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2007年7月

2007.07.31

「安倍首相、8月後半にも内閣改造へ」←首相が現状を全然分かっていないのに、人を替えても無駄。

◆記事:安倍首相、8月後半にも内閣改造へ(7月31日1時39分配信 読売新聞)

安倍首相は30日、参院選を受けて自民党本部で記者会見し、自らの続投に理解を求めたうえで、

政治資金の扱いをより厳格化するための政治資金規正法の再改正を検討する意向を示した。

内閣改造と自民党役員人事は8月後半にも断行する考えを明らかにした。

続投を決めた首相だが、歴史的な惨敗という選挙結果を踏まえ、政府・与党の体制や政策の見直しを迫られている。

首相は記者会見で、赤城農相らの不透明な事務所費問題について、

「先の通常国会での政治資金規正法改正では、不十分だというのが国民の声であり、

中川幹事長らに、党で厳格な規約を作り、法制化すべきは法制化するよう指示した。領収書の公開も議論し、8月中に自民党案をまとめる」と語った。


◆コメント:安倍氏は「選挙の意味」が全然分かっていないみたいですね。

今日は、海外の主な新聞の見出しだけ、ざっと見たが、共通しているのは、

「歴史的大敗を喫しながら、ミスター・アベは政権に留まる意向だ」

と書き、驚きを隠せないでいることだ。

安倍首相は昨夜から続投の意思を明らかにし、今日(30日)の記者会見でも、それを繰り返した。

しかし、何度聴いても、この人の論理はおかしい。
「(選挙で大敗した)全ての責任は自分にある」

と、何度もいうのだが、一方で、
「私の政治の基本路線は国民に理解して貰っている。間違っていないと思う。」

間違っていなくて大敗したの?????

また、この基本路線は「美しい国」や「憲法改正」のことかと思ったら、そうではなく、

「経済の成長路線」なのだそうだ。いつの間に「経済成長」が安倍政権の至上課題になったのだろう?

極めつけは、記者に「何故、基本路線は国民に支持されていると言えるのか?」と訊かれて、
「演説などで、聴衆の反応を見て、そう感じた」

ときた。

それでは、昨日の選挙は何だったのですか?歴史的大敗を喫したということは、

貴方の政治が支持されていないのです(閣僚の不適切発言や、不祥事も含めて)。

どうやらこの国は、「選挙=国民の審判」、ということも分からない人が指導者になってしまったらしい。

困ったことだ・・・・。

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2007.07.30

「安倍首相、続投の意向表明…記者団の質問に『はい』」←民意を無視する気だな?

◆記事:安倍首相、続投の意向表明…記者団の質問に「はい」(7月29日21時58分配信 読売新聞)

安倍首相(自民党総裁)は29日夜、今回の参院選の結果に関連し、

首相公邸で記者団の「引き続き政権を担当する考えか」との質問に対し、「はい」と述べ、

引き続き政権を担当する意向を表明した。


◆コメント:いくらでも与党を茶化すことはできるが、野党が参議院で過半数を取った意義が大きい。

最初に四方山話を少し。

今回は21回目の参議院選挙だそうだ。(戦後の憲法の下で第一回参議院選挙が行われたのが、1947年4月20日だという。60年目なんですな)。


さて、選挙の結果(全て明らかになっていないが、まあ、わかりますよね)を見た所感を述べる。

前評判通りとはいえ、殆ど「感動的な」という形容詞を用いたくなるほどの、自民党の負けっぷりである。

開票前からどのメディアも「与党過半数割れ確実」と報道した。そのとおりだった。

岡山選挙区では、自民党参議院幹事長が落選。

自民はまた、長年にわたって議席を確保していた四国の全ての県で負けた。

こういう事を書き出すと枚挙に暇がないので、この辺にしておく。

私は、先日書いたとおり、「自公過半数割れ」が大切なのだと思っていたので、

今日は、ようやく少し安心した。


◆民主党は「勝って兜の緒を締めよ」だが、小沢代表は上手い。

何だか、明日の新聞の社説に出てきそうな常套語句を用いてしまった。

(この言葉は、日露戦争の日本海海戦においてロシアのバルチック艦隊を日本海軍の連合艦隊が破った後、

連合艦隊司令長官だった東郷平八郎が述べた言葉としてあまりにも有名。)

民主党が大勝したのは、自民党が勝手にドジばかり踏んでくれたから、という皮肉な言い方も出来る。

「他に入れるところがない」という見方も出来る。

実際、政策の細かいことを見てゆくと、疑問が残る点も多い。だから、しっかりして貰わないと困る。

だが、自民がダメだというだけでは、ここまで勝てない。

功労者の一人は、小沢代表だ。

小沢代表の選挙運動を見ていると、流石、角栄の直弟子だ、と思った。

選挙区、特に、自民が持っている一人区に、こまめに足を運び、山の奥の村まで分け入って、お百姓さん一人一人に、

笑顔で握手する。視線が同じ高さであることが、「権威」を感じさせず、「好感」を生む。

安倍首相もやっていたが、足りない。大抵クルマの上から絶叫していたでしょ?

小沢氏も大都市の駅前などでは車上演説をやっていたけど。安部さんの方がはるかに「上から」が多かった。

すると、いくら美辞麗句を並べても有権者は「見下されている」感覚になるのである。

このあたり、安倍首相は分かっていない。


◆民主党大躍進の陰の功労者は衆議院の長妻昭議員だろう。

この件については、最近、「<年金問題>保険料約6兆9千億円を年金給付以外に流用」←社会保険庁職員は万死に値する。

に書いたので(ココログはこちら)お読み頂きたい。

世間が「消えた年金」を知ることになったのも、社保庁が年金掛け金を勝手に流用してしたことが明らかになったのも、

長妻議員が、何年も調べ、政府に質問主意書を提出し、白状させたおかげである。

その意味では、年金で自民に愛想を尽かした人が民主に入れたのは、正しい。

但し、これは、詳しく調べていないので、私の印象の域を出ないが、

民主党は社保庁問題、年金問題を長妻議員にばかり頼りすぎている様に見える。

小沢代表が、「社保庁の問題を暴いたのは、ウチの長妻議員です」というのを聴いたことがない。

彼はもっと評価されるべきだ。


◆安倍首相は、主権者たる国民の意思表示を無視して「改革を進める」のか。

安倍首相は辞めないのだそうだ。

彼は民放テレビのインタビューで、次のような発言をしている。

「新しい国づくりをスタートしたばかり。これからも総理として責任を果たしていく」

あのー。安倍晋三内閣総理大臣。

選挙は主権者たる国民の唯一の政治行動、意思表示の機会なのです。

その「選挙」で貴方の改革路線、「新しい国づくり」(いつの間にか「美しい国」じゃなくなってるね)に、国民は否定的な審判を下したのです。

にも関わらず、辞めないで「新しい国づくり」を目指すということは、主権者の意思表示を無視する、ということですね?

ご説明頂きたい。

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2007.07.29

「『5千万件精査』未着手の社保庁に勧告=監視委の意見具申受け-菅総務相」←しかも、5千万件は「ごく一部」なのです。

◆記事:「5千万件精査」未着手の社保庁に勧告=監視委の意見具申受け-菅総務相 (時事通信社 - 07月27日 21:10)


社会保険庁の業務を監視する総務省の「年金業務・社会保険庁監視等委員会」(委員長・葛西敬之JR東海会長)は27日、

同庁が宙に浮く年金記録5000万件の実態を精査する作業にいまだ入っていないとして、善処を求めるよう菅義偉総務相に意見具申した。

これを受けて総務相が同日、柳沢伯夫厚生労働相に勧告を行った。

監視委の意見具申などによると、基礎年金番号に未統合の5000万件の存在が今年2月の予備的調査で判明した際、

安倍晋三首相がその実態について詳しく精査するよう指示したにもかかわらず、現時点で作業に着手していないという。


◆コメント:監視委員会が入った途端、この有り様、というか選挙対策のつもりでしょう。

「年金業務・社会保険庁監視等委員会」というのは、露骨に選挙対策だが、7月17日に設置を閣議決定したものです。

葛西敬之JR東海会長を筆頭に6人の委員がいます。

実際に社会保険庁を監視するのは総務省の職員15人で、厚労省・社保庁の合同庁舎に常駐して、文字通りずっと見張りをする。

この前の月曜、23日から、「見張り」を始めました。そうしたら、早くも4日目にして、

「5千万件の精査を、さっさと始めろ」

という勧告を出しました。随分仕事熱心ですが、これも選挙前に、「何かをやっているな」という印象を有権者に与えるため、

官邸から指示が飛んでいるのでしょう。

役人に役人を見張らせて、今後も効果のある「監視」が出来るのか。注視する必要があります。


◆安倍首相の云っている「5千万件」はコンピュータにデータが残っている明細だけなのです。

安倍首相は甘言を弄しますから、注意が必要です。

最初は、「宙に浮いた5千万件」を調べる必要が無い、と云っていたのに、後に「1年で全部照合します」と言い出しました。

また、

「システム移行時期(何度もあるのですが)に厚労相をしていたのは民主党の管直人氏だから、この混乱の責任は民主党にある」

とも云っていた。あまりのことに、歴史的低支持率を誇る森・元首相からも、「みっともない。止めろ。」と云われたそうです。

このときは、流石に皆あきれました。すると、今度は
「全責任は、首相である自分にある」

と言い直す。

さて、安倍首相の云う5千万件は、「コンピュータにデータが残っているが、誰の名義か分からない」という、「宙の浮き方」をしている明細です。

実際には、紙の年金台帳からコンピューターに入力すらしていないデータが、各都道府県の社会保険事務所にゴマンとあるのです。

中には本当に捨ててしまったものもあるでしょうが、台帳が残っていることがバレるとヤバいので、

「捨ててしまった」と云っている事務所がある、との情報もあります。

安倍首相は、それを知らないわけがないのに、シラを切っているのです。


◆先日書いたことをもう一度読んで下さい。

先週、「自公、過半数困難 参院選情勢の全国調査」←この「自公過半数割れ」が大切なのだ。

という記事を書きました。ココログではこちらです。

そこで、今日の選挙で自民党が過半数を取ったら、それは何を意味するか。なにが起きるか、を説明しています。

是非お読みいただき賢明なる選択をしていただきたいものです。

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2007.07.28

「イラク支援 空自機狙い砲撃か」←イラク復興支援特別措置法では自衛隊が活動するのは「非戦闘地域に限る」

◆記事:イラク支援 空自機狙い砲撃か 昨秋、熱センサー作動 (7月26日15時49分配信 産経新聞)

イラク復興支援特別措置法に基づいてクウェートを拠点にイラクで輸送支援活動を展開している

航空自衛隊輸送航空隊のC130輸送機が昨秋、バグダッド空港付近を低空飛行中に、

地上からミサイル攻撃を受けていた可能性が浮上した。現地ではミサイルなどの脅威情報による運航中止や、

輸送機の機体のセンサーによる警報作動が日常化しているという。

空自関係者によると、昨年秋ごろにバグダッド空港近くを低空飛行中のC130の機体4カ所に付けられた熱源感知センサーが警報を発し、

パイロットは機体を急旋回させた。その際、乗組員が白煙を目撃した。

白煙はその後の分析などから、地上からC130を狙って発射されたミサイルのものだった可能性が極めて高いという。

防衛省は「確認できない」と一切公表を控えている。

米軍や多国籍軍などの情報によると、イラクで活動する武装勢力が持つ「地対空ミサイル」の射程は

約9000フィート(約2700メートル)~約1万3000フィート(約3900メートル)とされる。

C130はこれを避けるため、クウェートからバグダッドや北部アルビルへの飛行の際は

巡航高度1万8000フィートから2万フィートを維持して飛んでいる。

最も危険にさらされるのは離着陸時。イラク仕様の同機に装着されたセンサーは

ミサイル発射時のロケット噴射の熱源を感知、警報で知らせる。地上からの攻撃回避のため

C130は熱源をそらす欺(ぎ)瞞(まん)熱源をまき散らして急降下、急上昇で離着陸している。

空自関係者によると、感知センサーの警報は頻繁に鳴り、誤作動も多いが、

その都度回避行動を取らざるを得ず、欺瞞熱源は「警報の有無にかかわらず、

離着陸の際は必ず使用、安全確保に万全を期している」という。

イラク特措法による復興支援は、政府・与党が安全性を訴え、先の国会で2年間の延長が決定した。

空自関係者は「危ないけれど、安全確保に全力を尽くして、懸命に任務を果たしている」と話している。


◆コメント:安倍首相。イラク復興支援特別措置法によれば、自衛隊が活動出来るのは、どういう場所ですか?

最初から話がそれるが、産経新聞ってのは本当に馬鹿だ。記者も論説(委員)も。

この記事を書くからには、次の一文を絶対に加えるべきなのである。

「自衛隊のイラク派遣の根拠法である、『イラク復興支援特別措置法』は、自衛隊が活動する地域を『非戦闘地域』に限定している」

最低でも、これ。本当は、その後に、
「空自の活動地域が、実質的に「非戦闘地域」と認められるのか、政府は早急な見直しを迫られる。」

因みに、イラク復興支援特別措置法でこれを定めた第二条第三項をよく読んで下さい。リンクを貼った上に引用するのも、しつこいが、しつこいぐらいでちょうどいい。
対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。

