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2008年2月

2008.02.29

March(3月)にはマーチ(行進曲)です。掲載多数。お薦めあり。(シリーズその1)

◆3月になると、本当にマーチが聴きたくなるのです(私は)。

3月(March)と行進曲の"marches"の、別に面白くもないダジャレで喜んでいるわけではありません。

長い間、有難いことに拙日記・ブログを御愛読頂いている方は、もしかすると覚えていらっしゃるかも知れませんが、

私は、以前にも、このような企画(というほどのものではありませぬが)で記事を書いています。

陽気が暖かくなってくると、私は、何故か分かりませんが、本当にマーチのCDが聴きたくなります。


◆世界のマーチ名曲集でもいいのですが、やはり、まずマーチと言えば、スーザですね。

今も管楽器を吹いている方は少ないかも知れませんが、小学校、中学、高校、大学で、吹奏楽部にいたことがある方。

そして、ある程度真面目に練習して吹けるようになったことがある方で、スーザのマーチを吹いたことが無い、という人はいないでしょう。

それは、殆ど断言しても良いです。皆、何かしら思い出があるはず。

まだ、楽器が下手な時、マーチって「きつい」んですよね。無駄な力が入っているからでしょうが、とにかくトランペットは無茶苦茶キツイ。

汗だくになって吹いて、ヘトヘトになった覚えがあります。他の楽器はどうなんだろ?

楽器をおやりにならない方も、スーザを聴けば必ず、楽しい気分になると思いますよ。


ジョン・フィリップ・スーザ(1854-1932)に関する詳しいことは、ウィキペディアに立派な説明がありますのでご参照下さい。

間もなく命日(3月6日)で、その日にこの特集を組んでも良かったのですが、いつ事件が起きるか分からないので、

前倒しでスーザ特集をやります。


◆何と、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルに木管を加えてスーザばかりを録れたCDがあります。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルという、先日から何度か、ここに書いている、金管アンサンブルの始祖、神様みたいな団体があったのです。

すでに、リーダーのフィリップ・ジョーンズ氏を始め、多くのメンバーは故人となってしまいましたが、

まだ、元気なころ、純粋な「ブラス・アンサンブル」つまり金管楽器「のみ」による合奏ではなく、クラリネットなど木管を入れて、

「吹奏楽」に近い大編成で、スーザのマーチばかりを録れたCDを作りました。Amazon、HMV、TowerRecordを調べましたが、辛うじて、Amazonマーケットプレイスに

ありました。スーザ:マーチ集です。

似たようなCDに、星条旗よ永遠なれ~世界のベスト・マーチ集という、これも、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの録音がありますが、スーザは少ししか、ありません。

(世界のマーチ集は、これはこれで面白いでしょうが、今日はスーザのマーチに話を限っています)。

ヤフオクでも結構出ています。ご参考まで。

マーチと云えども、流石は天下のフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル。実に音楽的な演奏です。

しかも、スーザが作曲したマーチ特有の血湧き肉躍るような生命力は見事に輝いているのです。

では、演奏に参りましょう。



「忠誠」という曲です。1888年発表。海兵隊の為に書かれたそうです。





マーチは必ず、中間に、比較的穏やかな、トリオという部分が入ります。それが勇ましい部分とのコントラストを形成し、

終わりの景気の良い部分を一層引き立てる訳ですね。

次は、「キング・コットン」という曲。1895年、アトランタで開催された、「全米綿花産出州博覧会」の公式テーマ曲として作曲を依頼されたとのこと。





楽しいですね。この曲を聴いて「綿花」を思い浮かべる必要など、全くないことは、いうまでもありません。

次は「雷神」というマーチです。同じようなマーチを、ずっと同じようなテンポで続けて演奏すると、聴き手は飽きます。

さあ、フィリップ・ジョーンズ氏は「雷神」のテンポを、どのように設定するでしょうか。





マーチは、実用で演奏する(人々がそれに合わせて行進する)ときよりも、コンサートでは、テンポを速めにした方が良いです。そうしないと、ダレます。

次は「ワシントン・ポスト」です。日本だったら、「行進曲 朝日新聞」みたいで妙ですが、ワシントン・ポストが、全米小学生作文コンクールを行い、

表彰式で演奏すべく、スーザに作曲を依頼したのだそうです。





景気がいいですねえ・・・・。あと二曲。スーザの代表作の一つ、「自由の鐘」です。





はい。もう、説明しません。最後はアメリカの第二の国歌とも呼ばれるほど有名な、

「星条旗よ永遠なれ」です。





お楽しみ頂けたでしょうか。次の機会には、若き日のバーンスタインが、ニューヨーク・フィルハーモニックと大騒ぎ(?)している、

スーザだけではないマーチ集をご紹介したいと考えております。それでは。

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「<イージス艦事故>次官説明、虚偽の疑い強まる」←事故を与党攻撃の手段化しても空しい。

◆記事:<イージス艦事故>次官説明、虚偽の疑い強まる (2月28日21時19分配信 毎日新聞)

海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳(せいとく)丸」の衝突事故で、石破茂防衛相らが海保に無断で航海長の聴取をしていた問題で、

防衛省の増田好平事務次官は27日の会見で「(事前に了解を得ていたという説明が虚偽だった)可能性は全く排除できるということではない」と述べた。

これまでの説明が虚偽だった疑いが強まった。

一方、石破氏は28日の参院外交防衛委員会で、大臣室での再聴取は自身の意向だったことを明かした。

捜査妨害とも取られかねない大臣室での聴取を防衛相自ら発案したことで、石破氏の責任追及はさらに強まりそうだ。

(以下略。全文キャッシュは、こちらに保存)。


◆コメント:国会では石破防衛相は何を追及されているのか。

事故直後は、イージス艦の不注意であるとか、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突の原因に関する報道、

しかも、事故発生の責任を、よく考えもしないで一方的にイージス艦「だけ」の責任にしようとする報道が目立った。

沈んだ漁船と乗組員はどうやら、お気の毒だが絶望的、と言う自体になったら、マスコミは、防衛省、防衛相の事故発生後の政治的な動きに注目しているのだ。

つまり、海難事故の捜査はまず、海上保安庁が行わなければならない(海上保安庁法第五条)が、

海自はヘリコプターで「あたご」の航海長(事情を一番知っている人)を、海保庁への事前に断りも無く、市ヶ谷の防衛省に連れてきて、

海上幕僚幹部という要するに、海上自衛隊の一番エラい人々が、海保庁よりも先に話しを聴き、さらに石破防衛大臣も航海長から話を訊いたというのである。

これは、海上保安庁の取り調べを受ける前に「ヤバいことはしゃべるな」と指示を出したのではないか、と野党は追及し、

中には、早くも石破防衛大臣辞めろ、と騒ぐ野党の政治家もいるわけである。

特に、最初、「海保庁に断った上で、航海長を海幕に連れてきた」といっていたのがウソだったのがバレたので、

野党は一層意気込んでいる。

自衛隊もこそこそするな、と言いたいが、たまたま起きた海難事故により、与党を攻撃する絶好の「ネタ」が出来たかのように、

喜んでいる(様に見えるんですがね)野党は、不謹慎だし、はしたないのではないか。人が(殆ど確実に)亡くなっているのである。



断っておくが、私は自衛隊のシンパではない。武器だの兵器など、大嫌いだ。

本件とは全く関係ないが、集団的自衛権の行使は違憲だと何度も主張している。

テロ特措法もイラク復興支援特別措置法もそれらにもとづく、海自のインド洋での給油活動や、

空自の輸送機がクウェートから武装兵士を輸送していること。全て、交戦中の同盟国に対する後方支援であり、

日本国憲法第9条が禁止する、集団的自衛権の行使に相当し、違憲だと、何度も書いている。


そしてまた、好き嫌いということでいえば、徴兵制を奨励するような発言すらしたことがある、あの爬虫類のような顔をした、石破という人物の思想には、

全く反対で、虫酸が走る。
しかし、天下国家を考える際に、好きとか嫌いという情緒的価値判断を持ち込むべきではないので、

今回のイージス艦と漁船の衝突事故を出来るだけ客観的に論じている。それだけである。


◆本日発売された週刊文春に、海自OBの元艦長達のホンネ

衝突事故が起きてからテレビも新聞も、とにかく、初めから「自衛隊が悪い」ありき、の報道ばかりだった。

私は、そのような思考は一面的だと書いたココログ

書いたが、私自身は海の素人であるから、それを補強する意見が欲しい、と考えていたところ、今日の週刊文春(156ページ)に

元(自衛艦)艦長たちのホンネ反論、が載っていた。まず、あたごの艦長が東京湾に入ってからも自動操舵にしていたことはとんでもない、といいながら、

かといって、イージス艦だけが悪いという報道にも疑問がある。という。

少し、引用させて頂くと、

「(我々=自衛隊は)漁船は暴走族、砂利船はダンプカー」といって、自分から近づかない様にしている。それでも津軽海峡や関門海峡など、狭い海域は、密集した漁船団の間に入らざるを得ないこともある。」

とか、
「彼ら(漁船)は非常に少ない人数で操業しているので見張りが手薄になっていることが多い。また、私は無灯火の漁船を見つけたこともあります。うちの見張り員が気付いて、数百メートル先にライトを当てて、漁船を確認しました。さらに質(たち)が悪いケースでは、(漁船が)自動操舵にしたまま寝たり、酒を飲んで操縦している事もあるのです。」

など。理屈に基づいた意見では、
「護衛艦にしてみると、避けたくても避けられないケースがある。私はイージス艦に乗っていましたが、七千トンを超える巨艦ですから、今回のように十ノット(時速18キロ)で進んでいた場合、停止するのに、後進全速をかけても350メートルから400メートルは進む。最低でも一分はかかります。テレビはイージス艦が右旋回すれば良かったと、簡単に言いますが、これも、舵を切ってから効き始めるまで十秒から十五秒かかる。その間は、惰力で200メートルぐらい直進し、それからやっと曲がることになるのです。漁船の場合は50メートルもあれば旋回することは十分可能。」

ごもっとも。必ずしも、自衛隊を庇おうというよりも、純粋に客観的な意見であると思う。

私は、事故の直後から、こういう意見・体験談も併せて取材・報道して、事故の当事者双方の責任の可能性を追求するべきだ、といっている。

記事の最初の部分だけ、スキャンしたものを(綺麗に撮れていなくて恐縮だが)ご覧頂きたい→ダウンロード t_Atago002.jpg (506.4K)

それでは、今日はこの辺で。

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2008.02.28

「『将軍様はお忙しい』=金総書記のNYフィル公演欠席-北朝鮮文化相」←招待したのは北朝鮮なのだ。

◆記事:「将軍様はお忙しい」=金総書記のNYフィル公演欠席-北朝鮮文化相(2月27日12時0分配信 時事通信)


【ワシントン26日時事】27日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、

北朝鮮の姜能洙文化相は、平壌で26日行われたニューヨーク・フィルハーモニックの公演に金正日労働党総書記が姿を見せなかったことについて、

「わが将軍様は大変お忙しい」と語った。

同紙が平壌駐在外交官の話として伝えたところによると、金総書記は当初、鑑賞を検討していたが、

米政府高官が出席しないことが判明したため、見送ったという。

一方、姜文化相は北朝鮮のオーケストラを米国に派遣する用意があると述べ、北朝鮮楽団の答礼訪問実現に意欲を示した。


◆コメント:音楽が政治に利用された例は過去にもあるが、止めて欲しい。

政治と関係の無い人間の営みで政治に利用されやすいのはオリンピック及びその他のスポーツの世界的な催しであろう。

スポーツの目的は「勝つこと」である。有り体に言えばスポーツは「ルール」という枠組みの中で、「ゲーム」や「レース」などの形式を装った、

「公認のケンカ」である。自国で、大きな催しを行い、自国チームが他国を破れば、国威発揚に繋がる、ということで、昔から政治に利用されてきた。


これに対して、芸術である音楽は、その本質から云って、「勝ち負け」とは関係が無いから、スポーツほどは、国家・政治に利用されにくい。

しかし、この点に関してはマズいことに、「コンクール」という、「勝ち負け」に近い結果をもたらすシステムが音楽には存在する。

かつて、ソ連という国が存在していた頃、長い間、アメリカとソ連が二大超大国であり、これを軸にした「東西冷戦構造」が長く続いた。

そんな折、1958年に、「チャイコフスキー・コンクール」が創設された。

その、第一回目のピアノ演奏部門で、アメリカのクライバーンというピアニストが優勝したのである。

そのことに関しては、チャイコフスキー・コンクールでいつも審査員を務めている中村紘子さんが、著書、「チャイコフスキー・コンクール」で詳しく書いている。

それまで、クライバーンは全然有名なピアニストではなかったのである。

私とて、その当時は生まれておらず、本選当日の演奏を聴いた者ではないが、審査員の一人、世界のリヒテル(というピアニスト)が、

クライバーンにだけ満点の25点を付け、他の出場者全員に「0点」を付けた、等という話を読むと、どう考えても、冷戦の緊張緩和に、

音楽が利用されたとしか思えず、私は音楽を愛する人間として、生まれる前に起きた出来事とは云え、誠に不愉快である。


◆(余談ですが)NYフィルは「ニューヨーク・フィルハーモニック」が正しい。

長い間、日本では、「ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団」と訳されていたが、本来の名称は、

New York Philharmonic

であり、管弦楽団に相当する「Orchestra」という単語はどこにもない。これが、New York Philharmomicのオフィシャルサイトだ。

少し、話が逸れる。

非常に意外な印象を受けるが、創立は1842年で、これはウィーン・フィルと同じである。

但し、ウィーン・フィルはウィーン国立歌劇場管弦楽団の有志が謂わば趣味で運営しているオーケストラであり、

ウィーン国立歌劇場管弦楽団の大元を溯れば、ハプスブルク家の宮廷楽団ということになり、正式な創立年月日など分かりようもないが、

16世紀初めか、15世紀終わり頃になるだろう。従って、ニューヨーク・フィルハーモニックとウィーン・フィルを同列に論じることは出来ない。


さて、それはさておき、ニューヨークフィルが平壌公演を行い、1500人の聴衆の前で演奏したとのことだ。

それは、それで、結構だが、北朝鮮が音楽好きだからといって、核兵器の開発を止めた訳ではない。

一回、自国を「悪の枢軸」呼ばわりした、アメリカのオーケストラを寛大にも招待した、というところを見せたかったのだろうか。

最初にこの話が有ったのが、昨年8月半ばで、最終合意が11月である。
◆記事:NYフィル:平壌公演合意 金総書記出席も--来年2月 (毎日新聞 2007.11.06)

【ニューヨーク共同】米国の名門オーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニックの北朝鮮訪問計画で、

ニューヨークフィル側が来年2月下旬に平壌で公演を行う日程で北朝鮮文化省と最終合意したことが4日、分かった。

複数の関係者が明らかにした。同フィルの北朝鮮公演は初めて。今月中旬に正式に発表する予定。

関係者によると、公演は同フィル音楽監督のロリン・マゼール氏が指揮し、北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記が出席する方向で調整中という。

平壌公演は、今夏に北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)外務次官が提案。ヒル米国務次官補が計画を推進した。

過去の記事を読むと分かるのだが、昨年8月の時点では、NYフィル側もどうしたものか当惑気味だったのだ(はっきり云って断りたかった)。

しかし、金桂冠(キムゲグァン)外務次官が非常に熱心に要請を繰り返し、コンサート当日には金正日も来る予定だ、というから、

NYフィルも重い腰を上げて、様子も分からない北朝鮮に来てくれたわけでしょう。

おっかなかったと思いますよ。そりゃ、「大歓迎」するだろうけど、何考えているか分からない国だから。

北朝鮮の外交筋が将軍様に無断でそんなことをすることがあるわけはないのであって、全て状況は逐一「将軍様」に報告されていたはず。

それでいて、金正日欠席って、失礼だろ。謂わば国賓だぞ。

New York Philharmonicのサイトにも、コンサート成功、とか、無難なことが書いてあるけど、それはそう書かざるを得ないだろう。

金正日さんもどうせ遅かれ早かれ死ぬわけだが、何でも世界が自分の思い通りになると思うなよ。

自らの影響力を誇示せんが為に、芸術家の集団を呼んで、無理矢理かき集められた1500人の聴衆がそれを聴く。

しかし、自分がわざわざ聴きに行くほどのものじゃない、というポーズをとる。

餓死者を200万だか300万だか出している国の親玉のくせに生意気なんだよ。

芸術を冒涜するな。

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2008.02.26

「必要なら公的資金を=金融安定化策、日本の教訓学べ-米有力エコノミスト」←私は何度もそう書いている。

◆記事:必要なら公的資金を=金融安定化策、日本の教訓学べ-米有力エコノミスト(2月26日15時1分配信 時事通信)

【ワシントン26日時事】「資本が不足するなら、預金者保護のため公的資金投入を」-。米有力シンクタンク、

アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)の有力エコノミスト、ジョン・メイキン客員研究員は26日までに

1990年代の日本の失われた10年を教訓に米国は金融機関の健全化を急ぐべきだとの論文を発表した。

ブッシュ米大統領は低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題に端を発した金融・信用市場の混乱の解決策として公的資金投入を否定している。

