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2009.06.03

「仏不明機の残骸か=大西洋上で座席など発見-ブラジル軍」←乗客に日本人がいないと極端に無関心になるのは日本人の悪い癖だ。

◆記事1:仏不明機の残骸か=大西洋上で座席など発見-ブラジル軍(6月2日23時2分配信 時事通信)

ブラジル空軍当局者は2日、リオデジャネイロからパリへ向かう途中の大西洋上空で消息を絶った

エールフランス航空エアバス330-200型機(乗客・乗員228人)の残骸(ざんがい)とみられる

旅客機の座席やオレンジ色のブイ、油が海上に浮いているのを空軍機が発見したことを明らかにした。

当該機のものかどうか確認を急いでいる。

残骸が見つかったのは、ブラジル東部沖約350キロのフェルナンドデノロニャ諸島から650キロ北東の大西洋海域。

当局者によれば、空軍機が2日未明に電子信号を傍受し、その後複数の個所で残骸が漂っているのを発見したという。


記事2:(注:昨夜の第一報)<エールフランス機>大西洋上で不明 228人乗り(6月1日20時58分配信 毎日新聞)

エールフランス航空のブラジル・リオデジャネイロ発パリ行き447便のエアバス330-200型機

(乗客216人、乗員12人)が1日、大西洋上で行方不明となった。墜落した可能性が高まっている。

仏航空当局などによると、同機はリオを5月31日午後7時(日本時間1日午前7時)過ぎに離陸。

その約4時間後、「暴風圏に入った」という機長の連絡と電気系統の異常を示す自動通報があり、

その後、消息を絶った。エールフランス航空幹部は同機が落雷に遭った可能性を示した。

乗客の大半はブラジル人で、日本人は搭乗していなかった。

ブラジル空軍が同国東北部沖の海域などで不明機を捜索している。(色文字は引用者による)


◆記事3:(今日2日、日本時間午後早くのニュース)大西洋で消息を絶った仏機、捜索が難航(6月2日13時32分配信 読売新聞)

リオデジャネイロ発パリ行きのエールフランス航空447便(エアバスA330型機、乗客乗員228人)が

大西洋で消息を絶った事故で、フランス、スペイン、ブラジルなど沿岸国は1日、

軍の航空機や艦艇を出動させて捜索したが、手がかりの発見は難航している。

米軍の偵察機1機と救援部隊も同日、現場へ向かった。

事故機が消息を絶ったのはブラジルと西アフリカ・セネガルの航空管制レーダーの捕捉範囲の谷間で、

正確には把握されておらず、捜索は長さ約2000キロという広範囲な海域を対象に行われている

AFP通信などによると、ブラジル空軍は同日夜、レーダーや赤外線を使った捜索も始め、

2日朝からは哨戒艇を投入し、態勢を強める。(色文字は引用者による)


