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2007年2月

2007.02.28

「タミフル服用後に転落死」新聞は徒に不安を煽らず「確率」を正確に伝えよ。

◆副作用の無い薬はない。

私が主張したいことは、2005年11月から

変らない。

薬には、主作用があって、同時に副作用がある。副作用の無い薬は、無い。


因みに、有名な「お薬110番」というサイトを眺めていたら、「整腸剤」「ビオフェルミン」には副作用が無かったけれども、

あれは、薬というか、乳酸菌だからね。もともと腸内に存在するものだから、薬のウチに入らんね。

市販されている「新ビオフェルミンS」は、「医薬部外品」だ。

正確に言うと、「副作用が出現する可能性」は、どんな薬にもあるが、

それが各人に出現するかどうかは、飲んでみなければ分からない。

薬と患者には相性がある。

理論的根拠を示す知識も能力も私にはないが、経験則で書いている。


◆「タミフル異常行動」報道の問題点。

これも、2005年11月に書いたことの繰り返しだ。

マスコミは現象(異常行動)の特異性を徒に強調し、

「これで同じような転落死が何人目です」と伝えるが、「確率」を示さない。



つまり、例えば昨年一年間に、タミフルを飲んだ患者は何人いるのか。

その中の何人が異常行動を起こし、転落死に至ったのか。

私は数字に極めて弱い人間で数学なんぞ大嫌いだが、

常識でかんがえても、劇的な副作用が出た人数だけをつたえても意味がないのは明らかである。

先に述べたとおりどのような薬にも副作用があるのだから、問題は、タミフルの場合、

精神錯乱のような重大な副作用が起きる可能性が、他の薬に比べて特別に高いのか、否か、である。

最近の数字は見つからないので、20005年に書いたときの記事を見る。

厚労省関連の独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」には、00~04年度に、服用後の幻覚や異常行動などが延べ64件報告されている。

5年間でのべ64人の比較的深刻な副作用が報告されている。

さて、日本全体では、どれぐらいの人がタミフルを飲んでいるのか。
タミフルはスイス・ロシュ社が開発した。ウイルスの増殖を妨げ熱がある期間を1日程度縮める効果がある。

国立感染症研究所の医師によると日本での年間販売量は1500万人分で、世界の8割以上を占める。

販売量が1500万人分、といっても、その全てが使われたわけではないだろう。

小樽市保健所が翻訳してくださっている<WHO疫学週報 Weekly Epidemiological Report>

ページ内をCtrl+Fで「タミフル」を検索してください。

こう書かれている。
日本では、2003-2004に600万人がタミフル服用。

つまり、ごく大雑把にいうと、転落死するほどの異常行動だけではなく、

幻覚なども含めた「重大な副作用」が報告されているのは5年間で64人。1年に平均すると約13人。これが分子。

全体でどれぐらいの日本人がタミフルを飲んだかというと、異常行動の64人の時期と完全に一致していないが、

1年間で約300万人。これが分母。

統計学的、疫学的な知識は私には皆無なので、その点ご承知置き頂きたいが、

重大に副作用が起きる確率は、300万分の13。では、いけないの?

これで良いのだとすると、0.00043パーセントですわ。

飛び降りるとか、道に飛び出すという、「錯乱状態」が起きる確率は更に低くなる。

鳥インフルエンザが人に感染した場合、感染者の死亡率は70パーセントと言われているが、

発症後48時間以内に朝夕1カプセルずつ5日間タミフルを使用すれば、ウィルスの増殖を抑制する、とのこと。

だから、マスコミがタミフルの0.00043パーセントの確率で起きる重大な副作用「だけ」を強調するのは、正しくない。

無闇に怖がって、感染者が薬を飲まないと、伝染病ですからね。世の中全体が迷惑するのである。

重大副作用が出たらどうするか? 運が悪かったと諦めるしかない。

因みに、風邪を引くと医者がごく普通に処方するPL顆粒という薬があるでしょう?

あの薬ですら、「重大な副作用」には「精神錯乱」が含まれている。

いちいち怖がっても仕方がない。


◆「あるブログのバカ」にされてしまいました。

先日、柳沢厚労省の発言を巡って、意見が合わなかったときから、徹底的に毛嫌いされているようです(笑)。

タミフルに関して、kabumasaさんのブログでは、

怪しきは使用せずが国民の健康のために当然ではないのか。

と書いておられます。正確な副作用の確率など出る訳がない。何故なら、
タミフルによる副作用であってもそうとは考えずに死亡までは至らないものはいくらでもあるだろう。

というご趣旨。正確を期すために、kabumasaさんの全文を読んでいただきたいですが、

確かに、おっしゃることは、ごもっとも。しかしながら、
「タミフルによる副作用であってもそうとは考えずに死亡までは至らないもの」

はいくらでもあるだろうというのであれば、他の薬だって同じ事ですよね。

「怪しきは使用せず」という方針を厳密に貫いたなら、

タミフルのみならず、「死に至らない副作用」が出る他の薬まで、使用禁止にするべきです。

治療薬マニュアルか、今日の治療薬をご覧になると分かります。

殆ど全ての薬には、「重大な副作用」が載っています。

これらがつかわれているのは、副作用が出たことはあるが、確率的には、問題が無い場合の方がはるかに多いからです。

タミフルもそのように、客観的に重大な副作用の出現率を考えるべきだ、というのが私の主張です。

◆kabumasaさんのブログにコメントとして書き込んだ内容。

【コメント】(一回目)

kabumasaさん、こんにちは。「あるブログ」の「バカ」です。

JIROの独断的日記ココログ版のJIROです。

報告されない程度の軽い副作用は、生命に関わらないのだから、全部を把握できなくても問題は無い。

マンションから飛び降りる、などの「重大な」副作用が起きる確率はどの程度なのか、を報じなければ、徒に一般人の不安を煽る。

その所為で、飲まなければならない薬を必要な時に飲まない方が危険だ、ということを書いたのです。



【コメント】(二回目)

kabumasaさん、こんばんは。

>副作用で死亡という事態は副作用の言葉の範疇をすでに越えているのです。

厳密に言うと、患者の異常行動とタミフルの因果関係は証明されていないのではないでしょうか?

同じような例が複数、報告されているから、
「タミフルの服用と、異常行動との間に因果関係があるのではないか?」

という仮説が存在するのが現状です。



また、タミフルはおっしゃるとおり、ウイルスを死滅させるというよりも、

タミフルの持つ酵素、ノイラミニダーゼにより、インフルエンザウイルスが感染した細胞から解離し、

他の細胞への感染を防ぐ。つまり増殖を抑える作用を持ちます。



鳥インフルエンザのうち、ヒトにも感染するH5N1型にタミフルが完全に有効かは分かりません。但し、有効例も報告されている。

タミフルを飲まずにいることの問題は何か。

人間に感染した鳥インフルエンザウイルスが増殖を繰り返し、その間に変異を起こし、

ヒトからヒトへと感染する、新らしいタイプのウイルスになるかも知れない、ということが、危惧されているわけです。

この場合、全く新しいウイルスなので、ワクチンも抗ウイルス薬も無いので、

死者数が爆発的に増えることをWHOや世界の公衆衛生関係者は警戒している。

各国がタミフルの備蓄を薦めているのは、

突然変異が起きる前、H5N1型に感染した患者の体内でのウイルスの増殖防止にタミフルが有効だ、と判断しているためです。

普通の風邪ならば、寝ていればいいのですが、H5N1型感染者は、下手をすると新型ウイルスを発生させてしまう可能性がある。

だから、タミフルを飲まないでいい、という訳にはいかないのです。

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2007.02.27

「補助翼部品、欠いたまま飛行=海外委託整備でミス続発-日航」←私は随分前に指摘したのですが・・・。

◆記事:補助翼部品、欠いたまま飛行=海外委託整備でミス続発-日航

日本航空が中国にある認定整備工場に整備を委託した際、機体の向きを変える補助翼の関連部品を取り付けなかったり、

燃料タンク内にマニュアルを置き忘れたりするミスが起きていたことが24日、分かった。

日航は今月上旬に4300人の人員削減を柱とする経営再建策を打ち出したが、同社の安全対策が再び問われそうだ。

日航などによると、中国・アモイの整備会社「TAECO」で1月17日、ボーイング767型機を整備した際、

補助翼(エルロン)をスムーズに作動させる金属製部品を装着し忘れた。

エルロンは主翼の縁にある可動翼で、旋回に使われるが、日航が2月1日に整備ミスを発見するまで、

同機はこの部品を欠いたまま関西国際-韓国・仁川便として飛行していたという。

(2月25日3時0分配信 時事通信)


◆コメント:だから、中国の整備工場なんか出すのを止めろと書いたのです。

これを書くのは、後付けじゃないです。

航空機のトラブルが一昨年多発していたので、随分何度も書きました。

航空機トラブルがこれほど続いているのに、何故それらの詳報がないのですか?

「日航、今日だけで、機体のトラブル2件」 JALは本当にヤバいのではないか。

飛行中の日航機の座席でボヤ騒ぎ←JALに業務停止命令を発し、隅から隅まで点検するべきだ。

そして、

全日空やJALが機体の整備を中国の工場に委託している、ということを知っていましたか?

他にもありますけど、特に最後のは、ショックでした。

日航や全日空の機体の整備を中国の業者に依頼するとは・・。

しかも、この年は中国で反日デモが起きて領事館の窓ガラスが投石で割れるなど、相当不穏な雰囲気でした。

現実に怖いことがおきていたのです。

全日空やJALが機体の整備を中国の工場に委託している、ということを知っていましたか?に書きましたが、

その数年前、中国の工場で、誰かが故意に機体のケーブルを切断するという事件があったのです。


◆整備なんて、コスト削減してはいけない部門でしょう。

日航は収益が上がらないので、何とか儲けを上げたいわけですね。

普通、もうかるようにするためには、収入を増やすか、費用を削るか、その両方をやるしかありません。

極めて単純な話です。収入を増やすには航空料金を上げればよさそうですが、そうすると、他社にお客さんを取られる。

飛ばす飛行機の回数を増やすのも一つの手ですが、限度があります。人手も、飛行機の数も限られているのですから。

そこで、コストを減らすことを考える。

最大のコストは人件費、従業員の給料ですが、あまり減らしては従業員の士気に関わる。特に運航乗務員(パイロットです)がやる気をなくして、適当なことをされたら大変です。

そこで、整備にしわ寄せが来たのでしょうが、中国の工場はまずいですよね。

日本人が大嫌いな人たちですから。現実に、以前、故意に機体の一部を破壊した奴がいたのですから。

だから、私は国がそれこそ、公的資金を入れても、国内の腕の良い整備士を確保するべきだ、と書きました。

しかし、相変わらず、やっていたのですねえ・・・。


◆国交省にも監督責任あるぞ。検査に入っているのだから。

2005年にトラブルが続いたときにも国交省は立ち入り検査に入っているのに、

なぜ、中国の工場に機体の整備を任せていることを放置したのでしょうか。

今頃になって、こんな記事が載っています。

◆航空機の海外整備、監督強化へ=専従チーム新設、認定基準見直し-国交省(2月25日3時0分配信 時事通信)