これが、所謂「非戦闘地域」の定義である。


◆テロリスト集団は「国家」ではないから、「戦闘行為」ではないのだそうだ。

上に載せた、イラク復興支援特別措置法第二条第三項で、「戦闘行為」の後に括弧書きでその定義が書かれている。

これは何を言いたいかというと、「戦闘行為」とは、国家が主体となった宣戦布告を交わしての武力紛争を指すのであって、

テロリストは国家ではなく「犯罪集団」だから、テロは戦闘行為ではない、と云いたいのである。

つまり、自爆テロで毎日何十人という人が死んでいるバグダッドは、「非戦闘地域」なのだ、というのが、

この法律が出来た当時の「防衛庁」の説明だった。

こういうのを日本語で、「屁理屈」とか「詭弁」という。


◆法律を適用する際には、法の「目的論的解釈」に基づくべきだ。

法学部で法律を習っていた頃、ある教授が、

「法律や法律書を読むときは、ただ覚えればいいというものではない。いつも、『何故か?』と問いながら読むのだ」

と云った。

法律そのものを鵜呑みにするのではなく、何故、この法律が、条文が存在するのか、を考えるのだ、ということだ。

根本的なところまで溯るならば、私は、イラク復興支援特別措置法そのものが違憲だと考えている。それは何度も書いた。

ここでは、百歩譲って、イラク復興支援特別措置法そのものを考える。



イラク復興支援特別措置法で自衛隊の活動地域を「非戦闘地域」に限定したのは、云うまでもなく、自衛官の安全を確保するためである。

ならば、相手が国家だろうがテロリストであろうが、そのような「形式」は関係ない。

実際に鉄砲玉が飛び交い、毎日自爆テロがあり、一度に100人死ぬことも珍しくない土地に、空自を派遣することは、

明らかに、イラク復興支援特別措置法に違反している。

防衛省は無論行政府の一角を成す。国権の最高機関である国会が作った法律を破ることは許されない。


◆既成事実化

イラク復興支援特別措置法は小泉政権下で強行採決された。

過去に何度となく書いたが、イラク復興支援特別措置法でいうところの、安全確保活動とは、米兵や米軍の物資を

日本の自衛隊の輸送機が運ぶことである。

これは、戦闘中の同盟国に対する後方支援で、集団的自衛権の行使であり、違憲なのだ。

この法律が国会で成立するとき、殆ど与野党が殴り合いと言っていいほど、揉めたのだ。

それほど重大なことなのに、平気で時限立法だったのが延長され、アホな新聞とはいえ、産経が

空自の輸送機はミサイルで狙われている、との情報を報じたのに、政治家、他のマスコミ、国民、

誰も見向きもしない。

戦争放棄の憲法第九条が存在する今ですら、このていたらくだ。

「既成事実化」が如何に危ないかを端的に示している。

安倍のバカの云うとおりに日本を戦争が出来る国に変えたら、何処までエスカレートするか、

想像に難くない。

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2007.07.27

新潟中越沖地震からわずか10日しか経っていないのに、忘れかけている世間。

◆コメント:新潟中越沖地震から10日しか経っていないのに、殆ど報じないマスコミ。

新潟県柏崎市などの被災地には25日から大雨が降り、土砂崩れが起きそうな危険な状態だ。

弱り目に祟り目で、誠に気の毒だ。しかし、世間はもう、忘れかけている。

人間、誰でも自分が一番可愛い。しかたがないさ、などという人がいるのだろうが、私は

それはあまりにも薄情だと思う。

Yahoo!ニュースのYahoo!ニュース - 動画ニュースを開いて頂きたい。

民放各局が放送した今日の主なニュースを載せている。

各局の「社会」で取り上げているニュースを見て下さい。

辛うじて最後に、上述した「被災地に大雨」を取り上げている局がある程度。

中には、新潟の「に」の字も報じていないテレビもある。

地震発生から今までずっと継続して、現地の最新情報を載せているのは、

NHKの新潟中越沖地震特設ページだけだ。

そこを読めば分かるが、柏崎市を中心にいまも2100人余りが避難生活を続けている。


◆中越地震(2004年10月)時に比べると、ボランティアも義援金も遙かに少ない。

それは、毎日新聞が25日付で報じている。

◆記事:中越沖地震:被災地への支援低調 04年と比較、ボランティア4割・義援金10分の1

 ◇「一時の熱冷めた」の声も

 新潟県中越沖地震で、発生直後の土・日曜に活動を登録したボランティアの数が、

中越地震(04年10月)の同時期の週末に比べ、約4割にとどまっていることが分かった。

今年3月の能登半島地震と比べても2割減。登録せずに現地入りする場合もあり、単純比較はできないが、

現場では「震災支援疲れ」を指摘する声も出ている。全国から寄せられる義援金も、今回は中越地震のほぼ10分の1と低迷している。

被災自治体に設置されたボランティアセンターへの登録者を集計した。

中越沖地震と能登半島地震は震災後初の土・日曜の集計、中越地震は土曜の発生だったため、翌週の土・日曜で比較した。

その結果、中越沖地震(柏崎市、出雲崎町、刈羽村)は今月21、22の両日に計2296人だったのに対し、

中越地震(長岡市、小千谷市、十日町市、川口町)は5666人▽能登半島地震(輪島市、穴水町)は2851人だった。

今回の地震では、最も大きな被害を受けた柏崎市のボランティアセンターが、

安全に作業できる被災現場が少ないとして21日の土曜まで県外からの参加申し込みを制限。

同日午後に解除しているが、その後も参加人数はあまり伸びていない。

長野県下諏訪町から来た男性(74)は「一時のボランティア熱が冷めたのではないか」と話す。

新潟県社会福祉協議会の川上肇事務局次長は「人海戦術を必要とした中越地震に比べ、

今回は事前に物資支援の協定が民間と結ばれ、自衛隊も素早く動いたため、ボランティアの活動領域が狭まった可能性がある。

もっと被災者のニーズを掘り起こしていく必要がある」と話す。

義援金は、受け付け開始後の1週間で、中越地震では20億4181万円集まったのに対し、

今回は2億5362万円。能登半島地震は2億391万円だった。(毎日新聞 2007年7月25日)

義援金が極端に少ない。中越地震の10分の1ではないか。


◆自殺した被災者がいるのを知っていますか?

昨日は、クルマの中で自殺した被災者がいた。

◆記事:中越沖地震:被災男性が自殺
25日午前9時50分ごろ、新潟県柏崎市番神1の柏崎港の砕石置き場で、

軽乗用車の運転席に男性が倒れているのを工事作業員が見つけ、県警柏崎署に通報した。

男性は既に一酸化炭素(CO)中毒死していた。

車内から練炭を燃やした七輪と「すみません」と記されたメモが見つかり、同署は自殺とみて調べている。

調べでは、男性は同市下田尻の会社員(49)で、中越沖地震で自宅アパートが損壊し、

応急危険度調査で「要注意」と判定された。柏崎市内の機械製造工場に勤務し、

24日以降は連絡が取れなくなっていた。(毎日新聞 2007年7月26日 東京朝刊)

この情報だけで、地震と自殺が直接的に関係していたかどうかは、分からない。

しかし、自殺しないまでも、自宅が全壊してこれからどうすればよいのか、途方に暮れている人が大勢いることは、

普通の知能を持った人ならば、容易に想像がつく。


◆どうして国はこういう時に異様に冷たいのだ?

新潟県の試算では、中越沖地震による被害総額は1兆5000億円に達する、という。

これは、県で何とかなる額ではない。国の支援が必要だ。

もっと卑近な話では、避難所ではとにかく水が足りないという。

安倍首相は地震発生の日に遊説先の長崎から東京に急遽戻り、その後ヘリで被災地へ飛び、

わざとらしく、避難所のお年寄りに声をかけていたが、水で困っているぐらい、自衛隊を使って何とかしろよ。

震災当日や翌日は海自のフネが、海から物資や水を大量に運び入れた。陸自の到着も早かった。

自衛隊は、日本国民の為にあるんだろ?インド洋で他国の艦船に「無料のガソリンスタンド」をしている場合じゃないだろ?

法的根拠は明らかである。

災害出動は自衛隊法第八十三条で定められた、歴とした自衛隊の正規の任務である。

安倍晋三内閣総理大臣。貴方の決まり文句、「美しい国」が自然災害で無茶苦茶になっていますよ。

人々は苦しんでいますよ。一刻も早く避難所から出て仮設住宅に入りたいと望んでいますよ?

どうせ、遊説を続けても今度の参院選は負けるのだから、そちらは諦めなさい。

それよりも、選挙期間中であれ、大地震という非常事態が起きたのだから、「選挙より、まず被災地の人を救うのだ。」

と宣言、実行した方が、少しは支持率低下を防げると思いますよ。

本気で被災者の生活を確保する気がないのなら、ヘリで飛んでいってポーズだけ作って、

被災者をぬか喜びさせるべきじゃなかったと思います。

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2007.07.26

「野村HDが損失726億円、米住宅ローン絡みで」←米国で問題になっている「サブ・プライムローン」を説明します。

◆記事:野村HDが損失726億円、米住宅ローン絡みで (7月25日21時58分配信 読売新聞)

証券最大手の野村ホールディングスは25日、米国での住宅ローン債権を担保にした証券事業で、

1月から6月までの半年間に726億円の損失を出したと発表した。

大半が低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」に絡む損失で、

野村は住宅ローン関連事業からの撤退など、米国での大幅な事業見直しを検討する。

日本の金融機関が同ローンの焦げ付きでの損失額を公表したのは初めてだ。

野村は、米国で住宅ローン会社からローン債権を買い取り、投資商品に組み替えて機関投資家に販売している。

05年8月からサブプライムローン関連商品を手がけていた。

昨年からサブプライムローンに焦げ付きが大量発生し、価値が下落したため、大幅な評価損と売却損を計上した。

1~3月期に414億円、4~6月期に312億円の損失を計上した。

ただ、4~6月期決算では、投資信託事業の好調などで税引き後利益は前年同期の3・8倍の767億円とし大幅な増益だった。


◆解説とコメント:サブプライムローンとは、米国の(焦げ付く可能性が高い)住宅ローンです。

最初に結論を書くと、要するにアメリカで「バブルの崩壊」が起きているのです。

日本でも優遇貸出金利のことをプライムレートと云います。

銀行を初めとする金融業は、信用がおけるお客さん、つまり、貸したお金が返せなくなる心配が無い、あるいは、

その可能性が極めて低いと判断されるお客さんには、低い金利でお金を貸します。

反対に、焦げ付く(回収できなくなる)かも知れない人におカネを貸すときは、

高い金利を設定します(消費者金融を見れば良く分かりますね)。

アメリカのサブ・プライムローンは「サブ」(準)「プライム」(優遇)だから、最優遇の次に信用がある

顧客に対するローンかな?と思ってしまいます。

違うのです。

サブプライムローンの借り手は、過去にお金を借りて返済が滞ったり、返せなくなったりした個人への住宅ローンなのです。

サブプライムローン問題とは、昨年から、サブ・プライムローンを返済出来ない人が急に増えていることです。

不良債権が増えているのです。


◆アメリカの銀行は、何故、過去に問題を起こした人に融資したのか。

これは、バブル期の日本と同じです。アメリカでは過去数年間、不動産の価格がどんどん上がっていたのです。

だから、過去にお金の返済が遅延したり、滞ったりした(信用事故といいます)ことがある人にお金を貸し、その人が

返済出来なくなっても、不動産を担保に取っておけば、それらを売却して、債権を回収できる、と、アメリカの多くの銀行が

考えたのです。

そうしたら、昨年から、不動産価格が上がらなくなったのです。

日本の銀行の不良債権の相手(借り手)は住宅ローンの個人ではなく企業でしたが、原理的には全く同じ事です。

永久に上がり続ける相場など、存在しないのだけれども、地価・不動産価格は「まだ大丈夫だろう」と思ってしまったのです。


◆そうすると、何が問題になるのか?

土地の価格が上がらないのですから、サブ・プライムローンを供与していたアメリカの金融機関は、

担保の土地を売っても、貸付金が回収出来なくなる。即ち不良債権化します。

すると、金融機関は手持ちのキャッシュを確保するためにアメリカの株を売ります。金融機関の株を持っているアメリカの投資家も、

金融機関が潰れたら株は紙屑になりますから、そうなる前に売ろうとします。

こういう形でニューヨークで株価の急落が今年、何度か起きています。

さらに、彼らは日本株も持っていますから、東京市場でそれらをドーンと売られたらまずいです。

ニューヨーク→東京で株価が急落すると世界中に影響します。


◆野村HDは何故、損をしたのか?

日本の銀行や、証券会社自身がアメリカで直接住宅ローンの商売をしているわけではないのですが、

近ごろの市場というのはなかなかややこしくて、何でも証券化するのです。

サブプライムローンという「債権」を「債券(=証券)化」して市場で売り買いするのです。

記事にあるとおり、野村の現法は、サブプライムローンを買い取って、アメリカの機関投資家に売ったりしていたのですね。

また、自分も投資・投機対象として、証券化されたサブプライムローンを保有していたのでしょう。「含み損」云々というのだから。

サブプライムローンが不良債権になってきたので、価格が暴落する。

野村が資産として保有していたサブプライムローンは、当然、大きな含み損を生ずる。というわけです。

但し、726億円の損失は確かに大きいけれど、野村HDの今年3月期の決算書をみると、当期純利益が1750億円ですから、

この損失だけで、直ちに危ないということは無いでしょう。


◆他の会社はどうなのか。

この他に、直接自分がサブプライムローンを売買しなくても、それを含んだ金融商品をもっている日本の銀行なども、

サブプライムローンの価格が暴落すれば、同じく損失を被るでしょう。

それはそうなのですが、最近はそういうリスク管理をちゃんとやらないと、金融庁が業務改善命令とか出しますから、

サブプライムローンに限らず、何か一つの金融商品が大暴落しても絶対に金繰りに支障を来したり、

要するに潰れないようにするには、持ち高をいくらにするか、というようなことを、理数系の専門教育を受け、

かつ金融業務もわかっているような危機管理スタッフが、管理システムを作り監視しているので、大丈夫だと思います。

面倒くさい話になりましたが、何となくお分かり頂けたでしょうか?

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2007.07.25

「<年金問題>保険料約6兆9千億円を年金給付以外に流用」←社会保険庁職員は万死に値する。

◆記事:<年金問題>保険料約6兆9千億円を年金給付以外に流用 (7月24日3時3分配信 毎日新聞)

厚生年金と国民年金の保険料として、戦後、国民から徴収された約500兆円(07年7月現在)のうち、

約6兆9000億円が年金給付以外に使われていることが厚生労働省などの集計で分かった。

グリーンピア(大規模年金保養施設)など福祉施設への流用は打ち切られているが、

保険料徴収にかかわる年金事務費や住宅融資への債権回収費などは現在も増え続けている。

記録漏れ問題だけでなく、保険料の使途も問い直されそうだ。

 厚労省や社会保険庁によると、主な流用先は、

(1)旧厚生省の特殊法人「年金福祉事業団」(現・年金積立金管理運用独立行政法人)が行ったグリーンピア建設や住宅融資など2兆3000億円

(2)年金相談やシステム経費1兆9000億円

(3)厚生年金会館や健康福祉センターなどの年金福祉施設建設費1兆4000億円(4)年金事務費約1兆円――など。

年金事務費への保険料流用は、橋本龍太郎首相(当時)が98年度から国の一般会計予算をスリム化させるため、

財政構造改革法に基づいて開始した。潤沢な年金資産で、年金事務の経費を賄おうというものだった。

 その後、社保庁長官の交際費や職員の娯楽のためのゴルフ用品やカラオケセット、

テニスコート建設などに事務費が使われていたことが発覚。

政府・与党は04年に「保険料の使途は年金給付に限定する」ことで合意した。

しかし、国の財政負担を減らすためにはやむを得ないとする財務省の主導で、その後も事務費への流用は特例措置として継続され、

06、07両年度(予算ベース)で計2000億円が計上されている。

 先の通常国会では「保険料徴収などの経費は給付と密接不可分なコスト」(柳沢伯夫厚労相)との理由で、

給付以外への流用の恒久化を盛り込んだ社保庁改革関連法が成立。

これにより、流用額は今後も膨らみ続けることが予想される。

流用の恒常化に関し、社保庁は「年金事務費の使途は保険料徴収に関係する経費に限定する」と説明。

同改革関連法では、保険料を年金給付以外に使用する場合、インターネット上での公開を義務付けている。

しかし、こうした流用が年金財源を目減りさせているのも事実だ。

野党は「事務費はバケツの穴になる恐れがある」と批判しており、保険料流用の是非が再び問題化する可能性がある。

◆年金保険料のうち給付以外に流用された総額◆

<旧年金資金運用基金関係>

グリーンピア建設費   3140億円

被保険者の住宅融資 1兆5400億円

事務費交付金      5100億円

福祉医療機構への支出   120億円

<社会保険庁関係>

年金福祉施設の整備費1兆4000億円

年金相談などの経費 1兆9000億円

年金事務費        1兆円

委託事業        2000億円

総計       約6兆9000億円

※1945~07年度までの総額。06、07両年度は見込み額

◆コメント:社会保険庁職員は、国民が納めた年金保険料でゴルフクラブやカラオケセットを買い、テニスコートを作っていた。

このニュースは、無論、聞き捨てならない話だが、今頃になって大きく取り上げるのは、いくら何でも遅すぎる。

ブンヤ(=新聞屋=新聞記者、ひいてはマスコミのこと)さん、何を寝ぼけてるの?と問い質したい気分である。

掛け金流用に限らず、社会保険庁の問題をずっと追及しているのは、民主党の長妻昭衆議院議員である。

掛け金流用の具体的な金額、使い道を3年も前(2004年4月)から明らかにしたのも、長妻議員である。

この功績は評価されるべきだ、ということも、私は何度も書いた。

私はこの件に関して記事を書いた。

だが、当時、全国紙やテレビはこの件につき、殆ど触れなかった。

だから私は、どうして、今頃になって記事にするのか、非常に腹立たしい。

この記事が伝えた事実が、どれ程の大問題か分かりますか?

民間企業、例えば銀行になぞらえるならば、

顧客から預かった預金を大銀行の職員が片端から使い込みをして、

(社内の宴会、社宅や厚生寮や全然人が入らない「グリーンピア」というリゾート施設の建設、海外出張費、健康診断費等々に使い)、

顧客が預金を引き出そうとしたら、残高が100万円あるはずなのに、ゼロになっていて、

銀行員に問い質したら、平然とかつ冷淡に「うちのコンピューターには、貴方が預金した記録はありません。お引き取り下さい」

と云っているようなものである。

そう考えると、これほどいい加減な日本人が存在することは許し難い。

露骨に私の感情を剥き出しにするならば、社保庁職員で保険料を流用した奴らは、「死刑に処す」

と云いたいところだが、そういうわけにも行かないので、昔からの慣用句、「万死に値する」

と書いたのである。

安倍首相は行政府の最高責任者だから、社保庁のいい加減な仕事は今始まった事ではないにしろ、責任がある。

但し、小泉を含む歴代首相は、全くこの問題に気付いていなかったか、知っていて見て見ぬふりをしていたのだから、

大きく捉えれば、長年政権政党である自民党に責任がある。

最近の世論調査で自民党を支持する人は流石に激減している。

社保庁の、気が遠くなるほどいい加減な体質の実体を知っても、依然、与党を支持する人。

一体、何を考えているのだろうか。

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2007.07.23

「<国際物理五輪>灘高の2人が日本初の金メダル」←毎度、同じ事を書くが、何故「良い事」を大きく報じないのか?

