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2008年8月

2008.08.31

「<音コン>14人が第2予選へ ホルン部門」←「毎コン」の季節ですねえ。

◆記事:<音コン>14人が第2予選へ ホルン部門(8月31日18時56分配信 毎日新聞)

第77回日本音楽コンクール(毎日新聞社、NHK共催、特別協賛・三井物産)ホルン部門の第1予選が

30、31の両日、東京都文京区のトッパンホールで行われた。

応募の137人が課題のモーツァルトの協奏曲第4番を競演、西條貴人、竹村淳司ら11氏による審査の結果、

14人が第2予選へ進んだ。第2予選は1日、同ホールで行われる。

第1予選通過者は次の通り(演奏順、敬称略)。

村中美菜(武蔵野音大卒)、北山順子(同)、伴野涼介(東京芸大大学院修了)、中村一男(愛知県立芸大卒)、

安土真弓(東京芸大卒)、浜地宗(東京芸大)、永武靖子(京都市立芸大大学院修了)、日橋辰朗(東京音大)、

池田智美(愛知県立芸大卒)、余村亮太(東京芸大)、金沢未央(東京音大卒)、石川善男(東京音大卒)、

高橋将純(チューリヒ芸大)、根本めぐみ(東京芸大)(注:太文字は引用者による。)


◆コメント:「毎コン」の季節になりましたねえ。

「音コン」と書いてありますが、音楽関係者は皆、今でも「毎コン」といいます。毎日新聞が始めたコンクールだからです。

昔は「毎日音楽コンクール」という名称でした。だから、「毎コン」。今年で77回目。


毎コンのことは随分何度も書いたなあ。ココログよりも、「エンピツ」の方が検索しやすく、一覧性があるので、

自分の日記を「毎コン」で検索しました。その結果です

要するに日本で最も権威のあるクラシック音楽のコンクールです。

「毎コンに出る」というだけで、大変な覚悟が必要となります、というようなことが、

上で検索した記事に、繰り返し書いてあります。

各部門の課題曲、日程、歴代各部門入賞者などは、毎コン公式サイトに詳細があります。


◆昨日(30日)、今日がホルン部門第1予選でした。137名が演奏し、第2予選へ進めたのはわずか14人。

演奏部門は、いつもこんな状態です。

因みに今年のホルン部門の要項です。

ヴァイオリン部門、ピアノ部門だと、応募者が多いからもっと狭き門になる。

第1予選を通過するだけで、これほど大変なのですから、第2予選を通過して、本選に残り、

さらに入賞する、というのは大変な名誉です。


コンクールを受けなければ、プロの音楽家として通用しないということは無いのですが、

かなりのひとが敢えて、自分にプレッシャーを与え、緊張する舞台で自分の実力を発揮できるか。

また、それが人々(審査員だけではなく、最近では本選で一般聴衆が投票する、「聴衆賞」というのがあります)、

つまり、お客さんに喜んで貰える演奏が出来るかどうか、に挑戦します。

毎コンは、音楽を一生の道として選んだ人々にとっては、腕を磨く良い機会なのでしょう。

人を楽しませる、喜ばせる、感動させる。大変な仕事ですね。


◆ホルン部門、第1予選課題曲を、「ホルンの神様」の演奏でお聴き下さい。

今年のホルン部門、第1予選の課題曲はモーツァルトホルン協奏曲第4番第1楽章でした。

録音が半世紀以上前で、音質は良くありませんが、この曲を、カラヤン=フィルハーモニア管弦楽団の伴奏で

ホルンの神様、デニスブレインが吹いた録音があります。気のせいでしょうか、この盤は「レコード」の頃の方が、

音質が良かったように思います。CD化されたのは、どうも音が曇ったようで、今ひとつなのですが、

「再生音」の奥にあるデニス・ブレインのホルンの音。完璧なテクニックを聴いて下さい。

本当に奇跡的です。不世出の名手だと思います。


モーツァルト作曲。ホルン協奏曲第4番、変ホ長調、K.495より第一楽章です。





全然、間違えそうにならないでしょ?危なっかしいところが全くない。

これほど完璧にホルンの音をコントロール出来る人は、デニス・ブレイン以外にいないのではないかと思います。

それでは。また。

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レンタルサーバに保存した音楽ファイルへのリンクを試す。成功。

◆テストです。成功しました。

ジャーマン・ブラスによるBWV972第一楽章




第三楽章





上手くいったようです。

(お馴染みの奴ですが、あくまでも、テストなので、ご容赦)。


我、テストに成功セリ。

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サバリッシュ「管弦楽名曲集2」全曲アップロード。アップロード出来なくなる前に。

◆ウォルフガング・サバリッシュ指揮:バイエルン国立歌劇場管弦楽団による超ポピュラー名曲集

サバリッシュ氏は私が小学生のころから、「サバリッシュ先生」と呼び、世界で最も尊敬する指揮者です。

N響を数年前に指揮したのが最後ですが、全盛期からは想像も出来ないほど弱っておられて、涙がでました。

そのサヴァリッシュ先生が、20年前、手兵のバイエルン国立歌劇場管弦楽団と演奏した、

サヴァリッシュ先生にしては非常に珍しい、アンコール・ピースみたいなのばかりを集めたCDを出しました。


管弦楽名曲集1、2ですが、今日は管弦楽名曲集2

を(こっちの方が面白いので)全曲アップします。

間もなく、ココログでは1MB以上のファイルをアップロード出来なくなりますからね。

レンタルサーバサービスを使用し、そこにリンクを貼れば、今まで通り上手く行くはずですが、

私は、そういうの、分からないんで(PCとかネットに詳しい者が身の回りに一人もいないのです)

上手く行くとは限らない。


◆以前、このアルバムの一部をお聴かせしたのですが、名演にも関わらず、何の反響もなかったのです。

もっとも、その日はニュース解説記事の後に載せたのがいけなかったのかも知れませんが、

こちらの予想に反して、見事に何の反響もなくてがっかりしたのを覚えています。

天下の名指揮者と名オーケストラが楽しい曲を沢山聴かせてくれます。

一枚、丸ごと載せます(←半ば、ヤケクソ)


スッペ「軽騎兵」序曲。説明要りませんね。





小学生のころから、何万回聴いたか分かりません。「クラシック通」はきっと馬鹿にするでしょうけど。

スッペ「詩人と農夫」序曲

曲前半は、長いチェロのソロがある。そこで退屈だと思わないで我慢して聴いて下さい。

躍動する音楽が控えています。





エロール、歌劇「ザンパ」序曲。楽しいよ。





この曲は昔、NHK・FMの何とか言うクラシック番組のオープニングだかエンディングに使われていたのを、

思い出します(この話が通じる人、私と同年配で、かなりのクラシック好きだね)。

スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲。曲が始まってすぐに弦楽器によるフーガがあります。

だんだん、楽器が増えて行く。最後、コントラバス、このテンポで本当にちゃんと弾いているのかしら。

ある音を強調する、スフォルツァンド、という指定が随所にあり、大変印象的な効果をあげています。





フェラーリ:「マドンナの宝石」間奏曲。とにかくきれい。

この曲を、サヴァリッシュ先生がN響で演奏したことがあります。その棒(の動き)のきれいだったこと。

音楽が見えるようでした。懐かしい。





オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」序曲。これも説明不要。最後の部分は皆さん聞いたことあるだろうけど、

一曲丸ごと聴いた人、あんまりいないでしょ?(クラシック好き以外の人に向かって書いています)。





途中、コンサートマスターのソロ、きれいですよね。

ベルリオーズ:劇的音楽「ファウストの劫罰」より「ハンガリー行進曲」。「ラコッツィ行進曲」とも言います。

途中、突然破壊的に咆哮するトロンボーンが極めて印象的です。





最後、19世紀のフランスの作曲家、シャブリエという人の「狂詩曲 スペイン」





二拍子に聞こえるけど、実は速い三拍子の曲なのです。面白いです。

お楽しみ頂けたでしょうか。絶対エンピツ投票ボタン押して下さいね。

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2008.08.30

ココログへの抗議(アップロード1ファイルあたりの最大容量変更について)

◆ココログ:「お問い合わせフォーム」から送った抗議文

どう考えても納得できないので、抗議文を送りました。その内容は以下の通り。

アップロード1ファイルあたりの最大容量変更について

連続した投稿、ご容赦のほど。

1ファイルあたりの最大容量の制限につき、

お知らせココログ: 2008年8月 バックナンバー
を改めて読みました。

その中で、
「podcast配信などをされているお客様におかれましてはご不便をおかけしてしまう可能性がございますが、
何卒ご理解いただけますようお願いいたします。」

という記述があります。

「ココセレブ」(引用者注:芸能人・有名人のブログ)でpodcastしている人がいますね。例えば、

こむぞう1154回は、ファイルサイズが39.4MBです。

これらの人々にはサイズ制限はかかるのでしょうか?

彼らにも同様のサイズ制限を課するか、或いは一般人でも「普通に」ファイルアップロードしている人

(良心的使用者)の1ファイルあたり最大容量をせめて10MB(例えば、です)にする、ということでなければ、

ココプラス・プロで料金をきちんと支払っている我々にとって不公平ではないかと思います。


ご再考を要望いたします。

ココログにとって、芸能人・有名人のブログがあることは、宣伝効果がありますから、優遇することぐらい、

承知しています。彼らは多分無料でブログを使っている、又は(憶測ですが)報酬を得ている。

私はココログ・プラスという料金コースで毎月きちんと料金を支払っている。カネを支払っていて、

普通にファイルをアップロードしている人間が、1ファイルサイズ制限を受けるのは、理不尽である。

世の中この手の理不尽だらけであることは、百も承知。しかし、書きました。

因みに昨日アップした、「オンブラ・マイ・フ」のファイルサイズは、2779.3KB

「G線上のアリア」は、3731.4KBです。

いずれも、新しい、1ファイル当たり最大容量制限、1MBを超えるので、この程度の曲も

アップできなくなります(これまでアップしたファイルは削除されませんが)。

転送速度は今まで128bpsでしたが、半分の64bpsにしても、1MBは超えてしまうのです。

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昨日の続報/【差替(太文字部分)】残念なお知らせ。ココログの仕様変更により、新しい音楽をお聴きいただけなくなります(当面)。

◆昨日は私事で失礼をしました。大事には至りませんでした。お見舞いありがとうございました。

昨日、夜中に家人が急に腹部の痛みを訴えた、という話を書きました。

産婦人科系疾患の関係の痛みかと思いましたが、本人によりますと、29日(金)、

医師の診察を受けたところ、消化器系の痛みであることが分かりました。

本人が診断名を確認してこなかったので、確かなことは書けませんが急性の腸炎のようなものらしいです。

お見舞いのコメントを頂戴した方にまだお礼を申し上げておりません非礼をお詫びいたします。

必ずレスを書かせていただきますので、もう少しだけご猶予を頂ければ幸いです


◆悪いことは重なるのですね。ココログの利用規則変更により、新しい曲をお聴きいただけなくなります。

今まで、ココログのファイル置き場に音楽ファイル(MP3)をアップロードして、

少しでも多くのかたにクラシックに親しんでいただければと思ってやってまいりましたが、

ココログからのお知らせの8月25日付によりますと、

アップロード1ファイルあたりの最大容量変更について

ココログをご利用いただきありがとうございます。

先日本ブログにてお知らせいたしましたが、2008年9月2日(火)に

ココログベーシック/プラス/プロのバージョンアップを目的としたメンテナンスを実施いたします。

今回のバージョンアップでは幾つかの機能が修正・追加されますが、

アップロード時の「1ファイルあたりの最大容量」につきまして、以下のように変更されます。

---------------------------------------

【現状】 40MB

【9/2メンテナンス以降】 1MB

とのことです。私の音楽ファイルで1MBにおさまるものはありません。

これからは、アップロード出来なくなります。

ただ、別料金を払って、レンタルサーバサービスを使用すれば、

何とかなるようですが、どうも、やったことがないので上手く行くか分かりません。

そして、今までにアップロードしたファイルは削除されないようですので、これら(200曲ぐらいあります)は、

引き続き、お聴きいただけるはず。クラシックは何度も聞くものですから、暫くはこれにてご辛抱下さい。

レンタルサーバサービスというのは、要するにブログとは別にホームページを持つようなものですよね?

ホームページを構築しないと、ファイルサーバを利用できないのでしょうか。

別にレンタル・ファイルサーバを使うという手段があるのでしょうか?

ちょっと検索したら、結構費用がかかるようなのですが、上手い方法があるのでしょうか?

