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2009年4月

2009.04.29

「<新型インフル>1歳11カ月の幼児死亡 米で初の死者」←1例では、何とも言えない。鳥インフルも引き続き警戒すべし。

◆記事1:<新型インフル>1歳11カ月の幼児死亡 米で初の死者(4月29日19時54分配信 毎日新聞)

米疾病対策センター(CDC)は29日、テキサス州で新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染によって

1歳11カ月の幼児が死亡したことを明らかにした。米国で死者が確認されたのは初めて。またメキシコ以外の国で初の死者となった。

ロイター通信によると、幼児はメキシコ人で治療のため渡米していたという。

米国では他にまだ入院患者がいる一方、ニューヨーク市内で2次、3次感染が起こっている可能性も指摘されている。

CDC当局者は「感染封じ込めは極めて困難。状況がさらに悪化することに備えなければならない」と話した。


記事2:<新型インフル>ウイルスは弱毒性 田代WHO委員(4月29日21時20分配信 毎日新聞)

【ジュネーブ澤田克己】感染が広がる新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の世界的大流行(パンデミック)への

警戒レベル引き上げを討議した世界保健機関(WHO)緊急委員会委員の田代真人・国立感染症研究所

インフルエンザウイルス研究センター長は28日、記者会見し、今回のウイルスは「弱毒性」との見解を示した。

強毒性のH5N1型鳥インフルエンザが新型に変異した場合に比べ「それほど大きな被害は出ない」とみられ、

「全く同じ対策を機械的に取るのは妥当でない」と述べた。

田代氏は毒性について「今後、遺伝子の突然変異で病原性を獲得しないという保証はない」としたうえで、

遺伝子解析の「予備的データ」の結果として、現段階で「強い病原性を示唆するような遺伝子はない」と「弱毒性」との認識を示した。

被害については、現在の毒性が変わらなければ、パンデミックを起こしても、

約200万人が死亡した57年の「アジア風邪くらいかもしれない」とした。

数千万人規模の死者が想定される強毒性H5N1型と「全く横並びに判断していいものではない」と話した。

致死率などについては、疫学的調査が終わっていないため「実際の数字は分からない」と説明。

そのうえで、メキシコで感染が疑われる患者が1000人を超える一方、

同国以外は数十人規模であることから「割合からすれば(他の国で多くの)重症者が出なくても当たり前かもしれない」と述べた。

対策についてはH5N1型に比べ「健康被害や社会的影響は大きく異なる。全く同じ対策を機械的に取ることは必ずしも妥当ではない。

フレキシブル(柔軟)に考えていく必要がある」と述べた。

日本の対策については「少しナーバスになり過ぎているところがあるかもしれないが、

後手後手になって大きな被害が出るよりは、やり過ぎの方がいいかもしれない」とした。

また、「風邪というような判断で特別な検査に至らない状況がある」と発見の遅れに憂慮を示した。

また同氏は、新型インフルエンザウイルスは、北米型とユーラシア型の豚インフルエンザウイルスに、

人と鳥のインフルエンザウイルスを加えた4種類の遺伝子が混合したものと説明。

「H5N1型による大流行のリスクが減ったわけではない」と、警戒を怠ることは危険だと警告した。


記事3:インドネシア豚から鳥インフル、体内で変化「新型」の恐れ(4月29日3時5分配信 読売新聞)

インドネシアの豚が高い確率で、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を持っていることが、

神戸大感染症センターの調査でわかった。

H5N1型は、アジアを中心に鳥から人への感染例が相次ぎ、250人以上が死亡しているウイルス。

豚の体内で変化し、人から人へ感染する能力を獲得すると、今回の豚インフルエンザを上回る大きな被害を人類に及ぼす危険がある。

同大は、インドネシアの4州で402頭の豚を調査。1割を超える52頭の豚からH5N1型を検出した。

豚は、鳥と人のウイルスにも感染するのが特徴。世界保健機関(WHO)は、

H5N1型が豚の体内で変化するパターンを、人から人へ大流行する新型インフルエンザ出現の有力な筋書きとして警戒している。

実際に、52頭の豚から検出されたH5N1型ウイルスを詳しく調べると、人への感染力を一部獲得したタイプが1株見つかった。

理化学研究所感染症研究ネットワーク支援センターの永井美之センター長は

「驚くべき結果だ。新型インフルエンザが感染力を獲得する過程を見ているのかもしれない。注視する必要がある」と指摘している。


◆コメント:米国の初の死者、といっても1歳11ヶ月の1例だけでは何とも言えない。

マスコミ関係者にお願いしたいが、もう少し落ちついて。徒に世間の不安を煽らないように

(かといって、過度に楽観的でも困るのだが)。

メキシコ以外で初の死者が出たが、1歳11ヶ月の幼児である。H1N1型ウイルスの免疫を持っていなかっただろうし、

インフルエンザで、幼児が死亡することは、「新型」でなくとも、今までにも起きていることだ。

死んだ子供は可哀想だが、報道機関は、

米国で初の死者

ということだけで、騒ぎすぎである。もうすこし米国内の感染者の経過を観察する必要がある。

例えば、健康な若者の感染者がバタバタ死ぬようなら、H1N1型が変異を起こしているかも知れないので

深刻だが、とにかく、事態の推移を落ちついて見守ることが肝要である。


死者云々とは別に、今回の豚インフルのウイルスは記事2で田代WHO委員が述べているとおり、

日本で毎年流行するAソ連型と同じ、H1N1型であるから、そのまま変異を起こさなければ、

日本人は大抵免疫を持っているのだから、さほど騒ぐことはない。


◆田代委員がいうとおり、H5N1型(強毒性。鳥インフルエンザウイルス)から新型ウイルスが出現する可能性に注意。

前回の記事にも書いたが、重複を厭わず、あえてもう一度書く。

豚インフルは、確かに世界中に広まっていて、WHOは「フェーズ4」を発し、米国で初の死者が出たが、

変異しなければ弱毒性のH1N1型である。

これが流行したからといって、強毒性鳥インフルエンザウイルスH5N1型が消滅したわけではない。

豚インフルと並行して、強毒性H5N1型が新型インフルに変異する可能性が残っている。この方が怖い。

記事3の内容は相当深刻である。インドネシアには「鳥インフルエンザウイルスに感染した豚」が

相当数発見された、というのである。一部のウイルス株は人間に感染する能力を獲得しているという。

メキシコの豚インフルは弱毒性だから、過度に神経質になる必要はないけれども、インドネシアでは、

豚経由で鳥インフルエンザウイルスに感染する可能性がある。そしてそれがヒトーヒト感染する新型ウイルスに

変異したら、非常に怖い。現在のH5N1型ですら、インドネシアでの致死率は約6割と非常に高い。

さらにこれが変異した場合は、誰も免疫を持っていない強毒性ウイルスだから、

現在の豚インフルのように、世界で感染者が増えてはいるが、死者はメキシコにおいてだけ非常に高く、

(米国の死亡例も1例出たが)その他の国の感染者ではさほど重篤な症状にならない、という、比較的

「のんびりとした」状態とは全く異なる、今度こそ本当の「パンデミック」に発展するだろう。

外務省は、外務省海外安全ホームページで、初めて「感染症危険情報」

を発し、メキシコに関しては、

不要不急の渡航は延期してください

と勧告しているが(渡航情報は法令上の強制力を持たない)、本当は、

インドネシアに関しても同様の「危険情報」を発するべきではないかと思う。

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WHOはパンデミックアラート「フェーズ4」に引き上げたが、想定していた事態と違うので、WHOも各国政府もやや当惑気味。

◆記事1:情報BOX:豚インフルエンザ感染状況(4月28日17時56分配信 ロイター)

各国の政府と企業は、豚インフルエンザの感染拡大を受け、世界的大流行(パンデミック)を防ぐための対応に取り組んでいる。

世界保健機関(WHO)は豚インフルエンザのパンデミック警戒レベルを「フェーズ4」に引き上げた。

以下は、4月28日現在の豚インフルエンザの感染状況
090429flu_2


◆記事2:<新型インフル>政府対策本部が初会合 対処方針を決定(4月28日22時13分配信 毎日新聞)

政府は28日、世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザの警戒レベルを引き上げたことを受け、

全閣僚参加の「新型インフルエンザ対策本部」(本部長・麻生太郎首相)の初会合を国会内で開いた。

ウイルスの国内侵入を防ぐ「水際対策」の徹底や、ワクチン製造などを柱とした基本的対処方針を決定した。

現状を、政府の行動計画に定める第1段階(海外発生期)と認定した。

首相は会合で「国家の危機管理上、総力を挙げて対策に取り組むことが必要だ。

ウイルスが国内に侵入した場合に備え、医療体制の確保や国民生活の維持のための措置など、国内対策にも遺漏なきように」と指示した。

対処方針

(1)情報収集の徹底と国民への的確な情報提供

(2)在外邦人の支援と水際対策の実施

(3)ウイルス株の早期入手とワクチン製造

(4)国内発生に備えた対策の実施--の4本柱。


◆記事3:現時点では国内で確定診断できず―豚インフルエンザ(4月28日13時28分配信 医療介護CBニュース)

世界的な広がりを見せる豚インフルエンザの検査について、国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦センター長は27日、

現段階では国内に豚インフルエンザウイルスがないため、「検査の試薬を作ることはできない」とし、

国内では確定診断ができない状況にあることを明かした。

医療現場では、迅速診断キットと問診によって感染リスクが高いと見込まれた患者がいた場合、「細かい検査が必要」だとした。

岡部センター長は、豚インフルエンザウイルスの検査について、

「元のウイルスがないと、検査の試薬を作ることはできない。わが国ではまだ発生していないので、検査がなかなか難しい」と指摘。

その上で、同研究所のインフルエンザウイルス研究センターがウイルス入手に向けて動いていることを明らかにし、

米国の疾病予防管理センターとやりとりをして、ウイルスの分与を受けられるというところまでは来ている」と発言。

「もし本物が届けば、一部の衛生研究所に分配し、少なくとも少数例の患者の検査はできるようになる」とした。

医療現場での患者のスクリーニングについては、「日本国内で現在流行しているインフルエンザウイルスはB型が中心」

既存の迅速診断キットでは、A型ウイルスの診断はできる」とした上で、

「(迅速診断キットで)A型インフルエンザが出てきて、なおかつ最近海外から帰国したような人であれば、細かい検査が必要になる」と述べた。


記事3:成田着の米国便で機内検疫、係官不足の懸念…新型インフル(4月28日15時11分配信 読売新聞)

新型インフルエンザの発生宣言に伴って、成田空港では28日、近年例を見ない大規模な機内検疫が始まり、

午後1時過ぎに到着した米アトランタ便には、マスクをつけた検疫官7人が乗り込んだ。

機内検疫の対象が国際航空便の主要路線である米国便にまで広がったことについて

「検疫官の数が足りるのか」と不安視する見方も出ている。

政府の行動計画では、新型インフルエンザの発生国から航空機が到着する空港を成田など4空港に集約することになっているため、

職員を全国の検疫所から集めることは織り込み済み。

成田空港には、東京と横浜の各検疫所から計約40人の職員を派遣し、国立国際医療センターからも医師2人を応援に向かわせた。


◆コメント:鳥インフルエンザのヒトーヒト感染を想定していたので、若干、拍子抜け。

WHOのパンデミックアラートのサイトを見ると、確かに

フェーズ4に引き上げられている。従来のフェーズ4は「明らかなヒトーヒト」感染の増加の兆候がある」場合だった。

今回も豚インフルがヒトに感染し、その後「明らかなヒトーヒト感染の増加」が世界各地で見られるのでフェーズ4にしたが、

豚インフルは、特に日本人は殆どが免疫を持っている、季節性インフルエンザH1N1型(ソ連A型)なので、大抵免疫を持っている。

だから、感染した欧米各国やニュージーランドの患者は回復している。

しかも、パンデミックが発生するとしたら、強毒性の鳥インフルエンザウイルスH5N1型が、従来は「トリ→ヒト」感染しかしなかったのに、

変異して、強毒性のまま、ヒトーヒト感染する場合を考えていた。今まで誰もが「フェーズ4」を恐れていたのは、H5NI型を想定していたからである。

ところが、昨日、WHOがフェーズ4に引き上げる決め手となったのは、


  • 「ヒトーヒト」感染が増加しており、

  • 世界各地で感染者が次々に確認されているから。

である。従来のフェーズ4の定義からするとそうせざるを得なかった。

しかし、今ひとつ、緊迫感が無いのは、弱毒性のH1N1型(ソ連A型)だからである。

そして、上の表で一目瞭然だが、感染者が多く、かつ死者が出ているのはメキシコだけである。

この差はどうして生ずるのか。日本経済新聞27日付の科学面に載っていたある専門家は、
メキシコには、Aソ連型への免疫を持たない人がたくさんいるのではないか

と述べている。日本では毎年必ず季節性インフルエンザが流行するが、熱帯などではあまり流行しない国もある。

アフリカのマダガスカルでは季節性インフルエンザが2002年、初めて侵入した際に、多くの人が免疫を持たず、

新型インフルエンザ並の爆発的な感染を起こしたことがある。メキシコは海外と人の往来も多いから、マダガスカルと

同一視は出来ないかも知れないが、免疫が無い人が多い、と考えないと、メキシコばかり感染者・死者が多い理由の説明が付かない。


要するにWHOは「フェーズ4」を発したが、以前から懸念されていた「鳥インフルエンザ由来の新型ウイルスではない」ので、

うろたえないことだ。但し感染症には違いないし、弱毒性豚インフルウイルスが変異を起こし、強毒性ウイルスになることが

絶対に無いとは誰も言えないから、やはり、用心に越したことはない。しかし、政府は迅速に動いているようだが、

どうも、間抜けなところがある。


◆政府の基本方針では「水際対策の徹底」を強調しているが、実は日本ではまだ確定診断出来ない、という事実。

政府は「フェーズ4」と聞いて、早速、麻生首相を本部長とする、全閣僚参加の「新型インフルエンザ対策本部」を

設置した。首相は、「水際対策」を強調し、政府は「新型インフルエンザに対する基本的対処方針」を決定した。

早くも米国便の機内検疫が実施された、という。

一見、迅速な行動で、頼もしげなのだが、国立感染症研究所によると、実は、
日本では

現段階では国内に豚インフルエンザウイルスがないため、「検査の試薬を作ることはできない」

のである。それは尤もな理屈である。印鑑届けが無ければ印鑑照合出来ないようなものだ。

したがって、成田で行っている「検疫」は「既存の迅速診断キット」によるものだろう。

WHOのパンデミックアラートのサイトには、診断基準が載っている。

Case Definitions(症例定義)というところを読むと、一番上に、“confirmed case”(感染確定)についてあるが、

繰り返すが、国立感染症研究所によれば、日本では、まだこれが診断できない。

但し、2番目の“probable case”(推定感染)には、
positive for influenza A, but negative for H1 and H3 by influenza(A型ウイルスは陽性だが、H1及びH3は陰性)

という基準(本当はもう一つ書いてあるが、私には知識がなく、意味が分からない。悪しからず)である。

昨日(28日)韓国で「推定感染」の女性が1人出た、というニュースがあったが、正にこの「A型陽性、H1、H3陰性」だった。

日本で今、可能な「検疫」はこの「推定感染」を発見することだけである。

確定診断の為には、今回の豚インフルのウイルスが入手出来なければ、検査キットが作れないというのに、

記事3では国立感染症研究所のインフルエンザ研究センターが、米国の疾病予防管理センター(CDC)と直接やりとりを

しているそうだが、こんな事は、日本政府が米国政府が頼むことだろう。上から行ってもらった方が早く行く。

公平を期するために正確に時系列を書くと、記事3における、国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦センター長の発言は、

27日に為されたものであり、政府の「基本的対処方針」が決まったのは、翌日(28日)である。

そして、「方針」の中には、
ウイルス株の早期入手とワクチン製造

が含まれているので、希望的に書くならば、既に政府は外交ルートを通じて、米国にウイルスを送ってくれと依頼しているかもしれないが、

この辺りが最近の政府の間抜けぶりから想像して危ないところで、感染症研究所インフルエンザ研究センターに任せきりにしている可能性もある。

どちらを通してでも良いから、一刻も早く確定診断出来るようにならないと、水際対策もへったくれもない。


◆豚インフルが流行し始めたからといって、強毒性の鳥インフルエンザウイルスが消えた訳ではない。

あと一点だけ述べるならば、今回、予想外の豚インフルエンザが世界的に流行する可能性がある、というので、

政府も人々も頭が完全に「豚インフルモード」になっているが、より毒性の強い、鳥インフルエンザウイルス、H5N1型は、

今なお存在しており、24日にはエジプトとベトナムで鳥インフルエンザによる死者が出ている。

そして、皆がまだ注目していないがおっかないのがこのニュース。

豚が鳥インフルエンザに感染した、という記事である。

◆記事:インドネシア豚から鳥インフル、体内で変化「新型」の恐れ(4月29日3時5分配信 読売新聞)

インドネシアの豚が高い確率で、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を持っていることが、神戸大感染症センターの調査でわかった。

H5N1型は、アジアを中心に鳥から人への感染例が相次ぎ、250人以上が死亡しているウイルス。

豚の体内で変化し、人から人へ感染する能力を獲得すると、今回の豚インフルエンザを上回る大きな被害を人類に及ぼす危険がある

同大は、インドネシアの4州で402頭の豚を調査。1割を超える52頭の豚からH5N1型を検出した。

豚は、鳥と人のウイルスにも感染するのが特徴。世界保健機関(WHO)は、H5N1型が豚の体内で変化するパターンを、

人から人へ大流行する新型インフルエンザ出現の有力な筋書きとして警戒している。

実際に、52頭の豚から検出されたH5N1型ウイルスを詳しく調べると、人への感染力を一部獲得したタイプが1株見つかった。

理化学研究所感染症研究ネットワーク支援センターの永井美之センター長は

「驚くべき結果だ。新型インフルエンザが感染力を獲得する過程を見ているのかもしれない。注視する必要がある」と指摘している。

今回の豚インフルそのもの、とは別に、豚が鳥インフルエンザに感染しており、強毒性鳥インフルエンザウイルス、H5N1型が

豚の体内で、一層危険なウイルスに変異するかも知れない、という。

気を配らなければならないことは、色々あるのだ。

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2009.04.28

【音楽・映像】西本智実さん(指揮者)の演奏をいくつか。良いと思うんです。

◆今までにも何度か、お薦めしました。映像は今日が初めてです。

私が最初にこの指揮者について書いたのは約2年前でして、

2007年03月02日(金) 西本智実という指揮者は、性別と無関係に、なかなか、いい。ココログ

というタイトルを付けていますが、偉そうですね。生意気ですね。

何でこんな書き方したんだろ?汗顔の至りでございます。申し訳ございません。


それから1年後、昨年、もう一度お薦めしてます。

2008年01月18日(金) 昨年3月、西本智実という指揮者はなかなか、いい、と書きましたが、やはり当たってるようです。お薦めDVD ココログ

結局同じ、ボレロ 火の鳥 & 展覧会の絵をお薦めしています。

御常連の読者の方はお気づきだと思いますが、私は最近になって、やっとYouTubeから動画を検索してアップする、

という、音楽の紹介方法があることに気が付いたのです。

「何故、今まで気が付かなかったのだ?」

と訊かれても、答えようが無いんです。要するにあまりYouTubeを見たことが無かったから、

発想になかったのですね。

今日は西本さんの演奏を音と映像でお楽しみ頂きたい、と思います。

この人、良いと思うのです。


◆ヴェルディ:「運命の力」序曲

これは、幻想交響曲 [DVD]にカップリングで収録されている演奏でしょう。

まあ、どうぞごらん下さい。

ヴェルディ:「運命の力」序曲



抑えすぎず、鳴らしすぎず、良いセンスだと思います。オーケストラはチェコ国立管弦楽団ですが、

プレイヤーが西本さんを見ていますよね。オーケストラが「てやんでえ」と思っていたら、白けた演奏になります。


◆ベルリオーズ:「幻想交響曲」より第四楽章「断頭台への行進」

「運命の力」が収録されているのと同じDVD。勿論こちらがメインプログラムです。

私は、この楽章大好きなんですけどね。いいですよ。

トランペット(本当はコルネットという楽器で吹くのですが)が高らかにマーチを奏でる部分の始め、

惜しいのですが、一瞬映像と音が跳んでます。が他は普通に聴けます。



あのね。良いのだけどね。生で聴いてないから本当は軽々しく書くべきではないんですが、

非常に真面目な、演奏だし、バランスも良く、奇を衒った所もない「良い演奏」なのですが、

この楽章は、オーケストラのダイナミック・レンジ(最弱音から最強音までの音量の幅)を、

もっと大胆に使って良いように思います。最初思い切りピアニッシモで初めて、マーチの部分や

最後コーダの所は、もう少しガンガン鳴らしても良いように思います。ただこれは趣味、解釈の問題です。


◆「ボレロ」

これが、2年前からお薦めしているDVDボレロ 火の鳥 & 展覧会の絵の一部ですね。

2002年、ロシア・ボリショイ交響楽団“ミレニウム”の首席指揮者に就任し、その記念に2003年5月にモスクワ音楽院大ホールで行われた、

コンサートの録画です。ボレロの盛り上げ方が上手い。ヤバいのは、指揮者が自分だけ興奮して盛り上がり、

オーケストラが「シラーっ」としてしまう演奏で、これは素人でも客席で見ていると嫌なものですが、

西本さんテンポも乱れないし、クライマックスを上手に作っています。最後が最強音になるべき曲ですから、

逆算して、どこからどれぐらいの割合でクレッシェンド(曲全体に大きなクレッシェンドがかかっている曲ですから)を

かけるか、というのはある程度場数を踏まないと分からないのではないかと思います。

西本さんはこれが何回目の「ボレロ」か知りませんが、余裕を感じます。

なお、再生時間の都合上2つのファイルに分かれます。悪しからず。


ラヴェル:「ボレロ」(1/2)





「ボレロ」(2/2)



良いでしょ?このオーケストラも上手いんですよ。なかなか。


◆チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」第3楽章

これは、チャイコフスキーの5番と6番が録れてあるDVDです。

2006年にチャイコフスキー記念財団ロシア交響楽団との来日公演を行ったときのもの。

交響曲第5番、第6番『悲愴』 西本智実&チャイコフスキー記念財団ロシア交響楽団



ます、交響曲第6番「悲愴」の第3楽章。景気のいいマーチです。



オーケストラが良くなっています。ロシアのオーケストラは元々馬力がありますけど、指揮者が余計なことをして、

邪魔をしていない。各プレーヤーの演奏に対する自発性・能動性を引き出しているように、思われます。


◆チャイコフスキー交響曲第5番 終楽章

言うまでもなく、ロシアのオーケストラのとって、チャイコフスキーの5番、6番なんてのは十八番中の十八番で、

やれ、と言われれば指揮者がいなくても最初から最後まで弾けてしまうでしょうが、そこに日本人である西本智実さんが

乗り込んでいって、多かれ少なかれ注文を付けているはずですね。ロシア人にしてみれば、「日本人のオネエチャンより、

俺達の方が余程、曲を知っているよ」という感覚で、反抗的になっても不思議はないけど、西本智実さんの音楽的動機には、

合理性と説得性があるのでしょう。ロシア人のプレーヤーがよく西本智実さんの棒を見ています。

それだけでも、大変なことだと思います。良い演奏です。

チャイコフスキー:交響曲第5番 第四楽章(1/2)(これも二つのファイルに分かれます)





チャイコフスキー:交響曲第5番 第四楽章(2/2)





ロシアのオーケストラを相手にチャイコフスキーを振るということは、白人が「忠臣蔵」の演出をするようなもの。

西本さんがものすごくチャイコフスキーのスコア(総譜)を勉強したであろう事は想像に難くありません。


◆ハチャトゥリアン:「ガイーヌ」第1組曲より「レズギンカ」

これは、CDは一ヶ月ほど前にお薦めしました。

【音楽】西本智実さんのCDで、お薦めがあります。ココログ

DVDでは、時間が前後するのですが、最初のオーケストラ、ロシア・ボリショイ交響楽団“ミレニウム”の首席指揮者当時、

2004年のニューイヤーコンサートで演奏したものです。

西本智実 / Russian Bolshoi.so New Year's Concert 2004 Moscowです。

これいいですね。楽しい曲ばかり。

ここでは、その中のひとつ。「ガイーヌ」第1組曲より「レズギンカ」をごらん下さい。

プログラムで1度演って、これはアンコールで、もう一回演奏したときです。

「ガイーヌ」第1組曲より「レズギンカ」



スネアドラム(小太鼓)の強烈なリム・ショット(太鼓の縁をスティックで叩く)が印象的です。オーケストラがノッてますね。

トランペット、難しそうだなあ。それはさておき、こういう「ノリ」を引き出せるのは、

指揮者として大変重要な資質だと思います。演奏後、ブラボーが飛んでいます。


やはり、西本さん、いいですよ。ただ、ロシアものから入ったからね。

クラシックの棒振りならば、ドイツ・オーストリア音楽をいずれ聴かせて頂かなくてはなりません。

つまり、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスの交響曲など、です。

それはともかくDVD高いですけど、レンタルも中古もありますし、YouTubeもありますから、

連休中、このような演奏と映像をごらんになってみては如何でしょう?