◆記事:<国際物理五輪>灘高の2人が日本初の金メダル (7月22日19時37分配信 毎日新聞)

イランのイスファハンで開かれた「第38回国際物理オリンピック」で、

私立灘高3年、高倉理(さとる)さん=兵庫県=と同高2年、村下湧音(ゆうと)さん=同=が日本初の金メダルを獲得した。

文部科学省が22日発表した。

同五輪は67年に始まり、今年は69カ国の高校生など326人が参加。

日本の正式参加は2回目で、昨夏の代表候補選考会などで選ばれた高校生5人が出場した。

今月14日から21日まで開催され、理論と実験の問題に各5時間かけて挑戦した。

金以外にも、私立麻布高3年、増田賢人さん=東京都▽筑波大駒場高3年、森田悠介さん=同=が銀メダル、

私立大阪星光学院高3年、西口大貴さん=大阪府=は銅メダルと全員がメダルを獲得した。


◆コメント:チャイコフスキーコンクール楽器製作部門で、菊田さん、高橋さんが1位、2位になったときと同じだ。


何が同じかというと、私の云わんとすることが、である。

マスコミは、何故世の中の悪いこと、(犯罪、事件、事故、災害)「だけ」を強調し、「良いこと」を小さく報道するのか。

勿論、私とて、シャバに出てから、早、四半世紀を経ているので、世の中、良いこと嬉しいことばかりではない、

いやそれどころか、嫌なことばかり、と云っても過言ではない事ぐらい、認識している。

しかし、良いことが起きていないのではない。大きく報じないから、皆知らないのだ。

マスコミが「良いこと」を大きく取り上げ、大衆が興味を持つのはスポーツだが、日本人が活躍しているのはスポーツだけではない。

他の分野、むしろ、世間的には地味な分野で大きな活躍をしているひとこそ大きく取り上げるべきだ。

繰り返すが、シャバには良いことは少ない。

だからこそ、良いこと、目出度いことがあったら、皆で祝福したい。

チャイコフスキーコンクール、楽器製作部門(ヴァイオリン部門)で1位、2位が共に日本人の菊田浩さんと高橋明さんだった。

私のブログでそれを取り上げたところ、

何と、高橋さんご本人からコメントを頂いた。

折角だから、読者の皆さんにも、私のブログのコメント欄に、菊田さん、高橋さんへの

お祝いのメッセージを書いて頂いた。高橋さんからご丁寧にまたお返事を頂き、さらに、優勝者、菊田さんからもメッセージを頂戴した。

祝福される人も、祝福する人も清々しい気持になったことが、コメントのやりとりを読むと良く分かる。

自慢話をしているのではない。

他人様の優れた仕事は讃えるべきだ。祝福されて怒る人はいない。

そして、素直に他人の幸福を祝福する人は、自らも幸福な気持になれるのである。

今回は学生さんの物理学五輪で日本の高校生二人が金メダル、銀メダルが二人、銅メダルが一人。

素晴らしいじゃないか。

あたしゃ、100年かかっても物理学五輪でメダルなんか取れないよ。

一生懸命勉強する若者は大好きだ。

受賞した諸君、おめでとう。

君たちは日本の宝だ。好きな物理学で、大輪の花を咲かせて下さい。

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2007.07.22

「自公、過半数困難 参院選情勢の全国調査」←この「自公過半数割れ」が大切なのだ。

◆記事:自公、過半数困難 参院選情勢の全国調査 (2007/07/22 07:36 共同通信)

共同通信社は、29日投開票の第21回参院選に関し、19-21日の3日間、全国の有権者4万3000人余りを対象に、

電話による世論調査を実施、取材結果を加味した上で情勢を探った。

自民党は選挙区、比例代表ともに振るわず、40議席割れもあり得る。

公明党も目標の13議席確保が微妙で、自公両党は参院で非改選を含み過半数の維持が困難な状況。

民主党は選挙区、比例ともに躍進し、結党以来最高の50議席台後半をうかがい参院第1党となる勢い。

年金記録不備や「政治とカネ」の問題などが自民党への逆風となっているとみられる。

ただ約4割の有権者が投票態度を決めておらず、情勢が変化する可能性がある。

共産党は4議席、社民党は2議席を確保しそうだが、いずれも改選議席(共産5、社民3)を下回る状況。

国民新党は1議席に届きつつあり、新党日本は議席獲得が厳しい情勢だ。


◆コメント:連立与党が過半数をとったら、消費税が上がるよ。

本当は、消費税は、問題の焦点ではない。

7日後の参議院選挙で、自民・公明連立与党が過半数を獲得してしまったら、どうなるか?

安倍首相は「今までやってきたことが評価された、認められた」と考えるだろう。即ち


  • 教育基本法、国民投票法という、極めて重大な法律を、議論を尽くさずに強行採決したこと。

  • 日本を戦争が出来る国に変えようとしていること。

  • 2005年の衆議院選挙で郵政民営化に反対した「造反議員」(自民党から除名されていた)に、無理矢理「郵政民営化に賛成です。これからは、党の政策にさからいません」という誓約書を条件に復党させたこと(民営化に反対だといっていたからこそ、これらの議員に票を投じた有権者をコケにした行為である)。

  • 「米国による原爆投下はしょうがなかった」と発言した久間・前防衛相を、最初は「止める必要がない」といっていたのに、世論の反発が激しいのを見て、「辞任もやむを得ない」と急に言うことが変わったこと。

  • 社会保険庁の年金台帳が無くなり、5000万件もの「宙に浮いた年金」が生じたのにも関わらず、やはり、当初は「調べる必要がない」と言っていたが、これも国民の怒りの激しさにようやく気が付き、1年で、全件照合する、などと、物理的に殆ど不可能なことを口から出任せで約束したこと。

  • 「北朝鮮の安倍」だったのに、最近は次から次へと起きる不祥事、不始末の対応に追われ、拉致被害者問題のことなど、殆ど口にせず、あたかも忘れているように見えること。

  • 「消費税を上げないとは言っていない」と発言している。つまり上げるつもりでいること。


これらに、国民が同意してくれた、と都合良く解釈するのが政治家である。


◆何が何でも、自公を過半数割れにしないと、全体主義国家になるぞ。

今回は参議院選挙であり、政権選択選挙ではないから、自公か民主か、ということではない。

とにかく今のままでは、衆議院・参議院ともに自公連立与党が過半数を持っているので、どんな法案でも通ってしまう。

事実、今国会(166回)では、私がカウントした限りにおいて、少なくとも16件もの法案が強硬採決されている。

議会制民主主義では、最終的には多数決原理により採決せざるを得ないが、教育基本法や国民投票法案を、まだ、審議が残っている、と野党が主張するのに、

強引に審議を打ち切って、採決するようでは、民主主義国家とは言い難い。

些細なことに見えるが、郵政民営化造反議員の復党に際し、誓約書を書かせるなど、思想・良心の自由を保障する憲法に抵触している。

これでは、なんでも偉大なる首領様のいうことが絶対である、すぐそばの国を笑えない。

強行採決を防ぐには、参議院で自公連立与党を過半数割れに持ち込むことが絶対に必要なのだ。

民主でなくともよい。野党に投票するべきだ。


◆私は2005年9月の衆院選前、「自民党が勝つと、2007年に増税があるだろう」、と書きました。

2005年8月8日に郵政民営化法案が参議院で否決されたら、小泉は解散権を濫用し、衆議院選挙に持ち込んだ。

投票日は同年9月11日だった。

それまでの間、私は、何度となく、如何に小泉の政策が誤っているか、を説明した。

そして、投票日の4日前に【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。を書いた。

ココログではここにある

冒頭をお読み頂きたい。当時書いたとおりのことが、今、起きている。

その他の項目も、当たらずといえども遠からずである。

結果的に、自民党が大勝した。8月8日から投票日までの間、私に反対意見をメールでよこす人やブログのコメント欄に書く人はいなかった。

しかし、自民党大勝、の結果を見てから、嫌がらせのコメント、メールが大量に寄せられた。

あの時の人々、何か言うこと無いのですか、と嫌味を書かせて頂く。


それはさておき、

私が言いたいのは、私は占い師ではなく、前回の衆院選も、今回の参院選についても、

調べて、根拠にもとづいて書いているのだ、という事なのである

だから、七日後の参院選で自公連立与党が過半数を取ったら、と私が書いたことも、僭越だが、あまり甘く見ない方がいい。

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2007.07.21

圧倒的に美しく、優しいトランペット演奏のCDを薦めます。「ラッパなど興味がない」方にこそ聴いて頂きたい。

◆とにかく聴いて下さい。皆、せいぜい3~4分の曲です。

これほど美しい音楽と演奏には、説明はあまり要らないと思うので、まず、お聴き下さい。

全てオルガン伴奏によるトランペットです。

(少し音が大きいかも知れません。こういう静かな音楽を聴くときには、ボリュームを絞ってお聴きになることをお薦めします。)



ヘンデルの「オン・ブラ・マイ・フ」です。





バッハのチェンバロ協奏曲、BWV 1056の第二楽章。通称「バッハのアリオーソ」です。





18世紀、ドイツ人ですがフランスに帰化した、ジョヴァンニ・パウロ・マルティーニという人の最も有名な歌、「愛の喜び」です。



お聴きの通り、トランペットにありがちな、刺激的な音が全くありません。


◆これほど柔らかく、温かく、豊かなトランペットの響きを私は知りません。

これは、ヨーロッパ屈指の名門、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団首席トランペット奏者、

ミロスラフ・ケイマルという人が静かな曲ばかりを集めたGLORIA-トランペット名曲集

というCDです。

ケイマル氏の演奏を聴いて、何よりも驚くのは、その美しい音色です。

高音になっても、決して音が金属的になりません。

常に柔らかい。トランペットに似たコルネットとかフリューゲル・ホーンという柔らかい音色の楽器がありますが、

それらを吹いているのでは?と錯覚するほどです。これほど美しいトランペットの音色は初めてです。


そして、選曲。21曲、テンポが遅い、静かな曲ばかりです。

静かな曲ばかり21曲も聴いたら、普通飽きます。それを飽きさせないように演奏する自信があったから、録れたのでしょう。

速い曲を吹けば、素人は「速い」というだけで感心します。ハッタリを利かすのには、良いけれど、

ある音楽家の音楽性=音楽的・芸術的素養は、テンポが遅い曲を演奏したときに、最も明らかになります。

もちろん、プロの音楽家ならば、速い曲、フレーズをつっかえずに間違えないで弾けなければいけませんが、

ただ、「速く弾ける・吹ける」(「指が回る」などといいます)のは、「器用さ」であって、音楽性が伴って、

初めて本当の(広義の)「テクニック」がある、と言えるのです。

このケイマルというトランペット奏者は「音楽性」がバレるような、テンポの緩い曲ばかり録れたのです。

「自信があったから、録れたのでしょう」とは、そういう意味です。

知ったかぶりはこのへんにします。

とにかく、美しい。

実に芸術的なトランペット演奏を、このCDで、聴くことが出来ます。

私は、このCDを「ラッパなど、興味がない」という方にこそ、聴いて頂きたい、と思います。


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2007.07.20

「同時通訳者の草分け、西山千さんの努力と自省」(週刊新潮 7月26日号 P125「墓碑銘」)←あの嫌味な「週刊新潮」が絶賛。/バッハ。

◆週刊新潮最新号が西山千氏のエピソードを載せている。

週刊新潮は、稀に貴重な情報を載せるが、大抵は売り上げを伸ばすために、芸能人や政治家のゴシップ記事などを、数多く載せる雑誌で、

かなり嫌味である。意地が悪い(尤も、他の週刊誌も大同小異だが)。



その週刊新潮が、本日発売された最新号(7月26日号)において、

1ページを丸ごと割いて、西山千氏の生前のエピソードを載せている。125ページの「墓碑銘」というページである。

注目すべきは、記事に「悪い」話は一切載せていない。嫌味な言葉も全くない。

全て西山氏の功績、お人柄、如何に努力の人だったか、を事細かに綴っている。

西山先生の人徳、であろう。

ページの中央に穏やかに微笑む西山先生の写真が載っている。良い写真だ。

私たちの世代の人間が覚えている西山先生のイメージそのものである。


◆抜粋引用します。

アポロの時に、一緒に同時通訳を行った、「同時通訳の神様」と呼ばれ、英語を身につけるためには、とにかく音読せよ、で有名な、

國弘正雄先生。

「謙虚で努力家でした。日本語を英語は文章の構造が全く違うため同時通訳は不可能と言われた時代もありました。それを打ち破った先駆者でした」

育った環境について。編集部が書いた部分。
明治44年ユタ州ソレトレークシティ生まれ。両親とも日本人。2歳半から4歳まで日本に一時帰国したこともあり、アメリカの小学校入学時には英語が分からなかった。

ユタ大学では電気工学を学び、昭和9年に大学院を修了。翌年、日本の逓信省電気試験所に就職した。この頃には英語の方が得意で、日本語は会話は理解できても

漢字は理解不能。猛勉強で克服した。

努力の人なのだ。
終戦後、GHQが西山さんの能力を求めた。

「日本の役人が忙しいなか、GHQに呼ばれているのを気の毒に思い、最初は早口で通訳したそうです。次第に同時通訳を編み出したのは、西山さんの優しさや気配りからでした」

(日本通訳学会会長で、立教大学教授の鳥飼久美子さん)

その他、興味深い話が載っている。

私が先日書いた、視聴者が、最初は機械が通訳していると思いこんでいた話も書いてある。

しかし、何と云っても、最後の段落は、やはり西山氏を語る上で欠かせないのだろう。
かつて、バスで乗り合わせた老婦人に「生きているうちに人間が月に立つなんて、夢のようでした。それが全部あなたのおかげで良く分かりました。」

と感謝されたことを通訳者冥利に尽きると、生涯、忘れなかった。

週刊新潮さん、私のブログを読んで書いたのではありませんよね(←冗談ですからね)?


◆【バッハ】「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」より、パルティータ1番のクーラント、ドゥーブル(プレスト)

ちょっと堅苦しいかな、と思いつつ、気に入って下さる方もいらっしゃるであろうと念じつつ・・・。



クーラントです。





ドゥーブル(プレスト)です。



なんというか、この「悲壮感」が良いんです。私にはね。ただ、いつも書くとおり、好みですから。



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2007.07.19

「転居と選挙」。←初めて知ったのですが、転入届提出後三ヶ月は選挙人名簿に登録されないのですね。/音楽 バッハ。

◆引っ越して間もなく一ヶ月なのです。がそれ自体が本題ではありません。

私事に絡み、偶々選挙制度の問題点を知ったので、覚書として記す。

私は、先月(6月)22日に、東京都武蔵野市から杉並区という、隣接した区に転居した。

転居して四日後、区役所(の出張所のごとき施設)で家族全員の住民登録を完了した。

間もなく参院選なのに、通知が送られてこない、と思ったら、旧住所の武蔵野市役所から送られてきた。

何かの間違いではないかと思い、問い合わせたところ、他の市区町村へ引っ越したら、転入届を提出してから三ヶ月を経過しないと、

新住所(私の場合ならば杉並区)の選挙人名簿に登録されないのだそうだ。

では、どうするかというと、武蔵野市の元の住所の最寄りにある投票所へ行かなければならないという。

つまり、徒歩ならば、最寄りの駅まで歩き、電車に乗り、3駅目で降り、そこから投票所までまた10分歩かねばならぬ。

これぐらいならば出来るが、北海道から沖縄へ引っ越して3ヶ月経っていない人は、どうしろというのだ?

参院選投票の為に、飛行機に乗らなきゃいけないの?

無論そんなことはできないので、例えば札幌市から那覇市へ引っ越して間もない有権者は、選挙告示後、

札幌市に不在者投票の用紙を送ってくれ、という「不在者投票宣誓書」を送ると、不在者投票用紙を那覇市に送ってくれるそうだ。

勿論、旧住所の選挙区の候補者にしか投票出来ない。

これは、全国共通で、市区町村選挙人名簿の更新は年四回しか行わないためなのである。


◆メリットもあることはあるのですな。

私は、

「随分マヌケな仕組みだ。転入者・転出者の数なんて知れている。新住所に住民登録したら、選挙人名簿にすぐ加えれば済むことだ」

と思った。

ところが、この制度には、メリットもあったのである。

つまり、引っ越して間もない人間が投票できるとなると、麻原彰晃みたいなのが立候補したとき、信者が大量に選挙期間中だけ、

その選挙区に住民票を移して、投票し、当選させることが可能になってしまうのである。

なるほどね。じゃ、仕方ないか、と思った次第。

ただ、市区町村によっては、管理がいい加減なこともあり、ネットで調べたら、旧住所の市役所から選挙案内が送られてきたときに、

既に終わっていた、という体験談を書いている方がおられた。

今日の話は、多くの方は御存知かも知れないが、ひょっとして私と同じような状況で、

まだ、この制度についてご存じない方もおられるかも知れない、と思い、文字にした。


◆【音楽】バッハ:「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」ソナタ第1番ト短調 BWV1001より、プレスト

何だか最近、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」にハマっております。

ソナタ1番の第4曲 プレスト、ですが、特別な理由はありません。かなり激しい音の動きなんですが、美しいと思うんです。







如何でしょう?

