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2006年5月

2006.05.31

「PTAがおにぎり/乳製品で朝の給食」←意味、分かります?母親が朝ご飯を作らないからなのですよ。

◆記事1:毎日新聞29日朝刊:「新教育の森:地域の「食育」活動 PTAがおにぎり/乳製品で朝の給食」

朝ごはんは子どもたちの元気の源。3月にまとまった食育推進基本計画でも、朝食を食べない子どもの割合をゼロにする目標が盛り込まれた。

とはいえ、寝坊して簡単にすませる時もあれば、忙しい保護者が作れない時もある。そんな子どもたちに栄養補給をしてもらおうと「朝の給食」を始めた自治体がある。

また、十分な食事を取れない児童におにぎりを提供するボランティア活動など、地域を巻き込んだ「食育」を取材した。



◇PTAがおにぎり--東京都品川区立八潮北小

東京都品川区立八潮北小(藤井英夫校長、児童数107人)では昨年、品川区非常勤職員で同小PTA会長の野崎由香さん(42)が「おにぎり」ボランティアを行った。

同会長に就任後、朝ごはんを食べずに登校してくる児童の存在を聞いたことがきっかけだった。



●母親のつもりで

野崎さんは「『うちの子どもさえよければ』というのではなく、全児童の母親のつもりで接したかった。

お母さん会長として出来ることは何だろうと考えた」と説明する。昨年9月から約3カ月間、毎朝8時に手作りのおにぎり4~5個を学校に届けた。

藤井校長によると、当時は朝ごはんを毎日食べていない児童が2~4人いた。親が子どもより先に出勤してしまう家庭の子が多く、遅刻を繰り返していた。

このため、教員らが自宅まで児童を呼びに行き、校長室で野崎さんが作ったおにぎりを食べさせた。今は遅刻の回数も減っていることから、生活リズムも改善している様子だという。



●保護者責任10%

藤井校長は「食育は保護者にどう働きかけるかが課題」と指摘する。

「保護者には『学校が90%の責任を持つ。残り10%は保護者が責任を持ってください』と常々言っている。残り10%の基本的な生活習慣は家庭で身につけさせてほしい」

と語る。


◆記事2:乳製品で朝の給食--岡山県美咲町立柵原西小

岡山県美咲町が今月11日から、町内全8小中学校の児童・生徒1220人を対象に、乳製品で朝食を補う「食育推進事業」を始めた。

スタートして約2週間。町立柵原(やなはら)西小(定本啓子校長、児童数189人)を訪ねると、楽しみながら食べる子どもたちの笑顔があった。

美咲町は05年3月、旧柵原、中央、旭3町が合併して誕生。同事業を実施する背景の一つに、旧柵原町が02年度、小中学生485人を対象に実施した母子保健に関する調査があった。



それによると、朝食を「毎日食べる」と答えた児童・生徒は394人(81・2%)。約2割が「時々食べる」「食べない」と答え、

行財政改革とともに少子化対策を政策の柱に据えて当選した奥村忠夫町長(65)が「子どもたちや保護者に食の大切さを意識づけよう」と事業を発案した。



●喜ぶ子どもたち

23日午前9時半、1時間目が終わって休み時間に入ると、校舎西端にあるランチルームに児童のはしゃぎ声が響いた。

ヨーグルト、チーズ、牛乳。壁に張られた10品目の写真を見て、自分でその日の「メニュー」を決める。

写真は、選ぶ際に混乱しないよう給食担当の先生が作製した。児童はテーブルの上のかごに盛られた乳製品の前に列をつくり、選んだものを先生から受け取る。

友達と一緒に食べるのを見ると「楽しくて仕方ない」といった様子だ。

「休み時間はあと3分ですよ」。ランチルームに先生の声が飛び、自分たちで後片付けが始まる。

慌ただしい雰囲気の中、約10分の“食事”時間は、あっという間に過ぎた。児童数が多い同校では、1、2時間目の終了時に低学年と高学年の2回に分けて実施。

希望者が自由に飲食する制度だが、児童の約8割がランチルームに足を運んでいるという。



●いろいろな意見

一方、保護者には好意的な意見がある半面、「『補完』より、家庭で朝食を食べさせることに力を入れるべきでは」

「きちんと食べさせているのに、なぜさらに乳製品を取らせるのか」などの声もあるという。

定本校長は「いろいろな意見があるのは確か。でもこの事業をきっかけに、子どもや保護者に食育への関心が高まれば」と期待する。


◆コメント1:「学校が食事の責任の90%を持つ」ってのはどういう世の中なんだよ。

ひどい世の中になったものだ。母親が子どものために朝食を作らない。私の息子が通っていた公立小学校でもいたよ。

子どもが学校に行くのに、起きない母親。

何度も書いたけど、ここはガラの悪い場所ではない。東京でも「高級住宅地」に属する地域なのだ。

百歩譲って、母親が働いており、朝忙しくて・・・というのなら、いや、それでも子どもに朝飯を作らないのは許せない。

品川区では、見かねた学校やPTA有志が子ども達に学校でおにぎりを食べさせている。

品川区立八潮北小の藤井校長は

「保護者には『学校が90%の責任を持つ。残り10%は保護者が責任を持ってください』と常々言っている。」

という。どうしてそうなるんだ?

あのね。子どもに朝飯食わせてやるのは大変結構です。PTAの方も偉いですが、問題の所在は明らかにしなければならない。考えるまでもないことだ。

学校が90%の責任を持つ理由は無い。朝飯は家で食うものだ。子どもに朝飯を食わせる責任は100%、家庭に存する。子どもに朝飯を食わせない母親が悪い。(特殊な事情は除く)。


◆コメント2:朝飯を学校で食えて嬉しいという子どもが可哀想だ。

それから、記事2。岡山のケース。

「喜ぶ子どもたち」という項を読んだら涙がこぼれたよ。情けない・・。

「喜んでいるなら、いいじゃないか」という馬鹿がいるだろうが、そもそも、メシなんてものは、(今日は同じ事を何度も書かざるを得ない)母親が子どもより早く起きて食わせるのだ。

それで昼食まで保つのが当たり前じゃないか。

「いろいろな意見」という段落があるが、議論に値することだろうか?問答無用。常識の世界だ。

「『補完』より、家庭で朝食を食べさせることに力を入れるべきでは」

「家庭で朝食を食べさせることに力を入れるべきでは」って、他人に訊かないと分からない?


◆コメント3:「少子化対策」ってみんな、本当に真剣には考えていないでしょ?

朝飯→少子化は短絡だが、本日は、ついでに、日頃から「少子化対策」について考えていることを書く。

上に掲載した記事を読んだり、一昨日だか、また「夫婦でパチンコ→クルマに子ども放置→脱水症状で死亡」(こういう馬鹿どもに限って子どもがすぐ出来るんだよな)

という事件があった事を考えていると、「少子化対策」など不要ではないかと思えてくる。

子どもを作りたくない奴に作らせても、子どもが可哀想だ。それで、日本が将来滅びるなら仕方あるまい。



皆、少子化対策って、どうしてそんなに真剣に話すのかね?本当に日本の将来を憂えているのですか?

今から、100年経ったら、今生きている日本人は皆死んでいる。貴方も私も、今日、生まれた子供も多分、既に死んでいるのですよ。

その後日本がどうなるか、本当に心配ですか?

心の底からYesと言えますか?

無責任に子供をつくるのなら、作らない方が良い。



「少子化対策」って、誰も本気じゃないでしょう。

何せ、内閣総理大臣からして子どもがいることはいるが、途中で妻子を放り出した人だ。育児の苦労を知らない。安倍官房長官も子どもがいない。

猪口少子化担当大臣には、子どもがいるけれど、彼女は、国際政治学者の旦那と「億ション」に住み、女中を雇える身分である。

そんな人が少子化対策って、ふざけてるよ。

要するに国家も個人も建前上、何とかせねば、といっているが、内心「どうでも良い。」と思っている。

本気じゃないから名案が浮かぶわけもない。


◆コメント4:子どもが小学生の間は、お母さんは家にいて「お帰りなさい」というのが、理想なのですがね。

勿論、各人、各家庭の「事情」がある。だから一般論としてお読みいただきたい。

私は「女性が外で働くこと」自体には何ら偏見はない。

何故かというと、私の職場には大卒で入社後数年目の女性総合職が何人かいるが、、ものすごく優秀であることを知っているからである。

下手なヒステリックな男の管理職より優秀だ。

専門知識を完璧に身につけている。完全に感情をコントロール出来ている。女性にありがちなヒステリーやパニックを絶対に起こさない。

それでいて、物腰は柔らかだ。完璧に近い人材だ。

余りにも年齢が違うので現実には可能性は低いが、彼女たちの誰かが、私の上司になったとしても全然嫌な気はしないだろうと思えるぐらいなのだ。



だから、働くのは良いんです。

ただね。子どもが小さい頃はね。学校から帰ったら、お母さんが家にいてくれる。「お帰りなさい」と言ってくれる。それだけのことでも子どもは嬉しいんだよ。

お母さんがいない家に帰るのは寂しいのだよ。


◆コメント5:乱暴な子どもの家は100%、母親不在だった。(逆は必ずしも真ではない)

私の息子が公立小学校に通っていた頃、クラスで異常に凶暴だったり、問題を起こす子どもを調べたら、100%、母親が自宅にいない子どもだった。

そういう子どもは、市の「コミュニティ・センター」という、昔で言えば公民館か児童館であずかる事になっている。そこでの様子を見たことがあるが、恐ろしく乱暴なのだ。

因果関係があるかどうか証明出来ない。ここのところは、間違えないでほしいのだが、

私は「母親が働いている家庭の子どもは100%粗暴だ」、と言っているのではない。

昼間は母親が不在でも、普通に素直に育っている子は、勿論、いる。

想像だが、そういう家庭では、母親が、帰宅後の限られた時間であっても子どもの話を聞き、きちんと接しているのだろう。


◆結論:諸事情があるのを承知の上で敢えて申し述べる。

子どもが小学生のあいだぐらいは、母親は出来れば家庭にいて、きちんと食事を作り、子どもが学校から帰ってきたときには、「お帰りなさい」と言ってやりたいものだ。

なお、本稿に関しては、結婚できるのにしない人、子どもを作ろうとしない人(欲しくても出来ない人は仕方がないのは言うまでもない)、

その他育児の経験のない人の意見に耳を貸すつもりはない。

子どもを育てた経験がなければ、絶対に分からないことなのだ。

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2006.05.30

「<ジャワ中部地震>救難救助活動で自衛隊派遣へ」←こちらも一肌脱ぐぞ。

◆記事:<ジャワ中部地震>救難救助活動で自衛隊派遣へ 防衛庁

防衛庁は29日夜、インドネシアのジャワ島中部地震における救難救助活動のため自衛隊の部隊を派遣する方針を固めた。

国際緊急援助隊法による派遣で、同国の要請に基づく措置。額賀福志郎防衛庁長官は29日夜、部隊に派遣準備命令を出す予定。(毎日新聞) - 5月29日22時5分更新


◆記事:ジャワ島地震の死者、5000人突破

【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシア政府の災害対策本部は29日、同国ジャワ島中部の地震の死者数が5136人に達したことを明らかにした。

負傷者は1万人以上とされる。がれきの下敷きになった被災者らの救助作業は難航しており、死傷者は今後、さらに増える可能性がある。

地震発生から3日目を迎え、被災地のジョクジャカルタ特別州にはこの日、国連機関や各国からの救援物資が到着し、支援活動が本格化し始めた。

日本政府の緊急援助チームの先遣隊も同日、大きな被害を出した同州バントゥル市内の病院前に医療テントを設営し、医師2人と看護師2人が被災者の治療診療を開始。

援助チーム本隊も、30日に被災地入りする。

震災直後から閉鎖されていたジョクジャカルタ国際空港は29日に再開され、国際支援の加速化への期待が高まっている。(読売新聞) - 5月29日22時26分更新


◆コメント:「国際緊急援助隊の派遣に関する法律」

不勉強で知らなかったが、国際緊急援助隊の派遣に関する法律(昭和六十二年九月十六日法律第九十三号)という法律があるのですね。

冒頭だけ引用する。

一条  この法律は、海外の地域、特に開発途上にある海外の地域において大規模な災害が発生し、又は正に発生しようとしている場合に、当該災害を受け、若しくは受けるおそれのある国の政府又は国際機関(以下「被災国政府等」という。)の要請に応じ、国際緊急援助活動を行う人員を構成員とする国際緊急援助隊を派遣するために必要な措置を定め、もつて国際協力の推進に寄与することを目的とする。

(国際緊急援助隊の任務)

第二条  国際緊急援助隊は、前条に規定する災害に係る次に掲げる活動(以下「国際緊急援助活動」という。)を行うことを任務とする。

一  救助活動

二  医療活動(防疫活動を含む。)

三  前二号に掲げるもののほか、災害応急対策及び災害復旧のための活動



(関係行政機関との協議)

第三条  外務大臣は、被災国政府等より国際緊急援助隊の派遣の要請があつた場合において、第一条の目的を達成するためその派遣が適当であると認めるときは、国際緊急援助隊の派遣につき協力を求めるため、被災国政府等からの当該要請の内容、災害の種類等を勘案して、別表に掲げる行政機関(次条において「関係行政機関」という。)の長及び国家公安委員会と協議を行う。 (以下略)


◆これぞ「国際救助隊」だ。

私は、一昨日の日記で「日本は世界の国際救助隊になるべきなのだ」

(余談だが、私と同年代の方は「国際救助隊」と聞いたら、ピンと来ますよね。特に男性)と書いたが、なんだ、こんな立派な法律があるんじゃないか

(全文を仔細に点検したわけではないので、厳密な事は書けないが)。


◆自衛官が彼の地に赴くなら、こちらも何かしなければ

私は、自衛隊を派遣するべきだと書いたが、ジャワ島はまだ危険(余震や、火山が噴火する可能性が高い。感染症の危険もある)な場所だ。

実際に自衛官の派遣の方針が決まった。

自衛官が危険なところに行くのに、こちらが何もしないのは、無責任で、卑怯だ。

私は自分が出来る、何かをするべきである。偉そうなことを書いた手前、当然である。

昨日、カネだけ出せばよいものではない、と書いたが、多くの住民が住居を始めとする財産を失っている。

クスリも食料も足りないという(下に、NHKの最新の記事を載せた)。ならば、お金は多い方が良いに決まっている。


◆既に皆さん見たかも知れないが、募金リンク集。

一番よくまとまっているのは、Yahoo!ボランティアジャワ島地震支援活動情報 である。

このリンク先を見ればわかるが、ここにも転載する。
Yahoo!ボランティアYahoo!ボランティア インターネット募金。4月にあしなが育英会のことを書いた。あれと同じ方式。300円から3000円。壁紙を買う代金が募金になる。

日本赤十字。ジャワ島中部地震災害救援金募集のお知らせ。これは郵便振り込み。

NHKボランティアネット。ジャワ島中部地震災害関連情報 の中に、各種募金受付窓口情報がある。

◆記事:NHKニュースから「物資不足が深刻」

おとといインドネシアのジャワ島中部で起きた強い地震の被災地には国連などの支援物資が届き始めたものの、13万人が避難生活を余儀なくされていて、

食糧や水、医薬品などの不足が深刻になってきています。



この地震は、日本時間のおとといのあさ8時前にジャワ島中部の都市、ジョグジャカルタからおよそ20キロ南の海岸近くを震源に起きたものです。

インドネシアの社会省によりますとこれまでに4611人の死亡が確認されたということです。

またユニセフ、国連児童基金によりますと少なくとも2万人がケガをし、家を失った13万人が避難生活を余儀なくされていて、このうち半数近くは子どもだということです。

ジョグジャカルタには徐々に支援物資が届き始めていますが、ジョグジャカルタの南の震源地に近いバントゥルなどでは停電が続き、支援物資もほとんど届いていないということです。

このため食糧や飲料水が不足し地震でケガをした人だけでなく地震の後に体調を崩す人も出始めています。また被災地では、医薬品や、家を失った人たちのためのテントも不足しています。

現地にはシンガポールの医療チームがきょう到着したほか、アメリカは、レントゲン装置などの医療機器を持った海兵隊の医療部隊100人近くを沖縄から現地へ派遣したと発表しました。

またWFP・世界食糧計画がビスケットなど食糧を配布しているほか国際赤十字・赤新月社連盟のボランティアが救援物資の配布を始めています。

しかし、壊滅的な被害を受けた村への支援はまだ本格化しておらず被災地では食糧や水、医薬品などの生きていくために必要な物資の不足が深刻になってきています。


◆こういうときは、「募金しない理由」を考えている間に100円出せばいいのだ。

私は、今回のように他人が困っているときは、「何もしない理由(言い訳)」を考えているヒマがあったら、さっさと自分で出来ることをする方が良いと思っている。

「たかがカネ」ではない。

私の募金額は述べないが、私が寄付した金は、私が真面目に働いて得た報酬だ。大げさに云えば、私の汗の結晶だ。

それを寄付することはなんら恥じるに当たらない。

募金をすることは安易な行動ではない。

但し、これはあくまでも私の想像だが、中には募金をするからには何万円単位でなければいけない、と大げさに考え、考えているうちに勿体なくなって止めてしまう、

という人がいるのではないだろうか。

何も出さなければゼロだが、日本人の十人に一人が、300円出せば、30億円になる。これは、政府支援(約11億円)の約3倍である。

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2006.05.29

「米も250万ドル(約2億8千万円)緊急支援へ ジャワ島中部地震」←米国のイラク戦争費用=既に25兆円

◆記事1:米も250万ドル緊急支援へ ジャワ島中部地震

【ワシントン28日共同】ブッシュ米政権は27日、ジャワ島中部地震の被災者への緊急支援として、250万ドル(約2億8000万円)の拠出を決めた。AP通信などが報じた。

当初は50万ドルと発表していたが、大幅に増額した。大統領は同日夜、インドネシアのユドヨノ大統領に電話し、必要な援助の実施を約束したという。

ライス国務長官の声明によると、米国際開発局(USAID)の当局者数人が既に被災地や周辺に入っている。(共同通信) - 5月28日16時3分更新



◆記事2:米国のイラク戦争に関する費用(2005年8月時点)(1ドル100円で換算)

■すでに使った戦費…25兆8000億円

■これからの5年間にかかる戦費…46兆円

<その内訳>


  • 作戦費(武器弾薬、燃料等消耗品の調達費を含む)…34兆5000億円

  • 新兵補充費…5000億円

  • 戦争周辺国家(パキスタン、ヨルダン、トルコなど)への援助…1兆円

  • 装備の更新費用(航空機、ヘリコプター、車両、船舶、武器など)…10兆円


■退役兵にかかるコスト…31兆5000億円

<その内訳>

  • 医療費と退役兵に与えられる特別手当、給付金(教育ローン、住宅ローンなど)の後年負担分…9兆円

  • 兵ならびに軍属で戦場で傷害者となった者への長期支払い年金、手当など…22兆5000億円


■戦費の赤字分の繰延べ償却費用(利息のみ)…22兆円

(戦費赤字は自動的に5年単位で何度も繰延べ償却される)

■戦争によって原油価格が5ドル上昇したことでもたらされた米経済全体へのマイナス効果(IMFの試算による)…11兆9000億円(その後、原油価格はそれどころでなく高騰している)

総計…137兆2000億円


◆記事2:日本、11億円超の緊急支援を決定=援助隊も追加派遣-ジャワ島地震受け政府

政府は28日夜、インドネシア・ジャワ島で発生した地震の被災地支援のため、

(1)医療関係者ら25人の緊急援助隊を追加派遣する

(2)1000万ドル(約11億1千万円)の無償資金協力を行う

(3)テント、毛布など2000万円相当の援助物資を供与する-

ことを決めた。塩崎恭久外務副大臣が記者団に明らかにした。 (時事通信) - 5月28日23時1分更新


◆コメント:カネを出さないよりは良いが、あまりにも・・・・。

米国はインドネシアに対する「緊急支援」を決めたという。

とりあえず、「義援金」を送るようだが、大アメリカ合衆国が拠出するのは、2億8千万円だそうだ。はあ・・。なるほどね。そうですか。

これが、アメリカにとってどれぐらいのものか。記事2をご覧頂きたい。

これは、ニューヨーク・タイムズが算出した数字だそうだが、昨年8月の段階で、アメリカはイラク戦争の戦費として既に25兆8千億円を使っている。

敢えて、意地が悪い表現を用いるが、人助けに使う金額は、人殺しのために使った金額の0.001%に過ぎない。

ブッシュさんさあ・・・。ちょっと恥ずかしくない?


◆日本も偉そうなことを言えない

イラク戦争が始まって半年ほど経った2003年秋、当時の米国務副長官アーミテージ氏が来日して、「ショウ・ザ・フラッグ」(show the flag=旗幟を鮮明にしろ)とか、

「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(boots on the ground =地上軍。陸自のこと)をイラクへ送れ」など、恫喝的言辞を弄すると共に、カネを出せ、と日本に要求した。

日本国内の「抵抗勢力」には極めて居丈高(いたけだか)な態度を取る小泉首相だが、ご承知のとおり、米国の「命令」には一も二も無く従順である。

早速イラク復興資金として何といきなり50億ドルもの大金を出しましょうと、国民に説明もせずに申し出て、ブッシュ大統領閣下のご機嫌をとった。

50億ドルは同じく1ドル=100円とすれば、5000億円である。

そして、今回、インドネシア大統領には、必要なあらゆる援助をすると小泉首相は言ったそうだが、11億円は、「イラク復興資金」の0.2%に過ぎないのである。



さらに、現地の様子をBBCなどが伝えるところによると、倒壊した家屋の下敷きになっている人を見つけられない、或いは、見つけても救出出来ないということだ。

要するに、レスキューの専門家がまるで足りないのである。こういうときに、カネだけ送っても仕方がない。

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2006.05.28

「米政府も50万ドル緊急支援へ(共同通信)」

リンク: @nifty:NEWS@nifty:米政府も50万ドル緊急支援へ(共同通信).

米政府も50万ドル緊急支援へ(共同通信)  【ワシントン共同】ブッシュ米政権は27日、ジャワ島中部地震の被災者への緊急支援として、50万ドル(約5600万円)の拠出を決めた。大統領は同日の声明で「必要に応じて追加支援を送る用意がある」と表明した。ライス国務長官によると、米国際開発局(USAID)の当局者数人が被災地や周辺に入っているという。

[共同通信社:2006年05月28日 10時15分]

◆目を疑った。
ブッシュさん、はずかしくないですか?
50万ドルってね。あなたね。大アメリカ合衆国が恥ずかしくないですか?
ビル・ゲイツ個人だってそれぐらい出しますよ(今回出すかどうかはしらないけど・・)。
因みに、日本がアメリカに半ば強要されて「イラク復興」のために拠出した資金は50億ドル(現在の為替で換算すると約5,600億円)です。

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「死者3000人超える=大統領被災地入り-インドネシア・ジャワ島中部地震」←自衛隊を派遣するべきではないでしょうか。

◆記事1:死者3000人超える=大統領被災地入り-インドネシア・ジャワ島中部地震

【ジョクジャカルタ(インドネシア・ジャワ島中部)27日時事】インドネシアのジャワ島中部を襲ったマグニチュード(M)6.2の地震で、社会省は27日夜、死者が3002人に達したことを明らかにした。

負傷者も数千人に上る見込み。今後、被害状況が判明するにつれて、さらに犠牲者の数が増えることが懸念される。

インドネシア赤十字によると、20万人が家を失うなどして被災した。また、中ジャワ州にある世界遺産のヒンズー教寺院群プランバナンの大半の建造物が全半壊した。

被害の拡大を受け、ユドヨノ大統領は同日夜、被災地の中ジャワ州クラテン県の病院や、ジョクジャカルタ特別州の避難所を訪れ、被災者を見舞った。

大統領は生存者の救出と負傷者の治療、インフラ復旧、食料の確保に全力を挙げる考えを表明した。カラ副大統領は今回の地震を「国家的災害」に指定、日本など各国からの国際支援を訴えた。

地震の揺れは両州のほか、東ジャワ州を含む広い範囲で起きた。特に被害の大きかった南部沿岸地域を中心に約3000軒の家屋が倒壊。

がれきの下には多数の住民が取り残されているとみられる。津波の被害はなかった。

日本外務省によれば、同特別州在住の日本人91人のうち84人について無事を確認。これとは別に女性1人が家屋の天井が落下した際に軽いむち打ち症状になったという。

在ジャカルタ日本大使館と国際協力機構(JICA)は28日、現地に職員を派遣し、情報収集に当たる。

被災地近郊にはプランバナンのほか、仏教遺跡ボロブドゥールがあり、日本からの観光客も多い。(時事通信) - 5月28日1時4分更新


◆記事2:緊急援助チームを派遣へ 外務省、ジャワ島地震で

外務省は27日夜、インドネシア・ジャワ島の地震被害に対処するため、同省と国際協力機構(JICA)職員、医療関係者計7人で構成する緊急援助チームを28日朝、現地へ向け派遣することを決めた。

同時に、地震の被害情報を収集し現地に滞在する日本人などの安全確保に当たるため、佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長をトップとする災害対策連絡室を設置した。(共同通信) - 5月27日22時11分更新


◆記事3:首相動静(5月27日)

午前8時現在、沖縄県名護市のホテル「ザ・ブセナテラス」。朝の来客なし。

午前8時53分、ホテル「ザ・ブセナテラス」発。同56分、万国津梁(しんりょう)館着。同58分、「太平洋・島サミット」2日目の首脳会議開始。

午前10時30分、首脳会議終了。同32分、万国津梁館発。同34分、ザ・ブセナテラス着。

同11時22分、同所発。同24分、万国津梁館着。同25分から同47分まで、共同議長のソマレ・パプアニューギニア首相と記者会見。同48分、同所発。同50分、ザ・ブセナテラス着。

午後0時20分、ザ・ブセナテラス発。同22分、万国津梁館着。同23分から同1時32分まで、稲嶺恵一沖縄県知事主催の昼食会。同34分、同所発。同36分、ザ・ブセナテラス着。

午後2時8分、ザ・ブセナテラス発。同55分、那覇市牧志の多目的施設「てんぶす那覇」着。同3時12分から同23分まで、稲嶺知事、各国首脳とともに那覇市立壺屋小学校児童との交流行事。

午後3時24分から同40分まで、小池百合子環境相、各国首脳とともに太平洋・島子ども環境サミットを視察。同44分、同所発。同55分、那覇空港着。

午後4時22分、日本航空特別機で那覇空港発。同6時23分、羽田空港着。同37分、同空港発。

午後7時4分、公邸着。

28日午前0時現在、来客なし。

(時事通信) - 5月28日1時4分更新


◆コメント:「太平洋・島サミット」開催中にインドネシアで大地震が起きても首相からコメントないの?