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2009.04.27

【豚インフル】英、仏、スペイン、ニュージーランド、イスラエルで感染疑い。CDCは「ヒト-ヒト感染だ」と。既にパンデミックでは?

記事1:<豚インフル>米国で新たに3人の感染確認 計11人に(4月26日21時33分配信 毎日新聞)

米疾病対策センター(CDC)は25日、新たに中西部カンザス州で2人、

西部カリフォルニア州で1人の豚インフルエンザ感染を確認し、感染者が計11人になったと発表した。

メキシコと国境を接するカリフォルニア、テキサス以外に患者の所在地が広がり、感染拡大への懸念が高まっている。

AP通信によるとカンザス州の感染者2人は、ディキンソン郡の夫婦。夫が先週メキシコへ出張し、帰国してから発症した。

妻も続いて感染した。2人とも症状は軽く、入院はしていない。

カリフォルニア州で新たに確認された7人目の感染者は、メキシコ国境に接するインペリアル郡の女性(35)。

4月初めに発症し入院したが、既に回復したという。

一方、ニューヨーク市保健当局は25日、同市クイーンズ区の私立中等学校の生徒8人から、

豚インフルエンザと疑われるウイルスを検出したと発表した。CDCがウイルス検査をしている。

同校では、このほかにも発熱などの症状を訴える生徒がおり、集団感染も疑われている。


記事2:豚インフルエンザ、NZでも感染疑い メキシコから帰国の25人(4月26日16時30分配信 CNN.co.jp)

ニュージーランドの保健当局は26日、メキシコでの語学学習を終えて帰国した学生22人と教員3人に、豚インフルエンザ感染の疑いがあると発表した。

25人は、オークランドにあるランギトト大学の教員と学生。メキシコからロサンゼルスを経由し、ニュージーランドに帰国していた。

オークランドの保健当局によると、25人中14人にインフルエンザ様の症状が出ているという。25人は全員、自宅から外に出ないよう指示を受けている。


◆記事3:【英国】航空大手BAの客室乗務員、メキシコ豚インエンザ感染の疑いで検査=英紙(4月26日20時39分配信 NNA)

英国航空の客室乗務員の一人が、メキシコから米国に飛び火している豚インフルエンザに感染した疑いで、

ロンドン市内の病院の隔離病棟に収容され検査を受けているもようだ。英紙オブザーバーが26日付で報じた。

同乗務員はメキシコからのフライトでロンドン入りしていた。これが欧州で最初の感染の疑いに関する報道となる。

同乗務員は38歳の男性でロンドン北西部のノースウィック・パークにある病院に収容されている。

健康保護局(HPA)は、同乗務員の検査を行っていることは認めたが、

「慎重を期して呼吸器系などの疾患について検査を実施している。現時点で英国や欧州で豚インフルエンザの人体への感染は確認されていない」と述べている。


◆記事4:4人が豚インフルの疑い=米からの帰国者ら-仏(4月27日0時14分配信 時事通信)

【パリ26日時事】AFP通信によると、フランス北部ノール県のトゥルコワン市で26日、

豚インフルエンザに感染した疑いのある3人が病院に収容された。

3人は米カリフォルニア州への旅行から戻ったばかりの50代の夫婦と、旅行には参加していない20代の息子。

インフルエンザの兆候が表れたため、病院で検査を受けており、同日夜以降に結果が判明する見込み。

このほか、パリ地方の女性1人が検査を受けているという。


記事5:豚インフル警戒で男性入院=メキシコ渡航後に症状-イスラエル(4月26日21時51分配信 時事通信)

【エルサレム26日時事】イスラエル放送は26日、メキシコから帰国した男性(26)が、

インフルエンザの症状でイスラエル中部の病院に入院したと報じた。

これまでの検査結果によれば豚インフルエンザに感染した可能性は低いが、念のため、病院でさらに精密な検査が行われている。

AFP通信によると、男性は24日にメキシコから帰国。翌25日に入院した。高熱が出ているが、命に別条はないという。

イスラエル保健省は、メキシコに最近渡航した国民に対し、インフルエンザのような症状が出た場合、検査を受けるよう呼び掛けている。

資料:CDC(Centers for Disease Control and Prevention=《米》疾病対策予防センター)Swine Flu and You Apr 24, 2009の日本語訳

(出典:感染症診療の原則「共有資料 ブタインフルエンザの一般向け説明書
【共有資料 ブタインフルエンザの一般向け説明書】

CDCの豚インフルエンザ情報の和訳

(原文:http://www.cdc.gov/swineflu/swineflu_you.htm(2009/04/24発行 2009/04/25 訳)
■豚インフルエンザとは?

豚インフルエンザはA型インフルエンザウイルスによって起こる豚の呼吸器疾患です。豚の間ではアウトブレイクは定期的に起きています。ヒトはふつう豚インフルエンザにはかかりませんが、かかることはありえますし、実際にかかった人がいます。ほとんどのケースでは豚に関わっているヒトの間で起こっていますが、ヒトーヒト感染も起こり得ます。

■米国でも豚インフルエンザのヒトへの感染例はありますか?

2009年3月下旬から4月初めにかけて、豚A型インフルエンザウイルス(H1N1型)によるヒトの感染例が、南カルフォニアとテキサス州サンアントニオ近郊で発生しました。CDCならびに現地の公衆衛生当局が共同で調査を進めています。

■豚インフルエンザウイルスはヒトからヒトにうつりますか?

CDCはヒトからヒトへうつるとの結論を出しました。しかし、どの程度うつりやすいかは現時点ではわかりません。

■ヒトが豚インフルエンザにかかるとどんな症状が出ますか?

症状は毎年流行するインフルエンザと似ています。発熱、咳、のどの痛み、節々や筋肉の痛み、頭痛、寒気、倦怠感などです。豚インフルエンザの場合、下痢や嘔吐を訴える人もいました。過去には、肺炎や呼吸不全などの重症例や死亡例もあります。また、一般のインフルエンザと同様、持病がある人はそれが悪化することもあります。

■豚インフルエンザ感染はどの程度深刻にとらえたらいいですか?

一般のインフルエンザと同じように、重症度はさまざまです。2005年から2009年1月までのケースでは、米国で12例の報告がありますが、死亡例はありません。しかし、豚インフルエンザ感染は、深刻なケースもあります。1988年9月には、Winsconsin州で健康であった32歳の妊婦が豚インフルエンザにかかったのちに肺炎で入院し、8日後に亡くなるというケースがありました。1976年にはニュージャージー州Fort Dixでアウトブレイクが起こり、200人以上が感染し、数人が重症となり、1人が亡くなりました。

■豚インフルエンザはどうやって感染してしまうのですか?

2つの感染経路が考えられます。

・感染した豚との接触や豚インフルエンザウイルスで汚染されたものに接触

・豚インフルエンザに感染した人との接触。ヒトーヒト感染が報告されており、一般のインフルエンザと同じ形で感染が広がると考えられています。一般のインフルエンザではインフルエンザにかかった人による咳やくしゃみで周囲の人に広がっていきます。

■豚インフルエンザの治療薬はあるのですか?

あります。

CDCではオセルタミビル(タミフル○R)、ザナミビル(リレンザ○R)を治療または予防に推奨しています。抗ウイルス薬は処方箋が必要で錠剤、液体、吸入式があり、身体のなかでウイルスが増殖するのを防いでいます。発病した際に服用すると、症状が軽くなったり、治るのが早くなったりといった効果があります。重症な副作用を防ぐことにもつながる可能性があります。治療の際には、発症後2日以内に飲み始めるのがべストです。

■豚インフルエンザに感染した人は何日間くらい他の人にうつす可能性があるのですか?

症状がある間は人にうつすものとして考えた方がいいでしょう。発症してから7日間に及ぶこともあります。小児、特に低年齢のこどもではもっと長い間、感染源となる可能性もあります。

■豚インフルエンザにかからないようにするにはどうしたらいいでしょう?

現時点で豚インフルエンザのワクチンはありません。ただ、インフルエンザなど一般的な呼吸器疾患を防ぐために普段心がけていることを行ってください。

・咳やくしゃみをするときにはティッシュで鼻や口を押さえ、使ったらゴミ箱に捨てましょう

・石鹸と水で手をよく洗いましょう。咳やくしゃみをしたときには特に洗うようにしましょう。アルコールの入ったハンドクリーナーも効果的です。

・身体の調子の悪い人のそばに近づかないようにしましょう

・CDCでは、インフルエンザにかかったら、感染拡大を防ぐために仕事や学校を休み、人となるべく接触しないように勧めています。

■もし、身体の調子が悪くなったらどうしたらいいですか?

カリフォルニア州サンディエゴ郡やインペリアル郡、テキサス州のグアダルーペ郡に住んでいるいる人で、インフルエンザのような症状(発熱、節々や筋肉の痛み、鼻水、のどの痛み、吐き気、嘔吐、下痢)がある時には医師に相談しましょう。相談の医師はインフルエンザの検査や治療が必要かを判断することになります。

調子が悪い時には、感染を拡げるのを防ぐために家から出ないようにして、人との接触をなるべく避けるようにしましょう。

もし状態がひどく、以下のような危険な徴候が現れたときには救急病院に行くようにしましょう。



小児の場合

・呼吸が早くなったり、呼吸困難がある場合

・皮膚が青ざめてきた場合

・水分が十分取れない場合

・目を開けようとしない場合や会話が出来ない場合

・ひどくぐずってしまって、じっとしていられない場合

・インフルエンザの症状がよくなったのに、熱をぶり返し、咳がひどくなった場合

・発熱があって、発疹も出てきた場合



大人の場合

・呼吸困難がある場合

・胸やお腹に痛みや圧迫感を覚えた場合

・突然めまいを覚えた場合

・意識がおかしくなってきた場合

・ひどく、しつこい嘔吐がある場合

■豚肉を食べたり調理したりして、豚インフルエンザはうつりますか?

うつりません

豚インフルエンザは食べ物からはうつりません。豚肉や豚製品を食べたりしてもうつることはありません。ちゃんと調理されたものならば安全です。

(注;色太文字は引用者による)。


◆コメント:ヒト-ヒト感染だ、とCDCが認めて、世界で感染の疑いが出ているのですから、フェーズ4じゃないですか?

記事2から記事5まではメキシコから帰国した人が、

ニュージーランド、英国、フランス、イスラエルで、豚インフルに感染した疑いがある、と言う話である。

記事とは人数が食い違うところがあるが、豚インフルに感染した疑いのある人を地図で示すとこうなる→ダウンロード 090426SwineFlu.jpg (40.6K)

メキシコで、豚インフルが人に感染し、それが「ヒト-ヒト」感染している。

それは、資料の中でCDCが認めている。メキシコからの帰国者が感染している可能性が高いのみならず、

記事1に書かれているとおり、アメリカ、しかもカリフォルニアなどという日本人が頻繁に往来する州で感染者が増えているのがまずい。

既に、日本にもメキシコかアメリカで感染した人が、

豚インフルエンザウイルスを国内でばらまいている可能性は十分にある。

何故、今のところ、あまり緊迫感が無いか、というと、豚インフルエンザウイルスの型が、

毎年人で流行しているAソ連型と同じH1N1型であるからで、それなら、世界中の人に皆、免疫があるだろう、

と一部で楽観視されているが、免疫があるのであれば、感染者が続出しないはずである。

国立病院機構仙台医療センターの西村秀一ウイルスセンター長が

共同通信の質問に答えているのだが、

「毎年流行しているH1N1型とは抗原性が違うと考えられ、ほとんどの人が免疫を持っていない可能性がある」

つまり、誰もが感染する可能性がある。現在は、ウイルスが劇的に変異しておらず、毒性が弱いから、

軽症患者が多いのだが、メキシコでは死者が実際に出ているし、変異を起こして、より重篤な症状をもたらす

新型ウイルスになるかも知れない。そして、豚インフルのワクチンは無いのである。

予防接種ができない。但し、発症した場合は、現在のウイルスならば、タミフル・リレンザが効くようなので、

早めに治療するしかない。


日本政府は水際作戦で食い止めると言っている割には、メキシコへの渡航禁止を発していないし、

メキシコからの帰国者も経過観察する、とのんびりしたことを言っているが、

本気で、感染を止めようと思うのなら、人権とか色々面倒だが、本人の了承を得て、

メキシコ、アメリカからの帰国者は隔離して、経過観察する、ぐらいの思い切ったことをしないと

危険である。つまり、全国民が生命の危険に晒される事態になりかねない。

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2009.04.26

「豚インフルで課長級会議を緊急開催へ=政府、情報収集に努める」←WHOが「フェーズ4」を発するかどうか。

記事1:豚インフルで課長級会議を緊急開催へ=政府、情報収集に努める(時事通信社 - 04月25日 13:01)

政府は25日午前、メキシコ国内で豚インフルエンザの人への感染が疑われる症例が相次いでいることを受け、

全省庁の課長級による会議を午後1時から内閣府で開催することを決めた。感染が拡大すれば日本国内への影響が避けられないことから、

今後の対応を早急に協議する。また、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集に当たった。

これに関し、政府高官は同日午前、世界保健機関(WHO)がメキシコでの豚インフルエンザウイルスが

「人から人へ感染する」新型と宣言した場合、麻生太郎首相を本部長とする対策本部を設置することを明らかにした。

(注;太文字は引用者による)


◆記事2:米・メキシコ豚インフル、ウイルス「同一」 米当局が解析 (NIKKEI NET)(11:56)

【ニューヨーク=中前博之】米疾病対策センター(CDC)は24日、人から人へ感染する

新型の豚インフルエンザウイルスによる症例が米国内で計8件見つかったと明らかにした。

患者はいずれも軽症だったが、初期解析では重症例が多いメキシコの患者から採取されたウイルスと「同一」と判明。

国境を越えた感染拡大が確認されたことを受け、米当局はワクチン開発の準備も含め、警戒を強めている。

メキシコ保健当局は同日夕、豚インフルエンザの疑いがある患者は1000人を超え、死者は68人に達したと公表。

日本政府によると世界保健機関(WHO)は感染状況を評価するため、世界の専門家で構成する緊急委員会を日本時間の25日夜に開く

 CDCによると、見つかった症例はメキシコと国境を接する西部カリフォルニア州で6件、南部テキサス州で2件。

感染者で豚に接触した人がいないうえ、親子や学校の同級生など身近な環境にある患者がいることから、

当局者は「人から人への感染だと信じている」としている。 (11:56) (注;太文字は引用者による)


記事3:<豚インフル>新たなウイルスに変異の可能性 専門家の見方(4月25日12時56分配信 毎日新聞)

メキシコでの豚インフルエンザの感染者拡大で、

人から人への感染力を持つ新たなウイルスに変異している可能性が出てきた。

新型インフルエンザの脅威が高まる中、ウイルスの特徴や必要な対応を専門家に聞いた。



今回のウイルスは、H1N1型。現在も冬に流行するAソ連型と同じ型だ。

このため、世界中の人がこの型のウイルスに対して免疫を持つ。この点が人が免疫を持たない型(H5N1型)の鳥インフルエンザとは異なる。

またH1型のウイルスは、強毒性のH5型に比べ毒性が低い。

喜田宏・北海道大教授(ウイルス学)は「Aソ連型によって、ある程度免疫を持つ人は多い。

豚インフルエンザだけではなく、他の型のインフルエンザウイルスや細菌などとの同時感染だった可能性もある」と話す。

 一方、死亡率の高さから大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長(獣医微生物学)は

従来の豚インフルエンザの範ちゅうを超えており、これまでにないウイルスになっている可能性がある。

H5N1型に限らず、別の型でも鳥から豚に感染し新型インフルエンザとなって感染が広がる可能性がある
」と話す。

田代真人・国立感染症研究所ウイルス第3部長は「人と豚のインフルエンザでは重症度や感染力が異なり、感染拡大の可能性はある」と警戒を求める。

(注;太文字は引用者による)


◆コメント:かなり緊迫した状況で、新型ウイルスに変異した場合、世界中の人間の生命に関わる、ということです。

事態の重要な点を整理します。

メキシコでは、豚インフルエンザに感染した疑いがある患者は1000人を超え、死者は68人に達しています。

「現在確認されている」豚インフルエンザウイルスは、「H1N1型」で既存のウイルスです。

従って、これに対して免疫を持っている人が多い筈ですが、メキシコでは現実に68人が死亡しています。


アメリカでも豚インフルエンザよる症例が8件見つかっています。アメリカの患者は軽症でしたが、

感染したウイルスは、メキシコで死者が出たのと同じ型です。

アメリカの8人の患者は、豚と接触していないのに発症しています。

したがって、豚インフルエンザが「ヒト-ヒト」感染したことはほぼ明らかです。

専門家の見解は分かれますが、記事3で大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長は、

従来の豚インフルエンザの範ちゅうを超えており、これまでにないウイルスになっている可能性がある。

との見解を表明しています。

現在の豚インフルエンザが変異して容易に「ヒトーヒト」感染する新型ウイルスが確認された場合、

今までにないウイルスですから、誰も免疫を(正しくは、ウイルスに対する抗体を)持っていません。

予防するためには、ワクチン接種が必要ですが、ワクチンというのは、ある病気の病原体を薄めたものを

わざと打つことにより、軽い病気にして、人間の持つ免疫機構を利用して、体内にその病原体に対する抗体を

作るものです。


したがって、原理的に考えて、新型インフルエンザのワクチンは新型インフルエンザウイルスが発生し、

それに感染した患者が出なければ作れません。作るといっても開発に何ヶ月もかかります。

開発に成功しても、世界中の需要を満たすためには、製造に時間がかかります。

さらに、ワクチンというものは、接種した瞬間に体内に抗体ができるわけではなく、

普通、抗体が出来るまでに1~2週間はかかります。抗体が体内に出来るまでは、感染の危険があります。

発症した場合、既存のインフルエンザウイルスの特定の型には、抗ウイルス薬、タミフル、リレンザが

有効ですが、新型インフルエンザに対しても有効である保証はありません。

感染発症したら、治療も出来ない可能性が極めて高い、と言うことです。

つまり、新型インフルエンザウイルスが確認された場合、

世界中の人に生命の危険が訪れるといっても過言ではありません。

だから、WHOは今日(25日)世界中から専門家を集めての緊急会議を開くのです。


◆ヒトーヒト感染するウイルスが確認されたかどうかWHOの判断はどこで確認すれば良いか。

記事1に、

政府高官は同日午前、世界保健機関(WHO)がメキシコでの豚インフルエンザウイルスが「人から人へ感染する」新型と宣言した場合

麻生太郎首相を本部長とする対策本部を設置することを明らかにした。

とあります。

WHOは新型ウイルスが発生し、ヒトからヒトへの感染が増加している局面をフェーズ4と規定しています。

それは、WHOのサイト、WHO | Current WHO phase of pandemic alertを見れば明らかです。

英語のサイトですが、英語を読む必要はありません。

現時点(2009年04月26日(日)00時14分)リンク先を見ると、3に○がしてあります。

現在はフェーズ3、「ヒト-ヒト感染が無い。又は非常に限られている」ということです。

WHO | Current WHO phase of pandemic alertで○の位置が3から一段階下がって、

4に○が付いたら、超緊急事態、と見なすべきです。新型インフルエンザウイルスがヒト-ヒト感染し、患者が増加している、

ということだからです。ここは毎日確認する必要があります。

前述のとおり、新型ウイルスの抗体は世界中誰も持っていない。

ということは、誰が感染しても不思議は無い。周囲で一人でも感染したら、

爆発的に感染者が広まり、貴方も私も感染の危険に晒され、運が悪ければ、

死ぬかも知れない。徒に脅かしているのではなく、リスクコントロール(危機管理)とは、

常に、最悪の事態が起きる可能性を考えることに、他ならないのです。

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2009.04.25

【音楽】ベンジャミン・ブリテン 「青少年のための管弦楽入門」(音と映像)

