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2009.09.20

【音楽】フランチェスカッティというヴァイオリニストがいます。

◆はじめに:私事で取り込みがありまして。

今日は時事評論を書くつもりだったのですが、私事で取り込みがありました。

「取り込み」というのは、普通「不幸=弔事」の婉曲表現ですが、そうではありません。

昼間、ふと、マンションの駐車場の停めてある自分の車をみたら、リア・ガラスに、

直径10cmぐらいの穴があいており、その衝撃でリア・ガラス全体にヒビが入っていました。

18日夕方に見たときには、普通だったので、夜中のウチに、悪い奴にやられた、と思いこみ、

110番してお巡りさんがやってきたのですが、詳しい事情を話すとマズイので途中省略して

結論だけ書くと、過失により、ある人がものを落として、それが運悪く私の車のリア・ガラスを

直撃したのでした。しかし、ご本人が直ぐに申し出て下さったので、犯罪ではないことがわかり、

ホッとしました。リアガラスは、全体にヒビがはいりどうしようもないので、クルマのディーラーに

取りに来て貰いました。修理代は、壊した方が払って下さると、大変真摯で紳士的な方だったので、

「揉め事」には発展しなかったのが幸いでした。

このように書くと、なんでもないのですが、今日は半日、「非日常的事件」の対応に追われて疲れました。

天下国家を論じる余裕がありません。音楽にします。


◆ジノ・フランチェスカティという昔のヴァイオリンの名手の演奏をご紹介します。

ヴァイオリンの神様はハイフェッツですが、このフランチェスカッティという人大変な名人です。

半世紀も前なのですが、今の若くて上手い人に劣らず、どころかもっと上手いかも知れません。


私にとって、この人は大変懐かしい名前です。

13年前に死んだ親父は、私ほどではないですが、音楽が好きでした。

対して知識もないし、持っていたレコードも数は多くないのですが、何故か名盤が多いのです。

私が生まれて初めて聴いた、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、チャイコフスキー、のヴァイオリン協奏曲は

いずれも、フランチェスカッティでした。ですから懐かしい。

今の方はご存じないと思いますので、ご紹介します。YouTubeから集めました。


まずチゴイネル・ワイゼン。ちょうど50年前の映像です。


Sarasate: Zigeunerweisen (Zino Francescatti)1959







完璧です。



続いて、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」。

音だけですが、十分素晴らしい。


Francescatti:St Saens, Introduction & Rondo Capriccioso







テクニックも完璧ですが、この人は、音が素晴らしい。



3曲目は、ヴィエニアフスキー、「エチュード・カプリース」


Zino Francescatti plays Wieniawski's Etude-Caprice in A







演奏時間1分台の短い曲ですが、難しい技巧の連続です。



最後、ヴァイオリンの超絶技巧といったらパガニーニ。ヴァイオリン協奏曲第1番より第3楽章。


Zino Francescatti plays Paganini Violin Concerto #1; 3rd mvt







以上です。HMVのクイック検索に、「Francescatti」と入力すると、

彼の代表的な録音が沢山並んでいます。ベートーヴェンの協奏曲、バッハの協奏曲集、ここに一部載せた、

パガニーニの協奏曲集、チャイコフスキーとメンデルスゾーンの協奏曲など、どれからお薦めして良いかわからないほどです。

フランチェスカッティという名前、是非、覚えておいて下さい。

それでは。

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コメント

フランチェスカッティには生存中には会えませんでしたが、ヒルシュホルンというバイオリンニストをご存知でしょうか。子供が彼のマスタークラス行ったことがあります。頭の癌を手術したばかりだと言われてましたが、でも自分の生徒さんたちをとても大事にされていました。
その当時、そんなに有名ですごい演奏家だとしらず、写真撮ったりコンサートを楽しみました。大きな澄んだ目の方だった記憶があります。

その後、彼はオランダでコンサートをする予定でしたが、癌が再発し、亡くなられました。葬式には、クレバースやクレーメル、リーバマン、など有名な方々が沢山来られたとのことを聞きました。
後にCDで聴いたら、素晴らしい演奏で、びっくりしました。エリザベートコンクールで一位になったバイオリンニストです。
エリザベートコンクールは火花が散るようなコンクールです。

過去に聴衆の期待を裏切って?あるバイオリンニストが十何位かになり
怒った聴衆は審査員に、オレンジやジャガイモ、缶などを投げつけ大騒動になり、そのバイオリンニストはステージに立って、何度もおじぎを
し続けたという話を聞いたことがあります。まるでサッカー場のような感じだと見た人が話していました。
それ以来、コンクールは受賞者を少なくし、十何位はなくなったそうです。