AEIは与党共和党寄りの政策提言で知られ、同研究員もブッシュ政権と太いパイプを持つだけに注目を集めそうだ。

同研究員は「米政府当局者が日本の教訓を無視するのは賢明でない」と指摘。資産価格の暴落で生じた景気循環は非常に危険であり、

利下げと財政出動による従来型景気対策では「不十分だ」と言明した。


◆コメント:後付けで書いているのではない。

サブプライムローン問題はアメリカの金融機関が持つ債権=住宅ローンが不良債権化している問題である。

不良債権を穴埋めするには、貸倒引当金を計上するが、それには資本(=元手)を取り崩さねばならない。

資本が少なくなれば、自己資本比率が低下して、銀行の信用力が低下する。早い話、アメリカのバカでかい銀行が潰れるかも知れない。

そして、そのサブプライムローンが債券化され、さらにそれを組み込んだ金融商品が債券化されたものが世界中に出回っている。

だから、世界各国で、それらに投資した銀行他、金融機関等が、損失を計上しているのである。

繰り返すが、問題の根っこは、アメリカの銀行が過小資本になるかも知れないというところに存在する。


記事にもあるとおり、90年代、日本の銀行も不良債権に苦しんだ(住宅ローンではないが)とき、アメリカは、日本に対して、

「(政府の)対応が遅い。早く公的資金を注入しろ」

と、大きなお世話だが、繰り返し云ってきたのである。

そのくせ、今回、アメリカの不良債権の所為で世界中が迷惑している(世界の株価の不安定さをご覧なさい)というのに、

昨年12月には、日本の3大メガバンクに資金の提供を依頼してきた。

このとき私は、アメリカの不良債権なのだから、アメリカが公的資金を注入するべきだと書いた(ココログ)。

さらに、今年の1月15日、シティグループ(米国)が2007年10-12月期の決算で、235億ドル(約2兆5000億円)の損失を計上したと発表した。

私は、この時にも「<米シティ>2兆5000億円の追加損失」←ブッシュさん。公的資金を注入しなさい。と書いた(ココログ)。

そして、その一週間後、米連邦準備理事会(FRB)が、0.75%の緊急利下げを行い、FF金利を3.5%にしたときも、

そんな、チマチマしたやり方ではダメだ。公的資金を注入すべきだ、と繰り返し、書いた(ココログ)。

一民間人でも明らかなことなので、米国のエコノミストはもっと早く主張して欲しかったが、とにかく、このシンクタンクの意見は正しい。

ブッシュさん、早くしろよ。世界が迷惑してるんだよ。

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2008.02.25

「工場で63人が中毒、2人死亡=毒性ある「ニセモノ塩」が原因か―広東省」←こういう「毒殺文化」圏でオリンピックやるの?

◆記事:工場で63人が中毒、2人死亡=毒性ある「ニセモノ塩」が原因か―広東省深セン市(2月25日11時6分配信 Record China)

2008年2月23日、新華社通信(電子版)によると、広東省深セン市の自動車メーカー比亜迪汽車(BYDオート)の従業員63人が、食中毒を起こす事件が発生した。

すでに2人が死亡、3人が重体、19人が入院中。原因は化学工業原料で毒性を持つ「亜硝酸塩」と特定された。

警察は「事件性が強い」として捜査を開始している。中国新聞社(電子版)が伝えた。事件が発生したのは23日午前。

BYDオートの従業員が、工場入り口で無許可営業している食堂で朝食を食べた後、食中毒と思われる症状を訴えた。

その数は63人にも膨れ上がり、うち2人が死亡、19人が入院という騒ぎに。警察は付近一帯の食堂を全て封鎖し、捜査を開始した。

(以下略。全文のキャッシュは、こちらに保存済


◆コメント:中国というのは、「毒殺文化」の伝統があるのか?

冷凍食品のギョーザにメタミドホスが混入していたことが発覚してから、はやくもひと月が経つ。

(私が調べた限りでは新聞が騒ぎ始めたのが1月31日である)。

2月22日、警察庁長官が正式に、「日本で(メタミドホス)が混入した可能性は低い」と発言した。

ウラを返せば、まず間違いなく、中国で誰かが混入した、という公式見解である。

日本の警察庁長官が、個人的印象でうっかりそのような発言をしたら大問題である。

つまり、報道はされないが、何らかの手がかりを捜査当局は既に掴んでいる、と見ていい。



「ギョーザ騒動」が起きて間もなく書いた記事の中でも引用したが、

過去においても、中国では、このような毒物混入による、未必の故意による殺人事件が起きている。

私が最も強烈に記憶している事件を伝える記事をもう一度載せよう。2002年の話である。

◆南京・集団中毒死で死刑判決(2002年10月5日 テレビ朝日)

38人が死亡した中国・南京市郊外での集団中毒死事件。南京市中級人民法院(裁判所)は30日、

食品に猛毒の殺鼠剤(さっそざい)を混入したとして、元飲食店経営、陳正平被告に死刑を言い渡しました。

判決によると陳被告は9月14日朝、近くの軽食チェーン店が繁盛しているのをねたみ、手伝いに呼ばれたのを機に、

揚げパンやごま団子などを作る小麦粉に殺鼠剤を混入したとのこと。

朝食として揚げパンなどを食べた近くの学生や工事現場作業員ら38人が死亡、

約300人が病院に運ばれました。陳被告は列車で逃げましたが、15日未明、河南省に入った寝台車内で鉄道警察官に逮捕されました。

事件発生からわずか半月――あっという間の死刑判決でした。

恐ろしいことに、故意犯だけではないのである。

昨年12月には殺鼠剤が「誤って」混入したと見られるラーメンを食べた小学生が4人も死亡している
◆中国 即席めん食べ小学生4人死亡 警察 調味料に“殺鼠剤”混入か(2007.12.08 NHKニュース)

中国で即席めんを食べた小学生4人が中毒症状を起こして死亡し、警察は、調味料にねずみを殺す薬が混入していたのが原因と見て製造過程などを詳しく調べています。

中国国営新華社通信によりますと、今月3日、南西部の雲南省昭通市(ショウツウシ)魯甸県(ロデンケン)で、

同じ小学校に通う9歳から13歳の4人の小学生が、通学途中に1つの即席めんをわけあって食べた直後に中毒症状を起こし全員死亡しました。

地元の警察が捜査したところ、即席めんについていた調味料の袋からねずみを殺すための効き目の強い薬が検出され、

警察は、事件性はなく、工場で製造される過程で何らかの理由で混入したのではないか見て業者を調べています。

中国では即席めんの人気が高く、様々な商品が販売されていますが、最近は原材料費の高騰に伴って使用済みの廃油を流用する悪質な業者が出たり、

ずさんな管理で製品に殺虫剤などが混入するケースも確認されているため、政府は監視体制の強化を急いでいます。

いくら何でも「杜撰な管理」で「製品に殺虫剤などが混入するケース」があるって、杜撰さにもほどがあるだろう。

この国でオリンピックやるのでしょ?

中国人、日本人嫌いね。選手の食事に「うっかり間違えた」ととぼけて「故意に」殺鼠剤入れられたら、どうするあるか?

真面目な話、無いとは言い切れないだろう。


◆中国はそりゃ、選手村の食事は安心だというだろうけどさ。

オリンピック選手村の食事を信頼する、とアメリカが云っているが、記事を最後まで読むと、

何のことはない。やはり、オリンピック開会前に、独自の「アメリカ基地」を作り、本国から必要な食品を送らせる、とのこと。

今までのオリンピックでも行っていたことだそうだから、中国を特に信頼していない訳ではない、と、云いたいのだろうが、

本当に信頼していたら、独自の基地など作らないはずだ。また、その判断は正しいように思われる。

日本も中国に対して、

「ギョーザ事件があったばかりだし、悪いが貴国選手村の食事を100%信頼するわけにはいかない。日本政府は日本国民たる日本人選手団の生命の安全を

確保する義務がある。よって、食料は全面的に日本から持参したい。それが適わぬなら、出場は辞退する」

と、居直るべきだ。

日本が中国に厳重抗議しないのは、2016年の東京オリンピック開催を目論んでいて、そのためには中国の支援が必要だからだ。

そんなこと云って、北京オリンピックで選手の身体にもしものことがあったら、取り返しが付かない。

ナメられては、いかんのである。

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疲れたときは、私もクラシックを聴く気にならないのです。イージー・リスニング特集

◆二日続けて音楽記事にしないようにしているのですが、例外をお許し下さい。

最近、どうも疲れてまして。日曜の夜、エネルギー込めて天下国家を論ずる気になれません。

こういうときには、音楽ですら、クラシックを聴くのは、面倒くさいのです。


私は東京で育ったので、他の地域のことは分かりませんが、私の学生時代、現在のTokyoFM、昔は「FM東京」といいましたが、

平日、月曜から木曜まで、ちょうど夜の12時から「ジェットストリーム」という音楽番組を放送していました。

あれは、全国、どの程度の地域で聴くことが出来たのでしょうか?

故・城達也さんという俳優兼声優さんのこれ以上美しい声は考えられないほどの良く通る柔らかい声をお持ちの方がナレーションを

なさっていました。実に実に見事でした。

「ジェットストリーム」で流していた音楽は、専ら、イージーリスニング、即ち、ポール・モーリア、レイモン・ルフェーブル、マンド・ヴァーニ、

パーシーフェイス等々、当時欧米には、ジャズのビッグ・バンドともことなる、弦楽器とビッグバンドを合わせたようなバンドがいくつもあって、

皆、似たようなレパートリーなんですが、アレンジの違いで特色を出していました。

私は当時、既にクラシック好きでしたが、この「ジェットストリーム」で放送される、静かなイージーリスニングは、とても素直に聴くことができました。

疲れたときには、何となくホッとします。実は私のPCには、そういう曲がかなり保存してあります。

今日は、それらをお聴かせしたいと思います。


◆ポールモーリア

この方はフランス人で確か一昨年の秋に亡くなりました。そのとき追悼記事を書こうとおもっていて、今まで書かずじまいでした。

ポールモーリアといえば、「恋はみずいろ」、と相場が決まっています。どうぞ





なんと、イージーリスニングにチェンバロ、オーボエ、ハープを使っています。ブラスセクション、リズムセクションはビッグバンドに近いですが、

何と云っても、弦楽器群の多さが表現力を高めています。ヴァイオリンだけでなく、多分ヴィオラ、そして間違いなくチェロを用いています。

ポールモーリアでもう一曲。フランス語の原題の意味が分からないのですが、日本語では、

「涙のトッカータ」という訳の分からない曲名になっています。題名はともかく、曲は綺麗ですよ。どうぞ





いいでしょ?なかなか?これね。こういう風に「うっとりムード」にする弦楽器の使い方があるのですよ。オーケストレーションが。

最初にマント・ヴァーニという人が考えたらしい。遙か昔、NHKの音楽番組で芥川也寸志さんが説明していらっしゃいましたが、

作曲を勉強したことのない私には良く分かりませんでした。


◆ダニエル・リカーリ「ふたりの天使」

ダニエル・リカーリというのは、歌っている女性の名前です。作曲者等、分かりません。が、

皆さん必ず聴いたことがあると思います。どうぞ。





歌詞のない、スキャットという奴ですが、これ、難しいですよー。ダニエル・リカーリさんってこれしか知りませんけど、

間違いなく、クラシックの声楽の勉強をした人ですね。そうじゃないと、こういう器楽的な細かい音符を正しい音程で歌うことはできません。

但し、余計なことですが、ダニエル・リカーリさん、声は綺麗だし、音程も素晴らしいのですが、声量がない。それでクラシックを諦めたのだと思います。

しかし、この歌、もう40年ぐらい有名ですからね。良かったですね。


◆ニニ・ロッソ:「夜空のトランペット」、「アドロ」

ニニ・ロッソとは、既に故人ですが、何十年も毎年日本に来て、「夜空のトランペット」を吹いていた人ですね。

今はクラシックのプロ・トランペット奏者になった方も、中学生の頃、一度ぐらい、この曲を吹いたことがあるはず。

途中にイタリア語のセリフが入るのがオリジナルです。どうぞ。







管楽器は、音の最初にタンギング、ということをして音の区切れ目をはっきりさせます。

ニニ・ロッソはそこが、やや強めの「アタック」に近い、微妙なタンギングでして、それが彼のトランペットの特徴になっています。

もう一曲「アドロ」という綺麗な曲。日本の昼メロ(ドラマ)のテーマだか、エンディングに使われたそうです。





クラシック・トランペットではやらない、音程をズリ上げたり、下げたりする、「ボルタメント」(というのかなあ・・・)を多用していますね。

如何にも「ニニ・ロッソ」だと思います。


◆最後はアメリカの、パーシーフェイス・オーケストラから、楽しい「ティコ・ティコ」というラテン風の曲

パーシーフェイスというこの楽団のリーダー、作曲家、編曲家、随分と長いこと活躍していました。一世を風靡した、と言っても良い。

彼の代表作は「夏の日の恋」ですが、ここでは、彼の楽団の十八番、ラテン風ナンバー、「ティコ・ティコ」です。

ラテン風、といっても決してうるさくありません。リズムセクションが大活躍です。どうぞ。





楽しいでしょ?こういうのは、理屈抜きに楽しいですよね。私は昔から大好きなんです。

今日は、少しハメを外させて頂きました。悪しからず。それでは。

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2008.02.24

2月23日は、ヘンデル(1685-1759)の誕生日ですので、色々。お薦めCDも。

◆ヘンデルというのは、本来、ドイツ人です。

ヘンデルは1685年生まれでして、バッハと同い年です。バッハの誕生日が3月21日なので、殆ど同じです。

ヘンデルはドイツ生まれのドイツ人ですが、イギリスに帰化した人です。バッハに比べるとすこし、軽く見られがちですが、

とんでもない話で、大変な才能の持ち主で、多くの傑作を残しています。

そういうことは、辞典の類にいくらでも書いてありますので、早速音楽にいきます。あんまり系統立っていませんが、ご了承下さい。


◆編成が小規模なものから。リコーダー・ソナタイ短調より。

中学で習ったアルトリコーダー。あれがリコーダーの最も中心的存在ですが、

ヘンデルは、リコーダーソナタを6曲も書いています。比較的易しいけど、美しいです。

リコーダーを吹く人でこれを練習しない人はいないでしょう。

リコーダーソナタ第4番から第2楽章アレグロです。





木訥なリコーダーの音と、憂いを感ずる旋律が見事に合っていると思います。


◆歌、歌とトランペット

歌では、何と云っても、歌劇リナルドより、アリア「私を泣かせて」が美しい。

本当は、森麻季さんの演奏をお聴かせしたいのですが、森さんのCDを黙って載せることは、

私の心情的にできないので、別の方(英国人)の演奏を載せます。この人も決して下手ではありません。





私はこの曲を聴くといつも、「敬虔な気持ちになる」、とはこういうことか、と思います。

このサイトに良くお越し下さるてんけいさんがファンであるところの故・本田美奈子さんがこれを歌ったCDがありますが、

あれも、よくぞ、あそこまで勉強した、と大変驚いたのを覚えています。

森麻季さんのCDでは、あなたがそばにいたら、本田美奈子さんならば、AVE MARIAに、ヘンデルのこの楽曲が収められています。



もう一曲。ソプラノとトランペットのデュエットという面白い組み合わせの曲を。

オラトリオ「サムソン」から「輝けるセラフたちを」です。





人間の声とトランペットの音が見事に美しいハーモニーを作っているところに感動します。


◆管弦楽曲とその編曲(例によってブラス・アンサンブルです)版

ヘンデルがオーケストラを使った曲は沢山ありますが、私はどうしても最初にこれを連想してしまうのです

初めて聴いたときに、「何という爽やかな、明るい音楽だろう!」と思ったのです。

子どもの頃のそう言う記憶はなかなか、消せません。「シバの女王の入城」です。





いいですなあ・・・。この演奏は、指揮者をおかないので有名な、オルフェウス室内管弦楽団「パッヘルベルのカノン/バロック名曲集」です。

これ、今改めて収録曲を見ましたが、お買い得ですね。



さて、次です。ジャーマン・ブラスで「水上の音楽」から、ア・ラ・ホーンパイプです。





実に華やかな、雅やかな音楽ですね。演奏、難しいんですよ。吹いてる人たちが上手いので、難しそうに聞こえませんが・・・。
これは、北から南からに収録されています。

「水上~」を載せたら、「花火」を載せないわけにはいかないですね。

「王宮の花火の音楽」(Royal Fire Works)から、「序曲」です。





まあ、よくぞ、これだけパラパラ平気な顔して吹けるものです。音楽も本当に華麗で素晴らしい。


◆最後はやはり、メサイアから「ハレルヤ・コーラス」で。先日とは違う演奏者です。

先日、「お祝いの音楽」で、日本人の鈴木雅明さん指揮の演奏をお聴かせしましたが、

今日の演奏者は、イギリスの「スコラーズ・バロック・アンサンブル」という団体です。





同じ曲でも演奏者によって、当然違った響きになりますが、その曲の本質的な素晴らしさは変わりません。

ヘンデルは、もっともっと色々書いているのです。明るい曲ばかりではないのですが、

私はヘンデルの作品の中でも華やかさ、輝かしさをもつもの。

音楽が光を放っているかのようなものが、とても好きです。

一通り、ヘンデルの色々な分野の曲を聴きたい、という方は、

The Very Best Of Handelがよろしいかと思います。

リヒテル(ピアニスト)の弾く「調子のよいかじ屋」なんて、私も聴いたことがないです。なかなか贅沢です。

それでは、今日はこの辺で。

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2008.02.23

「見張り、清徳丸を報告せず=「危険性ないと思った」-イージス艦衝突事故」←イージス艦「だけ」の責任にしたがる一面的思考

◆記事:見張り、清徳丸を報告せず=「危険性ないと思った」-イージス艦衝突事故 (2月22日19時32分配信 時事通信)