◆曲名から軽く見られがちなのですが、名曲なのです。

今回は、小学校か中学校の「音楽」の時間に、聴かされた方もいらっしゃるであろう、

英国の作曲家、ベンジャミン・ブリテン(Benjamin Britten )(1913-1976)の管弦楽曲、

「青少年のための管弦楽入門」を「見て」いただきます。

正式には、「青少年のための管弦楽入門 - パーセルの主題による変奏曲とフーガ 作品34」

(The Young Person's Guide to the Orchestra - Variations and Fugue on a Theme by Purcell, op. 34)ですが、

長い名前を覚える必要はありません。お勉強じゃないですから、どうぞお気楽に。


この曲は、「青少年のための~」というタイトルが邪魔してます。

殆どの場合、「青少年のための管弦楽入門」は、プロコフィエフの子供用の作品、「ピーターと狼」、サンサーンスの冗談音楽「動物の謝肉祭」と共に、

一枚のCDにカップリングされていますが、ブリテンの作品は「入門用」として子供が聴く音楽、という概念を超えて(勿論子供が聴いてもいいのですが)、

普通のコンサートのプログラムに載せて、大人が鑑賞する価値があります。


◆この曲こそ、本当は演奏を見なければ、面白くないです。

最近、このブログでは、音だけでなく、オーケストラを「見」て頂くためにYouTubeの画像を用いています。

オーケストラは、見るものでもあります。

特に、この曲など、その典型です。音楽だけ聴かせて、これがフルートだ、ファゴットだといってもつまらない。

映像が伴って、初めて、どの楽器が何という名前で、どういう音を出すのか、はっきり分かります。


◆映像は二つのファイルに分かれます(YouTubeは10分までなので)。Part1

まずパート1です。演奏は、マイケル・ティルソン・トーマス指揮、ロンドン交響楽団です。

イギリスという国は、何故か大作曲家が出ない国で、20世紀のブリテンがこの曲に使った主題は、

ヘンリー・パーセル(1659-1695)という17世紀の作曲家のものです。

(余談ですが、今、気が付きましたけど、パーセルは、今年、生誕350年ですね。)

まず、聴いていただきます。最初は、オーケストラ全体の演奏(総奏=テュッティ)で壮大にパーセルの主題が演奏され、

その後、その主題を木管合奏→金管合奏→弦楽合奏→打楽器合奏の順で繰り返します。

オーケストラは大きく分けると、この四つのグループから出来ているのだよ、ということを紹介しているわけです。




次に主題が、オーケストラの各楽器で変奏されます。再生開始後の時間を書き留めました。

完全に正確ではないですが、分かると思います。再生開始後の時間と楽器名。因みに,、「2:00」は「2分0秒」です。

まず、木管楽器

2:00 フルート。華やかです。

2:17 ピッコロ。一番小さい楽器なのに、ものすごく音が、通ります。オーケストラの最高音はこの楽器が出します。

2:36 オーボエ。オーボエは古くからオーケストラに使われている楽器です。色々なことができますが、ここでは哀愁を帯びた音色に着眼しています。

3:36 クラリネット 何でも出来てしまうクラリネット。音域が広く。高音域と低音域で音色が違う。そのコントラストがよく出ています。

4:20 ファゴット(英語だとバスーン)。木管楽器の最低音域を担当します。鼻にかかったような音色が独特です。滑稽な感じを出すことも出来ます。


弦楽器セクションになります。

5:15 ヴァイオリン。オーケストラの「心臓」です。

5:46 ヴィオラ。メロディを弾くヴァイオリンと、低音楽器は目立ちますが、内声部を担当するヴィオラは普段、なかなか裸で音が

聞こえないけれども、内声がいるから、ハーモニーが充実する。大事な楽器です。

6:45 チェロ。コントラバスと一緒に低音でオーケストラの響きをささえることも、表に出てメロディーを弾くこともあります。

7:45 コントラバス。ここはブリテンはコントラバスに親切です。普段は低音ですが、このように流麗にメロディーを弾くことも

出来るのですよ、コントラバスは。と言っているようです。弓の持ち方、よく見て下さい。

チェロと同じような持ち方です。フランス式です。

ベートーベン 交響曲第7番 終楽章 聴き(観)比べ。のN響を見て下さい。

弓の持ち方が違うでしょう?日本のオーケストラはドイツ式なのです。

英語圏(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど)のオーケストラは大抵フランス式です。

コントラバスの弓の持ち方を見れば、そのオーケストラがドイツ式かフランス式か、分かります。


◆「青少年のための管弦楽入門」(Part2)





ちょっと、キリが悪いのですが、コントラバスが途中で途切れ、残りがこのPart2で演奏されます。

0:33 弦楽器の一種と言えますが、これまでと違う、弦をはじいて音をだす、御存知、ハープです。

世界中のオーケストラを調べた訳ではありませんが、ハープは女性奏者が多い。

しかし、ロンドン交響楽団、珍しく男性です。尤も、長年女性の入団を認めなかったウィーン・フィルは、

当然、ずっと男性でした。日本のハープ奏者も大抵女性ですが、日本のハープの先生の元祖はモルナールさんという方で、

やはり男性奏者です。

弦を低音から高音、又はその逆に連続的に撥じく、ハープの「グリッサンド」には独特の効果があります。


次は、金管楽器になります。

1:20 ホルン。オーケストラではホルン四本で使われることが多い。ハーモニーの美しさ。ベル(開口部)が、

他の金管と異なり前を向いていないことが、独特の響きの一因です。

2:05 トランペット。如何にもトランペットらしい、信号ラッパのリズムです。この楽器の音は皆さん御存知でしょう。

2:32 トロンボーン。この堂々とした音。トロンボーンは派手な音も出せますが、音が互いに良く溶け合い、ハーモニーが

やはり、大変美しい。ホルンがフォルテで吹くと、トロンボーンと紛らわしいことがあります。

2:47 テューバ。金管の最低音域を担当します。トロンボーンよりさらにオクターブ低い。何故か姿が映りません。


最後に打楽器です。

3:40 一番大事な打楽器、ティンパニ。太鼓ですが、音程が変えられます。このため、リズムを強調するだけでなく、

コントラバスなどと共に、オーケストラの低音を補強することもあります(ブルックナーとかね。特に)。

4:01 バス・ドラム(大太鼓)とシンバル。ここぞと言うときの強打の印象が強烈です。

4:10 タンバリン。手に持って叩きますが、周りに小さなシンバルが沢山付いている。なかなかいい音を出すのが難しいです。

4:15 トライアングル。小さい楽器ですが、音を鳴らしたら、必ず聞こえます。間違えたら直ぐにバレる、ということです。

4:21 スネア・ドラム(小太鼓)。打楽器の基本は小太鼓なのです。木製のスティックのバウンドをコントロールするのが、

大変難しい。片手で2回以上ずつ叩いて、「ザーッ」と持続音にする独特の効果を上げる「ロール」という奏法もあります。

かの有名な「ボレロ」は小太鼓が無くては始まりませんね。

4:31 シロフォン。木琴です。マリンバも木琴ですが、あれはアフリカの民族楽器を改良したもので、別の楽器です。

マリンバは柔らかい音がします。オーケストラで使う木琴はシロフォンですが、音が非常に目立ちます。

カバレフスキー「道化師」のギャロップ、ハチャトゥリアンの剣の舞で大活躍。ショスタコービッチの交響曲でも使われます。

4:43 カスタネット。オーケストラでは、このように、柄の付いた楽器を用います。コツが分からないと、正しいタイミングで

鳴りません。

4:55 ムチです。二枚の板の端が蝶つがいで繋いであり、両方の板を合わせて音をだします。マーラーの交響曲や、

ポピュラーなところでは、ルロイ・アンダーソンの「そり滑り」に登場します。


◆コーダ(終結部)。二重のフーガが天才的着想です。

5:32から、ブリテンが作った早いパッセージを今までの順番で各楽器が演奏し、

7:27から、最初に奏でた「パーセルの主題」と重なります。パーセルの主題は壮大に鳴りますが、

同時にブリテンの早いパッセージが演奏されて、二重のフーガになります。これは圧巻です。

見事に計算されています。こういうオーケストレーションは数学的な知能が無いと、作曲出来ないと思います。

この部分だけでもブリテンは天才ではないかと言うぐらい、見事な作曲技術です。音楽的な盛り上がりは、

最高潮に達します。

如何でしょうか。これをCDで探すとやはり「ピーター」、「謝肉祭」とカップリングされているのが多い。

それから、「青少年のための管弦楽入門」に解説のナレーションが入っているのがある。出来れば避けたいのですが、

そのナレーションを、初代007、ジェームズ・ボンドのショーン・コネリーが吹き込んでいる珍しいCDがあります。

演奏そのものも決して悪くないので、ブリテン:青少年のための管弦楽入門

をお薦めしておきます。

それでは、皆さん良い週末をお過ごし下さい。

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2009.04.24

「草彅剛氏公然わいせつ容疑事件」に関する法的考察、及び私的所感。

◆記事1:SMAPの草彅容疑者、泥酔し全裸で騒ぎ逮捕(4月23日14時35分配信 ロイター)

国内各メディアの報道によると、警視庁赤坂署は23日、人気グループSMAPのメンバー草彅剛容疑者(34)を

公然わいせつ容疑で現行犯逮捕した。同日午前3時ごろ、東京都港区の公園で酒に酔って全裸になった疑い。

草彅容疑者は、取り押さえようとする赤坂署員に対し、「裸だったら何が悪い」などと叫び、暴れながら抵抗したという。

草彅容疑者は地上デジタル放送普及のCMに出演しているが、鳩山邦夫総務相は今回の事件について、

事実とすればめちゃくちゃな怒りを感じる」と語った。


記事2:草彅 剛容疑者逮捕 草彅容疑者宅を家宅捜索 薬物の簡易検査実施も検出されず(4月23日(木) 17時27分 フジテレビ)

公然わいせつの現行犯で逮捕された「SMAP」の草彅剛容疑者(34)の自宅に23日午後、家宅捜索が入った。

23日午後、身柄が原宿警察署に移された際は、まだ酒が抜けていない状態だったということで、

警視庁は話を聴ける状態ではないと判断し、取り調べは23日は行われていないという。

警視庁は23日午後、草彅容疑者宅を家宅捜索しているが、裸になることに常習性があったかどうかなどを調べる狙いがあるとみられている。

草彅容疑者は22日夜、現場の公園から直線距離でおよそ400メートルほど離れた赤坂の居酒屋で、

知人の女性と、さらにもう1人の知人男性のあわせて3人で酒を飲んでいたという。

この2人は、著名人やテレビ関係者ではないという。

その後、居酒屋を出た時間は明らかになっていないが、草彅容疑者は知人女性と2人でタクシーに乗り、

午前2時、現場の公園の階段付近で、草彅容疑者だけがタクシーを降り、知人女性はそのまま帰宅したという。

草彅容疑者が全裸になり、公園内で騒ぎ始めたのは、その直後のことになるとみられる。

また草彅容疑者は逮捕時、意味不明な言葉を叫んでいたことなどから、警視庁は、薬物の簡易検査を実施したが、薬物は検出されなかったという。

警視庁は24日、草彅容疑者を送検して、当時の状況などをくわしく調べることにしている。


◆記事3:草彅容疑者、地デジメーンキャラ降板へ=鳩山総務相「めちゃくちゃな怒り」(4月23日12時48分配信 時事通信)

鳩山邦夫総務相は23日、地上デジタル放送普及促進のメーンキャラクターを務める人気グループSMAPの草彅剛容疑者が

公然わいせつの容疑で現行犯逮捕されたことに関し、

「事実関係を把握していないが、事実だとすれば、めちゃくちゃな怒りを感じる」と語った。

その上で、「地デジ関係のいろいろなものは全部取り替える」と述べ、メーンキャラクターを辞めさせる意向を示唆した。

2011年7月の地デジへの完全移行への影響については「ゼロとは言えない」と語った。


◆コメント:被疑者が「芸能人」だった以外は格別珍しい出来事ではない。

今日は、マスコミの使い古された、紋切り型の形容で、わざと誇大に表現するならば、

「日本列島に激震が走った」が、酔っぱらいが夜中の公園で全裸になって騒いでいたところ、

警察に捕まったと言う話であり、珍しくもない。

新宿の歌舞伎町では、「全裸」はあまりいないだろうが、酔っぱらい同士の喧嘩など、毎日起きている。

ただ、本件は、逮捕された被疑者が非常に人気のある「芸能人」だった

という点だけで、騒いでいる。

無数のブログがこの件に関して書いているが、感情論ばかりである。ここでは法的かつ論理的に考察したい。

なお、マスコミは「容疑者」という言葉を用いているが、正しくは現時点で草彅氏は、「被疑者」というのが正しい。

「被疑者」とは、

ある犯罪を犯した疑いで、司法捜査当局による捜査の対象となっているが、起訴されていない者

である。後述するが、「被疑者」は犯罪を犯したと疑われているが、法的には「無罪」との推定が為されなければならない。


◆わいせつに関係する犯罪。犯罪の重さを測る尺度。

草彅被疑者は「公然わいせつ容疑」で逮捕された。「公然わいせつ罪」に関して刑法が定めているのは、

刑法174条 公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

ということである。

「わいせつ」に関係する罪としては、強姦や、強制わいせつがあるが、公然わいせつはこれらと重さが異なる。

或る行為を刑法で「犯罪である」と規定することによって、守ろうとする国民の利益を「保護法益」という。

例えば、殺人罪の保護法益は国民の生命であるし、窃盗罪の保護法益は国民の財産・所有権である。

強姦罪と強制わいせつ罪の保護法益は、個人の性的自由(昔の言葉をわざと遣うならば、「女性の貞操」)である。

故に、これを犯すことは重大な犯罪である。

一方、公然わいせつの保護法益は、「善良なる風俗」という漠然とした「国民の利益」である。


18世紀のイタリアの啓蒙思想家、チェザーレ・ベッカリーアという人は、著書「犯罪と刑罰」において、

犯罪の重さの尺度は、本来、社会に与えた損害の程度による

と書いている。因みに、チェザーレ・ベッカリーアは「罪刑法定主義」を提唱した学者である。


ベッカリーアの「犯罪の重みの尺度」を基準に考えると、公然わいせつの犯罪の重みが、

強姦、強制わいせつに比べると、ずっと軽微であることは、明らかである。

草彅被疑者の行為は真夜中に全裸で大声をあげたということであり、大声はともかく、

真夜中の公園で全裸になる行為自体は、特異ではあるが、「社会に与えた損害の程度」は、

非常に小さい。刑法174条で定められた刑罰を科するに値するとは到底考えられない。

率直に言えば、普通ならば、交番へ連れて行かれ、
「早く帰りなさい。二度とやらないように」

と説教されて放免となってもおかしくない。

警察が犯人を逮捕した場合は48時間以内に検察に身柄を検察に送る。これは刑事訴訟法で定められている。

草彅被疑者は24日に送検されるのは法的に避けられない措置である。

しかしながら、公然わいせつで、尿検査から薬物も検出されなかった被疑者の家宅捜索をするのは、

どうも、解せない。記事2に、
裸になることに常習性があったかどうかなどを調べる狙いがあるとみられている。

と書かれているが、そんなことは、家宅捜索したところで分かる訳がない。これは建て前で、

恐らく、簡易検査では薬物が検出されなかったが、自宅には覚醒剤か麻薬があるのでは、と警察は睨んだのだろう。

仮に、被疑者が一般人だったら、そこまでするのかどうか。何とも言えないが、被疑者がたまたま有名芸能人であり、

もしも彼が薬物を違法に使用していることが分かったら警察の「お手柄」になる、という目論見だったとしたら、

それは、日本国憲法で保障された、法の下の平等に反する。

日本国憲法第14条第1項。
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

のである。


◆鳩山総務相、「めちゃくちゃな怒り感じる」とのことですが、2月、G7後の記者会見に泥酔状態で臨んだ中川・元財務相はどうなの?

鳩山邦夫総務相という人も日本郵政にゴチャゴチャ文句付けたり、色々パフォーマンスの多い人だ。

草彅氏の件に関して、「めちゃくちゃな怒り感じる」そうだが、草彅被疑者は送検されても、起訴されるかどうか、分からない。

日本の刑事訴訟法では、被疑者を起訴するかどうか、つまり裁判にかけるかどうかは、検察の裁量に委ねられている。

起訴されたら、被告人と呼ばれる。しかし、現時点は勿論のこと、仮に起訴されたとしても、有罪判決が確定するまでは、

「無罪推定原則」が働いていることを忘れてはならぬ。近代刑法の大原則。

「何人(なんぴと)も有罪判決が確定するまでは無罪と推定される」

べきなのだが、日本では「逮捕された=犯罪者」という認識が一般に広まっている。

これは、マスコミがそういう報道をするからである。

日本のマスコミは松本サリン事件で、無実である被害者の夫を、

殆ど100パーセント犯人確定のように報じるという、大失態をしでかしたのに、全然、経験から学ばない。

マスコミだけならまだしも、行政府たる内閣の閣僚の一人である鳩山氏があたかも草彅被疑者の有罪が確定したかのごとき、

ミス・リーディングな(誤解を招くような)発言をするべきではない。


また、皆、直ぐ忘れるが、2月にローマで開かれたG7後の記者会見に、誰が見ても明らかな泥酔状態で臨んだ中川前財務相は

世界中にみっともない姿をさらし、日本国及び日本人に対する、他国の人々のイメージを大いに悪化させた。

これは、刑法上の如何なる犯罪の構成要件にも該当しないが、国家に与えた損害は、草彅被疑者の比ではない。

鳩山総務相は、草彅被疑者に「めちゃくちゃな怒り感じる」ならば、中川氏に対してはどのように感じたのか、

是非、答弁をうかがいたいものである。

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2009.04.23

「金融機関損失、400兆円に=日米欧--IMF」「<世界経済>戦後初のマイナス成長…IMF09年見通し」コメント不要でしょう。

記事1:金融機関損失、400兆円に=日米欧3市場の07~10年推計-IMF報告(4月21日23時0分配信時事通信)

国際通貨基金(IMF)は21日、最新の世界金融安定性報告(GFSR)を公表し、

米国や欧州、日本の3市場で組成された融資や証券化商品に関する金融機関の損失が2007年から10年までの累計で

4兆0540億ドル(約397兆円)に上るとの推計を明らかにした。IMFが日米欧3市場全体の損失推計をまとめるのは初めて。

また、米国と欧州の銀行が健全経営を行っていた1990年代半ばの資本の厚みを確保するには、

それぞれ約5000億ドル、約7250億ドルの資本増強を要すると試算。「(銀行の)一時国有化も必要かもしれない」としている。

GFSRは24日から始まる先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)など一連の国際金融会議での議論のたたき台となる。

金融健全化の難しさを数字で示した同報告は、米政府が大手金融機関を対象に実施している特別検査の結果公表を前に注目を集めそうだ。


記事2:<世界経済>戦後初のマイナス成長…IMF09年見通し(4月22日22時21分配信毎日新聞)

国際通貨基金(IMF)は22日、最新の世界経済見通しを発表した。

昨年秋の金融危機以降、世界規模で急激な景気悪化が続いていることを受けて、

世界全体の09年国内総生産(GDP)の実質成長率見通しを、今年1月の前回予測時の0.5%から1.8ポイント引き下げ、

マイナス1.3%と大幅に下方修正した。

世界のマイナス成長予測は、第=次世界大戦後では初めて。

日本については3.6ポイント引き下げてマイナス6.2%と予測し、見通しを示した対象国の中では引き下げ幅が最も大きかった。

日本以外にドイツもマイナス5.6%とマイナスの幅が大きく、

不況による世界的な生産・貿易の急縮小の影響が、輸出依存型の経済大国を直撃した形となった。

米国はマイナス2.8%、ユ-ロ圏もマイナス4.2%とそれぞれ大幅なマイナス成長を予想。

先進国全体では前回のマイナス2.0%から1.8ポイント引き下げられマイナス3.8%と予測された。

-方、新興国もロシアが5.3ポイントの大幅引き下げでマイナス6.0%と日本並みに落ち込むとされ、

中国が6.5%、インドも4.5%とそれぞれ成長率が鈍化する見通しとなった。

IMFは、10年については世界全体で1.9%、日本は0.5%とプラス成長への回復を予測しているが、

「見通しは前例がないほど不透明」との危機感も表明した。


記事3:貿易収支28年ぶり赤字…08年度長期金利上昇懸念も(4月23日0時9分配信毎日新聞)

08年度の貿易収支が7253億円の赤字となり、28年ぶりの貿易赤字に転落したことについて、

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は22日、「国民も政府も深刻に受け止めなければならない数字だ」と語り、強い危機感を表明した。

赤字は、国内資産の海外への流出超を意味する。国の借金が約600兆円にのぼる深刻な財政赤字の中、

貿易収支も含めた経常収支が赤字になれば、米国と同じく「双子の赤字」となり、長期金利上昇など副作用も心配される。

07年度に10兆1553億円の黒字だった貿易収支が、わずか1年で赤字に転落したのは、

昨秋以降の世界同時不況が原因だ。米国の住宅バブルがはじけて消費が急激に冷え込み、米国向け輸出が急減。

急成長を続けていた中国などの新興国経済も減速し、世界中で「急激な貿易収縮」(アナリスト)が起きた。

貿易立国である日本でも昨年11月以降、輸出額、輸入額ともに前年同月比2ケタ減が続いた。

特に輸出額は年明け以降、前年同月比で毎月、ほぼ半減の状況が続いている。

ただ、今年3月は、鉄鋼や半導体などを中心に輸出の減少ペ-スが弱まり、2月に続いて2カ月連続で小幅な貿易黒字を計上。

改善の兆しも見える。しかし、国内メ-カ-は「在庫調整は進んでいるが、先行きを楽観できる状況ではない」(鉄鋼大手)、

「底は打ちつつあるがV字回復とはいかないだろう」(自動車大手)などと慎重な見方を崩さない。

貿易収支は赤字に転落したが、旅行などのサ-ビスや金融資産の利子・配当なども含めた経常収支は黒字を維持している。

ただ同収支の黒字は、過去の貿易黒字を元手に積み上げた金融資産が源泉。貿易赤字で資産の流出超が続けば、

経常収支も赤字に転落して、経済そのものへの信認低下につながる「双子の赤字」に陥りかねない。

クレディ・スイス証券の白川浩道エコノミストは、

「日本が、財政赤字が巨額でもなんとかやり繰りできたのは貿易収支が大きな黒字だったから。

貿易赤字が続けば国内から資金が流出し、金利高騰を招きかねない」と話している。


記事4:景気判断、5期連続の下方修正=1~3月期、10地域でも-財務局長会議(4月22日11時37分配信時事通信)

