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2008年6月

2008.06.30

「四川大地震:最大の避難所閉鎖」「貴州で数万人の暴動」「四川大地震:核物質処理に特殊部隊投入」←オリンピック、出来るの?

記事1:四川大地震:最大の避難所閉鎖 全被災者に支援行き届かず

中国・四川大地震の後、最大の避難所としてピーク時には約4万人の被災者が身を寄せていた綿陽市の九洲体育館が29日、閉鎖された。

地震発生から49日が過ぎ、仮設住宅の建設が進むが、すべての被災者に支援が行き届いているとは言えない状態だ。

九洲体育館には、甚大な被害が出た北川県などから被災者が避難していたが、

自宅に近い避難所や親類の家に移るなどして数も減っていた。

体育館外周の軒下などに約1400人が最後まで残っていたが、北川県に隣接する安県の仮設住宅に入居するか、

2000元(約3万円)の現金とテントを受け取って自力で住む場所を探すかの選択を迫られた。

体育館から近隣の避難所に移り、テント暮らしを始めた女性(38)は「北川県の自宅には戻れず、仕事も見つからない」と嘆息。

「避難所を出る時に世帯に一つテントをもらえたが、数が足りずに現金を渡されただけの人もいた」と話した。


記事2:中国:貴州で数万人の暴動 当局の発砲で1人死亡(毎日新聞 2008年6月30日 10時36分)

29日付の香港紙、明報などによると、中国貴州省甕安(おうあん)県で28日午後、

15歳の少女に対する強姦(ごうかん)殺人事件をめぐり、地元公安局の事件処理に不満を持った

住民らの抗議が数万人規模の暴動に発展し、鎮圧に当たった当局側の発砲で1人が死亡した。

中国国営通信、新華社も29日、暴動が起きた事実を伝えた。

チベット暴動に続き大規模な混乱が起きたことで、北京五輪開催を8月に控えた中国社会の不安定ぶりが露呈する形となった。

胡錦濤指導部はこれらの動きを実力で抑え込む構えとみられる。

3月にはチベット自治区などで暴動が起きたが、香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは

今回の暴動を、今年中国で起きた暴動としては最大規模と指摘した。

明報や同センターによると、今月下旬に起きた強姦殺人事件で、公安局が逮捕した容疑者数人を釈放したことに対し、

徹底捜査を求める親族や少女の同級生が28日、公安局を訪れ抗議。多くの住民が加わり暴動になった。

容疑者の中には公安局幹部の親族が含まれていたという。

暴動では公安局の建物やパトカーが放火された。29日未明まで続き、

鎮圧のため1500人以上の武装警察官や警察官を動員。約150人が負傷し、

住民200人以上が当局に拘束された。


◆記事3:四川大地震:核物質処理に特殊部隊投入 中国軍 (毎日新聞 2008年6月28日 20時16分)

中国人民解放軍は28日までに、四川大地震の被災地に、核・化学物質の処理にあたる特殊部隊員

2746人を投入したことを明らかにした。華僑向け通信社、中国新聞社が伝えた。

特殊部隊は、被災したセメント工場から有害な放射性物質コバルト60を回収。

また化学工場からのアンモニア、塩酸漏出事故などの処理に当たり、「被災住民に対する脅威を取り除いた」(軍当局)としている。

特殊部隊は、核・化学物質処理の特殊技術を習得している人材を全軍から選抜したという。


◆コメント:これだけ、不安定な国で、安全にオリンピックが出来るのだろうか。

四川省の大地震の後処理は悲惨である。

まだ、瓦礫は片付いてもいないし、仮設住宅なんて数えるほど。焼け石に水。

なのに、記事1を見ると、中国政府は避難所を閉鎖して、出ていけ、と言うのである。

テレビを見て驚いたのだが、仮設住宅を組み立てる専門家が大量にやってきて組み立てるのかと思ったら、

そうではなくて、建材をドサッと置いて、後は被災者に「お前ら、自分で作れ」というのである。

そんなこと慣れた人じゃなければ出来ないでしょう?

お年寄りなんか、のたれ死にして下さいと言われているようなものだ。


◆貴州の暴動。何でも武力で鎮圧。チベットと同じ。

記事2は、さもありなん、である。

胡錦涛主席は、日本に来たときにはにこやかなオジサンだったが、中国共産党でのし上がったのは、

チベットをはじめ、少数民族がちょっとでも不穏な動きを起こしたら、軍隊を投入して力ずくで黙らせる。

はっきり言って反乱分子は殺害しても構わない、という強硬路線が中国共産党の長老たちに気に入られたからだ。

そういえば、四川省大地震でチベット弾圧騒ぎはうやむやにされてしまったが、どうなっているのだろう。

貴州省の位置や概略はウィキペディアをご参照頂くのが早い。

民族構成を見ると、漢民族が約60パーセントだが、残りは様々な少数民族から成っている。

中国政府はこういうのがちょっとでも逆らうと、とにかく力ずくなのだ。

厳密に言えば、事件の発端となった15歳の少女の強姦殺人事件と、容疑者だか被告人だかの処分の内容を

詳しく知らないと、暴動を起こした民衆と、中国政府のどちらに理があるか何とも言えないが、

過去の中国政府の少数民族弾圧の数々のケースに鑑み、今回も、本当は当局にも容疑者がいて都合が悪いから、

力で民衆を黙らせようという魂胆であろうことは、容易に想像が付く。

21世紀になっても、国内の民族差別とか、暴動を暴力で強引に鎮圧する。

中国人には永久に「基本的人権」とか、その一つだが「言論の自由」などの概念が理解出来ないのではないか。


◆核物質:冗談じゃ無いよ。放射能というのは何百キロも風に乗って飛んでくるのだからね。

私は四川省大地震の後に、「米国、四川省内の核関連施設の状況注視」←実はこれが一番おっかないわけです。という記事を書いた。

地震が起きた当たりには核施設が集中していたのである。

放射能漏れが起きる可能性がある、非常にやばい、とその時書いた。やはりそうでしょう?

記事3を読んで下さい。
「核・化学物質の処理にあたる特殊部隊員2746人を投入したことを明らかにした。」

って、実は相当ヤバい状況にあるのではないだろうか。

被災したセメント工場から有害な放射性物質コバルト60を回収。とのことだが、

真相を明らかにするとますます具合が悪いので、うんと控えめに発表しているように思われる。

そうじゃなければ、2746人もの核・化学物質処理の特殊技術を習得している人材を全軍から選抜する必要があるだろうか。

実は、もっと深刻な放射能漏れが起きているのではないか、と疑わざるを得ない。


◆北京オリンピックは、今更中止出来ないと100人中100人が言うだろうが、本当は中止するべきだ、と思う。

何しろ、この国を見ていると、国内をコントロールできていない。

自然災害が起きても被災者は途中で見捨てる。

当局に都合の悪い民衆の反乱が起きたら、軍隊を用いて力ずくで黙らせる。

大地震の後、震源地周辺では放射能漏れが起きているのに、その詳細を明らかにしない。

このような発展途上国が世界各国(中国よりも先進的な)からの選手団をきちんともてなすことができる、とも

オリンピック競技において、何の事故・不正も無しに済む、とも思えない。

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27日(金)に発表された経済指標は、悪いですね。景気後退ギリギリです。

◆記事:はじめに:27日に発表された経済指標に関する記事をかいつまんで、載せます。

全文を載せるとあまりに長くなるので、これでもなるべくコンパクトに切り詰めたつもりです。

◆記事1:5月消費者物価、1.5%上昇=10年2カ月ぶり高水準 (6月27日9時0分配信 時事通信)

総務省が27日発表した5月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が101.6と前年同月比1.5%上昇し、

8カ月連続のプラスとなった。原油高騰や暫定税率復活によるガソリン価格の上昇、相次ぐ食品値上げが大きく影響した。

上昇幅は前月を0.6ポイント上回り、1998年3月(1.8%)以来、10年2カ月ぶりの高水準。



◆記事2:ガソリン卸値、7月前半は7.3円上げ 出光興産(NIKKEI NET)(27日 14:17))

出光興産は27日、7月前半出荷のガソリンや軽油など石油製品の卸値を6月後半に比べ1リットル当たり7.3円引き上げると発表した。



◆記事3:5月の家計消費支出、3.2%減 3カ月連続マイナス (NIKKEI NET)(27日 13:02)

総務省が27日発表した5月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は1世帯あたり28万8128円と、

物価変動の影響を除いた実質で前年同月比3.2%の減少となった。3カ月連続のマイナス。

暫定税率の復活で値上がりしたガソリンの購入量が減少したほか、幅広い品目の実質支出が落ち込んだ。

同省は消費の基調判断を「減少の兆しがみられる」から「減少傾向が続いている」と下方修正した。


◆記事4:5月完全失業率は4.0%、「改善足踏み」判断維持(6月27日9時56分配信 ロイター)

総務省が27日午前8時30分に発表した労働力調査によると、5月の完全失業率(季節調整値)は4.0%となり、前月比変わらずとなった。

ロイターが事前にまとめた民間予測調査は4.0%で、予測通りだった。

総務相は「改善に足踏みがみられる」との判断を維持。前月に引き続き「その中でも、少し下方」との見方も示し、

女性の労働力人口や非自発的失業の動向などに注意する必要がある、との認識を示した。


◆記事5:<完全失業者数>12万人増 03年1月以来の増加幅(6月27日14時19分配信 毎日新聞)

総務省が27日発表した労働力調査の速報によると、5月の完全失業率(季節調整値)は前月と同じ4.0%だった。

ただ、完全失業者数は前年同月比12万人増の270万人で、13万人増だった03年1月以来5年4カ月ぶりの大きな増加幅となった。

男女別の失業率は女性が3.7%で前月より0.2ポイント改善したが、男性は4.2%で0.2ポイント悪化した。

男性の失業率悪化について、厚生労働省は「中小零細企業が原油高などで新規求人を減らしており、影響が男性に顕著に出たのでは」と分析している。

完全失業者数は、女性が1万人増の106万人に対し、男性は11万人増の163万人。

失業者全体の求職理由をみると、リストラなど「勤め先の都合」で離職した人が6万人増と、2カ月連続で増加している。


◆記事6:5月有効求人倍率は0.92倍、05年2月以来の低水準=厚労省(6月27日8時41分配信 ロイター)

厚生労働省が27日に発表した5月有効求人倍率(季節調整値)は0.92倍で、前月比0.01ポイント低下し、

2005年2月(0.91倍)以来の低水準となった。6ヶ月連続の低下。


◆記事7:5月鉱工業生産速報は前月比+2.9%、横ばい弱含みへ判断下方修正(6月27日9時38分配信 ロイター)

経済産業省が27日発表した5月の鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比2.9%上昇の109.4となり、

3カ月ぶりの上昇となった。業種別にみると、輸送機械、情報通信機械、電子部品・デバイスが上昇に寄与した。

2カ月連続で生産が低下した反動もあるとみられている。

ロイターの事前予測調査では前月比プラス2.7%と予想されていたが、

発表された数字は予想をやや上回り、指数は2月の110.2以来の高水準となった。

ただ生産の先行きをみると、6月の予測指数が前月比0.9%の低下、7月は2.2%の上昇と一進一退を続けている。

経済産業省は生産の基調判断を「横ばい傾向であるが、弱含んでいる」に下方修正した。


◆コメント:原油高を主因として物価上昇が続き、家計は消費を抑え、企業収益悪化のため、求人が減り、失業者数は増えている。

一昨日、27日の金曜日は、3月期決算の企業の株主総会ラッシュでして、全国で1315社が総会を開きました。

これでも警察庁によると、開催日は分散傾向にあるそうで、集中日の企業数は11年連続で減少しているそうです。

それは、しかし、余談です。


株主総会のニュースが次々と入るので、忘れられそうになっていますが、27日(金)の朝は、関係各省庁から、

重要な経済指標が色々と発表されました(毎月今頃はそうなのですが、たまたま株主総会と重なった、ということです)。

記事を沢山羅列するのは、気が引けるのですが、エビデンス(証拠)が無いと、コメントを付けても説得力がないので、

なるべく短めにして転載しました。ご了承のほど。


結論を最初に書くならば、日本経済は景気後退局面に入るギリギリの瀬戸際にいる。又は、既に景気後退局面に入ってしまっている、

と思われます。

なんといっても昨年来の原油高が、製造業を始めとする企業各社のコストを増やし、

その結果、企業はコスト増分を製品価格に転嫁している(上乗せしています)それは、記事1でお分かり頂けると思います。

そして記事2のとおり、これは出光ですが、どうせ他の石油卸売り各社も同じ事をするでしょうガソリン代が上がります。

そうすると商品を運ぶのはトラックですから、製造業者のコストが又増えます。するとさらに消費者物価が上昇する、

と予想されます。

物価が上がり続けて、給料は、これよりも低いペースでしか増えていません。

これは、毎月始めに発表される、厚労省の毎月勤労統計を見ます。

最新の発表は4月分ですが、前年同月比+0.6パーセントなのです。物価はそれ以上のペースで上がり続けています。

当然の帰結として、記事3に書いてあるように家計は消費を抑えます。お金を使わないようにする、ということです。

そうすると、モノやサービスが売れないのですから、企業の収益は下がる。コストを下げる為に、給料を減らす、

人を減らす、ということに結びつきます。

実際、記事4を読むと完全失業率は前月と同じ4.0パーセントなんですが、記事5にあるとおり、

失業者の絶対数は、増加しています。また、失業率もよく見ると、女性の失業率は前月より0.2ポイント改善しているけれど、

男性の失業率は前月よりも0.2ポイント悪化しています。中小零細企業が原油高などで新規求人を減らしているので、

その影響がモロに男性にきたのでは、と厚労省は言っています(言うだけのお役人さんは気楽なものです)。


雇用環境の悪化は記事6の有効求人倍率でも明らかです。

求人倍率とは求人数を求職数で割った数字です。これが1.0を下回っているということは、

仕事を求めている人の数ほど、仕事が無い、という状態です。

この状態が私の知る限り昨年11月から続き、毎月悪化しています。失業者数(率じゃないです)が増えるわけです。

記事7で、鉱工業生産は、前月比+2.9パーセントとなっていますが、

その前は二ヶ月連続して製産が低下していたのですから、安心できません。

経済産業省の該当ページを見ると、

生産は横ばい傾向であるが、弱含んでいる

と、はっきり書いています。


◆要するに、どれもこれも、エネルギー・原材料高に端を発している。

どうしてこんなに良くないかと言えば、原油が高くなり、それによって原材料の価格が上がる。

それが、最終的には、家計に負担をかける。家計はお金を使わない。だからモノは売れない。

企業の収益が悪化する。給料が増えない。家計はますます消費を抑制するという景気後退局面に入りつつある、

と言わざるを得ません。


産油国がよく言ってますが、急に原油が出なくなった訳じゃない。意地悪して減産しているわけでもないんです

(これは本当かどうか、私にはわかりませんが)。

ファンドと呼ばれる、巨額の資金を持って(投資家から集めて)、株や、債権や、商品で投機(ディーリング)している人たちが、

原油の価格を吊り上げていると言われます。世界のごく一部の人間の私欲の為に、

多くの国の大衆の生活が苦しむ世の中は間違っていると思います。ファンドの動きを国際的に協力して規制することも、

やむを得ないと思います。

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2008.06.29

どうして今までお薦めするのを忘れていたのでしょう。「フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル ルネサンス名演集」

◆私の世代でラッパを吹いた(当時の)少年少女は皆憧れた、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル

金管楽器だけの合奏。但し、あまり大人数ではない、「金管による室内楽」、これをブラス・アンサンブルといいますが、

今では、プロ・アマチュア合わせたら世界中に無数に存在します。

昨年、私は、ジャーマン・ブラスというドイツのブラス・アンサンブルを何度も紹介しました。彼らも偉大です。

しかし、この世にブラス・アンサンブルという演奏形態を「芸術」として定着させたのは、

英国のフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル、という団体です。

このアンサンブルの創始者で1928(昭和3)年英国、バースに生まれたトランペット奏者、フィリップ・ジョーンズ氏の名前をそのまま取った

団体名ですね。フィリップ・ジョーンズ氏は、既に故人です。フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(以下、PJBE)のメンバーの多くも他界しました。

しかし、金管楽器の歴史、金管楽器演奏の歴史を語る時にこのアンサンブルを無視することは絶対に不可能です。

彼らがいたからこそ、今のブラス・アンサンブルの隆盛があるのです。フィリップ・ジョーンズ先生も、PJBEも、

私の年代でラッパを吹いた人間にとっては、神様のような存在です。

実は、PJBEを載せるのは初めてではないのですが、一番有名なのを何故か紹介していませんでした。


◆1974年、PJBEが初来日したときに演奏して、日本中のブラス少年・少女が真似をした「スザート舞曲集」です。

PJBEは、それまで、誰も見向きもし無かったような、バロック以前の音楽を発掘してきて、金管アンサンブル用に編曲し、

再びそれらの音楽に生命を吹き込みました。

これからお聴き頂くのは、ティールマン・スザート(Tielman Susato)(1500年頃~1561))という、

ルネサンス期のフランスの作曲家が書いた「舞曲集」です。

この「スザート舞曲集」は、PJBEの400曲を超えるレパートリーの中でも、最も人気がある、

PJBEのテーマ曲とでも言うべき音楽です。

ルネサンス期というのはどういうことか、というと、バッハが音楽の父とか呼ばれていますが、彼の生涯は(1685年~1750年です)。

バッハの生まれる200年も前に、こんな楽しい音楽があったのです。

ウンチクが長くなりました。これ、絶対お薦めです。ルネサンス名演集に収録されている、

「スザート舞曲集」から5曲載せます。どれも短い曲です。

1曲目「モレスカ」(モール人の踊り)パーカッション(打楽器)も加わって賑やかですが、バランスを考えて吹いているからうるさくないのです。





金管楽器の音が綺麗に融け合っていますね。

2曲目 音の動きは少し細かいけど静かな音楽、「4つのブランル」





ラッパと言えども、全然うるさくないでしょ?

