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2010年3月

2010.03.31

「東証大引け、1年半ぶり1万1000円台回復」←明日が期末だからです。景気が改善したのではありません。

◆記事1:東証大引け、1年半ぶり1万1000円台回復 (日経電子版 3/30 15:27)

30日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、2営業日ぶりに昨年来高値を更新した。

大引けは前日に比べ110円67銭(1.01%)高の1万1097円14銭と、2008年10月2日(1万1154円)以来、

約1年半ぶりに1万1000円台を回復した。来期の企業業績の回復期待や前日の米株式相場の続伸を好感し、

キヤノンやソニーなど主力の輸出関連株に買いが先行。国際商品相場の上昇で資源関連株などにも買いが広がり、

東証1部で昨年来高値を更新した銘柄は120と、昨年8月31日(167銘柄)以来、約7カ月ぶりに100を超えた。

朝方に発表された2月の鉱工業生産指数速報は1年ぶりに前月比でマイナスとなった。

ただ、足元の景気・企業業績の回復期待が根強いことから売り材料とは受け止められなかった。

3月決算期末をあす31日に控え、期末の株価を少しでも高くしたいとの思惑が働いたことも心理的な支援要因になった。

(以下略。色太文字は引用者による。)


◆記事2:失業率、横ばいの4.9%=求人倍率は2カ月連続改善-2月(3月30日8時38分配信 時事通信)

総務省が30日発表した労働力調査によると、2月の完全失業率(季節調整値)は前月と同じ4.9%だった。

一方、厚生労働省が発表した2月の有効求人倍率(同)は、前月比0.01ポイント上昇の0.47倍と2カ月連続で改善した

男女別の失業率は、男性が5.2%で前月と同じだったが、女性は4.4%と0.2ポイント改善した。

完全失業者数は前年同月比25万人増の324万人。男性は26万人増加する一方、女性は1万人減少した。

就業者数は前年同月比80万人減の6185万人。産業別では医療・福祉で42万人増加し、

人手不足が続く介護分野などが特に女性の雇用の受け皿になっているとみられる。

製造業は54万人減少したものの、減少幅は前月比21万人縮小した。

有効求人倍率はハローワークの求職者1人に何件の求人があるかを示す。

このうち、正社員の求人倍率は前月と同じ0.29倍で、依然として低水準にある。

(注:色太文字は引用者による。)


記事3:消費支出、7カ月ぶり減=2月の家計調査(3月30日11時0分配信 時事通信)

総務省が30日発表した2月の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は26万1163円となり、

価格変動を除いた実質で前年同月比0.5%減となった。マイナスは7カ月ぶり。

入試制度の多様化で私立大学の入学金納入時期が分散していることを受け授業料などが減少、葬儀関係費も減った。

また、前年同月に大幅増加した反動などから自動車購入もマイナスとなった。

一方、薄型テレビは2倍超の伸びが続き、エアコンも好調だった。


記事4:12カ月ぶり低下=2月の鉱工業生産91.3-経産省(3月30日13時0分配信 時事通信)

経済産業省が30日発表した2月の鉱工業生産指数速報値(2005年=100、季節調整済み)は、

前月比0.9%低下の91.3だった。自動車を中心に上げ幅が大きかった前月の反動が出た。指数の低下は12カ月ぶり。

ただ、生産の傾向としては引き続き上昇しているとして、基調判断については「持ち直しの動きで推移」に据え置いた。

国内および欧州向け小型車やゲーム機用品の生産が減少。

液晶テレビも、新年度からの家電エコポイント制度の基準変更を控えて旧モデルの生産が抑えられた。

◆コメント:株価は上がっていますが、実体経済が好転しているとは言えません。

ごちゃごちゃと面倒臭い記事を引用しましたが、しばしご辛抱下さい。

結論を一言で書くと、

株価だけを見ていると景気がよくなり始めたかの如く見えるが、経済指標を見ると、さほどでもない。

ということです。


あまり引用記事が上に増えると、読むのが面倒くさくなるので、載せませんでしたが、

今、日本経済における最大の問題は、物価が下がり続ける現象、即ち「デフレ(デフレーション:deflation)」が

止まらないことです。

経済指標でいうと消費者物価指数です。

先週の金曜日、3月26日、2月全国消費者物価指数を総務省統計局が発表しました

全国消費者物価指数は、12ヶ月連続して前年同月比マイナスです。
◆記事:2月全国消費者物価は‐1.2%、12カ月連続マイナス(3月26日9時36分配信 ロイター)

総務省が26日午前8時30分に発表した2月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、コアCPI、2005年=100.0)

は前年比1.2%低下の99.2となった。1月(1.3%低下)から下落率は縮小した。マイナスは12カ月連続。

ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比1.2%低下だった。

全国の総合指数は前年比1.1%低下。食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く総合指数は前年比1.1%低下した。

内閣府が毎月発表する月例経済報告というレポートがあります。日銀とは(建て前上は)別に、政府が日本経済の現状を

どう見ているか、という公式の見解を述べるものです。3月15日に発表されたものが最新です。

これが3月分です。1ページ目に結論が出ています。

これを「基調判断」といいますが、3月の月例経済報告では7ヶ月ぶりに上方修正し、
景気は、着実に持ち直してきているが、なお自律性は弱く、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある。

としました。その前まではどのような表現だったか。2月までは「着実に」が入っていなかっただけなのですが、

とにかく、ポジティブ(楽観的)な形容詞を追加したから「上方修正」です。

参考までに、月例報告の過去の基調判断をブルームバーグが一覧にしていますから、

リンクを貼っておきます。

月例経済報告:過去の基調判断(表)

政府は無理矢理、「景気は良くなっている」と大本営発表を繰り返しますが、

デフレが1年もとまらないのです。


◆それに加えて、今日の数字。

故意に楽観的な表現を使いたがる内閣府の月例経済報告ですら、雇用情勢に関しては、

失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある

と言わざるを得なかった。

今日、ごちゃごちゃしてますけど、朝、まとめて発表があったのです。

  • 8:30 完全失業率(2月、総務省発表)
  • 8:30 有効求人倍率(2月、厚生労働省発表)
  • 8:30 家計調査(2月、総務省発表)
  • 8:50 鉱工業生産(2月、経済産業省発表)

この順番で記事1から3を載せました。同じ雇用関係の統計でも、

完全失業率(正しくは労働力調査というのですが)は総務省。

有効求人倍率は厚生労働省が発表するのですが、この二つは一つの記事にまとめて書くのが普通です。


注意しなければならないのは、マスコミの報道は全国紙もテレビも、ロイター、時事通信、共同通信、などの通信社の

報道、特に見出しだけを見ると、ミス・リードされる(間違った印象をうける)場合が多いのです。

何故かしりませんが、各社ともに、あたかも政府の宣伝機関のような「ご機嫌取り」見出しをつけます。


例えば、
◆失業率、横ばいの4.9%=求人倍率は2カ月連続改善-2月(3月30日8時38分配信 時事通信)

◆<完全失業率>2月4.9%、前月と同水準 求人倍率は改善(3月30日8時57分配信 毎日新聞)

◆2月有効求人倍率は0.47倍、2カ月連続の改善 (3月30日8時49分配信 ロイター)

ウソではないのですが、これだと分からないでしょう。

失業率は変わらなくても失業数は増えているのです。総務省のサイトには次のように表示されています。

○2月の就業者数は6185万人と1年前に比べ80万人減少


  ・就業者数は25か月連続の減少


  ・主な産業別就業者数は,1年前に比べ「製造業」などが減少


   (主な産業別就業者数及び1年間の増減数)


     製造業・・・・・・・・・・ 1049万人と,54万人減少


     建設業・・・・・・・・・・ 509万人と,10万人減少


     卸売業,小売業・・・・・・・・・・1048万人と,7万人減少


     サービス業(他に分類されないもの)・・・・・・・・・・ 459万人と, 2万人減少


      うち 職業紹介・労働者派遣業・・・・・・・・・・ 106万人と,3万人増加


     医療,福祉・・・・・・・・・・ 659万人と,42万人増加


     宿泊業,飲食サービス業・・・・・・・・・・ 378万人と,12万人増加


2月の完全失業者数は324万人と1年前に比べ25万人増加


  ・完全失業者数は16か月連続の増加


   (主な求職理由別完全失業者数及び1年間の増減数)


     非自発的な離職による者・・・・・・・・・・145万人と,26万人増加


      うち 定年又は雇用契約の満了・・・・・・・・・・ 35万人と,9万人増加


          勤め先や事業の都合・・・・・・・・・・110万人と,16万人増加


     自発的な離職による者・・・・・・・・・・ 101万人と,5万人増加


     学卒未就職者・・・・・・・・・・ 11万人と,1年前と同数


     新たに収入が必要な者・・・・・・・・・・ 41万人と,1万人減少


○2月の完全失業率(季節調整値)は4.9%となり,前月と同率


  ・男性は5.2%と,前月と同率


  ・女性は4.4%と,前月に比べ0.2ポイント低下


  ・15~24歳の完全失業率(原数値)は9.2%と,1年前に比べ0.3ポイント上昇


注:太文字は引用者による


完全失業率は確かに前月と同じく4.9%ですが、太字で示した部分をご覧になると明らかなとおり、
就業者数は25か月連続の減少

2月の完全失業者数は324万人と1年前に比べ25万人増加

完全失業者数は16か月連続の増加

しているのです。また、

有効求人倍率は、求職者1人につき何人の求人があるかを示す数字です。

厚生労働省のサイトに、一般職業紹介状況(平成22年2月分)についてとして発表されますが、

これが、1.0を下回っているということは、職を探している人が、求人よりも多い、つまり、仕事に就けない人がいる、

ということで、統計を溯ってみると、2007年11月に初めて1.0を割り込んで以来、一度も1.0以上に戻っていない。

今日発表された、2月で31ヶ月連続して1.0を割り込んでいる。そういうときに、
有効求人倍率は2ヶ月連続の改善

とかくのは、確かにウソでないけれど(12月=0.43、1月=0.46、2月=0.47ですから。)、

0.5以下などという悪い数字で、前月から0.01改善したといっても、これを「改善」と見なすほどではないですね。


マスコミの見出しだけ飛ばし読みすると、このように、あたかも雇用情勢が改善しているかのような錯覚に陥るので、

私はなるべく、役所が発表した元の数字(それを精査することまではできませんが)を見ることにしています。

長くなるので、一言だけ触れるに留めますが、記事3の個人消費(GDPの3分の2を占めるのです)の低迷や、

このところ、改善が続いていた数少ない指標、記事4の鉱工業生産も、怪しくなっています。


「景気が最悪期を脱した」とか、「着実に持ち直しつつある」、

などと政府や財界団体のオジサンがアピールしますが、

私にはどう見ても、日本の景気が改善しているとは思えません。


今日株価が上昇したのは、多くの会社が明日決算期末で、2001年から日本では時価会計制度を

導入し、期末(多くの会社にとっては3月末)の価格で金融資産、株式なら株式を評価するのです。

買った時よりも期末の株価が高ければ含み益を、収益として計上するのです。


本当は、買った時よりも、期末の株価の方が高かった場合、その値で売ることができたら、実際の

利益になるのであり、含み益というのは、実際には売っていないのに売ったとしたら、これだけ差益が出た、

という数字を利益として組み込んでしまうので、何だか胡散臭い気が私はどうしてもするのですけれども、

とにかくそういう会計制度を採用せよ、とアメリカにいわれて、日本は「へいへい」というとおりにして、

それが続いているので、株を保有している企業は、決算を少しでもよくするために、実体経済もへったくれも

無関係に今日と明日は、無理にでも株価を上昇させたがり、今日は実際に成功しました。

あくまで、株価の「洗い直し」は明日が基準日ですから、明日もなんとか落ちないように、

みんな、必死で買い支えるでしょう。

という訳で、期末要因による株高であり、経済の実体は、依然として低迷しているのです。

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2010.03.30

「地下鉄駅連続爆発は女性2人の自爆テロ、チェチェン勢力が犯行声明」←チェチェンとは何処か、から調べました。

◆記事:地下鉄駅連続爆発は女性2人の自爆テロ、チェチェン勢力が犯行声明(3月29日19時27分配信 CNN.co.jp)

モスクワ(CNN) モスクワ中心部にある2つの地下鉄駅で29日朝起きた連続爆発で、同市のルシコフ市長は同日、

女性の自爆犯2人が関与しているとの見方を明らかにした。連邦保安局(FSB)の情報としている。

自爆犯は列車が地下鉄駅に接近中、被害の拡大を狙って起爆させたとも述べた。使った爆薬は300─400グラムとしている。

ロシア南部チェチェン共和国の独立を目指す武装組織がウェブサイトで犯行声明を掲載したが、真偽は不明。

FSBのボルトニコフ長官は、チェチェン共和国も含まれる北カフカス地方に拠点があるテロ組織の犯行と明言。

初期段階の現場検証を受け、自爆犯の遺体に同地方出身者の特徴が見だされたと明らかにした。

ロシアの緊急事態省によると、爆発で少なくとも35人が死亡、40人が負傷。爆発は最初にルビャンカ駅で発生、

約30分後に同じ路線のパルククリトゥーリ駅で起きた。

チェチェンでは旧ソ連崩壊直前の1991年、イスラム教徒主体の同共和国が独立を宣言、

ロシアは94年と99年に軍事進攻し、交戦が起きていた。武装勢力はその後、北オセチア共和国などでテロを繰り返したが、

首謀者とされる独立派の最高指導者バサエフ司令官が2006年に殺害された後、組織が弱体化したとされる。


◆コメント:テロの背景となる歴史的・宗教的背景を説明したいところですが・・・

説明したいところですが、そもそも北カフカス地方とはどの辺で、更にチェチェンはどこら辺なのか?

多くの方は(少なくとも私は)よく分からない。

とりあえず、その基礎中の基礎から、説明というか自分の覚書の為に書いています。

チェチェンを含むカラカス地方の地図です。

私、GoogleMapとやらの使い方になれていないので、見づらいでしょう?

申し訳ありません。適宜、拡大したり、移動して、ご覧下さい。

青い目印で指している一帯が「カラカス地方です」

その中に、チェチェンも含まれています。

うんと引いて頂くと(広域を表示すると)分かるのですが、モスクワから、随分離れています。


より大きな地図で Caucasus を表示


そしてそのカラカス地方には驚くほど多くの民族がひしめき合っています。

詳しくはウィキペディアの説明をお読み下さい。カフカースこういう具合ですね。

Caucasus

こちらを見るとより詳細な民族の分布が分かります

カラカス地方だけで50種類の言語が存在するそうです。

BBCの北カフカス地方概観には、

ロシアの一部でカフカス山脈の麓の地域である。ヨーロッパとアジアの境界線だと見なされている。

何十もの民族・言語が混在しており、民族同士の揉め事が頻発し、また、モスクワのロシア政府にも、

敵愾心を抱いている。

と(大体そういう意味です)書かれています。

元々これだけ多様性があるのに、旧体制では、「ソ連人」でひとくくりにされてたから、

ソ連の崩壊後は、独立したがる民族が多いのですね。ただし、カフカス地方に関しては、

カフカス山脈の北と南では全然事情が異なりまして、南側のアゼルバイジャン、アルメニア、グルジアの

三つの共和国は旧ソ連から完全に独立したのですが、北側は、
ロシア連邦領の北カフカース連邦管区に属する諸共和国

という扱いなのだそうです(この部分ウィキペディア、丸写しです)。

なるほどね。それで、独立したいというのは分かりますが、改めて言うまでもなく、

テロリズムは民族独立の有効な手段ではありません。


◆テロリストはバカである。

キリスト教、イスラム教、いずれも自爆テロ、つまり「自殺」は認めていないのですね。

つまり、世界は神様が作ったもので、我々ひとりひとりもその「世界の一部」なのだから、勝手に

自分から自分を壊してはいけない、と。仏教は勉強不足でいい加減に書きますが、確か条件付きで可、

なんですよ。でも仏教徒の自爆テロというのは聞きませんね。


テロリストは自爆テロを含めてバカに相違ありません。

今まで何を見てきたのだ?と、いうことです。

アラブ・イスラエル紛争なんて、半世紀以上もテロの応酬が続いていますが何も解決しません。

テロリズムによって、それまで「平和ボケ」していた大衆が「目が覚め」て、テロリストに合流することはない。

今まで世界中で、一体、何千回、何万回のテロが実行されたか分かりませんが、テロリストが自己陶酔しているだけで、

革命など起きませんし、大衆とて、何の罪もない肉親が爆弾で一瞬にして肉片となり飛び散ってしまったのですから、

テロリストに対して恨み・憎悪以外の感情は抱けない。歴史をみてまだわからないのか、と思います。

この前冬季オリンピック終わったばかりですが、次の開催地「ソチ」は、正に北カフカス地方と、

ロシアとの境界ギリギリの場所にあるのですね。何だかテロリストの格好の標的になりそうですが、

大丈夫なのでしょうか。

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2010.03.29

【音楽】「ラフマニノフ・鐘」の検索も今後減るでしょうね。3月28日はラフマニノフ(1873~1943)の命日。

◆去年の6月末に浅田真央選手のフリーの曲が決まってから、毎日・・・・。

私のサイトに検索でアクセスなさる方のキーワードは大体決まってまして、

「フジコ・ヘミング」「JAL 123便」「ベルリン・フィル コンサート・マスター」なんですが、

昨年の6月末に、フィギュアスケート、浅田真央選手のフリーの曲が、

ラフマニノフの前奏曲「鐘」に決まって、しばらくしてから、つまり

最初に浅田選手がこの曲で滑ったのをテレビが放送した後からは、

毎日、絶対、

「ラフマニノフ 鐘」

で検索してアクセスなさる方が大勢いらっしゃいました。

今、試しに「鐘 ラフマニノフ」でGoogleを検索してみたのですが、私の記事は

かなり後にしか表示されないのですが。不思議です。


◆奇しくも今日がラフマニノフの命日です。

過去にも何度か取りあげていますが、フィギュアスケートに関係して、ラフマニノフへの

関心がこれほど高まるとは思いませんでした。

フィギュアスケート世界選手権で浅田選手が優勝して、今シーズンも終わりで

もう、散々調べた、聴いたという方も多いでしょうが、

ラフマニノフが得意な、アシュケナージの演奏で。「鐘」の他、いくつかご紹介します。


◆前奏曲 嬰ハ短調 作品3の2《鐘》(アシュケナージ)

色々お好みがあるでしょうが、ラフマニノフのピアノ曲ときたら私は、アシュケナージを連想します。

ラフマニノフ自身が非常に卓越したピアニストで、しかも非常に手の大きな人だったので、

ピアニストはラフマニノフの作品を弾くのに大変苦労します。手が大きくないと弾けない曲も沢山ある。

フィギュアスケートは、オーケストラ用に編曲されていましたが、原曲は地味ーな曲です。


ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 作品3の2《鐘》







これだけ独立してますが、この他に、ラフマニノフは「10の前奏曲 作品23」と「13の前奏曲 作品32」を書いてます。

これらを全部アシュケナージが35年前(1975年)に録音したのが、

ラフマニノフ:前奏曲集ですが、はっきり言って重い、暗い曲が多いです。


◆ラフマニノフのピアノなら、コンチェルトから聴いた方がとっつき易いのですよ。

勿論、私の「独断的」な意見です。こういうのは、好みの問題になります。

ラフマニノフのピアノ独奏曲は他にも色々ありまして、「鐘」みたいな、

ズシーン・・・・

ばかりではありませんが、大体、聴くだけだとややこしい。ピアニストになろうという人は避けて通れませんけど。

楽譜、見るだけで発狂しそうになりますわ。書く方もよくぞ書いたり。弾く方もよくぞ弾いたり。という感じ。

もっと、普通に聴いて深く心を動かされるのは、ピアノ協奏曲です。中でも2番が有名です。

3番も良いけど、2番が何と言っても取っつきやすい。

ピアノ・ソロで始まりますが、オーケストラが加わると主旋律はオーケストラに移り、ソロ・ピアノはむしろ「伴奏」に

回るのですが、独奏曲とは別の意味で「ズシン」と心に響きます。第一楽章と終楽章を聴いて頂きます。

これも、アシュケナージ。


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18 第1楽章 Moderato







いいでしょ?

