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2009.12.19

【音楽】12月16日はベートーベンの誕生日でした。ピアノ協奏曲第5番「皇帝」他。

◆ベートーベンと山本直純さんは同じ誕生日でした。

先日、

【音楽】涙が溢れるほど懐かしい、山本直純さんが解説する「青少年のための管弦楽入門」with NHK交響楽団

という記事を書きました。エンピツココログで日付が違うのですが、

実際に書いたのは12月16日です。後で調べて気が付き、大変驚いたのですが、奇しくも12月16日は山本直純さんの誕生日でした。


同じ日に生まれたのが、これがまた偶然ですが、「クラシック音楽の代名詞」みたいな、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)です。

細かいことですが、ウィキペディアには本当は、洗礼を受けたのが12月17日だ、という記録がのこっているだけだ、

と書いてあります。もしかすると15日が誕生日かも知れない訳ですが、どっちでもいいから、普通の百科事典どおり、

12月16日がベートーベンの誕生日で、偶然にも、山本直純さんが同じ誕生日だ、と言うことにしましょう。


それで、今日は、忘れていたベートーベンです。


◆東京音大付属高校創立70周年記念コンサート(2002年)のCDです。

これから、お聴きいただくのは、東京音楽大学付属音楽高校が2002年12月22日に、新宿文化センター大ホールで行った、

「創立70周年記念チャリティ・コンサート」を録音したCDです。

当然、非売品なのですが、ツレアイが東京音大附属高校の同窓生なので、タダで貰ったのを

私がいつも聴いています。7年前ですから、当時高校生だった、このオーケストラの諸君は、

既に大学を卒業したか、今年卒業する筈ですが、とにかくこの時は高校生。

当時のメンバー表を見ると分かりますが、弦楽器はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのトップは3年生ですが、

それ以外は、大体1年生なのです。つまりまだ15歳か16歳。この年の3月までは、

中学生だった子供達です。

コントラバスだけは、大学生(東京音大生)が弾いています。

細かいことを言えば、それはまだプロに及びませんが、普通の方は驚くのではないでしょうか。

高校生でもうこんなに弾ける。そんなの当たり前。というのが、

プロの音楽家を目指す子たちのレベルなのですね。

なお、ピアノ協奏曲でソロを弾いている小川典子さんは、とっくにプロとして活躍していますが、

東京音大附属高校の卒業生なので、ゲスト・ソリストとして呼ばれたのです。

アンコールで、リストの「ラ・カンパネラ」を弾いています。


◆エグモント序曲、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、アンコール「ラ・カンパネラ」です。

今は、東京音大は、学校の敷地内に音大(音高ではなく)創立100年を記念して建てられた、

立派な自前のホールをもっていますが、この録音当時(2002年)には存在せず、

前述通り、新宿文化センターでの公演です。

一応、プロが録音していますが、市販する商品ではないので、録音の音質に拘る方には、

はっきり言って不満だと思いますが、普通の方は気にならないと思います。それより、

演奏しているのが15歳~18歳の子供達ばかり(コントラバス以外は)なのだ、ということを

忘れないで聴いて下さい。

一曲目、エグモント序曲

一曲目で、まだちょっと緊張してます。トランペットの1番、ティンパニは、当時3年生の女の子です。



エグモント序曲


Egmont Overture


二曲目。メイン・プログラムは、先輩のピアニスト小川典子さんをソリストに迎えて、

ピアノ協奏曲第5番、「皇帝」です。このブログでベートーベンのピアノ協奏曲を載せるのは、

初めてです。普通のCDと異なるのは、「身内用」の録音で、商品ではないので、

楽章毎にトラックが分かれていないのです。この曲は、当時の協奏曲の定石通り、

三つの楽章で構成されていますが、最初から最後までぶっ通しです。

「皇帝」は実際の演奏でも第二楽章と第三楽章は続けて(休みをとらず)演奏されます。

この時、第二楽章の終わりから第三楽章の始めにかけて、ホルンがB音をずーっと吹き続けます。

再生開始後27分10秒あたりからです。この演奏はソリストが親切なほうで、老巨匠が弾いたりすると思いきり

ゆっくり弾くので、ホルンは大変息が苦しいことになります。この演奏は30秒ぐらいですが、下手をすると、

40秒から50秒という事もあります。それから、曲の一番最後。37分すぎから、独奏ピアノとティンパニだけが音を出す

部分があります。リタルダンド(段々おそくなる)し、弱音ですから、お互いによく相手を聴かないと、合いません。

ティンパニ奏者は、気を使うと思います。


ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」



Piano Concerto No.5 Emperor



見事なピアノと伴奏でした。


最後に小川典子さんがアンコールでラ・カンパネラを弾きますが、その前に一言お客さんに挨拶をします。

なかなか、傑作です。それも含めて、どうぞ。


リスト:「ラ・カンパネッラ」



Liszt_S414-3_La Campanella



「ちょっと、この曲は今日は練習していないので、失敗するかも知れません」

とか、いいつつ、あっさり弾いています(笑)

