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2010年6月

2010.06.30

「中1女子の裸撮影、メール送信=上級生5人がいじめ―岐阜・可児」←これは「いじめ」ではない。「犯罪」である。

◆記事:中1女子の裸撮影、メール送信=上級生5人がいじめ―岐阜・可児(6月29日9時46分配信 時事通信)

岐阜県可児市の市立中学校で、1年の女子生徒(12)が2年の生徒5人からいじめを受け、

裸の映像を携帯電話のカメラで撮影された上、十数人の生徒にメール送信されていたことが29日、分かった。

中学の校長は同日記者会見し、いじめ行為があったことを認め、「事前に察知できず申し訳ない」と謝罪した。 

同校によると、いじめは5月から今月にかけ、計5回あったという。

中2の女子4人と男子1人の5人が女子生徒をスーパーの駐輪場や自宅に呼び出し、

下着を脱がせた姿を携帯電話のカメラで撮影。5人を含む同校の生徒十数人にメールで送信するなどした。

同校は21日に女子生徒から相談を受け、調べたところ、5人とその両親がいじめを認め、女子生徒に謝罪の意思を示したという。

同校はメールを受信した生徒らに動画をすべて削除させたとしている。


◆コメント:これは「いじめ」を通り越して「犯罪」である。

昨夜、記事を書こうとしたが、言葉が無かった。

中学2年生、男女5人が、1年生の女子を

「裸にして」

「携帯のカメラで写真を撮り」

「十数人の生徒にメールで動画を送信した」?

「犯人」5名のうちの4名は中学2年生の女子? どういうガキどもなんだ。

近ごろのガキどもはヤクザかい?


そして、これは、「いじめ」などという生やさしいことではない。犯罪である。

犯罪とは「構成要件に該当する、違法、有責な行為」である。

どのような方法を用いて、1年生の女子生徒を裸にしたのか、暴力を働いたのか、詳細が不明だが、

多分、強要罪、被害者の女子生徒は12歳だから、暴行・脅迫によらなくとも、強制猥褻罪。

暴力を用いていれば、勿論暴行罪。怪我をしていたら、傷害罪。いずれも推定するしかないが、この中の

いずれにも当てはまらない、ということはあり得ない。


ガキのケンカも陰湿になったものだ。事情は知らない。

あくまでも仮定上の話であるが、中1の女子生徒の方がものすごく生意気で、2年の5人にとって、「いけ好かない」

子だった、としても、なお、5人の行為の違法性は阻却されない。

謝る校長も校長だ。

誰が悪いのか。

下級生を裸にして写真を撮ってメールで同級生にその画像を送信し、被害者に精神的苦痛を与えることは、

悪いことだ、と認識していながら、その行為を実行した、中2の女子4人と男子1人の5人が悪いのである。

謝れば済むのなら、刑罰は要らない。「謝まれば済む」と思わせたら、同じ事を繰り返すだろう。

中学2年生ならば、ことの善悪を判断し、自由意思に基づいて、犯行に及んだのであるから、

刑罰を科すべきである。それで、5人の経歴に一生消えない疵が付いたとしても、仕方がない。

それだけのことをしてしまったのである。なんという陰湿なガキどもであろう。

一生、前科者の汚名を背負って生きろ。「情状」や、「5人の将来」など考慮する必要はない。

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2010.06.29

「<向精神薬>過量投与に注意促す…厚労省が日医などに初通知」←徒に通院回数を増やす気か?

◆記事:<向精神薬>過量投与に注意促す…厚労省が日医などに初通知 (6月25日19時26分配信 毎日新聞)

医療機関で処方された向精神薬を飲んで自殺を図る人が増えている問題で、厚生労働省は、処方する際に長期、

多量となるのを避けるなど細心の注意を払うよう日本医師会(日医)などの関係団体や自治体に通知した。

厚労省によると、国が自殺予防の観点から医療機関に向精神薬の過量投与に注意を促すのは初めて。

通知は24日付で、都道府県や政令市のほか、精神医療にかかわる日本医師会、

日本精神科病院協会、日本精神神経科診療所協会など8団体の責任者にあてて出された。

厚労省研究班が遺族との面接を通じて自殺者76人について調査したところ、

半数が死亡前の1年間に精神科か心療内科を受診。このうちの約6割が、

直接の死因でない場合も含め、処方された向精神薬を自殺時に過量服薬していた。

通知はこうした調査を基に、患者が自殺する可能性を考慮して向精神薬の投与日数や投与量に一層の配慮をするよう求めている。

向精神薬を巡っては自殺や自傷目的で大量に飲んだとして消防が救急出動した件数が、

データのある札幌市、東京都、大阪市、北九州市の4都市で08年までの10年間で

約2倍に増えていたことが毎日新聞の調べで判明している。【江刺正嘉、奥山智己】


◆コメント:毎日新聞社会部は、どうしてこう的外れなバカなんだ。

また、毎日新聞である。

また、といっても多くの方は御存知無いだろうが、3年前精神科で処方される薬の中で、

抗うつ薬ではないけども、うつ病を抱えながらも働かなければならない私のような患者に

欠かせなかった中枢神経賦活薬で商品名リタリン(一般名:メチルフェニデート)という薬の処方箋を乱発する

個人クリニックが東京にあり、ここで同薬を入手した若者が依存から錯乱状態に陥り、高いところから飛び下りて

亡くなった、という極端な濫用のケースを誇大に強調したため、販売元のノバルティス・ファーマという会社が、

会社のイメージの悪化を恐れ、自ら、リタリンの適応から「難治性・遷延性うつ病」を外してくれと言い、

厚労省の薬事審議会も一回、形式的な議論をしただけで、アッというまにうつ病患者に対するリタリン処方を禁止し、

この薬を真面目に服用して、何とか働いていた、私を初めとする遷延性うつ病患者が大変苦しんだことが、ある。


リタリンの取材をしていた、毎日新聞社会部「精神医療取材班」は実質「リタリン撲滅班」であったような印象を受ける。


一体どういう利害が絡んでいたのかしらないが、リタリンのうつ病患者に対する処方が、忘れもしない、

2007年10月26日以降認められなくなったのを見届けるようにそれ以来、「精神医療取材班」の記事を読んだことは、

やせ薬を巡る報道で一度目にしただけである。しかし、何かというと「向精神薬」(精神科で処方される薬)の

マイナス面だけを強調したがる悪い癖が、確かに、毎日新聞社会部には、ある。

当時私は批判的な記事をここに書き、毎日新聞への問い合わせを4回行ったが何の返事も返ってこなかった。

2007.09.22 毎日新聞「リタリン報道」の恣意性。リタリン乱用入院者、15例(06年)アルコール依存症は、入院外来合計1万7千人(02年)

2007.12.07 毎日新聞宛質問状「リタリン報道について。患者が仮処分申し立てを行ったことを何故報道しないのか?」 

2008.02.11 2月11日(月)21時02分付 毎日新聞精神医療取材班へのメール--リタリン報道に関して(注:3回目)

2008.05.05 毎日新聞社会部「精神医療取材班」への四度目のメール全文

世間では少し話題になったが、殆どの人々は精神科の治療を受けずに生活していて、従って、

向精神薬(狭義には精神科で処方される薬物のこと。広義には、人間の精神状態に影響を与える物質、例えば「アルコール」を含める。)に

大きな関心は無いだろう。よしんば、毎日新聞社会部、精神医療取材班に最初は問い合わせが殺到した、と仮定しても、

翌年の5月に問い合わせても答えが返ってこないのは誠に不思議である。

毎日新聞社会部のリタリン報道は、過去の記事を読んで頂くとわかるが、外部の識者によって構成された、

「開かれた新聞委員会」の4人の委員のうち3人から「偏向している」という趣旨の批判を受けている。
これに対して、社会部長は、
リタリンの乱用による副作用被害は極めて深刻です。その背景には、

患者を多く集めるために安易に処方する一部の医療機関の存在があります。リタリンをはじめ

、向精神薬の乱用に歯止めをかけるにはどうしたらいいのか、医療機関や製薬会社、

行政に有効な対策を求めていくことが報道の狙いです。

80年代以降、リタリンが、うつ病に効くという臨床試験の結果はなく、

うつ病への適応削除を決めた厚生労働省の審議会でも異論は出ていません。

とはいえ、「リタリンによって何とか日常生活を送っている」という患者が少なくないのも現実です。

乱用防止はもちろんですが、こうした人たちの苦しみに応えるためにも精神医療、

薬物治療はどうあるべきかをさらに掘り下げていこうと考えています


【東京本社社会部長・斉藤善也】(注:色太文字は引用者による)

と、「模範解答」を提示しているが、その後毎日新聞社会部が、
「リタリンによって何とか日常生活を送っていた人達の苦しみに応えるために、精神医療がどうあるべきかを更に掘り下げ」

た記事を載せたことは無い。ウソツキである。

殆どリタリン撲滅キャンペーンのような報道を続けていた毎日新聞は、

精神科医の中には、
「遷延性、難治性うつ病にリタリンが有効だ」

という意見の持ち主もいたのに、全く取材せず、もっぱらリタリンの依存性、濫用の危険性を強調したがる、

自分達に都合の良い専門家の発言ばかりを載せた。実にいい加減な新聞である。


◆今回もまた、向精神薬で病気が回復している患者のことを取りあげない。

今回、毎日新聞が問題視しているのは、一度に大量に向精神薬(抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬等々)を処方する医者がいるので、

自殺企図がある患者がその薬で自殺を図ることがあるから、厚生省が、処方量を加減しろと現場の医師に命じた、

ということだが、少し考えればわかることだが、意味がない。記事によれば、

厚労省研究班が遺族との面接を通じて自殺者76人について調査したところ、

半数が死亡前の1年間に精神科か心療内科を受診。このうちの約6割が、

直接の死因でない場合も含め、処方された向精神薬を自殺時に過量服薬していた。

これでは、まるで、抑うつ状態になっても精神科医の診察を受けない方がいい、といいたげではないか。

そして、自殺者76人の半数の約6割(22人である)が自殺時に、

直接の死因でない場合も含め、向精神薬を過量服薬していた、と。

直接の死因になったものは何人いるのか分からないではないか。

日本では、12年連続、年間3万人を超える人間が自殺しているが、最近、

自殺者の7割が精神科を受診していて、向精神薬を服用していた、とのデータから、

抗うつ剤の副作用で希死念慮が生じるのではないか、と主張する人が増えているが、

あくまでも仮説であり、因果関係は立証されていない。


私は10年間抗うつ薬を飲んでいるが、飲んでいる時期に希死念慮が生じたことは無い。

危ないのは、面倒臭くなって抗うつ薬を飲むのを暫くサボってしまった時期である。

一日ごとに気分が憂鬱になっていく。慌てて抗うつ薬の服用を再開したら、ピタリと収まった。


自分が患者になって分かったが、薬と患者には「相性」がある。ある人にはとてもよく効く薬が、

別の患者には全くなにも効果がない、というケースはザラである。多分今、日本で使える抗うつ薬は

20種類近いと思うが、それは、人により相性が異なるからだ。

自分に合う薬を見つけるまではドクターと患者とで、相談しながらの試行錯誤の連続だが、

一旦、合う薬が見つかれば、随分と楽になる。抗うつ薬はまずその主作用があるからこそ、

存在している。

大量に服薬したところで、例えば自殺と言えば睡眠薬だが、あれは昔のバルビツール系という

睡眠薬で、大量に服用すると、脳幹の呼吸中枢の働きを抑制してしまうから「死ねた」が、

今、処方されるのはベンゾジアゼピン系といって、例えば2週間分を一度に飲んでも、

ヘロヘロになって翌日起き上がれなくなるだけで、残念ながら(?)死ねない。


◆一回当たりの処方量を減らしたって、何度も通って貯めたら同じ事だろう。バカ。

厚労省は、医師に適量の処方を心がけるように指示したというが、そうするとなにが起きるか。

今まで一ヶ月分処方されていた患者に、1週間分しか処方出来なくなったら、毎週通院しなければ

ならなくなる。精神科の診察料は高く、再診でも一回1,400円である。

安定している患者は、一週間程度では症状に大した変化はない。徒に経済的負担が増える。

患者の通う頻度が全体として高まれば、精神科はいつも大混雑となろう。必然的に患者1人に

割ける時間は短くなる。

精神科で処方される薬で、大量に服用すれば自殺可能なものがあると仮定しよう。

一回の処方量を減らしても、何度も通い、薬を飲まずに大量に貯めておいて、一度に飲んだら、

結局自殺出来てしまうではないか。

それに、希死念慮がある人にヒントを与えてはいけないので具体的には書かないが、

向精神薬以外にも、大量に飲んだら生命を落とすかも知れない物質は他にもあろう。


それぐらいの事は少し考えれば分かる。

抗うつ薬(特に古いタイプ)は主作用を実感する前に、口渇、便秘などの副作用が出ることが多い。

薬の血中濃度がある程度高まらないと、主作用(抗うつ効果)は感じられない。

しかしそれでも、主作用の恩恵が副作用のデメリットを上回るから処方薬として残っている。

毎日新聞の記事は、まだ精神科を受診したことがない、しかし、治療を要する患者に

精神医療に対する、不必要な恐怖感を与え、早期治療の機会を減じてしまう効果の方が恐ろしい。

特殊なケースを、それが一般的であるがごとく誇大に強調するべきではない。

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2010.06.28

【音楽】トロンボーン奏者神田めぐみさん「グロリア」のお薦め。

◆神田めぐみさんは、ミルウォーキー交響楽団 首席トロンボーン奏者です。

神田めぐみさんという、女性トロンボーン奏者の存在は、随分前から知っていました。

但し、この方は桐朋音大の附属高校を卒業した後、日本のオーケストラで吹いたことはなく、

アメリカに留学して、そのままアメリカのオーケストラのオーディションを受けて合格し、

今はミルウォーキー交響楽団の首席トロンボーン奏者なのです。ですから日本で聴いたことがないのです。



今や、女性の金管奏者自体は、珍しくも何ともない。

1980年の毎コン管楽器部門(金管楽器)で3位に入賞したトロンボーンの宮下宣子さんが、

新日本フィルのメンバーとなった時は、ちょっと話題になりました。

日本音楽史上初めてのプロのオーケストラ金管奏者だからです。



クラシックの世界です。芸能界じゃないですから、美人だとかなんとか、問題じゃない。

上手くなければ、また、それなりのパワーがなければ、オーケストラのオーディションには合格しません。

(ソロで「半芸能人」みたいに活動したい人は、キレイなおねえさんの方が有利でしょうけど)。

宮下さんは、上手いものでした。今は首席の座は後進に譲っておられますが、まだまだ現役です。

また、東京都交響楽団(都響)の2番トロンボーンも井口有里さんという女性奏者です。

トロンボーンに限らず女性の金管奏者はいくらでもいます。

肺活量が問題ではなく、ブレス(呼吸法)が出来ていれば、女性でも十分良い音がするし、

上手くなります。


余談ですが、約二年前、この日記を読んで下さった、ある中学2年生の女性読者から、メールを頂きました。

そこには、

私は日本のある中学校でチューバを担当している、中2です。

チューバをはじめて6年目です。

私は、将来世界1のチューバ奏者になるのが夢です!!

簡単にできることではないけど、とにかく頑張ります。

と、書かれていて、私は何だか理屈抜きでとても嬉しかったのを良く覚えています。

「世界一のチューバ奏者」になるのは、確かに大変ですが、素直に応援したくなり、
頑張って下さい!