27日(土)、インドネシアで起きた地震はマグニチュード6.3で地震そのものの強さ(エネルギー)は阪神・淡路大震災の30分の1だという。

それでも多くの死者を出したのは震源の深さが約10キロと浅かったのと、多くの建物が耐震構造になっていなかった為らしい。

28日(日)午前零時現在で死者は3000人を超えたが、まだ多くの人が、がれきの下敷きになっているというから、死者数は更に増えるだろう。



奇しくも、26日から27日にかけて沖縄では「太平洋・島サミット」が開催され、小泉首相も出席していた。

その最中にインドネシアで大地震が起きた。記事1によれば、インドネシア副首相は、日本など各国の支援を求めている。

それなのに、記事3の「首相動静。

首相は「午後3時24分から同40分まで、小池百合子環境相、各国首脳とともに太平洋・島子ども環境サミットを視察」していた。

それは、既に日程としてずっと前から決まっていたのだろうから、「子ども環境サミットを視察し」てはいけない 、とは言わないが、

インドネシアに見舞いのメッセージを送るぐらいのことをしても良さそうだし、スマトラ島沖大地震の時と同様、

自衛隊に国内の災害派遣に準じてインドネシアに救援のため出動を命じても良いと思うのだが、全然、その気配すら見られない。



スマトラ島沖大地震・津波の時は、派遣した。

尤もあの時は津波は遙か離れたスリランカやモルディブに達し、死者数が20万人を超えていて、今回よりも遙かに甚大に被害をもたらした。

だが、死者数が万単位なら自衛隊を派遣するが、3000人だと出さない、ということならば、そういう態度には賛成しかねる。

何処のニュースサイトを見ても現地の悲惨な状況をとらえた写真が載っている。

病室が足りなくて、重傷の被害者が、屋外に並べたベッドに寝かされている。がれきの撤去が遅いので、いつまで経っても救出できない。

こういうときこそ、日本の出番でしょう。



サマワには、もはやさほどやることもないのに、陸上自衛隊から500人もの自衛官が派遣されている。

どう考えても、インドネシアの方が緊急に援助を必要としている。

ところが、外務省が派遣する「緊急援助チーム」はたったの7人。ひどいのではないか。


◆日本人の死者がいないと無関心というのは良くない。

インドネシアに駐在している日本人・旅行中の日本人は皆無事だった、という。海外で災害や大事故が起きると、マスコミは必ず「邦人被害者はいない」ことを報じる。

私はあれを聴く度に、「日本人さえ無事ならばいいのか?」と苦言を呈したくなる。

BBCやVOAのサイトを読んでみたが、そういう報道はないのである。

言うまでもなく日本はアジアの中では突出した大国(何しろ世界第2位の経済大国)なのだから、

地震で困っている国があったら真っ先に駆けつけるのが、人の道というものではなかろうか?


◆日本は国際救助隊になればよいのだ。

小泉首相は、イラクに自衛隊を派遣することを発表する記者会見を2003年12月9日に行ったが、

談話に日本国憲法前文を引用している。それは、次の部分である。

しかし、憲法をよく読んでいただきたい。憲法の前文、全部の文章ではありません。最初に述べられた、前の文、前文の一部を再度読み上げます。

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、

政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」

まさに日本国として、日本国民として、この憲法の理念に沿った活動が国際社会から求められているんだと私は思っております。

だから、アメリカの人殺しを手助けするために自衛隊を送る、というわけである。

そうじゃないでしょう?

イラクの自衛隊は陸自の人道復興支援活動だけじゃなく、空自は米兵を輸送しているし、海自はイージス艦を派遣して、情報収集活動を行い、米軍に提供している。

インド洋では、各国の軍艦に無償で燃料を給油する「ガソリンスタンド」を何年もやっている。

武力行使の手助けをいくら続けても、イラクは一向に平和にならないことは、現実を見れば明らかだ。



小泉首相が引き合いに出した「憲法前文の理想」は今日のような時に、真価を発揮する。

つまり、日本は、世界の「国際救助隊」となればよい。

そのために、自衛隊を派遣することは一向に構わないというか、積極的に行うべきだと思うのである。

何も難しい話ではない。人殺しの手助けをするのと、災害被害者の命を救うのと、どちらが倫理的な行為なのか。

考えるまでもない。

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2006.05.27

オーボエ奏者、宮本文昭氏、5月26日付日経文化欄に登場(やっぱり来年3月で引退だってさ・・)

◆宮本文昭氏とは誰か。

宮本文昭さんという世界でも一流のオーボエ奏者がいる。

ケルン放送交響楽団というドイツのA級オケ(ベルリンフィルだけが、超A級。その次に位置するのがA級、だそうだ)で19年間も首席オーボエ奏者を務めていた人。

自分が所属するケルン放送響以外のオーケストラのソリストに呼ばれる(オーボエ協奏曲をコンサートプログラムに入れるときに、ソリストとして招待される、という意味である)、

本当の超一流の、「世界のミヤモト」なのである。



1949年生まれということは、まだ50代なのだが、昨年夏、「2007年3月で演奏活動を停止する」と宣言したので、クラシックファンの間(多少なりともオーボエが分かる人)は大変驚いた。

宮本さんの誕生日までは知らないが、早生まれだとしても、来年3月時点では58歳である。まだまだ、吹けるはずだ、と少なくとも、私のような素人は思う。誰もがそう思うはずだ。

楽器も人種も違うが、アメリカで一番上手いと言われている(異論もあるだろうが)シカゴ交響楽団の首席トランペットはアドルフ・ハーセスという人で、なんと、首席を50年間も務めた。

80歳をすぎていたのである。


◆本日(2006年05月26日)付、日本経済新聞文化面(最後のページ)に宮本さん自身が書いている。

宮本さん引退の話は私も知っていたが、何かの冗談であって欲しい、と祈るような気持ちだった。

が、祈りはミューズの神(ギリシャ神話の音楽の神。音楽をミュージックというのは、ここから来ている)に届かなかったようである。ショック。


◆宮本さん自身の言葉(日経から転載。問題なら言って下さい。宮本さん、日経さん)

音楽家や主婦や、学生さんは、日経を読む習慣がないだろうから、誰も言わないと今日の記事の事を永久に知らずにいるだろう。

そこで、お知らせの意味もこめて、一部転載させていただく(いずれ、全文写しますが、今日は間に合わないので、勘弁して下さい)。

何しろ、この文化面が一番面白いのに、日経のウェブサイトでは読めないのだ。
【引用開始】

昨年夏、「2007年3月で演奏活動を停止する」と宣言した。

多くの人に理由を訊かれるが、以前から「オーボエ奏者としての価値は、引き際の判断とそれまでの生き様で決まる」と考えてきたのを実行に移すだけだ」。

1968年に旧西独へ留学してから2000年に帰国するまで、32年間に及んだドイツ生活のうち、27年余りをオーケストラ奏者として過ごしてきた。

巨匠に巡り会い、失敗もあった演奏家人生を振り返ってみたい。



♪ ♪ ♪

突然の抜擢でミス

最初はデットモルトの北西ドイツ音楽アカデミーへ留学、日本では「ドイツ・バッハ・ゾリスデン」の指揮者として著名なヘルムート・ヴィンシャーマン教授に4年ほど師事した。

さらに一年在籍した後、エッセン・フィルハーモニー管弦楽団へ入り、三年を過ごし、その後はフランクフルト放送交響楽団に五年、ケルンの西部ドイツ放送協会交響楽団に十九年となった。

エッセンでは、音楽総監督のハインツ・ワルベルクさんに格別の目をかけられた。

ワルベルクさんは、2004年に亡くなるまで、NHK交響楽団を150回以上も指揮、日本人に愛された演奏家でもある。



27年間で最大の失敗もまた、ワルベルクさんの下で起きた。

ある晩、別の指揮者が稽古をつけた、リヒャルト・シュトラウスの歌劇「サロメ」を急遽、百戦錬磨のワルベルクさんが代役で振ることになり、僕を首席に座らせたのだ。

しかし、当時の僕は「サロメ」では「七つのヴェールの踊り」しか演奏したことが無く、その部分を無事に吹きおおせた途端、どこを演奏しているのか、わからなくなった。

オーボエとヴァイオリン、ヴィオラの音が重なる場面に入ると、一人、二人と弾くのをやめ、イングリッシュ・ホルン(引用者注:オーボエ族の楽器でオーボエよりも5度音域が低い。

ドヴォルザークの「新世界より」の第2楽章で有名な「家路」のソロを延々と吹くので有名)奏者も、「こりゃ、だめだ」と手を振って止めてしまった。

だが、ここでやめたら上演が崩壊する。自分のミスと分かっていても吹き続けるしかない。

ワルベルクさんは「止めるな、止めたらクビだぞ」と言っているかのように真っ赤な顔で懸命に振り続けていた。

楽員代表のティンパニ奏者が大声で譜面の練習番号を叫んで全員が我を取り戻し、最後まで演奏できたが、私はクビを覚悟していた。



♪ ♪ ♪

「彼は今日の英雄」

ところが、ワルベルクさんは終演後、僕を抱きかかえ、他の楽員に向って「彼は今日の英雄だ」と叫んだ。

「ごめんなさい。すべて僕のせいです」と訂正したかったのだが、ついに言い出せず、クビもつながった。

音大を出たばかりの若者を独奏者として認め、大きな音楽で包んで下さったワルベルクさんこそマエストロ(巨匠)だった。(中略)



♪ ♪ ♪

教育の場で恩返し

帰国を決意したのは、ある日、ケルンの終演後、楽屋口で握手を求めてきた一人の婦人の言葉だった。

「あなたのソロは素晴らしかった。ヴィンシャーマンの弟子ではありませんか?」

ヴィンシャーマンには留学の最初にたった四年師事しただけだった。

以後の二十年、僕なりに懸命にドイツで働いたつもりなのに、先生の痕跡が残っていたことが、半ば哀しく、半ばうれしかった。

それはひとに教える立場の「師匠」の醍醐味に目覚め、師から注がれ、自分の中で育った財産を、今後は日本の音楽教育の場で生かしたいと思った瞬間だった。(後略)

【引用終わり】

◆コメント:補足、解説、感想。

宮本さんは、わざわざ、演奏家人生での最大の事故を詳しく述べているが、これは、ヘタクソだったというのではなく、経験の問題である。

それにリヒャルト・シュトラウスと言えば、宮本さんが書いているように各パートが複雑に重なり合って、ややこしいのは、素人ながら分かる。

それをほとんど初見で吹かされて、何処を吹いているのか分からなくなるのを「落ちる」というけれど、

一旦落ちたのに、そのままガタガタとならず、何とか立ち直って最後まで通したのは、やはりプロだ。


◆R・シュトラウスはプロでも難儀らしい。

今、思い出したが、かつて紹介した、N響で30年、ファーストバイオリンで弾いている鶴我裕子さんが書いた、ものすごく面白い本、先日紹介した「バイオリニストは肩が凝る」の中に、やはり、リヒャルトシュトラウスでN響が止まりそうになった(演奏が止まるのは、演奏における最大の事故である)、

いや、一瞬止まった、という話が出てくる。ちょっと、御紹介する。これは、指揮者、ヴォルフガング・サヴァリッシュ氏の実力につくづく感心したと言う話。
【引用開始】

あれは、忘れもしない「マクベス」序曲だった。R・シュトラウスの作品だが、誰も知らない曲で、弾いてみたら案の定むずかしい。

いつも各声部が互い違いに絡み合っていて、スパッと切れるような目印がないので、CDを聴きながら楽譜を見ていても、どこだか分からなくなるほどだった

(引用者注:プロの音楽家は子どもの頃から読譜の練習=ソルフェージュの訓練を受けているから、大抵の曲は楽譜を見ればおおよその音は頭の中で鳴らすことができるのである。

そのプロが「CDを聴きながら楽譜を見ていてもどこだか分からなくなる」、というのは、並大抵の複雑さではないことを非常に雄弁に物語っている)。



練習が始まってからも、一度始まると、大波にのまれたようになってしまい、最後に岩に打ち上げられて目をパチクリ、という感じ。(中略)

さて、演奏会本番。曲は始まった。しかし、船(引用者注:オーケストラのこと)は座礁した。

「始めからやり直しかな?」と思う間も与えず、暗譜で振っていたサヴァリッシュは目の前のスコアをイッパツでめくり、静かな声で「E」と言ったのだ。

一秒後、音楽は再開し、無事に最後までいった。

お客さんは気づいたろうか?曲の途中で、指揮者が「いい」ということになっているんだと思ったかな。

私はもう、事故が起きたことよりも、サヴァリッシュの「頼れるボス」ぶりを見ることが出来て興奮していた。

あの一瞬に、彼のしてきた膨大な量の勉強と経験を垣間見ることが出来た。

【引用終わり】

◆宮本さんから離れるけどちょっとコメント。

これは、すごいですね。

勿論演奏上の「事故」はない方がいいのだが、プロの音楽家の実力は、事故が起きても、そこで動揺して後が滅茶苦茶になるのではなくて、何事も無かったかのように立ち直れる「復元力」にある。

素人だとすこしばかり上手い人はいるのですが、何かソロを弾いていて、一カ所ちょっとミスタッチをしただけなのに、そのままパニックに陥って自滅、という人がよくいるのです。



鶴我裕子さんはサヴァリッシュ氏が、それまでしてきた膨大な量の勉強が分かったというが、これはプロだからこそ本当に分かるのだろう。

それにしてもいきなり練習番号を思い出せるのもすごい。スコアのどのあたりか分かっているから、イッパツでめくれたのだろう。

それもすごい。しかし、「E」と言われて、瞬時に反応出来るN響もさすがだ。

一瞬にして指揮者がどこからやり直すかを察して、すぐに弾けたのだ。やっぱりすごいなあ・・・プロは。


◆宮本さんはヨーロッパの名人と並び称されるぐらいのひとなのです。

宮本さんの話に戻ります。

詳しく一人ずつ、解説しませんが、宮本さんは、西洋人のオーボエの天才たち、ローター・コッホ、ギュンター・パッシン、

宮本さんの師匠のヴィンシャーマン、ホリガー、シュレンベルガーなどと並び称されるほどの、日本が誇る名オーボエ奏者です。



「宮本文昭」で検索すれば宮本さんのサイトがすぐに見つかります。

そして、教えて欲しい人は連絡を下さい。とご丁寧にも書いている。こんな先生いないですよ。



ここからは私の想像ですが、教えることになれば自分の演奏のための練習時間を削られます。

世界最高水準のオーボエ奏者としては、自分で許せる演奏のレベルが保てない可能性が出たら、人前では吹かない、と言うことなのではないかと思います。

どんな楽器でも才能のある一流の音楽家は楽しいだろうと思うとそうではなくて、常に、前回の自分の演奏と闘わなければならない辛さ、があるそうです。

「この人なら、上手くて当然」という聴衆の期待から受けるプレッシャーは、私のような凡人には、想像できないほどのものなのでしょう・・・・。


◆お薦めCD

モーツァルトもオーボエ協奏曲を書いていますが、バロックのヴェニスの作曲家の作品が、オーボエにはとても合うとおもいます。

マルチェルロ、アルビノーニ、チマローザというような人達ですね。

バロックの名曲を集めた、ミラノの午后~宮本文昭イタリア協奏曲集を薦めます。

とにかく、ロマンティックです。

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2006.05.26

「教育基本法は継続の公算 与党、大幅会期延長見送り」いつも会期が足りなくて強行採決になる。国会法をまず改正すべし。

◆記事:教育基本法は継続の公算 与党、大幅会期延長見送り

与党は25日、来月18日に会期末を迎える今国会の大幅延長を見送る方針を固めた。小泉純一郎首相が延長に否定的な姿勢を崩さないことなどを踏まえた判断。

これにより、焦点の教育基本法改正案は継続審議となる公算が大きくなった。

医療制度改革関連法案などの成立に全力を挙げ、会期を延長する場合でも数週間程度の小幅にとどめる構えだ。

「共謀罪」新設を柱とする組織犯罪処罰法改正案も与党と民主党の修正協議が難航。

与党側が強行採決に踏み切らない限り、継続審議になる可能性が高まっている。

衆院教育基本法特別委員会は24日に実質審議入りしたものの、週2日間程度の審議ペースとなる見通しで、与党が改正案の衆院通過を図る場合でも6月中旬にずれ込むとの見方が強い。

片山虎之助参院幹事長は、これまで「成立には7月末までの延長が必要だ」と繰り返している。(共同通信) - 5月25日20時41分更新


◆コメント:通常国会が150日だと定めているのは国会法なのです。

必ずしも毎年ではないが、大抵、この時期(5月下旬)になると、国会の会期末まで一ヶ月を切った、といって、急に国会(議員)は、あたふたし始める。

「何とか、会期中に○○法案を通したい」と言う。



今開かれているのは通常国会と言って、毎年1月20日前後に召集される。

国会法では「常会」というが、常会の期間は法律で決められているのだ。
国会法第十条

常会の会期は、百五十日間とする。但し、会期中に議員の任期が満限に達する場合には、その満限の日をもつて、会期は終了するものとする。

国会法第十一条

臨時会及び特別会の会期は、両議院一致の議決で、これを定める。

2.会期の延長は、常会にあつては一回、特別会及び臨時会にあつては二回を超えてはならない。

◆「会期の為に」国会があるのではないでしょう?

会期延長をしたくない。しかし、法案は通したい、となると、先日の医療改革法案のように「強行採決」となる。

「与党が衆議院の三分の二議席を占めており、話し合うまでもなく、法案が通過するに決まっている」という考え方は手続き上その通りだが、

だからといって「審議」をはしょるのなら、国会の存在する意義がない。

最多議席を獲得した政党が与党になるわけだが、与党を支持しなかった有権者も大勢いるのも、また、厳然たる事実だ

(先の衆議院選挙では自民党と民主党の得票数は47%対36%だった。死票が多くなるのが小選挙区制の欠点だ)。

その死票を投じた有権者は無視して良い、というのだったら、議会制民主主義など止めて、選挙で一位になった政党の独裁制にすればよい。



 何を言いたいか。



与党は国会において多数を占めており与党の総裁が首相になるのが日本の政治制度だ。

首相は、為政者として、自分の党を支持しなかった国民に対してこそ、納得のゆく説明をする義務がある。

それと平行して、議会においては与党は、野党にも納得が行く説明をし、審議を尽くすべきである。

会期に間に合わないから、審議を打ち切って強行採決するのは、あたかも「会期のために国会がある」かのようで、本末転倒だ。


◆仕事に期限がないと人間はたるむから会期は有って良いのだが、毎年足りないなら伸ばすべきだ。

国会法が常会(通常国会)の会期を150日に定めているが、150日に特別な意味があるわけでは無かろう。

丁度「夏休み前」のキリの良いところで終わりにするようにセッティングしただけだろう。

仕事に期限は必要だ。いつまでに終わらせなければ、という緊張感が無いと、必ず人間はダラダラと時間を過ごす(会期があっても居眠りしている議員が多いぐらいなのだから)。

だから、会期を定めるのは仕方がないが、今の「150日」は毎年「強行採決」が起きるところを見ると、短すぎるのだろう。

行政改革関連法案を話す以前に、まず国会法を改正して、180日ぐらいにしてはどうか。


◆通常国会が終わった後の国会議員の楽しみ=海外視察。

毎年、6月で通常国会がおわってから議員のセンセー方はなにをしているのか?

地元にもどって「有権者の声」に耳を傾けることもあろうし、資料を調べる人もいるだろう。

しかし、一番多いのは「海外視察」と称して、主にヨーロッパに遊びに行くのだ。

本当に世界各地の実情をしりたいのなら、毎年ヨーロッパに行く必要はなく、むしろ中東へ行ったり、アフリカに行く人がいてしかるべきだと思うが、

大抵の議員は毎年、ヨーロッパへ行って、現地の日本大使館の職員に案内をさせ、観光、ショッピングに明け暮れる。

勿論、往復の飛行機はファーストクラス。、全て我々の税金である。



民間企業であれば、仕事で海外へ行くのなら(しかも、全部税金をつかって)、出張計画を上司に提出し、

帰国したら、出張して何を見て、それを今後どう生かすのか、報告書を出すのが常識であるが、

国会議員が海外で何を見て来たのか、報告を聞いたり読んだりすることは珍しい。

というか、皆無に近い。そりゃ、そうでしょ。遊んでくるだけなのだから。


◆国民は夏も働いている。

勿論、国民とて一週間ぐらい夏休みをとるが、それ以外は毎日、額に汗して働き、税金を納めている。

その尊いおカネを、議員のセンセー方の遊びに使われては困る。

毎年、通常国会で審議し尽くせない法案が残るということは、会期150日という設定に無理があるのだ。

医療制度改革、教育基本法、共謀罪を話す前に国会法の改正を審議し、会期150日を180日くらいに変更すればよいのではなかろうか?

それとも、センセー方。遊びの時間が減るのはどうしても嫌ですか?

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2006.05.25

「プロのプロたる所以(ゆえん)」

◆プロは何故プロなのか?

