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2010年4月

2010.04.30

【音楽】約束通り、バッハのフルートソナタ、その他をご紹介。

◆昨日のBWV 1013は無伴奏ですが、今日のはチェンバロ伴奏です。

バッハのフルートソナタを取りあげます。

細かい話になりますが、昨日取りあげたBWV 1013は同じくバッハのフルート音楽ですが、

「無伴奏フルートのためのパルティータ」で、むしろ例外的です。

大バッハも息子もフルート・ソナタや大バッハは、実質的にはフルート協奏曲みたいな、

「管弦楽組曲第2番」というのを書いています(それのトランペット版はとりあげたことがあります)。


今日、ご紹介するのは、最もオーソドックスなソナタの演奏形態ですね。

フルートがソロを吹いて、チェンバロが伴奏する、と。

私は何でも昔の楽器が良い、という好みはありません。

随分前から、バッハのフルート曲はバッハの頃の古い楽器(を再現したもの)で吹くべきだ、

とかウルサイ意見はどうでも良いとおもってます。

また、バッハのチェンバロとかクラヴィーア曲集を現代のピアノで弾くことにも何ら抵抗を

覚えません。


だから、バッハのフルートソナタを現代のフルートで演奏するのは当たり前だと思ってますが、

ただし、この曲集に関して言うと、伴奏はチェンバロの方が、やっぱりしっくり来ます。

その方がデリケートでロマンティックな響きになる。ピアノ伴奏でもそれは作品自体が優れているから

十分聴けますけど・・・。うーん。ま、このみですけど、これはチェンバロ伴奏が良いでしょう。


◆フルートについて。

私は、フルート吹きではありません。以下は全て「知ったかぶり」です。


フルートは、管楽器の中で素人も含めれば一番、演奏する人が多い管楽器だろうと思います。

クラリネットや、オーボエのようにリードを使う木管楽器より、日本にもどこの民族も伝統的に持っている

「横笛」に近いですから、親しみを覚え、取っつき易いのでしょう。


これから、大人が習い始めても良いと思いますが、ただし、見て想像するより難しいですよ。

あれは、最初は音がしないんです。辛うじて音が出るようになってからも、何しろ、息の半分は最初から、

楽器の外に捨てている(息を吹き込む所で息の流れが楽器内に入るのと外に行くのと二つに分かれるんです)。

管楽器で一番ブレス(息)が足りなくなるのはフルートではないか(チューバではなくて)、と言われます。

本当はどうなのか知りませんが、兎に角息が足りない楽器です(息が余るのは、オーボエとかトランペットなどです)

音がしても最初は楽器が十分鳴らないので「スカーッ」という感じの音になり、あれは実に、

聴いていても気持悪い。不完全燃焼というか、かなりイライラします。

と言うわけで、始めるならば、どの楽器でもそうですが、それなりに大変ですから、お覚悟を。


◆演奏者について、パユとピノックです。

プロでも古今東西、一番多い管楽器奏者は、フルート吹きだと思います。

(私が「思う」だけでして、統計的根拠はありません。多分そうだろうな、という程度です)。

演奏する人が多ければ、それだけ優れた才能が見出される確率が高まります。

事実、古今東西、名人は数多い。キリがないのです。いちいちどういう人が説明していられないので

思い付くまま名前を列挙すると、

ランパル、ニコレ、ゴールウェイ、ラリュー、ガッゼローニ、リンデ、ラルデ、ガロワ、ツェラーと。

フルート門外漢の私でもすぐにこれぐらい思い付くのですから、うっかり(特に素人)フルート吹きに、

お薦めのフルート奏者は誰で、名盤CDは何か?

などと訊かないほうが無難です。キリが無くなります。放っておくと一日中、喋り続けるでしょう。

(真面目な人が怒ると困るので、興ざめですが念のため書いておくと↑こういうのを「冗談」といいます)。


さて、誰にしようかな、と思いましたが、今書いたとおり、キリがない。

今回は、現在、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、首席フルート奏者でフランス人のエマニュエル・パユのフルートと、

チェンバロ・オルガン奏者でもあり、指揮者でもあるイギリス人のトレヴァー・ピノックが伴奏している、

バッハ:フルートソナタ全集を選びましたがCDだと3,600円以上もする。高いですね。

色々探してみましたが、オーディオ関係にウルサイ人でなければiTunes Storeからダウンロード購入すると同じ物が1,800円でした。

(再生音のウルサイひとは、あのダウンロード販売している商品の音は問題外らしいのですが、私には気になりません)。


◆演奏です。

今までにも書きましたが、色々載せますけど、「順番に」「全部」お聴き頂く「必要」は全くありません

(勿論、そうして頂いたら嬉しいですけど)。

皆さんが何となく気が向いたのをお好きな順番でお聴き下さい。ただ、一つの楽章は、出来れば通して最後まで聴いて頂きたい。

ちょっと退屈に思えるかも知れませんが、一番演奏時間が長くても7分台です。それでは、いきます。


私は、バッハのフルートソナタというと、後で紹介する「シチリアーノ」は勿論ですが、

このBWV 1030 ロ短調がとても美しいと思うのです。演奏時間7分以上ありますが、

お聴き下さい。


バッハ:フルート・ソナタ ロ短調 BWV 1030 第一楽章 アンダンテ







このもの悲しさというか、切なさが何とも言えないんです。私には。その気になれば、アルトリコーダーでも吹けますよ。

以前、ミカラ・ペトリというリコーダー奏者を紹介しました。

バッハ:リコーダー・ソナタ集 です。伴奏のチェンバロは、なんとジャズ・ピアニストのキース・ジャレットが弾いています。

これは、ご参考までに。
フルート・ソナタ ロ短調 BWV 1030 アンダンテ(リコーダー版)







これはこれで音にぬくもりがあって良いですよね。キース・ジャレットのチェンバロも非常に音楽的だと思います。


話がそれましたが、パユ=ピノックを続けます。

次は第二楽章にあまりにも有名な「シチリアーノ」を含む、フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031です。

第二楽章のシチリアーノがあまりにも美しいので色々編曲され、単独で演奏されますが

元来、フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031の一部です。第一、第二楽章をお聴き頂きます。

フルート・ソロは無論上手ですが、伴奏しているトレヴァー・ピノックのチェンバロが大変見事なので、

そちらも注意してお聴き下さい。



フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031 フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031







次が有名な「シチリアーノ」です。「シチリアーノ」自体は普通名詞です。


フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031 第二楽章 「シチリアーノ」







難しいですね。勿論、こういう曲に限りませんが音楽を演奏するときに、芝居になぞらえるならば、

「セリフの棒読み」のように弾いたり吹いたりしたら、興ざめなのですが、あまり、感情過多になっても

聴いている方からすると「鬱陶しい」んですね。そこら辺がビミョーです。


なお、このシチリアーノも、リコーダーのペトリの演奏が先ほどご紹介したアルバムに収録されているので、

載せます。


フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV 1031 第二楽章 「シチリアーノ」(リコーダー版)




バッハの「シチリアーノ」は、他の楽器でも演奏されています。かつてブログ記事にしたので、

気が向いたら、読んで下さい。

「同一楽曲を色々な楽器で」シリーズ。バッハ「シチリアーノ」ココログ

また、話が逸れてしまいました。


バッハのフルートそなた(パユ=ピノック)を続けます。

ちょっと「しんみり系」が続きましたので、中にはこんな明るいのもありますよ、というご紹介です。

フルート・ソナタ ホ短調 BWV 1034 第四楽章 アレグロ







もう一つ。別のソナタのアレグロ。


フルート・ソナタ ホ長調 BWV 1035 第二楽章 アレグロ







なかなか、快活です。休日の朝などに聴いたら(勿論いつお聴きになるのも自由ですけど)気分が良いのではないか

と思います。


◆ソナタじゃないんですが、管弦楽組曲第2番

この記事のはじめの方に、バッハはソナタ以外にも実質フルート協奏曲のような「管弦楽組曲第2番」を作曲した、と

書きました。これもかなり楽しいのです。

エマニュエル・パユは管弦楽組曲2番のCDも出してます。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲、他

これは、1,500円ですから、まあ、普通ですね。この中から私の好きな

管弦楽組曲 第2番 ブーレ(Ⅰ-Ⅱ-Ⅰ)







管弦楽組曲 第2番 ポロネーズ







管弦楽組曲 第2番 メヌエット







管弦楽組曲 第2番 バディネリ








段々キリがなくなりますが、この「管弦楽組曲2番」のフルート・パートを、

モーリス・アンドレがトランペットで吹いた録音があります。国内では入手出来ませんが、かつて

記事にしました。そこでお聴き頂けます。
2006年11月25日(土) 雅子妃殿下とトランペットココログ

随分詰め込んでしまいましたが、連休に入るので、ゆっくりお聴き下さい。

それでは。

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2010.04.29

【音楽】明日もう少し詳しくやりますが、バッハがフルートのために書いた曲。今日は1つだけ。

◆作業したのですが、時間がかかりそうなので。

バッハのフルート・ソナタのご紹介をしようとしてますが、ちょっと時間がかかりそうで、

途中で睡魔に襲われて眠ってしまいそうなので、つなぎ、と言ってはなんですが、今日は

「序章」とでも言いますか、簡単に一曲だけ取りあげます。悪しからず。


ヨハン・セバスチャン・バッハ。大バッハとか言いますね。「音楽の父」とか言われるあの大先生です。

過去に取りあげましたが、ピアノ(当時はクラヴィーア)、ヴァイオリン、チェロのために無伴奏の曲集を残しています。

ピアノは「平均律クラヴィーア曲集」、ヴァイオリンは「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」で、

チェロは「無伴奏チェロ組曲」といいます。これらはかなり膨大な曲集です。

それらに比べると、知名度が低いですが、「無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013」というのがあります。

チェロ組曲と同じように舞曲集の形式で、最初が「アルマンド」です。


楽譜読めても読めなくても結構ですから、兎に角、この BWV 1013、「アルマンド」の楽譜を見て下さい。



20100429bachbwv1013allemande01

20100429bachbwv1013allemande02_2




ご覧のとおり、びっくりするのは、休符(やすみ)が全然ないことです。

フルートのための曲ですから、何処かで息を吸わないといけませんよね?

息を吸ったら、一瞬、「音」は途切れます。「音楽」は流れてますけど、

「音」は途切れます。そりゃ仕方がない。で、

どこでブレスを取るか?

は演奏者の解釈で決めるのです。

人によってその解釈が違うのですね。そこが面白いです。


それから音楽には「フレージング」ということがあります。

どこからどこまでを音楽の一区切りと考えるか、ということです。

最低限のルールというか、暗黙の了解はあるのです。それは言葉に例えると、

べんけいがなぎなたをもってさしころしたとさ。(弁慶が薙刀を持って刺し殺したとさ。)

と書いてあった場合、
べんけいがな、ぎなたをもってさ、しころしたとさ。

と読んだら、明らかに間違いですよね? 音楽も同じでして、「ここで切ったら絶対おかしい」と

いうところがある。それが最低限のルールですが、前の言葉の例でいうと、
べんけいが、なぎなたをもって、さしころしたとさ。

というのが、一番「常識的」かもしれませんが、
べんけいが、なぎなたを、もって、さしころしたとさ。

も、「間違い」ではありません。あるいは、
べんけいがなぎなたをもって、さしころしたとさ。

という長目の区切り方も間違いではない。さらに、
べんけいがなぎなたをもってさしころしたとさ。

と、一息で読んでも、分かるように抑揚を付ければ、間違いではないです。

音楽でもそういうことがあるのです。どこで一区切りと考えるか。

それが「フレージング」ということで、後世の作曲家の中には、フレージングを楽譜で指定する細かい人もいますが、

バッハなど、楽譜を見るとお分かりのように、何の指定もありません。

それだけに、これをどのように解釈してフレーズを決めるか。どこでブレスを取るか、

は演奏者の裁量です。


工藤重典さんの演奏でどうぞ。CDはバッハ・フルート・ソナタ集 2 です。


無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013 第1楽章 アルマンド







聴いていると、すーっと気持ちが透明になるようで、私は好きです。

明日はもうちょっと真面目に(今日は1曲だけなので、ということ)やります。

それでは。

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2010.04.28

「<陸山会事件>小沢幹事長「起訴相当」の議決 検察審査会」←まとめきれませんので疑問点を羅列します。

◆記事:<陸山会事件>小沢幹事長「起訴相当」の議決 検察審査会(4月27日15時33分配信 毎日新聞)

小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反事件で、

東京第5検察審査会は27日、小沢氏を不起訴(容疑不十分)とした東京地検特捜部の処分を不当とし、

「起訴相当」と議決した。審査会は「政治不信が高まっており市民目線からは許し難い。

裁判所で真実と責任の所在を明らかにすべきだ」と指摘した。「不起訴で潔白が証明された」

とする小沢氏の説明が否定されたことになり、進退問題が再燃するのは必至とみられる。

市民から選ばれた11人の審査員全員一致の議決。議決を受け、特捜部は再捜査を行い、

原則3カ月以内に改めて起訴か不起訴かを決める。再捜査で小沢氏の明確な指示を示す

新たな証拠が見つかったような場合は、不起訴処分を見直し、起訴する可能性も出てくる。

再び不起訴になった場合でも、審査会が再度起訴すべきだと判断して「起訴議決」をすれば、

小沢氏は裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴されることになる。


◆【為参考】検察審査会とは。(最高裁のサイトに載っている説明)

【検察審査会とは】

選挙権を有する国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が,検察官が被疑者(犯罪の嫌疑を受けている者)を

裁判にかけなかったこと(不起訴処分)のよしあしを審査するのを主な仕事とするところです。

これまでに検察審査員又は補充員(検察審査員に欠員ができたときなどに,これに代わって検察審査員の仕事をする人)

として選ばれた人は約54万人にもなり,多くの人たちが国民の代表として活躍しています。



【審査はどういうときに行われるのか】

犯罪の被害にあった人や犯罪を告訴・告発した人から,検察官の不起訴処分を不服として

検察審査会に申立てがあったときに審査を始めます。また,検察審査会は,被害者などからの申立てがなくても,

新聞記事などをきっかけに自ら審査を始めることもあります。



【審査の方法は】

検察審査会は,検察審査員11人が出席した上で,検察審査会議を開きます。

そこでは,検察庁から取り寄せた事件の記録を調べたり,証人を呼んで事情を聞くなどし,

検察官の不起訴処分のよしあしを国民の視点で審査します。

なお,法律上の問題点などについて,弁護士(審査補助員)の助言を求めることもできます。

また,検察審査会議は非公開で行われ,それぞれの検察審査員が自由な雰囲気の中で

活発に意見を出し合うことができるようになっています。


◆所感:考えを整理しきれていないので、疑問に思ったことを羅列します。

お断りしておきますが、小沢一郎を特に擁護するつもりも、恣意的に攻撃するつもりもありません。

以下は、私ができるだけ客観的に考えた結果です。


  1. 今日(27日)午後3時半過ぎにマスコミ各社が「検察審査会 起訴相当の決議」との、速報が報じられたが、月曜日発売の「週刊朝日」(5月7・14日号)138ページ、元検事・現名城大学教授・郷原信郎氏とフリー・ジャーナリスト、上杉隆氏の対談で、郷原氏が「2月4日に嫌疑不十分で不起訴となった民主党の小沢一郎幹事長ですが、その東京地検特捜部の判断の妥当性を巡る検察審査会の議決が近く出る見込みです。」と断言している。予め情報が洩れていたと考えざるを得ない。捜査情報が故意に漏らされている印象を受ける(週刊朝日だけではない。26日の段階で小沢氏もその気配を察知していたらしいという話が「夕刊フジ」に載っていた。東京地検特捜部の捜査方針が、簡単に外部に漏れて良いのか。検察が故意に漏らしたのか。

  2. 検察審査会は11人の市民により構成されると言うが、東京地検特捜部が一旦不起訴と決めたものを法律に素人の一般市民11人が2回決議すれば強制的に起訴出来るのならば、検察官の存在意義は何か。(検察審査会の決議に強制力が持たされたのは、2009年5月からである。)

  3. 繰り返すが、検察が一旦不起訴と決めているのに、マスコミが「いや、怪しい」と世論を誘導している気配がある。

  4. 今の東京地検佐久間達哉特捜部長その佐久間氏が近年捜査に関わった事件で、参考人として取り調べを受けた人の間に多数の自殺者が出ていることはあまり知られていないそうだ。(ビデオニュース・ドットコム ニュース・コメンタリー (2010年02月12日) )社会学者の宮台氏によると、自殺者は多くの場合、参考人聴取の段階で自殺している。即ち「お前が恩義のある人を売れば、お前は軽い罪ですむが、そうしなければ、お前が重罪となる」という追い詰め方をするのは、検察の常套手段である。石川秘書はあくまで推測想だが、小沢を庇って、罪となったのであろう。背景にあるのは、日本の裁判では「調書絶対主義」で、一旦調書にサインをしてしまったら、法廷で,「取り調べ過程でこういうことを言われた」と主張しても相手にされない。


本件について調べていく過程で、私は以上のことを知ってしまったので(少なくとも聴いてしまったので)、

検察審査会の決定が出た=小沢はやはり起訴だ。という単純な判断を下して良いか、迷っている。

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2010.04.26

「理研、配偶者を秘書に雇用=組織管理改善を-仕分け2日目」←真面目に税金払うのがバカバカしくなりますね。

◆記事:理研、配偶者を秘書に雇用=組織管理改善を-仕分け2日目(4月26日13時28分配信 時事通信)

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は26日午前、独立行政法人(独法)の無駄を洗い出す

「事業仕分け」第2弾の2日目の作業に入った。

文部科学省所管の理化学研究所(理研)では、研究者が秘書役のアシスタントに配偶者を雇用していることが分かり、

「ガバナンス(企業統治)に大きな問題がある」として、組織管理の改善を求める意見が出された。

理研には現在97人のアシスタントがおり、うち6人が研究者の配偶者で、結婚後雇用されたのは2人という。

年収は600万円。また、同法人の研究業務に関しては、「現状維持」との結論を出したが、「戦略が欠如している」

と厳しく批判し、国を含めた科学技術政策の抜本的改革を要求。業務委託は「委託先の不透明性が高く、事業規模を縮減」と判定した。

パイロットを養成する航空大学校(国土交通省所管)は、学生1人当たりの国支出額が3700万円に上ることを問題視。

航空会社による受益者負担の割合を高め、「国費節減を図る」とされた。水産大学校(農林水産省所管)は、

海技士免許取得の専攻科について、「他法人との統合を検討し事業規模縮減」と結論付けた。


◆【為参考】理化学研究所(Wikipediaより抜萃)

独立行政法人理化学研究所(どくりつぎょうせいほうじんりかがくけんきゅうじょ)は、1917年に創設された

物理学、化学、工学、生物学、医科学など基礎研究から応用研究まで行なう日本で唯一の自然科学の総合研究所。

略称「理化学」または「理研」。

【概要】鈴木梅太郎、寺田寅彦、中谷宇吉郎、長岡半太郎、嵯峨根遼吉、池田菊苗、本多光太郎、

湯川秀樹、朝永振一郎、仁科芳雄、菊池正士など多くの優秀な科学者を輩出した


後に理研コンツェルンと呼ばれる企業グループ(十五大財閥の一つ)を形成したが、太平洋戦争の終結と共に解体された。

1958年に特殊法人「理化学研究所」として再出発し、2003年10月に文部科学省所管の独立行政法人「独立行政法人理化学研究所」に改組されて今日に至る。

(色文字は引用者による)。


◆コメント:私のイメージでは「理化学研究所」といえば、湯川秀樹、朝永振一郎先生が属していた組織、なんです。

世の中の人間を文科系・理科系に分けるならば、私は自分でも嫌になるほど文科系人間で、科学的・理論的思考の才能がない。

だからこそ、科学者を尊敬している。

高校生の頃。何がきっかけだったか忘れたが、日本で二人目のノーベル賞(湯川秀樹博士に続き物理学賞)

を受賞した朝永先生のエッセイは、文科系の、しかも程度の悪い知能しか持ち合わせない私が読んでも興味が尽きなかった。


話が逸れるが、昔から有名な議論のテーマ(?)