日本航空や全日空が航空機の整備を海外の認定整備工場に委託するケースが増える傾向を受け、国土交通省は24日、

委託先工場に対する監督体制を刷新することを決めた。年内に航空局内に専従の検査官チームを新設し、整備ミスの実態を詳しく調べる。

委託が許される国の認定基準も、引き上げを含めて見直す方針だ。

海外の委託整備をめぐっては、日航が委託した工場で燃料タンク内に整備マニュアルを置き忘れるミスなどが新たに判明。

同省幹部は「重大な関心を持っている」とし、安全確保に向けて監督体制の拡充が不可欠と判断した。

今までなにをしていたのでしょうか。

これは、監督官庁として責任がある、ということは、行政府たる内閣の責任です。



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2007.02.26

「スウィングガールズ」をテレビでやってましたね。実は結構好きなんです。あれ。

◆とはいっても、映画が公開後、2年半経ってから(つい最近)DVDを見たのです。

私は映画とか、テレビドラマをあまり見る方ではないが、一度ハマると、とことんハマる性癖(?)がある。

但し、上映中、放送中より、何年か経って、
テレビドラマだと、ずっと前になるが三谷氏の「王様のレストラン」はロンドンで見て、すっかり気に入った

10年も前のドラマだが、昨年DVDを買った。


また、フジテレビ、2003年10-12月期の「月九」で、司法修習生を描いた「ビギナー」にも完全にハマった。

これは、放送当時、子供が受験勉強をしていたので、子供が勉強しているのに親がドラマを見るのは気が引けたので、

見ないようにしていた。しかし、気になっていたので、これも昨年DVDを買った。

それでも収まらず、何と、Yahoo!オークションでシナリオ全巻を入手したほどである。


◆「スウィングガールズ」は偶然にも3週間前にDVDを買った。

この映画が大変評判になっていたことは知っていた。

そしてその最大の理由が出演する女優(若いお嬢さんたちだが)さんが、本当に楽器の特訓を受け、

映画の中で、実際に演奏しているからだ、という情報も得ていた。

だが、映画というのは、勤め人はなかなか見に行けない(本当に好きな人は行くのだろうが)。

平日は仕事が終わってからでは、遅すぎる。

週末は、特にこの映画は大好評とのことで、混んでいるに決まっているので、映画館に足を運ぶ気持ちにならなかった。


それでも、私はラッパを吹くので、全く素人の役者さんが、一体どの程度吹けるようになるものか、気になっていた。

数週間前に、ドラマで、極めて芝居の上手い女の子がいて、これは誰だと家内に訊ねたら、
貫地谷しほりという女優さんだという。

女優さんと書いたのは、非常に大人びているからだが、私の娘でもおかしくない年頃である。

そのときに、家内が「この子、『スウィングガールズ』でトランペットを吹いていたのよ」というので、へえ、と思った。


高い演技力から推察すると、かなり頭が良い娘に違いない。

そして楽器が上手くなる子は、皆頭がいいのである(だから、私は下手なのです。すいません)。

自己分析力を必要とする点で、演技と楽器の演奏は共通する部分がある。


興味が頂点に達し、DVDスペシャルエディションを注文した。


◆映画そのものは詳しくないけれど、思ったことを書きます。

私は映画の評価を書く自信が無い。音楽を聴くほど、映画を見ていないからである。

ちょっとふざけすぎかな、というのはあるが、全体としては、とても楽しい。まあ、良いでしょう。

この映画が公開された当時はさぞや、いろいろなブログや掲示板で賛否両論、

喧し(かまびすし)く、議論は出尽くしたことであろうから、多くは書かない。

ただ、一つだけ書くならば、演出として上手いな、と思ったことがある。

それは、当初、食中毒の吹奏楽部の代わりに急遽ビッグバンドを組もうというときに、

本当は、補習授業をサボりたいだけだった女の子は、楽器をあたかもガラクタのように、扱う。

あのシーンをけしからんと思った真面目な吹奏楽部員もいただろう。

しかし、あれは必要な演出だ。

もともと、「音楽」や「楽器」になんの関心もなかった娘たちが、自発的に、ビッグバンドを組みたくなり、

中古の楽器を手に入れる。段々上達すると、楽器の持ち方が変ってくる。

演奏会の前など、殆ど抱きしめている。

ここに、彼女たちが、音楽の喜びに目覚めてゆく過程が端的に表現されている。


この演出は、上手い。


◆音楽面を中心にコメントします。「よく頑張りましたねえ。」

役者のオーディションが行われてから、撮影開始まで3か月しかなかったというから、本来、無茶である。

少なくとも半年、本当は1年ぐらいは(勿論、各人の才能と努力によるが)必要だ。

ただ、あのバンドは17名である。

映画の中心の5人は役者のプロ(?)だが、他のメンバーにはサックス、トロンボーン、トランペットにそれぞれ経験者がいる。

そして、プロのトレーナーがついて、最初は基礎をやらせたから、どうにかこうにか音になったのだろう。

トランペットは映画におけるリードトランペットは貫地谷しほりだが、映画の最後、Sing,Sing,Singのソロで、トランペット初心者の

当面の高音の目標、ハイB(べー。変ロ。シのフラット)が出る。何度も取り直したようである。

この子たちが映画が終わったあとも、評判が良いのでコンサートで演奏したのを聴いたところ、貫地谷のラッパの音は

映画と同じだった。つまり、映画は吹き替えではない。

ただ、コンサートでは、ハイBを出せなくて、悔しくて泣いている。可愛いが、本当に真剣に吹いていることは良く分かった。偉い。

トランペットで本当に一番上手いのは、右端で吹いている子だ。

彼女は、本当にハイトーンを吹けるのでトランペットセクションの音がサマになっているのだ。


◆正真正銘、本物の“Sing,Sing,Sing”と“In the Mood”を聴いていただきましょう。

この曲はジャズだけど、あまりにも、有名というか、「ジャズのクラシック」とでも言うべきナンバーだ。

“Sing,Sing,Sing”はベニー・グッドマン。“In the Mood”はグレンミラーですな。私ですら知っている。

古い録音です。戦前だからね。勿論、モノラル。本当に古い音源です。

しかし、これが元祖ですからね。「これぞ、スウィング」ということですな。

「後打ち」ならスウィングになるってもんじゃない。

“Sing,Sing,Sing”です。





“In the Mood”です。






あまりにも古い音なんで、驚かれたかと思いますが、

ジャズであっても、ちゃんと基礎を踏まえていることがわかります。

スウィングしても、正確なテンポ、リズム、音程。お互いに聴いて合わせると言うこと。同じです。

因みに、ベニーグッドマンはモーツァルトのクラリネット協奏曲のレコードも録れているんです。

それでは、この辺で。

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2007.02.25

「心中?急行に母子はねられ死亡…西武新宿線踏切で」←電車の運転士の心のケアはしているのか。

◆記事:心中?急行に母子はねられ死亡…西武新宿線踏切で

24日午後11時半ごろ、東京都練馬区関町東の西武新宿線上石神井―武蔵関駅間にある「6号踏切」内の線路上で、

女性と男児が、西武新宿発新所沢行き急行電車(8両編成)にはねられ、2人とも死亡した。

西武鉄道によると、運転士は「2人は電車が現場を通過する直前に踏切に入り、しゃがみ込んだ」と話しているという。

警視庁石神井署は、女性が男児と共に自殺を図った可能性があるとみて、2人の身元の確認を急いでいる。

同署によると、男児は2、3歳くらい。

西武鉄道などによると、踏切は車が通れない歩行者用で、遮断機が下りている状態だった。

同線は約50分間にわたり全線が不通となり、上下線計22本に影響が出た。

(2月25日1時31分配信 読売新聞)


◆コメント「人身事故」のたびに思う。電車の運転士がPTSDになるのでは、とは誰も考えない。

飛び込み自殺が起きると、必ず誰かが「自殺する奴はクズ」だ、とか、

乗客に迷惑をかけるのだから、飛び込み自殺は犯罪だ、という趣旨のブログが出る。

言い古されたことを、書くな、と言いたくなる。

そんなことは、だれでも書ける。


私がいつも気になるのは、人を轢いてしまった電車の運転士さんが、その後PTSDになっていないか、ということである。

PTSDは精神科でも専門分野である。専門医の治療が必要だ。

PTSDは、心的外傷「後」ストレス障害であり、事故直後よりも、

1週間、1か月、3か月も経ってから、突如その時の状況が思い出される「フラッシュバック」が劇的な症状である。

あまりに症状が強いと、電車の運転士さんなら、再び運転できなくなることすらある。



また、それ以外にも、何事もやる気がなくなったり、妙に疲れやすくなる。眠れなくなる。などの、

比較的、外(他人)から分かりにくい症状が慢性化することがある。


ところが、見た目は普通なので、周囲の理解が得られず、「甘えている」などと悪く言われる患者も多い。

地下鉄サリン事件のときなど、それが原因で、会社を辞めざるを得なくなった人が、何人もいる。



これだけ、鉄道の人身事故が多いのだから、鉄道会社は発表しないが、

PTSDに苦しんでいる運転士さんは、かなりの数になるのではないかと思う。

自殺は卑怯だ、とか、電車が遅れて大勢に迷惑がかかる、とか、

世間は分かったようなことを言う(後者はまちがってはいないが)。

しかし、詰まるところ、皆、自分が不便になることが嫌なだけだ。

それまで、安全に電車を運行し、多くの人を運んできた真面目な運転士さんが、

心の傷で苦しんでいるであろうに、誰も気にも留めない。あまりに薄情ではないだろうか。



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2007.02.24

今日(2月23日)はヘンデル(1685~1759))の誕生日で、エルガー(1857~1934)の命日なのです。

◆「年表を見ていると、偶然が意外なほど多くて面白い」という話は、実は何度も書いたのですが・・

過去の自分の日記を調べてみたら、「年表を見て偶然気が付いたが」という話を随分書いています。

いささか、マンネリですが、お付き合いいただければ幸甚です。

今日の本題に入る前に、この「偶然シリーズ」で、今日とは何の関係もないのですが、

書き損ねて悔しいのがあるので、書いておきます。

1月5日です。偶然にも3人の非常に有名なピアニストの誕生日でした。

ポリーニ、ブレンデル、ミケランジェリ。

「それがどうした?」と言われると、困ります。「偶然だなあ・・・」ということです。

はい。この話は、以上。完了。おしまい。それだけ。


さて、「今日の偶然」は、2月23日が、イギリスを代表する作曲家二人、

ヘンデル(1685~1759) の誕生日であり、エルガー(1857~1934) の命日だ、ということです。

この偶然で面白いのは、イギリスの作曲家で有名な人が殆どいない為です。

数少ない英国の有名な二人の作曲家の誕生日と命日が同じ日だからです。

それがどうした?と言われても困るのですね。それだけのことです。


ところで、厳密に言うとヘンデルはイギリスに帰化したドイツ人で、純粋なイギリス人ではありません。

エルガーの前は、長い間大作曲家が誕生しない空白期間だったのです。

前は誰だったかというと、パーセル(1659‐1695)です。


◆本題(誕生日、命日)から外れますが、パーセルを聴いていただきます。

今日が誕生日でも命日でもないのですが、

英国の作曲家で今も名前が知られている一番古い人、ということで、パーセルを少し。

パーセルの「アブデラザール組曲」の「ロンド」。聴いたこと、あると思いますよ。

20世紀になってからブリテンが「青少年のための管弦楽入門」という曲の主題に使ったメロディーです。学校の「音楽」の時間に聞かされませんでしたか?





演奏はベルリン・フィルのブラスアンサンブルでした。

この曲、いいですよね。何か荘厳なものを感じますね。

バッハはパーセルより26年あとに生まれた人ですが、バッハは勿論「音楽の父」ですけど、雰囲気が違う。

今、「荘厳」という言葉を使ったばかりですが、もう少し、親しみやすいパーセルを。

「トランペット・テューン」という曲。

演奏は今はもう存在しないフィリップジョーンズ・ブラス・アンサンブル、という英国の金管楽器のアンサンブル(合奏)です。




うーん。何とも懐かしい響き。


さて、今日は盛りだくさんなので、次に行きます。


◆150年の空白の後に登場したエルガー

実を言うと、エルガーのことは良く知らないのです。

行進曲「威風堂々」第1番(4番ぐらいまで書いているのですが、1番だけが傑作です)は、

多分どなたもお聴きになったことがあるでしょう。特に行進曲の中間に奏されるトリオという、静かな部分のメロディー。

この部分に日本のポップスの歌手が歌詞を付けて歌っているのを聴いたことがありますが、

これはやはり、まず、オーケストラで聴くものです。「英国の第二の国歌」と言われています。





これは確かに名曲ですね。トリオのメロディーには英国でもちゃんと歌詞が作られています。

英国の夏の音楽祭、プロムズ(Proms=プロムナード・コンサート)というのがあります。

世界中から一流オーケストラを呼び、ロイヤル・アルバートホールというところで、8月いっぱい行われますが、

最終日(プロムズ・ファイナル)は、どんちゃん騒ぎになります。

最後に観客が全員で「威風堂々」を歌います。外国人の私ですら、感動しました。


ただ、エルガーで忘れてはならないのはもう一曲、ピアノの小品ですが、バイオリンやチェロなどもしばしば演奏する、「愛の挨拶」という曲があります。

昨夜、なにかテレビドラマで流れていましたが、ヘタクソでした(ドラマの筋を知らないので、わざとそういう設定にしたのかどうか分からないのです)。


あれじゃ、エルガーが気の毒なので、ギトリスという、極めて個性的なバイオリニストの演奏を聴いて頂きます。





お分かりになったでしょうか?常にテンポが変化しています。二拍(小節じゃないですよ)続けて同じテンポと言うことがない。


イヴリー・ギトリスというこのバイオリニストにとっては、これが自然な歌い方なのでしょう。決して奇を衒っているのではない。

私はこの人の演奏を、東京駅の構内(丸の内北口のドームになっているところ)で一時期行われていた「駅コン」(駅のコンサート)で聴かせて頂きました。

その時、まず、大変有名なバイオリニストなのに、あんな条件でリサイタルを引き受けてくれるとは何と寛大な人なのだ、と感心したこと。

そして実際の演奏では、屋外での演奏(屋根はありますけど)にも関わらず、バイオリンがものすごく鳴っていて、

20メートルぐらい離れた私のところまでビンビン、美しい音が通ってきたのに驚きました。


◆時代が前後しますが、最後にヘンデルを聴いて下さい。

どうして、時系列にしなかったかというと、ヘンデルが一番華やかだからです。

この順番が一番盛り上がる(夜中に盛り上がってもダメでしょうか?明日の朝でもいいですけど)と思ったからです。

ヘンデルは1685年生まれで、ヨハン・セバスチャン・バッハと同い年です。

バッハよりも、世間の評価がワンランク下がるように見受けられるのですが、

私はヘンデルはバッハに優るとも劣らない大作曲家だと思います。

ヘンデルの作品でしか聴けない音、響き、が確かにあります。バッハの荘厳さは、勿論すごい。

同時にヘンデルの明朗さ、輝かしさ、爽やかさ、は300年の時を隔て、東洋人の我々の心を揺さぶります。

ものすごい才能だと思います。


まず、「シバの女王の入城」という作品です。





オルフェウス室内管弦楽団という、アメリカの団体で指揮者を置かない合奏団。

この頃聴かないけど、どうしているのでしょうか。

最後は「王宮の花火の音楽」(Royal Fireworks)から「歓喜」という短い曲です。

演奏は再びフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルです。





フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルというのは、私と同年配でラッパを吹いた方々は皆懐かしい。

それまで、金管楽器だけのアンサンブル。しかも、このように高度に音楽的に洗練された、

弦楽四重奏などと同じ程度の高い音楽性を持つ団体、演奏を聴いたことがなかったのです。

皆、楽譜買ってきて(もう少し易しい曲だけど・・)一生懸命練習したよね?


そういうノスタルジーがあるのです。

お付き合い頂き、ありがとうございました。

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2007.02.22

安倍首相重病説なんて、簡単に書いて良いのか?

◆安倍政権「不支持率」を競って報じる新聞。

どうも、不自然に感じるのだが、安倍政権になってから、全国紙がやたらと世論調査で安倍政権「不支持」率を、これでもか、と報じる。

小泉政権のときには、何かあっても、世論調査では、「まだ支持率が何パーセント」という書き方だったのに、安倍政権に対しては妙に敵対的だ。

私は、安倍首相の政治的思想を全然支持していないけれども、報道のあり方を問うているのである。

教基法の強行採決や、郵政民営化造反組の復党問題はたしかに安倍政権がやったことだが、

「格差の拡大」や「国民の医療費負担の増加」は、小泉政権の政策の結果である。

が、世論は全て安倍政権の責任と勘違いしているのではないかと思うことがある。


◆立花隆の安倍攻撃。

日経ビジネスのサイトで立花隆が立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」

というコラムを不定期に掲載している。

立花氏は安倍晋三氏が首相になる前に「美しい国へ」を出版したころ、

或いはそれ以前からずっと安倍氏の政治的思想に異論を唱えていて、その点はずっと一貫している。

しかし、安倍氏が首相に就任した直後に書かれた第85回 新総理 安倍晋三が受け継ぐ“妖怪”岸信介の危険なDNA (2006/09/29) では、

安倍首相の改憲論に対して論理的な反論を試みているのに対して、

第96回 「女性は子供を産む機械」発言で湧き出る安倍「大政奉還」論 (2007/01/31) で、

安倍首相の人気凋落の原因の一つは、「人間としての面白みの無さ」であると指摘する。



立花氏はそれよりも前に、第93回 未熟な安倍内閣が許した危険な官僚暴走の時代 (2006/12/27)で、

私がかねがね安倍首相の政治家としての資質で疑問に思っているのは、彼が好んで自分が目指す国の方向性を示すコンセプトとして使いつづけている「美しい国」なるスローガンである。情緒過多のコンセプトを政治目標として掲げるのは、誤りである。

と書き、その理由として、「美しさ」は主観的な基準であり、ある人間にとっては美しい国であっても、

別の人間にとっては、醜い国かも知れないからだ、と述べている。

そのとおりである。

それならば、安倍首相の「人間としての面白み」も同様に主観的基準である。

立花氏は、それ以外にも安倍氏の政策決定、政権運営上の問題点を具体的に指摘しているので、完全に情緒的であるとはいえないが、

立花氏の論述としては、やや情緒的要素が多い記述が目立つ。


◆最新号では「重病説」

昨日(2月21日)発表された最新号では、

第98回 政権の命取りになるか 安倍首相の健康問題 (2007/02/21)と題して、週刊現代最新号(3月3日号)の記事をそのまま取り入れ、

安倍氏の病気は「潰瘍性大腸炎」ではないか、といい、週刊現代も週刊現代なのだが、

「この病気では、ひどくなると便意をもよおすまでもなく、すぐに便が出てしまうそうです。一部には(安倍首相が)紙おむつをしているという政界関係者もいますよ」

という政治評論家の言葉を要約して載せている。

そして、その治療としてはステロイドホルモンが有効だが、

ステロイドの基本的作用は細胞の増殖を抑えることで、それは即ち若さを抑えることだと述べ、
ステロイド剤の副作用として、まっ先にあげられるのが「皮膚萎縮」であり、「萎縮性皮膚腺条」(老人性の皮膚のシワシワ)なのだ。

