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2007年8月

2007.08.31

森麻季さん リサイタル NHK・FM放送お知らせ/カール・ベーム=ウィーン・フィルDVDお薦め

◆森麻季さんのソプラノリサイタル(録音)を3日(月)NHK・FMで放送します。

実は、これは、当ブログを御愛読下さっている、Kenさんが教えてくださったので、初めて知りました。

番組の放送予定・内容はNHKのこのページをご覧下さい。

学生の頃、まだCDはこの世に存在せず、レコードも学生の身では、欲しいのを次々に買えませんでしたから、

クラシックに限らず音楽好きは、FMラジオ放送をカセットテープに録音して聴いたものです(エア・チェックという言葉がありました)。

FM雑誌が何種類も出ていて、番組表が載っていたのです。それを見て、タイマー録音する(ラジカセでね)のですね。

そういうことをしなくなって随分経つので、FMラジオの番組で森麻季さんのリサイタルを放送するのも知りませんでした。

Kenさん、有難うございました。今、パソコンに録音するのは、どうしたらいいのですかね。

この商品が良いらしいのですが、やたらと売れていて品切れ状態のようです。

森麻季さんに関しては、今更申し上げるほどもない・・・かと思ったのですが、当ブログへ初めてお越しの方もいらっしゃるでしょうから、

過去に書いた文章の中から二つお読み下さい。

ソプラノの 森麻季という人、日本音楽史上最高の声楽家ではないかと思います。お薦めCD。、ココログでは、こちらになります

ココログ版にはご本人からメッセージを頂いて大変恐縮しました。

もうひとつの記事は、ソプラノの森麻季さんは世界最高水準の音楽家です。、ココログはこちらです

いずれの文章にもお薦めCDが載っています。


◆カール・ベーム、ウィーン・フィルが75年、77年、80年に来日したときのDVDはお薦めです。

時間が無くなってきたので、後で書き足します。

これは、昨年一度お薦めして、かなり喜んで頂いたのですが、

その時には、当ブログを読んでおられなかったという方もいらっしゃる筈なので、再度。

3枚ともいいのですが、DVDでお高めですから一度に買う必要は、いうまでもなく、ありません。

一枚、私がお奨めするとしたら、77年来日公演です。

「田園」も勿論いいのですが、運命がすごいのです。

第3楽章から終楽章への移行部。終楽章、最後のプレストからコーダ。その後いつまでも続く聴衆の熱狂的拍手、歓声を聴いてください。





◆【追記】何故、今、カールベームなのかといいますと・・・。

カールベーム=ウィーン・フィルに対する私の思い入れは、昨年、このDVDが発売になったときに、

30年ぶりですね。ベーム先生。お久しぶりです。に書きましたので、お読みいただけると幸いです。


今、カールベーム氏を取りあげるのかというと、ベーム先生の生涯は1894年~1981年なのですが、

誕生日が8月28日、命日が8月14日なのです。ですから、どちらかの日に書こうとおもっていたのですが、

ニュースがあって書けなかったのです。別に8月にこだわらなくても良いのですが、何とか、今月中に書きたかったのです。

そういういきさつです。つまらん話ですいません。

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2007.08.30

「涙こらえ、最後の別れ 女性拉致・殺害磯谷さん葬儀に130人」←葬儀の様子などテレビで映さなくても良かろう。

◆記事:涙こらえ、最後の別れ 女性拉致・殺害磯谷さん葬儀に130人(8月29日21時49分配信 産経新聞)

名古屋市の路上で男3人に拉致、殺害された磯谷利恵さん(31)の葬儀が29日午前、同市千種区の斎場でしめやかに営まれ、

親族ら約130人が最後の別れを告げた。曇り空の下、多くの参列者は硬い表情のまま、足早に会場へ入っていった。

午前11時ごろの出棺では、位牌(いはい)を抱えた母の富美子さん(56)が終始、うつむいたまま、必死に涙をこらえていた。

胸の前で手を合わせ、冥福を祈る弔問客からはすすり泣きも漏れた。

利恵さんが小中学校時代に通っていたピアノ教室の先生だった女性(45)は、

「控えめだけど、しんのある明るい子。レッスンには休まず来ていた。悔しいし、悲しいし、つらい」と声を震わせた。

凶悪な犯行に「人間のやることじゃない。絶対に許せない。親一人、子一人で頑張ってきたのに…」と目に涙を浮かべながら話した。


◆コメント:私はこの事件に関するテレビニュースを見ていません。死者への冒涜だと思うのです。

この犯罪の被害者の女性、磯谷利恵さんは、全く何の落ち度もないのに、クソのような男3人に拉致されて殺されたのだ。

母一人、娘一人の暮らしだったという。御母堂は、もう、生きる甲斐もない、と思っておられるかも知れぬ。

もし、私に娘がいて、こんな目に遭ったら、裁判の結果など待つまでもなく、どんなことをしてでも、

この3つの「ケダモノ」を殺そうとするだろう。理屈もへったくれもない。

近代刑法における「自力救済の禁止」も「無罪推定原則」も関係ない。

3人を殺して自分が死刑になっても構わない。

悪いけれども、この気持は人の親になってみなければ分からない。


ところで例によって他人の不幸にハイエナのように群がるマスコミ。自省し、自制しろ。

葬式の映像を全国に放送して何の意味がある。大衆は好奇心で見るだけじゃないか。他人の悲惨な死を視聴率に利用したいか?

今回に限らず、マスコミは、この種の事件を当然の如く大々的に放送したり、紙に刷って日本中に配る。

私は、かねて

「何故、マスコミは『悪い話』ばかり優先的に報道し、『良い話』は大きく取り上げないのか?」

と、疑問を呈するがごとく装っていた。

実は理由ははっきりしている。

要するに「他人(ひと)の不幸は蜜の味」と感じる人間の邪悪な心理を巧みに利用しているのだ。

誰それが何とかコンクールで優勝しました、優れた業績を表彰されました。商売が成功して大金持ちになりました・・・。

こういう話を聞いても、大衆は喜ばない。自分よりも不幸・不運・不遇な人間を見て、

「ああ、自分はあれよりはマシだ」

という、卑しい優越感を抱くのである。

そればかりではない。犯罪の「被害者」に嫌がらせの電話がかかる、という現象を御存知だろうか?

レイプされた女性が、被害者であるにも関わらず、周囲から白眼視され、疎外感を覚え、時には自殺する。

これを「セカンド・レイプ」(第二のレイプ)ということは広く知られている。

実は、似たような嫌がらせが、通り魔の被害者など、本人に全く落ち度がない場合に、特にひどくなる。


何でも心理学者によれば、人間には「公正な世界の信念」があるそうだ。

「この世は公正であるべきだ」という信念。悪いことをすれば、悪い結果がもたらされるし、

良いことをすれば良い結果が待っている、と、「信じたい」のである。


だから、何も悪くなかった人が悲惨な殺され方をした、という事実を認めると、

「何も悪いことをしていない自分にも、いつ、悲惨な事が待ち受けているか、分からない」(事実そうなのだが)、

ということを認めざるを得ない。

それはいやだ。いや、そんな訳がない。被害者はきっと嫌な奴だったに違いない。男(女)癖が悪くて恨みを買っていたに違いない、

と思いこもうとする。こうして、自らの心の平安を保つために、被害者やその遺族に嫌がらせをする、というのである。



私のブログを読んで下さる方々は、有難いことに、ladies and gentlemen ばかりなので、このようなひどいことはなさらないに決まっている。

ただ、人間の心には、上述したような残酷な面があると分かれば、例えば、貴方の職場や学校でひどい事をしている人がいたら、

「公正な世界の信念」の話をしてあげては如何だろうか。


磯谷利恵さんのご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。

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万が一、時間通りに終わらなかったら、ココログが更新できない場合もあり得るので、

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2007.08.29

「イージス艦『流出情報は共有パソコンに』…下士官が供述」←こういう集団で戦争するのですか?安部さん。

◆記事:イージス艦「流出情報は共有パソコンに」…下士官が供述

海上自衛隊のイージス艦情報流出事件で、特別防衛秘密(特防秘)の流出元とされる

海自第1術科学校元教官の1等海尉(48)が勤務した護衛艦「しまかぜ」の下士官が、

「乗員の共有パソコンに、イージス艦の情報が保存されていた」

と神奈川県警と海自警務隊の調べに供述していることが28日、わかった。

共有パソコンは、同艦の射撃管制を担当する乗員なら誰でも操作でき、

艦内でイージス艦の機密を自由に入手できる状態にあったという。

調べによると、1尉は2003年9月、術科学校から「しまかぜ」に異動になった。

1尉は「しまかぜ」の下士官に「(イージス艦の)CDを渡した」と供述。

下士官らは県警の事情聴取に

「(特防秘の)ファイルは、共有パソコンに保存してあり、誰でも見ることができた」

と供述した。

県警などは、28日の「しまかぜ」への捜索で、共有パソコンを確認するとともに、保存された経緯について調べる。


◆コメント:笑い話じゃ済まないのですよ。

イージス艦とは、世界でもアメリカ、日本、ほか、数カ国しか所有していない、現在の最高峰の技術、つまり防空能力を持ったフネなのです。

そのレーダーがカバーする範囲は数百キロに及び、抜群の情報収集能力を持っている上に、10発のミサイルが飛んできてもいっぺんに撃ち落とせる

素人が聞いても如何にもすごい性能を持っている艦船です。

日本はイージス艦を四隻持っています。四隻で日本全体を守れるほどの能力があるのです。


日本は専守防衛ですから、情報収集能力を極大化して、いち早く、どこの国かしりませんが、攻撃を仕掛けてきたら、迎撃しなければならない。

これは個別的自衛権の行使ですから、違憲ではありません。国民の生命を守るために必要です。

自衛隊は、その国防の要、イージス艦の性能などに関する最高機密を、

過失とはいえ、世界にばらまいたのです。

北朝鮮も中国もロシアも、当然このような「おいしい」情報を見逃すはずがない。

彼らは既に、日本の国防体制が、手に取るように分かっているでしょう。

しかも、日本の自衛官は仕事中にわいせつ画像を交換していることまで知られてしまったのです。

(ココログはこちらです)。世界中の笑いものです。


百歩譲って、笑い者になるのは国辱ですが、我慢するとしても、

国防の最高機密がなんと、「共用のパソコン」に保存されていて、

「誰でも見ることが出来た」

というのです。

いまや、日本の国防の手の内は世界に知れ渡ってしまったのです。日本は丸腰でいるに等しいのです。

イージス艦を一隻建造するのに要する費用は約1,300億円。四隻で5,200億円の血税を投じているのです。

5,200億円をドブに捨てたも同然です。

どうして誰も責任を取らないのか。何故国民に謝らないのか。

この事件が発覚したのは、今年の三月末でしたが、それ以前にも自衛隊の情報流出は、数え切れないほどありました。

どうせ全て報道されることは有りませんから、実際にはすさまじい頻度で日本の防衛に関する機密情報が、流出していると思われます。

日本の「軍隊」は、情報の管理に関して、戦争から半世紀以上経っても、全く進歩していません。

真珠湾攻撃の計画の全ての内容を、ルーズベルトは米軍情報部からの報告で知っていました。

山本五十六連合艦隊司令長官の載った飛行機が敵機の銃撃を受けたのも、事前に飛行予定、飛行計画を、

米軍が全て傍受、解読していたからです。そのころから、全然進歩していないじゃないですか。

私は、日本を戦争を出来る国にすることは絶対反対ですが、

今のような状態では、自国を「防衛」することすらおぼつかない。

安倍首相は改憲して、日本を戦争が出来る国にしようとしていますが、

こんな「いい加減な軍隊」でどうして戦争が出来ると思うのでしょうか?

一般国民は軍事に関して特に詳しくないので、イージス艦の情報が漏洩した、と聞いてもピンと来ない。

それを良いことに政府は、事の重大性を説明しない。

大新聞も説明しない。

私が、この話(自衛隊の情報流出。即ち情報管理の驚くべき杜撰さ)に関して何度も書くのは、そのためです。

読売新聞によると、昨日の内閣改造後に世論調査したら、内閣支持率が少し上昇していたそうです。

人々は、もう少し色々な物事を良く考えるべきだと思います。

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2007.08.28

内閣改造じゃなくて、安倍首相が辞めるべきなのです。

◆参院選で「私と小沢さんとどちらが首相に相応しいか?」と言ったのは、総理自身でしたね?

参議院選挙の投開票日は、7月29日だった。

まだ一ヶ月経っていないが、みんな肝心な点を忘れかけているから、リマインドしたい。

肝心な点とは、

何故、安倍首相はいまだに辞めないのだ?

ということである。

マスコミ、「有識者」、一般人、皆、安倍首相が辞めないのはおかしいと思っている。

当然である。

参院選の演説で安倍首相は幾度となく、

「私と、(民主党の)小沢代表のどちらが、総理として相応しいかを問う選挙だ」

と大きな声で発言した。

結果は今更いうまでもない。

与党が参議院で過半数割れ。自民党単独では30議席台という、「歴史的大敗」を喫した。

安倍首相の言葉をそのまま当てはめると、有権者は小沢代表が100点満点ではないにしろ、

「安倍首相よりは小沢代表の方がマシだ」

という、明確な意思表示をしたことになる。

別の言い方をするならば、有権者は

「安倍首相は、首相として不適格である」

と、引導を渡したのである。選挙結果を見れば誰も否定出来ない。

しかし、何ということだ。安倍首相はいまだに辞めない。この人物の頭の中はどうなっているのだ?

とりわけ、開いた口が塞がらなかったのは、選挙後の記者会見で安倍首相は、

「基本的な(経済)改革路線については、国民の理解を得られていると思う」

と述べ、流石におどろいた新聞記者が、
「何故、国民の理解を得られていると思うのか」

根拠を示せ、と詰め寄った。すると安倍首相は、
「街頭演説における、聴衆の反応で分かった」

という。

それでは、一体、あの選挙は何だったんだよ?

と誰しもあきれてものが言えなかった。しかし、日本人の悪い癖で10日もすると忘れてしまう。

だから、本稿にてリマインド(思い出させる)している。


◆国民から「首相として不適格」と判断された人物が、内閣改造などして良いのか

内閣改造後の安倍首相記者会見を聞いた。

いつものことだが、この人の話は常に具体性に欠け、徒に言語を連ねるばかりだ。言語はあるが、思想が無い。

私は安倍首相に、

「要するにあんたは何をするの?国民はあんたに辞めろといっているのに、居残って憲法改正する気か?」

と、問い質したい。

改造内閣の一覧は、Yahoo!みんなの政治 - 安倍内閣閣僚名簿等 - 内閣閣僚名簿

で見ることが出来る。ここから各人のホームページ(全員ではない)へのリンクが貼られている。

政治家のホームページなど、自分に都合の良いことしか書いていないが、ボチボチ読んで見ると面白い事もある。

新官房長官・与謝野馨氏は、与謝野鉄幹・与謝野晶子の孫である。直系だ。

政治家としての経験は豊富だろうが、食道癌の手術を受け、4ヶ月前に退院した人である。

そういう人を、官房長官にして、激務に耐えられるのか(本人が生きているウチになりたかったのかもしれないが)。

こういうことは、一事が万事で、安倍首相の鈍さ、気の利かなさが、非常に端的に表れている。

それはさておき、国民から首相として不適格と判断された人物が、なお宰相の座に座り続け、

内閣の閣僚を交替させることで、何とか誤魔化そうというのが、今回の内閣改造だ。

根本的に間違っているのである。

しかし、どいつもこいつも俗物だね。それほど「大臣」になりたいのかね?