終楽章はピアニストの腕の見せ所です。ものすごく上手いピアニストじゃないと聴いて面白くありません。


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18 第3楽章 Allegro scherzando







このCDは、ちょっと変わっていて、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番をマゼール指揮=ロンドン交響楽団と、

ラフマニノフの協奏曲第2番をキリル=コンドラシン指揮=モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団と録音しています。

これですね。チャイコフスキー&ラフマニノフ:ピアノ協奏曲

アシュケナージは勿論天才的に上手いのですが、日本人も捨てたものではありません。

ここ数年で私が聴いた最も上手いラフマニノフの2番の協奏曲は、2007年の毎コンピアノ部門で2位だったのですが、

米津真浩(よねづ ただひろ)君という人が、本選で弾いたラフマニノフで、これは特にフィナーレは鬼気迫る

すさまじい名演でした。毎コン(日本音楽コンクール)は最近、1次時予選からの点数の積み上げで優勝者が決まるため、

優勝者は佐藤彦大(さとう ひろお)君でした。

勿論、佐藤君もものすごく上手い人で、毎コン本選では同じラフマニノフの2番を弾いて、彼も見事でしたが、

この年の毎コンピアノ部門本選の演奏に限って言えば、米津君がほとんど「奇跡的名演」でした。

冗談ではなく、アシュケナージよりも上手いのではないか、と思うぐらい。

録音が残っておらずお聴かせできないのが残念です。


◆ラフマニノフとは関係ないですが、おまけ。ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」より「ワルツ」

最後に、浅田選手が、昨年のフリー、今年のショート・プログラムで使ってすっかり有名になった、

ハチャトゥリアン組曲「仮面舞踏会」より、ワルツ。







これは、以前お薦めしたのですが、西本智実= ロシア・ボリショイ交響楽団“ミレニウム”のCD、

ラヴェル:ボレロ に収録されています。

それでは。

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2010.03.28

「力出し切り、達成感=浅田、「自分に雪辱」の優勝-世界フィギュア」良かったですね。

◆記事:力出し切り、達成感=浅田、「自分に雪辱」の優勝-世界フィギュア(3月28日1時20分配信 時事通信)

荘厳なラフマニノフのフリー曲「鐘」を演じ切ると、両手を上げたポーズで、誇らしげな表情を浮かべた。

「全部出し切った。全然悔いはないです」。浅田は、自分の滑りができたことに何よりも達成感を味わった。

再戦が注目された五輪女王の金妍児がSPで7位とつまずき、16歳の米国の長洲がトップに立つ展開。

逆転優勝可能な2位にいても、この大会に向けて口にしてきた言葉は変わらなかった。

「自分がやってきたことをすべて出し切りたい」

冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めた後、続くアクセルからの連続ジャンプで、

SPに続いてアクセルが回転不足の判定。それでも、滑りの流れは変わらない。中盤には五輪で失敗した3連続ジャンプもきれいに入れた。

金妍児との再戦が注目される中、本人が目指したのは自分に対する雪辱だった。

「五輪の悔しさは、五輪でしか晴らせない。でも五輪で跳べなかったジャンプは跳びたいと思った」。

終盤の見せ場、直線ステップは実に力強かった。

「最後に『鐘』を自分のものにできたと思います」。五輪での無念があったとはいえ、シーズンは最高の締めくくり。

「自分の中ではSPもフリーも大きなミスなく、ほぼパーフェクトに演技できた。それが一番うれしい」。

19歳は、間違いなく、何かを乗り越えたはずだ。


◆コメント:とりあえず、良かった。

祝福する言葉の冒頭に「とりあえず」と付けるのは、自分でもスッキリしないが、

これは、記事に載っている浅田真央選手自身の言葉どおり、本当は、

五輪の悔しさは、五輪でしか晴らせない。

だろうから、である。普段、全くスポーツに何の関心も無いわたしですら、十分に想像出来る感覚である。

五輪の金メダルとフィギュアスケート世界選手権では、出場している選手は実質同じなのだが、

どうしても、世間の感覚として、五輪の金メダルは何よりも重みがある。

浅田真央選手としては、次の金メダルでキムヨナ選手に勝ってこと、始めて本当に、

「雪辱を果たす」ことになるわけである。

しかしながら、4年後、浅田、キム両選手が再び五輪で競えるかどうか分からない。

日本では、次から次へと若手で優秀な選手が出てくる。

また、今回のキムヨナ選手を見ていて、五輪の疲れが残っているように思われた。

多分体重も増えていたし、スポンサーやら何やらへの「挨拶廻り」で忙殺されたらしい。

解説の荒川静香さんが言っていたが、五輪を目標といていた選手達が、そのモチベーション(やる気)

を世界選手権まで維持する、或いはもう一度モチベーションを高めるのは、かなり辛い事は、

これも、素人ながら想像に難くない。キムヨナ選手は、五輪で一旦燃焼し尽くした感があった。

4年後まで、キムヨナ選手がフィギュアスケートを続けるであろうと断定する根拠はない。


一方、浅田選手が五輪で負けたときの、あの悔し涙は、ものすごい「根性」と「執念」を

端的に表していた。この1ヶ月、定期的に週末に休みを入れる以外はずっと一日中練習していたという。


最近の若い人にしては、珍しい。フィギュアスケートがスポーツである以上、

その目的は「勝つこと」以外に無い。

世間の印象は五輪と世界選手権では大きく異なる(フィギュアスケートは反論するだろうが、

世の中の大半は、普段はフィギュアスケートのことなど、関心がないのである)が、

一度負けて、その悔しさを勝利へのエネルギーへ転化させた浅田選手は、立派である。

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2010.03.27

【音楽・映像】韓国のソプラノ、スミ・ジョー(Sumi Jo)がロ短調ミサの稽古でカラヤンに気に入られる瞬間。

◆ドキュメント「カラヤン・イン・ザルツブルク」というDVDがあります。

これは、晩年のカラヤンのザルツブルグでのオペラのリハーサルや、日常生活を記録した映像で、

23年前に制作されたものです。当時は勿論DVDなどありませんから、VHSビデオとして発売され、

とても評判になったのです。それまでにもカラヤンの映像は、出回っていましたが、本番で、

目を閉じたままベルリン・フィルを指揮する「巨匠・カラヤン」の映像ばかりでしたが、

「カラヤン・イン・ザルツブルク」では、素顔のカラヤンを見ることが出来たからです。

VHSが絶版になったあと、一時期「レーザーディスク」として復活しましたが、それも間もなく消滅し、

長い間見ることが出来ませんでした。


一昨年、カラヤン生誕百年にあたる2008年、元の映像をソニーが買い取り

(どうもその契約締結までに時間がかかったらしいのです)、改めてDVD化しました。

ドキュメント カラヤン・イン・ザルツブルク [DVD]

残念ながら、VHSで見た記憶にあったシーンがやや、カットされていますが、

大変興味深いので、是非お薦めします、と今までにもお薦めしたのですが、

言葉で「大変、興味深い」と書いてもわかりませんから、一部をお見せします。


◆韓国のソプラノ、スミ・ジョー(Sumi Jo)がカラヤンに気に入られた瞬間。

DVD全体は一時間半弱ですが、その中で、バッハのロ短調ミサを演るので、

ソロ歌手に稽古をつける、シーンがあります。ここでは、韓国のソプラノを起用したカラヤンですが、

本当はどの程度の実力か、未知数だったようです。

ロ短調ミサの稽古なのに、途中で、スミ・ジョーに興味を持ったカラヤンは、

これからの予定を訊きます。スミ・ジョーは「近々、夜の女王を歌います」」と答えます。

「夜の女王」といったら、モーツァルトの晩年の最高傑作「魔笛」においてソプラノが歌う役なのですが、

声楽の「超絶技巧」が随所に出て来て、大変難しい。一番難しいのは、第二幕の

「復讐の心は炎のように胸に燃え」というアリアで、ソプラノのあらゆるオペラのレパートリーで、

最も高い声を出すことを要求され、また、非常にテクニックを要する、コロラトゥーラ・ソプラノの

腕の見せ所です。


繰り返しますが、この映像は「ロ短調ミサのリハーサル」なのですが、

カラヤンは、スミ・ジョーを気に入ってしまい、「夜の女王」を今ここで歌え、と要求します。

尤も、「復讐の心は~」は喉に負担がかかりすぎるので、ここでは、第一幕の、

「恐れずに,若者よ!」というアリアの後半、ソプラノの技量が問われる部分からいきなり歌わせます。


そんなのは予定に無かったので、スミ・ジョーは最初、面くらいますが、ピアノ伴奏者が伴奏を始めてしまいます。


話が逸れますが、こういう歌のリハーサルの伴奏、ときには歌手に稽古を付けるピアニストを「コレペティトゥア」、

通称「コレペティ」という専門家がいるのです。ヨーロッパの指揮者は、まずコレペティをやり、

それで、自分もオペラを覚えていく、という人が殆どでした。

これは、本当に専門職で大抵のオペラは覚えていて、歌手より詳しいぐらいなのですね。

だから、バッハの「ロ短調ミサ」のリハーサルで、カラヤンが、

スミ・ジョーに、いきなり「魔笛」を夜の女王のアリアを歌わせようとしたら、

譜面などなくても、すぐに弾けるのです。

主だったオペラのスコアを全て覚えていて、どの曲のどこからでもいつでも弾ける、

それがコレペティです。本当に勉強していないと出来ないことです。


さて、そうして、突然歌わされた、スミ・ジョーですが、何とか歌います。

説明が長くなりすぎました。映像をご覧下さい。

スミ・ジョーが何とか「夜の女王」を歌った後の、カラヤンの表情にご注目。

素晴らしい。気に入った!

と、その表情が雄弁に語っています。

BachMassHmoll.BWV 232







スミ・ジョーはこの後、世界的に活躍しますが、その発端は、この時に、

カラヤンに才能を認められたのが、大きな要因になっています。運が良い人です。

それにしても途中からテノールがレッスン室に入ってきますが、カラヤンが、

すっかり、スミ・ジョーに興味を持ってしまったため、ずっと座って待たされています。

しかし、相手はカラヤンですから、
あのー、ちょっと外へ出て来ていいですかあ?

などと言えず、忍の一字で控えていて、ちょっと気の毒です(笑)。

カラヤンのことを悪く言う人もいますが、このDVDには他にも色々な映像が

記録されていて、それらを見ると、やはり名マエストロだったと思います。

このDVD、もう一度お薦めします。

それでは、皆様良い週末をお過ごし下さい。

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2010.03.26

「31日にオーケストラを楽しむイベント」←良いことですが、3月31日は「期末」って言うんです。

◆記事:31日にオーケストラを楽しむイベント=日本オーケストラ連盟(3月25日 14時46分配信 時事通信)

日本オーケストラ連盟は31日、東京NHKホールでオーケストラを楽しむイベントを開催する。

今年で4回目となる同イベントのマチネ(昼の公演)では、

千葉県少年少女オーケストラと新日本フィルハーモニー交響楽団が共演。

子供番組で活躍する「アキラさん」こと宮川彬良氏が指揮とトークを担当する。

ソワレ(夜の公演)では、首都圏のオーケストラが合同特別編成の楽団を結成し、

指揮の小林研一郎氏が得意とするロシア音楽の名作を演奏。

演奏以外にもバックステージのツアーや無料のステージ・リハーサル公開などの特別な催しも行われる。

マチネB席500円からソワレS席3000 円まで。ペア割引チケットも用意されている。

問い合わせは日本オーケストラ連盟(www.orchestra.or.jp、電話 03―5610―7275)まで。


◆コメント:何も「期末」に演らなくても・・・。

記事によれば今回で4回目だから、過去三回は成功だったのだろう。

学生さんというか若い客層を開拓するのがこのイベントの目的なのだろうか?

惜しむらくは、私たち、サラリーマンのオヤジでオーケストラ好きの人間のことが、全く考慮されていない。

3月31日は日本の多くの企業にとって「決算期末」であり、とても忙しい日なのである。

悪いけど、日本オーケストラ連盟、そのあたり、センスないね。



一番忙しいのは、財務部とか経理部といった部署だが、

どんな業種でも、本店・支店共に、かなりのひとが非常に多忙となる。

決算は3月でなくても、年一回、きちんとやれば、いつでも良いのである。

今は、産業再生機構の支援を受けているが、スーパーの「ダイエー」は2月決算だった。

12月決算という会社もある。

しかし、最も多いのはやはり、3月決算であり、3月31日は、部署にもよるが、

現場の忙しい部署や、本店の経理部・財務部にいたら、

その日にコンサートに行くのは「絶対に」無理だ。



経理・財務だけではない。

日本の多くの会社員にとって、決算期末は自分が決算作業に直接携わらなくても

少なくとも私の世代の人間は期末に「コンサートに行くので、お先に失礼します」とは言いにくい。

夜のコンサートに来るサラリーマンもいるだろうが、3月決算ではない、とか、

或いは非常な閑職に追いやられて、期末だろうが何だろうが、いてもいなくても関係無い、

と思われている人なのだろう。



将来のクラシック・ファンを増やすのは勿論大事だけど、

今まで頑張って働いてきた我々オヤジでも聴けるようなコンサートが

もっとあったらいいのにと思う。日本オーケストラ連盟もちょっとセンスがないけど、

日本の財界のエライオジサンたち(大企業の役員とか)。非文化人ばかりだ。

あれだけ、新丸ビルを建てたり、丸の内オアゾを建てたり、今度は大手町一帯の再開発をするというが、

レストランや、洋服屋がぎっしり詰まったビルが出来るばかりで、

あそこにコンサートホールを作ろう、という発想が、三菱地所にも三井不動産にも、

住友不動産にも、野村不動産にも、全く浮かばないのだろう。

悲しい事だ。丸の内や大手町のサラリーマンが、仕事場から歩いて10分で行ける所に

コンサートホールがあったらどんなに良いだろうと思う。

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2010.03.25

【音楽】「ハフナー」と「驚愕」

◆音楽年表を見ていてたまたま気が付いたのですが。

3月23日は、ハイドンの交響曲第94番「驚愕」とモーツァルトの交響曲第35番、が初演された日なのです。

ハイドンとモーツァルトと言ったら、当然、ハイドンが先だろうという思い込みがあったのですが、

年表を見て、驚きました。

ハイドン「驚愕」の初演・・・1792年

モーツァルト「ハフナー」の初演・・・1783年

何と、モーツァルトの方が9年も早いのです。
それがどうした?

と言われると、実も蓋もない。答えようが無いのですが、

私の浅薄な音楽の歴史のイメージでは、時系列はハイドン→モーツァルト→ベートーヴェンなのです。

生まれた順番は、そのとおりなのです。
ハイドン(1732-1809)

モーツァルト(1756-1791)

ベートーヴェン(1770-1827)

3人とも生きていた期間は、1770年から1791年だけですが、重なって生きていた時間があるわけです。


◆「ハフナー」が先に初演されたことに「驚愕」したので、両方から一部をお聴き頂きます。

ハフナーは、色々持っていますけれども、先日亡くなったオトマール=スウィトナー氏。

CDはバラでも買えますけど、交響曲第35番、第36番、第38番 スイトナー&シュターツカペレ・ドレスデン

私は、子供の頃からの思い入れがあるので、スイトナー&シュターツカペレ・ドレスデンBOX(10CD)を買ってしまいました。

無論、無理にお薦めはしませんが、スウィトナー氏の「春の祭典」など、聞いたことが無かったもので。

本当は、スウィトナー氏のベートーヴェン、ブラームス交響曲全集も買いたいのですけど、

そう一度には買えません。


◆オトマール・スウィトナー指揮、シュターツカペレ・ドレスデン:モーツァルト交響曲第35番、第一、第四楽章。

それでは、早速。


モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」第一楽章

モーツァルトは、この楽章は「炎のように」演奏すべきだ、と自分で書いています。







モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」第四楽章

モーツァルトは、この楽章は「出来る限り速く演奏すべきだ」と書いています。





私は、昔から何故かこの交響曲第35番「ハフナー」が大変好きでして。色々他にもCDを持っていますが、

今日は時間がないので、聴き比べをするとしたら、またいずれ。


◆マリス・ヤンソンス指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 :ハイドン:交響曲第94番「驚愕」第二、第四楽章

これは、DVDです。ベルリオーズ:幻想交響曲、ハイドン:驚愕、他 ヤンソンス&ベルリン・フィル、パユ

2,000円しないからお得です。安永さんがサブ・コンサートマスターだし、ハイドンの他に、首席フルート奏者、エマニュエル・パユによるモーツァルトの協奏曲と、

ベルリオーズの「幻想交響曲」を観て、聴けます。

ハイドンがYouTubeにアップされてます。

まず、「驚愕」のニックネームの由来となった第二楽章を。

これは、単に途中でフォルティッシモの強打がある、というだけではなくて、第二楽章というのは、

普通、緩徐楽章(テンポが遅く)で、それはこの曲もそうなのですが、静かなのです。ところが、ハイドン先生の

一種のユーモアでしょうか。途中からトランペット、ティンパニまで加わって、何だかエラく大袈裟なのです。

そこがいいのですが。


Haydn Symphony No. 94 Mvt. 2







軽快なフィナーレ(終楽章)です。






ベルリン・フィルの特に弦のプレーヤーが微笑みを浮かべて弾いている第二楽章とか、良いですね。

ベルリン・フィルは、日本に来ると「泰西名曲」が多いですけど、本拠地では、現代曲も含めてありとあらゆる、

名前を聞いたこともない作曲家の作品など、沢山演っています。楽員にとってはつまんないのも多いらしい。

ハイドンなんて弾くと、ホッとするのでしょう。

それでは。

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2010.03.24

鳩山首相、敵地攻撃「違憲でない」=参院予算委で集中審議←こういう中途半端な発言はいけない。説明します。

◆記事:鳩山首相、敵地攻撃「違憲でない」=参院予算委で集中審議(3月23日18時4分配信 時事通信)

参院予算委員会は23日午後、鳩山由紀夫首相と関係閣僚が出席して外交と安全保障をテーマに集中審議を行った。

首相は、敵基地攻撃能力に関し「能力を持つことすべてが憲法違反ではない。1956年の鳩山(一郎)内閣の見解が今日まで生きている」

と述べ、敵地攻撃を条件付きで憲法上可能としたこれまでの政府統一見解を踏襲する考えを示した。自民党の川口順子元外相への答弁。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題に関し、自民党の山本一太氏は「県外になる可能性はあるか」とただした。

これに対し、首相は「すべてをゼロベースで検討している最中だから、イエスと申し上げる」と語った。

同党の佐藤正久氏は「普天間が残ることはないと約束してほしい」と求めたが、首相は「一朝有事が起きたときに、

普天間がなくても事が済むのかといった議論も含めてゼロベースで議論をしている」と述べるにとどめた。


◆コメント:日本から他国を侵略して良いのではありません。厳密な条件があります。

鳩山首相もその発言を伝えるマスコミも憲法9条に関わるセンシティブな問題はもっときちんと解説するべきです。

時事通信に解説が無いから、私が解説します。

まず、はじめに書いておきますが、私の基本的な姿勢は、

憲法9条改正、絶対反対。

日本の交戦権を認めるなど、以ての外。

日本の集団的自衛権(分からなかったら、エンピツの目次ページから、「集団的自衛権」で検索した結果を読んで下さい。

今までに何度説明したことか・・・)の行使を認めることには絶対反対

です。それを覚えておいて下さい。


◆「予防攻撃」、「先制的自衛」、「反撃」を区別し、言葉の定義を明確にするべきです。

2009年、当時の麻生首相が、

麻生太郎首相は26日夕、北朝鮮のミサイル発射基地への先制攻撃を想定した敵基地攻撃能力について「一定の枠組みを決めた上で、法理上は攻撃できるということは昭和30年代からの話だ」と述べ、法的には可能との認識を示した。

と発言して物議を醸しましたが、鳩山首相はそんなこと覚えていないのでしょう。

また、麻生前首相がいうところの「昭和30年代からの話」と、今日の鳩山首相が言うところの、「1956年の鳩山値慰労内閣の見解」

は、同一の内閣見解をさしているのです。1956(昭和31)年、鳩山一郎内閣の見解とは、次の通りです。
「わが国に対し急迫不正の侵害が行われ、侵害の手段として誘導弾等による攻撃が行われた場合、

座して自滅を待つべしというのが、憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられない。

攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、

誘導弾等の基地をたたくことは自衛の範囲内に含まれ、可能であるというべき
」(注:色太文字は引用者による)

私は集団的自衛権は認めませんが、個別的自衛権まで放棄するべきだ、と書いたことはありません。

当たり前の話で、憲法はその前文において、
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

と述べています。全世界の国民には、基本的人権の中でも最も基本的な「平和的生存権」がある、と言っているのです。

「全世界の国民」ですから当然、日本国民が含まれる。当たり前です。他国に侵略されて国民が殺されても黙って見ていろというほど、

日本国憲法は寛容でも怯懦でもない。国民の生命・財産を守るのは、国家の当然の使命なのですから。


日本国憲法は、鳩山一郎内閣の公式見解によるならば、
攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは自衛の範囲内に含まれ、可能であるというべき

と言っています。敵地攻撃といっても大きく分けて3つがあります。

具体的に問題になるのは北朝鮮でしょうから、北朝鮮を例にとります。
予防攻撃・・・敵(北朝鮮)が敵がミサイル発射に着手する前に攻撃すること。これは自衛に当たらないので、政府見解では違憲と見なされます。

