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2008年9月

2008.09.30

麻生太郎内閣総理大臣の所信表明演説、所感。

◆【為参考】 第170回国会における麻生内閣総理大臣所信表明演説 (平成20年9月29日)

これは、全文を掲載すると余りにも長くなるので、首相官邸ホームページにリンクを貼っておく。

第170回国会における麻生内閣総理大臣所信表明演説 (平成20年9月29日)

これは、ずっと掲載される。

また、実際の演説の様子は政府インターネットTVで視聴できる。

(念のため記すが、リンクをクリックすると、自動的に再生が始まる)。

これを元に、いくつかの点に関して所感を記す。


◆コメント:所信表明演説においては、まず自らの政治的信念、方針、具体的政策を提示すればよいのである。

首相の主な演説には、所信表明演説と、施政方針演説がある。

所信表明演説は、新しい首相が、自らの政策を国民に説明する場合。

きょうの麻生太郎内閣総理大臣の演説は、まさにそれに該当する。

その後は毎年、秋から始まる臨時国会の最初に首相が行う演説も、所信表明演説という。

施政方針演説とは、毎年1月中旬に始まる通常国会の始まりに内閣総理大臣が行う演説。これは今日は、関係ない。


内閣総理大臣に就任して、最初に行うべき事は、他の政党の政策がどうであろうが、自らの政治理念を示すこと。

さらになるべく具体的に、どのような政治的方針を掲げるのか、を示すこと。

そして、更に具体的に、実行したいと考えている政策を示すことである。

これで、臨時国会が始まる。

普通は、内閣総理大臣の所信表明演説を聞いた野党が、それぞれ、その内容に代表質問をする。

これが順序である。


きょうの所信表明演説で、私が数えたら、麻生太郎内閣総理大臣は「民主党」という言葉を12回も使っている。

民主党が、自分の政策に反対か、賛成かどうするか、と詰め寄っているが、それは代表質問で行えばよいことである。

所信表明演説においては、野党の答弁の時間は与えられていないのであるから、反論しようがない。

そういう場で、「民主党はどう考えるのか?」と問うても、民主党は答えられないのだから、麻生氏の民主党名指し批判は、

余計だった、と思われる。


そして、少数とは言え、野党は民主党だけではないのである。麻生氏は、民主党以外の野党は名指ししなかったが、

これでは、その他野党を支持する国民を無視しているものと見なされても致し方がない。

演説内容を通して読むと、麻生太郎内閣総理大臣の考え方全てがまちがっているとは思わないが、

いちいち、「民主党は?」を付けたのは余計な行為だった。


◆国会運営について:参議院で与野党が逆転するまでの自民党のやり方の方が問題だと思う。

麻生氏は、

はじめに、国会運営について申し上げます。

先の国会で、民主党は、自らが勢力を握る参議院において、税制法案を店晒しにしました。

その結果、二か月も意思決定がなされませんでした。政局を第一義とし、

国民の生活を第二義、第三義とする姿勢に終始したのであります。

与野党の論戦と、政策をめぐる攻防は、もとより議会制民主主義が前提とするところです。

しかし、合意の形成をあらかじめ拒む議会は、およそその名に値しません

と述べた。確かにあの空白は民主党が徒に「反対の為の反対」を繰り返していて問題だった。

民主党も一体、どういう政党なのか「???」のことが多い。それは認める。


しかし、過去、私は、何度も書いたが、参議院で与野党が逆転する以前の自民党のファシズム的強行採決は、

「合意の形成をあらかじめ拒む議会」ではなかったのか。


安倍政権下の自民党は、憲法改正の手続きとなる「国民投票法案」や「教育基本法」という超重要法案を、

勝手に審議を打ち切り強行採決したのである。

税制本案が2ヶ月決まらなかったよりも、余程重大な、独裁的行為である。民主党のことを言えた義理か、と思う。

どっちもどっちなのだ。麻生氏乃至自民党はその意味において、あまり偉そうなことを言えた義理ではない。


◆誇りと活力ある外交・国際貢献

一点だけ。麻生太郎内閣総理大臣の発言に、
第二に伺います。海上自衛隊によるインド洋での補給支援活動を、わたしは、我が国が、我が国の国益をかけ、

我が国自身のためにしてきたものと考えてきました。テロとの闘いは、まだ到底出口が見えてまいりません。

尊い犠牲を出しながら、幾多の国々はアフガニスタンへの関わりを、むしろ増やそうとしております。

この時に当たって、国際社会の一員たる日本が、活動から手を引く選択はあり得ません。

民主党は、それでもいいと考えるのでしょうか。見解を問うものであります。

これは、問題である。民主党云々は関係ない。

インド洋における給油活動、所謂「無料ガソリンスタンドサービス」の対象には、勿論米国が含まれている。

米国軍は、アフガニスタンにおいて、戦闘状態にある。給油活動は戦闘状態にある同盟国に対する後方支援であり、

「集団的自衛権行使」と解釈されるべきである。政府の公式見解は今なお、
「集団的自衛権行使は、違憲である」

となっており、変更されていない。そして日本国憲法には、次の文言が含まれている。
第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

従って、本日の麻生太郎内閣総理大臣の見解は、国会議員の憲法遵守義務違反である。


◆その他、内閣総理大臣が具体的に「約束」したことを覚えておきましょう。

麻生太郎内閣総理大臣が呈示した具体的政策、つまり、国民に「やる」と約束したことをいくつか拾ってみる。

「今年度内に、定額減税を実施します。家計に対する緊急支援のためであります。」

衆院選後(余り考えたくないが)、麻生政権が続いた場合、来年3月末までに定率減税が実施されなければ、公約違反である。

次は、社会保険庁。
・「消えた年金」や「消された年金」という不安があります。個人の記録、したがって年金給付の確実さが、

信用できなくなっております。ひたすら手間と暇を惜しまず、確かめ続けていくしか方法はありません。

また、不祥事を行った職員に対しては、厳正なる処分を行います

年金掛け金を使い込んだり、年金受給資格を改竄した社会保険庁職員に対して、「厳正なる処分」が行われなかったら、公約違反である。

最後、拉致問題。
すべての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現を図ります。

「全ての拉致被害者」を明らかにして、帰国させる、と約束したのですから、出来なかったら公約違反です。

これは、揚げ足を取ることではない。内閣総理大臣自らが「やる」と言ったことなのだから、やって貰いましょう

(麻生氏が首相であり続けるならば、だが)。

国政の最高責任者が、国権の最高機関、国会に対して約束したことだ。当然である。

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2008.09.29

何かについて「論ずる」ことに関する一考察。

◆私が日記・ブログを書くに際して心がけていること。

普段から、拙文にお付き合い下さっている方が大勢いらっしゃって誠に有難い。

ただ、私の日記・ブログを御愛読下さる方でも意外にお気づきではないかも知れないことがある。


それは、私は、原則的に、最初に論ずるべき対象となる事実を報じたマスコミの記事を転載し、

それについて、自分の考え「だけ」を書くように心がけている、ということである。


どういうことか、というと、ブログが流行りだした頃、ブログの特徴として「リンク」がある、という説明が多かった。

つまり、ある事象(問題・事件・事故など)に関して、他人が書いたブログを見つけ、その他人の意見に関して、

自分の意見を述べるのがブログだ、というのである。


私の過去の記事、約2100本を読んで頂くと分かるが、私は他人のブログにリンクを貼り、それの「揚げ足取り」をしたことがない。

厳密に言うと、3回だけある。

但しそれは、私の側から、「揚げ足取り」を目論んだのではない。

相手のブログから私のブログに対してリンクが貼られており、

リンク先を読んだら、頓珍漢な反論が書いてあり、私のことをバカだのキチガイだの罵倒していてそれに反論するため、

攻撃相手に対して「リンク返し」をしたのである。

それは、どの記事かここには掲げないが、インフルエンザ治療薬、タミフルの副作用に関することで、

私が「どの薬にも副作用はある」と書いたら、「分かったようなことを書いているバカがいる」と罵倒されたとき。

また、裁判所の違憲判決に関わる、付随的違憲審査制に絡み、裁判官が「傍論」を書くのを禁ずるべきだ、という頓珍漢な意見の主が、

自分のブログから、弊ブログにリンクを貼っていたときである。もう一件はちょっと思い出せない。


◆あることを論ずる際には、基本的には、ゼロから自分で論理を構築するべきである。

理屈っぽい表現になってきたので、ぶっちゃけた言葉で書く。

ある事象に関して論ずるのは、自分が直接その問題に関して考えたことを書くべきである。

他人が、同じテーマに関して書いた文章を見つけてきて、それの揚げ足取りをするべきではない。

極端な暴論を批判することは、あるかもしれないが、それでもまず、そのテーマに関して、

自分がゼロから論理を積み上げて文章を書くのが本道である。


要するに、世の中には、(このように書くと偉そうだが)私のように天下国家を論ずる文章を自らの言葉で書かず、

ネット中を探し回って、他人のブログ・日記上の論理の破綻・文脈上の不整合を批判、罵倒、攻撃して、

自説を展開したつもりになっている人が大勢いる。

私はそれは、狡い、はっきり言って卑怯だと思っている。

最近、私が運悪く、そういう卑怯な手合いにより、非常に嫌な思いをしたので、

私が信じる、「物事を論ずるときのあるべき姿」について、一般論を書いた。

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2008.09.28

【音楽】モーツァルト:クラリネット協奏曲/ピアノ協奏曲第23番

◆クラリネット協奏曲、モーツァルトが自らの死期を知りつつ書いた音楽。

約2週間前に、モーツァルトが18歳で書いた、初めての管楽器の為の協奏曲、

ファゴット協奏曲をお聴き頂きましたココログはこちら

今日は、モーツァルトが最晩年、亡くなる数ヶ月前に書いたクラリネット協奏曲をお聴き頂きます。

この音楽は背景を知らないと、明るい音楽に聞こえます。実際明るいです。

若い頃、音楽評論家の吉田秀和氏が特別にこの曲について書いた文章を読んで、愕然としました。

「この曲では、この音楽の天才が、音楽と人生に別れを告げているのがきこえる」

吉田氏は、モーツァルトの年譜を調べて、背景を知っているから、そう書いたのではない、と思います。

私には、正直言って、そこまで音楽を深く聞く能力がない。音楽を聴く才能、が存在する。

吉田秀和氏は、紛れもなくその類い希なる才能、感受性で、モーツァルトの人生と音楽への告別を聴くことができるのだ、

と思います。


モーツァルト作曲:クラリネット協奏曲 K.622より、第一楽章。

演奏は、豊田耕児指揮、群馬交響楽団。クラリネット・ソロは、元ベルリン・フィル、首席クラリネット奏者、カール・ライスター氏です。

CDはこれです





自らの死を悟った人間が、このような音楽を書けるのが、私には奇跡に思えます。


◆ピアノ協奏曲 第23番 イ長調

今週の月曜日、22日に、内田光子さんのソロ、ジェフリー・テイト指揮で、20番を聴いて頂きました。

その際、「近いうちに同じコンビによる、23番を聴いて頂く計画です」と書きました。

約束通りにします。


モーツァルトの多数のピアノ協奏曲の中でも、私はこの23番、K.488が非常に好きです。

ピアノの音がこれほど美しいものか、と、アシュケナージの演奏で知りましたココログはこちら)


以後、23番のCDを買い漁りました。なかなか本当に満足出来るものがありませんでしたが、

内田光子さんの演奏は、アシュケナージと同じぐらい、美しい。どちらが良い、という問題ではありません。

モーツァルトのコンチェルトのスコア(総譜)を見ると、そんなに難しそうに見えないのです。素人には。

テクニック的(メカニック、といった方がいいかもしれません)には、それは後世のラフマニノフとか、

プロコフィエフ、バルトークのピアノ協奏曲の方が難しいに決まってるのですが、だから、モーツァルトは簡単なのか

というと、そういう問題じゃないそうです。技術だけではどうにもならない、その音楽家の才能がモロに出るのがモーツァルトだそうです。

一見、複雑でない、音階的な音型も、粒をそろえてなめらかに弾くことも、大変難しい、とピアニストは言います。

私はピアノは弾けませんから、受け売りの知ったかぶりです。


それでは、モーツァルト作曲;ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488より、第一楽章です。こちらが、CDです





ブラームスが言っていた「本当の音楽」ですね。

偉そうな言い方ですが、これらの音楽を美しいと思えた方は、本当に優れたものが分かる方だと思います。

素人で僭越ですが、私は、断言します。

それでは今日はこの辺で。

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2008.09.27

「麻生首相 『集団的自衛権の憲法解釈見直しを』国連演説後」←「集団的自衛権」の行使を可能にしては、いけない。

◆記事:麻生首相 「集団的自衛権の憲法解釈見直しを」国連演説後(9月26日11時49分配信 毎日新聞)

麻生太郎首相は25日午後(日本時間26日未明)、ニューヨークに到着し、第63回国連総会で一般討論演説を行った。

首相は演説後、集団的自衛権の行使を禁じた憲法解釈について「基本的に変えるべきものだ。ずっと同じことを言っている」

と記者団に述べ、行使を可能にするよう見直すべきだとの考えを示した。

演説で強調したインド洋での給油活動の継続との関連については

「補給活動は憲法違反ではなく、ただちにこのために変える必要はないと思う」と指摘した。

集団的自衛権をめぐる憲法解釈見直しは安倍晋三元首相が表明。

首相官邸に設置された「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が行使を認める報告書をまとめており、