鏡では左右は逆に映るが上下が逆に映らないのは何故か?

が朝永先生がいた頃、理化学研究所のコーヒーブレイクで議論になったそうだ。

結論は忘れた(確かこれは、東京工業大学の入試問題にも思考力を試す為に出題されたことがあるとか、無いとか・・・・)。

驚いたが後にノーベル物理学賞を受賞する先生や、天下の大秀才が集まって議論しても、簡単に結論が出なかった。

私にとってそれは「へえ。これほど頭のいい人達でも答がすぐに出ないほど難しい問題なんだ?」と新鮮な驚きとして記憶に刻まれた。

閑話休題。


兎に角、朝永先生の文章には幾度も「理研」という言葉が出て来た。

日本で初めてノーベル賞(物理学賞)を受賞した湯川秀樹博士も、ウィキペディアの

記述にあるとおり、理研で勉強した。そもそも日本の物理学の父と呼ばれ、湯川・朝永両博士の恩師である仁科芳雄先生が、理化学研究所の所長だった。


だから、「理化学研究所」は我が国最高の頭脳(知性)があつまる、誇るべき自然科学の研究所として私の脳裏に刻まれていた。

しかし、それは遠い昔の話だったことが、今日分かって、心底がっかりした。

湯川博士や朝永博士が理化学研究所で研究をしていたのは1930年代、つまり戦前どころか昭和一桁の時代の話だった。

敗戦とともに解体され、「1958年に特殊法人「理化学研究所」として再出発した」頃はどうだったかわからないが、

2003年10月に「独立行政法人理化学研究所」となってからは、「理研」は「利権」の巣窟だったらしい。


研究者が妻を秘書として雇い、しかも(時事通信の記事には書いてないが、他のソースも当たってみると)、

実際には週に何度かちょっと顔を見せるだけで、年収600百万円を得ていたという。

国税庁の平成20年分民間給与実態統計調査結果についてを見ると、
平均給与は、430万円(対前年比1.7%減、7万6千円の減少)で、男性533万円、女性271万円となっている。

また、平均給与の内訳は、平均給料・手当365万円(同1.0%減、3万5千円の減少) で、男性449万円、女性236万円、

平均賞与65万円(同6.0%減、4万1千円の減少) で、男性84万円、女性36万円、

平均給料・手当に対する平均賞与の割合(賞与割合)は、17.7%(同0.9%減) で、男性18.6%、女性15.1%、となっている。

民間人の手取りは男女平均するとたったの365万円である。

平均給与430万円から当然、税金を支払っている。

独立行政法人理化学研究所の研究員の妻は、職員の配偶者であるという地位を濫用し、要するにパートで仕事らしい仕事もしていないのに、

600万円もの年収がある。その給料は、平均年間給与が430万円の国民が納めた税金で賄われている。

このような世の中は間違っている。


◆この手の無駄が至るところにあるはずだ。

独立行政法人だけではない。我々は都道府県や市町村に高い住民税を納めている。

東京23区の中の一つで、私が住んでいる所のそばに「児童相談所」がある。


先日、どのテレビ局だか忘れたが、民放の夕方のニュース番組がこの施設を取材していた。

職員の話では、「児童虐待に備え、24時間体制を取っている」とのことだが、よくもいけしゃあしゃあとウソを付く。


近所に住む我々は、この施設には夜には人がおらず(夜どころか、職員は、この手の公務員の常識で、定時を過ぎれば当然帰る)、

土日(もっとも相談者が相談に来易いのは週末であるにもかかわらず)は、休業日であることをよく知っている。

全く仕事をしていないとは言わないが、明らかに人数が多すぎ、たまに覗くと何もしないで雑談をしている。

この連中の給料は、言うまでも無く、私達が納めた住民税が財源である。


◆「全ての」公務員が、怠けている、とは決して思わない。

私は、全ての公務員が、民間に比べ楽をして高い収入を得ているとは思わない。

私の父はとっくに他界したが、晩年脳梗塞、脳出血を起こすまでにも何度か倒れ、夜中に救急車を呼んだことがある。

私は母と救急車に同乗した。救急隊員の方々は、実に親切に父の不安を鎮めるべく懸命に処置をして下さった。

救急隊員はドクターでもナースでもないが、その落ちついた処置に、私たちがどれほど慰められたことか・・・。

父の容態が落ちついて、私は母と、その救急車の所属する消防署に菓子折を持って御礼に行ったが、決して受け取って下さらなかった。

結局、父は、その何年か後に脳出血で逝ったが、救急隊員の方々へのご恩は忘れていない。

救急隊員、消防隊員、レスキュー隊員、職務に忠実な警察官など、命を賭して、国民の安全の為に職務を遂行している方々は大勢いる。

私は彼らの給料になる税金ならば、喜んで納めようと思うのである。

「公務員」で十把一絡げにしてはいけない。


◆結論:無駄な公務員は減らせ。

前段で記述したとおり、立派な仕事をしている公務員も大勢いる。それは認識しなければならない。

しかし、独立行政法人理化学研究所の非常勤職員(研究者の配偶者)や、地方自治体職員(某児童相談所のような)で、

明らかに、報酬に見合うだけの仕事をしていない「公務員」が多すぎる。事業仕分けをしている国会議員とて、国家公務員だ。

居眠りをしても、会議をサボっても、一度も法案を提出しなくても、彼らに対する「人事考課」(勤務評定)は、ない。

歳費の他に月間100万円の文書・交通費が支払われている。ざっと計算して国会議員一人に対して年間3億円の税金が使われている。

それに見合う仕事をしている議員がどれほどいるのか。

自らも仕分けしたらどうか?

と言いたい。これらのあらゆる無駄な職員、費用を削減すれば、国のコストはいくら減るか知らないが、

その分、減税して頂きたい。それが家計の可処分所得を増やし、ひいては低迷する日本経済の活性化に繋がる。

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【音楽】今年の毎コン(第79回 日本音楽コンクール)課題曲が発表されました。/オーボエ第一予選課題曲聴けます。

◆コンクールが全てじゃないけれど、毎年気になります。

日本音楽コンクールは今年で79回目。

毎日新聞が創設したので、昔は毎日音楽コンクール(略して毎コン)と言います。

協賛とかいってNHKも参入してきたので、日本音楽コンクールに名称がかわりましたが、

クラシックの世界の人は(特に私の世代以上の人は)今だに「毎コン」と呼びます。

79回目ということは、何と戦前に日本の新聞社がクラシック音楽のコンクールを創設した、

ということで、当時としては大変見事な見識です。

いまでも(裏では色々陰湿なことがおきるらしいですが、それはさておき)、日本で最も権威のある

つまり評価に信頼性のある、コンクールです。西洋音楽を輸入してから150年ぐらいしか経っていないのに

日本人はなかなか大したものだと思います。


◆4月23日に今年の課題曲が発表されました。

それは、日本音楽コンクール公式サイトトップページに載っている

各部門をクリックすると表示されます。

作曲、声楽、ピアノ、ヴァイオリンは毎年必ずありますが、その他は毎年変わります。

昨年は、クラリネット部門とトランペット部門でした。

(余談ながら、昨年の各部門の優勝者の演奏の一部が動画のページにアップされてます)


今年はフルート部門とオーボエ部門です。

常設(作曲・声楽・ピアノ・ヴァイオリン)部門の人は、その気になれば2年でも3年でも

連続して受けられますが、その他の部門は数年に一度しか順番が来ない上に年齢制限があるので、

常設部門の人々より、一生のうち、毎コンを受けられる機会(回数)が少ない。

それだけに、自分の楽器の部門が設けられた年には、受けるつもりだった人は気合いが入ると思います。


◆オーボエ部門の第1予選課題曲。ブリテン:オウィディウスによる6つのメタモルフォーゼ

本選の様子はNHKBSで全て放送します。

昨年のを見て唖然としましたが、いまだにやはり、クラシックが好きなひと興味のある人でも関心は、

ピアノとバイオリンなんですね。この二つの部門の本選は初台のオペラシティで公開ですが、大勢、人が入ります。

勿論、出場者の学校関係者や友人、家族がいるのでしょうが、それだけではあれほど席は埋まらない。

私も以前、聴きに行ったことがありますが、一般の聴衆も集まる。


それに対して、クラリネット部門、トランペット部門の本選。

審査員と、恐らく出場者の身内、友人と思しき人以外、誰もいない。ガラガラ。

巨大掲示板にも「トランペット部門の1位なんて、誰でもいいよ」と書いてあり、

私は自分が出場するわけでも、身内が出場する訳でもないけど、悲しくなりました。

逆です。ピアノやヴァイオリンは、いまや、掃いて捨てるほど上手い奴がいる。

乱暴なことを言えば、コンクールなんか受けなくても天才が見つかる。

才能の発掘が遅れていた、管楽器や打楽器に注目すべきです(毎コンに打楽器部門はありませんが)。


というわけで、敢えて、非常設部門、オーボエ部門の第一予選課題曲を載せます(フルートは次の機会に)。


オーボエ部門の第一予選課題曲。

ベンジャミン・ブリテン:オウィディウスによる6つのメタモルフォーゼ Op. 49より第4曲、Bacchus







ベンジャミン・ブリテン:オウィディウスによる6つのメタモルフォーゼ Op. 49より第5曲、Narcissus







これで、出場者の何を審査するのか良く分かりません。これだけつまらない曲を如何に「聴かせる」ことができるか、

という「解釈」と「技術」でしょうか。因みにCDは、あることはあります。The Art of Brynjar Hoff


コンクールを受けることはプロの音楽家になるための必須条件ではありませんが、

こういうのを聴くと、勿論、私は行きたくても音大などに合格する才能も練習を続ける根性もありませんでしたが、

滅多なことでプロになどなるものではない、という師匠のアドヴァイスが身に沁みます。


コンクールじゃなくても、オーケストラに運良く(滅多に空席はありませんから)入団できたとしても、

音楽でメシを食うということは、どんなにつまらない曲でも「嫌です」とか「弾けません(吹けません)」

ましてや「弾きたくありません」とは言えないんです。苦痛であることも多いだろうと思います。


私には、ブリテンの曲の魅力を理解する感受性がないのでしょうが、どうしても、アルビノーニの方が美しい、

と思えてなりません。


アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調 Op. 9 No. 2 第一楽章(オーボエ:宮本文昭)






アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調 Op. 9 No. 2 第二楽章(オーボエ:宮本文昭)







CDは以前ご紹介した、ミラノの午后~宮本文昭イタリア協奏曲集です。

私には、どう聴いてもこちらの方が美しい。しかし、「アルビノーニ」では、皆上手くなっているのでコンクールでは差がでないのでしょうか。

コンクールというのも良し悪しである、ということと、何事もプロは大変だ、という当たり前の事を痛感します。

それでは。

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2010.04.24

「ギリシャ 正式に緊急融資要請」←予想されていたことです。スペイン・ポルトガルにも注意。

◆記事1:ギリシャ 正式に緊急融資要請(NHK 4月23日 21時59分)

深刻な財政危機に陥っているギリシャは、EU=ヨーロッパ連合とIMF=国際通貨基金に対して、

正式に緊急融資を要請し、ユーロ加盟国として初めて大規模な支援を受けることになりました。

ギリシャでは、去年、巨額の財政赤字が発覚し、ヨーロッパの単一通貨ユーロの大幅な下落を招いたほか、

世界の株式市場にも影響を与える事態になりました。ギリシャは、みずから財政の建て直しを目指したものの、

経済状況が悪化の一途をたどるなか、自力での財政再建を断念し、23日、EUとIMFに、緊急融資を要請しました。

これを受けて、EUは最大300億ユーロ、日本円で3兆7000億円余り、IMFもこの半分相当の資金を用意して、

具体的な金融支援に乗り出すことになり、ギリシャの財政破たんという事態は回避される見通しになりました。

ヨーロッパの単一通貨ユーロは、1999年の導入以来、域内の経済成長に貢献してきましたが、

加盟国が初めて大規模な金融支援を受けることになったことで、ユーロ経済圏は大きくつまづくことになりました。


◆記事2:独財務相はギリシャが正式に支援要請すると予想=議会筋(4月21日21時46分配信 ロイター)

ドイツのショイブレ財務相は21日、議会の委員会で、ギリシャが正式に金融支援を要請すると

独政府が予想していることを明らかにした。委員会の出席者がロイターに述べた。

同財務相はギリシャが支援を要請する可能性について「予想しておく必要がある」と語った。

また支援要請があれば速やかに承認するよう議会に対して準備を要請した。

同財務相は野党の協力があれば10日程度で承認可能との見方を示した。


◆コメント:何が問題なのか(その2)

ギリシャの財政危機の何が問題なのか、に関しては2月に書きました。

2010年02月15日(月) ギリシャ財政危機の何が問題なのか? ココログ

それを(その1)と見なし、今日の説明が、(その2)という訳です。

それはさておき。

(その1)で書いた通り、EU加盟国は単一通貨ユーロの信頼性を保つために財政赤字や国の借金を

GDP(国内総生産)の3%以内に抑える、財政基準があるのですが、

ギリシャの統計はどうなっているのか、実は、財政赤字は2月の時点でGDPの12パーセントに達していたことが

判明しました。しかも、ギリシャはそれを認識していながらある金融手法を用いて誤魔化していたことまで

明らかになったので、運命共同体であるEU全体の信用が失墜し、外為市場でもユーロは対ドルや対円で売られ続けました。


ギリシャは、真相が明らかになってから、財政再建計画を発表しましたが、そんなに簡単に赤字は解消しません。

ギリシャ国民も分かって無くて、財政再建策の一部として公務員の給与の凍結や、賞与の削減案に反対して、

2月から国家公務員が大規模デモを繰り返しています。

驚いたことに数日前から24時間ストに突入しています。
◆記事:ギリシャで公務員スト=信用不安再燃、市場圧力一段と(4月22日18時56分配信 時事通信)

アテネからの報道によると、ギリシャの公務員労組は22日、同国政府の緊縮財政や年金制度改革に抗議し、24時間ストに入った。

ギリシャをめぐる信用不安は再び強まっており、同国の国債利回りは一段と上昇。

信用力に欠けるギリシャが市場から資金調達するコストは増大し続け、同国の苦境は深まっている。

ギリシャでは同日、学校や税務署といった公共サービスのほか、医師らのスト入りにより病院も緊急時を除き業務を停止。

ギリシャ政府は21日、国際通貨基金(IMF)や欧州連合(EU)と、緊急融資に向けた協議を開始した。

IMFなどから融資を受けることになれば、一段と厳しい財政緊縮策が条件付けられる公算が大きい。

公務員労組はストを打つことで、協議をけん制した格好だ。
 
どこの国でも庶民はこの程度かもしれませんが、自分達の国が、世界中に迷惑をかけている

ということを認識して欲しいものです。しかし、欧米人というのはこの調子なんです。

他国のことなど知った事じゃない。自分の家計が何より大事。パワー全開の自己主張

(たとえ、それが論理的に無茶苦茶でも)。それが「ガイジン」です。


話が逸れました。


ギリシャは5月19日に国債の償還があるのです。国債とは国の借金を証券化したものです。

「償還がある」とは、要するに借金の返済日だということです。

ところが、ギリシャの財政状況があまりにも悪いので、自力で借金返済(国債の償還)に充当する資金を

調達出来そうにない。それが今回、EUに支援を正式要請した、短期的・直接的な要因です。


もしも5月19日に国債の償還が出来なければ、期日に借金を返せない。それを債務不履行=デフォルトとなります。

そうなったら、その1ココログ)で書いたとおり、EUは運命共同体ですから、EU加盟国全体の信用が失墜し、下手をすると他の国も自力で資金を調達できなくなるなど、

様々な問題が予想されます。

だから、ドイツなんかは、本当はギリシャをEUが支援することになったら、一番大きな負担を求められそうなので、

本当は支援するのはいやなのですが、そうも言っていられなくなりました。


◆ギリシャだけじゃないのに、「前例」を作ってしまった。

EU加盟国の一国が、デフォルトに陥ったら(期日に借金の返済ができなかったら)、

ヨーロッパ全体の信用が失墜し、ひいては、今、折角世界景気が漸くすこし谷底から這い上がろうとしているときに

また、元の木阿弥になりかねないので、応急処置としては、仕方がないのですが、

ギリシャの財政赤字が、改善されないと、「EUは、どうも危ない」と見なされ、

外為市場で、ユーロが対ドル、対円で売られます。日本側から見ると「円高」で、輸出企業の採算を悪化させます。

すると日本経済にも長期的には影響があります。


また、ヨーロッパでは、ギリシャ以外に、スペインと、ポルトガルも財政危機に直面していて、

ギリシャほどではないにしても、ギリシャを助けたことにより、兎にも角にも「前例」が出来てしまいました。

他の国が破綻寸前になったら、また支援せざるを得ないでしょう(それは起きるかどうか分かりませんが)。

ドイツをはじめ、他のヨーロッパの主要国だって、財政は苦しいのですから、

また、デフォルトになりそうな国が出たらたまったものではありません。


ギリシャが正式に支援を要請し、EUはその要請を受け入れるのは間違いないので、

「とりあえず」ニューヨーク株式市場は23日(金)、1年7カ月ぶり高値で終了したそうですが、

世界の経済がまだ安定していないことが明らかになったのですから、

戻ったところ、来週は利食いの売りがでたり、暫く不安定な状況が続くでしょう。

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2010.04.21

「英会話のジオス破産、受講料返還には応じず」←あまりにも受講生が気の毒だ。

◆記事:英会話のジオス破産、受講料返還には応じず 施設230カ所譲渡 (日経電子版 2010/4/21 13:34)