海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」の衝突事故で、あたごの見張り員が最初に清徳丸を視認した際、

責任者に報告せず、防衛省などの調べに「危険性はないと思った」という趣旨の話をしていることが22日、分かった。

あたごは衝突1分前まで、回避措置が困難な自動操舵(そうだ)で直進を続けており、見張り員がこの間、清徳丸を見逃していた疑いも浮上した。

防衛省によると、見張り員が最初に清徳丸の灯火を視認したのは、衝突12分前の19日午前3時55分ごろ。

艦橋の右ウイングから、左舷を示す「赤」と、マストを示す「白」の灯火が右前方に見えた。

調べに対し、見張り員は「(清徳丸は)あたごの右側から後ろに通り過ぎ、危険はないと思った」という趣旨の話をしており、

責任者の当直士官に報告しなかったという。


◆コメント:兎にも角にも「イージス艦が悪かった」ことにしたがる、一面的な思考

先日書いたとおり、事故の全容が明らかになっていない時点で、当事者一方の責任を強調するべきではないココログはこちら)。

どうも、メディアの論調を見ていると、上に転載した記事の記述にもあるとおり、イージス艦は、衝突12分前から、漁船・清徳丸の灯火を確認していた、とか、

多くの船が行き交う、比較的危険な海域で、自動操舵で直進を続けていた、とか、何が何でも、イージス艦「だけ」に責任があるかのようにかき立てている。

私もイージス艦に責任が無かった、とは断言できない。と同時に清徳丸に責任が無かった、とも断言できない。


即ち、私は素朴な疑問を抱いているのである。

大きな船から小さな船を見つけることより、小さな船が大きな船を見つける方が容易だろう。

イージス艦「あたご」が衝突12分前に、清徳丸の灯火を確認していたのなら、清徳丸は馬鹿でかいイージス艦を更にそれ以前から目視していたのではないか。

清徳丸の乗員が行方不明のままで、その点に関しては恐らく永久に当事者の話は聞けないだろうが、常識で考えれば分かる。

何しろ、船といっても、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の大きさの違いは、比較にならないほどなのだ→ダウンロード Atago.jpg (26.3K)

イージス艦「あたご」の全長は、漁船「清徳丸」の13.75倍である。


素朴な疑問の続きだが、海上衝突予防法によれば、イージス艦に回避義務があった、とか、漁船が操業中の場合は、相手の船に回避義務がある、というのは、

法律を文字通り、馬鹿正直に読めばそのとおりだが、何故、清徳丸は、自船と比較にならないほどバカでかいフネの針路に近づいたのだろうか。ということだ。

いくら、法的には、相手船を右舷に見た船舶が避けなければいけないとはいっても、全長165メートルのフネが舵を切り、

又は、機関(エンジン)を後進全速(スクリューを逆にフル回転させて「ブレーキ」をかけること)させても、効果が出るまでには、時間がかかる。

清徳丸は全長12メートルの漁船だ。イージス艦に比べれば、遙かに簡単に針路を変えられるし、速力を落とせる。

にもかかわらず、直進するイージス艦の針路のど真ん中に突っ込んでいったことに、「常識で考えた場合」全く落ち度はないのか。

自分が舵を切って、一時的にさっさと反転(Uターン)するか、しばらく、停止したらいいではないか。

繰り返すが、法律を杓子定規に当てはめれば、イージス艦に回避義務があったでしょうよ。

だが、それは、理屈で、現場の様子を想像してみると、私が清徳丸だったら、さっさと、イージス艦などから遠ざかっていたと思う。

本能的にそうするのではないか。


事態を客観的に見れば、清徳丸の航行の不自然さにも目を向けるべきなのに、そちらには全く話題が向かず、

ただひたすら、「イージス艦が悪い」と書くマスコミと、そうだそうだ、とそれに簡単に乗る世論の思考は、

あまりにも一面的である。

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2008.02.21

バッハなどの美しい曲を集めました。

◆本日は時事問題を書く気になれません。美しい音楽をお届けします。

本日は、少々疲れてまして、天下国家を論ずる気になりません。

バッハを中心として、美しい音楽を集めました。

いうまでもありませんが、必ずしも全曲聴いて頂かなくても構いませんし、並べた順番で聴いて頂かなくても結構です。

皆様のお好きな様にお聴き下さい。


1曲目。本来、チェンバロ協奏曲であるBWV1056の第二楽章、通称「バッハ」のアリオーソ。

これをオーボエ協奏曲に編曲した演奏をどうぞ。





大変美しいですね。これをチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席を長く務めたミロスラフ・ケイマルという人のトランペットでどうぞ。





実に美しい。それ以外に云いようがありませんね。


さて、次は、バッハの「二つのヴァイオリンの為の協奏曲」(ドッペル・コンチェルト)から第二楽章をどうぞ。

これを載せるのは、確か、初めてだと思います。





三曲目は、バッハのフルートソナタから一番有名なBWV1031より「シシリエンヌ」(シチリアーノ)です。





もの悲しさ、切なさがたまりません。

四曲目は、皆さん、お好きなG線上のアリアです。





何度聴いても、美しいものは、やはり美しい。

とばしてもかまいませんが、同じ曲をジャーマン・ブラスが演奏したのも載せておきます。





次は、カンタータ、147番「主よ人の望みの喜びよ」です。

これも、飛ばしても構いませんが、まずは、出来たら、ジャーマン・ブラスでどうぞ。





同じ曲のオリジナル、本来の演奏形態、つまりコーラスとオーケストラでどうぞ。





信仰心が無くとも、敬虔な気持になる音楽ですね。

最後は、先ほどご紹介したトランペットのミロスラフ・ケイマルによる、オンブラ・マイ・フです。





それではまた。

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ドラマ「斉藤さん」が主張したいことは、「義を見てせざるは勇無きなり」ですね。/追加記事あり。

◆背景説明:日テレ系列水曜夜10時に放送されている(1~3月)、「斉藤さん」というドラマがあります。

私は、NHKの「ちりとてちん」は別として、夜のドラマは殆ど見ない。

ハマるのは数年に一回である。前回ハマったのは、2003年10月-12月期フジテレビ系列で司法修習生を描いた「ビギナー」だった。

最近、ハマる、というほどではないが、かなり気に入っているのが、日本テレビ系列で水曜午後10時に放送されている「斉藤さん」である。


「斉藤さん」については、くどくど説明するよりも、番組のオフィシャルサイトを見て頂いた方が良いだろう。

主人公・観月ありさ演ずるところの「斉藤さん」は、間違ったこと、正しくない行い、を黙って看過出来ない性分の主婦である。

ゴミ収集所で規則を守らない年配主婦に面と向かって注意する。歩きタバコの大男に注意する(その結果突き飛ばされるが、へこまない)。

斉藤さんの子供は幼稚園児だが、近所の不良高校生が幼稚園の催しものを邪魔しに来る。中に有力市会議員の息子がいるので、

他の親は全て、見て見ぬふりをしようとするが、「斉藤さん」は複数のガラの悪い高校生に、毅然とした態度で注意をする。


周りの親達は、最初、「斉藤さん」が英雄気取りをしているだけだと、非難するが、斉藤さんは動じない。

本人は決して、英雄を気取っているのではない。世の中の「あるべき姿」を常に提示しているだけである。

簡単に説明すると、そういう人物を描いたドラマである。


◆ドラマの製作者がどの程度本気なのか分からぬが、表現しようとしていることは、正しい。

「斉藤さん」の脚本家をはじめとするドラマ製作者が表現しようとしていることは、

2,500年も前に孔子が述べて「論語」に収められている言葉、

義を見てせざるは勇無きなり(人の道として当然行うべきことと知りながら、これを実行しないのは、勇気がないというものである。)

で既に表現されている。

誠に正しいが、「言うは易く行うは難し」で、我々一般人の大多数は「勇無き」人になってしまう。

それで、良いのか。周囲に煙たがられることを気にして、本当は「正しくない」と思っていることを看過していいのか。

子供を叱るべき時に叱らなくていいのか。子供の迎合するべきではないだろう。

社会のルールは「皆で破れば怖くない」でいいのか。

いずれも、答えは書くまでも無い。

無論、現実世界は、このドラマの様に、何でも大上段から正論を振りかざせば、意外と簡単に問題が解決する、というほど、単純ではない。

しかし、敢えて皆が、考えないようにしている問題を提起した、という点において、このドラマの製作・演出の意図は正しい。


◆「斉藤さん」ほど毅然としていないが、私はこのブログで似たようなことを書いている。

ドラマの「斉藤さん」は、虚構の世界とはいえ、間違った行為、態度、などに対して、面と向かって、

「あなたのやっていることは、正しくない」

という。

私は、エンピツだけの時代から今まで、5年10ヶ月、口幅ったいようだが、
「この世のあるべき姿」

を書いてきた(つもりである)が、仮名を用いているし、ネットに書くだけだから、

全然自慢出来るものではない。

しかし、間違ったことを見たり聴いたりして、
「どうせ、自分だけ書いても世の中変わらない」

と、言い訳をして、何も書かないよりは、少しはマシだと思っている。

だから、ドラマ「斉藤さん」に好感を持ったのだろう。


◆【追加】昨日の「イージス艦」の記事に反論している人がいるのですが・・・

或る意見に対する反論はあっても然るべきだと思いますが、これほどひどい書き方をされる理由は無いと思います。

議論ならば論理的に行うべきです。最低限のマナーだと思います。

リンク先からは、私の当該記事にリンクが貼られ、こう書いてあります。

いかにもしたリ顔で原因が分からない段階で自衛隊を責めるのは問題だと

自分は良識の固まりかのようにボケこいているブログがあったりする

私は、相手にトラックバックを送り、コメント欄に次のとおり、書き込みました。
こんにちは。


>いかにもしたリ顔で原因が分からない段階で自衛隊を

>責めるのは問題だと自分は良識の固まりかのように

>ボケこいているブログ


を書いているJIROですが。

>馬鹿な奴らに自衛を付託すること自体に不安感100%であることが大問題なのだ



ならば、どうすればよいとお考えなのですか?

こちらのTBやコメントを表示させるか、否か、管理者が選択できます。

2月21日(木)22時06分現在、表示されていません。

反論出来ないということでしょうか。

或る意見に反対だからといって、相手の人格までも傷つけるような文章を書くべきではない、と、

私は思います。

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2008.02.20

「イージス艦事故:「あたご」に回避義務」←事故の全容が分からない時点で当事者一方の責任を強調するべきではない。

◆記事:イージス艦事故:「あたご」に回避義務 レーダー役立たず

千葉県南房総市沖で海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突した事故で、

清徳丸を右舷側に見て航行していたあたごに海上衝突予防法に基づく回避義務があったことが分かった。

乗組員による目視が不十分だったため清徳丸に気付くのが遅れ、回避動作が間に合わなかった可能性が高い。

海上保安庁と海上自衛隊は行方不明の清徳丸船主、吉清治夫さん(58)と長男哲大さん(23)の捜索を続けると共に、

横須賀海上保安部が業務上過失往来危険容疑で艦内を家宅捜索、舩渡健艦長らから事情を聴いている。

石破茂防衛相の自民党部会での説明によると、あたごは19日午前4時5分ごろ、南房総市沖を北に向かって航行中、漁

船1隻が右前方から進路を横切った。そのころ、見張りの乗組員が右方向に緑の灯火を視認した。

実際は清徳丸の灯火だったが、この時点では漁船の灯火かどうか分からなかったという。

同6分ごろ、緑の灯火がスピードを上げて動いたため漁船と確認。全力の後進をかけて回避動作をした。

清徳丸は前方約100メートルで大きく面舵(おもかじ)(右舵)を切った。同7分に衝突。

レーダーに清徳丸が映っていたか、それを乗組員が認識していたかどうかは不明という。



海上衝突予防法では、清徳丸の場合、左舷に赤、右舷に緑、後部に白の灯火が義務づけられている。

あたごから見て清徳丸は右から左に航行していたとみられ、この場合は赤の灯火が見えることになり、

乗組員の証言とは矛盾する。漁労中はこれとは別に緑の灯火をつけることになっており、横須賀海保などは灯火状況についても詳しく調べている。

同法によると、2隻の船が進路を横切る場合、右舷側に他の船を見る船に避ける義務がある。

やむを得ない場合を除き、相手の船首方向を横切ってはならない。

衝突を回避するには、停止、後進、面舵などの方法があり、あたごは全力後進をかけたが間に合わなかった。

横須賀海保などは、回避動作が後進だけで十分だったかについても調べる。

事故当時、あたごは当直態勢で夜間航行をしており、艦橋に10人程度の乗組員が目視などで洋上を監視。

さらに、前方の船舶を映す水上レーダーでチェックしていた。海自幹部によると、レーダーは近くなると役に立たず、

300~400メートルからは乗組員による目視が頼りになるという。衝突が回避できなかったのは、目視が不十分だった可能性がある。

一方、海保と海自は24時間態勢で、護衛艦、ヘリコプターなどを出動させ、吉清さんらの捜索を続けている。

現場近くで吉清さんのジャンパーが見つかっている。分断された清徳丸の船体は、千葉県館山市沖にえい航されている。

(毎日新聞 2008年2月19日 21時57分)


◆コメント:とにかく、一刻も早く誰かを「悪者」にしたがるマスコミの悪弊。

今日の事故は、誠に悲惨であるが、どのメディアの報道を見ても、とにかく、

自衛隊の不注意によるものだ。

という結論にしたがっているのが、ありありと分かる。

しかしながら、事故当時の詳細な状況の全容は明らかになっていないのである。

従って、今の時点で、自衛隊が悪い、という先入観を読者、視聴者に与えるような報道は間違っている。



今日のマスコミ各社の報道に接し、2005年4月25日の福知山線脱線事故を思い出した。

あのときも、事故が起きたばかりで、一体何が原因で電車が脱線転覆したのか分からないのに、

マスコミ各社は、ものすごい高圧的な態度で、JR西日本の幹部を記者会見の席上で「吊し上げ」た。

事故の原因が分からなければ、責任の所在は分からない。福知山線脱線事故の事故調査報告書が完成したのは2年以上を経た、

2007年(昨年)6月だったのである。

今回の事故原因の解明にどれぐらいの時間がかかるか何とも言えないが、ただ一つ確かなことは、

今日、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と、漁船「清徳丸」が海上で衝突し、清徳丸が真っ二つに割れ、

乗っていたお二方が、行方不明だ、ということだ。


◆毎日新聞が「あたご」に回避義務があったと、報ずる根拠。海上衝突予防法。

調べたところ、確かに、海上衝突予防法第十五条の文言は次の通りである。

(横切り船)

第十五条  二隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、当該他の動力船の進路を避けなければならない。この場合において、他の動力船の進路を避けなければならない動力船は、やむを得ない場合を除き、当該他の動力船の船首方向を横切つてはならない。

2 前条第一項ただし書の規定は、前項に規定する二隻の動力船が互いに進路を横切る場合について準用する。

そして、衝突した二隻の船の航路は、このようになっている→ダウンロード 20080219crash.jpg (18.1K)

青が漁船。赤がイージス艦である。この図のとおりに、清徳丸とイージス艦「あたご」が航行していたとすると、

タイミングによっては、確かに、イージス艦から見て右舷前方に漁船が見えた、ということになるので、イージス艦が回避行動を取る義務がある。

この場合、相手の船(清徳丸)の船首方向を横切ってはならないから、記事に書いてあることが事実ならば、

イージス艦は、後進全速をかけて、面舵(右に曲がること)を切ったのであろう。

その操作に不十分な点があったのか、発見が遅かったのは、不注意によるのか、どうしようもない不可抗力だったのか。

そういうことを明らかにするのが先決である。

今一度繰り返すが、現段階で、「誰が悪かったのか」ということに関して、世間に先入観を与えるような報道は、間違っている。


◆【追加】随分口汚い人がいるものですなあ。

こちらの意見に反論するのは、いいけどね。こういう口汚い書き方しますかねえ。

いかにもしたリ顔で原因が分からない段階で自衛隊を責めるのは問題だと自分は良識の固まりかのようにボケこいているブログがあったりする


相手にトラックバックを送り、以下の反論コメントをかきこんでおきました。

【引用開始】
こんにちは。

>いかにもしたリ顔で原因が分からない段階で自衛隊を
>責めるのは問題だと自分は良識の固まりかのように
>ボケこいているブログ

を書いているJIROですが。

>馬鹿な奴らに自衛を付託すること自体に不安感100%であることが大問題なのだ

ならば、どうすればよいとお考えなのですか?

