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2007.03.24

「タミフルと異常行動、厚労相『因果関係疑い出てきた』」「インフルエンザ14歳男子、タミフル服用せず飛び降り」/【追加】音楽/【追加】安藤美姫選手の健闘を讃える

◆記事1:タミフルと異常行動、厚労相「因果関係疑い出てきた」

インフルエンザ治療薬「タミフル」を巡る問題で、柳沢厚労相は23日、閣議後の記者会見で、

異常行動との因果関係に「否定的」としてきた厚生労働省の見解が事実上撤回されたことに関連し、

「疑いが出てきたと言えばそういうことだ」と述べ、これまでの判断に誤りがあった可能性を示唆した。

柳沢厚労相は、「因果関係があるという新しい知見がもたらされたわけではない」と強調しながらも、

「(2、3月に)いくつも(事故が)頻発し、今までの判断で良かったのかということで、

見直しをしなくてはいけないとなった」と述べた。 (3月23日14時25分配信 読売新聞)


◆記事2:インフルエンザ14歳男子、タミフル服用せず飛び降り(3月23日3時7分配信 読売新聞)

西日本で先週末、インフルエンザにかかった男子(14)が、自宅2階から飛び降り、足を骨折していたことがわかった。

タミフルは服用していなかった。(注:太文字は引用者による)。

主治医によると、この男子は15日、38度の熱があり、翌日いったん熱が下がったものの、

17日未明に自宅2階から飛び降りたとみられ、玄関先で倒れているところを発見された。

病院搬送時に熱があり、検査でB型インフルエンザに感染していたことがわかった。

男子は「夢の中で何かに追われ、飛び降りた」と話しているという。



タミフル服用後の「飛び降り」事例が相次ぎ、薬との因果関係が疑われているが、

服用していない患者の飛び降り例はこれまであまり報告がないという。

このケースは来月、厚労省研究班会議で報告される予定。


◆記事3:「利益が危険性を上回る」=タミフル使用で見解-欧州当局

【ロンドン23日時事】欧州医薬品審査庁の医薬品委員会は23日、

インフルエンザ治療薬「タミフル」服用後に異常行動が相次いで報告されている問題に関し、

適切な指示の下で使用されれば「利益が危険性を上回る」との見解を発表した。(注:太文字は引用者による)。

声明文によると、日本で指摘されたタミフルと精神・神経症状の関係について、同庁は安全検査を実施。

その結果「タミフルに関し、精神・神経症状も含めた安全情報について引き続き注意深く監視する。さらなる懸念があれば対応策を取る」

と指摘したが、現時点での具体的な措置は見送った。(3月24日0時1分配信 時事通信)


◆コメント:タミフル、タミフルって喧しい(かまびすしい)ですねえ・・。

近所の開業医(内科・小児科)の先生に訊いてみましたよ。
私:「先生、インフルエンザの患者さんにタミフルっていうと、大騒ぎですか?」

先生:「いや、そうでもないですねえ。ウチでも毎年出してますけど、一度も問題が起きたこと無いんです。」

私:「あれ(タミフル)って、発症後48時間以内に服用を開始して、朝晩、一錠(カプセル)ずつ、5日間飲むんですよね?」

先生:「ええ、そうなってるんですけど、あれは良い薬です。非常に良く効きます。

大体1日で治っちゃうんで、最小限しか処方しないです。いろいろ、騒がしいから(笑)」

私:「先生も、色々気を遣って大変ですねえ。」

先生:(笑って)「まあ、それほどでも・・・。一応、マンションに住んでいる人には、

『何階に住んでます?』って訊いてます(笑)」(←JIRO注:冗談ですからね?)

◆タミフルに限らないけれども、まだ分からないことだらけなんでしょう?

