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2010年2月

2010.02.28

先週発表された、経済指標・統計概観。デフレが続いています。

◆コメント:良くないです。

金曜日の東京株式市場は、上げて終わりました。

NIKKEI NET株・為替欄のコメントを一部引用します。

◆記事:東証大引け、反発 鉱工業生産指数で心理改善 トヨタが反発(NIKKEI NET)(26日 15:21)

26日の東京株式市場で、日経平均株価は4日ぶりに反発した。大引けは前日比24円7銭(0.24%)高の1万0126円03銭だった。

朝方発表の1月の鉱工業生産指数速報が市場予想を上回る内容となり、投資家心理が改善した。

円高基調が再び強まる懸念は根強かったが、自律反発機運が高まった。

鉱工業生産指数は前月比2.5%上昇し、日経QUICKニュース社(NQN)が集計した市場予測の平均値(1.1%上昇)を上回った。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは生産活動について「増勢を維持している」と分析する。

在庫が膨らんでいた電子デバイスに減速の兆しがあるものの、生産水準を切り下げるまでには至らないとみる。

東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発した。(以下略)

ウソじゃないのですが、金曜日には、その他にも経済指標が発表されていますし、

月曜からその他、スーパー売上高など、色々な統計・指標が発表されました。

順を追って見ます。
22日(月)。1月のスーパー売上高、コンビニ売上高。それぞれ14ヶ月、8ヶ月連続、前年同月比マイナス。
◆記事:スーパー、14カ月連続減=コンビニは8カ月マイナス-1月売上高(2月22日19時0分配信 時事通信)

本チェーンストア協会が22日発表した1月のスーパー売上高は1兆1022億円で、

既存店ベースで前年同月比4.9%減少した。前年実績を下回るのは14カ月連続。

日本フランチャイズチェーン協会が同日発表した1月の主要コンビニエンスストアの既存店売上高は

5.3%減の5652億円と、8カ月連続のマイナスだった。

消費不況の影響により、いずれも来店客数が減少した上、購入商品も低価格品に移ったのが主因。

チェーン協は「給与や失業率、先行き不安が改善されない限り、消費が上向くことはない」として、

当面は厳しい状況が続くとみている。


23日(火)。自動車8社、1月の生産実績。1月単月では前縁同月比大幅増だが、通年ではマイナス。
◆記事:世界生産、7社がプラス=需要急減が一巡-自動車8社(2月23日19時0分配信 時事通信)

自動車大手8社が23日まとめた1月の生産・販売・輸出実績によると、

世界生産はトヨタ自動車が前年同月比55.8%増の64万3925台となるなど、

ダイハツ工業を除く7社でプラスとなった。

一昨年秋のリーマン・ショック後の需要急減が一巡したことや

アジア市場の堅調ぶりを背景に、前年より生産を増やす社が大半を占めた。

ただ、「北米や国内で前年に実施した生産調整」(ホンダ)の反動という面も大きく、

各社の生産基調が本格回復をたどるかは依然、不透明感が強い。

また、トヨタのリコール(回収・無償修理)問題の生産への影響はまだ出ていないが、今後、懸念材料となりそうだ。

記事の説明で十分だと思いますが、1月単月を前年同月と比べると、大幅にプラスですが、

昨年1月はリーマン・ショックの4ヶ月後で、世界の景気が、「崖から岩が転がり落ちるような勢い」で

後退していた最中ですから、その反動でプラスになっているのは、予想出来ることです。

しかし、2月10日に発表された、大手8社の昨年4月から12月までの売上げ、収益は前年比、マイナスです。

1月の後、2月、3月が前年同月比プラスでも3月末で締めた場合、あまり明るい数字になるとは、思えません。


24日。 企業向けサービス価格(日本銀行)。新聞によって見出しの付け方が異なり、大きく印象が変わります。

まず、ロイター。事実を書いていることは確かですが、良いのか悪いのか分かりません。

◆記事:1月企業向けサービス価格指数は‐1.0%、下落率は縮小=日銀(2月24日9時31分配信 ロイター)

日銀が24日発表した1月企業向けサービス価格指数速報(2005年=100)は97.4となり、前年比で1.0%低下した。

12月確報(1.5%低下)から下落率は縮小した。前月比は0.4%低下だった。

外航タンカーを含む外航貨物輸送や国際航空貨物輸送、商業・サービス業用機械設備などのリースが押し上げ要因となる一方で、

インターネット附随サービスや道路貨物輸送、事務所賃貸などが押し下げ要因となった。


毎日新聞。まあまあです。企業向けサービス価格が16カ月連続下落していることを冒頭に書いている。
◆記事:<サービス価格指数>16カ月連続下落 5カ月連続で下落率縮小(2月24日20時5分配信 毎日新聞)

日銀が24日発表した1月の企業向けサービス価格指数(05年=100、速報値)は97.4で、前年同月比1.0%下落した。

16カ月連続の下落だが、貿易の復調で輸送費が上昇したことなどを背景に、下落率は5カ月連続で前月(1.5%)より縮小した。(以下略)。

5カ月連続で下落率縮小している、と書くと、少しは良くなっているかのように感じますが、企業向けサービス価格が物価指数と同様に

1年4ヶ月も「下がり続けている」ことの方が重大で、それを書かなければ意味がない。毎日新聞は書いているからまあ、良いです。



朝日新聞。これは、記事まで読めば必要なことは全て書いてありますが、

見出しを敢えて「衝撃的」に書いています。
◆記事:1月の企業向けサービス価格指数、24年ぶり低水準(朝日新聞)(2010年2月24日11時7分)

企業同士がやり取りするサービスの価格水準が下がり続けている。

日本銀行が24日発表した1月の企業向けサービス価格指数

(速報、2005年=100)は97.4と前年同月比で1.0%下落し、

1986年3月の97.4以来、約24年ぶりの低水準になった。下落は16カ月連続。

前年同月比の下落率は昨年12月の1.5%からは縮小した。

昨年8月に過去最大の3.5%を示して以降5カ月連続で縮小している。

項目別にみると、運輸では中国中心の外需に引っ張られ、外航貨物輸送などの運賃が上昇した。

一方、内需との関係が深い広告、不動産、情報通信などの業種での下落が続いている。

まあ、「24年ぶり」は書いても仕方がないけど、必要なことには一通り言及しています。

いずれにせよ。物価と共にサービスの価格も1年4ヶ月下がり続けている、ということを、

覚えておいて下さい。


26日。消費者物価指数。鉱工業生産。住宅着工件数。

消費者物価指数。日本経済の最大の懸案事項である、デフレはどうなっているのか。
◆記事:消費者物価、11カ月連続下落=17年ぶり低水準-1月(2月26日8時44分配信 時事通信)

総務省が26日発表した1月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、

価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が99.2となり、前年同月比1.3%下落した。

マイナスは11カ月連続で、デフレは長期化の様相を呈している。

指数は1993年3月以来、約17年ぶりの低水準に落ち込んだ。

もはや、説明が要らないほどですね。完全にデフレです。


鉱工業生産。
◆記事:1月鉱工業生産速報は前月比+2.5%=経済産業省(2月26日9時6分配信 ロイター)

経済産業省が26日発表した1月鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は

前月比2.5%上昇の91.9となり、11カ月連続の上昇となった。

ロイターの事前予測調査では前月比1.0%の上昇と予想されていたが、

発表数値は予想を上回った。生産予測指数は2月が前月比0.8%低下、3月が同1.6%上昇となった。

経済産業省は生産の基調判断を「持ち直しの動きで推移している」で据え置いた。

業種別にみると、輸送機械工業、化学工業、金属製品工業などが上昇に寄与した。

鉱工業出荷指数は前月比2.4%上昇、在庫指数は1.0%上昇だった。

11月連続ですから、もう市場は織り込み済みなのです。

鉱工業生産、つまり供給が増えても需要が増えないから、物価は下がり続けているのです。

だから、この材料だけで、単純に喜ぶ訳にはいかないのです。


住宅着工件数。
◆記事:1月の住宅着工、8.1%減 14カ月連続マイナス(2月26日14時52分配信 産経新聞)

国土交通省が26日発表した1月の新設住宅着工戸数は、前年同月比8.1%減の6万4951戸と、14カ月連続の前年割れだった。

年率換算(季節調整済み)では86万3000戸。景気の先行き不透明感から低迷が続いている。

内訳は、持ち家が前年同月比5.4%増の2万1144戸で3カ月連続で増加だったのに対し、

貸家が14.5%減の2万7040戸、分譲住宅も11.7%減の1万6276戸で、2けたの落ち込みだった。


冒頭で引用した日経の株式市場に関するコメントでは、鉱工業生産のプラスが強調されていますが、

それはもう、とっくにプラスに転じているのです。

ここに挙げた他の指標・統計に関する記事を読めば、いくら鉱工業生産だけ前縁同月比プラスがつづいても、

消費者物価もサービス価格も下がり続け、スーパー、コンビニの売上げは減り続けている。

個人消費が増えていない、ということです。

住宅も売れないから建てない。

景気に明るい見通しを期待できるようになるのは、まだ当分先です。

あと数年は、あまり期待出来ないのではないかと思います。

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オリンピックの後には必ずパラリンピックがあることをお忘れなく。

◆4年前、トリノの時にも書いたのですけどね。

私もあまり偉そうなことは言えないのですけどね。

最初に書いたのは、4年前のトリノ・オリンピックの後のトリノ・パラリンピックが開催されたときでした。

トリノオリンピックでは、日本はメダルは荒川静香選手の金メダル1個ででした。


今回、増えて良かったじゃないですか。

勿論、私とて、個人的に気の毒だなと思う選手はいますけど、あまり固有名詞をだして、

「気の毒だ」

と書くのは、却って失礼なので(既に一度書いてしまいましたけど)、止めます。

まあ、選手諸君はお疲れ様でした。ごちゃごちゃ言う奴がいたら、
「うるせえ。文句あんなら、てめえがオリンピック出て、金メダル獲ってみろ!」

と言えばいいのです。それで、終わりです。


◆メダル・メダルというならば、パラリンピックの方が獲っている。

話がそれました。今日、書きたいのは「パラリンピック」です。メダルの数をいうならば、

トリノ・パラリンピックで、日本勢は、金メダル2個、銀メダル5個、銅メダル2個、合計、9個もメダルを獲得したのです。

トリノ・パラリンピック・日本人メダリストをご覧下さい。

しかし、トリノ・パラリンピックはちょうどWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に重なってしまった。

WBCの開催の方が、後から決まったのです。如何にも気が利かない(意味、分かりますか?)。それで私は、

2006年03月20日(月) WBCの日程をトリノパラリンピックと重ねた、気の利かない奴がいたわけだ。ココログ

を書きました。北京パラリンピックの時にも書いてます。
2008年08月25日(月) 「北京パラリンピック」(9月6日~9月17日)があることを、お忘れなく。ココログ

これを読めばわかりますが、北京オリンピックの前、アテネオリンピックのとき、日本勢は絶好調で合計37個のメダルを獲得しましたが、

アテネ・パラリンピックの日本勢は更に「超絶好調」で、合計なんと52個ものメダルを獲りました。しかし、いつも誰もパラリンピックは讃えない。

悪い癖ですね。社会的弱者(「弱者」とは「憐憫」ではなく、障害者がで社会的・経済的に、様々面な局面で、健常者よりも不利だと言っているのです)は、

どうでもいいですか。皆さん、弱者切り捨ての小泉純一郎に洗脳されてしまいましたか?



バンクーバー・パラリンピックは3月12日~3月21日に、開催されます。

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2010.02.27

人生とは、耐えることなり。

◆などと、大袈裟なタイトルを付けましたが、要するに愚息が大学入試に失敗したというだけのことです。

私は、この記事を書こうか書くまいか悩んだのです。

世の中には子供が欲しくて出来なかった方、事情があってつくらない方。あるいは病気や事故で子供さんを亡くされた方が

大勢いらっしゃる。私のせがれは、とりあえず生きていて、健康です。それだけでも有難いと思うべきなのでしょう。

お読みになる方によっては、以下の文章、非常に不愉快で、無神経に感じられるかも知れません。

そういう方々には本当に申し訳ありませんが、今日は、あまり時事問題を書く気分になれません。


自分の感覚では、「つい、この間」、中高一貫教育の私立中学に息子が入って、ホッとした、ところだったのです。

2004年02月01日(日) 「合格して、泣こう」今日だけは、私事を書きます。

(この当時はWeb日記「エンピツ」にしかアカウントを持っていません)。

本当にアッという間に6年間が過ぎてしまいました。大学付属ではありません。高校までの学校で、全員受験するので、

もう少し受験指導に熱心かな?と期待したのですが、暢気な学校で(それがよいところでもあるのですが)、何もしない。


勿論、大学に進学するかどうかは個人が決め、受験するのならば、自分が勉強しなければ、合格しない。それは、分かってます。

だけど、生来怠惰な私のDNAを受け継いでしまった愚息は、放っておくと何もしません。

仕方がないから、当時三鷹駅の近くに住んでいたので、進学塾に通わせました。

が、一向に成績は伸びない。当たり前で塾に通っても「本人が」「やる気になって」「主体的に」勉強しなければ、

成績など、上がらないのです。

しかたがないから、高校二年の秋から家庭教師を付けました。

この家庭教師君、雇った当初は東大一年で、わずか数週間で二学期の成績を飛躍的に向上させてくれたので、

大いに期待していたのですが、家庭教師君自身が東大で苦労して、段々精神的に不安定になってきました。

しかし、それは、彼の「私事」であり、家庭教師はアルバイトとはいえ、金銭を受け取っている「仕事」です。

こちらは月に約7万円も払っている。「私事」と「仕事」は峻別しなければならない。

ところが、まだ大学一年から二年になった時期。所詮はまだ自分が子供なんですねえ。

段々、個人教授を真面目にやらなくなり「流し」ているのが分かりました。

相応の仕事をしないのでは、仕方がない。クビにして、憐れそれが発覚したのが高校三年の二学期、

つまり、昨年の秋です。急遽、また個人指導の塾を探し、ナメられないように、私が一緒に行って様子を見て

決めました。彼らは相当頑張ってくれたのです。

が、しかし、くどいようですが、「本人が」危機感を抱いて、顔色を変えて勉強するぐらいじゃなきゃダメですよね。


この辺り、30数年前の自分を見ているようでした。恥ずかしながら私は、大学まで「エスカレーター式」に進学できる

私立高校にいたのですが、外部受験を「志し」たにも関わらず、今から思い出すと赤面するほど何もしませんでした。

前述のとおり、愚息は、私の「怠惰の遺伝子」を受け継いだらしく、見ていて「危機感」が感じられません。


これは今年はダメだ、と思いつつ。困ったときの神(?)頼みで、大手町の「平将門の首塚」と「神田明神」に

お参りしました。

親が急にお参りして大学に受かるのなら、誰も苦労しませんよね。親もバカです。


◆ダメだと分かりつつ奇跡を期待してしまう、憐れな親。

今月、愚息は三大学を受験しました。はっきり言って数を受けて、何でも良いから、というのは、

あまり意味がない。大学は三つですが、最近の受験は、何とか方式とかいって色々複雑でして、

同じ大学の同じ学部を違う方式で2回(又はそれ以上)受験出来るのですね。一つの大学は二つの方式で受けたので、

四回試験を受けたことになります。最後の合格発表が今週の火曜日にあり、不合格。浪人決定です。


以前、ちらっと、そのことを日記に書きました。「浪人なんて、ドンマイ、ドンマイ」と書いて下さった読者が

おられましたが、今だにうつ病で大学病院に定期的に通院している私です。

愚痴になりますが、約10年前、三ヶ月入院もしました。私の会社では、この時点で「アウト」です。

一生、昇給も昇格もしません。しかし、クビにならないだけ有難い。但し以前に比べて収入は減っている。

結構、精神的にも経済的にも辛いのです。


今までの愚息の様子を見ていて、私は現役合格は無理だと悟りました。無論、本人に「浪人していいよ」などとは

言いませんけどね。最初から落ちるつもりで受けるなら、試験なんか受けなきゃ良いんですから。


ただねえ・・・・。親ってのはバカでしてね(何せ、「神頼み」するぐらいですから)。

今週の火曜日にインターネットで最後の合格発表を見るまで、ダメだと分かりつつも、

ひょっとして、奇跡的に何処かに引っかかってくれまいか?と思ってしまうのです。

なので、最後の「不合格」を見た後、予想通りなのに、妙に気分が沈みがちです。

元来、憂鬱になる病気を抱えている所為もあるでしょうが。更に憂鬱でしたね。家内も同じらしく

何かというと「不合格を見る度に、疲れるのよ」といって、寝てるらしいのですが、

寝ていられる人はいいですよ。私はそんなの仕事とは何の関係も有りませんから、毎日会社に行って

何事も起きていないような顔をして、働かなければなりません。

家内は疲れたと称していますがオリンピックのフィギュアスケートを見て「浅田真央ちゃんが可哀想だ」

などと言ってましたが、お前なあ。おれはその辛い気分に耐えて、一週間外で働いたんだよ。

「息子の浪人決定」のストレスを抱えて一週間を終えた亭主に

「お疲れ様」

ぐらい言えよ、と思いました。「俺の方が余程可哀想だよ」と。でも、こういう女房ですから、

耐えるしか、仕方ありません。

来年の今頃、また、合格発表を見なければなりません。さすがに本人も少し堪えたようなので、

何も五月蠅いことは、私は言いませんが、この辛い気分でこれから1年間を過ごさなければならないのですね。

自分が浪人生だった頃には、想像もつきませんでした。あの頃、自分も親にこういう思いをさせていたのか、と。

死んだ親父は黙って見ていてくれました。悪いことをしたな、と思います。バチが当たったんですね。

ただ、耐えるしか有りません。人生は我慢、です。

済みません。完全に、見事な「愚痴日記」になりました。

とんだ、お目汚しで申し訳有りません。


ところで、全然関係ないですが、既に日付は変わってしまいましたが、2月26日。

昭和11年、二・二六事件が起きた日ですね。陸軍将兵によるクーデター未遂です。

昭和3年生まれの母は、当時都心に近いところ(今の慈恵医大の辺り)で開業していた医者の娘で、

「何だか事情は分からなかったけど、非常に緊迫した雰囲気」は覚えているそうです(笑)。

ウィキペディアだけでなく、この頃からどのように日本が戦争に向かっていったのか、を知るために、

以前から、何度もお薦めしてますが、阿川弘之氏の、「米内光政」「山本五十六」()()、「井上成美」を

お読みになることをお薦めします。三人とも、「戦争放棄」などしていなかった明治憲法下の日本の軍人ですが、

命がけで三国同盟に反対し、戦争に反対した人々です。


その中の一人、山本五十六の言葉で有名なのがありますね。
苦しいこともあるだろう。言いたいこともあるだろう。不満なこともあるだろう。腹の立つこともあるだろう。泣きたいこともあるだろう。 ・・・これをじっと我慢していくのが男の修業である。

阿川さんの「山本五十六」を読むと、山本さん自身、そうは言っても結構実際には周囲に愚痴っていたことが分かります(笑)。

しかし、山本さんは、もっと大変な苦労にじっと耐えたことは確かです。


話がそれました。

皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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2010.02.26

公平を期すために。「豊田社長、励ましの声に涙=米従業員らと懇談--トヨタ」

記事1:豊田社長、励ましの声に涙=米従業員らと懇談=トヨタ(時事通信 2010年02月25日)

【ワシントン時事】トヨタ自動車の豊田章男社長は24日(日本時間25日)の米下院公聴会に出席後、

ワシントン市内で全米の販売店関係者や工場従業員の代表者らとの懇談会を開いた。

議員の厳しい追及を受けた直後だったこともあってか、冒頭のあいさつで

「公聴会で私は一人ではなかった。あなた方や世界中の同僚たちが共にいてくれた」と述べた後、声を詰まらせる場面もあった。

豊田社長はやや緊張した表情で会場に現れたが、参加者から

「私はトヨタを支持する」「トヨタのディーラーであることを誇りに思う。あなたを百パーセント応援している」

などと励ましを受けると、思わず涙ぐんだ。

中には「あなたを困らせた一部の議員の振る舞いをお許しください」と謝罪する販売店関係者もいた。

懇談会には報道陣も同席。公聴会の成果について問われ、「世界中のお客さまにトヨタの車は安全だと心から叫んだつもりだ。

どこまで伝わったかは分からないが、必ず今後の行動として伝えていきたい」と述べた。


◆記事2:トヨタ車の電子系統に問題示す証拠ない=米運輸長官(2月25日5時3分配信 ロイター)

ラフード米運輸長官は24日、トヨタ自動車<7203.T>のリコール問題をめぐり下院監視・政府改革委員会で証言し、

監督当局は現時点でトヨタ車の電子系統に問題があることを示す証拠を持っていないと述べた。

同長官は電子系統の問題に関する苦情を当局が調査する考えを示した。

また、リコールに対するトヨタの姿勢が「誠実」であったかについて調査を継続しているとし、

罰金を課す可能性があるとの認識を示した。

同委員会のアイサ議員(共和党)はトヨタに関する新たな公聴会を「1─2週間」以内に開催すること検討していると述べ、

ブッシュ政権の関係者に証言を求める方針を明らかにした。


◆コメント:運輸長官には呆れるが、公平を期するため、記事1を載せる。

時系列で見ると記事2が先なんですが。運輸長官の言葉を読んで呆れませんか?

