると推定している」と報じた。

ニューヨーク=キム・ジェホ特派員


◆記事3:金総書記の肖像画撤去=北朝鮮で秘密通達?-タス通信

 

 【モスクワ16日時事】平壌発のタス通信は16日、北朝鮮の政府機関で、最高指導者、金正日労働党総書記の肖像画の撤去が始まったと報じた。

 平壌駐在の高級外交官は同通信に対し、北朝鮮外務省が最近、人民文化宮殿などで開いたレセプションでは故金日成主席の肖像画だけが掲げられ、金総書記の肖像画が消えていたと語った。

 この外交官は「現在の指導者の肖像画を撤去するよう指示する秘密通達が全土に出された」との情報を明らかにした。

どの機関が通達したかは不明で、撤去の理由も説明がないという。個人崇拝が徹底している北朝鮮では従来、金総書記の肖像画を各部屋に掲げることは義務とされていた。(時事通信) - 11月17日1時0分更新


◆コメント2:過去に置いても何度もクーデター未遂があったということだ。

 

記事2は韓国の大手、中央日報が、ニューヨークタイムズの記事を引用する、というやや変則的な情報の流れであるが、内容を読むと、かなり計画的、本格的なクーデターが軍隊のみならず、一般民衆からも試みられていて、驚くべきことに、1度や2度ではない、ということである。

 これが本当だとすると、北朝鮮は、一見、ものすごい恐怖政治を敷いて、一般国民はおろか、軍隊がクーデターを計画する余地もない様に見えたが、実は、金正日の足元は相当に不安定だ、というこを意味する。

 記事3は数日前から、何度も伝えられている。今まで金正日の肖像画があるべき場所に掲げられていないと、これまた、厳重処罰の対象だったはず。それが、次々と撤去されているという。記事3の情報源である、平壌駐在の高級外交官(どの国の人間か分からないが、ロシアか中国と考えるのが普通でしょう)は 「現在の指導者の肖像画を撤去するよう指示する秘密通達が全土に出された」 という。

 金正日自身がそのような通達を出すとは、考えられない。

 だとすると、この秘密の支持は金正日以外の誰かで、しかも、その命令を徹底させることが出来るだけの影響力を持つ人物ということになる。

 肖像がを取り外すということは、金正日のカリスマ性、偶像性を減じる効果を持ち、金正日の独裁性を高める効果は期待できない。明らかに金正日の対抗する行為である。


◆コメント3:ちょっと気が早い結論「金正日体制は崩壊寸前である」

 

 いきなり、何を言うか、と思うかも知れないが、歴史が動く時はそんなものだ。

 ソ連が消滅した時、ベルリンの壁が崩壊したとき、数日前まで(ごく一部の、極秘情報を握る各国の情報関係者などを除き)、世界中だれもそんなことは夢想だにしなかったのである。

 北朝鮮でクーデターが起きることは、殆ど歴史的必然である。

 古今東西、民衆を食わせることが出来ない指導者が失脚しなかったことはないからである。

 北朝鮮では、数百万人が餓死したというのに、金正日は美味い料理を食い、酒を飲み、でっぷりとお腹が出ていらっしゃる。若い頃からスピード狂で、自由世界の高級車を乗り回していたし、パソコンのこともよく知っており、インターネットが大好きだという。


 

 これは、日本が、経済制裁でとどめを刺すしかないね。金正日はジャパンマネーと、食料が、のどから手が出るほど欲しいのだ。小泉再訪朝のときに、これらを提供しよう、と冒頭に言ってしまったから、拉致問題もいい加減な答えしかしなくなっていまった。これで、日本から食料が来ないことになったら、首領様はますます窮地に立たされる。そうするべきだ。

 ところが、肝心の小泉首相は、「実務者協議とは無関係に経済援助はする。出す物は出す」、と言っている。総理、気は確かですか?

