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2009年6月

2009.06.30

「完全失業者、7ヶ月連続増加」「有効求人倍率、過去最低」←これが「景気が底を打っ」た状態?

記事1:5月の求人倍率、過去最低0.44倍=失業率5.2%に悪化-雇用情勢判断下方修正(6月30日8時40分配信 時事通信)

厚生労働省が30日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0.02ポイント下回る0.44倍で、

1963年1月の調査開始以来の最低を更新した

一方、総務省が同日発表した労働力調査によると、5月の完全失業率(同)は5.2%と前月比0.2ポイント悪化した。

この結果を受け、厚労省は雇用情勢判断を5カ月ぶりに下方修正し、最も厳しい表現の「さらに厳しさを増している」とした。

求人倍率は2008年1月に1倍を割って以降、ほぼ一貫して下がり続けている。

雇用の先行指標とされる新規求人数は前年同月比34.5%減。求人倍率の下げ幅は縮小傾向にあるが、

企業の生産水準はまだ低く、新たに求人を出すほどの状況ではないようだ。

一方、失業率の悪化は4カ月連続で、過去最悪の5.5%が目前に近づいている。

完全失業者数は、前年同月比77万人増の347万人。勤め先の都合や契約満了による失業が増えた結果で、

増加幅は過去最大。半面、就業者数は136万人減の6342万人で、過去最大の減少幅だった。

厚労省は有効求人倍率について「一定の時期には底打ちする」との予想を示したが、

失業率は指標の動きが景気回復よりも半年から1年遅れるので、「まだしばらく上昇が続くのではないか」とした。


記事2:与謝野経財相 景気底打ち宣言 月例報告「悪化」削除(6月17日21時36分配信 毎日新聞)

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は17日、6月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。

中国向けなどの輸出や、企業の生産に改善の動きが続いていることを受け、景気の基調判断の表現から

「悪化」の文言を7カ月ぶりに削除し、「厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しの動きがみられる」に2カ月連続で上方修正した。

会議後の会見で、与謝野経財相は「1~3月が底だった。輸出、生産などが上を向き始めたので底を打ったと強く推定できる」と述べ、

事実上の景気底打ちを宣言した。


◆コメント:こういう状態を景気底打ちっていうのですか。

6月は今日で終わりだが、今月、日銀の金融経済月報や内閣府の月齢経済報告から景気が「悪化」しているの「悪化」の文字が消えた、

とマスコミは、大本営発表の宣伝機関をしていた。

5月からその話は出ていたので、私は、

2009年05月15日(金) 「<日銀>景気判断の上方修正を検討」←4月30日の展望レポートで今年の経済成長予想大幅下方修正したばかりなのに? ココログ

を書いた(尤もこれは、内閣府の景気ウォッチャー調査結果に関して書いた記事である)。




良いですか。記事1を読むと、「完全失業率」と「有効求人倍率」について書かれている。

いずれも今朝(6月30日8時30分)に発表された。

まず、失業率を発表するのは総務省統計局である。

労働力調査(基本集計)(平成21年5月分)を開くと、概要が説明してある。

「今月の動き」という部分をよく読んで下さい。難しいことは書いてない。


  • 5月の就業者数は6342万人と1年前に比べ136万人減少

  • 就業者数は16か月連続の減少

  • 5月の完全失業者数は347万人と1年前に比べ77万人増加

  • 完全失業者数は7か月連続の増加

  • 5月の完全失業率(季節調整値)は5.2%となり,前月に比べ0.2ポイント上昇

  • 完全失業率(季節調整値)は4か月連続の上昇



次に。

有効求人倍率とは、求人数を求職者数で割ったもの。仕事を探している人1人に対して、どれぐらい仕事(求人)があるかという割合、である。

これは、厚生労働省が発表する。

実に分かり難い。

画面左の統計調査結果がある。しかし、ここを見ても求人倍率は載っていないのである。

「お知らせ」の「報道発表資料」を開く。まだ、「有効求人倍率」という単語が見当たらない。

「年月区分」の「2009年」「6月」を開くのである。そこにも「有効求人倍率」という言葉は無いが、

2009年6月30日 一般職業紹介状況(平成21年5月分)についてだろうと見当をつける。

そこで初めて分かる。

どうして、これほど分かり難くするのか。流石は「お上」である。サービス精神など微塵もない。

「有効求人倍率」を知りたければ、自分で探せ、というのだろう。エラい人たちだからねえ。


さて、一般職業紹介状況(平成21年5月分)についての説明を読む。最初だけ引用すると、
平成21年5月の一般職業紹介状況をみると、有効求人倍率(季節調整値)は0.44倍となり、前月を0.02ポイント下回った。

正社員有効求人倍率は0.24倍となり、前年同月を0.29ポイント下回った。

と書いてあるが、それだけ、言葉で淡々と説明されてもよく分からない。流石にその下にグラフがある。

有効求人倍率が、この一年間ずっと下がり続けている。つまり仕事を見つけるのがますます困難になっている。

総務省の雇用統計で、就業者が減り続け、失業者が増え続けていることと合わせて考えると、

雇用環境がこれほど悪い日本を見たことがない。

記事2に載せたが、6月18日、内閣府(与謝野大臣はここも担当している)は「月例経済報告」で、
景気は、厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しの動きがみられる。

との認識をしめした。

この月例報告の冒頭部分を「基調判断」というが、過去の基調判断をブルームバーグが一覧表にしている

それを見ればわかるが、昨年12月から今年の4月までは、
景気は、急速な悪化が続いており、厳しい状況にある。

など、「悪化」という表現を毎回つかっていたが、今年の5月、
景気は、厳しい状況にあるものの、このところ悪化のテンポが穏やかになっている。

まだ、「悪化」が出てくるが、だいぶ穏やかなトーンに変化した。そして6月17日の月例経済報告の「基調判断」からは、「悪化」の言葉が消えた。


このことをマスコミ各社は、「政府、事実上の景気底打ち宣言」などと、盛んにプロパガンダを行っていたが、昨年9月以来、

ものすごい勢いで後退した景気の影響が、簡単に消える訳はない。つまり、バネはある程度ならば、延ばしても元に戻るが、

伸びきってしまうと戻らない。日本経済が永久に回復しないとは言わないが、すさまじい勢いの景気の悪化は、バネが伸びきった状態に近い。

楽観しない方がいいですね。

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リンクを貼ったら、トラックバックぐらいして下さってもよいのではないでしょうか。

◆私がココログにアカウントを開設したのは2004年11月なのですが、その頃は「常識」だったと思うのです。

ブログでは、誰かの記事にリンクを貼って、それに関して意見を表明するということは、

本来、普通の事で、それはいちいち、前以て「お伺いを立てる」必要はないのだが、

文中でその記事に関して何らかのコメントを付したのならば、TBを送るのが、私が「ブログ」を使い始めた頃は、

「常識」だった。最近は無断リンク、つまり、事後的にもリンクを貼ったことを何も言ってこない人が多いが、

如何なものだろうか。


◆「樫本大進氏は既にベルリン・フィルのコンマス席で弾いていますね。但し正式に就任するかどうかは分かりません。」にリンクなさった方。

6月19日に、樫本大進氏は既にベルリン・フィルのコンマス席で弾いていますね。但し正式に就任するかどうかは分かりません。を書いた。

翌日から、この記事へのアクセスが急増し、それは有り難いのだが、リンク元をアクセス解析で確認したら、

ビバ!おけいこヴァイオリンというブログの、

樫本大進氏のベルリン・フィル第1コンサートマスター「内定」をめぐって というエントリーで、このブログの管理人さん、

イグラーユさん(私と同年配の会社員の方のようである。プロフィールに書いてある)は、

樫本大進氏は既にベルリン・フィルのコンマス席で弾いていますね。但し正式に就任するかどうかは分かりません。の趣旨をご紹介

下さった上でリンクを貼って下さっている。以後、この方のブログから、私の樫本氏のアクセスが非常に多い。

急に増えてびっくりした。イグラーユさんの主張は私と同趣旨で、あの時マスコミが、
「樫本大進氏、ベルリン・フィルのコンサート・マスター就任へ」という毎日新聞とそれに追随した他紙の見出し。

そして、新聞記事本文にある「内定した」という表現は、ミス・リーディング(誤解を招く)という私の主張に賛同して下さっているのである。

ならば。

樫本大進氏のベルリン・フィル第1コンサートマスター「内定」をめぐって から、樫本大進氏は既にベルリン・フィルのコンマス席で弾いていますね。但し正式に就任するかどうかは分かりません。に、

TBぐらいあっても良いのではないかな?

TBが来ないので、こちらから逆にTBを送ろうと試みたが、ビバ!おけいこヴァイオリンが使っておられる、FC2ブログは、

スパムトラックバックに対して、厳重に管理しているのか、承認制で承認していただけないのか、何度こちらからTBを送っても届かない。


仕方がないから、私が、樫本大進氏のベルリン・フィル第1コンサートマスター「内定」をめぐって に出向き、

丁重にコメントを書かせていただいた。

はじめまして。リンク、ありがとうございました。

はじめまして。貴ブログにてご紹介いただきました「JIROの独断的日記ココログ版」のJIROです。

拙文をご紹介頂き誠にありがとうございます。樫本大進氏に関して最初に報じたのは、お書きになっているとおり、

毎日新聞ですが、見出しで「就任へ」、記事の最初のセンテンスで「内定した」と書いており、

これを他のメディアがそのまま追随した形ですが、これは非常にミス・リーディングだ、と思いまして、駄文を認めた次第です。

お目に留まったようで幸いです。勿論、私は樫本氏が正式に第一コンサートマスターに就任することを願ってやみませんが、

今の日本のメディアの報じ方は問題があると思い、以前偶々転載した安永徹氏の経験談もご覧頂けるようにしたわけです。

どちらもお読み頂き、ありがとうございます。

取り急ぎ、御礼まで。

失礼致しました。

先方のブログは私のブログと同様コメントは管理人が承認したものしか載せない。で、承認はして下さった。

が、それに対して、今日まで何のレスもない。管理人さんのイグラーユさんは、プロフィールで、
【職業】: 会社員 

(フルタイムの正社員。おけいこブログを毎日更新しまくる余裕と時間は、当然ながら極めて不足している。

日中のブログ更新は特別な事情がない限りほぼ不可能。コメント欄の認証が遅れ、大変ご迷惑をおかけしております。)

と書いておられる。実際に私もヘトヘトの状態で記事を更新することが多い。

しかし、コメントの認証はして下さったが、文中で、私のブログにリンクを貼り、趣旨を要約までしてくださっているのなら、

くどいようだが、せめてトラックバックを送って下さっても良いように思う。私はアクセス解析を見て、初めて、

ビバ!おけいこヴァイオリンからリンクが貼られていることを知ったのである。

こちらからTBを送ってもはじかれる。リンクを貼られた側の私が先方に出向いて、丁重に挨拶しているのに、何の返事もない。

今や無断リンクが当たり前とはいえ、ちょっと失礼ではないか。

時間が無い、とおっしゃりつつ、イグラーユさんは、樫本大進氏のベルリン・フィル第1コンサートマスター「内定」をめぐって

の後も、次々と新しい記事を書いておられる。

それだけの時間があるなら、こちらのコメントまで全く無視、というのは失礼だろう。

10日間、じっと待っていたが、何も反応が無いので、私は今日は機嫌が悪い。

なお、樫本大進氏は既にベルリン・フィルのコンマス席で弾いていますね。但し正式に就任するかどうかは分かりません。

のコメント欄で、自分のブログで私の記事を紹介しても構わないか?と訊いて下さった樹衣子さんは、

ご自分のブログ、
樫本大進さんがベルリン・フィルのコンサートマスターにの中で、
詳細は、JIROさんのブログでご確認を。(JIROさん、リンクの件、ありがとうございました。)

と書いて下さっている(樹衣子さん、こちらこそ、ありがとうございました)。

このように書いて下さるとこちらも嬉しい。

こういうのは、昔も今もブログの習慣もへったくれもなくて、それぞれが気持よく記事を書いたりリンクを貼ったりするための、

常識だと思うのですが。違いますか。私が間違っているのですか?私が五月蠅すぎるのでしょうか?

私にはそうは思えません。

最後に今一度、今日は、私はこういうことは余り書かないのだが、不機嫌で攻撃的性格が目立つ記事で、

読まれた方も不愉快になられたかも知れません。お詫びします。しかし、JIROも怒ることがあるのを、

お忘れなく。

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2009.06.29

「米寿」の記念コンサート 室井摩耶子さん←すごいなあ。ベートーヴェンピアノソナタ32番を演奏なさったとのこと。

◆「米寿」の記念コンサート(NHK 6月28日 20時47分)

プロのピアニストとしては国内で最高齢となる88歳の室井摩耶子さんが、28日、

東京で「米寿」の記念コンサートを開き、熟練の演奏で観客を魅了しました。

室井摩耶子さんは大正10年生まれ。6歳でピアノを始め、24歳でオーケストラのソリストとしてデビューして以来、

60年以上にわたって世界を舞台に活躍してきました。

28日は東京・渋谷区のコンサートホールで88歳となった室井さんの米寿の記念コンサートが開かれ、

室井さんがバッハとベートーベンのピアノ曲を演奏しました。

中でも室井さんが長年にわたって研究を続けてきたベートーベンの「ピアノソナタ第32番 作品111」では、

88歳とは思えない力強い指使いと繊細な表現力で、優雅で情緒豊かな演奏を披露しました。

室井さんは今でもコンサート前は毎日8時間の練習を続けているということで、訪れた観客は、長い経験で培われた熟練の演奏に大きな拍手を送っていました。室井さんは

「88歳になり、体は動かないところも出てきましたが、演奏は毎日のように新しい発見があり、楽しくてしかたがありません。

これからもピアノで新しい表現を目指していきたいと思います」

と話していました。

コンサートに訪れた女性客は「私も81歳ですが、室井さんのすばらしい演奏を聴いて、まだまだやれると元気が出てきました」と話していました。


◆コメント:すごいなあ。

室井摩耶子さんのリサイタルは、正に今日(6月28日)代々木の白寿ホールで開かれた。

白寿ホールのスケジュールカレンダーに確かに載っている。


残念ながら、私は室井さんのピアノ演奏を聴いたことが無い。


敢えて冷徹なことをかくならば、プロのピアニストで、おカネを取って演奏をお客に聴かせているのであるから、

リサイタルを開いた演奏者が、88歳であろうが、何歳であろうが、

演奏の評価は演奏そのものによって為されるべきで、88歳でリサイタルを開いた「から」

それだけで、偉い、ということにはならない。

それは演奏家に対して失礼である。

このリサイタル、NHKで(他にピアノリサイタルを番組にするようなテレビは無いでしょう)テレビでもFMでも良いから、

是非放送して欲しい。


◆室井さんは、なんとブログも書いている。

室井さんのことは、恥ずかしながら、私は初めて存じ上げたので、調べたところ、

オフィシャルサイトがある。

しかし、それはどちらでも良いのであって、びっくりしたのは、

室井摩耶子さんは、なんと、ご自分で「室井摩耶子のピアニスト生活」というブログを綴っておられる。

読ませていただいたが、今日のリサイタルの向けての練習や音楽のことを淡々と綴っておられる。

ご本人には、日記を転載するご了解を得ていないのであるが、これは失礼ながら事後報告させていただくとして、

どうしてもご紹介したい。

5月18日のブログ「米寿」は次の通り。
1ヶ月前になりますが今年は米寿というので4月18日(わたしの誕生日)は家のなか中、花であふれかえりました。有難うございました。

でも日常はお祝いどころか6月28日の演奏会をめがけてベートーヴェンと悪戦苦闘してます。

彼の最後のピアノソナタOp.111は彼の53才の頃の作品ですが、今で言えばちょうど米寿くらいでしょう。

でも気難しいジイサマの頭の中は複雑で、何故こんなことを書いたのだろうと我が恋人ながらわからぬことでいっぱいです。

「ねえ ここどうして3ページにわたってPとPPばかりなの? そしてソプラノのこのチョロチョロはしりまわるのは なーぜ?」

「そんなこと 知るか!」と彼は日本の男性みたように威張りかえって素っ気無い。

でも音楽会までにはウンといわせるぞ! この頃の女性は強いんだから!

などとあらゆる兵器を動員して… つまり頭と耳と指にハッパをかけています。

6月28日の白寿ホールの音楽会には是非みなさん応援にきてくださいね。

室井摩耶子

何十年もこのソナタを弾いて来られたであろうに、
何故こんなことを書いたのだろうと我が恋人ながらわからぬことでいっぱいです。

という、この真摯な言葉。

また、5月25日、約1ヶ月まえのブログ「5月の庭 」には、
お花がエネルギッシュに咲き誇った4月も過ぎてお庭も大分落ち着いてきました。

気難しかった恋人ベートーベンとも漸くベートーベン語で話が出来るようになりホッといたしております。

私のパソコン技術も少し上達していろいろな検索も出来るようになり様々な音楽がインターネットに現れてくるようになり面白い経験を一杯してます。

例えばバッハのブランデンブルグ・コンツェルトの5番などアバドのそれとグレングールドのそれではうける印象が

これでも同じ音楽かとおもうほど違います。アバドのは聴いていると胸がワクワクしてきてこちらも踊りだしたくなるようなのに、

グールドのはひたすら音楽に沈みこんでいます。

時々自宅でお弟子さんやファンの方たちと聴き比べてどちらがいいかと評定しますが、

こればかりは結末のつけようがありません。楽譜はおなじなのに音楽ってなんて不思議なものでしょう。

私は一音ずつに心がありこちらの心に話しかけてくるのが音楽の絶対条件と思っているのですが、

数多くの演奏を聴くと彼らのもっている演奏哲学が聞こえてきて興味津々です。

では私が6月28日にはどんな音楽の姿をもって皆様とお話したいとおもっているか?

ぜひ音楽会場にきてください。実は私自身もどんな音楽の姿になるか?と思っているところなのですが・・・・・・

室井摩耶子

こういう方、尊敬しますね。いまだに音楽の忠実な表現者であろうとする誠実さと、お人柄が伝わってきます。
楽譜はおなじなのに音楽ってなんて不思議なものでしょう。

という、謙虚なお言葉。

そして、室井さんは好奇心が旺盛なことは、
私のパソコン技術も少し上達していろいろな検索も出来るようになり様々な音楽がインターネットに現れてくるようになり面白い経験を一杯してます。

これには驚きました。多分80歳を過ぎてから、いや、比較的最近、パソコンとネットを使うことを

始められたのでしょう。

いやはや、こういう方がおられるとは、驚嘆と尊敬を禁じ得ません。


◆因みにベートーヴェンのピアノソナタ第32番作品111とはこういう曲です。

ベートーベンのピアノソナタ第32番作品111とは、ベートーヴェンの最後のピアノソナタです。

ベートーベンの後期のピアノソナタには難曲が多い。この作品111も例外ではありません。

32番は二楽章形式ですが、楽譜をちょっと見ただけで、ピアノが弾けない私にすら、その演奏の難しさは

想像に難くありません。見てみますか?

第一楽章、Maestoso...Allegro con brio ed appassionato



第二楽章、Arietta(5段目からが、Arietta)



ね?半端じゃないでしょ?

とは言っても楽譜だけ見てもどんな曲か分かりませんから、私の手持ちの中から、ブルーノ・ゲルバーの演奏で、

第一楽章だけ聴いて頂きましょう。

ピアノ・ソナタ第32番ハ短調op.111 より、第一楽章。







お聴きの通り、ベートーヴェンのピアノ曲の多くに言えることですが、ダイナミックレンジ

(最強音と最弱音の差)が大きく、また、フォルティッシモで鳴らすところは本気で「ガーン」と鳴らさないと、

それらしく聞こえません。「ガーン」と書きましたが、誤解しないで頂きたいのですが、「粗野」であってはならない。

しかし、ある種の「パワー」「エネルギー」を感じさせなければいけません。だからといって、音が濁ってはいけない。

勿論汚くても、割れてもいけない。

ピアノの鍵盤を「グワッ」と掴むような力、しかし、けっして必要以上に無駄な力が入ってはならない、

と大変難しいのです。大昔、「ベートーヴェン弾き」といえば、ウィルヘルム・バックハウスという、

おっかない顔をしたおじさんですが、如何にもこういう人が弾くとぴったりだな、と思わせるようなピアニストでした。

これを女性が弾ききるのは大変だと思いますが、弾ける人は弾けるんです。

室井さんの演奏を聴いていないから、くどくなりますけども、その演奏に対する評価は、今の私には不可能ですが、

このニュースを読み、ご本人のお書きになった文章を拝読して、(失礼な書き方ですが)大変興味を持ったので、記事にしました。

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2009.06.28

「エコポイント」の矛盾。

◆エコポイントとは。

環境省のエコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業の実施についてによれば、

5月15日から、グリーン家電製品を購入された方々は、様々な商品・サービスと交換可能なエコポイントが取得できます。

この事業は、地球温暖化対策の推進、経済の活性化及び地上デジタル放送対応テレビの普及を図ることを目的として実施するものです。

ということだそうだ。


◆エコポイントが取得できる「グリーン家電製品」と商品別の「エコポイント数」

これに関しては、グリーン家電普及促進事業 エコポイントに詳しく載っている。

エコポイント対象商品一覧表。これを見ると、ヘンですよね。

グリーン家電製品と言いながら、勿論全然電力を消費しない訳ではない。

ところが、エアコンも、冷蔵庫も、テレビも、消費電力が多いものを買った方が、エコポイント数が多い。

これ、おかしくない?