この原稿を書く前に、自然科学における「因果関係の定義」は何か、を少々調べた。

少々調べたぐらいで書くべきではないと言われればそうだが、本気で「因果関係」の勉強ばかりしているわけにはいかぬ。

そして、私が漠然と分かったのは、「因果関係の定義は為されていない」と言うことである。


勿論、辞典を引けば何かしらの説明は書いてあるが、厳密に科学的又は統計学的に

「事象PとQの間に因果関係がある」と断定するために満たされるべき要件は、確定していないらしい。



特に統計学では、「シンプソンのパラドックス」という問題が100年も昔に提起され、いまだに解決を見ず、

統計学者、疫学者、科学者、経済学者、などによる議論が続いているのだそうだ。詳しい説明は、ウィキペディアに載っているから、読んで下さい。

これを読んでいる、頭の良い人たち。特にヒマな学生さん、

「因果関係の定義は為されていない」という命題(?)、違っていたら教えてくださいな。


◆医学的・薬理学的にタミフルと異常行動の因果関係を証明するのは、何週間と言う単位で出来ることではないでしょう?

こういうのは、医学というよりも薬理学の範疇に属する問題なのでしょうね。

いずれにせよ、タミフルと異常行動との因果関係を科学的に解明するということは、

薬物がある種の行動を惹起するメカニズムを解明する訳でしょう?

何日とか、何週間という単位の短い時間で出来ることではないでしょうね。

いや、知りませんよ。

私の悪い頭をフル回転させて、想像したことを書いただけです。

頭の良いセンセー達なら、直ぐに証明できるのかも知れませんけどね。

科学的にタミフルの服用といわゆる異常行動との因果関係を証明するためには、

タミフルが身体に入ってから、、異常行動に関して言えば、脳のどの部分にどのように作用するのか。

そして、どのように代謝されるのか。

そこまで、明らかになったとしても、終わりではない。

この薬の副作用としての精神症状は何故、特異的(ベランダなどから飛び降りること)なのか、

そのメカニズムの解明が究極的な目標でないのでしょうか?そこで初めて「因果関係」が証明されるのではなかろうか、

と私は無い知恵を絞って考えたのです。

この考え方は違うのでしょうか?

これは「作用機序」であって、「因果関係」の立証には、そこまで必要ないの?

もし、そうであるなら、因果関係の証明には何をすればよいのですか?

あるいは、証明は不可能で、疫学的統計からの類推にとどまるの?

ご専門の方に教えていただきたいものだ。

繰り返すが、あくまで素人の想像でしかないけれども、そんなことが、簡単に分かるわけがない。

その解明を待つほど慎重になる必要があるとは、私には思われない。

【お断りしておきますが】

これは、私の個人的な意見であります。

読者諸氏がインフルエンザに罹患し、タミフルを処方された場合に、それを服用するかどうかは、ご自身で、自己責任で、決めて下さい。


◆コメント:「可能性」がゼロってことは無いのは、明らか。いちいち言い直すな。

柳沢のおっさんも、相変わらずドジだね。

タミフル服用後に異常行動を起こした患者がいる、という時点で、タミフルと異常行動との因果関係の可能性はゼロでは無くなる。

にも関わらず、簡単に因果関係は無いなどというから、また、恥をかくのだ。


しかしながら、同時に、「タミフル服用後に異常行動を起こした患者がいる」、という事実だけでは、

異常行動の原因がタミフルだと断言する十分な根拠たり得ないのもまた、論理的に正しい。


それは、実際、記事2を読むと、分かる。

タミフルを飲んでいないのに、自宅2階(2階で良かったね)から飛び降りた14歳男子がいるのである。

これは、タミフルが異常行動を惹起する作用を持つ可能性を排除するものではない。

だが、いままで、タミフルの副作用としてカウントされていた同種「異常行動」の中には、

実はタミフルとは、別の原因が存在していた可能性を(あくまで可能性だが)、示唆している。


◆コメント:記事3は、私の主張と一致しているので、載せました。

「私の主張」とは、エンピツならここに、

ココログでは、ここに載せた記事である。

最後の段落で私は、

◆結論:薬には主作用と副作用がある。主作用の恩恵に浴している人の方が遙かに多いから、タミフルが使われているのだ。

と書いた。

欧州医薬品審査庁の医薬品委員会の23日のステートメント
「利益が危険性を上回る」

は正に、「我が意を得たり!」なので、引用した。

それだけ。本日は以上です。


◆【追加】音楽:バッハ、カンタータ140番「『目覚めよ』と呼ぶ声あり」第四曲

先日、バッハの誕生日に色々と音楽を載せましたが、

当然、まだまだお聴かせしたいけれど、出来ない曲があります。

以前、「主よ、人の望みの喜びよ」(これはピアノ編曲版)