お薦めCDですが、もう少し考えてから書きます。必ず。数日中に。

それでは。



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2007.07.18

Yahoo!ボランティアで「新潟中越沖地震」募金受付開始/「中越沖地震で10万ドル支援=米」←ナメんじゃねえよ。

◆貴方も目の前のPCで募金が出来ます。

ネットで募金が出来る、ということについては、過去何度も書いた。何件か拾ってみた。


<あしなが育英会>奨学金希望者が過去最多 格差拡大影響か←貴方も目の前のPCから募金できる。(ココログではこちら。)

「募金の3割はオンラインで」←「Yahoo!ボランティア - インターネット募金」をご存知ですか?ココログ版

ときどき、思い出させて頂きます。貴方の目の前のPCから、困っている人に募金ができます。ココログ版)。

これらの記事で紹介しているので、良くお読み頂くと、やり方が分かる。

それで分からなければ、Yahoo!の一角に、Yahoo!ボランティアというコーナーがある。そこの説明を読めば分かる。

新潟中越沖地震の義援金は、インターネット募金「新潟県中越沖地震 義援金」 - Yahoo!ボランティア

で受け付けている。早くも300万円以上集まっている。

ボランティアは「自発的な」という意味であるから、募金するかしないかは個人の自由意思によって決定されるべきであることは、言うまでもない。

ただ、この国の政治家や官僚は、インド洋に海上自衛隊の艦船を送り、「テロと戦う」(いつまで経ってもなくならないね。テロは)国々の軍艦のため、

無料のガソリンスタンドをやっており、その費用は6年間で800億円である。

また、赤坂の超一等地に新議員宿舎を建てるのには、334億円を惜しげもなく使うが、

ところが、今回の如く自然災害で家やその他財産を失って困り果てている人たちのためには、決してそのような大金を使わない。
日本国憲法第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

センセー方は憲法を御存知無いようだ。憲法を知らないのに、憲法を改正しようというのだから、面白い人々だ。

国がやらないならば、国民がお互いに助け合うしかない。

日本人の1割、1200万人が、100円玉一個ずつ出せば、12億円になる。



◆記事:中越沖地震で10万ドル支援=米 (7月17日20時1分配信 時事通信)

在日米大使館は17日、新潟県中越沖地震の被災者を支援するため、災害援助金10万ドル(約1200万円)を拠出すると発表した。

シーファー駐日大使がこの日、麻生太郎外相、小池百合子防衛相とそれぞれ面会した際、被災者に対するお見舞いの言葉と支援の意向を伝えた。


◆コメント:世界一の大国が「災害援助金10万ドル(約1200万円)」だってさ。

イラク戦争の後、各国が集まってイラク復興会議を開き、日本からは、小泉内閣の外務大臣だった川口順子氏が出席した。

日本が今後数年にわたり、50億ドル(5000億円)を拠出する、と確約した。

本来、アメリカが勝手に始めた戦争で、世界中が迷惑したのだから、ビタ一文出さなくても良かったが、

日本はアメリカの要求に応じたのである。

その日本が、大地震で大変なことになっているという時に、お見舞い金が10万ドル(約1200万円)ってのは、なんだよ。

都合の良いときだけ「同盟国」を持ち出しているが、実は米国は日本をこの程度にしか見ていないのだ、ということが良く分かる。



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2007.07.16

新潟県中越沖地震に関する情報

◆被害状況:死傷者(NHK 7月16日 17時40分更新)

NHKが震度6強を観測した新潟県の柏崎市、長岡市、刈羽村、長野県飯綱町をはじめ、

新潟と長野の各市町村にある病院に問い合わせたところこれまでに5人が死亡、500人以上がけがをするなどして手当てを受けています。

新潟県警察本部から警察庁に入った連絡によりますと

この地震でこれまでに柏崎市新花町に住む、中村エツ子さん(81)と刈羽村井岡の五十嵐キヨさん(79)ら5人が死亡したということです。

また、各地で大勢のけが人が出ています。


まず、

▼柏崎市の▽刈羽郡総合病院ではこれまでに200人のけが人が手当てを受けていて、なかには重傷者もいるということです。

また、▽柏崎病院でもこれまでに骨折やひどいやけどで65人以上の患者が手当てを受けていて、重傷の患者も複数いるということです。

さらに▽柏崎中央病院では転んだり、落ちてきたモノに当たったりしてけがをした患者54人が救急車などで運ばれました。



▼長岡市では▽立川総合病院に7歳の女の子が石塀に頭を挟まれて頭の骨を折る大けがをして運ばれるなど42人が手当てを受けているということです。

また、▽長岡中央総合病院では家の中にいて地震で倒れてきたモノで頭を切るけがをした70歳代の女性など11人が手当てを受けているということです。

このほか、▽長岡赤十字病院では女性がガラスで足を切るけがをするなど38人が手当てを受けているということです。

さらに▽長岡西病院で8人が手当てを受けています。



一方、▼長野県飯綱町の▽飯綱病院では女性1人が軽いけがをして手当てを受けたということです。



つぎに震度6弱を観測した▼新潟県小千谷市の▽小千谷総合病院では8人、

▽魚沼病院で4人がけがをして手当てを受けています。

▼新潟県上越市の▽県立中央病院には23人、

▽新潟労災病院に19人、

▽上越総合病院に12人のけが人が運ばれています。

このほか、震度5強を観測した新潟県の三条市、十日町市、南魚沼市、燕市、

長野県の中野市、飯山市、信濃町など各地の病院で合わせて34人が手当てを受けているということです。(7月16日 17時25分更新)


◆避難状況(NHK、16時20分現在)

NHKが柏崎市と刈羽村にある避難所などに問い合わせたところ、

午後3時半現在少なくとも40か所にあわせて1700人近くが避難しているということです。

柏崎市で避難しているのは

▼柏崎小学校に100人以上、

▼比角小学校に50人、

▼枇杷島小学校に3人、

▼半田小学校に10人、

▼大洲小学校に130人、

▼剣野小学校に12人、

▼槙原小学校に25人、

▼石地小学校に4人、

▼内郷小学校に2人、

▼北条北小学校に7人、

▼田尻小学校に20人、

▼第一中学校に30人、

▼第二中学校に10人、

▼第三中学校に10人、

▼鏡が沖中学校に7人、

▼瑞穂中学校に20人、

▼柏崎市元気館に60人

▼柏崎総合福祉センターに20人、

▼ワークプラザ柏崎に60人、

▼西山町いきいき館に300人、

▼椎谷コミュニティーセンターに3人、

▼高田コミュニティーセンターに40人、

▼田尻コミュニティーセンターに120人、

▼中鯖石コミュニティーセンターに1人、

▼西中通コミュニティーセンターに8人、

▼半田コミュニティーセンターに30人、

▼比角コミュニティーセンターに150人

▼鯨波コミュニティーセンターに8人、

▼松波コミュニティーセンターに50人、

▼宮川コミュニティーセンターに100人、

▼石地コミュニティーセンターに6人、

▼南部コミュニティーセンターに40人

▼別山コミュニティーセンター10人、

▼荒浜コミュニティーセンターに100人以上、

▼上米山コミュニティーセンターに20人、

▼北条コミュニティーセンターに21人、

▼枇杷島コミュニティーセンターに15人

で、少なくともあわせて1602人が避難しているということです。

柏崎市では柏崎市元気館と市立第一中学校には余裕があるので周辺の人はこの2か所に避難してほしいと呼びかけています。

また、刈羽村役場によりますと午後3時半現在、刈羽村では5か所が避難所に指定されています。



このうち
▼赤田地区集会場に15人

▼刈羽村第2体育館に40人、

▼生涯学習センター文化ホールに40人

で少なくとも95人が避難しているということです。

避難所では、断水しているところが多く、避難している人からは「飲料水がほしい」とか

「トイレがないので困っている」と訴える人もいるということです。(7月16日 16時20分更新)


◆連絡方法:NTT東日本災害用伝言ダイヤル171及び、災害用ブロードバンド伝言板を設置したので、それを使うこと。

これに関しては、新潟・長野方面を中心とした地震による通信サービス等への影響及び「災害用伝言ダイヤル(171)」「災害用ブロードバンド掲示板(web171)」の運用開始についてを読んで下さい。

◆コメント:「困ったときはお互い様」というのは簡単だが実際は不義理をしてしまうことも多い。しかし、本当に実行している人々がいた。

まずは、お読み頂きたい。

◆記事1:能登半島地震:小千谷市民から義援金170万円 被災地に贈呈へ /新潟(7月6日12時3分配信 毎日新聞)

小千谷市は、5日までに市民から寄せられた能登半島地震義援金が170万円に達し、石川県内の被災地6市町へ贈ると発表した。

中越地震に対する支援に応えるために3月28日から6月26日までの間、市民に協力を呼びかけていた。

贈呈先は七尾・輪島の2市、志賀・穴水・中能登・能登の4町。

小千谷市内の災害公営住宅に暮らすグループなど147の個人・法人から寄付があった。

6日に谷井靖夫市長が同住宅に暮らす男性とともに届ける。

そして、次の記事。
◆記事2:輪島朝市開催中に「地震だ!」、救援物資急きょ被災地へ(7月16日18時8分配信 読売新聞)

能登半島地震の被災地、輪島市では、震度5弱を観測。同市中心部では「輪島朝市」が開催中で、「地震だ!」と悲鳴が上がった。

干物を販売していた板谷ふみさん(82)は、「横に大きく揺れた。能登半島地震の余震とは違う揺れ方で、恐ろしかった」と話した。

穴水町大町の仮設住宅に入居している皆森(かいもり)照子さん(58)は

「次から次に地震があり、一人暮らしのお年寄りは不安がっている」と話し、仮設住宅を一軒一軒訪ね、入居者の安否を確認して回った。

輪島市は、能登半島地震で寄せられた救援物資のうち、未使用の水や食料などを今回の地震の被災地に送ることを決め、トラックへの積み込みを始めた。




説明するまでもないが、2004年の中越地震のときに、小千谷市は石川県の世話になった。

今年、能登半島地震が起きた。小千谷市の人々は、災害公営住宅に住む人までが、恩返しをしたい、と寄付をした。立派だ。

そして、今日、また新潟県柏崎市を中心に大変な被害が出た。

能登半島地震の被災者は、まだ仮設住宅に住んでいる人が大勢いるのに、前回寄せられた救援物資を被災地に送るという。立派である。

人間の本性は「善」である、と説いた孟子の言葉を信じたい。



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2007.07.15

西山千先生の追悼記事に、何と、「英語道」の松本道弘先生のブログからリンクして頂き、恐縮かつ光栄です。

◆英語を少しでも本気で勉強した方なら、「英語道」の松本道弘先生を御存知でしょう。

松本道弘氏といえば、英語を本気で勉強しようとしたことがある人なら、誰でも知っているほど有名な方です。

私は速読の英語(これは改訂新版で、私の読んだのは初版)、や

級から段へ―国際コミュニケーターになるための英語道など、何冊か御著書を拝読しました。

松本先生のお話を読んだり、聞いたりして感銘を受けるのは、一言で表現するならば「精神力」です。

「何が何でも、通訳になってやる。英語のプロになってやる」という、鬼気迫るほどの精神力です。

松本先生は海外留学することなく、日本で英語の語学力を高め、ついには本当に同時通訳者となり、NHKテレビの英会話上級の講師をなさった方です。

私のブログは音楽をもしばしば取り上げます。忝ないことですが、プロの音楽家も読んで下さっています。

その中のお一人が、かねておっしゃるには、

「プロの音楽家になるためには、才能、練習が必要だが、それだけではない。『石にかじりついてもプロになってやる』という気概がなければ、ダメだ」

ということです。

通訳者と音楽家は、一見関係ないようですが、「職人」である点において共通しています。

まずは、「職人」になる。そのためには、高度な技術を身につけなければいけない。

それと同時に「この仕事以外は考えられない」という意気込みが必要なのでしょう。

松本道弘先生は西山千先生を通訳の師と仰いでいらっしゃいます。

このお二人が対談したのが、同時通訳おもしろ話ですが、

あっと言う間にAmazonで売れたようですね。3~5週間待ちになっています。

が、それぐらい待っても読む価値はあると思いますよ。


◆最近、身に余る光栄が続き、驚いています。

私は、2002年4月から、ウェブ日記エンピツで、「JIROの独断的日記」を書き始め、

2004年11月から、ココログにアカウントを開き、同じ文章を載せています。

昨年から、記事を書いたときには予想だにしなかった方々から、コメントやトラックバックを頂き、大変光栄です。
ソプラノの森麻季さん

チャイコフスキーコンクール楽器製作部門、ヴァイオリン部門で優勝なさった、菊田浩さん

2位の高橋明さん

そして、今日は、松本道弘先生から。

毎回、頭の中が一瞬真っ白になります。

「目の眩むほどの名誉」

という表現は決して大袈裟ではないことを知りました。

私が書いた、「アポロ通訳『こちらヒューストン』西山千さん死去95歳」←日本人に初めて「同時通訳(者)」を知らしめた方です。
を、

松本先生が、ご自分のブログの中で御紹介下さり、リンクを貼って頂きました。

また、ご丁寧にもその旨、コメントを頂戴しました。ありがたいことです。

松本先生は、西山先生の直弟子、高弟でいらっしゃいますから、追悼の文章には、心がこもっていて、改めて胸を打たれます。

是非お読み下さい。

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2007.07.14

「同一楽曲を色々な楽器で」シリーズ。バッハ「シチリアーノ」

◆疲れたときはバッハ。

私は、素人の分際で音楽のことを、知ったかぶりで良く書きます。

いつも読んで下さる皆さんは、分かって下さると思いますが、

音楽のことを私が書くのは、自分の乏しい知識をひけらかしたいのではなく、

クラシックは敷居が高いと思っておられる方にも、

「まあ、あまり毛嫌いせずに、試しに聴いてみて下さい、理屈は要らないのです。綺麗な音楽が沢山あるのですよ」

という気持ちで書いています。

先日、たまたま、拙ブログを見つけた方が、
「以前はバッハに夢中だったこともあるが、日々の暮らしに追われ、忘れていた。久しぶりにその美しさを思い出した」

という趣旨のコメントを書いて下さいました。

手前味噌になりますが、実は今までに何度か、同じようなコメントやメールを頂戴したことがあります。

このように云っていただけると本当に嬉しいのです。

上のコメントを書いて下さった方は大変繊細な感受性をお持ちで、
「バッハの音楽が、自分の代わりに泣いてくれているようだ」

とも書いて下さいました。これは、美しい表現ですね。つくづく感心しました。

ありがとうございます。

バッハは、元気なときに聴いても勿論いいけれど、

「とかくに人の世は棲みにくい」わけで、世俗の雑事で嫌になってしまったとき、

本当は、音楽を聴くのも面倒、というほど疲れていることもありますが、

最後の力を振り絞って、何とかバッハを聴くと救われることが多いです。


◆バッハの作品番号、BWV1031、フルートソナタから、「シチリアーノ」集めましたよ。色々。

シチリアーノはシシリア島の舞曲のリズムで本来は普通名詞です。


ただ、「バッハのシチリアーノ」と云えば、BWV(ベーヴェーファウ)1031、フルートソナタの第2楽章と


相場が決まっています。


原曲はフルートの為の曲ですが、あまりにも美しいので、ピアノ独奏用に編曲されたり、色々な楽器で演奏されます。


今日は目一杯集めましたので、最初のフルートのあとは、お気の向くまま、順番じゃ無くて結構ですので、聴いて下さい。



原曲です。











美しいです。ただ、フルートの音は時折寒々しく感ずることがあります。次はリコーダーです。











とても柔らかい音になります。次は哀愁を帯びた音色のオーボエです。











これは、古楽器(バロック・オーボエ)で吹いているため、敢えてビブラートをかけていませんね。


次は、ハープによる演奏です。











夢見心地、というか、幻想的というか・・・如何にもハープらしさが出ています。


次は極めて珍しい、ハーモニカとハープによる演奏です。









クラシック・ハーモニカのプロがいるのです。使う楽器も当然それなりに出来ています。学校のハーモニカのように、


息を吐いても吸っても音が出るのではなく、常に吐くのです。半音階用のボタンが横についています。


今度は、木琴の一種、マリンバによる、シチリアーノです。











マリンバは勿論打楽器ですが、驚くほど柔らかい音がします。そして演奏がとても音楽的だと思います。

鉄琴が入っているように聞こえるかも知れませんが、違います。あくまで、ソロ・マリンバです。


最後はピアノです。











これは、ケンプという巨匠なんですが、実に淡々と弾いているところが、面白いです。


色々と並べましたが、如何でしたか?それでは、また。


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2007.07.13

「アポロ通訳『こちらヒューストン』西山千さん死去95歳」←日本人に初めて「同時通訳(者)」を知らしめた方です。

◆記事:アポロ通訳:「こちらヒューストン」西山千さん死去95歳(毎日新聞 2007年7月12日 13時04分)

