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2006.05.20

<共謀罪>与党と民主党の修正協議、主張にはなお隔たり←密告者は罪を免れることをしっていますか?

◆記事:<共謀罪>与党と民主党の修正協議、主張にはなお隔たり

犯罪を実行しなくても合意しただけで罪に問える「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡る与党と民主党の修正協議は、

19日の衆院法務委員会での採決見送りにより今後も継続されることになった。しかし、与野党の主張にはなお隔たりがあり、共同修正が困難な状況には変わりがない。

与党と民主党の主張が大きく対立しているのは、共謀罪の対象となる犯罪の範囲だ。



与党の再修正案は、政府原案と同様に「4年以上の懲役・禁固に当たる罪」を対象犯罪とした。該当する犯罪が約620種類に及ぶことから、民主党は「範囲が広すぎる」と批判。

民主党修正案は「5年を超える懲役・禁固に当たる罪(約300種類)のうち国境をまたぐもの」と限定した。

ただ、共謀罪新設の根拠となる国際組織犯罪防止条約は、共謀罪の対象犯罪を「4年以上の懲役・禁固に当たる罪」とした上で「国際的な性質とは関係なく定める」と規定している。

このため与党は「民主案は条約違反で受け入れられない」との見解だ。民主党は「条約を一部留保する形ととれば可能だ」と反論している。

与党も民主党も、政府案をより明確・厳格にすることで共謀罪の乱用に歯止めをかけ、市民の不安を払拭(ふっしょく)するという方向は一致しており、これまでに一定の歩み寄りも見られた。

市民団体や労働団体の活動に適用されないことを明確にする意図で、両者とも適用対象を「組織的犯罪集団」と修正案に明記した。

また、単に共謀があっただけで罰するのではなく、何らかの外形的な行為があって初めて処罰する規定をともに置いた。

19日の衆院法務委員会終了後、石原伸晃委員長は「両者ともかなり歩み寄っており、越えるべき点は1、2点に絞られた」と共同修正に期待した。

しかし、自民党で修正協議を担当する早川忠孝衆院議員は「条約に違反することはできない」、民主党の平岡秀夫衆院議員は「与党が腹をくくり、条約の留保を認めるかどうかがポイントだ」とそれぞれ話し、今後の修正協議も難航が予想される。(毎日新聞) - 5月20日0時34分更新


◆コメント:ひどい法律だ。

共謀罪そのものについて書く前に、一言、解説。

引用した記事の中で、自民党の早川忠孝衆院議員は「条約に違反することはできない」と言っているが、わざと言っているのだと思うが、これは嘘。

まだ、批准していないのだから、条約は発効しておらず、法的拘束力を持たない。従って「違反」したくても、出来ない。

早川議員がそれを本当に知らないとしたら、かなり恥ずかしい。


◆条約に署名しても批准する義務はない。

共謀罪を新設する背景は、国連で2000年に採択された国際組織犯罪対策条約だ。



一般的に、条約に署名した各国代表はそれぞれの国に帰る。そして、それぞれ、国内で国家としてその条約を締結するかどうかの手続きを取る。これが、批准である。

日本の場合批准するために共謀罪が必要なのだが、条約に署名した国家がそれを批准するかどうかは、国際法的に自由である。

ある国家がある条約に署名したが、国内で否決され批准しないことは、珍しいことではない。

例えば、アメリカは京都議定書に署名しているが、いつまで経っても批准しない。


◆犯罪の計画を自分から持ちかけて、仲間に合意させ、自分が警察に自首したら、罪を免れるのですよ。

これ、本当にひどい法案だ。

国家のみならず、個人が他人をおとしめる手段として利用出来てしまうのである。



共謀罪は懲役4年以上に相当する犯罪の合意がなされたら、それ自体を犯罪と見なすわけだ。

法務省のサイトに法案が載っているが

「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」の改正について書いてある部分に、このような条文がある。

第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を共謀した者は、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。

つまり、会社や組合やその他の団体に属する者は、いけ好かない奴を貶めようと思ったら、自分から懲役4年以上に相当する犯罪行為を仄めかし、

相手が「うん」と言うように仕向けて、それをこっそり録音して、自分は警察に行く。すると、自分は罪を免れ、相手は共謀罪で捕まるのだ。

この法律が出来たら、誰も他人を信じられなくなるような陰湿な世の中になりかねない。やはり、廃案にするべきだ。

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