首相は報告書を尊重する考えを示していた。


◆コメント:日本の「集団的自衛権の行使」を決して認めてはなりません。

「集団的自衛権」とは、日本が他国の攻撃・侵略を受けていなくても、日本と同盟関係等密接な関係にある国(要するにアメリカだ)が、

攻撃・侵略を受けた場合、これを日本への攻撃と同等と見なし、自衛権を行使する(反撃のために武力を行使する)権利である。

アメリカは、極端に言えば常に何処かへ勝手に出向いて戦争をしたり、

他国の人間を殺している国である。

日本の集団的自衛権行使を認めたら、アメリカの言いなりになって、世界中で人殺しの手助けをすることになるのは目に見えている。

日本が再び、戦争をする国になることと、考えていい。


集団的自衛「権」であり、義務ではないから、認めても良いのではないか、というのは、甘い。

何しろ、現在、政府の公式見解は「集団的自衛権の行使は違憲である」にも関わらず、

イラク戦争を始めたアメリカからアーミテージ国務副長官が来日し、"Show the flag."(旗幟を鮮明にしろ)、

"Boots on the ground."(戦地へ兵隊(自衛隊)を送れ、と我が国に要求した。

日本政府は真っ青になって一も二も無く言うとおりにしたのである。イラク戦争は国際法上違法な戦争であるのにも関わらず。



もしも集団的自衛権の行使を「公式に」認めたら、どこまでアメリカの「パシリ」にされるか分かったものではない。

アメリカと仲良くしておかないと、有事の際、米軍が日本を守ってくれない、と考えている人が多いが、

それは相当オメデタイ考え方である。

日米安全保障条約を隅から隅までよく読んでみると良い。

アメリカが有事の際に日本を「守る」とは何処にも書いていない。

それらしきこと、は書いてある。安保条約第5条。

「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、

自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。 」

「対処する」、と書いてある。「対処」とは何か? どうにでも解釈出来る余地を残している。米国は
「日本を『守る』とは言っていない。まずは相手を叩くことしか考えていない」

と主張することも可能である。

或いは「対処」とは、まず在日米軍基地を守ることであり、日本人は二の次だ、と考えているかも知れぬ。

要するに、非常に厳密に日米安全保障条約を読むと、

米国は、有事の際に日本を守ることを確約しているとは言えないのである。

アメリカが安保条約を締結した理由のひとつは、米軍が日本に米軍基地を置けるから。条約では、在日米軍は
日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威

に対処するために駐留している筈だが、実際には、三沢基地や嘉手納基地から、爆撃機が中東にまで飛んで、

攻撃を行っている。米軍にとって、在日米軍基地は極東・中東への「出城」(でじろ)なのだ。

集団的自衛権を認めるつもりだ、と麻生は簡単に口にしたが、私はこの一言で、彼を見限った。

やはり、自民党を次の選挙で勝たせてはならない。

因みに、私は6年半、ウェブ日記を書いているが、ずっと日本の集団的自衛権行使には反対し続けている。

私の日記を「集団的自衛権」で検索した結果をご覧頂きたい。

私は、ただの一度も「日本の集団的自衛権行使に賛成」と書いたことはない。

この信念は、変わらない。

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2008.09.26

「小泉元首相が引退表明=衆院選に出馬せず、後継は次男」←この野郎!日本をガタガタにぶっ壊しておいて、テメエは悠々自適かよ。

◆記事:小泉元首相が引退表明=衆院選に出馬せず、後継は次男(9月25日19時7分配信 時事通信)

自民党の小泉純一郎元首相(66)は25日、地元・神奈川県横須賀市で開いた支援者の会合で、

次期衆院選には出馬せず、今期限りで引退すると表明した。後継者は次男の進次郎氏(27)とする意向も伝えた。

また、国会議員は退くものの、政治活動は続ける考えを示した。

小泉氏はこの後、「引退するのか」との記者団の質問に無言でうなずき、タクシーに乗り込んだ。

引退の理由は明らかになっていないが、関係者は「首相もやって、このあともうやることはないと考えたのではないか」と語った。

同氏は、神奈川県横須賀市生まれ。慶大経卒。1972年に衆院旧神奈川2区から初当選。

大蔵政務次官、郵政相、厚相などを歴任し、2001年4月から06年9月まで首相を務めた。

在職日数は1980日で、戦後歴代3位の長期政権だった。


◆コメント:この野郎!日本をガタガタにぶっ壊しておいて、テメエは悠々自適かよ。

小泉の外面にだまされて、いまだに分かっていない日本人が多いが、こいつは、首相になるときに

「自民党をぶっ壊す」などといっていた。しかし、この男がメチャクチャに破壊したのは、

まず、「清和会」の宿敵、旧田中派だった。単なる私怨が動機だったのである。

田中派の流れを汲む経世会は、田中角栄の時代から、郵便局(特定郵便局長)が巨大な票田だった。

だから、(アメリカの内政干渉もあったが)、郵政を民営化して、国営郵便事業を解体した。

政敵を徹底的に追い払った。故・橋本龍太郎元首相も秘書給与疑惑で、政界引退を余儀なくされ、

失意のうちに、他界した。清和会とは30年も前の福田赳夫の派閥である。福田赳夫と田中角栄は宿敵だったが、

30年もその怨みを引きずり、怨みを果たすために国政を利用したのが小泉である。謂わば政治の私物化である。

つまり、内閣総理大臣の権力の濫用であり、小泉を首相の座から引きずり下ろすべきだった。


更に、小泉が「ぶっ壊した」のは、日本そのものだった。

2005年9月のいわゆる郵政民営化選挙の際に、小泉は百万遍も、

「この選挙は郵政民営化の是非だけを問う選挙だ」

と例のワン・フレーズ・アピールを繰り返し、国民を錯覚に陥れた。

実際には、2005年の選挙期間中から今に至るまで、自民党 政権公約2005が、自民党のサイトには、

公然と掲げられている。この中には、2007年の増税のことも、高齢者に対する別の医療制度の創設(後期高齢者医療制度)の原案も、

盛り込んであるのだ。だが、小泉は都合の悪いことには一切触れず、ただひたすら、
「郵政民営化」「改革を止めていいのですか」

で有権者を幻惑したのである。

小泉率いる自民党が2005年の選挙で絶対安定多数を獲得して、自公連立与党はすっかり図に乗った。

小泉はほどなくして、安倍晋三にバトンタッチしたが、安倍はこの圧倒的に有利な議席数を利用し、

何と、憲法を改正する「国民投票法」と憲法の付属法と言われる「教育基本法の改正」(改悪)を、

野党がまだ質問がある、というのに、強行採決をした。議会制民主主義だから、最終的には多数決で採決されるが、

これほどの重要法案を審議を尽くさないまま、強行採決をする。これは、民主主義とは言えない。ファシズムである。

安倍は、根性無しの癖に、そういうときの傲慢さは、小泉の真似をしたのである。

続く福田は無能であったが、これは好運だった。小泉があれほど声高に叫んでいた「小泉改革路線」は、参院の与野党逆転も

幸いして、一向に進展しなくなった。その替わり、景気対策を誰も主導できないので、日本経済は後退を続けている、と、

日銀も認めざるを得なくなった。


私は2005年9月の衆院選前に、

2005年09月07日(水) 【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。

という記事を書いた。その中で2007年には増税がある、と書いた。選挙後、嫌がらせメールが沢山来た。

しかしどうだ。昨年1月から所得税減税があったものの、6月から住民税が増税され、小渕内閣から続いていた、

サラリーマン向けの「定率減税」が廃止され、結果、増税となった。書いたとおりでしょう。


2005年9月以降、いや、小泉が内閣総理大臣の座にいる間に、日本はガタガタになった。

これから、選挙まで、細かく検証するつもりだが、「格差社会」の傾向が著しくなったことを否定する人はいないだろう。

障害者や、生活保護世帯から、カネをむしり取る弱い者いじめの政治は、典型的な小泉政治の遺産である。

自殺者は10年連続3万人を超えている。先進国でこんな国は無い。


今度の選挙で自民党を勝たせてはならない。勝たせたら日本は終わりだ。これまでの小泉の日本破壊を肯定することになる。

小泉は、多分、今度の選挙で自民党が負けると思っている。その場合、
「そもそも、自民党に対する国民の信頼が失墜した元凶は・・・・」

と犯人捜しが始まる。どう考えても小泉が槍玉に挙がる。

小泉純一郎が政界引退を表明したのは、そうなって、吊し上げを食う前に逃げ出したのであろう。

政治家ではなくなれば、何を言われようが「もう政治家じゃないから、責任の取りようがない」と逃げることが出来る訳である。

何処までも、姑息な奴だ。


日本を破壊しておいて、自分だけ悠々自適する人間がいて、良いのだろうか。

私は、小泉純一郎衆議院議員の退職金も議員年金受給権も剥奪するべきではないか、と思う。

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2008.09.25

新政権の事などは、これからいくらでも書きます。今日は、クラシック以外の音楽を載せたいのです。

◆麻生新内閣総理大臣、金融危機など書くことはありますが、ちょっと待って下さいね。

どうも、今日はそういう気分じゃないのです。

総選挙に向けて論ずるべき事はちゃんとかきますので、ちょっと今日はご勘弁。


今日は、私の一ヶ月に一回の通院日だったのですが、車の中でたまたま、聴いた昔の「歌謡曲」が、

懐かしくて、頭の中で鳴り続けているのです。

いつも、クラシック音楽ばかり紹介しているので、「JIROはクラシック以外、聴かないのだろう」と、

思われている方もいらっしゃると思います。しかし、人間はそれほど単純なものじゃないですね。

普段受ける印象とは全然ちがう面を持っていたり致します。自分のことで何だか偉そうですが。


私は確かに好きな音楽の殆どがクラシックですけど、ときどき、昔の日本の歌謡曲(今はJ-POPとかいうの?)を

聴きたくなることがあります。私のパソコンには、実はそうした曲がかなり入れてあります。

今日は、その中から特にお気に入りの曲をお聴かせします。

私と同年配の方は懐かしいだろうし、若い方は却って新鮮に聞こえるのではないでしょうか。


◆荒井由美(松任谷じゃない頃)、村下孝蔵、来生たかお

こういうのは、ホントに著作権でやばいから、削除の要求が来るかも知れないけど、せめて24時間ぐらい聴かせて差し上げたい。

まずは、松任谷由実さんが本当にまだ初々しい頃の、「卒業写真」ですね。





「あの頃の生き方を、貴方は忘れないで。貴方は、私の、青春そのもの」

私は、書くのが恥ずかしいけど、これを聴くと、ウルウルしてしまいます。


次は、失礼ながら、少しマイナーというか(ファンの方怒らないで下さい)、テレビに余り出なかった人なので、

知らない方もかなりいらっしゃるかも知れません。1999年に脳出血で急逝なさった、村下孝蔵さんです。

聴けば知っていると思うんだけどなあ。まず、「初恋」です。





村下孝蔵さんは、歌手デビューする前はピアノの調律師だったそうで、流石に非常に音程が良いです。

次も代表作。「踊り子」





切ないですねえ・・・・。この歌の歌詞を文字で読むと、本当に感心するのですけど、

本当に繊細な感受性を、村下さんがお持ちだったことが分かります。私のような散文的な人間は、

こんなロマンティックな詩は300年かかっても、書けません。


さて、急ぎ足できましたが、最後は来生たかおさんです。「セーラー服と機関銃」(夢の途中)を書いた方ですね。

専ら作詞は姉上の来生えつこ氏。作曲は弟さんのたかおさんが担当なさっています。

来生さんの歌は本当に良い歌が多いのですが、思いっきり甘い、「シルエット・ロマンス」。大橋純子さんが歌っていましたが、

これは、自作自演です。





なんか、顔が赤くなっちゃいます。ものすごく失礼なのですが、来生さんご姉弟、見た目は全然、こういう感じの方じゃないのです。

ごく普通の人、という印象なのです。それでもこれだけ、うっとりムードのロマンティックな曲をお書きになる。

やっぱり、人間なんて、見た目じゃ分からないんですよ。


ああ、ちょっと、恥ずかしいな。後2年で50歳になる私がこういう曲が好きなのって、恥ずかしいですかね?

なお、荒井由美さんと来生たかおさんの曲はiTunes Music Storeで、村下さんはSony系のMoraってダウンロードサイトで一曲ずつ、

ダウンロード購入することが可能です。

それでは、今日はこの辺で失礼します。

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2008.09.24

「<自民総裁選>麻生氏を新総裁に選出…351票獲得」←自民党を勝たせてはならない。

◆記事;<自民総裁選>麻生氏を新総裁に選出…351票獲得(9月22日15時3分配信 毎日新聞)

自民党は22日午後、党本部で両院議員総会を開き、党所属国会議員と各都道府県連代表による投票の結果、

麻生太郎幹事長(68)を第23代総裁に選出した。過去最多の5氏で争われた総裁選は、

1回目の投票で麻生氏が全体の7割近い351票を集めて圧勝し、福田康夫首相(72)の後継の新総裁に選ばれた。

麻生氏は党幹事長に細田博之幹事長代理(64)を起用。福田内閣の総辞職を受けて24日に国会で

第92代、59人目の首相に指名され、新内閣を発足させる。内閣発足早々に衆院を解散し、国民に信を問うことになる。


◆コメント:ジレンマを感ずるが、自民党は敗北させねばならない。

私は、今まで何度となく自分の日記・ブログにおいて、 「選挙における投票行動は情緒的選択であってはならない」と書いた。

2005年9月11日の衆議院選挙、いわゆる「郵政民営化選挙」で、小泉率いる自民党が圧勝して以来、日本はガタガタになっている。

近い将来行われるであろう、解散・総選挙で、もしも自民党又は自公連立与党が大勝でもしようものなら、

今までの自民党の横暴ぶりを主権者たる国民が認めたことになってしまう。



乱暴に言ってしまうならば、民主党に政権担当能力があるか否かは、今回、どうでも良い。

「自民党を敗北させること」が肝要である。

国民をナメた政治をすると、与党の座から引きずり下ろされる、ということを思い知らさなければならないのだ。

すると、自民党総裁に選出され、内閣総理大臣になる麻生太郎はわずか一ヶ月余で政権を降りなくてはならなくなる。

麻生太郎氏は、確かに失言が多いが、これは良い方に捉えるならば、「腹黒い」部分があまり無い事を示している。

先々のことを計算して心にもない美辞麗句を並べる、或いは意味もなく、芸能人の様に大衆の人気を売るしか能が無かった

小泉純一郎より、私は遙かにマシだと思っている。

私は、だから、しばらくの間、このオッサンに内閣総理大臣をやらせてみたい気もするのであるが、

その為には自民党を選挙で勝たせなければならない。

しかし、それでは私の否定する「情緒的選択」になってしまうのである。

「ジレンマ」とはこのことだ。

ここ数日、それを考えたが、やはり、自民党を勝たせてはならないのである。という結論に達した。

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2008.09.22

【音楽】モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 ニ短調。お薦めCD。きれいですよ。

◆いい加減、金融危機は疲れました。明日は休日ですから、モーツァルトいきます。

モーツァルトは色々な楽器の協奏曲を書いていますが、数が断然多いのがピアノ協奏曲です。

全部で27曲も書いています。全て名曲といっていいと思いますが、特に後期・晩年の作品は非常な傑作ぞろいです。


私は、ここ数年、12月5日のモーツァルトの命日には自分の日記・ブログに、

モーツァルト頌という本から、古今の音楽家、作家、思想家その他がモーツァルトに寄せた賛辞の中で、気に入ったものを転載しています。

以前載せましたが、ブラームスの言葉を読んだ時には、私は非常に感銘しまして、一編で覚えました。

「モーツァルトのピアノ協奏曲のような『本当の』音楽の素晴らしさは、誰にでも分かるものではない。私たち如きの作曲がもてはやされるのは、そのおかげです」

というのです。ブラームス自身、天才ですが、天才がこれほど無条件に賛辞を惜しまないモーツァルトってのは、

一体、どういう人なんでしょう。私は、信仰を持ちませんし、普段は神の存在も信じませんが、

モーツァルトの傑作を聴いているときだけは、甚だ矛盾するのですが、何か人間を超える力の存在を想定したくなります。


◆内田光子さん独奏のピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466より第一楽章を聴いていただきます。