財務省は22日、全国財務局長会議を開き、1~3月期の地域経済情勢について報告を受けた。

判断を据え置いた北陸を除く10地域が「一段と悪化」などと下方修正した。

世界的な景気悪化を背景に、ほとんどの地域で企業の生産活動が低下。雇用情勢の悪化も目立った。

これを受けた全国の総括判断も「悪化し、厳しさを増している」と5期連続で下方修正した。

都道府県別でも43地域が判断を下方修正しており、地方経済の厳しさが浮き彫りとなった。


◆コメント:これだけ、景気の悪い話が並んでいれば、解説不要でしょう。

本当は、まだまだ、世界と日本の景気が悪化していることを伝える記事があるのだが、多すぎてキリがない。

記事1記事2はいずれもIMFの報告書である。つまり、世界経済に関する話。

IMFのサイトには、日本語も掲載されているので、原典を確認するといい。

新聞記事で知ったのでは「伝聞」に過ぎない。

まず、「世界の金融機関の有価証券評価損その他損失が2007年~2010年の累計で、4兆ドル(400兆円)になるだろう、

との話は、21日に発表されたGlobalFinancialStabilityReportの日本語訳、

国際金融安定性報告書(GFSR)2009年4月にある。
銀行のバランスシ-ト上の不良資産を完全に浄化し、リストラを進め、必要なら資本増強を行わなければ、銀行の問題が解決せず、実体経済を圧迫し続けるリスクが残る。いくつかの前提をおいているが、我々の試算では、米国内での貸出しに伴う危機開始以降2010年までの累積損失見込みは2兆7千億ドルと、2009年1月の改訂国際金融安定報告書(GFSR)で推計した2兆2千億ドルから拡大している。この増加の大部分は経済見通しの悪化に伴うものである。今回のGFSRでは損失見込みの推計対象を他の先進市場での融資に伴うものにまで拡大した。推計のベ-スとなるシナリオはより不確実な情報を含むが、推計では総損失は4兆ドルに達し、そのうち約三分の=が銀行部門の負担になるという結果が出ている。

の部分である。400兆円の損失が出ても、公的資金を注入して金融機関の資本を増強するか、国有化して潰さないようにすれば、

世界の金融システムがパニック状態になる「システミックリスク」は防止出来るが、あまりにも額が大きすぎて、我々の想像力の

範囲を超えている。だからピンと来ないが、まだまだ、金融危機が続くということで、下手をすれば、日本のメガバンクだって、

どうなるか分かったものではない(具体的な話ではない。論理的な一般論として書いている)。


◆IMF世界経済見通し(22日発表)

これは、同じくIMFのWorld Economic Outlook (WEO)の日本語訳、

世界経済見通し 2009年4月を読む。

世界経済は、大規模な金融危機と急激な信頼喪失を背景に、深刻な景気後退に陥っている。マイナス成長のペースは 2009年第2四半期以降、鈍化するとみられるが、 2009年全体では世界の生産は 1.3%のマイナス成長となり、 2010年は約 1.9%の小幅回復にとどまると予想される。この反転が実現するかは、金融緩和と財政支援によって引き続き需要をてこ入れするとともに、金融部門の回復に向けた取り組みを強化することにかかっている。

日本語訳では抜けているが、IMFの原語(英語)のトップページからリンクしている、

Global Economy Contracts, With Slow Recovery Next Year をちょっとだけ読んでいただきたいですね。

そこは、こういうフレーズで始まっている。
In the most severe recession since World War II,(戦後最悪の不況において)

IMF(International Monetary Fund=国際通貨基金)は国連の機関である。そのIMFが公式に、
「世界は、現在、第2次世界大戦後、最悪の不況の真っ直中にある」

と認めている。ということを覚えておいて頂きたい。


◆世界中が不況なのだから貿易赤字になるのも当然。

記事3では、貿易収支が28年ぶりに赤字になったことが書かれている。

貿易赤字とは、簡単に言えば、輸出した額よりも輸入した額の方が多かった、ということ。

つまり、外国にモノを輸出して、売って、稼いだカネよりも、外国からモノを輸入して(買って)、代金として払った金額の方が多かった、

ということである。

日本は、資源を輸入して、加工して製品にして、それを国内だけでなく、世界中に売って稼いで世界2位の経済大国になった。

しかし、リーマン・ブラザーズが破綻してから、誰もここまでは予想できなかったというほどの速さで世界全体の景気が悪化している。

世界中の庶民が所得が減って苦しい。従って、日本国内でも外国でもモノは売れない。日本の所為ではない。

100年に1度の金融危機が突如発生することなんか、後からなら何とでも言えるが、昨年9月15日(リーマン・ブラザーズが破綻した日)

以前に予想できていた人など、いない。


そういう状況だから、記事4に書いてあることも不思議は無い。

日本国内でも外国でもモノが売れないのだから、日本全国の製造業は業績が悪化する。当然の帰結である。

どうしようもない。政府の景気刺激策は、ピントハズレである。先日書いたが、国が財政支出を増やし、減税をして総需要を増やす

しか、道は無いと思うのだが、誰も本気でやらない。

永田町の政治家も霞ヶ関の役人達もどんなに不況になろうが、決して(議員は選挙に落ちたらお仕舞いだが)失業しない。

国民生活を懸念するようなことを言っても、自分が食うのに困らないから、所詮他人事(ひとごと)なのだろう。

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2009.04.22

ベートーベン 交響曲第7番 終楽章 聴き(観)比べ。1813年の4月20日に初演されたのです。

◆ベートーベン 交響曲第7番 第四楽章(終楽章)の映像を集めました。

1813年4月20日、ベートーベンの交響曲第7番と第8番が初演されました。

7番は彼の「のだめ」で使われて、それまでクラシックを知らなかった人にも知られるようになったそうですね。

私は、「のだめ」のマンガも読んでいないし、ドラマも全く見なかったので、「そうですね」になるのですが、

まあ、何がきっかけでもクラシックに興味を持ってくれる人が増えるのは嬉しい。

だから、私は、これでもか、とクラシックを紹介しているのです。


本当はベートーベンの交響曲第8番も名曲なのですが、7番の方が、色々な指揮者の映像が集まるので、

今日は、ベートーベンの7番の終楽章を色々な指揮者、オーケストラで聞きくらべ、見比べて頂きます。

全部、YouTubeから拾いました。


◆N響=サヴァリッシュ 1988年

先日載せたばかりですが、私が最も尊敬する指揮者、ヴォルフガング・サヴァリッシュ氏指揮、N響。
1988年の演奏です。



棒の振り方というのは、本来指揮の枝葉末節なのですが、サヴァリッシュ氏ほど美しい、タクト(指揮棒)

さばきをする指揮者は、他にいないと思います。音楽も実に堅実です。


◆N響=アシュケナージ 2007年

サヴァリッシュ氏が指揮してから20年後、ピアニスト・指揮者のウラディーミル・アシュケナージ氏が

2007年にN響を振った時の映像です。テンポがかなり速めです。



これは、これで、名演だと思います。


◆カルロス=クライバー、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

カルロス=クライバーの7番は、CDで手兵のバイエルン国立歌劇場管弦楽団との名盤があります。

あそこまで、音に迫力が無いのがちょっと残念ですが、クライバー氏の指揮の迫力は十分に分かります。

これは、なるべくボリュームを大きくして下さい。



すごい迫力とテンポですね。クライバー氏渾身の演奏です。


◆クラウディオ・アバド=ベルリンフィル(コンサート・マスター、安永徹さん)

上の3人に比べると、アバド氏はさほど暴れていません。力の抜けた、オーケストラの邪魔をしない指揮。



それでも、ベルリン・フィルは非常な熱演です。こういうのが理想的なのかも知れません。


今日は、ちょっとくたびれている事もありまして、手抜き気味ですが、これぐらい沢山聴き比べることは

普通、しませんから、お楽しみ頂けるのではないか、と思いました。

それでは。

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2009.04.21

「金融庁 三菱UFJ証券情報流出で行政処分も」←当然です。が、日銀松江支店の大不祥事があったことをお忘れなく。

◆記事1:金融庁 情報流出で行政処分も(NHK:04月20日23時24分)

三菱UFJ証券の顧客情報が名簿業者に売却された問題で、金融庁の佐藤隆文長官は、

20日の記者会見で、必要があれば行政処分を検討する考えを明らかにしました。

この問題は、三菱UFJ証券のシステム部の元部長代理が、個人の顧客情報を不正に持ち出して、

このうち4万9000人分を名簿業者に売却していたもので、あわせて77社に流出したおそれがでています。

これについて佐藤長官は「顧客情報は、証券会社にとって基礎となるものであって、

個人情報保護の観点からも適切な管理がきわめて重要だ。今回の問題が発生したことは極めて遺憾だ」と述べました。

そのうえで佐藤長官は「証券会社には、情報の安全管理や従業員の監督についての適切な措置、情報流出が起きた場合に、

被害の拡大や再発を防止する取り組みが求められている。金融庁としても状況を注視し、

必要に応じて法令にのっとって対応したい」と述べ、必要があれば行政処分を検討する考えを明らかにしました。


◆記事2:日銀松江支店 内部資料が流出(NHK 2008年 3月22日 18時11分)

日本銀行松江支店の職員の自宅のパソコンから、経営が悪化した企業の財務状況などの内部資料が

ファイル交換ソフトを通じてインターネット上に流出したことがわかり、日銀松江支店は謝罪しました。

インターネット上に流出したのは、日銀松江支店が島根県と鳥取県の金融機関から提出を受けた、

経営が悪化した地元の融資先企業の財務状況などの内部資料です。

この中には、企業の名前や「破たん懸念先」の記述などがありました。

また、日銀松江支店が新年度・平成20年度に予定している各金融機関への検査の方針や対象となる店舗なども記されています。

日銀松江支店は21日午前、内部資料の流出を知らせる匿名の電話を受け、調べたところ、

業務課の男性職員がおととし1月から今月にかけて資料が入力されたフロッピーを無断で複数回持ち帰り、

自宅のパソコンで作業していた際にファイル交換ソフトWinnyを通じて流出したことがわかりました。

パソコンには、およそ40種類の内部資料が入っていたということです。

日銀では、業務に関する資料を持ち帰ることは原則として禁止されていて、会見した日銀松江支店の吉岡伸泰支店長は

「関係者の皆様にご迷惑をおかけしました」と謝罪するともに、インターネットの掲示板の管理者に削除を求めました。

日銀は事実関係を詳しく調査したうえで、関係者の処分を検討するとしています。



【為参考】日本銀行:日本銀行松江支店における内部情報流出に関する内部調査報告書等について(調査報告書、総裁談話)2008年4月15日

本日、松江支店における内部情報流出に関し、調査報告書(PDF、120KB)および総裁談話(PDF、64KB)を公表しました。


◆コメント:人の振り見て我が振り直せ。

三菱UFJ証券の元部長代理は懲戒免職になって当然だし、三菱UFJ証券は情報管理不備、従業員管理不徹底で

行政処分を受けるのは当然である。


しかし、ヤクニンは都合の悪いことは決して口にしないし、金融庁と日本銀行は別の役所だが、

記事2のとおり、約一年前に日本銀行松江支店の職員が、企業の財務状況が記録された資料をウィニーでばらまいてしまい、

その資料の中で「破綻懸念先」とされていた企業が、この情報流出の所為(だけではないにしても)で、本当に倒産したことがある。

或る意味、こちらの方が重大なミスである。

この時、私は記事を書いた。

2008年03月23日(日) 「日銀松江支店 内部資料が流出」←役所の情報管理 ココログはこちら

リンク先の記事を読んでいただくと分かるが、三菱UFJ証券の行政処分を検討している金融庁は、以前、

金融機関から受け取ったフロッピーディスクを、半年の間に2回も無くしたことがあるし、

東京国税庁は、納税者42万人分の個人情報が保存されているPCを、PCごと盗まれたことがある。

どちらの場合も、それぞれの役所で誰がどのような処分を受けたのか、その後、聞いていない。


昨年の日本銀行松江支店の情報漏洩では、調査報告書(PDF、120KB)を読むと分かるが、

ウィニー経由で情報を漏らした本人は、停職一ヶ月の間に、自主退職、となっている。

本来、当然、懲戒免職にすべきだった。

松江支店の責任者(行為者の上司)は全員「戒告」だけである。


監督官庁として、民間企業に厳しい処分を下すのならば、身内の不祥事に対して、最低、民間同様の

処分をするべきだったのではないだろうか?

甘い。

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2009.04.20

「タミフルと異常行動『因果関係否定できぬ』…厚労省研究班」←過去に二回、「タミフル、異常行動との関連みられず」と発表しましたよね?

記事1:タミフルと異常行動「因果関係否定できぬ」…厚労省研究班(4月19日3時6分配信 読売新聞)

インフルエンザ治療薬タミフルを服薬した10歳以上の子どもは、服薬しなかった子どもに比べ、

飛び降りなどの深刻な異常行動をとるリスクが1・54倍高いという分析結果が18日、

厚生労働省研究班(班長=広田良夫・大阪市大教授)の最終報告書で明らかになった。

「タミフルとの因果関係は否定できず、深刻な異常行動に絞った新たな研究を実施すべきだ」と指摘しており、

現在は原則中止している10歳代への使用再開は難しくなってきた。

最終報告書は近く、厚労省薬事・食品衛生審議会安全対策調査会に報告される。

別の検証作業では、「関連は見つからなかった」とする結論が出されており、同調査会では10歳代への使用をいつ再開するかが最大の焦点だった。


記事2:タミフル:異常行動との関係、認められず--調査結果 (2007.12.17 毎日新聞 東京朝刊)

インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)について、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会は16日、

昨シーズンに発生した30歳以下のインフルエンザ患者の異常行動との因果関係は認められなかったとする調査結果をまとめた。

昨シーズン(昨冬から今春)にインフルエンザにかかり、飛び降りなど重度の異常行動を起こしたと医療機関から報告があった患者のうち、

30歳以下の137件について分析。このうち、タミフルの服用率は82例で6割だった。

また、10代の服用を原則中止した3月20日を境に、シーズン中の10代の異常行動に関する報告件数を比べた。

20日以前はタミフル服用「なし」が11件、「あり」40件に対し、21日以降は「なし」が16件、「あり」が2件だった。

21日以降の服用「あり」の報告数減少は、処方が制限された影響で、服用してもしなくても、異常行動は起こっていた。


記事3:タミフル、異常行動との関連みられず…動物実験で中間発表(2007年10月24日21時31分 読売新聞)

インフルエンザ治療薬「タミフル」と、服用した患者が起こす異常行動などとの因果関係について検討している厚生労働省の作業部会は24日、

輸入・発売元の中外製薬に指示した動物実験の結果について「異常行動と関連づけられるデータは今のところない」とする中間結果を発表した。

心不全などによる突然死についても「関係している可能性は低い」とする見解を示した。

脳に運ぶ物質を選別している「血液脳関門」と呼ばれる部分が未熟な若いラットを使った実験などは、結果がまだ出ていないため、

こうしたデータが出そろった後で、年内にも結論を下したいとしている。

同部会では、血液脳関門に、タミフルの薬効成分を通さないようにする仕組みがあることや、

通常の150倍の濃度の薬効成分を使っても、脳内たんぱく質に異常が見られなかったことが報告された。

また、米国での20万人以上を対象にしたタミフルと突然死に関する大規模調査の結果、「関連はない」と示唆する報告も提出された。

◆コメント:どちらかはっきりして下さいな。

ずらりと記事を並べたが、時系列的には記事1が最も新しく、記事3が最も古い。

全部、少しずつ研究の内容というか、研究の対象、発表の仕方が異なるので分かり難いが、

大雑把に言うと、記事2にあるとおり、2007年12月16日、厚労省・安全対策調査会の作業部会は、

30歳以下のインフルエンザ患者の異常行動との因果関係は認められなかったとする調査結果をまとめた

のです。

しかし、特に、タミフルと異常行動との因果関係が問題となるのは、10代の患者に関して、であった。

そこで、この時の報告で10代の患者に関しては何と書いているか、というと、
10代のタミフル服用を原則中止した、2007年3月20日の前後を比べて、タミフルを服用してもしなくても

同じぐらい異常行動が起きていたことが明らかになった

というのである。

これはインフルエンザはもともと薬を飲む飲まないに関わらず、インフルエンザ脳症を起こすことがあるからだろう。


2007年12月が最終報告で、その前の中間報告に関するのが記事3である。

この時点では、中外製薬にやらせた動物実験の結果、
異常行動と関連づけられるデータは今のところない

との結論を述べ、更に、
米国での20万人以上を対象にしたタミフルと突然死に関する大規模調査の結果、「関連はない」と示唆する報告も提出された

これ、ちょっとズレてますね。ピントが。米国の研究は「タミフルと突然死」の因果関係に関するもの。

タミフルと突然死の因果関係は無いことは判ったけど、突然死しなくても「異常行動」を起こした人がいるのかいないのか。

いるならば、それが起きる確率はいかほどなのか、が分からない。

厚労省の研究は「タミフルと異常行動との因果関係」の解明を目的としているのだから、

「突然死」を持ってきても意味がないでしょう。


◆2007年12月の報告は、どうなるのか説明していただきたいですね。

私は記事2を読んだ当時、「これで結論は出たな」と思ったのだが、

厚労省は、その後も研究を続けていたようである。

ということは、2007年12月16日、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会の報告は、実は確信が無いけど、

とりあえず、国民の不安を鎮めるために発表したのであろうか。

そう考えざるを得ない。なぜその後も研究が続いて、正反対の結論が出るの?

あの発表は何だったのか、説明していただきたい。


◆いずれにしても、薬を飲まなくても飲んでも異常行動が発現する「確率」を教えてくれよ。

記事1で発表されている、最新の研究結果は、

タミフルを服薬した10歳以上の子どもは、服薬しなかった子どもに比べ、飛び降りなどの深刻な異常行動をとるリスクが1・54倍高い

が結論である。それは、分かった。しかし、これだけ発表されても意味を為さない。

どうして、新聞記者って、この類の問題に関して(だけではないが)これほどバカなのかね?