太宰治の「走れメロス」の冒頭は、

メロスは激怒した。

で始まるが、記事2を読んだ時には、
JIROは激怒した。

になってしまいました。運輸長官はどうして公聴会と同じ日に、
問題を示す証拠はない。

と述べているのである。その報告を聞いてから公聴会を開くかどうか検討すべきでしょ?

大体、政治家なんてのは、洋の東西を問わず、似たような人種で、無知な大衆(有権者)にいいとこを見せたいから、

原因が究明されていようがいまいが「悪者」トヨタを懲らしめる、正義の味方のパフォーマンスをしたがるのだ。

トヨタが「電子系統に問題がない」というと、ワーッと反論してくるが、

「無いことは証明できない」のであるから、米議会・政府は、

トヨタ車の電子系統に問題がある。

というのなら、それを立証する責任はアメリカ側にある。

これ以上書いても、昨日の繰り返しになるから、止めておく。


記事1を読むと、昨日は書き過ぎた、と思う。

アメリカのトヨタの従業員は、トヨタが米国で工場を閉鎖したり、

リストラを断行したら、自分が職を失うから、と皮肉な見方をすることも可能だが、

それだけではない、と思う。恐らく現地のトヨタ・ディーラーに務めているアメリカ人は、

客から苦情な来たりしているはずで、そういう場合、相手が社長だとしても、

どうしてくれるのだ?

と詰め寄るのがむしろ普通なのに、
「私はトヨタを支持する」

とか、
「トヨタのディーラーであることを誇りに思う。あなたを百パーセント応援している」

というのは、かなり例外的だ。

この記事に関して、「『大トヨタ』の社長が人前で涙ぐむとは・・・」という類の意見もあるが、

他所の国の議会に呼ばれて、周り中から集中砲火を浴びた、文字通り四面楚歌の気分であったところに

こういうことを言われたら、グッとくると思う。

昨日の日記は故意に情緒的に「アメリカ人は人殺しの子孫だから」と書いてしまい(それは、歴史的事実だが)

少し書きすぎたかな、と反省した。

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2010.02.25

「『電子制御系』議論は平行線…米公聴会」←問題の有無すら真相が究明されていないのに、公聴会を開く意味があったのか。

◆記事:「電子制御系」議論は平行線…米公聴会(2010年2月24日15時09分 読売新聞)

全米が注目する中で23日に行われたトヨタ自動車の大量リコール(回収・無償修理)問題をめぐる公聴会は、

急加速の原因が電子制御系にあるのかどうかについて、かみ合わない質疑応答が目立った。

明確な根拠がないまま電子制御系が原因と疑う議員たちの追及に対し、トヨタ側は改めて「電子制御系に問題はない」と主張したからだ。

豊田章男社長が出席する24日の公聴会も厳しい追及の場になることが予想される。

23日の公聴会で発言した議員らの主張は「原因が説明出来ない多くの急加速事故があるのだから、

電子制御の問題を含め抜本的に調査すればいいではないか」というものだ。

ただ、7万5000ページに及ぶトヨタの社内資料を分析した議会の事前調査結果でも、明確な証拠は見つかっていない。

ラフード米運輸長官も同日、米政府の調査が予備的なものにとどまっており、欠陥を究明する段階には至っていないことを認めている。

もともと、簡単に結論が出せない問題だけに、23日の議論は最初から水掛け論になる懸念があった。

さらに、レンツ社長は販売担当で技術的な問題にはあまり詳しくない。

このため、電子制御に関する技術的な質問を受け、立ち往生する場面も目立った。

トヨタが電子制御系の問題で抜本的な再調査を表明しない限り、米議員らは納得しそうにない。

ただ、一貫して「電子制御系には問題がない」と主張してきたトヨタにとっては、抜本的な再調査に簡単に踏み切るわけにもいかず、

問題は長引く可能性が高い。(注:色太文字は引用者による)


◆コメント:電子制御系に問題があるのかないのか結論が出ないまま、公聴会を開くバカ。

読んで呆れ、腹が立つ。今日の公聴会は8時間にも及んだというが、転載した記事の色太文字で強調した部分を読めば、

今日の公聴会は、単なる「トヨタを米議会議員がよってたかって吊し上げる」為に設けられた場、としか思えない。


テレビで、ニュース映像を見た。トヨタ自動車の米販売子会社のレンツ社長が、
電子制御系に問題はない

と、言いかけたその瞬間、叩きつけるように、ワクスマン委員長が
調査が終わってないのになぜ問題がないと言えるんだ!

と、怒鳴った。全く同じ言葉をアメリカに返したい。
そもそも原因が究明されていないのに、何故、トヨタに責任がある、謝れ、と言えるのか。

アメリカ人はこれほどアホなのか。さらに、
ラフード米運輸長官も同日、米政府の調査が予備的なものにとどまっており、欠陥を究明する段階には至っていないことを認めている。

開いた口がふさがらない。

調査が終わっていないこと知っているなら、社長を呼びつけても何も解明されないことぐらい、分かるだろう。

最初から、こんな公聴会を開くな、馬鹿野郎!と言いたい。

前述のとおり、単に米議員が、米国世論に迎合するため、トヨタを呼びつけて吊し上げる「リンチ」の為に設定されたのが、

今日の公聴会である、と解釈していい。


欧米社会では、責任の所在が調査によって明確になるまで、決して謝らない。

飛行機が墜落しても、航空会社の社長は、原則として事故調査委員会の調査結果があるまでは、

何が原因か特定出来ない、即ち誰かに責任があるのか否か分からないのだから、謝る必要はない。

それが彼らの論理の筈だ。ところが、叩く対象が「世界最強のトヨタ」「日本人の会社トヨタ」のときには、

欧米流のいつもの論理は消滅するらしい。


米国市民の街頭インタビューでは、
過ちをおかした者は、謝罪するのが当然だ。

と、言った奴がいた。へー、そうですか。アメリカは過ちをおかしたら、必ず謝るのですか。


◆BSE(狂牛病)騒動の後、米国産牛肉輸入再開してから、何度も「特定危険部位」が付着した肉を送ってきた米国。

米国で、狂牛病が発生し、日本は長く米国産牛肉を輸入禁止にした。

ところが、米国側(ブッシュ)に「再開しろ」と言われた小泉の鶴の一声で、輸入再開が決まった

ただし、BSE(牛海綿状脳症)の病原体である異常タンパク質プリオンが蓄積しやすい「特定危険部位」を

取り除くことが条件であった。特定危険部位は国によって、定義(部分)が異なる。


日本では、脊髄、背根神経節を含む脊柱、舌と頬肉を除く頭部(具体的には眼、脳、扁桃など)、

回腸遠位部(小腸のうち盲腸との接続部から2メートルの所まで)が、特定危険部位である。


2005年12月に輸入を再開したが、わずか1ヶ月後に、特定危険部位である「脊柱」が

混入した肉が送られてきた。日本は、再び禁輸措置を取った

その約半年後、7月に輸入再開が決まった

本来、米国産牛肉は永久禁輸にしても良いのに、日本政府はアメリカ政府の圧力に弱い。


ところが、4ヶ月後、日本では特定危険部位に指定されていないが(仏では特定危険部位)、輸出禁止の約束をしていた

「胸腺」が混入した牛肉をアメリカは日本に送ってきた。

そして、2008年4月、吉野家向け輸入牛肉に脊柱が混入していた

2度目である。

更に。

2009年9月に輸入した米国産牛肉に脊柱が混入していた。

◆記事:米国産牛肉に特定危険部位混入 3例目(朝日新聞)(2009年10月10日12時53分)

厚生労働省と農林水産省は10日、東京都港区の食肉卸会社が今年9月に輸入した米国産牛肉に、

牛海綿状脳症(BSE)の原因物質がたまりやすく、輸入が認められていない「特定危険部位」の脊柱(せきちゅう)が

混入していたと発表した。この部位の混入は06年7月に米国産牛肉の輸入が再開されてから3例目。

両省によると、同時期に輸入された牛肉は店頭に流通していないという。

店頭に流通云々は関係無い。

アメリカは、BSE問題だけを見ても、3回も失敗している。全面的にアメリカに非がある。
この三例が発覚したときに、アメリカから食品衛生管理行政責任者が日本に謝罪に来ただろうか?

トヨタプリウスどころではない。口に入れるものの問題である。BSEの原因、プリオンが含まれた肉を

人間が食べたら、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に感染する可能性が高い。

この病気は潜伏期間が10年に及び、発症したら、治療法は無い。

アメリカは、牛肉を食べる日本人全員に対して「殺人の未必の故意」があるとも言える。

くりかえすが、それほど重大な問題を起こしても、アメリカは日本に謝罪したことがない。


自分は、明確な過ちをおかしても、絶対に謝罪などしない癖に、

原因がまだ不明なのに、トヨタの社長を議会に呼びつけて吊し上げる。
なんという身勝手さであろう!

レイシズム(人種差別)も背景にはあるだろう。

まあ、アメリカ人なんて、所詮「人殺しの子孫」ですからね。

それに関しては5年前に書いた記事、
2005.07.04 今日は、アメリカの独立記念日だが、アメリカ建国の歴史的事実に関して記す。

を、お読み頂くと分かる。ヤクザのような国なのである。

以前から、世界中でお節介をし、人殺しが大好きなアメリカ人は嫌いだったが、

トヨタの件で、ますます嫌いになった。

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2010.02.24

新型プリウスは欠陥車なのか。

◆米政府のトヨタ調査の裏に政治的動機-一部に行き過ぎ懸念(ブルームバーグ)(2010/02/23 14:34)

2月23日(ブルームバーグ):「政府の連中がトヨタを標的にしている」。

米紙ワシントン・エグザミナーは論説でこんな見出しを掲げた。

ラフード米運輸長官はまるで、米自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの

「ブランドマネジャーの1人」のように行動し、「トヨタをズタズタにしようと奔走している」。

ラジオ司会者のラッシュ・リンボー氏は自らの番組でこう表現した。



トヨタが工場を進出している米4州の知事らは下院に対し、連邦政府による「不穏な声明や性急な行動」に不満の意を伝える書簡を送った。

一部の批評家は不具合をめぐるトヨタの対応に対する米国の調査について、安全性への懸念を超えた動機があると語り、

政府によるGMとクライスラーへの出資がトヨタたたきの一因である可能性があると指摘している。

米政府は499億ドルの支援を実施したGMの株式61%を保有。クライスラーには143億ドルを支援し、10%出資している。

下院への抗議文に署名した知事の1人、インディアナ州のダニエルズ知事(共和党)はインタビューで、

GMやクライスラーの「直接の競合企業を政府は差別しているような印象を与えていることは間違いない」と語った。

運輸省傘下の道路交通安全局(NHTSA)はトヨタの車の意図しない加速やブレーキの不具合に関する報告を調査している。

これを受けて5大陸で800万台余りがリコール(無料の回収・修理)の対象となった。

ワシントンでは23日、下院エネルギー・商業委員会でトヨタの調査に関する公聴会が開催され、

ラフード長官と米国トヨタ自動車販売のジム・レンツ社長が証言する。

トヨタの豊田章男社長は24日の下院監視・政府改革委員会の公聴会で証言する。

上院も3月2日に公聴会を予定している。

米政府当局者はGMとクライスラーへの政府の出資がトヨタ調査に影響しているとの見方を否定。

ラフード長官の報道官のオリビア・アレア氏は電子メールで、

「われわれは安全性を非常に真剣に考えており、調査の是非はすべて、車両をどの企業が生産したかにかかわらず、

データの実体を基に判断している」と説明した。

ホワイトハウスのバートン副報道官と財務省のライリー報道官は、政府によるGMとクライスラーへの出資は

今回の調査に全く影響を及ぼしていないとの見解を示した。


◆記事:米国トヨタ販社社長「対応遅れた」と陳謝 米公聴会での冒頭証言公表(2月23日20時8分配信 産経新聞)

トヨタ自動車は23日、大量リコール(回収・無償修理)問題をめぐる米下院エネルギー・商業委員会で

同日(日本時間24日)に開かれる公聴会に先立ち、米国トヨタ自動車販売のレンツ社長による冒頭証言を公表した。

それによると、レンツ氏は安全問題への取り組みが遅れたことをを認め謝罪。

苦情が多発している急加速問題では、電子制御システムの欠陥を改めて否定した。(以下略)


◆コメント:少なくともABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は「欠陥」(=プラグラムの作動ミス)ではない。

話を一番最初のプリウスの「ブレーキの利きが悪い」問題に絞る(急加速、その他に関しては勉強中なので)。

そもそも、新型プリウスに問題(欠陥)があるようだ、という話は、「ブレーキの利きが悪い」という、

米国内のユーザーの苦情に端を発している。


我々日本人までもが、アメリカの剣幕とそれに乗っかる日本のマスコミの報道に便乗し、

さらには、本質的には、自動車の制動装置(ブレーキ)の構造という、高度に専門的な問題がわからないから、

「新型プリウスのブレーキの利きが悪く、制動距離が長くなる」

という、アメリカの一部顧客の苦情から、ついにはリコールにまで発展してしまった事実だけを見て、
新型プリウスはブレーキに不具合の有る欠陥車らしい

と思い込んでしまったが(少なくとも、骨の髄から文科系人間の私は、恥ずかしながら、そう思った)、

そういうこと(新型プリウスのブレーキ・システム設計上の間違い)ではないようだ。


広告収入に依存していない、ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局を見た。
トヨタプリウスのリコールはあれでよかったのか

スポンサーに依存していないと言っても、一つのメディアの主張「だけ」で全てを判断するべきではないけれども、

日本の大手メディアがきちんと取りあげないことを、ビデオニュース・ドットコムは放送してくれるので非常に参考になる。


2月13日時点の放送ではもっぱらプリウスのブレーキ問題を取りあげているが、基礎的なことは、専門家の説明による丁寧な説明で、

一般人にも理解出来るし、理解しておくことが必要である。

まず、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とはどういうものか。


東京大学工学部 産業機械工学専攻、鎌田実教授へのインタビューの音声をそのまま載せる。

敢えて音声のまま載せるのは、文字に起こすと、私による意図的な「編集」が可能になってしまうからである。


東京大学工学部 産業機械工学専攻、鎌田実教授へのインタビュー







なるほど。ABSは、私の世代以上の方なら分かるだろうが、自動車教習所では、ブレーキをかけるときは、

「踏んでは放し」を繰り返す「ポンピング・ブレーキ」が義務だったが、あれをものすごい勢いで機械が自動的に

やるのがABSだと。制動距離を縮めるためではなく、フルブレーキをかけた際に車輪がロック(回転停止)したら、

雪道などでは、ハンドルがきかなくなり、クルマは直進してしまう。それを防ぐため、制動距離が延びても、

ハンドルによる車体のコントロールを可能な状態に保ち、事故を回避するのを目的とする装置である。

繰り返すがABS=制動距離を短くするための装置ではない。

そして一度ABSが作動した後は、ブレーキの設定を「わざと」少し下げている。だから、「利き」が悪いように感じる。

(音声を聴けば分かることだが、自分の頭を整理するために敢えて文字にしている)。


ここが素人は分からない。マスコミも解説しない。

このため、リコールされたプリウス=欠陥車の印象が形成されてしまった。


更に、「失敗学」の創設者である、畑村洋太郎工学院大学教授(東京大学名誉教授)ほか、

国交省リコール検討会のメンバー、名城大学、郷原教授らが2月9日に緊急記者会見を開いた。

記者会見の、プリウス問題に関わる「サワリ」の部分を聴いて頂く。






トヨタ製品では、この他スロットル(アクセル)ペダルが戻らなくなるレクサスの問題も起きているが、

冒頭に書いた通り、今日は新型プリウスの「ブレーキ」不具合問題をとりあげた。

必要かつ十分な情報を提供せずに、不当に「トヨタが悪事を働いた」ように報じているアメリカばかりか、

日本のマスコミにも、「本当は何があったのか」「本当は何が問題なのか」を正しく報じる、本来の職務を

全うして頂きたい。

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2010.02.23

【音楽】今まで書いた音楽記事(ココログ)へのリンク集。

◆背景:非常にありがたいコメントを頂きまして。

昨日、モーツァルトの交響曲第1番と第41番。そしてルービンシュタインのショパン名曲集をとりあげました。

そうしたら、コメントを頂戴しました。朝、パソコンを立ち上げ、「JIROの独断的日記」(ココログ版)に

音楽が載っていると、聴く。すると、元気が出て、一日を乗り切れる、というお話でした。

勿論のこの方ばかりではなく、様々な方から、

この曲は初めて知った、とても気に入った

とか、
トランペットがこれほど美しい音がするものだとは思わなかった。

など、有難いコメントや、わざわざメールを下さる方がいらっしゃいます。

もしもお返事差し上げていない方いらっしゃったら申し訳有りません。

見逃している恐れがあります。図々しいお願いですが、もう一度、お送り頂けたら、

今度は見逃さないと思います。


それは、さておき。私も毎日音楽記事を書いてはおりませんので、

必ずしもご期待に添えない事がある、いや、そういう日の方が多いと思います。

それでは、申し訳ないので、僭越ながら、私が今までに書いた音楽記事(の一部ですが)への

リンク集を作成致しました。このリンク上にはなにがしかの音楽がございますので、

またまた、つけあがるようですが、ブックマークなどしておかれるのも一つの手段か、と存じます。

あるいは、JIROの独断的日記ココログ版には、記事検索欄があります。

デフォルトでは、「ブログ全体から検索」になっています。

プルダウンメニューを開くと、「このブログ内で検索」と、検索範囲を指定できますので、そこに、

音楽

と入力して頂くと、過去の音楽記事が(時系列ではなく、全てを網羅しているか不明ですが)検索結果として

現れます。また、曲名や演奏者名、指揮者名を覚えておられる場合は勿論、それらを入力して下さい。

例えば、「カラヤン」と入れると無数にヒットします。バッハ、モーツァルトもたくさん出ます。

いい加減で申し訳有りませんが、このようにアトランダムにお楽しみ頂いても良いかと思います。


◆ほんの一部ですが、「JIROの独断的日記、音楽記事・リンク集」です。

音楽はエンピツにもココログにも載せておりますが、両方を検索するといささか大変なので、

ココログ版のみへのリンク集とさせて頂きます。

【音楽・映像】ストラヴィンスキー「プルチネルラ」(管弦楽組曲)



