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2006.10.12

NHK電話アンケート「改憲賛成40%」「集団的自衛権の意味を知っている8%」←知らないで賛成するな。/今日の名曲

◆記事:世論調査 教基法改正に賛成39%(NHK)

NHKが行った世論調査によりますと、今の教育基本法を改正することに、

「賛成」と答えた人が39%だったのに対し、「反対」と答えた人は11%でした。

NHKは、今月7日からの3日間全国の20歳以上の男女を対象に、

コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行い、

66%にあたる1184人から回答を得ました。

それによりますと、愛国心の表現などをめぐって与野党で意見が分かれている教育基本法の改正問題に関連し、

今の教育基本法を改正することに賛成か反対か尋ねたところ、

▽「賛成」と答えた人が39%だったのに対し、

▽「反対」が11%、

▽「どちらともいえない」が41%でした。

このうち、「賛成」と答えた人に、改正案の成立時期についてどう思うか尋ねたところ、

▽「今の国会で成立させるべきだ」が30%、

▽「今の国会にこだわらずに時間をかけて議論すべきだ」が69%でした。



さらに、安倍総理大臣が、憲法改正を重要政策の1つとしていることに関連し、憲法を改正する必要があると思うか尋ねたところ、

▽「改正する必要があると思う」が40%だったのに対し、

▽「改正する必要はないと思う」が22%、

▽「どちらともいえない」が30%でした。

また、いわゆる「集団的自衛権」について、その意味を知っているか尋ねたところ

▽「よく知っている」と答えた人が8%、

▽「ある程度知っている」が36%、

▽「あまり知らない」が36%、

▽「まったく知らない」が14%でした。



このうち、「知っている」と答えた人に、安倍総理大臣が、政府が憲法解釈上認められないとしている集団的自衛権の行使について、

研究する意向を示したことをどう評価するか尋ねました。その結果、

▽「大いに評価する」が22%、

▽「ある程度評価する」が53%、

▽「あまり評価しない」が17%、

▽「まったく評価しない」が7%でした。[10月11日 8時7分]


◆「集団的自衛権」を知らないで、どうして「改憲賛成」できるのですか?

このアンケートのことは、いつも愛読させていただいている、Iさんという方の日記で知りました。

NHKだろうと見当を付けてNHKニュースのサイトを読んだら見つかりました。ありがとうございます。



さて、と。非常に僭越な書き始めであるけれども、いつも駄文にお付き合い下さっている方は、

私がなにを述べたいかお察し下さっているのではないかと思いますが、

毎日初めて読んで下さる方が必ずいらっしゃるので、また書きます。こうなったら何百回でも書きます。



NHKのアンケートは記事を読めばお分かりのとおり、NHKのアンケートの主目的は教育基本法改正の是非を問うためだったのですが、

それは、別の機会に書きます。

私は過去1300本ぐらい記事(と称してますが、要するに日記です)を書いていますが、

その間何度書いたか分からないのですが、「集団的自衛権の行使を認めてはいけない」という旨を述べております



最近は減りましたが、かつてはそれを書くと必ず、

「自分の国を守って何が悪い!」

というメールを頂戴します。

その度に、はっきり言ってため息がでます。

「どうして、言葉の意味を理解しないまま抗議してくるのかな?」と不思議に思います。

これは、「自分がある概念を分かっているか分かっていないかを自覚していない」ことに起因するものと思われます。

どうすれば、ある概念を自分が理解しているかどうかを確かめられるかというと、簡単で、他人に説明できるか否か、を考えれば良いわけです。

他人がいなくてもいい。自分の言葉で説明できるか。文章に書けるか、試してみれば良いのです。

それができないなら、分かってないのです。

分かっていないなら、調べればよいのです。「個別的自衛権」「集団的自衛権」などという言葉はもっとも簡単に調べられる。

いかにも辞書・辞典・事典の見出しになっていそうな言葉ではありませんか。実際そうなんです。

また、辞典の類をひもとかなくても、インターネットで「集団的自衛権とは」で検索するとGoogleでは748件、Yahoo!検索では683,000件ヒットします。


◆「個別的自衛権」「集団的自衛権」とはなにか。

「個別的自衛権」とは自分の国が外国から侵略されたり、攻撃されたりしたとき、自国を防衛する権利です。

日本政府の長年の公式見解は、日本は個別的自衛権の行使はできるが、

集団的自衛権の行使は憲法第9条に違反すると考えられるので、認められない、というものです。

個別的自衛権は当然だと思います。

憲法第9条を厳密に解釈すると、国の交戦権は認めない。一切の武力を保持しないとありますが、

憲法前文において、日本国民が平和に幸福を追求する権利、「平和的生存権」を守ると書いているのですから、

外国から攻撃を受けた場合、国民を守るために「最低限の実力」を行使できるのは当たり前だと思います。



「集団的自衛権」は国際法上定義されていないのですが、最も一般的に受け入れられている説明をします。

集団的自衛権とは、
「自国が他国から侵略・攻撃を受けていなくても、自国と同盟関係を結んでいるなど、密接な関係にある国が第3国から、侵略・攻撃を受けた場合、それを自国への攻撃と同じ物と見なして、防衛する権利」

