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2010年5月

2010.05.31

「<自殺防止策>健康診断に精神疾患検査追加へ…厚労省PT」←一概に良いことずくめではないのですよ。

◆記事:<自殺防止策>健康診断に精神疾患検査追加へ…厚労省PT(5月28日20時48分配信 毎日新聞)

厚生労働省の自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム(PT)は28日、職場におけるメンタルヘルス(精神衛生)対策の充実や、

精神疾患の患者に対する訪問支援などを柱とした自殺防止策をまとめた。今後、自殺対策を推進する内閣府とも連携し、

政府の総合的な対策として具体的な検討作業に入り、11年度からの実施を目指す。

メンタルヘルス対策では、職場での健康診断の検査項目に精神疾患を発見するための項目を加え、

このための労働安全衛生法改正も検討している。不調者を把握した場合は、労働時間の短縮や休業、

職場復帰などの対応が適切に行われるよう、精神科医らが産業医などを対象に研修を実施する。

だが、人事面などで不調者が不利益を受けないための配慮も必要だとしている。

精神疾患がありながら治療をしていなかったり、治療を中断している患者に対し、保健所や民間の専門職員らが訪問支援を行う。

1人暮らしの無職者や離婚した人、生活保護受給者の自殺率が高いことも統計から分かっており、

都道府県が行う心の健康相談をハローワークで実施したり、福祉事務所に精神保健福祉士などの配置も検討。

精神保健医療改革も推進し、うつ病に有効とされる認知行動療法の普及に向け、専門家を養成するための研修を実施する。

厚労省によると、09年の自殺者数は3万2845人で12年連続で3万人を超えた。

08年の約3万2000人のうち、うつ病が原因とみられる人は約6400人。(注:色太文字は引用者による。)


◆コメント:うーむ。難しいところですねえ・・・・。

いつも、弊日記・ブログをお読み頂いている方は既に御存知ですが、

毎日、初めてこのブログにアクセスなさる方も多いので、改めて書きますが、

私は、10年越しの遷延性(慢性化した)うつ病の患者で、今は安定してますけど、

それでもいまだに抗うつ薬と抗不安薬、睡眠薬を服用しているものです。

かなり安定しているので、現在は、2ヶ月に一度、ずっとお世話になっている、

某大学付属病院の精神科外来に通院しています。幸いなことに、主治医は日本有数のうつ病の権威です。


だから、こういう記事は、自然と目に飛び込んで来るのです。

日本の自殺者数は、12年連続3万人を超えていて、先進国でこんな国は他に無い、

と、言われています(言われていますとは、日本と他国の統計の信頼性がどの程度か分からないからです)。


少なくとも日本の統計(12年連続3万人超)を信用するとして、それを防ごうというのは前から言われていて、

内閣府には、自殺対策ホームページがありますが、

先日も書きましたが、このページはうつ病ではない人が、うつ病や自殺者の統計などを調べるときには便利でしょうが、

うつ病患者向けには出来ていません。


長妻厚労相が本気で「何とかしないと」と考えている様子は分かるのですが、プロジェクトチームの自殺防止案は、

無条件で評価出来るかというと、「うーむ」と考え込んでしまいます。

以下、その理由を書きます。


◆「健康診断の一部として精神疾患検査追加」とありますが・・・。

気持ちというか、意図はわかるのです。

自殺者の相当な割合はうつ病だったが、適切な治療を受けなかったことが原因となっているのではないか、

ということは以前から云われています。しかし、それは何故かを考える必要があります。


大きな理由は「精神科」を受診することへの抵抗。うつ病は世界の精神疾患診断で一応「基準」とされている。

アメリカ精神科学会が作った、"DSM-Ⅳ"(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders version4:精神疾患の分類と診断の手引第四版)

という本では、「精神病」(Mental desease)ではなくて厳密には「気分障害」(Mood Disorder)

なのです。

しかし、はっきり言って、今でも日本では多くの人は、
「精神科に通院している人間=キチガイ」

の偏見から解放されていない。世間もそうだし、うつ病に罹っている人もそう思っている。

だから、受診しない→治療を受けられない→本当にうつ病ならば(稀に自然に治ることもあるが)症状は悪化する。

それが、自殺が減らない原因の一つである、という仮定に基づけば、自ずと、なるべく多くの人が診察を受け入れられるようにする。

そのために、会社の健康診断の項目にする、という発想は分かりましたが、

うつ病ってのは、なにか血液検査で特定の物質が検出される、という類の障害ではないのです。

或る腫瘍が良性か悪性か、妊娠しているかしていないか、糖尿病か否か、というほどはっきりした

客観的科学的診断方法は無いのでありまして、DSM-Ⅳもあくまでも「目安」に過ぎません。

相当臨床経験のある専門医(=精神科医)がかなり、時間をかけて、場合によっては、何回か日を改めて

診断して、うつ病であるかどうか判断するのです。

血液検査で、「コレステロールや中性脂肪が多すぎます。メタボですね」というのと

同じようには診断出来ない。健康診断項目に入れるといっても、いい加減にやったら意味がないのです。


◆今まで、日本の企業では「精神科に通院している」と知れたら、"The End"なのです。

もう一つ、大きな問題は、記事の中で、私が色太文字で強調した部分です。

人事面などで不調者が不利益を受けないための配慮

サラリーマンが、「最近、異常に憂鬱だ」と思い、本屋で「うつ病とは何か」みたいな本を読んで、

自分が当てはまると思っても、精神科に通院しないのは、もし、精神科の患者であることを、

人事部が知ったら、キャリアに関わるからです。

私の場合は、最初は街のメンタルクリニックに通院しましたが、職場環境が原因となっていることが

明らかだったし、あまりにも苦しかったので、このままではヤバイと考え、自ら上司にカミング・アウトして、

配置転換を申し出ましたが、随分悩みました。

私の職場は、はっきり言ってかなりの大企業で、いきなりクビになることは無いけれど、

一旦、「精神科患者である」ことを人事部に知られたら、その時点で将来は完全に閉ざされる。

定年までいられても、もう、絶対に一生、昇給も昇格もしないのです。

それが分かっていたから、迷いましたが、後に(恥ずかしながら)自殺未遂して、

大学病院の精神科に三か月も入院することになりましたから、最早、自己申告するしかない、

と決めました。

繰り返しますが、私の会社は相当の大企業で、そういう人もクビになることはないのですが、

一生、昇給・昇格もしないということが分かっていて、それでも食うためには働かなければならない、

という状態は結構辛いのです。


これは、なんとかもう少し会社も柔軟になって欲しい。私なんか良い方で、失礼だけれど、

中小企業だったら、とっくに首を切られていると思います。それが原因で自殺した人もいると思います。

ですから、病気を理由に人事において「ドロップアウト」にしてしまうのは良くない。

それはそうなのですが・・・・。


◆企業も社員も「うつ病」を悪用できる、という問題。

プロジェクトチームの提言では、

人事面などで不調者が不利益を受けないための配慮

が必要、と書かれていますが、それが遵守されるかどうか、という点がやや不安です。

なんだかんだいって、会社は、或る社員がうつ病だと知り、

「それが理由ではない、無理をさせない為だ」

と言い繕って、残業の無い閑職に異動させることが、やろうと思えば出来ます。


逆の立場からの「悪用」の可能性も生じます。

狡い社員がたまたま「うつ病である」と診断され、それを悪用することが可能です。

即ち、「うつ病である(あった)」ことを理由に人事面では差別してはいけないということを

逆手にとり、会社は病気とは無関係に、単純に本人の能力が無いから昇格させない場合でも、

病気を「悪用」しようとする社員が、会社に対して、
会社が、自分がうつ病であることを理由に人事面で差別している

と、「言いがかり」を付けて、労基局(だか厚生労働省本省か知りませんが)、に告発する

という事があり得る。それが本当に不当なのか否かの判断が難しい。

会社はえてして非情なものですし、「うつ病」に関する知識が中途半端に世の中に

知られているので、これを利用して怠けようとする社員が現れる可能性があるということです。


◆結論:少なくとも、普通の健康診断に項目追加、ではなく、独立して検査すべきです。

「悪用」に関しては考えすぎかもしれませんが、少なくともうつ病診断については、

通常の会社の健康診断の項目追加という程度では無理です。

別の健康診断として、専門医が、かなり時間をかけて面談をして診断を下すべきだと思います。

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2010.05.29

「政府方針「小さな半歩」=続投を明言―鳩山首相」←直ちに内閣総辞職か衆議院を解散するべきでしょう。/音楽。

◆記事1:政府方針「小さな半歩」=続投を明言―鳩山首相(5月28日21時34分配信 時事通信)

鳩山由紀夫首相は28日夜、米軍普天間飛行場移設問題への対処方針を閣議決定した後、首相官邸で記者会見した。

首相は「当初思い描いていた沖縄県民の負担や危険性の抜本的軽減に比較すれば、この決定は最初の一歩、

小さな半歩にすぎないかもしれない」との認識を示した。

その上で「この一歩を一つの出発点に粘り強く基地問題の解決に取り組み続けることが自分の使命だ。

今後も命懸け取り組む」と述べ、首相続投を明言した。

一方で、首相は「最低でも県外(移設)」との自らの発言を念頭に、「自分の言葉を守れなかった。沖縄県民を傷つけたことを心からおわびする」

と表明、鹿児島県・徳之島の住民にも陳謝した。「実行力が示されていないと思われても仕方ない」とも語った。

米国との合意を優先した理由について、首相は「日米の信頼関係の維持が最大の抑止力」と考えたと説明。

決着期限を5月末としたことに関しては、「参院選前に決着しなければ最大の争点になる可能性があった」とし、

「(11月ごろの)沖縄県知事選前に結論を出すのが責務と考えた」と語った。

社民党の福島瑞穂党首の罷免については「根本的な部分で基地問題の考え方に違いがあった」と説明する一方、

「社民党が望むなら新たな閣僚に入ってもらうことも視野にある」と述べた。

(注:色太文字は引用者による)


◆記事2:iPad発売、直営店に行列 品切れ店舗は少なく (日経電子版 )(2010/5/28 20:32)

米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」が28日発売された。

一部アップル直営店には早朝1000人規模の行列ができる一方、郊外の家電量販店では少人数しか並ばなかったところも多かった。

夕刻時点でも販売を続けている店が目立ち、全機種品切れになった店は少ないとみられる。

大手家電量販店のうちビックカメラは取り扱い11店のうち、午後5時時点で完全に在庫切れとなった店舗はゼロ。

29日以降も複数の店舗で販売する見通しだ。18店で販売したヨドバシカメラでも午後5時時点で完売したのは

「一部の店舗で、一部のモデル」(渡辺哲也ハード・関連機器商品事業部長)に限られた。

全57店で取り扱ったヤマダ電機も、一部店舗で在庫が残っているという。

アップル日本法人や一部機種の発売元であるソフトバンクモバイルは、在庫量や初日の販売台数を明らかにしていない。

iPadは米国で4月3日に発売されて以来、世界的に品薄状態が続いている。


◆コメント:記事1と記事2を比較した場合、どちらが重要な情報か。

読者諸氏を小馬鹿にしたような小見出しを付けてしまったが、理由がある。


先日も少し書いたが、私は、近ごろ流行りのTwitter(ツイッター)にアカウントを持っている。

どんなものなのか、という好奇心からである。

最初の頃は勘違いしていて、10年ほど前、私が初めてPCを買い、インターネットに接続した頃盛んだった、

「チャット」と同一視した。が、御存知の通り「Twitter」は各自が一回140文字以内で勝手に好きなことを呟く、

「落書き」のようなものである(結果的に誰かと「チャット状態」になることはあるが、それは本来の使い方ではない)。

各自が勝手なことを書いていて、あまり面白いものではない。

しかし、Twitterを「観察し」ていると、人々が何に関心を持っているか、は、

リアルタイムで分かる。そこから有益な情報が得られる訳ではないが、

現実として、市井の人々の関心が何に向いているか、その傾向を知るための道具として

使えないこともない。


前置きが長くなったが、今夜(5月28日の夜)、Twitterにおける人々の話題を観察していたら、

「iPad」の話題が、「普天間」よりも明らかに多かったのである。

iPadも結構だが、今日の鳩山首相の記者会見を見て、全身から力が抜けるほどの絶望感を覚えないのであろうか。

或いは、最初から関心がなく、記者会見など見なかったのであろうか。


今更言うまでもなく、物事の軽重、即ち、重要なことと、さほどでもないことに区別が付くのが

大人であるが、iPadの話ばかりをして

「眠い、おやすみー」

と何事も無かったように、寝てしまう大人が多いと言う状況が、鳩山をして、今だ宰相たらしめている背景かもしれない。

巷のブログには「こんな奴が総理でいることが信じられない。」とか、「これほど、人に殺意を覚えたのは初めてだ」とか、

色々書かれているが、

そもそも民主党に政権を取らせ、やらせてみよう、という選択をしたのは我々有権者である。


◆しかし、「最低でも県外に移転」と公の場で口にしていながら、出来なかったのだから、辞めて、民意を問うべきだ。

今、テレ朝で「朝まで生テレビ」を放送している。田原総一朗がコメンテーターのひとり、

自称精神科医の香山リカに「後で鳩山さんの精神分析をお願いしたい」などと冒頭で言っていたが、

精神科医の治療に精神分析など使わないし、あの香山リカというのも随分前からテレビに出てばかりいて、

臨床経験が豊富とは思えない。つまり「医師国家免許」を持ったタレント、というほうが実情に近いであろう。


話が逸れたが、私は田原総一朗というのは大嫌いだが、こと、鳩山に関する発言には賛成である。

鳩山首相の「精神分析」というか「精神鑑定」が必要なのではないか、とすら思えるほどの超弩級の無感情人間だ。

不気味である。


兎に角これほど、コロコロ言うことが変わる内閣総理大臣は見たことがない。

小泉純一郎は、自民党をぶっ壊すといい、実際道路族、郵政族議員をつぶしたが、

一政党(自民党)だけではなく、日本をぶっ壊してしまった。いまだにそれが分からない人がいるが、

小泉は万死に値する悪党で、私は小泉は日本史上、最悪・最低の内閣総理大臣だったと思うが、

その小泉にすら、少なくとも言うことに一貫性があった、と、相対的に肯定的評価を付与したくなるほど、

鳩山は発言を変える。そして結局、86年の自民党案に戻ってきた。


尤も、普天間の移転に手こずったのは、鳩山の優柔不断もあるが、

沖縄は利権の巣窟(野中広務が週刊現代で立花隆との対談で口にした言葉)だからである。

週刊現代6月5日号、69ページの記事によると、今日、タモリの音楽番組で歌っていた、

沖縄出身の美貌のタレント(女優)、K.M.は、渦中の辺野古地区で生まれ育っている。

このタレントの昨年亡くなった父親は、地元(名護市)企業の元幹部で、

熱心な基地移設賛成者として知られていた。生前は、辺野古沖への基地移設を実現するために、

防衛省の出先機関や市役所などを積極的に回っていたという(タレントK.M.本人は関係ない)。

こういうことが絡んでいることは容易に想像が付く。


しかし、そういう「プロセス」は関係なく、大人なら誰でも知っているとおり、如何なる職業でも、

仕事は結果だけで評価されるのである。「努力する過程が大事」のキレイゴトが通用するのは学生だけだ。


鳩山首相は野党時代、もし政権を取ったら、普天間基地は「最低でも県外」と公言していて、

それが、政権交替を有権者が選んだ理由の全てではないが、極めて重大な約束をしながら、

その約束を実現出来なかったのである。

即ち、結果において、重大な公約違反なのだから、辞めるべきなのだ。

内閣総辞職か、衆参同時などと言わずにすぐにでも衆院解散・総選挙で

民意を問うべきである。


あまりにも毎度の口先発言でなれてしまって大して驚きはしないが、記者会見で鳩山首相は、

今後も命懸けで(基地問題の解決に)取り組む。

と発言した。日本語の文法に鑑み、「今後も」と言ったのは、
今までも「命懸け」で取り組んでいた。

ことを意味するが、その割には、全然憔悴した様子がない。痩せ細りもしないし、顔色もいい。

つまり、これだけ日本国内のみならず、アメリカの新聞でも「アホだ、無能だ、ウソツキだ」と

言われ続けても、平気でメシを食って、ぐっすり眠れていることを、示している。

そして、今までの発言の変化のものすごさを考慮すると、今日の「命懸けで取り組む」発言すら、

いずれ、「あれは、比喩として用いたのであり、命を賭するつもりはない」とかなんとか

言い出しそうだ。


私は、社会人に成り立ての頃、上司や先輩から、
「怒られているうちは、まだ、いいんだ。『伸びる見込みがある』と思うから叱るんだ。

失敗しても叱られなくなったら、『こいつは何を言っても無駄だ』と見放されたと思え」

と言われたものだ。今、私は鳩山首相に腹が立たない。

無論、私は、内閣総理大臣の上司ではないが、同じ原理で腹が立たないのだろう。


◆【音楽】ユージン・オーマンディ、フィラデルフィア管弦楽団のポピュラー名曲集

折角週末なので、CDをご紹介したい。ユージン・オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団の

オーケストラ・ヒット・パレード

タイトル通り、ポピュラー名曲集で、1,020円と安い。

他は既にお持ちの方が多いだろうが、2曲目の「草競馬」。

あのフォスターの草競馬を金管とパーカッション用にアレンジしている。編曲者が不明なのが残念だが

かなりユニークで「斬新な」アレンジである。


この一曲だけは他のCDでは聴けないのだが、独立した一本の記事にするほどではないので

こういう形で載せることにした。こういうのも良いかなと思って。「今日の一曲」形式、とでもいおうか。


ユージン・オーマンディ=フィラデルフィア管弦楽団、フォスター「草競馬」







ちょっと面白いでしょ?

