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2006.01.26

「政府、輸入済みの米産牛肉、国内業者に自主調査要請へ」自主点検なんて暢気なことを云うな。

◆記事1:輸入済みの米産牛肉、国内業者に自主調査要請へ (日経 23日 13:53)

 

 日本向けに輸出した米国産牛肉に除去を義務付けている背骨が混入していた問題で、

 政府は輸入済みの米国産牛肉にBSE(牛海綿状脳症)の危険部位が混入していないか自主的な調査をするよう国内業者に要請する。

 安倍晋三官房長官が23日の記者会見で表明した。安倍氏は同日、来日中のゼーリック米国務副長官と会談し、

 原因究明や再発防止策の徹底を要請した。

 危険部位混入の調査は安倍氏が同日午前、首相官邸で中川昭一農相と協議して決定。

 厚生労働、農水などに詳細を詰めるよう指示した。調査を要請するのは米国産牛肉を輸入した商社や食肉処理業者など。

 結果を政府に報告するよう求める。

 昨年12月12日の輸入解禁後、1月20日までに輸入した牛肉は約1500トン。

 大半が品質を確かめるための輸入で、市場にはあまり出回っていないとみられる。

 ただ検疫所での調査は抜き取り方式のため、危険部位の混入を見逃している可能性もある。


◆記事2:小泉首相:証券取引の規制強化急ぐ意向 ライブドア事件で (毎日新聞1月24日)

 

 小泉純一郎首相は24日の衆院代表質問答弁で自らの構造改革路線について

 「決して弱者を切り捨てるものではない。個人も企業も努力が報われ、安心して再挑戦できる明るい社会の実現を目指している」と強調した。

 公明党の神崎武法代表が「改革の進展に伴い、ゆがみが社会の足元で広がっている」とただしたことに答えた。

 神崎氏は代表質問で、ライブドアによる証券取引法違反事件を受け、

 今通常国会で証券取引の不正行為を防止する法整備を検討するよう求めた。

 これに対し、首相は「今国会で金融サービスに関する法規制の枠組みを整備することとしており、

 その中で不正行為の防止にしっかり取り組んでいく」と述べ、再発防止に向け、規制強化を急ぐ考えを示した。


◆コメント:ニュースはライブドア一色だが、危険な食べ物が出回っていることの方が問題だ。

 一昨日、マスコミのsense of proportionの欠如を指弾したばかりだが、政治家もマスコミも、

 「ライブドア」一色になってしまうのは、まずい。



 ライブドアの偽計・風説の流布、有価証券報告書への虚偽表示は、勿論、大問題だ。

 22万人のライブドア株主の多くに大損害を与えたのであるから。

 しかし、政治家、役人、マスコミ全てがこの会社のこと「だけ」に関心を払うようではいけないのである。。



 記事1によれば、昨年12月に米国産牛肉の輸入を再開してから、今までに1,500トンも輸入している。

 それは市場に出回っている。

 その牛肉の中に特定危険部位を除去していない肉が含まれていないという確証はどこにもない。



 特定危険部位そのものを食べるのでなければ、さほど危険ではないとはいうが、

 「輸入再開は時期尚早だ」という、日本国内の反対意見もあったのにも関わらず、

 日本政府が再開を決定し、その結果として、BSEに感染した牛肉が食卓に上がっているかも知れないのだ。

 全く緊張感がない。

 安倍官房長官は、

「輸入済みの米国産牛肉にBSE(牛海綿状脳症)の危険部位が混入していないか自主的な調査をするよう国内業者に要請する。」

 のだそうだ。要請だから、命令ではない。点検しなくても良いのだ。



 厚生労働省の役人で、点検できる専門家がどれぐらいいるのか知らないが、

 国の責任でこういう事態に陥ったのだから、自主点検ではなく、国がどこへでも急行して点検するべきだ。

 物理的に限度があろうが、限度一杯にやるべきだ。

 「民でできることは民で」は通用しない、「官」に責任があるのだから、「官」が点検するべきなのだ。

 いや、点検では甘い。市場に出てしまった米国産牛肉は可能な限り、回収するべきだ。

 何故か?


◆1980~96年に英仏に1日以上滞在した人は献血できないのですよ。

 

 昨年、英国滞在者から先行で献血禁止…変異型ヤコブ病対策 ←米国産牛肉輸入再開など、もってのほかですね。という記事を書いた。

 厚生労働省は昨年3月31日に、1980年から1996年にイギリスに一日でも滞在した人は、献血してはいけないという「お触れ」を出した。

 この決定の趣旨は、

 


  • 英国はBSEが最も大量に発見された国である。

  • 特に、80年~96年の牛は異常タンパク質プリオンに汚染された「肉骨粉」を食べていた可能性が極めて高い。

  • 従って、同時期に英国に一日でも滞在した人はBSE感染牛の肉を食べているかも知れない。

  • 一度でもBSE感染牛の肉を食べた人は既に、クロイツフェルト・ヤコブ病に罹患している可能性がある。


 という、論理に基づいているものと考えられる。
 「一度でもBSE感染牛の肉を食べた人は、クロイツフェルト・ヤコブ病に罹っているのかもしれない」

 というほど、危険視するのならば、12月16日以降に輸入した米国産牛肉は全て回収するべきではなかろうか。

 このように、どう考えても、「業者に自主点検を要請」というのは、本気で問題に対処する態度と思われないのである。

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