お知恵を拝借出来たら幸いです。


お恥ずかしい話ですが、私はインターネットの原理を根本的に理解していないので、

そういうことが、全く分からないのです。


大した話じゃないのですがね。昨日今日と悪い話が続いて疲れました。


ミロスラフ・ケイマルというトランペット奏者による、オンブラ・マイ・フです。





ジャーマン・ブラスによる、「G線上のアリア」です。





これ、ファイルサイズはオンブラ・マイ・フが約3MBで、G線上のアリアが約4MBですから、

9月2日以降、アップロード出来ないわけです。今まで、1ファイル最大容量が40MBだったのを、

いきなり40分の1にするのは、ちょっと乱暴じゃないかと思います。こういうのを、
「バージョンアップ」というのでしょうか。

すみません。最後は愚痴になってしまいました。

皆様、どうぞ良い週末をお過ごし下さい。

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2008.08.29

家人の体調が夜中に急変(?)したので、日記の更新は休みます。

◆少々、取り込みがありまして。

相方の体調が良くない。3週間も生理が遅れている。

今週初めに、近所の産婦人科の診察を受けたところ、生理不順は疲れの蓄積など

が原因で、間もなく生理になるだろうことが判明した。


ところが、その際に子宮筋腫が見つかった。子宮筋腫自体は珍しいものではない。

しかし、医師によると「これだけ大きい筋腫は珍しい」という。

出血や痛みなどの自覚症状が無かった為、生理不順で診察を受けなかったら、

発見されなかったであろう。

家内は私と同い年でもうすぐ48になる。この年齢、つまり閉経期に向かって、

女性の身体にはいろいろ、問題が起きることは承知しているので、私は特に狼狽しなかった。

ただ、今まで子宮癌検診を受けたことが無かったので、同時に受けた。

結果が出るのは2週間後(再来週の月曜)である。


いつも思うが、「検査の結果が出る」まで、何故何処の病院でも何科でも「2週間」なのだろう。

本当はもっと早く結果が分かっているケースもあるだろう。

そういうときには、異常があってもなくても、早く教えてくれないだろうか。

素人にとって、「結果が分からない二週間」は、精神的に拷問に等しい。

今夜、その家内が、急に腹部の強い痛みを訴えた。自力で歩けているから「激痛」というほどではない。

また、消化器系の痛みではない。

今まで、痛みなど無かった子宮筋腫が原因で、痛みが出ることがあるのだろうか。

とりあえず消炎鎮痛剤イブプロフェンを通常の倍量、飲ませた。


◆夜中に家族に病人が出るのは初めてではない。だが嫌なものだ。

面倒くさいからではない。

死んだ親父を思い出すのである。

父は晩年、恐らく血管が非常に脆くなっていたのであろう。

死ぬ五年ほどまえ、夜、鼻血が止まらなくなり、洗面器が一杯になるほど出血が続いたことがある。

こういう話をすると医師は大抵、

「いや、鼻血ってのはね。大量に見えますが唾液などが混じっているから実際は大したことないのですよ」

という。違う。明らかにものすごい鼻腔内出血だった。トイレで倒れた。

救急車で新宿の東京医科大学病院の救急に搬送された。

診察台に座った時、痙攣を起こした。恐らく脳梗塞の軽いものだったのだろう。

その時は命は助かったが、あの時の恐ろしさは忘れられない。

暫く無事だったが、1992年12月26日、父は脳梗塞を起こし、最初は近所の病院に搬送され、

後に慈恵医大病院に二ヶ月ほど入院した。最初は少し麻痺があったが、ほぼ元通りになった。

しかし、遂に、1993年8月下旬の真夜中、離れたマンションに住んでいた(既に私は結婚して子供がいた)私に、

母から電話があった。また倒れ、救急車で比較的近くの個人経営の総合病院に搬送されたという。

私は車を飛ばした。病院に到着したら、いきなり当直の脳外科の女医から、
「危ない状態です」

と言われた。ここでは治療が困難だからといって受け入れ先を探し、東京女子医科大学のICUに運ばれた。

こういう時の不安な気持ちは経験しないと分からない。私は朝まで一睡もしなかったが眠さを感じなかった。

折悪しく、私はその直前、ロンドン勤務の内示が出ていた。どうしようか迷ったが、父が行けといった。

後ろ髪を引かれる思いであった。数年後、父は再び脳出血を起こして他界した。私は死に目には遭えなかった。


家内はそんな重篤ではないが、要するに夜中の病人というと、親父を思い出すのだ。

だから、とても落ち着かない気持ちになる。加えて私はうつ病である。不安系のうつ病である。

下手をするとパニック発作を起こすから気をつけなければならない。

当分眠れそうにないが、天下国家を論じる気分にもなれない。

これほど、私事を並べるのは(最近ちょっと増えているが)稀なことなので、

ご勘弁いただきたい。

もしかすると、筋腫をオペで取るかも知れない、そうすると暫くバタバタする。

ただ、筋腫だけについてオペをやると決まったわけではない。ただし、検査の結果、

悪性肉腫(要するに、ガン)が見つかったら、間違いなくオペだから、そうなると、

ちょっと厄介だ。日記の更新が滞る日が増えるかも知れない。

まだ、検査結果が出ていないのに、このようにクヨクヨ考えるのは、私の性格である。

読者諸氏に、事情をご説明いたしたく、稿を上げた。今のところ(2008年08月29日(金)01時25分)、

痛みがおさまってきたのか、静かだ。

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2008.08.27

「超党派議員、法相に“大野病院事件”の控訴断念を要請」←「控訴反対」には賛成ですが、国会(立法府)が司法に介入してはいけません。

記事:超党派議員、法相に“大野病院事件”の控訴断念を要請(8月27日10時52分配信 読売新聞)

超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」の尾辻秀久会長(元厚労相)らが27日午前、保岡法相と法務省で会い、

福島県立大野病院で起きた医療事故で業務上過失致死罪などに問われた産婦人科医に無罪判決が出た裁判での控訴を断念するよう要請した。

議連は「事件後、ハイリスクな医療では刑事訴追される不安がまんえんし、産科空白地帯が急速に拡大した。

控訴がなされないようお願い申し上げる」とする要望書を法相に手渡した。保岡法相は「(控訴については)現場の判断に任せる」と述べた。


◆コメント:やたらと何でも医師を訴える風潮には私も反対ですが、この記事に書かれた事実は良くありません。

医療裁判がやたらと増えて、しかも被告人(医師側)が敗訴する判例が後を絶たない。

このため、医師になろうとしている学生が、外科、産婦人科、小児科など、訴えられるリスクの大きい、

しかし、医療上の需要としては大変大きい専門医を希望せず、比較的(比較的ですからね)「無難な」

眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、形成外科を経て美容形成外科などを希望する、というニュースは、随分と前から、

報道されている。


本当は、判決に関して評価を下すならば、起訴事実を丹念に調べ、専門家である医師の意見を聞いてから、

こういう記事を書かなければならないのだが、残念ながら、私にそこまでの余裕は無い。

甚だ安直ではあるが、ウィキペディアで、福島県立大野病院産科医逮捕事件の記述を読んでみた。

簡単に結論を出し過ぎかも知れないが、ウィキペディアの記事にもあるとおり、

本来、医療行為のもたらす結果を完全に予見することは不可能なのであるから、

産婦が死亡した事実は甚だ同情に値するものの、このような「結果論」で医師が告発されるようなことが続いたら、

確かに、産婦人科の医師になろうとする者が激減しても不思議はない。


従って、福島地方裁判所が8月20日に下した無罪判決は妥当であると思われる。


◆但し、国会議員は立法府の成員であるから、これが法相を訪ねて「控訴するな」というのは三権分立の大原則に抵触する。

だから、私は記事に書かれている、「超党派の『医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟』」が提出した

「要望書」(これも本当は中身を読んでみなければいけないのだが)と、意見の方向性が同一である。


しかしながら、「国会議員の連盟」は、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関(日本国憲法第41条)である「国会」、

即ち、立法府の成員である。

彼らが法相を訪れて要望書を提出したということは、本件担当検事に控訴を断念するように、法相から命じろ、と、

主張していることになる。

これは、近代国家の大原則、「三権分立」に抵触している。「立法府」が「司法府」の決断に圧力をかけていることになる。

繰り返すが、要望書の内容は、多分妥当なものであろう。

だが、民主主義においては手続き、原則を無視してはいけないのである。

控訴するかどうかは、司法自身の判断に委ねられるべきである。

これは少しも難しい話ではない。「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」は、

それぐらいのことが、分からないのだろうか。

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「<北極圏>凍土に大量炭素 溶解で温暖化懸念…米大の分析」←ロシアの永久凍土の下も同様です。

◆記事:<北極圏>凍土に大量炭素 溶解で温暖化懸念…米大の分析(8月25日2時0分配信 毎日新聞)

北米大陸の北極圏の凍土などの土壌に、全地球の大気中の6分の1に匹敵する膨大な量の炭素(約980億トン)

が存在しているとの分析を米アラスカ大などがまとめた。地球温暖化により凍土が溶解すれば、

炭素が二酸化炭素(CO2)やメタンになって放出される恐れがあり、温暖化を加速させることが懸念される。

24日付の英科学誌ネイチャージオサイエンス電子版に発表した。

米アラスカ州とカナダの139地点で、凍土を深さ1メートルまで掘削し土壌中に存在する炭素量を測定した。

炭素は低地や丘陵地の土壌で多く、がれきや山岳地では少なかった。

平均すると、土壌1平方メートル当たり約35キロの炭素が含まれていた。この数値を、北米大陸の北極圏全体に当てはめると、

炭素量は大気中に存在する炭素の約6分の1になるという。


◆コメント:ロシアの永久凍土の下にも大量のメタンガスが閉じこめられているが、北米北極圏は今まで調べなかったのか。

このニュースは、良い話ではないが、さほど驚かない。


ロシアの大地も永久凍土といって、半永久的に溶けない氷の塊だったのが、地球温暖化で溶け始めている。


シベリアの永久凍土の面積は日本の国土の25倍以上に及ぶ。その永久凍土の下には、凍土が形成された、

約3万年前に、この地域で発生した大量のメタンガスが閉じこめられている。


今は、CO2が「温室効果ガス」の代名詞になっているが、メタンガスの温室効果はCO2の20倍である。

ロシアの永久凍土が溶け、地中のメタンが吹き出せば、地球温暖化が加速することは明らかだったにも関わらず、

プーチンは京都議定書になかなか批准しなかった。私はその件については約5年前に書いた。

2003年10月11日(土) 「毛皮買う金節約できる」気候変動会議でプーチン氏失言 (この当時、ココログにはアカウントを持っていなかった)。

そして、2006年には、地球温暖化の進行でロシア・シベリア地方の湖の下に閉じ込められていたメタンが気泡になって上昇し、

大気中に大量に放出されていることを、米国とロシアの共同研究グループが突き止めた、というニュースが実際に伝えられているのだ。

2006年10月25日(水) 「地球温暖化悪循環に シベリア湖底のメタン大量放出」ココログはこちら)。


さらに恐ろしいことは、永久凍土に閉じこめられているものはメタンガスだけではなく、人類が遭遇したことのない、

3万年前の細菌やウイルスも含まれている、という事実である。

2005年02月24日(木) 「約3万年前の細菌が復活 アラスカの永久凍土で発見」ココログはこちら)。


これだけのことが分かっていたのに、北米北極圏の永久凍土については今まで調べていなかったのだろうか。

というか、調べたから分かったのだろうが、一体いつから、調べ始めたのだろうか。

世界のCO2排出量の5分の1はアメリカが出している。これは主に人間の活動によるものである。

それに加えて、アラスカからメタンが噴出した日には、いくら地球温暖化防止っていっても、間に合わないぞ。

今までに一体何度引用したか数え切れないが、今一度、1999年、UNEP(国連環境計画)がまとめた、

地球環境概況2000の中の恐ろしい一言を強調しよう。

GEO-2000: 概況と提言に極めて明瞭に記述されている。

温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり、

更に、京都議定書において合意された多くの目標は達成されないかもしれない。

何とか、永久凍土を溶かさないように出来ないのだろうか。

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2008.08.25

「北京パラリンピック」(9月6日~9月17日)があることを、お忘れなく。

◆人間、薄情なものでね。

昨日(2008年8月24日)、北京五輪は確かに閉幕した。

しかし、オリンピックが開催される年には、オリンピックと同じ都市でパラリンピックが開催されることを

忘れるべきではない。

オリンピックでは、マスコミも大衆も、やたらとメダル、メダルと騒ぐ。


そうですか。

それでは、日本が獲得したメダルの数を、前回アテネオリンピックと、アテネパラリンピックで比べてみましょう。

アテネオリンピック:金 16 銀 9 銅 12 合計 37

同 パラリンピック:金 17 銀 15 銅 20 合計 52

どうです?
パラリンピック選手諸君の奮闘ぶりはものすごかったのである。

中でも競泳の成田真由美選手は、金7、銅1を獲得して、アテネパラリンピックで、最多メダル獲得選手になった。

日本人が1人で、7個の金メダルを獲ったのだ。これを讃えなくして、貴方は日本人か!


◆ものすごい精神力を尊敬する。

成田真由美選手(1970~)は、中学生のとき横断性脊髄炎により、下半身が麻痺し、

以後、日常生活では車椅子を用いた生活を余儀なくしている。


私は、自分が成田選手と同じ運命を背負ったらどうなっただろう、と、想像してみた。

とてもダメだ。きっと、下半身不随にすっかり不貞腐れて、何事にも関心を失い、

家族を含む、周囲の人々に八つ当たりする、性格のねじ曲がった(今でもねじ曲がっているが、より一層)人間になった、

と思うのである。とてもじゃないが、足が動かないのに、水泳でオリンピックに出場する自分など、想像しなかっただろう。


しかしながら、成田真由美選手は、それを見事に実行したのである。

記録を出したことは、勿論偉大であるが、一見、絶望的に思える運命をはね返す、その精神力を心から尊敬する。

パラリンピックに出場する選手達は、そのような頑健な精神力を持った人々なのである。

無論、記録そのものは、「普通の」オリンピックとは比較にならぬ。

しかし、そんなことは問題ではないのである。


世の中にはひどい人がいる。

私はある時、駅のエスカレーターを車椅子を持ち上げるために使用している現場を通りかかった男性が、

「身体が動かない奴が、うろちょろするんじゃねえよ!」

と、「お前はそれでも人間か!」と言いたくなるような言葉を吐き捨てて去っていったのを目撃したことがある。

人間は誠に残酷な動物である。

パラリンピック出場選手の中には、そうした経験をしてしまった人も多かろう。

普段は、何となく「肩身の狭い」思いで暮らしている人もいるであろう。


だからこそ、パラリンピックは彼らにとって、健常者より一層晴れがましい舞台となるだろう。

倫理感を持つ人間ならば、この催しを無視してはいけないのである。

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2008.08.24

「ガソリン平均170円台へ、9月に5か月ぶり値下げ」原油高は海外ファンドのディーリング(投機)の所為だったのだから・・。

◆記事:ガソリン平均170円台へ、9月に5か月ぶり値下げ(8月23日3時2分配信 読売新聞)

石油元売り最大手の新日本石油は22日、原油価格の急落などを受けて、

ガソリンの卸価格を9月1日から大幅に値下げする方針を明らかにした。

元売り各社も追随する見通しだ。ガソリン卸価格の値下げは、ガソリン税などの暫定税率が一時的に失効した4月以来5か月ぶり。

この結果、18日現在1リットル=183・2円だったレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)が