それにつづいて「乾皮症」「毛細血管拡張」「色素異常」「ステロイド紫斑」などがあらわれてくる。

そのあたりを読んで、安倍首相に最近あらわれている症状は、まさにこれなのだということがわかった。

と書いている。

立花氏は科学的な知識も豊富に持ち合わせているのは承知しているが、

ここまで安倍首相の身体の状態を「状況証拠」のみから、「診断」して書くのは感心しない。



基本的に、個人の病気に関する情報は個人情報保護法では「センシティブ情報」で、特に厳密に扱い、絶対に洩らしてはならない。

勿論首相は「公的」な存在で、その健康状態が任務遂行の支障をもたらすほどなら社会的影響がある、

という言い訳は成り立つけれども、程度問題である。

ひどいことを書くようだが小渕首相が急逝したときのことを思い出せば分かるとおり、

この国は内閣総理大臣がたとえ急死しても、滞りなく運営される。



現時点で憶測に基づき、医師でも無い素人が、首相の病気に関して立花氏の最新記事ほど突っ込んで書くのは、

安倍首相の政治的思想、政治家としての資質とは無関係に、問題ではないかと思う。

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2007.02.21

アコーディオンとバッハ

◆どの楽器であろうと、本当に上手くなるのは大変です。

日本では、義務教育の「音楽」の時間に使われてしまったため、リコーダー(縦笛)やアコーディオンは、イメージが

「ああ、あの『音楽』で習った楽器ね」

ということになり、大変誤解されています。

20日(火)の夜、NHKにアコーディオンのcobaこと小林靖宏氏が出演していました。

coba氏のおかげで「アコーディオン」に対する日本人のイメージは大きく変りました。

彼は完全にポップスで活動していますが、ヴェニスのルチアーノ・ファンチェルリ音学院・アコーディオン科でちゃんと勉強した人です。

18歳の時に留学し、音楽大学に入ったら、まず、アコーディオンの持ち方、構え方、弾く時の姿勢から直された、とずっと前に話していたのを覚えています。

どんな楽器でも、声楽でも、基礎が肝心です(音楽に限りませんね)。

凡そ(およそ)「基礎練習」は「単調で、つまらないもの」です。これはどうしようもない。

それに耐えられたものだけが、上手くなる。

基礎あるから、何でも弾ける。“Cry now.Play later.”です。


◆クラシック・アコーディオン奏者、御喜美江(みき・みえ)さん

話がちょっとそれますけれども、サントリーホールが出来てから今年でもう20年も経つのですね(1987年オープンです)。

それで、パイプオルガンも含めてでしょうがオーバーホールをするので、数ヶ月間使えなくなるのです。今年は。

ところで、プロのクラシック・アコーディオン奏者の御喜美江さんという方がいらっしゃいます。

ヨーロッパに住んでおられるようです。

オフィシャル・サイトによれば、4歳からアコーディオンを弾き始めて(お父様の趣味だったそうです)、

16歳でドイツ・トロシンゲン市立音楽院へ留学し、コンクールで連続優勝したり、見事に才能を開花させておられます。


サントリーホールと御喜美江さんとどう関係があるかというと、

御喜さんはサントリーホールが完成したときのオープニングコンサートシリーズにソリストとして招かれているのです。

カザルスホールという、室内楽用のホールのこけら落としにも呼ばれている。

普通、こういうときは、ピアノかバイオリンか、とにかくなじみのある楽器のソリストを招きますよ。

わざわざ、ソロ・クラシック・アコーディオン奏者を呼ぶというのは、

如何に御喜さんが上手くて芸術的か、ということの証左です。


◆実際に聴いていただきます。

普通、バッハの鍵盤楽器の為の作品は現代のピアノか、或いはチェンバロ(=ハープシコード)で弾きます。

ピアノは皆さんご存知ですから、まず、チェンバロを聴いていただきます。

「バッハのメヌエット」って奴ですよ。バッハ入門ですね。




もう一つ。同じ曲集の中に入っているメヌエット。




どちらも、とても可愛いですね。余談ですが、このチェンバロの弾き方はやや例外的ではないかと思います。

普通、こういうバロック、特にバッハを演奏するときには、テンポを揺らさない(揺らすのを「ルバートする」などといいます)、つまり一定のテンポで弾くのですが、

この人思い切りルバートしています。悪いというわけではないけど、珍しいです。


次に、同じ2つのメヌエットを御喜美江さんがアコーディオンで演奏したのを聴いていただきます。





もう一曲。




アコーディオンがチェンバロと決定的に違うのは音の強弱を自在に変化させることができることです。

チェンバロというのは、構造上、音の強弱の差を殆どつけられない。だから今のピアノが発明されたわけです。

アコーディオンは蛇腹の開閉により、音を鳴らす空気の速度もしくは量を変化させています。それが故に、微妙なニュアンスを表現できています。

同じ理由からですが、チェンバロを聴くとメロディーにやたらと飾りの音(装飾音)が多いことに気付きます。

同じ理由、とは、チェンバロは音量を変化させることが出来ないので、リピートのときなど、装飾音で変化を与えているわけです。

◆アコーディオンの名人芸です。フランス組曲5番より「クーラント」と「ジーグ」

フランス組曲は元来チェンバロの曲です。ピアノでも演奏されます。

その中でも特に早い音型が連続するクーラントです。




すごいでしょ?

普通、アコーディオンの左手は、ボタンをおして、ハーモニーを付けるものと思われていますが、

これを聴くと明らかなように、左手はピアノ、チェンバロと同じように単音で旋律を弾いています。


もう一曲、同じフランス組曲5番のジーグです。



素晴らしい音楽性と技術。

この人はもっと世に知られるべきだと思います。

CDはAccordion Bach: 御喜美江です。


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2007.02.20

「FRB議長が円安介入否定」←こういうところは、アメリカのほうが筋を通している。中央銀行の独立性

◆記事:FRB議長が円安介入否定

【ワシントン=渡辺浩生】バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は14日の上院銀行委員会での証言で、最近の急速な円安について、

「円の価値は自由で開かれ、競争的な市場の中で決まっている」と述べた。

人民元の変動を管理する中国と比較したうえで、「円にはいかなる介入も誘導もあたらない」とも強調、

「日本政府が誘導している」という米議会の一部や自動車業界の見方を完全否定した。

(2月15日16時43分配信 産経新聞)


◆コメント:政府が日銀に圧力をかける日本。

日本では、20日(火)と21日(水)の2日間にわたって、日銀が月例の金融政策決定会合を開く。

1月の政策決定会合前、市場の予想は、

「日銀が無担コールオーバーナイト金利の誘導目標をを0.25%引き揚げることはほぼ確実」

というものだった。

ところが、1月の金融政策決定会合前に、昨日の記事でも取り上げた中川幹事長らが、
「日銀が利上げをするなら、日銀法の改正も考えなくてはならない」

などと、恫喝的言辞を弄して、日銀の判断を曇らせた。

日銀は利上げをしなかった。


政治家(とくに与党)は金利を引き上げて、再び景気が失速するようなことがあれば、

参院選で負けることは明らかなので、そういうことを言うのだ。

日銀が存在するのは、一切の利害から離れた完全に中立的な立場の専門家が、客観的に金融政策を決定するためである。

そこに政治家が口を差し挟んではいけないのである。

日銀法には、日銀の独立性が尊重されなければならないことが明記してある。
日銀法第三条第一項 日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない。

それにもかかわらず、1月の金融政策決定会合では、日銀が政治家の圧力に屈した、という印象を内外に与えた。実によろしくない。


◆バーナンキFRB議長は非常に立派である。

バーナンキFRB議長は、前任のグリーンスパン議長の後を引き継ぐ重責を担い、早1年が経つ。

巧みに金融政策を運営していて、評価が高い。

アメリカでは、昨今の円安により日本からの輸出が増え、特に自動車業界はそのあおりを受けて苦戦している。

このため、米自動車工業会は、この円安は日本政府が意図的に誘導したものであり、

場合によってはWTO(世界貿易機関)に提訴する、と息巻いており、議会の一部も同調している。

それにも関わらず、先週、バーナンキ議長は上院の公聴会ではっきりと

「日本政府が円安誘導を行っている事実は無い」

と発言し、外部からの圧力に屈しなかったのである。立派である。

また、それに対してバーナンキを辞めさせろ、と本気で言う政治家もいない。

こういうことに関しては、客観的に観察して、日本よりもアメリカの方が筋が通っている、と言わざるを得ない。

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2007.02.18

「<中川幹事長『忠誠心なき閣僚は去れ』講演で苦言」←お前が去れ。/バッハ無伴奏バイオリンパルティータ第2番より「ジーグ」

◆記事:<中川自民幹事長>「忠誠心なき閣僚は去れ」講演で苦言呈す

「安倍晋三首相が(閣議で)入室したときに起立できない、私語を慎めない政治家は美しい国づくり内閣にふさわしくない」。

自民党の中川秀直幹事長は18日、仙台市で講演し、異例の厳しい表現で政権内の緊張感欠如に苦言を呈した。

中川氏は「閣僚、官僚のスタッフには首相に対して絶対的な忠誠、自己犠牲の精神が求められる。

首相の当選回数や、かつて仲良しグループだったかどうかは関係ない」と強調した。

閣僚の相次ぐ失言や、正副官房長官、首相補佐官らの連携不足が首相の指導力発揮を妨げているとの党内の懸念を代弁した形だが、

中川氏のボルテージは上がる一方。

「自分が目立つことを最優先する政治家や、野党の追及が怖くて改革を進められない政治家は、内閣・首相官邸から去るべきだ。

首相を先頭に一糸乱れぬ団結で最高峰を目指すべきだ」
とぶち上げた。(2月18日19時50分配信 毎日新聞)


◆記事2:「閣僚、首相に尊敬の念がない」森元首相が苦言

インド訪問中の自民党の森喜朗元首相は13日夜、


ニューデリーで同行記者団と懇談し、安倍内閣について「安倍晋三首相に対する尊敬の念がない。

特にベテラン組がそうだ」と述べ、支持率が低迷する内閣の立て直しのため麻生太郎外相、久間章生防衛相らベテラン勢が首相をもり立てていくことが不可欠と指摘した。

「首相も遠慮し過ぎているのではないか。もっとリーダーシップを発揮すべきだ」として、首相に指導力発揮を求めた。

塩崎恭久官房長官、菅義偉総務相、首相補佐官ら若手にも「しっかりと支えていかなければ、ポスト目当てだったと思われる」と奮起を促した。

取りざたされている7月の参院選前の内閣改造については「今は周りが言うべきときではない」と強調。

柳沢伯夫厚生労働相の一連の発言については

「参院選に影響があるかどうか分からないが、選挙前になれば野党から批判されるから心配している」と懸念を表明した。

(ニューデリー=共同)(2月14日 10:06)


◆コメント1:「絶対的な忠誠心」ときたね。自民党はナチスかね?

正確には、ナチ党と書くべきだろう。1933年から1945年(第二次大戦が終わった年)までドイツの与党だった政党である。

その間(33年~45年)ずっと党首だったのが、アドルフ・ヒトラーであり、1934年、ヒンデンブルク大統領が死亡した後、ヒトラーは自ら「総統」と称した。

ナチスの支配下にあった期間のドイツを「ナチス・ドイツ」という。

ナチスドイツにおいては、ヒトラーは議会から立法権も取り上げ、完全に「独裁者」であったことはあまりにも有名である。

ナチスや、ヒトラーに逆らうものは次々と捕えられ、野党党員は政治犯として収容所に入れられた。

ヒトラーに対しては絶対的な忠誠心が要求された。少しでも「反逆心がある」と見なされると、生命の危険があった。

因みにこのドイツとムッソリーニのイタリアと三国同盟を結ぶという、感動的な外交センスの無さを発揮した国が日本である。

とにかく、中川自民党幹事長の発言は、70年も昔のドイツを思い浮かべずにはいられないほど、危険なものである。


日本国憲法においては、

第六十五条 行政権は内閣に属する

のである。内閣総理大臣は内閣を代表するが、絶対君主ではない。

首相に対して「絶対的な忠誠心」を強要することも、憲法に違反している。

読めば明らか。
第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

第十九条に但書はない。つまり、例外は無い、ということであり、内閣の閣僚と言えども思想・良心の自由は保障されるのである。


但し、話が少し横道に逸れるが、こと憲法の遵守となると話は別である。

日本国憲法第99条は次の通り。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

だから、私は、過去何度も書いたけれども、憲法を改正しようという安倍首相の発言自体既に違憲なのだ。


◆「イエスマン」に取り囲まれ失敗した権力者は枚挙にいとまがない

色々書いたが、歴史とか憲法とか、面倒くさいことを持ち出すまでもない。

国家の宰相であれ、民間企業の経営者であれ、まわりを「イエスマン」で固め、

忠告を受け入れなくなった権力者は、皆、ほぼ確実に悲劇的末路を辿る。

「人間の常識」である。


◆コメント2:森さん、安倍首相の出身校の名前の由来を知っていますか?

「知っていますか?」と書いたが、これ自体嫌味で書いている。無教養な森・元首相が知っているわけがない。

しかし、「首相を尊敬すべきだ」とは、待っていたような発言をしてくださいますねえ。

言うまでもなく、「尊敬の念」は他人から強要されるべきものではない。


安倍首相は小学校から、大学まで東京・吉祥寺の「成蹊学園」に通った。

成蹊は歴史のある学校で、旧制成蹊高校からは東大へ行き後に色々な方面で活躍した人がいる。

「成蹊」の名は「史記」に由来している。

「桃李言わざれども、下自ずから蹊(みち)を成す」

つまり、
「桃李は何も言わないが、美しい花や実があるから人が集まり、下には自然に道ができる。
徳ある者は自ら求めなくても、世人はその徳を慕って自然に集まり従うというたとえ。」(広辞苑 第五版)

森さんはきいたこともないだろうが、それはさておき、

首相周囲の人間に「絶対的な忠誠心」や「尊敬の念」を強要することが間違っているのは、

成蹊に16年も通った安倍晋三内閣総理大臣が一番よくご存知の筈だ。


◆芸術は永遠なり。バッハ無伴奏バイオリンの為のパルティータ第2番より「ジーグ」

キザなことを言うようだが、あまりにも卑俗・低俗な、人間の愚かしさについて書いていると、

ホトホトイヤになる。

本当に落ち込んだときは、何をやってもダメだが、すこしエネルギーが残っている時は、
同じ「人間」が、作曲後300年経っても演奏され、聴くものに感動を与える作品を作った、

という事実を確認したくなる。

私の場合、要するに、バッハを聴きたくなる。

バッハは無伴奏バイオリンの為のパルティータとソナタを3曲ずつ書いている(因みに、無伴奏チェロのための作品も6曲書いたが、これらは全て「組曲」という。「無伴奏チェロ組曲」である)。

パルティータの二番と言うと、「シャコンヌ」という大傑作があるのだが、これはあまり気軽に聴けない。

なにしろ、音楽評論家の吉田秀和氏によれば、「シャコンヌ」は「ヨーロッパ二千年の歴史の中でも最高傑作の一つ」(音楽だけではない。一切合際含めて、である)というほどなのだ。

演奏時間も15分以上かかる。聴くにも、気合いがいる。

だから、と言うわけではないが、私はパルティータ2番で「シャコンヌ」の前に演奏されるこの「ジーグ」が昔から好きだ。

良かったら聴いて下さい。




実に、美しい。


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「外為取引で追徴100人、申告漏れ半年で計20億円」←為替なんかやってはいけません。

◆記事:外為取引で追徴100人、申告漏れ半年で計20億円

個人投資家向けの外貨金融商品として人気の高い「外国為替証拠金取引」(FX)で多額の利益を得ながら税務申告を逃れたとして、

投資家が国税当局から相次いで追徴課税されていることが分かった。

昨年12月までの半年間だけで100人を超え、申告漏れ総額は約20億円に上るとみられる。

1年間で数億円の利益を上げながら無申告の投資家もいた。

取引業者には一部を除き、個別の取引を記した書類を税務署に提出する義務のないことが、

相次ぐ申告漏れの背景にあり、税法の不備が浮かび上がった形だ。

外為証拠金取引は、元手となる証拠金の数倍から数百倍に上る米ドルや欧州ユーロなどの外貨を売買し、為替の変動による利益を狙う。

リスクも大きいが、わずかな手持ち資金でハイリターンを期待でき、

インターネットで24時間取引できることもあって、投資家の人気を集めている。

(2月18日3時11分配信 読売新聞)