3曲目、ロンド。楽しいけど荘厳さを感じます。





4曲目。バス・ダンス「羊飼い」。





5曲目。最期は 「戦い」。





これねえ。当時、私たち、中学生ぐらいでしたが、みんな何とか真似しようとしたものです。

あまりの懐かしさに涙が出ます。


◆フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルに見た「プロのプロたる所以」

以前、「プロのプロたる所以」ココログはこちら)という文章を書きました。そこでは、同時通訳の村松増美さんについて綴りましたが、

私は、実はもっとずっと早く、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの方々にそれを見せて頂きました。

何度目かの来日の時。当時TBSで毎週日曜日に放送された、山本直純さんの「オーケストラがやってきた」という番組がありました。

その番組の地方収録の時(確か、広島だったように記憶していますが、あまり自信がありません)、PJBEが出演して下さいました。

企画のひとつとして、地元の中学だか、高校のブラスバンド部員が、お聴き頂いた、「スザート舞曲集」の最後の曲「戦い」を、

なんと、本物のPJBEの前で演奏して、聴いて貰うという場面がありました。

そのころ、PJBEは日本で大流行でしたから、スザート舞曲集の楽譜も簡単に手に入ったんです。

中学生(だか高校生)はオーディションしたんでしょうね。割と上手かったです。


しかし、私が感動したのは、悪いけどその子供達の演奏そのものではなく、

それを聴いている、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの皆さんの真摯な態度でした。

プロがアマチュアよりも上手いのは当たり前。プロがアマチュアの演奏を聴いてニヤニヤしたり、尊大な態度で聴くのは失礼に当たります。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの面々は、遠い日本の中学生が自分たちの曲を一生懸命に練習して吹いてくれたことが嬉しかった、

ということもあると思います。

でも、それ以前に、とにかく中学生の演奏の最中、PJBEのメンバーは、本当に真剣に演奏を聴いておられました。

ニヤニヤしたり、ニコニコしたりなんてとんでもない。私語を交わす人もただの一人もいなかった。

プロたるもの、如何にあるべきか。本当に分かっておられたんです。

私も、子供心に、「これが本当のプロの態度というものだ」と深く得心しました。

今でも、あの時の、PJBEの皆さんの真剣な表情を思い出し、目頭が熱くなることがあります。

本当に一流のプロとは、分野を問わず、真摯で謙虚なものなのですね。

投票よろしく御願いしますね。

それでは、失礼します。

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2008.06.28

「年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査」←よくぞここまでいい加減な日本人の組織があったものだ。

◆記事1:年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査(NIKKEI NET)(10:51)

社会保険庁は27日、厚生年金のコンピューター上の記録と、基になった紙台帳記録を照合するサンプル調査をしたところ、

1.4%が不一致となったと発表した。厚生年金の紙台帳は全部で約4億件あるため、単純計算で560万件の記録にミスがある可能性がある。

紙の記録をコンピューターに入力する際のミスとみられ、本来の年金額が受け取れない可能性がある。

政府が27日午前に開いた「年金記録問題に関する関係閣僚会議」で明らかにした。

これを受け、国民年金と厚生年金の紙台帳にある8億2000万件の記録を電子化した「電子画像データ検索システム」を2009年度までに整備する。

手書きの台帳やその台帳を撮影して印画したマイクロフィルムを電子データとして再入力し、データベースをつくる。(10:51)


◆記事2:厚生年金 入力ミス1.4% 560万件支給漏れも (東京新聞)(6月27日 夕刊)

社会保険庁は二十七日、厚生年金の古い紙台帳を撮影・保存したマイクロフィルムの記録約四億件について、

一万九千九百七十九件を抽出し、コンピューターへの移行入力がきちんと行われているかサンプル調査したところ、

1・4%の二百七十七件で入力ミスがあったと明らかにした。

全体では約五百六十万件に相当し、これらの記録の持ち主には、本来の年金額が支払われない可能性がある。

調査結果は、年金記録不備問題の関係閣僚会議に報告した。今回のミスは、持ち主特定が難航する宙に浮いた年金記録五千万件とは別の問題。

二百七十七件の内訳は、入力なし四十八件、標準報酬月額の間違い二百十五件など。十一件は破損や汚れにより、記録内容が判読不能だった。

紙台帳とマイクロフィルムの記録は、国民年金も合わせると約八億五千万件。

社保庁はこれらのデータを電子画像化し検索しやすくするシステムを二〇〇九年度に開発し、

一〇、一一年度の二年間に受給者からの申し出を受け付け、重点的に記録を補正する。

補正作業に必要な経費は百四十億-百八十億円で、これ以外にシステム開発に百億円程度かかる見通しだ。

一方、宙に浮いた年金記録五千万件に関しては、三月末時点で二千二十五万件の持ち主が特定できていないとしていたが、

今回も千九百三十四万件は依然として誰のものか分からず、解明が進んでいないことも報告された。


◆コメント:社保庁のミスが原因なのだから、「本来の年金額が受け取れない可能性がある」では、済まない。

記事1と記事2は、ほぼ同じ問題を取りあげています。記事1は日本経済新聞、記事2は東京新聞の記事です。

記事2の方が詳しく書いています。

昨年から騒がれている5000万件の「宙に浮いた年金」は昨年、5月末の党首討論で安倍晋三元首相が、

「1年間で5,000万件照合する」と言っていました。これは、記事2にありますが、まだ1934万件は誰のものか分からない。

これは、コンピューターに明細はインプットされているが、誰の名義の年金なのか分からない、という問題です。

これは、これで大問題です。自民党は1年で照合する(とは言っていない、と町村官房長官は屁理屈をいっていましたが)という約束を破りました。

これが、認識して頂きたい点のひとつめ。
話題が前後して恐縮ですが、記事1と記事2の主題は、この5,000万件とは別の話。

年金台帳はそもそも紙だったのをコンピューターに入力する作業をしたわけです。ずっと前に。

そのときに、国民一人一人の年金記録を正しくコンピューターに入力していなければ、国民の手許の記録と合いませんよね。

だから、誰の年金か特定出来ませんよね?そういう状態にあるのが、サンプル調査から推定して560万件ある。ミス入力率は1.4パーセントだ、

というのです。

まあ、ウソでしょうね。本当はもっと多いに違い無い。しかし、新聞は平然と、

本来の年金額が受け取れない可能性がある。

と書いています。論説記事ではないから、論評を加えないのは仕方ないのですが、読んでいると無性に腹が立ちます。

社会保険庁職員の仕事は、正確を尊しとする日本人のものと思えません。

彼らには、最初から、紙の年金台帳を正確にコンピューターに入力しよう、という「責任感」が無かったのです。

だから、こういうぶったるんだ、仕事とも言えない「仕事もどき」をして、45分に一回15分の休憩を取る、などということが可能なのです。

間違えて、推定560万人の年金台帳を誤インプットしたのは社会保険庁の責任なのですから、

それによって、国民が、「本来の年金額を受け取れない可能性」など有ってはなりません。

あくまで、正しくインプットし直し、本来の年金額を国民に支払うべきでしょう。


今の状態では、日本政府は泥棒です。

あなたが毎月1万円ずつ、銀行に預金したとしましょう。一年で12万円。

10年で120万円になりますね。

10年経って、いくらかお金を引き出そうかと思ったら、銀行のコンピューターにあなたの預金記録はありませんでした。

銀行員は、「手前共の記録では、お客様の預金はお預かりしていないので、お支払い出来ません」といいました。

実は、そのお金は銀行員が流用していました(社保庁は年金掛け金を5兆6千億円流用しています)。

あなた、怒りませんか?怒るなんてもんじゃないでしょう。

日本人はおとなしすぎます。


全く問題は異なるけれども韓国では、政府が米国産牛肉の輸入を再開しようとしたら大規模デモが起きましたね。

暴力はいかんけれど、抗議することは暴力ではない。国会議事堂まで行っていられないというひとは、

首相の個人事務所、厚労省の個人事務所、自民党本部、与党国会議員に抗議メールを送りましょう。

そんなことをしても無駄さ。どうせこうなるだろうと思っていた。

と、さっさと諦めるのが「大人のすることだ」という感覚は間違っています。

それこそ、政府・社会保険庁が最も望んでいることなのです。

彼らは、このように、全件照合するのはとても無理そうだ、という情報をマスコミを利用して、

繰り返し流すのです。日本人はすぐに何でも忘れてしまうことを、彼らは良く知っているのです。

正に、国家権力の「思うツボ」です。

また、間違ったことが行われているのに、大人が黙っていることを子供に見せるのは、

教育上も良くない、と私は思います。

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2008.06.26

「親バカ」です。

◆「超」私事(わたくしごと)ですが、倅が修学旅行に行っているのです。

今週、私は、沖縄の天気を東京の天気より心配している。

ひとり息子(高校二年生)が、修学旅行で沖縄に行っているのだ。

火曜日に出発して、土曜日に帰ってくる。火曜は天気が良かったがそれ以降、どうもあまり天気が良くない。

まあ、天気は仕方がない。見聞を拡げるのは良いことだ。

私はその点、ちょっと後悔している。

何せ、元来怠惰な人間なので、学生時代に大して何処にも旅行などしなかったのである。

特に大学時代、親にカネを借りても海外に一度行って見ると、良いと思う。

私が初めて、日本国の領土、領海、領空の外に出た(出国した、といいますな)のは何と今から15年前、33歳で、

ロンドン駐在を命じられた時なのである。だが、それは今日の本論ではない。


◆それはともかく、昨日(6月25日)が倅の誕生日だったのです。(親バカ話の連続ですいません)

17年前、1991(平成3)年の6月25日午前11時19分に倅が生まれた。

母親と違い、父親は始め、看護婦さん(当時はまだ看護「婦」さんだった)が分娩室から子供を抱いて出てきて、

「おめでとうございます。元気な男のお子さんですよ」

と言われても、ポカンとしてしまう。顔はまだ何だか紫っぽいし、しわだらけでサルみたいだ。

産湯につかる前なので血液も付着しているし、正直言って「ギョッ」とするのである(少なくとも私はそうだった)。

実感が湧かないとは、このことだ。


実を言うと、私は以前、子供が嫌いだった。

だから、自分の子供が出来たと知ったとき、生まれてきた子どもを「可愛い」と感じなかったらどうしよう・・・と、

今から思うと滑稽だが、本気でそういう心配をしていた。


しかし、上手くできてますなあ。人間ってのは。我が子を愛おしく思うように出来ているらしい。

たとえ見た目がどうであろうが、首が据わるのが遅かろうが、歩くのが遅かろうが、言葉を話すのが人より遅かろうが、

可愛い(アイドルタレントをみて可愛いと思う、「可愛い」ではない。「かけがえがない」ということだ)と思うように出来ているのである。


母も家内も私が子供嫌いだったことを知っていたので一体どうなるか、と、心配していたらしいが、

いざ子供が生まれたら、オムツを替えるのは早くて上手いわ、ミルクを作るのは上手わ、泣いている我が子をあやすのは私が一番上手いので、

「ポカン」としていたそうだ(後から聞いた話である。自分では、自分の変化に気が付かなかった。自然に我が子が可愛かった)。


◆親というのは哀れなものでね。

前述したが、愚息は、成長の過程において全て標準より遅く、背も小さかったので、あるとき、

下垂体性小人病ではないか、一応検査を受けた方が良い、などと云われたぐらいなのである(結果は正常だった)。

そういうとき、親というのがこれほど気が気でなくなるものだとは思わなかった。

死んだ親父が生きていた頃、何かにつけて心配して私にいろいろ言うので、

「うるせえなあ」

と思っていた。あの時の親父の気持ちが分かった。が、孝行をしたいときには親は無し。


◆肌身離さずもっているものが有るのです。

今日は、徹頭徹尾親バカで書きます。肌身離さず・・・といっても、珍しいものでも何でもない。

他人様(ひとさま)にわざわざお見せするほどのものじゃないのだが、いつか、ここに載せたいと思っていた。

倅が、三年前、中学の修学旅行で京都に行った。何を買ってきてくれとも言わなかったが、

お土産屋で、ごくごくありふれた、安物の、「お守り」(というか、キーホルダー?)を買って来て、私にくれた。

これです。→ダウンロード t_P1000043.jpg (11.6K)

つまんないものでしょう?その通りなのだ。


しかし、実は、私はこれを三年間、肌身離さず、持っている。

これは、私にとって、「私が人の親である」証なのだ。

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2008.06.25

「集団的自衛権行使容認を=首相は解釈変更に消極的-政府懇」←消極的なままでいいからね。福田さん。

◆記事:集団的自衛権行使容認を=首相は解釈変更に消極的-政府懇(時事通信社 - 06月24日 21:01)

集団的自衛権行使の個別事例について検討していた政府の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」

(座長・柳井俊二元駐米大使)は24日午後、福田康夫首相に提言を提出した。

提言は、米国に向かう可能性のあるミサイルの迎撃について「集団的自衛権の行使によらざるを得ない」としたほか、

国連平和維持活動(PKO)に絡んでの憲法解釈の変更も求めている。ただ、首相は、憲法改正や解釈の見直しに消極的で、

提言を一つの研究事例として取り扱う考えだ。


◆コメント:集団的自衛権の意味。

まだ、こんな懇談会が存続していたとはしらなかった。

憲法を変えるか、今の憲法第9条の解釈を変更し、日本を戦争が出来る国にしたくて仕方なかった、安倍晋三の懇談会の残りだろう。

個別的自衛権と集団的自衛権の違いは、分かっていなければいけない。

かつて、ここでも取りあげたが、ひどいアンケートがあったのですよ。ひどいというのは、回答がお粗末、という意味。

2006年10月11日(水) NHK電話アンケート「改憲賛成40%」「集団的自衛権の意味を知っている8%」←知らないで賛成するな。

ココログはこちら)。

安倍晋三が内閣総理大臣だったころのNHKの調査結果。

安倍総理大臣が、憲法改正を重要政策の1つとしていることに関連し、憲法を改正する必要があると思うか尋ねたところ、

▽「改正する必要があると思う」が40%だったのに対し、

▽「改正する必要はないと思う」が22%、

▽「どちらともいえない」が30%

また、いわゆる「集団的自衛権」について、その意味を知っているか尋ねたところ、

▽「よく知っている」と答えた人が8%、

▽「ある程度知っている」が36%、

▽「あまり知らない」が36%、

▽「まったく知らない」が14%

「集団的自衛権」の意味も説明できずに憲法第9条を変えるのに賛成、とは開いた口がふさがらない。

はっきり言って無責任だ。大人がこういう無責任な態度だから、ガキもいい加減な人間になる。

集団的自衛権とは、
「自国が他国から侵略・攻撃を受けていなくても、自国と同盟関係を結んでいるなど、密接な関係にある国が第3国から、

侵略・攻撃を受けた場合、それを自国への攻撃と同じ物と見なして、防衛する権利」

である。


◆個別的自衛権とは何か。

国際法と国内法を混同してはいけないが、この件に関しては、例えとして国内法(刑法)を使っても良いと思う。

個別的自衛権とは、個人になぞらえるならば、「正当防衛」である。

日本国憲法は前文において、全世界の人間が平和に生きて幸福を追求する権利、即ち「平和的生存権」を認めている。

全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

全世界の国民だから、当然日本国民も含まれる(日本国憲法だから、当たり前だが)。

どこか、よその変な国が日本を攻撃・侵略してきた場合、日本国は国民の平和的生存権を守らなければならない。

そのため、これに自衛隊が反撃するのは当然である。これが個別的自衛権である。

自分からよその国へ行って武力を行使する訳ではない。


◆集団的自衛権を認めていないから、日本の自衛隊は世界有数の兵力を持ちながら、戦後六十余年、外国人をひとりも殺さずに済んでいる。

日本国憲法第9条第1項は、

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

と、謳っており、日本は完全にこれを守っている。

集団的自衛権をもしも認めたらどうなるか。

日本は、アメリカがベトナム戦争の泥沼に陥ったとき、集団的自衛権を認めていないから、巻き込まれなかった。

ところが、お隣の韓国の憲法は集団的自衛権の行使を禁じていないため、アメリカの要請に応じて兵隊をベトナムに送り、多くのベトナム人を殺した。

日本もそういう国になりたいですか?

強大な軍備を持っていながら、それは自国を防衛するためであり、憲法の規定に従い外国人を一人も殺していない、

そのことで、日本は世界から、一目置かれている。海外の新聞・雑誌の論説を読むと、分かる。


以前、読者の方から反論のメールを頂戴した。

「集団的自衛権はあくまで『権利』であり、義務ではないのだから、集団駅自衛権の行使を認めても必ず行使するとは限らないだろう」

という趣旨だった。

そんな、都合良くことが運ぶ訳がないでしょう。

政府の公式見解で集団的自衛権の行使を「違憲」としている今ですら、ちょっとアメリカにすごまれると、

日本政府は自衛隊を海外へ派遣する。海上自衛隊の艦船は、インド洋で、無料ガソリンスタンドをおこない、

航空自衛隊は、クウェートからイラクに、武装した多国籍軍兵士を輸送機で運んでいる。


しかし、空自の活動に対して、今年の4月、名古屋高裁が「違憲だ」と判決を下した。

自衛隊イラク派遣に違憲=兵士空輸「武力行使と一体」-名古屋高裁」ココログはこちら)。

名古屋高裁は、
航空自衛隊の行為は、多国籍軍の武力行使と一体化した後方支援であり、自ら武力を行使したのに等しい。

武力行使を禁じた、憲法第9条第1項に抵触する

という趣旨を判決文で述べている。行政府の行為や法律、手続きなどが合憲か違憲かを判断するのは司法で、

その司法がはっきりと後方支援は9条違反だ、と判断を下したのである。

それを無視した、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の結論は、無意味である。

憲法を変えたい連中はすぐに「国際貢献」を持ち出すが、自衛隊を送らなくても日本は、

既に、多くの国際貢献をしてきたし、今もしている。それは、

党首討論を聞いて。何故「国際貢献」というと「自衛隊派遣」しか出てこないのだ?ココログはこちら

をご覧頂きたい。国際貢献と軍隊とは関係無い。

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2008.06.24

「<イージス艦衝突>あたご側に当直交代前から回避義務…3管」←漁船の航路を説明していただきたい。

◆記事:<イージス艦衝突>あたご側に当直交代前から回避義務…3管(6月24日22時22分配信 毎日新聞)

海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、当時の当直士官2人を業務上過失致死容疑などで書類送検した

