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2009.08.12

【裁判員裁判】会見で担当者が回答さえぎる 守秘義務違反の可能性判断←裁判員の記者会見は今後止めるべきだ。/123便、Flashファイル再掲します。

◆記事:【裁判員裁判】会見で担当者が回答さえぎる 守秘義務違反の可能性判断(8月12日20時33分配信 産経新聞)

さいたま地裁で開かれた全国2例目の裁判員裁判で、裁判員を務めた経験者の記者会見の際、

記者の質問に対する回答を裁判所担当者が止める場面があった。裁判所が守秘義務違反の恐れがあると判断したとみられる。

質問は、裁判長が「被告に執行猶予を付けることはできませんが、被告はまだ30代半ばで、

刑を務めたあともやり直すことができます。1日も早く刑を終わらせ、立派に立ち直ってください」

などと被告を説諭したことについて、「みなさんの気持ちを代弁したものか」というものだった。

裁判員法ではどのような過程で結論に達したかや、裁判員や裁判官の意見、また、評決での多数決などは「評議の秘密」とされ、

守秘義務が課せられている。違反すれば6月以下の懲役か50万円以下の罰金となる可能性がある。

ある裁判所関係者は「評議で決まった『説諭』やその内容について、過程や賛否を話すと、守秘義務に違反する可能性はある」と指摘した。

裁判員経験者の会見は、日本新聞協会が最高裁と意見交換し、制度定着に向けて裁判所側の理解を得て実施される運びになった。

新聞協会は、経験者の取材や報道には裁判員法の趣旨と経験者の意向を踏まえるとした上で、経験者に協力を呼びかけていた。


◆コメント:今後、裁判員に対する記者会見は中止するべきだ。

つい先日、最初の裁判員裁判の後、裁判員の記者会見が行われたときに、私は、

「ほっとした」「いい経験」裁判員が会見←裁判員がテレビに顔を出すって、アホか?司法も、マスコミも、本人も。ココログ

を書いた。

この時は、裁判員の安全を守るために、裁判員が公に顔を見せるべきではない、という趣旨だったが、

今回は守秘義務の問題である。記事には、

裁判員法ではどのような過程で結論に達したかや、裁判員や裁判官の意見、また、評決での多数決などは「評議の秘密」とされ、

守秘義務が課せられている。違反すれば6月以下の懲役か50万円以下の罰金となる可能性がある。

とあるが、記者会見で裁判員に質問した記者は「プロ」ではないか。

本来、裁判記事というのは、社会部でも専門知識を持った者が書くのである。

プロなのだから、当然、裁判員に訊いていいことと、悪いことの区別ぐらい、理解しているべきなのに、

この質問をした記者は理解していなかったことになる。マスコミのレベルが知れる。プロのレベルに達していない。

また、裁判員がうっかり「評議の秘密」を漏らしたら罪に問われるわけだが、元々法律の素人で急に裁判員に選ばれた者に、

法廷の基本的な慣習や裁判員法を全て理解して覚えろと言っても無理だ。


今回は、公の席で、記者がドジな質問をして、プロが見ていたから秘密の漏洩を制止できたが、

裁判員は、役目を果たしたら、元の生活に戻るのである。裁判員裁判はたったの三日で終了する。

わずか三日間で、裁判とはなにか、どこまでが「評議の秘密」なのか、よく理解出来ないまま、即ち、

自分がどこまで話してよいか、何を話してはいけないか分からず、裁判員経験者は、そのつもりが無くても

自宅や職場で守秘義務違反を犯す可能性がある。

裁判員経験者をずっと裁判終了後まで見張ったり自宅に盗聴器を仕掛けるわけにはいかないのだから、

仮に評議の秘密が、裁判に関わらなかった人々に漏れても、誰もチェックできない。


結論的に問題点を整理すると、少なくとも裁判員裁判後の記者会見は、先日書いたとおり、裁判員が誰か、

個人情報が特定されてしまう危険があるので、止めるべきだ。

そして、守秘義務に関して、本来「プロ」であるべきマスコミでさえ良く認識していないことが露呈した。

ましてや、法律や裁判に関して素人である裁判員が、意図せずして、法廷に於ける秘密を

裁判に関係しなかった第三者に漏らしてしまう可能性があり、それは誰もチェック出来ないという問題が、

(考えれば、当たり前なのだが)今日の出来事から、危惧される。


やはり、裁判員制度には無理が或る。廃止した方が良い制度だ。

断っておくが、先日の日記にも書いたとおり、私は、最初に裁判員制度導入の話が論じられるようになった

5年前から、この制度に反対している。

