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2009年8月

2009.08.31

「政権交代」で全てがバラ色になる、と勘違いしている人はいませんよね。

◆「政権交代」自体に意味が有るのではない。

衆議院選挙の結果に関しては、皆さんよく御存知だろうから、特に記述しない。ご覧の通りである。


新聞もテレビもバカの一つ覚えのように「政権交代」が確実になったということばかりを強調している。

アメリカで、大統領がブッシュからオバマになってから、政策がガラリと変わったのを見ると、

確かに、政権交代が民主主義の健全な運営には必要なことかも知れない、と思うが、

政権交代自体は、実は国民にはどうでも良い。というか、国民が安心・安全に暮らせるような世の中であれば、

いずれの政党が政権を取ろうが、知ったことではないのである。

別の言い方をすれば、「政権交代=世の中が良くなる」ではない。


◆麻生政権の惨敗の大きな要因は景気後退だろうが、これは、だれが政権を取っても同じことだっただろう。

麻生内閣の支持率が、低迷を続けたのは、麻生首相自身問題も確かに有っただろう。

失言の多さとか、字が読めないとかは、些末なことで、要するに国家をどうしたいか、

という、思想・見識が全然分からなかったことが、麻生不信の原因だろう。

ただ、彼は如何にも運が悪かった。


麻生太郎氏が自民党総裁に選出されたのは、2008年9月22日。内閣総理大臣に就任したのは、2日後9月24日である。

麻生氏が自民党総裁に就任する、ちょうど一週間前、2008年9月15日、にアメリカで、リーマンブラザーズが破綻する、という、

超弩級の事件が起きた。

私は、「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。ココログ)と書いた。

実際、その直後から世界金融が大パニックに陥り、各国中銀が、自国の銀行に公的資金を注入し、自己資本を増強し、

辛うじて、金融大恐慌を寸前で防いだが、非常に危険な状況であった。

今年、1月27日、白川日銀総裁の講演での白川総裁を借りるならば、

リーマン・ブラザーズの破綻以降、世界経済や金融市場の状況は急速に変化しました。

在、昨年第4四半期のGDPや鉱工業生産、輸出等の数字が発表されつつありますが、

崖から落ちるという比喩が正に当てはまるような急激な落ち込みが世界同時に生じました。

景気後退期に、その国の政権の支持率が上昇するということは、普通、無い。

ただの景気後退ではなく、誰も経験したことがないような、ものすごい勢いの景気後退が、世界同時に発生する、

文字通り100年に一度あるかないか、という経済・金融上の緊急事態が起きていた。

その意味で、麻生氏は、最悪のタイミングで首相になったのである。

ほぼ確実に私が言えるのは、この時期に、どの政党が政権を取ろうが、誰が総理大臣になろうが、

日本の景気後退は免れなかっただろう、ということである。


◆不況は続いており、それは民主党政権になってもすぐには解消されないであろう。

政府が月例で発表する、内閣府の月例経済報告や、日銀の金融経済月報を見ると、景気の悪化は

ひとまず峠を越えた、という意味のことが書かれているが、注意すべきは、

景気後退が、その峠を越えた可能性があるが、景気が好転しているのではない。

ということである。大新聞は皆御用新聞で、プラスイメージの書き方をする。

それは、「マイナス幅が縮小」「街角景気○○ヶ月連続で改善」という表現である。ウソではないが、

マイナス幅が縮小しても、まだマイナスなのである。街角景気が改善しているのは事実だが、26ヶ月連続ニュートラルを

下回っているのである。

崖から転がり落ちるスピードが遅くなっただけで、景気が底を打ったとは考えにくい。


◆例として、金曜日に発表された数字(雇用統計、消費者物価指数、個人消費)を見る。

一昨日、28日(金)の朝、重要な経済指標がいくつか発表された。

完全失業率と有効求人倍率(総務省と厚労省)。

◆記事:7月失業率、過去最悪の5.7%=求人倍率0.42倍で最低更新(8月28日9時0分配信 時事通信)

総務省が28日発表した労働力調査によると、7月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.3ポイント悪化し、

過去最悪の5.7%となった。失業率の上昇は6カ月連続。

一方、厚生労働省が同日発表した7月の有効求人倍率(同)は、前月を0.01ポイント下回る0.42倍で、

3カ月連続で過去最低を更新した。失業率はこれまで、「ITバブル」崩壊後の2002年6、8月、03年4月の5.5%が最も高かった。

今回の景気悪化局面で失業率は半年間に1.6ポイント上昇し、急激な悪化ぶりが際立つ。

来年にかけ一層上昇するとの見方が強く、6%台に乗る可能性もある。衆院選後の次期政権にとって雇用問題は最重要課題の一つになる。

続いて、消費者物価指数。
◆記事:消費者物価2.2%下落=マイナス幅、過去最大更新-7月(8月28日9時0分配信 時事通信)

総務省が28日発表した7月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が

前年同月比2.2%低下の100.1となった。マイナスは5カ月連続で、比較可能な1971年1月以降で下落幅は3カ月連続で最大を更新した

前年にガソリンなどの価格が急上昇した反動が出た。

マイナス幅が2%以上となるのは初めて。生鮮食品を含めた総合指数は2.2%、

エネルギーや食料を除いた指数も0.9%それぞれ下落しており、デフレ傾向が一層鮮明になってきた。

更に、個人消費。これは総務省の家計調査という項目で発表される。
◆記事:消費支出、3カ月ぶり減(8月28日11時1分配信 時事通信)

総務省が28日発表した7月の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は28万5078円となり、

価格変動の影響を除いた実質で前年同月比2.0%減少した。減少は3カ月ぶり。

エコポイント制度が寄与してテレビへの支出は2倍以上だったものの、

前年の猛暑効果の反動で夏物衣料が不振だったほか、ビールやアイスクリームなどを含む食料も減少した。

勤労者世帯の実収入は0.2%増の57万3821円と2カ月ぶりの実質増。定額給付金が収入を押し上げた。

新聞のの見出しには、
景気底打ちか?

のような文字が散見されるが、毎週、(多くは月次で)官公庁から発表される経済指標を見ていると、

全く、底打ち感が無い。特に消費者物価指数が5ヶ月連続で下がり、今回発表された7月の下落率(前年同月比)-2.2%は、

過去最大の下落率。物価が下がり続けると言うことは企業の儲けが減るということで、企業はそれを補填するために、

コストを削減しようとする。最も標的にされやすいのが人件費だから、人員削減が起きる。

だから、完全失業率は過去最悪の5.7%なのである。


さらに個人消費が若干戻り欠けていたのがまた、マイナスになった。

個人消費が増えない→モノ・サービスが売れない→需要・供給の法則で、物価が更に下がる→それらを売っている企業の収益が減る→

従業員を削減したり、給与を減らす。→個人消費が更に減る。→更に物価が下がる。

となると、デフレスパイラルに陥る。既にそうなりかけている。総需要を喚起するのに、

財政支出をして、需要を増やすと、国の赤字が増える。日銀の金利は既にゼロに近くこれ以上さげられないから、

金融政策で、景気を何とかするのも難しい。

悲観的なのではなく、これは客観的事実であり、政権が自公連立から民主党に移行しても、そのこと自体で、

景気が好転するわけではない。魔法は無いのである。マニフェストで民主党は色々景気対策に関して述べているが、

奏功するかどうかは、やってみないと分からない。

政局が変わったからといって、それによって必然的に経済が劇的に良くなるわけではない。

新しい政権が、何をするか、よく観察し続ける必要がある。

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2009.08.29

2009年、衆議院選挙投票日前日の所感。

◆所感:大前提。「自主憲法を制定する」と政策に明示している自民党に投票してはいけません。

以下は、言うまでもない事ながら、私個人の見解である。


日本国憲法には次の文言がある。

第五十四条 第一項 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、

その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。

今回、衆議院が解散されたのは7月21日で明日の投票日8月30日まで、ちょうど40日である。

つまり憲法で許される衆院解散から投票までの日数ギリギリなのである。


ということは、選挙が行われると決まってから、投票日まで最も考える時間が長かった選挙なのである。

各メディアは、皆、「各政党・分野別マニフェスト点検」を特集したり、テレビは各政党から人を呼んで議論させる

番組を繰り返し行っていた。


しかし、どの新聞もテレビも問題にするのは1に景気、2に年金など社会福祉、であった。


実は、その根底にある国の安全をどうするのか。早い話、憲法9条を各政党はどのように考えているのか、

という点をわざと避けていたように思われる。

これは、国民の関心はとにかく目先に景気対策、雇用対策、年金、医療、教育などに向いているので、

その話をした方が、テレビは視聴率を稼げるし、新聞は部数が伸びるからである。


この40日間、何度か書いたが、今日初めてこの日記・ブログを読む方もおられるだろうから、繰り返す。

自民党のWebサイト内、自民党の政策「みなさんとの約束」で、憲法を見ると、はっきり、書いている。
自主憲法の制定

憲法改正国民投票法の施行(平成22年5月)を控えて、衆参両院に設置された「憲法審査会」を早期に始動させ、

「新しい国のかたち」をつくるための精力的な憲法論議を進め、立党50年記念党大会で公表した「自民党新憲法草案」に基づき、早期の憲法改正を実現する。

いいですか?

自民党は、明日政権を取ったら、憲法を改正(私に言わせれば改悪)する、と明言しているのだ。。

憲法改正は要するに戦争放棄の第9条をどうするか、という問題である。

上の引用の中にある「自民党新憲法草案」を読む。9条の部分。

新旧対照表ではこうなっている。

20090820kaiseikenpou

現行憲法第9条第2項の本質は「国の交戦権を認めない」ということだが、

自民党の新憲法草案は、わざわざこの項目を削除し、自衛軍を設けると書いている。

自民党は、日本の交戦権を認めようとしている、つまり再び日本を戦争が出来る国に変えようといている。

自民党を支持するということは、日本を戦争が出来る国に変えることに賛成した、ことを意味する。

麻生首相も他の自民党の候補者も決してこのことを街頭演説などで触れないが、

それは、国民の関心が、景気や年金に向いているので、そちらを論じた方が効果的だし、

うっかりこのこと(自民党は憲法9条を変えようとしている事実)を持ち出すと、

ヤブヘビになるかも知れないからである。

とにかく、この一点だけで、私が自民党を支持しない理由として、十分である。


◆民主党は鳩山代表の言葉が党全体の思想を代弁していると思えないのが危険である。

民主党は憲法をどうするか、という問題をマニフェストで触れていない。マニフェストに書いてあることを

実行しなかったら公約違反となるが、マニフェストに書いていない政策を、選挙で(多分)勝ってから

持ち出しでも公約違反とは言わない。

民主党代表は鳩山由紀夫だが、彼が主張する「友愛」を民主党全員が至上課題と見なしているか、

甚だ疑問である。民主党は、鳩山・管・岡田・小沢がそれぞれ好き勝手なことを入っているように感じる。

加えて民主党には、元代表の前原という男が、憲法改正(9条改正)、

集団的自衛権行使大賛成という危険な思想を持っている。

民主党は、今は憲法に触れないが、政権をとってから、何を言い出すか分からない。

これが危険な要素である。


◆民主党が単独で絶対安定多数をとるのは危険である。

衆議院の定数は480であるから、過半数は241議席である。

だから、241議席以上を一つの政党が獲得すれば、本会議においては、1党だけで法案を可決することが出来る。

しかし、法案は本会議で採決される前に様々な委員会で、審議される。

(衆議院の常任委員会の内訳とそれぞれの人数は衆議院のサイトの、各常任委員会の名称、委員数、所管事項等で知ることができる)。

各委員会で、法案は過半数で可決され、その後、本会議で採決される。

絶対安定多数とは、与党がこれら常任委員会の委員長をすべて独占し、過半数の委員数を確保するのに必要な議席数である。

衆議院では、269議席が絶対安定多数である。

各新聞の前評判通りに民主党がもしも300議席を獲得したら、謂わば超絶対安定多数となる。

2007年7月の参議院選挙で野党が過半数を獲得したので(民主党が絶対安定多数ではないが)、

野党連合すれば、如何なる法案もほぼ民主党の思い通りとなる。

こうなると、急に権力を手にした民主党が増長して、政策を変化させる可能性がある。

前述の通り、民主党は憲法について、まだ何も述べていない。

「防衛は専守防衛に徹する」と書いているだけだ。集団的自衛権の行使に関しても記述が曖昧である。

あまり図に乗らせるのも、何しろ言うことがコロコロ変わる政党なので、危ないものを感じる。

民主党一党で絶対安定を取らせるよりも、

憲法改正には反対、の立場をとっている共産党や社民党と連立しなければ、

絶対安定多数は獲得できない、と言うぐらいの状態が本来、健全である。

共産党に入れたところで共産主義政権が誕生するわけが無いし、社民党も当然単独では何も出来ない。

ただ、民主党の暴走を防ぐためには、今まで私は共産党、社民党など入れたことがないが、

これらを活用するのも一案かと考え始めている。まだ、考えている。

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2009.08.28

【差替】【翻訳】「日本の新しい道」(鳩山由紀夫氏が27日付ニューヨークタイムズに寄稿した論文)

◆【お知らせ】訳文、飛ばしていた部分を追補しました。

言い訳がましいのですが、この翻訳は、先週金曜日の夜12時過ぎから、眠気をこらえながら作業を行ったため、

注意力散漫で、2パラグラフほど、飛ばしてしまいました。下の訳文で色文字の部分が本日(9月1日)、追補した部分です。

失礼しました。ご容赦のほど。


◆記事:東アジアで通貨統合、安保協力=民主・鳩山氏が米紙に寄稿(8月27日10時45分配信 時事通信)

民主党の鳩山由紀夫代表は27日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)に「日本の新たな道」と題する論文を寄稿、

東アジア地域で通貨統合や恒久的な安全保障の枠組みづくりを目指す考えを示した。

鳩山氏は「イラク戦争の失敗と経済危機により、米国主導のグローバリズムの時代は終焉し、多極化の時代に向かっている」と指摘。

その上で、持論の「友愛」精神から導かれる国家目標として「東アジア共同体」創設を提唱した。


◆翻訳:A New Path for Japan--By YUKIO HATOYAMA (The New York Times:August 26, 2009)(日本の新しい道--鳩山由紀夫)

http://www.nytimes.com/2009/08/27/opinion/27iht-edhatoyama.html

戦後、所謂冷戦時代においては、日本は常に、アメリカが主導する市場原理主義

(今では「グローバリゼーション」と称するのが一般的だが)に揺すぶられてきた。

市場原理主義者達が追及した資本主義社会において、人間は「目的」ではなく、

「手段」として扱われた。結果的に人間の尊厳が失われた。


今や抑制の効かない、モラルや中庸さが欠落する市場原理主義、金融資本主義経済において、

如何にすれば、我々は人間を「目的」の地位に戻す、即ち国民の財産や生活を守ることができるのであろうか?

それが現在、我々が直面する問題である。


今こそ、我々はフランス革命のスローガン「自由・平等・博愛」の精神、「友愛」の精神に回帰すべきである。

それは自由主義に付随する危険を緩和する為に有効である。

友愛の精神は、行き過ぎた、現在のグローバルな資本主義を伝統的に育まれてきた、

ローカルな経済活動に適合するよう調整する為の原則と言って良い。

最近の経済危機は、アメリカスタイルの自由市場経済こそ理想的、普遍的な経済体制であり、世界中の国や地域が、

「アメリカ式」を世界標準として、自分達の経済体制を「アメリカ式」に合うように修正するべきだ、という思想がもたらしたものだ。

日本では、これに対して意見が分かれた。

ある人々はグローバリズムの信奉者となり、全てをマーケットに委ねれば万事上手くゆくと力説した。

一方、もっと穏やかなアプローチが好ましいと考え、セーフティネットを拡大し、

我々の伝統的な経済のあり方を守るために努力するべきだ、と主張する人々がいた。

小泉純一郎政権(2001年~2006年)以来、自民党は前者、我々民主党は、後者だった。



如何なる国でも、その国の経済秩序は、長い年月を経て、その社会の伝統的なライフスタイルや社会的慣習の影響を反映して醸成され、

成り立っている。しかし、グローバリズムは、経済に直接結びつかない価値観、環境的な要素、

それぞれの国が持つ資源的制約などを完全に無視して突き進んだ。

冷戦構造終焉後の日本社会の変化を振り返ると、グローバリズムが、伝統的な経済活動、

地域社会を破壊し続けた、と言っても過言ではない、と私は考えている。



市場理論において、人間は単なる「人件費」として見なされる。

しかし、現実の社会では、人間が地域社会構造を支え、生活様式、伝統、文化を具現化する主体である。

個人はそれぞれの地域社会での労働を経て、各々の職務を遂行し、家族の生活を支えるが故に、尊敬されるのである。

友愛を行動原則に据えることにより、我々はグローバリズムの犠牲となった、農業、環境、医療など、

人々の生命と安全に関わるような分野、を見捨てるような政治を行うことは不可能となる。



政治家として、我々には、このような、グローバリズムで見捨てられた「非経済的な価値」に再度光を当てる責任がある。

我々は、人と人との絆を再び強め、自然や環境をより重視し、社会福祉や医療制度を再構築し、

よりよい教育環境を整え、子育てを支援し、経済的格差を是正するような政策を取らねばならない。



友愛の精神から生ずる、もう一つの我が国の目標は、東アジア諸国のコミュニティを構築することである。

勿論、日米安全保障条約は日本国の外国政策の要(かなめ)であり続けることは間違いない。

しかし、同時に、我々はアジアに於ける一国家である、というアイデンティティを忘れてはならないのである。

加速度的に活気づく東アジアこそ、日本の存在の基礎として認識されるべきなのだ。

従って、我々は、アジアにおける安定した経済協力やこの地域の安全保障に関しての枠組みを構築し続ける必要がある。



今回の金融危機は、多くの人々に米国の一国主義時代の終焉を、感じさせ、米ドルの基軸通貨としての恒久性にも疑問が生じた。

私は、更に、イラク戦争の失敗や、金融危機を見るにつれ、米国主導型のグローバリズムが最早、終わりに近づいており、

国際社会は多極化の時代に向かいつつある、と感じる。

現時点では、アメリカにとってかわり、世界を支配できる国家は他に存在せず、米ドルの代わりに、世界の基軸通貨として通用する通貨も存在しない。



米国の影響力は低下しつつあるが、それでもこの先20~30年は、世界最大の軍事・経済大国で有り続けるだろう。

近年、中国の台頭が顕著で、世界有数の経済大国であり、、軍事力の拡大もめざましい。

中国の経済規模が日本を追い越すまでに、さほど時間はかかるまい。

日本は、世界の中心で有り続けようとするアメリカと、アメリカに取って代わろうと必死な中国との板挟みとなったら、

如何にして政治的・経済的独立を保てばよいのだろうか。

これは、日本だけではなく、多くの小・中規模のアジア諸国も抱いている懸念である。

いずれの国も、アメリカにはアジアの安全保障に関与して欲しい。

しかし、政治的・経済的な「内政干渉」は、止めて貰いたい。と言うところだ。

アジア中小諸国は中国な軍事力の巨大化にも脅威を感じている。

しかし、中国経済は秩序正しく発展しているので市場としては、無視できない。



これらの状況がアジアの地域統合を推進する原動力となっている。

今日、マルキシズムの超大国も、グローバリズムの超大国の政治的・経済的影響力はいずれも良きにつけ悪しきにつけ

弱まっている。このため、色々な国でナショナリズムが復活・台頭し始めた。

我々は 新しい国際協力の為の体制を構築したいと希望しているのであるから、過度のナショナリズム(国粋主義、民族主義)

