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2009.02.09

首相、郵政4分社体制の見直し表明」←見直すこと自体は悪くないと思います。

記事:首相、郵政4分社体制の見直し表明(2月5日21時51分配信 読売新聞)

麻生首相は5日の衆院予算委員会で、郵政民営化で発足した日本郵政グループの4分社化体制について、

「四つに分断した形が本当に効率としていいのか。もう一回見直すべき時に来ているのではないか」と述べ、

経営統合などを含め、経営形態の見直しを検討すべきだとの考えを表明した。

4分社化の見直しは、リスク回避のため郵便事業と金融を切り離すことにした民営化方針の根幹を揺るがすことにつながるため、波紋を広げそうだ。

自民党内には、郵便局網維持のため、経営が伸び悩んでいる郵便局会社を郵便事業会社など別の会社と合併させるよう求める声がある。

首相の発言は、こうした合併案を念頭に置いたものと見られる。首相は同委員会で、

「民営化された以上、もうからないシステムはダメだ。きちんと運営して黒字になってもらわないと(いけない)」とも語った。

郵政民営化担当の鳩山総務相も「郵政民営化という改革の全面的な見直しも聖域なくやっていく。

国に戻すというのでなければ、どんな見直しをしてもいいということで対処したい」と述べた。いずれも民主党の筒井信隆衆院議員の質問に答えた。

2005年10月に成立した郵政民営化法には、民営化の進捗(しんちょく)状況を検証する「見直し規定」がある。

この規定に基づき、政府の郵政民営化委員会(田中直毅委員長)は今年3月末に首相に報告を提出することになっている。

首相の発言で、同委員会が経営形態の見直しにまで踏み込むかどうかが焦点となる。

首相は衆院予算委終了後、首相官邸で記者団に、「(民営化見直しを)検討すべき時期に来ている。

(ただし、郵政民営化委員会に)『ああしろ、こうしろ』とは言わない」と語り、同委員会の議論を見守る考えを示した。


◆コメント:麻生首相発言に与野党から非難ごうごうだが、言っていることは、間違っていない、と思います。

2005年9月11日の衆議院選挙、所謂「郵政民営化選挙」において、当時の小泉首相は、

「この選挙は、郵政民営化の是非だけを問う選挙だ」

と言いました。私は、それ自体間違いだと思っていました。そんな総選挙が有って良いはずが無い。

総選挙とは国政全般に亘る政策を各党が、主張し、それに対して、有権者が「どれが最も良いのか」を判断するものだからです。

実際は、首相は、「郵政民営化の是非だけを問う」と百万遍も繰り返していましたが、当時から、今まで、自民党のウェブサイトには、

自民党 政権公約2005というページがあり、120の約束が掲げられ、そこには、2007年に増税することも、

後期高齢者医療制度に関わることも載っています。

私は、投票日の4日前、2005年09月07日(水) 【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。ココログ)で、