9月から170円台へ値下がりするのは確実な情勢だ。

新日石が価格引き下げに踏み切るのは、原油調達コストが9月には8月より1リットル当たり10円程度下がる見通しとなっているためだ。

米テキサス産軽質油(WTI)の取引価格は、7月の平均が1バレル=約133ドルだったが、8月1~21日には約117ドルまで下落した。


◆コメント:原油を投機の対象とするファンドに対する国際的法的規制が必要である。

原油高の原因は油田が枯渇したのでも、産油国が生産量を減らしたわけでもない。

世界の「ファンド」と呼ばれる連中が原油でディーリング(投機)を行っていたことに由来する。


買い続けていれば、やがて買い手がなくなり、そうすれば売って利食うしかない。

だから、いずれ原油価格が下がることは分かってはいたものの、世界のほんの一握りの人間達の私欲の為に、

世界中の人々の生活が翻弄される、という事態は、いくら自由経済・市場経済の世の中といっても、理不尽である。

ディーリング自体は違法行為ではないが、投機の対象とその社会的影響を考えずに、

自分だけ儲かれば良い、と考える連中が、今の状況を招いている。

今は原油価格は下がっているが、一旦、利食いが済んだら、民間・政府系ファンドは、

また、新たに原油を買い始めるかも知れないのである。


米下院では、このような投機的な動きを規制する法的手段を検討していたが、アメリカだけやってもダメで、

アメリカの市場に規制が敷かれても、東京市場においても原油取引は行われているので、

ファンドは、じゃ、規制の無いところ(東京を含む多数の市場)でディーリングをすればいい、と考えるであろう。

法的な規制をするのならば国際的な協調が必要となる。

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2008.08.23

行儀の悪い日本人が多いと思います。

◆「行儀が悪い」という言葉を聞かなくなりましたね。

「行儀」は元来仏教用語だが、普通は、「広辞苑」(第五版)によれば、

・立ち居ふるまいの作法。「―がよい」「―見習」

・行為。行状。

ということだ。この両方の意味において、日本人の「行儀」が悪くなっている。

私が子供の頃は、よく「行儀が悪い」ことを注意された。

うちの親は箸の上げ下げまでうるさくは無いのだが、今の人から見れば、多分、かなり細かいことを指摘された。

立ったままものを食べる。歩きながら(家の中である)ものを食べるのは、とんでもなく行儀の悪いことだった。

「あれは乞食のやることだ」と言われた。

よそのお宅を訪ねたら、ずっと正座しているのが(昔は畳だからね)のが、常識であった。

ドアを閉めるときに、「バタン」と大きな音を立てると、「丁寧に閉めるものだ」と注意された。

例を挙げればキリが無い。


今の日本の大人、特に「団塊の世代」は、こういう躾けが出来ていない。だから、子供の行儀も悪い。

「行儀」というか、ちょっとした「マナー」と言った方がしっくり来る例。

今週、泊まった焼津グランドホテルは問題がなかったが、数年前に、箱根プリンスに泊まった時。

朝食のバイキング。当然コーヒーの巨大なサーバーがある。消費が速いから、ホテル従業員は絶えず

気を配っていなければならないが、あそこはなっていない。私が並んでいたら、前のオジサンで空になってしまった。

コーヒーを絶やす、ホテル従業員の質も悪いがこれは行儀とはちょっと違う。

私が、ムッとしたのは、私の前で最後の一杯をカップに注いだオッサン。

私が後にいることを認識しているにも関わらず、無言で立ち去った。

こういうときは、「すみません、空になってしまいました」と、私に一言断り、そのオジサンが、

ホテル従業員を呼び、コーヒーサーバーにコーヒーを補充するよう命ずるのが「マナー」というものだ。

こういうことを書く以上、私はそういうことは、必ず実践している。

黙って立ち去るのは、マナーが出来ていないのである。

マナーの悪い大人が親なのだから、当然、そのガキどもも、行儀が悪い。


バイキングというのは、言うまでもなく、大きな容器に料理などが盛られている。

あれは、端からとるのが、マナーである。端とは、容器の縁に近いところから、という意味である。

ところが、最近見ていると、ガキが、いきなり真ん中から、ゴソッと料理をえぐるように取る。

取るのに使った、スプーンなどは、元の位置に戻すのが当然であるが、料理につっこんだままである。

誠に行儀が悪い。こういうことは一時が万事なのである。こういう行動を見ただけで、その人物が、

自分の事しか考えていない人間であることが分かる。品性の程度が分かる。


今年泊まった焼津グランドホテルは、従業員の方々のサービスは殆ど完璧だったが、宿泊客にとんでもないのがいた。

夕食もバイキング(スモーガスボード、というほどではありません)だったのだが、これはどうしても子供が多い。

それは勿論構わない。行儀が良ければ。


私の隣のテーブル。何処の田舎から来たのか知らないが、一族郎党で大騒ぎ。

単に談笑しているならば、多少声が大きくても我慢する。我慢できなかったのは、就学前か小学校低学年のガキ数人。

ウルサイだけではない。嬉しくてはしゃぐのはある程度やむを得ないとしても、なんと、床に寝っ転がったり、床の上で、

ゴロゴロ転がり廻るのだ。

食事中に床に手をつく。ましてや寝っ転がるなど、言語同断である。

日本人はこういうとき、皆、見て見ぬフリをするが、私は黙っていられないのである。

怒り心頭に発した私は、20代後半か30そこそこの親のところへ、ツカツカと歩み寄り、

「すみません。もう少し、お子さんを静かにさせていただけますか?」

と、やや怒気を含んだ声で、しかし丁寧に言った。

親は、私のことをあたかも宇宙人にでも遭遇したときのように、驚いて見ていた。小声で「すみません」といい、

一族郎党はそそくさとレストランを後にした。

こういうことは、言っても良いのである。公共の場所である。子供が暴れて、料理のトレイを持った大人にぶつかったら、

怪我はしなくても、相手にとても不愉快な思いをさせることになるではないか。

たったそれだけのことが、分からない。自分がしつけられないで育ったのだろう。

大方、「子供は元気があった方が良い」とでも思っているのであろう。


マナーがなっていない大人を見たり、子供を躾けられない親を見たら、「社会」が躾けることが肝要である。

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2008.08.22

ロシア管弦楽名曲集です。お薦めあり。

◆ロシアと言ったって、チャイコフスキーだけじゃないのですね。

今日はロシア音楽特集です。あまり堅苦しいのや、演奏時間が長いのは省いています。

ロシア音楽とは、を書き出したら、長くなりますので割愛します。ネットでいくらでも

調べられます。

まず、20世紀最大の作曲家のひとり、ショスタコービッチが革命記念日用に書かされた、

しかし、大変スリリングな名曲「祝典序曲」です(吹奏楽コンクールでもよく演ってますね(吹奏楽用に編曲したものを))。





はい、如何にも、党(ソ連共産党)に気に入られるようにかいてますね。

聴かなくてもいいですが、これを、ジャーマン・ブラスが演奏したのもよかったら聴いて下さい。





良くもまあ、これほどパラパラ吹けるものです。


次は、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」(元々バレエ音楽ですが、コンサート用に抜粋したのがあります。

その中から、「モンターギュー家とキャピュレット家」。コマーシャルなどでもしばしば使われますので、

御存知の方、多いと思います。「ロミオとジュリエット」は他の作曲家も音楽にしてますが、

プロコフィエフ「モンターギュー家とキャピュレット家」は一番、シェークスピア原作の悲劇的暗示を上手く表現していると思います。





次は、「熊ん蜂の飛行」です。

この曲は、あまりにも単独で、色々な楽器の独奏用に編曲されて演奏されますが、元来はリムスキー=コルサコフの歌劇、

「皇帝サルタンの物語」の中で演奏される、管弦楽曲です。お聴きになると分かりますが、弦楽器が速い音型を奏でるとフルートが

引き継ぎます。つまり、原曲では、ひとつの楽器があの速い曲を最初から最後まで弾いたり、吹いたりするわけではありません。

その替わり、バトンタッチの時に油断していると、すぐバレますから、奏者は緊張するだろうと思います。





独奏用編曲になれているので、新鮮な印象を受けますね。


5曲目はグラズノフという作曲家で、

日本では、クラシック・マニアはともかく一般には全然知られていませんが、優れた作品を残した作曲家です。

バレエ音楽で「四季」というのがあります。一幕ものですが、4つの場面に分かれています。

お聴き頂くのは、四場で演奏される曲です。いいですよ。なかなか。





最後です。これは皆さんよく御存知。ハチャトゥリアンの組曲「ガイーヌ」から「剣の舞」です。





景気いいですね(笑)。トロンボーンのグリッサンドがこれほど印象的な曲も珍しい。

金管やティンパニは気持ち良いでしょうけど、ずっと後打ちを弾いている弦楽器の人たちは大変です。

試しに、弦楽器に合わせて、小さく手拍子でずっと後打ちをやってみてください。だんだん分からなくなって、

前打ちになってしまうと思いますよ。

今日の曲は全て、ロシア名曲集 N・ヤルヴィ/SNO(スコティッシュ・ナショナル・オーケストラ)で、

お聴き頂けます。そんなに高くないですね。お薦めです。

それでは。

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2008.08.20

2日間のご無沙汰(?)でした。/「五輪シンクロ 息ぴったり天才と努力家…鈴木・原田組が銅」←痛快だね。おめでとう!

◆【はじめに】留守中、コメント下さった方々、ありがとうございました。

二泊三日で旅行に出かけまして、本日(20日)16時頃帰宅いたしました。

その間、ブログにコメントを下さった皆様、ご親切にありがとうございます。

勿論、レスを書きますが、少々ご猶予(時間的に)を頂ければ幸いです。

誠にご無礼しますが何卒、ご容赦のほど。


◆【帰還報告(?)】二泊三日で静岡県焼津市に行って参りました(8月20日 22:30記す)。

皆様、2日間、ご無沙汰(?)致しました。

静岡の焼津に行って参りました。

詳しくはおいおい書きますが、 毎度のことながら、私は旅行に行くまでは極度に面倒臭いのですが、

終えてみると、「行って良かった」という気持ちになります。 特に今年は、その気持ちが強いのです。

ここ数年は、旅行に行っても今ひとつ鬱々していたのですが、 今年は久しぶりに(「小旅行」ではありますが)旅行が

「気分転換」になった気がします。

薄皮を剥がすように快方に向かうのがうつ病だ、と言われているのですが、本当だと思います。



焼津は、言わずと知れた有名な漁港の街で、海の幸が美味しいのは勿論ですが、すぐ東隣の静岡市内には

久能山東照宮(日光東照宮よりこちらが先に建ったのです(ウィキペディアの解説公式サイト)と、

かの有名な登呂遺跡があります(今日の昼頃には登呂にいました)。

どちらも、以前から一度は見たいと思っていたのです。久能山東照宮は50年に一度の漆の塗り替えの最中ということで、

大変立派で美しい。


登呂遺跡は、後に吉野ヶ里遺跡とかが発掘されてから、やや、注目度が落ちましたが、

何しろ、日本で最初に大規模発掘調査が行われた、由緒ある(?)遺跡です。

私事ですが、私の母は昭和3年(1928年)生まれでして、歴史が好きで、東京女子大学(通称=トンジョ)の「国史科(日本史専攻)」

を出たのですが、学生時代、どういうツテか、この登呂遺跡の発掘調査に参加した、という経験を持っております。

その話を私は子どもの頃から何度も聞いていましたので、一度は行きたかったのですね。

今日は、念願が叶って良かったです。

ただ、単なる偶然でしょうか、静岡県が大変広い県ですが、私が行った焼津市・静岡市付近は、特に

昨日(火曜日)、今日と、暑かったですねー。いつも夏はあんなに暑いのでしょうか。

拙日記・ブログをいつも静岡から読んで下さっている方がいらっしゃることは承知しております。

出来ることなら、お会いしてお礼を申し上げたかったのですが、勿論、どこのどなたかまでは分かりませんので、

それは残念ながらできませんでした。

この場をお借りして、「お近くまで行かせて頂きました」ことをお伝え致します。

旅行の最中の発見など、折に触れてまた書きたいと思います。

ひとつだけ、最後に。焼津に行くなら、「焼津グランドホテル」をお薦めします。

従業員の皆さんの接客マナーが、抜群に丁寧でそつなく、素晴らしい。料理は美味しい。

部屋はリニューアルしたばかりできれい。窓から感動的に美しい海の風景を見ることが出来ました。

文句の付けようがありませんでした。


◆【ニュース】記事:<五輪シンクロ>息ぴったり天才と努力家…鈴木・原田組が銅(8月20日21時34分配信 毎日新聞)

【北京・長野宏美】天才と努力家。異なる個性が同調し一つになった。

シンクロナイズドスイミングは20日、デュエット決勝で鈴木絵美子(26)・原田早穂(25)組が銅メダルを手にした。

84年ロサンゼルス五輪から実施全種目でメダルを取り続ける「お家芸」。

今回は中国の台頭でメダルが危ぶまれたが、2人は使命感で逆境を乗り越えた。

2人は04年アテネ五輪のチームで銀メダルに輝く。デュエット銀メダルの立花美哉(33)・武田美保(31)両選手が引退し、

後継に指名された。「姉妹以上の仲」という鈴木・原田選手は「メダル死守は私たちの使命」と意気込んだ。

しかし、元日本代表コーチの井村雅代さん(58)が指導する中国が激しく追い上げ、

ライバルのロシアとスペインの背中も遠くなった。4月の五輪最終予選では中国の双子ペアの点も下回った。

鈴木選手は「がけっぷちというより、がけから落ちている」と悲壮感を漂わせた。

「やってやる」。以降、強い調子で声をかけ合うのが2人の日課になった。

北京での演技。金子さんから「思い切っていきなさい」と背中を押された。気負いはなかった。

2人の息がぴたりと合った。プールから上がると、原田選手は掲示板を見る前にこらえきれず涙を見せた。

拍手と歓声が勝利を知らせてくれた。「やったね」。鈴木選手が原田選手の肩を抱いた。原田選手は「よかった」と繰り返した。

表彰台で輝くメダルを掲げる2人。「後悔する演技は絶対にしたくなかった。私たちが今出せる力を出し切れた」と鈴木選手。

「メダルは取りたいけど、もうないものと思って、挑戦者としてここに乗り込んできた」と原田選手。

「支えてくれた人に恩返しできてよかった」。プールサイドを出る時、2人は背伸びをしてバンザイした。(注:太文字は引用者による)


◆コメント:これは痛快です。両選手に「おめでとう」中国の井村コーチに「ザマあみやがれ!」

アテネ五輪後、井村コーチがよりによって中国のコーチに就任する、 と聞いて我が耳を疑ってしまった。

正直いって

「この野郎!」

の気分だった。



北京五輪直前か、開始直後だったか井村「中国チーム」監督が日本の報道陣のインタビューに応じた。
「日本は、メダルを必ず獲れる『常勝国』と 思っているようですが、危ないんじゃないですか」

といい、 ニヤリと笑った。

今度は私は、
「こんちくしょう!」

と心の中で罵倒した(野卑な表現の連続はお許し頂きたい。 私の日記では、この程度の下品な語彙が頻出するのである)。

今日は、旅行からの帰りの車の中で、敢えてラジオなど聴かなかった (興奮のあまり運転に支障が出たら大変だから)。

帰宅後、テレビで演技を見て、結果を知って、はっきり言うと、
「おめでとう!立派です!」
という気持ちと同等若しくはそれ以上に、 (井村コーチに対して)
「ざまあみやがれ!」