の表出は抑制するべきであり、ルールに基づいた経済・安全保障体制を作る為に協力し合うべきなのだ。


ヨーロッパと異なり、アジアのこの地域は、それぞれ、規模も、発展段階も、政治体制も大きく異なるので、

経済的な統合には時間がかかるであろう。しかし、我々はそれでも通貨統合を目指すべきである。

それは、いち早く経済発展を遂げた日本と、それに続いた韓国、台湾、香港、ASEAN諸国と中国にとって、

自然な流れである。そして統合通貨の基礎となる、恒久的な安全保障体制を構築する為の努力を惜しむべきではない。


アジアの通貨統一には、10年以上を要するであろう。また、政治的統合には、さらに長い時間がかかるだろう。

今や、ASEAN、日本、中国(香港を含む)、韓国、台湾のGDPを合計すると全世界の1/4を占める。

東アジアの経済力と相互依存関係は、一層広く、かつ深くなりつつある。この地域経済ブロックを構築する前提的な状況は、

既に整っているということが出来る。

また、東アジアには、歴史的、文化的確執と相互に対立する安全保障上の利害が存在するため、解決すべき多くの政治的な課題が

存在することは、認識されなければならない。また、増大しつつある軍事化と領土問題は二国間--例えば日本と韓国、又は日本と中国--

の交渉で解決することは出来ない。これらの問題を二国間で解決しようとすればするほど、より一層、その二国間の感情的な対立と、

それぞれのナショナリズムを刺激することになるであろう。

一見逆説的だが、だからこそ、私は、これらの問題は、より大きな地域的な統合を通じてこそ解決しうる、と考えるのである。

EUが成立した過程をみれば、地域的統合が領土問題を沈静化する効果があることは明らかだ。

私は、東アジアの統合と集団的安全保障体制こそが、日本国憲法が理想とする平和主義と多国間の連帯を実現する為の道だと考える。

そして、それは、日本にとって、中国とアメリカの間に置かれながら、経済的・政治的独立を保持する為に有効である。



最後に、汎ヨーロッパ主義という概念を初めて提唱した、EUの父、クーデンホーフ=カレルギー伯爵の言葉で締めくくりたい。

85年前の著書「汎ヨーロッパ主義」(私の祖父、鳩山一郎がこれを日本語に翻訳したのである)より。

「あらゆる 偉大な歴史に残る思想は、ユートピアを目指す夢から始まり、現実社会で終わる。理想郷的な思想が夢のままで終わるか、

現実となるかどうかは、その夢の実現を信じ、実現の為に行動しようと努力する人の数の多さによって、決まる。」

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2009.08.27

【音楽】8月26日は指揮者:ヴォルフガング・サヴァリッシュ(1923-)先生の誕生日です。

◆過去に載せた画像もありますが、ご容赦。

以前の日記・ブログに何回も書いているのですが、私はこのドイツの指揮者、全盛期には毎年来日して、

N響を振って下さった、ヴォルフガング・サヴァリッシュ氏を小学生の頃から勝手に尊敬し続けています。

理由を説明しろ、と言われても難しいのですが、子供心に初めてサヴァリッシュ氏が指揮する姿を見て、

「この人こそ、本当の音楽家だ。これが本当の『音楽』なのだ」

と、殆ど「確信し」ました。何も音楽の事など分かっていないクセに。

しかし、「サヴァリッシュ先生」が指揮するN響のコンサートが放送される度に、

私はテレビにかじりつくように見ていた、と今も健在な母が、よく言うのです。
「あんた、ホントに小学生のころからずーっと『サヴァリッシュ先生』っていって尊敬しているわね」

と。サヴァリッシュ先生の経歴その他に関しては、ウィキペディアに詳しい記述があります。


◆華麗なバトン・テクニック。

指揮者にとって、棒の振り方がカッコイイか否か、は本質ではありません。

一見無器用でも、素晴らしい音をオーケストラから引き出す指揮者は沢山います。

逆に、カッコばかりで、音楽は大したことがない、という人もいます。


サヴァリシュ氏のバトン・テクニック(棒の振り方)は、圧倒的で、

これほど美しい棒は他の指揮者で、未だかつて見たことがありません。

そして、それが徒にカッコイイのではなく、サヴァリッシュ氏の音楽性が主体的に現実の動作となっている。

稀な例だと思います。


まず、エロルド:歌劇ザンパ序曲<

1988年の演奏です。オーケストラはNHK交響楽団(サヴァリッシュ先生が指揮した日本のオーケストラは、N響だけです)。


Sawallisch Conducts Zampa Overture (Herold)







カッコイイでしょ? 先生にしては、珍しく演奏直後に指揮棒を落としてしまい、

そのまま振っていますが、そんなのはどうでも良いんです。



この時のコンサーを、良く覚えていますが、サヴァリッシュ先生のコンサートとしては例外的に、

ポピュラー名曲集なんです。(因みにこの日は、他に「天国と地獄」序曲とか、「売られた花嫁」序曲などを演奏しています)。

2曲目。フェラーリ「マドンナの宝石」間奏曲。

フェラーリは色々オペラを書いてはいるのですが、今では、この「マドンナの宝石」間奏曲がもっぱらコンサートで単独で演奏されます。

これも、サヴァリッシュ先生の棒の美しさをよくご覧下さい。棒の動きだけから音楽が聞こえてくるようです。


Sawallisch Conducts Intermezzo from I Gioielli della Madonna






私、この曲、この演奏しか聴きたくないです。


◆ピアニストとしてのサヴァリッシュ先生。

サヴァリッシュ先生の経歴を読んでいただくと分かるとおり、幼い頃からピアノを学び、大変上手です。


ドイツの指揮者の常道で、最初は歌劇場で、歌手に歌の稽古を付ける所から指揮者のキャリアが始まるので、

初見で何でもサラッと弾けるんです。


残念ながら、映像を見つけられませんでしたが、来日時、しばしば、モーツァルトのピアノ協奏曲の弾き振りを

しました。余裕で弾いてました。それがまた、カッコイイんですけどね。ご紹介出来なくて残念。

ただ、N響のメンバー(既に故人のチェリスト、徳永兼一郎氏も弾いています)との室内楽(これもよく演ったんです)

の映像がありました。

有名なシューベルトのピアノ五重奏曲「ます」の第四楽章です。余裕で弾いておられます。


残念ながら、「リクエストにより、埋め込み不可」なので、リンク先をご覧下さい。



シューベルト:ピアノ五重奏曲「鱒」第四楽章。


◆ベートーヴェン:交響曲第7番 第四楽章。全盛期(1988年)とN響との最後の演奏。


サヴァリッシュ先生は、元来オペラの指揮者ですが、コンサート・オーケストラの指揮をするときには、

モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、など、オーソドックスな作品を取りあげることが多かった。

最後に先生の最も円熟した、1988年の演奏をご覧得下さい。ダイナミックな音楽です。


ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92より、第四楽章






ティンパニ奏者がガイジンさんですが、この当時、N響のティンパニ奏者がドイツだかウィーンだかに留学していたので、

その間(1年間だったと思います)、天下の「シュターツカペレ・ドレスデン=ドレスデン歌劇場管弦楽団」の元首席ティンパニ奏者、

ペーター・ゾンダーマン(Peter Sondermann)さんに、N響で演奏していただいたのです。ドイツの一流オーケストラのティンパニ特有の、

「ズシン」と肚に響くような立派な音、最適な音量、タイミング。サヴァリッシュ先生にゾンダーマン氏。実に贅沢です。


そして、それから16年後。

サヴァリッシュ先生は心臓を患い、すっかり弱ってしまわれました。往年のエネルギッシュな姿を知っている私は、

椅子に座り、ほんの少ししか指揮棒を振れないサヴァリッシュ先生を見て、言葉にならないほどショックでした。

しかし、N響はコンマスの篠崎さんは勿論、全員が、サヴァリッシュ先生の意図を汲み取って、全力で演奏しています。

ご覧下さい。サヴァリッシュ先生がN響を指揮した最後の音楽です。


ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92より、第四楽章(2004年)






最後の音が鳴り終えた後の、サヴァリッシュ先生の表情を見て下さい。

「終わった。これが最後だ。」

という、先生の寂しげなお顔を拝見して、私は涙が止まらなかった(念のため。先生はまだご存命です)。

私は、この10年ほど、海外から帰国してうつ病になったりして、自分は不幸だ、と思っていましたが、

大事なことを忘れていました。

この映像を見て、自分が4歳の時にサヴァリッシュ先生が初めてN響を指揮して、後に私が音楽を好きになっていく間、

ずっとサヴァリッシュ先生を始めとするN響の名指揮者の全盛期の演奏を聴くことが出来た幸運を有り難い、と思います。

サヴァリッシュ先生とは関係ないけど、安永徹さんがコンサート・マスターを務めるベルリン・フィルも聴けた。

これも、大変幸福なことです。

私は、サヴァリシュ先生を、今だに勝手に師と仰いでいます。

私は、幸せでした。

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2009.08.26

「地震「誤」速報に苦情も、影響は最小限」←結局自分のクビを絞める事になるのが、分からないかな・・・。

◆地震「誤」速報に苦情も、影響は最小限(読売新聞 - 08月25日 13:50)

25日早朝に出された気象庁の緊急地震速報。昨年7月に続く誤報となり、

携帯電話のNTTドコモやKDDIも利用客に情報としてメールで送信したが、早朝とあって、影響は最小限にとどまった格好だ。

同庁には同日正午までに、電話やメールで計72件の苦情や問い合わせが寄せられた。

中には、「家族に病人がいて、すぐに避難しないといけないと思った」「正確な情報を流して」などの意見もあったという。

千葉県銚子市では強い揺れの到来に備え、市消防本部の当直職員が車庫の消防車などを移動させた。

一方、JR東日本では、緊急地震速報だけに頼らず、独自に揺れの大きさなどを感知する早期地震警報システムを併用しているため、

新幹線や電車を停止するなどの事態には陥らなかった。同社では「独自のシステムが功を奏し、混乱なく対応できた」としている。

昨年7月の誤報では、実際は震度2だった地震で「最大震度5弱以上」とする速報が、

平日の午後7時41分頃に鉄道や電力、ガス会社などに流れた結果、

都営地下鉄や私鉄が緊急停車し、帰宅の足に乱れが出た。

地震観測を巡っては、「震度計」が揺れやすい場所に設置されるなどの問題があり、

気象庁は今月21日、26か所を移設するか震度観測を取りやめている。


◆コメント:良い方に外れたんだから・・・。

仮に、今朝のようなことが「繰り返されたら」、あたかもイソップ物語の「狼が出たぞ!」の羊飼いのように、

肝心な時に皆が信じなくなる、という弊害があるが、今回は実害が有った訳ではない。騒ぐことも無かろう。

読売新聞の記事によれば、約70件も苦情が寄せられ、中には

「家族に病人がいて、すぐに避難しないといけないと思った。」

って、そりゃ焦っただろうけどさ、「思った」だけでしょ?逆に外れるよりいいでしょ?

ここはむしろ、地震を事前に予告出来たということを評価すべきじゃないかと思う。

日本社会は、どうも何でも「減点主義 」だが、これが過ぎると、皆萎縮して何も出来なくなる。

話が逸れるが、外科医、産婦人科医、小児科医、救命救急医が不足しているというのも、

一部は、「世間の責任」である。問題が起きると直ぐに訴訟を起こす。

何日も自宅に帰ることも出来ず、睡眠時間は殆どなく、激務をこなしているのに、

一旦、患者を死なせると、損害賠償を請求されたり、刑事責任を問われるかもしれない。

そんな面倒なら、成り手が減るのは当然である。


話を戻す。

今日の「誤報」事件も、同様である。これを世間が叩いたらどうなるか?

ちょっと考えれば分かるでしょう。

気象庁の担当者は、今度は緊急地震情報を発することに慎重になり、念入りに確認している間に、

緊急地震速報を発表する前に大地震が発生してしまう、という事態が起こりかねない。

そのときには、今日の何十倍もの「苦情が殺到する」のであろう。世間は誠に勝手である。

それでは、このシステム(体制)の存在意義がない。

むしろ何もしない方が、気象庁にとってはいいかもしれない。


今日の「緊急地震速報」は良い方に外れた訳である。 

これに対して文句を言うのは、社会全体として得策ではない。

例えが適当ではないかもしれないが、天気予報で雨の予報だったけど、晴れた、

と言う場合に「苦情を寄せる」人はいないでしょ?

まだ発展途上の科学技術なのだから大目に見るべきだ。と、私は思う。

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2009.08.24

民主党への質問状。

記事:鳩山代表、核持ち込み問題 「オバマ米大統領を説得」(8月24日7時56分配信 産経新聞)

民主党の鳩山由紀夫代表は23日、フジテレビの「新報道2001」やNHK、テレビ朝日の番組に出演し、

非核三原則について、政権獲得後にオバマ米大統領と会談し、核を日本国内に持ち込ませないよう説得する考えを表明した。

鳩山氏は、米軍核搭載艦船の日本通過・寄港を容認していた密約問題について、米国で調査したうえで

密約の事実を国民に公表する考えを表明した。米軍普天間飛行場の移設問題については

「基本的には県外、できれば国外と思っている」とした上で、大統領との会談で決着を図りたいとの意向を示した。

「宙に浮いた」年金記録の解明については「100%(の解明)はできない」としたうえで、

「ある程度の条件が満たされたら、一括的な補償で解決するしかない」と述べた。

また、鳩山氏は国債発行について「(今年度よりも)増やさない」と述べた。

一方、衆院選のマニフェスト(政権公約)で「4分社化の見直し」を明記した郵政民営化については、

地域分割することが最善だとの考えを表明した。


◆コメント:民主党の憲法、国家安全保障に関する姿勢が曖昧である。

いずれの政党も同様だが、政策について、有権者が意見を述べたり、質問をするフォームがある。

民主党のサイトだと、ご意見はこちらへの「ご意見・ご感想を送る」から

実名、メールアドレス等を記入した上で意見を述べられるようになっている。


何度も書いているように、自民党は政策集の最後に「自主憲法の制定」を掲げている。

9条を変更し、国の交戦権を認め、自衛隊は軍隊となり、集団的自衛権の行使は認める。

この時点で、景気対策云々を聴くまでもなく、自民党に政権は任せられない。

しかし、民主党に任せたら安心かというと、そうも言えない。あまりにも曖昧なのだ。

記事は、鳩山代表の「核を持ち込ませない」発言をとりあげているが、

問題はそういうことではなく、民主党の公式な政策として、憲法をどうするつもりなのか。

分からないので、質問状を送った。以下、その全文である。

貴党に質問がありますので、投稿フォームよりお尋ねします。

自民党は政策の一番最後に自主憲法の制定と書いています。この時点で私は自民党が政権を取ることに反対します。

しかし、民主党もまた、今ひとつはっきりしない。

民主党政策INDEX2009「国民の自由闊達な憲法論議を」

を読むと、民主党のスタンスが曖昧です。

本日(8月24日)、鳩山代表の「核を持ち込ませない」発言云々がニュースで話題になっていますが、

それ以前に、そもそも民主党は、本音ベースでは日本国憲法第9条を変更したいのですか。どうしたいのですか?

具体的には、日本国の交戦権を認めるのかどうか。

また、従来の政府の公式見解、「集団的自衛権の行使は違憲」を変更するつもりなのかどうか。

民主党政策INDEX2009では、
「自衛権の行使は専守防衛に限定」と書きながら、「自衛権は、これまでの個別的・集団的といった概念上の議論に拘泥せず、

専守防衛の原則に基づき、わが国の平和と安全を直接的に脅かす急迫不正の侵害を受けた場合に限って、憲法第9条にのっとって行使することとし・・・」

とあります。

文章の意味が分かりません。専守防衛に徹するならば、集団的自衛権は必要ない、と断言出来るはずです。

前原元代表は、憲法改正大賛成、集団的自衛権の行使も認めるべきだという思想の持ち主であったことは承知しています。

民主党が政権を取った場合、日本を戦争が出来る国に変えるつもりがないならば、

集団的自衛権の行使は違憲である、という従来の政府の公式見解を踏襲する、と宣言すべきだと思います。

今のままだと、民主党は政権を取ったら、なし崩し的に、日本を戦争可能な国にしてしまうつもりなのではないか、

という疑念を(失礼ながら)抱きます。

投票日まであとわずかですが、300議席を超えるかも、の新聞報道に浮かれていないで、

日本国の最高規範、しかも国民の平和的生存権に関わる、この問題について、

民主党の「党としての」公式なコメントを明らかにしていただかないと、私は貴党を完全には信頼出来ません。

恐らく返事はこないだろうが、それならば、民主党を支持することはできない。その場合、どうするかは、これから考える。

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2009.08.23

先週の通達、今週の予定。

◆今日で休暇が終わりなので、早く寝ます。手抜きします。

四半世紀も会社員をやって、何十回経験しているのですが、

生来怠惰で、ゴロゴロしているのが大好きで働くのが何よりも嫌いな私は、

休みが明ける前夜は気分が憂鬱です。何も書く気になりません。

悪しからず。


◆先週の主な官公庁の発表、通達(金融・経済関連)。

●金融庁 平成21年8月20日 株式会社ゼネラルホールディングスの契約締結者からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の決定について

(http://www.fsa.go.jp/news/21/syouken/20090820-1.html)



●金融庁 平成21年8月18日 長官記者会見概要(平成21年8月17日)

(http://www.fsa.go.jp/common/conference/com/2009b/20090817.html)



●金融庁 平成21年8月18日 保険検査マニュアルの一部改定について

(http://www.fsa.go.jp/news/21/hoken/20090818-1.html)



●金融庁 平成21年8月18日 金融庁契約監視委員会(第6回)議事要旨(平成21年6月25日開催)

(http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20090818-6.html)



●金融庁 平成21年8月18日 平成21事務年度 金融商品取引業者等向け監督方針について

(http://www.fsa.go.jp/news/21/syouken/20090818-3.html)



●金融庁 平成21年8月18日 平成21事務年度 保険会社等向け監督方針について

(http://www.fsa.go.jp/news/21/hoken/20090818-2.html)



●金融庁 平成21年8月18日 平成21事務年度 中小・地域金融機関向け監督方針について

(http:/www.fsa.go.jp/news/21/ginkou/20090818-4.html)



●金融庁 平成21年8月18日 平成21事務年度 主要行等向け監督方針について

(http://www.fsa.go.jp/news/21/ginkou/20090818-5.html)



●財務省 8月21日(金曜日) 外国為替検査マニュアルを改正しました

(http://www.mof.go.jp/jouhou/kokkin/gaitamemanyuaru210821.htm)



●金融庁 金融庁が検査実施中の金融機関(平成21年8月19日現在)

(http://www.fsa.go.jp/receipt/k_jyouhou/fsa.html)



●証券取引等監視委員会 臨店検査中の検査対象先 2009年8月18日現在

(http://www.fsa.go.jp/sesc/kensa/kensachuu.htm)



●日本銀行 2009年 8月21日 水野審議委員記者会見(8月20日)要旨 (PDF, 215KB)

(http://www.boj.or.jp/type/press/kaiken07/kk0908b.pdf)



●日本銀行 2009年 8月21日 金融研究所 ディスカッション・ペ-パー・シリーズ

「金融政策の実践と金融システム-2009年国際コンファランスの模様-」

「ストラクチャリングをめぐる経営者の裁量的行動と会計基準」

「メインバンクをめぐる新しい問題:「メイン寄せ」の理論的分析」

「オークションの理論と実際:金融市場への応用」

(http://www.boj.or.jp/type/ronbun/ron/imes/dps09.htm)



●日本銀行 2009年 8月20日 岡山県金融経済懇談会における水野審議委員挨拶要旨「内外の金融経済情勢と金融政策運営 ―

 政策対応に依存した脆弱な景気回復─」 (PDF, 341KB)

(http://www.boj.or.jp/type/press/koen07/ko0908b.pdf)



●日本銀行 2009年 8月17日 劣後特約付貸付にかかる第2回入札における下限スプレッドについて (PDF, 54KB)

(http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/fsky0908b.pdf)



●外務省海外安全ホームページ 2009/08/21 新型インフルエンザの流行状況について(第50報(8月21日付)

(http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/info.asp?num=2009C271)



●国立感染症研究所 感染症情報センター 8月22日  新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザA/H1N1)

