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2007.11.28

「イラク廃止法案、参院委で可決」←これが当然なのだ。

◆記事:イラク廃止法案、参院委で可決(11月27日12時54分配信 産経新聞)

 航空自衛隊をイラクから撤退させるために民主党が提出した「イラク復興支援特別措置法廃止法案」は27日午後、

参院外交防衛委員会で民主党など野党の賛成多数で可決した。

法案は28日の参院本会議で可決され、衆院に送られるが、与党が多数を占める衆院では否決か廃案になる見通し。

イラク廃止法案は、イラクで多国籍軍などへの空輸支援を行っている航空自衛隊を直ちに撤退させるため、

根拠法であるイラク特措法を廃止する内容となっている。

民主党は平成16、17両年と今年4、10両月の計4回イラク廃止法案を提出してきたが、委員会で可決されたのは今回が初めて。

民主党は提出理由として、

(1)イラクへの武力行使は正当性がない

(2)政府が主張する「非戦闘地域」の概念は虚構でイラク特措法の法的枠組みは破綻している

(3)自衛隊の活動の情報開示が不十分

などを挙げている。


◆コメント:法案の内容は極めて妥当である。

日本は2003年3月20日、米国がイラク戦争を開始した際、世界で一番早く、「支持」を公式に表明した。

当時の首相はバカの小泉である。

イラク戦争は、国際法上、どこからどう見ても違法である。その理由を私は何回繰り返し書いたか分からないが、

開戦前日、エンピツ(当時、ブログは始めていなかった)に認めたアメリカの行動は明らかに国際法違反である。その法的根拠。に、

拙いながらも要約されている。

アメリカは、イラク戦争の正当性の根拠として、

「イラクは大量破壊兵器を保有しており、これがテロリストの手に渡れば、アメリカは明日にでもテロ攻撃を受けるかも知れない」

ことを挙げた。上のリンク先を読んでいただくと分かるが、これは理由にならない。

結果論として、イラクの「大量破壊兵器」は最後まで見つからなかったが、それも関係ない。

仮定上の話として、2003年3月当時、イラクが大量破壊兵器を保有していたとしても、

それが自動的にアメリカのイラクに対する武力行使を正当化する根拠にならないことは、国連憲章を読めば明らかである。



今日、民主党が提出した、イラク復興支援特別措置法廃止法案は、産経新聞が書いているとおり、衆議院で否決されるだろうが、

法案要旨(1)はその意味で正しい。

(2)に関して言えば、これも考えるまでもなく明らかに正しい。

自衛隊の活動はいわゆる「非戦闘地域」で行われなければならないことが、

イラク復興支援特別措置法第二条 第三項で規定されている。

抜粋引用すると、所謂「非戦闘地域」とは、
「我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域」

である。

ところが、国会答弁において、小泉のバカは自ら実質的にそのような地域は存在しないことを認めたのである。

それは衆議院会議録で、第161回国会 国家基本政策委員会合同審査会 第2号(平成16年11月10日(水曜日)、

民主党岡田克也議員の質問に対する答弁に現れている。その部分を引用する。
岡田克也君 (前略)そこで、自衛隊のサマワにおける活動について、総理はサマワは非戦闘地域であると、こういうふうに言われました。非戦闘地域であるという、断言されたその根拠は何なんでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 根拠といえば、戦闘が行われていないということ、だからこそ非戦闘地域である。(発言する者あり)

○岡田克也君 じゃ、総理、お尋ねしますが、お尋ねしますが、その議論の前提としてイラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラク特措法に関して言えと、法律上、いうことになればですね、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域なんです(発言する者あり)

○岡田克也君 私が申し上げたのは、イラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってくれと言ったんです。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは定義は、それは文書を持ってくればすぐ言えますよ。党首討論ですから、考え方を言っているんです。私は、特措法というのは、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である、これがイラク特措法の趣旨なんです。(発言する者あり)

