« 「ベルリン・フィル、ヴァルトビューネ」(ピクニック・コンサート)」←音楽は、楽しい。 | トップページ | 1961年4月19日、エドウィン・O・ライシャワーハーバード大学教授、駐日大使として着任。 »

2006.04.19

「<金融相>「グレーゾーン金利」廃止方向で検討へ」←金利を下げたら借りる奴が余計に増えるのではないか。質屋を復活させよ。

◆記事:<与謝野金融担当相>「グレーゾーン金利」廃止方向で検討へ

与謝野馨金融・経済財政担当相は18日、閣議後の会見で、利息制限法の上限金利(年15~20%)と、出資法の上限金利(同29.2%)との間にある「グレーゾーン(灰色)金利」について、廃止する方向で検討に入る方針を明らかにした。

与謝野金融担当相は「最高裁が判例で一定の考え方を示した以上、行政府、立法府とも真剣に考える義務がある」と述べ、近く金融庁と法務省で法改正に向けた協議に入ると表明した。

今後は、一本化する上限金利の水準が議論の焦点になる(後略、続きはこちらからどうぞ)。


◆コメント:どうしてサラ金が存続するのか?借りる奴がいるからだ。

どうしても、この国は、政治家もマスコミも国民も一面的な思考に陥りがちである。

サラ金がこの世から無くならず、高い金利を維持しているのは、それでもカネを借りに来る奴がいるからである。
サラ金がカネを貸し、借りる奴がいる。これは、金銭消費貸借契約であり、契約締結時点で金額、金利、期間(返済期限)が決まっている。

本当は、期日が来ても借りたカネを返さない方が悪いのである。



もっとも、「闇金」というのはまた別で、これは借入人がカネを変えそうとしても受け取らず、利息を上乗せして無理矢理継続したり、借入人が返済しようとしたら、連絡が取れず、

ずっと後から「とっくに返済期限は切れてまっせ。延滞利息はらってもらいますよ」とやる。これは、貸す方も本当に悪人である。


◆金利を下げたら、また調子に乗って借りる奴が増えるのではないか?

上で考察したとおり、「サラ金による取り立て被害」という云い方はあまりにも一面的な物の見方である。

サラ金に言わせたら、期日になっても元本はおろか金利すら取れないのだから、自分たちこそ被害者だ、と言いたいのではないか。

そもそも、サラ金からカネを借りる奴はそのカネでパチンコや他のギャンブルにカネをつぎ込んで、負けがこんで、首が回らなくなったような、だらしのない奴が多い。

金融庁は、むしろ、業者に命令して金利を異常に引上げさせ、年100パーセントぐらいに設定したら、さすがに借りる人間は減るのではないか。


◆質屋を復活させてはどうだろうか?

昔から高利貸しというのは洋の東西を問わずいたわけで、それは「「ベニスの商人」を読めば明らかだが、

日本では現在の消費者金融が隆盛を誇る以前は「質屋」が庶民用金貸し業者だった。

周知の通り、質屋からカネを借りたければ「質草」と呼ばれる「担保」を持ち込み、それに応じて少しばかりのお金を調達したわけである。



担保と言っても勿論不動産ではなく、着物、指輪、宝石、時計(昔は「舶来品」の時計は高かったのだ)、書画骨董の類である。

期日に返せないときは、最初に差し入れた担保が没収されるが、それ以上カネを取り立てられる訳ではない。

質草を失うことは残念だったろうが、債務からは解放されるのだから、ある意味非常に健全である。



また、質草に入れるものがなくなれば、お金を借りられなくなるから、金の使い道もよく考えるだろう。

今は、オークションがあるから質屋など流行らない、という反論が出そうだから予めのべておくと、そもそもこのパソコンがあるから、簡単に街金からカネを借りたりできるのだ。

パソコンは中古の需要も旺盛だから、質草にはもってこいの品である。

金に困った奴はまずこれを質草に入れることになろう。

さらに、質屋から借金する時には、直接品物を質屋に持参し、その場でキャッシュを受け取ることが出来るから、オークションのような詐欺の心配もない。

やはり質屋だ。借金は無いに越したことはないが、質屋で借りられるぐらいが丁度いい金額なのだ。

やたらと質屋のメリットを強調したが、念のために書き添えると、私は質屋ではないし、親類縁者、友人知人に質屋がいるわけでもない。

質屋からも街金からもカネを借りたことは、無い。

以上。

|

« 「ベルリン・フィル、ヴァルトビューネ」(ピクニック・コンサート)」←音楽は、楽しい。 | トップページ | 1961年4月19日、エドウィン・O・ライシャワーハーバード大学教授、駐日大使として着任。 »

ニュース」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

先生、返事が遅くなりまして失礼しました。

全くおっしゃるとおりで、金利を低くした街金などが出来たら、それこそ気軽に借りる
者が増えることでありましょう。

>世の中には、返すつもりが全くなく、このような業者から金を
>「引っ張ろう」とする人がいます。そのような人にも、このよう
>な業者は、金を貸します。

同感です。

バブル期だったと思いますが、とにかく随分前に、安倍穣二氏(麻布中学で橋本龍太郎
と同級生だった、至極まともな家庭に育ちながら、ヤクザになり、府中刑務所に服役し
た経験を元に、「塀の中の懲りない面々」でデビューした著述家)が、

「最近は堅気がヤクザと同じ感覚になりつつある。自分は偉そうなことは言えないのは
承知しているが、嘆かわしい」という趣旨の発言をしていました。

分かる気が致しました。

私も世の中の詐欺事件(耐震強度偽装問題など)に関して、まず騙される方が悪い、と
いう意識が世の中にはびこっているのが、気になります。

江戸時代の借金の証文には、「返済がまかりならぬときは、満座にてお笑い下されたく
候」という文言が記されていたそうで、それだけ誇り高かった日本人が、妙にずるがし
こくなってしまったように思います。

たびたび引き合いに出しますが、数学者の藤原正彦氏が「品格」とか「武士道」という
前者はともかく、後者のような、一見時代錯誤的な用語を敢えて用いるのは、「かつて
は、日本人はもっと誇り高く堂々としていたのだ」と言うことを強調したいのではない
かと思われます。

その点に関しては同感なのですが、大衆の意識を革命的に変化させることは、殆ど不可
能に近いでしょうから、先生の仰るとおり、無闇に金利を引き下げることなどしないで
欲しい、と与謝野金融相にメールで進言しようと思います。

投稿: JIRO | 2006.04.25 19:36

 一般的日本人の日常的感覚では、借りた金を返すのは、当然であります。しかし、世の中には、返すつもりが全くなく、このような業者から金を「引っ張ろう」とする人がいます。そのような人にも、このような業者は、金を貸します。
 日常的感覚で、高い金利は良くないと考えると、間違うような気がします。一元的に思考する必要はないでしょう。

投稿: いちろう | 2006.04.19 23:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/62198/9663013

この記事へのトラックバック一覧です: 「<金融相>「グレーゾーン金利」廃止方向で検討へ」←金利を下げたら借りる奴が余計に増えるのではないか。質屋を復活させよ。:

« 「ベルリン・フィル、ヴァルトビューネ」(ピクニック・コンサート)」←音楽は、楽しい。 | トップページ | 1961年4月19日、エドウィン・O・ライシャワーハーバード大学教授、駐日大使として着任。 »