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2004年12月

2004.12.31

「Q&Aサイト大手の「OKWebコミュニティ」と「病院の通信簿」がサイト連携」 生兵法は大怪我の基。

◆記事:Q&Aサイト大手の「OKWebコミュニティ」と「病院の通信簿」がサイト連携

患者のための医療情報Q&Aサイト『病院の通信簿~どうなの?教えて!OKWeb~』12月20日サイトオープン

株式会社オーケイウェブ(東京渋谷区、代表取締役:兼元謙任、以下オーケイウェブ)と株式会社フィードバック・ジャパン(東京渋谷区、代表取締役:蔵敷健治、以下フィードバック・ジャパン)は、医療・健康関連Q&Aサイト『病院の通信簿~どうなの?教えて!OKWeb~』を開設し、12月20日よりサービスを開始します。

『OKWeb(オーケイウェブ)コミュニティ』は、35万人が参加する日本最大級のQ&Aサイトで、毎日1,500件以上の質問に対して4,500件以上の回答がやり取りされています。

『病院の通信簿~どうなの?教えて!OKWeb~』では、OKWeb上でやり取りされる多様なQ&Aの中から医療や健康関連のQ&Aを抽出し、患者向けの医療・健康情報として提供します。


◆コメント:危ないと思うなあ。

 

Q&Aサイトは今に始まった商売ではなく、それなりに儲かっているところを見ると、案外上手く機能しているのだろうか。

分からないことに関して情報を得ようというときには、系統だった知識を身につけようとしたら、やはり今でも、書物を読んで、まともに勉強するのが一番確実な方法であろう。
しかし、書物では、どうしても得られない情報がある。


例えば、ロンドンに赴任することになり、今年の今の季節、気候はどうか。どうしても日本で買っていった方がいいものは何か?というような、リアルタイムかつ細々としたことは本にならない。現在、現地で生活している人の話を聞くことができるのは、インターネットが出来てから、格段に便利になった。そういう使い方ならばよいだろう。


◆専門性の高い情報を素人同士がやりとりするのは、問題だと思う。

 

私も、実は、このようなQ&Aサイトで回答する側に回ったことがあるが、自分の専門の仕事とか、趣味の話に限った。

病気、医療、医薬品などに関して、結構、素人が回答しているが、これは、聴く方も答える方もちょっと軽率ではないかと思われる例が多い。

 如何に人間は「知ったかぶり」をしたがるかがよく分かる。どうしてこうなるかといえば、情報を何でも「ただ(無料)」で得ようとするからだ。

だが、身体のこと、クスリのことは慎重に取り扱われなければならない情報だ。

 同じ病気を患っていたとしても、一人一人、違う肉体を有しているわけで(当たり前だ)、同じくすりを同じ分量、投与しても、同じ反応が起きるとは限らない。

「自分はこのクスリが良く効いたけれども、貴方に同等の効果があるとは限らない。専門家の意見を聴くこと。納得がいかなければ、別の医師の意見(セカンドオピニオン)を聴いた方がよい」と答えるのが、一番親切なアドヴァイスだと思う。

文字通り、諺でいうところの「生兵法は大怪我の基」だ。「少しばかりその道を心得た者は、これを頼って軽々しく事を行うから、かえって大失敗をする」という意味だ。

無論、それでも、医者に診て貰うのは敷居が高い。気軽に訊けた方がよい、といって質問する人がいる。

 それは、そのときこそ、今年の流行語(だと、少なくとも私は、思っている)「自己責任」の概念を認識するべきだろう。


◆企業で自社製品に関してQ&Aサイトと提携しているのは無責任だ。

 

 医療のように、健康や、時には生命に関わる関わることでなくても、色々な企業がサポートサービスを楽にするためにQ&Aサイトを利用している。
例えば、アンチウィルスソフトで有名な某社は、サポートのページへゆくと、OKWebへのリンクが貼ってある。
無論、FAQはあるし、いざとなれば、そのソフトの会社にメールや電話で質問出来る。これが、当たり前の姿である。

 Q&Aサイトを利用せよ、とは、顧客からの質問があまりに多く、細かいこと、初歩的なことは答えているヒマがないから、お客さん同士で情報を交換して下さい、という意味である。そして、そこには、「免責事項」が書いてある。

「そこで得た情報でお客さんが損害を被っても当社は一切関知しないので、そのつもりで」


◆これを医療になぞらえたら、こういうことだ。

 

再び、医療に話をもどす。同じことを医療現場でやったら、次のような状況となる。

 大学病院に行く。外来は大変混んでいる。医師は十分な診察時間をそれぞれの患者に確保することはできない。

 ところが、患者はもっと話を訊きたがっている。

そこで、病院は、自由にお茶やコーヒーを飲める綺麗なロビーを作り、一種の「サロン」にする。

 そこには、メッセージが掲げられている。

「医師の説明が不十分だと思う方は、ここで、同じ病気の患者さんと情報交換して下さい。但し、その情報にもとづいて貴方が何らかの行動を取った結果、病状が悪化しても、当院は一切関知しませんので、ご承知おき下さい」


◆カネを取る側が払う側に頼ってはいけない。

Q&Aサイトと連携するというのは、おおよそ、このような状態なのである。

 アンチウィルスソフトは、人間の生命に直結しないし、Q&Aサイトとの連携により、サポート要員を減らせる。つまり、コストダウンのために行っているのであり、費用を削って収益が上がれば、株主に還元できる、というのだろうが、だからといって、こういうことをして良いものだろうか。

自分の会社が作って、客から対価を貰って販売した商品、或いは提供するサービスに関しては、どんなに「下らない」問い合わせでも丁寧に応じなければならない。

  それが、「商売」というものだ。

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2004.12.28

<インド洋津波>「日本の防波壁が首都を守った」モルディブ こういうのを「人道支援」というのでしょう。

◆記事:<インド洋津波>「日本の防波壁が首都を守った」モルディブ

 

【マレ(モルディブ)福本容子】「日本の支援がなかったら、マレはなくなっていただろう」――。モルディブの人口の約3分の1が住む首都マレでは、日本からの公的支援で建設された防波壁が、島を津波の大惨事から守ってくれたとの見方が広がっている。

海抜1メートル程度しかない約1200の島々から成る同国は地球温暖化の進行で国全体が沈みかねないとの不安を抱え、常に海面上昇への恐怖と隣り合わせで生きてきたが、88年以降、進めてきた首都の護岸工事が壊滅的な被害を回避するのに貢献したと、島民は口々に語った。

災害対策本部の置かれたマレ市のイスカンダール小学校校庭でボランティア活動を指揮する元オリンピックマラソン選手のフセイン・ハリームさん(35)。彼になぜマレは3分の2が冠水しながらも死者が出なかったのだろうと尋ねた。するとすぐに答えが返ってきた。

「10年以上かけて作った防波壁が大いに助けになった。日本の援助のおかげだと聞いている」

 その防波壁を見たくて市南部の海岸まで案内してもらったタクシー運転手のアハメド・シャフィールさん(30)も

「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と語り、「助けてくれた日本人からこんな時に金を受け取るわけにはいかない」と決して料金を言ってくれなかった。

大統領府によると、日本はモルディブ最大の援助供与国で13年をかけた防波壁工事の費用6600万ドルの主要部分を日本の援助が支えたという。南部の海岸通りには、「日本とモルディブの友好のため日本政府が提供した支援で作られた」と消波ブロックに記した記念碑が海に向かって建っていた。(毎日新聞) - 12月28日15時32分更新


◆コメント:これこそ、本来の「人道援助」だろう。

 

 この記事を読んで、自分が護岸工事をしたわけでもないのに、嬉しくなった。

 人のために尽くす、とはこういうことだ。

モルディブ共和国は小さな島が集まって出来た、失礼ながら、本当に小さな国で、世界地図をみても、殆ど「点」が散らばっているようにしか見えない。

 全部合わせても面積は佐渡島の約3分の1だというから、東京23区よりも遙かに狭い。

 その中のマリ島のマリという街が首都である。人口は27万人(2000年)、民族はモルディブ人、言語はディベヒ語という、小さいが固有の民族なのだ。

 27万人とは、東京だと、八王子市の半分ぐらいである。

記事にあるとおり、我が国は80年代から、マリ島の護岸工事を無償で行っていた。

 どういう経緯で、日本がモルディブにODAを供与することになったのか、調べないと分からないが、私は、この件に関しては、日本政府を評価したい。

 何故かというと、モルディブを援助するにあたり、反対給付を一切期待していないことである。

私は、もしかすると、モルディブ諸島近海に海底油田か、天然ガスでも見つけたのかな、と勘ぐったのであるが、モルディブは天然資源に乏しく、土地も肥えていないので、作物もあまり収穫は期待できない。わずかな漁業と、観光で成り立っている国である。

 つまり、この小国に援助をしたからと言って、「何か実利的にいいことがある」わけではない。

にも関わらず、護岸工事の計画をはじめたのが80年代で、かなり日本人らしく念入りに調査して、工事を行った模様である。

無論、請け負ったのは、民間の土建屋だろう。イラクへの「人道復興支援」と異なり、武器なぞ、全く必要としない。

 何よりも、モルディブの人々が本当に喜んでくれているではないか。


◆【イラク】サマワでは茶化されているよ。

 

 感謝されようがされまいが、米軍支援が本当の目的である以上、自衛隊のイラク派遣は違憲である、という私の立場は変わらない。

ましてや、その上に、こういう記事を読んだら、余計に嫌な気分になる。



◆日本は「うそつき」サマワで陸自風刺の漫画

 【サマワ26日共同】イラク南部サマワの失業者団体の事務所で最近、陸上自衛隊の活動を風刺した漫画が展示された。日本を「うそつき」とやゆするものもあり、当初の日本側の説明から住民が期待した通りに進んでいない陸自の支援活動へのもどかしい思いや、不満が伝わってくる。

 失業問題に関する討論会に合わせて24日、失業者団体に属する地元画家が描いた風刺漫画が展示されたもので、地元行政当局の腐敗などのテーマに加えて、陸自を扱ったものが数点あった。

1枚は陸自の支援が困窮する市民に届いていないことを風刺。ベール姿の女性が宿営地前で「病気なので日本に連れて行って」と、携帯電話を持った陸自のイラク人通訳に頼むと、別の男性が「連れて行ってもらえるのはお役人だけさ」と皮肉る姿を描いた。(了)(共同通信) - 12月26日17時0分更新



◆【モルディブ】「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と感謝されて、嬉しくない人がいるだろうか?

 

 モルディブと米国の国力云々の問題ではない。

 「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と聞いて嬉しくない日本人がいるだろうか?

私は、元来人間が単純に出来ている。冒頭の記事を読んで、恥ずかしながら、少し目頭が熱くなった。

「助けてくれた日本人からこんな時に金を受け取るわけにはいかない」と決して料金を言ってくれなかった。(記事より)

 これぞ、日本人の勲章ではないか。

自国の打算で大金を投じて、憲法に違反して自衛隊をイラクに派遣して、一生懸命にブッシュ大統領閣下に喜んで頂こうとしても、アメリカやイギリスはそれぐらい当たり前だと思っている。イラク人から感謝されてもいない。そんなことをして、税金を無駄に使って、自衛官の生命を危険に晒して、一体何をしているのだ。

そうじゃなくて、このモルディブの例のようなことをしなくてはいけない。

 何の得にもならない、しかし、困っている国や人々を助ける。感謝はされても何も求めない。こちとら、江戸っ子である。こうじゃなきゃいけねえや。

 もう少し、きちんと述べるならば、憲法前文が述べているのは正にそういうことだろう。



【日本国憲法前文より抜粋】

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。


以上。何も、言葉を付け足す必要はないだろう。

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2004.12.27

「痴漢の亜細亜大5人不起訴 」警察官が現行犯逮捕して証拠不十分なのですか?

◆記事:痴漢の亜細亜大5人不起訴 1人は別の日の行為で起訴 (共同通信)

 

 東京地検八王子支部は27日、JR中央線の電車内で集団でわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ未遂の現行犯で逮捕された亜細亜大2年の硬式野球部員5人について、証拠不十分で全員を不起訴とした。

 その上で、別の日の痴漢行為について、強制わいせつ罪で東京都日の出町平井、亜細亜大経営学部2年で硬式野球部員の和田毅容疑者(20)を起訴した。

 起訴状などによると、和田被告は11月30日午前8時すぎ、JR中央線国分寺-武蔵小金井駅間の上り電車内で、神奈川県相模原市の事務職の女性(20)にわいせつな行為をした。

 女性が30日の痴漢行為を警察に届け、警察官が7日、電車内の女性の周辺で警戒。5人を現行犯逮捕した。[ 2004年12月27日20時58分 ]


◆コメント:電車に乗っている間、ずっとビデオを回していなければならないのか?

 

 こんな、亜細亜大学如きの野球しか能が無い、バカなガキどもは前科者にしてしまえばよいのだ、と、少なくとも私は思うのだが、これは誰が悪いのか?

 確かに、痴漢のえん罪で社会的生命を絶たれた、悲惨な会社員も実在するわけであるから、無闇に有罪判決を下すべきでないことは分かる。

 しかし、本件では、複数の司法警察員が犯行現場を目撃して、現行犯逮捕したのに、なお、証拠不十分なったのですね。

 これは、ご専門の弁護士か裁判官に教えて頂きたいが、

じゃあ、一体、どうすりゃ良いんだ?

 警察官がビデオか普通のカメラで犯行の瞬間を撮影したら、証拠十分になるのか?

 被害者の衣服に被疑者の精液が付着していないと有罪にならないのか?気持ち悪い。

 このぶんでは、電車で通勤する人がみなビデオカメラをずーっと回し続けて、周囲の人々を監視し続けて、痴漢の瞬間を捉えられるようにするか?

 或いは、各、鉄道路線の全ての車両に、至る所に監視カメラをつけて(もの凄い数、従って費用が必要で、運賃に転嫁されるであろう)、回しっぱなしにするか?

妙なところで、厳格に「民主的な証拠裁判主義」を貫くのだね。

 私は、確信を持って予言するが、こいつら、また、犯行に及びますよ。どうもこのごろの日本は、おかしい。

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2004.12.26

豪雪の山古志、自力で守る…村民有志が「雪下ろし隊」内閣はイラクへの自衛隊派遣には熱心だが新潟はどうするのか。

◆記事1:豪雪の山古志、自力で守る…村民有志が「雪下ろし隊」

 

 新潟県中越地震で全村避難している山古志村の雪下ろしに、村民による「雪下ろし隊」が結成されることになった。

 降雪が約1・5メートルになると、隊員は避難先の長岡市内の仮設住宅から、かんじきを履いて山に入り、豪雪の村を自らの手で守る。

 隊は総勢約250人で、地区ごとに5隊を結成。村民から要望が出ている住宅や公共施設など約870棟の雪下ろしをする。雪崩の危険があるうえ、寸断された道路の除雪はできないため、「地理や雪の状態などに精通した村民でするしかない」と、村が募集を始めた。

 土砂崩れダムで水没していた同村東竹沢地区は、水は引いたものの21日に本格的な雪が降り、25日現在の積雪は約50センチとなっている。積雪量は例年より少ないというが、多いときには3メートルに達し、ひと冬に6、7回の雪下ろしが必要な地区もある。

 村内2か所の積雪データのほか、村に残る役場職員や警察官らの情報をもとに、隊の出動を決める。隊員には、村から手当が支給される。

 被災家屋は雪の重みで倒壊する危険があり、雪下ろしは被災地の悩みの種となっている。県はボランティアを募っているが、避難勧告地域などでは自衛隊に除雪作業を要請することも検討している。ほかの自治体は原則として、住民が行うことにしている。(読売新聞) - 12月25日21時6分更新


◆記事2:自衛隊法より「災害派遣」

 第八十三条 (災害派遣)  都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を長官又はその指定する者に要請することができる。

2  長官又はその指定する者は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等を救援のため派遣することができる。ただし、天災地変その他の災害に際し、その事態に照らし特に緊急を要し、前項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、部隊等を派遣することができる。


◆コメント:イラクでの「給水事業(と称する米英軍支援)」よりも、自国の被災地を優先するべきである。

 

 いつも、勘違いする人がいるので、初めに断っておくが、以下に述べることは、政治家に向けているのであり、自衛隊を批判するものではない。

 自衛隊の出動には、1.防衛出動(他国の侵略を受けたときに個別的自衛権を行使すること)2.治安出動(警察では鎮圧できないような暴動などが起きたときに、出動すること)に続いて、記事2で引用したとおり、災害派遣出動というのが明記されている。読めば分かるが、原則として都道府県知事が防衛庁長官に自衛隊の出動を要請するのだが、緊急性が高い場合は、要請がなくても、国が派遣を決定することができる。

 新潟県中越地震が起きてから2ヶ月と3日経つ。災害勃発当初は自衛隊が随分と活躍してくれたけれども、余震が納まり、一応、落ち着いたら、引き揚げてしまった。家屋が倒壊して、下敷きになっている人がいる、というような「緊急性」は、確かにもう、ないかも知れない。

 ところが、周知の通り、なんという運命の皮肉であろう。地震が起きた場所は日本一の豪雪地帯であり、普段でさえ雪下ろしは大変なのに、そこに大地震が起きた。地震で痛んだ家屋は放っておけば雪の重みで倒壊することは、容易に想像できる。

 記事1によれば、避難勧告地域では自衛隊の出動を「要請することも検討している」という。遠慮せずに要請すればよい。普段から税金を納めているんだから。

 私が言いたいのは、防衛庁長官やその上司である内閣総理大臣は、「地震の山古志村では、雪が降って大変だろう」と言うぐらいのことを想像できないのか、ということである。気が利かない。

 市民社会では自立・自治が原則だといったって、場合による。

 繰り返すが、「日本一の豪雪地帯に」「冬に」「大地震が起きた」のである。

 倒壊家屋の数も半壊家屋の数も被災者の数も全て国は把握しているはずであり、それなのに、雪が降り出したこの季節に現地からの要請がないと自衛隊を出動させないのは、内閣の怠慢である。

 イラクの「給水事業」のためには、何百人もの自衛官を派遣しているというのに。他国の「復興支援(と称した米英軍支援)」を自国民を窮状から助けることよりも優先させる内閣があってよいのだろうか。