深刻な異常行動を起こした子供は、タミフルを服用した10代の子供全員のうち、何パーセントなのか。

これに関しては、私は約2年前に同じような記事を書いた。

「タミフル異常行動128人、10歳未満43人・厚労省まとめ 」←何度言ったら分かるんだ。ココログはこちら)。

詳細はそちらをご覧頂きたいが、私が、統計学的・数学的にはツッコミどころ満載だろうが、

2001年にタミフルが日本で使われ初めてから、タミフルを服用して異常行動を起こした人数と年間使用者(約300万人)から計算した結果、

異常行動の原因が全てタミフルにあった、と仮定しても、確率は、0.0007%。100万分の7であった。

正確ではないだろうが、少なくともタミフルを飲んで異常行動が生じるのは、10人に1人でも、100人に1人でもない。

100万人中7人である。

この確率をマスコミは伝えるべきである。非常に低い「異常行動」を恐れて、インフルエンザに感染・発症した患者が

タミフルを飲まない方が、社会にとって迷惑なのである。偶々昨日の日記で、愚息がインフルエンザに罹った話を書いたが、

あれは、B型で、大したことはない。強毒性の鳥インフルエンザに感染した場合、早くタミフルを飲んでくれないと、

そのウイルスが患者の体内で変異を起こし、ヒト-ヒト感染する「新型インフルエンザウイルス」になるかも知れない。

それが、世界中の公衆衛生当局者が恐れている最悪の事態なのである。

結論的に繰り返すならば、

タミフルと異常行動との因果関係は有るかも知れない。しかし、いずれにせよ非常に低い確率でしか起こらない。

タミフルの副作用の異常行動で、高いところから飛び降りて死ぬ可能性よりも、インフルエンザを治療しないことによって

死ぬ確率の方が(たとえ、それが鳥インフルエンザや新型インフルエンザでなくても)高いのである。

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2009.04.19

インフルエンザ、まだ流行していますので、要注意。

◆私事で恐縮ですが、息子がインフルエンザに。

弊日記・ブログでは、原則として私事は書かないことにしているのですが、実は結構書いています。

今回は、私事でもあるのですが、一般論も含めて記録として書きます。

4月16日(木)の午後、家内が会社の私の直通電話に架電してきました。滅多にないことです。

それは、高校三年になったばかりの息子が、

「『39℃台の高熱を発したので早退させる』、と言う連絡が学校からあった」

というものでした。急に高熱を発して全身がだるいと訴えている、というので、

インフルエンザかも知れない、と私は考えました。

幼児では有りませんが、インフルエンザを甘く見るべきではなく、確率は低いけれどもインフルエンザ脳症を

発症することもあるし、何しろ感染症ですから、家族も感染している可能性があります。

そこで、
帰宅したら直ぐに近所の内科で診察を受けさせろ。

と、指示しました。

帰宅してみると、高熱の割には元気にしているのですが、「インフルエンザ」との診断を受けた由。

前述のとおり、インフルエンザは感染症です。

もう今年の峠は越えたようですが、国立感染症研究所 感染症情報センターの、

インフルエンザ流行レベルマップ(クリックすると拡大表示されます)を見ると、

最新情報は、「2009年 第14週 (3月30日~4月5日) 2009年4月8日現在」で、少し古いのですが、

東京都は赤です。赤は警報で、その中で最も低いレベルですが、とにかくまだ「警報」が出ていて、

相当数の患者がいる。息子も学校でうつされたことはほぼ間違いない(既にインフルエンザで休んでいる同級生がいます)。

潜伏期が2日か3日ですから、息子は先週の月曜か火曜に感染し、潜伏期間を経て、16日(木)に発症した、

ということになります。

感染して症状が出るまでの間に、我が家でもウイルスをばらまいていたはず。

ということは、私も感染しているかも知れない。もし感染して発症したら、数日間会社へ行っては行けないのです。

自分が感染症に罹患していることを知りながら出社したら、大げさに言えば、

職場の人に感染しても仕方がない、という「傷害の未必の故意」があった、と言うことになります。

そこら辺、一般的にあまり理解されていない。会社の方から「治るまで出てくるな」という通達を出すべきなのです。

今だに、風邪をインフルエンザの区別も付かず、「風邪ぐらいで何日も休みやがって」という会社は大した会社じゃない。

そういう会社がまだ多い。ま、これは余談です。


◆抗ウイルス薬「リレンザ」は劇的に効きました。

息子は、近所の内科の開業医の先生から「インフルエンザB型」の診断を受け、リレンザを処方されました。

抗インフルエンザウイルス薬には、全てのウイルスに有効ではありませんが、タミフル(リン酸オセルタミビル)と、

リレンザ(ザナミビル)があります。両方ともB型には有効です。

タミフルはカプセル(経口投与)ですから簡単ですが、リレンザは、専用の吸引器を用いて、

錠剤を粉末にして吸引するのです。これは、初めて使う人には、分かり難い。

今後処方される方が有るかも知れないので、グラクソ・スミスクライン社の、リレンザのページ

ご紹介しておきます。そこでは、ビデオで服用のやり方が説明されています。


さて、リレンザは1日に二回、5日間服用します。

結果を先に書きます。

土曜日(18日)に息子は再診を受けたのですが、既に症状は治まり熱も下がり、

通学・出社しても構わない、という要件を満たしたため、「月曜から登校可」の診断を受けました。

タミフルもリレンザも発症後48時間以内に服用しないと、効果がない、若しくは効果が著しく減衰します。

しかし、正しく服用すれば、劇的に効果があることがわかりました。

但し、症状が治まっても、息子の体内にはまだウイルスが残っているので、後3日間はリレンザを飲み続けなければならない。

同時に体内にウイルスが残っている、ということは、私もまだ感染する危険があるので、こまめに手指消毒をするなど、

予防を怠ってはならない。流水で殺菌用石鹸で洗うのが基本ですが、手を拭くときに息子と同じタオルを使っては意味がない。

それから、塩化ベンザルコニウム(所謂「逆性石鹸」)のエタノール溶液を市販しています。例えば、ラビネット

これの携帯用・家庭用があります。

病院でよく見かけるウェルパスも成分は全く同じです。

エタノール(要するに消毒用アルコール)に0.2%の逆性石鹸が含まれている製品です。

インフルエンザウイルスを非活性化させる為には、単なる消毒用アルコールでも良いのですが、逆性石鹸を混ぜると効果の

持続時間が長くなるのだそうです(消毒薬を作っている会社にいる知人に聞きました)。

こういうのでこまめに、消毒する。特に意識していなくても口元に指が触れていることはよくある。

直接触れなくても、ウイルスが付着した手でおにぎりやサンドウィッチを食べれば感染する可能性がある。

飛沫感染とは、そういうことです。ですから、普段はそれほど神経質になる必要ないけれども、

家族に感染症患者が出たときには、多少、普段より意識的に消毒することが必要です。

因みにインフルエンザウイルスは、エタノールで非活性化できますが、ノロウイルスはできません。この場合は、

塩素系(漂白剤です)を使わなくてはならず、食器・調理用器具は消毒出来ても、手を漂白剤で消毒するわけには

いきません。強すぎます。ノロウイルスのときは、流水と石鹸で物理的にウイルスを手から洗い流すしか、ないそうです。


話がそれましたが、身内がインフルエンザになった序でに、ご参考になれば、と思い、書きました。

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2009.04.18

英国の作曲家、アーサー・サリヴァンの”The Lost Chord”(失われた和音)という曲をご紹介するための記事です。

◆非常に書きづらい。サリヴァンの他の作品は知らないのです。

本来なら、「サリヴァン特集」として、この作曲家について、アンチョコを読みながら、知ったかぶりをして、

代表作を数曲載せる、という具合に行きたいのですが、それだけのヒマがありませんでした。

実は、この曲を初めて知ったのは、中学生の頃です。

昔、「レコード」(アナログ・レコードですね)の時代にはクラシックのシングル盤というのが結構ありました。

短い曲や、名曲、オペラのサワリのところだけを録音したものなど色々でしたが、気軽に聴けて良かったのです。

アメリカに、小澤征爾さんが長い間音楽監督をしていたボストン交響楽団というオーケストラがありますが、

コンサートの、オフ・シーズンである夏の間は「ボストン・ポップス・オーケストラ」と名前を変えて、ポピュラー名曲ばかりの

コンサートをやるのです。ボストン・ポップスの指揮者といえば、既に故人ですが、アーサー・フィードラーという人物で、

ボストン・ポップスを1930年~1979年まで、ほぼ半世紀振り続けたのです(本当は本人は、「普通の」クラシックなども指揮したかった

のですが)。
フィードラーが、「トランペット吹きの休日」や「トランペット吹きの子守歌」、「そりすべり」「シンコペーテッド・クロック」など、

演奏時間が3分ぐらいの、しかし楽しい曲を沢山書いた、ルロイ・アンダーソンを見出したのです。


前置きが長くなりました。

何しろ35年ぐらい前のことなので、記憶が曖昧なのですが、アーサー・フィードラー=ボストン・ポップスの

シングルレコードを買いました。「トランペット吹きの子守歌」「トランペット吹きの休日」「マカレナの聖母」そしてもう一曲。

最後のもう一曲が実に美しい曲だったのですが、曲名を忘れて、ただ、サリヴァンの曲だ、ということを覚えていました。

当時のシングルレコードはなくしてしまい、CD化されたときには、アーサー・フィードラー=ボストン・ポップスのCDは沢山あるのに、

何故かそのサリヴァンの曲は無いのです。最近、30数年ぶりに曲名がわかりました。


◆“The Lost Chord”(失われた和音)という曲でした。

最近、サリヴァンの書いた歌を片っ端から聴いて、曲名を知ることができました。

“The Lost Chord”(失われた和音)という歌です。アーサー・サリヴァンに関しては日本語のウィキペディアでわかります。

英語版のWikipediaには、The Lost Chordに関する詳細が載っています。

アーサー・サリヴァンは、死の床にあった兄弟、フレッドの病室で、この曲を書きました。

とにかく聴いていただきましょう。

アーサー・サリヴァン作曲、“The Lost Chord”(失われた和音)です。(曲の終わりではかなり大きな音になるので、

ボリュームは絞り気味にした方が良いと思います。






詩は次の通りです。

Seated one day at the organ,

I was weary and ill at ease,

And my fingers wandered idly

Over the noisy keys.



I know not what I was playing,

Or what I was dreaming then;

But I struck one chord of music,

Like the sound of a great Amen.



It flooded the crimson twilight,

Like the close of an angel's psalm,

And it lay on my fevered spirit

With a touch of infinite calm.



It quieted pain and sorrow,

Like love overcoming strife;

It seemed the harmonious echo

From our discordant life.



It linked all perplexed meanings

Into one perfect peace,

And trembled away into silence

As if it were loth to cease.



I have sought, but I seek it vainly,

That one lost chord divine,

Which came from the soul of the organ,

And entered into mine.



It may be that death's bright angel

Will speak in that chord again,

It may be that only in Heav'n

I shall hear that grand Amen.


何とも、悲しいけれど、敬虔な気持になるでしょう?私は大変に美しい音楽だと思い、

ずっと前からご紹介したかったのですが、何しろ曲名が分からなかったのです。

漸く念願が叶いました。この曲を聴くと、多分、かなり多くの方が私と同じような気持になる

と思います。


但し。

この曲をCDで買うとなると、やたらと曲数が多いオムニバス「決定版!クラシック」

しか、適当なのが有りません。5枚組の「ごった煮」みたいなアルバムでして、一曲を聴く為にはあまりにも大袈裟。

ダウンロード購入していただいた方が安くあがります。

色々なダウンロード配信サービスが、このアルバムを扱っています。

NTTコミュニケーションズが運営する音楽ダウンロード配信サイト「ミュージコ」では、

決定版!クラシックにあります。

あまりメジャーなサイトではないと思いますが、各曲の演奏者が一番詳しく載っています。

見て驚いたのですが、一流ばかりです。ロンドン・デッカという一流レーベルの既存の音源を集めた商品なので当然といえば当然ですが。

iTunes Storeでは、(これ、クリックするとiTunesが起動しますので、驚かれませんように。→)決定版!クラシック。

但し、ここでは曲名が「失われた琴線」と訳されています。


HMVもダウンロード販売をしています。HMV DIGITALというサイトですが、

ここにも、決定版!クラシックがあります。

三つのサイト、全て内容・価格は同じです。アルバムごと全部ダウンロードしても2,400円ですから、CDよりは安いですが、

好きな曲だけ買えるのがダウンロード購入のメリットですから、慌てずにゆっくりご覧になることをお薦めします。


しかし、とにかく今日は、私の日記・ブログは“The Lost Chord”(失われた和音)を、皆様にご紹介することだけが目的であります。

完全に自己満足ですが、金曜の夜なので、多少気が楽になっているせいではしゃぎ気味です。

失礼しました。

皆様良い週末をお過ごし下さい。

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2009.04.17

「<AED>厚労省がバッテリー交換呼びかけ 期限切れ間近で」←それ以前の問題として、素人に使えるのか。

◆記事1:<AED>厚労省がバッテリー交換呼びかけ 期限切れ間近で (4月16日21時5分配信 毎日新聞)

 全国の駅や公共施設などに約20万台設置され、緊急時に心臓へ電気ショックを与える自動体外式除細動器(AED)の多くが

バッテリーなどの使用期限に近付いているとして、厚生労働省は16日、都道府県やメーカーを通じ、

設置者に点検と部品交換を進めるよう通知した。

 AEDは04年7月に一般市民の使用が解禁され、06年に約4万6000台、07年に約5万9000台が新たに設置された。

厚労省によると、バッテリーと胸に密着させる電極パッドが2~4年程度で使えなくなり、

本体のインジケーターに使用不可の表示が出るが、普及に伴って保守方法が分からず点検をしていない例が増えているという。

ただし、バッテリー切れで救命に失敗したとの報告例はない。

 通知では、設置者が点検担当者を決め、インジケーターを日常的に確認するとともに、

不具合情報などが迅速に伝わるようメーカーに設置場所を登録するよう求めている。

AEDは国内で4社が製造し、パッドは1万~2万円、バッテリーは5万円前後で交換できる。


◆記事2:【翻訳】家庭用除細動器(Voice of America Special English Health Report 2002年11月27日)

(原文:http://www.voanews.com/specialenglish/archive/2002-11/a-2002-11-25-3-1.cfm?moddate=2002-11-25)

米国では毎年、約22万人が突如、何の前触れもなく、心臓がその機能を停止したこと(心室細動)が原因で亡くなっている。

最近、FDA(米食品医薬品局)は、このための非常用の装置である除細動器の家庭用の製品の販売を認可した。

フィリップ・エレクトロニクス社が開発した、”HeartStart Home Defibrillator”(家庭用除細動器)である。

この除細動器には、使い方を指示する機能がある。同社はFDAに、それまで除細動器を使ったことが無い人でも、

操作することが出来た、という資料を提示している。

この機械は1台23万円もするが、医師は、それを買うことが望ましいと言うのである。

心停止、心室細動はどの年齢層にも突然おとずれることがあり得るけれども、最も多いのは、

60代の男性である。医療従事者たちは、この機械を使う可能性が最も高いのは、その倒れた男性の

配偶者の女性、という事になるだろう、と予想する。


米国ではまた、家庭用とは別の種類の除細動器が、公共の場に多数設置されている。

会社、レストラン、空港、スーパーマーケットなどである。

こういう施設では、除細動器の使い方の訓練を受けた人が、大抵いる。機械の使い方は家庭用よりも、

高度な技術を必要とする。

心肺停止後の蘇生救急は、CPR(cardiopulmonary resuscitation:〔心拍停止後の〕心肺機能蘇生)という、別の

技術であり、これを行うためには、専門的な訓練を受ける必要がある。

米国赤十字は、FDAの決定を高く評価している。赤十字の担当者は、やがては全てのアメリカ人が除細動器を

使えるようになるのが、我々の目標であり、今回のFDAの決定はそれに向かって一歩近づいたことになる、という。


しかしながら、FDAの決定に関しては、専門家の間でも議論があり、賛否が分かれているのも現実だ。

有る専門家は、家庭用除細動器は、一刻を争う時に、機械の使い方が分からず時間を浪費する恐れがあり、

それよりも、出来るだけ早く救急車を呼ぶべきだ、という。救命救急士は、応急処置を施し、さらに高度な

治療を受けることが出来る病院に患者を搬送することが出来る。この方が確実だ、と言うわけである。

米国心臓協会(The American Heart Association)は、機械の使い方をアドヴァイスする体勢は出来ていない

という。同協会の広報担当者は、家庭用除細動器を使用することにより、救命率が高まるかどうか、データを検証する

必要がある、と述べている。


◆コメント:電池切れという以前に、AEDを本当に躊躇無く使える素人がどれほどいるのか。

東京しか分からないが、最近は、記事2が書かれた頃のアメリカが、こんな感じだったのであろう、

と思われるほど、至る所に「AED」が設置されている。

しかし、一般人が、心臓に異常をきたして倒れている見知らぬ人を、AEDで助けようとしている光景は、

見たことがない。確かに、機械はこの記事が書かれたときよりも更に進歩しているだろうが、

心肺停止している(か、どうかすら、素人には診断できない)人をダメもとで救おう、という

人がどれ程いるだろうか。

さっさと救急車を呼んでいれば、救命救急士が除細動を行い、病院にただちに搬送して、

助かるはずだったのに、自分が無理にAEDを使おうとしたが為に、手遅れになったら、

と思うと、誰しも手が出ないであろう。最近では運転免許を取得する際に除細動器の使い方の

訓練を義務づけているらしいが、一回ぐらい訓練しても、直ぐ忘れる。

目の前の死にかけている人に、素人が率先して、救命措置などという一刻を争う医療行為を施す、

というのは、どう考えても心理的に無理がある。


電池切れが問題なのではなく、AEDを至る所に設置するなら、国民全てに定期的な心肺蘇生術の

訓練を義務づけるぐらいでなければ、意味がない。

本音を言えば、それも、空しい。道に倒れている人がいても、見て見ぬフリを

するのが、大抵の日本人の行動様式である。AEDをいくら増やしても無駄な気がする。

それよりも、救命救急の専門家が、過労死したり、自殺したり(あるんですよ?)しなくても

済むように、適切に資源を配分する方が賢明な医療行政ではなかろうか。

何でもアメリカの真似をするから、こういう無駄なことをしてしまうのである。

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2009.04.16

「15.4兆円の追加経済対策」に関する一考察。

◆記事:追加経済対策:政府が決定 過去最大規模でGDP2%上げ(毎日新聞 4月11日 0時42分)

 政府・与党は10日、15.4兆円の財政支出を行う過去最大の追加経済対策を決定した。

事業規模の総額は56.8兆円で、09年度の実質国内総生産(GDP)の成長率を2%程度押し上げ、

40万~50万人の雇用創出効果が見込まれる、と説明している。

対策を発表した麻生太郎首相は「国民生活を守り、危機に対処するため断固とした対策を打つ」との決意を述べた。

経済対策は失業者の再就職支援や中小企業の資金繰り支援を大幅に拡大。

環境分野など未来への成長戦略として、電気自動車などの環境対応車や省エネ家電への買い替え促進のほか、

太陽光発電の普及拡大策を盛り込んだ。また、地域交通の活性化や障害者の自立支援などの対策にも取り組む。

◇追加経済対策の主な施策

【自動車・家電】

・環境対応車(エコカー)への買い替え促進に最大25万円(軽自動車は12万5000円)を補助

・省エネ家電を購入すると価格の5~13%相当を「エコポイント」として補助。地デジ対応テレビは最大で3万9000円のポイントに

【住宅】

・住宅購入時に限り、贈与税の非課税枠を500万円拡大して610万円に

【雇用】

・「緊急人材育成・就職支援基金(仮称)」を7000億円で創設。雇用保険の対象とならない人たちを職業訓練、住宅補助などで総合的支援

・派遣労働者保護の強化

【子育て支援】

・就学前3年間の幼児を対象に第1子から1人当たり3万6000円を支給

【企業の資金繰り支援】

・中小企業の資金繰り支援で緊急保証枠を10兆円追加

・日本政策投資銀行などの長期資金貸付枠拡大

【株価対策】

・政府の関係機関が株式を買い取る仕組みを整備。政府保証枠50兆円


◆コメント:あのね。規模が大きいのは仕方ないけど、弱者より強者を優先しているのですよ。そこが気に入らん。

麻生政権にとっては、「空前の規模」15.4兆円の追加経済対策が私の気に入ろうが入るまいが関係ないことは当然ですが、

所見を述べます。

景気を回復させるためには、個人所得が増加しなければ効果が無いのです。

財政支出で国が需要を生み出し、減税で国民所得を増やし、国民の総支出を増やさないと、景気は良くならない。

それから、まず、これだけ不況になっているのだから、経済的弱者を救済するべきなのです。社会保障は小泉・竹中時代に

ぶっ壊されたけれども、それの再構築におカネを使って欲しかったですね。


「エコカーへの買い替え促進」

上述のとおり、「エコカーへの買い替え促進補助」っていったって、給料が減っているんだから。

これは、自民党に献金している自動車会社から頼まれたんでしょうね。

「省エネ家電を購入すると価格の一部補助」も、家電メーカーから頼まれたのでしょうね。

一見、環境に配慮して良いじゃないか、と思わせてますが、殆ど、見え見えです。


「贈与税の非課税枠を500万から610万円に拡大」、というのは、中途半端ですが、ある程度資産のある、

「金持ち」優遇なんですよ。そう言うことよりも、今は住居を失っている人がいるんだから、

その人達の住むところを確保するべきですね。

まず、弱者を先に考慮すべきなのに、金持ち優遇が先に来ているところが良くないです。

金持ちをイジメろって訳じゃないですが、とりあえず困ってないんだから、後でいいんですよ。


次、雇用対策

「緊急人材育成・就職支援基金を創設。雇用保険の対象とならない人たちを職業訓練」って、これは、企業におカネが

渡されるわけです。失業者が大勢いるのだから、雇用保険の対象にならない人を訓練する前に、まず、雇用保険の対象を

拡大すればいいでしょ?失業して、ホントにカネが無くて自殺している人がいるのだから、そういう人におカネが回るように

するべきなんですけど、まず、企業に人材育成基金からおカネを渡してって、育成するまでに餓死しちゃうでしょ?


その次。「子育て支援」

「就学前3年間の幼児を対象に第1子から1人当たり3万6000円を支給」。支給対象を第一子にまで拡大したんですね。

しかし、ここには書いてないけど、これは今年度(平成21年度)1年限りの時限措置なのです。子育て支援としても、

景気対策として、何らかの効果があるとは思えません。


「企業の資金繰り支援」

「中小企業の資金繰り支援で緊急保証枠を10兆円追加」、だそうですが、コメントのはじめに書いたとおり、

企業の生産が増える見込みがなければ、つまり総需要が増える見込みがなくて、作っても売れそうになければ、

銀行からおカネを借りて設備投資したり、原材料を買ったりする必要がないのです。

需要がないところで、銀行の尻をいくらひっぱたいても、借りる人がいないですよ。


◆結論:景気対策にならないと思います。

以上、ざっと見たように、「史上空前の15.4兆円」の使い方がまずい。

国が需要を作らないとダメです。

国債をこれ以上発行して、財政健全化から遠のくわけにはいかないといっていたのが、竹中平蔵ですが、

結局、国債発行枠の公約を破って、景気が上向いたんです。小泉・竹中は、財政支出を減らして、改革をすすめろ

といって、不景気になったのです。失敗に気付いて、「改革路線」を緩めたから、景気が回復したんです。

国民の多くはそこら辺がわからないですから、竹中平蔵、「サンデープロジェクト」に出てヘラヘラしてますが、

私に言わせれば、

お前さん、よく人前に顔が出せるな?