英会話学校大手のジオス(東京・品川)は東京地裁に破産手続きの開始を申し立て保全管理命令を受けたと21日、発表した。

負債総額は約75億円。運営していた国内の計329施設のうち230カ所はジー・コミュニケーション(名古屋市)の子会社が継承、残りは閉鎖する見通し。

会員約3万6800人のうち約2万9000人については従来の施設で引き継ぎ、閉鎖施設に通う約8000人については、

ジー・コミュニケーショングループが運営する他の英会話学校などに振り向ける。

ジオスの説明によると、ジー・コミュニケーショングループが運営を継続する校舎では受講生に従来通り授業を受けてもらう。

運営を継続する施設は23日から授業を再開する。閉鎖予定校舎に通っていた生徒には近隣のジオスやNOVAに加え、

テレビ電話やパソコンでの授業などを通じて、未消化受講料に相当するレッスンを提供する。

ただ、生徒が受講をやめても、受講料の返還には応じないという。

ジオスは国内のほか海外でも教室を展開していた。ただ、国内ではここ数年、不況や節約志向に加えて

大手学校の経営破綻の影響で英会話学校の需要が縮小。オーストラリアでは運営上のトラブルがあって、経営に行き詰まった。

ジオスの役員らが都内で同日、記者会見し「経費削減を進めてきたが売り上げ減を補えなかった」と、破綻理由を説明した。

ジー・コミュニケーションは2007年に経営破綻したNOVAの事業を継承。英会話学校を約470校運営している。


◆コメント:何とかならないものか。

これは、私などより、弁護士さんなど、法律のプロもこの問題を取りあげるであろうから、

そちらの方が参考になるだろうけれど、「ジオス破綻」関連記事を色々読んでみると、20代のOLの女性が

「先週25万円払い込んだばかりだ」とか、もっと大金を支払った受講生が大勢いる。

今まで通りの授業を受けることができるのならまだしも、記事によれば、329施設のうち230カ所はジー・コミュニケーションの子会社が

継承するが、残り(99カ所)は閉鎖する見通しのうえ、授業料の返還には応ずるつもりは無い、という。

先週、受講料数万円を振り込んだ人にしてみれば、ジオスの経営陣は、もう駄目だ、と分かりつつ、

新規の受講申込みを停止しなかったのだから、おカネを「だまし取られた」感覚になるのが当然だ。

英会話教室は、勤め帰りに通う人もいるだろうし、それぞれの事情があって特定の教室を選んだのだろうから、

閉鎖される99施設で受講していた人の中には当然、「カネ返せ」と言いたい人が多いだろう。


私は、こういう英会話教室に通った事が無いのでよく分からないが、容易に想像できるのは、入学申込書には、

恐らく、入学時に受講者が払い込んだ資金は例え、事情が変わっても払い戻さない、旨の文言が何処かに

小さい文字で印刷されているのであろう。

それにしても何とかならないのかね。法律学的には「犯罪」に該当しなくても、庶民の感覚では、

英語を勉強しようと、一生懸命貯めた大金を「だまし取られた」と言いたくなろう。無理もない。


私はつい先日、英語の勉強はNHKラジオ「英会話」のテキストを500回音読すれば良いと書いた。

「読書日和:注目です「毎日15分」を続ける」(毎日新聞夕刊)←NHKラジオ「英会話」の正しい使い方。ココログ

英語を習得するのに、何十万円ものおカネは必要ないし、英語文化圏に留学しなければ身につかない

訳でもないのだが、騙された(といっていいだろう)ジオスの受講者が悪い、と言うつもりは毛頭ない。

彼らは何も悪いことをしていない。勉強しようとしたのである。


だが、英会話教室の乱立ぶりを見ていると非常に怪しく思う。

英語に限らず、語学教師は歴とした専門職である。ネイティブなら良いというものではない。

それは、我々が日本語を全く理解できない外国人に日本語を教えるにはどうしたらいいか、

と考えてみれば自ずと明らかである。どうしたらよいか、見当が付かない。

ネイティブであっても外国人に教える為には、専門的な訓練を受ける必要があるのだ。


しかし、東京では、どこの駅前にも英会話教室がある。「まともな」英語教師の供給が追いつく筈が無い。

多分、多くの「英語学校」は、英語のネイティブなら、すぐに講師として採用してしまうのだろう。

日本で仕事に就きたいと思っているガイジン達の間では「英会話教室の講師になる」ことが、

最も容易で高収入を得られる選択である、ということが「常識」になっているらしい。

人が、真面目に勉強しようとして、額に汗して働いて貯めた金を預かっておきながら、

返還できませんというのは、人の道から外れている。何とか救済できないものか。

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ここ数日の主なニュース。

◆アイスランド噴火の影響

我々日本人は、「火山」とか「噴火」という言葉を見ても聞いても大して驚きませんが、、

噴火によって、上空に舞い上がった火山灰によって欧米各国の空港で離着陸が制限された、

と聞いて少々意外な感じがしました。ヨーロッパは、行ってみるとわかりますが、案外狭い範囲内にあり、

英国から独・仏・蘭・伊・西へ飛行機で行くときなど、距離・時間的には日本の国内線の感覚です

(勿論、「感覚」はそうであっても互いに別の国だから入国・出国はかんりされてますが)。

だから、アイスランドの火山灰がヨーロッパ全域に広がったというのは、さほど不思議ではない。

しかし、それで飛行機が飛べなくなるものだろうか?という疑問がありました。調べたら、AFP通信が

図解説明していたので、これをご覧下さい。

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◆米SEC(Securities and Exchange Commission=証券取引委員会)がゴールドマン・サックスを訴追

というのは、ゴールドマン・サックスというのは投資銀行で、投資家に投資先のアドヴァイスをしたり、

或いは債券(社債)を発行して資金を調達しようとしている企業にアドヴァイスし、発行の手続きをしてやって、

マーケットで売る。または企業が他の企業を買収したり、他の企業と合併したりする(総称してM&Aといいます)

ことにより手数料収入で食っている銀行ですが、アメリカの金融危機の発端となった、信用力の低い(返済できるか、

あまり信用できない)個人への住宅ローン、即ちサブプライムローンに関連商品(債務担保証券(CDO)というのですが)

を、そのリスクを十分に説明しないで、というか、敢えて隠して投資家に販売したのではないか。それなら、詐欺だ

というので、アメリカの証券取引委員会も英国でも金融当局が調査する、というのです。

2008年9月15日のリーマン・ショックは、巨大な証券会社リーマン・ブラザーズが、「まさか」と皆おもっていたのですが、

資金繰りに窮して破産した。しかもあまりにも影響が大きいのに、アメリカ政府は敢えて潰した。それから世界景気が悪化

し始めた。

あれとは、全然違うのですけれど、金融機関の「信用」ということです。大投資銀行が怪しげな金融商品を、そのリスクを

十分に説明しないで、売っているのではないかというのが、事態の性格はことなりますが、世界全体の金融業に対する不信感

となって一時期株が売られました。金融機関の破綻から一年半も世界景気が(特に日本は回復が遅れてますが)、停滞したので

また、金融株から売られ初めて世界同時株安か、と思いました。昨日(2010年4月20日)は少し落ちついてましたが、

もう少し様子を見ないとわかりません。


◆日本の経済指標

19日(月)日本百貨店協会が全国百貨店売上高を発表しました。前年同月比マイナス3.5パーセントで、25ヶ月連続、

前年同月比マイナスです。

同じ日に日本鉄鋼連盟が3月の粗鋼生産量を発表し、前年同月比、プラス62.8%でこの伸び率は60年ぶりだ、などと

新聞が書いていますが、それは要するに昨年がリーマンショックの半年後で世界景気がものすごい勢いで後退していた

時期でしたから、その頃と比べれば、増えている、ということで、単純に喜べません。

とにかくGDPの3分の2を占める個人消費がもっと増えないとどうしようもないのですが、

昨日(20日(火))発表された、3月の主要コンビニエンスストア10社の既存店売上高は、

前年同月比マイナス4.9パーセントで、前年同月比マイナスは10ヶ月連続です。

毎月、百貨店、スーパー、コンビニの前月売上高が、それぞれの業界団体から発表されるので、それだけ見ていても

分かりますが、要するに、個人消費が伸びない。つまり物が売れない。物価が下がる。企業が儲からない。従業員の給料が減る。

余計、家計は消費を抑えるというデフレ・スパイラルなのですから、個人消費を増やす為には、思い切って所得減税するしかない

と私は思うんですが、そういうことを言う専門家は誰もいません。

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2010.04.20

【音楽】リストの「超絶技巧練習曲」(ラザール・ベルマン演奏)。リストの「超絶技巧」は、こういう風に弾くんですよ。

◆ラ・カンパネラばかりがリストではありません。

リストのピアノ曲「ラ・カンパネッラ」は、最近すっかり有名になったので、

皆さん御存知だろうが、主題はリストがその鬼気迫る演奏を目の当たりにして、自分も音楽家になろう、

と、決意を固めた、ヴァイオリニスト・作曲家、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章のテーマを

使っているのです。

私は、リストのことなど全然詳しくないので、今調べて恥ずかしながら初めて知ったけど、

フジ子・ヘミング女史の演奏をはじめ、普通我々が聴く「ラ・カンパネラ」だけではないそうな。

「だけではない」どころではなく、リストは「ラ・カンパネラ」を5種類書いているそうです。

一番最初に書いたのは

パガニーニの「ラ・カンパネラ」の主題による華麗なる大幻想曲 イ短調op.2(1834年)

ですが、あまりの難しさにプロでもなかなか弾けないそうです。若いリストが思い切りパガニーニへ敬意をこめて

書いたので難しいの難しくないの・・・・。これ収録してあるCDは確かに殆どないです。

いずれご紹介しますが、我々が、超絶技巧練習曲「ラ・カンパネッラ」と思い込んでいたのは、

「パガニーニによる大練習曲集第3番嬰ト短調ラカンパネラS141-3(1851年)」を、

「アマチュアでも弾けるように易しく書き直した」、
パガニーニによる大練習曲集第3番嬰ト短調ラカンパネラS141-3

と言い、リストが書いた「ら・カンパネラ」の中でも、一番「易しい」のだそうです。

これはいずれお聴かせしますが、今日はリストが書いた、他人から借りたテーマではなく、

リスト自身のインスピレーションで書いた、「超絶技巧練習曲集」全12曲から、

比較的短いのを何曲かお聴き頂きます。



ラザール・ベルマンという、こういう曲の専門職というのは言い過ぎだけど、兎に角、

すごいテクニックです。CDは超絶技巧練習曲 ベルマンです。


◆リスト 「超絶技巧練習曲」より。

早速お聴き頂きます。


超絶技巧練習曲第1番「前奏曲」







わずか2分の曲ですが、呆気にとられます。圧倒的なテクニックと音楽があるからだと思います。



超絶技巧練習曲第2番 イ短調







目が回りそうでしょ?どんなに速くても、一つ一つの音ははっきり分離して独立して聞こえる。

「タッチ」の大切さ、とはこのことです。


超絶技巧練習曲第8番「狩り」







かなり前衛的な一曲です。録音からでも想像が付きますが、このベルマンというピアニスト、

生で聴いたら、フォルティッシモの音量がすさまじいだろうと思います。

ピアノは「打楽器」の一種ですね(打弦楽器と言うべきでしょうが)。

しかし、決して音が濁ったり割れたりしない。弱音では繊細なタッチに変わります。

身体に余計な力が入っていないことが分かります。次で最後です。



超絶技巧練習曲第10番ヘ短調







このラザール・ベルマンというピアニストは、難しいところを弾くと、ますます調子が良くなる。

むしろ、難所をまってました、という印象すら受けます。

リストのピアノ曲というのは、これぐらいのピアニストで聞くと、

その良さが大変、よく分かります。

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◆【お詫び】コメントへのできるだけ早く書きます。

昨日、コメントを頂戴しましたが、本稿執筆途中で寝てしまいまして、

誠に失礼しましたが、できるだけ早くレスを書かせて頂きます。今暫くご猶予を

頂きたく、お願い致します。申し訳ございません。

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2010.04.16

「「最大の敗者は鳩山首相」=核サミット、勝者は中国主席-米紙」←言われっぱなしじゃ駄目だよ。

◆記事:「最大の敗者は鳩山首相」=核サミット、勝者は中国主席-米紙(4月15日10時41分配信 時事通信)

14日付の米紙ワシントン・ポストは、先の核安全保障サミットの際に最も存在感を示せたのは中国の胡錦濤国家主席で、

「最大の敗者は迷走続きの鳩山由紀夫首相だ」と論評する記事を掲載した。

同紙は胡主席について、オバマ米大統領と90分間にわたって2国間会談を行ったことなどを理由に

「明白に勝者のリストのトップに位置付けられる」と指摘。同大統領と個別に会談できたウクライナのヤヌコビッチ大統領、

マレーシアのナジブ首相らも「勝者」に挙げた。一方、鳩山首相は会談を要請したにもかかわらず、

「恐らく夕食会のメーン料理とデザートの間に、(米政府の)慰めとして非公式会談をしてもらった」と酷評した。


◆【翻訳】各国首脳中、トップは胡錦涛。

核兵器をめぐるお喋りが、いい加減なのもそうではないのも、全て終わった。

36カ国の首脳は、ワシントンを後にし、それぞれの国で自分の国際社会への影響力の素晴らしさと、

オバマ政権への影響力を誇示した。

今週の核サミットに於ける勝者を見つけるのは容易であり、オバマ大統領との

二者会談を1時間半も行った胡錦涛国家主席だ。


他の勝者は、ヨルダンのアブドラ国王、マレーシアのラザク首相、ウクライナのヤヌコビッチ大統領、

アルメニアのサルキシャン大統領である。彼らは皆、日曜日にオバマ大統領との個別会談を行った。


これに対して最大の敗北者は(オバマ政権の何人かの高官の意見によると)最近、ますます

頭がおかしくなっている日本の鳩山由紀夫内閣総理大臣だ。彼はオバマ大統領との個別会談を要求していたが、

叶わなかった。唯一の慰めは、月曜日のディナーの際に「非公式」会談を実現できたことだろう。

それも多分メイン・コースとデザートの間ぐらいの時間だったのではないか?

金持ちのお坊ちゃんである鳩山首相は、日本とアメリカを切り離そうとしている、という不信感を

オバマ政権高官たちに与えている。沖縄の海兵隊飛行場の今後に付いてである。

以前、鳩山はオバマに自分がこの問題を解決する、と二度約束した。日米間の以前からの合意では、

普天間飛行場は、沖縄県内の住宅地から離れた別の場所に移転することになっている(現在、飛行場は、

8万人もの市民が暮らす町の真ん中にある)。

しかし、鳩山の民主党は、合意を再検討し別の計画を提案することを求め、それは5月までに行われることになっていた。

ところが、今までのところ、全く何も見通しが立たない。おお、由起夫。日本がアメリカの同盟国であることを覚えているか?

アメリカの核の傘に守られて、何十億ドルもの資金を日本が節約できたことを?それでもトヨタ車か何かをまだ買えというのか?

(引用者注;以下略)


◆コメント:こういうのは黙っていては駄目なのだ。

アメリカの新聞は、コラムニストを内部あるいは外部に何人も抱えていて、毎日様々な事について、

勝手なことを書くのだが、これはワシントンポストでも口が悪いので有名な、アル・カーメンという奴の

コラムである。


鳩山首相が無能であることは日本人も認めるところだが、それとこれとは別だ。

日本のマスコミや政府や世論は、この内容に同調して感心していてはいけないのである。

本当のことを書いているとか、アメリカにこう思われているのか、という以前の問題で、

曲がりなりにも、まだ現在は世界二位の経済大国、アメリカが過去何度も「世界で最も大切な二国間関係」と

呼んでいた同盟国、日本の内閣総理大臣を「最近ますます頭がおかしくなっている」とワシントン・ポストのコラムニストが

書いているのである。


こういうときに、黙っているからナメられる。頭がおかしいとは何だ!普天間基地の話がどうあれ、書いて良いことと悪いことが

あるだろう!と怒らなくてはいけない場面なのである。


大体アメ公に言われたくないよ。オバマの前に8年も大統領を務めたジョージ・ブッシュの世界史上に残るアホさ加減を

もう忘れたのか?