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2004.12.25

ピンクレディーを久しぶりに見て思ったこと。

◆クリスマス・イブですから、ちょっと軽い話題で。

T BSにチャンネルを合わせたら、ピンク・レディーの特集を放送していた。

あの人達は私よりも年上なのだが、よく身体がうごいていましたね。感心したな。

ピンクレディー(二人なのに「ピンクレディーズ」と云わないところが、如何にも、日本的ネーミング)というのは、四半世紀も昔に一世を風靡した。

当時のテレビ番組は今よりも遙かに「歌番組」が多く、しかも生放送が多かった。

月曜日のフジテレビ「夜のヒットスタジオ」とか木曜日のTBS「ザ・ベストテン」が代表格である。

後者は、司会者が久米宏と黒柳徹子で、黒柳徹子という人は父上がNHK交響楽団のコンサートマスターで、弟さんはそろそろ定年だが、やはりN響のヴァイオリン奏者で、完全にクラシックの環境に育って、(自分が演奏する才能には恵まれなかったようだが)本人もクラシックが一番好きなのだ。

しかし、そこはプロのタレントとして歌謡曲番組の司会者を引き受けた以上、全力を投入していて、久米宏もべらべらとよくしゃべり、この二人の掛け合いが、高視聴率に結びついていた、といってよい。

若い方は、久米宏といえばニュースステーションを連想なさるであろうが、私たちの年代は、どうしても「ぴったしカンカン」「ザ・ベストテン」の司会をしていた久米宏であって、あのころの方が年齢が若かった所為もあるけれども、彼は生き生きしていたように思われる。

歌謡曲番組の話にしてはいささか大袈裟だが、注目すべき点は、「ヒットスタジオ」も「ベストテン」も生放送であるから、歌手も、伴奏のバンドも、司会者も、画面に映らない裏方も、ミスがゆるされなかった、という点である。緊張感が番組に迫力を与えていたのであろう。


◆緊張しすぎても駄目だが、緊張感がなくなっては駄目だ。

 どんな仕事も緊張しすぎては、却って失敗しやすくなるけれども、全然緊張感がない仕事は、あまり、人を感心させない。

テレビドラマがどうもダレて見えるのは、「NG集」を見れば分かるとおり、何度でも失敗できるからである。

歌番組に話を戻すと、伴奏をしていたバンドは、いずれもジャズのビッグバンドである。本当はジャズ演奏だけやりたいのだが、それでは食えないから、歌謡曲の伴奏をして生計を立てていたのである。


◆歌伴は大変だったのだ。

 歌番組で、歌手の伴奏をすることを歌伴(歌の伴奏)という。さきほど、ピンクレディーを聴いていて思い出したことがある。
普通の人は歌番組を見るときには歌手の歌を聴くであろう。しかし、私は、昔から、伴奏をしているビッグバンドを聴いてしまう。

歌謡曲の芸術的価値がさほど高いとは思えないが、伴奏をする側は、かなり難しい譜面を渡され、ほとんど初見で吹けるぐらいの名手がそろっていた。

「聴くと弾くとは大違い」であって、気楽に聴ける曲が、演奏する側にとっても気楽かというと、全く違う。

 以前、アコーディオンの横森良造さんのことを書いた。本当の名手なのに、世間は正しく評価できない。

歌伴のビッグバンドも同様である。音楽的・技術的に要求されるレベルは、一番華やかにスポットライトを浴びる歌手よりも、遙かに高い。

トランペットを吹く人がいたら、試しに、ピンクレディーの「ペッパー警部」のイントロ冒頭部を吹いてみるがよい。

 あれはC-moll(ハ短調)であり、固定ドで書くと、「ド・ド・ド・ドソドソシ♭ド」というフレーズで始まる。この音型はラッパ吹きにとって、実にいやらしい。「ド-ソ」の繰り返しと、中途半端なテンポであるために、タンギングがしにくくて、はっきり吹くのは、きちんと基礎からトランペットの勉強をした人でなければ、出来ない。

当時、「夜のヒットスタジオ」では「ダン・池田とニューブリード」というビッグバンドが伴奏を受け持っていたが、リードトランペットの人がどんな新曲でも見事に吹いてしまうのに、感心した。

ペッパー警部では、トランペットセクション4人のユニゾンで、先ほど書いた難しいフレーズを吹くのだが、タンギングと音程が完璧に合っていて、実に小気味良かった。


◆プロがプロたる所以をはっきり示していた時代であった。

 

 たまたま、自分が一番よく分かる、トランペット演奏上の細かい点について言及したが、上述のとおり、司会者も番組スタッフも歌手も、生放送特有の緊張感を持って仕事をしていた。それは、まさしく「プロたちの仕事」だった。
歌手は、昔も下手なヤツは下手だったが、平均値をとると、今よりはずっと上手かった。キャンディーズなんて、一応ハモッていた。音程も悪くなかった。

最近はひどすぎる。

 実に見事に耳が悪い奴、つまり音程が狂っていることを認識出来ない人間が、歌を歌ってカネを取っている。

耳の悪い者は、音楽のプロになる資格がない。

曲がりなりにもプロと称する人間が、素人に、「音程が悪い」ことを指摘されるなどということは、死ぬほど恥ずかしいことなのである。画家や漫画家を目指す者が、犬と猫を描き分けることができない、と言うぐらいのレベルである。


◆最近の「タレント」は一体何の「プロフェッショナル」なのかさっぱり分からぬ。

昨今のテレビが何故、つまらないかというと、「プロたる所以がはっきりしない人間」が、仲間内だけで騒いで、自分が喜んでいるからである。

「お客に芸を見せて楽しませる」のがプロの「エンターテイナー」なのだ、という意識がないのだろう。

バラエティーと呼ばれるものは、ただ、雑談しているだけであり、何の芸もなく、従って間違えるとか間違えないとかいう緊張感もない。

技術もなければ、緊張感もない仕事が人を喜ばせることが出来るわけはないのである。


◆ベルリンフィルのメンバーは、練習中に失敗すると、クビになる

比較しては失礼というものだが、世界一のオーケストラの一つ、ベルリンフィルでは、リハーサルでミスを重ねると、クビになる。

無論、本番でのミスも許されないが、本番はプレッシャーがある。プレッシャーのない、リハーサルで間違えるとはなんだ、と言うわけである。

本物の「プロ」の世界は、厳しいのだ。

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2004.12.23

「イラク訪問、将来いつか」 自衛隊派遣期間延長の記者会見では、安全だといっていましたね?

◆記事1:首相「イラク訪問、将来いつか」(12月22日 (水)日経)

 

 小泉純一郎首相は22日、自衛隊が活動中のイラク南部サマワの訪問について「将来いつかの時点で。できれば」と表明した。ただ、具体的な時期に関しては「総合的に考える」として治安情勢などを慎重に見極める考えを示した。記者団の質問に答えた。 (20:45)


◆記事2:イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について(12月9日の記者会見より抜粋。首相官邸ホームページ)

 まず第1に、自衛隊の活動する地域は非戦闘地域でなければならない。現在も、非戦闘地域でありますから、国会における答弁におきましても「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である」という答弁をしてまいりました。

 私は、今後もこの非戦闘地域の状況が続くであろうと判断いたしました。もちろん、予断を許さない厳しい状況であります。


◆コメント:「サマワは非戦闘地域で安全」ならば、早く行けばいいじゃないですか?

 

 小泉首相がイラクを視察したい、と言い出した。何故か?

 小泉首相の生命線は何かと言えば「人気」である。

最近の毎日新聞の世論調査によれば、小泉首相を支持すると答えた人が小泉内閣発足以来、初めて4割を切った。生命線に翳りが見えつつある。

韓国の盧武鉉大統領は今月8日、ヨーロッパ歴訪の帰途、突然イラクに寄り、駐留している韓国の兵士達が大喜びしたのみならず、韓国国内でもこの行動については評価が高い。

 また、昨日は英国のブレア首相がバグダッドを電撃訪問して、選挙の準備に追われているイラク側の関係者を激励した。

ブレア首相がバグダッドを訪れたのはこれが初めてだが、英国軍が主に駐留しているイラク南部の街、バスラは既に2度訪問している。

イラクに派兵している主だった国で、指導者が現地を訪問していないのは、日本だけなのだ。

 ここらでひとつ、イラクを訪問して、人気の回復を図りたい。というのが、急にイラクを訪問したいと言い出した主な理由であることは、容易に推察できる。


◆今までにも、イラクを視察する機会はいくらでもあったでしょう。

 細田官房長官は、小泉首相のイラク訪問発言について、「現地の活動を自分の目で見たいという意志があるということだ」と説明したそうだが、何を寝ぼけた事をいってやがる。 

最初に航空自衛隊の先遣隊が日本を発ったのは、昨年の12月26日なのである。

首相は自衛隊の最高指揮官である(自衛隊法第3条)上に、イラク復興支援特別措置法第9条には、「配慮事項」として、



「内閣総理大臣及び防衛庁長官は、対応措置の実施に当たっては、その円滑かつ効果的な推進に努めるとともに、イラク復興支援職員及び自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない。 」

 

 と明記されている。

厳密に解釈すれば、昨年、自衛隊の派遣を閣議決定する以前に首相又は防衛庁長官は自ら、現地の様子を視察するべきであった。

実際には、十数回にも及ぶ調査団(自衛官や外務官僚その他)がイラクへ赴き、調査結果を報告しているのだが、首相ははじめから、自衛隊を派遣する、と決めていたので、「都合の悪い」情報は、報告しなかった可能性が濃厚である。

百歩譲って、事前に首相自らが足を運ぶのが、困難だったとしても、その後、今までの間に、自衛隊の宿営地のそば、又は宿営地の敷地内に迫撃砲や一番最近では、ロケット砲が合計8回も撃ちこまれている。

その度ごとに首相は「サマワは安全」を繰り返していたが、何の根拠もない訳で、自衛隊の最高指揮官として、自衛官の生命を左右する立場にある人間としては、このときこそ、自ら状況把握するために、現地を往訪するべきだった。

首相は多忙で、イラクへ行くヒマがなかったかといえば、そうは思えない。

8月には17日間の休暇を取り、その間は都内のホテルでアテネオリンピックをテレビ観戦していた。

9月13日からはブラジル・メキシコ・アメリカ歴訪という、首相就任以来、最も長期にわたる外遊を行ったが、ブラジル・メキシコ往訪に緊急性は認められない。

 ブラジルなどイラクより余程遠いところへ出かけて、現地の日本人、日系人の歓迎を受けて感涙にむせんでいるヒマがあったら、イラクの状況を視察することも出来たはずである。 従って、多忙であるが故に、今までイラクへ行けなかったという弁明は、通用しない。

今頃になって、ようやくイラクへ行くと言い出したが、「総合的に」現地の治安情勢などを配慮して、時期を決定するという。

自衛隊の派遣期間を延長したときに、「サマワは非戦闘地域で、その状態は今後も続くであろう」と云っていたのは、首相自身である。今更「治安情勢」などを「総合的に判断」しなければならない、というのは、理解しかねる。

逆の言い方をすれば、実は、自衛隊が駐屯している場所は、それほど安全ではない、ということを、首相自ら認めているようなものである。

 記事1はそういう意味で、小泉首相が完全に「ボロを出した」瞬間である、と見ていい。

必ずしも安全ではない場所への自衛隊派遣を、いきなり一年間延長した、とあっては、無責任のそしりを免れない。

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2004.12.21

正月ぐらい、日本全体が休んだらどうだろうか。

◆ヨーロッパに住んでクリスマスに驚いたこと。

 

 ロンドンに駐在して、4回クリスマスを経験したが、驚いたのは、日本ではクリスマスイブから、クリスマス、そして正月に向かって、わーっと世間がせわしなくなるのに対して、あちらでは、クリスマスには、世の中全体が静止したかの如く静かになることである。街から人影が見事に消えるのである。

 日本では年中無休が普通になっているが、ヨーロッパのクリスマスは、商店、スーパーマーケットは全部休みになるし、イブの午後には、電車も殆ど運行しなくなり、ロンドン名物の黒タクシーも街から姿を消す。

ロンドンに赴任したばかりの日本人には、このことを教えてあげるのが親切というものである。

 コンビニなんて皆無だから、イブの前日ぐらいまでに食料を買っておかないと、本当に飢えてしまう。

 また、早く会社を出ないと、電車もタクシーも止まるのだから、帰宅出来なくなる。これは決して事実を誇張した話ではないのだ。

西洋人にとって、この時ばかりは、「休まなければいけない」日であって、働いていると顰蹙を買うようだ(無論、警察や消防署、電気・ガス・水道・といったインフラに関わる人やテレビ局には人がいるが、彼らさえも職場で大いに飲んで盛り上がっているのである。これを咎める人はいない。)

要するに社会全体が休む、という時間が年に2日だけではあるが、確かに存在する。

 クリスマスは、一族郎党が集まって、家族で過ごす日なのだ。外に食事に行くこともない。料理は手作りである。


◆国全体が年中無休の日本。

日本も、昔は正月がそれに近かった。

おせち料理というのは、正月三が日ぐらいは、日頃休まずに働く主婦が(昔は外食なんて滅多にしないから、主婦は週に7日働いていた訳だ)、ゆっくり手抜きが出来るように、予めご馳走を作っておく、というのがそもそもの目的の一つだ。

ところが、最近は、大手スーパーとか、デパートとか、元旦からバーゲンをやっている。客も大勢来る。

如何にも、せわしない。

ここのところ、日本経済は、肝心の個人消費が落ち込んだままで、物価が上がらず、デフレ不況から全然抜け出せないでいる、という状態だから、正月早々物が売れるのは、理屈では悪いことではない。

 とはいえ、正月の数日間だけ、モノが売れても、景気浮揚効果は殆どnegligible(取るに足らない)である。

日本人は勤勉であるといわれるし、確かにそれは間違いではいないが、社会全体が、「何もしないのは時間を無駄にすることだ」「常に、目標を持ち、努力しなければならない」という強迫神経症的様相を呈している。

いろいろなところで、不正が発覚するのも、この「強迫観念」が少なからず影響している。

 大きな企業が粉飾決算をして、実際よりも業績がいいように誤魔化そうとする。

 銀行は自己資本比率の不足により、公的資金を注入されて国有化されるのを逃れようとして、資料を隠す。


◆常に成長しなければならない、という思想を転換したほうがよい。

 

今は、もう、高度成長期ではない。

 小泉政権は、高度成長期と同じような経済成長を再現できる、と思っているようだが、無理だ。昔は年率10%とか11%の成長率を実現していたのだ。あれがむしろ、例外だと見なすべきである。

 どこの国でもずっと好況ということはなく、山の時もあれば谷の時もある。今の日本は、明らかに谷底を這っているような状態だ。

 そのときに無理に力ずくで山にしようとするのが、どだい無理なのだ。もう、いい加減、みんな、くたびれている。

国民全体がしばらく、小泉首相なみにのんびり遊んで、腹の底から笑う。楽しい。気持ちがよい。という感覚を思い出した方がいい。

 そうすれば、人心が穏やかとなり、エネルギーが充電されて、また元気な日本が取り戻せるような気がする。

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2004.12.18

「ジャーナリスト鳥越氏ら6人、19日の特別番組『NHKに言いたい』に出演」  民放もいい加減じゃないか。

◆記事:ジャーナリスト鳥越氏ら6人出演=19日の特別番組「NHKに言いたい」

 

 NHKは17日、19日午後9時から放送する特別番組「NHKに言いたい」の出演者に、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏、笹森清連合会長ら6人が決まったと発表した。

 同番組は、一連の不祥事を理由に受信料不払いが急増していることから、NHKの信頼回復のためとして急きょ放送が決まった。6人はNHKの在り方について海老沢勝二会長と討論する。

 他の出演者は、北城恪太郎経済同友会代表幹事、今野勉テレビマンユニオン副会長、日和佐信子前全国消費者団体連絡会事務局長、堀部政男中央大教授(NHK経営委員)。司会は評論家の田中直毅氏。  (時事通信) - 12月17日22時0分更新


◆記事2:河野太郎衆議院議員メルマガ「ごまめの歯ぎしり」より抜粋。

 原子力ムラの嘘

テレビ朝日が報道ステーションで核燃料サイクルに関して報道をしたとたんにスポンサー筋から強烈なアクションがあったそうだ。

報道ステーションは関連企業からのスポンサーはないそうだが、テレビ朝日全体に対するスポンサーの引き上げという圧力をかけているらしい。

要するに報道されては困るという政策を必死になって遂行しようとしているのだ。まともなわけはない。間違いを金で隠すのか。 やはり経団連の副会長に電力会社の人間が就任するのはおかしいではないか。


◆コメント:民放、大新聞の報道は本当に大切なことを伝えているのか。

 

 NHKには、今でも毎日、一日7000件もの抗議の電話がかかって来るという。

 お金が関わると、異常に神経質になる。勿論、私だって、一年に一回まとめて2万5千円を納めていて、そのお金がNHKプロデューサーに着服されていたのは愉快ではないが、或る程度、諦観している。

一般の方々が勤める事業会社であっても、過去、一度も不祥事が無かった会社は皆無であろう。

 日本の全ての会社を調べたわけではないが、自分が会社の管理部門にいて、いろいろな業種の色々な会社の、同じ立場の人と話す機会があるから、分かる。

某大手電器メーカーの人事担当者と話したら、何せ、メーカーは工場がある。そこでは、何万人という従業員が働いている。

 こういうところでは、「ほぼ、毎日不祥事がある」という。同じ工場の上司と女の子の不倫がばれちゃったとか、新人行員が先輩に苛められて、仕事を放り出して行方不明になったとか、例を挙げればキリがない。

 しかし、こういう「事件」は報道しても視聴率に結びつかないので、マスコミが無関心なだけだ。

NHKという「権威を感じる存在」を叩くのは、民放や新聞の得意技だ。

 今回のNHKが大騒ぎになっているのは、国民のお金が不正に使われた、という意識の他に、「普段、偉そうにしている奴」へ大衆の嫉妬心が作用しているものと考えられる。


◆本当のマスコミの不祥事は、誤報、或いは誤報隠し。大事なことを故意に伝えないこと、だ。

 