もう少し適切な表現がありそうだが、あまり頭が働かない。

ある職業人が何故「プロ」としての存在価値を有するのか、というと、他の人々が素人だからである。

即ちプロとは相対的な概念であり、社会人は、皆、原則的にその職業のプロであるが、それは世の中の人々が素人でいてくれるからプロなのである。



もう少しわかりやすい例を挙げる。

世の中には、美男美女と呼ばれる容姿の美しい人がいる。

彼ら、彼女たちが珍重されるのは何故かと言えば、世の中の大部分は美男でも美女でもないからである。

即ち美男美女の概念も相対的なものである。

貴方が、美人、または美男子だと思う芸能人でもモデルでもよいから、思い浮かべてください。

仮に世の中の人間全員が、仮にですよ。その人達と同じくらい、容姿端麗だったと想像してください。

彼らは最早、美男でも美女でもない。「ただの人」である。

美人がちやほやされるのは、殆どが美人でない「おかげ」である。


◆プロは秀でていて当たり前なのだ。

変な話になってしまったが、あらゆる職業人がプロでいられるのは、その分野に関して、世の大多数が素人でいてくれる「おかげ」である。

当たり前の話なのだが、最近、それが分かっていない人が多い(昔からいるけどね)。

私は客商売をやっていたから、客商売の辛さが良く分かる。威張る客に遭うと如何に不愉快か身に沁みて知っている。

このため、自分が客の時はできるだけ、丁寧な口を利くようにしている。

プロの接客業はそういうとき、余計丁寧になるものである。

どんな業種でも、程度の悪い店(会社)では、これが徹底されていない。

パソコンの量販店など、こちらが初歩的な質問をすると、鼻でせせら笑って応対する奴がいる。

これは、プロとしての自覚に欠ける。プロは詳しくて、或いは何か高度な技術を身につけていて当たり前。

素人は詳しくなく、或いは下手であたりまえ。という基本を押さえていない。プロとアマチュアの境界が曖昧である。


◆同時通訳の村松さんと小松さんの講演会に行ってプロ根性の神髄を見た。

村松増美さんといえば「私も英語がはなせなかった」と言う本を思い出す。サミットなど超重要な国際会議での同時通訳を長い間こなしてこられた通訳者。小松さんも同様である。

このお二人に、アポロ11号の月面着陸の同時通訳をNHKで何日もぶっ続けで行った伝説の西山千さんという、ものすごく豪華な、「英語のプロ中のプロ」の講演会に行ったことがある。



お三方とも、自分たちはプロだから、英語が上手いのは当たり前なのだ、というストイックなまでのプロ意識を持っておられたのが非常に印象に残った。

長くなるから一つだけ。村松さんが言っていたこと。

「自分たちは同時通訳が多いけれど、皆さんが思われているよりも多く逐次通訳(原発言者が英語で話し、区切り、通訳が訳す、という方式)を行うことがある。

逐次は衆目の中で行うのだから特に態度に注意するべきである。

たとえば、英語国民はごく普通の習慣として、真面目な演説の途中にジョークを入れる。クスリと笑いそうになるが、笑うべきではない。

それは、『今、発言者は面白いことを言ったのです。あなた方(聴衆)は分からなかったでしょうが、私は分かるのです。さあ、これからその内容を教えてあげますよ』という態度であり、

プロとして一般の方々に対して失礼に当たるからだ。ジョークを訳し終えて、聴衆が笑ったら多少にこりとしてもいいだろう。」

これが、「プロ」というものである。

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2006.05.24

「馬鹿」になれない者は、「秀才」になれぬ。

◆本当は転載してはいけないのだろうが、敢えて実行させていただく。

かの有名な糸井重里氏のウェブサイト、「ほぼ日」(ほぼ日刊イトイ新聞)で1948年生まれの糸井氏と、1970年生まれの東大の薬理学者、池谷裕二氏が

「脳」に関して対談した記録が海馬―脳は疲れないというタイトルで単行本として出版されたのは2002年7月である(リンクを貼ったのは昨年新潮社から出た文庫版)。

この本を読んでも良いが、概略(というか、殆ど全て)を知りたければ、ほぼ日刊イトイ新聞 - 海馬。で読むことが出来る。


◆本が出版された後の、続編の対談で、面白い会話が収録されている。

個人的には、海馬―脳は疲れないは、興味をそそられることはあるが、本としてはあまり感心しなかった。糸井氏が喋りすぎなのである。

糸井重里氏は頭の回転が速く、勘が良い人なので、学問的基礎が無くても、専門家の池谷氏が面白いことを話している途中で、言いたいことが分かってしまう。

そこで我慢しきれずに、ワーッと話し始めるのだが、もう少し専門家に喋らせるべきだと思った。素人の感想(糸井重里氏だから、普通のひとより面白い反応を示してはいるが)ばかり読んでも仕方がない。


◆ところが、今ウェブサイトに載っている対談の中で良いことを言っている(二人とも)のを見つけた。

新しい対談は、文庫版「海馬」出版された後、におこなわれたものである。

対談には明記していないが、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」 ほぼ日刊イトイ新聞 - 樹の上の秘密基地。 を見ると以下の対談の背景が推測出来る。


◆NINTENDO DS「脳を鍛える大人のDSトレーニング」で基礎訓練の面白さと重要性に気づいた糸井重里氏。

糸井重里氏は頭は良いけれども、ほぼ間違いなく「優等生」ではなく、「勉強」ということ、特に、「計算練習」など、「愚直な」行為を長いこと馬鹿にしていたらしい。

ところが、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」をやってみたら、計算練習をやればやるほど成績が上がる。

今までやってみないで、「つまらない」と 決めつけていた「基礎を固めるトレーニング」の面白さと重要性がやっと分かったというのである。

本当は、知的財産権の侵害だが、私が要約したのでは面白さが伝わらないので、敢えて転載させていただく。

糸井:計算とか暗記とか、そんなの、苦手だしつまらない、と決めつけすぎていたおかげで、ぼくはもしかしたら、

「何に困っているか知らず、 ぜんぶに困っている状態」に陥っていたのかもしれない、と最近思うようになりました。

イヤなことから逃げすぎていたというか、それで、今までやれていたものですから。

だけど、筋力があればできることがあるように、基礎体力をナメてはいけないというか。

暗算も、できないよりはできるほうが、次の問題をサッと探しにいけるはずです。何でも最初から困ってしまっていては、

「筋力のない、しかし遺伝的には速く走れる人」みたいな状態で夢を語る人になっちゃう。

暗記や計算をこわがらない力を身につけなければと、ぼくは五十六歳にして思ったところなんです。

池谷 なるほどなぁ。糸井さんはおそらく、ちいさいころから先のことを考える人だったんじゃないですか。

「こんなのを覚えて何になるんだろう?」確かに、直接には役に立たないような作業が、勉強の大半を占めますよね。

ただ、一方で、暗記や計算から逃げることすら思いつかない人がいますよね。

ぼくはおそらく優等生的な子供だったと思うのですが、優等生は、言ってみれば馬鹿なんです。

与えられたから、やらなければいけないとか、最初は、まず、言われたとおりに覚えるとか、そういうのは明らかに「馬鹿」だと思います。

その「馬鹿」という言葉を、今、ぼくは、とてもいい意味で使っているんです。

◆何かを習得するときに必要なことの「核心」を捉えている。

本稿の標題は

「馬鹿にならなければ秀才になれぬ」

であるが、これは、修辞上、効果を上げるために「馬鹿」に対立する言葉として「秀才」を用いたのだが、本当は、

「馬鹿にならなければ、何事もモノにすることはできない」

と言いたいのである。

私がかねて考えていたことを、池谷氏があまりにも的確に代弁してくれているので、引用させていただいた。
池谷氏が述べているとおり、あまりにも子供の頃から頭が良くて、「こんな事をしても意味がない」と先を読む子は結局モノにならない。

それは、「馬鹿」になりきれないからである。



計算練習(算数)でも、語学でも、楽器の演奏でも、スポーツでも、書道でも、タッチタイピングでも、人間が何かの知識、技術、を会得できるかどうかは、初期の段階で「馬鹿」になれるかどうかによる。

「こんな事をして何の得があるのさ」という発想は、一見賢しげ(さかしげ。「利口そうだ」という意味)だが、それを言ったらお仕舞いである。

馬鹿になれるかどうかの境目は、

「打算的・功利的な計算を排除出来るかどうか」

である。

計算が上手くても、英語が話せても、楽器が上手くても、速く走ること、泳ぐことが出来ても、字が上手くても、タッチタイピングが速くても、上には上がいる。

習得した知識・技術により直ちに即物的利益がもたらされるわけではない。

知識・技術を習得する過程自体を目的化できるか。

何が何でも続けてやるという意志を保持できるか?

これが「馬鹿になる」ということだ。


◆「無思考」ではありませんよ。

約一ヶ月前に、「無思考をプラス思考と称する欺瞞」という一文を載せたところ、エンピツココログ共に、私のサイトとしては、ものすごいアクセス数となり、誠に有難かった。

いささか遅きに失するが、読者諸氏に御礼申し上げます。



お分かり頂けると思うが、誤解を避けるために記す。

本稿で言う、「馬鹿になる」ということは、「無思考」とは全く別の心的態度である。

あの稿で書いた「無思考」とは、都合の悪い現実を意識的、無意識的にかんがえないようにすること、を意味していた。

本稿でいうところの「馬鹿になること」とは、打算を排して、目の前の「課題」に取りくみ続ける。その先は考えない、ということである。



但し、その過程で何も考えないのではない。

楽器演奏の習得を例にとるなら、どうしても弾けない箇所がある場合、闇雲に練習しても弾けるようにはならない。

弾けない箇所を取り出し、どうして弾けないのかを分析し、それを克服するためには、どういう手順で練習すればよいか、という試行錯誤を繰り返す「思考」が不可欠である。



繰り返すが、「馬鹿になる」ことは「無思考」とは全然次元の異なる話である。


◆愚直の一念

私の文章は、いつもこのように徒(いたずら)に長い。冗漫である。

誠に申し訳ないが、頭が悪い奴だと思って、ご容赦いただきたい。

これまでに述べたことを一言で表現するなら、

「愚直の一念」

ということだ。

「愚かしいほど実直に、一念を貫く」

私はこの言葉が好きだ。

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2006.05.23

「共謀罪、採決先送り 改正案の今国会成立は不透明に」←油断できないが、とりあえずホッとして、疲れた。

◆記事1:共謀罪:採決先送り 改正案の今国会成立は不透明に

自民、公明両党が22日、「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の衆院法務委員会採決を来週以降に先送りしたことで、同改正案の今国会成立は不透明になった。

小泉純一郎首相が会期延長を一貫して否定し、与党は6月18日までの会期内にすべての重要法案を処理するのは難しいと判断。

行政改革推進法案と医療制度改革関連法案の二つに絞り込んだ国会運営に転じる。

ただ、与党内には大幅延長が必須とされる教育基本法改正案の成立を求める声が根強く、会期延長をめぐる首相と与党側の駆け引きは続きそうだ。



「これ以上は(民主党に妥協したら)国際条約違反になってしまう。話し合いで詰まらなければ採決で決めるしかない」。

自民党の武部勤幹事長は22日の記者会見で、組織犯罪処罰法改正案の修正協議の見通しについて、民主党が歩み寄らなければ来週にも与党単独で委員会採決に踏み切るとの強気な姿勢を見せた。

だが、民主党は採決に踏み切れば全面的に審議を拒否する構えを崩しておらず、与党側が打開策を見いだしているわけではない。

首相は、構造改革の総仕上げと位置づける行革推進法案の今国会成立を最優先にする考えで、26日の参院本会議での採決を目指している。

また、衆院厚生労働委員会を強行採決で可決させた医療制度改革関連法案も参院審議が22日から始まり、会期内ぎりぎりでの成立スケジュールを描く。

ただ、与党内には森喜朗前首相を中心に、教育基本法改正案の今国会成立を求める声が強い。

改正案は24日の衆院特別委員会で審議入りの予定だが、参院側は特別委を設けないため、成立には40日程度の大幅延長が避けられないとみられる。

森氏はこの日、都内で行った記者会見で、首相が最終的には延長に踏み切るとの見通しを示したが、首相は首相官邸で記者団に「(延長は)考えてませんね」と否定。

駆け引きは続きそうだ。毎日新聞 2006年5月22日 21時03分


◆記事2;共謀罪は廃案の見通し 民主・渡部国対委員長 (共同通信)(22日 19:29)

民主党の渡部恒三国対委員長は22日、岡山市内で講演し、「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の取り扱いについて「河野洋平衆院議長に強行採決ではなく、

与野党が話し合って決めろと言われており、おそらく廃案になるだろう」との見通しを示した。

来夏の参院選に向けては「地方切り捨ての政策を続けてはいけない。格差をなくすことを民主党のスローガンにしなくてはならない」と強調。

具体的には地域格差や経済、教育、文化格差を是正する政策を掲げるべきだとの考えを表明した。


◆コメント:禍(わざわい)を転じて福となす。

禍を転じて福となす:「身にふりかかった災難をうまく活用して、かえってしあわせになるよう取りはからう。」(広辞苑第五版)

「わざわい」は「禍」を使うのが正しいようだ。やはり辞書を引かないとダメですね。



それは、さておき、何を述べたかったかというと、「メール事件」という「禍」が無かったら、民主党は前原議員が今でも代表を務めていたはずだ。

彼では小沢代表ほど、上手く自民党と駆け引きが出来たかというと、多分無理だっただろう。



小泉首相の鶴の一声で、19日に強硬採決するはずだった、共謀罪が先送りになった。

これは、小沢代表が「それ(強硬採決)をしたら、他の法案も全部審議拒否するぞ」とつめよったからだ。

会期内に教育基本法その他の法案を成立させたい与党の足許を見たわけである。



議席数という数の論理からすれば、自民党がどうにでも出来るはずの国会で、小沢代表が与党に対抗しているのは、見事。

だからといって、小沢代表の「公約」は聴いていないので、これで小沢民主党全面支持というほど単純に結論は出せないが、

とにかく、私は、徹頭徹尾共謀罪には反対なので、気が気ではなかったので、少々疲れた。

毎日新聞は、今国会の成立不透明と書いているが、もうダメだね。記事2の民主党の渡辺さんの発言が実情に近いと思われる。


◆共謀罪は過去2回も審議前に廃案になっているのだ。

何故かというと、共謀罪法案は2003年、2004年の国会でも法務省から法案が出されたが、自民党の内部からも「この法案はひどすぎる」といって、一度ぐらいは審議したが、すぐ廃案になった経緯がある。

何しろ、共謀罪の適用対象となる項目が615もある。

刑法だけではない。公職選挙法など、厳密にやったら国会議員がいなくなってしまうかも知れないほどである。

また、警察も昨日、東京新聞の記事を紹介したが、共謀罪が成立したらただでさえ忙しいのに、また余計な仕事が増えるので全然欲しくない。

こんな悪法は、このまま廃案でよろしい。


◆武部のバカ

「これ以上は(民主党に妥協したら)国際条約違反になってしまう。話し合いで詰まらなければ採決で決めるしかない」

だから、バカだというのだ。何が国際条約違反だよ。公式の発言であまり恥ずかしいことを言うな。

これ以上って、条約が出来たのは2000年だぞ。今更慌てる必要はない。というか、そもそも「違反」になりようがない。

この点に関しては、先日書いたので、ご参照いただきたい。

条約は国内で批准して、批准書の交換という手続きが済むまで発効しない。

発効しないというのは、日本が拘束力を受けることはないと言う意味である。


◆国会議員に立候補する者は法律の知識をチェックするべきではないだろうか。

いつも、思うのだが、

「国会は国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関」(日本国憲法第41条)

なのだから、国会議員は当然法律に精通しているべきだ。

法律に詳しいのは司法(法曹関係者)だが、司法は法律を「作る」わけではない。

国会が作った法律を運用している、あるいは、運用しているか、違反がないか、チェックするのが仕事である。

国会議員達は、その法律を「作る」のですから、本来、司法と同じかそれ以上に法律を勉強するべきだと思うのだが、違いますか?



そうはいっても、司法試験と同じレベルを要求したら、恐らく今の国会議員は、弁護士などをやっていた議員は別だが、大半はいなくなってしまうだろうから、

せめて、憲法を全部覚えるぐらいの根性を見せて貰いたいものだ。

その他にも、国連憲章とか国際法の基礎、日米安全保障条約ぐらいは当然、全文暗唱できるぐらい知っているべきだ(勿論、意味を理解した上で、である)。

衆議院、参議院共に、議員立法を助けるための事務方である「法制局」という部署があるのだが、議員自身が法律を知らないままで良い訳がない。


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2006.05.22

「北朝鮮が新たに二人の日本人を『条件付き』で帰国させる提案を出した」(「サンデースクランブル」青山繁晴氏の証言)

◆備忘録として記す。

これは、21日、日曜の昼、テレビ朝日系列で放送している「サンデー・ワイドスクランブル」(田原総一郎の「サンデー・プロジェクト」ではない)で青山繁晴氏が証言しているのをたまたま見たのである。

尤も、今日、初めて明らかにされた情報では無いようだ。ネットで検索したら、青山氏は遅くとも5月11日頃から明らかにしていたようだが、知らなかった。

どこかの新聞、週刊誌が活字にしたかもしれないが、これは不明である。少なくとも、私は見ていない。

本来、大ニュースなのだが、というか、大ニュースなので、ウラを取らないと、報じることが出来ないのだろう。

ビデオにも取り損ねたし、テレ朝がこのきわどい発言を再びニュースで報道するか、ウェブサイト上に記事として記録する可能性は低いので、記憶をたよりに記す。

従って、発言そのものを完全に正確に再現したものではない。


◆情報:北朝鮮は新たに二人の「拉致日本人」を帰国させる提案をした。

4/10頃、実は北朝鮮は2名の拉致被害者の帰国発表を準備していた。

4/10は、めぐみさんの夫のDNA鑑定結果がわかって、東京で民間の国際会議が開かれていて、北朝鮮から金桂冠外務次官らが来ていた。

彼らはその場で発表する準備をしていた。

青山氏が政府確認者に確認したところ、北朝鮮は日本政府にそのことを伝えていたと。

但し条件がある。


  • 日本がアメリカを説得して、対北朝鮮金融制裁(マカオの口座凍結など)を止めさせること。

  • 同じく、日本がアメリカを説得して、アメリカがスイスにある北朝鮮(若しくは金正日)の口座を調査することを止めさせること。

  • この二人を帰国させたら、「拉致問題は完全に解決した」ことにする(日本政府の公式見解にする)。

以上が北朝鮮が提示したと言われる「条件」。

なお、北朝鮮が「帰国させる」という拉致被害者2名が誰なのか、北朝鮮外務次官が口にしたのか否か、不明である。


◆記事(注:これは、活字になった記事):拉致問題解決へ協力 日・スェーデン首脳会談

【ストックホルム4日共同】スウェーデン訪問中の小泉純一郎首相は4日午前(日本時間同日午後)、ペーション首相とストックホルムの首相府で会談し、

北朝鮮による拉致問題などの解決に向け協力していく考えで一致した。

小泉首相は「日本はきちんとした形で(拉致被害者全員の)返還を求めている。国際的な連携が重要だ」と問題解決への協力を要請。

ペーション首相は北朝鮮との国交があることを踏まえ、拉致問題や核問題への懸念を示し、「北朝鮮側と人権問題を含めて協議したい」と述べた。

ペーション首相は、小泉首相の靖国神社参拝で冷却化している日中関係について「アジアの中で非常に重要であり、友好的な発展が大事だ」と指摘。

小泉首相は「1つの問題をめぐって中国は首脳会談に応じていないが、いつでも応じる用意がある」との考えを重ねて示した。(共同通信) - 5月4日21時56分更新


◆コメント:青山繁晴氏は日本のCIAと言われる人だ。

情報源の青山繁晴氏だが、「TVタックル」などにも出ているが、元々は共同通信の記者である。

今は独立して国家安全保障のアドヴァイザーのような事をしている。

立場はあくまで民間人だが、米国政府の中枢の人間と直接会って話しが出来る、貴重な人物である。

伝聞ではなく、一次情報に接することができて、しかも、腹を割って話せる(先方が本当のことを話す)という人は極めて少ない。



超多忙らしく(アメリカ、ヨーロッパ、中東へ出向いて情報収集しているのだ)、あまり数は無いが本を出している。

一番分かりやすいのは、日本の防衛戦略である。

テリー伊藤と対談というか、テリー伊藤が専ら質問し、青山氏が答えている。リンク先には題名の頭に「お笑い」が付いているが、実物ではお笑いにバツがしてある。

一見ふざけた本に見えるが、大変重要な、新聞が決して報道しないようなことが書かれている。

実は、既に日本には驚くほど多くの北朝鮮工作員が潜んでいるとか、一番怖いのは原発テロだとか、

北朝鮮はオウムも怖くて使えなかったVXという猛毒ガスを化学兵器として持っていて、

これならば、ミサイルの精度が高くなくとも風に乗って飛んでゆくから、非常に危険だとか、驚くことの連続である。

青山氏自身が書いた本としては、世界政府アメリカの「嘘」と「正義」がお薦めだ。

「一体アメリカは何様のつもりなのだ?」と日頃から感じている私のような方には一読をお薦めしたい。

本当は、一般人も、政府要人しか読めないような超弩級の重要な情報が詰まった、青山氏が自ら書くレポートを週一回ぐらいの頻度で入手できるのだが、無論有料である。

しかもかなり高い。これは情報の質が高ければ値段が高いのは当然だ。私は、これ、欲しいのですけどね・・・。

付け足しておくと、一般人も読めると書いたが、一応先方の審査に通らねばならない。

氏のサイトには「簡単な審査」と書いてあったと思うが、どのような審査なのかは、私も分からない。


◆北朝鮮の条件をまさか日本政府は飲もうというのではないでしょうな。

本当に腹立たしい国だ。盗人猛々しい。

他国の主権を侵害し(不法入国とはそういうことなのだ)、他国の国民を拉致したことを正式に認めておきながら、返してやるのには条件がある、という。



アメリカによる、対北朝鮮の金融制裁とは、北朝鮮が覚醒剤を売って得た資金をプールしてあるマカオの口座を凍結したことで、

つまり、北朝鮮はカネを引き出したくても、引き出せないのである。詳しくは、5月1日付のこの記事などに書いてある。



5月4日に小泉首相がスウェーデンまで出向いて拉致問題解決協力を要請したという記事を載せた。

スウェーデンは北朝鮮と国交があるので、実は、北朝鮮問題では世話になっている。

小泉首相は、今回の北朝鮮の申し出に対してスウェーデンに仲介役として何を依頼したのかは全く分からない。



兎にも角にも、北朝鮮が提示したと言われる条件の最後の一つ、

「2人を日本へ返したら、これで拉致問題は完全に解決したものとする」

という言葉は、北朝鮮の計算違いではないだろうか。これで怒らない日本人はいない。

日本人を完全に怒らせてしまったらどうなるか、やがて後悔する日が来るだろうと言いたいが、具体策を考えるのには、疲れた。

今日は、これにて擱筆することにした。

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2006.05.21

共謀罪をめぐる、メディアの報道について。

◆ブンヤ(新聞社)やテレビ屋は部署が分かれていて、プロなのだから、ちゃんと解説しろよ。

本日は、共謀罪そのものというよりも、メディアの姿勢を問いたい、という話である。



毎日、24時間国内外から膨大な量のニュースが伝えられている。その情報量はすさまじく、到底個人では、カバーしきれない。

新聞社やテレビの報道局は政治部、経済部、社会部、外信部、などの部署に分かれている上に、何よりもまず、プロなのだ。情報を伝えるのが「商売」なのだ。

それにしては、問題の本質を解説していないし、重大な問題を恐らく国家の圧力により、故意に報道していない。

カネを払っている新聞よりも「きっこのブログ」の方が頼りになるとは一体どういう世の中なのだ?


◆記事へのリンクはウェブ魚拓(キャッシュを保存するサービス)を使った方が・・・。

始めに、主題とは関係の無いことを書く。

時事問題を扱うWeb日記、ブログでは、まず、情報を提示しなければいけない。ニュースを読者に読んで貰わねばならない。

通常、私は冒頭に記事のコピーを掲載する。

その理由は、記事にリンクを貼っても、すぐに消えてしまうからである。

ところが、最近、有難いことに、Webページのキャッシュを保存するウェブ魚拓というサービスがある。

キャッシュを保存し、そこにリンクを貼れば、元の記事が消えても、ブログからリンク切れになることはない。

このサービスがあることは知っていたが、使わなかったのは、ウェブ魚拓が永続する保障は何処にもないからである。自分のサイト上にコピーしてしまえば、消えることは無い。



他人様がどうするかは全く自由である。

ただ、生の記事、特にヤフー・ニュースの記事にブログ上でリンクを貼るのは、如何にも無意味である。早ければ翌日には、リンク切れとなる。

若い方々は私などよりも、ネット上のサービスに詳しいから、ウェブ魚拓などご存知だろうとおもったが、

いまだに生の記事にリンクを貼っている方が多いので、老婆心ながら、このサービスの利用をお薦めしたい。


◆共謀罪その後、朝日新聞によれば、強硬採決を止めさせたのは小泉首相の鶴の一声だそうだ。

長い前置きをしたのは、今日は引用したい記事が2つあり、いずれも長いので、例外的にウェブ魚拓を使うからである。

一つ目の記事は朝日新聞。

共謀罪法案、成立は困難 議長仲裁、背後に首相の指示とある。

19日に妙におとなしく与党が共謀罪強硬採決を中止したな、と思っていたら、それは小泉首相の「鶴の一声」だったそうだ。



小泉首相は「教育基本法改正案」の「会期中成立」に拘っているようだ。自分の任期中には何としても「教育改革」を成し遂げた、との実績を残したいのかも知れない。

しかし、「教育」は「ゆとり教育」で大失敗したばかりですからね。自分の功績を残す、という「私欲」のために、拙速で決められてはたまらない。

だが、これは、私の想像であり、本当は、何故首相が突如「共謀罪」の先送りしたか、という裏の事情は、朝日の記事では不明である。

ブンヤは本当のところを知っているであろうに、それを書かないのが、問題なのだ。


◆共謀罪もう一つ。結局、ターゲットは市民になるだろうという。

全国紙は無難な報道ばかりしているが、東京新聞が「元」か「現」か分からないが、相当危ない犯罪捜査に関わったことがある、又は関わっていると思われる人物にインタビューして書いた記事がある。

昨日の私の日記で、共謀罪法案には密告者は罪を減免される文言(もんごん)があることを書いたが、あれは法務省の役人に「組織的な犯罪集団からのタレ込み」を期待する意図があったらしい。



ところが、この、東京新聞の「情報源」によれば、暴力団だのテロ組織の内部告発などあるわけがないという。

内部告発により「共謀罪」の適用を免れるよりも、仲間からの報復の方が、遙かに怖いからだ、という趣旨である。なるほど。

それで、問題なのは、もしも、共謀罪が成立したら、警察は政府から、「苦労して共謀罪を作ったのに、検挙率が上がらないじゃないか!」と言われることを恐れ、

(とにかく、警察はノルマ社会なので、挙げた件数が多ければ、良いのだそうだ)組織的犯罪集団を標的としたはずの共謀罪を市民団体に用いるようになるのは目に見えている。

つまり、スパイを送り込んで共謀罪が適用出来る犯罪行為の計画を持ち出し、合意した人間をしょっ引く方が手っ取り早いと言うわけである。


◆一般人が思いもよらないことを指摘するのがプロ・ジャーナリストの仕事。

一般国民は、国家権力がそこまで恐ろしい存在であるという実感を抱きにくい。普通の生活を送っていれば当然である。

だから、共謀罪も他人事だと思っているが、成立すれば、やがては「治安維持法」になってしまうだろう、と警告する東京新聞の記事が、本来のプロの仕事である。

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2006.05.20

<共謀罪>与党と民主党の修正協議、主張にはなお隔たり←密告者は罪を免れることをしっていますか?