舛添要一の嬉しそうな顔。こいつが、年金問題の責任者になるのですからね。やれやれ・・・。

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2007.08.27

休暇が終わる憂鬱

◆四半世紀も勤め人をやっているが・・・。

タイトルを読んで、「休みが取れただけいいじゃないか」と憤慨なさった方もおられよう。

それは、分かっているが、人それぞれ事情が違うのである。

元来、私は怠惰な人間である。

出来ることなら、何もしたくない。一日中ゴロゴロしていたい、怠け者である。

だから、今年で社会人になって24年目だが、休暇の最後の日が近づくにつれて憂鬱になる。

明日から仕事なので、今は、憂鬱のピークである。

特に私はいまだに、うつ病の治療を受けている。うつ病自体は軽くなっているが、

この病気のことを勤め先に告知しているので、これから先、どんなに一所懸命に働こうが、

一生、昇格しない。従って昇給(給料が増えること)も無い。ドロップアウトである。

それを知りつつ、なお、あたかも仕事に情熱を持っているかの如く振る舞わなければならない。

それが、時々だが、拷問の如く感じられる。

明日から、また、猛暑の中スーツを着て、会社に着く頃には、全身びっしょり汗をかき、

その気持ち悪さをおくびにも出さず、ひたすら作業に没頭しなけれならぬ。

嫌だなあ・・・。今日はそれだけです。

P.S.

これは、完全に愚痴です。

先日、「正しい愚痴の聞き方」に書いたとおり、愚痴る者は愚痴っても仕方がないことなど、

百も承知で、ただ、鬱憤をぶちまけているのである。

これにたいして、筋道立てて、お説教じみたメールやコメントを書かないで下さいね。

これほど、「愚痴だけ」のエントリーは過去1740本の日記・及びブログでもあまり書いたことが無い。

ただ、今日はどうしても、これしか書けません。非生産的で済みません。

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2007.08.25

24日は滝廉太郎の誕生日でした。彼は、日本人で初めてピアノ曲を書いた人です。聴いて下さい。他

◆滝廉太郎は「荒城の月」だけじゃないのです。

滝廉太郎が生まれた1879(明治12)年というのは、文部省に「音楽取調掛」という、音楽なのか警察なのか分からない、

おっかない名前のセクションが出来た年です。これが、後に、東京音楽学校→東京芸術大学音楽学部になる。

それは余談ですが、要するに、滝廉太郎はそれまで、全然日本人が知らなかった「西洋音楽」を学び、24歳で夭逝したのです。

その短い人生で、よくぞここまで、西洋音楽を吸収出来たものだとおもうのです。

滝廉太郎(1879~1903)の名前は誰でも知っているけれども、代表作は?と訊かれたら、100人中99人は、

「荒城の月」か「花」(「春のうららの隅田川・・」)を挙げるでしょう。後で書きますが、彼は器楽曲も書いています。

とりあえず、「荒城の月」と「花」について書きます(というか、専ら「花」について)。

これは、全く個人の好みでしかありませんが、私は、「花」が好きです。実に美しい。

何が美しいかというと、ハーモニーが美しい。西洋音楽の三大要素、リズム、メロディー、ハーモニー。

ハーモニーが一番分かりにくい。

滝廉太郎がこれを書いたのは21歳の時です。


同じようなことを繰り返して恐縮ですが、彼より前に、西洋音楽を知っている日本人なんていないのだから。誰からも教わりようがない。

それで、志を立ててドイツ、ライプツィヒ王立音楽院という、メンデルスゾーンが作った学校で勉強しようと思ったら、

すぐに結核になってしまった。

えーと、また話がそれましたが、つまり私が何を強調したいかというと、

滝廉太郎は、極めて限られた時間と学習環境の下ですら、「西洋音楽のハーモニーの美しさ」を

見事に捉えている。やはり、非常な才能の持ち主だったのだろう
、と言うことです。


以下は、ご参考まで。「花」は組曲の中の一曲である、という話。

調べて知ったのですが、「花」は、組曲(といっていいのかな・・・)「四季」という四曲のうちの一曲なのです。

「花」「納涼」「月」「雪」という四曲。組曲と呼んでいいのかな、と書いたのは、全部演奏形態が異なるのです。

「花」はピアノ伴奏付きの二部合唱。「納涼」はピアノ伴奏付きの独唱曲。「月」はアカペラ(無伴奏)の混声四部合唱。

「雪」は混声四部合唱にピアノとオルガンの伴奏が付きます。

全部演奏形態が違う。四曲目なんて、西洋音楽でも聴いたこと無い編成です。

色々と試してみたかったのでしょうね。創作意欲の旺盛さが伺われます。


◆日本人が初めて書いたピアノ曲。

滝廉太郎は「荒城の月」と「花」(これらも良いけどさ)だけ、歌ばかり書いていた訳ではない。

これは、留学の成果なのかなあ・・・何しろ、渡航して二ヶ月で病気になってしまったのですから。

まず、何も言わないです。聴いてください。


滝廉太郎作曲「メヌエット」





この曲は、決して揶揄するのではないのですが、シューベルトとシューマンのピアノ曲を足して2で割ったようなところが有ります。

絵描きを目指す人が、勉強として模写をするように、作曲の勉強も敢えて「誰々ふう」に作ることがあります。

滝廉太郎氏がそんなつもりはない、と怒るかも知れないけど、それはそれでいいのです。

雰囲気は、シューベルトなどに似ているのです。転調の扱いなど、実に見事。例え模倣であっても、

模倣と盗作とは違うからね。盗作ってのはメロディーなどそのまま使ってしまうことです。

「メヌエット」のメロディーは完全にオリジナルで、誰かのを拝借してるわけではない。

大した才能だと思うな。


ウソだと思ったら、貴方、シューベルト風のピアノ曲を一曲書いてご覧なさい。

これは、西洋音楽の楽理をキチンと理解して書かれています。そこまで行くのだけでもどれだけ大変か。

おい。音大生の君。作曲科の君。「おれなら、小学生でこんなの書けた」とか言うなよな。

滝廉太郎は、107年前、日本人として初めてピアノ曲を書いた。これ書いたの、21歳。死の三年前。

レコードも演奏会も何にもない。ゼロから音楽を学び、24年の生涯を音楽への情熱で邁進した。立派だと思います。


◆全然関係ないのですが、8月24日はスッペ(「軽騎兵」序曲の人)の、「詩人と農夫」序曲初演の日。超一流の演奏でどうぞ。

滝廉太郎で終わりにしようと思ったのですが、あまり、しんみりしてしまうので、載せることにしました。

子どもの頃、学校から出かける音楽教室で生のオーケストラで初めて「軽騎兵序曲」を聴いて、非常に興奮しました。

私がトランペットのレッスンを受けようと思ったのは、それがきっかけです。

スッペの序曲は随分ありますが、もう一つ「名曲」を挙げるとしたら、「詩人と農夫」ではないかと思います。

はじめ、4分ぐらいはチェロのソロなどがつづいて、退屈に思えるかも知れませんが、その後、俄然楽しくなります。

毎年元旦にニューイヤーコンサートをやるオーケストラの演奏、指揮は今年ニューイヤーを振った、何とかメータ、という人でどうぞ。

紛れもなく超一流です。






如何でしたか?それでは。また。

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2007.08.24

戻りました。富士山五合目まで上りましたが、地球温暖化ですな。

◆河口湖畔に二泊しました。

予想よりも早く帰ってきました。

河口湖は、私の現在の住まいからちょうど100kmのところに有ります。

今年、ここを選んだのは、手頃だからと言うこともありますが、

私は若い頃は、毎週、中央自動車道を飛ばして富士五湖に行っていたくらいでして、異常なほどこの一帯が好きなのです。

何故好きなのか?と、問われても好きに理由は有りませんから、答えようが無い。


ただ、宿はちょっと贅沢だけど、富士ビューホテルを選びました。

これは、すこし思い入れがあります。それは、長くなるのでまたいつか書きます。


◆富士スバルラインで五合目まで登ってみたのですが・・・。

富士山の五合目までは、至って簡単に車で登ることができます。

山梨県側(富士山の北側)からは富士スバルラインという有料道路があります(普通車・往復2,000円)。

私が初めて五合目に上ったのは、小学校五年の林間学校の時ですから、36年前です。

以後、何度も登りましたけれども、今回は少しそら恐ろしくなりました。

富士山頂の万年雪は、歩いて登った方のブログを拝見すると、今年もあることは、あるらしいのです。

しかし、今まではスバルライン五合目の位置からでも必ず確認できた万年雪が全く見えませんでした。

つまり、岩肌だけが山頂まで連なっているのです。こんなことは初めてです。

また、富士山には永久凍土(一年中、氷点下で凍ったままの土壌)がありますが、

その位置は年々、高いところでしか確認できない、ということです。

やっぱり、地球温暖化の影響と考えるのが自然だと思いますが、無論、科学者ではない私に証明は出来ません。


◆温暖化への対処

先日、北極海の海氷が溶けるとどうなるか?という話を書いたら、

「お前自身は、(地球温暖化に対して)どう対処するのか書くべきだ」

とのご意見を頂きました。

私個人がどうするって、そんなのは、皆同じでしょう。

化石燃料(石油・石炭)を燃やして発電していて、その時に温室効果ガスの一つ、二酸化炭素が発生し、

それが地球温暖化の原因となっているのですから、要するに目標はただ一つ。「なるべく電気を使わない」

電気を消す、エアコンを使わない。テレビを見ない。パソコンも使わない。書くのは簡単。


しかしねえ・・・・。いくら、エアコンの使用を控えましょうと言ったって、こう暑くてはどうしようもない。

熱中症で死者が出ているのだから、これは、生命に関わる。

では、どうすればよいか?過去の例を参考にしましょう。若い人知らないだろうから。

1973(昭和48)年第4次中東戦争が勃発したのです。アラブ=イスラエル紛争というのは気の遠くなるほど長い間続いているのです。

この時に、日本はエネルギーの80%を石油に依存していました。ところが、大口輸入先のサウジアラビアは、中東戦争において、

アメリカがイスラエルを支持することに腹を立て、1973年10月、1974年1月二度にわたって、原油価格を吊り上げました。

何とそれ以前の四倍になったのです。

話が長くなるので、端折ります。

日本政府が何をしたか。テレビの放映時間制限。ワイドショーの時間(2時~4時ぐらいだったとおもいます)放送禁止。

ホントなんです。その時間テレビを付けても「砂嵐」(でしたっけ?)が映るだけ。

さらに、深夜(午前0時以降)放送の禁止。ネオンサインを消せという指示(ネオンの電力消費量って少ないんですけどね)。

国民に対しては、マイカー使用自粛の要請(流石に「命令」とは言わなかったはず。戦後ですからね・・)。


テレビ放送の送信、受信の制限によって、どの程度電力消費量が下がるか知らんけれど、エアコンを強制的に止めたら下手したら死ぬんだから。

テレビなんて、毎日何時間か見られなくなっても(特に午後の「ワイドショー」なんて)、誰も死にません。

それから、コンビニとかも本来のセブン=イレブン(7時~23時)に業務時間制限。

夜中は、みんな、寝る。ということで如何でしょう。

ハイハイ。分かっています。警察、消防、医療従事者、インフラ関係、等々どうしても誰か起きていなければいけない職場は別。

とにかく、用もないのに一晩中起きている人が矢鱈と多いのが、今の世の中の風潮ですが、

こういう人が(エアコンをつけなきゃ眠れないならタイマーをセットして寝ていいから)みんな活動を止めて灯りを消して、

テレビもパソコンも消して、寝たら少しは違うと思います。

少なくとも、小池元環境相(現防衛相)が提唱した「クールビズ」よりは効果があるでしょう。

クールビズって、全く意味ないですね。

ネクタイを締めない、スーツを着ないで良いからエアコンを止めるよ、と言うのなら分かるけど、

涼しい服装をしているのに、なお、エアコンをガンガン使っているのですから。

まるで、マンガの世界だと思います。

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2007.08.22

今週は夏休みなのです。明日、明後日、更新できないので、音楽を沢山置いていきます。

◆例年お盆の次の週に休みを取るのですけど。

休暇を取る際に、月曜から金曜まで取るのは嫌いなのです。

休める日数という点では、前週の土曜から次の日曜、つまり9日間取れるから、得なのですが、

休み明けが月曜日というのが、何とも気が重い。

だから、ここ数年は、水曜から次週の火曜まで取ることにしていました。

これだと、休み明けが水曜日から始まり、3日働けば週末ですから。

ただ、今年は人繰りの関係で、20(月)~24(金)まで、と言うことになりました。

休んでみたら、今年の猛暑の所為もあるのでしょうが、非常に疲れていることが分かりました。

それに加えて、今年は「転居」という特殊要因がありました。

明日で、引っ越してからちょうど二ヶ月なのです。引っ越してから暫くは緊張していたけれども、

その疲れも溜まっていたようです。

ここ数日、一日中寝てます。しかし、どこにも家族を連れて行ってやらないのも何なので、

明日から二泊で、富士山の麓に行ってきます。ここから、1時間半ぐらいのところです。

マメで、お金持ちの方は、ノートブックパソコンを携帯して、旅先から更新なさるようですが、

私は時事問題を扱う日記・ブログですから、休みの時にまでそういうことをしたくないのです。

また、旅先でどこの景色が綺麗だった、などということを書くのは性に合いません。

第一、ノートブックなんてもっていません。

という理由で、誠に勝手ながら、明日、明後日、もしかすると金曜も更新しません(帰宅して疲れて寝てしまう可能性が高い)。

悪しからず。


◆音楽を色々選びました。

構成をキチッと考えるべきなのですが、気力がないので、

今まで御紹介した音楽の中から、自分が好きなものや、ご好評を得た曲を思いつくまま、載せます。

最初に御紹介した音楽、「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲です。





バッハ、無伴奏バイオリンの為のパルティータ第二番より、ジーグです。





バッハ、カンタータ「主よ、人の望みの喜びよ」合唱とオーケストラによる、本来の演奏形態です。





最近私はこればかり聴いています。ジャーマンブラスによる、ヴィヴァルディ原曲のバイオリン協奏曲をバッハがチェンバロ独奏曲に編曲したものを

さらにジャーマン・ブラスが金管合奏用に編曲したものです。

第一楽章です。





同じ曲の第三楽章です。





チェコフィル首席トランペット、ミロスラフ・ケイマルによる、美しい演奏です。「愛の喜び」(マルティーニ)





同じくケイマル独奏による、「オン・ブラ・マイ・フ」です。





ヘンデル、「シバの女王の入城」です。







ヘンデル、「王宮の花火の音楽」から「歓喜」。金管アンサンブルの始祖、フィリップジョーンズ・ブラス・アンサンブルによる演奏です





モーツァルトへ行きます。死期を悟ったモーツァルトが書いた音楽。天上の調べ。クラリネット協奏曲より第二楽章です。





わずか46小節の中に宇宙が広がる。モーツァルト、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」です。



時代は飛びますが、岩城宏之さんがN響デビューでこの楽章で肩を脱臼したという、チャイコフスキー、悲愴から第三楽章です。





小澤征爾さんがベルリンフィルのヴァルトビューネで振った、ハチャトゥリアンの「剣の舞」です。





今は亡き、ロシアの天才的トランペット奏者、チモフェイ・ドクシツェルによる、「ホラ・スタッカート」です。





ルロイ・アンダーソンといえば?「ファゴット吹きの休日」ですよね?





