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2009.02.08

「大阪センチュリー交響楽団存続へ 知事が補助金認める」←とりあえず良かったけど、橋下知事、分かってない。

◆記事:大阪センチュリー交響楽団存続へ 知事が補助金認める (朝日新聞)(2009年2月5日16時39分)

財政再建を進める大阪府の橋下徹知事が補助金支出に難色を示していた「大阪センチュリー交響楽団」が新年度も存続する見通しになった。

橋下知事が4日夜の幹部会で、経営改善の状況を見極めるとして、新年度予算案で楽団を運営する府文化振興財団への補助金1億1千万円を計上することを認めた。

財団への補助額は08年度予算の4分の1に減額され、事業収入や国の補助金を合わせても約1億5千万円が不足する見通し。

財団では人件費削減などで不足分を補う。府は09年度から2年間は運営補助を維持し、経営改善状況と「府民オーケストラ」としての定着度合いを見極める。

同楽団は89年に府が20億円の基本財産を出資して財団を設立した。

橋下知事は昨年6月の財政再建プログラム案で補助金の大幅縮減を表明。先月30日の部局との公開論議でも

「経営改善計画や次世代育成策が示されず、1億1千万円と言われてもオーケー出せない」としていた。


◆コメント:オーケストラは、最初から「儲からない」ものに決まっているのだ。

昨年4月就任間もない、橋下知事が、来年度から、大阪のオーケストラへの補助金をゼロにする、というニュースが流れた。

私は、「オーケストラを知事の一存で簡単に『潰す』などと言うものではない」と思い、大反対の記事を立て続けに書いた。

2008年04月09日(水) 「在阪楽団への運営補助金を大幅削減 橋下行革」←大阪府議政務調査費、年間6億5千8百万円を減らせ。ココログはこちら。)

2008年04月11日(金) 「大阪府 1100億円収支改善へPT試案 医療費助成を縮小」←大阪センチュリー交響楽団を救え!ココログ

2008年04月30日(水) 府:PT案「府民の会」が知事に要望書 /大阪センチュリー交響楽団その後。廃止反対署名9万3千件(4月28日現在)ココログ

橋下知事が簡単に大阪センチュリー交響楽団への補助金を打ち切るといったのは、

彼がオーケストラを聴く楽しみを知らないからであることは、ほぼ間違いない。司法試験に通ったのだから、

知能はある程度高いのだろうが、法律の知識だけ持っていても無教養な奴が知事になると、
オーケストラ→無くても困らない。→補助金が無駄→潰せ

という発想になる。それは、東京都交響楽団員に「能力給を導入する」といった石原慎太郎も同じだ。

音楽を知らない、ましてや、オーケストラなど聴いたこともない、東京都の人事のヤクニンが、

オーケストラのプレイヤーの「能力」を「評価」出来るわけがないし、ヴァイオリン奏者と、フルート奏者と、ティンパニ奏者の

「能力」をどうやって比較するのか、方法を教えていただきたい。


話がそれたが、昨年、橋下知事のプロジェクトチームが策定した、「大阪センチュリー交響楽団への補助金廃止」は全国の教養ある人々の

反発を招き、大阪センチュリー交響楽団を応援する会によると、
急遽立ち上げた「会」の訴えに、広範な府民や全国の支援者の皆さんがすぐさま呼応して下さり、

(2008年)5月定例府議会開催までに「補助金の継続を求める署名」が107,036筆も集まりました。

とのことである。


橋下知事は、今年1月31日までは、補助金打ち切りを明言していたが、4日の幹部会で、急に言うことが変わり、
新年度予算案で楽団を運営する府文化振興財団への補助金1億1千万円を計上することを認めた。

そうだが、そもそも大阪センチュリー交響楽団は、大阪府が音頭を取って平成元年に、設立したオーケストラである。

作ったからには責任を持て、と言いたい。オーケストラなんてものは、そもそも世の中全体から見ればクラシックファンなどごく一部のもので、

儲けたいなら、大阪府主催で、ジャニーズコンサートでも開けば良いのである。

オーケストラは、そういう運命にある。

出来た瞬間から赤字が続くことが分かっている。それは、ヨーロッパでも同じ事だが、芸術を理解する行政当局が補助金を確保している。

大阪センチュリー交響楽団は、例えば、平成19年度は年間予算約7億5000万円のうち約4億2000万円が府の補助金だったのだから、

今回存続を認めたといっても、府の補助金は従来の四分の一に減っている。後は、経費削減で何とかしろ、というが、ただでさえ安い、

オーケストラ・プレイヤーの給料を削れというのか。そんなことをしたら、上手い人は他所へ映ってしまうかも知れないし、

良い楽器を買うには、十分な予算が必要だ。

繰り返すが、オーケストラの財政を一般企業の財務・会計と同一視することが根本的に間違っている。

オーケストラは、カネが儲からない構造になっている。

カネが儲からなくても人の世には、人の心をを癒やし、慰める音楽やその他の芸術が絶対必要なのだ。

漱石が「草枕」の冒頭で書いたことはそう言うことだろう。
山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。

人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。

人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。

越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。

ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。

あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。

住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたりに写すのが詩である、画である。あるは音楽と彫刻である。

(注:太文字は引用者による)。

それが、どうしても分からない奴。カネにしか換算出来ない奴を私は「無教養な野郎」というのである。

橋下もその1人だ。
府は09年度から2年間は運営補助を維持し、経営改善状況と「府民オーケストラ」としての定着度合いを見極める

バカ。昨年、補助金打ち切りのニュースが流れてから、僅か1ヶ月で大阪府のみならず、全国から、

10万人を超える人が反対署名をしたのだ。それでもまだわからないのか。

「定着度合い」を見極めるとはどうやって「見極める」のか、その方法を教えて貰いたいものだ。


大阪センチュリー交響楽団に限らず、オーケストラは、一旦出来たら、その都道府県だけのものではない。

日本の財産である。オーケストラを潰すことは一瞬で出来るが、オーケストラを設立し、

そのオーケストラが独自のスタイルを確立するまでには長い時間を必要とする。

いい加減分かれ。橋下の馬鹿野郎。


◆引き続き、大阪センチュリー交響楽団を応援する会では、署名を募っています。

大阪センチュリー交響楽団を応援する会では、新たに、大阪府議会への請願署名を募っている。

リンク先を見れば分かるが、署名は自筆でなければならない。用紙を印刷して、自分独りでもいいから、自筆で署名して、

大阪センチュリー交響楽団を応援する会

〒540-0012 大阪市中央区谷町1-5-11-701

に、送りましょう。無論、個人の自由意思で決定することだが、是非お願いします。

最後にお断りしておくが、私個人は、大阪センチュリー交響楽団と何の利害関係もない。

ただ、オーケストラが潰されるかも知れない、のを黙ってみているわけにはいかないのである。

【読者の皆様にお願い】

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