« 2008年6月 | トップページ | 2008年8月 »

2008年7月

2008.07.31

ヴァイオリンの神様の演奏を聴いてみませんか?/序奏とロンド・カプリチオーソ、ツィゴイネルワイゼン。お薦めCD

◆ヤシャ・ハイフェッツ(1901~1987)という天才。

ヴァイオリンと言ったら、ハイフェッツ。100年に1人と言われた天才です。

ウィキペディアでも何でも、ハイフェッツについて書いた文章は山のようにありますから、詳しいことは省きます。

これからお聴き頂くのは古い録音をリマスターしたもので、現代のヴァイオリニストのCDほど音質は良くありませんが、

そんなの関係ないですね。もう、ヴァイオリンと言ったらハイフェッツなんです。神様としか言いようがない。

私は今の時代に生きていて、色々問題はあるけど、まあ、良かったと思うのです。

しかし、こと、ハイフェッツの全盛期の生演奏を聴けなかった、と言うことに関しては、

もっと早く生まれていれば良かった、と(そんなことを言っても仕方がないのは百も承知ですが)思うのです。

ものすごい音だったと思います。それから、この完璧なテクニックを、目撃したかった。

そう思います。曲にいきましょう。


◆序奏とロンド・カプリチオーソ(サン・サーンス)

サン・サーンス(1835-1921)と聞いて、「動物の謝肉祭」(チェロの「白鳥」を含む組曲)が代表作だと思っている方が

おられるかも知れませんが、それは、ちょっと気の毒でして・・・。これは冗談音楽なんですね。

サン・サーンスは交響曲も書いているし、ヴァイオリン協奏曲も3曲書いています。

しかし、これから聞いて頂く、独奏ヴァイオリンと管弦楽のための小品、

「序奏とロンド・カプリチオーソ」が、一番演奏頻度が高いかもしれません(あくまでも、私の印象です)。

大変、「カッコイイ」曲です。背筋がピンと伸びる気がします。

ハイフェッツの演奏でどうぞ。ボリュームが少し大きいかもしれないので、お手元で調節して下さい。





カッコイイでしょ?

音がすごいですよね。太くて豊かな、これ以上楽器を鳴らせないと言うぐらい鳴っている、音。


◆チゴイネル・ワイゼン

これも、一体何人のヴァイオリニストが演奏したか分かりませんけれども、

多くの人にとって、チゴイネル・ワイゼンといったら、「ハイフェッツが弾いたチゴイネル・ワイゼン」なんです。

やたらと大時代な曲の始まり。その後、目の回りそうな早いパッセージがあり、

暫くすると、ハンガリー民謡だったか、ジプシーの歌だったか、をそのまま使った箇所があります。

音色が変わって聞こえるのは、ヴァイオリンの駒に弱音器をつけているからです(作曲者の指定です)。

こういうところの歌い方が、また、如何にもハイフェッツです。すすり泣くビブラート。よよ、としたたるポルタメント。

やっぱり「チゴイネル・ワイゼン」はこうじゃなくちゃいけねえよ・・。あ、失礼。

では、曲です。





うーむ。いいねえ。

よく、音楽は精神の芸術だ。技術偏重はいけない、などといわれます。そのとおりなんです。

でも、ハイフェッツは両方が共存してます。

ハイフェッツ自身はそんなこと言っていないとおもうけど、

精神の問題などといって、技術の習得を怠るな。完璧な技術を身につけてから言え、と、

ハイフェッツの演奏はそう言っているように聞こえます。

これらが収録されているCDは、ツィゴイネルワイゼン~ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリンです。

お薦めします。それでは。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (6) | トラックバック (1)

2008.07.30

FRBの資金供給、資産構成上の限界に近づきつつある(日銀レポート)←冗談じゃないよ。

◆記事:FRBの資金供給、資産構成上の限界に近づきつつある=日銀金融市場局長(7月29日18時46分配信 ロイター)

[東京 29日 ロイター] 日銀は29日、「サブプライム問題に端を発した短期金融市場の動揺と中央銀行対応」

と題したリポートを公表、これについて中曽宏金融市場局長は、米連邦準備理事会(FRB)がとった様々な対応措置の結果、

短期国債の保有額の大幅減少によりバランスシート上、資金供給余地が限界に近づきつつあると指摘した。(引用者注:以下略。全文はこちら


◆コメント:日本銀行は何気なく書いていますが、とんでもない状態ということす。アメリカは。

日本銀行のリポートは、日本銀行のサイトに載っていますね。

2008年 7月29日 サブプライム問題に端を発した短期金融市場の動揺と中央銀行の対応 です。

これを全部読むのは大変ですから、ロイター記事で良いと思いますが、

日銀の金融市場局長が書いていることは実は、大変危険な状態を表しています。

FRB(Federal Reserve Board、連邦準備制度理事会)は要するにアメリカの中央銀行です。

中央銀行の役割は通貨を発行するとか色々有りますが、「最後の貸し手」としての役割があるのです。

日本銀行のサイトは金融システムに関してかなり分かり易い説明を提供しています。

日本銀行の役割の中の「最後の貸し手」というページには次のような説明が載っています。

資金繰りに問題が生じた金融機関等に対して、資金供給を行う主体がほかにいない場合に、中央銀行が文字どおり最後の貸し手として資金の供給を行うことを言います。

日本銀行が今日発表したレポートで、FRBについて述べたことが現実だとすると、恐ろしい状態なわけです。

「最後の貸し手」が貸すおカネが無くなりかけている。ということですから。

これが、何を意味するか。

どこかの金融機関(仮にAとします)が本当に資金繰りに窮して潰れる可能性があります。

すると、短期金融市場でAにお金を貸していたBはAからお金を返して貰うことをあてにしてCからお金を借りています。

Aが潰れるとBはCにお金を返せなくなる、つまり、今度はBが資金繰りが突かなくなって潰れます。

同様にCが、Dが、と、ドミノ式に銀行が連鎖倒産して金融恐慌になります。こういう状態になる危険性(リスク)を

システミック・リスクといいます。

日銀のサイトでは、システミック・リスクについての説明もあります。

FRBの手持ちのお金が無いということはシステミックリスクが高まっていることを意味します。

この記事はロイターですが、そこまでは書かないので、一般には分かりにくいけれども、

アメリカの金融市場は非常に危険な状態に近づいていることになります。

日本も他人事ではないのです。日本の銀行が短期金融市場で米銀におカネを貸すことはザラです。

従って、アメリカの銀行が潰れると、こっちまで危なくなります。多分、邦銀は米銀へのクレジット枠を最小限にして、

仮に米銀に貸したおカネが回収できなくても、資金繰りは突くようにしていると思いますが。迷惑な話です。

「大丈夫ですどうにもなりません」などという人がいますが、どこが、どう大丈夫なのか、説明を聞きたいです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.29

北陸と近畿で大雨←並大抵の降水量ではありませんでした。

記事1:<大雨>「あっという間に家に水」…金沢の茶屋街も被害(7月28日12時54分配信 毎日新聞)

「女川」と呼ばれ金沢市の風情を象徴する浅野川がはんらんした28日、流域は早朝から避難指示が出されるなど混乱に陥った。

市民は「こんな雨は生まれて初めて」と驚き、住民総出で泥をかき出す姿も見られた。

富山県や富山地方気象台によると、県内の山間部などでは28日早朝、

時間雨量が100ミリを超え、同県南砺市では約120ミリ(午前6~7時)、富山市八尾町では約110ミリ(同)に達した。

前日正午の降り始めからの総雨量は南砺市で153.5ミリに上り、同市は一時、小矢部川などの流域の複数の地区に避難勧告を出した。

(注:太文字は引用者による)


記事2:女児ら流され4人死亡 神戸・灘の都賀川(神戸新聞 7/28 22:25)

近畿地方を中心に全国の広い範囲で激しい雷雨が二十八日あり、神戸市灘区の都賀川(とががわ)では、

男女十人が豪雨による急な増水で流され、小学生二人と保育園児一人、二十九歳の女性一人の計男女四人が死亡した。

男性一人が行方不明とみられる。事故が発生した午後三時ごろには、神戸市内で一時間に三一・五ミリの激しい雨が降っていた。

神戸市消防局や灘署によると、死亡したのは神戸市灘区八幡町三、市立六甲小六年河合玲緒さん(12)、

同市灘区篠原南町三、同小四年泉谷瑠希也(るきや)君(10)、

同市灘区神ノ木通四、無職妻鹿(つましか)愛美さん(29)と同、大石保育園児友地こころちゃん(5つ)。

同日午後三時ごろ、「子ども二人が川に流された」と女性から灘署に届け出があり、

消防隊員などが捜索。約二キロ南の都賀川河口で、河合さんと泉谷君を発見したが、死亡が確認された。

同記事キャッシュ。写真を見て下さい。短時間で恐ろしいほど増水している)。


◆コメント:富山県と神戸の人々はさぞや恐ろしかったであろうと思う。

私は一日中情報を追っているが、北陸では2万人が非難するほどの豪雨が降ったと知り、

それだけでも大変驚いたが、詳細は不明だった。

記事1を読んで、想像ははっきり言って不可能だが、人々が「こんな雨は雨は生まれて初めて」というのも、

十分に頷ける。


気象庁のサイトに、雨と風の表がある。

これによると、1時間雨量が30ミリを超えると、「バケツをひっくり返したような雨」。50ミリから80ミリだと滝のような雨。

80ミリを超えると、「恐怖を感ずる」という。

記事1を読むと、なんと、

時間雨量が100ミリを超え、同県南砺市では約120ミリ(午前6~7時)、富山市八尾町では約110ミリ(同)に達した。

というのだから、北陸各地の人々の恐怖が如何ばかりであったか。誠に災難と言うほかは無く、お見舞い申し上げる。


◆神戸、都賀川の増水のすさまじさは、写真を見ても明らかである。

神戸の都賀川は、記事2の通りなのだが、午後2時過ぎには親子連れが水遊びを楽しんで当然という状況だったのである。

それから突如、「激しい雷雨」に見舞われたとはいえ、わずか30分で、全く別の川ではないかと言うほどの濁流が押し寄せている。

これでは、逃げる時間がなかったのも無理は無い。これほど急激な変化は予想できない。

幼い子供が命を落とし、酷いという以外に言葉を知らない。


◆ゲリラ豪雨の増加

因果関係がはっきりと証明されてはいないようだが、地球温暖化の進行と共に、

特に、都市部において、ゲリラ豪雨という現象が増えている。

短時間でものすごい量の雨が降り、あっと言う間に街中が冠水するのである。

都市部で多いのは、ヒートアイランドと関係が深いとされている。

ヒートアイランドとは、都市部がそれ以外の地域に比べて異常な高温になることである。

アスファルトの照り返しや、家庭や企業からのエアコンからの排熱。自動車の排熱、等が原因と言われる。

このため、ただでさえ、積乱雲が出来やすい夏に、ヒートアイランド現象による熱が加わり、

一層急激な上昇気流が発生し、あっと言う間に積乱雲が発達し、アッと思ったときには豪雨・雷雨となりやすい、

という仮説がある。

繰り返すが、地球温暖化とヒートアイランドとゲリラ豪雨の関係は証明されたわけではないが、

ここ数年、明らかに気候が変だと思いませんか?私は地球温暖化が関係していると、根拠も無く、考えている。

ゲーテが言っている。

感覚は欺かない。判断が欺くのだ。



【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.07.28

「読響が初のファン交流コンサート、楽団員たちとの音楽談義も」←原則として、いいことだと思いますよ。

◆読響が初のファン交流コンサート、楽団員たちとの音楽談義も(7月26日19時42分配信 読売新聞)

読売日本交響楽団(読響)の楽団員とファンが交流を深める「読売日響ファン感謝デーコンサート」が26日、

東京・池袋の東京芸術劇場で開かれ、約1200人が華麗なクラシック音楽や楽団員との懇談を楽しんだ。

創立46年になる読響としては初のファン交流イベント。

この日は正指揮者・下野竜也さんのタクトで、ロッシーニの歌劇「どろぼうかささぎ」序曲をはじめ計4曲を演奏。

曲のエンディングだけで、参加者が曲名を当てるクイズも行われた。

コンサート終了後は軽食を囲みながらのパーティーも開かれ、参加者たちは楽団員たちと音楽談義に花を咲かせていた。

抽選で舞台に上がり、オーケストラをバックに記念写真を撮った東京都練馬区の会社員寺島一郎さん(51)は

「こんなチャンスはめったにない。一生の思い出になる」と感激していた。


◆コメント:ちょっとしたきっかけで、クラシックファンが増えるかも知れない。

私は子供の頃からオーケストラが大好きだった。自分も出来ることなら、あのステージに立ちたかった。

だからトランペットの個人レッスンも受けたのだが、話せば長くなるので途中割愛するが、プロにはなれなかった。

しかし、トランペット奏者だけに憧れていたわけではない。

私にとって「オーケストラ」という言葉が持つ響きは、永遠の尊敬と憧憬の対象なのである。

近所の杉並公会堂で、しばしば東京都交響楽団(都響)がファミリーコンサートを演ってくれた。

500円で聴けた。ソリストに、元ベルリン・フィル首席フルート奏者、ジェームズ・ゴールウェイ氏が来て、

モーツァルトのニ長調のコンチェルトを聴くことすら出来た。

コンサートは大抵マチネー(昼間のコンサート)だった。

コンサートが終わると大抵の楽員さんは荻窪駅へ向かう。私は、そこら中をかけずり回って、

色々な楽器のプレイヤーからスケッチブックにサインをねだった。誰一人嫌な顔をする人はいなかった。

この話、以前にも書いたけど、懐かしいから再び書いている。


しかし、記事にあるような、オーケストラ側が主催するファンとの交流、の類の催しは、

当時はなかった。今の人、いいですね。

似たようなことは、一番権威ぶりそうなN響ですら実行している。

「ファン感謝デー」のようなものだ。

これはかなり勇気が要ると思うのだが、お客さんに各プレーヤーが本物の楽器を

触らせて、持たせて、音を出させてやるのだ。主に管楽器打楽器だが。

オーケストラで使われる管楽器は、初めて手にしても音が出るとは限らない。

むしろ、殆どの楽器は音など出ないか、出たとしても「音楽に使える音」」ではない。

それでも、プロの必死のレッスン(?)の甲斐があり、トロンボーンで、

ファゴットで、オーボエで、音が出る人がいる。彼らの感激を、私は想像できる。

吹奏楽などで、子供のころから楽器を手にしてきた人には分かりにくいだろうが、

世の中には楽器をやってみたくても、出来なかった人が大勢いる。

そういう人々に取っては、本物のホルン、フルート、トランペット、クラリネットetc.を手にする、

というだけでも、夢のように嬉しいことなのだ。ましてや、その楽器を吹かせて貰えて、

何でもいいから「音」が出た、という感激は、筆舌に尽くしがたいだろうと思う。


これらの人々が全員、クラシックファン、オーケストラのファンとして定着するか、

それは分からない。

しかし、楽器を身近で見たこともない、触ったこともない、より

このような経験をするのは、とにかくいいことなのだ。

色々なプロ・オーケストラが、ファンとの交流を深める活動をするのは、

芸術をより多くの人に知らしめるために、決して無駄ではない、と、信じる。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.07.27

「6月の消費者物価、1.9%上昇=ガソリン、食料品の値上げ響く」←前年同月比+1.9%というのは、日銀、頭が痛いのです。

◆記事:6月の消費者物価、1.9%上昇=ガソリン、食料品の値上げ響く(7月25日8時45分配信 時事通信)

総務省が25日発表した6月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、

価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が102.0と前年同月比1.9%上昇し、9カ月連続のプラスとなった。

ガソリン価格の高騰や、穀物価格上昇に伴う食品の値上げが影響した。

上昇幅は前月から0.4ポイント拡大し、消費税引き上げの影響が残っていた1998年1月(2.0%)以来、10年5カ月ぶりの高水準。

消費税率の引き上げが影響した時期(97年4月-98年3月)を除くと92年12月以来15年半ぶりの上昇となった。

暫定税率失効でガソリン代が一時安くなった4月を除き、上昇幅は年初から拡大し続けており、消費者心理に悪影響を及ぼしそうだ。


◆コメント:原油高の影響でインフレ気味なので金利を上げたいところですが、景気が悪いから上げられないのです。

金曜日に総務省の統計局から6月の消費者物価指数が発表されました。前年同月比+1.9%でした。

これは、記事に書いてあるとおり、消費税引き上げの時期を差し引いて考えると、15年半ぶりの上昇率です。

しかも、消費者物価指数は9ヶ月連続して上昇しています。

たったの1.9%と感じますが、物価というのは色々なモノ・サービス全体の値段のことです。

油断していると、抑えが効かなくなります。抑える為には、日本銀行が金利を引き上げて、

世の中の人々や会社がお金を借りにくくします。経済活動を抑制するのです。


前回、金融引き締め政策がとられたのは2年前です。

日本は、バブル崩壊後、長い不況が続き、10年もの長い間、日銀は「ゼロ金利政策」を続けてきました。

しかし、漸く景気回復の傾向が顕著になったので、一昨年(2006年)7月の金融政策決定会合で、ゼロ金利政策を解除して、

無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%前後で推移するよう促す。

に変更しました。これだけのことか、と思いがちですが、金融政策委員会のメンバーのプレッシャーはすごかったと思います。

これで、また景気が悪くなったら責任を問われるのですから。


今回は、さらに頭が痛いと思います。

2年前、ゼロ金利政策を解除するときに、目安としていたのは、

消費者物価指数の上昇率が0%~2.0%で推移している限り、という条件だったのです。今月1.9%でしょう?