・IDSC:新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況-更新12(09/8/20)

(http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009idsc/09idsc12.html)



●警察庁セキュリティポータルサイト@police:マイクロソフト社のセキュリティ修正プログラムについて(MS09-028,029,030,031,032,033)(8/20) 更新

(http://www.cyberpolice.go.jp/important/2009/20090820_172435.html)

◆今週の予定(経済・政治関連中心)

【8月24日、月】



◎--- 大和証券グループ、大和証券SMBCに金融証券研究所を

設置、大和総研などに所属するアナリストらが異動

◎10:00 日本銀行、営業毎旬報告(20日現在)

◎11:00 河村建夫・官房長官、定例者会見(首相官邸)

◎12:00 事務次官会議(首相官邸)

◎15:00 藤岡文七・内閣府審議官、記者会見(内閣府)

◎16:00 <取りやめ>河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)

◎17:00 丹呉泰健・財務次官、定例記者会見(財務省)

◎17:00 三国谷勝範・金融庁長官、定例記者会見(金融庁)



<経済指標>

○14:00 スーパー売上高(7月、日本チェーンストア協会発表)



<海外>

 ○EU 6月の鉱工業新規受注



【8月25日、火】



◎10:00 閣議(国会内、終了後に与謝野財務相らが会見)

◎閣議後 河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)

◎10:30 財務省(理財局国債課):20年利付国債の価格競争入札、

「表面利率(クーポン)は前回7月22日入札の112回債

と同じ2.1%」(予想)。発行額は前回債と同じ1兆

1000億円程度

◎10:30 財務省(理財局国債課):9月1日入札の10年利付国債

発行予定額提示、「発行額は前回8月4日入札の301回債

と同じ2兆1000億円程度」(予想)

◎16:00 <取りやめ>河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)



<経済指標>

○---



<海外>

 ○米 6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数

 ○米 8月の消費者信頼感指数

 ○米 8月のリッチモンド連銀製造業景況指数

 ○米 6月の米連邦住宅金融局(FHFA)住宅価格指数

 ○米 決算発表-メドトロニック、ステープルズ



【8月26日、水】



◎11:00 河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)

◎16:00 <取りやめ>河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)



<経済指標>

○8:50 貿易統計(7月、財務省発表)

○8:50 企業向けサービス価格(7月、日本銀行発表)

○14:00 地域経済動向(8月、内閣府発表)



<海外>

 ○米 先週のMBA住宅ローン申請指数

 ○米 7月の耐久財受注

 ○米 7月の新築住宅販売件数

 ○米 アトランタ連銀総裁、米経済見通しについてテネシー州で講演



【8月27日、木】



◎10:30 財務省(理財局国債課):2年利付国債(9月債)価格競争

入札実施、「表面利率(クーポン)は前回7月30日入札の

283回債と同じ0.3%か0.1ポイント低い0.2%」(予想)。

発行額は前回と同じ2兆4000億円程度

◎10:30 財務省(理財局国債課):9月3日に実施される流動性供給

入札の発行予定額の発表、「前回債と同じ3000億円程度」

(予想)

◎11:00 河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)

◎12:00 <取りやめ>事務次官会議(首相官邸)

◎14:00 浜野潤・内閣府事務次官、定例記者会見(内閣府)

◎17:00 丹呉泰健・財務次官、定例記者会見(財務省)

◎16:00 <取りやめ>河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)



<経済指標>

○8:50 対外対内証券売買(先週分、財務省発表)



<海外>

 ○米 4-6月の国内総生産(GDP)改定値

 ○米 先週の新規失業保険申請件数

 ○米 セントルイス連銀総裁、アーカンソー大学で講演

 ○米 決算発表-デル、ノベル

 ○EU 7月のユーロ圏マネーサプライ(M3)



【8月28日、金】



◎--- <取りやめ>閣議(首相官邸、終了後に与謝野財務相ら会見)

◎11:00 河村建夫・官房長官、定例記者会見(首相官邸)

◎11:00 自動車7社、7月の生産実績を順に発表

◎16:00 <取りやめ>河村建夫・官房長官、定例会見(首相官邸)



<経済指標>

○8:30 完全失業率(7月、総務省発表)

○8:30 有効求人倍率(7月、厚生労働省発表)

○8:30 家計調査(7月、総務省発表)

○8:30 消費者物価指数(全国7月と東京都区部8月中旬、総務

省発表)



<海外>

 ○米 7月の個人所得・消費支出

 ○米 8月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)

 ○米 決算発表-ティファニー

 ○EU 8月の業況判断指数

 ○EU 8月のユーロ圏信頼感指数

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【音楽】「歌謡曲」大特集。村下孝蔵、井上陽水、来生たかお。カバー含む。

◆以前、一度やりましたが。

私はクラシック音楽が好きですけれども、「クラシック音楽以外は聴かない」と書いたことは、一度もありません。

大衆に迎合する気はさらさらありませんが、クラシック以外でも、ただ純粋に聴いて、「あ、いいな」と思うことは当然、あります。

どうして?というのは愚問でして、好きに理由は無いですよね。自分でもわかりませんね。好きだから好きなんですね。

以前一度こういう企画をしました。その時と、重複するものも多いのですが、井上陽水さんは初めてかも知れません。

特に理由はないです。ときどき、無性に聴きたくなることがある。それだけ。

クラシックが急に嫌いになったわけではありません(そういうことは、あり得ません)ので、

どうか、ご心配なさいませんように。

なお、今どき、「歌謡曲」という言葉は使わないと思いますが、

私はクラシック以外の音楽がどのように分類されているかしらないので、

クラシック以外の歌の総称として「歌謡曲」という括りにしている、とお考え下さい。


◆村下孝蔵

村下孝蔵氏は、1953年、熊本県生まれのシンガー・ソング・ライターですが、1999年、高血圧性脳内出血の為夭逝なさった方です。

詳しい経歴は書きませんが、この方、ピアノの調律師をやっていたとのことで、関係があるかどうかわかりませんが、

非常に音程が良いのと、良い声をしておられます。

メロディーは勿論美しいけれども、それに加えて、それぞれの歌の歌詞をよく聴いて頂きたいのです。

すごく繊細な感受性の持ち主だと思います。私のように散文的な人間には絶対に書けない詩です。


村下孝蔵 初恋

http://www.youtube.com/watch?v=GFjLUJUL9xY&feature=related






これをカバーしている人、前回も書きましたが、こんなにいるんですね

その中で、

島谷ひとみ 初恋

http://www.youtube.com/watch?v=l72A05ox9Hk





もう一曲、「踊り子」。この歌の歌詞のデリカシーが凄いと思うんです。

村下孝蔵 踊り子

http://www.youtube.com/watch?v=naRutIIc_DI







「初恋」にひけを取らぬ良い歌だと思うのですが、上手い人じゃないとカバーできない(「初恋」も同様ですが)。

「踊り子」をカバーしているので私が知っているのは中森明菜だけ。

中森明菜 「踊り子」

http://www.youtube.com/watch?v=cBycjxSFWLQ&feature=PlayList&p=C83CECB76DE79637&index=37







村下孝蔵さんのロマンチシズムが何とも言えません。男の方がロマンチストだ、

なんてよく言いますが、女性読者におこられちゃうけど、ホントにそうだな、と思います。


◆井上陽水

この人はちょっとかわってますけど、声がいいですよね。そして不思議な感性をお持ちです。

自分で歌うときには、日本語の発音に何とも独特のクセがありますが、それがまた、井上陽水たる所以になっています。



井上陽水 飾りじゃないのよ涙は

http://www.youtube.com/watch?v=WyuN8YqSeYc







飾りじゃないのよ涙は・・・中森明菜

http://www.youtube.com/watch?v=UALp9YJHQvs

そもそもこの曲は中森明菜の10枚目のシングルとして井上陽水氏が作詞・作曲したのでした。

それを陽水さんが、セルフカバーしたのですね。







井上陽水/いっそセレナーデ

http://www.youtube.com/watch?v=mA5jHKXqgCA

1984年、私が社会人になった年にリリースされた歌です。







井上陽水さんはこの頃ワインレッドの心など、立て続けにヒットしまして、

それらを自演したのが、9.5 カラット というCDに収録されており、

四半世紀を経た今でも売れているようです。


◆来生(きすぎ)たかお

結局、私は、クラシック以外の歌では来生たかおさんを一番聴いているかもしれません。

姉上が作詞で弟さんが作曲。良いコンビなのですが、ものすごく失礼なことを敢えて書くと、

来生さん姉弟って、見た目は全然かっこよくないのです。何か、モソーっとした感じの方。

そういう方がいざ詞を書き、歌を歌うと実にロマンティックです。

人間、ちょっと見ただけじゃ、分からないんですよ。


中森明菜 スローモーション

http://www.youtube.com/watch?v=p42HHQEpVYQ

中森明菜のデビュー曲です。これほど良い歌なのにあまり売れず、次の「少女A」で中森明菜はブレイクしましたが、

本人は来生さんの歌が好きで、3曲目はまたバラード調の「セカンド・ラブ」を書いてもらってますし、

初期の頃、暫くは来生さんの曲をかなり歌っていますね。






これを作曲者が歌います。

来生たかお - スローモーション

http://www.youtube.com/watch?v=_RQ0oNqzmrw







中森明菜 - セカンド・ラブ
http://www.youtube.com/watch?v=_bxnp5mFiFI

前述のとおり、中森明菜の3枚目のシングルは、また来生さんが書きました。






来生たかお セカンドラブ
http://www.youtube.com/watch?v=8j2ncrPfSlY&feature=PlayList&p=E8FFD6C8D3C2FC83&index=0

来生さんの歌い方で興味深いのは、殆ど全くヴィヴラートをかけないのですね。

こういう歌では珍しいと思います。






来生たかお Duet with 中森明菜 セカンドラブ

http://www.youtube.com/watch?v=-oHtQYQPafE
だいぶ落ちついた(?)後の中森明菜のイメージ・ビデオ風になっておりますが、歌をお聴き頂きたいですね。

埋め込み不可だそうですので、恐縮ですが、リンク先でご覧下さい。



来生たかお Duet with 中森明菜 セカンドラブ(リクエストによる埋め込み無効)


セーラー服と機関銃(夢の途中) 薬師丸ひろ子

http://www.youtube.com/watch?v=tyXIdsijh4o

この曲は、「セーラー服と機関銃」という映画のエンディングでもあるのですが、ほぼ同時に来生たかおさんが、自演していて、

その時は「夢の途中」です。よく聴くと、「セーラー服~」と「夢の途中」、若干歌詞が違います。まずは薬師丸さん。






それを来生さんが歌った「夢の途中」

夢の途中/来生たかお

http://www.youtube.com/watch?v=mav1PuUeCkA





最後です。来生さんの曲で私は大変好きなのですが、「はぐれそうな天使」

来生たかお - はぐれそうな天使
http://www.youtube.com/watch?v=IL32b0KUQh0







岡村孝子 はぐれそうな天使

http://www.youtube.com/watch?v=kpiv6K0aD5Q

岡村孝子という人は「待つわ」だけヒットした「あみん」の1人です。

「待つわ」も、後にソロ・デビューした後も大部分は自作自演ですが、

この来生さんの歌は余程きにいったのか、度々歌っています。







もうちょっと、ブレス(呼吸)に余裕が欲しいですけど。まあ、今日は五月蠅いことは抜きにしましょう

(もう「五月蠅いこと」書いちゃったけど(笑))。



お楽しみ頂けたでしょうか。

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2009.08.22

【訂正・グラフ表示】景気底打ちと言いきって良いか疑問が残る。今週発表された経済指標から。

◆17日、月曜日。今年4-6月期のGDP(国内総生産)が5四半期ぶりに前期比プラス、と騒いでましたね。

今週月曜日、私が旅行に出かけた日に、今年第2四半期(4月-6月)のGDP(国内総生産)速報値が

発表されました。GDPとは

国内の経済が新たに生み出した「付加価値」の総額。

です。
◆記事:GDP5期ぶりプラス成長=4~6月期、実質年3.7%増-速報値(8月17日9時0分配信 時事通信)

内閣府が17日発表した2009年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、

物価変動の影響を除いた実質で前期比0.9%増、年率換算で3.7%増となった。

世界的な金融危機の打撃を受けた08年10~12月期(年率13.1%減)と09年1~3月期(同11.7%減)は歴史的なマイナス成長が続いたが、

輸出の持ち直しと経済対策の効果で急回復し、5四半期ぶりにプラス成長に転じた。

 政府は6月の月例経済報告で景気の底打ちを宣言したが、GDP統計からも最悪期を脱したことが確認された。

林芳正経済財政担当相は同日の記者会見で「(雇用悪化懸念など)厳しい状況が続くが、景気は持ち直しに向かう」との見方を示した。

一方、物価変動の影響を含み、生活実感に近い名目GDPは前期比0.2%減(年率0.7%減)と5期連続のマイナス。

3期ぶりに名目が実質を下回りデフレを示す「名実逆転」に戻った。

全てのメディアが5四半期ぶりに前期比(その前の3ヶ月。今年の1-3月期)プラスになったことを、

それは事実なのですが、必要以上に強調しています。実質GDPは前期比ではプラスですが、実質GNPというのは、インフレの時に、

意味があるのです。ものすごく乱暴に説明すると、
実質GDP=量
名目GDP=金額

です。例えばある会社が一個1万円の製品を100個作って売ったとしたら、売上げは100万円です。

ところがすごいインフレで、3ヶ月後、同じ製品を同じく100個しか作って売っていなくても、

物価が急騰していて、同じ製品の値段が2万円になっていたら、

経済活動拡大していない(量は増えていない)のに、利益は2倍の200万円になります。これが名目GDPです。

本当に景気が回復して経済活動が活発になっているのなら、生産「量」が増えなければなりません。

それを見極めるために、名目の売上げから物価上昇率を勘案して、本当の経済活動がどうなっているのか

見るための経済指標が、「実質GDP」です。

◆今は、デフレ気味なのですから、名目GDPが増えなければ意味がないのです。

上で説明したとおり、実質は量。名目は金額です。

月曜日に発表された、GDPで「量」は増えたのですが、太線で強調したところを読んで下さい。

名目GDPは前期比0.2%減(年率0.7%減)と5期連続のマイナス。

実質GDPが一回、前期(1-3月期)比プラスになったからといって、「景気の最悪期を脱した」と結論づけるのは、

早計です。株式や為替の相場にせよ、経済指標にせよ、「トレンド」(傾向)を見極めるべきです。

一回では何もわかりません。日本の物価は急落していないけれども下落傾向(デフレ傾向)にあります。

それは、このグラフを見れば分かるでしょう

090821japancpi

物価が下がり続ければ企業の収益が増えませんから、従業員の給料も減ることはあっても当分増えることはない。

当然家計は苦しくなる。家計はお金を使わなくなる。一層モノがうれなくなる。モノが余る(供給過剰)が続く。

市場原理によって、物価は低下を続ける。こうなるとデフレスパイラルといいます。


◆個人消費が低迷していることをしめした、百貨店売上高、コンビニ売上高。

実質GDPが5四半期ぶりに前期比プラスになった、と新聞が大本営発表をそのまま報じた翌日、

7月の全国百貨店売上高が発表されました。

◆7月の売上高、過去最大の落ち込み=11.7%減、夏商戦の不振鮮明-全国百貨店(8月18日19時0分配信 時事通信)

日本百貨店協会が18日発表した7月の全国百貨店売上高は、前年同月比11.7%減(既存店ベース)の6185億円と

17カ月連続で前年を下回った。下げ幅は、夏物セールの前倒し効果で1ケタ台に改善した6月(8.8%減)から再び悪化し、

7月としては過去最大。夏季一時金の減少で消費が低迷する中、天候不順による来店客の減少も重なり、夏商戦の不振が鮮明となった格好だ。

さらに、小売業では、唯一売上高前年同期比プラスを続けていた、コンビニまで失速しました。
◆<コンビニ売上高>最大の落ち込み幅 7月7.5%減(8月20日20時29分配信 毎日新聞)

日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した7月の全国主要コンビニエンスストアの売上高は、

既存店ベースで前年同月比7.5%減の6548億円だった。売上高の減少は2カ月連続だが、

落ち込み幅は98年12月の調査開始以来最大。たばこ自販機用成人識別カード「タスポ」導入効果の一巡が最大の要因で、

便利さを武器に“小売業界の優等生”として、成長を続けてきたコンビニの失速ぶりが鮮明となった。

モノが売れない状態が続けば、既に下がり気味の物価が、更に下がりますね。それが続けばデフレスパイラルですね。


◆日本銀行も最終需要(個人消費)を大変気にしています。

日本銀行は先週の月曜、火曜と金融政策決定会合を行い、現在の金融政策を維持することをきめました。

2009年 8月11日 当面の金融政策運営について(現状維持、11時51分公表) (PDF, 122KB)



これ自体は予想通りです。今金融政策を劇的に変更する理由がない。

問題は金融政策決定会合で、我が国の金融政策を決める人々は、本当はどう思っているのか、です。

それは、金融政策決定会合の後、毎月行われる日銀総裁の記者会見要旨をよく読む必要があります。

2009年 8月12日 総裁定例記者会見(8月11日)要旨 (PDF, 211KB)

この中で、日銀はやはり、最終需要(個人消費)がどうなるか、注視していることが分かります。

質疑応答から抜萃引用。PDFファイルのページだと8ページから。

(問) 本日の公表文をみますと7月分とほとんど変わりがなく、個人消費や設備投資、所得環境について

の記載も先月からほとんど文章的には変更がないように思えます。ここ1か月ないし数か月間、失業率

の上昇や、サーベイ等において先行きの設備投資に関する慎重な態度、所得環境の悪化がみられている

と思います。本日の公表文には記載がなかったように思いますが、昨日までに発表された指標をもとに、

今後の見方の変化や先行きの慎重論について、お伺いできますか。

(答) 景気の現状評価および見通しを語る時に、短期的な動きと少し長い経済の動きをどのように分けて

説明していくのかというのは悩ましい課題だと思っています。足許の景気の動きについては、先程申し

上げた通りですので繰り返しませんが、私どもが気にしていることは、現在の内外の政策効果、あるい

は在庫調整が一巡した後の最終需要の強さにまだ確信が持てないということです
。そうした確信が持て

ないのは、2000 年代半ばにかけて蓄積された世界経済の様々な不均衡が非常に大きく、その結果、そ

の調整にも時間がある程度かかるということが背景にあります。その意味で、回復した場合でも、その

強さについては目覚ましいものではないという判断があるわけです。

全部引用すると長くなるので私が要約します。
昨年9月15日のリーマンブラザーズの破綻以来、急激な金融収縮が生じて、

その所為で世界の経済活動が落ちこんで、需要と供給のギャップが大きい。つまり、

供給が多いので、物価に下方圧力がかかっている。今回(リーマン以降)世界経済に加わったショックが

ものすごく大きいので、物価の安定までにも時間がかかるだろう、ということです。

このような状況(リーマンを発端として世界中が金融危機になる)は誰も経験していないので、はっきり言って、

まだ完全に安心は出来ない。

金融システムが完全に安定するまでは、物価にも下落リスクがある、と白川日銀総裁は非常にはっきりといっているのですが、

政府与党は、選挙直前で、自公政権の景気対策が奏功して、5四半期ぶりにGDPが前期比プラスになった、

と「実績」を強調したいわけですが、はっきり言って、自民党の景気対策があろうが無かろうが、関係なかったと思います。



◆私見:暫く、所得減税するべきだと思います。

民主党もマニフェストで、下手だな、と思うのは、補助金とか給付金とかバラマキ項目を並べていますが、

財源の根拠がはっきりしない、と自民党に言われています。

そしてバラマキ始めると、目が行き届かないところが必ず出て不公平になります。

要するに景気が悪くて、最終需要=家計の消費が増えないのは、可処分所得が少ないからです。

給料は上がらないどころか、下がる。ボーナスも下がる。これではおカネを使えません。

かといって民間企業の給与に政府がクチを挟むのも良くない。一時的には税収が減っても、所得税減税をして、

家計の可処分所得を増やすのです。それを子育てに使うか、医療に使うかは、各世帯に任せればよい。

すると、モノやサービスが売れるようになる。→企業収益が改善する→時差はあるでしょうが、給与を増やせる

給与が増えて減税してるのですから、可処分所得はもっと増える、→経済活動が活発になる。

→デフレの危険も回避出来る。→企業収益が改善すれば、株価も上がる→株式評価損を抱えて融資に慎重になっている

銀行もおカネを貸し出す。→ますます、経済活動が活発になる。また、投資家の有価証券含み損がへる。

株・債券の市場が活気を取り戻す。全体の経済活動が活発化すれば、一時落ちこんだ税収も増える。

というのが、簡単かつ実効性のある財政政策だと思いますが、自公・民主ともに、公約に「定率減税の導入」って

いれていないか、入れていてもあまり本気で主張していないでしょう?