【引用終わり】
先方が載せるかどうか(TBとコメントを表示させるか否かは、管理者がコントロールできるのです)?

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2008.02.18

コソボ独立問題とは何ぞや?

◆記事:コソボ自治州議会、セルビアからの独立宣言採択(2月17日21時42分配信 読売新聞)

【プリシュティナ=石黒穣】セルビア南部のコソボ自治州議会は17日、臨時議会を開き、セルビアからの独立宣言を圧倒的多数で採択した。

国旗のデザインなども定めた。セルビアの激しい反対を押し切っての一方的な宣言だが、米国や欧州諸国の大半はコソボを主権国家として承認する方針。

(以下、省略。全文は、こちらをご参照)。


◆「コソボ」とは地名です。

既に消滅した、旧ユーゴスラビアにある土地です。

周囲の国々も含めると、位置は、ここ→。ダウンロード Kosovo01.jpg (61.8K)

その中で旧ユーゴスラビアだけを拡大すると、これ→ダウンロード Kosovo02.jpg (57.4K)

旧ユーゴスラビアは消滅し、代わりにいくつもの独立国が出来たのですね。

その一つが、「セルビア」という「国」なのですが、その中でコソボという土地が、コソボ自治州という行政区画になっていたのです。

セルビアはセルビア人が多数を占める国ですが、コソボはセルビア人とは別の民族、アルバニア人が人口の90%を占めているのです。

で、自分達は、セルビア人ではないから、独立したい、と前から言っていたのですが、遂に日本時間17日、本当に宣言してしまったのです。

ところが、セルビア中央政府は認めたくない、と、反対しているのですね。


こういう民族紛争というのは、ほぼ単一民族国家である日本に生まれた私たちには、感覚的に分かりづらいですね。

どんな感じなのかな。日本で、例えば突然、四国だけ、独立国になると宣言したような感じかな。だとしたら反対しますよね。

(やはり少し違う気がする)。

わが国の官房長官は早くも新独立国を国際法的に「承認」しても良いようなことをいっていますが、簡単には決まらないでしょう。

国連安全保障理事会の緊急理事会が確か、開かれている、或いは開かれる筈、です。

もう少し様子を見ないと、どうなるか分かりません。


◆「コソボ紛争」とは、セルビア内での内戦です。

今回、世界を騒がせているのは、「コソボの独立」の問題ですが、これまでに散々アルバニア人とセルビア政府が揉めたのです。

「コソボ紛争」とは、人口200万人のコソボ自治州のうち、9割を占めるアルバニア人が、独立を求め、

独立を拒否する旧ユーゴスラビアのセルビア人との間に起きた紛争。内戦です。

1990年代に、約1万人のアルバニア人が殺害されたと云われています。

あまり虐殺がひどいので、99年にNATOがセルビア側を爆撃して、一応おとなしくなりました。

その後、コソボではまた、争いが起きるといけないから、というので、国連の監視下に置かれています。

これを、国連コソボ展開軍といいます。

以上です。何となく、お分かり頂けたでしょうか?

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2008.02.17

東京マラソンも結構ですけどね---音楽にまつわる国辱。

◆東京マラソンってのは、どこの主催なんだ。

今日、2回目の東京マラソンが行われた。

東京マラソンは、東京都のイベントなのに、日本テレビが、あたかも自社イベントの如く、半日の間、ずっと中継していた。

ゴールでは、あたかも24時間テレビにおける例のタレントの100kmマラソンの時のように、徳光和夫氏をはじめ、

女性アナ(?)が、「感動の押し売り」のような偽善的な演出を見せ、なかなか、不愉快だった。

一般市民のゴールならまだしも、タレントや---呆れたことに---日テレの女子アナを走らせておいて「感動のゴール」はないだろう。

自分の会社の社員に業務命令で走らせておいて、完走したら、自社が誉め称えるというのは、どういう発想なのだろうか?

それは、しかし、日テレの問題である。

東京マラソンをやろうと言い出したのは、石原慎太郎東京都知事である。

何故、云いだしたかと言えば、世界の大都市、NYやロンドンなどでは、どこでも「シティ・マラソン」があるのに、

東京に無いのは恥ずかしい、という理由である。

別に、世界の他の都市がやっているからと云って、東京もやらなければならないいわれはないと思う。

それよりも、東京都知事は、世界第二の経済大国、日本の首都が所有するオーケストラ、

東京都交響楽団の発展にも注力して欲しい。


◆石原東京都知事には「音楽コンプレックス」があるように思われる。

石原都知事は、他の地方自治体同様、無駄な歳出を減らそうとするわけで、それは結構だが、

よりによって、東京都交響楽団のメンバーの給料に手を付けた。

団員の給料を能力給にする、というのである。

バカも休み休み云え。ヴァイオリン奏者とコントラバス奏者とフルート奏者とホルン奏者と打楽器奏者の能力を

どうやって、相対的に比較するのだ。それぞれ音楽家である点では同一だが、楽器が違えば、技術の体系が全く違う。

上に挙げた5人の能力に順列を付けることなど、音楽家でも出来ない。

ましてや、オーケストラなど聴いたこともない都庁の人事部の木っ端役人に判断できる訳がない。

原理的に、音楽家に「能力給」という概念を持ち込むことが、音楽の本質を全く理解していない証拠である。


私は、ほぼ断言するが、石原慎太郎には、「音楽コンプレックス」があるのだ。

自らを、文学の領域では、非常に才能のある人間と思っていることは明らかだ。それは、

以前テレビで彼が「志賀直哉って、大したことない物書きがいましたがね」と本気で発言していたことから察せられる。



また、美術に関しては、息子の一人を絵描きにしたり、「若い頃は自分もよく絵筆を手にしたものだ」という趣旨の発言から、

美術(というか、絵)は分かる、という自信があるのだろう。

しかし、どう思いだしても、石原慎太郎が「トスカニーニの運命が好きだ」とか、

「フィッシャー・ディースカウ(という歌手)の『冬の旅』(シューベルトの歌曲集)はたまらん」

といった発言を聞いたことが無い。死んだ弟と一緒に下手な歌謡曲をテレビで歌ったのを見ただけだ。


全く論理的ではなく、状況証拠だけだが、過去における彼の言動から、彼は音楽にコンプレックスがあり、

だからこそ、東京都交響楽団のメンバーに能力給、などという、バカ丸出しの発想が生まれるのだろう。



この制度の導入により、収入がどれぐらい減ったのか、資料がなくてわからない。

しかし、私は、新宿のガード下付近で「都響をすくおう」という立て札を立てた横で、音楽家自身かどうか分からぬが、

地方の名産品、干物とか、菓子とかを売る露店が出ているのを目撃したことがある。涙が出た。

音楽家にこんな事をさせるのが、世界第二位の経済大国の首都行政か。恥ずかしくないのか。国辱だぞ。

日本の首都の所有するオーケストラは、本来日本一上手い音楽家を集めて然るべきだ。そのためには、カネに糸目を付けない。

それぐらいの意気込みが欲しい。

東京都知事なら、マラソンだけでなく、教養を重んじて貰いたい。

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「フィブリノゲン投与記録「ある」、前回調査の3倍以上に」←どうして、こうなるの?

◆記事:フィブリノゲン投与記録「ある」、前回調査の3倍以上に(2月15日3時2分配信 読売新聞)

薬害C型肝炎問題で、血液製剤フィブリノゲンについて投与記録の有無を問う厚生労働省の調査に、「ある」と答えた医療機関が急増したことがわかった。

前回2004年調査の3倍以上となる約1600か所。このうち約1100か所は前回「ない」としており、

この変化が数字を押し上げた。投与の記録は感染被害を裏付ける重要な証拠となる。感染・患者側が照会しやすくなったことで、

投与を証明できる薬害被害者が推計より増える可能性も出てきた。

フィブリノゲンは出産や手術時の止血剤などとして投与され、薬害C型肝炎の原因となった。

製造販売元の旧ミドリ十字(現田辺三菱製薬)の推計では、約28万人に投与され、このうち約1万人が感染したとされる。

しかし、感染に気付いていない人も多いとみられるため、同省が04年12月、納入先医療機関名とカルテなど記録の有無を調査した上で公表した。

フィブリノゲンの納入先として特定された医療機関は約6700か所。

前回調査では、カルテなどの記録が残っているとした医療機関数は、約7%の約470か所にとどまった。

ところが、同省が昨年11月以降、調査をやり直したところ、「ない」との前回答を改め、

何らかの記録(1994年以前)が保存されているとした医療機関が約1100か所に上った。

前回「ある」としたところも含めると、記録が残る医療機関は全体の20%を超えた。

今回の調査では、カルテや手術記録、分娩(ぶんべん)記録、処方せんなどの有無について前回よりも具体的に質問した。

厚労省では「書類名を具体的に示して聞くなど質問の仕方を変えたため、結果が変わってきたのではないか」としている。

集団訴訟の弁護団などはかつて、記録なしとしていた医療機関に問い合わせ、実際に記録を見つけ出しており、「調査がずさん」と指摘していた。


◆厚労省も、医療機関も本当のことを発表して下さい。

このニュースを要約すると、


  • 2004年に厚労省が医療機関に対して、血液製剤フィブリノゲン投与記録の有無を調査した。

  • その時に「投与記録がある」と答えた医療機関は470か所だった。

  • 2007年(昨年)11月、厚労省が再び調査を行ったら、「何らかの投与記録がある」と、答えた医療機関は1,100か所に増えた。

  • 3倍に増加したのは、医療機関へのアンケートの内容が今回の方が詳細だったから、と思われる。

と、言うことになる。随分マヌケな話である。

厚労省は、
「書類名を具体的に示して聞くなど質問の仕方を変えたため、結果が変わってきたのではないか」

と他人事(ひとごと)のように云っているが、

それなら、何故最初の調査から、「書類名を具体的に示すなど」詳細なアンケートを取らなかったのか。

何しろ、無責任な厚労省のことだ。最初の調査では、故意に具体的に聴かず、医療機関から、

「フィブリノゲン投与記録無し」という回答を提出させたかったのであろう。

今回は、何しろ問題の全貌が明らかになってしまったから、隠し立てすると不味い、ということで、

前回、「投与記録無し」が「投与記録あり」に変わったのだろう。


医療機関の態度もおかしい。

厚労省の調査、多分、「調査票」とか「報告依頼書」が来るのだろうが、

そこにどう書いてあろうが、自分のところで、フィブリノゲンという薬を患者に使ったかどうか、

カルテはもちろん、何を調べればよいか分かるはずだ。
前回は見逃していましたが、今回改めて調べたら、フィブリノゲン投与記録がありました。

ということは、素人が考えてもあり得ない。

前回、ウソをついていたが、急に改心して正直者になった医者が数百人いる、と言うことも考えにくい。

私の想像でしかないけれども、前回調査のときは、「フィブリノゲン投与件数」を低く抑えるために、

厚労省が、故意に「投与記録無し」と医療機関に云わせていたとしか、思えない。

医療機関はそれでも真実を発表できなかったのだろうか。

先日の徳州会宇和島病院のように、保健指定医療機関を取り消されたら、商売にならない。

「お上」には従うしか無い、ということだろうか。

いずれにせよ、厚労省という「お上」の行政のひどさは、散々見てきた。

フィブリノゲン投与による患者数は実際は遙かに多いだろう。

記事にあるとおり、元ミドリ十字、(ミドリ十字は吉富製薬に吸収され、→三菱ウェルファーマ→田辺三菱)田辺三菱の推計では、

フィブリノゲン投与者は8700人の30倍以上の約28万人だそうで、本当ならば、桁違いの大事件である。

毎度、同じ事を書くが、厚生労働省という役所は役に立たないどころか、積極的に有害な役所である。

キャリア組は、国民の健康や生命など何とも思わず、ただ、天下り先を確保するために行動しているからである。

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2008.02.16

「バッハ、同じ曲を異なる楽器」シリーズ/ピアノ曲の管弦楽編曲版

◆久しぶりに取り出したCDで気が付いたのです。

一昨日、「お祝いの音楽」を集めているときに、久しぶりにトランペット・ヴォランタリーというCDを見て、

忘れていたことを思い出しました。このCDは全て名演でお薦めですが、それはさておき、かなり大胆なことをしています。

5曲(トラック)目の「カンタータ第68番「かくも神は世を愛したまえり」~アリア「信じ待つわが心よ」(J.S.バッハ)」の原曲はこうなのです。





非常に美しい、しかし、しっとりと落ちついた音楽ですね。これをアンドレとオルガンの演奏でお聴き下さい。





何と華やかな、音楽になることでしょう。しかし、確かにバッハの音のままなのです。

もう一曲だけ。「トランペット・ボランタリー」の12曲目、「チェロ組曲第4番変ホ長調~ブーレ」の原曲です。





これに、モーリス・アンドレが目を付けたのは、演奏を聴くと分かる気がします。





本当はこの「ブーレ」はⅠとⅡから出来上がっているのですが、ブーレⅡは重音(一度の複数の音を出す)奏法が要求され、

ラッパではそれは無理なので、アンドレは「ブーレⅠ」だけで、まとめています。

しかし、これ聴きようによっては、トランペットの方がオリジナルじゃないか、と言うぐらい良く馴染んでいます。

面白いものです。


◆もう1曲バッハ無伴奏チェロ組曲第1番よりクーラントをチェロ、リコーダー、ホルンでどうぞ。

バッハの無伴奏にはヴァイオリンソナタ・パルティータってのもありますが、先ほど書いた重音奏法が多いのです。

無伴奏チェロ組曲では、比較的、重音が少ない。だから、管楽器の奏者も吹いて見たくなるようです。

これからお聴きいただくのは無伴奏チェロ組曲から「クーラント」という一曲です。

最初にオリジナルのチェロをどうぞ。





音がストンストンと低音に急降下したかと思うと、すぐに上に戻らなくてはいけない。

跳躍と言いますけど、難しいのですね。これをリコーダーで吹いた人がいます。





これは、フランス・ブリュッヘンという、リコーダーの神様みたいな人です。

最後はホルンで吹いたすごい人がいます。どうぞ。





簡単そうに聞こえるのが、名人の証しです。これは、ラデク・バボラークという人です。ベルリン・フィルの首席ホルン奏者です。さすが、音のコントロールが驚異的です。


◆全然、別の話です。ピアノ曲を管弦楽曲に編曲したもの。メンドクサイ曲じゃないです。

世の中には、編曲という技術がありまして、色々な編曲のパターンがありますが、

今日は、ピアノ曲をオーケストラ用に編曲したものを、二曲、ピアノとオーケストラ両方並べました。

ピアノ→オーケストラの最高傑作は、多分「展覧会の絵」(ムソルグスキー作曲、ラベル編曲)ですが、

あれは、独立して取りあげないともったい無いぐらい、話題の宝庫ですので、今日は止めておきます。

今日は、もっとお馴染みの、古くから「泰西名曲」として親しまれてきたものです。


1曲目。シューベルトのピアノ連弾曲「軍隊行進曲」。ホントは3曲あるのですが、一番有名な曲にしました。

まず、ピアノでどうぞ。





ピアノの「おさらい会」などで弾いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

元気よく始まりますが、中間部は、何ともの悲しいのでしょう。

これを、オーケストラでどうぞ、テンポ速めです。これもいいな、と思いました。





書き忘れましたが、この曲誰が、管弦楽版に編曲したのでしたっけ?調べたけど分かりませんでした。スイマセン。

今日の最後です。これも皆さんお聴きになったことがあると思います。

ウェーバーの「舞踏への勧誘」。まず、ピアノで。





これはこれで見事な作品ですが、これをベルリオーズがオーケストラ版に編曲しました。





いいですねえ。華やかな踊りになるまえ、チェロとクラリネットの掛け合いがあります。

チェロが男性で、クラリネットが女性です。

「お嬢さん、私と踊っていただけませんか」

とチェロが訊くと、

クラリネットのお嬢さんは、最初、はにかんで断るわけです。

そこで諦めずに再び「舞踏へのお誘い」をし、女性も遂に応じる。華やかな舞踏が始まる。

最後は再びチェロとクラリネットの会話があります。
「お嬢さん、ありがとうございました。楽しかったです。」

「いいえ、どういたしまして。私もです」

というわけです。私の想像じゃないのです。この曲の常識。

ピアノだと、男性も女性もはっきりしないけど、オーケストラで演ると非常に明らかですね。

色々、載せましたが、気が向いたらお聴きいただければ幸いです。

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2008.02.15

「日経平均558円高で大引け、今年最大の上げ幅」←朝、発表された10-12月期のGDPが良かったからなんですけどね・・・。

◆記事:日経平均558円高で大引け、今年最大の上げ幅 (2月14日15時20分配信 読売新聞)