"misunderstand"(誤解する)と"underestimate"(過小評価する)の区別が付かず、"misunderestimate"という存在しない単語を

作ったバカ。造語を作らないまでも、「私はバカじゃない。君たちは誤解している」と言いたいのに、

I think anybody who doesn't think I'm smart enough to handle the job is underestimating.

(私が、大統領を務めるには、頭が悪いと思っている人たちは、その事実をまだまだ甘く見ている)

つまり、「俺のバカさ加減はこんな物じゃないぞ」と言っているのに、気が付かないバカ。

ブッシュ妄言録というサイトがあり、それが本になっているが、
「日本とアメリカは過去150年間、良好な関係を保っている」(・・・・)

「メキシコとカナダに国境紛争が生じたことはない」(確かに・・・・)

(テレビ討論で)「良いかね?本当に信念を持っていれば、どんな質問にも答えられるんだ。君の質問には答えられない」(・・・・ということは・・・・。)

と、想像を超えたバカに8年も大統領をやらせていたアメ公に、とやかく言われる筋合いはない。
「やはり、アメリカ産牛肉の輸入再開は止めた方が良さそうだ。コラムニストがもうブッシュのことを忘れている。

既に変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が発症しているのかもしれない」

ぐらいの皮肉で応酬してやるべきところなのに、日本のマスコミはただ、「ワシントンポストが鳩山首相を痛烈に批判」と

書いているだけだ。

繰り返すが、確かに鳩山はバカだが、ワシントンポストが歴としたコラムに、
日本の首相は最近ますます頭がおかしくなっている

と書いたことには、猛然と抗議しないとダメだ。ガイジン相手は言いたい放題でちょうど良い。

「こんな無礼なことを大新聞に書かせておく国との約束は守る必要がない」ぐらいの無茶苦茶な

「論理」を主張して良いのである。

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2010.04.15

【御愛読御礼】「JIROの独断的日記」8年になります。/14日はヘンデルの命日。森麻季さんの歌と映像を載せます。

◆【御愛読御礼】正確には4月15日なのですが、日記を書き始めて8年経ちました。

いつも、弊日記・ブログを御愛読頂き、誠にありがとうございます。

これまでにも何度か書きましたけれども、現在私は、同じ文章をウェブ日記「エンピツ」

ブログ・サービス「ココログ」に載せていますが、初めから書いているのは、

エンピツで、2002年4月15日にアカウントを開きました。


これが今までに書いた全ての記事の見出しです。

2002年当時は「ブログ」という言葉は殆ど誰も知らなかったか、或いはごく一部の方しか御存知無かったと思います。

エンピツを書き始めて暫くしてから、爆発的に「ブログ」が流行り始めたので、私も使ってみたくなり、2004年11月から

「JIROの独断的日記ココログ版」と全く何の工夫も無い、ブログ・タイトルで、アカウントを持ちました。


言うまでも無いことながら、日記、ブログどちらからでも、結構です。読んで下さる方が大勢いらっしゃって、誠に幸せです。

恥ずかしながら、子供の頃から、紙の日記(「当用日記」の類ですね)を書こう、としたことは何度もありますが、

いつも見事なまでに文字通りの「三日坊主」でした。その私が8年間(途中更新をサボったことも随分ありますが)、

このように書き続けているのは、殆ど奇跡に近いのです。


それができたのは、100パーセント確信を以て書けますが、この拙い日記を読んで下さる読者の皆様のおかげです。

頭の出来が良くない私の文章は、常に冗漫で、本来もっとコンパクトにまとめるべきなのですが、徒に長文であることが多い。

読者の皆様は、、二度と取り戻せない貴重なご自分の「時間」を私の日記を読むために割いて下さっています。

そのお気持ちが、私に、ヘタクソではありますが、文章を書き続ける原動力になっております。

心より御礼申し上げます。


◆4月14日はヘンデル(1685~1759)の命日なのです。森麻季さんの名演の数々を集めました。

4月14日はヘンデルの命日で、ヘンデル特集を組もうとしたのですが、やはり何と言っても、

森麻季さんのヘンデルほど美しい演奏はないのです(器楽・声楽全体を見ても)。

今や、日本のクラシック好きでソプラノの森麻季さんを知らない、という方は殆どいないでしょうが、

最初にブログで記事として大々的に取りあげたのは私ではないかと(本当はどうなのかしりませんが)、

勝手に自負して、得意になっている私でございます。もう随分前になりますが、

ソプラノの 森麻季という人、日本音楽史上最高の声楽家ではないかと思います。お薦めCD。

を、今から読むと随分失礼な言葉遣いで書いていますが、これに対して森さんご本人からコメントを頂いたときは、

パソコンの前で暫く石像の如く固まってしまいました。言うまでも無くあまりの嬉しさと驚きの為です。

それから、何枚もアルバムをお出しになりました。このブログでは音楽を載せてますが、

森麻季さんだけは、絶対にレコード会社と揉め事など起こしたく無かったので、泣く泣く、森さんの音声を

ここにアップすることは控えておりました。


しかし。私は何というアホなのでしょうか。YouTubeにアップされている森さんの美しい歌とお姿を

埋め込む、という発想が、今日まで出なかったのです。



森麻季さんが、日本で西洋音楽の歌を歌った全ての歌手で最も音楽性と技術の両面で秀でている、という

思いは今も変わりません。森さんは、オペラのステージに立たれるのは勿論ですが、歌曲や宗教曲を演奏なさっても、

絶対に声に品がおありになります。その上でコロラトゥーラの超絶技巧を身につけておられるのです。

ものすごい努力の賜ですね。森さんの歌を拝聴する度に今まで生きていて良かったと思います。


それでは、演奏を。ヘンデルの命日ですから、まずはヘンデル。



歌劇「リナルド」から「涙の流れるままに」



Maki Mori - Handel - Rinaldo: Lascia Ch'io Pianga







なんというか、胸が張り裂けそうな美しさ。私は何度聴いても目頭が熱くなります。

次もヘンデルですね。歌劇「セルセ」から、皆様もよく御存知、オンブラ・マイ・フ。

歌劇「「セルセ」から「オンブラ・マイ・フ」







何度も同じ事を書いて恐縮ですが、森麻季さんの声は単に「美しい」のではなくて「品格」があるのです。

音楽的教養とお人柄が、声に現れている。実に素晴らしいです。


◆ヘンデル以外の作曲家の作品。

次は、オペラ・アリアです。

お馴染み、「ジャニス・キッキ」より「私のお父さん」。

映像と音声のファイルもありましたが、ちょっとノイズが入るので、音声のみ(+静止画像)を選びました。


プッチーニ:ジャンニ・スキッキから「わたしのおとうさん」







同じくプッチーニ、「ラ・ボエーム」から「わたしが町を歩くと」



オペラですから当然なのですが、演技しながら演奏する。それが自然に見えなくてはならない。難しいですね。


Puccini-La Boheme "Quando me'n vo" Maki Mori







演技をしながら、もっと難しい器楽的なコロラトゥーラを歌わねばならないこともザラですから、

想像を超えた難しさです。


さて、最後は、これぞ、森麻季さんの演奏技術と音楽性が見事に結実している、

モーツァルトのモテット「踊れ喜べ幸いなる魂よ」から「アレルヤ」



兎に角ご覧頂き、お聴き頂きましょう。


Alleluia(Exsultate, jubilate) by Maki Mori







楽器ならば、指を変えれば音程は段階的に変化しますが、声楽(歌)でこのような音型を歌うの為には、

腹(横隔膜)で一音ずつ、ブレスを区切るんですね。非常に忍耐強く練習しなければ、それはできません。

しかし、区切りすぎて音楽の流れを妨げたら「アレルヤ」ではないんですね。

旋律の「流れ」は保たないといけない。ギクシャクしたら台無しです。

私は今までに随分何度も「アレルヤ」聴きましたが、これほど正確な音程で歌った人を知りません。

驚異的な技巧だと思います。


皆様、お楽しみ頂けたでしょうか。「JIROの独断的日記」満8年の日に、

皆様とご一緒に敬愛する音楽家の素晴らしい演奏を聴く歓びを感じて、

大変、嬉しゅうございます。


今後とも弊日記・ブログにお付き合い頂きますよう、

お願いを申し上げます。

有り難うございました。

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2010.04.14

「驚くほど効く「心のギアチェンジ法」~就寝前の「3つのよいこと」メモ習慣」←軽い抑うつ状態なら良いと思います。

記事:驚くほど効く「心のギアチェンジ法」~就寝前の「3つのよいこと」メモ習慣(プレジデント4月 2日(金) 10時 0分)より

(前略)
アメリカの心理学者セリグマン博士(ペンシルバニア大学教授、前アメリカ心理学会会長)は、

うつの改善に役立ち、しかも驚くほど簡単なプログラムを提唱している。それはthree good thingsといわれるもので

「まいにち、就寝前に、その日にあった『よいこと』を三つ書き出し、これを1週間続ける」というものである。

この簡単な方法がうつの改善に驚異的な効果を発揮するのである。(以下略)

(ウェブ・キャッシュ保存サービス、ウェブ魚拓に保存しておきました。)


◆コメント:そろそろ、鬱々とする人が出てくる時期かも知れませんね。

新年度が始まり、まだ2週間だけれども、新社会人の諸君の中には、既にヘマをやらかしたり、

まあ、シャバ(社会)に出るというのは大変なことだから、本当はまだちょっと早いのだけど、

鬱々としている人がいるのではないでしょうか。また、既に長年勤め人をやっている人も、

どこの会社も大異動(←蛇足ながら、新人諸君、この文字注意ね。人事移動じゃないですよ。人事異動だからね?)の後だから、

今までとは全く畑違いの仕事をやらされて、多いにストレスを覚えている人が多いのではないかと思います。


それでも、一杯やって風呂入って一晩寝たら元気、という人は全然「うつ」の心配はないです。

「うつ病」にいきなりなることは無いですが、抑うつ状態というのは、憂鬱な状態がずっと続くことです。

だから、2週間じゃまだ早いのだけど、後二週間でGWでしょう?その後会社に行くのが、嫌で嫌で、冷や汗が出る

という場合は、ちょっと気をつけた方が良い。


先日、Yahoo!ニュースの「雑誌」というコーナー、御存知ですかね。

これを読んで見つけたのが冒頭に一部引用させて頂いた記事です。


新年度とは無関係に、もう大分長いこと毎日憂鬱で仕方がないとか、今まで楽しかったことが

楽しくないとか、一瞬、死んでしまおうかとかんがえることがある、という人は、

本格的なうつ病になりつつあるかも知れないので、ベックのうつ病調査表他にもあります。)で、

そうですねえ。人にもよるけど、何日かおいて試してみて20を超えるようなら、これは、

メンタルクリニックに行った方が良いです。別に怖い事は何も無い。面談(精神科の診察は「面談」というのですね)

している間に、プロのちゃんとした精神科医ならば、貴方の抑うつ状態がどの程度見極めます。

軽い抗不安薬か、最初から抗うつ薬ということはあまりないだろうけど、抗うつ薬であっても、

心配することは無い。私はもう10年飲んでます。効かないのではなく、飲み続けているから働けるわけです。


話がすっかり逸れてしまった。今日、話題にしたかったのは、そこまで行かないけど、鬱々としてる人。

どうしてもマイナス思考になってしまう人、です。


これらの人は性格が弱いのではなくて、マイナスに考える「心の癖」が付いてしまっているのです。

実際には、良いことが起きていても、それは記憶に残らず、失敗したときのこととか、嫌なことばかりが頭に

浮かんでしまう。また、傍目にはそんなに悪い状況じゃないのに、本人だけが過剰に悲観的なのです。


つまり、我々を取り巻く環境を我々は正しく認知できていない場合がある。良いことも悪いことも起きているのに、

悪いことだけが起きていて、今まで上手くできていたことで、一度失敗すると、二度と上手くできないのではないか

と思ってしまう。これを「認知の歪み」といいます。これを正そうという試みが

うつ病調査票を考案した、ベックという精神科医です。

認知療法に関しては、以前詳しく説明したので、そちらをお読み下さい。

2006年04月27日(木) 「認知療法」は普通の人にも参考になる ココログ

そこには、ネガティブ思考に陥りがちな人にかなり共通している「認知の歪みのパターン」を挙げてある。

思い当たるフシがある方が案外多いのではないでしょうか。


◆寝るまえに「良いことを三つ書き出す」のは確かに効果的です。

繰り返しますが、ベックのうつ病調査票で20を超えるような方は、治療を受けた(薬を処方して貰った)

ほうが良いです。

そこまで行かないが、最近気分が沈み勝ちだという人は、記事に書かれている方法を試す価値があります。

これは、認知療法的なアプローチです。悪いことだけが起きているようだが、毎日些細なことでも良い。

ドトールの店員の女の子がとても可愛くて感じが良かったとか、風呂上がりのビールが美味かったとか、

電車の乗り継ぎがスムーズで通勤が楽だったとか、何とは無しに見たテレビが意外に面白かった、とか。

たまたま目に付いた花がきれいだったとか。

私もやってますが、なるほど、効果があります。「驚くほど」とか雑誌の見出しにありますが、

最初はあまり劇的なことは期待しないで、淡々と続けると、次第に効果があきらかになるのではないか、

と思います。

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2010.04.13

フジテレビ開局50周年ドラマ『わが家の歴史』で「ベアトリ姐ちゃん」が気に入った方、多いようですね。スッペのオペレッタです。

◆記事:豪華キャスト集結のフジ系ドラマ『わが家の歴史』、3夜平均20.3%を記録(4月12日16時39分配信 オリコン)

脚本家・三谷幸喜が手掛けた3夜連続スペシャルドラマ『わが家の歴史』(9~11日 フジテレビ系)が放送され、

3夜平均で20.3%(ビデオリサーチ調べ)という高視聴率を記録したことがわかった。

企画立ち上げから5年、同作品のプロデューサー・重岡由美子氏は

「何よりうれしいのは多くの方が“家族でこのドラマを見た”とか“遠くに暮らす家族と連絡を取り合った”

とおっしゃってくださることです。フジテレビ開局当時のキャッチフレーズは“母と子のフジテレビ”でしたが、

その原点、初心に戻れた気がしました」と喜びをあらわにしている。

同作は主演の柴咲コウを筆頭に、佐藤浩市、松本潤、佐藤隆太、堀北真希、榮倉奈々、長澤まさみ、大泉洋、

天海祐希、富司純子、西田敏行、というゴールデンタイムの連ドラ主役級が一堂に会し、

昭和2年から昭和39年までの激動の時代を、底抜けの明るさとバイタリティで生き抜いたある家族の物語を、笑いと感動を満載で描いた。

(以下略)


◆コメント:ドラマはあまり見ませんが、本気で作ればいいものができるじゃないですか。

私は中年のオヤジの癖にかなりミーハーで、恐らく皆さんが驚嘆するほど、

今、活躍している、自分の息子や娘であってもおかしくないぐらいのタレントさん、役者さんにも通暁しております(笑)。


あまり書くとバカにされそうなほど。

だから、個別の俳優さんについては書きませんが、最近見るに耐えない(少なくとも私のようなオッサンには)

マンガ原作のドラマなどが粗製濫造されていたなかで、5年前から三谷幸喜氏が企画して書き上げたドラマだというだけのことは

あります。

ただ、記事にも書いてあるけど、数字を獲れたのは、贅沢なキャスティングも一因でしょう。

最近、どこかで見かける、つまり売れている人ばかりを、ワンシーンの端役にも使っていた。

よく集められましたね。その辺がプロデューサーとやらの腕で権力とコネですか?