◆素人が外国為替取引などやってはいけない。

以前にも、外為取引に関して書いたことがある。

組織的詐欺」と慰謝料も=外為証拠金業者に賠償命令-東京地裁 素人が外国為替に手を出してはいけません。である。ココログ版ではここにあります

尤も、この時のニュースは、外為証拠金取引業者が顧客から集めた証拠金で自己売買をして、

損失を被り倒産して、どこかへ逃げてしまったり、捕まったり、と言う話で今回とは状況が違う。

引用した記事によれば、今度は、個人が外為で実現利益を上げておきながら、所得として申告しなかったので、

脱税として扱われ、追徴金を取られていた、という話である。

つまり、2005年11月では顧客は「損をし」ていたのに、今回は「儲かっ」ていたのである。


私が強調したいのは、脱税・追徴金云々(うんぬん)ではない(それが問題ではないとは、言わぬが)。

それよりも、この「大儲けした人間が100人以上もいる」事実に気を取られ、

「自分も・・・」と考える人がいることである。

外為証拠金取引で扱うのは、所謂「スポット為替」という一番原始的な相場取引なので分かりやすいが、これほど危ない取引も無い。

株のデイ・トレーディングどころではない。

下手をすると、文字通り一秒で数百万円、数千万円の損失を被る。詳しいことは、

組織的詐欺」と慰謝料も=外為証拠金業者に賠償命令-東京地裁 素人が外国為替に手を出してはいけません。か、

又はココログ版の同じ記事を読んでいただきたい。


◆それにしても、読売新聞の記事の締めくくり方が良くない。

読売の記事の書き方、特に最後が良くない。

リスクも大きいが、わずかな手持ち資金でハイリターンを期待でき、

インターネットで24時間取引できることもあって、投資家の人気を集めている。

「人気を集めている」のが「良いもの」とは限らない。

リンク先にも書いたけれど、いくら金利や経済指標を分析しても、チャート分析を駆使しても、損をするときは必ずある。

ありていにいえば、「丁半バクチ」なのである。

銀行・証券会社・生命保険をはじめ、普通の事業会社(商社・メーカー等々)で、

一日中、何年も、何十年もこういうことをしているプロですら、毎回上手く行くとは限らないのである。

また、欧米の大証券会社や投資銀行(メリルリンチとか、ゴールドマンサックスとか、挙げるとキリがない)には、

お抱えのエコノミスト(文字通りの意味は「経済学者」だが、要するに、経済全般・金利・為替などの予想をする専門家)がいるが、

彼らが定期的に出すレポートでも、こと「為替相場」に関しては慎重だ。

たとえば、3か月後、6か月後、1年後にはいくらになっているか、に関しては、出来る限り表現に曖昧さを持たせている。

後で、もしも、予想が外れてもクビになったり訴えられたりしないためである。

要するに、外為相場取引は、理屈でやっても、勘に頼っても、百発百中ということは絶対にない。


引用した記事では、印象として「個人で莫大な利益を上げた人がいること」、が読者の記憶に刻み込まれる。

実際には、その何倍、何十倍もの(多分)損をした人がいることを併記するべきなのである。


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2007.02.17

米産牛肉、また条件違反=出荷施設からの輸入を保留-月齢制限超過の可能性」日本は「客」なのだ。しっかりしろ。

◆記事:米産牛肉、また条件違反=出荷施設からの輸入を保留-月齢制限超過の可能性

厚生労働、農水両省は16日、米国から出荷された牛肉の中に、日米で取り決めた輸入条件に違反するものが含まれていたと発表した。

米政府が発行する証明書に当該商品が記載されていない上、条件の「生後20カ月以下」が確認できず、月齢制限を超過している可能性もあるという。

両省は詳細な原因が分かるまで、出荷した食肉処理施設からの輸入手続きを保留する。

昨年7月の輸入再開以来、条件違反で出荷施設からの輸入が停止されるのは2度目。

今回は両国が「輸入状況の検証」に位置付ける期間の最終局面だっただけに、今後の輸入条件緩和に向けた動きに影響を与えそうだ。 (2月16日13時2分配信 時事通信)


◆解説:これまでの経緯


  • 2003年12月、アメリカでBSE(牛海綿状脳症)に感染した肉牛が確認された(これ以前にアメリカにBSE感染牛がいなかった、という証拠は無い。ずさんな管理を見るとずっと前からいた、と考える方が自然である)。これに伴い日本はアメリカからの牛肉の輸入を全面的に禁止した。

  • アメリカからは日本に対して、「早く輸入を再開しろ」と強い圧力が加えられた。

  • 日本はアメリカに肉牛の全頭検査を要求したが、2004年1月(BSE発見から一ヶ月後)、アメリカは拒否した。

  • その後もアメリカはしつこく輸入再開を日本に要求した(2005年3月には米農務長官が、牛肉禁輸は「日米関係に悪影響を及ぼす」と「警告」した。

  • 一方日本の厚労省は2005年3月31日、1980~1996年英・仏いずれかに一日でも滞在した者は献血するな、との通達を出した。

  • 2005年6月24日、米国で2例目のBSEが出たことが確定した。

  • アメリカの牛肉管理体制に何ら進展はないのに、日本の専門家の諮問会議、プリオン調査会は2005年10月24日、「米産牛肉 年内にも輸入再開の見通し」との見解を発表した。

  • 2005年11月、ブッシュが来日、小泉と会談。小泉は11月16日、あっさりと年内輸入再開の方針を伝えた

  • 2005年12月12日、日本政府は米国産牛肉輸入再開を正式に決定した。

  • 2005年12月16日、早くも輸入再開後第1便が日本に到着した。

  • 2006年1月20日、輸入再開の条件として「特定危険部位の除去」が明記されていたにもかかわらず、輸入再開からわずか1か月後、特定危険部位の一つ、脊椎が付着したままの輸入牛肉から発見された。日本政府は再び、米国産牛肉の輸入を禁止した。

  • この後、米国内の食肉処理施設について「再開前に現地調査が必要」と明記した政府答弁書の存在が明らかになった。実際には調査完了前に輸入再開に踏み切っており、政府の判断の拙速さが批判を浴びた。

  • 2006年7月27日、政府決定により半年間輸入を禁止していた米国産牛肉の輸入再開を決めた。再び輸入を開始しても安全であると判断した根拠は明らかではない。

  • そして、昨日、輸入条件の一つ「月齢が生後20か月以下」であるかどうか疑わしい牛肉が、輸入されていたことが分かった。


◆コメント:みんな、いい加減だ。

米国政府はどこまで日本をバカにするのか。

日本政府はどこまで国民をバカにするのか。

日本国民はどこまでお人好しなのか。

「解説」に書いたとおり、厚労省は1980年~1996年にただの一日でもイギリスかフランスに滞在した者は献血してはいけない、という「お触れ」を出している。

これは、一回でもBSE感染牛の肉を食べたら、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病に罹患している可能性がある、と政府が考えている事を意味する。



そこまで厳密にやるなら、歩行困難で、明らかにBSEに感染している牛の肉を平気で食肉加工施設へ回してしまうアメリカの牛肉を、どうして輸入出来るのか?

アメリカがこういうずさんな管理をするのは、もともと、日本人ほど食品の衛生に潔癖でないのと、

日本人なんかどうなっても知ったことではない、というレイシズムの現われであると考えられる。



日本政府と役人は、アメリカに睨まれるのが何より怖く、国民の生命に、対して関心がない、と見なされても仕方がない。



日本国民は日米両国政府のいい加減な対応に怒らず、安くてまずい牛丼を喜んで食いたがる。

これは、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病のことなど知らないか、

知っていても自分だけは罹らないだろう、となんの根拠もなくタカを括っているか、

罹っても構わないと思っているのだろう、と見なされても仕方がない。



米国の牛肉を輸入するかしないかは、外交問題以前に「商売」の問題だ。

アメリカは売り手であり、こちらが客なのだ。売り手は買って欲しかったら、客の注文を良く聞くことだ。

客は、「いい加減なものを売りやがって」とガンガン文句を言えば良いのである。


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2007.02.15

「核臨時停止で重油100万t」北朝鮮が勝手な解釈←共同文書白紙に戻す。安保理でもう一度制裁決議案を動議したら?

◆記事:「核臨時停止で重油100万t」北朝鮮が勝手な解釈

【ソウル=平野真一】北京で開かれていた6か国協議で13日に採択された共同文書について、

北朝鮮が同日、自らに都合のいい一方的な解釈を打ち出し、早くも履行に暗雲が差している。

共同文書は、北朝鮮が核放棄に向けた措置を取らない限り、大量なエネルギー支援を得られない仕組みになっているが、

北朝鮮は核施設を「臨時」に停止しただけで100万トン供与の合意を取り付けたと主張しているためだ。

北朝鮮が支援規模に文句をつけ、合意を履行しないための布石でないかとの見方が出ている。

共同文書は、北朝鮮が核放棄に向けて取るべき措置を2段階にわけ、

〈1〉60日以内に核施設の活動停止・封印と、国際原子力機関(IAEA)による監視・検証を受け入れれば、他の国は重油5万トンを支援

〈2〉さらに核計画を完全に申告し全施設を使用不能にすれば、最大95万トンを支援する――

としている。 (2月14日21時55分配信 読売新聞)


◆コメント:だから、(北に)甘いところを見せちゃダメなんですな。

昨日、6カ国協議で合意した文書がある。それは、どのような内容だったかというと、

北朝鮮は初期段階措置として寧辺の核施設を停止・封印し、国際原子力機関(IAEA)の監視・査察を受け入れる見返りに、各国は60日以内に5万トンの重油に相当するエネルギー援助を実施。

従って、本当に北朝鮮が読売新聞の記事に書かれているようなことを言っているのならば、甘やかしてはいけないのである。

共同声明、合意文書は、いわば国家同士の契約(書)でり、この「契約」では北朝鮮は、
「核施設を停止・封印し、IAEA(国際原子力機関=国連の組織の一つ)の査察を受け入れる」

「債務」を負うのである。北朝鮮がそれを実行するつもりはないというのならば、

北朝鮮は契約を破棄した、と、考えられる。そう見なされても仕方がない。

だから、6カ国協議の他の当事国は、その債務
「(北に対して)60日以内に5万トンの重油を提供する」

ことを履行する法的責任は消滅したと考えるべきである。


◆北は「核」だけがよりどころなのだから、普通の条件では、手放す筈がないのだ。

北朝鮮なんてのは、国力(GDP)で見たら日本の200分の1しかない。

ホントならば一捻りで潰せる、吹けば飛ぶような弱小国で、わが国に「タメ口」をきくことすらおこがましい。

ところが世界の歴史を読むと分かるが、こういう「弱い国」は外交が上手い。上手いというと褒めているようで癪だから、書き直すが、「悪知恵が働く」のである。

何とか知恵を絞らないと、他国に潰されてしまうからである。


北朝鮮が、国民が200万人も(餓死)しているのに、必死で覚醒剤を密輸したりしてカネを集め、核兵器の開発をするのは、

あの戦争好きのアメリカでさえ、核兵器を持っている国を攻撃したことがない、という歴史的事実を知っているからだ。

特に、まずいことに、核兵器を持っていなかったイラクがアメリカにより無茶苦茶にされるのを、首領様ははっきり見てしまった。だから、

「これ(核)を手放したら、終わりだ」というわけで、昨年7月にはいきなりミサイルを発射し、
10月には核実験を行った(のであろう、ということになっている)。それにより、

「本当に(核を)持っているんだぞ?分かったか?」

と、「示威行動」をしたのである。


◆10月に国連安全保障理事会は全会一致で「制裁」を決議したが、甘すぎたようだ。

国連安保理は、昨年、日本時間10月15日午前2時45分、全会一致で北朝鮮に対して、

国連憲章第7章「平和への脅威」第41条「非軍事的措置」を行う決議を採択した。

その骨子は、
一、国連憲章第7章に基づき行動し、第41条の下で措置

一、北朝鮮にすべての核兵器、核開発計画の完全かつ検証可能な形での廃棄を義務付け

一、北朝鮮への核、ミサイル関連物資やぜいたく品の禁輸

一、北朝鮮の核、ミサイル、大量破壊兵器の開発に関与した法人・個人の金融資産凍結

一、北朝鮮の核、ミサイル、大量破壊兵器計画に関与する人物の入国阻止

一、必要なら北朝鮮に出入りする貨物検査を含む協調行動

という内容である。

これでも採決するまでに随分外交官たちは頑張った筈だ。常任理事国が拒否権を発動したら、

一発で、白紙になってしまうのだから。

しかし、これを見ると、要するに北朝鮮に対して、核兵器を捨てろ、といい、北朝鮮がこれ以上核兵器を開発出来ない(或いはやりにくく)する程度が目的である。

捨てなかったら軍事的に移行するぞ、とは言えない。

それでは、捨てろと言われても捨てるわけがない。


◆こうなったら、エネルギーと食料を禁輸

これほど、北朝鮮にナメられるのは、思い切った措置に出ないからで、常任理事国の中国とロシアが如何にも邪魔だが、死ぬ気で同意させるしかない。

つまり、非軍事的措置で、食い物を一切北朝鮮に売らない。

首領様も取り巻きたちも国民を餓死させておきながら平気なのは、自分は腹一杯に美味いものを食えるからだ。

多少は蓄えがあるだろうが、食料を禁輸すれば、いずれ無くなる。

ここから先は、真面目な話、決して国民には公にされないような、諜報の世界だろう。

私にも分からないが、プロのアジテーター(民衆が蜂起するように扇動する工作員)を送り込む、など、色々なことをやるらしい。

これは、フリーマントルや、フレデリック・フォーサイス(「ジャッカルの日の著者)の読み過ぎではない。

私が学生時代に国際政治学を教わった教授が、元国家機関にいた方で、それとなく教えてくださったのである。

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2007.02.13

「全核施設『無力化』に同意=北、100万トン重油支援条件に」←日本政府は、「拉致問題に進展が無ければ支援なし」でしたよね?

◆記事1:全核施設「無力化」に同意=北、100万トン重油支援条件に-6カ国協議



【北京13日時事】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は13日夕、北京の釣魚台迎賓館で全体会合などを行い、協議の成

果をまとめた「共同声明」を採択して閉幕した。

共同声明は、北朝鮮が最大で年間100万トンの重油に相当する経済・エネルギー・人道援助などを受ける見返りとして、

すべての核計画を完全申告するとともに、あらゆる既存の核施設を「無力化」することに同意。

核放棄に向けた具体的な道筋を示すことで、朝鮮半島非核化に向けた実質的な第1歩が踏み出された。

共同声明によると、北朝鮮は初期段階措置として寧辺の核施設を停止・封印し、

国際原子力機関(IAEA)の監視・査察を受け入れる見返りに、各国は60日以内に5万トンの重油に相当するエネルギー援助を実施。

この期間中に米朝、日朝とも、国交正常化に向け、直接対話を開始するほか、

米国は北朝鮮のテロ支援国家指定解除に着手することも確約した。

(2月13日20時1分配信 時事通信)


◆記事2:<日朝協議>安倍首相「拉致問題で具体的進展ない」

安倍晋三首相は13日の衆院予算委員会で、12日に行われた日朝協議について

「拉致問題の解決に向けて強く北朝鮮に求めたが、具体的な進展はなかった」と述べた。


一方、6カ国協議については「一定の前進があった」と評価。

同協議の主要議題になっている北朝鮮へのエネルギー支援問題では

「日本としては拉致の問題があるので、そういう援助を行うことはできない」と指摘したうえで、

「そういう(北朝鮮の核廃棄に向けた)枠組みを作っていく中において、

北朝鮮を各国が促すことについては協力していこうということだ」とも語った。

これに関連し、塩崎恭久官房長官は13日午前の記者会見で、

「各国が合意できた場合に行う支援を促進するための協力はあり得ると考えている」と述べ、

拉致問題とは切り離す形で間接的な支援には応じる用意があることを明らかにした。

 (2月13日11時20分配信 毎日新聞 )


◆コメント:こういうのを「詭弁を弄する」というのですよ。

はじめに、説明します。

「6カ国協議」の当事者(参加国)は、日本、アメリカ、中国、ロシア、韓国、北朝鮮です。

この会議の目的は何か?というと、日本以外の国にとっては、

「北朝鮮に核を放棄させること。少なくともこれ以上核兵器を作らせない。そして当然ながら使わせないようにすること」

なのです。

つまり、日本以外の国にとって、拉致問題ははっきり言ってどうでも良いのです。

だから、拉致問題に進展は無かった、と安倍首相は平気で言っていますが(この人もどういう神経なんだ?)、

日本がもっと騒がなければ進展が無いのは当たり前なのです。

今回も、すごすごと、引き揚げてくるようです。結局北朝鮮は、

「核を捨てても良いけど、油をくれなければイヤだ。」

と駄々をこね、

日本以外の国は、あっさりと、とは言いませんが、比較的簡単にその条件を認めてしまった。

日本は、他の国が北朝鮮の言う通りになるのを見ていて、北朝鮮から「拉致」の「ら」の字も引き出せません。

これは、政治家も外交官も、まず自分の保身を考えてしまうからでしょう。

「日本が拉致にこだわりすぎるから、6カ国協議が決裂し、北朝鮮は核を廃棄しないのだ」と他の参加国から非難され、

役所も政界も責任のなすりつけ合いの世界ですから、

「同盟国、米国や他国との関係を悪化させ、北朝鮮の態度を硬化させ、核の脅威を増大させた。」

と言われるのが怖い。これが、根本にあるのでしょう。

特に、安倍政権は支持率が急降下中で、参院選前ですから、失点は避けたいということでしょうね。


しかし、そういうことをやっているから、いつまで経っても進展しないのであって、

米、中、露、韓からいくら文句を言われようとも、
「北(朝鮮)が拉致問題の解決に向けた誠意を示さない限り、日本は絶対に合意書にサインしない」

と、肚をくくらないとダメなのではないでしょうか。

但し、そういうことを政治家や外交官に要求するからには、国民もまた肚をくくらないとダメですね。

簡単にいえば、
「ミサイル撃てるものなら撃ってみやがれ!」

という覚悟を決める、というか、そういう迫力が世論に出てこないといけないのではないでしょうか?

