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2009年11月

2009.11.29

【音楽】ベニー・グッドマン生誕100年だそうです。1980年Aurex Jazz Festival(東京)の映像。

◆ジャズにはまるで疎いのですが、ベニー・グッドマンはさすがに知ってますね。

元祖、スウィング・ジャズですね。ベニー・グッドマン、グレンミラー、デューク・エリントンぐらいは、

知っています。いずれも70年も前の音楽ですが、今聴いても全然、古くさいなどと感じません。

2004年の映画「スウィング・ガールズ」で、私の娘であっても不思議ではないような年頃の女の子達が

演奏したのは、結局、スタンダード・ナンバーでした。


先日リンクを貼らせて頂いているプロのクラリネット奏者、Nべさんに教わったのですが、

今年は、ベニー・グッドマン(1909年5月30日 - 1986年6月13日)生誕100年なのですね。

誕生日はとっくに過ぎてしまったけど、今年中に気が付いて良かった。


◆私は大変懐かしいのですが、1980年東京にベニー・グッドマンが来たんです。

これはAurex Jazz Festival(オーレックス・ジャズ・フェスティバル)で呼ばれたのです。

オーレックスとは、昔東芝が自社のオーディオ機器に付けていたブランドです。

とにかく東芝主催のジャズ・フェルティバルが1980年から83年まで行われ、

第一回、1980年には、超大物、「スウィングの神様」、ベニー・グッドマンが呼ばれました。



ジャズ・ファンが狂喜したのは言うまでもありません。

このステージはNHKが録画し、総合テレビで放送したのを良く覚えています。

グッドマンは、70歳でしたが、ご覧になると分かりますが、まだ元気です。

YouTubeに沢山映像が載っていたので、思い付くままに載せます。



まず、元来、ディキシーランドジャズですけど、色々な人が演奏する、That's A Plenty。

何故か分かりませんけど、私は、大好きなのです。


That's A Plenty - Benny Goodman 1980







これを見ると感心するのですが、本場のジャズ・プレイヤーの演奏の何と真面目なことか。

スウィングしてるのですが、演奏は真剣そのもので、グッドマンのクラリネット、トランペットのトニー・テラン、

トロンボーンのディック・ナッシュ、それぞれの楽器の吹き方の何と「正しい」ことか。音楽はそういうところは同じなのですね。


次は、2分半ぐらいですけど、ベニー・グッドマンの余裕のソロが堪能できます。


Oh, Lady Be Good - Benny Goodman 1980







無理な音の出し方を誰もしていないです。


ベニーグッドマンと言ったら、これを載せない訳にはいかない。


Sing, Sing, Sing - Benny Goodman 1980(Rare Silkという女性コーラスを入れたちょっと新しいバージョンです。)







最初のドラム・ソロも無闇に大きな音を出しません。トランペットのトニー・テランという人見事ですね。

汚い音をだしません。ベース・ソロは、ジャズには珍しくArco(アルコ。クラシックのように弓で弾いてます)。


最後に、景気の悪い世の中ですから、願いを込めて、というわけでもないですが、(笑)

"The World is waiting for the Sunrise"(世界は日の出を待っている)

今までの映像は1980年9月3日、東京武道館ですが、この4日後9月7日に当時の「横浜スタジアム」での演奏。

まあ、ベニー・グッドマンの見事なこと。ピアノも、ベースも、ドラムスも年期がはいってますね。余裕です。


The World is waiting for the Sunrise#2 - Benny Goodman 1980







いかがでしたか?YouTubeを「Benny Goodman 1980」で検索すると沢山見つかりますよ。

それでは。

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ドバイで何が起きたのでしょう?

◆何がおきたのか。

ドバイ・ショックに関しては、圧倒的に情報が足りませんが、分かる範囲で書きます。

ただ、ちょっと私から見ると滑稽です。事の重大さにおいては2008年9月15日のリーマン・ショックは桁違いです。

私はまさか、リーマンをアメリカが潰すとは思いませんでした。あの日、リーマンを潰したのが原因で、いまだに世界不況が

続いている、といっても過言ではない。後付けで書くのは簡単ですが、私は当時、

「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。ココログ

を書きました。これが原因で、世界中が(金融)パニックに陥るぞ、と書きました。

その通りになりました。各国の中央銀行が自国の民間銀行に公的資金を注入して資本を増強し、

金融機関が破綻するかも知れないという不安を払拭してなんとか金融恐慌をもたらしましたが、

どうも世の中、のほほんとしていました。今回、ドバイも晴天に霹靂ですが、

今回騒ぐならば、リーマンのときにどうしてあれほど暢気だったの?と、やや皮肉なことを書きたくなります。

今回何が起きたか。事実だけを書くと、

ドバイ政府の持ち株会社ドバイ・ワールドと傘下の開発会社ナキールが、25日に総額590億ドル(約5兆円)の債務返済を繰り延べるよう要請した。

ということです。


◆何が問題なのか。

ドバイとは、アラブ首長国連邦(UAE=United Arab Emirates)を構成する7つの首長国の1つで、

正確にはドバイ首長国です。あまり石油が出ないので、観光業、金融業、不動産開発に力を入れて、

1970年代から、顕著な経済成長を遂げました。

不動産開発が活発化するように、税制面で優遇し、規制を緩和したので、周りの産油国の資金や、

その他、海外の不動産開発業者を積極的に呼び込み、超高層ビルや大規模リゾートの建設ラッシュが起きました。


最初は良いのですが、日本のバブル崩壊も、アメリカのサブプライムローン問題と、ドバイも原理的には同じです。

つまり、高層ビルやリゾート施設を無限に建設し続けることはできないのですから、何処かで頭打ちになります。

建設ラッシュの頃は海外投資家が競って土地を買いますから、不動産価格が上昇しますが、これ以上買えない、

となれば、価格は暴落します。バブル崩壊そのものです。

ドバイの場合、その傾向が去年から出ていましたが、運悪く、リーマン・ショックが起きたので、

世界の投資家は大損害を被り、ドバイに投資する余裕が無くなりました。おカネがドバイから引き揚げられて

いきました。ドバイの政府系開発会社ナキールは、リゾート人工島の造成を行ったり、

退役したクイーンエリザベス2世号を買収したり、派手なことを続けていましたが、外国の投資家が、

リーマン・ショック以降に資金を手元に戻しました「投資マネーの流出」とはそういうことです。

いくらでも海外投資家の資金を集められると思っていたナキールははしごを外された格好になりました。

それで、ヨーロッパの大手銀行から借りていたおカネを期日に返せない、というのです。

今回は12月中旬以後に返済期限を迎える債務の支払いを半年間延期するよう、欧州系金融機関に要請しました。

欧州系金融機関から見れば、貸したおカネが焦げ付いたわけです。総額約5兆円が不良債権になる、といわれています。

当然、ヨーロッパの銀行の業績が悪化します。すると、銀行は融資に慎重になり、自国の企業は必要なおカネを

調達できなくなる。クレジットクランチといいますが、リーマン・ショック以降、リーマンに投資していた世界中の

銀行が損失を被り、クレジットクランチが起きたことが今の世界不況の原因だったのです。

最近漸く、そこから、薄皮を剥がすようにではありますが、立ち直ってきたな、と、

やや、世界の金融市場に安堵感が広がっていたのに、ドバイの政府系持ち株会社が、

「約5兆円、返済を猶予して下さい」といったので、「またか」という訳です。

前述したとおり、リーマンが潰れたときに、世界の銀行が被った損失に比べれば、

大したことはない、と思いますが、問題は、全貌が明らかではないことです。

つまり、ドバイワールドが全てなのか、という疑念が持ち上がるのです。

欧州の金融機関は他にも巨大な不良債権を抱えているのではないか?と、いうことです。


◆どうすれば良いのか。

この記事の冒頭に、情報が圧倒的に不足している、と書きました。

それは、

本当は欧州の各銀行はドバイワールドにどれぐらいの債権をもっているのか?

ということと、もし、ドバイが半年猶予と言っていますが、返済不能に陥ったときに、

欧州で、それが原因で潰れる銀行はないのか?ということが不明だ、という意味です。

因みに邦銀では三井住友が200億円程度の債権をもっているようですが、三井住友フィナンシャルグループの

総資産は約111兆円ですから、心配するほどではないでしょう。


欧州系金融機関は財務の全貌がよく分からないから、徒に金融市場の不安を募らせるのです。

ドバイワールドに対して、各銀行はいくら債権をもっているのか。

各銀行はそれが全部貸倒になっても潰れないのか。

ドバイワールド以外に、中東に限らず、回収不能の巨額債権はないのか。

などを、明らかにすることが、事態の沈静化に、最も必要なことだと思われます。

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2009.11.28

【音楽】ボレロ記念日(11月22日)、忘れていました。

◆ドバイショックでドル安ですが・・・。

今日(11月27日)は、東京の株式市場では日経平均株価が301円も下がり、

為替は、昨日よりも更に円高になりました。

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府系不動産開発会社が

25日に債務の支払い猶予を申し出たのがきっかけです。

昨年のリーマンショックに比べれば、ドバイの会社の債務はずっとすくないのですが、

特にヨーロッパの金融機関はかなり、この会社に融資したり投資していたのです。

下手をすると、貸倒になりますから、資本を取り崩さなければならず、融資・投資していた、

金融機関の経営基盤を腐食します。どうしても去年のリーマンショックを連想するので、

株もドルも売られました。しかし、ドバイ・ショックが今日来るとは予想しませんでしたが、

昨日、円高・株安は続くだろう、と言う話を書いたので、これはもう少し様子を見ます。


◆【音楽】毎年11月22日は「ボレロ記念日」なのに、今年は忘れておりました。

11月22日の日記を見ると、恥ずかしながら「精神不安定なので」云々と書いております。

やはり、ちょっと不安定だったのでしょう。この日を忘れてしまうのですから。

11月22日は、モーリス・ラベルの代表作のひとつ「ボレロ」が1928(昭和3)年に初演された日です。

昨年が初演から80年、今年が81年目です。

もう飽きた、と仰有る方も多いでしょうが、それでも聴くと結構興奮してくるのが、

ボレロの魅力です。ボレロに限らず人間は同じリズムや音型の反復を聴いていると、

段々興奮してくるのですね(何故かは、脳科学者に訊いて下さい)。

毎年年末には皆さん第九を聴くのですから、11月22日には(ことしは遅れてしまいましたが)

モーリス・ラベルの「ボレロ」を聴きましょう。


◆4種類の演奏を用意しましたので、お好きなのを(勿論全部聴いて頂ければ嬉しいですが)どうぞ。

一つでは面白くないので、聴き比べると良いのですが、さすがに4回連続で

お聴きになったら飽きるでしょうから、お好きなのをお好きなようにお聴き下さい。


最初は、アバド=ロンドン交響楽団です。

クライマックスでオーケストラのメンバーが興奮のあまり叫び声をあげています。

スタジオ録音ですから取りなおしもできたのですが、

アバドは、自然と湧き上がった声だから構わない、と修正しませんでした。


クラウディオ・アバド=ロンドン交響楽団です。







次は、レコード屋さんの広告風に書くと、「蘇った伝説の名演」。

マルティノンというフランスの名指揮者で、この人がラベルを演るといったら、

パリ管弦楽団が普通なのですが、これは、アメリカのシカゴ交響楽団を指揮した録音です。

マルティノンはシカゴ交響楽団の音楽監督でした。それで「ボレロ」も録音したはずなのに、

何だか知りませんけど長いことその録音した音源がどこにしまったのかわからなくなってしまったのか

とにかく、去年初めてCD化されて、評判になったものです。


マルティノン=シカゴ交響楽団です。







次は、カラヤン=ベルリン・フィルです。来日公演で「ボレロ」を演ったときに、

ボレロの中でも難しいので有名なトロンボーンソロが完全に失敗し、最初の音を外すだけではなく、

その後も動揺のため、ヘロヘロになってしまったことがあります。試用期間のトロンボーン奏者で、

残念ながら、正式採用にならなかったようですが、話に尾ひれが付いておりまして、このトロンボーン奏者は、

その後自殺したとか、なんとか、まことしやかな噂がありますが、ウソです。

それはともかく、これは、勿論完璧です。


ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団です。






最後は、日本人指揮者西本智実さんが、2002年5月、ロシア・ボリショイ交響楽団"ミレニウム"の指揮者に就任し、

翌年、2003年1月に演奏したものです。何しろ美人なので、人気先行型指揮者と陰口をたたく人がいますが、

このCDを聴くと、ボレロに限らず、非常に上手にオーケストラの「弾く気」を引き出していると思います。

CDは、ボレロです。


西本智実 ロシア・ボリショイ交響楽団"ミレニウム"







ボレロのトロンボーンソロは大変難しいですが(最高音域からのソロで、

すこし加減を間違えると一音上か下の音が出てしまうのです)、

ボレロが名演になるかどうか、かなりの部分は、最初から最後まで2小節で一回のリズムパターンを171回繰り返す

打楽器(スネアドラム=小太鼓)奏者にかかっています。

あんなリズム簡単だと思う方は、この演奏を聴きながら、両手で自分のひざを小太鼓奏者に合わせて

叩いてみると、どれほど集中しなければ正確なリズムとテンポを維持できないか、良くお分かり頂けると思います。


というわけで、遅ればせながら、今年も「ボレロ記念日」でした。

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2009.11.27

「ドル円、86円台。14年4ヶ月ぶり」←まだ、(ドルが)下がるでしょうねえ。

◆記事:ドル離れ、円高一段と 86円台、デフレ進行懸念 (NIKKEI NET)(11/27 00:03)

26日の東京外国為替市場で円相場が1ドル=86円29銭まで急上昇し、14年4カ月ぶりの高値を付けた。

米国の超低金利政策の長期化観測でドルの先安観が広がるなか、ドル売りの受け皿として円に資金が流れ込んだ。

円の対主要通貨での実力を示す実効為替レートも約9カ月ぶりの高水準になり、にわかに円独歩高の様相も見せつつある。

円高は企業収益の悪化や輸入物価の下落を通じ、「緩やかなデフレ局面」に陥った日本経済に深刻な打撃を及ぼしかねない。

円買いの背景にはドルと円の金利が逆転したことがある。

短期金利の代表的な指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の6カ月物は今月に入り、円金利がドル金利を上回った。

名目金利から物価上昇率を引いた実質金利では、物価がマイナスの円の方がさらに高めになる。


◆コメント:「円高」というよりも「ドル安」である。

26日の東京外国為替市場のうごきは、かなり激しく、ドル/円の最安値(注:以下、ドルを基準に記述する。87円→86円は、

「(ドルが)下がった」と書く。)を付けた瞬間はほんの数秒で約1円下がったらしい。

ドル円ディーラーはさぞや肝を冷やしたであろう。一瞬判断を誤ればあっと言う間に数千万円の損失を出してしまうのである。


それはさておき、何故急にこのような動きが起きたのか?

記事にあるとおり、ドル金利が下がっているからだが、それ以上にアメリカの通貨当局がドル安を気にしていない、

むしろ歓迎している、ということが分かったからである。

アメリカも景気が浮揚したとはとても言えないので、記事にあるとおり、超低金利政策を維持している。

当然、マーケットの資金はドルよりも金利の高い通貨に流れる。それは連邦準備制度理事会(FRB)は百も承知である。

表向きは、見栄を張りたがる国なので「強いドルが望ましい」というが、実はアメリカにとってドル安の方が有り難いのである。


◆アメリカがドル安を容認する理由。

立場を逆にして考えてみると明らかとなる。日本の輸出企業にとっては、ドル安(円高)よりもドル高(円安)が好ましい。

仮に、自動車をアメリカで1台1万ドルで売っていたとすると、1ドル=80円ならば、日本円にして80万円にしかならないが、

ドル高(円安)が進行して、1ドル=100円になったら、100万円の売上げになるからである。


アメリカの輸出産業にとっても、原理は同様である。立場が逆であるから、先方にしてみれば、ドル安・円高もしくは、

他の全ての通貨に対してもドルが下がった方が、ドルに換算した場合に高く売れるのである。


アメリカにとって、ドル安がもたらすデメリットは何か?

