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2009.10.12

「外相 給油活動いったん撤収へ」←当然です。

◆記事:外相 給油活動いったん撤収へ(NHK:10月12日 21時17分)

岡田外務大臣は、訪問先のパキスタンで、記者団に対し、インド洋での海上自衛隊による給油活動について

「単純延長はしない」と述べたうえで、活動を継続する場合に必要となる新たな法案を次の臨時国会に提出するのは難しいとして、

今の法律の期限が切れる来年1月で、海上自衛隊はいったん撤収することになるという見方を示しました。

岡田外務大臣は、訪問先のパキスタンでクレシ外相と会談したあと、昼食をともにしながらさらに意見を交わしました。

この中で、岡田大臣は、インド洋での海上自衛隊による給油活動について

「来年1月で期限が切れたあと、仮に活動を継続するためには、新たな法案が必要になるが、民主党はこれまで国会で反対してきており、

連立政権を組む社民党も強く反対している」と説明しました。このあと、岡田大臣は、記者団に対し、

「われわれは単純延長はしないと言っており、それ以上でもそれ以下でもない」と述べました。

そのうえで、岡田大臣は「臨時国会でどういう法案を審議するか、政府の中では固まりつつあるが、

給油活動を継続するための新たな法案はそ上には上っていない。

臨時国会でというのは、いろいろな調整も必要になってくるので、現実的には難しい問題だ」と述べ、

活動を継続する場合に必要となる新たな法案を次の臨時国会に提出するのは難しいとして、

今の法律の期限が切れる来年1月で、海上自衛隊はいったん撤収することになるという見方を示しました。


◆コメント:給油活動は戦闘中の同盟国に対する後方支援であり、集団的自衛権の行使に該当する。

私はいままで、何度書いたか分からない。私の持論であるが、ここしばらく書いていないので、今一度、説明する。

集団的自衛権とは何か。

「自国が直接攻撃・侵略されていなくても、自国と密接な関係にある同盟国(要するにアメリカ)が、第三国から攻撃・侵略を受けた際、

これを自国への攻撃・侵略と見なして、防衛のため、武力を行使し、自衛する権利」

である。

結論を最初に書くならば、私が幾度となく繰り返し書いているのは、海上自衛隊のインド洋上での給油活動は、

アメリカのみならず、アフガニスタンテロ掃討作戦に参加している他国に対しても実施されており、無料ガソリンスタンドと、

言われているが、これは日本は直接武力を行使していないが、武力を行使している同盟国に燃料を供給することは、

後方支援といって、武力行使の一部と見なされる。日本がアフガン・テロから攻撃を受けていないのに、

同盟国の為に、武力行使と一体化しているインド洋上での給油活動を行うことは、集団的自衛権の行使に該当する。

「集団的自衛権の行使は違憲である。」という政府の公式見解は変更されていないから、

この活動はもともと違憲である。


◆経緯:テロ特措法は3度延長されたが、安倍晋三の突然の辞職で、2007年11月1日、一度、失効した。

アメリカは、911テロの後、アメリカを攻撃したのはウサマ・ビン・ラディンが率いるアル・カイダであり、アフガニスタンの

タリバン政権が、アルカイダをかくまっているとして、勝手にこれを攻撃し、更にパキスタンにテロリストが逃げ込んだらしい、

というので、パキスタンにおいても軍事行動を行っているのである。


日本は、アメリカがアフガニスタンのテロ掃討を決定した直後、所謂テロ対策特別措置法(略してテロ特措法)、正式には

平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる

国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法

の法案を2001年10月5日に政府が法案を提出し、同月29日に成立・制定された。自民党の強行採決であった。

施行・公布は2001年11月2日で、2年間の時限立法であった。

それが、2003年10月の改正で2年延長、2005年10月の改正で1年再延長、2006年10月の改正で1年の再々延長が行われた。

2007年、自民党は4度目の延長をするつもりだったが、同年9月12日、当時の内閣総理大臣、安倍晋三氏が突如辞意を表明したため、

大騒ぎとなり、国会が法案審議出来ず、テロ特措法は、2007年11月1日に、一旦失効した。


◆現在、海上自衛隊がまた、インド洋上で給油活動を行っている根拠法は何か。

上述の通り、「旧・テロ特措法」は2007年11月1日に、失効し、海自は一旦引き上げたが、自民党は、何とか給油活動を再開したいので、

失効前、2007年10月17日に、「新テロ対策特別措置法案」を衆議院に提出した。これは1年間の時限立法で、1年以内の延長は可能、という条件だった。

同法案は11月13日、衆議院本会議で可決し、参議院に送付された。

参議院では、野党が過半数を占めており、「新テロ対策特別措置法案」を否決した。

しかし、何としても成立させたい自民党は、2008年1月11日に、何と57年ぶりの「衆院再議決」で可決した。

「衆院再議決」は、憲法第59条第2項で規定されている。

衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

これによって、海上自衛隊の給油活動は再開された。

新テロ特措法は、2008年12月の同法改正で、1年延長され、2010年1月まで1年間延長された。

岡田外相が記事の中で、
今の法律の期限が切れる来年1月

と述べているのは、以上の経緯による。


◆民主党は、衆院選前から、新テロ特措法延長反対を公約に掲げていたのであるから、当然の決定である。

岡田外相は衆議院選挙の約1ヶ月前、7月29日に、「政権を取ったら、給油活動の延長はしない」と述べている。

民主党のサイト内、「政権を取ったら情報を得て判断するが、原則は変わっていない」インド洋での給油活動について幹事長に書いてある。

インド洋上での給油活動を延長しないという鳩山由紀夫代表の発言についての見解を問われた岡田幹事長は、

「基本的な方針は変わっていない。しかし、政権が変わったから直ちに戻せということは、外交の継続性からいって問題がある」と語った。

その上で、政権を取ってから日米間の信頼関係を深めていくこと、また、政権をとれば現在得られていない詳しい情報を得ることもできるとして、

そういう状況の中で判断していくとして、「原則は変わっていない。今のままで1月以降も単純に延長することはありえない。

鳩山代表の発言もまったく一貫している」と答えた。

と公式に発言している。その後、衆議院選挙を経て、民主党が政権を取ったのであるから、公約を守ることは当然で、

従って、冒頭の記事にある岡田外務大臣の発言は意外でも何でもない。

また、議会制民主主義の原理からして、給油活動の延長に反対している民主党を衆議院選挙で勝たせた有権者は、

この趣旨に賛成している、と見なされる。

結果的には、私は、繰り返し「給油活動は停止すべきである」と書いてきたことが現実化するので、それ自体は

結構なことである。

但し、民主党が給油活動延長に反対していた理由は、必ずしも「集団的自衛権の行使だから」

ということでは無さそうなので、一体民主党は憲法解釈をどうするつもりなのか、

(憲法改正を目論んでいるのか、集団的自衛権に関する政府の公式見解を変更するつもりなのか、など)を、

主権者たる国民が、注意深く監視する義務がある。

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