◆記事:<共謀罪>与党と民主党の修正協議、主張にはなお隔たり

犯罪を実行しなくても合意しただけで罪に問える「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡る与党と民主党の修正協議は、

19日の衆院法務委員会での採決見送りにより今後も継続されることになった。しかし、与野党の主張にはなお隔たりがあり、共同修正が困難な状況には変わりがない。

与党と民主党の主張が大きく対立しているのは、共謀罪の対象となる犯罪の範囲だ。



与党の再修正案は、政府原案と同様に「4年以上の懲役・禁固に当たる罪」を対象犯罪とした。該当する犯罪が約620種類に及ぶことから、民主党は「範囲が広すぎる」と批判。

民主党修正案は「5年を超える懲役・禁固に当たる罪(約300種類)のうち国境をまたぐもの」と限定した。

ただ、共謀罪新設の根拠となる国際組織犯罪防止条約は、共謀罪の対象犯罪を「4年以上の懲役・禁固に当たる罪」とした上で「国際的な性質とは関係なく定める」と規定している。

このため与党は「民主案は条約違反で受け入れられない」との見解だ。民主党は「条約を一部留保する形ととれば可能だ」と反論している。

与党も民主党も、政府案をより明確・厳格にすることで共謀罪の乱用に歯止めをかけ、市民の不安を払拭(ふっしょく)するという方向は一致しており、これまでに一定の歩み寄りも見られた。

市民団体や労働団体の活動に適用されないことを明確にする意図で、両者とも適用対象を「組織的犯罪集団」と修正案に明記した。

また、単に共謀があっただけで罰するのではなく、何らかの外形的な行為があって初めて処罰する規定をともに置いた。

19日の衆院法務委員会終了後、石原伸晃委員長は「両者ともかなり歩み寄っており、越えるべき点は1、2点に絞られた」と共同修正に期待した。

しかし、自民党で修正協議を担当する早川忠孝衆院議員は「条約に違反することはできない」、民主党の平岡秀夫衆院議員は「与党が腹をくくり、条約の留保を認めるかどうかがポイントだ」とそれぞれ話し、今後の修正協議も難航が予想される。(毎日新聞) - 5月20日0時34分更新


◆コメント:ひどい法律だ。

共謀罪そのものについて書く前に、一言、解説。

引用した記事の中で、自民党の早川忠孝衆院議員は「条約に違反することはできない」と言っているが、わざと言っているのだと思うが、これは嘘。

まだ、批准していないのだから、条約は発効しておらず、法的拘束力を持たない。従って「違反」したくても、出来ない。

早川議員がそれを本当に知らないとしたら、かなり恥ずかしい。


◆条約に署名しても批准する義務はない。

共謀罪を新設する背景は、国連で2000年に採択された国際組織犯罪対策条約だ。



一般的に、条約に署名した各国代表はそれぞれの国に帰る。そして、それぞれ、国内で国家としてその条約を締結するかどうかの手続きを取る。これが、批准である。

日本の場合批准するために共謀罪が必要なのだが、条約に署名した国家がそれを批准するかどうかは、国際法的に自由である。

ある国家がある条約に署名したが、国内で否決され批准しないことは、珍しいことではない。

例えば、アメリカは京都議定書に署名しているが、いつまで経っても批准しない。


◆犯罪の計画を自分から持ちかけて、仲間に合意させ、自分が警察に自首したら、罪を免れるのですよ。

これ、本当にひどい法案だ。

国家のみならず、個人が他人をおとしめる手段として利用出来てしまうのである。



共謀罪は懲役4年以上に相当する犯罪の合意がなされたら、それ自体を犯罪と見なすわけだ。

法務省のサイトに法案が載っているが

「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」の改正について書いてある部分に、このような条文がある。

第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を共謀した者は、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。

つまり、会社や組合やその他の団体に属する者は、いけ好かない奴を貶めようと思ったら、自分から懲役4年以上に相当する犯罪行為を仄めかし、

相手が「うん」と言うように仕向けて、それをこっそり録音して、自分は警察に行く。すると、自分は罪を免れ、相手は共謀罪で捕まるのだ。

この法律が出来たら、誰も他人を信じられなくなるような陰湿な世の中になりかねない。やはり、廃案にするべきだ。

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2006.05.19

「医療」法案、衆院本会議で可決←共謀罪、教育基本法改正が続きます。

◆「医療」法案、衆院本会議で可決

高齢者医療の抜本改革を柱とする医療制度改革関連法案は18日午後の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成により可決された。

与党は17日の衆院厚生労働委員会では、野党の抵抗を押し切って採決しており、野党は反発を強めている。

民主党は18日午前の衆院議院運営委員会理事会で、「厚労委での採決は無効だ」と主張し、本会議開会に反対した。

与党は「審議は尽くした」とし、18日の本会議で採決することを決めた。民主党は本会議には出席した。

こうした状況を踏まえ、民主党は18日午前の衆院憲法調査特別委員会の理事会で、与党が提案した25日の委員会開催を拒否した。

与党は「共謀罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案について、19日の衆院法務委員会での採決を目指している。

民主党は、野党の反対を押し切って採決されれば、全面的な審議拒否も検討する構えだ。(読売新聞) - 5月18日13時54分更新


◆コメント:小泉はずっと医療費自己負担を引き上げてきた。こうなるのは当たり前。

医療制度改革の大きな柱は、75歳以上の高齢者の医療費が全体の4割近くを占めるので、多少余裕のある年寄りからはカネを取ろうということだ。それだけではないが。

良いんじゃないすか?

確かに一時期は、老人医療費自己負担ゼロだったので、町医者、特に眼科、耳鼻咽喉科などは、毎日老人の「サロン」と化していた時期があった。

本当に具合が悪い患者は、開業医に「遊びに来ている」年寄りの所為でなかなか診て貰えない。

これは良くないなと思ったことがある。だから、「余裕のある」年寄りに自己負担させるのは構わないでしょう。



ただ、小泉内閣はこれよりも前に、障害者自立支援法という名前だけ見ると良さそうな法律を作り、月収が10万にも満たない障害者から、今までよりもカネを取っている。

そういうことを平気でするからね。

詳しくは、「障害者自立支援法案成立。」←月収(障害者年金+就労収入)が10万にも満たない人から、今より金を取るという。に書いたので、

読んで下さい。

小泉が辞めても役人が勢いづくからな。

そのうちに、所得が低い老人の自己負担率を引き上げる事になるでしょう。

私は、昨年の衆院選の前に、【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。で、増税、医療費本人負担増、などについて書いた。

医療法案も「国民の選択」の結果なので最早、仕方がない。


◆教育基本法改革

キーワードは「愛国心」だ。与党案では、愛国心の涵養を謳っている。

何故、急に愛国心と言い出すのか。

何故、強硬採決しようとするのか。

やましいところがなければ、きちんと議論すればよいと思う。

国会は常会は6月までが常会だが、9月から臨時会が開かれるのだから、継続審議すればよいと思う。



一個人が祖国を愛するかどうかは本人の選択に委ねられるべきである。何故なら憲法がそのように規定しているからである。

日本国憲法第二十二条第二項 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

つまり、憲法は、「日本が嫌になったら外国籍を取得して外国人になる自由」を保障している。

日本が嫌になってもそれは、各人の自由だと言っている。愛国心の押しつけはこの条項に抵触する。


◆共謀罪は違憲である。

共謀罪は、犯罪の相談をしただけで成立する。犯罪行為の計画が行われていることを国家権力が感知するためには、電話の盗聴を始めとする、「検閲」が不可欠である。

検閲とは「公の機関が,国民の表現行為の内容や思想を強権的に調査すること」をいう。ところが、

日本国憲法第二十一条第二項 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

と、解説の必要が無いほど明確に、一切の検閲を禁じている(但書がないのは、例外がない、という意味。従って、「一切の検閲を禁じている」のだ)。

共謀罪適用に欠かせない盗聴は、憲法に抵触する行為である。


◆憲法擁護義務

日本国の最高法規は日本国憲法で、国会議員は憲法を守らなくてはいけない。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

教育基本法や共謀罪はそれ自体違憲であり、違憲の法律を強硬採決するのは、国会議員が99条を遵守していない事を意味する。

最高法規が無視されるならば、日本国は法治国家とは言えず、お仕舞い、である。

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2006.05.18

「日弁連など反対集会相次ぐ 共謀罪めぐり国会周辺で」←共謀罪の刑法体系における論理的矛盾。

◆記事:日弁連など反対集会相次ぐ 共謀罪めぐり国会周辺で

犯罪に合意するだけで処罰可能な「共謀罪」を新設する法案の国会審議がヤマ場を迎えていることを受け、日弁連や市民団体、野党議員らが17日、東京・永田町の国会周辺で相次いで法案成立に反対する集会を開いた。

日弁連は、参院議員会館で集会。日弁連は「日常会話や電話、電子メールの内容で犯罪とされる。盗聴や密告が奨励される監視社会になる」と共謀罪に反対を表明しており、

海渡雄一弁護士は「なんとか政府与党案を廃案に」と訴えた。

市民団体は国会前で集会を開いた。グリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長は、共謀罪反対にNGO(非政府組織)など約190団体が賛同していると報告。

参加した男性は「市民運動の自由を奪う法案。NGO活動自体が狙われかねない」と危機感を強めた。(共同通信) - 5月17日21時33分更新


◆コメント:共謀罪の刑法体系における論理的矛盾。

先に断っておくが、共謀罪法案の根源はテロ組織に関する条約にあることを政府が法案の正当性の根拠にしていることは、当然知っている。

その上で、以下、所見を申し述べる。



イタリアの啓蒙思想家、チェザーレ・ベッカリーアという人物が今から約240年も前に書いた「犯罪と刑罰」という本がある。

この中で、ベッカリーアは「犯罪の尺度は社会に対して与えた損害である」と書いている。

「考えただけ、話し合っただけでは犯罪にならない」、という近代刑法の原則の源である。



犯罪に至る過程は、一般的に次のようなステップと踏む。

犯罪を行おうとする者は、まず、どのような犯罪をどのような方法で行うかについて考え、決意する。この段階ではアイデアだけだから、社会に損害は与えておらず、処罰されることはない。当たり前である。

次に、犯罪を行う決意に基づいて、犯罪実行の準備を行う。「予備」とはこのことである。この段階でも社会的損害は発生していない。したがって、処罰しないのが原則である。

刑法は全部で264条あり、第1条から第72条までを刑法総則といい、犯罪とそれに対する刑罰に関する一般的なことが定められているが、現行刑法の総則では、予備に関する規定は存在しない。

現行刑法は、個別犯罪に対して各則(刑法第73条から第264条)で例外的に、殺人罪、強盗罪などの重大な犯罪の予備についてだけ、処罰することとしている。



予備の次の段階として、犯罪の実行に着手したが、結果が発生しなかった場合を「未遂」という。

これは、犯罪の実行行為を行っているので、損害発生の危険が高くなる。そこで、刑法総則でには、明文に規定がある場合には未遂も処罰の対象となる、と定めている。

73条以降を読むと、具体的な犯罪についての規定があり、未遂を罰する犯罪に関しては、必ずその項目(条)の最後の項に「未遂は、罰する」と書かれている。

書かれていないものは、未遂を罰しないことを意味している。



犯罪行為を実行して結果が発生すれば、「既遂」となる。

犯罪と定められている行為の既遂は社会的損害を発生させたのだから、全ての既遂は処罰される。これは、当たり前である。


◆犯罪の3タイプ

以上を前提とすると、犯罪は3つのタイプに分類することが出来る。


  • 第一のタイプ。予備、未遂は処罰されず、既遂だけが成立する犯罪。

  • 第二のタイプ。未遂と既遂が処罰の対象となる犯罪。

  • 第三のタイプ。予備、未遂、既遂の全てが処罰の対象となる犯罪。

これに共謀罪を当てはめると、大変おかしなことになる。

第一のタイプは、既遂のみが処罰の対象であり、未遂、予備(準備)すら処罰の対象でないのに、何故、共謀(相談して、合意し、まだ準備もしていない)を罰することが可能なのか?

例を挙げるなら、刑法260条の「建造物損壊罪」は5年以下の懲役だから、その共謀は共謀罪の処罰対象となる。

たとえば、労働組合や何らかの団体が、会社の建物にペンキで抗議文を書き付けようと相談したら、文字を書くペンキの準備もしておらず、ましてやまだ何も書いていないのに、共謀罪による処罰対象となる。



第二のタイプも同じ事である。既遂と未遂だけが処罰の対象で、予備は処罰の対象でないのに、相談して合意したら共謀罪の適用を免れず、罰せられることに正当性が無い。

第三のタイプはもともと予備でも罰せられるのだから、共謀罪の適用は比較的説明しやすい。

具体例として興味深いのは、公職選挙法222条「多人数買収罪」である。5年以下の懲役なので共謀罪の適用対象となる。

国会議員が選挙の際に、形勢が不利だというので、選挙事務所の事務長が選挙人を多数接待供応する相談をしたら、共謀罪により逮捕されるべきである。

センセー方は分かっているのだろうか?

また、野党修正案は、共謀罪の適用対象を、組織的犯罪集団に限るというが、一旦共謀罪を成立させたら、権力はどんどん「組織的犯罪団体」を拡大解釈していく事が容易に想像できる。


◆イラク復興支援特別措置法のコメディをもう忘れたのだろうか(だろうね)?

サマワに陸上自衛隊が派遣されている根拠法は、イラク復興支援特別措置法だが、この法律は自衛隊の活動範囲は、「非戦闘地域に限る」としているのだ。

「非戦闘地域」の定義は、

「現に戦闘行為が行われておらず、かつ自衛隊が活動する期間を通じて、戦闘行為が行われる危険が無いと認められる地域」

である。

ところが2004年11月の党首討論で当時の民主党岡田代表から「非戦闘地域の定義は?」と訊かれ、答えられない小泉首相は、

「自衛隊が活動するところが、非戦闘地域だ」

と答えた。

なるほど。それならば、いっそのこと、日本中の自衛官をイラク全土に配備すれば、イラクは一瞬にしてすべて「非戦闘地域」になるわけだ。

小泉首相は「東洋の魔術師」として永遠に歴史に名前を刻まれるだろう。



何を言いたいか、念をおすと、「共謀罪の適用対象に一般国民は含めず、組織的犯罪集団に限る」などの約束は簡単に反故にされうるということである。

以上。

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2006.05.17

クラシックお薦め。超有名曲「運命」。

◆モーツァルトイヤーといいますが・・・。

モーツァルトは1756年生まれなので今年は生誕250年なのです。だから、どのCDショップ(ネットショップも含めて)もモーツァルトを売ろうと必死です。

しかし、モーツァルトの音楽には、250年とか関係無い。彼には駄作がない。去年も今年も来年も素晴らしい。



それは、ともかく、少し気になるのは、あまりにも、オムニバス(色々な曲の一部の寄せ集め)が多いということです。

クラシック以外の「歌」はせいぜい3分だけど、クラシックは長いから、嫌だ、という人が多いからでしょうね。

私は、「某有名タレントバイオリニストが選んだモーツァルト入門CD」の曲目を見ました。そうしたら、交響曲35番の第1楽章だけ。

次に、ピアノ協奏曲21番の第2楽章だけ。アイネ・クライネ・ナハトムジークの3楽章と4楽章、と言う具合。

私は以前。必ずしもクラシックを全曲聴く必要はないと書いたのですが、これほど、オムニバスが多くなるとちょっとねえ。

モーツァルトは、オペラは長いですが(そりゃ、オペラってのは長いすよ。3時間ぐらいかかる)、アイネ・クライネ・ナハトムジークも、

交響曲第35番「ハフナー」って、これ、私、大好きなのですが、これにしても30分もしませんからね。

これぐらいは、じっくり落ちついて、聴くのが良いと思います。



大体、日本人ってあまりにも忙しない(せわしない)とおもいます。

たまには人間、ボヤっとして何もしないとか、ただ音楽を聴く、という時間があった方が良いと思うのですが、

最近の人を見ると、何だか強迫的(脅迫じゃないですよ)に、いつも何かをしていないと却って落ち着かないようですね。

家の外でケータイでメール打って、iPodで音楽を聴いて、今度は「ワンセグ(ワン・セグメント)」とやらで、携帯の画面でテレビを見る。

どうしてそんなに外出先で色々しなければいけないの?いつ、仕事や勉強をしているの?と嫌味ではなく不思議なのです。私には。


◆前置きが長くなりました。ここからお薦めコーナーです。超有名曲です。

というわけで、何を言いたいかというと、自分のうちで音楽を聴くときは「ながら」でもいいですが、

(私は「ながら」出来ないのです。音楽の方に気を取られてしまうので。テレビの歌謡コンサートぐらいなら、真面目に聞いてないから大丈夫ですが)

一曲通して聴く、と言う経験をしてみた方がいいですね。

やはり交響曲は4つの楽章を通して聴いて初めて、最後で盛り上がる(終楽章が静かなのもありますけどね)のです。

今日のお薦めはクラシックの代名詞、交響曲。それも、最も演奏回数が多い曲。「運命」です。



曲の冒頭だけなら、誰でも知っている(つもりになっている)ベートーベンの交響曲第5番 ハ短調(作品67)「運命」です。

結論は簡単です。カルロスクライバー指揮、ウィーンフィルです。

このCDが、「現代における『運命』の歴史的定番」(変な日本語ですが)となっています。



カルロス・クライバーについては、以前ベートーヴェン 交響曲第4番(但しこちらはライブ録音)で、書きました。

ジャケットのクライバーの写真を観て下さいよ。このものすごい迫力。

実は前回、ベートーベンの4番はちょっと取っつきにくいかな?と思ったのですが、それまで聴いたことが無かったという読者の方が、

CDを買って聴いて、非常に良かった、と感想をメールで送って下さり、感激したのを覚えています。



あのね。「運命」も演奏時間は、せいぜい30分ちょっと(もう少し長いかもしれません)。

クラシックの曲は長いっていうけど、テレビドラマ一回の放送時間(CMも入れて52分ぐらいでしょ?)より短いのです。



ベートーベンはこの5番目のシンフォニーについて、冒頭ばかりジャジャジャ・ジャーンと茶化されて気の毒です。

これこそ最後まで聴くべきなのです。3楽章と4楽章はつなげて(普通、交響曲は一楽章ごとに、一旦演奏を区切ります。

このときに、別に喉の調子が悪いわけでもないのに、やたらと咳払いをするのが日本の聴衆の変な「習慣」です。)演奏されます。



3楽章の終わりは、曲の冒頭のリズムがティンパニに現れ、次第に楽器が増えていって、音が強くなる。クレッシェンドするんです。

興奮しますよー。「いくぞー」という感じで4楽章(終楽章)に突入するのですが、これがね。カッコいいのです。たまらんです。

私は、下手なラッパ吹きですけど、ここは気持ちいいわ。精神が高揚するっていうのは、こういう事だなと思います。

また、終わり方がすごい。コーダというんですけどね。

段々テンポが速くなって(アッチェレランドといいます)興奮が最高潮に達して、それからなかなか終わらない。身体が熱くなるのを感じます。

徒に長いのではないのです。ベートーベンにはこれが必然だったのでしょう。その終わり方を、言葉で表すとするならば、

「さあ終わるぞ、終わるからな、いよいよ終わるぞ、その前に念を押しておくが終わるからな、

本当だぞ、これからいよいよ、本当のおわりだぞ、終わるぞ、良いか、終わるんだってば、おい、終わるぞ、終わるの聴いてろよ、終わりー。」

ということでしょうかね。聴いてもらうしかないな。しかし、このなかなか終わりそうで終わらないフォルテの連続が、陳腐な表現しか思いつかなくて申し訳ないのですが、

嫌でも興奮をもたらすのです。最後は全員が「ド」の音を出すのです。スコアの最後のページです。



Beethoven5th

難しい理論が分からなくてもスコアを見ると面白い事が沢山あります。

例えば、最後の音。全員が「ド」をならすのですが、ティンパニは最初は32分音符のトレモロで、途中からロール(数の指定がない連打)になっています。

このテンポで32分音符のトレモロは不可能なのです。そしてまた、どうして途中からロールに変えるのか。

ダイナミックス(フォルテをフォルティッシモにしろとか・・、音の強さ。)の指定はないのです。何だか良く分からない。



もうひとつ。最後の小節では、コントラバスからピッコロまで、全員が「ド」を伸ばす(フェルマータという記号がついています)のに、何故かトロンボーンだけ、4分音符。

伸ばしてもいいと思うのですけどねえ。トロンボーンの音色は周囲に融け込むことが出来るのです。

逆にピッコロは、極めて目立ちます、音域が非常に高く、オーケストラ全体がffでなっていても絶対に聞こえるのです。

そのピッコロは全音符でフェルマータ。ピッコロの実音(実際に出る音)は、楽譜上に記された音より1オクターブ高いので、

ここでは、中央のドの3オクターブ上を吹いていることになります。

「それが、どうした?」と言われると、実も蓋もないのですが、

ちょこっと楽譜を読める人はスコアを見てみるといろいろ面白い発見があるよ、と言うことを言いたかった訳です。

勿論、楽譜読めなくても、一向に構わない。

「音楽とは、音の流れの美しさ以外の何物でもない」(ヘルベルト・フォン・カラヤン)

とにかくクライバーの「運命」。お薦めいたします。聴いて「損した」という気持ちになる人は、あまりいないと思います。

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2006.05.16

「めぐみ、待っている」 滋さん、放送で呼び掛け←おい。日本政府、動けよ。

◆記事:「めぐみ、待っている」 滋さん、放送で呼び掛け

【ソウル15日共同】北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失跡当時(13)=の父滋さん(73)らは15日午後、羽田発の定期便でソウルに到着し、

北朝鮮向けの放送をするラジオ局で、めぐみさんらに対するメッセージを収録した。

滋さんは「めぐみちゃん、お父さんです。日本中の人が1日も早く帰ってくるのを待っています」と心を込めて呼び掛け、

めぐみさんの弟哲也さん(37)も「もう少し辛抱してください」と語り掛けた。18日から4日間で計6回、繰り返し放送される。

16日には、めぐみさんの夫の可能性が極めて高い韓国人拉致被害者金英男さん=失跡当時(16)=の母崔桂月さん(78)らと初対面する。(共同通信) - 5月15日19時38分更新


◆コメント:自国民が拉致されたと知りつつ、政府が動かないから、横田夫妻が飛び回っているわけですね。

正確に言えば、外務省の担当者や内閣官房は水面下で動いているのであろうが、何の情報もこちらには伝わらないのであるから、動いていない、と仮定するしかない。

というか、結果が出なければ、動いていないのと同じ事だ。



横田めぐみさんの母君、早紀江さんは、4月28日にブッシュ大統領と面会したが、これは、形だけで終わらなかったようだ。

つまり予想以上に米国中枢部に影響を及ぼした模様である。



横田早紀江さんが大統領と面会したときには、米政府高官が同席していた。

ボルテン首席補佐官、ハドリー補佐官(国家安全保障担当)らが大統領と一緒に横田早紀江さんの話を、メモを取りながら聴きながら、

「皆、ホロッとしていた。国家安全保障会議のビクター・チャ日本朝鮮部長は、『グレート・ミーティングだった』と感想を漏らしていた。拉致問題には興味がない、六カ国協議で話し合う必要は無い、とまで公言していたヒル国務次官補までもが、『拉致問題を棚上げにして、北朝鮮と会うことはないっ!』とはっきり発言したほどだ」(ホワイトハウス関係者)

横田早紀江さんは、肩の痛みが激しいのを我慢して渡米したのである(だから、連続して韓国は無理で、横田滋さんだけが訪韓しているのだ。)。

何としても大統領に・・・という執念が実ったわけであるが、ブッシュ一人よりも、ブレーンに影響を与えたのは大きい。


◆情報筋によれば、これは安倍晋三氏が4年間、アメリカに依頼し続けた成果だという。

私は、安倍晋三氏の政治的思想の全てに共感する者ではないが、北朝鮮による日本人拉致問題に関しての、安倍氏の尽力は評価されるべきだと思う。

今回、横田早紀江さんとブッシュ大統領の面談が実現したのは、4年前、安倍晋三氏が官房副長官だった頃から、ずーっと米政府に依頼し続けたからだ。



ライス国務長官など、ホワイトハウスに親安倍派は多い。

今年1月に来日したクラウチ安保担当次席補佐官に直接働きかけ、ビクター・チャ日本朝鮮部長の口添えなどが総合的に作用して、会談が実現した。

クラウチ次席補佐官は、面談の終わりに、

「皆様に約束します。核問題の解決にあたり、偽札や拉致問題を忘れない。この原則は守ります」

といった。

国防総省で、横田早紀江さんは、
「国防総省はあなた方の味方であることを忘れないでください」

と言われたそうだ。

横田早紀江さんの心労は続くが、今までの日本政府の不作為に比べれば、ずいぶんと誠実な対応である。


◆横田滋さんだって、体調が良いわけではない。

訪韓中の横田滋さんは、北朝鮮に向けて放送したというが、「めぐみ、待っている」という言葉を読んで、人の親なら、目頭が熱くならない方が異常だ。

その横田滋さんは、昨年12月から今年の1月末まで約50日間入院していた。

過労かと思ったらそうではなくて、厚生労働省指定の難病「血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)」だそうだ。

1月末に退院した段階では、「あと3か月ほどは安静が必要」という話だった。

確かに3か月は経過したけれども、体調が万全なわけはない。

しかし、自分の命が縮まろうとも娘を助けたい、という親の気持ちは痛いほど、分かる。


◆不作為の罪。

行為には、「作為」と「不作為」がある。

不作為とは「何もしないこと」である。不作為の犯罪、という型も存在する。

たとえば、親が、幼子に何も食べ物を与えないで餓死させるのは、「不作為の殺人」である(故意があれば)。

急病・外傷などで患者が死にかけているとき、措置を施す知識と技術がある医師が、何も手当をせずに放置し、死に至らしめた場合、やはり殺人の「故意」を問われる可能性がある。



拉致問題に係る、内閣総理大臣の行動に刑事責任を問うのは難しいだろうが、北朝鮮拉致問題に関係するニュースが流れたのと同じ日に小泉首相の無表情な顔がテレビに現れると、

私の頭の中ではいつも「不作為の罪」という概念が、条件反射的に連想される。

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2006.05.15

「NHKスペシャル 小泉改革の5年」視聴後所感

◆番組内容:経済諮問会議は要するに地方切り捨て。

小泉改革というが、小泉首相には何の専門知識もないので、ブレーンを置いた。

それが、経済財政諮問会議である。その構成員に関しては、次の条件を満たさねばならない。


  • 人数を、議長(内閣総理大臣)及び10名の議員、計11名以内に限定。

  • 内閣官房長官、経済財政政策担当大臣(置かれた場合)以外の議員は法定せず。

  • 民間有識者の人数を、議員数の4割以上確保することを法定。

  • 上記「議員」の他に、議案を限って、他の国務大臣を、「臨時議員」として、会議に参加させることができる。


今のメンバーは、


  • 小泉純一郎 議長 内閣総理大臣

  • 安倍晋三 内閣官房長官

  • 与謝野馨 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

  • 竹中平蔵 総務大臣

  • 谷垣禎一 財務大臣

  • 二階俊博 経済産業大臣

  • 福井俊彦 日本銀行総裁

  • 牛尾治朗 ウシオ電機(株)代表取締役会長

  • 奥田碩 トヨタ自動車(株)取締役会長

  • 本間正明 大阪大学大学院経済学研究科教授

  • 吉川洋 東京大学大学院経済学研究科教授


である。小泉改革は要するに、

もう地方にカネはやらない。自分で景気を良くしろ、

ということだが、なるほど、この顔ぶれなら、地方なんか知ったことではない、という結論になるだろう。


◆小泉改革の柱、「公共事業の削減」

自民党がずっと安定的に政権をにぎっていたのは、「国土の均衡ある発展」を心がけたから。

簡単に言えば、地方の陳情をなるべく実現してやったからだ。人が少ないところだからといって、切り捨てることはなかったからである。

ところが、小泉首相が主催する経済財政諮問会議は何を決めたか?