ドルがほかの通貨に対して値をさげれば、今述べたように、アメリカにとって輸出にかんしては有利だが、

アメリカとて、他国からモノを輸入している。ドル安はドルの価値が下がっているのだから、輸入するモノは高くなる。

アメリカの輸入業者はそのコストを価格に乗せるので、全体としてものの値段が上昇する状態、即ちインフレの要因になる。


ところが、昨日、11月3日から4日にかけて開かれたFOMC(=Federal Open Market Committee、連邦公開市場委員会)の議事録が公表され、

アメリカの金融当局者達がドル安を容認していることが明らかになったのである。

因みにこれが、FOMC議事録原文である。Minutes of Federal Open Market Committee November 3-4, 2009

そして、時事通信の記事によれば、

◆円、85円台も視野=米当局がドル安容認-NY市場(11月26日11時1分配信 時事通信)

25日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が1ドル=87円台前半に急伸し、1995年以来の86円台に迫った。

きっかけは、前日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録。米当局のドル安容認姿勢が判明し、

一気にドル売りが加速した。市場関係者からは「85円台を目指す」(邦銀)との声もあり、一段高が予想されている。

議事録によると、複数のFOMC委員が「最近のドル安は秩序立った動き」との見解を表明。

ドル安に対する異例の言及を受け、市場参加者の間では「米輸出企業にとってプラスで、当局も歓迎している」との見方が広がった。

という訳で、FRBの連中はドル安はアメリカの輸出企業にとって有利だし、いまのところ、インフレ要因にもなっていない、

と考えているのである(但し、細かいことを書くならば、FRB議長のバーナンキ氏の最近のコメントを読むと、本音は

「一方的なドル売りが続くのは困る」と考えているのが明らかなのだが)。


◆日本にとっては、困るのだが、まだ、ドル安は止まらないであろう。

先に書いたとおり、ドル安・円高になると、日本の輸出企業の業績を圧迫するので、全然嬉しくないのだが、

暫く、ドル安は止まらないだろう。

藤井財務相は26日、「異常な動きには適切な措置をとる」といい、鳩山首相は「急激な為替の動き望ましくない」

と述べ、一応市場を牽制したつもりだったのだろうが、市場は全く意に介していない。

こういう流れができてしまうと、理屈ではなくて、マーケットのディーラー達は、ドル円相場の歴史的安値、79円75銭を

意識し始め、なんとか、この安値を更新したがるのである。これは理屈ではなく、トレーダーというのは、そういう生き物なのである。

また、財務相・首相ともに介入を臭わせてはいるものの、実際にドル安の進行を介入で止めることは非常に難しい上に、

そもそも、鳩山首相の立場では、できないのである。鳩山内閣は内需拡大を国際公約にしている。

◆鳩山首相「内需拡大は国際公約」 亀井金融相と会談(日経 10月7日)

鳩山由紀夫首相は7日午前、首相官邸で亀井静香郵政・金融担当相と会談した。

今後の経済運営について「政府が責任を持って支出で内需を創出する。内需拡大は国際公約だ」と述べ、

日本経済を下支えするため、政府支出による内需拡大に取り組む考えを示した。

中小・零細企業などの債務の返済猶予制度を巡って、金融相は会談後、記者団に「首相は『お任せしている』と言った。

最初からこれをやるということで私を任命した」と強調した。

金融相は秋の臨時国会に返済猶予制度の関連法案を提出する方針を示している。

法案作成を担う大塚耕平金融担当副大臣が今週末にも原案を取りまとめる予定だ。

ということは、介入してドル高・円安にしようとすることは、輸出企業が有利になることであり、

それは、依然として外需に依存するつもりであることを内外に示すことになる。

だから、日銀による市場介入は実際にはできない。若しくはほんの形だけに終わるであろう。


以上に鑑み、結論をのべるならば、ドル安円高の流れはまだ続き、80円、若しくは歴史的安値の更新を

狙うであろう。そしてそれは、輸出関連株を中心とした日本株売りをも引き起こし、一時回復仕掛けた株価が

再度暴落する可能性は否めない。

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2009.11.26

【音楽】なんとなく、ヴィヴァルディを取りあげたくなりまして。

◆殆どヴィヴァルディなんですが。全て過去に一度ご紹介したものです。

新しいCDを次々に紹介したいのはやまやまなのですが。

のっけから、所帯じみた話で恐縮ですが、今年、愚息が大学受験でして、

色々とおカネが要ります。

また、せがれが一生懸命勉強しているのに(それでもまず、現役は無理だと思います)、

父親が、好き放題に手当たり次第新しいCDを買う、というのも気が咎めます。


と言うわけで恐縮ですが、今日は全て、かつて一度はご紹介したものばかりです。

悪しからず。


さて、CDがこの世に登場してから、マーラーやブルックナーが聴かれるようになりました。

それは勿論、構わないし、レコードの時代から好きな方はいたでしょうが、

何十年もの間、アナログレコードしか、無かった頃は、クラシックレコードの売上げランキングは、

毎年、イ・ムジチ室内合奏団の演奏による、ヴィヴァルディの「四季」だったんです。

今の方には信じられないかも知れませんが本当です。

CDや、最近ではパソコン、ネットやiPodのおかげで、随分と色々な音楽が聴かれるようになり、

いつしか、ヴィヴァルディは忘れられております。

実を言うと、私もあの「四季」は、耳にタコができておりまして、敢えて挙げるなら「冬」はいいのですが、

あまり取りあげる気に、なりません。

彼は非常な多作ですが、特に様々な楽器の為の協奏曲は、

同じ協奏曲を600回書いた

などと皮肉られています。確かにちょっと聴けばヴィヴァルディっぽいな、と分かる作品が多いのですが、

あまり皆さん「四季」以外はご存じないけれど、ヴィヴァルディを食わず嫌いという方が多いと思います。

果たしてそうなのか、お聴きになって下さい。


◆ヴァイオリン協奏曲

「四季」もヴァイオリン協奏曲と見なすことができますが、彼は他にも色々書いています。

「調和の霊感」とか「調和の幻想」と言われる協奏曲集があります。

その中から、ヴァイオリンを習ったら、必ず弾く(練習する)ことになる曲を、まず、どうぞ。


ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op. 3 No. 6 RV 356







これは、ヴィヴァルディ協奏曲傑作集に収録されています。


もう一曲。ヴァイオリン協奏曲ですが、ソリストが4人です。


4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op. 3 No. 10 RV 580







「好き」に理由は無いですが、何故か私はこの曲が大変好きなのです。

CDは、協奏曲集Op.3調和の霊感第1, 2, 4, 7, 8, 10, 11番 コペルマン / カペラ・イストロポリターナです。


◆管楽器の協奏曲

ヴィヴァルディはとにかく多作ですが、色々な楽器の為の協奏曲を書いていることは、

あまりしられていないのではないかと思います。まず、オーボエ協奏曲を。


オーボエ協奏曲 イ短調 RV 461







CDは、最初にご紹介したのと同じ、ヴィヴァルディ協奏曲傑作集です。

先日、アルビノーニやマルチェルロのオーボエ協奏曲をご紹介しましたが、ヴィヴァルディを含め、皆、ヴェニスの作曲家ですね。

今の不況では悠長なことはできませんが、いつかヴェニスに旅行なさることがあったら、是非これらをiPodでも何でもいいですから、

持って行かれることをお薦めします。キザですけど、ホテルの部屋にヴェニスの夕陽が差し込む中で、これらを聴くと、

格別に美しく、至福の時となります。


次はファゴット協奏曲です。モーツァルトが書いてますが、古典派以降、あんまり無いんですね。ありますよ。ニーノ・ロータの

ファゴット協奏曲とかありますけど。これは好みですが、私はバロックの方が好きです。ヴィヴァルディは大変多くのファゴット協奏曲を

書いています。


ファゴット協奏曲 ト短調 RV 495 第一楽章







CDは、ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲全集 3です。


オーボエもそうですが、このファゴット協奏曲も、現代の楽器で吹いても難しそうですね。


ヴィヴァルディの最後はトランペットです。

ジェラード・シュウォーツという、かつてニューヨーク・フィルハーモニックの副首席トランペットで、今は指揮者になった人が、

「吹き振り」(協奏曲で、ソロを演奏しながら指揮もすること。普通はピアノで「弾き振り」といいます)をしてます。


2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV 537 第一楽章







当時のトランペットには、今のように音程を変化させる「バルブ」という装置が無く、難しいので、

詳しいことは書きません(書けません)が、自然倍音を利用した、ナチュラル・トランペット、つまり、単なる真鍮の管でした

底知れぬ名人がいたのでしょう。CDは、トランペット協奏曲集 シュワルツ -vivaldi、Telemann他です。


◆あんまりヴィヴァルディが続いたので、最後はベネデット・マルチェルロを載せます。

「ヴェニスの愛」で使われて有名になった、オーボエ協奏曲を書いたのは、アレッサンドロ・マルチェルロで、

このベネデット・マルチェルロは、弟です。ベネデット・マルチェルロが書いた「チェロ・ソナタ」をテューバで演奏したもの。


ベネデット・マルチェルロ:チェロ・ソナタ(テューバ版) 第一楽章 ラルゴ







チェロ・ソナタ(テューバ版) 第二楽章 アレグロ







綺麗でしょ?低音というのは、気持がカリカリしているときに聴くといいですよ。落ちつきます。

CDは、ヴィヴァルディ/ウェーバー/マルチェッロ:トロンボーンとテューバです。

以上、勿論、一度に買えませんが、もしお気に召したら、少しずつ集められてはいかがでしょうか?

それでは、今日はこの辺で失礼を致します。

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2009.11.25

「<全銀協会長>機動的な金融政策、日銀に要請」←金融は確かに安定させないとダメなんですが・・・・。

◆記事:<全銀協会長>機動的な金融政策、日銀に要請(11月24日20時55分配信 毎日新聞)

全国銀行協会の永易克典会長(三菱東京UFJ銀行頭取)は24日の会見で、

日銀が企業の資金繰り支援策の一部を年末で打ち切ることに関し、

「(景気の)二番底というような時には、臨機応変に再出動など手を打ってもらいたい」と述べ、

日銀に対し機動的な金融政策を求めた。

永易会長は、景気のリスク要因として、米国経済の失速や円高、株安、雇用情勢の下振れなどを挙げ、

「万一(これらの事態が)二重三重にかかってきた時には、二番底のリスクがないとは言えない」と指摘。

日銀が社債などの買い取りを年末で打ち切ることについて「違和感はない」としつつも、

景気の腰折れリスクが高まった場合は再開も検討すべきだとの認識を示した。


◆コメント:金融政策と言っても出来ることに限りがある。

全銀協の会長がいっているのは、日銀は今、例外的に民間企業の社債やコマーシャル・ペーパーという一種の

約束手形を買い取ることによって、企業に資金支援を行っているのですが、それを今年一杯で打ち切る、と決めたのです。

本当は9月末で止める筈だったのを3ヶ月延長したけど、あまり利用実績がない、という理由で。

それに対して、全銀協会長は、民間銀行だけでは、限度があるから、日銀の社債やCP買い取り年内打ち切りも

再考して欲しいというのです。


景気が悪く、企業は儲かっていないので、年末の資金繰りが付くか危ない。

資金繰りが付かなくなったら、たとえ資産が有っても、潰れます。

人間で言えば、日頃身体が非常に丈夫な人でも、事故なので心肺停止に陥り、脳に10分酸素が

供給されなければ、死んでしまうのです。死ななくても「脳死」になる。


不謹慎なたとえかも知れませんがそれに似ています。

確かに資金繰りが付かない会社が出て、連鎖倒産なんていったら目も当てられないのです。

しかし、日銀が例えばまた、ゼロ金利にし、更に量的緩和策、つまり市中に流通するおカネを増やす、

という手段をとったとしても、それで「景気」が良くなるとは限りません。

いくらおカネを市場に供給しても、国民の総需要が供給を下回っている(デフレ)なのですから、

マネー・サプライによって「景気」を改善するのは難しいと思います。


◆「財政出動」により公共投資を増やしても意味が有るでしょうか。

民主党は、事業仕分けに必死ですが、連立を組んでいる国民新党の亀井静香金融担当相は、

もっと国が、おカネを使って、公共投資をし、民間企業が儲かるようにしなければダメだ、といいます。

まあ、一つの古典的な景気刺激策ですが、あいにく財政に余裕がなく、そう言うことをしたければ、

赤字国債を発行するしかなくて、国の借金が増えます。

それに公共投資って言ったって、今でさえ無駄な道路やダムを作ることが問題視されている。


土建屋がもうかるばかり、国全体の景気の流れを変えることが出来るでしょうか。

私は何度も書きましたけれど、まずはGDPの6割を占める個人消費(家計消費支出)を増やすこと。

簡単に言えば国民の財布おヒモを緩めさせないとダメだと思います。

消費税アップどころじゃない。暫定的にでも、消費税率を3%に下げる。

また所得税減税をする。そのようにしないと、給与は増えないのですから、家計消費に回すだけの可処分所得が増えない。

まず、滞ったおカネの流れを、流れるようにするのです。

また、民主党の皆さんは、与党になった随分美味しい思いをなさって、

「とりあえず自分は当分の間、大丈夫だ」と安心してしまったのではないでしょうか。

あなた方の給料は我々が生活が苦しいのにそれでも真面目に納めている税金から出ているのですから、

全国会議員は、冬のボーナスは返上するべきでしょう。

また歳費の他に、毎月100万円支給されている文書通信交通滞在費は、廃止。

国会内の議員食堂も廃止。毎日1,000円のランチなぞ、居眠りしている奴らが何を贅沢しているのだ。

議員食堂は廃止し、全国会議員に1ヶ月、1万円の昼食費を支給。それでやりくりする。500円もするコンビニ弁当が高いのか安いのか、

こいつら、分かんないんだから。だからチンタラやってるんですよ。自分が食うに困らなければ、景気をどうのこうのなんて、

所詮パフォーマンスに過ぎない。

まず、家計の可処分所得を増やす為に減税。自分たちの収入は国民水準に合わせる。

そうしなければ、必死にならないよ。こいつら(国会議員ども)。

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2009.11.23

「紅白歌合戦出場歌手決まる!」←もう止めたら?と思っていたけど・・・。

◆記事:紅白歌合戦出場歌手決まる!(11月23日15時31分配信 オリコン)

大みそかに行われる『第60回NHK紅白歌合戦』の出場歌手が23日、同局より発表された。

人気グループ・嵐が結成10年にして初出場するほか、白組はNYC boys、FUNKY MONKEY BABYS、flumpool、

遊助、レミオロメンの計6組が初出場。対する紅組は木村カエラ、水樹奈々の2組で、

一昨年と同じく合計8組(昨年は14組)が初出場を決めた。また来年の大河ドラマ『龍馬伝』に坂本龍馬役で主演する

福山雅治が16年ぶり2度目の出場を決めたほか、バセドウ病の治療のため年内での無期限休養を発表している絢香が4度目の出場で有終の美を飾る。(後略)


◆コメント:やはり、楽しみにしている人々がいる。様々な感受性が考慮されねばならないのだ。

本日は日記・ブログを更新しないと書き、舌の根も乾かぬうちに、やはり更新します、

はみっともないが、一言書きたくなりました。


若い頃から、「紅白歌合戦出場歌手決まる」の騒ぎを読んだり聞いたりする度に思った。

どーして、1年の終わりに歌謡曲を聞かなければならないのだ?

と。

しかし、半世紀近く生きてきて分かりました。

日本人の圧倒的大多数はやはり「歌謡曲」が好きなんだよ。そして、

田舎のおじいちゃんやおばあちゃんでこれを毎年楽しみにしている人が大勢いるんだよ。

大晦日を家族と過ごせず、老人ホームで皆で一緒に「紅白歌合戦」を見るのを楽しみにしている

お年寄りも沢山いるんだよ。

そういう人たちの楽しみを、自分がクラシックが好きだからって、否定したり、安易にバカにしてはいけないのだ、と。

世の中の様々な感受性ができるだけ、考慮されなければならないのである。

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最近精神不安定ですが、私の過去の事情をお読み頂きます(陰気臭いのは鬱陶しいという方は、お読みにならないように)。

◆生まれてから死ぬまで順風満帆なんてことは無いわけで、どなたも何らかの苦労や悩みをお持ちでしょうが。

来年50になります。半世紀も生きていればどんな方も、人に言えない苦労や悩みを経験なさったことがある。

今現在も、その真っ最中だ、という方もおられましょう。

だから、以下の文章を読まれて、「全然同情に値しない」と思われるかも知れません。

私は、この世で、自分だけが苦労している、と考えるほど、バカではありません。

この文章には、二度触れまいと思いましたが、今回だけ、過去に書いた女々しい愚痴を公開することを

どうかご容赦下さい。自分の人生ですから、自分の自由意思の選択の結果が今の私の状態をもたらしています。

ただ七年、二五〇〇本の記事でこれほど、見苦しい愚痴を書いたのはこのときだけです。

色々なご意見がおありでしょうが、「愚痴」というものは、ただ読んでいただければありがたいです。

初めて発表したときは「甘えるな」と随分叩かれました。

ですから、皆さんがどういうお怒りを感じるか、分かっています。ですから御説教はご免被ります

ただ、これを書いた後、随分新しい読者になって下さった方がいらっしゃいますので、

もう一度だけ、載せます。

2004年05月30日(日) 「愚痴」

2004年06月06日(日) 愚痴。

繰り返しますが、御説教は結構です。これを発表したとき、ありとあらゆる表現で叩かれました。

こんな陰気くさい疫病神みたいな男だと思わなかった。幻滅した。お前の日記は二度と読まない、

という方もいらっしゃるでしょう。それはそれで仕方がない。

この頃に比べると、大分状態はいいのです。家内の態度も変わっています。

できれば良くなりたいです。家内を殺したいともおもっていませんし、死ぬ気もありません。

ただ、ここまでひどい精神状態の頃もあった、ということを暴露してしまいたいのです。


ただ、今かなり憂鬱な気分で私はうつ病患者だとカミングアウトしているのですから、

嫌がらせを受けて精神状態が悪化したら、傷害罪と見なし警察に連絡します。

プロバイダーからご自宅を割り出すことも可能でしょう。その点、嫌がらせをなさるなら、

どうぞ、お覚悟を。

失礼します。

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2009.11.22

【音楽】お薦めDVD。「ヤンソンス・ベルリンフィル・ヨーロッパコンサート・1991」

◆ヤンソンスのリハーサルをみてから1週間経ちました。

先週の金曜日にマリス・ヤンソンスと東京音大オケの公開リハーサルを見た話を書きました。

マリス・ヤンソンスのリハーサルを見学する幸運に恵まれました。ココログ

本当は、リハーサルの様子など、私の能力と知識では言語で表現できません。

映像で見ていただきたいのですが、何しろ東京音大の身内の催しですから、映像が市販されることはないでしょう。

当日、ヤンソンスが東京音大オケを指導したのは、ベルリオーズの「幻想交響曲」終楽章でした。

ヤンソンスがこの曲を演奏した市販の媒体(CD・DVD)が無いか探したら、ありました。

ベルリオーズ:幻想交響曲、ハイドン:驚愕、他 ヤンソンス&ベルリン・フィルです。

私も財布は空に近いのですが、どうしてもこればかりは欲しくなり注文しました。DVDでも約2,400円ですから、お買い得だと思います。

プログラムは、

・ハイドン:交響曲 第94番 ト長調 Hob.I-94《驚愕》

・モーツァルト:フルート協奏曲 第2番 ニ長調 K.314 (285d)

・ベルリオーズ:《幻想交響曲》―ひとりの芸術家の生活のエピソード 作品14

です。1991年5月1日、ベルリン・フィルがトルコ、イスタンブールの聖イレーネ聖堂で行ったコンサートのライブです。

「幻想交響曲」以外の2曲ともに、親しみやすい音楽で、大変楽しい。お薦めします。


◆ハイドン交響曲第94番「驚愕」は、YouTubeで見ることができます。

このコンサートはハイドンの通称「びっくり」シンフォニー、即ち交響曲第94番「驚愕」で始まります。

私は若い頃、この「びっくりシンフォニー」という名前が嫌でロクに聴かなかったのですが、

最近改めて聴くと、愛らしさと、荘厳さと美しさを兼ね備えた、素晴らしい音楽であることが分かりました。

「驚愕」というニックネームの由来となった第2楽章をYouTubeから拾ってきました。


Haydn Symphony 94 G major 'Surprise' - Jansons Mvt 2







この楽章は、変奏曲になっている訳です。主題の一番最初の動機、

「ド・ド・ミ・ミ・ソ・ソ・ミ」

が如何にもハイドンらしいです。主題が反復されて、最後の音がフォルティッシモになっていて、

それがお客さんをびっくりさせるのですが、それだけではなくて、この当時の交響曲の定石からすれば、

第2楽章は、普通、もっと静かな音楽なのに、第4変奏(再生開始後4分14秒)になると、

トランペットやティンパニが加わり全オーケストラが音を出します。この「大袈裟」なところが、

当時の常識カラすれば例外的で、お客さんをびっくりさせたのではないかと思います。


理屈はともかく、指揮をするヤンソンスと、演奏するベルリンフィルの特に弦楽器の人たちの表情が、

実にいい。如何にも「慈しむ」という表現がぴったりです。技術的にはベルリン・フィルのみならず、

プロなら、この楽章は技術的には特に難しくないと思いますが、大事に大事に弾いています。

一方、フルート、オーボエ両氏の真剣そのものの表情。トランペット奏者の真面目そのものの表情もいい。


4分14秒以降の派手な部分は、ハイドンのユーモアではないでしょうか?