つくづく、下手だな、と思います。

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2009.08.21

【追加】【音楽】エネスコ誕生日 ヴィオラ「演奏会用小品」追加/バーンスタイン「ウェストサイド・ストーリー」初演

◆8月19日、ルーマニアの作曲家、ジョルジェ・エネスコ(エネスク)(1881~1955)の誕生日です

今まで取りあげたことのない作曲家です。

毎年、気になっていたのですけどね。知らないんですよ。詳しいこと。だから敬遠していました。

知ったかぶりしたくでもどうしようもないので、詳しいことは、ウィキペディアをお読み下さい。

昔は100%、カタカナで書くときは「エネスコ」だったのですが、最近はその方が原語に多少は近いのでしょうか、

「エネスク」と書くようですが、どちらでも良いです。

私が辛うじて知っていたこと。

一つ目。エネスコは、ルーマニアの作曲家、というか、それ以前に名ヴァイオリニストとして名を馳せた人でして、

ヴァイオリン教師としても名教師だったようです。ウィキペディアを読むと分かりますが、弟子として名前が挙がっている

ユーディ・メニューイン、アルテュール・グリュミオー、イヴリー・ギトリスは、後に全員大成しています。


二つ目。作曲もしたが、現在演奏されるのは、専らこれからお聴かせする、「ルーマニア狂詩曲第1番」だけ、

ということです。少なくともオーケストラ・コンサートでは、そうです。他にも交響曲とかヴァイオリンソナタとか書いていますが、

正直言って、私は聴いたことがありません。

一つ意外だったのは、作曲の弟子として、あの「トランペット吹きの休日」「シンコペーテッド・クロック」「そり滑り」で有名な、

ルロイ・アンダーソンがいたことです。

話が逸れますが、アンダーソンの経歴を読むとびっくりしますよ。作曲のみならず、言語学の専門家だったのですね。


◆ジョルジュ・エネスコ - George Enescu (1881-1955):ルーマニア狂詩曲第一番

ルーマニアの民族音楽も、民族舞踊も私は知りませんが、明らかに、「民族的」音楽であることが分かります。

生粋のバリバリの「西洋」音楽とはだいぶ違うということです。

2007年のベルリン・フィルの夏の恒例行事、ヴァルトビューネで演奏されたときの映像です。

ファイルは2つに分かれます。


エネスコ:ルーマニア狂詩曲第一番。サイモンラトル=ベルリン・フィル Part1

再生開始後3分20秒から、ヴィオラソロを弾いている女性は、日本人の首席ヴィオラ奏者、清水直子さんです。






ルーマニア狂詩曲第一番 Part2

だいぶ賑やかになります。各楽器の細かい音の動きは、難しそうですが、この曲、

各パート、気をつけないと、入るところ(音を出すところ)を見失いそうな(プロは慣れているでしょうけど)気がします。






はい、こういう曲でした。楽しいでしょ?私ももう少し、エネスコの他の曲を聴いてみようかなと思っています。


◆【追加】エネスコ:(ヴィオラとピアノの為の)「演奏会用小品」追加

ブログで相互リンクを貼らせていただいている。プロのヴィオラ奏者、ふっこさまから、

エネスコはヴィオラとピアノの為の「演奏会用小品」という作品を書いている、と教えていただきました。

ヴィオラの独奏曲は少ないですから、これは貴重です。他にも、ヒンデミットとか、映画音楽で有名なニーノ・ロータ

(あの人、映画音楽は、生活用で、本当はトロンボーン協奏曲とかヴィオラ協奏曲とかいろいろ前衛的な作品を書いているのです)

の作品にヴィオラ独奏曲(伴奏付き含む)がありますが、エネスコの誕生日特集ですから、この貴重なヴィオラのための作品を追加したいと思います。

民族音楽の影響を強く受けた「ルーマニア狂詩曲」とは全然、別の作風です。8分ほどの作品です。

CDでは、今井信子 A Bird Came Down The Walkに収録されています。


ジョルジュ・エネスコ 「演奏会用小品」






ヴィオラが一番良くなる音域、音型をエネスコはよく心得ていると思います。

ふっこ様、貴重なご教示、ありがとうございました。


◆1957年8月19日、バーンスタイン作曲:「ウェストサイド・ストーリー」初演だそうです。

バーンスタインは晩年は、作曲はせずに、クラシックのオーケストラ指揮者として「巨匠」の域に達しました。

2流と見なした指揮者は絶対に呼ばないウィーン・フィルハーモニーは、「カラヤンと、バーンスタインなら、いつでも大歓迎だ」と

言ったほどです。はっきり言って、ヨーロッパ人はアメリカ人をバカにしているんです。私は四年間イギリスにいて、

あちこちに旅行して、ホテルの人たちのちょっとした(アメリカ人に対する)皮肉な言葉などから、はっきり分かりました。

そのヨーロッパで、もっとも格式を重んずるウィーン・フィルが、アメリカ人のバーンスタインに

「いつでも来て欲しい」

と言っていたのです。如何にバーンスタインの芸術的才能が評価されていたか、が分かります。


そのバーンスタインは、若い頃は現代音楽の名作を沢山のこしています。

現代音楽というと、特に前衛的なのは、美しいメロディーとか、楽しいリズムなどがなくて、

「効果音の連続」みたいな「曲」が多いですが、バーンスタインは、素人目にも高度な作曲技術を駆使していながら、

誰でも口ずさめるような、素敵なメロディー、分かり易いリズムで構成されています。天才だと思います。

「ウェストサイド」は、ミュージカルですが、その音楽が素晴らしいので、

演奏会用のオーケストラ組曲に再構成した「シンフォニック・ダンス」という、管弦楽曲があります。

全部やったら長すぎるので、一番景気がいい、「マンボ」という部分を聴いていただきます。

後ほどお見せする画像は、大変愉快なので、音楽に注意が向かない恐れがあるんです。

ですから、まず、音楽だけ、聴いていただきます。



バーンスタイン:シンフォニック・ダンスより、「マンボ」(フロリダ管=林望傑(ヤッキャ・リン))

CDは無く、iTunes Storeでダウンロード購入出来ます。この曲だけなら150円です。iTunes StoreのURLを書いておきます。

http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?i=309015179&id=309015094&s=143462

ボリューム大きいですから、調整して下さい。






作曲家というのは、ピアノでいちいち音を確かめているようではダメで、完全な絶対音感を持っていて、頭の中で、

こういう音が鳴らせるのです。その意味では、ベートーヴェンが聴力を失いながらも作曲出来たのは不思議ではないのです。

しかし、誰でも訓練すればそうなれるものではない、と私は思います。このぐらいのレベルになると、天賦の才が必要です。

この「マンボ」。オーケストラが「マンボ!」と叫んだり、楽しいのでそちらに気を取られますが、よく聴くと素人の私では

絶対に聴音して書き取り不可能な不協和音の連続です。バーンスタインは当然ながら、これを頭の中で創り上げて、譜面に書き記している。

生意気盛りの音大の作曲科の学生さんは「そんなの当たり前じゃん」とおっしゃるでしょうが、世の中の99.99・・・%の人はそんなことできません。

バーンスタインは天才だと思います。

指揮者も大変です。この全オーケストラが不協和音を鳴らしている中で、誰か1人半音間違えても指摘できるかどうか。

ものすごく耳のいい指揮者ならできるでしょうが、指揮者全員ができるとは思えません。


兎に角、高度な作曲技術を駆使して、それまで誰も書いたことのない音楽でありながら、

聴き手に取っては大変楽しい音楽になっている。そこがバーンスタインの「天才」だと思うのです。

次、YouTubeから拾ってきたのですが、ベネズエラの指揮者とユース・オーケストラです。

指揮者は、グスターボ・ドゥダメル(Gustavo Dudamel)という人で、

リンク先を読めば分かりますが、彼の名誉のために強調するならば、いつもこんなにはしゃいでいるわけではない。

ベートーヴェンやマーラーを振って、ヨーロッパでそれなりの評価を受けています。


また、オーケストラ。ご覧の通り若い人ばかりですが、ベネズエラ・シモン・ボリバル・ユース管弦楽団(Simon Bolivar Youth Orchestra of Venezuela)といって、

最初は青少年の「情操教育」の為に作られたようですが、

これからご覧頂くのはその中でも上手い子を集めた「選抜オーケストラ」らしいのです。

ちゃんと吹いているんです。上手いのですが、とにかく南米ですから、ラテンのDNAが騒ぐのでしょう。

こんな「ノリの良い」シンフォニー・オーケストラ(ちゃんと、ベートーベンとか録音しています)は、
初めてみました。


まず、イギリスの夏に開催されるプロムスでの演奏。


Dudamel/SBYO Proms 2007 Bernstein Part II (Mambo!)






ふざけていますが、決してデタラメを弾いているわけではない。

金管など相当な高音域ですが、外したりしないんです。


同じ事なんですが、もっと短く「マンボ」の部分だけ。昨年来日したときの演奏。


指揮:グスターボ・ドゥダメル=シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ 2008年12月17日 東京芸術劇場





日本人の客のノリが悪くて(仕方ないよね。普段、クラシック聴いてる客だもんね)

やや、不完全燃焼のステージの感がありますが、クラシックはただひたすら堅苦しい、と思っている方に

見ていただきたいと思いました。バーンスタインの曲はミュージカルで使われた、大まじめな曲なのですが、

兎に角楽しそうですね。たまには良いのではないでしょうか。

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2009.08.20

「<衆院選>毎日新聞全候補者アンケート、自民と民主、対立鮮明に」←漸く新聞が「憲法」を取りあげたか。

◆記事:<衆院選>毎日新聞全候補者アンケート、自民と民主、対立鮮明に(8月19日22時8分配信 毎日新聞)

毎日新聞は衆院選(30日投開票)に立候補した1374人を対象に、政策課題についての考え方を問うアンケートを実施した。

長く政権を担ってきた自民党に民主党が「政権交代」を突きつける対立構図を裏付けるように、

多くの項目で両党候補者の主張の違いが鮮明になった。アンケートは7月21日の衆院解散後から立候補予定者に配布を始め、

衆院選が公示された18日までに1347人から回答を得た。回収率は98%だった。

特に違いが目立ったのが憲法観や外交姿勢、選挙戦で争点になっている年金制度や消費税などの扱いだ(中略)。

憲法改正は衆院選の大きな争点にはなっていないが、アンケートでは自民党の82%が9条改正に賛成したのに対し、

民主党は66%が反対した。外交姿勢でも、自民党は「日米関係を最重視すべきだ」が63%、

民主党は「これまでよりアジアに比重を移すべきだ」が62%。アフガニスタン支援のために自衛隊を派遣すべきかについても、

自民党は「派遣すべきだ」が58%、民主党は「派遣すべきでない」が68%と対照的だった。


◆コメント:自民党は「自主憲法の制定」を公約に掲げている。

この問題に関しては、つい先日説明したばかりだが、極めて大事なことなので、繰り返し書く。


私は、衆院選にあたって、世間もマスコミも話題にしないので憤慨していた、「憲法改正」や、

「集団的自衛権行使」の問題に光を当てたという点では、この毎日新聞のアンケートの意味は大きい。

毎日新聞の記事の中で、

憲法改正は衆院選の大きな争点にはなっていないが、

と書いているが、とんでもない話で、景気対策や、年金問題、医療制度改革(これらが重要でないとは言わないが)ばかりに

気を取られ、世間もマスコミも自民党が、「政策Bank 自民党の政策PDF(4.89MB)」の最後で、

13 憲法

「自主憲法の制定」

憲法改正国民投票法の施行(平成22年5月)を控えて、衆参両院に設置された「憲法審査会」を早期に始動させ、

「新しい国のかたち」をつくるための精力的な憲法論議を進め、立党50年記念大会で公表した、

「自民党新憲法草案」に基づき、早期の憲法改正を実現する。

と、目立たぬように、しかし、明確に宣言していることにあまりにも関心が薄いことが心配だった。

自民党新憲法草案は現行憲法との対照表となっているが、

要するに憲法改正といったら「戦争放棄」を謳った9条をどうするか、である。

見れば分かるが、自民党新憲法草案では、現行憲法第9条第2項、
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

を「削る」、とし、代わりに第9条の2を新設している。その部分をキャプチャした画像をそのまま載せる。

20090820kaiseikenpou

新憲法草案は、「日本が軍事力を保持し、交戦権を持ち、集団的自衛権の行使も可能にする」

ことを意味している。つまり、日本が再び戦争を出来る国にしよう、という恐ろしい考え方である。

また、自衛隊のアフガニスタン支援を認めることは、明らかに交戦中の同盟国(アメリカ)の後方支援であり、

それは、集団的自衛権の行使である。この点について、先日まで、自民党議員と民主党議員の意識の差が分からなかった。

今回のアンケートは、次の通りである。

Ldpvsdpj


憲法改正に関しても、アフガニスタン支援にしても「議員へのアンケート」べーすでは、明らかに、

民主党の多数派の考え方が正しい。

今現在、私の頭は、やや民主党に傾き始めているが、まだ十分に安心は出来ない。

これは、新聞社が議員に直接質問したアンケートだが、民主党は、「公約」としては、

「憲法9条改正反対」や「集団的自衛権行使は従来通り違憲」とは言っていない。

それでなくても、マニフェストが途中でコロコロ変わるのを批判された民主党であるし、

前原という元代表は根っからの改憲論者であり、「集団的自衛権大歓迎」の男である。

民主党は、「憲法」と「安全保障」に関して、自らのスタンスをはっきりさせるべきである。

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2009.08.19

【ご報告・御礼・ご連絡】ただいま、戻りました。

◆生還致しました(2009年08月19日(水)16時00分)。

皆様、ご無沙汰(?)致しました。「JIROの独断的日記」のJIRO本人でございます。

17日(月)、18日(火)の2日間、房総半島最南端、千葉県南房総市白浜に行って参りました。

(「白浜町」という行政区画は、現在は存在しないのだそうです)。

トシですし、愚息は高3(なので、本来それどころではないのですが、まぁ2日間ぐらい良いかと。

普段は、勝手に出歩いている癖に、美味しいものを食べられると思うと親と旅行する文字通りの愚息でございます)ですから、

浮き輪にゴムボートで海水浴、という訳ではありませんが、随分長いこと館山方面に行っていないな、と思いまして、

何となく行き先を決めました。


さきほど帰宅したところでございます。

宿を出たのが午前10時過ぎでして、房総半島西岸に沿って走る国道127号線を木更津まで北上致しまして、

非常に久しぶりに東京湾アクアラインを通り、首都高は、往路、非常に混んでいたので、凝りまして、

途中から環状八号線に逸れ、この道路も混むときはにっちもさっちも行かないほど混むのですが、

今日は幸い空いていたため、途中で昼食休憩など挟んだにも関わらず、ちょうど4時間ほどで、東京都杉並区の

自宅に戻りました。宿から自宅までの走行距離は125㎞でした。

このうち、大雑把に書きますと、房総半島南端から木更津までが、約80km、アクアラインに乗ってから自宅までが約40キロという

割合でした。毎年、他県(昨年は静岡県焼津市)にお邪魔しますが、つくづく日本は狭いようで広いと思います。

当たり前ですが、日本中を見て歩くのは、それを職業とするような人ではないと、ほぼ不可能に近いと感じます。

移動手段(クルマ、鉄道、航空機等)と、インフラ(道路)が発達した現代ですら、そのように感じるのですから、

伊能忠敬ってのは、一体どういう人なんだ、と驚嘆します。想像しただけで気が遠くなります。


◆留守中、コメント、メールを頂戴しました。有難うございます。

旅行先からエンピツ又はブログ(ココログ)を更新しようとしたのですが、出来なかったのは、特別に疲れていたわけではなく、

私がドン臭くて、携帯からの更新方法が分からなかった(分かったつもりでいたのですが、失敗した)為でございます。

この間、エンピツ、ココログ両方の読者の方から、メールや過去記事へのコメントを頂戴しております。

誠に有難うございます。

出来るだけ早くレスの書き込み、メールの返信をさせていただきますので、

しばし、ご猶予を頂ければ幸甚でございます。


一言お断りすればよかったのですが、ココログのコメント欄はご記入、送信いただいても、私が承認しない限り、

画面に表示されない設定にしてございます。これは、設定を変えれば、ご記入・送信と同時に画面に表示させることも出来るのですが、

スパム防止の為、敢えて「承認制」の設定にしている次第です。


コメント投稿欄に、

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

というメッセージ(ココログのデフォルトのものなのですが)が、分かり難いですね。

「記事投稿者」とは、「ブログの記事投稿者」=JIRO=私、のことでございます。

「記事本文」とそれに対する「コメント」は確かに別のものですが、コメントを書いて下さる方が、ときどき、

「記事投稿者」=「コメント記入者」(ご自分)と勘違いされるようでして、コメントを送信しても表示されないので、

訝しく思われるようで、恐縮です。「記事投稿者」を「ブログの管理人」或いはもっとはっきり「JIRO」とすれば、

誤解を避けられると思うのですが、出来るかどうか試したことがありません。

後ほど確かめますが、取り急ぎ、事情をご説明させていただきました。


私の旅行中に、ブログに頂戴したコメントは、先ほど公開させていただきました。

重複して投稿して下さった方は、ご心配なく。重複分は表示しないように致します。

また、ブログによっては、コメントを後から自分で編集したり、削除出来るサービスがありますが、

ココログでは、一旦投稿したら、訂正も削除も出来ませんので、ミスタイプ、変換ミス、誤字、その他が

気になるという方、書き直したいから削除して欲しいという方は、画面左上(「プロフィール」の下)

からメールをお送り頂けますので、

そちらからご連絡いただければ、お申し出の通りに致します。

なお、明らかなミスタイプや、「てにをは」の間違いなど、

いちいち、ご本人にお尋ね、確認させていただくほどの無い些細な点は、私が編集して、公開させていただいている

場合もございますが、私が勘違いで本来、直すべきで無いところを「改竄」しておりましたら、

ご遠慮なくお申し出下さい。


以上、帰宅いたしましたご報告と、事務的なことを取り急ぎご連絡致したく、

一旦更新致します。今日これから、ニュースに関して記事を書くかどうか分かりませんが、

出来るだけ早く再開したいと思っております。

以前からの病気(遷延性うつ病)が、主治医の予言どおり「薄皮を剥がすように」治っているのかどうか、

確かなことは分かりませんが、今年は、客観的に自分を観察して、意外なほど元気(無論、多少は疲れていますが)ですので、

その点は、喜んでおります。

今後とも、弊日記・ブログを御愛読いただければ幸いでございます。

それでは。

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2009.08.17

私事で恐縮ですが、夏休みのため、月、火と更新をサボります。

◆毎年のことなのですが。

私の勤め先は、全社一斉に休みになる、という体制ではなく、

常に誰かはいなければならない。このため、多くは7月~8月にかけて交替で1週間、連続休暇を取ります。

昨年もこの時期だったと思いますが、私は大抵お盆の次の週が比較的空いているので、8月第3週に取ります。

例年のことなのですが、近年トシを取ってから、実を言うと出かけるのが面倒くさい。

本当は自宅でゴロゴロしていたいのです。


◆皆さん、旅行へ行く前って楽しみですか?