それでは皆様良い週末をお過ごし下さい。

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2010.05.28

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の初演でソロを弾いたヴァイオリニストが書いた「トロンボーン小協奏曲」

◆今年生誕200年はショパンだけではありません。

今年は、ショパン(1810-1849)の生誕200年だと、クラシック・ファンは騒ぎ、

レコード会社は、あの手この手で何とかショパンのCDを売ろうと必死です。

ですから、これは既に十分に知られていることで、私がとやかく書くまでもない。


私の知る限り、知名度はショパンに遠く及びませんが、ショパンと同い年の作曲家で、

フェルディナント・ダヴィッド(Ferdinand David 1810-1873)という人がいます。

とは言っても彼は、本職はヴァイオリニストで、今も存在する由緒あるオーケストラで、

メンデルスゾーンが指揮者を務めていた、ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の

コンサート・マスターを長く務め、あの「メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲」の初演の際、

ソロを弾いたことで知られています。


彼は、ヴァイオリンも非常なテクニックの持ち主だったそうですが、

2曲の交響曲を始め、40ほどの作品を残しているそうです(ウィキペディア)。



その中で現在も演奏されるのは、トロンボーン小協奏曲だろうと思います。

今はトロンボーンで毎コンを受けられませんが、かつて、今から思うと相当混乱してますが、

管楽器(金管)の年と管楽器(木管)の年が有りました。毎コンの管楽器部門は、

あーでもない、こーでも無い、と随分、部門の分け方とか開催頻度が何度も変わりましたが、

今、それを説明すると長くなります。


申し上げたいことは、以前はトロンボーンでも毎コンを受けることが出来る年があり、

その場合、必ず課題曲にこの、ダヴィッドの「トロンボーン小協奏曲」が含まれていました。


◆ダヴィッドの小協奏曲、スウェーデンのトロンボーン奏者、クリスチャン・リンドベルイの演奏でどうぞ。

トロンボーンの協奏曲がプログラムに取りあげられる機会など、限りなくゼロに近いのに、

世界で1人だけ、ソロ・トロンボーン奏者として成功しているスウェーデンの

クリスチャン・リンドベルイという、信じがたいほど上手い人がいます。

学校の吹奏楽部でトロンボーンを吹いている少年少女諸君はよく御存知だろうけど、

ごく普通のクラシック好きなら、知らなくて当然です。


初めて聴かれる方も多いでしょうが、なかなか良いのです。

形式上は3楽章構成になっていますが、実際には続けて演奏されます。


トラックを三つに分けましたが、第一楽章が終わったらすかさず、第二楽章の再生を開始する、

という要領でお願いします。第二楽章は4分ほどの「葬送行進曲」ですが、退屈だったら飛ばして、

第三楽章を聴いて下さい。


フェルディナント・ダヴィッド トロンボーン小協奏曲 第一楽章







第二楽章







第三楽章







第一楽章で、勢いよくソロ・トロンボーンが飛び込んで来る所と中間部の美しいカンタービレとの対比が素晴らしいと思います。

ダヴィッドさんは前述の通りヴァイオリン奏者ですが、トロンボーン奏者に相談もしたでしょうけれど、

トロンボーンの特性、というか「ツボ」を見事に押さえていると思います。


なお、インディアナ大学音楽学部トロンボーン科のサイトには、この曲を演奏する上での

詳細な留意点を解説しているセクションがあります。

この曲のCDはありますけれども、AmazonHMVも少々高い。

iTunes Storeだとアルバムごとダウンロードしても1,500円、

ダヴィッドだけなら、3つの楽章併せて450円です。ご参考まで。


◆クリスチャン・リンドベルイの素晴らしいテクニックを聴くためには・・・。

フェルディナント・ダヴィッドから話が逸れますけれど、このリンドベルイという人は無茶苦茶上手いので、

最初に日本で有名になった、ヴィルトゥオーゾ・トロンボーン(Virtuoso Trombone)というアルバムが、

ちょうど良いのですが、これがまた、AmazonHMV共にちょっと高い。

これも今回はたまたまですが、iTunes Storeから、好きな曲だダウンロード購入した方が、

安いです。


さて。

いまだに私はトロンボーンでどうして、演奏可能なのか不思議で仕方がないのですが・・・。


リムスキー=コルサコフ:熊ん蜂の飛行






最初にこの演奏を聴いたときに、唖然としたのを良く覚えております。


もう一曲は、これは、スコットランド民謡「スコットランドの釣鐘草」をテーマにした変奏曲です。

変奏曲の型としては、単純というか、初歩的なのですが、兎に角、お聴き下さい。


アーサー・プライヤー(Arthur Pryor (1870-1942)):スコットランドの釣鐘草変奏曲。







トロンボーンのイメージが大分変わったのではないでしょうか。

それでは。

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2010.05.27

「フランキンセンス」に見るマス・メディアの影響力。

◆「フランキンセンス」という樹脂から抽出した、エッセンシャルオイルがテレビで紹介されたそうだ。

自宅に戻るなり、ツレアイが「フランキンセンス」というアロマオイル

(正確には、ムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹脂のこと、だそうだ)とは何か調べてくれ

というのでGoogleで検索したら、約161,000 件もヒットした。


突如そういうことを言い出すのは、テレビででも取りあげたのであろう、とピンと来た。図星だった。

こちらのブログによると、

(25日(火)に)日本テレビ「魔女たちの22時」の中で、49歳の女性が22歳の娘と姉妹に間違われるほど

若返る事になったキーアイテムとして紹介された「フランキンセンス」。

なるほど。こういうの女性は飛びつきますよね。「若返り」。


こちらのアロマオイルショップの「フランキンセンス」のページを見たら、既に売り切れ。

その上、既に次のメッセージが目立つように書かれている。
★テレビ番組をご覧になった方へ ご注文の際は、必ず以下をお読み下さい。★

●納期について

5月25日夜のテレビ番組で紹介された反響からご注文が殺到しており、只今在庫切れとなっております。

ご注文の受付は行っておりますが、発送まで約1ヶ月程度お待ち頂きますので、予めご了承くださいませ。

わずか1日でその前の日まで多くの人が存在すら知らなかった「フランキンセンス」のオイルが、

アッというまに売り切れ続出となる。

まことに、マス・メディアの影響(情報伝達力)は大きい。が、そのメディアに携わる人がその影響力を正しく認識しているのか

甚だ、疑問である。


「フランキンセンス」とは全く関係が無いし、マスコミと弊ブログを比べるのがそもそもおこがましいが、

私如き、たかが一般人がプログ上で、「口蹄疫に関する覚書」を書いたり、

Twitterに繰り返し書き込んでも、いまだに「口蹄疫に罹患した家畜の肉を食べたら危険だ」と調べもしないで

思い込んでいる人の方が遙かに多い。

マス・メディアに携わる人々は「フランキンセンス」も良いが、こういう時こそ、「口蹄疫とは何か」

について、正しい知識を啓蒙するために、その影響力を行使して欲しいものである。

口蹄疫は放っておいても治る、家畜の病気であり、人間には感染しないこと。

肉を食べても、牛乳を飲んでも大丈夫だ、と専門家が言っていることなど、

私がいくら喚いても、太平洋の水を耳かきでくみ出すようなものである。


マスコミはそれをきちんと伝えないで、徒に不安を煽る様なことばかり書く。

それが、殺処分される家畜の数を必要以上に増やしていることに、

本当に気が付かないのであろうか?

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2010.05.26

「ユーロ急落、8年半ぶり安値=世界株安連鎖、ダウ1万ドル割れ」←よく考えると意味不明ですね。

◆記事1:東証大引け、連日で年初来安値更新 5日間の下落幅は782円に(日経 5/25 15:38)

25日の東京株式市場で日経平均株価は5日続落し、連日で年初来安値を更新した。

終値は前日比298円51銭(3.06%)安の9459円89銭で、5日間合計の下げ幅は782円(7.6%)に達した。

9500円割れは昨年11月30日以来約半年ぶり。欧州の金融不安の再燃や北朝鮮情勢の緊迫化で投資心理が悪化した。

外国為替市場での円高・ユーロ安進行も嫌気され、輸出関連株を中心に幅広い銘柄が売られた。

東証1部の下落銘柄数は全体の8割を超え、ほぼ全面安となった。

スペインの中央銀行が経営危機の地方銀行カハスールを管理下に置いたことをきっかけに、

欧州の金融システム不安が台頭。投資家が比較的リスクが高い株式を手放す動きにつながった。

在韓米軍と韓国海軍が大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に基づく海上封鎖訓練の準備を始めるなど、

北朝鮮情勢が緊張し、地理的に近い日本への影響を懸念する見方も広がった。

このところの相場下落で個人投資家が信用取引で買っていた銘柄に追加の証拠金が必要となる

「追い証」が発生し、後場は手じまい売りも増加。日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。


◆記事:ユーロ急落、8年半ぶり安値=世界株安連鎖、ダウ1万ドル割れ(5月26日1時5分配信 時事通信)

25日のロンドン外国為替市場では、欧州を震源とする信用不安が一段と拡大し、

欧州単一通貨ユーロが主要通貨に対し急落、対円で一時、2001年11月末以来8年半ぶりとなる1ユーロ=108円台をつけた。

米欧の主要株式市場も軒並み大幅下落するなど、世界的な株安連鎖が継続。

米株の代表的指標であるダウ工業株30種平均は再び1万ドルを割り込み、年初来安値を更新した。

ニューヨーク市場に入ってからのユーロ相場は、米東部時間25日午前10時半(日本時間同日午後11時半)現在、

対円で109円60~70銭(前日午後5時は111円58~68銭)。対ドルでも1.2240~2250ドル(同1.2366~2376ドル)に下落している。

一方、東京株式市場の急落を受け、米国や欧州の主要株式市場は朝方から下落幅を拡大している。

ダウ平均は一時、前日終値比292.09ドル安の9774.48ドルまで下落。

取引時間中としては、昨年11月4日以来約6カ月半ぶりの低水準となった。

欧州ではロンドン時間午後4時(日本時間26日午前0時)現在、英FT100種平均株価指数が2.57%安で5000の大台割れ。

仏CAC40種指数は3.25%安、スペインの代表的指数IBEX35指数も3.96%安となっている。


◆コメント:こういう市況記事の解説は「後付け」が多いのです。現場のトレーダーは「理屈」で売買していません。

今日は、東京株式市場で日経平均株価が前日終値比、298円51銭安の、9,459円89銭でした。

終値が前日より安いとその日の市場は、「下げる」と表現されますが、これで5日間連続の下げです。

何故売られたか、ということに関して、記事1では、欧州の金融不安や朝鮮半島情勢の緊迫を理由に挙げています。


しかし実際は、あまり関係無いですね。

スペインの中央銀行が経営危機の地方銀行カハスールを管理下に置いたことをきっかけに、

欧州の金融システム不安が台頭。投資家が比較的リスクが高い株式を手放す動きにつながった。

といいますが、ギリシャの他にスペインやポルトガルの財政難は以前から話題に上っていましたので、

それにともない、あまり信用力がないスペインの地方銀行が潰れないウチに政府の管理下に置いた、と。

だからといって、日本企業がそのスペインの地方銀行の株や債券を大量に保有している訳じゃないのですから、

日経平均が、これほど下がる理由にはなりません。要するに、日経平均が1万円の大台を割り込んでから、

マーケットのムードが完全に「売り」になっているのです。今のマーケットで買いから入るのは怖いです。

皆売りから入って、下で買い戻せば、儲かるでしょ? そうしている間に1万円の次にキリの良い9,500円を

突破したくなるのです。トレーダーという生き物は。


北朝鮮情勢の緊迫は将軍様のいつものブラフですが、
「韓国の聯合信によると、金正日総書記は人民軍および予備隊、保安機関に対して戦闘態勢をとるよう指示した。」

と甚だ物騒で、さすがにウォンが売られたり韓国の株が売られるのは関係があるでしょうが、これで、日本株が売られた、

という事ではないと思います。為替市場では円が買われ、また日本の国債も買われています。北朝鮮の「流れ弾」で、

日本が本当に「ヤバい」のならば、欧州金融不安よりも切迫しているのですから、ユーロ円は円が売られて円安・ユーロ高に

ならなければおかしいし、日本国債を買うのも理屈に合わない。

要するに、相場ものなんてのは、特に短期的にはムードで動きます。株や為替や債券のトレーダーは、いちいち

国際政治学的或いは、世界経済の見通しを考慮しながら売買しているのではありません。


ただ、新聞やテレビの人達というのは、マーケットの中にいるわけではないので、本当に雰囲気が分からないのです。

経済紙である日経の記者でも、それは同じです。彼らは、冒頭に転載したような記事を書く前に、

予め、情報源として知り合いになっている、証券会社や銀行のトレーダー、エコノミストに電話をかけてきます。
今日の市場はどうして、これほど売られたのですか?

と。トレーダーのホンネは、「皆、下がると思ったから、売りから入った」ということなのですが、

それでは新聞屋さんが解放してくれないので、予め「お手本」原稿を頭の中で考えておいて話すのです。

新聞屋さんたちは、あちこちの証券会社や銀行、外資系の投資銀行などに電話をして、

聞いた話を切り貼りして記事にするのです。


あまり楽観してばかりいられないのは事実ですが、欧州金融不安と言っても、5月19日にギリシャの国債償還が済み、

差し迫って、おカネがなくて、一国を争うという国は無いので、リーマン・ショックの相場とは異なります。

長期的には、ギリシャがEUの他の国から緊急融資を受けましたが、それが返せるかどうかということです。

そして、欧州の景気が落ちこむと、アメリカも中国も、輸出が減り、景気が悪くなる上、中国はバブル警戒で

金融引き締めをしています。中国の景気が落ちこむと日本は中国に中間財を輸出していますから、影響があります。

また、オーストラリアやブラジルは工業生産に必要な資源を欧州に輸出して稼いでいましたから、やはり、欧州の生産が

減少すると、景気に影響するわけで、確かにあまり良い材料は無いのですが、

ここ数日、日経平均が1万円を割り込んだ、とかニューヨーク・ダウが1万ドルを割ったとか、

為替でユーロ・円が110円台になり、これは何年ぶりだ、とか、この手の動きは、

リーマン・ショック後の金融恐慌寸前の状態とは明らかに異なるもので、ディーラーが

目先の利益を追いかけた、テクニカルな動きと解釈すべきだと思います。

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2010.05.25

「口蹄疫」に関する覚書。今回の日本の処理は適正に行われたが何故か感染が広まる、という特異なケースだと専門家が言う。

◆はじめに。

今日のエントリーは記事を掲げてそれに対する私のコメントを付す、という形式ではなく、

たった今、自分が勉強して、初めて得た知識であり、それは多分、一般の人は殆ど知らない事だと思われるので、

解説というのはおこがましく、一義的には自分の為の覚書として記すが、読者の方にも参考になるであろう。

という趣旨の文章である。なお、これは、ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局で、

獣医微生物学の専門家、明石博臣東京大学大学院農学生命科学研究科教授のコメントを全面的に情報源としている。


◆口蹄疫とはどのような病気か。

口蹄疫は、BSE(牛海綿状脳症)と異なり、人間には感染しない。神経的な症状も起こさない。

典型的な症状は、鼻や口からウィルスに感染し、動物の体内でウイルスが増殖し、それが口や鼻に戻ってきて、水疱が出来る。

症状としては水疱が出来るだけである。

水疱はやがて破けて潰瘍を形成するが、やがてかさぶたになる。かさぶたはやがて剥がれる。

それが一連の病状の経過である。

つまり放っておいても牛ならば早ければ1週間、長くても1ヶ月で自然に治る病気なのだ。


◆にも関わらず、何十万頭もの牛や豚を殺処分しなければならないのは何故か。

この病気が国際的に何故非常に深刻な病気だとみなされているかというと、日本よりもヨーロッパの何処かの国で起きた場合を想像すると良い。

口蹄疫は動物が罹る感染症の中でも、恐らくトップクラスの強い感染力を持っている。

つまり、アッというまに感染が広がるのである。

ヨーロッパの1つの国で発生し、その国で対策がとれずもたもたしていると、周辺の国にまで感染が広がる。

そうすると、口蹄疫に感染した牛や豚の肉を食べても人間には感染しないし、乳牛ならば、口蹄疫に感染した牛から取れた牛乳を飲んでも

人間には、害がない。しかし、病気に罹った牛の肉だ、牛乳だと知って、積極的にそれを食べようとする人はいない。

当然、口蹄疫感染が広まった地域の家畜の肉は売れなくなるし、牛乳も売れなくなる。

結果的に口蹄疫が広まった国の畜産業は壊滅状態となる。



要するに、口蹄疫自体が人体に有害なのではないが、口蹄疫が広まることにより、畜産業が被る経済的損失を

最小限に抑える為に、感染した家畜を殺処分する、というのが、処分の目的である。


◆今回宮崎の口蹄疫に対する措置は、国際的な安全基準に基づいて適切に実行された。

本件は半ば政治問題化している。感染拡大の為の初動対策が遅れたとか、GW中に農水相が外遊した事が

問題視されているが、実はそれは関係がない。


今回宮崎で発生した口蹄疫に対する対策は、家畜の国際的な安全基準OIE(国際獣疫機関)が定める指針を基に

農水省が定めた「特定家畜伝染病防疫指針」に基づいて適正に行われており、

過去の発生事例からの知見が凝縮されているその指針が、現時点での最善の対策であると考えられるにも関わらず、

たまたま感染拡大が止まらない。何故止まらないのか分からない。それが分かるぐらいなら、拡大を止められるのである。


宮崎県内で何がウイルスを運んでいるのか。常識的に考えれば、ウイルスが人の身体やクルマに付着したまま、移動することに

よって、ウイルスが拡散してしまったのだろうが、クルマのタイヤの消毒なども行っているのに、尚、感染が止まらないのは、

まったく「運が悪い」としか言いようがない。


OIE(国際獣疫機関)が定める指針に忠実に処置を実行したが、感染拡大が止まらないのは何故か、

ということは専門家でも分からない。それが分かるぐらいなら、予め感染拡大を防ぐことが出来た。

OIEの定める指針以上の事をするべきだったというのは、結果論である。後から批判するのは簡単だが、

具体的に何をするべきだったのかは、恐らく騒ぎが終息してからでなければ分からない。


民主党は、普天間飛行場の問題に加えて、口蹄疫の初動の遅れは農水相の責任だと野党から非難されているが、

こと、口蹄疫に関しては、これ以上の対応は無理というぐらいの事をしているが、不運にして、

今まで国際的に通用してきた指針が役に立たないような極めて特異なケースであり、

政治責任を問うのは適当ではない。


以上が明石教授の認識である。


私(JIRO)は、先週、

「10キロ圏の全頭殺処分決定=新たに20万頭、全額補償も―政府、口蹄疫で新対策」←国の対応が遅すぎたのかどうか、何とも言えない。

を書いたが、これはもっぱら法的な観点から書いたので、いささか見当違いのコメントだった。

本日ここに書いた、獣医微生物学の専門家による科学的見解こそ、参考にすべきである。

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2010.05.23

「東証大引け、大幅に3日続落 年初来安値、欧米株安や為替相場が重荷」←何故こうなるのか。

◆記事1:東証大引け、大幅に3日続落 年初来安値、欧米株安や為替相場が重荷(日経 5/21 15:32)

21日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に3日続落した。大引けは前日比245円77銭(2.45%)安の9784円54銭だった。

2月9日(9932円)以来、3カ月半ぶりに年初来安値を更新し、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の債務問題が

世界的な株安につながっていた昨年12月2日(9608円)以来、5カ月半ぶりの安値水準となった。

後場には円高基調に一服感が出たことでやや下げ幅を縮小したが、週末とあって買いの勢いは限定的だった。

東証1部の時価総額は296兆円となり、約3カ月ぶりに300兆円を下回った。

 前日の欧米株式相場が軒並み大幅安となり、投資家がリスクを回避する流れから日本株にも売りが先行した。

朝方は外国為替市場で円が対ドル、対ユーロそれぞれで上昇し、輸出関連株の採算悪化懸念が広がった。

日経平均の下げ幅は一時300円を超え、取引時間中では5カ月半ぶりに9700円を下回った。

 日本時間午前に米上院が金融規制改革法案を可決。デリバティブ(金融派生商品)取引への規制などを通じて

金融市場の流動性が低下するとの懸念が高まり、株価の重荷となった。日銀が昼に新規の貸出制度の素案を発表したが、

「具体策が出ていないため消化不良」との見方があった。北朝鮮情勢の緊迫化を受け、地政学リスクも意識されたという。


記事2:ユーロ圏国債に空売り規制=投機抑制へ-ドイツ(時事通信)(2010/05/19-07:52)

ドイツ連邦金融監督局は18日、国内市場で取引されているユーロ圏各国国債に対する、

資産裏付けのない空売りを19日午前零時より一時的に禁止すると発表した。

禁止措置には、各国債に関する資産裏付けのないクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)も含まれている。

