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2006.01.27

「額に汗して働く人が憤慨するような不正を困難を排して摘発していきたい」大鶴東京地検特捜部長←我が意を得たり!

◆名言:大鶴基成東京地検特捜部長、昨年4月就任記者会見での発言より。

 「額に汗して働く人、リストラされ働けない人、違反すればもうかると分かっていても法律を遵守している企業の人たちが、憤慨するような事案を万難を排しても摘発したい」


◆記事:堀江社長逮捕、1年前から極秘捜査 元社員ら情報提供

 

 ライブドアの脱法的な経営手法について、東京地検特捜部は昨年二月、「時間外取引」によるニッポン放送株の大量取得を機に内偵捜査を始め、一年近くにわたり、隠密裏に捜査を続けてきた。

 昨年夏に同社社長の堀江貴文容疑者(33)が総選挙に出馬し、選挙への影響を避けるため捜査は一時中断したが、グループ元社員ら内部関係者からの情報提供によって、捜査は核心へとたどりついた。

 二十三日午後三時四十五分ごろ、東京都内のホテルの一室。特捜部の検事が堀江容疑者と向かい合って座り、任意で事情聴取を始めた。

 この聴取も十六日の捜索も、証券市場の混乱を避けるため、市場が閉まる午後三時以降に始められた。

 堀江容疑者は、一通り検事の質問に答えた後、午後六時過ぎ、霞が関の東京地検へ同行を求められた。

 三人の役員らとともに地検で逮捕の手続きが取られたのは、午後七時四十分ごろだった。

 関係者によると、特捜部と証券取引等監視委員会が初めに着目したのは、法の抜け道を突いた時間外取引の違法性について。

 だが、金融庁が「脱法行為だが適法」との見解を示すなど、取引自体を違法とすることはできず、

 この時点で犯罪をあぶり出すことはできなかった。



 これで捜査をやめたわけではなかった。

 ライブドアの脱法行為や不透明な経営実態について、関係者から情報提供が相次ぎ、少数の検事ら担当者で解明を進めた。

 「すぐに本格的な捜査に乗り出すべき事実はなかったが、情報を一つひとつ検討した」(捜査関係者)という。

 昨年八月、郵政解散による総選挙に堀江容疑者が広島6区から立候補し、捜査はいったん止まる。

 小泉政権に反旗を翻した亀井静香衆院議員に対する「刺客」として堀江容疑者は注目を浴びていた。

 もし捜査の動きが表面化すれば、有権者の判断に影響を与えるのは必至だったからだ。

 特捜部が再始動したのは秋。堀江容疑者が落選し、懸念は消えていた。



 株式分割と株式交換による企業買収を繰り返し、グループを拡大するライブドア流経営手法の不自然さに注目。

 堀江容疑者の経営に反感を抱くグループ内部の関係者や、グループを離れた元社員らから、秘密裏に事情聴取を重ね、容疑事実を固めていった。

 重要な指示も幹部がメールで伝達するライブドアでは、メール履歴が大事な証拠になる。

 コンピューターのボタン一つで重要な証拠があっという間に削除される恐れがあるため、

 堀江容疑者らグループの中心人物からは事情聴取を避けるなど、捜査の保秘には最大限の注意が払われた。

 年が明け捜査は詰めの段階に入ったが、検察当局内でも秘密保持を徹底。

 上層部からゴーサインを得たのは、今月十六日の捜索直前だった。

 「メールを押さえろ」。捜索当日、ライブドアに入った係官はこう叫んだ。

 同時にサーバーがある東京・新宿の雑居ビルも押さえた。一部、証拠隠滅が行われていたが、

 メールの徹底分析などで逮捕は揺るぎなかった。【産経新聞 2006/01/24 東京朝刊から】


◆コメント:我が意を得たり。

 

 毎日、いろいろなメディアをチェックするが、残念ながら東京地検特捜部長の就任記者会見は見落としていた。

 昨年4月、東京地検特捜部長に就任した大鶴基成氏は硬骨漢だ。「マスコミは悪だ」など、過激な発言の断片が見付かるが、

 これは、云われたマスコミが意図的に強調しているだろうから、文脈を見なければ、発言の意図が分からない。



 そんなことよりも、冒頭で「名言」として引用した言葉は、それ自体で十分、小気味いい。

 記事によれば、東京地検特捜部は、昨年の2月から極秘でライブドアの捜査を始め、

 大鶴部長は4月に着任したのだから当然それを知っていて発言したわけである。

 私は、昨年末、この日記で「プロジェクト X」は、やはり、良い。という稿を上げた。

 リンク先をお読みいただけると幸いだが、その中で、

 

◆虚構の世界に夢中になってはならぬ。

 このように考えると、何もモノ・サービスを作り出さないで収益だけ上げている連中は、

 世の中の大多数の人が真面目に汗水働いているからこそ存在できる、狡い存在であることが分かる。時代の寵児でも何でもない。

 と書いた。

 だから、私が大鶴東京地検特捜部長の言葉を読んで「我が意を得たり!」というのは、読者諸氏にも分かっていただけると思う。

 無論、検察と言う組織に全然問題が無いとは云いませんよ。

 国家の罠と言う本もある。

 しかし、兎にも角にも、東京地検特捜部と云えども、現職の総理大臣に近い人物を捕まえて調べるというのは勇気が要るはずで、

 まず、その勇気と覚悟を讃えたい。

 その根底に大鶴特捜部長の言葉に象徴される、「正直者がバカを見る世の中であってはならない」という司法の強い意志があるのは、実に頼もしい。

 と、素直に考えたい。

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