私事で恐縮ですが、明日、明後日と2日間、房総半島の南端に行ってきます。

このため、日記・ブログの更新は休ませていただきます。

私と同じような立場のオトーサン。旅行前って楽しみですか?



そりゃ、独身で、彼女(彼氏)と二人で沖縄(でもどこでも良いですが)へ、なんて人は、

旅行前から楽しくて仕方ないでしょうけど。私は兎に角、「面倒臭い」という意識が先行します。

別に具合が悪い訳じゃない。

6月末に健康診断を受けて、その結果が先週の木曜日に出ましたが、

身体は、悲しいほど健康なのです。全ての数値が標準範囲内。

肥満度、マイナス0.9。腹囲75.7cm。メタボにはほど遠い。


しかし、人間、身体が健康なのは有り難いと思わなければならないのでしょうが、

それで、「幸せ一杯」という気分になるほど単純ではありません。

特に私は遷延性うつ病患者ですから、大抵憂鬱なわけです。


そして、病気であろうがなかろうが、誰しも大なり小なり同じでしょうが、

毎日会社へ行くことによって受けるストレスは、相当なものらしい。

金曜日、仕事を終えて「来週は休みだ」と思ったら嬉しいというよりも、

気が抜けて、ぐったりしてしまいました。

昨日はまだマシだったのですが、今日は何だか疲れが出て、

ずっと寝ておりまして、夜中近くになって漸く少し元気になりました。

あまりにも昼間、寝てばかりいるので、愚妻に、

明日、大丈夫?運転できる?

と、訊かれてムッとしました。

私の身体よりも、自分(と息子)が旅行に行けるかどうか、の方が心配なのか?と。


◆とは、いうものの1年に1度ぐらい仕方ないですね。

前述の通り、本音を言えば、休みの間ゴロゴロして、音楽を聴いたりDVDを見たり、

ネットで皆さんと話したり、していたいのですが、楽しみにしている女房子どもを見ると、

まあ、仕方がないか、と思わざるを得ません。

久しぶりに首都高からアクアライン(何年ぶりだろう!)に抜けて木更津からトットコ走って、

南の明るい海を見れば、「ああ、来て良かった」と思うかも知れません。

そんなに懐に余裕は無いのですけどね。あまりこういうときにケチると良くない。

という訳で、行ってきます。去年までと違うのは、事情により昨秋ケータイを買いましたので、

ウェブ日記エンピツはダメ(ですよね?)なのですが、

JIROの独断的日記ココログ版は更新出来るはずです。

更新するかどうか分かりませんが、こうやってキーボードで打つほど大量の文章は打てないと思いますが、

出来たら試みてみます。更新されていなかったら、くたびれて(或いは酔っぱらって)寝てしまったか、

ドンくさくて、携帯から更新出来ない(充電器は勿論もって行きますが)のだ、と思って下さいませ。

既にお休みを取った方、まだまだ(或いはずっと)「連続休暇」などというものは取れないという方には

大変申し訳ないのですが、そういう次第で、お知らせいたします。

原理的には、水曜日の夜は帰宅していますから更新できる筈ですが、くたびれて出来ないかも知れません。

悪しからず。

暑い日が続きます。とにかく異常なほどの蒸し暑さ(少なくとも東京は)ですので、

皆様どうか、ご自愛下さい。

それでは、失礼をいたします。

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2009.08.16

麻生首相式辞 戦没者追悼式「本日ここに我が国は不戦の誓いを新たにし」←自民党新憲法草案では第9条第2項が削除されているが。

◆記事1:<終戦記念日>麻生首相式辞 戦没者追悼式(8月15日12時39分配信 毎日新聞)

麻生太郎首相の式辞(全文)は次の通り。

天皇皇后両陛下の御臨席をかたじけなくし、戦没者の御遺族及び各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。

先の大戦では、300万余の方々が、祖国を思い、愛する家族を案じつつ、亡くなられました。

戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地において亡くなられました。また、我が国は

、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えております。

国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。

終戦から64年の歳月が過ぎ去りましたが、今日の日本の平和と繁栄は、戦争によって、

命を落とされた方々の尊い犠牲と、戦後の国民の、たゆまぬ努力の上に築かれております。

世界中の国々や各地域との友好関係が、戦後の日本の安定を支えていることも、忘れてはなりません。

私達は、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく、次の世代に継承していかなければなりません。

本日、ここに、我が国は、不戦の誓いを新たにし、世界の恒久平和の確立に向けて、積極的に貢献していくことを誓います。

国際平和を誠実に希求する国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう、全力を尽くしてまいります。

戦没者の御霊(みたま)の安らかならんことを、そして御遺族の皆様の御健勝をお祈りして、式辞とさせていただきます。


記事2:<麻生首相>集団的自衛権行使「可能にすべきだ」(8月13日21時23分配信 毎日新聞)

麻生太郎首相は13日、TBSの報道番組で、集団的自衛権の行使を禁じている憲法解釈について

「日本を守る同盟国のアメリカの艦船が北朝鮮から攻撃を受けたとすれば、自衛艦がそれを防護することを可能にしておくことは大事だ」

と述べ、行使を可能にするよう見直すべきだとの考えを示した。

そのうえで首相は「北朝鮮による侵略、北朝鮮による脅威というものは20年前、30年前は考えられなかったと思う。

国民の安全を守るのが政府としての当然の義務で、その一環として考えるべきだ」と述べた。


◆コメント:戦没者追悼式における麻生首相の発言は、矛盾している。

終戦記念日、戦没者追悼式の式辞で首相は太文字で強調したとおり「不戦の誓いを新たにする」と述べている。

ウソだ。

自民党の政策PDFを見る。一番最後に、

自主憲法の制定

とかいてある。自民党サイト内に、新憲法草案がある。

新憲法では、現行憲法第9条第2項
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

を「削る」となっている。国の交戦権を認めない、という文言を削除するのは、国の交戦権を認めようという意味である。

自民党は、日本を戦争が出来る国にしようとしていることを選挙公約で明言しているのである。

だから、戦没者追悼式に於ける麻生発言は、ウソだ。


さらに、記事2では、麻生首相は
集団的自衛権の行使を可能にすべきだ

と発言したと報じられている。

集団的自衛権とは、自国が他国の侵略・攻撃を受けていなくても、密接な関係にある同盟国(要するにアメリカ)が、

攻撃されたら、日本への攻撃と見なし、武力を用いて反撃するということである。

北朝鮮云々が問題ではない。一旦集団的自衛権の行使を可能にしたら、アメリカにいくらでも引きずられ、戦争に巻き込まれる。

首相は、
日本を守る同盟国のアメリカの艦船が北朝鮮から攻撃を受けたとすれば、自衛艦がそれを防護することを可能にしておくことは大事だ

というが、その必要はない。日米安全保障条約は1960年1月19日に署名され、同年6月23日に発効した。

その時点で日本国憲法は当然、既に施行され、米国は日本国憲法第9条第2項の存在を認識していたし、

今も認識している。また、政府の公式見解
「集団的自衛権の行使は違憲である」

も当然認識していながら、安保条約を保持している。安保条約はその条件での「契約」である。

欧米人を相手にするときに下手に遠慮してはいけない。
安保条約を締結していたときにアメリカは日本国憲法をよく知っていただろう。集団的自衛権が違憲であることもしっているだろう。

今更内容の変更など要求するな。

と言わなくてはいけない。日本は税金から在日米軍基地の維持費(職員の給料も含めて)莫大な予算を投じている。

アメリカはその対価として、日本が攻撃されたら、反撃する。謂わば用心棒契約である。

それを妙に遠慮するからいけないのである。
こっちは、やることをやっているのだから、アメリカは有事になったら、日本を守れ。

と、でかい顔をして言えばいいのである。

「遠慮」とか「気がね」という精神性は日本人独自のものだ。欧米人は決してそんなものを持っていない。

言った者勝ちなのだ。

選挙で自民党が勝ったら、憲法を改正し、日本が戦争を出来る国にすることに有権者は同意したことになる。

これを忘れてはならぬ。2005年には無かった、極めて重要なポイントである。


そして、民主党に対しては、「はっきりしろ」、と言いたい。憲法はどうするのか。集団的自衛権の行使を可能にするのかしないのか。

今の民主党の政策集では、専守防衛に限るといいつつ、
従来の個別的・集団的自衛権という概念上の枠組みにこだわらず、

と訳の分からないことを書いている。専守防衛に限るならば、集団的自衛権は必要ない。

日本を戦争が出来る国にはしない、とはっきり言えないのであれば、私は民主党も信用できない。

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2009.08.15

【音楽】ルービンシュタインのピアノ

◆済みません。明日から夏休みなので、気が抜けてます。

二日続けて音楽は、出来るだけ避けたいのですが、今日まで働いて、明日から来週一杯夏休みなのです。

と、思ったら、元気が出てもいいのですが、疲れの方が先に出ました。

選挙まで間がありますから、それは書きますけど、正直言って、自民党も民主党も支持できません。

景気動向は、かなり気合いを入れないとかけません。

そういう理由で、今日も音楽です。


◆先日、ラ・カンパネラ特集を組んだ時に圧倒的な支持を得たのがルービンシュタインでした。

約1ヶ月前に、【音楽】ラ・カンパネラ大特集。7人による演奏。最後が、フジ子・ヘミングさんです。ココログ)という「企画」を組みました。

これが、私も意外なほど好評だったのですが、一番支持を得ていたのは、故・アルトゥール・ルービンシュタインの演奏でした。

そこで、YouTubeで探してきました。古い録音でモノラルだったり、決して音質は良くないのですが、

再生音の良し悪しではなくて、その奥にある、ルービンシュタインの音楽を聴いていただきたい。

ショパンに限らず、この時代、ロマン派といいますが、ロマン派の作品は、お聴きになってお気づきだと思いますが、

1曲の中で何度もテンポが変わります。テンポが伸び縮みする。テンポ・ルバートといいますけど、

ショパンが上手く弾けるかどうかは、それがかなり大きな要素になっています。

ルバートを全然しないで一定のテンポで弾いたら、あたかも、芝居における台詞の「棒読み」にようなつまらないことになってしまいます。

ところがやり過ぎても、ゴテゴテして悪趣味になります。

その辺のさじ加減が大変難しく、はっきり言って生まれながらの才能によるところが大きいと思います。センスの問題、ということです。

ルービンシュタインは、そのセンスがちょうどドンピシャ、というか、ルバートするのだけど、これ以上やると却って嫌らしいというか、

なんだか気取り過ぎでいやらしいという寸前で止めている、と思います。

そこが実に見事だと、完全にこれは私の「独断的」感想ですが、そう思います。

それがルービンシュタインのルービンシュタインたる所以(ゆえん)ではないか、と。

それでは音楽を。


幻想即興曲お馴染みの曲です。







マズルカ38番 嬰ヘ短調 作品59-3

マズルカっていうのは、ショパンの祖国ポーランドの民族舞踊から来ているリズムというか形式というか。

私はこの曲の切ない響きがたまりません。






子犬のワルツ 作品64-1 変ニ長調

これは、お馴染み。ショパンの作品の中でも最も屈託のない作品の一つではないかと思います。

「単に上手い人」、特に若い人は、この曲を非常に速いテンポで弾いてしまいます。すると、

指が速く動く(「指が回る」という言い方をします)ことで、素人を驚かせることはできますが、

それで終わりです。ルービンシュタインは、勿論もっと速く弾こうと思えば弾けるけれども、

そうしないで、曲を音楽として味わえる最適のテンポ(遅すぎたら退屈ですから)で弾いていると思います。





ワルツ  作品64-2 嬰ハ短調

同じワルツでも、切なく、ロマンティックですね。私は大変好きです。好きな方、多いと思います。






華麗なる大円舞曲(Grande Valse brillante Op. 18)

今度はガラリと雰囲気が変わります。曲名どおり、華やかな舞踏会を連想させる絢爛豪華な音楽です。

ピアニストに聴くと、同じ音を6つ繰り返す所が随所に出てきますが、あれがなかなか難しいそうです。






英雄ポロネーズ 作品5

スケールの大きい音楽で、全体の構成をよく考えないで弾くと、盛り上がらず、退屈な演奏になります。

ルービンシュタインは、ショパン弾きとして有名です(勿論他の作曲家の作品も演奏しますが)。

この曲など生涯に何百回弾いたことでしょう。






というわけで、20世紀最高のピアニストの1人、アルトゥール・ルービンシュタイン特集でした。

良い週末をお過ごし下さい。

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2009.08.14

【音楽・映像】1977年、カール・ベーム=ウィーン・フィル 日本公演、「運命」←これを聴いて私は音楽の虜になりました。

◆8月14日が指揮者、カール・ベーム(1894年8月28日 - 1981年8月14日)の命日です。

この大指揮者、カール・ベーム氏は生前は色々と気むずかしかったり意地悪だったり、という面もあったのだそうですが、

そりゃ、人間ですから。音楽家と言えど、聖人君子じゃないです。芸術家は癖のある人が多い。

しかし、私にはそういうことは問題ではないのです。

カールベーム氏は最晩年、三回もウィーン・フィルと来日して下さいました。1975年、77年、そして何と、

無くなる前年、1980年です。

私は1977年、このコンサートには行けなかったけど、FMの生中継を全身を耳にするようなつもりで聴きました。

この映像のコンサートです。このファイルでは、残念ながら、あの時の迫力がよく分からないけど、

兎に角、ベートーヴェンの交響曲第五番 ハ短調 作品67、「運命」の演奏を私は聴きました。

最後の音が鳴り終えたら、自分でも不思議なぐらい、ハラハラと涙がこぼれました。

音楽とはこういうものか、と思いました。音楽を聴いて泣いたのはこのときが初めてでした。

この演奏に接しなかったら、私はクラシック音楽に夢中になったかどうか分かりません。

皆さんがこの演奏を聴いて、見て、私と同じように感じる「必要」は、言うまでもないことですが、

全くありません。ただ、「私にとっては」、一生忘れられない演奏なのです。

以前は無かったのですが、今日、YouTubeを探したら、全曲ありました。

カール・ベーム氏のみならず、コンサート・マスターのゲアハルト・ヘッツェル氏、

クラリネットのアルフレート・プリンツ氏、トランペットのアドルフ・ホラー氏など、

私にとっては神様のような人々なのです。あまりにも懐かしい。

多分に私の自己満足ですが、今日はこれを載せます。


◆カール・ベーム指揮、ウィーン・フィルハーモニーの演奏による、ベートーヴェン:交響曲第五番 ハ短調 作品67

第一楽章







第二楽章






第三楽章






第四楽章






見てたら、泣けてきちゃった。

カール・ベーム先生。ウィーン・フィルハーモニーの皆様。

このコンサートから32年も経ちますが、あの時、心臓をわしづかみにされたような感動、言葉もでないほどの感激・興奮を

私は生涯忘れないでしょう。

私は、先生方に音楽の素晴らしさを教えていただきました。

ありがとうございました。この時の演奏を聴けて、幸せでした。




なお、この演奏を更に高画質・高音質で見て、聴きたければ、

カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1977年日本公演 [DVD]を買って下さい。

75年、80年の来日公演もDVD化されています。

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2009.08.12

【裁判員裁判】会見で担当者が回答さえぎる 守秘義務違反の可能性判断←裁判員の記者会見は今後止めるべきだ。/123便、Flashファイル再掲します。

◆記事:【裁判員裁判】会見で担当者が回答さえぎる 守秘義務違反の可能性判断(8月12日20時33分配信 産経新聞)

さいたま地裁で開かれた全国2例目の裁判員裁判で、裁判員を務めた経験者の記者会見の際、

記者の質問に対する回答を裁判所担当者が止める場面があった。裁判所が守秘義務違反の恐れがあると判断したとみられる。

質問は、裁判長が「被告に執行猶予を付けることはできませんが、被告はまだ30代半ばで、

刑を務めたあともやり直すことができます。1日も早く刑を終わらせ、立派に立ち直ってください」

などと被告を説諭したことについて、「みなさんの気持ちを代弁したものか」というものだった。

裁判員法ではどのような過程で結論に達したかや、裁判員や裁判官の意見、また、評決での多数決などは「評議の秘密」とされ、

守秘義務が課せられている。違反すれば6月以下の懲役か50万円以下の罰金となる可能性がある。

ある裁判所関係者は「評議で決まった『説諭』やその内容について、過程や賛否を話すと、守秘義務に違反する可能性はある」と指摘した。

裁判員経験者の会見は、日本新聞協会が最高裁と意見交換し、制度定着に向けて裁判所側の理解を得て実施される運びになった。

新聞協会は、経験者の取材や報道には裁判員法の趣旨と経験者の意向を踏まえるとした上で、経験者に協力を呼びかけていた。


◆コメント:今後、裁判員に対する記者会見は中止するべきだ。

つい先日、最初の裁判員裁判の後、裁判員の記者会見が行われたときに、私は、

「ほっとした」「いい経験」裁判員が会見←裁判員がテレビに顔を出すって、アホか?司法も、マスコミも、本人も。ココログ

を書いた。

この時は、裁判員の安全を守るために、裁判員が公に顔を見せるべきではない、という趣旨だったが、

今回は守秘義務の問題である。記事には、

裁判員法ではどのような過程で結論に達したかや、裁判員や裁判官の意見、また、評決での多数決などは「評議の秘密」とされ、

守秘義務が課せられている。違反すれば6月以下の懲役か50万円以下の罰金となる可能性がある。

とあるが、記者会見で裁判員に質問した記者は「プロ」ではないか。

本来、裁判記事というのは、社会部でも専門知識を持った者が書くのである。

プロなのだから、当然、裁判員に訊いていいことと、悪いことの区別ぐらい、理解しているべきなのに、

この質問をした記者は理解していなかったことになる。マスコミのレベルが知れる。プロのレベルに達していない。

また、裁判員がうっかり「評議の秘密」を漏らしたら罪に問われるわけだが、元々法律の素人で急に裁判員に選ばれた者に、

法廷の基本的な慣習や裁判員法を全て理解して覚えろと言っても無理だ。


今回は、公の席で、記者がドジな質問をして、プロが見ていたから秘密の漏洩を制止できたが、

裁判員は、役目を果たしたら、元の生活に戻るのである。裁判員裁判はたったの三日で終了する。

わずか三日間で、裁判とはなにか、どこまでが「評議の秘密」なのか、よく理解出来ないまま、即ち、

自分がどこまで話してよいか、何を話してはいけないか分からず、裁判員経験者は、そのつもりが無くても

自宅や職場で守秘義務違反を犯す可能性がある。

裁判員経験者をずっと裁判終了後まで見張ったり自宅に盗聴器を仕掛けるわけにはいかないのだから、

仮に評議の秘密が、裁判に関わらなかった人々に漏れても、誰もチェックできない。


結論的に問題点を整理すると、少なくとも裁判員裁判後の記者会見は、先日書いたとおり、裁判員が誰か、

個人情報が特定されてしまう危険があるので、止めるべきだ。

そして、守秘義務に関して、本来「プロ」であるべきマスコミでさえ良く認識していないことが露呈した。

ましてや、法律や裁判に関して素人である裁判員が、意図せずして、法廷に於ける秘密を

裁判に関係しなかった第三者に漏らしてしまう可能性があり、それは誰もチェック出来ないという問題が、

(考えれば、当たり前なのだが)今日の出来事から、危惧される。


やはり、裁判員制度には無理が或る。廃止した方が良い制度だ。

断っておくが、先日の日記にも書いたとおり、私は、最初に裁判員制度導入の話が論じられるようになった

5年前から、この制度に反対している。

2004年03月02日(火)  「国民が刑事裁判に参加へ、裁判員法案を閣議決定」←止めた方がいいと思います。

結果論で書いているのではない。


◆【追加】舌の根の乾かぬうちにですが、やはり、123便のボイスレコーダーと音声のFlashを掲載します。

先日、面白半分で聞く人が多いようだから削除する、と書きましたが、あの事故の年に生まれたという読者から、

大変真摯なメッセージを頂きました。やはりあれは、面白半分で聴ける物ではない。

辛い。本当に辛いけれど、最後まで何とか機体を立て直し、乗客を救おうとした、

123便のクルーに敬意を込めて、改めて、ボイスレコーダーとFlash画像を同期させたファイルをここに掲載します。

ダウンロード 123f.swf (4093.2K)

聴く人それぞれ、色々な思いがあるとおもいます。出来たらコメント欄に書いて下さい。


520名の方々のご冥福を祈ります。

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「地震で崩れる?大量の本に埋まり女性死亡」←今朝の地震による死者はいないことになっているのは何故か?

