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2010.02.24

新型プリウスは欠陥車なのか。

◆米政府のトヨタ調査の裏に政治的動機-一部に行き過ぎ懸念(ブルームバーグ)(2010/02/23 14:34)

2月23日(ブルームバーグ):「政府の連中がトヨタを標的にしている」。

米紙ワシントン・エグザミナーは論説でこんな見出しを掲げた。

ラフード米運輸長官はまるで、米自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの

「ブランドマネジャーの1人」のように行動し、「トヨタをズタズタにしようと奔走している」。

ラジオ司会者のラッシュ・リンボー氏は自らの番組でこう表現した。



トヨタが工場を進出している米4州の知事らは下院に対し、連邦政府による「不穏な声明や性急な行動」に不満の意を伝える書簡を送った。

一部の批評家は不具合をめぐるトヨタの対応に対する米国の調査について、安全性への懸念を超えた動機があると語り、

政府によるGMとクライスラーへの出資がトヨタたたきの一因である可能性があると指摘している。

米政府は499億ドルの支援を実施したGMの株式61%を保有。クライスラーには143億ドルを支援し、10%出資している。

下院への抗議文に署名した知事の1人、インディアナ州のダニエルズ知事(共和党)はインタビューで、

GMやクライスラーの「直接の競合企業を政府は差別しているような印象を与えていることは間違いない」と語った。

運輸省傘下の道路交通安全局(NHTSA)はトヨタの車の意図しない加速やブレーキの不具合に関する報告を調査している。

これを受けて5大陸で800万台余りがリコール(無料の回収・修理)の対象となった。

ワシントンでは23日、下院エネルギー・商業委員会でトヨタの調査に関する公聴会が開催され、

ラフード長官と米国トヨタ自動車販売のジム・レンツ社長が証言する。

トヨタの豊田章男社長は24日の下院監視・政府改革委員会の公聴会で証言する。

上院も3月2日に公聴会を予定している。

米政府当局者はGMとクライスラーへの政府の出資がトヨタ調査に影響しているとの見方を否定。

ラフード長官の報道官のオリビア・アレア氏は電子メールで、

「われわれは安全性を非常に真剣に考えており、調査の是非はすべて、車両をどの企業が生産したかにかかわらず、

データの実体を基に判断している」と説明した。

ホワイトハウスのバートン副報道官と財務省のライリー報道官は、政府によるGMとクライスラーへの出資は

今回の調査に全く影響を及ぼしていないとの見解を示した。


◆記事:米国トヨタ販社社長「対応遅れた」と陳謝 米公聴会での冒頭証言公表(2月23日20時8分配信 産経新聞)

トヨタ自動車は23日、大量リコール(回収・無償修理)問題をめぐる米下院エネルギー・商業委員会で

同日(日本時間24日)に開かれる公聴会に先立ち、米国トヨタ自動車販売のレンツ社長による冒頭証言を公表した。

それによると、レンツ氏は安全問題への取り組みが遅れたことをを認め謝罪。

苦情が多発している急加速問題では、電子制御システムの欠陥を改めて否定した。(以下略)


◆コメント:少なくともABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は「欠陥」(=プラグラムの作動ミス)ではない。

話を一番最初のプリウスの「ブレーキの利きが悪い」問題に絞る(急加速、その他に関しては勉強中なので)。

そもそも、新型プリウスに問題(欠陥)があるようだ、という話は、「ブレーキの利きが悪い」という、

米国内のユーザーの苦情に端を発している。


我々日本人までもが、アメリカの剣幕とそれに乗っかる日本のマスコミの報道に便乗し、

さらには、本質的には、自動車の制動装置(ブレーキ)の構造という、高度に専門的な問題がわからないから、

「新型プリウスのブレーキの利きが悪く、制動距離が長くなる」

という、アメリカの一部顧客の苦情から、ついにはリコールにまで発展してしまった事実だけを見て、
新型プリウスはブレーキに不具合の有る欠陥車らしい

と思い込んでしまったが(少なくとも、骨の髄から文科系人間の私は、恥ずかしながら、そう思った)、

そういうこと(新型プリウスのブレーキ・システム設計上の間違い)ではないようだ。


広告収入に依存していない、ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局を見た。
トヨタプリウスのリコールはあれでよかったのか

スポンサーに依存していないと言っても、一つのメディアの主張「だけ」で全てを判断するべきではないけれども、

日本の大手メディアがきちんと取りあげないことを、ビデオニュース・ドットコムは放送してくれるので非常に参考になる。


2月13日時点の放送ではもっぱらプリウスのブレーキ問題を取りあげているが、基礎的なことは、専門家の説明による丁寧な説明で、

一般人にも理解出来るし、理解しておくことが必要である。

まず、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とはどういうものか。


東京大学工学部 産業機械工学専攻、鎌田実教授へのインタビューの音声をそのまま載せる。

敢えて音声のまま載せるのは、文字に起こすと、私による意図的な「編集」が可能になってしまうからである。


東京大学工学部 産業機械工学専攻、鎌田実教授へのインタビュー







なるほど。ABSは、私の世代以上の方なら分かるだろうが、自動車教習所では、ブレーキをかけるときは、

「踏んでは放し」を繰り返す「ポンピング・ブレーキ」が義務だったが、あれをものすごい勢いで機械が自動的に

やるのがABSだと。制動距離を縮めるためではなく、フルブレーキをかけた際に車輪がロック(回転停止)したら、

雪道などでは、ハンドルがきかなくなり、クルマは直進してしまう。それを防ぐため、制動距離が延びても、

ハンドルによる車体のコントロールを可能な状態に保ち、事故を回避するのを目的とする装置である。

繰り返すがABS=制動距離を短くするための装置ではない。

そして一度ABSが作動した後は、ブレーキの設定を「わざと」少し下げている。だから、「利き」が悪いように感じる。

(音声を聴けば分かることだが、自分の頭を整理するために敢えて文字にしている)。


ここが素人は分からない。マスコミも解説しない。

このため、リコールされたプリウス=欠陥車の印象が形成されてしまった。


更に、「失敗学」の創設者である、畑村洋太郎工学院大学教授(東京大学名誉教授)ほか、

国交省リコール検討会のメンバー、名城大学、郷原教授らが2月9日に緊急記者会見を開いた。

記者会見の、プリウス問題に関わる「サワリ」の部分を聴いて頂く。






トヨタ製品では、この他スロットル(アクセル)ペダルが戻らなくなるレクサスの問題も起きているが、

冒頭に書いた通り、今日は新型プリウスの「ブレーキ」不具合問題をとりあげた。

必要かつ十分な情報を提供せずに、不当に「トヨタが悪事を働いた」ように報じているアメリカばかりか、

日本のマスコミにも、「本当は何があったのか」「本当は何が問題なのか」を正しく報じる、本来の職務を

全うして頂きたい。

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