と、返信したことを覚えています。若さとは素晴らしいですね。


◆神田めぐみさんのアルバム「グロリア」のご紹介。

ご紹介及びお薦めするのは、グロリアです。

トロンボーンは、トランペットよりも音が柔らかく、また、音域も男声の音域と重なる部分が多く、

非常に落ちついた音がします。

このアルバムでは、トロンボーンのテクニックを堪能する、というよりも、神田さんのトロンボーンが

醸し出す美しく、上品な音色。音楽的なフレージングに静かに身を委ねて頂きたいと思うのです。

色々説明するよりも、聴いて頂いた方が早いですね。

お馴染みの曲から。


オンブラ・マイ・フ







素晴らしい音ですね。

次は、バッハの代表作のひとつ「マタイ受難曲」から。


マタイ受難曲 BWV 244 第35曲 耐え忍ぼう






次もある程度、クラシックに馴染みのある人間は、しっているのですが、

ペルゴレージという作曲家のスターバト・マーテルです。

「スターバト・マーテル」は一般名詞(と言っていいのかな)です。「悲しみの聖母」という意味です。

「アヴェ・マリア」を色々な作曲家が書いているように、「スターバト・マーテル」をかいた作曲家も

大勢いますが、ペルゴレージのスターバト・マーテルは有名な部類に属します。


ペルゴレージ スターバト・マーテル 第1曲







綺麗でしょ? いつか、スターバト・マーテル全曲のお薦めを書きたいと思います。


最後は、カッチーニの「アヴェ・マリア」です。

先月、

 2010年05月09日(日) 【音楽】カッチーニの「アヴェ・マリア」ばかりを集めました。ココログ

という企画を組みましたが、あれで終わった訳ではなく、少しずつ、ありとあらゆる人が歌ったり、楽器で演奏した

「カッチーニのアヴェ・マリア」を収集しております。いずれ、第二弾をやるつもりでいます。

本当はそのときまで、神田めぐみさんのご紹介は止めておこうかとも考えたのですが、

演奏が見事なのでご紹介します。


カッチーニ「アヴェ・マリア」







美しいですね。トロンボーンが一番鳴りやすい、音域と調性を選択している上に

演奏者の「歌心」がよく出ていると思います。

というわけで、トロンボーンの神田さんのご紹介とお薦めでした。

月曜日ですね。皆様にとって、良い一週間となりますように。

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2010.06.27

「民主『改選54議席』上回る勢い 参院選情勢本社調査(日経)」←「他人がどの政党を支持するか」は自分の投票に関係無い。

◆記事:民主「改選54議席」上回る勢い 自民、40台うかがう みんな、比例で健闘 参院選情勢本社調査(日本経済新聞 26日朝刊)

日本経済新聞社は7月11日投開票の参院選を前に世論調査を実施し、全国の支社・支局の取材も加えて序盤の情勢を探った。

政権交代後、初の本格的な国政選挙となった民主党は菅直人首相が勝敗ラインとする改選54議席を上回る勢い。

自民党は1人区の多くで民主と競り合っており、改選38議席を超えて40議席台に届きそうだ。

第三極の新党ではみんなの党が比例代表で健闘している。(関連記事総合面に、各地の情勢を27日付に掲載)

(引用者注:以下省略)


◆コメント:「自分がどの政党(候補)を支持するか」は、他人を真似て決めることではない。

特にインターネットを多くの人が使うようになり、新聞各紙の主な記事を簡単に読み比べることが可能となった。

言うまでもなく、それ以前は、例えば、朝・読・毎・日経を読み比べるためには、駅の売店(が最も手っ取り早い)で、

4つの紙の新聞を買うしか無く、毎日、それを実行するのは、個人には無理だった。

ネットのおかげで、主要四紙が、1面で何を取りあげているのか、一目で分かる。


因みに今日の朝刊では、他紙も同じような「世論調査の結果」を掲載している。

朝日新聞:民主、過半数微妙 50議席台前半か 朝日新聞序盤調査(2010年6月26日5時4分)

読売新聞:与党過半数は微妙、自民1人区で優勢…読売調査(2010年6月25日23時05分)

新聞・テレビその他マス・メディアの報道内容は各社が独自に判断すべきである。

皆が、同時に同じ事をするのは不自然だが、それが日本では当たり前になっている。

選挙に限らず、内閣支持率の世論調査結果など、絶対に大手メディアが「打ち合わせ」をしている

と考えるしかないほど、いつも同じタイミングで紙面に掲載され、テレビで流れる。


特に鳩山内閣末期支持率が20パーセントを割り込むときなど、

一つの記事を四社で集まって書き、多少、数字をいじって、全く同じ数字にならないようにして、

記事が全く同じ文章にならないように、表現を変えているだけではないか、と皮肉りたくなるほどだった。

多くのメディアが、本当に実施したのか分からない(実際に新聞社から電話で調査された経験が、

少なくとも私は、一度もないから、厳密に言えば、本当に世論調査を行ったのか検証できない)

「世論調査結果」を掲載したら、有権者の心理に影響を与えるに決まっている。


百歩譲って、普段の世論調査は兎も角、選挙の前にみだりに「○○党」が優勢だとか、劣勢だとかを

大々的に報ずるのは、問題である。


有権者の多くは、マニフェストなど詳細に点検せずに、
「鳩山前首相より、菅直人首相の方が、なんとなく、良さそうだ」

という程度の認識で脊髄反射的に、投票先を決める。ただでさえ、そういうレベルである。

それに加えて、日本人は、「他人と同じ事をしていれば安心」という心理と、それに基づいた行動様式が

ある。

日本で、何かが「ブーム」になると、アッというまに広まるのは、正にこの行動様式による。

私は、英国駐在時にある大手メーカーの人と話したことがある。彼は、
「日本では、新商品を売るときに『ブーム』を創ることが出来たら、成功だ。

しかし、英国はその点ひじょうにやりにくい。他人と同じ行動をしたい、という意識がないからだ。

と言っていた。大変、尤もな観察だと感じた。


選挙に於ける投票行動は、本来、どの党がどれ程信頼出来るか、有権者一人一人が相当本気で勉強しないと、

決められない筈である。ところが実際には、そんなことをするのは余程の物好きである。

大多数にとっては、日本人の慣例として、
他人はどうするのか?

を基準に投票先を決める。その際、今日のようなメディアのデータが影響を及ぼす。

だから、本来、メディアはこの類の情報を流すべきではない。

他人がどの政党を支持するか、は、何ら関係が無い。投票先は各自が勉強して

自由意思に基づいて決定するべきである。

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2010.06.25

「参院選公示に関する全国紙社説所感」←皆、アホか?

◆大手各紙社説を読んだ。

参院選公示に際して、当然、日本中殆ど全ての新聞がこれを社説で取りあげている。

新聞コラム社説リンクで「社説」を選ぶと、朝・読・毎・日経は勿論、

地方紙の社説も全て読むことが出来る。

全部を読む時間無いが、大手全国紙四紙の社説を読んだ。

一部引用する。

◆朝日新聞(24日付)参院選公示―「私たち」の政治を鍛える

参院選がきょう公示される。
歴史的な政権交代を起こした民意は早々に鳩山前政権を見放した。政治は一本道を真っすぐには進まない。

蛇行や迷走は珍しくもない。それでも決して止めることのできない営みである。

過信や熱狂ではなく、不信や冷笑でもなく、その両極の間にこそ私たち有権者の行く道はある。

この参院選を、政治とのかかわり方をさらに鍛え、より成熟するための機会にしたい。

と大上段に構え、「あんたはアメリカ大統領の就任演説を書いているのか?」と言いたくなる。

他紙が言及している消費税に関しては、朝日は23日付社説に書いている。
◆朝日新聞 23日付 党首討論―増税の説明にもっと理を 

消費税率10%に言及した菅直人首相の意気込みは立派だが、明快さを欠く。参院選の争点に急浮上した以上、

増税分をどう使うかといった説明も堂々とやってほしい。

後でまとめてコメントする。ひとまず次へ。

毎日も同じくアホである(アホである理由は後ほど申し述べる)。
◆毎日新聞 24日付 社説:参院選きょう公示 「危機」正面から論じよう

参院選が24日公示される。戦後初の本格的な政権交代から9カ月を経て、民主党を中心とする政権への国民の評価が初めて下される。

菅直人首相による出直しの是非も同時に問われる、重い選択の場面である。

もともとは有権者の審判を受けるはずだった鳩山内閣が直前に退陣し、焦点の財政再建問題では2大政党の民主、自民両党が消費税増税路線で一致する。

争点がぼやけた印象も与えるが、財政危機をはじめ日本を覆う閉塞(へいそく)状況への処方せんを正面から論じなければならない。

選挙戦と来月11日の投票日を、政治の質を高める機会ととらえたい。

異例の構図である。民主党が消費税増税を含めた早期の税制抜本改革の必要性を打ち出す一方で、

最大野党の自民党も「当面10%」を目標として掲げた。

外交・安全保障問題で焦点の普天間飛行場移設について両党は「辺野古移設」という点で共通し、

むしろ両党と他党の主張の差の方が目立つ。

消費税に関しては、やはり23日付で書いている。
◆毎日新聞 23日付社説:消費税論議 財政再建の知恵競え

日本も随分、変わったものだ。

政治家が選挙前に増税話をすることは、これまでほとんどタブーだった。それが今度の参院選では最大の争点になったのだから。

政権党である民主党と野党第1党の自民党がともに消費税率引き上げに踏み込み、具体的に語り始めたことは、画期的な変化といえる。

感心している場合ではないのだ。

読売新聞はどうか。
◆参院選公示 政治と経済立て直しの契機に(6月25日付・読売社説)

国の屋台骨が傾きかけている。そう感じる人は少なくないだろう。

昨秋、政権交代を果たした民主党政権は、政治を変えるどころか大混乱を招いてきた。

日本経済もデフレに足をとられ、なかなか明るい展望を見いだすことができない。

24日、参院選が公示された。

各政党は有権者の不安を払拭するためにも、景気を着実に回復させる経済政策や、

日米同盟再構築に向けた外交・安保政策で明確な処方箋を示してもらいたい。(中略)

◆消費税論議を深めよ◆

国家財政の逼迫、社会保障予算の膨張を考えれば、引き上げは当然のことである。

自民党が「10%」で先手をとり民主党が追いかけた形だが、引き上げを正面から論じようとする姿勢は、責任政党としていずれも評価できる。

やはり、バカだ。

天下の日経さんは?
◆日本経済新聞 社説 「民主党政権」に初の審判が下る参院選 (2010/6/24付)

第22回参院通常選挙が24日公示される。昨年の政権交代後、初めての大型の国政選挙で、

民主党を中心とする連立政権に有権者が審判を下すことになる。

衆院選の洗礼を受けていない菅直人首相の信任投票の意味合いもあり、選挙結果は首相の政権運営に大きな影響を及ぼす。

投票日は7月11日。今回の参院選は、菅首相や野党・自民党が提起した消費税の税率を10%に引き上げる問題が最大の争点になる。

という次第。呆れる。何故か。


◆まともな発言は、私が読んだ限り亀井前郵政・金融担当相だけ。

消費税に関しては一昨日、弊日記ブログで書いた通り、民主党は昨年の衆院選のマニフェストで消費税は上げない、といい、今年の1月には鳩山前首相が、

「4年間は消費税率を引き上げない」と衆議院本会議で発言したことが、国会会議録に記録されているのだ。

それを党首が替わったらいきなり10パーセント(一度ではないとしても)まで引き上げると言い出す。政策を変えたのであるから、

そのままでは公約違反である。本来衆議院も、解散・総選挙で民意を問うべきであるのに、どの新聞もこれを問題視しない。


マスコミで見かけた、唯一、まともな意見は、亀井静香・前郵政・金融担当相から発せられた。

◆国民新・亀井氏、消費税増税決定なら「連立去る」 参院選公示(6月24日21時24分配信 産経新聞)

国民新党の亀井静香代表は24日夜、NHKの番組で、民主党が次期衆院選の前に消費税率引き上げに踏み切った場合の対応について、

「国民を裏切って閣議決定するなら、われわれとしたら連立政権にいるわけにはいかない」と述べた。

ただ同時に、「そんな事態にはならない。民主党は昨年の衆院選で国民に4年間は消費税を上げないと約束している。

国民生活全体が良くならないで税を取り上げるなんて、江戸時代の悪代官だってそんなことはしない」と強調した。

何が「まとも」なのか。

改めて書くまでもないが、民主党は「4年間消費税率を上げないこと」を昨年の衆院選の公約に含めているのに、

菅代表=総理に替わってから、公然と消費税を引き上げる議論が始まっていることが「約束違反だ」とはっきり指摘していることである。

くどいようだが、この点について、朝・読・毎・日経は、「説明がはっきりしない」などの批判は加えているものの、

「公約違反である」、とはっきり書いている社説は一つもない。私には理解できない。

だから、亀井紙の発言の方が余程まともだというのである。

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2010.06.24

英国ロイヤルバレエが来日公演中。プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」を最後に吉田都氏、退団。

◆1995年からロイヤルバレエのプリンシパルですからね。

英国ロイヤルバレエでは、御存知熊川哲也氏(1972-)は93年にプリンシパル(主役を踊れる最高位のダンサー)に

なりました。

吉田都氏(1965-)は1984年サドラーズ・ウェルズ・バレエ団 (現バーミンガム・ロイヤル・バレエ団)に

入団して、1988年にプリンシパルとなり、1995年ロイヤルバレエに移籍して、ロイヤルバレエでは最初からプリンシパルだった

のですが、西洋人の踊りを西洋人に混じって踊るのは、絶対に不利なのに、それでも、プリンシパルに抜擢された事実が、

ご本人の才能とものすごい努力を端的に物語っています。


◆2006年に帰国後もロイヤルバレエのゲスト・プリンシパルだったのですね。

実は昨年まで、私は、吉田さんが2006年に熊川氏のKバレエカンパニーに移籍した時に、

ロイヤル・バレエは辞めたのだろうと勝手に思っていましたが、籍は置いてあって、

ゲスト・プリンシパルという立場だったのですね。

しかし、今、ロイヤルバレエが来日公演中ですが、26日からのプロコフィエフの

「ロミオとジュリエット」を踊るのを最後に、今度は本当に、ロイヤルバレエを退団する、

と言うことです。


◆プロコフィエフのバレエ音楽「ロミオとジュリエット」から抜萃。<BR>

全曲だと52曲になります。かなり長いので、ハイライト版でも良いと思います。

デュトワの盤をお薦めします。プロコフィエフ:バレエ「ロメオとジュリエット」(抜粋)



その中から、ほんの少しですが。


第1幕 少女ジュリエット







騎士たちの踊り







第2幕の終曲







音楽だけでも十分に独立した作品として、しばしば、オーケストラ・コンサートで演奏されます。


◆「スーパー・バレエ・レッスン」より「少女ジュリエット」のレッスン風景。

昨年NHKで放送された、「吉田都のスーパー・バレエ・レッスン」で、

このプロコフィエフの全52曲の中から第10曲、「少女ジュリエット」又は「ジュリエットの部屋」と訳されている

一曲のレッスンをしています。バレエを知らない私でも、その極めて丁寧かつ厳格なレッスンは極めて興味深いです。


Romeo and Juliet ACT1 1/3



Romeo and Juliet ACT1 2/3



Romeo and Juliet ACT1 3/3



ロイヤルバレエを退団しても、現役はまだまだ続けるとおっしゃっていますので、

吉田さんの活躍を祈ります。

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2010.06.23

「首相が消費税増税で「政治生命かける」 9党党首討論速報」←昨年の民主党のマニフェストでは「消費税5%維持」

◆記事:首相が消費税増税で「政治生命かける」 9党党首討論速報(6月22日15時21分配信 産経新聞)

菅直人首相(民主党代表)は22日午後の日本記者クラブ主催の9党党首討論会で、

消費税増税に関し「議論が煮詰まり、案が出せる段階で、国民の皆さんにしっかりと判断をいただくことが必要だ」と述べ、

衆院解散・総選挙で信を問う可能性に言及した。

消費税に政治生命をかけるかとの質問には「『国民の皆さんに判断してもらう』と言っていることが一番、

政治家が政治生命をかけて申し上げていることだと理解してもらいたい」と述べた。


◆コメント:昨年のマニフェストには「消費税率維持」と書いてあるのですが・・・・。

今日は9つの政党の党首討論で消費税に関して一番時間をかけて「議論し」たらしい。

何だか、菅首相が就任してから、平気で「消費税増税」を口にして、

なし崩し的に「消費税は当然、増税する」ことが前提で、全然ケロッとしているが、

昨年の衆院選時の民主党政策集INDEX2009を読むと、

PDFファイルのページでいうと、20ページには、次のとおり書かれている。

消費税改革の推進

消費税に対する国民の信頼を得るために、その税収を決して財政赤字の穴埋めには使わないということを約束した上で、

国民に確実に還元することになる社会保障以外に充てないことを法律上も会計上も明確にします。

具体的には、現行の税率5%を維持し、税収全額相当分を年金財源に充当します(注:太文字は引用者による)

そして、鳩山前首相は、今年の1月改めて「4年間は(消費税率を)上げない」と衆院本会議で述べている。
◆記事:消費税:鳩山首相「4年間上げぬ」--衆院本会議(毎日新聞 2010.01.20)

鳩山由紀夫首相は19日の衆院本会議で、消費税率引き上げについて

「4年間は歳出等の見直し努力を最大限行い、その間は行わない」と否定した。

消費増税を巡っては、仙谷由人国家戦略・行政刷新担当相が「議論は避けて通れない」と発言。

菅直人副総理兼財務相も「11年度以降、議論すべきだ」などと発言していた

民主党は、昨年、衆院選の際、「消費税率」は上げない、といって政権を取ったのであり、

今年に入ってからも鳩山前首相が「4年間は上げない」と国会で述べている。


消費税率を上げないことを公約に掲げて政権を奪取し、その後党首は途中で、

交替となったが、それは民主党内の鳩山では選挙で勝てないという声に押されたとかなんとか。

要するに民主党内の内輪もめであり、党として国民に約束したことは有効である。


鳩山前首相が普天間基地問題で、既に公約違反をしている。

総理が替わったら、今度は何食わぬ声で、政権奪取時の公約を翻し、消費税率を上げるという。

これでは、詐欺である。

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2010.06.22

33年前、ベームがウィーン・フィルを振った「運命」第3楽章とフィナーレ。

◆NHKは貴重な画像を沢山もっているのだから、どんどん放送して欲しい。

知的財産権は、所有権の対象が目に見えないが、それを買ってに配信したりすることは、

財産権の侵害、極端に言えば泥棒だ、という。

しかし、それならば、NHKは特に過去からの膨大な映像資料の蓄積があるのだから、

どんどん放送して欲しい。今は、埼玉県のNHKアーカイブズという所に行くと見られるらしいが、

その為だけに、例えば北海道や沖縄から、上京するわけにも行くまい。

映像や音声は色々な権利関係が絡んで、たやすく放送出来ないらしいが、

業者間の縄張り争いで、貴重な芸術に多くの人が見たり聞いたりするべき、文化的遺産が知られないまま、

風化していく。

毎年、地上・衛星合計で25,520円の受信料を欠かさず支払っているのだから、

それぐらい言わせて貰う。アーカイブズに日本中の人が来るのはむりなのだから、せめてネットで検索し、

過去の好きな映像を有料でもいいからダウンロード出来るようにして欲しいものだ


◆例えばこういう映像。1977年、ベーム=ウィーン・フィル来日公演、「運命」第三、第四楽章。

どうせ、すぐに削除されるだろうが、こういうDVDがあることを、再びお知らせしておきたい。

(前回お読みになった方、内容が重複して申し訳ございません。)