「『国土の均衡ある発展』はある時期までは意味があったかも知れないが、国家財政が厳しくなっている今は、無理だ。

以前のように地方交付税交付金を湯水のように、分配するわけにはいかない」ということである。



つまり、地方は、今までのように国からの助けをアテにしないで、自分達で新しい産業を興すなり何なりして経済を活性化し、自立せよ。というのである。


◆北海道特例の見直し

北海道は、特にインフラ(水道・ガス・電気・電話、道路などの「社会資本」)の整備が遅れていたので、少し特別扱いをしてきた。

公共事業も多く、全国で建設業に携わる人の割合が一番高いのが北海道だったが、経済財政諮問会議は、北海道の優遇を止める計画をしている。

今年の諮問会議のレポートでは、北海道からの要求も強かったので「特例廃止」とは書かなかったが、数年後には再び検討する、と書いてあり、

今度こそ特例は全廃するぞという話である。当然建設業で路頭に迷う人が出るだろう。


◆ある地方経済人の述懐

日経など読んでいると、景気は確実に上向き、という印象を受けるが、地方の景気は全然良くなっていないと口をそろえて訴えていた。

某県の財界の有力者が、経済財政諮問会議のメンバーに、自分の地元では、まだ不便なことが沢山ある。国家からの財政的援助を切られては困る、と迫ったら、

その経済財政諮問会議は

「そんな不便なところへ住まなければ良いじゃないですか」

と答えたという。嘘ではないだろう。あまりにも地方の住民をないがしろにした、侮辱的発言だ。

「不便なところに住む奴が悪い。」ということは、日本中の人間は首都圏及び、その他大都市圏に住めということになるが、そんなことは物理的に不可能だ。


◆地方は地元のことしか考えていないという傾向があったのは、事実だろう。

先に述べたように、自民党が長期安定政権を保ったのは、「地元の声」を無視しなかったことが、大きな要因である。しかし、本当は、

日本国憲法第十五条 第二項 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

のです。これは、地方は全然と言って良いぐらい無視していた傾向は、否めない。

本来は、国会議員は国家全体をどうするかを国会で議論して法律を制定するのが仕事であり、自分の選挙区の利益を代弁する者ではないのだ。

だけれども、国民の多くはそんなことは知ったことではなく、とにかく自分たちの地元を少しでも暮らしやすくしてくれ、と議員が地元に帰る度に頼み、しばしば東京に「陳情」に来ていた。

そのとき、彼らの念頭にあったのは、「地元」だけであり、他の「地元」がどうなろうが知ったことではなかった。

ましてや「日本全体」や「世界の中の日本」など全くどうでも良い、という意識だったと思われる。

それは、本当は間違っている。

但し、私は「地方」で生まれ育った人間ではない。

だから、地方の住民が、そういう発想になるのは、やむを得ないことなのか、どうなのか、正直言って分からぬ。


◆どうして皆自民党に投票したのか、が不思議だ。

今日のNHKスペシャルを見る限り、小泉首相の懐刀(ふところがたな)、経済財政諮問会議が「国土の均衡ある発展」という概念に意味を感じていないこと。

即ちカネをやってもあまり発展しそうにない地域、言い換えれば「費用対効果」が低いと思われるところは切り捨てようとしていることを

地方の住民は、小泉純一郎氏が総理になってから、かなり早い時点で察知していたようだ。



私が不思議に思ったのは、「小泉改革」=「地方切り捨て」なのに、何故昨年の衆議院選挙で、あれほど自民党を大勝させてしまったのか?ということだ。

選挙期間中、小泉首相が全国を駆けめぐり「改革を止めるな」と叫んでいた。

それは、つまり、もう地方にはカネはやらないぞ、と言っていたわけだが、どこの県でも小泉首相に声援が飛んだ。

自分のクビを絞めることになるというのに。


◆詭弁に引っかからずに「考える」のが肝要である。

多分、その辺が小泉支持率の高さの理由だろう。



じっくり理屈で考えれば、小泉首相続投→改革勧める→公共事業を減らす&地方への交付金を減らす→地方経済はますます不況から脱せなくなる、ということは明らかなのだ。

ところが、実際に小泉純一郎本人がやってきて、あの異様な躁状態で「改革を止めていいのですか」(実際それまで何を改革したのか?)と言われると、

大衆は政策の内容を検証するよりも先に、「あの有名な、小泉首相が自分の顔を見て話しかけてくれた」と、興奮状態に陥り、そのまま自民党に入れてしまったのだろう。


◆今週は、水曜日に小沢一郎と小泉純一郎の党首討論があるから、何を言うか注目。

論理的に物事を話す知能に関しては、民主党・小沢代表の方が遙かに上だ。

問題は、小泉首相という人は、質問に答えないのだ。問題をすり替える。これで誤魔化してくるか。

それとも、先日の千葉補選で民主党の太田候補(現・議員)が「ジャンケンポン・斉藤健」に勝った後なので、

党首討論で再びへらへら笑って誤魔化していると、一挙に小泉首相支持者を減らす恐れがある、と読んで、真面目に答えようとするか。

というわけで、水曜は注目ですね。

昼間見られなくても、ネットで衆議院インターネット審議中継で一年ぐらい保存されているから後で見ることは可能だ。面倒だけどね。

重要な委員会は代表質問や、党首討論要旨は翌日の新聞に掲載されるが、やはり実際に話している時の様子を見た方が、表情、話し方などから、真意をはかりやすい。

勿論見るも見ないも自由だが、ご参考まで。

それでは、今日は、ここまでです。


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2006.05.14

「2波以上削減で最終調整 NHKのチャンネルで」←職員不祥事があると、サービスを減らすの?逆でしょ?

◆記事:2波以上削減で最終調整 NHKのチャンネルで

NHK改革などを議論している竹中平蔵総務相の「通信・放送の在り方に関する懇談会」(座長・松原聡東洋大教授)は8日、

NHKが保有している8つのチャンネル数を削減することを、今月中にまとめる報告書に盛り込む方針を固めた。削減数は「2つ以上」で最終調整している。

2波削減となった場合には、ラジオ1波と衛星1波が削られるとみられる。

未納問題を抱える受信料制度については、不祥事が相次いでいるNHKのコーポレートガバナンス(企業統治)を確立した上で、放送法上の支払い義務化を求める方向で調整している。

チャンネル数削減はNHKの肥大化を是正するのが目的。懇談会は、公共放送としてのNHKの存在を認めているが、

現在の8波体制からチャンネルを削減しても公共性は担保できると判断した。


ただ実現に向けては、自民党や視聴者からの反対も予想される。(共同通信) - 5月8日22時48分更新


◆コメント:馬鹿な事を言うと思ったらまた竹中か。

どうも学者という人種は、「商売」をしたことがないから、「サービスの提供」ということが分かっていない。

毎回バカなことをいう。特に竹中は筋金入りのアホだ。



職員不祥事が相次いでいるのは、ガバナンス(統治)が確立していないからで、受信料支払義務化は、そちらにけじめを付けてから、ということですか。

そうですか。それでは、それが、如何にバカな意見かを説明していこう。



Yahoo!ニュースの不祥事というトピックスを見て頂きたい。

毎日のように、公務員が不祥事を起こしている。国家公務員も地方公務員もいる。

NHKに関する論理を適用するならば、国も地方自治体も、「職員のガバナンスがなっていない」のであるから、所得税や地方税の納入を任意制にしていただけませんかね?

「納得がいく、統治体制が確立するまで、税金を納めない」ということになったら、国や自治体の予算はどうなるだろうか?



NHK職員が放火犯であったり、カラ出張をしたことが「良いこと」ではないのは当たり前だ。しかし、大企業は何処でもこういう不祥事を起こしている。

特に、大規模メーカー(○○電器とか、××自動車とか)は、工場を抱えるから、その職員まで含めると、不祥事が無い日の方が少ないそうだ。

広報部の「手腕」で、報道されないようにしているのである。

何故、わたしがそんなことを知っているのか、と聞かれても情報源は言えませんね。



それはさておき、「NHK」,「銀行員」、「医者」など、「権威、ステータス」や「高収入」のイメージ(勝手にそういうレッテルを世間が貼っているだけなのだが)を叩くのが

最も手っ取り早く大衆の支持を取り付ける方法であることを政治家が利用していることに気が付かないだろうか?

汚い奴らだ。人間の嫉妬心を利用しているわけである。

この案を提示したのは、形としては「民間有識者」によって編成された「通信・放送の在り方に関する懇談会」の答申となっているが、始めから出す結論など決まっているのである。

「小泉政権御用達学者」の集まりなのだ。


◆「職員不祥事は受信料不払いを正当化しない」と何度も書いた。もう一度書く。

何度も書いたが再び。

まず、「受信料はNHKが番組という形式で提供するサービスの対価である」という要素(そういう要素もあるが、本当はそれだけではない。後述する)に着目するならば、

放火犯が出たときも、カラ出張が実行され、或いは発覚した日にも、NHKは「夜7時のニュースが放送されなかった」など、本来の業務において債務不履行をしていない。

したがって、「NHKが提供したサービスの対価としての受信料」は支払われるべきなのである。

「NHK職員が不祥事を起こす。けしからん。受信料を払わない」という論理を貫徹するならば、他の法人や役所に対しても同様の行動を起こすべきだ。

2006年04月13日(木) 「NHK職員、カラ出張」←職員の不祥事はNHKに対する受信料不払いを正当化しない。 の文中、「◆コメント6:個人の不祥事は、彼(又は彼女)が属する法人に対する債務を免除しない。」を読んでいただきたい。

これだけ公務員が不祥事をおこしているのだから、所得税なり地方税を納めない、という行動に出なければ、筋が通らぬ。

そうしないのは、税金をおさめないのは「犯罪」とされていて、それに逆らうのは、怖いからだろう。

NHK受信料は支払わなくてもペナルティーがないから支払わない。

こういうのを日本語で「ケチ」、「卑怯」という。


◆「NHKは見ないから受信料を納めない」という論理は想像力の欠如を物語る。

受信料は、「サービスの対価」以外の要素を持つ。

つい最近、ここのコメント3で書いたが、NHKを見ないから払わないというのは、幼稚な発想だ。



これだけ説明したのに、この文章をアップした後、「自分はNHKのテレビは見ない。ラジオは聴かない。インターネットのニュースで十分だ。だから、払う必要はない」というメールが一通来た。

私は嫌になってしまった。文章は最初から最後まで途中を飛ばさないで読むものだ。

このメールを下さった御仁は、自分はブロードバンドでネットを利用しているのだろうが、まだ日本にはブロードバンドを使えない場所があるのだ。

ナローバンドでは、最近のWebコンテンツを表示するのに、時間がかかり過ぎる。テレビの代用にはならない。


◆パソコンを買えない家庭だってあるのだ。

また、<あしなが育英会>奨学金希望者が過去最多に書いたが、父親が亡くなり、母親もガンにかかり、手術を受けたため、

パートで短時間しか働けず、病気の治療費を差し引くと、月に手取りが2万円しかない母一人、娘一人の世帯が、現実にあるのだ

そのような状況ではとてもパソコンなど買えない。しかし、ラジオなら2,000円もあれば買えるし、少なくともNHKは全国何処でも聴ける。

娯楽にはならなくても、自然災害(台風・地震など)や大事件に関する情報は、全ての国民に等しく提供されるべきである。


◆NHKは社会資本(インフラ)である。

即ちNHKには社会的基盤(インフラストラクチャー=インフラ)の側面がある。これを維持する費用は国民全体が平等に負担するべきだ。

税金を納めるときに、「自分達には子供がいないから国家の一般会計予算における教育予算が占める割合を減らしてくれ」とか、

「自分は車を運転しないから、国交省の道路関係予算が、一般会計予算全体に占める割合を還付してくれ、という人はいないだろう。


◆NHKは国営放送ではない。

NHK受信料が税金ではないが、税金だったら、困る。本当の国営放送になる。

既に「NHKは国営放送だ」という人が多いが、私は新聞の方が余程「政府広報紙化」していると思う。



本当の国営放送が、実際にあるから見てみるといい。

首相官邸のホームページで始めた政府インターネットテレビ(クリックしたら動画再生が始まります。)というのがある。

見よ。この偽善を。

政府に都合の悪い情報が何一つない。

「大臣の本音トーク」という6チャンネルでは、最初が安倍晋三で、西田ひかるが一生懸命ヨイショしている。

その後は橋本志穂(ビートたけしの弟子・ガダルカナル・タカの女房。元地方局のアナウンサー)が、各大臣にインタビューしている。

歯の浮くようなお世辞の連発。最新号では、猪口邦子がわざとらしく、橋本志穂の為に、紅茶を淹れるシーンから始まる。

別のチャンネルでは、竹中直人(大臣の平蔵じゃないよ)が「構造改革が如何に成功しているか」というプロパガンダ番組に出ている。寿司を食っているだけだがね。まあ、見てご覧なさい。

ここは北朝鮮か?と言いたくなる。そのうち、「偉大なる小泉将軍」とか言うんじゃねえだろうな。

こう言うのを「国営放送」というのだ。


◆NHKスペシャルの翌日「地球温暖化」を書いたブログが非常に多かった。それだけ影響があるのだ。

先日のNHKスペシャルは「地球温暖化」についてまとめていた。

翌日そのことを書いたブログやら、Web日記が大変多かった。

私は自分の日記で「地球温暖化」という言葉を含む記事が何本あるか数えたら、過去3年で40本以上もあった。

国連環境計画が地球環境概況2000に書いた、

「温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり・・・」

という文章も幾度となく載せたが、全然反響がなかった。

勘違いする読者がいると(いるんですよ・・・・)困るので、断っておくが、私は自分のブログがNHKより影響力があると考えるほどのバカではない。

そうではなくて、やはり、なんだかんだ文句を言うが、いざというときは、皆、NHKを頼りにしているのはほぼ間違いないのだ。

だから、公平に受信料を支払って、この「NHKというインフラ」を維持するべきなのだ。

屁理屈を付けて支払拒否するべきではない。


◆受信料をまともに納めている者の意見も聞かずに勝手にチャンネルを減らすな。

「懇談会」の論理は良く分からないが、無理に理解すれば、

不祥事が多い→受信料支払義務化は無理→今はチャンネルの数が多すぎる。→ラジオと衛星から一つずつ減らす

と言うようなことらしい。

バカか?

チャンネル減らすというのは、サービスの量が減ることだ。真面目に受信料を払い続けてきた人間は、受信料を払わない人々のおかげで、バカを見ることになる。

逆だろう。

申し訳ないのなら、サービスを増やすべきだろう。何で減らすんだよ。

ハイビジョンとか贅沢なサービスからカットするならわかるが、ラジオを減らすとは何事だ?

地震に備える常備品には必ずラジオが含まれる。停電になってテレビが見られなくても、ラジオは電池で聴ける。

前述のとおり、事情があって経済的に余裕が乏しい世帯でも最低ラジオなら持てる。そのラジオの局数を減らすとは何を考えているのだ。

ラジオジャパンの海外向け放送を楽しみにしている在外邦人も多い。

そういう場所では、本当にNHKの国際放送でしか、日本語を聞けないのだ。

視聴者、聴取者の意見を募らずに、サービスの種類を減らすべきではない。

そんなこともわからない学者先生達が答申を出している。困ったことだ。

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2006.05.13

「陸自契約の民間車両、路上爆弾で大破…サマワ」←「陸自の荷物を運んでいるのは民間会社だ」と、私は過去3回警告した。

◆記事:陸自契約の民間車両、路上爆弾で大破…サマワ

防衛庁によると、陸上自衛隊が復興支援活動をしているイラク・サマワ市の東約30キロのヒドル市付近で、11日午後2時ごろ(日本時間同日午後7時ごろ)、

陸自が契約している民間業者のトラック1台が爆発物によって大破した。トラックは数台で車列を組み、陸自の食料を輸送中だった。人的被害はなく、路上爆弾による攻撃と見られる。

額賀防衛長官は12日午前の記者会見で、「車両が爆発物に接して破壊されたと報告を受けている。

被害状況などは調査中だ」と述べた。(読売新聞) - 5月12日12時14分更新


◆コメント:私は「陸自は早く撤退しろ」と、少なくとも過去、3回書いた。

サマワに建設した陸上自衛隊の宿営地の敷地は、何と東京ドームが16個も入る広さがある。最初にこの宿営地を建設するのに377億円の税金が使われている。

これはイニシャル・コスト(初期費用)である。宿営地には3か月交替で日本各地の陸自が駐屯する。

500人もいる。当然、自衛官の食費をはじめ、色々なランニング・コスト(維持費)がかかる。

また、サマワでの任務を命ぜられた自衛官には1日2万5千円の特別手当が付くという。一体今まで、どれほどの税金をサマワに投じたのか?

カネの話はさておき、政府は勿論自ら発表しないし、マスコミも知っているくせに報道しなかった事実が、引用した記事で遂に明らかになった。

イラクでは日本の民間企業が物資を運んでいたのだ。


◆陸自の荷物を運んだのは日本の運送会社なのだ。

読売新聞は「陸自契約の民間車両」と何気なく書いて、深く追及していないが、これは大問題ではないのか?

人道復興支援活動に何故自衛隊が赴くことになったかと言えば、もしかすると戦闘状態に陥るかも知れないからだ。

万が一、何物かの攻撃を受けたときに、丸腰(武器を持っていないこと)の民間人では、防戦出来ない。

だからこそ、「自衛隊」なのだろう。ところが、最初宿営地を建設するときに、クウェートから陸路サマワに向うときに荷物を運んだのは、

日本人なら誰でも名前を知っている運送会社なのだ。

イラクに自衛隊を派遣する前にも、派遣してからも、政府はそのことに一度も触れない。


◆何故、民間企業を利用したことを黙っていたのか?

バレるとヤバいからである。

だってそうでしょう?

もしかすると、火器を使用しなければならないところへ自衛隊を派遣すると言いながら、民間企業に荷物を運ばせていたのである。勿論会社は「商売」として引き受けたのだが。

わざわざ危険を冒して、巨額を投じて、民間人を危険に晒して、サマワにいく価値があったのか?

そのように、私は以前から考えていた。遂に昨日、民間の車両が爆発によって大破した。

死者が出なかったから良いと言うものではない。それは、結果論だ。

たまたま運が良かったのである。

下手をしたら、自衛官ではなく民間人、一般国民がイラクで死ぬところだったのだ。

そうまでして、米国に追従するのか。

日本国民の「平和的生存権」よりも、ブッシュのアホの機嫌を取る事の方が大切なのか?

アメリカは日本の国連安全保障理事会常任理事国入りに反対したぞ?

散々日本にカネを出せ、自衛隊を派遣しろと強要しておいて、である。


◆早く撤退しろ。

民間運送会社が雇われていることを、私は過去、少なくとも3回書いた。

2004年05月10日(月)  「テロの脅威と闘う350キロ=陸自、派遣部隊のコンボイ警備」コンボイって日本の民間業者なんですけど・・・。2005年06月23日(木) 「自衛隊が標的」と断定 サマワのイラク軍司令官←日本が法治国家なら、自衛隊は引き揚げるしかない。2005年10月07日(金) 「防衛庁長官、第8次部隊に編成命令=イラク派遣延長へ」 撤退するのに3ヶ月かかるのですよ? をご参照頂けると有難い。

だから、危ないと言っただろう・・・小泉さん。

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2006.05.12

中央青山監査法人を処分して問題解決でしょうか?

◆記事1:金融庁が中央青山監査法人に業務停止命令

[東京 10日 ロイター] 金融庁は10日、カネボウ旧経営陣による粉飾決算事件に関連して、4大監査法人の一角を占める中央青山監査法人(東京都千代田区)に対し、一部業務停止を命令した。

4大監査法人への業務停止処分は初めて。

停止の対象は、証券取引法や会社法に基づく「法定監査」業務などで、期間は7月1日からの2カ月間。

金融庁はカネボウ粉飾決算で会計士の不正を防げなかった同監査法人の内部管理体制に重大な不備があったと判断し、異例の厳しい処分に踏み切った。

ただ、処分期間中に有価証券報告書や半期報告書の提出期限を迎える企業に関しては、例外として監査を認める。

監査法人は業務停止処分を受けると、企業との監査契約が無効となり、中央青山に代わる一時監査人を「遅滞なく」選任しなければならない。

処分をきっかけに今後、中央青山からの顧客流出が加速する可能性が出てきた。

金融庁はまた、関与した公認会計士についても、2人を登録抹消、1人を1年間の業務停止処分とした。(ロイター) - 5月11日6時38分更新


◆記事2:2005年2月7日衆議院予算委員会会議録より抜粋

【引用開始】

○岩國委員 総務大臣、厚生大臣、お忙しいでしょうから、どうぞお引き取りいただいて結構でございます。

次に、西武鉄道の株式の問題について質問させていただきます。

西武鉄道の株式取引について、違反状態で長年取引が継続されておったということは大変残念なことであります。

こうした点について、金融庁としては、いつから違反状態が発生し、その結果として不測な損害をこうむった投資家は、投資金額はどれぐらいなのか、徹底的にこれは調査すべきじゃありませんか。

きょうも、この瞬間も、違反状態にある株式が東京証券取引所で取引されているんじゃありませんか。

そういう疑惑の中で、取引所の中で取引されているものには違反状態にあるものはないんだという潔白宣言がいつできるのか。どうぞお答えください。

○伊藤国務大臣 委員が御指摘をされた事例も含めまして、昨年の秋以来、不適切な事例が続いております。

私どもといたしましては、証券市場の信頼性を確保するためには、適切なディスクロージャーが極めて重要であると考えておりまして、

こうした観点から、国民のディスクロージャー制度に対する信頼を確保していくために、その対応策を昨年の十一月、そして十二月に公表をさせていただいたところでございます。

その中の対応策の一つ一つを強力に進めていくことが重要だというふうに考えておりまして、今、その違反状況を是正していくことが重要だというお話がございました。

この対応策の中でも、開示企業すべてに対して、有価証券報告書の正確性、これを自主的に点検をしていただきたい、その要請をさせていただいて

すべての開示企業から報告をいただいたところでございます。

その報告の内容を私どもとして精査をして、そして適切なディスクロージャーをさらに進めていくための対応策というものをさらに進めていきたいと考えているところでございます。

○岩國委員 私がお伺いしているのは、潔白宣言がいつまでにできるというめどは全くないのかどうかということ。もう一度お答えください。

○伊藤国務大臣 今、答弁をさせていただきましたように、昨年の十一月、そして十二月に公表させていただいたこの対応策、その一つ一つを強力に推進していくことが重要だというふうに考えております。

先ほど来お話をさせていただいているように、まず開示企業の自主的な点検、これを要請させていただいたところでございますし、

また、各取引所においても、その上場のあり方について、これを見直していただくことを要請させていただいて、その要請を踏まえて見直しについて実施をされているところでございます。

そうしたさまざまな施策というものを展開しながら、委員から見ても、そして投資家から見ても、日本の証券市場の信頼性というものは間違いないものである、

そういうふうに信頼性というものを確保できるために、私どもとしても一生懸命努力を続けてまいりたいと考えております。

○岩國委員 私の質問に二度も答えていただけなかったということは、要するに、潔白宣言はきょう現在も出せないし、しばらくの間、疑惑の、違反株式の取引はきょうもあしたも続けられるということですね。

【引用終わり】


◆コメント:中央青山監査法人が会計監査している企業は2,300社ある。カネボウ以外粉飾していないのか?