最初に載せた、環境省の説明によると、

この事業は、地球温暖化対策の推進、経済の活性化及び地上デジタル放送対応テレビの普及を図ることを目的として実施するものです。

地球温暖化の推進というのは、現在日本ではまだ、電力の3分の1は火力発電。

化石燃料を燃やして発電するのが地球温暖化の原因となる(と言われているCO2)と言われているのに、

エコポイント制度を導入して、「省エネ家電の売り上げが大幅に増えているらしい。
◆エコポイントで省エネ家電好調、薄型テレビは4割増(6月23日19時54分配信 読売新聞)

調査会社GfKジャパンが全国の家電量販店(約4500店)を対象に調査した15~21日の省エネ家電の販売状況によると、

薄型テレビは前年同期比43・7%増と前週(8~14日)の36・4%増より伸び率が約7ポイント上昇した。

冷蔵庫は3・4%増と約8ポイント上昇、昨年に比べて気温が低く販売不振が続くエアコンは10・9%減とマイナスだったものの、

減少率は約5ポイント改善した。

今回の調査期間は、省エネ家電の購入者に価格の一定割合を還元するエコポイント制度の交換商品・サービスが

19日に発表されて最初の週末だったため、エコポイント効果が改めて消費意欲を刺激したとみられる。

エコポイントの対象商品のうち、薄型テレビは5月15日の制度開始から、地上デジタル放送完全移行による買い替え需要もあり、

好調に売り上げを伸ばしてきた。一方、冷蔵庫とエアコンは前年実績を下回る週も多く、息切れ感が出ていた。

家電業界では「交換商品の発表がボーナス商戦を後押しするきっかけになってほしい」(大手家電量販店)と期待感が高まっている。

個人消費が増えることは、景気の回復には有効だが、「エコ・ポイント制度」の主目的が、

「地球温暖化対策の推進」、即ち省エネだとしたら、消費電力が多い製品ほど高いエコ・ポイントを付加したのでは、

いくら省エネ家電とはいえ、結局、却って消費電力が増えることにならないのだろうか。

つまり、本当に省エネ=温暖化対策になるのだろうか?

家電メーカーから多額の政治献金を受けている与党が、メーカーから頼まれて、

こういう制度を作っただけで、本当はまず、景気で、温暖化云々は後付けの理由ではないだろうか、

と勘ぐられても仕方がない。


◆エコポイントでガソリンが買えるってのはどういうこと?

先日、「キャンドルナイト 各地で消灯、地球に優しく」←「地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れ」(「地球環境概況2000」)

という記事を書いたところ、ココログに読者の方からコメントを頂戴した(コメントに対するレスはまだ書いてなくて、済みません)。

この方は、

空気の構成成分の0.05%にも満たないものが急激な温度上昇の原因となるとは少し考えにくいです。

と書いておられる。その辺の感覚は正直に言って、骨の髄から「文科系」の私には、感覚的・直感的には、

分からない。確かに温暖化と人間の活動により発生するCO2に因果関係があるのか、本当には科学的に証明出来ていないらしい。

しかし、私がこれから1から勉強して、自分でその因果関係を証明することは出来ないので、

ウィキペディアの記述、
2007年2月には国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発行した第4次評価報告書(以下、AR4と表記)によって

膨大な量の学術的(科学的)知見が集約された結果、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は9割を超えると報告された。

という状況が真実である、という仮定に立って述べるならば、CO2は、クルマの排気ガスにも含まれている。

ということは、出来るだけクルマ(ガソリンエンジンの自動車)に乗らないこと、

が「温暖化対策」として奨励されるべきなのに、エコポイント交換商品情報を見ると、

事業者コードA048に、ガソリンサービスステーションプリペイドカードが含まれているのは、おかしくありませんか?


◆高速道路の休日割引

「エコポイント」から話が逸れる。

地球温暖化対策を真剣に政府が考えているのであれば、4月から高速道路の休日割引を実施したのも、

むしろ、自動車で出かける人が増えることは明らかで(実際、GWの高速の渋滞はすさまじかった)

全然「エコ」ではない。逆行しているではないか。


◆結論:エコポイントの「エコ効果」は期待出来ない。

前述の通り、お題目は「地球温暖化対策の推進」を含んでいるものの、

エコポイント制度による、「エコ効果」は期待出来ない。

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2009.06.27

【音楽】楽しいです。ベルリン・フィル「ウィリアム・テル」「だったん人の踊り」「どろぼうかささぎ」等々(安永さんコンマス含む)

◆今日はどの作曲家の誕生日とか命日とか、関係なく、ただ、楽しい音楽をYouTubeから探してきました。

昨日も音楽で、また、文句を言う人がいるかもしれませんが、金曜の夜というのは、面倒臭いことを考えたくないので、

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が楽しい曲を演奏しているのを、at randomにYouTubeから探してきました。

お断りしておきますが、私は「オーケストラを聴くからにはベルリン・フィルじゃなければいかん」などとは全く考えておりません。

最近、安永さんがコンマスをお辞めになり、樫本大進氏がコンマスの試用期間に入る(正式にコンマスになったわけではありません)

というので、どうしてもベルリン・フィルの映像を探してしまうのです。今まで音楽だけをご紹介していたときには、全然名前も知らない

オーケストラの演奏の方がむしろ多かったぐらいです。繰り返しますが、決してベルリン・フィルやウィーン・フィルだけがオーケストラでは

ありません。シカゴやクリーブランドや、コンセルトヘボウじゃなくて、名前を聞いたことの無い、しかし、上手なオーケストラは、

いくらでもあります。日本のオーケストラだって勿論立派なものですが、ただ、YouTubeにあんまり映像がないのですよ。

特にこういうポピュラー名曲は。それだけ。


◆カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団「ウィリアム・テル」序曲より「スイス軍の行進」

「ウィリアム・テル」ぐらい全曲載せられればいいのですが、カラヤンで、最初と、嵐の部分はあるけど、

「嵐の後の静けさ」がないのですよ。景気のいい、トランペット・ファンファーレで始まる、最後の部分をどうぞ。

1983年のジルベスター(大晦日)コンサートだそうです。


G. Rossini - William Tell Overture (Finale) - Karajan 1983





いいですねー。日本の「半可通クラシックファン」は死んでも「ウィリアム・テル」で「ブラボー!」なんて叫ばないだろうけど、

ベルリンの聴衆は素直に感動を表して良いですよね。

私はウィリアム・テルを聴くと、子供の頃、初めて生でこれを聴いて、胸がはち切れそうに興奮して、嬉しくなって、

それがきっかけでトランペットのレッスンを受けるようになった時の事を思い出して、何だか泣けて来るんです。

「ウィリアム・テル」で泣ける人ってあんまりいないだろうけど、ホントだからしょうがない。いまでも、胸が一杯になるんです。

また、「ウィリアム・テル」序曲であっても、そこに音楽が有る限り、それを最高に表現しようと全身全霊を注いでいる

カラヤンの指揮も懐かしくて、泣けてきます。


◆ボロディン:「だったん人の踊り」1993年、夏の恒例「ヴァルトビューネ」小澤征爾さん指揮。

これは、「ヴァルトビューネ・ロシアンナイト」というDVDになってます。安永さんはいないけど。

演奏開始後、1分ぐらいのところで、オーボエが吹く、切ないメロディーがたまりませんね。







いいですねえ・・・。


◆ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲。アバド指揮。安永さん、サブコン。

いきなり、小太鼓のロール(ザーッという連打)で始まります。よく見ると、小太鼓は左右に分かれて配置されています。この曲は、

そのように小太鼓を配置するのです。2拍子系で始まり、途中からはやい3拍子になります。演奏開始後3分ぐらいのトロンボーンが、カッコイイです。

ピッコロも活躍します。これ、生で聴くと分かりますが、ピッコロの音って、音域が高い所為もあって、ものすごく良く通ります。

フルート奏者が持ち替えするのですが、一種の専門職のようです。ベルリンフィル公式サイトで、

Vacant Position(空席。募集中、ということ)を見ると、

長いことPiccolo専門職が見つからないようです。尤もこれ、樫本氏のコンマス試用期間が決定したのに、

まだ、「第一コンサートマスター1名募集(去年から出ているのです。安永さんが退団を決めたときから)」となったままで、

更新していないので、以外と管理が杜撰(笑)かも。


アバドの指揮がとても良い。音楽の楽しさ素晴らしさを思い出させてくれます。

La gazza ladra rossini(ロッシーニ:「どろぼうかささぎ」序曲」)







ロッシーニの序曲をいくつか聴くと分かりますが、同じ音型を繰り返しながら、長い

クレッシェンドを経て、クライマックスに達します。ロッシーニ独特の手法なので、「ロッシーニ・クレッシェンド」と言います。

元気が出る音楽ですね。


◆アバドでもう一曲。お馴染み「カルメン前奏曲」

これは、説明要らないですね。これは安永さん、いませんが。


CARMEN Prelude by Bizet Berlin Philharmonic Abbado







こういう「ポピュラー名曲」でも、音楽の喜びに浸っているアバドの表情と、真剣そのもののベルリン・フィルを見るだけで

私は、余程人間が単純なのでしょうか。何だか、ジーンと熱いものがこみ上げてきます。


◆2008年ジルベスターコンサートより、ラトル指揮、ガーシュウィン「パリのアメリカ人」(コンマス安永さん)

ベルリン・フィルがこういうアメリカものをやることもたまにはあるんですね。

この曲では、コンマスのソロが何度も出てきます。

演奏開始後8分ぐらいから、トランペットがバラード調のソロを吹きます。ドイツのオーケストラは、

ロータリーバルブ式の横ラッパ(普通トランペットって縦でしょ?クラシック、特にドイツ系はこういう横ラッパが多いのです。

音色が違うと言いますが、聴いただけではなかなか分からないような気がしますが、横ラッパでこのアメリカ・アメリカしたソロを吹いているのが、

何だか面白い(この感覚はラッパを少しだけですがやったことがあるから感じるものだと思います。

別にロータリーバルブ式の横ラッパだろうが、普通のピストン式の縦ラッパであろうが、

その音楽がその箇所で、要求する音をだせれば、構いません)。



曲が10分で収まらないので、二つのファイルに分かれます。悪しからず。


Gershwin: American in Paris (I) (Rattle, Berlin Phil)







東洋人女性がヴィオラにいますが、多分、カラヤン・アカデミーという所で勉強中の学生さんだと思います。

たまに本番を経験させて貰えるらしいのです。


Gershwin: American in Paris (II) (Rattle, Berlin Phil)







どんな曲でも、その曲の魅力を極限まで引き出して、さらりと弾いてしまうベルリン・フィルは、

やはり、すごいですね。


全く、思いつきで色々並べましたが、お楽しみ頂けましたか?

皆様、どうか、良い週末をお過ごし下さい。

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2009.06.26

【音楽】お薦めCD。工藤重典さんの、「バロック・フルート作品集」

◆エンピツの「時事・社会」ジャンルの日記に音楽を載せる理由。

私は、クラシック音楽を、普段、聴かないという方にも馴染んで頂きたくて、

敢えて、ウェブ日記エンピツでは「時事・社会ジャンル」なのに、

そこで、音楽を紹介しています。

ブログは記事毎にジャンル設定が自由に出来るし、自分でジャンルを作ることが出来ますが、

ウェブ日記エンピツでは最初登録するときにジャンルを選ばなければならないのです。

確かにエンピツには「時事・社会の」他に「音楽」ジャンルがあるのです(これが全ジャンルです)。

しかし、「音楽」ジャンルにも日記を開くためには、昔はエンピツは無料版があったのですが、今は有料会員しか受け付けていないので、別途費用が必要だし、

なによりも「JIROの独断的日記」としての連続性・一覧性が大きく損なわれます。

たとえ、「JIROの独断的日記・音楽版」という日記を設置しても、完全に別のID、別のURLになります。

毎日、時事・社会ジャンルをご覧頂いている読者の方がわざわざ、音楽ジャンルを探し、読んで下さらないと思います。

何故、今更このようなことを書くのか、というと、先日、初めての方からメールを頂戴しまして、

お前はエンピツでは「時事・社会」に登録しているのに何故、音楽を載せるのだ。「音楽」ジャンルに載せるべきではないか、

というご意見を過去7年で初めて頂戴したので、事情を説明しているのです。

(というのは、非常に感情を抑制した記述でして、心の中では「大きなお世話だ、うるせえな」と思っております)。


◆フルートを真正面から取りあげた事って、無いんですよ。

事務的な話は終わりにします。

音楽を紹介するときには、なるべく満遍なく、色々な楽器、編成(演奏形態)、作曲家を取りあげるように

するべきなのでしょうが、どうしても、自分の好みに偏ります。


フルートは決して嫌いではないのですが、なかなか、自分の好みの演奏が見つからなくて、

今までにあまり取りあげたことがありませんが、今日は、パリをはじめ、ヨーロッパで活躍している、

フルートの名手、工藤重典さんの、バロック時代のフルート音楽を集めたアルバムをたまたま聴いて、

いいな、と思いましたので、ご紹介します。工藤重典 Flute Baroque Worksです。


◆ヴィヴァルディ、エマヌエル・バッハ 、ヘンデル、テレマンをどうぞ。(どれも演奏時間、短いです)

前段で、私は自分の好みの演奏がなかなか見つからない、と書きましたが、

かなりの部分、フルートの音色・音質が影響していると思います。

他の木管楽器は、リード(葦(あし)のこと)が発音体です。クラリネットやサクソフォーンは一枚のリード、シングル・リードで、

オーボエ、ファゴットはダブルリードです。金管楽器は人間の唇の一部が発音体です。

フルートは、このような、「振動体」から発音するのではなく、楽器に息を吹き込むときに出来る、

空気の渦が、空気を振動させて音が出る。乱暴にいうと、木の枝や電線に風が当たって「ヒュー」という

音がするのと同じです。

ですから、どことなく音が寒々としてしまいます。

私はその「寒々感」がどうも余り好きではないらしく、暖かい音色のフルーティストを捜すのですが、

なかなかいません。工藤さんは音に丸みがあるので、聴いていて安心感があります。大変な名手だと思います。


それでは、音楽。


ヴィヴァルディ:ソナタ第6番 ト短調「忠実な羊飼い」 Op. 13, RV 58 より第1楽章 ヴィヴァーチェ。







カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(大バッハが最初の奧さんとの間にもうけた次男です)

フルート・ソナタ ト長調 Wq. 133, H. 564 より、ロンド:プレスト







ヘンデル:フルート・ソナタ ト長調 Op. 1, No. 5, HWV 363b 第5楽章 メヌエット






テレマン:忠実な音楽の師 - リコーダー・ソナタ ヘ短調 TWV 41:f1 第2楽章 アレグロ







最近(といってもずいぶん前からですが)、こういうバロック音楽を当時使われていた楽器、フルートなら、今のようにキーが沢山付いていない、

ただの横笛のような楽器で演奏するとか、わざと当時のような弾き方、吹き方をして、例えばビブラートは一切かけない、とか

そういうのが流行っているようですが、工藤さんの演奏を聴くと分かるとおり、現代のフルートで今の吹き方で、朗々と楽器を鳴らし、

ビブラートも平気でかけていますが、やはり音楽はバロックの臭いがする。こっちの方が自然で、私は好きです。

このCDは、とにかく聴いていて、不快になるということはあり得ないと思います。どこから聴き始めて何処で途中で止めても美しい。

週末近いので、お薦めです。

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2009.06.25

「ドクターヘリ 救急車より入院4~18日短縮」←へえ、これほど違うものですか。

◆記事1:ドクターヘリ 救急車より入院4~18日短縮(6月24日10時56分配信 毎日新聞)

交通事故で重症となった患者をドクターヘリで搬送すると、救急車で運んだ場合に比べて入院日数が4~18日短縮し、

医療費も5万~116万円安くなるとの調査結果をNPO「救急ヘリ病院ネットワーク」(略称・ヘムネット)がまとめた。

ヘムネットの村田憲亮事務局長は「ドクターヘリは、救命の可能性を大きくするだけでなく、

医療経済的にも十分見合うことがはっきりした」と話し、ドクターヘリ普及の重要性を訴えている。

調査したのは、

日本医科大千葉北総病院(千葉県)

▽手稲渓仁会病院(北海道)

▽久留米大病院(福岡県)

▽東海大病院(神奈川県)の4病院。

ドクターヘリ導入(01~05年)後、07年12月までの間に救急車で搬送された患者と年齢や重症度をそろえて比較した。

千葉では四街道、富里、八街の各市から運ばれた68人(うちドクターヘリ搬送25人)で調べたところ、

ドクターヘリで運ばれた患者の平均入院日数は21.3日で、救急車で運ばれた患者より平均17.8日少なかった。

医療費の平均額も救急車が約249万円だったのに対し、ヘリは約133万円だった。

このほか、北海道でも8.3日、福岡では5.9日、神奈川で3.8日短くなっていた。

医療費もその分、約5万~99万円安くなっていたという。

ドクターヘリを導入しているのは全国16道府県にとどまる。ヘムネットは今回の結果を受け、改めて全国配備を呼び掛けていく。

ドクターヘリは01年から国が年間経費(1機当たり約1億7000万円)の半額を補助する制度がスタート。

今年3月末からは、さらに自治体負担分の半分が特別交付税で手当てされることになった。


◆コメント:大変結構なことだが、運航には十分注意して頂きたいのと、ドクターの過大な負担が心配だ。

「ドクター・ヘリ」は、ちょうど1年前、フジテレビ系列のテレビドラマ、コード・ブルー(まだ公式サイトが残っているんだね)で、

その存在が一躍知られるようになった。あれは、勿論お芝居であって、実際には、助かる患者ばかりでは無かろうが、

このデータが厚労省ではなくて、特定非営利活動法人「救急ヘリ病院ネットワーク」(最近、全然更新されてないが)

から発表された、とのことであるから、信頼性があると考えて良かろう。


「ドクター・ヘリ」が、救命救急医療の開始までの時間を短縮させるであろうことは、素人でも想像に難くないが、

これほど具体的なデータ、

交通事故で重症となった患者をドクターヘリで搬送すると、救急車で運んだ場合に比べて入院日数が4~18日短縮し、

医療費も5万~116万円安くなる

が発表されたのは初めてだろうし、その医療(治療)効果、医療経済的効果が大きいのに驚く。


それ自体は大変結構なことであろうが、ヘリは固定翼機に比べると、墜落事故を起こす確率が高い

(何処かにデータがあった筈だが、あいにく、今見つからない)筈で、危険が伴うことは言うまでもない。

日本では、ドクター・ヘリの運航は、有視界飛行(日没まで)に限られるはずだが、

ウィキペディアを見ると、
アメリカでは夜間飛行が全飛行時間中の1/3を占めている。そのため飛行条件が一般的なヘリコプターの飛行条件よりも悪くなりがちであり、

事故も多くなる傾向がある。 「1998年から2005年までの8年間に89件の事故」があり、「うち31件が死亡事故で、死者は75人」発生した。『日本航空新聞』2007年9月20日

との事で、これは誠に悲惨である。日本ではドクター・ヘリの死亡事故は起きていないが、

今年3月、緊急着陸する事態が発生した。何と、バード・ストライク(鳥との衝突)が原因であった。

同じウィキペディアの記事によると
2009年(平成21年)3月18日、浜松市の遊園地「浜名湖パルパル」駐車場にドクターヘリが緊急着陸するという事態が発生した。

副操縦席側の風防(アクリル製)が直径約30cm破損したが、乗員5人(機長、整備士2人、医師、看護師各1人)に負傷者はなかった。

ヘリは中日本航空所有で、聖隷三方原病院のヘリポートを飛び立って、市内の90歳代の男性を搬送するために現地へ向かう途中だった。

副操縦席にいた整備士の話では、風防を突き破った鳥は体長約40cmのトビだったという。

なお、男性は救急車で病院に搬送された。中日本航空では「ヘリと鳥が衝突して風防に穴が開き、

緊急着陸するのは国内初ではないか?」とコメントしている。

救急車で搬送された患者がその後どうなったかは分からないが、ヘリに関して書くならば、

このケースでは、墜落は免れたけれども、昼間の飛行でもこのように思いがけないことが起きる。



折角救命の為に飛んだのに、患者搬送の為に現場に向かう途中、或いは患者搬送中に墜落したのでは、元も子もない。

無論、患者の生命も大切であるけれども、ドクター・ヘリに搭乗する救命救急のドクターは、

高度に専門的な知識・技術と経験を積んだ貴重な人材であり、一朝一夕に養成できるものではない。

もし墜落でもして、ドクターが事故によって失われることは、それ以降、「助かるかも知れない命が減る可能性」を高めることになる。

だから(こんな事は私が書かなくても、医療、救命救急、ドクター・ヘリ運航の当事者が一番よく分かっていることだろうが)、

ドクター・ヘリを普及させるのは良いのだが、慎重を期して頂きたいし、無理に増やすことにより、ただでさえ激務で疲弊しているであろう、

医師、特に救命救急に携わる医師たちに過大な負担がかからぬよう(既にかかっているだろうが、)に、

厚労省はありとあらゆる愚策を思い付くので悪名高いが、予算の配分を考える時、こういうところに使え、と言いたい。

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2009.06.24

「<臓器移植法改正案>民主・西岡氏『国民投票も一案だ』」←何言ってんだ。バカ。

◆記事:<臓器移植法改正案>民主・西岡氏「国民投票も一案だ」(6月23日19時26分配信 毎日新聞)

民主党の西岡武夫参院議運委員長は23日の記者会見で、臓器移植法改正案について

「脳死を人の死とすることに国民的コンセンサスがどの程度あるのかはっきりしていない。国民投票も一案だ」と述べ、

脳死を一般に人の死とするA案の今国会での参院採決に消極的な考えを示した。

現行の国民投票法は憲法改正以外の法案の国民投票を想定しておらず、西岡氏の提案が実現する可能性は低い。


◆コメント:バカである理由(その1)

民主党の西岡武夫参院議運委員長は、バカに相違ない。

その理由の一番目。「臓器移植法」うんぬん以前の問題。

日本は代議制民主主義の国で、主権者たる国民が正当な手続きを経て選んだ国会議員が、国民の声を反映させて

(建て前ではね。)、法案を審議して法律を作るのである。毎日新聞が書いているとおり、国民の直接投票が要求されるのは、

憲法を改正するときだけだ。イロハのイ。そんなことも分からないから、バカに相違ない、と言うのである。


◆バカである理由(その2)「脳死を人の死とすることに国民的コンセンサス(合意)がどの程度あるのか、って、ないよ。そんなもの。

そもそも、脳死とは何かを国会も審議の際に国民に分かり易く説明するべきだし、

国会が説明しないならば、メディアが説明するべきだし、

誰も説明しないのなら、これだけネットが普及しているのだから、「脳死とは」で検索すれば直ぐ分かるのだが、

誰も、自分の身内が「脳死」になって臓器提供することになる状況など想像したくないから、調べない。

脳死とは何か、が分かっていないのに、コンセンサスもへったくれもない。

「脳死とは」で検索するか、「脳死と植物状態の違い」で検索すれば大抵のひとは理解出来ると思う。

プロ(医療従事者)がどこかのブログできちんと説明してくれているのかも知れないが、見当たらないので、

素人の私が、理解出来る範囲内でごく大雑把に「脳死」と「植物状態」の違いは何か説明すると、こうなる。

両方とも意識が無い点は共通しているが、

【脳死】
呼吸を司る脳幹までが機能しなくなっており、自発呼吸が出来ない。脳に10分間酸素が供給されなければ、心拍も停止する。

このため、人工呼吸装置を付けっぱなしにして漸く「心臓が動いている」状態である。

【植物状態】

大脳の機能の一部又は全部は失われているが、脳幹の機能は残っていて、自発呼吸が可能である。

専門家が読んだら、まだまだ説明不十分だろうが、素人にゴチャゴチャ説明すると余計分からなくなる。

ネットで一番簡単に説明してあるのは、財)富山県腎臓バンク 脳死と植物状態の違いだ。

臓器移植法改正案が衆議院で可決されたのが6月18日で、翌日の全国紙の社説はこぞってこの話題を取りあげたが、

いずれも読者が「脳死とは何か」を理解していることを前提として書かれていて、

こんな状態で国民的合意が必要だ、などと書いている新聞もあったが、むちゃいうな。

どうして、これぐらいのこと(脳死とは何か)を解説しないの?