【音楽・映像】キーシン=カラヤン、ベルリン・フィル(コンマス安永徹さん)チャイコフスキーピアノ協奏曲第一番



【音楽・映像】アルゲリッチの誕生日。別府アルゲリッチ音楽祭での伝説的名演



【音楽】5月27日は、パガニーニ(1782~1840)の命日でございます



【音楽】ヴァイオリン、ジェームズ・エーネス(James Ehnes)の薦め。



【音楽】フランチェスカッティというヴァイオリニストがいます。



【音楽】西本智実さんのCDで、お薦めがあります。



【音楽】どうしてもアップしたかったのです。2/13ベルリン・フィル定期。安永さん最後のステージの音。



JIROの独断的日記ココログ版: ヴィオラによる音楽特集



【音楽】2日続けて音楽で済みませんが、あまりにも楽しいベルリンフィル恒例「ヴァルトビューネ」特集(一部削除)



今日がちょうど6年目ですので、音楽を



【音楽】バッハ管弦楽組曲第2番(トランペット版)全曲



【音楽】恒例のMarch(3月)にはマーチ(行進曲)です。フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル



【音楽】モーツァルト:クラリネット協奏曲/ピアノ協奏曲第23番



【音楽】5月12日はスメタナの命日。「モルダウ」「売られた花嫁」



【音楽】ジャーマン・ブラスによる、バッハ「クリスマス・オラトリオ」終曲、他。



【音楽】今日(2009年5月31日)はハイドン(1732~1809)没後200年。メインはオラトリオ「天地創造」(聴きやすいです)



【YouTube】ベートーヴェン:「エグモント序曲」聴き比べ。カラヤン、アバド、バーンスタイン、ショルティ(アバドだけ削除されています)



【音楽】5月21日は、トランペット奏者モーリス・アンドレ(1933~)の誕生日です。



【音楽】1845年3月13日、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲初演。ソネンバーグというひじょーに個性的なソリスト。



【音楽】スウィトナー=シュターツカペレ・ドレスデン/モーツァルト交響曲第39番、40番より。



【音楽】お薦めDVD。「ヤンソンス・ベルリンフィル・ヨーロッパコンサート・1991」



テレマンのトランペット協奏曲



「カラヤン生誕100年」です(1)ポピュラー名曲集



バッハのオルガン曲を様々なアレンジで



ベートーベン 交響曲第7番 終楽章 聴き(観)比べ。1813年の4月20日に初演されたのです。



サバリッシュ「管弦楽名曲集2」



「美しい」音



まあ、とりあえず、こんなところでしょうか。既に一度はお聴き頂いた曲ばかりですが、

時を隔てて同じ曲を聴くと、前に聴いたときとは別の感興を催します。

お役に立つと良いのですが。

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2010.02.21

【音楽】2月21日はモーツァルト:交響曲第1番が初演された日だそうです。/ルービンシュタインのショパン

◆偶然、音楽年表を読んでいて気が付きました。

今日は、モーツァルト(1756-1791)がわずか8歳で作曲した、

最初の交響曲が1765年に初演された日だそうです。


モーツァルトが生まれながらにして、ものすごい才能をもっていた、

超弩級大天才であることは、ゴタゴタ理屈を並べなくても素人でもわかります。

しかし、交響曲第一番を聴くとこの天才と言えども8歳ではさすがにまだ「天下の名曲」には

なっておりません。しかし、それでも小学校2年生がこの交響曲を書いたというのは、

どう説明したらよいのか分かりません。

兎に角聴いて頂きましょうか。3つの楽章から出来ていて、全部聴いても10分程度です。

CDは、テンシュテット=バイエルン放送響です

(カップリングされているのが、モーツァルトの交響曲32番はまだわかりますが、シベリウスのヴァイオリン協奏曲という、

訳の分からないCDですが、演奏はきちんとしています。


モーツァルト:交響曲第1番 変ホ長調 K.16 第一楽章







第二楽章

これは、途中でちょうどノイズが混入していて惜しいのですが、再生開始後21秒と41秒からホルンが吹く、

「ドーレーファーミー」

という音型が、後ほどお聴かせする、モーツァルト最後の交響曲、第41番「ジュピター」の最終楽章に出てくることで

有名です。カールベームに言わせると「奇跡だ」と。「モーツァルトの音楽は最初からずっと同じところから出て来ているのだ」と

大変興奮気味に語っています。音楽的に、それほど「奇跡的なことなのかどうか」、正直私には分かりませんが。


モーツァルト:交響曲第1番 変ホ長調 K.16 第二楽章







モーツァルト:交響曲第1番 変ホ長調 K.16 第三楽章






◆モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 より 第四楽章

先ほど、モーツァルトの交響曲第一番第二楽章のところで紹介した、

「ドーレーファーミー」

で彼の最後の交響曲の最後の楽章は始まります。偶然でしょうか。

それにしてもわずか36年の生涯でしたが、天才モーツァルトといえど、交響曲第1番と第41番を比べると

さすがに作品の完成度に雲泥の差があります。天才が更に円熟したのです。凡人の計り知れない世界です。


これは、安永徹さん指揮:オーケストラ・アンサンブル金沢です。



モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 より 第四楽章







なるほどね。他のどんな指揮者でも聴いたことの無い演奏です。安永さんは「自分ならこうやりたい」と

思っていたのですね。


◆ルービンシュタイン:ショパン名曲集からいくつか。

つい数日前、【音楽】ルービンシュタインのすすめ。映像、お薦めCDココログ)を紹介しました。

【音楽】ラ・カンパネラ大特集。7人による演奏。最後が、フジ子・ヘミングさんです。で紹介したルービンシュタインは

実は清水和音氏の演奏らしい、とのことです。どうしてそういうことをする人がいるのか理解に苦しみますが、

癪に障るので、本物のルービンシュタインの演奏をお届けします。CDは一昨日紹介した奴です。


ワルツ 第6番 変ニ長調 Op.64-1 「子犬」







ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2






切ないですね。


幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66

説明の必要、ありませんね。






それでは。

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「公共施設の全面禁煙通知へ=飲食店や娯楽施設も-厚労省」←ここまで言うのなら、煙草の製造・販売を禁止すれば良い。

◆記事:公共施設の全面禁煙通知へ=飲食店や娯楽施設も-厚労省(2月18日19時11分配信 時事通信)

他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙による健康被害を防ぐため、厚生労働省は18日までに、

多数の人が利用する学校や病院、飲食店、ホテルなどの公共施設を、原則的に全面禁煙とするよう求める通知を自治体に出すことを決めた。

ただし、通知は健康増進法に基づく「努力義務」で、罰則規定はない。

対象施設は交通機関の駅、空港、ターミナルのほか、屋外競技場、遊技場、娯楽施設など広範囲に及ぶ見通し。

同省は2003年に出した通知で、全面禁煙か分煙の実施を求めていたが、受動喫煙による健康への悪影響がより科学的に明らかになったと指摘。

公共施設は原則として全面禁煙にすべきだとした。

飲食店など全面禁煙が難しい場合は、当面は分煙化による対応を認めた上で、将来的には全面禁煙を目指すよう求める。


◆コメント:ここまで神経質になるのならば、そもそも煙草を「違法薬物」にすれば良いのである。

現在でも煙草の価格の6割は税金だが、更に税率を上げようという議論がある。

タバコ税は国や地方自治体にとって貴重な財源の一つであり、非喫煙者もその恩恵に浴している。

しかし、受動喫煙による健康への悪影響が「科学的に明らか」になったから、公共の場は「分煙」もまかりならぬ、

全面的に禁煙にすべし。という。

煙草を作って売るが、どこでも(自宅以外では)吸ってはいかん、と、そこまで国家権力が介入するのならば、

いっそ、煙草を違法薬物に指定して、製造・販売を禁止すれば良いのである。


また、「受動喫煙」とは迷惑の種類、程度が異なる、というのだろうが、酒が世の中に与えている害が全く

考慮されていないのも不公平に思える。

酒酔い運転により、いったい今までどれだけの人が死んだか?

酔っ払いによる傷害・殺人・過失致死・セクハラがどれほど多いのか、一切統計は発表されない。

道を歩きながら煙草を吸うと罰金を取られるが、酔っ払いが道ばたにゲロを吐いても罰金は取られないのは、

おかしいのではないか。WHOは煙草の次はアルコールを取り締まろうとしていることを御存知だろうか?

◆記事:アルコール規制強化、各国に要求 WHOが指針案採択(朝日新聞)(2010年1月23日13時45分)

アルコールの販売や広告の規制を求める指針案が22日、世界保健機関(WHO)の執行理事会で採択された。

いき過ぎた飲酒などを健康面だけでなく社会への「害」ととらえ、各国の自主規制で減らすことをめざしている。

5月のWHO総会で正式合意する見込み。

指針案は「アルコールの有害な使用を減らす世界戦略」。WHOは、たばこ追放運動にめどがついた後、

「年250万人の死にかかわる」とアルコールに焦点をあててきた。

指針案には、課税による価格引き上げや幅広い販売規制が盛り込まれている。法的拘束力はない。

北欧など規制推進派と、酒メーカー大手を抱える米国など消極派が対立したが、

具体策を各国に委ねていることから、妥協が成立し、全会一致となった。

欧米では飲み放題の禁止やテレビ広告の制限が広がりつつある。今回の採択でさらに弾みがつきそうだ。

■「アルコール世界戦略」の対策例

・小売りする日や時間の規制

・イベントなどでの販売規制

・10代の若者の飲酒を防ぐ「障壁」の確立

・酒の広告内容や広告量、メディアの規制

・スポーツ・文化イベントのスポンサー規制

・公共の場での飲酒をめぐる施策

・若者を対象にした販売促進の禁止や制限

・飲み放題、値引き販売の禁止や制限

・アルコール課税、最低価格の導入


WHOのアルコール規制指針案に対し、ビール酒造組合など日本の業界団体は、規制をめぐる議論の行方に神経をとがらせている。

国内ではこれまで、業界団体やメーカーが自主規制の形で、極端な安売りの抑制や未成年者も購入できる自動販売機の撤去などを進めてきた。

また、ビール酒造組合は昨年末、テレビCMの自粛時間を今年秋から拡大すると発表。

午前6時~午後6時は、商品や飲むシーンの放映を自粛するほか、今後、CMの表現方法などの見直しを検討する考えだ。

ビール大手4社は、いずれもサッカーや野球などスポーツイベントのスポンサーになっている。

WHOの議論の行方次第では、ブランド戦略にも影響が出てくる可能性は否定できない。

酒税引き上げも懸念材料だ。鳩山由紀夫首相は昨年10月、政府税制調査会にたばこ税と同時に

「健康に対する負荷を踏まえた課税」の検討を指示。酒税は見送られたが、たばこは大幅増税が決まった。

厚生労働省は「WHO指針が決まれば、増税派への一定の追い風になる可能性がある」と話す。


どうせなら、「禁煙・禁酒法」を制定したらどうだろうか?

それが如何なる結果を生むか、少なくとも禁酒法に関しては、歴史を読めば明らかだが。

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2010.02.20

「<五輪フィギュア>織田、涙で「自分の責任」靴ひも切れ中断」←敢えて織田選手の「復元力」を讃える。

◆記事:<五輪フィギュア>織田、涙で「自分の責任」靴ひも切れ中断(2月19日19時27分配信 毎日新聞)

「喜劇王」がアクシデントに泣いた。18日(日本時間19日)のバンクーバー五輪のフィギュアスケート男子。

チャプリン・メドレーに乗って演技をした織田信成選手(22)=関大=は、演技中に右足靴ひもが切れて中断したことが響いて7位。

メダル獲得の夢は果たせなかった。「ショックが大きく言葉にならない」と織田選手。語るその目は真っ赤だった。

演技前から靴ひもは切れていたという。だが「感覚が変わると困るから、切れたところをくくってやっていた」と織田選手。

足先のわずかな感覚の変化を嫌ったが、それは裏目に出た。

演技の終盤まで何とか靴ひもは維持した。だが最後のジャンプ、3回転ループの着氷が乱れて手をついた瞬間、

異変が起こった。

「(残った演技要素は)スピンなので、ここまで跳べば(靴に負担がかからずに)行けると思ったけど、全部ほどけた」。

審判に自ら中断を申し出、結び直すための中断で減点された。

織田選手自身も「練習であるけど、試合ではない」と話すように、大舞台でこの種のアクシデントは珍しい。

五輪では、94年リレハンメル大会フィギュア女子でハーディング選手(米国)が演技中に突然泣き出し

「靴ひもが切れた」とアピールしたことが記憶に残る。また92年バルセロナ夏季大会のマラソン男子で

谷口浩美選手が転倒したはずみなどで靴が脱げ、履き直している間に優勝争いから脱落した。

当時32歳の谷口選手は「こけちゃいました」と笑みで名言を残したが、この日の織田選手は引きつった顔で

「自分の責任です」と言った後に泣き出し、言葉が続かなくなった。さらに滑走順が優勝したライサチェク選手(米国)の直後で

「歓声を聞いて足がすくんでしまった」とも。勝負の中でどうにもならないことに対処するには織田選手は若く、ひたむき過ぎたのだろう。

ひもを直してリンクに戻った時、観客は手拍子で迎えた。温かい励ましを受け、織田選手は最後まで演技をやり遂げた。

「お客さんに助けられた。反省して頑張っていきたい」。失敗を胸に刻み、4年後の舞台を目指す。


◆コメント:勿論高橋大輔選手は偉大である。

バンクーバー五輪・フィギュアスケート男子で、日本の男子シングルの選手としては史上初のオリンピックのメダルを

獲得した高橋大輔選手は誠に立派である。

加えて高橋選手には、靱帯断裂後、手術し、ブランクがあったこと。

失礼ながら、裕福な家庭ではないから、御母堂の清登(きよと)さんが、昼は理容店で夜は弁当屋で働き

費用を工面したこと。古いスケート靴をお母さんが、修復して使っていたことなど、承知している。

何事によらず、「初めて」快挙を成し遂げることは、他人には絶対分からない苦労がある。

そのことは全く否定しない。が、高橋選手を賞賛する文章は多分、今日、非常に多いだろうから、

敢えて「失敗をし」た、織田信成選手に注目する。


◆致命的な失敗をしても、その後に影響を残さない「復元力」を持つのがプロである。

「復元力」という日本語は存在しない。私の「造語」であるが、過去、何度かこのことについて書いた

最初の記事で、最も詳しく「概念」について書いている。

2004年10月21日(木) グスタフ・マーラー「交響曲第5番嬰ハ短調」1902年10月19日、初演。

(当時はまだ、ココログにアカウントを持っていない。)

音楽家でもスケーターでも、あらゆる「パフォーマー」は、勿論、まず、失敗をしないぐらいに上手くなることだ。

「上手くなること」には、音楽家もスケーターも、本番に実力を発揮できるように体調を整えること。

「道具」(楽器・スケート靴)の整備に万全を期すこと、が含まれる。

しかし、絶対に失敗をしない人間はいないし、本番で道具に支障が起きることがある(音楽家なら、弦楽器奏者の弦が

演奏中に切れること、などが典型的な例である)。


そのとき、どんなパフォーマーも確実に動揺するが、その動揺をなるべく早く収め(忘れ)て、

次の瞬間からの演奏・演技に支障を来さないのが、上手い人に共通することである。

私は、この「失敗しても、すぐに平常心に戻り、優れたパフォーマンスを続ける能力」を「復元力」と呼び、

「復元力」があるかどうか、が素人とプロの決定的な違いの一つだと、かねて主張している。

織田信成選手はまだ学生で、厳密には「プロ」ではないが、ここで「プロ」とは「本当のエキスパート(専門家)」

のような意味で使っている、とお考え頂きたい。


音楽を例に取ると、リンク先に書いた、マーラーの交響曲第五番は、次のように始まる。






(因みにこれは、シノーポリ=フィルハーモニア管弦楽団のCDである。)

この曲では、冒頭から12小節、音を出しているのは第一トランペット奏者だけ、である。

オーケストラが加わってくる部分も含め、第一トランペット奏者だけの音を聴いてみる。

これは、ニューヨーク・フィルハーモニックの首席トランペット奏者、フィリップ・スミス氏のレッスン用CDである。






この冒頭12小節でミスをしたら、一挙に白ける。はっきり言って、それだけでその日のマーラーの五番は「おしまい」である。

それだけに、このソロは、プロのトランペット奏者にとって、やはり大変なプレッシャーらしい。

リンク先の記事にも書いたが、私はロンドンでクラウディオ・アバド=ベルリン・フィルの、

マーラーの五番を聴いたことがあるが、第一トランペット奏者が派手にソロでミスをした。ミスの次の音が震えるぐらい

トランペット奏者が動揺していることは明らかだったが、その次の音から、完全に「復元」した。

マーラーの五番では、冒頭だけではなく、トランペット奏者にとっての「難所」がいくつもあるが、

彼は、曲の終わりまで、二度とミスをしなかった。見事な「復元力」であった。


今日の織田信成選手を見ていて、あの時のベルリン・フィルのトランペット奏者を、思い出した。

靴紐が切れかかっていたが、感覚が変わるとまずいので、交換しなかった選手は過去にもいたかもしれない。

ただ、運が良く、本番中には切れなかった、という選手が。


織田選手本人が「自分の責任だ」と認めていて、誰よりも辛いのは本人なのであるから、

この「事故」に関しては、以後、非難するべきではない。

それよりも、
「言葉にならない」

ほどのショックを受けながらも、演技を再開し、その後大きなミスをしなかった、織田選手の

「復元力」を、敢えて、讃えたい。

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2010.02.19

【音楽】ルービンシュタインのすすめ。映像、お薦めCD

◆ルービンシュタインの「ラ・カンパネラ」は清水和音という、何とも確認しようがない噂。

昨年、【音楽】ラ・カンパネラ大特集。7人による演奏。最後が、フジ子・ヘミングさんです。ココログ)を書いた。

7人の中にYouTubeで拾った、アルトゥール・ルービンシュタインの演奏を加えたが、

動画はなくて音声だけである。このYouTube音声がニコニコ動画で取りあげられて、

コメントに「これを弾いているのは、実は清水和音だ」という噂があるらしい。

当該記事のコメントに、「本当のところはどうなのか?」という趣旨の質問(?)を頂いた。

分かりませんねえ。国内版で今は製造中止になっているようだが、「ルービンシュタイン大全集」という

CD94枚からなる、やたらと高いセットがあるが、この中には「ラ・カンパネラ」は無い。


しかし、アメリカのAmazonを"Rubinstein"で検索した結果を見ると、膨大な録音をルービンシュタインが残したことが分かる。

この中に「ラ・カンパネラ」が含まれていることを確認するのは余りにも手間なので省略する。


いずれにせよ、ルービンシュタインのテクニックと音楽性は「20世紀を代表する」という形容がそのまま当てはまる。


◆ラフマニノフ:「パガニーニの主題による狂詩曲」とファリャ-“恋は魔術師”より「火祭りの踊り」

それは次の二つの演奏を見て、聴けば明らかである。

1曲目は、
2009年12月28日(月) 「ラフマニノフ 鐘」で検索して来られる方が多いですね(笑)。ラフマニノフの他の曲を聴いてみます?
ココログ

でご紹介した、ラフマニノフ:「パガニーニの主題による狂詩曲」である。これは、ラ・カンパネラよりも更に難しいが、

ルービンシュタインは、サラッと弾いている。画質・音質ともに悪いが、ご覧頂きたい。2つのファイルに分かれる。


Paganini Rhapsody (Rachmaninoff) - Arthur Rubinstein - (1/2)