14日の東京株式市場は、内閣府の発表した国内総生産(GDP)が高い成長率となったことを好感して、今年に入って最大の上げ幅となった。

日経平均株価(225種)の終値は、前日比558円15銭高の1万3626円45銭で、

07年からでも2番目の大きさで、5日以来、約1週間ぶりに1万3600円台を回復した。

東証1部銘柄の91%が値上がりし、東証株価指数(TOPIX)も大幅上昇して47・09ポイント高い1332・44となった。

朝方に発表された2007年10~12月期のGDP速報と、前日に米国で発表された1月の小売り売上高が、

ともに市場の事前予想を大きく上回ったことが株高の要因だ。市場関係者に、日米双方の景気の先行き不安が後退したと受け止められた。

前日の米株式市場に続き、この日のアジア各市場も軒並み上昇し、外国為替相場が円安・ドル高方向に進むなど、買い材料がそろった。

ただ、東証1部の出来高は約21億8900万株、売買代金は約2兆5000億円と、活況の目安である30億株、3兆円を大きく下回っている。

市場関係者には、「ヘッジファンドが3月の期末を前に、株を処分するために売りを増やすとの観測があり、

このまま本格的な回復軌道に乗るかどうか、わからない」(新光証券の瀬川剛エクイティストラテジスト)との見方も出ている。


◆コメント:GDP(国内総生産)の伸びは輸出によるもので、家計の消費支出は全然増えていないのです。

四半期毎にGDP(国内総生産)の速報値(後で、確定値が出る)が発表されます。

経済統計は色々な役所から発表されるのでややこしいのですが、GDPは内閣府の統計情報・調査結果を見るのですが、

これをじっと見るのは面倒臭いでしょうから、かいつまんで要点を述べます。


GDPを押し上げた「寄与度」を部門別に見ると、専ら企業なのです。総需要のうち、企業の設備投資や純輸出が+0.9となっています。

一方、家計の需要(個人消費や住宅投資)はどうだったかというと、マイナスなのです。

さらに、個人消費は最近5四半期、プラスはプラスなのですが、+0.2程度ですから、殆ど変わっていない。

GDPと同じ2007年10-12月期の名目雇用者報酬(=名目賃金×雇用者数)を見ると、前年同期比、やはり、+0.2%。

会社ばかり儲けて、給料を上げないから、企業収益が家計に反映されないのは当たり前で、個人消費が伸びないのも当たり前です。

個人消費というのは、GDPの大体半分、55%を占めるのです。これが活発になることはものすごく大事なのです。

また、企業が儲かっている、ということを書きましたが、主たる儲けは、輸出から得たものなのです。

最大の輸出国アメリカは、リセッション(景気後退)する可能性が高いと言われてます。

サブプライムもその大きな要因です。


だから、今日のGDP良好→株高騰は、長く続かないよ、と、大抵のエコノミストが言っています。

そうでしょうね。私のような素人でも分かるんだから、プロの予想屋さんは、そう言うでしょうよ。

景気のいい話ではありませんが、実際に景気が悪いのですから、それを直視しなければ、いけません。


それにしても、アメリカさん、サブプライムローンを何とかしてよ、公的資金を入れるとか。

昨日、シティとか、バンカメとかが、

「住宅ローンの返済に行き詰まった借り手に対し、最大30日間持ち家差し押さえの執行を停止して借り換えなどを促す住宅ローン支援策を共同発表した。」

というニュースが流れたけど、誰も何とも思わない。そんな、チマチマやってたんじゃダメですよ。

米国の不良債権が債券化されて(結果的に不良債権になったのだけど)世界中に出回っているから、

みんな迷惑しているんだよ。公的資金でも何でも入れて早く償却しろ。一度には無理だろうけど。

なるべく早く。

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2008.02.13

祝!合格 お祝いの音楽集

◆Kenさんのお嬢さんが第一志望の高校に合格なさったとのことなので、今日は特別。

いつも、JIROの独断的日記ココログ版で音楽のことを書くと、

親切で、誠に的を射たコメントを下さる、最早アマチュアの域を超えているアマチュア音楽家のKenさんのお嬢さんが、

見事に第一志望の学校に合格なさったとのこと。誠におめでたい。お嬢さんはプロについて、トロンボーンを熱心に勉強しておられる。

つまり父娘(他にご令息もおられるが)、皆さん音楽を愛する方なので、お祝いの気持ちを音楽に込めて伝えたい。

Kenさんのご家庭だけでなく、今頃全国で合格の喜びに浸っているであろう、受験生諸君にこれを捧げる。

残念な結果だった受験生も日の出は必ず来る(冗談で書いているのではない)と信じて聴いて頂きたい。


◆ヘンデルから、「ハレルヤコーラス」「王宮の花火の音楽」など、

受験合格を祝う音楽というものはないですけど、おめでたい雰囲気の音楽を集めました。

はじめは、ヘンデルのオラトリオメサイアから、「ハレルヤ・コーラス」です。これは神を讃える音楽ですが、今日は理屈抜き。





これは、日本人のバッハ(ないしバロック音楽)研究家で自ら、オルガン・チェンバロを演奏する、鈴木雅明氏の指揮による演奏です。


さて、次に、お祝いと言ったら金管ですよね。どれを聴いて頂こうか(腕が鳴る・・)。

いつも、ジャーマン・ブラスを聴いて頂いていますが、金管アンサンブルの始祖とも言うべき、英国の、

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)の古ーいCD、私が20年ぐらい前に初めて買ったCDがあります。

残念ながら、今は品切れだそうですが、水上の音楽/王宮の花火の音楽 からいくつか。

ヘンデル「オケーショナル・オラトリオ」から「マーチ」





終わり近くの高らかに鳴り響くピッコロトランペットがいいですね。マイケル・レアードという方です。


次は、「王宮の花火~」から、「歓喜」





いいですねえ。何十年の時を経ても、今なお、惚れ惚れする音。さて、PJBEの最後は「ファイナル・メヌエット」です。





素晴らしいですね。


◆ジャーマン・ブラスによる、そのものずばり、ショスタコービチ「祝典序曲」

説明は今日は省きます。ショスタコービチは20世紀の旧ソ連の作曲家、20世紀最大の大家の一人。

その人の曲をジャーマン・ブラスが、自分たち用に編曲して吹いています。これも見事です。





あまりくそ真面目でもしょうがないから、1曲ふざけましょう。ディキシーみたいなの。

バーボンストレートパレード。





なかなか楽しいでしょ?半分クラシック、半分は、色々。ベスト・オブ・ジャーマン・ブラス「エッセンシャル」でお聴きになれますよ。


◆少し、しんみり、そして再び華やかに。

さぞかしホッとしておられるであろう、Kenさんや全国の親御さんの心が安らぎますように。

テレマン作曲トランペット協奏曲ニ長調 より、第一楽章。





やっぱり、お祝いだから、華やかなモーリスアンドレの高音を。第四楽章





唯一無二の音だと思います。これは、 トランペット協奏曲集で聴くことが出来ます。


◆最後はKenさんのお嬢さんがトロンボーンを始めるきっかけとなった、「スウィングガールズ」コンサートから「シング・シング・シング」

Kenさんが前回、コメントに書いて下さったので知ったのですが、お嬢さんが本気でトロンボーンを習い始めたきっかけが、

2004年の映画「スウィングガールズ」だったとのことです。あの映画、私も気に入りまして。DVDプレミアム・エディションを持っているぐらいでございます。

これは、2004年12月28日に都内のホテルで催された「SWINGGIRLS・FIRST&LAST CONCERT」の時の模様です。ホントに吹いてます。

NHKの朝ドラ「ちりとてちん」で活躍中の貫地谷しほりさんもふいています。

トランペットの高音が出たり出なかったりで、苦労してます。ボリューム大きいです。すこし絞った方が良いかも。



そりゃ、演奏としては、一番ヘタクソなんですけどね。映像を見るとあんまり一生懸命に吹いているんで、その健気さに泣けてくる(笑)

Kenさん、Kenさんのお嬢さん、全国の入試合格者の皆さん。そうでない方も、たまには、なるべく全てを忘れて、

この記事に載せた音楽を聴いて頂きたいと思います。

Kenさん、お嬢さんには、おめでとうございました、と改めて申し上げます。

それでは。

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2008.02.12

「地域医療の混乱は必至 宇和島徳洲会の指定取り消し」また、厚労省のバカか。

◆記事:地域医療の混乱は必至 宇和島徳洲会の指定取り消し(2月12日13時28分配信 産経新聞)

宇和島徳洲会病院の保健医療機関指定の取り消しが決定的になった診療報酬の不正請求問題。取り消しになれば、

3割負担の医療費が、原則全額、患者側の自己負担になる。入院患者らの大半は転院せざるを得ない状況に陥り、地域医療の混乱は必至。

さらに腎移植の専門家の万波誠医師の保険医登録の取り消しも、万波医師に頼り切っている患者らが多いだけに衝撃が大きい。

同病院は泌尿器科や内科、外科など9の診療科があり、病床数は300。現在、入院患者は約200人、外来患者は1日平均約140人。

この地域で200人もの入院患者の受け入れを模索するのは極めて難しく、通常の外来診療で、かかりつけの医師の変更を余儀なくされる患者も多く出てきそうだ。

患者が医療費の全額負担に耐えられない場合、健保組合などに自己負担(3割)以外の医療費を請求できる制度が存在するが、

この制度が適用されるのは「やむ得ない場合に限り」との条件が付いており、患者全員に適用される可能性は極めて低いという。

同病院の患者の約3割は泌尿器科を受診しており、こうした患者は不安を隠さない。

腎不全の妻(51)を救うため平成12年、万波医師の執刀でみずからの腎臓を提供した松山市の会社員、井手広幸さん(50)は

「今の平穏な暮らしがあるのは先生のおかげ。これからだれを頼れというのか」。

日本移植学会などが病腎移植を批判するなか、この移植への理解を求め井手さんが始めたブログには、

これまでに13万件を超すアクセスがあるという。井手さんは「不正なことはたださなくてはいけないが、

国は『移植の機会を増やしてほしい』という患者の願いに耳を傾けてくれないのか」と憤りを隠さない。

万波医師を支援するため、18年11月に結成された「移植への理解を求める会」の向田陽二代表(50)も

「病院や万波先生たちへの処分には患者の生死がかかっている。患者の視点で地域医療や移植医療の全体を考えるのが行政の役割ではないか」と訴えた。


◆コメント:一人の医師にペナルティを与えるために、病院全体に保健が使えなくなる、ということです。

病気の腎臓でも使えるものは使うべきだ、と日本では異例の移植手術を多数手がけ、

患者からは感謝され、全米移植外科学会から講演の招待を受けたココログはこちら)万波医師のことは、リンク先に書いた。

しかし、日本の移植学会や、厚労省はどういう訳か気に入らないらしい。


そこで、万波医師にペナルティを加えようというのだが、何と万波医師を保険医取消にするばかりでなく、

同医師の勤務する、宇和島徳洲会病院に対する保健指定医療機関指定を取り消すという。

要するに、宇和島徳洲会病院に通院、入院している患者は突如全額自己負担になるのだ。

厚労省という役所は、昨日書いたけれども、リタリンの効能からある日突然「うつ病」を取り消したり、

研修医のアルバイトを禁止したりココログ)、今回のこの措置のように、
そんな通達を出したら困る人間が大勢いる事を分かっているのに、故意に断行する。

国民を困らせるためにあるような役所だ。この措置は殆ど「残酷」である。

なお、万波医師の病気腎臓移植に関する見解は医師の間でも分かれるようで、

前回、同医師の記事を書いたとき、ドクターと思しき方から、

「移植でまず考えなければならないのは、ドナーの安全だ。」

というご意見を頂戴した。移植はドナーがいて初めて成り立つのはいうまでもないが、そのドナーがたりないのでしょう?

死体腎移植は増えないのでしょう。普通の生体腎移植も、誰でもという訳にはいかないのでしょう?

だから、万波医師は病腎移植を始めたのでしょう?

病腎移植に反対するセンセー方。それでは、どうすれば、ドナーを増やせるかという建設的な意見はないんですか?

専門の医師は、人工透析の患者さんが如何に不便な日常を送っているか、我々より、ずっと良く知っているはずでしょう?

透析に変わる手段は、移植しかないのですよね。それを増やそうとしないのは、職業人として怠慢ではないでしょうか。

万波先生を批判するのは簡単でしょうけどね。

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2008.02.11

2月11日(月)21時02分付 毎日新聞精神医療取材班へのメール--リタリン報道に関して(注:3回目)

◆毎日新聞社ウェブサイト「お問い合わせ」から送ったコメント全文

精神医療取材班の「リタリン」報道について。

3回目のメールになります。JIRO(←実際は実名を記載)といいます。

御社・精神医療取材班は過去数年に亘り、盛んに「反・リタリンキャンペーン」をおこなっていました。

その甲斐があって(?)昨年10月26日を以て、リタリンの適応はナルコレプシーだけになりました。

御社は大得意でしょうが、それまで、リタリンを正しく服用していた遷延性・難治性うつ病患者は大変に困っています。



前回、御社にこの欄からコメントを送ったのは昨年の12月6日です。

その前日、複数の遷延性・難治性うつ病患者が、リタリン製造販売元のノバルティス・ファーマが、リタリンを処方出来る医師・薬局を登録制にすることに対して、

東京地裁に仮処分の申し立てを行いました。

12月6日のコメントでも書きましたが、少なくとも全国紙のうち、読売、朝日は、この事実を報道しました。

ところが、「リタリン報道」に関して最も「熱心」だった御社は、この事実を無視しました。

患者が裁判所に仮処分を申し立てるということは、ただ事ではありません。

これは、真面目にリタリンを服用していた患者が、処方をうけられなくなっていかに困っているか、を端的に表す重要な事実です。

にも関わらず御社が彼らの行動を報道しなかった合理的な理由を教えて頂きたい。それが私の12月6日のコメントの内容でした。

この問いに対して、御社からは、二ヶ月経っても何の返事も頂けません。これはどういうことですか?

答えられないのでしょうか?

都合が悪いから無視しているのでしょうか。



10月29日の毎日新聞紙面に掲載された「開かれた新聞:委員会から 10月度」を読むと、

「開かれた新聞委員会」各委員の批判的コメントが載っています。

◇効果と副作用のバランスを--柳田委員

一部の精神科医が十分な診断をしないで向精神薬を処方している実態を、報道によって告発することは重要だ。しかしその場合も、精神科の診療、特に薬物療法の全体的な状況や、効果の出ている患者の実態などについて、十分に目配りの利いた記事を構成すべきであろう。そうしないと、効果の出ている患者を混乱させることになりかねない。薬は効果と副作用のバランスをどうとるかが重要。特に精神疾患やがんなど、薬の使い方が難しい分野ではそのバランスの問題をおさえて議論していることがわかるような記事にしてほしい。


◇ずさんな診療実態、浮き彫り--田島委員

リタリンをめぐる一連の毎日新聞の報道は、この問題の現状と背景を多面的に伝えていて有益である。特に、依存症の遺族や凶悪事件への発展のケースなども含む乱用実態や、ずさんな処方を繰り返す医師や医院の診療実態が丁寧な取材によって浮き彫りになったと思う。遺族取材などにより、うつ病への適用を容認してきた国の対応の遅さも指摘しているが、今回の流通制限などの改善にとどめず、製薬会社や薬事行政の構造的な問題など掘り下げた解明も望みたい。他方でリタリンの効用、服用患者への配慮にも続報が欲しい。


◇「救われた人」への配慮必要--玉木委員

毎日新聞の一連の記事は、覚せい剤の代用品として使われることを知りながら、安易にリタリンを処方する病院に警告を発し、併せて依存症の怖さを知らしめるものだ。重要だが、それだけだと、リタリンが覚せい剤同様の恐ろしい薬品という印象になる。実際にリタリンを服用している患者には、ショックも大きいだろう。もちろん、リタリンの適正な処方で救われた人も多いはずだ。そういう観点からのフォロー記事がないのは、やはり配慮に欠けているように思える。「偏っている」という読者の批判を重く受け止めるべきだ。


◇重要な報道、全体像の整理を--吉永委員

向精神薬リタリンの一連の記事は、さまざまな問題点を明らかにしたが、提起される事柄が多岐にわたっていて多少混乱したことは否めない。薬そのものの依存性の問題、処方の安易さの問題、安易に処方する医師の問題、乱用する者の問題、医師法や医師の処方権の問題、うつ病に使用される日本の問題などが次々に提示され、部分的に読んだ場合、全体像がつかみにくい。そのため正しく処方された場合の効能に誤解を生んだ。重要な報道内容でもあり、きちんと整理してまとめた形の特集でも組んでほしい。(注:水色文字は引用者による)

いずれの委員も、リタリンを正しく服用していた患者に対する配慮が欠けているという趣旨の意見を述べています。

これに対して、毎日新聞は
◇有効な防止対策を追求

リタリンの乱用による副作用被害は極めて深刻です。その背景には、患者を多く集めるために安易に処方する一部の医療機関の存在があります。リタリンをはじめ、向精神薬の乱用に歯止めをかけるにはどうしたらいいのか、医療機関や製薬会社、行政に有効な対策を求めていくことが報道の狙いです。