先制的自衛・・・敵がミサイル発射に着手した段階でこれを攻撃しないと、日本国民が殺される可能性が極めて高いという場合、政府見解では合憲と見なされます。

反撃・・・日本が攻撃を受けた後で、防御の為に武力を行使すること。政府見解では合憲と見なされます。

「合憲である」「違憲である」と書かずに「政府見解では合憲(違憲)と見なされる」と書いたのは、

合憲性(違憲性)の最終判断は司法がすることで、行政府が勝手に断定してはいけないからです。


話が少し逸れましたが、これらの概念を区別しないから、問題になるのです。

1956年鳩山内閣の見解をよく読めば明らかなとおり、日本が言いがかりを付けて、あの国が攻撃を仕掛けてきそうだから、先に叩く。

麻生前首相のいう「先制攻撃」はこれに一番近いと思いますが、これは、能動的な武力の発動ですので、

政府見解では合憲とは見なされていません。

あくまでも、
敵がミサイル発射に着手したことが確認され、発射される前に叩かないと、日本国民が殺される、と判断される場合

のみ、先制的自衛としての敵地攻撃が認められる、と解釈されるべきなのです。

難しいのは、先制的自衛で「敵がミサイル発射に着手した段階」をどのように判定するかです。

これに関しては、諸説あります。

全てを読破していないので、今日の私にはここまでしか書けません。

そして、先制的自衛としての敵地攻撃が認められると言っても、いったい何処まで攻撃してよいのか、

公式見解ではわかりません。理想的なのは、日本を攻撃しようとしている敵国のミサイル「だけ」を破壊し、

人は殺傷しない、ということですが、この辺は軍事専門家ではないので、何とも分かりません。


全部分からないウチに書くのは無責任かもしれませんが、こういう発言があったときにはまず、

最低限であっても、「正しい」情報を提供し、誤解されないようにすることが大切だと考えて、書きました。


昨年の麻生発言にしろ、今日の鳩山発言にしろ、ミス・リーディング(誤解を招きやすい)です。


◆結論。

繰り返します。

敵地攻撃は「先制的自衛として」行う場合のみが合憲、と政府見解ではみなしています。

「予防攻撃」、即ち、まだ、日本を攻撃する具体的な動きを見せていない他国を、「危なそうだから予め潰しておこう」という目的で

攻撃することは違憲であり、認められないというのが政府見解です。

先制的自衛に関しても不明瞭な点は残っていますが、それは議論するべきであります。

私は、日本の個別的自衛権は、国民の平和的生存権を考えるならば、当然認められるべきである、

と考えますが、何を以て「敵がミサイル発射に着手した」と見なすのか、などに関しては、

はっきり言って分からないので、これから勉強します。

以上です。

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2010.03.23

ウェブ日記とブログについての悩み(というと、大袈裟なのですが・・・)。

◆この日記(エンピツ)とブログ(ココログ)の経緯。

出来るだけ、毎日日記とブログを更新するようにしています(同じ文章ですが)。

毎日、初めてアクセスする方もいらっしゃるので、「JIROの独断的日記」と「JIROの独断的日記ココログ版」の経緯を

私事で恐縮ですが、ご説明します。


ブログとか、mixiとか、Twitterがこの世に登場したのは比較的新しいことです。

昔は、一般人が自分の考えていることや、日常の出来事を恒常的・継続的にネット上に表示するために、

多くの人は、自分のホームページ(Webサイトの意)を持ちました。

私がネットを始めた頃は、htmlタグまで主だったものは全部覚えて、ウィンドウズなら「メモ帳」や、

その他テキストエディタに打ち込む人が結構いました。これは大変手間がかかります。

そのため、「ホームページ作成ソフト」(IBMの「ホームページビルダー」など)がよく売れました。


私はとてもそこまで、面倒臭いことをする気にならないので、ホームページを作っている人たちが使っている

レンタル、ウェブ日記サービスに目を付けました。それが「エンピツ」です。

これだけ使う人はむしろ少なくて、自分のホームページをつくり、但し日記やBBSは既存のサービスを使う、

というやり方をしていたのですが、前述の通り、私は、それほど手間をかけたくない。

日記だけ借りて(今は、なくなりましたが10年前はエンピツには無料コースがありました)、そこで、

自分の思うところをエッセイ風に書いて見ようと思いました。

特に、強く世の中に訴えたいことがあった訳ではありません。


◆ウェブ日記エンピツを始めた頃。

市井の一般人が一人、新しく日記を書き始めても気が付く人は少ない。

それでも、ネット上に仮名を用いてとはいえ、文章を書くことは全世界の日本語が読める人に

見られる可能性があるので、生来気が弱い私は、随分迷いました。漸く(大袈裟ですが)決心したのが、

2002年4月15日です。一番最初に書いた文章です。恥ずかしいけれどこんな具合です。
2002年04月15日(月) 登録しちゃった

初めて書くのは、緊張するな。

ついに登録してしまった・・・。

まあ、いいや。



用があって昼間会社を出たら、明らかに就職活動中とわかる女子学生さんが歩いていた。昔からリクルートファッションっていうのはあるけれども、最近の女の子の格好はあれはいくらなんでも地味すぎないかね。きっと学生さんの間ではまことしやかに、「黒を着ていけば大丈夫。グレーだと落ちるらしい」なんていっているのだろうけれど、あれはねえ。全くそういうこと関係ないんですよ。と、思わず声をかけたくなってしまった。かけなかったけど。もっと綺麗なかっこうして良いんだよ。



韓国で飛行機が墜落した。大勢の犠牲者が出た。あの飛行機に乗っていた人とその家族はは昨日の今頃、明日自分を待ち受けている運命など知る嘉も無かったのだ。乗客乗員の人々の無念を思う。この世は理不尽だね。

ウッヒ。恥ずかしいですな。

最初登録するときに、ウェブ日記エンピツは、自分の「ジャンル」を選ばなくてはなりません。

これが全ジャンル一覧です。

ここには、掲載されていませんが、「ノン・ジャンル」という選択も可能なはずです。左上に
※30分毎の更新。 ※リスト掲載希望者のみ

※ノンジャンルの日記は掲載しておりません

※ジャンル別のランキングは今週の集計です

これ、意味不明瞭ですね。
ノンジャンルの日記は掲載しておりません

というのは「ジャンル一覧」に「ノンジャンル」という「ジャンル」は表示していない、という意味だと思います。

ここに表示されている全てのジャンルに関して、投票の対象となるか、ならないか、選択できるのです。
※リスト掲載希望者

というのは、投票ランキングの対象となることを選択した人、という意味です。

◆投票をお願いする理由。

私は、そういう訳で、2002年4月15日にエンピツの時事・社会(これは今日の得票ランキングの画面です)に登録しましたが、

最初の約半年は、はっきり言ってまともに書いていません。見出し一覧をご覧頂くと分かります。

本当は、あまりにもひどいので、お見せしたく無いほどです。
2002年4月

2002年5月

2002年6月

2002年7月

2002年8月

2002年9月

不勉強で、いくら何でももう少し調べればいいのに、タグを全く付けないで、

メモ帳などテキストエディターに書いた、文章をそのまま貼り付けているので、

見出しも無く、改行もデタラメ。行間が詰まっていて(今も、かなりいい加減ですが)

読みにくいことこの上ないです。


読みにくさに変化はないのですが、少し熱心に書き始めたのは、2002年10月からです。

小柴昌俊・東大名誉教授と島津製作所の田中耕一さんが続けてノーベル物理学賞、化学賞を受賞したことを

非常に誇りに思いました。

同時に、このとき特に田中さんは「一サラリーマンがノーベル賞を受賞した」ということで、

マスコミの格好の「ネタ」にされました。今まで地味な研究者だった人が突然、内閣総理大臣や

皇族と食事をしたり、晴れがましい場所に(ご本人にとっては不本意なのに)無理矢理呼び出される。

当然慣れていないから、まごついたり当惑したり、する。それを特に民放テレビは半ば茶化すように

報道していました。ノーベル賞は科学者にとって、最高の栄誉。国の誉れの人です。

そういう、「日本の宝」を自分たち凡人のレベルに引きずり下ろして、茶化してやろう、という、

卑しい根性に腹が立ちました。

それから少し本気で、時事問題について、自分がそれまで知らなかった事も勉強して書き始めました。


「いい年して」と言われそうですが、そうなると、他人に読まれ、共感して欲しくなります。

エンピツの得票数を気にするのは、要するに自己満足ですが、自分の考え方に共感して下さる方が

いらっしゃる、ということですから、励みになるのです。

勿論、いまだに、一位の江草さんの日記や、かの有名な「きっこの日記」には遠く及びません。

お二人のような文才は私にはない。読者を惹きつけるセンスもありません。

しかし、初めの頃は、1日、1票か2票でした。それがずっと続きました。

翌年、2003年からだと思います。1日に10票得票出来たときは大変嬉しかったものです。

今でも、大した事はありませんが、力を込めて書いた翌日50票も得票することがあります。

エンピツに登録されている日記総数は(ずっと更新していない人もかなり多いでしょうが)10万を超えるのです。

それが、月間ランキング(これは先月=2010年2月分です)で、ベスト10の中に入るようになった。

1位の江草さんとはケタが1つ違いますが(笑)、それでも10万の中の4位とか5位になったときには、

ただ、愚直の一念で書き続けた日記なので、大変に嬉しかった。今でも嬉しいのです。

いくら幼稚と言われようが、人間、評価されたり褒められたりしたら、年齢がいくつになっても嬉しいのです。

私は、得票数を読者の方からの「お褒めの証」として捉えています。


◆ブログを開いた理由。

随分ダラダラとした説明となってしまいました。ここからは手短に。

今、私はウェブ日記エンピツと、ブログサービスココログに、全く同じ文章を載せています。

ココログに登録したのは2004年11月からです。あまり記憶が定かではないのですが、

多分、2003年ごろから「ブログ」という言葉が流行り始め、猫も杓子もブログを書き始めました。

私も、好奇心で使って見たくなり、ココログ無料版にアカウントを開きました。
エンピツとココログを使い分ける事も考えましたが、1日に、2つのテーマに関して書くのは

はっきり言って、しんどい。無理です。

ですから、同じ文章を二箇所に載せています。


また、これは偶然、若しくは結果論ですが、

イラク戦争が2003年3月20日に始まり、時の小泉政権は、世界で最初にこれを支持すると公式に発表しました。

長くなるのでここでは論じませんが、開戦前日のエンピツに書いたとおり、この戦争は

違法行為です。それを日本が支持してはいけない。

こういう時自分の考えを出来るだけ多くの方に読んで頂く為には、

ウェブ日記とブログとの両方に同じ文章を載せた方がいいのです。

ですから、最近までは、エンピツとココログを併用していることに、悩みはありませんでした。


◆最近「悩んで」いること。

結論を先に書くと、原因は2006年秋から、クラシック音楽の紹介を音声ファイル付きで始めたことです。

それ以前から、クラシック音楽や音楽に関して文章は書いていましたが、音を載せるという発想がありませんでした。

法的な問題以前に、私は39歳で生まれて初めてパソコンを買い、周囲に誰も、こういう事に詳しい人間がいないので、

試行錯誤の連続で、何とかパソコンの使い方を覚え(キーボードは高校生の頃、タイプライターを用いてで英語の勉強をしていたので、

最初から、タッチタイピングでローマ字入力することには困りませんでしたが、それだけです)ネットへの接続に成功したのです。

音声ファイルをアップロードして、そこにリンクを貼る、などという「発想」そのものが無かったのです。

2006年11月にどうしてそれをやってみようとしたのか覚えていませんが、兎に角ブログでは、可能だったので、

やってみたら、それ以降、「音楽記事」の読者が急増しました。


正直に書くと、小泉政権の頃は、あまりにも明らかに間違った政治を行っていて、批判する甲斐がありましたが、

今は、ひどすぎて、いちいち書く気力が起きないのです。

はっきり言って、音楽の事を書いている方が楽しい。

しかし、世の中にはクラシック音楽専門でブログを書いておられる方も多い。

決して謙遜ではなく、私は、そういう方々ほど詳しくないのです。音楽史とか音楽の理論的なことは全く分からないに等しい。

音楽ブログに転向するほど、本当に音楽が好きかどうかも怪しいし、好みの範囲が極めて狭い。

ただ、普段時事問題を書いている日記・ブログでクラシック音楽を食わず嫌いの方にも、少しは興味を持って頂けたらいい、

と思いました。


◆「音楽記事のときだけ、読んでいます」というメールをしばしば頂くのです

どうも、まとめ方が下手ですね。

要するに、最初ウェブ日記エンピツを書き始めました。

その後、ブログサービスココログにもアカウントを開きました。

エンピツではジャンルが「時事・社会」に固定されてます。ブログではジャンルは自由です。

音声ファイルを掲載するようになり、音楽記事のファンが増えました。

最近、しばしば、「音楽記事のときだけ」読んでいます」というメールを頂きます。

しかし、「JIROの独断的日記」の原点は、エンピツの「時事・社会」なのです。

もう一つエンピツの「音楽ジャンル」に日記のアカウントを開くと、それは全く別のアドレスになります。

そして、当然、時事・社会ジャンルでの得票数は少なくなります。それは嫌なんです。

ウェブ日記の頃は書かず、ブログから入っていたら、こんな悩みは無かったでしょう。

ブログは毎日何を書こうが自由です。毎日ジャンルが違う方がむしろ自然。自分でジャンルを「創る」ことすら可能です。

しかし、ココログでは、エンピツほどはっきりランキングが分かりません。

「人気ブログランキング」というサイトがあることは知っていますが、いくつも類似のランキングサイトがあり、

それぞれ、登録されているブログがことなるのですから、余り意味がありません。


エンピツの登録を消すのは惜しい。2,700本を超える全ての記事が一箇所にまとまっている事に意味があります。

時事問題の日記に音楽を連続して載せても、サイト管理者から文句をいわれるわけではないけど、

私の方に心理的に抵抗があります。ですが、本来の時事問題つまり天下国家を論じる気力が、

最近、急速に萎えています。良く探せばいくらでも題材はあるのでしょうが、

はっきり言ってトシです。今年50です。書き始めた頃は40代前半です。ここ数年でめっきり体力が落ちました。

うつ病は治っていません。そして、今年は息子が大学受験に失敗して浪人です。

ちょっとストレス要因が重なったのかもしれません。

何を書いたらよいか、昔は考える必要も無いぐらいでしたが、

最近は日記・ブログを更新しなければ、という意識が、ストレスになってます。

でも、折角8年続けた日記です。一回、

本日を以て、「JIROの独断的日記」を終わらせて頂きます

と書いてしまったら(そうしたい衝動に駆られることがあります)、お仕舞いです。

そうかいたら、自惚れも甚だしいのですが、「止めるな」と言って下さる読者の方が、

お一人かお二人は、多分いらっしゃると思います。

そう言われたからと言って、
やっぱり続けます。

とやったら如何にも「構って欲しいちゃん」でみっともない(これも正直に書くと実際「構って欲しい」のですが)。

2008年6月に一度そのみっともないのをやってしまったことがあります。
2008年06月19日(木) 【差替】いつも、御愛読ありがとうございます。 ココログ

で「当面休載します」と書きながら、恥ずかしいことにそのわずか2日後、
2008年06月21日(土) (まだリハビリですが、復活)「<梅雨前線>熊本を中心に九州で豪雨、各地で被害」それでもすぐに立ち直る「とてつもない日本」ココログ

これを思い出すと、冷や汗が出ます。

同じ事は出来ない。書き続けなければならない、時事問題には余り書きたいこともない。

しかし、音楽ブログに転向する自信も知識も(書き忘れましたが次から次へと新しいCDを買ってご紹介するほどのおカネも)

ありません。

このところ、「何を書いたらよいのか」で、結構苦しんでます。

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2010.03.22

「<パラリンピック>男子新田が2個目の金 女子太田も銀」←日本のメダル数は11個になりました。

◆記事:<パラリンピック>男子新田が2個目の金 女子太田も銀(3月22日8時20分配信 毎日新聞)

バンクーバー・パラリンピック最終日の21日(日本時間22日)、当地でノルディックスキー距離スプリントクラシカルが行われ、

男子立位の新田佳浩(29)=日立システム=が金メダル、女子立位の太田渉子(20)=同=が銀メダルを獲得した。

新田は18日の距離男子10キロクラシカルに続き今大会2個目の金メダルで、太田は今大会初メダル。

日本の獲得メダルは計11個(金3、銀3、銅5)となり、海外大会として過去最多だった前回トリノ大会の9個を上回った。


◆コメント:金メダル3個も獲って讃えられなければ、不公平だ。

バンクーバー・パラリンピックに関して書くのは3度目である。過去2回の記事。

2010年02月27日(土) オリンピックの後には必ずパラリンピックがあることをお忘れなく。ココログ

2010年03月13日(土) 「<パラリンピック>13日開幕 日本は42選手が参加」←皆さんお忘れでは? ココログ

21日最終日に金メダルを獲得し、新田選手は、金を獲るまでに12年かかった。

途中で引退も考えたが、努力は報われた。

日本勢のメダル獲得総数は、今まで過去最高だった前回のトリノ(9個)を超えている。

しかし、世間は見向きもしない。冷たいものだ。


日本人はもっと、彼らを讃えるべきである。

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2010.03.20

【音楽・映像】クラウディオ・アバド指揮:モーツァルト管弦楽団 バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(その1)。

◆昨日は中途半端だった所為か、全然お聴き頂けなかったようなので、全曲一度に載せます。

疲れておりまして、とても天下国家は論じられません。昨夜、早めに寝たのですが、今日目が覚めたら15時過ぎでした。

今日も音楽にします。


YouTubeに、クラウディオ・アバドが2004年に創立したモーツァルト管弦楽団という新しい室内管弦楽団を

率いて演奏した、バッハ:「ブランデンブルグ協奏曲全曲のDVD、

J.S.Bach: Brandenburg Concertos No.1-No.6 / Claudio Abbado, Orchestra Mozart, Giuliano Carmignola

の映像と音声が全部堂々とアップされているのです。不思議なことに見つかってないのか、

削除されませんが、ある日突然削除されている可能性があります。

本当はDVDを買うべきですが、おカネは無いけど見て、聴きたいな、という方も多いでしょう。

私もその一人です。YouTubeにアップされている間に保存しておくといいですね。

今日は、全6曲のうち、第1番から、第3番まで。

明日、第4番から第6番まで、載せます。


◆ブランデンブルク協奏曲第1番

最初に、ブランデンブルグ協奏曲第2番第1楽章が流れて、ちょっとびっくりしましたが、それは、

このDVDの「オープニング」で、すぐに終わります。

そのすぐ後に、ブランデンブルグ協奏曲第1番第1楽章になります。



Bach Brandenburg Concerto 1, 1.movement





Bach Brandenburg Concerto 1, 2.movement







Bach Brandenburg Concerto 1, 3.movement







Bach Brandenburg Concerto 1, 4.movement





この第4楽章のテンポ、非常に良いと思うのです。バッハはテンポ指定なんかありませんから、

CDを聴くと、実に色々なテンポで演奏されていますが、私の好みでは、遅すぎるのが多くて、不満だったのですが、

アバドのテンポ設定は、私の個人的な嗜好にぴったりです。


◆ブランデンブルク協奏曲第2番

第2番はコンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)。後世の、例えばベートーヴェンのピアノ協奏曲といったら、ソリストは一人ですが、

コンチェルト・グロッソとは小さな合奏体(この曲なら、ヴァイオリン、オーボエ、リコーダー、トランペット)というソリスト群が

オーケストラと「協奏」する訳です。この曲のピッコロ・トランペットは難しいんですよ。

リコーダーは、ソリストで有名な、ミカラ・ペトリです。


Bach Brandenburg Concerto 2, 1.movement






Bach Brandenburg Concerto 2, 2.movement







第3楽章。前述のとおり、ソロ・トランペットは現代の楽器でも演奏が難しいのです。

バッハの時代には、単なる真鍮の管(ナチュラル・トランペット)を自然倍音を利用して、唇だけで音程を変えていたのですが、

お聴きになると分かるとおり、細かい装飾音があります。よく、こんなものをナチュラル・トランペットで吹いたと思います。

信じられません。その意味では、17世紀のトランペット奏者の方が現代のトランペット奏者よりも技術が上だった、と言えます。


Bach Brandenburg Concerto 2, 3.movement






拍手が鳴り止まないので、第3楽章をアンコールでもう一度演奏してます。

リコーダーのミカラ・ペトリが、今度はアルト・リコーダーよりもオクターブ音域が高い

「ソプラニーノ・リコーダー」で演奏しています。器用なものです。


◆ブランデンブルク協奏曲第3番

第3番は独奏楽器(群)が、存在しません。それでも「協奏曲」です。

弦楽器とチェンバロで演奏されます。

一応、3つの楽章から構成されていますが、2楽章は1楽章と3楽章の橋渡しのような、

極めて短いチェンバロ独奏なので、全曲でも約11分です。

このため、この曲は1つのファイルとしてアップされています。


Bach Brandenburg 3 complete. Abbado.