前の約束を杓子定規に守るならば、次に2%を超えたら、日銀は利上げしなければならないのです。

普通、物価が上がっているときは、経済活動も拡大している、つまり景気が良い時なのです。

ところが今、日本の景気はとても悪い。個人消費が伸びません。ということは、モノを作っている会社も、

儲かりません。儲からないから、給料を増やせません。給料が増えないから消費者はますます、財布の紐を固くします。

悪循環です。


こういう時に金利を引き上げたら、企業も個人もお金を借りにくくなりますから、余計に景気を冷やしてしまう。

でも、物価上昇率の速さも見逃せない。

これは、先日も書きましたが、原油高とそれに伴う原材料の値段が高騰しているからです。

国内だけではどうしようもない問題だけに、頭が痛いのです。

原油の値段が高いのは、急に油田が枯渇したわけじゃなく、原油で投機を行っている海外のファンドの所為です。

これを取り締まろうという動きが出ています。26日、次のようなニュースがありました。
◆記事:原油相場操縦で訴追 米商品先物委 オランダ社と幹部(7月26日8時3分配信 産経新聞)

【ワシントン=渡辺浩生】米商品先物取引委員会(CFTC)は24日、

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油などの先物取引で違法な相場操縦を行ったとして、

オランダに本拠を置く商品取引ファンドとその幹部らを訴追したと発表した。

訴追されたのは、オランダのファンド会社オプティバー・ホールディングと子会社2社、

それにオプティバー社の最高経営責任者、トレーダーら3人。

CFTCによると、昨年3月の11日間で、NYMEXの原油、ガソリン、天然ガスの先物取引をめぐり19件の相場操縦を企て、

うち5件で実際に価格を不当に上げ下げした結果、約100万ドル(約1億600万円)の利益を得た。

また、同社は相場操縦の企てを隠すため、NYMEXの調査に虚偽の報告を行ったとしている。

これは、原油相場に限らず、日本の株式市場などでも時々証券取引法違反で捕まる「違法行為」ですが、

そうではなくて、米商品先物取引委員会(CFTC)や議会には、原油の投機的取引そのものを規制しようという

動きがあるようです。早くして頂きたいものです。

最近、何度も同じ事を書きますが、この種の人たちのために、世界の庶民や企業が困っているのですから、

国家権力が強調して介入・規制しても構わないと思います。

いくら自由主義経済・市場経済といったって、分別をわきまえない人には、それなりの対処が必要です。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.26

暑いですなあ。せめて涼しげな(?)音楽を。宮本文昭(オーボエ)「ミラノの午後」/【追加】宮本文昭さんの他のCD(曲も追加)

◆夏が暑いのは当たり前ですけど。

私は今は、内勤ですが、クールビズが嫌いだし、意味がないとおもっているので(結局クーラーつけてますから)、

一年中スーツを着て、ネクタイを締めて通勤しています。

当然非常に暑いし、大汗をかいているのですが、そこをやせ我慢で、何でもないように平気な顔をするのが、

「粋」だと、非常に独善的に信じております。しかし、実際は暑い。


だけど、日本人は風流な国民です。

今はみんなマンションだし持っていないだろうけど、「風鈴」なんてものがあります。

他の民族ではあまり見られない。鈴の音を聞いて涼しい気分になろう、などという国民はいません(いたら、教えて下さい)。

ですが、私の日記・ブログで風鈴を紹介しても仕方がない。涼しげな音楽とCDをお薦めします。


◆オーボエという楽器の音はとても繊細で、気持ちが落ちつくと思うんです。

オーボエってどんな楽器か分からなかったら、Googleで画像検索してみて下さい。

オーケストラのコンサートでは、演奏前にチューニングをしますが、この基準となる音を出すのがオーボエです。

オーボエは日本人に合っているのか名人が多いです。既に引退なさいましたが、世界的な名手で、

長くケルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者を務めた宮本文昭さんの、非常に見事な演奏を収録したCDがあります。

ミラノの午后~宮本文昭イタリア協奏曲集です。

これは、買って損した気分にはならないと思います(好みは人それぞれなのは百も承知で書いています)。

最初のアルビノーニのオーボエ協奏曲(沢山あります)の中でも有名な作品9-2を聴いていただきます。

第一楽章です。





アルビノーニはヴィヴァルディとか、マルチェッロと同様、ベニスのバロック時代の作曲家です。

きれいでしょ。第二楽章は更に美しいですよ。





最初、弦楽器の序奏の後、オーボエがひとつの音を長く伸ばしますよね。

あれだけのことでも、名人は違うんです。非常に微妙なブレスのコントロールが必要です。

というわけで、このCDはお薦めです。


◆【追加】既に「ミラノの午後」をお持ちの方もおられますので、他のCDを。

こういう音楽記事というか「CDお薦め記事」を書いていて、素人ながら書き手冥利に尽きると思うのは、

記事を読んでCD(やDVD)を買った。或いは、買って聴いてみてなかなか良かった、というご感想を頂戴するときです。

前回、「ミラノの午後」をご紹介したときに既に買われた方がいらっしゃるのが分かり、恐縮しています。そこで、

宮本文昭さんの別のCDをお薦めします。ドリーミング・ストリーム

オーボエとハープのデュエットです。一層涼しげ。曲は親しみやすいものばかりです(当然全て編曲ものですが)。

クライスラーのヴァイオリンの小品、タイスの瞑想曲、フォーレのシチリアーノ、

私の好きなバッハのアリオーソ、サン=サーンスの「白鳥」など。

ハープの篠崎史子さんは長い間N響のハープ奏者だった方ですが、

宮本さんとは音楽大学で(確か・・)同期かなにか、そういう間柄です。

1993年発売で、宮本さん全盛期ですね。これをお薦めいたします。

この中から2曲ほどお聴き頂きましょう。

まず、通称「バッハのアリオーソ」元はチェンバロ協奏曲の第2楽章。今までも他の楽器、演奏者で載せました。




私はこの曲、何度聴いても美しいと思うんです。次も同様ですが、

フォーレ、「ペレアスとメリザンド」からシシリエンヌ(シチリアーノ)。これも色々な楽器、編曲で演奏されます




幻想的な美しさがたまりません。


◆おまけ。お嬢さんの宮本笑里さんとの微笑ましい共演。

宮本文昭さんのお嬢さんは宮本笑里(えみり)さんという、ヴァイオリニストのまだ(失礼ながら)卵ですが、

ルックスが良いし、何しろあの宮本文昭さんのお嬢さんということで、既にCDを出してます。smile

可愛いでしょ?話すのを聞いたことがありますが、人柄の良い、おっとりした娘さんです。

世界的ソリストになるほどの才能の持ち主じゃないけど、たまには私もミーハーになります。

これは、勿論宮本笑里さんのCDですが、お父さん、心配でレコーディングに

立ち会ったのでしょうね。親子で共演しています。映画「第三の男」のテーマを編曲したものです。

どうぞ。





このCDで笑里さんがお父さんと共演しているのは2曲だけなんですが、明らかにソロの時と違うんです。

レコーディングのセッティングも違うような気がしますが、お父さんのオーボエに触発されて、

笑里さんのヴァイオリンが生き生きしているのがはっきりと分かるんです。

たまには、こういうCDも良いかも知れません。

ただ、念を押しておきますが今日のお薦めのメインは、あくまでも、「ミラノの午後」です。

宮本文昭さんのオーボエは、世界的レベルなんです。それは間違いありません。お薦めします。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.25

「<貿易統計>輸出減で景気後退リスク一段と」←既に景気後退していると思います。

◆記事:6月の輸出額55カ月ぶり前年割れ 貿易統計、1―6月もマイナス(日経 2008年7月24日)

財務省が24日発表した6月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比1.7%減となり、

2003年11月以来、55カ月ぶりに前年割れとなった。貿易黒字も4カ月連続で縮小。

自動車輸出の落ち込みで欧米向け輸出額が減ったほか、アジア向け輸出の伸びも小幅にとどまった。

08年上半期(1―6月)の貿易黒字も4期ぶりに減少に転じた。

景気回復のけん引役となってきた輸出も、世界経済の減速に伴い節目をむかえつつある。

前年割れが今後も続けば、踊り場にある日本経済はさらに厳しい局面を迎える。

6月の輸出額を大きく押し下げたのは米国向けで、前年同月に比べ15.4%減少した。

金属加工機械は伸びたが、自動車や関連部品の輸出が落ち込んだ

米国向け貿易黒字は4444億円と、01年5月以来の低水準となった。


◆コメント:八方ふさがりです。

毎月、財務省が貿易統計というのを発表します。日本が外国にどれぐらい財・サービスを売って(輸出して)、買った(輸入した)か。

昔、学校の社会科で習ったとおり、もしも、日本に油田があって、どんどん原油が湧いてきて、

これを海外に売れるなら、我々こんなに働かなくても言い訳ですね。ドバイのお金持ちみたいに悠々自適です。


ところが、日本には何もないので(竹島のあたりは天然ガスが取れそうだというので韓国と揉めてるのですが)、

外国からモノの材料を買って、燃料も買って、それを自動車などに加工して製品として外国に売って、経済的に豊かになったのです。

だから、外国でものが売れないと、国内でも個人消費はずっと低迷していますから(今、クルマ買い替えようという人あんまりいないでしょ?)

困るのです。

アメリカはサブプライム問題も影響しているし、インフレを気にして金融引き締め気味にしていたので景気が悪いのです。

アメリカ経済が低迷しても、今までなら欧州諸国やアジア市場で何とかしのいできました。

しかしながら、困ったことに今はそのいずれも、同様に、景気が悪いのです。

これは、非常に大雑把に言うと、原油高が原因です。原油が高くなると何処の国の企業もコストがかさみます。

また、各国の通貨当局はインフレを警戒して金融引き締め気味にします。企業は、銀行からお金を借りにくくなります。

するとコストを抑えるため、企業は従業員の給料をあげません。だから、外国の人も日本の製品をどんどん買う訳にはいかないのです。

つまり、各国とも全体として、当然の帰結として、経済活動が縮小するのです。

先ほど書き忘れましたが、日本の景気が悪いのも、原油・原材料費の高騰が原因です。何処も同じなのです。

ここ数日、原油価格が下がってきましたが、それがずっと続いたとしても、各国の景気回復に繋がるまでには、

タイムラグがあります。

世界の他の国にとっても、経済大国日本の景気が悪くなると、日本にモノを輸出しても売れませんから困るのです。

今日付のファイナンシャルタイムズ(電子版)はトップ記事で、

Japan’s exports fall for first time in five years(日本の輸出、過去五年間で初めて減少)

と大きく書いています。海外が日本経済によせる関心を端的に表しています。

巨額の資金を持ち、原油で投機をして儲けようという、ファンドという得体の知れない、

世界のごく一部の人々の為に、世界中の一般人が不況に苦境に追い込まれる、という現状が

根本的に間違っていると思います。


◆【追加】7月25日:こんな記事がありました。米CFTC、原油先物など価格操作の疑いでファンドを提訴

◆記事:米CFTC、原油先物など価格操作の疑いでファンドを提訴(7月25日7時46分配信 ロイター)

[ワシントン 24日 ロイター] 米商品先物取引委員会(CFTC)は24日、

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物などの価格操作を行った疑いで、

オランダのファンドとそのシカゴ部門を提訴した。

提訴されたのは、グローバルファンドのオプティバー・ホールディングで、ファンドの最高経営責任者(CEO)、

トレーディング部門責任者を含む社員3人が、2007年3月に原油・ガソリン・ヒーティングオイル先物取引で価格操作を行い、

約100万ドルの利益を得た疑いが持たれている。

米上院は25日、エネルギー市場投機抑制法案の採決を控えているが、

CFTCの執行ディレクター、スティーブン・オービー氏は、今回の訴訟が、

法案の採決に影響を与えるためタイミングを計って発表されたのではないとし、

「これは政治的動機に基づいたケースではない」と語った。

オプティバー・ホールディングのシカゴ事務所からこの訴訟に関するコメントは今のところ得られていない。

CFTCのウォルター・ラッケン会長は

「疑惑の商品取引が行われたのは2007年3月の数日間のみだが、CFTCは、短期的な価格操作であっても容認しない」と語った。

CFTCは昨年12月、不法な商品取引をめぐり全国的な捜査を開始した。

オービー氏は、提訴された3人が有罪となった場合、多額の罰金が科せられることになると述べたが、

刑事責任が問われるかについてはコメントしなかった。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.07.24

「プロのプロたる所以」普通の仕事でも同じ。店頭にお客さんが来る商売。後方は笑ってはいけない。

◆如何なる職業でもプロなんですから、自覚を持っていただきたいですね。

「プロのプロたる所以」について、今まで何度か書きました。

最初に書いたのは、同時通訳者の村松増美さんのお話です。

「プロのプロたる所以(ゆえん)」ココログはこちら)。

最近では、音楽家、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの逸話を書きました(プロ云々について書いてあるのは後半です)。

どうして今までお薦めするのを忘れていたのでしょう。「フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル ルネサンス名演集」ココログはこちら


これらの記事で私は、(分野は異なるけれども)専門職のプロ意識、に焦点を当てました。

しかし、如何なる人でも働いている限りは、職業人でいる限り、その道のプロです。

それは、普通のサラリーマンやOL(って最近言わないのでしたっけ?)でも同じ事です。

ところが、最近、街で色々な「店」(役所、薬局などもはいります)を見ていると、プロ意識が足りないと思います。


◆店頭にお客さんが来る商売においては、窓口は笑顔で応対するが、後方は笑ってはいけない。私語はもってのほか。

意味、分かりますか?

銀行、証券会社、郵便局、役所の窓口、病院の会計、薬局など、全てに当てはまります。

これらの商売では、窓口で直接接客する担当者以外、後で事務を取っている職員がいます。

仮に「後方」と呼ばせて下さい。

後方は、営業時間中、お客さんが店頭にいらっしゃる間、笑ってはいけません。

自分が客の立場になると分かります。混んでいて長い時間待たされている。

イライラするけれど、混んでいるのだからそれだけ事務処理に時間がかかるだろう、と思って、

普通の人は(たまに怒鳴り出す人もいますが)じっと耐えています。

そんなとき、後方の人間が何か話しをして、笑っていたら、腹が立ちます。

その人々が自分の用事に関わっているかいないかは、関係ありません。

私語を交わして笑っているヒマがあったら、早くしろ。

という気持ちになるのが人情です。待たせているお客さんに失礼です。接客業のプロとして、自覚に欠けています。

だから、笑顔は窓口だけ。たとえ、お客さんが少なくても、一人でもいらっしゃるのなら、後方は笑ってはいけない。私語など厳禁です。


実は、この「原則」、私が自分で思いついたものではありません。

死んだ親父が、生前ボソッと口にしていたのです。あまり仕事の話を家庭ですることはなかったのですけどね。

父は銀行の支店長を長く務めていたので、現場でのお客さんの心理を肌で感じ取り、経験則としたのでしょう。

当時学生だった私にはピンと来ませんでしたが、今になると大変良く分かります。

自分が現場で責任を取る立場になったとき、そっくり真似をしました。

おかげで(かどうか証明出来ませんが)、「いつまで待たせるんだよ!」という類のトラブルは一回も起きませんでした。

ちょっとしたことなのですが、プロとしての自覚は、どのような職業でも、持ちようがある、という例でした。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.22

「国際数学五輪で金2、銀3=国別は11位、日本の高校生」←「良い話を小さく伝える」のが日本のメディアの悪い癖だ。

◆記事:国際数学五輪で金2、銀3=国別は11位、日本の高校生(7月21日14時13分配信 時事通信)

スペイン・マドリードで開かれた第49回国際数学オリンピックで、文部科学省は21日、

灘高校(兵庫)3年関典史さんと筑波大付属駒場高校(東京)2年副島真さんが金メダルを獲得するなど、

日本代表の6人全員がメダルを獲得したと発表した。

同省によると、副島さんの金メダルは2年連続。国別成績では11位で、過去最高だった昨年の6位から後退した。

国際数学五輪の参加資格は、20歳未満の高校生以下。

参加者の上位12分の1に入った選手に金メダルが授与される。

今年は97カ国・地域から535人が参加した。



また、ハンガリー・ブダペストで開かれた第40回国際化学オリンピックでは、

宮城県仙台第二高校(宮城)3年鈴木裕太さんら4人が銅メダルとなった。

ほかのメダル獲得者は以下の通り(敬称略)

【数学】銀=灘高3年浅野知紘▽同2年今村志郎▽開成高校(東京)2年保坂和宏▽銅=筑波大付属駒場高2年滝聞太基

【化学】銅=灘高3年東星一▽同3年福井識人▽駒場東邦高校(東京)2年小沢直也。


◆コメント:スポーツ以外の金メダルは、価値が無いのかい?

日本のマスコミってのは、スポーツしか見ていないの?

何とか王子が優勝したとか、何位だったとか、それはそれで立派ですよ。

野茂が引退、ご苦労様でした、に意義は無いですよ。

しかしねえ。日本人が活躍しているのはスポーツだけではないでしょう。

その好例が上に転載したニュースだ。

日本のメディアは悪いことが起きると、殆ど「大喜びで」大きく報じるが、

国際数学五輪、国際化学五輪で、日本の高校生が金メダルをはじめ、多くのメダルを取った、

という「良い話」は、どうして、小さく(新聞ならベタ記事のことが多い)伝えるの?

如何にもスポーツしか分からない、無教養な人種に見えるぜ?