Paganini Rhapsody (Rachmaninoff) - Arthur Rubinstein - (2/2)







このピアニストが「ラ・カンパネラ」を弾けない、ということは、あり得ない。

それはこの1曲で十分過ぎるほどわかるが、もう1曲。3分半ほどの曲だが、

ルービンシュタインの十八番のひとつ。

ファリャという作曲家の作品。“恋は魔術師”より「火祭りの踊り」である。

これは、視覚的に非常に印象的で再生開始後50秒辺りと、2分26秒辺り。ルービンシュタインが右手と左手を

大きくあげて、交互にピアノの鍵盤を「叩く」かのように弾くところがある。

この映像が日本で初めて紹介されたとき、ピアノが上手い素人は、皆こっそり、ルービンシュタインの真似をした。

ヒッヒッヒ。思い出すと恥ずかしいでしょう? ご覧下さい。あいにく、埋め込み不可なのでリンクを貼らせて頂く。


Artur Rubinstein in De Falla's "Ritual Fire Dance"



サマになってますね。ヘタクソが演ると、ハッタリに見えて、客の方が恥ずかしくなるが、ルービンシュタインは、

実に「洗練されたキザさ」であるため、イヤミがないし、何しろ上手いから文句は言えない。


◆ルービンシュタインのお薦めCD

ご覧頂いた演奏は見事なのだが、余りにも音質が悪い。

ショパンの名曲を集めた、ザ・ベスト・オブ・ショパン が良いでしょう。

私、昔から好きなんです。ショパンの演奏は、ずっと同じテンポで弾いたら芝居の「棒読み」のようになってしまい、

聴き手に何の感興も催さないので、テンポ・ルバートといって、微妙にテンポを速めたり、遅くしたり、絶えずテンポが揺れるのですが、

やり過ぎても、くどくて耳障りになる。ピアニストのセンス、才能がモロに出る曲ばかりです。

ルービンシュタインはそれが絶妙でして、ルバートをかけながらも、比較的あっさり。

くどくもなく、淡泊過ぎることもない。私は非常に好きです。

よろしければ。

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2010.02.18

「全日空系3機、整備怠ったまま長期間運航 10便欠航」←もう1度落ちないと懲りないのかね?

◆全日空系3機、整備怠ったまま長期間運航 10便欠航(朝日新聞)(2010年2月17日19時41分)

全日空グループのエアーニッポンネットワークが所有するプロペラ機(ボンバルディアDHC8―Q300型)3機が、

必要な点検を怠ったまま、半年~1年ほど飛行を続けていたことがわかった。

同社は点検整備のため、17日の釧路―丘珠線など北海道内の6便を欠航。

18、19の両日、羽田―三宅島線4便も欠航する。計約340人に影響する見通し。


◆コメント:全日空もJALも中国で機体を整備させていたことがあります。

長年、弊日記・ブログを御愛読頂いている方は、もしかすると覚えておられるかも知れないが、

2005年6月に書いた記事がある。

全日空やJALが機体の整備を中国の工場に委託している、ということを知っていましたか?ココログ

日本航空はご承知の通り、先日経営が破綻して、法的整理ということになったが、財務的には破綻していない全日空にも運航上の安全を確保する

強い意志があるのかどうか疑問だ。

2005年の記事を読んで頂くと分かるが、さらにその3年前、2002年、全日空が中国の工場に整備を依頼していた、

ボーイング747型で、発電機制御系統の電気配線が故意に切断されているのが、発見されたことがある。

そんなことがあったのに、全日空は、あのトラブルの多いボンバルディア機の整備を怠っていたのである。

問題点は、

  • 会社の内部監査で(グループ会社とて監査対象になる)、機体整備状況の不備が何故発見されないのか。

  • 監督官庁である国土交通省は、航空会社に検査に入るはずだが、何故、このような致命的な危険を発見できないのか。

である。全日空本社もグループ会社も、もしかして、今でも中国の工場に整備を委託しているのだろうか。

会社のプレスリリースをいくら読んでも分からんし、国土交通省の発表もない。


会社の収益を極大化するためには、売上げを増やすと共に費用を減らすことが必要なのは、あらゆる商売で同じ事だが、

航空会社が、こと安全性に影響が及ぶ費用を惜しんではならないのは、常識で考えれば明らかで、航空業界の事情もへったくれもない。

基本中の基本だろう。


このような体制で、1985年8月12日、日本航空123便以降、墜落事故が起きないのは、単に幸運に恵まれただけではないのか?

今、計算したら、123便が墜落してから2月18日まで、24年6ヶ月6日。日数にして8956日が経過している。

もう一度落ちないと、懲りないのか?

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2010.02.17

「<JR高円寺駅>転落女性を救助 レールの間に寝かせ」←立派。及び「シミュレーションする癖」について。

◆記事:<JR高円寺駅>転落女性を救助 レールの間に寝かせ(2月16日1時3分配信 毎日新聞)

15日午後9時15分ごろ、東京都杉並区のJR中央線高円寺駅の上り線ホームから女性(20)が線路に転落し、

都内に住む男性会社員(24)が女性を助けようと線路に飛び降りた。高尾発東京行き快速電車(10両編成)が迫り、

女性が意識を失っていたため、男性は2本のレールの間(幅1メートル6センチ)に女性を寝かせ、

自分はホーム下の待避壕(ごう)に駆け込んだ。電車は女性の頭上を通過したが接触せず、

転落で負った頭へのけがだけで済み軽傷。男性は無事だった。

警視庁杉並署などによると、女性は酒に酔って気分が悪くなり同駅で下車し、ふらついてホームの上り線路に転落した。

男性が線路に飛び降り、女性に声を掛けたが反応はなく、レールの間に横たえた。

電車は先頭から5両目までが女性を通過して止まったが、車体の最下部と線路の間の約30センチの空間に入り込む格好となった。

女性はJRに「気付いたら電車が頭上にあった」と話したという。


◆【為参考】「救出した男性、当時の様子を語る。」「JRから感謝状。」YouTubeから。

これは、削除されるかも知れないので【為参考】としたけれども、女性を救出した佐藤弘樹さん(24)の様子。

TBS ニュース。埋め込み不可の為、リンクだけ。線路に女性転落、救助男性ともに無事

もう一つ。これは、感謝状を贈られる佐藤さんの様子。

駅で女性救助の男性にJRから感謝状(TV Tokyo)


◆コメント:立派。

本件における救助者、佐藤弘樹さん(24)の行動は、兎角に、他人事(ひとごと)を見て見ぬフリをする人間が多い世間において、

自らの生命を危険に晒して20歳の女性の生命を救ったのであるから、立派の一語に尽きる。


同時にこのニュースを知って思い出さずにいられないのは、2001年(平成13年)1月26日、山手線新大久保駅で、

泥酔した男性がプラットホームから線路に転落し、さらに、その男性を救助しようとして線路に飛び降りた

日本人カメラマンと韓国人留学生の男性が、折から進入してきた電車にはねられ、3人とも死亡した、

新大久保駅乗客転落事故である。リンク先の記事によると、

本事故においては、プラットホームの下に退避できる空間がなかったことも問題視された。そのため、プラットホーム床下を部分的にくり抜き、転落時に逃げ込むための空間を設けた例もある。

とのことなので、高円寺駅ホーム下の待避壕は、新大久保の教訓に基づいて作られていたのかも知れぬ。

いずれに新大久保の事故はあまりにも悲惨であった。

15日夜の高円寺駅のエピソードは救出者、被救出者いずれの生命も無事で何よりだ。

しかし、ホームから転落するまで泥酔していた20歳女性は、何か事情があったのかもしれないが、

酔っ払いの中年サラリーマンのオッサンじゃあるまいし、どうかと思う。


もう1件思い出さずにいられないのは、2007(平成19)年2月6日、東武東上線ときわ台駅で、

踏切から線路内に入った女性を助けようとして電車と接触し意識不明の重体になった、

警視庁板橋署の宮本邦彦巡査部長(53)が12日午後2時25分、入院先の板橋区内の病院で死亡した事故である。

この事故は、女性は自殺を図ったのであるが、宮本巡査部長により助かった。

一方女性を救った、宮本巡査部長は亡くなった。

高円寺や、新大久保と異なり踏切内の事故だが、被救助者が助かり、職務とはいえ、命を賭して女性を救った警官が亡くなったのである。

やりきれない、悲しい事件であったが、忘れていた人が多いのではないか。


◆シミュレーションする癖(習慣)のある人かと思ったが、咄嗟の判断のようだ。

「シミュレーションする癖(習慣)」とは、私のことで、何故かしらないが、子供の頃からこういう事件・事故のニュースを見聞きする度に、

もしも、自分がその現場にいたらどうするか?

を、想像し頭の中で想像する「癖」があるのだ。


本件とは全く状況が違う、これは犯罪だが、2006(平成18)年8月3日、午後9時過ぎ。

JR北陸線の富山発大阪行き特急電車「サンダーバード」車内で、男が21歳の女性会社員の隣に座り、

「大声出すな、殺すぞ。警察に言ったら、どこまでもストーカーするぞ」と脅迫し、

1時間以上にわたり、胸などをさわった後、車内の洗面所とトイレで乱暴した。

犯行の一部は乗客の目の前で行われていたが、誰も制止したり通報したりしなかった、

という、何とも情けない歴史的事実があった。この当時、ネットをざっと読んで私は驚いたのだが、

世の多くは、「自分がその場にいても、女性を助けなかったであろう」と公言し、

その正当性(要するに「卑怯の言い訳」である)を延々と書き立て、被害に遭った女性のことなど、

全く顧みていなかった。


そこで、私は、日頃から犯罪や事故に遭遇したときのシミュレーションを頭の中で行っておくことが

咄嗟の行動を可能にする、という趣旨を記事にした。これである↓。
2007年04月23日(月)「特急車内で女性暴行=誰も通報せず、36歳男逮捕-大阪」←対処法がある。ココログ

しかし、昨夜の高円寺のケースは、自分がいたら同様の行動を取れたかどうか分からない。

ニュースで、救出者・佐藤さんの話を聞くと、咄嗟の行動で特に「シミュレーション癖」があった訳ではないようだ。

いずれにせよ、佐藤さんが実行したことは見事である。私は参考にさせて頂いて、早速頭の中で、

(同じ事が起きる確率は低くても)シミュレーションを行っている。皆さんにも勧めたい。


なお、最後に蛇足ながら、シミュレーションは"simulation"である。

しばしば、「シュミレーション」と間違って覚えている人がいる。

英語で「~に似ている」を"be similar to~"という。"simulation"はここから来ている。

"simulation"を辞書で引くと「模擬実験」などと訳されている。

実際の事象に「似せる」から「シミュレーション」である、と覚えておけば、間違え無くなるのではないか。


◆【お詫び】もう少々レスをお待ち下さい。

一昨日、昨日、誠に有難いコメントをJIROの独断的日記ココログ版に頂戴しています。

通り一遍のレスでは失礼ですので、きちんとお返事を差し上げたいのですが、

16日、妙に疲れて、夕食後、午前2時ぐらいまで眠ってしまい、時間が十分に取れませんでした。

あと1日、あと1日、とだらしないのですが、今暫くご容赦のほど、お願い申し上げます。

申し訳ございません。

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2010.02.16

ギリシャ財政危機の何が問題なのか?

記事:EU首脳会議でギリシャ財政赤字を協議、必要なら支援(2月12日17時18分配信 CNN.co.jp)

欧州連合(EU)は11日、ブリュッセルで臨時首脳会議を開催、ギリシャの深刻な財政危機問題を協議し、

同国に財政赤字を減らすための徹底的な措置を講じるよう要請した。

EUとしての具体的な支援策には触れなかったが、必要な事態には発動する用意があるとした。

ファンロンパイ常任議長(EU大統領)が記者会見で表明した。ギリシャ政府が財政支援を要請しなかったとも説明した。

ギリシャ財政危機の表面化後、通貨ユーロ安の傾向が進み、EU加盟国は悪影響がユーロ圏、欧州全体に波及することを警戒している。

EU内では緊急融資、ギリシャの公的債務への保証供与や同国債を市場で買い支える案などが浮上していた。

ギリシャが仮に債務不履行に陥った場合、ポルトガル、スペインなど財政不安を抱える国々の状況が悪化する恐れも出ている。

ギリシャの財政赤字は今年、国内総生産(GDP)比12.2%に達すると予想される。

ユーロ導入国は財政赤字を3%以下に押さえることが義務付けられている。(注:太文字は引用者による)


◆コメント:ギリシャの財政危機はギリシャの国内問題なのに、何故、世界中が注目するのか。

これは、答は簡単で、ギリシャはEU(ヨーロッパ連合)加盟国だからです。

Wikipediaによれば、現在の加盟国は27カ国です。

全ての国が共通通貨「ユーロ」を使っている訳ではありませんえ。イギリスはEU加盟国ですが今でもポンドを使っています。

それはともかく、EU(ヨーロッパ連合又は欧州連合)は、経済的には、原則的に単一通貨ユーロで結びついた運命共同体なのです。

要するに経済的には一つの大きな国と言うとやや語弊がありますが、大雑把に言えばそういうことです。

ヨーロッパの国々は一国ずつでは経済力が弱く、とてもアメリカや日本と対等にはなれませんでしたが、

EUという経済共同体を構築したので、巨大な経済圏を形成し、ユーロという通貨は今や、米ドル、日本円に次ぐ

世界の基軸通貨の一つになることが出来たのです。


その代わりに、ギリシャ一国の問題もEU全体の問題と見なされるのです。

「運命共同体」だから仕方有りません。そしてギリシャが破綻すると、他にも財政的にかなり危ない

ポルトガルやスペインも危ないかも知れない。となると世界中の投資家がユーロから離れていきます。

世界通貨の一つであるユーロが暴落したら、或いは欧州全体の株が売られたら、再び世界経済が

パニックに陥りかねません。


日本もその影響から無縁ではありません。

最近の外国為替市場を見ると、ユーロ避難した資金が日本円を買うので、

ユーロ/円相場は、円高になっています。


円高になったら、日本の輸出企業はもちろんヨーロッパにも製品を輸出しているので、

円にしたときに、売上げが減る訳です。



どうしてこんな事になったかというと、元はと言えば、2008年9月のリーマン・ブラザーズの破綻以降、

世界中が不況になり、税収が減ったことなどが原因ですが、それは他の国も同じ事。

ギリシャ政府の前政権の統計がいい加減だったようです。

EU加盟国はユーロの信頼性を保つために財政赤字や国の借金を

GDP(国内総生産)の3%以内に抑えなければならない、という財政基準があるのですが、

ギリシャの財政赤字は、その4倍、GDPの12%に達していたことが判明し、世界中、

ギョエーッ!ウ、ウソだろ?

の気持でしたが、本当でした。EU諸国は、自分の国の財政も苦しいのにギリシャまで

構っていられるか、というのがホンネなのですが、放っておいたら、EU全体の信用が失われ、

欧州株が暴落し、折角、すこーしだけ立ち直り書けていた世界経済が再び大混乱に陥りかねない。

放っておく訳にはいかなくなりました。


そこで11日に、EUはギリシャを支援する意思があることを表明した、というのが、上の記事ですが、

この時点ではどのように支援するのか具体策が全く提示されなかったので、市場の不安が募っています。

15日にユーロ圏財務相会合がブリュッセルで開かれましたが、結構厳しい意見が出ています。
ギリシャは再建資金を市場から調達すべき=フィンランド財務相

とか、
ギリシャ救済ファンドの創設、解決策にならず=ドイツ財務省

などの見出しがでています。いずれにせよ、EUはギリシャに財政赤字を減らすための緊縮財政措置を取ることを促していますが、

自己主張の強いヨーロッパ人は勝手なもので、ギリシャ国内からは財政支出を減らすための公務員給与の凍結などに対して、

「労働者」がストを予定しているそうで、どうなるか分かりません。

常識的には、ギリシャの国債が不履行(デフォルトといいます)になったらEU全体の信用が失墜しますから、

なんとかすると思います(IMFが登場するだろうという話もありますね)が、暫く注視する必要があります。

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2010.02.15

上村、惜しくもメダルに届かず「ちょっと悔しいですけど」←勝負だから仕方がないが、「気の毒だ」と思った。

◆記事:上村、惜しくもメダルに届かず「ちょっと悔しいですけど」(2月14日13時51分配信 サンケイスポーツ)

バンクーバー冬季五輪フリースタイルスキー女子モーグルは13日(日本時間14日)、サイプレスマウンテンで行われ、

メダル獲得が期待された上村愛子(30)=北野建設=は24.68点で4位に終わった。

上村は「満足しています。ちょっと悔しいですけど」と涙ながらにコメントした。

上村は「細かいことを挙げたら切りはありませんがオリンピックの舞台ということで満足しています。

ちょっと悔しいですけど」と涙ながらに話し、

「1番という数字が出て欲しかったけど前に滑ったシャノン(バーク)が良かったので、良かったねぇと話をしていました」

と滑降直後の心境を語った。

今回、惜しくもメダルに届かなかったことには

「なんで1段1段なんだろうと。でもオリンピックで自分は全力を出すことが難しかったので、

それをクリアできたことは自分の中では良かったと思います」と悔しさの中にも満足感が溢れていた。


◆コメント:オリンピックの度に書くが、世の中の殆どの人間は何をやらせても、世界ランキング100位にすら入れない。

普段スポーツに全く興味がないが、今日は特に書かせて頂く。

Yahoo!ニュースで、上の上村愛子選手関連記事に付けられたコメントを読むと世の中、勝手で残酷なもので、

「上村選手がメダルを取れなかった原因は心理学的に明らかである」とかなんとか書いている奴がいる。

五月蠅い、黙れ、と言いたい。見ている側は何とでも言える。

私は、上村選手の4位は偉大であると思うが、一番先に感じたのは

「気の毒だ」

という気持である。それが大多数の心ある人の本音ではなかろうか?