そんな厳しいコンクールでダントツ一位をとったヒルシュホルンです。
私は彼に会って話をしたのです。今でも信じられないことです。
彼のベートーベンのコンチェルトは凄過ぎです。凄すぎて頻繁には聴けません。涙が出ます。

投稿: まりん | 2014.06.16 18:45

フランチェスカッティさんの音楽も、音色も大好きです。
ビブラートの神様と思っています。美しいビブラートです。
フランチェスカッティさんに直接会われるなんて、運がいいですね。
1回でも生を聴きたかった。早く生まれればよかった。
エレガントですね。
ハイフェッツもビブラートに特徴がありますね、まねしたらいけないビブラートです。ちりめんビブラートと言われていますがハイフェッツだからいいのだと思います。演奏家は自分が正しいと思わないと弾けないのだと思います。後は聴いてくれる聴衆かもしれません。
ちょっと昔の演奏家達は素晴らしい演奏家だったのですね。
なんか、アメリカだから素晴らしい演奏家たちが育ったのかも。

投稿: まりん | 2014.03.13 18:51

加藤さん、コメントをありがとうございます。

フランチェスカッティはそうですねえ。二世代ぐらい前までのクラシックファンなら当然知っていた名前なのですが、
ハイフェッツとか、すごい人達が大勢いた時代なので、「相対的」に目立ち難い、という意味で損なのですが、

素晴らしい音だとおもいます。出来る子となら生で聴きたかったですね。

フランチェスカッティのメンデルスゾーンは、

Amazonにあります。

http://amzn.to/nzVlOs 

短縮URLで上手くアクセス出来なかったら、Amazonで「フランチェスカッティ メンデルスゾーン」で検索すれば、

直ぐに見つかると思いますよ。

投稿: JIRO | 2011.08.18 20:40

初めて買ったクラシックのレコードがアイザック・スターンの「メンチャイ」でした。以後それが私の基準となりました。で、今フランチェスカッティの「チゴイネル・ワイゼン」を聴かせていただきました。本当に輝いていますね、音が!なんとかメンデルスゾーン のレコードを入手したいと思っています。ありがとうございました。

投稿: 加藤 実 | 2011.08.16 09:53

にざんさん、こんにちは。 大変詳細かつご丁寧なコメントをありがとうございます。

フランチェスカッティ、今では知っている人が少ないですね。

記事本文に書いた通り、私が生まれて初めて聴いたメンコンがフランチェスカッティで、

ひどく感激したものですから、私にとっては忘れることなど到底不可能なヴァイオリニストですが、

にざんさんは、じかに演奏をお聴きになり、フランチェスカッティ本人にお会いになったとは・・・・。

羨ましすぎます。

>フランチェスカッティは当時としては抜群に上手い人でしたが、
>現代的な基準でみればテクニックに癖があって必ずしも上手いとはいえないし、
>音程も心許ないかもしれません。

そうですね。テクニックというか、「メカニック」と書いた方が良いかも知れませんが、

そういう点では、ガラミアンやドロシー・ディレイ門下生の方が合理的で「上手い」かも知れませんが、

おっしゃるように、これぞ、フランチェスカッティと音で分かる、ハイフェッツも、オイストラフも、クライスラーも、エルマンもそうですが、

そういう人が少ないですね。

音楽は上手いに越したことはありませんが、上手ければ即ち聴き手を感動させるわけではないですね。

>現代のヴァイオリニストがどんなに上手になっても、どんなに厳密な音程で弾けても、フランチェスカッティやハイフェッツのような存在感は持ち得ないでしょう。

同感です。

フランチェスカッティを聴いていると、全ての音が開放弦と同じぐらい、よく鳴っているように感じます。

>こうした大作曲家と直接につきあいのあった世代であったからこそ、この世代の巨匠たちの存在感が飛びきりなのかもしれませんね。

そうですね。作曲家は演奏家からインスピレーションを授かり、

演奏家は作曲家をよく知っているということは、今の演奏家には無いのですから、

何となく、同じような弾き方になってしまうのがつまらんですね。

投稿: JIRO | 2010.03.26 04:47

以前にフジコ・ヘミングのアゴーギク「だけ」は上手い、というコメントを寄せた者です。
フランチェスカッティもとりあげておられたのですね。

フランチェスカッティはミルスタインと同様に、ついに来日をしなかった巨匠でした。このため、日本人でフランチェスカッティの実演に接した人は少ないのですが、私は幸いにしてアメリカで実演を聴いたことがあります。
フランチェスカッティはたしか1972年に引退したと思いますが、私が聴いたのはその直前の70年のことでした。年齢がバレてしまいますが、当時はまだ6歳の子供でした。