第3管区海上保安本部(横浜市)は24日会見し、当直交代前から、あたご側に回避義務があったとの見方を示した。

この時、操船責任者の当直士官だった後潟(うしろがた)桂太郎・前航海長(36)について「十分な見張りをせず回避の時機を失した」と指摘。

発生時に操船していない乗組員について異例の立件をした理由を明らかにした。


◆コメント:とかく世間がウルサイから、自衛隊が悪かったことにしておけ、という安易な解決は正しくない。

イージス艦「あたご」と漁船清徳丸が衝突し、清徳丸に乗っていた父子の遺体は発見できないまま死亡と認定された。

この事故が起きたのは、今年の2月19日早朝、午前4時7分ごろ、千葉県南房総市の野島崎から南南西約40キロの海上で、

海上自衛隊のイージス艦「あたご」=艦長・舩渡健(ふなとけん)1等海佐(52)、7750トン、乗組員296人=と

千葉県勝浦市の新勝浦市漁業協同組合に所属するマグロはえ縄漁船「清徳丸(せいとくまる)」(全長約12メートル、7・3トン)が衝突した。

漁船はあたごの艦首付近と衝突して船体が二つに割れ、船主の吉清(きちせい)治夫さん(58)と長男の哲大(てつひろ)さん(23)=

いずれも勝浦市川津=の2人が行方不明になった。

清徳丸に乗っていた父子の遺体は発見できないまま、5月20日死亡と認定された。


◆事故直後から、マスコミはとにかく自衛艦が悪い、という論調だった。そもそも、そこから間違っている。

私は事故直後から、事故の全容が明らかでないのに、とにかくイージス艦「あたご」に事故の責任がある、というマスコミの態度に異論を唱えてきた。

それは、

「イージス艦事故:「あたご」に回避義務」←事故の全容が分からない時点で当事者一方の責任を強調するべきではない。

「見張り、清徳丸を報告せず=「危険性ないと思った」-イージス艦衝突事故」←イージス艦「だけ」の責任にしたがる一面的思考

「福田首相、吉清さん方を訪問」←事故原因が分からないのに謝るのはおかしい。

で詳しく述べているが、簡単に復習すると、

あたごは衝突12分前に見張り員が清徳丸の左舷のものとみられる赤灯を発見した。

衝突した場所の約4キロ手前、両船の距離は9キロ程度あったとみられる。

要するに直進するイージス艦の右前方から、漁船は真っ直ぐにイージス艦の針路に向かって直進し、漁船の左舷にイージス艦がぶつかったのである。

確かに形式論で言うと、法律上はイージス艦に回避義務がある。

海上衝突予防法第十五条第一項は次の通り。

二隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、当該他の動力船の進路を避けなければならない。

この場合において、他の動力船の進路を避けなければならない動力船は、やむを得ない場合を除き、当該他の動力船の船首方向を横切つてはならない。

これだけを読んで、現実をよく観察しないと、イージス艦「だけ」に責任があったように思われる。

ところが、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の大きさはこれだけ違うのである。ダウンロード Atago.jpg (26.3K)

私は、とんと物理・数学の苦手な人間だが、高校の物理で習った、物理学の基礎の基礎。ニュートンの運動の第一法則(慣性の法則)は覚えている。
物体は外力が加わらない限り、等速度運動(注:この時、「速度」はベクトルとする)を続けようとする性質がある。これを慣性という。

慣性の大きさは質量に比例する。

つまり、法律はどうあれ、針路を変更して、衝突回避行動を取るのは、質量の小さい漁船の方が遙かに容易だったはずである。

イージス艦は衝突の12分前に漁船の赤灯を認識していたのである。もう一度ダウンロード Atago.jpg (26.3K)を見て下さい。

大きな船が小さな船を見つけるよりもその逆の方が容易であることは、素人でも想像力を働かせれば、分かる。

私は、この事故の調査結果を待っていたが、結局、漁船がどういう航路を取ったのか、不明である。

繰り返すが、如何に海上衝突予防法上はイージス艦「あたご」に回避義務があったとしても、

こんな馬鹿でかい船が舵を切っても、効き始めるまでに10秒から15秒かかる。その間に船は200メートルぐらい直進する。

又、止まろうとしても、10ノット(時速18キロ)で航行していた「あたご」が後進全速をかけても、停止するまでに350メートルから400メートルは進む。

総トン数7.3トンの漁船なら50メートルあれば、旋回することが可能である。

だから、現実的に考えるならば、簡単に避けられる漁船が何故、イージス艦の針路のど真ん中に突っ込んできたのか。

少なくともそれで間違いないのか。

この点を説明せずに、とにかく国民の反発が強いから、イージス艦を悪いことにしておきましょう、

というような措置をとる、こういうのが日本人が物事を曖昧に済ませる悪い癖である。

なお、誤解の無いように書いておく。私は、この事件に関してはイージス艦に同情的だが、

好戦的な人間ではない。いわゆる憲法改正など大反対。自衛隊を保有することは個別的自衛権の為に必要だが、

集団的自衛権行使には大反対。イラクや、インド洋への自衛隊派遣にもずっと反対し続けている人間である。

ウソだと思ったら、私の憲法改正草案を読んで下さい。 

憲法記念日です。憲法改「正」なら賛成です。

ただ、それと、船舶の衝突事故の真相を解明することとは、話は別だ。言うまでもないことである。

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2008.06.23

「元NHK交響楽団首席ホルン奏者・千葉馨さん逝去」←故・岩城宏之さんが千葉さんのことを書いた文章より抜粋しました。

◆記事:日本のホルン演奏の草分け、千葉馨氏が死去(6月23日15時2分配信 読売新聞)

千葉馨氏(ちば・かおる=ホルン奏者)21日、遷延(せんえん)性無呼吸で死去。80歳。

告別式は22日に近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く予定。

自宅は東京都新宿区中落合1の11の3。喪主は妻、玲子さん。

日本のホルン演奏の草分け的存在で、長年NHK交響楽団で首席ホルン奏者を務めた。

1983年に退団後は、国立音楽大教授として後進の指導に当たった。


◆コメント:昔懐かしい音楽家が次々に他界されて、寂しいです。

順番だから仕方ないけど、子供の頃から慣れ親しみ、尊敬し、敬愛していた、数々の音楽家が、

次々にこの世を去って行く。仕方ない。仕方ないのは分かっているけど寂しいです。

今はもう、岩城宏之さんも、山本直純さんも、山田一雄さんも、渡邉暁雄先生も、江藤俊哉先生も、

カラヤンも、バーンスタインも、芥川也寸志さんも、黛敏郎さんも、団伊玖磨さんも、逝ってしまった。



今日、又一人、私が子供のころから何度となくN響の演奏会でその雄姿と名演奏を見て聴いた、名ホルン奏者、

千葉馨さんが、お亡くなりになっていたことが分かった。

千葉さんについては、弊サイトでも書いたことがある。「美しい音」ココログはこちら)。

しかしながら、千葉馨さんが音楽家として、ホルン吹きとして、また、オーケストラのホルン吹きとして、どれぐらいの存在なのかは、

音楽家で一緒に仕事をした方でないと、本当には、分からないだろう。

故・岩城宏之さんが、色々な音楽家に出会ったエピソードを綴った、

「棒振りのカフェテラス」(文春文庫)という本がある。

苗字のアルファベット順に書かれているから、Chibaさんは3人目に早くも登場する。その一部を、大著作権侵害だが、あえて書き写した。

少々長いが、お読み頂きたい。

◆千葉馨(NHK交響楽団首席ホルン奏者)Kaoru Chiba

「カラヤンからのメッセージなんだけどね、カラヤンがバーチにベルリン・フィルのトップになってほしいってさ。

その気があったら、一ヶ月以内にザルツブルクのカラヤンの別荘に来てくれって、言ってきたよ」とぼく(引用者注:岩城さん)。

千葉馨という大男、通称「バーチ」は、急にキヲツケをしたように見えた。そうではなかった。

瞬間、息を大きく吸い込んで、そのまま彼の時間は停止した。

こういうことを大男がやると、下の方からはまるでキヲツケに見えるのだ。

バーチの顔は真っ赤になった。そのまま数十秒過ぎた。それから目がクルクル回りだした。

「ウ、ウウウン、ウ、ウ、ヤ、ヤッパリネ、でもネ、ウン、やっぱりベルリンには新鮮なうめえ魚が

無いだろうからね、ウン、まあ、遠慮するよ。ウン、そういうわけだ。」

ことの起こりはこうだった。

1964年だったか、65年だったか、今はっきり覚えていないのだが、この年の春にカラヤン率いる

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が何回目かの日本演奏旅行にやってきた。歓迎レセプションとか、

彼らがわがNHK交響楽団の練習所を使ってリハーサルをするのを手伝うとか、両方の旧知の楽員たちの飲み会やら

何やらで、てんてこ舞いはいいが、ベルリン・フィルの最初の東京での演奏会を聴けないまま、N響は北米、南米旅行に

飛び立ったのだ。

一ヶ月以上して、我々が日本に帰ってきたとき、ベルリン・フィルは勿論日本を去っていた。

我々が南北アメリカ旅行に出発した後、日本中をぐるぐる動いていたカラヤンとベルリン・フィルが、

大阪で音楽会をやった時のことだそうだ。曲はブルックナーの何番目かのシンフォニーで、その時に、

ブルックナーでは最も重要なホルンが、たて続けに音をミスしたらしい。音楽会の後、不機嫌なカラヤンが、

突如、事務局長に言ったそうだ。

「そうだ。この国には、チバという上手なホルン吹きがいる。彼の電話番号をあんた、知らないか?」

「・・・・・・・。」

「ベルリンフィルの事務局長の立場として、世界中の一流奏者の住所を全部知っているべきじゃないか。」

カラヤンは1955年だかに、N響をかなり長期間指揮していて、ホルンのトップの演奏ぶりをちゃんと覚えていたのだ。

この人は相手の顔も名前も、主としてどの国の言葉を話すなんてことまで、絶対に忘れないのだ。

「明日から、チバを演奏に参加させよう。その旨、NHKに頼んでくれたまえ。」

「あのー。N響は先週から南米に演奏旅行に行っていて、日本にはいませんよ。そのミスター・チバも、

だから旅行中のはずです」

「かまわん。南米から呼び返せ。」

帝王というのは、こういう時にまことにわがままである。ひとのオーケストラの楽員を、しかも、

しかも遠い南米に演奏旅行中のトップ奏者を連れてこい、と言い出すのだから、メチャクチャだ。

とにかく、呼び返すのは不可能となって、さっきの伝言となったのだ。その頃東京にいた、

カラヤンと親しいウィーン・フィルの音楽家がぼくに伝えたわけである。

戦後、カラヤンがロンドンでフィルハーモニアというオーケストラを組織して活動していた頃、

ホルンのトップがデニス・ブレインだった。ブレインは1955年頃、自動車事故で亡くなったが、

今でも世界音楽史上最大のホルン奏者として、伝説的人物だ。千葉馨は、このブレインの弟子でもある。



カラヤンはブレイン的というか、イギリスタイプのホルン吹きが好きなようで、ベルリン・フィルの

常任指揮者になってからも、しばしば、イギリスの若い奏者をオーケストラに入れている。しかし、

どれも上手くいかない。ベルリン・フィルは強烈な個性と音色を持っている。ホルン・セクションは特に

ドイツ的である。そこにいきなりカラヤンがイギリス的なのを連れてくると、臓器移植の時のように、

拒絶反応が起きるのである。みんなでよってたかって演奏上の意地悪をして、結局はイビリ出す。

カラヤンが指揮をしているときはまだしも、しかし、ベルリン・フィルの年間スケジュールの三分の一か

四分の一しか、カラヤンは指揮しないのである。今まで何人かが、いたたまれず去ったのだった。



バーチは「ウーン」と唸っている間に、コンピューター的な速さでこのことを考えたのだろう。

それにしても、

「ベルリンには、美味い刺身や焼き魚がねえからなあ・・・」

とはよくも言ったりである。ヌケヌケとこんなことを理由に、カラヤンの切なる希望を断ったヤツが、

世界にいるだろうか。

(中略)

二十年間、N響を振る度にバーチに勝負を挑んでジタバタやってきた。

説明するのは不可能だが、音楽の内面で勝ちたい、という意味である。

まだ、一度も勝てないのだ。

N響は僕には世界で一番大事な、好きなオーケストラだが、時々、一体どうしてなんだろう、と思う。

その度にN響とは千葉馨その人を指すことだ。バーチが僕のN響なのだ、と思うのだ。

他人には全く分からないだろうが、僕が心の中で繰り返し叫ぶ言葉がある。

「長嶋茂雄はジャイアンツの千葉馨なのです」

コメントを差し挟む余地はないのですが・・・・

上の文章、相当中略しています。そこは、千葉馨氏が岩城さんの言うところのガクタイ(この概念、

原著を読んで頂くしかない)の典型、いやガクタイそのものなのだ、という長い賛辞で埋まっています。

岩城さんにとって、N響=バーチこと千葉馨さんだったし、ガクタイ=千葉馨さんだった、というわけです。

一人の独立した、プロの音楽家、指揮者にそこまで思わせる千葉馨さんは、

やはり、不世出の音楽家であり、ホルン吹きだったのだろう、と素人は漠然と想像するしかありません。


◆あの世で千葉さんが師匠と再会出来ますように。

短い間だったが、千葉馨さんは、間違いなく、「奇跡のホルン奏者」デニス・ブレインの弟子だった。

半世紀ぶりにあの世で再会して、きっと千葉さんは、デニス・ブレインに、また、レッスンを乞うに違いない・・・。

デニス・ブレイン演奏、指揮:ウォルフガング・サヴァリッシュ、フィルハーモニア管弦楽団で、

R・シュトラウスホルン協奏曲第一番です。曲の冒頭、アルペンホルンを思わせるようなホルンソロで

始まります。音質は1950年代のもので、良くありませんが、「再生音」じゃなくて、「音楽」を聴いて下さい。

第一楽章です。





第二楽章です(本当は第一楽章から切れ目なく演奏されます)。





第三楽章、フィナーレです。




何だか、泣けてきちゃった。千葉さん、数々の名演、忘れません。

ホルンの素晴らしさを教えて下さって、ありがとうございました。

謹んでご冥福を祈ります


【追加】Kenさんのブログで千葉先生の演奏姿、音をご覧になりお聴きになれます。】

我が敬愛する音楽家。Kenさんがやはり、千葉先生追悼の文章をブログに書いておられますが、

何と、1964年にアンセルメ(スイス・ロマンド管弦楽団の指揮者として名を馳せた方)が来日して、N響を指揮したときの、ストラヴィンスキーの「火の鳥」の映像があります。

千葉先生のソロを聴いて、演奏姿を見ることが出来ます。

是非お読みになり、ご覧になることをお薦めします。

訃報拾い出し:千葉馨氏(元NHK交響楽団首席ホルン奏者、国立音楽大学名誉教授)


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2008.06.22

(まだリハビリですが、復活)「<梅雨前線>熊本を中心に九州で豪雨、各地で被害」それでもすぐに立ち直る「とてつもない日本」

◆はじめに:休載を宣言してわずかしか経っていませんが、リハビリで書いてみます。

日記、ブログの更新を当面休載します、と書いてから三日しか経っていません。

本来もう少し休むべきかも知れませんが、毎日必ず更新する、という強迫観念に従うのを止めれば、書けるかも知れないと思いました。

今日は、偶々具合が悪くないので、書いてみます。

要するに、当面、更新したりしなかったり、ということになるかも知れない、という意味です。

勝手を申し上げて恐縮ですが、今後ともよろしくお付き合い頂ければ、と存じます。


◆記事:<梅雨前線>熊本を中心に九州で豪雨、各地で被害(6月21日14時44分配信 毎日新聞)

九州北部に停滞する梅雨前線の影響で、熊本県は21日未明から中部の宇土市や宇城市を中心に激しい雨が断続的に降り、

土砂崩れや河川の増水に伴って住民の避難や列車の運休などが相次いだ。梅雨前線は22日未明に南下し、

前線上を低気圧が通過して再び豪雨が予想されるため、各地の気象台は厳重な警戒を呼び掛けている。

熊本地方気象台によると、21日午前11時までの24時間雨量は甲佐町で261ミリ、宇城市三角町で218ミリに達した。

宇城市などで計3棟が床上浸水、29棟が床下浸水した。宇土市と苓北町などの6市町で計14世帯23人が公民館などに自主避難した。

同気象台は熊本、宇城・八代、天草地方などに大雨洪水警報を出して注意を呼び掛けた。

また、長崎県島原地方でも大雨洪水警報が出され、福岡県筑後、筑豊地方▽大分県西部▽佐賀県鳥栖、多久地区には大雨警報が出た。


◆コメント:毎年、これだけの自然災害があるのに、世界第二位の経済大国であり続ける「とてつもない日本」

岩手県の地震から昨日(21日)で一週間である。避難所暮らしを続けている方も大勢おられる。お見舞い申し上げる。

地震について言えば、記憶に鮮明なのだけを挙げても2004年の新潟中越地震、

昨年の新潟中越沖地震、能登半島地震、そして勿論、阪神大震災と枚挙に暇がない(参考:地震年表)。


更に、沖縄・九州・四国地方は特に毎年台風により、甚大な被害を受ける。

今でもその時の影響が尾を引いているご家庭や企業も多いとお察しする。

だから、こういうことを書いて良いかどうか分からぬが、我が日本国はこれだけ、自然の脅威の晒されて、

実際に人的・物的被害を被っているのに、それでもずっと世界第二位の経済大国である(最近また、景気が低迷していることを日銀が認めているけれど)。

これは、すごいことだ。 勿論、前述したとおり、それぞれの被災地各地では今でも、不便な思いや経済的な苦労が続いていることは承知しているが、

国全体として見た場合、自然の猛烈な脅威に屈していない、というところが、「すごいことだ」と、私は言いたいのである。

ありきたりの所感だが、、これは、被害を受けても、ものすごい勢いで復興する日本人の勤勉さの賜なのではないかと思う。

麻生太郎(特別に支持しているわけではない)の「とてつもない日本」という本がある。

私はこの本の内容に全面的に賛成ではなく、反対したいことも多いが、既にお読みの方もいらっしゃるだろうが、まだのかたは、本屋で立ち読みでもいいから、

冒頭、麻生元外相がインドで大変感謝された逸話だけでも立ち読みすることをお薦めする。

今は終わってしまったが、NHKの「プロジェクトX」を見て、しばしば多くの人が感じた、

「日本人って、すごいなあ」

という快い、誇らしげな思いを感じるで有ろう。

実際、日本人の底力はとてつもないのではないか、と思う。

国民はすごいのに、その国民が真面目に働いて納めた税金を使い込んでサボったり、甘い汁をすすっている役人や政治屋が、

我々のやる気を削ぐのである。


なお、過去何度か紹介したが、Yahoo!には、Yahoo!ボランティアというセクションがある。

カードを持っている人なら、今すぐにでも500円から募金出来る。<

平成20年岩手・宮城内陸地震義援金も受け付けている。

日本人の100人に1人、120万人が500円ずつ募金したら、少なくともお金だけは、簡単に6億円が集まる。

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2008.06.19

【差替】いつも、御愛読ありがとうございます。

◆お知らせ:当面休載します。

色々と、事情がありまして、当面更新を休ませて頂きます。

「当面」の期間は分かりません。数日かも知れませんし、永久に、かも知れません。

いつも御愛読頂いている読者の方々には申し訳ございませんが、過去約6年の日記歴で、

これほどはっきり「休載」と書くのは初めてです。

それなりの事情があったということで、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。

【追記】ご心配下さった方がいらっしゃいますので付け加えますが、

「事情」とは、病気ではありません(うつ病はそのままですが)。

お心遣い、誠にありがとうございます。

暫くお別れの音楽です。

チマローザ・オーボエ協奏曲をソプラノサックスで演奏したもの。

第一楽章です。





第三楽章です。





それでは、失礼します。

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6月17日はストラヴィンスキー(1882~1971)の誕生日。組曲「プルチネルラ」という楽しい音楽。お薦めCDも。投票してね。