をお聴かせしましたが、これと同じく毎週教会での礼拝用にバッハがせっせと作曲した、オーケストラと合唱による音楽をカンタータといいます。

今日のは、カンタータ140番「目覚めよと呼ぶ声あり」の中の一曲。

本来は男声合唱が歌うパートをトランペットで吹いています。

これを書くに当たって、オリジナルの演奏、つまり、オーケストラとコーラスによる演奏、

それも、リリングとアーノンクールという、超有名なバッハの大家が、自ら組織したオーケストラとコーラスを指揮した演奏と聞き比べてみたのです。

そうしたら、私も驚いたのですが、私の耳で聴く限りにおいては、この「トランペット版」の方が良いです。

コーラスだとテナーがユニゾンで歌うのですが、妙に明るくヘラヘラ調になっています。

何と、一本のトランペットが荘厳さ、敬虔な感覚で勝ります。(くどいようですが、あくまでも私の個人的な好みです)。

能書きはこれくらいにしましょう。

どうぞ。






綺麗でしょう?

いや、単に綺麗というだけじゃないですね。厳かな感じがします。教会音楽だから当たり前と言えばそうですが、

「教会音楽を書け」という注文を受けた作曲家が、誰でも、これほど美しく、かつ、厳かな曲を書けるものではありません。

気持ちが落ちつきます。

こういうのが、10曲ぐらいでようやく一つのカンタータになるのです。


そして、バッハは、毎週、新しいのを書いて、オーケストラと合唱に稽古を付けて、日曜の礼拝に間に合わせていたのです。

全部で200曲もあるのです!

そのような、「超過密スケジュール」にも関わらず、一つ一つが、名曲なのですから、

今更私如きが言うまでもないのですが、やっぱり、バッハって人は、「超人」です。

◆【さらに追加】:「世界フィギュア、安藤美姫が金・浅田真央は銀」安藤美姫選手、良かったねえ・・・。

わざわざ、文章を追加するのは一時的な感傷からではない。

昨年、トリノ・オリンピックで、荒川が金メダルを取ったが、前評判の高かった安藤美姫選手は、ショート・プログラム自由演技合計で15位に終わった。

オリンピックが始まるまで、マスコミ各社はさんざん安藤を持ち上げ、コマーシャルに出演し、練習を取材するので、練習の妨げになるほどだった。

そして、オリンピックの結果が出たら、マスコミは安藤選手に見向きもしなくなった。村主選手も同様である。

私がスポーツを記事にすることは、非常に稀なことだが、この時ばかりは、あまりにもひどいと思い、


の2本の記事を書いた。

安藤選手にしてみれば、頼みもしないのに、勝手に騒がれ、持ち上げられ、利用され、結果が悪かったら、「ポイ捨て」されたのである。

彼女の無念さは察するにあまりある。

しかしながら、マスコミが注目しなくなったことやコーチを替えたことが幸いしたのであろう。

今夜は、金メダルという大輪の花を咲かせた(村主選手は気の毒だが、いかんとも出来ない)。

とにかく、昨年、上に掲げた記事を書いた私としては、安藤選手の研鑽と精神力を心から、讃えたい。

スケートも音楽の演奏も、本番で、「ここ一番」というときに実力を発揮できる者が成功する。

演技者、演奏者が乗り越えなければならない、「本番のプレッシャー」の厳しさは、我々の想像が及ぶところではない。

健闘を讃えたい。

安藤選手、よく頑張りましたね。おめでとう。


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