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2007.11.21

文藝春秋12月号「教養立国 ニッポン」(藤原正彦氏著)に賛成/ベートーベン交響曲第二番第三楽章

◆月刊「文藝春秋」は面白いですよ

 読者諸氏は、月刊「文藝春秋」を読んでおられるだろうか。

 私は、毎号必ずとは言わないが、かなりの頻度で読んでいる。

 月刊誌であるから当然だが、週刊誌ではとても取材しきれないようなテーマ、話題が記事になっている。

 また、依頼原稿(記者が書いたのではなく、外部のフリージャーナリスト、学者などが書いた文章)も面白い。

 

最新の12月号の主な記事の見出しをざっと拾ってみる。


  • 小沢民主党への10の疑問

  • 相撲協会のドン 北の湖の失墜

  • 中国衝撃の予測 金正日の最期

  • ワイドショーは死んだ

  • 池田大作79歳の私生活

  • 独裁者 守屋武昌の告白


という調子で、まだまだあるのだが、編集部が表紙に掲げている筆頭記事は、ベストセラー「国家の品格」の著者、

藤原正彦氏の寄稿、「教養立国 ニッポン」である。


◆藤原正彦氏は、要するに、経済至上主義だけではいかん、教養立国を目指せと主張しているのである。

 藤原氏の主張を極めて大雑把に要約すると、
 

 今の日本はアメリカのマネをして。経済至上主義、つまりカネが儲かるなら何でも良い

 という世の中になっているが、これでは、国は滅びる。国を救うのは「教養」だ。

ということになる。 ここからは、私の言葉で書かせていただく。藤原氏とほぼ同意見だからである。

 日本は世界一の基礎学力を持っていたにも関わらず、

近年、それも怪しくなってきた。それを立て直すこと。但し、それは「教育」であって、「教養」ではない。

 教養とは、直接生活をする上で、或いは金儲けをする上では何の役にも立たない、知識・素養である。

 文学・歴史・哲学・科学・芸術などを学ぶことは、人間の見識を身につける上で重要である(藤原氏の言葉では「大局観」となる)。

 そのような素養がないと、考え方のベースとなる、その人なりの哲学、というか世界観、価値観が出来ないからどうしたらよいか分からない。

 分からないと、一番分かりやすい基準、金儲けに走り、株が上がった、下がったと一喜一憂するのである。

 全く役に立たない、文化的なことを多く知っているのが教養人である。

 お断りしておくが、私は自分が教養人だと思ったことは無い。そこまでバカではない。昔の教養人の文章を読んだら、

自分など教養人の端くれにも及ばないことが良く分かる。

しかし、それでも(人生の後半に入った今でも)教養人に憧れ、それに少しでも近づきたいという気持を持っている。


◆文藝春秋12月号の一読をお薦めする共に、聴いていただきたい「講義」がある。

 私がここで、藤原正彦氏の文章を全て要約しても仕方がないので、興味を持った方は、是非、お読み頂きたい。

 それから、皆様に聴いて頂きたい講義がある。

 有りがたい話で、東大の講義をインターネットで聴くことが出来る。

 以前一度取りあげたが、東大特別栄誉教授・ノーベル物理学賞受賞者、小柴 昌俊先生の「物質はどのように創られたのか」という講義の冒頭である。
これは、学術俯瞰講義 2005「物質の科学」
で音声・映像の視聴、ダウンロードが可能なのだが、冒頭の部分を是非聴いて頂きたいのである。

あまり短くては失礼かと思い、5分間ほど録音したが、聴いて頂きたいのは、講義開始後間もなく出てくる。







 私が皆さんに聴いて頂きたい、と思ったのは、お分かりと思うけれども、小柴先生のこの言葉、
 あのね。あなた方はそう思わんかも知れんけどね、立派な学者って言うのはね。「沢山の事を知っている人」じゃないの。

「知らないことがこんなに沢山あるぞ」ということを痛感しているのが、立派な学者なんですよ。

 私はこれを聴いて非常に感銘を受けたが、この話は以前書いたので、お読み頂きたい。

「教養」の有無とは、こういう先生の言葉と、それに続く「物質の始まりについて」の講義(理科系の思考に極めて弱い私には難しい講義だが)のように、

「生活」や「金儲け」とは全く無関係な事柄、実益には何の役にも立たないことに如何に多く触れるかに関わっている、と私は思う。


◆ベートーベン交響曲全曲演奏(その7)交響曲第2番第三楽章 スケルツォ

はい。ベートーベン交響曲第二番第三楽章です。

これは、二拍子にとれるかもしれませんが、そうではなくて、速い三拍子なのです。

一拍に感じるのが一小節です。

ダーン・タタタというリズムですが、ダーンで一小節。その次のタタタの「タ」一つが一拍です。

こういう速い三拍子をスケルツォといいます。ベートーベンは次の第三交響曲「英雄」や、第九でも

スケルツォを書いていますが、二番が最初なのですね。音の強弱の変化、ドーンと音が伸びるところと、

細かく動くところの対比をお楽しみ下さい。






明日は、交響曲第二番のフィナーレ(終楽章)です。どうぞ、お楽しみに

それでは。

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