という訳で、今日はここまで、アバドはベルリン・フィル時代は、どうしても、

大曲が多く、ベルリン・フィルの定期演奏会で「ブランデンブルグ協奏曲」など演りませんが、

本当は、演りたかったでしょね。アバドのバッハがこれほど良いとは、知りませんでした。


この新しいモーツァルト管弦楽団も上手いです。当然、アバドがオーディションに立ち会ったのでしょう。

些末なことですが、コンサート・マスターのジュリアーノ・カルミニョーラ(Giuliano Carmignola)という人。

他のヴァイオリニストたちと比較するとわかりますが、ヴァイオリンの弓、変則的な持ち方です。

上手ければ、構わないのですが、普通、弓の根本を持つのですが、その10センチぐらい上を持っています。

プロでも、たまにこういう人をみかけます。繰り返しますが、それでも、出てくる音が良くて、上手くて、

コンマスとしての能力がある、と判断されたから、このポジションにいるのであって、楽器や弓の持ち方、弾き方は

音楽表現の「手段」であり、「目的」ではありませんから、問題ない、と言うことです。

ただ、(弓の持ち方が)珍しいので、ちょっと書いてみました。日本人にもヴァイオリンのソリストで藤川真弓さんという方が

いらっしゃいますが、かなり変則的・例外的な弓の持ち方をなさいますが、それでもソリストとして通用していますから、良いのです。


冒頭に書いた通り、明日はブランデンブルグ協奏曲第4番から第6番です。

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2010.03.19

【音楽】バッハ:ブランデンブルク協奏曲5番、6番とテレマンを一曲(色々な楽器)。

◆バッハ・テレマンの誕生日・命日とかでは無いのですが。

と、書いて、調べてみたらテレマンの誕生日が1681年3月14日、J.S.バッハの誕生日が1685年3月21日(ユリウス暦)でしたが、

偶然でして、それを意識したわけではありません。


何となく取りあげたくなったのです。


◆ブランデンブルク協奏曲第5番 第一楽章。トン・コープマン=アムステルダム・バロック管弦楽団

バッハのブランデンブルク協奏曲は今までにも載せましたが、以前から一度お聴かせしたかったのが、

オランダのトン・コープマンという、チェンバロ奏者、オルガン奏者で指揮者もやる人

(今は、指揮が多いと思います)と彼が率いるアムステルダム・バロック・オーケストラの演奏です。

CDはバッハ:ブランデンブルク協奏曲(全6曲) コープマン&アムステルダム・バロック管弦楽団ですね。1983年の録音。

コープマンは、これも偶然ですが10日ほど前に、

【音楽】ジャーマン・ブラスの比較的新しいアルバム Fascination Bachココログ

で、ヴィヴァルディの、2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 Op. 3 No. 8 RV 522を、バッハがオルガン曲に

編曲したのが、オルガン協奏曲 イ短調 BWV 593である、という説明の後、BWV 593を聴いて頂いたのですが、

オルガンを弾いてるのが、トン・コープマンです。


ブランデンブルク協奏曲に話を戻します。



このCDは以前は、「1番、3番、4番」と、「2番、5番、6番」の二枚に分かれていたのです。

それで、私は最初に、2番、5番、6番を買ったのです(実際の収録順は、5番、6番、2番です)。


ブランデンブルク協奏曲は全部で6曲で全て趣向(編成とか形式など)が違うのですが、

5番は殆どチェンバロ協奏曲と呼びたくなるぐらい、チェンバロが活躍します。

特に、第一楽章は演奏時間が約9分ですが、その3分の1ぐらいは、チェンバロの長い独奏(カデンツァ)です。

カデンツァは、再生開始後6分30秒付近から延々と続きます。分散和音の繰り返しで、次第に盛り上がるのですが、

8分43秒。休止が入ります。

演奏を聴いて頂きましょう。

トン・コープマン(チェンバロ・指揮)、アムステルダム・バロック管弦楽団の演奏。


J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV1050 第一楽章







8分43秒の休止。バッハの楽譜にはこのような指定(休符)はありません。

コープマンの解釈です。

私は色々な演奏家のブランデンブルク協奏曲第5番を聴きましたが、他にこのような演奏は

聴いたことがないのです。強烈に印象的でした。

しかし、一旦、コープマンを聴くと、非常にこの休止が適切に感じられます。

この休止には、何か必然性を感じます。こちらの方が正しく思えるのです。


私は音楽の専門教育を受けたわけでも、自分で理論を勉強したわけでも、バッハ学者の本を読んだこともないのに、

ゴタクが長くなってしまいました。次に行きましょう。


◆ブランデンブルク協奏曲第6番 第一楽章。編成にヴァイオリンが無く、ヴィオラなんです。

ブランデンブルク「協奏曲」は全部で6曲ありますが、第3番と第6番には、独奏楽器(群)がありません。

しかも、この6番は極めて特殊な楽器編成でして、ヴァイオリンがいないのです。

楽譜には、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ(=ヴィオラ)、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、通奏低音(チェンバロ)です。

このため、華やかさはありませんが、極めて柔らかく、暖かな、落ちついた響きがします。

お聴き下さい。


J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調 BWV1051 第一楽章







この曲は実は、かつて、
2008年05月10日(土) ヴィオラによる音楽特集ココログ

で取りあげました。他のヴィオラの曲も宜しければお聴き下さい。


◆テレマンのソロ・ソナタ:ヘ短調 TWV 41:f1

バッハのブランデンブルク協奏曲と、テレマンの多くの室内楽の中の一曲に特に関係はありません。

ただ以前、テレマンのお薦めCDとして、テレマン:室内楽名曲集 コープマン(トン),アムステルダム・バロック管弦楽団

ご紹介したことがあるのです。

謂わば、「コープマンつながり」です(「○○つながり」がもはや死語化していることを承知で使っています。

揚げ足取りのメールはご無用です)。

テレマンは多作ですから、「室内楽集」といっても色々です。

ヴァイオリン、リコーダー、オーボエ、通奏低音の「四重奏曲」、

フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音の「トリオ・ソナタ」等々、挙げたらキリが無いのですが、

私は、昔から、この特に楽器が指定されていない(元々はリコーダーなのかしら?)

ソロ・ソナタ:ヘ短調 TWV 41:f1というのが好きでして。

コープマンのCDでは、ファゴットで演奏されてます。まずは、それを。


テレマン:ソロ・ソナタ ヘ短調 TWV 41:f1 より アレグロ(ファゴット)







これ、何だか、好きなんですよ。昨年、

2009年06月25日(木) 【音楽】お薦めCD。工藤重典さんの、「バロック・フルート作品集」ココログ

を書いた時にも、載せています。工藤さんのフルートで同じ曲の同じ楽章を吹いたのをどうぞ。


テレマン:忠実な音楽の師 - リコーダー・ソナタ ヘ短調 TWV 41:f1 第2楽章 アレグロ







これはこれで、文句の付けようがないですね。ファゴット独特のユーモラスな音色と、

透明なフルートの音色。対照的です。


次は、アルト・リコーダーで。中学から習い始めた、あのアルト・リコーダーです。

本当はれっきとしたプロが存在する。由緒正しい楽器です。

今日の音源としたCDは、ヨーロッパのバロック時代におけるリコーダー・ソナタ集 M.シュナイダーですが

高いですよね-。今は指揮者になってしまいましたが、かつて天才的リコーダー奏者として名を馳せた、

フランス・ブリュッヘンという人がいまして、この人の「テレマン・リコーダーソナタ集」がお薦めです。

私、持っていた筈なんですが、今、見つからないので、いずれご紹介します。

勿論、これからお聴き頂くシュナイダーという人も、非常に良いです。どうぞ。


忠実な音楽の師 - リコーダー・ソナタ ヘ長調 TWV 41:F2 アレグロ(リコーダー)







これ、やはり、リコーダーの為に書かれていますね。音域の狭いリコーダーですが、その音域を

非常に効果的に使っています。リコーダーを意識してテレマンが書いた曲だと思います。

とはいうものの、他の楽器で吹いても、違和感は全くありません。


というわけで、最後は、金管楽器のユーフォニアム。これは吹奏楽をやっていた(いる)方は珍しくも何ともない

楽器ですが、オーケストラ音楽を聴くのがもっぱら、という方は余り御存知ないでしょう。

オーケストラでは、普通、使われません。ウィキペディアの「ユーフォニアム」にリンクを貼っておきます。

音源となったCDは、マーク・フィッシャー名演集 (ユーフォニウム)(「マーク・フィッシャー」は、演奏者名)です。


忠実な音楽の師 - リコーダー・ソナタ ヘ短調 TWV 41:f1(ユーフォニアム)






ユーフォニアムはトロンボーンとほぼ同じ音域で、音色も似たところがありますけれども、

もっと柔らかいですね。金管楽器ですが、全然耳に刺激的な音がないでしょう? しかし、ホルンとも違う。

独特の楽器です。



何だか非常に、衝動的な選曲で、まとまりが無い構成になってしまいました。

ご容赦のほど。

それでは、皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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2010.03.18

「ロシア旅客機墜落、原因は機長の飲酒」←ロシアのフラッグ・キャリア、「アエロフロート」の恐ろしさ。

◆記事:ロシア旅客機墜落、原因は機長の飲酒(3月17日8時24分配信 日本テレビ)

08年9月にロシアの旅客機が墜落し、88人が死亡した事故について、16日付のロシアの新聞は、機長の飲酒が原因だったと報じた。

着陸直前に機長が「私は操縦なんかできない」と話す音声がボイスレコーダーに収められていた。

さらに、機長の遺体からはアルコールが検出されており、事故の捜査委員会は、原因は「機長の飲酒」と断定したという。


◆コメント:アエロフロートは怖いのです。

日本テレビは何故か航空会社名を出しませんが、2008年9月に死者を出した航空機墜落事故は一件しかない。

英語のサイトですが、世界の航空機事故を記録しているAir Safe.comというサイトで調べると分かります。

やはり、アエロ・フロートでした。


アエロ・フロート(ロシア語表記は訳がわかりませんが、英語だと、"Aeroflot"です)という旧ソ連時代から、現在まで、

ロシア連邦の国営航空会社ですが、これは、ソ連時代は隠蔽されていたでしょうし、現在も全ての墜落事故が、

公表されているかどうか分かりません。


まず、予備知識を得るために、ウィキペディアのアエロフロート・ロシア航空

英語が読める方は、英語版WikipediaのAeroflotを読んで下さい。


リンク先に書いてありますが、この航空会社の出鱈目さは眩暈がするほどなのです。

余りにも事故が多いので、アエロフロート航空墜落事故という独立した項目が立てられているほどです。

これによると、アエロフロートは、1953年から1991年(ソ連が崩壊した年)までの38年間に、

127件の人身死亡事故を起こしており、6875名の犠牲者を出している。

単純に平均すると、この38年間に、ロシアはその国営航空会社の墜落事故で、毎年平均、180人の犠牲者を出している、というわけです。

日本テレビのニュース原稿には「ロシアの旅客機」としか書いてありませんが、「ロシア→飛行機→墜落」という文字を見たら、

アエロフロートしかありませんから、調べました。


Air Safe.comには、当然記録されています。

また、日本語のウィキペディアの中に、独立した項目があります。アエロフロート821便墜落事故です。そこには
事故原因は調査中だが、右翼エンジンの技術的欠陥によって爆発したとの報道がある

と記述されていますが、日テレの報道の通り、ボイス・レコーダーが回収されていたなら、

事故原因はとっくに分かっていたはずですから、何故、昨日急に公にしたのかは、不明です。

しかし、それは本題では、ありません。


2008年9月、アエロフロート821便墜落事故の原因が、機長の「酔っ払い操縦」らしいというので、今日のブログで

この事故の事をかいておられる方が多く、大変尤もだと思います。私もさすがに呆れましたが、一方で、
さも、ありなん。

とおもいました。アエロ・フロートは更にとんでもない原因で、墜落したことがあるのです。


1994年3月22日、アエロ・フロートのエアバスA310-308が高度10,000メートルから、失速し、制御不能なスピン状態に陥り、

シベリアの標高400メートルの山に墜落し、乗員・乗客75名全員が死亡しました。

この事故は、なんと、機長が自分の息子と娘をコクピットに座らせ、操縦桿を握らせたことが原因でした。

ウィキペディア(日本語)にアエロフロート航空593便墜落事故として詳細な解説が載っています。

ごく簡単に言うと、子供が操縦桿を30秒以上継続的に動かしてしまったので、エアバスの仕様で、自動操縦装置が解除され、

機体が右に傾き始め、ドジな機長がその原因に気付かず放置したため、次第に右傾斜が大きくなり、失速したのです。

その上、失速し、急降下した機体が、高度を回復しようと機首を上げ始めたときに、焦った副操縦士が更に操縦桿を引いたため、

機首が上がりすぎ(仰角が大きくなりすぎたということです)再度失速し、墜落した、という、目も当てられないほどの悲劇です。


旅客機の機長が、パイロットの資格を持たない素人、しかも15歳の息子をコクピットに入れ、操縦席に座らせ、操縦桿を握らせる

という空前絶後の超弩級大不祥事でした。


この事故が起きた当時、私はたまたまロンドン駐在員でした。ヨーロッパでは大きくこのニュースが取りあげられたのですが、

その直後、日本からロンドンにやってきた知人にこの事故の話をしたら全く知らなかったのですが、日本ではニュースにならなかったのでしょうか。


要するに運航管理体制もへったくれもない、キャリア(航空会社)なのです。


今日のニュースを読んで、1994年にあれほどのとんでもない事故を起こしながら、

アエロフロートのいい加減な体制は、その後も全然変わっていなかったのだな、と思いました。


◆国際線も飛ばしていますが、利用するのは止めておいた方がいいですね。

ロシアの国内線だけではなく、国際線も運航しています。日本語のサイトがあります。

モスクワ行きばかりではなく、成田-ヒースロー便などヨーロッパ各地まで飛びます。今、それほど特別安くありませんが(ユーロになったので)、

私がロンドンにいた頃、我々駐在員が一時帰国するときなどは旅費が出ますから、「まともな」チケットを買えましたが、

留学中の学生さんなどは「安いから」といって、アエロフロートに乗る人が、けっこういました。

国際線はさすがに他国人を乗せて墜落したら大問題になりますから(ロシア国内線で乗客が亡くなるのも勿論問題ですが)、

多少、まともに管理しているのかもしれませんが、とにかくロシア国内では、ひどい状況ですから、使わない方がいいですね。

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2010.03.17

急加速騒ぎのプリウス異常なし=米当局とトヨタの調査で」「米ABCトヨタ車・急加速のねつ造映像、背後に訴訟アドバイザーの影?」

◆記事1:急加速騒ぎのプリウス異常なし=米当局とトヨタの調査で(3月15日12時41分配信 時事通信)

米カリフォルニア州サンディエゴ近郊で最近発生したトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」の急加速騒ぎで、

米道路交通安全局(NHTSA)とトヨタの技術者らがこのプリウスを調査したところ、

不意の急加速を引き起こすような証拠は見つからなかったことが14日分かった。

米下院監督・政府改革委員会向けに作成されたメモで明らかになった。11日に2時間にわたりテスト走行などを行ったものの、

突然かつ意図しない急加速を再現することができなかったという。

サンディエゴ近郊で8日、2008年型プリウスを運転中の男性が「ブレーキが利かない」などと警察に緊急通報し

駆け付けたパトカーが高速道路上で、ハンドブレーキを使うよう指示しながら並走して停止させるという騒ぎが発生。

NHTSAとトヨタが調査に乗り出していた。


◆記事2:米ABCトヨタ車・急加速のねつ造映像、背後に訴訟アドバイザーの影?(3月16日14時26分配信 サーチナ)

米ABCテレビは、ニュース番組で放映したトヨタ車の「意図せぬ急加速」の再現実験を行った、

南イリノイ大学のデービッド・ギルバート准教授の映像は、操作して作られたものであると認めた。

また走行中に、エンジンの回転数が上がる様子を記録したタコメーターの映像は、停止した車で、意図的に作り出したものであったと説明した。

この問題に関して、複数の米メディアは、再現実験を行ったギルバート准教授は、ショーン・ケーンという人物に雇われていたと報じている。

ショーン・ケーン氏は、セイフティリサーチ・アンド・ストラテジー(SRS)という自動車安全の会社を個人経営する専門家だが、

トヨタ車問題の訴訟における、原告の弁護団のアドバイザーでもあるという。放送の中では、この関係は明らかにはされていなかった。

自動車関連の専門記事を扱う「米オートチャンネル・ドット・コム」は、10日付けの記事で、ねつ造の背景について

「ショーン・ケーンとは?ギルバートとABCの偽りのテストの背後にいる男」と題して報じている。

記事では「ショーン・ケーン氏の経営する会社は、原告に代わってトヨタ問題の訴訟を弁護士と行っている。

ギルバート氏の研究を指揮していたケーン氏は、自社がもっと利益を出せるような環境を作り出そうとしたようだ」

と憶測されており、捏造問題に肯定的だ。

また米デトロイトニュース紙も同様に「23日の公聴会で、ギルバート氏はSRSのショーン・ケーン氏から資金を支払われていた」と伝えており、

一部のトヨタバッシングの背後には、訴訟に絡んで利益を誘導しようとする人物の存在があったことを指摘している。


◆コメント:アメリカは調査の結果が出る前に公聴会で、さんざんトヨタを吊るしあげておいて「プリウス異常なし」だと?

読めばお分かりになるだろうが、事態を要約すると、

アメリカは、プリウスのブレーキの利きが悪いとか、急加速することがある、と主張し、

その事実が本当なのか、また、それがトヨタの設計・製造上のミスによるものか、調査が済むまで分からないのに、

議会は調査続行中に公聴会を開き、トヨタの米子会社社長や、トヨタ本社社長を呼び出し、政治家達は証拠がないまま、

散々吊し上げたのである。この段階で公聴会をやる意味がなかったのに、政治家の有権者向けパフォーマンスとしては、

格好の「場」だったのだろう。公聴会が無意味であることに関しては、日記・ブログに書いた。

2010年02月24日(水) 「『電子制御系』議論は平行線…米公聴会」←問題の有無すら真相が究明されていないのに、公聴会を開く意味があったのか。ココログ

そして今になって、
米道路交通安全局(NHTSA)とトヨタの技術者らがこのプリウスを調査したところ、

不意の急加速を引き起こすような証拠は見つからなかった。

で終わり、ということであろうか?

公聴会は司法手続きつまり裁判ではない。刑事裁判ではないけれども、

プリウス騒動は、まだ完全に全貌が100パーセント明らかになったわけではないが、犯罪捜査になぞらえれば、「冤罪」だった、

ということになる。

日本を代表する、世界有数の大企業をあたかも罪人のように扱っておいて、

それで済ませて良いのか?