◆ストラヴィンスキーというと「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」だけじゃないのです。

ストラヴィンスキーなんて、ウィキペディアでも何でも、そこら中に解説が載ってますから、

興味の有る方は検索して下さい。20世紀を代表する、作曲に革命をもたらした天才でございます。


ストラヴィンスキーが有名になったのは、やはりそれまでの西洋音楽2000年の歴史からは想像もつかないほど前衛的な、

「春の祭典」だと思います。何しろ、1小節ごとに拍子は変わるわ、不協和音のかたまりだわ、何だかすごい。

こんなんです。これは「春の祭典」の一番終わりの3分ぐらい。まあ、ちょっと我慢して聴いて下さい。





訳分からんでしょ?それまで誰もこんな「音楽」を思いついた人はいません。

だけどデタラメじゃないんですよね。よく聴くと、それなりの必然性がある。奇を衒っているのではない。

しかし、メロディーを楽しむ音楽ではないですね。


◆この後、「新古典主義」という作風に変わります。

ストラヴィンスキーの「代表作」を挙げろ、と言われたら、今聴いて頂いた「春の祭典」と、

「火の鳥」「ペトルーシュカ」という三大バレエ音楽(これ、バレエの音楽なのですよ)になります。

しかし、古今東西の作曲家で彼ほど作風が何度も変わった人はいないと言われてます。

春の祭典などを書いたあと、「バッハに帰れ」なんて言い出すんですね。極端な変わりようでございます。

それで、18世紀のペルゴレージという作曲家がいるのですが、彼の作品、又はその断片を元に、

非常に聴きやすい音楽を書いています。

その中でも有名なのが、バレエ組曲「プルチネルラ」という作品です。

本来のバレエは30曲ぐらいから構成されてますが、組曲「プルチネルラ」はオーケストラコンサートように、

一部を抜粋したものです。オーケストラの編成が比較的小さいので、弦も管も一人一人の音が目立ちます。

かなりの名人を集めないと玉砕します。

全部で8曲ですが、どれも短いから、4曲聴いて頂きます。

まず、最初のシンフォニア。演奏時間は約2分。





いいでしょ?颯爽とした感じの音楽って表現はおかしいですかね。私はそう感じるのですけど。

次はトッカータ。この曲の編成ではトランペット一本(一人)なんですが、それが活躍します。演奏時間約1分。





こういうの失敗すると、非常に白けるので、上手いラッパ吹き持ってこなくちゃダメですよね。

次は、ヴィーヴォ(Vivo)という曲です。

面白いですよ。専らトロンボーン(これも1人しかいない)とコントラバスが主役です。

音を連続的に変化させるグリッサンドというトロンボーンお得意の奏法が目立ちます。演奏時間は1分半程度。





コントラバスのソロがこれだけ目立つ曲も珍しい。ユーモアに満ちた音楽でした。

最後、メヌエットとフィナーレ。最初は静かな三拍子ですが、途中から俄然華やかなフィナーレとなります。演奏時間は4分半ぐらい。





トランペットが何度も同じ音型を繰り返しますよね。最後高い音になるでしょ?

あれ、外さない(間違えない)のって結構神経使うと思います。同じ指でもちょっと

唇に無駄な力が入ったり、息のスピードを間違えると隣の音が出ちゃうんです。


◆お薦めCD。

お聴き頂いたのは、指揮者を置かないアメリカのオルフェウス室内管弦楽団でした。

もう22年も前の録音ですが、他の親しみやすい曲も録れてあります。お薦めです。

それでは、今日はこの辺で。エンピツ投票よろしく御願いしますよ

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2008.06.17

「慎重にも慎重な検討を加えた」死刑執行に鳩山法相←死刑判決が確定したら6ヶ月以内に執行しなければならない(刑事訴訟法第475条)

◆記事:「慎重にも慎重な検討を加えた」死刑執行に鳩山法相(6月17日12時27分配信 読売新聞)

鳩山法相は17日午前11時から、法務省19階で記者会見し、「慎重にも慎重な検討を加え、数日前に私が死刑執行の命令を下した」と、緊張した表情で述べた。

宮崎死刑囚の弁護人は、再度の精神鑑定と刑の執行停止を求める書面を法務省に提出していたが、

鳩山法相は「再審が必要だという具体的な理由が主張されているわけでもなく、裁判でも完全な責任能力が認められている。慎重に調べて執行した」と説明した。

2か月間隔の執行については「特に時期を選んでいるわけではない。正義の実現のために粛々と執行している」と強調。

宮崎死刑囚らを執行した理由を問われると「妙な言い方だが、自信と責任を持って執行できるという人を選んだ」と答えた。


◆コメント:別に法務大臣が慎重になったり、緊張した表情になる必要は無い。

随分いい加減な面も露呈しているが、一応わが国は法治国家であり、司法権は独立している。

近代刑法の原則のひとつは「罪刑法定主義」である。

つまり、どういう行為が違法行為か、またそれに対する刑罰は何か、は予め、

「刑法」という名前の法律(五月蠅いことを書くと「広義の刑法」という概念もあるが煩雑になるので省く)で、定められている。

刑法第199条にはこう書いてある。

人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

宮﨑勤元被告人は最高裁まで争うつもりだったが、上告を棄却され、2006年2月2日、死刑判決が確定している。

正規の法手続に則って裁判を行い、司法が、死刑判決を下したのであるから、法相の仕事は刑事訴訟法の規定にのっとって、ハンコを捺すだけである。

本当は、死刑判決確定から2年以上も執行しないのは、刑事訴訟法に反している。

刑事訴訟法第475条の文言は次の通り。
第一項 死刑の執行は、法務大臣の命令による。

第二項 前項の命令は、判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。但し、上訴権回復若しくは再審の請求、非常上告又は恩赦の出願若しくは申出がされその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であつた者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。

宮﨑勤の死刑執行に関して、
判決確定からわずか2年のスピード執行

と書いているメディアがあったが、少しは勉強しなさいよ。本当は半年以内に執行しなければいけない。

その刑訴の条文は変更されていない。繰り返すが、司法は宮崎勤は死刑だ、と判決を下し、その判決は確定している。

法相が慎重な検討を加えることはない。慎重な検討を加えると、裁判所の死刑判決がひっくりかえることでもあるのか?

死刑を決めるのは裁判所である。法相はその執行を任されているだけである。

今日の執行が遅すぎたのである。


◆記事2:手記で「絞首刑は残虐」=薬使用を訴え-宮崎死刑囚(6月17日13時0分配信 時事通信)

宮崎勤死刑囚は確定後の2006年6月、月刊誌に手記を発表。絞首刑の残虐性を唱え、「薬使用死刑執行の方法にしなければいけないのである」と主張していた。

手記は母親らを通じて月刊「創」に送った同年5月2日付と16日付の手紙で、同年7月号に掲載された。

宮崎死刑囚はその中で、「死刑制度と無期刑制度はともに残虐な刑罰なのであるのだ」と主張した。

絞首刑については、「踏み板(床板)がはずれて下に落下している最中は、恐怖のどんぞこにおとしいれされるのである(人権の軽視になってしまいます)」と記載。

「死刑確定囚は、職員から『きょう、あなたの刑(死刑)が執行されますよ』と告げられてから、恐怖を抱く、という残虐なめにあわせられるのである」と続けた。


◆コメント:宮崎、お前なあ。一気に殺して貰えただけでも有りがたいと思えよ。

インターネットでは、今日、宮﨑勤の死刑執行に関して書いている人が多いが、20年も前の事件だ。世間を震撼させたあの事件の不気味さを、

若い人は知らないだろう。

とにかく、行為の残虐さが、小児性愛とかなんとかを通り越して、悪魔の所業である。

幼女を誘拐し、殺し、わいせつ行為をして、死体をバラバラにして、死体の一部を幼女の家族の元に送りつけた男である。

これ以上は、書くと吐き気がするので、ウィキペディアの東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件を読んでいただきたい

(但し、注意書きに、「この項目には暴力的または猟奇的な記述・表現が含まれている可能性があります。不快に感じる方は閲覧をご遠慮ください。」とあるのでそのつもりで)。

実は、本当の所はウィキペディアでも分からない。当時から週刊誌は今と同じように、絶好の「ネタ」としてこの事件を取りあげたが、

犯行の本当にひどいところは残酷すぎて、週刊誌ですら、文字に出来なかったと言われている。全貌を知る人は限られているのだ。

それだけのことをしておきながら、死刑制度が残酷だとか、絞首刑が残酷だとかほざく宮崎勤はやはり死刑しかあり得ない。

今日の他の2名を含む合計3名の死刑執行に対して、亀井静香が会長を務める「死刑廃止を推進する議員連盟」は法相あてに抗議したそうだが、

どうしても、その意図が分からない。


大学で刑法を習うと、「刑罰の正当性の根拠」ということを習う。

人が人を罰することが出来るのは何故か。本来、非常に倫理学的な深遠な問題であり、答えなど簡単に出ない。

しかし、大学の先生たちはそうも言えないので、一応、仮の答えを持っている。それは、

1.教育刑説:刑罰の目的は、犯人が社会復帰出来るための教育なのだ。とする説。

2.応報刑説:刑罰の本質は、社会の犯人に対する、報復。犯人の立場で言えば、贖罪なのだ、とする説。

すぐに分かるだろうが、教育刑論(説)の立場からは、死刑を執行したら更正させることは、永遠に不可能になる。

単純に考えれば(他の言い分もあるのだろうが)だから、彼らは死刑に反対するのだろう。


だが、宮崎勤が、幼い子供に対して行った、身の毛もよだつような行為を知ると、更正させるに値しない人間がいる、と私は思う。

こういうのは、生物として出来損ないなのである。

さらに、ひどいことを書くならば、こういう生き物は生かしておいては、危険なのだ。

性的嗜好はいくら矯正しようとしても出来ず、性犯罪者の再犯率は高い

この種の人間を死刑にすることは、危険物を除去する行為の一種である。その危険物がたまたま有機体だったというだけだ。

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日本にも、昨日書いた中国のような医療崩壊寸前地区があります。よろしければ署名を。

◆病腎移植を巡る攻防。

腎臓病を患うと人工透析を受けるが、あれは大変な負担なのである。

私の職場にもいるが、週3回、会社を早退し、3時間か4時間の透析を受けなければならない。

「透析を受け続ければ、問題ないんだろ?」

と考える人が多いが大間違いで、とにかく気の毒なのは、食餌制限である。

塩分は控えねばならない。腎臓の機能が弱っていて、尿がよくでないから、

酷暑の日でも水分をがぶがぶと思い切り飲むことが出来ない。

タンパク質の取りすぎも(原理は知らないが)腎臓に悪い。焼き肉なんか沢山食えない。

更に、腎臓は血液中の電解質のバランスを保つ機能を持っているが、それが出来ない。

腎臓病患者にとり、電解質バランスが崩れるのは命取りである。

だから、カリウムなどを多量に含む果物もあまり食べられない。例えばバナナはカリウムを多く含むので、

大量に食べたら高カリウム血症になり、極端な場合、命が危ない。

こんな調子だから、長期の旅行も出来ない。美味いものを腹一杯食うことも出来ない。


あなたの学校や職場に腎臓病の人がいたら、「どこそこの店の料理が実にうまかった」

などという話は、その人の前でするものではない。残酷だ。


◆透析患者が苦痛から逃れるためには移植しかないが、提供者が実に少ないのである。

透析患者が毎週何度も透析に通わず、健康な頃と近いような生活を営む為には、

腎臓移植を受けるしかない。ところが日本では、生体腎移植も死体腎移植もドナー(提供者)が極めて少ない。

因みに透析の患者と移植を受けた患者の平均余命はこれほど違うのである。

年齢    血液透析(平均生存年数)   腎移植(平均生存年数)

15歳~19歳  男 24.8年 女 24.6年   男 46.1年 女 47.0年

20歳~24歳  男 21.5年 女 21,6年   男 41.9年 女 43.0年

25歳~29歳  男 18.5年 女 18.9年   男 37.6年 女 38.9年

30歳~34歳  男 15.5年 女 16.3年   男 33.3年 女 34.7年

35歳~39歳  男 13.0年 女 13.8年   男 29.2年 女 30.9年

40歳~44歳  男 10.8年 女 11.8年   男 25.3年 女 27.3年

45歳~49歳  男  9.0年  女  9.9年    男 21.8年 女 23.8年

そこで、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師らは病気で取り出した腎臓を、移植する手術を行った。

移植を受けた患者は皆、「病腎移植」でも経過は良好で、誰一人万波医師を訴えていないのに、日本移植学会はムキになって

病腎移植に反対した。

反対している日本の学会とは裏腹に、万波医師らの病腎移植についての論文は、

アメリカ移植学会(ASTS=American Society of Transplant Surgeons)から高い評価を受けた。

その話は、昨年11月に書いた

万波医師らの論文は最も優れた論文10本に含まれたのだ。


それにも関わらず、リンク先の記事を読んで頂くとわかるが、日本の移植学会は、万波医師らの所属する宇和島徳洲会病院での

腎臓移植は全て不適切と決めつけたのみならず、何と、今年2月、万波医師の保険医登録の取り消しと、

同病院と万波医師の前任地だった市立宇和島病院の保険医療機関指定を取り消す方針を固めた。
◆記事:病気腎移植:万波医師、保険医取り消しへ 勤務先2病院も処分--厚労省(毎日新聞 2008.02.13)

愛媛県宇和島市の宇和島徳洲会病院の万波(まんなみ)誠医師(67)らによる病気腎移植問題に関連し、

厚生労働省は、万波医師の保険医登録の取り消しと、同病院と万波医師の前任地だった市立宇和島病院の保険医療機関指定を取り消す方針を固めた。

監査の結果、診療報酬の不正請求などが確認されたため。

これがどれほど無茶苦茶な行政処分かわかるでしょう?

私はそうは思わないが(万波医師の移植を受けた患者で万波医師を訴えている人は一人もいない)、

百歩譲って万波医師の手術に問題があったとしても、彼が属していた病院全体を保健医療機関指定から取り消すとはどういうことか。

腎臓病と関係のない患者まで、宇和島病院の外来治療を受けたり、入院している患者は全額自己負担になるのだ。

昨日の記事に書いた中国の医療体制と同じことになるのだ。治療費を払えなくて、治療を諦めざるを得ない人が必ず出る。

こんなことが、わが国であっていいのか。厚労省の決定に正当性は全く認められない。


◆処分は実行されていないので、保健指定取消の取消を求める署名運動が続いている。

署名の用紙は、宇和島徳州会病院のサイトから署名用紙印刷して署名し、郵送する。

宛先は、

798-0003

愛媛県宇和島市住吉町2-6-24

宇和島徳洲会病院患者の会 事務局 池田 宛

とのこと。

改めて書くまでもないが、こういうことは、勿論、各自の自由意思で決定されるべきことだが、

私は、署名を10人分集めました。明日(17日)送ります。

厚労省の宇和島病院に対する処置は絶対許せない。病腎移植は移植の先進国アメリカですら評価されている。

それを、前例がないことはダメ、と言いたげな移植学会と厚労省が、スクラムを組んで邪魔をしている。

そして、あろうことか、全然関係の無い患者まで、医療保険が使えないようにする、という、

陰湿な「おしおき」をしようという。こんなことを一度認めたら、大変なことになる。

後は、読者諸氏のご判断にお任せする。

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2008.06.16

NHKスペシャル「激流中国 病人大行列 ~13億人の医療~」視聴後雑感

◆番組概要:激流中国病人大行列 ~13億人の医療~ NHK より転載。

NHKスペシャルの番組サイト

(なお、この番組は、同サイトによれば、2008年6月17日(火)深夜【水曜午前】0時55分~1時44分総合 で再放送される。

興味のある方は録画してご覧になることをお薦めする。)

市場経済化が加速する中国で、今、政府自ら、最も取り組まねばならない課題としているのが「医療」問題である。

激流中国では、北京の大型病院に密着し、その現実を浮き彫りにする。

私たちが取材した公立病院には、連日、全国から大勢の患者が押し寄せる。診察を受けるのは二日がかり、徹夜で並ばなければならない。

なぜそうまでしなければ、診察を受けられないのか?医療制度はどうなっているのか?