「横田めぐみさんたちは、気の毒だ。一刻も早く日本に返すように政治家と外交官はしっかりやれ。但し、俺たちが危ない目に遭うのはイヤだ」

ということじゃ、ダメなんですよ。多分。



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2007.02.12

トランペット協奏曲CDの金字塔 「トランペット協奏曲集」モーリスアンドレ、カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

◆何だかんだ言って、きちんとCDをお薦めしていなかったですね。

フランスのトランペット奏者、モーリスアンドレについてこのところ、随分何度も書いています。

その度に音楽をここに載せていたのですが、それは、普通「トランペット協奏曲のCDをお薦めする」と書いても、

大抵の人は買わない、従って聴くこともないだろうと、思ったからです。



その状況は今でも多分あまり変らないでしょう。学生時代にトランペットを吹いていたことがある。とか、

ブラスバンドをやっていた、という人以外、「協奏曲」と言ったら、まず、ピアノかバイオリンであって、

そのずっと後にチェロか、フルートあたりが来るのでしょう。

そして、トランペット協奏曲なんて「得体の知れないもの」に興味は無い、ということになる。



しかし、口幅ったい言い方ですが、私が御紹介したモーリスアンドレの演奏を聴いて、

それまでクラシックのソロ・トランペットなど全然知らなかったが、意外にいいね、というメールを頂戴したことが一度ならずあります。

これほど嬉しいことはありません。

そこで、今日は、私の音楽鑑賞歴の中から「真面目に」(いつも真面目なつもりですが)、

1枚の「トランペット協奏曲集」をお薦めします。


◆「トランペット協奏曲集」モーリスアンドレ、カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

モーリス・アンドレはフランス人ですから、フランスの「エラート」というレコード会社から出しているレコードが多かったのですが、

EMIにも録れるようになりました。



移籍したのかどうか、そういう契約関係にはあまり興味がありませんが、

EMIとも契約したおかげで、私にとっては「夢のような」CDが発売されました。



3つのネットショップで調べたので、リンクしておきます。

Amazon(国内盤)

HMV(輸入盤)

タワー・レコード(国内盤)です。

Amazonには一枚しかないようなので、他の店も載せた次第です。



正確に言うと、この録音が最初に発売されたのは、「CD」が発明される前のことです。

アナログレコードとして発売されました。それは、しかし、本質ではない。どうでも良いことです。

カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が伴奏をして、モーリスアンドレがソロを吹く。

ソリストも、伴奏も世界一です。これ以上贅沢な企画は無いのです。



カラヤンもベルリンフィルも、一流の音楽家と認めなければコンサートにもレコードの録音でも協奏曲のソリストとして招きません。

逆の言い方をするならば、カラヤン・ベルリンフィルのソリストに呼ばれた、ということは、

トランペットに限らず、どの楽器でも、声楽家でも、「一流の音楽家」の太鼓判を押された、と言うことです。

アンドレが一流なのは、いずれにせよ聴けば明らかですが。


◆フンメル、レオポルド・モーツァルト、テレマン、ヴィヴァルディの4曲です。

標題は、「トランペット協奏曲CDの金字塔」としましたが、実は、少し残念なことがあります。

トランペット協奏曲といえば、ハイドンとフンメル、と相場が決まっているのですが、このCDは、ハイドンを録れてないことです。

演奏時間を考えても充分に入るはずなのですが、何故外したのか分かりません。

レオポルド・モーツァルト(モーツァルトの親父さんです)を録れるぐらいなら、ハイドンにして欲しかった。



しかし、それでもなお、このCDはやはり素晴らしい演奏ばかりです。



フンメルという人は、クラシック・ファン以外はあまり知らないと思いますが、何処の馬の骨か分からないような人ではありません。

モーツァルトの弟子であり(ということは、モーツァルトがフンメルを「見所がある」と考えていたことを意味します)、

ベートーベンの友達(ベートーベンの友達ってのはしんどいだろうね)、メンデルスゾーンの作曲の先生です。

自分はピアニストなので、作品はピアノ曲が多いのですが、

私は正直に告白しますと、この「トランペット協奏曲」以外のフンメルの曲を聴いたことがありません。

この一曲でも私にとってフンメルは不滅なんですが、いずれ他の作品も聴いてみようと思います。


◆約一ヶ月前にテレマンを聴いていただきました。

約一ヶ月前、1月13日付(ココログでは14日付)で、テレマンのトランペット協奏曲という記事を書きました。

あのテレマンもこのCDからです。



今日はフンメルの協奏曲から極めて技巧的な第3楽章を聴いていただきたいと思います。

フンメルは前述の通りピアニストですが、トランペット協奏曲を書こうとした経緯が本当のところ、良く分かりません。

多分、書きたくなるようなトランペットの名人がいたのでしょう。

演奏者が作曲家の創作意欲を刺激した例は、音楽史上しばしばあったことなのです。



フンメルは「トランペットのトランペットたる所以」を実に上手く捉えている、と思います。

この第3楽章、演奏時間でいうと、2分40秒辺りから、非常に細かい装飾音の連続があります。

アンドレの演奏は神業のようです。

兎にも角にも、お聴き下さい。





私は、この演奏を何百回聴いたか分かりません。

何度聴いても感心するんです。ワクワクするのです。

そして、「やはり私はトランペットが好きだ」、とつくづく思います。

それでは、今回はこの辺で失礼します。


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2007.02.11

「いじめ自殺 生徒の母が名前、写真公表」←被害者ではなく、加害者の名前と顔を公表しろ。

◆記事:いじめ自殺 生徒の母が名前、写真公表 都内のシンポで

いじめを苦に我が子が自殺した親らが集うシンポジウム「生まれてきてくれた命たちへ」が10日、東京都内で開かれた。

各遺族が体験談を語る中、昨年10月に起きた福岡県筑前町立三輪中のいじめ自殺事件の当事者、森美加さん(36)も登壇。

亡くなった長男啓祐(けいすけ)君(当時13歳、中2)の名前と写真を初めて公開し、

「息子が残したメッセージを多くの人に伝え、笑顔の絶えない社会をつくりたい」と涙ながらに語った。

いじめのない社会を目指すNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)などが各遺族らに呼びかけて開いた。

森さんは、啓祐君も気に入っていたという小学校卒業アルバムの写真パネルを横に、「当初は息子の名前を明らかにすることはためらいがあった」と説明。

だが、中学進学を控えた二男(12)が「啓兄ちゃんは悪いことをしてない。

だから僕は胸を張って中学校に行くよ」と語るのを聞き、夫順二さん(40)と相談し公表を決めた。(後略)

(続きはhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070211-00000004-maip-sociで)


◆コメント:被害者の名前が公表されるなら、加害者の名前と顔を公表すべきだ。

記事に登場する女性はは読んで分かるとおり、「いじめ自殺」が急に騒がれ始めるきっかけとなった、

昨年10月11日に自殺した、福岡県筑前町立三輪中の生徒のお母さんである。

どうして、被害者の実名を、親が「勇気を振り絞って」公表しなければならず、一方、加害者の名前は公表されないのだ?

どう考えても、順番が逆だろう。


◆コメント:いじめは犯罪だ、という社会的認識を確立しないから、いつまでも(対応が)曖昧なのだ。

私は、いじめに関してはっきりとした意見を持っている。

それは、

「まず、いじめる奴が悪く、いじめた人間は罰せられるべきだ」

ということである。

新聞・雑誌・テレビが、特に昨年から「いじめ対策特集」「いじめを考える」の類を数え切れないほど組んでいるが、どれも甘い。

そもそも「いじめをなくそう」という表現が、認識の誤りを端的に示している。

「いじめ」は自然に起きるものではない。

過失でもない。「火の元に用心して火事を防ごう」とは訳が違う。


「いじめは」加害者が、「悪い」と知っていながら、なお、故意に能動的に実行する行為であり、

その行為は、暴行罪、傷害罪、名誉毀損罪、侮辱罪、窃盗罪、器物損壊罪など多くの犯罪の構成要件に該当する。

犯罪とは、「構成要件に該当する、違法、有責な、行為」である。」

現行法上、未成年者は責任能力が無いとみなされ(実際にはそんなことはないのは、経験則から明らかである)、

そのため、有責性がない(責任能力がない)と見なされるので、「犯罪」ではないのだ。

それに加えて少年法で特別に保護されている。だから、刑務所に行かないで済んでいるだけだ。

「悪いことを悪い」と認識して実行に移したものは、ガキであろうが刑罰を加えるべきである。

人ひとりを自殺にまで追い込んだということは、永遠に取り返しの付かない悪業である。

それだけのことをしてしまったのだから、加害者は一生その罪を背負うべきである。


◆コメント:いじめられる側が悪いという論理のあやまり。

多くの加害者や、親は

「被害者がウジウジ、めそめそしているから、イジメられる隙をあたえるのだ」

という。こういう言動を日本語で「盗人猛々しい(ぬすっと たけだけしい)」という

(意味の分からない人は辞書をひいてください)。

要するに、こいつは何か気にくわないとか、いじめたら面白そうだ、などの、

「情緒的動機」がイジメを開始するきっかけとなることが多いが、これは何の言い訳にもならない。



この世の中は、誰のために存在するのでもない。貴方のために、或いは私の為に存在するのでもない。

従って、世の中には自分にとってムシの好かない人間が「いるのが当たり前」なのだ。

貴方や私自身も誰かから、「顔を見るのも嫌な奴」と思われているかも知れぬ。

お互い様だ。そんなことを云っても仕方がない。

その感情を理性で制御して人間社会は成り立っている。

制御できるようになるのが大人になる、ということだ(その意味で最近は発育不全の「大人」が多いようだが)。


とにかく。

イジメをする奴は、この、誰もがしている我慢が出来ない人間だ。

理性より感情(というか殆ど本能)が勝った幼稚な生物なのだ。


◆コメント:「悪い奴を懲らしめる」ことも許されない。

ある人間が悪いことをしているのでこれを懲らしめるためにイジメた。という「イジメの正当化」もよく見かける。


社会科の教科書をもう一度読んで下さい。

近代社会の法治国家では、「自力救済」を禁じている。


何かをされても、正当防衛以外、自分で「仕返し」をしてはならぬ。

また犯罪行為を現行犯で逮捕することは刑事訴訟法上認められているが、これを如何に罰するかを決めるのは司法権の仕事だ。

個人(又はその集団)が私的制裁(リンチ)を加えることは、我が日本国の法律では許されていない。


「イジメ」において、被害者に何らかの原因があったとしても、

「イジメ」は、まず、加害者が悪い、というのは、以上の理由による。

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2007.02.10

受験シーズンですね。"Cry now.Play later."(今、泣いて、あとで弾け)と言ったバイオリン教師がいます。/アルビノーニ:トランペット協奏曲

◆イワン・ガラミアンというジュリアード音楽院のバイオリンの先生です。

先日、シューベルトの誕生日(1月31日)付の記事で、YouTubeの映像紹介しました。

ここでバイオリンを弾いている太った人が世界的なソリストのパールマンという人で、

となりでビオラを弾いているのは、同じくバイオリンのソリスト(バイオリニストは練習すればビオラも弾けます)でズッカーマンといいます。



この二人だけではありませんが、世界的なバイオリン・ソリストを大勢輩出した、ジュリアード音楽院のバイオリン教師がいました。

イワン・ガラミアン教授です。



怖いので有名で「イワン雷帝」(旧制ロシア帝国の皇帝。暴君として悪名高い)とあだ名を付けられていました。

とっくに故人となっていますが、レッスンの厳しさは有名だったようです。

前回のレッスンで注意されたところが直っていないと、"Leave!"(帰れ!)と来る。

この先生に習いに来るような学生は既に充分上手いのですが、

楽器の構えとか弓の使い方(運弓=うんきゅう。ボーイング。)が気に入らないと、徹底して基礎からやり直し。

曲なんか弾かせて貰えない。半年間、開放弦でボーイングの練習だけ、させられたとか。

いろいろな伝説があります。


◆「今泣いて、後で弾け」

"Cry now.Play later."(今、泣いて、あとで弾け)

とは、
「曲の練習は後で良い。基礎が出鱈目だったり、いい加減だと絶対に上手くならん。」

そして、
「基礎が身についたら、とにかく出来る限り高度なテクニックを習得しろ。今は辛いだろう。しかし今、泣くほど辛い練習に耐えれば、後でどんな曲でも弾けるのだ。」