より速く滑った者が勝つ。それがスポーツであり、どうしようもないのだが、

上村選手のオリンピックでの成績を見ると、
1998年 - 長野オリンピック 7位 (23.79点 - ターン13.10、エア4.71、タイム5.98)

2002年 - ソルトレイクシティオリンピック 6位 (24.66点 - ターン13.30、エア5.22、タイム6.14)

2006年 - トリノオリンピック 5位 (24.01点 - ターン12.50、エア5.75、タイム5.76)

2010年 - バンクーバーオリンピック 4位 (24.68点 - ターン12.9、エア5.16、タイム6.62)

である。

インタビューで、上村選手は
今回、惜しくもメダルに届かなかったことには「なんで1段1段なんだろうと。(以下略)」

と言っている。それが本音だろう。メダルが欲しく無かった訳はない。

上村選手のファンでも何でもないけれども、長野五輪の頃から、印象の強い選手だったので、

今回は何とかメダルを獲らせてあげたかった。「誠に気の毒だ。」と書くと侮辱的に映るだろうか?

侮辱する気は勿論、全く無い。憐れんでいる訳でもない。ただ、それが多くの人の本音ではないかと思う。


気の毒ではあるが、しかし、12年に亘り常に技術の向上の為に努力したから「1段1段」順位が上がったのは明らかである。

その努力と精神力は賞賛されるべきだ。


また、スキー競技に限らず、更に冬季オリンピックに限らず、日本のマスコミと大衆は選手に勝手に

「メダルを期待」しておいて、4位ならまだしも、7位、8位、さらには10位以下になると、「惨敗」などという。

実に無責任である。

そんなことをいうのならば、スポーツに限らない。何でも良い。

世界中で何千人、何万人が取り組んでいる何らかのジャンルで、貴方は世界100位以内にランキングされる何かを

持っているだろうか?

そう考えれば、上村選手がオリンピックで4位に入賞したことの偉大さ、

他人の仕事の偉大さを尊敬すべきであることが自ずとわかるだろう。

私は、先に述べたとおり、普段はスポーツに無関心である。

オリンピックの時以外は、スキー競技、しかもモーグル競技など全く見ないから、

急に話題にするのも、いい加減と言えばいい加減だが、「ものごとの考え方」について述べている。

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2010.02.13

徒然なるままに「身辺雑記」

◆私事が最近多いのですが・・・。

この日記では、過去に何度も

「JIROの独断的日記」は原則として私事を書かないが

と「宣言し」ておきながら、読み返してみると随分、「私事」を書いております。

最近、とみに、その頻度が高まっているようで、面目ない。

但し、少なくとも今日に関して言えば、次の段をお読み頂くとお分かり頂けるかと思いますが、それなりの事情があるのです。


◆息子が今年大学受験で、今日最初の合格発表があり、落ちました。

私自身、大学受験、現役の頃を今から思い出すと、まるで世の中が分かっておらず、

恥ずかしながら、殆ど何も「受験勉強」しないで受けたのです。それでも何かの拍子に何処かの学校には、

引っかかるのではないか、と考えていたのでした。当時の自分の余りの暢気さとバカさ加減を思うと、

今でも顔が赤らみます。

妙なことが「遺伝」するのでしょうか。高校三年になってからの愚息の様子を観察していたら、

昔の私そっくりでした。ですから、かなり早い時点から、本人には言いませんが、私は、

これは現役では、無理だな。

と思っていました。後付けの言い訳ではなく、本当です。

但し、私の大学受験の頃、死んだ親父は何も言いませんでした。
「こういうことは、本人が『危機感』を覚えて、やる気にならなければ、周りが何を言っても無駄だ」

と考えていたのでした。そして親父は「学歴」にあまり価値を見出していなかったのです。

自分は東大を二度出ているのです。と言っても、一度目は文学部独文科ですから、当時の秀才が行くところではないし、

何しろ、大正14年生まれでしたから、「学徒出陣」で、一旦強制的に卒業させられ、にわか「海軍少尉」となり、

出征したのです。運良く生きて帰って来られた親父は、今度は東大経済学部に入りましたが、こんなの戦後のどさくさ紛れで

入ったようなものですから、まともに入試を受けたのかどうかすら分かりません。


とは、いうものの、形式的には親父は最終学歴は「東京大学経済学部卒」なのですが、兄貴にも私にも、

東大へ行けと言ったことは、ただの一度もありません。銀行の支店長をして、戦後の「東大出」の部下を

何人も使った結果、親父が到達した結論は、
学歴など、アテにならん。要は本人の資質、やる気と「人柄」だ。

だったのです。息子である私たちに、ただの一度も「東大を目指せ」と言わなかったのは、

その所為です。


その点に関しては有難かったと思います。ですから私も愚息に、どこの大学を目指せとも勉強しろとも申しません。

親父の気持ちが分かりました。本人が「危機感」を抱き、やる気になって主体的に勉強しない限り、どこにも受からないでしょう。


そうは言っても、親というのは憐れなものでして、心の何処かで
ひょっとしたら、奇跡的に合格しているかも知れない。

と思っていたのでしょう。それが、叶わなかったので、知らないうちに落ちこんでいたようです。

今日は一日、眠っていました。自分の小心さに呆れ果てます。

今日が最後ではなく、いくつか受けるのですが、愚息はほぼ確実に浪人でしょう。


◆「五輪=リュージュ、グルジア選手が練習で事故死 」←ウィンター・スポーツの危険さ。

バンクーバー五輪、開会式前に死者が出てしまいました。

◆記事:五輪=リュージュ、グルジア選手が練習で事故死(ロイター - 02月13日 08:55)

[バンクーバー 12日 ロイター] バンクーバー五輪は12日、リュージュ男子1人乗りの公式練習を行ったが、

ノダル・クマリタシビリ(21、グルジア)が事故死した。 同選手は滑走中に壁に衝突、そりから放り出され、コース脇の鉄柱に激突した。

時速145キロ近くのスピードが出ていた。応急処置の後、救急車で病院に搬送されたが、死亡が確認された。

ボブスレーやリュージュが行われるウィスラー・スライディング・センターは世界最速のコースといわれている。

その後、リュージュ競技を予定通り行うかどうか検討したようです。
◆記事:難コースのリュージュ事故、競技開始判断は保留(2月13日14時41分配信 読売新聞)

【バンクーバー=結城和香子】五輪開幕の当日に、悲劇が起きた。

12日のリュージュ競技公式練習でのグルジア代表ノダル・クマリタシビリ選手(21)の死亡事故。

世界有数の高速コースでの事故は、関係者にショックを与えた。

国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は同日、記者会見で、国際リュージュ連盟による事故原因の調査が終わるまで、

リュージュ競技を予定通り13日から始めるかどうかの判断を保留することを示唆した。

バンクーバー入りしているグルジア大統領ら関係者と電話で話をしたことも明かし、

「(五輪への)参加継続を検討するとのことだったが、最終確認ではない」と語った。

リュージュは、小さなソリにあおむけに寝て、氷のコースを高速で滑り降りる競技。

今回のコースは、高低差が最大152メートルあり、最大速度が時速150キロを超える世界有数の高速コースで、難度も高いとされている。

9日にコースを視察した原田窓香(信州大)は「11月に滑った時より氷がきれいでスピードが速くなり、転ぶリスクは高くなった」と話していた。

◆選手ら危険性指摘◆

世界有数の高速コースとして知られる今回のコースは、以前から安全性を危ぶむ声が出ていた。

AP通信によると、同コースで行われた昨年のW杯で衝突事故を起こしたクリスチャン・ニッカム(米)は

「時速90マイル(144キロ)でたたきつけられた時、氷は炎になった」と表現。

五輪で3個の金メダルを獲得したゲオルグ・ハックルコーチ(ドイツ)も、

ほかのどこよりも、これ以上危険なコースはない」と指摘する。

今回の事故を受け、ハナ・キャンベルペッグ(豪)は

「(コースの造りが)ちょっと行き過ぎ。我々は実験用のダミー人形じゃない」と憤りをあらわにした。

ベテラン選手ですら、危険すぎるというコースですが、競技は予定どおり行うそうです。
◆記事:死亡事故のリュージュ、予定通り13日開始(2月13日17時6分配信 読売新聞)

リュージュ競技の公式練習でグルジア代表ノダル・クマリタシビリ選手(21)が死亡した事故で、

バンクーバー五輪組織委員会(VANOC)は12日、同競技を予定通り13日から実施すると発表した。

州警察検視局と国際リュージュ連盟(FIL)が行った事故原因の調査報告によると、

クマリタシビリ選手は12日の公式練習の際、最終の16番カーブで、コントロールを失ってコース外に飛び出した。

FILの技術委員は、事故当時の映像やコース上の痕跡などを調べた末「コースの欠陥が事故を引き起こしたとは言えない」と結論づけた。

これを受けてVANOCは、FILとの協議の末、16番カーブ出口部分の壁を高くし、

コース内の氷の形状を変えた後で、競技を再開することを決めた。

リュージュに限らず、冬季五輪の種目となるウィンター・スポーツの多くは屋外で催され、従って雪や風など、

気象条件その他「自然」を相手にするので、必然的に大きな危険を伴います。

自然を相手にするから、という理由だけではない。スキー競技など多くのレースはものすごいスピードを出すわけですし、

ジャンプ競技は空中を飛ぶ訳です。

先日、札幌オリンピックのドキュメンタリー番組をNHKが放送していましたが(2005年に放送した番組の再放送です)、

スキー・ジャンプ競技で金メダルを獲得した笠谷選手の二回目のジャンプの前、1分近く“GO”の旗が振られなかったそうです。

あれは、ジャンプ台で風をウォッチしている「スターター」の判断が、極めて重い責任を負っています。

変な風が吹いている時にジャンプを許可すると、空中で選手が姿勢を制御できなくなり、生命の危険すらあるからだそうです。



オリンピックを見ている我々は自宅のテレビの前で寝っ転がっていればよいのですが、

出場する選手は、「命を賭して」競技に挑んでいることを忘れてはいけないのです。


◆今年はバレンタイン・デーが日曜なんで、製菓業者泣かせだそうで。

なるほど。マイナス思考の私に言わせると、

「景気(経済の実体)が悪いときは、何でも具合の悪いような偶然が重なるものですなあ。」

いうことになる。が、それはどうでも良い。

世間は1年でバレンタイン・デー前にだけ、チョコレートが話題になるが、

根っからのチョコレート好きである私にとっては関係無く、始終、持ち歩いている。

元来バレンタインにチョコレートを(ツレアイ以外から)貰ったことなど無いけれども、

あの妙に「高級な」GODIVAとかPierre Marcoliniとかは、確かに美味しいのだが、

毎日御馳走を食べていると、カレーライスやラーメンを食いたくなるのと同じ原理で、

毎日のようにチョコレートを食べる人間には実用的ではない

(バレンタイン・デーがお遊び的「儀式」であることは承知している。今は純粋に「チョコレート」の話をしている)。

私の個人的な嗜好では最も単純・素朴・安価な「明治ミルクチョコレート」か「ロッテ・ガーナミルク」などに落ちつく。

今や1枚100円しない。もしも貰えるなら、これをまとめて貰った方が、有難い。

が、そんなこと言っても誰もくれないから、いつも自分で買っている。明治製菓と株式会社ロッテから感謝状を頂きたいほどである。


◆フィリップ・ジョーンズ没後10年につき、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのCDがかなり復刻されていますね。

先日、気が付いて「オッ」と思ったのだが、今年はフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの創始者・リーダー、

フィリップ・ジョーンズ氏(1928-2000)の没後10年なので、

廃盤になっていたディスクの(期間限定だろうが)復刻版がかなり出ている

(Amazonを見る限り、1月27日にまとめて発売されたようだ)。誠に懐かしい。

私の世代でラッパを吹いていた人は、分かると思うけれども、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルが

頻繁に来日するようになった1974年以降、我々は中学生から高校生だった。

日本の楽譜出版社が版権を買ったらしく、日本中でフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの「スザート舞曲集」の楽譜を買えた(と思う)。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルで最も人気のあったレパートリーの一つ「スザート舞曲集」から「戦い」。







お聴きになれば分かるように、現代の、例えば「ジャーマン・ブラス」に比べると、譜面づらは大して難しくない

(本当は難しいのだが、極端に高度なテクニックがなくても、一応、吹けるという意味である)ので、

ブラス少年たちはこぞって、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのマネをして、これを吹いた。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルは我々にとって「神様」だった。


◆おわりに。

と言うわけで、思いつきで書き殴ったひどい文章ばかりです。今日は何卒、ご容赦のほど。

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【バレエ】ローザンヌ・国際バレエ・コンクール第3位、佐々木万璃子さんの演技、表彰式。他。

◆記事:世界中でバレエ踊りたい(2010年2月12日 読売新聞)

スイスで先月31日に開かれた若手バレエダンサーの登竜門「第38回ローザンヌ国際バレエコンクール」で、

八王子市立横山中学3年の佐々木万璃子 (まりこ)さん(15)が3位に入賞した。初出場での快挙に、

佐々木さんは「まるで夢のよう。支えてくれた先生やみなさんのおかげです。将来は世界中のいろんな場所で踊りたい」と喜んでいる。



同コンクールは15~18歳の若手ダンサーを対象に、才能の発掘や育成を目的に1973年に創設された。

これまで日本人では吉田都や熊川哲也、上野水香、中村祥子らが入賞している。

 佐々木さんは、舞台芸術が好きな母親の勧めで、3歳の時に「川口ゆり子バレエスクール」(八王子市上野町)に入団した。

週6回、レッスンに通い、毎日3時間を超える練習に励んでいる。

「音楽に合わせて踊るのが楽しい。辞めたいと思ったことは一度もない」という。

 2年前には、全国舞踊コンクールやオールジャパンバレエユニオンコンクールでそれぞれ2位に輝いた。

 ローザンヌは初めて臨んだ海外コンクール。小学校高学年の頃にテレビでコンクールを知り、出場を夢見た。

小学校の卒業文集にも「ローザンヌに出場して、活躍するバレリーナになりたい」と書いたほどだ。

 今大会には36か国から226人の応募があり、ビデオ審査を通過した69人(男子37人、女子32人)が出場した。

他の国のダンサーたちの容姿や踊りを見て、「みんな手足が長くてとてもきれい。自分がいるのが場違いなのでは」と思った。

それでも、「今まで習ってきたことをすべて出し切る」ことだけを心がけたという。

 本番ではクラシックとコンテンポラリー(現代舞踊)の2課題を踊る審査などを経て、日本人3人を含む20人が決勝へ進出した。

「決勝に進出できただけで夢のようだった」と話す大舞台では、豊かな表現力と華麗な演技を披露。

女子では最高の3位、日本人としても唯一の入賞を果たした。

 入賞者は国際的に有名なバレエ学校に1年間留学できるほか、奨学金1万6000スイス・フラン(約136万円)が支給される。

佐々木さんは「イギリスのロイヤルバレエスクールに留学したい。そして、見る人の心にいつまでも残るようなバレリーナになりたい。

でもその前に9月からの留学に備えて、英会話の勉強を一生懸命しなくては」と笑顔を見せる。

 コンクールに同行した指導者の川口ゆり子さんは「素直で素質がある。ただ、やや不器用なので、基本をしっかりとやってきた。

それが良かった。でも、入賞にはびっくり。本当によく頑張った」と祝福する。

また、芸術監督の今村博明さんは「夢の一歩がかなったところ。このチャンスを生かして、伸びていってほしい」と期待している。


◆【映像】佐々木万璃子さんの演技はPART4の最後です。

YouTubeにおける、ローザンヌ・バレエ・コンクールの公式動画サイトは、以前、

コンクールのサイト自体が動画を掲載したときよりも画質は良くなっているかも知れないが、皮肉なことに検索しづらい。

以前は、出場者名と一緒に、各人のクラシックとコンテンポラリー(現代もの)のファイルが載っていたのである。

YouTubeの公式動画サイトをご覧になると分かるが、本選が表彰式や、その後の様子を含め、Part1からPart15に分けられているが、

それぞれの動画ファイルにどの参加者が映っているのか、分からない。

結局、YouTubeのトップページの検索で“Mariko Sasaki”を検索し、Part4に含まれているらしいことは分かったが,

なかなか、映らない。Part4では最後に佐々木万璃子さんが登場する。8分40秒付近。



Prix de Lausanne Finals 2010 - Part 4






他の選手の健闘も素晴らしいが、なかなかじれったい。


さて、佐々木さんの3位が告げられる瞬間は、Part14の、いいですか?4分26秒です。


Prix de Lausanne Finals 2010 - Part 14






“Mariko Sasaki"と呼ばれるのが、はっきり分かります。その後2位、そして優勝者の発表になる。

ふう。もうすこし分かり易くして頂きたいですな。

毎年そうなので今年も同じだと思うが、これがNHKで放送されるのは、多分、5月である。


◆もう一度、吉田都氏。今度はレッスンと模範演技。

先日、ローザンヌの記事を書いた際、16歳熊川哲也氏のローザンヌでの演技と、

NHK教育テレビで放送された「スーパー・バレエ・レッスン」における吉田都氏の

模範演技だけを載せたが、レッスン風景から見ると、生徒さんには悪いが、

これが同じ、「ジゼルのヴァリエーション」かね。

と、バレエのことなど何も知らない私ですら、思う。

やはり、道を究めるのはただ事ではなく、道を究めようとしている人は、

(吉田さんは決して声を荒げたりしないが)容赦なく厳しい。

その厳しさは勿論、ご自身の真摯なバレエへの情熱の故である。

Part1とPart2がレッスンで、Part3が模範演技である。

課題は、「ジゼルのヴァリエーション」。残念ながら埋め込み不可なので、

リンク先をご覧頂きたい。

Giselle ACT1 1/3 - Miyako Yoshida



ブレス(呼吸)の大切さを説明しているところが興味深い。音楽も当然ブレスは重要です。

直接、音を発するのに呼吸が直結するのが、歌と管楽器ですが、指揮者も最初に棒を振り上げる時に、

息を吸いますし、弦楽器・打楽器・ピアノ、皆同じです。息を止めて良い楽器などないです。

合奏のときには、ブレスが合わないと、うまくいかない。

「息を合わせる」という日本語がありますが、これは例えではなく、文字通り呼吸を合わせるのですね。


Giselle ACT1 2/3 - Miyako Yoshida

難しいものですなあ。ジゼルに成りきらないといけないのですね。

「今のじゃ、セリフでいったら『棒読み』」

うーん。そうかあ。と、唸るしかないです。私は。

しかし、吉田都氏の模範演技を見ると、生徒におっしゃっていた意味が分かるような気がします。



Giselle ACT1 3/3 - Miyako Yoshida



このレベルに到達するのは至難の業でしょうが、まだ15歳の佐々木万璃子さんが(この映像の生徒さんはまた別の方ですが)、

大輪の花を咲かせて下さることを祈ります。

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2010.02.12

社説:日本の債務懸念は行き過ぎ(2010年2月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)←ご尤もなのですが。

◆記事:社説:日本の債務懸念は行き過ぎ(2010年2月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

社説:日本の債務懸念は行き過ぎ(2010年2月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

をお読み下さい。


◆コメント:日本語訳を載せるサイトが増えると翻訳しなくて済むのは楽なのですが。

この社説を見つけて翻訳して、ブログ更新したことにしようかと思ったのだが、

あまりにもプロの翻訳が見事なので、わざわざ私が訳し直すことも無かろうと思い、

リンクを貼らせて頂いた。便利だが、こういうのに頼っていると、語学力が落ちる。

まあ、それは良い。

 それよりも、こういうサイトは更新されて行くにつれて、予想外に早く

リンク先のコンテンツが消えてしまうことがあるので、読まれたのちは、コピーするなり

(私的に使用するなら、著作権法違反にはならない)、Webページごと「名前を付けて保存」(Windowsの場合)