この楽章は、「ド・ド・ミ・ミ・ソ・ソ・ミ」で可愛らしく始まりますね。このように。


第2楽章冒頭






これが第4変奏では、トランペット、ティンパニまで参加して全オーケストラの大合奏になる。


第2楽章 第4変奏






大袈裟でしょ? ハイドンはふざけている訳じゃないけど、ユーモアの一種を何となく感じます。


◆ベルリオーズ「幻想交響曲」

これは、YouTubeを探しても、見つかりません。長いですしね。

それで、DVDを買ったのです。

音だけ聴いていただきます。


第4楽章 断頭台への行進







これは、多分生で聴いたらすごい大音量、迫力だろうと思います。

トランペット(本当はコルネットという楽器なのですが)が、マーチを景気よく吹いているところで、

よく聴くと、1人、バストロンボーンが低音を伸ばしています。低音でフォルテで、良く聞こえるというのは、

大変難しい。そういう名人芸もあるわけです。ここの楽章を聴くときは、トロンボーンの一番右に大抵座っている人の音も

よく聴いて上げて下さい。


そして、終楽章です。


第5楽章「サバトの夜の夢」(昔は「ワルプルギスの夜の夢」と言ってたんですけどね)







先週、リハーサルでヤンソンスが指示していたことは、この演奏と

ほぼ一致します。曲の最後に向かって、ヤンソンスは、かなり派手なクレッシェンドとアッチェレランドをかけていますが、

同じぐらいのことを東京音大オケに要求していました。

学生達は、ヤンソンス氏の要求に即座に対応できていた。今こうやってベルリン・フィルと聴き比べてみると、

大したものだと思います。


というわけで、このDVDには他に、ベルリン・フィル首席フルート奏者、エマニュエル・パユがモーツァルトの協奏曲を

軽々と吹いているのを聴いて、見ることができます。サブ・コンサートマスターは安永徹さんです。

お薦めです。

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2009.11.21

「政府、デフレを公式宣言=景気下押しを警戒-11月月例経済報告」←前から私はデフレだと言っている。

◆記事:政府、デフレを公式宣言=景気下押しを警戒-11月月例経済報告(11月20日15時10分配信 時事通信)

菅直人副総理兼経済財政担当相は20日、関係閣僚会議に提出した11月の月例経済報告で

「物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある」との見解を表明し、

物価が持続的に下落するデフレに逆戻りしたことを公式に宣言した。

政府がデフレと認定するのは2006年6月以来3年5カ月ぶり。

報告は、デフレが日本経済の先行きに与える影響について「景気を下押しするリスクが存在する」と言及。

価格競争の激化が企業収益を圧迫し、賃金低下や個人消費の低迷につながりかねない状況に警戒感を強めている。

政府が検討中の追加経済対策での対応や日銀の量的緩和策に注目が集まりそうだ。

内閣府は、

(1)生鮮食品、石油製品などの影響を除いた消費者物価指数が前月比で6カ月連続の下落

(2)7~9月期の名目GDP(国内総生産)伸び率が2四半期連続で実質GDPを下回り、デフレを示す「名実逆転」が継続

(3)大幅な需要不足が続き、物価の下押し圧力となっている-ことから、現状がデフレ状況にあると判断した。


◆コメント:認識が遅い。

だから、いわんこっちゃない、と後付けで書くのは狡いが、私は以前から、日本経済は既にデフレで、

減税してでも最終需要を喚起すべきである、と書いていますから、そう述べても良いかと思います。

時系列的には順不同となりますが、最も新しいのは、今週月曜日に第3四半期のGDPが発表されたときです。

2009年11月16日(月) 体調が悪いので、ごく簡単に。実質GDP年率+4.8%ですが、デフレだと思います。ココログ

この記事で「デフレである理由」として書いたことは、内閣府の見解

(1)生鮮食品、石油製品などの影響を除いた消費者物価指数が前月比で6カ月連続の下落

(2)7~9月期の名目GDP(国内総生産)伸び率が2四半期連続で実質GDPを下回り、デフレを示す「名実逆転」が継続

と同じです。それ以前にも、何度か繰り返し同じ趣旨の記事を書きました。
2009年09月29日(火) 「円高・株安“火消し”に躍起、藤井・亀井両大臣」←あんたら、定見が無いのか?ココログ

2009年09月13日(日) 先週発表された経済指標に関する私見。ココログ

2009年08月21日(金) 景気底打ちと言いきって良いか疑問が残る。今週発表された経済指標から。ココログ

自慢しているのではありません。デフレの兆候は前から消費者物価指数や企業物価指数で明らかだったのに、

政府がデフレを認めようとしなかったから、対策が遅れている、と言いたいのです。

今まで書いた記事で、私は日本経済がデフレになりつつあること、それを脱却するためには、外需が頼りにならないのですから、

総需要を増やすために、まず個人消費を増やすべく、一時的に財政の健全化を犠牲にしても、所得減税するべきではないか、

などの提案をしています。専門家の方はこれを読んで笑われるかも知れませんが、それならば代替案を何故誰も主張しないのでしょうか。

いくら学生時代に、マクロ経済学で成績が良くても、実体経済を改善できなければ、意味がない。

経済、金融担当の官僚も政治家は役にたたないじゃないですか。

日本経済新聞を始めとする各メディアには、経済部に専門の記者、論説委員がいるのにもかかわらず、

新政権は、何とかしろ、と書いたり、言ったりするばかりで、自ら提案しない。

給料が減って苦しくても、我々納税者はきちんと納税しています。

納税者は苦しんでいるのに、政治家の給料(歳費)は減らないし、キャリア官僚はリストラされる危険がない。

真面目にやれ、と言いたくなるのは、私だけではないと思うのです。

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2009.11.20

【CD新譜情報】森麻季さんの新譜が出ます。ヘンデルだそうです。

◆ソプラノの森麻季さんの新譜が12月上旬に発売されるそうです。

最初に。本論と無関係ですが、お詫びを。


昨日の日記のことです。一度書いてしまったもので、今更消しませんが、今日になって後悔しています。

言い訳がましくなりますが、どうもこの時期、少し精神不安定になるようなのです。

ちょうど10年前、1999年にうつ病で大学病院の精神科に入院したのが、11月26日なのです。


昨日の文章を読み返すと尋常じゃありません。殆ど「異常」です。

「JASRACの監視が厳しくなるらしい」→「もう、音楽をブログに載せることはできない」→「日記を止めるかも知れない」

というのは、あまりにも短絡的な思考です。それをそのまま、ネットに公開してしまったのですから。

まったく汗顔の至りですが、今更消すのも狡いので、敢えて残しておきます。


さて、森麻季さん、今のところ最新のCDはピエ・イエス~祈りを込めてで、2007年11月21日、ちょうど2年前発売でした。

12月に新譜がでるそうです。

ヘンデルを歌う 森麻季

昨年(2008年)9月のご長男をご出産後、初めてのCDとなりますね。

楽しみにしています。聴いていないから勿論感想の書きようがありませんが、

森麻季さんの今までのCDを聴かせて頂いた者としては、聴く前からお薦めします。


◆ものすごく書きづらいのですが、私はまだ森麻季さんの演奏を生で聴いた経験がありません。

JIROの独断的日記ココログ版のトップページ左側には、最初に私が森麻季さんについて書いた記事、

ソプラノの 森麻季という人、日本音楽史上最高の声楽家ではないかと思います。お薦めCD。に、

ご本人から直々に頂戴したコメントを「家宝」として載せさせて頂いております。

ですから、本当に書きづらいんですが、実は、私は森さんの演奏を生で聴いたことがありません。

うつ病を発症してから約10年間、森さんが出演なさる、コンサート、リサイタルに限らず、

ただの一度も、どのようなコンサートにも、行けませんでした。

「音楽を聴く」のは、一見受動的な行為に見えますがそうではありません。

「音楽を聴くエネルギー」が必要なのです。うつ病とは、身体のエネルギーが極端に低下する病ですので、

生の演奏を「聴く体力」が無かったのです。言い訳がましいのですが。

ここ一年間で漸く4回、昨年10月杉並公会堂のオーストラリア(オーストリア、じゃないです)室内管弦楽団と、

ベルリン・フィル首席フルートのエマニュエル・パユのコンサート。

これは、会場が自宅に近いので、「リハビリ」として行きました。

次が今年の1月、やはり杉並公会堂で東京J.S.バッハ合唱団による、「クリスマス・オラトリオ」。

その約半年後、7月、東京音大付属音楽教室学外演奏会

そして、先週の金曜、また、家内のコネで、東京音大に於けるマリス・ヤンソンスの公開リハーサル

これが精一杯でした。東京音大絡みの2回は無料だから行けたということもあります。


◆若い人、独り身で時間とお金が比較的自由になる人。聴けるときに、できるだけ沢山コンサートに行くことです。

話が所帯じみて恥ずかしいのですが、これはお若い、独身の方にはお分かりになりにくいと思いますが、

社会人で、独り身で、ある程度時間の調整が出来る方が、一番コンサートに行きやすい。

学生さんも無論、身軽です。ただ、収入はお小遣いか、バイトで稼ぐしかないので、限界がある。

しかし、私のように所帯持ちになると、非常に1人でふらっとコンサートに行く、ことがしにくくなります。

これは私の「特殊要因」ですが、家内も音楽が好きだから、当然聴きたいわけです。

特に森麻季さんの評判を私に教えてくれたのは、家内です。

わたしだけ、あちこち聴きに行ったら、家内は面白くないでしょう。

ということは、チケットを2枚買わねばなりません。

これが私は病気をして収入が減っているので、なかなかキツイんです。

更に、今年は愚息が大学受験ですから、家庭教師を雇ったりしました。

つまり、恥ずかしいのですが、経済的にチケット購入を躊躇ってしまうんです。

タダでさえ、家庭を持つと、行動に独身時代の身軽さがなくなり、その上私には、

上述の通り、病気という、マイナス要因が加わります。


というわけで、森麻季さんを聴きたいけれどまだ、生で聴いていません。

しばしば、読者の方から、メールを頂戴します。音楽記事を楽しみにしているという方が多いですが、

ときどき、私の記事で森麻季さんを知り、

「先日リサイタル(やコンサート)に行ってきた。ご本人にお会いしてサインを貰った。」

という方がいらっしゃいます。もう随分そういうお話を伺いました。

森麻季さんのソプラノは、何度も書いた通り、超一流です。世界レベルです。

読者の方が、私の記事がきっかけで森さんの演奏を聴きにいらっしゃったのは、書き手冥利に尽きます。


でも、本音を書くならば、自分が行けないのが悔しくて、森さんに申し訳ないです。

更に白状すると、森さんを生でお聴きになった方に嫉妬を覚えます。


私の場合は病気をし、所得が激減したという特殊要因がありますが、健康な若い方も、

いずれ結婚して、お子さんができたらきっとお分かり頂けるでしょうが、独身の頃より、

コンサートに行きにくくなります。だから、行ける環境にいらっしゃる方は、

今のうちに、できるだけ多く、コンサートで生の演奏に触れられることをお薦めします。

森さん。来年こそは、生の演奏を聴かせて頂きたいと思っております。

非礼を何卒お許し下さい。

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2009.11.19

「違法ダウンロードが圧倒する音楽配信市場 - レコ協が対策キャンペーン」ということなので、年末でブログ終了するかもしれません。

◆違法ダウンロードが圧倒する音楽配信市場 - レコ協が対策キャンペーン(16:06 MYCOM Journal)

日本レコード協会は18日、10月1日から実施中のキャンペーン『守ろう大切な音楽を♪』に関する説明会を開催した。

2010年1月1日に施行される著作権改正法の周知などを目的としたもの。

石坂敬一会長からは、その背景となる音楽違法ダウンロード状況などについて説明が行なわれた。

2010年1月1日より、著作権法第30条が改正、施行される。これにより、コンテンツの無断配信だけでなく、

違法と知りつつダウンロードする行為も違法となる。石坂会長が「長い間、レコード協会が宿願として法改正の実現を目指していた」

と語る背景には、音楽の違法ダウンロードが蔓延する状況がある。

同氏によると、携帯電話での音楽違法ダウンロード件数は年間4億714万件。

これは正規配信数の年間3億2,400万件を大きく上回る。同氏はこの状況を

「これほど日本が、国民性が乱れたものを容認するということは、歴史上初めて」と強く批判。

音楽配信ビジネスの健全な発展のためにも、携帯電話やパソコンで音楽を視聴する機会の多い若年層に対し、

著作権の保護意識を啓蒙するキャンペーンを実施するとした。


◆コメント:ということですので、残念ですが、JIROの独断的日記も年末までで終わるかも知れません。

JASRACが標的としているのは記事の中にもあるような携帯を用いて、許可を得ないで音楽を配信して、

カネを取っている人たちだと思いますが、これを機に、私のような非商用配信をしているものまで、

著作権料を厳密に徴収されることになるかも知れず、その場合、

年額1万円(但し10曲まで)、11曲目からは2万円、21曲目からは3万円

だそうです。

YouTubeに載っている映像と音楽も結構削除されている例が多いですし、必ずしも目的の曲があるとは、

限りません。

また、仮にまともに著作権料を支払って楽曲掲載手続きをしようとすると何と紙の書類がえらく面倒だそうです。

今まで、削除依頼が音楽ソフト屋さんつまりレコード会社や演奏者から来たことはありませんが、

1月以降はどうなるか分かりません。

弊日記・ブログは本来、時事問題を論ずる為のものですが、音楽記事を書いている時の方が実は楽しいです。

それができなくなる、というのは非常に辛いものがあります。

無論、この記事だけで全てが分かる筈も無く、暫く様子を見ますが、

もしかすると、年末までで、「JIROの独断的日記」「JIROの独断的日記ココログ版」の更新は

止めるかも知れません。

繰り返しますが「止めるかも知れない」のであって、止めると決めた訳ではありませんが、

可能性はある、ということです。

私は法学部出身ですが、著作権法など知的財産権法(昔は「無体財産権法」と言いました)は、

主な法律を勉強した後に、勉強するマイナーな領域でして、実は全然詳細を知らないのです。

景気の悪い話で恐縮ですが、いきなり「今日で終わりにします」よりは良いかと思いまして。

そういう次第です。それでは、失礼します。

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2009.11.18

「オバマ大統領のお辞儀、米国で物議に」←というほどでもないですが。

◆記事:オバマ大統領のお辞儀、米国で物議に(11月17日16時10分配信 日本テレビ)

アメリカ・オバマ大統領が先週、天皇・皇后両陛下の元を訪れた際の様子がアメリカで物議を醸している。

両陛下に対し、深々とお辞儀をするオバマ大統領について、保守系テレビ局・FOXは、

「外国の国家元首に対し、お辞儀をするのは不適切」と批判、「アメリカを代表する大統領が日本に従属しているような印象を与える」

との専門家のインタビューを伝えた。また、ロサンゼルス・タイムズ紙は「世界の王室に対し、どこまで低姿勢になるのか」と皮肉っている。


◆コメント:「物議を醸している」と言えないこともないけど・・・。

ロサンゼルス・タイムズのくだんの記事は、

How low will he go? Obama gives Japan's Emperor Akihito a wow bow (Updates with videos, pic)です。

「一体、オバマはどこまで低姿勢になるのだ?」という意味ですが、ちょっと的外れな印象を受けます。

L.A.Timesは、要するに「世界一の大国、アメリカ合衆国の大統領たるもの、どこの他の元首(陛下は元首じゃないですけど)に対しても、

卑屈になるべきではない、というのです。

うーん。習慣の違いを知らないとしか言いようがないですね。写真に写っているオバマ大統領のお辞儀は日本で言うところの「最敬礼」です。

そもそもお辞儀の習慣がないアメリカ始め欧米諸国では、お辞儀をするのは「卑屈」な態度。つまり恭順の意を表することを意味するので、

そこまでする必要はない、というのです。

更に、その論理(?)を補強する材料として、ブッシュ政権のディック・チェイニー副大統領が陛下に拝謁した時の写真を載せ、

「見ろ、オバマみたいに頭を下げていないじゃないか!」と書き、さらに、ブッシュの奧さん、ミシェル・オバマが、

訪英時、エリザベス女王に謁見したときには、欧米流に抱き合ってお互いにパタパタと叩きあっ(pattingというらしいですな)ただけじゃないか、

と書いています。

そりゃ、アメリカ人とイギリス人ならそれで良いでしょうけどさ。L.A.Times、わざと書かないようですが、

受験の時覚えましたよね。英語のことわざ。日本語と対照で。こういうの、ありませんでしたっけ?

