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2009.05.29

初の党首討論所感。

◆記事:党首討論:詳報(注:冒頭部分のみ)(毎日新聞 2009年5月28日 東京朝刊)

【為参考】

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090528ddm005010074000c.html

(暫くすれば衆議院会議録に掲載される。)

画像・音声を視聴するには、衆議院インターネット審議中継のトップページにカレンダーがあるから、

2009年5月27日を選ぶ。すると、

2009年 5月27日 国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)があるから、そのリンクをクリックする。

初めて見るときには、視聴方法でWindows Media Playerか、Real Playerか。ブロードバンドかナローバンドか選択する。

WMPでブロードバンドを選択し、鳩山由紀夫(民主党・無所属クラブ)をクリックすると再生が始まる。

上手くリンクできるか分からないが、一応。

鳩山由紀夫(民主党・無所属クラブ)



上手く再生出来ない方もおられるだろうから、最初の部分、毎日新聞が文字に起こしているので、少しだけだが転載する。

◆北朝鮮問題(省略)

◆国のあり方

鳩山 時の総理がこの国をどのようにしたいか、ビジョン、理念がまずあり、

それに基づいて具体的な政策を作り上げていくことが極めて大事だ。今までの自民党は、総裁総理になることが目的で、

何をやるかが決まっていない。だから結果として、官僚任せの政治になってしまっているのではないか。

先日の党代表選で申し上げたのは「友愛社会の建設」。この国では社会におけるきずながずたずたに切れている。

人の幸せを自分の幸せと思える世の中にしたいと思っている。

今の日本の政治はまったくそうなっていない。なぜそのようになってしまったか。

麻生 人に対する情愛を掲げられることに異論はない。

ただ問題は、理念、抽象論ではなく、現実問題として我々は100年に1度という経済危機に直面している。

数え上げれば切りがない現実論を抱えており、それへの対応は時の政権に最も重要な案件だ。

私どもは「小さくても温かい政府」を(就任直後の)7カ月ほど前に申し上げた。

ほころんできている福祉面に関し、きちんとやっていかねばならないと申し上げている。

私どもこそきちんとした理念をそれなりに申し上げている。「政権交代」と言うが、政権交代は目的ではない。

我々から見ると民主党は、社会保障問題も、安全保障問題も、極めて不安を抱かざるを得ない。

鳩山 理念的なことは聞かれなかった。残念だ。政権交代は目的ではない。

スタートラインだ。そこから新しい日本が生まれる。

一つ具体例を申しあげたい。それは三鷹第四小学校の例だ。教師のほかに200名のボランティア教師がエントリーされ、

20人のクラスに1人の先生と3、4人のボランティアがつき、子供たちに個人指導して落ちこぼれがなくなっている。

子供も満足し、ボランティアも子供に幸せを与えて幸せを感じている。

みんなが人の幸せを自分の幸せに感じることができる、社会のきずな。これからの日本を築き上げていく原動力だ。

こうした社会を作り上げるには、冷笑するような人たちに去っていただかなくてはならない。

今の麻生政権、自公連立政権は官僚主導の政権だ。私たちは国民、市民、生活者に視点を当てた政権を作りたい。

中央集権的な発想をやめ、地域のことは地域に任せる、地域主権の国づくりに変えていく。

業界中心の縦国家に対し、我々は市民の連帯を大事にする横社会を作り上げていきたい。

新しい政治を作る発想にどうして麻生政権はならないのか。

麻生 例の全体像がよく見えない。それを全国でやる場合に、具体的に政策にしていかないと見えてこない。

「それぞれの居場所」との話も極めて抽象的だ。政策として具体化していくのが最も大切だ。

我々は学者や評論家をしているわけではない。また「官僚目線」というが、公務員が誇りを持って公、

国家のために尽くすようにしてやるのが基本。官僚バッシングだけやってもうまくいかない。

鳩山 極めて上から目線の麻生首相らしい答えだ。政府による解決は、金がかかりすぎ、ある意味での悪平等という弊害に陥る。