しておいた方が良い。


さて、内容は要するに、日本は、国の債務残高を気にするあまり、財政支出を躊躇っているが、

ファイナンシャルタイムズの説明によれば、

国が持つ資産を差し引いた日本の債務は、GDPの100%に満たない。

ので、財政支出により、景気を刺激した方が良い、と言っているが、

まず、「日本の債務は、GDPの100%に満たない」ことの算出根拠が明示されていないので、

検証出来ない。



ひとまず、この計算が正しい、という前提に立って話を進めると、FT(フィナンシャルタイムズ)は、
要するに、日本は今のところ、まだ財政のブレーキを踏む必要はないということだ。

むしろ、もう少しの間、緩和型の財政政策を通じて景気回復を確かなものにした方がいい。

というが、「もう少しの間」もなにも、日本は財政支出により、総需要を底上げしようとしていない。

財政のブレーキを踏むどころか、アクセルを全然踏んでいないので、何か勘違いしているのではないか、

と思われるほどである。


但し、FT紙の社説で私が同意するのは、日本はデフレに関して暢気過ぎるということだけれども、

異なるのは、FT紙はもっぱらデフレ克服は日銀の仕事だ、と考えていることである。


FT紙は、先日まで英国がやっていた量的緩和(元来日本が初めてバブル後に実施した金融政策だが)など、

まだ、出来ることがあるのに、いつまで経ってもやらない、とFT紙の社説は批判するが、

私は、日銀が、政策金利を完全にゼロにしたり、量的緩和を実施したり、

一層の緩和的金融政策をとっても、あまり効果がないだろう、と考えている。


市中の流動性資金をいくらジャブジャブ増やしても、総需要が増えないから、

つまり、モノやサービスをおカネを払って買うことを国民全体が控えているから

日銀が資金を供給しただけでは、物価は下げ止まらない。

国の債務が大したことない、というFTを信ずるならば、

一時的により一層、国の債務が増大することになっても、この際思い切って

所得税・消費税減税を行い、家計の可処分所得を増やし、個人消費が増えるようにしないと、

つまり、人々がおカネを使ってモノやサービスを買わなければ、デフレは止まらない。

企業は、すこしでもコストを抑えようと、給料を増やさないどころか減らしている。


だから民間に期待しても無駄で、それではどうするかと言ったら、天引きされる所得税を減らし、

家計の手取りを増やす。更に、所得税を下げることにより、ただでさえ下落している物価に

更に割安感を出し、買いやすくする。というぐらい思い切ったことをしないと、日銀だけの所為にしても

無駄だと思うのである。


 と、いう意見を私は拙日記・ブログで何度も主張しているが、

当然のことながら、全国紙の社説でも何でもないので、全然何の変化も起きない。

首相官邸やら、役所に「直訴し」ても無駄なことは過去の経験でわかっているので、

鳩山事務所を始め内閣各閣僚の個人サイトにメールを送ったりしてみたが、所詮は読んでいない。

というわけで、ここに、持論を書くのが精一杯であり、歯がゆい。

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2010.02.11

【音楽】取っつき難そうですが、実はそうでもない、バッハ「ロ短調ミサ」

◆「音楽の父」の代表作、と言われると何やら恐ろしげですが。

今、Wikipediaで「ロ短調ミサ」を引いたら、当たり前というか、

本当のことなのですが、

「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」と並び、バッハの作品の中でも最高峰に位置するとされている。

と書かれています。こういう言葉を読むと、何だか抹香臭い感じがしますが、そんなこと、無いです。

勿論、元来ミサというのはカトリックの最も重要な典礼で、ミサ曲は教会でのミサの為に書かれているのですから、

全然信仰心の無い私には想像が付かないくらい、真面目な儀式と音楽でしょうが、別に信仰が無くても音楽だけでも

十分「楽しめ」ます。ミサの目的の一つは神様を賛美することですから、当然、華やかな音楽が含まれます。

一生に一度ぐらいは、ロ短調ミサ、マタイ受難曲、ヨハネ受難曲、クリスマス・オラトリオ(全部、バッハね?)を

聴いても損をした気持にはならないと思います。

本来は、最初から最後まで通して聴くものでしょうけど、そしたら2時間ぐらいかかってしまう。

邪道ですが、このロ短調ミサは、クリスマス・オラトリオと共に、トランペットが活躍するのです。

そういう曲を中心に、完全に私の嗜好で、選曲しました。

特に「ロ短調ミサ」のトランペットの譜面は、今の楽器でも難しいようなパートなので、

いったい当時はどういう名人が吹いていたのか、真面目に「タイム・トラベル」して、バッハの時代で聴いてみたい。

と、本気で思います。とてつもない天才がいたのでしょう。吹ける人がいたから、バッハは書いたのです。



ところで、今日突然「ロ短調ミサ」を取りあげるのは、

朝日新聞でこんな記事を見つけたからです。
◆記事:「バッハは全人類のもの」 リリング、各地で「ロ短調ミサ曲」(朝日新聞)(2010年2月8日)

半世紀以上にわたり、バッハ演奏の第一線を走り続けるドイツの指揮者でオルガン奏者のヘルムート・リリング(76)が先月来日、

ライフワークとする「ロ短調ミサ曲」を、各地の演奏団体と上演した。「いずれも驚くべき成果。

バッハは全人類のもの、と私自身が心に刻み直した」と振り返った。

「ロ短調ミサ曲」は1733年から亡くなる50年の前年まで、バッハが精魂傾けた作品だ。

冒頭「キリエ(主よ)」の圧倒的な合唱や管楽器の超絶技巧は、バロック音楽の表現の域を超える。

だが、旧作の転用も多く、生前に演奏された形跡もない。

作曲家が「職人」だった18世紀には、依頼も上演の予定もなく、純粋な創作意欲だけで楽曲を残す行為自体が異例だった。

なぜバッハがこの曲を書いたのかは、今も謎だ。「作品を後世に託すという芸術家としての自負を、ベートーベンに先んじて持っていた」

とリヒターは解釈する。

今回、リリングが訪れたのは岡山、東京、金沢、仙台、盛岡の5カ所。名匠ビンシャーマンの薫陶を受けた

岡山バッハカンタータ協会やオーケストラ・アンサンブル金沢など、地元の団体と共演した。(以下、略)

ヘルムート・リリングというのは、むかーしからバッハの専門家。研究・演奏の第一人者として、世界的権威です。

日本に来ていたとは全然知りませんでした(息子が受験だし、それどころじゃないんす)。


それはともかく、「いつか、ロ短調ミサを紹介しよう」と思っていました。

ちょうどいい機会だと思いまして。


◆曲にいきます。バッハ:ロ短調ミサ前半より抜萃。

ミサとは何か、ミサ曲とは何か。ロ短調ミサとは何か、それぞれにウィキペディアへのリンクを貼りましたから

そちらをお読み下さい。


忘れないうちに書いておきますが、これは、朝日新聞のインタビューに答えているヘルムート・リリング氏の1999年の録音です。

リリング氏4度目の「ロ短調ミサ」ですが、2005年に5回目の録音をしています。

私の手許にあるのは、1999年版だけでして、最新盤ではないのですが、悪しからず。


さて。

ミサ曲は、第一曲は「キリエ」“Kyrie eleison”(主よ、我らを憐れみたまえ)で始まると相場が決まってまして、

ミサを取りあげるのに、まあ、これは、載せざるを得ないですね。綺麗なのですけどね。ロ短調ミサのキリエは。

フーガになってますね。最初ちょっと違和感があっても、何度か聴いていると、

信仰うんぬんとは無関係に、合唱がとても美しいと思えるようになります(私の場合は)。演奏時間は、11分ほどです。

私はいつも書いていますが、この曲に限りませんけど、退屈だったら無理全部お聴きになる「必要」は全くありません。

順番にお聴きになる必要もありません。お好きなようにお聴き下さい。それでは、「キリエ」から始めます。


J.S. バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232、第1曲 Kyrie Eleison(主よ、我らを憐れみたまえ)






そして第4曲のGloria in excelsis Deo(高き 天なる神に)と

第5曲、Et in terra pax hominibus bonae voluntatis.(地に平和 主の民にあれや)でトランペットが出てきます。

第4曲と第5曲は続けて演奏されますので、トラックを分けずに聴いて頂きます。



第4曲 Gloria in excelsis Deo(高き 天なる神に)、第5曲 Et in terra pax hominibus bonae voluntatis.(地に平和 主の民にあれや)



 



前半の終曲(第12曲)Cum Sancto Spiritu in gloria Dei Patris, Amen(み霊とともに み栄えのうちに アーメン)







トランペット、大変難しいです。


◆バッハ:ロ短調ミサ後半より抜萃。

後半になると、更に壮大に盛り上がる曲が増えます。


後半 第6曲 Et resurrexit (主は よみがえりたもう )







「主は よみがえりたもう」ですから、「主、イエスキリストが蘇った喜び」を表現している。

だから、非常に華やかな音楽です。


今までにもありましたが、コーラスの歌い方、お聴き頂くと分かるように16分音符の器楽的な動きをします。

こういうのは、コーラス全員が、一つ一つの音符を、横隔膜で細かくブレス(呼吸)を区切る(途切れるのではなく)訓練をしてないと、

絶対に歌えないですね。難しいですね。カラオケのどんな難しい歌でも、こういう「器楽的に人の声を用いる」ものはない。

クラシック、特にバッハ、ヘンデルなどの宗教曲ではザラです。宗教曲のコーラスで歌っている(いた)という人がいたら、

素人でも、相当本格的に声楽の訓練をした「強者」と見て良いでしょう。


トランペット奏者も大変です。トランペットは3本使われてますが、1番奏者は速い音の動きに装飾音まで入ります。

バッハの頃は、「ナチュラル・トランペット」という、要するにただの真鍮の管で吹いていたのですから、

この通りに吹いたか分かりませんが、吹いたとしたら、もはや「神業」といいたいです。

音域もものすごく高いので、特に後半はキツいと思います。プロですから吹いてますが、キツいことは間違い無い。

以下、全て同じことが言えます。


後半 第9曲 Et expecto resurrectionem mortuorum (待ち望む 死せるものの よみがえりを)







なかなか、いいでしょ?


後半 第10曲 Sanctus(聖なるかな)






続きます。


後半 第11曲 Osanna(いと高きところに)







そして遂に終曲です。


後半 第15曲 Dona nobis pacem(平和を われらに)







ということで、例え聖書など全然知らなくとも音楽だけで素晴らしいですから、聴かないと勿体ない。

吹奏楽部でトランペットに夢中になっている中学・高校・大学生、そして社会人は、往々にしてそれ以外の音楽に興味を

持とうとしないので、バッハの宗教音楽にトランペットがこれほど活躍(Trp.奏者にとってこれほど大変な曲はあまりないと思います)

する作品がある、ということを、下手をすると一生知らないで終わるのです。

ということで建国記念日でお休みで、金曜がありますが、また週末、という方は、

「ロ短調ミサ」全曲をお聴きになっては如何でしょう。お気に召したら、です。

それでは。

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2010.02.10

「設備投資、本格反転なるか 先行き占う機械受注は底打ち感」←まだ分からないですね。企業物価指数はマイナスです。

◆記事1:設備投資、本格反転なるか 先行き占う機械受注は底打ち感(NIKKEI NET)(11:03)

内閣府が10日発表した2009年10~12月期の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前期比0.5%増え、7四半期ぶりにプラスとなった。

機械受注統計は半年ほど先の設備投資動向を占う先行指標として知られ、企業の投資マインドがようやく底を打った可能性がある。

業種別にみると、自動車や電機などの加工産業のほか、鉄鋼や化学などの素材産業からの受注が増えた。

低燃費車や薄型テレビなどの国内販売が増えているほか、素材分野はインフラ投資の進む中国向け輸出が伸びている。

鉱工業生産指数は1~3月期も上昇するとの予測が多く、製造業の景気の二番底懸念は和らいでいる。

ただ設備投資が本格反転に向かうには時間がかかるとの見方も多い。

非製造業からの受注額は2四半期ぶりにマイナスとなり、まだら模様が続く。

同日発表した1~3月期の機械受注見通しも前期比2.0%増と小幅な伸びにとどまる。

円高基調が定着すれば、生産拠点の海外流出がさらに加速しかねず、国内投資はしばらく弱含んだ状況が続く恐れもある。 (11:03)


◆記事2:1月工作機械受注額は前年比約3倍、2カ月連続増加=工作機械工業会(2月9日15時40分配信 ロイター)

日本工作機械工業会が9日発表した1月工作機械受注額(速報値)は、前年比192.0%増、

約3倍の555億8500万円となり、2カ月連続の増加となった。

昨年12月に工作機械受注は1年7カ月ぶりの増加に転じ、1月は増加率がさらに拡大した。

1月の内需は前年比78.9%増の164億3500万円。外需は前年比297.4%増の391億5000万円。

いずれも前月より伸び率が拡大した。


◆記事3:1月の企業物価、2.1%下落=5カ月連続でマイナス幅縮小-日銀(2月10日11時0分配信 時事通信)

日銀が10日発表した1月の企業物価指数(速報値、2005年平均=100)は102.4と、前年同月比2.1%下落した。

マイナス幅は5カ月連続の縮小。石油・石炭製品、非鉄金属などの価格上昇を主因に、前月比では0.3%上昇した。

日銀は「新興国需要が堅調なため非鉄などが上昇したものの、国内での製品安の傾向は続いている」(調査統計局)と指摘している。


◆コメント:まだ、何とも言えませんね。

記事2のとおり昨日の午後発表された工作機械受注が前年同月比192%増、だったから、

今朝発表される設備投資も以前よりは良くなっていることは、ある程度予想できました。

インターネットの日経は設備投資の方を強調していますが、今の日本の景気で問題となっているのは「デフレ」ですね。

物価が下がり続けている状態です。


記事3の企業物価指数は、以前「卸売物価指数」と呼ばれていた数字ですが、

これは、依然として前年同月比マイナス(-2.1%)でした。

1月29日に発表された、全国コア(生鮮食品を除く)CPI(消費者物価指数)は、前年比-1.3%でした。

2009年通期での下落幅も前年比-1.3で、これは、比較可能な1971年以降最大の下落率です。


今月末に発表される、消費者物価指数がまた、マイナスなら、デフレに改善の兆候は見られない訳ですから、

機械受注統計で設備投資が増えたからと言って安心できません。

設備投資にしても、製造業に大きな問題があります。日本経済の大きな牽引力となってきた、自動車、

しかも世界最強のはずだったトヨタのハイブリッドカーが、ブレーキの不具合で世界中でリコール又は無償修理。

今朝はホンダもエアバッグの関係でリコール、との報道です。「高品質」が売りだった日本製品で、こともあろうに、

自動車のブレーキ。「安全性」でケチが付いているのですから、今後の製造計画→設備投資に影響を与えない保証はありません。

単純に喜ぶのは、まだ、早いと思います。

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2010.02.09

「小沢氏、GW訪米「大統領にも時間をとっていただかないと」」←馬鹿野郎。国民は「幹事長辞めろ」と言ってんだよ。

◆記事:小沢氏、GW訪米「大統領にも時間をとっていただかないと」(2月8日22時42分配信 産経新聞)

--2日のキャンベル米国務次官補との会談でゴールデンウイーク中の訪米を要請されたが、

前向きに検討しているが。訪米の目的は

小沢:「キャンベル氏と四方山話(よもやまばなし)の中にそういう話も出ました。

ぜひ、民主党として、今あなたおっしゃったようにゴールデンウイークにでも訪米団を

送ってほしいということでありました。それで、私も、こういう性格なもんだから、

それは本当に正式な要請ですかと聞きましたところ、正式な要請ですということでした。

ただ、文書かなんかがまだ来たとかなんとかという話ではありません」


 「それで、私としては、訪米団を、まぁ組織して行くということももちろん結構ですが、

ひとつ前提条件としては、外交・内政どちらであれ、政策的な議論は、

そりゃ政府がやることですから、私どもが行ったとしても、

それは議論するというようなことではありませんと。これは党と党の関係とか、

日米関係のより一層の緊密な関係を築き上げると。まぁ簡単に言えば、

友好親善の目的ということで考えていただきたいということと、もうひとつは、

党と党と言っても、民主党のオバマの大統領ですから、大統領にもせっかく行くとすれば、

それなりの十分、時間をとっていただかないと困りますと。ぜひそれはお願いしますと。そう言っておきました」


◆コメント:国民は不起訴になっても、あんたは幹事長を辞めるべきだ、と望んでいます。

「厚顔無恥」という言葉は、この人の為に用意されていた日本語に相違ない。

小沢一郎民主党幹事長の政治資金問題に関して、秘書が勝手にやったことで、自分は知らなかった、とうそぶき、

東京地検は、秘書は確かに献金に関して小沢一郎に報告したというが、小沢が完全に政治資金報告書不記載について、

共謀していたという物的証拠はないので、仮に起訴しても裁判で証拠不十分で無罪になる可能性が高いから、

起訴しなかったという。こんな茶番を信じる日本人はいない。国会議員の歳費その他の経費も、検事の給料も

我々が、額に汗して働いて納めた税金で賄われている。

テメエら、その国民をバカにするのもいい加減にしろ、と言いたい。

ただ、東京地検特捜部は、先週、

「小沢幹事長は不起訴、東京地検特捜部が方針」←幸いこれで終わりではない。ココログ

に書いた通り、第二弾を用意しているらしいから、もう少し様子を見たい。


しかし、小沢の図々しさには我慢がならん。

小沢一郎は不起訴になったけど、政治資金管理団体への企業からの献金を小沢自身が知らなかった、

などという戯言を信じるほど、国民はバカではない。週末の新聞などで報じられた世論調査を見ると、

  • 小沢幹事長辞任すべき72% 共同通信全国世論調査(共同通信)(2010/02/06 18:55)

  • 毎日新聞世論調査:小沢氏 幹事長「辞任すべきだ」69%(毎日新聞 2月7日 0時27分)

  • 小沢幹事長「辞任を」74%、内閣不支持47%(2010年2月7日03時11分 読売新聞)

  • 民主党の幹事長を辞任するべきだ 68% (朝日新聞)(2010年2月7日11時16分)

  • 幹事長を辞任すべきだ 57% (NHK:2月8日 19時30分)