記事1:地震で崩れる?大量の本に埋まり女性死亡(8月11日16時49分配信 読売新聞)

11日午前9時50分頃、静岡市駿河区南町のマンションで、女性会社員(43)が大量の本にうずもれて死亡しているのを、

119番通報で駆けつけた消防署員らが見つけた。

県警は11日の地震で本が崩れ、女性が死亡した可能性もあるとみて解剖して詳しく調べる。

発表によると、母親が、連絡が取れないことから通報した。女性はあおむけで死んでいた。

本は部屋の床に積み上げるなどしてあったという。女性は10日午後6時頃、勤め先を退社していた。


◆記事2:負傷者、4都県110人に=余震続く、警戒呼び掛け-駿河湾震源の地震・気象庁(8月11日16時21分配信 時事通信)

駿河湾を震源とし静岡県で震度6弱を観測した地震で、負傷者数は11日夜までに、総務省消防庁のまとめで、

同県103人、愛知県3人、神奈川県3人、東京都1人の計110人に達した。


気象庁によると、体に感じる震度1以上の余震は午後7時までに、震度3が1回など計15回発生。

同庁は大きな余震が起きる可能性もあるとして、引き続き警戒するよう呼び掛けた。

総務省消防庁によると、重傷を負ったのは静岡県焼津市、裾野市、牧之原市と名古屋市の43歳~75歳の女性計4人で、いずれも骨折。

静岡県では、牧之原市で987棟、菊川市で618棟など住宅計3340棟が一部損壊した。

静岡市と掛川市、菊川市で計3件の火災が起きたが、鎮火した。避難勧告が出たり、自主避難したりした住民はいない。

中日本高速道路によると、東名高速では、路肩が約40メートルにわたり崩落した同県の牧之原サービスエリア付近の上り線で

11日午後、復旧工事が始まった。

下り線の静岡-菊川間、上り線の袋井-静岡間の通行止めは12日いっぱい続き、仮復旧は13日の見込み。

JR東海のまとめでは、地震の影響で東海道新幹線は上下62本が運休、最大で2時間48分遅れ、約24万人に影響が出た。

一方、気象庁は11日午後、震度5強以上の揺れが観測された静岡県の市町村について、

大雨警報・注意報と土砂災害警戒情報の発表基準を当分の間、引き下げて運用すると発表した。

地盤が弱くなり、土砂災害の危険性が高まっているとみられるためとしている。(注:色文字は引用者による。)


◆コメント:今回の地震では負傷者しかいないことになっている。

記事2の見出しと、色文字で強調した部分だけ読んで頂くと分かるが、2009年8月11日午前5時7分頃、

駿河湾を震源とした地震では、負傷者はいるが、死者はいない、というのが少なくとも、時事通信社の認識である。

1人でも死者がいれば「死傷者110名(又は111名)」という表現になるはずである。

記事1では、積み上げた本が崩れ、圧死したと思われる女性会社員のことが書かれている。

本ブログ記事の見出しに

今朝の地震による死者はいないことになっているのは何故か?

と敢えて疑問文で書いたが、答えは分かっていて、要するに43歳の女性会社員の死因が特定出来ていないからだ。

本に埋もれて亡くなっていて、状況的には圧死の可能性が高いが、

厳密に言えば、地震が起きる前に心臓疾患や脳血管障害で急死していた「可能性」はゼロとは言えないから、

気の毒だが解剖しないと死因が特定出来ない。つまり地震によって、本の山が崩れ、圧死したとはまだ言いきれない。

だから地震による死者に含まれないのである。


あくまで、厳密を心がけるならばそういう報道になるが、誰もが状況的に「本が崩れて圧死したのだろう」と思う。

以前、既に故人だが、高名な日本史学者のお宅を訪ねたことがある。家の中じゅう、本だらけ、なんてものじゃない。

文字通り足の踏み場もないくらい。天井まで本が積み上げてあった。勿論、本棚はあるのだ。そ

れでも加速度的に本が増えていって、整理が間に合わない。遂にその先生はもう一軒家を買って、書庫にした。



ニュースで死亡が報じられているのは43歳の女性会社員とのことで、学者ほど、膨大な量の本は所有していなかった

かも知れないが、本好きなら、こういう「本の山」に埋もれて暮らしている人は少なくないだろう。

決して他人事ではない。

しかし、死因が特定出来ていない状況で、マスコミは、この人の死を報道する「必要」があっただろうか。

「本が崩れて圧死した」ことが確認された後であれば、注意を喚起する意味で報じる意味もあろうが、

現段階で報道する新聞各社は、この事故(恐らく)を半ば笑い話のように伝えているように感じられ不愉快だ。

なくなられた方のご冥福を祈る。

【追加】「会社員女性死亡、地震の被害者か 静岡市」(8月12日8時17分配信 日本テレビ)

静岡県で11日朝に発生した最大震度6弱の地震で、県災害対策本部によると、21市町で計103人が重軽傷を負った。

静岡市駿河区では11日、会社員・池本美和さん(43)が死亡しているのが見つかった。倒れた本の下敷きになって死亡したとみられる。

県は、警察と連携し、地震で被害にあったとみて詳しい状況を確認している。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn/20090812/20090812-00000015-nnn-soci.html


◆記事3:南太平洋のバヌアツ沖でM6.6の地震=米地質調査所(8月10日14時44分配信 ロイター)

地質調査所によると、南太平洋のバヌアツ沖で10日、マグニチュード(M)6.6の地震が発生した。

震源地はバヌアツ・サントの北西452キロの地点。震源の深さは42.8キロ。地震による津波警報は出されていない。


◆記事4:インド洋アンダマン諸島沖でM7.6の地震、津波警戒勧告も(8月11日6時52分配信 ロイター)

米地質調査所(USGS)によると、インド洋のアンダマン諸島沖でマグニチュード(M)7.6の地震が発生した。

USGSによると、地震が発生したのは10日1955GMT(日本時間11日午前4時55分)。

ポートブレアの北260キロで震源の深さは33キロ。

米太平洋津波警報センターは、インド、ミャンマー、インドネシア、タイ、バングラデシュに津波に対する警戒を呼び掛けた。


◆コメント2:地震が起きたのは日本だけではない。

記事3で報じられている、「バツアヌ」はれっきとした独立した独立国で「バツアヌ共和国」である。

バンジー・ジャンプの起源となった成人の儀礼で有名な、あの国であり、ウィキペディアによると、

2006年7月には環境NGO「地球の友」とシンクタンク「新経済財団」が「地球上で最も幸せな国」に選んだ。

そうだ。昨日、この国も大地震に襲われた。


また、記事4のインド洋のアンダマン諸島はインドに属する島々で約16万人の人々が暮らしている。

2004年のスマトラ島沖地震でも相当の被害を被ったそうである。

アンダマン諸島で地震が発生したのは、日本時間11日午前4時55分だから、静岡の地震の12分前である。

昨日のバツアヌの地震とアンダマン諸島の地震と日本の駿河湾沖の地震に何らかの関係があるのかどうか、

というようなことは、地震学者ではない私には全く分からないが、問題はそういうことではない。


バツアヌ共和国もアンダマン諸島も、日本に比べれば面積も人口も、無論経済力も比較にならぬほど小さいが、

だからといって、地震や津波で人が死んでも知ったことではない、という感覚が有るとすれば宜しくない。

と言いたいのである。

勿論、我々は日本人で日本が母国だから、日本のことを真っ先に心配するのが人情だが、

ほぼ同じ時期に、同じような自然災害に遭っている国や地域が世界の他の場所にもある、

ということぐらいは認識しておきたい。

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2009.08.11

【台風9号】遅れた避難勧告、住民に怒り 兵庫・佐用の豪雨←被害に遭った方にはお気の毒だが、これは流石に予想不可能に近いと思う。

◆記事:【台風9号】遅れた避難勧告、住民に怒り 兵庫・佐用の豪雨(8月10日21時47分配信 産経新聞)

避難勧告は間に合わなかったのか-。兵庫県佐用町で多数の死者、行方不明者を出した豪雨。町職員らは一夜明けた10日、

対応に追われながら、予想を超える被害に肩を落とした。「勧告が出たときには、もう流されていた」。

3家族が濁流にのまれた佐用町本郷では、住民らが怒りをあらわにした。

佐用町は9日午後7時、災害対策本部を設置した。午後8時から午後9時までの1時間雨量は観測史上最大の89ミリに達し、

午後9時20分、町は町内全域に避難勧告を行ったとしている。

町役場でも午後8時過ぎには浸水が始まり、ピーク時には1階が約1・5メートル水没、パソコンや資料が水につかった。

「想像を絶する増水の早さで手の施しようがなかった」と高見俊男副町長は何度も繰り返した。

町には全世帯に防災無線が設置され、各地域にはスピーカーがあるため「避難勧告が聞こえなかったはずはない」という。

しかし、被害が最も大きかった本郷の幕山住宅周辺の住民は、午後8時半過ぎには近くの幕山川は増水していたという。

午後6時ごろ、すでに住宅直近の用水路が増水。

「上流の田んぼから水が流れ込んできて、みるみるうちにひざ下まで水びたしになった」と付近の住民は振り返る。

午後8~9時には普段水深約2メートルの川が5メートルほどまでになった。橋が冠水し、町営住宅一帯の住民は孤立状態に。

無職の女性(75)は「家の裏の畑から水が流れてきた。すさまじい勢いで、通気口から家の中に流れ込み、ガラス戸を突き破った」と語る。

本郷地区役員によると、午後8時ごろ、公民館に対策本部を設置。

周辺の全54世帯に防災無線で自宅待機を呼びかけたが、避難は個人の判断に任せていた。

午後8時半ごろ、公民館にいた住民が「キャー」という叫び声を聞き、外を見ると、

川に流されそうになっている女性を助けようとしている町営住宅の住民2人を発見。この3人は自力で助かった。

が、その直前に井土さゆりさん(47)と娘の未晴さん(15)、小林佐登美さん(40)とみられる3人が流され、行方不明になっていたことが判明した。

住民によると、町の避難勧告は午後10時ごろ、有線放送で出たが、住民らによると

「外はまるで湖で、避難場所の小学校は明かりが1つもついていなかった」といい、「こんな状態で外に出たら自殺行為と思った」という。

 「『どこに避難したらええんよ』と町や消防に電話したが、すぐ保留にされて相手にされなかった。

私たちを見殺しにするつもりか」と、ある住民は怒りをあらわにしていた。


◆コメント:被災者・被害者の方々は誠にお気の毒だが、これは役所を責めるのは、少し気の毒だと思う。

今朝から、台風の情報(だけではないが)をずっと収集していて思ったが、

今回、特に兵庫県佐用町多数の死者、行方不明者を出した豪雨は、

たとえ気象の専門家でも予想することは困難だったのではないか。

何しろ、8月10日の23時時点においてすら、台風9号はまだ、こんなところにあるのだ。

090810typhoon0902

そして、台風9号が熱帯低気圧から台風になったのは、9日の21時のことなのである。

◆台風9号が発生=西日本接近、大雨警戒を-気象庁(8月10日1時15分配信 時事通信)

気象庁は9日、日本の南海上で熱帯低気圧が台風9号になったと発表した。

西日本に接近する見込みで、四国や近畿では同日、非常に激しい雨が降った。

同庁は東海の太平洋側や関東甲信も11日にかけ、非常に激しい雷雨となる所があるとして、

河川の増水や土砂災害、突風などに警戒を呼び掛けた。

熱帯低気圧は9日午後9時、台風となった。10日午前0時現在、日本の南海上を時速15キロで北へ進んでおり、

中心気圧は994ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル。11日午前0時には和歌山県沖を時速20キロで北東へ進む見通し。

つまり、兵庫県佐用町で
普段水深約2メートルの川が5メートルほどまでになった

ほどのすさまじい雨を降らせたころ、現在の台風9号はまだ中心気圧994ヘクトパスカルの熱帯性低気圧で、日本の

遙か南東にいたのであるが、気象庁は、
日本の南海上の海面水温は30度程度と平年より1~2度高く積乱雲が発達しやすい状態。さらに、太平洋高気圧の西への張り出しも弱い状態となっている。

そのため、暖かく湿った空気が台風9号と太平洋高気圧の間から日本列島に広範囲に流れ込み、局地的な豪雨をもたらした。

と説明しているが、事前に、この熱帯性低気圧がこれほどの豪雨をもたらすことを予想するのは、素人が常識的に

考えても、かなり難しく、ましてや、気象専門家ではない町役場の職員にここまですさまじい雨を想定して早めに避難勧告を

出すべきだったと言っても、それは結果論である。

人が亡くなっているのに不謹慎かも知れないが、これは誰かの責任を問うても仕方がない、と言わざるを得ない。

台風9号はこのまま進めば関東に接近し、一層激しい雨を降らせるかも知れない。

既に関東でも局地的な豪雨により、床上浸水している所さえあるのだ。

決して、他人事(ひとごと)だと思って無責任なことを書いているわけではない。

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2009.08.10

1年前に「また、8月12日がやってきました。」という記事を書きました。

◆1年365日、「123便 ボイスレコーダー」で検索してアクセスする人がいる。

1年前の8月12日付で、また、8月12日がやってきました。ココログ
と題する文章を載せた。

その時にも書いたが、24年前にあの事故を会社からの帰り道に本屋のラジオから流れるNHKニュースを聴いて、

あまりの、ことの大きさに、大袈裟ではなく膝がガクガクと震えたのを良く覚えている。

私の身内や知人に、事故の被害者や、事故後の処理、取材などに関わった人間はただの一人もいないが、

今でも、あの悪夢の日々(事故の後の様子が何日にも亘って報道された)は、殆どトラウマのようになっている。


あれから約四半世紀を経て、事故当時生まれていなかったり、幼くて事故の意味が分からなかった人が

1985年8月12日の日航123便墜落事故に関心を持つのは、無理もない事かも知れぬ。

私の日記・ブログのアクセス解析で、「検索ワード」を見ると、1年365日、必ず、

123便 ボイスレコーダー

とか、
御巣鷹山 ボイスレコーダー

とか、
123便 高浜機長

が含まれている。昨年、以前は他の方が公開していた、ボイスレコーダーと123便の飛行ルートを

FLASHでシンクロさせたファイルが閉鎖されたので、「真面目に聴くなら」という条件付きで、

昨年、そのファイルを私の日記、ブログに載せた。そしてこう書いた。
若い人。頼むから、真面目に聞いてくれ。自らの死が迫っていることを悟りながら、乗客を守るために、最後まで懸命に機を立て直そうとした、

コクピットクルーの責任感と、必死の努力を感じて、冥福を祈って欲しい。勿論、キャビン・クルーや乗客の冥福も祈って欲しい。

と。さらに、続けた。

123便に関しては過去に何本も記事を書いている。それも読んでくれ、と。

ボイスレコーダーを面白半分で聴くな、ということは去年に限らず、過去、何度もかいた。以前、リンク先を辿ったら、
「面白いから、是非見るように」

と書いていた奴がいたからである。

昨年、音声とFLASHをシンクロさせたファイルを掲載したときにも、

面白半分で聴いているのでないのならば、感想をコメント欄に書いてくれ、とお願いした。しかし、

また、8月12日がやってきました。(ココログ)のコメント欄を見ると明らかだが、

真面目なコメントを寄せてくださったのは、1人だけだった。


あまりにも重たい事件、悲惨な出来事だから、簡単にコメントを書けない、ということかもしれないが、

たった1人しか、コメント出来ないというのは、どういうこと?

やはり面白半分だったの?

と思ってしまう。

昨年、「不真面目なリンクがあったら、例のファイルは削除する」、と書いた。

不真面目なリンクは発見していないが、これだけ多くのひとが件(くだん)の画像と音声を見て、ききながら、

感想を一言も残さなかったという事実にがっかりした。

結局、面白半分だったのか。


今はYouTubeでもっと「面白い」、CGとボイスレコーダーの音声を組み合わせたファイルがあるらしい。

そちらを見れば良いだろう。私のサイトから、あのファイルは削除する。


そして、安易に123便の墜落時の様子だけをネットで見るのではなく、

墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便

日航ジャンボ機墜落―朝日新聞の24時

勝者もなく、敗者もなく

茜雲 総集編―日航機御巣鷹山墜落事故遺族の二〇年

などの本ぐらいは、最低読まれたい。

はっきり言って辛い。暫く気分が落ちこんで立ち直れないかも知れない。

だが、123便のことを知りたいなら、それぐらいの覚悟がないと、ダメだ。

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(私事ながら、8月10日は私の誕生日である。ボタンぐらい押してくださいよ。)

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2009.08.09

【音楽】久しぶりに、ジャーマン・ブラスのバッハ。

◆これまで何度も載せたのですが、全曲映像付きは、初めてだと思います。

その名の通り、ドイツの金管アンサンブル、ジャーマン・ブラスという団体があります。

各楽器の演奏者は、ドイツの一流コンサート・オーケストラや、オペラハウスののオーケストラで経験を積んだ名手です。

彼らが、バッハのお墓があるライプツィッヒの聖トーマス教会で、バッハを演奏した映像をYouTubeで集めました。

御常連さんは、またか、と思われるかも知れません。申し訳ない。

ただ、弊ブログのアクセス解析を見ると、毎日半分以上は、初めての訪問者です。

ですから、繰り返し、同じ演奏を載せることにも、それなりに意味があるのです。


◆ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲をバッハが、チェンバロ独奏用に編曲したBWV972

もともとは、ヴィヴァルディのソロ・ヴァイオリン協奏曲です。

ヴェニスの作曲家の作風を勉強しようとしたのでしょう。

また、この頃は「著作権」など無かったので、お互いに他人の曲を編曲している例が、

バッハとヴィヴァルディの間のみならず、色々あります。

兎に角この演奏は素晴らしい。バッハのチェンバロ曲BWV972を更にトランペットのマティアス・ヘフス氏が

ジャーマン・ブラス用に編曲したものです。お聴き下さい。

Bach - Concerto in D Major after Vivaldi BWV 972


◆ブランデンブルク協奏曲第3番より、第3楽章。

原曲は弦楽合奏とチェンバロで演奏されます。同じフレーズを「追いかけっこ」するフーガという手法が用いられています。



Bach - Brandenburg Concerto No. 3 in G major BWV 1048 - Allegro




◆カンタータ147番「主よ、人の望みの喜びよ」

正確に言うとカンタータ147番は「心と口と行いと生きざまもて」で10曲から出来ています。

その第6曲が「主よ、人の望みの喜びよ」なのですが、あまりの美しさ、荘厳さにカンタータ147番といったら、

この曲を意味するのが普通になっています。能書きはどうでも良いです。こんなの知らなくても、ましてや覚えなくてもいいです。



German Brass, Choral Jesus bleibet meine freude







ずっと主旋律を吹いている楽器は、フリューゲル・ホーンと言います。形は違いますが、

トランペットが吹ける人なら、普通に吹けます。トランペットだと音が堅いので、この楽器を使う

編曲にしたのでしょう。


◆復活祭オラトリオ「来たれ、急げ、そして走れ」

復活祭オラトリオ。BWV249は、オラトリオは皆そうですけど、オーケストラとコーラスとソロの歌のパートがあります。

この曲は原曲でもトランペットが3本とティンパニが含まれていて、結構派手な方です。



Bach - Easter Oratorio BWV 249 - Chorus ''Kommt, eilet und laufet''





マティアス・ヘフス(最初の曲でトランペットを吹いていた人。編曲も担当している)がここで吹いているのは、

「コルノ・ダ・カッチャ」直訳すると狩りのホルンという名前の楽器です。


◆トッカータとフーガ ニ短調 BWV565

最初の10秒ぐらいは、何処かで聴いた、という方が多いと思いますが、

全曲となると、クラシック好きじゃないと聴いたことが無い方が多いと思います。

元来オルガン曲です。オルガンなら、音が跳ぶところ、例えば1の指(親指)と4(薬指)や5(小指)で

比較的簡単に弾けるところでも、ラッパでは1人で吹くのは無理なので、上の音を吹く人と下の音を吹く人が

交互に吹くわけです。下の音を吹く人は非常に早い「後打ち」をしなければなりません。難しい。

例えば、再生開始後、1分9秒から1分23秒まで、ずっと後打ちしているのは、マティアス・ヘフス氏ですね。

2分30秒からもホルンとトランペットで同じような「上下分担」をしています。

また、4分29秒からは、トランペット2人が4つずつ交互に音を出して、あたかも1人が吹いているかのように、

全く2人が交替していることを感じさせずに吹いている。一瞬タイミングが狂ったらお仕舞いです。

この曲は各パートの譜面も恐らくむずかしいけど、このような「合わせ」(アンサンブル)の妙技に

ちょっと気をつけて頂くと、殆ど神業に近いようなことを演っているのがお分かり頂けるかも知れません。


Bach - Toccata & Fugue in D Minor BWV 565







金管楽器を正しく、音楽的に演奏すれば、このような見事な響きがするのだ、

ということを、広く世の中の人々に知らしめたい、という気持が、私にはあります。

今、高校野球の最中ですが、私は昔から嫌いなのです。その一つの理由は、あの応援団の「ブラスバンド」。

何十年も昔から少しも変わらない。とにかく大きな音を出せ、と言われるのでしょうか。汚い音でブカブカと

「コンバットマーチ」が吹かれているのを聴くと悲しくなります。何を大袈裟な、といわれそうですが、

自分が愛するものが粗雑に扱われるのを目の当たりにして悲しくない人はいないと思います。

ピアノやヴァイオリンばかりが音楽だと思っている人は、あれを聴いたら絶対に金管楽器に偏見を持つとおもいます。

それは、私にはたまらなく、悔しく、悲しいことなのです。

だから、本当に優れた、正しい金管楽器の演奏を知って頂きたい、という願いを、ここに込めています。

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2009.08.08

「<酒井法子容疑者>最高裁が使用自粛 主演の広報用映画」←最高裁は「無罪推定原則」を知らないのですか?

