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2006年2月

2006.02.28

「国会は国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である」視野狭窄的議論は止めて、本来の職務に戻れ。

◆日本国憲法第41条

「国会は国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である」


◆「メール騒動」は「米国産牛肉」、「耐震強度の偽装問題」 、「自衛隊情報の流出」、「長期金利上昇」より大事な問題ですか?

何か、騒ぎが起きると、ほんの少し前まで大問題となっていたことまですっかり忘れてしまうのが、少なくても日本の世論であり、そのようにし向けているのが、ブンヤ(マスコミ)のバカどもである。

「視野狭窄」とは、「一つの問題だけに異常にこだわり、一旦そうなると、他の問題を忘れてしまう、或いは、忘れたふりをする傾向が、少なくとも日本には、ある」という意味である。

「メール騒動」は国会という公の場で持ち出されたけれども、要するに、一人の(武部)国会議員と、本源的には「私的集団」である「政党」の「メンツ」の問題である。

天下国家の問題ではない。

他の云い方をすれば、メールが偽物であろうが本物であろうが(本物であれば、多少問題となるが)、主権者たる国民に損害をもたらす事件ではない。

それでは何故これほど騒がれるのかというと、週刊誌的「ネタ」としては面白く、テレビは視聴率が取れるから、ブンヤ(マスコミ)どもがこの下らない話しばかりをニュースで取り上げるからだ。

何故、週刊誌やテレビ向きの事件なのか?

問題の所在が非常に簡単で、「道路公団改革」や「耐震強度の偽造問題」、「米国産牛肉の輸入問題」とは異なる。

一般国民が、何の勉強をしなくても、常識の範囲内で何らかのゴタクを並べることが出来る低次元な問題だからだ。

「メール騒動」に明け暮れる国会議員たちは、「国権の最高機関」としての義務を果たしていない。本来の仕事をしていない。

マスコミも有権者もそのことを批判すべきなのだ。


◆BSEは国民の生命に関わる問題である。

一例を挙げる。

メール騒動が持ち上がった2月16日以降、日本国民の多くは、アメリカが特定危険部位を除去していない牛肉を日本に送ってきたことなど忘れているだろう。

さらに遡れば、農水省は、輸入再開を閣議決定したときの条件、つまり、輸入再開前、アメリカの食肉処理施設の検査を実行していなかったこと。

それがバレて、中川農水相は辞意を表明したが、小泉が「反省しているから辞めなくて良い」といってので、あっさり前言を翻したことなど、忘れているだろう。

BSE問題は、現在どういう状態なのかさっぱり分からぬ。

多分、日本の農水省と米国農務省の事務方がすりあわせをしているのだろう。
しかし、ちょうど良い具合に「メール騒動」が勃発し、国民はBSEのことなど忘れているので、下手をすると、いつの間にか米国産牛肉の輸入を再開していた、と言うことになりかねない。



厚労省は昨年5月、1980年から1996年の間に一日でも英国に滞在した人は、献血してはいけないという通達を発した

つまり、一度でもBSE感染牛の肉を食べたら、クロイツフェルト・ヤコブ病に罹っている可能性がある、という意味だ。

そこまで厳密に、というか、神経質になるなら、米国産牛肉について、現状どのような交渉をしているのか国民に報告せよ。

それとも、再びアメリカの圧力に屈して、輸入を再開するつもりなのか。逐一詳細を国民に説明するべきなのに、「メール騒動」に乗じて、サボっている。



今日、安倍官房長官は、米側から納得が行く説明があれば、輸入再開を考えないでも無い、と云う発言をしているが、とんでもない話しである。

「とんでもない」という理由は、私が2月17日に書いた「米国産牛肉:日本の事前調査容認 米農務省が報告書」←ふざけるな。バカ。を、読んで頂くと、分かる。


◆耐震強度偽造問題はどうなったのか。

ヒューザーと木村建設が関わった建物だけではなく、もしかすると、日本中、手抜き工事の建物が乱立しているかも知れない。

これもまた、国民の生命に関わる問題だというのに、進展の具合が不明である。やはり「メール騒動」のどさくさ紛れに、誤魔化されている。


◆「海自情報、ネット流出」に関して防衛庁長官の説明を聞きたい。

23日(木)、海上自衛隊の暗号関係の書類や緊急時の電話番号、隊員の名簿などの秘密情報がネット上に流出していることが明らかになった。

これは、「メール騒動」どころではない。国家の安全保障に関わる問題である。内閣総辞職しても良いぐらいだ。

防衛庁長官から、流出した情報が日本国のセキュリティに問題を及ぼすものなのか否か、説明を聞きたい。


◆何と東京地方裁判所からも個人情報が流出した。

何と、東京地裁も情報流出、競売関係149人分の個人情報というニュースが報じられた。これもまた、「メール騒動」よりも遙かに重大な問題である。

日本政府は、「個人情報保護法」を制定しておきながら、自らの情報管理が出鱈目ではないか。

これほど立て続けに情報漏洩事件を起こして、役人は監督官庁として、民間に偉そうなことを言えるのか。

法務大臣の説明を求めたい。


◆長期金利が上昇している。

株価は、一時期に比べてペースが鈍化したとはいえ、上昇トレンドにある。

しかし、日銀の量的緩和政策の解除、ゼロ金利政策の解除がいよいよ、現実味を帯びてきた。

金利上昇観測がマーケットに広まっている。

金利が上昇すれば債券価格は下落するので、今のうちに債券を売っておこうという動きが始まった。

それが原因で、先週末、新発10年国債の利回りは1.51%ぐらいだったが、今日は一挙に1.6%台を付けた。

金利が上昇し、債券価格が急落すれば、国債を大量に保有する銀行は含み損を抱えることになる。

すると、銀行の株が一斉に売られる。

銀行株が売られたら、他の銘柄も当然連れ安となり、一挙に株式市場が大暴落する危険がある。

そのとき、どのような対処をするのか、金融庁はシミュレーションを行っているのだろうか。

与謝野金融相の説明を聞きたい。


◆メール騒動などより余程深刻な問題があるのを知っているくせに、与党は誤魔化すな。

このように、国民生活に重大な影響を及ぼしうる問題が山積している。メール騒動どころではないのだ。

昨今の日本社会には、特に、イラクで3人の日本人が人質になった頃から、「獲物」を見つけると徹底的に叩く、「言論によるリンチ」を好む傾向が顕著だ。


◆今回の永田議員の騒動を一瞬にして収める方法が一つだけ有る。

ひどいことを云うようだが、はっきり云えば、永田議員が自殺することである。

そういう残酷な精神風土が、日本には、ある。

しかし、まさか、そこまで本気で求める奴はいないだろう。

ならば、国会議員どもは早く「国権の最高機関」としての仕事に戻れ。

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2006.02.26

「メールは『上手な仕掛け』 野中氏、同情的な見方」←みんな分かっているのに、云わないね。

◆記事:メールは「上手な仕掛け」 野中氏、同情的な見方

野中広務元自民党幹事長は24日のTBS番組収録で、ライブドアの送金指示メール問題に絡み、議員辞職の意向を示した民主党の永田寿康衆院議員について、

「今から思うと、上手な仕掛けに乗ったのではないか」と同情的な見方を示した。

自民党の平沢勝栄議員も同じメールを入手したことを挙げ「同じものが出たということは、出どころはひょっとしたら自民党かもしれない。官邸かも分からない。不思議な事件だ」とも述べた。

民主党の対応では「前原誠司代表の辞職問題とか野田佳彦国対委員長の責任とか内輪で騒いで、横で小沢一郎前副代表がにんまり眺めている姿は良くない。

一致して(政府、与党と)戦わなくてはいけない」と指摘した上で、「野党がしっかりしないと日本は良くならない」と強調した。

[2006年02月26日(日) 共同通信](太文字は引用者による)


◆コメント:野中発言の示唆すること、は明らかですね。

私が23日(木)の日記で書いたこと(あくまで憶測でしかないが)と同じことを、野中広務元官房長官が今朝の「時事放談」で述べた。

野中氏は、自ら何十年も与党で国会議員をし、官房長官の要職まで務めた人だから、自民党乃至、政治の世界の汚いやり口に関してはウラのウラまで知り尽くした「海千山千」である。

その人が、「憶測」という形でではあるが、すごい内容の発言をしている。

記事に書いてあるが、あえて重複を厭わず引用する。

(自民党の平沢勝栄議員も同じメールを入手したことを挙げ)「同じものが出たということは、出どころはひょっとしたら自民党かもしれない。官邸かも分からない。不思議な事件だ」

と述べたのである。

要するに首相官邸の政治的謀略を露骨に示唆しているのである。

裏付けを取らないで、件(くだん)のメールを披瀝した民主党の永田議員の軽率は否めないが、元・自民党の重鎮が何ら証拠のないまま、「首相官邸が偽メールの出所かも知れない」と云ったのだ。

いくら現役を退いたとはいえ、見方によっては国会における永田議員の発言以上の爆弾発言だ。


◆相当な「爆弾発言」なのだが、どのマスコミも見て見ぬふり。自民党も黙っている。

ところが、ネットを検索したら、野中氏の発言について取り上げているのは、26日(日)19時23分現在、冒頭に引用した共同通信社の記事だけなのだ。

他の大手メディアは皆、この話を知りながら、あえてニュースにせず、見て見ぬふりをしている。

また、今日は日曜日であるから官房長官の記者会見はないけれども、自民党側から何の反応もない。

野中氏がいくら「元・大物」とはいえ、今日の「時事放談」における発言は、全然証拠もない「憶測」であるし、世論は圧倒的に民主党批判の流れとなっているので、自民党・官邸は無視しているのか。

あるいは、余りにも「真実そのもの」を、よりによってテレビで仄めかされてしまったので、ギョッとしているのか。なんともいえぬ。



ただ、私が興味深く思ったのは、野中氏に名前を出された自民党の平沢勝栄議員が、「時事放談」の4時間後、同じTBSの「サンデー・ジャポン」という生番組に出演した。

その際に、野中発言をムキになって否定していたことである。あの狼狽ぶりはどう見ても怪しい。

私は、平沢議員が2月20日(月)、「自分も同じメールのコピー」を持っていると言い出した時、

「『独自ルート』というが、こんなやばいメールのコピーをどうやって入手したのだろうか」と思った。

ところが、ガセを含む「怪文書」(?)は永田町やマスコミの間では大して珍しくもないらしい。

ただ、野党にしても、マスコミにしても、この類の情報は余程念入りにウラを取ってからでなければ、公にしない。

永田議員と民主党執行部は、そのような基本的な手続きを踏まなかったことが致命傷となった。


◆悪いことなら何でも知っている小沢一郎が知恵を授けてやらなかったのは「不作為の罪」

今回、民主党は、あまりにも初歩的なミスを犯したが、防ぐことが出来たはず。小沢一郎がいるではないか。

私が23日(木)の日記で書いたのと同じことを野中氏が云っている。

小沢一郎氏に関してである。

「前原誠司代表の辞職問題とか野田佳彦国対委員長の責任とか内輪で騒いで、横で小沢一郎前副代表がにんまり眺めている姿は良くない。一致して(政府、与党と)戦わなくてはいけない」

全くその通りである。

いくら他の党幹部とソリが合わないからと言っても、自分の属する野党がヤバい状況に追い込まれるのをだまって見ていた「不作為の罪」は大きい。

勿論、「法的な責任」では無いけれど、小沢は曲がりなりにも民主党員なのだから。



小沢は田中角栄の最後の弟子。かつては金丸信と組んで自民党のキングメーカーだった人物。政治の世界のウラのウラ、政治家がどういう汚い手を使うか、知り尽くしている筈。

新聞を読むと「小沢一郎、民主党執行部の対応を批判」とある。他人事みたいなことを云うべきじゃないでしょう。


◆素人目にも明らかなこと。

一つ目。

永田議員が偽メールを入手したのとほぼ同時に、平沢議員もそのコピーを持っていて、自民党の上の方の人間は、即座に「あ、それ、ガセ。」と指摘したようだ。

どうして、瞬間的に「ガセ」と分かるのだ?(自分たちで作ったから?)

ならば、民主党の永田がそのメールを取り出したときにどうして、すぐに「それはガセだ」と云わなかったのか?(永田が致命的発言をするまで待っていたのだね?)



二つ目。

偽メールの内容は、ライブドアの堀江が武部幹事長の息子の口座に「振り込み」を指示するものである。

しかし。

昨年(だったと思うが)亡くなった、早坂茂三(はやさかしげぞう)は、故・田中角栄の秘書だった人で、何冊も本を書いている。

もともと今は廃刊となった「東京タイムズ」という新聞の政治記者だったのだが、角栄に見込まれた。あらゆるあくどいことをやっている人間の本はそれなりに参考になる。

常人はここまで汚いことを思いつかないからだ。

それで、何を言いたいかというと、

その、早坂茂三の書いた本などを読めば明らかなのだが、政治家の「ヤバい金」のやりとりに、銀行口座を使うことはないのだ。

たとえ、架空名義にしても、何らかの記録は残ってしまうからである。ヤバいカネは、現金で授受する(勿論、人目を避けて)のだ。常識。

誰が見てもピンと来るはずなのに、ただ、永田がはめられるのを見ていたのだから、意地が悪い。


◆騙される人間だけがわるいのか。

ちょうど一ヶ月前、同じことを書いた。スパイウエア作成者逮捕のニュースに関するコメントで、である。

それはさておき、今回の「メール騒動」に絡む民主党批判は、

1.永田議員が安易に偽メールを国会で取り上げたことに対する批判、

2.「メールがガセだったことが確定してからの民主党の対応のまずさ」に対する批判

の二つがごちゃ混ぜになっている。



本稿においては2の問題は保留して、1の問題に関して考察する。

私も、民主党を見ていると、さすがにあきれる。永田議員に関しては、

「政界という汚い、騙し合いの世界に身を置いている、という自覚が希薄であったこと。」

「党首まで、ウラ取りの手続きを軽視したこと」

など、確かに、「汚い世界のプロ」としては、幼稚過ぎて、問題外だ。



話しが逸れるが、一般人でも、ニュースでさんざん「振り込め詐欺」が騒がれたのに、まだ、同様の手口で騙される人がいる。

一体、何をぼんやりしているのだ?と、云いたくなる。

それは、分かる。しかし、人の道として、

「騙す人間は悪くなくて、騙される人間だけが悪い」という感覚が常識になってはいけない、と思うのである。

そういう感覚が普通だと思う人は、「自分もチャンスがあれば誰かを騙してやろう」と考えているのだろうか?

「人を騙す人間と、騙される人間がいるとき、騙される人間の責任は、必ずしもゼロではないが、まず、騙す奴が悪い。」

これが、普通の堅気の感覚であるべきだ。

「騙される奴が悪いのだ」、というのは、ヤクザの感覚である。

この原則を間違ってはいけない、と信ずる。



全然、本論と関係ないが、今日は二・二六事件の日ですね。事件が起きたのが1936(昭和11)年ですから、今年は70年目です。

最新号の「週刊文春」に、何人かの暗殺現場の写真が載ってます。70年目にして、初めて一般公開だそうです。

2月8日の日記、ホテルニュージャパンで、満月や新月の日には、事件・事故・災害が起りやすいという話を書きました。

明日が新月ですね。何もないと良いですね。


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2006.02.25

ジャストシステム、日本語のレベルがわかる「全国一斉!日本語テスト」←面白いですよ。

◆ジャストシステム、日本語のレベルがわかる「全国一斉!日本語テスト(impress)

ジャストシステムは12日、漢字や仮名づかいなど日本語のレベルを調べることができる「ATOK presents 全国一斉!日本語テスト」を公開した。

漢字力や表現力、文法、敬語、手紙の常識、語彙に関する問題30問を選択式で回答する。

利用は無料で、公開期間は2月28日まで。設問は「明鏡国語辞典」編集委員の鳥飼浩二氏が担当した。

同社では今回のテストに先立ち、2005年12月に同じ内容のテストをWeb調査形式で実施。

対象は首都圏に住む10~50代の男女1,037名(男性49.9%、女性50.1%)。

平均点は59.6点で、男女別では男性が58.8点、女性が60.4点と、女性が男性を若干上回った。

年代別では50代の60.9点がトップで、20代の60.2点が僅差で続く。最下位は10代の58.7点だった。

(記事後半省略)。 [2006/01/12 18:58 ]


◆コメント:国語力

企業で英語力が出世の条件だというので、世の中は"TOEIC"(Test of English for International Communication)ブームで、

英会話学校でもTOIEC専門クラスが設置されているほどである。



しかし、英語その他外国語の達人に言わせると、ある人の日本語を聞けば、その人の外国語の能力が(外国をを話して貰うまでもなく)分かる。という。

これは、当然の話で、日本語を読み、聴き、話し、書く能力が十分に無いのに、外国語が上達するわけがない。



というわけだが、TOEICに相当する日本語の試験は、従来から探せば有るのかも知れぬが、TOIECほど知られていない(漢字検定は漢字の試験だ)。

丁度良い具合いに(もう少し早く気が付けば良かったが)、「一太郎」や「ATOK」で知られるジャストシステムが、
ATOK presents 全国一斉!日本語テストを無償で提供してくれている。