カネの使い込みはけしからんけれども、私は、民放も大きな口を叩けないと思う。

 具体的に云えば、なんといっても、TBS。

TBSは、オウム真理教信者に、故・坂本弁護士の活動状況を撮影したビデオを見せた。それによって、坂本弁護士一家は、オウム真理教によって殺された。

しかも、その後、国会に証人喚問で呼び出された、TBSの役員だったか報道局長だったか忘れたが、兎に角、責任者は、「オウムには見せていない」とウソの証言をした。

どう考えても、今回のNHKよりも、人殺しの片棒を担いだTBSの罪の方が遙かに重い。

カネを横領したNHK職員には、何年かかっても、使い込んだ金を返せということができる。

 一方、TBSの軽率な行動によって殺された坂本弁護士一家は、最早、永久に生き返らない。赤ん坊まで殺されたのである。

「取り返しが付かない」とは、このことだ。

また、人の命には関わらないが、全ての民放局は「ヤラせ」を真実のごとく装って報道している。

 今年の前半に日テレの「ヤラせ」が一瞬、大問題になりかけたが、他の民放各局は、この事件をあまり深く追求しなかった。

 何故なら、自分もやっているから、後ろめたいのである。

ニュースで、しばしば、街頭インタビューというのかな、市井の一般人に時の話題に関して意見を聞いている。

あれは、突発的な事件の時などは本当の一般人だが、例えば「韓流ブームについてどう思うか」というように、ニュース番組の特集コーナーで使われるインタビューのかなりは、「ヤラせ」である。

ああいうときにインタビューに答えているのは、、エキストラ事務所に登録しているひとなのである。

 まさか、と思うでしょう?しかし、私は、詳しくは言えないが「ギョーカイ人」から聴いたのである。
 その民放や新聞が、「NHKに言いたい」などと偉そうに言うのは、自分達の後ろめたさを誤魔化すためだろう。
要するに、「初めに真実ありき。」ではなくて、視聴率が取れるように事実を「演出」しているのだ。

 また、記事2で、衆議院議員の河野太郎氏が暴露しているように、民放が、スポンサーや国家の圧力によって、国民に重大な影響を及ぼす事柄について報道を断念することも、決して珍しくない。


◆河野太郎議員のメルマガ「ごまめの歯ぎしり」は、かなり面白い。

 

 河野太郎議員といえば、現在、衆議院議長を務める河野洋平氏の子息である。かれは、ごまめの歯ぎしりというメールマガジンをかなりの頻度で発行している。

 記事2にあるように、本来ならば、相当「書いてはヤバい」ことまで暴露している。

 河野太郎議員は、父親が現職の衆議院議長だから、あまりひどい目に遭わないと云うこともあろうが、その点を差し引いてもかなり大胆な政権批判をしている。

たとえば、自衛隊のイラク派遣期間延長については、



 2004年11月8日(月)なぜ与党を甘やかすのか?
非常事態宣言がサマワを含む地域に出されたということは、自衛隊は撤退しなければならないということ。

 通らない理屈を並べ立てるのはやめよう。

 きちんと撤退した後に、集団的自衛権の政府解釈を変更し、新たな立法をして、選挙で選ばれたイラク政府の要請と国連決議を経て、自衛隊を派兵するべきだ。

私は彼の意見に100%賛成ではない。しかし、昔だったら、いくら親が衆議院議長だからといっても、若手議員が自民党総裁=首相を公然と批判することなど、誰も発想に無かったに違いない。臆せずに書いているところがいい。


◆天木直人氏のblog「天木直人・マスメディアの裏を読む」

 

 天木直人氏は、元外交官で駐レバノン大使の職にあったときに、小泉首相に対して、「イラク戦争を支持してはいけない」ということを直訴した人である。

民間の組織でも云えることだが、特に役人の世界は、上下関係、秩序の維持ということに異常に敏感である。

 まずは直属上司に伺いをたて、そこで認められたら、外務事務次官、外務大臣と(実際にはもっと何段階もあるだろう)手順を踏むのが普通なのだ。

その途中のプロセスを省略することを、「ショートカット(近道)」などというが、役人の世界では、御法度なのである。

天木さんは、いきなり、そういうことをすれば、最悪の場合には、自分が仕事を失うかも知れない(実際、退職させられた)ことを承知した上で、何とか日本がイラク戦争に巻き込まれないようにしようとしたのだ。立派だ。

天木さんは、現在、天木直人・マスメディアの裏を読むというblogを書いておられるが、一般のオープンインフォメーション(新聞、雑誌など公開されている情報)を丹念に点検して、イラク情勢や拉致問題を論評している。

 その情報の目の付け所が実に見事であり、感服する。


◆全国紙やテレビよりも貴重

 今や、国の大本営発表の宣伝機関になりがちなマスコミよりも、このような優秀な人々が個人的に発する情報により、真実に近づくことが出来る。

 熟読し、参考にするべきだ。

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2004.12.17

日銀も金融庁も不祥事。市中金融機関の検査をする資格があるのか。

◆記事1:日本銀行総裁談話・日本銀行券の不適正な取扱いに関する特別調査結果(今日)

2004年12月16日日本銀行

 日本銀行は、本日、日本銀行券の不適正な取扱いに関する特別調査結果を公表いたしました。

 この調査の結果、神戸支店において、職位者が関与するかたちで、日本銀行券の不適正な取扱いが行われていたことが判明しました。こうした事態は、職務の厳正性・公正性が強く求められる中央銀行として、誠に遺憾なことであり、改めて国民の皆様に深くお詫び申し上げます。

 私としては、これを重く受け止め、関係者について厳正な処分を行ったところです。また、二度とこのようなことが起きないよう、業務の進め方や管理体制の見直しなどを中心とする再発防止策を策定しました。今後、できるだけ速やかに実施に移していく方針です。

 日本銀行としては、こうした取組みを通じて、改めてその公共的使命や業務運営の基本を徹底し、信頼の回復に向け、総力を挙げる所存です。

以 上(日本銀行ホームページ)


◆記事2:総裁談話・日本銀行券に関する不適正な取扱いについて(11月24日)2004年11月24日日本銀行

 

日本銀行は、本日、前橋支店における日本銀行券の取扱いについて、不適正な対応があったこと、および、この間の経緯についての内部調査結果等を公表いたしました。

 日本銀行では、新しい日本銀行券が国民の皆様に確実にそして早く行き渡るよう、総力を挙げて取組んできましたが、そうした中で、今回のようなことが起きたことは、誠に遺憾であり、国民の皆様に深くお詫び申し上げます。私としては、これを重く受け止め、関係者について厳正な処分を行ったところです。

 行内役職員に対しては、改めて業務運営の厳格性・公正性確保についての意識徹底を図る所存です。また、他の銀行券関連部署において、適切な事務処理体制が確保されているか、直ちに特別調査に着手するとともに、再発防止のための取組みを早急に進め、必要な措置を講じるよう指示しました。

日本銀行としては、改めてその公共的使命や業務運営の基本を徹底するとともに、厳格かつ公正な業務遂行を確保することにより、皆様からの信頼が得られるよう努めていく所存です。

以 上

要するに何があったのかというと、↓。

◆記事3:特徴ある番号の新札すり替え、日銀神戸支店課長ら免職

 

日本銀行は16日、神戸支店の発券課長(59)ら3人が、11月に発行された新札のうち、続き番号や同一番号など特徴のある新札計4枚を、記念に保有する目的で不正にすり替えたとして、2人を諭旨免職、中村毅夫支店長を同日付で総務人事局付けとし、事実上、更迭するなど、関係者10人を処分した。

 日銀では、前橋支店で11月に同様のすり替えが発覚したばかり。今回、支店の発券課長という管理職がかかわっていたことで、日銀に綱紀粛正の徹底を求める声が高まるのは必至だ。


◆コメント:日本全体、不祥事が多すぎる。

 

お札のことは、正式には日本銀行券ということは、中学で習った。日本銀行券が通貨として通用するのは、日本銀行に対して圧倒的な「信用」を国民が、日本銀行に付与しているからである。

従って、日本銀行券を発行する母体であるところの日本銀行の、ことも有ろうに、一番関係が深い部署、発券課の課長が、その地位を利用して、個人的な楽しみのために、これから市中に流通させる紙幣に、手を出した。

盗んだわけではなく、特徴のある券をすり替えただけであり、国庫に損失が生ずるすることではない。

 が、それでも、これは、絶対にあってはならないことなのである。

要するに、信用の問題である。

 今回はすり替えただけだが、日本銀行の職員は日本銀行券の新券に自由に触れることができるとしたら、今度はいつ、盗むか、分かったものではない、という気持ちを世間が抱く。

 日本銀行の信用がなくなれば、日本経済全体がグラグラと揺れる。


日銀ではない、普通の銀行になぞらえてみる。

 例えば、貴方が市中銀行(民間企業である、みずほとか、三菱東京などの普通の銀行)の銀行員に自分のカネを渡し、定期預金に入金しておいてくれ、と頼んだとしよう。

その銀行員は貴方のおカネを盗みはしなかったが、そのカネで、一杯飲んで、翌日、自分の預金からカネを引き出して、貴方の口座に貴方から預かったと同じ金額を入金したとしよう。 

 貴方は元本を失った訳ではない。しかし、何も問題が無いといえるだろうか?

 事実が明らかになったら、それ以降、貴方はその銀行を信用するだろうか。

金融機関は信用が全てであり、それは、日本銀行であっても同じことである。

 日本中の市中銀行は、日銀当座預金という口座を持っていて、この口座の間で振り替え決済が行われる(日銀ネットという)から、どこの銀行から、どこの銀行へでも振り込むことが可能なのである。

日銀当座にある何兆というカネを日銀職員が適当に使っていい、ということになったら、決済システムへの信頼が揺らぎ、日本中の企業が倒産するであろう。

日銀職員ともあろうものが、キャリアであろうが、無かろうが、そんなことは、イロハのイ、殆ど「本能」になっていなければならない。


◆記事4:金融庁、個人情報含むフロッピー2枚紛失 (2004年10月18日)

 

金融庁は18日、2金融機関から郵送で提出された資金洗浄(マネーロンダリング)に関する情報が入ったフロッピーディスク(FD)2枚が7月末から同庁内で所在不明になっていると発表した。うち一枚には、取引の場所や相手の氏名など個人情報が含まれていた。紛失からすでに2カ月以上たっている。

 五味広文長官は同日の記者会見で「いまのところ個人情報が漏えいした痕跡はない」としたうえで「金融機関の監督を行う立場でこのような事件が発生したことは極めて遺憾だ。深くおわびする」と陳謝、再発防止策を早急に講じる考えを示した。

2枚のFDは現在もみつかっていない。紛失したFDはいずれも7月28日に金融庁が書留郵便で受領した。発送元の金融機関からの問い合わせで8月上旬に紛失が判明した。担当室長が知ったのは約1カ月後、担当課長や長官、伊藤達也金融担当相が知ったのは先週だった。 (01:07)


◆コメント:これが民間銀行なら業務停止命令だ。
 

この金融庁の大不祥事を、何故、もっとマスコミは大々的に取り上げ無いのか不思議で仕方がない。

金融庁は金融機関の監督官庁であり、UFJが不良債権の資料を「隠していた」として刑事告訴まで行った。

 ここには、掲載しないけれども、すでに東京地検は、現役行員はもとより、既に辞めた昔の頭取、のべ500人超、そして、今日は現職の頭取を呼び出して事情聴取した模様である。

当局の検査を受けるときに、こういう資料を隠すというような、所謂検査忌避というのは、一番重い処罰を受ける。当然である。

それにしても、UFJは顧客の情報を隠してはいた。つまり「管理」出来ていたのであり、紛失してはいない。どこに隠したか覚えているんだから。

ところが、である。

金融庁は、民間銀行から預かった、マネーロンダリングに関わるとはいえ、こともあろうに個人情報が入ったフロッピーディスクを「紛失」したのである。

 つまり、どこに資料があるのか、コントロール出来ていなかったのだ。

嫌味な言い方をすれば、その点に置いて、自らが摘発したUFJよりも能力が劣る。だらしがない、と批判されても仕方がない。


◆トップの性格、行動は部下に影響を与えるものだ。

 

本日発売の週刊文春では、小泉純一郎内閣総理大臣が、歴代の首相に比べて、著しく不勉強であること。時間にもだらしがないこと。そのくせ、遊びには、熱心であること、を記事にしている。

役人達は、首相宛の説明書類は全てA4一枚以内に納めるようにいわれているそうだ。

それ以上長い資料は小泉首相は読まないらしい。「A4総理」のニックネームが付いているという。

金権政治の是非は別として、昔の、例えば田中角栄などは、小学校しか出ていないのに、超エリートの大蔵省キャリア官僚が舌を巻くほど数字に強く、法律に明るく、毎日勉強していたという。

こういう人物が宰相になれば、役人も必死になる。事実そうなった。

それにひきかえ、我らが世界に誇る小泉首相は、イラク復興支援特別措置法の一番重要な条文すら覚えていないのである。

役人が、少々出鱈目のブリーフィングをしても、細かいことは何も言わない(勉強していないから、言えない)。

日本の役所の風紀がゆるみ、不祥事がやたらに目に付くのは、この行政府の最高責任者の仕事に対する姿勢と無関係ではない、と、私は考えている。

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2004.12.16

北朝鮮日本人拉致問題、「経済制裁、レベル5で一気に解決も手だ」(安倍晋三氏) 総理は黙っていないで何とかしろ。

◆記事1:<安倍晋三氏>経済制裁、「レベル5で一気に解決も手だ」

 自民党拉致対策本部の安倍晋三本部長は15日収録された朝日ニュースターの番組で、北朝鮮への経済制裁について「(同本部がまとめた制裁シミュレーションの)レベル5を発動し、一気に解決させるというのも手だ」と述べた。レベル5は貨客船の万景峰号など北朝鮮船舶の全面入港禁止で、最も厳しい。(毎日新聞) - 12月15日19時53分更新


◆記事2:横田めぐみさんは「日本語教えた相手と結婚」=帰国被害者が証言

 

 北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失跡当時(13)=の夫について、帰国した拉致被害者が「めぐみさんが日本語を教えた工作員だった」と話していることが14日、分かった。(時事通信) - 12月15日0時0分更新


◆記事3:「待ち伏せ」とめぐみさん 自分の拉致、曽我さんに

 

 拉致被害者横田めぐみさん=失跡当時(13)=が北朝鮮で、自分が拉致された状況について「待ち伏せされた」と曽我ひとみさん(45)に話していたことが14日、関係者の話で分かった。(共同通信) - 12月14日21時47分更新


◆記事4:「日本に帰りたい」横田めぐみさん、盛んに訴える


 北朝鮮による拉致被害者で、安否不明の横田めぐみさんと田口八重子さんの拉致後の様子について、帰国した蓮池薫さん(47)や地村富貴恵さん(49)らが、「横田さんと田口さんは1984年から86年まで同居していた」「90年代に入り、横田さんは『日本に帰りたい』と盛んに周囲に訴えていた」などと証言していることが、13日わかった。(読売新聞) - 12月13日14時39分更新


◆記事5:読者の制裁要求7割超す=小泉メルマガ

 

 拉致被害者、横田めぐみさんのものとして北朝鮮から提供された遺骨が別人のものと判明したことに対し12日までに、小泉内閣メールマガジンには拉致問題に関する読者からのメールが約300通寄せられたことが14日分かった。そのうち7、8割が経済制裁の発動を求める内容だったという。(時事通信) - 12月14日21時1分更新


◆コメント:小泉さん。横田めぐみさんは、今この瞬間も北朝鮮で、日本に帰りたがっているのですよ。

 

記事2~4で、予想していたことながら、既に帰国した拉致被害者たちは、曽我ひとみさんの消息を知っていたことが分かった。

もっとも、11月24日にも書いたが、安明進(アン・ミョンジュン)という脱北した元北朝鮮工作員が北朝鮮拉致工作員という本の中で、横田めぐみさんを見た、と書いたのは、7年も前、1997年のことである。

北朝鮮の諜報機関、対外工作機関は、「北朝鮮労働党三号庁舎」という。無論建物の名称だが、この三号庁舎が拉致を含む対外工作の中心である。

拉致工作員は、全員「三号庁舎」の管理下にある、「金正日政治軍事大学」と名のつくスパイ養成学校を「卒業」している。

ソウルオリンピックの成功を何としても、阻止せよとの金正日の命令で、大韓航空機爆破事件を実行した金賢姫(キムヒョンヒ)もこの学校を出ている。

安明進氏によれば、「金正日政治軍事大学」は平壌市兄弟山(ヒョンジェサン)区域鶴山里(ハクサンリ)に存在する。北朝鮮の一般市民は、勿論、この組織の存在自体を知らされていない。

それはさておき、安明進が横田めぐみさんを見かけたのはこの「学校」の中でのことである(一部の報道によれば、工作員の他に、金正日の息子に日本語を教えたという)。

横田めぐみさんはきっと頭脳明晰な優秀な人なのであろう。だからこそ、教師などが務まるのだが、その結果、北朝鮮が工作員を養成する過程、最高機密に属することを知ってしまっているが為に、金正日の野郎は、彼女を日本に帰そうとしないのだろう。

しかし、兎に角、引用した記事と、安明進氏の証言から、ごく自然に見えてくる事実がある。それは、



  • 横田めぐみさんは計画的に北朝鮮に拉致され、
  • 北朝鮮の対外工作員や金正日の子供に日本語を教えている。( そのため、多分、非常に厚遇されている)それは、主に金正日政治軍事大学で行われている。場所も分かっている。
  • 要するに、今、この瞬間も横田めぐみさんは殆ど確実に、平壌で生存している。
  • そして、日本に帰りたがっている。


ということだ。


◆コメント:小泉さんは拉致被害者家族にロクに会おうともしませんね。

 

