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2007.05.16

付帯決議が18項目もあるのに「国民投票法案、成立」だとさ。何故、急ぐ必要があったのか。

◆全国紙・地方紙の殆どの社説・コラムへのリンク集を知っていますか?

ネットのおかげで、今は全国紙のみならず、地方紙すら北は北海道新聞から南は琉球新報まで、少なくとも社説を読むことが出来る。

ここに、日本中の主だった新聞の社説・コラムへのリンク集がある。

私は、毎日全国の新聞を読むほど時間はないが、国民投票法案成立の翌日の論調を知りたくて、斜め読みした。

ごく大雑把にいうと、朝・読・毎・日経のうち、朝日は当然反対として、

他の三紙は政府の御用新聞か?と嫌味をいいたくなるほど、国家に迎合的だ。

これと対照的に地方紙の有名どころは、大抵、

「審議が不十分なのに、採決するのは安易かつ無責任だ」

という論旨である。私も賛成である。


◆付帯決議(まだ、詰めていないこと)が十八項目もあるのに、審議を尽くしたといえるのか。

14日に成立した「日本国憲法の改正手続に関する法律案」(通称、国民投票法案)には、十八項目の「付帯決議」が付いている。

「付帯決議」とは、それ自身は法的根拠や拘束力をもつものではないが、

委員会・議会での意思表明という性格をもち、政府等が、今後法律の具体化に際して、

十分留意して取り組むべき事柄を示す「決議」だという。

某代議士に寄れば、付帯決議はいちばん多くて九項目程度なのに、

今回の付帯決議は十八項目。

しかも、それが、現行憲法を変更する手続きを定めるための法律だ。

一日でも早く成立させる必要は全く、無い。(誤解が無いように記すが私は、現法憲法を変える必要はない、と思っている。

付帯決議になどせずに、全て審議するべきだったのである。


◆付帯決議18項目

日本国憲法の改正手続に関する法律案に対する附帯決議

平成十九年五月十一日

参議院日本国憲法に関する調査特別委員会

一、国民投票の対象・範囲については、憲法審査会において、その意義及び必要性の有無等について十分な検討を加え、適切な措置を講じるように努めること。

一、成年年齢に関する公職選挙法、民法等の関連法令については、十分に国民の意見を反映させて検討を加えるとともに、本法施行までに必要な法制上の措置を完了するように努めること。

一、憲法改正原案の発議に当たり、内容に関する関連性の判断は、その判断基準を明らかにするとともに、外部有識者の意見も踏まえ、適切かつ慎重に行うこと。

一、国民投票の期日に関する議決について両院の議決の不一致が生じた場合の調整について必要な措置を講じること。

一、国会による発議の公示と中央選挙管理会による投票期日の告示は、同日の官報により実施できるよう努めること。

一、低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう、憲法審査会において本法施行までに最低投票率制度の意義・是非について検討を加えること。

一、在外投票については、投票の機会が十分に保障されるよう、万全の措置を講じること。

一、国民投票広報協議会の運営に際しては、要旨の作成、賛成意見、反対意見の集約に当たり、外部有識者の知見等を活用し、客観性、正確性、中立性、公正性が確保されるように十分に留意すること。

一、国民投票公報は、発議後可能な限り早期に投票権者の元に確実に届くように配慮するとともに、国民の情報入手手段が多様化されている実態にかんがみ、公式サイトを設置するなど周知手段を工夫すること。

一、国民投票の結果告示においては、棄権の意思が明確に表示されるよう、白票の数も明示するものとすること。

一、公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動の規制については、意見表明の自由、学問の自由、教育の自由等を侵害することとならないよう特に慎重な運用を図るとともに、禁止される行為と許容される行為を明確化するなど、その基準と表現を検討すること。

一、罰則について、構成要件の明確化を図るなどの観点から検討を加え、必要な法制上の措置も含めて検討すること。

一、テレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること。

一、罰則の適用に当たっては、公職選挙運動の規制との峻別に留意するとともに、国民の憲法改正に関する意見表明・運動等が萎縮し制約されることのないよう慎重に運用すること。

一、憲法審査会においては、いわゆる凍結期間である三年間は、憲法調査会報告書で指摘された課題等について十分な調査を行うこと。

一、憲法審査会における審査手続及び運営については、憲法改正原案の重要性にかんがみ、定足数や議決要件等を明定するとともに、その審議に当たっては、少数会派にも十分配慮すること。

一、憲法改正の重要性にかんがみ、憲法審査会においては、国民への情報提供に努め、また、国民の意見を反映するよう、公聴会の実施、請願審査の充実等に努めること。

一、合同審査会の開催に当たっては、衆参各院の独立性、自主性にかんがみ、各院の意思を十分尊重すること。

右決議する。

◆コメント:これほど多くの「決まらなかったこと」があるのに、無理矢理「法案成立」させるべきではない。

以上の18項目は、採決の時点で「決まらなかったこと」だが、

「決められない」ことではない。又は、「更に細部まで決めることが出来た」項目ばかりである。

時間をかけて審議すれば決めることが出来た内容である。

憲法は最高法規であり、それを変更する(私はその必要はない、と、何度も書いているが)手続きを決める法律ならば、

最大限の慎重さで取り組むべきである。

それを、今回のような雑な審議で無理矢理決めてしまったのは、新聞流にいえば、

参院選対策、ということになるが、実際は安倍首相が「自分の在任中に、国民投票法案を作った」

と言いたいがため、つまり、「私欲」の為である。

私は今でも「戦後レジームからの脱却」がなにを意味するのか理解できない。

多分安倍首相本人も分からないのだろう。

憲法改正を私欲に利用するなど、あってはならないことである。



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» 参院選の争点を「改憲是か非か?」にしてはならない! [ちょっと一言]
 憲法改正のための国民投票法案が参議院でも可決され成立した。18もの付帯決議がついているのだから法案として非常に不完全で頼りないものであるこ [続きを読む]

受信: 2007.05.16 22:23

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