 多分、ブッシュに「あまり北を追い込むな」とでも言われたのだろう。「出す物は出す」なんて・・・・。

 北朝鮮は、日本国の主権を侵害して密入国して、日本国民を拉致した犯罪国家だぞ。昔だったら(国連ができる以前)、主権を侵害されただけで、十分、宣戦布告の理由になったのだ。それほどのことをしている国なのだ。首相。しっかりしてくださいよ。

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2004.11.17

ファルージャ大虐殺

◆記事:被害拡大で米軍批判集中 小麦粉で飢えしのぐ住民  (共同通信)

 

 【ワシントン13日共同】イラク駐留米軍が武装勢力の制圧作戦を展開している中部ファルージャでは、食料、水不足などのため居残った住民が小麦粉を食べて飢えをしのぐなど悲惨な状況に置かれ、戦闘で住居、モスク(イスラム教礼拝所)が激しく破壊されている実態が明るみに出るにつれ、米軍への批判が強まっている。

 制圧作戦は「極めて順調」(現地米司令官)で、今週末から週明けにも完全制圧が見込まれる。しかし、住民感情の悪化で制圧後の治安が安定するか危うくなってきた。

 AP通信などによると、ファルージャ市内では飲み水や食べ物の備蓄が極端に少なくなっている。医薬品も不足し、医師がいないため手当てを受けられず、死亡するケースも増えているという。

 イラク赤新月社は市内への救援物資運搬を認めるよう求めたが、米軍はまだ市周辺までの運搬しか許可していない。一方で米軍は、巻き添えで負傷した住民はごく少数しか確認されていない、と説明している。

 サドラー米海兵隊司令官は十二日の記者会見で「治安状況が許せば救援物資は直ちにファルージャ市内に供給される」と人道支援に留意している点を強調。住居被害についても、治安が確立した地域から順次復旧作業に着手する方針を示した。(了) 11/13


◆コメント:何故、子供が殺されている事実を書かないのだ。

 

 ファルージャはもともと普通の街でテロリストグループの街でも何でもなかったのである。

 米軍が総攻撃を仕掛けてくることは、前から言われていたから、街から逃げた住民も多いが、年寄りや幼子を抱えている家庭は動きが取りにくいし、店を持っている人は、米軍に店を壊されたり、略奪されるのが心配で動けないという事情もある。

 いずれにせよ、元々イラク人が普通に暮らしているところに、他国(米国)の人間が、「この町にはテロリストが潜伏している」という理由で、戦車にのって、銃を構えてやって来て、ところ構わず破壊して、非戦闘員と分かっているイラク人まで殺害しているのが、現実なのだ。

 やってくる方が悪いのである。元々の住民に逃げないから、怪我をするのだ、という理屈は無茶苦茶だ。

 共同通信のサイトをみたら、このような当たり障りのない写真しか載せていない。どうして、こうなるのか。こういうことだから、戦争の悲惨さが伝わらないのではないか。

 いいですか。ファールージャが米軍の攻撃を受けるのは、今回が初めてではない。今までも幾度となく攻撃を受けその都度、このような、子供たち(アルジャジ-ラより)が殺されているという現実を正面から見つめないから、無責任に「ファルージャ掃討作戦を成功させなければ」とか、自衛隊派遣賛成とか、無責任なことがいえるのだ。

 子供をこのように殺されたイラク人が、アメリカを恨まない訳がないだろう。そのアメリカを支持するという日本政府は、このように、ボロくずのように捨てられている子供を見ても、なお、イラク戦争と、その後のアメリカによるイラク占拠が正しいというのだろうか?

 感情論だけではない。非戦闘員を殺傷することは、ジュネーブ条約で禁止されている。アメリカはイラク戦争を始めた時も、国際法を無視した。今もまた、「法の支配」という行動規範を無視している。

どこまで図々しく、罪の上塗りをするつもりだ?尤も、アメリカ人は、ネイティブ・アメリカンを殺した連中の子孫だからね。人を殺して、作った国だからね。アメリカ合衆国は。その詳細はアメリカは何故他国への侵略を繰り返すのかで書いたので、ご参照頂きたい。


◆まるで、失敗した癌治療のようだ。

 

 癌の手術で、原病巣が極めて、限局的な場合は、その病巣を切り取れば、かなり安心して良いだろうが、ガン細胞が広範囲にわたっていたり、あるいは、表面積は小さくても、組織の奥深くまで達している場合、切除しそこねると、ガン細胞が血流に流れ込む。 こうなると、全身どこに転移してもおかしくない。