◆記事:<酒井法子容疑者>最高裁が使用自粛 主演の広報用映画(8月7日20時40分配信 毎日新聞)

最高裁は7日、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕状が出た酒井法子容疑者が主演する裁判員制度の広報用映画「審理」について、

使用を自粛すると発表した。最高裁のウェブサイト上での無料動画配信を停止するほか、

DVDやパンフレットの貸し出し、配布を中止した。全国の地裁や家裁などに掲示した広報ポスターも撤去する。


◆コメント:刑事裁判の大原則「推定無罪」の有名無実化に最高裁が加担している。

あまりにもマスコミも世間も騒ぐので、馬鹿馬鹿しくなり、この件は取りあげないつもりだったが、

上の記事を読んで気になったので、やはり、書く。

現時点での客観的事実は、

1.タレント、酒井法子容疑者に対して、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕状が出た。

2.同容疑者の所在が不明である。

ということだけである。にも関わらず、殆どのマスコミは、

「逮捕状が出た=酒井容疑者の有罪確定」であるかの如き報道をしている。

マスコミが大きく取りあげるのは、テレビは視聴率を稼げるし、新聞は売上げが伸びるからである。

それは毎度のことだが、忘れてはいけないことがある。


酒井容疑者が、今後もし逮捕されたら、その後、身柄を検察に送致され、検察官が取り調べを行い、

起訴するかどうか、つまり、刑事裁判を起こすのかどうかを決定する。

仮定上の話として、検察が酒井容疑者を取り調べることになったとしても、酒井法子さんはまだ「被疑者」である。

被疑者は「無罪が推定される」

そしてもし、検察が酒井被疑者を有罪に出来ると確信したら、初めて起訴を決める。

起訴されると、酒井「被告人」になる。しかし、それでもまだ、

刑事被告人は有罪判決が確定するまでは「無罪」と推定される。

これが近代刑事裁判の大原則「推定無罪」又は「無罪推定原則」である。


警察とマスコミはかつて、松本サリン事件において、

大失態を演じた。警察は、無実の第1発見者、河野義行氏を犯人と決めつけた。

マスコミは警察発表をそのまま記事にするだけで、警察の捜査、取り調べに問題がないのかどうかも確かめなかった。

ニュースを見た国民は皆、河野義行氏が犯人と思いこんでしまった。

結果的に河野氏は無実であり、真犯人はオウム真理教だった。


当時の国家公安委員会委員長、野中広務だけが河野氏の元に直接謝罪に訪れた。

新聞各社は謝罪記事を掲載したが、実際に責任者が謝罪にきた社は無かった。


あれほど、取り返しの付かない失態を演じておきながら、マスコミは懲りずに同じ事を繰り返す。

私は、本件(酒井法子氏)の詳細に個人的興味は無い。

言い方を変えれば、酒井被疑者が覚醒剤を使用しているかどうか、知ったことではない。

場合によっては、酒井被疑者は逮捕され、送検され、起訴され、有罪判決が下される可能性は、勿論、ある。

それは結果論であり、本稿で強調しているのは、刑事裁判の一般的な原則。考え方である。

繰り返すが、酒井被疑者は、法的には、無罪と推定される。

マスコミ各社がミスリーディングな報道をするのは前述のとおりだが、私がおどろいたのは、

最高裁が、酒井法子容疑者が主演する裁判員制度の広報用映画「審理」について「使用を自粛する」

と決定したことである。司法の頂点にある裁判所が、無罪推定原則の有名無実化に加担している、

と言って良い。それこそが大問題だ、と主張しているのだ。

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2009.08.06

「ほっとした」「いい経験」裁判員が会見←裁判員がテレビに顔を出すって、アホか?司法も、マスコミも、本人も。

◆記事:「ほっとした」「いい経験」裁判員が会見(8月6日17時29分配信 読売新聞)

全国初の裁判員裁判となった東京都足立区の路上殺人事件で、東京地裁での判決言い渡しを終えた裁判員経験者ら7人は、

6日午後3時40分ごろから約1時間、記者会見に臨み、「ほっとした」「いい経験になった」などと感想を語った。

記者会見したのは、38~61歳の会社員やピアノ教師、栄養士ら裁判員経験者6人(男性2人、女性4人)と補充裁判員経験者の男性会社員(38)。

3日間に及んだ審理については、「イラストなどを使っていて、分かりやすかった」などの声が相次いだ。


◆コメント:裁判員がテレビで記者会見って、何を考えているのだろうか。

驚いた。裁判員が記者会見って、せいぜいコメントが新聞に載るぐらいかと思ったら、

今回、裁判員を務めた人々の顔をテレビで全国に放映している。

法務省も、マスコミも、裁判員たちも一体何を考えているのだろうか。

最高裁のサイト内に、裁判員制度のサイトが設置してある。

さらに、詳しく読むと、裁判員制度Q&Aのページがあり、

【裁判員の保護】という項目がある。


そこには、裁判員が事件当事者やその関係者の報復に万が一でも遭わないように、

だれが裁判員か(だったか)を特定出来ないようにする、と明記してある。抜萃すると、

裁判員になったことで,事件関係者から危害を加えられることはありませんか。

これまで裁判官や裁判所職員が事件関係者から危害を加えられたというような事件はほとんどおきていません。

また,事件関係者から危害を加えられるおそれのある例外的な事件については,裁判官のみで審理することになっています。ですから,どうぞご安心ください。

もちろん,裁判所は,安心して審理に参加していただくためにも,裁判員の安全確保に万全の配慮をします。

例えば,裁判員の名前や住所は公にされないことになっていますが,万一にも事件関係者に知られることがないように,

裁判員の個人情報については厳重に管理します。また,裁判員が法廷や評議室へ移動する際に,

事件関係者等と接触することがないよう,部屋の配置等を工夫しています。

それでも万一不安や危険を感じるような事態が生じた場合には,直ちに裁判所に相談してください。

裁判所は関係機関と連携するなどして必要な措置をとります。

さらに、
報道機関により,裁判員も法廷内で撮影され,テレビや新聞に報道されることはあるのですか。

法律上,何人も,名前,住所その他裁判員であることを特定するに足りる情報を公にしてはならないとされていますので,

裁判員の顔などが法廷内で撮影され,テレビや新聞で報道されることはありません。

なお,現在,法廷内での撮影は,開廷前に認められることがありますが,裁判員は,この撮影を終えてから入廷していただくことになります。

(注:色文字は引用者による)。

ご覧のとおり、万が一の危険を防ぐ為に、
法律上,何人も,名前,住所その他裁判員であることを特定するに足りる情報を公にしてはならない

のである。今日の「記者会見」は、裁判員を務めた人々の個人情報(氏名、住所等)はさすがに報じていないが、

彼ら、彼女らの知人が見れば、当然「アッ」と思うだろう。その中にタチの悪い奴がいれば、

「あの記者会見で右から何番目に座っていた人の住所、氏名、電話番号は」とネットに書き込むかも知れない。

そうなれば、あっと言う間に全国に裁判員の個人情報が知れてしまうではないか。


それでは、どうして今日の記者会見が可能だったのか?

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律「第六章裁判員等の保護のための措置」

第101条の文言(もんごん)は次の通り。
(裁判員等を特定するに足りる情報の取扱い)

第百一条 何人も、裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員又は裁判員候補者若しくはその予定者の氏名、住所その他の個人を特定するに足りる情報を公にしてはならない。これらであった者の氏名、住所その他の個人を特定するに足りる情報についても、本人がこれを公にすることに同意している場合を除き、同様とする。(注:色太文字は引用者による)

本来、「裁判員は誰か」は、裁判員に選ばれた時、裁判に携わっている最中は勿論、裁判が終わった後でも、特定されるべきではない。

だが、101条で明らかなとおり、「本人がこれを公にすることに同意している場合」は裁判員を特定できるような事をしても構わない、というのである。


この条文自体問題だと思う。

今回は、「最初の裁判員による裁判」ということが考慮されたのであろう。死刑か無期懲役か、という判断を求められる刑事事件ではなかったが、

今後、回数を重ねるにつれ、いよいよ、本当に「被告人を死刑に処す」判決を裁判員が下すケースが出るだろう。

この場合、仮にそのまま死刑が確定したら、被告人の身内の人間からの嫌がらせ、ひどい場合には報復が予想されるし、

それのみならず、特に、匿名で相手に連絡出来るインターネットが普及しているこの時代である。世間一般からの嫌がらせが、必ずあるだろう。


本件の裁判員は日本史上最初の裁判員を務めた「歴史上の存在」であることと、死刑云々に関わらずに済んだため、

気分が高揚して、思わずテレビに出てしまったのだろうが、今回とて、個人が特定されることはほぼ確実であり、

予想もしない嫌がらせのきっかけになる可能性がある。


そういうことは、法律にも、マスメディアの影響に関しても素人である裁判員たちは、正しく認識出来ないのだから、

マスコミが自粛して、裁判員の顔を撮影するべきではなかったし、法務省も、許可するべきではなかった。

今回の例一件では分からないが、裁判員は最初の日はおっかなびっくりだが、

3日目になると随分、法廷の雰囲気に慣れるようだ(最後には、全ての裁判員が被告人に質問したというではないか)。

多分、今まで無関係だった「司法」「法廷」に関わったという非日常性や、

一時的にではあるが、「司法権」という「国家権力の一部」に従属したことにより、個人の感情に一種の快感をもたらすようだ。

だから、その後の「万が一の危険」にまでは頭が回らない。

それをカバーしてやるのが、プロ、即ち法律の専門家やマスコミの良心だろう。

101条は早速改正するべきだ。本人の同意が有ろうが無かろうが、裁判員個人を特定出来るような情報

(テレビに顔が映ることも、歴とした「個人の特定を可能にする情報」だ)は一切公にするべきではない。

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【音楽】2日続けて音楽で済みませんが、あまりにも楽しいベルリンフィル恒例「ヴァルトビューネ」特集

◆昨日のアバドの笑顔が忘れられなくなりましてね。

私は最近、Twitterとやらを使い始めました。音楽の事ばかり書いていると「類は友を呼ぶ」で、

同じようなクラシック好きの方がいらっしゃって、アバド・ベルリン・フィルの「ウィリアム・テル序曲」を

ひどく喜んで下さいまして。エンピツからも初めての方から、大変良かったというお褒めのメールを頂戴しました。

(必ず、お返事申し上げますので、もう少々ご猶予を)。
明日からは3日ごとに辛いことを思い出さなければなりません。

6日は言うまでもなく広島に原爆が投下された日。

9日は長崎。

12日は、1985年、日航123便が墜落した日です。

15日は、終戦記念日です。

それらについて全部書くかどうか分かりませんが、今日までは音楽を楽しみませんか?


ベルリン・フィルの夏の恒例、ヴァルトビューネからご紹介したいと思います。

Twitterでわかったのですが、このブログでは、過去何度も紹介した映像、結構知られていないのですね。

ですから、若干、重複がありますが、ご容赦下さい。


◆1993年小澤征爾さん、ロシアンナイト

この1993年、小沢さんが振ったヴァルトビューネ1993 ロシアン・ナイトは名曲の名演が多い。全て名演と言っていい。

と言っても全部は無理なので、何とか選びました。


ハチャトゥリアン:「ガイーヌ」組曲第3番から「剣の舞」。当ブログでは何度も載せましたが、

毎回評判がいいもので(^^ゞ


Aram Khachaturian - Sabre Dance (Seiji Ozawa & Berlin Philharmonie)






あまり細かい指示は出さずに小澤さん、オーケストラに任せてますね。

これほどの「ポピュラー名曲」なのに、なお新鮮に聴き手を興奮させてくれるのは、流石小澤さんです。

次。チャイコフスキー:大序曲「1812年」です。二つのファイルに分かれます。


Tchaikovsky - 1812 overture (Part 1)







Tchaikovsky - 1812 overture (Part 2)





これは、音楽自体が盛り上がるように書かれていますが、盛り上げ方をどこからどのようなペースでクレッシェンドするか。

テンポを速くするか。演奏上の建築設計のようなことが指揮者の頭で完全に出来上がっていないと、これほど聴衆を興奮させる

演奏効果は出ないと思います。やはり、「世界のオザワ」さんだと思います。


小澤さん、3曲目。ヨハン・シュトラウスI世:「ラデツキー行進曲」です。これは珍しい。

小澤さんの服装とかオケのメンバーと会場風景から見て、先の2曲と同じく1993年のヴァルトビューネで演奏された映像に違いないのです。

画質は悪いですが。「珍しい」とはどういうことかというと、「ラデツキー行進曲」は、毎年元旦恒例、ウィーン・フィルの

ニューイヤー・コンサートの最後の曲として演奏されますね。どちらかというとウィーン・フィルの十八番ですが、

それをベルリン・フィルが演奏している映像ってあんまりないとおもいます。いずれにせよ、とても楽しい。


Waldbuehne(1993)Radetzkymarsch







お客さん達の嬉しそうな笑顔を見て下さい。


◆ヴァルトビューネの最後で演奏される、パウル・リンケ:「ベルリンの風」色々。


昨日の「ウィリアム・テル序曲」と同じコンサートで最後にアバドが振った、

ベルリンの風です。昨年まで画質の悪いファイルしかありませんでしたが、どなたか遙かに高画質の

映像をアップして下さいました。途中、

「アイーダ」の「凱旋行進曲」これです。



とか、同じくヴェルディのオペラ「イル・トロヴァトーレ」(Il trovatore)の「アンヴィル・コーラス」





を入れたりして、思い切りふざけてますね。しかし、楽しそうです。パウル・リンケ:「ベルリンの風」


Paul Lincke - Berliner Luft (Waldbuhne 1996 Abbado)






これが楽しくなくて、この世の何が楽しいのだろうか、といつもは憂鬱な私ですら、感じます。


もう一つは、これも、常連さんにはお馴染みで済みませんけど、ラトルが振った年ですね。







ラトルさん、殆ど指揮台におりません。お客さんと雑談して、抜け出せなくなって困ってます。

演奏開始直後、ホルンセクションで何があったのか、女性ホルン奏者、笑い転げて、ホルン吹けません。

こういうふざけたのが許されるのが、ヴァルトビューネの楽しいところです。

指笛を鳴らすお客さんをヴァイオリンの女性がみて、満面に笑みをたたえていますね。

楽しいじゃないか。いいじゃないか。ということですね。行ってみたいなあ。ヴァルトビューネ。


さて、今まで見たことがなかったのですが、あのテノールのドミンゴが、ヴァルトビューネを指揮したことがあります。

この時の「ベルリンの風」は、さて、どうなるでしょう?