国会議員もメディアも解説しないし、国民は自分で調べないからいつまで経っても議論が進まないのでしょ?


勿論、私以上の年代の人ならば、日本で「臓器移植」が何十年もタブーになったのは、1968年に札幌医大で起きた、

和田心臓移植事件が大きな原因となっていることは知っている。

しかし、だからといって、「脳死は人の死か」を説明するのは別の話でしょう。

それが分からなければ、全然議論にも何にもなるわけがない。


◆改正臓器移植法案は何が「改正」されたのか。

「改正」というぐらいだから、臓器移植法は以前から存在している。以下、アンチョコ丸写し。

臓器移植法
脳死と判定された人から心臓、肝臓などを摘出し移植することを認めた法律で、1997年施行。

臓器提供する場合に限り脳死を「人の死」とし、提供には本人の書面による意思表示と家族同意が必要。

意思表示ができるのは、指針で15歳以上と定めている。

99年2~3月に同法に基づく初の脳死移植があり、2009年5月末までに81例。施行後3年をめどに見直すとされていた。

国会には、年齢に関係なく本人が拒否していなければ家族同意で提供できるA案

提供者の年齢を12歳以上に下げるB案、

脳死の定義を厳格化するC案、

家族の同意などを条件に15歳未満の提供を可能にするD案の改正4案が提出された。

6月18日、衆議院は、水色で強調した、A案が可決したのである。

しかし、法案は参議院でも可決されなければ成立しない。野党は対案を出すというのだが、

A案のどこがそれほど問題なのか、よく分からない。

特に、大人の場合と15歳未満では「脳死」の定義(というか、具体的な状態)が異なるのであろうか。

それもよく分からない。

繰り返すが、その辺を、国会で議論する時に国民に分かるようにパネルでも使って説明する、とか、政治家が説明しないなら、

メディアがきちんと専門家から説明を聞いて、理解して、草稿を書いて、それをもう一度専門家にチェックしてもらって、

間違いがなかったら、紙面に載せて、あるいは電波に乗せて、私たちに説明して下さいよ。

それをキチンとしないから、お医者様たち(の中でも性格の悪い人)から見れば「頭の悪い一般人」である我々はいつまでも

問題の本質が、本当に分かった気にならないのですよ。

本当は人から聞いたことは直ぐにわすれるから、国民が自分で勉強するのが一番大事なんだけどね。

国会もメディアも、あまりにも説明不十分だと思います。

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2009.06.23

「大企業景況感、3期ぶり改善」←まだまだ、全然安心出来ません。

◆記事1:大企業景況感、3期ぶり改善=本格回復は遠く-4~6月期(6月22日9時5分配信 時事通信)

財務省と内閣府が22日発表した4~6月期の法人企業景気予測調査によると、自社の景況感を示す景況判断指数は、

大企業全産業でマイナス22.4となり、四半期ベースで3期ぶりに改善した。

1~3月期(マイナス51.3)と比べた改善幅は28.9ポイントと過去最大だが、

水準は依然2けたのマイナスで、本格的な景気回復の実感からはほど遠い状況だ。


◆コメント1:そのとおり、マイナスの値が小さくなっただけ。

大企業景況感とは、内閣府ホームページ統計情報・調査結果で発表される。

21年 6月22日 法人企業景気予測調査(平成21年4-6月期調査) の平成21年度4~6月期を見る。

報告書 本文 (PDF形式:133KB)を見ると、記事通りの内容。

PDFファイルの2ページ目、貴社の景況「大企業」「全産業」の21年1~3月 前回調査はマイナス51.3だが、21年4~6月 現状判断はマイナス22.4。

メディアがウソを付いているわけではないが、大幅改善と言っても、マイナス51という過去最悪の景況感がマイナス22に「改善」しているものの、

普通の基準からすれば、驚くほど大きなマイナス。全産業にわたって、「景気は悪い」と感じている企業が驚くほど多い。

景気が上向いているのではなく、ものすごい勢いで悪化していたときに比べて、そのスピードが弱まっただけだ。


◆記事2:5月のスーパー販売額は2.0%減、6カ月連続マイナス(6月22日14時40分配信 ロイター)

日本チェーンストア協会が22日発表した5月の全国スーパーマーケット総販売額(70社、8103店)は、

店舗調整後で前年比2.0%減の1兆0876億円となり、6カ月連続で前年実績を下回った。

同協会によると5月は、景気悪化に伴う雇用や所得の先行き不安感を背景に、

生活者が節約志向を一層強めていることから、食料品はほぼ前年並みを確保したものの、

衣料品、住居関連の商品を中心に苦戦したという。


◆コメント2:最終需要(個人消費)が増えないと景気は戻らない。

5月の全国スーパーマーケット総販売額は、日本チェーンストア協会のホームページで発表される。

2009.6.22 平成21年5月度チェーンストア販売統計 を見る。

前年同月比、店舗調整後の欄に98.0%とある。記事に書いてあるとおり、前年比2.0%減なのである。前年比マイナスは6ヶ月連続。

先週発表された、全国百貨店売上高は15ヶ月連続前年同月比マイナス。

◆百貨店売上高 5月は12.3%減 過去最大の落ち込みに(6月19日23時20分配信 毎日新聞)

日本百貨店協会が19日発表した5月の全国百貨店売上高は5112億円で、既存店ベースでは前年同月比12.3%減だった。

休日が前年より2日多かったにもかかわらず5月としては過去最大の落ち込みとなった。

売り上げの減少は15カ月連続。消費者の節約志向に加え、新型インフルエンザの影響が大きかった関西地区を中心に客数が大幅に減少した。

地区別では、神戸が20.6%減と主要10都市の中で最大の落ち込み幅。

仙台(15%減)、東京(14%減)、大阪.京都(各12.9%減)の減少も目立った。(以下省略)

話が前後するが、今日発表された、4月のコンビニ売上高は、前年同月比で4.3%増加した。前年実績を上回るのは12カ月連続となる。

しかし、コンビニの売り上げだけが伸びても総需要は増えない。

5月29日に4月の全世帯消費支出が発表されたが(総務省)、全国全世帯の消費支出は、前年比マイナス1.3%だった。

個人消費が前年比マイナスになったのは、14ヶ月連続で、これは過去最長なのである。


先週、日銀が金融政策決定会合を開き、翌日の金融経済月報の「基本的見解」は、
わが国の景気は、大幅に悪化したあと、下げ止まりつつある。

だった。各メディアは日銀が景気見通しを上方修正した、と伝えたが、白川日銀総裁は、金融政策決定会合後の記者会見で、キッパリと、
私も委員会メンバーも上方修正したとの受けとめ方はしていない

と、述べ、景気が再度後退する「下振れリスク」を意識していると明言している。更に、
昨年秋以降、リーマンの破たんに伴うショックから、大幅な減産、それに伴う在庫調整が進んできたが、在庫調整が内外でそれなりに進ちょくしてきている。

第2点は、極端な不安心理が後退してきた。第3点は、内外で財政政策、金融政策、積極的な政策が展開されたということ。

言い換えれば、この3つは、それ自体として先行きの自律的な民間需要の回復を保証するものではない。

内外の在庫調整が進ちょくした後、最終需要がどのように推移するかがポイント。

日本銀行として最終需要の回復について、まだ慎重に見ている。

底入れという言葉は人さまざまでいろいろな定義が使われ、定義論争には入りたくない。

ポイントは内外の在庫調整が終わった後の最終需要について、日本銀行は現在、慎重に判断しているということ

と、最終需要というのは、要するに個人消費動向である。個人消費支出は、我が国のGDPの6割弱を占めているので、

これが回復しないことには、どうしようもない。だから、日本国全体の経済(マクロ経済)に責任を持つ日銀としてはこの点に

注目せざるを得ないのだが、その個人消費が今月発表分も、もし、マイナスなら、前年比マイナスが15ヶ月連続となり、更に

「最長記録」を更新することになる。



「大企業景況感、3期ぶり改善」や、「4月のコンビニ売上高は、12ヶ月連続前年同月比プラス」だけを見て安心するのは、

全く見当違いである。

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2009.06.21

「キャンドルナイト 各地で消灯、地球に優しく」←「地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れ」(「地球環境概況2000」)

◆記事:キャンドルナイト 各地で消灯、地球に優しく(6月21日21時44分配信 毎日新聞)

「電気を消してスローな夜を」と夏至の21日、建物の照明やネオンを落として地球環境に思いを寄せる

「100万人のキャンドルナイト」が全国各地で開催された。

東京都港区の増上寺で開かれたイベント「東京八百夜灯」(大地を守る会主催)では、約3000人が東京タワーの消灯を見守った。

午後8時に暗闇が訪れると、参加者らはロウソクの灯で幻想的なひとときを楽しんだ。

東京ミッドタウン(同区)や東京湾に架かるレインボーブリッジなどでもライトダウンが行われた。

環境省とNGO(非政府組織)が連携して03年から始まったキャンペーンで、

今回は7月7日までの期間中、全国15万以上の施設が参加する


◆コメント:チャラチャラしている場合ではない。

毎年「100万人のキャンドルナイト」と言う言葉を見る度にイライラする。7月7日まで、

電気を使わずにローソクで過ごしても地球温暖化には何の影響も及ぼさない。



日本政府もマスコミも取りあげないので、私は過去何十回書いたか分からないが、毎日、弊ブログには一見さんが

アクセスなさるようなので、また、書く。

国連環境計画(UNEP=United Nations Environment Programme)が10年前、1999年に発表した、

地球環境概況2000という報告書の中の概況と提言は、極めてはっきりと書いている。

温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり、更に、京都議定書において合意された多くの目標は達成されないかもしれない。

同じ報告書の中の主要な環境の動向には、
もし、現在の消費傾向が続くならば、2025年には地球上の3人に2人が水問題に直面することになる。

とある。


このレポートが発表されてから今年でちょうど10年になるが、温室効果ガスの中でも特に注目されているCO2の排出量は、

全然減っていない。
◆世界のCO2排出量:08年も増加、中国など石炭消費拡大で-BP(ブルームバーグ)(2009/06/11 10:33)

英BPが集計したデータによると、世界のエネルギー消費による二酸化炭素(CO2)排出量は2008年に増加した。

中国やインド、ロシアの石炭消費量が拡大したことが要因。石炭は主要燃料のうち大気汚染度が最も高い。

統計によると、世界の発電所や自動車、暖房機などの燃料として利用された化石燃料の燃焼によるCO2の排出量は08年に315億トンと、

前年比1.8%増となった。中国の石炭消費は7.1%増加。BPの換算比率に基づけば、これによりCO2排出量は3億6600万トン増加した。

石炭の燃焼によるCO2排出量は石油を上回り、世界の石炭消費に占める中国の割合は拡大しているため、

これら2つのテーマが世界的な気候変動対策の新たな枠組み構築に向けた協議の中心となる見通しだ。

先進国の1人当たりの排出量は引き続き発展途上国を上回っており、

中国は今後の排出削減は先進国が取り組むべきであるとの考えを示している。

国際エネルギー機関(IEA)の報告。
◆世界のCO2排出量、2050年までに倍増の可能性(2008年 06月 6日 16:32 )

国際エネルギー機関(IEA)は「エネルギー技術予測」と題されたリポートを発表し、各国政府が現行の政策を維持した場合、

2050年までに世界の二酸化炭素排出量は130%、原油需要は70%増加するとの見通しを示した。

リポートは、二酸化炭素排出量を減らすため、各国政府は「地球規模のエネルギー技術革命」を実現しなければならないとし、

2050年までに排出量を半減させるには総額45兆ドルの投資が必要になると付け加えた。

具体的には、今後15年間に大量の研究開発(R&D)が必要で、

二酸化炭素排出抑制技術の開発にかかる費用は年間100億--1000億ドルとの試算を示した。

次は、世界で一番CO2を大量に排出している米国政府のご忠告。
◆地球温暖化による干ばつや洪水、米国で既に発生-米政府が警鐘(ブルームバーグ)(2009/06/17 10:35)

米政府が16日発表したリポートによると、米国では地球温暖化の影響で干ばつや海面の上昇、豪雨による洪水が発生しており、

化石燃料の燃焼が原因となる温暖化ガスの排出を抑制する政策を導入しなければ影響は拡大すると予想される。

米地球変動調査プログラムが発表したリポートでは、温暖化が農業や沿岸地域、水資源、公衆衛生にもたらす脅威について説明されている。

190ページに及ぶこのリポートは、13の政府機関や数校の大学が調査したデータを基にしている。

米議会で審議中の温暖化対策法案では、温暖化ガスの排出量を 2005年の水準から20年までに17%削減する目標を掲げ

全米規模のプログラム策定が提案されている。リポートによると、世界の平均気温は1900年以降、

カ氏で約1.5度(セ氏で0.83度)上昇しており、2100 年までにさらにカ氏で2-11.5度上昇する可能性がある。

オバマ米大統領の科学技術顧問であるジョン・ホールドレン氏はワシントンでの説明会で

「このリポートは特定の政策や特定の法案に関するものではない」と指摘。

「科学に関するものであり、われわれがすぐにでも行動する必要性を一段と強い説得力で示唆している」と語った。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、気温の上昇がカ氏で7度未満でも

世界中で何億人もの人々が水不足に見舞われ、沿岸地域では数百万人が洪水の被害を受ける危険性がある。

最後が特に腹立たしい。世界で最も大量のCO2を排出しているのはアメリカである。

そのアメリカが京都議定書に批准せず、本気でCO2を減らそうとしない。


◆手遅れなのだろうが、皆があまり本気にならないワケ。

世界も日本でも、ここ数年「エコ」があたかも流行語のようになっているが、

小手先の手段でごまかせるような段階は、UNEP(国連環境計画)が10年前に指摘したようにとっくに過ぎていて、

地球温暖化を防ぐのは、既に手遅れなのであろう。

しかし、我々は真っ青になってこの問題を真剣に考えない。その理由ははっきりしている。

自分が生きている間、また、子供が生きている間ぐらいは何とか(人間が暮らせる環境を)保てるだろう。

自分が死んだあと、人類が滅亡しようが、はっきり言って知ったことではない。そんな怖いことは考えたくない。

無責任な、と怒った貴方、よーく胸に手を当てて考えて下さい。それがホンネでしょう?


これで文章を終わりにしてはあまりにも救いがないので、まともなことを書く。

「キャンドルナイト」の発想の根底には、「電力の消費=CO2の増加」という発想がある。

多くのかたは分かっているだろうが、電気を使うこと自体が、温室効果ガスを発生させるのではない。

蛍光灯やPCからCO2がモクモクと発生しているのではない。

石炭・石油などの化石燃料を燃やして、発電することが、CO2を排出するのである。

従って、CO2が発生しない発電システムで電力需要をまかなえるならば、いくら電気を使っても、

温暖化には関係ない。そこで、国は原発を推進しようとするが柏崎を見てもわかるとおり、

頻繁に冷却水(放射能を含んでいる)漏れ事故を起こすので、安全性に問題がある。


風力発電、太陽光発電、潮力発電、地熱発電(日本のようなじ火山国にはぴったりだ)を組み合わせれば、

CO2を発生させずに現在の電力需要をまかなえるという試算もある。

しかし、原子炉を作る電機メーカーにとっては、この受注はもうけになる。大きい。

電機メーカーに、恩義を売っておけば、ヤクニンは、天下り先を確保できる。

政治家は、ウラでリベートを受け取れるし、これら企業からの政治献金も欠かせない。

だから、新しい発電方法をなかなか導入しようとしない。

つまり、だれも本気で、地球温暖化を防ごうとは考えていない。

人類が滅亡するまでの時間は意外に短いかも知れない。

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2009.06.20

【再差替】【音楽】クラリネット特集。/【追加】ウェーバー:クラリネット五重奏曲。カールライスター、安永さん。

◆クラリネットは特集したことが無かったですね。名曲が多すぎるのです。

今までに、色々な楽器を取りあげてきたつもりでしたが、そうでもないですね(笑)。

オーケストラを別にすると、自分の好きなラッパ(金管)や、オーソドックスな、ヴァイオリン、ピアノ、オーボエなどが多いけれど、

オーケストラや吹奏楽に使われている楽器はまだまだあります。

今日はクラリネットです。オーケストラで吹いておられるアマチュア奏者もいらっしゃるでしょうが、

かつてブラスバンド(吹奏楽)で吹いていたことがある、という方は多いのではないでしょうか。

吹奏楽ではクラリネットが、オーケストラのヴァイオリンに相当する役割を課せられます。

それだけ表現力が豊かだ、ということです。

驚くほど多くの作曲家が、この楽器の為に曲を書いており、数多くの名作があります。

何といっても楽聖モーツァルトに愛された楽器です。彼は無くなる年にクラリネット五重奏曲という名曲を書き、

さらに、最晩年に不朽の名作「クラリネット協奏曲」を書いている。余程、この楽器が気に入ったのでしょう。

当時はまだ比較的新しい楽器だったのです。

その他、ブラームス、ウェーバー、コープランドあたりは有名ですが、

メンデルスゾーンがクラリネット・ソナタを書いていることを(クラリネット専攻の方やプロは別として)

私は最近知って驚きました。これほど多くの作曲家から愛された楽器は珍しい(ピアノ・ヴァイオリンは別として)。


◆最初は、楽しい「クラリネット・ポルカ」をYouTubeから拾いました。

クラリネット・ポルカ。お聴きになれば、分かると思います。これ、「ポーランド民謡」と、大抵書かれている

楽器の「民謡」とはどういうことでしょうか。それはさておき、何処の誰かデータが無いのですが、

クラリネットポルカ、どうぞ、素人が録画・録音しているので、画質・音質は悪いですが、

この曲の楽しさは伝わると思います。


クラリネット・ポルカ






昔から好きなんです。でも意外に上手い人がちゃんと入れたCDが無いのです。

この映像は何処かのプロが、宴会で余興で吹いているような様子ですね。随分YouTubeを検索したのですが、

これが比較的まともでした。楽しいですよね。


◆ウェーバー:クラリネット・コンチェルティーノ

ウェーバーは、「魔弾の射手」や「舞踏への勧誘」を書いた、あのカルロ・マリア・フォン・ウェーバーです。

コンチェルティーノは日本語では「小協奏曲」という訳語を当てはめます。

CDはウェーバー:クラリネット協奏曲第1番, 第2番/クラリネット・コンチェルティーノです。

一応3つの楽章から構成されていますが、コンチェルティーノでは、通常、続けて演奏されます。

曲の最初はアダージョで、何やら重苦しい感じがするかも知れませんが、再生開始後3分あたりから、

クラリネットが華やかに飛び回ります。再び、アダージョになりますが、曲の終盤は胸のすくような、

見事なテクニックが披露されます。





ウェーバーはこの他にも「小」ではない、「クラリネット協奏曲」を2曲も書いています。

ソロ・クラリネットのパートも見事に書かれていますが、伴奏するオーケストラの分厚い、

響きが、如何にも、ウェーバーの音で、私は大変好きです。


さて、誠に勝手ながら、今日は金曜日で、ちょっとくたびれていますので、一旦ここまで、アップします。

明日(土曜日)、東京交響楽団の首席クラリネット奏者十亀さんという方の超絶技巧などを追加するつもりです。

そのCDだけご紹介しておくと、スポットライト・オン・ザ・ハーモニー・クラリネット/十亀正司です。

初めて名前を見る作曲家の作品ばかりですが、面白いです。何しろ十亀さんがものすごく上手い。

乞うご期待です。但し、最近土曜の朝は、起こさないでくれと家人にいってあるので、更新は午後になるかも知れません。

あしからず。皆様、良い週末をお過ごし下さい。


◆【追加】午後どころか夜になっていまいましたが、お約束通り。追加します。

ゴタゴタ説明をしていると長くなるので、出来るだけ文章は短めにします。


昨晩書いたとおり、まず、東京交響楽団首席クラリネット奏者、十亀 正司(とがめまさし)さんのアルバムをご紹介します。

スポットライト・オン・ザ・ハーモニー・クラリネット/十亀正司です。

普通、CDを買うときには、演奏者か、作品か、少なくとも一方にはなじみがあるものですが、このCDは私にとって例外的で、失礼ながら、

十亀さんのソロを聴くのは初めてですし、このアルバムに収録されている曲。それらの作曲家、全て初めてしりました。

しかし、曲も演奏も素晴らしい。金管楽器でも変奏曲になっている「ベニスの謝肉祭」という曲がありますが、

これを、エルネスト・カヴァリーニ - Ernesto Cavallini (1807-1874)という作曲ががクラリネット用の変奏曲にしています。


クラリネットのテクニカルなことは、吹いたことがないので分かりませんが、兎に角、音の跳躍が非常に多い。しかも極限的な高音から、

最低音まで。変奏曲はまず、「主題」があって、それを色々形を変えて行く作曲技法で、「第一変奏」「第二変奏」というように

いいますが、この曲は、殆どの変奏において、クラリネットに限らず殆ど全ての楽器にとって難しい「音の跳躍」(低い音から高い音。又はその逆に、

大きな音程の変化があること)が多様されています。

クラリネットは音域によって、音色が変化しますが、それは楽器の特性です。特筆すべきは十亀さんは、どの音域に跳んでも、

「音質」が乱れず、音程が正確で、音の始まり(発音)が極めて明瞭です。能書きはこの辺にします。お聴き下さい。


エルネスト・カヴァリーニ - Ernesto Cavallini (1807-1874)作曲:「ヴェニスの謝肉祭」






すごいテクニックですね。

次は同じアルバムに収録されている、やはり私は初めて知った作曲家ですが、

フランソワ・ドヴィエンヌ - Francois Devienne (1759-1803)という人のクラリネット・ソナタ第1番より第3楽章です。

これは、「ヴェニスの謝肉祭」のような、名人芸を披露するのではなく、如何にもロマン派の雅やかな音楽です。

十亀さんのふくよかな音色と、粒の揃ったコロラトゥーラが、美しいです。

フランソワ・ドヴィエンヌ - Francois Devienne:クラリネット・ソナタ第1番より、第3楽章







きれいでしょう。クラリネットの専門家やプロを目指す人たちは多分御存知なのでしょうが、

普通のクラシック・ファンは知りません。きっとこういう知られていない名作が沢山あるのでしょう。


◆シュターミッツという作曲家がいます。

カール・シュターミッツ(Carl Stamitz, 1745年5月7日 - 1801年11月9日)という18世紀の作曲家がいます。

日本語のウィキペディアには殆ど情報が無いです。

"Carl Stamitz"で英語のWikipediaを読むと、多少わかりますが、チェコ系ドイツ人で自分は、ヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者なのですが、