When in Rome do as the Romans do.(郷に入っては郷に従え。)

それとも何かい?アメリカ人は他国人がアメリカに来たときはアメリカ流マナーに従うべきだが、

アメリカ人、それもアメリカの大統領が他国を訪問したときは、その国のマナーに従わなくて良いというのかね?

もしそう考えているのならば、アメリカ人が他国人よりも上位に位置している、ということになる(アホは実際そうおもっているのでしょうな)。

しょーがねーなー。私は内心、
ひかえおろう!こちらにおわすお方をどなたと心得る!

なんですが、バカに言っても分からない。

しかしですね。公平を期すために書くならば、アメリカの新聞のWebサイトには(最近、日本の新聞のウェブサイトでもやってるけど)

記事に対して、読者が自由に書き込めるのです。コメントは、すごい数に上がっています。賛否両論で、キチンと統計的に処理する暇も

その手段も持ち合わせていないけれど、ざっと目を通すと、訳の分からんバカがいる一方、話が分かる人もいます。

古いコメントから順にのせているので、ごく一部だけ要旨を抜萃して訳します。
Sandraさん:アメリカ合衆国の大統領たるもの、如何なる国のトップにも頭を下げるべきではない!丁寧な握手で十分だ。

Milieさん:何も問題ではない。日本の慣習では敬意を表するのにお辞儀をするのは、ごく当たり前のことだ。

anotherexpatさん:ちょっと間違っているのは、握手しながらお辞儀をするという点ですね。お辞儀のときはお辞儀だけでよいのです。

しかし、オバマ大統領は頭のいい人だ。考えて行動しているのだろう。ここで頭を下げなかったら、日本のエンペラーに対する不敬と

見なされるであろうことを、予め勉強して知っていたんだね。その意味では、正しい行為だと思うよ。

Cindyさん:何が問題なの?

Sally Sullivanさん:オバマ大統領は、マッカーサーが昭和天皇に対峙したときのように、直立したままでいるべきだった。アメリカの

大統領は、他のどの国の元首だろうが、王だろうが、エンペラーだろうが、頭を下げてはいかんっ!

nafrtさん:オバマは史上最低の大統領だ・・・。

JohnSmithさん:日本では、お辞儀をするのが基本的な礼儀だ。これが彼らが他者に敬意を表するマナーなのだ。そんなこと、知らないの?

paula visnerさん:アメリカの恥だ!

Mickさん:オバマ大統領。私はあなたを支持し、票を投じました。私がバカでした。

Joshさん:敬意を表するのが「悪いこと」なのか?

James Chesterさん:オバマは誰に対しても礼儀正しい。日本ではお辞儀は敬意を表する普通の行為だ。別に騒ぐほどの事じゃない。

JustAGuyさん:この男(引用者注:オバマ大統領)いつまで、外国で恥を晒し続けるんだ?

Brentさん:この記事、全然ピンボケ。的外れ。意味が無い。

ざっと見た限りでは、オバマに批判的なコメントの方が多いのですが、

多くは、あたかも日本の「2ちゃんねる」のように、全然論理も何もない単なる思いつきの落書きのようなものです。

良識ある人は、分かっている。

アホな大衆の方が多いのは洋の東西を問わず、同じ事なのでしょう。

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2009.11.16

体調が悪いので、ごく簡単に。実質GDP年率+4.8%ですが、デフレだと思います。

◆記事:7─9月期実質GDPは年率+4.8%、景気持ち直しを反映=内閣府(11月16日10時44分配信 ロイター)

内閣府が16日発表した2009年7―9月期国民所得統計1次速報によると、

実質国内総生産(GDP)は前期比プラス1.2%、年率換算プラス4.8%となり、

4―6月期の前期比プラス0.7%に続き、2・四半期連続のプラス成長となった。

伸び率としては、07年1─3月期(年率プラス5.7%)以来の高いものとなった。

この数字を受けて内閣府の津村啓介政務官は「景気の持ち直しの動きを反映したもの」と評価した。

一方同政務官は、失業率が依然高いこと、物価が弱いことなどから「基調判断は慎重」と述べた。

また日銀の金融政策への要望については、現段階では特にないと答えた。

ロイターの事前調査では、7―9月期の実質GDPの予測中央値は前期比プラス0.7%、

年率プラス2.9%だったが、それを大きく上回った格好。

一方、名目成長率は前期比マイナス0.1%で、マイナス幅は縮小しつつあるものの、6四半期連続のマイナスとなった。


◆コメント:実質GDPを注目するのは、物価が上昇しているときです。

過去何度も書きました。ごく大雑把に書くと、

実質GDPは「量」。名目GDPは「金額」です。

インフレの時は、同じ量しか、財・サービスが生産されていなくても金額が仮に2倍になっていれば、

名目GDPは2倍になるのです。しかし、実際の経済活動は変わっていない。それを確かめるために物価上昇率を

取り除いて見るのが実質GDPです。


今は、明らかにデフレです。内閣府が毎月発表する消費者物価指数。内閣府のサイトは見づらいので、

日経から拾います。消費者物価指数

左から3番目の列を見て下さい。今年に入ってから前年同月比、プラスになったことがない。

3月からはずっとマイナスです。


もう一つ。昔、卸売物価指数と呼ばれていましたが今は企業物価指数といい、毎月日本銀行が発表します。

これが、企業物価指数の最新の発表です。

左から3番目の()内が前年同月比です。こちらもご覧の通り、今年1月からずっと連続して前年同月マイナスです。


そして今日発表された、今年第3四半期(7-9月)のGDP

内閣府のデータです。一目瞭然。記事が書いてあるのはウソではない。実質GDPは第2四半期(4-6月)に続き、前期比プラス。

しかし、それにも関わらず、右側の名目GDPは、前期比マイナス。

つまり。

経済活動の「量」は増えているけれども、物価が下がり続けているので「金額」が増えないのです。

これでは、企業が儲からない。給料も増えない。個人消費が増えない。ものが売れない。更に物価が下がる、

つまり、日本経済がデフレスパイラルに陥り始めていることを示しています。

今回の不況の発端は2008年9月15日のリーマン・ショックです。オバマが来てもその件に深く言及しませんでしたが、

アメリカの金融行政の失敗が世界不況を招き、それがあまりにもものすごいスピードで進行したため、

なかなか、景気の谷からはい上がれません。不況は更に続き、国会議員のセンセーは高給を取りますが、

納税者たる私たちの生活は苦しい状態が続くでしょう。

ちょっと体調が悪いので(インフルではない、と思います)、簡単な説明で失礼させて頂きます。

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マリス・ヤンソンスのリハーサルを見学する幸運に恵まれました。

◆来日中のマリス=ヤンソンスとバイエルン放送響による、東京音大オケ「幻想」リハーサル

細かく話すと長くなる。家内はピアニストではないが、東京音大のOGである。

OG・OBには、一般には非公開の催し物の連絡や招待状がくる。

数週間前、11月13日、東京音大の新しいホールで、ちょうど来日する指揮者、マリスヤンソンスが、東京音大の学生オケの指導をする

「公開リハーサル」を行う。無料。先着順で満席になり次第、受付終了、という手紙があった。

東京音大オケがヨーロッパ演奏旅行に行ったときに、バイエルン放送響のメンバーが聞いて、

気に入られたのだそうだ。


家内が私に聞きたい(見たいか)否かを問うので、勿論聞きたい、と答えた。

幸いチケットが取れた。他にもバイエルン放送響メンバーによる、東京音大学生への室内楽のリハーサルなど

盛りだくさんだが、メインはあくまでも、ヤンソンスによる、ベルリオーズ「幻想交響曲」公開リハーサルだ。


プロのオーケストラは、原則リハーサルは公開しない(例外があることは知っている)。

しかし、子どもの頃から私は、一度で良いからオーケストラのリハーサルを見学したい、と思っていた。

今回は、純粋なリハーサルというか、学生オケを、ヤンソンスが振るわけである。

マリス・ヤンソンスの略歴はこの通り

旧ソ連の最高のオーケストラである旧レニングラード・フィルをはじめ、

ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、オランダの超一流、ロイヤル・コンセルトヘボウ、

2003年、バイエルン放送交響楽団の首席指揮者に就任。現在、同交響楽団と2度目の来日中である。


巨匠である。巨匠がオーケストラにどういう要求をしてどのようにリハーサルを進行するのか。

40年、オーケストラが好きでたまらない私には堪えられない。

苦労したから神様のご褒美だろう、と、都合の良いときだけ神様を持ち出して、

勝手にそう思いこんだ。


◆遂にその日が来た。

公開リハーサルは午後4時から。普通絶対に行けないが、これは一生に一度あるか無いか、

というほどの機会である。詳細は省くがとにかく都合を付けて、会場に向かい、現地で家内と落ち合った。

これが当日のプログラムである。

T_jansons005

ヤンソンスは、にこやかに登場した。学生オケは、この頃の子だねえ。相手が天下のヤンソンスだろうが、

だれだろうが、緊張しないらしい。リハーサルだし、学生もヤンソンスも普段着で、リハが始まった。

始まる前、ヤンソンスは客席のわずかにノイズにも神経質だったが、呼ばれているのは、全て東京音大の

何らかの関係者で、生まれて初めてオーケストラを聴くというレベルの人はいないので、あっと言う間に

完全な静寂が訪れた。

練習時間が限られている(16時から17時半)から、終楽章(第5楽章)に絞っての相当大急ぎのリハーサルだった。

しかし、東京音大学生オケは、流石にプロになろうという子ども達。技術的には完全に出来上がっている。

奏法上の指導をする必要はなく、ヤンソンスは音楽的な要求だけをすればよい。


最初に第5楽章を通した。敢えてヤンソンスは止めなかった。

上手い。素人の耳には、これでも十分カネを取って客に聞かせることが出来るレベルだ。


◆ヤンソンスの要求。

お断りしておくが、以下は、私が見学しながら、取ったメモを元にしている。

ヤンソンス氏はラトビア人だが、オーケストラのリハーサルではドイツ語で行うことが多いようだ。

英語はあまり得意ではない。しかし、音大の学生諸君はドイツ語は分からない。

日本人女性のドイツ語通訳と、バイエルン放送響の第1ヴァイオリンで30年以上も弾いておられる、

水嶋さんという女性奏者がマエストロの意図を何とか学生に分からせるべく訳して下さった。

それを忠実にメモしたつもりだが、勘違い、聞き間違いなどがあるかも知れない。

まあ、学術論文じゃないから、勘弁してつかあさい。

要求1:冒頭の弦の刻み、ppだが、もっと弱く。

要求2:同じページ。3小節目。32分音符3つと32分休符1つ、が8回繰り返される。普通に弾いたら、ダウン(下げ弓)アップ(上げ弓)交互で、

最後はアップになるが、ダウンで弾く。
要求3:4小節目の6連符の半音階的下降音型、pppだもっと弱く。

要求4:その次の小節、ヴァイオリン・ヴィオラのピチカート。fに相応しく力強く。ややクレッシェンド気味に。

要求5:99ページ、2~3小節目にかけての

木管のグリッサンド(JIRO注:これ、難しいと思います)。ピッコロ、グリッサンドになっていないと何度かやり直し。

要求6:木管に続き、3番ホルンが同じ事をする。グリッサンドの前のcon sordino(弱音器)のところ。ホルン奏者は右手をベル(朝顔)

の中で操作して、わざと「詰まった」ような音を出す。最初の音がヤンソンス不満で何度かやり直し。

要求7:練習番号65の4小節目からファゴット。

最後のC音に向けて、もっとディミヌエンドできるか?と。ファゴットの学生が何と返答したか聞こえず。

要求8:続く鐘(チューブラーベル)、フォルテとピアノ、ピアニッシモの差が出てない。強弱の差が明らかになるように。

要求9:練習番号「66」7小節目から、テューバとファゴットが吹く、グレゴリオ聖歌。大変宜しい。

要求10:それに続く、110ページ2小節目からのホルンとトロンボーン。

祈るように。付点四分音符をいちいちアクセント気味に強調しない。平坦に。テヌートで。余計なことしない。

要求11:(一般的要求)金管、この楽章どうしても吹きすぎになる傾向があるから、心持ち、抑えて。バランスを考えて。


(JIRO注:キリがないので途中飛ばします)

要求12:随所にある、特に弦のスフォルツァンドは、決しておろそかにしない。全てキチンと実行せよ。

要求13:コーダに向かう練習番号85。バスドラム(大太鼓)、

短い周期でピアニッシモからフォルティッシモまでのクレッシェンド、ディミヌエンドのロールが続く。思い切り強調するように。

要求14:コーダから、早くクレシェンドし過ぎない。ちゃんと自分(ヤンソンス)が指示するから。

まだ、色々あるのだが、文字で書いても空しい。しかし、

ただ、「ヤンソンスのリハーサルを見た。素晴らしかった」では、子どもの作文になる。

本来、それぞれの要求があった箇所が、どのように演奏されるか、CDの一部でも音を編集して載せたいが、

ものすごく手間がかかるので、それはサボらせて頂いた。

話が逸れたけれども、最後にもう一度、通した。コーダから、ヤンソンス氏は、故意に一度目よりも強烈な

クレッシェンドと、アッチェレランドをかけたが、東京音大オケは、見事に反応していた。

また、話が前後するが、ヤンソンス氏の音楽的な要求に、一度で即座に対応し、一度言われたことは決して忘れない。

プロを目指す人達だから当たり前、と言ってしまっては実も蓋もない。

徒に若さに任せて突進するわけでも、何度も演って妙に分かったようになってしまうプロの演奏(たまにある)とも異なり

非常にレベルの高い、音楽だった。素晴らしい。彼らには大輪の花を咲かせて貰いたい。


◆この他、室内楽の本番があった。

このとおり、「幻想」のリハーサルの後は、東京音大の学生とバイエルン放送響のメンバーによる室内楽

(メンデルスゾーン、ドヴォルザーク)と、学生のみによる、R・シュトラウス

「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」木管合奏版(正確にはピアノ、フルート、オーボエ、ホルン、ファゴット、クラリネット)