このコンサートで、オーケストラを指揮していたのが秋山和慶さんでした。当時はアメリカに住む日本人はまだまだ少なく、日本人指揮者が来るというので、街の日本人会総出で聴きに行き、たまたまそのときのソリストがフランチェスカッティだったというわけです。
たしかモーツアルトのコンチェルトで、当時ヴァイオリンを習いはじめていた私にとってはうっとりするような演奏でした。

終演後、日本人会が連れ立って楽屋の秋山さんを訪ねました。ひとしきり談笑したあと、秋山さんが「みなさんをヴァイオリニストにも紹介してあげましょう」と、フランチェスカッティの楽屋に連れていってくださったのです。
フランチェスカッティはたいへん気さくな人で、東洋人の集団がとつぜん楽屋に押し掛けたにもかかわらず、にこやかにみんなのプログラムにサインをしてくれました。そして、私がヴァイオリンの稽古をしていることを告げると、私を抱き上げて「がんばれよ」と頭をなでてくれたのでした。

そんなわけで、フランチェスカッティというヴァイオリニストは私にとってはまさに「小僧の神様」となってしまいました。こうした個人的な体験もあって、もっとも尊敬し、もっとも敬愛し、もっとも影響を受けた音楽家です。
ここで好意的にとりあげていただいたことを感謝いたします。

ヴァイオリンを弾いている者からすると、いまやフランチェスカッティは(ハイフェッツやミルスタインやオイストラフも)お手本にしてはいけない弾き方をしており、テクニック的には古くさいという評価をされてもしかたがありません。フランチェスカッティは当時としては抜群に上手い人でしたが、現代的な基準でみればテクニックに癖があって必ずしも上手いとはいえないし、音程も心許ないかもしれません。

しかし、どんなに上手な現代のヴァイオリニストも、あの輝くような音色だけは真似ができません。あの音だけはフランチェスカッティのみが出せる、無二のものです。
また、現代のヴァイオリニストがどんなに上手になっても、どんなに厳密な音程で弾けても、フランチェスカッティやハイフェッツのような存在感は持ち得ないでしょう。

フランチェスカッティのCDはすべてもっていますが、定番のパガニーニ以外でいえば、コンチェルトならサン=サーンスも推薦できると思います。カザドゥシュと組んだベートヴェンのソナタやフランクのソナタもいいですね。
あとは、ラヴェルのツィガーヌを特におすすめしておきます。フランチェスカッティは若いころにラヴェルに可愛がられて、ツィガーヌを披露するための演奏旅行をいっしょにしているのです。作曲家本人の伴奏でツィガーヌを弾いていたのですから、もっとも正統派の演奏といえるのではないでしょうか。

こうした大作曲家と直接につきあいのあった世代であったからこそ、この世代の巨匠たちの存在感が飛びきりなのかもしれませんね。

投稿: にざん | 2010.03.24 21:28

Kenさん、レスが遅くなりまして、申し訳ありません。

>フランチェスカッティはハズレがないはずです。

そこまで仰有る。ウーム、自分の耳に少し自信を持ちました。

ベートーヴェン、如何にもよさそうですねえ。

最近つくづくあれは名曲(今更ですが)だなあ、と思っています。

是非聴きます。

投稿: JIRO | 2009.10.04 02:42

フランチェスカッティはハズレがないはずです。

ぜひぜひ。

パガニーニはもちろんですが、ベートーヴェンのコンチェルトも見本(って、映像はないか!)にしたいほど素晴らしいものです。

投稿: ken | 2009.10.01 23:34

Kenさん、ありがとうございます。

Kenさんが言葉が見つからないほどの素晴らしさ、という状態(?)は、初めて拝見したように、
思います。

やはり、素晴らしいですね。自分の耳に多少自信がつきました。
フランチェスカッティがバッハの協奏曲(BWV1041から1043まで)を録音したCDを思い切って
買いましたが、やはり素晴らしいです。折を見てまたご紹介したいと思っています。

投稿: JIRO | 2009.09.27 01:02

えっと・・・

すばらしすぎて、言葉がありませぬ。。。(゚ー゚;

投稿: ken | 2009.09.26 22:48

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