 また、既に他にガン細胞が転移している場合は、手術の刺激により、転移病巣のガン細胞が活性化する。

 今回のファルージャのテロリストグループに対する米軍の行動は、後者に似ている。

 ファルージャが、主な病巣だった、としても、他に転移していないか、ろくに確認せず、ファルージャを徹底的に叩き、女子供まで殺した。このため、最早、イラク全土の潜在的武装勢力を本気で怒らせてしまった可能性が高い。全身にガン細胞が飛び散るのは時間の問題のように思われる。

 これほどまでに危険な場所に、新たに、自衛隊を送るのは、正気の沙汰としか思えない。第4次派遣隊の健闘と無事を祈るなど、滑稽である。

 戦争で砲撃や銃撃により、建物や道路や、様々なインフラが破壊されている最中に「人道支援でございます。」といって、建物の修理をして何の意味があるだろう?次の習慣には、再び、ロケット砲で破壊されるかも知れないのだ。

 自衛隊の無事を祈るのならば、何よりもまず、派遣するべきではない。派遣するどころか、早く撤収させないと、死者がでるぞ。

 自衛隊のイラク派遣に賛成していた人々は、そのとき、何と言い訳するつもりだ?どうやって、責任を取るのだ?


◆英国のブレアとブッシュの記者会見の映像を見ましたか?

 

国際協調とか、国際貢献という言葉を小泉首相はしばしば口にするが、イラク戦争に関わっている他国からは、自衛隊は貢献しているとはみなされていない。先週、英国のブレアが訪米して、ブッシュと会談し、その後の記者会見を開いた。あの映像を見た日本人はあまりいないのだろうか。

 見ていない人は、ロサンゼルスタイムズにスクリプトが載っているから、読むといい。Bush, Blair Address Prospects for Peace

 私が怒ったのは、次に引用するブレアのセリフを聴いた時である。

 


PRIME MIN. BLAIR: First of all, I should say Koizumi is a good man not just because I know him, but -- (laughter) -- although that helps a lot, I think! (Laughter.)

 

(はじめに、いっておかなければいけないが、小泉はいいやつだよ。彼を知っているからそう言うわけではない(笑)尤も、それが大きな理由だけどね(笑))

 ここに、動画をアップできないのが残念だ。この発言をした時の、ブレアとブッシュの人をバカにしたようなヘラヘラ笑いを目にして、彼らが日本など眼中にない、完全にナメ切っているといことが実によく分かった。ブッシュなど、後ろ向きになってのけぞって、腹を抱えて笑っているのだ。

 大体、他国の指導者を"Good man"とは何事だ。失礼な。これは、「いい奴」というくだけた表現だ。幾らでもカネを出す、何でもいうことをきく、便利な奴、という侮蔑が込められている。

 念のために記すが、私は小泉首相個人に同情しているのではない。これは、日本国がバカにされていることに等しいという事実に、私は、殆ど激怒しているのである。

 もっとも、日本がなめられたのは、小泉首相の米国追従政策がもたらした結果であることは、論を待たない。

 日本人に対する偏見は、アングロ・サクソンの連中の間では、普通のことだ(もちろん、それが、良いことだといっているのではない)。ただでさえバカにされているのに、小泉首相のアメリカべったりをやったら、そりゃあなめられるよ。日本国をここまで貶めた、小泉首相の責任は大きい。


◆アラブの恨みを買い、アメリカにはなめられる自衛隊派遣。

 

 小泉首相がファルージャ攻撃を支持したことは、中東の新聞も報じている。貢献とか、同盟とか言っても、日本は国際社会で、「世界のキャッシュ・ディスペンサー」としか見なされていない。

 だから、自衛隊など派遣するべきではなかったのである。

 こうなったら、問題は日本人が腹をくくれるかどうかである。

 アメリカに守ってもらわなかったら、北朝鮮が攻撃してきたらどうするの?とオドオドしているといつまで経ってもなめられる。

 実際に日本が攻撃を受けたら、アメリカは北朝鮮に対して戦争を仕掛ける理由ができるから、日本が甚大な被害を受けるまで、見ているだろう。アメリカはいつでもそうだ。先に相手に手を出させておいて、相手が悪いんだ、といって、猛然と攻撃する。最初から日本を本気で守る気など、ないのだよ。


◆度胸を決めて、開き直るべきだ。

  

 それでは、どうするか?