があった。全て見事な演奏で、本来個別に名前を挙げて賞賛したいのだが、まだ学生さんだから、

万が一迷惑がかかってはいけないので縁了する。しかしいずれも素晴らしい完成度であった。

「ティル」木管版は、ホルン以外全員女性だった。ティル・オイレンシュピーゲルでは、冒頭に、

有名なホルン・ソロがある。実に見事だった。あまり感心したので、終演後、ロビーで目の前を通る

ホルンの学生さんに声をかけ、絶賛した。お世辞ではない。お世辞など言う理由がない。

但し、いつも書いている通り、日本人は褒めるのが下手だ。

しかし、褒められて怒り出す奴はいない。

優れた若い才能は、どんどん褒めるべきだ。


◆最後にミーハーですが、マエストロ・ヤンソンスにサインをして貰ったので、自慢します。

普通のコンサートなら、ガードが堅くてなかなか、これほどの巨匠には近づけない(CD即売会などは別)。
東京音大100周年記念ホールは、さほど大きなホールではなく、

ヤンソンスが楽屋から出てくるところにばったり遭遇したので「幻想交響曲」のポケットスコアに

サインを貰った。家宝にしよう。

T_jansons002

T_jansons001

今まで生きてきた甲斐があった。幸せだった。

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2009.11.14

20年前の11月13日、日本で初めての生体肝移植が行われました。

◆毎年、11月13日はこの話を書きます。

何度も同じ内容の記事をブログに書いています。

人間は、とりわけ日本人は、大切なことを直ぐに忘れる傾向にあります。

また、アクセス解析を見ると分かりますが、当ブログには毎日「初めて」の読者がいらっしゃいます。

特に若い方は、1989年11月13日に当時の島根医科大学(現在の島根大学医学部)で日本で初めての

生体肝移植が行われたことをご存じないか、まだ幼くて理解できなかったと思うのです。

当時、既に大人だった方も、忘れがちです。

だから毎年、私はリマインダーとして、同じ事を書きます。

おこがましい表現になりますが、日本で他に、これをやるブログは、

多分、存在しないと思います。


◆そもそもの始まり。

移植手術の患者は、生後間もない杉本裕弥ちゃんでした。生後1ヶ月検診で黄疸がある、と言われました。

山口県玖珂郡和木町、岩国市のすぐ北、広島との県境で開業していた木村直躬医師に、

裕弥ちゃんのおばあさんが、そのことを告げました。1988(昭和63)年12月のことです。

木村先生はエコー(超音波)で、ただちに、杉本裕弥ちゃんが、先天性胆道閉鎖症という病気である、と診断しました。

先天性胆道閉鎖症とは、生まれつき胆汁が流れ出る道がふさがっていて、胆汁が肝臓へ流れていかないので、

黄疸が段々強くなり、しまいには、肝硬変で死に至る病です。


◆杉本裕弥ちゃんは、移植以前に、胆道閉鎖症の専門家による手術をうけましたが、上手く行きませんでした。

この世に生を受けて間もない赤ん坊が、可哀想なことに、何度も手術を受ける運命にあったのです。

木村先生の紹介で、地元山口県の国立岩國病院の小児外科により、胆管を何とか開く手術が行われました。

1度では上手く行かず、2度目の手術も失敗でした。

岩國病院の担当医から、木村先生(最初に裕弥ちゃんを診察した開業医の先生)の元に、手紙が来て、

「この子の予後はホープレス(望みがない)」とのことでした。残酷な宣告です。

それでも、裕弥ちゃんの家族は諦めませんでした。

木村先生に、何とか手段は無いか、と聞きました。先生は肝移植以外に道はない。といいました。

日本では、移植手術はタブーとされていました。

1968年札幌医大で行われた日本初の心臓移植手術の失敗が、その背景にありますが、その説明は省きます。

日本木村先生はオーストラリアの病院に問い合わせましたが、オーストラリアの病院は

「生体肝移植は難しくて無理だ。」という、つれない返事をよこしてきました。

しかし、木村先生も諦めませんでした。


◆木村先生は、「移植手術を頼むなら、島根医大の永末先生しかない」と考えました。

木村先生の頭に浮かんだのは、九州大学医学部の後輩で、広島赤十字病院で同僚だった永末直文医師でした。

木村先生は内科、永末先生は外科ですが、肝臓を専門とすることで共通していました。

木村先生がエコーで肝臓ガンを診断し、永末先生が切除可能な肝ガンの手術を6年間で200例も手がけていました。

木村先生は「生体肝移植を頼むなら、(島根医大に移った)永末君しかいない」と思いました。

永末先生は、最初あまり乗り気ではなく、オーストラリアの病院で手術を受けることを進めました。

これは、前述の通り当時の日本の医学界で「移植」という言葉はタブーだったのです。

このタブーを破った医師は、医師生命を絶たれる危険がありました。ですから、最初に永末先生が積極的ではなかったことも、

無理からぬことだったと言って良いでしょう。

ところが、木村先生は諦めませんでした。講演のため、広島に来た永末先生に会い、

とにかく裕弥ちゃんの診察だけでもしてくれ、と、頼みました。永末先生は引き受けました。

永末医師が初めて診る裕弥ちゃんは、黄疸が強く出ていて、溜まった腹水でおなかがパンパンに膨れて、静脈が浮き出ていました。

既に食道静脈瘤が出来ている可能性があり、これでは、いつ吐血してもおかしくない。

吐血しなくてもあと1ヶ月ほどの命、と永末先生は思いました。まだ、生後一年経っていない赤ん坊が肝硬変です。残酷な現実でした。

裕弥ちゃんの体力が移植手術に耐えられるか、五分五分だと考えました。


◆永末先生は裕弥ちゃんの家族にありのままを話しました。

永末医師は家族に客観的事実を説明しました。それは、


  • 正確なことは精密検査をしないと分からないが、移植手術は出来そうなこと。

  • 但し、島根医大の永末医師のグループでは生体肝移植の経験がないので、上手くいくかどうか保証できないこと。

  • 手術まで持ち込めても、裕弥ちゃんの全身状態があまりにも悪いので、手術に持ちこたえられずに亡くなる可能性も高いこと、


という内容でした。決して楽観出来る話ではありません。しかし、家族は必死でした。

永末医師は特に裕弥ちゃんの祖父政雄さんの言葉を強く覚えています。
このまま裕弥を死なせたら悔いが残ります。明弘(引用者注:裕弥ちゃんの父)の命に別状がないのなら、結果は問いません。是非手術をして下さい。

そして、政雄さんは、裕弥ちゃんの両親に言いました。
「明弘、寿美子さん。お前たちが両親なんだから、お前たちからはっきりお願いしなさい」

15秒ほどの沈黙の後、それまで寡黙だった明弘さん(裕弥ちゃんの父)が永末医師を正面から見つめ、言いました。
「お願いします」

その言葉に永末先生の気持ちが動きました。

「この人達は裕弥ちゃんを助けようと必死になっている。移植手術未経験だというのに、頼むという。

ここで失敗を恐れて背を向けたら、医師として最も大事なものを失ってしまう」と思ったのです。


◆永末先生は、島根医大第二外科全員に「この手術を断るぐらいなら、明日から肝移植の研究など止めてしまおう」と言いました。

永末先生の気持ちは固まりました。

当時永末先生は助教授でしたから、第二外科の部長中村教授の了解も取り付けました。

自分の研究室に戻った永末先生は、肝臓グループの医師たちに、裕弥ちゃんの生体肝移植を引き受けることにした、と言いました。

医師達は全員無言になりました。

「日本で初めての生体肝移植」であることに加え、裕弥ちゃんの症状が悪すぎる、と専門医たちは誰もが思ったのです。

スタッフが躊躇っているのを見て、永末先生は、言いました。

「赤ちゃんは死にかけている。家族は結果は問わないからやってくれという。責任は全て私が取る。目の前の赤ちゃんを救えないような研究なら意味は無い。もしこの移植を拒むなら、明日から移植の研究など止めてしまおう

第二外科の河野講師(当時)はこの言葉を聞いて、身体が震えたといいます。皆同じ心境だったことでしょう。


◆中村教授は「永末君、君は全てを失うかも知れない、本当にそれでいいのか?」と心配しました。

手術を行うことが決まってから、永末先生は、中村教授の部屋で何度も話し合いました。

中村先生は、心配していました。

「永末君。僕はもう13年もここの教授をしていて思い残すことはない。福岡へ帰れば済む。

しかし、君はこの手術で全てを失うかも知れない。僕はそれがいちばん心配だ。本当に君はそうなってもかまわないのか」

その都度、永末先生は答えました。
「先生。大丈夫です。誰かがやらなければならないことを、私たちがやるだけです。これで弾劾されたら、福岡へ帰って開業します」

この言葉は、決断―生体肝移植の軌跡という本(是非、読んでいただきたい)で永末先生自身が書いている言葉です。

しかし、本当はもっと悲痛な覚悟でした。

後年、NHKの「プロジェクトX」に出たとき、永末先生は、医師を辞めることさえ覚悟していた、と話しました。

「私は英語が得意なので、学習塾の英語の先生をすれば、食べていけると思ったのです」

淡々と語る永末先生を見て、私は心の底から、永末先生を尊敬しました。

これほど立派な医師を見たことがありません。

裕弥ちゃんの移植手術そのものは成功しましたが、その後、ありとあらゆる合併症が起きました。

そして、手術から285日後、1990(平成2)年8月24日、午前2時32分、亡くなりました。1歳9ヶ月の生涯でした。

家族は、手術とその後の肝臓チームのすさまじい努力、裕弥ちゃんを救おうとする苦労を目の当たりにしていたので、

チーム全員に丁重にお礼をいいました。後年、裕弥ちゃんの弟が生まれました。

母親の寿美子さんは、永末直文医師の「直」と裕弥ちゃんの「弥」をとり、「直弥」と名付けました。

島根医大第二外科が初めての生体肝移植をしたのを見届けるように、その後、京大、信州大が、数多くの生体肝移植を成功させました。

それはそれで、良いことです。

しかし、何と云っても、「最初にやる」ことを決断する勇気と覚悟は、2番目以降とは比べものになりません。

島根医大第二外科の英断と死にものぐるいの努力がなければ、こうした道は今も開けていなかったでしょう。

島根医大は、今は島根大学医学部になってしまいましたが、それはこの歴史的事実の価値に比べればどうでも良い。

永末先生とそのチームの偉業は、日本の医療の歴史に永遠に刻まれるでしょう。

永末先生が中心となり、当時の移植チームのメンバーが、思いを綴った本、決断―生体肝移植の軌跡を是非、読んで下さい。

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2009.11.13

天皇陛下ご即位20年、心よりお祝いを申し上げます。

◆お健やかにご即位20年をお迎えになり、慶賀に堪えません。

天皇陛下におかれましては、本日、お健やかにご即位20年を迎えられましたことは、天皇・皇后両陛下を敬愛申し上げる

国民にとり、何事にも代え難い歓びでございます。

ご即位以来、15年で47全ての都道府県にお出ましになり、また、32カ国をご訪問頂き、

国際親善にご尽力頂きましたことに、一国民として、心より御礼を申し上げます。

阪神・淡路大震災をはじめ、甚大な自然災害が発生した折には、ご自身の危険をも顧みず、

両陛下が現地で被災者を激励なさるお姿は、恐懼に堪えないものであります。


陛下は、昨年9月、新潟中越地震の被災者と懇談なさいました。

2列に並んだ被災者約50人に話しかけられ、懇談が終了し、その場を離れる正にそのとき、

突然、陛下が引き返してこられました。それが、後列に立っていた被災者の何人かに声をかけていない、

とお気づきになったためでした。


今年6月、陛下は福井県、福井県立音楽堂をご訪問になりました。

予定では、車で音楽堂に到着次第、そのまま建物にお入りになるはずでした。

しかしながら、音楽堂の玄関脇、少し離れた場所に、奉迎者と共に車椅子のお年寄りがいることに

お気づきになった陛下は、音楽堂の玄関とは反対方向に歩かれました。お年寄り達にお声をおかけになるためでした。


陛下は、ご即位以来、何度となく、

「国民の幸せを念頭に置きながら自分を省みつつ、国や国民のために務めを果たしていきたい」

「国民と苦楽を共にする」

「国と国民のために尽くす」

と、お志を述べられ、正にご自身のお言葉をそのまま体現しておられます。

多くの国民が、他人のことを顧みず、自らの私利私欲に走りつつあるのが、

残念ながら今の世の中でございますが、

陛下はその中で、ご自分のことはさておき、なによりも

まず国民の幸福を常に望んでおられ、そのお姿は全ての国民が

範としなければなりません。

ご立派と申し上げる以外に言葉がございません。


◆両陛下は音楽がお好きでいらっしゃいますので、お祝いの音楽を捧げたいと存じます。

天皇陛下がチェロを演奏なさること、皇后陛下がピアノとハープをお弾きになることは、

勿論、存じ上げております。

平成2年に挙行された、陛下のご即位記念行事のなかで、

私がもっとも印象深かったのは、世界最高のチェリスト、ヨー・ヨー・マ氏のお祝いの演奏でした。

両陛下が名演奏をお聴きになり、お喜びになっていたご様子をはっきりと覚えております。

そこで、今日は、あの時と同じ曲を、同じヨー・ヨー・マ氏の演奏でお聴き頂きます。


バッハ:無伴奏チェロ組曲第一番 ト長調、BWV1007より、「前奏曲」






もう一曲。天皇・皇后両陛下ご成婚を祝して作曲された、


団伊玖磨作曲:祝典行進曲演奏は汐澤安彦指揮: 東京アカデミック・ウィンド・オーケストラです。







僭越ながら、天皇皇后両陛下のご健康と皇室のご繁栄をお祈り申し上げます。

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2009.11.12

【音楽】バロック、オーボエ協奏曲集/宮本文昭、ハインツ・ホリガー(既出ですが)。

◆最近色々な方にお聴かせして、大変喜ばれまして・・・。宮本文昭さんの「ミラノの午後」

今日ご紹介する演奏は、以前取りあげたものですので、以前からの読者の皆様には

新しいものをご紹介できなくて申し訳ないのですが、、最近、お聴かせした方から、

アルビノーニって「アルビノーニのアダージョ」しか知らなかった(あれは、アルビノーニの完成譜があるのではなく、

ジャゾットという、アルビノーニの研究者が補筆したのです)」という方が数人おられまして、

オーボエ協奏曲に大変感心されました。

そこで、もう一度とりあげることにしました。

宮本文昭さんの「ミラノの午後」というCD。

アルバムタイトルは、「ミラノ」ですが、収録された作品を作曲したアルビノーニや、ヴィヴァルディ、マルチェルロは、

皆、ヴェニスの作曲家です。

もう一枚は、不世出の名手ハインツ・ホリガーがイ・ムジチ室内合奏団と録音した「ベニスの愛」です。


◆アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調 作品9-2から(宮本文昭さん)

アルビノーニのオーボエ協奏曲は大変美しいのですが、その中でも特に有名なのをまず宮本文昭さんで。


アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調作品9-2から第一楽章。







アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調作品9-2から第二楽章







切なく、悲しく、懐かしく、穏やかで、優しく、美しい。と思います。

ヴェニスへ行く機会が有る方は、是非、この音楽をお持ちになって

(iPodでも何でもいいですから)、夕暮れの光の中で聴いて頂きたいと思います。


◆アルビノーニ: オーボエ協奏曲 ト短調 作品9-8 (ホリガー)

何故、ここでホリガーになるかというと、このト短調・作品9-8は「ミラノの午後」には収録されておらず、

ホリガー=イ・ムジチ室内合奏団の「ベニスの愛」に収録されているためです。

どちらも当代、世界有数の名手ですから、音色の違いなど聞き分けられるようになったら、結構カッコいいですよ。

それでは、音楽。


アルビノーニ: オーボエ協奏曲 ト短調 作品9-8 第一楽章







アルビノーニのアダージョも綺麗ですけどね。オーボエコンチェルト全然知られないと、

アルビノーニ、気の毒です。


◆再び宮本さんで、マルチェルロのオーボエ協奏曲。通称「ヴェニスの愛」

マルチェルロのオーボエ協奏曲の第二楽章が、ヴェニスの愛という映画に使われて、有名になったそうです(実は見たこと無いのです)。

宮本文昭さんのソロでどうぞ、映画に使われたのは第二楽章らしいのですが、第一楽章から大変美しいのです。


マルチェルロ:オーボエ協奏曲ニ短調 第一楽章







マルチェルロ オーボエ協奏曲 ニ短調 第二楽章





これ、本当に名演ですよ。優劣をあまり言いたくないけど、ホリガーより美しいのではないか、と思います。

こういう曲(楽章)は、簡単そうで難しいです。音、音色というか、トーンというかが全て。

そして、動きの速い曲ならば、その速さだけで、聴衆を感心させることはできませんが、このような

テンポの遅い楽章は、テクニックを披瀝しようがないですから、その音楽家のセンス、「音楽性」などといいますが、

それがモロに出ます。譜面をただ音にしただけでは、芝居になぞらえれば、台詞の棒読みになってしまいます。


◆【番外編】オーボエ協奏曲をトランペットで吹いたもの。

当時は楽器の指定は固定的ではないので、色々な楽器で演奏されます。

あいにく、CDは絶版ですが、アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調作品9-2から第一楽章。を、アメリカの女性奏者、ビビ・ブラックという人が、

日本人オルガニスト、松居直美さんと録音したものをお聴き下さい。


アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調作品9-2から第一楽章(トランペット:ビビ・ブラック、オルガン:松居直美)






これは、これで、良いですよね。輝きと荘厳さが加わります。


もう一つは、マルチェルロのオーボエ協奏曲の第一楽章をノルウェーの若手トランペット奏者、

ティーネ・シング・ヘルセス(Tine Thing Helseth)、偶然ですが、この人も女性ですが、大変上手い。まだ22歳です。

これはYouTubeから。

Tine Thing Helseth: Marcello trumpet concerto, 1st mvt.






身体に余分な力が入らず、高音を出すときにも唇を締め付けていない(これをやったらダメなんです)ので、

音域に関わらず音に柔らかさがある。と同時に輝きもある。テクニックは正確です。オーボエの哀愁とは、

また違った魅力が表現されています。

本来、宮本さんのオーボエをお薦めというかご紹介するはずでしたが、多少、脱線しました。

それでは。

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2009.11.11

「酒井被告が介護への道」←今まで下らないから黙っていたが、これは、一言言いたい。

◆記事:酒井被告が介護への道、創造学園大入学へ(日刊スポーツ 2009年11月10日6時27分)

覚せい剤取締法違反の罪に問われた女優酒井法子被告(38)の判決公判が9日、東京地裁で行われ、

懲役1年6月、執行猶予3年の判決が下された。

介護への道を希望し、大学を探していた酒井被告は、前所属事務所サンミュージックの相沢正久副社長の協力で、

群馬県高崎市に本部がある創造学園大学に入学する方向になった。関係者によると、

既に願書を提出し、面接も受け、合格通知を手にしているという。


◆コメント:介護って何だか分かってる?

酒井法子被告人に関するニュースはあまりの大騒ぎが馬鹿馬鹿しく、今まで無視していたが、

今朝、このニュースを読んだときには、呆れ、腹が立った。

酒井法子被告人に判決が下されたのは昨日、11月9日である。その翌朝の新聞に、

群馬県高崎市に本部がある創造学園大学に入学する方向になった。関係者によると、

既に願書を提出し、面接も受け、合格通知を手にしているという。

って、どーゆう学校なんですか。これは公判中に入学が決まっていたということではないですか。

この学校はまだ、判決が確定していない人物、即ち(執行猶予が付くだろうという予想はあったが)、

実刑を科せられるかも知れない被告人に合格通知を出していたということだし、被告人も、判決が確定しない内に

願書を出し、面接を受けていたということになる。そんないい加減なことって、ある?