かつて中国は、国家が医療費を負担し、医療サービスは無料だった。

しかし制度の見直しで、利用者負担へと変わり、保険制度の整備も遅れているため、医療費が患者に重くのしかかるようになった。

一般の人々が病院に行くのは、いよいよ症状が悪化してからで、地方の病院等ではとても手に負えず、こうした大型病院で診てもらうしか手がないのだ。

しかも医療費が、患者家族にとって“破産する”ほど高額となるケースも頻繁に起きている。

一方、制度見直しによって、病院は独立採算となり、優れた医師や医療設備を導入し、大勢の患者を集めることのできる病院だけが生き残れるようになっている。

こうした“医療格差”がますます拡大する中、患者家族、そして病院、「それぞれ」をつぶさに記録した。


◆コメント:北京の有名病院の診察を受けるために徹夜で800人が毎日並んでいる。

冒頭から中国の人には悪いが、中国に生まれなくて良かった。

これまで、私は日本の医療行政、社会福祉行政について、こうした分野に国家が資金を援助することは義務的支出であり、

これを減らすことを決めた小泉内閣と、その流れを受け継ぐ福田内閣の方針は間違っている、と述べたことが何度もあるが、

ますます、その考えが強まった。

上の番組サイトの説明にもあるように、かつては中国でも医療費は国家が負担しているが、今や、個人の負担である。

そして、周知に通り、自由主義経済の導入により、中国国内の貧富の差は日本とは比べものにならないぐらい激しい。

日本並みの高度な医療を受けることが出来るのは、都市部で商売に成功した金持ちか、例によって政府の要人とその家族ぐらいである。

今日の番組では、北京から700kmも離れた、安徴省(あんきしょう。中国地図で場所を見て下さい)で農家を営む、

ある一家を取りあげていた。梨農家である。一家の主が出稼ぎで得る収入を含めても、年収は15万円ほどである。

ところが、番組サイトに映っている、この医者が院長を務める北京の同仁病院は、

容赦なくカネをむしり取るのである。


◆地方の貧しい家庭で病人がでるとどうなるか。

安徽省の一家の小学生の男の子の左目の具合がおかしい。最初は村の医者に診て貰ったが、医療機関とは言えない。聴診器と体温計と血圧計しかないのだ。

日本でいう健康保険が無くなってしまったので、日本で言えば全額自己負担。薬はあっても誰も高くて買えない。

あるオバサンなど、盲腸だと分かっているのに、手術など受けられない(施設もないし、都会の病院に行くカネもないから)。

薬で散らしていたが、あんなのを放っておいたらやがて、虫垂に膿が溜まりすぎて破裂し、腹膜炎を起こすだろう。そうなったら、

手術なんかできないのだから、いっかんの終わりだ。


それはともかく、子供の目の病気が何なのか村の医者では、装置もないから診断できないといわれた。

親子三人は北京の同仁病院へ向かい、氷点下8度の中、夜通し並んだ(可哀想に・・・)。

診察料は前払いで、まずは診察券を買わなければならない。

地方から患者がどんどんやってくるので、なんと、朝5時、真っ暗な時間、極寒の中、800人の患者が、病院が開くのを待っているのだ。

それでも、人気のある医者の診察券はあっと言う間に売りきれる。買えなかったものは、また24時間待つのである。

これだけで、病気が悪くなる人が当然出るだろうが、中国人である。医者と言えどもカネには貪欲だ。先にカネを払わなければどうしても診て貰えない。

安徽省の子供は眼科医の診察を受けることができた。診断を告げる医者の冷淡なこと。

「手遅れですね。左目が網膜剥離です。左目は失明します。せめて右目を大事にするために、レーザー治療を受けることを薦めます」

にべもない。これでも医者か。途方に暮れる母親。今の診察だけでも高い診療費を払ったのに、

レーザー治療を受けるにはまた、別にカネがかかる。日本円にすると4500円だが、

これは、この一家の一ヶ月の収入に匹敵する大金なのだ。しかし、子供の目が心配な親はレーザー治療を受けた。

そこで、又技師の言葉の残酷なこと。
「2週間後に検査をしますから、また来て下さい」

と、無表情に告げる。今度は1万4千円かかる。2週間後までに、この一家は費用を工面できず、そこらじゅうから借金をしまくって、

予定より、3週間も遅れて、再検査を受けた。幸い右目のレーザー治療は成功だった。

実は、一家には、2年前脳梗塞で倒れたおばあさんがいる。この時も莫大な医療費がかかり、蓄えていた金は使い果たし、借金をしていたのだ。

そこに加えて子供の病気で、また親戚中から借金。お母さんは途方に暮れていた。


◆同仁病院「VIP専用病棟」の唖然とするほどの豪華さ。

一方、同仁病院の院長は、さすが中国人。医者としての腕は知らぬが、病院経営の手腕(金儲けの算段)は見事なものであった。

一般庶民は、徹夜で並ばせていながら、貧乏人用とは別の、VIP用病院を作っている。

ここでの医療費は、一般人の20倍であるが、前述したような金持ちや、政府要人などにとっては、大した出費ではないし、

徹夜で並ばなくて済む。

高い金を払うだけあって、VIP病棟はまるでホテルのようだ。病室は綺麗だし、高級レストランもファストフードもなんでも手に入る。

患者一人に専属の看護婦が付き、診療は院長自ら行い、4~5人の腕の良い医師のチームが丁寧に応対する。

院長は野心家だ。辺りの土地を買い取り、集合住宅や医療介護付き老人ホームを造る不動産事業を計画している。

それによって得た収益で、更に富裕層にターゲットを絞った、豪華な病院を建設するのだという。

はっきり言って、この院長の頭の中には、地方ではどうしても受けられない医療を受けたくて何日も徹夜で待っている患者はどうでも良いのだ。


◆国家の義務的支出を極端に削るとどういうことになるか、という悪い見本だ。

書き忘れたが、同仁病院に急患が救急車で運び込まれた。急に家で倒れて意識がない、という女性。

病院に到着するなり、救急車の乗員が患者の家族に

「救急車代を払って下さい」

・・・・・。

ICUで検査を始める前に、看護婦が、患者の家族に、
「診察料を払って下さい」

・・・・・。

全て前払いなのだ。尤も、民度の低い国民だから、後払いにすると、払わないで逃げてしまうものが多いらしい。院長が言っていた。

全体を総括すると、中国人はとにかく13億人もいるから、全員の医療費の全額を国家が負担するわけにはいかないだろうが、

かつては医療費は無料だったのに、いきなり、全額自己負担にしてしまったのは大失政である。

人間には平和的生存権があるのだ、という基本認識が無く、はっきり言えば、
貧乏で、治療費を払えない人は諦めて死んで下さい。

が、中国政府のホンネであることは明らかである。ただ、これに対して国民の堪忍袋の緒が切れる寸前なので、

何とか、方法を考えなければ、と国家の中枢部がやっと動き出したところだ。

やはり、あの国はまだ発展途上国だ。

今日のテレビを見て、日本に生まれた好運を有難く思った。

但し、だからといって、小泉路線の医療制度改革を許すべきではない。黙っていたら、

極端な話、日本も中国と同じようなことになりかねない。後期高齢者医療制度、その他、

医療行政に異議のある人は、次の衆議院選挙で与党を大敗させましょう。

我々の意思表示が最も明確に現れるのは選挙しかないのだ。

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2008.06.15

「ネット殺人予告、九州で警戒」←大事件(や災害。岩手・宮城内陸地震)が起きると、直前の大事件を瞬間的に忘れるのが日本人の特徴だ。

◆記事:<ネット殺人予告>携帯掲示板に書き込み 九州の各駅で警戒(6月14日18時59分配信 毎日新聞)

携帯電話の会員制掲示板サイトに「明日、九州のある駅で歴史に残る大量殺人する」と書き込まれていることが14日分かり、

九州管区警察局は九州の各県警に、JRや私鉄の駅などの警戒と警備強化を指示した。

福岡県警は威力業務妨害容疑などにあたる可能性があるとみて捜査を始めた。

管区によると、14日午前、書き込みを見た複数のサイト利用者から福岡県警などに通報があった。

書き込みは同日午前7時19分で、「大量殺人する」とした上で

「俺(おれ)も加藤と同じなんだ 加藤に共感したんだ 俺、死刑になる 加藤よりも多い人数を殺す」と書かれていた。

加藤は東京・秋葉原の通り魔事件で逮捕された加藤智大容疑者を指すとみられる。


◆コメント:平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震は、無論大事件(災害)だが・・・。

誤解を避けるために、最初に書くが、私は今朝岩手県南部を震源として発生した大地震と、それにより犠牲となった方、被害を受けた方を

気にかけなくて良い、と言いたいのではない。むしろ、逆である。別の記事によれば、今回の地震の揺れの大きさ(加速度。ガルという単位で表す。

1ガル=1cm/毎秒2)は、観測史上3番目で、岩手県奥州市衣川区で1817ガルに達したという(因みに1番激しかったのが04年10月の新潟県中越地震で、

2515ガル。2番目は2003年7月の宮城県北部地震で2037ガル。)。

被害状況の全体像は、まだ把握しきれておらず、今後明らかになるだろう。被災地の皆様には、心よりお見舞い申し上げる。


◆世間は、マスコミが大ニュースを伝えると、昨日まで騒いでいた事件を忘れてしまう。

昨日まで騒いでいた事件とは、秋葉原事件である。

私は昨日の記事で、事件の過剰かつ不適切な報道は、模倣犯を生ぜしめる可能性を高めるから止めるべきだと書いた。

今日は、秋葉原事件のことを報じるニュースは殆どなかった。好奇心に基づく不要な報道が無いのはいいことだが、

それはたまたま、今日、大地震が起きた結果に過ぎない。

記事にあるとおり、昨日の大阪に続き、今日は、九州で殺人予告の模倣犯(実行には着手していないが)が現れた。

「俺も加藤と同じなんだ」

という一言で秋葉原事件の模倣犯であることは、あまりにも明らかである。

秋葉原事件そのものについての、週刊誌的、興味本位の報道は差し控えるべきだが、

連続して、模倣犯未遂、模倣犯の危険のある人物が現れたことは重大であり、無視するべきではない。

こういうことになるから、興味本位で秋葉原事件を報じるな、と私は書いたのである。

公平を期すために付け加えるならば、九州の「犯行予告」に関しては、毎日新聞の他、

朝日新聞が記事にしているが、他のメディアは大地震にかかり切りで、九州の書き込みに関しては「それどころではない」とでも言いたげである。

昨日まであれほど騒いでいたのに。世間も殆ど関心をよせていない。


私の言わんとするところは「極端から極端に走るな」ということである。

昨日までは秋葉原事件報道が、(感覚的には)ニュースの殆どを占めていたが、ひとたび地震が起きると、関心がゼロになり、

大衆もメディアの報じる情報量に比例して関心の対象が極端に振れる。

世の中では、様々なことが起きている。

同時に多くの情報をキャッチ出来るような意識のアンテナを持つことが肝要である。

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2008.06.14

<ネット殺人予告>大学生を事情聴取 大阪府警←これは、マスコミの所為でもあるのだよ。分かっとるかね?

◆記事:<ネット殺人予告>大学生を事情聴取 大阪府警(6月13日19時38分配信 毎日新聞)

 大阪府警南署は13日、インターネットの掲示板に殺人を予告する書き込みをしたとして、

大阪市福島区の大学4年の男子学生(21)から軽犯罪法違反(業務妨害)容疑で事情聴取した。同容疑で書類送検する方針。

調べでは、学生は6月10日午前2時半~3時40分ごろ、自宅から携帯電話で掲示板サイトに

「6月16日3時にアメ(リカ)村で無差別殺人おこします」

「秋葉(秋葉原)の件でこんな僕も勇気がわきました」

「早く通報してくれませんか? 本当に実行しそうです」などと11回書き込み、

若者が集まるファッションの街、アメリカ村(大阪市中央区)一帯に署員を配置させるなどして業務を妨害した疑い。

10日午後、書き込みを見た女性が110番通報して発覚。学生は「家も学校も面白くなく、むしゃくしゃしていた。世間を騒がせたかった」

などと供述しているという。


◆コメント:秋葉原無差別殺傷事件に関する報道は、明らかに過剰であり、模倣犯を生む可能性を示唆している。

秋葉原無差別殺傷事件(以下、「秋葉原事件」)が社会に与えた衝撃は確かに大きく、世間の関心は高い。

事件が起きたのは、今週の日曜日であった。その後丸々一週間、マスコミの社会部がこの事件に関して伝えた情報量は膨大だ。

それは、例えば、Yahoo!ニュースの秋葉原無差別殺傷事件を見れば分かる。

記事を溯って、見出しだけでも見てご覧なさい。ものすごい数の記事が載っている。

事件が起きた現場は秋葉原の歩行者天国(今日(13日)、東京都の公安委員会は、当面、秋葉原の歩行者天国中止を決めたが)であった。

現場には多くの人がいたから、事件発生当初は、死者が出たことを伝えるのはやむを得なかった。

「秋葉原に行ってくる」と言って家を出た人の家族の心配を考えれば当然である。それは、認める。


しかし、事件の翌日以降、テレビのワイドショーでの、秋葉原事件の取りあげ方は、過剰かつ不適切であった。

犯人の生い立ちを調べ、学生時代の友人、教師、その他関わりがあった人にインタビューをし、

犯行前、5月の下旬から犯行当日まで、犯人が携帯用掲示板に残した、膨大な書き込みを「コメンテーター」が専門家でもないのに、

「分析」の真似事をして、犯人が何故犯行に及んだか、好き勝手なことをまくしたてた。


新聞もまた、大衆紙と変わらなくなってしまった。例えば13日(金)、毎日新聞が次のような記事を載せた。

◆記事:秋葉原殺傷 加藤容疑者 車ではねた後、即死男性も刺す(6月13日15時48分配信 毎日新聞)

東京・秋葉原で17人が殺傷された事件で、現行犯逮捕された派遣社員、加藤智大容疑者(25)=静岡県裾野市=が、

トラックではね即死状態になった被害者をさらにダガーナイフ(短剣、刃渡り約13センチ)で刺していた疑いが強いことが分かった。

刺した際にナイフを上方に動かし、内臓をより損傷させたケースがあることも判明。

警視庁万世橋署捜査本部は加藤容疑者の強い殺意を裏付ける行為とみて調べている。

(引用者注:以下略。全文はこちら。)

私が言うところの「過剰かつ不適切な報道」の典型である。

加藤容疑者が、即死した人を更にナイフで執拗に刺した、ということを被害者の遺族・友人が知ったら、どのような気持ちになるか、

毎日新聞は考えていない。単なるセンセーショナリズムだ。
トラックではね即死状態になった被害者をさらにダガーナイフ(短剣、刃渡り約13センチ)で刺していた

ことが、
加藤容疑者の強い殺意を裏付ける行為

だという(言っているのは万世橋警察だが)。

あのね。考えなさいよ。

容疑者は7人もの人を故意に殺害しているのである。強い殺意があったことなど、始めから明らか。死刑になることも明らかだ。

このようなグロテスクな犯行の手口の詳細を全国紙が報道することはない。この記事をわざわざ紙面に掲載する必然性は認められない。


この異常な殺人事件をあまりにも多くのメディアが、「熱心に」報道することにより、加藤容疑者は「時の人」になってしまった。

すると、冒頭に引用した記事の大学生のように、「模倣犯」または、「模倣犯ごっこ」をすれば、自分も「有名になれる」と考えるバカを、

刺激してしまうのである。


秋葉原事件以降、「このような犯罪を未然に防ぐにはどうすればよいか」という意見を書いている人がいる。

どこかの学生が、掲示板から殺人予告の書き込みを収集するサイトを作ったという。

だが、通り魔が、加藤容疑者と同じように、常に予め犯行を予告するとは限らない。

何も言わず、書かず、いきなり、犯行に及ぶ者もいるだろう。

だから、残念ながら、今後も通り魔殺人を完全に防止するのは、はっきり言って不可能なのだ。

前述のとおり、マスコミによる、視聴率狙い、販売部数拡大の興味本位の犯罪報道は、模倣犯を出す可能性を高める。

能動的、積極的な対処ではないが、秋葉原事件のことは、もういい加減、報道しないことだ。

それによって、模倣犯の出現の可能性を下げること。それが唯一の対処であろう。

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2008.06.13

BIGLOBE、クラシック音楽専門インターネットラジオ「BIGLOBE RADIO」←聴いてみたけど、なかなかいいですよ。

◆記事:BIGLOBE、クラシック音楽専門インターネットラジオ「BIGLOBE RADIO」(6月12日14時31分配信 Impress Watch)

NECビッグローブが運営するBIGLOBEは、クラシック音楽専門のインターネットラジオ「BIGLOBE RADIO」を6月11日より配信する。利用は無料。

「BIGLOBE RADIO」は、TBSラジオ&コミュニケーションズのデジタル/インターネットラジオ局

「OTTAVA」で放送されているリクエスト番組「OTTAVA conbrio」を配信するもの。

配信は、毎週月曜~金曜日の22時から25時にかけてライブ配信を行ない、このほかの時間はオンデマンド配信する。

コンテンツのファイル形式はWindows Media Audioで、配信形式はストリーミング配信、ビットレートは44kbps、64kbpsを用意する。

ニュースリリース


◆コメント:無料ですし、色々な音楽が聴けます。音も良いです。

如何なる分野でもそうですけど、芸術作品に親しもうという場合、何から見たり、聞いたり、読んだりしたら良いか分からん、ということがあります。

クラシック音楽では、そこに目をつけて、大手レコード会社が「クラシック入門」のたぐいを沢山、売っていますが、あれはあまりに安直なのです。選曲も演奏も。

(特に、「午後のクラシック」とか「瞑想のクラシック」とか「癒やしのクラシック」の類は要注意でございます)。

それで、私は甚だ僭越ですが、時々(というか、しばしば)こんなのもありますよ、ということで、

短めで、基本的にはメロディーが美しい音楽を、このサイトでご紹介しております。


それを止める訳じゃないのですが、問題(?)はですね。何度も弊サイトをご覧の方は、お気づきだと思うのですが、

どうしても私の嗜好に偏るわけです。自分の嫌いな音楽を他人様(ひとさま)に「これはお薦めですよ」とは言えないです。

ですが、例えば私が嫌いなブルックナーを、初心者の方が聴いて、一編で気に入る場合も現実にあるのです。

また、ブルックナーなんか特にそうですけど、とにかく演奏時間が長い(全体も長いし、ひとつの楽章だけでも長い)ので、

このブログにアップすることが、躊躇われます。


◆「BIGLOBE RADIO」、例えば今夜はサン=サーンスの交響曲第三番「オルガン付き」を放送していました。

「BIGLOBE RADIO」の詳細については上の記事と、プレスリリースから当該サイトにリンクが貼ってありますから、

アクセスしてみて下さい。要するに、午後10時から午前1時までは生放送なんですね。FMの感覚。

ここでは、運営者が選曲した曲を流すので、曲を「選ぶ」ことは出来ません。たまたま先ほど聴いたら、

ヴィヴァルディの「二つのヴァイオリンのための協奏曲」の後、サンサーンスの有名な作品なのですが、

交響曲第三番「オルガン付き」という二つの楽章から成るシンフォニー(の第二楽章)を演っておりました。

話が逸れますが、この曲はパイプオルガンがあるホールじゃないと演奏できないのは勿論ですし、オルガンの音は印象的ですが、

オルガンのパートは、和音を「ジャーン」と鳴らすだけなので(オルガン奏者の方読んでおられたらごめんなさい)、オルガン奏者は、

待っている時間も含めて、かなり退屈なのではないかと思います。


それはさておき。

ビットレート64kbpsで音質はどうかな(私が載せているのはいつも128kbpsです)と思いましたが、いいですね。全く問題ないです。

圧縮してませんからね。CDを再生したのをそのまま放送しているからでしょうか。

この曲も、私の日記・ブログではやはり、ファイルサイズが大きくなりすぎてご紹介出来ないです。

記事によれば生放送の時間帯以外は、オン・デマンドで、今まで放送した曲を聴けるとのことですが、

何しろ、昨日(6月11日)に放送開始したばかりなので、まだ、アーカイブにさほど曲は無いと思いますが、

だんだんと増えていくことでしょう。


◆とにかく、片っ端から聴いてみるのは、良いことです。

先月、ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)のすすめ(2度目かな)。ココログはこちら)という記事を書きました。

NMLも非常に良心的なサービスです。オン・デマンドで(ダウンロードはできませんが)いつでも聴けますし、収録されている曲の数がものすごいです。

だから、非常に珍しい曲を聴いてみたいときも、有名な曲を聴いてみたいときも便利なんですが、私自身の聴き方を客観的に観察すると、

やはり、どうしても、「好きな曲を何度も聴く」傾向にあります。

私はそれでいいんですが、まだ、クラシック音楽になじみが薄い方は、「ながら」聴きでも良いですから、

色々な曲に接してみると、ご自分でも意外な作曲家の意外な作品が好きになる可能性が十分にあります。

まだ、サービスが始まって二日目ですから、やや記事を書くのは早いかも知れませんが、「BIGLOBE RADIO」は無料ですし、

とりあえず、色々聴いてみようかな、という方。特に若い人たち。インターネットラジオは良い機会を提供してくれる可能性が高いです。

なお、念のためお断りしておきますが、私はBIGLOBEにはなんの義理(利害関係)もありません。頼まれて宣伝してるわけではありません。

ヨーロッパだと、こういうラジオ局、いくらでもあるのですが、日本では珍しく、やっと始まったか、と思ったので、ご紹介しました。

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2008.06.12

「<福田首相>民主党など提出の問責決議、参院で可決 史上初めて」←野党がやってみたかっただけでしょ?