2月28日までと言うから、今日を含めてあと4日間しか時間がないが、試験自体はすぐ終わるものなので、皆さん受けてご覧になっては如何だろうか。


◆と、書いてしまったので、私も受けた。

結論。90点でした。証拠に画面(の一部)キャプチャーの画像を貼る。

t_2006-02-25NihongoTest

余談だが、HNの「長谷川平蔵」とは、ご存知池波正太郎氏の「鬼平犯科帳」の主人公、「鬼の平蔵」の本名である。

「JIRO」では月並み過ぎて、こういうHNの登録では大抵「既に使われています」と、はじかれてしまうのである。

そこで、こういうとき(全角で何文字以内という場合)には「長谷川平蔵」をつかうことが多い。「鬼平」ファンなのでとっさに思いついただけの話しだ。



さて、テストである。

「テスト」と云っても、30問の選択式で、10分もかからずに終わる。

また、このテストで国語力が総合的に判断出来るとは限らないのは勿論だ。
しかし、自分が何を知らないか(私も3問間違えている)を認識することは重要である。

「大人だからいまさら国語力などどうでも良い」という考え方は誤っている。



むしろ年を取るほど、他人は間違いに気が付いても、云いにくくなり、教えてくれなくなる。

ということは、間違った文法、語法、漢字の使い方で、恥をかいているのに、本人だけ知らない、ということになる。


◆国語力の問題からやや乖離するが「速読」について、

最近、「脳を活性化する」ドリル本や、ニンテンドーDSのソフト、さらにはパソコンで使えるソフトが非常な売れ行きだという。

それに便乗して「速読」や「速聴」の教材(ハードとソフト)を売ろうとするネット広告が非常に多い。

しかし、私は、「脳の活性化」云々(うんぬん)は別にして、

特に若い人は「速読」以前に「普通の読書」をした方が良いのではないのではないか、と考えている。



速読トレーニングとして提唱されているのは、本を1ページ3秒とか1秒とか、とにかくすさまじいスピードで読むことを最終的な目的としているが、

それを目指すのは各人の自由であるけれども、そこまで早く読む必要があるのか、ということ。

子供の頃から多くの本を読んでいる人は、所謂「速読」ほどでは無いにしても、自然に早く読めるようになる。

それぐらいが、丁度良いのではないかと思う(人間の脳にとって自然な速さなのではないか、という意味である。無論、科学的根拠は無い)。

今まで、ろくにまとまった量の文章をじっくり読んだことが無い人が、「速読」の訓練をしても無駄だろう。


◆「精読」のすすめ。

もし、本を沢山読んでいるのに、国語テストの結果が良くないとしたら、それは、本で用いられている日本語に十分な注意を払っていないということである。



私がこういうことを書くのには理由がある。

私の日記に対して、ときどき、賛成・反対、その他感想を綴ったメールを頂戴する。

勿論、反論や嫌がらせのメールより、褒めていただいたときの方が嬉しいのが人情だ。

しかし、私とて、ネットに文章を発表している以上、嫌がらせ、いたずらは論外だが、反論を受ける覚悟はしている。

ところが、反論に不備が多いのである。

それは多くの場合、若い方からなのだが、初歩的なミスが目立つ。「ミス」とは何かというと、

本文を読めば答えが書いてあるのに、完全にその部分を(意識的にか、無意識的にか)読んでいない、ということである。


◆例を挙げると・・・

例を挙げてご説明する。カネボウの粉飾決算について書いた記事を読んだ読者から。

反論ではないのだが、

「大学のゼミで聞いたことがあって、うろ覚えなのですが、監査法人にとって被監査法人が顧客なのが問題なのではなかったでしたっけ?」

というメールを頂いた。

リンクを貼った文章をお読み頂くと、お分かりになると思うが、文章の中で、私はそのことにかなり長く触れている。

私にしてみれば、

「そうです。そのとおり。本文にそう書いてあるでしょ?」

という気持ちになる(そもそも、これは「大学のゼミで聞いたことがあるか否か」、「覚えているか否か」、の問題ではなく、

考えれば分かる話なのだが、それは「国語力」というよりも、「知能」の問題である。それはまた、別の話であるからここでは省く)。


◆他にもこの類の「意味を為さない反論」が多い。反論は良いのですけどね。

あまり、何例も出すのは嫌味なので省くが、この類の「愚問」が多いのである。

昔から、急いで何かを読まなければならないとき、或いは大して重要ではない本だが、一応内容を知っておきたい、という場合に、

「斜め読み」、「飛ばし読み」という「技術」があるが、これは勿論、「速読」のような、特別な訓練法が有るのではない。

ゆっくり、沢山の本を読んだ人なら自然に身に付く能力なのだ。



云うまでも無いことだが、文章は「最初から」、「一語ずつ」、「順番に」、「最後まで」読むのがどの言語でも基本である。

先に述べたような、「意味を為さない反論」が何回も、しかも異なる人から来るところから推測すると、最近の若い人は、この「読書の基本」が出来ていないのではないか。


◆速読以前に「超精読」した方が良いと思う。

以前、ある出版社で「外国の小説を翻訳して日本で出版するかどうか」選別する仕事をしている人の話を読んだ。

高い著作権料を支払うのだから、翻訳しても面白く、日本人の好みに合いそうな小説を選ばなければならない。責任が重い。

そして、彼は学者では無い。商売なのだ。商売である以上、出来るだけ数多くの本に目を通さなければならない。



しかし、ご本人は、絶対に斜め読みなどしないといっていた。そんないい加減なことで内容を勘違いしたら大変だからだ。

しかも、この人物は、特別に英語が得意だったわけではない。出版社のサラリーマンだから、会社により、たまたまこの部署に配属されたのだ。

最初は全部辞書を引いて読まねばならなかったから、ものすごく時間がかかった。

しかし、その「超精読」を繰り返しているうちにどんどん早く読めるようになり、今では日本語の本を読むのと同じスピードで読めるようになったという。



日本語も同じだと思う。

話がだいぶ、主題から離れてしまった。

とにかく一度(あと4日!)ATOK presents 全国一斉!日本語テストを受けて見ると面白いですよ。

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2006.02.24

荒川さんお見事。だが、村主、安藤も讃えたい。

 フィギュアスケートは23日、女子自由を行い、ショートプログラム(SP)3位の荒川静香(プリンスホテル)が125.32点の高得点をマーク、

SPとの合計191.34点で逆転優勝、金メダルに輝いた。

日本勢にとっては今大会初のメダル。また、日本人のフィギュアスケートでのメダルは、1992年アルベールビル大会で伊藤みどりが銀メダルを獲得して以来2人目となった。

SPトップのサーシャ・コーエン(米国)が銀メダル、同2位のイリーナ・スルツカヤ(ロシア)が銅メダルだった。

村主章枝(avex)はSPに続いて自由も4位で総合4位。メダルに一歩及ばなかった。SP8位の安藤美姫(愛知・中京大中京高)はミスが響いて15位に終わった。

荒川は21番目で登場。ほぼ完ぺきに近い演技を見せ、2度の転倒で得点を伸ばせなかったコーエンを抜いてトップに立った。

最終滑走のスルツカヤもジャンプで転倒するなどミスが目立ち、荒川に届かなかった。 (時事通信) - 2月24日8時45分更新


◆コメント:荒川さんお見事。だが、村主、安藤も讃えたい。

 音楽にもコンクールというのがあり、それが全てではないが、出場すると大変勉強になるという。

いくら練習していても、「今日、この時、この場で」上手く演技・演奏をすることが出来るかどうかだけが問われる、

という面においてあらゆるパフォーマンスは過酷である。


そのプレッシャーに耐えて、なお、3位から逆転し優勝した荒川選手には文句の付けようが無い。

ただただ、立派である。

村主は惜しくも4位(私はコーエンよりも村主のほうが上手いと思ったが)、安藤美姫は15位だった。

この他の競技でも、日本勢はメダルが取れていないという。

しかし、考えてみるがよい。

そういっている人々は、スポーツに限らず何でも良いが、

「貴方は、世界で15位になれる特技がありますか?」

言うまでもなく、世の中の殆どは、何をやっても世界ランキング100位にも入れまい。

オリンピックに出場し、大勢の観客と、テレビを通して見ているであろう何百万人もの日本人の期待を受けて演技するというだけでも偉業である。

だから、今日のフィギュアスケートに関して言えば、村主も安藤も、その健闘を讃えたい。

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<堀江メール>民主党 永田議員「休養」、辞意は先送り←民主党もバカだが、これで他の問題をすっかり忘れては、自民党の「思うツボ」

◆記事:<堀江メール>民主党 永田議員「休養」

 ライブドア前社長の堀江貴文前社長から武部勤・自民党幹事長の二男への「送金メール」問題をめぐり民主党の永田寿康(ひさやす)衆院議員(36)が辞意を伝えていた問題で、

同党は23日夜、緊急の役員懇談会を開き、対応を協議した。その結果、永田氏の意向がなお揺れ動いているとして、同氏を当分「休養」させることで結論を先送りした。

鳩山由紀夫幹事長によると、永田氏はメールについて「自分の思いこみがあり、国民や党に対しおわび申し上げたい」と述べ、国会で取り上げた自らの対応の誤りを認めた。

執行部は永田氏の休養で事態を沈静化させたい考えだが一連の対応をめぐり党内には執行部の責任論が浮上しており、同党は異例の混乱状態に陥っている。

同党は23日夕、鳩山由紀夫幹事長、野田佳彦国対委員長が東京都内のホテルで永田氏と協議した。

永田氏は22日夜には、野田氏に辞意を漏らしていたが、この日は議員辞職をしない意向を示したという。

鳩山氏は23日夜の役員協議後、記者団に「彼自身の思いもいろいろと揺れ動いている。睡眠不足もあり、極めて不安定な状態にある」と永田氏の状態は不安定と説明。

永田氏の真意を党としても十分把握できず、しばらく時間をおいた上で判断する考えを示した。

結論を先送りした背景には、永田氏辞任を認めると、執行部の責任論に波及する側面もあるとみられる。

永田氏の辞意を受け同党は23日午前の役員会で鳩山氏に辞職問題の扱いを一任していた。

野田氏は23日夕、国会内で記者団に「ライブドアと武部氏周辺の疑惑解明に全力を尽くすのが私たちの責任だ」と述べ、自らの辞任を否定した。

ただ、党内には異例な混乱をもたらした対応への批判や、永田氏が非を認めたことから執行部批判が再燃しており、

混乱が収拾に向かうかは流動的だ。【須藤孝】(毎日新聞) - 2月23日22時20分更新


◆コメント:民主党もバカだが、これで「4点セット」を忘れてしまったら、自民党の「思うツボ」だ。

 あまりにも幼稚な「自滅パターン」を晒してしまって「みっともない」という以外、適切な表現が見付からない。

まさか、と思ったが、まんまと引っかかりましたね(民主党のみならず、国民も。その件については後ほど)。

この類の、悪賢さにかけては、自民党は、殆ど芸術的に見事だ。民主党はとてもかなわない。



しかし、こういう時にこそ、悪いことにかけては裏も表も知り尽くした、田中角栄直伝の古狸、

小沢一郎がいるというのに、こいつはいつも理屈ばかりで役に立たない。

前原なんか勝手に潰れればよいと思っているのかも知れない。他にも、鳩山、管直人、岡田なんか、最初から分かっていただろうに。

或いは、年長者が忠告しても前原はかなりムキになっていたから、聴く耳を持たなかったのだろうか。


◆All or nothingで評価してはまともな民主党議員が気の毒だ。

 民主党に所属する、一人一人の議員の活動を見ると、社会保険庁の年金掛け金5兆6千億円が、

社会保険庁職員の社宅やレジャー施設建設費、深夜のタクシー代などに流用されていたことを暴いたながつま昭議員



また、日銀のゼロ金利政策が続いたために国民が被った「得べかりし利益の喪失」(貰えるはずの利益が貰えなかった)が93年を基準にすると、

154兆円になる、との日銀総裁の答えを引き出し、

さらに、金利収入という所得が家計から奪われているのと同様で、別の税金を課せられているの同じ状態であること。

消費税に換算すると、10パーセントになる。つまり日本の消費税は実質15%なのだ、と明快に説明した岩國哲人議員など、優秀な人材がいるのだ。


◆「過剰な一般化」

 それにもかかわらず、彼らを全部捨象して、永田というガキ(入院なんてジジイみたいなことをしていないで、さっさと出てきて謝れ)

が民主党所属だったから、他の議員も全部ダメだというのは、極論である。



少し話が逸れる。

皇太子妃雅子さまの病気の治療に用いられている、「認知療法」という、本来、うつ病の治療に用いる精神療法がある。

アメリカのベックという精神医学者が考案した。

ベックの著書ではないが、いやな気分よ、さようならという本はやや厚いが、一般の人も一読に値する。

ここでは、何でも悪い方に考えてしまう、「考え方、感じ方の癖(自動的否定思考)」を論理的に修正しようという試みが行われる。

要するに、人間が感じていることが、正しく事実を把握しているとは、限らない。これを「認知の歪み」という。


◆永田=民主党という認識は、「認知の歪み」の一種だ。

 中途半端な説明だと、何のことだか分からないと思うので、もう少し説明する。

認知療法で、挙げられている「認知の歪み」のパターンは、以下の通りである。


  1. 「全か無か」思考

  2. 一般化のしすぎ

  3. 選択的抽出(悪いことばかりを思い出す)
  4. マイナス思考

  5. レッテル貼り

  6. 独断的推論(他人の心の読みすぎ)

  7. 拡大解釈と過小評価

  8. 感情的決め付け

  9. 「~すべき、せねばならない」思考

  10. 自己関連付け

詳しくは本を読んで下さい。

また、「認知療法」で検索すれば、ネットでもある程度は分かる。

何故、「メール騒動」に「うつ病の精神療法」を持ち出したかというと、一般の健康な人でも、ヒステリックになると、

冷静な判断力を失い、極端な思考に陥ることがあり、今日などその典型だからである。



永田議員のやったことは確かに、あまりにもみっともない。

しかしだからといって「民主党など消えてしまえ」という考えている人は、永田=他の前民主党議員という認識になっている。

それは、認知療法における「認知の歪みのパターン」のうち、2.「一般化のしすぎ」(過剰な一般化)であることに気が付くべきである。


◆「BSE」、「ヒューザー」、「ライブドア」、「防衛施設庁官製談合事件」の4点セットはどうなったのだ?

 今回のメールはガセだったようだが、国会で答弁する小泉首相の殆ど確信な、妙に余裕がある表情や、

永田議員が2回の質疑に立ったとき、後ろで笑いをかみ殺していた安倍官房長官の様子を見れば、ああ、自民党の謀略だったのだな、と検討がつく。

自民党は、ここのところ、米国産牛肉の輸入停止問題、ライブドア事件、耐震強度偽装事件、防衛施設庁を舞台にした官製談合事件、

でずっと民主党に押され気味だったので、「ちくしょう」と思っていたのだろう。

そこで、「フリージャーナリスト」を通じてガセネタを自らばらまいたら、

予想以上にバカな永田が飛びついてきたので、笑いが止まらない。



この「堀江・武部メール事件」が問題ではない、というつもりはないが、「4点セット」は別問題である。

下手をすると国民が「メール事件」ばかり見ているうちに、

あっさり米国産牛肉の輸入再開が決まっていた、などということになりかねない。

それが自民党の一番の目的である。

「メール事件」をいつまでも大ごとにし、4点セットをうやむやにしたいのは、ほぼ明らかである。


◆今日はものすごい、不祥事があったというのに、マスコミの騒ぎ方が足りない。

 今日、新聞等で報じられているとおり、自衛隊の機密情報が漏洩した。

◆海自情報、ネット流出 Winny経由か 暗号や隊員名簿

海上自衛隊の暗号関係の書類や緊急時の電話番号、隊員の名簿などの秘密情報がネット上に流出している可能性が高いことが二十三日分かった。

海自は「『秘』情報が漏洩(ろうえい)している可能性がある」として、額賀福志郎防衛庁長官と首相官邸に報告するとともに、事実関係の調査を始めた。

海自によると、十六日にインターネット上の掲示板で「海自の秘密情報が漏れている」との書き込みがあることをきっかけに内部調査したところ、

「秘」扱いとされる自衛艦のコールサインや監視活動の記録、戦闘訓練の計画表などが流出していた。

護衛艦「あさゆき」(佐世保)の隊員数十人分の住所や家族構成などの個人情報も含まれていた。

「あさゆき」の通信関連の隊員が関係しているとみられ、この隊員のパソコンからファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を通じて各種情報が流出したらしい。
海自の内部でシステムで結ばれている職場のパソコンは、ウィニーのインストールや情報のダウンロード、所持、アクセスなどが厳しく監視されているため、各種情報はこの隊員個人のパソコンに入力されていたとみているが、個人のパソコンに秘密情報文書や個人情報をデータ保存することは禁止されているという。(産経新聞) - 2月23日16時29分更新

メール問題は民主党が落し前をつけて、早く普通の国会審議に戻るべきだ。

自衛隊の暗号、監視活動の記録、戦闘訓練の計画表などが、ネットに洩れた。重大な「国家機密」ではないか。

このようなことをトップで報道しないマスコミもダメだし、下らないメール事件で、国民の目を逸らそうとする与党もけしからん。



永田はさっさと出てきて土下座してクビ。

前原も責任を取って辞任。

早くメール騒動を済ませて、「4点セット」や本日の自衛隊情報流失が日本国に与える危険の大きさなどを調べ、

如何なる対応策を採るのか、内閣は説明して欲しいし、それを求めるのが立法府の本来の仕事だろう。

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2006.02.23

「イラク陸上自衛隊:3月撤退開始 日本政府、米英と最終調整へ」←空自は残るのですね。何をするのですか?

◆記事:イラク陸上自衛隊:3月撤退開始 日本政府、米英と最終調整へ

 政府は15日、イラク南部サマワに派遣している陸上自衛隊について、

3月中に撤退を開始し5月末までに完了させる方針を固め、米英など関係国と最終調整に入った。

イラク新憲法に基づく本格政府の発足は4月以降にずれ込む見通しとなっているが、

サマワの治安維持を担当する英軍と豪州軍がイラク南部の治安安定を理由に新政府の発足前でも撤退する方針を示し、

陸自も足並みをそろえることにした。

クウェート-イラク南部間で空輸業務に当たっている航空自衛隊は6月以降も多国籍軍に残すことで、米国の理解を得たい考えだ。

政府は昨年12月、イラク復興特別措置法に基づく自衛隊派遣の基本計画を変更し、派遣期間を今年12月まで1年間延長した。

その際、「英豪軍をはじめとする多国籍軍の活動状況、構成の変化を見極める」との記述を基本計画に追加しており、

英豪軍との同時撤退は既定路線となっていた。

先月23日にロンドンで開かれた日米英豪4カ国の事務レベル協議で、英国が5月までにイラク駐留部隊を縮小しアフガニスタンに増派する方針を表明。

これを受け日本政府は陸自も5月末までに撤退させる方針を固め、外務省と防衛庁の担当者を15日、米英などとの最終調整に派遣した。

サマワの陸自部隊は2年前に派遣が始まり、現在は約600人が道路補修などの人道復興支援活動を行っている。

米側は自衛隊のイラク派遣継続を期待しており、サマワからの陸自撤退後も軍と文民で構成する「地方復興チーム(PRT)」に陸自が参加するよう打診した。

しかし、PRTでは文民要員の警護など治安維持業務を担当する可能性があるため、

額賀福志郎防衛庁長官は先月訪米した際、「法的に困難」と拒否する考えを伝えている。



空自の輸送部隊約200人はクウェートを拠点に陸自や米軍の物資をサマワ近郊のタリル空港に輸送している。

陸自撤退後も活動を継続する場合、米側はほかの空港への輸送を要求する構えで、

米軍を中心とした多国籍軍支援の性格が鮮明になる。毎日新聞 2006年2月16日 3時00分(注:太字は引用者による)


◆コメント:陸上自衛隊ばかり報道されるが、空自が問題なのだ。

 この日記では何回となく説明したが、初めて読まれる方も大勢おられるだろうから、簡単に説明する。

本来、日本を防衛するための、「最低限の実力」であるはずの自衛隊をイラクに派遣できるのは、

国会が「イラク復興支援特別措置法」という法律を作って例外を認めたからである。

イラク復興支援特別措置法は、法令データ提供システムや、

RONの六法全書 on LINE(これは、個人のサイトである。誠に有難い)で全文を読むことが出来る。

前者ならば、「法令名の用語索引」にイラク復興支援特別措置法(←これをコピー&ペーストすればよい)と入力すれば、

一つしかないから、すぐに見付かる。


◆人道復興支援活動と安全確保支援活動

イラク復興支援特別措置法第3条によれば、イラクでの自衛隊の任務は大きく分けて二つ。

一つ目は、「人道復興支援活動」で、要するにサマワに現在も駐留する600人もの陸上自衛隊員が行っている、

水の運搬だの道路補修工事、学校の校舎の建設、とか、医療の手助けとか、これ自体は当たり障りのないモノである。

但し、この陸自の宿営地は馬鹿でかいもので東京ドームが20何個入る大きさ。建設費だけで300億円以上の税金が使われている。

そして、これは「初期費用」である。

全て税金から出ているというのに、毎月のランニングコスト(運転資金、維持費)がいくらかかり、

今までに累計、どれほどの税金が投入されたのか、内閣総理大臣からは何の説明もない。

野党は追及しないし、国民も忘れている。



サマワでは最初、給水事業と称してタンクローリーでこちらからあちらへ水を運んでいたが

実はサマワには立派な浄水場が存在し、戦闘も行われていないので、一部のイラク人は、

「日本人はわざわざ、こんな遠くにまで軍隊をよこして、一体なにをしているのだ」と不思議がっていた。

しかし、これは全て、文民であり自衛隊の最高司令官である内閣総理大臣の命令に従って行われているのだから、

自衛官たちには何ら責任は無い。



二つ目は「安全確保活動」である。

要するに、航空自衛隊が、Cー130輸送機で、米英軍の物資を主にクウェートからイラク国内の米軍基地へ運んでいるのだ。

本当はこっちが主目的なのに、日本では陸上自衛隊のことばかり報道され、航空自衛隊や海上自衛隊がどのような活動をしているのか、全く分からない。



2003年12月9日、イラクへ自衛隊を派遣することが閣議決定された後、

小泉首相が行った記者会見の質疑応答は小泉内閣総理大臣記者会見[イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画について] で読むことが出来る。


◆「今回、武器弾薬の輸送は行われるんでしょうか。」「武器弾薬の輸送は行いません。」

 リンクを貼ったページの後半に、記者との質疑応答が記録されている。

それは、次のとおり。

【質問】 今回、武器弾薬の輸送は行われるんでしょうか。

【小泉総理】 武器弾薬の輸送は行いません。

【質問】 行わない。

【小泉総理】 行いません。

【質問】 それは、実施要項の中とかで担保されるんですか。

【小泉総理】 そうです。

【質問】 そういうことですか。

【小泉総理】 はい。復興支援活動であります。日本は戦争に行くのではありません。自衛隊は復興人道支援活動に行くんです。

アメリカはイラクの反米勢力と交戦状態にあり、反米勢力は「国家」ではないから戦争ではない、というのは屁理屈である。

だれがどう見ても、イラクへの自衛隊派遣を決めたときには、日本の同盟国であるアメリカは交戦状態にあった(戦争をしていた、という意味です)。

何故、武器弾薬の輸送が問題になるのか。

交戦中の同盟国のために、武器弾薬の輸送を行うことは、「後方支援」と言って、

自衛隊が直接鉄砲を撃つわけではないが、武力行使の一部に参加していることになる。

それは、日本国憲法第9条が禁止している「集団的自衛権の行使」に該当するからである。


◆武器弾薬を輸送している、と空自が認めているのだ。

 2004年4月8日付、共同通信は、次の記事を流した。

◆武装米兵の輸送実施 C130、空幕長が認める

【クウェート8日共同】航空自衛隊トップの津曲義光航空幕僚長が空自部隊派遣先のクウェートを訪問。

8日に記者会見してC130輸送機によるクウェート、イラク間の米兵や連合軍関係者の輸送を実施していたことを初めて明らかにした。

イラク復興支援特別措置法に基づく空輸が始まって約1カ月。

空自は人道支援や連合軍の物資以外に、兵員輸送も手掛け、コアリション(連合軍)の一員としての立場を築いたことになる。

津曲空幕長は過去の輸送任務について「米兵や(連合軍の)軍属を運んだことはある」と答え、

さらに「武器、弾薬を単独で運んだことはない」と説明。輸送した米兵が小銃など軽火器類を携行していたことも認めた。

これまでの輸送回数や状況については「20回弱の任務を実施したが、(地上からの)攻撃はなかった」と述べ、

武装勢力によるテロはなく安全だったことを強調。

タリルやバスラの空港があるイラク南部は「比較的安全」との認識を示した。(共同通信)[4月8日13時26分更新]


◆約束を破るなよ、小泉君。

 武器を単独で輸送したことはなくとも、武装兵士を運んでいるのだから、同じことだ。

2003年12月9日、小泉首相は「武器弾薬の輸送は行わない」と断言した。

実際は運んでいる。

それは、違憲である。

だから、私は、自衛隊のイラク派遣にずっと反対している。

今回、陸上自衛隊が撤収しても、空自の活動は続けるという。

放っておいて良いのか。野党、マスコミ、有権者は。

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2006.02.22

「読売日本交響楽団“モーツァルト・シート”特設」←読売巨人軍を知っている人の何%が「読売日本交響楽団」を知っているだろう?

◆記事:読売日本交響楽団“モーツァルト・シート”特設!(クラシック・ニュース)

 

 読売日本交響楽団では下の各公演に限定50席“モーツァルト・シート”を設けました。

 特典:2公演を同時に求めると各席の20%割引!

 3公演を同時に求めると各席の30%割引!

 そのほか求めた公演の舞台写真のポストカードなどが入手できる。

 申し込み:読売日響チケットセンター(03-3562-1550)

 (以下、略。 詳しくは、読売日本交響楽団“モーツァルト・シート”特設をご参照。


◆コメント:日本テレビは、日本で唯一、オーケストラを持つ民放なのに・・。

 日本テレビ(系列)のテレビ番組表(地上波、BSデジタル)をかなり詳しく見たが「読響アワー」が無い。かつてはあったのだ。

民放だから、予想はしていたが(ナベツネなんて如何にも教養がなさそうだもんね。)、残念なことだ。

日本テレビは、同一企業グループ内に「読売日本交響楽団」という立派なシンフォニー・オーケストラを持っている、日本で唯一の民間放送局なのである。



読売巨人軍を知っている人の1万分の1ぐらいしか、読売日本交響楽団の存在を知らないだろうし、知りたくもないのだろう。

もったい無いことだ。 良いオーケストラなのだけどなあ・・。

以前はそれでも、土曜の深夜に「読響コンサート」などといって、今はフリーだが、局アナ時代の福留功男や、

当時はまだアナウンサーだった木村優子が司会をしていたのだ。

堀米ゆず子の「序奏とロンド・カプリチオーソ」なぞを日本テレビで聴くことがあったのだ。

当時は、この放送局にもそれなりに見識の有る人物がいたのだろう。



今週の週刊ポストにはテレビ業界の特に局社員の汚い世界が告発されているが、

要するにどこの局にも共通するのは、「視聴率が全て」ということである。

下らない話である。

そもそも、視聴率が正確に算出されているのか、誰か精査したことがあるのだろうか?