CDSは企業や国家の破綻(はたん)リスクを売買するデリバティブ(金融派生商品)の一種。

ギリシャ債務危機では、裏付け資産のない投機的なCDS取引が同国債利回りの急上昇を招き、

信用不安を拡大させたとの批判がある。独当局は今回の禁止措置で、

ギリシャなど大幅財政赤字を抱えるユーロ導入国に対する投機をけん制した格好。

金融監督局はこのほか、商銀最大手ドイツ銀行や保険大手アリアンツ、取引所運営会社ドイツ取引所、

再保険大手ミュンヘン再保険など同国の主要な金融関連株に対する資産裏付けのない空売りも禁止する。

これら一連の禁止措置は当面、2011年3月31日までとする。


◆コメント:21日(金)の日経平均株価、1万円割れは、複合的要因。

もともと、東京に限らず、欧州財政危機を原因とする金融不安から世界同時株安の傾向が続いていた。

18日に、記事2で示した通り、ドイツがユーロ圏国債の空売り禁止を発表し、米国で金融規制法案が可決した。

国家権力がこのように自由市場に規制をかけて、良い結果に終わったことは、少なくとも私の記憶には無い。

債券に限らず、株や為替のディーラーは、取引の自由を奪われることを本能的に嫌うので、

空売り規制は、一見債券価格の急落(=金利の高騰)に好影響をもたらしそうだが、

世界の投機筋はユーロ圏を嫌気した。このため、ドイツ政府が債権の空売り規制を発表してから、欧州株が売られた。

さらに金曜日の東京市場に限って言えば、前夜発表された米国の経済指標が予想より悪かったこと、から米国株が売られた影響、

朝鮮半島の不安定な情勢、なかなか平穏を取り戻せない、タイ国内の動乱など「地政学的要因」が重なったため、一挙に

1万円の大台を割り込み、損切りの売りが加速したものと思われる。


◆何故、いつまでも欧州不安が続くのか。

5月10日にユーロ諸国や国際通貨基金(IMF)などが協調して対応策を決めた。

ギリシャなど特定の国の財政が危機に陥った場合には、最大で7500億ユーロを緊急融資する制度、等が主な内容である。

その後も為替市場ではユーロが他の通貨に対して売られ続け、世界的に株価が下がり続けた。

ギリシャは今月19日に約90億ユーロの国債の償還期日を迎えた。それはEUからの融資が約束通り前日18日に振り込まれたので、

無事に償還を済ませた。


しかし、欧州の財政、ひいては金融システムに対する不安は払拭されていない。

これは何故かというと、ギリシャが最終的に財政赤字を減らして、緊急融資で借りた借金を

返済できないのではないか?という不信感が、最大の原因である。


ギリシャ政府は赤字を減らそうと必死に計画を策定しているが、そもそも、ギリシャは国家としてカネを稼ぐ力が乏しい。

ギリシャが世界に誇る工業製品など、聞いたことがない。国の主な産業は「観光」である。

更にギリシャは公務員が多く、彼らは財政赤字の削減に伴い、給料を減らされたり、

ましてや、リストラされることなど、まっぴらご免、とストライキを行う。庶民はどこの国でも

そういう物かも知れないが、自分達はユーロ圏の他の国から借金をして、ようやくデフォルト(債務不履行)を

免れたのだ。申し訳ない、という意識など存在しない。自分達の生活さえ安泰ならば、それでいい。


また、ユーロという単一通貨が裏目に出ている、昔のように(ギリシャの通貨はドラクマだった)、

ギリシャ単独で為替政策を取ることが出来ない。独立した通貨ならば、韓国がウォン安政策をとり、

日本から、大量の観光客が訪れた。ブランド品をやすく買えるという理由だった。

単一通貨ユーロに組み込まれているギリシャは、この手が使えない、ということも、痛い。


◆ドイツの「空売り規制」発表後、一層欧州株が売られたのは何故か。

記事2のとおり、ドイツの金融当局が18日(火)、ドイツの各市場で売買されている、ユーロ圏内の各国国債の空売りを

禁止した。

これがユーロ圏内各国と相談した上での決定ならまだしも、いきなりドイツ単独で規制を発表したので、ユーロ内でも

動揺を招き、ユーロ圏ではない、世界の金融市場からは、ユーロ圏内の足並みの乱れ、政策で揉めている、という印象を与えた。

このため、発表後、米国や東京市場でも株が売られた。

ユーロ圏内では、ギリシャ以外でもスペインやポルトガルの財政危機が危ぶまれているが、

これらの国をユーロ圏全体で支援するといっても、最も負担がかかるのが、経済力のあるドイツだ、

と見られている。ギリシャ支援を決めてから、ドイツの納税者はギリシャや他国の財政不安を助ける為に、

自分達の納めた税金が使われることに対する抵抗があり、政府に対する不信感から、地方選で与党が議席を失った。


このため、ドイツ政府はやや焦り気味で、単独で空売り規制を他国に相談もせずに決めてしまったのは、

いささか勇み足であった。

前述のとおり、空売り規制でも、米国の金融改革法案でも、自由市場に国家権力が何か規制をかけると、

ディーリングの自由度が減るわけで、その市場の株・通貨・債券は売られる傾向にある。これは、今回に限らず

そうなのである。


◆全般にリーマン・ショックの後遺症から抜け出ていない。

世界中見渡すと、アメリカはリーマン・ショックの際、民間金融機関が持っていた不良債権を

国が買い取ったが、不動産価格が元に戻る気配がなく、その不良債権は

処理できていないので、単に民間の損失が公的部門に移っただけである。

加えて、最近、米国景気がやや景気が持ち直しているかと思われたが、ユーロ売り・ドル買いで

ドル高となっているため、アメリカの輸出企業の収益期待を減殺している。

また、随分と景気が良いと気焔を上げていた中国だが、最近では、バブルを警戒し、

中央政府が金融引き締め策を取っているので、中国株も下落している。

中国はユーロ圏への輸出が多く、欧州経済が不振だと、当然、輸出が減り、中国の儲けが減る。

更に、ブラジルやオーストラリアなど「資源国」の通貨や株が売られている。

オーストラリアは今年の始め、景気回復に楽観的で利上げを重ねたので、その影響で、

景気にブレーキがかかっているし、やはり欧州経済の低迷が関係していて、欧州での

工業生産が落ちこめば、資源の需要が落ちこむから、資源国が輸出で儲け続ける可能性に翳りが出る。

サブプライムローン・ショック、リーマン・ショック後、金融危機を回避するために世界中の政府が財政出動し、

その結果、世界中の銀行が連鎖的に倒産する金融恐慌は確かに防げたが、このために各国の財政が苦しくなり、

その状態は、世界経済が回復し、税収が大幅増にならなければ解消出来ないので、

八方塞がりとなっているのが、残念ながら現状である。

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2010.05.22

【音楽】5月21日は、オーボエ奏者、ハインツ・ホリガーの誕生日でもあります。マルチェルロ、アルビノーニなど。

◆音楽が続いて恐縮ですが、あまりにも綺麗なもので・・・・。

 例年、5月21日は、敬愛するトランペット奏者、モーリス・アンドレ(1933-)の誕生日、ということは、年表を確かめるまでもなく

 覚えていたのですが、何とうっかり見逃しておりまして、「天才的」という形容詞が付く世界的オーボエ奏者、

 ハインツ・ホリガー(1939-) の誕生日でもあります。金管と木管で、偶然とはいえ、天才管楽器奏者二人の誕生日が重なる。

 音楽年表をみておりますと、作曲家では例えば、バッハとヴィヴァルディの命日(7月28日)が同じであるとか、

 つい先日過ぎてしまいましたけれども、ブラームス(1833-1897)とチャイコフスキー(1840~1893)の誕生日が

 同じ5月7日である、という類の偶然にしばしば遭遇します。もう一つだけ挙げるなら、1月5日はミケランジェリ(1920-1995)、

 ポリーニ(1942-)、ブレンデル(1931-)という大ピアニスト3人の共通の誕生日であります。

 どういう因果なのか分かりません。偶然には違いますが、そう言いきってしまうと実も蓋もない。

 面白い事だと思います。


 さて、話が逸れましたが、今日は時事問題では書くことが無い訳ではありません。

 日経平均が暴落し、昨夜の欧州市場、昨夜のニューヨーク市場に続き、世界同時株安となっていますが、

 それに関しては、ギリシャ支援策が決まってもまだ金融危機の恐れがありますよ、と先日書いたばかりなので、

 もう1日、週末ですし、音楽にさせて頂きます。


 ここでご紹介するのは、以前にも紹介した演奏ばかりなのですが、音楽記事を書く度に新しいCDを買っていたら

 私が破産してしまいます。また、毎日このブログには一見さんが多数アクセスして下さっておりますので、

 そういう方々にとっては、初めて聴く音楽になるわけです。以前、ご紹介したときにCDを買われた方は、

 クラシック(厳密に言うと今日はバロックですが)音楽というのは、一度聴いたらお仕舞い、というものではなく、

 読書と同じように暫く時間をおいて聴くと、また別の感興を催したり、意外な発見があったり、忘れていたのを

 思い出したり、ということがあります。ですので名曲の名演奏は繰り返しご紹介しています。


◆マルチェルロのオーボエ協奏曲。あまりにも有名です。

 

実は私は見たことが無いのですが、映画「ベニスの愛」にその第二楽章が使われてから、

 特に知られることになったそうですが、マルチェルロのオーボエ協奏曲。

 これをホリガーがイ・ムジチ室内合奏団と録音したCD、ヴェニスの愛~イタリア・バロック・オーボエ協奏曲集

 これは、独断的に書かせて頂きますが、折角この世に人間として生まれてきたならば、聴かないまま死ぬのはもったいないです。

 音楽は趣味・嗜好によりますから、こういう書き方はなるべく避けるようにしていますが、このオーボエい関しては、やや

 強引な表現を敢えて用いております。まあ、聴いて下さい。映画に使われたのは第二楽章ですが、第一楽章から美しい。


 オーボエ協奏曲 ニ短調≪ベニスの愛≫ 第1楽章:Andante e spiccato







バロック音楽というのは、即興とまでは言いませんが(当時は本当に即興だったかも知れないのですが)、演奏者が装飾音を付けて良いのです。

マルチェルロのこの協奏曲の楽譜を見ると、ソロ・オーボエのパートはもっと単純な旋律なのですが、

ホリガーの装飾音は次の第二楽章もそうですが、控えめ過ぎず、くどすぎず、しかもそれを演奏するときのデリケートな

ニュアンスがとても見事だと思います。次が映画に使われた第二楽章です。


オーボエ協奏曲 ニ短調≪ベニスの愛≫ 第2楽章:Andante






いいですねえ。恍惚となるほどのロマンティシズム、寂寥感、切なく、悲しく、美しい。

ちょっとキザなのですが、私はロンドン駐在員だったころ、秋に休暇を取ってヴェニスへ行った事があります。

そのときに、CDウォークマンを持っていって、この曲を夕映えのヴェニスで聴きました。

実にヴェニスなんですなあ。この音楽。気が遠くなるほど、陶酔してしまいました。

ヴェニスにご旅行でいらっしゃるときには、絶対、これを今ならiPodで簡単ですから、

是非持って行かれることをお薦めします(なかなか行けませんけどね。本気で行こうとしたら行けますよ)。


さて、同じCDには、オーボエ協奏曲の傑作と沢山書いているアルビノーニの作品も収録されています。

これも綺麗な曲でね。実に多くのオーボエ奏者が演奏し、録音してます。勿論、宮本文昭さんも。


特に綺麗な、作品9-8をお聴き頂きます。


アルビノーニ オーボエ協奏曲 ト短調 作品9の8 第1楽章:Allegro







切ない中にも、毅然とした美しさが印象的です。大好きなのです。私は。


次はチマローザです。いいんですよ。これが、また。

彼のスタンダール(あの「赤と黒」の作者です)が、

私が生涯を通して愛し続けたのは、モーツァルト、チマローザ、シェークスピアだ。

という言葉を残しています。他にチマローザに言及した歴史上お有名人を、私は不勉強でしらないのですが、

たとえ、スタンダール1人だったとしても、ここまで言って貰えたら、作曲家冥利に尽きますね。


チマローザ オーボエ協奏曲 ハ長調 第一楽章 Introduzione(Larghetto)







やはりオーボエという楽器には、このように切なく、悲しい旋律がよく似合います。

第三楽章なんか胸が張り裂けそうに切ないですよ。


チマローザ オーボエ協奏曲 ハ長調 第三楽章 Siciliana







ね?


もう少しだけ。

ホリガーが1967年にイ・ムジチ室内合奏団と録音したアルビノーニ・オーボエ協奏曲集から。


アルビノーニのオーボエ協奏曲は作品番号が9で、8番なら、OP.9-8という書き方になります。

あまり聴かれることがない、11番、Op.9-11の第一楽章です。

アルビノーニ オーボエ協奏曲 変ロ長調 作品9の11 第1楽章:Allegro







はい。何処か今までと違う、と思われた方がいらっしゃるでしょうが、今日取りあげた曲の中で唯一長調なのです。

(チマローザもハ長調と表示されていますが、それは載せなかった、第二、第四楽章です)。


次で最後です。Op.9-2です。アルビノーニのオーボエ協奏曲でも特にこれが好きだ、

という方が多いのではないかと想像します。


アルビノーニ オーボエ協奏曲 ニ短調 作品9の2 第1楽章:Allegro e non presto







第二楽章は、弦楽器群の分散和音の伴奏に乗って、オーボエが最初の音を長く伸ばします。

それだけなのに、聴いていると非常な安らぎを覚えます。こういう楽章は、

速い動きがないだけ、演奏者は音色、旋律の歌い方、などで聴衆を魅了しなければならず、

大変難しいだろうと思います。


アルビノーニ オーボエ協奏曲 ニ短調 作品9の2 Adagio







と言うわけで、ハインツ・ホリガーのバロックの演奏を集めました。

お楽しみ頂けたでしょうか。

どちら様もよい週末をお過ごし下さい。

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2010.05.21

【音楽・映像】毎度お付き合い頂きます。5月21日は不世出のトランペット奏者、モーリスアンドレの誕生日です。

◆「全くこの人、ラッパを咥えて生まれてきたのではないか、と思います」(音楽評論家・故・大木正興)

大木正興氏(1924‐1983)は、昭和後期の音楽評論家です。

私が子供の頃、N響の定期、その他の演奏会は録画され、確か毎週木曜日の午後10時から、

「NHKシンフォニー・ホール」という番組で放送されていました。その司会というか、

コメンテーターを長く務めておられたと思います(実際には何年続いたから分かりません)。


今は毎週日曜21時からNHK教育テレビで「N響アワー」という番組がありますが、

その「源流」に相当するのが、「NHKシンフォニー・ホール」だと思います。


この大木正興さんは、大変に正鵠を射た音楽評論をなさるので、定評がありましたが、

今のクラシック番組のように(良いか悪いかは別として)、大衆に(言い方が悪いですが)

「擦り寄る」つもりなど毛頭ないのです。いつも仏頂面というか、クソ真面目に曲と

その日に放送された演奏の寸評を加えるだけで、ニコリともせず、冗談も言わない方でした。

その大木正興さんが、フランスの天才トランペット奏者、モーリス・アンドレの演奏を、

初めて聴いた後に発した言葉が、

全くこの人、ラッパを咥えて生まれてきたのではないか、と思います。

卓越したテクニックと音楽性は、驚嘆すべきものがあります。

アンコールで吹いた曲の、あの最後の高い音、あの音ひとつだけでも、素晴らしいと思います。

と、手放しで絶賛したのです。当時、トランペットのソリストなどアンドレ以外にいなかったのです。

大木正興さんが主に聴いてきた独奏楽器は、ピアノやヴァイオリンだったはずです。

しかし、大木正興さんの優れた所は、そういうことではなくて、楽器が何であれ、音楽を正しく公平に

聴き、秀でた演奏者には、賛辞を惜しまない、ということでした。


今でもヴァイオリンやピアノに比べたら、ソロ・トランペットなんて・・・、という風潮がありますが、

40年も前の大木正興さんにそういう偏見は全く無かったと言うところが、すごいと思います。

これは、正しく音楽を聴き、評価する才能と人格が無ければ出来ないことです。

あの滅多に、「絶賛」しない大木正興さんがモーリス・アンドレを「大絶賛」して下さったのは

私にとって、嬉しい歓びでした。


◆音質は良くありませんが、映像を、ハイドンとフンメルの協奏曲。

バロックでも現代ものでもない、古典派のトランペット協奏曲は、、極論すれば、ハイドンとフンメルしかありません。

今までに何度も演奏はお聴かせしているのですが、実際に演奏している映像を見ると、もっと面白いです。

YouTubeで見つけてきたので、音質は全然良くありませんが、それはこの際想像で補い、

モーリス・アンドレがトランペットを吹くときの、自然さにご注目頂きたい。

どんな楽器でもスポーツでも何でも「名人」に共通する、

「難しいことをしているのに、普通に見える」という状態。私らもちょっと練習したら、

これぐらい吹けるのでは?という錯覚に陥りそうになるほど、平気で吹いています。


ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調から、第一楽章。







ケロッとした顔で吹いてますが、トランペットにとってはかなり高音域なんです。

全身の力が見事に抜けた理想的な吹き方です。

再生開始後5分05秒からのカデンツァは、モーリス・アンドレのオリジナルのもので、

大変難しい。皆、憧れたものです。それを吹くときも「別に普通じゃん?」的表情を見て下さい。


もう一曲(楽章)。フンメルの第三楽章。

2分30秒から、細かい音型が連続しますが、アンドレの表情は、全然変わりません。

「そんなに簡単そうに吹かないでくださいよ」といいたくなるほどです。

Maurice Andre Hummel 3.Mov.







わずかですが、演奏終了後のオーケストラのプレイヤー達の表情と態度にもご注目下さい。

ヴァイオリンやヴィオラの奏者達が、楽器と弓を置いて、お客さんと同じように拍手していますね?

これは、楽器は違うけれどもプロの音楽家が、本気でソリストを讃える時の態度です。



映像というか、動画じゃないのですが、CDが廃盤になってしまったのですが、

アンドレが、オペラのアリア、しかもコロラトゥーラの難しい曲ばかりをラッパで吹いたレコードがありました。

その音声だけアップしてくれている方がいました。

よりによって(?)モーツァルト「魔笛」の夜の女王のアリア、

「復讐の心は炎のように胸に燃え」です。ソプラノのレパートリーであらゆる作品で最も高音が要求されます。

ラッパで吹いて易しい訳がないのですが・・・。


Maurice Andre plays the Queen of the Night







なかなか、すごいでしょ? このCDも復刻されるといいのですけどね。


◆お薦めCD。

これは、弊日記・ブログを長く読んで頂いている方には、新しい物ではないのですが、

思い出して頂けると有難いです。ハイドンは、ハイドン:トランペット協奏曲をお薦め。

これは、何気なしに、すごい演奏が含まれておりまして、なんと、モーツァルトのオーボエ協奏曲ハ長調を、

そのままトランペットで吹いてるんです。このエラートというフランスのレーベルが多分アンドレの音源を持っている、

と思いますが、暢気な会社です。モーツァルトの方も強調しないと・・・。

お聴き下さい。

モーツァルト:オーボエ協奏曲ハ長調 K.314 第三楽章(トランペット版)






アンドレ以降、上手な若い人が大勢出て来てますが、モーツァルトのオーボエ協奏曲をラッパで吹いたのは、

いまだに、モーリス・アンドレだけなのではないかと、思います。


もう一枚。これもかつてご紹介しました。アメリカのAmazonから取り寄せたのです。6枚組で約14ドル。送料込みでも今の為替なら、

比較的割安なのです。Trumpet Concertos

この中から、アルビノーニ。作品9-2ですね。

アルビノーニ オーボエ協奏曲 Op.9-2 第一楽章






次も綺麗なのです。チマローザという作曲家のオーボエ協奏曲から。


チマローザ オーボエ協奏曲 ハ長調 第一楽章。






第三楽章 シチリアーノ







綺麗ですよね。

まだまだ、お聴かせしたいモーリス・アンドレは沢山あるのですが、

今日はこの辺で。それでは。

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2010.05.20

「10キロ圏の全頭殺処分決定=新たに20万頭、全額補償も―政府、口蹄疫で新対策」←国の対応が遅すぎたのかどうか、何とも言えない。

◆記事1:10キロ圏の全頭殺処分決定=新たに20万頭、全額補償も―政府、口蹄疫で新対策(5月19日15時16分配信 時事通信)

宮崎県で口蹄(こうてい)疫の被害が拡大している問題で、政府は19日、首相官邸で「口蹄疫対策本部」(本部長・鳩山由紀夫首相)を開き、

新たな口蹄疫対策をまとめた。発生地から半径10キロ圏内の全頭の家畜にワクチンを投与した上で殺処分することを決定。

これにより約20万頭の牛や豚が新たに殺処分されることになる。また、10~20キロ圏内の農家に家畜の早期出荷を促す。

さらに、感染により家畜を殺処分した農家に対し、特別交付税を活用して国が全額補償することも決めた。

感染地域の広がりを抑えるとともに、経済的に厳しい状況に直面している農家を支援する。

赤松広隆農林水産相は同日記者会見し、今回の対策について「(口蹄疫を)とにかく抑え込み、清浄化させるのが重要だ。全力を挙げる」と強調。

費用に関しては「少なくとも300億~400億円かかる」との見通しを示した。

平野博文官房長官は「足りないなら迅速に追加していく決意だ」と述べ、必要に応じてさらなる対策を検討する意向を示した。


◆記事2:早く具体策を!国の口蹄疫対処方針に農家怒り(5月18日2時13分配信 読売新聞)