です。


◆公式には「集団的自衛権」を認めていない今ですら、イラク戦争を手伝っている。

集団的自衛権を認めると、日本の同盟国はアメリカですから、アメリカが侵略を受けると言うことは考えにくいけれども、

例えば911テロのとき、アメリカは犯人はオサマ・ビン・ラディンが率いるタリバンだと言ってアフガニスタンを攻撃しましたが、

日本もこれに加わって、一緒にアフガニスタンを攻撃しなければならなくなります。

そうでなくても、アメリカはとにかくずっと戦争をしている国です。

自分から因縁を付けて、何ら、正当性がないイラク戦争を開始して、日本に手伝えといいました。

これは、アメリカが侵略されているわけではないけれども、戦争中の同盟国は攻撃も受けるわけですから、

アメリカを手伝うことは集団的自衛権の行使に相当すると私は考えています。

従って、イラク復興支援特別措置法とそれにもとづく自衛隊のイラクへの派遣は、

陸自だけみると、道路の補修など平和的ですが、航空自衛隊はアメリカやイギリスの武装した兵士や、

物資(多分、武器・弾薬も含まれていると思います。)をC-130輸送機で運んでいますから、

これは、自分で武器を用いて他国民を殺傷していませんが、それをしている国をたすけており(後方支援といいます)、

憲法違反だと思います。

集団的自衛権を認めていないから、武力行使だけはしないで済んでいる。

認めたら大変なことになります。


◆一旦認めたら最後

政府の公式見解は今でも変っていないのに、イラク戦争が始まってしばらくしてから、

あのスキンヘッドの巨漢、アーミテージ国務副長官が日本にやってきて、

「ショウ・ザ・フラッグ」(旗幟を鮮明にしろ)、「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」(現地に行け)と一喝されたら、

小泉政権は一も二も無く従いました。

しかし、集団的自衛権を認めていない、武力行使を認めない9条があるから、

日本は戦後60年、実際には最新鋭の軍備を持ちながら、自衛隊は外国人を一人も殺していない。

ただの一度も武力を行使していないのです。

私のところに来たメールで、「集団的自衛権」は「権利」なのだから、

これを認めても必ずしも武力を行使することにはならない、と言った人がいました。

そんなわけないでしょ?

今ですら、ギリギリの、本当は違憲の自衛隊派遣を強要されているのです。

集団的自衛権の行使を可能とする、と一度宣言したら、日本政府はアメリカの言いなりなんだから、

絶対、鉄砲を持って戦場に来い、と言われますよ。

一度武力を行使したら、軍隊というのは必ず戦場では異常な心理になって段々エスカレートするのです(昨年亡くなった後藤田正晴・元官房長官が何度も言っています)。

自衛隊が海外で人殺しの「既成事実」を作ってしまったら、60年平和を守ってきた世界に冠たる平和国家はなくなります。


◆国連憲章では認めているではないか、というひと。

国連憲章は、原則、武力行使は違法としていますが、51条で例外の一つとして、

個別的自衛権又は集団的自衛権を行使する場合はやむを得ない、と規定しています。

この51条ができたのは、1945年のサンフランシスコ会議です。

それまでの国連憲章原案には集団的自衛権は認められていなかったのです。

同盟関係にある国へ攻撃があったからといって、勝手に武力による反撃に加わってはいけなかったのです。都度常任理事国の承認が必要だったのです。

それじゃ不便だ、といって、集団的自衛権の行使を可能にすべく51条を加えさせたのはアメリカなのです。



だから、しばしば「国連憲章では集団的自衛権をみとめているのだから、当然日本も・・」という人がいますが、

何も満場一致で賛成というわけじゃなかったのです。

そして、たとえ、国連憲章で認めていても、それは「権利」であり、義務ではありません。

その上、日本国の最高法規は日本国憲法ではこれを制限している。というのは大変賢明なことだとおもいます。

今日の日経によると、公明党は集団的自衛権に反対だそうです。公明党にしては良いこといいますね。

連立与党の一つが反対と言っているのですから、安倍首相がいくら集団的自衛権を認めようとしても難しい。


◆北朝鮮の脅威に対抗するのに集団的自衛権は必要ない。

北朝鮮が、たとえば、ミサイルを撃ってきたとか、特殊工作員が日本に上陸したとして、

これにどうやって対抗するか、軍事的専門知識は私にはありませんが、これに自衛隊が対抗するのは「個別的自衛権」の行使です。

そうでしょ?自国への侵略への反撃ですから。

それを在日米軍が助けるというときは、アメリカが集団的自衛権を行使するのです。

これを、自衛隊が米軍と一緒に戦うから「集団的自衛」だ、と考えている人が多いようですが、全然違います。

また、アメリカが集団的自衛権を行使して日本を守ってくれるのに、日本がアメリカを助けないのは不公平じゃないかと石破元防衛庁長官などが言いますが、

日米安全保障条約を締結するときに、アメリカは日本が集団的自衛権を行使しないことを知っていたのですから、構わないのです。

こういうときは、欧米人に対しては、日本人的感覚では身勝手と思われるようなことでもズケズケと主張すればいいのです。

アメリカの顔色を窺っていたら何処まで付き合わされるかキリがありません。

集団的自衛権の行使を認めてはいけません。


◆今日の一曲:2本のトランペットの為の協奏曲

これは、実際のコンサートで聴いたことのある方はあまりいないと思います。

ヴィヴァルディというと「四季」ですけど、実に色々な楽器の為に協奏曲を書いています。

2本のトランペットの為の協奏曲は、ちょっと楽譜だけ見るとやさしそうですが、

当時のトランペットには、今の楽器のようなバルブ(指で押えて音程を変化させる装置)がなく、

単なる金属の管だったのです。

それを自然倍音というのを使って、要するに息のスピードと唇の加減だけで、演奏していたのです。

ものすごく、難しかったと思います。

いずれにせよ、大変爽やかな曲です。

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