無いだろう。つまり正しく算出されたかどうか不明な数字に一喜一憂しているわけである。

そして仮に、「視聴率」が統計学的に適性な手続きを経て算出された数字だとしても、やはり、下らない。



何故なら、「誰が見ているのか」は全く考慮されず、「何人が見たのか」だけが問題になるからである。

一人の耳の肥えた人物がオーケストラの番組を見る。

百人の凡人がアイドルの歌番組を見る。

どちらが、良い番組か。

民放の論理では、何の問題もなく、後者である。

一事が万事こういう調子だから、耳がいい人だと、聴いているうちに、気分が悪くなるほど(これは、嫌味でも冗談でもない。

プロの音楽家の音感は、我々素人の想像を絶する。何しろ(特に、弦の人)1Hzの違いを聞き分けるのだから。あまり音程が悪い「音楽」

を聴いていると、実際に生理的に気分が悪くなるのである)音程が悪い歌がそのまま録音され流通する。



録音の過程でいくらでも音程など修正できるだろうに、されていないところを見ると、

レコーディングディレクターだか何だか知らないが、制作者が、やはり耳が悪いのだろう

(音楽で耳が良い悪いというのは、まず音程乃至、ピッチを聞き分けることが出来るかどうかという意味だ。

「耳が悪い」という表現は「難聴」を意味しているのではない)。



仕方がない。大衆社会の宿命だろう。


◆フジテレビと文化放送が援助を打ち切った、日本フィルの悲劇。

 東京に「日本フィルハーモニー交響楽団」と「新日本フィルハーモニー交響楽団」というオーケストラがある。

両者は昔は一つの「日本フィルハーモニー交響楽団」だった。



何故、分裂したかといえば、日本フィルハーモニー交響楽団のスポンサーだった、フジテレビと文化放送が、

あるとき突然、資金援助を打ち切ることを通告したからである。

フジテレビと文化放送の財務状態が悪化したわけではなく、「儲からないから」が理由だった。



オーケストラのメンバーは、これに対し組合を結成して闘おうという音楽家と、

いや、そういうのは止めようという音楽家の二派に分かれてしまった。

惜しいことをした。日フィルも良いオケだったのに。

そのフジテレビのサイトに、以前、「モーストリー・クラシック部員募集」という採用広告が載っていた。
何が「モーストリーだ。ふざけるな。と思った(フジ子ヘミングなんてヘタクソを持ち上げやがって)。


◆モーツァルトは生誕250年に限らずいつ聴いてもいいに決まっているのだが、今日のお薦め。

 クラシックの中でも派手な分野と地味な分野がある。

派手の代表はオペラ、次がオーケストラ・コンサートだろう。



一方、地味は何かというと「室内楽」という分野である。

室内楽というのを文字通り考えると、オペラもオーケストラも室内でやるのであるが、

要するに、小規模な合奏である。弦楽四重奏(曲)が代表的な「室内楽曲」だ。

モーツァルトにもカルテット(カルテットは本来「四重奏」の意味だが、

普通にカルテットというと弦楽四重奏曲、または弦楽四重奏団を指す)はあるけれども、少し取っつきにくいかも知れぬ。



今回紹介するのは、モーツァルトが無くなる年に書かれたクラリネット五重奏曲である。

ちょっとだけ説明すると「クラリネット五重奏曲」とは、「五人のクラリネット奏者が合奏する曲」ではない。

「クラリネット+弦楽四重奏団」、つまり、クラリネットを含む五人(5パート)による曲という意味だ。

似たような書き方をするものとして、たとえば、シューベルトの「ピアノ五重奏曲、『鱒(ます)』は、

ピアノ五台がずらっと並ぶのではない。「ピアノを含む五重奏曲」である。

話が逸れるが、「ます」は楽器編成が例外的である。

普通、弦楽四重奏とはバイオリン二本(第一バイオリン、第二バイオリン)、ビオラ、チェロなのだが、

シューベルトはこの曲で、バイオリンを1本にして、コントラバスを入れた。非常に珍しい。



話を戻す。

クラリネットはモーツァルトが非常に愛した楽器で、死ぬ間際にもう一曲クラリネット協奏曲を作曲したことについては、

以前、ここでも触れた

そのリンク先で推薦している、カールライスターというベルリンフィル首席奏者が演奏したCDにも、実は「クラリネット五重奏曲」は録れてある。それも名演だ。

この曲は名盤が多くて、どうするか迷うのだ(このように、同じ曲を異なる音楽家が演奏し、その違いを楽しむというのが、クラシックを聴く場合の大きな特徴である)。



結局、コンチェルト(協奏曲)ではベルリンフィルのライスターを選んだから、

五重奏曲はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席クラリネット奏者を長く務めた、

アルフレート・ プリンツという名手を選ぶことにした。

非常にオーソドックスだが、良いものは、良い。



他にも、この人を巡って、ベルリンフィルとカラヤンが喧嘩して世界的に有名になった、

ザビーネ・マイヤーという女性奏者も天才的だ。

カラヤン騒動とは無関係に、非常に音楽的な演奏である。



いずれの演奏も良い。

兎にも角にも、私は、この曲を聴いていると、日頃の発言と完全に矛盾するが、

「もしかすると本当に『神様』というのが、何処かにいるのかいな?」と思えてくるのである。


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2006.02.21

「朝食抜き児童、5年でゼロに=地元の食材で給食を-食育基本計画案」←国が計画するようなことなの?

◆記事:朝食抜き児童、5年でゼロに=地元の食材で給食を-食育基本計画案

 

 内閣府は20日、食に対する関心や知識を高めて国民の健康増進を目指す「食育推進基本計画検討会」(座長・猪口邦子食育担当相)を開き、

 朝食を抜く児童を2010年度までにゼロにすることや、学校給食に地元の食材を30%以上(04年度は全国平均で21%)使うことなどを盛り込んだ計画案をまとめた。

 小泉純一郎首相を会長とする食育推進会議が3月下旬にも正式決定する。(時事通信) - 2月20日23時0分更新


◆コメント:朝食を作らずに寝ている母親がいるのである。

 

 子供が朝ご飯を食べてから学校に行く、ということは、議論の余地も無い、日本人の基本的な朝の光景だった。



 しかしながら、今の世の中は恐ろしい。

 私は、子供を公立小学校に通わせていたから、よく分かるのだが、

 恐るべきことに、「朝食を作らない」母親が多数存在するのである(無論、我が家でそんな残酷なことはしていない)。



 私が住んでいる場所は、特別にガラの悪い地域ではない。

 それどころか「日本一行政サービスが行き届いている」「誰もが住みたがる」と言われる地域なのである(勝手にそう思われているだけなのだ)。



 私は初め、子供が朝食を食べられないのは、母親が外へ出て働くようになり、前の晩は疲れて寝てしまい、翌朝もぎりぎりまで寝ている所為かと思った。



 勿論、それは、お母さんは大変だろうが、「子供に朝食を摂らせない」ことに関する正当化事由にはならない。

 どうしても、作れなければ、コンビニのサンドイッチを、前の晩に買っておく、ぐらいの最低のことは出来る筈である。



 そもそも、人の親になったからには、我が子に朝食を食わせるぐらい、「義務」というよりも「母性がそうさせずにいられない」、

 というのが、人間本来の姿ではないかと思う。

 ところが、驚いたことに、何度も書くけれども、子供が朝食を食べられない理由に、単に「母親が起きない」家庭が有るのだ。

 その証拠(?)に、子供が小学校を卒業する時、養護の先生が、母親達に向って懇願するように、

 「どうか、お子さんに朝ご飯を食べさせてあげてください」

 といったのだ。

 私は何かの聞き間違いかと思った。


◆昔はそんな家庭はなかった。

 

 厳密に言えば、こちらも子供だったので、統計学的調査を行う、などという発想も知識もないから、

 絶対に「無かった」とは断言できないが、メシを食わないでいれば、人間、顔色で分かるものだ。

 子供は空腹だとすぐ貧血でぶっ倒れるし。

 昔は、小学校の先生が子供と世間話をするときに、「今朝、朝ご飯、なんだった?」という一言で始まるのが、日常的な光景であった。



 どんなに忙しい、例えば商売を営んでいる家庭でも、子供に朝飯を食わさない家庭は無かった。

 ましてや、子供が学校へ出かけるのに自分は布団に潜り込んだまま、などということがもし発覚したら、

 堅気とは見なされなかったであろう。


◆国が命令しなければ朝飯を作らないぐらいなら、子供をつくるな。

 

 「どうして、子供に朝飯を食わせなければならないのか?」と本気で私に反論しようとしている人が、日本のどこかにはいるのかも知れないが、

 そこまでアホなメールを頂いても答えるつもりはない。予めお断りしておく。

 このような、人間生活の基本に関して説明が必要な人には何を言っても無駄だ。


◆少子化も放っておいたらどうか?

 

 テレビで、結婚するつもりも子供をつくるつもりもない、という若い奴(男女)にインタビューしたのを見たことがあるが、

 これもまた、驚くべき発言の連続だった。 その中で私が最も驚嘆したのは、
 

「何故、私が一所懸命に働いて稼いだ金を、子供の教育のために使わなければいけないのか?」

 という一言だった。

 分かった。てめえがまだ、ガキなんだね。 よしよし、分かった。 君、子供作らないでいいよ。いや、作ってはいけない。

 そんな親のもとに生まれた子供が可哀想だ。それで、日本が滅びるならば、そういう運命の国なのだろう。


◆行動様式の著しい変化を科学的要因から説明できないの?先生方。

 

 頭の良いことを自負しておられる、多くの医学、生理学、脳科学、薬理学等々のセンセーがた。

 私は、日本人の行動様式が、単なる時代の変遷に伴う文化的推移という解釈では説明できないほど、変化していると思います。

 単なる変化ではなく、異常な行動が増えていると思われます。

 先日「アエラ」を読んでいたら、10年連続自殺率日本一の秋田県や他のアジアの地域で、有機燐農薬を多く使っている。という記事が掲載されていました。

 有機燐は脳内神経伝達物質セロトニンの働きを抑制するのだったか、破壊するのだったか

 ちょっとうろ覚えだが、とにかく、セロトニンの作用を阻害するそうですね。

 セロトニンが不足すると抑うつ状態、さらに進めばうつ病を誘発する要因になることは知られています。



 「自殺」と「子供に朝食を作らないこと」とは直接関係がないでしょうが、犯罪の増加など、多方面でも日本人の異常行動が、目に見えて増加していることと、

 このような一種の環境的要因は、因果関係がないのでしょうか?

 無論、両者の因果関係を証明するためには長い時間をかけた疫学的調査が必要なのでしょうが、

 科学者の「勘」があるでしょう。

 科学者は、その「勘」で仮説を立て、それを証明するために、実験やら調査を繰り返すのでしょう?

 だから、ざっくばらんなところを教えていただけないでしょうか?

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2006.02.20

「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為遺憾」(小泉首相)根拠のない大量破壊兵器情報で人を殺すのは支持していましたね。

◆記事1:「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」

 

 ライブドア前社長の堀江貴文被告から武部勤幹事長の二男への資金提供疑惑で、自民党が反撃に打って出た。

 17日午後の衆院予算委員会で逢沢一郎幹事長代理(51)が二男の預金口座などを調べた結果、「そのような事実はなかった」と指摘した上で、

 立証責任は民主党の永田寿康氏にあると強調。事実の証明ができないならば名誉棄損にあたると訴え、逆襲に転じた。

 「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。野党だから与党を批判するのは結構だが、批判の中にもやはり礼がある」

 小泉純一郎首相(64)は予算委で、永田氏の爆弾発言についてこのように批判。

 安倍晋三官房長官(51)も「事実関係を明確にしなければ、ただの怪文書と同じだ」と反論した。[ 2006年2月17日18時0分](夕刊フジ)


◆記事2:前原代表「国政調査権の発動を」 ライブドア振り込み疑惑

 

 民主党の前原誠司代表は19日午前、フジテレビの報道番組でライブドア側から武部勤自民党幹事長の二男への金銭振り込み疑惑について

 「信ぴょう性が高いものと思っており、われわれは自信を持っている」と重ねて強調、国政調査権を発動して調査するよう主張した。

 前原氏はライブドア前社長の堀江貴文被告がメールの存在や振り込み自体を否定していることには「堀江さんは黙秘して話していない。

 逮捕の要件まで認めていない人が『やっていない』と言ったからといって信じるのはおかしな話だ」と指摘。

 「われわれは金融機関にかかわる情報を得ている。国政調査権を発動する時はピンポイントだ」と強調した。

 これに対して、自民党の片山虎之助参院幹事長は同番組で「国政調査権は伝家の宝刀であり、権威にかかわる。

 もう少しいろんなものを出していただき、ちゃんとした証拠がなければ難しい」と反論した。(共同)


◆記事3:首相、イラク開戦支持「反省点ない」(朝日新聞)

 

 小泉首相は15日、ブッシュ米大統領がイラク戦争開始の根拠とした大量破壊兵器情報の大半が誤りだったと認めたことに関連し、

 「大統領は(戦争開始の判断は)正しかったと発言している。 イラクが大量破壊兵器がないと証明すれば、戦争は起こらなかった」と述べた。

 米国の武力行使を支持した自らの判断に問題はないとの考えを強調したものだ。

 首相官邸で記者団の質問に答えた。

 首相は、「反省すべき点はないか」との記者団の質問に

 「日本は国連決議に沿って判断した」と述べ、記者団が「反省材料はないのか」と重ねて問うと

「(あると)思っていない」と語った。 [2005年12月15日22時14分]


◆コメント:小泉首相が正しい。実に稀なことだが・・・・。

 

 小泉首相にしては、珍しく正論を述べている。

 「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」

 まさしくその通り。

 今の状況では、民主党のドジぶりが目に付く。

 しかし、自民党も後ろめたいことが無ければ、国政調査権だろうがなんだろうが発動すればよいではないか。

 自民党の片山衆院幹事長は「国政調査権は伝家の宝刀であり、権威にかかわる。

 もう少しいろんなものを出していただき、ちゃんとした証拠がなければ難しい」という。



 これも、正しい。国家権力を濫用されては困るからだ。

 でもねえ・・。、国政調査権の発動は「伝家の宝刀」ですか。

 この前の、ヒューザー小嶋社長、木村建設社長、姉歯建築士の参考人招致、証人喚問、あれはいずれも「国政調査権の発動」なのですが。

 「伝家の宝刀」にしては、随分簡単に決めていたじゃないですか。

 それなのに、与党・自民党にとって不利な事実が明らかになるかも知れない「国政調査権の発動」は簡単には認められないそうだ。

 これは「なんか、あるからじゃないの?」と勘ぐりたくなるのが人情である。


◆民主党は物的証拠を提示できるのですか?

 

 民主党は「自信がある」なら、早く物的証拠を提示して欲しい。

 ライブドアから武部幹事長の二男への金銭振り込み疑惑を証明するのは、口座の入出金記録を見つけることだ。

 メールは無理だろう。

 ライブドアのメールは東京地検特捜部が押収したサーバーにあるし、本件で問題になっているメールが仮に有ったとしても、検事がとっくに見つけているはずである。

 その上に、地検の次席検事が「そういう記録は有りません」とわざわざコメントを出している。

 与党の圧力で抹消したのか、本当に最初から無かったのかは分からない。

 ただ、国会で論争になっていることに関して、頼みもしないのに検察からコメントが出てくるのは超例外的、というか史上初めての出来事だ。

 この出来事だけでも、何かが「仕組まれている」ことが、余程愚鈍な人で無い限り、分かるだろう。

  また、仮にライブドアから武部幹事長の二男への送金が実行されたとしても、

 そういうことを本人名義の普通の口座で行うバカはいないのであり、架空口座を通していたはずである。

 その場合、架空名義口座の存在と、それらが武部・ライブドアそれぞれのものであることを証明しなければならない。

 これは、なかなか、難しい。



 第一、本人確認法が制定・施行されてからは、架空口座は違法な口座である

 架空口座の開設を認めていた金融機関は、金融庁から業務改善命令を受けることになる。

 だから、金融機関は極力「そんなものは、ありません」というだろう。

 この意味で、民主党の言う通り国政調査権の発動を行っても物的証拠を見つけられる可能性が低い(望みは、内部告発だ)。

 ただし、万が一、架空名義口座が見付かったら、国の監督責任も問われる。

 何故なら、金融機関には金融庁検査が毎年、何ヶ月も入っている。

 従って、仮定上の話であるが、架空名義口座が発見されたら、金融庁は何を見ていたのかということになる。

 金融庁は内閣府の外局だ。明らかに内閣の責任である。

 そして、同じく仮定上の話として、問題の送金が、もしもその架空口座を通して行われていたなら、与党にとっては二重の打撃となる。


◆民主党は「詰め」が甘いね。

 

 また、勘違いメールが来ると面倒くさいから、前もって書いておく。

 私は衆議院選挙前、昨年9月3日に「お前はどこの政党の誰を支持するのだ」とのお訊ねがありましたので(既に書いてるんですが)。という記事を書いた。

 この文章において私は、「岩國哲人さんが党首となる民主党が理想であるが、次善として現在の民主党を支持する」と書いた。

 その後、前原代表になってから、民主党を支持すると書いたことはない。

 何故なら、前原代表は憲法を改正して集団的自衛権の行使を認めるべきだ、という思想の持ち主であり、それは、私が最も反対することだからである。



 今回の下らない「メール騒動」においては、民主党の詰めの甘さが気になるが、一方で自民党が真っ白だと判断する理由もない。

 「真相は不明だ」というのが、現時点で確実に言える唯一の「事実」である。


◆ところで、総理。

 

 冒頭で書いたが、珍しく正論をおっしゃっていましたね。

 「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」

 そのとおりですな。 しかし、なかなか面白い人だ。 記事3を読んで下さい。

 昨年末、ブッシュはイラク戦争を始める正当化事由として掲げた「大量破壊兵器」による情報が誤りだったことを正式に認めた。

 小泉首相はそれでも米国を支持するといった。

 アメリカは、確かな根拠もなく、イラクに対する武力攻撃を始めたのである。

 尤も、仮にイラクが大量破壊兵器を保有していたとしても、あの戦争をアメリカが始めたのは違法行為であった

 ことは先日書いたばかりである。

 「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」(この場合は「名誉」を傷つけるのである)という発言をする人が、

 「正当性の根拠がない戦争、それによって、何万人もの無辜のイラク人が殺された戦争、を支持」するとは、どういうことなのだろうか?

 思想に一貫性が認められない。

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2006.02.19

<H2Aロケット>種子島から打ち上げ成功←上手くいったときには、褒めなければダメだよ。

◆記事:<H2Aロケット>種子島から打ち上げ成功 衛星も分離

 

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日午後3時27分、

 運輸多目的衛星「MTSAT2」を搭載したH2Aロケット9号機を鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。

 約28分後、計画通りに衛星を分離し、打ち上げは成功した。先月24日の8号機に続いて1カ月以内にH2Aの連続打ち上げに初めて成功した。

 昨年2月の7号機からは3機連続の成功となり、国産ロケットの信頼性の確立に大きな弾みとなった。

 9号機は東の方向に上昇し、高度約297キロで衛星を分離した。衛星は順調に飛行しており、

 24日午前1時半ごろに高度約3万6000キロの静止軌道に入る予定。愛称は静止後に正式決定されるが「ひまわり7号」が検討されている。



 JAXAは21日に赤外線天文衛星「アストロF」を搭載したM5ロケット8号機を内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)から打ち上げる予定で、

 1カ月間に大型ロケット3機の連続打ち上げは国内初となる。 H2A9号機の打ち上げ費用は約104億円で、衛星は約140億円。(毎日新聞) - 2月18日22時43分更新


◆コメント:失敗したときだけ騒ぐ「減点法」の社会。

 

 本日H2Aロケット9号機の打ち上げの模様は、宇宙航空研究開発機構|JAXAがインターネットで生中継していた。

 ロケットは謂わばトラックであり、荷物の運搬手段である。

 荷物とは、今日の場合、記事に書いてあるとおり、運輸多目的衛星「MTSAT2」で、気象観測や航空管制に使われる。

 打ち上げの瞬間だけ上手くいっても、ロケットから、衛星を切り離し、その衛星が軌道にのり、

 地球を周回することを確認して初めて成功といえる。

 今回は見事に成功した。しかも3回連続で。おめでとうございます。


◆その前のNASDAとJAXAは地獄だった。

 

 H2Aロケットの前身、H2ロケットは1998年、1999年と2回連続して失敗し、暫くロケットの打ち上げは取りやめとなった。

 4年間改良を重ねた、次世代のロケットがH2Aである。

 満を持しての計画だったが、2003年11月にはH2A6号機の打ち上げに失敗した。



 どの職業も成功して当たり前で失敗したときだけ怒られるのは、日本社会の大きな特徴である。

 普段は、国民もマスコミもロケットのことなど全く考えたこともないのだが、一旦失敗すると、恰好の「叩くネタ」が出来たとばかり攻撃する。

 例えば朝日新聞のH2連続失敗から4年、日本の宇宙開発また窮地という記事をご参照いただきたい。特集まで組んでいる。

 ここまで、叩かれると科学者は恐怖に身がすくんで、また失敗の連鎖が起きるのではないか、と思われた。



 失敗しても良い、とは言わない。

 しかしながら、新しい科学技術の開発に失敗はつきものだということは、科学を専門としない私でも、容易に理解出来る「常識」だ。


◆昨年2月の7号機、今年1月の8号機に続いて、今日は3回連続の成功だ。

 