の気分であった。 誠に痛快である。

鈴木選手、原田選手、見事な演技でした。ご苦労様でした。

おめでとうございます。

すさまじい練習に耐えた貴方達の精神力を尊敬します。

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2008.08.18

オリンピックのたびに思うこと。/明日から二日間留守にします。

◆【随想】オリンピックのたびに思うこと。

オリンピックという催しは、少なくとも日本人をある程度興奮させる特別な「運動会」である。

ひとつは、オリンピックとなると平素、全然関心を持っていないスポーツにも世間の関心が向く。

普段、少なくとも私は、柔道選手権や、レスリングや、水泳や、フェンシングの世界選手権で、

日本人の何という選手が、どれほどの記録を出し、何位になったか、全く意識にすら上らない。

オリンピックで「メダル」というから関心を持つのである。我ながら現金だと思う。


もう一つは、オリンピック選手の処遇に付いてである。

マスコミは、勝ちそうな選手を、オリンピック前からマークし、散々世間の関心を集めておきながら、

負けると、手のひらを返したように、何もいわなくなる。

負けた選手ばかりではない。金メダルを取った選手はオリンピックから数日間は、「時の人」になる。

しかし、何事も感動的な速さで忘れる日本人の特質を熟知しているマスコミは、暫く経つと、

「はい、ごくろうさんでした」

とばかりに、何も言わなくなる。

マスコミばかりではなく、日本の社会がそういう雰囲気である。

「メダル、メダル」と騒ぐが、それでは金メダルを取った選手が、その後どうなろうが、知ったことではない。

スポーツばかりやっていて、あんまり勉強もしていない選手が、普通にサラリーマンになるのは難しいだろう。

期待ばかりして、プレッシャーをかけているのだから、実績を上げた選手が、引退後も安心して生活できるような

仕組みを考えないと、スポーツ選手とて霞を食って生きていけるわけではないのだから、やっていられないだろう。

その辺り、日本は情がない。オリンピック選手にインタビューする、各テレビ局の女子アナウンサーの

故意に偽善的に興奮したような態度とか、歯の浮いたようなワイドショーのコメンテーターのセリフを聞く度にそう思う。

もう一度書くけれども、本当にメダルを「日本国として」獲りたいのであれば、少々極端だが、メダルを獲った選手は、一生、

食うのに困らないようにします、という制度にしないと駄目ですよ。

他人に大変なことを要求しておいて、それが実行されたのに、カネを払わない、というのは一番良くない。


◆今週、休暇で月、火、と留守にします。

やっと年に一度一週間の休暇が取れます。

私は怠惰な人間でして、本当は何処にも行きたくないのですが、

子供を何処か連れて行ってやらんと可愛そうかな、とも思いますので、

明日(18日)から二泊三日で出かけます。ノートパソコンなど無いので、

ブログは更新できません。悪しからず。

ベートーベンの交響曲第8番をアップしておきます。良かったら聴いて下さい。

「8番」に特に理由はありません。好きなのです。朝比奈隆=新日フィルです。

第一楽章。





第二楽章。ベートーベンのユーモアを味わって下さい。





第三楽章。トリオのホルンとクラリネットがきれいです。





第四楽章。このすさまじい三連符の連続は、プロでも難しいそうです。





それでは、暫く失礼します。

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2008.08.17

これと言って論ずるべきニュースがない。サマー・コンサートにしました。

◆13日ごろから本当にニュースが無いんです。

私はいつも情報を追いかける仕事をしているのですが、国内の政治・経済・社会に関しては、

どうしてもここで論じたい、というほどのニュースがありません。

お盆が終わった週明けから忙しくなるでしょうが、私は来週休暇を取ります。

つまり、年に一度、リラックス出来るときですので、そうさせていただきます。

18日、19日は旅行に行くので休載します。


◆【音楽】オリンピック:東京オリンピックファンファーレ、オリンピックマーチ

アクセス解析を見ると、オリンピック開催中の所為でしょうか、「東京オリンピックファンファーレ」で検索してくる人が実に多い。

これは、若い人が聴いたことがないのと、当時を覚えている年代の方が、懐かしくて、もう一度聴きたい、と言うことでしょうか。

東京オリンピックファンファーレです。陸上自衛隊中央音楽隊。





今聴いても、良いですね。次に東京オリンピックの開会式で演奏された、「オリンピック・マーチ」





1964年10月10日、快晴の国立競技場で演奏されました。日本人は皆、胸が熱くなったことでしょう。

これらは、スポーツ・マーチ・ベストで聴けます。


◆【音楽】イーストマン・ウィンド・アンサンブルによる「サーカス・マーチ」

次は、アメリカのイーストマン音楽学院という音楽学校の生徒による吹奏楽です。

イーストマン・ウィンド・アンサンブル。指揮は吹奏楽界の伝説、フレデリック・フェネルという人です。

これは、サーカス・マーチ集なんですが、決してバカには出来ません。大変優れた技術と合奏能力を披露してくれます。

音質良いですけど、私が生まれる前、1950年代の録音なんですよ。

まず、invictus(インヴィクタス)という曲。意味不明。英辞郎 on the Webで引いても乗っていない。

とにかくどうぞ。堂々たるトロンボーンの音。クラリネットの細かい動きがピタリと合って見事。





キビキビしていて、気持ち良い。実に見事。

サーカスマーチとはいえ、決して汚い音は出さない。無闇に吹きまくらない。互いに聴き合ってますね。

次。鞭と拍車(Whip And Spur)。





短いけど、印象的です。

イーストマンの最後。サーカスの蜂(The Circus Bee)。はじめは、コルネットが見事にパラパラ吹きますが、その後のトロンボーン。

見事なスライド・アクションが目に浮かぶようです。





はい、イーストマンのこれらの演奏は、Screamersで聴けます。


◆【音楽】暫くずっと我慢して載せなかった、ジャーマン・ブラス。

ジャーマン・ブラスと言ったら、これですね。バッハがヴィヴァルディのヴァイオリン・ソロコンチェルトを

チェンバロ独奏用に編曲したBWV972。それをジャーマン・ブラスのトランペット奏者、マティアス・ヘフス氏が編曲したもの。

第一楽章です。





最後の高いピッコロトランペット。あれがマティアス・ヘフス氏です。見事。

第二楽章です。





これ、DVD見るとびっくりします。主旋律、最初トランペットでそのあとをトロンボーンが引き継ぎますが、「バルブ・トロンボーン」なの。

スライドが付いてない、トランペットみたいなピストン・バルブのトロンボーンなのです。どうしてその楽器で吹くのか分からない・・・。

第三楽章です。マティアス・ヘフス氏の腕が鳴ります。





素晴らしい作品と編曲と演奏です。なかなかこうはいかない。これは、出来たらDVDでジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハ

を見て、聴いていただきたい。バッハが本当にそこにいたライプツィッヒのセント・トーマス教会で演奏してるんです。

DVD高い、と言う方は、ほぼ同じ曲が収録された、Bach In Brassをお薦めします。



さて、今の演奏をしたのと同じ団体=ジャーマン・ブラスが、ベスト・オブ・ジャーマン・ブラス「エッセンシャル」では後半で、

ラテン・ミュージック、ディキシーランド、ラグタイム、などを吹いてます。すごく楽しい。

その中から、バーボン・ストリート・パレードを聴いて下さい。





楽しいでしょ?こういうのが沢山収録されてますよ。

ジャーマン・ブラスの謂わば首席トランペット奏者兼編曲者のマティアス・ヘフス氏は、非常に卓越したトランペット奏者だと思います。

高度な技術と品の良い音楽性を兼ね備えた音楽家です。

このヘフス氏、ソロ・アルバムを出しました。Trumpet Acrobaticsです。とにかく上手い。

ヴァイオリンの神様、ヤシャ・ハイフェッツの十八番だった、「ホラ・スタッカート」をラッパで吹いています。

まあ、聴いて下さい。





この曲をトランペットでこれほどまでに吹いたのは、旧ソ連の故・チモフェイ・ドクシツェル以来、知りません。


◆【音楽】ラベック姉妹によるラグタイム集

ラグタイムというのは、ジャズの最も原初的な形態で、即興の余地はない、とされていますが、暢気で愉快です。

本来即興(アドリブ)は無いのですが、ラベック姉妹ってのは、やってますね。無茶苦茶上手い。パリ音楽院を一等賞で卒業してます。

姉妹とも。ベルリン・フィルがモーツァルトの二台のピアノの為の協奏曲を演るときにソリストに呼ばれてますし、

数年前、ベルリン・フィルの野外コンサート、ヴァルトヴューネにもソリストで呼ばれてました。

ベルリンフィルのソリストに「呼ばれる」というだけで、超一流の証です。

そのラベック姉妹がラグタイムばかり録れたCD、ラグタイム・ミュージック集はお薦め。

目の回るようなテクニック。

まず、"The Entertainer"。映画「スティング」で使われましたね。





ちょっと、びっくりしますでしょ?

もう一曲。メイプルリーフ・ラグ(Maple leaf rag)





はい。ジャズでも何でも、クラシックの基礎から勉強していないとこれほど上手くは弾けません。


◆【音楽】最後はオーケストラ。「管弦楽のためのラプソディ」

この曲は、1960年にN響が世界一周演奏旅行を行ったときにアンコール用に、演奏旅行の指揮者であり、

作曲家でもある外山雄三氏が、書かれた曲です。因みに世界一周のもう一人の指揮者は、故・岩城宏之さんでした。





これは、Naxosで都響が録れた演奏でして、日本管弦楽名曲集

ナクソスはご承知のとおり香港が本社で、日本へ「輸入している」わけですね。

ですからCDジャケットに中国語特有の文字が使われていますが、演奏は、都響です。

私が若い頃、NHKホールで岩城さんがN響でこの曲演奏したことがあったんですけど、

すごかったですねー。オーケストラの皆さんがノリにのって大変な熱演でした。

やたらと盛りだくさんと言われそうですが、まあ、天下国家を論じないんですから、

これぐらい載せないと駄目でしょう。良かったらエンピツに投票して下さい。

それでは、もう、皆さんお休みでしょうが、お休みなさい。

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2008.08.16

カール・ベームが語るモーツァルト/交響曲第41番「ジュピター」終楽章。

◆「カール・ベーム―心より心へ」(真鍋圭子著 共同通信社)という本があります。

昨日は、カール・ベーム、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が1977年に来日して演奏した「運命」の一部を聞いて頂きました。

この時よりずっと前からたびたび、カール・ベームを訪ねてインタビューをしたり、来日時には通訳をはじめとして、

色々ベームの世話をして、カール・ベームから全幅の信頼を委ねられていた真鍋圭子さんという音楽ジャーナリストがいらっしゃいます。

この方の著書、カール・ベーム―心より心へには、3回の来日時のエピソードを含めて、興味深い内容が綴られています。

1973年にミュンヘンで真鍋さんがカール・ベームにインタビューをしたのですが、その時にベームがモーツァルトについても語っていますので、

抜粋して引用させて頂きます(「ジュピター」終楽章の話もあります)。


◆インタビューより抜粋

真鍋:あるインタビューでベームさんは、「モーツァルトは場合によってはワーグナーよりもずっと把握しがたい」と言われましたが、

この点について、少し説明して頂けますか?

ベーム:まさに見かけの単純さゆえに難しいのです。ワグネリアンは、19世紀末の論争の時代から常に、「モーツァルトのあの永遠に繰り返される台本など、

全くどうしようもない代物だ」と攻撃してきました。確かにモーツァルトは同じ言葉を繰り返し使用しているが、それは表現を強めるために必要だからです。

しかし、よく見るとほとんどの場合、ダイナミックを異にしていて、最初に出てきた言葉の意味をより深める効果をあげているのです。

私がいつも云っていることですが、、モーツァルトは彼という人間の持つ全特質、全本性を音楽の中に100パーセント有効に書き表しています。

ただ、私にとってモーツァルトは決してセンチメンタルではありません。多くの人はモーツァルトをあまりにもセンチメンタルにしてしまう。(中略)

モーツァルトは絶対にこうではなかった。彼の書簡集を読んでみても分かりますが、彼はいつも陽気で、愛らしく、様々な事柄に情熱的に取組み、時には

非常に腹を立てることもあった。しかし、彼は、一度たりともセンチメンタルであったことはなかったのです。


◆インタビューより抜粋(続)「私にとってモーツァルトは、全世紀を通じて一番偉大な音楽の天才です。」

 私にとってモーツァルトは、全世紀を通じて一番偉大な音楽の天才です。

考えてもご覧なさい。譜面に書くことを禁じられていた難しい曲をシスティーナで一度だけ聴き、モーツァルトは家に帰って

すぐ譜面に書き付けています。こんなことは音楽家から見てもまったく想像を絶することです。

彼は友人の「君はいったい、どのように作曲するんだい?」という手紙の問いに答えて「作曲なんて君、簡単なことだよ。

ペンを持つ時間さえあればいい。頭の中で全部出来上がっているんだから、それを譜面に書き写せばいいだけのことなのさ」

といっています。この有り余る創作力!(中略)

私は近々ウィーンでモーツァルトの第一交響曲を演奏するつもりです。この曲は音楽会で演奏して成功するような曲ではないことは

当然のことですが、彼が七歳半の時に作曲したこの曲の中に、既に彼の創作理念の根源ともいえるものが含まれていることを、

私は人々に示したいのです。彼は七歳半で字はまともに書けなくとも楽譜は書けたんですよ。この第一交響曲の第二楽章は、

彼の最後の交響曲である「ジュピター」の最終楽章に出てくるんですよ!想像できますか?こんなことが!信じられないですよ。

どれ程の時間が経過しようとも、彼の理念は最初のところから流れ出ているのです。私にとってこれは、モーツァルトがこの世に誕生した時は

もう「完成していた」証明でもあります。(中略)

何処か上からの力というものを信じざるを得ないですね。信仰というのは「信じる」という点において私はどれも同じだと思うのですが、

私が「音楽の力」というものを信じるとしたら、そしてそれが何処かの高みからくるとするなら、私はモーツァルトはそこからの、

我々の路上への突然の啓示としか思えません。(後略)


◆「ジュピター」第四楽章(終楽章)です。聴くときには、難しいことを考えなくていいです。

延々とカール・ベーム氏の言葉を引用したのは、私がいくら「モーツァルトは天才だ」といっても、全然説得力がないけれど、

カール・ベームほどの大家が、このインタビュー当時、既に相当高齢になっているにも関わらず、モーツァルトに話が及んだら

これほど、情熱的にモーツァルトの偉大さを強調しているのを、ちょっと見ていただきたかったからです。

この本には、前述のとおり、晩年3回の来日時のベーム氏の様子などが詳細に描かれていて、大変興味深いのです。

ただ音楽を聴くときは、別に背景の知識とか必要ありません。ジュピター終楽章の素晴らしい構成力。

後世に比べたらオーケストラの規模は決して大きくないのに、音楽はとてつもなく大きく感じられます。

どうぞ。




如何ですか。お気に召したら幸いです。モーツァルトもカール・ベームも喜んでいることでしょう。

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2008.08.15

人は何故、感動すると涙がこぼれるのでしょう。14日はカール・ベーム(指揮者 1894~1981)の命日でした。

◆カール・ベーム(1894~1981)は最晩年に3回もウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と来日して下さいました。

このオーストリアの大指揮者は、世界一のオーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を率いて、最晩年、1975年、77年、80年に、

3回も来日して下さいました。

1975年の来日時、日本の聴衆があまりにも、名演奏に熱狂するので、ベーム氏はご令息の言葉を借りると、

「日本に恋をしてしまった」

そうです。75年、来日公演を終えてウィーンに戻ってからも、当分の間、日本の聴衆の熱心な音楽の聴き方にすっかり感じ入り、

明日にでもまた日本に行きたい、と言うほどだったそうです。

そのため、わずか二年後、1977年3月、再来日が実現しました。

私は、このときチケットなど買えません(高いし、とにかく瞬間的に完売になるのです)ので、FMの生放送で、これからお聴き頂く、

ベートーベンの交響曲第5番 ハ短調 作品67、「運命」を聴きました。それはもう、ラジオに食いつくようにして聴きました。

「運命」の終楽章は劇的です。ベートーベンの究極の作曲技術が駆使されていますが、彼の音楽に対する火のような情熱が、

胸を打ちます。とにかく聴いて頂きましょう。「運命」では第三楽章と終楽章は続けて演奏されますので、第三楽章の頭から、

聴いて頂きます。三楽章の途中からピアニッシモが続きますが、それは終楽章への高揚への道程です。





拍手はこの後10分ぐらい続くので、途中で切りました。

「運命」は作品自体があまりにも名曲なので、少々ヘタな演奏でも感動します。

しかし、カール・ベーム、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のこの演奏を聴いている間、

これほど勇壮な音楽なのに、私は知らないうちに涙をこぼしておりました。「あ、俺、泣いている」とびっくりしました。

音楽を聴いてあれほど、ハラハラと涙がこぼれ落ちたのはあれが最初でした。

この演奏は、少々高いけれど、DVDのカール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1977年日本公演

(他に、「田園」とアンコールの「序曲レオノーレ第3番」が収録されています)で見て、聴いて頂きたいと思います。

以前にもお薦めしましたが、約2年前なので再びお薦めします。

それにしても、人間は、感動すると、何故あれほど涙が出るのでしょう?