会ったら、拉致問題が解決するか? しませんよ。そんなことは分かっているけどさ。横田めぐみさんのご両親の胸中を想像してみろよ。

四半世紀以上、日本という国家は、さらわれた同胞を見殺しにしてきたのだ。人ひとりの人生を台無しにしたのである。

もう少し親身になりなさいよ。いくら難でも、よく、あそこまで、無関心でいられるものだ。ひどすぎる。

平壌宣言を締結して、国交正常化を樹立して、ノーベル平和賞というのが、小泉首相の狙いであることは永田町は皆知っている。

だから、経済制裁→交渉決裂という流れに消極的なのだ。

  ふざけるな。 他人の不幸を私欲の実現に利用する気か。

面倒なことは全部安倍晋三に丸投げにして、自分は家族に会うのが怖いのだろうね。それは、怖いだろうさ。後ろめたいことがある人は、怖いのだよ。

尤も、 家族がどれほど苦しいか、子供を育てたことのない小泉首相には分からないかな・・・。
だが、無視されているのは、 拉致被害者の家族だけではない。首相は国民の意向をも、無視し続けている。

 イラク派兵期間延長しかり。拉致問題しかり。

色々な世論調査は全て、国民の過半数は、イラクへの自衛隊派遣期間延長に反対していたし、今回は経済制裁発動を期待しているというのに、イラク派遣期間延長は国会が閉幕してから、勝手に閣議決定してしまうし、横田めぐみさんのものといわれていた骨が偽物だと分かってからも、何もしない。

 週末は森喜朗と仲直りのために、扇千景も交えてタカラヅカを観てから、食事に行ったりして、遊んでばかりじゃないか。

骨休めをしてはいけないとはいわないが、時期、状況をよく見ろ。今はそんな場合ではないのだ。

 「状況をよく見極めて、判断する」というのが、貴方の口癖でしょう。小泉さん。

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2004.12.15

本田美奈子が基礎から声楽を勉強し直して歌った、フォーレやサンサーンスが美しいのに、失礼ながら驚いた。

◆元々はアイドル歌手だった人ですね。

 

たまには、好きな音楽の話を書きます。

口幅ったい(くちはばったい)言い方ですが、私がクラシック以外の人がクラシックを演奏(歌うことも演奏というのです)をしたのを聴いて、褒めることは、滅多に無いのです。

それは、偏見からではなくて、やはり子供の頃から基礎から積み上げてきた人たちと比較したら、大抵、全然話にならないからです。


◆歌は比較的融通が利く。

 

ピアノやヴァイオリンのプロになろうというのならば、これはもう、絶対に子供の頃からやらないと、だめです。

ソリストになるような人は、ピアノなら小学生のころから、ショパンやリストのエチュード(死ぬほど難しい)をバリバリ弾きます。

ヴァイオリニストになりたい、しかもソリストになりたいなら、同じく小学校の低学年で、メンデルスゾーンの協奏曲など弾けてあたりまえで、技術的にはもっと難しい、パガニーニの24のカプリース(発狂するほど難しい。私なんか、3000年練習しても弾けない)を弾けて当たり前。多分皆さん、例えば、そうだな。東京音大の付属音楽教室の発表会を聴いたら、気絶すると思います。全員、天才です。

ソリストとして、大成するにはそれが、最低レベルです。前提条件です。十分条件ではありません。

 それぐらい天才的でもソリストになれるのは何百人に一人です。

それに比べると、歌は遅くからはじめて良いのです。

というか、そのようにせざるを得ない。

なぜかというと、何せ身体が楽器だから、身体が成長して、できあがらないと、どこまで才能が伸びるか分からないのです。


◆本田美奈子がここまで勉強して上手くなるとは・・・。

 

先日、たまたまテレビで、聞き覚えのある、しかし、以前より遙かに良く声が出ている人がいて、誰かと思ったら、本田美奈子でした。

彼女は、アイドルを辞めて、ミュージカル「ミス・サイゴン」に出ていたけれども、あれは、まだ本当の発声ではありません。一生懸命歌っているが、声が伸びていません。

本当の発声とは、最も声が良く通る(声や音の「抜け」がいい、という表現も出来ます)歌い方です。

 クラシックの声楽というと、人々は何故か、いきんで歌っている、という印象があるらしいけれども、それはとんでもない話です。その正反対です。

上手い人ほど、喉や口周辺のみならず、全身の無駄な力が抜けているのです。

 楽器もそうですが、無駄な力が減るほど、いい音、声が出て、技術の進歩が早まります。

本当に力が抜けて正しい発声を身につけた人の歌は、驚くほど良く響きます。人間の声とは、これほどまでに素晴らしいものか、と驚きます。

 ホールの空気がビリビリ振動するのが分かるのです。勿論マイクなど使わずに。

 本田美奈子が最近、クラシックの色々な曲、「色々」とは、もともと歌ではなく、オーケストラ曲の一部とか、器楽独奏曲などに歌詞をつけて歌ったCDを出していることを知りました。

最近出たばかりの2枚目、というCD。2曲目は有名なチェロの曲、サンサーンスの「白鳥」です。

チェロの響きをこれぐらい見事に弾き出している曲は、珍しいのですが、音域が広い。歌うのは、かなり難しい。それを、歌っている。歌詞がちょっと私には余計なのですが、本田美奈子さんの演奏自体は大変素晴らしい。

それから、昨年出した(知りませんでしたが)AVE MARIAというCD。

この10曲目にフォーレのシチリアーノという曲があります。

フォーレはフランスの作曲家。シチリアーノは組曲「ペレアスとメリザンド」という、メーテルリンクの書いた物語を、フォーレがオーケストラを用いて音楽で表現した作品の中の1曲です。

オリジナルではオーケストラでフルートがこのメロディーを吹くのですが、余りにも美しいので、色々な楽器で好んで演奏されます。

この旋律は美しい。気が遠くなるほど美しい。

美しいけれど、歌うのは大変です。音程がとても難しいのです。似たフレーズが繰り返されるのですが、半音の位置が毎回少しずつ違う。

耳が良くないひとは、絶対歌えないです。

耳がよくて、相当必死に練習しないと歌えないと思います。

どんな曲か知りたかったら、Yahoo!で「シチリアーノ フォーレ」を検索します。

 検索結果が出たら、右上で「音声」を選択します(音声検索というのがあるのですね)。

 そうすると、本田美奈子は聴けないが、フルートなどで演奏したMP3やMIDIがかなり出てきますので、聴いてみると良いと思います。

いやー、それにしても、本田美奈子はよく勉強したなあ・・・・。これは、大したものです。

 勿論、オペラの専門家と比べたら、まだまだだけれども、それは、酷だ。

 所謂芸能人で、一念発起して、ここまでの発声を体得した人は他にいないと思います。

今年、ホルストの「惑星」から「木星」のしかもさわりの所だけに歌詞をつけて歌っていた女の子がいますね?あんなのより、ずっとクラシック。感心しました。

 クリスマスにどうぞ。

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2004.12.14

「ヤフーBBの顧客情報6500件流出 最大8万6000件流出か」 Yahoo!のトップページには謝罪文一つ載っていない。

◆記事:ヤフーBBの顧客情報6500件流出 最大8万6000件流出か

 

インターネット接続サービス「ヤフーBB」を運営するソフトバンクBBは13日、ヤフーBB会員の個人情報約6500件が流出していた可能性があると発表した。新潮社と光文社に持ち込まれたことから分かった。新潮社からは別に「約3万件を入手した」との連絡もあり、これらの基になっている約8万6000件のデータ全部が流出していた恐れもある。

 個人情報は氏名、住所、携帯電話番号などで、11月に日経BP社へ持ち込まれた約900件を含んでいた。ソフトバンクBBのデータベースから流出したかどうかは「まだ断定できない」として、顧客への個別連絡などはしていないという。

 今回の約6500件は、昨年3月時点のヤフーBB会員情報と一致。約450万人分が流出して起きた恐喝未遂事件より前の時期のもので「(事件の名簿の)二次流出ではない」という。事件前のセキュリティーが不十分な時に、別の流出があった可能性がある。

 同社は独自に原因究明し「必要があれば法的措置も取る」としている。(共同)


◆コメント:NHK不祥事より、こちらの事件の方が危ないのですよ。

 

最初に断っておきますが、私自身はヤフーBBと契約していないし、身内にNHK職員がいるわけではないのです。

 以下に述べるのは第三者としての、見解です。

 NHKのプロデューサーが番組制作費を使い込みして、NHKは反省番組を放送るらしい。勿論、客から預かった受信料を使い込んだのだから、とんでもない話です。

それでも、ヤフーBBの顧客情報流出に比べれば、事件の深刻さはさほどではない。視聴者の生命・財産に危害が及び訳ではないからです。

NHKに抗議の電話が殺到しているという記事は目にするけれども、ソフトバンクに抗議の電話が殺到しているという話は、少なくとも私は知りません。

逆です。ヤフーの方が、余程危険だ。

 考えてみて下さい。

 自分の住所、実名、電話番号が悪い奴の手に渡っているかも知れないのです。日本人とは限りません。それによって、貴方になりすまし、貴方の財産を勝手に使われてしまう可能性があるのです。危険は無限大です。財産ならまだ、いいです。自宅の住所を知られているのですよ?夜中に襲われるかも知れませんよ。そうでしょう?

 確率は低いでしょうが、そういう問題ではない。

この稿を起こす直前にYahoo!Japanのホームページを見てきましたが、何事もなかったかのようでした。

 ページの一番下の「会社概要」→「プレスルーム」→Yahoo! BBへ辿り着いて、やっと「情報流出事件のお詫び」と書いてある。

当然冒頭に引用した記事に関連したことが書かれていると思ったら、日付は、2004年6月21日でした。

 昨年3月からの情報流出事件に関する報告の続きなのですが、これはこれで実にいい加減で、正確に、何人の情報が、どこに消えたのか把握するのは不可能です、と開き直っている。


そして、あきれかえるのは、前の事件の全貌が明らかなならないうちに、また、Yahoo!BBは新規顧客を募っている。とんでもない話です。前の事件が解明されるまで、新規募集は止めるべきでしょう。また、漏れるかも知れないのですから。

尤も、申し込む人はそれでもよい、と判断しているのでしょう。契約の自由があり、両者の合意があるのですから、第三者が口を挟む問題ではない。しかし、敢えて云うが、私なら、こういう会社に個人情報は預けない。

今日だって、いの一番に最高責任者である孫社長(会長か)が記者会見で、謝罪すべきなのに、何もしない。


◆ITの連中は客商売の怖さを知らない。

どうもソフトバンクにしても、ライブドアにしても、楽天市場にしても、IT業界というのは、この辺が甘いね。顧客商売をナメている。お客の信用を失ったときの恐ろしさを分かっていない。

どうして、分からないかというと、顧客=契約者と直接会うことが無いからです。

昔からの客商売というのは、店を構えていて、現実に目の前にお客が来るわけです。

 店員の応対が悪かったり、商品に欠陥が有れば、客が文字通り、怒鳴り込んでくる訳ですよ。下手をすればぶん殴られるわけですよ。

この、人対人、face to faceが基本で、ここで色々失敗をしたり、褒めて貰ったりしながら、仕事に熟達してゆくのが客商売というものなのです。

ところが、ITでしょう?ネットでしょう?

 抗議のメールは来るだろうけれども、メールというのはただの文字ですね?怒鳴り声も聞こえないし、客が鬼のような形相で迫ってくることもない。怖くも何ともない。新規顧客は減らない。だから、懲りない。

ソフトバンクBBは東証一部に上場していますが、顧客情報の大量流出などということは、IT、要するにパソコンが出てくるまではなかったから、それに関する罰則規定が無いのです。もう少し詳しく書くと、

財務内容に関しては厳しい基準がある。これは当たり前で、PCなどよりずっと前から紙の帳簿で貸借対照表と損益計算書を作って、決算して、株主総会で報告していたわけですよ(複式簿記は中世のイタリアが発祥の地です)。だから、こういう事に関しては、熟達のプロに事欠かない。

そして、顧客名簿も紙に手書きだった訳です。

個人情報が流出するといっても、そんな、何百万人も漏れようがなかったですよ。それだけ顧客台帳を盗もうとしたら、トラック何台も必要になる。物理的に無理です。

西武鉄道といえども、粉飾決算が明らかになれば、上場廃止となる。

 しかし、今のところ、顧客情報漏洩という項目は、東証(東京証券取引所)が定める上場廃止基準にないのです。

  孫会長が涼しい顔をしていられるのも、そのおかげです。

 実際には、個人の情報が漏れる、というのは大変危険なことです。善意に使用される(見知らぬ大金持ちが貴方の口座に3億円振り込んでくれるとか・・)可能性はゼロに等しく、使われるとしたら、「悪用」される。運が悪ければ、全財産を失いかねない。

それぐらいの、大変な不祥事なのですが、どうもインターネットというのは、物の質感がない。ネットといっても目に見えるものではない。コミュニケーションは専ら文字によって交わされる。

そのため、大失態を犯した会社の経営者、社員、そして、一番怒り狂っておかしくない顧客まで、日本人特有の、結論をボカしたがる性癖とも結びついて「まあ、いいんじゃない?」という態度。大事件に発展しない。

それは勘違いです。これは、本当に大事件です。

くどいけれども繰り返します。

NHKも大事件ですよ。しかし、これから貴方の財産がなくなるわけではないですね?

個人情報流出というのは、その可能性がある、ということです。

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2004.12.12

全国の公務員に冬のボーナス 昨冬より大幅アップ ←民間は必死に減らしているのだが。

◆全国の公務員に冬のボーナス 昨冬より大幅アップ

 

 全国の公務員のほとんどに10日、冬のボーナス(期末・勤勉手当)が支給された。管理職を除く一般行政職の平均支給額は、国家公務員が昨冬より約6万2000円、10・1%多い約67万6000円(平均年齢34・5歳)で、地方公務員は約7万6000円、13・3%増の約64万9000円(同35・7歳)だった。

 国の場合、ボーナスの年間支給月数自体は昨年と同じ4・4カ月。昨年の冬のボーナスは人事院勧告の月給引き下げなどの調整で減額させたため、昨冬に比べると大幅に増える形となった。地方公務員も同様の理由。

 総務省の試算では、特別職の最高額は小泉純一郎首相と最高裁長官の約603万円。国務相は約440万円だが、内閣改造で在職期間が6カ月に満たない閣僚は減額される。衆参両院の議長は約511万円、国会議員は約305万円。


◆コメント:聖域無き構造改革なら、せめて前年同額にしなくては。

 

小泉さんは、「聖域無き構造改革」という言葉を好んで使うが、自分は全く痛みを感じないでそんなことを言っても駄目だ。

正直に言えば、本稿は、純粋に論理的である以前に、私個人の妬みが込められている。しかし、ねたみたくもなる。

民間は必死になって収益構造を改善している。例えば銀行は不良債権を減らし、事業法人はリストラを行った。私なんかボーナスなんて、バブル期の三分の一だ。

その結果、漸く少しだけ、景気が改善するかしないかと云うときに、国会議員が、305万円、なかんずく、内閣総理大臣が一番沢山貰っていてはだめだ。景気の良いときなら良いけれども。


◆「率先垂範」(伊藤忠商事、丹羽社長の場合)

 以前にも書いたが、伊藤忠商事の丹羽社長は、業績低迷期のどん底で社長になり、収益の立て直しの重責を負った。

 そのとき丹羽さんは、1年半無給で働き、天下の伊藤忠商事の社長ともあろう人が、満員電車で電車通勤をはじめた。

いまでは、勿論給料は貰っているが、電車通勤は続けている。


◆率先垂範(故・土光敏夫経団連会長、第二次臨時行政調整会会長、国鉄をJRにした人)

 

 今は、国の借金が700兆円になっても、みんなあまりピンと来ないのか、妙におとなしいが、土光さんが、第二次臨時行政調整会の会長に就任した1981年(昭和56年)当時は、国債発行残高が今から見れば(物価上昇率を勘案しても)「わずか」82兆円で、「日本の国家財政は破綻する」という危機感があった。

 それで、石川島播磨とか東芝を再建し、経団連会長もつとめた、もともとは造船屋でタービンの設計をしていたエンジニアである、土光敏夫さんに、行政改革案を考えてくれ、と、白羽の矢が立った。

 土光さんは、猛烈に働くが私欲がなかった。

 東芝を再建したときには、「職員は今までの3倍働け。役員は十倍働く」と云った。役員には、「お茶は自分で入れろ」と言い渡した。

 その前の石川島播磨のときなどは、この日本有数の大会社の社長がみずから社内報を書いて、ガリ版で印刷させ、社員よりも先に会社に来て、出社してくる社員に独りずつ、そのビラを手渡しで配った。

そうなったら、みんな、働きますよ。


◆メザシと大根の葉っぱが夕食

臨調の会長になって翌年の1982年(昭和57年)7月23日のNHK特集で、「85歳の執念 行革の顔 土光敏夫」という番組が放送された。

日本有数の超大企業、石川島播磨、東芝の社長を歴任、経団連会長ともなったら、豪華な暮らしをしているだろう、人は想像しがちだが、とんでもなかった。

昭和10年に立てたという恐ろしく古く、失礼ながら貧相な二階建の家に老妻と二人で暮らしていた。

 皆が慄然としたのは、あまりにも、質素な生活ぶりだった。夕食はメザシと大根の葉っぱと、梅干し。

朝食は、自家製ヨーグルトと少しの野菜。昼は役所の質素な食堂でカレーライス。

臨調会長に就任した当時の年収は、5千万円以上あったのだが、土光さんは、そのうち、3500万円以上を母親が創った「橘学園」という学校の経営に寄付していたのだ。

土光さんの母上、登美さんが、また、すごい人で、70歳を過ぎてから「戦争を起こさない人材を育てるには、女子教育をするしかない」と決意して、この学校を建てたのだそうで、経営が楽ではなかったらしい。

そのため、土光さんは、収入の殆どをこの学校に投じていた。

残った所得から更に税金を支払うとひと月の生活費が8万円。

繰り返すが、元・石川島播磨重工社長、元・東芝社長、経団連会長を務めた人が、個人的な事情があるとはいえ、これほど粗末な生活をしていたのである。

 テレビを見ていた一般庶民にとって、もの凄い衝撃だった。整然と襟を正さざるを得なくなった。

番組が放送中から早くも感激したという電話がNHKに殺到した。

皆、「土光さんに総理大臣になって貰いたい」と素朴に思った。

 私もこの番組は強烈に印象に残っている。ビデオなんかなかったけど、食卓の質素な様子は鮮明に脳裏に刻まれた。


◆要するに私欲がある人が上に立っても駄目なのだ。

 

 伊藤忠の丹羽さんも、土光さんも、それぞれ、社長になって、あるいは臨調会長になって、得することは何もない。むしろ苦労する分だけ損なのである。

それでも引き受けるのは、私欲のために仕事をするのではないからだろう。

無論、全てのひとが、上に立つわけではなく、メザシと大根の葉っぱを食え、というわけではない。今はむしろ、個人消費が低迷して不況なのだから。

 しかし、いやしくも、日本国の内閣総理大臣をつとめ、「聖域無き構造改革」などという言葉を口にする小泉さんは、丹羽さんや土光さんを見習ってもらいたい。

 まず、トップが範を垂れないといけない、ということだ。朝日新聞の記事によると、小泉首相と閣僚はボーナスを自主的に一部返上したということだが、いくら返上したか分からない。

小泉さんは、独り暮らしで、他に収入源がありますよね?