オーストリアの指揮者、カール・ベーム(1894-1981)は、最晩年、三回もウィーン・フィルと来日し、

貴重な演奏を聴かせてくれた。それは、1975年、1977年、そして、亡くなる前年の1980年である。

その経緯は、音楽ジャーナリストであり、ベームの来日時、通訳のように常に付き添い、ベームの様子を

つぶさに見た人物、真鍋圭子氏の著書、カール・ベーム―心より心へに詳しい。


3回の来日公演の映像と音声は30年後、DVDとして発売された。

カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1975年日本公演 [DVD]

カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1977年日本公演 [DVD]

カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1980年日本公演 [DVD]

である。

私は1977年の来日時、カール・ベーム指揮、ウィーン・フィルが演奏する「運命」を聴いたのが、

クラシックに本格的に夢中になるきっかけとなった。指揮者はしばしば、演奏の録音とか生中継の放送は「資料」に過ぎない。

というが、それは、あまりにも心ない発言である。当時私は高校生。30年前ですら3万円も4万円もするチケット、しかも、

S席からD席までがほぼ瞬間的に売り切れるようなコンサートに行けるわけがない。当時、既に大人だった人も、地方の人は

このNHKホールでの演奏は聴けなかった人の方が、聴けた人の何十倍もいたことは疑うべくもない。

たとえ、音楽家の耳では、電波を通した音楽など意味がなくても、我々はそれしか聴く手段が無かった。


77年の「運命」は生中継された(その前に「田園」を演ったのだが、記憶にない。あまりにも「運命」が強烈だった)。

私は、部屋で「カセットデッキ」の前で、つまり「カセット・テープ」にこの演奏を録音しながら、ヘッドフォンで聴いていた。

演奏が終わり、泣いていないのに、両目から涙がハラハラとこぼれ落ちた。

涙が頬をぬらす、等というものではない。大袈裟に言えば、あまりの感激に涙が前方に噴き出す感じだった

(あくまで感覚である。実際は、頬を伝って涙の筋が出来ていたことであろう)。


私は人間は本当に感動すると、拍手もブラボーと叫ぶことも出来ないことを知った。動けない。

ただ、石像のようにかたまり、涙が溢れ、止まらない。何も分からない少年だったが、直感的に、

ああ、これが本当の音楽なのだ。

と思った。このDVDは、残念だが、あのラジオの生中継と全く同じではない。録音したから、

当然、マスターテープの劣化があるのだろう。

しかし、それでも、この演奏は人類の宝ではないかと思う。例え、すぐに削除されても載せる。

是非、無理をしてでも、特にまだ変な先入観の無い、純粋な若い人に聴いて頂きたい。


◆カール・ベーム指揮:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団:ベートーヴェン作曲:交響曲第5番 ハ短調 作品67「運命」より。

第三楽章と第四楽章は続けて演奏されるが、御存知のとおり、YouTubeは10分まで。

第三楽章の終了と同時に第四楽章を再生して頂きたい。


ベートーヴェン 交響曲第5番 第三楽章






ベートーヴェン 交響曲第5番 第四楽章







何かを感じて頂けただろうか?

多少マニアックなことを書くと、この時のメンバーは、物凄い。

コンサートマスターは、ゲアハルト・ヘッツェル氏(1940-1992)。

世界のコンサート・マスターの神様のような先生だったが、そういう人に限って、早く逝く。

ヘッツェル氏は何と52歳で登山中に滑落死したのである。

第二ヴァイオリン首席のウィルヘルム・ヒューブナー氏は、1963年から暫くN響が呼んでゲスト・コンサートマスターを

して下さった方である。

クラリネットのアルフレート・プリンツ先生。トランペットのアドルフ・ホラー先生。

雲の上どころではない。最早成層圏を突きつけている。神様そのもの。


上で紹介したDVDは若い人も大人も無理をしてでも、このDVDが市場に存在するうちに買って下さい。

一度にではなくても、勿論よいから。

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2010.06.21

「景気判断を上方修正=「回復宣言」は見送り―月例経済報告」←上方修正というほどではないと思います。

◆2日間も更新をサボってすみません。疲れて寝ていました。

金曜日の朝に急いで記事を更新したきり、今は21日月曜の午前1時30分ですが、

更新しませんでした。金曜の朝に書いたのは、本来、木曜の夜に更新するべきだったものですから、

金曜、土曜、と更新をサボりました。


特に風邪をひいたとか、持病のうつ病が悪化したとか、

プライベートで取りこみ(「不幸」の婉曲表現です。ネットではお互い知らない同士ですから、

関係ありませんが、リアル世界での言葉遣いとして、特に若い方は覚えておかれると良いと思います。

「家で不幸がありまして」というと、相手はどのように詳細を訊いたらいいか面食らいますし、

非常に厳しく言えば、香典の催促のようだからです)があったとか、


一切、そういうことはございません。


単純に一週間の疲れが出て、土曜日も日曜日も自分でも驚くほど、長時間寝ていたのです。

関東が梅雨入りしてから、気温が高く、湿度が高く、若いつもりでいても、あと二ヶ月足らずで、

50になります。トシですね。


記事:景気判断を上方修正=「回復宣言」は見送り―月例経済報告(6月18日15時4分配信 時事通信)

荒井聡経済財政担当相は18日、6月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。

景気の基調判断は

「着実に持ち直してきており、自律的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある」

とし、3月から示してきた「着実に持ち直し」との基本認識を据え置いたまま、「回復」という文言の追加などでわずかに上方修正した。

基調判断に回復の表現が復活するのは、2008年7月以来だが、内閣府は「大きなくくりとしては回復に至っていない」(津村啓介政務官)とし、

「景気回復宣言」は見送った。5月から「緩やかに回復しつつある」との判断を示している日銀とは引き続き一線を画した形だ。

個別項目を見ると、内需の強さを推測する上で注目される設備投資は「下げ止まっている」に上方修正した。

ただ、1~3月期の法人企業統計で設備投資が減少するなど、弱い動きが見られる点にも言及した。

一方、新規着工戸数が落ち込んだ住宅建設は「持ち直してきたが、このところ横ばい」に、

公共投資も「総じて低調に推移」にそれぞれ下方修正した。


◆コメント:まだ、何とも言えませんね。

広い意味での行政府(狭義の行政府は「内閣」です)が、日本経済をどのように見ているか、

主だったリポートは二つです。

一つは、日本銀行の金融経済月報。直近は、

2010年 6月16日 金融経済月報(6月) (PDF, 1889KB)

です。

もう一つは、内閣府が発表する「月例経済報告」

引用した記事は、これに関して書いているのです。最新の発表は
月例経済報告(平成22年6月)

です。日本銀行の金融経済月報も内閣府の月例経済報告も、長大なレポートですが、

いずれも結論が一番最初に書いてあります。日本銀行の金融経済月報の「結論」は「基本的見解」といいます。

内閣府の月例経済報告の「結論」は「基調判断」といます。


便利なことに、経済・金融情報専門の情報サービス会社、ブルームバーグが、

日銀:金融経済月報-過去の基本的見解(表)と、月例経済報告:過去の基調判断(表)

まとめてくれています。

日銀、内閣府の毎月の「結論」の表現がどのように変化しているか、がひと目でわかります。


記事では、「月例経済報告が景気判断を上方修正」と書いています。

その根拠は基調判断に「回復」の文字が含まれているから、というのですが、

こういうのはセンテンス全体を読まないとわかりません。最新の基調判断は、
景気は、着実に持ち直してきており、自律的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状態にある。

です。「回復への基盤が整いつつある」と「回復している」では全然違います。また、3月から5月の基調判断は、

景気は、着実に持ち直してきているが、なお自律性は弱く、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある。

でした。6月発表の月例経済報告が景気判断を「上方修正」したといっても、ごくわずかなものです。


日本経済の問題を一つだけ挙げろを言われたら、それは、「デフレが止まらないこと。」です。5月28日に発表された

4月の全国消費者物価指数は前年同月比マイナス1.5パーセントです。

4月は特に、高校授業料の実質無償化という特殊要因がありましたが、それを除いても前年同月比マイナス1パーセント

程度で前年同期比マイナスは14ヶ月連続です。需要・供給の法則から明らかなとおり、供給に対して需要が少ないと、

物価は下がります。需要、とりわけGDPの3分の2を占める個人消費が伸びないとどうしようもないとおもうのですが、

菅直人内閣総理大臣は、消費税の引き上げ目標に言及している。そりゃいいですよ。景気がよくなりつつあるときならば。

しかし、欧州経済危機で外需は宛に出来ず、内需を拡大すべきときはまず、プライマリー・バランスよりも財政支出により、

総需要を創出することが肝要ではないか、と、ここまでは、辞任した亀井静香前金融担当相なども言っていますが、

私は、所得税・地方税減税に踏み切るべきだと思います。


特に住民税。菅直人内閣総理大臣は先日、田中康夫氏の代表質問に対して、

地方住民税に国が関与することは、地方分権の原則から望ましくないといってましたが、地方に任せたって、

都道府県議会の議員達が、自分達の収入を減らす決議を採択するわけがない。

都道府県の地方公務員。市町村の公務員の数が多すぎるし、

都道府県、市町村の議員は給料の他に、「政務調査費」を 毎月何十万も給付されています。

政務調査に毎月50万も60万も必要な訳はなくて、彼らはこれで、クルマを買ったり、ゴルフをしたり、

おねーちゃんと酒を飲んだりしている。事業仕分けなどというパフォーマンスをしながら、国家議員の歳費や年金、

文書交通費月間100万円、地方議会議員の無駄な「政務調査費」には、切り込まない。

これらを無くしたら、随分他のことに税金を使えると思います。

それをやってから、増税という言葉を口にして欲しいと思います。

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2010.06.18

「ストレステスト、25行の結果を個別に公表へ=EU筋」←スペインが要注意です。

◆記事:ストレステスト、25行の結果を個別に公表へ=EU筋(6月18日5時8分配信 ロイター)

[ブリュッセル 17日 ロイター] 欧州連合(EU)が7月に公表する銀行のストレステスト(健全性審査)の結果は、

最大手25行については個別行ベースで実施する。複数のEU筋が17日、明らかにした。

フランスのサルコジ大統領は「すべての国で銀行ごとに(結果の公表を)行うことを決定した」と述べた。

あるEU外交筋は「個別行ベースの開示は最大手25行になる」と語った。


◆コメント:確かに欧州の銀行の状況が分からないより良いのですが・・・。

ストレステストといいうのは、昨年、アメリカの連邦準制度理事会(FRB)が大手金融機関に対して、

実施しましたが、今よりも、ずっと景気が後退した仮の状況を想定して、

「株価がこれぐらい下がったら、この銀行はいくら含み損が出て、その場合資本不足に

陥らないか」というような(項目は多岐にわたりますが)、ことを点検して、銀行が潰れないか、

検査するということです。「ストレス」とはその「仮定上の最悪の経済状況」ということです。

要するに今なお、世界的に経済に不安が残っているのは、リーマンショックによる、

金融危機の影響から、世界中の銀行が完全に脱し切れていないという事です。

あのとき、リーマンの債券や、リーマンの株に投資していた世界中の銀行はもとより、

アメリカの住宅ローン専門金融機関がサブプライムローンを証券化して世界中に売ってました。

で、そのサブプライムローンは今も不良債権のままなので、世界中の銀行は多かれ少なかれ、損失を

被ったのです。日本のメガバンクは、もともと資本に対してさほど、大きくサブプライムローン関連商品に

投資していなかったし、していた銀行も損失を既に償却していますが、体力の無い欧州の銀行や、

その銀行を救済するために、リーマン・ショックの後は世界中の中央銀行が民間銀行に資本注入したのですが、

もともとEUもアメリカも財政危機にあったのに、余計な出費を余儀なくされたわけです。

この日記で何度も書きましたが世界中の金融システムは一つのおおきなネットワークになっていて、

ローカルな業務しかしない銀行ならばともかく、多少なりとも海外の銀行と資金の貸し借りを行っている銀行は、

どこの国のどの銀行が潰れても、世界的な金融システムに影響します。これをシステミックリスクといいます。

はっきりいうと、ひとつ潰れると、ドミノ式に世界中に広がる恐れがある。そうなったら金融恐慌です。

ギリシャの財政危機が問題なのは、それによってギリシャの銀行がヤバくなったときに、ギリシャ政府が

自力で救済できない。EUとして放っておけなかったのは、それが理由です。


スペインで、2番目に大きな銀行、バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリアという銀行が、5月末、

短期金融市場で資金調達困難になったとウォール・ストリート・ジャーナルが報じたのですが、

今週、スペイン政府と、バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリアが、確かにそういうことがあった、

と認めたのです。


EUは、こりゃ、EUの全ての大手行を調べないとヤバい。といので、25行にストレステストを行い、

その結果を7月に公表するというのが冒頭の記事です。

EUの大手銀行の財務が健全なのか不安なのか分からない、という状態よりは、勿論、

分かった方がいいのですが、フタを開けてみて、仮に(あくまでも仮定上の話です)、

「殆どの大手行に不安がある」という結果だったら、またユーロが売られて円高、ドル高になり、

ヨーロッパへ輸出している他の国には打撃ですし、株が連鎖的に売られるかも知れないのです。

公表するのはいいことですが、現時点では、単純に喜べないのです。

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2010.06.17

「ドコモ、KDDIを提訴=「解約金」条項は違法―携帯契約めぐり市民団体・京都地裁」←解約より、契約時の問題の方が深刻です。

◆記事:ドコモ、KDDIを提訴=「解約金」条項は違法―携帯契約めぐり市民団体・京都地裁(6月17日0時12分配信 時事通信)