交響曲や管楽器の為の協奏曲を随分沢山書いています。私は遙か昔、たまたま、クラシックばかりを流している喫茶店で、初めて聴くけれども、

非常に私の好みに合うフルート協奏曲が流れているので、マスターにこれは誰の作品ですか、と尋ねたところ、「シュターミッツという人だ」と

教えられ、それから気にはなって入るのですが、本格的に集中して聴くことがないまま、現在に至っております。


シュターミッツの、クラリネット協奏曲、2本のクラリネットの為の協奏曲、クラリネットとファゴットの協奏曲を1枚に納めたCDが、

Naxosから出ています。

クラリネット協奏曲Vol.1 ベルケシュ / 高嶋友子 / 岡崎耕治 / ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア です。

この中から、高嶋友子さんのソロで、

クラリネット協奏曲第1番 ヘ長調より、第3楽章ロンド・アレグロを聴いて頂きます。






私、いいと思うのですが、皆さんのご感想はどうでしょう(いつも書いているとおり、人それぞれで一向に構いません)。


◆【追加2】ウェーバー:「クラリネット五重奏曲」ベルリンフィル首席だった、カールライスター(クラリネット)第一ヴァイオリン安永徹さん

以前から、リンクを貼らせていただいている、プロのクラリネット奏者NべさんがYouTubeで発見して下さいました。

貴重な映像と音声です。

Karl Leister (clarinet) Weber quintet last movement





これは、初めて見ました。大変貴重です。Nべさん、有難うございました。


◆最後はどうしても、モーツァルト。

前述したとおり、音楽史上最高の大天才。神様がこの世に送り込んだとしか思えない、かのモーツァルトは、

クラリネットという楽器が非常に気に入ったようで、最晩年にクラリネットの為に二つも、永遠の光を放つ名曲を

残しました。私は、変な表現ですが、クラリネットに対して、

あの人類史上最高の天才に愛された楽器

というだけで、「嫉妬」を感じるぐらいです。


元・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席クラリネット奏者、カール・ライスターのソロ、豊田耕児指揮、群馬交響楽団で、

モーツァルト作曲:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622より、第三楽章をお聴き下さい。






本当は、全曲を聴いて頂きたいのですが、第1楽章、第2楽章はかつて載せましたし、

今日は他の作品ものせたので終楽章だけを聴いて頂きました。

プロのクラリネット奏者になるためには、現代曲でテクニックがものすごく難しい作品などもさらわなくてはいけないでしょうが、

うーん。最後にこれを書いたら実も蓋もないけど、やはり、音楽としてはモーツァルトは、「別格」ですねえ。

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2009.06.19

樫本大進氏は既にベルリン・フィルのコンマス席で弾いていますね。但し正式に就任するかどうかは分かりません。

◆ベルリン・フィルは、良いオーケストラですが、日本での熱狂はやや異常です。

私は別にベルリン・フィルの回し者ではありません。

また、出来ることなら、音楽は生で聴くのが一番であることは言うまでもありませんが、

現実問題として、私の経験では、日本では、特に生のベルリン・フィルとウィーン・フィルに関して異常です。

普段、オーケストラなど聴かない人まで、「ベルリン」「ウィーン」というと目の色を変えるように感じます。

企業が接待用にチケットを買い占めることすらあるようです。だから、まず、一般庶民は諦めるしかない。


私は、これほど、オーケストラが好きで、子供の頃からベルリン・フィル、ウィーン・フィルのレコードを聴いてきたわけです。

見栄でクラシックを聴いているわけでもないし、本当に好きだから30年以上も聴いている。

だから、(ものすごくおこがましいのですが)、「聴くに値する客」だと思います。

しかし、未だかつて、日本で、チケットが取れた試しがありません。

特別のコネが無いとベルリン・フィル、ウィーン・フィルは聴けません。しかも滅茶苦茶高い。


◆ヨーロッパでは、ベルリンもウィーンも特別扱いされず、簡単に安く聴くことが出来ます。

以下の記述、嫌味に感じたらごめんなさい。

私はロンドンに4年間駐在しましたが、キザな書き方をするならば、これは

音楽の神様からのご褒美だったのかも知れません。ヨーロッパでもクラシック愛好家は少ないのですが、

それでも、毎日の様に、ロイヤル・フェスティバル・ホールとか、バービカン・センターでコンサートをやっています。


ヨーロッパの中というのは、地図で見ると感覚的に分かりませんが、現地で暮らしてみると、英・仏・独・伊、墺(オーストリア)、スイス

辺りはお互いに非常に近接していて、日本国内を移動するぐらいの時間で飛行機で、直ぐに何処にでも行けます。

ですから、ベルリン・フィルも、ウィーン・フィルも毎年殆ど必ずロンドンに来るのです。全然珍しいことでも特別なことでもありません

(因みにヨーロッパ人にとって、日本は、日本人から見たヨーロッパよりも遙かに心理的に遠いのです。文字通り「極東」、「地の果て」です)。

更にヨーロッパ人は、お互い、自国の文化水準にプライドをもっているので、例えばイギリス人は、

ベルリン・フィル、ウィーン・フィルの演奏水準の高さは正当に評価しますが、日本のように、ミーハー的にチケットが

売れるわけではない。ベルリン・フィルのチケットが、公演1週間前に、日本で言うところの「S席」を5000円ぐらいで買えてしまいます。

電話一本で。ウィーン・フィルも同じ。あれは、嬉しかったです。

但し、日本に帰国してからは当然、元の状態に戻ります。だから、十数年、生のベルリン・フィル、ウィーン・フィルを聴いていません。

しかし、生には及ばないにしても、ITの発達が思わぬ恩恵をもたらしてくれました。


◆ベルリン・フィルのコンサートを高画質、高音質で、インターネットで観て、聴くことが出来ます。

繰り返しますが、私はベルリンフィルと何の利害関係もありません。

ただ、ご存じない方も多いだろうと思い、紹介するだけです。

ベルリン・フィルの公式サイト(英語版)を見て下さい。ここから先、少々英語が分からないと利用できませんが、

さほど難しいことではありません。

今年1月から、ベルリンフィルはコンサートの映像と音声をインターネットで配信する、Digital Concert Hallという

サービスを開始しました。

ベルリン・フィルの定期を生で見ることが出来ます。但し時差を考えると、日本では明け方になってしまうので(マチネーは当然例外)、

過去の演奏をオン・デマンドで見る、Archiveが実用的だと思います。シーズン・チケットを買うことも可能で、

勿論、それを買うのは自由ですが、必ずしも全部が全部、自分の好みのプログラムとは限らないですから、

コンサート毎に、チケットを買う方が良いと思います。一つのコンサート毎、さらに、そのコンサートの特定の曲だけを

買うことも可能です。一番最初は、無料の登録が必要です。Signupという箇所から、個人情報を登録します。

すると、登録したメールアドレスにパスワードを送ってきます。それでログインしたら、登録完了です。パスワードは、当然、

その後で、自分の好きなように変更出来ます。

Archiveはデフォルトでは今月分が表示されますが、カレンダの矢印をクリックすると過去に溯ります。

例えば2009年5月には10日、17日、24日、28日、4回コンサートがあります。コンサート全体を買うと9.9ユーロ。約1,300円で、

購入してから48時間だけ見ることが出来ます。ダウンロードは出来ません。

また、或るコンサートの特定の曲だけを聴きたいときは、5ユーロ(約670円)で買えます。

5月10日はベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番とエルガーの交響曲第2番、というプログラムです。

エルガーは私の好みだと退屈なので、ベートーヴェンだけ買ってみました。

実はその時、樫本氏がサブ・コン席に既に座っています。

090510kashimoto

更にその1週間後、小澤征爾さんの指揮で、今年生誕200年になるメンデルスゾーンのオラトリオ、「アリア」という

大曲を取りあげていますが、このときは、樫本氏、コンマス席に座っています。

Kashimoto090517

とにかく、会員登録はただですから、一度、ベルリンフィル・デジタル・コンサートホールを見て、聴いてごらんになっては如何でしょう。

かなりの高画質、高音質ですから、それなりにパソコンのスペックが必要ですが、最近、皆さんがお持ちのものなら大抵問題ないでしょう。

ただ、光じゃないと、ちょっと難しいでしょうね。


◆樫本大進氏は、コンサートマスターに「内定」というのはちょっと語弊があると思います。

昨日の日記でも書きましたが、もう一度。安永さんの体験談をお読みになれば分かるとおり、

コンサートマスターの試用期間は約1年で、その毎回のコンサートで、ベルリン・フィルの他のメンバーが、

これから、樫本氏の「ベルリン・フィルのコンサート・マスターたるに相応しいか」を観察するのです。

毎回のステージが、樫本氏にとって「試験」です。ものすごいプレッシャーだと思います。

そして、試用期間終了後、改めて、ベルリン・フィルの全メンバーによる検討会が開かれ、

侃々諤々の議論が行われます。最後に採決して、3分の2以上の賛成を得られたら、初めて正式に、

「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、第一コンサートマスターに就任」の発表が為される訳です。

結果として25年間もベルリン・フィルのコンサート・マスターを務めた安永徹さんの時ですら、コンサート・マスターに

するかどうかを決めるときには、1時間半も議論が続いたそうです。但しその内容は安永さんも教えて貰えない。

だから、樫本さんは、もうコンマス席に座っているけれど、コンサートの今シーズンは終わってしまったので

(欧米では、7月、8月はコンサートのオフシーズンです。夏が短いヨーロッパでは、この時期は皆コンサートよりも、

陽に当たりたい。バカンス優先です。音楽家自身も同様です)、9月から始まる2009年のシーズンが試用期間の始まりで、

短くとも、来年の6月までは続くのでしょう。絶対にコンマスになれる保証など何処にもない。

日本のメディアでは今のところ、毎日新聞と読売新聞だけが、このニュースを報じていますが、いずれも「内定」という

言葉を用いています。それは、ちょっと、誤解を招き易い。適切な報道ではありません。

この点に関しては、こちらのブログ「ビバ!おけいこヴァイオリン 樫本大進氏のベルリン・フィル第1コンサートマスター「内定」をめぐって」が同様の指摘をなさっています。大変正しい事を書いておられます。


しかし、それはそれで、勿論私は、彼の成功を信じたい。

私は安永さんがコンサートマスターを辞めたときに、

もう、一生、日本人がコンサート・マスターを務めるベルリン・フィルなど、見られないだろうな。

と思いました。それを思うと悲しかったですが、まさかこれほど早く、再びそのチャンスが到来するとは思いませんでした。

樫本大進氏のコンサート・マスター就任を見届けるまでは、死ねません。

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2009.06.18

【差替】「やじ禁止の文書配布=党首討論」/<樫本大進さん>ベルリン・フィルコンサートマスター就任へ←試用期間の始まりです。

◆記事:やじ禁止の文書配布=党首討論(6月17日19時35分配信 時事通信)

17日の党首討論では、やじなどの不規則発言をしないよう求める文書が事前に傍聴議員らに配られた。

激しいやじで騒然とした5月の前回討論の反省を踏まえたもので、今回は「比較的落ち着いた雰囲気での論戦」(出席議員)となった。

与野党は9日、討論中はやじを自粛することを申し合わせた。文書には「議事の妨げとなるような言動は、厳に慎まなければならない」と記された。

そのかいあってか、委員室が騒がしくなったのは、民主党の安全保障政策を攻撃した麻生太郎首相に、

野党議員が「支離滅裂だ」などとやじを飛ばした程度だった。


◆コメント:国会議員のセンセーって、小学生?

日本国憲法という我が国の最高法規には、次の条文がある。

第四十一条  国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

国会議員は、「国権の最高機関」たる立法府の構成員であり、国の法律を作るのを職務とする国家公務員である。

いささか古いが、平成17年度予算を見ると、国会運営費(衆参両議院合計)は、一般会計に含まれていて、約1,024億円である。

単純に365で割ると、約2億8千万円となる。それに諸経費を加えると、国会を運営するために、毎日3億円の税金がつぎ込まれている。

税金は、我々が額に汗して働き、たとえ景気が悪くなり、所得が減っても、それに応じて必ず納めているおカネである。


3億円を衆議院定数(=480)+参議院定数(=242)=722で割ると、

約41万5千円となる。


国会議員は、サボっていても、居眠りをしても、法案を全く提出しなくても、ただ在籍しているだけで、1日1人あたり約42万円の税金を使っている。

そういう連中が、
とうしゅとうろんのときには、やじをとばさないで、おとなしくして、ひとのはなしをききましょう。

と、幼稚園児か小学生のようなことを、予め「文書を配布」しないと分からないらしい。

全く有り難くて涙が出そうである。

日本国は、この世界不況下で国民の所得が減って、皆が苦しんでいるときにも、所得に応じて税金を取ることを忘れない。

我々国民は、納税は(これも憲法で定められた)国民の義務であるから、苦しくても、誠実にこの義務を履行している。

一方、日本国は、私の記憶に間違いがなければ、その国民が真面目に働きながら預けていた、年金掛け金の明細の管理がずさんであったため、

どの年金口座が誰のものか訳が分からなくなってしまった。

所謂「宙に浮いた年金記録」は、5095万1103件存在(2006年6月現在)し、2007年、当時の安倍晋三首相は
1年で全件を名寄せする

と国会で明言したが、2年以上を経過した今も、全く目途がたたない。

国民から預かった金はどうなったか分からないが、それはさておき、税金は確実に徴収し、その税金は、

小学生レベルの国会議員のセンセー達がオイシイ思いをするために使われている。

国民をバカにするにもほどがある。


◆記事:<樫本大進さん>ベルリン・フィルコンサートマスター就任へ(6月18日2時31分配信 毎日新聞)

ドイツの音楽関係者によると、世界の最高峰のオーケストラ、ドイツのベルリン・フィルハーモニーのコンサートマスターに

ドイツ在住のバイオリニスト、樫本大進さん(30)の就任が内定した。

ベルリン・フィルの日本人コンサートマスターは3月で退任した安永徹さんに次ぎ2人目。

ベルリン・フィルでは安永さんの後任を募集、世界第一線のソリスト数人が最終候補に残り、審査を受けていた。

樫本さんは今後約1年、試用期間として同フィルでコンサートマスターを務め、

団員の3分の2以上の賛成を得てから完全な契約を結ぶことになる。

樫本さんはロンドン生まれ。3歳からバイオリンを始め、ドイツ・リューベック音楽院でザハール・ブロン氏に師事。

ケルン国際バイオリン・コンクール、ロン=ティボー国際音楽コンクールなどで優勝。【梅津時比古】


◆コメント:「就任が内定」ではなく、コンサート・マスターとしての試用期間が始まった、と言うことです。

ベルリン・フィルのコンサート・マスターになるまでの過程がどのようなものかは、3月にベルリン・フィルを退団した、

ベルリン・フィルのコンサート・マスターを25年務めた安永さんが、対談集、「音楽ってなんだろう」で、詳しく話しておられる。

それは、

「安永さんベルリン・フィルと別れ コンサートマスター25年」←、せ、先週終わってたの?/安永さんがコンマスになった頃の対談。ココログ

に私が転載した。作曲家の故・石井真木さんとの対談で、私が本からタイプして写した。

読めば分かるが、コンサートマスターのオーディションがあって、それに合格した、というのが、多分、現在の樫本大進さんの状態である。

これから、1年、毎回の本番のステージをベルリン・フィルの全ての他の団員がじっと観察し、試用期間が終了した段階で、

他のメンバーによる会議が開かれる。そこで3分の2以上の賛成を得て、初めて正式に「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、コンサート・マスター」に

就任したというのである。

樫本さんにとっては、これから、毎回のステージが常に「試験」なのであり、大変なプレッシャーである。

しかし、きっと正式なコンサート・マスターになって下さるだろうと、信じる。

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2009.06.17

「<日銀>総裁、景気底打ちの判断は示さず 楽観論に慎重姿勢」←この表現が適切です。

◆記事:<日銀>総裁、景気底打ちの判断は示さず 楽観論に慎重姿勢(6月16日21時3分配信 毎日新聞)

日銀は16日の金融政策決定会合で、景気判断を「下げ止まりつつある」に変更し、

従来の「悪化を続けている」から2カ月連続で上方修正した。在庫調整の進展などに伴い、輸出と生産の改善がより進んだためだ。

だが、雇用・所得情勢は依然不安を抱えたままで、会見した日銀の白川方明総裁は

「(消費などの)最終需要を慎重に見ている」と述べ、景気が底を打ったとの判断は示さなかった。

日銀は5月の決定会合で「輸出・生産が下げ止まり」と判断したが、今回はさらに一歩進め、

「輸出・生産は持ち直しに転じつつある」に改めた。5月の決定会合後に発表された4月の鉱工業生産指数や輸出が前月に続いて改善したからだ。

また、米ゼネラル・モーターズ(GM)の破綻(はたん)も市場に大きな混乱を及ぼさず、

日経平均株価は先週末、終値で1万円台を回復した。こうした状況を踏まえ、白川総裁は上方修正の要因を

(1)在庫調整の進展(2)(市場の)極端な不安の後退(3)積極的な金融・財政政策の効果--と説明した。

ただ、白川総裁はこれらの要因について「自律的回復を保証するものではない」とも指摘し、楽観論とは距離を置く姿勢を鮮明にした。

輸出・生産の持ち直しは「昨秋以降の急速な悪化の反動」(アナリスト)との見方が強く、

大幅減産のあおりで低迷した雇用・所得の好転につながる道筋が見えないからだ。

4月の失業率は5年5カ月ぶりに5%を突破しており、夏のボーナスは大幅な落ち込みが必至。

日銀も今回の景気判断で「雇用・所得環境が厳しさを増す中、民間需要は弱まっている」と指摘した。

先行きも「最終需要の動向に大きく依存する」との見通しを示し、

白川総裁は消費や設備投資の動向を見極めない限り、「景気底打ち」は判断できないとの考えを強調した。

 一方、企業の資金繰りなどの金融環境について、日銀は「改善の動きが見られる」としつつも、「なお厳しい」との判断を維持した。

日銀の社債・CP(コマーシャルペーパー)買い取りなどの資金繰り支援策は9月末に期限を迎え、

日銀は市場の動向を踏まえて打ち切りや縮小の是非を判断する方針だが、景気や金融システムの回復の度合いに左右されそうだ。


◆コメント:「上方修正」と言わない方が適切です。

15日(月)、16日(火)、と日銀の金政策決定会合が開かれ、その結果は、恒例で、ただちに公表される。

2009年 6月16日 当面の金融政策運営について(現状維持、12時34分公表) (PDF, 94KB)

そこでは、最初に「結論」ともいうべき景気判断が示され、4月7日開催の決定会合までは、

わが国の景気は大幅に悪化している。

だったが、5月22日の決定会合では、
わが国の景気は悪化を続けているが、内外の在庫調整の進捗を背景に、輸出や生産は下げ止まりつつある。

になり、本日(16日)の会合では、
わが国の景気は、大幅に悪化したあと、下げ止まりつつある。

となっている。この表現だけを捉えて、日銀が景気判断を「上方修正」した、と報じているメディアが多い。

全部引用していると長くなるので見出しだけ拾うと、
景気は「下げ止まり」に=2カ月連続で判断を上方修正-日銀(時事通信)

政策金利の現状維持を全員一致で決定、景気判断を上方修正=日銀(ロイター)

景気判断 2か月連続上方修正(NHK)

景気判断を上方修正 日銀決定会合「下げ止まりつつある」(日本経済新聞)

景気判断、2カ月連続で上方修正 日銀決定会合(朝日新聞)

と言う調子である。

しかし、こういうのを「早とちり」というのであって、金融政策決定会合の後、必ず行われる日銀総裁記者会見で、

白川総裁は、「──今回の景気判断について上方修正と見ていいか。」との質問に対して、
日本銀行では4月末に公表した展望リポートにおいて、すでにわが国経済は悪化のテンポが徐々にやわらぎ、