と書くと嫌味になるから止めておきましょう。しかし、こうしてみると、これほどおカネをかけないで、

一つのセットの中だけで、キャストで豪華なのは二人だけで面白く仕上げた、15年前の三谷作品、

「王様のレストラン」は、やはり最高傑作だったように思います。が、これはあくまでも私個人の趣味ですから、

お気になさいませんように。


◆八女時次郎(西田敏行)が亡くなった晩、奧さん(富司純子)が「ベアトリ姐ちゃん」を歌った、というのが気になっているようですね。

ネットを見て回ったら、やたらとあちこちのQ&Aサイトに、「ベアトリ姐ちゃん」の原曲は何か。

何処かで原曲と原曲の歌詞の翻訳を入手出来ないか?とムキになっている方がいらっしゃいました。

いえ、いいのですよ。私もある音楽が気に入って、しかし、何という曲か分からずいてもたってもいられない、

という状態になったことが何度もあるので、そういう方の気持ちは、大変によく分かります。

もう調べて分かったと思いますが、あれは、スッペのオペレッタ(喜歌劇)「ボッカチオ」が原曲です


◆私は中途半端な世代なので、本当は説明に適任じゃないのです。

大正時代に、浅草オペラという興行が一世を風靡した、と書きたかったのですが、活動していたのは、

1917年から関東大震災の1923年までわずか6年だけだったのですね。詳しい経緯はウィキペディアをご覧下さい。



私が「中途半端な世代」というのは浅草オペラそのものは全く知らない訳です。昭和35年生まれですから。

但し、私が子供の頃は、浅草オペラで活躍なさっていた、「浅草オペラ歌手」の田谷力三(たや・りきぞう)さんが

まだ、ご健在で、しばしば「懐かしのメロディー」の類で「ベアトリ姐ちゃん」と歌っておられるのをはっきり覚えています。


それは、勿論、本格的な西洋音楽の発声とはちょっと違うのですが、とにもかくにも、西洋の「オペラ」なんて全然知らなかった、

日本の一般大衆に、そういうものがある、と。「カルメン」とか「椿姫」などの存在を知らしめただけでも大変だったとおもいます。

何せ、日本人はそんなもの知らないのですから。だから大衆に受けるためには、

スッペの「ボッカチオ」というオペレッタ(喜歌劇)に、日本語の歌詞を付けて親しみやすくする必要があったのだろうと

思います。当時の人々に間で大人気だったそうですが、私はこの目で見たことがないので、「伝聞」でしか書けない。

そこが歯がゆいのです。兎に角田谷力三さんの映像がYouTubeにあるから、ご覧頂きましょう。

◆浅草オペラ田谷力三氏「ベアトリ姐ちゃん」それを現代のテナー錦織健氏が演奏したもの。更に原曲。

まずは、如何にもテレビドラマ「我が家の歴史」の時代を彷彿させる田谷力三氏の熱唱。



田谷力三 ベアトリ姐ちゃん 1972







うるさいことを(発声がどうのとか音程がどうのとか)いうことはできますけど、それは、

「野暮」というもので、本当に懐かしそうに田谷力三さんを聴いていたおばあさんとか、私が子供の頃には、まだ

おられたんです。それはそれで楽しかったのだからいいじゃないですか。

こういうのは、発声とか音程とかじゃないです。歌っているご本人が楽しくて仕方がない。

ご本人とて、自分の歌が正式の「声楽」じゃないことなど百も承知です。しかし、歌うのが楽しくて仕方がない。

その楽しさが、聴く人々を幸せにしたのだと思います。これぞ、エンターテイナーです。

その意味で、田谷力三さんは「名テナー」だと思います。


次はそれを、現代風にスマートに歌った錦織健さんの演奏です。

コレクション~恋はやさし野辺の花よ の6曲目です。



「ボッカチオ」~ベアトリねえちゃん







最後に原曲です。CDは日本の国内版ではスッペのオペレッタのCDなどありませんが、

アメリカのAmazonを見て驚きました。"Suppe Boccaccio"で検索すると随分種類がある。

これなど、伴奏のオーケストラを見たら「ベルリン・フィル」とかいてあるので、更に驚きました。




Suppe: Boccaccio


それはさておき、「ベアトリ姐ちゃんの原曲です。

Holde Schone, hor diese Tone



当たり前なのですが、至極「まともな」オペレッタなのです。


◆折角スッペの名前が出たので。

昔から、頭でっかちのクラシック・マニアはいましたが、CDやらパソコンやら色々便利なものができて、媒体もコンパクトになり、

大曲を簡単に聴けるようになったので、ますます、その傾向が強まっている。

所謂「ポピュラー名曲」など、何年も何十年も聴いていない方が、結構いるのではないかと思い、

敢えて、小学生の音楽教室で演奏されるようなスッペの「軽騎兵」と「詩人と農夫」を載せます。

但し、メータ、ウィーン・フィルの演奏によるものです。


「軽騎兵」序曲。






もう一曲。長いチェロのソロが続きますが、それが終わると、血湧き肉躍る楽しい音楽になります。


「詩人と農夫」







随分しつこくスッペを取りあげましたが、実は私「ベアトリ姐ちゃん」がスッペのオペレッタだとは

知らなくて、かなり驚いた為であります。

それでは今日はこの辺で。

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2010.04.12

週刊新潮巻頭コラム、藤原正彦氏「管見妄語(かんけんもうご)」最新号はものすごく正しい。

◆引用:「藤原正彦の管見妄語」長崎県民の快挙(週刊新潮 4月15日号 28ページ)より。

私は大学に奉職していた四十年ほどの間に百以上の委員に選ばれた。(中略)

大した貢献は何もできなかったが一つだけ自負することがある。数学科の会議で自分の有利になるような主張を極力避けたこと、

理学部の会議で数学科の利益をいっさい代弁しなかったこと、大学全体の会議で理学部の利益代表としての立場を決して取らなかったことである。

(中略)

ところがこの四十年間に出席したどの会議においても、委員達の殆ど全ては自分又は自分の所属する部局の利益を擁護し追及することに躊躇しなかったのである。

(中略)

これは私にとって驚くべきことだった。私にとって、他を顧みず自らの利益を主張することは幼少の頃からただただ恥ずべきことだったからである。


大学人だけではない。市会議員、県会議員、国会議員でも選挙を意識して支持基盤となる地域や人々の利益ばかりを考える者が多い。

(中略)

先日の長崎知事選では、現地に入った民主党の選対委員長が「時代に逆行するような選択を長崎市民の方がされるのであれば

民主党政権は長崎に対しそれなりの姿勢を示すであろう」と言った。同党の幹事長は「選んでいただければ交付金も皆さんの希望通りにできます。

高速道路がほしいなら造ることもできます」と言った。選挙民は自分達にもっとも大きな利益をもたらす人を代表として選ぶ、という法則を

知っているっからこそ恥ずかし気もなく堂々とそんな演説ができたのだろう。


日本だけではない。アメリカの上下院におけるトヨタ叩きでも、攻撃の急先鋒になった議員の多くはミシガン州などビッグスリーの大工場が

ある州の選出議員で、逆にトヨタ擁護に回ったのはトヨタ工場のある地域からの議員だったという。国連だって各国は自国への利益誘導ばかりだ。


もちろん利害調整は会議の役目の一つである。しかしそれよりもはるかに大きな役目は全体の発展、全体の繁栄を通して全体の幸せを

実現することではないか。少なくとも、自分だけの利益を会議で主張することはあさましい、との感覚は必要である。

この羞恥心が地球上の大多数の人間に希薄だから、世界中のありとあらゆる会議が見るに耐えない利益争奪の場となる。

(後略)。


◆コメント:全面的に賛成で、何も付け加える必要がないぐらいである。

「国家の品格」がベストセラーとなって、名を広く知られるようになった藤原正彦氏だが、私は、国家の品格よりも

ずっと前から氏のエッセイの愛読者だ。

今更書くまでもないが、藤原正彦氏は、山岳小説を代表作とする作家の故・新田次郎氏のご令息である。

初めて、本になったのは「若き数学者のアメリカ」である。出版時、新田次郎氏がご存命で、

父子の本の広告が並んで新聞に掲載され、新田氏は、

こんなことは滅多にないことだ。切り取っておきなさい。

と喜ばれたという。新田氏が1980年に急逝なさった後、暫く藤原正彦氏は、書く意欲を失ったほどだったと「数学者の言葉では」に

書いておられた。しかし、それももう30年も昔の話である。

兎に角、藤原氏の文章は教養と、ユーモアとウィットとエスプリに満ちあふれ、実に面白い。

エッセイの中でも、「国家の品格」や本エントリーで紹介した文章は、真っ正面から「正論」を書いておられるので、

読んでいて実に痛快である。藤原氏にお目にかかったことはなく、お会いしたところで、先方が私をどのようにご覧になるか分からないが、

私は、藤原氏が天下国家に関して主張することについて、違和感を覚えた事がなく、いちいち尤もだと思う。

私が書きたくても、浅学にして非才のため、何をどのように書いたらよいのか分からないことを、ズバリと切り込んで下さるので、

いつも、「我が意を得たり」と思う。

引用した文章で最も大事なセンテンスは、
自分だけの利益を会議で主張することはあさましい、との感覚は必要である。

この羞恥心が地球上の大多数の人間に希薄だから、世界中のありとあらゆる会議が見るに耐えない利益争奪の場となる。

に尽きる。全くそのとおりで「会議」は「人間社会」と言い換えることも可能だと思う。

日本国憲法第15条第2項の文言(もんごん)はつぎのとおりである。
すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

国会議員は国家公務員であるが、この条文など完全に形骸化している。

公務員だけではない。藤原正彦氏の云うとおり、世の中の人間が「自分の利益しか考えないから」、

人の世に醜いことばかりが起きるのだ。

「藤原正彦の管見妄語」は、週刊新潮の巻頭グラビアに毎週掲載されている。


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2010.04.10

【音楽・映像】カラヤン=ウィーンフィルの「タンホイザー序曲」リハーサル風景、他。

◆2週間前と同じDVD(ドキュメント・カラヤン・イン・ザルツブルク)からなのですが・・・。

二週間前、3月26日に、

【音楽・映像】韓国のソプラノ、スミ・ジョー(Sumi Jo)がロ短調ミサの稽古でカラヤンに気に入られる瞬間。ココログ

を載せました。メールやコメントはほとんど頂いておりませんが、アクセス解析を見ると、

かなり多くの方が興味を持たれたようです。

先日も書きましたが、カラヤンのコンサート映像しか見たことがないと、

目を閉じたまま指揮をする姿が、如何にもキザで、あれは却ってカラヤンに対する、誤解を

招いているように思いました。先日、スミ・ジョーの映像を見ると、「帝王カラヤン」とか、

金の亡者とかいう皮肉や悪意に満ちた形容が全く当てはまりません。

尤も、アンチ・カラヤンは、世の中の他の「アンチ~と同様、頑固ですから、

あれはたまたま東洋人の女性だったから、甘かったのではないか、と思うかも知れない。

そこで、今回は同じDVDから、手兵・ベルリン・フィルではなく、ウィーン・フィルと、

ワーグナーの「タンホイザー」序曲を練習するシーンをご覧頂きます。


◆「タンホイザー」序曲(リハーサル)(1/2)

タンホイザー序曲は、ワーグナーの作品でも聴きやすい曲です。

三幕から構成される「歌劇タンホイザー」を上演されるときに、文字通り序曲ですから、

最初に演奏されるのですが、この曲自体、立派な音楽なので、しばしば、オーケストラコンサートで

独立して演奏されます。元来ウィーン国立歌劇場管弦楽団であるウィーン・フィルは、

今まで何度演奏したか分からないほどだと思いますが、それでもカラヤンは、非常に丁寧に

練習します。

ご参考までに、これがタンホイザー序曲ををワーグナーの弟子、ハンス・フォン・ビューローという人が

ピアノスコアにしたものです。


20100410tannhauser01


続く、「序曲」の最後の部分です。


20100410tannhauser02


主旋律は金管楽器が吹いていて、それはピアノ譜だとよく分かりませんが、ヘ音記号(低音部記号)の部分に出ます。

主旋律を演奏する管楽器を支える弦楽器、特にヴァイオリンはト音記号の部分で、ご覧のとおり、

延々と半音階的な音型が続きます。

兎に角、ご覧下さい。


TannhauserOvertureRehearsal(1/2)







これは、後半のトロンボーンを見るとわかるのですが、管楽器の数を倍にしています。

と言うことは、それだけ、弦楽器の人数も多めにしている。ヴァイオリンは少なくとも40人近いはずですが、

練習を始めてわずか6秒後、早くもカラヤンが問題点を発見し、説明します。

1拍目の前に既に弾き始める人たちがいる。

その結果まだ弾いていない他の人といっしょになって全体がグリッサンドのようになってしまう。

そして、もう一度同じ所を弾かせます。今度は、
どの小節でも最後の二つの音を速く弾く人がいて1拍目に早く入ってしまう。

これははっきりいている。

その結果1拍目にアクセントがついてしまうが、これは誰も 全く要求していないことだ。

あとで練習しよう。ここは全く正確に演奏されなくてはいけない。

トロンボーンが入って来たらそれまでよりも速くする


トロンボーンの音は素晴らしいですね。音程も完全に一致している。

すると、カラヤンはそれをちゃんと褒めることを忘れません。
いつも私が夢見ていたとおりだ 本当にすばらしい。

このように、全然威張ってる訳じゃないですね。

それにしても、あれほど大勢のヴァイオリンが弾いていて、アッというまに、
1拍目の前に既に弾き始める人たちがいる。

ことに気づき、更に、
どの小節でも最後の二つの音を速く弾く人がいて1拍目に早く入ってしまう。

その結果1拍目にアクセントがついてしまうが、これは誰も 全く要求していないことだ。

というのです。

私は正直に白状しますと何度聴いても分かりません。

信じがたい耳です。

「プロの指揮者なんだから、当たり前だろ?」というなかれ。多分カラヤンと同じ指摘が出来ない人の方が多い。


前述のとおり、ウィーン国立歌劇場管弦楽団は、今まで「タンホイザー」序曲など何百回演奏したか分からないほどでしょうに、

カラヤンはわざわざヴァイオリンだけ分奏(他のパートはひとまず音を出さず、そのパートだけ演奏させる)させて、

完璧を期します。その丁寧さに驚くとともに、天下のウィーン・フィルでも「タンホイザー序曲」のあの細かい動きを

全員で完璧に合わせるのが難しいのだ、ということに、変な表現かも知れませんが、ある種の「感動」を覚えます。

それは、一般的な言葉でかくならば、「音楽の厳しさ」「芸術の厳しさ」に対する私の「初歩的感動」です。


◆「タンホイザー」序曲リハーサル(2/2)とインタビュー。「邪魔をしてはいけない。」

ここは、曲の一番最後。まずはご覧下さい。


TannhauserOvertureRehearsal(2/2)





多分、1番目の映像を撮ったころから大分練習を(といってもプロですから、数時間でしょうが)重ねたのでしょう。

殆ど「出来上がっ」ているので、コーダの部分に関してカラヤンは細かい事は言いません。

ただ、最後の小節は確かに極めて重要です。カラヤンの言うとおり

ここで疲れてはいけないよ。最後の小節は通常のフェルマータ(音を長く伸ばす)より2倍長く。

直前、金管がクレシェンドし、
ドー・ミー・ソー・ドー!/ミー!

で、盛り上がりの最高潮に達していますから、最後の2小節は
ドー・ド、ドーーー!

「ミ」から、音程が下がりますが、ここで力尽きて音が弱くなったら台無しです。


そういう個別の曲の細かい部分に関して、マニアとしては興味が尽きませんが、

私が協調したいのは、
皆さん、リハーサルのカラヤンを見てどう思いましたか?「帝王」ですか?「暴君」ですか?

ということです。指揮者とオーケストラは、「支配者と被支配者」でも、「師匠と弟子」でもない。
2010年02月06日(土) 【音楽】オーケストラを本気にさせる指揮者ココログ

で、かつて岩城宏之さんが、カラヤンから指揮のレッスンを受けたときに、
君はものすごく表現しているが、君が振ると、ときどきオーケストラから汚い音が出る。力を抜きなさい。

(オーケストラを)ドライブするのではなく、キャリーするのだ。

と言われた話。また、赤川次郎のばっくすてえじトーク(音楽之友社)に、赤川次郎氏と

元(対談当時は現役)ベルリン・フィル、第一コンサートマスター、安永徹氏の対談で、
赤川氏がカラヤンのドキュメンタリービデオを見ていたら、カラヤンは自家用ジェット機を操縦しましたが、

始めに教官に言われたことは、あなたにとって一番大切なのは、飛行機が飛ぼうとするのを邪魔しないことだ

と言う言葉だったが、カラヤンは「オーケストラの指揮も同じで、オーケストラの邪魔をしてはいかんのだ」と言っていた、

と述べたところ、安永徹さんは、「それは、非常に本質を突いていますね。真髄ですね。」と答えています。

という部分があることをかきましたが、TannhauserOvertureRehearsal(2/2)の後半のインタビューで

まさにその部分をカラヤン本人が語っていることが確認できます。


「オーケストラが弾く邪魔をしない」ということは、「オーケストラに何の注文も付けない」という意味でないことは、

二つの映像から明らかです。何の音楽的要求もしないで棒を振っているだけなら、指揮者など要らないので、

指揮台にメトロノームで置いておけばいいのです。しかし、ドライブしようとしてはいけない。オーケストラが弾くのを

「邪魔してはいけない」。



この境地は、オーケストラで演奏したことも、ましてオーケストラを指揮したことが無い私には、

何となく観念的に分かったような気分になるものの、感覚としては、よく分かりません。

演奏する人だけがわかるのでしょう。


兎に角、カラヤンは、スミ・ジョーとの歌のリハーサルでもウィーン・フィルとのリハーサルでも

極めて穏やかです。晩年だから、というだけではないでしょう。


◆「タンホイザー」序曲。ザルツブルク音楽祭(1987年)におけるライブ(CD)。

さて、これは、1987年のザルツブルク音楽祭の為のリハーサルで、本番はライブCD、

ワーグナー・ガラ・コンサート / ヘルベルト・フォン・カラヤン, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団です。

AmazonもHMVも「品切れ」「ご注文いただけません」で、Tower Recordにだけ、ありました。

そこに収録されている。本番での「タンホイザー」序曲をお聴き下さい。大変な名演です。


ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲 ヘルベルト・フォン・カラヤン, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団







こういうのは買えるときに買っておいた方が良い。私も病気になる前なので、

経済的に余裕があり、たまたま買えたのですが・・・。

それでは、皆様良い週末をお過ごし下さい。

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2010.04.09

「介護福祉士国試、合格者7万人超で過去最高―2回連続減から一転」←「介護」「福祉」は一見美しいが、地獄だからね?

◆介護福祉士国試、合格者7万人超で過去最高―2回連続減から一転(3月31日17時55分配信 医療介護CBニュース)

厚生労働省は3月31日、第22回介護福祉士国家試験の合格発表を行った。受験者数は前回比2万2981人増の15万3811人、

合格者数は同9258人増の7万7251人で、共に2年連続の減少から一転して過去最高を更新した。

2012年度から試験制度が変わって受験資格が厳しくなることから、“駆け込み受験”が大きな要因とみられる。

合格率は50.2%で、前回より1.8ポイント低かった。合格者の男女比率は男性が20.8%、女性が79.2%。

受験資格別では、老人福祉施設の介護職員などが47.8%で最も多く、

以下は訪問介護員が22.4%、介護老人保健施設の介護職員が9.7%など。

今後、合格者の9割以上が新規登録し、国内の介護福祉士登録者は88万人以上になる見通し。

試験関係者は「受験者数がピークに達して過去2回は減少したが、

12年度から受験資格として600時間以上の養成課程が義務付けられる試験制度に変わるため、

“駆け込み受験者”が多かったのではないか」と話している。


◆コメント:ボケ老人の世話って、地獄だからね?覚悟出来てるね?