ましてや、記事2は何だ? 「訴訟アドヴァイザーが」訴訟沙汰を起こすために、「プリウス急加速証拠映像」を

ねつ造し、それを、ウラ取りもせずに、ABCニュースは大々的に報道したというのである。

これは、訴訟アドヴァイザーや弁護士による、金目当ての「詐欺」ではないか。

仮に、今回の騒動が逆の立場だったら、アメリカは絶対に日本に対して「謝罪」をもとめるだろう。

日本は、大人しすぎる。日本政府(鳩山政権)は全然トヨタを擁護しなかった。

日本の景気は輸出産業が落ちこんだらどうしようもなく、

その最大の会社が面倒に巻き込まれている。放置すれば、他の日本車も売れなくなる。

感情論ではなく、経済政策の一環として、この問題を重要視するべきなのだ。


本当にプリウスに欠陥があるのなら、クロをシロと偽る必要は無いが、

「プリウス騒ぎ」が起きた当初、構造上の欠陥があるのかどうか分からなかったのだから、

アメリカの運輸当局が調査結果を出す前に国交省が、

輸出用プリウスを国内で調査するべきだった。


しかし、鳩ポッポは無表情でいつものように何もしなかった。

今回、どうやら我が国を代表する製造業者が、不当に米国で批判された。

また、偽の証拠をでっち上げられ、詐欺により巨額の損害賠償を巻き上げられる所だった。


日本政府は米国政府若しくは公聴会を開き、散々トヨタをコケにした米議会に

謝罪を求めるべきだ。

プリウス騒動の最中、豊田社長が記者会見や公聴会で頭を下げるのを見たアメ公が

街頭インタビューで、

間違いを犯したら、謝罪するのが当然だ。

と言っていた。よく言うよ。自分等は絶対に謝らない癖に。

一市民の声=米国政府の意見ではないにしても、

アメリカの運輸当局とトヨタの調査結果がでていないのに、

トヨタに問題があったことは当たり前、という態度だった。

鳩山由紀夫内閣総理大臣に期待しても失望させられることが多いのは

無論承知だが、我が国は、米議会に謝罪を求めるべきだ。

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2010.03.16

【日本語】音読して、録音して、自分の日本語を聞いた方がいいですよ。

◆新聞記事でも何でもよいから、音読し、録音した自分の声を聴いてご覧なさい。

久しぶりに「言葉」について。

どうしてかというと、たまたまあるテレビドラマを見ていて、あるタレント(役者とは言い難い)の台詞が

余りにも聞きづらいのが気になったのがきっかけである。

タレントの固有名詞を挙げると、人気のある人物で(特に女性に)、下手をすると暗殺される可能性があるので

それは、書かない。


彼が演ずる役は、暗い過去を背負って苦労して、性格がやや屈折している、という設定だから、

あまりにも、明るく元気いっぱい、ではおかしい。それは分かる。常に暗い雰囲気を漂わせなければならぬ。

しかし、だからといって「芝居」であるから観客(テレビドラマなら視聴者)に台詞が届かなくては、話にならぬ。


この役者(ということにしましょう)は、常に、口の中でモゴモゴと発音するので、何を言っているのか

「客」であるこちらが、相当注意をしていないと、分からない。これは、駄目だ。

一度、舞台でしごかれると良いのである。


その好例は、好き嫌いは別として(私も特に「ファン」ではないのだが)、堤真一という役者さんである。

この人はどんな役でもこなしてしまう。芝居(演技)そのものが上手いので感心するのだが、

そのことに付いて書き出すと本題から逸れる(本日のテーマは話し言葉の明瞭さ、である)。

彼の経歴を見て驚いた。関西出身なのだが、彼が芝居で話す標準語のアクセント、イントネーションは

東京人の私が聴いても、完璧であるばかりではなく、実に聞き取りやすいのだ。


一番すさまじいのは、ややマニアックな領域に入り恐縮だが、2003年、9-12月期、フジテレビ系列の「月九」

(月曜日の夜九時枠に放送されるドラマ)、司法修習生を取りあげた「ビキナー」というドラマである。

これは台本がものすごく良くできていて、書きたいことは色々あるのだが、これも本題ではないから省く。

この中で、堤真一と同僚の司法修習生松雪泰子が、早口で口喧嘩をするシーンがある。

ストーリーは分からないだろうが、音声だけ聴いて頂きたい。


2003年テレビドラマ「ビギナー」第3話の一部






どういう場面かはさておき、次第に両者が怒り出してかなりの早口になっても、セリフは明瞭に聞き取れる。

役者のみならず、アナウンサー、通訳者などの「パブリック・スピーカー」は、意識的に明瞭な発音をこころがける。

我々一般人が目の前の相手と話すときは、距離が近い上に、何に関して話しているか互いに分かっているので、

実は、驚くほど不明瞭な発音をしている。国立国語研究所のサイトに、

全国方言談話データベース「日本のふるさとことば集成」という音声データベースがある。

本来方言研究のためのものだが、一般人がどのような発音をしているか、このなかから一般人の会話を聴いて頂く。

日本のふるさとことば集成 第6巻 [東京都台東区] サンプルの右上「再生」をクリック。


余りに短いので、神奈川県も。

日本のふるさとことば集成 第6巻 [神奈川県小田原市] サンプル


千葉県。

日本のふるさとことば集成 第5巻 [千葉県長生郡長生村] サンプル


埼玉県。

日本のふるさとことば集成 第5巻 [埼玉県児玉郡上里町] サンプル


栃木県

日本のふるさとことば集成 第4巻 [栃木県日光市] サンプル


もっと聴いて頂くと、更に分かる。話がどうしても逸れてしまうが、同じ関東でもこれだけ言葉が違うのである。

本来国語学者、言語学、音声学の研究用CDで、原本には数十分ずつ会話が収録されている。

話者が年配の方の所為もあるが、かなり発音が不明瞭になる。


逆に言うと、さきほどお聴かせした、劇中の役者の台詞が、

「明瞭に聞こえるように、意識的に訓練され」た成果であることが、よく分かる。


◆新聞の音読か、NHKニュース(ネットでいつでも聴ける)の「シャドーイング」が有効である。

日常の会話では、役者やアナウンサーほどの訓練を、我々は必要としないが、

自分は、自分の言いたいことが一番分かっている(当たり前だ)が、

他人の耳にどのように聞こえているか、録音して確認してみることも、ときには肝要である。

人間は不精に出来ている上、日本語は特に、殆ど口を大きく開くことなく話せてしまうので、

自分では気が付かないウチに、相手を苛立たせている可能性がある。

これを直すのは簡単で、新聞のコラム(余録・春秋・天声人語など)か社説か記事を、

一日5分から10分音読するか、或いはNHKのラジオニュースはネットで聴けるので、

どれでもよいから、アナウンサーが原稿を読むのを聞きながら、すぐ後に続いて自分でも同じ事を発音する。

英語で「シャドーイング」などという。英語でやるのは無論大変だが、元々通訳者が同時通訳の基礎訓練として

実行していたのを最近は、一般の「英会話」学習者が応用使用としている参考書が目立つ。

まあ、それはいい。今日は日本語の話である。

新聞を音読したり、NHKラジオニュースをヘッドフォンで聞きながら発音し、自分の声を録音・再生してみると、

これが、アナウンサーと同じ日本語か?と思うほど、口の中だけでモゴモゴと話している筈である。

アナウンサーは商売だから上手いのは当たり前で、同じレベルに達する必要は無いが、

意識することにより、だいぶ、話し言葉が変化する。

意外と大事なことで、就職のために会社で面接を受けるときなど、私は面接をする側に回ったことが

あるので分かるけれども、同じ程度の知的レベルでも、不明瞭な発音をする学生の印象は、相対的に低くなる。

既に社会で活躍している方も、話し言葉が明瞭になると、周囲の人々の印象が変わる。

母国語といえども、他人に分かり易く話すためには、練習が必要なのである。

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2010.03.14

「<パラリンピック>13日開幕 日本は42選手が参加」←皆さんお忘れでは?

◆記事:<パラリンピック>13日開幕 日本は42選手が参加(3月13日20時37分配信 毎日新聞)

バンクーバー・パラリンピック第1日の12日(日本時間13日)、当地の屋内競技場「BCプレース」で開会式を行い、

10日間に及ぶ障害者スポーツの祭典が開幕した。競技は13日に始まり、5競技64種目で熱戦が繰り広げられる。

出場国は冬季大会としては史上最多の44カ国に及び、約500人が出場する見通し。日本からは42選手が参加。

長野大会の71人に次ぐ過去2番目の選手数で、海外の冬季大会としては史上最多となった。


◆コメント:障害者だから「優遇せよ」とは言わないが、せめて「覚えている」べきだ。

バンクーバー・オリンピックが終わって、2週間ですが、オリンピックが終わる時、私は、

2010年02月27日(土) オリンピックの後には必ずパラリンピックがあることをお忘れなく。ココログ

私など、元来スポーツをするのも見るのも好きじゃないですから、バンクーバー五輪もあまり真面目に見ませんでした。

パラリンピックだって同じスポーツで、特別に興味は無いから無理に見る「必要」はない。


しかし、人間は、想像力を働かせなければなりません。

障害を持っている人が、大分世間の理解が得られてきたとは言え、普段は、きっと肩身の狭いことや、

嫌な思いをすることがあるだろうと思います。

私はかつて、東京都内の某駅で、朝の通勤時に、一人の車椅子の男性を階段の上まで運ぶために、

一般客のエスカレーターの使用を一時的(5分ぐらいです)に禁止し、駅員が特殊な装置に車椅子を乗せて、

エスカレーターで運ぶ光景を見たことがあります。その車椅子の男性は、恐らく下半身は完全にマヒしているけれど、

上半身も知能も普通の人なのです。他の人に申し訳ない、と感じていたと思うのです。


ところが世の中にはひどい人がいるものですね。

階段を使うことを余儀なくされた中年サラリーマン(健常者)が、エスカレーターに向かって、
車椅子の奴がウロチョロするんじゃねえよ。邪魔なんだよ!

と、怒鳴ったのです。

こういう人を私は「人間の屑」と見なします。

やはりね。人間、言って良いことと、いけないことがあるでしょ?


あなたも私も、明日、車にはねられて、脊椎損傷し、以後、一生車椅子になるかも知れない。

頸椎のヤバいところが切れたら、四肢マヒです。首から下は一生、自分では動かせないし、何も感じない。

寝たきりになるんですよ。そうなる可能性は誰にでもある。


パラリンピックの選手の中にも、そのような理不尽な運命の仕打ちで障害を負っている人がいる。

そういう人が、多少、健常者から見ると無理をしているように見えるかも知れないけど、

スポーツを始め、あるいは続けて、パラリンピックに出る。

これは、偽善ではなく、私は尊敬します。


私だったら、絶対にヤケクソになって、周りに当たり散らす人間になるか、

自分の運命を呪いながら自殺すると思うのです。

しかし、パラリンピック出場者は、過酷な運命を真正面から受けとめている。

誰しも、「自分ならできるか?」と考えてみればいい。考えられない人は想像力が足りないのです。

或いは真剣に想像しようとしていないのです。


前述のとおり、「障害者が頑張っているから」といって、興味が無い競技を無理にみる「必要」はない。

ただ、そういう人々が今、バンクーバーで頑張っている、という認識は、誰もが持つべきです。

英語ですが、これがバンクーバ-・パラリンピックの公式サイトです。
Paralympic Winter Games 2010



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【音楽】あたかも「トランペット博物館」マティアス・ヘフス氏、The Trumpet Shall Sound

◆ジャーマン・ブラスのトランペット奏者、マティアス・ヘフス氏のソロ、アルバムなんですが。

マティアス・ヘフス氏というのは、つい先日、「比較的新譜」をご紹介した、

ドイツの金管・アンサンブル、「ジャーマン・ブラス」の謂わば「首席トランペット」兼編曲者です。

トランペット奏者というのは、楽器を色々持たざるを得ない運命にありますが、


マティアス・ヘフス氏は17種類のトランペットを吹き分けるそうです。

それも、普通の現代の楽器ばかりではないのです。

ヘフス氏はThe Trumpet Shall Soundで、敢えて昔の楽器や、珍しい楽器を使っています。

それはあたかも、トランペット博物館のようです。


◆ナチュラル・トランペットによる、ヘンデル:「メサイア」より「ラッパは鳴り響き」

現代のトランペットは、基本的には3本のバルブで半音階を吹くことができます。

これは、もし、楽器発明の世界にノーベル賞に相当するものがあったら、間違い無くそれに値する大発明です。

こののバルブシステムに関する説明は、ウィキペディア「金管楽器」で説明されています。

この項目はウィキペディアの中でも、「特に正確で信頼性の高い記述」という評価を得ていた筈です。

全くその通りです。


この「バルブ・システムが発明される前」トランペットはどのようにして音程を変化させていたかというと、

バッハ、ヘンデルの時代は単なる真鍮の管、このようなものですが、

Naturaltrumpet
一つの管で、自然倍音といっていくつもの音が出る。高い倍音になると、音階を演奏出来たのです。

しかし、正確に吹くためには天才的な名人芸が必要だったと思います。

マティアス・ヘフス氏がナチュラル・トランペットで、見事に吹いています。


ヘンデル:「メサイア」~ラッパは鳴り響き("The Trumpet Shall Sound")







バッハ・ヘンデルの時代には、こういう楽器を吹く天才的な名人が大勢いたと思われます。


◆キー・トランペットによるハイドン、トランペット協奏曲。

ナチュラル・トランペットでは、「ドレミファソラシド」は吹けますが、半音が出ません

(出る音もありますが、出ない音の方が多いのです)。

そしてやはり、運動性に限界がある、というので、現在の形のトランペットの前に、

「キートランペット」という楽器が考案されました。これです。

Keytrumpet


ご覧のとおり、管のあちこちに穴が空いていてそこを開いたり閉じたり、木管楽器に近い発想です。

これが考案されたので、ハイドンのトランペット協奏曲が作曲されたのですが、正直、私も今まで、

キー・トランペットによるハイドンの協奏曲は聴いたことがありませんでした。

現代のトランペットとは、全然原理が違うし、奏法(指づかい)が違うので、大変だと思いますが、

マティアス・ヘフス氏は、器用な人です。驚くほど見事に吹いています。


キー・トランペットによるハイドン、トランペット協奏曲:変ホ長調 第一楽章 アレグロ






ヘフス氏が現代のトランペットでハイドンを演奏したのと比較できれば一番違いがわかるのですが、

あいにく、それが無いので、モーリス・アンドレの演奏を参考の為載せます。


モーリス・アンドレ(現代のトランペット)によるハイドン、トランペット協奏曲:変ホ長調 第一楽章







お聴きの通り、音の切れ、速いパッセージを吹くときの滑らかさが違います。

これは、マティアス・ヘフス氏がヘタクソで、モーリス・アンドレが上手い、ということではなく、

キー・トランペットでは、やはり、まだ今一つ、不便だ、ということで、現代のヴァルブ・システムが考案されたということです。

ヴァルヴ・システムが如何に画期的な発明であるかが、よく分かります。


◆マルチェルロ:オーボエ協奏曲 アダージョはピッコロ・トランペットとバス・トランペットを吹き分けていました。

つい数日前に書いたばかりですが、

【音楽】ジャーマン・ブラスの比較的新しいアルバム Fascination Bachココログ

で、マルチェルロのオーボエ協奏曲 第二楽章(ベニスの愛)をジャーマンブラスが演奏しています。

あの時、実は「あれ?」と思ったのです。

再生開始後18秒付近から、ピッコロトランペットが、美しい旋律を奏でます。

その後、1分18秒付近から、旋律が低音楽器に引き継がれます。この音がトロンボーンのようにきこえるけど、

トロンボーンの音とは、少し違うのです。「???」と思っていましたが、謎が解けました。


同じトラックが、The Trumpet Shall Soundに載っています。

ライナーノーツを読んだら、あの低音(というか中音というか)の楽器は、

バス・トランペットでした。これです。↓

Tbasstrumpet


マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調~アダージョ (ピッコロ・トランペット&バス・トランペット)






音域的にはトロンボーンと重なるはずで、そうなるとマウスピースはトロンボーンと同じ口径のものを

使う筈で、口径が変わると同じ金管楽器でも勝手が違うので、トランペット奏者には吹けないはずなのですが、

The Trumpet Shall Soundのライナーノーツには、ヘフス氏が持ち替えで吹いている

と書いてある。ウーム。普通のトランペットと同じマウスピースで吹けるバス・トランペットがあるのかしら?

兎に角、これはCDなのが勿体ない。DVDで実際に吹いているところを見て見たいです。

楽器の存在はずっと前から知っていましたが、音楽を聴き始めて約40年にして、初めて(録音とはいえ)

本番でナチュラル・トランペット、キー・トランペット、バス・トランペットの音を裸で聴くことが出来ました。

かなりマニアックですが、演奏自体が上手いので、楽器のウンチクに興味が無い方にもお薦めです。

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◆【念の為予めご連絡】

明日が勤続25周年休暇最終日なのです。

休暇最後の日の前日までに用事は済ませて、明日はゆっくりしたいのですが、

日程の都合により、明日(というか今日)3月14日(日)、

母と妻子を連れて、父の墓参をすることになってしまいました。


墓参だけしてさっさと帰ることが出来れば良いのですが、帰りに母が昼飯を食わしてくれると言います。

普通の方は喜ぶのでしょうが、母は80歳を過ぎているにもかかわらず、元来身体が丈夫で、エネルギーがすごいのです。

食事の間じゅう、恐らく喋り続けます。私はこの、実の母が嫌いではないのですが、付き合うとものすごく疲れるのが常です。


ですので、明日は、帰宅はさほど遅くならないでしょうが、帰宅した途端、

バタッと眠りこけて、月曜日の朝まで目が覚めない可能性が

あり、日記・ブログを更新出来ない可能性が高いのです。


もし、月曜の朝まで、このままでしたら、

ああ、JIROは疲れて寝てしまったのだな

と、お考え頂きたく、予めお断り致します。図々しいお願いですが、その場合、

更新されていなくても月曜日に清き一票をエンピツに入れて頂けると幸いです。

意外と疲れないで、明日更新するかもしれませんが、最悪の状況を想定し、予め、お詫びしておきます。

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2010.03.13

「坂本龍一さんら19人、芸術選奨大臣賞に」←どうして安永徹さんや土屋邦雄さんは、何も表彰されないのか。

◆記事:坂本龍一さんら19人、芸術選奨大臣賞に(3月12日20時16分配信 読売新聞)

文化庁は12日、2009年度の芸術選奨文部科学大臣賞と同新人賞の受賞者を発表した。

文部科学大臣賞には、音楽家の坂本龍一さん(58)、評論家の西部邁さん(70)ら19人、

同新人賞には、映画監督、脚本家の西川美和さん(35)らが選ばれた。

贈呈式は19日、東京都千代田区の旧文部省庁舎で行われ、賞状と賞金30万円が贈られる。



◆受賞者は次の通り。(敬称略)

◇芸術選奨文部科学大臣賞

【演劇】俳優 嵐圭史(69)、

演出家 鵜山仁(56)

【映画】編集技師 川島章正(59)、美術監督 種田陽平(49)

【音楽】尺八演奏家 三橋貴風(60)、箏奏者 吉村七重(60)

【舞踊】ダンサー 岩田守弘(39)、日本舞踊家 三代目花柳寿美(68)

【文学】作家 稲葉真弓(60)、歌人 柳宣宏(56)

【美術】彫刻家 長澤英俊(69)、日本画家 山本直彰(59)

【放送】プロデューサー 塩田純(49)

【大衆芸能】音楽家 坂本龍一(58)、落語家 四代目林家染丸(60)

【芸術振興】財団法人たんぽぽの家理事長 播磨靖夫(67)

【評論等】編集者 斎藤慎爾(70)、評論家 西部邁(70)

【メディア芸術】東京芸術大学大学院映像研究科長・教授 藤幡正樹(53)



 ◇同新人賞

【演劇】作家 前川知大(35)

【映画】映画監督 西川美和(35)

【音楽】バイオリニスト 庄司紗矢香(27)

【舞踊】日本舞踊家 山村若有子(53)

【文学】作家 川上未映子(33)

【美術】写真家 津田直(33)

【放送】ディレクター 黒崎博(40)

【大衆芸能】ジャズ・バイオリニスト 寺井尚子(42)

【芸術振興】演出家 中島諒人(44)

【評論等】東京文化短期大学教授 岩切信一郎(59)

【メディア芸術】アニメーション映画監督 細田守(42)


◆コメント:納得できません。

弊日記・ブログを御愛読下さっている読者の皆様方は、

かねて私が、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第一コンサートマスターを25年間の長きにわたり

務めて、昨年、3月31日を以て退団なさった安永徹さんの業績がどれほど偉大であるか。

また、それを私がどれほど尊敬しているか。日本国が安永さんを正しく評価できないことに、

如何に苛立ちを覚えているか、僭越な書き方ですが、ご理解頂いていると思います。


別に安永さんご本人は、勲章やら、文化庁の何とか賞やら、ましてや国民栄誉賞(あれは芸能人やスポーツ選手用です)

など、全然欲しくもない、とおっしゃるでしょう。


私とて、勲章やら、何とか賞自体が偉大だと思うわけではないけれど、

日本国政府と、日本国民が、安永さんの偉業を正しく評価出来ないという事実が歯がゆくてなりません。


クライバーン・コンクールで優勝した辻井伸行氏には、文化庁長官表彰が与えられました。

ウィーン国立歌劇場音楽監督、小澤征爾さんは、2008年、文化勲章を受章しました。

英国ロイヤルバレエのプリンシパル、吉田都さんは2007年11月、紫綬褒章を受章し、同年12月、英国文化・メディア・スポーツ省から、

大英帝国勲章授与が発表されました。


誤解なさらないで頂きたいのですが、私はこれらの方々が、それぞれの賞を受けたことに異を唱える気は毛頭ありません。


一言でいうなら、不公平である、と言いたいのです。

文化庁の賞、文化勲章、紫綬褒章、それぞれ、誰が選んでいるのかも知れないが、日本国政府は、

「コンサート・マスター」という立場が理解できない、としか思えません。


◆安永さんだけではない。欧米のオーケストラで活躍している音楽家への評価が低すぎます。

元・ベルリン・フィル、第一コンサートマスター、安永徹さんに関して、私は何度書いたか分かりません。

自分の日記を「安永徹」で検索した結果です。

余りにも何度も書くので、読者の皆様は辟易なさっているかも知れませんが、私は大事なことは何十回でも、何百回でも繰り返すのです。

特に次に掲げる記事をよく読んで頂きたいと思います。

2004年10月08日(金) 欧州の管弦楽団で活躍する日本人音楽家は、どんな政治家・外交官よりも、日本に貢献している(シュミット元ドイツ首相)(当時、エンピツのみ)

2006年08月31日(木) ベルリン・フィル 第一コンサートマスターを23年間務めている日本人バイオリニストがいます。お薦めCDも。ココログ

2008年08月11日(月) 北島、世界新で連覇=日本勢、今大会2個目の金-北京五輪←勿論、大偉業だが、「ずっと金メダル状態」の日本人もいるのです。ココログ

2009年02月04日(水) 「ベルリンフィルコンサートマスター 安永さんが退団へ」←ものすごいショックですが、安永さん、長い間お疲れ様でした。ココログ

2009年02月21日(土) 「安永さんベルリン・フィルと別れ コンサートマスター25年」←、せ、先週終わってたの?/安永さんがコンマスになった頃の対談。ココログ

2009年02月27日(金) 「ベルリン・フィルの安永徹さん、独政府が勲章授与」←安永さんは勲章が欲しくて音楽家になったのではない。しかし、私は嬉しい。ココログ

2009年03月18日(水) 「最大級の賛辞」とは、正にこのこと。安永徹さんにベルリン・フィルとサイモン・ラトルから贈られたメッセージ。ココログ

2009年05月11日(月) 首相へのメール「麻生太郎内閣総理大臣。世界一のオーケストラのコンサートマスターを25年務めた日本人がいることを御存知ですか。」ココログ