携帯電話の割引プランで中途解約すると解約金がかかる条項は、利用者が一方的な不利益を被るもので違法として、

京都市の消費者団体が16日、NTTドコモとKDDI(au)に条項使用の差し止めを求める訴訟を京都地裁に起こした。

弁護団によると、携帯電話の解約金条項差し止めを求める訴訟は全国初。

原告は、弁護士や学者らでつくるNPO法人「京都消費者契約ネットワーク」。

訴状によると、問題の割引プランはドコモの「ひとりでも割50」「ファミ割MAX50」、auの「誰でも割」。

2年契約で毎月の基本使用料を半額にする一方、中途解約時には9975円の解約金を支払うことなどを定めた条項が設けられている。

原告側は解約金条項について、携帯電話会社を選択する自由を制限するとともに、

解約金が解約で会社に生じる実際の損害よりかなり高額だと主張している。

ドコモでは同プラン契約者は全契約者の約60%、auでは約80%に上るとしている。

NTTドコモ広報部の話 解約金などについて十分説明しており、法令違反に該当しないと考えている。

KDDI広報部の話 多くのプランの中からお客さまに選んでいただけるよう選択肢は示している。

契約解除料は過大な負担にならない水準だ。


◆コメント:内容を知った上で契約したのならば、合意の上の契約だから今更無効はないでしょう。

この記事からではよく分からないが、原告の主張に無理があるように思われる。

ドコモ、KDDIは、基本使用料を半額にするから、少なくとも2年は解約しないで使ってくれと言う。

それは採算を計算してのことだろうから、無闇に解約されたら、「得べかりし利益の喪失」となる。

かつ、違約金条項は契約書に明記されており、違約金の金額も、書いてある筈だ。


それを承知で各消費者が契約しているのだから契約内容に関して合意が成立していると見なされ、

特別に公序良俗に反することもない。9,975円の違約金を支払えず、首を吊った消費者がいるとは、

到底考えられない。京都市の消費者団体の主張は妥当性に欠ける。


◆問題はむしろ、契約締結時に定額料金を薦めない携帯キャリアの商法である。

自分の失敗を晒すことになり恥ずかしいが、自分のことで鮮明に記憶しているので、

書くことにする。


私は、12年ほど前、ドコモが「iモード」のサービスを始めたちょうどその頃、一時期携帯電話を

所有していたが、特に必要がない、つまり使う機会が殆ど無いので、解約した。


ところが一昨年、私の勤め先が、災害発生時などの社員への緊急連絡を携帯で行うと決めた。

ほぼ同時期、当時高校生だった息子の学校が、同様に緊急連絡網を携帯で行う、と通知してきた。

仕方がない。私は10年ぶりにドコモと契約し、家内の分も含め、3台購入した。

ドコモショップではなく、駅ビル内の代理店で買った。

私は、

自分は携帯を使うのは10年ぶりで初めても同然。息子と家内は本当に初めて使う。

とはっきり告げた。店員は一応契約内容について説明したが、パケット料金の定額制を薦めなかった。

ただ、
音楽などをダウンロードすると、パケット通信料が非常に高くなってので気をつけてください。

とだけ言った。そう、言われても、何をどれぐらい使うと具体的にどれぐらい「非常に高くなる」のか分からない。

私の知らない間に息子は色々と使い方を覚え、マンガなどをいくつもダウンロードしてしまった。

約2ヶ月後、一昨年の12月の半ば、ドコモからはがきが届いた。中を見て仰天した。

「今月の通信費は既に14万円になっているので、注意してください」と書かれている。しかも

そのハガキを先方が発送してから、我が家に届くまで3日かかった。

その数日間のうちに、息子は使い続けた。その結果、通信料が20万になっていた。


携帯を使い慣れた人ならば、このようなドジは踏まないであろう。

しかし、前述の通り、私は契約の際に「携帯を使うのは殆ど初めて(息子は本当に初めて)である」こと。

息子が高校生であることを告げている。

放っておけば(パケ・ホーダイ・ダブルなど定額制を選択しなければ)このような結果になる可能性が高いことは

ドコモは絶対に知っているはずである。国民生活センターのサイトで

「携帯電話 パケット」か「携帯電話 高額」を検索すると早くは2003年には同種トラブルが起きていることが分かる。

息子の友人の母親達に家内が訊いたら、皆、一度は失敗しているという。

一時期問題となったのは、PCを通してネットに接続したら100万円になった、と言う奴だが、

兎にも角にもまず、定額制を薦めるのはドコモショップであっても、代理店であっても法的に義務化するべきである。

確か消費者庁という役所が出来た筈である。何をしているのだろうか。

金融機関は金融商品取引法という法律が成立・施行されたため、特に元本割れの可能性がある金融商品を販売するときには、

念には念を入れて説明することが義務づけられている。

投資信託や金融派生商品を購入する人よりも、携帯電話を使用する人の数のほうが遙かに多い。

にも関わらず、説明、注意喚起義務が法的に義務化されていないのは、納得がいかない。

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2010.06.16

【音楽】1日遅れましたが、改めてお薦めCD。

◆昨日は失礼しました。

昨日の日記は、12時前に一言書いて、音楽がアップ出来たら差し替えるつもりでしたが、

過去の記録を改竄する(というか、抹消するというか、いずれにせよ大袈裟な事でもありませんが)

ことは、好まないので本日改めて記事にさせて頂きます。


◆オムニバスCDをお薦めしたことは、あまり無い(と思う)んですが・・・。

オムニバス形式のCDとは、こと、クラシックのCDでは簡単に言えば「チャンポン」です。

色々な作曲家の作品の一部を、異なる演奏者が録音した、既存のCDから寄せ集めで作ることが多い。


別に悪いことじゃありません。演奏がよければ。

自称「クラシック通」のウルサイ人は、例えば、

「交響曲は全曲を聴かなければ意味がない」

とか言いたがりますけど、私は
「まあ、そう、カリカリしなさんな」

と申し上げたい。

あまり、或いは、全くクラシックに馴染みの無い場合は、一枚で色々な作曲家や、

演奏家の作品を聴くのは、気が楽です。私の子どもの頃はそういうのが多かったです。

しかし、演奏者がカラヤンだったり凄かったからね。ここが大事なんです。

別に有名じゃなくても良いから、最初に良い音楽の良い演奏を聴くってことです。

ただ、一番最初は有名じゃなくても上手いかどうか、なんて分かりませんから、

たとえば、「アダージョ・カラヤン」(いくつも出てますけど)などを選ぶのが無難です。


今回は、曲は割と有名なのですが、有名な演奏家が殆どいないのですが、

びっくりするような名演が含まれているCDを見つけました。しかも安い。


◆アメリカから取り寄せるんですが、日本語のAmazonで出来ます。

昨日、リンクを貼りましたのでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、

改めて。本日のお薦めは、

Pianissimo: Works by Barber, Rodrigo, Mozart, Gorecki, Chopin & Mahler

です。Allegriaというのは、ドイツの超廉価版レーベルです。ご覧のとおり、日本のAmazonで買えます。

一週間ぐらいで届きました。私の場合は。


輸入CDって、当然コストが上乗せされて高くなりがち、と思いきや、そうではないのですね。

海外のCDに日本語の説明書(ライナーノートというあの曲目解説や演奏者紹介です)を添えて

国内版CDとして売られている商品の方が、値段は高い。

輸入盤には、日本語の曲の解説がありませんけど、あんなの読まなくても、

曲は何とか分かるでしょ?音楽は、後は聴けば良いんです。解説要りません。

勿論、知りたくなって調べるのは構いませんが、作曲家の生涯とか、ソナタ形式がどうのとか、

第一主題がどうで、第二主題がどうで、展開部がこうなってああなってみたいなことを知らないと、

クラシックを聴いたことにならないとか、若気の至りでムキになっている坊やなどがいますが、

気にしなくて、良いです。

と言いながら、能書きが長すぎました。これは、ロイヤルフィルというロンドンのオーケストラの演奏を

ドイツのマイナーレーベル(レコード会社)が録音したものです。

私も、実は、最初は全然期待しないで聴いたのですが、「アッ」と驚くような名演が多いのです。

音楽に参りましょう。


◆静かな曲ばかりなのですが、飽きません。

何しろ、アルバムのタイトルが「ピアニッシモ」(非常に弱く)と言うぐらいです。

こういうのは、企画が難しいです。賑やかなのばかりの方が、易しいと思います。

静かな音楽ばかり集めて飽きさせないというのは、選曲と演奏が良くないと、絶対に

退屈します。皆様が絶対に退屈しない、という保証は致しかねますが、かなり良いです。

オーケストラはどの曲もロイヤル・フィルなんですが、指揮者は皆違う。しかも知らない人ばかり。

それもこのCDが非常に印象に残った理由の一つです。

まず、私が、一番このブログに音声ファイルをアップしたときと同じ曲。


マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」- 間奏曲







綺麗ですね-。何度聴いても夢のように美しい。指揮者はアンドレア・リカータだって。

全然知らないけど、名演です。この曲を私が子どもの頃生で聴いたとき、親の証言によると、

私が、音楽が終わった後、しばらく呼吸しているのか分からず、瞬きもせずに固まっちゃったそうです。

あまりの美しさに呆然として、呼吸と瞬きを忘れたものと思われます(ホントの話です)。


さて、次。

これは、一度、カラヤンで載せましたか。バーバーの弦楽のためのアダージョです。


サミュエル・バーバー(1910-1981):弦楽のためのアダージョ






これは、プロの弦楽器奏者でないとダメね。20世紀に書かれた弦楽合奏の為の音楽で、

最も美しいもののひとつではないかと(他の20世紀の作曲家、さほど知らないのですが)思います。

バーバーは今年生誕100年なのですね。指揮者はカール・デイヴィス(Carl Davis)という人です。

サー・コリン・デイヴィスという人は有名ですが、カール・デイヴィスは、知りませんね-。

でも綺麗だったでしょう?


次はモーツァルトです。

私、映画見たことないのですが、「短くも美しく燃え」という映画で使われて有名になったそうです。


モーツァルト ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K. 467 - 第2楽章 アンダンテ






映画見なくてもいいや。これだけで奇跡的な美しさ。

ピアニストは、ロナン・オハラ(Ronan O'Hara)、指揮はジョナサン・カーニー(Jonathan Carney)。

悪いけど、お二人ともぜんっぜん知りません。でも名演です。

こういうの、ピアニスト怖いですよ。

音を伸ばせないでしょ?ヴァイオリンみたいに。ヴィヴラートもかけられないですよね?

譜面だけ見たら、小学生でも弾けそうです。それで客を魅了しなければならないんですから。


最後です。

マーラーの「アダージェット」。ぞっとするほど美しい音楽ですね。


マーラー 交響曲第5番 嬰ハ短調 - 第4楽章 アダージェット







これは名演ですよ。私はマーラーは5番だけあれば良いってぐらいの人間でして、

この交響曲は随分生でも、CDでも聴きましたが、これほどの演奏は滅多にないです。

いや、ここまで綺麗なのは初めてかも知れません。

指揮はフランク・シップウェイ(Frank Shipway)という人ですが、知らんなあ。


このCDには他にも、ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」の第二楽章、

ショパンのピアノ協奏曲第2番の第二楽章とか、全部で9曲(楽章)が収録されていて、

殆どの指揮者は、ものの見事に無名な人ですが、驚くべき名演が揃っています。

「名演」は有名指揮者とベルリン・フィル、ウィーン・フィル以外でもいくらでもあるのです。

これはお薦めですね。

それでは、失礼を致します。

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2010.06.15

【追加】【お知らせ】後で差し替えますが、非常な名盤(CD)を見つけました。

◆日付が変わる前に(変わってしまったけど)お知らせしておきます。

まだ全部聴いていないので、アップ出来ないのですが、

全然聴いたことのないレーベルに聴いたことの無い演奏家が良く知っている曲を録れた

かなりすごい名盤を発見しました。

Allegriaというドイツの超廉価盤レーベルがあります。

ここから出ている、

Pianissimo: Works by Barber, Rodrigo, Mozart, Gorecki, Chopin & Mahler

という、オムニバスなんです。色々、静かな作品や、交響曲や協奏曲の静かな楽章だけを集めたもの。

私、普通こういうのは、お薦めしないのですが、大変な名演がありますからお薦めします。

後で一部アップします。

というわけです。また後ほど。

アップしたら、この記事と差し替えます。(万が一眠っちゃったら、明日必ず差し替えます)

それでは。


◆【追加】申し訳ありません。

結局、昨夜は睡魔に襲われ、そのまま眠ってしまいました。

原稿の内容は後ほど差し替えます。

また、折角コメントを頂戴しておきながら、全ての方に昨夜中にレスをお返しできませんでした。

これも、途中で寝てしまった為で、誠に申し訳ございません。

後ほど必ず、お返事を書かせて頂きます。

非礼をお詫びいたします。

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2010.06.14

岩城宏之さんが亡くなって4年経ちます。今まで書いた文章を一覧にしました。

◆今でも岩城宏之さんの演奏を良く覚えています。

今日は、指揮者・打楽器奏者、岩城宏之さん(1932(昭和7)年3月2日-2006(平成18)年6月13日)の命日です。

私は子供の頃から、NHK交響楽団の演奏会を生とテレビ・ラジオで聴いて育ちました。

一番最初は、私の世代(1960(昭和35)年生まれ)だと、東京文化会館でした。

(日比谷公会堂では引き続き毎コン本選が行われていましたが、演奏会場としては、

もうあまり使われていなかったと思います)。


やがて、渋谷のNHKの隣にNHKホールが出来、N響の定期や様々なコンサートの多くは、

ここで行われました。


今のように綺麗なコンサート専用(NHKホールは紅白歌合戦もやりますし、オペラも上演するのです)