市場原理にすべてを委ねると、弱肉強食の世界に入ってしまう。だから今、第3の道を模索しなければならない。

今までボランティアとかNPOなど、政治の光が与えられてこなかった分野に光をあてる。コストもかからない。


◆コメント:全部を聴いていないので、最終的な評価はまだ出来ないが、この部分だけを読むと鳩山は抽象論が多すぎる。

最初に断っておくが、私は現在、支持する政党はない。この討論と、過去の経験を元に所感を書く。


鳩山民主党代表が「国のあり方」で述べたことは、原理的には正しい。

国家の政治の最高責任者は、「日本をどのような国にしたいか」という思想を有するべきである。当然である。

しかし、民主党は「友愛社会の建設」。これがどうにも頂けない。訳の分からない新興宗教じゃないのだから。

間違っていないけど、当たり前すぎる。こういう事ばかり言っているから、ピンと来ない。

そして現実性に乏しい。

人の幸せを自分の幸せと思える世の中にしたいと思っている。

ほぼ断言するが、未来永劫、そんな世の中は出来ない。人の幸せは妬ましく、他人の不幸が蜜の味であるのが、

残念ながら人間の本性である。政治によって、人間の本性を簡単に変化させることは、不可能である。

そもそも、「何が幸福か」は人それぞれ違う。全体に共通する「幸福」を極大化することは極めて困難である。

抽象論でもどうせ、何か云うなら、
不幸な人、気の毒な人が少しでも少なくなる社会

の方が、適切である。即ち、突然の病気、災害、家族の死、犯罪の被害に遭う、など、本人の責任に帰さない原因により、

経済的に困窮し、社会的に弱い立場に置かれる人がいつの時代にも、必ずいる。こういう人々にどのように

政治の光を当てるか、は、政治を担当する者が考えるべき大きな責任である。


◆自民党も何が目標だか分からない。

民主党が「友愛社会」の建設を目標とする一方、自民党のスローガンは「小さくても暖かい政府」だそうだ。

それは、一体何をどうするのか?小泉政権の時代に社会保障、セーフティ・ネットがズタズタに壊された。

医療費の国庫負担を少なくするため、治る見込みの無い末期ガン患者は無理矢理退院させられ、自宅で死んで下さい、

という世の中である。末期ガン患者特有の疼痛が患者を襲っても直ぐに医療従事者が駆けつけられるわけがない。

医師、看護師など医療従事者は、外来と病棟で手一杯。過労死寸前である。その合間に「往診」出来る訳がない。

末期ガン患者は、自宅で長い間激痛に苦しむ。家族は見ているしかない。残酷な世の中にしたのは小泉自民党である。

今更「暖かい政府」は無いだろう。

そう言えば「宙に浮いた年金」5千万件の照合を1年で終わらせると安倍晋三が宣言したのが2年前である。

あれはどうなったのだ?今だに照合出来ていないだろう。全然。

新型インフルが起きて、厚労省は「ラッキー」と思ったかも知れない。

社会保険庁の作業の進展を報告して欲しい。国民から預かった金がどこに言ったか分からない、では許されない。

税金は取り忘れない癖に。


◆どの政党が政権を取ろうが国民に取ってはどうでも良いことなのだ。

党首討論で、鳩山も麻生も政権を取ることが目的ではない、とうそぶいている。

まあいい。どちらの政党も、山積する経済、社会保障、教育、安全保障などについて、何をどうするつもりなのか。

分かり易くはっきり、箇条書きにしてサイトに掲載して下さい。話はそれからだ。

国民としては、景気が持ち直し、社会保障が修復され、教育が少しはマシになり、安心な生活が送れるのならば、

どの政党が政権を取ろうが、誰が内閣総理大臣になろうが、知ったことではないのである。


民主党に肩入れするつもりはないが、鳩山代表を見ていて、2005年9月の郵政民営化選挙の時の経験から全然何も教訓を得ていない、

と思った。あの時、小泉は、

この選挙は、「郵政民営化」の是非だけを問う選挙だ。

とうそぶいていたが、実際には、自民党のサイトには選挙期間中から自民党 政権公約2005 120の約束

が、掲載されていた。この中に、2007年に「税制の抜本的見直し」(といったら増税に決まっている)を行う、と書いてあった。

だから、私は2005年9月の選挙前に、

2005年09月07日(水) 【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。ココログ) を書いた。