次第に下げ止まりに向うという見通しを示している。本日の判断は、こうした見通しに沿った動きを確認したもので、

従来の見通しを修正したものではない。

上方修正の修正ということについてだが、例えば雨が降っている時に天気予報で明日の天気について雨が止むなどの見通しを立て、

翌日に予報通りになった場合、天気予報を修正したとは日本語ではいわない。寸分違わず予想通りというつもりはないが、

基本的には予想通り展開している。私も委員会メンバーも上方修正したとの受けとめ方はしていない

と、答えている事に注意するべきである。「展望レポート」は日銀が日本経済の見通しについて半年に一度発表する報告書で、

経済・物価情勢の展望に過去のレポートが載っている。

白川総裁が言いたいのは、4月30日の展望レポートで既に、
わが国経済は、大幅に悪化している

との基本的見解を述べたが、同時に、
2009年度前半は、国内民間需要は引き続き弱まっていく一方で、内外の在庫調整の進捗を背景に、輸出・生産の減少に歯止めがかかっていくと予想される。

このため、わが国経済は、悪化のテンポが徐々に和らぎ、次第に下げ止まりに向かうとみられる

という予想をしている。大体そのとおりになっているのであり、これを「上方修正」とは言わない、ということである。

日銀総裁が「私も委員会メンバーも上方修正したとの受けとめ方はしていない」と述べているのに、マスコミが勝手に、

「日銀が上方修正」と報ずるのは正しくない。

結論的に繰り返すが、日銀は、景気にはまだ不安定要因があり、更に個人消費など需要の動向を見極める必要があるが、

リーマン・ブラザーズが破綻した直後のような勢いで景気が転がり落ちる状態からは脱しつつある、と述べているのである。

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2009.06.16

【注意!】Yahoo!を装った詐欺メールが出回っているようですね。

◆世の中には悪い奴がいるものですな。Yahoo!を装った詐欺メールが出回っています。

そんなことは、分かりきっていて、ニュースサイトで「詐欺」だの「横領」「偽造」「不正」などを検索すると、

毎日、驚くべき数の違法行為(未遂)が世の中で起きていることが分かる。

Yahoo!を装った詐欺メールが来た。あまりにも、心当たりが無い内容なので、ピンと来たが、

詐欺行為を平然と行うぐらいの奴だから、悪知恵は発達している。

私ですら一瞬、本物のYahoo!からのメールかと思った。フリーメールでYahoo!メールを使っている方。

既に御存知の方はいいけれど、私の所には今日、初めて来たので、

これから、読者の方々にも、手元に同様のメールが届くかも知れぬ、と思ったので

念のため、注意を喚起する。


◆メールの内容

まず、突如1通目が来る。その内容は相手を動揺させるように計算されている。

【引用開始】

Date: Mon, 15 Jun 2009 18:47

From: "Yahoo! auction Customer Service"

To:○○○○(←私のYahoo!メールアドレス)

Subject: [Yahoo!メール] お客様へ重要なお知らせ "Yahoo! auction Customer Service"

いつもYahoo! JAPAN をご利用いただきありがとう御座います。

Yahoo!オークションカスタマーサービスです。

突然のご連絡失礼致します。

本日は、ご通告させていただきたい事が御座います。

このたび、Yahoo!メール において運営上のメンテナンスの際に不具合が発覚致

しました。



お客様が、ご利用後に受信箱や送信済みメールのフォルダ内で、既に開封済みと

なったメールのメッセージ削除、又はフォルダ整理を含めた負荷軽減の削除・整

理・振り分け処理、迷惑メールファイルターの振り分け処理(迷惑メール報告)を

怠り放置されていたことで、技術的な事務処理にまで迷惑が及ぶ支障をきたして

おります。

■原因となる使い方
 ・受信箱やその他の個人フォルダに送られてきた迷惑メールを「迷惑メールである」振り分け処理をされていなかったこと

 ・迷惑メールフォルダに誤って振り分けられてしまった必要なメールを 「迷惑メールではない」振り分け処理をされていなかったこと

 ・都度迷惑メール有無の報告を行われていなかったこと

______________________________________________________

本件に伴い、現在一部のユーザーにおいて、受信メールの判定処理が正常に行わ

れない事態に発展したことにより、一部の受信メールは迷惑メールフォルダへ移

動され、本来表示されるはずの情報が表示されない等の不具合が発生しておりま

す。

尚、お客様の迷惑メールフォルダ内の上段に表示致しておりますが、迷惑メール

フォルダ内のメールを削除する際については、メールはゴミ箱フォルダには移動

せずにそのまま削除されます。

※誤って重要なメールまで、削除されましても保障致しかねます。



Yahoo!メールでは、ご承知の通りユーザー側で迷惑メール報告の有無や振り分け

処理が出来る仕様となっており、全てを管理する事は不可能です。

当然弊社運営サーバーに負荷をかけることは、承服致しかねる行為です。

又、今後も不具合によって下記Yahoo!オークションサービスにおいて、瞬間的に

アクセス出来ない等の2次的障害の影響が発生する懸念が御座います。


◇Yahoo!オークションかんたん決済

・かんたん決済をご利用いただけなくなります。


◇オークションストアクレジットカード決済

・オーダーフォームを利用してのクレジット決済サービスをご利用いただけなくなります。

______________________________________________________

Yahoo! JAPAN では利用規約にて禁止事項を定めており、サーバに負担をかける

行為、本サービスの運営やネットワーク・システムに支障を与える行為、又は

これらの恐れのある行為等は、全て禁止しております。

■利用規約:5.登録ユーザーの責務

(10)サービスまたはサービスに接続しているサーバーもしくはネットワークを

妨害したり、混乱させたりすること、あるいはサービスに接続している

ネットワークの使用条件、操作手順、諸規約、規定に従わないこと。

本来メッセージ情報の削除などの負荷軽減の削除・整理・振り分け処理は、お客

様自身に操作を行って頂くことになっております。

しかし、この度の障害によりお客様のYahoo! JAPAN IDでログイン後のページ上

では、Yahoo! JAPAN からのお知らせが迷惑メールフォルダへ振り分けられ表示

されない状態に至っておりますので、必ず【メールフィルターの再設定】操作後

大至急Yahoo!オークションカスタマーサービス:auction_helpcenter@yahoo.com

までご連絡ください。


【引用終わり】


以下、メールフィルタの設定の仕方が丁寧に説明してあるが省略する。

要するに、
「おまえのせいで、Yahoo!メール全体に問題が生じている。このままだと、オークションを使えなくするぞ!」

という訳である。

そして、速ければ数十分後、遅くとも数時間後に、さらに「恫喝的」な言辞を弄し、「速くしろ!」という内容のメールが送られてくる。

どう考えても指摘されたようなことはしていないし、そもそもYahoo!オークションなど滅多に利用しないので、ヘンだな、と思った。


◆Googleで検索したら、不特定多数に同様のメールが送られていることが判明した。絶対、返信してはいけない。

あまりにも怪しい。このメールを受信した人が、やや大袈裟に言えばパニックに陥るように、仕組まれている。

試しに、Googleで、

Yahoo!メール において運営上のメンテナンスの際に不具合が発覚致しました

を検索したら、42,000件以上もヒットした。ざっと見る限り、5月下旬頃から、全国至る所に送られているようだ。

最初は、問い合わせ先として、
support@help-center.jp

を指定していたようだが、これをIPドメインSEARCHで調べると、

(ドメイン、だから、help-center.jpを検索するのである)驚くべき事に特定個人に行き着く。

兎に角、Yahoo!からのメールではないのだ。それがばれたので今は、
auction_helpcenter@yahoo.comまでご連絡ください。

となっているが、いずれにせよ同一犯かその仲間か、の「犯行」であろう。

言われたとおりに、「大至急連絡する」と、多分Yahoo!IDとパスワードを盗まれてしまうのであろう

(想像だが、それぐらいしか思い付かない)。

既にYahoo!に連絡した人がいるようである。警察庁のサイバー犯罪対策課にも連絡する、と書いている人もいるが、

本当に連絡したかどうか分からない。


巧妙に計画された、しかし、冷静に考えれば、明らかにフィッシング詐欺と分かる手口である。

「大至急連絡して下さい。」の言葉に操られて、うっかり返信、連絡をしては、絶対にいけません。

こんな事を日記に書くのは初めてだが、騙される人がいるかも知れないのを承知で何も書かないのは、

殆ど「不作為の罪」なので、既に皆さん御存知なら良いけれど、念のため、お知らせした。

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2009.06.15

鳩山総務相辞任問題の本質。郵政民営化を推進するかどうか、与党内で議論したらどうですか?

◆どの新聞を読んでも本質を捉えていない。

全国紙の社説を一通り読んだが、問題の本質を敢えて誤魔化している。

私が、鳩山批判の記事を書いたら、

お前は、郵政民営化に反対だ、と散々書いているのに、鳩山を批判するのは矛盾しているのではないか?

と言うコメントを頂戴した。

矛盾していない。

私自身は今でも郵政民営化に反対である。

しかし、現在、自民・公明連立与党が、衆議院において、絶対安定多数を確保しているのは、

2005年9月11日の所謂「郵政民営化」選挙で、当時の小泉首相が、

この選挙は、郵政民営化の是非だけを問う選挙なんです。

と百万遍も繰り返し、それに有権者が示した判断の結果である。

実際には、小選挙区制の欠点がモロに現れ、死票が非常に多かったが、

有権者の下した判断、即ち民意は、「郵政民営化に賛成」だったのである。

議会制民主主義の原理からして、政府は郵政民営化を推進することが求められた(くどいが、私は反対だが)。

その実行を委託され、政府から三顧の礼を以て迎えられたのが西川・元・三井住友銀行頭取だった。

西川氏に与えられた職務は従って、郵政民営化のスムーズな移行を実現することであった。


◆鳩山氏の真意が郵政民営化反対ならば、国会で再度討議するべきだった。

ぶっちゃけた話、自民党内部でも、郵政民営化の是非に関しては意見がいまだに分かれている。

何しろ、麻生太郎内閣総理大臣が、一時「本当は郵政民営化に反対だったが閣僚の1人として反対できなかった」

というぐらいである。鳩山邦夫氏も同じ思想的傾向を持っている。

ならば、政権が替わったのだから(今は小泉政権ではないのだから)、民営化に不同意であるならば、

政府内で再度この問題を討議し、実際には民営化は始まってしまったので、これを元に戻すとなると、

大混乱は予想されるが、本当に民営化を止めるべきだ、と考えるなら、そのような動議を国会に提出するべきなのである。


今回、私が鳩山氏の西川社長続投反対を批判したのは、

政府が郵政民営化を正面から見直す手続きを踏まず、政府方針が固まらないのに、

鳩山氏は、かんぽの宿のオリックスへの一括売却は正義に反する、とか西川氏に因縁を付けて、

小泉路線の転換を図ろうとしたことである(表向きにはそこまではっきり言わないが)。


民営化を推進してくれ、と政府から頼まれたからなるべく迅速にそれを実現しようとする

西川社長をクビにして、郵政民営化を遅らせようという姑息な手段に出たのである。


◆結論:郵政民営化を引き続き推進するのかしないのか政府の意思を明らかにすることだ。

内容が重複するが、もう一度、まとめる。

要するに、鳩山邦夫も麻生太郎も、民営化はどうかな?と思っている。

おもっているなら、国会で再度話し合えば良いのに、その度胸は無い。

3年前の大勝利で示された「民意」に正面から背くことになるからだ。


だからといって、西川氏に「辞めろ」、と迫るのは、お門違いだ。

謂わば「郵政民営化請負職人」である西川氏にしてみれば、

政府は何を今更、ごちゃごちゃいうのだ。民営化が本気じゃなかったのなら、俺に依頼などするな。

と言いたいであろう。

民営化を見直すのかどうかはっきりしないまま、民営化を遅らせようと、西川氏を虐めるのは、正規のやり方ではない。

政府・与党は、「やっぱり民営化止めます」、と言いたいのなら、はっきりと、そう宣言した上で解散総選挙をして、改めて民意を

問うべきである。

「事務方」の西川氏のやり方が郵政民営化の問題の所在であるかのように「偽装する」のは、正しくない。

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2009.06.14

【音楽】6月11日、リヒャルト・シュトラウス(1864~1949)の誕生日でした。「英雄の生涯」(コンマス=安永徹さん)

◆リヒャルト・シュトラウスってずっと敬遠してたのです。

リヒャルト・シュトラウスという、後期ロマン派の作曲家がおります。

オペラも、シンフォニーも書いています。親父さんがホルン吹きだったから、ホルン協奏曲も2つ書いてます。

歌曲も書いていますが、彼が後世に名を残したのは、7曲の「交響詩」によるところが大きいです。

それ以上のウンチクを垂れる知識は、正直言って私にはないので、知りたい方は恐縮ですが、ウィキペディアをご覧下さい。

子どもの頃、初めて、R・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」を聴いたとき、私は、

何て退屈な音楽だろう。

と思いました。作曲家の好みはひとそれぞれでいいのですが、ただ、私の乏しい経験からいえるのは、

若い頃に聴いて「つまらない」と思った曲なのに、大人になってから聞いたら気に入る、ということは、

決して珍しくないのです。


◆最近、R・シュトラウスを聴くようになったのは、安永徹さんのおかげです。

この日記・ブログでは、25年間ベルリン・フィルのコンサート・マスターを務めた安永徹が退団なさる前、

随分何度も、その話題を取りあげましたが、安永さんがベルリン・フィルのコンサートマスターとして最終的に

カラヤンとベルリン・フィルのメンバーに認められたのは、R・シュトラウスの交響詩、

「ツァラトゥストラはかく語りき」であったことを、以前から知ってはいたものの改めて認識しました。それは、

「安永さんベルリン・フィルと別れ コンサートマスター25年」←、せ、先週終わってたの?/安永さんがコンマスになった頃の対談。

に引用した、安永さんと、作曲家の故・石井真木さんとの対談を読むと明らかです。

安永さんがコンサート・マスターの試用期間を経て、最後に試された曲がR・シュトラウスだったからには、

聴かねばならぬ、と思いました。理屈ではありません。

ベルリン・フィルの映像はYouTubeに沢山ありますが、流石にカラヤン時代の映像、

しかも安永さんがコンマスになった後、カラヤンが振っている映像は意外にすくないのです。

カラヤンが世に認められるようになったのも、安永さんがコンマスとしてみとめられるようになったのも、

「ツァラトゥストラはかく語りき」なので、何とかその頃の映像がないか、探しましたが、ありません。

その替わり、ベルリン・フィルの指揮者がサイモン・ラトルになった後、2005年に来日公演したときに、

プログラムに、同じくR・シュトラウスが最後書いた交響詩「英雄の生涯」の映像がみつかりました。


幸い、コンサートマスターは安永さんです。そして、この曲には、コンサートマスターの長いソロがあります。

どのオーケストラでもコンサートマスターのオーディションで必ずと言って良いほど弾かされる、難しいので有名なソロです。


今日は、2005年、ベルリン・フィル来日公演における、「英雄の生涯」を載せます。


◆少々取っつきにくいかも知れませんが、安永さんの素晴らしいソロを是非聴いて下さい。

今までこのブログでは、意識的に取っつきやすい音楽を取りあげました。

それらに比べると、「英雄の生涯」は、はっきり言って難解です。

しかし、安永さんのソロがあるだけでも聴いて、見る価値があります。

全体が5つのファイルに分けられています。特にパート2は安永さんの独擅場です。

それでは、いきます。


◆R.シュトラウス作曲:交響詩「英雄の生涯」(Ein Heldenleben)サイモンラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

この曲は6つの部分から構成されていますが、切れ目なく演奏されます。


Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (I)







次のパート2はほぼ全体にわたって、コンサートマスターの難しいソロがあります。安永さんの妙技をお聴き下さい。


Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (II)







Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (III)







Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (IV)







次で終わりますが、曲の最後にもコンサート・マスターのソロがあります。

曲が終わって、オーケストラ全員が起立する前にサイモンラトルは真っ先に安永さんだけ立たせて、

名演奏を讃えます。そして、他のベルリン・フィルのメンバーがやはり、「流石、安永さん。」と言わんばかりです。

Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (V)


◆やはり、ベルリン・フィルのコンマスを務めるのは、我々の想像を超える偉業なのです。

何度もかきましたけど、ベルリン・フィルのオーディションに合格するだけでも、多分我々の想像を絶する難関。

普通のメンバーですら、オーディションに合格するのは「試用期間の始まり」ということ。1年みんなが観察していて、

「やはり、あなた、ウチのオーケストラには合わない。ごめんね」ということもあるのです。

更に、コンサート・マスターになるときには、コンサート・マスターのオーディションがある。

それに合格しても、やはり、それは、「コンサート・マスターとしての試用期間の始まり」で、

安永さんは試用期間が1年半もあったのです。その間、全員が安永さんが本当にコンサート・マスターとして適任か、

を観察している。その期間が終わると全員が議論をして、最後に投票をする。3分の2以上の人が賛成して、

そこでやっと本当に「ベルリン・フィル、第一コンサートマスター」になるんです。

とても、想像の付かないプレッシャーの連続で、それは、正式なコンサートマスターになってもずっと続く。

その重責を25年も務めた安永さんを尊敬せずにはいられません。

ドイツは、安永さんに勲章を贈りました。

「ベルリン・フィルの安永徹さん、独政府が勲章授与」←安永さんは勲章が欲しくて音楽家になったのではない。しかし、私は嬉しい。

「最大級の賛辞」とは、正にこのこと。安永徹さんにベルリン・フィルとサイモン・ラトルから贈られたメッセージ。



これに対して、日本政府は無反応。あまりにも無教養で恥ずかしいと思い、私は、内閣総理大臣あてにメールを送りました。

首相へのメール「麻生太郎内閣総理大臣。世界一のオーケストラのコンサートマスターを25年務めた日本人がいることを御存知ですか。」



勿論、期待してなどいませんでしたが、やはり何の反応もありません。

恥ずかしいことです。

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2009.06.13

<鳩山総務相更迭>自らの正当性強調…「正しいこと通らぬ」←これは大笑いですね。

◆記事:<鳩山総務相更迭>自らの正当性強調…「正しいこと通らぬ」(6月12日20時58分配信 毎日新聞)

「今の政治は正しいことを言っても認められない」。日本郵政の社長人事を巡る混乱は12日、

自説を曲げない鳩山邦夫総務相の更迭で収束した。国民の圧倒的支持を得たはずだった小泉改革の象徴「郵政民営化」。

それが、次期衆院選を控えた時期に、麻生太郎首相の指導力に疑問符がつく結果につながった。

小泉チルドレンからは、更迭を歓迎する声がある一方、総選挙を前に危機感をにじませる意見も出た。

午後2時過ぎ、首相に辞表を提出した鳩山氏は、首相官邸で報道陣に囲まれた。

鳩山氏に対しては政府・与党内から「スタンドプレー」との批判もあったが

「世の中、正しいことが通らないことがあるんだな」と自らの正当性を強調した。

また明治初期の征韓論をめぐる対立を例に

「西郷隆盛翁は『(征韓論に反対だった)岩倉(具視)公、あやまてり』と言って政府を離れた」

と、明治維新の立役者の一人に自らをなぞらえた。

首相からは「一番厳しい時代に自民党総裁選で選対本部長をやっていただいた。そういう関係だけに悲しくて残念」

と伝えられたことを明かす一方で「今回の総理の判断は間違っている。

(自分の主張の正しさは)50年、100年先ではなく1年以内に証明される」と断言した。


◆コメント:茶番というか、噴飯ものというか・・・・。

鳩山邦夫氏の発言のようなのを、「噴飯もの」という。メシを食っているときに聞いたら、

思わず、食べているものを吹き出してしまうほど、滑稽だという意味の日本語である。

彼の発言を読み、ツッコミどころ満載で、笑いが止まらなくなった。

日本郵政の話は後で書くが、最高傑作は、

「世の中、正しいことが通らないことがあるんだな」

であろう。

文字通り解釈すると、鳩山氏は、「世の中では、常に正しいことが通る」と考えていたことになる。

こういうのを「カマトト」というのである(本当は女性に対して「カマトトぶるんじゃねえよ!」という風に使うのだが)。

「カマトト」の意味が分からない方は国語辞典を引いて下さい。少なくとも、広辞苑、大辞林、大辞泉には詳しい説明がある。

鳩山邦夫氏のプロフィールを見ると、初当選は1976年である。

33年間もの長きに亘り、権謀術数の渦巻く、うす汚い政界で生き延びてきた人物が、本気で、「世の中では、常に正しいことが通る」

と思っているなら、バカに相違ない。


嫌味はこの辺にして、彼のいうことは正しい。世の中、正しいことが通らないことがある。

むしろ、正しいことが通らないことの方が多いのではないか、というぐらいだ。ただ、それを政治家が口にするとは。

臍が茶を沸かす。


2005年の郵政民営化選挙の際、衆議院で民営化法案が可決され、8月8日参議院で否決された。

両院の決議が異なるときには、両院協議会を開き、それでも意見がまとまらなければ、衆議院で

3分の2以上で再可決すれば、その法案は成立する。これが法律で定められた正しい、日本における法案決議の手続きである。

ところが、時の内閣総理大臣、小泉純一郎は、参議院で否決されたら、いきなり、衆議院を解散した。

国法で定められた手続きを無視した解散権の濫用であった。あれは、「正しいこと」だったのか。

また、解散総選挙となったら、衆議院で民営化に反対した自民党議員は小泉によって公認をはずされ、

刺客を立てられて、多くが落選した。

郵政民営化造反議員はその後、反省文を書き、以後、党の決定には逆らわないという「誓約書」を書いて、

自民党に復党した。有権者をバカにするにもほどがあるし、造反議員の基本的人権、「思想・信条の自由」を侵している。

あれが「正しいことがとおる世の中」なのか。バカも休み休み言え。


◆自分は正しい、という人が何故、正しさを証明出来ないのか。

鳩山総務相は、日本郵政の西川社長の続投に反対し続けた。色々な理由があるが、

言うまでもなく、彼が最も重大視したのは、日本郵政がかんぽの宿をオリックスに一括売却したことである。

「正義に反する」

という。そして、
「(自分の主張の正しさは)50年、100年先ではなく1年以内に証明される」

と、豪語する。それほど、この取引がはっきりと「正義に反する」のならば、一体何が問題なのか、

国民に説明出来るはずだし、すべきだったが、鳩山総務相は遂に最後まで、しなかった。

何故しないか?出来ないからである。鳩山氏が指示した総務省の調査でも、明確に不正と判断されるような証拠は出てこなかった。

更に、日本郵政が設置した専門家による第三者委員会は、報告や記録にいくつかの問題があったと指摘したものの、

売却の決定自体が「不適切なものとは考えない」と総括した。


鳩山総務相は「正義に反する」「信念は曲げられない」を繰り返すばかりだ。辞任が決まってからも、
「(自分の主張の正しさは)50年、100年先ではなく1年以内に証明される」と断言した。