これは、私は、以前から何度も書いている。主な記事は、

「バレエ:ローザンヌ国際コンクール 若手の登竜門、河野舞衣さん2位」←こういう事を大きく報じないから世の中暗くなるココログはこちら)

「チャイコフスキー国際コン:弦楽器製作で日本人が1、2位」←「良いこと」は大ニュースにならないのか?ココログはこちら)

である。

これらの記事で私が主張したのは、今日と同じである。

どう考えてもおかしいでしょう。良いこと、めでたいことこそ、大きく報じられるべきなのだ。

学問や芸術の分野でそういう扱いを受けるのは、ノーベル賞と、芸術なら、そうだなあ・・・チャイコフスキー・コンクールやショパンコンクールの演奏部門ぐらいだ。

チャイコフスキーコンクールは楽器製作部門があり、昨年バイオリン部門の1位と2位を日本人の菊田さんと高橋さんが獲得した。

ちょっと自慢話。

「チャイコフスキー国際コン:弦楽器製作で日本人が1、2位」←「良いこと」は大ニュースにならないのか?ココログはこちら)でそのことを書いたら

ご本人達から、このブログにメッセージを頂いた。無上の光栄だった。

それはともかく。

何故、マスコミが良い話を大きく報じないかというと、読者の反応が薄いからだろう。

他人の不幸は蜜の味だが、他人の幸福は妬ましいからだろうか?

それもあるかもしれないが、それだけではないはずだ。それなら、スポーツだって同じ事だろう。

要するに、読者の教養の程度がその国のメディアの報道にも反映されるのではないでしょうか?

なにはともあれ、数学五輪、化学五輪で健闘し、メダルを獲得(本当はメダルの問題ではないが)した高校生諸君の栄誉を

心から讃えたい。良くやってくれました。おめでとう!

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.07.21

「三沢F16がタリバン爆撃/昨年8月」←昨年8月どころかイラク戦争前から、行われている。

◆記事:三沢F16がタリバン爆撃/昨年8月(2008年7月20日(日) 奥州日報)

航空遠征軍としてイラクに派遣されていた米軍三沢基地(第三五戦闘航空団)のF16戦闘機が昨年八月、

アフガニスタン東部を夜間に精密爆撃する秘密任務に就いていたことが十九日、米軍資料などから分かった。

往復七千キロ近い長距離飛行で、日米の軍事専門家は「核開発を進めるイラン攻撃のリハーサルだった可能性がある」と指摘する。

これまで、SEADと呼ばれる防空網制圧を主任務にしていた三沢のF16が、米空軍が世界戦略を視野に推し進める

「グローバル・ストライク(全地球規模での長距離先制攻撃)」という、新たな役割を担っていることを証明した形だ。


◆コメント:グローバル・ストライクじゃないよ。安保条約違反でしょう。

米軍基地が日本国内にあるのは、日米安全保障条約に基づき、(建て前は)日本の安全を守る為

(実は「日本を守る」とは、一言も書いてないが)である。

そして、その本質的な目的に鑑み活動する範囲は極東に限られるのである。安保条約第6条

日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、

アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。

従って、日本国の安全に寄与し、又は、極東における平和と安全の維持に寄与するため以外の目的で、

在日米軍は活動してはいけないのである。

東奥日報の記事が事実ならば、米軍は安保条約に違反していることになる。

アフガニスタンにゲリラが潜んでいるのかも知れないが、

それが日本の安全保障にとって明確な脅威となっていることを証明できない限り。


◆実は、こんな事はとっくに既成事実化している。青山繁晴氏の本を読まれたい。

かねて何度も書いているとおり、国際情勢や軍事情勢、外交などについて、

日本で最も豊富な情報源を確保していると思われるのは、しばしばテレビにも登場する青山繁晴氏だ。

氏の著書、世界政府アメリカの「嘘」と「正義」(イラク戦争が始まる直前、2003年3月13日に出版された)を、読まれたい。

三沢基地や嘉手納基地を飛び立ったアメリカ空軍の戦闘機が、イラク戦争前にイラクを散々爆撃したことが

書かれている。今は消えているが、三沢基地のホームページにも(英語でだが)それは明言してあったそうだ。

そして、そのことはアラブ人も知っているのである。

アラブ人の目に日本はどう映っているか。

101ページ。「ジャパンは何故アラブを攻撃するんだ」を読むと愕然とする。

長くなるが引用する。102ページ6行目から。

私がイスラエルの首都、エルサレムからそう遠くないパレスティナ人自治区で、狭い石畳
の坂道を登っていたときのことだ。

両側にぎっしりと並ぶ店の、壁や半開きのシャッターに、深い弾痕が無数に残っていることに気付いた。

イスラエル軍が短機関銃を掃射したのだろう。

弾丸で崩された壁の穴に、ポスターを貼ってふさいでいる店もある。

それは自爆テロで死んだ少年が、テロに向かう前に短機関銃を持って嬉しそうに笑っているポスターだった。

(引用者注:中略)
小さな果物店に入ってみた。

店先にオレンジが積み上がっていることに、少しだけ救われるようだったからだ。

縦長に細い店に身体をいれてみると、壁が、もとは青ペンキで塗られていたらしいとやっと分かるぐらいに、

徹底的に掃射されている。

私は手を伸ばして、弾痕の一つ一つに触れてみた。

世界中を回るようになってから、何でも手で触れて確かめる癖がついている。

60歳前後(実際はもっと若いかも知れない)が英語で、「もしかして、あんたは、ジャパニーズ?」

と聞いた。

頷いて、ゆっくりした英語で「果物店さんに、なぜこんなに、撃つのかな」と聞いてみた。

店主が「兵隊が来たときにも、俺が店を開けていたからさ」と、胸を張って答えた。

俺はシャッターを閉めて身をすくめたりしないぜ、という気持ちが眼にこもっていた。

そして店主は、「ジャパンはなぜ、アラブを爆撃するんだ」(注:太文字は引用者による)と、私に

顔を近づけて聞いた。

「いや、日本はアラブの国を爆撃したりしていないよ。爆撃ってどこの国のことを言っているのかな」

「イラクさ。俺はサダム・フセインは嫌いだ。あいつはアッラーよりも自分が好きなんだ」

ほおぉ、面白いことを言うなあと私は店主の顔を見ながら「日本はイラクを爆撃していないよ。それはアメリカだろ?

アメリカなら確かに、イラクの北部と南部をときどき爆撃している」

「いや、ジャパンもしてる」

「違うって。僕らにはアラブ人を爆撃する理由がないよ」

ちょっと早口になってしまったので、店主は意味をとりにくいようだ。

すると、それまで店の奥に黙って座り、私の顔を見ていた若い男が、突然、「ミサワ」と言った。

二十歳前後に見える。長身で眼がどきっとするほど暗くて鋭い。

若い男は「ミサワ・エア・ベイス」と少し大きな声になって言った。

私は一瞬、背中を電気が走るように感じた。

ああ、三沢のアメリカ空軍基地か。

そうか。やられる側から見れば、日米安保条約も、日本とアメリカの違いも、何もない。

まるで日本が戦闘爆撃機を飛ばしているように見えても不思議ではないのかも知れない。

つまりですね。

  1. 日米安保条約を厳密に守れば、三沢基地を出た米国空軍の戦闘爆撃機がかつてはイラク、今はアフガニスタンを爆撃するのは、条約違反。

  2. そのことを知っていながら、国民に説明していない日本政府は、怠慢のそしりを免れない。

  3. 爆撃される側の国の人々は日本の基地から飛んできた飛行機が爆撃していることを知っていて、それは日本が自分たちを爆撃しているように映るのだ。


ということです。

後は青山さんの本を読んで、自分で考えて下さい。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「文化包丁で父親刺す 中3長女を逮捕 埼玉・川口」←メディアの見識

◆記事:文化包丁で父親刺す 中3長女を逮捕 埼玉・川口(毎日新聞 2008年7月19日 11時18分)

19日午前3時ごろ、埼玉県川口市戸塚のマンションに住む会社員男性(46)の妻(49)から

「娘が父親を刺した。助けてほしい」と110番があった。県警武南署員が駆け付けると、

寝室で父親が胸などを刺されて倒れていた。父親のベッドの上でうずくまっていた私立中学3年の長女(15)が刺したことを認めたため、

殺人未遂容疑の現行犯で逮捕した。父親は間もなく搬送先の病院で死亡。容疑を殺人に切り替えて調べている。


◆記事2:夕食後にトラブルか=衝動的に父親刺す?-中3少女、供述に揺れ・埼玉県警(7月19日20時30分配信 時事通信)

埼玉県川口市のマンションで、男性会社員(46)が中学3年の長女(15)に殺害された事件で、

長女が衝動的に父親を刺した可能性が高いことが19日、埼玉県警の調べで分かった。

県警は家族での夕食後に、父娘の間に何らかのトラブルが生じたとみて調べている。

調べなどによると、長女は18日、学校を休み、父親と長男(12)の3人で買い物に出掛けていた。

夕方には父親と長女が仲良く一緒にチキンカレーを作り、午後11時ごろまでは特に変わった様子はなかったという。

事件後も長女は放心状態で逃走する様子はなく、凶器の文化包丁も自宅の台所にあったものだった。

このため、県警は18日深夜以降、2人の間にトラブルが起き、長女が衝動的に包丁を持ち出して父親を殺害したとみている。

司法解剖の結果、父親の死因は出血性ショック死だった。


◆コメント:マスコミ各社に問いたい。「だから、どうだって言うのだ。」

今や、親殺し、子殺しは日常茶飯事。 これをいちいち報道する意味があるのか。

報道する意味とは。

1.当該事件を国民が知ることに、如何なるメリットがあるか。

2.当該事件を国民が知らなかったとして、如何なるデメリットがあるか。

を考えることである。



1.に関しては、特段のメリットが有るとは思えない。

「子供による親殺しが続いています。貴方も子供をみだりに叱って、殺されないようにしましょう」

とでもいいたいのか?どうやって「殺されないようにする」んだよ?

子供に殺されるのを予防するために、いつも機嫌を取れ。欲しいモノは買ってやれ、とでもいうのか。

ジャーナリズムとして、何か提言があるなら、書くがいい。

メディアは無責任に事実を伝えているだけだ。 社説など、読む前から分かっている。

「少女の悩みを聞く大人はいなかったのか?」「社会全体で子供を暖かく見つめる風土が無くなりつつある」

そんなことを百万遍書いても、どうせ、またいずれ、親殺しは起きるだろう。

2.に関しては、特に見当たる理由がない。 事件当事者周辺の人々は全国紙が報じなくても事件を知るだろう。

知ったからといって、何をするわけでも無かろう。



それでは、どうして、メディアはこの種の事件を熱心に報道するのか。

派手な事件を報じると、メディア視聴率は上がり、新聞は売り上げ部数が増える。

新聞社や通信社、テレビ局のWebサイトへのアクセスも増える。



つまり、この手の事件を報道して、最もその「恩恵を受け」るのはメディア自身なのである。

日本中の一般国民が、このような事件が起きる都度、知っても仕方がない。

15歳の長女が人生を棒に振ったことがわかるだけだ。

好奇心の対象以外の何物でもない。報道するに値しない。

メディアの見識を疑う。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.20

【コメント若干追加】先日はあまりにもちょっとしか出来なかったので、改めてカラヤン特集です。超有名曲のばかりの「Adagio Karajan」から。

【コメント若干追加】先日はあまりにもちょっとしか出来なかったので、改めてカラヤン特集です。超有名曲のばかりの「Adagio Karajan」から。





◆16日のカラヤン(1908~1989)の命日にはあまりにも少ししか触れませんでしたので。改めて。


7月16日は、名マエストロ、ヘルベルト・フォン・カラヤンの命日でしたが、当日の日記ブログでは、あまりにも片手間で済ませてしまいました。

カラヤンのことを、「音楽を金儲けの道具にしやがって。あんな指揮者を褒める奴は、音楽の分からない奴だ」

とけなす人がいます。しかし、それはおかしいと思います。

カラヤンはプロの音楽家でした。プロの音楽家なのですから、音楽という芸を聴かせて、飯を食っていた。

つまり金儲けの道具にする、というのならプロの音楽家は皆そうです。それが芸人というものです。

だから、それでカラヤンが非難されるには当たらない。

ただ、彼が悪く言われるのは、クラシックの音楽家というのは、普通儲からないのに、カラヤンは大金持ちだったからです。嫉妬です。


カラヤンはレコードやその後、CD,レーザーディスクなど、その時々の最先端の技術・媒体を用いて音楽を世界に広めました。

カラヤンはオペラハウスでは、そこにいる人間しかオペラを楽しめないが、この音楽と映像をテレビで放送すれば、あるいは記録媒体をうれば、

何億人もが楽しめるから、こういう事をするのだ、と言っていました。

勿論、カラヤンは聖人君子ではありませんから、オカネも欲しかったでしょうが、

本質的には、カラヤンの頭の中にあったのは、いつも音楽のことだったと思います。

それが、発売延期になってしまったDVD、「ドキュメント・カラヤン・イン・ザルツブルク」を見ると、

大変良く分かるのです。

SONYは早く改めて、このDVDの発売日を発表して下さい。こちらがどれほどがっかりしたか、分かっていないでしょう?SONYさん。



◆25年前に初めて発売され、リマスターされた「アダージョ・カラヤン」から有名曲ばかり。

カラヤンの没後、レコード会社が、アダージョ・カラヤンを発売したときには、

露骨に名マエストロの死をレコード会社が商売に使っている、という印象を強く感じ、私は買いませんでした。

しかし、時が経つにつれて、もう一度、ポピュラーな名曲でも本気で取り組む、カラヤンの演奏が聴きたくなりました。

この度、CDの新技術を用いて、アダージョカラヤンのリマスターが発売されました。アダージョ・カラヤン・プレミアムです。

正直に申し上げると、私はオーディオ機器マニアではないので、再生音がどうのこうの、には、

殆ど関心がありません。

ただ、カラヤンとベルリン・フィルが、お聴き頂く「泰西名曲」を如何に本気で演奏しているか、

それをご紹介したかったのです。だから敢えて、一番(悪く言うと)月並みな曲ばかりを選びました。


演奏にいきます。

一曲目。どなたもお聴きになったことがあると思いますが、「パッヘルベルのカノン」





テンポの設定が速すぎず、遅すぎず、私は、好きです。

二曲目。「タイスの瞑想曲」。カラヤンは何度かこの曲を録音しています。

今、よく流れているのは、この曲のヴァイオリン・ソロを、カラヤンが見出したソリスト、

アンネ・ゾフィー・ムターが弾いている録音です。

これから聴いて頂くのは違います。既に四半世紀もベルリン・フィルのコンサートマスターを務めている、

安永徹さんの、ベルリンでの先生だった。往年の名コンサートマスター。フランス人のミシェル・シュバルベ

という人です。マニアには懐かしい名前です。





ベルリン・フィルのコンサートマスターたるもの、ソリストとしても十分通用するほどの名人なのです。

三曲目。「アルビノーニのアダージョ」。好きな方多いでしょう。数え切れないほどの団体が録音していますが、

ここまでテンポを思い切り落としているのは、私が知る限りカラヤンだけです。遅い方が演奏は難しいと思います。




この曲もところどころ、ヴァイオリン・ソロが出てきますが、先ほどのシュバルベ氏が弾いているわけです。


最後、管弦楽組曲第三番から「エア」。通称、「G線上のアリア」です。





あまり余計なこと書かない方がいいでしょう。この曲は。この美しさで十分です。


オーケストラ曲で「アダージョ」と付くと、管楽器はちょっとお休みで弦楽器群の独擅場となります。

弦楽器のもつ、人の心を惑わすような、不思議な響き。表現力の大きさ、を味わって頂きたい、と思います。


【追加】

そして、やはりカラヤンの演奏は素晴らしい。

最後のG線上のアリアだけ聴いても、主旋律を弾くヴァイオリンと、

低音を支えているチェロ・コントラバスのみならず、内声部と呼ばれるこの場合ですと第二ヴァイオリンとヴィオラのパートの

バランスやフレージングにまで。つまり、全体として、隅から隅まで神経が行き届いていて、一音たりともいい加減な弾き方を

許していない、カラヤンの音楽に対する情熱と真摯な態度がわかります。

やはり、おカネ目当てじゃないのですよ。

名マエストロです。カラヤンは。

それでは、今夜はこの辺で失礼します。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.19

竹島問題に関しては、公平に見て韓国人は狭量だ、と思います。

◆記事:<竹島>中学の学習指導要領解説書に初めて記載(7月14日21時53分配信 毎日新聞)

文部科学省は14日、中学校の新学習指導要領(12年度完全実施)の解説書を公表した。

社会編の解説書で竹島の領土問題に初めて触れ、「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違がある」などと記載した。

文科省は当初「我が国の固有の領土」と明記する方針だったが、韓国の反発を受け政府内で調整。直接的に領有を示す表現を避けた。

一方、日本の主張に基づいて指導することも求めており、日韓両国の世論に配慮した玉虫色の記載となった。

(引用者注:以下略。全文キャッシュはこちら。)