「こちらヒューストン」「すべて順調」など、人類で初めて月面着陸に成功した

米アポロ11号の実況中継の名調子で知られた同時通訳者、西山千(にしやま・せん)さんが2日、

老衰のため死去した。95歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は非公表。

米国ユタ州ソルトレーク市生まれ。1935年に日本国籍を取得し、当時の逓信省電気試験所勤務。

第二次大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)、在日米国大使館の各顧問を務めた。

69年、「この一歩は小さいが、人類にとっては大きな躍進だ」

というアポロ11号のアームストロング船長が月面に降りた時の第一声をNHKの中継で同時通訳し、話題を呼んだ。

73年ソニー理事に就任、のちに顧問。元日本翻訳家協会会長。


◆コメント:アポロといえば「全て順調」だ。

この記事を書いた人、若い記者ではないかと思う。

西山千氏→アポロ11号といったら、まず思いだすのは、

「こちらヒューストン」よりも、

西山氏がアポロ通訳で幾度となく訳した、

「すべて、順調」という言葉なのだ。

それは、さておき・・・。

今日は、拙日記に(敢えて「日記」と書くのは、ブログを始める前の記事だからである)、

「西山千」で検索してこられた方が、多い。

若い人はアポロ11号の中継なんぞ見ていないのだから(1969年=昭和44年の出来事だ)、

多分私と同世代以上の方だろうが、驚くほど多くの方が来られた。

それほど西山千氏の印象を鮮明に記憶しているのだろう。分かる。


◆アポロ11号まで、日本人は同時通訳(者)の存在を知らなかったのだ。

アポロ11号は、「人間が月に行く」という、夢のような話が現実となったことで、

日本でも大騒ぎだった。

そしてアポロと同じぐらい、日本人は、同時通訳という技術があること。

同時通訳者という専門職が存在する、という事実を目の当たりにして驚嘆したのである。

実際は「同時通訳者」という専門職はおらず、通訳者ならば、時と場合に応じて、

逐次通訳(consecutive interpretation)、つまり原発言者が一区切り話たところで、通訳者が

翻訳する、という方法だが、これも出来なくてはならない。

というか、逐次通訳が出来ないで、同時通訳ができるということは、あり得ない。

しかし、とにかく、当時の日本人にとって「アポロと同時通訳」は、分離できない強烈な記憶として残った。


◆NHKに「あの、英語を日本語にする機械は何というのか教えてくれ」と、問い合わせが相次いだ。

アポロ11号が打ち上げられたのは、1969年7月16日。月面に着陸したのは7月20日だった。

その間、西山千氏と國弘正雄氏がずっと宇宙センターとアポロの交信の通訳をした(させられた)。

当時の日本に、本当に同時通訳が出来る人は数名しかいなかったのである

最初、西山さん、國弘さんは画面に映らず、音声だけが放送された(今、一般的になっている形態だ)。

すると、色々な人から、NHKに

「あの、英語を即座に日本語にする機械は何という製品だ?ウチの会社でも使いたいんだ」

という、今のひとには信じられないだろうが、そういう問い合わせが殺到した。

番組担当者は当然ながら、

「機械ではありません。通訳者が英語を聞きながら同時に日本語に訳しているのです」

と答えた。ところが視聴者は、なかなか信じてくれなかったという。

「ウソを言うな。英語を聞きながら訳すなんて、出来るわけがない」

「ウソではありません。本当に人間が訳しているんです。」

「それなら、訳している人間を見せてみろ」

NHK担当者は、ムキになった。

「わかりました。今夜の放送からお見せします」

といういきさつがあり、それ以降、西山千さん達は、スタジオ内のブース(雑音を遮断するためのガラスの囲い)で

通訳させられるハメに陥った。

百聞は一見にしかず。日本中がびっくりした。ひっくり返るほど驚いた。

「日本人がなりたい職業」というアンケートだか、世論調査があり、それまでは、必ず「医者」か「弁護士」がトップだった。

アポロの年、なりたい職業ランキングの1位は何と「同時通訳者」になった(実際は簡単になれるものではないことは、

云うまでもない)。


◆美しいエピソードがある。

これは、通訳術と私という、

西山氏の著書に載っているのだが、生憎、今手許にないので、

5年前にこの本を傍に置いて書いた自分の文章の一部を用いることをご容赦願いたい。

「美しいエピソード」とは、次のとおりである。

アポロ11号騒ぎも一段落した頃、西山氏が外出の折、バスに乗った。

すると反対側の座席に座っていた、見知らぬ老婦人が自分の事を妙に真剣な顔で見つめていた。

西山氏は服にシミでもついているのかと落ち着かない気分になった。

暫くして、やおらその婦人が立ち上がり、西山氏の前に来て深々と頭を下げて、云った。

「あの、アポロで通訳をした方でしょうか?」

「はい、NHKでやりましたが・・・」

「ありがとうございました。私が生きている間に人間が月に行くなどとは夢にも思っていませんでした。

でも、貴方が通訳してくださったおかげで、全ての様子が良く分かりました。

何とお礼をいって良いか分からないほどです。本当にありがとうございました」

西山氏は感激した。

暑いスタジオで汗まみれになって毎日何時間も通訳してへとへとになった苦労を一瞬にして忘れるほどだった。

西山氏は後々まで、この時のことを思い出すと目頭が熱くなる、と「通訳術と私」に書いている。

西山氏の流暢な通訳は勿論見事だが、

この後日談はそれ以上に感動的だ。今の日本にこの老婦人のような人がいるだろうか。

西山千さん。本当にあのときは有難うございました。

ご冥福を祈ります。



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2007.07.12

「テロ特措法、11月以降も延長へ=『今やめる選択肢ない』-小池防衛相」←海自が6年間無償のガソリンスタンドをやった成果は?

◆記事1:テロ特措法、11月以降も延長へ=「今やめる選択肢ない」-小池防衛相(7月11日21時1分配信 時事通信)

小池百合子防衛相は11日、テロ対策特別措置法が11月1日で期限切れとなることについて

「国際的にテロとの戦いは継続している。今やめるという選択肢はない」と述べ、延長する考えを明らかにした。

防衛省内で記者団の質問に答えた。政府は参院選後の臨時国会に同法の効力を1年延長する改正案を提出する方針だ。

同法は、インド洋でテロ掃討作戦を展開する米艦艇などに対し、海上自衛隊が給油支援を行うための根拠法。

米同時テロ後の2001年10月に2年間の時限立法として成立し、これまで3回にわたって期限延長のための法改正が行われた。


◆記事2:知りたい:海自インド洋派遣6年目 無料給油、203億円分 (毎日新聞 2006.12.01 東京夕刊) 

米英などによるアフガニスタンでのテロ掃討作戦を支援するテロ対策特別措置法が11月から1年延長され、

海上自衛隊のインド洋派遣は6年目に入った。他国艦艇への無料給油は先月27日で、延べ700回に達した。

日本から1万8000キロも離れた洋上の活動の実績はどうなっているのか。

◇評価分かれる成果

「来年のゴールデンウイーク明けには、無事に戻ってきます」。

先月12日、海自の呉港(広島県呉市)から補給艦「とわだ」(8100トン)がインド洋に向け出航した。

山下正和艦長(54)は、見送りの海自幹部や家族ら約300人に、こうあいさつして乗り込んだ。

出港から帰港まで約5カ月。「とわだ」は今回で6度目の派遣となる。5度目の派遣となる隊員も多く、

精神的・肉体的負担に加え、家族の苦労も大きい。

また、海自の補給艦は5隻しかなく、派遣前後は通常任務の訓練、整備などもこなさなければならない。

米英などの艦船は、アラビア半島周辺のインド洋で武器やテロリスト、資金源となる麻薬が行き来しないよう、

01年9月の米同時テロ以降、阻止行動を続けている。04年1月に大麻約1・5トン(110億円相当)を押収し、

アルカイダに関与するとみられる乗員15人を拘束した。同5月には、銃器約560丁、実弾約1200発を押収した。

海自の補給艦は、これら他国の軍艦艇に無料で燃料や水を補給する。いわば「洋上の給油スタンド」の役目だ。

過去5年で派遣された海自艦は延べ55隻、活動した隊員は同約1万600人。

11カ国の艦艇に提供した燃料は46万キロリットル(ドラム缶230万本分)で

海自の艦艇が使用するほぼ1年分に相当。5年間で203億円分の燃料を提供したことになる。

だが、支援の具体的成果は見えにくく、1カ月の補給回数は、最盛期の03年5月の32回から13回程度まで減少している。

今年2月、内閣府は「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」を実施した。

自衛隊が取り組んでいる国際平和協力活動について複数回答で挙げてもらったところ、

▽イラク再建への協力(88・4%)

▽国際緊急援助活動(68・9%)

▽国際平和協力業務(45・3%)が上位を占め、

「国際テロリズム対応」は28・5%の4位にとどまった。

久間章生防衛庁長官は「イラク戦争に反対したフランスなども参加した活動であり、テロ撲滅に効果を上げている」と話す。

一方、民主党の笹木竜三衆院議員は

「活動の実態が見えない。米国のような力で抑える行為は限界であり、日本は違う貢献の道を探すべきだ」

と批判する。

海自幹部は「テロとの戦いは50年はかかると思う」と話し、長期化を覚悟する。


◆コメント:小池防衛相。6年間、他国艦船に対する、「無料ガソリンスタンド」を続け、テロがなくなったのか?成果を報告せよ。

テロ特措法は、2001年9月11日同時多発テロの後、アメリカが、

「犯人はウサマ・ビンラディン率いるタリバンで、奴らはアフガニスタンに潜んでいる」

といって、アフガニスタンに赴いて、テロ掃討と称する武力行使を行う、というので、小泉が、

「それじゃ、お手伝いしましょう」

といって、海上自衛隊の艦船をインド洋に派遣するために、作った法律である。

何故、特別措置法なのかといえば、自衛隊は日本国を防衛するための最低限の実力であるのに、これを

対テロ作戦を行う米軍の為に、海外に派遣することは、本当は交戦中の同盟国への後方支援で、

それは集団的自衛権の行使に相当し違憲だからである(そりゃ、与党は違憲だ、とは云わないが、明らかに違憲である)。

ありていにいえば、テロ対策特措法は、

違憲である後方支援を、時限立法つまり、期限付きの例外だから良いじゃないか、といって誤魔化すために作った法律である。

それを二年間の期限が来る度に、きちんとした報告、つまり具体的に海自はインド洋で如何なる活動をして、如何なる成果を挙げたのか、

誰(本来は、当然首相)からも報告がないまま、ずるずると延長して来た。

何をしているかは記事2に書いてあるとおり、「無料のガソリン(燃料)スタンド」である。

米国だけではない、なんと11カ国に給油しているという。6年目に入る段階で、税金を203億円も使っている。

財源は、我々が納めている税金である。誰がそんなことをして良いと云った?

6年間、日本がガソリンスタンドをして、世界でテロが減ったのか?

Yahoo!ニュース - 米国対テロ戦争をブックマークか

アンテナに登録しておくと良いですよ。ご覧なさい。毎日毎日、これでもか、とテロで人が死んでいる。

自衛隊のインド洋派遣がテロ対策に貢献しているとは、到底思えない。


自衛官がいうがまま、50年間ガソリンスタンドを続けるのかよ?

小池防衛相。これでもテロ特措法を延長しなければならない理由を説明して下さい。



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2007.07.11

「集団的自衛権:行使容認を提言へ 首相の安保法制懇」「米向けミサイル『迎撃は困難』、政府答弁書決定」←何やってんの?

◆記事1:集団的自衛権:行使容認を提言へ 首相の安保法制懇(毎日新聞 2007年6月29日 15時00分)

政府は29日午前、憲法9条解釈の見直しを検討する安倍晋三首相の私的懇談会

「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇、座長・柳井俊二前駐米大使)の第3回会合を開き、

首相が提起した4類型のうち、米国に向かった弾道ミサイルへの対処について議論した。

安倍首相は会合の冒頭で「同盟国の米国に弾道ミサイルが落ちれば甚大な被害が出る。

そうなれば我が国にも深刻な影響が及ぶ」と語った。

委員らの事前の主張から、会合では集団的自衛権の行使として、

日本のミサイル防衛(MD)システムで弾道ミサイルを迎撃すべきだとの意見が大勢を占めた。

前回会合で、集団的自衛権の行使として公海上の米艦を護衛することでもおおむね一致しており、

今秋まとめる懇談会の報告書では、憲法解釈を変更し限定的な集団的自衛権の行使を認めるよう提言する見通しとなった。

首相は会合冒頭「同盟国の米国に弾道ミサイルが落ちれば甚大な被害が出る。そうなれば我が国の防衛に深刻な影響が及ぶ」と述べ、

同盟を重視する観点から検討するよう求めた。

委員からは「撃ち落とせるものを撃たなければ日米安保が根幹から揺らぐ」など迎撃容認論が相次いだ。

迎撃の法的根拠については「(危険を払いのけるという)警察権は無理な解釈。集団的自衛権の行使とすべきだ」との意見が多かった。

これまで政府は、米国を狙った弾道ミサイルを日本のMDシステムで迎撃すれば、

憲法解釈で禁じている集団的自衛権の行使にあたる可能性が高いと説明。

日本のMDシステムは「あくまでも我が国を防衛することが目的」と答弁してきた。

国際平和協力活動に関する

(1)攻撃された他国軍隊の援護

(2)戦闘地域内での他国軍隊に対する後方支援--

の残る2類型については、参院選後に議論する。


◆記事2:米向けミサイル「迎撃は困難」、政府答弁書決定 (日経 2007/07/10 )

政府は10日の閣議で、米国に向かう可能性のある弾道ミサイルを日本のミサイル防衛システムで迎撃することは

「技術的に極めて困難」とする答弁書を決定した。辻元清美衆院議員(社民党)の質問主意書に答えた。

答弁書では導入を決めた海上配備型迎撃ミサイル(SM3)について

「射程約1000キロメートル級の弾道ミサイルに対処し得るよう設計されている」と指摘。

「他国へ向かう弾道ミサイルは高高度を高速度で飛行する」として、SM3では撃墜できないとの見解を示した。


◆コメント:集団的自衛権とは何か。

集団的自衛権とは、
「自国が、他国から攻撃を受け、又は侵略行為を受けていなくとも、自国と密接な関係にある国が武力攻撃を受けた際、これを自国への攻撃と同等と見なし、反撃する権利」

です。

これに対し、自分の国が攻撃を受けた時、個人になぞらえれば「正当防衛」で、日本国が、具体的には自衛隊が、

自国民の生命を守るために、反撃する権利を「個別的自衛権」といいます。このために、武力を用いることは、合憲だと思います。

何故なら、憲法前文には、
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

「全世界の国民」と書いてあるから、と言う以前に「日本国」憲法なのですから、

この一節は日本国民も平和のうちに生存する権利があることを意味しているのは当たり前です。

これを「平和的生存権」といいます。

個別的自衛権とは、自国が攻撃されたときに、自国民の平和的生存権を守るために、やむを得ず武力を用いることだから、合憲です。

こちらから、他国を攻めに行くのではない。守るのです。

一方、日本で、集団的自衛権を論ずるとき「密接な関係にある国」とは要するにアメリカです。

アメリカはずーっと戦争をしている国ですから、日本が集団的自衛権の行使ができるとなったら、絶対にアメリカに付き合わされて、

というか、小間使いのように使われ、自衛隊は海外で武器を用いて、日本を攻撃していない国の人を殺すことになるでしょう。

海外の新聞や雑誌を読むと分かりますが、
「日本は、世界第3位の軍事(国防)予算で、実際は世界屈指の軍備を有しているが、武力行使を禁止した憲法を遵守し、第二次大戦後60年間、ただの一度も他国に武力を行使したことがない」

ことは良く知られており、それが一目置かれているのです。


◆集団的自衛権の行使を絶対に認めてはいけない。

小泉純一郎が総理だったころ、テレビのインタビューで耳を疑うようなことを云っていました。その趣旨は

「日本が、他国(はっきり云えば北朝鮮か、中国でしょうね)から攻撃を受けたときは、集団的自衛権を行使して在日米軍と共に日本を守りたい」

ということでした。信じられません。

小泉純一郎は、明らかに「集団的自衛権」の意味が分かっていない。そういう人が内閣総理大臣を務めていたのです。

日米安保条約により、日本が攻撃された時に、米軍が日本を攻撃した第三国に反撃するとしたら、これはアメリカが集団的自衛権を行使しているのです。それは、先方の憲法が集団的自衛権の行使を禁止していないからです(実際に有事の際に米国が日本を第三国から守るかどうかは別問題です。先日、アメリカの下院が「従軍慰安婦問題で日本政府の謝罪を求める」決議をしたことや、日本が国連安全保障理事会の常任理事国になろうとしたら、中国と協力してこれを妨害したのもアメリカであることを思い出すべきです)。