◆記事:<福田首相>民主党など提出の問責決議、参院で可決 史上初めて(6月11日17時13分配信 毎日新聞)

民主、社民、国民新3党は11日午後、福田康夫首相に対する問責決議案を参院に提出。

同日夕、3党などの賛成多数で可決した。参議院での首相問責決議案の可決は史上初。

後期高齢者医療制度の廃止要求に政府・与党が応じないことが主な提案理由。

宙に浮いた年金、道路特定財源、防衛省不祥事など今国会での争点も総括し、福田政権の責任を問うた。

与党による反対討論、民主党の賛成討論などを経て採決は記名投票で行われた。


◆コメント:問責決議に法的な拘束力は無いのです。

 これが衆議院なら、内閣不信任決議に相当しますね。しかし、全然法的な効果が違うのです。

衆議院で内閣不信任決議案を可決したら、どうしなければいけないか。これは日本国憲法に書いてあります。

第六十九条  内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

解説するまでもないですね。不信任決議案が可決したときは、1.衆議院解散、2.内閣総辞職のいずれかを行わなければならないのです。

参議院には、内閣不信任決議がないから、問責決議をしたわけですが、衆議院と異なり、規定がありません。文字通り「責任を問う」決議だ、というだけです。

毎日新聞の記事には、「史上初」と、すごいことのように書いてありますが、昨年の参議院選挙で野党が過半数を得るまでは、

ずっと与党が、参議院でも過半数を占めていたのですから、問責決議などの動議が出るわけがない。当たり前なのです。


◆これは、問責決議の為の問責決議。つまり「一度野党(民主党)がやってみたかった」だけなのではないでしょうか。

このように法的な拘束力がない決議に時間を割くよりも、今国会では、何にも決まってないのです(勿論、厳密に見れば成立した法案はあります)から、

立法府たる国会は、本業に力を注いで欲しいですね。

ねじれ国会とかいいますが、昨年、参議院で与党が負けるまでは、どんな法案でも衆議院と参議院で強行採決で決まってしまいました。

その中には、何と、教育基本法、国民投票法など、憲法に関わる重要な法案もありました。そんなのが強行採決で通ってしまうようでは、

殆どファシズムと変わりません。だから、参議院で野党が過半数を取ったことは、基本的には、「良いこと」なのです。

しかし、今国会の与野党(自民党と民主党)の攻防を見ると、政策論争をしていないとは言わんけれど、専ら、民主党は、

自民党の法案を反対するために反対する、という態度が目に付きます。いい加減はしゃぐのは止めて頂きたい。


◆後期高齢者医療制度は、有権者にも責任があります。

2005年9月11日の投開票された、所謂「郵政民営化選挙」では、選挙期間中、当時の小泉首相が、

この選挙は、郵政民営化の是非だけを問う選挙だ

と、例によって、単純明快な「ワン・フレーズ・アピール」を繰り返しました。

有権者は分かり易いその言葉に幻惑されました。

私は、あのとき、衆議院が解散された8月8日から、投票日の9月11日当日まで、何度も、小泉に騙されるな、という意味の記事を書きました。

それは、2005年8月と、9月の日記見出しを見て頂くと分かります。

小泉は、バカのひとつ覚えのように「郵政民営化」を繰り返しましたが、同時に自民党のウェブサイトには、

自民党 政権公約2005が掲げられ、今でも読むことが出来ます。

そこには、自民党からの120の約束が載っています。

さらにその中のテーマ1: 【日本の改革】を開いてみて下さい。

「約束」の12番目には、012. 医療制度改革の断行(安心で質の高い医療提供体制、持続可能な医療保険制度の確立) とあります。何と書いてありますか?
国民皆保険制度を堅持しつつ、効率が良く、質の高い適切な医療の提供を確保するため、医療制度の改革を断行する。

新たな高齢者医療制度の創設、地域の医療機能の適切な分化・連携を進めるための医療計画制度の見直し、

小児救急をはじめとする救急医療体制の確保等について、年内に改革案をまとめ、次期通常国会に法案を提出する。(注:色文字は引用者による)

そうです。2005年の時点で後期高齢者医療制度という言葉、その具体的な中身は書いてないけれど、医療制度改革をするぞ、と宣言しているのです。

小泉元首相は、昔厚生大臣だったころから、国庫の医療費負担を減らしたくて仕方がないひとなのです。

それは、10年以上前に出た本、コイズムを読めば分かる。


しかし、国民はこういう細かい面倒くさいことを考えることを放棄し、「郵政民営化」に踊らされ、自民党を大勝させてしまった。

その後安倍政権、福田政権になってから噴出している問題の数々は、小泉政権時代に既に決まっていたことが多いのです。

ですから、野党の「国会ごっこ」もいい加減にして欲しい、と国民が憤慨するのはもっともですが、

有権者は、諸問題の根源を許してしまった、2005年9月の投票行動に、責任を感じるべきなのです。

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2008.06.11

「容疑者の両親が謝罪 父『申し訳ありませんでした』 母は倒れ込む」←親父、分かってない。母親はヒステリーで誤魔化している。

◆記事:加藤容疑者の両親が謝罪 父「申し訳ありませんでした」 母は地面に倒れ込む(6月10日22時29分配信 産経新聞)

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、逮捕された加藤智大容疑者(25)の父親(49)と母親(53)が10日、青森市内の自宅前で会見した。

報道陣を前に「亡くなられた方、けがをされた方、申し訳ありませんでした」と謝罪した。

長男の犯した事件に対するショックからか、会見の途中、母親が地面に倒れ込む場面もあった。

午後7時25分ごろ、両親が姿をみせると50人以上の報道陣が取り囲んだ。父親が謝罪の言葉を述べたあと、母親とともに頭を深々と下げた。

「事件の予兆を感じていたか」「事件を防ぐことはできなかったか」など、記者が質問を投げかけたが「本日、警視庁の事情聴取を受けた」としたうえで、

「捜査の関係になるので、この場で申しあげるのを控えたい」と話すにとどめた。

手を前に組み、淡々と話す父親に対し、母親はハンカチを口にあて、疲れ切った表情を隠すようにうつむいたまま。

犯行日が誕生日の翌日だったという母親は、父親が記者の質問に答える途中、急に力なくひざから崩れ落ち、

頭をうなだれ、土下座するような形でそのまま動けなくなった。

会見が終わっても立ち上がれぬ母親を、父親が抱きかかえるようにして、カーテンが閉め切られた自宅の中へ入っていった。


◆コメント:この親父、事の重大性が本当には分かってないよ。

加藤容疑者の親が記者の前に姿を現したのは、6月10日(火)の19時半頃で、この様子をテレビで見た人も多いと思うが、

見られなかった方のために、YouTubeの映像にリンクを貼っておく

この映像は削除されるかも知れないが、父親の声だけ、ここにアップしておく。



この父親の話し方を聞いてどう思います?人によって感じ方は様々だろうが、

私は、この親は息子がしでかしたことが、如何にひどい、悪魔の如き所業か、分かっていないように思える。

母親が倒れ込んだというのは、精神医学でいう「転換性障害」(以前は「ヒステリー」と言った)だろう。

人間は強い心理的ストレスを受けると、自分を守るために、無意識のうちにそれを身体症状に転換するのである。

ぶっ倒れてしまえば、責められない。それを無意識のうちにやるのである。本当に息子のことがショックという以前に、

報道陣の質問に晒されないように、ヒステリーを「演じた」ものと見られる。

こういう両親だから、ロクでもない倅が出来たのだ、と、非常に酷だが、私は思った。

なんだか、産経新聞は妙に親に同情的な書き方をしているが、

私は、何を言っても、容疑者本人は勿論、このような息子を作り、育てた両親に、

死んで詫びろ、と言いたい。如何にひどいことを書いているか、十分に承知しているが、

もし、私の倅がこのようなことをしたら、私は生きていられない。


◆携帯掲示板を見ていて、警察に連絡しなかったのか?。

容疑者は携帯の掲示板に5月19日から3000回にも及ぶ書き込みをしていた。

最初は、友達や彼女がいない、という程度の内容だった。掲示板の他の参加者は、

取り立てて意地の悪いことを言っていないのに、加藤容疑者は、どうせ不細工には彼女が出来ない、

などと、一人で拗ねて、やがてそれが殺意に変化してゆく。はっきりと「人を殺す」と書いている。

その過程をずっと見ていた者が大勢いただろうに、警察に「危ない書き込みがありますよ」と連絡する人間はいなかったのか。

加藤容疑者は携帯とは別に、PCの掲示板にも犯行予告を書き込み、それは警察も知っていたから、

一応、警戒していたというが、役に立たなかった。携帯ほど犯行計画の詳細が書かれていなかったのである。

携帯掲示板を読んでいたにも関わらず、警察に連絡しなかった者には、不作為の罪があると思う。


◆肝炎の件

次の記事を読んだ人は、多いと思う。

◆記事:秋葉原通り魔 B型肝炎感染の疑い 介護者に検査呼び掛け(6月10日14時46分配信 毎日新聞)

警視庁万世橋署捜査本部は10日、東京・秋葉原の通り魔事件で死傷した17人の中に、B型肝炎の疑いがある被害者がいたことを明らかにした。

捜査本部は、事件現場で被害者の手当てや介護にあたった人たちが感染した可能性もあるとして、なるべく早く、病院で検査を受けるよう呼び掛けている。

問い合わせは万世橋署(03・3257・0110)。

これは、今回の事件に限ったことではないでしょう。

交通事故現場に遭遇し、けが人を素手で介護したが、実はけが人は肝炎に感染していた、

という例は過去にもあったはずだ。どうして今回初めて、このような呼びかけを行ったのか。

過去においては、感染の危険を認識しつつ、交通事故は件数が多いから、いちいち発表せず、

今回は、通り魔による大事件だから特別に、介護に当たった人に治療を促すのか。それはおかしい。


◆秋葉原の現場に行って黙祷した。まだ、血の臭いがした。

事件現場は、私の勤務先から比較的近い所にある。

月曜日に現場に行って黙祷を捧げた。現場では、多くの人がお悔やみの花を手向けていた。

現場の道路は、無論、きれいになっていた。しかし、私はまだ、亡くなった方の無念の思いと、血のにおいを感じた。

ご冥福を祈る。

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2008.06.09

15年前の今日、皇太子殿下が雅子さまと結婚なさいました。

◆記事:両陛下、東宮御所へ 皇太子ご夫妻の結婚15周年をお祝い(6月9日20時23分配信 産経新聞)

 天皇、皇后両陛下は9日午後、ご成婚15周年を迎えた皇太子ご夫妻を祝うため、

東京・元赤坂の東宮御所を訪問し、ご夫妻と夕食を共にされた。

両陛下は同日午後6時15分ごろ、車で東宮御所の正門にご到着。

これに先駆け、黒田清子さんも午後5時45分ごろ、自ら乗用車を運転して到着し、夕食会に参加した。

皇太子ご夫妻は平成5年6月9日に結婚された。

皇太子さまは今年2月の誕生日会見で、ご成婚10周年以降の5年間を振り返り、

「何より大きいのは愛子が成長し、3人でいろいろな楽しみや喜びを見いだすことができることです」と述べられた。

また、皇太子妃雅子さまについては、

「いろいろな面で私の力になってくれていますし、私も、雅子を今後ともしっかりと支えていきたいと思っております」

と話されていた。


◆コメント:15年間、ご苦労がおありだったと存じますが、ご結婚記念日のお祝いを申し上げます。

 昨日、秋葉原での悲劇があった翌日だから仕方がないかも知れない。


しかし、あまりにも皇太子殿下ご夫妻に対して、失礼ではないか(何が失礼かは後述する)?

大人なら、15年前の今日、皇太子殿下と雅子様のご結婚の日、日本中がどれほど夢中になってテレビを見たか覚えているだろう。

マスコミ各社、特にテレビは、お二人を乗せたオープンカーが通過する地点に、数えきれぬほどのカメラを設置し、

新聞社、週刊誌のカメラマンや、記者はすさまじい数に上った。


 あの時、私は日本人の本性の「善」の部分。つまり、他人様の幸福を願い喜ぶという光景、人々の笑顔に感激した。

それなのに、今日がお二人の結婚記念日であることを報じたのは、産経新聞だけである(少なくともWeb版では)。

あまりにも、現金だし、失礼ではなかろうか。


 周知の通り、ご結婚後、次第に雅子様を巡る「問題」が取りざたされるようになった。

それは、正に「雅子さまバッシング」としか表現できないようなことが多かった。

ときには信じられないほど、殆ど人権侵害のような報道が、平然とされるようになった。

皇太子殿下は雅子様を庇い、「人格否定発言」をなさった。

陛下も弟君も皇太子殿下を公式の場で批判なさった。皇太子殿下はさぞや辛かっただろうと思う。

しかし、流石はやんごとなきお方である。公務で人前に姿を見せるとき、皇太子殿下は絶対に不機嫌な顔をなさらない。

実際には大変な苦悩を抱えておられるにも関わらず。ご立派である。ものすごい精神力をお持ちだと思う。

雅子さまが公務に出るとか出ないとか、皇太子殿下の外遊に同行するとかしないとか、いちいち週刊誌は騒ぐが、

人にはそれぞれ、事情がある。それは皇族、ましてや民間人から皇族になられた方なら当然だろう。


皇室報道のあり方を論じ始めたら一冊の本になってしまうから、この辺で止めておくが、

皇室を巡る諸問題は別として、お祝いする日には、きちんとお祝い申し上げる。

それが、お二人のご結婚のとき、あれほど騒いだ国民・マスコミの礼儀だろう。

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池田小事件から7年目に秋葉原で起きた凶行。いずれもあまりにも痛ましい。(エンピツ投票のほどよろしく御願い致します。)

◆池田小事件で殺された子供達と親御さんを思う。

mixiというのに入って、最初は下らんと思っていたが、最近、ニュースに関して書かれた日記を読むことが出来るメリットに改めて気付いた。

世の人々(と言っても若い奴が多いが)が、どのニュースにどのような感想を抱いているのか、一般のブログよりも簡単に知ることが出来る。


まあ、それは、本題の本質ではない。池田小で宅間守が8人の小学生を殺害してから、今日で7年だ。


mixi日記でこの事件を取りあげている日記がある。

全てを詳細に読んで、分析したわけではないが、印象として、多くは

「世の中どうかしている」「変な奴が増えている」「物騒な世の中になったものだ」

という趣旨である。

私が何を書きたいか、というと、事件の犠牲になった子供の気持ち、親御さんの気持ちを真剣に想像している人があまりいないのが残念だ、

ということである。「犠牲者の冥福を祈る」と書いてあるのはまだ良い方だが、多くは7年前の事件を日記の「ネタ」と見なしている。

薄情なものだ。

私は、7年前の今日、包丁を振りかざす大男の宅間に追いかけられ、追い詰められ、押さえつけられ、「先生、助けて!」と叫び、

その願いも空しく、刃に刺されて死んだ子供達が、どれほど、怖かっただろう、痛かっただろう、苦しかっただろう、と想像する。

胸が張り裂けそうだ。

そういう気持ちが人々の中に希薄であるように感じられるのが、悲しい。


犠牲になったお子さんの一人の父親は、私の会社の同期である。

その同期と私は、特別に親しい間柄ではないが、仕事で何度も連絡を取り合ったことがある。

彼の気持ちを思うと、7年経った今でも何と声をかけたらよいか分からない。

何事もなかったかのように振る舞うのも冷たい。

しかし、ありきたりの慰めの言葉は、彼を余計に苦しめるかも知れぬ。

何と云ったらいいのだろう。どう接したら良いのだろう。

7年経っても、分からない。苦しい。


◆秋葉原の通り魔・・・・・この野郎・・・・。

散々ニュースで報じられているが、日記には、「記録」という一面があるので、一応、記事を載せる。

◆記事:秋葉原通り魔:死亡7人、負傷10人に…25歳男を逮捕(毎日新聞 2008年6月8日 最終更新 23時14分))

8日午後0時35分ごろ、東京都千代田区外神田4の秋葉原電気街の交差点で、2トントラックが歩行者数人をはねた。

運転していた男が車を降り、持っていたサバイバルナイフで歩行者らを次々に刺した。警視庁や東京消防庁によると、7人が死亡し、10人がけがをした。

男は駆け付けた警察官に現場近くで取り押さえられ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。

男は、静岡県裾野市に住む加藤智大(ともひろ)容疑者(25)で、刺したことを認め、

「人を殺すため今日、静岡から秋葉原に来た。(襲うのは)誰でもよかった」

「世の中が嫌になった。生活に疲れた」

などと供述しているという。警視庁は、通り魔事件として万世橋署に捜査本部を設置した。


警視庁によると、けが人には、万世橋署交通課の男性警部補(53)も含まれている。

死亡したのは男性6人(19、20、29、33、47、74歳)と女性1人(21歳)。けがをした10人は男性8人、女性2人。

(引用者注:以下略。記事全文キャッシュは、こちらに保存済。)

NHKニュースによれば、過去10年に起きた「通り魔事件」は計67件だが、「路上で起きた」通り魔事件としては、

今日の秋葉原の犯行が、その犠牲者数において最悪なのだそうだ。

うるさいことを言うなら、この表現も引っかかる。犠牲者の数が少なければ良いのか?