という立場の人ですよ。

今は兎にも角にも「改革路線」の逆をやらないとダメです。

プライマリー・バランス基礎的収支の均衡、ということがしきりにいわれます。

国の借金をこれ以上増やして良いのか、ということがよく言われますが、言っているのは、不況になっても給料が減らない財務省の役人です。

こんな大不況のときは、もっと公債を発行しても、財政支出を増やし、需要を創出するべきです。

また、「国の借金が増える」と言うけれども、国の借金というのは、会社が銀行からカネを借りるのと違います。

公債という形で、国民から借金をするわけです。公債の発行残高が増えるということは、

その分、国民が公債を買って国民の金融資産が増えるのですから、「日本が倒産する」ということは無いのです。

「将来の世代にに負担を押しつけていいのか?」とか、今はそういうことを言っている場合ではなく、

くどいようですが、日本国が需要を創り出して、経済活動を活発化させないと、国民所得も増えない。

したがって、家計の消費も減る一方。負のスパイラルに陥っていくばかりです。

15.4兆円の使い方は、正しいと思えません。

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2009.04.15

【御愛読御礼】「JIROの独断的日記」7年経ちました。/お礼に音楽。

◆おかげさまで、15日で7年です。

今日(2009年4月15日)で、日記を書き始めて、ちょうど7年になります。

このところ毎年、4月15日には、「満○年です」と書いていて、図々しいのですが、

書いている私としては、「また、何とか1年続けられたか」という気分になります。


JIROの独断的日記ココログ版をお読みのかたは、「7年?」と思われるかも知れませんが、

弊日記、「JIROの独断的日記」はそもそも、2002年4月15日、まだ、世の中に「ブログ」とか「mixi」などが

存在せず、有ったのはウェブ日記だけで、私はたまたま、エンピツを選びました。

これが、エンピツの私の目次のページですが、

2002年04月15日(月)  登録しちゃったが最初にネット上に公開した文章です。

最初は何を書いたらよいか見当が付かないので、下らないことを書いてます。非常にお恥ずかしい。

その後も、2002年の9月までは、毎日は更新していません。適当にやっています。



本気で書き始めたのは、2002年10月に小柴先生と田中さんがそれぞれノーベル物理学賞と化学賞を受賞してからです。

何故か、あの時から、マメに更新するようになりました。

これが、今までの全ての記事の見出しです。

2004年11月からは、エンピツと同じ文章をココログに、JIROの独断的日記ココログ版に載せています。

2003年3月20日にイラク戦争が開戦したときから、政治的主張を多く書くようになり、自分の意見を

多くの方に読んでいただくためには、文章を掲載する場所を増やした方が良いだろうと思ったからです。

特に、この2004年(又はもう少し前)から「ブログ」が急速に台頭してきて、ウェブ日記は注目されなくなっていたことも理由です。


私は自分個人の日記は子どもの頃から1週間と続いたことがないのです。

先ほど、エンピツの総記事数を数えたら、2321本でした。この稿が2322本目です。

これだけ続いたのは、「読者の皆様がいて下さるから」です。これは間違いないです。

自分がヘタクソながら文章を書く前は、作家が、テレビなどで

「読者の皆さんがいてくださるから、書けるのです」

とか何とか言うのを聞くと、「てやんでえ」と思っていましたが、本当なんです。

苦労話はお目汚しですから書きませんが、7年間、いつも「元気一杯」で書いていたわけではありません。

途中、「もう、止めよう」と思ったことは、何度あったか分からないほどなのですが、

「あと、一日だけ、書いてみよう」の繰り返しで、今まで書き続けることが出来ました。

私は、自分を日記「作家」などと思ったことは絶対にありませんが、素人のヘタクソ物書きの

端くれとして、読者の皆様に厚く御礼申し上げます。


◆【音楽】途中から音楽を載せ始めてから楽しみが加わりました。

2006年から、日記とブログに音楽を載せ始めました。

それまでも音楽に関する文章は書いていましたが、所詮音楽は「音」を聴いていただかないと、

どうしようもない。今までクラシックなど聴いたことが無かった、という読者の方から、

「クラシックって縁遠いと思っていましたが、こんなに楽しい(美しい)曲があったんですね」

というご趣旨のメールをたまに頂戴します。心底嬉しいです。


今日も皆様に素晴らしい演奏をご紹介します。

2月頃から、25年間、ベルリン・フィルのコンサート・マスターを務め、3月31日付で正式に退団なさった、

安永徹さんのことを何度も書きました。その安永さんが「指揮」をしたCDです。

以前から安永さんはオーケストラ・アンサンブル金沢という室内管弦楽団と何度も共演なさっています。

CDの録音もなさっていますが、その中から、今日は、モーツァルト:交響曲第41番とピアノ協奏曲第17番

をお薦めします。ピアノ協奏曲のソリストは安永夫人の市野あゆみさんです。

本当は、1枚丸ごとここに載せたいほど素晴らしい演奏なのですが、それは無理なので、

「ジュピター」の第一楽章と終楽章を聴いていただきます。

今まで色々な指揮者で聴いたどのジュピターとも違うんです。

「ああ、安永さんが理想としていたジュピターは、こういう演奏だったのか」と思います。

非常に音が澄んで、品が良く、抑制が利いているのですが、鳴らすところでは思い切りならす。

しかし、音が濁ることは決してないのです。とにかく聴いて頂きましょう。


オーケストラ・アンサンブル金沢=安永徹指揮、モーツァルト:交響曲 第41番 K.551 ハ長調 「ジュピター」より第一楽章です。






独特の気持が良い演奏です。流麗ですが、キビキビしている。上品だけれども堂々としている。

そして、録音技術も影響しているでしょうが、各パートの音が非常に明瞭に聞こえます。

他の指揮者ではあまり見られないクレッシェンド、ディミヌエンドなどがあるのも興味深いです。

「ジュピター」の終楽章は、モーツァルトの作曲技術(?)の極致ともいうべき、文句の付けようがない音楽ですが、

各パートの動きが一層鮮明に浮かび上がります。終楽章です。






見事ですね。そこらの指揮者よりすごいです。コンサート・マスター(ましてや、ベルリン・フィル)たるもの、指揮者と

同じぐらい、或いは自分で実際に音を出して、全オーケストラをリードするのですから、指揮者以上に

曲を知っているのだ、ということが、大変よく分かります。

市野あゆみさんのピアノは載せられませんが、これも、大変美しい音楽に仕上がっています。


さて、最後の曲です。

この日記・ブログで初めて音楽を載せた時の曲を覚えておられるでしょうか。

マスカーニ作曲:「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲でした。

あの時は違いましたが、今日は超一流です。カラヤン=ベルリン・フィルの美しい演奏で

お聴き頂きます。音源はこのCDから取りました。



「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲です。






何度聴いてもうっとりするほど美しいです。


最後になりましたが、今後とも弊日記・ブログを御愛読頂きますよう、

お願い申し上げます。ありがとうございました。

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2009.04.14

「3月の企業物価指数2・2%下落 6年10カ月ぶりの大きさ」←結構、ヤバい状態なんですよ。

◆記事:3月の企業物価指数2・2%下落 6年10カ月ぶりの大きさ(共同通信)(2009/04/13 09:47)

日銀が13日発表した3月の国内企業物価指数(2005年=100、速報)は104・3と前年同月と比べて2・2%下落した。

下落率は2002年5月以来、6年10カ月ぶりの大きさで、3カ月連続で前年水準を割り込んだ。

世界的な景気後退を受けた需要減退が続いていることが主な要因。

消費低迷で消費者物価の下落圧力も強まっており、日本経済のデフレ懸念が一段と強まってきた。

企業物価指数は前月比でも0・2%下落し、金融危機が深刻化した08年9月以降、7カ月連続のマイナスとなった。

08年度の企業物価指数は前年度に比べて3・3%上昇の108・4で、年度前半までの原油価格高騰が全体を押し上げた。


◆企業物価指数というのは、消費者物価指数を先取りする傾向があるので、デフレ懸念が高まった、と言うことです。

企業物価指数の定義を読むと分かりにくいのですが、一応載せますと、

企業物価指数:企業間で取引される商品の価格変動を測定する指数。

原油や鉄鋼、各種部品など原材料や中間材が含まれるため商品の需給動向を反映しやすく、消費者物価の先行指標となる。

日銀が毎月公表している。上昇が長く続いていたが、原材料価格の下落と景気後退による需要減が重なり、

ことし1月に約5年ぶりに前年同月比マイナスに転じた。(共同通信)

ということになります。昔は、卸売物価指数と呼んでいたのですが(実際、このニュースを報じたフィナンシャル・タイムズは、

「企業物価指数」を“wholesale prices”と訳しています。

日本銀行の「企業物価指数」の解説というのも、全部読むとシチメンドクサイのですが、

要点だけを引用すると、
企業物価指数は、企業間で取引される財に関する物価の変動を、測定するものである。

となります。これが、共同通信が書いているように、去年9月(リーマン・ブラザーズが破綻した月ですね)から、7ヶ月連続で、

前月比マイナスとなっています。ちょっと見難いんですが、日本銀行の企業物価指数(3月) (PDF, 98KB)

を開いて、一番左の列を見て下さい。

2008年8月は「0.1」となっています。符合が付いていないのは「前月比プラス」の意味です。

ところが

2008年9月は、-0.6、

10月は-2.1、

11月は-1.8、

12月は-1.1。

今年に入ってからも、

1月は-1.2、

2月は-0.5、

そして、今日発表された3月の速報値(後で改訂されることがあります)は、-0.2。

7ヶ月連続前月比マイナスというのは、そういうことです。


さらに、劇的なのは、前年同月比ですね。1年前の同じ月と比べてどれぐらい企業物価指数が変化しているか。

これは左から3列目の()で囲まれた数字を見るのです。すると、2008年12月は(r0.9)。rはrevised(改定値)ということです。

とにかく、12月までは昨年1年間ずっと前年同月比プラスだったのですが、今年に入ってからは(rは略します)、

1月 -0.7

2月 -1.6、と来て、今日発表された数字は、
3月 -2.2 なのです。

その3列目、一番上まで見ても2006年までしか遡れませんが、-2.2なんてただの一度もない。

一般的に景気が後退すれば、物価が下がります。それは、まず、企業間の卸売り物価が下がって、それが、

消費者物価指数に反映してくるのです。消費者物価指数は、これまた面倒くさいのですが、日本銀行ではなくて、

総務相統計局が発表します。これは、Excelシートになっていて、日経の統計データ消費者物価指数

のほうが見やすい。一番左の指数そのものは、乱暴に言えばどうでも良いです。

左から2列目が、前月比です。ご覧の通り、昨年10月から、前月比マイナスになり、今年の2月分(3月27日に発表されました)まで

マイナスが続いています。しかし、左から3列目、前年同月比は辛うじて、最悪でもゼロでしょ?


しかし、企業物価指数の動向を見ていると、消費者物価指数がマイナスに転じるのも時間の問題ではないかということです。

物価の下落が続けば、デフレです。物価が下がれば、企業の収益は減りますから、コストを削減するために、人件費を削減し

(リストラや、給与・ボーナスを減らすのです)、それは家計を圧迫し、個人消費を減少させますから、ますますモノが売れず、

モノが売れなければ、需要・供給の法則に従い、物価はさらに下がる、という「デフレ・スパイラル」に陥りかねない。

日本だけが不景気なら、まだ何とか活路はあるのです。また、金融危機の恐れがなければ、企業はいざとなれば、従業員の給料を

支払うために、一時的に銀行からおカネを借りられる。


しかし、世界の金融危機は解消されておらず、3メガバンクは、全部最終赤字になるだろうと予想されています。

そりゃ、これだけ株価が急落して評価損が出て、急激な景気後退によって不良債権が増えているのだから、

赤字にもなるでしょう。与謝野財務・金融相ですら、それは仕方ないだろうということを、言っている。

金融庁のサイトに、先週金曜日の与謝野大臣の記者会見の質疑応答が載っています。

大臣記者会見概要(平成21年4月10日)です。これを読むと、分かります。

銀行も自分が赤字なので、うっかり貸せない。だから、収益が伸びず、資金繰りに困っている会社も銀行をあてに出来ない。

八方塞がりなのです。

というわけで、世間はどう言っているかというと、日銀は景気対策と言ったって政策金利は0.1パーセントだから、

これ以上金融緩和策を金利で実施するとしたら、ゼロ金利にするしかないですが、それで果たして問題が解決するのか。

日経の「マーケット総合」というページに毎日載る「大磯小磯」という比較的まともなことを主張するコラムがあります。

先週木曜日、このコラムでは、日銀は量的緩和に戻るしかないのではないか、ということを書いています。

今日の英国経済紙、フィナンシャル・タイムズは、Japanese wholesale prices in steep decline

という記事の中で、三菱UFJ証券の「日本銀行は量的緩和に踏み切らざるを得ないのではないか」というコメントを載せています。

FT自身、4月5日付の社説、Not time to pause(最早、躊躇している場合ではない)の中で、

非常にはっきりと、

It is time for Japan to return to formal quantitative easing.(日本は正式に量的緩和策に回帰すべきだ)

と書いています。私は、

2009年04月07日(火) 「政策金利の現状維持、全員一致で決定=日銀金融政策決定会合」←量的緩和を余儀なくされるかも知れない。ココログ

で書いたとおり、それらの意見に賛成です。

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2009.04.12

ジャーマン・ブラスを初めてお薦めしたのは2007年7月なのですが、今回、初めて映像をアップできます。

◆これまでに幾度となく取りあげたのですが・・・。

自分の日記を検索したら、一番最初にジャーマン・ブラスについて書いたのは、

2007年07月05日(木) あまりの上手さに絶句。お薦めDVD(CD)「ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハ」 ココログはこちら)でして、

それ以来、何度もこの金管アンサンブルのCDをお薦めしてきました。

最初に紹介したDVD、「ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハ」は、廃盤のようですが、

今月、Bach for Brass(輸入盤ですが)として再発売されるようです。

音楽は音ですけれども、演奏しているところを見るともっと面白い。特に、この演奏はライブなんですが、

バッハが音楽監督を務め、またバッハのお墓がある、聖トーマス教会で演奏されているので、映像にも趣きがあります。

これは、以前はYouTubeに載せられても削除されていたのですが、最近またアップされ、今度は何故か、許諾を得たのか

ずっと載っています。今まで何度もお聴かせしたのですが、映像と共にお楽しみ頂きたい。


◆BWV972全曲

BWVというのは、“Bach-Werke-Verzeichnis”の略だそうで、バッハの作品番号です。

このBWV972は、バッハがヴィヴァルディのソロ・ヴァイオリンコンチェルトをチェンバロ独奏用に編曲したもので、

それを、ジャーマン・ブラスのトランペット奏者、マティアス・ヘフス氏がジャーマン・ブラス用に再編曲したのです。

非常に見事です。音は何度も載せたので、「ああ、あれか」と思われると思います。

第一楽章から第三楽章まで通してお聴き下さい(全部聴いても10分かかりません)。



埋め込み可なのですが、万が一見られない方がいらっしゃるといけないので、YouTubeのURLを書いておきます。

http://www.youtube.com/watch?v=s-0l3V_1eBQ

このコンサートは、この他にも色々吹いているのですが、曲によって、奏者の位置を入れ替えたり、

色々な楽器に持ち替えています。

トランペットだけでも様々な調性の楽器を使い分けていますし、その他、フリューゲル・ホーン、コルノ・ダ・カッチャ(文字通りなら「狩りのホルン」)

などを使用しています。

第二楽章では、私は存在は知っていましたが、本番で使われるのは初めてみる、バルブ・トロンボーンという楽器が使われています。

緩徐楽章(テンポの遅い楽章)で、普通のスライド・トロンボーンで十分吹けると思うのですが、どういう意図でこの特殊な楽器を使っているのか、

どなたか、金管のご専門の方、お読みでしたら、教えていただければ有り難いです。


◆「管弦楽組曲」、1番よりブーレ、3番よりエア(G線上のアリア)、2番よりバディネリ

バッハの管弦楽組曲は1番から4番までありまして、それぞれがいくつもの小曲から構成されているわけです。

ここでは、一番有名な、若しくは親しみやすいのを1番、2番、3番(この順番ではありませんが)から抜粋して演奏しています。

第1番 BWV1066から「ブーレ」。第3番 BWV1068から「G線上のアリア」として有名な「エア」(又は、「アリア」)、

そして、最後に第2番 BWV1067の最後の曲、「バディネリ」、です。

必ずしも原調のままではありませんが、あまり細かい事にこだわらずにお聴きいただきたいと思います。





これも、YouTubeのURLを書いておきます。

http://www.youtube.com/watch?v=m55ZgiAzH34


という訳で、私が勝手に喜んでいるだけかもしれませんが、皆様にも楽しんでいただけたら、幸いです。

私は、レコード会社や、レコード屋(私の年齢の人間は、どうしても「CD屋」ではなく「レコード屋さん」と言ってしまいます)と、

結託しているわけではありませんが、このDVDは、出来ればご覧になっていただきたいと思います。

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「米経済にかすかな希望の光、緊張は依然強い=大統領」←まだまだ。全然ダメ。

◆記事:米経済にかすかな希望の光、緊張は依然強い=大統領(ロイター - 04月11日 12:33)

オバマ米大統領は10日、米経済について「かすかな希望の光」が見られると述べる一方で、

依然として強い緊張下にあるとの認識を示した。

同大統領はガイトナー財務長官やバーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長らとホワイトハウスで会合後、

記者団に対し「われわれにはまだ多くの仕事が残っている」としながらも「改善が見られつつある」と語った。

景気後退が最悪期を脱したかについては言及せず、見通しには慎重な姿勢を維持していると述べた。

ただ「全米でかすかな希望の光が見られ始めている」と述べ、これまでよりも楽観的な見方を示した。

大統領は「今後数週間以内に追加措置を実施する」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。

国内の主要銀行を対象に実施しているストレステスト(健全性審査)には言及しなかったが、

銀行システムとノンバンクのいずれの問題についても対処に自信を示した。

また、住宅市場の安定に必要なローンの借り換えが「大幅に」増加しており、中小企業向け与信に改善が見られるとの見解を示した。

その一方で「経済は依然として強い緊張下にある」と述べた。


◆コメント:甘いですね。

大統領は、「米国経済は絶望的な状況にある」とは言えないだろうから、

「全米でかすかな希望の光が見られ始めている。」

と言わざるを得ないのかも知れないが、この記事を読む限り、その根拠を明らかにしていない。

こちらが代わりに敢えて、「好材料」を探してあげるならば、

・商務省が27日発表した2月の米消費支出は前月比プラス0.2%となり2カ月連続で増加した。

・23日に発表された2月の米中古住宅販売は、過去6年で最も伸びが加速した。

ぐらいのものである。

問題の根源、金融危機はまだ全くと言って良いぐらい改善されていない。

米国金融機関全体の不良債権、有価証券その他の評価損を合計すると、1兆ドル以上に達する、

と米国の投資銀行の一つである、ウェスト・ウッド・キャピタルが試算している。金曜日のドル円為替が、

ちょうど1ドル=100円付近で推移していたので、1兆ドルとは100兆円である。

目の眩むほどの額である。

不良債権や評価損を少しでも速く、少しでも大量に処分しないと、金融システムは安定しない。

不良債権を無理矢理処理すれば、今、日本でも金融庁が三井住友銀行やりそな銀行などを検査しているが、

(金融庁の金融庁が検査実施中の金融機関 を見ると分かる。)「貸し剥がし」が発生する。

また、「評価損」は株価が戻らなければどうしようもない。

株価はここ数日米国市場につられて、東京も戻しているが、根拠の無いものである。明らかに買われすぎている。

金曜日の米国は「聖金曜日(Good Friday)」(イースター前の金曜日)の祝日で、市場取引が行われなかったが、

週明けからポジション調整で、急落してもおかしくない。

何しろGM(General Motors)に破産法を適用するとかしないとか言っているのだから、

銀行ではないが、もしそうなったら、米国経済全体への影響の大きさは計り知れない。

このように「懸念材料」は山ほど残っていて、「かすかな希望の光」では全然安心できない。



尤も、これだけ世界的にどうしようもない不況に陥っている状態を目の当たりに出来るのは、

確かに「100年に1回」かもしれず、経済史を進行形で観察しているようなものだ、

と開き直って観察することも出来る。但し「明日は我が身」なのが恐ろしいところである。

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2009.04.11

「天皇、皇后両陛下 結婚50年」←おめでとうございます。/祝典行進曲

◆記事:寄り添ってくれてうれしい=見詰め合い、感極まる場面も-50年間振り返り両陛下(4月10日5時43分配信 時事通信)

「寄り添ってきてくれたことをうれしく思っています」。皇居・宮殿で記者会見に臨まれた天皇、皇后両陛下。

時折見詰め合いながら、約40分間にわたり、結婚50年を振り返った。途中、天皇陛下が感極まって涙ぐみそうになる場面もあった。

陛下は「多くの人々からお祝いの気持ちを示されていることを誠にうれしく深く感謝しています。

ただ、厳しい経済情勢のさなかのことであり、祝っていただくことを心苦しくも感じています」と切り出した。

「皇后はまじめなのですが、面白く楽しい面を持っており、私どもの生活にいつも笑いがあったことを思い出します」

「私は木は好きでしたが、結婚後、花に関心を持つようになりました」と振り返る陛下。

昭和天皇の3女で、陛下の姉に当たる鷹司和子さん(故人)のことを皇后さまが自分の姉のように慕っていたため、

昭和天皇が喜んでいたとのエピソードも交え、

「私の家族を大切にしつつ、私に寄り添ってきてくれたことをうれしく思っています」

「たくさんの悲しいことやつらいことがあったと思いますが、よく耐えてくれたと思います」と続けた。

 陛下は、婚約決定後に詠んだ「語らひを重ねゆきつつ気がつきぬわれのこころに開きたる窓」という歌に触れ、

「開かれた窓から私は多くのものを吸収し、今日の自分をつくっていったことを感じます」と吐露。

「結婚50年を本当に感謝の気持ちで迎えます」と話す途中、一瞬声を詰まらせた。

これに対し、結婚当時の心境を「不安と心細さで心がいっぱいでした」、金婚式を「夢のよう」と語る皇后さま。

「心を込めて感謝状をお贈り申し上げます」と述べると、両陛下は見詰め合い、にっこり笑った。


◆コメント:夫婦が半世紀寄り添うというのは大変なことですよ。まして、皇后陛下のご苦労たるや・・・・。

大変なことですよ。50年っていうのは。皇室と比べるなど、不敬の極みであることを承知で書くが、

私も結婚してますけどね、まだ20年ぐらいなのに、

お互いにあーだ、こーだいって揉めてるんですからね。結婚生活は、我慢が必要ですね。これは絶対に確かですね。


ましてや、美智子さまは、初めて民間から、皇室に入られ、筆舌に尽くしがたいほどの苦労を重ねられたことは、

とくに「皇室マニア」(という表現自体不謹慎だが)ではない私ですら、しばしば読んだり聞いたりする話だし、

聞かなくても想像すれば、分かる。美智子さまの半世紀に亘る忍耐を思えば、人間は、大抵のことは我慢できるはずだ。


皇后陛下は、ご結婚前は周知のとおり、正田美智子さんで、兄上がおられた(日本銀行にお勤め)が、本当に最後の最後まで、

猛烈に大反対したのは、有名な話である。理由は言うまでもなく「苦労するに決まっているから」。

この「縁談」をまとめた、小泉信三氏(昔の慶応の塾長。話が逸れるが、戦死したご令息のことを書いた、

海軍主計大尉小泉信吉を是非読んでご覧なさい。泣いてしまうが、名著だ)を、

随分、恨めしく思ったに違いない。



その懸念は正に現実のものとなってしまった。しかし、昨日の会見を拝見すると、人間は普通苦労すると、

それが雰囲気に滲んでしまい、下世話に言えば「やな人」になることが非常に多いのに、皇后陛下は、

あくまでも、天皇陛下と結婚して幸せだったとおっしゃる。胸の中には百万語がたまっているだろうに、

全くそれを忘れようとしておられる。絶対に気品を失わない、そのお姿はご立派としか、言いようがない。


天皇陛下は、お若い頃は多分、本当には美智子様の苦労が分からなかったのだろうが、

時を経るにつれ、皇后陛下の苦労・忍耐がどれほどのものか、理解なさったのであろう。

涙ぐまれた理由のひとつは、それであるに違いない。

おめでたい日に、苦労・苦労と書くべきではないかも知れないけれど、新聞はきれい事、ばかり書くし、

週刊誌は下世話な興味で、不必要に皇族のプライバシーに関わることを、好奇心だけに基づいて書く。

私は何とか、その中庸を得た文章を書いたつもりだが、上手く表現しきれなかった。

そもそもこんな短い文章で、まとめられるようなことではない。50年である。

最後になりましたが、

天皇・皇后両陛下がお健やかに金婚式をお迎えになったことは、慶賀に堪えません。

衷心よりお祝いを申し上げます。


◆【音楽】團伊玖磨(だん・いくま)作曲:「祝典行進曲」

このマーチは東京オリンピックでも演奏されたが、そもそも、昭和34(1959)年、

当時皇太子であった明仁親王及び美智子妃の成婚を祝して作曲された曲です。

お祝いに載せます。

演奏は汐澤安彦指揮: 東京アカデミック・ウィンド・オーケストラ。

祝典行進曲






ご成婚は私の生まれる前の年のことだから、当時どのように演奏されたかは、無論知らないが、

以後、日本の作曲家によるマーチの代表作とされ、オリンピックの開会式で日本が入場するときなどに、

しばしば演奏されます。

晴れがましくて、かつ、穏やかで、堂々とした、良い曲だと思います。

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2009.04.10

体調が悪いので、更新サボります。/サヴァリッシュ「マドンナの宝石」間奏曲

◆急に暑くなりましたね。

その所為かどうか分かりませんが、体調が悪く、文章を書けません。

更新を休ませていただきます。悪しからず。


◆ウォルフガング・サヴァリッシュの薦め(2)「マドンナの宝石」間奏曲

これぐらいならば出来ます。

昨日、サヴァリッシュ=N響による、「ザンパ」序曲の映像をご覧頂きましたが、

同じ日のコンサート。

ヴォルフ=フェラーリ歌劇「マドンナの宝石」間奏曲



綺麗でしょう?