小沢が「自分が不起訴になったということはやましいところが無い証拠で、幹事長を辞める必要は無い」というが、

民主党に政権を取らせてやった有権者が、小沢は信用出来ん。辞めろ、

といっているのに、それを無視して傲慢な態度を取るのは、

どういう神経なのか。

有権者から与党の幹部(幹事長)を続けるべきではない、と言われている人間が、

主権者の意向を完全に無視して、米国の財務次官補から招待いるので、

ゴールデンウイークに、訪米してやっても良いが、

俺が行くのだから、大統領に会わせろ、と述べているのである。


小沢一郎が幹事長を続けるべきではないと考えている民主党員も多いが、

批判すると、後で報復されるので、怖くて表立って小沢を批判出来ない、

というのである。

このままでは、小沢があたかも北朝鮮の金正日のごとく、自分が日本最高の権力者だと

勘違いしかねない。我々は北朝鮮を前近代的独裁恐怖政治国家だと見なしているが、

日本も同じような国になりつつあるのではないか、と恐ろしくなる。

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2010.02.08

自分と他人の区別が付かない人々。

◆弊ブログでアクセスが常に最も多いのは「大きなお世話ですが、フジコ・ヘミングはヘタクソです。」なのです

私のWeb日記とブログは本来、時事問題を取りあげる日記で、たまに音楽を紹介をする、というつもりでいたのです。

クラシックなど聴いて頂けないかな?と思ったのですが、自分で書くのもなんですが、

音楽記事を意外に気に入って頂けたようで、元々クラシックが好きだったと言う方からメールを頂くこともありますし、

今まで、殆ど知らなかったが、随分と色々楽しい曲を知ることが出来た、というコメントを頂いたりして、

私としては、誠に喜んでおります。ありがとうございます。

全ての記事(エンピツに登録したのが、2002年4月で、ココログにも同じ文章を載せ始めたのは2004年11月です)、

約2,600本の中で、目下最もアクセスが多いのは、きちんと統計を取った訳ではないのですが、ほぼ間違いなく、

大きなお世話ですが、フジコ・ヘミングはヘタクソです。(ココログのみに掲載)

でして、頂戴したコメント数も、全ての記事の中で一番多いのです。

多くの方にお読み頂き、大変ありがたく存じます。


◆コメントを頂戴するのは構わないのですが、不思議に思うことがあります。

ブログ・エントリー、大きなお世話ですが、フジコ・ヘミングはヘタクソです。をご覧頂くと分かりますが、

頂戴したコメントの数が多いのは前述の通りで、賛否両論あります。それは当然なのですが、

正直、少し不思議です。特に私の記事本文に反論をお持ちになったり激怒なさったりする方々が、コメントを書かれています。

フジ子・ヘミング氏はおカネを取って演奏を聴かせるプロですが、はっきり言って私はそのレベルに達していない、と書いています。

これに対して、反論はまだ、良い方で、「死ね、この野郎」の類のメールも頂戴します。


これは、無駄だと思います。どんなことを書かれても、私のヘミング女史の演奏に対する評価は変わらないと思います。

また、私は他の方がヘミングさんの演奏を最高のものだ、と「感じる自由」や、ヘミング女史を「崇拝する自由」を否定しておりません。

ただ、

ヘタクソだ。

という私の評価を書いております。音楽作品や演奏の評価で意見が割れるのは普通のことです。

例えば、私は、モーリス・アンドレというトランペット奏者を天才だと思っておりますが、

最近の若い方の中には、
アンドレはヘタクソだ。

という人さえ、おります。しかし、私は自分の評価に自信がありますから、モーリス・アンドレがヘタクソだ、という人は、

「アホだなあ」と思いますが、そういう文章を見つけても、何も致しません。自分の心の中でアンドレは永遠に不世出の名手だからです。


ですから、フジ子・ヘミング・ファンが、ムキになってコメントを寄せるのが不思議です。

自分が好きなら良いじゃないですか?私の、大きなお世話ですが、フジコ・ヘミングはヘタクソです。

を読んでも、
テンポが速く、テクニックを見せればいいってものじゃないだろう、「ラ・カンパネラ」は。こいつはバカだ。

と、お考えになれば良いのです。

ここに、何百通、私宛に罵詈雑言を書いても私のヘミング女史の演奏に対する評価は変化しない。

もう一度書きますが、その替わり、彼女はヘタクソですが、他人がヘタクソな演奏を好む自由を、私は何ら否定致しません。

「大きなお世話ですが~」を良くお読み頂きたいのですが、私はヘミング女史の演奏はヘタクソだ、

と書いてはおりますが、彼女の演奏を聴くべきではない、とか、ファンになるべきではない、とは記しておりません。


兎に角。

自分が好む演奏を、他人が罵倒しているからと言って、自分と同じ評価に変われ、と私に強要しても、

貴方と私は別の人格ですから、それは無理です。

他人に自分と同じ主観を持て、と強要するのは、自分と他人の人格の区別が曖昧、または、区別出来ない人がすることではないか、

と思います。

また、私がヘミング・ファンの主観に同調しなければならないとしたら、

彼らの主観の方が私の主観よりも上位に位置すると言うことを意味しますが、それを認定する根拠はありません。


「JIROとかいうバカにはフジ子・ヘミング女史が弾く『ラ・カンパネラ』の価値は永遠に分からないだろう。

構わん。私はあくまで、世界中のピアニストでヘミング女史が一番好きだ」

と思っていれば良い。

それだけのことではないでしょうか。

本稿は、特別に変わった内容も、奇抜な発想も含んでおりません。

それどころか、あまりにも当たり前のことを書いているのです。

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2010.02.07

【音楽】オーケストラを本気にさせる指揮者

◆すいません。愚息が受験で、ちょっと気もそぞろなんです。

息子が受験ぐらいで、天下国家を論じられなくなるほど、情けない自分とは思いませんでした。

あんまり題材を見つける気にならないのです。先週は小沢関係が私にとっては一大事で、

次のうごきまでだいぶありそうですし、景気指標はめぼしいものがない。

トヨタのプリウスリコールとか、パナソニックやソニーの決算がありましたが、株をやっている方以外は

あまり関心無いでしょう。

とか何とか書きましたが、これはやはり言い訳です。

どうせ、現役では、大した学校には(具体名を出すと問題になるので書きませんが)合格しそうにない。

ということは、今年は浪人で来年の今頃、「今年こそは、どっかにひっかかってくれよ」と祈ることに

なっているでしょう。小骨が喉に引っかかったような1年が続くのかと思うと少々憂鬱で、

時事問題を書く気になりません。もう一日ご容赦を。


◆【音楽】オーケストラを本気にさせる指揮者

私の学生時代や20代には、まだ、巨匠が大勢ご存命でしたが、気が付いたら自分が今年50になるので、

当たり前なのですが、「巨匠」の名に値する人が殆どいなくなりました。

皮肉なものです。日本のオーケストラのレベルは、若い方昔を御存知ないから分からないでしょうが、

びっくりするほど向上しているのです。

そうしたら、呼ぶべき巨匠がいなくなっていた。なかなか上手くいきません。


巨匠とは何かというと、かつて岩城宏之さんがカラヤンから指揮のレッスンを一度だけ受けたときに言われたことに、

ヒントがあります。岩城音楽教室に、半世紀も昔のエピソードが書かれている。

カラヤンは岩城さんに向かって、

君はものすごく表現しているが、君が振ると、ときどきオーケストラから汚い音が出る。力を抜きなさい。

と言われたと。そして、
(オーケストラを)ドライブするのではなく、キャリーするのだ。

とも、カラヤンは言ったそうで、オーケストラが弾こうとしているのを無理矢理かき回してはダメらしいのです。

しかし、それでは指揮者が全く何もしないで良いかといったら、それではそもそも指揮者は不要だ、ということになります。

似たようなことは他の本にも書かれています。赤川次郎のばっくすてえじトーク(音楽之友社)で、

赤川次郎氏が、当時まだベルリン・フィルのコンサート・マスターだった安永徹氏と対談していますが、

赤川氏がカラヤンのドキュメンタリービデオを見ていたら、カラヤンは自家用ジェット機を操縦しましたが、

始めに教官に言われたことは、
あなたにとって一番大切なのは、飛行機が飛ぼうとするのを邪魔しないことだ

と言う言葉だったが、カラヤンは「オーケストラの指揮も同じで、オーケストラの邪魔をしてはいかんのだ」と言っていた、
と述べたところ、安永徹さんは、
それは、非常に本質を突いていますね。真髄ですね。

と答えています。

これは、何となく観念的にしか私には分かりません。要するに指揮者という言葉の「指揮」が

ミス・リーディングなのですね。指揮者は「指揮官」ではない。

指揮者が師匠でオーケストラが弟子でもない(一人一人のプレーヤーは何十年も音楽を勉強してきたプロなのですから)。

ただ、言えるのは、名指揮者は、オーケストラをドライブする、支配するという様子は見せないが、

オーケストラが弾きたいように弾いたら、実は指揮者の思うツボ、に嵌っていたというような、うーん。

上手く言えませんが、そう言う境地が名指揮者に共通するようです。


◆知らない間に、オーケストラが夢中になっているのがよく分かる演奏の映像。

以前載せた映像もありますが、ご容赦。

小澤征爾さんが2008年1月、カラヤン生誕100周年記念コンサート(何度か行われたようです)で振った

チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」第三楽章です。

小沢さんは大暴れしてませんけれど、オーケストラの方が指揮者の意図を先取りするように、

エキサイトしているのがよく分かります。


小澤征爾指揮:ベルリン・フィルハーモニー、チャイコフスキー交響曲第6番より第三楽章。







次は、既に故人ですが、カルロス・クライバー。これは晩年、2年ぐらい姿を見せず、

ある時急に、「ウィーン・フィルでモーツァルト交響曲第36番「リンツ」、ブラームス交響曲第2番を振る」という発表があり、

チケットを求めてウィーンでも大騒ぎになったコンサートだと思います。VHSとして売られていました。2年ぶりに突如登場したのですが

2年前にウィーンフィルを振った時も、全く同じプログラム。好きなときに好きなオーケストラで好きな曲だけを振る、

というような我が儘が許された、最後の指揮者でしょう。

ウィーン・フィルのプレイヤーが、これほど露骨にエキサイトして弾いている映像というのはあまりないです。

カルロス・クライバー指揮:ウィーン・フィルハーモニー、ブラームス交響曲第2番より第四楽章。







最後。クラウディオ・アバド。1990年から2002年まで、ベルリン・フィルの音楽監督でした。

カラヤンの後任ですから、非常にプレッシャーが有ったと思いますが、見事に才能を開花させました。

私はアバドを初めて見たのは、カール・ベームの副指揮者としてウィーン・フィルと来日したときだと思います。

そのときは、失礼ながら、これほど才能ある人には全然見えず、口を半開きにした、はっきり言って少々マヌケに見える

表情で、両腕をずっと対照に同じ線を振り続けるだけで、あたかも「ラジオ体操」のようで「なんじゃ?こいつは?」と

思ったことをはっきりと覚えています。所詮、私のような凡人には、優れた才能は見抜けないことがよく分かります。

それはさておき、ご覧頂くのは、アバドが1999年のベルリン・フィル恒例、ジルベスター(大晦日)コンサートで、

ベートーヴェンの交響曲第7番を振った時に映像です。第1コンサートマスターが安永徹さんです。

クラウディオ・アバド:ベルリン・フィルハーモニー、ベートーヴェン交響曲第7番より、第四楽章です。






三人に共通しているのは、動きに力みが全く無いことですね。そして不必要に大きく振らないのに、

オーケストラが、勝手にエキサイトしていく。そういう気持ちにさせるのが名指揮者の名指揮者たる所以なのでしょう。

それでは。

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2010.02.06

【音楽】お薦め。ワルター・クリーン氏(ピアニスト)のモーツァルトピアノ協奏曲第27番を含むアルバム。

◆ワルター・クリーンというピアニストがいました。

ワルター・クリーン(1928-1991)というピアニストがおられました。

先日亡くなった、オトマール・スウィトナー氏と同じ、N響名誉指揮者の1人、ホルスト・シュタイン(1928-2008)氏の親友でした。

ワルター・クリーン氏は、ものすごく有名、という訳ではないけれど、知っている人は知っている。

非常に美しい音を持っていたピアニストです。モーツァルトを良く演奏しました。


1989年、結果的には「晩年」になってしまいますが、このワルタークリーン氏がN響でモーツァルトの最後のピアノ協奏曲、

第27番を弾きました。指揮は若杉弘さんでしたが、私は「伝説的名演」だと思っていて、YouTubeに動画がアップされていないか、

探したのですが、あいにく見当たりません。

ただ、この時の演奏を覚えておられる方が、いらっしゃいました。こちらの方、リンクを貼らせて頂きますが、

その時の様子を大変詳しく書いておられます。

「映像ソフトで見るモーツアルトの諸作品」というサイトをお持ちの、Mozartian449さんですが、

ワルター・クリーンのピアノ協奏曲第27番変ロ長調、K.595、指揮若杉弘、NHK交響楽団、89年

で、私の書きたいことを全て書いて下さっています。


◆ワルター・クリーン氏の27番が素晴らしいのです。

モーツァルトはピアノ協奏曲第27番の後、第三楽章の主題を元に、「春への憧れ」という歌曲を書いています。

ワルター・クリーン氏は27番の第三楽章のカデンツァに逆にこの「春への憧れ」をそのまま取り入れて、

そこからカデンツァを展開したのです。


N響との映像や音声は見つからないけれど、同じカデンツァで弾いている演奏をCDで見つけました。

HMVなら、ピアノ協奏曲集 クリーン、ヘブラー、ブレンデル、他(5CD)で、

Amazonなら、Mozart: Twelve Great Piano Concerti です。


これ、何だか変わった企画のCDでモーツァルトのピアノ協奏曲のうち17番から27番、そして2台のピアノの為の協奏曲を

ワルター・クリーン、イングリット・ヘブラー、アルフレート・ブレンデルと3人とも名人ですけど、

それぞれが何曲かずつ弾いているのです。全部を聴いていないのにお薦めは無責任なんですけど、

ワルタークリーン氏の演奏を聴くためだけでも十分価値がある。ヘブラー、ブレンデルも大丈夫でしょう。

兎に角ここでは、第27番の第三楽章をお聴き下さい。(前述のカデンツァは、再生開始後、5分50秒辺りから始まります。)


ワルター・クリーン(ピアノ)、スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)、ミネソタ管弦楽団。

ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595 第三楽章。






ということで、これだけ美しいモーツァルトのピアノ協奏曲の演奏はありそうで、滅多にないです。

CD5枚に、モーツァルトのピアノ協奏曲が10数曲収録されていて、2,700円というのは、お得ではないか、と思います。

それでは、皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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2010.02.05

ベルリンフィル・コンマス、シュタープラバ氏「コンマスの樫本、集中力ある」←普通、試用期間中にこういうこと言わないんです。

◆記事:ベルリン・フィル来日「コンマスの樫本、集中力ある」(朝日新聞)(2010年2月4日)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスター、ダニエル・シュタープラバらがつくる

フィルハーモニア・カルテットベルリンがこのほど来日公演を行った。

ベルリン・フィルで同じ第1コンマスが内定している樫本大進の印象などをシュタープラバらに聞いた。

ベルリン・フィルでは昨春まで安永徹が第1コンマスを務め、今は樫本が試用期間中だ。

 「樫本も安永と同じメンタリティーを持っている。集中力があり、常に周到な準備を怠らず、ベストの結果を出そうとしている」

とシュタープラバ。樫本は30歳だが、「自分も28歳で入団した。コンマスは最初は大変だが、場を与えられることで成長していく」と話す。

 ベルリン・フィルで第2バイオリン首席奏者のクリスティアン・シュターデルマンも

「樫本は楽団員として30年以上のキャリアを重ねた安永の後をたどっている」とみる。

芸術監督のサイモン・ラトルは今年、9シーズン目に入る。

「ラトルは、フルトベングラーやカラヤンら楽団の偉大な指揮者を意識して古典的なドイツ音楽にやや慎重だった。

だが最近は、ベートーベンやブラームスも積極的に取り上げるようになった」とシュターデルマン。

シュタープラバは「ブラームスの交響曲シリーズは数回演奏したが、その度に良くなっている」と話す。

レパートリー拡大の一方で音が軽くなったとも評されるベルリン・フィル。

「いろいろなスタイルの指揮に柔軟に対応することが以前より多く求められていることは事実。

その上で楽団の個性も守らなければ」と2人は語った。(鳥居達也)


◆コメント:本来、試用期間中のコンマスについて現役コンマスが予断を与えるような発言はしないのですよ。

誤解のないように最初にはっきり書いておきます。

樫本大進氏が、ベルリン・フィルの第一コンサートマスターとして正式に就任するかどうかは、まだ、分かりません。

記事にもあるように試用期間(昨年から約1年間)の最中です。試用期間を経て、ベルリン・フィルの全てのメンバーによる

話し合いの後、投票が行われ、出席者の3分の2以上(か、3分の2を超えるかどちらか私も不確かです)の賛成が得られて、

初めて、正式に「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、第一コンサートマスター」に就任するのです。


その辺の事情は、昨年安永徹さんがベルリン・フィルを退団なさったときに、記事に書きました。

今、どこの書店でも品切れですが、「音楽って何だろう」という安永さんの対談集の中で、安永さんが正式に

コンサートマスターに就任した数ヶ月後、作曲家の故・石井真木さんと対談しているところに詳しいので、

私が、ブログに書き写したのです。
2009年02月21日(土)「安永さんベルリン・フィルと別れ コンサートマスター25年」←、せ、先週終わってたの?/安永さんがコンマスになった頃の対談。ココログ


前置きが非常に長くなりましたが、要するに以下は「JIROの個人的憶測」である、という前提を踏まえてお読み下さい。

試用期間中のコンサートマスターが、良いとか、悪いとか、現役のコンサートマスター、つまり数ヶ月後に票を投じる人が、

投票の結果どうなるか分からないのに、予断を許すような発言をしては、本当はいけないのです。他のメンバーも。

そんなこと、分かっている筈なのに、第一コンサートマスターのシュタープラバ氏は、
樫本も安永と同じメンタリティーを持っている。集中力があり、常に周到な準備を怠らず、ベストの結果を出そうとしている

とか、
自分も28歳で入団した。コンマスは最初は大変だが、場を与えられることで成長していく

などと言ったら、こちらとしては「感触としてはほぼ決まりなのかな?」と思ってしまうではないですか。

書き忘れましたが、この朝日新聞の記事の見出しは、正しくないです。
ベルリン・フィル来日

違う。ベルリン・フィルのメンバーによる弦楽四重奏団、「フィルハーモニア・カルテットベルリン」が来日したのです。

これは、歴史のある四重奏団で、例えば最初のヴィオラは、日本人として初めてベルリン・フィルのメンバーになった土屋さんでした。

とにかく、オーケストラ全体は、今、日本に来ていませんが、このカルテットはコンサート・マスター、首席第二ヴァイオリン奏者、首席ヴィオラ奏者など

錚々たる顔ぶれなのです。


それで、記事を読む限り、シュタープラヴァさんというのは、1986年から第一コンサートマスターを務めてますが、

樫本大進氏を高く評価しています。

それから、第2ヴァイオリン首席奏者のクリスティアン・シュターデルマンという人、この人も1987年から第2ヴァイオリン第1首席奏者ですが、

「樫本は楽団員として30年以上のキャリアを重ねた安永の後をたどっている」

と言います。こんなこと言っちゃっていいのかな?と思うんですけどね。普通、正式に就任するまで、こういうことは、

いくら、ここ日本が彼らにとっては遠い外国であっても新聞のインタビューで言わないですよ。

だから。

くどいようですが、最終的には全員の投票で決まるから、まだ、何も分からないけど、もしかすると、

樫本大進氏が、正式にベルリン・フィル第一コンサートマスターになる可能性が高いのではないか、

とあくまで私個人は、想像しています。もう一つ状況証拠(?)といえるかどうか分かりませんが、

サントリーホールのイベントカレンダー、2月28日大ホールを見て下さい。

試用期間中の樫本大進氏が来日して、
樫本大進(Vn) のバッハ 1日で聴く無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲演奏会

とあります。私の頭の上では、クエスチョンマークが3つぐらい点滅しています。「???」状態です。

バッハの無伴奏・ヴァイオリン・ソナタ、パルティータ全曲って、ヴァイオリニストのバイブルみたいなもので、

滅多なことではやらないし、普通数日間に分け、間を置いて演るものです。1日で全曲ってそりゃ弾けないことはないでしょうが、

このリサイタルの為の準備は、遊び半分という訳にはいかない筈なのです。

普通、ベルリン・フィル、第一コンサートマスターの試用期間中に、こういうことをしている余裕は無い、と思うのです。

樫本大進氏は、ベルリン・フィルのコンマス候補になる以前から、ソリストとして有名でしたけど、余程余裕があるのかな、と。

こういう状況や、上のベルリン・フィルのメンバー(といっても2人だけですけど)の発言を読むと、
(コンマス正式就任は)ほぼ決まりなのではないだろうか?