モーツァルトは、先日交響曲第25番を紹介したときにも書きましたが、長調が断然多いのです。

ピアノ協奏曲でも短調は20番と24番だけです。今日は20番の第一楽章を聴いていただきます。

CDジャケットの演奏時間を見ると約15分で、結構長いのですが、少なくとも私は美しさに聞き惚れてしまい、

長いと感じません(凡庸な作曲家の退屈な曲の15分は、殆ど拷問です)。

とは、いうものの、この曲、ピアノ・ソロが出てくるまでの前奏が長いのです。

本当はこういう事は邪道、と叱られるかも知れませんが、ピアノ・ソロの最初のところだけ、ちょっと聴いて下さい。





ぞっとするほど、美しく、はかない。繊細で、透明で、悲しい。これが人間の創った音楽なのでしょうか。

しかし、ここだけ聴くのはやはり面白くないのです。前奏を聴いて、さあ、くるぞ、という所がないと。

モーツァルト作曲、ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466から第一楽章をどうぞ。

演奏は、ジェフリー・テイト指揮、イギリス室内管弦楽団。ソロは内田光子さんです。





内田光子さんは、2006年大晦日、ベルリン・フィルのジルベスター・コンサートで、ソリストに呼ばれ、20番を弾きました。

大変な名演で、流石のベルリンフィルのメンバーも、楽器を膝において、拍手喝采でした。最大級の賛辞です。

これ、本当は第一楽章だけじゃもったいないな。

CDはこちらです。これは、お買い得だと思います。

近いうちに、同じコンビで入れた、私が大変すきな、ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488も聴いていただく計画です。

それでは、今日はこの辺で。

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「米財務長官『日欧も対応を』 金融の不良資産買い取り案発表」←大きなお世話だ。この野郎。てめえのことをちゃんとやれ。

◆記事:米財務長官「日欧も対応を」 金融の不良資産買い取り案発表(日経 22日 00:02)

【ワシントン=大隅隆】米財務省は20日、公的資金による不良資産買い取り案を議会に提示したと発表した。

買い取り規模は最大7000億ドル(約75兆円)で金融安定化策の柱となる。ポールソン米財務長官は21日、

日欧各国でも同様の制度を設けるよう促す方針を明らかにした。

米政府は週内決着をめざしているが、議会では借り手支援拡大などを求める声も浮上している。

不良資産買い取りの対象金融機関について「米国でかなりの事業を展開しているケース」とし、

米国の金融機関に限定していた当初案を修正した。ポールソン財務長官はABCテレビで、

「海外金融機関も、国内機関と同様の影響を米国民に与える」と説明した。


◆コメント:アメリカが、リーマンを潰してから、世界金融恐慌の可能性が高まっているのだ。

アメリカが日本を自らの属国の様に見なし、理不尽な要求や、内政干渉をしてきているのは周知の事実で、

その意味では、ポールソン米財務長官の発言は「またか」ということだが、それにしてもあまりにも、

盗人猛々しい(ぬすっとたけだけしい)。

と思う。

前回の日記ココログはこちら)で書いたとおり、米国初の世界金融不安の根源は、

米国内の金融機関が過剰なサブプライムローン融資を行い、それらが不良債権化していることにある。

その結果、世界中の金融関係者や関心のある人々が、「まさかつぶれまい」と考えていたリーマンが、債務超過となり、破綻し、

それを米国政府が救済しなかった。国際金融市場をパニックに陥れたのは米国政府である。

18日、米国の金融機関から不良債権を政府が買い取る措置を発表したが、昨日書いたとおり、上手く機能するとは限らず、

100年に1度と言われるほど深刻な世界金融恐慌に至る可能性は残っている。

どれもこれも米国の金融政策が後手後手に回っている所為である。


本来、ブッシュ大統領が、主要国に対して、「迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪するべきである。

それをなんだと?このポールソンのまぬけ野郎。
海外金融機関も、国内機関と同様の影響を米国民に与える

だと?バカも休み休み云え。「米国民」のことしか考えないのか。

逆だろう。米国の金融機関が世界各国の国民に影響を与えるかも知れないのだ。

日本はバブル後の不良債権の処理を通じて、やるべき事は分かっている。

お前らにだけは、そんなこと言われたくないよ。

どこまで図々しいんだ、アメリカってのは。

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2008.09.21

「米政府、不良資産買い取りに公的資金75兆円投入を提案」←手持ちは2000億ドル(21兆円)しか無いので国債を発行するのです。

記事:米政府、不良資産買い取りに公的資金75兆円投入を提案(9月21日10時37分配信 ロイター)

[ワシントン 20日 ロイター] 米政府は20日、金融機関が抱える住宅ローン関連の不良資産について、

最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で買い取る計画を議会に提案した。大恐慌以来最悪の金融危機に対応するため。

上下両院は数日以内の法案化を目指しており、共和・民主両党議員の補佐官らが週末にかけて同提案内容についての詳細な検討を行う見通し。

計画では銀行など金融機関のバランスシートから回収困難な住宅ローン関連負債を切り離し、

政府の管理下に組み入れることとなっており、米財務省には異例の権限が与えられることにもなる。

ロイターが入した財務省草案によると、不良資産買い取りに関する財務長官の判断は裁判所の審査を一切受けない。

また、同計画に対応するため、連邦政府の債務上限は現行の10兆6150億ドルから、11兆3150億ドルに引き上げられることになる。


◆コメント:米国の不良債権は増え続けているし、FRBは手持ちの資金では足りないから、財務省が国債を発行する(借金をする)。

日本の新聞記事を読むと、例えば毎日は、

金融機関に対する政府支援としては大恐慌時の1930年代以来最大の規模となる。

などと書いてあり、如何にも、頼もしげに見えますが、まだまだ、全然安心できないですね。


財務省が「不良債権買い取り機構」を創設して、管理下に置いて、金融機関の不良債権を買い取るらしいです。

日本でも90年代に同じ事をやりました。不良債権買い取りだけでは済まず、まだ潰れそうでない大手銀行にも、

公的資金を注入して、自己資本を増強させました(メガバンクは皆、完済しています)。

日本でこれに要したのが約40兆円ですからね。

アメリカには、日本とは比べものにならないほど多くの何千もの銀行、住宅ローン専門金融会社があるわけです。

それらが、皆(と、いっていいでしょう)不良債権を抱えている。


そして、不良債権額は固まっているわけではない。増え続けているのです。

サブプライムローンというのは、低所得者向けの住宅ローンで、本来ローンなんか組めない人たちにまで、

カネを貸した訳です。どうしてそういうことをしたか、というと、米国では2006年半ばまで、不動産の価格が、

ウナギ上りにあがっていたのです。だから、低所得者に融資しても、それによって購入した不動産を担保にとっておけば、

債務者(ローンを借りた人)が返済不能になっても、担保不動産を売却すれば、融資したときよりも値段が上がっていて、

十分回収できる、と考えたのです。

しかしながら、少し考えればわかることなのですが、永遠に上がり続ける相場、というものは存在しない。

株だろうが、為替だろうが、不動産だろうが、同じ原理です。皆が買い続けたら、買う人がやがて、いなくなります。

いなくなったら、売るしかない。それが、アメリカでは2006年の半ばから始まりました。

不動産価格が暴落し始めたのです。金融機関は、債務者がローンを返済不能になったとき、担保不動産を売却しても、

安くしか売れないので、どうしても回収できない債権が残ってしまったのです。

それが、ふくらみ続け、現在に至っています。



アメリカの不動産の価格は、まだ下がり続けています。

ということは、回収できない債権(不良債権)の総額は、今現在もアメリカ全体で一体いくらなのか分からないし、

今後いつまで、どれほど増え続けるか分からないのです。これが、大きな問題の第一点。


更に、米国政府は、不良債権買い取りに最大7000億ドル(約75兆円)を投入、

と景気よくぶち上げましたが、今、米国政府の手元には、そんなおカネは無いのです。

田中宇氏によれば、FRB(連邦準備制度)は2000億ドルぐらい。

銀行が倒産した時に預金者にお金を返済するための機関「連邦預金保険会社」(FDIC)も、

現在の資産残高は452億ドルしかないとのことです。

記事には、一番終わりに何気なく書いてありますが、
また、同計画に対応するため、連邦政府の債務上限は現行の10兆6150億ドルから、11兆3150億ドルに引き上げられることになる。

とは、何を意味するかというと、手持ちの政府のおカネでは、不良債権買い取りの為の資金が足りないから、国債を発行する、ということです。

つまり、アメリカは、不良債権を金融機関から買い取る資金を借金で賄おうとしているのです。如何に財政難かわかります。

(アフガニスタンやイラクに勝手に出かけて戦争をして無駄なおカネを使うからです)。

国債を発行するといっても、買ってくれる人がいるかどうか。日本政府はほぼ間違いなく押し売りされるでしょうが、

世界の投資家が、今のアメリカの国債を買うかどうか。かつての景気の良いアメリカじゃないですから。

田中宇氏のコラムからもリンクが貼ってありますけれど、米国紙ニューヨーク・ポスト(ニューヨーク・タイムズじゃないですよ)には、

ブルームバーグ・ニューヨーク市長の言葉が載っています

BLOOMY FEARS NATIONAL-DEBT CRISIS(ブルーミィ(ブルームバーグ氏の「愛称」らしいですね)、不良債権危機を危惧)と題している

記事の一番最初に、

The next issue for concern in the battered economy is whether there are going to be buyers

for the nation's billions in debt, Mayor Bloomberg said yesterday.

((今の米国の)ボロボロとなった経済にとって更なる問題は、果たして、何十億ドルという不良債権処理の為に発行された国債を購入する人がいるかどうかだ)

と書いています。

要するに、口が悪いですが、記事に書かれていることは、

非常に未確定な部分が多い。「取らぬ狸の皮算用」の要素が大きいのです。

だから、まだまだ安心出来ないのです。

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2008.09.20

<ドル供給>日米欧の6中央銀が協調 総額2470億ドル←他国の中銀にドルを供給して貰っているくせに礼も言わない米国。

◆記事1:<ドル供給>日米欧の6中央銀が協調 総額2470億ドル (9月18日20時47分配信 毎日新聞)

日銀など日米欧の6中央銀行は18日、米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)などを受けた金融市場の混乱を収束させるため、

金融機関が資金をやりとりする短期金融市場に対し、新たに1800億ドル(約19兆円)のドル資金を協調で供給すると発表した。

欧米の中銀は昨年末からドル資金の協調供給に乗り出しているが、今回は金融危機の深刻化を背景に、

日銀も初めて協調に踏み切り、日米欧の供給総額は2470億ドル(約26兆円)に拡大する。

短期金融市場は、リーマンの破綻後、信用不安からドルの調達金利が急騰し、

米欧金融機関を中心に資金繰りに窮する懸念が強まっている。日米欧は異例の協調態勢で不安心理の沈静化を図る。


記事2:米、不良債権処理の公的機関設立を検討(9月19日12時36分配信 読売新聞)

米政府は18日、米国発の金融危機の拡大を食い止めるため、

金融機関から不良債権を買い取って処理する公的機関を設立する検討に入った。

日米欧6中央銀行によるドル資金の協調供給に続いて、金融不安を沈静化するための政策を総動員する構えだ。

ポールソン米財務長官と米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長らは同日夜、ペロシ下院議長ら米議会幹部と協議。