度々約束を反故にして申し訳ないけれども、これを聴いた後に、モーツァルト「ジュピター」の終楽章、というのは、

如何にも合わない、というか、ジュピターの終楽章はその楽章だけで大傑作なので、他の曲と一緒に載せない方が

良いと思いました。ご了承ください。明日、載せます。

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2008.08.14

「GDP、実質年2.4%減=4~6月期、7年ぶりマイナス幅-速報値」←これが、今日最も重要なニュースです。/「ジュピター」第3楽章。

◆記事:GDP、実質年2.4%減=4~6月期、7年ぶりマイナス幅-速報値(8月13日11時1分配信 時事通信)

内閣府が13日発表した2008年4~6月期の国内総生産(GDP)速報によると、

物価変動の影響を除いた実質GDPは前期比0.6%減(前期は0.8%増)、年率換算では2.4%減(3.2%増)と、

4・四半期ぶりのマイナス成長となった。景気後退局面にあった2001年7~9月期(1.1%減)以来のマイナス幅。

成長のけん引役だった輸出が大幅に減少する一方、国内需要の2本柱である個人消費、設備投資も落ち込んだ。

与謝野馨経済財政担当相はGDP発表後の記者会見で、「景気は弱含んでおり、下振れリスクも存在する」と警戒感を示した。

物価変動を含めた名目では0.7%減(年率2.7%減)となり、03年1~3月期(1.1%減)以来の低い伸び。

名目が実質を下回りデフレを示す「名実逆転」は6・四半期連続。


◆コメント:日本の景気後退局面入りの可能性がほぼ確実となり、海外の新聞も取りあげています。

今日は今年の4-6月期のGDP(この期間に国内で生み出された付加価値の総額)が、

1-3月期のそれと比べてどうなっているか発表されました。結果は、記事にあるとおり、

前期比マイナス0.6パーセント。これは四半期ですから、年率換算すると四倍して、マイナス2.4パーセントとなります。

(だからといって、次の四半期=7-9月が絶対にマイナスになるとは限りませんが、極めて危ないのです)。


◆GDP(Gross Domestic Product=国内総生産)は内閣府が四半期ごとに発表します。

GDP(国内総生産)のデータを発表するのは内閣府です。

多くの場合、新聞記事で済ませますが、元の資料を見てみることも大切です。それほど難しいものではありません。

内閣府のサイトで確認します。

トップページの右側を見ると、統計情報・調査結果という文字があり、リンクになっています。

リンク先を見てみましょう。統計情報・調査結果

すると、新着情報が並んでいて、一番上に、

20年8月13日 四半期別GDP速報(平成20年4-6月期・1次速報)

と、ここから更にリンクが貼られています。

リンク先を見ると、四半期別GDP速報(93SNA、平成12年基準)が現れます。

全てを分析するのは大変ですから、「ポイント」という所を見てみましょう。

次の記述があります。
1.ポイント

[1]GDP成長率(季節調整済前期比)

2008 年4~6 月期の実質GDP(国内総生産・2000 暦年連鎖価格)の成長率は、▲0.6%(年率▲2.4%)となった。

また、名目GDPの成長率は、▲0.7%(年率▲2.7%)となった。

これで、マスコミの報道に間違いが無いことを確認します。または、

成長率(四半期、実質)(PDF形式)と、成長率(四半期、名目)(PDF形式)

を見ても良いでしょう。表になっていて、一目瞭然です。


◆これをどのように解釈するか。

非常に大雑把にいえば、実質GDPというのは、量、名目GDPというのは金額です。

名目を気にするのは景気が拡大していてインフレ気味の時です。

ひとつの会社が前の四半期で100単位の製品を生産しました。次の四半期でも100単位の製品しか生産しませんでした。

ところが、仮に(実際にはこんな極端なインフレはありませんが)、インフレが進行していて、前の四半期に比べて、

物価が2倍になっていたとします。そうすると、実際は経済活動は拡大していないのに、名目GDPは2倍になってしまいます。

このようなときは物価上昇率を差し引いて、実際の生産量を測定します。これが実質GDPです。

今回は消費者物価指数は上昇していますが、生産が拡大していないことはあきらかなので、

あまり、あれこれ考えなくても良いでしょう。


GDP、国内総生産は、一定期間(今回ならば4~6月)に日本国内で新たに生み出された付加価値の総額です。

その絶対額というよりも、付加価値の変化が1~3月に比べてどうか?というのが問題だったのです。

今回はそれが、2007年の第一四半期以来、初めてマイナスになりました。

原油高や、サブプライムローン問題で、お金の循環が悪くなっているつまり設備投資が進んでいないことが原因だと思います。

次の発表は三ヶ月後ですが、この時またGDP成長率がマイナス、つまり2四半期連続でマイナスになると「不況」である、と定義されます。

今日の「マイナス」はマーケットは織り込んでいたはずなのに、日経平均株価は前日終値比-280.55円の13,023.05円でした。

日経のマーケット欄に書かれているとおり、「景況感」が悪化しています。

つまり経済に携わる人々が、「景気が悪いな」と感じていることをGDPの発表で裏付けられた、ということです。

英国の経済紙、Financial Timesにも、今日の日本のGDPについて、まとまった記事が載っています。

Japanese contraction fuels recession fears(日本の(経済活動の)収縮が明らかとなり、景気後退懸念高まる)

これこそ、今日流れた数多くのニュースの中で最も重要、かつ懸念すべきものです。


◆モーツァルト交響曲第41番「ジュピター」第三楽章 メヌエット・アレグレット・トリオ

昨日は、一日お休みして失礼しました。

第3楽章のメヌエットです。古典派の交響曲で第3楽章にメヌエットが来るのは「常識」ですが、

そこは、モーツァルトですから、実に品の良い、しかし、メリハリのある音楽になっています。




「典雅」という日本語がありますが、私はモーツァルトのシンフォニーにしろ、ディヴェルティメントにしろ、

メヌエットを聴くと、必ずこの二文字が頭に浮かびます。

明日はいよいよフィナーレ(終楽章)です。どうぞ、お楽しみに。

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2008.08.12

また、8月12日がやってきました。

◆日本航空123便の墜落事故に関して、何度か書いた。

1985年8月12日に墜落し、乗員乗客520名が死亡した事故に関しては、多くのことが書籍でまた、ネット上でも綴られているから、

私が多くを語る必要は無いと思う。

毎年、この日は、123便を記事として取りあげるかどうか悩む。

事故当時、私は25歳、社会人2年目だった。会社からの帰途、書店に立ち寄ったらNHKラジオのニュースがながれていた。

一言一句覚えている訳ではないが、アナウンサーは

「午後6時過ぎ、羽田を離陸した大阪(伊丹)行きの日本航空123便が、レーダーから消えた。この飛行機には乗員・乗客520余名が乗っている」

という意味の原稿を読んでいた。

私は、航空関係者ではないが、ことの重大さはすぐに理解できた。あの、ジャンボが墜落したら・・・・と考えるだけで、

膝が震えた。


◆予想以上の悲劇だった。

この件については、過去何度か書いたので、ご参照頂きたい。

日航123便はあの30分が全てではないのだ。ココログはこちら

「ボイス・レコーダー」(TBS)視聴後、雑感。ココログはこちら

123便にまつわること。コクピットクルーのお子さんたち。ココログはこちら

日航123便のボイスレコーダーを面白半分で聴くな。ココログはこちら

私の云いたいことは、殆どこれらの記事で書いた。

ただひとつ。「日航123便のボイスレコーダーを面白半分で聴くな。」には、若い方から、

「決して面白半分で聴いているのではない。自分は事故当時中学3年だったが、これがきっかけとなり(空の安全を守るために)航空管制官になった」

というコメントも頂戴した。

私のサイトには、1年中、「123便」で検索してくる人が多い。

かつて、日航機墜落までの航跡というサイトがあり、コクピット内の会話を全て記録したボイスレコーダーと、

日航機の航跡をシンクロさせてFlashで表示していたが、どうやら、閉鎖されてしまったようである。

私は、そのファイルを保存しているから、暫定的に公開する。

若い人。頼むから、真面目に聞いてくれ。自らの死が迫っていることを悟りながら、乗客を守るために、最後まで懸命に機を立て直そうとした、

コクピットクルーの責任感と、必死の努力を感じて、冥福を祈って欲しい。勿論、キャビン・クルーや乗客の冥福も祈って欲しい。

そして、日航123便はあの30分が全てではないのだ。で紹介した本を読んで頂きたい。

不真面目なリンクがあったら、ただちにこのファイルは、このページから削除する。

ダウンロード 123f.swf (4093.2K)

面白半分でない証拠に、感じたことがあったら、コメントを書いて下さい。また、投票ボタンクリックして下さいね。

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(お断り、今日予定のモーツァルト」ジュピター、第三楽章は明日載せます。悪しからず)

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2008.08.11

北島、世界新で連覇=日本勢、今大会2個目の金-北京五輪←勿論、大偉業だが、「ずっと金メダル状態」の日本人もいるのです。

◆記事:北島、世界新で連覇=日本勢、今大会2個目の金-北京五輪(8月11日11時54分配信 時事通信)

【北京11日時事】北京五輪第4日は11日、競泳の男子100メートル平泳ぎ決勝で北島康介(25)=日本コカ・コーラ=が

58秒91の世界新記録で2連覇を遂げた。この種目での連覇は初めてで、

アテネ五輪平泳ぎ2冠の北島は競泳日本選手最多の通算3個目の金メダル獲得となった。

競泳で同一種目の連覇は1928年アムステルダム、32年ロサンゼルス五輪の男子200メートル平泳ぎで

鶴田義行が記録して以来76年ぶり。

日本選手の今大会の金メダルは、10日の柔道男子66キロ級の内柴正人(旭化成)に次いで2個目。


◆コメント:その日、その時、その場で誰が一番速いか。

外人選手には体格的に劣るのに、世界新記録を樹立してオリンピック2連覇を果たした北島康介選手の偉業を文句なしに讃えたい。

普段スポーツを見ない私ですら、流石に感動する。それは、音楽にも通ずるものがあるから、かも知れない。

オリンピックで優勝するのと、ピアノなりヴァイオリンなりでショパンコンクール、チャイコフスキー・コンクール(それぞれ5年に一回)

に優勝するのと、共通する要素がある。


当たり前のことなのだが、いずれも、「練習ではもっと速く泳げたのです」「もっと上手く弾けたのです」といっても何の意味もなく、

要するに、本番(オリンピックなら決勝、コンクールなら本選)の当日、

その日、その時、その場所で、一番速く泳げたのは誰か? 一番上手に弾けたのは誰かが全てを決する、という苛酷な運命を背負っていることだ。

それまでの努力がどうだったか、は関係がない。皆努力していたからである。厳しい、敢えて言えば残酷な世界である。


◆誤解を恐れずに書くならば、もっと苛酷な重圧に四半世紀も耐えている日本人がいる。ベルリン・フィルの安永徹さんである。

安永さんのことは何度も書いたが、知らない人も多いだろう。

安永さんは世界一のオーケストラ、ベルリン・フィルの第一コンサートマスターを25年(厳密にいうと23年)も務めている、日本の誇りである。

コンサートマスターとは第一バイオリンの首席奏者であるが、同時に弦楽器全体のリーダーであり、更に、オーケストラ全体のリーダーである。

指揮者の要求する音楽を他のメンバーに、徹底しなければならない重責を担う。従って、自分の第一ヴァイオリンのパートが完璧に弾けるのは

当たり前で、さらに、指揮者と同じぐらい、オーケストラ全体の楽譜(スコア)を勉強していなければ務まらない。

安永さんが最初にベルリンフィルに第一ヴァイオリン奏者として入団したのは1977年であるが、コンサートマスターは、

「年功序列」で自然になれるものではない(これは世界中、どこのオーケストラも同じだ)。

コンサートマスターとして、別のオーディションを受けるのである。

コンサートマスターのオーディションでは、ベルリン・フィル全てのメンバーの前で、

まず、音楽家としての素養の根源、モーツァルトの協奏曲を弾く。

さらに、自分で選んだコンチェルト(ベートーベン、メンデルスゾーン、ブラームスetc.)を弾く。

それから、コンサートマスターは、オーケストラ曲の中でもソロを弾くことが多いので、

その中でも特に難しいR・シュトラウスの「英雄の生涯」とか「ツァラトゥストラはかく語りき」などの交響詩の

ソロを弾く。これが実技試験であるが、本当の「試験」はこれからなのである。

コンサートマスターにも、「試用期間」がある。安永さんの場合は1983年11月から1985年5月までの1年半だった。

その間は「まな板の上の鯉」である。その1年半のコンサートにおける、安永さんのコンサートマスターとしての能力を、

他のベルリンフィルのメンバーが毎回、注意深く観察しているのである。

コンサートマスターとしての能力とは、統率力はどうか。自分の言いたいことをきちんと表現できる語学力(ドイツ語!)はあるか。

指揮者の言うことを何でも、ハイハイと鵜呑みにするのではなく、指揮者が不適当なことを言ったときにはちゃんと対応できる能力があるか。

これを、くどいようだが、1年半、ジーッと観察されるのである。こんな嫌な立場はない。

その後、改めて、安永さんがいないところで、オーケストラ120人による大議論が行われた。

その会議出席者の3分の2以上の賛成がないと、コンサートマスターにはなれない。

結果的には3分の2を遙かに上回る人数が安永さんを、世界一のオーケストラ、ベルリン・フィルの第一コンサートマスターに

することに賛成したのである。

合格の知らせを受けた安永さんは、嬉しいというよりもあまりの責任の重さにしばし呆然となり、「そうか」としか返事が出来なかった。

このような過程を経て、1985年5月から23年もの長きに亘って、ドイツが世界に誇る、これ以上は望めない超一流オーケストラの

コンサートマスターを務めているのが安永徹さんである。

ベルリン・フィルは厳しい。上手いのは当たり前だ。コンサートマスターになったからといっても、能力が落ちたと思われたら、

クビになる。つまり、安永さんは常に世界一のオーケストラ・ヴァイオリニストとして、23年間、「金メダル」をとり続けている、

といっていい。

水泳の北島選手の話からオーケストラの話になったが、後者はあまりにも世間に知られていない。

だから、過去にも書いた話だが、再び、ここに記した。


◆モーツァルト交響曲第41番「ジュピター」第二楽章、アンダンテ・カンタービレ

昨日は猛々しい、堂々とした音楽でした。今日は、アンダンテ・カンタービレ。とても優しい音楽です。

おやすみ前にぴったりではないかと。





明日は優雅で可愛らしいメヌエットです。

それでは。

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五輪、始まったばかりですが、毎回思うこと。/モーツァルト交響曲第41番「ジュピター」連続演奏、第一楽章

◆北京五輪は始まったばかりですが、いつも同じことを思うので。特にマスコミの報道について。

日付が変わってしまったが、今日(8月10日)、柔道の内柴正人選手が金メダルを獲得した。しかも二連覇。

誠に立派。但し、今回五輪に出場できなかったが、前回アテネでは、60キロ級で野村忠宏選手が三連覇という前人未踏の偉業を成し遂げたことを、

忘れないでほしい。日本人はとにかく何でもすぐにわすれるから。

今回、野村選手は五輪代表に選ばれなかった。しかたのないことなのであろうが、選考基準に弾力性を持たせて、

出場させてあげたかった。今回60kg級の選手は1次予選で負けてしまったでしょ?

野村選手は、五輪になれているからね。四連覇という超大記録が出来たかも知れない。それが残念。


さて、これは、私の個人的な思い入れである。次に一般的なことを記す。

これから次々に、各種目が行われ、都度(当然ながら)結果が出る。

このとき、マスコミは「メダルが期待される」選手が五位、六位に終わると、「惨敗」などと記す。

これは、ひどいのではないかと、私はいつも思っている。期待したのは、こちらが勝手に期待したのであり、

その通りにならなかったからと言って、「惨敗」は無いだろう。


◆スポーツでなくても何でもよいから、あなたは世界で「五位」「六位」を取れる特技がありますか?

メダルが取れないと、「惨敗」とかき立てる人々、テレビの前で選手を罵倒する人々。

あなたは、スポーツに限らず、何でも良い。世界で五位か六位、いや、十位でも良いから、ランキングされる自信がある

何か(特技)をお持ちだろうか。無いでしょう?