 2003年11月に失敗した後、初めての打ち上げだった、昨年2月の7号機打ち上げの時の技術者たちの心中を思うと、ぞっとする。

 今度失敗したら・・・・。



 ところがそれでも成功したのはさすが優秀な日本人、それもとりわけ優秀な人々の集まりだけのことはある。

 そして、先月の8号機、今日の9号機と連続3回成功したのだ。



 失敗したときには、あれほど科学者・技術者をたたきのめしたマスコミは、今回は称讃の特集を組むべきだ。

 前述のとおり、誰かが何かを失敗したときだけ、大喜びで叩き、

 成功したときにはおざなりの称讃しか与えないのは、ロケット打ち上げに限らず、日本人の悪い癖だと思う。


◆わずか3日後にはASTRO-Fの打ち上げが予定されている。

 

 今日、H2A9号機を打ち上げたばかりだが、3日後、2月21日早朝にはASTRO-Fという赤外線宇宙観測衛星が打ち上げられる。

 早くもASTRO-F/M-V-8 カウントダウンページがJAXAのサイトに設置されており、既にカウントダウンが始まっている。



 ASTRO-Fというのは、宇宙空間で、天体や銀河が出す赤外線を観測する宇宙望遠鏡である。

 これを打ち上げる目的は、大雑把に言えば、宇宙の起源を探求することと、

 太陽系のような星の集団が宇宙の他の場所にあって、我々のような生命が存在するか否かを調べること、

 という2つのテーマを研究することである。



 なんだ、全然一文の得にもならないじゃないか、と考えるのは、下品である。

 すぐに役に立つ、立たないとは無関係に、「真理」を探求するのが人間のインテリジェンスである。

 こういうことを「無駄」だといって切り捨てるのは無教養な国家のすることだ。

 ASTRO-F/M-V-8 カウントダウンページでの中継は早朝だが、出来るだけ見ることをお薦めしたい。

 オリンピックより、余程感動的である。

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2006.02.18

「米国産牛肉:日本の事前調査容認 米農務省が報告書」←ふざけるな。バカ。

◆記事:米国産牛肉:日本の事前調査容認 米農務省が報告書

 

 日本向けの米国産牛肉に牛海綿状脳症(BSE)の病原体が蓄積しやすい特定危険部位の脊柱(せきちゅう)(背骨)が混入していた問題で、

 米農務省は17日朝(日本時間同日夜)、原因と再発防止策をまとめた報告書を発表した。

 焦点の再発防止策は15項目を追加し、輸出が許可された米食肉処理施設に対する輸出基準の周知徹底や検査厳格化、

 米検査官の再教育などを柱とした検査体制の強化を打ち出した。

 また、ジョハンズ農務長官は会見し、食肉処理施設に対する日本側の事前調査の受け入れを表明した。

 農務省は同日、報告書を日本政府に提出した。日本は混入が判明した1月20日に米国産牛肉の輸入再停止に踏み切ったが、

 米側は報告書を機に輸入の早期再開を求めていく方針だ。


◆コメント:米国側の報告書なんて、向こうに都合が良いことしか書かないに決まってるだろ。

 

先日、書いたばかりだが、こう言うのを「茶番」というのだ。

 米国は、日本が米国産牛肉の輸入を再開するに当たって、必ず安全な肉だけを送りますと言っておきながら、

 一目見て、特定危険部位である脊柱が付いたままの肉を平気で送ってきた国である。



 そもそも、アメリカの食肉管理がいい加減であることは、2005年06月12日(日)の日記に掲載した記事3,と記事4を読んで下さい。

 リンク先と同じ内容だが、ここに再掲しよう。
 

◆記事3:(2004年7月13日付)米、危険牛の76%は未検査・農務省監察官報告書

 【ワシントン13日共同】昨年末に初の牛海綿状脳症(BSE)が確認された米国で、

 2002会計年度(01年10月―02年9月)からの約2年間に中枢神経障害の兆候が表れ処分された牛680頭のうち、

 約76%に当たる518頭がBSE検査を受けていなかったことが13日、農務省監察官が議会下院へ提出した報告書案で明らかになった。

 神経障害の兆候がある牛はBSE感染の恐れがあるため、「危険度の高い牛」の相当数が検査されず感染が見過ごされていた可能性がある。

 農務省は、米国でBSEが広がっている可能性は低いとしてきたが、報告書案は「(政府の)主張の信頼性を低下させる」と指摘した。



 ◆記事4:元米農務省検査官「米のBSE隠し、99.9%確信」

 【ワシントン=吉田透】米農務省の元食肉検査官だったレスター・フリードランダー氏は12日、

 カナダ下院の公聴会での証言で、同省が米国内で新たなBSE(牛海綿状脳症)の牛を見つけながら秘匿していることを「99.9%確信している」と述べた。

 ジョハンズ米農務長官は同日、記者団に対して「(フリードランダー氏の告発は)真実ではない」と全面否定。

 どういう動機で事実と違う主張をするのか理解できないと指摘した。(2005年4月13日 日経)

 アメリカの元検査官が、「米国は感染牛が出ても匿している」と証言しているのだ。

 その上、「へたり牛」(歩行の時に脚がふらつく、典型的な中枢神経系症状が出ている牛)すら、検査もせずに、そのまま食肉として流通させている。

 長年、このような杜撰な管理をしてきたアメリカが、内心バカにしている「黄色でチビで目が細いサル=日本人」に文句を言われたからと言って、

 急に態度を改める訳がない。レイシズムが確実にこの問題には関係している。



 アメリカ人にとって、肉は食わずにはいられないもので、日本人が要求するような検査をしていたら、

 とても処理の速度が需要に追いつかない、ということなのだろうが、

 もう一つ想像できることは、アメリカの一般大衆は多分BSEのことも(本稿とは関係ないが)、地球温暖化のことに関しても殆ど知識がないのであろう。

 アメリカ人に言わせれば、「俺たちは、平気でこの肉を食っているのに、どうしてジャップは細かいことにこだわるのだ?」と言いたいのだろう。



 それはですね。一昨日書いたとおり、日本は買い手、お客様だからである。

 どんな商売でも、五月蠅いことは言わない寛容な、或いは暢気な、或いは無知な客がいる一方で、細かいことを気にする客は必ずいる。



 いろいろなお客のニーズに合わせるのが商売の常識だ。売り手の責務である。

 「日本の事前調査容認」だと? ふざけんじゃねえ。バカ。

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2006.02.17

武部氏二男に3千万円振り込み=堀江被告が指示と民主・永田氏指摘」←何故これが大ごとになりそうなのか。

◆記事:「武部氏二男に3千万円振り込み=堀江被告が指示と民主・永田氏指摘」

 

 民主党の永田寿康氏は16日午前の衆院予算委員会で、ライブドア事件で逮捕された堀江貴文被告が衆院選直前の昨年8月26日付の社内メールで、

 自民党の武部勤幹事長の二男・毅氏あてに選挙コンサルタント費として3000万円を振り込むよう指示していたと指摘した。

 その上で、武部氏と二男の毅氏、堀江被告ら5人の参考人招致を要求した。

 これに関し、武部氏は二男への振り込みの事実を否定した。

 永田氏が入手したメールによると、「至急扱いで処理してほしい」

 「31日できれば29日までに毅(二男)さん宛てに三千万円を振り込むように手配してください」と堀江被告が具体的に指示。

 さらに「前回、振り込んだ口座と同じでOK」と金銭の振り込みが初めてではなかったことも示唆している。 (時事通信) - 2月16日15時1分更新


◆コメント:堀江被告人は闇社会(ブラック)と関係が深いと思われているのです。

 

 最初に白状してしまうと、これから書くことは、立花隆氏の記事の受け売りである。



 今回、ライブドアの捜査に東京地検特捜部の腕利き検事が百人も動員された究極の目的は、

 単にライブドアの「風説の流布」や「ライブドア本体の証券取引法違反」を摘発することではなく、

 かねてうわさの、ホリエモンとブラック社会(闇で世の中を動かしている得体の知れない人々。

 「けものみち」の鬼頭(平幹二朗)みたいな奴ら)との関係を吐かせて、

 ブラック社会に、司法のメスを入れることなのだそうだ。


◆ロッキード事件という疑獄事件が30年前にあった。

 

 このとき、田中角栄が逮捕されたわけであるが、暴かれたのは、ロッキード事件に関わる3つの資金ルートのうちの一つ、「丸紅ルート」だけだった。

 ロッキード事件では、他に児玉誉士夫(右翼の大物)の「児玉ルート」と

 小佐野(国際興業社主、小佐野賢治)ルートが存在していたことが確実だった。

 児玉と小佐野は戦後のどさくさ紛れに闇社会を築いてきた「叩き上げ」の「プロのブラック社会」の人間だった。

 本当は児玉ルート、小佐野ルートの先には、田中角栄以上の、国民が知ったらアッと驚くような大物政治家が、

 闇社会と結びついて美味しい思いをしていたはずなのだが、児玉、小佐野ともブラックのプロだけあって、決して口を割らなかった。

 当時、そのような日本社会の闇の部分を暴露できず、悔しい思いをした検事が、今、検事総長になっている。


◆ライブドアの後ろに君臨するブラック社会を暴きたい、というのが検察の気持ちなのだという。

 

 だから、検察には今度こそ、全てを白日の下に晒してやる、という「気合い」が入っているのだ。

 ライブドア事件では、いまだに名前が出ない「投資事業組合」があり、

 これこそライブドア即ち堀江被告人と、ブラック社会の関係を明らかにする鍵だという。



 投資事業組合に一番通じて関係が深かった、野口英昭エイチ・エス証券副社長の死が、簡単に自殺で片付けられたが、

 検屍所見を読むと、素人目にも自殺とは思えず、やはり、口封じされたのではないかと考えざるを得ない。

 そして、「口封じ」の為に人を殺害するとなったら、これはブラック(闇社会)しかない。

 と、事件の捜査に関わる検事は皆そう思っている。


◆堀江氏が闇社会と関係を持つようになった背景。

 

 この点に関しては、立花隆氏の記事を引用させていただくのが早い。
 

 堀江容疑者とヤミ金融との付き合いは古いといわれている。

 ライブドアの前身の「オン・ザ・エッジ」という会社を立ち上げるとき、

 堀江容疑者はその資金のほとんどを、当時の彼女の父親から借金していた。

 彼女とうまくいっていた間は、それは借りたままでよかったのだが、

 そのうち、会社が成功し、お金もできて、堀江容疑者には別の彼女ができてしまった。

 それが彼女にバレ、堀江容疑者は彼女と別れなければならない羽目におちいった。



 当然その借金を返さなければならない(というか、その父親が持っていた株式を時価で買い戻さなければならない)ことになった。

 それは会社を立ちあげたときは600万円ほどだったといわれるが、

 彼女と別れるときには、会社が成功して、上場もしていたおかげで、時価にして、5億円近くになっていた。

 当時の堀江容疑者は、社長とはいえ、所得は1000万円台で、5億円の借金をおいそれと返せるほどの金はなかった。

 そこで一時しのぎにヤミ金融の金を借りたといわれる。

 と言うわけだ。


◆堀江氏の資金源に闇社会がいるとしたら・・・

 

 武部幹事長、小泉首相とも、でっち上げだと言っているが、

 それは武部が堀江から金を貰ったとすると、間接的に、政府与党がヤクザから金を貰っていたと言うことになる可能性が高い。

 これが、大問題であることは言うまでもないから、必死に誤魔化そうとしているのである。

 ただ、現時点では証拠の信頼性がどの程度か分からないから、仮定上の話である。


◆自民党内で反小泉勢力が台頭しているという。

 

 衆院選直後の小泉首相は、殆ど金正日のようだった。

 小泉首相が国会で演説すると、小泉チルドレンは、昔のアイドルの「親衛隊」のように、同じところで拍手喝采していて、

 これが、民主主義社会だろうか?と頭が痛くなるような有様だったが、今や、チルドレンは四分五裂だという。



  紀子さまのご懐妊で、皇室典範は棚上げとなったが、

  その前、小泉首相は今期国会中になんとか皇室典範を改正する、と気焔をあげていた。

  ところが、この首相の考え方に反対する議員が大勢いた。

 「もっと時間をかけて慎重に審議するべきである」と、公然と「小泉路線」に反対する与党議員が130人もいたのだそうだ。


◆小泉政権は音を立てて崩れつつあるように思われる。

 

 というのは少し気が早いが、最近、便利なサービスが開始された。

 日本テレビがインターネットで毎日、小泉番記者と首相のぶら下がり会見を放送している、

 一日一小泉というWebページは、かなり貴重な情報源だ。

 特に最近は、活字だけでは分からない、小泉首相の元気のなさ、疲れ方が、一目瞭然なのだ。

 せいぜい5分ぐらいだから、見るといいですよ。

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2006.02.16

米国産牛肉輸入再開、「米側回答待ち判断」衆院で首相←買い手(=お客様)である日本が調査しなければいけないのがそもそもおかしい。

◆記事:米国産牛肉輸入再開、「米側回答待ち判断」衆院で首相

 

 小泉首相は15日、米国産牛肉問題に関する衆院予算委員会の集中審議で、今後の輸入再開時期について、

 「科学的知見に基づいて判断する。米国が準備している(原因究明と再発防止策の)回答を待ち、

 国民が安全、安心に牛肉を食べられるような態勢をしっかり作っていきたい」と述べ、米側の回答を受けて判断する考えを示した。

 中川農相は、昨年12月の輸入再開決定を巡る政府の判断について

 「手続きは日本がきちんとやり、米国側が迅速に対応した。拙速だったとは理解していない」と強調した。



  集中審議では、政府の対応に対し、与党からも批判が相次いだ。自民党の西川公也氏は「(再開決定を)急ぎすぎた。

 政府の関与も十分ではなかった」と述べた。

 二田孝治氏も、政府が閣議決定事項となっていた輸入再開前の現地査察を行わなかったことについて、

 「初期の判断通りに(現地査察を)やった方が良かった」と強調した。



  一方、民主党は米国での現地調査を踏まえ、特定危険部位の除去作業について

 「日本の安全基準を満たしていなかった」と訴え、政府に現地査察を行うよう求めた。

 だが、川崎厚生労働相は「米側の報告書を見てから対応を考える」と答えるにとどめた。(読売新聞) - 2月15日23時34分更新


◆コメント:アメリカの商品を日本が買うのだ。日本はアメリカの客だぞ。

 

 BSE問題で、あまりにもあたりまえなのに、見落とされている視点がある。

 それは、この件は、外交問題である以前に、商取引だ、という事実である。

 つまり、アメリカの食肉業者という「店」から、日本の輸入業者という「お客様」が牛肉を買うかどうか、と言う話である。



 我々がものを買うときには、当然、売り手がまともな商品を店先に並べていると信用して買うのである。

 売り手、つまり商売人は、買い手が満足する品物、食べ物ならば確実に安全な商品だけを店先に並べる義務がある。

 当たり前でしょう。



 繰り返すが、「アメリカ産牛肉の輸入問題」においては、アメリカが「店」で日本が「客」なのである。

 それなのに、アメリカは押し売りのように、日本にただ、「買え買え」というばかりで、商品の安全性を自ら確立しようとしない。

 本来そんな商品を、「客」である日本が買う義理は全くないのだ。

 商品の安全を確実にする義務は売り手にあるのであって、買い手に有るのではない。 それだけの話である。



 現実には、アメリカの食品管理行政が全然信用できない、というので、「お客様」である日本が、

 わざわざアメリカに行き、「安全な商品になるにはどうすればよいか」相談に乗ってやっている、というのが現在の状況である。

 こんな滑稽な話はない。

 アメリカは自国の牛肉を「日本という客」に買って欲しいのならば、

 黙っていても日本が買いたくなるような、信頼性のある、安全な商品(牛肉)を提供出来るようにする。

 それが、商売の「筋」というものだ。

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2006.02.15

金融相「驚愕する事件」 みずほ銀漏洩←みんな忘れていると思っているのでしょうが、金融庁、国税庁も何かなくしましたよね?

◆記事1:金融相「驚愕する事件」 みずほ銀漏洩

 

 与謝野馨金融・経済財政担当相は十日の閣議後の記者会見で、

 みずほ銀行の行員が暴力団関連会社へ顧客情報を渡したとされる事件で「非常に驚愕(きょうがく)するような事件。

 行内、刑事処分もあるだろうが、金融庁としてしかるべき相応のことをしなければならない」と述べ、

 経営管理体制などの報告を受けた後で行政処分に踏み切る意向を示した。 (産経新聞) - 2月10日15時45分更新


◆記事2:金融庁、個人情報含むフロッピー2枚紛失 (2004年10月18日 日経)

 

 金融庁は18日、2金融機関から郵送で提出された資金洗浄(マネーロンダリング)に関する情報が入ったフロッピーディスク(FD)2枚が7月末から同庁内で所在不明になっていると発表した。

 うち一枚には、取引の場所や相手の氏名など個人情報が含まれていた。紛失からすでに2カ月以上たっている。

 五味広文長官は同日の記者会見で「いまのところ個人情報が漏えいした痕跡はない」としたうえで

 「金融機関の監督を行う立場でこのような事件が発生したことは極めて遺憾だ。深くおわびする」と陳謝、再発防止策を早急に講じる考えを示した。

 2枚のFDは現在もみつかっていない。紛失したFDはいずれも7月28日に金融庁が書留郵便で受領した。

 発送元の金融機関からの問い合わせで8月上旬に紛失が判明した。

 担当室長が知ったのは約1カ月後、担当課長や長官、伊藤達也金融担当相が知ったのは先週だった。 (01:07)


◆記事3:金融庁またフロッピー紛失 (2005年2月3日)

 

 金融庁は3日、昨年12月に銀行から提出された経営情報を含むフロッピーディスク1枚を紛失したと発表した。

 フロッピーには預金や貸出残高など銀行の経営情報が入っていたが、個人や企業などの取引先情報は含まれていないとしている。

 金融庁では昨年11月、犯罪が疑われる取引情報を含むフロッピーを紛失した問題で担当局長らを処分したばかり。

 同庁は「金融監督を行う立場で、このような事件が発生したことは極めて遺憾」とし、再発防止策と関係者の処分を検討する。(四国新聞)


◆記事4:<納税者情報盗難>47万人分保存のPC2台 東京国税局(2005年9月16日)

 

 東京国税局は16日、局内で保管していたノート型パソコン2台が盗まれた可能性が高いと発表した。

 1台には納税者約47万人分の個人情報が保存されていたおそれもあるが、データ流出は確認できていないという。

 同国税局は15日に、窃盗容疑で警視庁丸の内署に被害届を提出した。

 同国税局によると、パソコンは徴収部と課税2部からそれぞれ1台ずつ紛失。

 課税2部のパソコンにはデータは入っていなかったが、徴収部のパソコンには、収入1000万円以上の個人事業者の氏名、

 住所、電話番号、生年月日などの個人情報が入っていた可能性があるという。

 作業終了後に消去する取り決めだったが、消去されたかは確認されていない。 

 パソコンはパスワードを入力しないと起動しないうえ、データは暗号化されているため、

 同国税局はデータ流出の可能性は低いとみている。同国税局は「国民の皆様方の信頼を損なうもので誠に申し訳なく、深くおわびします」とコメントを出した。

 問い合わせは、同国税局徴収部管理課(03―3216―6855)まで。(毎日新聞) - 9月16日21時15分更新


◆コメント:故意と過失の違いがあるとは言え、金融庁と国税庁からその後、報告がない。

 

 金融機関は信用だけから成り立っている。

 その金融機関の職員が、顧客情報を故意に、こともあろうに、暴力団関係者に渡していたというのは、

 私的感情をそのまま発露するならば、「極刑」に処すべきだ、と言っても良いぐらいの言語同断な不祥事であり、

 その意味では、与謝野金融相の言っていることは正しい。



 ただ、マスコミは、覚えているくせに読者にリマインド(思い出させる)しない。記事2から記事4まで。 何も言う必要はないだろう。

 金融機関を監督する官庁が過失とはいえ、個人情報を含む媒体を半年に2回も紛失しておきながら、

 処分は担当者どまりで当時の金融相は辞めなかったし、小泉首相から何のコメントもなかった。



 また、国税庁が47万人の個人情報を含むPCを盗まれたという話だが、これも過失だが、国税庁の個人情報には当然国民の所得額が含まれている。

 悪い奴の手に渡ったらいくらでも悪用できる。とんでもない大失態だ。

 ところが、この時も谷垣財務相からは特にコメントもなく、内閣総理大臣からも無かった。やはり担当者を処分して終わりだった。



 民間だったら、こんなことをしたら、即座に業務改善命令が出るが国だから誰も出さない。

 それを良いことに、金融庁も国税庁もその後なくしたフロッピーディスクとPCの捜索はどうなったのか、何の報告もない。

 本来、内閣の責任である。野党の追及が無いのは何故か。

 繰り返すが、マスコミの金融・財政担当記者がこれらの事件を忘れたはずは無い。

 一般国民は忘れても、それを思い出させないマスコミもどういうつもりなのか。

 民間企業を批判するのであれば、国にも自らの過失には責任をとらせるべきで、

 時間が経ったから、もういい、という理屈は成り立たない。

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2006.02.14

「米がイランの核施設の攻撃を計画=英紙」←どうしても戦争をしたくなってしまうんだね。アメリカは。

◆記事:米がイランの核施設の攻撃を計画=英紙

 

 [東京 13日 ロイター] 英サンデー・テレグラフ紙(オンライン版)は、米国防総省で、イランの核開発を阻止するため、

 外交努力が失敗した場合の最終手段として、イランの核関連施設を空爆するなどの計画が立案されている、と伝えた。

 米国防総省では、標的の特定や必要な軍備の査定などが進められている、という。

 同紙によると、ある国防総省の有力顧問は、この計画が「通常の軍の有事査定以上のもの」とし、

 最近数カ月にわたり、かなりの緊急性をもって作業が進められている、と述べた。

 ブッシュ政権は最近、今後2年以内に原子力潜水艦に通常型弾道ミサイルを追備する計画を発表しており、

 それが間に合えば、それらもイラン攻撃の一翼を担うことになる、とサンデー・テレグラフは伝えている。

(ロイター) - 2月13日8時5分更新


◆コメント:日本は「米国の武力行使を支持し」てはいけません。

 

 何故か。

 国際法上、違法だからです。

 何の国際法かというと、国連憲章です。

 アメリカは云うまでもなく国連加盟国ですから、国連憲章を守らなければなりません。

 ここに、国際連合憲章(邦訳)があります。

 さほど、難しいことが書いてあるわけではない。出来れば全部読んで下さい。一日で読まなくて良いけど。



 まず、第2条【原則】の3.と4.(第3項、第4項)を読んで下さい。

 


  •  3.すべての加盟国は、その国際紛争を平和的手段によって国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決しなければならない。

  •  4.すべての加盟国は、その国際関係において、武力よる威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。

 読めば明らか。

 国連憲章という全ての国連加盟国が守らなければならない国際法では、原則として武力行使は禁じられているのです。

 みだりに武力行使を実施することは、「違法行為」なのです。


◆国連憲章における武力行使容認の例外。 

 

 第2条の規程にもかかわらず、国連憲章が例外的に武力の行使を認めているケースが二つだけあります。

 一つ目は、「第7章 平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」というセクションの第42条「軍事的措置」

 つまり、世界平和を乱す国があったら、まず、国連決議にもとづいて、非軍事的措置(経済制裁)を実行する(第41条)。

 それでも、ダメで、どうしても軍事的措置を取らざるを得ない、というときは、

 安保理が、正当な手続きによって、武力行使を決定する。

 安保理が決めるのですからね。

 アメリカでもどこの国でも一国が勝手に決めてはいけないのです。

 二つ目は、第51条【自衛権】です。

 第51条【自衛権】この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。(以下略。読んで下さい)

 国際法と国内法(日本の中の法律)とを混同してはいけないのですが、

この場合、たとえとして分かりやすいので、刑法に当てはめると「正当防衛」です。

 「急迫不正の侵害に対し、自己又は他人の権利を防衛するため、止むことを得ざるに出でたる行為はこれを罰せず」。

 国連憲章が定めているのは、自分から他国を攻めていないのに、どこかの国が侵略してきた。

 この場合は、自国を守るために、国連が多国籍軍を送るなどして助けに行くまで武力を行使するのは仕方がない。

 という意味です。
 この二つのケース以外の武力行使は違法なのです。


◆だからイラク戦争は違法なのです。

 

 イラク戦争の開始以来、国会の質疑応答を聴いていると「イラク戦争の大義」という言葉を国会議員が何度も使っていたけれども、

 あれを聴く度にイライラしました。

 「大義」などという抽象的な、主観的な問題ではない。

  野党は、「イラク戦争の国際法上の正当性の根拠は何か?」と首相に詰問すべきだったのです。

 答えようが無かったはずです。正当性はないのですから。

 議論の余地は無いのです。

 何故なら、2003年3月20日に開始されたアメリカのイラクに対する武力行使は、

 上で説明した、国連憲章における例外の二つのうちのいずれにも該当しないからです。

 議論すること自体馬鹿馬鹿しい。



 大量破壊兵器?