それでは、今日は失礼を致します。

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2009.04.09

【音楽】ウォルフガング・サヴァリッシュ(指揮者)の薦め。

◆ウォルフガング・サヴァリッシュという指揮者がいます。

既に引退してしまったけど、長い間、殆ど毎年日本に来て、NHK交響楽団を指揮した、ウォルフガング・サヴァリッシュという指揮者がいます。

今もご存命ですが、心臓を悪くして、2004年に来日してN響を振ったのが最後の日本でのステージでした。

今、N響のサイトを見ると分かるように、

N響は「桂冠名誉指揮者」のタイトルを献呈して、その栄誉を讃えています。


初来日してN響を振ったのが1964年だから、40年間です。私は子どもの頃、全然音楽の詳しいことなど知らなかったけど、

直感的に「この人はすごい指揮者だ」と思い、ずっと尊敬しています。

今でもうちのお袋がよく言うのです。

「あんた、小学生の頃から『サヴァリッシュ先生、サヴァリッシュ先生』って言って尊敬して、テレビにかじりついていたわよね」

と。その通り。

私はウォルフガング・サヴァリッシュ先生が振るN響を数え切れないほど聴いて(実演もテレビも)、

本当の音楽とは何か。オーケストラを正しく鳴らすと、どれほど素晴らしい響きがするのか。

本当に一流の指揮者とは何か、を教えていただきました。きっと分かったつもりになっただけで、分かっていないでしょう。

でも、私はウォルフガング・サヴァリッシュ先生を勝手に「師」として仰いでいます。 その気持ちは今でも変わりません。


◆昨夜偶然、YouTubeでサヴァリッシュ先生の映像を発見し、それ以外のことを考えられなくなってしまいました。

サヴァリッシュ氏の事に触れるのは初めてではありません。

昨年8月、 2008年08月30日(土)  サバリッシュ「管弦楽名曲集2」ココログはこちら)で、

管弦楽名曲集2 をお薦めCDとして紹介しました。

今日、再び、サヴァリッシュ氏について書くのは、昨夜偶然YouTubeで、サヴァリッシュ先生の映像を発見して、

非常に興奮し、それ以外の事が考えられなくなってしまっています。

お薦めしたCDには、エロルド作曲: 《ザンパ》 序曲という曲が収録されていますが、

そのCDが発売されたあとでしたか、殆どそれと同じプログラムをN響で演ったことがあります。

サヴァリッシュ氏は、伝統的な、非常にまともなドイツ・オーストリア系の音楽を演奏することが

殆どで、このような「ポピュラー名曲コンサート」は極めて異例のことでした。それだけに、

その時のコンサートのことは良く覚えています。


それで、その「ザンパ」序曲を実際にご覧頂きましょう。

特筆すべきは、サヴァリッシュ氏の指揮の動作の美しさ、です。本来棒の振り方は、

指揮の本質とは無関係で枝葉末節なのですが、世界中見回してもこれほど、綺麗な棒(指揮)は珍しい。

「ザンパ」序曲です。



演奏開始直後に指揮棒を落としてしまいました。サヴァリッシュ氏にしては珍しい。

しかし、棒があろうが無かろうがどうでも良いです。格好良いでしょう?

管弦楽名曲集2 とともに、管弦楽名曲集1 をお薦めします。


◆ベートーヴェン:交響曲第7番・終楽章(第四楽章)の映像。

サヴァリッシュ氏は、今の若い人はあまり知らないだろうけど、レコーディングが多いです。

ベートーヴェンの交響曲なら、オランダの名門、超一流と言って良いでしょう。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と、

交響曲全集 サヴァリッシュ&コンセルトヘボウ管弦楽団をお薦めします。

全曲で、2,345円って安いですよ。


さて、ここでは、N響で、ベートーヴェンの交響曲第7番、第四楽章をサヴァリッシュ氏が指揮したときの映像をご覧頂きます。



お気づきと思いますが、ティンパニ奏者がN響なのに外人さんですね。

この方は、かつてシュターツカペレ・ドレスデン(ドレスデン国立歌劇場管弦楽団)の首席ティンパニ奏者だった、

ペーター・ゾンダーマン(故人)という方で、この時期にN響のティンパニ奏者がドイツに留学していたので、

その間(確か1年間だったと思います)客演演奏家として、来て貰ったのです。

なにやら、ケロッとした顔で演奏していますが、ティンパニ奏者の世界では伝説的名人として高名な方だそうです。


サヴァリッシュ先生がN響との最後の演奏会は2004年でした。心臓を悪くされ、すっかり弱ってしまって、

椅子に腰掛けての指揮で、全盛期のサヴァリッシュ先生を知る私は泣けて泣けてしかたがありませんでした。

誤解の無いように書いておきますが、サヴァリッシュ先生はまだご存命ですが、心臓に悪いので旅行が出来ない。

もう、二度と日本にいらっしゃることはないでしょう。


◆その他、お薦めCD。

かつてご紹介したものですが、全然反響が無かったので多分皆さんお忘れだと思います。

イギリスのフィルハーモニア管弦楽団と録れた、ウェーバー序曲集



その中から1曲だけ。ウェーバーの序曲では最も演奏時間が短いのですが、編成は打楽器を多用して、結構派手な音がします。

「アブ・ハッサン」序曲






賑やかですが、清涼感があるというか、ウェーバー独特の音だと思います。

他にもお薦めは色々あるのですが、また、いずれ。

それでは、失礼します。

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2009.04.08

「政策金利の現状維持、全員一致で決定=日銀金融政策決定会合」←量的緩和を余儀なくされるかも知れない。

記事1:政策金利の現状維持、全員一致で決定=日銀金融政策決定会合(4月7日12時40分配信 ロイター)

日銀は7日開催の金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.1%前後に据え置くことを全員一致で決定した。

同時に、政府に対する証書貸付債権・政府保証付証書貸付債権の適格担保範囲を拡大するほか、地方公共団体に対する証書貸付債権の適格担保化も決めた。


◆記事2:成長見通し下方修正へ=経済は一段と下振れ-白川日銀総裁(4月7日19時1分配信 時事通信)

白川方明日銀総裁は7日、金融政策決定会合後に記者会見し、2、3年程度の経済や物価の見通しと金融政策運営の方針を示す

「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の中間評価(1月時点)と比べた国内経済の現状について、

「下振れして推移している可能性が高い」との見方を示した。

2009年度の実質GDP(国内総生産)成長率をマイナス2%としている現在の見通しを、

4月の同リポートで下方修正する考えを強く示唆したものだ。

一方、白川総裁は、前年に原油や食料品が高騰した反動で下落している物価について、

「需給バランスの緩和に伴う下落圧力が加わる」と、一段の下落リスクを指摘。

「物価下落が続くと中長期的な予想インフレ率が下がり、経済に悪影響を与えることを懸念している」と述べ、

デフレスパイラルへの警戒感をにじませた。
3月企業短期経済観測調査(短観)では、輸出急減で大企業製造業の業況判断が過去最悪となったほか、

内需の冷え込みで非製造業も景況感が急激に悪化。白川総裁は「(短観は)厳しい認識を改めて裏付けた」と述べた。


◆コメント:誰も、どうしたらよいか分からない。

日銀は昨日と今日、金融政策決定会合を開き、記事1の通り、政策金利である無担コール翌日物(オーバーナイト。略してO/Nと書きます)の

誘導目標を0.1%に据え置いた。予想通りである。

先週の水曜日、4月1日に日銀短観3月分(全国企業短期経済観測調査)が発表された。

普通、「短観」で通じる。世界中のマーケット関係者の間でも「TANKAN」で通用する。

変なたとえだが、「TSUNAMI」(津波)が世界でそのまま使われているのに似ている。それぐらい注目される指標である。

短観でも最も皆が注目するのは、「大企業製造業DI」(DI=diffusion index)といって、

景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた数字だが、

先週の「大企業製造業DI」はマイナス58で、1974年の統計開始以来の過去最低を更新した。

これぐらい景気がものすごい勢いで落ちこむのは、見たことがない。当たり前だ。過去最悪なのだから。

そして、景気が悪いと皆お金を使わない。即ちものが売れない。すると需要・供給の法則で物価は下がる。

全国消費者物価指数はこの通り、昨年10月から、小幅ながら、

前月比マイナスが続いている。デフレになりかけている。

物価が下がる→モノ・サービスを作っている企業、売っている企業の収益が減る。→企業は、コストを減らそうとして、

人員削減をしたり、従業員の給料やボーナスを減らす。→家計の所得が減るから、家計は支出を減らそうとする。→

更にモノ・サービスが売れなくなる。→一層物価が下がる。

これをデフレ・スパイラルと言う。

記事2に書かれているとおり、白川日銀総裁は、それが起きるかも知れないことを心配している。

つい数年前まで日本はこのデフレ・スパイラルに苦しみ、漸く脱却し、

景気が拡大を続けていたのに、アメリカのサブプライムローン問題を背景とする金融危機による影響、

特に昨年9月15日に、リーマン・ブラザーズが破綻してから、かつて経験したことの無いような速さで、

世界中の景気が同時に悪化している。

日銀は何とか、金融危機やそれによって、銀行が融資に慎重になりすぎ、

そのために、企業が必要な資金を調達できなくなり、倒産が多発する、

という最悪の状況を防ぐために、日本の中央銀行としてはかつて見られないほど、

特にここ数ヶ月は毎回新しい政策を発表している。

昨年12月には、「企業金融支援特別オペレーション基本要領」の制定等について (PDF, 100KB)

を発表して、金融機関が年越に際して資金繰りに窮しないよう手配をした。

今年1月には、1月22日「コマーシャル・ペーパー等買入基本要領」の制定等について (PDF, 108KB)

を加えた。CPとは企業が資金を調達するために発行する割引手形の一種である。これを日銀が買い取って、企業に資金が届くようにしようというのである。

更に、2月には、買い取る対象を社債にまで広げた。社債とは会社が発行する借用書であって、これを買い入れるのは、

企業に融資するのと同じだ。

2月19日 社債買入れの概要 (PDF, 88KB)

CPでも社債でも、発行している企業が潰れたら日銀は資金を回収出来なくなる。

つまり、日本の中央銀行が不良債権を抱えることになる。程度を越すと、日銀の財務の信頼性が揺らぎ、

それは、即ち日本国の信用(金融の世界で言うところの「信用」である)が低下することを意味する

非常に、覚悟の要ることだ。

3月には、金融機関の資本を増強するために劣後特約付の貸出を決めたココログはこちら)。

これも、資金を貸し付けた金融機関が潰れたら回収できなくなる。


日本銀行がこのように、続けざまに所謂「リスク資産」の買取を毎月新しく発表する、

ということは、異例中の異例で、如何に日本銀行が日本の景気後退を深刻に認識しているかを

端的に物語っている。

それでも、これら諸政策は著効を示さず、日銀は今年の経済成長がマイナスなのは最早明らかだが、

1月に四半期毎に発表する「展望レポート」で予想したよりも更に悪い方に修正しなければならない、

と白川総裁は述べているのである。

それが記事2の意味である。

今日は記事1にあるとおり、政策金利を据え置いた(無担コールO/N誘導目標を0.1%付近とする)。

このままでは、まだ、不十分かも知れない。遅かれ早かれ、日銀は市場に流通する資金「量」の誘導目標を決め、

意図的にインフレ気味にする「量的緩和」をまた、実施しなくてはならなくなるかも知れない。

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2009.04.07

「オーケストラ運営火の車…減る一方の自治体助成・企業援助」←オーケストラは無くても困らないから潰すという無教養な発想。

◆オーケストラ運営火の車…減る一方の自治体助成・企業援助(2009年4月6日00時38分 読売新聞)

日本のオーケストラが〈冬の時代〉を迎えている。

文化振興の名目で支援してきた自治体が、財政難を理由に2009年度、次々に助成金をカットしているうえ、

世界不況の影響で、企業に「文化」への支援を控える動きが相次いでいるためだ。

各地のオーケストラで芸術への理解を求める声が強まっている。

1947年創立の大阪フィルハーモニー交響楽団(大阪市)は大阪市や経済界からの支援のほか、

08年度には大阪府から6300万円助成を受けていたが、橋下徹知事の財政再建路線で打ち切られた。

府はさらに、貸付金6000万円の返還を求め、楽団は計1億2300万円の支援を失った。

小野寺昭爾事務局長は「大変なピンチの年。貯金もなく、火の車状態」と危機感を募らせる。

府はまた、出資する財団が運営している大阪センチュリー交響楽団(大阪・豊中市)に対しても、

08年度に3億9000万円あった補助金を1億1000万円に減らした。同楽団は今年、創立20周年。

海外での記念コンサートなどを想定して積み立てた基金を取り崩さざるを得ない状況だ。

愛知県は、名古屋フィルハーモニー交響楽団(名古屋市)への事業補助金を08年度比850万円カット。

県の担当者は「他団体の補助も減らしており、特別扱いできない」と話す。

企業の支援も細る。日本フィルハーモニー交響楽団(東京・杉並区)は、これまでコンサートを協賛していた2社が撤退し、

協賛金計1000万円以上を失った。東京フィルハーモニー交響楽団(東京・新宿区)も

「昨年後半から、企業側から協賛の辞退などが相次ぎ、困っている」と悲鳴を上げている。


◆コメント:世の中が不景気で殺伐としているときこそ、芸術が大切なのだ。

「冬の時代を迎えている」って、今まで「春」でも「夏」でもなかったのである。

西洋音楽の本場ですら、オーケストラは自治体や企業の援助で成り立っている。オーケストラは元来そういう運命にある。

本物の芸術は大衆の理解を得にくい。儲からないのが当たり前。そこを保持するか否かで、国家や自治体の教養が問われる。


自治体や企業からの援助がカットされている、ということは今までポーズで援助していた、という事だ。

自治体の「文化事業担当者」も企業の「社会貢献室」の担当者も「観念的に」理解していただけなのだろう。

つまり、「芸術に理解を示しているフリ」をしていただけなのだろう。


橋下知事は大阪センチュリーだけじゃなくて大フィルへの援助も打ち切ったのか。無教養な奴だ。

橋下知事も、役人も企業の担当者も、多分、オーケストラなど聴いたことがない。音楽を聴いて感動したこと無いから、

簡単に援助を打ち切る、又は減額するというのであろう。それを決める前に、とにかくオーケストラを聴いてご覧なさい。

それなりの感受性があれば、オーケストラという貴重な文化的財産を鶴の一声で潰して良いかどうか分かるだろう。

分からない奴は、バカだ。


この連中は、安永徹さんが、ベルリン・フィル(も知らないだろう)のコンサート・マスター(も知らないだろう)を25年務め、

先日退団したことなど、勿論知らないだろうし、独政府から勲章を授与されたことも知らないのだろう。

芸術の価値を理解出来ないのである。

前にも引用したが、せめて漱石の草枕の冒頭を読んでみるが良い。

山路を登りながら、こう考えた。

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。

人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。

人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。

越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容て、

束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。

ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。

あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。

住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いて、

ありがたい世界をまのあたりに写すのが詩である、画である。あるは音楽と彫刻である。

今は、世界同時不況のまっただ中で、ただでさえ「棲みにくい」世の中が一層棲みにくくなっているときである。

こういう時に、直接、景気回復に役に立たないどころか、カネがかかるから、という理由でオーケストラへの助成金を

無くしたり、削減したり、「オーケストラなど、要らない」という発想に傾く橋下知事、その他、政治家や役人は、

「草枕」を読んだこともなければ、音楽を聴いたこともないのだろう。気の毒な人たちだ。


もう一度書く。オーケストラが、芸術が、直接、生活に必要でないからと言って、潰してしまっていいものか。

それを判断する前に、とにかく、オーケストラを聴いてごらんなさい。

それでも、何も感じないなら、そんな鈍感な感受性の乏しい奴は、所詮、人情も分からないバカだろう。

さっさと辞めるが良い。

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2009.04.05

【音楽】4月5日は、カラヤン(1908~1989)の誕生日です。カラヤンのバッハ、ハイドンなんてどうです?(番外編あり)

◆北朝鮮は、まあ、おいといて。音楽を聴きましょう。カラヤンの誕生日です。

本当は、ニュースは北朝鮮のミサイル発射で持ちきりですからそちらを書くべきなのでしょうが、昨日書いたばかりなので止めます。

日曜の夜ぐらい、好きなことを書きたい。


カラヤンは1908年生まれ、1989年没、ですから忙しいのです。

「忙しい」とは、昨年「生誕100年」で、今年は「没後20年」だから、という意味です。

昨年生誕100年記念コンサートが開かれ、小澤征爾さん指揮、安永徹コンサート・マスターで、

チャイコフスキーの「悲愴」が演奏されました。その時の画像には、先日リンクを貼りましたので、興味をお持ちの方はご覧下さい。

全曲、聴いて、見ることができます。

2009年02月27日(金) 「ベルリン・フィルの安永徹さん、独政府が勲章授与」←安永さんは勲章が欲しくて音楽家になったのではない。しかし、私は嬉しい。

ココログはこちら)。

今日は、カラヤン生誕101年なのです。


◆カラヤンの定番はR・シュトラウスなどですが、敢えて、バッハ、ハイドンをご紹介します。

カラヤンが最も得意とするのはリヒャルト・シュトラウスの交響詩とか、フル・オーケストラの

「派手系」です。しかし、それではあまりにも当たり前ですし、私は実はR・シュトラウスの交響詩ってあまり好きじゃないのです。

自分が好きじゃないものをお薦めする訳には行きません。

かといって、カラヤンのベートーヴェンとなると、ちょっとどうかな、というのがあります。

そこで思い切って、特に最近の若い人、聴いたこともないであろう、カラヤンのバッハ、ハイドンにしました。


◆ブランデンブルク協奏曲

これはですね。CDでは輸入盤で買った方が遙かに安い。

HMVで見たら、ブランデンブルク協奏曲全曲、管弦楽組曲第2、3番 カラヤン&ベルリン・フィル 送料別で1,684円でした。

国内盤で買うと4千円以上します。

下世話な話が先になってしまいました。

ブランデンブルクのCDなど数え切れないほどありまして、普通は、バッハ専門家や、それに近い、カール・リヒターとか、ヘルムート・リリングとか、

カール・ミュンヒンガーなどを好まれる方が多いでしょう。最近では、更にネコも杓子も「ピリオド奏法」とかいって、

私は今だに定義がよく分からないのですが、ピリオド(Period)奏法とは、「演奏しようとする曲が作曲された当時の演奏方法を現代の楽器で再現しよう」

という試みのようです。ノリントンとか有名ですが、私は何が正しいのかよく分かりません(ピリオド奏法を目指すのが正しいのかどうか、も含めて)。

というか、興味がありません。

カラヤンの演奏は、今の若い方々には却って新鮮かも知れません。


というわけで、早速。

ブランデンブルク協奏曲第3番 第1楽章です。(因みにチェンバロ弾いてるのはカラヤンですよ)。






第3楽章です。







ピリオド奏法云々は別にして、最近の「ブランデンブルク」はあっさりしたのが多いのですが、

カラヤンのブランデンブルクは、ピリオド奏法もへったくれもない。現代の楽器で現代の奏法で弾いてます。

この頃はそれが当たり前でした。実に豊潤というか、オーケストラを十分に鳴らした演奏です。

当然好き嫌いは分かれるでしょうね。構いません。それがクラシック音楽の鑑賞というものです。

「私は」最初はこれで「ブランデンブルク」を知ったから、違和感がないのです。


◆カラヤンのハイドン。交響曲第94番「驚愕」、第101番「時計」より。

はじめの方でかきましたが、カラヤンは西洋音楽の歴史区分でごく大雑把にいうと、後期ロマン派の時代(大雑把に言うと19世紀後半です)

の作曲家、R.シュトラウス、チャイコフスキー、後期ロマン派には入らないでしょうけど、ワーグナーとか、そういうのが十八番とされていて、

厳密な意味でのクラシック(古典派)、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの演奏の評価はあまり高くない傾向にあると思います。

色々、クレームが来るとウルサイのでお断りしておきますが、あくまでもこれは、私が抱いている「世間のカラヤン評価の印象」であり、

主観的な記述です。

私も初めてカラヤンの「運命」(何種類か録音が有るはずで、何年版か分かりませんが)を中学生の時に聴いて、

直感的に、「これは、ちょっと、自分の趣味じゃないな」と思ったのを覚えています。

しかし、音楽家というのは年齢と共に円熟しますから。それがまた面白い所です。

ベートーヴェンはそういうわけで、ちょっと止めておきますが、カラヤンのハイドンはまともだと思います。

まず、交響曲第94番「驚愕」、これは3月31日の日記ブログに、

マリス・ヤンソンス=ベルリン・フィルの演奏の映像を貼り付けましたから、

比べて見ると(そこまでヒマじゃないという方は、勿論結構ですが)面白いかと思います。


「驚愕」「時計」それぞれ、第二楽章、第四楽章を聴いて頂きます(無理に全部お聴きになることはありません)。

ハイドン::交響曲第94番 ト長調 「驚愕」 第二楽章 アンダンテ です。






第四楽章 アレグロ・ディ・モルトです。






次は交響曲101番「時計」です。第二楽章の伴奏の刻みが、時計の「チックッタック」を思わせるのでこの愛称が付いていますが、

それは、ずっと後になって付けられた愛称であり、作曲者がこの音楽で「時計」を表現しようとしていたわけではありません。

その第二楽章をお聴き下さい。

ハイドン:交響曲第101番 ニ長調 「時計」 第二楽章 アンダンテ です。






第四楽章です。






実を言うと、私は、ハイドンのこれらの交響曲の演奏をそれほど色々な指揮者、オーケストラで何度も聴いたわけではないので、

知ったかぶり出来る立場にはないのですが、非常に正統的な立派な演奏なのではないか、と思いまして、敢えてお薦めします。

これは、CDは安いですよ。ハイドン:交響曲第94番&第100番&第101番です。

今日、ここには載せませんでしたが、交響曲第100番「軍隊」も収録されています。


◆古典といいながら、番外編。YouTubeで拾った「ウィリアム・テル」序曲。最後のマーチの部分。

今日は、はっきり言って、音楽がとても地味というか、真面目というか、古典そのものです。

それはそれで終わらせるのがスジでしょうが、得票数が悲惨なことになりそうですし、最近の方は生前のカラヤン知らないんですよね。

指揮している映像がネットを通じて見られるようになったのは有り難いことです。

バッハ、ハイドンと何にも関係ありませんが、カラヤン=ベルリン・フィルによる、

ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲の最後、「スイス軍の行進」の景気のいい部分。

映像と演奏をお楽しみ下さい。



こういうの、バカにしたものじゃないんです。カラヤンはこういうポピュラー名曲を沢山レコーディングしてくれました。

音楽を知ったばかりの子どもの頃の私は、カラヤンの「ロッシーニ序曲集」の「レコード」を擦り切れるほど聴いたものです。

オーケストラの醍醐味を世界に知らしめたカラヤンの功績はやはり、偉大だと思います。

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<誤発表>「世界的な誤報」…海外メディア大きく報道(毎日新聞)←こういう記事を鵜呑みにしてはいけません。