殆どの人間は、何をしても世界百位にさえ、ランキングされないのである。

ちょっと自慢話をさせていただくと、私は自分の商売で、国内ランキング16位になったことがある(業界誌が

勝手にお客さんにアンケートをしてある日突然発表されたのである。詳しいことは書けない。)が、

それだって、相当な名誉に思ったものである。そうなるまで、大変だったから。

そう考えてみれば、オリンピックの五位、六位は、十分に偉業である。

他人のやることにケチを付けるのは簡単だが、他人の仕事・成果を尊敬する、という気持ちは大切である。


◆8月10日はモーツァルトの最後の交響曲ジュピターが完成された日である。

モーツァルトの生涯は、1756~1791であるが、最後の交響曲、第41番「ジュピター」(ジュピターはモーツァルトが

付けた愛称ではない)が完成したのが、1788年、8月10日であるとされている。

私事ながら、8月10日は私の誕生日なので、毎年なんとかこじつけてジュピターを載せたい、

と思っていたが、この傑作のどれかひとつの楽章だけをとりあげるのは、モーツァルトに対して

失礼に思え、出来なかった。そこで、今日から四日連続、第一楽章から第四楽章まで、

順にご紹介したい。演奏は、故・レナード・バーンスタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団である。

CDはこちら

第一楽章 Allegro Vivace です。





32歳のモーツァルトが書いたこの作品を凌駕するシンフォニーは、今だに現れていないと思います。

明日は第二楽章です。それでは、失礼します。

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2008.08.10

今日(8月9日)は、「北京オリンピック2日目」である以前に、長崎に原爆が投下された日である。

◆日本人なら忘れてはいけないですよね。

8月は夏休みの季節だが、悲しいことが沢山ある月でもある。6日は広島に原爆が投下され、

11万人が一瞬にして、蒸発した。

今日9日には、長崎に原爆が投下された。(戦争とは無関係だが)12日は日航123便墜落の日。15日は終戦記念日である。

日本がポツダム宣言の受諾を拒否したため、アメリカは原爆投下を決めた、というのが、長い間、「常識」

と、されてきた。


しかし、2年前、「暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏 (単行本)」という本が世に出て、真実が明らかになった。

アメリカは、日本がポツダム宣言を受諾しようがしまいが、原爆投下を決定していたのである。


◆トルーマンが原爆投下の第一報を受けたときの反応。

「暗闘」や、著者に関しては、二年前に書いたココログはこちら)ので、詳しいことはリンク先をお読み頂きたい。

この本で、気分が悪くなるほど腹が立つのは、トルーマンが広島への原爆投下の報告を受けたときのことである。

トルーマンは、広島で11万人が蒸発した頃、ポツダム会談を終えて米海軍重巡洋艦「オーガスタ」にいた。

オーガスタは大西洋上を西に向けて帰国する途中だった。

不愉快きわまりないのは次である。
英国プリマス軍港を出航して四日目、ランチの最中、海軍士官が一枚のメモをトルーマン大統領に渡した。

原爆投下成功の知らせであった。その時トルーマンが示した反応は、

ほとばしるような歓喜であった。

後にトルーマンは原爆投下は苦渋の決断だった、と記しているが、大嘘だったのである。


◆何故、二回も原爆を投下しなければならなかったのか。

原爆投下後の広島の惨状は、米国側も十分知っていた。

にも関わらず、3日後、何故長崎に二回目の原爆投下を実行したか。

人体実験だったのである。原子爆弾が人体や建造物に与える影響を知るためである。

科学(嫌な科学だが)においてデータの信頼性を確保するには、少なくとも二回の実験を行い、

比較しなければならない。だから、長崎に2発目を落としたのである。

戦争を終わらせるため必要だった、と言うのもウソである。何故ドイツには原爆を投下しなかったのか?

あっちは「白人」だからである。

日本に投下したのはレイシズム(人種差別)に基づく選択である。


◆次から日米首脳会談は、広島か長崎でやったらどうだろう。

来日したアメリカ大統領で原爆資料館を見た奴、いないだろう。

ブッシュはもはや任期終わりが近い、lame duck(任期を終えても再選に出馬しない大統領)だが、

次期大統領の初来日から、日米首脳会談は、広島の原爆資料館の中で開催したらどうだろう。

別に謝罪を要求しているのではない。歴史的事実を知って貰いましょう、ということだ。

◆私事で恐縮ながら、8月10日は、私の誕生日です。

おかげさまで、48になりました。今後ともよろしく御愛読のほど、お願い申し上げます。

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2008.08.09

「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」「ポストホルン・セレナーデ」(ポストホルン=ティルシャル)お薦めCD

◆アイネ・クライネ、載せたこと、無かったですね(笑)

クラシック音楽専門のブログを書いている方は大勢いらっしゃいます。

色々な「パターン」があります。私は有名曲が多いですが、中には、作曲家の名前を、

私が見ても一人も知らないような、珍しい、「埋もれた名曲」ばかりを取りあげる方もいます。

人それぞれでよいと思いますが、私は、これをきっかけにこれまでクラシックを聴いたことがなく、

食わず嫌いだった方にも親しんでいただけるような曲、或いはその一部(楽章)を載せるようにしています。

有名どころは、大分紹介したつもりでいましたが、モーツァルトの「アイネ・クライネ」は、

あまりにも有名なので、灯台もと暗しで、今まで掲載したことがありません。

これこそ、ゴマンとCDがありますが、私は、チャールズ・マッケラス(Charles Mackerras) 指揮、

プラハ室内管弦楽団のMozart: Eine Kleine Nachtmusik; Posthorn Serenade を推薦します。

理由と言われてもですね。これは趣味の問題なんでね。説明しにくい。

こういう有名曲を色んな指揮者で聴いてみるのも面白いですよ。

それでは、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第一楽章です。どうぞ。





全ての楽章を載せたい所ですが、中を飛ばして終楽章(第4楽章)に行きます。





モーツァルトはこの曲(全部で4つの楽章で構成されていますが)を何とある日の午後、半日で書き上げたそうです。

私事ながら、「アイネ・クライネ」にはちょっと思い出がありまして、死んだ親父が大好きだったのです。

よく、ブルーノ・ワルターという大指揮者のレコードを聴いていました。


◆ポストホルン・セレナーデ

このCDには、もう一曲、通称「ポストホルン・セレナーデ」が録れてあります。

曲名のポストホルンというのは楽器の名前です。これがポストホルン↓

ダウンロード posthorn.jpg (38.0K)

昔、郵便配達のオジサンが、郵便が届きましたよ、という合図の為にこれを吹いたので(勿論、バルブなんか付いていない、

もっと原始的な楽器だったでしょうが)、このような名前が付いたのです。

モーツァルトのセレナーデ「ポストホルン」は7つの楽章から構成されていますが、第6楽章のメヌエットの第二トリオで、

このポストホルンが使われるのです。トランペット奏者が演奏することが多いのですが、

このCDでは、残念ながら2年前に亡くなった、チェコ・フィルハーモニーの首席ホルン奏者、

ズデニェク・ティルシャルという名人が吹いてます。

さて、ポストホルンが出てくる前に、第4楽章・ロンドを聴いていただきます。

ここでは木管楽器、特にフルートとオーボエが主役です。

あたかも、フルートとオーボエが「会話」をしているように聞こえる音楽です。とても楽しく、透明で、美しい。





次が第6楽章・メヌエットです。トリオと呼ばれる中間部が2つあります。一つ目は、演奏開始後1分15秒頃から。

ピッコロと弦楽器が奏でるメロディーは、子供でも吹けそうですが、実に「可愛い」。

それ以外の表現を思いつきません。

かつてN響が演奏したとき、小出さんという首席フルート奏者は、ここをリコーダーで吹きました。

それも小学校で使うようなプラスチックというか、とにかく合成樹脂製の楽器で。それが実によく合っていたのです。

名人が吹くとリコーダーでもあんなに音楽的になるのだな、と改めて感心しました。

さて、このCDでは、2分50秒からポストホルンの登場です。ティルシャルさん、上手い。ここ、音が上に行ったり下に行ったり、結構難しいです。





これを、やはりN響が、ギュンター・ヴァントという怖ーい顔をしたおじいさんの指揮者で演奏したことがあります。

ヴァントさんは、ポストホルンのパートを吹く、トランペット奏者の津堅さんという方に、普通のトランペットで吹け。

ヨーロッパでも皆、ポストホルンで吹いて、本番でトチッて後悔する、と助言したのだそうです。

しかし、津堅さんはたまたま、良い楽器(ポストホルン)が手に入ったので、これで演らして下さいといい、

本当に本番も、ポスト・ホルンで吹きました。見事に成功しました。

演奏終了後、指揮者のヴァントさんは、何度も拍手に応えてステージに出てきましたが、

やおら、トランペットセクションに向かいました。

そして、津堅さんの手を自ら取って、立ち上がらせ、さらに、何と、手を引っ張ってステージの最前列まで連れてきて、

お客さんに、「彼の名演奏を讃えてあげて下さい」という演出をしました。ヴァントさん、余程感心したのでしょう。

津堅さんも、他のN響のメンバーも嬉しそうでした。見ている私まで嬉しくなりました。

音楽の関わる至福の時ですね。あの光景は忘れません。

さて、最終楽章をどうぞ。セレナードと言ってもシンフォニックな音楽で、気分がいいですよ。





楽しいでしょ? アイネ・クライネ・ナハトムジークも良いですけど、モーツァルトのセレナーデ、ディヴェルティメントは

どの曲も、とても幸せな気分になります。

それでは、失礼を致します。

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2008.08.08

3年前の8月8日、何があったでしょう?

◆郵政民営化法案が参議院で否決され、小泉元首相は、なんと衆議院を解散したのです。

日付が変わってしまったので、「今日」でいいでしょう。

北京五輪の開会式で浮かれている人はあまりいないと思いますが、

そういう派手なイベントに目を奪われて、歴史(つい最近ですが)を

反芻することを忘れるべきではありません。


郵政民営化法案は2005年8月、衆議院ではわずか5票差で可決したものの、

同8月8日、参議院で否決されました。

これを受けて、小泉首相は、民営化の賛否を国民に問う、といって、衆議院を解散しました。

これが、そもそも間違っている、解散権濫用です。

衆議院と参議院が違う議決をしたときには、両院協議会を開き、両院でもう一度話し合い、

それでも折り合いが付かない時、衆議院で再可決すれば、成立します。

それが日本国憲法で定められた手続きなのです。民主主義で、手続きを無視してはいけません。

国家権力の濫用、暴走につながるおそれがあるからです。


◆後藤田正晴元官房長官が怒っていました。

衆議院解散を見て、後藤田正晴元官房長官がこう述べています。

「代議制民主主義だよ、日本は。立法府で通らなかった法律案を、(衆院解散によって)

実質的に国民投票に掛けるのと同じような手続きになりつつあるのは、代議制の上からみて、行きすぎではないか。

憲法改正のように、国民投票の手続きが憲法で決まっているならよいのだけどね」(8月21日の民放テレビで)

そのとおりなのですね。議会制民主主義なんです。国民が選んだ代表が国会の構成員となる。

国会は国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関なのです(憲法第41条)

その国会で否決され、先に書いたとおり、その後の手続き(両院協議会)も憲法で決まっているのに、

小泉純一郎は、憲法を無視して、いきなり衆議院を解散して、国民の賛否を問う、と言ったのです。

これこそ解散権の濫用であり、この行為自体違憲でした。


◆「郵政民営化選挙だ」と言いつつ、自民党公約には、増税も後期高齢者医療制度も含まれていたのです。

衆議院を解散し、投開票日は9月11日と決まりました。

小泉元首相は、当然全国行脚しましたが、至る所で、

「この選挙は郵政民営化の是非だけを問う選挙だ」

と、例のワン・フレーズアピールで、国民を幻惑しました。

しかし、そんな衆議院選挙があるわけがない。あってはいけないのです。

私はそのことを、投票日まで繰り返し主張しました。

投票日の4日前、9月7日には、【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。

を書きました。読んで頂くとわかりますが、小泉が勝ったら2007年、増税があるぞ、と述べました。

実際そうなったでしょう?

昨年、所得税は下がったものの、住民税が引き上げられ、小渕内閣時代から続いていた定率減税が廃止され、

実質的に、増税が実行されました。しかし、これは、私の「予想」ではない。

自民党のサイト内、自民党 政権公約2005 120の約束に明記されている。

歳出・歳入一体の財政構造改革を実現の7を読んで下さい。

19年度を目途に、社会保障給付全般に要する費用の見通し等を踏まえつつ、

あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する。

抜本的改革って、増税に決まっているのですよ。


さらに、今年から実施されあまりにも評判が悪いので、与党が見直そうとしている後期高齢者医療制度ですが、

その言葉は使っていないけれども、012を見て下さい。
国民皆保険制度を堅持しつつ、効率が良く、質の高い適切な医療の提供を確保するため、医療制度の改革を断行する。

新たな高齢者医療制度の創設、地域の医療機能の適切な分化・連携を進めるための医療計画制度の見直し、

小児救急をはじめとする救急医療体制の確保等について、年内に改革案をまとめ、次期通常国会に法案を提出する。(注:太文字は引用者による)

こう言うのがありますよ、と私は日記に書きましたけれど、残念ながら殆どの有権者はこんなの、見ていない。

しかし、自民党は、「別に匿していない。当時からネットで公表していた」ということでしょう。


◆小泉を圧勝させたが為、衆議院の3分の2は与党となり、国民投票法案も、改正教育基本法も強行採決されました。

小泉首相は、確かに大衆の心を掴むのが上手かった。

有権者はあまりにも考えることをせずに、「郵政民営化」「改革を止めてもよいのですか」に騙されました。

この後、「格差社会」という言葉が仕切りに使われ始めました。小泉首相は弱者に異常に冷たいひとです。

それを見抜けなかった。あのころから日本がガタガタし始めたのです。

絶対多数議席を引き継いだ安倍政権下では、なんと憲法改正手続きに関する国民投票法案や、

憲法の付属法と言われる教育基本法の改正(改悪ですけどね)案が強行採決されました。

弱者はどんどん切り捨てられる世の中になりつつあります。


◆結論:選挙の前は勉強しなければいけません。

いくら、小泉に騙されたと言っても、騙されたのは主権者たる国民です。

今の日本に疲弊した有り様は、2005年9月11日における国民の投票の結果なのです。

選挙は、あの人が好きだとか嫌いだとか、情緒的な選択であってはなりません。

1年以内に衆議院選挙があるでしょうから、今度は自民党が何を公約として掲げるか、

十分に注意して見守り、投票しなければなりません。

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2008.08.07

【北京五輪批判2】「五輪成功のため我慢」 四川大地震3カ月、なお4千~5千人埋まったまま←我が目を疑いました。

◆記事1:「五輪成功のため我慢」 四川大地震3カ月、なお4千~5千人埋まったまま(8月6日23時21分配信 産経新聞)

【北川(中国四川省)=野口東秀】5月12日の四川大地震からもうすぐ3カ月になる。

最大の被災地となった北川県では推定4000~5000人が崩れた山やがれきの下に埋まったままだが、

「五輪精神で再建しよう」「自力更生」のスローガンが掲げられ、被災民たちは五輪成功のために苦しみに耐える暮らしを続けている。

「五輪精神、中国精神、北川精神」-。北川県に向かう一本道では、五輪開催を控え、

精神論を強調する看板がいやおうなく目に入ってくる。すべて政府側が被災者に対する“教育”用に設置したものだ。

道路両端では被災者のテントが延々と続いていた。

「今は国家が重要行事の五輪に集中している。我慢しないと…」。

政府に対しては不満をもらす人よりも「自分の生活の改善は五輪後」と話す人が多い。

北川中学校は校舎倒壊で全校生徒2880人余りのうち約1100人が死亡した。

倒壊した付近のアパートや商店もまだほとんど撤去されておらず、がれきの中かられんがや金属などを拾おうとする人々が群がっていた。

わずかばかりのお金をかせぐためだ。愛国心を呼び起こす精神論が強調されるなかで、

復興の遅れに対する不満を声高に言えない雰囲気が被災地では広がっている。


記事2:チベット支持の4人、国外退去=中国〔五輪〕(8月6日22時42分配信 時事通信)

【北京6日時事】新華社電によると、北京市北部にある五輪メーンスタジアム近くで6日朝に

チベット独立を支持する横断幕を掲げ、警察当局に連行された英国人2人と米国人2人は国外退去を命じられた。

4人は観光ビザで中国に入国していた。2人は同日中に、残る2人は7日に退去する。

新華社電は当初、4人がいずれも英国籍と伝えていたが、その後の調べで2人は米国籍と判明した。


◆コメント:無茶苦茶すぎて、コメントしようが(するまでも)無い。

私は、中国の武装警察が、日本人記者に暴力を振るったことに関して所感を述べた昨日付の日記ココログはこちら)で、

チベット自治区の弾圧、四川省大地震の後の、半ば被災者を見捨てたような対応を見ていると、

中国は、やはりまだ発展途上国であり、五輪開催国になるのは時期尚早である、と、どうしても思ってしまうのだ。

と書いた。残念ながら、その確信を更に強めるような事態が記事1と記事2を読んで発覚した。

中国は五輪を誘致する際に、国際社会に対して重要な約束をした。

情報源はこの記事である。

読めば分かるが、面倒だろうから、引用すると

  • 人権問題への取り組み

  • 大気汚染の改善

  • 報道の自由の保障

  • 知的財産権の保護

  • 優れた競技場や練習場を提供

となっている。

あのねえ。中国さんね。「基本的人権」という概念、知らないでしょ?