中央監査法人が行政処分を受けたのは、カネボウの粉飾決算を見逃した・・どころではなく、粉飾のやり方をアドヴァイスしたことが明らかになったからである。

だが、中央青山監査法人を業務停止にすれば済む話ではないのだ。これは、構造的な問題である。しかも極めて単純な構造である。何故、今回のような事態が生ずるのか?

監査される会社は、監査法人にとって、「お客さん」だからである。

あまり厳しい監査をすると、「お前には、もう、頼まない」と言われかねない。必然的に監査になれ合いが生ずる。

中央青山が監査していた会社だけでも、2,300社もあるという。違法な株(上場基準を満たしていない株)を上場しているのは、カネボウだけだろうか?


◆民主党の岩國哲人議員が、カネボウが発覚する前に、金融庁に警告していた。

記事2は少々長いが衆議院の会議録の一部である。



私は、昨年9月11日の衆議院選挙に先立って、岩國哲人さんが現職の国会議員の中で、最も優秀な人であり、岩國さんが党首となった民主党が理想だと書いたことがある。

この質疑を読めば分かる。他の国会議員で、こういう質問を金融相にした(或いはできる)者は、いない。



岩國議員に関しては、過去の記事で詳説したので、ここでは簡単に書くにとどめる。

分かる人には分かるだろうが、岩國議員はかつて、世界最大の証券会社(厳密にはちょっと違うのだが)、メリルリンチ本社の上級副社長だったひとだ。

株式市場の事など、隅から隅まで知っている。

記事2の予算委員会で岩國さんが問題視したのは、西武鉄道株が上場基準を満たしていないのに、数十年もの間、東京証券取引所に上場し、売買されていたという事実。

それを監督官庁である金融庁(金融庁が出来る前は旧大蔵省)が見逃していたという、行政府の責任である。


◆他に違法な株は取引されていないか?と訊かれて当時の伊藤金融相は「企業が自主点検中」と答えた。

岩國議員は、当時の金融相、松下政経塾出身のトッチャンボーヤ、伊藤金融大臣に、

「西武鉄道以外にも、上場基準を満たしていない株式が上場されているはずだ。金融庁は調べたのか?いつまでに調べ終わるのか?」

と尋ねた。すると驚くべき答えが返ってきた。
「上場会社に、有価証券報告書に誤りはないかどうか自主点検するよう要請している」

というのだ。アホか?

西武鉄道と同じように、故意に違法な株を上場させている会社があったら、馬鹿正直に、「すみません。嘘の決算をしていました」と白状するわけがない。

岩國議員が危惧したとおり、この予算委員会の後、カネボウの粉飾決算が発覚した。

天下の大企業、西武鉄道とカネボウが粉飾していたのだ。これが、不正の全てと考えられますか?


◆行政府の監督責任を追及すべし。

証券取引等監視委員会が上場企業を片っ端から検査するべきなのだが、日本の証券取引等監視委員会では、人数が少なすぎて、全部を検査出来ないのだ。

しかし、だからといって、放置して良いわけがない。

証券取引等監視委員会はここのところ、たびたび、財務・経理経験者の採用広告をサイトに載せているが、公認会計士レベルの会計の専門家はそう簡単には集まらない。

今一度書くが、これは、行政府、即ち内閣の責任である(金融庁は内閣府の外局。証券取引等監視委員会は金融庁内の一部署なのだ)。

内閣を代表・統括する責任者は、言うまでもなく内閣総理大臣である。

野党は、粉飾していた企業、監査法人のみならず、小泉純一郎内閣総理大臣の監督責任を追及するべきなのである。

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2006.05.11

「国民投票法案提出は困難 与党単独に公明難色」←何のことでしょう?

◆記事:国民投票法案提出は困難 与党単独に公明難色

憲法改正手続きを定める国民投票法案は10日、今国会への提出が困難になった。

民主党が同日の与党との国対委員長会談などで共同提出に応じられないとの姿勢を崩さず、公明党が憲法にかかわる法案を与党だけで進めることに強い難色を示したためだ。

公明党幹部は10日、記者団に「民主党を置いて、自公だけで憲法改正に突き進む構図は良くない。3党で提出しなければならないとの強い思いは公明党内に共通している」と明言。

自民党参院幹部も「与党単独では出すだけで審議できないのだから、意味がない」と指摘した。

自民、公明、民主の3党は、民主党の小沢一郎代表が与党との国民投票法案共同提出に加わらない意向を表明したのを受け、衆院憲法調査会特別委員会理事が協議。

民主党の枝野幸男氏は「共同提案は難しい状況だ」と述べたのに対し、公明党の斉藤鉄夫氏は「3党合意で提案することが最も望ましい」と述べた。(共同通信) - 5月10日23時26分更新


◆コメント:一体何を決めようとしているのかというと・・・。

自民党は憲法改正をしたいわけです。

どうしてかというと、一番の理由はアメリカからの要請です。

2004年に2004年に当時のアーミテージ国務副長官が日本記者クラブで行ったスピーチを読むと、

日本が集団的自衛権を行使するように、「最後は国民が決めることだ」とやんわりプレッシャーをかけています。


◆国会では、何を決めようとしていたのでしょう?

日本国憲法の改正については、憲法自体の中に条文があります。
日本国憲法 第九十六条   【 憲法改正の手続 】

第一項 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

第二項 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを交付する。

◆総議員数とは?

総議員数とは総議員数だろうと言いたくなるが、そうはいかないのです。

法律で衆議院、参議院それぞれの議員の数が決められているが、しばしば欠員が生じるのです(死んだりして)。

そのとき、総議員の三分の二とは、欠員・欠席数をも含めた、つまり法律で定められた定足数の3分の2なのか?

或いは、今実際に在籍している議員の3分の2なのかということが、憲法96条からははっきりしない。

余談ですが、いずれにしても、今だったら、自民党、公明党、民主党が全員賛成しないと可決されないから、まず憲法改正は無理です。


◆国民投票法案とは?

憲法96条を読むと、「国民の過半数の賛成を必要とする」と書いてありますが、国民とは、常識的に有権者の事でしょうが、有権者総数の過半数なのか、投票数の過半数なのか分かりません。

更に、投票だとしても、投票の中から無効票を除いた有効票の過半数なのか、無効票も数えるのか、ということも、日本国憲法には何も書いていない。

それをはっきりさせようと言うことと、事務手続きを定めた法律が無いので、それを決めよう、と言うことです。


◆改憲論議における、「思考の硬直性」

今、「改憲」といったら、要するに戦争放棄の第9条が最大の焦点ですが、現在の議論は専ら、「自衛隊の合憲性を認めることを明記する」とか、「自衛隊ではなく軍隊にする」とか、

「集団的自衛権(日本が攻撃されていなくても、日本と軍事同盟を結んでいる国、要するにアメリカが攻撃を受けた時に、これを日本への攻撃と同一として、アメリカを攻撃した第3国に反撃できる、という権利)を認める」など、戦争に巻き込まれやすい方向にしか話が進まないのですが、これは、おかしいのではないでしょうか?

思考の硬直性と書いたのはそういうことです。



つまり、正反対の議論、即ち、「集団的自衛権の行使は認めない」という「改憲」論もあってしかるべきなのに、そちらは全く話題に上がらない。


◆私が「改憲草案」を書けといわれたら。

私は、日本が外国の攻撃を受けたら、国民を守るために、武力を用いる、つまり、「個別的自衛権」を行使するのはやむを得ないと思います。

あたりまえですよね。外国に攻められて、ボケっと見ていて占領されちゃったら、独立国じゃない。

日本国憲法前文にも、その点については、「平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」と書いてあります。

だから「自衛隊をなくそう」などとアホなことは書きません。



ただ、今の9条には「集団的自衛権の行使を禁止する」とは書いてないから、危ないのです。

アメリカは戦後、ずっと世界のどこかで戦争に関わっていますから、日本に集団的自衛権の行使を認めたら、絶対、巻き込まれます。

「集団的自衛権」で「権利」だから、必ずしもそうではない、などと言う人がいますが、そんなわけがないじゃないですか。

現在、政府の公式見解は「集団的自衛権を有しているが、憲法上の制約で行使できない」と言うことになっていますが、アーミテージに脅かされたら、一遍で海外に自衛隊をイラクに送ってしまった。

それでも、集団的自衛権を公式に認めないから、武力行使できない。つまりイラクで鉄砲を撃たないで済んでいるのですよ。

認めたら、軍隊というのはエスカレートするから、絶対に戦闘状態になりますよ。


◆それでは、どのように書くかというと・・・

私も法律を勉強しましたけど、制定に携わったことはないので、専門家が見たら、穴だらけかも知れませんが、とりあえず、考えました。

9条の制約を強化します。

【私案 憲法第9条への追加】


  • 第3項 我が国が、他国から、武力による威嚇、また、武力の行使を受けていないとき、日本と軍事同盟関係にある他国が、第3国から武力攻撃を受けた際、または、第3国と戦争状態に陥った際に、これを我が国への武力攻撃と同一視し、或いは我が国が戦争状態に陥ったと見なし、同盟国を支援することを「集団的自衛権」の行使と定義し、我が国の「集団的自衛権」の行使は永久にこれを認めない。なお、「同盟国を支援すること」とは、直接的な武力行使のみならず、戦争状態の同盟国に対する後方支援、同盟国が第3国を攻撃する際に有利となる軍事的その他の情報の提供をも含む。

  • 第4項 我が国が、核兵器を製造・保有すること、核兵器又は、その部品、原料となる物資を製造し、他国に提供すること、核兵器を保有する同盟国が核兵器を用いて第3国を攻撃する場合の拠点として、我が国領土内の施設利用を許可することは、永久にこれを認めない。

  • 第5項 本条の各項の変更は、96条(憲法改正の手続き)にかかわらず、永久にこれを認めない。


これぐらい徹底して、丁度良いと思います。

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2006.05.10

「米国は日本の憲法を見習え」(米国 California Chronicle紙 3月29日付社説)

◆はじめに(コメント):久々に、アメリカの新聞の心地よい記事を見つけた。

昨年の4月、中国で反日デモが激化し、領事館の窓ガラスが割られるなど、緊迫した情勢となったとき、欧米の新聞が何度も、「日本は謝罪したのに中国はいつまで文句を言い続けるのだ」という類の社説を載せた。

ワシントンポスト、フィナンシャル・タイムズ、英タイムズ紙、ウォール・ストリート・ジャーナルなどである。

今日、久しぶりに心地よい(改憲派には心地よくないかも知れない)記事を見つけた。

「カリフォルニア・クロニクル」という新聞に載っていたコラムである。

欧米の新聞では、自社の論説委員のみならず、外部の人間もコラムニストとして契約している。

出来るだけ色々なものの考え方を載せたいということから、このようなシステムが出来たものと思われる。

今日、私が訳した「コラム」の著者は、Stan Grime(スタン・グライム)氏。

インディアナ大学を卒業し、social workerとして活動していると書いてある。著書もあるそうだ。



なお、自然な日本語に近づけるために、かなり意訳している箇所があるが、

ミスター、スタン・グライムが、「戦争を禁じた日本国憲法は素晴らしい」、と述べている部分は、出来る限り逐語的にそのまま忠実に訳している。

チェックしたい方は、原文が↓に載っているから、読んで下さい。

http://www.californiachronicle.com/articles/viewArticle.asp?articleID=7396


◆記事(翻訳):原題:The Japanese Constitution: U.S.A. Take A Lesson(日本国憲法:アメリカは日本の爪の垢を煎じて飲むべきだ)

1946年、第二次大戦による壊滅的打撃から、疲弊しきっていた日本は、連合国司令官、ダグラス・マッカーサーに促されて、現在の日本国憲法を制定した。

この憲法の内容で特筆すべきは、ただ一つの、しかし、この国家の基礎を成す条文である。

それは、「戦争の放棄」を謳っている。「日本は、如何なる国家に対しても決して武力を行使しない。」と宣言している。

現行憲法下の比較的「新しい」日本政府は、戦後60年間、この約束を破らなかった

日本は、戦争という、国家の発展を妨げる余計な負担を背負わずに、巧みに、この期間を乗り越えてきたのである。



ひるがえって、アメリカ合衆国はどうかというと、このような(戦争を禁止する)条文は、憲法に存在しない。

我が国を作った先祖達は、将来のこの国の指導者が、国家の将来を考えたとき、あまりにも向こう見ずな暴挙に出るかも知れない、ということを全く考えずに憲法を創ったのである。



当時は誰も、まさか大統領就任式で宣誓を行った人物が、軍隊の若い兵士の犠牲のもとに、個人的利益の追求に走るなどとは考えなかったのだ。

(イラク戦争が始まってから)2,000人以上の最も前途有望な我が国の若者達の生命が、失われた。

それは、たった一人の男、

「私は、今、ここに厳かに、アメリカ合衆国大統領として職務を誠実に履行し、我が能力の全てを用いて、アメリカ合衆国憲法に従い、これを守ることを誓います」

と宣誓した男が、この国を誤った方向に導いた所為である。

ジョージ・W・ブッシュがアメリカ国民に向って、「イラクが大量破壊兵器を保有していることは、疑いの余地が無い」と断言したとき、彼は、「アメリカ合衆国大統領として職務を誠実に履行し」たのだろうか?

彼は、イラク戦争の終結を宣言したとき、憲法を遵守していたのだろうか?

彼は、NSA(国家安全保障局)に市民の電話の盗聴を許可したとき、「能力の全てを、国民の利益を最優先すること」に用いたと言えるであろうか?



我々は、虚偽の口実に基づき、戦争に突入した。そしてその戦争は、いまだに虚偽の口実を理由に続いている。

ブッシュ大統領が、「我々はイラクで勝利をおさめている。」という度に危険信号が発せられるべきだ。

ジョージ・ブッシュの母親、バーバラ・ブッシュにお願いしたい。

貴方の息子がバカな事を言う度に、耳をつまんで引っ張っていって、「お尻ペンペン」してやって頂けないだろうか?



ビル・クリントン(民主党)とモニカ・ルウィンスキー嬢との不倫が発覚したときには、共和党はここぞとばかりに、ネズミを狙うタカのような素早さでクリントンを弾劾した。

ブッシュも国民の見守る中で宣誓を行いながら、白々しい嘘をつくことを止めない。しかし、ブッシュが弾劾にかけられるという話は全く聞かない。

これは、どうしたことだ?

宣誓自体が嘘だったからか?



私は、戦後の日本を築いた先駆者達の先見の明、洞察力の素晴らしさに称讃を贈る。

そして日本人が成し遂げた諸々の技術力にも感服する。

私は、今日も「アサヒ・ビール」を楽しんでいる。

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2006.05.09

「内臓脂肪症候群 1960万人」←美味いものを食い過ぎですよ。日本人は。

◆記事:「内臓脂肪症候群 1960万人」(NHK)

記事URL:http://www3.nhk.or.jp/news/2006/05/08/k20060508000105.html

脳卒中や心筋こうそくなどになる危険性が高い、メタボリックシンドローム=内臓脂肪症候群と呼ばれる人が、いわゆる予備軍も含めると、全国で1960万人にのぼるという推計結果がまとまりました。

肥満の人が高血圧や高血糖、それに高脂血症の2つ以上に該当するとメタボリックシンドローム=内臓脂肪症候群といって、将来、脳卒中や心筋こうそくなどになる危険性が高いとされています。

厚生労働省がおととし11月に行った国民健康・栄養調査の結果をもとに初めて推計したところ、40歳以上でメタボリックシンドロームが強く疑われる人は940万人、

また、いわゆる予備軍の人は1020万人で、あわせて1960万人にのぼるということです。

特に男性に多く、予備軍を含めると、40歳から74歳までの男性の51.7%、2人に1人が該当すると推計されています。

一方、女性は19.6%と、おおむね5人に1人が該当するとみられています。

メタボリックシンドロームは、内臓に脂肪が蓄積する、いわゆる内臓脂肪型の肥満が原因とされており、厚生労働省は「該当する人は自分の生活習慣を見直し、

何よりもまず定期的な運動や栄養のバランスのよい食事を心がけてほしい」と話しています。


◆コメント:痩せれば、血圧もコレステロールも中性脂肪も下がる。

これから書くことは私が経験した歴史的事実です。

ですが、私は医療従事者ではないから、私と同じ事をして貴方の健康に問題が生じても責任は取れません。悪しからず。

こればかりは専門家の指示に従っていただきたい。ただ、参考になれば、と思って書きました。



私も2年ほど前までは、自分でも気持ち悪いほど太っていて、健康診断を受けると様々な検査項目、殆ど全て、「要注意」若しくは「危険」な数値が出ました。

何しろ、身長が160cm台前半なのに、一番太っていたときは、体重が74キロもあったのです。

検査結果でいうと、体格指数BMI(ボディ・マス・インデックス)体重(kg)/身長(m)2という項目があり、18.5~25未満が標準だそうですが、29もあったのです。



何故、これほど太ったか、良く分かりませんが、要するに消費するエネルギーより、摂取するエネルギーの方が多ければ、内臓に脂肪が溜まっていくのでしょう?

とはいうものの、私は特に大食いではないし、酒は、飲まない。甘いものは好きですが、毎日食うわけではないし、バカみたいに大量には食わない。

間食もしない。夕食後夜遅くに何かを食べることも無かったのです。



どうして太るのかというと、私も含めて、多くの人は年を取って基礎代謝が落ちているのに、それは念頭に置かず、

食欲は以前と同じで、若い頃と同じだけ食う。しかも、日本人の食事はどんどん欧米化しているわけです。脂っこい物が増えますよね?

数ヶ月日本食だけ食っていれば痩せるのではないかと、以前から思っていたのですが、

先日、東京拘置所から保釈された出てきたホリエモンが見事にそれを実証しているのではないでしょうか?。


◆忙しくて運動なんかしていられない。昼飯を減らしたら、私は見事に痩せた。

女性向けの雑誌は特にこれからの季節、ダイエットの記事が欠かせないらしいですね。

いろいろな「今度こそ、絶対確実なダイエット法」が書いてあるようですが、毎年新しい「ダイエット法」が出てくるのは、万人に有効な方法が無い証拠ではないでしょうか?

私の場合、普通に食いながら、運動して痩せようというのは、無理です。

一日夜まで働いてそれから運動なんかしたら、少なくとも私は、余計に疲れて、ダイエットより、体調を崩すと思いました。

そこで、「食べない」方法を取りました。会社の食堂は揚げ物などがあって、かなりカロリーが高い。これが良くない、と思ったからです

(繰り返しますが、私は、我慢できましたが、昼ご飯を食べないと気分が悪くなる人もいますから、無理してマネしないで下さい)。

但し、全く食わないと、血糖値が下がりすぎます。脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖だと話には聞いていましたが、本当ですね。

空腹の度が過ぎると頭が働かなくなります。


これでも、頭脳労働者の端くれなので、それでは困るのです。


◆昼は缶コーヒー。我慢できなければカロリーメイト半ブロック。4時頃おにぎり二個。

そこで、一計を案じました。

5分ほど席を外し、社内の自販機で、甘ったるい缶コーヒーを一本飲みます。あれは、かなりの砂糖が使われていますね。特にジョージアの甘い系統。

食事の後にこれを飲んだらカロリーを摂り過ぎですが、何せ、固形物は一切口にしていないので、これぐらいは、良かろう、というわけです。



日によっては、それでも空腹感が収まらないときがあります。そういうときは、固形カロリーメイトのあの10センチぐらいのブロックの半分ぐらいを口にします。

しかし、それでも、朝7時前に朝食を摂ってから、何も食べないと、さすがに、夕方には腹が減るわけです。これでは夜まで保ちません。

そこで、「おにぎり」がでます。

これは私の勤め先の売店で買うことができるのですが、コーヒーブレイクのときに買っておいたおにぎりを一個、乃至二個、食べる(お茶はある)。

一個か二個かはその日によります。二個の日の方が多かったと思います。


◆結果 2年で16キロ痩せた。血圧、心電図、脂質、肝・腎・膵、血糖値、尿酸、正常値に戻る。

実際に検査の数値をお見せしましょう。

全て、左側が2003年10月。矢印の右側が2005年10月の値です。括弧内が正常範囲とされている値です。

【体重】 74kg→58kg

【BMI】(体格指数18.5~24.9)26→21

【血圧】(最高:90-139、最低:50-89)142-94→107-68

【脂質検査】


  • 総コレステロール(120-219)289→213

  • LDLコレステロール (悪玉コレステロール。70-139。)208→129

  • 中性脂肪(30-149)155→122


【糖尿病検査】空腹時血糖(65-109)103→102

【尿酸検査】尿酸(男:3.1-6.9、女:2.2-5.4)7.3→6.5

【肝臓・胆嚢検査】


  • GOT(AST) (10~33IU/L)30→21

  • GTP(ALT)(6-35IU/L)56→19

  • LDH(135-235IU/L)215→193

  • ALP (96-300IU/L)171→157

  • GGT(γ-GTP。男12-65)58→29

  • 総ビリルビン (0.2-1.3mg/dl)0.6→0.4

  • コリンエステラーゼ(3200-6800 mU/ml)7021-5955


(各項目については、「健康診断、結果、見方」で検索すると、素人向けの説明がいくらでもありますのでそちらをご参照下さい)

【膵臓検査】血中膵アミラーゼ(18-53IU/L)前回検査項目に無し。今回、19


◆薬じゃないのですよ。

上で、書かなかったですが、これはねえ。恥ずかしいけど、書きましょう。ウエストが91センチ→79センチ。

自慢話じゃないですよ。以前の太り方が異常だったのです。



コレステロールや中性脂肪が高いときには、薬もあって、コレステロールといえば、商品名「メバロチン(一般名:プラバスタチン)」が最も有名。

三共のドル箱でこの薬の売上げだけで年間1850億円もあったのですが、それは、まあ、いいです。

中性脂肪を減らすのは魚の脂に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)とか、エイコサペンタエン酸(EPA)ですね。

これは薬と言うよりも、「サプリメント」だと思うのですが、日本では、「薬」として、エーザイがEPAを「エパデール」と名前を付けて商品にしています。

このように、「高脂血症治療薬」は有ることは、有るのですが、私はこれらを飲んでいないのです。

他の高脂血症治療薬も飲んでいないし、前述のとおり、運動はしていません。



したがって、昼飯を減らしたことによる体重の減少と検査数値の改善の間に因果関係があると考えざるを得ないのです。

素人考えですから、わかりませんよ。

実は癌に冒されていて、体重が劇的に減少したのかも知れない、と、書こうと思ったのですが、

それなら、肝機能が悪化し、白血球数(ここには載せていないが)が増えそうなものです。

これを読んでおられるドクターの皆様如何ですか?私は何か頓珍漢なことを書いているでしょうか?


◆日本は世界一の長寿国というが、今長生きしている人々は粗食だったのだ。

今は、日本は世界一の長寿国ということで、毎年新聞が大見出しで載せます。しかし、単純に喜んで良いのでしょうか?

