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2009.10.30

JAL再建は支援機構を活用へ、事実上国の管理下に←JALの経営は確かにヘタクソだが、潰さないことを明確にしないと乗客の生命に関わる。

◆記事:JAL再建は支援機構を活用へ、事実上国の管理下に(10月29日19時28分配信 ロイター)

JAL<9205.T>は29日、企業再生支援機構に対して再生支援を依頼するとともに事前相談を開始したと発表した。

同時に前原誠司国土交通相の直属組織である「JAL再生タスクフォース」(リーダー・高木新二郎野村証券顧問)は、

資産査定結果と再生計画を国交相に提出して組織を解散すると表明。巨額の金融支援をめぐりタスクフォースと

金融機関や財務省などの対立が続くなか、JALの再生主体は1兆6000億円の資金枠を持つ支援機構に委ねられ、

同機構が新たな再建計画を練り直すことになった。

支援機構が支援を正式決定するには1カ月程度の独自の資産査定が必要なため、

11月中にも資金ショートが起こりうるとの懸念も出る中で、JAL再生は事実上、国の管理下で進むことになった。


◆コメント:どうしてこれほど、ゴタゴタするか、というとですね。

JAL(日本航空)という会社は、どういう因果か、とにかく経営がヘタクソで、本当ならとっくに潰れているのです。

銀行から莫大な額の借金をしてますが、全然返せない。なのに、更に年内に1800億円から2000億円の追加融資がないと、

資金繰りに窮するというのですね。しかし、政策投資銀行や3メガバンクは、金融庁から、追加融資して貰えるか?と10月上旬、

ヒアリングを受けたとき、断りました。今でも不良債権化してるのに、そんな会社に貸せるか、と言うわけですね。

で、仕方がないから、国の管理下に置くと。税金を使って、日航を潰さないようにしよう、と国交相は言ってるのです。

何だかんだいっても日本の国内便だけでもJALが6割なんです。JALが消滅したら、やはり、国民の国内の移動に支障を来すと。


しかし、どうしてみんな怒っているかというと、JALも本気で会社を建て直す気があるのか。ということなのです。

一番、世間が怒っているのは、JALが退職者した職員に支払う企業年金がバカ高いのです。

7月に次の記事が出ました。

◆記事:日航の年金583万円=高コスト体質浮き彫りに(7月7日3時0分配信 時事通信)

日本航空の経営再建問題で、年金の支給額がモデルケースで年583万円と、年300万円台半ばとされる

大企業の平均支給額を大幅に上回っていることが6日、明らかになった。日航は企業年金の減額を前提に、

政府保証80%の日本政策投資銀行の金融危機対応融資を受けることが決まっている。

ただ、減額後の試算さえ年433万円で、改めて浮き彫りになった日航の高コスト体質が議論を呼びそうだ。

内部資料によると、勤続42年のモデルケース(1965年生まれ、18歳入社、60歳退職)で、

65歳以降の年金支給額は基礎年金と厚生年金、企業年金を合わせて月48万6000円、年583万2000円。

減額後も最高月36万1000円、年433万2000円が支給される見通し。

仮にですね。JALが非常に経営に秀でていて、じゃんじゃん儲かっているなら、退職者に高額の企業年金を払おうが、

それは、自由ですけど、銀行の借金も全然返せないで、更に追加融資、なんて行っている会社が、

まともに儲かっている(ここ1年はどの会社も儲かっていないですが)会社の倍も年金支払うってのは、

どういう料簡だ?ということで怒っているのです。世論は。

ホントはとっくに破綻している会社なのに、銀行から借金して、それでもまだ足りないから貸してくれ、

というなら、その前に身内に払う年金を減額して、費用を減らすべきだろう、と。

それは正論だと思いますね。JALのOBは減額に大反対しているのですが、減っても十分暮らせる筈です。

JALの職員(地上職、キャビンクルー、コクピットクルー)は、9月にCAやパイロットまで、

街頭でビラを配って「JALを使って下さい」と道行く人に頼んでました。

ビラ配ったぐらいで客が増えるわけないでしょう。そういう調子だからダメなんです。

カネを貸している銀行団は、そういうことするんじゃなくて、年金が減るぐらい我慢しろと。

会社がなくなったら、パイロットもキャビン・アテンダントも誇り高いですから、ツブシが利かないでしょう。

露頭に迷ったら大変だ、という気持は分かるけど、それならせめて年金大幅減額は我慢しろよ、

こういうことです。


◆ま、とりあえず潰さないから、と言わないと危ないですよね。

JALは言うまでもなく、1985年8月12日、123便の墜落事故という大惨事を起こしました。

それ以来、落ちてませんけど、今、パイロットもCA達も、浮き足立っているでしょう?

危ないと思うのですよ。パイロットはプロですから、操縦席に座ったらひとまず会社のことは

忘れて、安全に乗客を目的地に届けることに意識を集中させている、と思いたいけど、

会社が潰れて、失業者になるかも知れない、ということになったら、彼らも人の子ですから、

ふっと意識がそちらに向かいそうな気がするのです。これは、危ない。

パイロットが自分の生活が心配で、操縦中に邪念が入る、ということになったら、

最悪、また落ちますよ。大惨事ですよ。取り返しが付かない。123便が再び起きてはいけないのです。

だから国の管理下に入るということは、税金で、失業はしないようにしてやる、

それは、早く宣言してやった方が良い。そうしないと、乗客の生命に関わる。

その代わり、JALの職員。あんたらの会社は、散々借金して返さないでいるのだから

銀行に迷惑をかけているのですよ。ということは、銀行の株主や預金者に迷惑をかけているのです。

それが分かってないように見えるからみんな怒っているのです。

まともな会社の倍の年金は、諦めるべきです。

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コメント

あつし様、いつもありがとうございます。

ご賛同頂いたとおりでして、コクピットクルーが、生活の不安で本来の任務に、気もそぞろ、というのは、

一瞬の油断が大惨事に繋がりかねない航空機運航では、あってはならないことなので、

それを保障するのは、やむを得ないのでしょうが、

仰有るとおり、監視しないと、投入した税金が高い退職金に使われてしまいかねません。

>自分たちの置かれた立場を考えろ! と言ってやりたくもなります。

そうですね。JRの一部職員に、今だに「国鉄」の意識のなごりが残っている人がときどき見受けられます。

(特に一旦退職して嘱託で深夜のプラットフォームに立っている人が東京の新宿駅などにいるのですが、

そういう人に顕著です) 日航にも同じような傾向があると想像せざるを得ません。

人間、一度覚えた贅沢の味は忘れ難いでしょうが、思い切り意識を変えて欲しい所です。

投稿: JIRO | 2009.10.31 19:06

いかに訓練されたプロのパイロット、客室乗務員とはいえ、人間です。仰るように自分の生活のよりどころである会社が倒産するかもしれないとなれば、それは仕事に影響しないわけがないと思います。またそれを心配したお客が離れることにもなります。仰るように税金を投入してでも失業はしないようにすると、はっきり打ち出さなければならないと思います。ただ税金を投入するとなると国民の理解を得なければなりませんが、その障害となっているのが、企業年金の問題ですよね。今のままではとても理解を得られません。税金をJAL退職者へのバカ高い企業年金に使うことになりかねませんから、理解どころか、自分たちの置かれた立場を考えろ! と言ってやりたくもなります。
日本を代表するナショナルフラッグキャリアだから倒産するわけがないという奢りと、その奢りからくるコスト高の体質が改善できないことによる経営危機、あの経営破綻をしたゼネラルモータースを連想してしまいます。

投稿: あつし | 2009.10.30 11:47

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