安永徹さんの偉業はいくら強調しても、し足りないほどですが、欧米のオーケストラで活躍した、または、現在も活躍している

音楽家は安永さんだけではありません。日本人として初めてベルリン・フィルのメンバーになり(つまり、オーディションに合格し)、

定年まで勤め上げた、ヴィオラ奏者・土屋邦雄さん。ケルン放送響でコンサート・ミストレスを務め、現在東京都交響楽団のコン・ミスになった

四方恭子さん。ケルン放送響における日本人はすごくて、現役引退されましたが首席オーボエを長年務めた宮本文昭さん。

今なお、ケルンの首席コントラバス奏者、河原泰則さん。その他、全ヨーロッパ、アメリカのオケまで見渡したら、数えきれません。


シュミット・元・西独首相が言っているように、この方々は、大変な努力を続けているから、東洋人なのに、西洋人の音楽を演奏する、

西洋人のオーケストラのオーディションに合格し、今なお現役として弾いていられるのです。

日本国・日本国民は、そのことを誇りに思うべきです。

が、悲しいかな。大衆は勿論、「文化庁」の「非文化的ヤクニン」は、海外で活躍する(した)日本人音楽家の偉大さを理解出来ない。

大新聞を初めとするメディアも、理解出来ないから、社説のテーマにもならないのでしょう。

だから、私は、何百回でも書くのです。


私は、安永徹さんに関していえば、その仕事は文化勲章に匹敵する、と考えています。

日本政府は、安永徹さんがドイツ政府から「独功労勲章・功労十字小綬章」を授与されたことすら、知らないのではないでしょうか。

この勲章授与の約二ヶ月後、ドイツのメルクル首相が来日し、当時の麻生内閣総理大臣と会談しましたが、

そういう話題が出た、という記事はどこにもなく、また、そのことに気付いた大手メディアは、ただの一社もありませんでした。

無教養で、恥ずかしいことだと思います。

世界第二位の経済大国の地位は、恐らく今年、中国に奪われます。

しかし、芸術において、欧米のオーケストラやその他の芸術分野で、日本ほど多くの人が活躍しているアジアの国は他にありません。

最後にもう一度繰り返し書きますが、我々は、それを誇りに思うべきです。

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2010.03.12

山田洋次監督作品。「おとうと」所感。

◆皆さんご多忙の折、恐縮乍ら、映画を観てきました。

先日書いたが、皆さん(社会人)は期末でご多忙のところ誠に恐縮乍ら、

今週私は、勤続25年休暇を取得していて休みである。

生来怠惰な私にとって、「休み」とは、本来「何もしないこと」であり、あちこち出かけることを好まない。

が、余りにも1週間亭主が家にいては、家内も面倒臭いだけで、何も楽しい事が無いだろう。

それは気の毒だし、私自身、山田洋次監督の映画作品は、「寅さん」シリーズをはじめ、それ以降も大変好きなものばかりで、

1月末に劇場公開された「おとうと」も、こういう時でもないと映画館で見ることは出来ないので、

渋谷シネパレスで、今日(3月11日)、これを観てきた。

以下、所感を書く。


◆非常に真摯に作られた名画である。

まだ、この作品をご覧になっていない方もおられるだろうから、出来るだけ「ネタバレ」に

ならないように、注意する。但し、映画「おとうと」公式サイト「作品情報」にも、

作品導入部に関して、ある程度ストーリーが呈示されているので、この範囲に付いては書くことをご容赦頂きたい。


あまり、1人の映画監督の作品を類型化して述べるべきではないかも知れないが、

私が山田洋次監督作品を観ると、殆ど全て感動するのは、

人間の良心、人間の本性が持つ善良な、明るい側面に光をあてる。

からである。それは、「おとうと」に関しても全く同様である。

出来の良い姉、吟子(吉永小百合)と、定職を持たず、だらしのない出来の悪い弟、鉄郎(笑福亭鶴瓶)の対比は、

年齢が逆転するが、寅さんシリーズにおける、しっかり者の妹、さくら(倍賞千恵子)と、風来坊の兄、寅次郎(渥美清)

のコントラストを、想起させる。


吟子が女手一つで育て上げた娘・小春(蒼井優)の結婚披露宴に、招待していないのに突如現れた鉄郎は、

自分が酒乱であることを自覚し、周囲からも決して酒を飲むな、と厳命されていたにもかかわらず、

つい、一杯やってしまったが最後、止まらなくなり泥酔し、披露宴で大暴れして、これを台無しにする。

立腹しながらも、弟を庇う吟子だが、もう一度、迷惑をかけられ、さすがに激怒して鉄郎と絶縁する。


これ以上書くとまずい。最後はホロリとさせられる。

山田監督は、映画を撮るときには全て順撮り(台本に描かれたストーリー通りの順に撮影すること)だそうで、

テレビドラマや、他の映画作品では、極端な場合最初にラストシーンを撮ったり、撮影順が前後することは普通だが

山田洋次監督は、「それでは役者が本当に感情移入出来ない」から、絶対に順撮りなのだそうだ。

映画の流れが如何にも自然な要素の一つは、そこにもあるだろう。


◆一般的にはお薦めだが、個人的には、残念ながら、今一つ。

誤解を招くといけないので、もう一度強調するが、「おとうと」は間違いなく、名画である。

以下は、あくまで私の個人的な「感情」であり、作品の評価を貶める意図は全く存在せず、またそんなことは不可能である。


私もラストシーンでは、知らぬ間に涙をこぼした。

しかし、観た後、映画館を出て、今一つ釈然としない違和感を覚えたので、自己分析した。

理由は簡単である。


  1. 私が、ご本人には申し訳ないが、笑福亭鶴瓶というタレント(のキャラクター)をあまり好まないこと。

  2. 私は、酔っ払いが死ぬほど嫌いであること。

による。1.はどうしようもない。私の為に作られた映画ではない。多くの人にとって、笑福亭鶴瓶氏は好ましい存在なのであろう。

この辺りが映画の難しいというか、困ったところで、音楽ならば、
ある同じ作品(曲)を、演奏家Aが弾いたのは好まないがBが弾いたのは良い。

ということがあり得るが、映画においては、役柄と役者が一体化し、映像として固定されており、

他をもとめることが不可能である。だから、書いても仕方がないのだが、あくまでも「個人的な感情」である。

2、に関して、私が酔っ払いが大嫌いになった背景がある。

それはかつて、日記ココログ)に書いた。

リンク先の文中、「私が酒飲みから受けたトラウマ」という部分である。


つまり、映画「おとうと」は間違い無く名作だが、私が残念ながら完全には感情移入出来なかったのは、

「笑福亭鶴瓶という私が好まないタレント」が「私が非常に嫌悪する酔っ払い」になって、劇中、姪の結婚披露宴を台無しにした、

という時点で、私の中に
こんな野郎、勝手に野垂れ死にすりゃ、いいじゃねえか。

という「憎悪」の感情が形成されてしまった事による。

風来坊で、身内に迷惑をかけたのは「寅さん」も同じで、妹・さくらのお見合いをぶちこわしたこともあるし、

義理の弟・博(さくらの夫。前田吟)の母親の法事で、余計なことをして、ヒンシュクを買ったこともあるが、

車寅次郎が酒を飲んで酔態を晒し、或いは酒で他人に迷惑をかけたことは、無い筈である(シリーズ48作全てを

観ていないと思うし、観た作品を全て記憶しているわけではないので、断言はできないが)。

そして、渥美清という俳優の、ここが天才的なところ(というか、もって生まれたキャラクター)で、

「それでも、どこか、憎めない」のだが、笑福亭鶴瓶だと私の場合、同列に扱えない。


何度も繰り返すが、これは私の「感情」であり、

映画作品としての「おとうと」そのものは、大変に美しい。


ご覧になっていない方には、是非お薦めしたい。

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2010.03.10

【音楽】ジャーマン・ブラスの比較的新しいアルバム"Fascination Bach "より。

◆再び、ジャーマン・ブラスによるバッハです。

今回ご紹介するのは、ドイツの金管アンサンブル、"German Brass"が昨年出した、

"Fascination Bach "という、バッハ作品の編曲集です。

私は2007年に初めて、この団体を知りました。

DVD、Bach for Brassの前身、今は絶盤ですが同内容の

ジャーマン・ブラス・ゴーズ・バッハを偶然見つけたのでした。

余りの上手さに驚嘆し、この年(2007年)は随分何度もジャーマン・ブラスを取りあげ、

その後も何度も同じ演奏を載せています。自分のウェブ日記エンピツ(こちらの方が検索しやすいのです)を

"ジャーマン・ブラス"で検索した結果がこれです。


◆一度に紹介し過ぎて「ネタ切れ」になっていたのですが、新しいCDが出ていました。

私はこの日記やブログで随分何度も紹介しましたけれど、大手メディアでは有りません。

はっきり言って「金管アンサンブル」は、世間ではまだ余り知られていない。

クラシック音楽の世界全体からみたら(つまり、ピアノ、ヴァイオリン、オーケストラの音楽や

オペラなどに比べて、ということです)かなりマニアックな世界ですから、

Amazonなど、ボヤッと見ていても気が付かないのです。

吹奏楽をやっている人や、管楽器を吹いている人が好んで読むPIPERSという雑誌を読んでいたら

多分もっと早く知ったでしょうが、吹きたくても最早吹けない私には、PIPERSは興味深いけど、読むのがちょっと辛いんです。


前置きが長くなりました。

要するに昨年、ジャーマン・ブラスが再び、J.S.Bachの作品をアレンジしたアルバムを出していたことを

最近知りました。"Fascination Bach" です。昨日注文して今日(3月9日)、届きました。

今日は早速、一部をご紹介します。


◆"Fascination Bach "より。

早速、いきます。

カンタータでBWV 29「神よ、われら汝に感謝す」の第一曲です。

カンタータは教会の礼拝で演奏されるオーケストラと合唱(とオルガン)の曲ですが、

この第1曲、シンフォニア(Sinfonia)のようにオーケストラだけで演奏される曲が入ることがあります。


まず原曲を。CDは、Bach: Cantatas, BWV 29 & 119です。



バッハ:カンタータでBWV 29「神よ、われら汝に感謝す」(原曲)






これをジャーマン・ブラスがアレンジ、演奏したもの。






同一の曲と思えないほど、曲の印象が変わります(どちらが良い、ということではありません。「違う」と言いたいのです)。


次は、ヴィヴァルディの「2つのヴァイオリンのための協奏曲 RV 522」(RVはがヴィヴァルディの作品の整理番号)をバッハがオルガン曲に

編曲した「オルガン協奏曲 イ短調 BWV 593」(協奏曲とは言っても、実際は独奏曲なのですが)を、

さらにジャーマン・ブラスが編曲し、演奏したものです。



原曲から載せていきます。まず、「ヴィヴァルディの2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調」ですが、これは、

つい先日、3月4日は、ヴィヴァルディ(1678-1741)の誕生日です。で、紹介した、

合奏協奏曲集から「4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op. 3 No. 10 RV 580」と同じCD、協奏曲集Op.3調和の霊感第1, 2, 4, 7, 8, 10, 11番

収録されています。それでは、ヴィヴァルディの原曲です。


ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 Op. 3 No. 8 RV 522 より 第一楽章







次にバッハがそれをオルガン曲に編曲したもの。

このCDは、Organ Worksです。トン・コープマンというオルガン、チェンバロ奏者でもあり、指揮もする人です。


オルガン協奏曲 イ短調 BWV 593 (原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV 522)より第一楽章







オルガンならではの壮大で敬虔な響きになりますね。


そして、それを更にジャーマン・ブラスのエンリケ・クレスポというトロンボーン奏者(ジャーマン・ブラスの編曲は、

トランペット奏者のマティアス・ヘフス氏か、トロンボーン奏者のクレスポ氏が殆どを手がけています)が金管合奏用に

編曲し、ジャーマン・ブラスが演奏したものです。



ジャーマン・ブラスによるBWV 593 第一楽章







当然ながら、金管楽器ですから音色は輝かしくなりますが、ヴィヴァルディの原曲が持つ、

一種の「はかなさ」「切なさ」を表現出来ている、いい演奏だと思います。


次は、バッハのオーボエ協奏曲でBWV 1059というのがあります。

CDは【音楽】J.S.バッハのオーボエ協奏曲はどれも大変美しいと思います。ココログ)でお薦めした、

J.S. バッハ:管弦楽曲・協奏曲全集 1 (オーボエ協奏曲集) です。

BWV 1059は、私はびっくりしたのですが、第二楽章に、映画「ベニスの愛」で使われて有名になった、

マルチェルロのオーボエ協奏曲、第二楽章が、なんとそっくりそのまま、全く手を加えずに使われていることです。

それでも、他の楽章はバッハのオリジナルですので、バッハの作品番号、BWVが付いているのですけど。


原曲はマルチェルロを同じなのですから、これを聴いて頂きましょう。

このCDのお薦めは、やはりハインツ・ホリガーかな・・・。

ベニスの愛~オーボエ協奏曲集です。

それでは、原曲です。ご紹介したCD、ハインツ・ホリガー(オーボエ)、イ・ムジチ室内合奏団です。


マルチェルロ:オーボエ協奏曲 ニ短調 第二楽章。







いいですねー。悲しく、はかなく、ロマンティックで、実に美しい。

これをバッハがオーボエ協奏曲BWV 1059で使っていますが、要するに同じですから、

省略して、ジャーマンブラス版をお聴き頂きます。


バッハ:オーボエ協奏曲 BWV 1059 第二楽章 (ジャーマン・ブラス編曲)







こういう曲(楽章)は、編曲者と演奏者の音楽性がモロに出ます。

速い曲をパラパラ吹いて感心させるのは、それはそれで難しいけれども、

このマルチェルロなどは、そういうことではなく、音の美しさと、旋律を美しく演奏する「歌心」が

必要です。伴奏の低音や内声部も、弱すぎてもいけないし、ソロの邪魔をしてはいけない。

四分音符を繰り返しているだけですが、ソロに合わせ、微妙に音量やバランスをコントロールしています。

オーボエが何と言っても一番美しいかも知れませんが、これはこれで名演だと思います。

「ラッパは、ただバカみたいにブカブカ大きな音で吹く楽器ではない。」ということです。


最後です。

これも同じように静かな音楽です。

バッハの伴奏つき(無伴奏もあるのです)フルート・ソナタ、BWV 1031の第二楽章のシチリアーノは、

あまりにも美しいので、俗に「バッハのシチリアーノ」といえば、これを指すぐらいです。

美しさのあまり、色々な楽器で演奏されています。それはかつて、記事にしました。

2007年07月13日(金) 「同一楽曲を色々な楽器で」シリーズ。バッハ「シチリアーノ」 ココログ

まず、原曲をどうぞ。この曲を現代のフルートで演奏する場合でも、伴奏はチェンバロが多いですが、

フルート・ソロがなかなか、私の気に入るのがなくて、見つけたらピアノ伴奏でしたが、これは、

大したことではない、と思います。二枚組で高いですが、J.S. バッハ:フルートのための室内楽曲(ジェラール)です。


バッハ:フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031 第二楽章 シチリアーノ







これを、ブラス・アンサンブルで演奏すると、どうなるでしょうか。


バッハ:フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031 第二楽章 シチリアーノ(ジャーマン・ブラス編曲)







如何でしたでしょうか。

勿論好き好きですから、「あまり感心しない」でも構わないのですが、私は、金管楽器の表現力の多様性をご紹介したいのです。



私は高校野球が嫌いですが、その一つの理由は、あのどの学校も応援にブラスバンドが来て、

何十年も前からバカの一つ覚えのように「コンバット・マーチ」を吹く。

あれを聴くと腹が立つのです。

ただ、ひたすら、汚い音でもよいから大きな音でブカブカ吹き鳴らす。

あれでどれほど、金管楽器が誤解されているかと思うと、無念でなりません。


"Fascination Bach"、お薦めします。

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2010.03.09

今週は勤続(25年)休暇です。/きょうの経済指標概観。

◆勤続25年休暇を今年度中に取れと言われまして。

私の勤務先は、普通は1年に一度夏休みを1週間(5営業日)取るだけなのですが、

入社15年と25年の社員には、勤続休暇が1週間余計につきます。

私は昨年4月1日付で勤続25年だったのです。そうすると、その年度中に夏休みと別に、

「一週間連続して」勤続休暇を「取らねばならない」という人事規定があります。

いつ、取っても良いのです。おカネのある人は夏休みとくっつけて2週間の休みにして

海外旅行へ行ったりしますが、私は2週間ずっと旅行なんて出来ませんし、

何しろ、愚息の受験がありましたから、それが一段落した頃、即ち3月に休む

と以前から、言っておりました。ですから私は、問題ないのですが、

世の中の多くの方々は決算で忙しい時期ですよね。一人で楽をしてすみません。

ただし、このところちょっとくたびれていたので、ちょうど良かったです。


◆経済記事は景気回復を強調するけれども、要するに去年が余りにも悪かったのです。

どうも日経をはじめ、大手メディア各社は、役所や民間が景気指標や統計を発表する度に

「昨年に比べずっと改善している」ことを強調したがるのですが、

それは、昨年が余りにもひどかったから相対的に良くなっているだけであり、

景気が上向きに転じたわけではないことを認識する必要があります。

例えば、内閣府が毎月発表する「景気ウォッチャー調査」。

マスコミはこういう風にかくのですよ。ロイターと時事を引用します。まずロイター。

◆記事:現状判断DIは42.1に上昇、判断を上方修正=2月景気ウォッチャー調査(3月8日15時13分配信 ロイター)

内閣府が発表した2月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが42.1となり、

前月比3.3ポイント上昇したほか、先行き判断も上昇した。

政府のエコポイント制度などに支えられ、昨年9月頃のDI水準まで持ち直すなか、

内閣府は、景気ウォッチャー調査の判断を「景気は厳しいながらも、下げ止まっている」に上方修正した。

記者説明を行った内閣府の津村啓介政務官は、上方修正の背景として、

「家計、企業いずれも前向きの景況感が広がってきた。景気回復を期待し実感する声の裾野が広がっており、

内需を中心とする自律的回復につながっていく可能性がある」と述べ、同様の判断をしていた

昨年9月と水準が近いことを挙げた。その上で、

「下げ止まっているという程度の表現であり、水準としては依然として厳しい」と指摘。

なお回復の途上にあるとの認識を示した。

現状判断DIの上昇は3カ月連続。横ばいを示す50の水準は35カ月連続で下回った。

2―3カ月先を見る先行き判断DIは44.8で、前月比2.9ポイント上昇。

50の水準を33カ月連続で下回った。調査期間は毎月25日から月末まで。

次は時事通信。
◆記事:街角景気、3カ月連続で改善=基調判断を上方修正-内閣府(3月8日19時0分配信 時事通信)

内閣府が8日発表した2月の景気ウオッチャー調査によると、3カ月前と比べた街角の景況感を表す

現状判断DI(指数)は42.1と前月比3.3ポイント上昇した。

2~3カ月先の見通しを示す先行きDIも44.8と2.9ポイント上昇し、ともに3カ月連続で前月を上回った。

指数の値も、急落した2009年11月以前の水準に接近。内閣府は基調判断を2カ月ぶりに上方修正し、

09年9月と同じ「景気は厳しいながらも下げ止まっている」に戻した。

現状判断DIの上昇は、政策効果によるエコカー、薄型テレビの好調に加え、

上旬に寒く下旬に暖かった天候で冬物、春物の衣料がともに売れ、

アジア観光客の入り込みも多かったため。

トヨタ自動車のリコール(回収・無償修理)問題には懸念の声もあったが

企業の受注回復や住宅エコポイント制度に期待が高まっており、先行きDIも堅調が持続した。

要するに、日本中のいろいろな職業の一般人に、
3ヶ月前と比べて景気は良くなりましたか?

とインタビューした結果をまとめて、「良くなっている」という人から「変わらない」。「悪くなっている。」

を引くのです。現状判断DI(ディフュージョン・インデックス)が50なら「ニュートラル」。

50を下回るなら、景気はまだ停滞しているか、悪化している。

上回るなら、景気が好転している。と言えるのですが、ロイターが書いているとおり、

現状判断DIは35ヶ月、つまりほぼ3年、50を下回っている。ただ、次第に50に近づいている、と言うだけです。


◆要するに、岩が転がり落ちるように悪化していた景気のが少し下げ止まりかけているかも知れない、と言う程度です。

もう一つ。

今日は東京商工リサーチと帝国データバンクという企業の信用情報を提供する会社、つまり、国内企業の経営状態を見ている会社が、

毎月恒例の、「企業倒産件数」を発表しました。

東京商工リサーチは、

2月の全国企業倒産件数は前の年に比べて17.2パーセント少ない1090件でした。

帝国データバンクは
2010年2月の全国倒産件数は前月を17件上回る966件に増加したものの、

前年同月比では14.6%減、6カ月連続の減少だった。また2月は上場企業の倒産はなく、

100億円以上の大型倒産も3件と低調。

と発表しました。数字をなるべく良い方に見ようとしている。


両者とも前年同期比、倒産件数が少なくなっている、と、仕切りに強調していますが、

どっちみち、2月で全国で約1,000社が倒産している。単純に平均すれば、1日約30件の会社、

それも中小企業が倒産しているのです。倒産件数の伸びは減ったけど、毎日日本では30の会社が倒産し、

倒産した会社の従業員が露頭に迷っている。そして、倒産する会社が再び増える可能性は残っています。

まだまだ景気は悪いのです。

大手メディアは、そちらを強調するべきなのであって、

徒に楽観的な論調で書くべきではない、と思います。
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2010.03.08

【音楽・映像】3月7日はモーリス・ラベル(1875~1937)の誕生日。「ボレロ」色々、ほか。

◆ラヴェル=ボレロでは、勿論ないのですが・・・・。

モーリス・ラベルの作品は管弦楽曲だけではなく、ピアノ曲や弦楽四重奏もあります。

本当は色々ご紹介すべきでしょうが、私が「ボレロ」がものすごく好きなので、

殆ど、頭の中では、ラベル=「ボレロ」になってしまいます。

今年は、YouTubeから、いくつか拾いました。


◆1999年、ベルリン・フィル恒例、「ヴァルトビューネ」。指揮はバレンボイムです。

ボレロは10分では収まりませんので、どうしてもYouTubeだと2つのファイルに分かれます。

まあ、無料だから仕方ないですね。

元々ピアニストのバレンボイムが、1999年、ベルリン・フィル恒例のピクニック・コンサート、

「ヴァルトビューネ」(元来、地名です)で演奏したもの。

冒頭のピアニッシモのスネアドラム(小太鼓)から、見事ですね。

ピアニッシモですが、良く楽器が鳴っていて、はっきり聞こえます。

最初にメロディーAを吹くのはフルートですが、首席フルート。

フランス人のエマニュエル・パユですが、フルートの最低音の「ド」の響きが素晴らしい。

曲の後半になるとわかりますが、サブ・コンサート・マスターは、安永徹さんです。


Ravel - Bolero - Daniel Barenboim - Berliner Phil. Pt. 1






後半です。再生開始後1分半あたりで、難しいトロンボーンソロが出て来ますが、

平気な顔で吹いていますね。さすがです。


Ravel - Bolero - Daniel Barenboim - Berliner Phil. Pt. 2







バレンボイムでした。


◆西本智実=ロシア・ボリショイ交響楽団ミレニウムの「ボレロ」

これは、以前掲載したことがありますが、今日はボレロの聴き比べを目的としておりますので、

敢えて再び載せます。商品としては、ボレロ 火の鳥 & 展覧会の絵 [DVD]です。

他の曲もなかなか良いですよ。


BORELO:Tomomi Nishimoto(1/2)