ボーナスを貰ったらまるごと、新潟中越地震被災者(と、台風22,23号の被災者)に寄付するとかさ。そういうところを一度でも良いから見せて欲しいね。

 フランス語で、そういうのを、ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)と云う。高い身分(身分制度は日本にありません。分かってます。揚げ足を取らないで)の人にはそれなりの義務が伴う。という意味だ。

 小泉首相は今まで述べたことの正確に180度反対を向いているのだ。

 私欲の塊。公の事など、本当は無関心。自分の地位に伴う義務、責任を自覚していない。

 今日の毎日新聞によれば、小泉首相支持率が、就任以来初めて、4割を切って、30%台になったそうだ。このままでは、もっと下がるだろう。

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自衛隊の派遣期間延長が何故、1年間なのか

◆記事:小泉内閣総理大臣記者会見(イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について)より。

【小泉総理冒頭発言】

 本日、政府はイラクでの自衛隊人道復興支援活動を1年間延長することを決定いたしました。このことにつきまして、私は基本的な考えを申し述べたいと思います。

 まず第1に、自衛隊の活動する地域は非戦闘地域でなければならない。

現在も、非戦闘地域でありますから、国会における答弁におきましても「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である」という答弁をしてまいりました。

 私は、今後もこの非戦闘地域の状況が続くであろうと判断いたしました。もちろん、予断を許さない厳しい状況であります。

【質問】 総理にお聞きします。総理自身おっしゃっているように、サマーワの状況は、基本的には安定していると言っても、先行き楽観はできません。

それと、既にイラクで活動を終えたとして撤退を表明している国もあります。

そうした中で、今回1年間の延長を決定されたわけですけれども、延長しない、あるいは延長する場合にも1年に満たない、イラクの民主化プロセスに合わせて3か月とか6か月の短期間の延長とか、そういう選択肢はご検討されたんでしょうか。

【小泉総理】 さまざまな選択肢を検討いたしました。しかし、今、申し上げましたように、1年間の延長が妥当であろうと。

1月には、イラクで国民議会の選挙が行われます。そして、来年度中には憲法による議会選挙も行われます。来年12月には、いわゆる多国籍軍の任務、イラクが民主的な政府を自分たちでつくろうという、そういう大事な1年間であります。そういうことを勘案しながら、1年間の延長が妥当であろうと判断いたしました。


【質問】 現地隊員の安全確保についてお伺いします。総理も今、サマーワは予断を許さない、厳しい状況だとおっしゃいましたが、こうした中で、現地の隊員の安全は間違いなく確保できるんでしょうか。

【小泉総理】 この自衛隊員の活動に対する安全確保につきましては、十分な対策、配慮が必要だと思っております。
 先日、サマーワの現地を訪問されました大野防衛庁長官、そして自民党の武部幹事長、公明党の冬柴幹事長の報告を聞きましたけれども、自衛隊の諸君は宿営地内だけの活動ではないと。ムサンナ州、これは日本の九州ぐらいの面積であると聞いておりますが、その九州ぐらいの面積の中に人口は50万人ぐらいいると聞いております。

そして、自衛隊の諸君が宿営地外に出て、医療活動あるいは給水活動、公共施設の復旧活動に出かけていくと、日の丸の旗を付けた車に乗ると現地の住民が手を振って歓迎してくれるそうであります。病院と病床におきましては、イラク人の治安部隊が警護してくれるという状況であると報告を受けております。

 そして、現地の方々の話によりますと、大体よそ者がこの地域に入ってくるとわかると。自分たちのできること、自衛隊に引き続き駐留して継続して活動してもらいたいと、自分たちも安全面に対しては十分協力するという報告を受けております。

 そういうことから考えまして、私は安全面には引き続き十分な配慮をいたしますが、今までの1年間の活動におきましても、他の地域から比べれば、比較的安定していると。過去、今までイラク全土におきまして、

多国籍軍の中では1,000 名以上の死者が出ていると聞いておりますが、サマーワの地域におきましては、今までオランダ軍の死者は2名だと聞いております。

自衛隊の諸君も自らの身の安全のために、機関銃あるいはピストル等携行しておりますが、今まで町中に出ても復興支援活動に出ても、一度も一発も弾丸を発射したことがない。一回も銃を構えたことがないという報告を受けております。そういうことから、私はサマーワの状況は比較的安定しているのではないかと思っております。


◆コメント:即時撤退するべきだ。

 

 何故なら、法律に従えば、必然的に撤退せざるを得ないからである。

 自衛隊が活動出来るのは非戦闘地域であり、非戦闘地域の定義は次の通りである。


イラク復興支援特別措置法第2条第3項

対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。




 繰り返し書くが、「そこ(サマワ)で実施する活動の期間(1年間)を通じて戦闘行為が行われることがない、と認められる地域において実施するものとする」という要件を満たす地域が、イラク領内に存在すると保証できる者は世界にひとりもいない。

 つまり、イラク復興支援特別措置法の定義する「非戦闘地域」は存在しない。したがって、自衛隊はそこに留まることを許されない。

 これは、私の「意見」ではない。論理的必然的帰結である。


◆総理の答弁は全然答えになっていない。

 

 冒頭の首相の発言を読んで頂きたい。



 「自衛隊の活動する地域は非戦闘地域でなければならない。現在も、非戦闘地域でありますから、国会における答弁におきましても「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である」という答弁をしてまいりました。

 私は、今後もこの非戦闘地域の状況が続くであろうと判断いたしました。もちろん、予断を許さない厳しい状況であります。


 

ものすごい、矛盾である。サマワが「予断を許さない厳しい状況」だと認識していながら、「非戦闘地域の状況が続くであろうと判断した」、とは、一体どういう思考のプロセスなのであろうか?。「非戦闘地域の状況が続くと判断した」別の根拠が示されているわけでもない。

しいて、「理由らしきもの」を記者との質疑応答から拾うと、



「自衛隊の諸君が宿営地外に出て、医療活動あるいは給水活動、公共施設の復旧活動に出かけていくと、日の丸の旗を付けた車に乗ると現地の住民が手を振って歓迎してくれるそうであります」

これは、何ら、現地の安全を意味しない。


 手を振る住民に武装勢力が紛れ込み、自衛隊のトラックに向かって、ロケット砲でも撃とうものなら、木っ端みじんだ。

 

「病院と病床におきましては、イラク人の治安部隊が警護してくれるという状況であると報告を受けております。 」

「現地の方々の話によりますと、大体よそ者がこの地域に入ってくるとわかると。自分たちのできること、自衛隊に引き続き駐留して継続して活動してもらいたいと、自分たちも安全面に対しては十分協力するという報告を受けております。 」


イラクの復興支援に行く軍隊が、支援を受ける側のイラク人に警護して貰うの?
イラクから報告を受けているとは、どういう意味?12月8日にも書いたが、サマワの州警察本部長は、現地視察に行った大野防衛庁長官が、治安状況を聴きに来なかったといって、怒っているのだ。

要するに、今まではオランダ軍に守って貰っていた。オランダ軍は3月でいなくなる。その後はイギリス軍が守ってくれるという。しかし、イギリスはアメリカと行動を共にしてイラクを攻撃して、イラク人の恨みを買っている。日本の面倒まで見ている余裕があるのであろうか?

首相の答弁はいつもこうだ。


「自衛隊員の活動に対する安全確保につきましては、十分な対策、配慮が必要だと思っております。 」


そんなことは、当たり前だ。だれでも、そう思う。

具体的に何をどうして、安全を確保するのか、説明できていないではないか。

結局、怪しい奴が来たら、イラク人が教えてくれるそうだ、という程度のことで、日本が積極的にどのような安全対策を講ずるか、全く不明だ。つまり、考えていないのだろう。

或いは、自衛隊はさすがに自衛策を考えているだろうが、小泉首相はその内容をしらないのだろう。

自衛隊法第7条は次の通り規定している。




自衛隊法
第七条  内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する。


いいですか?自衛隊の最高指揮官は内閣総理大臣なんですからね。しっかりして下さいよ。森喜朗と宝塚なんか見ている場合じゃないだろう。


◆人道復興支援に隠れた、安全確保活動(米英軍後方支援)

私は、ずっと、イラクへの自衛隊派遣は中止するべきだと考えている。

自衛隊のイラク派遣は、航空自衛隊による安全確保活動をともなっている(イラク復興支援特別措置法第3条第2項)。

航空自衛隊の輸送機は、武装した米英軍の兵士を輸送している

マスコミも含めて、 民間人は誰一人、輸送している物資の中身を点検できないから、証明出来ないのをいいことに、恐らく、武器・弾薬の輸送も行っているだろう。

つまり、米英軍の後方支援であり、武力行使の一翼を担っていることになる。 これはすでに、憲法に違反しているのだ。

少しずつ、このような違憲行為を既成事実化していって、しまいには、海外で武力行使しましょうという方向に持って行こうとしているのが、自民党である。

自衛官の安全確保の側面のみならず、日本が法治国家である以上、自衛隊の派遣は許されるべきではなかった。

 ましてや延長、しかも、1年など、言語同断、という他に言葉を知らぬ。

百歩譲るとしよう。

記者との質疑応答にもあるが、派遣期間を延長するときに、何故、いきなり1年なんだ?

なるべく短期間で区切り、その都度情勢を検討するべきである。どんなに長くても、四半期(3ヶ月)というのが、こういう場合の常識だろう。

自衛隊のイラク派遣に賛成している人は、自衛官に死者が出た場合、どのように言い訳するつもりなのだろうか。  ただひたすら、北朝鮮のミサイルが怖くて、米国が守ってくれると信じて(ノドンは発射されたら、アメリカといえども迎撃できないというのに)、アメリカの言いなりになる、卑屈な姿勢を堅持することが、日本の取るべき道なのだろうか。そういうのを外交センスと勘違いしている人もいるようだが、違う。

 「国家としての主体性がない」というのである。

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2004.12.11

フィブリノゲン製剤問題とはなにか。

◆記事1:フィブリノゲン、厚労省が納入先公表できず C型問題 (2004年05月11日)

 

C型肝炎の感染につながった恐れがある血液製剤「フィブリノゲン」をめぐり、厚生労働省が13日に予定していた納入先の開示で、469カ所の医療機関名のほとんどが開示されないことがわかった。医療機関が「風評被害の恐れがある」などとして異議を申し立てたためで、さらに異議が増えれば、開示はゼロになる可能性もあるという。


◆記事2:厚労省、「フィブリノゲン」納入医療機関名を公表へ(2004年5月13日)

 

血液製剤「フィブリノゲン」が感染源とされる薬害C型肝炎問題で、厚生労働省は、納入記録が残る約7000の医療機関名を年内に公表する方針を固めた。情報公開請求を受けて13日に公開予定だったこのうちの469医療機関分は、不服申し立てが相次いだためすべて手続きを停止。今後、内閣府の情報公開審査会が示すとみられる公開基準に沿い、まとめて公表する。

 全医療機関名の公表に向けて、厚労省は来月にも製造元の旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)側が持つ資料の提出を受け、数人―10人程度の職員で特別チームを組織。各医療機関に文書で公表方針を通知し、主張を聞いて公表時に併記する。 (07:00)


◆記事3:C型肝炎感染、フィブリノゲン納入先の医療機関公表(2004年12月9日)

 

血液製剤「フィブリノゲン」によるC型肝炎感染問題で、厚生労働省は9日、同製剤が納入されたとされる6611の医療機関名を公表した。

 これらの医療機関で、ウイルスの不活性化が徹底された1994年以前に出産や手術などで大量出血したことがある人は、同製剤の投与によりC型肝炎ウイルス(HCV)に感染した可能性があるとしている。同省はホームページに全医療機関名を掲載するとともに、国民に対し、HCVに感染しているかどうかを調べる検査を受けるよう呼びかけている。

 公表されたのは、製造元の旧ミドリ十字(現・三菱ウェルファーマ)が1980年以降に同製剤を納入していた7036施設のうち、名称や所在地が特定できた6611施設。現在も存続しているのは5398施設で、残る1213施設は廃院や統廃合ですでに存在していない。診療録(カルテ)などの記録を保管していたのは477施設。種別では、産婦人科関係(約790施設)が最も多かった。


◆コメント:フィブリノゲン及び、フィブリノゲン製剤とは何か。

 

フィブリノゲン自体は、「悪い」ものではなく、普通の人間の血液中に含まれているタンパク質の一種であり、出血したときに、血液を凝固させる作用がある。

血液製剤とは人間の血液から作ったクスリである。色々な人間から採血した血液をプールしておいて、それを原料に作る。だから、献血した人の中にひとりでもC型肝炎ウィルスのキャリアがいれば、血液製剤全体が、ウィルスに汚染される。

フィブリノゲン製剤は止血剤として使われる。手術、出産などで大量出血が起きたとき。癌や白血病の治療で出血が止まりにくい時。胆石や結石の除去、複雑骨折の治療を受けた人は、絶対ではないが、フィブリノゲン製剤を使用された可能性がある。


◆コメント2:米国では、27年前に承認取り消しになったクスリを放置した厚生省。

なんと、1964年頃から、日本でも血液製剤の危険性が指摘されていたが、国は全く何もしなかった。

さらに、13年後、1977年12月,米国FDA(食品医薬品局)は,肝炎ウイルス伝播の危険があることを理由の一つとして,フィブリノゲン製剤の承認を取り消した。

その当時、日本は鎖国していたわけではないので、米国が承認を取り消した情報を、 厚生省は知っていながら、再び、このクスリを放置した。

どうして、そういうことをするか? 厚生省の役人の天下り先が製薬会社だから、製薬会社を潰したくなかった。社会的責任を追及されるのが怖かったから、等が理由である。


◆コメント3:薬害エイズの調査のときに、肝炎に関しても厚生省は、情報を得ていた。

 

血液製剤から感染した患者が発生した、最も悲惨な事件が薬害エイズ問題で、このときも、厚生省の役人は、そのまま、血液製剤の使用を放置すれば、患者がエイズに感染するかも知れないと知りつつ、放っておいた。信じられない。未必の故意による殺人と云っても過言ではない(今年は年金問題で散々、非難された民主党の管直人氏が1996年1月に厚生大臣に就任し、役人に命じて、エイズ関連資料を全て公表させたおかげで、この悪事の全貌が露呈したことは、特筆すべき歴史的事実である)。

ところで、厚生省は、薬害エイズのとき、血友病の治療以外で血液製剤を使われた患者の実態調査を行っている。このとき、当時、騒がれていたエイズだけ調査して、肝炎は放置した。早く知らせていれば、早期治療で病気の進行は防げた。どこまで腐っているのか。


◆コメント4:医療機関から不服申し立てがあったから、納入先が公表できないだと?

 

記事1と記事2を読むと、普通の常識的感覚を持つ人間には、到底理解できない話が並んでいる。

フィブリノゲン製剤を使用したことにより、C型肝炎に感染する可能性が高いことは、前述のとおり、1977年にアメリカのFDA(Food and Drug Administration、食品医薬品局)が承認を取り消した時点で、厚生省は知っていた。

そして、日本国内のどの医療機関(約7000)がフィブリノゲン製剤を納入していたかも把握していた。

しかし、医療機関から、「発表されたら、患者が来なくなるから、困る」という「不服申し立て」が強まり、今年の5月の発表を見送った。

 信じられます?何を考えているの?医療機関の収益のためなら、C型肝炎に感染しているかも知れない国民の健康が損なわれても仕方がない、と考えている事を意味する。

 どのように言い訳しても、そのように解釈せざるを得ない。

そして、昨日(12月9日)ようやく全てを公表した。

C型肝炎に感染しているかも知れない人々は、少なくとも7ヶ月、治療の開始が遅れたわけである。

厚生労働省の中には、医系技官といって、医師の資格を持つ職員がいるのだ。しかし、役所のなかでは「技官」などという肩書きの者が頂点に就くことはないのであり、厚生労働事務次官になるのは、国家公務員Ⅰ種試験に受かった東大卒、キャリアと呼ばれる連中から選ばれるのは、他の役所と同じだ。

役所というのは、最近目に余るのは警察だが、どこにも、この「キャリア」がいて、キャリアとノンキャリアには、歴然とした壁がある。キャリアにとって、役所は「自分が出世して、権力をふるうための手段として存在する組織である。

 それは、ハタから見ていると滑稽でしかないのだが、中にいる人間には、その滑稽さが分からない。

 要するに、一般論としては、 日本の役人は優秀だが、あまりにもキャリアが幅を利かせていて、彼らの保身の為にかなりの公益が損失を受けていることは、ほぼ、間違いない。

 いずれにせよ、役人の出世と、国民の健康・生命とでは、天秤にかけるまでもないことは云うまでもない。

フィブリノゲン製剤を使用したことによる、C型肝炎発症の第一の責任は、このクスリの使用を止めなかった、厚生労働省にある。

 司法当局は担当者を検挙するべきである。

現場の医師はどこまで危険性を認識していたのか。

 もし、全てを知っていて、フィブリノゲン製剤を使用したのであれば、患者に対する傷害の未必の故意があったとして、やはり、検挙されるべきである。

 国民の生命に関わることをいい加減に処理していた責任は、重い。

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2004.12.10

「遺骨別人 小泉首相、北朝鮮経済制裁には消極的」 主権を侵害した国は、原状回復義務を負う。

◆記事1:遺骨別人 小泉首相、北朝鮮経済制裁には消極的

小泉純一郎首相は8日夜、遺骨鑑定結果について記者団に対し「めぐみさんのものではなかったことは、まだ死亡したということではないので、希望もある」と述べる一方で「虚偽の資料を提出したことは極めて遺憾だ」と北朝鮮を非難した。ただし、経済制裁については「対話と圧力両面を考えて行かなければならない」と消極的な考えを示した。


◆記事2:北朝鮮の責任明確化を要求 遺骨問題で年明け協議も

 

政府は9日、拉致被害者横田めぐみさんの「遺骨」として渡された骨が別人のものと判明したことを受け、年明けにも北朝鮮と協議の場を持ち、詳細な経緯の説明とともに、虚偽の「証拠」を提供した責任を明確にするよう求める方針を固めた。「陳謝だけでは日本国内の理解を得られない」(政府筋)と判断した。

 また、北朝鮮への食糧支援の未実施分については当面見合わせ、今回の問題への北朝鮮側の対応を見極める考え。


◆コメント:日本の主権を侵害したと認める国との協議にこちらから出かける必要があるのか?