 関係無い。

 仮に、(あくまでも仮定上の話ですが)、イラクが大量破壊兵器をもっていたとしても(実際には無かったのですが)、

 アメリカが勝手に兵隊をイラクへ送ってイラク人を殺して良い、という理屈は、国連憲章のどこをどう読んでも、書いてない。

 アメリカのやったことは正当化できないのです。

 これほど簡単で明らかなことはないのです。



 私は、ずーっと、それを主張しています。

 イラク戦争が始まる前の日、アメリカの行動は明らかに国際法違反である。その法的根拠。という文章を書きました。

 今日書いた内容と全く同じです。

 当たり前です。国連憲章に変更が無いのだから。

 今一度繰り返しますが、イラク戦争は正しいか正しくないか、議論の余地は無い。

 客観的に「違法」なのです。


◆アメリカがイランを攻撃する権利は、無い。イラクと同じなのです。

 

 アメリカは無茶苦茶な言いがかりを付けてイラクを攻撃して、撤退できなくなり泥沼状態です。

 そのため、ブッシュ大統領の支持率はどんどん下がっている。それでもまだ分からないのですねえ。

 イランは、核兵器を「作ろうとしている」。それはそうなのでしょう。

 しかし、これもイラクと同じ。

 たとえ、「イランが核兵器を作りそうだ」という情報が本当だとしても、それは、アメリカが単独でイランを攻撃することを正当化しません。

 何故なら、くどいようですが、国連憲章が例外的に武力行使を認める二つのケース、いずれの状況にも該当しないからです。

 イランにどう対処するかを決めるのは国連安全保障理事会です。

 アメリカ合衆国ではありません。

 今度こそ、日本人は、日本政府、つまり、小泉純一郎内閣総理大臣が、

 「アメリカの武力攻撃を支持する」などという恥ずかしいことを云わないように、注視しなければいけません。

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2006.02.12

「二十一世紀に生きる君たちへ」「洪庵のたいまつ」全文収録しました。

◆はじめに:アクセス解析をみてびっくり。

 

今日は、当サイトに千客万来なので、何事かとアクセス解析(エンピツにもココログにも設置してある)をみたら、

 「洪庵のたいまつ」の検索を辿って来られた方が異常に多い。

  こういうとき、考えられる最も大きな可能性は、「2ちゃんねる」か「テレビ」であるが、前者の可能性は低い。

 多分テレビで司馬遼太郎氏の特集か、「洪庵のたいまつ」と「21世紀に生きる君たちへ」を授業で取り上げている有名な先生がいるから

 そのドキュメンタリー番組を放送したのだろうと想像した(私はあまりテレビは見ない)。



 そこで、このサイトへのアクセスが増えた時間帯を中心にテレビ番組表を見たら、案の定、

 フジテレビで14時から放送されたザ・ノンフィクションという番組で、この、司馬遼太郎さんの文章をとりあげたようだ。納得。



 今まで、この文章を知らない人が多かったのですね。元々は教科書の為の書き下ろしだが、今では、色々な本に載っている。

 Amazonで「21世紀に生きる君たちへ」で検索すると、
 対訳 21世紀に生きる君たちへが先頭に来る。

 「二十一世紀に生きる君たちへ」で同じくAmazon和書を検索すると、

 二十一世紀に生きる君たちへをヒットする。

 後者は大型本に大きな活字で、「二十一世紀に生きる君たちへ」と「洪庵のたいまつ」だけが収録されている。

 因みに、十六の話 中公文庫にも収録されている。

 だから、どれかを買って読めばよいのだが、折角、私のサイトにアクセスしてくださる方のために、


 本当は、知的財産権の侵害だが、この希代の名文を二つとも収録する。


◆『21世紀に生きる君たちへ』

 

 私は歴史小説を書いてきた。

 もともと歴史が好きなのである。両親を愛するようにして、歴史を愛している。

 歴史とは何でしょう、と聞かれるとき、

「それは、大きな世界です。かつて存在した何億という人生がそこにつめこまれている世界なのです。」

 と、答えることにしている。

 私には、幸い、この世にたくさんのすばらしい友人がいる。

 歴史の中にもいる。そこには、この世では求めがたいほどにすばらしい人たちがいて、私の日常を、はげましたり、なぐさめたりしてくれているのである。

 だから、私は少なくとも2千年以上の時間の中を、生きているようなものだと思っている。

 この楽しさは、・・・・もし君たちさえそう望むなら・・・・おすそ分けしてあげたいほどである。



 ただ、さびしく思うことがある。

 私が持っていなくて、君たちだけが持っている大きなものがある。未来というものである。

 私の人生は、すでに持ち時間が少ない。例えば、21世紀というものを見ることができないに違いない。

 君たちは、ちがう。

 21世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしいにない手でもある。



 もし「未来」という町角で、私が君たちをよびとめることができたら、どんなにいいだろう。

 「田中君、ちょっとうかがいますが、あなたが今歩いている21世紀とは、どんな世の中でしょう。」

 そのように質問して、君たちに教えてもらいたいのだが、ただ残念にも、その「未来」という町角には、私はもういない。

 だから、君たちと話ができるのは、今のうちだということである。

 もっとも、私には21世紀のことなど、とても予測できない。

 ただ、私に言えることがある。それは、歴史から学んだ人間の生き方の基本的なことどもである。



 昔も今も、また未来においても変わらないことがある。

 そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動植物、さらには微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているということである。

 自然こそ不変の価値なのである。なぜならば、人間は空気を吸うことなく生きることができないし、水分をとることがなければ、かわいて死んでしまう。



 さて、自然という「不変のもの」を基準に置いて、人間のことを考えてみたい。

 人間は・・・・繰り返すようだが・・・・自然によって生かされてきた。古代でも中世でも自然こそ神々であるとした。

 このことは、少しも誤っていないのである。歴史の中の人々は、自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身をつつしんできた。

 この態度は、近代や現代に入って少しゆらいだ。 ・・・・

 人間こそ、いちばんえらい存在だ。という、思い上がった考えが頭をもたげた。

 20世紀という現代は、ある意味では、自然へのおそれがうすくなった時代といってもいい。



 同時に、人間は決しておろかではない。

 思いあがるということとはおよそ逆のことも、あわせ考えた。つまり、私ども人間とは自然の一部にすぎない、というすなおな考えである。

 このことは、古代の賢者も考えたし、また19世紀の医学もそのように考えた。

 ある意味では、平凡な事実にすぎないこのことを、20世紀の科学は、科学の事実として、人々の前にくりひろげてみせた。

 20世紀末の人間たちは、このことを知ることによって、古代や中世に神をおそれたように、再び自然をおそれるようになった。

 おそらく、自然に対しいばりかえっていた時代は、21世紀に近づくにつれて、終わっていくにちがいない。



 「人間は自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている。」

 と、中世の人々は、ヨーロッパにおいても東洋においても、そのようにへりくだって考えていた。

 このかんがえは、近代に入ってゆらいだとはいえ、右に述べたように近ごろ再び、人間たちはこのよき思想を取りもどしつつあるように思われる。

 この自然へのすなおな態度こそ、21世紀への希望であり、君たちへの期待でもある。

 そういう素直さを君たちが持ち、その気分をひろめてほしいのである。

 そうなれば、21世紀の人間はよりいっそう自然を尊敬することになるだろう。

 そして、自然の一部である人間どうしについても、前世紀にもまして尊敬しあうようになるのにちがいない。

 そのようになることが、君たちへの私の期待でもある。



 さて、君たち自身のことである。

 君たちはいつの時代でもそうであったように、自己を確立せねばならない。 ・・・・

 自分に厳しく、相手にはやさしく。 という自己を。

 そして、すなおでかしこい自己を。

 21世紀においては、特にそのことが重要である。

 21世紀にあっては、科学と技術がもっと発達するだろう。

 科学・技術がこう水のように人間をのみこんでしまってはならない。

 川の水を正しく流すように、君たちのしっかりした自己が科学と技術を支配し、よい方向に持っていってほしいのである。



 右において、私は「自己」ということをしきりに言った。自己といっても、自己中心におちいってはならない。

 人間は、助け合って生きているのである。

 私は、人という文字を見るとき、しばしば感動する。斜めの画がたがいに支え合って、構成されているのである。 

 そのことでも分かるように、人間は、社会をつくって生きている。社会とは、支え合う仕組みということである。

 原始時代の社会は小さかった。家族を中心とした社会だった。

 それがしだいに大きな社会になり。今は、国家と世界という社会をつくりたがいに助け合いながら生きているのである。

 自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。

 このため、助けあう、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。

 助け合うという気持ちや行動のもとのもとは、いたわりという感情である。

 他人の痛みを感じることと言ってもいい。

 やさしさと言いかえてもいい。

 「いたわり」

「他人の痛みを感じること」

「やさしさ」




 みな似たようなことばである。
 この三つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。

 根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならないのである。

 その訓練とは、簡単なことである。

 例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、その都度自分中でつくりあげていきさえすればいい。

 この根っこの感情が、自己の中でしっかり根づいていけば、他民族へのいたわりという気持ちもわき出てくる。



 鎌倉時代の武士たちは、

 「たのもしさ」

 ということを、たいせつにしてきた。人間は、いつの時代でもたのもしい人格を持たねばならない。

 人間というのは、男女とも、たのもしくない人格にみりょくを感じないのである。





 もう一度繰り返そう。さきに私は自己を確立せよ、と言った。自分に厳しく、あいてにはやさしく、とも言った。

 それらを訓練することで、自己が確立されていくのである。そして、“たのもしい君たち”になっていくのである。

 以上のことは、いつの時代になっても、人間が生きていくうえで、欠かすことができない心構えというものである。



 君たち。君たちはつねに晴れあがった空のように、たかだかとした心を持たねばならない。

 同時に、ずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない。

 私は、君たちの心の中の最も美しいものを見続けながら、以上のことを書いた。

 書き終わって、君たちの未来が、真夏の太陽のようにかがやいているように感じた。


◆『洪庵のたいまつ』

 

 世のために尽くした人の一生ほど、美しいものはない。

 ここでは、特に美しい生涯を送った人について語りたい。

 緒方洪庵のことである。

 この人は、江戸末期に生まれた。

 医者であった。

 かれは、名を求めず、利を求めなかった。

 あふれるほどの実力がありながら、しかも他人のために生き続けた。そういう生涯は、はるかな山河のように、実に美しく思えるのである。

 といって、洪庵は変人ではなかった。どの村やどの町内にもいそうな、ごく普通のおだやかな人がらの人だった。

 病人には親切で、その心はいつも愛に満ちていた。

 かれの医学は、当時ふつうの医学だった漢方ではなく、世間でもめずらしいとされていたオランダ医学(蘭方)だった。

 そのころ、洪庵のような医者は、蘭方医とよばれていた。

 変人でこそなかったが、蘭方などをやっているということで、近所の人たちから、

「変わったお人やな。」

 と思われていたかも知れない。ついでながら、洪庵は大坂(今の大阪市)に住んでいた。

 なにしろ洪庵は、日常、人々にとって見慣れない横文字(オランダ語)の本を読んでいるのである。

 いっぱんの人から見れば、常人のようには思われなかったかもしれない。



 洪庵は、備中(今の岡山県)の人である。

 現在の岡山市の西北方に足守という町があるが、江戸時代、ここに足守藩という小さな藩があって、緒方家は代々そこの藩士だった。

 父が、藩の仕事で大坂に住んだために、洪庵もこの都市で過ごした。

 少年のころ、一人前のさむらいになるために、漢学の塾やけん術の同情に通ったのだが、生まれつき体が弱く、病気がちで、塾や道場をしばしば休んだ。

 少年の洪庵にとって、病弱である自分が歯がゆかった。この体、なんとかならないものだろうかと思った。



 人間は、人なみでない部分をもつということは、すばらしいことなのである。そのことが、ものを考えるばねになる。

 少年時代の洪庵も、そうだった。かれは、人間について考えた。

 人間が健康であったり、健康でなかったり、また病気をしたりするということは、いったい何に原因するのか。

 さらには、人体というのはどういう仕組みになっているのだろう、というようなことを考え込んだ。

 この少年は、ものごとを理づめで考えるたちだった。

 今の言葉でいえば、科学的に考えることが好きだったといっていい。

 少年は、蘭学特に蘭方医学を学びたいと思った。 

 幸い、この当時、中天遊(1783~1835)という学者が、大坂で蘭方医学の塾を開いていて、

 あわせて初歩的な物理学や化学につても教えていた。

 少年はここに入門した。主として医学を学んだのである。

 中天遊からすべてを学び取った後、さらに師を求めて江戸へ行った。二十二才のときであった。

 江戸では、働きながら学んだ。あんまをしてわずかな金をもらったり、他家のげんかん番をしたりした。

 そのころ、江戸第一の蘭方医学の大家は、坪井信道(1795~1848)という人だった。

 ついでながら、江戸時代の習慣として、えらい学者は、ふつうその自たくを塾にして、自分の学問を年わかい人々に伝えるのである。

 それが、社会に対する恩返しとされていた。

 洪庵は、坪井信道の塾で四年間学び、ついにオランダ語の難しい本まで読むことができるようになった。

 そのあと、長崎へ行った。

 長崎。

 この町についてあらかじめ知っておかねばならないことは、江戸時代が鎖国だったことである。

 幕府は、長崎港一カ所を外国に対して開いていた。

 その外国も限られていて、アジアの国々では中国(当時は清国)だけであり、ヨーロッパの国々ではオランダだけだった。

 そういうわけで、長崎にはオランダ人がごく少数ながら住んでいたのである。



 もう少し鎖国について話したい。

 鎖国というのは、例えば、日本人全部が真っ暗な箱の中にいるようなものだったと考えればいい。

 長崎は、箱の中の日本としては、はりでついたように小さなあなだったといえる。

 その小あなからかすかに世界の光が差しこんできていたのである。

 当時の学問好きの人々にとって、その光こそ中国であり、ヨーロッパであった。

 人々にとって、志さえあれば、暗いはこの中でも世界を知ることができる。

 例えば、オランダ語を学び、オランダの本を読むことによって、ヨーロッパの科学のいくぶんかでも自分のものにすることができたのである。

 洪庵もそういう青年の一人だった。洪庵は長崎の町で二年学んだ。



 二十九才の時、洪庵は大坂にもどった。

 ここでしんりょうをする一方、塾を開いた。

 ほぼ同時に結こんもした。妻は、八重という、やさしくて物静かな女性だった。

 考え深くもあった。八重は終生、かれを助け、塾の書生たちからも母親のようにしたわれた。



 洪庵は自分の塾の名を適塾と名付けた。

 日本のきんだいが大きなげき場とすれば、明治はそのはなやかなまく開けだった。

 その前の江戸末期は、はいゆうたちのけいこの期間だったといえる。適塾は、日本の近代のためのけいこ場の一つになったのである。



 すばらしい学校だった。 入学試験などはない。

 どのわか者も、勉強したくて、遠い地方から、はるばるとやってくるのである。

 江戸時代は身分差別の社会だった。しかしこの学校は、いっさい平等だった。

 さむらいの子もいれば町医者の子もおり、また農民の子もいた。

 ここでは、「学問をする」というただ一つの目的と心で結ばれていた。

 適塾においては、最初の数年は、オランダ語を学ぶことについやされる。

 先生は、洪庵しかいない。

 その洪庵先生も、病人たちをしんりょうしながら教える。

 体が二つあっても足りないほどいそがしかったが、それでも塾の教育はうまくいった。

 塾生のうちで、よくできる者ができない者を教えたからである。

 八つの級に分かれていて、適塾に入って早々の者は八級とよばれる。

 一級の人は、最も古いし、オランダ語もよくできる。各級に、学級委員のように「会頭」という者がいる。

 塾生全部の代表として、塾頭という者がいた。

 ある時期の塾頭として、後に明治陸軍をつくることになる大村益次郎がいたし、

 また別の時期の塾頭として、後に慶應義塾大学のそう立者になる福沢諭吉もいた。



 適塾の建物は、今でも残っている。場所は、大阪市中央区北浜三丁目である。

 当時、そのあたりは商家がのきをならべていて、適塾の建物はその間にはさまれていた。

 造りも商家風で、今日の学校という感じのものではない。門もなければ運動場もなく、あるのは二階建てのただの民家だった。

 その二階が塾生のね起き場所であった。そして教室でもあった。

 塾生たちは、そこでひしめくようにしてくらしていた。夏は暑かったらしい。

 先に述べた福沢諭吉は、明治以後、当時を思い出して、

 「ずいぶん罪のないいたずらもしたが、これ以上できないというほどに勉強もした。

 目が覚めれば本を読むというくらしだから、適塾にいる間、まくらというものをしたことがない。夜はつくえの横でごろねをしたのだ。」

 という意味のことを述べている。



 洪庵は、自分自身と弟子たちへのいましめとして、十二か条よりなる訓かいを書いた。

 その第一条の意味は次のようで、まことにきびしい。

 医者がこの世で生活しているのは、人のためであって自分のためではない。決して有名になろうと思うな。また利益を追おうとするな。ただただ自分をすてよ。そして人を救うことだけを考えよ。

 そういう洪庵に対し、幕府は、

 「江戸へ来て、将軍様の侍医(奥医師)になれ。」 ということを言ってきた。

 目もくらむほどにめいよなことだった。奥医師というのは、日本最高の医師というだけでなく、その身分は小さな大名よりも高かったのである。

 つまり、洪庵の自分へのいましめに反することだった。 洪庵は断り続けた。

 しかし幕府は聞かず、ついに、いやいやながらそれにしたがった。



 洪庵は五十三才のときに江戸へ行き、そのよく年、あっけなくなくなってしまった。

 もともと病弱であったから、わかいころから体をいたわり続け、心もできるだけのどかにするよう心がけてきた。

 ところが、江戸でのはなやかな生活は、洪庵の性に合わず、心ののどかさも失われてしまった。

 それに新しい生活が、かれに無理を強いた。

 それらが、かれの健康をむしばみ、江戸へ行ったよく年、火が消えるようにしてなくなったのである。



 振り返ってみると、洪庵の一生で、最も楽しかったのは、かれが塾生たちを教育していた時代だったろう。

 洪庵は、自分の恩師たちから引き継いだたいまつの火を、よりいっそう大きくした人であった。

 かれの偉大さは、自分の火を、弟子たちの一人一人に移し続けたことである。

 弟子たちのたいまつの火は、後にそれぞれの分野であかあかとかがやいた。

 やがてはその火の群が、日本の近代を照らす大きな明かりになったのである。

 後生のわたしたちは、洪庵に感謝しなければならない。


◆コメント:これを読んで感動できるなら、まだ望みがある。出来ない奴は、ダメだ。

 

 そう、思いませんか?

