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2009.09.29

民主党政権誕生後、わずか12日目で日経平均株価1万円割れの皮肉。

◆記事1:東証大引け、大幅続落 円高で輸出株に売り、一時1万円割れも(日経)(9/28 16:33)

28日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落。終値は前週末比256円46銭(2.50%)安の1万9円52銭と、

7月24日以来およそ2カ月ぶりの安値を付けた。外国為替市場で主要通貨に対して円高が加速し、

採算悪化への懸念からハイテクや自動車など輸出関連株を中心に売りが膨らんだ。

金融株への売りが続いたことも相場の重荷になった。東証株価指数(TOPIX)も大幅に続落し、約2カ月ぶり安値で終えた。

米金融緩和の長期化観測や藤井裕久財務相が円売り介入に消極的な姿勢を示したことを受け、

円は対ドルで一時1ドル=88円台前半まで急伸。先行きの収益に対する不透明感が広がり、輸出関連株に売り圧力が強まった。

前週に大型の公募増資を発表した野村が大きく下げたほか、米地銀子会社の資金支援を発表した三菱UFJも売られた。

日経平均は一時9971円と節目の1万円を割り込んだ。


◆記事2:円、一時88円台に急伸=民主政権の容認姿勢で-東京市場(9月28日19時1分配信 時事通信)

28日の東京外国為替市場の円相場は、民主党政権の円高容認発言が改めて意識され、

一時約8カ月ぶりの円高水準となる1ドル=88円72銭まで急上昇した。

米株安を背景にリスク回避姿勢が強まったことも、円買い要因となった。

 早朝の海外市場では88円台前半を付けたが、その後は円売り・ドル買いも入ってじりじりと値を下げた。

藤井裕久財務相の「円高方向にやや偏っている」との発言も円売りを誘った。午後5時現在は89円56~57銭と前週末比1円03銭の円高・ドル安。


記事3:最近の円相場の動き「異常ではない」─藤井財務相=報道(9月28日10時46分配信 ロイター)

ダウ・ジョーンズ(DJ)が28日伝えたところによると、藤井裕久財務相は最近の円相場の動きは「異常ではない」との認識を示した。

為替レートに人為的な影響を与えるのは間違いだと述べ、輸出支援を目的に当局が為替介入するのは誤りとの見解をあらためて示した。

玉木林太郎財務官は28日午前9時前、「為替相場についてはコメントしない」と記者団にコメント。

ただ、藤井財務相と緊密に連絡を取り合っているとは述べた。


◆記事4:<亀井金融相>返済猶予法案を指示 臨時国会提出目指す(9月24日13時10分配信 毎日新聞)

亀井静香金融・郵政担当相は24日、中小企業向け融資や住宅ローンを返済猶予(モラトリアム)する制度について、

10月にも召集される臨時国会への提出を目指し法案化の作業を進めるよう大塚耕平副金融相らに指示した。

同日午前に金融庁で初の政務三役会議を開いた亀井担当相は会議後、「貸手、借り手双方の意見も聞きたい」としたうえで、

「大塚副金融相に各党議員の意見を聞き、良いものを作るよう指示した」と話した。


◆記事5:返済猶予に異論なかった=閣僚委で亀井郵政・金融担当相(9月28日19時46分配信 ロイター)

亀井静香郵政・金融担当相は28日の基本政策閣僚委員会後、記者団に対し、

債務返済猶予(モラトリアム)制度について閣僚から異論がなかったことを明らかにした。

亀井郵政・金融担当相は「雇用、中小企業の問題に関連して返済猶予の話をした」と説明。

「中小企業がこの年末にやむを得ず隣近所から来てもらっている人たちを解雇するという事態にならないようテコ入れする必要がある」

との考えを示した。首相も「同じ意見」だったとし、閣僚の反応も「みんなうなずいていた」とした。

異論はなかったかと問われ「そうだ。その通り(必要)だということだろう」と述べた。


記事6:鳩山首相「モラトリアムまで合意していない」 亀井金融相の主張拒否?(9月28日21時1分配信 産経新聞)