◆コメント:揉め事は第三者に判断して貰うのが人間の常識でしょう。

表題に「韓国人は狭量だ」と書いたが、

韓国人にも良い人は勿論いるのである。

英国人の哲学者、エドモンド・バーク(1729年1月12日 - 1797年7月9日)と言う人物は、

一国の国民を全体として問罪する方法を、私は知らない。

といったが、これは、正しい。全体的な罪というのは、存在しないのである。

韓国で日本大使館に抗議のデモを行っている人たちにも、バークの言葉を知って欲しいと思う。

日本人も同様である。


日本政府は、中学校の教科書に、
「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違がある」

という客観的事実を記載することを決めたのであり、竹島は断固として日本固有の領土である、

と、断定しているのではない。竹島を巡り韓国と日本の間で揉め事が続いていることは事実なのだ。

それすら、教科書に書くのがけしからん、と主張する、或いは抗議する韓国人は論理を理解していない。

それは、興奮して騒いでいる韓国人は
独島(=竹島)は韓国固有の領土であり、日韓に領土問題は存在しない、

と考えている為である。しかし、日韓双方が史料を付き合わせて話し合っても、半世紀以上も決着が付かない問題である。

一方的に韓国が「独島は韓国固有の領土」と断定するより、

日本が決めたように、「両国間には決着の付いていない領土問題が存在する」と書く方が、

問題を正確に表現していると思われる。


◆揉め事は当事者双方と利害関係のない第三者が判断するのが妥当である。

個人でも企業でも国家間でも、揉め事が起きたとき、揉め事の当事者双方の話し合いで、

決着が付かないことがしばしば起きる。このため、人間が考えついたのが「裁判」という制度である。

揉め事のどちら側の味方でもない第三者が、状況を勘案した上で冷静に出した結論に従う、ということである。

日本は「竹島問題」に関して、1954年から国際司法裁判所に付託することを提案しているが、

韓国は拒否し続けている。本当に「独島」が韓国固有の領土だと思うなら、

国際司法裁判所で「お墨付き」を得れば良いではないだろうか。

それを拒否するのは、問題の平和的解決を難しくする。

日韓ともに感情を排して、冷静かつ客観的に交渉できないのは、竹島が領土となれば、

周囲の海200海里が「排他的経済水域」となり、

魚を捕れるし、海底資源の探査などを自由に行えるからである。

つまり、愛国心の問題ではなく、欲に目が眩んでいるのである。

だからこそ、利害関係の無い第三者である国際機関にジャッジして貰うべきなのだ。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。


| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.07.18

「米、公的資金注入を視野=株価暴落の住宅金融会社支援で-FRBは公定歩合融資」←遂に来たか、という状況なのです。

◆記事:米、公的資金注入を視野=株価暴落の住宅金融会社支援で-FRBは公定歩合融資(7月14日9時28分配信 時事通信)

【ワシントン13日時事】ポールソン米財務長官は13日、経営に対する懸念から株価が暴落している政府系住宅金融会社、

連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)について、必要なら、政府が両社の株式を引き受け、

公的資金注入により住宅市場で重要な役割を持つ両社を救済すると発表した。

一方、連邦準備制度理事会(FRB)は両社に対する公定歩合での融資制度を設定した。

支援規模は明らかにされていないが、13日付の英日曜紙サンデー・タイムズは、

財務省が両社の株式買い取りのため最大150億ドル(約1兆5000億円)の公的資金注入を検討していると報じている。

 2007年8月以降、低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題をきっかけにした金融市場混乱に伴い、

米政府が金融機関の救済に乗り出すのは08年3月の証券大手ベアー・スターンズに続き2件目。

政府による株式引き受けは異例の措置で、両社救済の先行き次第では米金融市場、経済の先行きへの不安が一段と高まる可能性がある。


◆コメント:どういう状況か説明します。

問題が表面化してから、もう一週間も経つのですね。

日本の新聞はいずれもややミス・リーディング、というか、説明不足な記事の書き方をしています。

ファニーメイとフレディマック、共に「政府系」と書かれていますが、あくまで民間企業です。

この2社をまとめてGSEというのは、Goverrnment Sponsored Enterprise=政府援助企業の略です。政府が援助していても、

ファニーメイもフレディマックも株式会社で、株式を公開しているので会社は一般の株主のものです。


これら2社の業務は同じで、他の民間金融機関から住宅ローン債権を買い取り、証券化します。これを住宅ローン担保証券と言いますが、

ファニーメイもフレディマックも、市場でこの住宅ローン担保証券を発行する業務を行っています。

また、発行した債券を自分でも(自己勘定でも)保有して、投資家として利益を上げようとする。つまり安い時に買って、高いところで売って、

収益を出そうとする。こういう会社です。


◆ご承知のとおり、低所得者向けの住宅ローンサブプライムローンが不良債権化したので、資産価値がどんどん下がって資本が足りなくなったのです。

他の金融機関その他投資家と同じ事なのです。

ファニーメイもフレディマックも住宅ローンを、買い取った訳です。バランスシート上、資産になります。

ところが、大元の住宅ローンが米国中で焦げ付いています(借りた人が返済できなくなっています)。

つまり、住宅ローン債権は回収できるかどうか分からないので、資産としての価値が下がります。資産総額が減っているのです。

当然、住宅ローン債権を証券化した住宅ローン担保証券の価格も暴落しています。

自己勘定で保有していた住宅ローン担保証券は含み損を出します。ますます資産が目減りします。すると貸倒引当金を積みます。

これには、商売の元手である「自己資本」を取り崩すのです。自己資本は最後の最後に手をつけるべきものです。

これが目減りするということは、取りも直さず、その会社が潰れるかも知れないことを意味します。


◆アメリカが慌てたのは、ファニーメイもフレディマックが「米国の住宅金融の中核的存在(ポールソン財務長官)」だからです。

ここ一年でアメリカ及び世界が金融危機に陥ったのは3度目です。

最初は、サブプライムローン問題が表面化した、昨年の夏です。

このときは、銀行が潰れるかも知れないという「信用不安」から大手銀行が資金繰難に陥り、日米欧の中央銀行が、

市場に大量の流動性資金を供給して、なんとか誤魔化しました。


2度目は、今年3月に米大手証券会社ベア・スターンズが資金繰り難とのうわさが出て、市場から資金を調達出来なくなりそうな、

危険な状態になったときです。

このときは、ニューヨーク連銀がJ.P.モルガン・チェースという大手金融会社を経由して、ベア・スターンズに資金を供給しました。


そして、今回が3度目です。

ファニーメイもフレディマックも、前述したとおり民間企業ですが、米国の住宅金融の元締めみたいな会社なのです。

その2社にサブプライムローン問題の影響が波及した、ということで、今まで公的資金の注入は必要ない、といっていた、

米国金融当局も遂に黙っていられなくなった、ということで、世界の金融市場は、FRB(連邦準備制度理事会)が何処まで金融市場を

安定されることが出来るか、を、固唾を呑んで見守っています。

日本の金融庁も、ファニーメイとフィレディマックが発行した、住宅ローン担保証券そのもの、或いはそれを組み込んだ金融商品を、

邦銀や生保がどれぐらい持っているか慌てて調べているようです。

ただ、メガバンクの三月決算を見ると、確かにサブプライムで損失を出していますが、

それでも経常益を出していますから、日本の銀行自体が不良債権で苦しんだ、あの10年とは状況が違います。

潰れることはないです。


◆FRBはインフレ懸念と信用不安の二律背反に困っているのです。

今回のGSEの信用不安がにわかに浮上するまで、FRBが気にしていたのはむしろ米国のインフレです。

インフレを抑制するためには金利を上げなければなりません。しかし、信用不安があるときに金利を大きく上げると、

金融機関が資金を調達できなくなり、信用不安が拡大する可能性があります。

バーナンキFRB議長や、ポールソン財務長官は、運が悪い。

よりによって、こんなに難しい経済局面で要職に就いてしまったのですから。

下手をすれば、世界経済が大混乱するんです。ものすごいプレッシャーだと思います。

今日、アメリカの大手金融機関の決算発表があります。それを受けてニューヨークの株式市場が

どのように動くか。明日の東京がどう動くか、が非常に注目されます。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.17

14歳バスジャック/日銀金融経済月報に見る景気動向/今日はカラヤン(1908~1989)の命日。

◆記事1:少年「親うざい」=「冗談好き」と中学の生徒ら-東名バスジャック(7月16日22時41分配信 時事通信)

東名高速のバスジャック事件で逮捕された少年(14)が通う山口県宇部市の市立中学の生徒らは、

少年について「冗談好きで駄じゃれも言う、明るい性格」と評し、事件について「信じられない」と首をかしげた。

春休みに一緒に遊んだという3年の男子生徒(15)は、少年から「親とよくけんかをしている」と打ち明けられたことがあった。

少年は家出中で、事件の動機について「親に怒られ嫌がらせでやった」と話しているとされる。

少年は親について「うざい」とよく漏らしていたという。この男子生徒は「あんなことをするとは思わなかった」と驚いた様子で話した。


◆コメント1:少年法厳罰化しても馬鹿は知らないのだ。報道が模倣犯を招く。

この事件に関して日本の殆ど全てのメディアがトップニュースで報じているだろう。

それがいけないのだ。2000年5月3日に17歳の少年が「西鉄バスジャック事件」を起こしたが、

あの時は、犯人は人を殺した。社会に与える害悪の大きさから考えて報道しないわけには行かなかったであろう。

しかし、今日の14歳のガキの事件は、報道すればテレビは視聴率が上がるから報じるけれども、逆効果である。

本件に関して、産経新聞は、幼稚すぎ…少年法厳罰化も歯止めにならず 14歳バスジャック

という記事を載せているが、それはそうでしょう。

こういう事をするガキが、少年法を念入りに点検すると思いますか?私は思わない。

今日の犯人のガキは、オヤジに嫌がらせをしたかったそうだが、それにしては、企てが大がかり過ぎる。

親に「復讐する」事以外にも、最近の若いのが(秋葉原はそれほど若くなかったが)大事件を起こすのは、

本人が意識しているかしていないか不明だが、

事件を起こせば、テレビを通じて日本中が騒ぐ。世の中の目が自分に注がれる(兎にも角にも)。「時の人」になれる。

という心理が一因になっているように思われる。その結果、自分や周囲の人間の未来がどれほど悲惨なものになるか、は意識から排除するのだろう。

だから、特に今日の14歳のガキのバスジャックなどは、敢えて無視するのが良い。

これだけ騒がれるのを見て、自分も同じ事をしようかな、と考え始めているガキが日本のどこかに、きっといるだろう。

この事件を我々が知らなかったとしても、「知らなかったことにより被る不利益」は無い。

「知ることによるメリット」も無い。せいぜい、
「馬鹿なガキがいたもんだ。こいつに比べれば俺(又は、俺の息子)の方がましだ。」

という些細な優越感に浸るだけである。

私はほぼ確信するが、たぶん、3日もすれば、この14歳バスジャックのことは殆どの人の記憶から消えていることであろう。


◆記事2:「景気はさらに減速」、輸出・消費・生産など下方修正=7月日銀月報(7月16日15時18分配信 ロイター)

[東京 16日 ロイター] 日銀は16日公表した7月の金融経済月報で、景気の現状について

「エネルギー・原材料価格高の影響などから、さらに減速している」として「さらに」を付け加えて判断を下方修正した。

 個別項目では、個人消費、輸出、住宅投資、生産について前月から下方修正、短観を受けて企業の景況感も引き続き慎重化しているとした。

 先行きについても「当面減速が続くものの、その後次第に緩やかな成長経路に復していく」として回復時期が遅れるとの予想を示した。


◆コメント2:「日銀金融経済月報」の最初のセンテンスに見る、過去2年の景気動向

日銀は14日(月)、15日(火)、つまり一昨日、昨日と金融政策決定会合を開き、金融政策現状維持を決めました。

2008年 7月15日 当面の金融政策運営について(現状維持、13時34分公表) (PDF, 138KB)

金融政策決定会合の翌日、決定の根拠となった、日銀の日本経済の現状分析に関する詳細なレポート「金融経済月報」が午後2時頃公表されます。

今日、公表されたのは、これです。2008年 7月16日 金融経済月報(7月) (PDF, 1017KB)

全て読むと、63ページに及ぶ、極めて詳細な分析ですが、結論は常に本文冒頭に書かれます。

今月は、

わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、さらに減速している。

でした。「さらに減速」という表現は最近数年で初めてです。

2006年1月から、今月まで、「金融経済月報」の最初のセンテンスを拾ってみましょう。
================================================================================

金融経済月報

発表月 基本的見解

================================================================================

---------------------------------2008年---------------------------------

7月 わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、さらに減速している。

6月 わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、減速している。

5月 わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、減速している。

4月 わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、減速している。

================================================================================

金融経済月報

発表月 基本的見解

================================================================================

3月 わが国の景気は、住宅投資の落ち込みやエネルギー・ 原材料価格高の影響などから減速しているが、基調としては緩やかに拡大している。

2月 わが国の景気は、住宅投資の落ち込みなどから減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大している。

1月 わが国の景気は、住宅投資の落ち込みなどから減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大している。

---------------------------------2007年---------------------------------

12月 わが国の景気は、住宅投資の落ち込みなどから減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大している。

11月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

10月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

9月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

8月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

7月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

6月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

5月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

================================================================================

金融経済月報

発表月 基本的見解

================================================================================

4月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

3月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

2月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

1月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

---------------------------------2006年----------------------------------

12月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

11月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

10月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

9月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

8月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

7月 わが国の景気は、緩やかに拡大している。

6月 わが国の景気は、着実に回復を続けている。

5月 わが国の景気は、着実に回復を続けている。

4月 わが国の景気は、着実に回復を続けている。

3月 わが国の景気は、着実に回復を続けている。

2月 わが国の景気は、着実に回復を続けている。

1月 わが国の景気は、着実に回復を続けている。

ご覧のとおり、ご覧のとおり、2006年6月までは、
「わが国の景気は、着実に回復を続けている。」

だったのですが、翌、2006年7月から、
「緩やかに拡大している。」

となったのです。


そして昨年12月、
「減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大している。」

と、雲行きがあやしくなりはじめました。

この「基調としては緩やかに拡大している。」が今年3月まで続きましたが、今年の4月、遂に、
わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、減速している。

という表現になりました。国民の殆どは「金融経済月報」など見ていませんが、

「月報」担当者(無論、総裁の裁可を得て決めるのですが)は相当緊張したと思います。

その後、5月、6月と「減速している。」でしたが、今日発表された7月の金融経済月報では、
「さらに減速している。」

に下方修正しました。

このように、「金融経済月報」は、最初のセンテンスだけでも、

日本の金融政策を担当する、日本銀行が、わが国の経済をどのように見ているか、

公式見解が分かるのです。

◆今日(16日)は、カラヤン(1908~1989)の命日です。

カラヤンについては、今までも折に触れ、色々書きましたが、意外にも命日に何か音楽を載せたことが無いことに気付きました。

前の記事が長いので、簡単に。

少々長いのですが、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で、

ベートーヴェン作曲、レオノーレ序曲第3番。

最初、退屈かも知れませんが、再生開始後2分30秒ぐらいから、全オーケストラのフォルテになります。

3分40秒ごろからテンポが速くなります。どんどん盛り上がります。

7分50秒。遠くからトランペットのファンファーレが印象的です。実際のコンサートでは、

舞台裏で吹きます(トランペット奏者は指揮者をモニターで見ます)。

9分30秒から、フルートのソロがあります。後半、細かい動きをしてブレス(息)をとるヒマがないのに、

その後、フルートは18拍、長い音を吹かなければなりません。

13分過ぎからプレスト(非常に速く)になります。弦楽器が次々に速い音型を弾くのはすごい迫力です。

そこからは、爆発的に音楽が盛り上がります。最後の最後、ティンパニのロールの迫力は、生で聴くと堪えられません。





この前、マーラーの5番の第一楽章を載せましたが、それより、この曲の方が長かったですね。でも良いでしょ?