しかし、所詮、市井の一般人がブログで何を書こうが読む人の数は知れている。

あの郵政民営化選挙の際、代表は岡田だったが、私は、「どうして『自民党が勝ったら、こういうことが起こりますよ』と言わないのか」と、

不思議で仕方がなかった。民主党はまだあのとき負けた原因が分かっていないように見える。



鳩山代表は、いきなり「友愛社会の建設」が目標だといい、自民党にもそれに相当するものを示せと言った結果、

「小さくても暖かい政府」が麻生の答えだった。こういう抽象論をいくら言い合っても、学者や評論家じゃないのだから、意味がない。

民主党の意味する「友愛社会」は如何なる政策、法制度の改革を考えているのか。そしてそれは、どのようなメリットをもたらすのか。

自民党の「小さくても暖かい政府」は毎日100人も自殺者が出るほどの末期的不況にこれ以上対処しようがないのか、新たな施策はあるのか。

北朝鮮で首領様が死んで軍がヤケクソになって、核弾頭を搭載したミサイルをぶっぱなしそうになったらどのように対処するのか。

今回は弱毒性だったが、強毒性のH1N5型インフルエンザウイルスによる、本格的なパンデミックが起きたときに備えて、医療体制をどうするのか。

「友愛」や「暖かさ」だけでは、何も分からない。分かるように提示してくれ。

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コメント

てんけいさん、いつもコメントをありがとうございます。

>下村湖人先生の「次郎物語」でもあるまいに、まさか、国会において、「友愛」云々の語句が聞かれるとは、
>夢にも思わなかった。これでは、中学校のホームルーム程度のレベル、あるいは、それ以下である。

「次郎物語」とはまた、懐かしいけれども、おっしゃるとおりですね。

>中学校のホームルーム程度のレベル、あるいは、それ以下である。

全くそのとおりですね。イジメを苦にして自殺する子供が増えたとき(今もいるのでしょうけれども)、
学校がやったことといえば、ホームルームで「イジメをなくそうと、みんなで約束した」
殆どそのレベルです。政治家が何を子供だましみたいなことをいっているのか。

>あれが、わが国の野党代表、それに対峙しているのが「首相」---かと思うと、
>日本国民の"政治的不幸"は、ここに極まる感がある。(やはり、「民度」の反映なのでしょうか)

私が思うに、日本の社会保障、セーフティネットをずたずたにしておきながら、大衆をワンフレーズ政治で
煙にまいていた、小泉純一郎が日本史上最悪の、内閣総理大臣だと思うのです。あれは本当の悪党です。

しかし、あのときから民主党も全く進歩していない。
あの人達は、結局いくら景気が悪くなっても、歳費は減りませんし、文書通信費が歳費とは別に、
毎月100万円も出る。 麻生も鳩山も元々金持ちです。

絶対自分が生活に困窮することがない人々が、言語だけを発している。これが空しさの根源ではないでしょうか。
麻生総理の支持率は一桁になるところだったのに、小沢一郎がなかなか辞めなかったからといって、麻生の支持率が
上がる、というのは、何も思想が無い現れで、やはりこういうのは民度が反映されているのだろうと思わざるを得ません。

残念ですが。

投稿: JIRO | 2009.05.29 22:40

JIROさんへ こんばんは。
下村湖人先生の「次郎物語」でもあるまいに、まさか、国会において、「友愛」云々の語句が聞かれるとは、夢にも思わなかった。これでは、中学校のホームルーム程度のレベル、あるいは、それ以下である。
「理念」は、政治的スローガンたり得ないなのは、自明。
あれが、わが国の野党代表、それに対峙しているのが「首相」---かと思うと、日本国民の“政治的不幸“は、ここに極まる感がある。
(やはり、「民度」の反映なのでしょうか)

投稿: てんけい | 2009.05.29 19:05

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