ホール(サントリー、オーチャード、東京芸術劇場、オペラシティ、すみだトリフォニー等々)が

沢山建つとは、夢にも思いませんでした。


NHKホールが出来たころ、NHK交響楽団は、

「青少年のためのプロムナードコンサート」という企画を始めました。

主に中学生・高校生の為のクラシック入門コンサートです。チケットは格安で、

学生でも行ける土日に行われました。

私は、「フィンランディア」も「ローマの謝肉祭」も「運命」も「悲愴」も「展覧会の絵」も、

数え切れないほどの楽しい音楽を、このコンサートで知りました。オーケストラの音を聴くと胸が

一杯になり、私はオーケストラが、クラシック音楽が大好きになりました。

岩城宏之さんも、何度も「プロムナード・コンサート」で指揮をなさいました。


子供心、かつ、素人目にも、ものすごく分かり易い棒で、演奏する方々は演りやすいだろうな

と生意気にも思ったことを覚えています。

その岩城さんが、実は子供の頃、正式な音楽教育は全く受けていなかった、ということは

ずっと後になって知り、大変驚きました。


◆今まで岩城宏之さんについて書いた文章(の一部)を一覧にしました。

今回、一から岩城宏之さんへの思いを綴るとキリがなくなりそうです。

慌てて短くまとめるよりも、今まで岩城さんに関連したことを書いた文章をまとめ、

リンク集にしました。駄文ばかりのお目汚しですが是非お読み頂きたいです。

今まで岩城さんに関して御存知無かったことが色々分かると思います。


まだまだ、あるのですが、あまり一度に載せても、お読みになるのが大変でしょう。

今日はこれだけにします。

あ、そうそう。意外に知られていないけれど、岩城宏之さんはベルリン・フィル定期は複数回。

ウィーン・フィルの定期もハイティンクという指揮者が急にキャンセルになり、

突如振ることになりました。岩城さんは終生、「ウィーン・フィルを指揮したこと」が自慢でした。

何しろ、世界中の指揮者の大部分は、一生に一度もウィーン・フィルに呼ばれずに終わるのです。

ウィーン・フィルから東京に電話が架かって来たとき、文字通り「飛び上がっ」て喜んだそうです。

また、いずれ折を見てご紹介しますが、今日はこの辺で。

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2010.06.13

【音楽】シューマン「4本のホルンのためのコンチェルト・シュテュック」/毎コン バイオリン部門 第1予選 課題曲

◆先日シューマン特集で紹介出来なかった「4本のホルンのためのコンチェルト・シュテュック」

4日前に、

2010年06月08日(火) 【音楽】6月8日は、シューマン(1810年6月8日 - 1856年7月29日)生誕200年でした。ココログ

を書きました。この日はピアノ独奏曲とピアノ協奏曲だけにしましたが、

シューマンの初期の作品はピアノ曲ですが、その後交響曲をはじめ、色々な作品を残しています。

たとえば、チェロ協奏曲。チェロ協奏曲ってありそうで(あるのですが)同じ弦楽器のヴァイオリンに

比べたら、意外にも、比較にならないほど少ないのです。ドヴォルザークのチェロ協奏曲が一番有名ですが、

シューマンはチェロ協奏曲を残した、比較的数少ない作曲家なのですが、

私は、「知っている人は知っているけれど、一般には殆ど知られてない曲を

ご紹介したいのです。それは、
4本のホルンと管弦楽のためのコンチェルトシュテュック Op. 86

です。5月の末に、ダヴィッドのトロンボーン小協奏曲をご紹介しました。

この「小協奏曲」をイタリア語では「コンチェルティーノ」といい、ドイツ語だと「コンチェルト・シュテュック」というのです。


それはさておき。


私は、最初に「シューマンがホルン協奏曲、しかも4本のホルンのための曲を書いている」というのが、

意外でした。シューマンの全作品のなかでもとりわけユニークな作品だと思います。

そして、曲を聴いたら、ホルンにとって大変難しい曲なので、びっくりしました。

ホルンの最高音域が頻出し、非常に難しいのです。

かなり上手いホルン奏者4人が揃わない限り、コンサートのプログラムに入れられないでしょう。

上手く演れたら、拍手喝采ですが、一旦、誰かが乱れたら、他の3人に伝染し、玉砕しそうです。


私の知る限りで比較的「最近」演奏されたのは、昨年、2009年2月13日のベルリン・フィル定期演奏会

(これはたまたま、安永徹さんのベルリン・フィルでの最後のステージだったのですが)だけです。


この曲はCDを探しても、殆どないのですが、Naxosで見つけました。

Amazonならば、シューマン:4本のホルンのためのコンチェルトシュテュック1,250円。

HMVならば、 4つのホルンのための協奏曲1295円。

iTunes Storeなら、アルバム全体 1,200円(クリックすると、iTunesが起動します。)です。


◆演奏をお聴き下さい。まず、シューマンです。

能書きがながくなりました。演奏をお聴き頂きます。


シューマン:4本のホルンのためのコンチェルトシュテュック






ソロのホルン4人が難しいのは間違いありませんが、シューマンが見事だな、とおもうのは、

先日、ピアノ協奏曲の時にも書きましたが、伴奏のオーケストラの書き方が巧みで、

交響曲のように響きが厚い。これが作品に重厚感を与えています。


◆同じアルバムに収録されている、テレマン、ハイドンの作品。

このアルバムは、4本のホルンが非常に活躍する、他の作曲家の作品も収録されています。

安いですが、非常にユニークな企画のCDです。こういうのは、もしお気に召したら、絶版にならないうちに

(無理でなければ)入手なさることをお薦めします。


話が逸れました。


時代が溯りますが、テレマンの序曲 ヘ長調 「アルスターのこだま」という作品です。

通称「アルスター序曲」。実は私はこの曲知りませんでした。「序曲」といっても実際には組曲です。

演奏をどうぞ。


テレマン アルスター序曲 から 第一曲 「序曲」







当時のナチュラル・ホルンでこれを演奏するのは、極めて難しかったと思います。

尤も、同時代のバッハの作品でも信じられないほど難しいホルン・パートの楽譜がありますので、

これぐらいは吹けるのが当然のとてつもない名人が沢山いたのでしょう。

私は、時々真剣に、仮にタイム・スリップが可能なら、17世紀のヨーロッパへ行って、

当時の金管奏者(特に、トランペット、ホルン)がどれほどの名人芸を披露していたのか

この目で見たいものだ、と真剣に思います。


さて、最後はハイドンです。

100曲を超える交響曲を書いたハイドンですが、31番は「ホルン信号」と呼ばれています。

全楽章にわたり、ホルンが活躍しますが、第一楽章をお聴き下さい。



ハイドン 交響曲第31番 ニ長調 「ホルン信号」第1楽章






まあ、これは、最初のシューマンほどホルンが前面に出るわけではないですが、

シューマンは「小協奏曲」であるのに対して、ハイドンはあくまでも交響曲を演奏するオーケストラの1セクションとして、

ホルンがかなり目立つ(本当は全曲聴いて頂くともっと分かるのですが)という程度ですが、ハイドンの頃のオーケストラならば、

ホルンは2本が常識ですが、この31番では4本使われています。

また、現代のホルンにように、指で押さえたり、放したりして音程を変化させる、

バルブシステムが開発されていません(それはテレマンも同様ですが)ので、オクターブの上下など

単純な動きですが、4本のホルンが一斉に吹いた時のハーモニーがオーケストラ全体の響きに大きく影響しています。


◆毎コン(日本音楽コンクール)今年の課題曲シリーズ(その1)バイオリン部門第一次予選。

音楽記事を書く余裕がある日は、まとめて書いておきます。

弊日記・ブログで毎年書きますけれども、今年で第79回を迎える、日本音楽コンクール。

元々、毎日新聞が創設したので、「毎日音楽コンクール」(通称毎コン)と言います。

第79回ということは、何と、戦前から、日本人は既に西洋音楽のコンクールを始めていた、ということです。

第一回は1932(昭和7)年ということです。歴史を重ね、日本で最も権威のあるコンクールです。

音楽家はコンクールで優勝したり、上位に入賞したから、といってもそれは、その日、その時、その場所で

一番上手かったのは誰か?が採点されるだけであり、謂わば「瞬間最大風速」で、

毎コンだろうが、ショパン・コンクールだろうが、チャイコフスキーコンクールだろうが、

そこでの優勝や、上位入賞すれば、将来が約束される訳でも何でもないのです。

しかし、コンクールで審査員や、本選ともなれば一般の聴衆も聴きに来ます。

そのプレッシャーを受けながら、実力を発揮できるようになるまで練習を重ねること自体が、

音楽家を目指す若者には、非常に良い経験になります。


毎コンの常設(毎年必ず行われる)審査部門は作曲、声楽、ピアノ、ヴァイオリンです。


ピアノ、ヴァイオリンのレベルの向上は目を瞠るものがあります。

これが日本音楽コンクール公式サイトです。

そして、課題一覧 - 日本音楽コンクールが載っています。


今年のバイオリン部門第1予選は、

下記の課題曲を(1)(2)の順で演奏すること。(繰り返しなし)

(1)パガニーニ:24のカプリス 作品1 から

  • No.2 B minor 第2番 ロ短調
  • No.7 A minor 第7番 イ短調
  • No.12 A flat major 第12番 変イ長調

上記の3曲から任意の1曲を選択すること。

(2)サラサーテ:序奏とタランテラ 作品43

だそうです。どんな曲か聴いてみましょう。

演奏は、私が非常に好きな、カナダのヴァイオリニスト、ジェームス・エーネス氏です。


パガニーニ:24のカプリスから第2番 ロ短調







こんなの弾ける人、これ以上、何を練習する必要があるんでしょうかね?

次、7番です。


パガニーニ:24のカプリスから第7番 イ短調






うわー。ド素人の私ですら難しさが想像出来ます。最初からオクターブの重音ですね。

オクターブですから、ちょっとでもズレたら、すぐにバレる。しかも高いポジションと低いポジションでは

二つの弦を押さえる指の間隔が違う。弾きながら連続的に微調整しないとオクターブが濁る。

頭がおかしくなりそうです。次、カプリース12番です。



パガニーニ:24のカプリスから第12番 変イ長調






上手く言葉が見つかりません。ただ呆然としてしまいます。

この中から一曲を選び、更に、サラサーテ:序奏とタランテラ 作品43 を弾かなくてはいけません。

これが、またすさまじいのです。最初はゆったりとしたカンタービレですが、途中から、技巧の極致です。


サラサーテ:序奏とタランテラ 作品43






(^^;)(^^;)(^^;)(^^;)(^^;)

もう一度、音源ですが、カプリースは、Caprices(James Ehnes)(マーケットプレイスにも新品があります)。

サラサーテは、Wieniawski, Sarasateです。

これは、第1予選です。

昨年の記録では第1予選を受けたのが、127人。課題曲も今年と同じようなレベルです。

みんな弾けるのです。しかし、127人のうち、第2予選に進めたのは、28人です。

28人のうち、第3予選に進めた人は10人です。第3予選から本選に残るのは、4人です。

127人がバイオリン部門を受けて、本選に残るのは4人。勿論1位は1人。


多分、私が聴いても、第1予選から第2予選に進めた人と、それ以外の人の差は、分からないだろうと思います。

第2予選→第3予選も同じでしょう。

これぐらいを小学校高学年か、中学で弾けないと、プロにはなれないでしょうね。

五嶋みどりさんは、この「24のカプリース」全24曲を8歳で弾いてしまったそうです。

才能とは、そういうものなのでしょうね。

それでは、皆様良い日曜をお過ごし下さい。

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2010.06.11

「亀井氏 閣僚辞任の意向固める」←唯一、記者会見を二回ずつ行った閣僚だった。

◆記事:亀井大臣辞任表明 連立は維持(NHK 6月11日 1時55分)

国民新党代表の亀井郵政改革・金融担当大臣は、記者会見し、

民主党が今の国会で郵政改革法案の成立を見送る方針を示したことに反発し、

閣僚を辞任する意向を表明したうえで、連立政権については維持する考えを示しました。

民主党と国民新党は10日午後8時前から、幹事長会談を再開し、この中で民主党の枝野幹事長は、政府・民主党としては、

▽会期末の16日に菅総理大臣と、自民党の谷垣総裁らによる党首討論を行ったうえで、延長せずに閉会する、

▽会期を1日延長して衆参両院で予算委員会を開催するという2つの案を示し、いずれの案でも郵政改革法案の成立を見送ると、

説明しました。

そのうえで、枝野氏は、郵政改革法案については、参議院選挙後に臨時国会を開き、必ず成立させるとして、理解を求めました。

これに対し、国民新党の自見幹事長は、この提案に反発し、「重大な問題なので、党に持ち帰って検討する」と述べました。

また、国民新党は10日午後8時半から議員総会を開き、およそ4時間半にわたって対応を協議しました。

このあと、国民新党代表の亀井郵政改革・金融担当大臣は記者会見し、

「民主党の提案は受け入れられず、連立合意にも反する」として閣僚を辞任する意向を明らかにしました。

そして、亀井大臣は「民主党に党首間の合意が破られ、代表としての責任がある。閣外に出ることを皆さんに了解いただいた」

と述べました。そのうえで、亀井大臣は「菅総理大臣から、自分の後任について要請があれば、自見幹事長を推薦したい」と述べ、

連立政権については維持する考えを示しました。一方、郵政改革法案をめぐって民主党と国民新党は、

今の国会に提出された法案と同じものを参議院選挙後の臨時国会に提出し、成立を図ることで合意し、確認書を交わすことになりました。


◆コメント:亀井氏が連立合意に固執するのは、無理からぬところがあるのです。

亀井氏は金融相であると同時に郵政改革担当大臣でもあります。

亀井氏が民主党と連立与党を組んだのは、郵政改革法案を可決させることが目的でした。

また、菅直人内閣総理大臣と会談し、民主党との連立を維持することに決めたのも、

兎にも角にも与党の一角にいなければ郵政改革法案を可決できないからです。


郵政改革法案とは、小泉政権の郵政民営化を止める訳ではないけれど、大幅に見直し、これを

実行することが目的の法案です。


具体的には、

全国一律のサービスを郵便事業だけでなく、ゆうちょ銀行やかんぽ生命保険にも義務付ける

小泉政権下で郵政民営化法案が可決してから、当然なのですが、郵貯や簡保が民間企業になったので、

採算が取れない、地方や過疎地の郵便局を廃止する、など、よく言えば「合理化」を進めたのです。

こうなることは分かりきっていた。民営化する、とは、郵便が公的事業ではなく、商売人になると言うことです。

商売なら、大して儲からない店(郵便局、ゆうちょ銀行、かんぽ生命)は廃止するに決まっている。


亀井静香氏は、政権交代で郵政改革担当相に就いた時から早速「民営化は見直す」と言っていました。

郵政改革法案の今国会中の可決が、(民主党と国民新党の)連立の条件だったのに、
民主党が今の国会で郵政改革法案の成立を見送る方針を示したことに反発し

大臣を辞めるというのですが、どうしてそこまでムキになるのか。

多分、亀井氏が自民党にいた頃、小泉純一郎に裏切られたことがトラウマになっていると思います。


◆2001年、自民党総裁選のとき、亀井氏は小泉に座を譲ったのです。

2001年4月の自民党総裁選で、亀井氏は自分も総理になるつもりで最初は立候補していました。

しかし、同じ清和会(福田赳夫の派閥が源流)系の小泉を総理にするため、亀井氏は

総裁選から降りました。但し条件として、小泉が総理になったら、

1.自分が提案する「緊急経済対策」を実行すること。2.党内の人事に亀井氏の意見を聞くこと

を内容とする「政策協定」を結びました。

ところが、内閣総理大臣になった途端、小泉純一郎は一方的に「政策協定」を破棄する、

といい、亀井氏の思惑とは別の方向の政策を打ち出し、人事にも口を出させませんでした。

このときの亀井氏の怒りはすさまじく、今でも、小泉純一郎への恨みは忘れていない。

郵政民営化法案には元々反対である上に、それ以前に小泉にまんまと騙された記憶が強烈なのでしょう。

「約束を守らない」行為に対して、亀井氏が神経質になるのも、無理はない。

個人的な恨みだけではないでしょうが、小泉トラウマが一つの大きな理由であることは確かです。


◆亀井氏は記者会見を毎回2度行っていました。こんな大臣は他にいません。

各閣僚は毎週火曜日と金曜日の閣議後、記者会見を開きます。

亀井氏は、大新聞に限らず、週刊誌や、外国の新聞社、フリージャーナリストが来てくれて構わない、

という意向でしたが、大手メディアが中心の「記者クラブ」が、「会見が混乱する恐れがある」といい、

記者クラブ会員以外のメディアの会見出席を拒否しました。呆れた縄張り根性です。

その為、金融庁のウェブサイトで新着情報を見ると分かりますが、

亀井金融相は、「雑誌・フリー等の記者」の為に、記者会見を独自に開きました。

だから、毎回(これは最新の例ですが)

大臣記者会見概要(2) (平成22年6月8日)

大臣記者会見概要(1) (平成22年6月8日)

となっているのです。さすがに亀井氏も記者クラブの頑なさに呆れ、就任して間もなく、

昨年9月29日の記者会見冒頭で、
今日は、評論家の方とか一般の方もお出でになっておりますか。記者クラブも難しいのだね。総会で承認しないと、

といって、結構、封建的なことをやっているのだね、あなたたちは。もう、全部オープンにいかないとだめだよ。

と、苦言を呈しています。普通、メディア側が、「全てのメディアに会見を開放しろ」と要求し、国家権力がそれに対して

「お気に入りの」新聞・テレビ以外は、会見に出るな、といって揉めるのに、まるで逆です。

鳩山内閣の閣僚で、このような面倒なことをやっていたのは、亀井金融相だけで、政治家は国民に「自分は何をしようとしているか」

を説明することが、最も大切な政治的行動のひとつであることを、亀井氏がよく分かっていた証左であり、

これは評価されるべきだと常々思っていました。

亀井氏の記者会見はいつも言いたい放題で、特に記者会見(1)、つまり大新聞、テレビ相手のときには、露骨に

記者を批判したり、かなり痛快です。過去の大臣記者会見概要をご覧になると、分かります。

こんな事で辞任するのは誠に残念です。

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2010.06.10

「菅内閣支持率68%、発足時歴代5位 「小沢離れ」評価 」←どの政権も発足時の支持率は高い。

◆記事:菅内閣支持率68%、発足時歴代5位 「小沢離れ」評価 (日本経済新聞 2010/6/9 23:08)