それでは、今日は、この辺で。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.16

たまには違うルートで帰宅するのも、良いものです。20数年ぶりのお茶の水。

◆神田とお茶の水では、随分と雰囲気が違うのです。

私の会社の本社は丸の内にあるのですが、本社ビルが一杯になったので、

私が所属する部署は、暫定的に神田の○○町という場所に出来た新しいビルに数年前に引っ越しました。


会社まで歩く距離は神田駅で降りた方が短いのです。それで、今までは出勤時も帰宅時も神田駅を使っていました。

神田は神田で便利なのですが、何しろ古くからの会社や商店が多く、神田駅周辺にいるのは、私と同年配以上のオッサンが多い。

よく言えば、伝統を感じる。悪く言えばダサい、ということです。


先週、ふと、お茶の水から帰ってみようと思いました。

途中、神田神保町近辺の古本屋街に寄りたかったからです。

目当ての店は決まっていて、古賀書店という音楽書専門古書店です。

古い店で(神田の古本屋は皆古いですけど)、岩城さんが山本直純さんとの芸大時代の青春の思い出を綴った、森のうた

という本に、副科で指揮を渡邉暁雄先生に習っていて、遂に本物の学生オケを振る「実習」をやらせて貰えることになり、

課題曲はブラームスの交響曲第4番だったのですが、なかなか、スコア(総譜)が見つからず、「古賀書店」に探しに行った、

という記述があります。

私は、古書では無いけど、学生時代に高くて買えなかった、A4版の「ボレロ」とラベル編曲の「展覧会の絵」のスコアを買いました。

古本屋街も懐かしかったけど、そこから明大通りを通って、お茶の水に向かって歩いて、驚いてしまいました。

明治大学や日大の理工学部の立派にになったこと。昔はもっとすすけた感じだったのです。

尤も、ここを歩くのは20数年ぶりだから、変わっていて当たり前なんですけど。

お茶の水駅が近づくと、、私が大好きな「楽器屋」があります。私が高校生の頃、既に管楽器で有名だったな下倉楽器とか、

クロサワ楽器の管楽器部門があります。弦楽器(ヴァイオリン他)専門店もあります。

管楽器店に入ると新品の(当たり前ですが)トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバ、

サックス各種(ソプラノ、アルト、テナー、バリトン)等が並んでいます。

金管楽器のコーナーへ行くと、金管楽器特有のバルブオイルというピストン部分に注す潤滑油の臭いがします。

私は、「ああ、これこそ私が一番好きな世界だ」、とつくづく思いました。

トランペットが狂おしいほど懐かしく、楽器を抱きしめたい(変な言い方ですが)衝動に駆られました。

とはいえ、キチンとさらう覚悟が出来ていないのならば、楽器を衝動買いなどするものではありません。

楽器に、楽器を作った人に失礼です。


とはいうものの、私は、ピース(マウスピース)だけでも買ってみようかな(金管は最初、マウスピースだけで練習するのです)、

買うなら、バック(ヴィンセント・バックという、アメリカの金管楽器とマウスピースの有名なメーカーがあるんです)

の7C(というサイズのマウスピース)だな、などと思い始めています。

しかし、そういうことをし始めると、いくらオカネがあっても足りません。

もう少しこの衝動が本物がどうか見極めたいと思います。


◆「若さ」の素晴らしさ。

お茶の水駅周辺が神田駅周辺と異なるのは、付近に学校が多いから当然ですが、若い人が殆どだ、ということ。

若いときには分からないけど、若い人はそれだけで、生命の輝きを発しているんです。それは眩しいほどです。

この学生さん達は、皆、私が大学を出て、社会人になった後に生まれた人ばかりでしょう。

彼らにはこれから無限の可能性がある。


もう何十年も昔のことですが、故・芥川也寸志さん(作曲家)がNHKの音楽番組に早稲田大学のオーケストラが出た時に、

「若いと言うことは素晴らしいね、人生でこれ以上のものはないね」

と、興奮気味に話していたのを思い出し、芥川さんの気持ちが分かるような気がしました。



【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.07.15

超絶技巧名演集。色んな楽器。

◆今まで聞いて頂いたなかから、テクニックの難しいのばかり集めました。

本日、そういう企画を組むにあたり、特別な理由はありません。

ちょっと文章を書く気力がございません。

こういうときは、思い切り難しいのをさらりと弾いたり、吹いたりしたのを聴きたくなることがあります。

まず、ピアノ。小山実雅恵さんによる「ラ・カンパネラ」。





小山さんは全く留学経験がないのに、1982、チャイコフスキー・コンクール3位、1985年、ショパンコンクール第4位に入賞した、

ものすごい実力の持ち主です。しかし、テレビなどでお話を伺うと、何だかおっとりしておられるので、嬉しくなります。

ピアノを弾くときのパワーは並ではなく、故・羽田健太郎氏が、小山さんは一体いつも何を食べているんだ、とおっしゃったそうです。



次。今や大家ですが、イタリアのマウリツィオ・ポリーニが若い頃その名を天下に知らしめた、

ショパンの練習曲集から作品10-4です。右手と左手が交互に速いうごきをして、反対の手が伴奏します。





曖昧な音がひとつもない。全ての音がくっきりと明瞭に聞こえる。すごいテクニックです。

それでいて、音楽的なんです。CDは、ショパン 12の練習曲集です。


次も同じくショパンですが今度はプレリュード(前奏曲集)ポゴレリチから、16番。

1分半ほどの曲ですが、目が回りそう。





唖然とするほどの上手さです。


◆弦楽器

ヴァイオリンの超絶技巧と言えば、パガニーニ。

無伴奏の超絶技巧曲集「24のカプリース」。最も有名な24番。

あまり知られていないけど、この人、上手いわ。イリア・カーレルという1963年生まれのロシアのバイオリニスト。

有名なレオニード・コーガンというヴァイオリニストの弟子だそうです。

CDはこれです。カプリースOp.1 カーラー





この曲の難しさは、ヴァイオリンを弾く人じゃなければ本当には分からないでしょうから、ただ、感心しておきます。



次は、同じくパガニーニの「無窮動」というずーっと速い16分音符を弾き続ける曲。

録音は古いですが、昔の名手、ユリアン・シトコヴェツキーという人です。





これも、何が何だか分からないほど上手いですね。


次はヴァイオリンから、一挙にコントラバスに飛びます。ケルン放送交響楽団首席コントラバス奏者、

河原泰則さんのコントラバスの奇跡から、「熊ん蜂の飛行」





これ、本当に奇跡的な上手さです。どうしてコントラバスでこんな速いのを完璧な音程で弾けるのか。

そりゃ、努力と才能ですけどね。誰でもこのレベルに到達できるものではない。


◆管楽器

木管と金管をご紹介できればいいのですが、あいにく、木管は適当なのがない。

金管だけになります。ご了承のほど。

トランペット、ジャーマン・ブラスのトランペット奏者、マティアス・ヘフス氏により、

「ホラ・スタッカート」





易しそうに聞こえますけどね。メチャクチャ難しいのですよ。ヘフス氏、文句の付けようがありません。

次、トロンボーン、世界でただ1人といっていいでしょうね。トロンボーンのソリストとして食えているひと。

スウェーデンのクリスチャン・リンドベルイが、トロンボーンで「熊ん蜂の飛行」を吹きます。





これもねえ・・・・。どうして吹けるのか不思議でなりません。

先ほど、木管が無い、と書きましたが、超絶技巧とまではいかないけど、ひじょーに愉快。

ファゴット吹きの休日。





カナダのカリビアン・カルテットというファゴット四重奏団です。Bassoonatics!



如何でしたでしょうか。それでは、おやすみなさい。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.14

久しぶりに「占い」に行ってきました。実は結構好きです。

◆金曜日(11日)久しぶりに「占い師」を訪ねました。

長いことウェブ日記及びブログを書いていますが、こんなことを書くのは初めてです。恥ずかしいからです。

一般的に「占い」が好きなのは、若い女性が一番多く、中年のオヤジが「占い師に見て貰いました」というのは、滑稽ですよね。

今回書くに当たって特別な理由があるわけではありません。たまには、エッセイ風の文章を書きたくなるんです。

うーん。というと気取ってるな。

正直に書くならば、日曜の夜に天下国家を論ずるのは(特に今日は)億劫な所為もあります。


◆実をいうと若い頃から結構見て貰うのが好きです。

始めにお断りしておきますが、いくら占い師に見て貰うのが好き、と言っても、人生の重大局面の決断に占いを利用したことはありません。

占いが非科学的で、あんなもの、当たるわけがない、と考えている人のほうが、世の中の大勢であることも承知しています。

(話がそれますが、あるアンケートでは占いをある程度信じられるというひとは約20パーセント。

国会議員を信じられるという人は、15パーセント。国会議員は手相見よりも信じられていない、という事です。ククク・・)。

また、流石に私は、50近いオヤジですから、占い師に言われるがままに行動するほど、盲信しているわけでもありません。

だから、「占いに頼るようじゃ駄目だ」とか、ご教示いただくコメントはご遠慮願います(笑)。

それをお断りした上で本論に入ります。


若い頃から、実は結構、手相見などに見て貰うのが好きです。

多くの人は勘違いしてますが、あれは未来を予言して貰う云々以前に、一種のカウンセリング効果があります。

他では吐き出せない愚痴を聞いて貰えるというメリットがあります。

また、「未来の予言」も全然信じない訳じゃありません。これは経験から言えるのです。

例えば若い頃、何人かの手相見に「あなたは将来海外に住むことになる」と言われました。

勿論こういう時、職業などはこちらから明かしません。何も言っていないのに、皆、同じ事を言う。

こういうのは、当たる確率が高い。実際、後にロンドン駐在になりました。


◆かなり久しぶりに「占い師」を訪ねたのです。

今回、何故、占いなんぞに行ったかと申しますと、そのロンドン駐在から帰国してから11年経ちますが、

あまりにも人生の「谷」が続くので、一体いつ頃浮上するのかいな?ということと、

ずっと病気を明かしたまま勤めていますから、急に首になってカネに困ることはないだろうか、

という不安があったためです。

私の場合、純粋に未来を予言して貰いたいということじゃないですね。

「大丈夫」という答えを期待するわけです。これは、カネを惜しまなければ(5000円ぐらい)、大抵何か良いことを言ってくれます。

ウソでも良いから、その一言が欲しかった、という心理が動機です。そういう「占い師の使い方」もあるわけ。


初めての占い師に見て貰うコツは、見て貰いたいことをなるべく漠然と伝え、現状を具体的に話さないことです。

話してしまうとヒントを与えてしまいます。「仕事運」「金運」「健康運」を見て欲しいという風にいうのです。

何もこちらから情報を提供しないで相手(占い師)がどれぐらい、過去と現状を当てることができるか。

これによって、その占い師の腕のほどが分かります。



かなり当たりましたね。「随分ながくこっち(と、頭を指さして)の方で病気しているでしょう」(うつ病のことでしょうな)とか、

「貴方は孤独な(会社の中でも独りで作業する)仕事の方が向いている」(実際、今、私はそういう仕事をしてます。自分から希望して、です。)

「海外が合っている」(ロンドンにいたことは話していません。)とか。

なるほどなるほど。なかなかあてるじゃないか。

ここ十年が大変だったという話はこちらからしていないのに、

「今は人生の『谷』で、随分長く続いている。しかし、漸く今年後半又は来年から好転するだろう。 

平成23年からは本格的に運気が良くなるであろう。人生の最悪期は脱しつつある」

要約すれば、そういうことを言われました。

本格的に運気が好転するまで、あと3年もあるのかよ。と思いつつ、人生全体の最悪期は脱しつつある」という言葉にホッとしました。

おカネ(金運)は、「不思議なことになんとかなる運命」なのだそうです。大金持ちになる訳じゃないけど。

健康に関してはこれは若い頃から言われるんですけどね。「貴方、長命。」はあ、そうですか。良いような、悪いような・・・。

一番、慰められたのは、
「しかし、貴方、よく(最悪期を)我慢しましたねえ」

という言葉でした。自殺しても不思議は無いぐらいの状態だったそうです(実際に私は未遂をしていますが、その話はしませんでした)。

こういう言葉を期待して、占い師に行くんです。5,000円払った甲斐がありました。

未来の予言は当たるも八卦当たらぬも八卦ですからね。あまり期待しないでおきます。

10年以上しんどいですけど、苦労するってのは哲学することですからね。それも良いでしょう。

つまらない話にお付き合いいただき、有難うございました。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.12

「フィレンツェの大聖堂落書き、短大学長が関係者に現地で謝罪」←岐阜市立女子短大を見直しましたねえ。この学長、立派。

◆記事:フィレンツェの大聖堂落書き、短大学長が関係者に現地で謝罪(7月9日21時37分配信 読売新聞)

【フィレンツェ(イタリア中部)=松浦一樹】世界遺産に登録されているフィレンツェ市中心部にある

「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」で岐阜市立女子短大の学生らによる落書きが見つかった問題で、

同短大の松田之利学長が9日、フィレンツェ市庁舎を訪れ、大聖堂の関係者らに謝罪した。

落書きをした学生1人を伴って市庁舎を訪れた松田学長は大聖堂のアンナ・ミトラーノ館長らと面会後、記者会見し、

「世界の宝である文化遺産に学生らが落書きをしたことをたいへん申し訳なく思う」と謝罪。

大聖堂関係者側からは、「岐阜とフィレンツェの両市は友好関係にあり、この問題はもう水に流したい」

(エウジェニオ・ジャニ市会議員)といった発言があった。

同短大を運営する岐阜市は1978年から、フィレンツェと姉妹都市関係にあり、今年が30周年の節目。

9日は両市の記念行事も、フィレンツェで催された。


◆コメント:誠心誠意謝る学長の真摯さと、許してくれるイタリア人の優しさ。

このニュース、最初にちらっと見出しだけ目に入った。

短大生がフィレンツェの世界遺産に落書き。

それだけで、本文を読む気がしなかった。

「国辱だな。」「女子大生にもなって落書きかよ、それも海外で。幼稚な娘だな」「話にならん」「取りあげるまでもない」

そういう心境だった。

しかし、テレビのニュースで、岐阜市立女子短期大学の松田之利学長が、落書きした学生を伴い、

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に赴き、大聖堂のアンナ・ミトラーノ館長らに謝罪している姿に、

本当の誠意を感じた。立派だと思った。

最近、多くの企業が消費期限切れの食品を売っていた、とか、不祥事がばれて、
「とりあえず、やばいから、記者会見を開いて頭を下げておこう」

というとき、頭は下げているが、本当はさほど悪いと思っていないことが分かる。

あれとは全然違いました。「心から謝る」とは、ああいう態度なのだな、と思った。

女子大生は泣いてばかりいないで国民に謝るべきだ、などと言う有識者もいるが、まあ、いいですよ。


◆日本人の、予想を遙かに超えた、真摯な謝罪を快く受け入れてくれた、大聖堂関係者。

まあ、いいですよ、と書いたのは、フィレンツェの大聖堂の館長も、観光局の担当者も、殆ど「感動して」許してくれたからだ。

大聖堂の館長は、女子大生に

「あなたはもう責任を果たした」

と言って下さり、

観光局(だと思ったけどちがうかもしれない)の女性担当者は、
「あなたの笑顔が見られたらもっと嬉しいわ」

と言ってくれているのである。有難いことだ。その何とも言えない「優しさ」に私は心を打たれた。


本件は、そもそも非常に下らない、幼稚な行為であったことは間違いない。それは変わらない。

しかし、あの大聖堂、世界中からの観光客の落書きですごいじゃないか。

他の国で謝った奴なんか皆無。

大聖堂は、最初「わざわざ、謝りに来てくれなくても良い」という手紙を学長に送ってきたのだ。

それにも関わらず、岐阜市立女子短大は、事務局長とか、教務課長に押しつけるのではなく、

最高責任者の学長が、自ら赴き、世界が見ている前で、頭を下げた。

当たり前だ、というのは簡単だが、立派ですよ。態度を見ていてそう思った。なかなか出来ないですよ。


過ち(ちょっと幼稚だけど)をおかした事がない人間はいない。しかし、大抵謝らない。

過ちを犯したら、謝る。そして許す、というのが、日本人の私が言えた義理じゃないが、平和をもたらすのだろう。

正反対の例。中国なんか見なさいよ。

戦争のときの日本人の行為について謝れって、既に陛下と首相が21回謝っているのに、

まだ、謝れと言っているでしょ? そうすると、いくら昔、ひどいことをしたのは分かっていても、

中国人に好意を持てなくなりますね。

今回許してくれたイタリア人には好意を持ちますよね。そういうものだ。

過ちを犯したら恥ずかしいけど、誠心誠意謝る。

謝られたら、許す。

文字にしてしまうと当たり前に見えるが、

「人間の基本的な心のあるべき姿」、をこの落書き騒動は、端的に示している。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「<教員採用汚職>十数年前から 大分県教委元幹部が証言」←白々しい。こんなこと全国で昔から行われている。

◆記事:<教員採用汚職>十数年前から 大分県教委元幹部が証言(7月11日2時31分配信 毎日新聞)

大分県の教員採用試験を巡る汚職事件に絡み、小・中学校の教員採用試験で、

口利きによるボーダーライン上の調整が少なくとも十数年前から行われていたことが分かった。

当時の県教委幹部が毎日新聞の取材に「コネがまかり通っていたことは事実。

合否を判断する時に口利きがあるかどうかというのは考えの中にあった」と証言した。

コネ採用が長年横行していた実態が初めて浮かび上がった。

(引用者注:以下略 全文のキャッシュはこちら。)


◆コメント:恐らく、全国で常態化している悪弊であろうと推察される。

結論から言えば、こんなこと昔から教員採用の世界では、「当たり前」のこととして行われていた。

何故、私が断言するかといえば、教育関係の情報筋(「情報筋」とは具体的に何処の誰かは明かせない、という意味である)

から直接聞いたのである。


もちろん、私は全都道府県の教育関係者に情報ソースを確保しているわけではないが、

何人かから話を聞いて、これは、日本の公立教育(小・中・高)の世界では「常識」らしい、と判断した。

即ち、大分県のようなことは、残念ながら日本では、「普通の事」。

地方の教育長の鶴の一声で、極端な話、試験など零点でも採用されてしまう、という。

毎日新聞は、

コネ採用が長年横行していた実態が初めて浮かび上がった。

と書いているが、何を言っているの。知っていたくせに。

何故今まで事実を暴露しなかったか、も問題である。

私は息子を公立小学校に通わせて、その教育の質のひどさにあきれ、

私立の中学高校一貫教育校にいれたのである。

教育委員会という存在。一見頼りになりそうだが、あれは皆、元教師である。

だから、担任教師があまりに程度が低い、とか、いじめがある、とか訴えても、

教育委員会は、現場の教師を「身内」と見なすので庇うのである。

また、信じられないことに、現場で問題を起こしたり、無能である、と親から弾劾された教師は、

どこに身を潜めるかというと、教育委員会なのである。冗談じゃない。教師を監督すべき教育委員会にスケベ教師がいるのだ。

こんな構造であるから、採用に関しても、やりたい放題。先に書いた通り教育長の舌先三寸で、馬鹿でも教師になれるのだ。

公立教育の質が下がる原因はこんなところにもある。知っている人は(マスコミも含めて)何十年も前から知っている。

再度書くが、これを問題にしなかった責任は「コネ採用」当事者と同程度に、重い。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.11

「<年金記録漏れ>コンピューターと手書き台帳の全件照合へ」←5千万件で手こずっているのに8億件照合するの?