何を自己陶酔しているのだ。こんな話、100後には忘れ去られている。

そして、「1年以内に証明される」というなら、1年と言わずに、今すぐ、鳩山氏自身が「正義に反する」証拠を呈示し、

国民に説明すればよいではないか。結局、不正が立証できないから、言を左右にして誤魔化しているだけではないか。

また、鳩山氏は、続出する日本郵政の不祥事(障害者団体向け割引制度の悪用による郵便法違反事件など)の責任をも、

西川氏に転嫁しようとしているが、西川氏が日本郵政の社長に就任したのは約3年半前であり、

一連の構造的不祥事は、その前からずっと続いていたことはほぼ明らかで、それが西川氏の責任だというのは、

論理的に納得できない。


要するに、鳩山邦夫総務省は、自分が正しいことを言っているのに、「世の中で通らず」に

罷免された、と、今でも言っているようだが、そうではない。

間違ったことを言い続けるから、罷免されたのだ、ということに気づいていない。

駄々をこねる子供と、ほぼ同じだ。

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2009.06.12

「WHO、世界大流行を宣言へ=新型インフル警戒水準、最高の「6」に」←パンデミック・アラート・フェーズは地理的な基準ですから。

◆WHO、世界大流行を宣言へ=新型インフル警戒水準、最高の「6」に(6月12日0時29分配信 時事通信)

世界保健機関(WHO)は11日、メキシコ、米国をはじめ北半球を中心に続いてきた新型インフルエンザの人から人への感染拡大が、

オーストラリアなど南半球でも確認されたとして、警戒レベルを最高水準の「フェーズ6」に引き上げ、

世界的な大流行(パンデミック)の発生を宣言することを決めた。WHO当局者が明らかにした。

WHOはこの日、各国の専門家で構成する緊急委員会を開催。同委での討議結果を踏まえてマーガレット・チャン事務局長が

同日午後6時(日本時間12日午前1時)から記者会見し、宣言に踏み切る見通しだ。

これに先立ち、スウェーデンのラーション保健相は11日、フェーズ6への引き上げを前提に記者会見し、

「WHOは国境封鎖や旅行自粛の必要はないと言っている」と述べ、平静を保つよう呼び掛けた。

WHOは公式発表を前に、各国政府に対し警戒レベル引き上げを通知した。


◆コメント:「世界的大流行」というと、恐ろしげですが・・・。

確かに、日本国内でも毎日感染者数は増えていて、11日正午の時点では累計532人でした。

しかし、これは一つには、日本人はこういう時になると、妙に几帳面になり、患者数を正確に把握しようとする。

世界的に見て、こういう几帳面さにおいて日本人は群を抜いている。

実際は他国でももっと感染者がいても把握できていない可能性があります。

それはさておき、パンデミック・アラートは6段階で、今回最も高いフェーズ6に引き上げるので、

何となく緊張感が走りますが、WHOのパンデミック・アラートは感染の地理的な広がりを基準に決定されるわけです。

この表のとおりです(大分前に保存したので現状「フェーズ4」となっていますが、実際は、現在.(11日)は「フェーズ5」です)。

Pandemicalert
WHOは世界を大きく6つの地域(管轄区域)に分けてそれぞれに地域支部を置いているわけです。

Who_regions
現在のフェーズ5は、表で説明されているとおり、この6つの地域の中の1つの管轄区域における2カ国以上で感染が広がっている。

当然です。北米から、中米、南米まで全部で「1つの管轄区域」なんですから、メキシコとアメリカ、カナダ。

これだけでも3カ国で感染者が増えているのですから。

そして今回何故レベルを引き上げるかというと、

WHOが日本時間の今朝発表した、世界の感染地域と感染者数を見ると

H1n1map20090610

アジア、西太平洋地域でも感染が広がっている。

「フェーズ6」の定義、

フェーズ5の状況に加えて別のWHO管轄区域でも1以上の国で地域単位の流行が起きている。

に鑑み、当然なのです。


◆結論

世界的大流行というと恐ろしげですが、要するにアメリカ地域だけではなく、アジア・西太平洋地域でも、

感染者が増えている、という事実と、フェーズ定義に鑑み「フェーズ6」になるのは当たり前です。

マスコミの悪い癖で不必要に不安を煽る。

勿論、今回の新型インフルエンザの致死率は0.4%ですけれど、感染者の絶対数が増えれば当然、

死者も増えるので、油断してはいけないのですが、

急に、H1N1型ウイルスが変異を起こして強毒性になったわけではありません

(今後、そう言うことが起きる「可能性」は確かにありますが、少なくとも今は弱毒性です)。

忘れかけていたけど急に「世界的大流行」と新聞がかき立てるからといって、

つられてパニック状態にならないようにするべきです。

何しろ素人の個人や企業がマスク・消毒液を大量に注文するので、

本来それらを一番必要とする医療従事者が入手困難なのだそうです

(これは、流石に素人は注文しないと思うけど、検査キットの製造も追いつかないようです)。

マスクも消毒薬も、検査キットも無くて、どうやって診療すればいいのだ、と、非常に憤慨している

お医者さんもいます。

ここのところ、暫く落ちついていましたが、「フェーズ6」で、また、急に怖くなって、

パニック的な行動を起こさない方が良いですね。

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2009.06.11

「東証大引け、反発で年初来高値」←終値は9991円でしたが、全然景気の実体を伴っていません。

◆記事:東証大引け、反発で年初来高値 個人中心に物色意欲が旺盛(NIKKEI NET)(10日 15:29)

10日の東京株式市場で日経平均株価は反発。前日比204円67銭(2.09%)高の9991円49銭とこの日の高値で引け、

2日ぶりに年初来高値を更新した。1万円の大台を維持していた2008年10月7日(1万155円)以来、約8カ月ぶりの水準まで回復した。

景気底入れ期待が根強く、売買の回転が効いている個人投資家を中心に物色意欲が旺盛だった。

東証株価指数(TOPIX)も反発し、2日ぶりに年初来高値を更新した。

内閣府が朝方発表した4月の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額が2カ月連続で減少したが、

需要者別では「電気機械」や「自動車工業」の発注が増加。主要産業で設備投資が持ち直しているとして、

市場では前向きに受け止める雰囲気が強かった。香港などアジア株相場が堅調に推移したことも、後場一段高の一因となった。


◆コメント:今日、発表された指標は、皆悪いのです。株価が一本調子に上昇するとは思えません。

日経の「東証大引け」記事を読むと、日経平均株価が年初来高値を更新した「理由」を色々並べています。

しかし、こういう記事はどのようにも書けるのです。日経の記者は、東京株式市場が終わると、

あちこちの証券会社や、銀行や、その他、マーケットを見ることを仕事としている、企業の「エコノミスト」などに、

「今日のマーケットはどうでしたか?」と、片っ端から電話をして訊くのです。自らはマーケットの参加者ではないから、

(参加者だったら大変です。自分のポジション(持ち高)に都合が良い方向に相場が動くような情報を流せば、儲かります。

それは、相場操縦で、証券取引法違反になります)、本当のマーケットの様子は分からないのです。


ですから、日経でもどのマスコミも同じで、実際のプロの市場参加者に話しを訊いて、いくつかをまとめて、

尤もらしい「ストーリー」に仕立て上げるのです。

今日、何故、日経平均株価が、10,000円まであと9円という水準まで上昇したのか、

本当の所は、誰にもわからないのです。

株価は景気の先行指標で、株価の上昇が続くようならば、やや時差はあるものの、

景気が好転する兆しだ、ということが一般論として昔から言われますが、

今回は全然宛にならないと思います。もし、1万円台に乗ったら、絶対に利食いで売られるでしょう。


◆今日発表された、様々な統計が、如何に悪かったか。

普通のニュースでは、いちいち報道しませんが、毎日色々な指標が発表されます。

大きく分けて、役所が発表する指標(最も重要というか、代表的なのは、国内総生産(GDP)などです)と、

民間の企業団体や、調査企業が発表するものがあります。

今日、発表された数字を出来るだけ簡単にまとめます。

◆企業物価指数 22年ぶり大幅下落 需要減でデフレ圧力(6月10日21時53分配信 毎日新聞)

日銀が10日発表した5月の国内企業物価指数(05年平均=100)は103.0と前年同月比で5.4%下落し、

87年3月以来約22年ぶりの大幅な落ち込みとなった。景気低迷に伴う需要減少でデフレ圧力が一段と強まっており、

販売価格の低下が企業収益を圧迫して、景気回復の重しとなりかねない。

企業物価指数は出荷や卸売りの価格水準を示す。原材料価格が高騰した昨年夏までは上昇率が拡大していたが、

金融危機で一変。原油高の反動もあり、下落が加速している。

企業物価指数は、以前卸売物価指数と呼ばれていたものです。卸売り価格が前年同月比マイナス5.4%。22年ぶりの下落率。

企業物価指数の下落が続けば、消費者物価指数にもやや遅れて反映されます(既に消費者物価も下がり始めています)。

つまり、デフレの危険があるのです。
◆4月機械受注、2カ月連続減で22年ぶり低水準(6月10日10時41分配信 ロイター)

内閣府が10日に発表した4月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、

前月比5.4%減の6888億円となり、1987年5月以来の7000億円割れとなった。

減少は2カ月連続で、0.4%増と予測されていたロイター事前調査を下回った。

ただ、自動車や電機など加工組み立て業種では下げ止まり感が出てきたことから

内閣府では機械受注の判断を「減少テンポが緩やかになってきている」と前月からの判断を踏襲した。

国内民需をみると、製造業からの受注は前月比9.4%減、非製造業は同8.8%減となった。

化学工業や金属製品工業、一般機械工業からの受注は減少したが、

自動車工業や電機からの受注は2カ月連続の増加となるなど、「加工組み立て業種には下げ止まり感がうかがえる」(内閣府)という。

機械受注が減っている。しかもこれも22年ぶりの低水準。ということは、モノを作っても売れないので、

新たに機械を買って、製品を増産する、つまり設備投資する意図が製造業に無いということです。

総需要が減っているから、下手におカネを借りて設備投資などしたら、潰れてしまいます。

機械受注が減っているというのは、そう言うことです。

その他、兎に角、モノが売れない。国全体の需要が減っているのです。主な記事を簡単にまとめます。
◆鉄鋼連盟:4月の普通鋼受注は前年比35%減-下落率は縮小 (ブルームバーグ)(2009/06/10 18:23)

日本鉄鋼連盟が10日公表した2009 年4月の普通鋼鋼材の受注量は、454万5000トンと前年同月比で35%減小した。

9カ月連続で前年割れとなったものの、3月の44%減から縮小した。

4月の受注量のうち内需は前年同月比43%減。外需は17%減だった。

◆車保有台数、2年連続マイナス=少子高齢化で0.4%減-08年度末(6月10日19時1分配信 時事通信)

自動車検査登録情報協会は10日、全国の車の数を示す2008年度末の自動車保有台数(軽自動車や二輪車含む)が

前年度末比0.4%減の7880万542台となり、2年連続で減少したと発表した。

「少子高齢化や若者の車離れが続いている」(自検協)ほか、世界的な新車販売不振で国内市場が縮小傾向にあることも響いた。

◆5月中古車販売、4カ月連続減=自販連 (時事通信)

日本自動車販売協会連合会は10日、5月の中古車販売台数が前年同月比12.9%減の30万5511台だったと発表した。

4カ月連続の減少で、台数は1978年の統計開始以来、5月としては過去最低。下落率は4月の1.0%から拡大した。

新車販売の低迷で、引き続き下取り車が不足している

◆5月のビール系出荷量は前年比‐3.1%、3カ月ぶりのマイナス(6月10日11時53分配信 ロイター)

ビール酒造組合などが10日発表した5月のビール系飲料(ビール・発泡酒・第3のビール)の出荷量(課税ベース)は、前年比3.1%減で3カ月ぶりに減少した。

◆4月の携帯出荷41.5%減、10カ月連続前年割れ(NIKKEI NET)(12:43)

電子情報技術産業協会(JEITA)が10日発表した4月の携帯電話・PHS端末のメーカー出荷台数は前年同月比41.5%減の193万台で、

10カ月連続の前年割れとなった。現在の方法で2003年4月に統計を取り始めてから、3番目の低水準。

機械の受注が減っているのですから、機械の原材料となる鉄鋼の注文が減るのは当然です。

クルマは新しく買えないし、持っていると税金とか車検費用、保険料などが要りますから、不況時には手放す人が多い。

所得が減っているし、維持費がかかるから、中古車ですら売れない。

ビールは一ヶ月だけの統計ではよく分かりませんが、気温も湿度も上がっているのに、売り上げが落ちる、

ということは、業務用の出荷が減っているのかも知れません。自宅で飲んだ方が安いですから。


◆結論:財政支出を増やすか、減税によって総需要を創出しないと景気はいつまで経っても落ちこんだままです。

こればかりは、皆が予想していたことですが、定額給付金なんぞ、一回一世帯数万円。貰わないよりマシという程度であって、

今の景気の悪さからすると、正に焼け石に水。何の効果も無かったですね。

与党は、毎日、鳩山邦夫が日本郵政の西川社長の続投を認めない、とムキになっていますが、

かんぽの宿をオリックスに一括譲渡することが不正義だ、と繰り返しますが、一体何がどう不正義なのか、

総務大臣は一度もきちんと説明せず、「信念は曲げられない」とバカの一つのように繰り返し、内閣総理大臣も

だらしなくて、「黙れ」といえない。

国会の運営費は、一般会計予算から出ていて、衆議院と参議院合計で、1日あたり3億円の費用を使っているのです。

それは、一昨年、記事にしました。

自民幹事長・伊吹氏、政調会長に谷垣氏、←何でも良いから早く仕事しろ。国会運営費1,024億円

ですからね。そういうアホなことに税金をつかうなら、財政支出によって、日本全体の需要、総需要を創出していただきたいですね。

国会議員のセンセーがたの、子供じみた行為の繰り返しで、我々が額に汗して働いて納めた税金を浪費して欲しくありません。

皆さんも、そう思われるのではないでしょうか?

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2009.06.10

あまりにも誰も取り上げないので驚きました。6月9日は皇太子殿下と雅子様の結婚記念日でした。/お祝いの音楽。

◆1993年 徳仁皇太子,小和田雅子と結婚

と、平凡社世界大百科事典(じゃなくても何でも良いが)ネットの色々な所に、

「今日は何の日」のような「ひと言知識」のコーナーがあり、誰か気が付くかと思ったら誰も書かない。

マスコミは、取りあげたのかも知れないが、ベタ記事扱いであろう。

16年前、1993年6月9日水曜日、皇太子殿下と雅子様がご結婚なさったのである。

あの日は確か、臨時に国民の祝日になったのではなかったか。

兎に角天気が不安定で、以下、私の記憶だけを頼りに書くので間違いが会ったらご指摘頂きたいが、

前の晩も雨、当日の朝も雨、じゃなかったですかね?

ところが、オープンカーでパレードの時間になったら、すっかり雨が止んでウソのような晴天になった。

私には女性週刊誌的興味はないから、婚約時代の雅子様のファッションとか、そういうことはどうでも良い。


何度も書くけれども、婚約時代、まだ雅子様がカローラで外務省に通勤なさっていた頃、週刊文春が許可を得て、

雅子様の車のダッシュボードを撮影した写真が週刊文春のグラビアに載ったが、その時に、雅子様のテープに、

レコード(当時はレコードです)からカセットテープにダビングした、

「バッハ:管弦楽組曲第2番(トランペット版:ソロ・モーリス・アンドレ)

が、あるのを見て、「アッ」と驚いた。

それが、雅子妃殿下とトランペットを書いたきっかけである。

それはともかく、皇太子殿下、妃殿下の結婚記念日だというのに、世間もマスコミもあまりに冷淡ではないか。

特にマスコミ各社に言いたい。あのとき、あんたら、どれほど大騒ぎしたか、まさか忘れちゃいないよね?

テレビは、系列の地方局のアナウンサーまで動員してパレードを中継し、新聞・週刊誌各社は、「皇太子殿下・雅子様ご結婚特集号」を

これでもか、と発売して、かなり儲けた筈である。

それが、今や、記念日にお祝いのひと言も無し、かい?


◆色々なご事情はあるだろうが、何も問題がない家庭・一族郎党など、この世に存在しない。

あまり嫌な話を蒸し返したく無いけれども、ご結婚以来、色々と皇太子ご夫妻を巡って、

週刊誌が、かき立てる。興味本位で書くべきではないと思う。皇太子殿下はお辛いだろうが、

どんな時でも公務の際には、堂々としておられるのはご立派である。

私の約半世紀の人生の経験からいえることは、

はた目には、たとえ順風満帆に見える家族や一族でも、何の問題も抱えていない家は無い。

理屈っぽい奴は「論理的には、『ない』ことは証明できないはずだ」とかいうのだろうが、大人ならわかるでしょ?経験則で。

というわけで、何があろうが、結婚記念日だったのにあまりにも誰も何もお祝いを述べないので、私が書く。

皇太子殿下、雅子さま、ご結婚記念日おめでとうございます。末永くお幸せに。


◆【音楽】お祝いの音楽。フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル、ジャーマン・ブラス、他。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル「ヘンデル曲集」より

オケージョナル・オラトリオから、「マーチ」






同じアルバムから、「王宮の花火の音楽」「歓喜」






同じく「王宮の花火の音楽」「ファイナル・メヌエット」







ヘンデル、オラトリオ「メサイア」から「ハレルヤ・コーラス」





ジャーマンブラス、序曲集、Overtures: German Brass から、

ショスタコーヴィッチ、「祝典序曲」






それでは。

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2009.06.09

「街角景気、5カ月連続改善=新型インフルも対策効果で改善-内閣府」←説明が不十分です。現状判断DIは50を下回ったままです。

◆記事:街角景気、5カ月連続改善=新型インフルも対策効果で改善-内閣府(6月8日14時33分配信 時事通信)

内閣府は8日、5月の景気ウオッチャー調査を発表した。3カ月前と比べた街角の景況感を示す現状判断DI(指数)は

前月比2.5ポイント上昇の36.7と5カ月連続で改善した。新型インフルエンザの影響で飲食や旅行は不振だったが、

エコカー購入補助や定額給付金など景気対策が指数の改善に寄与した。総合判断は4カ月連続の上方修正。

前月の「このところ悪化に歯止めがかかりつつある」から「このところ」を削除した。


◆コメント:景気が改善しているのではなく、悪化のスピードが遅くなっている、ということです。

3週間ほど前、同じような記事を書きました。

2009年05月15日(金) 「<日銀>景気判断の上方修正を検討」←4月30日の展望レポートで今年の経済成長予想大幅下方修正したばかりなのに?ココログ

内閣府が毎月、景気ウォッチャー調査という統計を発表します。

今日、景気ウォッチャー調査(平成21年5月)が発表されました。

この冒頭にある、調査結果(抜粋)(HTML形式)を見れば十分です。

「今月の動き(5月)」の説明、は次のセンテンスで始まります。

5月の現状判断DIは、前月比2.5ポイント上昇の36.7となり、5ヶ月連続で上昇した。

それ自体は、統計が偽りでなければ、「ウソ」ではないのです。下の表を見ると、2008年12月の現状判断DIは15.9でしたが、

その後、毎月、数字は増えている。この現状判断DIは、先月も書いたとおり、内閣府統計局が、全国の様々な業種の一般の人に、

「今月の景気は3ヶ月前と比べて良くなっていると思いますか?」とアンケートを取り指数化したものです。

回答の選択肢は、「良くなっている」「やや良くなっている」「変わらない」「やや悪くなっている」「悪くなっている」の5つです。

今月の構成比を見ると、


  • 良くなっている 0.7%

  • やや良くなっている 12.2%

  • 変わらない 41.5%

  • やや悪くなっている 24.5%

  • 悪くなっている 21.2%


です。現状判断DIは36.7で、前月が34.2だったから、2.5ポイント上昇している。

それは、同じ事を何度も書きますが、「ウソ」ではありませんが、構成比を見れば明らかなとおり、

「良くなっている」、「やや良くなっている」を合計しても、12.9%です。

一方、「変わらない」から「悪くなっている」までの合計は、87.2%です。


つまり、今なお、大多数の人は「景気が良くなっているとは感じていない」ということが、本質です。

悪くなっているという感覚が昨年12月から少しずつ減っているけれども、景気が良くなっているとは、

皆、思っていない、ということです。


そして、現状判断DIが36.7というのは、決して良い数字ではない。景気が良いか悪いかの境界は50なのです。

50ちょうどならば「横ばい」ですが、50を下回れば、景気は悪い、上回れば、良いと皆が感じていることを示します。

言うまでもなく、36.7は50にはほど遠い。50を下回ったのは今回で26ヶ月連続です。


◆結論

今までの説明でお分かり頂けたと思いますが、時事通信も、どの全国紙も

「街角景気、5ヶ月連続で改善」

と、かなり大きめの見出しを付け、それは事実なのですが、本当は、そちらを強調するべきではなくて、

ニュートラルを示す50を遙かに下回る調査結果が2年以上続いている、ということが本質です。

景気が崖から転がり落ちるように悪くなっていたけれど、転がり落ちるスピードが弱まってきたということです。

決して景気が改善に向かっているとはまだまだいえないのです。

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2009.06.07

「対北、戦うべき時は覚悟を」…麻生首相が演説←「戦う」の意味を明確にすべきです。

◆記事:「対北、戦うべき時は覚悟を」…麻生首相が演説(6月7日19時31分配信 読売新聞)