被害が爆発的に拡大している宮崎県内の家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で17日、

政府の対策本部は「対処方針」を発表し、ようやく国あげての対策が始まった。

しかし、その内容は、最初の感染確認から1か月近くもたった割に具体策に乏しく、

畜産農家からは「今ごろ何を」「早く感染を止めて」と悲鳴と怒りの声が上がった。

「具体的な対応策は何もないに等しいのでは。今まで何をやっていたのか」

宮崎県えびの市。感染が判明した農場から数百メートル離れた場所で、牛を8頭飼育する西田安雄さん(57)は、

この日、憤りを隠さなかった。政府の口蹄疫対策本部の対処方針が、「移動制限や殺処分を徹底させる」

「農家の経営再建に万全を期する」「副大臣を本部長とする現地対策本部を設置する」といった内容にとどまっていたためだ。

西田さんは自宅の敷地に、家族以外は立ち入らないよう注意する看板を立て、隣家とのやり取りも電話で済ませるなど

可能な限り人との接触を避けている。毎日数回、牛舎などへ消石灰をまき、起床後はすぐに、

牛の体調や食べた餌の量を確認するのが日課になった。眠れない日々が続き、疲労と心労は限界に近い。

政府の現地対策本部が設置されることについても、西田さんは「ただ担当者が来るだけでは意味がない。

言葉だけでなく具体策を示して実行し、一刻も早く安心させてほしい」と訴えた。


◆コメント:家畜伝染病予防法によれば、口蹄疫の家畜の殺処分に国の指示は不要なのです。

私は、畜産業に携わった事がないし、その実態も良く知らない(東京の生まれ育ちなので畜産農家が近くに存在しないためである)。

だから、以下に書くことは、当事者が読むと重要な点を見逃しているかも知れないが、

手許で入手可能な、なるべく広範にわたる情報に基づき、記すものである。


畜産農家にとって、一定地域内の家畜を全頭殺処分するということは、収入源が無くなるのだから、

大変な事態であることは、想像に難くないが、騒ぎに乗じて、問題の認識があやふやになっていないだろうか。

鳩山内閣の支持率の低さから、何でもかんでも「国の所為」にしてしまいがちであるが、

感情論と法律の規定は峻別しなければならない。

記事2で、畜産農家から「国の対応が遅すぎる」と、「怒りの声」が上がっているという。


しかし、関連する法律等を調べると、口蹄疫の家畜の殺処分を行うのは、各都道府県の家畜保健衛生所の職員、

「家畜防疫員」の仕事である。家畜伝染病予防法という法律で定められている。

家畜伝染病予防法

第十六条 第1項(と殺の義務)

次に掲げる家畜の所有者は、家畜防疫員の指示に従い、直ちに当該家畜を殺さなければならない。ただし、農林水産省令で定める場合には、この限りでない。

一  牛疫、牛肺疫、口蹄疫又はアフリカ豚コレラの患畜

二  牛疫、口蹄疫又はアフリカ豚コレラの疑似患畜

第2項 前項の家畜の所有者は、同項ただし書の場合を除き、同項の指示があるまでは、当該家畜を殺してはならない。

第3項 家畜防疫員は、第一項ただし書の場合を除き、家畜伝染病のまん延を防止するため緊急の必要があるときは、同項の家畜について、同項の指示に代えて、自らこれを殺すことができる。

「家畜防疫員」とは何か。

ウィキペディア・「家畜保健衛生所」によれば、
家畜保健衛生所(かちくほけんえいせいじょ、略称:家保〔かほ〕)とは、

家畜衛生全般の向上を通して食の安全の確保や畜産業の発展を支える公的機関の一つであり、家畜保健衛生所法に基づく都道府県の必置機関である。

主な職員は所長を含めた「家畜防疫員」と呼ばれる職員である。

家畜防疫員は都道府県知事より、その都道府県職員の中で獣医師免許を持つ者から任命される。

つまり、

  1. 口蹄疫と診断された「患畜」及び「疑似患畜」(←「疑似患畜」の定義が不明なのだが、「疑わしい」という意味か。)は、

    家畜防疫員の指示に基づき、直ちに殺さなければならない

  2. 家畜防疫員は、各都道府県が設置する「家畜保健衛生所」の職員であり、都道府県知事により任命される。

のである。

新聞報道などで、今回の口蹄疫の対応の遅れは、「国がモタモタしていたからだ」という論調が目立つが、

法律を読めば分かる通り、これは都道府県知事の管理事項である。


◆4月20日、最初の「口蹄疫疑診」の患畜が確認された際、国が無視していたわけではない。

口蹄疫が疑われる最初の家畜出たと最初に発表があったのは、4月20日である。

その日の毎日新聞(西日本版)夕刊には、かなり詳細な対応が記録されている。

◆記事:口蹄疫:宮崎で疑い、移動制限設定へ 繁殖農家で牛3頭感染か(2010.04.20 西部夕刊 1頁 政治面)

農林水産省と宮崎県は20日、同県都農町の肉用和牛繁殖農家で母牛3頭が家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」に感染した疑いが強いと発表した。

農水省と同県は同日、防疫対策本部を設置。同町と日向市など周辺自治体に牛・豚の移動自粛を依頼した

一両日中にも3週間の移動・搬出制限区域を設定する。

国内の口蹄疫の発生は00年に宮崎市と北海道で確認されて以来、10年ぶり。

農水省などによると、韓国、中国などで今年1月以降、口蹄疫に感染した牛が確認されている。

同省は牛肉の輸出を自主的に一時停止する

宮崎県によると、今月9日、獣医師から宮崎家畜保健衛生所に口の中に軽いかいようがある牛がいるとの連絡があった。

同衛生所の家畜防疫員が立ち入り検査を実施したが症状がある牛が1頭だったため経過観察とした。

しかし、16日夕方になり同じ症状の牛がいるとの連絡があったため17日、再度立ち入り検査を実施。

口の中をぬぐった液を動物衛生研究所(東京)で検査した結果、

20日、遺伝子検査で陽性だったと連絡が入った。現在、ウイルス分離検査による確定診断を進めている

繁殖農家では母牛9頭と子牛を産んだことのない若いメス3頭、子牛4頭の計16頭を飼育している。

既に牛の移動を自粛しており、全頭を殺処分する。近くの農家で今のところ感染の疑いのある牛は確認されていない。

都農町の3頭について感染疑いが強いため農水省と県は一両日中にも、

家畜伝染病予防法に基づき3週間、牛の移動を禁止する移動制限区域を発生地から

原則半径10キロ(5~30キロで設定可)、搬出制限区域を同20キロ(10~50キロ)を設定する方針。

範囲内では家畜市場も閉鎖され、牛の取引はできなくなる。

宮崎市で感染が確認された00年には、移動制限区域半径20キロ、搬出制限区域同50キロを設定した。

◇風評被害回避へ、防疫万全にする--東国原知事

「宮崎牛」のブランドで和牛生産・肥育に力を入れる県や畜産関係者は、防疫の徹底と感染拡大防止でイメージダウン回避を図る。

東国原英夫知事は会見し「風評被害を避けなければならない。防疫を万全にする」と話した。

◇「疑い牛出荷せず」農相が安全性強調

口蹄疫にかかったとみられる牛が確認されたことを受け、赤松広隆農相は

「これ以上広がることのないように万全の措置をとりたい。(感染が疑われる牛は)出荷していない、安全だ」と述べた。

専門家による委員会を20日に開催し、感染源、感染経路の究明を図る。(注:太文字は引用者による)

このように、20日の段階で「疑い例」が出た繁殖農家は既に移動を自粛し、全頭を殺処分すると決めている。

農水相もコメントを発表しており、それなりに「口蹄疫疑診」の牛が出たことの意味を理解していたと

認められる。


ウイルス分離検査により、口蹄疫感染が確定したのは、3日後、4月23日である。

その日の毎日新聞夕刊記事。
◆記事:口蹄疫:感染と確定--宮崎(2010.04.23 東京夕刊 10頁)

宮崎県の畜産農家で家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」感染の疑いが強い牛が相次いでいる問題で、

1例目の牛から確認されたウイルスが、4月に韓国で発生したものと同じO型と判明したため、

農林水産省は23日、口蹄疫感染と確定した。国内発生は00年以来10年ぶり。


赤松広隆農相は23日の閣議後会見で、牛の移動・搬出制限区域内の農家に対する融資枠の拡大などの支援策を発表した。

当面の資金対策として、家畜疾病経営維持資金の融資枠を現行の20億円から100億円に拡大する。

さらに、出荷時期を超えた家畜の処理や避難用畜舎の費用助成

▽輸出停止に伴い食肉処理場に滞留する原皮の処理に対する助成――

なども支援策に盛り込んだ。

この記事を読む限り、特に農水相が怠慢だった、と評価するのは難しい。

そして、時系列が前後するが、確定診断が出るまでの間にも、周辺農家の感染例がないか

どうか調査することを決めている。
◆記事:口蹄疫:確認1週間前までさかのぼり調査へ 感染疑いで農水省(毎日新聞 2010.04.21 東京朝刊)

宮崎県都農町で家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)感染の疑いが強い牛が確認されたことを受け、

農相の諮問機関、食料・農業・農村政策審議会の小委員会が20日開かれた。

最初に確認された9日から1週間さかのぼり、発生農家に出入りした畜産関係者らの疫学調査をすることなどを決めた。

この後、1ヶ月の記事を全て拾ってここに載せることは出来ないが、殺処分もかなり早くから大量に実行しているのである。


私は、畜産に関しても、動物医学に付いても、疫学・防疫に付いても、

全くのド素人であるから、あくまで「印象」なのだが、

マスコミは、支持率が異常に低い鳩山政権を叩くと、読者が喜ぶことを知っているので、

宮崎の口蹄疫を
やはり、何も決められない無能な政権である

ことを強調するために利用している様に、見受けられる。

私は、鳩山政権が無能であることに異論はなく、赤松広隆農相に対しても何の「思い入れ」もないが、

冷静に記録を読み返すと、初動にミスがあった、と決めつけてよいものか、断定出来ない。

それなりに機敏に動いていたことも明らかである。

宮崎県も早期に患畜の殺処分を行っているし、3月に疑わしい例があったのを見逃した、

という話もあるが、それが、見落としても仕方がない程度のものだったのか、

あるいは、とんでもないドジを踏んだのか、それは畜産や獣医学に関わる人でないと

分からないだろう。分からないことは、分からないと書けば良いのであり、

今回に限ったことではないが、マスコミの報道は、最初に「今回の事件では、

誰それが悪かったということにしよう」という基本スタンスを最初に決め、

それに向けて、(マスコミにとって)都合のよい事実だけを書いているように見える。

今回は、予想以上に感染が速かったというところが見込み違いなのだろうが、

これは、運が悪いというか、「誰それが悪い」という問題では無いのではないか。

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2010.05.19

「ギリシャ、期限前日に債務不履行回避=ユーロ圏が1.7兆円融資」←金融危機は続く。

◆記事:ギリシャ、期限前日に債務不履行回避=ユーロ圏が1.7兆円融資(5月18日21時30分配信 時事通信)

ギリシャ財務省は18日、財政危機に見舞われた同国に対するユーロ圏から緊急支援の第1弾として、

145億ユーロ(約1兆6700億円)の融資を受けたことを明らかにした。ギリシャは19日に国債90億ユーロの償還期限を控えていたが、

信用不安が高まる中、市場での資金調達はほぼ見込めない状況だっただけに、期限前日に債務不履行(デフォルト)を回避した形だ。

AFP通信によると、同省は声明で、ドイツ、フランスなどユーロ圏10カ国からの融資が、欧州中央銀行(ECB)経由で

ギリシャ中銀に振り込まれたことを確認。「喫緊の支払いに充当する」と述べた。


◆コメント:ギリシャ支援策で決定されたことではあるのですが、ヒヤヒヤします。

約一週間前に、

2010年05月10日(月) 「欧州株、大幅上昇=信用不安後退で」←応急処置ですから、これで「一件落着」ではありません。ココログ

を書いたので、なるべく重複を避けて説明します。

記事で書かれているとおり、ギリシャは今日5月19日に、90億ユーロの国債の償還がありました。

ところが、財政危機からギリシャの信用は著しく低下していて、放っておいたら、国債償還(借金返済)期日までに、

自力で資金を調達出来ない恐れがありました。そこで、EU(欧州連合)とIMF(国際通貨基金)が、ギリシャに資金を提供して、

債務不履行(デフォルト)させない、と5月10日にギリシャ支援策を決定・発表したのです。

しかし、事務的な問題とかシステム障害で、ギリシャが必要とする資金が期日前に振り込まれない、といるリスクは

ゼロではありませんから(今回に限らず、金融システムでは起こりうる事です)、今日まで心配でしたが、

報道によれば、ギリシャ財務省は、EUの融資を受けた、つまり入金を確認した、とのことで、とりあえず、

19日のデフォルトは無いです。


しかし、世界の株式市場の動きは欧州の金融不安が消えていないことを端的に示しています。

ギリシャとて、とりあえず国債の償還用の資金は、他の国からの支援でどうにかなりましたが、

ギリシャの信用が失墜した原因である、財政危機が瞬間的に解決されるわけではない。

財政再建策をギリシャは発表していますけれども、その進捗状況によっては、またギリシャの

信用不安が生じ、それによって欧州全体の信用が揺らぐことになりかねません。

それはEUのユーロ経済圏は運命共同体だからです。


ヨーロッパの信用が低下するとヨーロッパの銀行に貸出をしている世界の他の国々の銀行が

資金を引き揚げます。特にアメリカの銀行が海外に持つ債権の約半分、1兆2千億ドルは、

ヨーロッパ向けの貸し出しです。財政が悪化しているのはギリシャだけではなく、ポルトガルや

スペイン、アイルランドも相当ヤバいわけです。するとこれらの国々への貸し出しが不良債権に

なるかも知れない。すると、信用リスクが大国、フランスやドイツにまで及ぶかも知れない。

そうしたら、米国の銀行はヨーロッパからおカネを引き揚げ始めることは確実です。

前の記事でも書いたように、世界中の銀行は国境を越えて資金の貸し借りをしていて、

全体として一つの大きなシステムになっていますから、ヨーロッパのどの銀行でも資金繰りに

窮すれば、それは、世界全体の銀行の資金繰りに影響します。システミックリスクといいます。

これは、まさに、リーマン・ショック直後の世界金融危機と同じです。


だから、今回は世界各国の中銀は、早めにスワップ協定を再確認しました。

スワップ協定とは、
金融危機などに対応するため、各国中央銀行や政府が市場の安定に必要な資金を融通し合う仕組み。

交換する通貨の量に限度枠を設定し、その範囲内で相手側の要請に応じて通貨を交換する。

ということです。日銀もそれを10日に宣言しています。
日本銀行 2010年 5月10日 中央銀行の協調対応策について (PDF, 8KB)

そして、日本の銀行、とりわけ影響が大きいメガバンクは、別に資金繰りに問題は無いのですが、

日銀は、18日(火)、マーケットに米ドルを供給すると通告し、実行しました。
◆記事:ドル供給、再開後初の入札=日銀(5月18日13時0分配信 時事通信)

日銀は18日、ギリシャ危機で不安が高まる金融市場の安定化を図るため、

日米欧の6中央銀行が協調して再開を決めた米ドル資金の供給について、初回の入札を実施した。

日銀によるドル供給は今年1月以来約4カ月ぶり。応札額は2億1000万ドル(約190億円)。

ほとんどが外資系の金融機関とみられる。

外資系の金融機関が、ドル資金調達に困っていたわけではないですけど、

日銀としては、それでも日銀は市場性流動性資金を枯渇させるようなことは絶対しないからな、という

一種のデモンストレーションだと思います。

とにかく、リーマン・ショック後の混乱がすさまじかったので、世界中の中央銀行は

自国の金融機関が大手であれ、中小であれ、資金繰りに窮することが無いように、

相当注意深くマーケットをウォッチしているようです。


◆その他の注目すべき点、問題。

ギリシャ、ポルトガル、スペイン、アイルランドの国債償還がなんどもあります。

その予定は、ロイターの

〔情報BOX〕ユーロ圏周辺国が2010年に迎える債務償還

に、載っています。これはEUとIMFが発表した支援額に照らし、とりあえずは大丈夫でしょう。

もう一つ問題があるとすれば、為替相場です。ユーロ圏の信用が揺らいでいるため、EUの通貨、ユーロが対ドルでも対円でも

売られているのです。日本にとっての円高。アメリカにとってドル高。

輸出企業の売上げが減ります。日本の輸出企業も同様です。

それは、日本でもアメリカでも、景気回復の妨げになります。

このように、ヨーロッパの信用不安は、世界的な問題で、それは暫く続くと思われます。

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2010.05.17

本日休載させて頂きます。

◆どなたも同じようなご経験がおありだとは思いますが。

あまりにも、嫌なことが重なり、体調が芳しくありません。

何か時事問題を取りあげる気力がありません。年ですな。日記を書き始めたのが42才。

後数ヶ月で50です。半世紀生きて、この程度の文章しか書けないのは、

お恥ずかしい次第です。

それでも読んで下さる方がいらっしゃるのに、今日は無理に何かを書いても、

「愚痴の捌け口」になってしまいそうです。


申し訳ございませんが、本日は休載させて頂きます(下には音楽を載せていますが、

時事問題を書けずに誤魔化しているので、やはり、「休載」です)。


◆せめて、音楽。今日は「奇跡のホルン」、デニス・ブレインの誕生日なのです。

今日は、伝説的天才ホルン奏者、デニスブレイン(Dennis Brain)(1921年5月17日 - 1957年9月1日)の誕生日ですので、

以前、載せた曲ですが、私の敬愛する指揮者、ヴォルフガング・サヴァリッシュ先生が、ブレインが所属していた、

ロンドンのフィルハーモニア管弦楽団を指揮して、この不世出の名手を伴奏している、

録音が古くて恐縮ですが、R.シュトラウス/ホルン協奏曲集から、

R・シュトラウス:ホルン協奏曲第1番をお聴き下さい。協奏曲の常で三つの楽章から構成されており、

CDでは楽章ごとにトラックが分割されていますが、本来ステージでの演奏では全楽章が切れ目なく、

演奏されます。恐れ入りますが、第一楽章、第二楽章が終わったら、すかさず、次の楽章を再生して下さい。



リヒャルト・シュトラウス:ホルン協奏曲第一番 変ホ長調 作品11



第一楽章






第二楽章







第三楽章







やはり、もんのすごい天才ですな。如何なる難所も、全然「危なげ」な音が無いんです。

完璧に音をコントロールしてますよ。いまだに世界音楽史上最高のホルン奏者と言われるのは

決して夭逝したからではなく、どこからどう聴いても一部の隙間もない。

エディンバラから徹夜でロンドンまで運転して帰ろうとして、居眠り運転で街路樹に激突して

亡くなってしまったデニス・ブレインですが、本当に残念です。

これは、神様、意地悪だと思います。


さて、ブログとしては「手抜き」で申し訳ないのですが、一晩寝れば治ると思います。

すみません。


◆【ご説明】コメント記入欄について。

これはブログ、即ちJIROの独断的日記ココログ版の話です。

記事に対して、コメントを書いて下さる方が多く、大変励みになります。

ただ、このブログサービス「ココログ」の表示が分かり難いのです。各記事のコメント欄には、

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

とあります。この、「記事投稿者」とはブログ記事本文の投稿者つまり、私=JIROの事です。

「記事投稿者」ではなく、「当ブログ管理人」とでも書けば誤解を招かないと思うので、

ココログ事務局に、表示を変更するように、要望事項として、メールを送ったことがあるのですが、

直してくれません。


兎に角、コメントを書いて頂いても、私が「公開する」操作をして、初めて、

ブログにコメントが表示されます。

承認制ではなく、書き込んだらすぐに自動的に表示される設定にすることも可能ですが、

そうすると、スパム・コメントがほぼ間違いなく書き込まれることになります。

一度それで懲りたので「承認制」にしています。悪しからず。

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【音楽】ジョージ・セル=クリーブランド管弦楽団の薦め(その2)

◆2週間前に一度書きました。

それは、

2010年05月03日(月) 「世界的ピアニスト内田光子のモーツァルトも! クリーヴランド管弦楽団が11月来日」←クリーブランドは名門です。音楽あり。ココログ)という記事です。

