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2006.09.21

「『誇れる国』へ国民を導こうとする、安倍晋三」 ワシントンポスト 19日(総裁選前日)付記事

◆記事(翻訳):「誇り高き日本」を目指す、日本の新総裁、安倍晋三

安倍晋三は、明らかにタカ派の「勇敢な」人物である。

彼は、物議を醸した「新しい歴史教科書」を中学校の授業で用いることは、「日本人の誇り」を取り戻すために有益であると考えている。

この教科書は、先の大戦中に日本が行ったと言われている残虐な行為に関して言及していない、

又は当たり障りのない表現に書き換えられている、という事で、日本人の中でも問題視する人々がいるような代物なのである。



この教科書は、太平洋戦争は、日本が自衛の為にやむを得ず参加したものだいう。

この他、同教科書は、日本人としてのほこり、独立国家としての日本という意識を高揚させるような記述が目立つ。

そのようなわけで、実際には、「新しい歴史教科書」はごく一部の学校でしか使われていないが、

今後は安倍政権の後ろ盾を得て、より多くの学校に普及するかも知れない。



しかし、これは、安倍晋三の構想のごく一部に過ぎない。

かれは、より意識的に、子どもたちに「愛国心」を抱かせるような教育を施すべきだと考え、教育基本法を変更しようとしている。

さらに安倍は、現在の平和憲法を改正して、再び、正式に軍隊を持ち、集団的自衛権の行使を可能にしようとしているのである。

官房長官として、小泉首相の後継者として圧倒的に人気があり期待されているかれは、多分20日の自民党内の投票でトップとなり、

9月26日、国会における投票を経て、正式に内閣総理大臣となるものと思われる。



安倍氏が次々に提唱する、タカ派的な提案は、今なお、前の戦争に係る日本に対する恨みつらみがくすぶっているアジア諸国を不安にさせた。

しかし、安倍晋三氏と彼の支持者たちはこれは、日本の民主主義が成熟したことによる当然の帰結だと考えている。

正確に言うと、安倍は、北朝鮮という新たな軍事的脅威の台頭が、日本人に「従来のやり方を変えなければ」という意識の変化をもたらし、

タカ派的になったのはその意識の変化を反映しているのだ、と思っている。



第二次大戦後、数十年間、日本人は世界でも希有な「平和国家」のモデルとなることに誇りを持っていた。

外交は資金の提供を主な方法とする所謂「札束外交」(checkbook deplomacy)で片付け、国の防衛はアメリカに任せてきて、問題なかった。

ところが現在は、日本は北朝鮮の核の脅威にさらされ、隣の中国がすごい勢いで軍事・経済大国になりつつあるという現実に直面している。

戦後生まれでありながら、生粋のナショナリスト(国粋主義者、民族主義者、保守派)である安倍晋三が総理大臣になるという現象が、

日本人の意識の変化を物語っているのかもしれない。

「今の日本は、あたかも外人が作ったルールで『相撲』をとり、良い取組だった、と褒められているようなものだ。

我々は、それよりも、ルールの制定自体に関わりたいのです。その中に新しい日本を作り出すビジョンを盛り込みたい。」

と安倍は、先日、テレビ番組の中で発言していた。

安倍は他の二人の総裁候補、麻生太郎と谷垣禎一より、この「約束」に関して遙かに因縁があるのだ。

安倍晋三の祖父、岸信介は戦犯と認定されたものの、処刑は免れ、1957年に総理大臣に就任しているのだ。



安倍晋三は近著、「美しい国へ」の中で、戦争犯罪人に判決を下した、所謂「東京裁判」の法的有効性に疑問がある、と書いている。

また、以前、外人記者クラブで「この前の戦争に負けたことが悔しいのか?」との質問を受けたとき、すぐに、

「貴方たちは、私のことをかなり保守的な人間だと書くが、愛国心の無い者に首相は務まらないとおもう」と返答している。