 

北朝鮮は、金正日が、自国の工作員が日本人を拉致したことを認めているのである。

日本人を拉致するために、北朝鮮の工作員は、秘密裏に日本の領土に上陸したわけで、これは、日本国の主権を侵害する行為である。

国連憲章が出来る前であるならば、これだけで、日本が北朝鮮に宣戦布告しても構わない、というぐらいのとんでもない話なのである。

現代の国際法においても、主権を侵害した国家は、相手国に対して「原状回復義務」を負うのである。原状回復義務とは、主権侵害前の状態に戻すことである。つまり、拉致した全ての日本人を、無条件に日本に帰国さえなければならない。 食料援助とひきかえに、などという条件を付ける権利は北朝鮮にはない。


◆北朝鮮から、説明に来させろ。

本来、北朝鮮が、金正日が日本に来て謝罪し、直ちに今までに拉致した日本人全員を解放するべきなのだ。

ところが、実務者協議を行うときには、被害者である日本の役人が平壌に赴いている。それだけで、すでに政府の弱腰が露呈し、北朝鮮如きにナメられるのだ。

謝罪とか、北朝鮮の責任明確化を要求とか次回の協議は年明け以降とか、政府は何をモタモタしているのか?

こうなったら、北朝鮮に対して、3日以内に、然るべき人間が日本に来て説明しろ、というぐらいの最大限の怒りをぶつけて良い。

来なければ、米一粒も渡さない。と。

そして、向こうから木っ端役人が来たら、どうせ「担当者が間違って、別人の骨を渡したのだ」と云うに決まっている。

そうしたら、仕方がない。その北朝鮮の使者を、拘束して、北朝鮮に返さない。

無論、本来、そのようなことは出来ない。こちらも国際社会の非難を浴びる覚悟がいる。

しかし、大切なのは、日本人はいい加減にこの問題で堪忍袋の緒が切れた、ということを広く世界にアピールすることなのだ。

国際社会では、日本はいつもおとなしくて、「世界のキャッシュディスペンサー」だと思われている。世界中からナメられている。

そのおとなしい日本人が、本気で、前後の見境がつかないほど完全に怒り狂っている様を世界に示す。

 世界は震撼するであろう。そして、国際社会全体から圧力をかけさせるように持ってゆく。やる気のない実務者協議など、無駄だ。


◆国民もBlogで「北朝鮮はけしからん」と云っていても何の役にも立たない。

 

政治は数である。選挙で多数を得られれば、勝てば官軍なのだ。逆に言えば、いくらノーテンキの小泉首相も、支持率が急落し、毎日何万通もの抗議メールが官邸に殺到する、という事態になれば、動かざるを得ないのである。

小泉首相がのほほんとしているのは、この調子で、何とか拉致問題をうやむやに葬り、任期満了まで、首相の座から引きずり下ろされることはない、と読んでいるからである。その、彼にとっては当然の前提が危うい、という危機感を抱かせれば、何とかせざるを得ない。

いまでも国民を愚弄した、その場限りの発言しかしないのは、その危機感を全く感じないからで、彼を真っ青にさせるには、我々一人一人が、この、目の前のパソコンから首相官邸に「真面目にやれ!」と怒鳴り込むしかない。

本当に横田めぐみさん達を救いたければ、そうするべきだ。

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2004.12.08

「武装米兵ら1200人空輸 空自機の輸送、全容判明」 ⇔「武器弾薬の輸送は行いません。(小泉首相)」2003年12月9日

◆記事1:武装米兵ら1200人空輸 空自機の輸送、全容判明

 

【クウェート市8日共同】クウェートを拠点に3月から、C130輸送機でイラクへ兵員や物資の空輸をしている航空自衛隊の輸送実績の全容が8日、分かった。空輸した外国兵は延べ約1200人で、ほとんどが武装米兵。イラクの前線へ配置される兵士と、イラクから帰任する兵士がほぼ半数ずつで、2国間を往復輸送していた。

 運ばれる米兵らが戦闘参加目的だった場合、憲法が禁じる他国の武力行使との一体化とみなされる恐れがあり、9日に予定されている自衛隊派遣延長に絡んで論議を呼ぶのは必至だ。(共同通信) - 12月8日21時4分更新


◆記事2:「武器弾薬の輸送は行いません。」(小泉内閣総理大臣記者会見[イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画について] 2003年12月9日)

(注:首相官邸のサイトに記者会見の全内容が載っている)

【質問】 今回、武器弾薬の輸送は行われるんでしょうか。

【小泉総理】 武器弾薬の輸送は行いません。

【質問】 行わない。

【小泉総理】 行いません。

【質問】 それは、実施要項の中とかで担保されるんですか。

【小泉総理】 そうです。

【質問】 そういうことですか。
【小泉総理】 はい。復興支援活動であります。日本は戦争に行くのではありません。自衛隊は復興人道支援活動に行くんです。


◆記事3:防衛庁長官の視察批判 サマワの州警察本部長

 

【サマワ8日共同】陸上自衛隊が活動するイラク南部サマワの地元ムサンナ州警察本部のカリム・ミナヘル本部長は7日、相次いで視察に訪れた大野功統防衛庁長官と自民、公明両党の幹事長から会談の申し入れがなかったことを明らかにし「治安情勢を知りたいなら、治安の実務責任者から話を聞くべきではないか」と日本側の姿勢を批判した。共同通信サマワ通信員に語った。

 大野長官や自民党の武部勤、公明党の冬柴鉄三両幹事長の視察は、陸自派遣延長の閣議決定を前に治安情勢を見極めることが最大の目的だったが、治安責任者である警察本部長と面会しなかったことで、視察の中身が問われそうだ。

 防衛庁広報課は「面談相手の候補者に挙がったとは聞いているが、どういう判断で面談しなかったかは聞いていない」としている。 (共同通信) - 12月8日22時30分更新


◆コメント:小泉首相は国民にウソをつき、憲法に違反している。

 

兎に角、自分の目で記者会見の全内容を読んでみて下さい。長くないです。

昨年12月9日、イラクへ自衛隊を派遣することを閣議決定した後で、この記者会見を開き、その中で、記者の質問に対して、極めてはっきりと「武器弾薬の輸送を行わない」と明言した。

航空自衛隊が、武装米兵をC130輸送機で空輸していることは、実は、今年の4月の時点で、空幕長が認めている。その詳細は6月23日の日記に書いたのでお読み頂きたい。

イラク領内で交戦中である同盟国、米国の武装兵士を空輸することは、後方支援であり、後方支援は直接、弾を撃つ訳ではないが、武力行使の一部と見なされるというのが、今までの日本政府の常識なのである。

そして、日本国憲法は、云うまでもな9条で「国際紛争の解決の手段としての武力の行使」を禁じている。

小泉首相は、イラクへの自衛隊派遣はあくまでも「人道復興支援」だと繰り返すが、それは、本当の目的である「米軍支援」を誤魔化すためであることが、改めて証明されたといっていい。

国会会期は54日間もあったのに、小泉首相は自衛隊派遣期間を延長しなければならない理由について、主権者たる国民に説明を行わず、野党もこの点を厳しく追及しなかった。与野党とも怠慢である。

また、4月に空幕長の発言により、違憲が明らかとなったのに、これを大きく取り上げなかったマスコミも、使命を果たしていない。

更に、わずか5時間半の滞在で、「サマワは安全」と断定した大野防衛庁長官にもあいた口が塞がらない。

記事3により、防衛庁長官は現地の治安当局者に会う事すらしなかったことが明らかとなった。このような状態で、自衛隊派遣の閣議決定がすでに決まった状態になっている。こういう肝心の時に、黙っていてはいけない。

首相官邸サイトの「ご意見募集」ページから、簡単に抗議することが出来る。

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2004.12.07

「専門家の意見を聞くことは悪いことではない」(陸自幹部が改憲案について。小泉首相)。小泉流魔法の詭弁術。

◆記事:<陸自幹部改憲案>懸念相次ぐ中、首相の「問題なし」発言
 

 陸自幹部が憲法改正案を作成していた問題で、小泉首相は6日、「専門家の意見を聞くことは悪いことではない」として問題視しない考えを示した。 しかし、防衛庁は作成の経緯や組織的関与の有無などを調査し、関係者を処分することも検討。

 文民統制からの逸脱を懸念する声が相次ぐ中、首相の容認姿勢が突出する形になった。 (毎日新聞) - 12月6日20時50分更新


◆コメント:天才的な、論点外しの術。

 

 「詭弁(きべん)」を広辞苑で引くと、

「道理にあわぬ弁論。理を非に言いまげる弁論。こじつけの議論。」

とある。小泉首相の国会答弁やいわゆる「ぶらさがり」会見(1日1回テレビカメラの前に立ち止まって行う簡易的な会見)における発言は、「詭弁の宝庫」だ。

今回、表題で取り上げた発言、

「専門家の意見を聞くことはわるいことではない」

 という主張は、一般論としては正しい。しかし、そこでだまされてはいけない。
憲法改正の議論をする際に、専門家の意見を聞くとすれば、相手は「憲法の」専門家であるはずだ(憲法学者とかね)。

 小泉首相の言葉をそのまま受け取れば、 陸上自衛隊は、「憲法の専門家」であることになる。

 ほほう、そうですか。私は、てっきり、自衛隊は軍事の専門家だと思っていました。

 憲法・法律の専門家だったんだ。シンクタンクだったんだ。ふーん。それなら、兵器なんか全く要らないね。ということになる。

 小泉首相の発言は、このように、一見正しいのだが、少し考えれば、問題を誤魔化していることが明らか、というケースが頻繁にある。


 憲法改正問題は要するに、「9条を変更するか否か」が焦点である。

自民党(少なくとも小泉首相)は「戦争を放棄する、戦力を保持しない」、と規定している現憲法を変えたがっている。

そのときに、「戦力そのもの」であるところの(厳密に言えば現憲法では、戦力は保持していないのであって、自衛隊は日本を防衛するための「最小限の実力」と書かなければならないのだが、ここではそのような形式論は排除する)自衛隊に改憲案を書かせれば、どういう答が返ってくるか、読む前から分かっている。

我が国に集団的自衛権の行使を認めるか否かは、自衛隊が口を出すべき問題ではない。
戦前の日本では、陸軍大臣、海軍大臣、というポストがあった。内閣の一部が軍人だったのだ。

軍人の特に上層部は、一度は戦争してみたいのだ。

 自分は前線に出ない。血を流さずに済む。安全地帯にいて、「出撃!」とかわめくだけでいいのだ。

 一人の人間が快適なエアコンの効いた部屋にいて、指先一つで、何万人という、兵隊を動かしてみたくなるのである。


 話がそれる。ふと、考えたが、戦争が起こるのは、昔から政治家の殆どが男だからだね。

世論調査を見ると、イラクへの自衛隊派遣延長に反対している人は女性が多い。

女性でも、勿論、好戦的な人はいるだろう。しかし、基本的に母性が働くからね。子供がいる、いないにかかわらず。

「我が子が戦場へ征くことになったら・・・」という想像力は女性の方が優れている。

 男は、「戦って勝つ」美徳を刷り込まれているからな・・・。

 論理性のない、感情が先に立ってしまう人は困るが、優秀な女性の政治家が内閣で過半数を占めたら、世の中はずっと柔らかくなるかも知れぬ。


 閑話休題。今回陸自幹部が作成した改憲案には、「集団的自衛権の行使」が盛り込まれていたという。

 これを「問題ではない。」と言い切る小泉首相は本当に勉強しない人だ。

 自衛隊の改憲案は小泉首相にとって、都合が良い意見だろうが、法律に違反していることを総理が見逃しては困る。

自衛隊法第61条は、



(政治的行為の制限)  隊員は、政党又は政令で定める政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法をもつてするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない。


 と、規定している。この中にある「政令」とは「自衛隊法施行令」(昭和二十九年六月三十日政令第百七十九号)というもので、その中で関係が有るところだけをピックアップする。



(政治的目的の定義)
第八十六条  法第六十一条第一項 に規定する政令で定める政治的目的は、次の各号に掲げるものとする。

三  特定の政党その他の政治的団体を支持し、又はこれに反対すること。

四  特定の内閣を支持し、又はこれに反対すること。

五  政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し、又はこれに反対すること。



 この文言を読んだあとで、共同通信の記事を確認する。


 ◆陸自幹部が改憲案作成 自民大綱素案に反映

 陸上自衛隊の幹部隊員が、軍隊の設置や、集団的自衛権の行使を可能とする内容の憲法改正案をまとめ、10月下旬、自民党憲法調査会の中谷元・改憲案起草委員会座長に提出していたことが4日、分かった。

この中で示された趣旨はすべて同党の改憲草案大綱の素案に反映されている。憲法改正という高度な政治的課題に「制服組」が関与したことは、政治が軍事を監督するシビリアンコントロール(文民統制)を逸脱するとともに、公務員の憲法尊重擁護義務にも違反する可能性が高く、批判を浴びそうだ。

 中谷氏に提出された改正案は「憲法草案」とのタイトルが付けられ、陸自の中枢である陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班に属する二等陸佐の名前と、職場の連絡先が添付されている。(共同通信) - 12月5日2時18分更新



 

 というのだから、明らかに「特定の政党」の「政治の方向に影響を与え」たわけである。 

 それでは、自衛官に言論の自由は無いのか?というと、国防に関しては制約される、と云わざるを得ない。

それは、政治に軍人が介入して戦争に巻き込まれた、今からたった60年前の苦い教訓に基づいており、なおかつ、上述の如く政治的行為の禁止はずっと以前から明文化された国法で規定されている。今に始まったことではない。

新聞などマスコミも「シビリアン・コントロールに反する恐れがある」と書いたり、放送したりするのは、根拠が曖昧で良くない。れっきとした法律と政令の規定があるのだから、きちんと説明すればよいのだ。

結論的に繰り返すと、小泉首相が本件に関して問題なし、といくら云おうが、既に国法により、自衛官がこういう事をしてはいけない。と定めているのである。行政府たる内閣と、当然その長である内閣総理大臣は、国権の最高機関(憲法第41条)である国会が定めた法律を破ってはならないのである。

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2004.12.06

「陸自幹部が改憲案作成 自民大綱素案に反映」 危ない国になってきたな。

◆記事1:「陸自幹部が改憲案作成 自民大綱素案に反映」

 陸上自衛隊の幹部隊員が、軍隊の設置や、集団的自衛権の行使を可能とする内容の憲法改正案をまとめ、10月下旬、自民党憲法調査会の中谷元・改憲案起草委員会座長に提出していたことが4日、分かった。

この中で示された趣旨はすべて同党の改憲草案大綱の素案に反映されている。

憲法改正という高度な政治的課題に「制服組」が関与したことは、政治が軍事を監督するシビリアンコントロール(文民統制)を逸脱するとともに、公務員の憲法尊重擁護義務にも違反する可能性が高く、批判を浴びそうだ。

中谷氏に提出された改正案は「憲法草案」とのタイトルが付けられ、陸自の中枢である陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班に属する二等陸佐の名前と、職場の連絡先が添付されている。
(共同通信) - 12月5日2時18分更新


◆記事2:武力行使伴う国際貢献参加 自民が改憲大綱素案

 

 自民党憲法調査会(保岡興治会長)の憲法改正案起草委員会は17日までに、同党が来年11月の結党50年をめどに取りまとめる憲法改正草案大綱の素案をまとめた。

現憲法9条に関して自衛隊を集団的自衛権も行使できる「自衛軍」と位置付けた上で、武力行使を伴う国際貢献に参加できるとしたのが特徴。

徴兵制は認めていないが国民には「国家の独立と安全を守る責務」を課す。首相は(1)防衛(2)治安(3)災害--の3つの緊急事態を公布でき、その際には自衛軍が秩序維持に当たる。緊急事態が布告された場合には憲法に規定された基本的な権利、自由を制限できるとしており、国家統制的な側面をにじませた。

天皇制については「日本国の元首」とし、女性天皇も容認した。

起草委員会はこの素案を基に議論を進め、年内に改憲草案の大綱を決定する方針。ただ自民党内にも集団的自衛権行使など海外での武力行使には慎重な意見もあり、大綱取りまとめまでには曲折がありそうだ。2004年11月17日(水)


◆コメント1:武力を行使するとは、どういうことか、リアルに想像してみろ

 

 11月中旬に記事2「武力行使を伴う国際貢献」という記事を見て、ため息が出た。

 どうして、これほど人間というのは、バカなんだろう。

 「武力行使」をしても、痛い思いをして死ぬ、無辜の民が増えるだけである。

 「武力行使」が決して平和をもたらさない、ということが、今のイラクを見て、分からないのか。

 日本が、わずか60年前、戦争で焼け野原になったことを、もう忘れたのか?