2004年03月02日(火)  「国民が刑事裁判に参加へ、裁判員法案を閣議決定」←止めた方がいいと思います。

結果論で書いているのではない。


◆【追加】舌の根の乾かぬうちにですが、やはり、123便のボイスレコーダーと音声のFlashを掲載します。

先日、面白半分で聞く人が多いようだから削除する、と書きましたが、あの事故の年に生まれたという読者から、

大変真摯なメッセージを頂きました。やはりあれは、面白半分で聴ける物ではない。

辛い。本当に辛いけれど、最後まで何とか機体を立て直し、乗客を救おうとした、

123便のクルーに敬意を込めて、改めて、ボイスレコーダーとFlash画像を同期させたファイルをここに掲載します。

ダウンロード 123f.swf (4093.2K)

聴く人それぞれ、色々な思いがあるとおもいます。出来たらコメント欄に書いて下さい。


520名の方々のご冥福を祈ります。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

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コメント

匿名希望さん、コメントをありがとうございます。

既に数人話してしまったのを裁判所の担当者が看過していた、という事実は私の見落としです。

あなたのおっしゃることが正しい。

投稿: JIRO | 2009.08.14 19:20

kiboさん、コメントをありがとうございます。

このボイスレコーダーの音声は実に悲しいですが、コクピットクルーの皆さんは、

尾翼が破壊され、コントロール不可能になった時点で、多分、自分たちの生命が失われるであろうことを

十分に予想したはずですが、それでも、それをおくびにも出さず、自分の生命云々ではなく、兎に角

何とか、どうにか、乗客の命を救えないか、という気持で、本当に最後の瞬間まで奮闘していた、

その冷静さに驚嘆と尊敬の念を禁じられません。

所沢の東京コントロールの人たちも、123便の通話を聴いていた、他の飛行機のパイロットは、

別途指示があるまで、喋るな、と言われて、じっと聴いていたわけですが、自分の事のように

辛かったと言います。

残酷で、悲惨な事故でした。

投稿: JIRO | 2009.08.14 19:19

守秘義務の件で、少々違和感がありましたので。
この裁判所担当者もjiroさんのおっしゃる「プロ」なのでしょうか?

私は素人なので、この質問に回答することが守秘義務違反になるかどうかはわからないのですが、仮に違反だとした場合。
>担当者が回答さえぎる
という見出しだけを見ると、まるで担当者が記者が質問したときに回答を遮ったように見えますが、内容を見てみると(http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090812/trl0908122357024-n1.htm など)、記者の質問に数人の裁判員経験者が「答えてしまっています」。そのときは担当者は「見過ごしていた」わけです。そして、ある裁判員経験者が担当者に、これは言っていいのかたずねた後、担当者は首を横にふったわけです。
もし、この裁判員が確認しなかったら担当者は最後まで見過ごしてしまったかもしれません。
この担当者はプロどころか、まさに守秘義務チェックのためにいたわけですから、裁判員に確認を求められてはじめて考えるのではjiroさんのおっしゃるプロには当たらないのではないでしょうか? 回答してしまった裁判員に何のお咎めもないとすれば、守秘義務の意味もなくなってしまいます。
結局、
>プロが見ていたから秘密の漏洩を制止できたが
ではなく、
●プロが見ていたのに制止できなかった
という失態ではないかと感じるのですが。

もっとも、知る権利を擁護する人々は、この事態を否定的に見るでしょうが、それは別の話として。

投稿: 匿名希望01 | 2009.08.14 17:52

jiro様

123便の資料拝見しました。
乗員の必死な思いが伝わってきました。
また乗客が体験していたであろう状況に思いを馳せると言葉がありません。

細かいことで恐縮ですが、横田の管制官が言っている”on guard"は"on guard frequency"のことだと思います。"guard frequency"とは航空機がサブとして常にモニターしている周波数のことです。

投稿: kibo | 2009.08.13 08:11

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