これも昨日と同じように、書いている人(記者)が分かっていないため、見出しが滑稽なのでそれを茶化したのですが、

それとは別に、クリーブランド管弦楽団は、確かに一流で、それはジョージ・セルという「音楽監督」の

かなり厳しい訓練の賜であるという話です。

今日は、クリーブランドの続きです。

以前からご紹介したい曲が見つかったので、それだけでも良いのですが、

まあ、それじゃ、あまりにも愛想が無いので、おまけを付けました。


◆私個人の好みですが、ドヴォルザークの序曲「謝肉祭」という曲が大変好きです。

ドヴォルザークは1891年から1892年にかけて、演奏会用の序曲を3曲書いています。

序曲「謝肉祭」はそのうちの1曲です。



余談ですが、クラシックの知ったかぶり用に丁度いいウンチクがあるので、書いておきます。

日本語でクラシックの曲名を書くときにも決まりが色々ありますが、「序曲」という言葉を、

前に付ける場合と後に付ける場合があります。後に付けるのは、例えば、

歌劇「フィガロの結婚」序曲

歌劇「タンホイザー」序曲

のように、本当にその後にオペラの本編が続く場合です。

これに対して、ドヴォルザークの序曲「謝肉祭」や、ベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭」、

チャイコフスキーの序曲「1812年」のようにその後に何も伴わない「演奏会用序曲」があり、

この場合は「序曲」が曲名の冒頭に来ます(但し、例外もあります。ブラームス「大学祝典序曲」や、

ショスタコーヴィッチの「祝典序曲」などです)。



知ったかぶりはこの辺にして、音楽を。


◆交響曲第7、8、9番、スメタナ:『わが生涯より』(管弦楽版) セル&クリーヴランド管から。

ドヴォルザーク:序曲『謝肉祭』 作品92 (1963年録音)







初めてこの曲を聴いたとき、あまりの躍動感に身がよじれました。


ドヴォルザーク 交響曲第7番 第三楽章

7番って聴いたことが無い方が多いと思います。







悪く無いけど、特に名曲というほどでもないですね。

8番の第三楽章は、死ぬほど綺麗です。これほど美しい旋律は、滅多にない。


ドヴォルザーク 交響曲第8番 第三楽章







私は初めてこの楽章を聴いたときに、寒気で背筋がゾクゾクっとしたのを覚えています。


9番「新世界より」の第三楽章は、リズムが素晴らしい。


ドヴォルザーク 交響曲第9番 第三楽章







ティンパニが効いてます。何度も聴いて、ティンパニと全く同じようにリズムを叩いて見て下さい。

(手で膝を叩いても、何でもいいです)。出来たら貴方のリズム感は相当天才的です。


最後は、スメタナです(「モルダウ」で有名です)。

歌劇「売られた花嫁」の序曲です。曲の最初はオーケストラ全体のTutti(テュッティ。総奏)ですが、

その後弦楽器のフーガになります。最初に弾いているのは第二ヴァイオリン。その後に第二ヴァイオりン、

次にヴォオラとチェロ。最後にコントラバスが加わりますが、コントラバスでこの速い箇所を正確に弾くのは

かなり大変だろうと思います。古い録音(1958年)なので、モノラルです。


スメタナ 歌劇「売られた花嫁」序曲







旋律の中で、ある音を特に強調する、スフォルツァンド、の記号が楽譜を見ると随所にあります。

これをちゃんと弾いてくれないと、この曲はサマになりません。クリーブランド、上手いと思います。


以上です。

月曜の朝から、こんなの、ゆっくり聴いていられないでしょうから、ご帰宅後、ゆっくりお聴き下さい。

それでは、良い一週間となりますように。

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2010.05.15

「佐渡裕さんを定期公演に起用 ベルリン・フィル 」←騒ぎ方が頓珍漢なのです。

◆記事:佐渡裕さんを定期公演に起用 ベルリン・フィル (日本経済新聞 2010/5/12 23:34)

【ベルリン共同】世界最高峰のオーケストラの一つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は12日、

2011年5月に本拠地ベルリンで開く同楽団の定期公演で指揮者の佐渡裕さん(48)を起用すると発表した。

今年9月からの1年間の公演計画を説明する中で明らかにした。

日本人指揮者の同楽団の演奏会出演は、最近では小沢征爾さん以来。

ベルリン・フィルを指揮するのは同楽団の芸術監督のサイモン・ラトル氏ら著名音楽家ばかりで、

佐渡さんは世界のスター指揮者の仲間入りする。

公演は来年5月20~22日の3日間で、演目は今年生誕80年を迎える武満徹(故人)の現代音楽作品

「フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム」や

ロシアの作曲家ショスタコービッチの交響曲第5番を予定。

佐渡さんは京都市生まれ。師事した故レナード・バーンスタインに認められ頭角を現した。

これまで、ドイツのバイエルン放送交響楽団やパリ管弦楽団などで指揮し活躍。

日本では兵庫芸術文化センター管弦楽団などを率いる。

◆佐渡裕さんの話 

小学校の卒業文集で「20年後の自分」として書いたのが「ベルリン・フィルの指揮者」。その夢が本当に実現した。

今は興奮とプレッシャーが半分ずつ同居している感じ。耳の肥えたベルリンの音楽ファンを納得させられるよう演奏会を成功させたい。


◆コメント:佐渡氏には全く他意は無いが、マスコミの騒ぎ方が的外れなのです。

マスコミが今回何故大騒ぎしているのか、よく分かりません。

というか、クラシックの世界をよく分かっていない、知らないのです。

指揮者の佐渡裕氏は勿論知ってますが、生で彼の棒(指揮)による演奏を聴いたことがありません。

ですから、どの程度の指揮者か、判断出来ません。


しかし、兎にも角にも来年5月、ベルリン・フィルの定期演奏会を指揮することになったと。


それだけでは、何とも言えません。マスコミの騒ぎ方をテレビで見たり新聞で読むと、

まるで「分かっていない」ことが、よく分かります。佐渡裕氏には何の恨みも他意もありませんが、

あまりにもマスコミが頓珍漢なので、「分かっていない」と書いた意味を以下、説明します。


ベルリン・フィルに限らず、殆どのオーケストラには、呼び方は様々ですが、何年契約かで、

そのオーケストラを指揮する機会がもっとも多い指揮者と、ゲスト(客演)として呼ばれる指揮者がいます。

ベルリン・フィルは「芸術監督」というタイトルだった筈ですが、最近数十年の芸術監督は、

フルトヴェングラー、→カラヤン、→アバド、→ラトル、です。


一方で、芸術監督ではないけれど、芸術監督が指揮しない月の演奏会で、

一回ごとに契約するゲスト指揮者(客演指揮者と言います)がいます。


ゲストとは言え、天下のベルリン・フィルを振るのですから、一流の指揮者として、

既に名声がある人が殆どです。小澤征爾、マリス=ヤンソンス、ズービンメータ、バレンボイムetc.

(因みに今月は、前「芸術監督」、クラウディオ・アバドが「ゲスト」として呼ばれています。)

もしも、日本人の指揮者が、ラトルの後(サイモン・ラトルという今の芸術監督は2018年まで契約してます)に、

ベルリン・フィルの「芸術監督」になったら、それは勿論、大ニュースです。

「本当の意味」で「ベルリン・フィルの指揮者になる」とはこの、「芸術監督になること」を意味するのです。


百歩譲って、芸術監督にならなくても、小澤さんたちのような「常連客演指揮者」(そういうタイトルは存在しませんが・・・)

になったら、「ベルリン・フィルの常連(指揮者)の1人」と称して良いでしょう。

そうなったら評価されて然るべきですが、一回、初めて客演に呼ばれたからと言って、

「常連」になれるとは限らない。ベルリン・フィルが「大したことないな」と思ったら二度と呼ばれないのです。

ですから、初めて「ベルリン・フィルの定期を振らせて貰えることになった」=「ベルリン・フィルの指揮者になった」

ということではありません。


多くの指揮者は、一生に一度もベルリン・フィルを振ることなく一生を終えるのですから、客演に呼ばれたことは、

確かに名誉ですが、それ自体が「成功」とは言えない。結果を見なければ、何とも言えないのです。


◆日本人指揮者で、他にベルリンフィルを振ったのは小澤征爾さんだけではありません。

多くのマスコミ報道を聴いたり、読んだりする限り、知らない人は、

ベルリン・フィルを指揮した(することになる)日本人は、小澤征爾、佐渡裕の二人だけ。

と錯覚するだろうと思います。もしかするとマスコミ各社もよく調べないで、そのように思い込んでいるかもしれません。

だとしたら、それは間違っています。

確認出来るところでは、朝比奈隆氏。朝比奈隆 ベートーヴェンの交響曲を語る74ページ。
--(引用者注:音楽評論家東条碩夫氏)先生のベルリン・フィルへのデビューがこの「四番」(引用者注:ベートーヴェン交響曲第四番)だったそうですね。

朝比奈:そうなんです。1956年5月25日でした。

遠く溯ると、近衛秀磨氏。近衛家は藤原氏の末裔で何しろ天皇家と同じぐらい古い家で「貴族」だから、やることがすごくて、

ウィキペディアの近衛秀磨によれば、
1924年1月18日、かつて山田(耕筰)がそうしたように自腹でベルリン・フィルを雇い、ヨーロッパでの指揮者デビューを果たす。

従って、その記述が正しければ、山田耕筰もベルリン・フィルを振っている。

山田耕筰、近衛秀磨は、かなり有名な話なのだが、厳密に言うと、記録・録音が確認出来ません。

一般には殆ど知られていないが、貴志康一(1909-1937)は何と自作をベルリン・フィルで録音しています。

それは、今でも残っています。貴志康一 ベルリン・フィル 幻の自作自演集

これは確実です。

他には、岩城宏之氏。「フィルハーモニーの風景」18ページ。
ベルリン・フィルを初めて指揮したのは1963年である。以来ほとんど毎シーズン、同オーケストラの客演を続けてきた。

話がそれますが、岩城さんは生涯に一度だけウィーン・フィル定期を客演したことがあります。そのときのエピソードとして書いています。

ベルリン・フィルは何度も振ったが、ウィーン・フィルの壁は厚く、ほとんど諦めていた、というくだりです。

1977年2月、ウィーン・フィルから電話がかかってきて、当初予定されていた、ベルナルト・ハイティンク(旧:アムステルダム・

コンセルト・ヘボウ、現:ロイヤル・コンサルト・ヘボウという一流オケの指揮者)が急病で振れない。

代わりに振ってもらえないだろうか?というので、岩城さんは文字通り「飛び上がって」喜んだそうです。


話を戻します。


その他、ウィキペディアを読むと、若杉弘氏小泉和裕氏も、ベルリン・フィルを客演したとの記述があります。

残念ながら確認出来ません。誤解のないように書きそえますが、私は「ウソだ」とか「信用できない」と言いたいのではありません。

厳密にいうと、朝比奈氏、貴志康一氏、岩城宏之氏ほどの確証が、私の手許では得られない、ということです。


◆結論

要するに私は何を云いたいのか。


  • ベルリン・フィルの定期に日本人指揮者が客演で呼ばれることは、確かに小澤征爾氏以来初めてであるが、

    成功するかどうか(「常連」の客演指揮者になれるか否か)は、来年5月の演奏会の評価、及び、二度目以降があるかどうか、

    を見ないと何とも言えない(それには多分、早くても数年かかる)。

  • ベルリン・フィルを指揮した(する)日本人指揮者が小澤・佐渡両氏だけではないことは確実である。

ということです。

そして、更にのべるならば、この件に関してそれほど騒ぐのならば、

私は、昨年、何度も書きましたが、25年間ベルリン・フィルの第一コンサートマスターを務めた安永徹氏や、

日本人として初めてベルリン・フィルのメンバーとなり、定年まで30年間弾き続けたヴィオラ奏者、土屋邦雄氏、

さらに、現在在籍している、ヴィオラの清水直子氏、第1ヴァイオリンの町田琴和氏の事はどうして大きく取りあげ、

評価しないのか。

コンサートマスターの安永さんの偉大さに付いては、何度も書きましたが、

まずメンバーになること自体、普通は殆ど不可能なのです。

世界中から上手い人がオーディションを受けに来るので、これに合格することが至難である上に、

仮にオーディションに合格しても、それは1年間のプローベ・ツァイト(試用期間)の始まりであり、

一年後、「やはり、貴方は要りません」と言われるかも知れない。

コンサートマスターになるためには、さらに、コンサート・マスターのオーディションを受けで合格し、

更に、一年(安永さんのときは、色々オーケストラの事情もあって一年半に及んだ)のプローベ・ツァイトを

経て、本人を除く全楽員による討議と投票が行われ、その会議の出席者の3分の2を超える賛成票を得て、

初めて、正式に「ベルリン・フィルの第一コンサートマスター」に就任するのです。


就任しても、コンサートマスターとしてやはり相応しくない、と思われたらクビになる。

そういう世界で、25年間、第一コンサートマスターを勤め上げた安永さんの業績は、

我々の想像を遙かに超える、気が遠くなるほど大変なことです。これこそ、真に賞賛に値する歴史的事実です。

そういうことが分からないから、一指揮者が一度ベルリン・フィルの客演に呼ばれた、

ということだけで騒ぐ。

日本のマスコミも世間も、なにも分かっていないのです。

それよりも、「ベルリン・フィルと日本人」で今、注目すべきは、

昨年5月から第一コンサートマスターの試用期間に入っている樫本大進氏が、

「正式に」ベルリン・フィルの第一コンサートマスターに就任できるか否か、だと思います。

既に決まったのに、私が報道を見落としているだけかも知れません。

そうでしたら、情報をご提供頂ければ幸いです。

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2010.05.14

「40代自殺の増加幅最大=20~30代は過去最悪-12年連続3万人超・警察庁」←毎月自殺者数を発表しても効果なかったでしょ?

◆記事:40代自殺の増加幅最大=20~30代は過去最悪-12年連続3万人超・警察庁(5月13日10時14分配信 時事通信)

警察庁は13日、昨年自殺した3万2845人の年齢や動機などをまとめ、発表した。

年代別では働き盛りの40代の増加幅が最大で、前年より291人増えた。動機は「うつ病」が最も多かったが

生活苦や失業による自殺者も目立った。自殺者数は前年を596人上回り、1998年以降、12年連続で3万人を超えた。

人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺率では、30代が26.2、20代が24.1で、いずれも前年に続き最悪。

40代は32.1で過去4番目の高さだった。

昨年の自殺者数は多い順に、50代が6491人(前年比2%増)、60代が5958人(3.9%増)。

次いで増加幅が最大だった40代が5261人(5.9%増)、30代が4794人(1.2%減)、

70代が3671人(0.7%減)、20代が3470人(0.9%増)などと続いた。

19歳以下は565人(7.5%減)で最も少なく、減少幅も最大だったが、小学生が1人、中学生が79人含まれていた。

遺書や生前の言動から原因・動機を特定できたのは2万4434人。

複数選択も含め52項目に分類すると、うつ病が6949人(7.1%増)に上り、全項目で最も多かった。

増加幅が大きかったのが「経済・生活問題」で8377人(13.1%増)。内訳は生活苦1731人(34.3%増)、

失業1071人(65.3%増)などで、厳しい経済状況の影響がうかがえる。「学校問題」は364人(5.9%減)だった。

職業別では、年金受給者や主婦などの無職者が1万8722人に上り、被雇用者9159人と合わせると全体の約85%。

性別では男性が7割超を占めた。都道府県別の自殺率は、自殺者が多い青木ケ原樹海がある山梨が41.9でトップ。

次いで秋田40.0、青森39.4、岩手38.2と続いた。最も低かったのは神奈川の20.5だった。


◆コメント:自殺がなくなることは永遠に無いでしょうが、12年連続3万人超という先進国はないですね。

まず上の記事で、色文字にしたところ、について一言だけ。

動機は「うつ病」が最も多かったが

うつ病が「動機」ということは無いです。うつ病が自殺の「原因」になることはありますが、

うつ病が自殺の「動機」だとしたら、
自分はうつ病だから自殺する

と言い残して自殺した人がいる、と言う意味です。そういう人はいません。この記事書いた記者、不勉強です。

マスコミの人、後でもう一点書くけど、もう少し勉強してくれないかな。

マスコミ精神医学という本があることすら、知らないでしょう?

それ以外ならば、野村先生という方が、日本に於けるうつ病治療の大家です。野村先生の本は全部分かり易い。

うつ病をなおす精神科にできること「心の悩み」の精神医学

ここまでは、素人向けに特に分かり易く書いていますが、もう少し「哲学的に」うつ病を考察した、同じく野村先生の、うつ病の真実

そして、これは本来医学生が読む本でしょうが、標準精神医学 第4版、これは精神医学の教科書です。


私は遷延性のうつ病患者で、今は私は大丈夫ですけれども、軽いうつ病の人でも一見普通ですが、実は

かなり、頑固な「希死念慮」(自殺願望)を持っています。程度の差こそあれ、希死念慮はあるのです。

それが、うつ病の「症状」の一つで、それが原因で自殺をするということは、あり得る。

ですから、うつ病が動機で死ぬのではありません。



うつ病には、何も外的要因(人間関係、経済的な悩み、病気の心配)などがなくても自然に起きてしまう「内因性」と、

職場での異動や、引っ越しや出産など環境の変化など、外的な要因により発症したと推定される外因性があります。

いずれにせよ。


この統計は警察庁があくまでも「統計」として発表しているもので、「統計」に文句を言っても

仕方がないのですが、私は
だからどうしろというのだ?

と言いたくなります。自殺が全てうつ病によるものではないとしても、かなりの人が、

本来、治療を受けるべきなのに「精神科」の患者になるのが嫌で、受診せず、症状が悪化しているような、

これはあくまでも私の勘ですが、そういう気がします。

精神科の治療は面談(精神科では診察に相当する治療行為を「面談」といいます)と、

薬の処方を受けることです。精神科の薬を総称して「向精神薬」(統合失調症の治療薬、抗精神病薬と

混同しないこと)といいますが、を、根拠も無く怖がる人、また、無責任なデマを掲示板に書き込む人が

いるのは残念です。以前見かけたひどいのは、
精神科の薬は皆、要するに覚醒剤で、飲み続けると廃人になる。

というものでした。全然違います。覚醒剤はアンフェタミン、又はメタンフェタミンというドーパミンを作動させる薬ですが、

抗うつ薬は脳内神経伝達物質の中で特に、セロトニン、ノルアドレナリン(=ノルエピネフリン)を増やすというか、

活性化させる効果を目指したものです。勿論廃人云々はデタラメです。

これが、私が過去に書いた全ての記事、約2700本(今日で2695本目でした)の見出しです。

これらは、全部、私がうつ病を発症した後に書いたものです。この間、ずっと抗うつ薬を服用しています。

中には、数本、やや大袈裟にかくならば、「錯乱状態」見たいな取り乱した文章がありますけど、

普通の健康な人だって、無性にイライラしてヒステリックになることはあるのではないでしょうか。


兎に角、抗うつ薬を10年飲み続けている人間の文章を読んで頂き私が「廃人」かどうかご判断頂きたい、

と思います。もし私が「廃人」ならば、世の中のかなりの人は、「廃人」に分類されると思います。


誰でも憂鬱になることはあります。それが人間ですが、普通の憂鬱と、うつ病における抑うつ感との違いは、

うつ病になると、「ずっと憂鬱」のままになるということです(最近非定型うつ病という概念がありますが、診断名として確立していません)。

今日はゆううつだけど、一晩寝たら治った、というのなら、大丈夫です。一週間も二週間も朝から晩まで憂鬱だったら、

ちょっと気をつけた方が良い。ベックのうつ病調査票というものがあります。

他人様のサイトですが、リンクを貼らせて頂きます。

こちらにもこちらにもこちらにもあります。

それぞれのサイトに判定結果の見方の説明があります。数日、間隔を置いて、何度か試して、

これは、あくまでも私の経験から申し上げますが、20を超えるようなら、精神科を受診した方が良いです。


最近「メンタルクリニック」って普通に有りますよ。こそこそ来る人などいません。怖いところじゃないです。

カウンセリングで治したいという方。大抵物凄く混んでいて、最初のカウンセリングが1ヶ月後、2ヶ月後、ということ、

ザラです。しかも医療行為ではないから、健康保険適用外だから30分ぐらいの面談で5,000円、1万円とられます。

おカネのことはともかく、もしも本当に「うつ病」を発症していたら、或いは発症しかかっているなら、1ヶ月の間に

症状が急に悪化するかも知れない。こういう時が危ないのです。まだ、自殺するエネルギーが残っているから。


本当のうつ病の急性期は、寝ているしかなく、自殺するエネルギーすらないので、却って安心です。

うつ病発症後のまだ軽症の段階と、回復期に希死念慮がのこっていて、エネルギーが回復してきたとき。

これが一番危険な時期です。うつ病に起因する自殺を減らそうとするならば、

こういうことを、もっと啓蒙するべきだと思います。

内閣府は、自殺対策ホームページを設置していますが、

このサイトをみても、私が今書いたようなことが、パッと分かる構成になっていません。
眠れてますか?