  軍事大好き人間達に不足しているのは、歴史の勉強と、想像力と、他人の苦痛を思いやる精神である。

 戦争は、サバイバルゲームではない。

鉛の弾が人間の身体を貫き、頭を吹き飛ばされた人間の脳が飛び散り、腕や足を引きちぎられた子供が激痛に苦しむのだ。

武力行使とは、聞こえを良くしただけの、国家が承認した人殺しのことである。

 イメージ出来ない人が、戦争の事を嬉しそうに情熱をもって語るのだ。

 そう言う奴は、仕方がない。これを見ろ→Fallujah in Pictures

 怖くても、気持ち悪くても見ろ。トラウマになりそうでも、見ろ。

 これが、ファルージャでアメリカが非戦闘員にしたことだ。  これが、戦争だ。

 ある国の人間が他国に侵攻していって、武力を行使すれば、必ずこの写真のようなことが起きる。

 これを国際「貢献」だと本気で考える奴は、自分の知能を疑うがいい。


◆コメント2:自衛官は全員、自衛隊法全文を500回声に出して通読せよ。

自衛隊法第六十一条(政治的行為の制限)  隊員は、政党又は政令で定める政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法をもつてするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない。

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2004.12.05

「旧橋本派事件、元会計責任者に有罪」「NHKプロデューサー横領」←不祥事発覚の影には陰謀が有ることが多い。

◆記事1:村岡元長官の主導認定 旧橋本派ヤミ献金事件、元会計責任者に有罪

 

自民党旧橋本派「平成研究会」の一億円ヤミ献金事件で、政治資金規正法違反(不記載)の罪に問われた同会の元会計責任者、滝川俊行被告(55)に対する判決公判が三日、東京地裁で開かれた。岡田雄一裁判長は「寄付の事実を隠し、国民の監視や批判を免れようとしており、法の趣旨を踏みにじる犯行だが、反省もしている」として、禁固十月、執行猶予四年(求刑禁固十月)を言い渡した。


◆コメント:初公判からたったの9日間で判決?こんな超スピード判決、いいんですか?

 

 犯罪と刑罰について定めた法律を刑法、刑事法という。
 狭義の刑法は「刑法という名前の法律」、つまり「刑法典」をさす。
 刑法典以外にも、刑事罰を定めた法律、或いは有る法律の一部(商法など)を含めて「広義の刑法」という。
 「政治資金規正法」も刑罰を規定しているから、広義の刑法の一種である。
 軽犯罪でも無い、刑事裁判がわずか9日で終わるのですか?政治資金規正法違反の裁判でしょう?村岡氏の裁判はまだ始まってもいないのでしょう?

 橋本派のこの騒ぎは何かというと、

「橋本龍太郎元首相が日歯連側から受け取った1億円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして不記載罪で平成研究会の会計責任者の滝川俊行被告が起訴され、同派会長代理だった村岡兼造元官房長官も在宅起訴となった」

という事件。同法違反容疑で告発されていた自民党の橋本元首相、野中広務元幹事長、青木幹雄参院議員会長は不起訴処分となった。

 親分達が「知らなかった」で不起訴となり、橋本派の金庫番のおじさんだけ、まず裁判にかけられたのだが、これ、異常だよ。初公判からわずか9日。こんなに簡単に判決が出るの?

 私の推測を述べるならば、小泉首相がライバル橋本龍太郎を貶めたいがために、司法権(裁判所)に対して、出来る限り早く、会期中(昨日は臨時国会が閉幕する日だった)に判決を出せと圧力をかけたのではないかと言うことである。誰が見ても9日間で判決、というのは不自然だ。

 小泉首相のもう一つの目的は、橋本派の不祥事を大袈裟に騒ぎ立てることによって、小泉首相自身の政治資金を巡る問題をうやむやにすることであろう。

 首相の政治資金の問題とは何か。


◆記事2:小泉同志会 見えぬ『資金』(東京新聞)

 

 同志会の代表と会計責任者を兼務するのは首相の実弟だ。長い間、神奈川県横須賀市の首相の自宅敷地内のプレハブを事務所としていたが、昨年三月、市役所近くのビル三階に移転した。

 同じ事務所内には一九九六年から、首相が代表を務める「自民党神奈川県第11選挙区支部」が入居。首相の個人事務所「小泉純一郎事務所」と「自民党横須賀市連合支部」も同居している。

 国会で問題とされたのは「党の選挙区支部と同志会で、家賃などが事務所経費として二重計上されているのでは」という疑問だった。

 地元の不動産業者によると、この事務所の家賃は管理費や駐車場代(一台分)を含め、多めに見積もっても年間六百万円程度。

 ところが、昨年の政治資金収支報告書によると、選挙区支部は事務所費として約六百九十六万円を計上、新たに入居した同志会も約五百五万円を計上し、二団体で計約千二百万円を支出していることになっている。

 民主党の追及に、首相は先月十八日の衆院予算委員会で「家賃を二重計上したことはなく、まったく問題はない」と突っぱね、飯島勲・首相秘書官も同志会の事務所費の使途が切手代や電話代などだと強調した上で「家賃は選挙区支部と小泉事務所が払っている。同志会は払っていない」と重ねて否定した。

 だが三日後、首相は参院予算委で「(支部と同志会は)明確な区分をした上で家賃を負担している」と答弁を変える。

 民主党は「同志会の政治資金が小泉家の生活費として流用されているのではないか」とみて、予算委の集中審議で真偽をただそうとしているが、与党側は先月二十二日以降応じていない。


◆コメント2:上手く逃げ切りましたねえ、小泉さん。

 

 こういう、極めて、怪しげな問題があったのだが、小泉首相にとって好都合だった、と言っては不謹慎だが、この後、香田証生氏の拉致事件が起きたのである。

 それ以来、小泉首相の政治資金問題は何となく誤魔化されて、昨日、臨時国会は閉幕した。

 小泉氏は逃げ切り、橋本派の子分に有罪判決が出た。

 偶然にしては、出来すぎている。

 この国では、司法権の独立など、とっくに失われているらしい。


◆記事3:元プロデューサーら逮捕 NHK制作費詐取事件

 

 NHK職員による番組制作費の詐取事件で、警視庁捜査2課は4日、番組構成委託料の支払い名目でNHKから現金約270万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で放送総局の元チーフプロデューサー磯野克巳(48)=東京都大田区、イベント企画会社社長上原久幸(48)=練馬区=の両容疑者を逮捕した。

 NHKの調査では、磯野容疑者が1997年から2001年にかけて、上原容疑者の会社に約4800万円を不正に支出したことが判明しており、捜査2課は全容解明を進める。


◆コメント3:NHKの不祥事を騒ぎ立てる民放と新聞だが、これもまた、上手くごまかしたね。

 

 11月中旬、殆ど全ての民放テレビと新聞が、総務省が定めたルールを破っていたことが発覚した。

 そのルールとは、

 

◆放送局への持ち株制限

 電波法に基づき、総務省令で定められている。表現の自由とさまざまな言論を保つため、マスメディアが他の放送局の株式を保有する場合、同一地域の複数の放送局で10%を超えた議決権を持つことはできない。また、別の地域でも20%以上の議決権を持つことができないが、罰則規定はない。制定時は地域に関係なく10%までしか議決権を持てなかったが、1995年に地方の放送局開設を促すため緩和され、地域が別の放送局の場合は20%未満まで議決権を持つことができるようになった。



 

 これが騒がれはじめたのは、読売新聞が、テレビ局24社などの株を第三者名義にして保有していたことがバレたことが発端である。 

ところが、その後、次々に事実が明らかになってゆく。



  • 読売の出資比率、合算で14.83% 日テレが発表(朝日新聞)
  • 読売の説明「理解できない」 日テレ株問題で国税庁次長(朝日新聞)
  • 読売新聞社の名義株問題、総務相が事実確認指示(読売新聞)
  • 読売系など12社調査へ 株保有問題で総務省(朝日新聞)
  • 読売新聞社の「株式問題調査委員会」が初会合(読売新聞)
  • なぜ新聞社は株式上場しないのか(人力検索サイト「はてな?」)
  • 社説 企業情報の信頼回復にチェック強化急げ(日経新聞)
  • <親会社が非上場会社の子会社上場だけが問題なのではなく、他の企業の支配下にある企業の上場を認めることに問題があるのではないか。日本に固有な親子上場の是非を含め、上場資格を検討すべきである。>
  • ポスト持ち合いの株式会社像を求めて(日経新聞)
  • <会社法、独禁法、証取法、司法制度、会計制度など新しい時代の法とルールは、法人社会ではなく、市民社会の法とルールでなければならない。日本が直面する課題の本質はそこにある。>
  • 『メディアが市民の敵になる』(山口正紀)
  • 名義貸し「ほかにもある」 民放連会長が示唆(共同通信)
  • <日本民間放送連盟(民放連)の日枝久会長(フジテレビ会長)「放送局は資本の面などでそれぞれ事情があると思う。一概に名義貸しを悪と言ってしまっていいのか疑問だ」>
  • 民放連会長、放送局の持ち株制限超過「是正すべき」(日経新聞)
  • <「コンプライアンス(法令順守)は大事なので是正すべきだ」「いろんな会社を調べれば分かるが、少ない名義で一時的にということはある。合わせて20%(などの持ち株制限)を超えていたのが問題」>
  • フジテレビ:ニッポン放送株を取得、第2位株主に(毎日新聞)
  • 総務省、すべての民間放送局に第三者名義点検要請へ(読売新聞)
  • 朝日新聞も株保有で違反 岩手県で制限超す(共同通信)
  • テレビ朝日も第三者名義で株所有、系列局など10社分(読売新聞)
  • TBSが持ち株制限違反 「テレビユー福島」株で(共同通信)
  • 省令違反し7社の株保有 中日新聞社が第三者名義で(共同通信)
  • 日経もTV局5社の第三者名義株を保有(読売新聞)
  • 日経 テレ朝が「名義借り」(NHK)
  • フジと産経、TV・ラジオ局株を第三者名義で実質保有(読売新聞)
  • フジにも第三者名義株 産経新聞社名などで所有(共同通信)
  • フジテレビ、系列など放送局53社で第三者名義株(朝日新聞)

 

 要するに、殆ど全ての日本のマスコミ大手はコンプライアンス=「法令遵守」の意識が無いか、希薄だと言うことなのである。本来は、もっと大問題に発展するべき事件なのだが、何せ、事件を伝えるマスコミ自身がヤバいことをしていたので、お互いでかばい合って、最初だけは報道したが、その後、何も言わないでしょう?世間が忘れるのを待っているのだ。

その程度の倫理観しか持っていないテレビ局や新聞社が、他人の犯罪を正義の味方ぶって報道する資格があるのだろうか。

 フジテレビ会長などは開き直って、「名義貸しが一概に悪いと云えるかどうか」などと言っているが、個人的解釈で法律や政令のたぐいを破って良いのであれば、法律の存在意義が無い、というあまりにも明らかなことすら分かっていない。さすがはバカで有名なフジ・サンケイグループだ。


◆法令遵守

 

 繰り返すが、今の日本では、政治家も、官僚も、民間も、「法を守る」意識が薄くなっている。これでは、近代国家ではなくなってしまう。

 「どうせ、皆、法律など守らないなら、先に破ったほうが得だ」という風潮になったら、日本は滅びるであろう。

 なにしろ、総理大臣が、「自衛隊が活動する場所が『非戦闘地域』だ」と言ったきり、そのまま、国会が終わってしまうなど、言語道断だ。

 本当ならあの一言で内閣総辞職である。

 非戦闘地域の定義はイラク復興支援特別措置法で明確に規定されている。一番大切な部分だ。それぐらい総理大臣なら覚えておけ、といいたい。野党も追及が甘い。

 あの発言には、さすがの海千山千どもも唖然としたらしいが、本人は「良い答弁だ」と言っていたそうだ。

 既に制定された法律の文言は関係ない、自分が言ったことが法律だ、といっているのに、等しい。
 総理、貴方はルイ一四世ですか?

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2004.12.03

「ルソン島豪雨の死者・行方不明者、1000人突破」←人道支援活動、しないのですか?総理?

◆記事:ルソン島豪雨の死者・行方不明者、1000人突破

 

【マニラ=中谷和義】フィリピン国軍の南ルソン司令部は3日、先月末から相次いでルソン島東部を襲った熱帯低気圧と台風27号による死者が753人、行方不明者は345人に達したと明らかにした。

 特に被害が大きかったケソン州では688人が、豪雨による土砂崩れや洪水で亡くなった。アロヨ大統領は森林の違法伐採の横行が土砂災害を招いたとして軍と警察に取り締まりを徹底するよう指示した。 フィリピンには年間平均20個の台風が上陸する。27号は今年26個目。(読売新聞) - 12月3日19時4分更新


◆コメント;イラクよりも遙かに近いのに、こういう時には、日本は完全無視

 

 小泉首相が、イラクに自衛隊を送ったのは、我らが偉大なる指導者(←あの、冗談ですからね?)ブッシュ閣下のご寵愛を得んが為であることは、誰でも知っている。

 しかし、小泉純一郎内閣総理大臣ご本人は、イラクへの自衛隊派遣は人道復興支援だという。

 人道復興支援ですか。そうですか。

 しかし、それならば、サマワは小泉首相自身が国会で答弁したとおり、「非戦闘地域」なのだから、サマワ住民の生命が危険に晒されているわけではありませんね。
 一方、上に引用した記事を読めば明らかなとおり、フィリピンは台風27号の直撃を受けて、死者行方不明者が1,000人を越えている。まだ、土砂崩れなどで亡くなる人が出てもおかしくない状態である。何故、「人道復興支援」をしないのか?国会の会期中ではないか。大急ぎで審議すれば良かろう。

 支援しても、アメリカの機嫌を取るのに役立たない、フィリピン人は、助けない。こういう時、外交とはそういうもので、そのときの自国の利益の極大化を図ることを最優先するべきだから、それは、当然だ、などと分かったようなことを書くガキがいるが、その考え方は間違っている。

 人命の重さは全ての人種を通して、完全に同一である。

 とにかく、日本政府、日本人は、こういう時、つまり、アジアの隣人は見事に無視する。それは何故か。


◆日本人の白人コンプレックス。一度、白人を知ると、如何に馬鹿かよく分かるのだが。

 

 根底には、「白人に気に入られたい。白人社会の仲間に入りたい」という、もの凄く強烈なコンプレックスがある。

 これは、実に下らないのだ。つまらない話である。何故なら、そのコンプレックスの根源は、言うまでもなく容姿だけだからだ。見かけがいいと、利口そうに見える。これを、「錯覚」という。

 現実には、到底実現不可能なので、仮定上の話として、読んで頂きたいのだが、私は、 日本人全員が、アメリカとかイギリスで1年~2年、暮らしてみると良いと思う。

 私は、イギリスで4年暮らして、いまでもイギリスは好きだが、同時に、白人の大部分(つまり高等教育を受けていない連中)は、いかに馬鹿か、本当によく分かったのだ。

 何がどのように馬鹿なのか。

 無知。論理的思考ができない。仕事(作業)が遅くて不正確。同じ間違いを何度でもする。ミスをしても謝らない。必ず言い訳をする(尤も、言い訳をするのは、馬鹿であるか否かの問題ではなく、文化的相違と表現した方が適当だろう)。

 むろん、良い奴も利口な奴もいるが、白人の、あの彫りの深い顔、堂々たる体躯、要するに「見た目の美しさ=賢さ」と勘違いしてはならない。本当に、馬鹿なのだ。

 私は、そのことをよく知っているので、いくら容姿端麗な白人と会う時も、コンプレックスを感ずることは、全くない。彼らは見かけ倒しなのだ。

 だから、小泉首相が、揉み手をしながらブッシュに擦り寄るのが、本当に悔しい。

 小泉首相が個人として、白人にどう思われようが、知ったことではないが、彼は内閣総理大臣である。

 彼を公然と部下のように使う、ブッシュは、日本人全体をコケにしている。

 小泉首相は米国へ行くと、南北戦争以来の戦没者が葬られている、アーリントン墓地に献花する。それならば・・・・。

 次にいつ、ブッシュが来日するのか知らないが、是非とも、広島へ連れて行って、原爆資料館をいやでも見させるべきだ。

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「環境投資で排出枠獲得 政府、ロシアや中東欧対象」 京都メカニズムという制度が京都議定書にあるのです。

◆記事1:環境投資で排出枠獲得 政府、ロシアや中東欧対象

 

 京都議定書の温室効果ガス削減目標達成に向け政府は1日、ロシアや中東欧諸国に対して省エネなどの環境投資を行う見返りに、排出枠の一部を譲り受ける「グリーン投資スキーム(GIS)」を、国内対策を補完する削減策の切り札として制度化する方針を固めた。

 国同士でガスの排出枠を売買する国際排出量取引の一変形と位置付け、来年度中に綱領を策定して公表。06年度からの実施を目指す。

 ロシアなど旧ソ連圏諸国の排出量は、ソ連崩壊に伴う経済活動の低迷が原因で減少しており、これを排出量取引で購入して目標達成に使うことは、実質的な削減につながらないと批判されている。これに対しGISは、単にこの排出枠を購入するのでなく、省エネ対策などに資金が確実に回るよう相手国と合意文書を交わすことで削減効果を確実にできるのが特徴だ。(共同通信) - 12月1日17時58分更新


◆コメント:普通、この見出しでは、何のことか分からないだろう。

 記事の見出しは字数制限があるから、やむを得ないだろうが、この見出しでは、“5W1H”はおろか、誰が、何を、どうしたのか?の、謂わば“2W1H”(←こんなの、無いですよ)も分からない。

 簡単に言うと、日本政府が、京都議定書の中にある、京都メカニズムの一つ、「クリーン開発メカニズム」を使って、その代わり、CO2の削減目標を低くしようとしている、ということなのだ。

 京都議定書の目的は、「締結国が温室効果ガスの排出量を減らすこと」。

 もう少し詳しく言うと、京都議定書は締結国に対して「2008~12年の第一約束期間における温室効果ガスの排出を1990年比で、5.2%(日本6%、アメリカ7%、EU8%など)削減することを義務付け」ているのですが、減らせそうにない場合の代替手段をもうけている。

 この代替手段を「京都メカニズム」又は、「(京都議定書の)柔軟性措置」という。


 京都メカニズムには、3つの種類がある。

 

  • 一つ目は、「共同実施」(Joint Implementation)といって、先進国の2カ国以上が共同でプロジェクトを実施してそれによって達成されたCO2排出削減量を、各々の国で分け合うことが出来る、というもの。
  •  二つ目は、排出量取引。各国に割り当てられた排出量の一部を売買することが出来る、という制度。到底、排出量削減目標を達成出来そうにない国が、既に目標を大きく下回っているところから、余った部分を買うことになる。
  •  三つ目は、クリーン開発メカニズム。先進国が途上国における温暖化防止対策のプロジェクトに資金援助をし、それによって先進国は、そのプロジェクトにおいて達成された排出削減の一部を自国分としてカウントできる。というもの。



◆ロシアや東欧は発展途上国じゃないのだから、本来の「クリーン開発メカニズム」ではない。

 

 京都議定書は、大気中の二酸化炭素の濃度を減らす目標を立てているのではない。

 各国は、これからもCO2を排出し続けるであろうが、せめて、その排出量を四年間で、5.2%減らそう、という条約。

 専門家によれば、CO2濃度を今の水準に保つ為には、全体の排出量を50%~70%減らさなければならないという。

 そして、仮に、CO2濃度を止めても、地球温暖化はすぐに止まるわけではない。

 次の記事をお読み頂きたい。


 

 ◆CO2増加止めても海面上昇 350年後まで続く

 100年後に人為的な排出による大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇傾向を止めても、地球温暖化に伴う海面上昇などは歯止めがかからず、その後少なくとも350年は続くとの予測結果を、電力中央研究所が29日、発表した。
 世界最速級のスパコン「地球シミュレーター」を用いた計算結果で、同研究所の丸山康樹研究員は「温暖化の影響は長期間にわたるので、問題を先送りせず、温室効果ガスの排出削減を急ぐべきだ」と指摘している。
 同研究所は、米大気研究センター(NCAR)と共同で、今世紀末にCO2濃度を現在の約2倍(770ppm)と約1・5倍(550ppm)で安定化させた場合、どのような気候変動が起きるかを調べた。
 その結果、平均気温は23世紀末に3度と1・6度それぞれ上昇し、平均降水量も7%と4%増えた。
(共同通信) - 11月29日19時58分更新



 

 ということであるから、やはり温暖化を防ぐのはかなり厳しい。

 温暖化で、温度の上昇自体は1℃とか、2℃とかで、地球上がサウナのようになって人間が死ぬ訳ではない。

 そうではなくて、これほどわずかな気温の上昇であっても、地球全体規模で起きている。それは、水資源を失うことにつながっている。これが、怖いのである。

 地球上の水の大部分は海水であり、淡水は2.5%に過ぎない。そして、その大部分は極地の氷や地下水であり、人間が簡単に浄化して飲むことができる、河川や湖沼の淡水は地球全体の水のわずか、0.008%なのである。

 だから、北極の氷が溶けていくとか、グリーンランドの氷河が溶けていくというのは、他人事ではない。


◆ガソリンより飲み物の方が高い事に気がついていましたか?