私の父方の祖母は20年以上も前に、92歳で老衰で他界したが、最晩年、寝たきりになってからはまだ良いのであって、

頭が呆けているが、身体は動く間は自宅にいた。最初は些細な物忘れから始まり、

兎に角、加速度的に呆けていった。今の言葉でいうなら、認知症だった。

当時のことを思い出すのを、無意識に避けている自分がいる。

日記・ブログに書くのは、書き始めてからそろそろ8年になるが、これが初めてである。


精神分析の創始者フロイトによれば、人間には自我防御機構という心の働きがあり、

自分にとって、都合の悪いこと、思い出したくないことを、意識の領域から無意識に封印しようとするのである。


これを「抑圧」という。本来、この「抑圧」の過程自体が無意識のうちに行われる。


だから、私の場合は、フロイトの理論に従えば厳密には「抑圧」ではないかもしれないが、

認知症とか、介護とかケア・マネジャーなどという言葉をみて、ひどく苛立ちを感じるのは、

これらの言葉から想像されるほど、ボケ老人の世話(だけが介護福祉士の仕事ではないが)は

麗しい世界ではない。大袈裟に書くならば「地獄のような日々」である。

テレビの特別養護老人ホームの宣伝で見られるような、春の陽射しの中で、

笑顔のお年寄りの車椅子を押して「お散歩」しながら談笑するような生やさしい理想郷はない。

繰り返すが、介護は地獄である。


◆介護福祉士の定義は社会福祉士及び介護福祉士法に記されているが、表現が変わったらしい。

ウィキペディアで「介護福祉士国家試験 」介護福祉士とは には、

介護福祉士とは介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより

日常生活を営むのに支障がある者につき入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して

介護に関する指導を行うことを業とする者をいう(社会福祉士及び介護福祉士法第二条二項)。

とある。ところが、法令データ提供システムで、社会福祉士及び介護福祉士法第二条二項を検索したら、文言(もんごん)が違った。

リンク先を確認すれば分かるとおもうが、次の通り。
(定義)

第二条 2 この法律において「介護福祉士」とは、第四十二条第一項の登録を受け、

介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより

日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、

並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。

ウィキペディアでは引用した部分には、具体的に書かれていた、
日常生活を営むのに支障がある者につき入浴、排せつ、食事その他の介護を行い

が消えている。これから需要が増えることが予想される介護福祉士になることを志望する若者が、

具体的な描写を読んで、「やっぱりやめた」ということになるのを避けるためではないか、

と勘ぐりたくなる。


◆私の経験。

私の祖母は1895(明治28)年に生まれ、1987年、最期は老衰で寝たきりとなり、約1年入院していた病院で

息を引き取った。それ以前は自宅にいた。小さく、華奢だったが、身体は丈夫であった。

何しろ91歳9ヶ月で死ぬまで、歯は全て自分の歯であった(入れ歯を生涯全く使用しなかった)。

歯を失うと呆けやすくなるという「研究結果」を新聞記事で読んだ記憶があるが、

あまり関係が無いように思う。祖母のようにいくら歯が丈夫でも、呆けるときは呆ける。

従って、家にいる間、我々家族は寝たきり老人の食事や排泄の世話をする必要はなく、

その意味では本当の「地獄」を見た、とは言えない。


しかし、ボケた脳が丈夫な首から下の身体をコントロールしているのであるから、たまったものではない。


医療の専門家ではないから、詳細は分からないが「認知症」が所謂「ボケ」のことであり、認知症にも色々な

パターンがあって、その一つがアルツハイマー型認知症である。恐らくその類であった。


◆真夜中に妄想が膨らみ騒ぎ出す。

祖母は認知症(であったことはほぼ間違いない)が進行するに伴い、

妄想を抱くようになった。自分の部屋で寝ていると、真夜中にリビングルームで

ドスン、ドスンとすごい音がする両親と私と兄、要するに家族全員が驚いて目を醒まし、

音のする方へ行くと、仁王立ちになった祖母が、頭がまともだった頃とは別人のように、

恐ろしい、鬼のような形相で腕組みをして、仁王立ちになって、地団駄を踏んで怒っている。

父が「何を怒っているのか」と尋ねると祖母は

(家族)皆が私を騙し、自分の知らない間にこの家も土地も売ろうとしているだろう?

というのである。同じ事が幾度も起きた。

無論、そんな計画は現実には全く無い。そのような仮定上の話をしたことすらない。

祖母の脳が勝手に作ったフィクション、つまり「妄想」である。父は精神疾患の知識などないので、

まともに祖母に向かって
だから、そんなことは考えていないといっているだろう!

と、怒鳴るのであるが、最早何を言っても無駄である。私や母は、祖母を精神科医に診て貰うべきである

と進言したが、大正14年生まれの父の頭の中では、「精神科」などと言う言葉を聞くのもいやで、まして、

実の母親を精神科に診せるなど以ての外、と譲らない。

父は、朝早く出勤し、夜遅く帰ってくるから、祖母に接しなくても済む。

最もストレスを受けたのは専業主婦の母である。その次が当時学生で、父よりはずっと早く帰宅する、私だった。


◆殺意を抱く気持は、経験者なら非常に良く分かると思う。

毎晩の真夜中地団駄だけではない。何せ、祖母の脳はまともに機能していないから、奇異な行動を取る。

当時済んでいた家は、二階建ての戸建てだった。別に大きな家ではないが、二階には私と兄の狭い部屋がある。

兄は、祖母が呆けていく過程を最期まで見ていない。私と兄は7歳違いである。兄は学校を卒業して就職し、

富山支店に配属となり、行ってしまった。ますます母と私が受けるストレスは高まる。

夜中、ふと気が付くとミシミシと誰かが階段を上がってくる。祖母である。何故そんなことをするのか、

自分でも説明が付かないのだろう。私は寝たふりをしているが、二階に上がってきた祖母が部屋のドアを少し開けて,

中で私が寝ているか隙間から覗いているのが分かる。ほとんど恐怖映画の世界である。暴れることはないので、

こちらも気が付かないフリをしたが、この奇妙な行動も何度も経験した。

ストレスはますます高まる。

あるときなど、私は半ば本気で、階段を下りて行く祖母の背中を思いっきり蹴飛ばしたら、転落して

祖母は頭を打って死に、母と私は、この毎日の煩わしさから解放される、と考えた。実行直前にふと我に返った。

そんなことをしたら一生を棒に振る、ということを考える程度の理性が残っていた。

ちょっと状況がことなるが、老々介護で疲れ果て、お年寄りが配偶者を殺してしまう、という

悲惨な事件が起きることがある。どのような状況でも殺人の違法性に変わりはない。歴とした犯罪だ。

しかし、そうせざるを得なくなるまで追い込まれることがある。その気持は私にはよく分かる。

今もあの頃のことは考えたくないのがホンネである。


◆オムツを取り替えたり、風呂に入れてやったりするのも大変だろうが・・・。

介護福祉士を目指す若い諸君にも色々いるだろう。高い理想と志を抱いている人。

高齢化社会の進展で介護福祉士の需要は増える一方。仕事がなくなることはないだろう、

という人。それぞれ構わないが、「介護」「福祉」という言葉から受ける印象と、

現場は全く違う。勿論オムツを取り替えたり、老人を風呂に入れてやる為には知識も技術も必要であろうが、

それさえあればボケ老人の相手が務まるわけではない。一番堪えるのは、本来の人格を失い、

何をしでかすか分からない老人から受ける精神的ストレスである。割り切ることを覚えないと,

絶対続かないばかりか、自分がうつ病になるか、殺意を抱くか、自殺したくなる危険がある。

それは覚悟されたい。

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2010.04.08

【翻訳】海外紙の鳩山政権評(1)ウォール・ストリート・ジャーナル 「日本には補助輪なしの政府が必要だ」

◆はじめに

鳩山由紀夫氏が内閣総理大臣に就任したのが、2009年9月16日なので、

3月中旬、欧米の大手各紙は、特集記事や社説で「鳩山評」を掲載しています。

主だったところでは、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ(以上、米)

フィナンシャルタイムズ(英)などです。

これらの論調は似通っていますが、久しぶりに翻訳をしてみます。

今日は、3月17日付の、ウォール・ストリート・ジャーナルに乗ったコラムです。


◆Japan Needs A Government It's time for the training wheels to come off.(MARCH 17, 2010,)

(注:日本はそろそろ、補助輪なしの政府を必要している。)

(http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704743404575127161402558610.html 但し全文を読むには、要Subscription)

今週(注:3月17日時点)、で首相就任6月となる鳩山首相と、彼が率いる内閣の支持率は、

当初史上最高の支持率を誇ったが、その後支持率は急激な低下を続けている。

朝日新聞の世論調査によると、政権発足直後の「鳩山内閣支持率」は71パーセントだったが、

3月には32パーセントである。

民主党には、政権経験者が一握りしかいないという事情を勘案すれば、

少々の失敗は大目に見るべきかも知れない。しかし、もう少ししっかりしないと

来るべき参議院選挙で民主党は単独で過半数を確保出来なくなる恐れがある。

それが、何を意味するかというと、国民新党・社民党など、極めて重要な政策、

即ち金融制度改革や米国との安全保障面での協調に関して横槍を入れてきた少数党に、

今後も頼らざるを得ない、ということだ。


長期的な経済政策の策定、すっかり壊れてしまった社会福祉制度の修復、

事業仕分けなど、鳩山政権の課題は山積している。


残念ながら、大物政治家の家系を継ぐ鳩山首相だが、自身は、ここぞという時に

大きな決断をすることが出来ない人物であることを露呈してしまった。


現政権の問題の一つは、政府中枢に意思決定機関が存在しない、ということだ。

たとえば、現政府は首相、経済・財政関係閣僚、日銀総裁から構成される「経済財政諮問会議」を

廃止する計画である。

今は休眠状態の「経済財政諮問会議」は過去において重要な政策決定に寄与したことが

あるのだが、鳩山由紀夫内閣総理大臣は、小泉純一郎元首相の「構造改革路線」の遺産を、

残したくないようである。


半世紀もの長きに亘り、与党で有り続けた自民党と同様、民主党も結局、官僚主導型に傾きつつある。

唯一、前民主党代表で、今は形式上は鳩山首相に次ぐナンバー2の地位にある小沢一郎だけが、

重要な決定を下しているように見受けられる。


彼が公に示す、様々な決定は、明らかに参議院選挙対策である。

この正体不明の陰の本当の権力者がおこなう、利益誘導型の臭いのする決定は、

有権者の疑念を招き、鳩山首相が目指していたはずの透明な政治と相容れない。


民主党政権の色々な欠点が明らかになりつつあるが、今や野党となった自民党への支持は、

限定的である。


先の朝日新聞の世論調査によれば、回答者の約3分の2は政権交替が実現したこと自体には、

満足している、という結果が出ている。それは、自民党に対する不信任が継続している結果だ。


このような状況では、ドジばかり踏んでいる民主党がやはり参院選で勝利する可能性が高いことを

示唆している。党の実権を握りたいのならば、鳩山首相は選挙後のチャンスを利用して

余程上手く迅速な行動を取らねばなるまい。

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2010.04.07

「読書日和:注目です「毎日15分」を続ける」(毎日新聞夕刊)←NHKラジオ「英会話」の正しい使い方。

◆記事:読書日和:注目です 「毎日15分」を続ける(毎日新聞 2010年4月6日 東京夕刊)

英会話はなかなか難しい。英語の知識はあっても、簡単な会話ができないという社会人も少なくない。

語学の専門家が強調するのは「習うより慣れろ」。ゴルフのスイングと同じく、

教本を読んだりお手本を見て頭でわかっただけでは不十分で、自然に体が動くまで、何度も何度も自分でやってみるしかない。

この春、英語の勉強を始めたいと考えている人におすすめなのが、NHKラジオの英語講座だ。

全部で九つの講座があり、最も一般的なのが「ラジオ英会話」(月~金、午後3時45分~4時、再放送午後9時45分~10時)。

テキストの「ラジオ英会話4月号」(講師・遠山顕、NHK出版、380円)は30万部発行され、

初歩の「基礎英語」と並ぶ語学講座のベストセラーだという。

毎日必ず決まった時間にラジオに耳をすませることが大事だ。口を大きく開けしっかり発音をまねる。

俳優になった気分で大げさに演じてみる。毎日15分の授業に「出席」するうちに、だんだんと英語で話す身体感覚がついてくる。

いきなりマラソンを走るのは無理としても、散歩なら簡単。

ラジオ講座はジョギング前の柔軟体操というくらいの気分で試してみてはどうですか。【佐藤由紀】


◆コメント:この記事を書いた記者、自分がラジオ「英会話」で勉強したことが無い、と思う。

毎日新聞のこの記事が目についた。私がNHKラジオ第二放送「ラジオ英語会話」(昔は、ラジオは「英語会話」だった)で勉強したからである。

書いてあることは、ある程度正しい。この番組は役に立つ。しかし、この記事を書いた佐藤記者は、多分、

自分では、NHK「ラジオ英会話」で英語がかなり出来るようになった、という経験の無い人だと思う。

テキストの「ラジオ英会話4月号」(講師・遠山顕、NHK出版、380円)は30万部発行され、

初歩の「基礎英語」と並ぶ語学講座のベストセラーだという。

それも、本当だが、英語に限らずどの語学講座のテキスト(テレビもラジオも)一番売れるのは、4月号だけで、

5月号になると、毎年かならず、売上げが、ガタッと減るらしい。
今年度こそ英語(なり他の外国語)を

と意気込むが、結局、毎日15分の番組を聴けず、一度聴き損ない、二度聴き損なうと、

もうやる気が無くなってしまうのだろう。


使い方が間違っている。

まず、
習うより慣れろ

と言う言葉が出てくるが、程度問題である。学生の頃、英語が好きで、文法が理解できるひと、

具体的には、番組を聞く以前に「英語会話」テキストを読んで、そこに書いてあることの意味が

理解出来る人は、「ラジオ英会話」のテキストを「正しく」使えば効果がある。

しかし「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の区別も付かない人は、「真似」をしても駄目だ。

その段階から分からない、という場合は「基礎英語」から始めることだ。遠回りになるが、

基礎をいい加減にしておいて、何でもいいから英語を口に出してみても、恥ずかしい英語しか身につかない。


どの言語もネイティブは、何百回、何千回、何万回と、同じ構造の文章を聞いて自然に

文法を会得するが、英語(以後英語に話を絞る)のネイティブではない日本人にとって、

例えば英語を習い始めて最初に出くわす、文法上の「山」である、「三単現のS」の法則性ですら

「習うより慣れろ」で自然に発見することはほとんど不可能に近い。

ネイティブに比べて英語を耳にしたり目にしたりする機会が圧倒的にすくないからである。

それを補うのが文法である。
主語が3人称で単数、時制が現在のとき、動詞の語尾に"s"または"es"が付く。

ということが、文法を教わることでネイティブが時間と量で身につけた法則を、

日本人は、一度で、「観念的」に理解することができる。

しかし、「三単現のS」を「観念的に」理解しても、実際に使えるようにはならない。

何百回も自分で声に出して練習することが必要である。

ここで、ポイントは、
何百回も

である。毎日15分、番組を聴いて、スキットと呼ばれる会話をネイティブが読み、その後に続いて読む

というやり方が番組の中心的な構造であるが、一回声に出しただけでは、話にならない。

3回でも5回でも10回でも全然不十分である。少なくとも200回。できれば500回繰り返す。


放送に追いつかなくても良い。それよりも番組とほぼ同じ内容を録音したCD(昔はカセットテープだった)

を買っておくこと。番組のかなりの時間は、講師が文法の説明を交えて、文章の意味を説明するが、

それは聞かないでも分かっている人は、兎に角、4月号を500回、ネイティブの発音をCDで繰り返し聴きながら、

テキストを音読する。ときおり、自分の読んだ声を録音して、ネイティブに近いか否かを確かめる。

発音や抑揚は恥ずかしがらずに、そのまま真似してボソボソとではなく、近所迷惑にならない程度に

はっきりと腹から声を出して音読を繰り返す。「覚えよう」としては駄目だ。

「結果的に」気付いたらすっかり覚えていた、という状態になるまで繰り返す。

4月号を全部500回読んで、そのような状態になったら、初めて5月号に移る。

その時は、6月か7月になっているかも知れない。構わない。

放送は聞かなくても毎月テキストとCDだけは、翌年3月分まで買い、保存しておく。


5月号でも同じ事繰り返す。このようにして、1年分のテキストを意味を理解し、分からない言葉は辞書で引き、

寝言でもテキストの英文を口にするぐらいになるにはあるいは2年か3年かかるかも知れない。

それでもよいのである。中途半端のまま「1日15分番組を聞くだけ」では、何年経っても、

本当に身につくことは決してないのである。


◆疲れていたら、Ⅰ日の音読は5回でも良い。

このように書くと、読んだだけでうんざり、という方もおられようが、誤解のないように書いておく。

「500回音読する。」とは、勿論、「累計」である。Ⅰ日に500回読むのは絶対不可能だし、

仮に余程時間的に余裕がある、という人だとしても、1日で500回読んでも記憶に定着しない。

スキットは月曜から木曜までだ。この4日分をテープのネイティブの発音を真似しながら20回音読すると、

約30分かかる。それを25日間続ければ500回だ。

しかし、勿論、英語のプロになろうという人は別として、私たちは英語の為に生きているわけではない。

他の勉強もあろうし、仕事もあるだろう。疲れているときは、1日、5回でも3回でもいい。

また、どうしても眠い。耐えられない、という日は休んでもいい。1日休んだら全てを忘れる訳がない。

ゆっくり寝て、体調が良くなったら、また、1日20回でも10回でも読む。

何年費やしても良い。ただ、「ラジオ英会話」に決めたら、他の教材に目移りしてはいけない。


◆自慢ではなく、効果を示す為に書くが、私は音読だけで、初めて受けたTOEICで820点を獲った。

過去、何度か、語学は音読だ、という話を書いた。一番最初に書いたのは、

2003年03月07日(金)  音読を続けることでTOEIC780点は取れる。お薦めの本がある。

だが、記憶違いであった。この後成績票が見つかって、分かったのだが、820点だった。

今ほど、TOEICは有名ではなかったように思う。TOEFL(Test of English as a Foreign Language)の名は知っていたが

受けたことはなく、ある時会社から、若手は全員TOEICなる英語の試験を受けろ、と言われ、
TOEICってのはなんじゃらほい?

