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2007.02.25

「心中?急行に母子はねられ死亡…西武新宿線踏切で」←電車の運転士の心のケアはしているのか。

◆記事:心中?急行に母子はねられ死亡…西武新宿線踏切で

24日午後11時半ごろ、東京都練馬区関町東の西武新宿線上石神井―武蔵関駅間にある「6号踏切」内の線路上で、

女性と男児が、西武新宿発新所沢行き急行電車(8両編成)にはねられ、2人とも死亡した。

西武鉄道によると、運転士は「2人は電車が現場を通過する直前に踏切に入り、しゃがみ込んだ」と話しているという。

警視庁石神井署は、女性が男児と共に自殺を図った可能性があるとみて、2人の身元の確認を急いでいる。

同署によると、男児は2、3歳くらい。

西武鉄道などによると、踏切は車が通れない歩行者用で、遮断機が下りている状態だった。

同線は約50分間にわたり全線が不通となり、上下線計22本に影響が出た。

(2月25日1時31分配信 読売新聞)


◆コメント「人身事故」のたびに思う。電車の運転士がPTSDになるのでは、とは誰も考えない。

飛び込み自殺が起きると、必ず誰かが「自殺する奴はクズ」だ、とか、

乗客に迷惑をかけるのだから、飛び込み自殺は犯罪だ、という趣旨のブログが出る。

言い古されたことを、書くな、と言いたくなる。

そんなことは、だれでも書ける。


私がいつも気になるのは、人を轢いてしまった電車の運転士さんが、その後PTSDになっていないか、ということである。

PTSDは精神科でも専門分野である。専門医の治療が必要だ。

PTSDは、心的外傷「後」ストレス障害であり、事故直後よりも、

1週間、1か月、3か月も経ってから、突如その時の状況が思い出される「フラッシュバック」が劇的な症状である。

あまりに症状が強いと、電車の運転士さんなら、再び運転できなくなることすらある。



また、それ以外にも、何事もやる気がなくなったり、妙に疲れやすくなる。眠れなくなる。などの、

比較的、外(他人)から分かりにくい症状が慢性化することがある。


ところが、見た目は普通なので、周囲の理解が得られず、「甘えている」などと悪く言われる患者も多い。

地下鉄サリン事件のときなど、それが原因で、会社を辞めざるを得なくなった人が、何人もいる。



これだけ、鉄道の人身事故が多いのだから、鉄道会社は発表しないが、

PTSDに苦しんでいる運転士さんは、かなりの数になるのではないかと思う。

自殺は卑怯だ、とか、電車が遅れて大勢に迷惑がかかる、とか、

世間は分かったようなことを言う(後者はまちがってはいないが)。

しかし、詰まるところ、皆、自分が不便になることが嫌なだけだ。

それまで、安全に電車を運行し、多くの人を運んできた真面目な運転士さんが、

心の傷で苦しんでいるであろうに、誰も気にも留めない。あまりに薄情ではないだろうか。



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コメント

取り急ぎ、ご質問へのお答えだけ。

運転手さんの過失ではありませんでした。。。

エルガー、ヘンデル、それぞれに思い入れがあって、まとまりませんでした!
それはまたあらためて。

鶴我さんのご退団、寂しいですね。。。

投稿: ken | 2007.02.26 00:52

さざ波さまこんばんは。

>今日、岡山県和気郡吉永町にある《レンガの広場》でその吉田さんのトークショーを聴いて来たところです。

へえ。それはまた偶然ですね。良いリサイタルにいらっしゃいましたね。

コントラバスリサイタルに行かれるとは、お目が高い。

コントラバスの低音を近くで聴くと、以前ブログでも書きましたが、音は、耳だけでなく、

床の振動となって、お客さんの身体に共鳴するのです。音楽は耳だけで聴いているのではないんですね。

それに、演奏者の演奏姿を見るのが楽しいですよね。


吉田さんを調べたら、1963年大阪生まれで東京芸術大学卒となっています。

私とほぼ、同年代。

N響は現在、岡山にいます。明日、岡山シンフォニーホール で、アシュケナージの指揮で、

昨日御紹介した、エルガーの作品、「変奏曲「なぞ」作品36

(なぞを英語のままにして変奏曲「エニグマ(enigma)」ということもあります。)

リヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」を演るそうです。

N響│カレンダー
http://www.nhkso.or.jp/schedule/calendar_2007_2.shtml

近いうちに、「N響アワー」で放送するのではないでしょうか?