日本経済新聞社とテレビ東京は8~9日、菅政権の発足を受け、緊急世論調査を実施した。

内閣支持率は68%で、政権発足時としては歴代5位。5月末の前回調査の鳩山内閣支持率の22%から、46ポイントも上昇した。

不支持率は22%だった。菅内閣や民主党執行部の新しい顔ぶれを「評価する」との回答は63%で、

理由は「小沢一郎前幹事長と距離を置いた」が47%でトップだった。


民主党内で、次期衆院選後に消費税率引き上げを含む税制の抜本改革を検討していることについては

「賛成」が59%となり「反対」の27%を大きく上回った。

民主党の支持率は47%で、前回調査から22ポイント跳ね上がった一方、自民党支持率は3ポイント低下し、

20%にとどまった。みんなの党も2ポイント低下して7%になった。

参院選の投票先は民主が23ポイント上昇し41%。自民党は17%と2ポイント低下した。

前回調査では政権交代後初めて、自民が19%、民主が18%で逆転したが、新政権発足の結果、

民主が自民の2倍以上になった。みんなは前回の15%から、7%に低下した。

菅直人首相と小沢氏との関係については「小沢氏の影響力を排除すべきだ」が44%で最も多く、

「距離を置くべきだ」は34%。「協力すべきだ」は13%にとどまった。

 内閣を支持する理由(複数回答)は

「人柄が信頼できる」の47%、

「清潔である」28%、

「民主党中心の内閣だから」26%の順。


支持しない理由(同)では

「民主党中心の内閣だから」の43%が最も多く

「政府や党の運営の仕方が悪い」の35%、

「安定感がない」の29%が続いた。


◆コメント:歴代政権いずれも、発足時の世論調査では、支持率が高いのだが・・・。

菅政権が発足して、このたぐいの世論調査をマスコミ各社は競って実施していて、

どれを見ても、鳩山政権末期に比べて支持率が跳ね上がっている。一時は「民主党も自民党もアテにならん」と

いうことであろう。「みんなの党」が異様なほど高い支持率(又は参院選投票先)を誇っていたが、

菅政権の発足と共に、「あら、残念でした」の印象であるが、もともと消去法で支持率が上がっていたのだから仕方ない。


鳩山政権発足時の支持率は70パーセントを超えていたし、いちいち列挙しないが、過去の世論調査を溯って調べると、

新政権発足時の支持率は常に相対的に高く、時間の経過と共に下がって行く。これは殆ど「法則」と呼びたいぐらい、

お定まりのコースを辿るのである。


菅直人内閣総理大臣は所信表明演説を11日に行いたいという意向で、まだ、正式に決まっていないようだが(違ったらごめんなさい)、

本当は、新しい首相の「所信表明演説」(「国会の会期途中で内閣総理大臣が交代した場合」の所信表明演説は非常に珍しい)で、

菅直人内閣総理大臣が日本をどのような方向に導きたいのか、という思想と、それを実現するために如何なる手段(政策)を講ずる方針なのか、

を聞いてからでなければ、支持でも不支持でもない。「分からない」と答えるのが正しいと思うが、世論調査の調査票には、

「支持」「不支持」以外の選択が無いのかも知れない(あるかもしれないが、私は大新聞の世論調査の対象にされたことがないから分からない)。


だから、普通は新政権誕生直後の世論調査は「何となく、雰囲気で」回答しているので、アテにならないが、

今回は、内閣支持理由のうち、

「小沢一郎前幹事長と距離を置いた」が47%でトップだった。

ことが大きな特徴である。これは所信表明演説を聞くまでもなく明らかな事実で、単なる「雰囲気支持」ではないこと、

を意味している。


やはり、それだけ小沢一郎前幹事長は胡散臭いと思われているのであり、事実胡散臭く、

先日弊日記でも指摘したように、また、陰で国民が分からないようなやり方で、権力を保持しようとせずに、

「潮時」と考えるべきである。


◆所信表明演説で注意すべき所。

国政の最高責任者の就任演説であるから、本来全て重要だが、目下最も問題なのは、日本経済の回復を

如何にして実現すべきか、ということである。数日前、

2010年06月05日(土) 菅政権に関する考察、その2。経済政策「増税で財政健全化と景気回復は両立可能」か。ココログ

を書いた。この点を汲んで、日経の世論調査では新政権が消費税をあげることに賛成か反対か、という設問があり、

59%が「賛成」だそうだが、本当にその論理で景気が回復し、財政が健全化するのか。

経済学の専門家でも意見が分かれる問題だから、素人には難しいが、非常に重要なポイントである。

難しいのは私とて同じであり、そこで思考を停止したら、終わりである。

にわか勉強でも、しないよりは、マシだ。

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2010.06.09

【音楽】6月8日は、シューマン(1810年6月8日 - 1856年7月29日)生誕200年でした。

【お詫び】ココログの更新、システムメンテナンスのため、遅くなりました。

昨夜、いつものように、エンピツを更新し、次にJIROの独断的日記ココログ版を更新しようとしたのですが、

ちょうどシステムメンテナンス(緊急)のため、アップが遅れました。

失礼致しました。


◆ショパンの生誕200年ばかりが取りあげられますが、シューマンも天才です。

と、書いてから、自分の過去の日記を調べて、「アッ」と驚いたのですが、

私は、今までロベルト・シューマン(1810-1856)を何故か殆ど、ご紹介してません。

ときどき、こういうことがありますね。当然取りあげただろうと思い込んでしまうこと。


今年はショパン(1810-1849)の生誕200年ばかり騒がれますね。

ショパンは無論、正真正銘の天才ですけど、あまりにも知られ尽くしていて、

私の出番ではありません。


シューマンはショパンと同い年なのに、何故かこちらの「生誕200年」は何も言わないですね。

まあ、別に生誕何年でもショパンもシューマンも、いずれ劣らぬ天才です。


違うところは、ショパンは極論すれば、ピアノ曲が殆ど全てです(ピアノの詩人ですからね)が、

シューマンはピアノに始まり、ヴァイオリン・ソナタ等室内楽や、交響曲、チェロ協奏曲など

作品の分野が多岐に亘っていることでしょうか。


◆とはいっても、最初はピアノ曲集「子供の情景」から入るのが取っつき易いです。

前段で書いたとおり、シューマンも、初期の作品はもっぱらピアノ曲です。

「子供の情景」という曲集が、一曲ずつが短くて聴きやすいです。

第7曲の「トロイメライ」はピアノの「おさらい会」などでも取りあげられて有名ですが、

あれだけ聴いたら勿体ない。「子供の情景」という作品名から子供用の曲集と勘違いしている人が

いますけれども、とんでもなくて、ホロヴィッツ級の名人がリサイタルで取りあげるのです。

全部で15曲の短い曲から構成されていますが、そのうちの何曲か。

これは、どれだけ多くのピアニストが弾いて、録音したか見当も付きませんが、

私は、アルゲリッチのアルバムを薦めます。「クライスレリアーナ」という曲集も録音されています。



シューマン:「子供の情景」作品15 より



第1曲 見知らぬ国と人々について







可愛い曲ですね。この一曲目で既にシューマンの世界に引き込まれます。


第2曲 不思議なお話







演奏時間、わずか1分。これだけ短い曲を書くのは却って難しいのではないかと思います。

次の2曲は、もっと短い曲です。


第3曲 鬼ごっこ







第4曲 おねだり







第7曲 トロイメライ(夢)







私は、ホロヴィッツが晩年2回目の来日でこれを弾いたのを聴きました。

あれは、さすがに巨匠だと思いました。唯一無二の美しい音でした。


あまり、プロのピアニストがリサイタルで「子供の情景」とか、アンコールで「トロイメライ」とか

弾くことは無いと思います。何しろ「トロイメライ」など、弾くだけなら子供でも弾けるのですから、

これを弾いてお客さんを感心させるというのは、余程繊細な音楽性とか、圧倒的な美音とかがないと、

却って怖いですよ。プロコフィエフとかバルトークの難しいのを弾けばそれだけでお客さんを感心させること

はできても、「トロイメライ」で感動させることが出来るかといったら、やはり怖いだろうと思います。


◆幻想小曲集から「飛翔」ってのが有名です。

シューマンのピアノ曲集、作品12の「幻想小曲集」というのがあります。

その第2曲「飛翔」というのが、特に好んで弾かれます。ピアノを弾かれる方、

「発表会」でこれを弾いたことがある、という方、多いのではないでしょうか。

速めのテンポで弾くといいですね。


シューマン:幻想小曲集 Op. 12より 第2曲 飛翔







いいでしょ?これもアルゲリッチです。iTunes Storeでこれだけ買うのが一番簡単です。

このリンクをクリックすると、iTunesが起動して、

Martha Argerigh Live from The Condertgebouwというアルバムを表示する筈です。

CDなら、夜のガスパール~アルゲリッチ コンセルトヘボウ・ライヴです。


◆最後はピアノ協奏曲です。

シューマンの今日の最後はピアノ協奏曲です。一曲だけ書いています。

ショパンのピアノ協奏曲も勿論いいですけど、伴奏のオーケストラの書き方が今一つです。

あれは、伴奏するオーケストラは、ちょっと退屈するのではないか、と思うほどですが、

シューマンは、交響曲も書いていますけれど、ピアノ協奏曲でもオーケストラが、

シンフォニックな、厚い響きになるように書かれていて、壮大な印象を受けます。


CDはチャイコフスキーとカップリングされた、元、旦那のシャルル・デュトワが指揮をして、

アルゲリッチがソロを弾いている、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 シューマン:ピアノ協奏曲が、安くてお得です。


シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54 第1楽章







他にもシューマンはかなり珍しい曲を書いているのですが、

それは、また後日、取りあげます。

ここに載せた曲もお好きな順番で、気の向いたものからお聴き下さい。

それは、いつも申し上げているとおりです。

それでは。

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2010.06.08

都合により、今日は短くまとめます。

◆明朝、早くから健康診断がありまして。

普通は年に一度、会社の診療所での定期健診なのですが、今年、私は50になるのです。

40歳、45歳、50歳の健診は、一般病院へ行って、半日の人間ドックを受診しなければなりません。

起きられないとヤバイので、早めに寝ます。そこで、今日は短くまとめます。


◆記事:民主知り尽くす岩國哲人氏、自民政調顧問に(6月7日14時34分配信 読売新聞)

自民党は7日、党政務調査会顧問に民主党副代表を務めた岩國哲人・前衆院議員(73)を起用することを決めた。

自民党幹部は「岩國氏は民主党の政策の問題点を知り尽くしている」としており、参院選対策を強化する狙いがあるという。


◆コメント:だからいわんこっちゃない。

鳩山前首相が辞任する、と記者会見を開いた先週水曜日9日に書いた、

2010年06月02日(水) 「<鳩山首相>両院議員総会で辞任表明 小沢幹事長も引責」←辞めれば責任を取ったことになる人はいいですな。ココログ

という記事の終わり近くで、私は、
民主党の最大の失敗は、元衆議院議員、岩國哲人氏を重用しなかったことである。

と述べました。

しかし、まさか自民党の政調顧問に岩國さんが就任するとは夢にも思いませんでした。

ですが、岩國さんのことですから、これは、単なる自分を後任しなかった小沢一郎及び民主党への報復、

などという、ケチな料簡ではないと思います。

民主党のことなら全て知っている自分が、敢えて野党・自民党の側につくことにより、

民主党が本気で政策を立案し、参議院選に臨むこと、というか、真面目に政治に取組む姿勢に

なることを望んでいるのだと思います。

しかし、岩國さんは今は国会議員ではないから、自ら菅直人内閣総理大臣に対して国会で代表質問を行うことは出来ない。

自民党に「入れ知恵」するだけです。

こんなことになるとは・・・・。

やはり、民主党は岩國氏をもっと大事にすべきでした。

岩國さんが政界でゴタゴタに巻き込まれないように、ベテランが補佐して、

岩國さんが総理になれば鬼に金棒でした。

残念です。


全く、話は異なりますが、6月8日は、2001年に池田小事件で児童8人が殺され、

2008年には、秋葉原通り魔事件で7人が死亡、10人が重軽傷を負っています。

犠牲者のご冥福を祈ります。

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2010.06.06

菅政権に関する考察、その2。経済政策「増税で財政健全化と景気回復は両立可能」か。

記事1:財政健全化法案:菅財務相、増税の議論進める姿勢(毎日新聞 2010.04.13)

菅直人副総理兼財務相は12日、東京都内の日本外国特派員協会で講演し、

「増税しても、使う道を間違わなければ(お金が循環して)景気が良くなる」と述べ、

今国会への提出を目指している財政健全化法案に増税を盛り込む方向で政府内で議論を進める姿勢を示した。

ただ、増税の具体的な内容や時期には言及しなかった。

菅氏は「人気のあった小泉(純一郎元首相)さんでさえ、『自分が総理の間は消費税を上げない』と言って、

この(増税)問題を避けた」と指摘。「日本の政治家には、増税すると選挙に負けるというトラウマがある」として、

税制改革についての与野党協議の必要性を強調した。

増税で確保した財源は、環境や介護など雇用の創出につながる分野に充てる考えを示した。

その上で「財政健全化だけでなく、成長と社会保障のあり方も含めた国会での議論の場を作っていこうと準備している」と述べ、

財政健全化法案に経済成長や社会保障制度の将来像も盛り込む方針を示した。


◆記事2:<菅首相>「増税で成長」に布石 「ばらまき」見直す可能性(6月4日21時19分配信 毎日新聞)

先進国で最悪の状況にある財政の健全化を図りつつ、早期にデフレから脱却、景気を回復軌道に乗せる--。

日本経済に突きつけられた難題を前に、菅直人氏は4日の民主党代表選で

「強い経済、強い財政、強い社会保障は一体として実現する方向性を示していきたい」と訴えた。

その具体策が「増税と成長の両立」論。背景には、消費税増税を含む税制抜本改革論議への布石にしたいとの思惑がある。


◆コメント:非常に難しい問題で、正直言って、私もどちらが正しいのか分からないのです。

菅政権に関する考察の第2弾は、経済政策です。

菅直人内閣総理大臣が、財務相時代から繰り返している持論は

「増税することにより、財政健全化と景気回復は両立できる。」

ということです。菅直人首相の持論とかきましたが、実際には、菅氏が副総理兼財務相の今年2月に、

内閣府参与に就任した大阪大学の小野善康教授(59)の持論と言った方が正確で、管氏は小野教授の「学説」が

(何故か知りませんが)気に入ったらしいのです。


景気が悪いときには、減税し、可処分所得を増やして個人消費を増やし、

さらに、財政支出によって、国が需要を創出して、おカネが回るようにする、というのが、

常識的な発想です。

不況の時に増税するとは、この常識の正反対を向いています。


◆小野善康大阪大学教授自身へのインタビューを読む。

こういうことは素人が要約しないで、つまり、言葉の断片を羅列しても、

全体として、どういう思想なのか分かりません。ご本人の言葉をそのまま知ることが大切です。

本来ならば、小野教授の論文を読むべきでしょうが、それは、我々一般人には、恐らく難しすぎる。

そこで、間接的ではありますが、ブルームバーグが小野善康教授にインタビューした記事が残っています

(http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920015&sid=ayctueSbZz3M)ので、そのまま転載します。
◆菅氏の「知恵袋」小野氏:金融緩和依存でデフレ脱却困難(Update1)(ブルームバーグ)(2010/04/16 14:58)

菅直人副総理兼財務相の経済アドバイザーとして2月に内閣府参与に就任した大阪大学の小野善康教授(59)は、

政府の金融・経済政策運営について、日本銀行の金融政策に依存した手法では、内需は喚起されず、

20年来続いてきたデフレ状況からの脱却はできないとの考えを示した。

小野教授は14日にブルームバーグ・ニュースとのインタビューで語った。

同教授は、日銀がコントロールできる貨幣量であるハイパワード・マネー(現金と日銀当座預金)と物価の関係は

「バブル(崩壊)以前はマネーを増やせば、物価が上昇する関係が成立していた」が、

バブル崩壊以降は全く物価上昇には効いていないと説明。

その上で「こうした状況で日銀が金融緩和して、デフレ脱却ができるわけがない」と指摘し、

日本がデフレ脱却で金融政策に依存してきた背景には

財政当局が増税で逡巡し、景気については日銀に押し付けたことが問題だった」と述べた。

参院選を控え日銀への政府の追加緩和圧力が今後さらに強まるとの見方がある半面、

小野教授を参与に指名した菅副総理の発言に微妙な変化を見てとる向きもある。

シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは、金融政策に対する菅副総理の発言は

「ここ1週間ぐらいトーンがちがう」と指摘。「日銀に対する政治圧力は基本的に弱まる方向」とみている。

実際、菅副総理は今月12日、都内の講演で「日銀は、金融緩和は一定程度デフレ対策には効果があるが、

ある意味では限界もあるという認識をお持ちのように思っている」と述べた。


増税してでも雇用創出を



小野教授はマクロ経済学が専門。1973年に東京工業大学を卒業、菅副総理とは同窓となる。

現在は阪大社会経済研究所の所長も務める。自民党・小泉政権下の構造改革には批判的な論陣を張った。

約10年前に雑誌の対談で知り合った菅副総理に請われ、2月26日付で参与に就任。

すでに5回ほど開催された幹部官僚を入れない政務3役などとの私的勉強会では日本経済に関する持論を説明したという。

同教授は、デフレを、物を消費するよりも現金を保有したいという志向の表れとみて、

政府が内需の源泉となる新たな雇用を創出することで、消費や資金の流れを良くする好循環を作り出すべきだと主張する。

そのため、政府が、不況期には増税してでも新しい仕事を創設し、逆に景気が良くなれば、減税し政府事業を減らすと約束することで、

消費が活発化し、デフレの脱却につながると説く。


不況期には増税、好況期には減税を



自民党政権下では、景気が悪化すれば所得減税や公共投資などの景気刺激策を打つことが慣例だった。

これに対し小野氏は「景気が悪くなると人々はお金を使わないので、増税して政府が事業を行い、人を雇い、

増税分は直ちに国民に返すべきだ」と主張。「今までは逆だったために、景気の波を大きくした」と指摘する。

一方で「民間がちゃんと物を買い始めたら減税すると確約すれば、民間は一生懸命、買うかもしれない。そうしたら、それで景気が良くなる」

との考えを示した。

菅副総理も12日の講演で、デフレの解決のため、「場合によっては増税をしても、使う道を間違わなければ景気が良くなると考えている」と述べ、

事務方に検証させていることを明らかにした。


小野教授は増税する税目について「私は所得税増税を主張している」と述べ、

「なぜかと言えば、所得税の方が累進的なので、消費性向の低い高所得者層から税金が取れる。

さらに低所得者層が受け取ったお金を消費に回せば、高所得者の所得にもなる」と説明。所得税の最高税率は

「今は4割だったが、昔は7割だった。小泉政権の実態は所得の高い人にお金を渡しただけだった」と述べ、

「最高税率は上げても良いと思う」との考えを示した。


政府支出の対象としては「必需品は皆が買っているので、それを政府が買えば、これこそクラウドアウト(締め出し)が起こる」と述べ、

そういう目で見て環境、介護、医療は良いのではないか」と指摘。また、環境税を創設し、その税収分を全部エコ製品のポイントの

補助金に充てる制度を作れば、「今までの機能に加えた環境製品が売れる」と述べ、全体として消費者の負担も増えないと述べた。

内需拡大で円安に



為替相場と日本経済の関係については「完璧に円安の方が良い」との見解を示し、

「円高が経済力の証拠という考えは全くの間違え」で、高度経済成長期の経験に基づくものだと説明。

一方で「今は1ドル=93円ぐらいだが、もっと(円安に)行っても不思議ではない」と述べ、新しい政策で内需拡大を実行すれば

「もっと円安になるだろう。そうすると日本企業は競争に勝ってくる」との見方を示した。

取材協力:日高正裕、下土井京子 更新日時: 2010/04/16 14:58 JST (注:太文字は引用者による)。

読むと分かる通り、菅直人首相の「増税→景気回復、デフレ脱却」という「思想」は

小野教授の「学説」を殆どそのまま踏襲していると言っても過言ではありません。

Googleで「菅直人 増税 景気回復」を検索すると約152,000件もヒットします。

素人も学者もそれぞれ「持論を展開していますが、小野教授の説に対して、

ネット上でも意見は真っ二つに割れています。


◆日経のコラムですら、正反対の意見が出ているのです。

日本経済新聞の「マーケット総合」欄に、「大磯小磯」という経済コラムがあり、

実名は出しませんが、論説委員か、ベテランの経済記者数人が交替で書いているものと思われます。

日経の他はともかく、「大磯小磯」は読む、という人は結構多いのです。


この「大磯小磯」ですら「増税が景気を良くするか」について、正反対の主張が述べられています。

一回目は、5月25日(火)に載りました。

◆増税は景気を良くしない

増税することで、むしろ景気が良くなるという議論が出始めた。菅財務大臣はこうした趣旨のことを述べて、

消費税引き上げを正当化したいようだ。しかしこうした奇妙な議論は、健全な政策論議をあまりに逸脱している。

日本の財政状況は深刻であり、いずれ消費税の引き上げが避けられないことは多くの人が認識していよう。

財政健全化努力がいまの政府に不足していることは明確だし、そうした努力不足が今後も続けば、

経済に破滅的な混乱が起きることだろう。したがって、こうした混乱を避けることによって経済を良くできる、という議論は成り立つ。

しかし、財政再建に根本的に重要な道筋は、まず成長をいかに確保して税の増収を実現するか、歳出をいかに抑制するか、

そのうえで税収をどう確保するか、である。


成長戦略がないままに、歳出の膨張を抑えることなく、増税するだけで経済が良くなることはあり得ない。

増税とは、民間部門から公的部門への資源の移動であり、その過程で国民の生活水準を引き下げる。

考えられるひとつのケースは、民間部門が支出を増やさない状況では、公的部門に資源を移し支出することで経済は拡大する、という場合だ。

これは、需要不足が存在する場合には正しいし、まさしくケインズが指摘していることでもある。しかし、あくまで短期の限定的な議論だ。

もうひとつは、社会保障制度などが整備されることで将来への不確実性が低下し、結果的に消費・投資が促進される、という理屈だ。

しかし、もし将来への不確実性が本当に家計の障害になっているのなら、個人年金などがもっと拡大しているはずだ。

国民が感じる不安の本質は社会保障ではなく、日本経済の競争力低下、さらには自分の所得獲得能力低下への不安である。


安易な増税理論を振りかざし、安易な増税を実行すれば、大きくて非効率な政府のままで、中長期の成長力はさらに低下する。

それは結果的に、国民の将来不安を一層高めることになろう。


気になるのは、財政制度等審議会でも菅大臣と同様の議論がなされ「増税=景気回復」が示唆されていることだ。

役所の隠れみのと言ってしまえばそれまでだが、審議会の有識者たちが成長戦略、歳出削減を十分論じることなく

権力にすり寄っているのなら、この国の将来への不安はますます募ってくる。(夢風)