の感覚であった。従って当然ながら「TOEIC対策」の類は全くしていない。

音読だけである。音読はネイティブの発音に近づけるよう留意していた。

ヒアリングの独立した練習はしたことがないが、自分が発音出来る単語は聞き取れるし、

ネイティブに近づけて音読をしていれば、リエゾン(単語と単語のつながり)も把握出来る。

分からない単語は辞書で引いて500回音読すれば、単語帳など作らなくても自然に覚える。

また、音読をすると、当然のことながら、文章の頭から文末に向かって読むので、

英文を読むときも頭から読んでそのまま理解できるようになる。訳すことを中心に

勉強していたころは、どうしても「行ったり来たり」の読み方だった。

試験の点数はどうでも良いが、音読を続けたおかげで、

英国に4年間住むことが出来たし、その間、英語で困った事はなかった。

私は33歳で初めて外国に行った。それが「転勤」だったのである。

語学留学したことや、英会話学校に通ったことは一度も無かったのである。

音読の反復を愚直に続けていただけなのである。


◆結論:ラジオ英会話1年分を、何年かけても良いから500回音読せよ。

以上、偉そうに書いたが、私が自分で考案した勉強法ではない。

予備校時代の英語の先生に教えて頂いた、同時通訳の神様、國弘正雄先生の歴史的名著、

「英語の話し方」(1970年 サイマル出版会)で、國弘先生が「只管朗読」(しかんろうどく)と名付けた

最も簡単で効果的な語学学習法である。要点を整理すると、


  • 意味の理解出来る英文を(易しいものでも構わない)

  • ただひたすら繰り返し500回音読する

というあまりにも原始的かつ単純で、「愚直の一念」とも形容すべき学習法が、

英語力(語学力)を総合的に(話す、書く、聞く、読む)かつ飛躍的に向上させる、

ということになる。

このように書くと何だかストイック(禁欲的)、精神論的な方法と誤解されそうだが、

國弘先生の言葉によると、「音読の最中、他の事が頭に浮かんでも構わない」という。

私も経験的にその通りであることが分かった。勿論最初は集中するが、同じ事の繰り返しは、

なかなか大変だ。はっきり書くとものすごく退屈に感じることがある。

そういうときは、寝っ転がっても構わない。但し、正しい発音に近づける意識は忘れない。

「継続は力なり」は私の好きな言葉だが、語学ついて、より正確に述べるならば、
「反復の継続は力なり。」

であろう。

國弘先生が「英語の話し方」を数十年後に改めてより詳しく著した、

國弘流英語の話し方の一読をお奨めしたい。

しばしば、「英語(語学)勉強法評論家」を見かけるが、そんなことをネット掲示板に

書き込んでいる暇があったら、「英文そのもの」を読むべきである。自分に最も適している

と感じる方法は、勉強していれば自然に見つかるのである。

勉強法については、國弘先生のこの一冊で十分だ。

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2010.04.06

「『ディスカバリー』が軌道に、打ち上げ成功」←山崎さんが任務を遂行し無事に帰還することを祈る。

◆記事:「ディスカバリー」が軌道に、打ち上げ成功(4月5日19時22分配信 読売新聞)

米航空宇宙局(NASA)は米東部時間5日午前6時21分(日本時間午後7時21分)、

山崎直子さん(39)ら飛行士7人を乗せたスペースシャトル「ディスカバリー」(アラン・ポインデクスター船長)を、

ケネディ宇宙センターから打ち上げた。

シャトルは予定通りの軌道に入り、打ち上げは成功した。

シャトルは年内に退役の予定で、山崎さんが日本人最後の搭乗となる。

野口聡一さん(44)が長期滞在中の国際宇宙ステーション(ISS)に向かい、初めて日本人2人が宇宙で出会う。

山崎さんは、飛行士に採用されてから11年での初飛行。日本人のシャトル搭乗は7人目、

女性では向井千秋さん(57)に次ぎ2人目となる。今回の乗組員は3人が女性で、

ISSに滞在中の女性1人とあわせ、宇宙で女性4人が同時に滞在する初の機会となる。

NASAは今回を含め残り4回のシャトル飛行で、できるだけ多くの物資をISSに運び込む計画だ。

山崎さんは「ロードマスター」(物資移送責任者)として、実験装置など6トン以上の物資の搬入、機器の設置などを管理する。

飛行は13日間で、18日に帰還する予定。


◆【映像】ディスカバリーの打ち上げの瞬間。

NASA TVがYouTubeに公式動画サイトを持っている。

そこから今日の打ち上げの様子を抽出した。日本時間2010年4月5日、19時21分である。


Discovery and STS-131 Crew 2 Days from ISS







遠い昔、アポロ計画の頃、特に初めて月面に着陸した11号の映像を見たときの興奮、

同時通訳を担当なさった、故・西山千氏の「全て順調」(アポロからの通信の訳)を思い出す。

打ち上げは、(少なくとも私は)何度見ても感動する。

サイエンスは、ロマンティックだ。


◆【映像】JAXA(Japan Aerospace Exploration Agency=宇宙航空研究開発機構 )による解説。

JAXAもYouTubeの公式動画サイトを持っている。

その中に、山崎直子宇宙飛行士の仕事は何なのかを説明する動画がある。


山崎直子宇宙飛行士 初搭乗 ミッション概要







山崎直子氏が宇宙飛行士になる、と決まったのは、なんと11年も前なのだ。

そもそも宇宙飛行士になるのは、まず自然科学の何らかの分野でのエキスパートで無ければならない。

(日本人として初めての女性宇宙飛行士、向井千秋さんなど、慶応医学部を出て慶応病院で8年も心臓外科医を務めていた。)

また、国際宇宙ステーションは米露日が共同して作業を行うので、英語とロシア語で自由に意思疎通が出来なければならない。

当然高度な語学力が必要である。一言の聞き間違いが、クルー全員の生命に関わる。

数百時間に及ぶ航空機操縦訓練を受けねばならない。

さらに、万が一緊急帰還し不時着した場合、どんな場所でも生き残れるように、

極寒のシベリア、熱帯の森林の中、海に不時着したケースを想定した厳しい訓練を受ける。

そもそも、宇宙飛行士の募集要件の一つに、着衣のまま25メートル×3=75メートル泳げること。

立ち泳ぎを10分続けられること、と書いてある。


私など(多くの人が同じだと思うが)、この中で出来ることは一つもない。


◆宇宙飛行士の屈託の無い笑顔の何と美しいことか。

日本初の宇宙飛行士、毛利衛さんがスペースシャトルで宇宙に行ったのが1992年である。

その後、次々と新たな宇宙飛行士が育ち、山崎直子さんが9人目。更に現在3名が訓練中である。

9人の方々、誰を見ても、卓越した人材である。

普通これぐらい優秀だと、一人ぐらい、やな奴がいるものだが、毎回、感心するが、皆どうして、これほどまでに、

子供のような純粋な心を保てるのだろう、というような人格者だ。全く何から何まで敵わない。

Jaxaastronauts

ただひたすら尊敬する。彼らのこの屈託の無い笑顔はどうだ。役者でもない人間が、偽善でこのような

美しい笑顔を意図的に作ることは出来ない。

彼らをここまで純化しているのは、ひとつには、宇宙に飛び立てば、命の危険が必ず伴う。その事実からくる

一種の潔さ、覚悟であろう。危険であることは百も承知。それでも宇宙へ行ける(行けた)者だけが感じる幸福感が

あるのだろう。

山崎直子さんと宇宙に長期滞在している野口さんが、任務を遂行し、

無事に地球に笑顔で帰ってくること(アメリカ人のシャトル・クルーもだ)を

心から祈る。

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2010.04.05

【音楽・映像】今日まで音楽。ベルリン・フィル:ヴァルトビューネ、1993年、小澤征爾さん「ロシアン・ナイト」

◆与謝野新党、小沢一郎の最大の罪、介護についてなど予定してますが・・・

昨夜は、ニュースに関して書く気にならないとここに書きましたが、

大分体調が戻りました。明日以降は、与謝野さんの自民党離党か、小沢一郎の問題、介護・福祉の問題

などについて、既にアイディアが浮かんでいます。但し、明日は月曜。

今晩までは、世俗を忘れ、楽しい音楽をお届けしたいのです。


◆【為参考】4月5日月からフジテレビ系列が15年前のドラマ「王様のレストラン」を再放送します(少なくとも東京では)。

テレビドラマなど、バカになさる方も多いでしょうが、これは私が今までの半生で、完全にハマッた、

数少ないドラマです。

これは、私の嗜好以外の何物でもありませんが、是非、録画なさることをおすすめします。

再放送の情報です



三谷幸喜氏の最高傑作だと思います。何しろ、舞台は小さいレストランの店内のみ。

ほとんど舞台と同じ、セリフ劇です。台本で見せる芝居です。

これは、フジ系列のポニーキャニオンってのがケチでレンタル禁止です。

私は15年前、ロンドンで東京から送られてくるビデオを見てすっかり夢中になりました。

数年前にDVD化されたとき迷わずかいました。副音声で、全話に三谷氏と役者さんとの会話が聞けます。
王様のレストラン DVD-BOX La Belle Equipe

服部隆之氏の音楽も素晴らしく、東京から、サウンド・トラックを取り寄せたほどです。

覚えている方もおられると思います。オープニングに使われていた音楽。

あれは、

"Bon Courage"(「勇気」) という曲です。






繰り返しますが、勿論、好みですが、騙されたと思って(録画予約して)ご覧になることを

衷心よりお薦め申し上げます。


◆ベルリン・フィルが毎年夏至に行う野外コンサート「ヴァルトビューネ」

海外では他にもこういうのが、ありますね。屋外かどうかは別として、アメリカならタングルウッド。

イギリスなら、プロムス(プロムナード・コンサートの略)で、クラシックとしてはオフ・シーズンなので、

皆気軽に楽しみます。

ベルリン・フィルのヴァルトビューネに関して最初に書いたのは、4年前です。

2006年04月16日(日) 「ベルリン・フィル、ヴァルトビューネ」(ピクニック・コンサート)」←音楽は、楽しい。ココログ

こういう「恒例の楽しいコンサート」としては、日本では何と言ってもウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートですが、

あれも良いですが、あまりに、ウィンナーワルツが連続するので、正直に言って、私はちょっと飽きることがあります。

本当は大晦日のベルリン・フィルのジルベスター・コンサート(1年遅れでNHKBSで放送されます)や、

ヴァルトビューネの方が毎年変化に富んでいて、面白いように思います(あくまでも私の趣味ですが)。


毎年、ヴァルトビューネはDVD化されます。


ところが、ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートほど知られておらずあまり売れないのか、

すぐに生産中止になります。

4年前、私がお奨めした、1993年、小澤さんが指揮したロシアン・ナイトは、今や何と、

マーケットプレイスで、1枚しかない。何と50,000円です。これは、ひどい。


そこで、輸入版なら、あるかも知れないと思いさがしたら、ありました。

Waldbuhne Concert: Russian Night [DVD] [Import] (1993)

ところが良く見ると、
リージョンコード: リージョン1 (アメリカとカナダ。このDVDは、他の国では再生できない可能性があります)

と書いてある。日本はリージョン2何です。

Amazonも意外に雑なことするね。日本で見られないなら、最初から載せるなよ。

いずれ再発売になることを祈るしかない(先日紹介した「ドキュメント・カラヤン・イン・ザルツブルク」なんか、

20年ぐらい待ったのですからね)。

(【追記】本稿をアップした後、調べたのですが、最近のDVDプレーヤーってリージョンフリーで、何でも見られる機種が

多いようです。失礼しました)。

やはりクラシックは、日本、いや、世界中の国で同様でしょうが、圧倒的に不人気で、

金儲けのための商品としては、効率が悪いので、すこし売れなくなると、すぐ入手出来なくなる。

無駄遣いはいけませんが、多少無理しても皆、珍しいCD・DVDを買いたがるのも、無理はありません。


◆1993年、ヴァルトビューネ「ロシアン・ナイト」より。

ということで、私が手持ちから、いくつかピックアップしました。

ロシアンナイト。最初は、チャイコフスキー「くるみ割り人形」から。


小序曲と行進曲

Overture and March







かわいいですよね。行進曲は、私が物心つくかつかないか、の頃、

非常にこれを聴くと喜んだ、と母が言うのです。いきなり立ち上がって棒きれ持って「指揮」の真似を

したそうです。そのころはまだ、「指揮」なんて見たことがなかったのに、不思議です。


トレパーク

Trepak(Nutcracker)







相互リンクさせて頂いている、プロのヴィオラ奏者、ふっこ様が書いておられましたが、

実際にバレエの伴奏をするときと、コンサートとして音楽だけを取りあげるときでは、

当然、テンポに違いが出る。ダンサーのことを考えなくても良い、コンサートの方がテンポが速くなりがちだそうですが、

特に、この「トレパーク」はバレエ伴奏のときと、オーケストラ・コンサートでの差が激しいとのことです。


ボロディン:だったん人の踊り

演奏開始後、間もなくオーボエで演奏される旋律は、半ば東洋的で、我々日本人の心の琴線に触れます。

好きな方、多いでしょう?


演奏時間13分ちょっとなので、二つのファイルに分けました。

単純に時間で区切らず、音楽的に区切りの良いところで分割したので、(1/2)は3分少々と短いです。


Borodin Polovestian Dance(1/2)







Borodin Polovestian Dance(2/2)