読者に注意を喚起しましたが、悲しいかな、タカが1個人のブログの影響力、伝達力は限られていました。

国民はまんまと騙されました。


話が本題からそれました。

私は郵政民営化に関しても反対でした。それに関して書いた記事は、

2005年06月03日(金) 小泉内閣の郵政民営化プランには、緊急性、必然性が認められない。ココログ) が最初だと思いますが、

それ以降も何度も不明な点、不合理な点、を指摘しています。

ウェブ日記エンピツの方が検索しやすいので、自分が「郵政民営化」にどれぐらい言及しているか検索してみました。

これが、その結果です。

単純に「郵政民営化」の単語を拾うので、必ずしもそれが主題になっていない記事もかなり含まれていますが、ご了承のほど。


◆組織を合理化するときには「統合する」のが普通であり、一つだったものを4つに分割するのは、常識的に考えて非合理的です。

麻生太郎内閣総理大臣の発言は、後で「口が滑った」とか余計なことを言うから、大騒ぎになっていますが、

記事に書かれている麻生首相の

「四つに分断した形が本当に効率としていいのか。もう一回見直すべき時に来ているのではないか」

という考え方は理にかなっています。

「郵政民営化」は、以前日本郵政公社が全部やっていた、郵便の窓口、配達、郵便貯金、簡易保険、を、

全部、別の会社に分離したのですが、普通、民営化とか、合理化というのは、バラバラだったものを一つに統合するものです。

1社で行っていたことを4社に分けたら、ややこしくなることは目に見えています。

それは、麻生さんが言ったから私が追随するのではなく、3年前に書いています。

「郵便集配廃止6割で実施 日本郵政公社」←「甘受すべき不利益」ですね。ココログ

麻生首相の5日の発言は私と同じ考えだから、彼の発言は尤もだ、と言っているのです。

麻生首相も郵政民営化全てを白紙に戻そうと言っているわけではないのですから、民意を完全に無視しているとは言えない。

如何にもドジなのは、この発言でしょう。
郵政民営化担当相は竹中平蔵氏だったことを忘れないでほしい。私は総務相だっただけで、ぬれぎぬを着せられると面白くない」と述べ、小泉純一郎元首相が郵政解散を行った17年当時、民営化に「賛成ではなかった」と説明。小泉構造改革については「改革のひずみに対応するため改革を深化させる。市場経済原理主義の決別というならその通りだ」と語った。

あまりにも本当のことを言ってしまった。麻生首相は当時、総務相で、内閣の一員だったわけです。

日本国憲法では、
第六十五条  行政権は、内閣に属する。

更に、第66条第3項には、
第六十六条 3  内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

と規定されていますから、自分だけ「知らないよ」とは言えない。内閣の決議は全員一致が原則です。反対だったら、

その閣僚は辞表を提出し、内閣総理大臣がその閣僚を兼務して、改めて全員一致で閣議決定する。これが憲法で定められた手続きです。

だから、麻生首相は「本当は(郵政民営化)に反対だった」のなら、閣議決定のときに辞表を出すのが、本来のあり方で、今になって、

ホンネかもしれないけど、「反対だった」というのは、不味い。こういうところがドジなんですよね。麻生さんは。


但し、あの当時の小泉政治は、やや大袈裟かも知れませんが、一種の恐怖政治やファシズムに近かったように思います。

だって、衆議院で郵政民営化法案が可決され、参議院で否決されたら、可決した方の衆議院を解散して、「民意を問う」と言ったのです。

両議院の議決が異なるときは両院協議会を開き、それでも意見が調整出来ないときは、解散か、総辞職、というのが憲法で定められた手続きなのに、

それを端折って、いきなり衆議院を解散したのは、解散権の濫用なのです。

そして、小泉元首相が如何にも「粘着だなあ」と思ったのは、衆議院で郵政民営化法案に反対した与党議員を公認しなかったばかりか、

当時流行り言葉になった「刺客」を送り込んで、それでも当選した人もいたけど、多くが落選させられた。

いくら党首と言えども、党員の言論・思想の自由を奪っています。

その後、自民党に復党した、郵政民営化造反議員にも、復党の時、「反省文」をかかせてましたよね。

郵政民営化に反対といって当選したのに、自民党に復党したいが為に、それに従った議員もどうかと思いますが、

「反省文」を書かせたり「宣誓」させる自民党のあり方も、ファシズムでしょう。同じ党だって色々な意見があって当然なのに・・・。


それはさておき。


だから、麻生さん、ホンネをいっちゃったけど、当時、閣議で、当時の小泉首相に「反対」と、

面と向かって言える雰囲気ではなかったのだろうと、ちょっと同情します。


◆結論:「本当は反対だった」は失言だけど、「郵政民営化を見直す」こと自体は、構わないと思います。

「郵政民営化選挙」は4年前です。その後、実際に民営化して、旧日本郵政公社が行っていた、

郵便の窓口、配達、郵便貯金、簡易保険を4つの会社に分けて、実際に民営化が始まりました。

実際に実行してみて初めて分かる、制度上の欠陥とか不都合な点は当然出てくるはずで、それを合理的に見直そう、

という麻生首相の発想自体は、常識的かつ合理的なことだと、私は思料します。

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