日本が攻撃されたとき日本が反撃するのは、在日米軍が加わろうが加わるまいが、日本の「個別的自衛権」の発動です。

日本の国を守るために、集団的自衛権は必要ありません。


◆安保条約締結より前から、日本国憲法が存在していたのです。

「米国は、日本が攻撃されたら集団的自衛権を行使して守ってくれるのに、日本はアメリカが攻撃されたときに守らなくていいのか?」

というのが安倍首相や、集団的自衛権容認派の主張です。

日本は、何もしなくていいのです。

何故なら、安保条約締結より前に日本国憲法は存在していて、

日本は武力を行使できないことを知った上でアメリカは条約を締結したのですから。

安保条約に、アメリカが攻撃されたとき、日本が応援するよ、とは一言も書いていない。

そういう「契約(条約は国家間の契約といっていいでしょう)内容」なのです。欧米人の世界では契約は神聖なもののはず。

これを逆手に取れば良いのです。契約に書かれていないことを、日本がしなければならない理由はない、と事務的に云いきればよろしい。

アメリカが日本に対して武力を行使しろ、戦争に付き合え、と言ったら「契約違反」だ、と言えば良いんです。

だから、米国が最近、日本の集団的自衛権容認論を歓迎してますが、安倍が余計な事を言うからです。

記事1は「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が、集団的自衛権行使容認を提言する、と言っています。

当たり前です。「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」は安倍首相の「私的懇談会」です。

安倍様のご意向に背くことを云うわけがない。こういうのを「茶番」といいます。

安倍首相は「有識者が集団的自衛権行使を容認すべきだと云っている」と持論の正当化事由に使うつもりなのでしょうが、

繰り返しますが、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」は安倍が作ったグループなのですから、何の説得力も無いのです。


◆懇談会に「弾道ミサイルを迎撃すべきだ」と云わせておいて、政府答弁書では「技術的に迎撃は困難」だってさ。

私は、集団的自衛権の行使、拡大解釈には反対だから、結論的にはいいのですが、

安倍内閣はどうして、これほど頓珍漢なのか?ということを指摘するために、この文章を書いています。

首相の私的懇談会の会合では、北朝鮮がアメリカ向けに弾道ミサイルを撃った時、日本がそれを迎撃するのは、

集団的自衛権の行使になるが、それは是非やるべきだ、といっているのです。

「日本のミサイル防衛(MD)システムで弾道ミサイルを迎撃すべきだとの意見が大勢を占めた。

ところが、記事2を読んで下さい。
米国に向かう可能性のある弾道ミサイルを日本のミサイル防衛システムで迎撃することは「技術的に極めて困難」とする答弁書を決定した。

それじゃ、懇談会の結論は無意味ですね。安倍内閣は迎撃すべきだと懇談会に云わせたのに、政府答弁書では、「迎撃は困難」と書いているのです。

最初から、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」は、米国へ向かうミサイル迎撃の是非を検討する意味が無かったわけですね。

安倍ちゃん、何やってんの?貴方のやることは不可思議です。



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2007.07.10

「赤城農相の事務所費問題とは何か」を説明します。

◆記事:赤城農相の政治団体、実家を事務所と経費計上(7月7日15時44分配信 読売新聞)

赤城徳彦農相(衆院茨城1区)の政治団体「赤城徳彦後援会」が茨城県内の両親の住む実家を、

事務所としての実態がないのに「主たる事務所」として、県選管に届けていたことが7日、分かった。

同後援会はこうした届け出を少なくとも2003年から続けているが、実家に住む母親は、

「家賃や光熱費などは受け取っていなかった。私設秘書や事務員は選挙前には来るが、常駐はしていない」と話している。

また、同後援会は03年から3年間に計約1227万円の経常経費を計上していた。

後援会の政治資金収支報告書によると、主たる事務所の住所は茨城県筑西市赤浜となっており、

実家の2階建て住宅がある。後援会の連絡先として水戸市内の住所の記載もあるが、

赤城農相が代表を務める自民党茨城県第1選挙区支部と同じになっている。

収支報告書によると、後援会の経常経費のうち、家賃などを含む事務所費は3年間で計約526万円に上る。


◆解説:政治資金規制法は「事務所費」の明細報告を義務づけていないのです。

この記事は、実際には政治家の事務所ではない、赤城農相の実家を「事務所」として届け、経費を計上していた、ということだけ書いています。

取材して、ウラを取って「真実」を書いているのでしょうが、肝心のことが書いてないのです。


一言付け加えないと不親切です(そういう記事が殆どですが)。

政治資金規正法では、政治団体に毎年、「政治資金収支報告書」の提出を義務づけています。

この中で「政治活動費」に費用を計上すると、5万円を超える支出に関しては、日付や目的、領収書の添付といった、

詳しい明細を報告しなければならないのです。

ところが、「事務所費」に計上すると、明細の報告をしなくても良いのです。

ですから、「事務所費」を隠れ蓑にして、裏金を作るのが政治家の常套手段になっている、と云われています。

だったら、「事務所費」も明細報告を義務づければ良いではないか?と思われるでしょう。

そのとおりなのです。

ところが、法律を作ったり、改正するのは、当の国会議員ですから、都合の悪いように政治資金規正法を変えないのですね。

いつまでたっても改正しないところを見ると、皆やっているのだろう、と勘ぐりたくなりますね。そう思われても仕方がない。


◆所感:安倍首相の「政治的センスのなさ」は確かに殆ど奇跡的だ。

赤城農相は、松岡農相が自ら命を絶った後に任命された訳です。

大臣てのは、認証官です。つまり陛下に拝謁して任命されて初めてなれるのです。

日本国憲法 第七条  天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。

(引用者注:一から四まで略)

五  国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。

新しい大臣をその職に就かせるってことは、内閣総理大臣が陛下に対して

「この人なら信頼できます」

って云って任命していただくことなのですよ。だから、安倍ちゃんもさあ・・・。

松岡農相も事務所経費で追及されていたわけでしょう(その全てが明らかになる前に自ら逝ってしまわれましたが)。

その後任に、どうしてよりによって、同じ問題を抱えた人を指名するかねえ・・・。よく調べろよ。ホコリが出てこない奴かどうかを。

それで、また同じ事をしている。まだ、懲りてない。

小沢代表は9日、記者会見で「ちゃんと(事務所費の詳細を)全部公表して、説明さえすれば疑惑はなくなる」と云ってますが、

これは正論ですよ。

ところが、安倍ちゃん。農相を庇っている。十分説明したから、領収書など見せる必要はない、だって。

防衛相で先週やったばかりじゃないですか。

最初、「辞める必要なし」と云いながら、舌の根の乾かぬうちに

「(辞任は)やむを得ない。非常に残念だ」

って。

今回、「明細を見せる必要がない」と云ったら、怪しいと思われるに決まっているでしょう。

私は「センスが政治家の本質じゃない。本質は思想だ」と先週書きました。その考えは変わらないけど、

ここまで、センスが無いと、恐ろしいね。

小沢代表は参院選で与党が過半数割れしなかったら、代表も辞めるし政治家も辞める、と云っています。

裏を返せば、自民党敗北はあまりに明らか、と考えているのでしょうが、何があるのか分からないのが選挙です。

投票日の二、三日前に急に風向きが変わることがありますから。

私も今度、与党が過半数割れしないようなら、こんなもの書くのはいい加減馬鹿馬鹿しいから、

止めてしまおうかな、などと考えてしまいました。それでは。



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2007.07.08

「米の不人気は自分のせい?=ブッシュ氏、側近去り孤独深める-ポスト紙」←やっと分かったか?バカ。

◆記事:米の不人気は自分のせい?=ブッシュ氏、側近去り孤独深める-ポスト紙

【ワシントン2日時事】最近のブッシュ米大統領は孤独で「自分のせいで米国が不人気なのか」と口走る-。

2日付のワシントン・ポスト紙はそんな大統領の姿を伝えた。

それによると、大統領の頭にはイラク問題がこびりついているようで、

かつての側近と雑談していても何度もイラクに話が戻るという。

「大統領は消耗している」と感じる友人たちも多く、長年ブッシュ氏と付き合ってきたコナウエー下院議員は同紙のインタビューに対し、

「帰ってこないかもしれないと知りながら、戦場に兵士を送り込むのは信じられないくらいの重圧だ」と述べた。

また、最近読んだ本の作者や歴史家、学者を招き「歴史から何が学べるのか」

「米国が世界で不人気なのはわたしの個性のせいだと思うか」

などと質問したという。

招かれた人の何人かは「ブッシュ氏が寂しそうで孤立しているように見えた」と話している。

大統領首席補佐官だったカード氏と大統領顧問だったバートレット氏など気心の知れた側近の部下たちが相次いで辞任しているのも痛手。

さらに同紙は「去っていった人の中に大統領を酷評している人がいることにも傷ついている」という友人の言葉を紹介している。

(時事通信社 - 07月02日 17:10)


◆コメント:流石は天下の大馬鹿。気が付くのに6年半もかかったね。

ジョージ・ブッシュ君、ようやく分かってきたようだね。

君が正式に大統領に就任したのが、2001年1月20日だったから、今日(2007年7月8日)で2360日目だよ。

「自分のせいで米国が不人気なのか?」

「ノー。」と云って欲しいのだろうけどね。残念ながら、私の答えは、

“Most emphatically Yes”(最も力を込めて「イエス」)

だよ。君が世界を無茶苦茶にしているのだ。


◆911テロの悲劇性をやたら強調するけどさ。

特に、君が大統領になった年、9.11テロが起きてから、その犯人をあれこれでっちあげた。

911テロって、アメリカ人は世界一の悲劇の主人公のように云うが、自分たちが今までどれ程他国の人々を殺してきたか、

考えたことがあるかね?911は(日本人犠牲者もおられるが)6000人だろ?

1945年8月6日、君の大先輩、トルーマンが広島に落とした原爆が爆発したときには、一瞬にして11万人が蒸発したんだぜ?

広島の爆心地を「グラウンド・ゼロ」というのだろ?英語で。

それを911テロの現場に使うとは、一体どういう神経をしているんだよ。

同一視するな。バカ野郎。


◆アフガン戦争

アフガニスタンにタリバンの拠点があるとして10月7日から攻撃を始め、タリバン政権を潰し、傀儡政権を置いた。

だが、肝心のオサマ・ビン・ラディンは捕まらなかった。

多くの無辜のアフガニスタンの女性や子供を殺したね?

アフガニスタンに派遣された米兵は、多くがPTSDとなり、後述するイラク戦争からの帰還兵と同様に

自殺率が異常に高いそうじゃないか。


◆イラク戦争

アフガニスタンで911の張本人を見つけられなかったら、今度はジョージ、君は、世界が証拠が不十分だ、

止めろというのに(世界中の何百万という一般市民が開戦反対デモを繰り広げた)、

2003年3月20日、国連憲章を無視して、イラクに武力行使を開始した。

君が正当性の根拠とした(本当は正当性の根拠にはならない)大量破壊兵器はついに見つからなかったね。

そして、君の部下のラムズフェルドは開戦4ヶ月後の2003年7月、

「決定的証拠ないまま開戦」したことを白状したよ。

君が、一応は秩序を保っていたイラクに侵攻したため、イラクの国内はむしろ、サダム・フセインがいたときの方が安定していた。

今のように、毎日自爆テロで何十人もが命を無駄に落とすようなことになった。

又、国連決議により、世界各国からイラクの治安を鎮めるために、軍隊を送って、その結果凶弾に倒れた兵士すらいる。

君の国の兵隊もイラクから帰還して精神に異常を来すものが多いというじゃないか。


PTSDだよ。PTSDという概念が出来たきっかけは、ベトナム戦争だよ。「ベトナム帰還兵症候群」といったのだ。


そんな最近の歴史も知らんのかい?ジョージ。

君の傍若無人の行動によって、平和に暮らしていた国まで戦争に巻き込まれてさんざんな目にあっているんだよ。


◆地球温暖化

地球温暖化しかり。全世界のCO2排出量の五分の一は君の国、アメリカから出ているというのに、

石油・石炭会社を経営していた君やチェイニー副大統領は、なかなか手を打とうとしない。

その所為で人類が滅びるかも知れんのだよ。


◆世界を混乱に陥れたのは、ジョージ。君なんだよ。

まだまだ、云いたいことは山ほどあるが、一度には書ききれない。

また、書くよ。ジョージ。

いいかい?もう一度云っておく。

世界が今のように無茶苦茶になった責任の多くは、ジョージ、君にあるのだ。



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2007.07.07

あまりの上手さに絶句。お薦めDVD(CD)「ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハ」/今日(8日)15時NHK教育「ローザンヌ」再放送

◆厳密な意味での「ブラス・アンサンブル」

昔のクラシックファンに比べると、最近の若い人は大分思考が柔軟になっているが、それでも、

クラシック界には、「階級」がありまして、少し極端化して書くと、

器楽で最上位に来るのはピアノ、ヴァイオリン、チェロ。辛うじて管楽器を入れるなら、フルート。

それ以外の楽器の独奏・合奏は、「その他」でひとくくりにされてしまいます。

ブラスとは真鍮のことで、音楽で「ブラス」と云えば、金管楽器を意味します。

「ブラス・アンサンブルとは、」純粋に金管楽器のみによるアンサンブル(「合奏」又は「合奏団」)を意味します。


◆金管楽器とは何か。

日本では、中学・高校で吹奏楽団を「ブラスバンド」と称するのは、既に定着しているから、まあいいですけど、本当は正しくないのです。

いわゆる「ブラスバンド」には、木管楽器が混ざっているからです。

因みにサキソフォーンは楽器の素材は真鍮ですが、金管・木管を区別する基準は音を出す原理(発音原理)によります。

人間の唇を振動体=発音体とする管楽器のみを「金管楽器」といい、それ以外は木管楽器です。

サクソフォーンは、クラリネット(シングル・リード)やオーボエ、ファゴット(いずれもダブルリード)と同じく、

「リード」という、葦(あし)を削ったものを(そもそも「リード(reed)」が「葦」という意味です)振動させて音をだしているから、見かけは金管ですが、木管楽器です。

フルートも金属で出来ていますが、あれは、吹口に息を吹き込むと、空気の渦巻きが出来、それが、辺りの空気を振動させて音が出る。

風が吹くと、木の枝とか電線などにぶつかってヒューと音がするのと、大雑把に言えば同じ事です。ですから、フルートも木管楽器です。


◆きちんとした真面目なブラスアンサンブルは、高貴な響きがするものです。

このブログで何度も紹介した、トランペット奏者、モーリスアンドレを知ったとき、

私は「これほど上手い人は、もう、出ないだろうな」と思いました。

とんでもないことでした。

私は、ヨーロッパにしょっちゅう出かけて、各地のコンサートを聴けるような優雅な身分ではないので、どうしても発見がおくれるのですが、

天才的な金管奏者が山ほど出てきます。

金管楽器は、明らかに欧米人=狩猟民族の楽器で、狩りをしながら「獲物を見つけたぞ」と仲間に知らせるのに使ったのがラッパの起源です。

日本は農耕民族で、同じ場所で皆一緒に農作業をしているのですから、大声を出せばいいのであって、わざわざラッパを吹く必要などありません。

だから、と結論づけるのは、乱暴ですが、西洋人には金管楽器の遺伝子が受け継がれているように思われます。


◆「ジャーマン・ブラス」の上手いのなんのって・・・。

実は、ジャーマン・ブラスという金管アンサンブルは、以前、一度御紹介しました。

音はココログにしかアップしていないので、ココログでリンクさせていただきます。

記事の前半は時事問題です。音楽は下のほうにあります。

「音楽:ウェーバー「アブ・ハッサン序曲」をオーケストラ、ピアノ連弾・金管アンサンブルで聴いてみます。」

という企画(?)です。そのときに、名前を挙げなかったのですが、この「金管アンサンブル」が、初期のジャーマン・ブラスです。

それから、すっかりメンバーも入れ替わったようです。ドイツでは大変人気があるようで、DVDまで出ているのですね。

とにかく仰天するほど上手い。

高い音のトランペット(ピッコロ・トランペット)を自在に操っているのは、1965年生まれのマティアス・ヘフスという人です。

モーリスアンドレ以降、これほどピッコロ・トランペットが上手い人を「私は」知りませんでした。


◆ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲をバッハがチェンバロ独奏用に編曲したBWV972を、ブラスアンサンブルで吹いているのですが・・。