「ロシア・ボリショイ交響楽団ミレニウム」なんて、このDVDが出るまで知りませんでしたが、上手いです。

続きをどうぞ。


BORELO:Tomomi Nishimoto(2/2)







以前と同じことをかきますが、テンポの設定と曲の終わりに向けてのクライマックスの作り方が

いいと思います。

余り張り切って、手前でフォルティッシモにすると、曲の最後の最後でそれ以上フォルテに出来ず、

盛り上がりません。


指揮者は、予めそれを計算して指揮をしているわけですが、

実際に音を出すのはオーケストラですから、思っている通りに

オケを導く手腕が、指揮者に求められます。
西本さんは、それを上手くこなしている、という事です。


◆ちょっと休憩。YouTubeで「ボレロ」を検索すると「死ぬほどヘタクソなボレロ」をヒットしますが、あれは合成です。

以前からGoogleや、YouTubeで「ボレロ」を検索すると、「死ぬほどヘタクソなボレロ」という映像が検索結果にでるのです。

今まで無視していましたが、今日見てみました。

デュトワ=モントリオール・フィルの演奏となっていますが、

映像に全く別の(多分何処かのアマチュア・オーケストラのではないでしょうか。)音声を

合成していることが明らかです。

映像と音(管楽器奏者の指の動きと音を比べると歴然としています)が、全然合っていない。

こうことをしてはいけません。ジョークにもなっていない。

モントリオール交響楽団にも、デュトワにも失礼です。

このファイルをアップした人の神経を疑います。


◆カラヤン=ベルリンフィルによる「ボレロ」

これは、1985年のジルベスター(大晦日)コンサートでのボレロです。


Maurice Ravel - Bolero - Herbert von Karajan 1985 - Part I





Maurice Ravel - Bolero - Herbert von Karajan 1985 - Part II






カラヤンが亡くなったのは1989年ですから、これは晩年の指揮で、全盛期に比べると

カラヤンの指揮の動作自体は、小振りになっていますが、かねてカラヤンの持論である、
指揮とはオーケストラをドライブするのではなくキャリーするのだ

という理想に近い。サブ・コンサートマスターに安永さんがいます。

オーケストラが、能動的にカラヤンの音楽的意図を察して、演奏しています。

はっきり言って、後のバレンボイムの時と比べると「気合い」というか「意気込み」が違います。

多分、これを、会場で生で聴いたら、ものすごくオーケストラが鳴っていて、すごい迫力であったろうと

思います。ジルベスター・コンサートでカラヤンが、「ウィリアム・テル」序曲を振った映像があります。

1983年のジルベスターでアップされているのは、最後のマーチだけですが、これほどの「泰西名曲」でも全く手を抜かない

(それはプロだから当たり前なのですが)、カラヤンの指揮を見ていると胸を打たれます。

やはり、名マエストロだったと思います。


◆【番外】ラベルとは何の関係もない。1996年ヴァルトビューネ。アバドの「ウィリアム・テル」序曲

前段で、「カラヤン」「ウィリアム・テル」と書いてから急に思い出したのです。

1996年のヴァルトビューネで、カラヤンの後任の音楽監督を1990年から2002年まで務めた

クラウディオ・アバドが「ウィリアム・テル」を演奏しています。大変楽しい映像です。

DVDは絶盤だと思います。以前YouTubeに載っていましたが、一度、削除されました。

ところが、今、念のためと思い調べたら再びアップされていました。

また削除される可能性が高いので、気に入った方は保存なさることをお薦めします。


余談ですが、この映像なかなか面白いのです。

ウィリアム・テル序曲は、御存知の方も多いと思いますが、

第1部「夜明け」

第2部「嵐」

第3部「嵐の後の静寂」

第4分「スイス軍の行進」

の四つの部分で構成されています。

ご覧になるとわかりますが、ちょうど第2部「嵐」の始まりで、雨がポツリポツリと

降り始めるのを音楽が表現しているところ、再生開始後3分10秒。ヴァルトビューネ(という場所なのです)で

本当に小雨が降り始め、屋外コンサートですから聴衆が傘を拡げます。あまりの偶然に、アバドが笑っています。


もう一つ。

「スイス軍の行進」の始まりは、トランペットのファンファーレですが、そのファンファーレを吹き終えた瞬間、

7分58秒。実に良いタイミングで聴衆の一人が歓声をあげます。日本のネットで用いられる表現を使うなら、
キターッ!

とでもいうのでしょうか。「待ってました!」ということですね。

普段のコンサートじゃなくて、ピクニックコンサートだから良いんです。

アバドは、一瞬驚きますが、すぐに破顔一笑します。この笑顔がいいですね。


Rossini, Guglielmo Tell Overture, Abbado/BPO (1996)





最近、日本の若いクラシック・マニアは、やれブルックナーだ、マーラだ、ショスタコーヴィッチだ

は当然で、珍しい曲ばかりを探し、如何に誰も知らない名曲を見つけるか、に夢中になっている人が多い。

それはそれで結構なことです。

しかし、同時に、この「ウィリアム・テル序曲」の映像と音を見て聴いて、

「楽しい」と感じられる「素直さ」も大切だと思います。

音楽は理屈で聴くものではありません。ヴァルトビューネのお客さんは実に素直でしょ?

西洋音楽の本場、西洋の人々は「ウィリアムテル」を聴いて大喜びしても、幼稚だとか、

恥ずかしいとか、そんな下らないこと、全然思わないですね。

音楽は、楽しいのです。

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2010.03.07

自転車や原付を常用する方々、もう少し、周囲に神経を配って頂けませんかね?

◆自転車と原付は交通ルールをまもり、フラフラ走らないで頂きたい。

交差点で赤信号が変わるのを待っていると、目の前をものすごいで走り抜けて行く

高校生ぐらいの男の子が多いが、もう少し考えろ、と言いたい。

幼い子供は、わずか1秒、親が目を離した瞬間に、思いがけない方向に歩き出す。

どういう動きをするか予想も付かない。

そこに、あの猛スピードの自転車が突っ込んだらどうなるか。即死して不思議はない。

自転車で歩道をぶっ飛ばしてはいけない。また、勿論この場合悪いのは自転車だが、

現実にそういう若いのがいるのだから、お母さんはかならず、小さいお子さんと

手をつないでいるべきなのだ。リスクを想像する習慣が肝要である。


次は原付。原付に乗っている特にご婦人方。免許をもっているでしょ?

免許が要るのは、それだけ危険な乗り物なのだ、ということだ。

クルマの仲間に属するのだ。

フラフラ走ってはならない。クルマと同じ道路を走るのだから常になるべく左に寄り

四輪車が追い越し易いように走るのが自らの命をを守り、他人に迷惑もかけない方法だ。


◆私の「ヒヤリ」経験。

私はかつて、怖い経験をした。



用があって、クルマで都内某所、片道一車線の狭い道を走っているときに、

左前方に比較的低速で走る30代の主婦と思しき女性が乗っている原付を認識した。

こういう方は、悪いが、早く追い越した方が安全である。

そう思ってアクセルを踏んだ瞬間、道路の左端をはしっていた

その原付が交差点ではない、普通の場所で、何処か右側の路地に

入りたかったらしく、突如フラフラとセンターライン方向に向かい始めた。

加速し始めていた私の車の鼻先を横切ったのである。原付オバサンは

バックミラーなど見ていない。速度は非常に遅かったから、

私が原付に追突するか、はね飛ばしそうだった。

繰り返すが、左端を走っていた原付が、ウインカーも出さずに、突然

私のすぐ前でフラーっとセンターラインに近づいたのである。


フルブレーキで何とか、オバサンを轢かないで済んだが、怖いのなんの。

これで事故が起きても、四輪車(普通に自動車)が悪いことにされるのだから、

たまったものではない。


◆注意して走っていたのに、私は昨年12月、自転車と衝突して真っ青になりました。

原付で、「あわや」という体験をしたので、それ以前から自分の認識では、

私はかなり丁寧に、注意深く運転する方だったが、一層注意深くなった。

それでも、事故を起こしたのである。大事故では無いけれど。

これが事故現場の地図である。どこにでもあるような住宅街の十字路。

091216jikogenba2

Aが自宅である。自宅の数十メートル手前。

走り出した直後と、自宅に戻る直前は、事故が多いという。だからいつもこの角では

気をつけていた。

黒い矢印が私の運転する車。一時停止して、右左を確認した。左から青い矢印で

描いたバンが来ていた。先方が「お先にどうぞ」との意思表示をしてくれたので、もう一度右を見て、

ブレーキから足をはなし、アクセルに足をかけた。AT車なのでブレーキを放しただけで、

ギアが「D」(ドライブ)に入っていれば、クルマはゆっくりと前進し始める。

既に十字路に私の車が半分以上入っているのに、私の進行方向右側から、

赤矢印で描いた自転車が、私の車の「前を」横切ろうとした。

アッ

と思って懸命にブレーキを踏んだが、自転車から見れば左側からぶつかってしまった。

自転車は派手な音をたてて転倒したが、すぐに立ち上がり、道ばたに移動した。

私もクルマを十字路の外に出るまで前進させ、左に寄せて駐車し、

跳ねた相手に近づいた。高校生の男の子で、明らかに塾か何かに向かう途中だった。

さすがに痛そうにしていたが、冬なので厚着をしている。一見怪我は無さそうだが、

何とも言えない。顔は何ともなく、メガネも壊れておらず、頭部に目立った外傷がない。

しかし、その時は大丈夫でも、転倒時に頭部を強打し、脳内出血していて、

頭の中に血が溜まってきてから症状が出る場合もある。


自転車はサドル(椅子)の角度が右に45度ぐらい曲がっていたが、フレーム等は壊れていない。

自分の車の前部を点検したが、ライトは割れておらず、バンパーにわずかなかすり傷(?)があるのと、

ボンネットの片隅がごくわずかに凹んでいるだけだった。


とはいうものの、後で怪我していたことが分かるかも知れないので、

私は自分の氏名、住所、自宅電話番号を紙に記して、相手に渡そうとした。

ところが、その男の子は、しきりに
「いいっす。大丈夫ですから、マジ、時間ヤバいんで、もういいっす」

と、何も受け取らずに自転車で立ち去ってしまった。

そうは言っても、事故を起こしたのは事実だから、これを隠蔽するのは良くない。

近くの交番に赴き、事情を話した。交番の「お巡りさん」二名は、
大したことないな

と言う表情だったが、兎に角、私の住所・氏名・自宅電話番号・勤務先などを伝えて、

記録に残して貰った。

その後、若い警官が一人、自転車で「事故現場」で「検分」をし、また何か書類を作成していた。

が、すぐに終わった。そして、
JIRO(←勿論、実際には私の本名)さんは、やるべき事は全てやっているので、

もう何もする必要はありません。相手の高校生の親があとから被害届を出す可能性は

ゼロではありませんが、ちゃんと、一度車から降りて被害者と話をしているから、

「ひき逃げ」にもなりませんし、何か損害賠償とか言われたら保険会社に相談すればいいと

思います。事故届けは記録としてのこりましたから、何かあったらここに電話して下さい

と近くの警察署の交通課の電話番号を教えてくれた。

とりあえずは大事故にならずに済んだが、私としては、
あれほど完全に一時停止をして、左右確認の後、発進したのに、事故を起こした。

ことが、かなりショックだった。

もう一度、右を確認するべきだったかも知れないが、前述のとおり住宅街の普通の十字路で、

私の車は、多分(←証人がいないから、「多分」とかいた)、十字路に侵入し、半分を過ぎていた

筈である。まさかそのクルマの「前」を自転車が横切ると思わなかった。

地図上の赤が、自転車である。私だったら、クルマの後を通るけどな。

この道はクルマは一方通行で、青矢印のバンの進行方向に対しては一時停止の

標識がたっているが、赤矢印の自転車の進行方向に対しては、一時停止の

指示が無いのだ。

この角には、花屋さんがあり、店主によるとこの十字路では、
しょちゅう、ぶつかっている。

そうだ。クルマとクルマ、クルマと自転車、自転車同士、等々。

クルマとクルマは一時停止不履行だろうが、自転車や歩行者は、

今回と同様に、赤方向の自転車などが、「クルマがとまってくれるだろう」と

考え、停止しないで横切ることが原因のようだ。

理屈というか、道路交通法上は私の責任だが、自転車も左側(私が走った側)から

「一時停止不履行の(くどいけど、私は一時停止しました)クルマが出てくるかも知れない、」

という、「想像力」をちょっと働かせて貰えると有りがたいのですがね。

この十字路は、免許を取ってから何千回通過したか分からない。

こんなことは初めてである。事故から3ヶ月近く経っても何も連絡がないから、

多分、大したことはなくて済んだのだろうが、それは結果論である。

クルマも自転車も歩行者も、常に注意する、つまり「想像力を総動員し」た方がいい。

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2010.03.06

「米金融規制法制化の素案判明、銀行の自己勘定取引を禁止」←それは、どうかな。

◆記事1:米金融規制法制化の素案判明、銀行の自己勘定取引を禁止(3月4日7時11分配信 ロイター)

新金融規制案「ボルカー・ルール」の法制化に向けて米オバマ政権がまとめた素案が3日明らかになった。

銀行の自己勘定取引を禁止したほか、他の大手金融機関の自己勘定取引も制限する。

ロイターが入手した素案によると、銀行がヘッジファンドやプライベート・エクイティー・ファンドに投資および出資することを禁止する。

金融機関が他の金融機関と統合する際、負債総額が金融システムの10%を越える場合、

統合を認可しないとしている。最終案は3日中に議員に提示される見通し。

オバマ大統領は1月、ボルカー・ルールを公表し、金融システム内でリスクが高まることを

防ぐために追加的な予防手段が必要と説明した。

議員や金融関係者からはボルカー・ルールでは今回のような金融危機を防止できないとの

懐疑的な見方が出ていたが、素案では提案の最も厳しい項目が維持された。

銀行以外の金融機関が自己勘定取引を行う場合は厳格な監視下に置かれ、リスク行動に対して量的な制限を設けるとしている。

素案は「これらの提案は、より安全で回復力の強い金融システムをつくるための包括的な改革の一部だ」としている。

ただ、実際にボルカー・ルールが法案に盛り込まれるかは不透明。上院銀行委員会のドッド委員長はこれまでに、

銀行による自己勘定取引の禁止を法案に盛り込むことは困難との見解を示している。


◆記事2:銀行以外も厳格な規制下に=米政府の金融規制強化案(3月4日13時34分配信 ウォール・ストリート・ジャーナル)

オバマ米大統領が1月に発表した金融機関のリスクの高い取引を規制する金融規制強化計画の

法案原文の概要が明らかになった。それによると、銀行子会社を持たない金融機関も厳しい規制を受けることが分かった。

同計画は、ボルカー元連邦準備理事会(FRB)議長が提唱したことから「ボルカー・ルール」と呼ばれており、

オバマ政権は商業銀行が自己勘定取引を行うのを禁じることを打ち出した。

ただ、その詳細は発表時点では示されておらず、3日に公表される予定になっている。

法案原文の概要では、商業銀行でない「大規模な」金融機関についても、資本や流動性に対する規制を厳しくし、

リスクに関する情報開示を強化することがうたわれている。ゴールドマン・サックス・グループなどは、

商業銀行子会社を切り捨てても、当初予想されていたよりも厳格な規制を課せられそうだ。

概要によれば、一つの金融機関の負債が買収に伴い金融システム全体の10%以上に達するのを禁じ、

銀行がヘッジファンドや未公開株ファンドに投資・出資することも禁じる。

これに対し、上院は法案審議の過程で銀行の規模やリスクをめぐる規制の実施に当たっては

規制当局の裁量権を増やし、ボルカー・ルールの骨抜きを図るとみられている。


◆コメント:商業銀行(普通の銀行)を標的にしてますが、大混乱を引き起こしたリーマン・ブラザーズは投資銀行。AIGは保険屋。

アメリカ政府は「商業銀行」の自己勘定取引を禁止する、と言っています。

銀行には二種類あります。「商業銀行」と「投資銀行」です。

「商業銀行」は日本の銀行を考えればいい。預金を預かって、融資をして利ざやを稼ぐ銀行。

商業銀行の自己勘定取引というのは、銀行はお客さんから預かった預金を、

自分の判断で、為替や債券(国債、社債)、株などの相場が変動するマーケットで

「ディーリング」をする、ということです。これを禁止するというのです。



投資銀行というのは、預金を預かったりしないんです。お客(普通の事業会社など)が資金を調達しようというときに

社債を発行したりする、そのアドヴァイスと手続きを行って、手数料を稼ぐのです。その他、これから株式を公開しようという

会社を手伝って、これも手数料を取るわけです。それから、M&Aという言葉を見たことがあるでしょう?

企業の買収・合併の総称です。そのアドヴァイス、手続きをして、これもまた手数料が収入になる。

投資をしたり、リスクを取るのはお客さんで、投資銀行自身は、リスクを取らない。

勿論、手数料で儲けが貯まれば、その資金を自己勘定として、自分でもディーリングするのですが、

あくまでも、本質は、自らはリスクを取らないのが投資銀行。自分の資産を持って、リスクを取るのが

商業銀行、ということが出来ます。


だから、米国の金融規制強化策では、まず、商業銀行に「ディーリングをしてはならん」というのです。


しかしですね。2008年9月15日に破綻して、世界不況の引き金となったリーマン・ブラザーズは「投資銀行」です。

投資銀行なんだけど、お客からの預かり金(預金じゃないです)をあたかも自分の資産のようにして、

ディーリングしてたんですね。

しかも、低所得者向け住宅ローンである「サブ・プライムローン」を証券化した

金融商品にも投資していたのです。そうしたら、アメリカの不動産価格が暴落し始めて、

サブプライムローンを借りていた低所得者層は、借金を返せなくなった。サブプライムローンが

焦げ付いた、不良債権化した(言葉は違っても意味は同じです)から、それを証券化した金融商品も紙屑同然になり、

価格が暴落した。それに投資していた、つまりそういうサブプライムローン関連商品を買ってた投資銀行である

リーマン・ブラザーズは大損して、債務超過になって、資金繰りもつかなくなって、潰れたんです。


また、リーマンと違って救済されましたけど、やはり大損したAIGは「保険会社」です。

保険屋さんも、商業銀行じゃないから「預金」は集めませんけど、保険料をお客は毎月払い込みますから、

巨額の資金が手許にある。それで、ちょっと難しいですけど、「デリバティブ」って聞いたことあるでしょ?

金融派生商品ですが、これも、マーケットで売買されるんです。ディーリングの対象なんです。

で、AIGはこのデリバティブ投資というか、デリバティブ・ディーリングで大失敗して、

資本を取り崩しても埋め合わせできないぐらい大損したのです。勿論、リーマンと同じように

AIGも、サブプライムローン関連商品に投資していて、これも当然巨額損失をだしました。

ただ、AIGはFRB(連邦準備制度理事会)から850億ドル(約8兆円)緊急融資して貰い、政府の管理下におかれたので

リーマンのように、「倒産」は免れました。そのかわり、政府の管理下に置かれました。


このように見てみると、オバマ政権が発表した、「金融金融規制強化案」はですね。

ちょっとピントが外れてるのです。

確かに理屈では、まず、自らリスクを取る商業銀行の自己勘定取引を禁止、になるのですが、

実際に世界恐慌寸前の原因をもたらしたのは投資銀行と保険屋なのです。

米政府は、こちらに対する規制もやる、とは言っていますけれど、

商業銀行よりは、甘いんです。それはちょっと違うんじゃないの?

と言いたいです。


アメリカだけならまだしも、アメリカは、何でも自分のルールを世界各国が同じように実行するべきだ

といい出す国ですから、この「金融規制強化策」が日本の金融機関にも適用されることになると、

日本の銀行は株式投資ができなくなります。

株価が暴落するでしょうね。銀行は貸出と債券投資しかやってはいかん、というのですから。


銀行が株式を保有している会社は自社の株価が暴落するから、自己資本が減ってしまいますし、

これらの会社の株を買っていた一般投資家もひとたまりもないですよ。また、大混乱します。

そういう問題に発展しかねないので、ひとごとじゃないんです。

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2010.03.05

3月4日は、ヴィヴァルディ(1678-1741)の誕生日です。

◆毎年同じようなことになるんですが。

ずっと御愛読頂いている方には、何度も同じ事を書いたり、同じ音楽を載せたりしては、申し訳ない、

と思うのですが、エンピツにもココログにも画面に現れませんが、アクセス解析が埋め込んであります。

(ココログの有料版に付随するアクセス解析とは、また別です)。

これを拝見すると、毎日3分の2は初めて、拙ブログをご覧になる方、という結果になります。尤も、

ブラウザでJava Scriptをoffの設定にすると、何百回目でも初めての来訪者としてカウントされるので、

正確なところは分かりません。

兎に角、御常連の読者は、

また、あれかよ。

と思われるかも知れませんが、一日ご辛抱を。


◆ヴァイオリンを習ったことがあり、ある程度辛抱出来た人は必ず弾いたことがある曲。

調和の霊感という協奏曲集から。「ああ、あれか」と思われるでしょう。

鈴木メソッド(才能教育)でヴァイオリンを習う人は、この曲で初めて、弦を押さえる左手の位置を移動させる

「ポジション・シフト」を体験します(本当は、ポジション・シフトしないで、隣の弦で弾いた方が

自然なのですが、敢えてポジション・シフト初体験曲にしているのです。



ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV 356より第一楽章







何処かで聴いたことがあるでしょう?