知っていたら、今だ四川省大地震の被災者が4千~5千人埋まったままなのを放置して、オリンピックどころじゃないでしょ?

「五輪精神で再建しよう」って、地震から3ヶ月も埋まったままの人は皆死んでるよ。どうやって再建するんだよ?


まあねえ。我が日本国も60余年前は、「大和魂」があれば、竹槍でB-29を撃墜出来るという、殆ど漫画そのもののようなことを

本気で言っていて、そんなことをしているから、63年前の今日、広島の悲劇が起きた訳だが、今はさすがに、当時よりはマシだ。

しかし、中国政府の「五輪精神で再建しよう」は、当時の日本と同じだ。自国民の平和的生存権という「基本的人権」を確保することよりも、

オリンピックを「成功」(こんな状態では、競技がいくら盛り上がっても、成功とは言えない)させることを優先させようとしている。

日本の中学か高校の社会科の教科書貸してやるから、「基本的人権とはなにか」。勉強しなさい。


そして、記事2

イギリス人2名とアメリカ人2名が「チベット独立支持」の横断幕を掲げたら、国外退去。

・・・・・・・・・(←あきれてものが言えない)。

そういえば、五輪開催中、どの競技場でも横断幕を掲げての応援は禁止だそうだ。やったらそれだけで捕まるらしいですよ。

そこに「チベット云々」とか「新疆ウイグル自治区云々」と書かれていたらまずいから、ということらしい。

「まずい」と考えるからには、チベット自治区や新疆ウイグル自治区の少数民族を弾圧していることは「良くない」ことだと

認識しているんだな?

「悪いこと」と知っていて、弾圧しているんだな?それは一番いけないことですね。

要するに、五輪を誘致するときの約束事は、北京が開催地と決まってしまえばこっちのもの。

あとで、破って知らん顔をしても構わない、と思っていたのだな?世界を騙したんだな?

嘘をつく国。国民の基本的人権すら確保しないような国は、いずれ世界から相手にされなくなるよ。

無駄だろうが、忠告しておいてやろう。

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2008.08.05

武装警察、記者暴行で「おわび」=全面謝罪はせず-中国カシュガル←やはり、五輪開催国になるのは十年早かったね。

◆記事:武装警察、記者暴行で「おわび」=全面謝罪はせず-中国カシュガル(8月5日16時13分配信 時事通信)

【カシュガル5日時事】中国新疆ウイグル自治区カシュガルでの武装警察襲撃事件を取材していた

日本人の記者とカメラマンが拘束され暴行を受けた問題で、同市の武装警察幹部は5日、

市内のホテルで暴行を受けた記者と会い、「申し訳ない」とわびた。

ただ、同幹部は部下が暴行に及んだ背景として「言葉の壁のほか、(記者という)身分が分からなかった」などと釈明。

「(事件発生を受けた)警官の興奮した精神状態を理解してほしい」とも述べ、全面的な謝罪には至らなかった。

事件では武装警察隊の16人が死亡。日本人記者らに全面謝罪し、警官の行為を非難すれば、組織の権威低下を招きかねない上、

「テロとの戦争」を展開する上で隊員の士気に影響すると考えたとみられる。

ただ、同席した市の外事弁公室幹部は謝罪の意を明確に表明した。


◆コメント:胡錦涛主席に謝罪して頂きたいですね。

私は、以前から、本気で北京五輪は中止するべきではないか、と思っていた。

チベット自治区の弾圧、四川省大地震の後の、半ば被災者を見捨てたような対応を見ていると、

中国は、やはりまだ発展途上国であり、五輪開催国になるのは時期尚早である、と、どうしても思ってしまうのだ。


記者暴行事件を知り、私は一層その感を強くした。


日本人記者はオリンピックではなく、ウイグル自治区でのテロ事件を取材に来ていたのであるが、

取材をしていただけで、いきなり殴られたり、監禁されたり・・・・。

中国は、近代国家の体を為していない。ましてや、数日後には五輪開会である。

中国は五輪開催国。ホスト国である。海外から来た人々は客人としてもてなすべし、というのが、

当然の態度なのだが、それすら徹底していない。もてなすどころか暴力を振るうなど言語道断。

しかも、全面謝罪しないで、言い訳をする。

「(事件発生を受けた)警官の興奮した精神状態を理解してほしい」

だーかーら、前近代国家だというのだ。

武器を携行している警察官は、普通の市民よりも一層冷静沈着。感情を理性でコントロールする能力を持たねばならぬ。

そんなことは、先進国の警察の常識である(この頃は、確かに日本の警察でも不祥事はあるが、大多数の警察官は真面目に勤務し、

外国人をいきなり殴るような乱暴はしていない)。

中国は、そんな基本的なことも分かっていない。

これは、武装警察と記者との問題では済まされない。外交上の問題に発展させるべきである。

日本は、天皇陛下と内閣総理大臣が戦時中の行為について21回も謝罪しているのである。

数日前の中国人警官の暴行について、日本国は、胡錦涛国家主席の謝罪を要求するべきである。


今日(5日)の午後、北京五輪日本選手団110名は北京入りしてしまった。

心配だな。テロの危険もあるし、大気汚染の心配もあるし、選手村の食事は、

「こんなまずいもの、食べたことがない」といった、選手がいるという。

開会式の日は、雨で、もしかすると雷雨になるかも知れないという。

イナゴが異常発生していて、北京に飛来するかも知れないという。

今回の五輪は、「五輪ごっこ」と解釈しましょう。

日本選手の健闘を祈るが、メダルとか無理しなくて良い。

とにかく、健康なまま、無事に帰ってきてくれ。

それだけを祈る。

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「新型インフルエンザ対策、医師らに大流行前ワクチンの接種開始」←6,400名もの医療従事者に接種して良いの?

◆記事:新型インフルエンザ対策、医師らに大流行前ワクチンの接種開始(8月4日20時26分配信 読売新聞)

新型インフルエンザ対策を検討している厚生労働省の研究班(研究代表者=庵原俊昭・国立病院機構三重病院長)は4日、

医師ら6400人を対象に大流行前(プレパンデミック)ワクチンの接種を始めた。

有効性や安全性を確かめる臨床研究の一環で、大流行時に最前線で働くことになる医師や検疫所職員らを対象に、

全国約60病院で10月ごろまで順次接種し、来春をめどに結果をまとめる。

この日、都内にある協力病院の一つでは、医師や看護師ら59人が上腕部に接種した。

大流行前ワクチンは、新型インフルエンザに変異する可能性がある強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を基に作製されたもの。

有効性と安全性が確認できれば、警察官や電力会社職員など1000万人に接種する方針。


◆コメント:素人でも明らかに「?」と思うこと。

ある病気のワクチンとは、その病原体の弱いものであり、これを身体に注入すると、

人体はそれに対抗するために「抗体」を作る。それによって、以後、その病気に対する免疫が出来る。

これが「予防接種」である。

だから論理的に言えば、新型インフルエンザのワクチンは新型インフルエンザが発生するまで作ることは出来ない。

新型インフルエンザとは鳥インフルエンザが、ヒト-ヒト感染するように変異したものを想定している。

こうなったら世界中で何百万人とか何億人とかの死者がでるという。

そして、新型インフルエンザが発生してから、それを元にワクチンを生産するのには、6ヶ月はかかるのだそうだ。

それが出来るのを待っている間に、どんどん人が死ぬ。


だから、現在存在する鳥から感染した事例のあるウィルスを元に、

これが変異したら、こんなウィルスになるだろう、と見当をつけて、

新型インフルエンザに効くかどうか分からないが、とりあえず作ってみたワクチンで、

こういうのを「プレパンデミックワクチン」というのだそうだ。

新型インフルエンザに有効かどうかは、繰り返すが新型インフルエンザが発生するまでわからないから、

今回、6,400名の医療従事者に、ワクチンを接種したのは、安全性を確認するのが主な目的だろう。


そこで、私は医学の素人ではあるが、ふと考える。

もしも、この「プレパンデミックワクチン」が「安全でなかったら」極端に言えば6,400名の医療従事者が床に伏すことになるでしょ?

そうしたら、大変じゃないですか。全員に副作用が出るとは思わないけど、少なくとも一時的に働けない医療従事者が続出するのである。

安全性の確認だけならば、(繰り返すが有効性の確認は、新型インフルエンザが発生するまで、出来ない)

これほど、大規模な臨床試験をする必要があるのだろうか。万が一、高確率で重大な副作用が出現して、

ドクターやナースがバタバタ倒れたら、医療現場の混乱に対して、厚労省は責任をとりようが無いではないか。

どうも、厚生労働省の役人の考えることは、いつも頓珍漢で良く分からない。

なお、この件に関しての詳しい説明は国立感染症研究所・感染症情報センターのサイト

インフルエンザ・パンデミックに関するQ&Aの、

Q12. 新型インフルエンザ用のワクチンは現在ありますか?に、載っている。

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2008.08.04

8月3日、日中、気になるニュースを読んで書いたコメント。たまに、こういう形式にしてみます。終身刑・熱中症、その他

◆記事:<保岡法相>「終身刑は日本文化になじまぬ」(8月2日18時51分配信 毎日新聞)

保岡興治法相は2日の初閣議後の記者会見で終身刑の創設について、

「希望のない残酷な刑は日本の文化になじまない」と否定的な考えを示した。

法相は「真っ暗なトンネルをただ歩いていけというような刑はあり得ない。世界的に一般的でない」と述べた上で、

「日本は恥の文化を基礎として、潔く死をもって償うことを多くの国民が支持している」と死刑制度維持の理由を述べた。

終身刑を巡っては、超党派の国会議員でつくる「量刑制度を考える超党派の会」が5月、

死刑と無期懲役刑のギャップを埋める刑として導入を目指すことを確認している。

保岡法相は00年7~12月の第2次森内閣でも法相を務め、在任中の死刑執行は3人だった。


◆コメント:文化論的考察はさておき、実務面から考えると・・・・。

この記事を読む限り、超党派の国会議員でつくる「量刑制度を考える超党派の会」は

「死刑と無期懲役刑のギャップを埋める刑」として終身刑を考えているようだが、

いずれにせよ、終身刑を制定したら大変ですよ。

終身刑に処せられたら、一生「住むところ」と「メシ」には困らない。

それを目当てで(上手く終身刑の判決が下されるか分からないが)、故意に凶悪な犯罪を犯す者が現れるかも知れない。

そうでなくても、終身刑囚の費用は国民が負担するのである。

真面目に生きている者が経済的に困窮し、自殺者が10年連続3万人を超えているのが日本である。

これでは、終身刑になった方が楽じゃないか。

そんな世の中があって良いのだろうか?


◆記事:<熱中症>都内で578人搬送 7月では過去10年で最多

熱中症の症状による搬送者が今年7月、東京都内で578人(男399人、女179人)に上ったことが東京消防庁のまとめで分かった。

7月としては過去10年で最多だった。同庁は

(1)こまめに水分補給をして、直射日光を避ける

(2)体調不良を感じたら無理をしない--などの注意を呼びかけている。

同庁によると、578人のうち35人が重症。死者はいなかった。

年代別では10代が102人で最も多かった。大田区の多摩川河川敷で7月12日、

野球大会の開会式に参加していた高校生12人が熱中症の症状を訴えるなど、

野外活動中に病院に搬送されるケースが多かった。これまで最も多かったのは04年の483人だった。


◆コメント:熱中症環境保健マニュアルという環境省が発行したサイトがある。

約1年前に、2007年08月11日(土)「群馬・館林38・3度…猛暑列島、熱中症・水の事故相次ぐ」←熱中症と熱射病と日射病

ココログはこちら)という記事を書いたが、

今日、改めて調べて見たところ、医療従事者の間でも、これらの定義、区分が若干混乱しているようだ。

あまり多くの情報源を紹介すると却って混乱するので、代表的なサイトを2つ。

熱中症、熱射病、日射病のホームページ

もう一つは環境省が作ったマニュアルで、熱中症環境保健マニュアル

ちょっと情報量が多すぎる嫌いがあるが、分かり易い。

これらは一応、目を通しておいた方が良いのではないかと思う。何せ生命に関わるからね。


ここから先は、私の独り言、と思って読んで頂きたい。私は医療従事者ではないので、内容に責任は取らない。

知り合いの医師から聞いたところでは、脱水症状の激しい場合、水だけを補給すると、血中ナトリウム濃度が下がり、

低ナトリウム血症を誘発するので、塩(ナトリウム)も同時に取らないとダメだそうだ。

重症の場合はスポーツドリンクに含まれている程度の塩分ではとてもたりないのだという。

ただ、本当に重症になると、患者は水を飲むことすら出来なくなるから、

この場合は、一刻も早く病院に搬送しないと、生命が危険に晒される。


◆記事:ペットボトル再使用を実験=首都圏のスーパー、宅配で-環境省(8月3日14時24分配信 時事通信)

環境省は、循環型社会づくりの一環として、ペットボトルのリユース(再使用)が可能かどうかを確かめる実験を始める。

首都圏の一部スーパーと宅配で、ペットボトル入りのミネラルウオーターを販売。

ボトルを回収、洗浄した上で再びミネラルウオーターを詰めて販売する。

ペットボトルをリユースすることへの消費者の反応を見極めた上で、導入が可能か判断する方針だ。


◆コメント:瓶では前から行われていることでしょう?

再使用というのは目新しいことではない。

「瓶」では以前から行われている。ビール瓶など代表的なものだ。

また、昔は牛乳を毎朝宅配する「牛乳配達」という商売があった。

牛乳は牛乳瓶で配達され、回収された。当然、洗浄し、再使用していたのである。

ペットボトルだと何か特別なことがあるのだろうか?