外山雄三氏作曲「管弦楽のためのラプソディ」。楽しい曲です。




最後は少々長いですが、弦楽器(群)の表現力の素晴らしさ。ぞっとするほど美しい、マーラー「交響曲第五番」より、「アダージェット」です。





如何でしたか? お気に入りが見つかったら幸いです。

それでは。また。

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2007.08.21

【参考】航空会社別事故発生率/航空機事故による全世界年間死者数と交通事故による日本国内年間死者数

◆中華航空は日本に乗り入れている航空会社で、事故率が2番目に高い。

20日、那覇空港での中華航空(チャイナ・エアライン)爆発炎上事故は、皆さん御存知の通り、

乗客・乗員全員無事(死者はいない)であったが、間一髪でした。

何でも、航空機設計上の国際的な安全基準に「90秒ルール」というのがあり、

非常脱出口の半数を使用して、全ての乗客を機外に脱出できるようにしなければならないそうです。

ただ、いくら機体の設計が規格どおりであっても、乗客が我先に、と出口へ殺到し、転倒するなどしてもたついたら、

後に並んでいる人は、逃げ遅れます。

こういうときに、落ちついて行動出来るのは、教育水準の高さと、客室乗務員の適切な誘導、

あとひとつ、日頃から或いは飛行機に乗ったら、出口を確認して、頭の中でシミュレーションすることだと思います。

蛇足ながら、よく、「シミュレーション」を「シュミレーション」と書く人がいるので、ご注意を。

"simulation"です。

「~に似ている」という時に使う形容詞に"similar"というのがあります。

「~に似ている」は、"be similar to ~"です。これと同語源であると覚えておけば、

"similar"を「シュミラー」とは云いません、「シミラー」ですから、「シミュレーション」と云えるようになります。



それは、さておき、日本に乗り入れている。航空会社の中で、一番事故を起こす確立が高いのが、エジプト航空。

中華航空(チャイナ・エアライン)は2位だそうです。(http://allabout.co.jp/travel/airticket/closeup/CU20050520A/)

そのサイトを見れば載っていますが、ここに写しておきましょう。因みに左の数字は100万フライト当たりの事故率です。

7.60 エジプト航空

7.16 チャイナエアライン

6.83 トルコ航空

4.89 エアインディア

3.84 パキスタン航空

3.54 イラン航空

2.58 コリアンエアー

2.47 フィリピン航空

2.44 ガルーダインドネシア航空

1.60 タイ国際航空

1.50 シンガポール航空

1.45 キャセイパシフィック航空

1.36 日本航空

1.14 アシアナ航空

0.92 マレーシア航空

0.90 ヴァリグブラジル航空

0.81 KLMオランダ航空

0.74 ニュージーランド航空

0.73 アリタリア航空

0.59 アメリカン航空

0.55 エールフランス

0.37 ユナイテッド航空

0.33 エアカナダ

0.28 ノースウエスト航空

0.22 全日空

0.22 ブリティッシュエアウェイズ

0.19 スカンジナビア航空

0.19 ルフトハンザドイツ航空

0.18 コンチネンタル航空

0.16 デルタ航空

この統計は、AirSafe.comというアメリカのサイトの中の、

Fatal Events and Fatal Event Rates of Airlines in Asia and Australasia Since 1970

(1970年以降に起きた、アジア・オーストラリア地域における航空死亡事故及び事故率)というページが原典です。


◆しかし、今回の事故の原因はまだ分かっていない、ということを認識するべきです。

今回は、幸い死者が出ていないので、皆、すぐに忘れるでしょう

(ボンバルディア機の前輪が出なくて半胴体着陸したことなど、皆忘れているでしょ?)が、

中華航空機は、13年前、1994年、名古屋空港で墜落し、264人が死亡する大事故を起こしたことがあります。

着陸時に、副操縦士が誤った操作をしたため、機体が急上昇した後で失速し、殆ど垂直に墜落したのです。

ここからは資料が無く、私の記憶を元に書きます。

この飛行機には、台湾へ観光旅行に行って帰ってきた、名古屋(付近)在住のご婦人が大勢乗っていて、

事故現場から発見され、焼けていなかったカメラを現像したところ、

「旅行は楽しかった。もうすぐウチへ帰ることが出来る」という嬉しそうな表情のおばさん達が写っていたのです。

その直後、飛行機が、殆ど真上を向くぐらいの角度で急上昇し、反転して真っ逆さまに落ちたのです。

あのおばさん達は、どんなに怖かったことか、と考え胸が痛みました。



そういう歴史的事実は確かに存在するのですが、

今日の中華航空機爆発炎上に関しては、まだ、何が原因か分からない、ということを明確に認識するべきです。

福知山線が脱線して104人が亡くなった直後、分かっていたことは、

福知山線の電車が脱線転覆し、100余名の犠牲者が出た

ということだけだったのに、その日から、マスコミはJR西日本の幹部を吊し上げました。

私はそれは正しくない、と書きました。

死者が出ようが出まいが、同じ事です。私が本稿で最も強調したいのは、その点です。つまり、
中華航空は、統計的に事故を起こす確率が高い。名古屋空港での惨事を起こしたことも事実だ。しかし、今日の事故の原因はまだ分からない。

ということです。

マスコミは大衆をミスリードしないような報道を心がけて頂きたいと思うのです。


◆航空機事故による死者数を交通事故のそれと比べてみる。

どうしても飛行機が嫌い(苦手、怖い)という方は常にいるものです。

それはそれで仕方が無いと思うのですが、少しでも安心材料になれば、と思い、調べました。

少し古いのですが、1998年、全世界の航空機事故による死者数と同年、日本国内での自動車事故による死亡者数(事故後1カ月以内の死亡)は、

909人対1万805人

だそうです。

説明するまでも有りませんが、航空機事故で死ぬ可能性は、自動車事故を起こして、或いは巻き込まれて死亡する可能性よりも、

遙かに低いことが、歴然としています。

それでは。また。

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2007.08.20

24時間テレビに「感動し」て「募金」するのも良いが、他の募金にも目を向けたらどうか。

◆テレビの募金には寄付するが他には無関心、というのはどんなものか。


最初に、本題とは直接関係のないことを書く。

日本テレビ系列の24時間テレビは30回目だそうで、40代の私は当然一回目から見ている(24時間見ているわけでは、勿論無い)。

日本テレビは、マス・メディアを使っての募金活動の元祖のような顔をしているが、そうではない。

本当は、ニッポン放送がクリスマスに行う「ラジオ・チャリティー・ミュージックソン」(正確では無いかも知れぬ)が

1975年、最初にはじめたのである。ウィキペディアに詳しい説明がある。

こちらは、既に昨年(2006年)32回目を行った。

だから、意地の悪い言い方をするなら、「24時間テレビ」は「パクリ」である。

どうでも良いではないかという人もいるかも知れないが、歴史的事実なのであるから、正確に認識されねばならない。

だが、それは、本稿の主題ではない。

私が言わんとすることは、タレントが大勢出演したり、「お涙頂戴」のドラマで演出した募金番組の時だけ、

こういうことに関心を持ち、2、3日経ったらケロリと忘れるようでは(何もしないよりは良いが)あまり意味がない、ということだ。


◆募金しないよりは良いが、一日で2億円寄付出来るのなら、普段から、世間の様々な「困っている人」に気を配ってはどうか。

ボランティアは、募金だけではないし、また、募金にも色々なルートがあるが、

私は、今、この文章を読んでいる方々が、目の前のパソコンから簡単に募金を実行できる手段として、

Yahoo!ボランティアというサイトを何度も紹介した。

自分の記事を検索したらこれだけあった(ココログでの検索結果はここにある)。

ここでの募金はどれぐらい集まっているか。

例えば、一番最近の災害、新潟中越沖地震のページを見る。

中越沖地震に寄せられた寄付金は、Yahoo!ボランティアが全てではなかろうが、Yahoo!ボランティアに限って言えば、ご覧の通り、

地震発生から一ヶ月と3日経ったが、募金金額は、24,492,611 円である。24時間テレビが一日で集めた金額の10分の1だ。

さらに、各種募金の結果がYahoo!ボランティア - インターネット募金結果報告一覧に表示されている。

緊急支援募金(期間限定で寄付を募ったもの)から例を挙げると、

「能登半島地震」義援金 10,933,500円

「ジャワ島中部地震災害救援金 5,039,500円

である。

ちょっとひどいな、と思うのは、定常募金(常に寄付を受け付けているもの)で、
ユニセフ募金(募金開始:2006年1月) 133,300円

あしながさん奨学金(募金開始:2005年12月) 177,400円

あまりにも・・・、と感ずるのは私だけだろうか。


◆結論:募金とは、一年に一度、コーラの瓶に十円玉を貯めて日本武道館へ行けば、ジャニーズを生で見られる、ということじゃないだろう。

偉そうなことを書きやがって、と思われそうだが、これだけ書くからには、当然私もそれなりの事をしている。

私は、あしなが育英会に毎月定額を寄付する「あしながおじさん」である(本当はこれを書いてはいけないのだが、私が誰かは特定出来ないからいいだろう。

家内はピアノ教師だから、あしながの学生さんで、教員志望の人に、教員試験必須の「伴奏付き弾き歌い」を無料で教えている。

両親を亡くし、あしなが奨学金で勉強している学生さん達は、アルバイトを禁止されている。

レッスン料を払えず、ピアノのレッスンを受けられないで、教職の夢を断念しなければならないとしたら、理不尽である。

父親を事故や自殺で亡くしたり、ご両親を阪神淡路大震災で失い、奨学金でつましく生活しなければならないのは、

言うまでもなく、彼らに何の責任もない。

私が関係があるから、あしながを例に取ったが、要するに世の中には、自分の責任ではないのに、気の毒な立場にいる人は大勢いる。

それを認識するべきである。

一年に一度、「24時間テレビ」のときに募金して、「ああ、良いことをした」と満足してしまっていいのだろうか。

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2007.08.18

「<北極海>氷の面積が減少…観測史上最小に」←「その結果、何が起きるのか」を誰も解説しない。

◆記事:<北極海>氷の面積が減少…観測史上最小に (8月16日19時41分配信 毎日新聞)

北極海の海氷面積が今夏は急速に減少し、15日には1978年に始まった衛星観測史上で最小になったことが、

海洋研究開発機構と宇宙航空研究開発機構の共同解析で分かった。

海氷の縮小は9月中旬まで続く見通し。このペースだと過去最小よりも20%小さくなり、

国連「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が、地球温暖化が進行する2040~50年ごろと予測したレベルまで減少する可能性もある。

15日の海氷面積は530.7万平方キロで、これまで最小だった05年9月22日の531.5万平方キロを下回った。

夏の海氷は1970年ごろまで約850万平方キロあった。海洋研究開発機構の猪上淳研究員は

「今年特有の要因もあるが、予測モデルを超えた減少が続いている。温暖化の影響が大きい」

と指摘している。今年の要因としては

(1)海氷が薄くて解けやすく、それが北極海内部まで広がった

(2)その海氷が早い時期に解けて日射を吸収し海水が温まった

(3)停滞している低気圧が北極海から太平洋に海氷を押し出した

――ことが推定される


◆コメント:マスコミや専門家は「だから、どうした?」を説明しなければ意味がない。

このニュースは、かなり各メディアが取り上げているが、海洋研究開発機構プレスリリース

宇宙航空研究開発機構(JAXA)プレスリリースを要約しているだけなのである。

メディアの報道と、研究機関のプレスリリースを読んでみたが、確実にわかることは、

「北極海での海氷面積が観測史上最小になっている」

という事実と、それは多分、地球温暖化の影響だろう、という「推測」だけだ。

別の言い方をすると、これらを読んでも、私たち素人がわかるのは、
北極海の海氷が史上最小になった。→地球温暖化が予想以上の早さで進行しているらしい、と主張する専門家もいる。

ということだけだ。当面、我々の生活に如何なる影響を及ぼすか、について書かなければ、

マスコミも、海洋研究開発機構も宇宙航空研究開発機構(JAXA)も説明不足だと思う。

私はかつてこれに関係する話を書いたことがあるが、今回初めて得た知識もあるので、

それを加えて、以下に記す。


◆北極海の海氷が溶けると、北半球中緯度(日本を含む)の気候に影響がある。

本件に関するマスコミ報道の論調は、北極海の海氷が観測史上最小になったのは、

地球温暖化が予想以上の早さで進行している為であろう」と言うことだけだ。

これでは、「だからどうした?」と言いたくなる。

北極海の海氷が小さくなることは、温暖化進行の「結果」だろうが、

同時に、世界に異常気象をもたらす「原因」にもなっているようだ。

「ようだ」と書いたのは、専門家の説明を読んでも、ひとりひとり着眼点が違うなど、

今ひとつ煮え切らないのである。

ここでは、私が以前調べた、海洋水大循環への影響という問題を書いてみる。


◆熱塩循環への影響。

世界の海の水は、超巨大なベルトコンベアーのようになっていて、約2000年かけて、地球を一周する。

英語だが、Great Circulationを見ると分かりやすい。

低緯度で暖められて、表層を流れてきた海水は暖かく(メキシコ湾流)、これがヨーロッパ大陸の西の大西洋を通るので、

多くのヨーロッパの都市は、東京どころか、ロンドンなどは北海道よりも北にあるのにもかかわらず、極寒にならない。


このベルト・コンベアが循環する原動力は、メキシコから北上してきた海水が、北上するにつれて、

冷気に接して水温が下がり、相対的に塩分の濃度が増す。

さらに、北極海の海氷が出来るときに、塩分は凍りにくいので、氷の外に排出される。

これも、高緯度の海水の比重を大きくすることに貢献している。

比重が大きい(塩分の濃度が高い)海水は、海の表面から、深いところへ沈んでゆく。この運動を「熱塩循環」といい、巨大な

「ベルト・コンベア」を動かす、原動力になっている。


ところが、北極海の海氷が大量に溶け出している。更に、陸にある氷河が、温暖化の影響により溶けて、

海に流れ出している。これらは淡水なので、本来塩分の濃度が高くなるところの海水を薄めてしまう。

そうすると、海面近くの海水の沈降が、極端な場合止まってしまう。「熱塩循環の停止」という。

ベルト・コンベアがとまってしまうとどうなるか。

メキシコ湾から北上してきた温かい海流のおかげで比較的温暖であった、欧州の気候が寒冷化する。


即ち、地球温暖化→北極海の海氷、大陸の氷河の減少又は消滅→海洋大循環(熱塩交換)の停止。→欧州の寒冷化

という皮肉な結果を生むことになる。

数年前に、わずか数日間で地球全体が凍ってしまう、というストーリーの"The day after tomorrow"という映画があった。

あれは映画だから、わざと極端化してショッキングな演出をしていたのであるが、あの台本のネタは、

この「熱塩循環の停止」である。


◆北極振動への影響

北極振動とは、北極にビブラートがかかっているのではない。

どうしてこういう分かりにくい用語になってしまうのかわからない。こういうことだ。

北極圏の気圧が例年よりも低いと、北半球中緯度付近(日本も含まれます)の気圧は逆に平年よりも高くなる。

北極圏の気圧が低いから、冷気が降りて来ないのである。

逆に北極圏の気圧が例年より高いと、北半球中緯度付近の気圧は例年より低くなる。

すると、北極圏の寒気がこちらに降下してくるので、日本付近は厳冬となる。

この「北極振動」が何故起きるか、というメカニズムと、どれぐらいの周期で変動するのか、

色々読んだが、どうも良く分かっていないらしい。


北極海の海氷が減ると、北極圏上空の気温に影響を与え、それが北極振動にも影響するらしいのだが、

そこのメカニズムも解明されていない。ただ、学者達は「何か関係がありそうだ」と睨んで研究している。


最後にもう一度まとめると、北極の海氷が予想以上の早さで消失している、という事実は、

単に、地球温暖化の進行速度の目安ではなく、直接的に日本を含む北半球中緯度付近の

異常気象の原因となっているかも知れない、ということなのである。

最初に書いたように、どのメディアも公的研究機関もそこまで書かないので、

私が四苦八苦しながら、まとめてみた。下手な説明ですいません。

もっと上手く、一般人にも分かりやすく、正確に説明できる頭の良い人、是非書いて下さい。

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2007.08.17

「足切断気付かず2キロ走行 浜松」←人体の神秘。

◆記事:足切断気付かず2キロ走行 浜松の国道でバイクの男性(08/14 17:40)(共同通信)

浜松市の国道で13日朝、バイクの男性が中央分離帯に接触し右足を切断しながら、

気付かずに約2キロ走行していたことが14日、分かった。

浜松中央署によると、13日午前6時半ごろ、浜松市西区篠原町の国道1号浜名バイパス下り線で、

大型バイクを運転していた同市南区の会社員長田一雄さん(54)が緩い左カーブで中央分離帯に接触、右足をひざ下から切断した。

長田さんは転倒せず走行、約2キロ先のインターチェンジ付近で足がないことに気付いた。

長田さんは仲間約10人で岐阜県へツーリング中だった。

同署は、接触による痛みが強くて長田さんが足の切断に気付かなかったとみている。


◆コメント:足を切断して「気付かない」?