という意味です。


◆受験勉強は、“Cry now.”なのでしょう。

学生の頃は、文化系なのに何故、物理や化学を勉強するのだ、とか理系なのに古文なんか要らないよと思うでしょう。

確かに、直ぐに必要じゃない知識もあるけれど、もし、高校で習ったことを全て覚えていたら、大変な教養人です。

後で世の中が非常に面白くなると思います。



私など環境問題について書くときには、もう少し真面目に化学・物理を勉強しておけば良かったと思うし、

金融派生商品(デリバティブ)を本当に理解するためには、数学が不可欠です。

私が学生だった頃から、

「日本の学校教育は知識偏重の『詰め込み教育』で、思考力の訓練が足りない」

と言われていたのですが、それは間違いだったと思います。

「詰め込み教育」でいいのです。「詰め込み」方がまだまだ甘かったと思います。


知識はバイオリニスト(及び演奏家一般)で言えば「テクニック」です。

テクニックが無ければ、「音楽的に表現したい」ことを音にして表現できない。

一般人なら、「知識」がなければ「思考」などできません。

知識がないと「感情」「感覚」に頼るしかない。それはしばしば、誤った結論を導きます。

合格した人は大学の専門課程のみならず、教養課程でやることをバカにしないことです。


◆私は、予備校時代に教わったことが今でも役に立っています。

今からこんな事を書くのも失礼ですが、万が一不合格の時には「浪人」ですけど、予備校に通うことは貴重な経験です。

ご両親は多少心配でしょうが、高校時代の知識を定着させる時間が出来た、と思えば良いのです。



私は一浪して「代ゼミ」に通いましたが非常に楽しかった。

全国から色々な人が集まっていて、大変ユニークだし、先生がた(今の先生は存じませんが)の教え方がものすごく上手かった。



そして直接的に「受験」に関わることではないけれど、様々な貴重なことを教えて頂きました。

英語の先生からは、同時通訳者の國弘正雄先生が提唱する「只管朗読」

(意味を理解した英文をただひたすら繰り返し、音読する)という方法の存在を教わりました。

その後大学に合格してからもずっとこれを続けたおかげで(英会話学校に行ったことは全くありません)、

後にロンドン駐在となった時、英語には困りませんでした。



国語の先生は、すごく頭の切れる人気講師でしたが、
「文章を本当に理解しようというときには、筆写してみると良い」

と、驚くほど地道な方法をアドバイスを受けて感嘆しました。



更に(今の「代ゼミ」では、あるかどうか分からないのですが)、当時は「特別教養講座」というイベントがあり、

勿体ないほど高名な先生のお話を聞くことが出来ました。どの先生も大変真摯に話してくださいました。



例えば、フランス史・フランス革命研究の権威、京大の故・桑原武夫先生。

「学者とはこういうものか」と思わずにいられないほどの学識・見識でした。



そして、平山郁夫画伯。

言うまでも日本を代表する大画家(東山魁夷、加山又造両画伯とともに、日本の「三『山』」と言われます)です。

あの平山郁夫先生が、シルクロードのスライドを映しながら、説明してくださいました。

それも素晴らしかったけれど、私は平山先生の謙虚なお人柄に感動しました。



最初、演壇に立っておられたのですが、スライドのときには、座った方が具合が良さそうだというので、

予備校の事務方の男性がが女性の事務員に椅子を持ってこさせたのです。



こういうとき、偉そうにする人が多いものです(社会に出ると良く分かります)が、

平山先生は、椅子を運んできてくれた女性事務員に

「あ、恐れ入ります。」

とおっしゃったのです。この一言で私は平山先生を尊敬するようになりました。



何だか「予備校礼賛」みたいになってしまったけど、勿論合格を目指していただきたい。

ただ、仮に浪人しても、そんなに大変な事じゃないですよ、為になるよ、と言いたかったのです。


◆音楽:アルビノーニのトランペット協奏曲(モーリスアンドレ)

つい先日、アルビノーニのオーボエ協奏曲ってのは本当に綺麗ですよ。を書いたばかりですが、

今日はトランペット協奏曲です。

何度も紹介している、不世出の名手、トランペットのモーリスアンドレが、アルビノーニのトランペット協奏曲を演奏しています。

これは原曲は多分オーボエか、バイオリンです。

アルビノーニの作品ってのはあまりよく整理されていないので、作品番号など不明なのですが、とにかく素晴らしい。



のびやかな美しい音でゆったりと旋律を歌う第一楽章です。







第二楽章はアレグロで「これぞ、モーリスアンドレ」と言いたくなる抜群のテクニックを披瀝しながらも、音楽的です。

非常な高音でも音の柔らかさが保たれ、「狂う」と言うことを知らないのか?といいたくなるほど、正確な音程。

ピッコロトランペットは(トランペットに限りません。管が短くなるほど音程は狂いやすい)音程が難しいのです。







非常な名演だと思います。

それでは、また。

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2007.02.09

「認識や愛情行動促す物質を特定、治療へ応用も 金沢大」←発達障害が治療出来るかも知れないという話。かなりの朗報だと思います。

◆記事:認識や愛情行動促す物質を特定、治療へ応用も 金沢大 (朝日新聞 2月8日10時09分)

相手とのコミュニケーションを取ったり、母親が子どもを守ったりする生き物の「社会行動」に関係するたんぱく質を、

東田陽博(はるひろ)・金沢大医学系研究科教授(神経化学)らのグループがマウスの実験で特定した。

発達障害の治療に応用できる可能性があるという。7日付で英科学誌ネイチャー電子版に発表する。

東田教授らは、脳などに多い「CD38」と呼ばれるたんぱく質を作れないマウスが、異常な行動をすることに注目。

約30匹で実験を繰り返した結果、記憶能力などは正常にもかかわらず

(1)雄が雌を認識する

(2)母親マウスが巣から引き離された子どもを巣に戻す――

といった行動にかかわる能力が、約9割のマウスで欠けていた。

さらに、このマウスでは「オキシトシン」と呼ばれるホルモンの脳内濃度が低くなっていた。

注射で補充すると行動が正常に戻ったことから、東田教授は「CD38が脳内のオキシトシンの分泌を促し、

母親の愛情行動などを支えていることがわかった」としている。

オキシトシンは、子宮収縮や母乳の分泌などに関係するホルモンとして知られる。

最近になって、このホルモンが脳で働くと、「相手への愛情や信頼感が生まれる」可能性が指摘されている。

他人とのコミュニケーションがうまく取れない発達障害との関係も研究されている。


◆コメント:発達障害(自閉症、アスペルガー症候群など)は治療法が無い、と言われていたのです。

このニュースを取り上げていたのは、朝日と時事だけだったので、あまり知られていないと思い、取り上げた。

精神科で取り扱う分野の一つに「発達障害」と呼ばれるものがある。

非常に範囲が広いが、冒頭の記事が関わるのは、所謂「自閉症スペクトラム」に含まれる部分ではないかと思われる。

「自閉症」といっても簡単に判断できない。診断が難しい。

知的発達の遅れを伴うものと伴わないものがある。知的発達の遅れといっても、「言葉のおくれ」なので、

単に他人より遅いだけのこともあるから、簡単に診断できない。

後者ははアスペルガー症候群などとよばれる「高機能広汎性発達障害」で、前述の通り、知的障害を伴わない。

いずれの場合も何が問題なのか?というと、

「他人の気持ちが分からず、コミュニケーションに問題があり、したがって社会生活を送る上で支障を来す」のだという。

しかし、今までの医学はそこまでは分かっていて「診断」を下すことが出来ても

(診断は非常に難しい。診断できるのは、精神科の中でも特に発達障害を専門とする医師でなければ不可能だそうだ。

うつ病が専門で30年以上も精神科医をしている先生ですら、「自分には診断できないと思う」と言っている。

分からないことは分からないと言えるのは名医だが、これは余談)治療法が無い、とされていた。

ある種の訓練プログラムはあるが気休めのようなものだ。


◆オキシトシンというホルモンが不足する原因となるタンパク質が特定された、というニュースです。

糸井重里氏のサイトの一角にほぼ日刊イトイ新聞 - 海馬というコーナーがあり、

これは、本にもなっているけれど、ここに登場する薬理学者の池谷祐二氏は、

第34回イヤなことを忘れるには?の中で、
脳の機能と言いますのは、端的に言えば、ぜんぶが化学反応からなりたっています。

それに対しては、「意識と化学反応とは、別ものかもしれない!」と反感を持つ人もいるかもしれませんが、

やはり調べれば調べるほど、脳でおこなわれていることは化学反応である、と明らかになっています。

と極めて明解に述べている。



発達障害は診断が難しい上に、治療法が無いというので、子供が発達障害だと診断された親の苦悩は大変なものだった。

ところが、これもやはり物質(タンパク質)の生成が関与していたかもしれない、というのが、このニュースである。

オキシトシンというホルモンの脳内濃度が低いのが、自閉症の原因かも知れないといわれている(断定はされていない)が、

オキシトシンが不足する原因が「CD38」というタンパク質を生成出来ないためであるという。



直ぐに臨床に応用できるわけではないだろうが、発達障害の一部は「物理的に」治療可能かも知れない、

ということを示唆した点において、この研究は画期的だ。


◆発達障害なのか、個性なのか分からないばあいもある。

以下は、このニュースとは関係がない、私の所感である。



世間は発達「障害」というと、「異常者」と見なす。よく調べもしないで断定する。

しかしながら、なんでも、あのアインシュタインやビル・ゲイツが「高機能広汎性発達障害」なのだそうだ。

こうなると、果たして「障害」なのか「個性」なのか分からない。



つまり、社会は、というか、我々凡人は、自分たちが理解できない発想を持った人、才能を持った人に対して、

「障害者」の烙印を押して、片付けようとするのではないか、ということを言いたいのである。

アインシュタインやビル・ゲイツが発達障害の一種なら、「それが、どうした?」というようなものだ。

自分の理解できることだけで安易に他人にレッテルを貼るものではない。

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2007.02.08

「携帯契約、1億台を突破=発売から23年、市場は飽和状態-1月統計」←因みに私は持っておりません。

◆記事:携帯契約、1億台を突破=発売から23年、市場は飽和状態-1月統計(2月7日17時1分配信 時事通信)

電気通信事業者協会が7日発表した1月末時点の携帯電話とPHSの契約数は、1億22万4000台となり、

1985年に肩掛け式の「ショルダーホン」が発売されてから23年目で1億台を突破した。

携帯は、国民1人1台が当たり前の時代に入り、生活に欠かせない道具となった半面、

国内市場は飽和状態に近い。携帯各社は今後、商品差別化に腐心することになりそうだ。

内訳は、携帯が9531万5000台、PHSが490万9000台。


◆コメント:生活に欠かせない道具でもないと思う。本当に必要な人は1パーセントいるかどうか。

本来、私個人の話など、どうでも良いのだが、勘違いメール、コメントが来ると面倒くさいので最初に書いておく。

私もかつては携帯を持っていた。

99年、インターネット接続サービスの「iモード」が開始された頃であるが、その頃はまだ携帯は「電話」としての使い方が主流だった。一応面白そうだから、買ってみたが、

あるとき、殆ど携帯を使っていない、つまり必要としていないことにハタと気づき、解約した。

それ以来、どうしても無ければならないという状況に至らないので、使っていない。

使わないことに執着するというか、ムキになっているのではない。要らないから持たないのだ。

だからといって、世間一般に対して、「携帯は不要だ」というつもりは毛頭無い。

仕事によっては、文字通り無くてはならないだろう。

いつ、容態が急変するか分からない患者を診ている医師や、外出中に顧客から会社に電話がかかってくることの多い、

営業、つまりセールスをしている人などは、確かに携帯の最大の恩恵を受けているのは想像に難くない。

その他のひとで、本当に「携帯が無いと仕事にならない」という人は意外に少ないのではないかと思う。

ただし、「必要が無い物を持ってはいけない」という理由もない。

本当に必要かととわれれば、テレビもパソコンも、CDプレーヤー、DVDプレーヤーなど、いずれも持っていなくても、命に別状は無い。

その代わり、随分と暮しがつまらなくなるだろう。だから、必要がないひとが携帯を持つのは、一向に差し支えない。


◆但し、子供にはみだりに持たせない方がいい。

社会に出て経験を積んで、世の中には悪い奴がいることを知っている大人はいいのだが、子供には携帯を持たせない方が良い、と私は考えている。

「子供」の客観的定義は難しい。人それぞれ精神的に成熟してゆく速さがことなるからだ。

私が「子供」と言う場合、悪い奴に簡単に欺されてしまう、精神的に未熟な者を念頭に置いている。

携帯電話が出来る前、昭和の一般家庭では、家庭と外の世界との通信手段は、固定電話と手紙しかなかった(電報は葬式の時ぐらいだ)。

そして、電話は殆どの家庭で、一回線しか設置されていなかった。

家族の誰かが電話に出れば、他の者全員に分かる。何を話しているか大抵見当も付く。

昔のテレビドラマのうち家庭を舞台とする「ホームドラマ」で殆ど陳腐化した脚本だが、
娘のところに男友達が電話をかけてくる。運悪く頑固親父がとってしまう。

相手の男が「○○子さん、いますか?」とおっかなびっくり訪ねると、本当はいるのに、親父が勝手、かつ、極めて無愛想に、

「いません」

と一言告げて電話を切ってしまう。それが後に娘の知るところとなり、大いに揉める、というパターンがあった。


今のお嬢さんたちは、冗談じゃない、とおもうだろうが、それなりにメリットがあった。

子供が親に知られずに誰かと連絡を取るのが難しかったことである。

今は、親が子供に携帯を買い与えてしまうので、固定電話時代とは異なり、

親が知らないうちに子供たちだけのネットワークができあがっている。

そして、ときどき悪い奴らに欺されて、のこのこ出会い系サイトで知り合った男の車に乗り、乱暴されて殺される訳である。

世の中には残念ながら、普通に暮らしている市民には想像も出来ないような悪い奴がいて、
人を欺したり、脅したりすることがある、ということの恐ろしさを十分に想像できない子供たちが、親の知らないところで携帯でネットワークを構築するのは、危険だ。

ガキに携帯は要らないのである。

愚息が通っている中高一貫教育男子校では、学校に携帯を持ってくることを禁じている。

いろいろ、注文を付けたいこともある学校だが、この件に関しては、私は、なかなかいい、と思っている。


◆誘拐に備えてのGPS付き携帯だって、アテにならぬ。

全く忌まわしいことだが、近年、小学校低学年の子供が連れ去られ、殺される事件が続発したことから、

子供の居場所が分かるように、GPS (=global positioning systemグローバル・ポジショニング・システム、衛星利用測位システム)を使った、

「GPS利用位置情報サービス」を使うために子供に携帯を持たせる人も多いようだ。

これを持たせてもねえ・・・。

誘拐犯が計画的に犯行に及ぶとすれば、

当然子供がGPS機能付携帯を持っているかどうか、最初に確かめるだろう。

携帯は簡単に見つかるだろう。あっさり投げ捨てられ、そこから車で逃走されたら終わりだ。

また複数による犯行なら、ひとりは子供が持っていた携帯をもったまま、全然関係ない方角へ移動して、操作を攪乱しようとするだろう。



それにしても、GPSって・・・・。

「全地球測位システム」ですよ。アメリカの国防総省の軍事衛星を利用したシステムですよ。

それを子供の下校時の位置確認に使う。昔だったら、完全にギャグマンガのネタである。

全く嫌な世の中になったものだ。


◆伊丹十三監督の「マルサの女」で「ショルダーホン」が使われている。びっくりするよ。

冒頭に引用した記事に「肩掛け式のショルダーホン」とあるが、

これを見たければ、故・伊丹十三監督の傑作「マルサの女」という国税庁査察部を描いた作品を見るといい。

脱税している山崎努扮する会社経営者宅に踏み込む前に、査察官が本部と連絡を取るのに用いるのだが、今の感覚の「携帯」ではない。

重さが十キロぐらいありそうな大きな箱に、昔の黒電話の受話器と、なんと「ダイアル」が付いている。

この映画が制作されたのは1987年。

わずか20年前。通信機器がここまで発達するとは、当時、誰も予想していなかったに違いない。

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2007.02.07

【臨時ニュース】大阪市消防音楽隊の署名受付2月13日まで延長だそうです。

◆「大阪市消防音楽隊を救う会」のサイトを見たら、締め切りが2月13日まで延長されていました。

ちょうど、一ヶ月前に、大阪市消防音楽隊が経費削減の為、廃止されかけていること、

これを救うために市民が立ち上がって署名活動をしていることをお伝えして、良ければ署名(メールで代筆依頼可能)していただければ、有難いという趣旨のことを書きました。

救う会のサイトによると、一回目では3万人を超える方が署名してくださった由。

誤解を避ける為に記しますが、私は、東京都に住む人間であり、また、親類縁者、友人知人(ネットの知人はいますが)、が大阪市消防音楽隊に属している訳ではありません。つまり、利害関係は全くありません。

ただ、大阪市の「財政が逼迫しているから、経費削減の為に消防音楽隊を廃止する」という説明は納得できません。

大阪市議89人は一人年間720万円(一ヶ月60万円)の政務調査費を受け取っている。

これに全く手を付けずに、芸術家の集団を潰すとは、何事であるか、という「義憤」で書いています。

他人様には勿論無理強いできませんが、私はもう一度署名代行依頼するつもりです。

詳しいことは、私も分からないので、救う会のサイトに確かめていただいた方が良いかと思います。

これは、要するに、

署名は2月13日まで受け付けている

ということを少しでも多くのかたに知らしめるべく、急いで書きました。

乱文、ご容赦下さい。


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「日本『拉致問題に進展なければ北朝鮮支援はない』」日本政府は進展させる気があるのだろうか。他。

◆記事1:日本「拉致問題に進展なければ北朝鮮支援はない」(中央日報 2007年2月7日 17:36)

安倍晋三日本首相は5日、「拉致問題に北朝鮮が誠意ある対応を取らなければ、日本が何かを出していくことは基本的にはない」とし、

拉致問題に進展がない限りエネルギーなどの対北朝鮮支援に応じない方針であることを明らかにした。

外務省の谷内正太郎事務次官も「拉致問題の進展なく、核放棄に向けた‘初期段階措置’だけでエネルギー支援に加担するのには限界がある」と述べた。

日本政府はこうした基本立場を強調することで、対北朝鮮支援方向に傾いている他の参加国をけん制する狙いがあるとみられる。


◆コメント1:日本政府は本当にやる気あるの?

