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2010.01.30

今日(29日)は、重要な経済指標の連続でした。

◆記事:12月の失業率5.1%、2カ月ぶり改善=09年平均は悪化幅最大(1月29日8時41分配信 時事通信)

総務省が29日発表した労働力調査によると、2009年12月の完全失業率(季節調整値)は

5.1%と前月に比べ0.1ポイント改善した。改善は2カ月ぶり。

同時に発表した09年の年間平均は5.1%と、世界的不況の影響で過去3番目に悪い水準となり、

前年比の上昇幅は1.1ポイントと過去最大だった。


◆コメント:一次資料(原本)を確認しましょう。

マスコミは経済指標の数値そのものを間違って発表することはまず有りませんが、

記事だけ読むと、実態は悪いのに「マイナス幅○○ヶ月連続縮小」などとまるで、

「良いこと」が有ったような記事をかくのです。大手メディアが政府の御用機関だと

しばしば世論から批判される、一つの原因です。

困ったことに経済専門紙である日経がしばしば「国のご機嫌取り」のような書き方をします。

12月の失業率5.1%、0.1ポイント改善 求人倍率0.46倍に上昇(注:太文字は引用者による。以下同様)

ウソではない。しかし、文章によって随分受ける印象が違う。時事通信の方がマシです。
12月の失業率5.1%、2カ月ぶり改善=09年平均は悪化幅最大

今は、日本経済の実体はものすごく悪いのですから、失業率が前月に比べて0.1%下がっても、

焼け石に水。これから説明しますが、有効求人倍率も同様です。



とにかくメディアは、全般的傾向として、「お上」に睨まれないように「ウソ」にならない

程度に数字に「装飾的言辞を弄し」ます。役所の発表そのものをこの目で見ましょう。

日本の雇用統計はややこしいのですが、

失業率→総務省発表

有効求人倍率→厚生労働省発表

なんです。

総務省発表と言ったって、総務省のトップページを開いても「完全失業率」は

書いてありません。こういうのが如何にも気が利かない役人仕事です。

左側に小さい字で「統計情報」というリンクがありますが、

そこに飛んでも、まだ、総務省|統計情報が現れ、

「統計局の統計」だろうと見当を付けて開く訳です。すると、やっと統計局ホームページにたどり着く。

私は、毎月見てますから、初めからこの「総務省統計局」をブックマークしていますが、最初は見つけるのが大変でした。


それはともかく、「失業率」という言葉はどこにもありません。

労働力調査(基本集計)(平成21年12月分,平成21年10~12月期平均及び平成21年平均)

を見るのです。それでもまだ「12月の完全失業率」はひと目でわかるようなサイト構成になっていません。

「月次」の下の結果概要(速報)をクリックすると漸く、
労働力調査(基本集計) 平成21年12月分(速報)結果

が出てきます。そこに要約がかいてあります。
結果の要約

○12月の就業者数は6223万人と1年前に比べ108万人減少

・就業者数は23か月連続の減少

・主な産業別就業者数は,1年前に比べ「製造業」,「卸売業,小売業」などが減少

(主な産業別就業者数及び1年間の増減数)

製造業・・・・・・・・・・ 1064万人と,75万人減少

卸売業,小売業・・・・・・・・・・1034万人と,23万人減少

サービス業(他に分類されないもの)・・・・・・・・・・ 468万人と, 14万人減少

うち 職業紹介・労働者派遣業・・・・・・・・・・ 99万人と,14万人減少

建設業・・・・・・・・・・ 526万人と,2万人減少

医療,福祉・・・・・・・・・・ 628万人と,20万人増加

宿泊業,飲食サービス業・・・・・・・・・・ 377万人と,6万人増加

○12月の完全失業者数は317万人と1年前に比べ47万人増加

・完全失業者数は14か月連続の増加

(主な求職理由別完全失業者数及び1年間の増減数)

非自発的な離職による者・・・・・・・・・・136万人と,34万人増加

うち 定年又は雇用契約の満了・・・・・・・・・・ 32万人と,8万人増加

勤め先や事業の都合・・・・・・・・・・104万人と,27万人増加

自発的な離職による者・・・・・・・・・・ 97万人と,1万人減少

学卒未就職者・・・・・・・・・・ 10万人と,1万人増加

新たに収入が必要な者・・・・・・・・・・ 44万人と,11万人増加

○12月の完全失業率(季節調整値)は5.1%と前月に比べ0.1ポイント低下

・完全失業率(季節調整値)は2か月ぶりの低下

・男性は5.3%と,前月に比べ0.1ポイント低下

・女性は5.0%と,前月に比べ0.1ポイント上昇

・15~24歳の完全失業率(原数値)は8.4%と,1年前に比べ2.0ポイント上昇

メディア報道を確認するためには、赤文字の部分を確認しないと分からないのです。

失業率は、前月比0.1%低下というのはウソではないけれど、水色太文字で強調したように、

12月における完全失業者の絶対数は、317万人と1年前に比べ47万人増加しており、

12月の就業者数は6,223万人で前年同月比、マイナス108万人。

就業者数の減少は23ヶ月、つまり約2年間連続なのです。



本当はマスコミはそういうことを強調しないとダメなのです。

長くなるので有効求人倍率は省略します。


◆今日発表されたその他の指標

雇用統計で余りにもスペースを割いてしまったので、箇条書きにします。

今日は消費者物価指数も発表されました。結果は、

12月消費者物価、1.3%下落=09年平均は最大のマイナス。マイナスは10カ月連続(1月29日9時0分配信 時事通信)