このニュースを読んでから、何人かの(整形外科ではない)医師に、こんなことが、あり得るのか、を訊いてみました。

厳密に言うと、「あり得るのか?」は愚問です。

実際に「あった」のですから。

私の訊きたかったことは、足を切断すれば、もの凄い激痛が走るはずでしょう。

激痛を感じない、神経が死んだような足だったら、壊死しているということですから、

そもそも、オートバイに乗るどころか、立つことも出来ないはずです。

「健康な」足が切断され、痛みを感じたが、切断には気が付かないなんてことが、医学的に説明が付くかどうか、訊いてみました。

皆さん、首をかしげていました。「医学的にどのように説明が付くのか、分からない」と。

分からないでしょうね。こんな話は未だかつて聞いたことがない。

皮肉でも何でもなく、分からないことを分からないと言えるのは、科学者として、立派です。

ノーベル物理学賞受賞者、小柴先生が講義で仰っています。(ココログはこちらです)

沢山のことを知っているのが立派な学者ではない。分からないことがこんなにあるんだぞ、ということを痛感しているのが立派な学者なのだ」と。

話が逸れましたけれど、それにしても人間の身体とは不思議なものですね。

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2007.08.16

NHK「考えてみませんか?憲法9条」視聴後所感。集団的自衛権について。

◆日本のこれから「考えてみませんか?憲法9条」という番組がありました。

この番組は、ココログ版のコメント欄で、読者のころぺこさんが教えて下さったおかげで、

辛うじて10時半から始まった第二部を途中から見ることが出来たのです。ころぺこさん、ありがとうございました。

視聴者参加型討論番組だが、有識者(学者さんなどのことです)も呼ばれていた。


◆集団的自衛権について、知っている人は半分しかいない。

NHKが、行ったアンケート(?)調査によると、回答者の約半分は「集団的自衛権」の意味を知らないのだそうだ。

国民投票法案が成立して、同時に、安倍首相が「集団的自衛権を研究する有識者懇談会」を作っている。

これも、茶番ですね。

集団的自衛権行使を可能にしたい安倍君が、自分に都合の良いことを言いそうな「有識者」ばかりを集めたのだ。

報告書の結論は読まなくても分かる。

それはともかく、このように何だか雲行きの怪しいときに、「集団的自衛権」を知らないというのは、怠慢だと思う。

Googleで「集団的自衛権とは」で検索すると、20,400件もヒットする。簡単に調べられるじゃないか。

手前味噌になるが、46番目に私が先月、ココログに書いた記事が現れるので、

良かったら読んで頂きたい。勿論、他をご覧になっても結構です。


◆戦争体験のある年配の男性で、集団的自衛権容認論を確信的に肯定している人がいた。

戦争を知らない世代ならまだしも、一度戦争を体験しているのに、

集団的自衛権を容認すべきだ、と確信を以て主張するクソジジイ・・・

あ、失礼。年配の男性がいたのには驚いた。また、戦争をしたいのですね。


◆国連憲章51条が集団的自衛権の行使を認めているが、あれはアメリカが押し込んだ文言なのだ。

国際連合の憲法とでもいうべき、国際連合憲章という国際法がある。

国連憲章は、原則的に武力行使を排除しようとしている。第一条で明らかである。

第1条〔目的〕国際連合の目的は、次の通りである。

1 国際の平和及び安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為

その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること並びに

平和を破壊するに至る虞のある国際的の紛争又は事態の調整又は解決を平和的手段によって

且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること。

但し、例外が2つだけある。その一つが、「自衛権」を発動するときである。
それは51条が定めている。

日本ではしばし国連憲章のこの部分を引き合いに出して、

集団的自衛権はどの国も本来的に持っている「自然権」である、という人がいるが、それは違う。



国連憲章の原案は、1944年に作られた「ダンバートン・オークス提案」である。

ダンバートン・オークスとは、ワシントン郊外の地名である。

ダンバートン・オークス提案では、集団的自衛権に関する今のような規定は無かったのである。

この原案では、同盟国が攻撃・侵略されたときに、自国への攻撃と見なして武力行使をするためには、

全て、その都度、国連安全保障理事会の許可が必要とされていた。


◆米州諸国が反対した。

ダンバートン・オークス提案に反対したのは、米国とラテンアメリカ諸国だった。

これらの国々は、1943年、チャプルテペック規約という条約を締結し、米州諸国間での集団的自衛権行使を可能にしていた。

しかし、ダンバートン・オークス提案のままで国連憲章が成立すると、米州諸国間での行動に支障がある。

いちいち、安保理の許可を得なければならないことになる。

それでは面倒でたまらんというので、最終的に国連憲章を採択した、1945年のサンフランシスコ会議において、

普遍的に集団的自衛権の行使を認める51条を挿入させたのである。


◆結論:集団的自衛権は国家が当然有する「自然権」ではなく、アメリカの都合で創り出された概念である。

上述のとおり、国連憲章の原案である「ダンバートン・オークス提案」には、集団的自衛権は含まれていなかったが、

米国、及びラテンアメリカ諸国の都合に合わせて、後から追加されたものである。

だから、国家が国家たる故に当然有する「自然権」などではない。

私は、日本に集団的自衛権を認めるべきではない、と何度も書いてきた。

番組に出席していた人の中では、一橋大学の渡辺治教授とほぼ同意見である。

日本が集団的自衛権を行使できるようになったら、米国の小間使いになるだけである。

以上。

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2007.08.15

終戦記念日。安倍首相。「きけ、わだつみのこえ」を読んだことがありますか?

◆終戦記念日。8月は辛い日が多いな。

日本人にとって数少ない、休みの期間である8月には、如何なる運命のいたずらか、悲しい日が続く。
6日。広島に原爆。

9日。長崎に原爆。

12日。日航123便墜落。乗員・乗客520名死亡。

15日。終戦記念日

終戦記念日は戦争が終わった日だから、それ自体は悪いことではないが、毎年、戦没者追悼式がある。

戦争を知っている人々が、ご健在である。

62年を経た今でも、追悼式に参加する方がいる。戦争が人々にもたらす不幸の大きさが分かる。


◆日本を戦争が出来る国にしようとする奴は、想像力が足りないのだ。

いわゆる、「軍事オタク」、つまり兵器とか戦闘機とかに異様に興味を持っている人がいる。

恐ろしいことに、元防衛庁(当時)長官石破茂という男がそれで、戦車や戦闘機のプラモデルを集めるのが趣味であるため、

防衛庁長官時代、長官室にはこれらのプラモデルがところ狭しと並べてあったそうだ。

日本のCIAと呼ばれる、元共同通信記者の青山繁晴氏は、
「軍事オタクに欠けているのは、イマジネーションだ。戦場では、弾に当たった兵士の腕や脚がちぎれて吹っ飛び、

頭が割れて、脳ミソと血が飛び散り、自分に降りかかる、ということが想像できないのだ」
という意味のことを述べている。その通りだと思う。

6日、広島の平和祈念式典において、秋葉忠利広島市長は「平和宣言」の冒頭で、

異例ともおもえるほどリアルな表現で爆心地周辺の地獄絵図を言語化した。抜粋引用すると、

運命の夏、8時15分。朝凪(あさなぎ)を破るB―29の爆音。青空に開く「落下傘」。

そして閃光(せんこう)、轟音(ごうおん)――静寂――阿鼻叫喚(あびきょうかん)。

落下傘を見た少女たちの眼は焼かれ顔は爛(ただ)れ、助けを求める人々の皮膚は爪(つめ)から垂れ下がり、

髪は天を衝(つ)き、衣服は原形を止(とど)めぬほどでした。爆風により潰(つぶ)れた家の下敷になり焼け死んだ人、

目の玉や内臓まで飛び出し息絶えた人――辛うじて生き永らえた人々も、死者を羨(うらや)むほどの「地獄」でした。

普通の形ばかりの演説なら、このような表現を用いることはないだろう。

秋葉市長は、最近の若い連中や、原爆を投下したアメリカ人に当時の悲惨さを分からせるには、これぐらい言わなければダメだ、

と考えたのだろう。


◆「きけ わだつみのこえ」の一文を載せます。

「きけ わだつみのこえ」は、複数の出版社から出ているが、戦没学生の遺書を集めて本にしたものだ。

岩波文庫が一番入手しやすいだろう。

今すぐに読みたければ、電子ブックをダウンロードすればよい。

といっても、なかなか読まないだろうから、ここに載せます。

「きけわだつみのこえ」の冒頭に載っている、有名な一文。

筆者は、上原良司(うえはらりょうじ)氏。1922(大正11)年9月27日生。長野県出身。

慶應義塾大学予科を経て、1943(昭和18)年、経済学部入学。1943年12月1日、松本第五〇連隊に入隊。

1945年5月11日、陸軍特別攻撃隊員として、沖縄嘉手納湾の米機動部隊に突入戦死。陸軍大尉。享年、22歳。

若干22歳の若者が、明日特攻に出撃して、自分は確実に死ぬ、と分かっている状況で書いた、驚嘆するほど冷静・明晰な、教養と、そして苦悩に満ちた文章である。

所感

栄光有る祖国日本の代表的攻撃隊ともいうべき陸軍特別攻撃隊に選ばれ、身の光栄これに過ぐるものなきを痛感いたしております。

思えば長き学生時代を通じて得た、信念とも申すべき理論万能の道理から考えた場合、

これはあるいは、自由主義者と言われるかも知れませんが、自由の勝利は明白の事だと思います。

人間の本性たる自由を滅ぼす事は絶対に出来なく、例えそれが抑えられているがごとく見えても、

底においては常に闘いつつ最後には必ず勝つということは、

彼のイタリアのクローチェ(注:イタリアの哲学者。1886-1952)も言っているごとく真理であると考えます。

権力主義全体主義の国家は一時的に隆盛であろうとも、必ずや最後に敗れることは明白な事実です。

我々はその審理を今次世界大戦の枢軸国家(日本・ドイツ・イタリア。つまり、三国同盟を結んだ国)において見ることが出来ると思います。

ファシズムのイタリアは如何、ナチズムのドイツはまた、既に敗れ、今は権力主義国家は土台石の壊れた建築物のごとく、次から次へと滅亡しつつあります。

真理の普遍さは今、現実によって証明されつつ、過去において歴史が示した如く、未来永久に自由の偉大さを証明して行くと思われます。

自己の信念の正しかったこと、この事はあるいは祖国にとって恐るべき事であるかも知れませんが、

吾人(引用者注:「我々」の意)にとっては嬉しい限りです。

現在のいかなる闘争もその根底を為すものは必ず思想なりと思う次第です。

既に思想によって、その闘争の結果を明白に見る事が出来ると信じます。

愛する祖国日本をして、かつての大英帝国のごとき大帝国たらしめんとする私の野望はついに空しくなりました。

真に日本を愛する者をして立たしめたなら、日本は現在のごとき状態にはあるいは追い込まれなかったと思います。

世界どこにおいても肩で風を切って歩く日本人、これが私が夢見た理想でした。

特攻隊のパイロットは一器械に過ぎぬと一友人が言ったことは確かです。操縦桿を採る器械、人格もなく感情もなく、

もちろん理性もなく、ただ敵の航空母艦に向って吸いつく磁石の中の鉄の一分子に過ぎぬのです。

理性を持って考えたなら実に考えられぬ事で、強いて考うれば、彼らの言うごとく自殺者とでも言いましょうか。

精神の国、日本においてのみ見られる事だと思います。一器械である吾人は何も言う権利もありませんが、

ただ願わくば愛する日本を偉大ならしめられん事を、国民の方々にお願いするのみです。

こんな精神状態で征ったなら、もちろん死んでも何にもならないかも知れません。

故に最初に述べたごとく、特別攻撃隊に選ばれたことを光栄に思っている次第です。

飛行機に乗れば器械に過ぎぬのですけれど、いったん下りればやはり人間ですから、そこには感情もあり、熱情も動きます。

愛する恋人に死なれたとき、自分も一緒に精神的には死んでおりました。

天国に待ちある人、天国において彼女と会えると思うと、死は天国に行く途中でしかありませんから何でもありません。

明日は出撃です。

勿論発表すべきことではありませんでしたが、偽らぬ心境は以上述べたごとくです。

なにも系統だてず、思ったままを雑然と並べた事を許して下さい。

明日は自由主義者が一人この世から去って行きます。彼の後ろ姿は淋しいですが、心中満足で一杯です。

言いたいことだけを言いました。無礼をお許し下さい。ではこの辺で。

出撃の前夜記す

もう一度書くが、これは22歳の青年の書いた文章である。恥ずかしいが、私は彼の倍以上の時間生きているが、

これほど立派な文章は書けない。そもそも彼ほどの教養がないのだ。

初めて読んだ人、涙無くして読めましたか?何とも感じないひとは、悪いけど、人格に問題があるよ。

戦争をするということは、これほど優秀な若者を、国家の命令で死なせてしまう、ということなのさ。

安倍晋三内閣総理大臣。それでも日本を再び戦争が出来る国にしたいですか。

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2007.08.14

正しい「愚痴」の聞き方/バッハ 管弦楽組曲第2番より「バディネリ」聞き比べ。

◆JIROの雑談的日記

毎日暑いですね。地球温暖化の影響といっても、最近20数年で平均気温が5℃も10℃も上がったわけではないですから、

このように暑さが身体にこたえるのは、やはり年なんですな。何だかんだいって、47ですから、もう人生の半分終わったのだな、

とか、最近、厭世的・抑うつ的です。

若い頃には想像もつかなかった心理状態を発見しました。

私は勤め人ですから、普段はNHKの朝のドラマ(正確には「連続テレビ小説」)を見ませんが、土曜日は

たまにみることがあります(午後の再放送ですよ)。

今のドラマ、全然興味がないのですが、ヒロインの女の子(比嘉愛未)、画面を通して見ても、明らかにやたらデカいですね。

調べてみたら、169cmだそうで。長身の女性タレントは控えめに(実際より低く)自己申告するから、本当は、

171~173cmぐらいでしょうね。この頃の娘、ホント大きいね。

それは、余談でして、私がこの子に限らず、、売れている俳優・女優の卵みたいなのに関して「ショックを受ける」のは、

生年月日(月日はどうでもいいんだ)をみると、みんな、1980年代なのですね。

若い人は、当たり前だろ?と言いたいだろうが・・・。自分がそんな年寄りになったのかと思ってね。

何か、ショックなのです。

私も、(くたびれているから、普通より抑うつ的なのだが)もう用済みだな、と思って。

はい?