○会長(北澤俊美君) 御静粛にお願いします。御静粛にお願いします。

○岡田克也君 総理、この問題は私、いつか官邸で一度総理に申し上げたことあるんですよ。非戦闘地域の定義は、現に戦闘行為が行われておらず、ここまではいいですね、かつそこで実施される活動の期間を通じて、つまり一年間です、戦闘行為が行われることがないと認められる地域なんです。ですから、私が総理に聞いたのは、これから一年間サマワにおいて戦闘行為が行われないと、そういうふうに言う根拠は何ですかと聞いているわけです。どうですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、将来のことを一〇〇%見通すことはできません。非戦闘地域でなくなった場合には、これは自衛隊は特措法に基づいて撤退しなきゃならない。しかし、特措法についての定義上何かと問われたから、自衛隊の活動している地域は非戦闘地域である。これは法律の趣旨なんです。将来、組織的、計画的、継続的に戦闘が行われるかどうか、これは将来、はっきり一〇〇%、いつどうなるかというのをこの際断言することはできません。しかし、はっきり申し上げますが、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域、これがイラク特措法の趣旨なんです。

この質疑答弁は2004年に行われた。

残念ながら、ここまで主権者を小馬鹿にした答弁を繰り返す内閣総理大臣を、有権者は翌2005年9月11日の衆議院選挙で大勝させてしまったのである。

話がそれるけれども、私は日本が無茶苦茶になってしまったのは、こういう人物を国政の最高責任者に留まらせたからだと考えている。


◆航空自衛隊は武器弾薬の輸送を行わない、と小泉は記者会見で断言した。

民主党のイラク復興支援特別措置法廃止法案の要旨(3)に掲げられている、

自衛隊の活動の情報開示が不十分

とは、今なお、現地に残っている航空自衛隊の活動内容が含まれるであろう。

イラク復興支援特別措置法が成立したのち、実際にイラクへ自衛隊を派遣することを閣議決定したのは、2003(平成15)年12月9日である。

当日、首相官邸において行われた記者会見において、

次のような質疑応答がある。
【質問】 今回、武器弾薬の輸送は行われるんでしょうか。

【小泉総理】 武器弾薬の輸送は行いません。

【質問】 行わない。

【小泉総理】 行いません。

【質問】 それは、実施要項の中とかで担保されるんですか。

【小泉総理】 そうです。

【質問】 そういうことですか。

【小泉総理】 はい。復興支援活動であります。日本は戦争に行くのではありません。自衛隊は復興人道支援活動に行くんです。

ところが、そんな約束はとっくの昔に破られている。

この点も私は、一度ならず指摘したが、

例えば「航空自衛隊は武器・弾薬の輸送は行わない」(12月9日 小泉首相) その後、どうなったか?で転載した、共同通信の記事をお読み頂きたい。

クウェートから帰ってきた空幕長が、航空自衛隊のC-130輸送機が武装米兵の輸送を実施していることを認めているのである。

武装した兵士を輸送しているのだから、「武器・弾薬の輸送は行わない」という2003年12月9日の小泉の言葉はウソだったのである。


◆結論

このように、イラク復興支援特別措置法は、あらゆる面から見て間違っている。

まとめると、

1.イラク復興支援特別措置法はイラク戦争をはじめたアメリカを支援する法だが、イラク戦争自体が違法行為である。

2.存在しない、非戦闘地域を想定している。

3.空自による武装米兵の輸送は、戦闘中の同盟国の後方支援であり、集団的自衛権の行使に相当し、憲法に抵触する。

私は、だから、自衛隊のイラク派遣に、徹頭徹尾反対し続けている。


◆音楽:本文が重かったので、バッハにさせて下さい。

本来ならば、今日はベートーベンの交響曲第三番「英雄」の終楽章をアップする日なのですが、上の文章が長く重いので、

その上に「英雄」のフィナーレ(終楽章)だと重すぎます。

バッハが軽い、という意味ではありませんが、透明な気持ちにさせてくれる音楽を載せたいのです。

バッハの無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第二番という曲がありまして、その中では演奏に15分以上を要する、

音楽評論家・吉田秀和氏に「西洋音楽2000年の歴史上最高傑作の一つ」と言わしめた「シャコンヌ」が有名です。

しかし、私はそのシャコンヌの前に演奏される「ジーグ」が大変好きなのです。今まで何度も載せましたが、

今日は、今までとは別の人、ドイツの若手女性ヴァイオリニスト、ユリア・フィッシャーという人の演奏をお聴き下さい。







とても、音楽的な人だと思うのです。如何でしたか?

それでは、また、明日。

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