 さて。

 知的財産権侵害と承知しても、なお、私がこの二つの文章を転載した理由は、

 この場合、法令の遵守よりも、司馬遼太郎氏の訴えたかったことを少しでも多くの人に読んで貰うことの方が、「世のためになる」、と判断したからである。

 蛇足ながら、私が「洪庵のたいまつ」をこの日記で取り上げたことが、二回ある。

 「洪庵のたいまつ」、と、

 「世のため、人のため」という言葉を聞かなくなりましたね。である。

 無論、司馬遼太郎氏の文章とは比べるべくもない駄文だが、よろしければ、お読み下さい。

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「医療改革法案を閣議決定」←自民党が衆院選挙で勝ったらこうなる、と私は9月7日に書きました。

◆記事1:医療改革法案を閣議決定

 

政府は10日、医療制度改革関連法案を閣議決定し、国会に提出した。

 伸び続ける医療費を抑制するため、高齢者に応分の負担を求めるほか、入院日数の短縮や生活習慣病予防に積極的に取り組む。

 政府は今国会で成立させ、早いものは今年10月から実施する考えだ。



≪医療制度改革スケジュール≫

  【平成18年10月】
 


  • 現役並み年収の70歳以上の患者窓口負担率を2割から3割に引き上げ

  •  長期入院する70歳以上の食費と部屋代(光熱水費相当)を自己負担化


  【20年4月】
 

  • 70-74歳の患者窓口負担率を1割から2割に引き上げ

  •  乳幼児の窓口負担率2割の対象を、3歳未満から小学校入学前に拡大

  •  保険運営主体の健康診断事業を一部義務化

  •  75歳以上を対象にした健康保険を新設


  【20年10月】
 

  • 政府管掌健康保険(政管健保)を公法人化

  【24年4月】
 

  • 介護型療養病床を廃止

(産経新聞) - 2月11日3時20分更新


◆記事2:負担増は最大14・5万円 定率減税の半減で (共同通信)- 12月30日18時30分

 

 所得税と個人住民税の定率減税の減税幅が、来年から半分になる。

 半減は所得税が1月徴収分から、個人住民税は6月からで、負担増は年間最大14万5000円。

 景気への配慮から2段階で廃止される。残り半分も2007年に廃止され、家計に重くのしかかる。

 定率減税の半減により、来年は夫婦と子ども2人の世帯の場合、年収500万円で約1万8000円、

 年収700万円で約4万1000円それぞれ負担が増えることになる。



 07年からは全廃となり、

 年収700万円の家庭(夫婦、子ども2人)では現在より約8万2000円の実質増税となる。

 同年からは三位一体改革に伴う地方への税源移譲で、所得税率も現在の4段階から「5、10、20、23、33、40%」の6段階に変更。

 住民税は5、10、13%の3段階に分かれている税率が10%に一本化される。

 ただ、個人の税負担は税率変更後も基本的に変わらない。


◆コメント:選挙前、「自民党が選挙で勝ったら、こうなる」と書いた。

 

 私は、選挙前、9月7日、小泉首相は「郵政民営化だけが争点の選挙だ」と云っているが、

 自民党が勝ったら、その他の政策も信任されたものと見なすだろう。

 その結果こういうことが起きる。という記事を書いた。

 【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。を読んで下さい。

 順番が前後するが、定率減税の廃止による実質増税を行うこと、

 医療費の本人負担が増えるであろうことなど、細かいところは違っていても、政策の方向性は、予想したとおりだ。

 断っておくが、予想が当たったことを自慢しようという、幼稚な話ではない。

 こんな予想が当たっても嬉しくも何ともない。


◆コメント:人間社会に格差はつきものだが、小泉首相は強者側の論理に立ちすぎるのが問題なのだ。

 

 「自由な競争を通して、よりよい製品やサービスが開発され、結果的には社会が豊かになる。」

 というのが資本主義の発想だから、小泉首相が云うまでもなく、格差が出来るのは当たり前である。

 一生懸命働いた人間と、家に閉じこもり、働かず、税金も納めないNEETが同じ生活を送ることが出来たら、

 それは、むしろ不公平で、両者間には、格差が生まれるのが当然である。



 昨年、91歳で亡くなり、これほど亡くなって惜しまれた政治家はいない、と云われた、

 故・後藤田正晴氏が生前、TBSの「時事放談」で述べた言葉が、

 後藤田正晴 日本への遺言という本になった。

 その中に次のような発言が収められている。

 

「小泉さんは日本を変える、政治を変えると言うが、強者の論理が強すぎる。やはりどんな時代になっても、立場の弱い人、気の毒な人は出ている。ならば、そういう人に対して政治の光をどう当てるかということは、政治を担当する者の大きな責任だと思う」

 全くそのとおりである。

 これが、問題の核心を指摘している。

 「機会の平等」、「敗者が再挑戦出来る社会」という、おなじみ、「小泉ワンフレーズ・アピール」は、一見かっこいい。

  このたぐいの、響きの良い、しかし、実は大変問題があることをさらりといってしまうことにかけて、小泉純一郎氏は殆ど天才である。


◆どう頑張っても平等な機会を得られないことだってあるのだ。

 

 不可抗力により平等な機会が与えられなかったり、予期せぬ不幸に襲われる可能性はだれもが持っている。

 貴方も私も明日、クルマにはねられ、脊椎損傷で下半身不随となり、

 のこりの人生を車椅子を用いて過ごさなければならなくなる可能性がある。

 また、素行の良くない親のもとに生まれ、虐待される子供がいるのだ。

 これは、本人の責任ではないのに、社会的弱者になってしまうわけである。

 このような「格差」を放置、あるいは、拡大させて良い訳が無い。 



 若い頃、懸命に働いて、その結果年を取って病気になった人もいるだろう。

 それを、老人医療費がかかりすぎるという、そろばん勘定だけで、済ませて良いのか。

 小泉内閣には、「不幸な人、辛い境遇にある人を助けるにはどうするか?」という「情」が感じられない。

 それが、致命的な欠点なのである。

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2006.02.11

受験生は大変ですな。少し気が楽になる話。

◆頑張れとは云いません。

 

 受験生に今更頑張れとは云わない。 頑張ったに決まっているからね。ご苦労様。

 貴方が一生懸命に勉強したのならば、人生のどこかで必ず報われます。



 話が早速逸れるけれど、今は合格発表をインターネットで見ることが出来るのだよね。

 それだけでも、気が楽じゃないですか。 

 昔は、学校に見に行くしか無かったのだからね。 あの、合格発表を見に行くときは嫌だったねえ。

 そして残酷だよね。



 合格した奴は遠慮無く狂喜している。

 そのすぐ脇で不合格の人がしょんぼりしている。
 残酷な風景だとおもいましたね。

 だから、ネットで発表を見られるのは実に羨ましい。


◆「縁起」を担がないでいいからね。私は日本受験史上最も縁起の悪い受験番号を割り当てられた。

 

 背景となる事実を先に書くと、私は、現役のときには、全滅でした。

 一浪した後に東京の某大学の法学部法律学科に、何とか入りました。



 このごろの子は、云われなくても「縁起をかつぐ」などということはないのだろうか?

 昔は、受験の前に「落ちる」とか「滑る」とか云うのはタブーだ、なんて云われていました。

 私はそれは全く気にしなかった。全然下らないと思った。



 ただ、一浪して、つまり、2回目の受験で、某大学・某学部の受験番号を見たときはさすがに驚いた。

 一浪でしょ?今度失敗したら「二浪」でしょ?

 その受験番号は「26464」(二浪しろよ)だったのです!!

 天地神明に誓って云うが、これは事実なのです。 私は、感動しました。

 「この世に、これ以上縁起の悪い受験番号があるだろうか?」

 そのうえ、名前が「JIRO」でしょ?漢字で書くと「にろう」と読めるわけです。

 まあ、縁起の悪さの頂点を極めましたね。



 けれども、初めに書いた通り、結果的に私は受かりましたよ。二浪はしませんでした。

 このときから、私は、一切の「縁起の悪いこと」を気にしなくなりました。


◆仮に浪人することになっても、経済的には親に負担をかけるが、大変勉強になります。

 

 何しろ現役のときには、いまから思い出すと恥ずかしいほど、勉強の仕方が分かっていなかった。

 ところが、予備校(代ゼミ)の講師は教え方が上手いわけです。

 「へー、俺でも数学ができるのか」、と思ったり、

 「語学はとにかく音読だ」ということを教えていただいたのは、大変有難かった。


◆代ゼミの特別講義はすごいぞ。

 

 その上に、代ゼミは、確かに金儲けに熱心だが、一方では意外に文化的で、

 たまに外部から偉い先生を招いて特別講義が行われる。



 京都大学人文科学研究所、京大名誉教授の桑原武夫先生。

 フランス革命の研究、「社会契約論」(岩波文庫)の翻訳者である。

 あまりの教養と見識で、私には残念ながら話の一部しか分からなかった。

 ただ、「これが学者というものだ」という、素朴な感動に包まれた。大学生になってから桑原先生の本を随分読んだ。

 それから、なんと。 

 平山郁夫画伯。

 何たる贅沢。

 スライドを上映しながら、シルクロードの美術を解説してくださったが、その内容が誠に丁寧、平易。

 「たかが受験生相手の小遣い稼ぎ」、などというものでは絶対になく、全身全霊で講義してくださることに感動を覚えた。

 これは私が無知だったがための、「初歩的な感動」である。



 実は、一番驚いたのは、「天下の平山先生」の物腰の低いことである。

 講義を始める前、何時間も立ったままでは、大変だから、予備校の事務員の女性が平山先生のところへ椅子を運んできた。

 そのとき、平山先生は、 「あ、恐れ入ります」とおっしゃった。

 シャバへ出ると分かるが、こう言うとき、何にも云わないオヤジが実に多い。

 事務員など人間ではないとでも言いたそうな奴。

 人品(じんぴん)というのは、こういう一瞬に現れる。それは、一目瞭然である。

 平山先生は頭のてっぺんから足の先まで紳士である。そのときから、私の平山先生への尊敬の念は変らぬ。

 どれも、これも、浪人しなかったら、一生経験しなかったことは間違いない。

 大変貴重な1年であった。


◆合格した人はおめでとうございます。

 

 さて、何をします? ひとまず遊びますか。それも良いでしょう。少しはハメを外さないとね。

 ただ、事情が許すなら、なるべく早い時期に、外国へ行くことを、強く勧める。



 私は、英語の勉強は、少なくとも自分の主観においてはかなり頑張ったので、後に英国駐在しても困らなかった。

 英国駐在時にヨーロッパの色々な場所へ行った。

 ベニスに行ったときには、ゴンドラの船頭さんや、カフェやレストラン(リストランテですな)の陽気なおじさんと「イタリア後で話せたらなあ」と思い、

 憧れのザルツブルグ(モーツァルトの生まれ故郷だからね)やウィーンに行ったときには、そこの人たちと「ドイツ語で話せたらなあ」と思い、

 パリでは、綺麗なパリジェンヌと「フランス語で話せたらなあ」と思った。

 この「~たらなあ・・・」が語学学習の原動力になる。それには、卒業間際ではもう遅い。

 大抵の学生は、4年の終わりに、就職が決まってから、学生時代最後の記念にといって、外国へ行くでしょう。



 そうではなく、まだ、時間がたっぷりある、大学の初めのころに行った方が良いと思う。

 勿論、これほど沢山の語学を身につけるには、死ぬほど勉強しなければならないが、

 どれか一つで良いから、英語以外の外国語も、少し読み書き話せるといいですね(勿論アジア語でもいいのですが)。

 英語は上手い人が多すぎて、これからは当たり前になってしまうでしょう。


◆他人と違う何か、を持っているといいですね。

 

 例えば、今や、文章を書くのはPCが当たり前。 タッチタイピングが早く打てるように練習するのも良いが、上には上がいる。

 貴方よりも早く打てる人は必ずいる。



 その代わり、筆を使える人は殆どいない。だから、書道でも習った方がいい。

 要は「希少価値」を目指せ、と言うことです。

 とは云うものの、勉強したいことを勉強するのが大学ですから、

 英語が死ぬほど好きで、英語を極めたいというのなら、それはそれで大変結構です。



 相矛盾した結論になってしまったが、繰り返しになるけれど、事情が許すならば、

 外国は早めに行ってみることです。

 33歳になって初めて、日本の外に出た人間、すなわち私が、経験から感じたことを綴りました。

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2006.02.10

「米、歩行困難牛20頭を食用に・農務省監査で明らかに 」←今に始まったことではないのです。

◆記事1:米、歩行困難牛20頭を食用に・農務省監査で明らかに

 

【ワシントン=吉田透】米農務省監査局の米国内のBSE(牛海綿状脳症)対策に関する監査報告書で、

 歩行困難になった牛20頭が原因不明のまま食肉処理されていたことが明らかになった。

 歩行困難牛はBSE感染のリスクがあるため、米農務省は食用を全面的に禁じている。



 米国のBSE対策のずさんさが改めて浮き彫りになった。日本国内では米牛肉の安全性に一段と不安が高まる可能性がある。

 2日に公表された報告書によると、監査対象となった12の食肉加工施設のうち2カ所では、

 04年6月から05年4月までの10カ月に、29頭が歩行困難なまま食肉処理されていた。

 このうち9頭は脚のケガなどが原因とわかったが、残り20頭は原因が不明なまま処理されたという。

 農務省監査局は食肉検査を担当する同省食品安全検査局(FSIS)に改善を勧告。FSISは改善を約束した。

 加藤良三駐米大使は8日の記者会見で、監査報告が指摘した米BSE対策のずさんさについて、

 「(牛肉の輸入再開条件を定めた)日米合意にかかわるかどうかの検証が必要だ」と述べた。[2006年02月09日(木)]


◆コメント:だから、輸入再開は危険だ、と、繰り返し書いたのです。

 

 記事1は、以前から情報を追っている人にとっては、驚くに当たらない内容である。

 この日記のインデックスページに検索欄がある。

 そこに「BSE」で検索するとお分かりになるが、

 私は、既に2年以上前から「米国産牛肉の輸入再開は危険であるから、米国が如何に圧力をかけようと、拒否するべきだ」と主張している。



 この思想が確信的になったのは、2005年06月12日(日) 「新たなBSE感染牛の疑い=英で最終確認へ-米農務省」を書いたときだろうか。

 何しろ、その頃から更に1年ほど前に報道されている、米国農務省監察官の報告はすごい。

 

◆記事2:米、危険牛の76%は未検査・農務省監察官報告書 (2004年7月13日付共同通信)

 【ワシントン13日共同】昨年末に初の牛海綿状脳症(BSE)が確認された米国で、

 2002会計年度(01年10月―02年9月)からの約2年間に中枢神経障害の兆候が表れ処分された牛680頭のうち、

 約76%に当たる518頭がBSE検査を受けていなかったことが13日、農務省監察官が議会下院へ提出した報告書案で明らかになった。
 神経障害の兆候がある牛はBSE感染の恐れがあるため、「危険度の高い牛」の相当数が検査されず感染が見過ごされていた可能性がある。

 農務省は、米国でBSEが広がっている可能性は低いとしてきたが、報告書案は「(政府の)主張の信頼性を低下させる」と指摘した。

 「中枢神経障害の兆候」の典型が、「足のふらつき、歩行困難」だ。

 厳密に言えばBSE以外の疾患の症状かも知れないが、検査に回すのが常識だろう。

 要するに問題なのは、アメリカの食肉に関係する人々は、

 「明らかに異常な牛を検査に回すこともしないで、屠殺・加工し、食品として市場に流通させていた」

 という事実である。

 今回12月16日に第一便が届いてから輸入された牛肉にも、当然感染牛が含まれていた可能性がある。、

 特定危険部位を除去していない肉が含まれていたのは報道されたとおり、客観的事実だ。


◆いくら日本から査察団を米国に派遣しても意味がない。

 

 与党は米国からの牛肉輸入再開前に現地調査することを閣議決定したが、中川農務相はそれを実行しなかったということで、

 野党の追及(この追及がなんだか、甘いんだよね)を受けている。



 無論、1月31日に書いたとおり、行政府が自ら閣議決定したことを実行しないのはけしからんのだが、もっと本質的な問題がある。

 それは、「いくら日本からアメリカに調査団を送っても、アメリカにある全ての食肉処理施設を点検するわけにはいかない」ということである。

 この次に、日本から調査団が現地に行ったら、当然米国側は、いくら日本をバカにしているとはいえ、一応、「まともな」処理施設「だけ」を見せるだろう。

 しかし、その施設が日本人が帰国した後に、同じことを続けるとは限らない。

 また、日本に輸出する牛肉を扱う施設は、米国側の申告によるものであり、

 それ以外の「いい加減な処理場」で「処理」された、特定危険部位が混ざりっぱなしの牛肉が送られてこない、

 という保証はどこにも、無い。


◆無いことを証明することは出来ない。

 

 アメリカ人も大量破壊兵器に関するイラク人の気持ちが少し分かったのでは無かろうか?

 イラク戦争前、バカのブッシュはともかく、頭の良いパウエル国務長官までが、

 「イラクは、大量破壊兵器を保有していないことを証明する義務がある」

 と馬鹿なことをいっていた。 パウエルは無茶だと分かっていただろうけどね。



 つまり、「無いことを証明することは出来ない」のだ。

 尤も、極めて狭い空間に限れば可能ですよ。

 たとえば、貴方がどこかで手荷物検査を受ける。

 鞄の中身を全部テーブルにぶちまければ、ピストルを「持っていないこと」を証明できる。

 しかし、検査対象が広大な物理的範囲に及んだら、もう無理なのだ。



 完璧を期するためには、滑稽だが、理屈だけで云うと、

 ものすごい数の日本人(食肉の処理に関する専門的な知識を持った人でなければならない)をアメリカに派遣して、

 全ての牛肉処理場を突き止め、少なくとも2人一組となり、1年365日、24時間、肉の処理過程をじっと睨み続けなければならない。

 そうしなければ、アメリカの肉がきちんと処理されているか、

 或いはきちんと処理されたもの、怪しければ検査を受けて陰性だった肉だけが、日本に輸出されているかどうかを確認したとは言えない。



 何しろアメリカ人は、「歩行困難」という「バカでも分かるBSE感染牛」を平気で食い物として市場に流通させ、

 それでも「アメリカの肉は安全だ」と言い張る人種なのである。

 そもそも、お気づきのとおり、アメリカの牛肉の為に日本がそれほど多大なエネルギーを投じる必然性が無い。


◆結論:永久禁輸こそ、政府の義務。

 

 結論的に繰り返すが、

 アメリカ政府が、「アメリカ産牛肉は安全だ」と主張しても全く信用できないこと。

 だからといって、日本人がアメリカにおける牛肉処理施設、処理過程を全て、常時監視することは、現実的に不可能であるし、そこまでしてやる必然性が全くないこと。

 これらの事実から導かれる当然の論理的帰結は、

 「『全てのアメリカの牛肉を永久に輸入禁止する』ことが、日本国民の生命・健康を守る義務を負う、日本政府が取り得る唯一の対応だ」

 ということになる。

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2006.02.09

ホテルニュージャパン

◆1982年2月8日、9日と立て続けに大事件・事故が起きました。

 

 私と同じ年代(1960年代)か、それよりも上の年代の方は、正確な日付はさておき、これらの事件のことを、よく覚えておられると思う。



 今から24年前、2月8日の未明、午前3時24分、東京赤坂のホテルニュージャパンというホテルで火災が発生した。

 以前から防火対策が不十分だと消防署から指摘されていたが、ケチな社長の横井英樹は何ら対策を講じておらず、前代未聞の大火災となった。



 あまりにも火のまわりが早い大火災で、救助を待ちきれない宿泊客が9階から飛び降りるなど、

 悲惨な光景が映像に映し出され、日本国中、茫然となった。

 消防庁は、超緊急事態と判断し、消防総監自らが指揮を執る、「第四出動」を発令した

 23区ほぼ全ての消防車が赤坂に急行したのである。

 あまりにも特異な大火災なので、消防庁の資料、「特異火災事例:ホテルニュージャパン」

 としてネット上でも公開されているし、

 NHKのプロジェクトXでも取り上げられ、本にもなっている。


◆ニュージャパンの翌日、羽田沖で日航機が墜落した。

 

 ホテルニュージャパンの騒ぎで、マスコミ各社は当然のことながら、戦場のような騒ぎになっていたが、 何ということであろう。

 翌日、2月9日朝、7時25分福岡空港発、東京国際空港(羽田空港)行の日本航空350便(DC-8)が、

 着陸直前に機長が逆噴射をするという異常な操作をしたために、失速墜落。

 乗客・乗員174名中、24名が死亡する惨事が起きた。

 たった一日前に未曾有の大火災で33人が死亡したばかりだというのに、

 2日続けてこのような大惨事が起きたことは、他に記憶に無い。


◆「月の魔力」という本がある。

 

ホテルニュージャパンの火災は英国人宿泊客の寝たばこが原因で、

 羽田沖墜落事故は、機長がその後の調べで、統合失調症であったことが明らかになった。

 これだけを見ると、全く共通点はない。
 唐突だが、昔から、犯罪や、事故、大惨事が起きるのは、満月か新月が多いと云われる。

 これほどの大惨事ではなくても、月に関することなら何でも分かる、超有名サイト、

 The Moon Age Calendarでは、交通事故と月相(月齢によって変化する、月の光る部分の状態。

 満月とか上弦、下弦、新月などなど)の関係を詳しく調べた結果が載っている(但し、その分析が統計学的に妥当なのかどうかは私には分からぬ)。



 このサイトではご親切にフリーソフトウェアを提供している。

 このうち、Planetary Motionという簡単ではあるが、大変便利なソフトがあるので、これを用いて、

 ここ10年ほどの大災害、大事故、大犯罪が起きた日の月相をおもいつくままに調べたら、

 驚くほど、満月や新月と一致、または±3日以内におきていることが多いことが分かった。

 


  •  1995年1月17日、阪神・淡路大震災の日は満月。

  •  同年、オウム真理教が「地下鉄サリン事件」を実行した、3月20日は満月。

  •  2003年2月1日、スペースシャトルコロンビア号が着陸寸前に空中分解した日は新月。

  •  2003年3月20日、イラク戦争をアメリカが始めた日は満月。

  •  2004年12月26日、スマトラ島沖地震が起きた日は満月。

  •  未来の話だが、2019年2月1日、直径2キロメートルのかなり「大きな小惑星」が地球をかすめると言われているが、この日は新月の3日前。


 他にもあるだろうが、私の知る範囲でもこれだけある。



 恐らく、多くの科学者は「偶然だ」と一笑に付すだろうが、

 中には真剣に研究した人もいて、アメリカの精神学者が書いた、月の魔力という本がある。

 これに関しては、以前にも何度か書いたので、この記事などをご参照頂けると有難い。


◆余談だが、「月の魔力を翻訳したのは」「国家の品格」の著者、藤原正彦氏である。

 

 藤原正彦氏については、1月14日に「国家の品格」の著者、藤原正彦氏に関する補足的知識という文章を載せた。

 「国家の品格」を読んだ若い人は、「武士道」とか「惻隠の情」などと古くさいことをいう変な人だと思うようだが、人間、そう単純ではない。

 数学者なのに、「月の魔力」を読んだら夢中になり、翻訳を引き受けたとは、如何にも藤原さんらしい。



 また、最近、大変「ロマンティックな」映画として評価している「博士の愛した数式」は、周知のとおり、

 小川洋子氏の同名の小説が原作である。

 この本には数学の専門的な話題が随所に出てくるが、小川氏がこれらを習ったのは藤原正彦氏であり、

 この二人が対談した、世にも美しい数学入門 という本は面白い。

 藤原氏が、「数学でもっとも大切なのは『美と感動』である」と断言し、

 数学を、殆ど芸術に等しい「美的な存在」としてとらえていることに新鮮な「感動」を覚える。

 話が逸れたが、本日は思いつくままに綴らせていただきました。

 最後までお付き合いいただき、誠に、有難うございました。

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2006.02.08

<秋篠宮妃紀子さま>第3子懐妊 今年秋ごろに出産の見込み←おめでたいんですけどね・・。

◆記事:<秋篠宮妃紀子さま>第3子懐妊 今年秋ごろに出産の見込み

 

 宮内庁は7日、秋篠宮妃紀子さま(39)に懐妊の兆候があると発表した。

 順調に出産すれば、秋篠宮家にとって長女眞子(まこ)さま(14)、二女佳子(かこ)さま(11)に次ぐ第3子となる。

 男子が生まれれば、皇室にとって秋篠宮さま(40)以来41年ぶりで、

 現行の皇室典範の皇位継承順位は皇太子さま、秋篠宮さまに次いで3番目になる。

 政府は今国会に女性・女系天皇を容認する皇室典範改正案を提出する予定だが、今後の改正論議に影響を与える可能性が出てきた。

 宮内庁の羽毛田信吾長官は7日午後9時から庁舎内で記者会見し、

 「本日、拝診(検診)の結果、秋篠宮妃紀子さまに、ご懐妊の兆候があることが分かりました」と発表した。

 また、秋篠宮さまが同日、天皇、皇后両陛下と皇太子ご夫妻に懐妊を電話で報告したことも明らかにした。

 両陛下と面会した羽毛田長官によると、両陛下は連絡を受け心より喜んだ様子だったという。


◆コメント:皇室典範は審議中止するべきではないですか?