そう思うからそうなるのだ?

一生青春だ?

サミュエル・ウルマンを読め?

常に新しいことにチャレンジしないと老ける?

好奇心を失ったら終わりだ?

うるせえな。そのたぐいの言い古された言葉など百も承知。その上で書いている。

比嘉愛未(ひが・まなみ)は1986年生まれ。私が社会人になって2年経ってから生まれた子が、

もう大人の女性になってるんだからね。この子の親父、私と同い年と聞いて、余計がっくりきた。

そのあたり、上手く説明できない。

ただ、なんとなく、これからはこういう若い人が活躍する(世界は違うけど)のであって、私の出番じゃないな、

と思ったら、シュン、としてしまったのです。


◆「愚痴」の聞き方

お前の愚痴など読みたくない?そうでしょうね。他人の愚痴を聞くのが大好き、という人は、あまりいないでしょう。


だけどさ。私はいつも一生懸命に調べて、天下国家を論じているのだから、たまには愚痴らせて下さいよ。

自分で愚痴を並べておいて、こういうことを書くのもなんだが、愚痴に対して「反論」しては、いけません。

私だって、散々聞いてきたのですよ。

読者の皆様から、随分色々と悩み事その他、「愚痴」の範疇に属するメールを頂きますが、

愚痴は、ただ聞いてあげるのが親切だと思います。

愚痴の内容が如何に非生産的であっても、それを誰かに聴いてもらうだけで、カウンセリング効果があります。

愚痴は、「云っても仕方のないこと」ですから、非論理的です。だから、愚痴に論理的に反論したら、相手は余計に辛くなります。


◆日本にはアメリカほどカウンセラーがいない理由。

日本では、サラリーマンは同僚と飲みに行きますね。

昔で言うと「赤提灯」(屋台の飲み屋ですね)という奴。ここで仕事上の不満、上司の悪口などを思い切りはき出せるわけ。

あれが、精神衛生上非常に良いんですね。

アメリカでは、こういう事はないのです。競争社会でしょ?上司の悪口など同僚に洩らしたら、チクられるかもしれない。

仕事が辛い、などと弱みを見せたら負け。周り中ライバル、という窮屈な社会なのです。

更に、最大の理由は、アメリカで男二人で、飲みにいったら、ほぼ確実に「ホモじゃねえか?」と噂が立つ。

アメリカの建て前はホモも容認するということになっていますが、

アメリカ人のホモじゃない男は、「あいつ、ホモじゃねえか?」と噂が立つことを非常に恐れるのですね。

なんのことはない。結局、内心、差別しているわけです。

以上のような社会的背景により、秘密を守るカウンセラーに愚痴るしかない。

それが、アメリカ人がカウンセラーを必要とする理由です。


◆【音楽】バッハ、管弦楽組曲第2番より「バディネリ」。いろいろ。

バッハの管弦楽組曲は四曲ありまして、フルート協奏曲のような第二番と、「G線上のアリア」を含む、第三番が有名。

バディネリは第二番の一番終わりの速い曲です。

正確に演奏するのが、とても大変なので、最初の音型が、「とってもとっても大変だ」に聞こえる、と以前書いて

かなりウケました。

今日、この曲を選んだ特別な理由はありません。四種類の演奏。

最初は、オリジナルのフルートです。これが原曲です。




次は、フルートのパートをモーリスアンドレがトランペットで吹いた演奏です(これ以降は、偏向してます。全部金管絡みです)。





英国の女性トランペット奏者アリソン・バルサムが無伴奏で吹いたものです。

この女性がラッパ吹きだというのだから驚きます。

矢鱈に上手いです。





最後は、私が最近非常に好んで聴く、ドイツの金管アンサンブル、ジャーマン・ブラスによる演奏です。





主旋律を一人が吹いて、後は伴奏、という編曲ではなく、主旋律を各楽器、乃至、パートが代わる代わるリレーしながら吹いていますね。

トロンボーン、四苦八苦していますが、吹ききっているのは見事です。

そして、曲の終わり方。さりげなく音が弱まり、消えてゆく。とても音楽的だとおもいます。


今日は、全然統一感の無い記事になってしまいましたが、ご容赦のほど。

それでは。

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2007.08.12

日航123便の事を書くならば、最後に「亡くなられた方々のご冥福を祈る」と一言添えるものだ。

◆日航123便墜落までの経過。

1985年8月12日月曜日、羽田発大阪(伊丹)行、日本航空123便は、18時12分、羽田を離陸。

離陸から12分後、相模湾上空を飛行中に、衝撃音と共に、123便の垂直尾翼が何らかの原因により完全に破壊された。

その際、油圧操縦システム(バカでかい飛行機だから、舵を切るにも、フラップ、エルロンなど補助翼を出すのにも、

車輪を出し入れするのも、人力では重すぎるため、油圧による補助を要する)が全部、使えなくなった。

高浜雅己機長(当時49歳)佐々木祐副操縦士(当時39歳)、福田博航空機関士(当時46歳)は、

電動で動かす事が出来るフラップを操作し、速度が出すぎたと感じたときには、手動で車輪を降ろし空気抵抗を増やし、

あとは、左右のエンジンの出力のバランスで何とか立て直そうとしたが、18時55分頃から、機体は急速に高度を下げ始めた。

機長は、「フラップアップ、フラップ」と叫び、佐々木副操縦士は必死にそれを実行したが、高度は上がらない。

18時56分00秒、機長は引き続き、「パワー!」「フラップアップ」を指示し副操縦士も出力を全開にするが、ダメだった。

日航123便は、18時56分23秒、クルーの懸命の努力も空しく、墜落した。

機長は、最後の最後まで「頭(機首)、上げろ!」と叫び続けたが、

一番終わりに、「もう、だめだ」と言っている。

私はそれを聞くと、胸が張り裂けそうになる。

事故当時、私は25歳だったので、当然、この事故の重大性は完全に理解できた。

お盆休みの週で街は空いていた。仕事が早く終わり、帰途、立ち寄った本屋のラジオからNHKの臨時ニュースが流れた。

羽田発大阪行きの日航123便が、操縦不能に陥ったと言い、レーダーから姿を消した。乗員乗客は500名を超える、

という内容だった。自分は航空関係者ではないが、あまりの大ごとに、膝ががくがく震えた。


◆1年中、「123便」「高浜機長」でアクセスがある。が好奇心でボイスレコーダーを聞いて終わりにするな。

私は過去において、何度も123便のことを書いたので、一年中アクセスがある。

最初は何故、いまだにこれほど「123便」にこだわるのか、と思った。

最近、あまりにも当たり前のことに気が付いた。今の若い人は知らないのだね。あの日に始まる長い悲劇を。

二年前、日航123便はあの30分が全てではないのだ。(ココログはこちら)

を書いた。


今日、私が言わんとすることは、そこで書いたことと同じなのだが、大事なことだから、再度強調する。

ボイスレコーダーとフラッシュをシンクロさせているサイトがある。既に見て、聞いた人も多いだろうが、

そんなに見たいのなら、ここにある

二年前、どこかの若造がブログで、このサイトを、「面白いから、是非見るように」と書いていた。

人間、言って良いことと、悪いことがある。その区別もできないか。

それから、ココログなどを読むと事故について書いている人は沢山いるが、事故の真相は何かというような、

「好奇心丸出し」の文章が多い。

あのね。505人の乗客と15人の乗員、520人もの人が亡くなったのだよ。

遺族は今も悲しいのですよ。

事故原因の真相を推理して得意になっている奴も、どいつもこいつも、どうして

「亡くなった方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。」

と書かないんだ?常識だろう。


リンクしては悪いかもしれないから、「おすたかレクイエム」というサイトを探して、

トップページから「天国のパパへ」と「忘れない」という遺族の言葉にリンクされているから読んでご覧なさい。

この事故を、「面白いから」調べる、とかボイスレコーダーを聞いてみる、等という言葉は、

絶対に口にするべきではない、と私が強調する意味が分かるだろう。

分からん奴は問題外だ。


さらに、打ちのめされるほど辛いが、遺族の文章をまとめた、茜雲という本がある。

二年前の今日の記事で薦めた本と併せて読んで下さい。

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「群馬・館林38・3度…猛暑列島、熱中症・水の事故相次ぐ」←熱中症と熱射病と日射病

◆記事:群馬・館林38・3度…猛暑列島、熱中症・水の事故相次ぐ (8月12日1時47分配信 読売新聞)

列島各地で猛暑となった11日、熱中症で倒れる人や、水の事故が相次いだ。

気象庁によると、この日の最高気温は、群馬県館林市で38・3度に達したほか、

東京・練馬区で37・6度、甲府市で37・3度など、関東甲信地方の各地で今夏の最高気温を記録した。

気象庁は、今夏の「猛暑」の予測を、長雨が続いた7月に、いったん「平年並み」に修正したが、

今月10日、1か月予報を「猛暑」と、再度修正した。

この暑さで、群馬県富岡市では農業の男性(68)が水田で倒れ、病院に運ばれたが、熱中症で死亡した。

東京消防庁によると、都内でも午後10時までに57人が病院に搬送され、このうち世田谷区内で、

サッカーの練習中に倒れた男子大学生(18)など3人が重体となっている。


◆コメント:暑いの何のって・・・。

私は、生来の汗かきのようである。中年になって一時期異様に太ったことがあるが、

その前も、また、20kg減量した今も大量の汗をかく。

はい。わかってます。

糖尿、甲状腺、血圧、心電図、肝・腎・膵の異常の有無、更に腫瘍マーカーまで診ていただいてます。

とにかく、何十年もこの状態で生きているのだから、要するに汗かきなのだろう。

東京は10日、11日と最高気温が35度を超える猛暑日だった。記事にあるとおりだ。

私は仕事の性質上「クールビズ」などもってのほかなので、ネクタイにスーツで通勤し、

仕事で外出する。これだけ暑いと、滝のように汗をかく。歩いているウチはいいが、会社に着くと、ワッと汗が噴き出す。

壊れた蛇口から水がしたたるように、ポタリ・ポタリ、ではなく、ツーッとつながって顎先から汗が垂れ、ズボンを濡らす。

無論顔だけではなく、全身ぐっしょり汗をかいているので、気持ち悪いことこの上無いが、着替えなどしても、また外出すれば

同じことになるのだから、無駄だ。気持ち悪いのを我慢して一日中情報を追いかけている。

しかし、汗をかくのは、汗が皮膚の表面から気化するときに身体から気化熱を奪い、体温を調整するためである。

熱中症などの説明を読んで、私が炎天下を動き回ってもぶっ倒れることがない理由が少し分かった。

前置きが長くなったが、調べて分かったことを覚書として記す。

無論、こんなことはネットでも「家庭の医学」の類でも容易に調べられるが、調べた人はあまりいないでしょう。

だから、書きます。


◆熱中症=日射病と熱射病の総称

こんなことは、そりゃ、お医者さんは御存知でしょうが、一般人は知りませんよ。



ちょっと、話が逸れる。

以前、こういう記事を書くと、私とは名指ししないが、「一般の人はこんなことも知らないのか」と

明らかに私の記事を鼻先でせせら笑うようなことを書く医者の卵がいたが、そりゃ失礼ってもんだ。

プロとアマということが分かっていない。

どんな仕事でもプロが素人より知識があり、技術があるのは当たり前。

プロがアマチュアに「こんな事も知らないのですか」「なんでこんなに下手なのですか」

と云うのは、失礼である。



閑話休題。

本題に入る。熱中症とは、日射病と熱射病の総称である。

熱射病は、多くは気温が高いときに、体内の熱を外に放散するプロセスに障害が起きた状態。

日射病は、体熱の放散に問題は起きておらず、首筋などが陽に照らされることにより、血管が拡張して、

血圧が下がり、脳に向かう血液が少なくなり、眩暈(めまい)や吐き気を生ずる状態である。

熱射病は、1度から3度まで三つの段階がある。3度が一番重症である。

1度(以前は「熱けいれん」といった)では、脱水と身体のイオンバランスが崩れることにより、

筋肉の痙攣や腓返りを起こすが、発汗はしているので、体熱の上昇は軽微。

2度(以前は「熱疲労」といった)では、脱水に体液の循環障害が加わり、頭痛、嘔吐の他、

集中力の低下など、軽い意識障害が認められる。体温は上昇しているものの、体温調整機能は壊れていない。

しかし、そこらで休んでいればよい、という段階ではなく入院治療を要する。

3度(以前はこれを「熱射病」と云った)は、脱水、体液循環障害に肝臓、腎臓などが機能不全を起こす。

血液凝固が生ずる。放っておくと、腎不全+肝不全など多臓器不全となる。

体温調節機能が壊れ、40度以上の高熱がつづく。一刻も早く集中治療を受けないと、死亡する。


◆結論

以上の説明を書き写していて改めて分かったが、結局素人には、

熱中症らしい、というところまでは分かっても、日射病なのか熱射病なのか。

また、熱射病なら何度の熱射病なのか、診断を下すことはできないのであるから、

自分、または、周りの人に異常が認められる場合は、甘く考えずに早く医者へ行くことだ。

当たり前だ、と言われそうだが、それをしないで亡くなった方もおられると思うのである。

以上です。

ご専門の方(医療従事者の方々など)、誤りがありましたら、ご指摘いただけると有難いです。

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2007.08.11

中越沖地震その後。両陛下お見舞い。/柏崎ネット通販倍増/サウジ、200万ドル寄付

◆記事1:中越沖地震 天皇、皇后両陛下が避難生活の住民ら激励 (8月9日10時24分配信 毎日新聞)