という箇所を開くと、解説映像を見るか、精神科医への長いインタビューを読むことになる。

本当に抑うつ状態の人にとっては、面倒で、見る気がしない。健康な人が「うつ病概論」を知るためには

使えるでしょうけど、ヤバい状態のひとには、それこそ「ベックのうつ病調査票」をすぐに試せるようにしておいて、

何点以上なら、精神科を受診しましょう。貴方の自宅の近くの精神科をすぐに調べられます。という構成に

した方が、実用的だと思います。


◆昨年2月から警察庁は毎月の自殺者数を発表していますが、何ら自殺抑止効果を発揮していません。

これは、私が昨年書いた記事です。

2009年02月17日(火) 「景気悪化で月別の自殺者数公表」←毎月公表することに自殺抑止効果があるだろうか。ココログ

私は、効果はないだろうと書きました。昨年の自殺者数は12年連続で3万人を超えました。

やはり効果は無かったと考えざるを得ません。

自殺者数ぐらいなら、まだしも、自殺対策の政府の担当者やマスコミの人々は、邦訳された、
WHO による自殺予防の手引き

を熟読してほしいものです。この文書には、【マスメディアのための手引き】という項目があり、

自殺報道で注意すべき点に言及しています。そのひとつは、
自殺手段やその入手方法を詳しく報道するのは避ける。メディアによって報道された自殺方法が、それに引き続く自殺でもしばしば模倣されることを明らかにしている研究がある。

昨年の記事にも書きましたが、練炭自殺とか硫化水素自殺が続いたとき、私はマスコミ報道が影響しているのだろう

と思いました。その時に読者の方からコメントを頂いて、「WHO による自殺予防の手引き」の存在を知ったのですが、

正に、自分の考えていたとおりでした。私でなくても常識的に十分想像出来ることだと思います。

自殺件数は、自殺手段ではないけれど、あまり毎月何千人自殺した、と書くと、「じゃ、俺も」となりかねない。

毎年、日本では3万人以上の人が自殺し、それが12年も続いているという深刻な事実は、社会全体が認識する

べきですが、必要以上に詳細な自殺に関する統計を発表したり、事実を報道することは、

自殺を予防するどころか助長している恐れがあります。

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2010.05.12

「谷亮子氏 参院選に民主から出馬表明 『五輪は金目指す』」←国会議員1人には年間約3,400万円もの税金が使われます。

◆記事:谷亮子氏 参院選に民主から出馬表明 「五輪は金目指す」(5月10日18時26分配信 毎日新聞)

柔道の女子48キロ級でシドニー、アテネ五輪で金メダルを獲得した谷亮子氏(34)は10日、

東京・永田町の民主党本部で小沢一郎幹事長とともに会見を開き、

夏の参院選に同党比例代表で立候補することを表明した。

その一方、現役続行する考えも明らかにした。また、所属していたトヨタ自動車は3月末で退社したという。

会見で谷氏は「現役はもちろん続けます。(12年の)ロンドン(五輪)では金を目指し、政治の方でも一生懸命がんばりたい」と述べ、

小沢幹事長も「百万、千万の味方を得たような気持ちだ。大変うれしく、心強く思っている」と話した。

谷氏は08年の北京五輪で銅メダルを獲得した後、競技活動を休養。昨年10月には次男を出産した。


◆コメント:ナメんじゃねえよ。馬鹿野郎。

このニュースは勿論、昨夜、知っていたが、記事にしなかったのは、

あまりに腹が立って、文章をまとめる自信がなかったからである。

しかし、それは、あまり意味がなかった。今も私の腸は煮えくりかえっている。


担ぎだす、小沢も小沢だ。今更なにをしても、有権者は民主党の無能ぶりに

呆れ果てている。その上に、「有名柔道選手」だが、政治のことなど知らないに決まっている

ド素人の谷亮子を担ぎだして、税金を無駄遣いするのか。


◆谷亮子氏への質問。

いやしくも政治家を目指す谷亮子氏に対して、誠に失礼だが、

いくつか、質問したい。


  • 国会とは、なんですか?

  • 国会議員の仕事はなんですか?

  • 貴女は国会議員の仕事をするだけの知識をお持ちですか。

  • 柔道の練習の片手間に、国会議員の仕事が出来ると本気で思っているのですか?

  • 国会議員にはサラリーマンの給料に相当する歳費その他、色々なおカネが支給されることを知ってますか?

  • その給料その他のおカネは誰が払ったお金で賄われている(←まさか読めない、なんてこと、無いですよね?)のですか?

貴女はきっとひとつも答えられない。


◆教えてあげます。

上の質問に谷亮子センセーは一つも答えられないでしょうから、

僭越ですが、お教えします。

国会は「国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関です。(日本国憲法第41条)

国会議員の仕事は、本来、「法律を作ること」です。

従って国会議員は「法律」に関する該博な知識を要求されます。

また、国会では国の予算、安全保障、外交、社会福祉、などについて議論します。

だから、国会議員はこれらに関して勉強しなければなりません。

谷さんがこれらに関して十分な知識があるとは、思えません。猛烈に勉強して貰う必要がある。

だから、現役の柔道選手として練習をしながら、片手間に務まるような仕事ではないのです。

国会議員の給料などに関しては、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律で定められています。

それによれば、

第一条  各議院の議長は二百十七万五千円を、副議長は百五十八万八千円を、議員は百二十九万七千円を、それぞれ歳費月額として受ける。

第九条  各議院の議長、副議長及び議員は、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、文書通信交通滞在費として月額百万円を受ける

第十条  各議院の議長、副議長及び議員は、その職務の遂行に資するため、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律 (昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項 に規定する旅客会社及び旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律 の一部を改正する法律(平成十三年法律第六十一号)附則第二条第一項 に規定する新会社の鉄道及び自動車に運賃及び料金を支払うことなく乗ることができる特殊乗車券の交付を受け、又はこれに代えて若しくはこれと併せて両議院の議長が協議して定める航空法 (昭和二十七年法律第二百三十一号)第百二条第一項 に規定する本邦航空運送事業者が経営する同法第二条第二十項 に規定する国内定期航空運送事業に係る航空券の交付を受ける。

この他に「期末手当」、つまりボーナスを年間約700万円受け取ります。

毎月の給料が約130万円。毎月の文書通信交通滞在費が100万円。これだけで年間2,760万円。

更に年間約700万円のボーナス。つまり国会議員になるだけで年間約3,400万円ものおカネが貰えます

これらは、不景気で生活が苦しくても真面目に国民が納めている税金から支払われます。

これほどの大金を公然と受け取るのです。柔道の片手間に、議員バッジをして国会議事堂にはいり、居眠りをされては

税金をドブに捨てるようなものなのです。


それでも、谷亮子氏は自分が国会議員になる資格があると思いますか。

柔道を続け、「オリンピックでの金メダルを目指しながら」、国会議員として法律を作るだけの知識を持つべく、

死にものぐるいで勉強する、と国民に誓い、実行できますか。


「答弁」をお聞かせ頂きたい。

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2010.05.11

「欧州株、大幅上昇=信用不安後退で」←応急処置ですから、これで「一件落着」ではありません。

◆記事1:欧州株、大幅上昇=信用不安後退で(5月10日21時0分配信 時事通信)

週明け10日午前の欧州株式市場の株価は、軒並み大幅上昇している。

資金難に陥ったユーロ圏諸国に対する欧州連合(EU)などの支援策のほか、

日米欧の中銀がドル資金のスワップ協定を再締結したのを受けて、欧州の信用不安が後退していることが好感された。

ロンドン時間午前10時半現在、信用不安の発端となったギリシャ市場のアテネ総合指数は前週末終値比9.75%高。

欧州主要市場では、英FT100種平均株価指数が4.37%、仏CAC40種指数は8.53%それぞれ上昇している。


◆記事2:最大7500億ユーロ EUが緊急融資枠決定(日経 2010/5/10 11:44)

EU加盟27カ国は緊急の財務相理事会を開き、10日未明(日本時間同日朝)、ユーロ導入国が財政危機に陥った場合に

総額で最大7500億ユーロを緊急融資する制度の創設で合意した。EUで5000億ユーロの基金を創設するほか、

IMFが最大2500億ユーロを融資する。ギリシャ向け支援策の6~7倍となる巨額の融資財源を確保し、

ユーロ導入各国の資金繰りに万全を期すセーフティーネット(安全網)を整える。


◆コメント:今日、EUやIMFなどが発表した救済策とか中銀のスワップ協定は「応急処置」です。

今日、日本時間の正午すこし前にEUが記事1と記事2に書いてあるとおりの、

緊急融資枠を設定した、というニュースが流れ、東京、ロンドン、ニューヨークいずれの株式市場でも、

急激に株価が反騰しています。


しかし、これで一件落着ではない。人間に例えるならば、一命は取り留めたけれども、

まだ、ユーロ経済圏はICU(集中治療室)から当分一般病棟に移れません。

24時間、全ての国が資金難に陥らないか、監視する必要があります。


今日の措置は、以前からくすぶっていたギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念、

つまり、国債償還日(19日)に払うカネを調達できないのではないか、という心配がとりあえず、

ほぼ無くなったと見て良い。それだけです。


そもそもヨーロッパの信用不安をもたらしたのは、ギリシャの財政赤字です。

それに対して、ギリシャが実現可能な対策を策定できるか。そして本当に実行されるか分かりません。


今日発表されたEUの緊急融資枠を市場が好感しているのは、資金量としては十分だからです。

EU(欧州連合)加盟各国が資金を拠出して、5,000億ユーロ。

それに加えて国際通貨基金=IMFが2,500億ユーロ。

記事2の「最大7,500億ユーロ」とはそのことです。

5,000億ユーロは、EU域内総生産の6パーセントに過ぎない。

そして、これだけあれば、ギリシャの次に危ないと言われている

スペイン、ポルトガル、アイルランドが全て、自力で資金を調達できなくなったとしても、

これらの国の全ての国債の償還が一度に到来するわけではない。

最悪でも2012年までに4,400億ユーロが用意出来れば、救済できます。


しかし、EUの5,000億ユーロは誰が出すのかというと、EUの他の加盟国が拠出するわけです。

特にドイツや英国などは大規模な拠出を要求されることが分かっていたから、特にドイツは

最初からギリシャの救済にあまり乗り気ではなかったのです。


5,000億ユーロの緊急融資枠は、先週の欧州への信用があまりにも急激に低下して、

世界中の株が売られ、このままだと本当に資金繰りがつかなくなりギリシャがデフォルト

(債務不履行)、謂わば「心肺停止」に陥る可能性が高かったからです。

だから、最初は渋っていたドイツすら、今日は兎に角世界の投資家の動揺を鎮める必要が

ある、と即決したわけですね。下手をすれば世界金融恐慌です。


その迅速な行動を評価して、東京、欧州、アメリカ全ての市場で株価が戻りました。

しかし、緊急融資枠はあくまで、「緊急融資枠」であり、ギリシャがいつまでも

財政赤字を抱えたままなら、EU緊急融資の資金源である各国政府が、

「もう、出さない」と言い出す可能性は十分にある。

とりあえず、資金繰りが滞ったら、すぐに救済することは出来ますが、

EUは5,000億ユーロを、ギリシャの財政赤字をなくす為に使うつもりはない。

それはギリシャが財政改革をして何とか自力で資金を調達出来るようになるだろう、

いや、そうするのが当然だ、と考えています。資金を拠出している他の国だって、

財政は苦しいのです。財政黒字で余裕綽々(しゃくしゃく)ということはありません。

ギリシャだけ、長期間に亘って特別扱いするわけにはいかない。


結論的に繰り返します。

日本時間5月10日(月)午前、EUが発表した緊急融資枠は、あくまで、

欧州経済圏の信用を維持し、システミック・リスク、金融危機が起きるのを防ぐためです。

今日の決定で、問題の根本的な原因である、EU各国の財政悪化が無くなる訳ではない。

一瞬、心配停止しそうになったのを蘇生しただけです。

健康体に戻れるかどうかは、各国の財政政策の運営次第なのです。

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2010.05.10

【音楽】カッチーニの「アヴェ・マリア」ばかりを集めました。

◆昨日スラヴァをご紹介して以来・・・。

済みません。今日あたり時事・社会を書かなくてはいけないのですが、

昨日の記事で、カウンターテナー、スラヴァのCDを紹介しました

普段、クラシックについて知ったかぶりを散々書いてきた私としては、非常に恥ずかしいのですが、

白状すると、カッチーニの「アヴェ・マリア」を聴いたのは初めてでした。


しかし、今まで知らなかった美しい曲を知るというのは、嬉しいことです。

久しぶりに胸がいっぱいになり、心臓をわしづかみにされたような衝撃、感動を覚えました。

あの美しい旋律が、頭の中でエンドレステープが回っているかのように、今日(9日)、

一日中、鳴り続けました。


はっきり言ってこうなったら、他の事はかけません。もう1日だけご容赦を。


◆実に多くの演奏家が自分のCDに収録しています。

カッチーニのアヴェマリアの旋律は大変美しいので、色々な楽器の演奏家が、

CDに収録しています。ただ、困ったことに、この楽曲は演奏時間が4分程度。

クラシックのシングルCDは全く無いわけではありませんが、カッチーニのアベ・マリアは、

シングルカットされていません。売れる見込みがありませんからね。


ですからそれぞれ、他の楽曲をもいくつも録れて、その中の1曲として、

「カッチーニのアヴェマリア」が含まれいるのです。

そのため、音源探しに苦労しました。<

P>
◆それでは、演奏を。

この曲の旋律は切なく、悲しく、何となく「郷愁」を含んでいます。

こういうのは、オーボエですよね。


オーボエ「系」を2人見つけました。

一曲目はオーボエ奏者(既に引退なさいましたが)、宮本文昭さんが、

お嬢さんの宮本笑里さんのデビューアルバム、smileにゲストとして呼ばれ、

笑里さんと協演している演奏です。

このCDです。smile [Hybrid SACD]

3曲目、単に"AveMaria"と書いてあるのが、カッチーニです。


Ave Maria 宮本笑里・宮本文昭。





宮本文昭さんの音が実に素晴らしい。その音に触発されたのでしょう。笑里さんもまた、とても良い。


次も弦楽器。チェロです。N響の首席チェロ奏者、 藤森亮一氏のアルバム、ラルゴ ~チェロ小品集 Ⅱより。





音域が低いので落ちついた印象を受けます。が同時に低音楽器が高音域で美しく歌うのは良いものです。


◆管楽器による演奏。

まず、N響オーボエ奏者、池田昭子(しょうこ)さんが、オーボエより音域が低い、コール・アングレ(イングリッシ・ホルン)で

演奏したものです。コールアングレは、オーケストラでしばしば登場します。

ドヴォルザークの「新世界より」第二楽章で有名な「家路」のメロディーを奏でる楽器です。

CDは、「アヴェ・マリア」--オーボエ作品集です。







オーボエの音の鋭さが消えて、丸みを帯び、音域が低いので、派手さはないけど、美しく旋律を歌っています。


次は、日本人のサックス四重奏団、アルディ・サクソフォン・クァルテットの

フォー・カラーズ に収録されている演奏です。






サクソフォーンは、ともすれば音量が出過ぎてしまうのですが、ずっと弱音のまま、見事にバランスを保っています。

個々の楽器もP(ピアノ)で美しい音を出すのは、難しい。一見地味ですが、上手いです。


管楽器の最後は、唯一金管、トランペットです。

1962年、フィンランド生まれのトランペット奏者、ヨウコ・ハルヤンネ(Jouko Harjanne。男性です)。

Romantic Trumpetから。






これはですね。トランペットにしては、かなり「きつい」高音域です。しかし、あまりそのように

聞こえない。高音で音が堅くならないからです。この人上手い。しかも旋律のクラマックスで最高音で

音を張り上げないで、逆に音量を落としています。一番最後は高らかに吹いていますが。

ラッパの特性がよく分かっていると思います。


◆歌(アカペラ、ソロ)

日本人女声アカペラ、「アンサンブル・プラネタ」という人達がいまして、以前から知ってます。

詳しい沿革などについては公式サイトに載っています。

既に10年近く演奏活動をしています。

カッチーニの「アヴェマリア」は、MAIDEN’S LAMENT/乙女の嘆きに収録されていますが、

iTunesStoreで、1曲200円で買うことも可能です。






最後です。これはYouTubeから。かつて、

【音楽・映像】韓国のソプラノ、スミ・ジョー(Sumi Jo)がロ短調ミサの稽古でカラヤンに気に入られる瞬間。ココログ

で登場した人です。


Sumi Jo sings 'Ave Maria' by Caccini







今やすごい貫禄ですね。

どうも、つまらん企画(?)にお付き合い頂きましてありがとうございました。

ただし、それほど、カッチーニの「アヴェ・マリア」に惹かれたのです。

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2010.05.09

【音楽】1枚全部「アヴェ・マリア」。カウンターテナー、スラヴァ。これは美しい。

◆ロシアのカウンターテナー、通称スラヴァ(SLAVA)という人がいます。

今までに色々な音楽、録音をご紹介してきましたが、ときどき、

あれ?どうして今まで載せなかったんだ?