 おめでとうございます。と最初に申し上げます。

 しかし。



 秋篠宮様ご夫妻は、敢えてこの時期にお子様を作られたのですか?

 紀子さまは39歳ですよね。結構リスクが有りますよね? 単なる偶然ですか。

 もし、男子だったら、一挙に雅子さまの立場がまずくなり、皇太子様の立場も悪くなるでしょうね。



 2004年5月、皇太子殿下が、雅子さまの人格を否定するような動きがあった、と発言なさって、

 宮内庁、永田町、マスコミが大騒ぎになりました。



 世間が忘れかけた頃、半年後、11月30日、秋篠宮さまは誕生日会見で、兄上の発言に言及し、

「少なからず驚き、(天皇)陛下も非常に驚かれたと聞いている。陛下と話をした上での話であるべきでなかったか。残念に思う」

 と云われましたね。

 私はあの時、今更蒸し返さなくても良いのではないか。

 兄上に余程敵愾心(てきがいしん)をお持ちなのであろうか?という印象を抱きました。

 そして、寄りによって今。

 皇室典範をどうしようかと言う話が国会で話し合われている最中のご懐妊発表。

 なるほどね・・・。


◆コメント:「男系」とか「女系」はどういう意味か。

 

 「女性天皇」と「女系天皇」は違います。

 皇室典範の第一条は次の通りです。
 

第1条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。

 皇室典範でいう「男系」とは「父方に天皇を持つこと」を意味するのです。

 もしも、愛子さまが皇太子殿下の後に天皇に即位なさるとしたら、「男系の」「女性天皇」なのです。

 日本史上、推古天皇をはじめ、8人の女性天皇が在位していますが、全部「男系」なのです。



 ところが、もし、愛子様が、「父方に天皇を持たない男性」と結婚して、子供が天皇になると、

 その性別がどちらにせよ、「女系天皇」になるわけで、日本史上例が無いので、それを騒いでいるわけです。

 今の皇室典範には明確に「男系の男子」と書いて有るから、当然、「男子」の部分は変えなければ即位できないのだけど、

 「男系」のところまで変えて良いのかというので、意見が分かれております。



 私は、まだ考えがまとまらないのです。

 しかし、秋篠宮様の第3子の性別が分かるまでは、皇室典範に関する議論は保留にした方が良いとおもいます。

 第一、そんなにあわてる話じゃないでしょう。

 いずれにせよ、今の陛下の後は浩宮さまが即位するのですから、その次の天皇は数十年後になる。



 それなのに、小泉首相が焦っているのは、「自分が総理在任中に皇室典範を変えた」

 という記録を残したいという「私欲」に端を発しているだけなんだから、乗せられて、慌ててはいけません。

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2006.02.07

「茶番は止めろ」衆議院予算委員会の質疑者を見て下さい。

◆与党議員が、総理大臣に質問する、という茶番。

 

国会が始まったばかりで、今日も衆議院予算委員会が開かれた。

 その様子は見ようと思えば、衆議院インターネット審議中継というネットTVで見ることが出来る

(全部で7時間もあるが、質問者ごとにインデックスが付いているので、途中から見ることも出来る)。



 それは、さておき、これは今に始まったことではないが、内閣総理大臣及びその他の閣僚に、与党(自民党・公明党)議員が質問するときがある。

今日が正にそれであった。

質疑者のリストを見ると、


  •  大島理森(予算委員長)  9時 00分   01分

  •  中川秀直(自由民主党)  9時 01分   1時間 31分

  •  伊吹文明(自由民主党)  10時 32分  1時間 00分

  •  甘利明(自由民主党)  11時 32分  31分

  •  大島理森(予算委員長)  13時 00分  01分

  •  甘利明(自由民主党)  13時 00分  31分

  •  松岡利勝(自由民主党)  13時 31分  44分

  •  井上義久(公明党)  14時 15分  1時間 22分

  •  斉藤鉄夫(公明党) 15時 37分  23分

  •  前原誠司(民主党・無所属クラブ)  16時 00分  1時間 00分


 となっている。

 因みに左側が質疑が始まった時刻で、右側が答弁も含めた所要時間であるが、それはどうでも良い。

 問題は、質疑者10名のうち、最初から9人目までは与党議員で占められていることだ。

 議員の質問は、内閣総理大臣に向けられることが最も多い。



 最近、立て続けに問題が起きて、何となく命運尽きたかな、という感じの小泉首相であるが、

 以前、睨みを利かせている。

 与党議員が与党党首に対して、党首にとって都合が悪い質問をするわけがない。

 こういうのを、日本語で「茶番」(ばからしい、底の見えすいたふるまい。広辞苑第五版による)という。

 少しばかり、このネット審議中継を視聴してみたが、案の定、「小泉改革」の成果を讃える、「ヨイショ」質問ばかりである。


 こんなものは時間と税金の浪費だ。

 国会議員一人当たり、1日40万円の経費がかかるのである。

 これは、云うまでもなく我々国民が額に汗して働いて稼いだ給料から天引きされる税金でまかなわれているのだ。

 総理は「改革」がお好きなようですから、「国会改革」もしていただきたい。

 茶番はよせ。

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2006.02.06

「イラン核、安保理付託 IAEA緊急理、賛成多数で決議」←安保理「付託」っていうとちょっと深刻なんですよ。

◆記事:イラン核、安保理付託 IAEA緊急理、賛成多数で決議(産経新聞) - 2月5日2時38分更新

 

 【ウィーン=黒沢潤】国際原子力機関(IAEA)緊急理事会は四日、イランの核問題を国連安全保障理事会に付託する決議案を賛成多数で採択した。

 イランに対する国際社会の圧力は強まり、発覚から約三年半が経過したイランの核開発疑惑は新たな局面を迎えた。

 決議はイランの核開発に深刻な懸念を表明し、ウラン濃縮関連活動の停止を勧告、

 IAEAに安保理付託を求めた。理事国三十五カ国のうち二十七カ国が賛成、三カ国が反対、五カ国が棄権した。

 米国など安保理の五常任理事国は、三月上旬のIAEA定例理事会まで安保理が具体的行動を取らないことで合意しているが、

 常任理事国のロシアと中国は経済制裁に反対しており、安保理が今後、一致した行動を取れるかは不透明だ。

 イランは二〇〇四年十一月、英仏独三カ国との交渉で、ウラン濃縮関連活動を停止したが、

 先月十日、核研究開発活動を再開し、国際社会から批判を浴びている。

 IAEAから安保理への付託は二〇〇三年二月の北朝鮮核問題以来となる。

 【決議の骨子】

 


  • 保障措置(核査察)協定の義務に対するイランの度重なる不履行、不順守を確認

  •  核開発計画の重大点が解明されていないことに深刻な懸念を表明

  •  事務局長に国連安保理への付託を求め、イランにIAEAの解明努力への協力を求める

  •  イランのウラン転換活動およびウラン濃縮活動の再開措置に深い遺憾を表明



◆解説&コメント:何が問題になっているのか?

 

 人間ってのは、バカで勝手ですね。

 一応説明します。

 イランは、1970年に「核不拡散条約(NPT:Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons)」に加盟しています。

 この条約自体、勝手な内容です。

 「核保有国と認められている」アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国以外の国は核兵器を開発し、保有してはいけない、という条約です。



 とにかく、イランはNPTに加盟しているので、国際原子力機関(IAEA)という国連の「関連機関」の査察を受ける訳です。

 抜き打ち検査です。内緒で核兵器を作っていないか、調べる。



 まず、2002年にイラン中部に核施設が存在することが、イランの反対派のチクリで発覚しました。

 こりゃ、大変だって云うんで、翌2003年6月、IAEAが査察したら、イランはこっそり核兵器の原料となる物質を輸入していることがバレてしまいました。

 それで、やり玉に挙げられて、イランは一度2004年に「ウラン濃縮関連活動を止めます」と英国などヨーロッパの三カ国と約束したのです。

 ところが、昨年(2005年)8月、ウラン濃縮の前段階に当たる「転換作業」を再開していることが判明しました。

 それで、いろんな国が騒いでいるのです。約束違反だと。

 まず、核不拡散条約(NPT)に違反して、2004年欧州三カ国との約束も破った、ということですね。


◆国連安保理に「付託」っていうと、穏やかじゃないのです。

 

 国際原子力機関(IAEA)は憲章で、加盟国の協定違反などが有った場合に、国連安全保障理事会と国連総会に「報告する」と規程しているのです。

 「報告」は文字通り報告で事実を伝える、ということですね。

 ところが、「国連安保理付託」

 「国連加盟国に対する経済制裁や軍事行動などの強制措置を決定する権限を持つ安全保障理事会に対応を委ねる措置。」

 ということで、「何とかしてくださいよ」というニュアンス。

 はっきり言えば、IAEAが安保理に「イランに『おしおき』してください」と主張していることになります。



 こうなると、安保理は何らかの制裁措置、普通はまず経済制裁ですが、そういうことを決める可能性が高い。

 そうなったら、イランは余計ムキになるでしょうね。

 イランは、ウラン濃縮を始めたと云っても、まだ核兵器そのものを持っているわけではないのです。

 「作ろうとしている」のがけしからん、と他の「核保有国」が主張しているのです。

 滑稽だと思いませんか?


◆イランが核兵器を開発してはいけないのなら、何故、安保理常任理事国は核保有して良いのか?

 

 結論から言えば、国連は第2次世界大戦の「連合国」つまり勝った国、あるいはそれに味方した国、

 または、逆らわなかった国が中心になって作られているからです。

 60年以上前の戦争で勝った国が、現在、核兵器を保有するのは当然だ、と言う主張を合理的に説明することは不可能です。

 安保理常任理事国だけが核兵器を持って良いというのは明らかに理不尽で、

 こんな物騒なものは、世界中、どこの国も持ってはいけない、という決議をするべきなのですが、

 何しろ保有国ばかりが常任理事国だから、自分たちに不利な決議をするわけがないのです。


◆イランは何故核兵器を持とうとするのか?

 

 一般的にいえば、弱い国ほど持ちたがるのですね。

 北朝鮮を見れば分かるでしょう?食い物が無くて餓死者が出ている。

 本来、核兵器どころではないはずです。
 しかし、現実には「核兵器をつくるぞ」といって、完全に世界を振り回している。

 北朝鮮の国力(GDP)なんて日本の200分の1ぐらいなんです。それで他の国からひねりつぶされないのは、核をちらつかせるからです。

 なんだかんだ云って、核兵器は、国際関係で切り札になってしまうのです。

 日本だって、それは作ろうと思えば作れるけど、絶対に作らないのが偉いのです。これを変えてはいけません。


◆結論:目くそ鼻くそを笑うですよ。

 

 各国のマスコミ、特に欧米人、とりわけアメリカは「イランは約束を破って核兵器を持とうとしている危険な国だ」と盛んに喧伝していますが、噴飯ものです。

 ブッシュさん。お前の所が一番危ないんだよ。

 イランの核兵器開発は歓迎できませんが、どこの国も歓迎できない。

 そして、既に持っている核兵器を決して手放そうとしない、常任理事国五カ国は偉そうなことを言えた義理ではないのです。

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2006.02.05

ハイフェッツとクライスラー(バイオリニスト)の誕生日が同じ2月2日、2月3日はメンデルスゾーンの誕生日、とは気が付かなかった。

◆2月はどういう訳か、大音楽家の誕生日、命日が多い。

 

 2月に生まれ、又は亡くなった大音楽家は調べたらかなり多いです。

 ハイフェッツとクライスラー(この人は作曲もしたバイオリン弾きですね)の誕生日が同じ2月2日。

 その翌日、2月3日はそのバイオリン協奏曲の超大傑作を書いたメンデルスゾーンの誕生日。

 クラシックではないが、2月4日即ち本日は、カレンカーペンターの命日です。

 カレン・カーペンターに関しては、Top of the world(カーペンターズ)を聴くと、泣けるのですという記事を昨年書いたので、

 よろしければ、お読み下さい。



 ハイフェッツ(1902~1987)というのは、100年に一人の天才です。 つい、先日紹介しました

 そこで紹介したチゴイネルワイゼンのCDの他に、もう一つ。

 勿論ハイフェッツは協奏曲も沢山レコーディングしていますが、私はどうしてもハイフェッツと言ったら、

 これホラ・スタッカート~アンコール


◆弓を跳ばす。

 

 バイオリニストの弓使いを見ていると、普通に弦を弓で擦る(デタシェ)という最も基本的な弾き方の他に、

 弦の上で弓をバウンド、というか軽く跳ねさせながら弾いていることに気が付きます。

 「スピッカート」という奏法です

 オーケストラで、伴奏に回ったときなど、これが出来ないとどうしようもない。

 勿論、プロの方は出来ますよ。何だか簡単そうにやっているんです。

 しかし、自分でやってみると、そのバウンドをコントロールして一定のリズムを刻むのが非常に難しいことが良く分かるんです。

 これは、無駄な力が脱けていないからです。

 同じ音の連続でも難しいのに、それでメロディーを弾くとなると、随分と辛抱強く練習しないと出来ないです。。



 それで、ハイフェッツは勿論全て上手いんだけど、このスピッカートが滅茶苦茶上手いんです。

 さらに。

 ホラ・スタッカートという曲は本当は演奏するところを見ないと面白くない。

 楽譜を挿入するのが面倒なので文字で書きますが、曲が始まってすぐに、下降の音階があるんです。

 「ドドシシララソソファファミミレレドドシソレソシソレソシソレソシソレソ」

 という箇所なのですが、これを何と、ひと弓(上げたり下げたりしない)で、下げながら細かくバウンドさせて弾くのです。

 人間業と思えない。 「スタンディング・スタッカート」というのです。

 ハイフェッツがこれをやるところを見てみたかったなあ・・・。


◆クライスラーは自動車メーカーじゃないですよ。

 

 フリッツ・クライスラーは(1875~1962)ハイフェッツよりも四半世紀ほど前のウィーン生まれで、

 後にアメリカに移ったヴァイオリニスト兼作曲家。

 バイオリンの為の小品を沢山書いていまして、特に有名なのは、

 「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」。

 皆さん、誰かの結婚式で少しバイオリンが上手い人が弾いたのを聴いたことが有るのではないかと思います。

 結婚式じゃなくても、良くいろんな所で流れているから、ほぼ絶対に、少なくとも一部分は聴いたことがある、と思います。



 ただ、「小品」という言葉は誤解を招きやすいです。

 確かに演奏時間は、コンチェルトに比べると遙かに短いのですが、

 プロに云わせると、小品を「聴かせる」ようにまとめるのは大変難しいのだそうです。(私の先生が言っていました)。

 ところで、クライスラーが気の毒なのは、ハイフェッツのように純然たる「芸術家」と見なされていないことでした。


◆才能を本当に見極められる人は少ないのです。

 

 クライスラーだってすごい才能なんですが、ウィーンでカフェ・バイオリニストだった時期があったのです。

 それだけで、ウィーンの楽壇は彼の才能を正当に評価しなかった。「芸人」扱いですな。

 クライスラーはウィーンじゃ評価されないというのでアメリカへ渡ったのです。

 本当の才能を自分の耳で判断出来る人は少ないのです。



 実際にクライスラーの演奏を間近で聴いたアメリカ人、ルイグレーラーさん

(新日本フィル、札幌交響楽団のコンサートマスターを歴任。既に故人です)という方がいます。

 何しろ、巨匠トスカニーニが指揮するNBC交響楽団という伝説のオーケストラで弾いていた人なのです。

 ハイフェッツも、クライスラーも直に知っている。



 その頃のことを書いた本が日本語に訳されて出ています。

 ヴァイオリンはやさしく音楽はむずかしいという、薄い本ですが、内容がすごい。

 今や「伝説の人」の逸話がぎっしり。

 トスカニーニ、エルマン(バイオリニスト)、ハイフェッツ、クライスラー、フォイアマン(天才チェリスト)等々。



 フォイアマンは夭逝した天才チェリストです。

 チェロはバイオリンより遙かに大きいですから、細かい、早い技は大抵バイオリンの方がやりやすい。

 ところがフォイアマンはものすごいテクニックの持ち主でした。

 いろいろな曲芸的なボウイング(弓使い)を考えて、ハイフェッツに「これできるかい?」と云って挑発したそうです。

 そうしたら、ある時、天下のハイフェッツですら出来ないことがあって、余程悔しかったらしく、

 あとで必死にさらっていたのをグレーラーさんは目撃したとか・・・。とにかくこの本は貴重です。


◆クライスラーのお薦めは、自作自演でしょうね。
 

 勿論録音は古いけど(100年近く前)、やっぱりこれだな。 クライスラー:自作自演集

 ルイ・グレーラーさんによると、クライスラーの弾き方は大変変っていて、弓の下半分しか使わない。

 下というのは、手元がわ、ということです。しかも、弓の毛はいつもパンパンに張るのだそうです。

 普通、バイオリンは手元より先半分の方が弾きやすいのです。

 手元は弓の重さが加わるから、弱い音は、大多数のバイオリニストは、かならず先の方で弾くのに、

 クライスラーはずっと下半分で弾いていた。 しかも、パンパンに張った弓で。

 ちょっと余計な力が入ったら、弱い音をだそうとしても、弓が上下に揺れて、従って音も揺れてしまったり、汚い音になるのです。

 やはり、天才はどこか違うんですね。


◆蛇足ながら、「のだめカンタービレ」14巻の表紙、間違ってますよ。

 

 あのマンガ、読んだことはないので、内容は知りませんが、

 コミックの表紙で、毎回違う楽器をかなり正確に描いているな、と思っていたのです。

 ところが。最新刊はティンパニ

 「タイコ」だと思ってちょっと油断しましたね。

 楽器そのものは、まあいいです。問題は演奏姿。

 あの子、ティンパニのバチ(マレットといいます)で、楽器のどこを叩いていますか?

 真ん中を叩いていますね。残念。



 ティンパニは、真ん中を叩いたら音がしません。

 勿論、何か音はでますが、「ボコッ」という音がするだけ。

 ティンパニはね。縁と中央の3分の1ぐらいの縁寄りを叩くのです。

 人によって、ではありません。絶対にそうなのです。



 東京佼成ウインドオーケストラというプロの吹奏楽団のサイトでは、

 奏法Q&Aというコーナーがあり、全国のブラスバンド少年少女から各楽器のプロへの質問を受け付けています。

 そして、あまり音は良くないけど、各楽器の実演(動画と音声)を無料で見て聴くことが出来ます。

 打楽器のコーナーでは、ティンパニ奏法の基本の動画を見ることが出来ます。

 タイコの皮に相当する部分をティンパニでは「ヘッド」といいますが、奏者がヘッドを叩く位置をよく観察してください。

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2006.02.04

「紅海でフェリー沈没、乗員乗客1400人」大惨事なのに、「日本人はいない模様」で済ませてしまうのが、我々の悪い癖だ。

◆記事:「紅海でフェリー沈没、乗員乗客1400人」

 

 エジプト海事当局は3日、エジプトとサウジアラビアを結ぶ紅海航路のフェリーが2日夜(日本時間3日未明)、

 エジプト東部ハルガダ沖約70キロの紅海上で沈没したことを明かした。

 AP通信などによると、フェリーには乗客約1300人と乗員約90人が乗っていた。

 救助部隊が、現場海域周辺で生存者12人と遺体15体を見つけた。

 このフェリーはエジプトの海運会社が運航する「サラーム98」で、

 同社は「乗客のほとんどはサウジの出稼ぎから戻るエジプト人で、乗客に日本人はいない模様だ」としている。

 同船はサウジ・ドゥバーを2日午後7時に出港。対岸のエジプト・サファガに3日午前3時に着く予定だったが、

 出港から間もなくレーダーから消えた。

 ロイター通信によると、エジプト海事当局は同船からの救難信号を受信していないという。

 現場はカイロの南東約600キロ。サウジとエジプトの当局が船とヘリによる救援・捜索活動にあたっている。

 しかし、強風と高波で捜索は難航しているという。

 海事当局幹部はAP通信に対し、「船は進水後35年たっている」と話した。

 サウジ側代理店によると、同船の定員は2500人。エジプトのマンスール運輸相は米CNNテレビで「沈没の原因は分からない。

 だが、乗客数は定員以下で、救命ボートなど十分な設備があったはずだ」と語り、乗客の生存に期待を寄せた。

 昨年10月にも同じ会社の客船「サラーム95」が紅海で貨物船と衝突して沈没し、死傷者が出た。

 また、同海では91年にも客船がサンゴ礁に座礁して沈没し、400人以上が行方不明となる事故が起きている。

 (朝日新聞)2006年02月03日22時09分


◆コメント:インド洋に派遣した海上自衛隊がいるだろ?