私は、20年以上前に92歳で他界した祖母(父の母親)がいた。身体は丈夫なことこの上なく、

信じがたいが生涯、全て自分の歯だった。しかし、晩年は完全にボケた。

今は認知症と言わなければならないのはしっているが、そんな甘いものではない。

ボケ老人という言葉が最もよくフィットする。

世間ではやたらと介護という言葉があふれているが、実際の悲惨さが伝わらない。

要するに、多くはボケ老人の世話、である。寝たきりならば、下の世話から何からするのだ。

大変な重労働である。そして・・・・・。

私の祖母は最晩年まで寝たきりにはならなかったが今から思うと完全にアルツハイマーか認知症。

本来、精神科の世話になるべきだった。しかし、20年以上も前のこと。父がまだ健在でひどく嫌がった。


頭がボケた老人と一緒にいることが、ましてや自宅にいることが、どれほどものすごいストレスになるか、

こればかりは経験しないと分からないと思う。私も実はあまり思い出したくないぐらいである。

私よりも遙かに精神的にタフな母でさえ、参ってしまいそうだった。

ヤバいと思い、1日、親戚に面倒を見て貰って、母を富士山に連れて行ったらとても喜んだのを

思い出す(誤解を招くといけないので書いておくが、母はまだ健在である)。


私は当時学生で、昼間は学校に行っていたからまだしも、母は本当に辛かったはずである。

私ですら、毎晩、夜中に起き出して、リビングで仁王立ちになっている祖母を

思い出すと、気が狂いそうである。祖母は、
「家族が自分をだまし、勝手に自宅を売りに出そうとしている」

と信じきっていたのだ。妄想だからいくら説明しても無駄である。前述の通り父は祖母を精神科に連れて行かない。

これが毎晩続いた。


しばしば介護疲れで、老夫婦のいずれかが他方を殺してしまう悲劇がある。

誤解を恐れずに書くならば、その気持は大変よく分かる。

私も、祖母を階段から突き落としたくなったが、刑事被告人になる一歩手前で何とか我慢する、

という精神状態になったことが何度も、ある。それほどものすごいストレスなのだ。


まあね。色々と、立派なことを仰有りたい方もおられるだろうが、

その前に、自宅でボケ老人の世話をしてみるといい。発狂しそうになるか、殺意を抱くか、自殺したくなるか、

いずれかを経験するはずである。


◆音楽療法士だあ?音楽療法士に失礼ですよ。

他の新聞で次の記事を見つけた。

◆記事:<酒井法子被告>創造学園大に合格 音楽療法など勉強か(11月11日0時11分配信 毎日新聞)

覚せい剤取締法違反の罪で有罪判決を受けた元女優、酒井法子(本名・高相(たかそう)法子)被告(38)が

創造学園大(群馬県高崎市)を受験し、合格していたことが分かった。大学側が10日明らかにした。

大学のホームページによると、同大にはソーシャルワーク学部と創造芸術学部がある。

ソーシャルワーク学部は社会福祉士などの資格を取得することができ、創造芸術学部は音楽療法士の資格を取ることができる。

年間に複数回の入学試験を行っているというが、何学部に合格したかは明らかにしていない。

この記事だけでは、分からないがいくつの記事を読むと、酒井法子自身が「音楽療法士」を希望しているようだ。

音楽療法士になる、というのは、歌手だったから?老人ホームで歌を歌ったら、音楽療法士を名乗れるとでもおもっているのだろうか。

音楽療法士は音楽大学でピアノ科ならピアノ科を卒業した人。つまり音楽の専門的訓練を受けた人が、

更に、医字、心理学、障害学、福祉学など関連領域の勉強もして、

老人だけでなく、様々な精神疾患を音楽を用いて治療する専門家である。

アイドル歌手だった→音楽(療法士)というような甘いものではない。

酒井法子は絶対にそれが分かっていないと思われる。

介護をやるとか音楽療法士になる、とか言いだしたのは、判決前に裁判官に好印象を与えようと

しただけだろう。安易にそういうことを口に出すべきではない。

これから何をすべきか時間をかけて考えます、というべき所だった。

実際の介護士や音楽療法士に失礼だ。

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2009.11.10

【音楽】本来、「ルロイ・アンダーソン」はこれほど、楽しい。

◆ボストン・ポップス・オーケストラとアンダーソン

ルロイ・アンダーソンが作曲した、セミ・クラシックと呼ばれる、演奏時間が短い、楽しい曲の数々は、

ボストン・ポップスの為に書かれています。といっても、「ボストン・ポップス・オーケストラ」という固有のオーケストラが

存在するのではなく、あの小澤征爾さんが長い間(1973-2002) 音楽監督を務めていたボストン交響楽団が、夏の

コンサートのオフ・シーズンに(欧米のコンサートシーズンは毎年9月に始まり翌年の6月頃までです。夏はバカンスのシーズンです)、

オーケストラの音楽を広く一般の人にも普及しようというので、名前を変えて、ファミリー・コンサートを行うのです。

ボストン・ポップスは1885年から活動を始めたということですから、今年で124年も続いているのです。

その最盛期の指揮者が、アーサー・フィードラーという人で、何と1930年~1979年、約50年も毎年、

夏のボストン・ポップスを振り続けたのでした。

そして、アーサー・フィードラーに才能を見出されたのが、ルロイ・アンダーソンです。

以前、アンダーソンの経歴を調べて驚いたのですが、この人は高度な音楽教育を受けているだけでなく、

本格的に作曲活動をするまでは、ハーバード大学の言語学の研究者で、博士号まで持っています。

詳しい説明はウィキペディアをご覧下さい。


◆なかなか、名演が無いのです。

ルロイ・アンダーソンの曲は大抵、演奏時間が3分程度。長くても5分以内のものが殆どです。

一般の、オーケストラ、とか、クラシック、になじみが無い人にも、オーケストラの素晴らしさを知って貰う為に、

敢えて、このような形式を取ったものと思われます。

その所為か、アンダーソンには失礼ですが、軽く見られがちです(日本でも「トランペット吹きの休日」は、

多くの人が「ああ、あの『運動会の曲』ね」などと言います)。

このため、超一流オーケストラ(ボストン・ポップスも十分一流なのですが)と指揮者が、「アンダーソン名曲集」を

演奏したり録音したりすることが無い。このため、私の主観ですが、「名演」は意外に少ない。


◆トランペット吹きの子守歌は、多くの場合、正しくない。

分かっています。ある曲の演奏に関して唯一「これが正しい演奏だ」と断言するものではない。

色々な解釈があって然るべきだ。
はいはい。そういうことは、私は知ってますー、だ。

ただね。一番多く耳にするのが、アーサー・フィードラーボストンポップスが、

ディキシーランドのトランペット奏者、アル・ハートという人をゲストに招いた時の録音なんです。

これをまず、お聴き下さい。


トランペット・ソロ、アル・ハートによる「トランペット吹きの子守歌」







ちょっとクセのある演奏ですが、それはディキシーランドの人だから目をつむるとして、楽譜を見て下さい。最初だけ。

20091110trumpeterslullaby

一番大事なのは、最初の8分音符と16分音符の「タッタタカ・タ・タ」というリズムでして、「タッタカ」の「タカ」を

名前出してわるいけど、このアル・ハートさんみたいに吹くのは、違うんです。専門用語になるけど、シングル・タンギングで

吹くと、それは楽譜にはあっているのですが、この曲の雰囲気が出ないのです。


◆色々探し回って、結局アンダーソンによる50年前(1959年録音)の自作自演盤を見つけました。

前述したとおり、こんな易しい曲、なかなかプロは演奏してくれないし、録音もしてくれないので、なかなか

私が、理想とする演奏に出遭いませんでしたが、作曲者、ルロイ・アンダーソンが自作を指揮したCDThe Leroy Anderson Collection を見つけました。

試聴できるので聴いたら、私の理想にかなり近い。

マーケットプレイスなら1000円以下で売りにでてます(送料別)。これを入手しました。

アンダーソンが指揮しているのですから、作曲者がどのように演奏して欲しいかよく分かります。


アンダーソン自作自演盤による、「トランペット吹きの子守歌」







ね?この方が気持ちいいでしょ?

多分、曲名の「子守歌」のイメージを抱き過ぎだと思うのですよ。

「子守歌」っていったって、こんなの本当に赤ん坊の枕元でラッパ吹いたら、子守歌どころじゃないですよ。

寝るわけ無いですよ。下手すりゃひきつけ起こしちゃうよ?「子守歌」はイメージだけで、ある程度歯切れ良く吹かなければ

いけません。


◆楽しい曲が続きます。全てアンダーソンの自演(指揮)です。

ウンチクはもう止めにしますが、非常に大雑把にいうと現在のルロイ・アンダーソン作品の演奏は、

テンポが遅すぎて、彼の作品の溌剌とした生命力が伝わってきません。

以下の自作自演を聴いて頂くと、ご同意頂けるかと思います。


トランペット吹きの休日







このテンポだと「スカッ」とするでしょ?


フィドル・ファドル ヴァイオリン・セクション、見事です。







弦楽器のピチカートだけの曲。途中の「キュッ」という音は楽器の胴体を手で擦って出すそうです。

コンサートで見ると、ここでコントラバスなどをクルッと一回転させるという演出が加わり、お子さんは

大変歓びます。


プリンク・プランク・プランク(Plink Plank Plunk)







シンコーペーテッド・クロック  最後までユーモアがある。







そり滑り スウィング・ジャズ風になるところがたまりません。最後の馬のいななきはトランペットです。







舞踏会の美女 舞踏会の華やかな光景が瞼に映るかのようです。







クラリネット・キャンディ クラリネット奏者の腕が鳴ります。







こういうのは、ゴチャゴチャ言うことはありませんね。

音楽は、楽しいのです。

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2009.11.09

この年齢になっても褒められれば、嬉しいものです。

◆私はどういう勤務をしているか。

私は、いきさつを説明すると長くなるので省略しますが、12年前に、うつ病になってから、

一時期は入院までしました。10年前です。ところが復職したあと、

「もう治った」と思い、フルタイムで健康な頃と同じ勤務をして、1年ぐらい働いて、

力尽きて、数ヶ月休職をする、という失敗を2回もしてしまいました。

そこで今は、時間短縮勤務が相応であるという産業医の判断のもと、遅く出かけて早く退社する、

という生活を、かなり長く続けています。

そのかわり、何度も書いたように、給料は若くてバリバリ働いていた頃の半分ですし、

ボーナスなど4分の1です。蓄えを取り崩して生きています。

自分で云うのも何ですが、会社にいる時間帯は、そんじょそこらのフルタイムの人の何倍も

集中して仕事をしていると思います。雑談など一切しない。食事は会社に着くのが10時半から11時頃で、

毎日私が電話番で居残り、他の人たちは11時から外に食事に行く。

私はその間に、幼稚園児のような、おにぎり2個とちょこっとおかずが入った弁当を三分で飲み込むように食べます。

本当は、時短勤務者とはいえ、精神科の患者に1年中電話番をさせる会社もどうかとおもいますが、

こちらからそれを言い出すのは難しい。仕方ないですね。


私は通常の業務は無理なのです。何回目かの休職の後、復職した際、

上司に何かやりたいことはあるか、と聞かれたので、

「社内の通達や、世の中の出来事を常時ウォッチし、社内メールで、部内に配信する」ということを提案しました。

それは良いかも知れない、と、その仕事に専念することを許されました。


この話を書こうかどうしようか、迷いました。本来こんなのは来年50になる総合職の仕事ではない。

若い人でも出来ることですから、恥ずかしいのですが、今、まだ病気が寛解していない私が、

「年相応の」責任を任され、普通の人と同じようなことをしたら、また、ダメになると思います。

説明しようがありませんが、自分でもわかるのです。

バカにしたい方はどうぞ、バカにして下さい。

ただ、私は情報に対する嗅覚に自信があります。

若くて健康な頃から、重要なニュースを一瞬でも早く見つける、という必要に迫られる仕事をしていたからです。

最初は「情報メール」は同じグループの10数人が対象でしたが、他のグループの長や、

部長、副部長もメールの「宛先」に加えるように言われました。

さらには、部内全員に配信するようになりました。大所帯なので300人近い人に、1日3回、メールを送信しています。

やがて、それを役員も知り、私の部署の担当常務、専務にまで送ることになりました。

どれぐらいの人が読んでくれているか、気になるのでメールの開封確認が返信されるように設定しています。

開封確認が来なかったら読まずに削除されている、ということになり、

私の送る情報が全然役に立っていないことになりますが、幸い、開封率は9割を超えています。



だから、多少は私が収集している情報が役に立っているのだ、と想像することはできましたが、

あまりにも誰も何も感想を言わないので(文句も言われないのですが)、果たして、

どの程度の意識で読んでくれているのか不安でした。

贅沢なことを言うようですが、人間全く反応がない、というのが、精神的に堪えるのかもしれません。

存在を無視されているようで。

以前は数ヶ月に一度

「JIRO君が毎日送ってくれる「ニュース」ね、あれ、いいね。実に参考になるね」

などと言ってくれる方がいたのですが、人事異動でいなくなってしまいました。

サラリーマンの仕事なんて、ちゃんとやって当たり前で、上手くできているからといって、

いちいち褒めて貰うことを期待する方が間違っているのです。本来、「部長」になっても良い年なのですから。

しかし、私としては、精神科の患者であることを会社に「カミングアウト」しているのです。

これは、その瞬間、会社での未来は無くなった、ということです。

一生、昇給も、昇格も一切無いことが100%明らかなのに、それでも何とか自分自身を鼓舞して、

「やる気」を出して、ロクに休憩もせずに、一日中誰とも話さずに必死の思いで作っている「情報メール」です。

しつこくなりますが、絶対に将来が無いとわかっていて「やる気」を維持するって、結構キツイのです。

それ以上に、人間、自分の仕事が全く評価されない(プラスもマイナスも含めて)、という状態は、

自分の存在価値が分からなくて不安です。

誰か、たまには「参考になった」とか「あの情報は知らなかった」と言ってくれないかな、と思ってしまいます。

ほんのちょっとしたそういう一言で、少なくとも幼稚かつ単純な私は、自分の存在意義を確認できて、「やる気」を保持できるのです。


◆先週の金曜日に少し嬉しいことがありました。

金曜日に良いことがありました。

いつもは席が離れていて話す機会もない、目上の方が、私が退社する為にエレベーターホールで待っていたら、声をかけて下さいました。

「JIRO君の情報メールね。いつも読ませて貰っているけど、あれは大したものだね。他の人には誰も真似できないね」

と。

私が情報を送っている相手が皆、そう思ってはいないでしょう。

精神疾患への無知・偏見は根強いですから、中には「なんだ、楽な仕事しやがって」と思っている人もいるでしょう。



ですが、ほんのちょっと褒めていただくだけで、人間、随分気分が違います。

はっきり言って、私は社会人としてはドロップアウトです。

皆が耐えているプレッシャーに耐えられなかった。こんな変則勤務が何年も許されるのは、

企業の規模がある程度大きいからです。本当はそれだけで十分幸福だ、と考えるべきでしょう。

だから、ここに書いたことは、ひと様からは甘えているように見えるかもしれませんが、

私の主観では、「必死」なのです。ことし大学受験の息子がいます。


多分、現役では、ろくな所に入れない。しかし、私も浪人した経験があるのであまり偉そうなことは言えません。

「現役」に拘って、あまりにもレベルが低い大学に言っても仕方がない。

何とか愚息が一人前になるまで私には支える責任がある。家内に対してもです。

その責任は岩のように重いのです。今まで私は、果たしてそこまで頑張れるか不安でした。

今でも不安ですが、金曜日に励まして下さった会社の先輩のおかげで、ほんの少し、自尊心を取り戻しました。

頑張れ。自分。

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2009.11.08

「<新型インフル>国内死者50人に 茨城の40代男性死亡」←インフルエンザ油断してはいけないが、報道は正確に。

記事1:<新型インフル>国内死者50人に 茨城の40代男性死亡(11月7日19時23分配信 毎日新聞)

茨城県は7日、脳幹出血で6日に死亡した同県ひたちなか市の40代の男性臨床検査技師について、

死後の遺伝子検査で新型インフルエンザ感染を確認したと発表した。高血圧や高脂血症などの基礎疾患があり、

感染と死亡との因果関係は不明。厚生労働省によると、新型インフル感染者の国内死亡は疑い例も含め50人になった。


◆記事2:インフルエンザ、全国で警報レベルに=週の推計患者154万人-感染研(11月6日11時51分配信 時事通信)

10月26日から11月1日の1週間に全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザ患者は1カ所当たり33.28人となり、

警報レベルの「30」を超えたことが6日、国立感染症研究所の定点調査で分かった。

流行開始以来、全国で警報レベルを超えたのは初めて。

1週間の全国の推定患者数は154万人で、ほとんどが新型とみられる。

すべての都道府県で注意報レベルの「10」を上回っており、警報レベルを超えているのは21都道府県。

感染研は「全国規模での流行が前週よりさらに本格化した」とみている。


◆コメント:確かに感染者数ば爆発的に増えているのですが・・・。

順番が前後するけれども、現時点での新型インフルエンザ感染者数について報じた

記事2を読んで頂きたい。全国で警報レベルを超えた、という。

これを視覚的に素人でも理解しやすく表示しているのは、国立感染症研究所 感染症情報センター

11月 6日 インフルエンザ流行レベルマップ[疾患別情報]第44週(10月26日~11月1日)を見るわけです。

すると、日本の殆どが「警報レベル」の赤色で塗りつぶしてありますが、島根県などは黄色です。ということは注意報レベルです。

時事通信の記事には、

流行開始以来、全国で警報レベルを超えたのは初めて。

とありますが、これは、どういうことか。

落ちついて、警報・注意報システムとはを読みます。

すると、次の説明があります。
警報発生の仕組み

警報は、1週間の定点あたり報告数がある基準値(警報の開始基準値)以上の場合に発生します。

前の週に警報が発生していた場合、1週間の定点当たり報告数が別の基準値(警報の継続基準値)以上の場合に発生します。

注意報は、警報が発生していないときに、1週間の定点あたり報告数がある基準値(注意報の基準値)以上の場合に発生します。

とあり、更に、次の図が掲げてあります。

Flulevelguide

つまり、前の週、警報レベルに達していなかった定点あたりの報告数が30を超えると「警報」が新たに発せられる。

前の週、既に、警報レベルに達していた定点では、報告数が10を超えると「警報維持」となるのです。


10月26日から11月1日の1週間に全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザ患者の合計を平均すると、