  死ぬ覚悟を決める、ということだ。極論すれば、そういうことだ。

  日本は、人殺しの手伝いはもう、しない、と宣言する。米国に、「あ、そう?じゃ、俺たちはお前らを守ってやらないよ?」と言われたら、

 「結構です」と言うといい。ギョッとするから。アメリカ人は。在日米軍基地は、日本の為だけにいるのではない。日本の基地を失ったら、アメリカは地球の半分ににらみが利かなくなる。日本はアメリカにとって、重要な、前方展開能力の拠点なのだ。三沢基地や、嘉手納基地から、イラクに飛んでいって爆撃しているのだ。これがなくなったら、中国が大喜びする。

 米国から、小麦など大量の食料を輸入しているじゃないか、そんなことをしたら、日本人が飢え死にをする、という人がいるだろうが、逆の立場から考えてみればよい。

 日本ほどのお得意さんはいないんだよ。米国の小麦農家に日本へ禁輸なんていったら、大統領は張り倒されるだろう。

 話がそれるが、日本は、中国・朝鮮に対しても、一体いつまで、戦争中のことを持ち出すのだ!と言っていいのだ。

 天皇陛下が謝ったんだぞ!歴代の首相も謝った。中国には兆単位の資金を提供している。中国人はそれで、学校や病院や、鉄道を造ったというのに、いまだに、学校では反日教育をしている。いい加減にしろ、といえばいい。靖国神社にいつ参拝しようが、日本人が決めることだ。「うるさい!」と開き直るべきだ。

 それをやらないから、日本は、世界中から、いつまでたっても、ナメられる。

  私は、小泉政権にも、自衛隊のイラク派遣にも反対してきたが、残念ながら、派遣が実現してしまったので、自衛隊がイラクに行った日から、覚悟を決めている。つまり、死ぬ覚悟をしている。

  テロが起きても不思議はない。東京の地下鉄に乗ってごらんなさい。毎日「ただいま、テロ警戒中です」といっているのだ。爆弾を仕掛けられないように、地下鉄の駅からゴミ箱は取り払われているのだ。

  いつ死ぬかわからないので、とっくに遺書も書いている。何を大袈裟な、という人がいるかもしれないが、私の仕事場は、東京のど真ん中なので、一番狙われやすいことは確かなのだ。

 こうなったのも、昨年11月9日の衆議院選挙で自公連立与党に絶対安定多数を与え、自衛隊派遣に賛成した有権者のおかげである。


◆【追加】ファルージャの惨状を伝える記事の数々

「・・・町の至る所が破壊され、道には遺体が横たわっていた。市民は怖がって外へ出られず、血を流している人がいても誰も助けなかった。薬も水も電気も食料もなかった。・・・米軍が民家にも銃口を向け始めたので家から家へと渡り歩いた。ユーフラテス川を泳いで脱出しようとした時、米軍ヘリが川面を機銃掃射。川を渡ろうとしていた5人家族が射殺されたのを見て、ぞっとした。この手で一人の男性を土手に埋めるのを手伝った。・・・」AP通信カメラマンの言葉(11月16日付毎日新聞)


「・・・戦闘で多数の市民が援助を必要としている。イラク赤新月社は13日、医療品や食料、毛布などを積んだトラック7台をファルージャへ派遣しようとしたが米軍が拒否した為断念した。・・・英BBCやカタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、市内のいたるところに遺体が散乱、瓦礫の間では複数の子供の遺体も目撃された。・・・」(1月16日付日経新聞)


「・・・家屋やモスクはめちゃめちゃに破壊され、遺体には犬や猫が群がっていた。・・・通りに放置された遺体の多くは、焼け焦げたり、一部を吹き飛ばされたりしており、武装勢力か市民か見分けられない状態。・・・砂塵とともに異様な匂いが大気に立ち込めていた。・・・瓦礫の下から22人の遺体が見つかり、二人は子供で、義足をつけた男性もいた。・・・」(11月16日付読売新聞)