ポールソン長官は会議後の記者会見で「不良債権を銀行のバランスシート(貸借対照表)から切り離すための法律が必要だ」と述べ、

政府による不良債権の買い取り機関を検討していることを明らかにした。

リード上院院内総務(民主党)は「議会は、この問題に協力していくことを約束した」と語り、

前向きに対応する姿勢を示した。週末を通して協議を続けて取りまとめを急ぐ。


◆コメント:日米欧の中央銀行がドルを供給したのは、とりあえず、資金繰りに窮して潰れる銀行が出るのを防ぐためです。

記事1で述べていることは何かというとですね。これは公的資金注入ではないのです。

世界の金融機関は互いに、ごく短期で資金の過不足を調整する為に、資金の貸し借りをしているわけです。

普段から、予備の資金を各銀行が留保しておけば良い、と思われるかも知れませんが、何百億円というお金ですから、

それをただ、置いておくことは、得べかりし利益の喪失になります。絶対額が大きいから、オーバーナイトといって、たった一日だけでも、

他の銀行(国内外を問わず)に貸せば利息を稼げます。塵も積もれば山となる。そうやって地道に利益を出さないと、従業員の給料も払えないし、

株主に配当も払えないし、預金者に金利を支払えなくなる。だから、ただ、おカネを寝かせておくことはしないのです。


ところが今のアメリカの金融システムを見ると、今日大丈夫だったのに、明日は潰れるかも知れない。

だから、世界中の銀行がお互いに疑心暗鬼になっているわけです。

なかなかお金を出そうとしない。そうすると、銀行の手持ちのカネが

本当になくなって、極端な話、大口の融資でお金を貸すはずだったのが、貸せなくなる。

或いは、預金者が給料日や年金の振り込み日で、出金が集中する日など、ATMに入れるお金が足りなくなります。

つまり、資金繰りがつかない銀行が続出して、パニックになる。単なるパニックでは済まないで、倒産します。

すると、その銀行に短期金融市場でおカネを貸していた銀行は、そのおカネを回収できなくなり、やはり資金繰りが付かなくなり、

倒産します。これが、連鎖倒産です。

日銀に限らず、各国の中央銀行の重要な機能の一つに「最後の貸し手」というものがあります。

他の民間銀行から資金を調達できなくなりそうな銀行に、臨時に資金を貸してやるわけです。

18日、6カ国の中央銀行が、資金を短期金融市場に供給したのは、資金量全体を増やして、

各民間銀行が資金を取りやすくしているのです。


こんなことになったのは、アメリカの金融政策の失敗です。

誰も絶対に潰すわけがないと思っていた、リーマン・ブラザーズを潰したからです。

潰れたら、影響が大きすぎるリーマンさえ潰した。ということは、他のどの銀行が潰れても、もはや不思議ではない。

世界の金融市場に関わる人は、そう考えました。すると、どの銀行ともお金の貸し借りをしない。

そこで、仕方がないから、本当はドルはアメリカの通貨ですから、アメリカのFRBが資金を出せばいいのですが、

ドルを調達するのが、世界中で困難になっているから、FRBだけでは、おカネが足りません。

そこで、ヨーロッパの中央銀行や、日本の中央銀行である日銀まで、ドルを市場に供給せざるを得なくなったのです。

アメリカは世界の中央銀行、ひいては、その国の政府に「借り」が出来たというのに、礼の言葉一つ言わない。

当たり前だと思っている。傲慢です。


◆日本のバブル崩壊後、アメリカは、日本政府が銀行に公的資金を注入するのをバカにしていた癖に・・・。

日本で、バブルが崩壊した後、邦銀は皆、多額の不良債権を抱えました。

米国政府は、日本政府に早く公的資金を注入しろ、と言いながら、

経営難に陥った銀行を潰さない、日本の金融当局の方法をバカにしていました。

資本主義の自己責任原則に厳密に基づけば、潰れる銀行は自分の責任なのだから潰せばいい、

というのが、アメリカの論理です。潰してしまえば、債権者がいなくなるのだから、債務者はおカネを返さなくていい。

不良債権問題は一挙に片付く、という訳ですが、そんなことをしたら、日本の銀行にカネを貸していた外国の銀行が資金繰りに窮して、

連鎖的に潰れます。世界金融恐慌です。日本は銀行を潰さなかったので不良債権は問題がいつまでも残りました。

しばしば「失われた10年間」などといいますが、日本は自分でオトシマエを付けました。

欧米各国の中銀が多額の「円」を短期金融市場に供給する必要も無かったし、他国の政府や、民間金融機関から

日本の銀行の為に、資本に組み入れる資金を出して貰うこともなかった。

だから、日本発の世界金融恐慌は起きませんでした。


それはさておき、前述したとおり、日米欧6カ国の中銀が資金を市場に供給しているの対象は短期金融市場です。

謂わば、応急措置です。

根本的な対策としては潰れそうな金融機関の「資本」を増強しなければ、どうしようもない。

私は、それを早くやれ、と昨年から何度も書いた、と先日の日記で述べました。

アメリカは、リーマン・ブラザーズに対してさえ、公的資金を注入せず、破綻させました。

2日後、保険会社のAIGは救済しました。

何故、前者は潰し、後者は救ったのか。金融政策の一貫性が欠けています。

遅まきながら米国は「このままでは、まずい」ことを認めざるを得なくなったようです。

何しろ、前FRB議長のアラン・グリーンスパン氏は、15日、

「今回の金融危機は100年に1度あるかないかの深刻なもの」

と語っています。つまり、1929年10月24日、「暗黒の木曜日」に端を発した世界恐慌と同じような状況に陥る可能性がある、

ということです。

それで、遂に、記事2にあるとおり、公的資金を用いて不良債権を買い取る機関を作ろうとしています。

何のことはない、結局日本の真似です。バカにしていた癖に。

やるならもっと早く実行するべきでした。

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2008.09.19

「太田農水省謝罪 事故米ずさん調査認める」←「謝罪」で済むか、馬鹿野郎。

◆記事:太田農水省謝罪 事故米ずさん調査認める(9月18日16時3分配信 産経新聞)

米粉加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)による汚染された事故米の不正転売問題をめぐり、

衆院農林水産委員会の閉会中審査が18日午前開かれ、出席した太田誠一農水相は冒頭、

「消費者の『食の安全』に対する不安を招いたことに責任を痛感している」と述べ、陳謝した。

また、農林水産省側は三笠などに対するこれまでの調査がずさんだったことを認めた。

国会で同問題を取り上げるのは今回が初めて。

同省は、過去5年間で96回も三笠の加工作業に立ち会っていたが不正を見抜けなかった。

町田勝弘総合食料局長は同委員会で、調査が在庫量や伝票の確認にとどまり、流通経路を把握していなかった点を問われ

「結果をみれば明白で、その通りだ」と答弁、ずさんな調査だったことを認めた。


◆コメント:日本政府は、国民に対して、「傷害の未必の故意」があったのである。

勿論、事故米転売問題で直接的に悪いのは、三笠フーズなどの悪徳業者だが、元凶は明らかに農水省である。

事故米の殆どは、海外から輸入された米である。以前、日本は海外から米など輸入しなくて良かったが、

「自由貿易協定」に基づき、海外から、「日本は米を輸出するばかりで、輸入しないのはズルい」

といわれ、渋々買い始めたわけである。農水省は輸入した米の多くが事故米であることを知っていた筈だ。

しかし、処分出来なくて困っていた。


だから、極端に価格を安く(1キロ10円ぐらい。食べられる米は50円から70円)して、業者に押しつけたのだろう。

つまり、事故米を大量に買ってくれる「三笠フーズ」は農水省にとって「有難い」存在だったのだ。

そんな米を買いたがる業者が、事故米を食用に使わない、という約束を破るであろうことも、

当然予想していただろう。


監督官庁である農水省が過去5年に亘って100近くも検査していたが、事故米食用転用を

指摘できなかったのは、見つからなかったのではなく、食用転用がバレたら、監督責任を問われるので、

「食用には使っていません」という業者の書類だけ見ていたのだろう。


この事件の構造は、は厚労省の薬害エイズや、薬害肝炎と同じといっていい。

いや、問題となっているのは、薬とは異なり、国民誰もが口に入れる「コメ」なのだから、

一層悪質である。

農水省、即ち日本政府には、国民の健康に危害を加える「未必の故意」があったと見なして良かろう。

この国の役人は国民がどうなろうが知ったことではない。

自分の天下り先を確保するのが人生の目的である連中の集まりだ。


事故米で深刻な健康被害が出ていない、というのは、結果論に過ぎない。

平気でこういう事をするのは、役人ひとりひとりが、法的責任を問われないからである。

農水省が民間企業だったら、検査で「見て見ぬフリをした」担当者は処分されるだろう。

役人もそうあるべきだ。町田勝弘総合食料局長、太田農水相の刑事責任を問いたい。

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2008.09.18

「AIG、米政府の管理下に FRBが9兆円融資」←米国政府、何故リーマンは救わなかったか説明せよ。

◆記事1:AIG、米政府の管理下に FRBが9兆円融資 (NIKKEI NET)(2008/09/17 13:50)

【ワシントン=大隅隆】米政府・連邦準備理事会(FRB)は16日、

米保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に最大850億ドル(約9兆円)のつなぎ融資を実施すると決めた。

見返りとして同社の79.9%の株式を取得できる権利を政府が確保することにし、事実上、政府の管理下で再建にあたる。

米国発の金融危機を防ぐ狙い。一方、FRBは同日、最重要の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を

現行の年2.0%のまま据え置くことを決めた。

AIGへのつなぎ融資は2年間で、AIGの全資産を担保にする。

金利はロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の3カ月物に8.5%上乗せした水準。

AIGはつなぎ融資で資金繰りをつけ、時間をかけて資産売却し融資を返済する。


◆記事2:米AIGへの融資決定、FRBの一貫性に疑問符も(9月17日19時43分配信 ロイター)

[ワシントン 16日 ロイター] 米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの支援要請には応じなかった

米連邦準備理事会(FRB)が、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に

850億ドルの融資を行うと表明したことで、FRBの姿勢の一貫性に疑問を呈する声も出ている。

また融資を求める企業がこれから多数出てくる可能性が高まった、との指摘も聞かれる。

経営難に陥った企業を破たんさせるのか、規模が大きく影響が甚大との理由で救うのか。

その判断基準をめぐって、議論を呼びそうだ。

FRBがこの春ごろから実施した金融セクターに対する支援額は、ベアー・スターンズ救済関連で290億ドル、

米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)にそれぞれ1000億ドル、

米連邦住宅局(FHA)に最大3000億ドル、そして今回のAIGへの850億ドル。

その他の救済策や融資を含めると、納税者の負担総額は9000億ドルを上回るとみられる。

ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスのノウリエル・ロウビニ教授は

「FRBはリーマンには断固とした対応をとるふりをしながら、2日後には別の企業を救済している。

損失を社会全体で負担するシステムが続いている」と指摘。

自動車メーカーや航空会社など、経営難の企業が今後支援を求めてくることは確実と述べた。


◆コメント:米国政府は、金融機関を救済するかしないか、何を基準にしているのか世界に説明するべきだ

昨日は、米国のFRBが巨大証券会社、リーマン・ブラザースを潰す気だ、というニュースを見て、

私は我が目を疑った。


リーマンの破綻により、リーマンに多額の投資をしていた、AIGという保険会社が、

評価損が膨らんで潰れそうなので、FRBが9兆円の緊急融資をする、というニュースが入ってきたときに、

やはり我が目を疑った。

AIGを救済するならば、何故リーマンも救済しなかったのか。


総資産額を見ると、リーマンは64兆円。AIGは約106兆円。規模の違いだけか。

因みに日本の国家予算が84兆円である。リーマンよりAIGの方が企業規模が大きいと言われても、

これぐらい巨額の資産になったら、相対的な問題ではない。64兆円も106兆円も同じである。

絶対額が大きすぎるのである。潰れたら世界の金融市場、金融システムへの影響が計り知れない点に置いて、

両者はほぼ同一である。


しかし、米国のFRB(連邦準備制度理事会)はリーマンに対する公的資金注入を断固拒否していたのに、

そのわずか2日後、AIGには緊急融資を行い、救済を決めた。

一体、如何なる理由で、両者に対する措置が異なるのか。

米国政府は、その論理を世界に説明するべきである。

そうしないと、今後も続々と起きるであろう、金融機関の破綻に際して、

FRBは、助けるのか、助けないのかギリギリまで分からないので、株や債券の市場が混乱する。

混乱とは、相場が乱高下(らんこうげ)する、という形で現れる。

その度に、各国の投資家は損失を被る(相場が乱高下したら、まず損失が生じる可能性の方が高いのだ)。

損失を被ったら、世界中の投資家、特に金融機関の経営に影響が出る。


アメリカは自分の都合しか、考えていない。


そもそも、昨年来の金融不安はサブプライムローンという住宅ローンが不良債権化したのが発端である。

返済力の乏しい低所得者層に、これでもかとばかりに住宅ローンを貸し付けた。

皆が住宅を買った。買う人がいなくなったので住宅価格が暴落し、低所得者層は、家を売ってローンを

返済することが出来なくなった。バブルの崩壊そのものだ。日本の例があるのに、米国金融当局は、

サブプライムローンを規制しなかった。米国金融当局の監督能力が無かった、ということだ。


その所為で、サブプライムローンを証券化した商品に多額の投資をしていたリーマンを始め、

無数の米国の金融機関は大きな評価損を抱えている。次にいつ、どの金融機関が破綻するか、

分からない。そして、経営危機に陥った金融機関をFRBが助けるかどうか、その都度判断されたら、

それらの債券や株を買ったり、資金を貸し付けている世界の金融機関は、危なくてしょうがないから、

債券を売る。すると金利が上がる。資金を調達しにくくなる。また、アメリカの金融機関の株を持っている

投資家は、倒産したら、その株は紙屑になるのだから、早めに売る。株価が下がれば、評価損が出る。


アメリカの姿勢の一貫性のなさにより、世界の市場が混乱する。

だから、FRBは、救済するなら、少なくとも大手は全て救済しろ。財政赤字が膨らむといったって、

先ほど書いたとおり、この1年の金融市場の混乱はアメリカの責任なのだ。

肚を括って方針を決め、全世界に向けて発表して貰いたい。

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2008.09.17

「米AIG、増資失敗すれば17日に破産法適用申請へ-CNBC」←連鎖倒産というのは(まだ倒産してないけど)こういう事です。

◆記事1:米AIG、リーマン破たんで多額の評価損計上も=アナリスト(9月16日6時44分配信 ロイター)

アナリストは、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)について、

リーマン・ブラザーズの破たんにより、大規模の評価損計上を余儀なくされるとの見方を示した。

仕組み金融商品やクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)に相当の圧力がかかることが理由。

シティグループのアナリスト、ジョシュア・シャンカー氏はAIGの投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げた。

リーマン資産の投げ売りリスクに伴ないAIGは評価損計上を余儀なくされ、

四半期の業績は過去最悪となる可能性があると指摘。「300億ドルの損失を計上する可能性がある」と述べた。

UBSのアナリストは、第3・四半期にスーパーシニア級のCDSで100億ドル以上、

投資ポートフォリオで50億ドルの実現損失をAIGが計上する可能性があるとの見方を示した。

AIGは2008年第2・四半期まで3四半期連続で赤字を計上し、この間の純損失額は合計で180億ドル超に達した。


◆記事2:米AIG、増資失敗すれば17日に破産法適用申請へ-CNBC(ブルームバーグ)(2008/09/16 23:28)

