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2008.11.27

タイ王国では、一体何がどうなっているのか。

◆記事:非常事態宣言か 下院議会解散か 混迷のタイ 空港占領を継続(11月26日22時4分配信 産経新聞)

タイの首都バンコクのスワンナプーム国際空港を占拠し、ソムチャイ政権の退陣を求めている反政府市民団体

「民主主義のための市民同盟」(PAD)は26日も空港閉鎖を継続した。

同日夜にペルーから帰国したソムチャイ首相は非常事態宣言の発令を視野に国防省などに事前に準備を指示、

アヌポン陸軍司令官は全省庁の幹部と緊急協議を開いて事態への対応を検討した。

空港は出発と到着のロビーとも閉鎖状態が続き、全便がキャンセルされた。

アジアの空のハブ(拠点)として利用客は1日に約12万人に上るといわれるが、機能は完全に麻痺している。

到着便はバンコクのドンムアン空港や北部のチェンマイ空港など3空港に振り分けられる一方、出発便では乗客数千人が足止めとなった。

在タイ日本大使館も職員を派遣して日本人利用客の混乱に備えた。

市民同盟の支持者らは出発ロビー前の道路に数千人が夜通し座り込みを続行した。

警察当局は衝突による流血の事態を恐れ、強制排除は行わないまま、警備を続けた。

ペルーでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)を終えて帰国の途についた首相は北部チェンマイ空港内に着陸し、

空港内の軍施設に向かった。首相の帰国を前に全省庁と対応を協議したアヌポン陸軍司令官は

「下院議会を解散し、選挙による国民の判断を仰ぐよう首相に提案する」と述べており、首相は今後の事態への判断を迫られている。


◆外務省海外安全ホームページ 2008/11/26 タイ:バンコクにおける反政府市民団体等のデモ及び国際空港占拠に伴う注意喚起

(http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/info.asp?num=2008C399)


  1. 在タイ日本国大使館からの情報によれば、国会開会を妨害するため国会周辺に集結していた市民民主化同盟(PAD)等反政府グループは、現地時間11月25日(火)午後8時頃、APEC(於:ペルー)に出席していたソムチャイ首相の帰国を阻止するため、バンコクのスワンナプーム国際空港に移動し、空港内に侵入・占拠したため、空港当局は出発便の多くの運航を停止しました。

  2. このような状況を受け、26日(水)早朝、空港当局は各航空会社に対し同日午前4時半過ぎより正午までの間、空港を閉鎖する旨の通達を発出しました。また、正午以降の航空便の発着についても明確ではありませんので、タイに渡航予定・滞在中の方は、事前に航空会社等に運航状況を十分確認してください。また、報道等から最新情報の入手に努めるとともに、これら抗議活動が発生している場所付近には近づかないようしてください。

  3. 現在までのところ、デモのほとんどは平穏裏に行われている由ですが、PADの抗議活動状況から、今後、しばらくの間抗議活動の範囲が広がることも予想され、政府支持グループとの小規模の衝突事件もあり、状況如何によっては不測の事態が発生する可能性も排除できません。

  4. なお、タイについては別途「危険情報」が発出されていますので、その内容にも御留意ください。


◆コメント:一体、何がどうなっているのか?私も良く分からないのでアンチョコを見て写します。

まず、タイ王国に関する基礎知識については、私が13世紀まで溯っていられないので、ウィキペディアと、

外務省タイ王国基礎データ等を読んで頂くしかない。


今世紀の歴史の概略。箇条書きにします。


  • 20世紀はじめまでは専制君主制だったが、1932年の立憲革命で立憲君主制に変わった。

  • 1969年には議会政治も導入されて、一瞬、民主主義っぽくなった。

  • しかし、何故かは知らないが軍部の影響力がやたらと強く、民主化に反対し、第二次大戦後、2006年までに未遂を含めると16回もクーデターを起こしている。

  • 但し、同時に国王の影響力も強い。強いが、軍部を押さえつけるほどは強くない。上手くいったのは1992年の5月流血革命の際、プミポン国王の仲裁で、文民政権が誕生したこともあった。

  • ところが、それでも政権は安定せず、何度となく選挙による政権交代を繰り返している。

  • 2001年の選挙で、経済改革や貧困層の保護を打ち出した、タイ愛国党が圧勝し、タクシン党首が首相になった。

  • 残念ながら、タクシン首相の政策は評価されず、貧困層対策に走るあまり財政赤字が膨らんだこととか、タクシン首相が私腹を肥やしていたのではないかという疑惑が持ち上がった。

  • これに関して野党の追及も激しくなっているのをみて、また、軍部が政治に介入し、2006年、陸軍がクーデターを起こし、タクシン首相は退陣させられた。

  • タクシン首相のあとは、軍人のユスラット首相による政権が発足したが、経済政策に失敗し、世論の支持を得られなかった。

  • まことにめまぐるしいが、2007年12月の総選挙では、タクシン元首相の流れを汲む「国民の力党」が勝ち、タクシン元首相の息がかかったサマック党首が今年1月に首相になった。

  • 再び、しかし、選挙での敗北を認めたがらない、反タクシン派の勢力が、軍部を巻き込んでクーデターを試み、サマック首相支持派と衝突し、今年8月、サマック首相は非常事態宣言を発した。

  • 非常事態宣言が出たのに、反政府勢力は首相府の占拠を止めず混乱が続いた。

  • そうしているウチに、憲法裁判所が、サマック首相がTV番組へ出演がしたことが、閣僚の副業を禁止する憲法に違反したと認めたので、9月9日、サマック首相は解任されてしまった。

  • そのため、ソムチャイ副首相兼教育相が後継者として首班指名を受け、9月25日に新政権が発足した。

  • ソムチャイ首相就任後、2ヶ月しか経っていないのだが、ソムチャイ首相の退陣を求める反政府市民団体が、ソムチャイ首相がAPEC(ペルーで開催された)に出席している間に、空港を占拠した。

  • それで、タイへの入国、タイからの出国が困難になっているのが、今日現在の状況である。ソムチャイ首相は非常事態宣言を発したが、これまで同様、あまり効果がない。

  • 陸軍司令官は下院を解散し、また、総選挙をしろ、と騒いでいる。


以上が、タイという国の「最近の」歴史と現状です。どうやら、軍部が政治に口出しすること。

新しい政権になって、ちょっとやってみてダメだと、すぐに反政府勢力が暴動を起こしてしまうこと。

この繰り返しが、タイ王国の国家としての安定を阻害していると考えて良いでしょう。

厄介な話です。

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