何も悪いことをしていない、善良な市民が一人の男の身勝手により、突如生命を失うのは、死者の数に関わらず「最悪」の出来事だろう。

そして、いつも無性に腹が立つのは、犯人の犯行動機である。
「世の中が嫌になった。生活に疲れた」

だと?

馬鹿野郎!
たかが25歳のガキの分際で世の中が嫌になった、とか生意気ぬかすんじゃねえ!

世の中が嫌なものじゃないと思っているのか。世の中は何でも自分にとって快い仕組みになっていると思っているのか。

シャバに良いことは少ない。嫌なことばかりだ。誰でも、嫌なことを抱えている。しかし、それを抱えつつ我慢して生きている。

世の中が嫌になったことが人殺しの言い訳になるのなら、俺なんか、今までの人生で1,000人ぐらい人を殺しているよ。

甘ったれるな、この小僧。殺された人の今までの人生はどうなるんだ。残された家族はどうなるんだ。


通り魔の犯人はいつもこうだ。頭の中には自分の事しかない。この自己中心性、小児性、衝動性。

神も仏もあるものか

犠牲になった方々のご冥福を祈る。今日の現場は私の勤務先のそばだ。

明日、お悔やみに行ってこよう。

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2008.06.08

コントラバス協奏曲なんて聴いたことないでしょ?--中・低音の音楽ばかりを集めました。

◆クラシックなんてつまらんですから、無理にお聴きいただく必要は全くありませんが、聴いたら、エンピツ投票ボタンをクリックして下さい。

 私は、自分が毎日書いている文章をまず、エンピツの時事・社会ジャンルにアップし、

同じ文章をココログ版にコピーする、という意識を持っています。

そして、皆様がご想像なさる以上にエンピツの時事・社会ジャンルでの得票数が気になります。

これには事情がありますが、つまらないことですので、ここでは書きません。

時事・社会問題のタイムリーな記事を書くよりも、実は音楽をアップして一言添える方が数倍時間がかかります。

今日もこれを作るのに三時間ぐらいかかりました。

ところが、やはり世の中の殆どの方はクラシック音楽になどご興味がおありになりませんので、音楽の記事を書いた日は、得票数がガクッと下がります。

いい年をして子供の様なことを申し上げて恥ずかしいのですが、正直、がっかりします。

音楽記事の日、アクセス数はそれほど変わりは無い。ただ聴くだけ聴いて、エンピツに投票などしない一見さんが多い事も原因かと思います。

或いは、最近、私の音楽に関する嗜好の狭さ、知識のなさが原因で、つまらなくなったのかも知れません。

図々しいお願いですが、音楽記事の日にも是非ともエンピツの投票ボタンを押して下さいますよう、お願いいたします。

無論、本当につまらない、とお感じになった場合は致し方ございません。


◆今日は、中・低音域の音楽ばかり集めました。

たまたま、N響の公式サイトを見ていたら、コントラバス奏者を一名募集していました。

オーディションの課題曲には、「ヴァンハル作曲、コントラバス協奏曲」と書いてあります。

ヴァンハルなんて、私は知りませんでしたが、聴いてみたら意外に良かった。

そこで今日は、いっそのこと、楽譜がト音記号で書かれている楽器は一切取りあげず、

ヘ音記号(低音部記号)、ハ音記号(中音部記号)の楽器による演奏ばかりを載せてみようと思います。

あまり面白くないかも知れません。いつも書いていますが、全部をお聴き頂かなくても構いませんし、順番に

聴いて頂かなくても結構です。気が向いたのを好きなように聴いて下さい。


◆マルチェルロのチェロ・ソナタをテューバで演奏したもの。

マルチェルロというベニスの作曲家は、映画「ベニスの愛」で使われた、オーボエ協奏曲で有名ですが、チェロソナタなんてのも書いています。

これを金管楽器のテューバで演奏しました。大変美しい曲と演奏です。

第一楽章です。





第二楽章です。




心が慰められませんか?

これらは、CDは見つかりませんでしたが、iTunesで、一楽章150円で買えます。

第一楽章は、

http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?i=97199198&id=97201154&s=143462

第二楽章は

http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?i=97199320&id=97201154&s=143462

です。


◆同じベニスの作曲家、お馴染みヴィヴァルディのファゴット協奏曲です。

3月に一度ご紹介したのですが、お忘れだと思います。

ファゴットが思いがけないほど、速いパッセージを吹きます。





ヴィヴァルディのファゴット協奏曲は、びっくりするほど多いのです。

この曲はファゴット協奏曲全集第3集で聴くことができます。


◆腕に自信のある方、NHK交響楽団のコントラバスが一名空席ですよ。オーディションの課題曲です。

私は、ヴァンハルなんて作曲家知りませんでした。コントラバス協奏曲、意外に沢山有ることも知りましたが、

今日はヴァンハル(Johann Baptist Vanhal 1739-1813)のコントラバス協奏曲より、第三楽章をどうぞ。




珍しい曲ついでです。ヴァンハルさんは、2本のファゴットの為の協奏曲を書いています。こんなの滅多にありませんから、聴いて下さい。

第三楽章です。





これは、CDありますね。ヴァンハル、コントラバス協奏曲です。


◆最後は、ヴァイオリニストが作曲した、トロンボーン小協奏曲です。

最後は、フェルディナンド・ダヴィッドというヴァイオリニストが作曲したトロンボーン小協奏曲(コンチェルティーノ、と言います)です。

ダヴィッドは、メンデルスゾーンが指揮者を務めていた、ライプツィッヒ・ゲバントハウス管弦楽団のコンサートマスターで、

かの有名な、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の初演で、ソロを弾いた人ですが、作曲もしました。

ヴァイオリニストが「トロンボーン協奏曲」を書くとは、ユニークです。但しこの曲とは全く関係ありませんが、

そのような例は他にもあります。チェリストがフルート協奏曲を書いたり、色々です。

聴いて頂きます。ダヴィッドの「トロンボーン小協奏曲」は、一応三楽章に分かれてますが、実質は単楽章と見なして良いと思います。

実際の演奏も全部休み無しに演ります。ですから、続けて聴いて頂きます。





金管楽器らしい雄々しさと、途中出てくる美しいメロディが何ともたまりません。

この曲は今の学生さんなんか皆吹けるのでしょうけど、昔、毎コンでトロンボーン部門があると、絶対に課題曲に含まれていました。

それもあって、私はこのコンチェルティーノ、大好きなのです。

iTunesで買えます。

http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?i=122085065&id=122085046&s=143462
それでは、今日はこの辺で

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2008.06.06

「<タクシー接待>計502人、1万2400回」←そんなことだろうと思った、と言ってはいけない。

◆記事1:<タクシー接待>計502人、1万2400回(6月6日12時19分配信 毎日新聞)

 財務省職員が深夜帰宅で利用したタクシーの運転手から現金や金券の提供を受けていた問題で、

町村信孝官房長官は6日の衆議院決算行政監視委員会で、接待を受けた職員数が13省庁・機関の502人、

タクシー内で飲食などの接待を受けたケースが約1万2400回に上ることを明らかにした。

財務省職員だけで現金187万5000円を特定のタクシー運転手から受け取っていたことも公表した。長妻昭議員(民主)の質問に答えた。

福田康夫首相は「びっくりした。そんなことがあるのかと思った。公務員たる者、国民から疑念を抱かれることは一切すべきでない」と批判した。

5日までに接待を受けたことが判明した省庁の職員数と回数は次の通り。

▽財務省383人1万1603回

▽国土交通省36人249回

▽農林水産省13人139回

▽金融庁16人計266回

▽内閣府9人53回程度

▽内閣官房5人23回

▽防衛省10人27~31回

▽文部科学省10人13回程度

▽環境省11人38回程度

▽総務省1人約20回

▽経済産業省3人5回

▽公正取引委員会3人12回

▽人事院2人26回。


◆記事2:タクシー接待問題、国交省が実態調査へ 事業者の行政処分も(6月6日20時53分配信 産経新聞)

 中央省庁職員への深夜タクシー便宜供与問題が表面化したことを受け、タクシー業界を監督する国土交通省は6日、

道路運送法で禁止している「割り戻し」に抵触する疑いがあるとして事業者への行政処分を視野に実態調査に乗り出すことを決めた。

酒類提供などを内規で禁じていた東京の個人タクシー組合は、違反防止策の検討に乗り出した。

接待をしていたのはいずれも個人タクシー運転手とみられ、職員は組合組合などが各省庁と契約したチケットで乗車している国交省によると、

「割り戻し」は運賃の一部を乗客に払い戻す行為で、割り戻しの明確な基準はないが、現金や金券の提供は割り戻しの疑いが強いという。

同省は現金や金券の提供を受けていた職員のいる省庁の協力も得て情報収集し、運転手が特定できれば行政処分する。

法人タクシー運転手についても同様の行為がないか調査する。冬柴鉄三国交相は「法律に違反しているのであれば放っておくわけにはいかない」と話している。

一方、都内の個人タクシー約1万1000台が加盟する東京都個人タクシー協同組合は

「以前からうわさはあったが密室の中のことなので実態把握さえままならなかった」と話す。

同組合ではアルコールや物品の提供、運賃の割り戻しは内規で禁止し日頃から厳しく注意喚起してきたという。

今後、運転手が特定されれば、賞罰委員会で事実関係を調べ処分する方針だが、車内という密室での行為のため、

違反者の自己申告もなかなか期待できず、正確な状況把握は困難とみられる。


◆コメント:この国はヤクニンのものですか。

くどくど書くと長くなるので、箇条書きにする。


  1. 景気は、拡大を停止し、一般国民の所得、消費支出は一向に増えない。タクシー料金は値上がりした。滅多なことで、国民はタクシーなど使わない。ましてや勤め先から自宅までタクシーで帰ることなど、正気の沙汰とは思えないのである。そんなとき、中央官庁のヤクニンは平気でタダで(又は「割り戻し」を受けて)タクシーに乗っていた。

  2. 福田康夫内閣総理大臣は、
    「びっくりした。そんなことがあるのかと思った。公務員たる者、国民から疑念を抱かれることは一切すべきでない」
    と言ったそうだが、ヤクニンの親分は行政府=内閣を代表する自分自身なのである。他人事(ひとごと)みたいに言うな。

  3. 官房長官は具体的な役所名とタクシー業者から「接待」されていた人数を発表したが、これは、発表に「真実味」を持たせる為である。実際の人数は、この数倍~10倍と考えておいた方が良い。

  4. この問題を俎上(そじょう)に載せたのは、かつて社会保険庁の年金掛け金流用(5兆6千億円だった)を暴いた、民主党の長妻昭衆議院議員だが、他の国会議員は何をしているのだ。いつも長妻議員に頼り切りではないか。

  5. 記事2は噴飯ものだ。タクシー業界の監督官庁である国交省の役人自身が、便宜を供与されていたというのに、その国交省が「実際を調査」して、真実が明らかになるわけがない。また、自分もタクシー業者と癒着していたくせに、業者を行政処分する、とは盗人猛々しい(ぬすっとたけだけしい)。

  6. 日本では、例えばNHKが株のインサイダー取引をしていた、となると「抗議の電話が殺到する」が、ヤクニンの不祥事が明らかになっても、中央官庁に抗議の電話が殺到することがない。

  7. だから、ヤクニンがつけあがるのである。日本国憲法では、日本国の主権者は国民であることになっているが、実際はヤクニンであることを、今回の出来事は端的に表している。「どうせ、こんな事だろうと思っていた」と賢しげ(さかしげ)なことを言ってはいけない。主権者たる国民は抗議するべきなのである。抗議できない者は、せめて、行政府の長、内閣総理大臣の属する自由民主党に、次の選挙で投票するな。

  8. すれば、国会議員もヤクニンもつけあがりっぱなしになる。


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元スケートコーチ、容疑認める=「ごめんなさい」と供述-愛知県警←「ごめんなさい」で済むか。馬鹿野郎。

◆記事:元スケートコーチ、容疑認める=「ごめんなさい」と供述-愛知県警(6月5日19時31分配信 時事通信)

名古屋市のスケートクラブに通う中学2年の女子生徒(13)が性的暴行を受けた事件で、

強姦(ごうかん)致傷容疑で逮捕された元コーチ酒井康資容疑者(56)が、愛知県警捜査1課などの調べに対し「間違いありません。ごめんなさい」

などと容疑を認めていることが5日、分かった。

同課などは4日、同容疑者を逮捕。当初は「酒に酔っていて覚えていない」と容疑を否認していた。


◆コメント:この事件に対して世間が意外に冷淡なのがショックです。私は。

56歳のコーチにレイプされたのは、まだ13歳の少女である。

あまりにも悲惨な事件であるが、世間の関心が薄いのに、私は驚いた。

「世間の関心が薄い」と判断したのは、mixiニュースで、この事件について書かれた記事がわずかに8件だったからである。

被害者の少女は暴行されたこと自体、悲惨だが、更に可哀想なのは、この事件が深い心の傷になるであろうことだ。

別の記事に寄れば、少女はPTSDを発症し、治療を受けているという。PTSDの治療はカウンセリングと薬物療法を併用し、精神科で行われる。

PTSDは大人であっても、精神科の中で特にそれを専門とする医師がいるぐらい、治療が難しい精神症状である。

しかも、被害者は13歳である。一般的に15歳までの精神科の治療は小児精神科という専門領域が存在するのである。

小児精神科の専門家も少ない。

つまり、被害者の少女は、「PTSDの治療が出来る」「小児精神科医」の診療を受けなければならないのだが、滅多にいない。

たとえ適切な時期に十分な治療を受けても、この子は当分の間(或いは一生)、男性に対するトラウマが残り、電車の中で隣に男性が座っても怖いし、

エレベーターで男性と二人きりになっただけでパニックを起こす可能性が高い。

治療が成功しなければ、一生、結婚出来ないかも知れないのである。

この、58歳のスケベ野郎は、少女の一生を台無しにしたかも知れないのだ。

「ごめんなさい」で済むか。馬鹿野郎。


更に。

人間は残酷だ。婦女暴行の被害者は落ち度が無くても世間から白い目で見られる傾向にある。

勿論、それは被害者が大人の場合に、一層顕著であるが、子供の場合であっても、周囲の人々にとって「格好の」噂話の材料になる。

この子は、近所を歩いていて、大人が立ち話をしているのを見ただけで、自分の噂話をしているように思うだろう(実際はそうではなくても)。

このような、被害者が事件後に周囲から差別的な目で見られることにより受ける精神的苦痛を「セカンド・レイプ」という。

13歳の少女の主治医が適切な治療を施していることを祈る。

少女は家族ぐるみ、どこか別の場所へ引っ越した方が良いかも知れない。

犯人のこと、世間のことを考えると、人間とはつくづく残酷な生き物だと思う。

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2008.06.05

昨日(6月3日)はビゼー(1838-1875)の命日でした。「アルルの女」と「カルメン組曲」の歴史的名盤。すごいよ。

◆ビゼーというと、クラシック入門曲と見なしがちですけどね。

ビゼーという人は1838年10月25日-1875年6月3日なのです。わずか36年の生涯でした。

どうも才能のある人は夭逝するね。

彼は交響曲も書いていて、これはこれで面白いのですが、何と云っても、オペラの「カルメン」と、

劇付随音楽の「アルルの女組曲」(第一組曲は本人の作曲ですが、第二組曲はビゼーの死後、

友人の作曲家がビゼーの書きかけや、他の作品から転用して組曲にしたのです)です。

まあ、細かいことは良いんです。名曲に違いないですから。


◆どうして今までお薦めしなかったのだろう。極めつきの名盤があります。

「カルメン」「アルルの女」は、カラヤンでもいいんですが、もっとスゲー迫力がある演奏で定評の名盤があります。

安い。上手い。すごい。


アンドレ・クリュイタンス(1905年3月26日 - 1967年6月3日)というベルギー人の名指揮者が、

フランス有数のオーケストラ、パリ音楽院管弦楽団を指揮したCDです。

今日、これを書くために調べて発見しましたが、クリュイタンスの命日は奇しくもビゼーと同じ6月3日でした。

まあ、それは良いです。

お薦めするCDは、ビゼー:「アルルの女」&「カルメン」です。これは、是非お薦めです。

既に、カラヤンか誰かで同じ曲のCDをお持ちでも、私はお薦めします。聞き比べるのも楽しいものです。


◆一部お聴き頂きましょう。

CDのトラック順では無いのですが、私が適当と思うのを拾いました。

まずは、殆ど説明不要。カルメン組曲から、前奏曲。こういうのは、少しボリュームを大きめにした方が良いとおもいます。





景気いいですね。テンポがやや遅めなのも、肚にズシンと響いて気持ちいい。

但し、それでいて、粗野になっていない所が一流たる所以ですね。

続いて、中を跳ばして、第4幕への前奏曲。これは早い三拍子です。





リズムのキレの良さが肝心です。気持ちいいですね。

次。「アルルの女」第一組曲から、メヌエット。弦楽器の弓の速さが気持ち良いとおもいます。

それからフォルテの所と、思い切りピアニッシモになるそのコントラストの面白さ。

ピアニッシモの所でも、トランペット、吹いているんですよ。





神秘的な印象を受けます。私は大変好きです。

アルルの女第一組曲もうひとつ。「カリヨン」。カリヨンてのは「鐘」という意味。

ホルンがずーっと「ミ・ド・レ・ミ・ド・レ」を繰り返して「鐘」を表現しています。

私は、子供の頃、これを聞いて、良くホルンの人は息が続くな、と不思議に思いました。

後年、スコアを見て分かりました。ホルンは四人いますが、1番奏者と3番奏者、2番奏者と4番奏者がペアなんです。

で、1番3番が「ミ・ド・レ」を四回吹くと、次は2番4番が四回吹く。これを交替でやっているのでした。

能書きが長くなりましたが、お聴き下さい。





最後の盛り上がりがいいですね。

さて、次は、フルート・ソロで有名な「メヌエット」。フルートをある程度真面目に習った人で、

これを吹かない人はいないでしょうが、元々はこのような、オーケストラの中で吹くソロなんですよ。

フルートソロの後、全オーケストラによる賑やかな部分があって、その後再びフルートソロが出るとき、

よく聴いて下さい。オブリガート(助奏)を吹いているのは当時まだ珍しかったアルトサックスです。

スコア(総譜)を見ると、サクソフォーン(奏者)が調達出来なかったときのために、ファゴットでも吹けるようになっています。

聴いている分には、フルートはそんなに難しくなさそうですが、調性が変ホ長調なので、指使いが難しいそうです。





綺麗ですねー。やっぱり。アルトサックスも良く合う。

最後です。ファランドール。

クリュイタンス=パリ音楽院管弦楽団の面目躍如。

始まりのテンポは遅めですが、クライマックスに向かってアッチェレランド(だんだん速くする)がかかります。

「芸術は、爆発だ!」

(これ、通じる人は、年代が分かりますね(笑))となります。


すごい迫力。最近、こういう演奏、聴けないです。

目立たないけど、終わりの方、トロンボーンやホルンが吹きまくっている下では、コントラバスが同じ音を八分音符で刻んでいるのですよ。

それが64小節だったかな・・・続くのです。そういう、言われないと分からない音を出している人もオーケストラ全体の響きには重要なのですね。


この録音は今から44年前、1964(昭和39年)ですが、今でも名盤とされている、非常に有名なものです。

全然、古さなど感じません。名曲の名演です。

このCD、あまり高くも無いので、是非お薦めします。

それでは、今日はこの辺で。

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2008.06.04

「普賢岳 3日午後も各地で追悼行事 発生から17年」←マスコミの犠牲になった消防団員・警察官など。

◆記事:普賢岳 3日午後も各地で追悼行事 発生から17年(6月3日22時3分配信 毎日新聞)