9月16日(ブルームバーグ):米経済専門局CNBCは16日、

米保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が

「基本的には16 日中に巨額の資本を調達する必要がある。そうしなければ、

17日に連邦破産法 11条に基づく会社更生手続きの適用を申請するだろう」と伝えた。

匿名を条件にしたAIGに近い複数の人物を引用した。


◆記事3:【リーマン関連】大手邦銀 1700億円を融資(NHK 9月16日 18時26分)

経営破たんしたアメリカの大手証券会社「リーマン・ブラザーズ」に対して、

日本では、8つの大手金融機関だけで、あわせて1700億円に上る資金を融資していたことがわかり、

一部は回収できないおそれが出ています。

経営破たんした「リーマン・ブラザーズ」がアメリカの裁判所に提出した大口の債権者リストでは、

およそ30の債権者のうち、日本では、8つの大手金融機関であわせて1700億円余りの融資残高がありました。

これらの金融機関によりますと、多くは担保を取っていたり、第三者からいわゆる保険金が得られるような契約になっていたりするということで、

損失は一部にとどまると強調しています。8つの金融機関によりますと、損失が生じるおそれがある債権は、

▽新生銀行がおよそ380億円

▽三菱東京UFJ銀行と▽三菱UFJ信託銀行であわせておよそ240億円

▽中央三井信託銀行がおよそ150億円▽あおぞら銀行がおよそ120億円

▽三井住友フィナンシャルグループで100億円などとなっており、

▽みずほコーポレート銀行や▽日本生命保険でも現在、損失見込みを算出しています。

また、アメリカの裁判所に提出されたリストに載っていない地方銀行も、相次いで損失を発表しており、

日本の金融機関に影響が広がっています。これについて日銀は

「各銀行の経営への影響はいずれも限定的で、金融システム全般に深刻な影響が及ぶとは考えられない」としています。


◆コメント:「だからいわんこっちゃない」のです。

今日1日で、既に世界の金融市場はパニックに陥りかけています。昨日の記事の最後に書きましたが、

やはり、東京でも株が日経平均株価で約600円もの大暴落となりました。明日も売られる可能性が高い。

問題の中心は、言うまでもなく、米国の証券会社、リーマン・ブラザーズが破綻したことですが、

記事1と記事2は、世界最大の保険会社、AIGに関するものです。

AIGはリーマンの債券や株を大量に保有していたのです。そしてリーマンが倒産する、ということは、

それらが、紙屑になる、ということです。当然、投資したおカネは戻ってきません。

大損してるわけです。だから資本を積み増さなければならないのですが、世界中の投資家(主に金融機関)は、

既にAIGが危ないと分かっているので、新たに出資することなど出来ません。

すると、アメリカ時間の15日に米国第4位の証券会社、リーマンが潰れた、そのわずか二日後に、

世界最大の保険会社(ウィキペディアによれば、「2006年末において、130以上の国・地域で事業を展開し、約106000人の従業員を有している。」)、

経済専門誌によれば、2007年3月末時点では、世界優良企業100社ランキング総合世界第6位、保険部門では世界1位だった会社が倒産します。


世界中のAIGの現地法人・支店に務める約106000人の従業員は失業するのです。

リーマンもそうですが、AIGが破綻するとは誰も思っていなかったので、

世界中の投資家が、同社の債券や株に投資したり、融資を行っています。

AIGが潰れれば、その投資家が巨額の損失を被ります。すると、そこに投資していた別の投資家が、やはり損失を免れません。

連鎖倒産。金融危機とはこういう事態です。金融システム全体が不安定になっています。システミック・リスクといいます。


こういうことが、いつまで続くか分からない。誰が、何処にどれだけ投資しているか、全貌を把握している人はいません。

次は何処が倒産するか分からないのです。だから、投資家は皆、危なそうな金融機関の株や債券を投げ売りするのです。

明日も株が売られる可能性は極めて高い、というのは、そういう事情です。


ところで、日本への影響です。記事3のとおり、日本の大手銀行のリーマンへの投融資額は1700億円とのこと。

これを見る限り、たとえ、全額がデフォルト(回収不能)になっても、メガバンクはとりあえず、大丈夫です。

金融庁がまとめた、主要行等の平成20年3月期決算状況を見ると、

みずほ、三菱UFJ、三井住友の三大フィナンシャルグループの経常利益は合計1兆9千億円ですから、余力があります。

但し、のほほんと構えてはいられないのです。


繰り返しますが、リーマンが破綻した事による連鎖倒産がどこで、どれぐらいの規模で起きるか分からないからです。

内外の投資家(金融機関を含む)が、他の金融機関潰れないうちに、そこの債券や株を投げ売りすることは十分予想できます。

すると株価は下がっていますから、当然損失が発生します。そういう現象がいつまで続くのか。誰にもわからない、

という現状が、マーケット参加者を一層神経質にしています。

リーマンを救済しなかったのは、既にアメリカが財政赤字なので、公的資金を注入し、更にそれが拡大することを

恐れたからだと言われていますが、リーマンを救済しなかったことによって金融システムが崩壊するかもしれなくなったら、

最後には、公的資金を注入せざるを得なくなり、もっと財政が苦しくなるでしょう。


だから、私はリーマン・ブラザーズのような超巨大金融機関を米国政府が救済しなかったことは問題だ、

と、言っているのです。

たまたま、ニュースで目にしたのですが、次期首相ほぼ間違いなしの麻生太郎氏が、米国政府を批判しています。


◆記事:米政府の対応に疑問=リーマン破綻-自民・麻生氏(9月16日13時19分配信 時事通信)

自民党総裁選候補の麻生太郎幹事長は16日昼、東京都庁で開かれた都議会自民党の会合で、

米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)に関し「いくら何でも影響が大きすぎる。

全く何もしないで放置するやり方が正しいやり方かどうか率直な疑問がある」と述べ、

救済策を講じなかった米政府の対応に疑問を呈した。

要するに、私が言わんとするところは、この麻生氏の一言に尽きます。

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2008.09.16

「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。

◆記事:米証券大手リーマン、破産法適用申請へ=政府支援なく救済交渉決裂-金融界に動揺(9月15日13時53分配信 時事通信)


【ニューヨーク15日時事】米証券4位のリーマン・ブラザーズは15日、

連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請すると発表した。

米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き危機に伴う信用不安などの影響で、

同社は2・四半期連続で大幅赤字を計上、経営破綻(はたん)に追い込まれた。

1850年設立の老舗リーマンの破綻は米金融業界全般に大きな動揺をもたらし、

世界の金融市場に深刻な影響を与えるのは必至。サブプライム問題で傷ついている米金融業界では、

破綻が連鎖する可能性もあり、米国は戦後最悪の金融危機に直面した。

リーマンは、住宅ローン債権や商業不動産などへの関連投資で巨額の評価損を計上。

今月10日には、不動産関連投資の大幅圧縮や業績好調の投資運用部門の売却など、経営再建策を発表したばかり。

しかし、頼みの綱だった韓国金融機関との増資交渉が決裂。

財務状況の抜本的な改善が見込めないまま、株式市場で売りを浴び続けた。

事態を憂慮した米政府、連邦準備制度理事会(FRB)は12日以降、

欧米の主要金融機関の首脳らをニューヨーク連銀に集めて救済策を早急にまとめるよう要請。

米大手銀バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)や英金融大手バークレイズなど複数の金融機関によるリーマン買収の可能性を探った。

しかし、民間金融機関が求めた公的資金投入を政府側が拒否。最後まで折り合えなかった。


◆コメント:冗談じゃないよ。リーマンを潰すか? 世界中がパニックに陥るぞ。米政府よ。

このニュースを読んだ時に、私は我が目を疑いました。

リーマン・ブラザーズというのは、世界最大の証券会社(投資銀行)のひとつ。

サブプライム関連商品に多額の投資をしていたのですが、サブプライローン関連商品の価格は下がるばかり。

これで、世界中の金融機関をはじめ、投資家は大損していたのですが、リーマンは半端じゃなかったわけです。

評価損を埋めようとすると、自己資本、つまり会社の元手を取り崩す。資本金が足りなくなったから、あちこちに

出資してくれるよう交渉をしていたのです。記事にあるとおり、韓国の金融機関と話がまとまりそうだったのですが、

結局失敗しました。

そして、私はどうも信じられないのですが、この巨大金融機関が破綻したら、まず米国で連鎖的に金融機関が潰れ、

金融恐慌をもたらす怖れがあるのに、米国政府は公的資金を注入して、リーマンを救済しようとしない。

アメリカは、徹底的に資本主義・自由主義原理にこだわる国で、リーマンという一民間会社が潰れるからと言って、

税金を使う訳にいかない、という論理です。しかし、先日、政府系住宅金融会社のファニーメイとフレディ・マックには、

公的資金を注入し、国有化しました。この件に関しては先日、

「米の住宅金融2社、公的管理へ 米史上最大級の救済に」←やらないよりマシだが、決定が遅すぎる。ココログはこちら

に書きました。

ファニーメイとフレディ・マックも潰れたら大変ですが、リーマンを潰すとは。世界に迷惑がかかります。

日本も無関係ではありません。金融庁は、15日(月)に通達を出しました。

リーマン・ブラザーズ証券株式会社に対する行政処分について

内容の詳細まで分からなくてもいいです。とにかく、金融庁が休日に通達を発すること自体、非常に異例なことなのです。

これだけでも、リーマン破綻、という事態の深刻さを端的に示しています。

私は、先日の記事でも書きましたが、こういう超巨大証券会社、投資銀行に対して、アメリカ政府はさっさと公的資金を注入すべきだ、

と、昨年から主張しています。記事の最後にあるとおり、欧米の民間金融機関も米政府の公的資金投入を望んでいたのです。

これを米国政府は拒否したといいます。資本主義のモラル、自己責任の原則を重視するのにも、ほどがあります。

16日以降、日本でも株が暴落する可能性があります。下手をすると世界の金融システムが大混乱します。

米国政府はそこのところをよく考えて欲しいと思います。

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2008.09.15

モーツァルトが17歳、18歳で書いた音楽。交響曲第25番、ファゴット協奏曲。

◆連休も終わりですし、私事ですが、懸案事項解決記念で。

10日ほど前、モーツァルト オーボエ協奏曲(宮本文昭)第三楽章追加。/ モーツァルト フルート四重奏曲集(リコーダー版)を書きました。

その時、「次は、モーツァルトのファゴット協奏曲をご紹介します。」と書きました。

もう少し早く載せるつもりだったのですが、私事ながら、ゴタゴタがありまして

出来ませんでした。今日も、パソコンのソフトの復旧(再インストール)などしていたので、時間が中途半端になりましたが、

一段落いたしましたので、更新出来るときにしたいと思います。


◆モーツァルトの青春の音楽。

今日、お聴きいただくのは、モーツァルトが17歳で作曲した交響曲第25番ト短調と、18歳で作曲したファゴット協奏曲です。

交響曲第25番は、映画「アマデウス」で使われて、一躍有名になりました。というか、その前から有名なんです。

モーツァルトは全部で41曲の交響曲を書きましたが、短調の曲はこの25番と有名な40番しかないのです。

しかも、両方とも同じ「ト」短調です。

25番は「小ト短調」とか言われます。第一楽章冒頭の何か、不吉なことが起きる前兆のような強烈さと、

中間部の穏やかな雰囲気が対照的です。

この曲を書いたのがわずか17歳の少年なのです。

誠に、「天」「才」とはモーツァルトの為に或る言葉だと思います。

それでは、モーツァルト作曲、交響曲第25番ト短調、K.183から第一楽章をどうぞ。





お薦めCDはジェイムズ・レヴァイン指揮・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団です。


さて、もう一曲は、交響曲第25番を書いた翌年(1774年)に作曲した、ファゴット協奏曲です。

一応、現存しているモーツァルトの作品では、彼が最初に管楽器の為に書いた協奏曲です。

ファゴットという楽器は、私は吹いたことがないので、本当のところは分かりませんが、

音の跳躍、つまり、低い音から高い音、高い音から低い音へ音が跳ぶ音型が得意だと言われています。

モーツァルトは、その特性をとてもよく把握していると思います。

曲が始まった途端、「ああ、モーツァルトだ。」と感じる明るい音楽です。

モーツァルト作曲、ファゴット協奏曲 変ロ長調、K.191より、第一楽章をお聴き下さい。





オーケストラや、吹奏楽では、ファゴットの長いソロってあんまりありませんからね。とても興味深い。

お薦めCD。この演奏は、すごいですよ。カール・ベーム指揮、ウィーン・フィル

独奏は、ウィーン・フィルの首席だったヴェルナー・トリップ氏です。

このCDでは他に、フルート協奏曲とオーボエ協奏曲も聴けます。ソロは皆、ウィーン・フィルの首席です。



如何だったでしょうか。お楽しみ頂けたら幸いです。

それでは。

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2008.09.14

ソプラノの森麻季さん。ご出産(11日)、おめでとうございます。/お祝いの音楽

◆音楽家のプライベートなことですが、ご本人がブログで書いておられますので。

冒頭から手前味噌で恐縮ですが、Googleで「森麻季 ソプラノ」を検索してみて下さい。

4番目と5番目に私のブログ記事が出てくると思います。

森麻季さんのことを最初に書いた記事はこれです。ちょうど2年前ですね。

ソプラノの 森麻季という人、日本音楽史上最高の声楽家ではないかと思います。お薦めCD。

そうしたら、ココログの方にご本人からコメントを頂戴して(コメント欄、上から5番目ぐらいです)、

ひっくり返りそうになったのを鮮明に記憶しております。

その後も森さんに関する記事を何回か書いています。

ソプラノの森麻季さんは世界最高水準の音楽家です。

森麻季さんの歌には、いつも慰められる。

世界で最も由緒あるオペラハウスで森麻季さんが「ばらの騎士」に出演したドキュメンタリーが放送されます。【追記】

音楽評論:CD「ピエ・イエス~祈りを込めて」(ソプラノ・森麻季、指揮・金聖響、管弦楽・オーケストラアンサンブル金沢)