「・・・世界中から非難を浴びた米軍は、今回の作戦ではごく一部だけをメディアに伝えさせてすべてをベールに包もうとしている。真っ先にファルージャ総合病院を制圧し、死者やけが人の数を情報統制している。TVに映らないところで何が行われているのか。事態は地獄絵だと思います(事情通)。」「・・・無差別空爆が繰り返されているんです。それも米軍が使っているのは化学薬品が飛び散る爆弾で、薬が体に付着すると燃える。水をかけると毒ガスが発生するという兵器です。・・・」ジャーナリスト志葉玲氏(11月16日付日刊ゲンダイ)

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2004.11.10

<ファルージャ攻撃>小泉首相の発言批判 野党3党

<ファルージャ攻撃>小泉首相の発言批判 野党3党  野党3党は9日、小泉純一郎首相が米軍のイラク・ファルージャ攻撃を「成功させないといけない」と発言したことを一斉に批判した。民主党の岡田克也代表は記者会見で「テロリストやフセイン(元大統領)の残党がいるからといって町ごと攻撃するのが適切か。全面的に賛成とは言うべきではない」と指摘した。  共産党の志位和夫委員長は記者会見で「人命がかかるという認識もない。対米追従の姿がむき出しになった」と批判。社民党の又市征治幹事長も「どこまでブッシュ政権に追随するのか、理解しがたい」との談話を発表した。 (毎日新聞) - 11月9日22時11分更新

小泉は何も考えていない。
ここで云うところの「反米武装勢力」は確かに、イラク人警官まで殺害したり、凶悪な面を見せているが、そもそも、アメリカが何ら正当化される理由もなくイラクに武力攻撃を仕掛けたのが、イラク国内を何が何だか分からないような混乱状態にしてしまった、最大の原因であり、自国を侵略してくる「異教徒」に反発するイラク人がいるのは当然。それを再びアメリカ人は殺そうとしているわけで、小泉首相はその「人殺し」を応援しているのである。バカか。

仮にファルージャの武装勢力を全滅させたとしても、イラク人でアメリカを良く思っている人間など一人もいないのだから、また、新たな「反米勢力」が出てくることは、目に見えている。

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2004.11.07

<イラク>米軍1万人がファルージャ包囲 一体アメリカ人はいつまで人殺しを続けるのか?

 【カイロ支局】イラク中部ファルージャでは6日までに、1万人以上の駐留米軍の地上部隊が集結し、反米武装勢力の大規模掃討作戦に向けた地上部隊投入の態勢を整えた模様で、緊迫の度合いが強まっている。米軍機は6日午前、同市北東部を20回以上爆撃した。周辺には海兵隊と米軍戦車部隊が配置されている。

 米CNNテレビなどによると、市内に残っていた住民は掃討作戦の開始を恐れ、市外に避難する動きが広まっている。既に8割近い住民が市外に逃れ、市中心部などでは多くの店が閉店しているという。

 米軍の推計では、ファルージャには強硬派の反米武装勢力約1200人が立てこもり、このうち半数が外国人勢力。また、周辺都市に散らばる約2000人の武装勢力が強硬派を支援しているとみられる。

 イラク暫定政府のアラウィ首相は訪問先のベルギーで報道陣に対し、ファルージャの平和的解決の可能性について「窓は閉じられている」と語り、交渉の余地がないことを示唆した。さらに首相は「我々は(武装勢力に)正気になってもらいたい。我々はファルージャに法の支配をもたらす」と述べた。

 ファルージャには反米テロ組織の「イラクの聖戦アルカイダ組織」を率いるザルカウイ容疑者らが潜伏しているとみられている。このため、米国とイラク暫定政府は来年1月の議会選挙までに、ファルージャの反米武装勢力の一掃を目指している。 (毎日新聞) - 11月7日1時15分更新


 

 ファルージャは、スンニー派の反米イスラム武装勢力の拠点だという理由で今までもアメリカは散々、この地を攻撃した。しかし、一向に「反米武装勢力」はこの世からいなくならない。それどころか増えている。それは当然で、誰かが死んでも、子供たちが成長して、また新たな戦士になるからである。