◆記事1:<誤発表>「世界的な誤報」…海外メディア大きく報道(4月4日19時53分配信 毎日新聞)

北朝鮮のミサイル発射をめぐる日本政府の誤発表は、韓国でもNHK報道を基に大々的に報じられた。

通信社の聯合ニュースは午後0時18分(日本時間同)、「緊急」扱いで「北朝鮮ロケット発射」と速報。

だが8分後には訂正を流し、同30分に「そういう情報はない」とする政府当局者の発言を配信した。

青瓦台(大統領府)では李明博(イミョンバク)大統領が関係閣僚を集め会議中で、

突然飛び込んだ情報の事実確認に追われた。誤報と分かり、弁当を食べながら協議を続けたという。

同ニュースは、誤発表について「確認より迅速な情報提供を優先した結果と受け止められている」との見方を示した。

また、他のメディアも「世界的な誤報」などの表現で大きく報じた。

世界の通信社も誤発表に振り回された。ロイター通信やAFP通信は日本政府の発表を受け、

東京発で「北朝鮮がロケットを発射した模様」と至急電で伝えた。だが、「情報は誤りだった。日本政府が発表を撤回した」と至急電で訂正した。

中国国営新華社通信は、聯合ニュースと共同通信の報道を引用して「北朝鮮がロケットを発射した」と速報したが、間もなく「情報は誤りだった」と訂正した。

ロシアのタス通信も、日本政府の「発射」発表直後に「北朝鮮が通信衛星『光明星(クァンミョンソン)2号』

搭載のロケット『銀河(ウンハ)2号』を打ち上げた」と至急電で報じ、後にNHK報道を引用しながら

「発表は誤り」と至急電で伝えた。【ソウル西脇真一、北京・浦松丈二、杉尾直哉】


◆コメント:海外メディアは大きく報じていない。

毎日新聞が「海外メディア大きく報道」と書いているからといって、鵜呑みにしてはいけない。

これは、毎日新聞に限らず、日本のメディアはしばしば、「海外メディアがこういうことを言ってます」

という形式のニュースを流すが、私の経験では、大抵、誇張し過ぎである。またはウソである。

毎日新聞は本件に関して、

他のメディアも「世界的な誤報」などの表現で大きく報じた。

と書いているので、私は実際に主だった海外のニュースサイトを見て回ったが、

「世界的な誤報」と報じているのは何処にも見当たらない。

BBC NEWS | Asia-Pacificのトップニュースは、

N Korea skips first launch chance (北朝鮮、最初の発射チャンス逃す)で、日本の誤報のことなど、

特別に取りあげていない。

CNN ASIAでも、北朝鮮関係のニュースは、

North Korea: 'Satellite will be launched soon'(北朝鮮、間もなく人工衛星を打ち上げる予定)と、言う記事が載っているだけだ。

日本の誤報の記事は、サイト中探せば何処かに書いてあるのかも知れないが、「大きく報道」しているとは、言えない。

New York Timesは、海外のAsia-Pacific面のトップニュースはタリバンがどうした、という記事で北朝鮮関連は、

Weather May Have Delayed N. Korea Launch(北朝鮮のミサイル発射遅延は気象条件が原因か。)が

小さく載っているだけだ。

Washington Postは、N. Korean Threats Grow as Launch Draws Near(ミサイル発射を控え、北朝鮮の脅威高まる)
と、あまり関心なさそうで昨日から目新しい記事は無い。ましてや日本の「誤報」など全然取りあげていない。


英国の新聞はどうか。

Finacial Timesは、US tells N Korea to stop rocket test (オバマ大統領、北朝鮮にミサイル発射実験の中止を要求)が

最大の北朝鮮関連ニュースで、日本の誤報のことは、書いていない。

Times(注:アメリカの週刊誌、“Time”ではない。英国の大新聞。)は、

Nervous Japan takes up arms against rocket launch(北朝鮮のミサイル発射に神経質になっている日本、迎撃の用意)という記事のみ。

誤報に関する情報はない。

Telegraphは、North Korea says it will launch rocket 'soon' (北朝鮮、間もなくロケット発射、と発表)

の記事の中で日本の誤報について書いている。
Tokyo twice gave warning that the missile had been launched, only later to retract the statements as incorrect.

(日本政府は、ミサイルが発射されたと2回発表したが、いずれも後に正しい情報ではなかった、と訂正した)

しかし、それで、終わりで特にそれに関して論評しているわけではない。

毎日新聞が海外メディアといっているのは、韓国、中国、ロシアのメディアとロイター、AFPのことだが、

今まで点検してきたことからも分かるように、米国、英国の大新聞、放送局は、日本の誤報のことなど、

殆ど重視していない。

あたかも全世界が政府の「誤報」を取りあげているような毎日新聞の記事は、明らかにミス・リーディングだ。


◆記事2:「野党、誤発表を一斉批判=『いいかげんな政府』『大失態』」(4月4日18時9分配信 時事通信)

野党各党は4日、北朝鮮の弾道ミサイル情報に関する政府の誤発表について「いったい(麻生)政権は何をやっているのか」

(鳩山由紀夫民主党幹事長)などとそろって批判した。

徹底した原因究明を求めるとともに、麻生政権の危機管理能力の甘さを追及する方針だ。

 鳩山氏は、大阪府東大阪市での集会で「むやみに動揺するより、冷静に対処することの方がはるかに大事だ。

いたずらに危機感をあおりすぎることも国際的に問題だ」と指摘。

その上で、「このようないいかげんな政府は国民のためにならない」と述べ、政権交代の必要性を訴えた。

共産党の志位和夫委員長は長野市で記者会見し「国民に緊張、不安、混乱を招く。お粗末ということに加え、責任は重い」と非難した。

社民党の福島瑞穂党首も取材に対し、「政府の大失態ではないか。間違ってミサイル防衛で迎撃していたら、

先制攻撃にもなりかねなかった」と語り、原因究明と情報公開を要求した。

国民新党の亀井久興幹事長は「国民がピリピリしている状況だから、きちんと対応してくれないと困る。

無用な混乱を招きかねない」と述べた。


◆コメント。だから騒ぐなというのだ。

国会議員は立法府の構成員であり、立法府は法律を作るのが仕事で、野党が与党の粗探しをするのは、仕事ではない。

今に始まったことではないが、それで仕事をしたつもりになってもらっては困る。

今国会(第171回通常国会)で一体どれぐらいの法律が出来たのか。

法案には内閣提出法案と、議員が法案を提出する議員立法がある。

内閣提出法案の方が多い。内閣法制局のサイトを見る。

第171回国会での内閣提出法律案(件名)★が付いているのが成立した法案だ。


議員立法はどうか。

まず衆議院。

第171回国会 議案の一覧 衆法(衆議院議員提出法律案) で確認出来る。

参議院。

参法(参議院議員提出法律案)

議案を提出してはいるが、殆ど「審議中」。ホントに審議しているのか。

北朝鮮のミサイルに関しては、騒ぐな。騒ぐと相手の思うつぼ、であることは、昨日のブログに書いた。

今日の誤報、それほど問題だろうか。記事1を検証したとおり、実際には海外の大手メディアは取りあげていない。

発表後すぐに取り消しているし、大したことでは無かろう。逆に発射を見逃すよりも遙かにマシだ。

野党はバカの一つ覚えの如く「今日の誤報の原因の徹底追及を要求する」と息巻いているが、

少しは考えろ。あまりにも責任、責任というと、実際にミサイルが発射されたときでも防衛省は、

「今度は誤報は許されない」とばかり、念には念を入れて確認し、発表が大幅に遅くなるだろう。

そして、そうなったら、野党はまた、「何故、発表が遅くなったのか、原因の徹底追及を求める」のだろう。

いい加減、五月蠅い。誤報、誤報といつまでも騒ぐな。

多分全ての日本のすったもんだは金正日にも必ず伝わっている。

奴は腹を抱えて笑っていることだろう。だから、いちいちオタオタ騒ぐな、というのだ。

実害はなかったのだから、騒ぐな。責任追及ごっこばかりに血道をあげていないで、

本来の立法府としての仕事をしろ。景気対策、全然奏功していないではないか。

真面目にやれ。

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2009.04.04

「北朝鮮:日本がミサイル迎撃図れば『雷鳴のごとき復讐』-朝鮮中央通信」←情報の読み方。

◆北朝鮮:日本がミサイル迎撃図れば「雷鳴のごとき復讐」-朝鮮中央通信(ブルームバーグ)(2009/04/02 14:46)

4月2日(ブルームバーグ):朝鮮中央通信が2日伝えたところによると、北朝鮮が打ち上げを予定しているミサイルに対し、

日本が迎撃を試みた場合には、北朝鮮軍部は「雷鳴のごとき復讐」を加えるとの方針を表明した。

 同通信によると、統合参謀本部は声明で、「われわれの平和利用目的の人工衛星を打ち落とそうとする動きがわずかでも見られれば」、

反撃する方針を示した。北朝鮮は3月31日、日本がミサイルを迎撃しようとした場合には、対日戦争に踏み切ると宣言していた。


◆コメント:「雷鳴のごとき復讐」ってどういう復讐なんでしょうね。

全く、首領様もはた迷惑なお方ですな。

世界は、現在金融危機に端を発する未曾有の景気後退を何とかしなければならず、

本当は、そちらの問題に専念したいのだが、「構って欲しい」ちゃんの北朝鮮がミサイルを

(人工衛星だそうですが)打ち上げると言うので、余計な仕事が増えている。


これ、騒ぐからいけないのだよね。本当は。

北朝鮮が、「人工衛星」を打ち上げる、と言って、世界が「中止を求める」という。

これこそ、首領様の「思うつぼ」。


だまーっていりゃいいんですよ。

「撃つの?あ、そう。どうぞ。」

と。


考えてもご覧なさい。記事に有るとおり、日本が北朝鮮のミサイルを迎撃しようとしたら、

「雷鳴の如き復讐」(これ、笑ったね。誰が考えるのかね)をするそうだ。

日本の「迎撃能力」がどの程度なのか、軍事マニアではないので兵力・武力分析は出来ない。

しかし、この発表は、逆に北朝鮮が、少なくとも故意に日本に落ちるようなミサイルの打ち上げをしない、

ということをものがったっている。

日本が、(仮に迎撃可能だとして)北朝鮮のミサイルを迎撃したら復讐するという。

日本を攻撃するということは、北朝鮮が本当に怖いのは在日米軍基地だから、その近辺を狙うだろう。

もし、本当にそんなことをしたら、アメリカに反撃の口実を与える。米軍に本気で攻撃されたら、

北朝鮮など木っ端微塵になる。それは金正日が一番よく分かっているだろう。


ということは、「日本が北朝鮮のミサイルを迎撃したら復讐する」と発表しているのは、

日本が迎撃する必要がないような打ち上げ方をするつもりであることを明らかにしてしまったようなものだ。


また、これが本当に武器としてのミサイルで、日本を狙っていたら、迎撃は不可能だろう。

ミサイルは弾頭と、弾頭を運ぶためのロケットからできている。

謂わば、荷物を運ぶトラックであり、重要なのは荷物=弾頭である。これが核ならば核弾頭。

核兵器ではなく、生物兵器、化学兵器を搭載している可能性がもある。

いずれにせよ、長さ20メートルのロケットがそのまま落ちてくるのではなく、本当に落ちてきた場合に

迎撃しなければならないのは、弾頭だが、超高々度に打ち上げたロケットから弾頭は自然落下してくるのであり、

それは重力加速度でどんどん加速するから、地表に接近する頃には、落ちてくる速さは音速を超える。

しかも弾頭の大きさは段ボールぐらいのものだ。「マッハ」で落下してくる段ボール大の物体を迎撃することなど

至難の業であることは、素人でも想像に難くない。日本を狙ったら、本当に当たってしまうのである。

北朝鮮も、勿論それを認識しており、弾頭が着弾したら、戦争になる。

金正日は、ミサイルに関して何かステートメントを発表する度に世界が大騒ぎするのを見て、

ニヤニヤしているのであろう。やな奴だ。

だから、前述したとおり、北朝鮮が何を言っても黙殺すれば良いのである。

本当に武器としてのミサイルを日本に落下させたら、(迎撃出来ようが、出来まいが)

殆ど世界を敵にまわすことになり、北朝鮮は完全に孤立するだろう。

金正日は頭が結構いいから、そんな危険を冒す筈がない。

ただ、本気になれば、日本全土はもとより、米国本土にまで達する弾道ミサイルを

発射できるんだぞ、とアピールし、世界を攪乱し、様々な要求を受け入れさせようというのだろう。

とにかく、何度も書くけれども、日本政府もメディアも騒がない方がいいですよ。

勿論、自衛隊はちゃんと見張っていて貰わなくては困るが、いちいち向こうが何か言う度に、

首相や官房長官がコメントを発してはいけない。

それこそ相手の「思うつぼ」なのである。

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2009.04.03

すみません。期初で多忙だったため、非常に疲れて眠くて更新できません。明日は必ず。

◆何だか、やたらと忙しくて・・・。

厳密には「期初」とは今年でいえば、昨日(4月1日)のことで、

今日は二日目で、期初ではないのですが、期初の名残です。

今日は、多少は楽かと思ったのですが、昼食を摂る暇も無いほどで、

非常に疲れました。他にも同じような状況の方、日本中にいらっしゃって、

それでもブログを更新なさる方もおられるでしょう。

甚だ、だらしのないことに私は、妙に疲れてしまいまして、普通、この時間(12時頃)は、

まだ、さほど眠くなく、ブログを更新することはザラなのですが、

今日はちょっと、眠気が強いので頭が働きません。

よって、今日は更新を休ませて頂きます。単にくたびれているだけで、

体調を「崩した」のではありませんから、明日は更新します。

今日だけ、ご容赦のほど。

気候の変動が激しいのも身体に負担になります。

皆様もご自愛下さい。

それでは、失礼します。お休みなさい。

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2009.04.02

「入社式 大不況の真っただ中、希望と不安を胸に」←私の入社式は25年前でした。感無量。

◆記事:入社式 大不況の真っただ中、希望と不安を胸に(4月1日11時39分配信 毎日新聞)

国内外の不況で業績不振が深まる自動車や電機各社は1日、一斉に入社式を行った。

雇用・賃金削減の嵐が吹き荒れる真っただ中だけに、新入社員の間には不安感も漂った。

09年3月期決算で6年ぶりの連結最終赤字が見込まれ、国内外1万5000人規模の人員削減を進めるパナソニックの入社式は、

大阪府門真市の本社で約500人の新入社員が出席して開かれた。

 昨年10月に「松下電器産業」から「パナソニック」に社名変更してから初の入社式。

国際展開を進める攻めの経営を目指した矢先に世界的な金融・経済危機に直撃されたが、

大坪文雄社長は「世界景気が回復した際には他社を圧倒するスピードと規模で、いち早く立ち直り大きく飛躍する」と、

業績回復への決意を新たにしていた。

2万人の人員削減を決めているNECの入社式には、新入社員840人が出席。

矢野薫社長と新入社員との質疑応答も行われ「私が入社した66年も不況だった」と新たな仲間を激励した。

一方、08年に新車の世界販売台数が1位となったものの、昨秋以降、輸出激減で厳しい経営を迫られているトヨタ自動車は、

愛知県豊田市内で入社式を開いた。来春の新卒採用は半減する予定。


◆コメント:新社会人に餞の言葉を贈るべきところでしょうが、偉そうなことは言えないので・・・。

入社式ですか。

私が入社式に出たのはちょうど25年前でした。

期待とか、希望とか、夢、などよりも、私はただひたすら不安でした。

この自分が、社会に出て働く、と言うことがまだピンと来なかったのです。


私は子どもの頃から、気の弱い、心配性な人間でした。

いつもクヨクヨと、心配しても仕方のないことを心配し、ウジウジした情けない子どもでした。

だから、会社員なんて務まるのか、不安で不安で仕方がなかった。


サラリーマンは、傍目で見るほど楽な商売ではない。ハンコ一つで、どんな部署にでも行かなければならない。

嫌な上司にいじめられることもある。お客さんに怒鳴られることもある。

大失敗をして部長がお客さんに謝りに行かなければならないような事態を発生させてしまったこともあります。

海外でガイジンに囲まれ苦労しました。その間に親父が死にました。親の死に目に遭えなかった。

海外で暮らせたのは有り難い経験でしたけれど。


良く怒られました。「馬鹿野郎」など日常用語でした。一番最初は、

「お前、大学まで出て、コピーもロクに取れんのか?」ぐらいから始まり、

「お前なんか辞めちまえ!」「死んでしまえ」まで、随分色々言われました(流石にこの頃はいわれませんが(笑))。

それでも、何とか四半世紀、やってきました。

こんなことは、特別なことでも何でもなく、サラリーマンなら皆、経験していることです。

私が偉業を成し遂げた訳ではない。そんなことは、よく分かっています。

ただ、かつての、すぐにめそめそする子どもだった私が、よく25年も我慢したな、と自分を褒めてやりたいです。

今日ばかりは、手前味噌をお許し下さい。

自分に、「ご苦労さん」。

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2009.04.01

今年没後200年のハイドンのシンフォニーをベルリン・フィル(安永さんサブコン)の動画でどうぞ。

◆何しろ、決算期末が誕生日の人なので、忘れることがないです。

どうしようかとあれこれ悩みました。今までも3月31日はハイドン(1732~1809)の特集を組んだことがあります。

今年は没後200年ですから、取りあげるのはきめていました。

しかし、今までハイドンの「シンフォニー」を載せたことがないのです。今回は思い切って動画で載せます。

「ハイドンは交響曲の父と言われる」などと、学校の音楽の時間に教わったことが有りませんか。

別に勉強しなくてもいいのですが、後世の作曲家の作品に比べれば、遙かに小編成のオーケストラですけれども、

その後の交響曲の礎となる作品を104曲も残したのです。素人目にも結構、各声部が複雑に入り組んでいるところがあります。

よくも、こんなのを100曲以上も書いたと思います。すぐ後にモーツァルトが出て、ベートーヴェンが更に交響曲の形式に、

革命的な変化をもたらしたので、ハイドンは何となく地味なんですけど、やはり天才でしょう。

特に93番から最後の104番までの12曲は、ザロモン・セットと言います。

ザロモンというヴァイオリニストに招かれ、ハイドンは2度、渡英しています。その際に書かれたからです。

1791年から1795年にかけて作曲されたのですが、これは、考えてみるとモーツァルトが亡くなった後なのです。

モーツァルトの生涯は、1756年~1791年です。ハイドンが先に生まれて後に亡くなっているのです。

だからどうしたと言うわけではありません。

「ザロモン・セットは明らかにモーツァルトの影響を受けている」という人がいますが、

私には何ともいえません。ハイドンのシンフォニーってあんまり知らないんですよ。それにそういうことは

ちゃんと勉強した人じゃなければ分かりません。

私は音楽書とか読むのが嫌いでして、そんなの読むぐらいなら聴いていたいので、

音楽理論的なことに関しては、全く知らないのです。


さて、30年ぐらい前にドラティという指揮者が「ハイドン交響曲全集」(勿論、アナログレコードの時代)時、

結構な評判になりました。全曲録音したのは彼が初めてなのです。当時は何しろ「レコード」ですから。

ものすごく場所を取ったし、値段もやたら高かった様な気がします。10万円ぐらいしたのではなかったかな。

ハイドンのシンフォニーを全曲聴きたいというのは、かなりのマニアでしょうが、今は何と、

そのドラティの全集がCD化されたのが、1万円未満で買えてしまうのですね。

交響曲全集 ドラティ&フィルハーモニア・フンガリカ(33CD限定盤)です。

勿論あくまで、ご参考に、と言うことです。「是非お薦め」とは言えません。

私も全部は聴いていないのですから。


◆ハイドン:交響曲第94番ト長調「驚愕」マリス・ヤンソンス指揮、ベルリン・フィル。(コンマス、安永さん)

さて余計な話は終わりにして、ザロモンセット(93番~104番)の2曲目、交響曲第94番 ト長調、驚愕です。

音だけだと飽きてしまうかも知れないので、YouTubeから拾ってきました。

マリス・ヤンソンス指揮のベルリン・フィルが、イスタンブールに演奏旅行に行ったときの映像らしいのですが、

サブ・コンサート・マスターの席に安永徹さんがおられます。

折角だから全楽章を載せましょう。

第一楽章です。





第二楽章。ここで途中で突如フォルテが出てくるので「びっくりシンフォニー」などと呼ばれますが、

それはあまり重要なことではありません。ただ、弦の人たちがとても穏やかな表情で、

楽しそうに、気持ちよさそうに弾いている。ヤンソンスも音楽の喜びに浸っている。

「我が身さえこそ揺るがるれ」(見ているこちらまでうれしくなる)というような光景です





第三楽章。





優雅なメヌエットです。楽しいですね。


フィナーレ(終楽章)です。





実に品が良く、優雅で高貴で、堂々たる風格を感じます。

前述の通り、オーケストラの編成は決して大きくありません。

マーラーなどと比べたら半分ぐらいなのではないかと思いますが、だからと言って「小さい音楽」には聞こえません。

完全に完成された、立派な音楽だと思います。だから作曲者が亡くなって200年も経つのに、まだ演奏される。

これぞ、芸術、ではないでしょうか。

青臭いことを書いちゃった。それでは。

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