80年代以降、リタリンが、うつ病に効くという臨床試験の結果はなく、うつ病への適応削除を決めた厚生労働省の審議会でも異論は出ていません。とはいえ、「リタリンによって何とか日常生活を送っている」という患者が少なくないのも現実です。乱用防止はもちろんですが、こうした人たちの苦しみに応えるためにも精神医療、薬物治療はどうあるべきかをさらに掘り下げていこうと考えています。【東京本社社会部長・斉藤善也】

と 釈明していますね。

社会部長は、
「『リタリンによって何とか日常生活を送っている』という患者が少なくないのも現実です。乱用防止はもちろんですが、こうした人たちの苦しみに応えるためにも精神医療、薬物治療はどうあるべきかをさらに掘り下げていこうと考えています。」

と書いている。「リタリンによって何とか日常生活を送っている」という患者が少なくないことが分かっていて、

「こうした人たちの苦しみに応えるためにも精神医療、薬物治療はどうあるべきかをさらに掘り下げ」ていこうと考えている と言っていたにも関わらず、

リタリン登録制が実施されてから一ヶ月以上が経過しています。

それ以前リタリンの適応からうつ病が外されてから3ヶ月以上を経ています。

毎日新聞は、リタリンを急に断たれて今なお、日常生活に支障をきたしている、かつての「真面目な(処方通りに服用していた)」リタリン患者の窮状を全く報道しないではありませんか。

また、リタリンは難治性・遷延性うつ病に有効だ、と主張する医師は私の知る限りでも少なからずいます。このような声は一向に取りあげない。無責任ではないでしょうか。

ご回答をお待ちしております。

(氏名)(略)(←実際は以下全て実名、住所等記載して送付)

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【音楽】マニアックなのですが、どうしてもお薦めしたい、“Trumpet Acrobatics”。TowerRecordで買えるようになりました。

◆ジャーマン・ブラスのトランペット奏者兼編曲者、マティアス・ヘフス氏。

昨年来、何度も、ここでご紹介している、ジャーマン・ブラスという金管アンサンブルがあります。

このアンサンブル用の編曲をし(編曲というのは作曲と同じぐらい理論的な勉強と、センスが必要なのです)、

自らも、トランペットで中心的なパートを担当している、マティアス・ヘフスという人物がいます。

何度、載せたか分かりませんが、元々、ヴィヴァルディのソロ・ヴァイオリンの為の協奏曲を、バッハがチェンバロ独奏用に編曲した、

BWV972という作品があり、それをヘフス氏が、ジャーマン・ブラス用に編曲しているものをお聴き下さい。

ここで、ソロ・トランペットを吹いているのが、ヘフス氏です。

第一楽章です。





第三楽章です。





お馴染みの方は「またかよ」と思われるでしょう。ごもっとも。すみません。

ただ、私は、この曲のこの編曲、演奏を昨年初めて聴いてから、取り憑かれたようになっておりまして、

何百回聴いたか分からないのです。完全に私の感動のツボに合っているようなのです。何度聴いても飽きないのです。

この演奏は、バッハ・イン・ブラスで聴くことが出来ます。

ほぼ、同じプログラムのDVD、ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハもあります。


◆ヘフス氏のソロ・アルバム、トランペット・アクロバティックスというCDが出ました。

前段のバッハで、見事なピッコロ・トランペットのソロを吹いているヘフス氏が、ソロ・アルバムを出しました。

早くご紹介したかったのですが、極めて限られたルートでしか入手できなかったのです。

それが、数日前から、TowerRecordで買えるようになりましたので、改めてご紹介します。

Trumpet Acrobaticsです。

ちょっと面白い趣向でして、伴奏がピアノでもオルガンでもオーケストラでもない。サロン・ミュージック風なのです。洒落てます。

まずは、ヴァイオリンのハイフェッツの十八番だった、ホラ・スタッカートという曲をお聴き下さい。上手い。とにかく上手い。





この曲を今まで一番上手くトランペットで吹いたのは、既に故人となった、ロシアのチモフェイ・ドクシツェルという人でしたが、

ヘフス氏の方が上手い。始まってすぐ、トリルの後の「シソファソ・シソファソ・シソファソ・シソファソ」という音型はラッパで吹くと、

ものすごく難しいのです。ヘフス氏は、唖然とするほど上手い。



もう一曲は、上手いラッパ吹きが皆やりたがる、アーバンという人が書いた「ベニスの謝肉祭変奏曲」です。

今までも、ロシアのセルゲイ・ナカリャコフというかつて美少年で今はオッサンになってしまった人とか、

ジャズが本職だけどクラシックも吹く、ウィントン・マルサリスというラッパ吹きが録れていますが、

いずれも、「テクニック誇示」の感を免れませんでした。

これに対して、マティアス・ヘフスは、勿論テクニックはものすごいのですが、音楽より前にテクニックが見えることがなく、

まず、音楽が聞こえます。大人の演奏だと思います。お聴き下さい。





如何でしたか。ラッパなぞ興味が無い、という方にも是非聴いて頂きたく、敢えて、1日分のブログを、

このアルバムの紹介に充てました。関心を持って頂けたら大変嬉しいです。

それでは。

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2008.02.09

「<経産省>北畑次官が『デイトレーダーはばかで強欲で浮気』」←この種のマスコミ報道で気をつけるべき事。

◆記事:<経産省>北畑次官が「デイトレーダーはばかで強欲で浮気」(2月8日20時57分配信 毎日新聞)

経済産業省の北畑隆生事務次官が1月に開かれた講演会で、短期に株式売買を繰り返す「デイトレーダー」や投資ファンドについて、

「ばかで強欲で浮気で無責任で脅す人」などと発言したことが8日、分かった。北畑次官は「不適切な発言で、申し訳ない」と釈明したが、

甘利明経産相が同日の閣議後会見で「若干過激な、誤解を生むような表現を使った」などと苦言を呈した。

講演会は、経産省所管の財団法人・経済産業調査会の主催で1月25日に東京都内で開かれ、会員の企業関係者ら約130人が出席した。

北畑次官は講演会でデイトレーダーについて「競輪場か競馬場に行っていた人が手数料が下がったので、パソコンを使って証券市場に来た」と批判。

「会社の重要な議決権を与える必要はない」と指摘し、デイトレーダー向けとして「無議決権株式」の上場を主張したという。

また、株式を長期保有する機関投資家と、高額な配当を迫る投資ファンドなどを引き合いに出し、「同じ株主でも、いい株主と悪い株主に分かれてきた」と発言した。

北畑次官は8日取材に応じ、「会員だけの講演会と勘違いしていた。難しい話なので、聴衆の関心を引くためにおもしろおかしく発言してしまった。

不適切な部分だけ引用され、つらい思いをしている」と説明した。

一方、甘利経産相は、同次官から謝罪を受けたことも明らかにし、「部分的な引用で曲解されないことが大事」と語った。


◆コメント:発言の一部だけを読むのではなく、文脈を確かめることだ。

最初に断っておくが、私は北畑次官を擁護するつもりも、非難するつもりも無い。

この発言自体は、ひとまず、どうでも良い。マスコミの報道をどう読むべきか、について書こうとしている。

ちょうど1年前、当時の柳澤厚労相が講演で、「女性は産む機械」と発言した、といって、散々叩かれた。

その時にも私は同じ事を書いたココログはこちら)。

マスコミはこういう場合、原発言をそのまま紙面に掲載せず、物議を醸しそうな言葉をピックアップしてアレンジするのである。

北畑次官の発言のスクリプトはまだ、見つからないので、昨年の柳澤厚労相の発言を例にとると、実はこういうことだ。

【産経新聞】女性は「産む機械」柳沢厚労相
柳沢伯夫厚生労働相は27日、松江市で開かれた自民県議の決起集会で、

「産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と女性を機械に例えて少子化問題を解説した。

柳沢氏は「これからの年金・福祉・医療の展望について」と題し約30分間講演。

出生率の低下に言及し「機械って言っちゃ申し訳ないけど」「機械って言ってごめんなさいね」との言葉を挟みながら、

15-50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と述べた。

厚労省は昨年12月、人口推計を下方修正。

この時、柳沢氏は「子供を持ちたいという若い人たちは多い。その希望に応えられるよう、できる限りの努力をしていきたい」と話していた。

(2007/01/28 03:40)

よく読めば分かるとおり、「女性は子供を産む機械」という言葉は、発していない。確かに政治家としては、不注意であるけれども、

この発言が大騒ぎになったのは、マスコミが恣意的に、柳澤発言の単語を巧みに組み合わせて、あたかも、柳澤氏が、
「女性は子供を産む機械だ」

と、断定的、恣意的、差別的発言を積極的、挑発的に行ったような印象を、世間に与えたからである。


◆「ホロビッツはヒビの入った骨董品」の原発言と報道。

私が、初めてマスコミのこのようなスタンスに気付いたのは、ホロビッツというピアニストを巡る報道を見たときである。

ホロヴィッツという20世紀を代表する名ピアニストが晩年(1983年)、初めて来日した。

その時の演奏は、後で判ったことだが、風邪薬か何かを本番前に飲んでいたことなどが原因で(と言われている)ボロボロだった。

普通のピアニストならば、「カネカエセ!」の怒号が飛んでもおかしくないぐらい。始めから終わりまで、全部ミスタッチだったと言って良い。



その時会場に来ていた、音楽評論家の吉田秀和氏にNHKがインタビューしたとき、

氏は次のような(細部まで正確ではないが、かなり近いと思う)感想を述べた。

「僕はね。人間をモノに例えるのは嫌いだけれども、敢えて言えばこういう音楽家は骨董品の壺みたいなものでね。古くて多少汚れていても、マニアからすれば、たまらない。垂涎の的。

しかし、普通の人にしてみればただの古い壺なんですよね・・・・。ただねー・・・。骨董品としても・・・、ちょっとヒビが入ったねぇ・・・。残念です。もう十年早く聴きたかった」

これをマスコミは、
「吉田秀和氏がホロヴィッツを『ヒビが入った骨董品』と酷評」

と、報道した。マスコミによる「アレンジ」とはこういうことなのだ。

「・・・ただねー・・・。骨董品としても・・・、ちょっとヒビが入ったねぇ・・・。」

という、吉田氏のためらいがちな、批評と、
「ホロヴィッツはヒビの入った骨董品」

を比べると、明らかに後者には、殆ど「問答無用」の攻撃的意図が感じられる。

しかし、繰り返すが、吉田秀和氏はそう言う直裁的な表現はしていなかったのである。

この後、もっぱら「ヒビの入った骨董品」という言葉が独り歩きをしてしまった。

ただ、話題が多くのひとの関心のない、「クラシック音楽」という分野での出来事だったので、全く騒ぎにはならなかったが。

吉田発言も柳澤発言もマスコミが、原発言を形を変えて、センセーショナルなセンテンスにアレンジしているという点では全く同一である。

センセーショナルに仕立て上げた方が、新聞は売れるし、テレビは視聴率が上がる。

我々は、マスコミ報道には、非常に頻繁にそのような恣意が含まれていることを勘案して記事を読み、ニュースを聞くべきなのである。

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メンデルスゾーン生誕199年でした。2月3日は。「真夏の夜の夢」、「スコットランド」、「メンコン」

◆銀行家の家に生まれて恵まれた環境に育ったことに悩んだ真面目な人です。

ヴァイオリン協奏曲で有名なメンデルスゾーン(1809-1847)は、ハンブルクの裕福な銀行家の息子として生まれました。

ユダヤ系ドイツ人です。どうして、ユダヤ人てのはこれほど優秀なのかね。

有名な作曲家の殆どはユダヤ人と極論しても良いのではないかと思います。

裕福な家に生まれた、と聞いて、「なんだ、エエトコ坊っちゃんか。」と言わないで下さい。

この人は紛れもなく天才ですが、恵まれた育ち方をしたことに悩んでいたのです。

モーツァルトもベートーヴェン(モーツァルトよりは多少マシ)も、シューベルトも貧乏で苦しみました。

「苦難の中からでなければ、真の芸術は生まれないのではないか」

それがメンデルスゾーンの悩みでした。もう一つの悩みは、彼の家系は若くして突然死する人が過去に何人も出ていました。

フェリックス・メンデルスゾーンは、自分も若くして突然死ぬのではないか、という恐怖を抱いていました。

それは、残念ながら現実となりました。メンデルスゾーンはわずか38才でこの世を去りました。

しかし、この早熟な天才が書いた音楽は永遠の輝きを、今なお、保っています。


◆劇付随音楽「真夏の夜の夢」から序曲と結婚行進曲

劇付随音楽とは要するに今で言えば、ドラマのBGMです。

「真夏の夜の夢」は、シェークスピアの戯曲ですが、そのドイツ語訳を読んだメンデルスゾーンは、

この芝居に音楽を付けたくなりました。ふと思いついて序曲をピアノ連弾用に書きました。

後にこれをオーケストラ用に編曲しました。とにかく最初に書いたのは17才のときです。

17才ですよ。今の日本だったら、高校2年です。それほど若い男の子が書いた音楽です。

メンデルスゾーン作曲劇付随音楽「真夏の夜の夢」より、序曲です。再生開始3分後あたりから、

聞いたことがある方、多いと思います。





もう、完全に完成された作曲家の音がしますね。これが天才ってものなのでしょう。

同じ「真夏の夜の夢」から、「結婚行進曲」です。最後まで聞いた方、意外に少ないのではないでしょうか。





結婚式であろうが無かろうが、非常に絢爛豪華な音楽ですね。

この演奏はアンドレ・プレヴィン指揮、ウィーン・フィルです。


◆交響曲第3番「スコットランド」から第二楽章、スケルツォ。クラリネットが活躍します。

メンデルスゾーンは全部で5つのシンフォニーを書いていますが、この第3番が一番遅く、1842年に完成してます。

第2楽章はスケルツォで、始まってすぐに、クラリネットソロが目立ちます。これ、好きなんですよ。





CDはいくらでもありますけど、この演奏はオットー・クレンペラーという往年の大指揮者が、

英国のフィルハーモニア管弦楽団を振ったものです。

好みは人それぞれですが、私は名盤だと思っています。


◆ヴァイオリン協奏曲より第一楽章

何だかんだ言っても、メンデルスゾーンの名を歴史に残した最大傑作は、日本では「メンコン」の愛称で呼ばれる事が多い、

ヴァイオリン協奏曲でしょう。わずか1小節の前奏のあと、いきなりソロ・ヴァイオリンが奏でるメロディーは、

背筋に寒気が走り、本当に身体が震えるほど美しい。よくもまあ、人間がこれほど美しい音楽を書いたものだと思います。





私はこの演奏が好きなんです。フランク・ペーター・ツィンマーマンというドイツ人。

何故か最近あまり話題に上りませんが、日本に来たことがあります。ベルリン・フィルのソリストに呼ばれたこともある。

クラシック・ファンは、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲には強い思い入れがある人が多いので、人によって、皆、お薦めが違うと思います(笑)

事情が許せば、色々な人の演奏を聞き比べてみると面白いでしょう。まだ、私は聞いたことが無いのですが、五嶋みどり=ベルリン・フィルも絶賛されています。

流石に、一週間終わると疲れますな。今日はこの辺で失礼します。

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2008.02.08

人や物事は、様々な観点から評価するべきである。

◆一般論として、人が一回何か失敗したからといって、全人格を否定するのは幼稚である。

読者諸氏はご承知だろうし、本人にも気の毒だから、名前は出さないが、ある芸能人が一回の失言を責められて、大騒ぎとなっている。

というか、一般のカタギの世界では誰もそんなことを話していないのに、メディアは、あたかも日本中がその芸能人の発言を白眼視しているように騒ぐ。

それを見て、そのまま信じてはいけない。民放は視聴率を稼ぐ為なら何でもするのである。

そうでなければ、何故、夕方のニュース番組の中で「行列の出来るラーメン屋」(ちょっと古いが、要するにその類の企画)を取りあげる必要があろうか?