 反米武装勢力を「テロ組織」と呼ぶのはアメリカと、その機嫌を取っている日本などの国々であるが、イスラム過激派から見れば、パレスチナ自治区の住民を(勿論、非戦闘員まで)圧倒的な火力で攻撃し、殺害し続けるイスラエルのシャロンと、それを放任しているアメリカ人こそがテロリストなのである。パレスチナ問題こそ中東における反米意識の源である。

 元、外務省の駐レバノン大使で、イラク戦争を支持するべきではない、と小泉首相に直訴し、それが原因で外務省を辞めさせられた、天木直人氏のブログは愛読者が多いだろうが、炎のような正義感、外務省を辞めても、なお外交官としての使命感が奔出していて、感動する。こういう人こそ、外交官として重用されるべきなのだ。

 その、天木さんが、パレスチナ人の少年から「もし、我々が核兵器を手にすることが出来たら、躊躇無く、それをイスラエルやアメリカに対して用いるだろう」という言葉を聞き、慄然としたという。パレスチナ人をそこまで追いつめたイスラエル・アメリカと、彼らを救うことが出来ない、国際社会の責任は重い。

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2004.11.04

日本語のソースだけでは分からないこと。

 日頃、blog(というか今まではWeb日記だったが)で時事問題を採り上げるに当たり、まず頼りにするのは、各新聞社のサイトや、もっと便利なのはYahoo!ニュース など、ポータルサイトが各メディアから主なニュースをピックアップしたページであろう(しかし、どうしてYahooニュースはRSS対応していないかね。先日要約Yahoo!がRSS対応する、という記事を見たが、「新着情報」だけでは役に立たない)。
 国内のニュースはそれでも良いが、国際面、特に日本の外交が絡んだ話になったら、ニューヨークタイムズやら、ワシントンポストやら、最近評判の良いロサンゼルスタイムズのWebサイトを確認することも大切である。
 例えば、小泉首相が国連総会で日本の常任理事国入りに関して演説した、というテーマは、日本の新聞は当然、大きく採り上げるけれども、世界的にどれぐらい関心を持たれているのか?ということは、これら、海外のメディアに目を通すと、よく分かる。
 結論から言うと、いずれも、殆ど無視。隅に小さいベタ記事が載っている程度。BBCは比較的公平だから、アメリカの新聞のサイトよりはスペースを割いてくれていたけれどもね。
 こうしてみると、日本で大騒ぎしていることも、大抵は海外では些末ことに過ぎないのだ、という事実を認識出来る。
 また、自衛隊のイラク派遣の問題にしても、小泉首相は国際貢献であると強調するが、大抵の国の英語の新聞は、「日本は憲法により、武力を行使することを禁止している」と紹介していて、自衛隊派遣を評価する論評は全くなかった。むしろ、「日本の国民があれほど反対している上、憲法で武力行使は禁じられているのに、アメリカに追従せざるを得ない日本」という、時には皮肉なコメントが添えられている。
 こうしたことを知るのは重要だ。
 Webの記事は、「英辞郎」などを使えば、さほどの抵抗なしに(無論日本語よりは面倒くさいが)読める。読もうとしなければいつまで経っても読めないのだ。

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2004.11.03

米大統領選挙が接戦になること自体、馬鹿げている

つくづく、アメリカ人はバカだと思う。
 大統領選挙が激戦になるということ自体、馬鹿げている。
  ジョージ・ブッシュは、国際法に違反し、かつ、ありもしない大量破壊兵器をイラクが保有している証拠がある、と云って勝手に戦争を開始し、つい最近発表された専門家の発表によれば、昨年の3月20日、イラク戦争が開始されてから、今までに殺されたイラク人は10万人で、過半数は女性や子供だという。
 米国は91年の湾岸戦争で劣化ウラン弾を大量に使用し、その放射能の影響が今も深刻に残っているというのに、今回のイラク戦争で、またもや同じ事をした。悪魔の所業といっていい。
 まともな知能の持ち主ならば、あのブッシュのバカを「世界最高の権力者」の地位にとどめて良いものかどうか、考えるまでもない。
 この男を再び大統領にするということは、アメリカ人は、自国の蛮行を正しい事だと考えていることに他ならない。アメリカ人とは、ここまで、バカなやつらだったのか。

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