今80歳とか、90歳、という高齢の方々は、子供の頃、ケンタッキーもマクドナルドもポテトチップもコーラも無かったし、

日常の食事も質素なもので、内臓に脂肪が溜まるほど余分なカロリーは摂らなかったのです。だから、生活習慣病もなく、長生きなのですよ。



今の若い日本人には、イヤなことを言うようですが、あまり長生きしないと思いますよ。

子供は更にその危険が高いのです。

ただでさえ食事が欧米人に近くなっているのに、最近の母親は忙しくて、子供に朝ご飯を作ってやらないのです。

朝から菓子パンとコーラや缶コーヒーで済ませているとか、朝飯がカップラーメンだとか、そして、夕飯がコンビニ弁当だとか、ひどいものです。

とにかく変な太り方をしている子供が多いです。

勿論、医学は日進月歩でしょうから、動脈硬化を遺伝子治療で治す、などということが出来るようになるかも知れませんが、

一度血管を痛めてから治すよりも、最初から痛まないようにする方が良いに決まっていると思います。


◆本論から逸れますが、他人の肉体的なことを面と向って口にするのは失礼なことです。

私は一度、ブクブクに太って、そこから驚くほど痩せました。

不愉快だったのは、太ったときは、久しぶりに会う人の多くが「太ったねえ・・」とニヤニヤしながら、平気で言うこと。

そして、痩せたら痩せたで「随分痩せたね?どこか、具合が悪いんじゃないの?」という人がこれまた、非常に多いことです。



そもそも、原則的に、「他人様の身体的な特徴を、口に出して言うものではない」のです。

少なくとも私が子供の頃は、そのようにしつけられたものです。それが常識なのです。

他人から見て、「別に気にすることはないだろう?」と思うようなことでも、人それぞれ事情がありますから、言われたくないことかも知れないのです。

これは、最低限のマナーとして覚えておいた方が良いのではないかと思います。

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2006.05.08

「時事放談」サイトに「メール疑惑」に関する野中発言が漸く掲載された。

◆記事:TBS「時事放談」サイト内、「バックナンバー」2月26日放送分

民主党の前原代表が「メール問題」で小泉総理に迫ったと思ったら、「メール」を持ち出した民主党の永田議員の議員辞職騒動。前代未聞のすったもんだは考えてみれば、

国会のケンカの仕方を知っていたかどうかの差にあると思い当たります。

そこで、野党・自民党時代に当時の細川内閣を退陣にまで追い込むなど国会のケンカ上手として知られる野中さんと藤井さんをお招きして「メール問題」の裏側を縦横無尽に語って頂きました。

― 永田議員の一連の言動は…

野中 「若い層には、予算委員会に出て、いい材料が入ってくれば一発かまして男をあげようというものがあると思うんですね。

だから彼もそれを習ったんじゃないかなと。今から思うと、上手に仕掛けに乗ったんじゃないかなと思うんですね。私は

岩見 「引っ掛かったという事ですか?」

野中 「何故かと言うと、この間テレビで平沢勝栄君が同じモノ出したでしょ?

同じモノを出したって事は出所はひょっとしたら自民党だったかも分からない。官邸だったかも分からない。悪い事を仕掛けようとしたらそうしますよね。

それを検証せずに、墨で塗って、ちょっと分かりにくそうな格好をとりながら、一発男をあげようとした浅はかさ…。

やっぱり党の執行部できちっと見て、「それじゃお前やれ」という手順をふまなかった民主党の中に問題もあったと…。

それを、余計な事言いやがって、困ったもんだ、と言って辞職でもしないとしょうがないような迷惑そうな動きを民主党の中でする雰囲気をだしちゃったと…。

私は京都ですから、我等が京都で、やっぱりホープとして、党の代表として出ている前原さんが上手くこれから民主党を健全に野党として引っ張っていって、

やがて自民党と対峙し与党にもなるような、そういう人に期待したいですよ。

けれども今見ていたってそうじゃなしに、何か下の方で責任のなすりつけ合いをして、党の代表の責任だとか辞職問題だとか野田国対委員長の責任だとかね、

今頃になってああいう内輪騒ぎをして、小沢さんが横からにんまり眺めている姿はあんまり野党としては良くないですね。

やっぱり一致して戦わなくきゃ駄目ですよ」

(全文を読みたい方は、こちらでどうぞ。

なお、上に引用した中に、「岩見」という名前が一度出てくるが、この人は毎日の特別編集委員で毎回時事放談の司会をしている人物である。)。


◆コメント:少し時間が経つと何でも忘れるのは良くない。

この話は、過去2回書いた。

最初は、「メールは『上手な仕掛け』 野中氏、同情的な見方」←みんな分かっているのに、云わないね。と、

「時事放談」のサイトで2月26日の野中発言がアップされない。変ですねえ。である。



日本人は何でもすぐ忘れるので、民主党のメール騒動も既に、「過去の話」となった。

丁度2週間前に衆議院千葉補選で、民主党の太田候補が当選し、一度壊滅状態になった民主党が生き返り始めたので、余計に、「今更、メールなんかどうでもいいじゃないか」というのが普通だろう。

しかし、そういう風に、少し時間が経つと、どれほど大騒ぎした事件でも、真実を追究しなくなってしまうのは、日本人の悪い癖ではないかと思うのである。

談合などの汚職が何回でも繰り返されるのは、やはり、世論がすぐにこれらを忘れ、問題視しなくなるからである。



メール問題も真相はどうなのか、もう、どのメディアも取り上げないし、私は政界に情報源など持っていないから、自分で調べることは出来ないけれども、今一度注意を喚起しておきたい。

事実は不明だが、野中氏はものすごいことを云っている。

永田が掴んだ偽メールの出所は首相官邸かも知れないと言っているのである。


◆野中・藤井両氏は小泉首相に恨みがあるのは皆知っている。

予備知識として、有名な事実だが、念のため書いておくと、野中氏は、政界を引退する前から、「改革路線」で小泉首相と正反対の立場で反小泉だったし、

自らが応援していた反小泉勢力、「亀井静香、藤井孝男、野田聖子、古賀誠らかつての反小泉の勢力も落選・非公認などで権力抗争から外れていったため」

(この中には後に狡い事をしたものもいるが)、余計に小泉首相を恨んでいる筈である。



また、藤井裕久氏は元々自民党だったが、離党し、細川内閣の新生党、次に新進党、自由党、民主党、とずっと小沢一郎・現民主党代表にくっついていた人だが、

昨年の衆議院議員選挙で落選し、政界引退を表明したので、やはり小泉首相を快く思っているとは思われない。


◆世間からそのように見られていることを承知した上で行った発言ですからねえ。

つまり、冒頭に引用した「時事放談」2月26日放送分における発言は、明らかに小泉政権の陰謀を示唆しているが、

二人とも、自分たちが反小泉だから、発言内容を割り引いて聞かれることなど、分かっているはずである。政界の古狸だから。

その上でなお、考えようによっては、議員を辞めた永田・元衆議院議員自身の発言よりももっとすごい発言をしているのは、永田町がが如何にダーティな世界なのかを認識する上で重要である。



政治家や、元政界に大きな影響力を持っていた人物がテレビの政治討論番組で、問題発言をすると、オン・エア前、収録当日のテレビニュースで、「ニュース」として報道されるのが普通である。

しかし、「メールは『上手な仕掛け』野中氏、同情的な見方」←みんな分かっているのに、云わないね。でも書いたが、

このとき野中発言を報じたのは共同通信が一回だけ。あまりにも不自然である。官邸からメディアに報道管制が敷かれたと考えるのが自然である。

これが、全くの荒唐無稽な話ならば、官邸とて報道管制などしかなかっただろう。

「野中発言」が、真実そのものか、それに近い内容を含んだ発言なので、報道しないように規制した可能性は十分にある。

この、時事放談バックナンバーのページも第八十七回分を最後に、3月、4月とずっと更新されていなかったのだ。

いつ更新されたかは、私のてぬかりだが、分からぬ。かなり最近の事であろうと推測するしかない。

これも如何にも不自然で、通常は、オン・エアの一ヶ月後にはサイトに発言要旨が掲載されるのだ。

TBSに何か事情があったのか、野中発言が関係あるのか、無いのかも定かではない。


◆全ては状況証拠なのだが・・。

野中発言にしても、「偽メールは首相官邸から出たのかも知れない」と、「可能性」を示唆したに過ぎない。それは、そうだ。そして、その根拠はわからない。

理屈を言えば、そのとおりだ。

しかしながら、兎にも角にも、言っては悪いが、これほど老練・狡猾で、政治家の汚いやり方を知り尽くしている人物が、示唆した事柄の意味は、やはり大きい。

続きを読む "「時事放談」サイトに「メール疑惑」に関する野中発言が漸く掲載された。"

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2006.05.07

「<米国防長官>講演中にイラク戦争めぐり集中砲火受ける」←今頃になって怒り始めるとは・・・。

◆記事1:<米国防長官>講演中にイラク戦争めぐり集中砲火受ける

【ワシントン及川正也】「なぜウソをついて我々を戦争に巻き込んだのか」「ウソなどついていない」
ラムズフェルド米国防長官が4日、米ジョージア州アトランタで講演した際、質問に立った元中央情報局(CIA)分析官とイラク開戦をめぐり激しく意見を交わす場面があった。

聴衆からヤジも飛び、同長官の厳しい立場を印象付けた。



質問したのはCIAに27年間勤めたというレイ・マクガバン氏。イラク戦争の大義とされた大量破壊兵器が発見されず、

「なぜウソをついて、これだけの犠牲を出し、必要がなかった戦争を始めたのか」と同長官に詰め寄った。

長官は「まず最初にウソはついていない」と反論し、会場から拍手が起きた。マクガバン氏が「あなたは大量破壊兵器のありかを知っていると言った」と追及すると、

長官は「言っていない。疑わしい場所を知っていると言った」とかわした。

長官はイラク戦争での戦術などをめぐって米軍退役将官から相次いで辞任を求められるなど集中砲火を浴びている。

この日も聴衆から「戦争犯罪で投獄されるべきだ」などヤジが飛んだ。(毎日新聞) - 5月6日18時9分更新


◆記事2:米国防長官、イラク戦争に関し厳しい質問を受ける

[ワシントン 4日 ロイター] ラムズフェルド米国防長官は4日、アトランタで講演したが、イラク戦争について中央情報局(CIA)の元アナリストら聴衆からの厳しい質問ややじにさらされた。

CIAのアナリストとして27年間勤務したというレイ・マクゴバン氏は同長官に対し「なぜ、うそをついて必要もない戦争にわれわれを引きずり込み、これほどの被害を出したのか」と詰問。

これに対し同長官は「まず第一に、私はうそはついていない」と答え、ブッシュ政権は戦前、イラクの大量破壊兵器について「正直な意見」を述べたまでだと反論した。

国防省の4日の発表によると、イラク戦争ではこれまでに2411人の米兵が死亡し、1万7874人が負傷した。(ロイター) - 5月5日17時39分更新


◆記事3:決定的証拠ないまま開戦 イラク戦争、米国防長官が証言 (共同通信)[2003年7月10日11時40分更新]

【ワシントン9日共同】ラムズフェルド米国防長官は9日、米上院軍事委員会で、イラクの大量破壊兵器について「決定的な新証拠が見つかったから行動(開戦)したのではない」と証言、

米中枢同時テロの発生で、ブッシュ政権が先制攻撃の必要性を判断したとの見解を示した。

米軍はイラク戦争終息から2カ月以上が経過した現在も大量破壊兵器を発見できていない。

イラク戦争の「大義」が揺らぐ中、ラムズフェルド長官の“居直り”とも取れる発言で、イラクの差し迫った脅威を裏付ける証拠がないまま開戦に踏み切ったとの批判が強まる可能性もある。

またブッシュ大統領は1月、施政方針を表明する一般教書演説でイラクによるニジェールからのウラン購入情報に言及したが、米政府高官は9日、国務省が当初から情報に懐疑的だったことを指摘。

イラク戦争をめぐる、強硬論を展開する国防総省と慎重派の国務省の対立があらためて浮き彫りになった。(共同通信)>
◆コメント:何度書いたか分からないが・・・。

記事1と記事2はご覧の通り、同内容だ。にもかかわらずあえて引用したのは、「ラムズフェルド国防長官が吊し上げられた」という事実を確認するためのクロスチェックである。

ラムズフェルド国防長官は、元CIA分析官が「「あなたは大量破壊兵器のありかを知っていると言った」と詰め寄ったら、

「『まず最初にウソはついていない』と反論し」たそうだ。


しかし、記事3にあるとおり、3年前、2003年7月、つまりイラク戦争が始まってから約4か月を経た時点で、ラムズフェルド国防長官自身は、

「決定的な新証拠が見つかったから行動(開戦)したのではない」

と述べている。

だから、記事1と記事2でラムズフェルド国防長官が「私は嘘をついていない」というのは、2重の嘘である。



因みに私はその当時、「決定的証拠ないまま開戦 イラク戦争、米国防長官が証言」ふざけんじゃねえぞ、この野郎。という一文を書いているのでご参照下さい。


◆アメリカ人は何故今頃になって気がつき始めたのか?

ラムズフェルド国防長官を吊し上げた元CIA分析官の言葉も、聴衆の「(国防長官は)戦争犯罪で投獄されるべきだ」という主張は正しいのだが、私はため息をついてしまった。。

私が、いい加減イヤになるのは、3年前、国防長官が大量破壊兵器は嘘だといったのに、何故、そのとき怒らず、怒らないどころかブッシュ大統領を再選させたのか?という事。

それから、この日記で、何度書いたか分からないが、仮に、イラクが大量破壊兵器が有ったとしても、イラク戦争は国際法上、違法なのである。

そのことをアメリカ人はまだ認識していないのではないかという思い、である。



イラク戦争の違法性に関しては、私がイラク戦争開戦前日に書いた、アメリカの行動は明らかに国際法違反である。その法的根拠。

という文章だけで、充分ご理解いただける筈である。


◆さて、小泉純一郎内閣総理大臣。これでも「イラク戦争は正しい」というのですか。

ブッシュ大統領の支持率は就任以来最低のレベルに落ち込んでいる。

彼は、2001年1月20日第43代大統領となり、その2年2か月後の2003年3月20日にイラク戦争を始めた。

そして、繰り返すが、開戦4か月後にはラムズフェルド国防長官が、「開戦時、アメリカ政府は、大量破壊兵器に関して証拠を持っていなかった」ととんでもない発言をしたのだ。

にも、関わらず、アメリカ人はその翌年、2004年11月20日の大統領選挙で、再びブッシュを大統領に選んだので、私は開いた口が塞がらなかった。

今日のニュースを読むと、アメリカ人は、再選から1年半も経った今頃になって、「何故、嘘をついた」と怒り始めた訳であるから、悪いが、滑稽の感を免れない。

それでも、永久に自らの選択の誤りに気が付かないよりは遙かに良い。



ブッシュ政権ばかりではなく、アメリカと共にイラク戦争の首謀者であるぶイギリス。

数日前、イギリスで総選挙があり、ブレア首相の率いる労働党は200議席を失う、という歴史的大敗を喫した(尤もこれはイラク戦争だけでなく、閣僚の不祥事が相次いで発覚したことが大きく影響している)。



さて、我らが小泉首相は、大量破壊兵器が発見されないことがはっきりした後もなお、「今でも、ブッシュ大統領の(イラク戦争を開始した)決断は正しかったと思っている」と言い放ち、

殆ど、感動的なまでの「忠犬ハチ公ぶり」を発揮していた。

まだ、お考えは変りませんか?総理?

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2006.05.06

「訃報:上本孝一さん43歳=プロ野球セ・リーグ審判員」←審判員は本当に大変な仕事だ。

◆記事:【訃報】上本孝一さん43歳=プロ野球セ・リーグ審判員

上本孝一さん43歳(うえもと・こういち=プロ野球セ・リーグ審判員)5日、心筋こうそくのため埼玉県朝霞市の自宅で死去。

葬儀は7日午前9時、朝霞市溝沼1259の1の朝霞市斎場。自宅は朝霞市膝折町4の5の6。喪主は妻美代子(みよこ)さん。

捕手として京都・西舞鶴高から82年、ドラフト5位で広島入り。84年に退団後、85年からセ・リーグ審判員として1412試合に出場した。

4日の中日-横浜戦(ナゴヤドーム)で一塁塁審を務めて帰宅し、就寝中に死亡した。毎日新聞 2006年5月5日 19時49分


◆記事2:渡真利球審が突然倒れる、巨人阪神戦で(4月21日)

セ・リーグの渡真利克則審判員(43)が21日、球審を務めた巨人-阪神1回戦(東京ドーム)で4回、脈に異常を感じ、突然倒れた。

そのまま担架で運ばれ、救急車で東京都内の病院に入院した。セ連盟によれば、この日の心電図などを含めた検査結果で後日、判明するという

同球審は井川が小坂に5球目を投げようとしたとき、捕手の矢野に覆いかぶさるように倒れた。

自力で起き上がったが、矢野に抱きかかえられ、立つのがやっとの様子だった。このため試合は9分間中断。

三塁の井野審判員が球審に回り、控えの有隅審判員が三塁塁審に入った。 (日刊スポーツ) - 4月21日23時48分更新


◆記事3:セ・リーグの渡真利審判員が退院=プロ野球(時事通信) - 4月22日20時1分更新

セ・リーグの大越英雄事務局長は22日、前日の巨人-阪神1回戦(東京ドーム)で球審を務めた際に倒れ、東京都内の病院に入院した渡真利克則審判員が退院したことを明らかにした。

掛かり付けの病院で詳しい検査を受ける予定で、現場復帰はその結果を待ってからとなる。


◆記事4:岡田監督 審判に怒号   (スポーツニッポン) - 4月22日6時2分更新

【阪神2-3巨人】2試合連続の延長サヨナラ負け。ベンチ裏に怒号が響いた。

「全然、ストライクやって!」。顔を紅潮させながら、岡田監督は会見場に姿を現した。李の一発で連敗ストップも貯金1も全部すっ飛んだ。

怒りの原因は、アーチ直前の1球だ。カウント2―1から久保田のスライダーを井野球審が「ボール」と判定。

ストライクなら見逃し三振で、試合が続いていた。報道陣に不満をぶちまけると驚きの行動に出た。
渡真利球審が体調不良で倒れるアクシデントがあり、交代で球審を務めたのが井野審判。審判控室の前でその説明を報道陣に行っていたところを見つけると「あれをボール言うとったら野球にならんで!コースか高さか、どっちなんや」と詰め寄った。「コースで」という井野審判に「コース!ビデオ編集して持ってくるから、分かってるやろな。あした行ったるわ!」と激怒。

「(井野球審は)一緒のことばっかりやっとんのやから。見え見えや。人気なくなるわ、巨人も」とまくし立てた。

4連敗というチームの苦境が、怒りに拍車をかけたのかもしれない。「ど真ん中や。ええ試合しとんのに…」 - 4月22日6時2分更新


◆コメント:審判が亡くなっても誰のお悔やみの言葉も載せないのか?

私は野球に限らず、スポーツは嫌いだ。スポーツ選手のアホ面を見ていると腹が立つ。

しかし、子供の頃一時期野球に興味を持ったことがある。

野球に興味を持つ子供は普通、「プロ野球の選手になりたい」といったものだ(少なくとも私が子供の頃は)。

ところが私は選手などになりたいと思ったことは一度もないが、審判員になりたいと思ったことがある。

そのいきさつと、今日、私が云いたいこと、「野球選手も観客も審判員の労をねぎらうものはいない」ことに関しては、

かつて書いた2003年10月01日(水) プロ野球選手・監督を称えても、審判員の労をねぎらう人は、いない。をお読みいただきたい。



審判がいなければ、野球の試合は始められない。

選手は攻撃のイニングで、打順が回ってきそうにないときは、ベンチで座って休めるが、審判員には試合時間ただの一度も休憩がない。

審判には高度な集中力と判断力、決断力が要求される。



かつて、有るテレビのクイズ番組(何処の局の何という番組だったか全く覚えていない)にプロの審判員がゲストとして呼ばれた。

その審判に質問したのが作家の故・遠藤周作氏だったことは明瞭に記憶している。

何処の塁でも同様だが、特に一塁塁審は、一塁手の捕球と、打者の着塁のごく僅かな差を判断しなければならない。遠藤さんが訊いた。

「捕球と着塁が同時のとき、判定はアウトですか、セーフですか?」

その審判は、きっぱりと答えた。

「『同時』ということは、無い、と思います」

私は子供心に「これぞ、『プロ』だ」と感動した。


◆選手も観客も審判員の世話になっているのに、労をねぎらわない。

これほどの「名人芸」をいつも披露しているが、審判員を褒め称える者は全くいない。

そのくせ、「誤審ではないか?」というときは、聴くに堪えない罵詈雑言が選手や満場の観客から飛んでくる。

審判員はそれに動揺していては務まらない。すぐに気持ちを鎮めて、次の判定に備える。

ものすごい精神力であるが、同時にものすごいストレスを抱えていることは想像に難くない。



記事2と記事3に載せたが、丁度2週間前に、セ・リーグの渡真利 克則(とまり・かつのり)審判員が試合中に倒れた

渡真利さんは、幸い大事に至らず、すぐに退院したが、暫く自宅静養すると書いてある。


◆亡くなった上本孝一さんも渡真利さんも心臓だった。

記事をよく読めば分かるが、二人とも大変高齢なわけではない。

同じ43歳で、心臓が原因で上本さんはなくなられ、渡真利さんは試合中に倒れた。



医者に訊かなくても、極度のストレスと無関係ではなかったことは、容易に推察出来る。

審判員は選手と同様に一年契約だ。

渡真利さんも休みが長引くとファームに落ちるかも知れないので、いてもたってもいられない心境かも知れないが、ここはゆっくり休んでいただきたい。


◆岡田は渡真利審判員とかつて同僚だったのに、体調を心配する様子が全くなかった。

4月21日の阪神-巨人戦では、渡真利球審が倒れたので、三塁塁審の井野審判が急遽球審になった。

ところが、井野審判のボール判定で負けたということに、岡田監督は激怒した。

勝負に拘るのは当然としても、倒れた渡真利球審はかつて、阪神の選手で岡田監督の同僚だった人だ。

セリーグ全審判員がここに経歴も含めて載っているので、見れば分かる。

岡田にはその渡真利さんの体調を気遣う言葉が全くなかった。

試合中に球審が心臓に異変を生じて、立っておられず、キャッチャーに覆い被さるように倒れたのだ。大変なことだ。生命の問題である。

野球の世界に限らず、こう言うときには、まず、病人を気遣うのが常識なのだ。

岡田は、「勝負より大切なことが世の中にはある」、ということすら、分からない。

新聞(と言ってもスポーツ新聞だがね)もそれを咎めない。

どいつもこいつも、バカだ。


◆「お陰様」という言葉

世の中には華やかなスポットライトを浴びて、晴れがましい思いを味わえる人がいる。

しかし、彼らがそうしていられるのは、光の陰で「オモテ」を支えているのに、世間には全く知られず、或いは何のねぎらいも受けない人がその何倍、何十倍もいるからだ。

だから、日本人はそういう「陰」の人々に「様」を付けて「お陰様で」という言葉で感謝の気持ちを表すのだ。

この気持ちを忘れた者は、「オモテ」にいる資格がない、と私は思う。

上本孝一審判員のご冥福を祈る。

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2006.05.05

改憲賛成が9年連続で過半数、「自衛組織」明記71%(4月4日読売新聞)←賛成・反対以前に、皆、憲法を読み、理解しているのか

◆記事:改憲賛成が9年連続で過半数、「自衛組織」明記71%(4月4日付読売新聞記事)

読売新聞社が実施した憲法に関する全国世論調査(面接方式)で、「改正」に賛成の考えを示す人が56%に上り、1998年以降9年連続で半数を超えた。

また、現行憲法では触れられていない、自衛のための組織を持つことについて、憲法上明確にすべきだとする人が71%に達した。

11月に公布から60年を迎える現行憲法だが、社会や時代の変化に対応した新たな憲法を求める国民の声が強いことが改めて浮き彫りになった。

調査は、3月11、12の両日に行った。

憲法を改正する方がよい理由では、「国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから」47%が最も多かった。

今の憲法を「改正しない方がよい」は32%だった。
憲法改正の焦点である9条に関しては、「解釈や運用で対応するのは限界なので、改正する」が39%で5年連続最多だった。

「これまで通り、解釈や運用で対応する」が33%、「9条を厳密に守り、解釈や運用では対応しない」は21%だった。

「集団的自衛権」については、「憲法を改正して、集団的自衛権を使えるようにする」27%、

「憲法の解釈を変更して、使えるようにする」23%を合わせた行使容認派が50%に達した。「これまで通り、使えなくてよい」は44%だった。

憲法のどんな点に関心を持っているか――では、「戦争放棄、自衛隊の問題」49%が5年連続でトップ。

これに、最近論議を呼んだ「天皇や皇室の問題」31%や「靖国神社への公式参拝の問題」28%が続いている。(2006年4月3日22時55分 読売新聞)


◆コメント:「憲法改正」を議論するためには「憲法」を知っている必要がある。

当たり前じゃないか、という貴方。

戦争放棄を謳った日本国憲法第9条第一項と第二項を言ってみて下さい。勿論、何も見ないで。

憲法を改正するべきだという方は、今の憲法で定められた憲法改正の手続きを、直ちに、何も見ないで述べて下さい。或いは紙に書いて下さい。

どちらか一つでも出来ない人は、憲法改正を議論する為の知識が不十分です。はっきり言えば、「十年早い」


◆厳しい意見ではない。当然だ。知らないことをどうして議論できるのだ?