くだんの芸能人の発言は、放送の中でのものである。芸能人、所謂有名人、アナウンサーの類は、パブリック・スピーカーと呼ばれる。

不特定多数が彼又は彼女の言動を見聞きする。従って、パブリック・スピーカーは、出来る限り想像力を動員して、視聴者(聴取者)の様々な感受性を考慮すべきである。

今回の芸能人はその点においてやや、軽率であったかもしれない。

しかし、いくら、パブリック・スピーカーといえども、人の子であるから、失言することはあるだろう。

読者諸氏の中に、「私は生まれてこの方、失言をしたことが無い」という方がおられるだろうか。

ある人物が一回失言したからと言って、全人格を否定するが如く攻撃するのは幼稚である。


人間は多面的に観察し、評価するべきである。

私は、部下の人事評価をするときには、T字型の表を手書きで作る。可能な限り感情を排除して、右にその人の長所を、

左側にその人の短所を書き込んでゆく。頭の中だけで考えるとどちらかに偏りがちになるが、紙に書くとはっきりする。

この簡単な方法が、少なくとも私にとっては、最も公平な評価を可能にしてくれる。


◆世の中は特定の誰かの為に存在するのではない、という当たり前の事を認識するべきである。

騒動となった芸能人の話はひとまず、前段で終わりである。


近ごろあまりニュースで騒がないから忘れがちであるが、中学生や高校生がイジメを苦に自殺するという事件が後を絶たない。

このとき、イジメる側の言い分を聞くと、要するに被害者(いじめられた側)が何となく虫が好かないからということである。

これを話し合いで解決しましょう、とは良く聞く言葉だが無駄である。教えるべきは、「虫の好かない奴がいるのが人の世だ。」という事実である。

この世の中は、誰か特定の個人や集団の「為に」存在しているのではない。誰のためにも存在していない。

だから、世の中には自分の気に入らない人物がいて、自分を嫌う人間がいるのが当たり前で、それは誰にとっても同じなのだ。

社会に出れば、気にくわない人間と毎日顔を合わせて仕事をしなければならないことはざらである。皆がお互いに我慢し合って世の中が保たれている。

気にくわない人間がいて、自分の気に入るようになれ、という要求をすることは、自分の自我の価値が相手よりも上位に位置すると考えているのである。

要求された側にしてみれば、その要求に妥当性は認められない。当然である。

自分と他人とは別の自我である。他人が気に入らないからといっていじめたり、感情的に接するのは、自己と他者の区別が出来ていない、

幼稚な人間のすることである。

読み返してみたら、あまりにも当たり前の事しか書いていないので、少々恥ずかしいが、これにて擱筆することとする。

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2008.02.06

アメリカの大統領選の仕組みってのは、毎回、忘れるね。

◆スーパーテューズデーで選ばれたのは、代議員である。

アメリカ合衆国の大統領選挙は4年に一回でしかも、よその国の話なので、毎回調べるのですが、必ず忘れますねえ。

さて、米国大統領選挙(以下、「大統領選挙」と記す)は間接選挙です。

今年は1月から始まってますが、通常2月ごろから2大政党、民主党と共和党は大統領候補の指名の準備を始めます。

今はその段階です。

具体的には、州ごとに、投票する大統領候補を明らかにしている「代議員」を選ぶのです。これが今行われている「予備選挙」です。

代議員の選出は「予備選挙」の他に「党員集会」で決めても構いません。

(今日、オバマ候補を指示する代議員のなかには結構党員集会で選ばれた人がいるそうですが、これは余談。)

自分を支持する代議員が多く選ばれた方が、その州で「勝った」といって大騒ぎするわけです。


例えば、1月にはアイオワ州の党員集会でオバマ氏が勝ち、ニューハンプシャー州の予備選挙ではクリントン氏が勝ちました。

このように最初は一つの州ずつチマチマやっているわけですが、今日、2月5日には、民主党(共和党は省略します。どうせ、負けるからです)では、

22もの州で予備選挙や党員集会が開かれたので、「スーパーテューズデー」と呼ばれる訳です。

過去の大統領選挙では、多くの場合ここで、民主党なら民主党の大統領立候補者の誰かが、他に大差を付けて、

事実上、民主党の大統領候補になったも同然となるのですが、皆さんニュースでお聴きのとおり、

民主党はクリントン氏とオバマ氏が拮抗して、決まりませんでした。


◆大統領候補を決める民主党全国大会(共和党省略)は8月25日~28日です。

大統領選挙じゃないですよ。まだ先です。大統領選挙そのものは11月です。

民主党公認の大統領「候補」を正式に決めるのが民主党全国大会です。それは8月末(25日~28日)に開かれます。

全国大会に出席できる代議員総数は4049人です。

クリントン氏もオバマ氏も最終的にはこの過半数の2025人の代議員獲得を目指しているわけです。

今回のスーパーテューズデーでは、全然たりなかったですね。この後予備選挙や党員集会は、


  • 2月9日 ワシントン州など

  • 2月22日 バージニア州、メリーランド州など

  • 3月4日 テキサス州、オハイオ州など

  • 4月22日 パンシルバニア州

  • 5月6日 ノースカロライナ州、インディアナ州

  • 5月20日 ケンタッキー州、オレゴン州


です(くどいようですが、民主党のことだけを書いています)。


◆後は、民主党と共和党の候補が必死にアピールして、11月4日の大統領選となります。

民主党の大統領候補が決まるのは、上に書いたとおり8月下旬です。共和党の全国大会は9月1日~4日です。そこで、

共和党の大統領候補が決まり、いよいよ、本格的に大統領候補が必死のキャンペーン(選挙運動)を展開するわけです。


◆私見:オバマ氏は、世界一且つ唯一の超大国の指導者たるには若すぎる。経験がなさ過ぎる。

さっき、NHKを見ていたら、オバマ氏が気焔を上げていましたが、言うことが誰かに似てるんだよね。

「変革の時がきた」

「変革」いうてもね。何をどのように、いつ、どれぐらい変革するのか分からんよね。そう言う点で、どこかの国の、
「改革を止めていいんですか!」

言うてた人に、そっくりですがな。ま、あれよりは勉強しているみたいだけど・・・。

オバマ氏のプロフィールを読むと、
父はケニア出身の黒人で、母はカンザス州出身の白人。両親が出会ったハワイで生まれたが、幼少時に両親が離別。

はじめはジャカルタで母親と、その後ハワイで母方の祖父母と暮らした。ロサンゼルスのカレッジを経てコロンビア大学に学び、

ハーバード大ロースクールで弁護士資格を取得。シカゴで弁護士として活躍していたが、96年にイリノイ州の上院議員、

04年に連邦上院議員に当選し、第二次大戦後3人目の黒人上院議員となった。政治歴はまだ10年余りに過ぎない。

92年にシカゴ出身の黒人、ミシェル・ロビンソンさんと結婚。2人の娘がいる。

黒人だけど、白人の低所得層に生まれた人よりも遙かに恵まれた環境で、高等教育を受け、多分、知能が高いだろうことは察せられます。

しかしね。初当選が96年でしょう?まだ、政治の世界に入ってから、11年ちょっと。

いくら何でも、大統領には早すぎるよ。

アメリカが小国ならば、どうぞお好きなように、といいますけどね。世界一、世界唯一の超大国なのです。

日本で言ったら、衆議院当選2回ぐらいの若造ですよ。アメリカの一挙手一投足が世界に影響を及ぼすのです。

また、アメリカの内政を考えても、アメリカの憲法では行政権は大統領に属するのです。

財政・金融・経済政策、国防、外交、教育、社会保障、医療、などなど、全部、最終的に自分の責任になる。

アメリカの議会にも日本と同じように、外交委員会とか財政委員会とか様々な部会があって、政治家は色々なところを経験し、

知識と知恵を吸収していく。それはいくらハーバード・ロースクールを出ていても分かりませんよ。

人間、時間をかけなければ分からないこと、身につかないことがある。

勿論、1人の人間が全てを知ることは、不可能だけれども、未知のことに遭遇した場合、これはどうすればよいか。

専門家の意見を聞くのが一番だけど、そうするヒマが無い緊急の場合にどうするか、というような判断力が培われる為には、

経験が必要です。

アメリカのロサンゼルス・タイムズとか、元FRB議長のボルカーとか、何故、彼を支持するのか不思議で仕方がない。

まあ、クリントンだって、ヤラセ質問とか、問題を起こしてますがね。ダンナが元大統領で顧問になるわけでしょ?

色々、具合が良いとおもいます。

オバマ氏、クリントン氏、いずれが大統領になっても今の人よりバカということはあり得ないから、

それは、いいんだけど・・・。政治家になって12年目の奴が大統領ってのは、いくら何でも早すぎる、

と私は思います。

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2008.02.05

ちょっと早いけど、連休前にお薦めCD(音楽いっぱいあります)

◆ハインツ・ホリガーというオーボエ奏者による、アルビノーニのオーボエ協奏曲集

ホリガーという人はソロ・オーボエ奏者として食っている人です。このこと自体が奇跡的です。

古典派以降、つまり最も普通に「クラシック」と呼ばれている音楽で有名なオーボエ協奏曲と言ったら、

モーツァルトとリヒャルト・シュトラウスしかありません。後はバロックですね。

それで、ソリストとして食えているのです。天才的なオーボエ奏者として認識されています。

確かに上手くて、オーケストラでこの音で吹いたら張り倒されるでしょうが、ソリストとしてはぴったりです。


アルビノーニ(トマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニ)は「アルビノーニのアダージョ」で有名ですが、あれは、20世紀、つい最近といっていいのですが、

楽譜が発見されて未完成だったのを、アルビノーニの研究家であるジャゾットという人が加筆して完成したものです。

アルビノーニは17世紀半ばから18世紀半ばに生きた、ヴェネツィアの作曲家です(ヴィヴァルディとかマルチェルロなどと同じです)。

彼が書いたのは協奏曲ばかりではありませんが、オーボエ協奏曲をいくつも書いていて、とても美しい。

じっと耳を傾けても良いし、BGMの様に流しておいても気持が落ちつくように思います。

オーボエ協奏曲は作品9のなんとか、なのですが、ここでは、作品9の2の第一楽章と、9の8の第一楽章を聴いて頂きます。


作品9の2の第一楽章です。



これはねー。第2楽章も実に切ないんですよ。後で、CDをご紹介します。



続いて作品9の8の第一楽章です。



凛々しくて切ない。実にオーボエだと思います。

これらが収録されているのは、アルビノーニ:オーボエ協奏曲集です。

ライナーノートを読んだら録音は1960年。何と私が生まれた年でした。伴奏は「四季」で有名なイ・ムジチ合奏団です。



◆ハイドン協奏曲集:チェロ協奏曲、トランペット協奏曲、二本のホルンのための協奏曲、エラート復刻版

エラートというフランスのレーベル(レコード会社)があるのですが、長らく廃盤になっていたものが復活しました。

ハイドンというのは、みんな名前は知っていても、作品がコンサートや放送で取りあげられることが少ないです。

また、チェロ協奏曲は、ピアノやヴァイオリンに比べると、非常に数が少ないのです。まあ、大抵ドボルザークです。コンサートでは。

しかし私は、ハイドンが二曲書いたチェロ協奏曲のうち、第2番ニ長調というのが大変好きです。実に品が良く、雅やかで美しい。

しかし、弾く方は大変だろうと思います。チェロの音域を思い切り使っていて、低い音から高い音へ、またはその逆(跳躍といいます)とか、

分散和音の様な早い音型が多いので、素人の耳にも難しいそうに聞こえます。アンドレ・ナヴァラというフランスの名人の演奏で第一楽章、

ちょっと長いですから、今夜で無くても構いませんから、聴いて下さい。





トランペット協奏曲は、私は過去に何度も載せましたが、まあ、お付き合い下さい。

ソロのモーリス・アンドレ。この当時はまだちょっと音が堅いところが、却って興味深いです。





最後は二本のホルンの為のコンチェルトなんですが、これは、今の楽器で吹いても難しいと思います。

当時はバルブ(指で押さえるところ)なんてものはなく、難しいので理屈は省きますが、自然倍音というものを利用して、

吹き込む息のスピードで音程を変えていたのです。こんな細かい音型を吹けるほどの天才的なホルン吹きがハイドン率いる宮廷楽団にいたんでしょうね。

ちょっと、信じがたいほどです。





いやー。スリリングですね。これをステージで演るとなったら、今のホルン吹きでもビビるでしょうね。



これらが一枚のCDに入っています。ハイドン:チェロ協奏曲、トランペット協奏曲他

いずれの楽器も大変な名手の演奏ですので、ちょっと地味に見えるかも知れませんが、またいつ廃盤になるか分からないので、

敢えて、お薦めいたします。それでは。また。

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2008.02.04

「ローザンヌ国際バレエ:東京出身の17歳高田茜さんが入賞」←ネットで演技を見られますよ。

◆記事:ローザンヌ国際バレエ:東京出身の17歳高田茜さんが入賞(毎日新聞 2008年2月4日 12時29分)

世界のバレエダンサーの登竜門として知られる「ローザンヌ国際バレエコンクール」の決選が3日、

スイス・ローザンヌ市内で行われ、東京都出身でモスクワのボリショイ・バレエ学校留学中の高田茜さん(17)が入賞した。

コンクール事務局は全入賞者を対等に扱い順位付けしていないが、高田さんの評価点数は7人の入賞者のうち、上から5番目だった。

高田さんは観客の評価が最高の「観客賞」も受賞した。

高田さんは受賞後

「すごくうれしい。応援してくれた人たちに感謝したい。観客に何かを感じてもらえるようなダンサーになりたい」

と喜びの表情を見せた。
入賞者には賞金1万6000スイスフラン(約160万円)と、世界の有名バレエ学校やバレエ団で1年間研修を受ける権利が与えられる。

高田さんはバレエ団研修を希望しているが、具体的な行き先は検討中という。(共同)


◆コメント:ちょうど1年前、2007年のローザンヌ国際バレエコンクールで河野舞衣さん(当時17才)が入賞した。

日本人の芸術的な才能は誠に素晴らしい。音楽に関しては、この日記・ブログで私はいつも書いているが、

バレエも、天下のローザンヌのファイナリストに日本人が残るのが当たり前のようになってしまった。

それにしても、女の子ってのは(男の子のバレエ留学生も勿論いますけど)、しっかりしているねえ。

若干17才で海外留学し、コンクール入賞ですよ。お二人とも失礼ながら、完全に私の子供の年代である。

バレエそのものの素晴らしさもさることながら、この若さで

「この道より、我を生かす道なし。この道を行く」

と、自分の意思で人生の選択をしているということに、私はまず感動し、畏敬の念を覚える。

私なんか、河野さん、高田さんの年頃には、何がしたいか、将来、何を成し遂げたいか、なんて

全然分からなかった(正直言うと今も分からない)。

そして、私ときたら、33才で初めて海外駐在をすることになり、漸く日本を離れたのであるが、

渡航前には、
「あれはどうしよう、これはどうしよう、こんな事が起きたらどうしよう」

といい年をして渡航の瞬間まで、オタオタしていた。みっともないこと、甚だしい。

だから、河野さんも高田さんも、私の娘であってもおかしくない年齢の人たちだが、素直に尊敬する。


◆ローザンヌ国際バレエコンクール公式サイトで、高田さん(去年の河野さんも)の演技を見ることが出来る。

毎年恒例で、NHKが多分5月の初め頃に、コンクールの模様を放映するはずであるが、

画面が小さいことを我慢するのなら、ネットで今すぐに見ることが出来る。

ローザンヌ国際バレエコンクール公式サイトの中に、Prix de Lausanne Videosというページがある。

下にスクロールしてゆくと、真ん中辺りに“Finalists”という文字がある。

その、5人目。(64) Ms Akane Takada, Japonというところです。

(Winner of the "THE AUDIENCE FAVORITE")とは「観客賞受賞者」の意味ですね。

その下の、

Classical variation では、伝統的、古典的なバレエ、つまり「基本」を審査されている。

Neumeier variation は、コンテンポラリー、つまり現代風・前衛的なバレエを踊るという課題である。

特に、高田茜さんのClassical variationの演技が終わると客席からブラボーが飛んでいる。見事である。

なにせ、このコンクールの観客は毎年見ているからね。目が肥えている。これほど怖い客はいない。

昨年の河野さんも、今年の高田さんも、そのローザンヌの観客から「観客賞」を与えられた。

これは、嬉しいだろう。世界一、「ウルサイ」客に褒められたのである。


◆昨年も書いたが、新聞はこのようなめでたい話をどうして大きく取りあげないのか?

ネットで読むと分からないが、毎日新聞のこの記事は紙面では、社会面の片隅で「ベタ記事」として掲載されている。

どうしてこういう「良い話を小さく報ずる」のだろうか?

悪いことは必ず、5段抜き(か、何か、印刷用語のことは知らないが)の大見出しにするのに、

ローザンヌ国際バレエコンクールで日本人が毎年入賞の快挙を遂げている事実をベタ記事にしなければならない理由が分からない。

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「人」が苦手。

◆2週連続週末に他人に会った。

先週の土曜日(1月26日)は父の法事があったので、親戚一同が久しぶりに集まった。

法要の後に会食となる。別に嫌な人はいないのだが、ああいうのが実に嫌いである。

自己分析すると、必要以上に気を遣って、サービス精神を発揮してしまうからである。

それなら、自己制御すれば良いではないか、と言われそうだが、昔からの条件反射的な行動なので今更治らぬ。

だから、翌日の日曜日は、疲れが出て殆ど寝ていた。


昨日の土曜日(2月2日)は、家内が、ロンドン駐在時代に知り合ったご夫妻(私よりも少し年下)を拙宅に呼ぶ、と前々から決めていた。

これまた、少しも嫌な方々ではなく、お二人とも大学のオーケストラで楽器を演奏していた、というぐらいだから、ハタ目には、

クラシック好き、オーケストラ好きの私にはぴったりじゃないか、というような方々なのである。

話していて嫌ではなかったが、傍らから見ていた家内によると、

「ずーっと喋っていた」(勿論、先方が話しているときは聞いてますよ)そうである。また、やってしまった。自意識過剰なのだろうか。

必要以上のホスピタリティを発揮するのが、私という人間らしい。

だから、今日も疲れて、漸く夕方ぐらいになって普通に戻ってきた。


◆私には友人がいない。

私には友人が一人もいない。誤解を避けるために書くが、ネットの世界でのお知り合いの皆様方は別である。

現実に会って、話したり、一緒に食事に行くなどのごく普通の意味での友人がいない、という意味である。

人と接しなかったわけではない。学生時代は普通にやっていた。嫌われていたわけでもない。

意識して「友を作るまい」と決心した訳でも何でもない。ただ、自然にいないのである。それで寂しく無い。

独りが好きらしいのである。

本当はずっと独身でいた方が良かったのかも知れぬが、それは今更云っても仕方がない。

社会人になってから独身の頃、夏休みに独りで車を繰って、一日で東京から青森まで行って、その場でシティホテルなどにとまり、

翌日、竜飛崎に行ったりした。実に気持ちが良かった。が、この話を他人にすると、決まって「本当は助手席に女の子がいたのではないのか?」

という具合でなかなか信じて貰えなかった。独りで旅することが、そんなに不思議だろうか?

