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2006.10.07

<テロ特措法>1年間延長の改正案を閣議決定 3度目←田中真紀子の毒舌をおもしろがっている場合ではない。/今日の名演

◆記事:<テロ特措法>1年間延長の改正案を閣議決定 3度目

政府は6日午前、11月1日に期限切れとなるテロ対策特別措置法を1年間延長する同法改正案を閣議決定した。

01年から続く海上自衛隊によるインド洋での補給活動を継続させるためのもので、改正案が成立すれば3度目の延長となり、活動は6年目に突入する。

政府・与党は早期成立を図る構えだが、民主党など野党は反対している。



同法は01年9月の米同時多発テロを受け、米軍などのアフガニスタン攻撃を後方支援するため、01年11月に2年間の時限立法として成立。

03年に2年間延長、昨年は延長幅を1年間に短縮した。 

海自の補給艦、護衛艦がインド洋に派遣されており、防衛庁によると9月28日現在、外国艦艇への燃料補給は計11カ国に対する計681回、

艦艇搭載ヘリコプターへの給油は49回、給水は78回にのぼる。(毎日新聞) - 10月6日10時25分更新


◆コメント:日本の海上自衛隊は米国の軍事活動のための「ガソリンスタンド」を2001年10月からやっている。

混同しがちなので、まず、書いておくが、イラク戦争における自衛隊の活動は「イラク復興支援特別措置法」に基づくものである。

冒頭から本題から話がそれるが、イラクでの自衛隊の活動に関する情報は専らサマワの陸自に関するものだった。

学校を作ったとか、道路を補修したとか、医療活動を助けた、などの「美談」ばかりが伝わられた。

陸自は撤収したが、クウェートから、C-130輸送機で、米軍の為に武器弾薬を含む物資を運ぶ活動をしている航空自衛隊の活動の詳細は全く報道されない。

空自が、米軍の為の物資を輸送するのは、戦闘中の同盟国に対する後方支援であり、集団的自衛権の行使を禁止している日本国憲法第9条に違反している。

タイトルで取り上げた、「テロ特措法」に基づく、海上自衛隊の行動も同様に違憲である。

イラク戦争が始まったのは2003年3月20日だが、それよりもずっと前、

2001年9月11日の同時多発テロの直後から、アメリカはアフガニスタンに潜むタリバンを初めとする、テロ組織に対する武力攻撃を行っている。

日本は、911テロの一ヶ月後には、テロ対策特別措置法を強硬採決して、自衛隊の海外派遣を可能にしている。

具体的には、海自の船はインド洋上にいて、アメリカばかりではなく、記事にあるとおり、11カ国に無料で燃料を補給しているのである。

今までに何と、燃料補給だけでも681回に及ぶという。給油だけで100億円以上の費用が充てられており、これは当然、国民が収めた税金で賄われている。


◆戦闘をしている同盟国(アメリカ)への後方支援は集団的自衛権の行使に相当し、違憲である。

カネの話よりも大事なのは、憲法に関わる事柄である。

繰り返すが、アメリカの軍事行動(タリバンやら、他のテロ組織にたいする)を後方支援することは、集団的自衛権の行使に相当し、

日本国憲法第9条に違反する行為である。これを黙認するべきではない。
2001年、テロ対策特別措置法を決めるときには、「違憲ではないか」との議論が噴出して、非常に揉めたのである。

その結果、2年間の時限立法にしたのである。それでも、反対論は根強く、最後は与党お得意の強行採決で成立した法律なのだ。



そして2年後、2003年10月、自衛隊が2年間どのような活動をしたのか、国民にロクに説明もしないで、2年間、延長した。

これが、1度目の延長。

2年が過ぎ、昨年2005年10月、時限立法の期限が到来した。また延長した。2度目の延長だ。

このとき、インド洋上の海自がどのような活動をしているか、小泉首相なり防衛庁長官から国民に向けて説明は無かった。

こういう問題に注意を払っている私のような人間ですら、何も政府による説明を聞かされた記憶がないのである。

昨年は延長期間を1年にした。

だから、今また、期限が来るというので、閣議決定で3度目の延長をおこなった。

メディアは「普通のこと」のように報道するが、何を考えているのか、と思う。



今度も説明がない。

特別国会が召集されたばかりではないか。

会期の真っ最中だというのに、憲法違反かも知れない時限立法の延長を審議する気配すらない。

それを誰も問題視しないようでは、いけないのである。

延長を繰り返すのであれば、時限立法にした意味がない。

2年間の時限立法なら、2年間で失効するのが原則である。つまり2003年でこの法律は無効になるべきだったのだ。



それを、2度も3度もこれほど簡単に延長できてしまうのは、政府も悪いし、関心のない有権者も悪い。

政治家と役人の常套手段として「既成事実化」がある。

有権者が何も言わなければ、「文句ないのでしょ?」と、彼らの都合の良いように解釈されてしまう。

そして、そうなることは、政治家も役人も当然予想していたのだろう。

「どうせ国民はアフガニスタン情勢などに関心のない」と言うことを知っているからである。

それでは、いけないのだ。


◆有権者の注意を喚起しないマスメディアの怠慢。

有権者にも責任はある。が、国民は毎日の生活で忙しい。重大な出来事を全て追うことは殆ど不可能である。

それを補完するために、情報を収集し、国民に伝える事を商売にする、「マスコミ」が存在するのである。

放っておいたら一般国民には知られない、しかし、重大な出来事があることを、広く一般に認識させることが、マスコミに課せられた使命である。



本件は、要約するならば、憲法に抵触すると思われる「自衛隊の海外派遣」に関する、本来期限付きの法律を、

政府が国会(国民が選出した代表者から成る国権の最高機関)に対してきちんと説明せずに、勝手に延長を決めた、ということである。

これを重大な出来事と見なさず、大きく誰でも気が付くように紙面で取り上げないのは、

敢えて恣意的に考えると、事の軽重が分かっていないか(だとしたら、本当のバカだ)、

分かっているのに「お上」に睨まれないよう、わざと小さく取り上げているかのいずれかである。

「テロ対策特別措置法の延長」よりも、「田中真紀子が安倍晋三を如何にして愚弄したか」、のほうが重要なニュースなのですか?


◆今日の名演奏

本日もバイオリンです。コレルリというバロック時代の作曲家が書いたバイオリンソナタです。

冒頭から、美しい響きに驚きます。

これぞ、私が何度も書いた、「世界一のオーケストラで20数年コンサートマスターを務めている方」の音なのです。

第1楽章だけ。短いけれども、名演。→


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