ただ、近ごろ日本人の仕事がいい加減になっているので、消毒せずに水洗いで終わらせていた業者がいた、

なんてニュースが出ないことを祈る。


◆記事:<神戸・増水>こころちゃん守った叔母 抱いたまま濁流に(8月3日2時30分配信 毎日新聞)

5人が死亡した神戸市灘区の都賀川(とががわ)・増水事故から4日で1週間。

目撃証言などから、犠牲になった同区の妻鹿愛美(つましかまなみ)さん(29)は、

障害のある体で、めいの保育園児、友地こころちゃん(5)を抱きかかえたまま濁流に流されたとみられている。

保育園の送迎を欠かさず、母と子のようだった2人。こころちゃんの7歳の姉は、

大好きだった叔母に大きな文字で手紙を書いた。「ここちゃんをこれからもまもってあげてね」。

31日の葬儀。遺族に参列者が教えてくれた。「愛美さんが、こころちゃんを抱いて、流されながら、必死に何かにつかまっているのを見た」。

証言を裏付けるように、流されてできたとみられる傷は、2人の顔や胸にはなかった。

遺族は「やっぱり一緒にいてくれたんだ」と確信した。

愛美さんは、こころちゃんの父陽一さん(38)、母奈緒美さん(31)、姉うららちゃん(7)、祖母の妻鹿美也子さん(56)と同居。

愛美さんは、奈緒美さんの妹で、仕事で忙しい看護師の美也子さん、会社員の姉夫妻の代わりに、毎日、保育園へこころちゃんを送り迎えした。

「私より母親らしかった」と奈緒美さん。「靴はそろえて下駄箱に」。

こころちゃんに保育園で言い聞かせる愛美さんの姿を多くの保護者が覚えている。

「一人でも生きていけるように」。美也子さんは、障害のある愛美さんの将来を思い、厳しく育てたという。

一家は2年前、同じ区内から引っ越してきた。前日の夕方も、親子4人で都賀川で水遊びをした。

事故当日、こころちゃんは保育園の後、いったん自宅に帰ってから塾に向かう予定だった。

しかし、午後2時半ごろ、2人は園を出たものの、都賀川を挟んで対岸にある自宅には、帰って来なかった。

2人が、いつ、どこで濁流に飲まれたのか分からない。愛美さんは2人だけで都賀川の河川敷を歩かないようにしていたという。

こころちゃんは、果物が大好きで、4日には家族で桃狩りに行く予定だった

最近、一人で朝、起きられるようになり、つめをかむ癖が治れば、アニメのアンパンマンの映画を見に行く約束を両親としていた。

うららちゃんは葬儀後、自宅の2人の遺影に、こんな手紙を供えた。

「ここちゃん(こころちゃん) まあちゃん(愛美さん) だいすきだよ まあちゃん ここちゃんをこれからもまもってあげてね」


◆コメント:妻鹿愛美さん、こころちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

あまりにも悲しい。言葉が無い。

但し、もしも、人間が生まれ変わることができるのであれば、

妻鹿愛美さんが、今度は障害の無い、健康な身体を持って生まれ、

幸福な一生を送られんことを、祈ります。こころちゃんもね。

お二人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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2008.08.03

「Always 三丁目の夕日」の時代(昭和30年)の方が今よりもずっと殺人事件認知件数は多かったのですな。

◆犯罪白書と警察白書を見てわかりました。

先日、ある記事を読んでいたら、犯罪の質・手口はともかく、

殺人事件の件数は昭和30年代の方が遙かに多かった、とありました。

そこで、警察が知るに至った殺人事件の件数(殺人事件認知件数)の推移を、犯罪白書、警察白書で調べて見ました。

それをグラフにしたのが、これです。↓
ダウンロード 20080802MurdurStatistics.jpg (37.8K)



一番左が昭和34年です。私は映画、ALWAYS 三丁目の夕日とその続編、

ALWAYS 続・三丁目の夕日が大変すきなのですが、あれは、ちょうど昭和33年から34年、という時代設定です。

あの映画はあれで勿論良いのですが、あれを見ると、当時は今のように物騒な世の中ではなかったのだろう、

と誰しも思います。それは自然なことだと思いますが、実際はグラフをもう一度見て下さい。

ダウンロード 20080802MurdurStatistics.jpg (37.8K)

殺人事件が2,600件も起きています。グラフの右端は平成16年ですが、殺人事件は約1,300件。

要するに、人々が知っていたかいなかったか、だけなのです。そしてそれはもちろん、マスコミの影響です。

今は、「派手な」事件を報道すれば、テレビ局は視聴率が取れるし、新聞や週刊誌は部数が伸びる。

だから、いちいち、親殺し、子殺し、未成年の犯罪をことさら誇大に強調します。

それによって、我々は、「訳の分からない世の中になってきた」「物騒なものだ」と慨嘆します。

これは、ミスリーディング(誤解を招くような)な、報道姿勢だと思います。

今の殺人事件を報道してはいけない、とは言いませんが、

報道しても仕方がないことまで報道することはない。


また、私は世の多くの人と同じく少年犯罪を厳罰化すべし、と考えていますが、

少年犯罪に関しても、平成になってから急におかしくなったわけではない。

少年犯罪データベースというサイトの戦前の少年犯罪というページを見ると、

いきなり、昭和2年(1927年)、17歳の僧侶が、9歳の幼女のクビを絞めてレイプして殺している。

同年、茨城県ではいじめを苦に自殺した小学生がいる。

17歳男子が、酒に酔った父親を殴り殺している。

といって、事件の具体例が詳細に列挙されています。


私はこんなこと、今日初めて知りました。

マス・メディアの報道を聞いたり、読んだりしていると、

こういうことは、全く顧みず、ここ数年、何か世の中に大異変が起きたかのような印象を受けます。

秋葉原事件のような事件は確かに極めて異常ですが、同じぐらい異常なことは80年も前から起きていた。

それは、客観的事実なのですから、今の事件だけを、センセーショナルに報じて、

徒に世間を騒擾するべきではない。私が、今日書いたようなことは、本来マスコミが調べて、

殺人事件認知件数の推移として、説明するべきだと思います。

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2008.08.02

非常に卓越したトランペット奏者の演奏です。お薦めCDあり。

◆今は指揮者としてのほうが有名なんですが、ジェラード・シュワルツというトランペット奏者がいます。

世の中、上手いのに、あまり知られていない音楽家が沢山います。

このジェラード・シュワルツ(Gerard Schwarz)という人物もそうでして、トランペットが非常に上手いのです。

ジュリアード音楽院でトランペットを専攻して、ニューヨーク・フィルハーモニックの副首席トランペット奏者だったのですが、

指揮をしたくなっちゃって、1977年に(因みに彼は1947年生まれです)ニューヨーク・フィルハーモニックを辞めて、

ニューヨーク室内管弦楽団というのを作るのです。それからだんだん指揮者として頭角を現したのは結構なことなのですが、

トランペットも吹かないと、この人はもったい無いです。

まあ、始めに、ハイドンのトランペット協奏曲から第一楽章を聴いて下さい。





協奏曲には、独奏者が無伴奏で腕前を披露する「カデンツァ」があります。今のカデンツァはシュワルツが考えたものです。

トランペットの最高音域から最低音域まで音にムラガありません。タンギングを微妙に使い分けています。

あたかも、弦楽器のボウイングのようです。
技術的には完璧ですが、それを誇示せず、音量も抑え気味です。非常に音楽的だと思います。

技術と音楽性の両方を兼ね備えたトランペッターはあまりいません。シュワルツはその稀な例です。

この演奏は、Trumpet Concertoで聴けます。

因みに、これは、「吹き振り」です。指揮をしながら、ソロも吹いているのです。

このCDからもう一楽章だけ。フンメルの第三楽章。大変難しい早い音型がありますので、

よく聴いていて下さい。





見事です。このCDは輸入盤ですが、ニューヨーク・タイムズの首席音楽評論家を長く務めた、

ハロルド・ショーンバーグという大変に権威のある人が、シュワルツを絶賛しています。

「彼は世界で最も優れたトランペット奏者の一人であることに疑いはない。誰もが彼の演奏に賞賛を惜しまないだろう」

と書いています。ショーンバーグがこういう風に手放しで褒めるのは大変珍しいのです。

さて、ハイドンとフンメルだけではあんまりですからもう一枚、シュワルツのCDを紹介します。


◆アルテンブルク・ヴィヴァルディ・トレッリなどを集めた一枚。

これは、最初にCDをご紹介しておきます。トランペット協奏曲集 シュワルツ -vivaldi、Telemann他です。

冒頭のアルテンブルクという作曲家、正直に書きますが良く知りません。どなたか教えて頂けると有難い。

ただ、曲は、いいですよ。

7本のトランペットとティンパニの為のコンチェルト。第一楽章です。





いいでしょ?トランペットだけなんですけど、ティンパニにより低音の支えが出来て、響きが厚くなっています。

次は有名なんですが、ヴィヴァルディの2本のトランペットの為の協奏曲から、第一楽章です。





トランペットの醸し出すハーモニーが、たった2本ですけど、美しいと思うんです。

さて、最後、トレッリのこれは、ヴァイオリンソナタでしょうね。原曲は。それをトランペットで吹いています。

この音楽も大変美しい。第一楽章のアンダンテと第二楽章のアレグロを続けてどうぞ。3分ぐらいです。




ジェラード・シュワルツの演奏は吹きすぎないで、抑え気味なんですが、楽器が良く鳴っているので、

音が痩せた感じがしません。非常にデリケートな演奏だと思います。

週末なので、自分の好みで押し通しました。でも、「ラッパなんて」という方にも興味を持っていただけたら幸いです。

それでは、失礼を致します。

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2008.08.01

今週発表されている日本の経済指標、全部悪いですね。

◆今週発表された日本の経済指標を振り返ります。

私はエコノミストじゃないので、精緻な分析は出来ませんが、

ざっと数字を見ただけで、日本の景気がどういう状態か分かります。

発表された順に書きます。


◆雇用統計

まず、失業率です。

◆記事:6月完全失業率は4.1%、06年9月以来の高水準に=総務省(7月29日11時7分配信 ロイター)

総務省が29日午前8時30分に発表した労働力調査によると、

6月の完全失業率(季節調整値)は前月比上昇の4.1%となり、

ロイターが事前にまとめた民間予測の中央値である4.0%を上回った。
2006年9月の4.1%以来の高水準となった。総務省では6月の数字を受けて、

雇用の基調判断をこれまでの「改善に足踏みが見られる」から「先行き注意が必要」に下方修正した。

失業率以外の数字も軒並み悪化した。

就業者数は前年比マイナス40万人と5カ月連続の減少。

減少幅としては03年2月(55万人減)以来の大幅なものとなった。

雇用統計の柱は大きく分けて二つ。 失業率と有効求人倍率(求人数と求職者数の割合)
で、有効求人倍率はどうかというと、
◆6月有効求人倍率は0.91倍、05年2月以来の低水準(ロイター - 07月29日 08:42)

厚生労働省が29日に発表した6月有効求人倍率(季節調整値)は0.91倍で、前月比0.01ポイント低下し、

2005年2月(0.91倍)以来の低水準となった。ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は0.91倍で、予想通りとなった。

有効求人倍率が1.0を下回っている、ということは、仕事を求めている人の数ほど、求人が無い。仕事が無い、ということです。

有効求人倍率は7ヶ月連続で1.0を下回っている。

ややこしいのですが、失業率を発表するのは総務省で、有効求人倍率を発表するのは厚労省です。

数字に関して、それぞれの役所がコメントを出すのですが、総務省は完全失業率に関して、
雇用の基調判断をこれまでの「改善に足踏みが見られる」から「先行き注意が必要」に下方修正した。

とのこと。

厚労省は有効求人倍率について、
厚労省は雇用情勢について、「注意を要する」との基調判断を3カ月連続で据え置いた。

と、報道されています。役所の発表は何でも控えめにしますから、

完全失業率は「もっと悪化するぞ」と、また、有効求人倍率は「相当ヤバい」と言っていると解釈できます。


◆家計調査

雇用統計と同じ29日に、総務省から発表された家計調査です。

◆<家計調査>消費支出1.8%減、4カ月連続マイナス 6月(毎日新聞 - 07月29日 18:52)

総務省が29日発表した6月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は28万1951円で、

物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1.8%減少し、4カ月連続でマイナスとなった。

ビールや野菜の値上げなどで食料を買い控える傾向が目立った。

しかし、5月(マイナス3.2%)に比べると減少傾向に歯止めがかかったため、

消費支出の総括判断を「おおむね横ばいの状態」へと3カ月ぶりに上方修正した。
消費支出で減少が目立ったのは、食料で同3.6%減った。

例年に比べ低めの気温と値上げの影響でビールなどの飲料が減ったほか、

中国からの輸入が減少したウナギのかば焼き、ギョーザなど調理食品が減少した。

価格上昇が続くガソリンも同6.3%減少し、2カ月連続でマイナスとなった。

家計の支出を調べるのは個人消費(個人消費は個人消費で統計があるのですが)を知ることが出来るからです。

個人消費はGDP(国内総生産)の半分以上を占めています。
家計の支出が4ヶ月連続で前年同月比マイナスになっているということです。

家計調査という統計を発表するのは失業率と同じ総務省です。これは毎日新聞の記事ですが、役所は、
5月(マイナス3.2%)に比べると減少傾向に歯止めがかかったため、消費支出の総括判断を

「おおむね横ばいの状態」へと3カ月ぶりに上方修正した。

としていますが、現実を直視せずに後手後手に回るのがお役所仕事です。

減少傾向に歯止め?

先月は前年同月比マイナス3.2パーセントだったけど、今月は1.8パーセントだった、ということで、

消費が減少していることに変わりは無いし、単月では分からない。

とにかく前年同月比マイナスが4ヶ月続いているのですから、「家計支出の減少が続いている」

とはっきり述べるべきではないか、と思います。


◆鉱工業生産

鉱工業指数とはですね。アンチョコから写すと、

鉱工業生産・出荷・在庫指数

鉱工業製品の生産量、出荷量、在庫量を基準時点を100として指数化したもの。

好況時にはモノがよく売れ、企業が製品を増産するため生産、出荷とも上昇する。

景気が悪化してくるとモノが売れなくなるため出荷の減少、在庫の増加局面を経て生産の減少に至る。

経済のサービス化で鉱工業の比重は次第に低下しているが、今なお景気動向を敏感に示す指標として注目度が高い。

というわけで、注目度が高いそうですね。で、今週発表された数字はどうだったでしょう?
◆6月鉱工業生産は前月比‐2.0%、4‐6月期も前期比‐0.7%(ロイター - 07月30日 10:13)

経済産業省が30日発表した6月の鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は

前月比2.0%低下の107.1となり、2カ月ぶりの低下となった。

ロイターの事前予測調査では前月比マイナス1.7%と予想されていたが、発表された数字は予想を下回った。

同時に発表された4--6月期の生産指数は前期比0.7%低下となった。

低下は2四半期連続。

経済産業省は、生産の基調判断をこれまでの「生産は横ばい傾向であるが、弱含んでいる」から「弱含みで推移」に下方修正した。

ということなのです。 6月単月で見ても前月比-2.0%。

4-6月の四半期で見ても1-3月比、-0.7パーセント となっています。

家計調査で見たとおり消費が低調なのですから、モノが売れず、余り気味になる。生産が増えるわけ無いです。

おまけにモノを作るのに使う機械にはエネルギーが必要で、原油高でコストがあがっています。

一層生産にブレーキがかかる。当然でしょう。


◆住宅着工

住宅着工というのは、住宅を建てる時に、建築主から都道府県知事に対して工事の届け出があった戸数を集計したものです。

これは今日(7月31日)発表されたのですが・・・
◆6月住宅着工16.7%減=12カ月連続前年割れ(7月31日17時1分配信 時事通信)

国土交通省が31日発表した6月の新設住宅着工戸数は、前年同月比16.7%減の10万929戸となり、

12カ月連続で前年実績を割り込んだ。

改正建築基準法の施行を前にした駆け込み需要で昨年6月に大きく伸びた反動とみられる。

法改正後に単月で10万戸を超えたのは初めてで、国交省は法改正による混乱が収まりつつあると分析。

一方で、「近年の水準の平均からはまだ見劣りがする」と指摘、景気減速などの影響に懸念を示した。

どうも大新聞、皆なさけないですね。政府広報紙じゃないんだから、
改正建築基準法の施行を前にした駆け込み需要で昨年6月に大きく伸びた反動とみられる

とか(ウソじゃないですけどね)、
法改正後に単月で10万戸を超えたのは初めてで、国交省は法改正による混乱が収まりつつあると分析。

とか、不自然に物わかりが良くて「お上」を立ててますよね。こういう書き方は良くないと思います。

12ヶ月連続で前年同月比マイナスである事実をまず強調するべきです。


◆総括

今まで見てきたように、今週発表された経済指標は全て悪いのです。

日本の景気が後退しているということは、もはや明らかなのですから、

新聞は、まずそのことを強調するべきではないかと思います。

福田内閣はサミット終わってホッと一休み。

今は、内閣改造とか言っていますが、政局ってのは政治家の都合であって、「政治」じゃないのですから、

景気対策、サブプライムローン問題の日本経済への影響などについて、きちんと説明するべきだと思います。

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