これに対して、真っ向から反論する意見が、3日後、5月28日(金)の「大磯小磯」に掲載されました。
◆増税は消費を減らさない

増税は消費を冷やすという定番の批判は何を根拠に広まったのだろうか。

1つ目は完全雇用を前提とする新古典派理論である。

そこでは経済は能力いっぱいに生産しているから、政府が労働力を無駄な設備やサービスに使えば、民間が使える物やサービスが減る。

この議論で重要なのは、税金を取ることではなく、そのお金で政府が限りある物やサービスを使ってしまうことである。

政府が物やサービスを使わず、税収を民間に手当として配るならば、増税でも民間消費は減らない。



2つ目はケインジアンの消費関数である。消費はそのときの可処分所得に依存すると考え、だから増税は消費を減らすと主張する。

しかし、ここでは政府と家計の予算が考慮されていない。予算を考えれば、取った税金は歳出に回され、かならず家計に還流するから、

消費が減るわけがない。実際この理論でも、均衡財政での支出増なら、消費に影響しないことが示される。

最近の社会保障の議論では、消費税の増税分を社会保障に回せば、安心が得られて消費が増えるという主張がある。

しかし、お金を渡すだけの社会保障なら、もらえるお金の分、お店で払う消費税が上がるだけだから、

国民生活は楽にならない。結局、お金を回すだけで国民全体の安心が得られるはずがない。



増税して配るだけでは意味がないが、仕事を作って給与で払えば、設備や物・サービスが提供され、

所得も生まれて税収も入り、雇用も増えてデフレギャップも減るから消費も増える。

失業、需要不足、デフレ、財政赤字、介護や医療サービス不足などのすべてが改善するのである。



好況なら、民間が自律的に需要を作り、仕事を作ってお金を回す。不況は人々が不安で需要を減らすから、

このメカニズムの逆回転が起こる。だから政府がお金を集めて仕事を作るしかない。

仕分けで無駄を省くのは結構だが、それで職が減るなら、別にもっと効率的な仕事を作らなければ、無駄は拡大する。



意味のある社会保障とは雇用保障であり、それによって働く者とサービスを受ける者の不安を同時に解消できる。

高齢者でもまだまだ元気で働きたい人は多い。若者も働きたいのに定職に就くのが難しい。

増税して彼らの力を生かすことに使えば、不安解消と経済活性化につながる。(魔笛)

どちらの主張もそれなりに、論理性があるように思いますが、

私は現在のように家計の所得が減り、個人消費が伸び悩んでいるときに所得税の増税や、消費税の増税が

景気の拡大に結びつくとはどうしても考えられません。法人税の減税は鳩山首相の頃から話が出ていて、

これは、甚だ論理的ではないのですが、世界の他の国に比べて日本の法人税率が割高だから、というものでした。

しかし、それは各国の経済の基礎的諸条件(ファンダメンタルズと言います)が異なるのですから、単純比較出来ない

と思います。

また、増税が、財政健全化につながるのかというと疑問に思います。財務省が公表している
我が国の1970年度以降の長期債務残高の推移

を元に、こちらの方がブログで、毎年の長期債務増減額を計算していらっしゃいます。

増税による財政再建は可能か?

こちらを参考にさせて頂き、増税があった年を見ますと、1989年に初めて日本で「消費税」(3%)が実施されましたが、

同年の長期債務残高は、7兆5千億円も増加しています。

また、橋本政権時代、1997年4月1日、地方消費税の導入と消費税等の税率引き上げが実施されました。

この年度も、締めてみたら、長期債務残高は42兆8千400億円も前年より増加しています。


菅直人首相は、増税しても財政健全化と景気回復は両立可能だ、といっているわけですが、

過去のデータは、個人でもちょっとあぶく銭が入ると、すぐパーッと使ってしまう人もいますが、

国の財布も似たようなもので、余程考えて使うことと、支出額を監視しないと、債務が増えてしまう。

増税による税収増より多く使ってしまうことを示唆しているのではないか、と思います。

大変長くなりました。それでは。

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2010.06.05

菅直人内閣総理大臣就任。新政権に関する考察1。小沢一郎は引退するべきだ。

◆記事:民主党代表選出馬会見より、(2010年6月4日 2:17 日本テレビ)

(http://www.news24.jp/articles/2010/06/04/04160405.html#)

菅副総理(63)は3日夕方、鳩山首相の辞任を受けて行われる民主党代表選への出馬会見を行い、

鳩山首相の思いを受け継いで改革を進めたいと述べた。

菅副総理は会見で「(鳩山政権の)色々な活動が、残念ながら“普天間”と“政治とカネ”の問題の中で、

十分に国民の皆さんに伝えきれなかった。

その2つの大きな、ある意味での重荷を、鳩山首相・代表に自らが辞めるということで取り除いていただいた。

日本の経済・財政・社会の改革を本格的に推し進める時が来た。その先頭に立たせていただきたい。

こういった思いで、今回、代表選の立候補を決意したところであります」と述べた。

小沢幹事長との関係については、「昨日の段階、今日の段階でも『ごあいさつにうかがいたい』

と申し上げておりますけれど、まだ小沢幹事長の方から『いつであればいい』というご連絡をいただけておりません」と述べた上で、

「小沢幹事長についても、ある意味では、しばらく国民の皆さんにとってのある種の不信を招いたことについて、

少なくともしばらくは静かにしていただいたほうが、ご本人にとっても、民主党にとっても、

日本の政治にとってもいいのではないか」と述べ、小沢幹事長を主要ポストには起用しない意向を示した。


◆コメント:小沢がいる限り、民主党の胡散臭さが消えない。

新政権が抱える課題は山積しているから、一遍に述べるのは無理である。

始めに民主党内の問題。

記事で菅新首相(この会見を行った時点では副総理)が、

「(鳩山政権の)色々な活動が、残念ながら“普天間”と“政治とカネ”の問題の中で、

十分に国民の皆さんに伝えきれなかった。

その2つの大きな、ある意味での重荷を、鳩山首相・代表に自らが辞めるということで取り除いていただいた。

と述べている。普天間の問題は、簡単には片付かないだろうが、「政治とカネ」の問題を

鳩山前首相が、小沢一郎幹事長を道連れに、表現は悪いが「無理心中」することにより、

少しでも民主党のクリーンなイメージを取り戻したいと考えていたかどうかしらないが、

少なくとも菅直人内閣総理大臣は、このまま小沢が党内で、権力を保持したら、

ただでさえ、民主党が国民に与えた「政権担当『無』能力感」が有る上に、


小沢一郎がまだ、裏から、国民からよく見えないやり方で権力を持ちづけたら、

民主党への不信感は絶対に払拭できない、と考えているのだろう。それは正しい。


民主党のイメージ(だけでは困るが)を改善しようとするなら、小沢がいる限りだめだ。

そもそも、この男(小沢)は何をしようとしているのか、さっぱり分からない。


小沢一郎は、1989年、47歳の若さで自民党の幹事長となった。4年後の

1993年、自民党を離党し、新生党を結成し、代表幹事に就任。以降、

1994年、新進党幹事長。1995年、新進党党首。

1998年、自由党を結成し、党首。

2003年、自由党と民主党が合併。

2006年、3月、民主党代表に選ばれる。(前原民主党代表が「堀江メール事件」で引責辞任したため。)

2009年 鳩山首相の依頼により、民主党幹事長。

つごう7回、五つの政党の党首かナンバー2を歴任し、7回辞任してきた。


今までは自らの意思による辞任だったが、今回は、鳩山首相に引導を渡され、

初めて「他人によって辞任させられ」たのである。


鳩山前首相は次の衆院選では立候補せず、政界を引退するというが、小沢は、

まだ、民主党内の巨大な支持勢力を取り巻きにして、次の民主党代表選では、

子飼いから、独自候補を擁立するつもりらしい。


小沢の持論は、

国民のために政治がある。権力闘争は国民のための政治を実現する手段だ。

というが、国民のために一体どういう政治をしたいのか分からない。

徒に、民主党内で二重権力構造を構築し、中で何をひそひそ、党首と相談しているのか、

国民には分からない。この状態では、既に国民に愛想を尽かされている民主党が、人気を取り戻すのは無理だ。

菅直人首相は、
「少なくともしばらくは静かにしていただいたほうが、ご本人にとっても、民主党にとっても、

日本の政治にとってもいいのではないか」と述べ、小沢幹事長を主要ポストには起用しない意向を示した。

「少なくとも」が冒頭にある。多くの民主党員と国民は、いい加減小沢は政界を引退すべきだ。

とおもっているのではないか。

少なくとも私は、そう思う。小沢がいる限り、民主党の「怪しげ」な印象は抜けない。

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2010.06.04

【音楽】今まで何故か取りあげたことが無い、バッハ入門、「インヴェンションとシンフォニア」

◆ピアノを弾こうというのなら、絶対バッハは避けられないのです。

何故か?と、改めて問われると、私自身が演奏家ではないので、観念的なことしか書けません。

西洋音楽の楽器を専攻し、特にピアノ、ヴァイオリン、チェロなど、

バッハが無伴奏曲集やソナタを書いている楽器で、プロになろうという人は、

どうしても、バッハは勉強しなければならない。西洋音楽はバッハが生まれるずっと前から存在していましたが、

現在演奏される、17世紀以降の西洋音楽の源流がバッハなのだ、ということでしょう。

正直に白状すると、ピアノやヴァイオリンのひとは、それが感覚として分かるのでしょうが、

私はそういう分かり方ではないので、「分かったような」ことを書いています。

ですから、ゴタクはここでやめておきます。


◆「インヴェンションとシンフォニア」

インヴェンションとシンフォニアというバッハが書いた、鍵盤楽器用の曲集があります。

詳しいことは、ウィキペディアをお読み下さい。

バッハば鍵盤楽器の為に書いた大作は、「平均律クラヴィーア曲集」です。

ピアノを専攻する学生は、絶対に平均律と無縁ではいれれません。

音大の入学試験や、様々なコンクールでは、ほぼ絶対と言って良いほど、「平均律」から

何曲かを弾かされることになります。

平均律に比べると、「インヴェンションとシンフォニア」は、ピアノ学習者のレベルとしてはずっと初歩的。

プロを目指すような子供達は、小学校3年ぐらいまでに弾けています。

しかし、だからといって、バカにしたものではないのです。

全部で30曲から成るこの曲集は対位法といって、複数の旋律が同時に進行して行く、

バッハが得意とする作曲手法が駆使されています。多くの曲は、演奏時間が1分台で、

最も長いのでも3分台です。

「バッハ入門」としても(チェンバロ、ピアノの独奏曲を聴くのが嫌いでなければ)適当ではないか、

と思います。

色々な人、それも一流のチェンバロ奏者、ピアニストが弾き、録音していますが、

ここでは、ヘルムート・ヴァルヒャ(1907-1991)というオルガン・チェンバロ奏者の演奏でお聴き頂きます。

因みに、これは音楽の本質とは無関係ですが、ヴァルヒャは、最近とみに名を馳せている、あの辻井伸行君と

同様、全盲です。しかし、誰もヴァルヒャを「全盲のオルガン・チェンバロ奏者」と意識しません。

音楽だけで、20世紀有数の大演奏家と見なされています。


◆【音楽】インヴェンションとシンフォニア

CDは、バッハ:2声のインヴェンションBWV.772-786、3声のシンフォニアBWV.787-801です。

前段で「対位法」という言葉を書きました。インヴェンションは2声のインヴェンションともいわれ、二つの旋律が、

同時に進行します。



2声のためのインヴェンション 第1番 ハ長調 BWV772







どこかで聴いたこと、ありませんか?

ちょっと聴くと易しそうですが、そうでもないのです。これが楽譜です。


Inventionbwv772cdur

バッハが書いた原譜に井口基成という大先生が、自分の解釈で、強弱記号とか、

スラー(切らないで続けて滑らかに弾く、という指示)記号とかを書き込んだものですが、

それはともかく、最初、何も知らずに「ベター」っと弾くと先生から

「何やってんの?バッハになってないよ?」

とか、いわれるわけです。フレーズを意識しなければならないのです。実際に音をブツッと切ってはいけませんが、赤い棒の

ところが、フレーズの区切れでして、それを念頭に置いて弾かないといけないのです。なかなか難しいものですね。

インヴェンションからもう一曲。


2声のためのインヴェンション 第13番 イ短調 BWV784







インヴェンションが15曲、次に3声のためのシンフォニアが15曲あります。

2声は両腕を使えば弾けるだろうと思いますが、3声は二本の腕で、三つの声部を同時に

弾くのです。書いたバッハも良く思い付くものです。演奏はインヴェンションより難しくなります。


3声のためのシンフォニア 第8番 ヘ長調 BWV 794







曲集の最後、シンフォニアの15番です。


3声のためのシンフォニア 第15番 ヘ長調 BWV 801







如何でしょうか、もしも興味を持たれたら、例えばAmazonの「クラシック」で

「インヴェンションとシンフォニア」を検索すると、こういう結果になります。

同一の奏者のリマスターもありますけれども、66件ヒットします。

他の奏者とチェンバロではなくピアノで弾いたらどうか?という違いもまた、

面白いのではないか、と思います。

それでは。

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2010.06.02

「<鳩山首相>両院議員総会で辞任表明 小沢幹事長も引責」←辞めれば責任を取ったことになる人はいいですな。

◆記事1:<鳩山首相>両院議員総会で辞任表明 小沢幹事長も引責(6月2日9時47分配信 毎日新聞)

鳩山由紀夫首相(民主党代表)は2日午前、国会内で開いた民主党の両院議員総会で

「社民党を政権離脱という厳しい道に追い込んだ責任を取らねばならない。政治とカネに決別する民主党を取り戻したい。

このことで私自身も、この職務を引かせていただくことになる」と述べ、辞任を表明した。

小沢一郎幹事長にも資金管理団体による政治資金規正法違反事件を指摘して辞任を求めたことを明らかにし、

小沢氏も幹事長辞任を正式に表明した。同党は常任幹事会で役員の総退陣を決定。4日に両院議員総会で新代表を選出する。

小沢氏は幹事会で「組閣は7日になる」との見通しを示した。後継首相には即戦力となる人材を軸に調整する方針で、

菅直人副総理兼財務相らの名が挙がっている。昨年9月に政権交代を果たした鳩山政権は、

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の迷走を機に8カ月半で崩壊した。

普天間問題を巡る社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相の罷免と社民党の連立離脱、

首相の偽装献金問題で支持率が低下し、政権の求心力が低下していた。

党内でも「このままでは夏の参院選を乗り切れない」との意見が大勢を占め、これ以上の政権維持は困難と判断した。

首相周辺は2日、「首相が辞意を固めたのはおととい(31日)。総合的に考え、

(参院選で改選される)仲間を落選させたくない、という気持ちだった」と明らかにした。

首相は両院議員総会でのあいさつで、5月31日と1日の小沢氏と輿石東参院議員会長との会談で

「私も引きます。しかし、幹事長も恐縮だが職を引いていただきたい。そのことによって、新しい、

よりクリーンな民主党を作り上げることができる」と要請し、小沢氏が「わかった」と応じたと述べた。

小沢氏は2日の党常任幹事会で「私自身も首相と同じように(辞任し)役員も総辞職する」と語った。

首相は民主党の小林千代美衆院議員にも、北海道教職員組合の不正献金事件を念頭に

「ぜひその責めを負っていただきたい」と、議員辞職など責任を取るよう求めた。

普天間問題について首相は「沖縄の外に米軍基地を移すために努力しなきゃいけない、との思いで半年間、

努力してきたが、結果として県外には届かなかった」と説明。偽装献金問題に関しては

「自民党を飛び出し、クリーンな政治を取り戻そう、との思いだったが、

政治資金規正法違反の元秘書を抱えていたなど想像だにしていなかった」と述べた上で

「さぞご苦労され、お怒りになったと思う」と出席議員に陳謝した。

09年6月、鳩山首相の資金管理団体の収支報告書で、故人から献金を受けたとする偽装献金疑惑が発覚。

東京地検特捜部は09年12月、元公設第1秘書を政治資金規正法違反で在宅起訴。有罪判決が確定している。

首相自身は不起訴となり、検察審査会も「不起訴相当」を議決していた。

平野博文官房長官は2日午前、鳩山首相の辞意を同日午前9時ごろに直接伝えられたことを明らかにした。

両院議員総会は首相の指示で午前10時に招集され、同時刻から予定されていた参院本会議は流会になった。

首相は2日午後に臨時閣議を開き、新首相選出まで職務に取り組むよう求める。


記事2:次期衆院選に出馬せず=鳩山首相(6月2日18時31分配信 時事通信)