この人、上手いのですけどね。日本よりも海外で知られていてBISというレーベルに随分録音しています。

余談ですが、この時、オーケストラのコンサートマスターは確か高3だった、佐田君という男の子で、

あの、さだまさし氏のご令息でした。カミさんの昔の同級生で今、N響でヴァイオリン弾いている人が先生の一人だったそうですが、

とても性格のいい子だそうです。

ご存知の方はご存知のように、さだまさし氏も実は少年時代はヴァイオリニストを目指していたのです。

しかし、長崎では「天才少年」でも、芸大付属高校に入ろうと思って上京し、詳しくは忘れましたが、

多分、夏の講習(音高・音大受験生は、殆ど必ず、前年の夏の講習会を受けます)か何かで、

あまりにもすごい才能が、わんさか存在することに驚嘆しました。さださんの実家の経済状況から考えると、

国立の芸大付属しか学費を払えないのですが、芸大こそ一番優秀な人が全国から集まるのですから、当然なのですが、

とにかく、この時にさだまさし氏は完全に挫折するわけです。「自分はクラシックのヴァイオリニストにはなれない」と。


それで、紆余曲折を経て「シンガーソングライター」になった訳ですが、幸いこちらで成功し、経済的には恵まれました。

さらに幸運なことに、ご令息は親父さんよりもずっとヴァイオリンの才能があったので、東京音大付属に合格したのですね。

この、コンサート、さだまさしさんは、ホールの何処かで聴いていたと思うのですが、姿を確認していないので分かりません。

でも、さぞや嬉しいだろうと思います。良かったですね。


私はこの年の「紅白歌合戦」でさだまさし氏が、やたら上機嫌なこと。また、自分の歌「精霊流し」では、

前奏と後奏で、自分でソロ・ヴァイオリンを弾きますけれど、この頃から、「精霊流し」のソロに力が入っている

(身体的に無駄な力が入っているのではなく、「気合い」のようなものを感じる、という意味です)ように思いますが、

これは、あくまでも私の個人的な印象です。


余談が長くなりました。

私が強調したいのは、とにかく、プロの音楽家になる、ということは、15歳か16歳で既にこんなに弾ける子が、更に最短でも

高校3年間と大学4年間勉強して、やっとたどり着く境地であって、大変厳しいものなのだ、ということです。


さて、お薦めCDです。このCDは一般には入手できないので、一般のCDからお薦めします。

とりあえず、巨匠ルービンシュタインを、自らも元来ピアニストで世界有数の名人、バレンボイムが伴奏(指揮)している

ベートーヴェン : ピアノ協奏曲第5番 「皇帝」 をお薦めしますが、

「とりあえず」と書いたのは、「いい加減に選んだ」という意味ではありません。

「皇帝」はありとあらゆる名人が弾いているので、誰か一人に絞るのは大変困難なのです。不可能に近い。

ゼルキン、ベートーヴェンと言ったらこの人、バックハウスフリードリヒ・グルダギーゼキングギレリス、ヴァント&ケルン放送響

クラウディオ・アラウ=サー・コリン・デイヴィス=ドレスデン・シュターツカペレとかね。

あー、やっぱり駄目だ。キリがない。この他、アルゲリッチ、ポリーニ、アシュケナージ、ブレンデル等々、本当に

いくらでも思い付くのです。こういうのがクラシックの醍醐味の一つでして、一編に全員買ったらつまらないので、

もしも、この音楽(ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番 「皇帝」)が気に入ったら、これら色々な人の演奏を聞き比べる。

だれが、非常に良いな、と思うピアニストがいたら、今度はその人が演奏する別の曲を聴いてみる。ルービンシュタインだったらショパンとか、

いくらでありますから。

そういう、宝の山なんです。この世界は。はい。

皆様、どうか良い週末をお過ごし下さい。

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