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2006.04.23

「共謀罪 野党反発、大荒れ審議入り 衆院法務委」←DVDをコピーすることを相談しただけで、逮捕されるんですよ

◆記事1:共謀罪:野党反発、大荒れ審議入り 衆院法務委

犯罪の実行を事前に話し合っただけで罪に問える「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法などの改正案の審議が21日、衆院法務委員会で始まった。

審議入りに反対する野党側委員が委員長席に詰め寄り、政府案と与党修正案の提案理由説明はやじと怒号でほとんど聞き取れない事態になった。

共謀罪を巡っては「内心の自由が脅かされる」「市民団体に適用されかねない」といった批判があり、過去に2度廃案になり、昨秋の特別国会でも継続審議になっていた。

批判を考慮した与党は21日、(1)何らかの準備行為を成立の要件にする(2)犯罪を活動目的とする団体に対象を限る--との修正案を提出した。

これに対し、民主党は「与党の修正は不十分」として、独自の修正案を固めた。共謀罪の対象を国境を超える国際犯罪に限定する規定などを盛り込んでいる。

毎日新聞 2006年4月21日 12時59分


◆記事2:共謀罪:衆院法務委で審議が紛糾、どこが問題か

犯罪の実行を事前に話し合っただけで処罰できる「共謀罪」の審議が21日の衆院法務委員会で始まった。

審議入りに抗議する野党委員が委員長席に詰め寄るなど紛糾し、今後の審議も波乱含みだ。

共謀罪への懸念は与党側も認めており、処罰範囲を限定する修正案を同日提出した。民主党も独自の修正案を出す方向だ。共謀罪のどこが問題になっているのか。

■適用団体は? 「政府や企業への嘆願を相談する私たちの日常的な活動が、犯罪にされる危険がある」。

今月19日、約170の市民団体が「共謀罪に反対するNGO・NPO共同アピール」を発表し、「共謀罪が自分たちに適用されかねない」と訴えた。

こうした批判を念頭に、与党修正案は共謀罪の対象を「犯罪を実行することを目的とする団体」に限定した。

与党側は「正当な目的を持つ団体は対象にならない」と説明する。

共謀罪に反対してきた日本弁護士連合会は「一定の評価はできる」としつつも、「正当な団体が途中から犯罪目的に変わったり、

団体の一部だけが犯罪目的を共有する場合はどうするか不明確」と指摘する。



 ■内心の自由は 

「単なる合意で処罰されれば、内心の自由が脅かされる」という批判も根強い。既遂の処罰を原則とし、例外的に未遂罪や予備罪を定める日本の刑法体系を根本から覆す、という刑事法学者らの指摘もある。

与党修正案は、共謀罪が成立する要件に「犯罪の実行に資する行為」を付け加えた。

現場の下見や凶器購入資金の調達などが該当するという。

単に共謀しただけでは処罰しないというわけだが、日弁連は「精神的な応援なども『資する行為』に含まれる可能性があり、ほとんど歯止めにならない」と批判する。

■600以上の罪が対象

 共謀罪の対象となる「4年以上の懲役・禁固にあたる罪」は600以上に及ぶ。

日弁連は「該当する罪をもっと限定できないか」と主張するが、法務省は「『4年以上』は国際組織犯罪防止条約に基づく規定で変えられない」と主張する。

民主党は対象を「5年以上」に改めた上で、国境を越える国際犯罪に絞る修正案をまとめる予定だ。

     ◇

杉浦正健法相は21日の閣議後会見で「できるだけ早期に成立させたい」と意欲を見せ、与党側も「28日に委員会で採決したい」と野党側に迫っている。

民主党は、週明け以降の委員会の欠席も含め対応を検討している。
<共謀罪>

4年以上の懲役・禁固にあたる犯罪が「団体の活動として犯罪実行のための組織により行われる場合」の共謀を罰する。

国連組織犯罪防止条約を批准するための法整備の一つで、具体的には組織犯罪処罰法を改正して盛り込む。

改正案は過去に2度廃案となり、3度目の提案となった昨秋の特別国会でも継続審議となっていた。(毎日新聞)(最終更新時間 4月21日 21時21分)


◆国会会議録 2005年10月26日 衆議院法務委員会における関東学院大学足立教授の発言(←非常に説得力があります)

衆議院のサイトに、国会会議録検索システムがあるので、「簡単検索」をクリック。

すると検索画面になるので、発言者欄に「足立」、「検索語」に「共謀罪」と入力して検索ボタンをクリックすると、検索結果1件とでます。
検索結果一覧表示、をクリックすると、次の画面になります。
ここで、「法務委員会」をクリックすると、昨年10月に参考人として呼ばれた関東学院大学法学部、足立昌勝教授の共謀罪の正当性の無さを実に法理論的に、明快に説明しています。
◆コメント:国際的組織犯罪防止のが目的ならば、明らかに適用範囲が広すぎる。