北朝鮮は核開発の問題があり、日本と北朝鮮がサシで話をするというわけにいかず、

まずは六カ国協議に北朝鮮を引っ張り出さなくてはならない、というのが、国際社会の大義名分だが、

何だか、本当にやる気があるのかな?と思ってしまう。

はっきり言うならば、日本政府は既にご高齢の横田めぐみさんのご両親が亡くなるのを待っているのではないか?

ご両親が亡くなったら、「はい、拉致問題、お仕舞い」といいそうな気がする。


日本は勿論、世界のいずれの国も先制攻撃は許されないが、在日米軍が「間違って」ミサイルを発射して、

金正日の居場所をピンポイント攻撃してくれないだろうか。

私は、本当はそういう違法行為が許されないことは充分承知しているし、それで拉致被害者が帰国できるかどうかも定かではない。

しかし、あまりにも、進展がないのでイライラする。

とにかく首領さまが生きていると、いつまで経っても埒が開かないじゃないか。


◆記事2:朝日新聞、一昨年から編集局長更迭3人目…不祥事多発 (2月7日0時33分配信 読売新聞)

朝日新聞社の写真記者による記事盗用問題は6日、編集局長の更迭という事態に発展した。

同社では2005年7月、NHKの番組改編報道に関する社内資料が月刊誌に流出したことが発覚。

同年8月には長野総局の記者が田中康夫知事(当時)に対する取材メモ捏造(ねつぞう)問題が発覚して、

それぞれ編集局長が更迭されており、不祥事による編集局長更迭は一昨年以降、これで3人目となる。

朝日新聞社は6日夜、東京都中央区の本社で記者会見を開いた。

今回の編集局長らの更迭の理由について、松本正・役員待遇広報担当は、

「盗用は許し難い行為だが、慣れていないカメラマンを『書く現場』に異動させた責任は重く、監督不十分だった」と説明した。


◆コメント2:日本中、ガタガタですな。

安倍晋三内閣総理大臣は「教育再生が最重要課題だ」と、先月、国会開会冒頭の施政方針演説で強調した。

教育再生会議という、もっともらしい「有識者」による首相直轄の諮問機関も設置した。

が、いくら政府が形式を整えても、これじゃダメだ。

大人の倫理観がボロボロじゃないか。

不二家は言うまでもない。期限切れの材料を使い、ネズミが走り回る不潔な工場で作ったチョコレートには、

ガの幼虫が混入していたという杜撰さ。しかも顧客には「(蛾の幼虫が混入していても)身体に害はない」と説明していた。あきれて、気絶しそうだ。

テレビ局は出鱈目納豆ダイエットを番組で紹介していた。制作会社の話では、あの番組は一週間で作るようにテレビ局から「命令」を受けていたという。

納豆うんぬんは別としても、一週間で「ダイエット効果」を検証する番組を作れるわけがない。テレビ局の注文が無茶なのだ。

そして、「捏造番組」を批判していた朝日新聞は、他人のことを言えた義理ではない。記事を盗用していたという。

広報担当によれば、カメラマンに記事を書かせていたという。監督不行届き以前の問題。


更に、これは、昨年発覚した事件だが、日興コーディアルグループは2005年3月決算で有価証券報告書の虚偽表示をしていた。

西武鉄道、カネボウに続き、本来株式市場に上場してはいけない株が、売買されていたのだ。

大人が、嘘を付いてばかりいて、子どもに「正直になれ」と言っても全然迫力がない。

子どもは

「世の中、正直者はバカを見る。要領よくばれないように嘘をついて、何とか凌いでおけば良い。ばれたら、反省したフリをして頭を下げれば、数週間で皆、わすれる」

という教訓を得るであろう。


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2007.02.06

「バレエ:ローザンヌ国際コンクール 若手の登竜門、河野舞衣さん2位」←こういう事を大きく報じないから世の中暗くなる。

◆記事:バレエ:ローザンヌ国際コンクール 若手の登竜門、河野舞衣さん2位

【ジュネーブ澤田克己】プロを目指す若手ダンサーの登竜門として知られる「ローザンヌ国際バレエコンクール」が4日、スイス西部ローザンヌで行われた。

日本からは3人が決選に進み、埼玉県鴻巣市出身の河野舞衣さん(17)=独ミュンヘン・バレエ学校=が

12人のうち2位の成績でスカラシップ賞を受賞。観客賞も得た。静岡県浜松市出身の吉山シャール・ルイさん(17)=英ナショナル・バレエ学校=

もコンテンポラリー・ダンス賞を受賞した。過去、熊川哲也さんが金賞に輝いた同コンクールには今年、15~18歳の168人が出場した。スカラシップ賞は6人。

河野さんは、2年前に続く再挑戦だった。

「(入賞は)信じられない。うれしい」と語った。【ローザンヌ共同】毎日新聞 2007年2月5日 東京夕刊


◆コメント:海外で活躍する日本人芸術家の功績が正しく評価されていない。

この段落を書くときに「功績」という言葉を使うのに躊躇した。意味が曖昧だからである。

「功績」とは、「西洋人に『日本人は、芸術を解する教養ある民族である』ことを認識させた功績」である。

実際に西洋人がそう言っている。

欧州の管弦楽団で活躍する日本人音楽家は、どんな政治家・外交官よりも、日本に貢献している(シュミット元ドイツ首相)をご参照頂きたい。

ここで勘違いして欲しくないのだが、ご本人たちはそんな「使命感」を抱いていないだろう。結果としての功績である。

つまり、海外で活動する日本人芸術家たちは、特に日本(人)を売り込もう、というような、下司な考えは毛頭無いのであり、

やりたい芸術を追究した結果、西洋人に評価された、と言うところが素晴らしいのである。

いずれにせよ、日本人の為に貢献してくださっていることに代わりはない。

ただ、残念ながらその意味が、日本で充分に理解されていない。

マスコミが書かないからだ(或いは、書いてもベタ記事程度の扱いにしてしまうからだ)。

私は音楽については、それを補うつもりで、以前から書いている。例えば、

ベルリン・フィル 第一コンサートマスターを23年間務めている日本人バイオリニストがいます。お薦めCDも。

更に、今では何とベルリンフィルの首席ビオラ奏者も日本人なのだ。

それは、「情熱大陸」(TBS系列)でベルリンフィル首席ヴィオラ、清水直子さん

に記した。


◆バレエの世界においても日本人はすごいですよ。

日本人は、やはり様々な分野で優秀だと思う。

日本舞踊とバレエを比べると、農耕民族と狩猟民族の違いが現れていることに気付く。

日本の踊りはジャンプしない(原則)。「すり足」である。

これは、多分田植えにも畑仕事にもジャンプを必要としないことと無縁ではない。

一方、バレエはジャンプだらけだ。

狩猟民族だから、獲物をおいかけるのには、跳んだりはねたりしなければならない。

それが踊りにも無意識的に反映されているのであろう。


その違いを乗り越えて、熊川哲也氏も、吉田都氏も天下の英国ロイヤルバレエのプリンシパル

(主役を演ずることが出来るダンサー)になったのだ。ものすごいことである。

二人とも当然、かつてローザンヌ・コンクールに出て、熊川氏は金賞を、吉田氏はスカラシップを受けている。



音楽なら、演奏者の見た目(肌の色)がどうであろうと、奏でる音楽が美しければ、評価される。これは分かる。

しかし、オペラやバレエの舞台に東洋人が立つというのは、本来西洋人が書いた、西洋人の物語を演じ、舞うのであるから、

本当は東洋人が混ざるのは不自然で、白人で統一した方が自然なのだ。


だからこそ、日本人がプリンシパル、というのはただごとではないのだ。

東洋人であっても、彼らの踊りが欲しい、とロイヤルバレエの西洋人は考えざるを得なかったのだ。

私もロンドンにいたときに、熊川、吉田両氏の舞台を何度も見た。

周囲の欧米人のダンサーに一歩も引けをとらないばかりか、踊りの上手さは素人目にも群を抜いていた。


訓練を積んだ人間の身体の動きの美しさ、とはこういうものか、と目を瞠り、

あまりの美しさに、初めてバレエを見たのにも関わらず、感動したのをありありと思い出す。

その境地に達するまでには、熊川氏、吉田氏ともに、私たちの想像を絶する研鑽を積んだことであろう。


今回、準優勝した河野舞衣さんの演技は見たことがないが、ローザンヌ・バレエコンクールの模様は毎年NHKが放送するので、

今回のコンクールも当然見ることが出来るだろう。

この番組はスイスのテレビ局が制作したのをNHKが買うのだが、フランス語のアナウンサーと、

ものすごく辛辣な批評をする元バレリーナのオバサンのコメントが付く(日本語に吹き替えてある)。

因みに、このオバサンですら熊川氏のときは、文句のつけようが無かったのだそうだ。


◆マスコミはこのような「いい話」を取り上げるべきだ。

ニュースを聞くと暗い話ばかりだが、現実には、このような「目出度い」話も沢山起きている。

以前も書いたことがあるが、我々はマスコミの報道によって、世の中暗いことばかりのように錯覚させられている、と言っていい。

唯一、「いい話」を伝えるのは米国大リーグでの日本人選手の活躍ぐらいだ。

芸術の分野では、毎月のように、コンクール入賞者が出ているが、前述のとおり、新聞の「ベタ記事」に載るのが関の山、というのが現状である。

勿論、コンクールが芸術の全てではないが、いくら何でも、一番影響力の大きいテレビがもう少し積極的に報ずるべきだ。


◆優れた芸術家を多く輩出することこそ、平和な「国際貢献」だ。

小泉前首相は自衛隊の海外派遣を「国際貢献」と称し、安倍晋三は憲法を改正し、それをさらに大々的に行いたいらしい。

しかしながら私は、憲法を改正して海外に「軍隊」を送り、アメリカの言いなりになって人殺しの手伝いをすることが「国際貢献」である、とは、到底思えない。


そうではなくて、今まで書いたような優れた音楽家、バレエダンサーその他日本人の芸術家が海外の舞台で美しい芸術を演奏し、踊り、彼の国の人々を感動に導き、幸せな時をもたらす。

日本を尊敬される国にしたいのならば、これこそ真の「国際貢献」と考えて、芸術家を大切にし、育成するべきである。

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2007.02.05

アルビノーニのオーボエ協奏曲ってのは本当に綺麗ですよ。お薦めCDあり。

◆「アルビノーニのアダージョ」もいいのですけど、あれは他人が加筆完成させたのですね。

アルビノーニという、17世紀のヴェニスの作曲家がいます。

クラシック入門CDに、しばしば「アルビノーニのアダージョ」が録れてあります。

こんなことは、CDのライナーノートに書いてあると思うけど、あれは、アルビノーニが全部を書いたのではないんですね。

未完の楽譜を見つけた人が、付け足して完成させたのですね。

その楽譜が見つかったのが1945年、クラシックの歴史で言ったら、「つい最近」。



楽譜を見つけて加筆・完成させたのは、それが御縁で、「アルビノーニ研究家」として有名になった、

レモ・ジャゾットという人です。(1910-1998)ですから、本当に最近まで生きていたのですね。


「アルビノーニのアダージョ」も大変美しい作品ですが、あれだけじゃないのです。


◆「オーボエ協奏曲作品9」というのがとても綺麗です。

先日も書いたけど、オーボエ協奏曲はモーツァルトもいいけど、私はバロックが好きです。

この前はマルチェルロのオーボエ協奏曲(映画「ベニスの愛」に使われて有名になりました)を紹介しました。

マルチェルロ・オーボエ協奏曲を色々な楽器で。から聴いていただけます。

マルチェルロやヴィヴァルディと同じく、アルビノーニもヴェニスに生まれ、ヴェニスで亡くなった作曲家ですが、

彼らが書いた曲の中でも、オーボエ協奏曲は、どれも非常にロマンティックです。

アルビノーニの作品で、作品番号9という12の協奏曲の「シリーズ」があります。

作品9の2が特に美しいと思うので、1楽章と2楽章だけ、載せます。こういう音楽はボリューム絞り加減で(いつも同じ事言いますけど・・・)。


第1楽章 アレグロ です。





第2楽章 アダージョ です。

オーボエ・ソロの最初は一つの音を長く伸ばしているだけですが、名人が吹くとこれほど美しいんですね。

わずかにクレッシェンドしながら、品の良いビブラートが少し加わる。非常に巧みで、上品な演奏です。





この後第3楽章があるのですが、第2楽章があまりにも綺麗なので、ここまでにしておきます。

お休み前に第2楽章は良いとおもいますよ。


◆お薦めCD「ミラノの午後」(宮本文昭さん演奏)

アルビノーニ、マルチェルロの両作品を含む、しかも日本が世界に誇る(大げさではありません)オーボエ奏者で、

3月で演奏活動から引退する(まだ若いのに・・・・)宮本文昭さんが、実に実に美しいソロを吹いているCDがあります。

ミラノの午后~宮本文昭イタリア協奏曲集です。

これはね。まあ聴いてみて下さい。買って損した気分にはならんと思うなあ・・・。

これほど美しい演奏をする方が辞めてしまうなんて、残念でなりません。

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2007.02.04

「陸曹パソコンから業務データ流出…対策後で厳重処分へ」←どうしてこういう役所を「省」に格上げしたのだ?

◆記事:陸曹パソコンから業務データ流出…対策後で厳重処分へ (2月3日11時24分配信 読売新聞)

陸上自衛隊第14旅団(香川県善通寺市)所属の3等陸曹が昨年夏、

自宅の私有パソコンから、教育訓練に関する業務用データをファイル交換ソフト「ウィニー」を介してネット上に流出させていたとして、

陸自は来週中にもこの隊員を処分する方針を固めた。

防衛省は、流出した中に秘密情報は含まれていないとしている。

同省・自衛隊では、昨年4月に情報流出防止の抜本的対策をまとめた以降も、少なくとも4件の流出が確認されたことが既に判明しており、

今回はその中の1件。対策後の流出のため、厳しい処分となる見通し。

同省によると、この隊員は、数年前から無許可で、私有パソコンを職場に持ち込み、業務に使っていた。

その後、自宅に持ち帰り、パソコンにウィニーを入れたため、昨年夏ごろ、ハードディスクに残っていた業務用データが流出したという。


◆コメント:「旧防衛庁」は、情報流出防止の為に、PC5万6千台を税金で買いましたよね?

またか。と書こうとしてよく記事を読んだら、これは「昨年の夏に起きた出来事である」、というが、要領を得ない記事だ。

そもそも、陸上自衛隊第14旅団(香川県善通寺市)所属の3等陸曹が情報を過失により(ということにしておこう)流出させてしまったことは、どうして発覚したのか?

自己申告なのか?

監査(自衛隊の内部調査)で発覚したのか?つまり、それまで3等陸曹は流出の事実を知っていたのに隠蔽していたのか?