麻生首相は7日、東京都議選(7月12日)の応援で訪れた武蔵野市のJR吉祥寺駅前で街頭演説し、

弾道ミサイルの発射準備を進める北朝鮮に関し、「我々は戦うべき時は戦わねばならない。

その覚悟を持たなければ、国の安全なんて守れるはずがない」と述べ、制裁強化などで圧力を強める姿勢を強調した。

また、民主党について、「ソマリア沖を通って日本にものを運んでくる船が海賊に襲われる。守るのが当たり前だ。

どうしてこれが反対か理解できない」と語り、海賊対処法案に反対する姿勢を批判した。


◆コメント:「戦う」とは、何を意味しているのですか。

私の記憶が間違っていなければ、麻生太郎氏は、現在、日本国の内閣総理大臣です。

日本国憲法第99条の文言(もんごん)は次のとおり。

第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

内閣総理大臣は国会議員ですから、この定めに従い、憲法を遵守する義務を負います。

そして良く知られているように、日本国憲法第9条第1項には、
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

と、書かれており、日本国憲法は施行されてから現在に至るまで、変更されておりません。

従って、麻生太郎内閣総理大臣は現在の日本国憲法に反する行為を実行したり、或いはそれを示唆する言動は慎むべきです。

読売新聞の報道によれば、2009年6月7日、麻生太郎内閣総理大臣は、東京の街頭演説において、
我々は戦うべき時は戦わねばならない。

と発言したそうです。人の発言は、全体の文脈から判断するべきなので、本当は、吉祥寺で行った演説の全文を

文字にして掲載して欲しいと思います。そうでないと、客観的な、冷静な評価が困難です。

今のところ、全文が読めないので、転載した記事のみから判断して、所感を述べるならば、

麻生首相が使った言葉「戦う」が、武力の行使、特に、個別的自衛権の行使ではなく、もしも「先制攻撃」を意味するならば、

その発言は憲法第99条に鑑み、許されません。

日本国は、武力を行使してはいけない。現行憲法が有効である以上、その原則は変化しません。

どうしても武力を行使したいのなら、そのように憲法改正の手続きを完了してから、実行するべきです。


読売新聞は、あまりにも首相発言が直接的でヤバいので、
制裁強化などで圧力を強める姿勢を強調した。

と書いて、誤魔化している印象を受けます。ごく普通の日本語の解釈として、
我々は戦うべき時は戦わねばならない

というセンテンスを、そのように解釈するのは不自然だと思います。


この日記で、過去何度も書きましたが、憲法第9条にも関わらず、日本は個別的自衛権の行使は認められている、

と解釈すべきです。個別的自衛権とは、自国が他国の武力攻撃を受け、或いは戦争を仕掛けられたときに、

自国民の生命を守るために、武力を以て防衛することです。

日本国憲法はその前文において、国民の平和的生存権を保障しています。そもそも常識で考えて当たり前です。

いくら9条が武力を持たない、放棄すると書いていても、他国が、武力で侵略・攻撃してきたら、日本人は黙って殺されなさい、

という前提に立った憲法などあるわけがない。国家の権利と自然人(普通の人間。ひとりの人間)の権利を混同してはいけませんが、

この場合は分かり易い。自然人には違法性阻却事由として「正当防衛」が認められています。

自分が襲われ、怪我をするかも知れない。或いは殺されるかも知れないと言うときに、こちらが、物理的に反撃した結果、

相手に怪我をさせても、それは傷害罪にはならない。国家とて同じ事です。だから、個別的自衛権の行使は当然認められている、

と思料します。

麻生首相の発言にある「戦う」の真意が「個別的自衛権の行使」にあるなら、とやかく言いませんが、

もしも、北朝鮮がミサイルを発射する兆候が見られる、というときに、現行憲法のまま、日本が先制攻撃を加えることは、

認められません。簡単に内閣総理大臣が「戦うべき時は戦う」などという発言をするべきではありません。

外交努力が足りないと思います。

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【音楽】ハチャトゥリアン(1903-1978)の誕生日。「剣の舞」以外も、もう少し聴いてあげましょうよ。

◆「剣の舞」だけではあまりに気の毒。

ハチャトゥリアンはアルメニア人の作曲家です(生きた時代は旧ソ連でしたが)。

代表作の一つに「ガイーヌ」があるのですが、これは4幕から構成されるバレエ音楽です。

それをオーケストラ・コンサート用組曲にしたのです。

組曲「ガイーヌ」は1番から3番まであります。ややこしいので、もう一度書きますが、

元来は1つのバレエ音楽です。その中から抜萃して3つの組曲にしたのです。


ところが困ったことに、資料やCDによって、どの曲が何番目の組曲に含まれているのか、

全然整理されていないのです。

例えば、「剣の舞」はガイーヌ第2組曲の終曲だ、という記述が最も多いのですが、

何と第1組曲の第一曲と書いてあるCDも存在するし、Wikipediaには第3組曲の第5曲だ、と書かれています。

整理していると朝までかかりそうなので、適当にやらせて貰います。


◆一応基準としたCD

今回は、ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番 - 第3番を暫定的に基準にして、

分類しています。

まず、第一組曲のIntroduciton。序曲ということでしょうか。

それをどうそ。ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番から「序曲」







同じ第1組曲の第8曲(終曲)「レズギンカ」。西本智実さんのCD、ラヴェル:ボレロに収録されています。






強烈ですね。


◆ガイーヌ第2組曲から。ハチャトゥリアン自作自演の「剣の舞」

第2組曲の終曲が「剣の舞」です。本当はこれは組曲に含まれていなかったのですが、初演の少し前に、

急に加えることになって、ハチャトゥリアンは大急ぎで書き足したらしいのですが、皮肉なことに、これが、

彼の作品の中で最も有名になりました。ハチャトゥリアンは
この曲ばかりこれほど有名になるのなら、書かなければ良かった、と愚痴っていた、といいます。

その前にハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番 - 第3番では、

第4曲に"Choosing the Bride"があります。これを聴くと、「あれ?」と思います。剣の舞で使われた旋律が既にココにあるのです。

ガイーヌ第2組曲から"Choosing the Bride"







次がお待ちかね、剣の舞です。

ここは1993年に小澤征爾さんがベルリン・フィルのヴァルトビューネで演奏したときの映像をご覧頂きます。







普通はこれぐらいのテンポです。

ところが、ハチャトゥリアンの自作自演の古い音源がありますが、

すごいテンポなのです。






すごいテンポですね。作曲者は本当はこれぐらいのテンポで演奏して欲しいのでしょうか。


◆第3組曲から「ゴパック」

大分色々載せてしまったので、第3組曲からは、「ゴパック」だけ載せます。

西本さんのCDに収録されています。


ガイーヌ第3組曲から「ゴパック」






締めくくりが今ひとつ、「あれ?これで終わり?」という印象を受けますが、バレエ組曲から抜萃した管弦楽組曲なので、

こうなるのでしょう。本来この後に続くはずです。


◆仮面舞踏会から「ワルツ」と「マズルカ」

組曲「仮面舞踏会」の第1曲「ワルツ」はフィギュアスケートで有名になりましたが、

「仮面舞踏会」はあの1曲ではなく、全部で5曲から構成されています。

とはいえ、「ワルツ」のあの切ない音楽は何ともいえません。西本さんの録音です。


「仮面舞踏会」より「ワルツ」






良いですねえ。切なさがたまりません。ハチャトゥリアンの葬儀ではこの曲が演奏されたそうです。

もう1曲。組曲「仮面舞踏会」より「マズルカ」。


「仮面舞踏会」より「マズルカ」







如何にも「舞踏会」です。

これは、あちらこちらCDが分かれて申し訳ありませんが、ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番 - 第3番

に収録されています。


◆ヴァイオリン協奏曲から第三楽章。


すこし、あれもこれも盛り込み過ぎですが、こういう機会がないと、なかなかハチャトゥリアン特集というのは、

やらないので、最後に少し堅いというか、バレエ音楽をベースにした今までの音楽とは違う、「絶対音楽」です。

つまり今までのはバレエ音楽ですから、背景に何か物語がある訳ですが、そういうのは一切なくて、純粋に音楽だけを

聴いて貰いたい、というのが絶対音楽です。本来交響曲など、全て「絶対音楽」です。



ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 第三楽章。

このCDは、ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲/チェロ協奏曲です。



ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 第三楽章。







ヴァイオリン・ソロのところは、ちゃんとソロが聞こえるように考えて書かれていますが、ソロが休みの時はオケが景気よく鳴ります。

こういうところはハチャトゥリアンの特徴だと思います。

無理に全部お聴きいただく必要は勿論ありません。気が向いたのから、お好き(そう)なのをお聴き頂くと嬉しいです。

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2009.06.06

【音楽・映像】アルゲリッチの誕生日。別府アルゲリッチ音楽祭での伝説的名演(チャイコフスキー)。

◆アルゲリッチみたいな人を「天才」っていうのです。騙されたと思って一度聴いて下さい。

マルタ・アルゲリッチというピアニストがおります。1941年6月5日生まれです。

アルゲリッチに関する詳しいことを書き出したらキリがない。いくらでも調べられますが、

ウィキペディアにリンクを貼っておきます。

嬉しいことに、アルゲリッチは日本びいきでして、特に大分県別府市を訪ねた時に気に入ったらしく、毎年、

アルゲリッチが音楽監督を務める、別府アルゲリッチ音楽祭が毎年開催されます(今年は11回目でした)。

何だか当たり前になっているけど、私は初めて、「別府アルゲリッチ音楽祭」なるものが開催されると言う話を聞いたときには、

まるで夢のような気分でしたね。世界中の超一流オーケストラからソリストとして引っ張りだこのあの人が、

毎年日本に来て、自らの名前で「音楽祭」をやってくれるとは・・・。唖然とするほどの話でした。


話を端折りますが、兎に角ね。「天才ピアニスト」というのは、こういう人をいうの。こういう人なら「奇跡の~」とか

呼んでいいですよ。

今日は、2001年の第3回別府アルゲリッチ音楽祭で、アルゲリッチ自らがソロを弾いた、

かの有名なチャイコフスキー作曲ピアノ協奏曲第一番を、見て聴いて下さい。

兎にも角にも、あんまりクラシックに興味が無い人も、一度、騙されたと思って聴いて下さい。

画面に字幕で出ますが、伴奏のオーケストラは東京芸術大学の学生です

(但し、コンサート・マスターは清水高師さんという芸大の先生。プロです)。

芸大ってのは、こういうレベルなの。演奏終了後のアルゲリッチのインタビューも載せますが、

この天才が絶賛しています。それもよく聞いて下さい。


◆チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23

YouTubeですから、例によって楽章の途中でファイルが分かれてしまう部分があります。

全曲が4つのファイルになっています。悪しからず。


Part1 第一楽章冒頭から途中まで。

冒頭のホルンの音、実に見事ですね。繰り返しますが、学生ですよ。





Part2 第一楽章の途中から終わりまで。

0分42秒から、両手でオクターブで弾くところがあります。これ、非常に難しいと思います。アルゲリッチは特に

この日は調子が良かったのか、すさまじい速さで弾き切ります。神業のようです。

5分25秒辺りからカデンツァが始まりますが、鬼気迫るものがあります。




アルゲリッチ、非常に機嫌が良いですね。機嫌が悪いと怖いんですよ。


Part3 第二楽章全体。

この楽章はピアニッシモの弦のピチカートで始まりますので、ボリュームを大きめにしないと、

何も聞こえないかもしれません。録音ミスではありません。

アルゲリッチのソロも全体としてピアノからメゾピアノぐらいですが、音量が弱くても、極めてはっきりと

音が透ります。実に美しいピアノの弱音です。






Part4 第三楽章(終楽章全体)

これはすごいですね。アルゲリッチ、ますます絶好調です。すごいテンポ。

5分30秒付近から、終わりにむかって、どんどんアッチェレランド(段々テンポを速くすること)がかかります。

興奮します。5分54秒。両手ですさまじい勢いで音階的に駆け上がっていくところ。この迫力!

これは文句なしに「ブラボー!!」ですねえ。天下の名人による、名曲の名演です。

なかなかこれほどの名演には遭遇しないものです。



◆本番終了後、アルゲリッチのインタビュー。

この演奏は、アルゲリッチ本人も会心の出来だったようで、上機嫌です。

芸術家は気むずかしい人が多くて、機嫌が悪いと、とりつく島もないのですが、

アルゲリッチとしては、稀に見るぐらいの機嫌の良さです。

オーケストラ(東京芸術大学別府アルゲリッチ音楽祭特別オーケストラ。プロも若干混じっているかも)の

前奏を聞いて、音の素晴らしさにハッとした、という意味のコメントがあります。この人、お世辞なんか言わないです。

この天才に認められるぐらいですから、東京芸術大学別府アルゲリッチ音楽祭特別オーケストラも大したものです。


Martha Argerich - Interview in Beppu, 2001







嬉しいですね。

くどいようですけど、こういう人を「天才」というのです。「本当に上手いピアニスト」というのです。

真に優れた演奏に接することは、大変重要です。

「優れたもの」と「そうでないもの」の区別が付くようになります。

なお、この演奏会の全てではないようですが、一部をNHKが今月放送するらしいです。

別府アルゲリッチ音楽祭のサイトに放送予定が書いてあります。ご参考まで。

それでは、皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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2009.06.05

「『イスラムは米国の一部』オバマ大統領、エジプトで演説」←そういう発想が、アメリカの悪い癖なんだよ。

◆記事:「イスラムは米国の一部」オバマ大統領、エジプトで演説(読売新聞 - 06月04日 21:18)

中東・欧州歴訪中のオバマ米大統領は4日、エジプトのカイロ大学で演説し、

米国とイスラム世界との新たな関係構築を訴えた。

オバマ氏は大統領就任以来、アラブのメディアやトルコ国会での演説を通じて、

ブッシュ前政権時代に悪化したイスラム世界との関係修復を目指しており、カイロ大での演説は修復努力の総仕上げと言える。

オバマ大統領は、イスラム教徒が米国史の中で果たした役割などを指摘し、「イスラムは米国の不可欠な一部だ」と強調した。

さらに、過去の相互不信やさい疑心を捨て、「新たな始まり」を迎えようと呼びかけた。

新関係構築の課題としては、国際テロ組織「アル・カーイダ」などイスラム過激派のテロ活動や、

頓挫した中東和平プロセスなどを挙げた。このうち、中東和平プロセスの核であるイスラエル-パレスチナ関係については

「2国家共存以外に解決策はない」と語り、パレスチナ国家樹立を目指す姿勢を明確にした。

また、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの武装闘争を非難すると同時に、

将来のパレスチナ領土と想定されるヨルダン川西岸へのユダヤ人入植地建設の凍結も求め、

和平プロセスの「調停者」として公平な姿勢を示した。

今回の演説には、エジプトの野党指導者らから「(ムバラク大統領の)独裁を認知するものだ」

との批判も出ていたが、演説会場には、米側の配慮で批判勢力も招かれた。


◆コメント:世界中をアメリカにしたがるから、上手くいかないのである。

オバマ大統領は、ブッシュ政権時代に(本当はその前からだが)悪化した、イスラム諸国との関係を修復して、

「新しい時代」を築きたい、と演説したようだ。

本当は、演説のtranscript(演説を文字に起こしたもの)全文を丁寧に読んでから論評するべきなのだが、

それをやっていると、また寝不足になるので、BBCの記事から間接的に調べた。多分、読売新聞の見出し、

イスラムは米国の一部

は、BBCの記事の一部を引用すると
Mr Obama said Islam had "always been a part of America's story".

とあり、イスラムは常にアメリカの歴史の一部だった、という部分を訳したのであろう。


分かってねえなあ、と思う。

アメリカのこういう発想が、イスラムだけではなく、世界で嫌われるのだ。

「イスラムは常にアメリカの歴史の一部だった」という発想。この演説をもう少し詳しく読むと、米国内のイスラム教徒は

米国の中で、重要な役割を演じてきた、ということなのだが、それとは別にアメリカという国家、特にブッシュ時代にはびこった、

ネオコン(ネオ・コンサーバティブ。新保守主義者)達の思想は、単純化するならば、

「世界中をアメリカにすれば、世界は丸く収まるのだ」という独善的かつ傲慢なものだ。

これが世界をより不安定にしている。

イラクを見れば一目瞭然。日本のマスコミの取材に答えて、ネオコンの1人が
中東が不安定なのは、民主主義が根付いていないからで、中東(イスラム世界)に民主主義を植え付ければ、平和になるのだ

と、はっきり答えていた。そしてこの場合の「民主主義」とは「アメリカ式民主主義」を意味するのである。

だから、という大義名分で(その他に大量破壊兵器の証拠を捏造して)イラク戦争を仕掛け、独裁的支配者だったサダム・フセインを

引きずり降ろし、後、処刑した。しかし、イラクは安定するどころか、今だに戦闘が絶えない。イラクをアメリカにしようとしたら、

当然、イラク人は反発し、反米テロが活発化し、むしろ、フセイン独裁時代よりも遙かに不安定で、何万人もの一般市民が戦闘の犠牲になった。

この日記・ブログで過去何度も書いたが、私が学生の頃に、国際法の教授が、
世界の如何なる、国、地域の文化、社会・政治体制にも、それが成立するまでの歴史と必然性があるのだから、

外からの力でこれを変革するのは無理だし、すべきではない。

と、何度も強調していたのを、私は非常に鮮明に記憶しているのだが、正にそのとおりであることが、よく分かる。

アメリカ人、特にネオコンがやろうとしていることは、これと完全に逆である。

繰り返し強調するが、極端な表現を用いるならば、アメリカは「世界をアメリカにすれば、全て上手くいく」と考えている。


だから日本にも、毎年、大内政干渉の「年次改革要望書」を突きつける。

歴代の日本の政権の中でも特に小泉政権は、唯々諾々とそれに従い、アメリカ流市場万能主義、競争原理を

導入した。その結果、「弱者は勝手にのたれ死んで下さい」という「格差社会」が生まれた。

これに対して、論理で全てが割り切れるほど、人間社会は単純ではない。

アメリカ式に従うのは正しくない、と書いたのが、「国家の品格」の藤原正彦氏である。

藤原氏の意見は正しい、と私は考えている。


話がイスラムから逸れた。

オバマ大統領の真意が何処にあるにせよ、「イスラムはアメリカの一部」という考え方は、ネオコンの発想から脱していない。

イスラム諸国はあくまでイスラム文化圏である。

アメリカはアメリカである。

両者は全く別の歴史的背景と文化を持つ、互いに独立した存在なのだ、という認識を持てないのがアメリカのバカなところで、

このおかげで、世界が引っかき回され、不必要に不安定になっている。


更に、アメリカは、イスラム世界と対立するイスラエルを常に支持している。

これは、良く知られているように、ユダヤ系アメリカ人は米国内の様々な分野で要職に就いており、政治的に大きな影響力を持つため、

ユダヤ人の支持を得ないと、選挙でも勝てないし、政治運営も上手くいかない。

歴代の米国政府は、ユダヤ人国家・イスラエルを支持せざるを得ない。

だから、イスラエルが、これまでに数え切れないほど、ガザ地区のパレスチナ人、それも女子供を含む非戦闘員までも無差別に殺戮し、

これに対して、国際社会から批判が大きく、国連安全保障理事会が非難決議を採択しようとしても、

アメリカが拒否権を発動し、邪魔をする。

そのような背景がありながら、オバマ大統領が、ノコノコイスラムへ出かけていって、
アメリカはイスラムのお友達ですよ

といわれても、イスラムのアラブ人達は、「よくも、いけしゃあしゃあとそういうことがいえるな」と感じるだろう。

今までのことに触れずに「新しい時代を共に築こう」と呼びかけても、簡単にいくわけがない。

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2009.06.04

「<タミフル>異常行動との因果関係不明 厚労省研究班」←4月18日の「最終報告書」は「タミフルと異常行動「因果関係否定できぬ」

◆記事:<タミフル>異常行動との因果関係不明 厚労省研究班(6月3日20時54分配信 毎日新聞)

インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)について、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会(鴨下重彦座長)は3日、

服用と異常行動との因果関係を示唆する調査結果は得られなかった、との結論をまとめた。

近く調査会に報告されるが因果関係の有無は不明だった。

厚労省は異常行動の目立った10代に処方を控えるよう医療機関に通知したが、

方針変更の根拠は得られなかったとして、その措置は継続する方針を明らかにした。

作業部会では、06~07年の流行期にインフルエンザと診断された18歳未満の患者約1万人を対象に調べた厚労省研究班の最終報告書が示された。

それによると、約1万人のうち、異常行動を起こしたのは12%で、飛び降りなど重度の異常行動を起こしたのは0.4%だった。

異常行動を起こした患者のうち、タミフルを服用していた場合の発生率は、非服用に比べ0.6倍と低かった。

重度の異常行動を起こした10代に限定すると、服用した方が1.5倍だったが、報告書は対象者が11人と少なく、

「統計的に差はない」と結論づけた。

厚労省によると、販売開始(01年2月)から今年3月末までにタミフルの副作用で異常行動を起こしたと報告されたのは353人。

また、服用者が増加傾向にあるリレンザ(一般名ザナミビル)では167人だった。

タミフルをめぐっては、10代の患者がベランダなどから飛び降り転落死する事故が相次ぎ、

07年3月、厚労省は10代への処方を原則中止する通知を出した。


◆タミフルと異常行動との因果関係に関する研究・報告の「歴史」。

驚きましたね。厚労省は4月18日にこの件に関して、

「因果関係は否定できない」

という最終報告書を発表しているのです。

「最終報告書」から1ヶ月半で、別の結論を発表している。

一体どうなっているのでしょう?