この曲は、元々、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲なのです(ヴィヴァルディの作品番号はRVですが、RV230です)。

それをバッハがワイマールのヨハン・エルンスト公(バッハのキャリアで最初の雇用主。バッハはエルンスト公の宮廷楽師を半年ほど務めました)の依頼で、

チェンバロ独奏曲に編曲しました。いずれも、以前取り上げました。

今日は、「バッハづくし」です。の3曲目と4曲目です。

5曲目はこれを、アリソン・バルサムという英国人女性トランペット奏者が、オルガン伴奏で吹いた演奏がのせてあります。


さて、ジャーマン・ブラスではどうなるでしょう。

第一楽章です。







第二楽章です。再生開始後約1分後に、左から中音の柔らかい音が聞こえます。DVDで見るとバルブ・トロンボーンという、

珍しい楽器であることが分かり、大変驚きました。この楽器がコンサートで実際に使われるのを聴いて、見るのは、初めてです。







第三楽章です。ピッコロ・トランペットのマティアス・ヘフス氏の腕が鳴ります。







上手いですねえ。どうにも、惚れ惚れするほど上手い。

私は、「プロの音楽家になる」ということがどれ程大変なことか、多少は分かるつもりです。

何故かというと、プロを目指す人たちと同じ先生についてトランペットのレッスンを受けていたことがありますし、

他の楽器のプロのお話も伺ったり、読んだりしているからです。それは、一般の人々の想像を遙かに超えた厳しさです。

それでも私は、大変な修練を積まなければならないことが分かっていても、

もし、生まれ変わって自分の才能、生涯を選ぶ事ができるのならば、

これぐらい上手いラッパ吹きになってみたい、と(子供のようですが)いう憧れを、どうしても捨てきれないのです。

実に実に、羨ましい。永遠の憧憬です(笑)。


◆このDVDお薦めです。

今回私がお薦めしたいDVDは、ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハです。

これは、バッハ没後250年の2000年にライプツィッヒの聖・トーマス教会で行われたコンサートのライブ音声・映像です。

ライプツィッヒのセント・トーマス教会とは、バッハがここで1723年から27年間、亡くなるまで、音楽監督として努めていた教会です。

「バッハゆかりの地」なんてもんじゃないですね。バッハそのもの、のような場所です。

ご参考までに書きますと、同じ曲目を収録したCDもありまして、DVDはちょっと懐具合で難しいと言う方はそれでも勿論いいのですが、

私が敢えてDVDをお薦めしたのは、「演奏は、見られるものは、見たほうが面白い」からです。この難しいのを各演奏者は真面目ですが、平気な顔で吹いています。

それから、マニアックなところでは、第二楽章でご説明したとおり、バルブ・トロンボーンなどという珍しい楽器の演奏が見られます。

そして、なんといっても、演奏されている場所。

バッハの曲を、バッハが300年前に存在していた、聖・トーマス教会で演奏している、その雰囲気。



曲目は、親しみやすいものばかりです。ちょっと高いけどお薦めしたいのです。それでは。また。


◆【追加】第35回ローザンヌ国際バレエコンクール(河野舞衣さん2位)を今日(7月8日(日))、15時から、NHK教育テレビで再放送。

このコンクールは2月に行われ、そのとき、記事を書きました。ココログはこちらです。

それ以来、「ローザンヌ バレエ」とか「ローザンヌ 河野舞衣」で検索して来られる方が多いので、

それだけ関心が高いのだと思います。4月26日にNHKがコンクールの模様を(毎年恒例ながら)放送しました。

今日(8日)の15時から、NHK教育テレビで再放送があります。当然、河野さんの演技も見ることが出来ます。

ご参考まで。

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2007.07.06

7月6日は、アシュケナージ(ピアニスト・指揮者)の誕生日。モーツァルトピアノ協奏曲23番/お薦めCD

◆アシュケナージは、今N響の指揮者(音楽監督)ですが、元来ピアニストです。

7月6日は、現在N響の音楽監督(指揮者)をしていますが、元々はピアニストとして世界第一級の名人、

ウラディーミル・アシュケナージと云う人の70回目の誕生日です。ソ連から亡命した人ですが、

経歴などはウィキペディアか、ちゃんとした辞典か、とにかくネットでいくらでも調べられますから、

興味のある方は調べて下さい。私は音楽家の経歴やプライベートなことにはあまり関心がないのです。

音楽家は音楽で評価すればいいのです。


◆アシュケナージは、世界の三大コンクールの全てで優勝か2位を獲得しているのです。

アシュケナージは、1937年生まれ(だから今日で70歳)です。

先日、「コンクールの結果が全てではない」と書きましたが、分かりやすいので書いておきます。

1955年 ショパンコンクール2位、

1956年 エリザベート王妃国際音楽コンクールで第1位

1962年 チャイコフスキーコンクール1位。

つまり、世界の三大コンクールの全てで優勝か2位を獲得しているのです。

コンクールで上位に入賞した人が、その後必ず世界的ソリストになるとは限りませんが、

アシュケナージは、ピアニストとして大輪の花を咲かせました。押しも押されもしない巨匠です。


◆私はアシュケナージのCDを聴いて、ようやく「ピアノの音の美しさ」を知りました。

私は常々書いておりますが、若い頃はもっぱらオーケストラが好きでしたが、ピアノにはあまり興味が無かったのです。

どうも、音色が気に入らなかったようです。

ピアノは、敢えて強引に書くならば、打楽器の一種です。

鋼鉄で出来た2トンもの張力で張ったピアノ線を、鍵盤と連動するハンマーで叩いて音をだすのです。

このため、ガンガン・キンキンした音になりやすい。

弦や管のように音を長く伸ばせない。ビブラートもかけられない。

音に魅力を覚えなかったのです。

しかし、アシュケナージが弾いたモーツァルトのピアノ協奏曲のレコードを聴いて、その音のあまりの美しさに驚嘆しました。

アシュケナージは、他の名ピアニスト同様、大変な技巧(テクニック)を持っていますが、彼のもう一つの魅力は、音色です。

何とも言えず柔らかい、丸みを帯びた音ですが、決してタッチが曖昧なのではなくて、音の粒はひとつひとつ、極めて明瞭です。

音の芯の周りを美しい光が包み込んでいるような気がします。


◆ショパンも良いのですが、モーツァルトのコンチェルトにします

アシュケナージは、ショパンの全作品をレコーディングするという大仕事をとっくに済ませていて、これも絶品なのです。

ただ、極めて私の個人的な思い入れなのですが、最初にアシュケナージを知り、ピアノの音の美しさに目覚めたのが、

先に述べたとおり、モーツァルトのピアノ協奏曲だったので、これをお聴かせしたいのです。

ピアノ協奏曲第23番、イ長調。K.488より、第一楽章です。ピアノは2分12秒あたりで、出てきます。







如何でしょうか。

私は、この曲を色々なピアニストの演奏で聴いてみましたが、これ以上美しい演奏は聴いたことがありません。

(勿論、好みの問題だと思います)。

お薦めCDは、この23番と最後のピアノ協奏曲、第27番をカップリングした、この一枚です。

良ければ、二曲ともに、全曲を聴いてみて下さい。

因みにアシュケナージはモーツァルトのピアノ協奏曲全曲を録音しています。

それでは。この辺で。



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2007.07.05

「久間防衛相辞任、参院選への危機感背景に」←参院選があろうが無かろうが、関係ない。

◆記事:久間防衛相辞任、参院選への危機感背景に

久間防衛相が自らの発言の責任をとって辞任した背景には、目前に迫った参院選を前に、

与党内で、参院議員を中心に、「これでは選挙を戦えない」との反発が高まったことが背景にある。

当初、防衛相の更迭は必要ないとしていた安倍首相にも批判が及ぶ可能性も出てきた。

参院選で自民党が敗北した場合、首相の責任がより一層問われることになるのは必至だ。

公明党の浜四津敏子代表代行は3日午前、「ご自分で身の処し方を賢明に判断していただきたい」

と記者団に述べ、自発的辞任を強く促した。

同党の支持母体である創価学会は、核兵器の廃絶など平和主義に力を入れている。

一方、参院自民党内でも、「参院選を控えたこんな時期に国民感情を逆なでするような閣僚は辞めるべきだ」(幹部)との声が出ていた。

自民党の片山参院幹事長は3日午後、「現職閣僚の、しかも防衛相の意見は重い。しかも長崎出身だ。

総合的におもんぱかって、責任を明らかにしたのではないか。(辞任は)ご本人の判断だから、尊重すべきだ」と述べた。

参院選への影響について、町村派の町村信孝会長は

「政権にとってマイナスは間違いないが、早期に辞めたことでダメージを食い止められるのではないか」との見方を示したが、

党内では参院選の情勢について悲観的な見方が強まっている。(2007年7月3日14時16分 読売新聞)


◆コメント:選挙前だろうが、後だろうが、久間発言の不謹慎、非常識は同一である。

読売新聞の記事を転載したことに特に意味は無いけれど、

久間防衛相が自らの発言の責任をとって辞任した背景には、目前に迫った参院選を前に、

与党内で、参院議員を中心に、「これでは選挙を戦えない」との反発が高まったことが背景にある。

と、「解説」しているが、読売は、ひとをバカにしている。

そんなこと、皆、分かっている。

分かっているが、その何でも「選挙」を軸に考える政治家やマスコミの思考自体が、久間発言問題の本質を正しく捉えていない。

久間前防衛相の、あの、辞任会見においてまで、「こいつ、まだ、分かっていないのではないか」と思いたくなるほどの

驚異的なノーテンキさ加減は、最早、論じても始まらない。箸にも棒にもかからない、とはこのことだ。

問題の本質は、太平洋戦争末期に、米国が広島と長崎に原爆を投下したことを許容する内容の発言そのものである。

その不見識・不謹慎・非常識さは、例え目前に国政選挙があろうがなかろうが、また、選挙前だろうが後だろうが、

同一である。それは、感情論ではなくて、歴史を読むと明らかなのだ。


◆広島への原爆投下への第一報を受け取ったとき、トルーマン米大統領らが見せた感情は「ほとばしるような歓喜」だった。

私は昨年、『暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏』(中央公論新社刊)←ポツダム宣言対日「通告」前に原爆投下は決定されていた

という記事を書いた。

取り上げた本は暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏である。

著者の長谷川 毅氏は、日系アメリカ人の、ロシア史を専門とする歴史学者である。1941年生まれで東大教養学部卒。

米国籍を取ったのは1977年だが、国籍は問題ではない。

「暗躍」は、ロシア語、英語、日本語の資料を自在に読みこなすことが出来る長谷川氏にしてはじめて書ける本である。

最も重要な点を要約すると次の通り。

原爆投下の背景にあったのはアメリカとソ連との間に繰り広げられた、「日本を巡る覇権争い」だった。

アメリカは何としてもソ連よりも先に日本を無条件降伏に持ち込みたかった。

その手段として、「原子爆弾を日本に投下すること」は、ポツダム宣言を日本に通告する前から既に決まっていた。

広島に原爆が投下されたとき、トルーマン大統領はポツダム会談を終え、帰国途中で、米海軍重巡洋艦「オーガスタ」艦上で

ランチの最中だった。

海軍士官が一枚のメモをトルーマン大統領に渡した。それは広島への原爆投下大成功の知らせだった。

トルーマンがその瞬間に見せた感情は、

「ほとばしるような歓喜だった」

強調するが、「暗躍」は資料に基づいてプロの歴史学者が書いた歴史書であり、想像で書かれた本ではない。


◆非戦闘員の虐殺は紛れもなくテロである

一人なのに、「日本のCIA」と呼ばれるほど、内外の情報に通じている青山繁晴氏が世界政府アメリカの「嘘」と「正義」

ではっきり書いているが、広島・長崎への原爆投下は非戦闘員の大量虐殺であり、永遠に許されないテロリズムである。

「あれ以上戦争を長引かせない為に、原爆投下は有効だった」とアメリカは今でも主張するが、それはウソである。

敵国ならドイツも敵国なのに、ヨーロッパには原爆を落とさず日本を標的にしたのは、同じ白色人種よりも、黄色人種の方がやりやすい、

つまりレイシズムによるものである。

また、科学実験は、最低二回行って、結果を確認するのが常識であること。また、戦争体験者の読者が教えて下さったが、

米国が、原爆投下後、「被害者の治療の為」と称して医療施設を広島に建てたことを考えると、

アメリカが広島のみならず、長崎にも投下したのは、人体実験であったことは、明らかである。


◆米国調査団は終戦翌年、トルーマンに「原爆を投下しなくても日本は無条件降伏しただろう」との報告書を提出している。

原爆投下後、米戦略爆撃調査団という政府の調査団が日本に来て、日本各地を視察・調査した報告書をまとめた。

それを終戦の翌年、1946年7月、原爆投下を決定したトルーマン大統領に提出したが、結論は、

「あらゆる可能性を考えに入れても(原爆投下、ソ連参戦、本土上陸作戦がなかったとしても)1945年11月1日までに-中略-(日本は)無条件降伏していただろう」

ということである。


◆結論:実証的に考察しても、「原爆はしょうがない」は誤りである。

久間前防衛相の発言は、「国民感情を逆撫でするから」けしからんだけではなく、ましてや、「選挙前だから」などは全く関係なく、

歴史学者が検証した事実を見れば、冷静に判断して、間違っていることは明らかである。

本当はこういうことは、新聞その他、プロのジャーナリストが国民に分かりやすく書くべきことである。


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2007.07.04

選挙のしくみ。参議院選挙は政権選択選挙ではありませんね。

◆衆議院と参議院の違い

衆議院の任期は4年。参議院は6年です。参議院は3年ごとに半数が改選されます。

衆議院は解散があります。衆議院の任期は4年ですが、戦後4年間の途中で解散されなかったことは、1回しかありません。

参議院には解散はありません。3年ごとに半数が選ばれる。

だから、総選挙と云えば衆議員選挙のことに決まっています。

参議院選挙を「総選挙」とは云いません。

衆議院の定数は480。参議院は242議席です。


◆参議院の与党議席数と過半数を占めるのに必要な当選議席数。

現在、参議院242議席のうち、連立与党(自民党+公明党)が135議席(自民110、公明24、保守系無所属1)を占めて、過半数を獲得しています。

今回改選される議席で、連立与党が過半数をとるには64議席必要です(改選なし58議席)。

野党が過半数をとるには、59議席獲得することが必要です(改選無し63議席)。

今回改選されるのは6年前、小泉前首相の就任直後の「小泉人気」に便乗して獲得した議席です。

政府与党への不満が鬱積する中で、前回と同様に連立与党が過半数を取れるか否かが注目されます。


◆参議院選挙は政権選択選挙ではありません。

今回、改選されるのは参議院であり、首相その他政府の多くは衆議院議員ですから、

今度の選挙は自民党と民主党のどちらに政権を任せるか、という「政権選択選挙」では、ありません。

内閣総理大臣になる要件は、国会議員であることと、文民であること。この二つだけです。

参議院議員が総理大臣になるのも、法律上は可能ですが、過去に例はありません。

改めて何故か?と考えると意外に答えに困りますが、一つ考えられるのは、

衆議院が内閣不信任決議をしたときに、内閣総理大臣は衆議院を解散して民意を問うことができますが、

その時に、自分は解散されない参議院に属し、不信任決議をされた首相だというのに、国会議員として再選される必要がない、というのは

変な具合だからではないでしょうか。


◆昨日間違えました。衆議院可決→参議院否決→衆議院で再度可決の場合は3分の2が必要です。

昨日、衆議院で可決された法案が参議院で否決された場合、衆議院でもう一度過半数を獲得すれば、法案は成立する、と書きました。

すみません。間違えました。

二度目の衆議院の採決では3分の2を獲得しないと成立しません。

ですから、参議院で否決されてもう一度衆議院で可決という例は意外と少ない。

だから、今のように自民党に何でも強行採決させないためには、参議院で過半数を占めないようにすることが、

是非とも必要なのです。



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2007.07.03

防衛相発言「誤解与えた」安倍首相=小沢民主代表、原爆投下で米に謝罪要求を←小沢代表、私の記事を借用(あの、冗談だからね?)