◆コメント:国際的な航空管制システムに関する疑問。「航空管制レーダーの捕捉範囲の谷間」が2,000kmもあるのか。

第一報を聞いた時から、乗客・乗員とその家族には申し訳ないが、墜落以外の可能性を考えるのは難しい、と感じた。

しかし、飛行ルートは予め届けてあるのだから、墜落したとしたら、場所は比較的容易に特定できるだろう、と思った。

ところが、記事3を読んで驚いた。

私は、世界中の空、少なくとも旅客機が飛行する空域は、国際的な連携により、隈無く、24時間、レーダーで監視されているのだろう、

と、勝手に思いこんでいたのだが、この記事によると、エール・フランス機が消息を絶ったのは、

ブラジルと西アフリカ・セネガルの航空管制レーダーの捕捉範囲の谷間

であり、かつ、
捜索は長さ約2000キロという広範囲な海域を対象に行われている

という。この二つのセンテンスだけから考えると、2,000kmもの長さにわたり、レーダーで捕捉できない空域が

存在することになる。因みに日本の最北端、択捉島から、日本の最南端、沖ノ鳥島までの距離が、約2,780kmである。

そんな広大な、「誰も見ていない場所(海域、空域)があって良いのだろうか?という疑問を抱く。


◆日本人が乗客にいない、となると極端に無関心になる日本人や日本のメディアの態度は良くない。

乗客・乗員228名を乗せた旅客機が消息を絶った。多分墜落した。

大惨事である。

ところが、記事2を読むと分かるとおり、昨夜、第一報が入り、さほど時間を経ずして、

墜落した可能性が高いエール・フランス機に日本人乗客は乗っていなかったことが分かった。

今朝のニュースは、この事故に関して、殆ど形式的にしか触れなかった。この反応は毎度のことだが、

なお、乗客・乗員に日本人はいない模様です。

となると、マスコミも殆ど「どうでも良いニュース」扱いになり、人々も知らんふりである。

心配したところで何も出来ないのは確かだが、そう言ってしまっては実も蓋もない。

繰り返すが、228人を乗せた旅客機が墜落したのだとすれば、乗っていた人々の国籍がなんであれ、

大惨事である。日本人がいなければ、ガイジンがいくら死のうが知ったことではない、という態度は

関心しない。


私は1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生し、同年3月20日、オウム真理教による地下鉄サリン事件が起きたとき、

ロンドン駐在員だった。BBCも他のテレビ局も、新聞も大々的に報じた。

私は彼らの報道を注意深く観察したが、「英国人が被害者にいるか否か」こと以前に、多くの人々が、

悲惨な災害・犯罪に巻き込まれた、という人道的な見地に立った報道だった。

「何処の国であろうが、これは大事件だ」というのが、彼らの報道姿勢だった。

災害・事故報道の評価に適切な言葉ではないかもしれないが、私は、彼らは「フェアである」と感じた。

日本人が、全ての面で欧米人に劣っているなどとは思わない。

むしろ、あらゆる分野で日本人は世界的水準から見て優秀だと思う。

しかし、この

なお、乗客・乗員に日本人はいない模様です。

で、「はい、このニュース、お仕舞い。」と言わんばかりの態度は、良くないと思う。

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コメント

あつし様、こんばんは。

洋上管制についての詳細なご説明、ありがとうございます。
完全に理解出来てはいませんが、大変に参考になります。

墜落の原因を解明するまでには、時間がかかるでしょうが、次のような記事がありました。

墜落のエールフランス機、風速45メートルの暴風雨に見舞われた公算
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003013&sid=a8c1D8rsrFBQ&refer=jp_us


45メートル/秒ということは、時速に換算したら、160kmを超える猛烈な風ですので、
エアバス「A330-200型機」は、乱気流で一時的に操縦不能になった上に、機体に何らかの損傷が
発生し、航続不可能になった可能性が考えられます。 運が悪かったのか、避けようと思えば避けられた
乱気流だったのか、今のところ全くわかりませんから、想像で書くのは止めておきますが、

悲惨なことですね。

投稿: JIRO | 2009.06.03 19:12

こんにちは。洋上の航空管制についてですが、私も専門家ではないので間違っているかもしれないことを、あらかじめお断りしておきます。
太平洋等の洋上飛行では、地上の航行援助施設やレーダーの有効覆域範囲外になるので、レーダー等での管制は出来ません。ちなみに、ORSR (Oceanic Route Surveillance Radar:洋上航空路監視レーダー)の覆域範囲は半径250nm(約470km)です。ですから航空路上にウエイポイント(義務的位置通報点)が設定してあり、航空機がその通報点を通過したら、管制機関へのポジションリポート(自機の現在位置、速度、高度、次の通過点等を報告すること)が義務づけられています。管制機関はそのポジションリポートで、飛行中の各航空機の位置や高度を把握して航空管制をすることになります。航空機からのポジションリポートが頼りですから、レーダー等で管制が出来る国内よりも航空機同士の管制間隔は大きくなります。ただ、いまは運輸多目的衛星(MTSAT)を使ったデータリンクにより、ポジションリポート、高度変更の要求等がデータ通信で行われるようになって来ているとのこと。そして、MTSATからのデータを管制卓に表示させることで、あたかもレーダー管制しているかのように、各航空機の位置やデータを把握することが出来るとのことです。
エールフランス機が大西洋で墜落と断定されました。同型機が今も世界中で飛んでいます。一刻も早い原因追及と再発防止対策をお願いしたいです。

投稿: あつし | 2009.06.03 11:41

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