記事1:<年金記録漏れ>コンピューターと手書き台帳の全件照合へ(毎日新聞 - 07月09日 20:41)

舛添要一厚生労働相は9日、年金記録漏れ問題への対応で、社会保険庁のコンピューター内の年金記録と

8億5000万件の手書き台帳との全件照合をする方針を示した。自民党の塩崎恭久元官房長官らの申し入れに応じた。

政府は先月の関係閣僚会議で、手書き台帳の全件照合には慎重ともとれる方針を確認した。

しかし、舛添氏は「ステップを置いて完ぺきにやると申し上げたつもりだ。

誤解を招くことがあれば、照合計画作成の段階できちんとしたい」と述べ、理解を求めた。

また、休職せずに組合活動に専念する「ヤミ専従」をしていた社保庁職員の調査に関し、

弁護士や元検察官らをメンバーとする第三者委員会を今週中に設置する考えを示した。


◆記事2:年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査(NIKKEI NET)(6月27日 10:51)

社会保険庁は27日、厚生年金のコンピューター上の記録と、基になった紙台帳記録を照合するサンプル調査をしたところ、

1.4%が不一致となったと発表した。厚生年金の紙台帳は全部で約4億件あるため、単純計算で560万件の記録にミスがある可能性がある。

紙の記録をコンピューターに入力する際のミスとみられ、本来の年金額が受け取れない可能性がある。

政府が27日午前に開いた「年金記録問題に関する関係閣僚会議」で明らかにした。

これを受け、国民年金と厚生年金の紙台帳にある8億2000万件の記録を電子化した「電子画像データ検索システム」を2009年度までに整備する。

手書きの台帳やその台帳を撮影して印画したマイクロフィルムを電子データとして再入力し、データベースをつくる。


◆コメント:インプット・ミスした奴ら(社保庁職員)が照合しても、見落とすだけだろう。

記事1の背景が記事2なのです。

これは、既にコンピューターに入力されているけれど誰の年金記録か分からない「宙に浮いた5000万件」とは別の話です。

6月27日に厚労相が発表したのは、昔、紙だった年金台帳をコンピューターに入力する際、入力ミスがどれほどあるか、

厚生年金だけでサンプル調査したら、1.4%だった。厚生年金の紙台帳は総件数が約4億件。

だから、その1.4%、すなわち、560万人分が間違えてインプットされている可能性がある、と言ったわけです。

そしたら、自民党が、このままじゃ選挙に負ける(次は負けるのは分かってるがますます負ける)から全部、最初から

紙とコンピュータ入力内容を照合しろ、と舛添さんに要求して、舛添さんも断れない。

そして、先ほどのサンプル調査は厚生年金の約4億件からサンプル抽出して調べたのですが、

国民年金においても、当然、同様のインプットミスをしているだろうから、

国民年金も紙台帳とコンピューターの入力内容を調べる。こう、宣言した、というのが、記事1ですね。

そうすると、件数が8億5千万件になるのだそうです。これを全件照合する、と。

照合するのは良いのですが、誰が照合するのか。

今のままだと、社保庁の職員、あの無能な、いい加減な社保庁職員が照合するのでしょ?

45分パソコンで作業したら15分休憩する人たち。自分の年金は共済年金でしっかり確保している人たち。


彼らが、責任感・使命感を持ってこの膨大な作業に取り組むとは思えない。

今までだって、宙に浮いた5000万件について、去年の暮れ辺りから、「全件照合するのは無理のようだ」とか

「出来ない言い訳」ばかりをしている。


こんなことなら、いっそ民間に委託したら?

いくらシステムトラブルを起こすとはいっても、民間の銀行や信託銀行や証券会社だって、膨大な数の口座を持っているけど、

誰の口座かわからなくなっちゃった、などという金融機関は無い。そんな仕事をしていたら潰れる。

金融機関だけじゃなくてもいいよ。流通業でもメーカーでも、経理や財務はものすごい量の伝票を毎日きちんと処理している訳ですよ。

はっきり言って、社保庁の連中には想像もつかないほど、整然と管理されているんだよ。


年金は国民の個人情報を含んでいるから、と政府や渋い顔をするだろうが、どの企業だって、顧客の個人情報を漏れないように管理してるんだから。

機密情報保持誓約書でも書けばいいでしょ?そうすれば、政府は「責任から逃れる」ことができる。

民間も不景気で、それどころじゃないと言うかも知れないけど、何とか少しずつ来て貰って(かなりの人数が必要でしょうけど)、

照合作業をしてもらう。それぐらい思い切った例外的なことをしないと、8億5千万件も、ぜったい、

やっぱり、多すぎてわかりませんでした。

という結果になるのは、火を見るよりも明らかだ。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.07.09

「<洞爺湖サミット>「長期目標共有」で合意 G8と新興国」←50年までにCO2半減、と言えなかった理由。

記事:<洞爺湖サミット>「長期目標共有」で合意 G8と新興国(7月9日22時21分配信 毎日新聞)

北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で9日開かれた主要経済国会合(MEM)の首脳16人による協議は、

焦点の温室効果ガス排出量削減について「世界全体の長期目標のビジョン共有を支持する」との首脳会合宣言を採択した。

ただ、主要8カ国(G8)は「2050年までに排出量半減」の長期目標の中身も各国で共有するよう新興国に求めたが、

数値目標は合意できなかった。サミットはこの後、議長総括を発表し、3日間の日程を終えて閉幕した。



MEM首脳会合で、G8議長の福田康夫首相は、「長期目標のビジョン共有」を求めた8日のG8首脳宣言について新興国に説明し理解を求めた。

これに対し、南アフリカ、メキシコなどは「先進国が率先して大幅削減すべきだ」と反対を表明。

インドネシア、韓国、オーストラリアは支持し、新興国側で意見が分かれた。

その結果、MEM首脳会合宣言は「国連条約の下で世界全体の長期目標を採択することが望ましい」との表現で合意した。

2020~30年までに目指す削減の中期目標についても、米国を含む先進国が国別総量目標を設定し、途上国は排出抑制に踏み出すことになった。

ただし、目標の具体的数値は「50年までに半減」を含む「野心的な複数のシナリオ」について「真剣に考慮する」とのあいまいな表現にとどまった。


◆コメント:要するに何も決まっていないも同然である。アメリカもいい加減にしろよ。

福田首相はサミットが開会前日の6日(日)ブッシュ大統領と会談して、

「2050年までに温室効果ガスを半減したいから、その対策について、アメリカも協力してくれ」

と申し入れたのです。これに対して、ブッシュ大統領は、
「私は現実主義者だ」と述べ、長期目標の設定には中国とインドの参加が不可欠だとする米国のこれまでの主張から、大きく踏み出していない可能性をにじませた。

とロイターが報じています。アメリカは世界最大のCO2排出国なのに、京都議定書にも批准しなかった。

にも関わらず、ブッシュ大統領は、「これからは、アメリカが温暖化問題の対策に関して世界をリードする」ようなことを云っていました。

私や多分多くの人は口から出まかせだと思っていました。そのとおりでした。

福田さんは(福田さんじゃなくても誰でもそう考えますが)2050年までに温室効果ガスを半分にするなら、

アメリカに思い切った対策を取って貰わないと困る、といっているわけ。

要するに石油・石炭など、化石燃料を燃やして発電する量を減らせと。

これに対してですよ。ブッシュの答えは、
中国やインドが長期的削減目標に加わらないなら、アメリカだけ減らす意味がない。

というのです。そんなこと無いでしょう。温暖化で世界をリード(アメリカは何の問題でも世界をリードしたがりますが)するなら、

まず、アメリカは中国やインドに、「温室効果ガスの長期削減計画に参加しろ」と説得し、

その上で、一番ガスを吐き出している自分の国を何とかするべきでしょう。

どうして、アメリカってのはこれほど傲慢なのだ、とホトホト嫌になります。


◆新興国と先進国とが揉めた理由

記事にあるとおり、先進国と新興国は合意出来なかったんですね。数値目標で。

これは、福田さんは、「長期目標のビジョン共有」を求めた(同じように、CO2排出量を半分にしようよ、ということ)

のですが、南アフリカ、メキシコなどの新興国は、

今まで地球温暖化と原因となった温室効果ガスを排出しいたのは、先進国なんだから、責任が重い。俺たち新興国を一緒にされては困る。

と言うわけですね。但し、新興五カ国の声明は、
「温暖化ガス排出量削減の長期目標は、歴史的な責任を念頭に、公平に負担を分かち合わなければならない」

となっています。歴史的な責任を念頭に、というのは、「今までCO2は排出していたのは先進国であること」です。

しかし、新興国も負担を分かち合わなければならない、と云っている。

これに対して、繰り返しますが、アメリカは、

中国、インドが、長期的削減目標に参加しないなら、アメリカもしない。

と、云っているだけです。世界最大の化石燃料消費国がそれじゃ困るのです。


◆CO2を巡る思考の硬直性

地球温暖化対策というと、専ら、電気を使わないこと、と我々の思考は硬直しています。

電気を使ってもCO2を減らせるようにする努力にエネルギーを注力するべきです。

つまり、どうやって電気を作っているのか、が問題なんです。火力発電所だからです。

火力発電所で化石燃料を燃やして水を温め、それによって発生した蒸気でタービンを回して電気を作る。

これが、問題なんでしょ?で原子力は完全に安全とは、どうも言えないでしょ?多少頼らざるを得ないけど。

そのほか、私、馬鹿にしていたのですけど、太陽光、風力も馬鹿にならないらしい。これからもっと勉強しますけど。

例えば、太陽光発電は、ウィキペディアを引くと、

日本国内の一戸建て(約2600万戸)の2割弱、500万戸に3kWのシステム(合計容量1500万kW)を設置した場合、

昼間のピーク時の最大出力は天候や各種損失の影響を考慮して平均1000万kW前後と見積もられる。

出力100万kWの発電所10基分以上の出力に相当し、需要ピーク時に多くなる化石燃料の使用量をその分削減できる。

となっているし、風力発電は、日本に限って云えば、
日本国内での風力発電(出力10kW以上)の累計導入量は2007年3月時点で約1400基、

総設備容量は約168万kWであり、発電量は標準的な原発(100万kW前後)の数分の1である

というけど、さほど本気でやってないのに、標準的な原発の数分の一の電力を既に供給しているそうです。

これもアンチョコを見て書いているのだけど、驚いたことに、
風力発電の資源量は大きく、開発可能な量だけで人類の電力需要を充分に賄えるとされる。日本でも軽視できない量が開発可能であると推定されている。

というのですから。我々、洗脳されてますよ。電気を使うな、コンビニ営業制限なんだかんだ。

これは、あくまで化石燃料に発電を念頭に置いている、国のミスリードですよ。

CO2が発生しなければ(それでも大気中のCO2濃度がただちに下がるわけではなく、温暖化は進むのですが)、

電気なんか今まで通り、いくら使っても構わない。

調べてみるものです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

展覧会のすすめ。行けない人は今すぐでもネットで。/病人の見舞いには画集、写真集。

◆音楽ほど知ったかぶり出来ないんですが。コロー展などお薦め。

今日も大したニュースは無いので無理して天下国家を論じるのは止めようと思います。

私は音楽に比べるとぐっと、情熱は低いのですが、絵を見るのも好きです。

ホンモノの絵を見ようと思ったら、展覧会行きます。

この点、地方より、東京の方が恵まれているだろうと想像していたんです。

確かに、東京が多いけど、調べたら驚きました。北海道から沖縄までありとあらゆる所で展覧会を開催しています。

この、展覧会案内というリンク集、良いです。

「美術館案内」だけじゃなくて、今どんな展覧会が開催されているか分かります。

東京近郊の方に一番のお薦めは(単に私が好きだから、ですが)、国立西洋美術館の、コロー展です。

それで、音楽でも美術でも同じですが、コロー展に「何故、今、コローなのか」とか書いていますけど、

書いている方には悪いけど、どうでも良いんです。理屈なんか。「この絵でコローは何を表現したかったのか」とか

そりゃ、考えたければ考えてもいいですけど、絵を楽しむ際にそういう思考は必要ありません。コローの風景画、

例えば、こんなの。綺麗でしょう?心が和むでしょう?

それでいいんですよ。

それで、若い人なんか、こういう絵を描いたコローという人物は、どういう生涯を送ったのだろう、とか、

知りたくなったら調べたらいい。調べたくなければ調べることない。そのうち知りたくなると思いますけど、どうでもいい。


◆ネット上で無料で綺麗な絵が見られるサイト

ご紹介するのは、個人が管理して下さっているサイトのようなんです。昔からよく見てるんだけど、どうも良く分からない。

CGFA- A Virtual Art Museumというサイト。

Artist Indexをクリックすると、ここが現れますね。

ページの真ん中あたりにAlphabetical Indexとありますから、コローを見たければ、Cをクリック。

すると、Corot, Jean-Baptiste-Camilleというのが見つかりますから、クリックすると見られます。

スペルが全然分からない人は英辞郎など和英辞典(英じゃないんだけどね)で例えば、ユトリロを引くとUtrilloとでますから、

Artist IndexのUを調べる。と。そうすると、ユトリロ

が見られるわけです。作品数はそれほど多くありませんけど、無料で見せて貰えるんですから。

何をするのも嫌なときがあるでしょう?本を読むのもテレビを見るのも、音楽を聴くのも面倒だというときに、

疲れていたら絵も無駄かも知れないけど、一番、楽です。お薦めです。


◆病人を見舞うときはだから、負担にならない画集とか、写真集がいいのです。

ちょっと、話が飛ぶんですが、病人を見舞うとき何を持っていくか気を遣います。

体力・気力が失せていますから、本やCDを持っていっても、意外に先方は困ってしまうことがあるのです。

そういうときは安野光雅さんの画集とかいいですね。

写真集と言っても色々ありますが、かなりの高確率で喜んで貰えるのは、動物。

スタジオで撮ったのはダメ。動物写真家として有名な岩合光昭の、ニッポンの犬ニッポンの猫

両方もって行くのが望ましいのですが、高くてお金が出せないと言う方は、この二冊、文庫本になっていますから、

それをお持ちになると良いでしょう。相手が犬好きか、猫好きか、そもそも動物好きか、ということはあまり考えなくて良い。

岩合光昭さんの写真は本当に素晴らしくて、犬だろうが猫だろうが、大抵、喜ばれます。

意外と知られていない。病人にはあまり頭を使わせない。絵を眺めるぐらいが一番よろしい。

それから、蛇足ながら。

病人を見舞うとき、一番無神経な奴は「健康が一番」なんて云いますがこれは馬鹿。論外。アホ。

そんなことは病人が一番身に沁みていることです。云ってはいけません。

「早く元気になってね」

病人の性格にもよるけど、あまり良くない。早く良くならなければ、という心理的負担になるんです。

この前テレビでベテランの医師が話してました。末期ガンの患者ばかり見ている人。

この先生、偉いと思ったのは自分の失敗談をはなすのです。

痛みに苦しんでいる病人の診察をした後、「がんばりましょうね」といって病室を出ようとしたらすすり泣く声が聞こえる。

戻って、患者の話を聞いたら、
「先生、私は散々がんばりました。これ以上頑張れません」

と、泣くのだそうです。そこでその先生は、「頑張れという言葉が人を傷つけることもあるのだ」ということに

気付いた、と云っていました。

病人には、月並みなようでも、ゆっくり休んでね、というのが一番負担にならない言葉だと思います。

美術から話が逸れました。

最後に展覧会に因んで、ムソルグスキー作曲、ラベル編曲「展覧会の絵」、冒頭の「プロムナード」。

西本智実さん指揮、ロシア・ボリショイ交響楽団“ミレニウム”の演奏。

西本さんがここの首席指揮者に就任した記念コンサート(2003年)のライブ録音です。





今日はこの辺で。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.07.08

7月7日は七夕だけではありません。盧溝橋事件。そしてマーラーの誕生日です。交響曲第5番から第一、第四楽章「アダージェット」

◆7月7日は七夕だけじゃないのです。

七月七日は七夕で、七夕とは何かを調べると随分色々な起源(についての説)があることが分かりますが、

長くなるので、省略します。


歴史上の出来事としては、71年前、1937年に盧溝橋事件が起きて、日中戦争の発端となりました。

盧溝橋事件とは、

日中戦争の発端となった事件。1937年7月7日北京郊外の盧溝橋で演習中の日本軍が,兵1名の行方不明から中国軍を攻撃。

9日停戦協定成立,中国軍責任者の処罰を決定。しかし日本政府,軍部は〈中国側の計画的な武力抗日〉として11日以降派兵し,日中戦争に拡大。

これねえ。日中戦争ってのはやはりどう見ても日本の侵略戦争だと思いますが、それについて述べるのが今日の本論じゃないから。ここでお仕舞い。


今日生まれた人。

画家のシャガール。そして、グスタフ・マーラー(1860-1911)。


◆マーラーってのは、普段は、今の小澤征爾さんの立場の指揮者だったんです。

彼は九曲の交響曲の他、有名なところではいくつかの歌曲集を残してますが、

普段は、ウィーンの宮廷歌劇場、今のウィーン国立歌劇場の音楽監督でしたから、

小澤征爾さんのうんと先輩なんです。逆の言い方をすると小沢さんがウィーン国立歌劇場の音楽監督ということは、

それだけ由緒ある地位に就いているということで、東洋人ですからね。ものすごいことなんですよ。


それはさておき。今日はマーラーのシンフォニーで私が一番好きな五番から第一楽章と第四楽章を聴いて頂きます。

第一楽章は、葬送行進曲です。暗いです。しかし、明るいばかりが音楽じゃない。

冒頭、こういうシンフォニー、他に知りませんが、12小節はトランペット・ソロだけが音を出しています。

CDは間違えたら取り直せるけど、コンサートでこの冒頭で間違えたら、その日のマーラーの5番は終わりです。

音域的には難しくはないのですが、「冒頭」「ソロで」「12小節」のプレッシャーは並ではありません。


聴いて頂く演奏は、マーラー:交響曲第5番 (シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団)です。

シノーポリというのはイタリア人で精神科医から指揮者になった人です。残念ながら既に故人です。

演奏しているフィルハーモニア管弦楽団は元々カラヤンが戦後作ったオーケストラですが、上手いです。


私はこの曲、コンサートとCDで何度聴いたか分かりませんが、このトランペット・ソロが、好きなのです。シノーポリ信者じゃないんですけど。

トランペットは、既にフィルハーモニア管弦楽団を定年で辞めましたが、ジョン・ウォーレスという人です。

明るいだけがトランペットじゃない。こういう風に、地の底から響いてくるような音も出せなくてはいけないのですね。

第一楽章です。演奏時間約12分。長い、と思うかも知れませんが、毎日朝起きて、学校や会社へ行くまでに12分なんてあっと言う間でしょ?