憲法は国の最高法規である。

最高法規であるということは、国家権力はここで許容された範囲内で、権力を行使することを許される、という意味である。

憲法は歴史的に遡れば、フランス革命後のフランス人権宣言に端を発する。

つまり、それまで、国家権力の圧政、独裁、に苦しんでいた一般市民が、自らの権利を確保するために行った権利宣言が基本である。

日本国憲法の目的は主権者たる国民の権利を守る為に、国家権力の暴走を抑止することである。

今、改憲、改憲、と騒いでいるのは、国家権力の側から始まったことである。

権力者が自らに課せられた足かせを外そうとしているのだから、主権者たる国民は、「怪しいぞ?」と思わなければ行けないのに

皆、憲法をろくに知らず、勉強しようとえばいくらでも出来るのに、しない。大人が勉強しないから子供も勉強しなくなるのだ(これは余談だ)。



そして、新聞の世論調査に誘導されるがままに、「憲法改正に賛成」。

理由、

「時代に合わなくなってきているから」
何ですか。「時代に合わない」とは?

日本国憲法の何条何項が現代のどういう状況と「合わない」のか、具体的に言ってみて下さい。

何も考えていないでしょう?


◆新聞の世論調査は、いつも誘導尋問的だ。

どの新聞も他のメディアも5項目ぐらいの中から選ぶようになっている。
ここに、読売新聞の改憲に関する世論調査(2006年3月11日~12日の全問が掲載してあるので、

見ていただきたいのだが、

(憲法改正に賛成と答えた人に対しての質問)
あなたが改正する方がよいと思う理由は何ですか。回答リスト6番の中から、いくつ
でもあげて下さい。
【答え】

  1. アメリカに押しつけられた憲法だから               33.6

  2. 国の自衛権を明記し、自衛隊の存在を明文化するため        32.5

  3. 権利の主張が多すぎ、義務がおろそかにされているから       25.3

  4. 憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱するから          32.9

  5. 国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから 47.4

  6. その他                             1.5

  7. DK.NA                              1.9

憲法を改正するという思想の根拠は世の中にこれだけしかないのか?

そもそも、質問が不明瞭だ。例えば、

「憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱するから」

なんだこれは?

憲法の解釈や運用だけで「何に」対応するのか?「何が」「どのように」混乱するのか?

意味不明である。

さらに、

「国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから」

これは、国際貢献=自衛隊の海外派遣という認識で設問していることが明らかだが、それならそう書くがよい。

回答者も「国際貢献」の正体が分からぬまま、

「国際」(世界に)「貢献」→良いこと。今の憲法では貢献できないのか・・・・。ならば、改正した方がいいな・・・

という、小学生程度の認識しか無い者が大勢いたに違いない。

そもそも、日本国の一般市民が国際社会に関心を抱いているとは思えない。

選挙のときは、いつも、「地元に道路を造ってくれるか」「橋を架けてくれるか」で投票しているじゃないか。



「国際貢献できないから憲法を改正する」本当にそんなことを考えているのですか?それならば伺うが、

新聞の国際面を毎日読むか?

アラブイスラエル紛争とは何だ?

イラク戦争は何故始まった?

イラク戦争が国際法上違法な行為であったことを認識しているか?


◆「憲法改正に賛成の理由」は論述式にするべきである。

「憲法を改正する」などという大事な問題(質問)に関して、選択回答方法は間違っている。

何も分からなくても形式上、回答することが可能だからである。

本当に思想があって「憲法改正に賛成」ならば、その理由を何も見ないで、論述できるはずだ。

論述式の回答にすれば、多くの人は何も書けないだろう。

そうすれば、如何に「自分が何も分かっていないか」と言うことを自覚できるだろう。それが大切だ。

何も書けない人、何も分かっていないは、「憲法を改正するべきか否か?」と問われたら、「分からない」と答えるのが最も正しい行動だ。


◆憲法を最初から最後まで読んで覚えて、判例を勉強して、第9条に関して言えば、国際法も勉強して、学説を勉強して、初めて改憲云々を議論する準備が出来たといえるのだ。

世間で本当に憲法に関心を持ち、勉強した人は僅かなはずだ。ところが、上述のとおり、そこが世論調査の罠である。

自分では何の考えが無くても、目の前に用意された答えを「何となく、雰囲気で」選べば、有効回答になってしまう。

全国紙の一部は改憲に持って行こうとしているから、誘導尋問のような設問が多い。

つまり都合良い答えを引き出すトリックを仕掛けておいて、「ほら見ろ、国民は改憲を望んでいる」とかき立てる。

一種の詐欺である。


◆分からないまま、改憲賛成と言うな。

結論的に繰り返すが、「分からないこと」は「分からない」と言うべきである。

今現在無知であることは恥ずかしいことではない。これから勉強すればよいのである。

勉強もしないで、安易に国家権力にたいする抑止力としての憲法を変えること。

即ち、何も知らないまま、世間の風潮に載って「改憲」を唱えることこそ、恥ずかしい行為である。

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2006.05.04

「トンガ付近でM8の地震 太平洋広域に津波恐れ」←トンガ王国の位置を示す(速報)

◆記事:トンガ付近でM8の地震 太平洋広域に津波恐れ

気象庁に入った連絡によると、4日午前0時26分ごろ、南太平洋のトンガ付近を震源とする地震があった。太平洋の広域に津波が発生する可能性があるという。

震源の深さは約30キロ、マグニチュード(M)は8・1と推定される。気象庁は日本への津波の有無について調べている。

米CNNテレビによると、米地質調査所(USGS)はフィジー、ニュージーランド、米ハワイ州で津波の恐れがあるとして注意を呼び掛けた。

(共同通信) - 5月4日1時51分更新


◆コメントというより、覚え書き:トンガの場所と地理的特徴。

如何に記すことはアンチョコ丸写しである。

自分の勉強の為に書き留めるが、読者諸氏のご参考になれば、幸いである。

外務省の基礎データはここにある



トンガ王国は、4つの群島と172の島からなる。そのうち45島には人が住んでいる。

資料にはトンガの位置は、「サモアの南、フィジーの東に位置する」と書いてあるのだが、そんなことを言われても分からない。

日本から見てどの当たりにあるのか、地図ソフトで探してそれをキャプチャした画像を載せる。ヌクアロファとは、トンガ王国の首都である。

Image00206

この画像では分からないが、トンガ全体では南北の長さが600km、東西に200kmの幅がある。

東側にトンガ海溝があり、インドプレートに南太平洋プレートが潜り込むことで形成されている。日本とそっくりだ。


◆地震の仕組み

地球の一番外側を地殻といい、その下に深さ670kmのマントルがある。

マントルの上部が地殻と一体となり、巨大な岩盤で出来ていて、それが地表を覆っている。そして地表は幾つかの巨大な「板」に分かれている。

その「板」をプレートと呼ぶ。日本周辺では、太平洋プレートが、東北地方の沖合で、北から延びている北アメリカプレートにぶつかる。

太平洋プレートの方が比重が重いので、北アメリカプレートの下に潜り込んでいる。

これは少しずつ動いていて、たまに弾性で太平洋プレートが跳ね上がると、当然地殻も震動し、地震となる。


◆トンガの場合

トンガが似ていると書いたのは、繰り返すと、トンガ王国のすぐ東でインドプレートに南太平洋プレートが潜り込んでいるからである。

そういう場所に近い国は地震が多いわけである。

記事にあるとおり、米地質調査所(USGS:US Geological Survey)はフィジー、ニュージーランドは、震源に近いので当然として、

何と5,000Km以上も離れたハワイ州にまで津波警報を出している。

一昨年のクリスマスに起きたスマトラ沖地震、津波のような甚大な被害が出ない事を祈る。

私の日記の読者にはハワイ在住の方もいらっしゃるので、心配なのである。

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2006.05.03

「旧UFJ銀ATM盗撮、裏に中国人組織…主犯格が供述」←中国人犯罪に関して、日本政府は中国政府に厳重抗議すべきである

◆記事:旧UFJ銀ATM盗撮、裏に中国人組織…主犯格が供述

旧UFJ銀行(現・三菱東京UFJ銀行)のATM(現金自動預け払い機)コーナーに昨年8月から盗撮カメラが仕掛けられた事件で、

警視庁に逮捕された主犯格の暴力団関係者の男が「東京・上野で、日本語を話す中国人から盗撮を持ち掛けられた」と供述していることが2日、わかった。

中国人は3人以上で、盗撮の実行役への“日当”など数百万円に上る資金を出していたとみられる。

盗撮したキャッシュカードの口座番号や、暗証番号を入力する映像の一部がすでに中国人側に渡っている可能性もあり、

同庁は、カードの高度な偽造技術を持つ中国人組織が存在しているとみて調べている。

盗撮グループの主犯格として、先月13日に偽計業務妨害などの容疑で逮捕されたのは、指定暴力団山口組系関係者の宍戸幸司容疑者(39)。

この事件では、同容疑者も含め、盗撮の実行役ら17人の日本人男女が逮捕されている。(読売新聞) - 5月2日14時43分更新


◆コメント:小泉内閣の対中国政策における非一貫性。

日本人なら誰でも知っているとおり、小泉純一郎内閣総理大臣は、靖国神社参拝に関して、中国(本稿では韓国は保留する)に対して、強硬と言って良いぐらい頑迷である。

靖国問題の是非はさておき、あれほど中国にギャンギャン文句を言われても平気なのならば、在日中国人の犯罪に関して、今度はこちらから抗議するべきである。

「日本の首相の靖国神社参拝の是非」と、「中国人の犯罪の違法性」は、互いに全く関係が無い。


◆警察白書の統計を見れば明らかだが、在日外国人犯罪の4割は中国人によるものだ。

記事に掲載されているのは組織的金融犯罪である。

何と、日本人のヤクザが中国人の黒幕の手下=パシリとして使われていた可能性が高い。主犯が自白している。

この金融犯罪というのは、ATMコーナーに盗撮カメラを設置して、預金者が暗証番号を入力するところを映像に記録していたという事件だ。

これは、殺人ほどの凶悪犯罪ではないが、凶悪犯の件数も増加している。

また、凶悪犯でなければ外国人が日本の国内法を侵しても良い訳ではないのは言うまでもない。

平成17年度警察白書の中に、来日外国人犯罪の主な国籍・地域別検挙状況の推移(平成7~16年)という統計がある。

これを見れば、中国人が検挙件数では外国人犯罪全体の36%、人数では全体の42.4%と、他の国籍の外国人よりも突出して多いことが一目瞭然である。


◆レイシズム(人種差別)ではない。客観的事実なのだ。

言うまでもないが、私は、国籍による差別を目的としている訳ではない。

統計に基づいた客観的歴史的事実を記述しているのである。



客観的事実として、日本に住む外国人の中で日本社会に最も迷惑をかけているのが中国人だ、ということを、日本政府は中国政府に対して通告し、強硬に抗議するべきである。

史実は判然としないから、断定はしないが、仮に半世紀以上の過去における戦争で日本人が中国人を殺害したとしても、それが、2006年の日本国内で中国人が日本人を殺害し、

或いは日本人の財産権を侵害する行為の違法性を阻却することには、絶対にならない。

なお、この事件が発覚した際に、村田国家公安委員長は「銀行の勉強不足」だと、銀行の犯罪対応の甘さを批判しながら、自ら(警察)の検挙率に関しては何も言わなかった。

それについては、当時、「ATM盗撮:UFJは『勉強が足らない』」 村田公安委員長←検挙率は?

という記事を書いたので、ご参照頂きたい。

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2006.05.02

「米経済学者のガルブレイス氏死去=『不確実性の時代』などベストセラー」←徹頭徹尾戦争に反対だった人。

◆記事:米経済学者のガルブレイス氏死去=「不確実性の時代」などベストセラー

現代資本主義の病理に鋭い分析を加えたことで知られる米国の代表的経済学者ジョン・ケネス・ガルブレイス氏(ハーバード大名誉教授)が29日、マサチューセッツ州ケンブリッジの病院で死去した。97歳だった。

カナダ生まれ。「不確実性の時代」や「大恐慌」などベストセラーを多数著し、日本でも広く知られた。

主要著書の「ゆたかな社会」(1958年)では、企業の広告・宣伝で物を買っても買っても満たされない精神的欠乏がかつての貧困に取って代わるという「依存効果」理論を提起するなど、

「現代資本主義の病理」を鋭くえぐった。(時事通信) - 4月30日17時1分更新


◆コメント:「不確実性の時代」、懐かしいですねえ。

何故かというと、私が大学一年のときに、一般教養の英語の時間が随分あったのです(法学部なんだけどね)が、そのうちの一コマは、この不確実性の時代(The age of uncertainty)が教材だったのです。

毎週かなりの量を読まされました。

難しかったけど、高校や予備校で接する「教科書の英語」ではない、れっきとした、ネイティブが読む、正真正銘の「英語の本」でしょ?

しかも「大経済学者の原著」を読んでいるというのが、如何にも「学問」の入り口に到達したな、という気分につながり(それは、やや短絡的ですがね)、嬉しかったのを覚えています。



予備校で、英語の先生から國弘正雄先生が提唱する只管朗読法、つまり、ただひたすら繰り返し音読する、という学習法を教えられ、実践していたので、

「不確実性の時代」も音読しました。毎週読む量が多いので大変だけど、パラグラフ毎に100回ぐらい音読したら、試験で満点だったのを覚えています。

いや、自慢話じゃないのです。音読は本当に効果的です。その話をすると長くなるので今日は止めておきます。

ところで、一つのパラグラフを一度に100回読むのではないですよ。10回ずつ読んでいって、また最初に戻って・・・という具合にやるのです。

あまりにも音読しすぎて喉の粘膜が充血して、ついには唾に血が混じったほどなのです。

喀血かと思い、真っ青になって子供の頃からお世話になっている近所の開業医の先生に、かくかくしかじか、と話したら、笑われてしまいました。


◆この本、題名だけ見ると分からないのですが、前半は、「経済学史」なんです。

「不確実性の時代」は経済学史が書いてあるのです。

最初に登場するのは、当然、経済学の祖・アダム・スミスです。彼が所謂「国富論」正式には「諸国民の富の性質と起源に関する一考察」で何を書いたか、から始まって、

マルクスについても、「何故、マルクスは資本主義が搾取的である、と考えたのか」とか、

ケインズってのは、「雇用・利子および貨幣の一般理論」で何を考えついたのか、などが、素人にも分かりやすく書いてあります。


◆アメリカを代表する知性が、またひとり亡くなった。

「アメリカを代表する知性」と書いたけれども、頭の良い人なら他にも沢山いるでしょう。

ガルブレイス氏は、専門は経済学なのだが、政治的な事に非常に関心があったのです。

政治的野心があったのではなく、とにかく、徹底的に戦争反対なのです。平和主義者なのですね。どんな理由があろうとも、「戦争は絶対に反対だ」と生涯、訴え続けた。

ベトナム戦争のときもずーっと反戦運動をしていたし、近年のイラク戦争は「ベトナム戦争と共に、アメリカ外交の最大の過ちである」、と繰り返し、述べていました。

本当に最後まで、イラク戦争反対と言っていたそうです。


◆終戦直後の日本に来てショックを受け、反戦思想が強まったのです。

ガルブレイス氏は1908年10月カナダで生まれたというから、第二次大戦が終わった時には既に36歳でしたが、

終戦直後、45年にアメリカの「戦略爆撃調査団」の一員として初めて日本に来ました。

東京の焼け野原を見て、広島でも生き残った人の話を聴き、あまりの惨状に大変なショックを受け、もともと戦争嫌いの家系らしいのですが、

ここに来て、確信的になったようです。


◆「通念(一般に共通した考え)を疑ってみることの大切さ」を大恐慌の時に学んだ。

反戦思想以外にも、ガルブレイス氏は孤高の人でした。

アメリカが経済大国となり、人々が浮かれているときに、「物質的な豊かさが幸福とは限らない」といい、消費社会に対する警鐘を鳴らしたのです。

株価がグングン上がって、人々がこれもまた浮かれていると「バブルだぞ。暴落するぞ」と冷水をかける

。だから、アメリカの政財界の「偉い」人達からは疎んぜられていたようです。



ガルブレイス氏は何しろ、大恐慌を実際に体験した人だから、言葉に重みがあります。それだけに、無視できない。

無視できないから、凡人にとっては「うるさい」存在だったのでしょう。



「大恐慌」とは1929年10月24日「暗黒の木曜日に」ニューヨーク株式市場が大暴落して、その後の4年間でアメリカでは銀行が一万行も倒産して、失業率が25%というものすごいことになり、

それが世界中に波及した、人類史上最大の経済的混乱ですね。

それをガルブレイス氏は見ているわけです。だからバブルが如何に危ないか、骨身に沁みているのですね。

ガルブレイス氏によれば、「最も知的であるべき人達が、株価が暴落するその時まで、如何に自分たちが楽観的すぎたかに気が付かなかった」そうです。有名な経済学者も皆、浮かれていた。

ガルブレイス氏は、そのときに、「通念(一般に共通した考え)を疑ってみることの大切さ」を身を以て学んだ、と言っています。



常に、反骨精神で、経済学の世界でも孤高の人だったようですが、サミュエルソンというノーベル経済学賞受賞者で、かつては「経済学の教科書」=「サミュエルソンの『経済学』」とまで言われた経済学者が、
「自分たちノーベル賞を貰った者が書いた本は半世紀後には誰も読まないだろう。しかし、ガルブレイス氏の本は読まれ続けるだろう」

と言うぐらいのひとなのです(因みに、ガルブレイス氏はノーベル賞を取っていません)。


◆非常な親日家だったのです。

こういう超一流のインテリが親日家であることは、日本にとって有難いことでした。先日、故・ライシャワー博士の事を書きました。

ガルブレイス氏はライシャワー博士のように日本で生まれたのではなく、日本語を話すことも出来ませんでしたが、

何しろ焼け野原から世界第二の経済大国にあっという間に復興するところを全部見ているわけです。

日本に来る度に、大企業のお偉いさんだけではなく、メーカーの工場なども訪れ、現場の労働者にも会うのです。

そういう工場労働者から官僚まで、「勤勉に働く日本人」に心を打たれ、あれほど戦争で滅茶苦茶に負けたにも関わらず、

平和国家として急速に復興したことに「驚嘆した」とのことです。

こういう先生がまた、一人、亡くなった訳です。誠に残念です。

ご冥福をお祈り申し上げます。

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2006.05.01

「駐車違反:民間委託・監視員の活動重点地域を公表」--警視庁がHPで←東京だけではありません。役所のサイト色々。

◆記事:「駐車違反:民間委託・監視員の活動重点地域を公表」

6月1日から全国で駐車違反取り締まりの民間委託制度がスタートするのに先立ち、警視庁は27日

監視員が重点的に取り締まる地域や時間帯を定めた「活動ガイドライン」をホームページ(HP)などで公表した。

路上駐車が多い繁華街を抱える新宿区、港区など12区43署で導入。委託を受けた530人の監視員が、違法駐車の確認や違反を示す標章(ステッカー)のはりつけ作業をする。

このうち新宿署では、JR新宿駅周辺や歌舞伎町など6区間を最重点路線に指定した。

監視員が2人1組で重点的に巡回する。違反車両を発見した監視員は、車両をデジタルカメラで撮影し、ナンバーや車種などを端末に入力して各署に連絡、標章をはりつける。

同庁駐車対策課は「今後は短時間の放置駐車も取り締まり対象となる。違反金を納付しないと車検を受けられなくなるので十分注意して」と話している。

(毎日新聞) - 4月28日12時2分更新


◆コメント:各都道府県の駐車違反重点取り締まりの詳細が掲載されている。

なるほど。「官から民へ」、ですか。これは、どうなのですかね。

違反の摘発件数に応じて報酬が増えるなら、委託された民間人はムキになるでしょうね。

つまり取り締まりが厳しくなることが当然予想されます。警察もそれを考慮して、或いは予め警告を発する意味なのでしょうか。

実に細かく「監視員の活動地域」をリストアップしています。

リンクを貼ったら、メールで警視庁(当然、東京の話)に報告しないといけないそうでして、それは面倒なので、アドレスだけ載せておきます。

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/c_gaid/gaid.htm

他の道府県警察本部も同様のページを設置している筈です。


◆官公庁の情報を得るためのサイト。

私は、仕事上、色々情報を収集します。あまり詳しく、全ては書けませんが。いくつか御紹介します。

必ずしも毎日ではないけれども、官房長官は午前と午後に一回ずつ記者会見をやるので、官房長官(速報)というところを見る。

最近、政府インターネットテレビというのが出来ました。

首相官邸ホームページですから、政府にとって都合の悪い情報は載せないのは当たり前だけれども、

大臣の本音(6チャンネル)などと言うところで、実際にどういう表情で話しているかを確認するのは、無駄ではない。



下らんけど、バックナンバーを見ていくと2005年(昨年)12月17日と19日の2回にわたって、安倍官房長官が西田ひかるのインタビューを受けるという映像があります。

これは何故西田ひかるかというと、安倍晋三氏が彼女のファンだからです(以前、日テレの「おしゃれカンケイ」で白状していたから間違い無いのです)。



小泉首相に関しては、小泉総理ラジオで語るというのを以前からオン・デマンドで聴けるけれども、

これは、北朝鮮放送が「偉大なる首領様」を讃えるのと大差ない。きれいごと、当たり障りのない話。

ただし、時々重要な問題について本音をうっかり漏らしていることがあるのです。ですが、誰もこんなの聴いていないから、ニュースにならない。



そうはいっても、やはり大本営発表みたいなものですから、大抵は下らない。

これより、以前も紹介したけれど、小泉首相のぶら下がり会見(立ち止まってマスコミ各社の質問に答える。5分くらい。)の様子を、日本テレビが一日一小泉で流しています。

こちらでは、小泉首相が思わずムキになって本音を言ってしまうことがしばしばあるので、一応チェック。



それ以外は、原則として火曜日と金曜日には閣議があり、その後、先ほどの官房長官の他、殆ど全ての大臣が、自分の役所に戻ってから閣議後記者会見を行うので、気をつけなければならないのです。

但し、これは、動画はなく、数日後、「記者会見要旨」として各省庁の新着情報として掲載されるのです。

それまで待っていては話にならないので、新聞各社、共同通信、時事通信、ロイター、ブルームバーグなどの速報を見ていなければなりません。

また、海外出張が多い人は、外務省の「海外安全ホームページ」」(で、検索すればすぐ見つかります)で渡航情報が、結構頻繁に変化しているので注意です。

現地の治安状況の他、最近は特に鳥インフルエンザが世界中に広まりつつあり、それも海外安全ホームページに載っているので、見た方がいいです。


◆官報を見て発見したスズキムネオ氏の異常な行動

国が新しい法律、それは、非常に細かい改正などの方が多いのですが、大事なことはマスコミには細かいことまで教えず、この官報に載せるのです。



たとえば、有事法制というのが、もう2年も前に制定されてしまいました。

戦争になったとき、国は民間の建物や施設を自由に使うことができる、と、大雑把に言えばそういう法律です。

有事の際、問答無用で政府に協力しなければならない民間企業の名前がずらりと官報に載りましたが、誰も知らなかったのではないでしょうか?

一番多いのは運輸関係。運送会社、航空会社、鉄道、バス会社は自衛隊の荷物を運ぶのを手伝わされるのですよ。

医療機関も大きいところは全部含まれてます。野戦病院になるわけです。強制的に。



それはさておき、毎日出ている官報。左側のフレームのどの日付でもいいから「本紙」をクリック。

すると、「国会事項」という項目があり、ページのところがリンクになっているから開いてみてください。

「質問書提出」という欄があります。実に見にくいレイアウトだけど。そこを何日分か見てみるとわかりますが、かの「スズキムネオ氏」の外務省イジメがすさまじい。

何しろ毎日かならず、何らかの質問書を外務省だけに出している。


ムネオ対策ファイルの存在が発覚して恨んでいるのか、それにしても異常です。質問のための質問としか思えない。

今国会で200通以上(だったと思いますが)の質問書が議員から内閣に提出されていて、その7割だか、8割はムネオ氏のものだと言うから驚きです。

仕事熱心というのとは別です。とにかく見て下さい。


◆あとは、既にご存知でしょうが。

地震が起きたときに殆ど瞬間的に情報を得られる防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

全国の地盤について調べて、地震が起きた際に、揺れやすいかどうかを示している「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」について



話が警察に戻りますが、犯罪の種類と件数を地図上に表した「警視庁・事件事故発生状況マップ 」というのは、資料としては良いとおもいます。

リンク貼りたくないので、アドレスでご勘弁を。

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/annai/map_annai.htm

何だか、疲れが取れなくて、今日は何かを「論ずる」ことが出来ないのです。

お粗末でした。

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