余談ですが、以前紹介した本の著者、第一バイオリンの

鶴我裕子さんが、今回の岡山公演をもって、定年でお辞めになるそうです。
「バイオリニストは肩が凝る―鶴我裕子のN響日記 (単行本) 」
http://mooo.jp/8r82

鶴我さんは山形出身ですが、最後のステージになった岡山はきっと思い出の地となることでしょう。

投稿: JIRO | 2007.02.25 23:45

JIROさま こんばんは
間もなく夜の九時ですが、NHKテレビで「もっと知りたい! コントラバス響きをつくり流れをつくるオーケストラの要。ソロに聴く音色の魅力」と題してN響くのコントラバス首席奏者の吉田秀さんが出演されます。

今日、岡山県和気郡吉永町にある《レンガの広場》でその吉田さんのトークショーを聴いて来たところです。ピアノは奥様の安宅薫さん。曲目は、ヴィバルディー《ソナタ第4番》 プロト《カルメン幻想曲》 バッハ=グノー《アヴェマリア》 トレッキー《ポエム、ポートレート、バラード、ブルース》 ラフマニノフ《ヴォカリース》 パガニーニ《モーゼ幻想曲》でした。
音色の美しさに圧倒されました。なにせ、2mほどの至近距離でしたから。

投稿: さざ波 | 2007.02.25 21:09

Kenさん、たびたびどうも。

ちょっと分からないので確かめたいのですが、

>やはり死亡事故を「起こしてしまって」。

これは、飛び込み自殺を「されてしまった」運転士さんですか?
それとも、自らの過失で死亡事故を起こしてしまった、というケースですか?

前者でしたら、運転士さんには落ち度は全くないのですから、死んでしまったのは気の毒だと思いますよ。
(いえ、別に怒っているのではありません)。

「PTSDで苦しむより死んだ方がマシ」というほどでは無いと思います。治療できるケースもありますから。


但し、その他の病気の一般論としては、賛成です。私は祖母と親父で経験しています。

奥様が亡くなってからあまり時間が経っていないので、御気分を害されたら申し訳ないのですが、

長くなるので、祖母の話は省きます。

親父は何年も脳出血で寝たきりになり、それも倒れたのが私がロンドンに赴任する直前でした。

一旦危篤になり、私は帰国しましたがそのときには、死なず、ロンドンに帰って数ヶ月経ってから死にました。

親の死に目に遭えないのは覚悟してましたが、

寝たきりの患者の家族は特に大変です(意識が無かったのが良かったのか悪かったのかわかりませんが)。
こういうケースは、一度の脳出血で亡くなった方が幸せだと思います。
まだ、意識があったころ、口が利けなくなった親父が、五十音表を指さし、

「死ぬ機会を逃したのが残念だ」(ポックリ逝きたかったと言う意味です)と言葉にならぬ言葉を吐いたのを
覚えています。

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

まあ、それはともかく、折角来てくださったのですから、

ヘンデルとエルガーも何かご感想を書いてください(笑)。

投稿: JIRO | 2007.02.25 11:33

ホントはヘンデル・エルガーにお邪魔していたんですが・・・

ふと思い出した話があったので。。。

とても真面目な電車の運転手さんだったそうですが、やり死亡事故を「起こしてしまって」。
遺体の搬送にも付き添い、現場の事情聴取も、そのときの担当の警察の人が今まで経験したほどがないほど誠意ある応じかたをなさったそうです。
やっと一切が終わって、運転席の方へ歩いて行く途中で、この運転手さん、ばったりと倒れ、そのまま息絶えてしまったとのことです。

症状の苦しみだけがあって、命は保てているのだからいいだろう,と思う方もいらっしゃるのかも知れませんが,むしろ、息絶えたこの運転手さんの方が(言葉が悪すぎるので気は引けるのですけれど)幸せだったということではないか、と思います。自分の家内の死を今回のお話に照らし合わせ,仮に家内の命が助かっていても,病院のベッドで長く苦しむことになる病気だったと思いますので,ふとこんなことを思ってしまいました。

ストレスの及ぼす影響とはどのようなものか,の真剣な解明は、今後とても大切なことだと思っております。

投稿: ken | 2007.02.25 07:21

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