 

 人間の感覚として、非常に遠い場所で起きた事故には、現実感が伴わないのはやむを得ないとしても、

 1400人が乗った船が紅海で沈没したのである。

 今のところ、見付かった遺体は十数体だというが、それで済むわけはない。

 紅海というのは、世界地図で見るとアフリカ大陸の北東とアラビア半島の間の内海で、かなり「狭く」見えるが、

 それでも幅が200kmから350km、長さは2300km、水深は最も深いところでは、2212mも有るのだそうだ。



 日本では、1954年、台風15号により、青函連絡船の洞爺丸が転覆・沈没して、死者・行方不明者1700人以上の大惨事が起きたのだが、

 津軽海峡の本州・北海道間の最も近接しているところでは、20kmなのだ。

 それを考えれば、幅200kmの紅海で、船が沈んでも全く不思議はない(勿論、現時点では、事故の原因は不明である)。


◆「日本人の死者はいない模様」で後は知らないよというのは如何なものか?

 

 海外で事件・事故が有ったときに、日本のマスコミはまず、日本人の犠牲者がいないことを確認して、

 「なお、日本人の乗客はいない模様です。」

 と付け加える。

 視聴者も、それを聴くと「あ、それならどうでもいいや」という気分になるのは悪い癖だ。

 日本航空123便で亡くなったのが500人以上。

 去年の福知山線脱線転覆事故の犠牲者は100人とちょっと。それであれだけ大騒ぎしておきながら、

 「ガイジン」のことなど知るものか、という姿勢があまりにも露骨である。

 イラクのサマワには陸上自衛隊が派遣されていて、もっぱらその活動状況ばかりが報道されるが、

 航空自衛隊も海上自衛隊も、派遣されているのである。



 このことについては、どこの新聞もテレビも殆ど触れない。触れないところを見ると、

 交戦状態のアメリカ軍のために武器を輸送したり、

 イージス艦は、インド洋・チャゴス諸島ディエゴガルシア島に基地を持つ米軍に情報提供をしているのではないか、

 と考えざるを得ない。

 それは、交戦中の同盟国に対する後方支援であり、現在の日本国憲法が禁止している

 「集団的自衛権の行使」を国民に何の断りもなく行っていることになる。それは、今日は置いておくが、要するに海上自衛隊は、

 事故現場へ赴いて、出来ることがあるはずだ。それをしないのは、良くない。(後でもう一度書くが、自衛隊が悪いのではなく、

 内閣の判断が良くないのである)。


◆憲法論議はさておき

 

 昨日の「サラーム98」の沈没のあと、英国は早速救援隊を派遣したが、日本は何もしない。

 イラク戦争という「人殺し」には積極的に加担しながら、人命救助にはまるで無関心というのは、おかしい。



 イラクに自衛隊を派遣することを決めたのは、2003年12月9日の閣議で、

 そのあと小泉首相は記者会見を開き、憲法前文を引き合いにだした。

 

「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」

 「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、

 政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。」



 というくだりをイラクへの自衛隊派遣の正当性の根拠としたのであるが、人殺しの手助けをすることは、「国際社会において名誉ある地位を占める」ことにはならない。

 今回のような惨事が起きたときに、現在海上自衛隊がいると思われるインド洋と紅海はだいぶ離れているが

、日本から派遣するよりは早く現地に行けるのに、これを傍観していて、「国際社会において名誉ある地位」もへったくれもないだろう。



 毎回、勘違い反論メールが来るから断っておくが、私は自衛隊を責めているのではない。

 自衛隊に救援活動を命じない、小泉純一郎内閣総理大臣を批判しているのである。


◆話は変りますが。

 

 1月27日にクラシック音楽のポッドキャスティング、ポッドムジーカを運営しておられる眉墨トーシローさんのBlogを紹介したが、

 ポッド・ムジーカで今日から配信されている第4回目の放送、

 【第4番】トランペット吹きはきっと大変!で、

 私がモーツァルトに関して書いた内容を大々的に取り上げて下さった。

 私が書くのも何ですが、眉墨さんのトークは大変分かりやすく、聞きやすい優れた内容なので、是非お聴き下さい。

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2006.02.03

「2月3日に発病する「BlackWorm」に注意」「議員年金『廃止』名ばかり」←「給付終了」まで半世紀だそうだ。

◆記事:2月3日に発病する「BlackWorm」に注意、本日中にウイルススキャンを

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060202-00000003-imp-sci


 ● 毎月3日にファイルを改竄するウイルスが発生

 今のところ日本ではそれほど多く報告されていないが、

 今月に入って米国、インド、トルコ、ペルーなどを中心に世界各地で

 「毎月3日にPC内部のファイルを破壊する」ウイルスの感染が報告されている。

 このウイルスは「Blackworm」「Nyzem.E」「MyWife.E」などと命名されたワーム型ウイルスだ。

 メールの添付ファイルあるいはネットワークの共有ファイルとしてばらまかれる。

 そして、発病日を迎えるまでは静かに増殖活動のみを行ない、

 明日2月3日以降、毎月3日にPC内のファイルを破壊するという。



 ウイルスの伝播方法などから考えて、日本で流行している可能性はさほど大きくないと思える

 しかし、WordやExcel、PowerPoint、Access、PDFなどのデータファイルをことごとく破壊して回るので、

 PC内に保管しておいたビジネス文書が失われてしまう恐れもあることから、ウイルス対策ベンダーだけでなく、

 マイクロソフトでもセキュリティアドバイザリで警戒を呼びかけている

 念のために発病前日(つまり本日中)に、ウイルス対策ソフトではパターンファイルの更新と

 PC内のフルスキャン、それからオリジナル文書のバックアップなど一通りの対策をしておくべきだろう。


● BlackWormの概要

 このBlackWormは、ウイルス対策ベンダーによって名称はバラバラで、

 Nyxem.E、MyWife.e、Blackmal.E、WORM_GREWと命名されている。US-CERTでは共通IDとして「CME-24」を割り当てている。

 ■URL

  トレンドマイクロ:WORM_GREW.A - トレンドマイクロ

  シマンテックによるウイルス情報(W32.Blackmal.E@mm)

  http://www.symantec.co.jp/region/jp/avcenter/venc/data/jp-w32.blackmal.e@mm.html



  マカフィーによるウイルス情報(W32/MyWife.d@MM!M24)

  http://www.mcafee.com/japan/security/virM.asp?v=W32/MyWife.d@MM!M24



  ソフォスによるウイルス情報(W32/Nyxem-D)

  http://www.sophos.co.jp/virusinfo/analyses/w32nyxemd.html



  F-Secureによるウイルス情報(Nyxem.E)

  http://www.f-secure.co.jp/v-descs/v-descs3/nyxem-e.htm



  マイクロソフトのセキュリティアドバイザリ(Win32/Mywife.E@mm)

  http://www.microsoft.com/japan/technet/security/advisory/904420.mspx


◆コメント:遅くなって恐縮ながら、何も伝えないよりは良いかと思いまして。

 

 あと、30分しかないので。とりあえず、これだけアップします。

 まあね。 いまどき、見知らぬ差出人から届いたメールの添付ファイルを不用意に開く人はあまりいないとおもいますけど。

 念のため。 WORM_GREW.A - トレンドマイクロ には、修復ツールもあります。


◆記事2:議員年金:「廃止」名ばかり 選択制で受給安泰

 

「国会議員の特権」と世論の批判を浴びた国会議員互助年金(議員年金)の廃止法が3日、参院本会議で可決され、成立する。

 だが、4月時点で在職10年を超える議員に受給権を認めたことで、「給付終了」まで半世紀近くもかかりかねず

 「廃止」とは呼べない内容にとどまっている。国民年金など他の年金に比べ突出している給付水準のカットも不十分で、国民の不満は解消されそうにない。



 「まずは議員年金を廃止するんだ」。与党が議員年金改革に着手したのは昨年9月、

 小泉純一郎首相が宴席で与党幹部に指示したのが直接のきっかけだった。

 既得権を排する姿勢を示すことで、小泉改革をさらに進めようという思惑が込められていた。



 その後、二転三転して作成したのが

(1)掛け金を2割削減し返還

(2)4月で在職10年を超える議員には現行水準より15%削減した年金を受給する選択肢も付与--

 との法案だ。

 民主党は掛け金返還による完全廃止を主張したが、与党は「強制加入と引き換えに保証している受給権を否定すれば、財産権の侵害になる」と押し切った。



 議員年金は現在、10年間在職で、65歳以降毎年412万円受け取れる。

 今回の見直しで、給付水準は350万2000円になるが、それでも、年123万6000円の高額な掛け金を負担しても

 、わずか3年で掛け金の額を上回る計算だ。



 弁護士でもある公明党の冬柴鉄三幹事長は2日の党中央幹事会で「世論の批判もあるが、これ以上の方法はない」

 と法的側面から正当性を強調した。

 しかし、受給権を得るまで30年かかる国民年金(40年加入で年約79万円)と比べても、その差は大きい。



 さらに、廃止法とはいえ、在職10年以上の現職議員の受給権を認めたため、

 完全廃止まで長時間を要することになった。現職のうち、4月時点で受給権を持つ最年少議員は自民党の小此木八郎衆院議員(40)。

 小此木氏が受給を選択すれば、平均寿命(男性78.64歳)に照らした場合、数十年先まで給付が継続し、税金が財源となる。



 こうした実態を踏まえ、学習院大の河合秀和名誉教授(政治学)は

「小泉首相が最初に掲げた『完全廃止』にすべきだった。政治道徳から言っても延命的な制度改革は望ましくない」と指摘。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏も「大半の議員が年金受給の方を選ぶだろう。形だけの改革で収めた印象だ」と批判する。



 「もう一息で年金を受けられる。善処してほしい」。

 昨年12月、当選9年目の自民党議員数人が党幹部を回り、4月の廃止時期を遅らせるよう要請する場面があった。

 政界内では「議員年金がなくなればサイドビジネスに走る議員も出てくる」(高村正彦元外相)などの声も根強い

 それ自体が優遇意識の象徴であり、完全廃止に至らなかった背景とも言える。


◆コメント:月収10万円にも満たない障害者の負担を増やしておきながら、議員どもは安泰。卑怯者め。

 

自民公明両党は、昨年10月14日、「障害者自立支援法」を成立させた。

 国会議員というのは、本当に狡猾な連中だ。

 「障害者自立支援」というと聞こえはよいが、実態はどうかというと、

 今までは障害者の収入に応じて、公費補助額が決まっていたのに、

 「障害者自立支援法」は、収入に無関係に、使ったサービスに応じて、自己負担することになる。

 一見当たり前だが、それは健康な者の発想である。



 一般的に、障害の程度が重くなるほど、必要とする公的サービスは多く、

 一方で高収入を得る仕事に就くことは難しくなるのだから、弱い者が、更に痛めつけられる。



 小泉首相は昨日「格差が生じて当然」と言っていた。 そうだろうか?

 働く意思もない「NEET」と、真面目に働く者の「格差」は、確かに「当然」だろう。
 しかし、「障害者自立支援法」は、状況が異なる。

 一般的に、「障害」というハンディキャップを持っていることは、本人の責任ではない。

 にもかかわらず、障害者に、より苦しい思いをさせる必然性が無い。

 「聖域無き構造改革」とバカの一つ覚えの如く繰り返していた、小泉首相を初めとする国会議員の先生は、全然苦しまない。

 こういう状態を日本語で「理不尽」という。

 首相や、国会議員のセンセー方には、是非、率先垂範して貰いたい。

 議員年金は即時全面廃止。700兆の財政赤字を抱えているのに、公務員が賞与など、とんでもない。



 首相自ら、年2回、500万円の賞与を返上し、自殺遺児の「あしなが育英会」に全額寄付したら如何でしょうか?

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2006.02.01

「医薬品:19品目の原材料が米国産牛 厚労省が切替え指導」←「薬害エイズ・肝炎」で懲りていないのだね。他。

◆記事1:「医薬品:19品目の原材料が米国産牛 厚労省が切替え指導」

 

 川崎二郎厚生労働相は1日の参院予算委員会で、厚生労働省承認の医薬品のうちに、

 米国産牛を原材料として使っているものが現在19品目あることを明らかにした。

 厚労相はこの19品目について「出来るだけ早く(牛海綿状脳症=BSE=の非発生国である)

 オーストラリアの原料などに切り替えるよう指導している」と述べた。

 米国でBSEが発生し、日本が米国産牛肉の輸入を最初に停止したのは03年12月だが、

 05年1月には、米国産牛血清などを使用した抗リウマチ薬のエタネルセプト、

 05年7月には白血病治療薬のゲムツズマブオゾガマイシンが承認されている。

 厚労相は「これらの医薬品の治療上の効果は、(BSEに感染する)リスクを上回ると判断して承認した」と述べた。

 【毎日新聞 2006年2月1日 12時51分】


◆記事2:【米国】■一般教書演説の骨子■[毎日新聞 2006年2月1日 東京夕刊]

 

 一、国民の安全と経済的繁栄のために、米国は世界を主導し続け、圧政の終結を目指す。

 一、イラク駐留米軍の削減は、政治的思惑でなく軍司令官の判断によって決める。

 一、パレスチナ評議会選挙で勝った過激派ハマスは、イスラエルを承認し武装解除せよ。

 一、イランの核兵器保有は認めない。米国は自由で民主的なイランと親友になりたい。

 一、世界経済において、米国は中国やインドなど新たな競争相手に直面している。

 一、中東地域への石油依存から脱却を目指す。
 


◆コメント1:厚労省の役人というのは何なんだ?

 

 省庁再編があってややこしくなってしまったが、要するに、厚生労働省の中でも昔の厚生省のことである。



 今日の発表を川崎厚労相は何気なく済ませたが、

 要するに、米国の、「BSEに感染しているかも知れない牛」の血清などを用いた「医薬品」を、

 厚労省は「リスクがあると知りつつ承認していたのである。



 厚生省はひどい役所で、「薬害エイズ」「薬害肝炎」という完全に殺人、

 又は傷害の未必の故意があったと云われても仕方がない大事件を起こしている。



 血液製剤は人間の血液から作った薬で、血友病の患者の治療に用いる。

 これは、ミドリ十字という薬屋がアメリカから輸入していた。

 しかし当時、アメリカでは既に血液製剤の原料となる血液を提供していた献血者の中にエイズ患者がいて、

 当然血液製剤にもHIVウィルスに感染していて、これを使ったら、

 患者はエイズに感染する危険が有ることが知られていて、使用を禁止していた。



 日本の厚生省は、信じられないことに、それを知っていながら、承認した。

 つまり、

「アメリカから輸入した血液製剤を使用した患者がエイズウィルスに感染する可能性があるが、そうなっても仕方がない」

 と考えていたのである。 

 こう言うのを、私は過去に何度も書いたが「未必の故意」というのである。



 現在では、エイズはだいぶ治療というのか、例え感染しても発症を遅らせたり、抑制することが可能になったようだが、それは、結果論である。

 血液製剤を承認した頃は、殆ど完全に「死の病」だったのだ。

 それを放置していたのである。

 ミドリ十字は厚生省の役人の「天下り先」として大切だったからである。悪夢のようだ。

 今日のも結局同じではないか。
 どういう頭の構造、どういう人格をしているのだ?

 ここの役人と厚生族議員は。


◆コメント:一般教書は、「アメリカ合衆国の状況を報告する」ための演説なのだ。

 

 アメリカ合衆国大統領は、国家元首であると同時に「行政府の長」として、

 立法府である連邦議会、司法府である連邦最高裁判所からの監視を受けながらも、

 内政、外交、軍事面でいろいろな権限を与えられている。



 このため、大統領が、政府の基本方針を教書(message)という形で説明し、議会に立法化を要請する、という仕組みである。

 教書には、一般教書、予算教書、大統領経済報告があり、三大教書と呼ぶ



 一般教書は、憲法で定められた義務として大統領がアメリカ合衆国の状況(State of Union)を議会に報告するのが目的である。

 年の初めに行われるから年頭教書とも云う。

 繰り返すが、一般教書は連邦(United States)の現状を議会に報告するためのものである。

 世界を主導する、など、大きなお世話である。

 また、イラクで失敗したので、ブッシュは、最近、イランの核保有を批判の対象としている。

 しかし、世界で最も大量の核兵器を保有する国が、「イランの核兵器保有を認めない」と云うのは滑稽でしかない。



 アメリカが認めないと云ったからという理由で核武装を解除した国は無い。

 それどころか、世界中いたるところに出かけていって武力行使するアメリカも核保有国を攻撃したことは無い。

 よその国のことを言っていないで早くCO2の排出量を減らしてください。

 世界全体のCO2排出量の20%はアメリカから出ている。



 私は、既に嫌と云うほど何度も書いたが、

 地球温暖化を防ぐのは既に手遅れといわれているのだから。

 「中東石油への依存からの脱却」を目指すなどと暢気なことを云って貰っては困る。

 エネルギー消費を減らせ。化石燃料依存からの脱却を考えてくれ。

 アメリカ人には、全員地球環境概況2000を(勿論原文は英語なんだから)読んで頂きたいものである。

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「米国産牛肉輸入 農相辞任の必要なし 小泉首相が認識」じゃ、閣議決定はいつ反故にされるか分からない訳ですね?

◆記事1:米国産牛肉輸入 農相辞任の必要なし 小泉首相が認識

 

 中川昭一農相が、米国産牛肉輸入再開前の現地調査を閣議決定通り行わなかったと答弁した問題で、

 政府は30日夜の衆院予算委員会で「査察(調査)の実施は輸入再開の条件とはなっていない。

 閣議決定以降の変化について国会に十分な説明をしなかったことは誠に遺憾」との統一見解を示した。

 安倍晋三官房長官が答弁した。これを受け農相も同様の答弁を行い、同日の一連の答弁を事実上変更した。

 民主党は農相の辞任を要求したが、小泉純一郎首相は辞任の必要はないとの認識を示した。

 中川農相は同日午後の同委で「食の安全を守るとの趣旨は逸脱していない」と述べ、

 「(閣議決定した)答弁書と事実が違っていた」との午前の答弁を修正したため、野党側が反発。

 民主、社民、国民新の3党が退席し、予算審議が一時空転した。



 その後与野党の水面下の調整で農相が再答弁することでいったんは再開を合意。

 農相は「国会に十分説明せず、結果として重く責任を感じる」と述べた。

 しかし野党側は農相の再答弁に納得せず、予算委が再度中断。安倍氏が政府見解を示すことで審議を再開した。



 これに先立ち首相は農相を国会内に呼び、報告を受けた。

 農相は報告後、記者団に「(答弁書に)書いてあることと違うことをやった。(答弁書で)できないことをやりますと答えたのは結果的に農水省と厚生労働省のミスだった」と陳謝。

 自らの責任については「首相の判断に任せている」と語った。

 首相は同日夜の衆院予算委で「(農相は)責任を十分感じている。私はこれで結構だと思う」と述べた。

 (毎日新聞) - 1月31日18時1分更新


◆資料:民主党の川内博史氏の質問主意書に対する平成17年11月18日付政府答弁書(要旨)

 

 厚生労働省・農林水産省は、米国産牛肉等の輸入を再開することとなった場合には、

 輸入再開以前に、また、輸入再開後も定期的に、担当官を派遣して米国における

 わが国向け牛肉等に係る食肉処理施設(対日輸出施設)に対する現地調査を実施することが必要と考えている。

 具体的には、米国政府による対日輸出施設の監督状況、日本向け輸出証明プログラムに規定する品質管理プログラムの文書化の状況、

 SRM(特定危険部位)の除去の実施状況、20月以下の月齢証明の順守状況等について現地において確認したいと考えている。


◆解説とコメント:「閣議決定」とは

 

 閣議決定 とは、 内閣の権限事項を閣議で決定することである。

 内閣提出の法律案・政令・予算・一定の公務員の任命などの決定がその例である。

 なお,その他重要な政策に関する事項は,特に憲法又は法律が内閣の意思決定を要求していない場合にも閣議決定の形式によることが多い。

 その文書には全閣僚が署名する。


◆解説:「質問主意書」とは

 

 国会議員は誰でも国政に関して、行政府である内閣に対して事実又は、所信(方針・考え方)を問い質すことが出来る。

 質問は原則として文書で行い、議長(衆議院議長・参議院議長)の承認を必要とする。この文書が質問趣意書。

 内閣は質問主意書を受け取ったら、原則、7日以内に答弁する義務がある(国会法第75条第2項)。


◆コメント:閣議決定を守らなくても良い、と公言する内閣総理大臣。

 

 日本は議院内閣制を採用している。

 国権の最高機関は国会であり、議院内閣制とは、国会の信任を内閣存続の要件とする統治形態である。

 主権者である国民によって選挙を通じて選ばれた国会議員の質問に対して、

 閣議決定により答弁書を作成しておきながら、

 これを守らなかった国務大臣(中川農相)を、小泉首相は「反省しているからもう良い」と「審判を下した」つもりでいる。

 冗談では済まされない。

 これは、国民に対して、実行する気もない政策を閣議決定しておいて、

 後で反故(ほご)にしても、何ら問題はない、と開き直っているのである。

 つまり、日本国の主権者を無視しているのだ。

 この重大性に国民は気が付くべきである。

 小泉首相はそのうち、ルイ14世のように「朕は国家なり」とか言い出すのではないかと心配だ

 かなり、それに近いところまで来ているんじゃないの?

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