こんな法律が成立したら、治安維持法と同じですよ。日本もいよいよ終わりです。



そもそも、共謀罪法案を可決しなければならない理由として与党が掲げているのは、

「国際的組織犯罪防止条約とサイバー犯罪条約批准のための国内法措置」です。

つまり、テロリスト集団などが本来の標的であって、アメリカの911テロと同じようなことが起きるのを防ぐためには、犯罪が起きてからでは遅すぎる。

だから、テロリスト(組織的犯罪集団)が日本に潜伏して(それは、日本人か外人か分かりません)犯罪を計画していることが明らかになったら、その時点で一網打尽にしよう、

という条約が締結されたわけで、それに合うように国内法を変える、ということですが、それにしては、適用範囲が広すぎます。



記事にもあるとおり、与党が成立させようとしているのは、「本当に犯行に及んだ場合、刑罰が懲役四年以上になる罪」というのですが、そうするとテロリズムとは関係ないことでも、他人と相談(冗談でも)し、合意(冗談でも)したら、そのこと自体が犯罪だ。というのだから、強引すぎます。

例えば、著作権を侵すCDやDVDの違法コピーは、著作権法で罰則が定められており、「五年以下の懲役」となっていますから、共謀罪に含まれます。

繰り返しますが、実際にコピーしなくても、貴方が誰かからコピーしてくれと頼まれて、「いいよ」と同意したら、共謀罪成立です。

その後、思い直して、やっぱり止めた、と言ってもダメなのです。これは恐ろしい。



犯罪と刑罰に関しては、「行為」が罰せられるのが、基本です。「或る行為が社会に与えた損害に対して刑罰が科せられる」のが、近代刑法の基本的な考え方です。

確かに例外はあるのです。共謀しただけで罰せられる行為が。

ただしそれは、非常に重大な行為です。

例えば、刑法第七十七条の内乱罪。

クーデターを起こして、日本の統治機構をひっくり返そうとしたものは死刑なのです↓。

第七十七条  国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、次の区別に従って処断する。

一  首謀者は、死刑又は無期禁錮に処する。

これは(↑)実行に移した場合ですが、この「内乱罪」は実行に移さなくても、犯行の陰謀・予備(準備すること)が発覚しても、
第七十八条  内乱の予備又は陰謀をした者は、一年以上十年以下の禁錮に処する。

ということになります。



また、刑法で一番重いのは「外患誘致罪」といいます。
第八十一条  外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。

外国と通じて、日本国を攻撃させたら、刑罰は「死刑」のみ。そしてこれは、実行に移した場合ですが、内乱罪と同じように外患誘致の予備・陰謀は罰せられる。
第八十八条  第八十一条又は第八十二条の罪の予備又は陰謀をした者は、一年以上十年以下の懲役に処する。


◆頭の中で、犯罪を考えても、何もしなければ罰せられるべきではないでしょう。

共謀罪が良くないのは、「考えることだけで犯罪になる」ということです。

実際には、頭の中で考えていても口に出したり、メールでやりとりしなければそういうことを考えているのは、誰にも分かりません。

しかし、例え口に出したとしても、冗談の場合があります。

ところが、ある言葉が、冗談か冗談でないか、を客観的に証明する方法はないので、多分、冗談だといっても捕まえられることになってしまうと思われます。

具体例は、幾つか関連サイトを見たところ、共謀罪(キョウボウザイ)ってなんだ? というサイトに「事例集」があるので、ご覧になることをお薦めします。


◆ニュースの重大性は、竹島問題、人殺し中学生の比ではないのです。

共謀罪を本格的に適用するためには、犯罪計画の合意を証拠として残さなければなりません。

そのためには、警察が我々の電話による会話を盗聴したり、メールを検閲することにならざるを得ません。

それは、憲法で禁止されているのです。
日本国憲法 第二十一条   【 集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密 】

第一項 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

第二項 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。


今日は、韓国と日本の縄張り争い(竹島問題)や中学生のガキが痴話喧嘩の末に人殺しをした、というセンセーショナルなニュースが運悪く入ったので、世の人々の関心はそちらに傾いていますが、

そんなことより、共謀罪が成立するかも知れない、というニュースの方が遙かに、比較にならないほど重大・深刻なことです。

こんなのが成立したら、日本は、思想の自由が認められていない中国や北朝鮮のことをバカにできない、同じ穴のムジナになってしまう、といっても過言ではありません。

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