1カ所当たり33.28人となるので、

全国で「警報レベル」を超えた

ことになり、それは、初めてであるが、5,000カ所全てで新たなインフル患者が30人を超えた訳ではありません。

例えば、11月 6日 インフルエンザ流行レベルマップ[疾患別情報]第44週(10月26日~11月1日)で、

東京都だけの患者数を見ると、世田谷は赤(警報)ですが、

杉並や練馬は黄色(注意報)です。

このように、確かに患者数は確実に増えているけれども、場所によってだいぶ差があります。

注意報だからといっても勿論油断してはいけないのですが、マスコミは徒に人心を動揺させないように、

できれば、ここに書いたような説明を書くのが望ましい、と思います。


◆記事1のケースは新型インフルによる死亡かどうか分かりません。

記事1もまた、ミス・リーディングです。

ちょっと気をつけて読めば明らかですが、茨城県ひたちなか市の40代の男性臨床検査技師は、

「脳幹出血で死亡し」たのであり、死後、新型インフルエンザに感染していることが判明したけれども、

記事に書いてあるとおり、インフルエンザ感染と死亡との因果関係はまだ分からないのに、見出しは、

<新型インフル>国内死者50人に 茨城の40代男性死亡

としか、書いていないので、あたかも新型インフルエンザが原因で40代男性が死亡した、

という印象を受けます。

ミス・リーディングだ、と書いたのはそういうことです。


仮にこの男性の死因がインフルエンザだったとしても、全国これまでの新型インフルによる死者数は50人。

11月 6日 インフルエンザ流行レベルマップ[疾患別情報]第44週(10月26日~11月1日)の説明を読むと、
第28週(←新型インフルエンザ感染者が急に増え始めた週)以降これまでの累積の推計患者数は585万人

とのこと。死者数50/累積推定患者数5,850,000=0.00085%。つまり11万7000分の1、が致死率であることになります。

ゼロではない。あなたも私もこの11万7,000分の1の1人になる「可能性」はあります。が、病的に恐れるほどでもない。

新聞テレビのこの手の報道はいつでもこの調子なのです。インフルエンザに限らず、薬の副作用を伝える記事などでも、

「分母」を言わずに「分子」だけを伝えるので、「確率」が分からない。

タイトルに、「報道は正確に」と書いたのは、そういう意味です。

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2009.11.07

【音楽】英雄の生涯 2005年ベルリン・フィル来日公演 於:サントリー・ホール。安永さんのソロが随所に現れます。

◆昨日だけでは気が済まないのです。

R・シュトラウスと言えば、交響詩。「英雄の生涯」は代表作です。

昨日ご紹介した、私の過去の記事、「安永さんベルリン・フィルと別れ コンサートマスター25年」←、せ、先週終わってたの?/安永さんがコンマスになった頃の対談。ココログ

の中に、石井真木さんとの対談があります。あれは、私が本からキーボードで一文字ずつ入力したのですが、

安永さんが、コンマスの試用期間を終えて最終判断を下される前に、カラヤンの部屋に呼ばれ、

同じくR・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」のソロを弾かされた、という話が出ます。

R・シュトラウスの交響詩には、コンサート・マスターの長く難しいソロが含まれている場合が多いのですが、

「英雄の生涯」のコンサートマスター・ソロは、ベルリンフィルに限らず、どのオーケストラでも、

コンサート・マスターのオーディションでは、殆ど必ず弾かされるようです。

これほど、安永さんの見事なソロを全曲にわたって、見て、聴ける映像はありません。

数ヶ月前、全く同じ映像を載せましたが、敢えてもう一度掲載します。

優れた演奏は何度聴いても飽きないものです。

演奏終了後、指揮者のサイモン・ラトルは何よりもまず、安永さん一人だけを立たせ、労をねぎらっています。

他のベルリン・フィルのメンバーの表情からも、如何に安永さんが信頼されていたコンサート・マスターだったか、

よく分かると思います。


◆リヒャルト・シュトラウス、交響詩「英雄の生涯」サイモンラトル=ベルリンフィル。サントリー・ホールにて。

Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (I)







Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (II)(コンサート・マスターの難しいソロが続きます)






Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (III)(金管が大活躍です)







Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (IV)







Ein Heldenleben - Rattle, Berlin (V)(最後に再び、安永さんの美しいソロがあります)







私は最初、この曲が全然好きではありませんでしたが、安永さんのソロを聴きたいあまりに、

繰り返し聴いているうちに好きになりました。クラシックの名曲では、しばしば、そういうことがあります。

それでは、皆様良い週末をお過ごし下さい。

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2009.11.06

松井選手のMVPは誠に立派だが、ベルリン・フィルのコンサート・マスターを25年務めた人の偉大さも分かって欲しい。

◆といっても、仕方がないのですけどね。

仕方がない、とは、日本では野球が好きで野球の事を理解出来る人は、オーケストラのコンサートマスターとは何か、

を理解出来る人より遙かに多いから、という意味である。

松井選手の偉業に異を唱える気は毛頭無いけれども、世界一のオーケストラのひとつ、

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第一コンサートマスターを25年務めて、今年の3月末に退団した、

安永徹さんや、日本人として初めてベルリン・フィルのメンバーとなり、30年ヴィオラ奏者として活躍した

土屋邦雄さんのことも、もう少し評価されて然るべきだと思う。


そうは言っても、オーケストラなんて、見たことも聞いたこともない人の方が多いのだから、無理な注文なのだ。

日本では。そう思い、少し寂しい。

安永さんのことは、何度書いたか分からない。

検索しやすいエンピツで「安永徹」を検索した結果がこれである。

中でも、お分かり頂きやすいのは、

「安永さんベルリン・フィルと別れ コンサートマスター25年」←、せ、先週終わってたの?/安永さんがコンマスになった頃の対談。ココログ

「ベルリン・フィルの安永徹さん、独政府が勲章授与」←安永さんは勲章が欲しくて音楽家になったのではない。しかし、私は嬉しい。ココログ

「最大級の賛辞」とは、正にこのこと。安永徹さんにベルリン・フィルとサイモン・ラトルから贈られたメッセージ。ココログ

などであろう。ご覧になっていない方はもとより、一度お読み頂いた方も、宜しければ、もう一度読んで頂けると有難い。


◆ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、第一コンサートマスター、安永徹さんの晴れ姿。

上でリンクを貼った日記と重複するものもあるが、リンク先を読むのは面倒くさい、

という方もおられるだろうから、ここに載せる。


1999年のジルベスター(大晦日)コンサートより、クラウディオ・アバド指揮で、ベートーヴェン交響曲第7番、第4楽章。

Beethoven Symphony No.7, Op.92, movement IV - Claudio Abbado, Berliner Philharmoniker






もう一つ。

2008年1月。カラヤン生誕100年記念コンサート。小澤征爾指揮、チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」、第3楽章。

SEIJI OZAWA /Berlin Philharmonic Orchestra Tchaikovsky Symphony No.6 Part4







私は、安永徹さんの偉業を尊敬し、日本人として誇りに思うことにかけては、人後に落ちないつもりだ。

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2009.11.05

「<糖尿病>「20年後には4億人超」国際機関が警告」←食い過ぎですよ。

◆記事1:<糖尿病>「20年後には4億人超」国際機関が警告(11月4日15時1分配信 毎日新聞)

世界の糖尿病患者は約2億8500万人に達し、

このまま増えれば2030年には4億3800万人を超えるという推計を、

国際糖尿病連合(本部・ブリュッセル)がまとめた。生活水準の向上による食生活の変化や運動不足が大きな原因で、

世界の20~79歳人口に占める患者の割合も、10年の6.6%から30年は7.8%に増えると予測。

糖尿病の急激な拡大について同連合や世界保健機関は「パンデミック(大流行)」と表現し、深刻な事態だと警告している。

推計は同連合が発行する最新の糖尿病報告書に掲載された。それによると、

10年時点の患者数トップは、インドの5080万人、中国4320万人、米国26

80万人と続き、日本は8位の710万人だった。30年には、インドが8700万人に増えるなど

軒並み患者数が増えると予測。日本は、調査対象の20~79歳人口が1割以上減るため、

患者数は690万人と減少し、順位も12位に下がる見通しだ。


◆記事2:空腹力が人類を救う(マル激トーク・オン・ディマンド 第441回(2009年09月19日))

食欲の秋というが、今週の丸激のテーマは「空腹力」。

「空腹力」とは、文字通り空腹状態に耐える力のこと。その名づけ親である医師の石原結實氏は、

今日先進国に住むわれわれを悩ませているあらゆる病気の原因に、単純な「食べ過ぎ問題」があるとの前提に立ち、

われわれが健康な生活を取り戻すためには、食べないことに耐える力、すなわち空腹力を鍛えることが不可欠であると主張している、

実は知る人ぞ知る断食界のカリスマだ。

そもそも300万年前に発祥したと言われる人類の歴史は、そのほとんどが飢餓との戦いに費やされてきた。

人間は飢餓を乗り越えて生き延びるために、飢餓に対応するありとあらゆる防衛機能を備えるようになった。

それがあったからこそ、恐竜を始めとする多くの動物が滅亡する中、今なおわれわれ人類は地球上で生き延びていると言っていい。

飢餓防衛能力の一つが、例えば皮下脂肪だ。摂取した栄養は人体の機能を維持するために代謝に回されるが、

余った分は将来の飢餓に備えて、皮下脂肪そして体内に蓄えられる。

また、血糖値が下がると人はすぐに空腹を感じ、万難を排してでも何とか食べ物を口に入れようとするが、

食べ物を口に入れてからそれが消化されて満腹を感じるまでに1時間ほどのタイムラグがあるために、

放っておけば人間は必ず食べ過ぎるように作られている。

しかも、余分に食べたものはすぐに脂肪になって貯蔵されるが、一方この脂肪が、簡単には燃焼されないようになっている。

ダイエットが苦しいのも、それが原因だ。

いずれも、将来の飢餓に備えるために人間が300万年かけて身につけてきた高度な飢餓防衛能力なのだから、

こればかりはしかたがない。(中略)

石原氏の提唱する空腹力とは、端的に言えば空腹を我慢する力のことだが、

それは何も空腹の苦しみに耐える力をつけろと言っているわけではない。

人間は血糖値が下がった時に分泌されるホルモンによって空腹を感じるため、血糖値が上がれば本来は空腹は収まる。

しかし、われわれの多くが、幼少時からきちんと食事を摂らなければならないときつく教え込まれているため、

実際に食事で胃袋を満たさないと空腹は収まらないものと信じ込んでいる。

つまり、空腹力とは、そうした呪縛から自らを解放し、血糖値を正常にコントロールすることで、

例えば1日1食か2食で苦痛を感じずに十分やっていけるような力を付けることを意味する。

空腹力を鍛えれば、例えば、石原氏が提唱するニンジンとリンゴを混ぜたジュースやショウガ入り紅茶で

血糖値を上げておくだけで、まったく空腹を感じずいられるようになるのだと石原氏は言う。

石原氏自身が、朝、昼はニンジン・リンゴジュースを3杯ずつ飲み、合間にショウガ紅茶を飲む他は、

1日1食だけで、しかも毎日ジョギングやウエイトリフティングに勤しむ生活を、30年以上続けているそうだ。(以下略)


◆コメント:我が意を得たり。

糖尿病とは何か。

医者ではないから、以下、アンチョコ丸写しである。

我々が食べ物を摂った炭水化物を胃や腸で分解し、更に肝臓で、それをブドウ糖に変えて、活動のエネルギー源としている。

ここで、インスリンという、すい臓内にあるランゲルハンス島という細胞群が分泌するホルモンが必要である。

インスリンは、ブドウ糖をグリコーゲンという物質に変える。

変える、というか、グリコーゲンの分子はブドウ糖がたくさんつながった構造になっていう。

グリコーゲンは肝臓に蓄えられる。

したがって、インスリンというホルモンが分泌されなくなると、

血液中のブドウ糖を身体のエネルギー源であるグリコーゲンにすることができず、血液中の血糖値だけが上がってしまう。


◆糖尿病にはⅠ型とⅡ型がある。生活習慣病はⅡ型である。

昔から、糖尿病は「贅沢病」だと言われる。多くはそうだが、それだけではない。

本人に責任が無い糖尿病もあることは、知っておくべきだ。

糖尿病にはⅠ型とⅡ型がある。

I型は、先天性で、元々ランゲルハンス島が破壊されていて、インスリンを作り出すことができない。

これは、本人の責任ではなく、遺伝的なものだ。

何しろ自分ではインスリンというホルモンを作り出すことができないのであるから、

一生、インスリンを注射しなければならない。Ⅰ型の割合は全体の10%程度である。



もう一つの型、Ⅱ型の糖尿病とはなにか。

記事で問題にしている「糖尿病」はこのⅡ型で糖尿病の90%を占める。

インスリンの分泌が減るのと、同じだけインスリンを打っても、ブドウ糖を分解する機能が低い。

この病態を「インスリン分泌低下と感受性低下」という。

何故それが起きるのか分かっていないようだが、遺伝的な要因を持った人が、

Ⅱ型糖尿病に鳴りやすい生活習慣を持っていることが多い。

少々分かり難かったのでもう一度まとめると、

糖尿病I型=先天的にインスリンを作るランゲルハンス島が破壊されている。

糖尿病Ⅱ型=遺伝的な要因があるが、美味い物を食い過ぎて血糖値が高くなり、それが原因か確証はないが、

インスリンの分泌量が減り、或いは、インスリンを注射してもブドウ糖を分解する能力が低い。

生活習慣病としての糖尿病はⅡ型であり、要するに食い過ぎなのである。


◆以前、私が16キロ減量したら、健康診断の全ての数値が正常範囲に戻った体験談を書いた。

私は身長が163cmなのに、一時期体重74キロ、腹囲が85センチを超え、当時はまだ「メタボリック症候群」

という言葉はなかったが、現在のメタボの判定基準によれば完全にメタボ症候群だった。

久しぶりに会う人は皆「太ったねえ」という。そこでやばいと思ったが、私は運動は嫌いだから、

運動で痩せることが不可能であることは間違いない。残りは摂取カロリーを減らすしかない。

そこで、素人考えの方法だが、「昼飯を殆ど食わない」ダイエットを敢行したところ、

約2年で16キロ減量し、腹囲は75センチとなり、もうずっとリバウンドしない。

そのやり方は、3年半前に書いた。

「内臓脂肪症候群 1960万人」←美味いものを食い過ぎですよ。日本人は。ココログ

私は結果的にはこの方法で減量して、今だにリバウンドしない。

これは、今年の6月に受けた健診結果である。

T_t_healthcheck0906

但し、私は医療従事者ではないし、この方法は医師と相談して決めたのではない。

完全に素人判断の「我流」であるから、万人にとって安全、適切な方法である保証はない。

私と同じ事を実行して体調を崩しても、責任は取りかねる。自己責任でお願いします。

あくまでもご参考程度、であり、本来のダイエットは医師の指示に従って頂きたい。


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2009.11.04

【音楽】J.S.バッハのオーボエ協奏曲はどれも大変美しいと思います。

◆バッハに限りませんけどオーボエが好きな作曲家は多いようで。

今日、「バッハの」「オーボエ協奏曲」を特集するのは、特に理由はありません。

つまり、今までしばしば、ある作曲家や演奏家の誕生日、命日などに特集を組みことが多かった

のですが、今日は特別そういう「歴史的背景」はありません。

たまたま、見つけた一枚のCDが気に入っただけです。

忘れないうちにお薦めCDとしてご紹介しておきます。

Amazonならば、J.S. バッハ:管弦楽曲・協奏曲全集 1 (オーボエ協奏曲集)

HMVならば、<管弦楽曲・協奏曲全集1: オーボエ協奏曲集>ホンメル / スチュワート / ブリュール / ケルン室内管弦で、同一商品です。

Naxosなので、演奏家は有名ではありませんが、オーボエのクリスチャン・ホンメルという人は、良いオーボエ吹きだと思います。

オーボエが好きな作曲家が多い、と書きましたが、むしろ作曲家で「オーボエとホルンが嫌いな人は、まずいない」のではないか、

と言い切っても構わないでしょう。

オーケストラの心臓部は弦楽合奏ですが、その次に何が加わるかというと、大抵オーボエとホルンです。


バッハのオーボエ協奏曲のは、後にバッハ自身がチェンバロ協奏曲に編曲しています。

紛らわしくて、例えば、これからご紹介する、BWV 1055を検索すると、

「J.S. バッハ:ピアノ協奏曲全集」

が最初にでます。それも間違いじゃないのですが、原曲はオーボエ協奏曲です。

知ったかぶりはこの辺で止めておきます。


◆オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV 1055

オーボエ・ダモーレとは、オーボエより一音半、音域が低い楽器です。詳しく知りたい方は、

Wikipediaでオーボエオーボエ・ダモーレの写真だけでも比べてみては如何でしょうか。


曲にいきます。

本当はこのCDを全曲丸ごと載せたいぐらいなのですが、そういう訳にもいきません。まず、

オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調 BWV 1055 より 第3楽章 をどうぞ。







普通のオーボエより、若干、音が丸いというか柔らかいのです。

オーボエを聴いていただくと分かると思います。


◆オーボエ協奏曲 ト短調 BWV 1056

これは、チェンバロ協奏曲に編曲されたものがかなりよく演奏される(といっても、バロックのコンサート自体、

非常に少ないのですけど)方だと思います。

第二楽章の「ラルゴ」は大変美しく、通称「バッハのアリオーソ」などと言って、

色々な楽器や編成で演奏されます。今日は第一楽章と第二楽章をどうぞ。


オーボエ協奏曲 ト短調 BWV 1056 第一楽章







オーボエ協奏曲 ト短調 BWV 1056 第二楽章(通称:「バッハのアリオーソ」)







綺麗でしょ?