そして、前述のとおり、何故、昨年の夏の事件が今頃国民に知らされるのか?

防衛庁が防衛省に「格上げ」する前に、この話がバレてはまずいので、無事、「防衛省」に昇格してから、発表したんじゃないの?と、疑われても仕方がない。

もしも、陸上自衛隊第14旅団(香川県善通寺市)所属の3等陸曹が、過失により情報を流出したことを認識しながら、ずっと隠蔽していたのならとんでもない話だ。


◆税金を投じて情報流出防止のために、5万6千台のパソコンを購入して、何たるザマだ。

断っておくが、私は自衛隊の存在そのものを否定しているのではない。

日本国の個別的自衛権は確保されるべきだ。

だからこそ、こういうだらしのないことでは困る、と言っているのである。

今まで何度も書いたが、最近の記事、2006年11月29日(水) <米軍資料流出>次官通達後も私有PC持ち込む←それをさせないように、税金でデルのPCを5万6千台も買ったんだろ?

を読んで頂くと、自衛隊による情報流出事件概略が分かる。

特に昨年1月、佐世保所属の護衛艦「あさゆき」の電信室に勤務する海曹長がウィニーで流出させてしまった情報は、

流出した文書は約3000点に達し、「極秘」を通信する暗号関係文書の一覧表や、機材の取扱説明書まである。

これらを見れば日本の護衛艦が何種類の暗号を使い、どんな名の暗号作成機や無線電話の秘話装置を何台持っているとか、

演習に参加した米軍艦の無線電話のコールサインなども分かる。

というから、素人が聞いてもただごとではない。

同じような情報流出が何回も起きるのは、私物の(ウィニーがインストールされた)パソコンを職場へ持ち込み、それで仕事をしているからだ、ということになり、

「まっさらの」DELLのパソコンを5万6千台も購入したはずだ。

それは11月29日の記事に書いたとおりである。


◆情報を自宅へ持ち帰るな。

何の根拠もない私の想像に過ぎないが、多分、防衛省は、まだ発表していない同種不祥事を抱えているのだろう。

一遍に発表するより、小出しにした方が、世論に与える印象は弱まる。

私物パソコンの職場の使用を禁止しても、業務に関する情報を持ち出せるのなら、情報漏れが続くのは、当たり前である。

次官通達では、私物PCにウィニーをインストールしないこと、

既にしてある者は即刻アンインストールすることなどを申し伝えたようだが、全員が言うとおりにするわけがない。

私はシステム監査の専門家でもパソコンに詳しくもないので、以下の記述には不備があるだろうが、

重箱の隅をつついて揚げ足をとるのではなく、「趣旨」を理解していただきたい。

対策はただ一つ。業務上の情報を役所の外に出さないこと。

つまり、外部記憶装置に保存してある情報を自宅へ持ち出すことを禁じること。

前提として、外部記憶装置をパソコンに接続した段階でモニター出来るようにすること。

方法はいくらでもあるでしょ?私より若い人の方が詳しい。

どうしても仕事の都合でやむを得ないときには、職場が保管する、メモリーなり、CD(各種)なり、を貸与し、所属部署長の証印を得ること。

その際勿論、情報内容を点検する。高度な機密情報は、どのような理由があっても、持ち出しを認めない。

また、ネットへの接続を制限すること。

ブログ、掲示板、そのた書き込みが出来るサイトにアクセス出来ないようにする(私の職場はそうなっている。見ることすらできない。)

職場から外へ送るメールは全て内容を査閲すること。

など、きりがないが、いずれも私の職場では実際に行われていることだ。

システム乃至情報管理担当者(コンプライアンス・オフィサー)は苦労しただろうが、

おかげで仕事に支障をきたさないまま、情報漏洩を起こしたこともない。

はっきりいって、かなり大きな組織であるにもかかわらず、である(職員は数千人単位どころではない)。


◆国防に関わる日本の役所が情報にルーズなのは・・昔からですなあ・・。

民間で出来ていることを「国防」を任務とする役所が出来ないようでは困る。

本当は、困るどころじゃない。国防に関する情報が外国に知られているかも知れないのだ。

どうも、日本人は「情報流出」などの文字を見ても、異様に寛容だ。「情報」という概念に対する感受性が鈍い、とでも言おうか。


話が溯り過ぎかもしれないが・・・・、

太平洋戦争は、日本時間1941年12月8日午前3時の「真珠湾攻撃」で始まった(そのずっと前から中国には侵攻していたんですよ?)が、

宣戦布告が攻撃より後になったため、日本はアンフェアだと言われた。

ところが、情報はとっくに洩れていたのである。

これはずっと後のことになるが、アメリカの退役軍人スティネッツという人が、膨大な資料を調べ、

実は米軍は日本海軍の通信を傍受し、暗号も解読しており、ルーズベルト大統領には真珠湾攻撃の内容も日時も正確に報告していた事を、

もはや議論の余地がないほど、証明してしまった。

ルーズベルトは「汚いジャップ」の印象を国民に植え付け、米国民の反日感情を煽るため、

故意に、日本軍が攻撃してくることを、ハワイの太平洋艦隊に伝えなかったのである。

日本は情報が洩れていることも知らずに「ワレ、奇襲ニ成功セリ」(の暗号が「トラ・トラ・トラ」であり、アメリカはそれも知っていた)

と言って、ニュース(ラジオですよ。勿論)でも放送され日本中が喜んだらしいが、

情報に鈍感だと、このように、とんだ道化を演じてしまうのである。

なお、米国の退役軍人、スティネッツが書いた本は、和訳されている。

真珠湾の真実 ― ルーズベルト欺瞞の日々である。

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2007.02.03

小泉前首相の大問題発言では騒がなかったのに、柳沢発言で大騒ぎする滑稽。

◆記事:<柳沢発言問題>野党ボイコットを閣僚批判(2月2日18時4分配信 毎日新聞)

柳沢伯夫厚生労働相の発言問題を理由に野党が補正予算審議を拒否していることに対し、2日の閣議後会見で各閣僚から批判が相次いだ。

長勢甚遠法相は「大事な補正予算を審議しており、論議に参加するのが当然だ」と指摘。久間章生防衛相も「言葉をとらえて審議しないっていうのはちょっとどうか」と述べた。


◆コメント:柳沢発言でこれほど騒ぐのなら、小泉はものすごい大問題発言を連発していたのに何故騒がなかったのか?

以前、"Sense of proportion"(平衡感覚)ということ。と題して稿を上げたことがある。

物事の重要度を正しく判断し、それぞれに相応しいエネルギーを配分する感覚という意味である。

今回の「柳沢発言」に対する世間と野党の反応は、Sense of proportionに欠けている。

柳沢発言が不注意だったことは、私も認める。

それはエンピツでは1月30日付の日記に書いた。

しかし、はっきり言って「天下の一大事ではない。」


◆イラク戦争を「正しい」と言った小泉・安倍の発言こそ、内閣総辞職か、衆議院解散してもおかしくない大問題発言だったが、国民は全然騒がなかった。

今回の柳沢厚労相の発言を、普段ブログで時事問題を取り上げないような人まで(言い方は悪いが猫も杓子も)取り上げるのか?

理由は簡単。何の専門知識も要らないからだ。

国家の仕組みも法律の知識も、国会運営のあり方も知る必要はない。

マスコミによって不適切に伝えられた

柳沢厚労相の「女は子どもを産む機械」(30日付(エンピツ)の日記も書いたのでくどいが、

柳沢氏はこの通りに発言したのではないのだが・・)という、デフォルメされて伝わってしまった発言に感情的に反応すればよいからである。

普段、天下国家を論じていなくても、感情を剥き出しにするだけで政治的な論評をして、政治家=権力を叩きのめした気分になれる、絶好の場になったのである。

しかし、私に言わせれば、柳沢発言が全く問題ではないとはいわないが

(それは、1月30日付の日記で既に書いた)、

小泉純一郎前内閣総理大臣が公の席で述べた数々の大問題発言と比べれば、大騒ぎをするような話ではない。


◆柳沢発言でこれほどさわぐのに、アメリカの人殺しを「正しい」と公言した内閣総理大臣には、何の反応も示さない日本人。

先日、イラク戦争は違法行為であり、議論の余地はないことを、根拠を提示して説明した。

そして、小泉純一郎氏はこれを「正しい」と言い続けた。イラク戦争に正当性はない。つまり、人殺しである。

日本国は公式に、「アメリカによる人殺しは正しい」という見解を世界に向けて発信したことになる。

日本の政治の最高権力者は、日本だけ何とかつつがなく、毎日を送ることが出来ればいいのであり、

その為には、アメリカの機嫌を損ねないことが大切であり、結果として、無辜(むこ)のイラク人が何万人も殺されても、構わないと考えていたのだ。

(開戦直後のみならず、小泉首相は、その後も「私は今でもアメリカの武力行使は正しかったと思っている」と述べている)。

そして、日本の有権者はこういう考え方をする首相を2005年9月の衆院選で大勝させた。

本来、こういうときこそ、内閣総理大臣を非難するべきだったのである。

日本人は、肝腎な局面では、決して騒がない。

「国際法、安保条約、集団的自衛権、何だか面倒臭そうだ。アメリカの言うことを大人しく聞いていればいいだろう」

ということか。

(お前はどうなんだ?と言う方は、私の日記の全過去ログを読んで頂きたい。

そして、「イラク戦争は正しい」という記述が一回でもあったら教えていただきたい。徒労に終わるだろうから、予め書いておくが、一度もない。)

「面倒くさい」で済むのか。「難しそうだから、国際法なんか調べなかった」で済む問題か。

言っておくが、小泉純一郎の問題発言はこれだけではない。枚挙にいとまがない。しかし、誰も騒がなかった。

そして、厚労相の発言になって初めて大騒ぎしている。

Sense of proportionが無い。

これこそ、大問題である。

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2007.02.02

過去最多5万人が受験、首都圏の私立中入試がピーク/3年前のお礼を申し上げます。

◆過去最多5万人が受験、首都圏の私立中入試がピーク(2月1日13時30分配信 読売新聞)

首都圏の私立中学校の入試が1日、ピークを迎えた。

少子化で児童数が年々減少する中、今春の受験生は5万人以上にのぼるとみられ、過去最多になる見通しだ。

東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県に住む小学6年生の6人に1人が受験する計算で、

大手進学塾は「ゆとり教育など、公立中学の教育に不安が強いことの表れ」と分析している。
この日は1都3県の国私立中学計305校のうち、67%にあたる計205校で試験が行われた。

大手進学塾「四谷大塚」の試算によると、今春、1都3県で中学を受験する児童は約5万2000人。

5年連続の増加で、初めて5万人を突破した。

子供の数は減っているため、全児童に占める受験生の割合(受験率)は20年前の1987年の7・9%から16・9%へと倍増した。

大手進学塾「日能研」の分析によると、都内に限ると「3人に1人は受験する」状況になっているという。


◆コメント:私事ですが、3年前のお礼を申し上げます。

原則として私事は書かないのですが、本日は例外的に書かせていただきます。

他人事とは思えないニュースです。



私には、今中学3年の愚息がおります。

ちょうど3年前の2月1日、倅も私立中学を受験しました。

リンク先に、何故、そうすることにしたか、書いてありますのでよろしければご参照下さい。

出来の悪い息子ですが、幸い合格しました。その時に、あまりにもほっとしたので、やはり例外的に日記に書いたのです。

そうしたら、多くの読者の方から、ご親切にも祝いのメールを頂戴いたしました。

息子が合格したときに、私は泣いてしまいました(今は自宅でインターネットで合格発表を見られるのですね)が、

皆様の情けの有難さに再び涙が止まらなくなりました。昨日のことのように覚えています。

あれから3年経ちました。中高一貫教育の学校で、幸い何とか高校へ行けることになりました。

あの時、有難いお言葉を下さった皆様、ご心中で祝ってくださった皆様にそれをご報告すると共に、

3年前ご温情に、改めて御礼申し上げます。頂いたメールは大事に保管してございます。

誠に、ありがとうございました。ご親切は、忘れません。

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2007.02.01

1月31日はシューベルトの誕生日です。YouTubeに貴重な映像がありました。

◆フランツ・シューベルト

シューベルトという名前は、別にクラシックが好きじゃなくても皆さんご存知でしょう。

あまりにも有名な「歌曲の王」と呼ばれた人です。1797年1月31日生まれですから、生誕210年です。

1828年に亡くなっていますので、わずか31年の生涯でしたが、

亡くなって約200年後の今日もなお、世界中で彼の作品が演奏されている。

他の大作曲家と同様、底知れぬ天才だったのでしょう。



作品数は正確なのは分からないのですよ。

未完成の作品とか、絵で言えばデッサンに相当するスケッチという作曲メモまで合わせると1000曲以上あるらしいです。



こういう天才は、泉から湧き水が溢れるように次から次へと音楽が湧いてくるのでは無いでしょうか。いくらでもかけてしまう。

モーツァルトは、実際友人に宛てた手紙で言っています。「作曲は紙と鉛筆と時間さえあればいいのだ」と。

頭の中にいくらでもアイディアがあるからそれを紙に写すだけだ、と。次元の違う人たちです。


◆歌曲ではなくてピアノを。

歌曲もいいのですが、非常に短いけど美しくて有名な、楽興の時3番を聴いて下さい。ボリュームを絞って下さい。






何とも切ないでしょ?

シューベルトは、「悲しくない音楽なんてあるんだろうか?」と言いました。

私はこの曲を聴く度にそれを思い出します。


◆「未完成」以外にも良い交響曲があるのですよ。

交響曲では、「未完成」が有名ですけど、未完成の交響曲は他にもまだ何曲もある。

ただ、一般的に「未完成」と呼ばれている作品はあまりにも旋律などが美しいので、

普通に演奏されるようになったと言うことらしいのです。

未完成が交響曲8番で、その後、「ザ・グレート」という第9番を書いています。これも名曲には違いないのです。



しかし、今日ここで御紹介するのは、その次に演奏されることが多い、交響曲第5番の第1楽章です。私はとても好きなのです。







さすが、歌曲の王だね。

メロディーが美しい。

そしてバイオリンが弾いたメロディーを、直ぐ後からチェロが繰り返すところが何とも可愛い。

可愛いだけではなく交響曲らしい堂々たる風格がある。天才ですね。


◆ピアノ五重奏曲「ます」の第4楽章がYouTubeにあります。凄いメンバー。

日頃、YouTubeなんて見ないのですが、誰かが見つけてくれたのを偶然教えて貰いました。



ピアノ五重奏曲とは、普通はピアノと弦楽四重奏(第一、第二バイオリン、ビオラ、チェロ)という編成ですが、

これは変っていて、バイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスになっています。



このメンバーがすごいのです。

ファイルはPiano Quintet in A major "Trout" Fourth Movementこれで見られるはずですが、

だめだったら、Itzhak Perlmanで検索して、Piano Quintet in A major "Trout" Fourth Movement

というファイルを見つけて下さい。必ずあります。

ピアノがバレンボイム、バイオリン・パールマン、ビオラ・ズッカーマン、チェロ・ジャクリーヌ・デュプレ、コントラバス・ズービン・メータ。



チェロを弾いている女性は、イギリス人で天才の名をほしいままにした、ジャクリーヌ・デュプレという人です。

ピアノのバレンボイムと夫婦です。



この頃はまだ元気ですが、この後多発性硬化症という難病に罹り、1987年に42歳で他界してしまいました。

他のメンバーも凄いのです。全員ソリスト。

但し、コントラバスがズービン・メータってのも面白い。

メータは今年のウィーンフィル、ニューイヤー・コンサートを指揮したひとです。

指揮者は何か楽器が弾ける訳です。

デュプレが夭逝したのは残念ですが、こういう映像が残っていて、

ネットのおかげで見ることができるのは、有難いですね。

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