安倍を後継者として推した、カリスマ性のある小泉首相が、日本が平和主義の殻を破る土台を作った訳だが、安倍はより野心的な構想を描いている。



安倍は小泉と同様に日米同盟を日本の安全保障の基礎と考えているが、同時に、日本はアメリカと「対等な」パートナーになるべきだ、というのである。

多分、安倍はワシントンと英国政府の関係、と同じものを日米関係に構築しようともがくだろう。

つまり、米国に協力はするが、自分が適当と思った方針に従って行動する、という立場である。



わが国(米国)のアナリストは、安倍の人気は彼の異常なまでのタカ派ぶりによるもの(~にかかわらず、ではなくて。)だろうと分析する。

彼は特に北朝鮮が絡むと著しく好戦的な態度を露わにする。

7月4日、北朝鮮が複数のミサイルを発射したときに、安倍は外交ルートでの話し合いなどという生やさしい議論を飛び越して、

「日本が北朝鮮に先制攻撃を加えることも検討するべきだ」と発言した。

アナリストたちは、もしもこれが10年前だったら、安倍の発言は大問題となり、辞任に追い込まれただろうという。

ところが、今の日本では、こうした乱暴なところが、あたかも「威勢の良いサムライ」が蘇ったかのごとく見なされ、総裁選にプラスに作用したのだ。



自民党で安倍の支持者である山本一太代議士は、

「安倍は、日本は新たな危機に直面しており、今までのままではダメだ、ということを認識しているのだ。」という。

「今の憲法に従えば、日本近海で米国軍の艦船が第3国の攻撃を受けたとき、すぐ傍に自衛隊の艦がいても、米兵を助けることができない

こんなパートナーを同盟国と見なす国があるだろうか?我々は以前よりも危険な世界に生きている。より強い指導者を必要としているのだ」と語る。

安倍の人気が高いことが、日本の保守派を勢いづけている。

小泉路線の継承者というだけではなく、日本人のプライドを取り戻してくれる人物と見なしている。



小泉首相は度重なる靖国神社参拝により、中韓両国との関係を悪化させたが、

1995年に日本政府が発表した歴史的な謝罪、つまり、第2次世界大戦は日本の侵略戦争であった事を認めて世界に向けて発信した謝罪を、

あいまいにではあるが、是認している。

ところが、安倍の態度はもっと不透明である。95年の謝罪の趣旨は了解しているが、

第二次大戦時の日本の行動の是非を決定するのは、後世の歴史家であろう、と言うのである。



日本のハト派は相対的に少数派になりつつあるが、このような、雰囲気を懸念している。

「戦後の政治家、戦争を知っている政治家は、戦争によって犯した罪という意識を頭のどこかに持っていた。

戦後生まれの政治家(安倍も含めて)たちには、その意識が全く、無い。先の戦争の前のような極端なナショナリズムが台頭する恐れがある」という。

日本の新保守主義者は、こう述べている。

「日本が過ごした、アジアを代表する民主主義国として、また、経済大国としての60年を考えれば、我々には誇りを持つ『権利』があるのだ」。


◆コメント:翻訳でくたびれたのでひとことだけ。

アメリカは、アメリカで、第二次大戦が終わった後もずっとどこかで戦争に関わってきて、一番危ない国なのだから、

他人の国のことを批判できる立場ではないが、安倍晋三は危ないぞ、と見られていることは、ほぼ確かだ。

ワシントンポストなんて政府広報紙みたいなものだ。

それから、先日の私の記事、2006年09月15日(金)  「<米議会>靖国神社遊就館の展示に変更求める ハイド委員長」←「安倍総理」、どうするのですか?もご参照いただきたい。

さすがに一日にいくつもの記事を訳すのは無理ですねー。

但し、1紙だけでは、国際世論の「傾向」が判断できませんから、他の海外の記事もいくつか訳してみたいと思いますが、

絶対できるかどうかは分かりません、悪しからず。


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