デフレそのものです。

日本の景気の目安となる自動車生産ですが、
国内自動車生産 33年ぶり800万台割れ(1月29日23時38分配信 毎日新聞)

ですし、国土交通省がやはり、今日発表した住宅着工件数は、
住宅着工、45年ぶり80万戸割れ=減少率は2番目の大きさ-09年(1月29日17時7分配信 時事通信)

とのこと。2009年の45年前というと1964年。東京オリンピックが開催された年です。

私は「エコノミスト」ではありませんけど、国内外の経済指標をずっと見てきました。

今日発表された経済指標に限らず、先日書きましたが、これほど経済のあらゆる分野で、

何十年ぶりの低さ

という表現が多用されるのは、初めてです。


◆鳩山由紀夫内閣総理大臣が施政方針演説をしました。「友愛」が「命」に替わったそうです。

紛らわしいのですが、ある人物が内閣総理大臣に就任して初めて自分の政治的思想、方針を述べるときと、

その後も毎年9月の臨時国会の冒頭で行う演説は「所信表明演説」と言われます。

今日の演説は、通常国会が召集されたときに内閣総理大臣が、「今年の目標」みたいなことを述べる、

施政方針線説です。報道によれば、

◆記事:鳩山首相、「いのち守る政治」前面に(1月29日15時30分配信 TBS)

「いのちを守りたい。いのちを守りたいと願うのです。平成22年度予算を『いのちを守る予算』と名付け、

これを日本の新しいあり方への第一歩として活発なご議論をいただきたいと願っています」(鳩山首相)

演説は「いのちを守りたい」で始まる異例の構成で、

キーワードとなる「いのち」という言葉が24回盛り込まれています。(以下、省略)

まあ、そうなんだけどね。国民の生命を守るのは国家の義務として、当然ですからね。

今更24回も強調しなくても当たり前のことですね。

今、皮肉に考えたのですが、昨日小沢事務所と首相官邸に、銃弾が送られてきたそうですから、

もしかすると、鳩山さんが言っている「守りたい命」とは、自分の生命のこと?


何かトンチンカンなんだよね。この人。

真面目にかくなら、命を守るというなら12年連続で3万人を超える人間が自らの命を絶っています。

1日100人を遙かに超えた人が自殺しているのです。自殺者は景気がいいときでも出るけど、

今回の長引く不況で自殺者数が増えているのは明らか。先日、日本航空の会社更生法適用決定を受けて、

1万5千人がリストラされるそうです。まずグループ企業(ホテルなど)でしょうね。

きっと、現在40代、50代の人がクビを切られたら、この不況下で新しい仕事など見つかるとは思えません。

多分。JAL関係者や、JALやグループ会社との取引で何とか食っていた中小企業も困り果てているようです。

放っておけば、絶対この中から自殺者が出る、と思います。

鳩山由紀夫内閣総理大臣。「命を守る」といいますが、私が今書いたようなことを考えてなかったでしょう?

全くノーテンキな人だ。

余談ですが、鳩山由紀夫内閣総理大臣の夫人は、高価な装飾品を身につけて公に姿を見せ、

それをハイチの地震の被災者のために寄付すると、言っていました。

国民が未曾有の景気後退に苦しんでいるときに、首相夫人がチャラチャラした格好で姿を

見せたら、ヒンシュクを買うということすら分からないようです。オメデタイ夫婦です。


イヤミはここで止めておきますが、鳩山由紀夫内閣総理大臣は、本当に国民の命を守りたいなら、

日本銀行に任せきりにしないで景気浮揚策しかも、なるべく即効性のある政策を決めて下さい。

以前書きましたが、民主党はあの有能な岩國哲人さんが党首になり、総理になるべきでした。

実力で、メリルリンチの上級副社長にまだ登り詰め、その後、故郷出雲の市長となり、

市長選で掲げた110の公約を市長就任後1年ちょっとで、全て実行したひとです。

あれだけ優秀な人を民主党は重用しなかった。小沢が岩國さんを公認候補にしない、

などというので、つくづく政治の世界の汚さが嫌になったのでしょう。

今更、どうしようもないけど、岩國内閣総理大臣が実現していたら、

世の中はというか、民主党はもう少しマシになっていたと思います。

残念でなりません。

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