天皇、皇后両陛下は8日、新潟県中越沖地震の被災者の見舞いのため、羽田空港から自衛隊機で新潟県入りした。

新潟空港で自衛隊のヘリに乗り換え上空から土砂崩れ現場や東京電力柏崎刈羽原発などを視察した後、

柏崎市や刈羽村で避難生活を送る住民らを激励、同日夜帰京した。

両陛下は04年の中越地震の際も被災地の長岡市などを訪れ、被災者らを激励している。

両陛下は午後0時半ごろ、約80人が避難する柏崎市の同市立柏崎小学校を訪問。

天皇陛下は、床にひざまずきながら、「お体は大丈夫ですか」と声をかけ、皇后さまも「随分、驚かれたでしょう」と気遣った。

同市の無職、蓮池満さん(79)は

「皇后さまから『お体に気を付けて』と言われうれしかった。仮設住宅に入るが地震に負けてはいられません」

と話した。

刈羽村の第2体育館では、避難住民やボランティアら約100人が拍手で迎えた。

陛下は「水がなくて大変でしょう」「どうぞ頑張って元気でね」と一人一人に声をかけ、

皇后さまも「つらかったでしょう。大事になさってくださいね」と励ました。

同村の加藤ミイさん(84)は「3年前の地震でも被害に遭って仮設住宅に入りました。

今回も被災しましたが、皇后さまの言葉を大事にしていきます」と話した。


◆両陛下のお見舞いは、大変励みになるようですね。

新潟中越沖地震が起きたのは、7月16日午前10時13分頃であるから、まだ一ヶ月経っていない。

地震直後は参院選を控えて、各政党党首クラスの政治家が現地入りしたが、

参院選前の露骨なパフォーマンスの感が明らかで、偽善的な印象を受けた。

事実、参院選後、与野党含めて、中越沖地震被災者支援に言及した党首、いますか?いたら教えてください。

天皇・皇后両陛下のお見舞いは日帰りだったというが、失礼ながら、既にご高齢なのだから、

自衛隊機からヘリコプター(あれ、うるさくて、揺れるんだよ)に乗り継いで、現地被災者を激励なさって、

お帰りになったのだから、かなりお疲れの筈である。

私はこのニュースをテレビで見たが、陛下がいらっしゃると、被災者の顔色が突如明るく輝くのに、驚く。

やはり、特別な方だと思う。

それにしても、こういうときには、政府の最高責任者、内閣総理大臣は、翌日、お礼を申し上げるために参内するべきなのですがね。


◆記事2:中越沖地震の被災店舗に激励注文、ネット通販売り上げ倍増

新潟県中越沖地震で店舗が被災した柏崎市内の商店主たちが、県内外からの注文に励まされ、インターネットによる通信販売に力を入れている。

柏崎商工会議所もホームページに各店のリンクを設けるなど後押ししている。

柏崎市青海川(おうみがわ)で酒販売店「新茶屋」を経営する片山静江さん(58)は、

地震で自宅兼店舗が傾き、「被災直後は片付ける気力もなかった」が、地震3日後に届いた1通のメールに奮い立った。

「つぶれた缶ビールでいいので買わせてほしい」。新潟市内の全く面識のない男性からだった。

「通販なら全国の人々の助けで営業が続けられるのではないか」。向かいの車庫に仮店舗を設け、

通販での営業再開をホームページなどでPRすると、地震前には売り上げの3割だった通販が、半分以上を占めるようになった。


◆コメント:「つぶれた缶ビールでいいので買わせて欲しい」と云った人、偉い。

なるほど・・・、感心した。

募金も必要だ。商売出来る人ばかりではない。隠居したお年寄りなども被災者なんだから。

因みに、インターネット募金、最近金額が伸びていないが、インターネット募金「新潟県中越沖地震 義援金」 - Yahoo!ボランティア

で受け付けている。今のところ、このページでの受付は8月31日までだそうだ。

無論、寄付をする、しないは各人の自由意思に基づいて決めれば良いのである。

それとは別に、ネットショップが柏崎に結構あるのですな。調べました。

柏崎商工会議所のサイトの一角に、eこって柏崎という、これは以前から有ったようですね。

その中に(このサイト、ちょっと見にくいのが残念)、例えばこういうお店のリストがあって、

それぞれに、ネットで注文出来る、というわけです。

私も先ほど知ったので、まだ何も買っていない。商品の品質とか取引の確実性とか、分からない。

だから、厳密に言うと「お薦め」は出来ない(止めろ、と言う意味ではなく、分からない、ということ)のだが、

まあ、いっちょ、一肌脱いでやるか、という方は、お菓子一箱、お酒一本ぐらい買ってみても良いかな。と考え、ここで紹介した次第である。

記事によれば、ネット通販による売り上げが倍増しているという。

一般論で述べるならば、あまり美味しくなかったり、取引にトラブルが続いたら、そういうことにはならないだろう。


◆記事3:中越沖地震:サウジアラビアが無償支援 200万ドル(約2億4000万円)

サウジアラビア政府は、中越沖地震の被災者のため日本政府を通じ200万ドル(約2億4000万円)の無償支援を行う。

駐日サウジアラビア大使館が9日、発表した。(毎日新聞 2007年8月9日 23時37分)


◆コメント:アメリカは最初、「10万ドル(約1200万円)寄付する」と云ったのだ。

私はかねがね、「マスコミは世の中の悪いことばかりを大きく報道するが、良いこと、めでたいことは、小さく報ずるのか」

と苦言を呈している。

このニュースで云えば、日本は、サウジアラビアから恩を受けたのであるから、大きく報じて謝意を表すべきである。

(サウジにとって日本は、長年、大量の石油を買ってくれるおとくいさんだから、という背景はあるが、それはそれ。これはこれ、である)。

それにひきかえ、アメリカは地震直後、「支援」を申し出たが、その額は何とたったの10万ドルだった。

私は、腹を立て「中越沖地震で10万ドル支援=米」←ナメんじゃねえよ。

(ココログではこちらから)という記事を書いたので良く覚えている。

一昨日、昨日、当ブログ・日記で取り上げたように、民主党がテロ特措法延長に反対の意を表明したら、駐日アメリカ大使がすっとんできて、

小沢代表に翻意を促した。「海上自衛隊がインド洋で果たしている役目はたいへん重要で、世界的に高い評価を得ている」そうだ。

それほど、大切な同盟国が大地震に見舞われ、多数の被災者が出た時に、

世界一の経済大国が1,200万円しか「支援」しなかったのは、どうしてかな?

実は8月10日は私の誕生日で、毎年、この日には好きな音楽の話でも書こうと思うのだが、いろいろ起きていつも、書けない。

が、それは、余談である。今日は、ここまで。

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2007.08.10

「小沢VS米大使 政権担当能力に疑問符がついた(8月9日付・読売社説)」←読売論説のバカさ加減にあきれる。

◆記事:小沢VS米大使 政権担当能力に疑問符がついた(8月9日付・読売社説)

これでは民主党に政権担当能力はない、と判断されても仕方がないだろう。

民主党の小沢代表とトーマス・シーファー駐日米大使が、テロ対策特別措置法の延長問題をめぐって党本部で会談した。

シーファー大使は、海上自衛隊が多国籍軍への洋上給油活動を継続することに、民主党の協力を要請した。

しかし、小沢代表は「ブッシュ大統領は『これは米国の戦争だ』と、国際社会のコンセンサスを待たずに戦争を始めた」と強調した。

「日本は米国中心の活動には参加できないが、国連に承認された活動には参加したい」とも語った。

国連安全保障理事会決議の承認を得ていない現在の海自の活動には反対する、という理屈のようだ。

この主張は明らかにおかしい。

海自の活動は、多国籍軍のテロ掃討作戦の一環である。2001年9月の米同時テロ後に採択された安保理決議1368に基づいている。

アフガン国内で米英仏加韓など約20か国が、インド洋では日米英仏独パキスタンなど8か国の17隻がそれぞれ活動している。

テロ掃討作戦は、小沢代表が言うような「米国の戦争」ではない。国際社会による対テロ共同行動である。

小沢代表は、国連安保理決議1386に基づくアフガニスタン国際治安支援部隊(ISAF)への参加は可能だ、との考えを示した。

しかし、それは、日本にとって、現実的な選択肢ではあるまい。

米政府は再三、陸上自衛隊の輸送ヘリコプターのISAF派遣を打診しているが、日本側は「危険だ」と断っている。

現在の海自の給油活動は、はるかに危険が小さい。国際的な評価も高く、国益に合致した人的貢献策と言える。

アフガンでは、旧支配勢力タリバンが勢いを盛り返している。国際社会の対テロ活動は、今が正念場だ。

シーファー大使は会談で、「日本の貢献は、日本と世界の治安にとって重要だ」とも指摘した。

小沢代表は、日本自身が国際テロの標的とされている当事者であることを忘れたのではないか。

民主党は参院選公約で、「相互信頼に基づいた、強固で対等な日米関係」の構築を訴えた。

小沢代表と大使の会談は、民主党の要請で、報道機関に全面公開された。

「米国に言うべきことは言う」という姿勢を示し、民主党の存在感をアピールする狙いなのだろう。

だが、小沢代表から、日本が「国益」を踏まえてどう行動するか、という発言はなかった。極めて残念である。

(2007年8月9日1時35分 読売新聞)(注:太線は引用者による)


◆コメント:海上自衛隊の活動が何故、国連決議1368に基づいているといえるのか、不可思議である。

産経は論外として、読売もしばしば、集団的自衛権の議論を進めるべきだ、とか、バカなことを書くが、

今日ほどバカなのも、珍しいよ。

安保理決議1368は、911テロの翌日、採択されたものであるが、ここには、特定の国の武力行使を認める文言は全く含まれていないのである。

海上自衛隊のインド洋での活動が、安保理決議1368に基づいているだと?

(注:リンクしたのは、私が安保理決議を自分の都合の良い様に改竄する余地をなくす為である)。

文章は頭から読んで貰いたい。安保理決議1368の冒頭には、こう書いてある(リンク先で確かめてください)。

安全保障理事会は、

国際連合憲章の原則及び目的を再確認し、

テロ活動によって引き起こされた国際の平和及び安全に対する脅威に対してあらゆる手段を用いて闘うことを決意し、(以下略)

読んで明らかなとおり、「国際平和に対する脅威に対してあらゆる手段を用いて闘うことを決意し」たのは、

「国連安全保障理事会」であり、「アメリカ」とも、「日本の海上自衛隊」とも書いてない。

どのような手段を用いて闘うか、これから決めるのである。武力行使を行うことすら決まっていない。

とにかく、何度でも安保理決議1368を読んで、

ここから、海自のインド洋における活動が正当化されるかどうか考えていただきたい。


◆日本の「国益」のためには、アフガニスタンの一般市民が殺されるのは仕方がないのか?本気か?

アフガン侵攻は、アメリカが、「911テロの実行犯への復讐」の為に行っているが、これは自衛権に相当しない。

自衛とは、自国が攻められたときに反撃することである。

国内法と国際法を混同してはいけないが、もののたとえとして、日本の刑法になぞらえて書くと、こうなる。

私たちの家に強盗が押し込んできたら、棒を振り回して追い払っても良いが(正当防衛)、

後日犯人の居所が分かったとしても、こちらから押しかけて、仕返しだ、といって、相手を殴ったら、暴行か傷害の罪に問われる。

アメリカは、それをやったのである。しかも、真犯人はまだ分かっていないのに、911はタリバンの仕業と決めつけ、

犯人が潜伏していると思われる場所だけではない。一般市民が住む地帯に雨あられと爆弾や、ミサイルを投下し、打ち込んだ。

山岳地帯に逃げた市民は、救援物資の補給路をアメリカ軍が断ったため、零下20度の極寒の中で、餓死するか、凍死した。

アフガンで捕らえた捕虜に対する米兵の拷問も報告されている。

これを支持することが、日本の国益なのか。

日本人が毎日、たらふく食って、アホなテレビドラマを見て、夏は涼しく、冬は暖かい家で暮らせるならば、

遠い、アフガニスタンの子供達が飢え死にするのは、知ったことではないのか?

そんな、自分勝手な国益があるものか。憲法前文をもう一度読め、と読売のバカに云いたい。

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2007.08.08

「テロ特措法延長に反対=民主・小沢氏が米大使に言明」←小沢代表の発言は、正しい。

◆記事:テロ特措法延長に反対=民主・小沢氏が米大使に言明 (8月8日21時2分配信 時事通信)

民主党の小沢一郎代表は8日午後、党本部で米国のシーファー駐日大使と初めて会談した。

席上、シーファー大使は、11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長を認めるよう要請。これに対し、小沢氏は

「(米軍などの活動は)国連で直接的にオーソライズした(認めた)ものではない」

と述べ、同法延長に反対する考えを示した。

テロ特措法は、アフガニスタンでのテロとの戦いを支援するため、

インド洋で海上自衛隊が米英軍艦艇などへ給油支援を行う根拠法。

会談の中でシーファー大使は、

「日本の役割は重要だ。引き続き参加して貢献してほしい。(小沢氏の)決断に必要な情報があれば、

機密情報を含め、どんなものでも提供する準備がある」と述べた。

小沢氏は憲法9条で自衛隊派遣に制約があることを説明した上で、

「ブッシュ大統領は国際社会の合意を待たずに米国独自で戦争を始めた。米軍を中心とした作戦には参加できない」

などと強調した。


◆コメント:これがまっとうな論理だ。よくぞ、云ってくれた。

小沢代表は

「米国がアフガニスタンで始めた戦争は国連で承認されたものではない」

ことを、米国に対して明言した初めての日本の政治家である。これが当然の論理なのだが、よく言ってくれた。

テロ特措法は、記事の中でも説明があるとおり、911テロの後、米国を攻撃したテロリストを捕まえるのだ、

といって、アメリカが勝手に始めた戦争を日本が支援しようとする法律である。

しかしアメリカは、小沢代表が言うように、国連がauthorizeしていないのに、勝手にアフガニスタンに侵攻したのである。

つまり、小沢代表は「アフガンなどでの米国の武力行使は、違法行為であり、日本は違法行為を支持できない」

という見解を表明したのであって、これは正しい。


◆イラク戦争の違法性と完全に同一である。

米国はアフガン侵攻後、2003年3月にイラク戦争を始めた。

イラク戦争は、国連の承認を得ていない点、自衛権の発動ではない、と言う点で、

アフガニスタンへの武力行使と全く同一の違法性を有する。

私は、イラク戦争は、国際法(国連憲章)に鑑み、違法である。ということを何十回も書いてきた。

初めて書いたのは、イラク戦争開戦前日2003年3月19日付のエンピツである

(ココログは2004年11月からなので、該当記事は無い)。

要するに、ここで書いたことが全てであるが、そのあと、何度も書いた。

キリがないが、いくつか挙げると、これもまだエンピツのみに書いていた頃、
「戦闘終結宣言から1年、米大統領が統治難航認め弁明」 そもそも、米国がイラクを統治する権利は存在しない。や、

最近では「防衛相発言、米が真意ただす=イラク戦争批判で」←馬鹿野郎。真意もへったくれもねえだろう。(ココログ版はこちらです)、

「<イラク特措法>2年間延長を月内に閣議決定へ 政府」←延長するべきではないのです。(ココログ版はここにあります)

などである。

出来ればお読み頂きたい。


◆今まで、国会では、「イラク戦争の大義」とか「大量破壊兵器」という言葉しか聞かれなかった。

テロ特措法を制定したときの国会議論は良く覚えていないが、イラク戦争に関して、野党が与党を追及するときに、

「イラク戦争の大義」は、とか、「大量破壊兵器の有無」という言葉ばかりが聞かれた。

「大義」などという言葉はあいまいで、質疑の際には、「イラク戦争の国際法上の正当性の根拠を示せ」というべきだった。

また、アメリカは(結局ウソだったが)

「イラクが大量破壊兵器を保有しており、それがテロリストの手に渡れば、明日にでもアメリカ本土が攻撃されるかも知れない、」

ことを、イラク戦争開始の正当性の根拠としていたが、国連憲章を読めば明らかなとおり、

仮に、本当にイラクが大量破壊兵器を保有していたとしても、それが、自動的にアメリカの武力行使を正当化することは無いのである。

結論的に繰り返すが、小沢代表が、駐日アメリカ大使に向かって、アメリカの行為の違法性を指摘し、違法行為は支援出来ない、

と言明したことは、本当はそれが当たり前なのだが、論理的・合理的に正しく、憲法の規定に適っている。

今までの日本の態度、即ち

「アメリカの機嫌を損ねると大変だから、国際法上の違法行為であるが、これを支持しよう」

という打算的な政府の姿勢が間違っていたのである。

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「<自民>中谷氏、首相に辞任要求『一度、身を引いて』」←惨敗の責任を安倍君「だけ」の所為にするのか?