と私は思ってしまいます。

繰り返します。まだ、決まっていません。

以上は全て、一素人である私の勝手な想像、思い入れ、です。

ただ、本当に樫本氏が正式に、ベルリン・フィルの第一コンサート・マスターに就任することを願って止みません。

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2010.02.04

「小沢幹事長は不起訴、東京地検特捜部が方針」←幸いこれで終わりではない。マルサ(国税)が出るらしい。さすが青山繁晴氏の情報力。

◆記事:小沢幹事長は不起訴、東京地検特捜部が方針(2月3日21時35分配信 読売新聞)

小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で、東京地検特捜部は3日、

政治資金規正法違反(虚偽記入)容疑で告発されている小沢氏を不起訴(嫌疑不十分)とする方針を固めた。

同会の事務担当者だった石川知裕衆院議員(36)らとの共謀を立証するには証拠が十分でなく、起訴は困難と判断した。


◆コメント:はらわたが煮えくりかえっている皆さん、青山繁晴氏の貴重な取材があります。マルサの出番らしいです。

小沢の秘書が3人も逮捕されていて、小沢に政治献金について話した、と供述しているのに、

共同謀議があったと立証できないので、東京地検特捜部は不起訴にしたが、さすがにこれで終わりではない。

小沢はいけしゃあしゃあと、2月1日の記者会見でこう述べている。

◆記事:起訴なら幹事長辞任も==地検聴取に2度目も応じる-小沢氏(2月1日17時38分配信 時事通信)

民主党の小沢一郎幹事長は1日午後、党本部で記者会見し、資金管理団体の政治資金規正法違反事件を受けた自らの進退について

「私自身が刑事責任を問われるようなことになれば、非常に責任は重いと思う」と述べ、

自身が東京地検特捜部に起訴されるなど刑事責任を問われる事態に発展すれば、幹事長職を辞任する考えを示唆した。

また、事件をめぐり東京地検特捜部の2度目の事情聴取を1月31日に受けたことを明らかにした。

小沢氏は事件について「私は一切、闇献金とか裏金とか不正な資金は受け取っていない。

その意味において刑事責任を問われるという事態は想定していない」としながらも、

「もしそういうことが仮にあるとすれば責任は重いと考えている」と重ねて強調した。

夏の参院選への影響を懸念し、幹事長辞任も含めたけじめを求める声が党内から出ていることに関しては

「私が直接聞いているわけでもない」として直接のコメントを避けた。(注:太文字は引用者による。)

つまり。

小沢は「自分自身が刑事責任を問われるようなことになれば、(即ち起訴されたら)幹事長を辞める」が、

元秘書だろうが、側近だろうが、他人が起訴されても、それは小沢自身の刑事責任を問われたことにはならないから、

知ったことではない。幹事長を続ける、といったのである。

東京地検特捜部が、現職の権力者(与党の幹事長)を事情聴取したのは初めてである(田中角栄も、金丸信も辞めた後だった)。

家宅捜索したのに、小沢の議員事務所や、自宅が対象にならなかったのは、東京地検特捜部はそうしたかったが、上層部に止められたそうだ。

が、これで捜査はおわりではなく、政治資金規正法では立件できなかったが、所得税法違反での捜査は続けるそうだ。

つまり、国税(=マルサ)の出番である。


◆日本で最も頼りになる(と私は思っている)ジャーナリスト、青山繁晴氏の話。「青山がズバリ! 小沢幹事長不起訴の裏側を暴露」

以下の取材結果を聴いて急に青山氏を評価しているのではない。

私はかねて、青山氏が最も日本で情報(源)を日本や世界の中枢に確保している、貴重なジャーナリストだと思っている。

ブログよりも、ウェブ日記「エンピツ」の方が検索しやすい。

自分の過去7年10ヶ月の日記を「青山繁晴」で検索した結果がこれである。

今日(2月3日)、関西テレビの「スーパーニュースアンカ-」と言う番組で「青山がズバリ! 小沢幹事長不起訴の裏側を暴露 」のコーナーがある。

驚くべき事に、青山氏は東京地検特捜部または、検察上層部に情報源を確保している。昨夜、徹夜で取材し、検察そのものに

携帯で電話をかけて聴いた話を、「よくぞ、ここまで」というほど、明らかにしてくれている。

ジャーナリストの鑑である。これに比べて、大手メディアの腰抜けぶりが情けない。

いずれは削除されるかも知れないが、今日は急ぎで映像・音声をそのまま貼り付ける。


10.02.03 青山がズバリ! 小沢幹事長不起訴の裏側を暴露 1/4





10.02.03 青山がズバリ! 小沢幹事長不起訴の裏側を暴露 2/4





10.02.03 青山がズバリ! 小沢幹事長不起訴の裏側を暴露 3/4





10.02.03 青山がズバリ! 小沢幹事長不起訴の裏側を暴露 4/4





というわけで、このまま、小沢不起訴で何事もなかったように動いたのでは、日本は法治国家とは言えない、

と、先ほどまで私は、殆ど激怒して、おかげで血圧も上がってしまったが、青山氏の取材のおかげで、

随分と溜飲が下がった。

正義は実現されなければならない。

昔、故・伊藤栄樹(いとうしげき)元検事総長の「巨悪は眠らせない」(「悪い奴ほどよく眠る」という諺がある)という言葉が

現実で有って欲しい。

今更述べるまでもなく、国会議員は立法府・国会の構成員であり、国会は日本国憲法第41条によれば、

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

法律を作るのが仕事の国会議員が自らの作った法律の抜け目を利用して、悪事を働くようでは話にならん。

また、それを司法が追及出来ないなら、三権分立でも何でもなく、日本は近代国家ではない(残念ながらそれが実態らしいが)。

青山氏の言う、「第三章」の展開を望む。

なお、この映像と音声は、削除されるかもしれないので、私は手許に保存しておく。

こういうときには、Craving Explorerというソフトが大変有難い。

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2010.02.03

金融庁の記者会見はいつも2回に分けて行われる。

◆金融庁の新着情報というのを見て下さい。

毎週火曜日と金曜日には、閣議が開かれ、その後各大臣は自分の省庁へ戻り、記者会見を行う。

閣議後記者会見でどの大臣がどのような発言をした、という類の断片的な情報は、各省庁が会見記録を発表する、

つまり、各省庁のサイトに掲載するまでは、マスコミ側の報道として伝えられる。

しかし、言葉というものは、断片的に揚げ足取りのように、一つのセンテンスだけを伝えても、

文脈の中で読まないと理解出来ない。


全ての閣僚の記者会見がそれぞれの役所のサイトに載るが、ちょっと関心するのは亀井金融担当相である。

亀井氏の思想が常に全て正しいというつもりはないけれど、金融庁の更新履歴というページを見る。

すぐ分かるが、一番新しいのは2月2日付の更新(あくまでも更新日付であり、良く見れば分かるとおり記者会見そのものは1月29日(金)に行われている)だが

不思議なことに記者会見(1)と記者会見(2)が或る。

これは何かというと、どこの役所にも記者クラブという組織があり、大新聞・テレビなど大メディアで構成されている。

今まで、雑誌記者、フリーランスの記者、大新聞以外のマイナーな新聞の記者、外国メディアの記者は、記者クラブの

「お許し」がないと(そしてその「お許し」は出なかったのだが)、出席できない、ということになっていたし、今もそうなのである。

そのことについての詳しい事情はフリーランスの上杉隆氏が昨年10月15日付でダイヤモンド・オンラインに書いている。

亀井大臣に同じ会見を2度行わせる、記者クラブの呆れた抵抗

亀井大臣は、フリーランスも雑誌も記者会見に出席して構わん、と言っているのに、記者クラブから亀井氏宛に、
運営に支障を来たす可能性が高いので記者会見をオープンにすることはできない

という回答が届いたというのである。驚くべき閉鎖性というしかない。株主総会を荒しにくる総会屋じゃあるまいし、

雑誌記者、フリーランスの記者が混入すると、(これは想像だが)「記者会見の格が下がる」と思っているのだろう。

朝日、読売、毎日、日経、テレビ各社などと、雑誌やフリーランスを一緒にするなという驚くべき封建制だ。


◆それに対抗するために毎回2度、記者会見を開く亀井金融相の方針は評価されるべきである。

前段で書いた通り、私は亀井金融担当相の政治的思想に全て同意する、というのではない。

民主党と国民新党が連立政権を取ったら、それまで散々苦労してきた、日本郵政の西川氏を追い出したけれど、

あれなどは、半ば亀井氏の小泉元首相への私恨の八つ当たりのように見えて不快だった。


しかし、こと、自らの政策を広く有権者に知らせることは、政治家にとって、最も大切な政治行動である。

それを理解しているから、わざわざ毎回、同じような質問が出ることも承知で、記者クラブ用とそれ以外のメディア用に

2回の記者会見を行っている、という事実は評価されて然るべきである。


◆不謹慎かも知れないが、毎回、特に記者クラブに言いたい放題の亀井氏の記者会見は、面白い。

記者会見(1)と記者会見(2)方式は昨年、新政権発足後、上記記者クラブの

運営に支障を来たす可能性が高いので記者会見をオープンにすることはできない

との回答後間もなく始まった。過去の会見は、記者会見の右側に、

過去日付のインデックスがあるから、平成21年7月~12月 を開けば読むことが出来る。

初めての記者会見は昨年9月17日で、この日は記者クラブ問題に関しては、

まだ良く知らないから、亀井氏は最初に自らの基本的な政治的姿勢(思想)に関して、延々と発言している。

これはこれで興味深いが、本稿の本筋ではない。


「記者クラブ問題」が記録されているのは、平成21年9月29日(火)付である。

会見の冒頭で亀井金融相が、
今日は、評論家の方とか一般の方もお出でになっておりますか。記者クラブも難しいのだね。総会で承認しないと、といって、結構、封建的なことをやっているのだね、あなたたちは。もう、全部オープンにいかないとだめだよ。

と、苦言を呈している。行政、即ち国家権力の側が、雑誌記者もフリーの記者もどうぞ、と言っているのに、

記者クラブが「我々が承認しない者の出席は認めない」というのだから、呆れる。

次の(誰か分からないが記者クラブに属するメディアではないことはやりとりから明らか)の一連の質疑応答から、

記者クラブの異常な閉鎖性を推察することが出来よう。(問)は誰か特定できないがとにかくメディア側。(答)が亀井氏である。
問) 私は、今回、ようやく記者会見に参加できました。初めてということでお伺いしたいのが、今回、私が立ち入ることができたこの記者会見なのですが、主催に関して、これが大臣の主催なのか、あるいは記者クラブの主催なのかはっきりさせていただきたいのと、明日のビールの懇談会は、恐らく大臣主催だと思いますが…。

答) どうぞ来てください。いいですよ。

問) 今日のこれは、どちらが主催なのかということと、あともう一つ、その主催が仮に記者クラブ側だとしたら、その法的根拠を知らせていただければと思います。

答) これは金融庁が主催して、記者の皆さん方においでいただいている会かと私は思っていたのだけれども、そうではなくて記者クラブが主催しておられる会だということを秘書官から私は聞きまして、「ああ、そうなっているのか」と。別に、それがいけないわけでも何でもないので、そこに私が出かけてきているのだということだと思いますが、その場に、私は何も週刊誌だけではなくて、いろいろフリーに取材活動をしておられる方々にどんどん入ってきてもらって私の話を聞きたいと思う方に聞いてもらいたいと、むしろ、私の願いです。聞いてもらいたいということですので。ただ、今日、記者クラブの総会で承認が要るということなのです、本当は。まだかかっていないらしいので、もしそこで駄目だということになると、2回やらなければいけなくなってしまいます。記者クラブ主催の私の記者会見と、そうではない私主催の、今度はオープンでどなたでもというのと2度やらなければいけなくなるから、二度手間になるから、私も忙しい体だから、そうなると記者クラブの方の時間を少し減らしてやるとか、やりくりしなければいけなくなるので、それなら一緒にやった方が良いのではないかという気が私なりにするのだけれども、そこは記者クラブの方で総会でお決めになるようですから、できることなら二度手間、三度手間にならないで一遍にやっていただければ、私は助かるということです。

それと、明日のは、皆さんとこういう対面で話をするのももちろん大事なことです。大事なことですが、私は酒が弱いので飲めませんが、ビールでもなめなめ、皆さん方といろいろな話を聞かせていただくというざっくばらんな機会ができた方が、皆さん方との間の意思の疎通がうまくいくのではないかなと思ったものだから、秘書官にお願いしました。ということですので、もう気の向いた方はおいでいただくということでお願いしたいと思います。その場所には、ぜひどなたでも結構ですから。もちろん、暴力団やいろいろな方が寄ってこられても困るけれども、もう一般の方でも構いませんから、どなたでも来てもらえれば。

問) 法的根拠を。

答) 法的根拠はわからないよ、私は。記者会見の法的根拠といってもわからない、それは。恐らく任意行為でしょう、法律に基づく行為ではないから。

問) 先ほどの質問に関連するのですが、記者会見なのですけれども、大臣が「やります」と言って、記者クラブ主催の記者会見にはお出にならずに、金融庁主催のに出れば済むことではないのですか。

答) いや、だけど、私は、記者クラブであろうがどこであろうが、外でもそうです、いろいろなところへ来て話をしてくれと言われれば、できるだけ行って話をするようにしていますから。記者クラブ主催の記者会見だって、しかも、もう定例的にずっと続いているでしょう。そういうものは大事にしたいと思っていますから。ただ、そこに、もっと聞きたいという人が一緒に入れるようにしたらどうですかと私は言って、ただ、記者クラブとしては、総会での承認が要るとおっしゃったので、今、検討していただいているようですから、それでオーケーとなればよいのだけれども、そうでない場合は、別にやらなければいけなくなってしまう。皆さん方のご希望があれば、この場所ででも。

問) それは、記者クラブの言うことを金融庁がきいているような形に見えるのですけれども、そうではないのですか。

答) そんなことはない。だから、私も二度手間、三度手間は嫌だから、一緒にしていいですかと、私どもも記者クラブに今お願いしているわけです。

という次第で亀井大臣が記者クラブにお願いしても、記者クラブが、「雑誌やフリー」は認められない。というのだから、

訳が分からない。

その後読むと分かるが、記者会見(1)の方が、亀井氏は辛辣であることが多い。

平成21年11月10日(火)(1) は、
ご苦労さま。今日は、別に皆さん方にお話しすることは、私の方からはありません。何か嫌がらせでもあったら言ってください(笑)。

で始まる。

最近、ヤジを首相に注意されたとか何とかにかんしては、最新の大臣記者会見概要(1) (平成22年1月29日)

において、
問) ヤジの話ですけれども…。

答) ヤジはもういいですよ。ヤジに対して、もう(質問)しないでください。

問) 野党は、「品位がない」というふうに言っていたのですけれども、大臣は品位がないとは少しも思っていないということですか。

答) あなたはどう思うのですか。

問) 私は、まあ、ともかく…。

答) 「ともかく」ではありません。あなたはどう思うのですか。それを聞いているのですよ。あなたと私と、どちらが品位があるのですか。私も品位がないかもしれないけれども、そんなことは分からない。「亀井さんは品位がある」と言う人もいるし、「品位がない」と言う人もいるから、いろいろあるのですね。「品位」とは何なのですか。

問) 分からないです。

答) あなたの社の見解を教えてください。

と言う具合である。金融担当相の記者会見は、金融行政の責任者の記者会見であり、このような枝葉末節で喜ぶことではないが、

まあ、亀井さんの記者会見は面白いことが多い。

大抵の方は御存知無いと思うので、時事問題というより、時事問題四方山話として、取りあげた。

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2010.02.02

【追加】【号外】スイス・ローザンヌの国際バレエコンクール、佐々木さん3位入賞

◆記事:ローザンヌ国際バレエコンクール 決勝で佐々木万璃子さん入賞(swiss info:2010-01-31 23:01)

「第38回ローザンヌ国際バレエコンクール」の決勝が1月31日行われ、東京都出身の佐々木万璃子 ( まりこ) さん15歳が3位入賞を果たした。

1位はアルゼンチンのクリスティアン・アムチャステギさん、2位はスペインのフランシスコ・ムンガンバさんだった。

決勝に残った中国人5人は惜しくも入賞を逃した。また久しぶりに決勝進出したスイス人アレキサンドラ・バラバニスさんにスイス賞が贈られた。



たくさんの人に見てもらいたい

「本当にうれしい。とても緊張したが、クラシック、コンテンポラリー共にやってきたことが全部出せたと思う」

と佐々木さんは、落ち着いた口調で入賞の喜びを語った。今後の目標は「たくさんの人に踊りを見てもらうこと」。

また、留学先はロイヤル・バレエ・スクールを希望している。審査委員長のフランク・アンダーソン氏も

「万璃子は高い資質を持っている。足のステップを流れるように継続でき、広がりがある踊り方。非常に満足いくものだった」

と語った。


◆コメント:すごいアクセス数ですが、詳細がまだなのです。

昨日(2/1)、【号外】を載せたら、時事通信の記事をそのまま載せただけなのに、大勢の方にご覧頂きました。

ありがとうございました。

ローザンヌの公式サイトでは、以前はすぐに予選と本選の演技(クラシックとコンテンポラリー(現代もの))の動画が

アップされたのですが、最近はアクセス数の増加の所為でしょうか、YouTubeに公式サイトを設置していますが、

昨夜(日本時間:2010年2月1日夜)の時点で各演技者の演技はは見ることが出来ず、

Video Blogと称して、26日~31日までの参加者の楽屋裏での様子などを中心に収録されています。

つまり、肝心の佐々木万璃子さんの演技は(良く探せば有るのかも知れませんが)、見つかりません。

Day6(6日目)というのが最終日ですから、このあたりをしばしお楽しみ頂ければと思います。

もう少し公式サイトか、公式YouTubeサイトが落ちついたら、再び取りあげたい、と考えております。

悪しからず。

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2010.02.01

【号外】スイス・ローザンヌの国際バレエコンクール、佐々木さん3位入賞

◆スイス・ローザンヌの国際バレエコンクール、佐々木さん3位入賞(2月1日9時5分配信 時事通信)

スイス・ローザンヌの国際バレエコンクールが31日行われ、東京都出身の佐々木万璃子さん(15)が3位に入賞した。

2010lausanne

佐々木さん(写真)は満面の笑みで「とっても、とってもうれしい」と入賞の喜びを語った(時事通信社)


◆コメント:取り急ぎ、号外です。

若干15歳で3位ですか。素晴らしい。時間がないので、取り急ぎ「号外」。

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