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2009.08.29

2009年、衆議院選挙投票日前日の所感。

◆所感:大前提。「自主憲法を制定する」と政策に明示している自民党に投票してはいけません。

以下は、言うまでもない事ながら、私個人の見解である。


日本国憲法には次の文言がある。

第五十四条 第一項 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、

その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。

今回、衆議院が解散されたのは7月21日で明日の投票日8月30日まで、ちょうど40日である。

つまり憲法で許される衆院解散から投票までの日数ギリギリなのである。


ということは、選挙が行われると決まってから、投票日まで最も考える時間が長かった選挙なのである。

各メディアは、皆、「各政党・分野別マニフェスト点検」を特集したり、テレビは各政党から人を呼んで議論させる

番組を繰り返し行っていた。


しかし、どの新聞もテレビも問題にするのは1に景気、2に年金など社会福祉、であった。


実は、その根底にある国の安全をどうするのか。早い話、憲法9条を各政党はどのように考えているのか、

という点をわざと避けていたように思われる。

これは、国民の関心はとにかく目先に景気対策、雇用対策、年金、医療、教育などに向いているので、

その話をした方が、テレビは視聴率を稼げるし、新聞は部数が伸びるからである。


この40日間、何度か書いたが、今日初めてこの日記・ブログを読む方もおられるだろうから、繰り返す。

自民党のWebサイト内、自民党の政策「みなさんとの約束」で、憲法を見ると、はっきり、書いている。
自主憲法の制定

憲法改正国民投票法の施行(平成22年5月)を控えて、衆参両院に設置された「憲法審査会」を早期に始動させ、

「新しい国のかたち」をつくるための精力的な憲法論議を進め、立党50年記念党大会で公表した「自民党新憲法草案」に基づき、早期の憲法改正を実現する。

いいですか?