◆オーボエ協奏曲 ニ短調 BWV 1059

これは、バッハ自身がチェンバロ協奏曲に編曲していないのです。

現代のコープマンというオルガン・チェンバロ奏者、指揮者がオルガン協奏曲に編曲していますが、

バッハ自身の編曲ではない。原則、オリジナルのオーボエでしか聴けないと思います。


オーボエ協奏曲 ニ短調 BWV 1059 第一楽章







因みにこのBWV 1059の第二楽章は、マルチェルロのオーボエ協奏曲の第二楽章(ベニスの愛)をそのまま使っています。



そういう曲の貸し借りは普通だったようです。


◆ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ハ短調 BWV 1060

このCDには、オーボエ協奏曲と書かれていますが、BWV 1060は、「ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲」と呼ぶのが

普通です。バッハのヴァイオリン協奏曲のCDに収められていることもあります。

異なる音色のオーボエとヴァイオリンの絡みが実に美しく、見事だと思います。


ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ハ短調 BWV 1060 第一楽章







と言うわけで、解説するほどの学識もありませんし、ただ聴いて頂ければと思いまして。

毎回同じ事を書きますが、全部お聴きになることも、順番にお聴きになる必要も全くありません。

お好きなようにお聴き下さい。

それでは、失礼します。

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2009.11.03

「米ノンバンク大手のCITが破綻」←確かにノンバンクなのですが、米国の金融不安が残っていることが問題です。

◆記事1:米ノンバンク大手のCITが破綻(11月2日8時53分配信 読売新聞)

資金繰りが悪化し経営危機に陥っていた米ノンバンク大手のCITグループは1日、

米連邦破産法11章(日本の民事再生法に相当)の適用を裁判所に申請し、経営破綻(はたん)した。

同社の資産規模は2009年6月末時点で710億ドル(約6・4兆円)で、米企業の破綻としては、

09年6月に破綻した米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)に次いで米史上5番目

金融機関としては08年9月の貯蓄貸付組合(S&L)最大手ワシントン・ミューチュアルに次ぐ3番目の規模となる。

CITの社債を保有する日本の金融機関に損失が生じる可能性もある。

CITが08年末に受けた23億3000万ドル(約2100億円)の公的資金は全額返済されない公算が大きく、

08年秋以降の米金融危機への対応で初めて国民負担が発生する事例になりそうだ。


◆記事2:米CITに無担保債権=総額290億円-みずほコーポ銀(11月3日3時0分配信 時事通信)

経営破綻(はたん)した米ノンバンク大手CITグループが2日までにニューヨークの破産裁判所に提出した書類に、

みずほコーポレート銀行の名義で総額3億2320万ドル(約290億円)の無担保債権が含まれていることが分かった。

CITは、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の保護下で経営再建を目指しているが、債権の大半は回収不能になる可能性がある。


CITは同書類で、無担保債権者のうち上位75社を公表。最大だったのはバンク・オブ・アメリカで75億ドルだった。

みずほコーポレート銀以外に日本企業の名前はない。

CITは、旧第一勧業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)から一時、出資を受けた経緯があり、

みずほコーポレート銀とも取引があったものとみられる


◆コメント:CITというアメリカの金融機関が潰れると、何が問題なのか。

このCITという金融機関は随分前から資金難に陥っていて、潰れそうだと懸念されていたので、

世界の金融関係者は「やっぱり」と思っているでしょう。リーマン・ブラザーズが昨年破綻

したときほどではない、としても、色々な観点から、一般に思われているよりも大きな問題です。


記事1も記事2も「ノンバンク」(銀行ではない金融機関)という言葉を使っています。

間違いではないけれど、説明が不十分です。

CITのような金融機関を「ファクタリング会社」といいます。一般企業の売掛債権を買い取る会社です。

会社が製品を作って他の会社に納品して、請求書を渡したけれど、まだ代金を回収できていない分を簿記で、

「売掛金」と言います。多くの場合、商売にはそういう慣習があります。


例えばJIRO株式会社が服を製造する会社で、太郎株式会社が洋服の小売り業者である、とします。

JIRO株式会社は製品を太郎株式会社に納品しても、現金と引き換えということはなく、代金を納めるまでに

数ヶ月、2ヶ月から6ヶ月ぐらいの猶予を与えます。太郎株式会社は洋服が売れないと、JIRO株式会社に

おカネを払えないからです。しかし、JIRO株式会社は、本当に太郎株式会社から代金を回収できるか分かりません。

その上、その間、従業員に給料を支払ったり新しい服の材料を買うのにおカネが必要です。

こういうときJIRO株式会社は、CITのようなファクタリング会社に売掛金を回収する権利(売掛債権)を

買い取って貰うのです。こうすれば何ヶ月も待たなくて済みます。

但し、そのとき、ファクタリング会社も商売なので、JIRO株式会社の太郎株式会社への売掛金が100万円だとしたら、

満額では買い取らず、例えば90万円で買い取ります(実際はこれほど値引きしないですが、あくまでも「仮定上の話」です)

JIRO株式会社は本当は10万円売上げが減りますが、太郎株式会社が本当に請求金額を支払ってくれるか、

何ヶ月も待たずに、とりあえず現金を手にすることができます。


あとは、ファクタリング会社が太郎株式会社に対して売掛金を回収するわけです。

これは100万円を回収するのです。すると、JIRO株式会社には90万円しか支払っていないから、

ファクタリング会社は10万円の利ざやを抜けるわけです。それがファクタリング会社の収益になります。

謂わばファクタリング会社はJIRO株式会社の代わりにリスクを引き受けるわけです。

もしも太郎株式会社が潰れて100万円を回収できなかったらJIRO株式会社に既に支払った90万円を失っただけになります。

こういうことが重なると、ファクタリング会社の手元におカネが無くなります。

CITの場合も、そのような事態が重なり、次第に資金繰りに窮して、破綻に至ったものと考えられます。


連邦政府が他の金融機関、特に銀行と異なりCITを救済しようとしなかったのは、

ファクタリング会社は、前述のような業務内容なので顧客からの大量の預金を預かっていません。

「ノン・バンク」というのは、銀行ではないということですが、ここが決定的に違う訳です。

銀行が潰れたら、最悪預金者が銀行に預けている預金(預金者の資産)が危険に晒されますが、

ファクタリング会社が潰れても、それはありません。それで、連邦政府はあっさりCITが潰れるのを

見ていたのです。しかし、このように最大手のファクタリング会社が潰れることは問題です。


ファクタリング(=売掛債権の買い取り)は銀行も行っていますが、CITが買い取っていたのは中小企業が多いのです。

銀行は、ほぼ間違いなく、CITが買い取っていたような売掛債権の買い取りには消極的です。

ただでさえ、まだリーマン・ショックから完全に立ち直っていないのですから、下手に中小企業の売掛債権を買い取り、

回収不能になれば、自らの経営に影響します。

すると、今まで、比較的簡単に売掛債権を買い取って貰っていた側の中小企業が、困ります。

下手に売掛金を増やせない。すると、経済活動が縮小することになり、米国の景気にとって、マイナスです。

或いは、CIT以外では売掛債権を買ってくれないとなると、直ぐに資金繰りに困る中小企業が続出する恐れがある。

資金繰りがつかなくなったら、会社は潰れます。すると、売掛債権の買い取りをしていなくても、中小企業におカネを

貸していた銀行は、また、不良債権を抱え込むことになります。リーマン・ブラザーズが破綻した背景にあったのは、

サブプライムローンという「住宅ローン」で、この不良債権をアメリカの銀行はどこも大なり小なり既に抱えていて、

いまだに処理しきれていません、漸く少し落ちついてきたかな?というところだったのに、もし、中小企業倒産が連続的に、

大量に生じれば、アメリカの金融危機がぶり返します。

今の世界不況は、リーマン・ショック以降、米国の金融危機が世界的に波及したことが原因ですから、

非常に好ましくない事態です。


◆CITに投資していた投資家、特に金融機関が、債権回収不能となり、資本を脅かします。

リーマンのときにも、他の金融機関や、一般の事業会社が破綻したときも、その会社の株は紙屑同然になる。

リーマンのような超巨大金融機関は、だれも潰れるとは思いませんでしたから、リーマンが発行した株式や債券を

買っていた、つまり投資していた投資家は、皆、損失を被りました。特にアメリカ国内はもとより、世界中の金融機関は、

自分の資産の運用手段として、アメリカの大手金融機関の株式や債券への投資、つまり、購入を行っています。

CITの場合も例外では、ありません。リーマンに比べれば規模や小さいけれども、記事1に書いてあるとおり、

米企業の破綻としては、史上五番目

の規模なのです。CITに投資していた、世界中の投資家は、リーマン・ショック以来、こういうことに

慎重になっていたはずですが、記事2にあるとおり、早くもみずほコーポレート銀行が、CITに290億円の無担保債権を

有している、と報道されました。「債券」ではなく「債権」、つまり「おカネを返して貰う権利」ですから内容は不明ですが、

いずれにせよ回収不能となったら、当然不良債権化するわけです。

みずほですから、290億円程度では、ただちに経営に影響はありませんけれども、不良債権は、資本を取り崩して、

償却するわけです。最近、G20という金融行政に関する国際会議で会計基準を見直し、銀行に要求する自己資本比率を

厳しくする、即ち、自己資本比率のうち、最も中核的な部分(これ以上は専門的になるので詳説しませんが)の比率を

高めようとしています。

そういう時期に不良債権が増えるのは如何にもまずい。

記事2によると、CITに対する日本の「大手無担保債権」者は、他にないそうですが、

記事1の太文字分のとおり
CITの社債を保有する日本の金融機関に損失が生じる可能性もある。

のです。

更に、日本の大手金融機関は、直接CITに債権を持っていなくても、アメリカの何処かの金融機関に対する債権を、

リーマン・ショック後、圧縮したとはいえ、今だに保有していますので、間接的に損害を被る可能性があります。

2日のニューヨーク株式市場は、小幅反発して終了した、とのことですが、まだ何が起きるか、分かりません。


とにかく、いまだにCITのようなノンバンク(ファクタリング会社)とはいえ、大手金融機関が破綻するということは、

米国の金融不安が続いている(それはその世界の人間は分かっていましたけど)ことが、明らかになったわけで、

それは、前述のとおり、中小企業の倒産を引き起こしたり、他の金融機関の連鎖的倒産という形で表面化する

可能性が高いのです。

アメリカも、EU(ヨーロッパ連合)も、日本も、政府は仕切りに「最悪期は脱した」とか、

「景気は下げ止まり、持ち直しつつある」と、状況を楽観視したステートメントやリポートを

発表していますが、私は、世界経済が本当に「最悪期を脱し」たのか、懐疑的です。

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2009.11.02

御愛読御礼。

◆先月(10月)今までの最多得票を達成いたしました。

Web日記エンピツとブログサービスココログに同じ文章を載せております。

どちらにも図々しく

「是非エンピツの投票ボタンをクリックして下さい」

とお願いしております。得票が増えたことにより、何らかの経済的・社会的利益が私にもたらされる、

ということは、ございません。所謂、アフィリエイト(広告)は一切出しておりませんし。

但しですね。今までは、どんなに頑張っても、月間の得票数は1500票ぐらいだったのです。

ところが、先月。エンピツには10万以上のアカウントがありますが、総合でこのページをご覧頂くと、

分かるのですが、2113票と、今までの最高記録から500票も増えました。2000票を超えるのは、

初めてのことです。


本来読者の皆様にはどうでも良いことですが、私としましては感無量です。

7年前、ウェブ日記だけを書き始めた頃は一日10票獲得するまでに数ヶ月かかりました。

長く書き続ければ、1日あたりの得票数が増えるという訳でもありません。

読者の皆様方のご厚意により、達成できた数字であります。

つまらないことを、と思われるでしょうが、

今日は、記事のついでに・・・ではなく、御礼だけのために日記を認めました。

月曜の夜にはまた、世の中の問題、或いは音楽に付いて書かせていただきます。

御礼だけを敢えて書かせていただきます。

皆様、日頃より、拙日記・ブログを御愛読頂き、

誠に有難うございます。

今後とも駄文にお付き合い頂ければ幸甚でございます。

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2009.11.01

他人を印象や先入観で安易に評価してはいかん、ということを今更ながら痛感してます。

◆自宅に「防音室」がある理由。

私は、東京23区の中でも西よりの某区に住んでいる。

マンションの狭い所帯だが、ただ、一戸一戸、カスタムメイドである。

そこで、一つだけ贅沢をした。防音室を作った。45デシベル遮断だから、フォルティッシモで弾いても、

マンションの他の世帯はおろか、同じ部屋(マンション内の私の占有部分、ということ)にいても、

殆ど蚊が鳴くほどにしか聞こえない。グランドピアノ(勿論、フル・コンサートのサイズではないが)を

おいてもまだ随分空間がある。

自慢ではない。生活は苦しいのである。普通に考えれば、バカである。

何故、そのような贅沢をしたか。


家内が元々ピアノ教師だが、ここに引っ越す前は社宅に住んでいたので、

あまりおおっぴらに「ピアノ教室」はできなかった。今の家の間取りを決めるときに、

せめてそれだけは、と望まれたのである。

それから、私はもう長いこと楽器に触っていない(特にうつ病になってから)が、

また、吹きたく(弾きたく)なったときには、使える。他には贅沢してないから良いだろう

と考えた。がそれは、余談である。


◆女房殿のピアノ教室

防音室を作ったのは、良いが、折りしも少子化で、簡単に生徒は集まらない。

仕方がないので、プロに頼んで、少しばかり本格的なビラを作り、

知り合いに頼んで、配って貰い、タウン誌に広告を出した。

子ども相手だけでは、とても人数が集まらないことは明らかだったので、

大人で、初めて弾きたい人、かつて習っていたが途中で辞めてしまった大人、なども対象にしている。

わずかずつだが、生徒が来始めた。が、生憎、最近は真面目に練習してくる子どもが少ない。

レッスン料は安くしてあるが、カネの問題ではなく、ピアノに限らず、教え甲斐のある生徒がいなくては、

教える側に張り合いがない。しかし、しかたがないので、とりあえず来てくれる生徒を、家内は教えていた。


◆バンドを組んでいて、「作曲家」になりたい、という女の子がやってきた。

あまり教え甲斐が無い生徒ばかりで、家内は退屈そうだったが、最近一人面白い弟子が現れた。

(因みに私は関係ないから決して顔を出したり、レッスンを覗いたりはしない。家内からの伝聞である。)

面白い生徒とは22歳の女の子で、宅配業でアルバイトをしながら、「バンド」を組んでいるという。

自分がボーカルだそうだ。ギターとベースとドラムスとキーボードの典型的なバンドである。

悪いが私はこの手合いに偏見を抱いていた。音楽の基礎も知らず、出鱈目のコード進行で、

歌は話にならないぐらい音程が悪く、同じような曲ばかりで、五月蠅い、と。

家内の弟子になった女の子は、初めての面談で

「将来は自分のバンドの曲を作りたい。『作曲家』になりたい」

と言ったそうだ。楽譜も理論も分からないから、有名バンドの曲を参考にしたくてもできない。

その子は、なにを演るにしても、「音楽の基礎」を身につけなければ、話にならない、と考えたそうだ。

それは、誠に正しい。


尤も家内は、最初から「作曲家」が出てきて、少々驚いていた。

楽譜も読めず、当然ピアノも弾けず、ソルフェージュも聴音も、楽典も分かっていなくて「作曲家」?

ということだ。

しかし、レッスンを開始してまもなく、家内はその生徒さんの「本気さ」を理解した。

家内から話を聞き、音楽というものは、どんなことをするにせよ、基礎は同じだ。

直ぐに作曲家などになることはできない。バイエルから始める。と言われ、

「新しい弟子」は、その意味を正しく理解した。


非常な熱心さで練習してきて、前回指摘された問題点は必ず克服してくる。一週間でバイエル10曲ぐらい仕上げてくる。

最近、リズム・ソルフェージュという訓練を始めたが、非常な集中力でレッスンを受ける。

今や、バンドの「リード・ボーカル」として、ただ自己流に歌を歌っていた彼女が、

家内が教える中で、最も熱心な生徒となっている。

シンフォニーを書く作曲家になるのは無理だが、自分の歌を書き、バンドのアレンジぐらいできる日が来るかも知れない。


◆他人を、安易に判断してはいけない。

家内から、「バンドの彼女」の話を聞いて、感心した。

先に書いたとおり、ロック(だか、何だかしらないが)バンドなど演っている連中は、

基礎を真面目にこなすことなどできず、出鱈目なのばかりだろうと思っていた私は、

その根拠の無い、偏見、先入観を反省した。

人間は単純ではない。経歴や見かけで、安易に評価してはならないのである。

私は将来、「家内の愛弟子」がどんな歌を書いて、どのように歌うのか、全く想像できない。

自分の好みとはかけ離れたものである可能性も高い。しかし、彼女の真摯な姿勢に、

最近の若者といえども、捨てたものではない、と認識を改めた。

嬉しい「予想外の出来事」である(私はなにも教えていないが)。教え甲斐のある弟子ができたことは

家内にとって、嬉しいことだ。それは想像に難くない。


◆【音楽】アルゲリッチ バッハ:パルティータ第2番よりシンフォニア

ここからは、日記とは、関係ありません。

以前良くやった形式で、本文とは関係なく、「今日の一曲」とでもいいましょうか。そういう「コーナー」です。

アルゲリッチの弾くバッハのパルティータ第2番、という曲です。以前ご紹介したことがありますが、

毎回新しいCDを買っていたら、いくらおカネがあっても足りないので、ご容赦のほど。

CDはバッハ:トッカータ ハ短調 です。



パルティータ第2番ハ短調 BWV826 から第1曲「シンフォニア」です。







これは名演ですね。これを聴いて、

「バッハはロマン派だ」

とおっしゃったのは、ネット上の友人で、音楽の造詣の深さにおいて、私など足もとにも及ばないKenさんですが、

けだし、名言です。

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