◆記事:<自民>中谷氏、首相に辞任要求「一度、身を引いて」 (8月7日13時46分配信 毎日新聞)

安倍晋三首相(党総裁)は7日昼、臨時国会召集を受けた自民党の両院議員総会で参院選惨敗について

「私が職を辞して責任を果たすべきだという声は承知している。

大変困難な道だが、改革を続けることで責任を果たさなければならないと決意した」

と政権運営に全力を挙げる考えを示した。

その後、首相が出席した代議士会で中谷元・元防衛庁長官は

「この荒波に対し改革を実行できるのか考えると、総理は一度身を引いて何が悪かったのか議論しなければ、これからの自民党は難しい」

と語り、首相の辞任を求めた。

小坂憲次前文部科学相も「首相は『私か小沢一郎民主党代表か』という投手戦を挑んだと受け止められている。

観客は、本塁打を打たれた投手に交代を求めた」と退陣を求めた。


◆コメント:安倍首相は辞めるべきだが、他の党員にも自民惨敗の責任はあるでしょう。

最初にはっきり書いておくが、安倍首相は辞めるべきだ、という結論は私も同じである。

私は、この人は、根本的に首相に相応しくない、と考えている。
その理由としては、年金問題の処理とか、不祥事を起こした閣僚の任命責任というようなことではなく、

安倍氏は、憲法を変えて日本を戦争が出来る国にすることを目指している、という一点を挙げれば十分である。

ただ、今日の報道を見ていると、代議士会で首相の目の前で「辞めるべきだ」とか随分威勢がいい人が多い。

自民党が惨敗したのは、安倍首相のドジによるところも確かに大きいが、その安倍氏を党首に指名したのは、

他ならぬ自民党員である。


◆安倍晋三氏を内閣総理大臣に選んだ「任命責任」は自民党員が負う。

不祥事を起こした閣僚の「任命責任」を、安倍首相は問われているが、それをいうなら、

こういう、人を見る目のない人物を日本国の宰相に選んだのは自民党員である。

従って、自民党員は、力量不足の安倍晋三氏を選んだ責任がある。


◆16回もの強行採決を実際に行ったのは、誰だ?

私は、安倍内閣でなにがけしからんといって、教育基本法、国民投票法などの重要法案を含む16の法案を、

審議が尽くされていないのに、(連立)与党の数の力を濫用し、強行採決したことほど、けしからんことはない、

と思っている。議会制民主主義だから、最後は多数決だが、重要法案に関して、野党が、まだ話すことがあると主張しているのを無視し、

強引に法案を成立させるのは、最も非民主的な態度だ。

その他、小泉改革以来の弱者切り捨て政策。障害者自立支援法、高額医療費の国庫負担の引き下げ、難病指定疾病の削減、

所得税を下げ、住民税を引き上げ、チャラかと思ったら、定率減税の廃止による、増税。それでいて、法人税の引き下げ。

これらは皆、安倍首相一人では法律に出来ない。与党が結託して賛成したから、成立したのだ。

で、自分たちは溜池山王の億ション(新議員宿舎)に家賃9万で入る(これは自民党だけじゃないが)。

これらに対して、有権者の「いい加減にしろ」という意思が選挙結果に出たのではないか。違いますか?

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2007.08.07

安倍首相にアドヴァイスする義理はないのだが、あまりにも下手なので・・。

◆安倍首相は、「今は何をやっても、悪く解釈される」ことが分かっていない。

安倍首相は辞めて下さって一向に構わないのですが、見ていると、政治家としての行動が、

あまりにも、ヘタクソだ。

私は、敵に塩を送る義理は無いのだが、ヘタクソさ加減が目に余るので今回だけ例外的に、

「進言」させて頂く。

日本人なら誰でも知っているとおり、先日の参院選で自民党は大敗した。

その後、安倍首相は続投を宣言し、それだけでも顰蹙を買っている。

さらに、安倍氏の行動で如何にもまずいのは、劣勢を挽回しようとする気持は分からんでも無いが、

バタバタと動きすぎることである。今は、たとえ本当に善意で行動しても、

「支持率狙いだろ?」

と見られるのがわかっていないようだ。暫くは息を潜めていた方がいいのに。


◆原爆症認定制度の見直し

今日(8月6日)のニュースでは、安倍首相が、「原爆症認定制度の見直しを指示した」と報じていた。

被爆者援護法という法律がある。

この法律によれば、

「広島、長崎の原爆でけがをしたり病気になった被爆者のうち、

放射線が原因で、治療が必要との厚生労働相の認定を受ければ、月額約13万7千円の医療特別手当が支給される。」

のです。これが「原爆症に認定される:ということである。

別の言い方をすると、「被爆者=原爆症に認定された人」、ではないのだ。

日本政府は2001年から、原爆症認定基準を厳しくした。

このため、被爆者健康手帳を持つ25万人中、原爆症認定者は、1パーセント未満の、2242人しかいない(3月末)。

原爆症認定の基準を見直せ、と今日、安倍首相が指示したのは、このような状況を踏まえてのことだ。

だが、彼の意図は、誰の目にも見え透いている。

原爆症認定基準を見直して欲しいという、被爆者からの訴えは以前から存在していた。

今まで放っておいたくせに、何故急に「見直し」を指示したかと云えば、

少しでも有権者に好印象を与えようとしているのである。

原爆症認定基準を緩和すること自体は悪いことではないが、

今やるのなら、何故もっと早くやらなかった?と、悪い方に取られる。

安倍首相はどうもそのあたりの感覚が鈍い。


◆広島での演説内容と、今までの持論との矛盾。

今日の平和祈念式での内閣総理大臣挨拶の全文は以下の通り。

内閣総理大臣挨拶

 本日、広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式に当たり、原子爆弾の犠牲となられた

方々の御霊に対し、謹んで哀悼の誠を捧げます。また、今なお被爆の後遺症に苦しまれ

ている方々に、心からお見舞い申し上げます。

 広島は、焦土から立ち上がり、国際平和文化都市として、大きく成長しました。今日ま

で、広島の復興と発展に尽力された多くの皆様に心から敬意を表します。

 今から六十二年前の今日、原子爆弾がこの地に投下されました。広島の広範な地域で十

数万ともいわれる尊い命が一瞬にして奪われ、多くの方々が傷つき、今も残る耐え難い

障害に苦悶されています。

 七万戸に及ぶ建物が破壊され、市民の財産の大半が灰燼に帰するなど、ここ広島の地は

廃墟と化しました。

 我が国は、戦後六十二年の間、ただひたぶるに国際平和への途を歩んでまいりました。

広島、長崎の悲劇は、この地球上のいかなる地においても再び繰り返してはなりません。

我が国は、人類史上唯一の被爆国として、この悲惨な経験を国際社会に語り継いでいく

責任があるのです。

 私は、犠牲者の御霊と広島市民の皆様の前で、広島、長崎の悲劇を再び繰り返してはな

らないとの決意をより一層強固なものとしました。今後とも、憲法の規定を遵守し、国

際平和を誠実に希求し、非核三原則を堅持していくことを改めてお誓い申し上げます。


 また、国連総会への核軍縮決議案の提出などを通じて、国際社会の先頭に立ち、核兵器

の廃絶と恒久平和の実現に向け、全力で取り組んでまいります。

 政府は、被爆者の方々に対して、これまで保健、医療及び福祉にわたる総合的な援護施

策を充実させてきました。本年四月からは、原爆特別養護ホーム「矢野おりづる園」を

新たに開設したところです。今後とも、被爆者の方々の切実な声に真摯に耳を傾け、諸

施策を誠心誠意推進してまいります。

 終わりに、犠牲となった方々の御冥福と、被爆者並びに御遺族の皆様の今後の御多幸、

そして広島市の一層の発展をお祈り申し上げます。(注;太文字は引用者による)

この演説も偽善的かつ、空疎に響く。

安倍首相が憲法を改正し、集団的自衛権の行使を可能にして、

日本を戦争が出来る国にしたがっていることは、今更云うまでもない、周知の事実である。

憲法の規定を遵守するならば、何故、憲法改正のための国民投票法案を強行採決したのだろうか。
日本国憲法 第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

つまり、安倍首相は既に憲法の規定を遵守していないのである。

しかしながら、今日、安倍晋三内閣総理大臣は、世界が注視する場において、「憲法を遵守する」と約束したのである。

改憲は諦めて下さい。

そうしないと、世界中から、「日本は嘘つきだ」と云われてしまう。

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2007.08.06

「民主・前原氏、『テロ特措法延長必要』と発言」←永田メールでコケたドジが余計なことを言うな。

◆記事:民主・前原氏、「テロ特措法延長必要」と発言(読売新聞 - 08月04日 13:55)

民主党の前原誠司・前代表は4日午前の読売テレビの番組で、11月に期限切れとなるテロ対策特別措置法の延長について「必要だと思う」と述べた。

小沢代表らが反対方針を示していることについては

「(自衛隊派遣に)どういう効果があったか、政府が説明責任を果たしてこなかったから、今までのままなら反対だということになっている。党内で議論する」

と述べ、党内論議を進める考えを示した。

前原氏は「テロとの戦いも重要だ。米国との関係をまずくするのは、まさに政権担当能力が問われる」と強調。

「与党も知恵を出してもらいたい」と譲歩を求めた。


◆コメント:民主党が政権を取れる可能性が出てきたときに、わざわざ代表に反対するバカ。

民主党は、一人一人の議員を見た場合、社会保険庁・年金問題を徹底的に追及し、

一週間前の参議院選挙で民主党圧勝の影の立て役者となった、長妻昭議員、

元、メリルリンチ上級副社長で金融・証券のプロ、日本銀行総裁や金融相の政策責任を追及出来る岩國哲人議員、

政治を司る者は、質素を旨とすべきで、国民が苦しんでいるときに新赤坂議員宿舎を建設するなど、言語道断、と云いきった河村たかし議員など、

優秀な議員、極めてまっとうな正論を述べる議員がいるのに、政党としての結束感が見られない。

だから、国民の支持を得られない。


◆前原っておぼえてますか?「永田メール」事件の時の民主党代表ですよ。

この男は、京大の故・高坂正尭(国際政治学)ゼミ出身であるが、高坂という学者は戦争肯定論者として有名だ。

戦争は人間社会の必要悪だ、というのである。

前原は、高坂正尭教授の「薫陶を受け」た所為か、もともとそういう思想なのか、

「集団的自衛権容認、憲法改正賛成」である。何で民主党なのか分からない。自民党に移った方がいいんじゃないか。

永田メール事件のときに、民主党代表として、メールのウラ取りもせず、永田元議員にメールの公表を許す、

という大ドジを踏んだのは記憶に新しい。

要するに思慮が足りないのである。


◆アメリカは、前原をそそのかして、民主党を分裂させるのが得策、と考えるだろう。

今回、参院選で民主党が大勝し、テロ特措法に関して小沢代表が、延長に反対だと云った。

米国は焦って、今週、駐日米国大使が小沢代表に会いたい、と云ってきた。

テロ特措法延長反対を止めて欲しい、と説得するつもりだろう。

小沢代表は、会ってもいいが、反対の考えは変わらないといっている。

そういうときに、この前原のバカは、テロ特措法延長に反対するべきではない、と云っている。

米国は、「テロ特措法延長反対」は民主党全体の総意ではないことを知ってしまった。


日本の有権者も、「民主党は本当はどう考えているのだ?」と思ってしまう。

政権を取りたいのなら、今、前原は余計なことを言うべきではない。云う前に、代表と相談するべきだった。

以上は、政治家としてのセンスの問題である。

しかしそれは、問題の本質ではない。

民主党に不利だとか、何とか言う前に、前原の、

「テロとの戦いも重要だ。米国との関係をまずくするのは、まさに政権担当能力が問われる」

という考え方自体、正しくない。

米国は、テロ掃討作戦の大義名分の元、全然関係のない非戦闘員をアフガンやイラクで大勢殺している。

如何に米国が同盟国であろうが、このような非人道的行為を支持するべきではない。

日本人が兎にも角にも無事でいられるならば、無辜の民を殺すアメリカを支持することも必要だ、という思想は、
私は、絶対に認めない。

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2007.08.05

「テロ対策特措法:国会の事前承認に否定的…小池防衛相」←国会に説明出来ない理由があるのか?

◆記事:テロ対策特措法:国会の事前承認に否定的…小池防衛相(毎日新聞 2007年8月3日 19時57分)

小池百合子防衛相は3日の記者会見で、テロ対策特別措置法の延長問題で民主党が求めてきた自衛隊派遣に関する国会の事前承認について

「国会がチェック機能を果たす観点から1年ごとの(法改正による)延長という仕切りがある。

今の制度でも十分役割を果たしている」と述べ、必要ないとの考えを示した。

過去3回行われた延長で、民主党は事前承認や十分な説明がないことを理由に反対してきた。

小池氏は、国会への説明についても「安全保障上の問題があり、各国で連携しているので説明できない点もある」

と否定的な見解を示した。


◆コメント:時限立法を国民に説明せずに延長するとは何事だ。

私は、約一ヶ月前、小池防衛相が、テロ特措法に関して「今、(自衛隊派遣を)止める選択肢はない」

と発言した時に、

海自が6年間無償のガソリンスタンドをやった成果は?という記事を書いた。

ココログではここにある

テロ特措法は、911テロのあと、アメリカがアフガニスタンに潜伏しているタリバンを潰すために軍隊を派遣するので、

日本も手伝えと云われて、あっと言う間に国会で強行採決された法律だ。

リンクした前回の記事に書いたとおり、自衛隊は戦闘中の同盟国の艦船に給油しているが、これは後方支援であり、

集団的自衛権の行使である。憲法は改正されておらず、集団的自衛権の行使は認められないというのが政府の公式見解である。

これを安倍首相は変えたがっているわけだが、現時点まで、一度も変わっていない。

だから、テロ特措法は違憲である。

大体イスラムのテロ組織に恨まれるようなことをするから、アメリカが攻撃されたのである。はっきり云えば、自業自得。

にも関わらず、「日本も国際社会の安定に貢献する義務がある」とアメリカが日本を恫喝するとは盗人猛々しい(ぬすっとたけだけしい)。

テロ特措法が成立してから、6年間で11カ国の軍艦に給油し、その費用は800億円にもなるが、一向にテロは無くならない。

つまり、成果が上がっていないのである。

成果の上がっていない活動を、日本がガソリンスタンドをやることにより支援し、「世界平和に貢献し」ているというのは欺瞞だ。

延長するならば、防衛相はその合理的根拠を国民に示し、国会の承認を得るべきだ。


◆民主党はテロ特措法延長に反対だ、といっている。変えるなよ。

参院選直後から、民主党は11月に期限がくるテロ特措法延長に反対だ、といっているため、

来週、駐日米国大使が小沢氏と会談し、反対しないよう、説得しようとしている。

民主党は、初めは威勢が良いが、途中から翻意するし、与党と馴れ合うことが多い。

だから今でも頼りないと云われるのだ。反対なら反対を貫き通せ。


◆イラン・イラク戦争の際、当時の後藤田官房長官は、徹頭徹尾「反対」を貫いた。

イラン・イラク戦争を知らない方は調べて下さい。

この時初めて、日本の自衛隊を海外に出すかどうかが問題になった。

自衛隊派遣と言っても機雷を除去する掃海艇である。

中曽根総理はアメリカの要求を飲もうとしたが、当時の官房長官、一昨年の九月に亡くなった後藤田正晴氏は、

「イラン・イラク戦争が続いているのに、どちらかの機雷を除去したら敵対行動となり、戦争に巻き込まれる。絶対にダメだ。」

とテコでも譲らなかった。そして、中曽根首相に向かって

「どうしても、というのなら、私は閣議で署名しません」

と云った。

閣議決定は全員一致でなければならない。一人でも反対したら、決定にならない。

閣議決定を実現したければ、内閣総理大臣は反対している閣僚を罷免し(クビにするということ)、

自分が、そのポジションを兼務し、改めて採決しなければならない。

つまり、後藤田官房長官は、
「どうしても自衛隊を海外に派遣したいのなら、俺をクビにしてからにしろ」

と内閣総理大臣に詰め寄ったのである。

後藤田さんには、思想があり、信念があり、それは正論だった。信念を貫く迫力が違った。

民主党は、テロ特措法延長に反対するならば、これぐらいの気概でやって頂きたいものだ。

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2007.08.03

選挙の為、書き損ねておりました。ヴィヴァルディとバッハ。お薦め。

◆二人とも7月28日が命日なのです。

今週は、疲れました。

皆さん同じでしょうが、毎日仕事でいい加減くたびれて帰宅し、それから汚い政治の世界を取り上げて文章を書いていると、

本当に気分が悪くなります。

アインシュタイン(相対性理論の・・)の言葉に、
「この世には計り知れないものが少なくとも二つある。宇宙の大きさと人間の愚かしさだ。」
という痛烈な皮肉がありますが、本当ですね。

参院選は当初22日の予定でしたが、親愛なる安倍晋三君が国会の会期を延長したので29日になりました。

7月28日はヨハン・セバスチャン・バッハ(1685~1750)と、アントニオ・ヴィヴァルディ(1678~1741)の命日だったのです。

是非、28日に、この二人の作曲家を取り上げたかったのですが、

投票日の前日に書いてもあまり読んでいただけないだろうと思い、止めました。

本稿標題の、「選挙のため書き損ねていた」とはそういうことです。


◆完全に同じ時代を生きています。バッハはヴィヴァルディを評価していたと思います。

バッハが1685年~1750年、ヴィヴァルディが1678~1741です。殆ど重なっている。

バッハはドイツ。ヴィヴァルディはイタリア(ヴェネツィア)の人です。

日本では、バッハの神格化されていて、ヴィヴァルディは、格下に見られますが、ちょっと過小評価ではないかと思います。

バッハはイタリアの作曲様式を勉強するために、ヴィヴァルディのみならず、マルチェルロ他、イタリアの作曲家の作品を

チェンバロ用に編曲しています。

これは、「音楽の父」バッハが、ヴィヴァルディの作品に芸術的価値を認めた証左ではないでしょうか?