Paul Lincke - Berliner Luft (Waldbuhne 2001 Domingo)







と言うわけで、やはり歌う方が楽そうです(笑)。


◆その他、アトランダムに、楽しい映像。

2002年、マリス・ヤンソンスが「アンコール名曲の夕べ」と題するヴァルトビューネを振っています。

チャイコフスキーのくるみ割り人形から「パ・ド・ドゥ」。聴けば分かりますが、全編「ドシラソファミレド」なんです。

私はかつて、この曲が一番すごいですけど、兎に角チャイコフスキーは「ドシラソファミレド」が好きだったに違いない、

という記事を書いたことがあります。

チャイコフスキーと「ドシラソファミレド」

まあ、お聴き下さい。くるみ割り人形から「パ・ド・ドゥ」。



Tchaikovsky - The Nutcracker: Pas de deux (Waldbuhne 2002 Jansons)







同じくバレエ曲ですが、マスネという作曲家の「ル・シッド」という作品があります。

その中から、アラゴネーズとナバレーズ(ナバラの踊り)。



Massenet: Le Cid - Aragonaise & Navarraise (Waldbuhne 2002 Jansons)





如何にもバレエ曲。


さて、この年はレーピンというロシアのヴァイオリニストをソリストに呼んでいます。

レーピン独奏、ベルリンフィル伴奏で、ポロネーズ第1番 と言うのを弾いてます。ピアノ伴奏が多いですが、

豪華な伴奏です。その伴奏に応えられるだけの腕と音量をレーピンが持っている、ということですね。


Wieniawski: Polonaise, Op 4 (Waldbuhne 2002 Jansons)







神童と呼ばれたレーピン。大人になっても「ただの人」にならず、上手いです。


さて、キリが無いので最後。これはヴァルトビューネではなく、ベルリン・フィルのもう一つの恒例行事、

大晦日のコンサート(ジルベスター・コンサート)です。


バレンボイムの指揮で、元来、イージー・リスニングのパーシー・フェースというバンドなどが演奏する、

ラテン(っぽい)曲、「ティコ・ティコ」(Tico Tico)です。


Tico Tico (Silvesterkonzert Berlin 2001 Barenboim)







演れと言われれば何でも出来てしまう、ベルリン・フィルです。

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2009.08.05

【音楽】ロッシーニ、歌劇「ウィリアム・テル」序曲特集、なんて出来そうにないでしょ?出来るんです。

◆180年前、1829年8月3日にロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」が初演されました。

ロッシーニの最後のオペラ、「ウィリアム・テル」の序曲を聴いて楽しくない人がいるでしょうか。

と書いてしまいました。勿論いるでしょう。それは、一向に構いません(いつも書いているように、好みですから)。

また、所謂「クラシック通」と呼ばれる人は、死んでも「ウィリアム・テル序曲が好きだ」とは

言わないでしょうが、私は全然恥ずかしく無く宣言しますが、約40年前にこの曲を聴いて以来、何百回、何千回聴いたか分かりませんが、

いまだに大好きです。


この曲はオペラの序曲としては、大変珍しい形式で、4部構成になっています。

1部「夜明け」5人のチェロとコントラバス、そして、ティンパニだけで演奏されます。

2部「嵐」ポツリ、ポツリと雨が降ってきたと思ったら、たちまち雷鳴が轟く嵐になります。私はこの部分のトロンボーンの動きがとても好きです。

3部「静寂」嵐の後の静けさ。オーボエ属のコール・アングレ(イングリッシュ・ホルン)とフルートが活躍します。主旋律を吹くのはコール・アングレですが、

オブリガート(副旋律)のフルートは音の跳躍が頻出して、なかなか大変です。

4部「スイス軍の行進」トランペットのファンファーレ。ギャロップ風の弾むようなリズム。全オーケストラによる高揚。炸裂するパーカッション。

細かい動きを弾き切るヴァイオリンの見事さ。「血湧き肉躍る」とはこの部分の為に或る言葉ではないでしょうか。

最初にオーケストラ。次に、リストによるピアノ独奏版、ゴットシャルクという作曲家が編曲した、ピアノ連弾(終曲だけ)、

オルガン独奏版、と色々載せます。

いつも書いていますが、全部をお聴きになる「必要」は全くありません。

出来ればオーケストラだけはお聴き頂きたいのですが・・・。


◆アバド=ベルリン・フィル。いつか分かりませんが、恒例「ヴァルトビューネ」(夏の屋外コンサート)に於ける演奏。

アバドの楽しそうな表情が音楽の喜びを一層大きくしてくれます。

2つのファイルにわかれます。パート1は、1部「夜明け」と2部「嵐」ですが、ちょうど2部の「嵐」が始まるところ、

再生開始後、3分12秒付近で本当に、会場で雨が降り出し、聴衆が傘を差します。

それに気付いた、アバドが、一瞬ニヤッとするところが、面白いです。全くの偶然ですね。


Rossini - William Tell overture (Part 1)Berliner Philharmoniker. Claudio Abbado







ちょうど3部の「静寂」からPart2になります。

「スイス軍の行進」、最初のトランペットとホルンのファンファーレが終わった、ちょうど良いところで、

聴衆の誰かが「待ってました」とばかりに歓声を上げます。それを聴いた、アバドがニコリと笑い、オーケストラも笑ってます。

その風景を見ているだけで幸せになります。



Rossini - William Tell overture (Part 2)Berliner Philharmoniker. Claudio Abbado





最後の音が鳴り終わった後のアバドの笑顔。聴衆の嬉しそうな歓声。誰も「ウィリアム・テル序曲」が好きで恥ずかしいなどと

バカなことは、微塵も考えていません。

この曲は楽しい名曲なのです。


◆リスト編曲による、ピアノ版、ウィリアム・テル序曲

リストは色々なオーケストラ曲をピアノ用に編曲していますが、こんなの、初めて聴きました。

Daniel Riveraというピアニストです。

なお、動画は無く、音声だけのファイルです。二つのファイルに分かれます。


Rossini Liszt Ouverture Guglielmo Tell 1/2 Daniel Rivera







Rossini Liszt Ouverture Guglielmo Tell 2/2 Daniel Rivera







ピアノでは当然色彩感はオーケストラに敵いませんが、リストは上手く編曲したと思います。

演奏が非常に難しいことは聴いているだけで、明らかです。


◆ピアノ連弾版(「スイス軍の行進」のみ)

これも初めて聴きました。編曲したのは、どうやら、ゴットシャルクという作曲家のようです。

演奏は、Scott Brothersという、兄弟で連弾で活動している人ですが、やはり知りませんでした。


William Tell Overture Finale (Rossini - Gottschalk)Scott Brothers Duo







連弾にしたら1人当たりの負担は軽くなり、易しくなるかと思いきや、

2人で弾くのだから、ということで、編曲者はより多くの(1人では弾けなかった)音を弾かせようとするから、

結局、エラく難しそうです。


◆オルガン独奏版(全曲)

パイプオルガンで「ウィリアム・テル序曲」を弾いている画像を見つけました。

驚きましたね。凡人の私はオルガン→宗教曲のイメージがありますから、「ウィリアム・テル序曲」など、

オルガンに最も似つかわしくない音楽だと思いましたが、実際に上手い人が弾くと、ウーン、なかなか迫力ですね。

何しろ、オルガンですから音量がすごいですね。音色の変化を付けられます(細かい説明は省きますがストップという「装置」があります)。

音量の変化も勿論可能です。足鍵盤がありますので、低音が充実します。

まあ、聴いて下さい。全曲ですので、2つのファイルに分かれます。


Jelani Eddington-William Tell Overture-Wurlitzer Organ (I)







Jelani Eddington-William Tell Overture-Wurlitzer Organ (II)







如何でしたでしょうか。

これを書いては実も蓋もないのですが、やはりオーケストラを凌ぐことはなかなか出来ませんね。

一つは、終曲のリズム。「ギャロップ風」と前述しましたが、あの

タカ・タッタカ・タッタカ・タタタ

は弦楽器が弓を弾ませてこそ、出るリズム、アーティキュレーションで、鍵盤ではどんなに頑張っても、

あそこまで歯切れ良く聞こえ無いのですね。そこに決定的な違いがあるように思いました。


180年も前に作られた曲が、今なお、世界の人々、ロッシーニが想像すらしなかったであろう、東洋の島国の人間を

喜ばせている。彼も喜んでくれているのではないでしょうか。

いつか、あの世に逝った時に、バッハとかモーツァルト、ベートーヴェンは何か近寄りがたいけれども、

ロッシーニには(彼もまた、紛れもなく大天才なのですが)、挨拶したい気がします。
いやー、私はあなたの書いた音楽をどれ程繰り返し聞いたか分かりません。あなたのおかげで音楽の楽しさを知りました。

喜んでくれると思うのですけどね。ダメかしら?

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2009.08.03

「<裁判員裁判>立証、視覚に訴え 法廷の新しい形」←新しければ良い、というものではない。裁判員制度の意義が今だに分からない。

◆記事:<裁判員裁判>立証、視覚に訴え 法廷の新しい形(8月3日21時45分配信 毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090804k0000m040082000c.html
戦後初めて国民が重大事件の審理に加わり、新しい「法廷のかたち」が展開された。

3日、東京地裁で始まった裁判員裁判。殺人事件を審理する法廷では、検察側、弁護側がそれぞれ法壇に座った6人の裁判員を意識し、

ビジュアル機材を駆使して視覚に訴え、法廷で「見て聞いて分かる立証」を試みた。

検察官は席の前に立ち、譜面台に原稿を置いて、裁判員に向かって冒頭陳述を始めた。

法廷両脇の65インチの大型ディスプレーに言葉が表れる。「ナイフを見せる」「ひるまない」「ひっこみが付かない」。

殺人罪に問われた藤井勝吉被告(72)と被害者のやり取りを流れに沿って示し、

殺害までの状況を再現した。これまでは裁判官が膨大で詳細な書面を読み込み判断していた。

検察側は証拠説明で、コンピューターグラフィックス(CG)を使い被害者の致命傷の位置を説明。

肋骨(ろっこつ)と背骨を緑、血管を赤で示し「動脈の一部を切断し、大動脈に刺さっています」と傷の深さを強調した。

遺体の写真は「見たくない方もいるでしょうが重要な証拠です」と裁判員席の小型モニターに映した。



弁護側もカラーのイラストをふんだんに大型ディスプレーに映し出した。

被害者の家族のバイクが被告宅の庭に侵入、猫よけのペットボトルを倒した流れを示し、「被害者側にも原因がある紛争」と強調した(中略)

両者の主張では「殺意の強さ」が最大の争点。

裁判員は今後この点を中心に証人や被告、遺族の話に耳を傾け、自分なりの結論を出すことになる。

検察側は「『絶対殺してやる』から、『ひょっとしたら死ぬかもしれない』まで濃淡がある」と「殺意」について一般的な説明をし、

「被告はほぼ確実に死ぬ危険な行為と分かっていた」と主張。今後の証人尋問で、

被告が「ぶっ殺す」と言ったことやナイフを持ったまま追いかけたことを立証する方針だ。

弁護側は「死んでほしいとは思わなかった」と述べ、「未必の殺意」と表現していた用語を丁寧に言い換えて説明。

「被害者を追いかけていない。とどめも刺していない」と反論した。


◆コメント:「殺意の定義」も分からない一般人が「殺意の強さ」が最大の争点となる事件を判断出来るのか。

私は、一番最初、裁判員制度の話が持ち上がった5年前から、ずっと反対している。

既に制度は開始されたが、法律に基づいて実行に至った制度なのだから、

裁判員制度を廃止する法案が可決されれば、廃止することは可能である。


私が最初に裁判員制度反対を唱えたのは、

2004年03月02日(火) 「国民が刑事裁判に参加へ、裁判員法案を閣議決定」←止めた方がいいと思います。(当時はココログ版は無かった)

である。その他、裁判員制度に関して触れた記事はこれだけある。

裁判が、専門家によって行われるのは、専門的な知識が必要だからである。

それは、「刑法典」の条文を暗記しているか、というようなことではない。

2004年03月02日(火) 「国民が刑事裁判に参加へ、裁判員法案を閣議決定」←止めた方がいいと思います。では、「因果関係の問題」を例にしたが、

いよいよ始まった、本当の裁判員裁判では、あと3日で、被告人の「殺意の有無」(正確には「殺意の程度」)を素人(裁判員)が判断しなければならない。

殺意とはなにか。殺人の故意である。但し、故意には、確定的な故意と未必の故意がある。

確定的な故意とは、必ずこいつを殺しやろう、という明確な意思である。

未必の故意とは、例えば、全然本件とは例が違うが、渋谷の人通りの多い道沿いに建っているビルの屋上から、

コンクリートブロックを投げ落とすようなものである。「誰か」を殺そうとして言うわけではないが、落下したコンクリートブロックが

誰かの頭を直撃し、場合によっては即死するかも知れないことは、十分に推定出来る。そしてそうなっても構わないと考える。

これが「未必の故意」である。

本件においては、


  • 検察側は被告人が被害者を「ぶっ殺す」と入ったことなどの状況を強調して、被告人に「確定的な故意」つまり明確な殺意があったことを強調するつもりである。

  • これに対し、弁護人は、「被告人は被害者をナイフで刺すことにより、死ぬかも知れない」という「未必の故意」はあったが、とどめを刺していない。確定的な故意は無かった。つまり「強い殺意は無かった」ことを裁判員に印象づけ、少しでも量刑が軽減されることを狙っている。

こんな概念に初めて接する一般人にたったの3日で殺意の強さを認定しろ、と言っても無理だ。

知識に加えて経験の蓄積が必要だ。だから裁判は専門家が行うべきだ。裁判員に選ばれることは一生に一度あるかないか、なのだから、

裁判員が経験を蓄積することは、原理的に不可能である。


◆裁判員が参加するのは一審だけなのだ。

裁判員が裁判に参加するのは、一審だけである。仮に裁判員が一生懸命考え、

被告人には強い殺意は無かった

と判断し、比較的軽い刑罰を科そうとしても、それを不服として検察が控訴すれば、

二審、つまり高等裁判所以降に裁判員が参加することはない。

一審で裁判員が苦しんで出した結論が、控訴審における、法律のプロのみによる裁判で、

あっさり覆される可能性は、十分にある。

一審だけ、素人である裁判員が刑事裁判に参加する必然性が認められない。

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【衆院選】自民党マニフェストへの素朴な疑問/民主党マニフェスト 「2007年参院選マニフェスト」との整合性

◆自民党のマニフェストには「改める」と書いてあるが、どうして今まで実行しなかったのか。

自民党マニフェストの要約版(PDF:2.73MB)を見ると、

何だか、やたらと記号が多い。

-→+  +→++

改めます。 伸ばします。

と書いてあり、特に「改めます」には、あれやこれや書いてあるが、

今更言うまでもなく自民党は、現在政権政党である。「改めます」ということは、

今までやるべきだった政策を実行していなかったことになる。

選挙前になって急に「改めます」と書くぐらいなら、今まで何故やらなかったのか。

そして、その「やらなかったこと」に関して、政権政党としてどのように責任をとるのか。

これらが全く分からない。

選挙前に急に思い付いたことを、急遽、「マニフェスト」にしたのだろうが、今までの4年間の責任は

どうなるのか、何も触れていないところが狡猾である。


◆政策BANKには、「安心な国民生活の構築」と書いているが、日本を戦争が出来る国にしようとしているのはどういうことか。

自民党の政策を寄り細かく記述した、政策BANK(PDF:4.89MB) の1番目には、

安心な国民生活の構築

が掲げられていて、更に、その内容を適宜抜萃すると、

  • 国民の安心・安全のための社会保障制度の構築

  • 高齢者医療制度の見直し

  • 健康で安心できる国民生活の確保

  • 世界一安心・安全な国づくり

と書いているが、思わず笑ってしまった。

昨日書いたとおり、政策BANK(PDF:4.89MB) の最後には、
自主憲法の制定
と記されており、自民党新憲法草案では、現行憲法の第9条第2項、
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

が削除されており、代わりに、第9条の2(自衛軍)が新設されている。

これによって、日本は交戦権を認められ、いつ戦争をしても良い国になる。

これこそ、現行憲法が前文で保障している国民の平和的生存権を脅かすものである。

そういうことを目論んでおきながら、選挙用の「マニフェスト」では、全くそんなことには触れずに、
安心な国民生活の構築

と、デカデカと書いている。国民はどうせマニフェストの22番目(一番最後)まで読まない、

そもそも憲法のことなど、いま有権者の頭には無い、とタカを括っているのである。

これを忘れてはならぬ。


◆【民主党マニフェスト】2007年の参院選で野党が過半数を獲得したときのマニフェストと今回のマニフェストに整合性はあるのか。

いずれ、私が自分で調べるつもりだが、マニフェストという概念を持ちこんだのは民主党だから、訊きたい。

今回の衆院選に際して掲げた詳細な政策集は、民主党政策集INDEX2009(PDF1.68MB)である。

前回の国政選挙は2007年7月に行われた参議院選挙である。この時参議院では与野党が逆転した。

参議院選挙の時に、民主党は、2007政策リスト300を公表している。

参議院議員の任期は6年である。この時に当選した民主党参議院議員は、「2007政策リスト300」を実行すべき義務を負っている。公約だからである。

民主党は、今回の政策集民主党政策集INDEX2009(PDF1.68MB)と、

2007政策リスト300との間に、整合性はあるのか。

つまり、相矛盾した政策を掲げていないのか。民主党は何も説明しないが、この点について明らかにするべきである。

また、マニフェストは、「政権を取ったら、これは必ず実行します」という「約束」であり、本来いつまでに実行すべきか、

期限を設定するべきである。「まあ、50年もあれば何とかなるでしょう」では話にならない。

自民党も民主党もこの点が、甘い。「○○をやります」とはかいているが、「いつまでに?」が書かれていないものが殆どだ。

本当は、これだけで「問題外」。話にならないのである。

また、期限を設けたらそれまでに約束を果たせなかったら、どのように責任を取るつもりなのか、を明記すべきである。


有権者にも無論、投票行動に伴う責任がある。

マニフェストに基づいて或る政党なり候補者に投票した有権者は、投票日で国民の義務を果たしたことにはならない。

支持した政党が公約を履行しているか監視し続ける義務を負うのであり、その自覚がないのに、無責任に投票するべきではない。

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2009.08.02

【衆院選】自民党「政策BANK」←最後に「自主憲法の制定」と書いてある。

◆景気とか、社会福祉とかも大事ですけど。

自民党の沿革を読むと分かるけれども、結党以来、自主憲法制定は党の基本理念なのです。

だから、驚きはしないけれども、安倍晋三の時に、国民投票法案を強行採決してしまったので、

実行に移そうを思えば可能なのです。

選挙で憲法問題を持ち出しても、有権者の関心が薄いので、自民党公式サイトで発表された、

政策BANK(PDF:4.89MB)では、とりあえず目先の景気・雇用対策や、

小泉時代に破壊されたセーフティネットの再構築など、民主党と同様、ウケがよさそうなことを最初に掲げていて、

憲法に関しては、一番最後に少し書かれているだけです。

無論、経済政策は社会福祉がどうでも良いとは思いませんが、憲法問題を甘く見るべきではないのです。


◆政策BANKにおける、憲法に関する記述。

政策BANK(PDF:4.89MB)には、

自主憲法の制定

憲法改正国民投票法の施行(平成22年5月)を控えて、衆参両院に設置された「憲法調査会」を早期に始動させ、

「新しい国のかたち」をつくるための精力的な憲法論議を進め、立党50年記念大会で公表した「自民党新憲法草案」

に基づき、早期の憲法改正を実現する。

と、明記してあります。自民党が政権をとったら、来年にでも改憲の提案をするかも知れない、と、

「公約」として掲げられているのです。

自民党新憲法草案は誰でも読むことが出来ます。

憲法改正といったら、要するに、第9条をどうするかの問題です。

現行憲法の第9条は、
第1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第2項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

となっていますが、
自民党新憲法草案では、第2項が削除され、

第9条の2(注:法律において、新しい条文を追加するときにはこういう形を取ります)が新設されています。

それは、
第9条の2(自衛軍)
① 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する。

② 自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

③ 自衛軍は、第1項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために

国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。

④ 前2項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める。

わざわざ「交戦権を認める」とは書いていませんが、「交戦権を認めない」と明言している現行憲法第9条第2項を削除するのですから、

当然、自民党新憲法草案、第9条の2は、日本国の交戦権を認めることを前提としている、と考えるべきです。

現行憲法第9条第1項は、残し、そこには、
武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

と書かれていますが、自民党新憲法草案第9条の2は、「自衛軍」を保持する。つまり自衛隊がはっきり「軍隊」になるわけで

戦争をしない軍隊というのは、歴史上例を見ない。

即ち、自民党は日本を戦争が出来る国、集団的自衛権の行使も可能な国にしようとしていることは明らかです。

自民党を支持するということは、日本を戦争が出来る国にすること、日本の交戦権を認めることに同意する、

ということです。



「憲法」なんてあとでいいじゃないか。とりあえず、景気や年金だよ、という気持ちは分かりますが、

来年の5月には憲法改正国民投票法が実際に施行されるのですから、原理的には憲法改正が可能になる。

その重みをよく考えるべきです。


◆結論:現時点では民主党、自民党のマニフェストを読む限り、私はどちらも支持できない。

民主党のマニフェストに於ける、安全保障問題に関しては、既に書いた。

「民主が政権公約発表」←「マニフェスト」と「民主党政策集INDEX2009」がある。マニフェストには良いことしか書いてない。ココログ

民主党も極めて曖昧である。特に、

自衛権は、これまでの個別的・集団的といった概念上の議論に拘泥せず、専守防衛の原則に基づき、

わが国の平和と安全を直接的に脅かす急迫不正の侵害を受けた場合に限って、憲法第9条にのっとって行使することとし、

それ以外では武力を行使しません。

という部分が意味不明で、専守防衛の原則に基づくならば、集団的自衛権の行使は必要ないのに、
これまでの個別的・集団的といった概念上の議論に拘泥せず

と書いているのは、あわよくば、集団的自衛権の行使をなし崩し的に可能ならしめよう、としているように、読める。

私は、日本に交戦権を認めることも、集団的自衛権の行使を認めることにも反対なので、

現時点では、自民党も、民主党も支持できない。今後どうするかは考えて決める。

ただ、

「自民に入れても、民主に入れても、どうせ、集団的自衛権の行使を可能にしようとすることは明らかだから、

諦めて、どちらかに入れましょう。」という態度は間違っている。

支持できない政策を掲げる政党やその候補者に票を投ずるべきではない。

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