ちょっと、遊びます。昨年ご紹介したハンドフルートオジサンが、この曲の第三楽章を吹いてます。

まあ、すごい人ですね。


ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV 356より第三楽章(ハンドフルートおじさん版)


Vivaldi RV356 Concerto for Violin in A Minor, Presto







このハンドフルートという「楽器」昨年初めて知りました。

日本には、CHILDHOOD(チャイルドフッド)という「プロ」がいるんです。

それを偶然テレビで見て"hand flute"でYouTubeを検索したときに偶然、このおじさんを見つけました。

今日は「ハンドフルート」が主題ではないので、昨年書いた

2009年09月10日(木)【音楽】「ハンド・フルート」という不思議な「楽器」。今日初めて知りました。ココログ

をお読み下さい。

なお、ヴァイオリンの演奏は、ナクソスの「ヴィヴァルディ 協奏曲傑作集」に収録されています。

このCDは二年前にもお薦めしました。ちょうどヴィヴァルディ入門に良いと思います。


◆2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV 537

これも、同じCDで聴けます。現代のバルブ(指で押さえたり放したりするのが3本ついてます)トランペットでも、

本当にきれいに吹くのは難しいです。ヴィヴァルディはバッハと同時代の人で、バッハのロ短調ミサとかクリスマス・オラトリオなども

同様ですが、この当時のトランペットは、要するに単なる真鍮(真鍮を英語でブラスというのですな)の管だったのです。

バルブが無くても自然倍音といって、一本の管でも音程をコントロール出来たのですけど、ものすごく難しい筈です。

しかし、こういう曲をヴィヴァルディが書いたのは「吹ける人がいた」からです。信じがたいです。


2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV 537 第一楽章




この中で、「如何にもヴィヴァルディ」な音型が沢山出て来ますが、「ソラソラソラソラ・ファソファソファソファソ・ミ」とかね。

ちょっと間違えたら隣の音が出てしまうわけで、ヘタクソだったら、訳が分からなくなる筈なんです。

ウーム。アンビリーバブル。


◆合奏協奏曲集から「4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op. 3 No. 10 RV 580」

あまり一枚のCDで終わらせるのも能がないので、もう一枚ナクソスの廉価版なのですが、合奏協奏曲を集めたCDがあるのです。

コンチェルト・グロッソとかいうんですな。独奏者が1人ではなくて複数なんです。

聴いて頂いた方が早いですね。CDは、協奏曲集Op.3調和の霊感第1, 2, 4, 7, 8, 10, 11番です。


4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op. 3 No. 10 RV 580 第一楽章





これも、「如何にもヴィヴァルディ」なんですけど、何故か好きなのです。


◆ファゴット協奏曲

古典派以降はファゴット協奏曲って、モーツァルトが書いてますけど、有名なのはあんまりないですね。

あんまり聴いたこと無いでしょ?

ヴィヴァルディは山のように書いております。

ファゴット協奏曲全集第3集の最初に収録されている、

ファゴット協奏曲 ト短調 RV 495 第一楽章をどうぞ。





ちょっとびっくりしませんか。オーケストラの中で裸で音が聞こえることが少ない楽器ですし、これほど早い動きは

していても、分かり難い。面白いと思うのですけどね。


◆何度目か分かりませんが、ヴィヴァルディがここまで輝かしいとは。ジャーマン・ブラス。

バッハは、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲などを、イタリアの音楽の勉強のため、

そのまま、チェンバロ独奏曲に編曲してます(ヴィヴァルディだけではありません)。


これは元々、ヴィヴァルディのソロ・ヴァイオリン協奏曲、RV 230をバッハがチェンバロ用に編曲したBWV 972を、

金管アンサンブル、ジャーマン・ブラスのトランペット奏者でマティアス・ヘフス氏という、矢鱈に上手い人が

いるのですが、彼が、BWV 972を更にブラスアンサンブル用に編曲したものです。

ちょっと、あの慎ましげなヴィヴァルディのイメージとは異なります。アレンジによって、

ヴィヴァルディの音楽が輝かしく生まれ変わった、という感じです。

これは、DVDですが、Bach for Brass / German Brassで見て、聴いた方が面白いです。


BWV 972 第一楽章







BWV 972 第三楽章






唖然とするほど上手いですね。

あれこれ詰め込みすぎてしまいましたが、全部お聴きになる必要は全くありませんので、

いつも、申し上げているとおり、気が向いた曲をお好きな順番でお聴き頂ければ幸いです。

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2010.03.04

【音楽】カツァリスによる「子犬のワルツ」のレッスン。/リスト編曲:ベートーヴェン交響曲第3番 第4楽章演奏。 お薦めCD。

◆YouTube:1993年「趣味百科」カツァリスのレッスン。「子犬のワルツ」

シプリアン・カツァリスというピアニストがいます。

リンクを貼ったのはウィキペディアですが、多少補足したい。

要するに、ものすごいテクニックを持っているのですが、同時に極めて音楽的なんです。

プロなんだから当たり前、と言ってしまっては実も蓋も無くて、なかなか、超絶技巧を持ちながら、テクニック誇示に走らず

音楽性を垣間見せるというピアニストは、いそうでいないものです。

この人はパリ音楽院を卒業してます。今はどうなっているか知りませんが、パリ音楽院ピアノ科ってのは

無茶苦茶厳しいところでして、年に何度とある試験で今回80点だったとしましょう。三ヶ月後の試験で81点以上を取らないと

どうなると思いますか。「退学」です。

理由?「向上していないから」(この情報ソースは岩城宏之さんのハニホヘト音楽説法です)。

繰り返しますが、かなり昔に書かれた本なので、いまも同じかどうか分かりませんが、カツァリスの在学当時は、

このルールだったはずです。だから、ピアニストのプロフィールで、「パリ音楽院で学ぶ」と言う人は多いけど、

「パリ音楽院卒」となっていたら、非常に優秀だということです。カツァリスもその一人です。


そのカツァリスが、今から17年前、NHK教育テレビの「趣味百科」という番組で、もっぱらショパンの曲を色々な生徒に教えている

レッスン番組がありました。残念ながらDVD化されていないのですが、幸い、その中の「子犬のワルツ」をアップして下さった方が

いらっしゃいます。これは、ショパンのワルツでも最も短い曲ですが、かなり「遊び心」が必要で、その辺のセンスは人それぞれなのですが、

カツァリスは、自分の解釈で生徒の小林沙智さんに教えています。

既にかなり上手いですね。それでもこれだけ指摘されるんです。並大抵の覚悟ではプロの音楽家にはなれません。

そのレッスン風景をご覧頂きましょう。2つのファイルに分かれています。

これ、削除されてしまう可能性が高いので、Craving Explorerというソフト(使い方は簡単です)

などを用いて保存なさるといいですね。


Katsaris Chopin Master Class Vol.2 Valse Op.64-1 1 of 2






Katsaris Chopin Master Class Vol.2 Valse Op.64-1 2 of 2







人前で、プロとして演奏するには、これほどまで細部に気を配らなくてはならないのですね。

ただ弾いたのでは「棒読み」になってしまいます。以前書きましたが、ショパンを弾くときには、

テンポを変化させる、テンポ・ルバートということをしなければなりませんが、それもデタラメにやってはいけない。

しかし、型にはまったら、個性が無くなる。難しいものです。


◆カツァリスが日本で有名になったのは、リスト編曲によるベートーヴェンの交響曲をピアノで演奏したときからです。

さて、次は、すさまじいテクニックの持ち主としてのカツァリスです。


リストは色々な作曲家のオーケストラ用の曲をピアノのために編曲していますが、

中でもベートーヴェンの全交響曲をピアノ版にしたのは有名です。カツァリスはさらに手を加えて、

「もっと難しく」して弾いています。

日本でも、リサイタルで随分弾きました。全曲CD化されていたのですが、バラ売りは長い間絶盤になっていました。

ところが最近、またバラ売りを始めたようです。

これは交響曲第3番「英雄」のページですが、関連CDをご覧になれば分かるように、バラ売りが復刻しています。

これなら、1,000円ちょっとですから、買いやすいですね。

今日は私が持っている中から、交響曲第3番「英雄」の第4楽章をお聴き頂きます。

この編曲版の楽譜(カツァリスが加筆する前、リスト編曲)をちょっと見ましたけど、

私、ピアノ弾けませんから良いですけど、殆ど発狂しそうな難しさです。

カツァリスがすごいのは、始めの方で書いたように、超絶技巧を用いながら、あくまでも音楽的である、

ということですね。よく聴いて頂くとわかりますが、弱音で細かい音の動きがある部分でも、全ての音が極めて明瞭に鳴っている。

また、複雑に色々な声部(パート、ですね)が入り組んでいるところでも、旋律と低音だけではなく、その間に挟まれた内声部、

と呼ばれる部分まではっきり聞こえる。最後のコーダ。怒濤のようなフォルティッシモでも決して、響きが濁らない、という辺り。

この人の上手さは半端じゃないですね。それでは、どうぞ。


ベートーヴェン作曲(リスト編曲):交響曲第3番「英雄」第四楽章






これは、録音ですから、勿論失敗したら、取り直しが出来ますが、カツァリスは日本でのリサイタルで、

大勢の聴衆の前でこの通り弾いちゃったのですから、やはりただ者ではありません。


お薦めCDのご紹介です。

このCDは、ベートーヴェン (リスト編曲) : 交響曲第3番 「英雄」 です。

Amazonのページの関連商品見ると、交響曲1,2,5,6,7,9番は今、バラで買えます。

尤も、更に調べたら、HMVでは、全曲セットで2,500円ですから、

こちらの方が(興味をお持ち頂いた方には)お得です。


ただ、カツァリスは、こういう特殊な演奏が本業な訳ではなくて、純粋なピアノ曲、例えばショパンを弾かせても

大変美しいので、ワルツ集 カツァリス などお薦めですねー。

試聴できますから、6番の「子犬のワルツ」(上でレッスンしている曲)や、7番(作品64-2)を、お聴きになって下さい。

ひじょーに美しい。「子犬」なんて、一番短いワルツですけれども、絶妙の「遊び心」とそれを支えるテクニック。

素晴らしい演奏だと思います。

というわけで、少し早いですが、週末に向けてお薦めでした。

それでは。

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2010.03.02

【差替・追加】「前原国交相、津波予測は謝罪に当たらず=首相も「同感」」←私も同感です。/【音楽】武満徹「他人の顔」のワルツ

◆【お詫び】昨日は、休載致しまして、申し訳ございません。

昨日は、タイトル通り、体調不良の為、誠に勝手ながら休載いたしまして、申し訳ございません。

読者の方から、お見舞いのメール、コメントを頂戴いたしました。

ご心配頂き、ありがとうございました。

出来る限り速くお返事をさせて頂きますので、もう少しだけ、ご猶予を頂戴できれば、と存じます。

体調と言っても、昨日書きました通り、持病のうつ病の症状でございまして、最近の激しい天候の変化に、

疲れたのだと思います。私の場合、身体的疲労が、気分の波となって現れる訳でございます。

本日は、何とか通常に戻りました。

皆様のご厚情に、重ねて御礼を申し上げます。


◆記事1:気象庁、大津波警報の予測が過大だったと陳謝 予測精度に課題残る(3月2日0時22分配信 フジテレビ)

日本列島が身構えた最大予測3メートルの大津波について、気象庁は1日、

この17年ぶりの大津波警報の予測が過大だったと陳謝し、今後の改善を表明した。

大洋のかなたから迫り来る津波予測の難しさと、日本の津波への備えを検証した。

2月28日午後3時半ごろ、宮城・気仙沼を襲った津波の様子をとらえた映像を見ると、

海水は岸壁を越えて、手前の魚市場内にごう音とともに押し寄せた。

魚市場は50cmほど冠水、気仙沼市によると、市内では最大で120cmの津波を観測し、

1万5,000人に避難指示が出されたが、1日朝までに全員が自宅に戻ったという。

(引用者注:以下省略。全文は、Webキャッシュ保存サービス「Web魚拓」でご覧頂けます)。


◆記事2:前原国交相、津波予測は謝罪に当たらず=首相も「同感」(3月2日11時26分配信 時事通信)

前原誠司国土交通相は2日の閣議後記者会見で、チリ大地震に伴う津波への対応に関し、

気象庁が「予測が過大だった」と謝罪したことについて、「果たして謝罪すべき問題なのか」と述べた。

その上で、同庁に対し同日朝「謝罪するに当たらない」と伝えたことを明らかにした。

前原国交相は「しっかり準備するには過小であるより過大であったほうがいい」と指摘。

同相によると、同日の閣僚懇談会でも同様の発言をし、鳩山由紀夫首相から「同感だという趣旨の話があった」という。


◆記事3:気象庁による津波警報の謝罪、米専門家は擁護(3月2日12時32分配信 サーチナ)

気象庁の関田康雄・地震津波監視課長は1日午前、17年ぶりに発令された大津波警報が過大であったと謝罪し、今後の改善を表明した。

気象庁は先月28日午前、日本沿岸に最大3メートルの高さの津波が到着する恐れがあるとし、

青森県から宮城県の三陸沿岸に大津波警報を発令した。しかし、実際には予測を下回り、

同日午後に岩手県久慈港と高知県・須崎港で1.2メートルの津波が観測された。

米MSNBCニュースは、米ハワイ太平洋津波警報センターの海洋学者のコメントとして

「気象庁の発令は正しく、実際に3メートルの津波がきた可能性がある。事態を軽視しないで、必要な警告をすることが大切」

と気象庁を擁護する見方を伝えた。

また、同氏は「津波の高さを予測することは、地震のマグニチュードだけでなく、海底の揺れや海岸線の詳しいデータに基づいてなされる複雑な作業。

しかし、予測が外れることで、住民が警報を無視するようになる恐れがある」と述べた。

日本では1960年のチリ地震による津波で、142人もの死者・行方不明者を出した。

また93年の北海道南西沖地震では、奥尻島に大津波が発生し約200人もの犠牲者を出したこともある。

津波予測の精度向上や警報のあり方は、今後の課題ともいえる。


◆コメント:気象庁は謝る必要は全く無い、と思います。

珍しく、政府(前原国交相、鳩山首相)が正しい事をいっているので、正しい発言は評価したい。

昨日(1日)、気象庁が「津波警報の予測だったことが過大だった。」と謝った時に、私は、

「何故、謝る必要があるのか?」

と思った。結果論である。

記事3で米ハワイ太平洋津波警報センターの海洋学者のコメントにあるように、津波の高さが3メートルであった可能性もある。

マスコミは、
今後の精度向上に課題がのこる。

というが、日本とチリとの直線距離は役17,000キロである。ほぼ地球の正反対で起きた地震により、津波が起き、

その津波が、地球を約半周して(赤道は約4万キロ)日本に到達するまでには、途中の風や海流の影響も受けるだろうから、

日本に到達する津波の正確な時刻を秒単位で予測したり、あるいは、津波の高さをセンチメートル単位で予測するのは、

「精度」が向上しても不可能であろう、ということは、理数系に全く弱い私ですら簡単に推察できる。


また、気象庁の情報はあくまで、観測ポイントにおける津波の高さ、その他、であるから、入り江が狭いところでは、

水を吹き出すホースの口を指でつまんで細くすると水の勢いが増すあの原理で、海岸を津波が襲うときには、一層、スピードを増し、

波の高さも一層高くなることがあり得る。


津波が来る当日、東大地震研究所の教授がNHKで何度もしきりに津波の怖さを強調していたのを見た方もおられよう。この地震・津波の専門家は、

「津波の高さが1メートル」と聞くと、「なんだい。たったの1メートルか。江ノ島あたりでもそれぐらいの波がくることはあるぞ」と

安易に考える人が多いかも知れないが、津波というのは、波と言っても全く種類が違う。高さ1メートルの「水の塊」「川のような流れ」が

陸を襲うのだ、と考えて欲しい。川の水かさが1メートル上がった状況を想像して欲しい。

1メートルの水の塊が、時速何十キロ、或いはときにはもっと速いスピードで、陸を襲うのである。

津波がこないから、見物してみようか、などと、波打ち際に行っては絶対にいけない。いざ津波が来たら、完全に飲み込まれる。

そして、その津波は陸地の奥まで乗り上げてくるのである。

という趣旨のことを何度も何度も、説明していた。そして、
津波の第1波が大したことがなくても、数時間遅れて到達する第2波、第3波の方が、高さがあり、強いエネルギーを持っていることがある。

第1波が予想ほどじゃなくても、安心してはならない。警報が解除されるまでは、高い場所に避難していた方が安全だ。

ということを繰り返した。NHK総合テレビ・ラジオのニュースは全国で聴ける筈である。

それにも関わらず、時事通信によると、次の通り。
記事:半数が最大波前に帰宅=第1波到達後に-専門家「注意報解除まで避難を」(3月2日18時3分配信 時事通信)

チリ大地震による津波で、津波警報が出された沿岸部で避難した住民の半数が第1波到達後に帰宅し、

最大波が到達した際には避難所にいなかった実態が2日、群馬大大学院の片田敏孝教授(災害社会工学)の調査で分かった。

片田教授は「今回は結果的に大きな被害はなかったが、第1波が小さいからと帰宅するのは危険。

注意報解除まで避難を続けるべきだ」と話している。

片田教授は、大津波警報が発令された岩手県釜石市と、津波警報が出された三重県尾鷲市を対象に住民の避難状況を調査した。

それによると、釜石市では先月28日午前9時33分に警報が発令され、1万4966人に避難指示が出された。

到達予想は「午後1時半・3メートル」だったが、市指定避難所で最も多くの人が確認されたのは、

同時刻に対象の約6.4%に当たる950人だった。

実際の第1波到達は、午後2時すぎに0.2メートルで、この際の避難者数は911人。

この後、住民は急速に帰宅を始め、0.5メートルの最大波(第4波)が到達した午後3時39分ごろには

約半数の464人しかおらず、同じ高さの最大波が再び来た同6時24分(第5波)ごろには246人しかいなかった。

これで、騒ぎにならないのは、最大波が「たまたま」0.5メートルで、実害が出なかったからだが、

仮に津波の高さが3メートルで、飲み込まれて死者が出たならば、そしてそれが時事通信の記事にあるように、

「勝手に」「警報が解除される前に帰宅したこと」が原因であったとしても、
気象庁は何故、もっと厳戒を呼びかけなかったのだ!

と、世間やマスコミは気象庁を非難するであろう。それはほぼ100パーセント、間違いない。

世の中勝手なのである。

防災担当相は、前原国交相とは意見がことなり、「安易に警報を出すと、住民が警戒しなくなる」と

言っているそうだ。イソップ物語の「狼が出たぞ!」の羊飼いになる、というわけだ。

しかしながら、気象庁が「大津波警報」を発したのは平成5(1993)年7月、北海道南西沖地震(奥尻島で被害が出た)

以来17年ぶりだったというのであるから、「狼が出たぞ少年」とはほど遠い。

そうでなくとも、時事通信の記事に書かれているとおり、警報を無視した人が多いのだ。


結論。


気象庁は過大な警報を出した、と謝る必要は全く無い。

結果論である。むしろ、津波の第一波が予想より遅く、しかも小規模だったにもかかわらず、

全ての警報・注意報を発表してから25時間後の、3月1日午前10時15分まで解除しなかった、その用心深さを

評価するべきだ、と私は考えている。

そして、その気象庁が謝る必要が無い、と述べた前原国交相と鳩山首相の考え方は、本件については、正しい。


◆【音楽】武満徹「弦楽の為の3つの映画音楽」から「他人の顔 ワルツ」

本論と全然関係ないのですが、武満徹氏は世界的には20世紀を代表する作曲家、として非常に評価が高いことを

私は知識としては知っていましたが、正直にいって、武満氏の前衛的な作品を聴いても全然面白くなかったのです。

ところが2月21日(日)の「N響アワー」で、広上淳一氏指揮のN響が演奏した。武満氏の映画音楽を聴きました。

それまでの、氏の作品のイメージとは対照的な、メロディックでロマンティックな音楽に、非常に心を動かされました。

安部公房の原作を映画化した、勅使河原 宏(てしがはら ひろし)監督による「他人の顔」の為に武満徹氏が書いた、弦楽合奏によるドイツ風ワルツなのですが、

皆様にも是非、お聴き頂きたいと思います。


武満徹「弦楽の為の3つの映画音楽」から「他人の顔 ワルツ」






メランコリックでノスタルジックで、何とも美しい。世の中知らないことが沢山あるものです。

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2010.03.01

体調不良の為、本日は休載します。

◆悪しからず。

持病のうつ病の症状が、一時的に(自分でわかるのです)かなり悪化していて、

とても、まともな記事を書くことが出来ません。本日は休載させて頂きます。

まだ、分かりませんが、数日続くかも知れません。その度に同じ言葉ですが、

更新させて頂きます。

何卒、ご容赦のほど。

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