 91年の長崎県雲仙・普賢岳大火砕流の発生から丸17年を迎えた3日、同県島原市では午後も追悼行事が各地で行われた。

火砕流発生時刻の午後4時8分に、被災した消防団員が詰め所にしていた農業研修所の跡地で遺族や関係者約30人が黙とうをささげた。


◆コメント:消防団員や警官さえ立ち入らない危険地帯にマスコミが入り込んだので、消防団員などが道連れで犠牲になったのである。

「火砕流」とは、ウィキペディアによれば、

火山噴火の際にマグマが発泡や崩落により粉砕され、高温ガスと一体になって火山の斜面を高速で流れ下る現象

だそうだ。

高温のガスが時速にすれば、70kmから100kmで斜面を下ってきたのである。その様子は、YouTubeにある。

この、ものすごい勢いで迫る、火砕流(正確には火砕サージというらしいが)を見よ。

これほど恐ろしい映像があるだろうか。


100℃を超える高温のガスが時速100kmで斜面を下ってきたのである。43人が亡くなった。

亡くなったのは報道関係者14名。消防団員12名、警察官、同行していたタクシー運転手、前日行われた選挙のポスター撤去作業をしていた人2名が含まれる。

何故、消防団員が巻き込まれたか。消防防災博物館

まさかの噴火-「雲仙・普賢岳 噴火災害を体験して」より-を全面的に信頼するならば、次のような次第である。

火砕流がもっともよく見える北上木場地区の「定点」といわれた場所は、6月3日には避難勧告地域に指定されていたのに、

マスコミは、地元の消防・警察の制止に従わず、この定点に留まっていた。

まさかの噴火-「雲仙・普賢岳 噴火災害を体験して」より-を見ると分かるが、

この「定点」に陣取っていた報道関係者と、彼らを連れ戻そうと、仕方なく「定点」に引きずり込まれた、消防団員、警察官などが、

突然起きた大規模火砕流に巻き込まれて、全員死んだのである。

そのときのニュース映像は、これもYouTubeで見ることが出来る。


◆とにかく、酷い映像だった。

YouTubeの動画を見ても分かるとおり、即死を免れて病院に搬送された人は、皆、重症の全身火傷で、あまりの痛さに身をよじっている。

正視に耐えない。何が苦しいといって、火傷ほど苦しいものはなく、消防団員の中には気管の中まで、熱風で焼けただれていた人がいた。

確かその人は婚約中で、婚約者のかいがいしい看病の甲斐もなく、散々苦しんだ末に亡くなった。

不謹慎を百も承知で敢えて書くが、こんなことなら、現場で即死した方が余程楽だっただろうと思われた。

因みに即死した遺体の多くは何百度という熱風で焼かれ、完全に真っ黒な「炭素の塊」になっていた。とても人間の遺体とは思えないほどだった。

当時の事を覚えていない若い方の為に動画へのリンクを貼ったが、私はYouTubeの映像を見るまでもなく、

このときのあまりにも残酷な光景をニュースで見て、唖然としたことを良く覚えている。

亡くなった報道関係者にも妻子がいた人がいた筈で、気の毒には違いないが、敢えて心を鬼にして死者に鞭打つことを書く。

マスコミが、地元消防団・警察の制止に従って、避難勧告地域であった「定点」に止まらなければ、

これほど多くの死者を出さなくて済んだのである。

こういう行動は「勇気ある行動」ではなく、「無知に由来する無茶な行動」であり、それが、死ななくて済んだ人までを巻き込んだことは事実である。

ともあれ、犠牲者のご冥福を祈る。

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2008.06.03

「首相官邸ホームページ:官房長官記者会見速報より『クールビズ』について」について。

◆記事1:「官房長官記者発表(速報)平成20年6月2日(月)午前」より抜粋「クールビズについて」

 また、今日から省エネということで、クールビズでノーネクタイで現れますのでお許しをいただきたいと存じます。

(ネクタイをしている記者を見て)結構ネクタイをしてますね、皆さんね。どうぞ、はずしてください。強制はしませんけれども。

因みにこの背広は、循環型リサイクルシステム、古いポリエステルを集めて、加工処理をして作った背広を今日は着てまいりました。

特定のメーカーの宣伝はいたしません。


◆記事2:クールビズ:認知91%、実践46%--内閣府調査(2007.08.03)

 内閣府は2日、夏の軽装「クールビズ」に関する特別世論調査の結果をまとめた。

クールビズについて91・2%が「知っている」と答えたが、「実践している」との回答は46・6%と約半数で、

軽装には二の足を踏む人が少なくないことが浮き彫りになった。

調査は6~7月に実施。1766人から回答を得た。政府は05年、温暖化対策の一環としてクールビズ導入を提唱。

内閣府は同年7月にも調査を実施したが、その際の認知度は76・6%で、「取り組んでいる」は30・9%だった。


◆コメント:薄着をするなら、冷房を止めなければ、温暖化対策にならないだろう。

記事2で毎日新聞が書いている内閣府の調査は、ここに載っている。

内容をご覧頂くと分かるが(クール・ビズに関する特別世論調査(平成19年 6月))、殆ど意味を為していない。

調査対象のうち、有効回答数が1766人。新聞が書いているとおり、認知度(内容まで詳しく知っている+聞いたことはある)は91%。

そりゃ、そうでしょ。これを始めたのは小泉政権で環境相を務めた小池百合子。マスコミも物珍しさからこぞって取りあげた。

「クールビズ」という言葉さえ聞いたことが無い、という奴は余程のバカである。

しかし、クールビズを実践していると答えた者は、46.6%。注意すべきは、実践していると「答えた」者が46.6%なのであり、

何をどのように実践しているか、良く分からないのだ。

事実、エアコンの温度設定は、オフィスに関して言うと、「オフィスにおける冷房の室温」を28℃以上に設定している、と答えたのは35%。

「28℃より低い」「分からない」が65%である。


要するに、目立ちたがりの小池百合子は「クールビズ」が流行語になって御機嫌だったろうし、何も考えないが、パフォーマンス好きの小泉が、

喜んでいただけである。

「クールビズ期」の国会中継を見ても、誰も暑そうにしていない。人によってはスーツ姿のままだ。

国会議事堂内は、冷房がガンガン効いているのだろう。


◆化石燃料を燃やして発電することによって発生するCO2を減らすことが目的なら、冷房は切るべきだ。

日本人以外にもそういう習性があるのかないのかしらないが、私が一番良く知っているのは日本人だから、

日本人に限って書くならば、「クールビズ」は、我々の形式主義的思考を端的に象徴している。

地球温暖化は、人間の活動、特に、石油・石炭等の化石燃料を燃やして発電することによって発生する二酸化炭素が温室効果を有しており、

その為に、環境に様々な悪影響を及ぼしている、という状況である。

だから、これを止める、或いは遅らせる為には、なるべくエネルギーを使わない→発電量を減らす→二酸化炭素排出量を減らす、

という「実績」を上げる必要がある。どれぐらい必要があるか。

過去何度も引用したが、毎日、私の日記・ブログには一見さんがいらっしゃるので再び書かせて頂く。

国連環境計画(UNEP=United Nations Environment Programme)が1999年に、

地球環境概況2000」というレポートを発表した。これは世界30カ国、800人の専門家による調査・研究の報告である。

全部読むのは大変だから、概況と提言だけでもお読み頂きたい。

衝撃的な文言が綴られている。

温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり、更に、京都議定書において合意された多くの目標は達成されないかもしれない。

前後するが、環境の現状の次のセンテンスも恐ろしい。
もし、現在の消費傾向が続くならば、2025年には地球上の3人に2人が水問題に直面することになる。

人間は、あまりにも深刻な問題に直面すると、それを見なかったことにしたがる。新聞・テレビが「地球環境概況2000」を取りあげた例を、

少なくとも私は知らない。繰り返すと、

地球温暖化を止めるのは恐らく既に手遅れであり、あと17年後には人類の三分の二が水問題に直面するのである。

人間が、水が飲めなくなったらどうなるか、言うまでも無い。地球環境概況は、人類は滅亡に向かっていると宣告しているに等しい。

但し、このレポートが現実化するかどうかは、分からない。人間の予想だから、予期せぬことが起きる可能性がある。

17年先を想像し、絶望して、いま自殺する必要はない。

しかしながら、「クールビズ」とか「チーム・マイナス6%」とか、「百万人のキャンドルナイト」の類の、チャラチャラした「おままごと」はダメだ。

政府でもマスコミでもいいから、一度は、「地球環境概況2000」が予測する恐ろしい現実を国民に周知徹底するべきだ。

それぐらいのショックを与えないと、だれも真剣に考えない。

午後4時以降は冷房の使用を禁止する。ぐらい劇的なことをしないとダメだろう(病院などは別。)

薄着をして地球温暖化防止に貢献しているという偽善的形式的行動は無駄である。

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2008.06.01

女性アナウンサー自殺報道に思う。いい加減に人の死を「ネタ」にするのは止めたらどうかね?

◆記事:(注:記事まで載せる必要を認めないので、見出しだけYahoo!ニュースから転載する)。


  • 元TBSアナ・川田亜子さん自殺…港区路上で乗用車に練炭(サンケイスポーツ) - 2008年5月27日(火)8時1分 - エンタメ総合

  • 川田アナ悲劇から一夜、自殺信じられない…加藤浩次も衝撃(スポーツ報知) - 2008年5月28日(水)8時1分 - エンタメ総合

  • 川田アナ、最後の番組は「自殺名所ルポ」(夕刊フジ)- 2008年5月28日(水)17時1分 - エンタメ総合

  • 川田亜子アナを自殺に追い込んだのは…(日刊ゲンダイ) - 2008年5月30日(金)10時0分 - エンタメ総合

  • 川田アナ「追い詰めた人間を告発する」と憤る父親の無念(日刊ゲンダイ) - 1日(日)10時0分 - エンタメ総合


◆コメント:今に始まったことではないが。あまりにも品性下劣だ。

現役フリー女性アナウンサーが遺書を残してクルマの中で自殺していた、という事件は、

マスコミ(特に民放テレビ局、週刊誌、この日刊ゲンダイのような大衆紙)にとって格好の「ネタ」になる。


それは今に始まったことではない。20年以上も前に、アイドル女性歌手が、所属事務所のビルから飛び降りて自殺した。

このときなどは、ひどいもので、当時まだ新しかった「写真週刊誌」(フォーカス、フライデーの類)のどれだったか忘れたが、

飛び降りた直後の、辺りに脳ミソが飛び散った遺体の写真(流石に顔までは写さなかったが)を堂々と雑誌に掲載したものである。


それは、あまりにも酷いやり方だった。近年、そこまでひどいのは見かけない。

しかし、「人の死」を利用して視聴率・部数を伸ばそう(つまり儲けよう)とする、マスコミの下司な根性は相変わらずだ。

不謹慎である。川田アナウンサーの話はいい加減に止めろ、と言いたい。

さらに不愉快なのは、インターネット上のニュースである。転載した各記事の見出しを見ると分かるとおり、

ニュース・カテゴリーが「エンターテインメント」になっていることである。

芸能人・有名人の話題は「エンターテインメント」に載るが、彼ら彼女らの死までもが「エンターテインメント」なのか。

英語の新聞を見ると、必ず独立してObituaries(訃報)という面がある。

New York Timesならば、Obituaries - New York Timesのように。

故人に関する記事を載せるにしても、「エンターテインメント」は故人を冒涜している。

ブンヤさんたち、ネットポータルサイトの運営者たち、少しは考えろよ。

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「アフガンに陸自派遣検討=対テロ支援、民主と協議必要-町村長官」←4月の名古屋高裁の違憲判決を無視する気?

◆記事1:アフガンに陸自派遣検討=対テロ支援、民主と協議必要-町村長官(6月1日1時1分配信 時事通信)

 

町村信孝官房長官は31日午後、都内で講演し、アフガニスタンで続く「テロとの戦い」に関し、

「給油活動の継続にプラスアルファして、何らかの活動ができるのか検討したい。これは主として海上なのか、

アフガンの陸上なのかも含め、視野を広げて政府として考え始めようとしている」と述べた。

海上自衛隊によるインド洋での給油活動継続だけでなく、アフガン本土への陸上自衛隊派遣も視野に支援活動を検討する考えを示したものだ。

また、町村長官は「衆参両院のねじれという問題が絡むので、民主党の理解をどう得られるかを常に念頭に置き、

アフガン支援を考えないといけない」と指摘。民主党の小沢一郎代表がアフガンでの国際治安支援部隊(ISAF)への

参加に前向きな考えを示したことも踏まえ、民主党との協議が必要との認識を示した。


記事2:自衛隊イラク派遣:米兵輸送は違憲 差し止めは却下--名高裁判決(2008.04.17 毎日新聞)

 イラクへの自衛隊派遣は違憲だとして、全国の市民が国を相手取り、派遣の差し止めと違憲確認、

原告1人当たり1万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が17日、名古屋高裁であった。

青山邦夫裁判長(高田健一裁判長代読)は、米兵の輸送などを行っている航空自衛隊の活動について

「武力行使を禁じた憲法9条1項に反する」と述べ、違憲と認定した。

原告が求めた損害賠償の支払いなどは退けた。全国の同種の訴訟で、航空自衛隊の活動を違憲と認定したのは同高裁が初めて。

原告団は04~06年にかけ、7次にわたって3268人が集団提訴した。

政府が04年、イラク復興特別措置法に基づきイラクに自衛隊を派遣したのは憲法9条に違反し、

憲法が保障した「平和的生存権」を侵害したと主張してきた。国は「平和的生存権は抽象的な概念で、憲法に基づく具体的な権利ではない」と反論。

差し止めと違憲確認の請求を却下し、損害賠償請求を棄却した1審判決に対し、原告のうち1122人が控訴していた。

弁護団によると、イラク派遣では、全国の11地裁で12の集団訴訟が起こされたが、

これまでに出た判決はいずれも原告側の訴えを退けている。


◆コメント:予備知識。「付随的違憲審査制」

 何度書いても分からない人がいるが、最初に説明しておく。

記事2の名古屋高裁判決において、航空自衛隊の米兵輸送活動は違憲である、と述べたのは判決文傍論だから、関係がない、という人。

日本では、ある法律や行為が憲法に違反するか否かを問う「憲法裁判」の制度も「憲法裁判所」という司法機関も存在しない。

だから、自衛隊イラク派遣の違憲性の判断を求めたいときには、この裁判の様に民事訴訟(本件は損害賠償請求の裁判である)

を起こすのである。つまり、原告市民団体は国の違法(憲法も法律)行為で損害を受けたので賠償しろ、と言う裁判を起こしたのである。

裁判所は、

1.国の行為は違法行為か(憲法も法律の一種)。

2.それによって、原告に被害が生じたか。

を判断するのである。

名古屋高裁は、

1に関して、国の行為(航空自衛隊の米兵輸送活動)は憲法違反である。と判断した。

2に関しては、損害は生じていないから、国は損害賠償しなくて良いと判断した。

繰り返すが、これは民事訴訟であり、形式上、原告が求めているのは損害賠償なのである。だから判決主文は、

1 本件控訴をいずれも棄却する。

2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

となるのである。民事訴訟としては、国が勝っている。しかし、判決に至る過程で、裁判所はイラク復興支援特別措置法に基づく

空自の米兵輸送活動は違憲だとはっきり述べている。この部分を傍論といいます。

このように、他の裁判(民事訴訟とか行政訴訟)に絡めて合憲か違憲かを判断する制度を日本は採用している。

これを付随的違憲審査制という。

つまり、裁判制度上、判決主文に、国の行為が合憲か違憲かという言葉が書かれることはないのであり、傍論で述べるしか無いのである。


◆4月に名古屋高裁がイラクにおける空自による米兵輸送活動は違憲だと判断したのに、無視する行政府。

記事2で書かれているとおり、名古屋高等裁判所は極めてはっきりと、イラクでの航空自衛隊の米兵輸送活動は違憲だと判断した。

自衛隊のイラク派兵差止等請求控訴事件判決文全文を読むと、青山邦夫裁判長他2名の裁判官は、

驚くほど詳細にイラク情勢を分析した上で、航空自衛隊の活動は、武力そのものは行使していないが、

戦闘中の多国籍軍の武力行使と一体となった後方支援に相当し、

憲法9条1項に違反する活動を含んでいることが認められる。

と結論づけている。

にも関わらず、兵士の輸送どころか、今度は陸自をアフガンに上陸させるという。

上陸すれば、アフガンのテロリストの標的になり、本当に武力を行使することになりかねない。後方支援ですら違憲なのに、である。

憲法には、こう書いてある。

第九十八条  この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

そして、国務大臣その他公務員等には憲法を遵守する義務がある。
第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

名古屋高裁(=司法)がイラクでの空自の活動(戦闘中の同盟国への後方支援)は違憲だといっているのである。

官房長官は、その司法の判断を無視して更に、直接的武力行使に近いことを陸自にさせようという。

憲法を無視しているのである。こういう内閣(行政府)は要らない。

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