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2005.03.05

「閣僚答弁は分かりやすく」=小泉首相が指示 あやうく、お茶を吹き出すところでした

◆記事1:「閣僚答弁は分かりやすく」=小泉首相が指示

 

 小泉純一郎首相は4日午前の閣議後の閣僚懇談会で、「参院予算委員会は(質問時間だけが決められている質疑方式なので)答弁に時間的余裕がある。できるだけ国民が聞いて分かりやすいように答弁してほしい」と指示した。

 3日の同予算委で、BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)対策に関し、島村宜伸農水相が全頭検査を「世界の非常識」とした衆院予算委での発言を撤回している。2005年度予算案が衆院を通過し、年度内成立が確定した中、参院の審議でも気を緩めずに、丁寧な発言を心掛けるよう求めたものとみられる。(時事通信) - 3月4日13時3分更新


◆コメント:我が国の内閣総理大臣は、下手な芸人よりよほど笑わせてくれます。

 

 すごい発言ですね。

総理、ご自分は、分かりやすい答弁をしておられるつもりなのでしょうな。

ここだけの話ですけどね。

総理が一番わかりにくいのですよ。



今、通常国会の会期中ですね。総理も何度も答弁なさっています。

その中で、1月28日の予算委員会において、冒頭、民主党の岩國哲人(いわくに てつんど)衆議院議員が行った質問は大変分かりやすい。

さすがは世界一の投資銀行、メリルリンチの上級副社長に抜擢され、

 その後、故郷に請われて、出雲市長を務め、大成功を収めた方だけのことはあります。

それに対する総理の答弁を伺って、私は久しぶりに笑いが止まらなくなりました。

 ようやく、衆議院のサイトに会議録が掲載されたので、少し長くなりますが、引用します。


◆衆議院会議録(1月28日予算委員会)より、抜粋。

岩國議員:

私は、イラクへの自衛隊派遣については、はっきり言って民主党の多くの同僚議員同様に反対であります。

 こうした戦闘地域、非戦闘地域、非常にあいまいで判断の難しいところに自衛隊を派遣するということについては反対であります。

 何よりも、大義名分とされた大量破壊兵器を発見するといって勇んで出かけていったアメリカが、イラクで発見したのは何だったのか。結局、アメリカそのものが大量破壊兵器だったというお粗末。このお粗末に総理はつき合ってこられたんです

 そして、アメリカが壊し、日本の自衛隊が直し、壊し屋と直し屋が仲よく活動している。(中略)。



多くのこれに絡んだ問題があります。

 例えば、戦闘地域か非戦闘地域かという問題についても、自衛隊が行っているところは非戦闘地域であると。

 これについては、昨日も同僚議員からの質問もありました。

 私は、もっとわかりやすい表現を小泉総理が望まれるのであれば、これは、交通信号に例えて言えば、青信号だから渡っていい、赤信号は渡ってはいけない。

 日本の子供たち、憲法をわからない子供たちでさえも知っているたった一つのルールは、青信号なら渡っていい、赤信号は渡ってはいけない

 だからこそ岡田代表が、あそこは自衛隊が行ってもいい非戦闘地域なのか、戦闘地域なのか答えてほしい。

 自衛隊が行けば非戦闘地域になるんだということは、人が渡れば、それは信号を見なくても青信号に決まっている

 これは子供たちにとても説明できる論理ではないんです。

 信号を見てから渡りなさいと学校の先生は子供たちに教えているんです。そういう子供たちが大人になっているんです。

 にもかかわらず、信号は見なくても、人が渡っていれば青信号だというのは、総理、これは論理の矛盾どころか、私は教育上も大変悪い説明の仕方だと思います。

 一言、御意見があればおっしゃってください。


小泉首相:

 私は、その例えが必ずしもいいとは思っておりません。

赤信号は渡ってはいけないんです。


 生徒さんに渡ってもらうときは青信号。ですから、教育の場面においても、はい、青信号ですよ、みんなで渡りましょう。赤信号で渡ったらいけませんと注意しなきゃいけないんです、早く走りなさいとか、やっちゃいけませんと。

そして、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である。

 そもそも、非戦闘地域でなければ自衛隊は活動しないんです。

 戦闘地域だったら、自衛隊はその地域では活動しないんです。

 だから、一番わかりやすい説明は、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域である。

 裏返せば、非戦闘地域でなければ自衛隊は活動しない、そういう説明を申し上げたわけであります。


◆コメント:何の説明にもなっていないのに、自分は説明しているつもりの総理。

 

岩國議員のたとえは秀逸です。

「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域なのだ」と言う考え方は、「実際に信号機のライトが赤なのか、青なのかは問題ではなく、とにかく人が横断しているのだから、青信号なのだ」というのと同じぐらい、無茶苦茶な論理(論理になっていないですけど・・・)であり、説明なのだ。

 岩國議員はこういっているわけです。

誰にでも分かる説明です。極めて当を得ている。

さて・・・。

小泉首相がこれに対して、なんと答えたか、皆さん、もう一度記事2を読んでみてください。

 赤信号で渡ってはいけません。青信号の時しか、渡ってはいけない、ということは小泉首相も明言している。

しかしながら、それでは、「何故、サマワが青信号であると判断したのか?」という、最も重要な点について、小泉首相の説明は結局、同じなのです。

「自衛隊が活動しているのだから、青信号に決まっているのだ」という説明であります。

 小泉首相の思考はそこでストップしたままです。

自衛官の生命の安全を確保する意志が本当に、この人にあるのか。私は、無い、と思います。


◆会議録は面白いですよ。

 

衆議院会議録のサイトを見ると、トップページに本会議、それから、いろいろな委員会が列挙してあります。 大事な話は大抵、予算委員会で出ます。

岩國議員はこの後、2月7日にも、日銀の金融政策や金融庁の金融行政に対して、これはもう、何しろ岩國さんはプロですから、他の議員には決して出来ない、鋭い質問を日本銀行総裁や伊藤金融相に浴びせて、立ち往生させています。

こういう優秀な人の質問を読むと、大変、勉強になります。

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