まあ、我慢して聴いて下さい。今晩面倒くさい方は明日でもいいです。そういう方は、次のアダージェットが寝るまえにぴったり。





トランペットが冒頭のソロの後も活躍しますね。楽章の終わり。ギリギリのピアニッシモ。緊張しますよー。コンサートだと。スリリングです。

次は2,3楽章とばして、ヴィスコンティの映画「ベニスに死す」で使われて一挙に有名になった、

第四楽章、アダージェット。これは綺麗ですよ。気が遠くなるほど綺麗な音楽ですよ。





ぞっとするほど美しい音楽ですね。何だか、羽毛で肌をさわさわとさわられているような・・独特の感覚です。

何だか、今日はごった煮みたいな日記になってしまいましたが、ご容赦のほど。

失礼します。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2008.07.07

「食品価格、バイオ燃料生産で75%上昇=世銀報告書」「エイズ患者400万人の治療費分=巨額なサミット経費に驚き-英紙」

◆記事1:食品価格、バイオ燃料生産で75%上昇=世銀報告書(7月4日17時22分配信 ロイター)

[ロンドン 4日 ロイター] 英ガーディアン紙によると、世界銀行は、バイオ燃料の生産により

世界の食料価格が75%上昇したとの内部報告書をまとめた。これは従来の推定をはるかに上回る水準。

報告書は、世銀エコノミストとして国際的に評価されているドン・ミッチェル氏が行った詳細な分析に基づいて作成された。

米政府は、バイオ燃料が食品価格上昇に及した影響は3%以下と主張している。

報告書は4月に完成していたが、関係者らは、ブッシュ政権に配慮して公表されなかったとみているという。

ある筋は「公表すれば世銀が米政府と政治的に対立することになる」と述べた。

欧米諸国は、二酸化炭素排出量の削減と輸入原油に対する依存度の低下を目指してバイオ燃料の生産に力を入れているが、

報告書はこうした流れに一段の圧力をかけるとみられている。


◆コメント:世界的には食品価格の高騰による食糧危機にあるのだ、という話を、4月に書きました。

日本人は、食料自給率が低いということを新聞を読んで知ってはいるが、

毎日の生活では(物価は上昇しているものの)、スーパーへ行けば、ふんだんに食料品があるから、

とても信じられないが、全世界的には食料価格の高騰による食糧危機にある。

この高騰が始まる前、既に世界では8億人以上が飢餓に苦しんでいて、

現在、毎年少なくとも1千万人が貧困と飢餓により死亡しており、その数は増えつつある。

そういう話を4月に書いた。

「食糧危機の回避、WTOは農業生産国に圧力を=EU委員」←世界的には深刻な食糧危機なのですよ。ココログはこちら)。

このとき、日本では、どれほど食料が無駄にされている(捨てられているか)に関しても書いたのでお読み頂きたい。

この世銀の秘密報告書をスクープしたのは英紙Guardian(ガーディアン)。

くだんの記事は、Secret report: biofuel caused food crisis

そんなに難しい英語ではありませんので、学生さんなどお読みになっては如何。

バイオ燃料を開発して生産して、化石燃料の使用を減らし、CO2の排出量を減らす、

というと、如何にも世界的世論の潮流に合致していて聞こえが良いが、その所為で食料価格が高騰して、

毎年千万単位の人間が餓死するようでは、何のための温暖化対策なのか。

裕福な国の人間が生き残る環境を維持するために、貧しい発展途上国の人は飢え死にして下さい、

ということになる。これでは意味がない。


◆記事2:エイズ患者400万人の治療費分=巨額なサミット経費に驚き-英紙(7月5日22時32分配信 時事通信)

【ロンドン5日時事】5日付の英紙タイムズは、7日から開催される北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で

日本政府がかける経費が2億8500万ポンド(約600億円)に上り、3年前の英グレンイーグルズ・サミットの3倍以上に相当すると報じた。

エイズ患者400万人を1年間手当てできる金額と同等と指摘している。

同紙によると、洞爺湖サミット予算の半分は警備を担当する警官2万1000人らの動員費用。

同費用は1億4200万ポンド(約300億円)でグレンイーグルズ(7200万ポンド)の約2倍になるという。


◆コメント:英国がイラク戦争に費やしたカネで、エイズ患者何人救えたの?

サミットに日本がカネを使いすぎだ、とイギリス人が言う。大きなお世話だ。

こちとら世界第2位の経済大国だ。

世界の要人をもてなし警護するのに費用を惜しんだら、それはそれでケチをつける癖に。よくいうよ。



そして、英国はアメリカと協調して違法なイラク戦争を始めましたね。

調べれば分かるだろうが面倒くさいから具体的な数字は調べないが、巨額の戦費を投じて、しかも戦争自体間違いだった、

というのがブレア前首相が退陣に追い込まれた大きな要因でしたね。

無辜のイラク人を何万人も殺すのに使ったカネで、エイズ患者は何人救えたでしょうね。

そのイギリス人が、偉そうなことを書くな。馬鹿。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008.07.05

【初の試み】mixi日記に書いている記事を載せてみます。

◆はじめに:さほどハマっているわけではありませんが、mixiに登録し、日記を書いています。

私が文章を公開する中心となるのは、エンピツとココログで、この二つは、毎日一回更新することを習慣にしています。


これとは別にmixiにも日記を書いています。

最初のころは、mixi日記を使わずに、ココログを登録していたのですが、

エンピツとブログ(同じ文章ですが)は1日に一回しか更新しないので、テーマの選択に悩むのです

(これは主としてエンピツがブログのように1日に何度も更新出来ないタメです)。

これに対してmixi日記は日に何度も書けるので気楽です。

気楽に書くと(自分で云うのも何ですが)結構面白い文章になることがあります。


◆エンピツ又はココログの読者でmixiには入会していない方もおられましょう。

mixiに書きながら、これをエンピツやココログの読者の方にも読んでいただきたいな、

と最近思い始めたのです。毎日ではありませんが、その方が面白いのではないか、という場合があるのです。

今日がちょうどそれに当たります。会社が休みでヒマですから、エッセイ風の文章と、

ニュースに対するコメントとしての日記を併せて、4本、エンピツ、ココログに載せてみたいと思います。

初めての試みです。それでは早速。


◆【エッセイ】毎日、「123便」でブログにアクセスがあるのですよ。どういう気持ちで来るのだろう。

「123便」とはもちろん、1985年8月12日に墜落した羽田発伊丹行日航123便のことである。

エンピツ、ココログ両方にアクセス解析をつけているが、殆ど毎日と言っていいほど

「検索ワード」の上位に「123便」「高浜機長」「ボイスレコーダー」がある。

Googleで「123便 ボイスレコーダー」を検索すると、比較的はじめの方に、

日航123便のボイスレコーダーを面白半分で聴くな。/坂本九氏の功績が現れるし、

「高浜機長」を検索すると、「ボイス・レコーダー」(TBS)視聴後、雑感。をヒットするのである。

公開している記事だから、「読むな」という気は無いが、一体どうしてこれほど毎日検索してアクセスする人が絶えないのだろう、と不思議に思う。



私ど同年代以上の方はもちろん、私より若い方でもあの事故の悲惨さを記憶している年代の人は、

確かにあの事故を忘れてはいけないが、それほど度々、この事故について検索をかけて

ボイスレコーダーの音声を聞いてみようとは思わないのではないか。



つまり、あの事故より後に生まれた、又は事故当時幼くて意味が分からなかった若者が、検索してくると想像される。

検索されるのが嫌なら記事を削除すればよいのだが、それぞれの記事には主張したいことが載っている。

ただ、若い人が、(あまり考えたくないが)面白半分にボイスレコーダーの音声を聴こうとしているのではないか、と邪推してしまうのである。

何故なら、一度、私の記事にリンクを貼っているブログを見てみたら、

「ここ(注:私の記事)からボイスレコーダーが聴けるサイトへのリンクがある。面白いから、是非、聞くように」

と書いてあり、唖然とした経験があるのだ。

一度に520人もの人が命を落としたあの事故を起こした飛行機のコクピット・クルーの声を、「面白いから」と書く神経が信じられなかった。

しかし、先日の秋葉原事件の折、現場にいた若者が携帯で被害者の写真を撮り、

友人に「面白がって」送っていた、という週刊新潮か週刊文春の記事を読んだ時慄然とした。

毎日、「ボイスレコーダー」で検索してくる(多分)若者たちも、「面白そうだから」アクセスしてくるのであろうか。


◆【ニュース】「たばこ自販機「顔認証」を認定」←19歳11ヶ月と20歳の区別がつくんだな?

◆記事:<たばこ自販機>「顔認証」方式認定 骨格などで年代見分け(毎日新聞 - 07月05日 01:11)

財務省は4日、未成年者の喫煙防止のため、目や口の大きさや骨格などで年代層を見分け、

購入者が成人か未成年かを識別する「顔認証」方式のたばこの自動販売機を認定した。

この自販機は自販機製造大手のフジタカ(京都府長岡京市)が開発した。

成人識別機能付きのたばこ自販機は7月から全国で本格運用が始まったが、

ICカード「taspo(タスポ)」の普及は伸び悩んでいる。顔認証方式は、

タスポなしでもたばこを購入できるのが特徴で、既に全国で約5000台が稼働している。


◆コメント:19歳11ヶ月と20歳の区別がつくんだな?

taspoを導入し始めて、なかなか作る人がいないから、顔認証。いくら何でも早すぎる決定。税金の無駄。

また、成年であるかどうか、taspoは本人確認書類を元にしているから客観性があるが、

顔認証で、19歳11ヶ月(未成年)と20歳(成年)の区別が付くのか?

付かないのなら、意味がない。


◆【ニュース】新型インフルエンザの「ワクチン」って論理的におかしいのではないか、という素人の素朴な疑問。

◆記事:事前接種、8月開始=新型インフルエンザ対策で世界初-製造ワクチンで厚労省(時事通信社 - 07月04日 23:01)

新型インフルエンザの世界的な大流行(パンデミック)に備え、厚生労働省は4日、

医療従事者らへのワクチン事前接種を8月から開始する方針を決めた。

同日、厚労省研究班(班長・庵原俊昭国立病院機構三重病院院長)の専門家会議で了承された。同研究班が臨床研究として実施する。

ワクチンの事前接種は世界初の試みとなる。対象は、感染症を扱う医療従事者や検疫所職員らの中で希望する約6400人。

同研究班は8月から来年3月までの間、対象者に対してワクチンを1、2回接種し、

有効性や、副作用などが出ないか慎重に観察する。

問題がなければ、来年度以降、対象を警察官や自衛隊員ら約一千万人に拡大する方針。

事前接種に使うのは「プレパンデミックワクチン」と呼ばれるもので、

インドネシアや中国で人に感染したH5N1型の鳥インフルエンザウイルスを基に製造したワクチン。


◆コメント:新型インフルエンザの「ワクチン」って論理的におかしいのではないか、という素人の素朴な疑問。

ある病気のワクチンとは、その病原体の弱いものであり、

これを身体に注入すると、人体はそれに対抗するために「抗体」を作る。

それによって、以後、その病気に対する免疫が出来る、ということを「予防接種」というのだとすると

(理科系に極めて弱い人間なので細かい点で間違っているかも知れないが、ご容赦いただきたい)、

原理的に、新型インフルエンザのワクチンは、新型インフルエンザが発生してからでなければ、作れないはずである。

しかし、記事を読むと、現存するインフルエンザを元に新型インフルエンザのワクチンを作ったそうだ。

良く分からん。

【追加】この後、mixiでコメントがあって、こういうのは、プレパンデミック・ワクチンと言うそうです。

私の素朴な疑問は間違っていないのだが、

こういうワクチン「をプレパンデミック・ワクチン」というそうだ。国立感染症研究所に説明があった。

新型インフルエンザ用のワクチンは現在ありますか?

◆【ニュース】「夏の電車 不快なのは体臭や汗」←そんなこと言ったって仕方がないじゃないか。

◆記事:夏の不快、6割が「体臭」=電車内の意識調査-汗や肌接触も過半数(時事通信社 - 07月05日 08:01)

特に夏の電車やバスなどにおいて、約6割の人が他人の体のにおいを不快に感じていることが5日、インターネット調査会社マクロミル(東京都港区)の調べで分かった。

同社は6月9日から11日にかけ、15―59歳の男女計520人に交通機関内でのマナーなどについて質問。

そのうち、月に1回以上電車やバスなどを利用する男女計459人(男性231人、女性228人)から回答を得た。

夏に不快を感じる点について複数回答で尋ねた結果、

全体では62.1%が「他人の体臭」を指摘。男性は56.3%だったが、女性は68.0%と7割近かった。

ほかに、「他人の汗」が56.6%(男性47.2%、女性66.2%)と

「肌や体の接触」が51.6%(同39.4%、64.0%)で過半数に達した。

4位以下は「香水のにおい」(31.6%)や「他人の口臭」(25.1%)などが挙げられたが、

ほぼすべての項目で、女性の割合の方が高い傾向がみられた。


◆コメント:そんなこと言ったって仕方がないじゃないか。

夏が暑いのは当たり前。暑ければ汗をかくのも当たり前。

いくら毎日風呂に入って髪を洗って全身を丁寧に洗っても翌日、大汗をかき、その汗が冷えてくると臭いを発する。

私は大汗かきで、このアンケートの女性のような人がいるだろうと思うから、

通勤電車では行きも帰りも、席が空いていても座らない。

なるべく人から距離を置く。それでも限度がある(誤解のないように書き加えるが、私はわきがでも、

特に体臭が強い人間でもない)。

汗の臭いを防ごうと思ったら、街中至る所にシャワールームを設置し、

こちらは、下着を3枚も4枚も持って着替えるしか無かろう。

現実的にはそんなことするわけがない。多少は我慢してくださいよ。

女の人は夏は薄着だからまだいいじゃないですか。

私は昨日なんか東京は真夏日でした。それでもネクタイを締めてスーツを着ます

(クールビズにしても30℃を超えたらいずれにせよ汗をかきます)。

翌日になると、スーツが塩をふいていることさえあります。

ギャツビーの「汗拭きシート」と扇子はいつも持ち歩いています。

なるべくこまめに汗を拭くようにしています。

ハンカチにはグレープフルーツのアロマオイルを数滴染みこませて、良いにおいがするようにしています。


◆こんな調子で書いています。

mixi日記、一回当たりの文章は短いので全部載せても大したことはなかろう、と思ったのですが、

ながくなってしまいました。最後までお付き合いいただき有難うございました。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

「<金融庁>処分発動3分の2に減少 07年度」←そろそろ「ノーパンしゃぶしゃぶ」トラウマから解放されたかな?

記事:<金融庁>処分発動3分の2に減少 07年度(7月4日22時1分配信 毎日新聞)

金融庁が07事務年度(07年7月~08年6月)に、金融機関などに発動した行政処分の件数が80件と、

06年度(129件)の約3分の2にとどまったことが4日、分かった。

業務停止命令などを連発して金融業界から「行政処分庁」の異名を取った金融庁だが、

昨夏以降、金融機関の自主的な経営改善努力を引き出す行政手法に転換。行政処分の減少はこの方針を反映した形だ。

同庁の行政処分件数はピークの05年度(253件)を境に07事務年度まで2年連続の減少。

なかでも預金取扱金融機関で07年度に内部管理の不備などを理由に業務改善命令や業務停止命令を発動された

地銀や信金・信組は15行と、前年度(33件)の半数以下だった。

一方、外国為替証拠金取引(FX)業者や投資顧問業者などの金融商品を扱う業者への行政処分は急増しており、全体の半数以上を占めた。


◆コメント:漸く「ノーパンしゃぶしゃぶトラウマ」から解放されたかな?