と思うことがあります。あまりに評判になったアルバムで、紹介済のような錯覚に陥るのですね。


ロシアのカウンター・テナーで愛称「スラヴァ」(Slava)、本名、ヴャチェスラフ・カガン=パレイ

という人がいます。カウンター・テナーというのは、変声期を過ぎた男性がファルセット(裏声)を

使って、本来、女声の音域の歌を歌うことです。専門職です。

不思議というか当然というか、女声の同じ音域とは微妙に違う響きとなります。

このスラヴァという人は今から15年ぐらい前に色々な作曲家のアヴェ・マリアばかりを集めて

1枚のCDを録音してます。
ave maria

普通のアコースティックの楽器だけではなくて、シンセサイザーを

伴奏に用いていて、それが気に入らん、という人もいますが、私は、気になりません。


◆とにかく美しいのです。何曲かお聴き下さい。

このアルバムを見ると、「へえ、こんなに色々な作曲家が『アヴェ・マリア』を書いているのか。」と驚きます。


まず最初に、このアルバムの白眉かもしれませんね。これは有名なのですがカッチーニという作曲家のアヴェマリア。

音だけで十分なのですが、YouTubeで見つけたので、どんな人か見て頂きます。


カッチーニ:アヴェ・マリア







これは、きれいですね。性別なんか関係ないですね。「解説する」必要は無いでしょう。


なお、以下は、音だけになります。

サン=サーンスが書いていたとは知りませんでした。


サン=サーンス:アヴェ・マリア







きれいですね、としか書きようがない。


次も知りませんでした。ビゼーです。

ビゼー:アヴェ・マリア







これは、確かにビゼーだな、という音がします。


最後は、かの有名なシューベルトです。

シューベルト:アヴェ・マリア







「天上の調べ」ですね。


この他、ヴェルディ、ストラヴィンスキー、ブルックナー、リストのアヴェ・マリアなど、

それぞれに美しいです。Amazonのマーケットプレイスからだと送料込みで1,000円を遙かに下回る金額で

入手出来ます。

これは、お薦めです。

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2010.05.08

【音楽】三枝成彰氏がベルリン・フィル12人のチェリスト達のために、ビートルズを編曲したもの。

◆長いこと音楽を扱っていますが「ビートルズ」は初めてです。

弊日記・ブログを御愛読頂いている方は、お分かりでしょうが、私が単に「音楽」と書いたら、

それは(広義の)クラシック音楽を意味するのであります。それ以外の音楽も、シナトラ他の、

"Fly Me to The Moon"とか、たまに取りあげますが、99パーセントクラシックです。


「ビートルズ」という文字を日記にしたためるのは、今日が初めてではないかと思います。

今なお、新たにファンになる人が世界中にいるぐらいのグループです。好き嫌いは別として、

存在は歴史から消えません。


しかし、私は天の邪鬼で、ということではないのですが、どうも彼らの歌を聴いてもピンと来ないのです。

折角美しい旋律なのに、彼らの声と歌い方が気になって、好きになれませんでした。

熱烈なビートルズ・ファンに暗殺されると大変なので、念を押しますが、これはあくまでも私の個人的な嗜好です。

ビートルズの歌に存在価値なし、といっているのではありません。お間違えのないように、お願いします。


◆非常に特殊な試みで、やっとビートルズの旋律が美しいと思いました。ベルリンフィルのチェリストが演奏したのです。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の中には、いくつも、弦楽四重奏とか木管アンサンブルとか、

メンバーによる室内楽のアンサンブルがあります。昔から有名なグループの一つに、

ベルリンフィル12人のチェリストたち

があります。

読んでそのまま。12本のチェロ「だけ」による合奏体です。

「チェロだけで何が出来る?」と思いますけど、まあ、上手くてすごいのです。

どうすごいかは数多くのCDのどれでも良いので、お聴き頂ければ分かるのですが、

クラシックの演奏はまた、いずれ。

CDを整理していたら、18年前、作曲家の三枝成彰(さえぐさ しげあき)氏が、

「ベルリン・フィル12人のチェリスト達」の為に、何とビートルズの楽曲をアレンジした

当時話題になった盤を見つけました。存在を忘れていましたが、聴いてみたら、美しい。

どういう経緯でこの企画が立ったのかわかりません。今もAmazonにあります。

哀しみのビートルズ (三枝成彰アレンジ)

です。ライナーノーツで三枝氏が書いていますが、ビートルズの曲はリズムが強いので、

今までに世界中で、色々なアレンジが行われたのですが、どうしてもそのリズムに囚われてしまい、

「静かに聴けるビートルズ」が存在しない事に気付いたそうです。

そこで、思い切って三枝成彰氏は、思い切ってリズムを消し(リズムを強調しない、ということです)

もっぱら、音楽の「横の線」、つまり旋律とハーモニーを引き立たせる編曲を行いました。

その結果、今までなんとなく、気になっていた「けたたましさ」が消え、美しい音楽になっています。


◆何曲かお聴き下さい。

何しろ、私がビートルズで知っている曲が極めて限られるので、結果的に超有名曲ばかりになりました。

「もっといいのがあるのに」と云いたい方もおられるでしょうが、ご容赦のほど。


Hey Jude







Let it be







Michelle







Yesterday







如何でしょうか。元々ビートルズ・ファンだ、という方はどう思われるか分かりませんが、

かなり、ユニークで画期的な企画だと思うのです。

録音されたのが1992年で18年も経ち、当時聴いた方も忘れておられるかも知れないし、

若い方は、そもそも、このアルバムを御存知無い。

と言うわけで、取りあげました。

私はビートルズに関しては詳しくないのですが、「12人のチェリスト達」の演奏は

他にもユニークなものが多いので、お気に召したら他のアルバムもお聴きになると

面白いだろうと思います。

皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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2010.05.07

「デフォルト回避の唯一の方法は支援受け入れ=ギリシャ財務相」←ヨーロッパは非常に危険な状況です。

◆記事:デフォルト回避の唯一の方法は支援受け入れ=ギリシャ財務相(5月6日19時33分配信 ロイター)

ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は6日、議会で演説し、デフォルトを回避する唯一の方法は支援の受け入れだと述べた。

同相は「ギリシャがデフォルト(債務不履行)と破たんを回避する唯一の方法は、欧州のパートナーと国際通貨基金(IMF)から

資金を受け取ることだ。非常に単純なことだ。この資金を得るために、われわれは3年間の経済プログラムに同意しなければならない」と語った。

また、「われわれは、わが国にとって最後のチャンスであるプログラム実施の責任を負う」と明言した上で、

「われわれは、赤字を抱え、投機筋の攻撃の目標となっている国々に資金を要請している。

われわれは支援を提供してくれる国に、財政を立て直していることを確信させる必要がある」と述べた。


◆コメント:ギリシャは19日に国債償還期限が来るのです。

ギリシャの財務省が何故、こんな演説をしているか、というと、

ギリシャがEUやIMFの支援を受けるためには、EUの決まりである

ユーロ導入国は財政赤字を3%以下に押さえること

を実行しなければならず、つまり緊縮財政政策をとり、公務員の給与凍結など、

国民に負担を強いることを余儀なくされるのですが、ギリシャの一般大衆は、

自分達の国が置かれた立場がなかなか、実感として理解出来ないらしく、

ギリシャ政府の財政赤字削減策に反対して、公務員がストを決行したりしてるからです。

財務相は、「そんなことを云っている場合ではない。どうしてもEUやIMFの支援が必要なのだ」

と強調しています。


日本のGWの最中にEUとIMFがギリシャ支援策について協議しました。

そして、2日、ギリシャに対し今後3年間で1100億ユーロ(1470億ドル)の融資を実施することで合意しましたが、

EUの他の国も自分の懐具合がキビシイのを無理して、ギリシャ支援に回すのですから、それぞれの

国の首相、大統領や財務相は議会の承認を得なければならず、それに必ずしも全ての国が諸手を挙げて賛成、

という訳ではないのです。


しかし、兎にも角にもギリシャは今月償還期限を迎える国債があります。

つまり、借金返済の期日です。具体的には5月19日に約90億ユーロが必要なのです。

これが、支払えなければ、会社なら倒産です。ギリシャは国家ですから、企業のように

債務不履行になっても、消滅する訳ではないけれど、もしそうなったら、ギリシャの銀行は、

世界中の他の銀行からも短期金融市場で資金を調達出来なくなる。

出来なくなったら、資金繰りに行き詰まる。ギリシャの銀行が潰れたら、予想は出来ていても、

やはりEU全体の信用問題になるのです。他の国の健全な財務状況の銀行ですら、

資金繰りに窮し、そうすると先日書きましたが、システミック・リスクと言って、

全世界の金融システムが混乱し、リーマン・ショックの時のような金融危機が起きます。

2008年9月15日のリーマン・ブラザースの破綻は、リーマンは証券会社で、銀行間のおカネの

貸し借りとは関係無いのに、結果的に金融危機をもたらし、それが原因で世界中の景気が、

物凄い勢いで後退しました。もしもギリシャの銀行が破綻したら、それはリーマンに比べて

遙かに資産の規模は小さいでしょうが、金融危機がおとずれることは、ほぼ、間違い無い。

何としてもEU初の世界同時不況は避けたいですから、IMFもECB(欧州中銀)も、
ギリシャがデフォルト(債務不履行)になる心配はない。

と強調しています。


◆財政的にヤバい国が他にもあるのです。

ギリシャだけならまだしも、随分前から、スペイン、ポルトガル、アイルランドも、

財政危機にあることが分かっています。ギリシャですらこれほど問題になるのですから、

ギリシャより、ずっと経済規模が大きいスペインがデフォルトにでもなったら、

これは、金融恐慌です。


マーケット参加者は、ユーロを持っているのは危ないというので、対ドル、対円で、ユーロは暴落しています。

先日も説明しましたが、円高になるのは、日本の輸出企業にも好ましくない。

日本経済も、欧州金融危機とは無縁ではない、と思われているのです。

だから、6日の東京市場では、内外の投資家が日本株を売りました。

おかげで、東証では、日経平均株価が先週金曜日の終値から360円も下がりました。


ギリシャ支援だけでもこれほど、スッタモンダの大騒ぎになるのです。

スペインだのポルトガルがデフォルトするかも知れないとなったら、

世界同時不況の再来は間違いない。相当ヤバいです。


とにかく、ギリシャの労働者諸君は、政府が無能な所為だと云いたいでしょうが、

ギリシャが財政赤字を削減するしっかりとした方針を策定し、ギリシャ国民も

その状況を理解して貰わないと困るのです。

現地時間の5日、世界の2大格付け機関のひとつ、ムーディーズは、

ポルトガルの格付けを引き下げ方向で見直す

と発表しました。もう一つの格付け機関、スタンダードアンドプアーズは、既に4月に

ポルトガルの長期格付けを引き下げました。

うーん。どう見ても相当、危険な状況です。

EU、IMF、ECB(欧州中銀)はギリシャを支援する、と云ってくれているのですから、

ギリシャがそれを受け入れ、何としてもデフォルトは回避し、

ギリシャの銀行を潰してはいかんと思います。

勿論、スペイン、ポルトガルもです。


それは何故か?

同じ事を何度も繰り返しますが、銀行は世界中が一つのネットワークとして

機能しているからです。他国の銀行と資金のやりとりをしていないような小さい銀行は

さておき、ある程度の規模の銀行が破綻したら、それがどこの国だろうが、

世界の金融システムをパニックに陥れる事でしょう。

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2010.05.06

「行政刷新会議事務局」は、机が余っているのに、新しいデスクと椅子を82セットを1362万9630円で購入したそうですよ。

◆はじめに:昨日の記事に対してコメントを書いて下さった方のおかげで知りました。

昨日、日記・ブログで、

「抑止力論にすがる鳩山首相=「県外移設」公約ではない」←ウソではないけど、情けない。ココログ

を書きましたが、ココログにコメントを書いて下さった、HN、tabitさんのおかげ様で、本件を知るに至りました。

私自身は、見逃しておりました。本日の記事はtabitさんのコメントを元にしていることを予め記し、

貴重な情報に御礼を申し上げる次第です。


記事:[民主イズム]「らしさ」って何?(5)「形が大事」かさむ費用(読売新聞 2010.04.17 東京朝刊1面

◇第5部

内閣府の行政刷新会議事務局の部屋には、ちょっと変わった机が並んでいる。120度の角度が付いた「ブーメラン」形で、

3台の頂点を合わせてつけると「Y」の字のようになる。

テレビの報道番組のキャスター席にも使われるような机で、価格はいすとのセットで16万6215円だ。

購入に際し、財務省から「刷新会議設置の趣旨に反するのではないか。各省庁に余った机もいすもある」という声が出たが

会議側は「スタッフ同士のコミュニケーションがとりやすい」と反論。

結局、隣室の国家戦略室の分も含め、計82セットを1362万9630円で購入した。

「机が特殊な形状なので目隠しのついたても高く、全体で普通の倍近くのお金がかかった」(内閣府)という。

刷新会議を担当する古川元久内閣府副大臣は就任直後から、「新しい政権で新しい組織を作るんだ。まずは形が大事だ」

と号令をかけていた。オフィスデザインのコンテストで受賞経験がある会社を、スタッフに何度も視察させたほどだ。

「予算を削る刷新会議が高い買い物にお金を使う。本末転倒もいいところだ」政府内では、こんな声が上がっている

行政刷新会議は昨年、2010年度予算の概算要求の無駄を洗い出す第1弾の事業仕分けを行った。

予算削減額は約6770億円にとどまったが、民主党の蓮舫参院議員が官僚をやりこめる様子などに注目が集まり、

内閣支持率の低下も一時、ペースダウンした。23日からは、独立行政法人などを対象に第2弾が始まる。

政府本体ではないため、大幅な歳出削減にはつながらないとみられるが、

鳩山首相自身が「国民から大きな喝采(かっさい)を与えていただけると思う」と語るように、

支持回復のきっかけとなることへの期待は強い。刷新会議も「ショーアップ」の準備を着々と進めている。

前回の会場は独法所有の体育館だったが、300席だった傍聴席を倍近くに増やしたり、

テレビ局の中継車の駐車場所を確保したりという理由で、今回は民間の会場を使う予定だ。

19日に入札を行うが、9日間で約50万円だった会場代は大幅にふくれあがる見通しだ。

仕分けの資料を公表するための専用サーバーも設けることにしている。

より国民にアピールできる環境を整え、「2匹目のドジョウ」を狙う鳩山政権。内閣官房の職員は嘆く。

「大事なのはテレビ映りや見栄えばかり。財源難の深刻さを真剣に考えているとは思えない」

(注:色太文字は引用者による)。


◆コメント:これは、コメントするまでもないでしょう。

民主党政権が唯一国民に、パフォーマンスとして公開できる「事業仕分け」。

具体的には、内閣府行政刷新会議事務局が運営を司る。

行政刷新会議が全て無駄とは云わない。先日、理化学研究所の無駄な人件費に付いて私も記事にした。

「理研、配偶者を秘書に雇用=組織管理改善を-仕分け2日目」←真面目に税金払うのがバカバカしくなりますね。ココログ

ここで書いたことに関しては今でも、私の考えは変わらない。


しかし。


記事の最後に載っている、内閣官房職員の言葉
「大事なのはテレビ映りや見栄えばかり。財源難の深刻さを真剣に考えているとは思えない」

は、正鵠を射ている。

私が「天下国家をまともに論じる気がしない。」と言って怠け、4月18日付読売新聞の記事に気が付かなかったのは迂闊だった。

問題の所在は色太文字で強調した部分だけを読んでも明らかであろう。

税金の無駄遣いを削るために始められた「事業仕分け」用に、

1,362万9,630円の「税金」で、わざわざ新しい机と椅子、合計82セット購入を購入した、という。


先日、「理研、配偶者を秘書に雇用=組織管理改善を-仕分け2日目」←真面目に税金払うのがバカバカしくなりますね。

にも記したが、

平成20年における日本の全てのサラリーマン男女併せての平均手取り額(年間)は、365万円である。

行政刷新会議のセンセー方がお使いになるため新しくお求めになったデスクと椅子の購入金額、約1,363万円は、

サラリーマンの年間手取り額の3.7倍である。

年収(税金など控除前の平均給与)430万円の庶民が納めた税金で、1,363万円のデスクと椅子を買う。

財務省の役人が「椅子や机は余っている」と進言しているにもかかわらずである。

机と椅子など、一番安い事務机と、パイプ椅子で良いだろう。そんなことにカネを使い、

オーケストラへの助成金を減らす「事業仕分け」。

こういうのを日本語で「茶番」という。

ここまで来ると、「『論ずる』に値しない」。

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2010.05.05

「抑止力論にすがる鳩山首相=「県外移設」公約ではない」←ウソではないけど、情けない。

◆記事:抑止力論にすがる鳩山首相=「県外移設」公約ではない(5月4日19時7分配信 時事通信)

米軍普天間飛行場移設問題で迷走を重ねた末、沖縄県民を前に全面的な県外移設の断念を表明した鳩山由紀夫首相。

その理由として首相は、沖縄の海兵隊を日本を守る「抑止力」と位置付け、繰り返し沖縄側に理解を求めた。

ただ、こうした論理は当初から米国や外務・防衛当局者が展開していたもの。最終局面で急に海兵隊の抑止力を持ち出し、

「県外移設」の約束をほごにした首相の「言葉の軽さ」が改めて浮き彫りとなった。

「学べば学ぶほど、沖縄の米軍の存在全体の中での海兵隊の役割を考えたとき、すべて連携している。その中で抑止力が維持できるという思いに至った」。

一連の沖縄での日程を終えた首相は4日夜、名護市内で記者団にこう語り、在沖縄海兵隊の重要性を強調した。

昨年の衆院選で普天間移設に関し、「最低でも県外」と訴えた首相だが、同日は「(民主)党の考え方ではなく、私自身の代表としての発言だ

と正式な公約ではなかったと釈明。さらに

「当時は(海兵隊の抑止力は)必ずしも沖縄に存在しなければならない理由にはならないと思っていた」と語り、

「浅かったと言われればそうかもしれない」と安全保障に関する認識不足をあっさりと認めた。

名護市の稲嶺進市長との会談では「将来的にはグアム、テニアンへの完全な移転もあり得る話かと思っている」とも語り、

理解を求めた首相だが、沖縄の不信感は増幅するばかり。稲嶺市長は「選挙で公約したことを実現できるよう、

決断をお願いしたい」と首相に一歩も譲らない姿勢を示していた。


◆記事2:選挙:衆院選 主要6政党・党首討論会(2009.08.18 毎日新聞 東京朝刊 10面より)

◆外交・安全保障

◇米大統領と信頼構築--鳩山氏

 <討論>

福島氏 非核三原則の堅持と法制化は重要だ。

鳩山氏 オバマ大統領が演説をしたのだから、もっと日本がその先に出て行かなければならなかった。非核三原則は堅持する。ある意味で国是のようなものなので、その方が強い影響力を持ちうるとも思っていたが、法制化も検討はしたい。
福島氏 集団的自衛権の行使を憲法解釈で認めるのは看過できない。自衛隊の海外派遣もすべきではない。

麻生氏 北朝鮮は核実験をやり、中距離弾道ミサイルも持っていて、拉致も認めている。そういう国が隣にあるという現実を踏まえ、どう日本を守るか考えるべきだ。少なくとも同盟国の米国の船が攻撃を受けた時に、日本の自衛権が防護することを可能にすることは考えるべきだ。



<質疑>
――オバマ米大統領はイラク戦争に反対だった。麻生氏は認識が違うのか。

麻生氏 戦争というのは後になってどちらからでも理屈が付くので、なんとも答えることはできない。しかし私どもの対応は間違っていなかった。


――民主党は対等な日米関係というスローガンだ。在日米軍基地、地位協定の見直しを提起して日本の安全は大丈夫なのか。

鳩山氏 オバマ大統領との間で信頼関係を構築することが必要だ。

いますぐに信頼がないまま、無理に言ってもなかなか解決は難しいということは理解をしている。

包括的なレビューを行って解決することが十分にできるテーマだ。


――普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県外移転のめどは。

鳩山氏 最低でも県外移設が期待される。政権をとった直後に交渉してすぐに解決できるものではないし、

この問題は沖縄県民の思いも十分に理解していかないといけない。包括的なレビューを行って最終的な結論を得ていきたい。


◆コメント:確かに民主党の「マニフェスト」とか「政策集」に「最低でも県外移転」という文言は無いのです。

これだから、最近、天下国家を論じる気にならないのですよ。

結論を先に書きます。

日本は、滅びるのではないでしょうか。

どいつもこいつも問題外でしょう。参院選への有権者の関心が高いっていうけど、

民主党がダメなことははっきりしたが、自民党に政権戻せば何とかなるの?

他の政党に至っては問題外でしょう。泡沫政党が乱立したって、政権担当能力なんかないのですから。

国民新党に、「みんなの党」に、「立ち上がれ日本」に、社民党に、共産党に何が出来るんですか?

最早日本には、政権を担当できる能力のある政治家の集団(政党)が存在しないのですよ。

何を論じろと言うんだ?

というのが結論です。


もう、どうでもいいけど、鳩山が「県外移設、公約ではない」というのは、まるっきりウソではない。

記事2、衆院選前の党首討論で、鳩山が

(普天間飛行場は)最低でも県外移設が期待される。

と発言したのは、皆覚えている。今頃になって「公約ではなかった」というのは、確かに文字では公約として残っていないからです。
民主党の政権政策マニフェスト(2009)

を開いて、WindowsならCtrl+Fでページ内を「県外」で検索してみると、

確かに何処にも書いて無い。鳩山が公約じゃないというのはそういうことですが、

公約じゃないなら、約束も出来ないことを党首討論で口にするな、と云いたい。

公式の場で
「最低でも県外移設が期待される」

と発言したら、民主党に政権を取らせたら、アメリカを説き伏せる覚悟なのか、と思いますよ。

非常に難しいことは、想像に難くないけど。


それを、結局、普天間を「最低でも県外」どころか、以前からの「辺野古案」にしたら、

もう、ウソツキですよ。政治家じゃないですよ。ただちに衆院解散すべきだけど、

先ほど書いたように、私の目には政権を任せられる政党がありません。絶望的な気分です。

ネット上の色々なブログとかmixiとか、Twitterとか眺めていると、皆、よく平気でいられるな、

と思います。

鳩山首相は、どうせ無茶苦茶なら、

アメリカには同盟解消と云われるかも知れないが、いつまでもアメリカのいうなりになるぐらいなら、

「普天間は日本から出て行け。それが民主党の公約で、その民主党が政権をとれたのは、それが日本国民の希望だからだ。

公約だったのだから、自民党政権時代の約束がどうであろうが、民主党は、国民との約束を曲げる訳にはいかない。」と

云うつもりだ。民主党に政権を任せた有権者の皆さんも肚を括って欲しい。

と、国民に説明し、その通り実行すべきでした。それならば、筋が通っている。

鳩山の駄目なところは一貫性が無いこと。つまり「スジ」が通っておらず、場当たり的に言い逃れをすること。

本来政治家になるべきではない人間です。

以下は蛇足。どうでもよいことですが、政治家になる野郎ってのは、神経の在処が違うのか、神経の出来方自体が違うのか。

鳩山見てるけど、全然やつれないでしょ? 眠れなくて目が真っ赤なんて様子もないでしょ?