自民党は、明日政権を取ったら、憲法を改正(私に言わせれば改悪)する、と明言しているのだ。。

憲法改正は要するに戦争放棄の第9条をどうするか、という問題である。

上の引用の中にある「自民党新憲法草案」を読む。9条の部分。

新旧対照表ではこうなっている。

20090820kaiseikenpou

現行憲法第9条第2項の本質は「国の交戦権を認めない」ということだが、

自民党の新憲法草案は、わざわざこの項目を削除し、自衛軍を設けると書いている。

自民党は、日本の交戦権を認めようとしている、つまり再び日本を戦争が出来る国に変えようといている。

自民党を支持するということは、日本を戦争が出来る国に変えることに賛成した、ことを意味する。

麻生首相も他の自民党の候補者も決してこのことを街頭演説などで触れないが、

それは、国民の関心が、景気や年金に向いているので、そちらを論じた方が効果的だし、

うっかりこのこと(自民党は憲法9条を変えようとしている事実)を持ち出すと、

ヤブヘビになるかも知れないからである。

とにかく、この一点だけで、私が自民党を支持しない理由として、十分である。


◆民主党は鳩山代表の言葉が党全体の思想を代弁していると思えないのが危険である。

民主党は憲法をどうするか、という問題をマニフェストで触れていない。マニフェストに書いてあることを

実行しなかったら公約違反となるが、マニフェストに書いていない政策を、選挙で(多分)勝ってから

持ち出しでも公約違反とは言わない。

民主党代表は鳩山由紀夫だが、彼が主張する「友愛」を民主党全員が至上課題と見なしているか、

甚だ疑問である。民主党は、鳩山・管・岡田・小沢がそれぞれ好き勝手なことを入っているように感じる。

加えて民主党には、元代表の前原という男が、憲法改正(9条改正)、

集団的自衛権行使大賛成という危険な思想を持っている。

民主党は、今は憲法に触れないが、政権をとってから、何を言い出すか分からない。

これが危険な要素である。


◆民主党が単独で絶対安定多数をとるのは危険である。

衆議院の定数は480であるから、過半数は241議席である。

だから、241議席以上を一つの政党が獲得すれば、本会議においては、1党だけで法案を可決することが出来る。

しかし、法案は本会議で採決される前に様々な委員会で、審議される。

(衆議院の常任委員会の内訳とそれぞれの人数は衆議院のサイトの、各常任委員会の名称、委員数、所管事項等で知ることができる)。

各委員会で、法案は過半数で可決され、その後、本会議で採決される。

絶対安定多数とは、与党がこれら常任委員会の委員長をすべて独占し、過半数の委員数を確保するのに必要な議席数である。

衆議院では、269議席が絶対安定多数である。

各新聞の前評判通りに民主党がもしも300議席を獲得したら、謂わば超絶対安定多数となる。

2007年7月の参議院選挙で野党が過半数を獲得したので(民主党が絶対安定多数ではないが)、

野党連合すれば、如何なる法案もほぼ民主党の思い通りとなる。

こうなると、急に権力を手にした民主党が増長して、政策を変化させる可能性がある。

前述の通り、民主党は憲法について、まだ何も述べていない。

「防衛は専守防衛に徹する」と書いているだけだ。集団的自衛権の行使に関しても記述が曖昧である。

あまり図に乗らせるのも、何しろ言うことがコロコロ変わる政党なので、危ないものを感じる。

民主党一党で絶対安定を取らせるよりも、

憲法改正には反対、の立場をとっている共産党や社民党と連立しなければ、

絶対安定多数は獲得できない、と言うぐらいの状態が本来、健全である。

共産党に入れたところで共産主義政権が誕生するわけが無いし、社民党も当然単独では何も出来ない。

ただ、民主党の暴走を防ぐためには、今まで私は共産党、社民党など入れたことがないが、

これらを活用するのも一案かと考え始めている。まだ、考えている。

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コメント

ころぺこさん、こんばんは。コメントをありがとうございます。

>私も同じような考えのもと、某弱小野党に投票しましたが、民主が絶対安定多数取っちゃいましたね。

そうですねねえ。

これは、立場が逆になっただけで現象的には、4年前の「郵政民営化選挙」に似ていると思うのです。

前回は小泉という男の一種のカリスマ性に有権者が幻惑され、さらに、

「この選挙は郵政民営化の是非だけを問う選挙なんです」

「改革を止めていいのですか?」

というワンフレーズ、アピールにも騙されました。特に後者。

「改革を止めていいのですか?」と言われると、改革を止めるのが「悪いこと」

に思えてしまいます。この場合、有権者は「改革」の中身は吟味しません。

今回は、鳩山由紀夫には小泉ほどのカリスマ性はありませんが、

「いまこそ、政権交代のときです。日本を変えるときです」という呼びかけが奏功しました。

政権が変わったらどうなるのか。誰もよく考えていません。多分。

日本を変える、といっても民主党のマニフェストを熟読している人は、これまた、多分、

殆どいない。

しかし、麻生政権はあまりにも、日本をどうしたいのかというヴィジョンに欠けており、

世界不況からくる閉塞感がありました。そのタイミングで、

「政権交代」と言われると、民主党にやらせたら、何か変わるかも知れない、

という「流れ」ができました。マスコミが「300議席獲得は確実」と繰り返すので、

ますます、「民主党に入れるべきだ」という根拠ははっきりしないけれど、

どにかく、一旦そのような世論の「流れ」が形成されると、我も我もと

それに乗ってしまうのが日本人のクセです。

その点では、郵政民営化選挙も本日の選挙も同じ要素があると思います。

>どのマスコミも憲法9条の扱いに関連した報道をしませんでしたね。

おっしゃるとおりでして、これが国の根幹に関わる問題なのに、わざと避けていたように

思えます。世間が目の前の「景気」「年金」にばかりに目を奪われているときは、

本来マスコミが、注意を喚起するべきですが、全く役に立ちません。

とりあえず、「友愛」政治が具体的に何をしてくれるのか、マニフェストを

本当に実行するのか、よく、監視しないといけませんね。

投稿: JIRO | 2009.08.31 01:10

jiroさん、こんばんは。
私も同じような考えのもと、某弱小野党に投票しましたが、民主が絶対安定多数取っちゃいましたね。
NHKでたったいま300議席確実が報じられました。
ちょっと心配ですねぇ・・・

それにしても、選挙期間中に原爆の日や終戦記念日があったというのに、どのマスコミも憲法9条の扱いに関連した報道をしませんでしたね。
聞こえてくるのは小泉郵政選挙時を彷彿させる異常な「優勢or劣勢」の煽り報道ばかり。
アンバランスというか、不誠実さを感じました。

まぁ、結果が出た以上は、世の中がよくなることをひたすら祈るしかありませんね。

投稿: ころぺこ | 2009.08.31 00:21

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