金融庁が行っている検査は昔は財務省(旧大蔵省)銀行局がやっていた。

しかし、昔は馴れ合いがひどく、大蔵省の側から銀行に露骨に接待の要求をして、

その替わりに検査に手心を加える、という悪習が常態化していた。その究極の醜態が「ノーパンしゃぶしゃぶ」接待であった

(尤もこれは大蔵省だけでは無く、殆どの中央官庁の事務次官クラスが監督下にある企業に「連れて行け」とねだった)。



大蔵省と銀行の癒着が週刊誌にすっぱ抜かれ、天下の大蔵役人が収賄(しかも、恥ずかしいノーパンしゃぶしゃぶ)で検挙された。

贈賄した銀行側からも逮捕される者(MOF担=モフたん。Ministry of Finance担当者)が続出した。

そのとき、大蔵側からの要求を一番ベラベラ喋ったのが、旧三和銀行(現東京三菱UFJの一部)だったらしい。

大蔵省の役人からは自殺者まで出た(それぐらいで自殺するな、と言いたい)。



以後、銀行の検査は独立した機関が実施するべきだ、というので、10年前に金融庁の前身、金融監督庁が出来た。

とはいっても、銀行の検査を出来る知識のある役人は限られているから、多くは大蔵省の役人が移っただけだった。

役人は銀行から接待を受けることには懲りた。世間から白い目で見られていることを知っていたから、今度は矢鱈と銀行に厳しくした。

だから、「金融処分庁」状態になったといっても(それだけが理由ではないが)過言ではない。



特にバブル崩壊後の不良債権について、金融庁の追及は極めて厳しかった。

とりわけノーパンしゃぶしゃぶのことを検察にベラベラと喋った旧三和銀行への怨みはすごかった(元はと言えば役人側から要求したくせに)。

三和は東海銀行と合併してUFJ銀行になっていたが、金融庁から目の敵にされていることは知っていた。

そこで、2003年の金融庁検査の際に、不良債権に関する資料を隠蔽し、しかもそれがばれてしまったのである。

不良債権が多いと、貸倒引当金を積みます必要があり、そのためには自己資本を取り崩す。

国際業務を営む銀行は自己資本が8パーセント以上に達していないと、公邸資金を注入されて国有化されてしまう。

匿していた貸出先のリストを金融庁が調べたら不良債権がどんどん増えていった。いじめ抜かれたといっていい

(なお、この経緯はウィキペディアのUFJ銀行に詳しい)。

UFJは「このままでは国有化だ。それぐらいなら三菱東京と合併したほうが良い」と判断した。

今、東京三菱UFJという銀行が誕生した裏にはそういう事情がある。 実に下らない。

記事には金融機関の自主的な経営改善努力を引き出す行政手法に転換、などときれい事しか書いていないが、

実際はこれほど下らない背景があるのだ。

金融庁はようやく、10年前の怨みを果たした気分になったのだろう。

行政処分件数が少なくなった、とはそういうことだ。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.07.04

「コスモ石油、中学生のためのバレエを新国立劇場で開催」←子供の頃、美しい芸術に接するのは良いことです。「白鳥の湖」お薦めCD

記事:コスモ石油、中学生のためのバレエを新国立劇場で開催(7月3日22時40分配信 レスポンス)

コスモ石油は、地域貢献と健全な次世代育成支援を目的に「中学生のためのバレエ - 白鳥の湖 -」を新国立劇場との協働事業として開催した。

今回の公演では、同社製油所が所在する千葉県市原市を含めた中学生約1200人が演目「白鳥の湖」を鑑賞した。

上演前にバレエの見かたや、見どころの説明を受けた後、厳かな雰囲気に包まれて本番の幕が上がり、美しい踊りと音楽で演目が展開された。

物語が進むにつれ舞台・観客が一体となり、盛大な拍手のなか舞台は終了した。

会場で実施したアンケートでは、間近でみる舞台、生のオーケストラの演奏に合わせた踊りを鑑賞した生徒たちから

「楽しかった」「また見に来たい」などの声があり、思い出に残る体験となった模様だ。

次回は2009年5月20日に中学生を対象とした同様の演目内容で開催する予定。


◆コメント:可能な限り、子供には美しいものを見せたり、聴かせたり、読ませたりするべきです。

最初に断っておきますね。

可能な限り、と書いたとおり、子供の頃、音楽とかバレエとか、展覧会とか、

そういうものに接することが無かった大人はダメなのか?といったらそんなことはありません。

人にはひとりひとり事情ってものがありますから。

但し、出来れば、子どもの頃から美しい芸術に接していると、自然に審美眼が出来上がります。

本当に美しいもの、すぐれたものと、そうでないものの区別が付くようになります。

しかし、そういう機会を全ての家庭が子供に与えることが出来るとは限らない。

その意味でコスモ石油の企画は、賞賛されるべきだと思います。

私は、この日記で過去何度も書きましたが、日本人は「褒め下手」で個人でも企業でも、悪いことをしたときは大きく取りあげるのに、

この記事のような「良いこと」は、どういう訳か、取りあげないし、褒めません。これは悪い癖だと思います。

だから、僭越かつ微力ながら、私が取りあげました。


◆本物のバレエって素晴らしいです。

私は、音楽は子供の頃から興味があり、好きでしたが、バレエには(バレエの音楽は別として)全然興味がありませんでした。

バレエに接したのは、ロンドン駐在時です。キザなようですが、本当なので仕方がない。あっちだと何かそういうものも見てみよう、

という気持ちになるし、簡単にロイヤル・バレエのチケットが入手出来(もちろん、買うのです)、劇場へ行くのも簡単なんです。

コッペリアとか、ジゼル、とか白鳥の湖とかいろいろ見ましたけど、

ちょうどかの有名な熊川哲也氏や吉田都氏が、ロイヤルバレエのプリンシパルとして活躍している時期でした。

訓練された人間の身体の動きの美しさ、に感動しました。


◆チャイコフスキーのバレエは、御存知のとおり、音楽だけでも楽しめます。聴いて下さい。

チャンスがあったら、是非バレエも(出来れば古典から見た方が良いですね。前衛的なのじゃなくて。)ご覧になることをお薦めします。

しかし、日本では、あまり簡単には見られないので(東京は有利ですけど)、音楽だけでもお薦めします。

記事によれば、中学生が見たのは、チャイコフスキーの三大バレエのひとつ、白鳥の湖ですね。

聴いていただきます。



第二幕あまりにも有名な「情景」です。





最初のオーボエが吹く旋律は一度聴いたら忘れられませんね。

次も第二幕「小さな白鳥たちの踊り」です。




可愛い音楽ですが、四羽の白鳥が踊るところ、あれ、1人でも間違えたら大変でしょうね。

次は、トランペットとほぼ同じ形をしているのですが、トランペットよりも柔らかい音を出すコルネットがソロで活躍する、

「ナポリの踊り」





上手いですね。イタリアはナポリの、青い空、白い雲、眩しい陽の光が目に浮かぶようではありませんか。

このCD、後で紹介しますが、アメリカのミネソタ管弦楽団の演奏です。コルネットを吹いているのは、

チャーリー・シュレイターという、後にボストン交響楽団の首席トランペットになるひとです。

ボストン交響楽団といえば、長いこと小澤征爾さんが音楽監督だったオーケストラです。

話が逸れました。

最後、第三幕の「ウェディング・ダンス」。





華やかな宴が目に浮かぶようです。

良いでしょう?「くるみ割り人形」と「白鳥の湖」のダイジェストが収められたこのCDなんですが、

レナード・スラットキンというアメリカの指揮者。後にセントルイス交響楽団と多くのレコーディングをしましたが、

その前。1981年にミネソタ管弦楽団と録れたものです。27年前のCDなので中古しかないんで、恐縮ですが、

輸入盤の方がまだ安い。Nutcracker & Swan Lake Suite

中古でもこれだけ出回っていて高い、ということは、欲しい人が多いのでしょうね。国内盤だと3,800円もする。

一応載せておきますか? チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」・「白鳥の湖」スラットキン/ミネソタo.です。

くるみ割り人形もいいですよ。スラットキンという人、変に奇を衒ったことをせず、その音楽の魅力を引き出していると思います。

と言うわけで長くなりましたが、この辺で失礼します。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

2008.07.02

「日経平均、43年ぶり10日連続の下落…買い戻す勢いなく」←単純化して述べるなら、サブプライム問題と原油高が原因です。

◆記事:日経平均、43年ぶり10日連続の下落…買い戻す勢いなく(7月2日15時15分配信 読売新聞)

2日の東京株式市場はほぼ全面安の展開となり、日経平均株価(225種)は43年4か月ぶりに10営業日連続で下落した。

原油高などの影響で日本経済の先行き不安が強まり、市場に買い戻す勢いがないためだ。

2日の日経平均は前日比176円83銭安の1万3286円37銭となり、10日間の下げ幅は1166円になった。

株式相場は通常なら、株価が下落しても、割安感が出て数日以内に買い戻しが入る。10日も下がり続けるのは、

1990年代のバブル崩壊や、昨年の米低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」問題による混乱時にもなかった異常な現象だ。

今回は7円安が2度あるなど、じりじりと値を下げている。ニューヨーク市場で原油相場が1バレル=140ドル台に突入する一方、

為替相場は円高基調で推移しており、日本経済の閉塞(へいそく)感が市場で徐々に広がっていることが背景にある。

43年前は、「オリンピック景気」と「いざなぎ景気」に挟まれた「(昭和)40年不況」と呼ばれた時期で、

経営危機に陥った山一証券に「日銀特融」が行われるなど、経済情勢は暗かった。

足元の景気も後退懸念が強まっており、株価の下落は危険信号と言えそうだ。


◆コメント:状況が変化していないから、経済の実体が悪化し続けるのは、ある意味当然なのだが・・・。

確かにこれほど、株価が下がり続けるのを見たことがない。

記事にも書かれているとおり、下げが続けば「値頃感」からの買いが出るのが普通である。

出てはいるのだが、終値が、前日の終値よりも低いと「続落(ぞくらく)」という。10日続落は不気味だ。

原因を単純化すれば、アメリカの低所得者向けの住宅ローン、「サブプライムローン」が不良債権化していること。

住宅ローンを借りているアメリカの低所得者層は、所得水準に鑑み分不相応な住宅を購入していた。

住宅価格が上がり続けている間は、返せなくなったら、家を売れば返せますよ。と言われてローンを借りたのだが、

アメリカでバブルがはじけて住宅価格が下がっているため、それが不可能になった。

借りているカネを返すために、アメリカの家計は消費を減らすであろう。

すると、アメリカの景気が悪化する。アメリカは世界最大の消費国だから、ここで、モノやサービスが売れなくなると、

例えば日本の自動車も売れなくなる。日本ばかりではない。世界の経済が影響を受ける。

この為日本の輸出関連株を中心に株が売られる状況が続くだろう。


もう一つは、世界の投資家のカネを集めて株や、債権や、商品市場で運用するファンド、と呼ばれる連中が、投機の対象として、

原油価格を吊り上げている。このため、日本よりは安いけれど、アメリカでも原油価格が高騰している。

すると、車社会のアメリカ人がクルマに乗らなくなる。ガソリンが売れない。クルマを買い替える人も減る。

原油高がサブプライムローン問題にとどめを刺すように、米国経済にブレーキをかけている。


◆スタグフレーションの可能性

スタグフレーションというのは、物価は上昇しているのに、景気が後退している状態です。

普通、物価が上昇しているときは、経済活動も拡大しているのです。

しかし、今の日本では、先日、「27日(金)に発表された経済指標は、悪いですね。景気後退ギリギリです。」

で書いたように、家計は消費を抑制していると同時に、原油高・原材料高が原因で消費者物価指数は8ヶ月連続して上昇している。

物価が上昇するのはインフレーションといいますね。スタグフレーションとはstagnation(停滞)という言葉とインフレーションの合成語です。

日本はこれに入りつつある。景気は後退している。企業は儲からない、給料は増えないのに、物価は上がる。

当然、生活は厳しくなります。

今日、驚いたのは、この43年ぶりの「10日連続の株価続落」に対して政府が何にも緊急声明を出さなかったことです。

声明を発表すれば株価が戻る、という訳ではありませんが、政府の危機感の無さが端的に表れています。

7月7日からの洞爺湖サミットで、それどころじゃないのでしょうが、この福田政権というのは、本当に無策ですね。

前の安倍政権の時には、教育基本法や国民投票法案を強行採決する、などの暴挙が目立ちました。

いわば、「何をしたらいけないのか、分かっていない政権」でした。

皮肉なことに今の福田政権は「何をしたらいいのか分からない政権」のようです。

株価はまだまだ、下がるかもしれません。小泉政権のときには7,000円台にまで下がったことがあるのをお忘れなく。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「富士山で山開き 気温3度、300人がご来光仰ぐ」←「富士山って伝説上の山ですよ」と言われて驚いたことがあります。

◆記事:富士山で山開き 気温3度、300人がご来光仰ぐ(朝日新聞)(2008年7月1日13時51分)

富士山(標高3776メートル)が1日、山開きをした。平日にもかかわらず山頂は約300人の登山客でにぎわい、ご来光を仰いだ。

山梨県側の吉田口登山道では未明、7、8合目にある山小屋を登山客たちが次々と出発。ヘッドライトの明かりを頼りに山頂を目指した。

午前4時半、気温は3度。闇に包まれた空が、少しずつ白色に染まっていく。

眼下に広がる雲海から太陽が現れると、「ばんざーい」と大きな歓声が上がった。


◆コメント:東京近郊からは富士山って遠くないのですがね。

東京や埼玉、栃木、長野、神奈川などには、富士見町とか、富士見市、とかいう名前の市町村が沢山ある。

東京だと、特に冬の朝、寒いけれど空気が澄んだときには極めてよく見える。特別の場所に行かなくても、

建物の4階か5階ぐらいから(無論方角によるが)簡単に富士山が見える。JR中央線からも見える。

朝は山頂の雪が眩しく、夕方は富士山がシルエットになって見える。大変美しい。


ところが、会社の同僚で関西出身の人から、

「関西(以西)の人間にとっては富士山って、結構『伝説上の山』ですよ」

と言われて、びっくりしたことがある。

「伝説上」は無論冗談だけれど、富士山の存在は知っているし、テレビで見たこともあるだろうし、新幹線や飛行機で上京するときに、

富士山を見たことはあるが、年中見られるものではない。ましてや行ったことがある人は少ない、ということだ。

なるほど。当然のことながら、生まれ育った場所によって、こういう感覚の違いがあるんだ、と納得した。


◆富士山に登ったこと、ありますか?

私は、半分イエスである。登ったことはあるが、山頂まで登ったことはない。クルマで五合目まで行ったきりである。

それまでも何度も行ったことはあったが、関西出身で、また関西に戻るかも知れない会社の同僚を、

あるとき週末に自分のクルマで連れて行ったことがある。

東京から富士山に行こうと思ったら、中央自動車道を使う。

松任谷由実さんが「荒井由美」さんだったころ「中央フリーウェイ」という歌を作りましたね。

余程気に入ったのでしょうね。MIDIですが、こちらで、歌詞をみてメロディを聴けます

調布インターで中央道にのって、大月の先で分岐しているから、河口湖線に入る。河口湖料金所は富士のすぐ麓にある。

因みに私の自宅からここまでちょうど100kmである。高速が渋滞していなければ1時間半ぐらいである。

そこから、クルマで富士山を登る。「富士スバルライン」という。結構くねくねしていますけどね。まあ、

気をつければ誰でも走れます。

30分かかるかな。5合目でも眺めが良い。雲が下に見える。後で紹介する小学唱歌の通りである。

登山の経験の無い人は、これぐらいにしておいた方がいいですよ。

富士山の山頂まで登るのは本当に大変だし、岩肌がゴツゴツしていて危ない。

昔、落石事故で大勢亡くなったことがあったでしょう。「石」なんてものじゃなくて、直径1メートルぐらいの岩の直撃を受けて

亡くなった方もいた。落石が無くても、山に慣れていない人が滑落したり、意外に事故が多い。

山登りというのは、本当はかなり危険なものだから、若い頃から慣れ親しんでいる人でも十分準備する必要があるし、

慣れていない人はいきなり富士山なんてとても無理だから、もうちょっと低い山で練習してから。又は、慣れている人に

付き添ってもらった方が良い。


それは、それとして、「伝説上の山」富士山にまさか登ることが出来ると思っていなかった、関西出身の同僚は、

クルマで五合目まで登っただけでも、大層感激してくれて、私も嬉しかった。

富士山というのは、何か神秘的な力があるように、私は勝手に思っている。たとえ五合目までであっても、

心が浄化されるような気がするのである。


◆「富士は日本一の山」

故・岩城宏之さんは、指揮者になってから年中世界中を飛び回り、何ヶ月か一度、日本に帰ってきていたが、

飛行機が日本の領空に入ると、富士山が見えようが見えまいが、頭の中で、

「ふーじは、にっぽんいーちーのーやまー」

という小学唱歌が頭の中でエンドレステープのように鳴り続け、思わず涙ぐみそうになるのだ、と書いていた。

外国に長くいると、こういう歌に涙腺を刺激されるのは分かる気がする。

本当の人間が歌ったCDは私は持っていない。あるとしても、あの昔の子供の合唱団みたいなのはちょっと・・・

と思っていたら、すごい方がいらっしゃった。ヤマハのVocaloid(ボーカロイド)というソフトがある。

歌詞と音符を入力すると、歌になるのだが、なかなか、この人工音声がバカにならない。

Vocaloidを用いてすごい数の歌を入力した方がおられる。

山本良久の動画・音楽(歌声[vocal]入りの童謡、唱歌、民謡、外国曲など)である。

タイトルから分かるように唱歌だけではないが、何と現在386曲あるという。

実は今年の元旦の記事で「一月一日」を使わせて頂いた。

今日は、話題にぴったりの「富士山」をお聴き下さい。「一月一日」は女性の声ですが、今日は男性のやや甘い感じの声です。
1.

あたまを雲の上に出し

四方の山を見おろして

かみなりさまを下に聞く

富士は日本一の山



2.

青空高くそびえ立ち

からだに雪の着物着て

霞のすそを遠くひく

富士は日本一の山


実に真っ直ぐな良い歌だな、と思います。

それでは、失礼致します。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

« 2008年6月 | トップページ | 2008年8月 »