要するに、これだけ叩かれても普通にメシを食って、眠れているわけだ。

普通の人間ならあの立場に置かれたら、ノイローゼになるよ。政治家なんてのは、別の生物だな、ありゃ。

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2010.05.04

「世界的ピアニスト内田光子のモーツァルトも! クリーヴランド管弦楽団が11月来日」←クリーブランドは名門です。音楽あり。

◆記事:世界的ピアニスト内田光子のモーツァルトも! クリーヴランド管弦楽団が11月来日(4月27日16時46分配信 @ぴあ)

全米五大オーケストラのひとつ、クリーヴランド管弦楽団の東京公演が11月にサントリーホールで開催される。

1918年創設のクリーヴランド管弦楽団は、アメリカのオハイオ州クリーヴランドを本拠地に置くオーケストラ。

1946年から70年まで指揮者を務めた巨匠ジョージ・セルの時代に大躍進を遂げ、非常に精緻な演奏が生み出す端正で透明度が高い音楽で、

全米の“ビッグ・ファイヴ”、さらには世界でも超一級のオーケストラと評価されるに至る。

12年ぶりとなる今秋の東京公演は全4公演を予定。前半2公演は、同オーケストラと非常に密な関係を築く

世界的ピアニスト内田光子の指揮&ピアノ演奏で、モーツァルト作品を披露。

「他のオーケストラにはない透明度、澄んだ響きのあるこのオーケストラとモーツァルトを弾きたい」

という内田光子自身の強いリクエストにより実現した公演だけに期待が高まる。

そして後半2公演では、クリーヴランド管弦楽団音楽監督であり、また小澤征爾の後任として9月より

ウィーン国立歌劇場音楽監督に就任するフランツ・ウェルザー=メストが指揮。

ベートーヴェン作曲:ピアノ協奏曲第4番(ピアノ独奏:内田光子)、

ベートーヴェン作曲:交響曲第3番「英雄」、

ドビュッシー作曲:牧神の午後への前奏曲、

ブルックナーの交響曲第7番ほかで、クリーヴランド管弦楽団の繊細かつ豊潤なアンサンブルの魅力が発揮されるプログラムだ。


◆コメント:クリーブランド管弦楽団というと、いまだにやはり故・ジョージ・セルなんです。

Yahoo!ニュースには、 エンターテインメント音楽クラシック音楽というページが常設されてます。

時々、眺めますが、どうも書いている人がよく分かっていない印象を受けます。

失礼ながら、冒頭に転載した記事。見出しが既に滑稽なのです。

世界的ピアニスト内田光子のモーツァルトも! クリーヴランド管弦楽団が11月来日

「世界的ピアニスト内田光子」って、今更「世界的」を付けなくても知っている人は知ってます。

ベルリン・フィルの定期や、ジルベスター・コンサートに呼ばれ、モーツァルトやシューマンのピアノ協奏曲を弾いて、

絶賛されています。また、フィリップスというレーベルから、モーツァルトのピアノ協奏曲全集、ピアノソナタ全集を出しているほどの人で、

今現在、ヨーロッパにおいて日本人ピアニストとしては一番評価が高いと思います。だから、「世界的」と書いたり、
内田光子のモーツァルトも!

って、内田光子が世界の一流オーケストラとモーツァルトのピアノ協奏曲を弾くのは普通の事ですから、「!」を付けるのは滑稽なのです。


クリーブランド管弦楽団に付いての説明は、その通りです。クリーブランドに限りませんが、昔は「巨匠」の名に相応しい指揮者が、

あるオーケストラの音楽監督(常任指揮者と呼んだりタイトルは色々ですが)を務め、そのオーケストラを鍛え上げて、

指揮者とオーケストラが一体不可分、ということが、むしろ普通だったかも知れません。

トスカニーニ=NBC交響楽団、フルトヴェングラー=ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、アンチェル=チェコ・フィル、

シャルル・ミュンシュ=パリ管もしくは、ボストン交響楽団、アンセルメ=スイス・ロマンド管弦楽団、

バーンスタイン=ニューヨーク・フィルハーモニック。枚挙に暇がない。


最近は大物、「巨匠」不在の時代です。かつてのように1人の指揮者がオーケストラ全員に尊敬され長い時間をかけて、

その指揮者とオーケストラならではの音、演奏を創り上げるということが、ありません。あるのかも知れないが、以前ほどはっきり見えない。


クリーブランド管弦楽団は、ジョージ・セル亡き後、ロリン・マゼールが1972年から1982年の10年間。その後、クリストフ・フォン・ドホナーニという

人が1984年から2002年まで音楽監督を務めましたが、クリーブランド管弦楽団は残念ながら、ジョージ・セルの時代ほど、精彩を放たないのです。

ジョージ・セルが偉大過ぎた、といっても仕方がないのですが、ホンネを書くとそういうことです。

しかし、それでもクリーブランド管弦楽団は、今でも世界で何番目か、と言うぐらいのオーケストラであることは、

ほぼ間違いない、と思います。時間と予算に余裕のある方はお聴きになって良いでしょう。


◆【音楽】ジョージ・セル時代の名盤の一つ。「ハーリ・ヤーノシュ」「キージェ中尉」「ダッタン人の踊り」の一枚

これねえ。最近なんでも高音質CDにして、価格を高くしてますね。

コダーイ:ハーリ・ヤーノシュ、プロコフィエフ:キージェ中尉、ボロディン:ダッタン人の踊り、他 セル&クリーヴランド管

Amazonをみたら、マーケットプレイスにしか、無い。タイトルまで表示が切れている。コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノ ←こういうのだらしない印象を受けますね。

但し、中古で936円より(プラス配送料ですが)とあります。多分こちらでも聴けると思いますが。私のは、昔買った古いのです。


今まで色々紹介しましたが、コダーイなんて初めてですね。コダーイの管弦楽曲と言ったら、まず「ハーリ・ヤーノシュ」組曲です。

説明は省略します。ウィキペディアでも調べて下さい。組曲ですからいくつかの曲から構成されているのですが、ものによっては、

「これ、冗談音楽?」というような独特の、半ば東洋的な、と書いていいのかなあ。そういう音がする部分もあります。

ここでは、普通っぽいのを載せます。



「ハーリ・ヤーノシュ」から第2曲「ウィーンの音楽時計」と第5曲「間奏曲」です。


コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」から「ウィーンの音楽時計」






ちょっと、純西洋風とは違うでしょ?

次は第5曲の「間奏曲」ですが、この組曲のなかで最も「まともな」響きがします。リズムが独特ですが、ハンガリー特有のものらしい。


コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」から「間奏曲」







不思議な音ですね。そこはかとなくもの悲しい感じが好きです。

なお、オーケストラに耳慣れない、聴きようによっては「琴」のような、「ペケペケ」という音を発する楽器が

混ざってますが、これは、ツィンバロムという東欧の民族楽器です。

ジプシーの楽器だと思います。録音ではミキサーで調整して、聞こえるようにしてありますが、

私は、生で実際にツィンバロムを入れた演奏を聴いたことがありますけど、音量が弱いので、あまり聞こえない。

ちょっと、コダーイの計算違いかも知れません。ツィンバロムを含めない演奏の方が、コンサートでは多いだろうと思います。

(ソリストをハンガリーあたりから呼んで来ないといけないし)。



さて、もう一曲だけ。このアルバムにはプロコフィエフの、元来映画音楽なのですが、コンサート用組曲にした

「キージェ中尉」からトロイカ。如何にもそういう音です。


プロコフィエフ:組曲「キージェ中尉」から「トロイカ」






これも、通常のオーケストラの楽器以外にテナー・サクソフォーンが編成に含まれてます。最初、チェロの弾くメロディーが、

普通と違うのは、一緒にテナー・サックスが吹いているからですね。


ジョージ・セル=クリーブランドの名演は色々ありますが、以前ドヴォルザークの8番を紹介したので、

宜しければ、お聴き下さい。

2008年09月08日(月) 9月8日はドヴォルザーク(1841~1904)の誕生日。交響曲第8番をお聴き下さい。ココログ

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2010.05.03

【音楽】イギリス民謡集 ザ・スコラーズ

◆2年半前の一度ご紹介しました。数曲足します。

イギリスの「ザ・スコラーズ」"The Scholars"というアカペラ(無伴奏合唱)のグループです。

大元は、、英国ケンブリッジ大学キングズ・カレッジの「コーラル・スコラー」、

即ち、聖歌隊で歌う事を条件に奨学金を受け取る、聖歌奨生(せいかしょうせい)のメンバーから組織された

とのことです。本来、ルネサンスの古楽とか、バロックとかを歌うのですが、

連休中、堅苦しいのもどうかと思いまして。

2007年10月に一度紹介したのですが、先日mixiで、当ブログの古くからの読者のお一人に

お聴かせしたら、全然覚えていない、とおっしゃるのです。載せる方は兎も角、

お聴きになる方はいちいち覚えていませんよね。無理もないと思います。

それをいいことに、また、載せます。

CDは、アーニー・ローリー~イギリス民謡集 ザ・スコラーズ です。


◆御存知の曲ばかりです。

一曲目。ロッホ・ローモンド。、「ロッホ(loch)」とはスコットランドの方言でlake(湖)の意味。

「ローモンド湖」という意味ですね。私はこの曲を聞いていたので、英国駐在時代スコットランドへ行き、

「ロッホ・ローモンド」を見てきました。美しい所です。

なお、聞き始めて暫くすると「あれっ?」と思われることでしょう。

そのとおりで、日本の「鉄道唱歌」(汽笛一声新橋を)のメロディーは、この「ロッホ・ローモンド」から拝借しています。


ロッホ・ローモンド






ある朝早く。日本で歌われているのと大分イメージが異なります。



ある朝早く







これも御存知、「スカボロー・フェア」。ヨークシャー地方、スカボローという土地の市場、という意味ですね。


スカボロー・フェア







故郷の空。Comin' Through The Rye(ライ麦の畑で)が原題です。


故郷の空







どなたも御存知、グリーン・スリーブズ。イントロまで全部自分達の声で演ってしまうところが

アカペラですから当然とは言え、面白い。



グリーン・スリーブズ







これは、声のアンサンブルが楽しい。ボビー・シャフトー(船乗りの名前です)。






最後。「スコットランドの釣鐘草」。"The Bluebells Of Scotland"が原題です。


スコットランドの釣鐘草






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2010.05.02

来るべき参院選に関して、世間の関心が高い、といいますが、私は冷ややかです。

◆誰にも政権を安心して任せられないですね。

7月の参院選は世間の関心が高いというが、民主がダメだからといって、今自民に(政権を)もどしても、まともな奴が残っていない。

私は投票する先が無くて困っている、というのが現在の状況です。

あまり、政治を熱っぽく語る気力がありません。いつまでもウジウジ言うな、とお叱りを受けそうですが、

私は2005年9月11日の「郵政民営化選挙」の前に、さんざん、小泉政権のインチキを日記・ブログで書いたのですが、

小泉自民が大勝してしまいました。

あの時点で天下国家を論じる空しさを抱きました。

はっきり言って、その後は惰性で書いているようなものです。


◆2005年9月11日郵政民営化選挙が、日本がズタズタになる始まりでした。

2005年8月8日郵政民営化法案が参議院で否決されたら、小泉は衆議院を解散しました。この時点で解散権の濫用です。

一覧性が高いので敢えてウェブ日記 エンピツ、2005年8月記事見出し一覧をご覧下さい。

繰り返し、郵政民営化反対、小泉の政策の不備などを書いています。

2005年9月11日投票日ギリギリまで、書いたのです。2005年9月 の日記記事見出し一覧です。


ご覧の通り、2005年8月8日から、9月11日までずっと郵政民営化反対、小泉政権批判を書き続けましたが、

その間、反論のメール・コメントは一切ありませんでした。

ところが小泉自民党が圧勝した後、
2005年09月12日(月) 自民党歴史的勝利←国民の歴史的かつ致命的判断ミスですな。ココログ

書いたら、メールとブログのコメン蘭などですごい数の嫌がらせが来ました。

要するに、そういう連中は、投票日前の私のコメントには反論出来なかった癖に、小泉自民が絶対安定多数を獲得した、という結果論で

小泉は正しいと考えた訳です。世論と呼ばれるものの見識はその程度かと思い、心底落胆しました。

◆増税があるぞ、と書いてその通りになりましたが予測でも何でもありません。

特に、

2005年09月07日(水) 【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。ココログ

では、「『小泉首相の任期中は、消費税を上げない』2007年から上がる」と書きました。その通りになりました。

だから、後年、嫌味の記事を書きました。
2007年06月26日(火) 住民税が上がったと騒いでいるが、自民党は2005年衆院選で「2007年に増税する」と公約に掲げていたのです。ココログ

これを読んで、「2005年衆院選の時点で2007年の増税を予測している人がいる。すごい」と自分のブログに書いている方がいましたが、

予測じゃなくて、2005年から自民党は公約に載せていたのです。いまだに、掲げてある。
「自民党 政権公約2005 120の約束」

その中に、
009. 歳出・歳入一体の財政構造改革を実現 税制の抜本的改革 税制の「抜本的改革

と書かれている。税制の「抜本的改革」といったら増税に決まっている。減税なら「減税」と書きますよ。

その方が票が取れるに決まっているのだから。


◆5年も前のことを、と言われそうですが・・・。

8年間日記を書いてますが、この時ほど本気で政治的主張を訴えたことはなかったのです。

しかし、大メディアではないから当然なのですが、読む人も全体から見ればほんの一部で、

全く報われず、後になって「だからいわんこっちゃない」という日本になったじゃないか、と言う気分です。

今度の参院選に関しては、「勝手にしろ」という投げやりな気分になってます。

そのように書くと「そこで思考停止してはお仕舞いだ」とか、言われそうですが、2005年の悔しさから立ち直れていません。


◆民主党の最大の失敗は何か。

民主党がこれほど無能だとは思いませんでしたが、民主党の最大の失敗は、

普天間問題でも、官僚排除でもなく、もっと根源的なこと。つまり、

「岩國哲人元衆議院議員を重用しなかったこと」です。

元メリルリンチ上級副社長から、故郷の出雲市長になって、110の公約を1年で全て実行した人。

あの人が全ての国会議員で一番優秀でした。わたしは、岩國さんに総理になって欲しかった。

岩國さんの話は、後から言っているのではありません。5年前、私は、

2005年09月03日(土) 「お前はどこの政党の誰を支持するのだ」とのお訊ねがありましたので(既に書いてるんですが)。ココログ

で、「岩國哲人氏が民主党党首となり、民主党が政権を取るのが理想です。」

と書きました。今や実現不可能ですが、その「思い」は残っている。無念です。

私が日記・ブログに書いていることは年の割に青臭く、幼稚です。知識も思考力も足りない。

今年50になる男の日記としてはお粗末そのものですが、毎日これだけ書くのは大変なんです。

自分でゼロから意見を構築するのはしんどいです。これを読んで、反論したり、論理の破綻を見出して茶化すのは比較的簡単です。

勿論、反論するな、とは云いませんが、何だかんだ人のブログにケチを付ける前に、私と同じようなテーマで、

自分の意見を毎日、8年間、書いて見ろ。と言いたくなったことが今までに何度もあります。

何だか、何について書いているのか、不明瞭になってきましたが、

要するに、最近、以前に比べると、天下国家を真正面から論ずる事が減っていることは自分でも自覚していて、

それは書き始めた頃よりも年を取った所為(その間ずっとうつ病ですし)もありますが、2005年9月の衆院選以降、

実は、既に天下国家を論ずる空しさを感じていた、というその空しさが段々大きくなっているという、

謂わば、本日は「言い訳記事」です。

お目汚しで申し訳ありません。

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2010.05.01

【号外】本日14時、NHK教育で「第38回ローザンヌバレエ・コンクール 」/今まで書いた、音楽記事へのリンク集(その2)。

◆【追加】【号外】14時からNHK教育で「第38回ローザンヌ国際バレエ・コンクール 」

時間が迫っていて申し訳ないのですが、今日になってから気が付きました。

ご興味ある方、本日14時からNHK教育で、今年のローザンヌ・コンクールの放送があります。


◆過去の音楽記事へのリンク集(その2)2月に一度やりまして、ご好評を頂きましたので、僭越ながら続きを。

今年の2月に、

2010年02月22日(月) 【音楽】今まで書いた音楽記事(ココログ)へのリンク集。ココログ

という、「記事」ではなくて、文字通りリンク集、しかも自分の書いた記事に限ったもので、

かなり図々しい企画を考えたのですが、予想外にご好評でした。

そこで、調子に乗りまして「第二弾」をやらせて頂きます。

同じ記事をウェブ日記エンピツと、ブログサービス「ココログ」に載せていますが

両方へのリンクを貼るのはいささか大変なので、ココログに限らせて頂きます。悪しからず。

2010.01.22 【音楽】ヴォルフ=フェラーリ(1876~1948)命日です。「マドンナの宝石」ほか。



2010.02.06【音楽】お薦め。ワルター・クリーン氏(ピアニスト)のモーツァルトピアノ協奏曲第27番を含むアルバム。



2009.06.07 【音楽】ハチャトゥリアン(1903-1978)の誕生日。「剣の舞」以外も、もう少し聴いてあげましょうよ。



2010.01.26【音楽】スウィトナー=シュターツカペレ・ドレスデン/モーツァルト交響曲第39番、40番より。



2010.02.11 【音楽】取っつき難そうですが、実はそうでもない、バッハ「ロ短調ミサ」



2010.02.07 【音楽】オーケストラを本気にさせる指揮者



2009.06.27【音楽】楽しいです。ベルリン・フィル「ウィリアム・テル」「だったん人の踊り」「どろぼうかささぎ」等々(安永さんコンマス含む)



2009.12.19【音楽】12月16日はベートーベンの誕生日でした。ピアノ協奏曲第5番「皇帝」他。



2009.11.10 【音楽】本来、「ルロイ・アンダーソン」はこれほど、楽しい。



2010.04.03 【音楽】1800年4月2日、ベートーヴェン交響曲第1番が初演されました。驚嘆するほど上手なアマチュア・オーケストラの演奏です。



2010.03.08【音楽・映像】3月7日はモーリス・ラベル(1875~1937)の誕生日。「ボレロ」色々、ほか。



【音楽】実は私の「不得意科目」、ショパン名曲集に挑戦いたします。



2010.03.10 【音楽】ジャーマン・ブラスの比較的新しいアルバム"Fascination Bach "より。



2009.12.29 「ラフマニノフ 鐘」で検索して来られる方が多いですね(笑)。ラフマニノフの他の曲を聴いてみます?



本日、休載。一曲だけ。レハール「金と銀」



自分の書いた記事といえど、当然のことながら全てを覚えている訳ではないので、

あ、そういうえば、こんなのもあった!

と、自分の日記に「新鮮な驚き」を感じている、アホな私でございます。

まだまだ、いくらでもあるので、いつか、「第3弾」のリンク集を作りたいと思いますが、

今日の所はここまでにしておきます。余裕のある方は、気に入った演奏があったら、大抵、CDを紹介しているので、

Amazonの「お急ぎ」で取り寄せれば、明日には手に届くと思います。

それでは、皆様良い週末、連休をお過ごし下さい。

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