今まで、私の手元で確認出来る、このテーマに関する研究・発表の「歴史」をお見せしましょう。時系列で(古いものから)。
◆資料1:タミフル、異常行動との関連みられず…動物実験で中間発表(2007年10月24日21時31分 読売新聞)

インフルエンザ治療薬「タミフル」と、服用した患者が起こす異常行動などとの因果関係について検討している厚生労働省の作業部会は24日、

輸入・発売元の中外製薬に指示した動物実験の結果について「異常行動と関連づけられるデータは今のところない」とする中間結果を発表した。

心不全などによる突然死についても「関係している可能性は低い」とする見解を示した。

脳に運ぶ物質を選別している「血液脳関門」と呼ばれる部分が未熟な若いラットを使った実験などは、結果がまだ出ていないため、

こうしたデータが出そろった後で、年内にも結論を下したいとしている。

同部会では、血液脳関門に、タミフルの薬効成分を通さないようにする仕組みがあることや、

通常の150倍の濃度の薬効成分を使っても、脳内たんぱく質に異常が見られなかったことが報告された。

また、米国での20万人以上を対象にしたタミフルと突然死に関する大規模調査の結果、「関連はない」と示唆する報告も提出された。

その2ヶ月後、同じ結論です。
◆資料2:タミフル:異常行動との関係、認められず--調査結果 (2007.12.17 毎日新聞 東京朝刊)

インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)について、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会は16日、

昨シーズンに発生した30歳以下のインフルエンザ患者の異常行動との因果関係は認められなかったとする調査結果をまとめた。

昨シーズン(昨冬から今春)にインフルエンザにかかり、飛び降りなど重度の異常行動を起こしたと医療機関から報告があった患者のうち、

30歳以下の137件について分析。このうち、タミフルの服用率は82例で6割だった。

また、10代の服用を原則中止した3月20日を境に、シーズン中の10代の異常行動に関する報告件数を比べた。

20日以前はタミフル服用「なし」が11件、「あり」40件に対し、21日以降は「なし」が16件、「あり」が2件だった。

21日以降の服用「あり」の報告数減少は、処方が制限された影響で、服用してもしなくても、異常行動は起こっていた。

ところが、今年(2009年)4月18日の発表は、ガラリと異なる様相を呈するのです。
資料3:タミフルと異常行動「因果関係否定できぬ」…厚労省研究班(4月19日3時6分配信 読売新聞)

インフルエンザ治療薬タミフルを服薬した10歳以上の子どもは、服薬しなかった子どもに比べ、

飛び降りなどの深刻な異常行動をとるリスクが1・54倍高いという分析結果が18日、

厚生労働省研究班(班長=広田良夫・大阪市大教授)の最終報告書で明らかになった。

「タミフルとの因果関係は否定できず、深刻な異常行動に絞った新たな研究を実施すべきだ」と指摘しており、

現在は原則中止している10歳代への使用再開は難しくなってきた。

最終報告書は近く、厚労省薬事・食品衛生審議会安全対策調査会に報告される。

別の検証作業では、「関連は見つからなかった」とする結論が出されており、

同調査会では10歳代への使用をいつ再開するかが最大の焦点だった。


◆コメント:最終報告書の後に更に反対の発表が為される不思議。

厚労省というのは、訳の分からない役所ですなあ。

資料3の「最終報告書」が発表されたのが、今年の4月18日。

インフルエンザ治療薬タミフルを服薬した10歳以上の子どもは、服薬しなかった子どもに比べ、異常行動をとるリスクが1・54倍高い

という結論でした。それからわずか一ヶ月半。今日発表された調査結果は、「18歳未満の患者約1万人を対象に調べた厚労省研究班の最終報告書

だそうですが、最終報告書ってのは、何度も出るものらしいですね。厚労省では。

それは、さておき今日の「最終報告書」の結論は、
服用と異常行動との因果関係を示唆する調査結果は得られなかった。

というもので、4月18日の最終報告書と一致しません。

要するに、
タミフルと異常行動の因果関係の有無はいまだに分からない。

と言っているのです。わからないなら、簡単に「最終報告書」というタイトルを付けない方がいいのではないでしょうか。

多分、また暫くすると、「新しい最終報告書」が発表されるのでしょう。

厚労省のお役人さんは「最終」という日本語の意味が分からないようですから。


◆仮に、タミフル服用と異常行動の全てに因果関係があったとしても、確率は大変低いです。

「タミフルと異常行動」に関して、私は過去に何度も記事を書きました。前回、4月18日の「最終報告書」の翌日に書いた、

「タミフルと異常行動『因果関係否定できぬ』…厚労省研究班」←過去に「タミフル、異常行動との関連みられず」と発表しましたよね?ココログ)をお読みいただきたいのですが、

仮に、過去の全ての異常行動とタミフル服用に因果関係があったとしても、異常行動が起きる確率は、100万分の7です。

今回大騒ぎになった、豚インフル由来の新型インフルエンザは、御存知の通り弱毒性ですが、それでも致死率は0.4パーセント。1,000分の4です。

普通の季節性H1N1型の致死率は0.1パーセント以下とされていますが、0.1パーセントは1,000分の1です。


つーまーり。タミフルの副作用で異常行動が起きるとしても、その確率は100万分の7。しかも異常行動=死とは限らない。

マスコミが、異常行動の結果、ベランダから飛び降りたという極端なケースを強調するから、皆怖がりますが、

それは、あくまでも極めて特異なケースです。異常行動をおこしても、死ぬことは稀です。

一方、副作用を恐れるあまり、抗ウイルス薬、タミフルやリレンザを飲まないで放っておいたら、インフルエンザそのもので死ぬ確率が、

もっともありふれた、季節性インフルエンザ(毎年流行るインフルエンザ)ですら、1,000分の1。異常行動が起きる確率の142倍です。

ごく普通の知能で考えても、どちらを恐れるべきか、何を選択すべきか明らかだと思います。


◆タミフルと同じぐらい効果があるリレンザですが、服用方法が特殊なので、予め製薬会社のサイトのビデオ説明を見ると良いです。

私事で恐縮ながら、新型インフルエンザ騒ぎが起きる少し前、愚息が季節性インフルエンザを発症しました。

近くの内科を受診したところ、5日分のリレンザを処方されました。この薬は大変良く効きました。劇的といっていいぐらいでした。

但し、服用方法が普通の薬と違うのです。錠剤を専用の吸入器で粉にして、吸い込むのです。

初めてだと少し戸惑います。将来、もしインフルエンザを発症し、自分や家族がこの薬を服用することになったときのために、

リレンザの販売元、グラクソのサイトにあるリレンザのページで動画で使い方を説明しているので、

一度見ておくと良いと思います。少なくともブックマークしておくことをお薦めします。

それでは。

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2009.06.03

「仏不明機の残骸か=大西洋上で座席など発見-ブラジル軍」←乗客に日本人がいないと極端に無関心になるのは日本人の悪い癖だ。

◆記事1:仏不明機の残骸か=大西洋上で座席など発見-ブラジル軍(6月2日23時2分配信 時事通信)

ブラジル空軍当局者は2日、リオデジャネイロからパリへ向かう途中の大西洋上空で消息を絶った

エールフランス航空エアバス330-200型機(乗客・乗員228人)の残骸(ざんがい)とみられる

旅客機の座席やオレンジ色のブイ、油が海上に浮いているのを空軍機が発見したことを明らかにした。

当該機のものかどうか確認を急いでいる。

残骸が見つかったのは、ブラジル東部沖約350キロのフェルナンドデノロニャ諸島から650キロ北東の大西洋海域。

当局者によれば、空軍機が2日未明に電子信号を傍受し、その後複数の個所で残骸が漂っているのを発見したという。


記事2:(注:昨夜の第一報)<エールフランス機>大西洋上で不明 228人乗り(6月1日20時58分配信 毎日新聞)

エールフランス航空のブラジル・リオデジャネイロ発パリ行き447便のエアバス330-200型機

(乗客216人、乗員12人)が1日、大西洋上で行方不明となった。墜落した可能性が高まっている。

仏航空当局などによると、同機はリオを5月31日午後7時(日本時間1日午前7時)過ぎに離陸。

その約4時間後、「暴風圏に入った」という機長の連絡と電気系統の異常を示す自動通報があり、

その後、消息を絶った。エールフランス航空幹部は同機が落雷に遭った可能性を示した。

乗客の大半はブラジル人で、日本人は搭乗していなかった。

ブラジル空軍が同国東北部沖の海域などで不明機を捜索している。(色文字は引用者による)


◆記事3:(今日2日、日本時間午後早くのニュース)大西洋で消息を絶った仏機、捜索が難航(6月2日13時32分配信 読売新聞)

リオデジャネイロ発パリ行きのエールフランス航空447便(エアバスA330型機、乗客乗員228人)が

大西洋で消息を絶った事故で、フランス、スペイン、ブラジルなど沿岸国は1日、

軍の航空機や艦艇を出動させて捜索したが、手がかりの発見は難航している。

米軍の偵察機1機と救援部隊も同日、現場へ向かった。

事故機が消息を絶ったのはブラジルと西アフリカ・セネガルの航空管制レーダーの捕捉範囲の谷間で、

正確には把握されておらず、捜索は長さ約2000キロという広範囲な海域を対象に行われている

AFP通信などによると、ブラジル空軍は同日夜、レーダーや赤外線を使った捜索も始め、

2日朝からは哨戒艇を投入し、態勢を強める。(色文字は引用者による)


◆コメント:国際的な航空管制システムに関する疑問。「航空管制レーダーの捕捉範囲の谷間」が2,000kmもあるのか。

第一報を聞いた時から、乗客・乗員とその家族には申し訳ないが、墜落以外の可能性を考えるのは難しい、と感じた。

しかし、飛行ルートは予め届けてあるのだから、墜落したとしたら、場所は比較的容易に特定できるだろう、と思った。

ところが、記事3を読んで驚いた。

私は、世界中の空、少なくとも旅客機が飛行する空域は、国際的な連携により、隈無く、24時間、レーダーで監視されているのだろう、

と、勝手に思いこんでいたのだが、この記事によると、エール・フランス機が消息を絶ったのは、

ブラジルと西アフリカ・セネガルの航空管制レーダーの捕捉範囲の谷間

であり、かつ、
捜索は長さ約2000キロという広範囲な海域を対象に行われている

という。この二つのセンテンスだけから考えると、2,000kmもの長さにわたり、レーダーで捕捉できない空域が

存在することになる。因みに日本の最北端、択捉島から、日本の最南端、沖ノ鳥島までの距離が、約2,780kmである。

そんな広大な、「誰も見ていない場所(海域、空域)があって良いのだろうか?という疑問を抱く。


◆日本人が乗客にいない、となると極端に無関心になる日本人や日本のメディアの態度は良くない。

乗客・乗員228名を乗せた旅客機が消息を絶った。多分墜落した。

大惨事である。

ところが、記事2を読むと分かるとおり、昨夜、第一報が入り、さほど時間を経ずして、

墜落した可能性が高いエール・フランス機に日本人乗客は乗っていなかったことが分かった。

今朝のニュースは、この事故に関して、殆ど形式的にしか触れなかった。この反応は毎度のことだが、

なお、乗客・乗員に日本人はいない模様です。

となると、マスコミも殆ど「どうでも良いニュース」扱いになり、人々も知らんふりである。

心配したところで何も出来ないのは確かだが、そう言ってしまっては実も蓋もない。

繰り返すが、228人を乗せた旅客機が墜落したのだとすれば、乗っていた人々の国籍がなんであれ、

大惨事である。日本人がいなければ、ガイジンがいくら死のうが知ったことではない、という態度は

関心しない。


私は1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生し、同年3月20日、オウム真理教による地下鉄サリン事件が起きたとき、

ロンドン駐在員だった。BBCも他のテレビ局も、新聞も大々的に報じた。

私は彼らの報道を注意深く観察したが、「英国人が被害者にいるか否か」こと以前に、多くの人々が、

悲惨な災害・犯罪に巻き込まれた、という人道的な見地に立った報道だった。

「何処の国であろうが、これは大事件だ」というのが、彼らの報道姿勢だった。

災害・事故報道の評価に適切な言葉ではないかもしれないが、私は、彼らは「フェアである」と感じた。

日本人が、全ての面で欧米人に劣っているなどとは思わない。

むしろ、あらゆる分野で日本人は世界的水準から見て優秀だと思う。

しかし、この

なお、乗客・乗員に日本人はいない模様です。

で、「はい、このニュース、お仕舞い。」と言わんばかりの態度は、良くないと思う。

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2009.06.02

「GMが破産法申請」←「悪材料出尽くし」で株が買われたが、それほど単純な話ではない。

◆記事:GMが破産法申請=米製造業史上最大の倒産-「国有化」で再建へ(6月1日21時9分配信 時事通信)

米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は1日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用を

ニューヨークの連邦破産裁判所に申請した。3月末時点の負債総額は1728億ドル(約16兆4000億円)。

総資産は822億ドル(約7兆8000億円)で、米メディアによると、米製造業最大の倒産。

過去の米企業破綻(はたん)では、昨年9月の証券大手リーマン・ブラザーズなどに次いで、3番目の大きさとなった。

米政府は景気や金融市場への影響を最小限に抑えるため、301億ドル(約2兆9000億円)の追加融資を実施。

最長でも3カ月の破産手続きを経て誕生する「新生GM」を実質国有化し、スピード再建を実現する方針だ。


◆コメント:リーマンが破綻したとき、「超一大事だ」と書きました。

昨年9月15日、リーマン・ブラザーズが破綻したときに、私は、

「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。ココログ

と書いた。厳密にはリーマンは証券会社で、三菱UFJ、三井住友は銀行だから、正しくないが、

その影響の大きさを理解して頂くには、メガバンクに喩えた方が分かり易いと思い、わざとそう書いた。

悪い予想が的中しても嬉しくないが、その通りになったでしょ?

リーマンが破綻してから、世界中で金融危機が起こり、それを発端(原因)として、日本を含む世界中の景気が、

見たこともないような速さで後退した。それは、日銀の白川総裁も度々行う講演で、繰り返し述べている。

日本銀行のサイトで講演・挨拶等:日本銀行を見る。例えば

1月27日 International Bankers Association(IBA) Information Forumにおける白川総裁講演(1月27日)の邦訳「国際金融危機の下での外国金融機関」

3.リーマン・ブラザーズ破綻以降の金融資本市場で白川総裁は、

リーマン・ブラザーズの破綻以降、世界経済や金融市場の状況は急速に変化しました。

現在、昨年第4四半期のGDPや鉱工業生産、輸出等の数字が発表されつつありますが、

崖から落ちるという比喩が正に当てはまるような急激な落ち込みが世界同時に生じました。

日本銀行も先週、先行きの経済見通しを公表しましたが、2009年度の成長率に関する政策委員会メンバーの予測の中央値は、

昨年10月末時点の0.6%から-2.0%に大幅に下方改定されました。

昨年秋以降の世界同時、かつ急速な景気の落ち込みの最大の原因は、昨年9月のリーマン・ブラザーズの破綻を契機とする

国際的な金融危機の高まりであることは言うまでもありません。
(注:色文字は引用者による)。

と、極めて明確に断言している。それは、今でも変わらない。ちょうど1週間前、5月25日の講演、

5月25日 金沢支店開設100周年記念講演会における白川総裁講演「最近の金融経済情勢と金融政策運営」 (PDF, 239KB) においても、
世界経済は、2008年入り後、次第に減速傾向を強めましたが、特に、9月のリーマンブラザーズの破綻以降、各国で同時かつ急速に景気が悪化しました。

こうした世界経済の悪化は、国際機関や各国の政府・中央銀行、民間予測機関などのいずれの見通しをも大きく上回るものでした

と述べている。リーマン・ブラザーズの破綻から始まった国際的な金融危機が発端となり、

「崖から落ちるという比喩が当てはまるような(景気の)急激な落ち込みが」「世界同時に起きた」と日本の中央銀行の総裁が認めている。


◆GMが潰れることなど、誰が予想しただろうか。

昨年末から、GMが資金繰りに困っていると聞いて、仰天した。GMと言えば、長い間、世界最強の企業だった、と言っても過言ではない。

世界一の経済大国、アメリカ。その発展をもたらしたのは、何といっても製造業。その象徴が自動車産業。

ビッグ3(GM,フォード、クライスラー)はアメリカを繁栄させた、製造業の代名詞だったといっていい。

アメリカ繁栄のシンボルである。ビッグ3のいずれかが、「破産する」ことなど、世界中の誰も予想できなかった。

それが現実になった。実際には大分前から、破産法適用申請不可避だろうと言われていたから、パニックにはならかった。

しかし人間の感覚の慣れとは恐ろしい。本来眩暈がするほどの大事件なのだが、あまりにも経済の実体が悪い為、

誰もあまり何も感じなくなってしまった。


◆東京株式市場では、「悪材料出尽くし」で株が買われたが、悪材料はこれから出てくる。

日経平均株価は年初来高値を更新して引けた。日経の市場概況には、

次のように書かれている。

◆記事:東証大引け、連日高値で9600円台 GM破産法申請であく抜け(NIKKEI NET)(1日 15:37)

1日の東京株式市場で日経平均株価は4日続伸。大引けは前週末比155円25銭(1.63%)高の9677円75銭と9600円台を回復し、

連日で年初来高値を更新した。昨年10月7日(1万155円90銭)以来、約8カ月ぶりの高値。

米ゼネラル・モーターズ(GM)の法的整理の可能性は織り込み済みとして、前場から業績底入れ期待を反映した買いが優勢だったほか、

国際商品相場の上昇基調も買い手掛かりとなった。日本時間11時にGMが連邦破産法11条の適用を申請すると伝わると、

悪材料出尽くしと受け止められ後場は一段高となった。東証株価指数(TOPIX)は6日続伸。(以下略。色文字は引用者による)

果たして、悪材料は本当に出尽くしたのだろうか。

GMが潰れれば、下請け会社が皆潰れる。そこに融資していた金融機関の不良債権が、一挙に膨れあがる。

一見沈静化していたように見えた米国の金融危機が、再燃する可能性が高い。

金融はグローバルな一つのシステムであるから、米国の金融機関の破綻は世界中に影響を及ぼす。

これがシステミックリスクである。つまり、ドミノ式に米国内のみならず、他国の金融機関、

また、GMに部品を売っていた会社はGMから売り掛け金を回収出来なくなるかも知れない。

そうすると、これは日本の会社も含まれるから、日本の企業倒産→日本の金融機関の不良債権の増大、

という結果をもたらすことが容易に想像できる。悪材料出尽くしどころか、本当に恐ろしいのは、これからである。

また、間接的な要因として、GMが倒産するほど景気が悪化した国家、米国の通貨、ドルは信認を失う。

ドル売り、他通貨買いが殺到し、ドル円相場で言えば、急激な円高・ドル安となるだろう。当然、これは輸出企業の収益を圧迫する。

様々な面から、GMの倒産はこれから起きる混乱の始まり。やはり超一大事なのである。

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2009.06.01

【YouTube】ベートーヴェン:「エグモント序曲」聴き比べ。カラヤン、アバド、バーンスタイン、ショルティ

◆今日はベートーヴェンの何かでもエグモントの何かの日でもないんですが。

今日は、ずっと寝ていまして、ニュースを見ても、あんまり頭に入らない。

今週は、GM(ジェネラル・モーターズ)破綻について、1日月曜日、オバマ大統領が発表することが分かっていて、

その後、マーケットがどうなるか見てからじゃないと、何ともいえないので、

時事評論は止めて、二日続けて音楽になりますが、悪しからず。


◆昔からエグモント序曲が大変好きなんです。

私は、クラシックを聴き始めた子供のころから、この「エグモント序曲」が大好きでして、

冒頭の何か不吉な予感のする、思い響きと、主部に入ってからの何ともいえない悲壮感。

特にチェロ、コントラバスの地の底から響くような音。ヴァイオリンが半音ずつ下がる音型を弾きながら、

音域が次第に上がっていって、ティンパニが爆発するところ。

コーダ直前の総休止。コーダに入ってからのクレッシェンド。炸裂するトランペットの咆哮。

ヴァイオリンが三連符をフォルティッシモで弾く有り様、全て好きです。


演奏時間は8分台後半から9分台前半で、YouTubeにもファイルを分けずにアップ出来るので、巨匠の演奏が

沢山見られます。聞きくらべ、見比べるのも面白いかと思います。


◆カラヤン=ベルリン・フィル

最初はカラヤン。1983年の演奏とあります。



コーダに入ってからのテンポが速いですが、慣れると、それがたまりません。管楽器を倍にしてます。

(本来、2管編成の曲ですから、各パート1人で良いのですが、演奏開始間もなく分かりますが、トランペット4人いるでしょう?

他の管楽器もそうしています。「倍管」といいますが、倍管は他の指揮者もよくやりますが、カラヤンは特にごく普通にやります。


◆アバド=ベルリンフィル(サブコン:安永さん)

カラヤンの後任のアバドは、カラヤンのように支配的ではなく、オーケストラが自主的に弾く意欲を

上手く引きだしていると思います。2002年の演奏です。


管楽器は倍管にしていません。その為(YouTubeは音質が悪いから単純比較出来ませんが)、カラヤンよりは、音量は

小さいかも知れませんが、この曲が持つ、火のような激しさは良く表現されていると思います。


◆バーンスタイン=ウィーン・フィル

晩年、ウィーン・フィルから「カラヤンとバーンスタインならいつでも振って欲しい」といわれたほどの人です。

(一生に一度もウィーン・フィルの指揮台に立てない指揮者が99%なんですから、如何に才能を評価されていたか分かります。

何年の演奏か分かりませんが、まだ比較的若い頃です。バーンスタインは若い頃、ニューヨークフィルハーモニックを

振っていた頃は良く指揮台でジャンプしていましたが、この映像で、6分25秒ぐらいで、少しですが、跳んでます。

まだ元気だった頃ですね。


バーンスタインもオーケストラに細工をしたくないのか、二管編成のままです。

意外に伝統的な演奏スタイルです。

そして、バーンスタインは、こんなの暗譜しているはずなのに、敢えてスコアを置いて演奏しています。


◆ショルティ=シカゴ交響楽団

今日、載せるなかでは唯一のアメリカのオーケストラです。

コーダに入ると、カラヤン並みのテンポになります。ちょっと驚きました。



ショルティも譜面を置いていますね。
◆全体的な感想。

この曲はプロのオーケストラのプレイヤーにとっては、技術的には決して難しくないと思いますが、

指揮者もプレイヤーも、顔付きが違う。ベートーヴェンとモーツァルトでは決して「遊び」が入る余地がない、

と、故・岩城宏之さんが書いていましたが、なるほどと思います。バーンスタインとショルティが、暗譜で振っていないことも、

興味深いです。ベートーヴェンの作品は何度演奏しても、演奏者が気を引き締めざるを得ない何かがあるようです。

それでは。

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