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2008.04.05

「米就業者数、8万人減=景気後退の可能性強まる-3月」←日本にも関係あるんですよ。

◆記事:米就業者数、8万人減=景気後退の可能性強まる-3月

【ワシントン4日時事】米労働省が4日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門就業者数は季節調整済みで前月比8万人減少した。

3カ月連続の雇用減少で、落ち込み幅は2003年3月以来、5年ぶりの高水準。

失業率も2月の4.8%から5.1%に上昇し、05年9月以来2年半ぶりの高水準となった。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、米経済が上半期にマイナス成長となる可能性を指摘したが、

既に1-3月にリセッション(景気後退)入りとなった可能性が強まった。


◆コメント:アメリカの景気が後退すれば、サブプライムローン問題が更に長引きます。日本の株も売られます。

毎月第一金曜日、アメリカ東部時間の午前8時30分に雇用統計(失業率、非農業部門雇用者数など)が発表されます。

米国経済指標でも最も注目を集める数字です。

非農業部門雇用者数をnon-farmpayroll(ノン・ファーム・ペイロール)と云います。ペイロールとは賃金支払い台帳のことです。

何故、「非」農業部門を見るかというと、農業部門の従事者は景気の良し悪しに余り影響を受けないからです。

その他の製造業やサービス業の雇用者数はアメリカの景気を非常に端的に物語ります。

アメリカの企業は景気が悪くなると、すぐlay off(一時解雇)するからです。

1月も2月も前月比マイナスでした。2月はマイナス6万人でした。これでも結構ショッキングな数字でした。



実は、ロイターなどの事前予想でも今月も前月対比マイナスはマイナスだろう、と云われていたのです。

ですから、ある程度は覚悟していたものの、最悪でも前月比-60,000人程度だろうというのが民間エコノミストの予想でした。

それが、な、何と、-80,000人・・・・。

Fedがサブプライムローン対策後手後手に回っている間に、アメリカ経済はリセッション(景気後退局面)入り、確実のようです。

すると、サブプライムローン問題の解決が更に遅れます。

何故かというと、サブプライムローンというのは低所得者層向けの住宅ローン。それが焦げ付いて不良債権になっているのが、

サブプライムローン問題の端緒です。サブプライムローンが証券化され、又はそれが組み込まれた金融商品を世界中の銀行や投資家が買っています。

ここで、アメリカのノン・ファーム・ペイロールが減った、ということは、所得が下がる、又は極端な場合、無くなる人が増える訳ですね。

サブプライムローンとはそう言う人たちにおカネを貸していたのですから、余計、回収できなくなりますね。

すると、サブプライムローン専門の金融機関が、債務超過になって潰れる可能性が高いです。

一つ潰れるとドミノ式に潰れます。

また、証券化されたサブプライムローンや関連商品の価格は下がります。

だって、そうでしょ?ローンという債権(オカネを回収する権利)を商品として売っていたのに、アメリカの景気後退で、

債権回収の可能性が、一層下がる。債権としての価値が下がるのですから、証券化されたサブプライムローンや関連商品の価格は下がります。

先日、日本の金融庁長官が「サブプライムローン問題で大手行の経営に問題が出ることは無いだろう」と云っていました。

日本の金融機関は、証券化されたサブプライムローンやサブプライムローンが組み込まれた金融商品にさほど投資していないからです。

まあ、メガバンクがどうなるってものじゃないですが、海外の投資家のうち、サブプライムローン関連商品で損をした人たちは、それを埋め合わせようと、

日本株を売るのです。だから、なかなか、東証株価は戻りそうで戻らない。

もう一つ。アメリカの景気が後退すると、アメリカの消費者の購買意欲は減衰します。すると、日本から輸出している商品が売れなくなります。

先日まで、為替も100円を割れていたから、輸出企業には不利でした。つまり、1ドル=120円なら、アメリカで1万ドルで売っている自動車は、

日本円にすれば、120万円になります。ところが、円高で、1ドル=100円だと、同じ1万ドルで売れても、100万円にしかなりません。

こういう不安定要因と、繰り返しますが、アメリカの景気が後退することによって、商品自体が売れなくなる事による打撃があります。

よく、「輸出関連株を中心に売られた」とか株式市場の市況情報で云っていますが、そういうことです。


◆まとめ;米国雇用統計悪化から推測されること。

ノン・ファーム・ペイロールが三ヶ月連続、しかも予想以上に減少していることから、アメリカが景気後退局面に入ったことは、ほぼ確実。

これによって、低所得者層向け住宅ローンであるサブプライムローンの焦げ付き(返して貰えなくなること)が増える可能性があること。

アメリカの金融機関が潰れる怖れがあり、アメリカの金融システムに混乱をきたす怖れがあり、それに日本の金融機関も無縁ではないこと。

アメリカの景気後退により、アメリカで商品を売ってもうけていた、日本の企業の業績の悪化が予想されること。

外国の投資家による損失補填の為の日本株売り、日本企業業績悪化懸念による株売りが加速する可能性があること。

つまり、日本の景気も拡大を停止し、やばいときにはまた不況に向かう可能性があること。

と、甚だ、威勢が悪いのですが、以上のような結論が導き出されます。

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