いずれも、ミーハーで書いたのではない。

私が声楽家にこれほど関心を持ったのは、森さんが美人であることと全く関係ないとはいいませんが、

なにより、その圧倒的な演奏技術、音色(声)の美しさ、音楽性に驚嘆したからです。それが、一番最初に来ます。

つまり、森麻季さんは、音楽家として超一流である、そのことが私の評価の理由です。


音楽家は音楽で評価されるべきで、芸能人のようにプライバシーに関わることは、本質とは関係が無いのですが、

やはり、おめでたとなると、弊ブログにコメントまで頂いた私(他にあまりそういう人は、いないと思います。僭越ながら。)としては、

記事にして、お祝い申し上げたい。詳しくは、森さんのオフィシャル・ブログにご本人が書いておられますので、

そちらをご参照下さい(ご出産は11日だっととのことです)。

森麻季さん、無事ご出産おめでとうございます。

ご令息のお健やかなご成長を祈念いたしております。

安産とのこと、なによりですが、ご出産は母体にものすごい負担をかけているわけですので、

焦らず、ゆっくりご静養下さい。


お祝いの音楽を捧げたいと思います。

ヘンデル作曲、「王宮の花火の音楽」より、「歓喜」。

演奏はフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルです。




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2008.09.13

ご無沙汰いたしました。PC不調その他が要因です。

◆私事で恐縮ですが。OSのクリーン・インストールなどいたしまして。

今週の水曜日から、PCの調子が悪くなりまして、起動に異常に時間がかかるようになりました(XP SP3)。

原因は、私が不用意にあるソフトを使ったことであると思われます。11日付で書きました。

それから、ああでもない。こうでもない、と色々、試行錯誤したのですが、どうしても、もとの状態に戻らない。

仕方がないので、大事なデータを外付けHDDにバックアップして、

起動ディスクをフォーマットし、XPを再インストール(クリーン・インストール)したところ、

スムーズに起動するようになりました。これが、昨夜4時頃ですね。3連休前だから出来たことです。

クリーン・インストールを行うのは、初めてではありませんが、その後の手間が面倒ですから、私のように、

PCに疎い人間は、大袈裟に言うと「覚悟」を決めないと、出来ません。まあ、成功して良かったです。


不安な要素は色々ありましたが、iTunesを再インストールして、音楽ファイルを読み込んだときに、保護されているファイルが聴けるかどうか、

気になっていたのですが、あれ、5台のPCにまでコピーできるそうで。OSを再インストールしたPCは新しいPCと認識されるわけですが、

「2台目」なので、大丈夫でした。


面倒くさいのはウィルスバスターを始め、各種ソフトウェアを再インストールすることですが、

これは、一日では無理なので、とりあえずボチボチやろうと思っております。


◆定期的にクリーン・インストールする人がいるのですね(常識?)

会社の私の同期で、システム・エンジニアではないのですが、まあ、コンピューターとか、そのシステムのプロがいるのです。

彼が自宅で使用するパソコンは、大抵自作ですが、1年に一回ぐらい、何ら問題が起きないのに、

この七面倒くさいクリーン・インストールを実行する、

というのです。いろいろとソフトをインストールしていくと、段々重くなりますね。

ソフトをアンインストールしても、「カス」が残留していたりする。レジストリも少しずつ変えられている。

遅くなったな、と思ったら、クリーン・インストールするそうです。

(因みにこちらにクリーン・インストールについて詳しく書いている方がいらっしゃいます)。

やはり、バックアップするのは、データだけ。ハードディスクを丸ごとコピーするソフトがありますが、彼に言わせれば、

(考えれば当たり前なのですが)、それをやったら、「カス」まで、コピーしてしまうわけで、

折角OSを再インストールしても、バックアップソフトから「復元」したら、また「カス」が戻ってしまうので意味がない。

あの類のソフトは使ったことが無いそうです。

プロである彼でさえ、元の環境にもどすのは1週間ぐらいかかる(仕事が終わった後にやりますからね。)

というので、私も仕方がない。と諦めました。

当然のことながら、XPの起動はウソのように速くなりました。


◆心配なこと、厄介なことは重なるものですね。

先々週の月曜日(8月25日)に、家内が婦人科検診を受けました。

そうしたら、子宮筋腫のかなり大きなものが見つかりました。子宮筋腫自体は珍しいものではなく、

多くの場合、経過観察し、閉経後、しぼんでしまう場合もあるといいますが、家内のはかなり大きい。

摘出手術するかどうか。併せて子宮ガン検診を受けたので、その結果をまってから決めようということで、

手術となると、いろいろ手配があります。ガンは、根拠は全くないのですが、まず無いだろうと思いましたが、

やはり気にかかります。

昨日(12日)結果を聞きに再度、家内が婦人科医を訪れたところ、まず、ガンはなかった。

筋腫は確かに大きく、こういうのがあると疲れやすいとか、多少問題はあるものの、

やはり手術するほどではない。経過観察、との診断でした。

まずは、ホッとしました。

ただ、いつもは、親である私ですら何を考えているのか良く分からない、高校二年の倅が、

母親を気遣って、夕食後に自ら食器洗いをしてくれたので、ちょっと感心しました。

親バカですね。済みません。


◆会社ではオフィスの引っ越しがあり、ペースが乱れました。

昨日は、従って、家内の診断はどのように下ったか。私のパソコンはどうする(買い替えるか?)という、

事の軽重に差はありますが、気になることが二つも有った上に、

会社では、自分の所属する部署が同じビルの他のフロアですが、移転する日だったのです。

大量のファイルを段ボールに詰めたり、移動するものに、氏名、所属グループ、新しい席の番号を書いた

ステッカーを貼り付けたり、仕事で使っているデスクトップパソコンは業者が運ぶので、

いつもより、早く仕事を終わらせなければならない、などと、お分かりと思いますが、仕事のペースが崩れました。

云ってもしかたのないことですし、こういうことは、今までにも経験がありますが、

人生においては(←やや大袈裟)、面倒なことが重ねて起きる、ということがあるものですね。

それでは、皆様良い週末をお過ごし下さい。

今日以降は、また通常のペースで日記・ブログを更新出来ると思います。

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2008.09.12

「首相にふさわしいのはどちら?…読売緊急世論調査」←私の所にも電話がかかってきましたよ。

記事:首相にふさわしいのはどちら?…読売緊急世論調査(9月12日3時3分配信 読売新聞)

読売新聞社は自民党総裁選が告示された10日から11日にかけて、総裁選に関する緊急全国世論調査(電話方式)を実施した。

麻生太郎幹事長ら5人の候補者と民主党の小沢一郎代表を個別に比べた場合、どちらが首相にふさわしいかを聞いたところ、

「麻生氏-小沢氏」の構図では、麻生氏を選んだ人が59%に上り、小沢氏の28%に大差をつけた。

今回の総裁選は、次の衆院選で「小沢民主党」に対抗する自民党の“選挙の顔”に誰を選ぶかが大きな焦点となっており、

調査結果は麻生氏優位の情勢に拍車をかけることになりそうだ。

(引用者注:以下略。全文はこちら。)


◆コメント:麻生vs小沢で世論調査したら、こういう結果になるだろうさ。

新聞・テレビは、こと、世論調査に関しては完全にツルんでいると思われる。

選挙前の政党別支持率などは必ず同じ日に発表される。

読売と全く同じ世論調査を、朝日新聞が行っている。私に(会社に)までフジテレビから電話があり(どうして電話番号が分かるのか)、

やはり、同じ事を訪ねてきた。

私は、

「景気対策や、社会保険庁の問題、税制の問題、医療制度の問題、自衛隊の海外支援の問題などについて

両者の政策(政治的思想)の全貌が分からないから、どちらが首相にふさわしいか、判断できない。

外見とか、話し方など本質的ではない基準で、決めるべきではない」

と答えた。

これが、今日の結論です。と筆を擱いても良いぐらいである。

芸能人の人気投票なら、見た目や雰囲気で適当な事を言えばいいが、

この、日記・ブログで過去何度も書いたとおり、政治に関わることは、

そのような情緒的な選択であってはならない。


記事を読むと、世論調査の質問もいい加減である。

麻生がふさわしい。小沢がふさわしい。結構。では、何故?

理由を訊かなければ意味がない。多分90パーセント以上は「何となく」

が理由だろう。愚問・愚答である。

ちょうど3年前の9月11日、衆議院選挙、いわゆる「郵政民営化選挙」の投開票が行われ。

自公連立与党が、圧倒的多数議席を衆議院において獲得した。

あのとき、自民党に投票した有権者の多くは、やはり、「何となく、小泉さんが面白いから」、

という理由で投票した。その後、日本がガタガタとなり始めたのを忘れて貰ってはこまる。


麻生と小沢、どちらが良いか、と訊かれたら、何も考えない人は、悪代官のような小沢一郎より、

豪快で面白そうな麻生が良いと答えるだろう。

しかし、だからといって麻生の自民党が、総選挙(いつになるか分からないが)でまた勝ったら、

小泉大勝以降の政治の結果「格差社会」ということばが現実実を帯びてきたこと。

「郵政民営化」だけを問う選挙だ、といいながら、2007年増税したこと。

数々の公共福祉や医療への国庫の拠出を減らしてきたこと。

社保庁が、言語に絶するほど杜撰な年金管理をしていて、多くの国民が犠牲になりそうなこと。

後期高齢者医療制度を実施したこと。

など、自公連立与党の政策を、容認したことになる。

どうか、それをお忘れなく。

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2008.09.11

昨日からPCの調子が悪くて。更新出来ませんでした。

◆昨日からPCの調子が悪くて。起動に時間がやたらとかかるのです。

PC(XP SP3)起動がやたらと遅くなりまして、

起動すると、画面に左下(タスクバーの上のあたり)に幅1センチぐらいの白い線が出てくるのです。

それがやたらおそくて、あるところまでいくと、やっとXPが立ち上がります。

「そうじ小僧という」ソフトで「ゴミ」を除去してから、そうなりました。

恐らく起動に必要な何らかのファイルがTempファイルにあったのを削除してしまったのだとおもいます。

但し以前使ったときは何も問題がなかったので、安心して使ったのですが・・・。



使用前に復元ポイントを作ったので、その時点まで復元しても結果は同じ。

OSの再インストールしか手段はないのでしょうか?或いは、ハード面の問題で、PCを買い替える

(ハードディスクの交換とか、グラフィックボードの交換とかできないのです)しか手段はないのでしょうか。

立ち上がれば使えるから、それも、勿体ないようですが・・・

(済みません。文章が混乱しております)。

何かお知恵があれば拝借したいのですが。

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2008.09.10

「名ばかり管理職」排除 店長らの基準、厚労省が通達←「名ばかり公務員」も排除しろよ、「ネットカフェ厚労省」。

◆記事1:「名ばかり管理職」排除 店長らの基準、厚労省が通達 (NIKKEI NET)(9月9日 12:04)

管理職としての権限や待遇が与えられていないのに残業代をもらえない「名ばかり管理職」問題を解決するため、

厚生労働省は9日、労働基準法に基づく管理監督者の明確な判断基準を都道府県労働局長あてに通達した。

店長に対する残業代支払いを日本マクドナルドなどに命じる判決が増えるなか、裁判例を参考に法律の運用を見直す。

多店舗展開する小売業や飲食業などが対象。管理監督者性を否定する重要な要素として

(1)アルバイト・パートなどの採用に責任がない

(2)部下の人事考課が職務内容に含まれない

(3)遅刻、早退で減給といった不利益な取り扱いをされる――などを列挙した。

労働局長はこれらの要素を材料に管理監督者であるかどうかを判断する。


記事2:厚労省はネットカフェ? 職員が業務中に「2ちゃん」「ゲーム」三昧(産経新聞)(2008.7.13 01:22)

厚生労働省で、官用パソコンを用いてゲームやお笑いなど業務と関係のないホームページ(HP)閲覧が

1日に約12万件もあったことが12日、分かった。年金や後期高齢者医療、医師不足など厚労行政が批判を浴びるなか、

多数の同省職員が職場を“ネットカフェ”状態にし、HPで遊んでいる実態が明らかになった。

厚労省統計情報部では今年5月7日、職員約5万5000人のうち、東京・霞が関の本省と8つの地方厚生局

計約5500台のパソコンを対象にインターネットの閲覧状況を調査。総閲覧数1000万件のうち、

少なくとも12万2000件が業務外と判明した。

うち、7万5000件が掲示板やチャットなど情報交換系のHP。

ゲームソフトやネット上で遊べるゲーム関連のHPが4万1000件、

芸人や演芸場、アニメなどお笑い系HPも6000件に及んだ。

厚労省は平成17年7月から省内のパソコンから閲覧制限できるシステムを導入。

アダルト系、株取引といった分野は当初から閲覧不可にしたが、調査対象となった分野は接続が可能な状態になっていた。

昨年8月、ネット上の百科事典「ウィキペディア」に外務省、農水省、宮内庁などの官用パソコンからの書き込みが相次いで発覚

厚労省からも美少女アダルトゲームやアイドルなどの項目の編集が判明し、

同年10月に20回以上も編集を行った職員2人を訓告にしたほか、計12人を処分。

全職員に業務外のパソコン使用を禁じる通知を出した。

今回の調査は、通知を守っているかを確認することが目的だったが、12万件もの不必要な閲覧が発覚したため、

お笑いなど問題の分野も先月18日から閲覧を禁止している。


◆コメント:マクドナルドのサービス労働をなくすのは良いことだが、仕事をしない「名ばかり公務員」はクビにしろ。

与党の旗色が極めてわるく、このままでは次の選挙での大敗が必死なので、急に御機嫌取りを始めましたねえ。

勿論、マクドナルドの従業員の扱いは「搾取的」であり、これを正すのは、結構なことです。

というか、当たり前のことです。今時、労働者の権利がきちんと守れないようでは、近代国家とは言えない。

だから、厚労省が都道府県労働局長あてに通達を発し、「管理監督者」の判断基準を明確にしたのは正しいことですよ。

だけど、褒めるほどじゃないね。監督官庁として当然の仕事です(別に、日経も褒めてはいませんが)。


それはそれとして。

偉そうに通達をお出しになる厚労省の職員は言うまでもなく、国家公務員。英語で言えばパブリック・サーバント(public servant)。

「公」のために「務め」を果たす人たちですね?