ハチャトゥリアン:ガイーヌ第3組曲から「剣の舞」

フィギュアスケートで浅田真央選手が、ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」より「ワルツ」を

使ってくれるまで、日本では「ハチャトゥリアン=剣の舞」ですが、実際は、初演の直前になって、

一曲追加してくれと言われ、ハチャトゥリアンがあわてて一晩で書き上げた曲だそうです。

再生開始後0分54秒付近から1分30秒ぐらいまで、小澤さんの棒をよくご覧下さい。ここだけ3拍子なんですね。

恥ずかしながら、ふっこ様に教えて頂くまで知りませんでした(私の若い頃、ハチャトゥリアンのポケットスコアなんて、

無かったのです。と言い訳します)。


SabreDance







大して振っていないのに、オーケストラの「ノリ」がいいですね。

小澤征爾さんがベルリン・フィルを指揮した時の映像を見ると常にそうです。名マエストロです。


ラデツキー行進曲

ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの最後で演奏されるので有名ですが、

他で演奏していけないわけがない。聴衆の嬉しそうな表情を見て下さい。



RadetzkyMarsch







人々がこれほど楽しそうだと、弾いている人々も楽しいでしょうし、

記録媒体を17年後に見ている我々まで嬉しくなる。良い光景ですね。


さて、ヴァルトビューネの最後はパウル・リンケという人が書いた

ベルリンの風(Berliner Luft)です。


BerlinerLuft







最近は、すっかりこれはふざけるのが普通になってしまって、違う曲を混ぜたり、

指揮者のサイモンラトルが指揮をしないで、客席で雑談したり、それはそれで構いませんが、

小澤征爾さんは、全くそういうことをしないで、最初から最後まで「まともに」演奏して、

お客さんを喜ばせている。



いいですね。世界中の人間が、国籍も肌の色も、人種も、言語も、宗教も無関係に

このように音楽を聴いて笑顔で過ごせたら、どんなに素晴らしい世の中になるであろう、

と、中学生の作文のように青臭いことを、それでも私は考えずにいられません。

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2010.04.04

本日、休載。一曲だけ。レハール「金と銀」

◆なんかこの頃変なんですよ。

ニュースを読んでも、何も書く気が起きないのです。

以前は無理にでも書けたのですが。

申し訳ありません。書けません。

音楽を一曲だけ。ずっと前に音を載せない頃に、CDの紹介だけしました。

以前から読んで下さっている方は既にお持ちの方もいらっしゃる思いますが、

シュターツカペレ、ドレスデンによるウィンナ・ワルツ・コンサート

ただし、このCDの一番の聴きものは、レハール(オペレッタ「メリー・ウィドウ」の作曲者)による、

金と銀です。これは、軽く演奏されることが多いですが、実に厚い、ずっしりとした響きです。

こういう曲でも超一流オーケストラを名指揮者(ケンペと言う人ですが)が振ると、

これほど違うのか、と思います。


レハール:「金と銀」







それでは、失礼します。

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2010.04.03

【音楽】1800年4月2日、ベートーヴェン交響曲第1番が初演されました。驚嘆するほど上手なアマチュア・オーケストラの演奏です。

◆ベートーヴェンの1番はあまり演奏されませんが、既に大家の風格があります。

ベートーヴェンの生涯は1770年-1827年です。誕生日は12月ですから、交響曲第1番が初演された4月2日はまだ29歳でした。

曲の解説などを読むと、交響曲1番の時点では、先輩のハイドンやモーツァルトの伝統的な作風に則って書いており、

習作の段階だ、との説明がありますが、私はこの1番でベートーヴェンは、「ベートーヴェンしかあり得ない音楽」

を書いたと思います。既にこのころから聴覚の障害は始まっていたのですが、

なによりも、ベートーヴェンが音楽に抱いた、炎のような情熱が伝わってきます。

今日はそれを、全曲お聴き頂きますが、いつもと違った所があります。


◆初めてですが、或るアマチュア・オーケストラの素晴らしい演奏をお薦めします。

私は最近流行りのTwitterを使いますが、そこでたまたま知遇を得た(?)方が、

今は解散してしまったのですが、かつて存在した東京の社会人と学生によるオーケストラで

フルート奏者だったことを知りました。rhythm10 さんとおっしゃいます(ID記載許可を頂きました)。


rhythm10 さんが所属していたのは、2000年から2004年まで活動していた、「アンサンブル 響(ひびき)」という

アマチュア・オーケストラです。ベートーヴェンの交響曲第1番を演奏したのは2002年だそうです。

rhythm10 さんは、録音をお持ちでしたから、ネット経由で聴かせて頂きました。

そして驚嘆しました。

この中にひとりもプロはいないのです。そして、指揮者も素人で、25歳の会社員。

指揮などしたことがなく、このコンサートで初めて振ることになり、泣きそうだった、とのことですが、

どうして、どうして。あまりにも見事な演奏です。

これほど素晴らしいベートーヴェンをアマチュアで聴いたことがありません。

いや、プロとかアマチュアとか、どうでも良い。兎に角これほどの名演は滅多にないです。

皆様にも是非ご紹介したくて、rhythm10 さんには、この日記・ブログに録音をアップすることのご承諾を得ました。

ダウンロードしたい方はご自由に、と、有難いお許しも頂きました。

有難いことです。早速演奏に参りましょう。


◆アンサンブル「響」演奏:ベートーヴェン作曲:交響曲第1番ハ長調作品21

全曲通して言えるのですが、どのパートも実によく鳴っているのです。

弦楽器全てのセクションががピタリと合い(1人でも音程の悪い人がいたらすぐに分かります)、

第1ヴァイオリンからコントラバスまで、厚いずっしりとした音なのです。

旋律を弾く第1ヴァイオリンだけが上手くても駄目で、内声部の第2ヴァイオリン・ヴィオラ、

低音のチェロ、コントラバスまで、皆が平均して上手くないと弦楽器群全体としていい音になりませんが、

このオーケストラは、皆さん上手です。

木管(Rさんは1番フルートです)の艶やかな温色。rhythm10 さんのフルートは玄人はだしの柔らかく

それでいて、良く通るいい音です。音程も全然狂いません。

金管。トランペットは荘厳で、ここぞというときには、輝かしく鳴り響きます。

ホルンは、「これぞ、ホルン」な音。ふくよかで、品が良い音です。

ティンパニさん、常にバランスを考慮して叩き過ぎず、必要とあらば、強打でアクセントを付ける。

ベートーベンの交響曲におけるティンパニの役割を良く心得ておられます。

それでは、『アンサンブル響」の演奏(2002年)で


ベートーベン:交響曲第1番ハ長調作品21 第1楽章 Adagio molto - Allegro con brio






これが全員素人なんです。自分のパートだけではなくて、ちゃんと全体のバランスを

考慮して弾いているし、吹いているし、叩いている。当たり前と言ってしまっては実も蓋もない。

第二楽章をお聴き下さい。こういう緩徐楽章はもっと難しい。音の動きが遅いわけですから、

音を間違えても目立つし、長い音の音程が悪ければはっきり分かる。



ベートーベン:交響曲第1番ハ長調作品21 第2楽章 Andante cantabile con moto







終わりの方でトランペットが鳴りますね。こういうの嫌なんですよ。弱音だからといっておっかなびっくり

吹くと、緊張して音の出だしで、ひっくり返ったり、伸ばしている最中に音が揺れる。

このトランペットさんは、弱音だけど、厳かな、良く通る音です。


第三楽章です。スコアにはメヌエットと書かれていますが、実際はスケルツォ(速い三拍子)です。


ベートーベン:交響曲第1番ハ長調作品21 第3楽章 Menuetto: Allegro molto e vivace






いいですねー。

この楽章は音の強弱のメリハリを付けないと面白くないですね。弱い音で始まった後、

急激にクレッシェンドしないとダメです。しかしやり過ぎてもおかしい。

アンサンブル「響」の演奏は、それがちょうど良い加減で、プレーヤーが心得ています。

再生開始後1分30秒ぐらいから「トリオ」と呼ばれる中間部にはいります。

木管の音の良さが不可欠ですが、オーボエさん、上手。

その陰でヴィオリンが速い音符を弾いていますが、一音もいい加減に聞こえない。

全員がきちんと弾き、しかもピタリと合っている。たいしたものです。



いよいよ、フィナーレ(終楽章)です。

この楽章の始まり方、一度聴いたら忘れないです。ベートーヴェンはよく考えたな、

と思うのです。

最初のゆっくりしたアダージョという部分。一つずつ音が上に向かって伸びるのです。

リズムを無視して文字で書きますと、

ソ、ソラシ、ソラシド、ソラシドレ、ソラシドレミ、ソラシドレミファ

上手いことを考えたな、と思います。ベートーヴェンのベートヴェンたる所以ですね。

やっぱり、天才です。お聴き下さい。


ベートーベン:交響曲第1番ハ長調作品21 第4楽章 Adagio - Allegro molto e vivace







音楽も演奏も、実に素晴らしい。

アレグロになってからは、ワクワクするような音楽です。私はこの楽章が大変好きです。

やはり、主旋律のヴァイオリンは音の動きが細かく、速いのです。絶対難しい筈です。

そして、アクセントを付けるティンパニ。大事なパートです。全体の響きに影響します。

このティンパニさん、音が深い。トランペットは良く鳴っています。それでいて、前に出過ぎない。


演奏終了後、ブラボーが飛ばないのが、唯一の不満ですが、これは無論、その時のお客さんに対する文句です。


「アンサンブル 響」が今は存在しないのが残念ですが、

前述のとおり、ここまで素晴らしい演奏だと、アマチュアとかプロとか関係無いです。


音楽を聴くときは、それによって慰められたい、勇気づけられたいという、素直な気持ちが大事だと思います。

似非(えせ)クラシック・ファンは、プロのコンサートでも、終演後に必ず

「あそこが良くなかった。ここで音程がどうのこうの」とあら探しをして得意になるものです。

こういう奴はアホです。「音楽」はそのように聴くものではない。聴いて楽しむのです。

「アンサンブル 響」がなくなってもその演奏は記録されているのですから、

コンサートから8年経った今でも、演奏の素晴らしさは消えません。

Twitterでrhythm10 さんと偶然ではありますけれども、お話出来てこの演奏を

広く皆様にご紹介したいと思いました。


少なくとも私にとって、ベートーヴェンの交響曲第1番のお薦めは、

この演奏です。皆様もお気に召したら、保存してお聴きになって下さい。

rhythm10 さん、ご協力、ありがとうございました。

それでは皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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2010.04.02

3月31日の党首討論所感。「普天間」と「政治とカネ」だけですか。問題は?

◆民主党がここまでひどいとは・・・。

最近、私は、弊日記・ブログで「政治」を取りあげないが、

それは、あまりにも問題が多すぎて、どこから指摘したらよいか、分からないのである。

とにかく、国民全体が感じていることだが、政権交替を実現してやり、新しい政治の展開を期待していたのに、

どうにも、こうにも、民主党(及び国民新党・社民党との連立政権)がここまで無能と思わなかったので、

「開いた口がふさがらない」のである。


◆すぐに前言を翻してばかりの内閣総理大臣。

自民党もなんだか、すっかり骨抜きになってしまったけれども、

今は民主党が政権政党なのだから、こちらの問題を指摘する。


一番の問題は、鳩山由紀夫内閣総理大臣が、「肚を括れ」ないことである。

色々と思惑を気にするから、その場しのぎでよく考えずに発言したり、

決定を下すので、結果的に、一度公の場で述べたことを取り消したり、訂正したり、詭弁を弄したりするばかりとなる。


◆昨日の党首討論では話題にならなかったが郵貯限度額引き上げは、マニフェストに反している。

これは、散々新聞も書いていたので御存知の方も多いだろうが、

参考までに毎日新聞の記事を一部転載する。

◆記事:郵貯限度額は2000万円=鳩山首相、連立維持へ「亀井案」了承-早期法案化指示(3月30日19時34分配信 時事通信)

鳩山由紀夫首相は30日夜に開いた閣僚懇談会で、亀井静香金融・郵政改革担当相(国民新党代表)と

原口一博総務相が24日に発表した郵政改革案の骨格通りに郵便貯金の預入限度額などの引き上げを実施するよう指示した。

会合で各閣僚は判断を首相に一任。首相は亀井・原口案のまま「郵貯は預入限度額2000万円(現行1000万円)、

簡易保険は加入限度額2500万円(同1300万円)の方向で行くべきだ」と裁断した。

また、これを軸に「早く法案を作るように」とも指示した。

郵貯限度額に関して、民主党Manifesto マニフェスト 2005において

次の通りに書いている。
(1)現在340兆円ある郵便貯金と簡易保険を適正規模に縮小します。

①2006年度中に郵便貯金の預入限度額を700万円に引き下げます。

②同時に、名寄せを徹底し、預入限度額を超える分については個人向け国債などに振り替えます。

その後、預入限度額をさらに500万円に引き下げます。

④8年以内に郵便貯金220 兆円を半減させることを目標とします。

(注:太文字は引用者による)

民主党は、郵貯限度額を「引き下げる」と明言していたにもかかわらず、

鳩山首相は結局、国民新党・亀井金融相の案を受け入れ、マニフェストとは正確に180度反対方向の

「郵貯限度額引き上げ」に同意し、鳩山氏は「早く法案を作るように」という指示まで出している。

言うまでも無く、国民新党との連立を解消されたら、参議院選挙大敗は必至(そうでなくても必至だが)

だからである。


鳩山内閣の支持率がリーマン・ショックの後の株価の如く急落しているのは、

なによりも、鳩山首相の言葉はアテにならない、と有権者が思っているからだ。

簡単に前言を翻して、平気で言い訳するからだ。

国民新党との連立を重んじても、一番大切な政策を、しかも一旦マニフェストとして文書化し、

それは現在も民主党のサイトに掲げてある。郵貯預入限度額を、「引き下げる」と公約を掲げておきながら、

目先のことで思考が目一杯になり、反対の政策に転向する。

連立を維持できても、有権者から「民主党はウソつきだ」と思われたら、

どうなるか、という簡単なことに、思考が及ばなくなる。信頼を失うことの怖さが分かってない。


◆普天間基地問題に関しても同様。

民主党は沖縄・普天間基地の移転に関して、Manifesto マニフェスト 2005

「外交・安全保障」の項で次の通りに政策を掲げている。

④アジア情勢などを踏まえつつ、日米の役割を見直します。

米軍の変革・再編(トランスフォーメーション)の機会をとらえ、在沖縄海兵隊基地の県外への

機能分散をまず模索し、戦略環境の変化を踏まえつつ、国外への移転をめざします。普天間基地

については、早期返還をアメリカに求めます。

ここでは、少なくとも、「在沖縄海兵隊基地の県外への機能分散」、ついで「国外への移転をめざします」

と、約束したと言って良い。マニフェストは必ずしも絶対守らなくてはいけない「公約ではない」などという

意見もあるが、所詮、レトリックの問題だ。

これを読んだら誰だって、
「民主党政権になったら沖縄から米軍基地は国外へ移転するのだな?」

と、当然考える。しかし、鳩山政権は米国の抵抗に遭い(これも当然予想していたはずだ)、

あっさり、前政権案のとおり、キャンプ・シュワブ(名護市辺野古区)へ移転に転換しようというので、

沖縄から猛反発をくらっている。

いつまで経っても結論を出せないでいたが、鳩山首相は3月末までには結論を出す、

と自分で言っていた。党首討論で自民党・谷垣総裁が突っ込んでいる。
政策面で問いたい。まず普天間(飛行場移設問題)です。まず総理に伺いたいことは、

3月26日の記者会見で3月末までに政府案を一本化したいと、こうおっしゃいましたか?

そうなのだ。3月26日の段階で、3月末までにまとまりそうな様子は全く無かったのに鳩山首相は、

そう言ってしまった。案の定、3月31日時点では、何も決まっていなかった。

出来もしないことを、その場の勢いで出来ると言ってしまうのは鳩山首相に対する信頼が薄らぐ大きな

要因、悪癖である。谷垣総裁はさらに詰問する。
前段の話は、説明責任をきちっと果たしていただきたいと申しあげます。そして、3月26日の会見で

『3月末までに政府案を一本化したい』といわれたというのは、今、そういうことを言ったというご答弁ですね。

それで次に聞きます。3月29日、ぶら下がり会見で、

『今月じゃなきゃならない、そういうことは法的に決まっているわけではありません』と言われましたか?

鳩山首相は確かにそのように「ぶら下がり会見」で述べている。
◆記事:政府案、月内決定こだわらず=首相(3月29日20時39分配信 時事通信)

鳩山由紀夫首相は普天間飛行場移設問題で、政府案について「いつまでに全部やらなきゃいけないという話ではない。

今月中じゃなきゃならないとか、別に法的に決まっているわけではない」と述べた(29日、首相官邸)

この記事を書きながら、あまりのアホさ加減にイヤになる。

鳩山首相は3月26日に「3月末までに結論を出す」と言い、わずか3日後に、

「今月末で無ければならない、と法的に決まっている訳ではない」と屁理屈をこねているが、

法的云々じゃなくて、自分が3月末までにまとめると言ったのである。


長くなるから、以下は引用せずにまとめるが、党首討論で、鳩山首相は、

5月末までには、何としても普天間基地に決着を付ける、という趣旨の発言をした。

そのためには、連立政権内の合意、米国の合意、移転先住民との合意、三つの大きな

ハードルを越えねばならない。

自民党・谷垣総裁は「5月末までに解決を見られなければ、責任を取って辞任するか、

あるいは衆議院を解散・総選挙により、(民主党の政権担当能力に関して)民意を問うか?

と更に詰め寄った。

鳩山首相は、
「全力を全力を挙げてこの問題の解決に努力をしてまいります。ぜひ、

その成果を国民のみなさま方にお認めをいただきますようにがんばりますので、

どうぞよろしくお願いいたします

と、答えた。出来なかったら、責任を取ります。と言えない。

全力を挙げて取り組むのは当たり前である。頑張るから、国民の皆さん見てて下さい、

よろしく御願いします、というのだが、お願いしたいのはこちらである。

党首討論では、この他に偽装政治献金問題や、小沢一郎の話も出たが、省略する。


◆景気対策に関する議論が全く行われなかったのは問題だ。

党首討論の時間が短かすぎるのではないか。

普天間は大事だが、国民は、低迷を続ける景気に苦しんでいる。

経済指標は、景気がもしかするとそこを打ったか、と思わせるものが出てくるようになったが、

あくまで数字であって、国民が実感として、生活が楽になったと感じている、とは到底思えない。

そういう状況下において、党首討論の場で、経済政策に付いての議論が全くでなかったのは、

与野党とも国民の窮状を理解していない証拠である。

両者に対して苦言を呈したい。

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2010.04.01

【音楽】3月31日は、ハイドン(1732-1809)の誕生日です。4人の指揮者で、「驚愕」第2楽章。

◆毎年ハイドンの誕生日特集を組みながら、肝心の交響曲が抜けてました。

毎年、今日、3月31日はハイドン特集を組みますが、

元来、私自身がさほど知らないので、いつも、適当です。

今回も適当なのですが、少なくとも私が子供の頃、音楽の教科書には

ハイドンといえば「交響曲の父」である、と書いてあります。

しかし、実をいうと、104曲の交響曲、知らない方が遙かに多い。

これは、マーラーやブルックナーなら詳しいという人も、多分同じだと思います。

と言って、いつまでも取りあげない訳にはいきません。


◆交響曲第94番 ト長調 「驚愕」第二楽章を4人の指揮者で。

ハイドンを調べると、必ずかいてありますが、交響曲89番から104番までを、

「ザロモン・セット」といいます。イギリスの呼び屋(興行屋)、ザロモンが、

高名なハイドンをロンドンに招いて、その間に作曲したものだからという説明になっています。

まあ、それは、どうでも良いです。

全部紹介する訳には勿論いきませんし、1曲だけ取りあげて全部の楽章をお聴かせしても、

馴染みが無いと飽きると思います。そこでつい一週間前に

【音楽】「ハフナー」と「驚愕」ココログ

で取りあげたばかりですが、交響曲第94番「驚愕」の第二楽章を4人の指揮者で聴き比べます。


まず、マリス・ヤンソンス指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の映像で。

Haydn Symphony No. 94 Mvt. 2





これを弾いているときのベルリン・フィル、特に弦の人達の表情、ヤンソンスの表情がとてもいい、と思います。

元はDVDです。ベルリオーズ:幻想交響曲、ハイドン:驚愕、他 ヤンソンス&ベルリン・フィル、パユ



次は、カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。カラヤンのハイドンはとても良い。

CDは、ハイドン:交響曲第94番《驚愕》/100番《軍隊》/101番《時計》 カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。







「びっくり」のフォルティッシモが強烈ですが、響きは美しく保たれています。音声だけなので、確認出来ませんが、

多分、ヤンソンスよりも編成が大きいと思います(各パートの人数が多い、ということです)。後半の、オーケストラ全体の

強奏も、大音量となり、最初のピアニッシモとの対比が明確に出ています。


3人目は、意外ですが、バーンスタイン指揮:ニューヨーク・フィルハーモニックです。

CDは、Leonard Bernstein Conducts Haydnです。







ハイドンは、「アンダンテ」と指定しているだけなので、指揮者によってテンポが違うのは当然ですが、

ヤンソンスや、カラヤンと比べると随分とゆったりとしたテンポです。最初の主題もスタッカートなのですが、あまり短く弾かせない。

すべてバーンスタインの解釈なのですが、若い頃の、マーラーなんかを指揮するときは指揮台でジャンプしていた頃のバーンスタインなので、

やや意外です。


最後は、確かこの人が初めてだと思いますが、ハイドン交響曲全集をアナログレコードの頃に作った、

アンタル・ドラティ指揮:フィルハーモニア・フンガリカの演奏です。

当初は(私の記憶違いかもしれませんが)、10万円ぐらいしたはずですが、今や6千円台で買えます。

交響曲全集 ドラティ&フィルハーモニア・フンガリカ(33CD限定盤)ですね。

バラでも売っていると思いますが。






テンポは、ヤンソンス、カラヤンに近いですが、フォルティッシモをさほど強調しないですね。

この人は、アーティキュレーション(スタッカート、とかテヌートとか音の長さ、及びその組み合わせ、切替え)の指示が細かいのではないか、

と素人のドタ勘ですが、思います。

ハイドンの「びっくりシンフォニー」と書かれてしまうと、軽んじられがちですが、お聴きのとおり、

指揮者によって、これほど違うのですね。奥が深いと思います。

こんなの104曲も書き、作風が変化しているハイドンは、岩城さんが書いているのですが、

やはり、大天才ですね。

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