◆記事:防衛相発言「誤解与えた」と安倍首相=小沢民主代表、原爆投下で米に謝罪要求を

安倍晋三首相(自民党総裁)と小沢一郎民主党代表による党首討論が1日午後、都内のホテルで開かれた。

首相は、広島と長崎への米国による原爆投下を「しょうがない」とした久間章生防衛相の発言について

「国民に誤解を与える発言は厳に慎まないといけない」と述べ、不適切だったとの認識を表明。

ただ、野党側の罷免要求は拒否する考えを示した。

また、小沢氏は原爆投下に関し米国に謝罪を求めるよう迫ったが、

首相は「(日本が)米国の核の抑止力を必要としている現実もある」と突っぱね、激しい応酬となった。 

(7月1日19時2分配信 時事通信)


◆コメント:何のことかと云うとですね・・・。

私は、自分の日記(=ブログ)で、先週、

「アメリカ下院が、従軍慰安婦問題で日本政府の謝罪を要求した」

というニュースを取り上げて、

「米下院外交委「慰安婦」決議を採択…日本政府に謝罪要求」←「2回の原爆投下に謝罪要求」と言わないとダメです。

という記事を書いたのです(ココログではこちらです)。

ご覧のとおり、見出しの後半に
「2回の原爆投下に謝罪要求」と言わないとダメです。

と、書いたのですが、昨日(7月1日)の党首討論において、小沢代表が、同じ事を言っていますね(笑)。

日本の国会議員で、今までに「米国の原爆投下に対し、米国政府に謝罪を要求するべきだ」と発言した人は、

私の覚えている範囲内ではいないのですよ。

日本の政治家、しかも野党とはいえ、党首が公の場でこういう言葉を口にすることはなかったと思います

(間違っていたらご指摘ください。私は小沢代表の著書を読んだことがないのです)。

それでね。

私が記事を書いた数日後に突如、小沢代表が私と同じ事を言ったので、私は、

「もしかしたら、私のブログからヒントを得たのかも・・・」

などと想像して、愉快な気分になっていたのです。

各政党には、情報収集専門チームがいますが、

無論、わたくし如き市井の一般人のブログなど見るわけもなく(アクセス解析をみても痕跡がない。

自民党は良く見てますけど。衆議院、参議院、防衛省など役所も。)、今日のこの記事の見出しは冗談。
ただ、小沢代表の意見には、私は当然賛成です。


◆安倍首相は、思想がないのか?

久間発言の直後、安倍首相は
「久間防衛相発言、問題視せず」

だったのです。時事通信が報じている。
◆記事:久間防衛相発言、問題視せず=「米国の考え方を紹介」-安倍首相

安倍晋三首相は30日、遊説先の香川県丸亀市内で記者会見し、

久間章生防衛相が米国の広島、長崎への原爆投下について「しょうがない」と発言したことについて、

「詳しいことは聞いていないが、久間氏は米国の考え方について紹介したと承知している。

同時に原爆の惨禍にあった長崎の被爆地としての考え方にも言及されたと聞いている」

と述べ、現時点では特に問題視しない考えを示した。(6月30日21時2分配信 時事通信)


ところが、世論の反発を知ったら、急に云うことが変わりました。
◆記事:安倍首相、久間防衛相を厳重注意=罷免要求は拒否

安倍晋三首相は2日午前、首相官邸で久間章生防衛相と会い、

日本への原爆投下を「しょうがない」と発言した問題に関して

「長崎、広島の被爆者の気持ちを傷つけることがあってはならない。誤解を与える発言は厳に慎んでもらいたい」

と厳重に注意した。

首相は会談後、野党による罷免要求について

「反省の上で、核軍縮などに向けて努力してもらいたい」と記者団に述べ、応じない考えを強調した。

(7月2日11時2分配信 時事通信)

何ですか、これは?こういう、一貫性が無い姿勢は、定見の無い証拠であって、一番良くないのです。


◆衆議院を解散すべきです。

社保庁の問題以前から、安倍内閣のやってきたことは、問題が多すぎます。

教基法、国民投票法案の強硬採決。

郵政民営化造反議員の復党

国家安全保障の最高機密、イージス艦情報漏洩

儲かっている企業への法人税を引き下げ、国民には増税。

2005年の衆院選で、小泉は「郵政民営化の是非だけを問う選挙」と云って、絶対安定多数を衆議院で獲得したのであり、

他の話は、先日書いたとおり、自民党のサイトをよく読めば書いてあるけれど、選挙戦で言葉にすることは無かったのです。

後から数の力に任せてごり押ししていることばかり。

これらに対して民意を問うべきです。

参院選で自民党が過半数割れになっても、法案というのは、衆議院で可決→参議院で否決、となっても、

もう一回衆議院で投票して過半数を獲得したら成立してしまうのですから、参院で自民党が過半数割れしても、

衆議院の安定多数を確保しているから、強行採決が可能となります。

特に、年金では国民はカンカンに怒っているのですから、この際、衆議院も解散し、衆参同時(同時じゃなくても良いですけど)選挙

にするべきではないでしょうか?



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2007.07.01

「『久間防衛相発言、問題視せず』安倍首相」←確かに立花隆氏の言う通り「政治的センス」が無いが、本質的な問題は別である。/ラ・カンパネラ

◆記事1:久間防衛相 原爆投下に関し「しょうがない」の発言

久間章生防衛相は30日、千葉県柏市の麗沢大学で「我が国の防衛について」と題して行った講演で、

太平洋戦争終結時に米国が広島、長崎に原爆を投下したことについて

「米国はソ連が日本を占領しないよう原爆を落とした。無数の人が悲惨な目にあったが、

あれで戦争が終わったという頭の整理で、今しょうがないなと思っている」と述べた。

被爆地・長崎の出身でもある現職閣僚が、原爆投下を部分的に肯定したとも受け取れる発言に対し、

野党は閣僚の罷免を求めるなど激しく非難しており、波紋が広がっている。

久間防衛相は当時の戦況について

「(米国は)日本が負けると分かっているのに、あえて原爆を広島と長崎に落とした。

これなら必ず日本も降参し、ソ連の参戦を食い止めることができる、という考えだった。

間違えば北海道まではソ連に取られてしまった」などと分析した。

原爆投下については「米国を恨む気はないが、勝ち戦と分かっている時に原爆を使う必要があったのか」

と疑問を呈し、その一方で

「国際情勢や戦後の占領を考えると、選択肢として戦争の場合は(原爆投下も)あり得るのかなと思う」と言及した。

久間防衛相は同日夜、東京都内で記者団に対し、自身の発言が問題視されていることについて

「ソ連の意図を見抜けなかった日本の判断ミスについて言った。

そのために、私の(選挙区である)長崎なども悲惨な目にあった。

しょうがない点もあるが、相手の意図を見抜かなければならない。

それで『米国(のこと)はもう恨んでいない』と(いう趣旨のことを言った)。

原爆を是認したわけではない」と釈明した。(7月1日9時44分配信 毎日新聞)


◆記事2:久間防衛相発言、問題視せず=「米国の考え方を紹介」-安倍首相

安倍晋三首相は30日、遊説先の香川県丸亀市内で記者会見し、

久間章生防衛相が米国の広島、長崎への原爆投下について「しょうがない」と発言したことについて、

「詳しいことは聞いていないが、久間氏は米国の考え方について紹介したと承知している。

同時に原爆の惨禍にあった長崎の被爆地としての考え方にも言及されたと聞いている」と述べ、

現時点では特に問題視しない考えを示した。


◆コメント:久間防衛相ってのは、何なんだ。「イラク戦争は正しくない」と発言したことがあるのだ。

「久間防衛相ってのは何なんだ?」

「バカです。」

と、一刀両断に切り捨てて済ませたいところだ。

よりによって、長崎が地元である政治家が、というよりも、日本人の政治家が、

「原爆投下は、しょうがないなと思っている」

という言葉を口にすること自体、バカであることの証明である。

ところが私は、久間防衛相が以前、比較的まともな発言をしたことがあるので、彼がここまでバカだとは思っていなかったのである。

「比較的まともな発言」とは、1月29日付(エンピツ)の記事

「防衛相発言、米が真意ただす=イラク戦争批判で」←馬鹿野郎。真意もへったくれもねえだろう。

(ココログではこちらです。)

で取り上げたもので、発言内容は、アメリカが2003年3月20日イラク戦争を始めたことに関して、

「核兵器がさもあるかのような状況でブッシュ米大統領は踏み切ったのだろうと思うが、その判断が間違っていた」

というものである。

私がこの発言を「正しい」と書かず、「比較的まともな」と表現するのは、過去、この日記で何度書いたか分からないが、

仮に、イラクが本当に核兵器又はその他の大量破壊兵器を保有していたとしても、米国の対イラク開戦は国際法上、違法だから、である。

その理由は、上のリンク先で何十回目かの復習をかねて詳しく書いたので、お読み頂きたい。

私は、全国会議員の全ての発言をチェックするほどヒマではないので、正確には分からないが、

久間防衛相以前、与党の国会議員で「アメリカの開戦は正しくない」と発言した政治家はいないのではないか。

現役ではないが、私が知っている限り、最もはっきりそれを指摘したのは、故・後藤田正晴・元官房長官である。

生前、TBSの「時事放談」で
「これはね。戦(いくさ)自体が間違っている」

(文字通りではない)と述べたのである。

それは、後藤田正晴 日本への遺言に載っている。

先日亡くなった宮沢さんも同様の発言をしていたような気がするが、うろ覚えで、確証がない。

野党は、「イラク戦争の大義」という曖昧な発言を繰り返していた。それはあたかも、もし、本当に大量破壊兵器があったら、

イラク戦争開戦は結果において正しかった、と考えているように聞こえる。繰り返すが、そうだとしたら、その考え方は間違っている。

話を戻すと、

私は、久間防衛相が初めて「イラク戦争は間違っている」と発言した与党議員であるという理由で、その時(今年1月)は、

「田舎の町長さんか、駐在さんみたいだが、このオッサン、以外にまともなのかな?」

と、一瞬思ったのだった。信じかけた私がバカだった。

◆久間発言を擁護してしまう安倍首相のドジさ加減。

安倍内閣は史上稀に見る「不祥事・スキャンダル大量生産内閣」で、今から選挙の負けが明らかである。

そこで、中川幹事長(か政調会長かどっちか)が、早くもディフェンスに回り、

「仮に(参院選で)過半数割れになっても、直ちに首相が辞めることにはならない」

などと言っている。与党幹部が選挙の一ヶ月も前から負けることを前提に発言する、という状況も珍しい。

ブックマークしている方も多いだろうが、立花隆氏がネット上のコラム立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」、6月29日付で、

第111回 女子高生も「経験不足」と嘆く 未熟な安倍首相よ、政権を去れ! (2007/06/29)

と題する稿を上げているが、ここまでコケにされる首相もまた、記憶にない。

ここで、立花氏は、安倍首相は本質的にはバカでも、無能でもないが、「政治的センス」に欠けるから、支持率が下がる一方なのだ、

という趣旨を書いている。

とりわけ小泉前首相と安倍首相を対比した場合、「政治的センス」の差が非常に明らかだという。

私はこの記事を読んだ直後に、「安倍首相、久間防衛相を擁護」の記事を目にしたので、なるほどな、と思わざるを得なかった。

タダでさえ、社会保険庁問題ただひとつで、支持率は地に落ちている、というときに、

閣僚の一人が、日本の政治家のタブー、原爆投下容認をしてしまったのに、また庇っている。

立花隆氏のコラムでは(やや悪ノリし過ぎの感があるが)、携帯を通じた、女子中高生への「世論調査」で、

やはり安倍首相の評価は低く、否定的な評価の中には「経験不足」という意見があり、女子中高生にまで「経験不足」と

言われるような首相は、さっさと宰相の座を去れ、という訳である。

私は、その論理は如何なものか?と思う。


◆「政治的センス」は二義的な素質である。

前述した立花氏のコラムにいわゆる「政治的センス」とは、言い換えれば、

「政治家として(或いは権力の座に)生き残るための処世術」

であり、その意味では確かに、小泉首相の方が、安倍首相よりも「政治的センス」があっただろうが、

これは「ものは言いよう」。つまり表現の問題である。別の言い方をすれば、小泉の方が狡賢い、ということだ。

そして安倍氏が「女子中高生にまで『経験不足』と言われるようじゃ、おしまいだ」との思考は適切ではない。

女子中高生が正しく充分な知識と、確立された思想と、適切な判断力を必ずしも持っているとは限らないからである

(控えめな書き方をしているが、ホンネを書くなら、「そんなもの、あるわけねえだろ」になる。無論、中には優秀な子もいるだろうが)。


◆小泉前首相とて、持っていたのは「センス」だけで、思想のいい加減さはすさまじかった。優れた政治家なんてもんじゃない。

立花隆氏の29日付コラムは、敢えて悪い言葉に書き直すならば、

「政治家というのは、狡くなくてはやっていけない。

小泉前首相はその狡さが抜群だったが、安倍首相は、政界で本当に修羅場をくぐっていないので、政治家に不可欠な狡さが身についていない。

ということである。

それはそれで正しいが、政治家は立ち回りが上手いだけでは、無論ダメなのであって、本当に重要なのは政策とその根底にある思想だろう。

小泉前首相は、

「イラク戦争は正しい」

と公式に見解を表明した。

これは、アメリカの違法行為、イラク戦争という人殺しを正しいと言ったことになる。

私は、この一点だけでも、小泉氏は指導者、いや、政治家として失格だと思ったし、今も思っている。

さらに、とどめの一発があった。

小泉前首相は、首相就任時の公約のひとつに、
「財政健全化の第一歩として、国債発行を30兆円以下に抑える。」

ことを掲げたが、これを簡単に破っておきながら、国会においてこの点を追及されたら、
「このぐらいの公約違反はたいしたことではない」

と平然と発言してヘラヘラと笑っていた。

政治家は国民にウソの公約を掲げて構わない、と考えているのだ。

以上二つの事実だけで、私の小泉前首相に対する評価は「採点対象外」つまり、問題外となった。今も変わらない。



こういうことを無視して、小泉の「政治的センス」(狡猾さ)にのみ着目し、

安倍首相より優れた政治家であったかのような評価を下すのは(或いは、そのように解釈されかねない文章を書くのは)正しくない。


◆安倍首相はセンスも無いが、それ以前に思想が危険である。

私は、安倍首相が如何にも政治的センスに欠ける、という立花氏の主張それ自体には同感だが、

「もっとうまくやればよいのに」とは思わない。

このままいけば、彼は間もなく失脚するであろう。それは、いいことだ。

首相が憲法を変えるということは、それ自体、違憲である。

とりわけ、安倍首相が変えようとしているのは、戦争放棄を謳った憲法9条である。


こんな危険な人物からは、早く権力を奪わないと、大変なことになる。

憲法の起源はフランス革命時の人権宣言にあり、国民の自由を保障するため、国家権力に制約をかけることが憲法の本質的機能である。

その、制約をかけられている側、国家権力の側から、「この制約を無くそう」と言い出してはいけないのであり、

ましてや、国民がそれに同調し、本当は今の憲法のどこが問題なのか、指摘できないのに、

「時代に合っていないから」憲法を変えた方が良い、などと、安易に世論調査に答えてはいけない。


◆まとめ。


  1. 久間防衛相は今夜(日本時間7月1日(日))になって、「しょうがない」発言を反省し、陳謝しているそうだ。謝ったって無駄である。「原爆投下はしょうがない」と彼が考えていることは、最早明らかなのだから。

  2. 安倍首相は、立花隆氏が言うように、確かに「政治的センス」に欠ける。久間氏が「しょうがない」発言をした時点で、弁明の余地を与えず、直ちに彼を更迭していたら、世論の安倍首相に対する見方は随分変わったと思うが、今までの閣僚の不祥事の場合と同様に、擁護に回った。経験から学ばない人物のようである。

  3. 小泉前首相は安倍首相に比べて、「政治的センス」はあったかもしれないが、それは、小泉氏が優れた政治家であることを意味しない。小泉はアメリカによる、イラクへの違法な武力攻撃、即ち「人殺し」を正しい、と断言した。この一点だけで、私は彼は問題外と考えている。

  4. 安倍首相は「政治的センス」が無いことよりも、基本的な思想自体が危険である。彼に権力を持たせておいたら、国家権力は何処までもつけあがるであろう。首相が憲法を変えよう、と言い出すこと自体、違憲である。

  5. 政治家を見るときは、小手先の立ち回りではなく、本質的な思想を良く見極めることが肝要である。

以上。


◆【音楽】また、テレビで「フジコ・ヘミング」の番組を放送したのですね。

アクセス解析を見たら、「フジコ・ヘミング」で検索してアクセスしている人が多い。今日はテレビ朝日だ。

テレビ屋さん、いい加減にしてほしいな(イライラ・・・)。

あのね。あの人は、ヘタクソです。

本当の一流のピアニストが演奏したラ・カンパネラをお聴かせいたしましょう。






これが、本来の弾き方です。


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