その給料は我々国民が真面目に働いて納めた税金から出ているのですよね?


それなのに、記事2を読んで下さいよ。

全然、仕事していないじゃないですか。

勤務時間中に、2ちゃんねる、ゲーム、お笑い系HPへのアクセスが12万件あったといいます。

このニュースが最初に報ぜられたとき、「たまには気分転換も必要だろ」などの意見をmixiでいくつも目にしました。

正気ですか?私の職場だったら、張り倒されますよ。こんなことしていたら。

これで、「パブリック・サーバント」(国家のために働く人)ですか?

この人たちを私は、「名ばかり公務員」と呼びたいですね。

こういう状況が常態化していたのは、職員数が多すぎるからです。要らない職員がいるわけです。

ヒマだからこういうことをするのです。

「名ばかり公務員」はクビにして下さい。

私は、自分が苦しいのを我慢して、文字通り額に汗して働き、国家に納めた税金が、

自らの使命を自覚していない人々の給料になっている、と考えると、

激しい憤りを覚えます。

みなさんだって、同じでしょう?

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2008.09.09

9月8日はドヴォルザーク(1841~1904)の誕生日。交響曲第8番をお聴き下さい。

◆鉄道オタクだった、ドヴォルザーク(という話を4年前に書きました)。

ドヴォルザークは、ボヘミアの作曲家。ボヘミアというのはチェコの北西部ですね。

この方、大変な鉄道マニアだった、と言う話を4年前に書きました

そこには、彼にまつわる他の逸話も書いてあります。ちょっとだけ繰り返しますと、

ドヴォルザークは1892年、51歳の時にニューヨークのナショナル音楽院の学長として、アメリカ人の金持ちに招聘され、渡米しました。

それまでは、プラハ音楽院で教えていたのですが、アメリカからのオファー(給料です)によれば、年収が一挙に25倍になるんですから、

そりゃ、行きますよね。

行ったアメリカがドヴォルザークにとっては「新世界」で、そこから故郷を想って書いたのが交響曲第九番です。

だから、あれは、"From the new world"ですね。「新世界より」というのが大事なんですが、「新世界より」はあまりにも、

「名曲コンサート」で演奏されるので、ここでは載せません(正直言って、耳にタコが出来てます)。


◆ご存じない方も多いでしょうが、交響曲第8番は、大変な名曲です。

言葉で、あれこれ書くよりも、聴いていただくのが早いのですが、

第一楽章は、次から次に主題(メロディー)を思いついちゃったらしくて、

その処理に苦労している、と、山本直純さんが生前笑いながら解説していたのを思い出します。


この曲のCDはジョージ・セル=クリーブランド管弦楽団の演奏が定番です。

これからお聴きいただくのは、50年前、なんと1958年の演奏ですが、全然古さを感じさせません。

この時点で既に名演です。それでは、早速。

第一楽章です。






第三楽章です。私は初めてこの楽章を聴いたときに、あまりの美しさ、ロマンチシズムに、背筋がぞくぞくっとしたのを覚えています。





フィナーレ(終楽章)です。華やかなトランペットのファンファーレで始まります。

あまりにも見事に合っているので、うっかりすると気が付かないかも知れませんが、これは二人で吹いているんです。

途中、一旦静かになりますが、コーダ(終結部)にはいると、どんどん盛り上がりますから、お楽しみに。





セル=クリーブランド管弦楽団は何度か、ドヴォルザークの交響曲第8番を録音してまして、

私が持っているのは非常に古い、ソニークラシカルというシリーズなんですが、どうも廃盤みたいです。

セルの晩年、1970に演奏した、ジョージ・セル最後の録音にして、最高の名演といわれているCDがあります。

ドヴォルザークの8番のCDとしてはこれをお薦めします。

それでは。

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2008.09.07

「米の住宅金融2社、公的管理へ 米史上最大級の救済に」←やらないよりマシだが、決定が遅すぎる。

◆米の住宅金融2社、公的管理へ 米史上最大級の救済に(共同通信)(2008/09/07 19:02)

【ワシントン7日共同】米政府は、サブプライム住宅ローン問題の影響で経営が悪化している政府系住宅金融大手の

連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の2社を国の公的管理下に置くとともに、

公的資金を使い資本注入する支援策の最終調整に入った。経営責任を明確にするため、両社トップら経営陣に退任を求める。

米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、7日午後(日本時間8日未明)発表の見通し。

国際金融市場の懸念要因となっている2社の経営に政府が直接介入。「米史上最大級の企業救済」(米紙)

に乗り出すことで、金融危機の拡大を阻止する姿勢を鮮明にする。

サブプライム問題は、米政府が公的資金による救済に乗り出すことで新たな局面を迎えたといえそうだ。

議会予算局によると、公的資金投入額は最終的に250億ドル(約2兆7000億円)前後に上るとの試算もある。

両社は5兆ドル(約540兆円)超の住宅ローン関連証券を保有または保証し、資金調達のため約1兆6000億ドルの債券を発行。

日本を含む国内外の中央銀行や金融機関が大量に保有しているため、

経営が行き詰まり債務の不履行などになれば、国際的な金融危機に直結する恐れが指摘されていた。


◆コメント:私は、昨年12月から「米国は公的資金を注入すべきだ」と、繰り返し主張しています。

サブプライムローン問題が日本で取りざたされるようになったのは、多分、昨年(2007年)7月、

「野村HDが損失726億円、米住宅ローン絡みで」

という報道が為された頃からだと思います。私はこの件について、

2007年07月24日(火) 「野村HDが損失726億円、米住宅ローン絡みで」←米国で問題になっている「サブ・プライムローン」を説明します。

を書きました。サブプライムローン問題の基礎知識、のようなこともお粗末ながら書きましたので、

「サブプライムローン問題という言葉はよく聞くが、何のことだか分からない」という方は、是非ご一読を。


さて、サブプライムローンは、一言で言うと、アメリカの金融機関の不良債権の問題です。

日本でも大銀行が不良債権処理に苦しみました。無理矢理処理したが為に潰れた中小企業も多く、悲惨な時代でした。


アメリカのサブプライムローンとは「住宅ローン」ですが、とにかく、その規模(貸出残高)が半端ではないこと。

この住宅ローン債権を証券化した商品が世界中の市場に出回って、世界中の投資銀行、普通の銀行、のみならず、政府系ファンドまでもが買っていたのです。

住宅ローンが不良債権、つまり回収できない債権になったわけですから、その債権の価値は暴落し、証券化した金融商品の価格も暴落し、

これに投資した世界中の投資家(投資銀行、銀行、民間ヘッジファンド、政府系ファンドなど)が、大きな評価損を抱えました。

日本のメガバンクもやられました。が、世界の中では、サブプライムローン関連商品を購入した規模が小さい方でした。潰れる心配はありません。


しかし、世界に名だたる、シティ・グループ、投資銀行のメリル・リンチ、リーマン・ブラザーズなどが大損をしています。

またアメリカ国内では、既に小さい銀行ですが、10行も潰れています。

大きな銀行に潰れられると、世界の金融機関は資金のやりとりで繋がっていますから、連鎖的に倒産し、金融恐慌が起きる可能性があります。


私は、これを防ぐためには、米国政府が、資本不足になりそうな(サブプライムローンの評価損が出ると、貸倒積立金を増やします。このために資本を取り崩します)

金融機関に、早く資本注入し、金融機関が連鎖的に倒産する「システミック・リスク」を極小化すべきだ、という意味のことを、今年1月に書きました。

2008年01月15日(火)  「<米シティ>2兆5000億円の追加損失」←ブッシュさん。公的資金を注入しなさい。



正確には、私は昨年から、公的資金注入すべきだ、と主張しています。

2007年12月18日(火) 「日本メガ3行に基金の協力要請 サブプラ問題で米銀など」←どこまで図々しいのだ

これは、日本の銀行は断ったのですが、図々しい話で、アメリカの大手銀行が、
「自己資本を増強したいから、日本の銀行さん、カネ出してくれない?」

と要求していた、という話です。ひどいでしょ?

アメリカの住宅ローン専門金融機関がカネを返せそうにない人たちに住宅購入資金を貸し付けて、それが焦げ付き、

そのローン債権を証券化した商品に投資していた、アメリカの大銀行が評価損を出している。

全てアメリカ国内の問題です。

資本不足になりそうなら、アメリカ政府が注入すればいいんです。

どうして日本の銀行がアメリカの自己資本に出資しなければならんのですか?

という話でした。


ポールソン財務長官が日本時間8日(月)未明に、住宅金融の中核、ファニーメイフレディ・マックの国有化をようやく発表するそうです。

しないよりいいけど、何を今までモタモタしていたのだ、と言いたくなります。ファニーメイとフレディ・マックに投資していた世界中の投資家が大損しているのですから。

世界の迷惑なのです。

アメリカは、金融の分野でも利己的です。

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2008.09.06

【追加】モーツァルト オーボエ協奏曲(宮本文昭)第三楽章追加。/ モーツァルト フルート四重奏曲集(リコーダー版)(ミカラ・ペトリ)

◆初めて載せます。モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 ソロは、23年前の宮本文昭さん

モーツァルトの管楽器のための協奏曲は、ピアノ協奏曲に比べたらまるで少ないのですが、

ソロ・コンチェルト(ソリストが一人)だけでも、クラリネット、フルート、オーボエ、ファゴット、ホルンの為に書いています。

この他、フルートとハープの為の協奏曲とか、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンと管弦楽のための協奏交響曲なども含めると、

結構いろいろあります。

ところが、私、ホルンとクラリネット以外、載せたことがありません。

今日は、既に引退したオーボエの宮本文昭さんの、実に23年前の演奏を聴いていただきます。

今まで「オーボエ協奏曲」は何度も載せましたが、皆バロックでした。

アルビノーニとか。あれはあれで大変、憂いに満ちた美しい音楽ですが、

モーツァルトは勿論古典派の作曲家で、曲の雰囲気はバロックとは対照的に非常に快活です。

お聴き下さい。モーツァルト作曲:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314から第一楽章です。



第三楽章、ロンド・アレグレットです。




上手いですねー。

ところで、モーツァルトはフルート協奏曲を二曲書いていますが、第2番ニ長調は、

今聴いて頂いたオーボエ協奏曲「ハ長調」を一音上げて「ニ長調」にしただけなのです(よく見ると、少し変えてますが)。

これは、オランダのフルート好きの商売人の依頼で書いた、いや、書こうとしたのですが、

モーツァルトは、あまり当時のフルートが好きじゃなかったようで、気乗りがせず、しかし、

おカネは欲しい。期限は迫る。仕方ないので、オーボエ協奏曲を移調して、

「はい、出来ました」、と渡したのですが、手抜きがばれて、作曲料を半分に値切られたそうです。

これは有名な話です。試しに聴いて頂きます。

最初に今の宮本さんの演奏。ソロが入ってくるところから。少し。




今の音、覚えておいてください。

次に、フルートは、パトリック・ガロワという人でテンポが速く、なんか装飾音を加えていますが、

それはともかく、音の高さを聞き比べて下さい。フルート協奏曲第二番、ニ長調の同じ部分




さて、肝心の宮本さんの演奏は、モーツァルト:オーボエ協奏曲集です。


◆モーツァルト:フルート四重奏曲第1番 - 第4番(リコーダー編)(ミカラ・ペトリ)

モーツァルトが管楽器の為に書いたのは、コンチェルトだけではありません。

室内楽も書いてます。クラリネット五重奏曲、オーボエ四重奏曲など。

因みに今日は、フルート四重奏曲なんですが、「フルート四重奏」とは、フルート奏者が4人で合奏するのではなく、

「フルートを含む四重奏」という意味です。他の楽器も同様。


フルート四重奏の編成は、従って、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、となります。

そして今日の演奏は、極めて興味深い。

フルートのパートをデンマーク生まれの世界的に有名な女性リコーダー奏者、ミカラ・ペトリが吹いているのです。

私も実際に聴くまで、リコーダーで何処まで吹けるかな?と思ったのですが、実に名演です。

リコーダーは、フルートに比べると音量が小さい上、強く吹くと音程が上ずり、弱く吹くと低くなる。

ffからppまでの音量の幅を「ダイナミック・レンジ」といいますが、それが、殆ど無いに等しい。

しかし、ペトリさん(因みにGoogleでイメージ検索してご覧なさい。別嬪さんでっせ)は、そんなこと感じさせないですね。

曲自体が、広いダイナミックレンジを必要としていないことが幸いしています。それからものすごく音程がいいです。

ご承知の通り、リコーダーは全部、指で直接孔(あな)を押さえたり放したりするのですが、音のキレが見事です。

能書きはこの辺にしましょう。

モーツァルト:フルート四重奏曲第1番より第一楽章です。





上手いでしょ? 