あれほど気楽なものはない。何しろ、自分のことだけ考えりゃいいのだから。

自分の行きたいところへ行き、好きな時間だけいて、勝手に好きなものを食って、宿は寝られれば良いのである。

だから、大勢の友人と旅行をするなんてまっぴらご免で、一度もしたことがない。


友達の家に泊まったこともない。他人の布団に寝るなんて、気持ちが悪い。

友人を家に泊めたことも一度もない。プライベートな空間と時間に、他人に居て欲しくない。

とにかく、別に頑なな訳ではないが、自然に友人が一人もいないで、しかもそれで平気な人間、というものが現に存在するのである。


◆パーティなどと聞くと吐き気がする。

お断りしておくが、仕事は別。

一応これでも十数年接客業を生業としていたので、接待はザラである。カラオケも酒も嫌いだが、そこは持ち前の演技力で乗り切った。

但し、元来は死ぬほど嫌いなことを無理してやっている(仕事だから当たり前)ので、どこかに無理が来る。接待が終わった途端、

もともと酒が嫌いだし飲めないので、猛烈な頭痛に襲われることが多かった。

一番嫌だったのは、ロンドン駐在時代。同期入社が何人もいる。皆妻子を連れてきている。すると、かならず、いるんですねえ。

「来週の土曜日、うちでパーティするから、来ない?」

というのが。あんまりいつも断っているのも良くないので行くのである。別に嫌なことが有る訳じゃない。皆で何か食って、飲んで、

話をするだけなのだが、私は、とにかくああいうのが嫌いなのである。心のどこかで気を遣って緊張している。即ち疲れるのである。

だから、私は今、普段、用もないのに他人のお宅に伺う(友人宅に遊びに行くってことですよ)ことも、客を招くこともしない。

そもそも冒頭に述べたとおり、友人がいないのだから、当然であり、それが一番快適なのである。


◆葬式はするな、と遺言に書くつもりでいる。

こんな私であるから、死んでも別に誰も何とも無いだろうし、葬式に呼ぶということは、「香典もってこい」といっているに等しいので、

私は、すっと消えるようにいなくなりたい。

今までの人生で見てきたが、誰が死んでも、皆最初こそ悲しそうにしているが、大多数の他人は1週間もすれば、故人のことなど忘れてしまうのである。

皆、忙しい。他人の死をいつまでも悲しんでいるヒマはないのである。

だから、私も、数年前に無くなったある高名な歴史学者(この日記にも書いた)のように、

「葬儀の類は一切するな。香典も、花も断れ。ただ骨を墓に埋めろ。何回忌の法要の類もするな。」

と言い残して死ぬつもりである。

で、思い出したが、ウェブ日記なんてものも、無くなれば無くなったですぐに皆忘れてしまうものであろうと思う。

だから、この日記、ブログが、ある日から全然更新されなくなって、いつの間にか、無くなっていた、などと云うことも、あるかも知れない。

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2008.02.03

「原料での混入可能性低い=メタミドホス、使用記録なし」「農薬混入にムラがある」←少数の故意犯による犯行だろう。(誤字訂正済)

◆記事:原料での混入可能性低い=メタミドホス、使用記録なし(2月2日22時0分配信 時事通信)

中国製ギョーザの中毒事件で、日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)は2日、製造元の「天洋食品」工場での調査結果を公表し、

有機リン系薬物「メタミドホス」がギョーザの原料から紛れ込む可能性は「ほとんどない」とした。

被害を出した一部商品の包装袋に穴が開いていたことから、今後は工場内に鋭利な物がないか調べるという。

日本生協連によると、現地で天洋食品と契約する生産農家の農薬使用履歴を取り寄せたところ、

千葉県で中毒が発生した昨年10月20日に製造されたギョーザの原料について、白菜などにメタミドホスが使用された記録はなかった。

会見した飯村彰常務理事は「原料から農薬が紛れ込む可能性はほとんどない」として、中毒は事故か何者かによる故意の可能性があるとの認識を示した。


◆記事2:トレーからも薬物検出=混入にはむらの可能性も-中国製ギョーザ・兵庫県警(2月2日23時0分配信 時事通信)

中国製冷凍ギョーザの薬物中毒事件で、下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えた兵庫県高砂市の親子3人が食べたギョーザのトレーからも、

有機リン系薬物「メタミドホス」が検出されたことが2日、分かった。

付着していた部位は不明だが、県警捜査1課は、中毒症状が表れた日以前に、二男が同じ袋のギョーザを食べた際には異常がなかった点に注目。

薬物混入にむらがあった可能性もあるとみている。


◆コメント:一般論として中国の食品の安全性は相対的に低いが、本件はそれとは別だ。

「一般論として中国の食品の安全性は相対的に低い」とは、何を根拠に書いているかというと、厚労省の輸入食品に関する記録を見ているのである。

2006年度、日本には185万件の食品や添加物の届け出があり、残留農薬や有害物質が検出された食品衛生法違反は延べ1580件あった。

このうち中国産は約3分の1の505件(前年度比約1・4倍)を占め、国別で最も多かった。厳密に言えば単年度で断定するべきではないが、日本だけではない。

読者諸氏の記憶にあたらしいところでは、昨年、アメリカでは、中国産のペットフードに混入した化学物質で犬や猫が死に、米当局(FDA)は中国での調査を申し入れた。

たった二つの情報で結論を下すのは、やはり、本当はやや早計ではあるが、中国産の食品の質は、例えばわが国が海外に輸出しているそれらと比較したら、

比べものにならないほど低いのだろう。但し、今回のギョーザ騒ぎはそれとは別の種類の「犯罪」である可能性が高い。


◆「原料での混入の可能性が低い」のならば、故意に「メタミドホス」を混入させた人間がいる、ということだ。

生協が中国の製造元「天洋食品」の工場を調査した結果、餃子の原料に、メタミドホスが使われていた可能性は低いというが、それはそうだろう。

恒常的にメタミドホスが、冷凍食品に混入する「仕組み」になっていたら、とっくに「ギョーザ騒ぎ」が日本で勃発していたはずである。

記事2を読むと、メタミドホスを混入させた袋とそうでない袋がある。穴の開いている袋とそうではないものがある。

工場の従業員全員が日本人が憎くて殺してやろうとしていたならば、もっとまんべんなく、餃子の袋に穴が開き、全て(に近い)餃子から、

メタミドホスが検出されるはずである。


従って、動機は不明ながら、本件は単独若しくは少数の人間が、餃子を食べた者(日本人という意識が強く存在したかどうかは分からない)が、

体調を崩す、若しくは死亡することが分かっていて、そうなっても構わないと考えていた、言い換えると傷害又は殺人の「未必の故意」により、

行った行為である可能性が高い。


◆参考的情報:「中国の毒殺・中毒死」「全日空機整備工場での故意によるケーブル切断」

中国人は、人を殺そうというときに毒殺を用いるのは、大昔からだが、近年記憶に残っているのは次の二件(故意犯は1件)。

◆南京・集団中毒死で死刑判決(2002年10月5日 テレビ朝日)

38人が死亡した中国・南京市郊外での集団中毒死事件。南京市中級人民法院(裁判所)は30日、

食品に猛毒の殺鼠剤(さっそざい)を混入したとして、元飲食店経営、陳正平被告に死刑を言い渡しました。

判決によると陳被告は9月14日朝、近くの軽食チェーン店が繁盛しているのをねたみ、手伝いに呼ばれたのを機に、

揚げパンやごま団子などを作る小麦粉に殺鼠剤を混入したとのこと。朝食として揚げパンなどを食べた近くの学生や工事現場作業員ら38人が死亡、

約300人が病院に運ばれました。陳被告は列車で逃げましたが、15日未明、河南省に入った寝台車内で鉄道警察官に逮捕されました。

事件発生からわずか半月――あっという間の死刑判決でした。

もう一件は、つい最近、昨年12月。
◆中国 即席めん食べ小学生4人死亡 警察 調味料に“殺鼠剤”混入か(2007.12.08 NHKニュース)

中国で即席めんを食べた小学生4人が中毒症状を起こして死亡し、警察は、調味料にねずみを殺す薬が混入していたのが原因と見て製造過程などを詳しく調べています。

中国国営新華社通信によりますと、今月3日、南西部の雲南省昭通市(ショウツウシ)魯甸県(ロデンケン)で、

同じ小学校に通う9歳から13歳の4人の小学生が、通学途中に1つの即席めんをわけあって食べた直後に中毒症状を起こし全員死亡しました。

地元の警察が捜査したところ、即席めんについていた調味料の袋からねずみを殺すための効き目の強い薬が検出され、

警察は、事件性はなく、工場で製造される過程で何らかの理由で混入したのではないか見て業者を調べています。

中国では即席めんの人気が高く、様々な商品が販売されていますが、最近は原材料費の高騰に伴って使用済みの廃油を流用する悪質な業者が出たり、

ずさんな管理で製品に殺虫剤などが混入するケースも確認されているため、政府は監視体制の強化を急いでいます。


1件目は無差別殺人であるが、2件目の小学生は、可哀想だ。普通のインスタントラーメンに殺鼠剤が混入していたという。両者は本質的に異なるが、

あえて結びつけるならば、食品に対する管理の甘さ、という点であろう。

最後に、今回の「ギョーザ騒ぎ」が「未必の故意」の犯行によるもので、もしもその動機が「日本人への憎悪」であったら面倒くさいことになるが、

かつて、中国の工場に整備させていた全日空機のケーブルが明らかに故意に切断されていたという事件があったのである。それは、

全日空やJALが機体の整備を中国の工場に委託している、ということを知っていましたか?(ココログはこちら)に書いた。

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2008.02.02

「米雇用、1万7000人減・1月、4年5カ月ぶりマイナス」←アメリカが景気後退局面に陥った可能性が高い。

◆記事:米雇用、1万7000人減・1月、4年5カ月ぶりマイナス (NIKKEI NET 2月2日 午前0時31分)

【ワシントン=小竹洋之】米労働省が1日発表した1月の雇用統計(季節調整済み)によると、非農業部門の雇用者数は前月に比べて1万7000人減った。

前月の改定値である8万2000人増から急減速し、2003年8月以来、4年5カ月ぶりの減少に転じた。

信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を発端とする金融不安が響き、雇用の悪化が鮮明になった。

米国が01年以来の景気後退局面に突入するとの懸念が強まりそうだ。


◆コメント:アメリカがリセッション(景気後退)に陥れば、必ず日本経済に影響を及ぼします。

アメリカの雇用統計は毎月第一金曜日の東部時間午前8時30分に発表されます。世界中が注目する指標です。

何故、「非農業部門」雇用者数(non-farm payroll payrollとは給料の支払い帳簿のこと)が注目されるのでしょう。

農業部門の従事者は景気の良し悪しに関わらずほぼ変わらないのに対して、他の産業部門では、景気が悪くなるとすぐに従業員をレイオフ(layoff)、

「一時解雇」とか「一時帰休」と訳されますけれども、要するに人減らしをするので、景気の実態をすぐに反映するのです。

アメリカの雇用統計の発表がある日は、債券、為替、金利、それぞれの先物のディーラーは東京でもロンドンでも見ています。

まだ冬時間ですから、アメリカ東部時間と日本時間は14時間差。つまり、日本人のディーラーは夜10時半の発表に備えて会社に残るのです。

米国雇用統計の発表がある日に帰るディーラーなど、おりません。それぐらい重要視されている(ロンドン時間では午後2時半ですから、楽ですけどね)。

今日の雇用統計を見て、皆真っ青になったのではないでしょうか。

まさか、ノン・ファーム・ペイロール(非農業部門雇用者数)がいきなり、マイナスになるとは・・・・予想されておりませんでした。

つい、1月25日、前FRB議長のアラン・グリーンスパン氏がカナダのバンクーバーで講演をしました。そのとき、グリーンスパン氏は

「確率は、約33%としていた1年前から確実に上昇した」

としたうえで
「リセッションの確率は50%、それ以上になっているかもしれないが、まだリセッションには陥っていない」

と述べました。そして、5日後の1月30日、ドイツのウェルト紙のインタビューに答え、やはり、

「米経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性は少なくとも50%ある」

と繰り返しています。

リセッションは正式にはアメリカの定義では実質国民総生産(GDP)が2四半期連続して、対前年比でマイナスになったときを指すのです。

だから今日、非農業部門雇用者数が前月比マイナスになった=リセッションと断定するのは気が早すぎるのです。

しかし、私が非常に気にするのはグリーンスパン氏のこういう予想は大変良く当たるからです。

だからこそ、氏は18年間(レーガン大統領の頃から)もの長きに亘ってFRB議長という、金融政策を0.05%間違えてもアメリカ経済、

ひいては国際経済を混乱に陥れかねない大変な重責を任されていたのです。その人が「米国は既にリセッション入り」しているのではないか」

という口ぶりなので、大変恐ろしい。

世界経済が元気なときならいいですけどね。どの地域も景気が悪いでしょう。

日本の車、アメリカで売れないから、ヨーロッパで売れるか、アジアで売れるかっていっても限度があります。

「日本経済が内需主導型になっていないのがいけないのだ」という意見を良く伺いますが、じゃ、どうやって内需を喚起するのですか?

個人所得が増えず、原油が高騰し、様々な商品の価格が引き上げられています。家計の支出が増えるでしょうか?

貴方、今、車買いますか?家を新築しますか?或いはマンションを買いますか?どんどん旅行しますか?

とどめを刺すかのごとく、サブプライムローン問題で株価は下がる、株をやっている人、どんどん含み損が増えますね。

他所の国も似たり寄ったりです。

だから、今日の米国雇用統計は、非常にやばい。世界同時不況の前触れかも知れん。ということです。

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2008.02.01

「NHK職員による株不正取引」に抗議が殺到し、「長崎国際テレビ社員の強姦罪」は殆ど無視される不思議

◆記事1:<NHK株不正取引>局内放送聞き購入 3人に課徴金勧告へ(2月1日2時31分配信 毎日新聞)

インサイダー取引疑惑が持たれているNHK報道局の制作記者(33)が、スクープ記事の出稿を知らせるアナウンスが局内に流れた直後、

問題の株を買い付けていたことが分かった。

証券取引等監視委員会の調べに否認を続けていたが「アナウンスに反応した。軽率だった」と容疑を認める供述を始めた模様だ。

証券監視委は既に認めていた2人を加えた計3人に、総額約40万円の課徴金を科すよう金融庁に勧告するものとみられる。


◆記事2:マンションに侵入し女性強姦の民放TV社員、送検(ANN ニュース [31日20時20分更新]

都内のワンルームタイプのマンションを狙って女性に乱暴したとして逮捕された長崎国際テレビの社員が31日、身柄を東京地検に送られました。

婦女暴行などの疑いで逮捕された長崎国際テレビの社員・栄紀祥容疑者(24)は、おととし9月8日の早朝、

中央区のマンションに住む当時28歳の女性の部屋に侵入し、女性を乱暴した疑いが持たれています。

青いトレーナーを着た栄容疑者は、平然と前を見据えたまま、午前9時ごろ、車に乗せられて警察署を出て、身柄を東京地検に送られました。

調べに対しては、依然として容疑を否認しているということです。


◆罪の重さと、世間の反応のアンバランス

NHK職員による株のインサイダー取引の報が流れた翌日には、NHKには120件以上の抗議の電話が殺到したという。

私は確信するがその中には受信料を納めていない者も多数含まれていたと思われる。

インサイダー取引とて、軽い罪ではなく、証取法によれば、重い場合は5年以下の懲役、500万円以下の罰金、又はその両方が課せられるが、

今回の証券取引等監視委員会の勧告内容を見ると、相場に対する影響、市場を攪乱するような要素は殆ど無かったものと考えられる。


他方、長崎国際テレビの社員の犯した罪は、まだ起訴されてすらいないが、仮に起訴されて有罪となった場合は最も軽い強姦罪でも3年以上の有期懲役、

強姦致死傷罪が適用されれば、無期又は5年以上の有期懲役が課せられる、重い罪である。

いうまでもなく、被害者の女性の心身に与えた傷の大きさ、深刻さを考えれば当然であるが、長崎国際テレビに対して抗議が殺到した、という報道は聞かない。

世間は何でも、NHKとなると「権威」を感じそれに対する嫉妬心・反発心から過剰に反応するが、それは不公平である。

インサイダーでそれほどNHKに抗議するのであれば、正義の観点からは、長崎国際テレビには、それ以上の抗議が殺到しなければ、筋が通らない。

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