鳩山由紀夫首相は28日夜、亀井静香金融相が提唱している中小企業向け融資や個人向け住宅ローンを3年程度猶予する

「モラトリアム法案」について「連立与党でモラトリアムまで合意しているわけではない」と述べ、

亀井金融相の主張は受け入れがたいとの姿勢を示した。


◆コメント:民主党の閣僚、勝手に色々言うなよ。

長々と引用しましたが、どうしても必要なんです。

今日は株式市場では、株が急落し、一時、1万円を割れました。

この直接の原因は、円高です。円高になれば、輸出企業の収益が悪化します。だから、

輸出関連株を中心に売りが膨らんだ

のです。


では、どうして、急に円高になったか。藤井財務大臣の発言に尽きます。

藤井財務相が、財務相就任当初から、
為替相場が緩やかな動きにとどまるなら為替介入には反対だ

と言い、世界の主なマーケットは日本の新しい財務相は「円高容認だ」と見なし始めていました。

今朝、先週末のNY市場での円高の流れを受けて、東京で円高が進行したときもまだ、記事3にあるとおり、

「異常ではない」などと余計なことをいうから、今日のドル円相場の終値は先週末より1円半も円高です。

繰り返しますが、それが株売りを誘ったのです。

午後になってから、円高を認めた訳ではない、とか如何にもとってつけたようなことを言っていましたが手遅れでした。

財務大臣が為替に介入しないとかなんとか、うっかり口にするものではないのです。

この人ベテランなのか何だか知りませんけど、経済関係閣僚の発言が市場に与える影響の大きさを理解していません。


◆株安のもう一つの元凶は亀井金融相です。

亀井さんは、大臣に就任した途端、資金繰りに困った中小・零細企業や個人が借金の返済を3年程度、先送りできる制度をつくる、と

言ったので、経済に少しでも関係している人々はびっくりしてしまいました。

日本経済新聞など翌18日付の社説で「亀井さん、冷静に企業金融支援を考えて」と訴えたほどです。

殆ど全てのメディアが亀井さんの提案に反対していました。今回はメディアが正しい。


亀井金融相は、金融機関の中小企業に対する貸し渋り、貸し剥がしを厳しく監視するといいました。

まあ、そこまでは、よしとしましょう。

しかし、亀井構想のヤバいところは、

少なくとも3年程度、返済猶予(モラトリアム)を実施すべく取り組む

という部分です。つまり、国家の命令で、民間の金融機関に対して、おカネを貸したお客からおカネを返してくれと言ってはいけない、

と強制しようとしていることです。新聞が「徳政令のようだ」と書いていますが、徳政令とは、
鎌倉末期に、御家人の困苦を救うために幕府が質入れの土地・質物を無償で持主に返す令(永仁の徳政令)を出した(広辞苑)

ことを指しています。

これは、資本主義経済ではないです。融資は貸し手の銀行と借り手の契約です。国内銀行の中小企業向け融資残高は280兆円もあります。

仮に銀行の利ざやが1パーセントとすれば、年間2兆8千億円もの得べかりし利息を銀行が受け取れなくなります。それが3年続いたら、

銀行経営に支障を来す恐れがあります。リーマンショックから1年経ち、漸く世界の金融危機が少しずつ収まり始めているときに、

下手をすると日本からまた、金融危機が発生するかも知れない。とにかく、自由主義経済で取り交わされた、自由意志に基づく

金銭消費貸借契約に国家が介入するというのは、資本主義じゃないのです。社会主義に近い。そういうことを簡単にいってはいけないのです。


亀井さんがこの案を口にしてから、先週、日経平均株価全体は上昇していましたが、銀行株は売られてました。

それは「亀井徳政令」が法制化されたら、銀行がヤバいかもしれないと、マーケットが考えたからです。

昨日(27日)テレビ朝日系列の「サンデープロジェクト」でも、亀井金融相はすっかり調子に乗って、
首相が(返済猶予策に)反対なら、自分を更迭すればいい。でもできっこない。

と気焔を上げていました。そこで鳩山首相は記事6にあるように、
連立与党でモラトリアムまで合意しているわけではない

と言いました。あまり調子に乗るなよ、と亀井金融相にイエローカードを示した形です。

鳩山政権が誕生してから、まだわずか12日ですが、閣内の見解の相違が明らかになっています。

各大臣が色々勝手なことをいうので、漠然とした日本への不安感もあり、海外投資家が日本株を売っているのでしょう。

早くも、ハードルが現れました。鳩山さんが、藤井財務相、亀井金融相をコントロール出来るか否かが、注目すべきポイントです。

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