このCDは、フルート四重奏曲集(リコーダー版)です。

ホントは9月10日発売なのですが、何故か私は既に持っております。

いずれ、モーツァルトが管楽器の為最初に書いた協奏曲、ファゴット協奏曲も、ご紹介します。

それでは、皆さん、良い週末をお過ごし下さい。

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2008.09.05

「<社会保障世論調査>「不満」75%」←社保庁でバイトしません?「時給1050円以上 年齢不問。仕事はカンタン!」だそうです。

◆記事:<社会保障世論調査>「不満」75%…年金が7割で最多(9月3日20時32分配信 毎日新聞)

年金や医療、介護など現在の社会保障制度に「不満」な人が75.7%に上ることが、

内閣府が3日発表した「社会保障制度に関する特別世論調査」で明らかになった。

「満足」と答えた人は20.3%にとどまった。

調査は7~8月、全国の20歳以上の男女3000人を対象に個別面接方式で実施し、

1822人から回答を得た。この種の調査は、今回が初めて。

満足していない分野を複数回答で尋ねたところ、年金制度が69.7%で最も多く、

▽医療制度56.4%

▽介護制度53.3%

▽少子化関連42.4%

▽雇用支援策41.3%--と続いた。

「緊急に改革に取り組むべき分野」も年金制度が63.9%と最多で、年金記録漏れや将来の給付に対する不安の高さを示した。

給付と負担のバランスについては「給付水準を保つために、ある程度の負担増はやむを得ない」が42.7%。

「給付水準をある程度下げても従来通りの負担を」は20.0%、「負担を減らすことを優先すべきだ」は17・2%だった。

社会保障制度に関する負担増を担うべき世代については、「高齢者と現役世代の双方が引き受けるべきだ」と答えた人が50.8%を占めた。

「現役世代の負担増やむなし」は27.2%、「高齢者の負担増やむなし」は8.8%で、

社会保障はすべての世代で支えるべきだという国民意識がうかがえる結果となった。


◆コメント:あのさあ、世論調査しないと分からないのかね?下らんことに税金を使うな。

この記事の原資料は、内閣府のサイトの中にある。平成20年度特別世論調査

そこに、「社会保障制度に関する特別世論調査(平成20年 7月)」が載っているでしょう? 更新日 2008/09/03、一番上。

公表資料を見ると、正に、記事が要約した通りの調査結果が載っている。



こんな、下らん世論調査は無い。いくら何事もすぐに忘れてしまう日本人とはいえ、

社会保険庁の仕事の杜撰さに、「満足」な訳がないだろう

(「満足」と回答した人が20パーセントもいるのが、信じられない)。

こういう、実施する前から結果が容易に予想できる世論調査をする内閣府の見識を疑う。

世論調査に必要な費用は税金で賄っている。無駄遣いするな。


◆照合作業、社保庁職員だけじゃ出来ないらしい。リクルート会社に委託して、バイトを募集している。

私の自宅から、さほど遠くない所に、社会保険業務センターがある。

異常なほど、立派な建物だ。この中で連中は、45分「作業」をしたら、15分休み、定時になると帰る訳だ。

ところで週末など、新聞には、多くの折り込み広告が挟まれている。中には求人情報がある。

先日、何気なくそれを眺めていたら(私がバイトをするわけではありませんが)、

会社名が書いて無いが、年齢:70歳ぐらいまで。時給1300円。そして業種が

「簡単な照合作業」

というのがあった。住所を見ると、「高井戸西」とある、ピンときた。

社会保険庁がパートを募集しているのだ。ネットでも見つかった。ちょっと見ただけだと分からないが、

株式会社マックスコム (三井物産グループ)の求人情報の詳細を見て下さい。
[契]社会保険庁でのお仕事!書類の確認・つき合せ

時給1050円以上(週5日勤務)


勤務地 : 社会保険業務センター中央年金相談室

勤務時間 : 9:00~18:00(実働8時間)

◎「週3日」「週4日」「週5日」勤務のどれかからお選び下さい。

◎週3日、週4日勤務の方は時給950円以上。曜日も選べるので、働きやすいです!

資 格 : 年齢一切不問!高卒以上 ◎フリーター、主婦(主夫)大歓迎!◎幅広い年代の方が活躍できます!

仕事はカンタン!書類と書類のつき合せ

年金の給付に関する照合・確認つき合せのお仕事です。といっても、書類同士を見つめ違いを発見するもの。

けっして難しくありません!!書類の仕分け作業もカンタン

パソコンも使用しません。お問合せの電話もありますが、全体で1日に数件程度ですので、安心して下さいね。

「仕事はカンタン!」なんだそうだ。デタラメな年金記録管理をして、国家的大問題になっている。

間違えたり、紙の資料を紛失したのは社保庁である。

45分作業したら15分休まなければならない職場である。国民の年金を「横領」しておきながら、

社保庁職員の年金は公務員だから共済年金でしっかり管理している。

ボーナスも、退職金も返上しない。

その連中が、照合作業を「被害者」たる一般国民からパートで手伝わせようとしているのだ。


まあ、ものは考えようだから、社保庁にむしり取られたカネを少しでも取り返すために、

社保庁でバイトでもするか、という皮肉もいえないことはない。時給1050円以上。8時間勤務。

一日、8,400円。月20日で168,000円。どうせ、何も仕事らしい仕事はない。バイト代は、

大方、年金掛け金を流用しているのだろう。

少しでも取り戻すか(真面目な方もおられるのでお断りしておくが、これは「皮肉」で書いている)。


◆衆議院の解散総選挙が何時になるか分からないが、「麻生さーん」のご祝儀投票は止めて下さい。

22日に自民党総裁選の投開票が行われ、どうせ、麻生太郎内閣総理大臣が誕生するのだろうが、

その直後に解散があったとしても、「麻生さんで何か期待出来そうだ」といって自民党に投票するべきではない。

次の選挙は2005年9月の「郵政民営化選挙」以来の自民党の政治に対する評価、と政治屋どもは解釈する。

自民党、または自公連立与党が過半数を獲得したら、奴らは、

「所詮、国民は、年金問題も、増税も、景気の後退も、後期高齢者医療制度も、認めてくれているのだな」

と、解釈する。

選挙は、有権者が政治的意思を反映させる唯一の機会なのだから、当然そうなる。

確かに、民主党に何が出来るかは、分からない。がとりあえず、自民党は敗北させねばならない。

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2008.09.04

【音楽】ファイルサイズ制限を乗り越えて、バッハのヴァイオリン協奏曲のご紹介とお薦め。

◆ココログのファイルサイズ制限が行われますがこれまで通り音楽をお聴きいただけます。

それは、既に、レンタルサーバに保存した音楽ファイルへのリンクを試す。成功で、

お伝えしました。

今回から、レンタルサーバにアップロードした音楽を聴いていただきますが、

こちらの作業が変わるだけであり、皆様には影響ございません。

引き続き、音楽記事もよろしく御願い致します。


◆最初ですから、バッハに帰りましょう。ヴァイオリン協奏曲です。

バッハのヴァイオリン協奏曲ですが、技術的(メカニック的)には、プロの音楽家にとっては、さほど難しくない

のではないか、と想像出来ます。しかし、音楽家としての素養がモロに現れてしまうためでしょうか、

レコーディングしている人が意外に少なく、従って、完全に満足できる名盤がなかなか、見当たらないのです。

そこで、思い切って、若手の演奏家を選びました。

アメリカ人のヒラリー・ハーンという女性です。1979年生まれですから、そろそろ30歳ですが、

音楽家としては、まだ、若手です。これから円熟して行くのでしょう。この人の演奏は、

若干、テクニック誇示のきらいもありますが、決してそれだけではなく、音楽的です。

早速、演奏に行きます。


◆ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041 から第一楽章、第三楽章です。

バッハのソロ・ヴァイオリン・コンチェルトは、1番と2番があります。好みの問題ですが、

私はこのイ短調の一番が好きなのです。第一楽章をどうぞ。





「毅然とした」音楽ですね。

第三楽章ではソリストの腕が鳴ります。





いいでしょ?


◆2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043 から第一楽章、第二楽章

これも、というか、バッハのヴァイオリン協奏曲の中では、二つのソロ・コンチェルトより、よく弾かれるかもしれません。

名曲であることに、疑いの余地はありません。ソリストが二人いるわけです。

第一楽章では、ソロ・ヴァイオリンの最初の跳躍する音型がとても(弾く方は難しいでしょうけど)きれいだと思います。

二人のソリストがどういう「掛け合い」をしているか、何度も聴いてみると(一度でも良いですけど)、面白い。





ちょっとテンポが速過ぎるかも知れませんが、面白くもあるんです。他のと比べると。

第二楽章は、これは美しいです。とにかく聴いていただきます。





美しさに説明は要らないですね。これらの演奏は、バッハ:ヴァイオリン協奏曲集でお聴きになれます。

オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ってのも美しい音楽です。

このCDはお薦めですね。それでは、また。

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2008.09.03

【翻訳】大きな変化は無いだろう(英:フィナンシャル・タイムズ 9月1日付社説)

◆【社説】日本に大きな変化は起きないであろう。

(原文URL:http://www.ft.com/cms/s/0/69a4c4f2-7851-11dd-acc3-0000779fd18c.html)

日本の福田康夫内閣総理大臣の辞任は、劇的だったが、その影響は大したものではないだろう。

福田氏は昨年首相になったばかりで、それは、安倍晋三前首相の突然の辞任の結果だった。


福田首相の辞任により、後継総裁が選出されるだろうが、日本政府は状況の変化を出来るだけ小さくしようとしている。

日本の政治は安定したゲームだ。福田首相率いる自民党は、かつて強大な勢力であった農業団体や、公務員、

そして財界に指示された、優勢な政治勢力である。

自民党が政権を手放したことは1955年以来、たったの11ヶ月だけである。

しかもそれは党内の揉め事に端を発したのであり、政党間の勝負に負けた訳ではない。

自民党政権の政治選択は、強大かつ保守的な官僚組織により、限られたものとなっている。


しかし、これは必ずしも悪いことではない。日本は見事に上手く運営されている国家だ。

他国の政治家達は皆、日本の公的サービスや整ったインフラ、低い犯罪率をうらやんでいる。

確かに、日本は必要な構造改革を進めるのが遅い。日本人は、劇的な変化を遂げるために、

ときどき、力強いリーダーを必要とするのである。 構造改革を強調した小泉純一郎元首相が、

大衆から並外れた支持を得たときが、その端的な例である。


しかし、福田首相が抱え込んでいる問題のタネを播いたのが、小泉氏であることも事実だ。

そして、福田内閣の支持率は下がり続けていたのである。

自民党は昨年の参議院選挙で敗北し、重要法案を可決できなくなっていた。こうして「改革」

はストップした。


福田首相は、自民党内の派閥抗争による分裂、それに伴う党の支持率低下の犠牲者である。

そして、今や日本経済は後退局面に入り、物価は上昇し、賃金は減少を続けている。これに対して

福田首相は何も対策を打ち出せず、このままでは次の総選挙で自民党が負けることが明らかになってしまった。

内閣改造も中途半端であった。福田内閣総理大臣は次の総選挙で、民主党に屈辱的大敗を喫することを

避けるために官邸を去ろうとしているのである。


しかしながら首相は、党内の体制は変わらないであろうと考えている。彼の考えは正しい。

福田首相と、後継者と目されている麻生太郎氏との唯一の違いは、外交政策に関してである。

麻生氏の方がタカ派なのだ。


福田首相の(辞任の)決断は、多分、正しい。自民党が次の総選挙で勝つ見込みがあるとすれば、

よりカリスマ性のあるリーダーを必要とするだろう。だが、党首の交替は新しい政策を意味しない。

今までと変わらないだろう。

変化が起きるためには劇的な出来事が必要だ。政権の交代である。

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2008.09.02

【福田首相辞任】いくら何でも、今度は解散総選挙すべきではないでしょうか。

◆今の衆議院の議席は、「郵政民営化選挙」で獲得した議席ですから。

2005年9月11日の所謂「郵政民営化選挙」で、与党が大勝し、衆議院定数480議席のうち、自民党単独で304議席。

連立を組んでいる公明党が31議席を獲得したので、連立与党としては480議席中、335議席。82パーセントを獲得しています。

あの時、小泉首相(当時)は「これは郵政民営化の是非だけを問う選挙だ」といいました。

したがって、与党の絶対安定多数は、郵政民営化に対する、民意の表明であると考えられます

もっとも、議席数と得票数は同じではない。小選挙区制の制度上の欠点として、死票が多くなることがあります。


しかし、とにかく、今の自民党の安泰ぶりは郵政民営化に対して与えられたものです。


◆その後、自民党は随分とあくどいことをやっていますが、民意を問うていません。

あくどいこと、でまず思い浮かぶのは、2005年9月の時点では、郵政民営化に反対した「郵政民営化造反議員」を

安倍内閣の2006年、復党させたことです。

復党する国会議員も議員です。「郵政民営化反対」だというから、有権者が投票したのに、

復党したいが為に、再投票で「郵政民営化賛成」に投票しました。

反対したのは平沼赳夫議員だけでした。

有権者にウソをついたのです。また、自民党は数を増やしたいが為に、造反議員たちに、

「郵政民営化賛成」投票を強要し、復党願と「反省文」を提出させました。

有権者を裏切ることを強制した、ということです。


私は、この時点で、衆議院を再び解散して総選挙すべきだ、と書きました。

2006年11月28日(火)郵政造反組復党を許可するなら、衆議院を解散するべきであるココログはこちら)。

しかし、結局、うやむやになりました。


◆昨年(2007年5月)日本国憲法の改正手続に関する法律案が強行採決されました。

昨年、2007年5月14日、憲法改正を「公約」に掲げていた安倍晋三前首相のもと、日本国憲法の改正手続に関する法律案が参議院で強行採決されました。

衆参両議院において過半数を占めていた与党が力ずくで決めたのですが、

衆議院の多数は、何度も書きますが、「郵政民営化」に対して与えられた絶対安定多数であり、

憲法改正の手続きに関する法案の強行採決には反対だった有権者も多かった筈。

それなのに、やってしまいました。

ここでも私は、それならば、衆議院解散・総選挙で民意を問うべきだ、と書きました。

2007年05月14日(月) 連立与党は「郵政民営化」選挙で衆議院の多数党となったのだから、国民投票法案に関して衆議院を解散して民意を問うべきだココログはこちら)。

しかし、安倍・前首相は解散しませんでした。

これではファシズムです。


◆福田首相は何も出来ず混乱したまま、職務を放り出しました。

福田首相は、積極的に悪事を働いてはいない。敢えて言えば租税特別措置法を衆議院再可決したため、

一旦廃止になった暫定税率が復活し、一旦安くなったガソリンが、また高くなり、原油高(これは福田さんの責任ではないが)、

が追い討ちをかけ、国民の生活に影響を及ぼしていること。

原油高により物価は上昇しているのに、個人消費は落ち込み景気後退期に入ってしまったのに、

何ら経済対策を実行しなかったこと。

名義不明の年金の照合が一向に進展しないこと。

これらの問題を抱えているのに、急に職務を放棄したこと。これが最大の責任です。

今の衆議院の議席は「郵政民営化選挙」によって得た議席。あれから有権者の与党に対する

見方は大分変わったはずです。党内でだれが内閣総理大臣になるか、椅子取りごっこをしていないで、

そもそも自民党(ないしは、自公連立与党)を有権者がどのように評価しているか、

審判を受けるべきです。

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