いくら、イタリア音楽の様式を勉強するためとはいえ、バッハがヴィヴァルディを「下らん」と思ったならば、

編曲の題材に選ばなかったのではないでしょうか。


◆ヴィヴァルディは同じ協奏曲を600回書いたなどと云われますが、それは、気の毒かと。お聴かせしましょう。

ヴィヴァルディは、やたらと多作で、特に協奏曲はヴァイオリンのみならず、色々な楽器の為に600曲書いています。

同じような音型がしばしば、あちこちで出てくるので、

「ヴィヴァルディは同じコンチェルト(協奏曲)を600回書いた」

などという、(誰が言ったんだっけ?)皮肉な言葉があるぐらいです。しかし、本当にそうでしょうか。

これから、ヴィヴァルディが、トランペット(2本)、ヴァイオリン、オーボエの為に書いた曲を聴いていただきます。

まず、「2本のトランペットの為の協奏曲」第一楽章です。(以下3曲、やや音が大きいかも知れませんので、ボリュームを適宜、調整して下さい)






次は、ヴァイオリンをある程度習った人なら、皆、練習することになる有名なヴァイオリン協奏曲の第一楽章です。







これはねー。懐かしいです。

私はヘタクソな素人ラッパ吹きですが、大人(26才)から、ヴァイオリンを習い始めました。

どうしても「弦楽器」というものを、習ってみたかったのです。最初は、偶々近くに教室があった「鈴木メソッド」でならいました。

(鈴木メソッドでは、子供を教えるとき、はじめは耳で曲を覚えさせ、楽譜を教えないのですが、

私は大人であり、既に楽譜が読めたので、例外的に最初から楽譜でレッスンを受けました)。

その鈴木メソッドの「ヴァイオリン指導曲集」は全部で10巻ありますが、

第4巻の最後(だったと思います)で、ヴィヴァルディのこの曲が出てくるのです。

この曲まで来ると感無量です。初めて、左手(弦を押さえる手ですね)の位置が変わるのです。。

これを、「ポジション・シフト」といいます。

ヘタクソでも、ヴァイオリンを習って、一所懸命に練習し、ここまでくるとね、かなり嬉しいですよ。

「ついにきた!ポジション・シフト!」という、記念すべき思い出となります。

ヴィヴァルディから話が逸れましたが、あまりにも懐かしいので、長くなりましたが、書かずにいられませんでした。


最後はオーボエ協奏曲です。







どうですか?

毎度申し上げているとおり、好き嫌いは人それぞれでして、それで良いのですが、

「同じ協奏曲を600回」ということはないと思うのです。

それを申し上げたくて、色々な楽器のコンチェルトを聴いて頂きました。


◆バッハがヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲をチェンバロ独奏曲に編曲したものをジャーマン・ブラスでもう一度。

それでは、最後に「バッハとヴィヴァルディを同時に」お聴かせしましょう。

前述のとおり、バッハはヴィヴァルディの曲を主にチェンバロ独奏用、またはチェンバロ協奏曲に編曲しています。

ここでは、約一ヶ月前にお薦めしたDVD

ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハをお聴き頂きます。

ヴィヴァルディの作品番号は、「RV」で表記します。

この演奏は、ヴィヴァルディのバイオリン協奏曲RV.230をバッハがチェンバロ独奏用に編曲し、

バッハの作品番号では、BWV(BWV=ベー・ヴェー・ファウ)972となった曲を、

ドイツの超一流金管楽器奏者のアンサンブル「ジャーマン・ブラス」の演奏で聞いて頂きます。

ブラス・アンサンブル=金管合奏用に編曲したのは、ジャーマン・ブラスのメンバーです。


第一楽章です。







上手いですねえ。次に、第三楽章をどうぞ。







うー。たまらん。何たるテクニック。何たる輝かしき響き。これぞ芸術。

ともかく、ヴィヴァルディもバッハも大作曲家だと思います。ヴィヴァルディ=「四季」で評価しては気の毒です。


◆ヴィヴァルディ協奏曲集のお薦め。

ヴィヴァルディのいろいろな楽器の為の協奏曲を集めた、協奏曲傑作集

上の「2本のトランペット」「ヴァイオリン」「オーボエ」協奏曲の他にも色々入っていて、1,000円です。

いいねえ、最近の人は。CDがこの世に出たころは、一枚2千数百円とか、3千円とかザラだったのですよ。

それはともかく、ヴィヴァルディのCDは星の数ほどあるけれど、こういう選曲は意外にありません。お薦めです。



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2007.08.02

「首相『敗因分析し立て直し』」←分析しないと分かりませんか?

◆記事:首相「敗因分析し立て直し」(NHK 8月1日 15時30分)

安倍総理大臣は、1日の自民党役員会で、さきの参議院選挙での大敗について、

敗因をよく分析したうえで党の態勢の立て直しを図りたいという考えを示しました。


◆コメント:相変わらずボケてるね。安倍ちゃん。

政治家というのは、これぐらい鈍感で無ければ務まらないのでしょうね。いや、恐れ入りました。

敗因分析なんて、もったいぶらないでよろしい。

新聞の社説は、しばしば頓珍漢なことも書くが、こと、今回の参院選における自民党の敗因については、

全国紙の一部と大抵の地方紙が、選挙の翌日、7月30日付の社説で、極めて明解に「分析」している。

分析というか、考えるまでもないように思う。

因みに、新聞コラム社説リンクという大変便利なリンク集がある。

(こういうのは、ネットの有り難さを痛感するね)。


◆首相への質問 1:「私を選ぶのか小沢代表を選ぶのか、の選挙だ」と自分で云っていましたよね?

これは、もう、日本中の何万というブロガー、ウェブ日記作家が書いているので、今更私が書くのはいささか気が引けるが、

私は、流石の安倍首相も、そろそろ辞めると言い出すかと思っていたのだが、どうやら、本気で続投する気らしいので、

改めて指摘させていただく。

選挙期間中、安倍首相は、参院選は政権選択選挙ではない、といいながら、

自ら、「私(安倍首相)と民主党・小沢代表のどちらが総裁にふさわしいのか?」を繰り返していた。

有権者はそれを聞いた上で、民主党に票を投じた。答えは明らかである。
有権者は

「安倍晋三氏は日本国の内閣総理大臣として不適格である」

という意思を、投票行動を通して、議論の余地がないほど明らかにした。

くどくてすみませんけどね、安部さん。自分から、「安倍か小沢かの選挙だ」といって、

有権者から「不適格だ」と宣告されたのだから、辞めなさいよ。

党内からも反旗が翻っている。

このまま、安倍首相が総理の座にとどまり、衆院解散総選挙になったら、多くの現職自民党議員は落選する。

沈没船に巻き込まれるのはご免だ、と自民党の連中は焦っている。だから安倍君は、いずれ引きずり降ろされる。

「懲戒免職」になる前に、「依願退職」した方が、まだマシだ、と思いませんか?安部さん?


◆首相への質問2:「5000万件の不明年金記録を1年で照合する」と発言して、二ヶ月経ちました。進捗状況を報告して下さい。

少し、調べてみました。5月30日に行われた党首討論ではっきりと約束している。

それは、YouTubeで視聴することができる

それから、ちょうど2ヶ月経った。

ということは、仮に均等なペースで作業が進んだとすれば、5000万件の六分の一、833万件は、

既に照合済で目出度し、目出度し。になっているはず。

あれほど、はっきり「1年で5000万件」を約束したのです。

安倍総理。進捗状況を報告して下さい。貴方の首相の座がどうなるか、よりも、

国民の年金がどうなっているか、のほうが重大な問題なんですよ。

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2007.08.01

「<安倍首相>赤城氏留任させず…9月改造で示唆」←そういう小手先の手を使ってもダメなのですよ。

◆記事:<安倍首相>赤城氏留任させず…9月改造で示唆(7月31日20時44分配信 毎日新聞)

安倍晋三首相は31日夜、参院選での自民党惨敗を受け、党総務会で赤城徳彦農相の即時辞任か更迭を求める声が出たことについて

「赤城大臣も含めて人心を一新していく」と述べ、9月に予定する内閣改造・党役員人事で赤城農相を留任させず、

事実上更迭する意向を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

 また首相は、役員人事を改造と切り離して先行実施すべきだとの一部の意見について「基本的には同時にやりたい」との方針を表明した。

早期の体制立て直しのため、8月中の実施を求める声に対しては「熟慮断行していきたい」とだけ述べた。

松岡利勝前農相、赤城農相と閣僚に「政治とカネ」の問題が相次いだことから、首相官邸は改造に際し、

対象者の身辺調査をこれまで以上に入念に行う方針。首相は政治資金規正法の再改正を検討する意向で、

自民党案を8月中に取りまとめる方針を示していることから、首相補佐官も含めて人選を慎重に進める考えだ。


◆コメント:部下に責任を負わせて、責任逃れする上司、ということですね。

昨日も取り上げたが、首相は30日の記者会見で、「全ての責任は自分にある」を繰り返しながら、

「政権の基本路線は多くの国民に理解されており、間違っていない」

という、殆ど支離滅裂、意味不明、言語道断、厚顔無恥な発言をしていたが、その滅茶苦茶さがこのニュースにも出ている。

赤城農相の事務所費問題など、安倍政権の問題の本質ではないが、一応説明する。

故・松岡前農相が事務所費の不正計上で、追い詰められて自殺した後、

よりによって、全く同じたぐいの、不正事務諸費計上の疑惑を抱える赤城農相を、良く調べもせずに

後任の農水相に推したのは安倍首相である。
「全ての責任は自分にある」

というからには、まず赤城農相を指名した自分が、宰相の座を譲らなければ、筋が通らない。

いずれにせよ、赤城農相などというザコは問題の中心ではない


◆国民は「政治とカネ」問題だけで与党を見捨てたのではない。

安倍政権は、要するに小泉のバカの一つ覚え、「改革を止めても良いのですか?」をしばしば口にする。

改革、改革って、一体何が改革されたのか?前回の衆議院選挙で自民党が大勝していらい、「格差」が殆ど流行語になっているではないか。


小泉が改革と称して「自民党をぶっつぶす」と云っていたのは、天下国家の為ではない。

師匠である、故・福田赳夫の仇敵だった、故・田中派の流れを汲む(途中枝分かれしているのだがややこしいから省く)勢力を

徹底的に叩き潰すのが目的だったのである。

郵政民営化は、アメリカからプッシュされたこともあるが、特定郵便局長会が、旧田中派の強力な支持層だったからである。

橋本龍太郎も潰されたが、田中派から枝分かれした経世会(故・竹下登元首相)の出身者だからである。

つまり、小泉は、日本国の未来を憂うようなことを云っていたが、その実、私怨を晴らすために「改革」の大義名分を振りかざしていたのである。

だから、田中派を駆逐した今、ヘラヘラと機嫌が良く、日本などどうなってもいい男なのだ。


◆安倍首相の最大の失敗は、「小泉改革路線」をそのまま継承したことである。

小泉政権末期、「格差」という言葉がしきりにマスコミで取り上げられるようになった。

格差が広がったのは、小泉政権の経済政策の失敗によるものだ。

小泉政権発足時の課題に「財政再建」(健全化)があった。二つの方法があった。

一つ目は、政府が歳出を増やし、経済を活性化させて、税収を増やす方法。

もう一つは、逆に、歳出を減らす方法。

小泉、竹中(経済財政担当大臣)は、歳出を減らす方法を選んだ。

財務省の予算には義務的支出と裁量的支出という区分がある。

義務的支出とは、生活保護、年金、など社会保障支出。

裁量的支出とは、財務省の「予算配分権限」すなわち、利権に直結する部分である。



財務省が守りたいのは、「公共の福祉」つまり「国民の幸福」ではなく、自分たち官僚の利権である。

利権とは天下り先を確保することである。もちろんそれは、どの役所でも同じである。その大元をにぎっているのが、財務省である。

財務省は裁量的支出は減らしたくないので、利権とはあまり関係がない義務的支出を減らした。

義務的支出は制度によって支出額が決定されるので、どの企業に有利なようにという談合が出来ない。利権には関係ない。だから減らした。

対象となったのは、生活保護、高齢者医療費、障害者の自己負担額(の増加)、そして義務教育費の国庫負担である。


役人の天下りを確保するため、弱者が切り捨てられていく。これが今の日本である。

選挙期間中、多くの自民党の大物が「改革を止めても良いのか」と叫んでいた。

小泉は「改革の為に痛みに耐えて欲しい」と云ったが、国民はいつまで経っても痛いばかりで、痛みに耐えただけの見返りがない。

今回、自民党が大敗を喫した要因の一つは、有権者が、「小泉改革はペテンだった」と、直感した為であろうと思料される。

安倍首相はそこのところを全く分かっていないから、

「改革を止めて良いのか!」

と真っ赤な顔をして絶叫する。そうではない。

改革を止めて貰わないと困るのだ。


◆病気なのに生活保護を打ち切られ、「おにぎり、食べたい」と書き残して餓死した人が現代の日本にいるのだ。

そもそも、安倍晋三氏は「生活に窮する」ということが全然実感として分からないだろう。

先週号の週刊ポストの巻頭に、身体をこわして、生活保護を受けていた独り暮らしの男性(元タクシー運転手)が、

如何なる経緯でそうなったのか、生活保護を打ち切られ、食べ物を買えず、

最後の日記に、「おにぎり、食べたい」と書いて餓死した、という話が載っていた。

60年前ではない。今の日本である。

コンビニの賞味期限切れの弁当・おにぎり・サンドイッチは捨てられている。

病気になったのであって、悪いことをしたわけではない。世の中いつの時代にも、気の毒な人はいる。

改革を進めた結果、そういう弱者は死んで下さい、という国になってしまったのである。

それが自民党歴史的惨敗の最大の背景です。

安倍晋三内閣総理大臣。少しは、お分かり頂けたでしょうか?

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