 

 ここ数ヶ月はイラク戦争の影響で原油価格が高騰しているが、少し前まではガソリン1リットル100円前後だった。

 一方、人間が口に入れる液体、ミネラルウォーター、コーラ、お茶、等々の価格は500mlで150円近い。

 つまり、人間の飲み物はガソリンの2倍以上もして売られている。

 それだけ需給がガソリンよりも逼迫しているのだというのは、大袈裟だけれども、それでも皆、ためらうことなく買って飲む。

 当たり前だ。水を飲まなければ死ぬ。

 京都議定書は、方向は正しいとして、目標とする数値があまりにも各国に対して甘いのではないか、ということ。

 世界全体の5分の1のCO2を排出している米国が、事態の深刻さを理解せず、加わっていないと言うこと。 

 そして、京都議定書を批准した国々の指導者たちも、また、本当には分かっていないこと。

 上で説明した京都メカニズムだが、政治的思惑と重なり、国家間の交渉の道具にされる可能性が非常に高い、という点が、問題であると思う。

 排出権取引なんて言っていたら、いつまで経っても、CO2排出量は減らないだろう。

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2004.12.02

死ねば讃えられるのか。

 人間は匿名で何の統制も加えられないと、あそこまで、醜くなるのか、ということを嫌と言うほど見せつけてくれた点で、「2ちゃんねる」は参考にはなることがあっても、余計なものを作った物だ、という気持ちの方が強い。
 はなしがそれるが、多くの人間は、会社からBlogを更新したり、2ちゃんねるや、Yahoo!掲示板に書き込んだりしているのか。そんなことを社員に許可しているようでは、それは、情報漏洩が起きない方が不思議だ。
 さて、何をいいたいかというと、今、たまたまちらりと2ちゃんねるを眺めてしまった。
 龍谷大学で高遠菜穂子さんが講演し、世界に関心を持って欲しいというようなことを述べた、というニュースを題材にして、またもや高遠さんに対する罵詈雑言が並んでいる。
 一方、香田証生君が殺された時は、「香田君が俺たちに教えてくれたこと」などというスレッドが立っていた。
 どういう、価値基準なのだろうか?
 高遠さんは、渡航自粛勧告発令中のイラクにいたけれども、イラクの孤児の世話をしていたことは、現地のイラク人の証言からも明らかである。
 一方、香田氏は、「自分探し」という以外に特にこれといった目的もなく、高遠さんらが拉致された頃よりも、明らかに治安が悪化して、ザカウィ派の過激武装勢力が、外国人やアメリカに味方をするイラク人警官を拉致して、既に何人も殺害していた。そこにのこのこ、見物に行って、殺された。
 この二者を比較した時に、どうして、高遠さんがバッシングを受け、香田氏が英雄扱いされるのか、分からない。
 唯一の答えは、香田氏が殺されたということであろう。
 死者をあざけり、冒涜することはよくないが、他人のために何か善行を施していたわけでもないのに、死んだからといって、特に理由もなく讃えられるのは、滑稽である。

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「改正刑法など成立」←同時に成立した「犯罪被害者基本法」に意義がある。

◆改正刑法など成立 100年ぶり全面見直し 凶悪犯罪に厳罰

 有期刑の最長三十年への引き上げなど凶悪・重大事件の厳罰化などを盛り込んだ改正刑法、改正刑事訴訟法と、犯罪被害者やその家族を支援する犯罪被害者基本法が一日午前の参院本会議で、自民、民主、公明各党の賛成多数で可決、成立した。

改正刑法と改正刑訴法は公布から三カ月以内に、犯罪被害者基本法は半年以内に施行される。

 刑法の全面的見直しは明治四十年の制定以来、ほぼ百年ぶり。有期刑について、(1)単独の罪は上限を現行の十五年から二十年(2)二つ以上の罪を犯した場合の上限を二十年から三十年-に引き上げ。殺人罪の懲役刑の下限を三年から五年に、傷害致死罪の下限を二年から三年に延長した。

 また、昨年問題となった早大生らの大学サークルによる集団婦女暴行事件を踏まえ、集団強姦(ごうかん)罪と集団強姦致死傷罪を新設。それぞれ「四年以上の懲役」「無期または六年以上の懲役」とした。

 改正刑訴法は殺人や放火など、死刑に当たる罪の公訴時効期間を十五年から二十五年に延長。無期懲役や禁固に当たる罪は、現行の十年を十五年に延ばした。

 一方、犯罪被害者基本法は、犯罪被害者保護を「国や地方自治体、国民の責務」と規定。

犯罪被害者を「犯罪およびこれに準ずる行為」で被害を受けた者や家族、遺族と定義し、犯罪に至らないストーカーまがいの行為などで被害を受けた者も含めた。

具体的対策として犯罪被害者に対する精神的ケアのほか、給付金支給の充実を盛り込んだ。加害者への捜査・公判手続きの進捗(しんちょく)状況を被害者へ情報提供するほか、被害者が手続きに関与できる制度を整備すると規定した。

 また、内閣府に「犯罪被害者等施策推進会議」を設置。被害者施策を盛り込んだ基本計画を策定し、国と地方自治体は基本計画に基づき、損害賠償請求や加害者の情報提供など被害者への支援を行う。 (産経新聞) - 12月1日15時48分更新


◆コメント:厳罰主義もいいが、適用年齢の引き下げを。被害者対策に本気になるのは大変良いことだ。

 

 100年ぶりの全面見直しとはは明治40年(1907年)に今の刑法が制定されてから初めてだということだ。

 厳罰主義も良いけれども、厳罰が犯罪を減らすのだろうか?

 皆、知っているとおり、最近の問題は、何よりも、犯行の低年齢化でしょう?ガキが人殺しをするのが問題なのでしょう?

 私は、今までの人生において、周囲に犯罪を犯すような人間がいたことがないので、感覚的に、捉えにくいのだが、少年犯罪の資料を当たってみると、単なる衝動的な犯行のみならず、人殺しをするような未成年のうち、かなりの者が、「今の自分の年齢では人を殺しても死刑にならない」ということを知っていて、犯行に及んでいるらしい。生狡い奴らである。

 司法当局は、そんなこと、百も承知のはず。

 であるならば、大人の犯罪に対する刑罰を重くするのが悪いとは言わないが、刑法の適用対象年齢を引き下げることを優先するべきではなかったか?

 たとえ、中学生でも、高校生でも、残酷は罪を犯した奴は死刑にする。


 

 かつて、殆ど全ての日本人を激怒させた、女子高生コンリート詰め殺人の犯人どもは、とっくの昔にシャバに出ていて、中には結婚している者もいるというではないか。ああいうことをした奴と結婚する女性というのは、一体何なんだ?これは、しかし、余談である。

 あの連中を今からでも死刑にしたいと思っている日本人は多いだろう。

 しかし、近代国家の刑事法では「罪刑法定主義」がとられていて、その中のひとつに「遡及適用の禁止、」という項目がある。さかのぼって、新しい刑罰の制度を適用してはいけない。だから、残念ながら、出来ない。実に無念である。

 厳罰主義をとっても犯罪が無くなることはないだろう。

 宅間守を見ればわかる。死刑になりたくて子供を殺し、望みどおりさっさと死刑に処せられた。厳罰を利用しやがった。死んだ後まで腹立たしい野郎だ。

 また、中国では、パンダを密猟しただけで、2週間ぐらいで死刑になる。

 中国一国で1年に死刑に処せられる人間の数は、他に死刑制度を採用している全ての国の死刑執行数の合計よりも多い。それでも、殺事犯も経済犯もなくならない。

 厳罰化が犯罪抑止力を持つ、という確信を、私が抱けないのは、これらの例を見たからだ。


◆犯罪被害者や家族、遺族に冷たい社会は野蛮だ。

 

 この問題を取り上げたWEB日記やBlogは、多分、ごまんとあるだろうが、私も書かせて貰う。

 長崎の痛ましい少女殺人事件を我々の記憶に新しいが、毎度のことながら、何故、犯行を犯した少女や、その家族は匿名で、顔を写されることがないのに、被害者や被害者親の氏名、顔写真は、本人の承諾もないのに、公表してしまうのか?

 世間は冷たい。殺人のみならず、性犯罪や、ストーカーの被害者は、被害者であるにもかかわらず、世間の無責任な好奇心、偏見、非難の対象となることが多い。

 レイプされた女性が、それだけでも、精神に異常を来すほどのショックなのに、周囲の人間に後ろ指をさされて、苦しむことを「セカンド・レイプ」ということは周知の通りである。

 ストーカーの被害者は、何の根拠もないのに、「遊んでたんじゃないの?」「そう言えば男出入りが派手だったわよね」と、何の根拠も無いレッテルを貼られて苦しみ、そのことによって、一層重い精神障害を引き起こすことがある。

 これは、間違っている。

 何故?

 ただでさえ、自分や近親者の犯罪被害によって、心身を痛めつけられている人間を攻撃することが間違っているということに、説明が必要なの?

「犯罪被害者基本法」は、犯罪被害者保護を「国や地方自治体、国民の責務」と規定」した。

 これは、正しい。最近の国会にしては良いことを決めたではないか。と、思ったのだが、これも実は、「犯罪被害者の会」(無断リンク禁止ということなので、検索して、サイトを見て下さい)が、長年に亘って、政治家に訴えて漸く実現した結果であることが、分かる。

 弱者に冷たい社会は、野蛮だ。

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2004.12.01

1.<ヤフーBB>個人情報、新たに900件流出の可能性。2.「ウィニー」使用者に有罪 京都地裁判決

◆記事1:<ヤフーBB>個人情報、新たに900件流出の可能性

 

 ADSL(非対称デジタル加入者線)サービス「ヤフーBB」を運営するソフトバンクBBは30日、ヤフーBBの会員情報900件が新たに流出していた可能性があると発表した。

 会員の氏名、住所、電話番号、携帯電話番号が記されたデータで、11月下旬、東京都内の出版社が同社へ持ち込んだという。昨年3月時点の会員情報の一部と合致した。クレジットカード番号やパスワードの記載はなかった。

 昨年6月と今年1月、ソフトバンクBBのデータベースから大量の顧客情報が不法に引き出された。

 同社は、この事件のグループが昨年3月にも情報を引き出した可能性があるとみている。(毎日新聞) - 11月30日20時47分更新


◆記事2:「ウィニー」使用者に有罪 京都地裁判決


 

 パソコンのファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を使い、市販の映画ソフトをインターネットで公開したとして、著作権法違反(公衆送信権侵害)の罪に問われた群馬県高崎市の会社員、井上義博被告(42)に対する判決が三十日、京都地裁であった。

楢崎康英裁判長は「著作権者の努力を無にする行為で悪質な犯行」として、懲役一年、執行猶予三年(求刑・懲役一年)を言い渡した。

 弁護側は「ウィニーの構造がよく分かっておらず、著作権侵害に当たらない」などと無罪を主張していたが、楢崎裁判長は「ウィニーの詳細な知識がなかったとしても送信可能にする認識はあった」と判断した。

 この事件をめぐっては、同法違反幇助(ほうじょ)罪で、ウィニーの開発者の東大大学院助手、金子勇被告(34)が、五月に起訴され、同地裁の公判で金子被告は「開発は幇助に当たらない」として無罪を主張している。


◆コメント:Yahoo!BB、一部上場企業がなんたるざまだ。

 

 このごろ、ニュースを検索するのにCEEK.JP NEWSをしばしば使う。これは、学生さんが運営している、元々は、CEEK.JPという「統合型メタサーチエンジン」が先に立ち上げられ、その後、ニュース専門のCEEK.JP NEWSが出来た。というようなことは、若い方のほうがよくご存じだろう。

 しかし、ニュース検索を習慣的にしている人は少ないのではないか。自分の関心のある事柄についての新聞記事をWeb上で収拾したい時は、このサーチエンジンはとても便利だ。
 CEEK.JP NEWSで、「個人情報」で検索してみると、殆ど毎日、どこかで顧客情報の入ったPCを盗まれたとか、誤って、全顧客の個人情報を全顧客にメールで送ってしまったとか、その類の事件が報じられていることに驚く。

 何と、金融庁までが、銀行から預かった、マネーロンダリングと疑わしき取引が記録されたフロッピーディスクを紛失し、それを金融相に報告されたのが、事態勃発から2ヶ月ごだったというから、あきれる。どこかのニュース検索で、「金融庁」「フロッピー」「紛失」と入れてご覧なさい。

 話を戻すが、Yahoo!BBは、登記上の名称は「ソフトバンクBB株式会社」で、東証一部上場企業である。

 東証一部に上場される、ということは、「日本を代表する、商売がうまくいっている、安心して投資出来る会社です」という太鼓判を貰った事を意味する。

 その社会的責任は極めて重い。それが何というていたらくであろう。

 今年の一月に数百万人の情報漏洩が明らかになり、総務省から厳重注意を受けたばかりだというのに。1年も経たないうちに、また、900件!


◆個人情報漏洩とは、どういうことか。

 

 個人情報が漏れると言うことがどれほど恐ろしいことか、世の人々はあまり実感が沸かないのだろう。

 ことし1月の大事件が発覚した後も、Yahoo!BBの新規加入者が減らないというのだから、驚く。

 個人情報を入手しようとするような輩が、何か善行を貴方に施してくれる可能性はゼロに等しい。

 入手したあなたの名前と住所、電話番号があれば、香港当たりで偽造カードを作ることは簡単で、いつ財産を根こそぎ持っていかれるか分からない。

 カネだけなら、まだましだ。住所が分かっているのである。

 様々な不正アクセスにより、貴方の財務状況を知った凶悪な奴が、自宅にやってきて、窃盗を働くかも知れないですよ?

 夜中に強盗としてやってきて、殺されるかも知れないのです。

 それぐらい、恐ろしいことなのに、最近の日本はだらしなさすぎる。日本人のあの正確な仕事はどこへ消えてしまったのか。

 もっとも、昔も類似した不祥事は有っただろう。が、なにしろ、顧客名簿といっても、紙に手で書いていたのである。

 量的にたかがしれているし、インターネットのように世界中にその情報がばらまかれる心配は、すくなくとも、無かった。


 

 会社から、掲示板に書き込みが出来たり、チャットが出来たりするのであれば、その会社はその時点で、情報管理失格だ。

 やろうと思えば、社員がYahoo!メモかなんかにちょっと顧客情報を書き込むことができるではないか。それが、すでに情報漏洩なのだ。

 社員が会社のパソコンから外部にメールを送る時は、情報管理責任者が精査すべきだ。添付してあるエクセルファイルが顧客情報ファイルだったらどうする。

 東証は、上場廃止基準に、財務的な事に限らず、情報漏洩など、コンプライアンス(法令遵守)の項目を加えるべきだ。

 今回、Yahoo!BB加入者は、ソフトバンクBBにガンガン抗議するべきだ。或いは解約するべきだ。

 1月に情報漏洩がおきた後にも、新規加入者は増えていた。呑気な話である。そういことだから、孫正義氏も堪えないのだ。


◆コメント2:著作権侵害は、泥棒と同じである。

 

 著作権は、知的財産権の一種である。

 人の精神活動の産物は、形をなしていなくても、私有財産なのである。だから、知的財産権のことを以前は無体財産権(むていざいさんけん)と言った。

 形をなしていなくても、財産である、ということは、対価を支払わずにこれを入手することは、泥棒と同じなのだ。

 資本主義社会は、互いに他人の私的財産権(代表的なのは、所有権)を尊重する意識が大前提だ。

 Winnyで、本来対価を支払わなければならない著作物(ソフトウェア、プログラムも含まれる)を持ち出すことは、他人の財産と自分の財産の区別を観念上区別出来ていないことを意味する。つまり、他人のものは私のもの。これは「原始共産制」と同じ状態である。

 違法コピーは資本主義のメカニズムを壊しているのだ、ということを認識するべきである。

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