鳩山由紀夫首相は2日夕、「次の総選挙には出馬しない」と記者団に述べた。


◆コメント:辞めるべきだ。と先週の金曜日に書いたが・・・・。

鳩山首相は先週の金曜日(5月28日)、米軍普天間飛行場移設問題への対処方針(辺野古へ移設)を閣議決定後、

首相官邸で記者会見を開き、

「今後も命懸けで(基地問題に)取り組む」と述べ、首相続投を明言した。

ので、私は、普天間基地を最低でも県外へと、公の場で発言して首相になり、それと全く違う結果をもたらしたのだから

これは公約違反で、内閣総辞職、若しくは衆院解散、総選挙を行うべきだ、と書いた。
2010年05月28日(金) 「政府方針「小さな半歩」=続投を明言―鳩山首相」←直ちに内閣総辞職か衆議院を解散するべきでしょう。ココログ

そこで、私は「鳩山首相は辞めるべきなのだ」と述べ、今日、その通りになったのだから、論理的には、
それでよし。

と書くべきなのだが、釈然としない思いが残る。


これは、今日の鳩山首相辞任固有の問題ではく、一般論。

民間企業でも政治家でも「エラい人」はいいなあ、と思う。

組織の長が「責任を取る」=「辞める」のは今に始まったことではないが、

私はいつも、「狡いなあ、と思う。私はしがない勤め人で、それもヒラの兵隊だ。

何か仕事で失敗したときに、「辞めて責任を取る」ことは可能であるが、それは同時に失業することを意味する。

民間企業の社長や内閣総理大臣が「責任を取る」といって職を辞しても、会社を辞める訳ではないし、鳩山首相は

記事2で報じられたところによれば、次の衆院選には出ないそうだが、元々金持ちだから、

生活に困ることはない。

「責任を取って辞める」のは一見潔い行為だが、要するにその時点で責任を放棄する訳で、

鳩山首相は内閣総理大臣の担うプレッシャーから解放され、

しかも生活には一切困らない。こういうことって、本当に「責任を取る」事になるのだろうか。

先日の記事と矛盾するようだが、記事1の中で、

首相周辺は2日、「首相が辞意を固めたのはおととい(31日)。

総合的に考え、(参院選で改選される)仲間を落選させたくない、という気持ちだった」

という部分が引っかかる。鳩山首相が辞めても、本質的に民主党の政権担当能力が問われているのだから、

首相が辞めたところで、民主党支持率が(多少は変化するだろうが)急回復する訳はない。

参院選での民主党は、多くの議席を失うだろう。そうなれば、民主党の衆参議員総会で、
こうなったのは、鳩山の所為だ。

と罵声を浴び、民主党代表の座から引きずり下ろされるのは必至である。

鳩山首相はそうなる前に、
「政治とカネに決別する民主党を取り戻したい(から、首相を自分から辞める)」

と言えば、さすがに民主党員は、鳩山首相を攻撃出来なくなる。その辺りが辞意を固めた本当の気持ちではないか

と想像せざるを得ない。


◆野党は総選挙を求めているが、政権を任せられる党が存在しない。

前段で書いたが、鳩山首相が辞任しても、そもそも民主党の政権担当「無」能力が露呈したことに、

国民は落胆しているのである。昨年8月の衆院選は、国民の1票の積み重ねで、遂に政権交替を実現した

という点で歴史に残るだろうが、国民の期待と民主党の実際の能力の乖離があまりにも大きかったことが

呆れるというよりも、多くの有権者を絶望的な気分にしている。

今日の首相辞意表明を受けて、野党各党は解散・総選挙をすべし、と訴えているが、

どの政党も単独で政権を担えるとは到底思えない。


過去、何度も書いたし、国会議員を辞めてしまった人なので、言っても仕方がないが、

民主党の最大の失敗は、元衆議院議員、岩國哲人氏を重用しなかったことである。

結果論ではなく、私は郵政民営化選挙(2005年9月11日)の前に、

「岩國哲人氏が民主党党首となり、その民主党が政権を取り、岩國氏が内閣総理大臣になるのが理想だ」と書いた。

2005年09月03日(土) 「お前はどこの政党の誰を支持するのだ」とのお訊ねがありましたので(既に書いてるんですが)。 ココログ

どうしようもないが、誠に残念である。

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「クールビズの季節、政府も自民も『かりゆし』」←「クールビズ」の無意味さ。

◆記事:クールビズの季節、政府も自民も「かりゆし」(6月1日21時18分配信 読売新聞)

政府の「クールビズ」期間が1日に始まり、鳩山首相や閣僚が沖縄県特有の「かりゆしウエア」を着て閣議に臨んだ。

ただ、米軍普天間飛行場の移設問題が地元の期待を裏切る結果になった直後だけに微妙な空気が漂い、

スーツ姿の“造反者”も出て、足並みの乱れをここでも露呈した。

スーツだったのは、亀井金融相と北沢防衛相。北沢氏はネクタイははずし、閣議後の記者会見で「風邪気味だから」と説明した。

一方、亀井氏は「公務の時はずっと背広を着ている。人と会う時に急に背広に着替えるなんて、着せ替え人形じゃあるまいし」と、

小泉元首相が始めたクールビズ自体を否定した。

「かりゆし」は「めでたい」という意味。前原沖縄相は記者会見で、「『最低でも県外』ができなかった後で、

かりゆしウエアを着て閣議に臨むのはいかがなものかという議論があったのは事実だ」と語った。


◆コメント:私もクールビズを無視している。

閣議のニュースは、一例であり、「かりゆし」云々は、本日の問題の主題ではない。

私の勤め先も、お客さんに直接接することがない本店各部は6月1日から9月30日まで、

クールビズを「可」とする。

という通達が発せられている。今年で3回目か4回目だが、「クールビズを『可』とする」

だから、クールビスは"may"であり、"must"ではない。私の部署はかなりの大所帯で、

周囲を見ると99%は毎年素直に「クールビズ」で会社に来るが、私は一度も実践したことがない。

周りの人達は、わざわざ暑い格好をして物好きな奴と思っているかも知れないが、一向に構わない。

来年も再来年も私は同じことをするだろう。


理由のひとつは、個人的かつ感情的なものである。

14年前に他界した父は30数年、サラリーマンとして働き続けた。

私は子供の頃からずっと、どんなに暑い日でもネクタイを締め、スーツを着て仕事に行く父の姿を見ていた。

無論、クールビズなどという概念が無かったから、それは、あまりにも当たり前のことだった。

そんな父を見て育った私の頭の中には、
勤め人は、真夏のどんなに暑いときでもネクタイを締めて、スーツを着るものだ。

という、甚だ融通の利かない(今の人から見れば古くさいかもしれないが)強固な固定観念がある。

仕事に行くときには、ネクタイを締めて、スーツを着ないと気持ちが「臨戦態勢」にならない。

「暑くても、スーツを着て平然として家を出て、仕事をする。これぞ『勤め人の心意気』」と思っている。


記事によれば、閣僚では亀井金融相だけが、スーツにネクタイだそうで、新聞は、

それは、クールビズを言いだしたのが亀井氏のかつての盟友、今は仇敵の小泉純一郎だからだろう、

と見ているようだ。それもあるかも知れないが、それだけでは無かろう。私と同じような気持があるような

気がする(私が勝手に想像しているだけだ)。


国会議員を辞めてしまったが、元民主党衆議院議員の岩國哲人氏が、やはりクールビスを無視して、

夏の間もスーツにネクタイだったのを思い出す。

東大を卒業してから日興証券に入社し、やがて外資系証券会社に転職し、

最後は、世界有数の証券会社、メリルリンチ本社の上級副社長まで務めた

根っからの「元・務め人」である岩國氏もやはり、仕事をするときにスーツを着ないことに

心理的抵抗があったのだろう、と想像している。

以上は、始めに書いたとおり、クールビズを実践しない、「情緒的」な理由だ。

しかし、理由はそれだけではない。


◆クールビズの本来の目的は、地球温暖化対策ではないのか。

「クールビズ」を提唱し、実行したのは小泉純一郎で、あれも軽い奴だから、

どこまで意識していたか、甚だ疑問であるが、クールビズは、本来、夏の暑い時期、

エアコン使用による電気消費量が、著しく増大する。すると化石燃料を燃やしてタービンを動かす

火力発電所から排出されるCO2が増える。完全に証明されていないが、地球温暖化の最大の原因は、

人間の活動が元で発生するCO2が「温室効果」を持つ為だ、との仮説が殆ど常識となっている。

従って、電力消費量を抑えることが温暖化の進行を抑制することに貢献する。


だから、夏の暑い時期は薄着をしても良いことにして、エアコンの消費電力を減らそう。

これが、クールビズを採用した理由だった筈だ。


だが、実際はどうだ。

「クールビズ」と称する「薄着」を採用しながら、内閣も国会も民間企業も、

エアコンを引き続き使用している。それは、国会の様子を見ても閣議の様子を見ても明らかである。

エアコンを止めたら、みんな、大汗をかいているはずだが、そんな人はいない。

薄着をしても、エアコンの使用を止めるか、使用時間を限定するなど、電力消費を減らさなければ、

何の意味もない。それは官民ともに分かっている筈だ。

単に「クールビズ」という薄着をし、

地球環境に配慮しています。

というポーズを取っているだけだ。何の実質も伴わない。

これが形式主義でなくてなんであろう。



日本の夏は、蒸し暑い。どうせエアコンを止めたら、暑くて何もできないのだから、

ある程度使わざるを得ない。

電気を使用すること自体が温暖化の原因なのではなく、化石燃料を燃やす発電方法が問題なのである。

企業の利権が絡むので、火力発電に代わる方法として、原子力発電ばかりが重視されるが、

安全性に大いに不安がある。つい先ほども美浜原発から放射能漏れ、とのニュースが流れた。
◆記事:美浜原発2号機、燃料集合体から放射能漏れ 管に傷(朝日新聞)(2010年6月2日0時20分)

関西電力は1日、福井県美浜町の美浜原発2号機(50万キロワット)で燃料集合体2体から放射能漏れを確認した、と発表した。

核燃料を入れるジルコニウム合金製の被覆管(長さ4メートル、直径11ミリ、肉厚0.6ミリ)に傷が見つかった。

同県内の原発ではこの2年で、今回を含めて燃料集合体計9体に穴や傷ができるトラブルが起きている。 (以下略)

こういうことが何度も起きるのでは、原子力発電は安全だ、と言われても、

それをそのまま信じろというほうが無理だ。

照明器具やエアコンや、パソコンが二酸化炭素を排出しているのではない。

風力発電、地熱発電、潮汐発電など、所謂クリーンエネルギーで電力需要を満たせれば、

電気を使うこと自体は問題ではない。これらの実用化に注力すべきなのに、

クールビズで「かりゆし」を着て「環境に貢献する」と称する。

バカという他に言葉を知らない。

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2010.06.01

iPad騒動--電子書籍に限って言えば、私はずっと前から利用している。

◆電子書籍自体は、前からありますよね?

ここ数ヶ月、新しい物好きの人はiPadの日本発売を心待ちにしていたようで、

ひと様が楽しみにするのは、無論自由なのだが、ブログやらTwitterでの世間の皆さんの騒ぎを見て、

何となく違和感(はっきり言って一種の不快感)を覚えていたのである。


そのきっかけは、今年の一月、知らない人の発言をネット上で目にしたときからである。

それは、

いま電子書籍に難癖つけている人って、かつてワープロソフトにケチをつけて「原稿用紙のマス目は日本の伝統文化」とかウソを言っていた人と同じ人ですね。

というものだった。私は、
今、電子書籍、電子書籍って急に騒ぎ出したのは要するにiPadを使いたいのだろう

と感じたのである。「電子書籍」自体はとっくの昔からある。

無料の「青空文庫」が設立されたのが1997年である。

有料の電子書籍書店も随分前から存在する。

少々面倒なのはファイル形式が統一されていなかったことである。

ドットブック形式と呼ばれる、ボイジャー社の「T-Time」というソフトで読み込むもの。

シャープが開発した、XMDF(Mobile Document Format)形式。「ブンコビューアー」というソフトを必要とするもの。

eBookJapanという電子書籍ショップの商品はEBIという独自のファイル形式で、これも専用ソフトを必要とする。

無論、皆さん御存知のとおり、青空文庫のように、最も単純なテキスト・ファイル(.txt)や、ブラウザで

そのまま読めるHTMLファイル、PDFファイルの電子書籍もある。

何種類もあって面倒臭いと言えないこともないが、私のように、

40才直前で初めてパソコンに触った、しかも「機械もの」が苦手な人間ですら、

各ファイル形式を簡単に使い分けているぐらいだから、大したことはない。


自分の日記を「電子書籍」で検索した結果がこれである。
2004年03月22日(月)  1914年3月20日、100年に一人の天才ピアニストが生まれた。名をスヴャトスラフ・リヒテルといった。

2004年06月11日(金)  「三菱自元社長、部下の進言聞かず」 それでも日本の製造業かっ!

2004年11月28日(日)  「それぞれの終楽章」阿部牧郎(直木賞受賞作品) 他人の人生は簡単に分かるものではない。

2005年08月15日(月)  「きけ わだつみのこえ」を読んだことがありますか?(その2) 書き写したから読んでみて下さいな。

2006年11月21日(火)  20年前の今日、伊豆大島・三原山が噴火したのですね。「電子ブック」あれこれ

この中の多くは、「プロジェクトX」の電子文庫を読んで書いたのである。

プロジェクトXは1話 105円で買えるが、これらの記事を書いたときのSharp Space Townというサイトは

リニューアルして、電子書籍の本屋さん Space Townブックスになっている。

無料で会員登録し(本当に買うなら決済用のカードを事前に登録する必要があるが)、ブンコビューアというソフトをダウンロードし、

インストールしなければならないが、何しろ私のような、オヤジでも出来るのだから、簡単である。

Space Townブックスの検索欄で「プロジェクトX」を探して見ると、

273件の検索結果が表示される。

つまり、以前から電子書籍の恩恵に浴していた私としては、

本当は、「まず、iPadありき」が本音の癖に、
いま電子書籍に難癖つけている人って・・・・

と言い出す人もかなり滑稽である。


◆iPadを使うかどうかは兎も角、お薦めの本。

完全に私の好みだが、いくつかお薦めする。

各(紙の)出版社が共同で運営している電子文庫パブリ

失礼ながら、最初の頃はかなり品揃えが貧弱で、読むものがなかなか無かったが、随分充実してきた。

ここから、岩城宏之さんのエッセイ集3冊

「棒振りのカフェテラス」は、世界中の音楽家との交友録だが、棒振りの休日、棒振りの控え室は、音楽とは関係無い。

岩城さんが一番好きな食べ物は実は何だったか。そうなった背景。NHK「きょうの料理」に2回も出た事があるが、

N響首席ホルンの故・千葉馨さんも料理が趣味で、2回出ている。どちらが先に3回目に呼ばれるか、という無邪気な話。

それから、前述のSpace Townブックス

ここでは、プロジェクトXは皆いいけれど、日本初の生体肝移植を決断した、当時の島根医大、永末助教授(当時)

の英断に感動する、裕弥ちゃん1歳 輝け命/日本初・親から子への肝臓移植

ヤマハのピアノを好んだ、ピアニスト、リヒテルの話、リヒテルが愛した執念のピアノ

いずれも105円。

最後に、池波正太郎氏の代表作、鬼平犯科帳シリーズ。鬼平ウェブ文庫

スミマセン。もう少し丁寧に紹介するつもりでしたが、力尽きました。そろそろ寝ます(現在、2010年06月01日(火)03時16分)。

いずれ改めて。

それでは失礼します。

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